平成20年10月22日中野区議会防災まちづくり特別委員会(第3回定例会)
平成20年10月22日中野区議会防災まちづくり特別委員会(第3回定例会)の会議録
平成20年10月22日防災まちづくり特別委員会

中野区議会防災まちづくり特別委員会〔平成20年10月22日〕

防災まちづくり特別委員会会議記録

○開会日 平成20年10月22日

○場所  中野区議会第5委員会室

○開会  午前10時00分

○閉会  午前11時43分

○出席委員(12名)
 酒井 たくや委員長
 白井 秀史副委員長
 いながき じゅん子委員
 北原 ともあき委員
 吉原 宏委員
 きたごう 秀文委員
 やながわ 妙子委員
 長沢 和彦委員
 山崎 芳夫委員
 江口 済三郎委員
 佐藤 ひろこ委員
 岩永 しほ子委員

○欠席委員(1名)
 大内 しんご委員

○出席説明員
 副区長(経営室) 石神 正義
 危機管理担当部長 清水 流作
 危機管理担当課長(防災担当課長) 志賀 聡
 区民生活部長 大沼 弘
 子ども家庭部長 田辺 裕子
 保健福祉部長 金野 晃
 保健所長 浦山 京子
 生活衛生担当課長 古屋 勉
 都市整備部長 石井 正行
 南部地域まちづくり担当課長 角 秀行
 中部地域まちづくり担当課長 上村 晃一
 北部地域まちづくり担当課長 萩原 清志
 土木・交通担当課長 遠山 幸雄
 建築担当課長 豊川 士朗
 教育委員会事務局次長 竹内 沖司

○事務局職員
 書記 永田 純一
 書記 菅野 多身子

○委員長署名


審査日程
○議題
 水害対策について
 避難場所の整備について
 災害に強いまちづくりについて
 危機管理対策について
○所管事項の報告
 1 平成20年度中野区災害医療救護訓練の実施について(防災担当)
 2 中野区デジタル防災無線等整備基本計画書について(防災担当)
 3 中野区内における大雨による被害状況と区の対応について(防災担当)
 4 平成20年度中野区総合防災訓練の中止について(防災担当)
 5 南部地域の防災まちづくりについて(南部地域まちづくり担当)
○その他

委員長
 それでは、定足数に達しましたので、ただいまから防災まちづくり特別委員会を開会いたします。

(午前10時00分)

 審査日程についてお諮りいたします。
 本日は、お手元に配付のとおりの審査日程(案)(資料1)で進めていきたいと思いますが、これに御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように進めさせていただきます。
 なお、審査に当たっては、正午を目途に進めたいと思いますので、御協力をよろしくお願いいたします。
 それでは、議事に入ります。
 水害対策について、避難場所の整備について、災害に強いまちづくりについて、危機管理対策についてを議題に供します。
 所管事項の報告を受けたいと思います。
 1番、平成20年度中野区災害医療救護訓練の実施についての報告を求めます。
志賀危機管理担当課長
 それでは、平成20年度中野区災害医療救護訓練の実施につきまして、御報告をさせていただきます。お手元に配付してございます資料をごらんいただきたいと思います。(資料2)
 まず、目的でございますが、大規模地震の発生に備え、救急医療活動にかかわる訓練を実施することによりまして、地域住民の方々の防災行動力の向上や地域防災住民組織と防災関係機関が相互に協力体制を確立することを目的として実施いたします。
 日時でございますが、11月16日の日曜日、午前8時30分から午後12時30分までを予定してございます。
 実施の場所でございますけれども、緑野中学校の校庭を予定してございます。雨天の場合につきましては、同校の体育館において実施いたします。
 訓練参加防災会でございますが、本年度は沼袋地域センター管内の防災会、沼袋町会防災本部、沼袋親和会防災本部、江古田四丁目町会防災本部の3防災会を予定してございます。
 参加いたします関係機関ですが、野方消防署、野方消防団、野方警察署、中野区医師会、歯科医師会、薬剤師会、接骨師会でございます。
 訓練項目でございますけれども、護身訓練、参集訓練、拠点医療救護所の開設訓練、救助・応急救護訓練、医療救護訓練となります。医療救護訓練では、負傷者の搬送、負傷者の判定、医療救護の訓練を行います。
 その他でございますが、救助・応急救護訓練では、訓練参加者の皆様に家具転倒防止金具の取付の講習、また、防災資機材を活用いたしました救助・救出の訓練のほか、負傷者の応急手当、搬送方法の訓練を実施いたします。
 最後になりますが、各委員並びに議員の皆様方には別途御案内を差し上げたいと思います。
 以上、雑駁ですが、御報告にかえさせていただきます。
委員長
 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告は終了いたします。
 次に、2番、中野区デジタル防災無線等整備基本計画書についての報告を求めます。
志賀危機管理担当課長
 中野区デジタル防災無線等整備基本計画書について御説明をいたします。お手元にございます「中野区デジタル防災無線等整備基本計画書について」というA4・1枚の紙のほうをごらんいただきたいと思います。(資料3)
 防災行政無線につきましては、災害時の情報収集・伝達手段といたしまして、昭和56年に防災行政無線、5時のチャイムの放送をしております同報系と呼んでおりますが、その無線、また、災害時に車載、あるいは人が持って移動中に無線等の連絡をする移動系という無線を導入してございます。また、地域防災行政無線につきましては、平成9年に整備をして、現在運用しているところでございます。この各設備につきましては、老朽化、また、地域防災無線につきましては、付与されている周波数帯の使用期限を迎えますことから、区では、防災行政無線のデジタルシステムへの移行と防災情報処理システムの導入を計画しているところでございます。
 この計画の推進に当たりましては、このたび基本計画、実施計画を策定することとしておりますが、防災行政無線の必要性、現状と課題、デジタル化の特徴、実施概要につきまして取りまとめました中野区デジタル防災無線等整備計画書をこのたび策定いたしました。
 概略でございますが、1のところでございます。この新システムの構築方針といたしましては、大規模災害をはじめとしたあらゆる災害に対応するためには、これまで行われてきました音声情報と手書き処理による情報の整理では限界があることから、防災行政無線のデジタル化にあわせまして、防災システム全体の構築を図るものでございます。デジタル化の特徴を生かしまして、防災関係機関、区民の方からの情報収集、情報の管理、そして災害対策本部におけます分析能力の向上を図るものでございます。このことから、区民の方々へより正確な情報を迅速に発信することを目指すものでございます。
 続きまして、2番目のデジタル防災無線についての特徴について御説明をいたします。
 同報系では、双方向通信といたしまして、パンザマスト、一般的に子局と言われていますが、そこから基地局へ連絡通話装置というものを設置いたしまして、送受信が可能となります。また、緊急通信等の多チャンネル化で、パンザマストから緊急発信を行っているときでも、この連絡通話装置によりまして双方向通信が可能となります。また、防災情報処理システムとの連携が可能になるということでございます。現在使用しております屋外拡声子局、また、地域の防災会あるいは町会長の御自宅に配備しております戸別受信機につきましては、更新を予定してございます。
 裏面をごらんいただきたいと思います。付帯システムにつきましては、全国瞬時警報システム、通称「J-ALERT」と申しておりますが、これを導入する予定でございます。
 次に、移動系でございますけれども、初めに双方向通信機能といたしまして、電話通信のように送受信を行うことが可能となってございます。これは同報系と同じではございますが、さらに基地局を庁内の交換機に接続いたしまして、内線電話による通話が可能となります。また、2点目といたしましては、グループ通信機能とございます。あらかじめ設定いたしましたグループへの一斉指令、また、グループ内交信、こういったことが可能になります。
 多チャンネル機能でございますけれども、緊急通信等の多チャンネルの利用が可能となります。また、3点目といたしましては、無線ファクスでの送受信、4点目が防災情報処理システムとの連携でございます。今回の整備によりまして、移動系防災行政無線と地域防災無線につきましては、統合という形になります。
 3番目の防災情報処理システムでございますけれども、このシステムは、基本的に災害対策本部の業務を支援するシステムでございます。災害時のデータを24時間情報収集・処理及び一元管理を行うことによりまして、庁内LANを活用し、全職員への情報の提供と情報の共有化を可能にするものでございます。防災情報処理システムの機能といたしましては、防災情報の一元管理、地図への情報表示といたしまして、(1)に示してございます各データの反映が可能になります。また、防災行政無線との連携のほか、8まで書かれております各機能を持ったシステムとなってございます。
 4番目でございますが、導入のスケジュールでございます。実施計画策定後に、21年度に実施設計、22年度から23年度にかけて整備工事、24年度からの運用を開始したいというふうに考えてございます。詳細につきましては、別添に添付しました計画書、28ページ立ての冊子のほうをごらんいただきたいと思います。
 以上、簡単でございますが、御報告となります。
委員長
 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

江口委員
 こういう形で情報をできるだけ正確にということと、新しいデジタル化ということは構わないんですけど、屋外の固定、これは前々から議会であって、聞こえない場所、それから、町の形によっては届かない場所というのは、区としては把握していると思うんだけど、例えばこれとあわせて、市民に対する情報伝達、無線という形で皆さん方の情報というのはより早くというか、正確に来るわけですけども、そういうことはどういうふうに考えるのか。例えば一つは、中野新橋商店街なんかは、商店街無線と商店街の放送機能とあわせて、商店街の街路灯にそういうものをつけて無線が流れますよね。そうすると、今まで上空から来たものが直接聞けるという形があるわけですし、中野には多くの商店街があって、商店街って放送設備を結構持っているんだけども、例えばそういうところにも使って、それこそ歩いている人たちも含めて情報が入るとか、そういうようなこともあわせて考えていくということは全然ないんですか。
志賀危機管理担当課長
 まず、1番目の防災行政無線のパンザマストからの放送が聞こえないというところの問題点でございます。現在、把握しております音声未伝達地域と言われているところにつきましては、パンザマストの増設、あるいはスピーカーの音声が拡張型のもの、それから、直進型のものというのがございます。現在、大体250メートルエリアをカバーしているんですけれども、どうしても遮へい物がございますと届かない場合がございますので、そこにつきましては、設置の場所の変更あるいはスピーカーの変更によりまして、音声の未伝達地域といったものの解消を図っていきたいというふうに考えてございます。
 また、防災無線といいますものは、パンザマストから1個1個の局が無線局という取り扱いになっていまして、無線の免許が必要になってございます。そこからまたさらに商店街へ有線で伝達するといった仕組みにつきましては、ちょっとできない現行のシステムになってございます。
 これから導入する仕組みといたしまして、先ほど御案内いたしました防災情報管理システム、防災センターで集中管理するシステムでございますけども、そこから文字情報あるいは音声情報、それから、ファクスによる発信ができますので、文字情報システムなんていうものも考えてございます。ただ、設置の場所につきましては、かなり限定されてくるかなと思います。また、音声以外には、映像情報も配信等が可能になりますので、そういったものについても、付加価値として考えられるものでございます。文字情報システムなんかは電光掲示板で案内ができるんですけれども、特定の場所について、どういったところに設置すべきか、それは今後の課題になろうかというふうに考えているところでございます。
江口委員
 そうすると、中野新橋商店街の放送設備というのは、商店街独自で何かを工夫してやっているのかな。私はあそこと区のパンザマストの来るやつと連携していると思っていたんだけど、それは私の誤解なんですか。
志賀危機管理担当課長
 今、委員のお話のございました商店街での放送につきましては、私どもが把握していないところでございます。昔ちょっと聞いたことがあるんですが、無線設備の傍受をできる仕組みの中で、そのような仕組みを構築されているといったことを聞いたことがございます。
江口委員
 今の段階ではそういうことができないのであれば、逆にそういう商店街の放送施設を利用して情報を流していくという、これも一つのまちづくりの中で安心・安全という、例えば、別に災害というのは夜中だけじゃないわけですから、商店街を歩く、町を歩く人たちが、そういう情報が商店街のところに出れば、それこそ今まで上から飛んでくるものがじかにそこで聞けるということだって可能なので、そういうことなんかは検討する考えはないですか。
志賀危機管理担当課長
 情報の発信の手段といたしましては、いろんな手段が考えられると思います。デジタル化することによって、一つは携帯電話への発信も防災センターからの情報発信としては可能になりますし、例えばCTNとの連携で、テレビでの放送も可能になると思いますし、防災センターから個別の情報を地域の皆様方に発信する仕組みとして、商店街の装置を活用したデジタル情報を受信する仕組みを持っていただいて、そういった形の中での情報発信というものは可能かというふうに思いますが、今回の整備の中ではちょっとそこまで今、検討はしていませんけども、付加価値としてはそういったことも考えられるということでございます。
北原委員
 この基本計画書、結構量も多いし、なかなか我々に理解しにくいところもあると思うんですけれど、一番重要なのは、区が共通にこういうデジタル化を進めていくということはいいんですけれど、各避難所にある防災無線と各町会に支給されている受信機、こことの関係はどのように変わるのか、もう少し具体的に。
志賀危機管理担当課長
 まず、避難所に設置してございます移動系の無線というものにつきましては、新しい形の移動系の無線に変更いたします。そこの中でデジタル化されることによって何が変わるかと申しますと、まず、音声は通常どおり、これまでと同じでございます。今度は携帯電話と同じように文字情報としてメールが送れるようになります。メールの送受信も可能ですし、例えば携帯電話で撮った写真、あるいはデジタルカメラで撮った写真、それを接続することによりまして、避難所から地域本部である地域センターあるいは区役所の防災センター、そういったところにデジタル情報が配信できるといったところに変更が可能になります。また、防災会の皆様、町会の皆様に配信しています戸別受信機、防災行政無線が聞けるラジオでございますけども、これにつきましても、現在、約500台整備しているところでございます。これをさらに拡大いたしまして、今の計画書に載っている台数としては、想定でございますけども、約1,000台近くにふやしていきたい。これは、これまで防災関係機関と言われている、限定している消防であるとか、警察であるとか、そういったところにしか入っていなかったものを、さらにライフライン関係機関、それから、地域の防災会の皆様、町会の皆様にエリアを拡大して配備をしていきたいというふうに考えています。それで、戸別受信機につきましても、ファクス機能、文字受信、ちょっとテロップみたいに出るような文字情報が受信できる、そういった仕組みも考えているところでございます。
北原委員
 今もそれぞれ防災訓練なんかをやりましたり、避難所開設訓練をやりますと、通信システムを使った訓練もあるわけですけれども、こういった機能が多機能になってきますと、実際に使うほうが使えないとどうにもならないので、確かに活用範囲は広がると思いますが、ぜひその辺もあわせて、それを実際に使われる地域防災会の人たちにそれなりの訓練をしっかりしていただいて理解してもらって、だれでも使えるような、そんなような状況をつくっていただきたいと。ソフトの面での支援については、どう考えていらっしゃいますでしょうか。
志賀危機管理担当課長
 申しわけございません。お手元の資料の13ページをちょっとごらんいただきたいんですけれども、今、委員のほうからお話ございました戸別受信機の絵が情報として書いてございますので、御参考にしていただきたいと思います。
 こういった機能が活用できるといったことにつきましては、地域防災会の皆様方に事前にシステムの更新についての御案内を差し上げたいと考えております。また、今後の取り扱いについて、戸別受信機にどういった機能が付加価値としてあるのか、また、避難所におきまして、地域の防災会の皆様方が避難したとき、無線の使い方等につきましても、避難所運営会議ですとか、個別の訓練の中で研修といいますか、使用の訓練といいますか、そういったものを実施していきたいというふうに考えてございます。
岩永委員
 今、ざっと基本計画書の中を見たので、細かいことはわからないんですが、ちょっと気になったので、細かいのが一つ。25ページの端末配備のところですが、情報閲覧用端末は専用端末の導入ではなくて、職員に配付しているパソコンを活用するというふうになっているんですが、例えば、現状は地域センターに行くと、河川情報システムなんかが入っていて、それは私たちが行っても見られるように、いわゆる個人パソコンじゃないので、そういうふうになっているんですが、住民だとかが閲覧できるようなものはどういうふうになるんですか。
志賀危機管理担当課長
 一般の方々が情報として収集できるものという形では今、考えてございませんけども、河川情報システムも今、限られたセンターにしか配備されていないんですけども、そういった情報につきましても、これから防災情報新システムを活用することによりまして、全センターでも見られますし、また、委員がセンターに行ってどういう状況になっているのかということで見たいときであれば、そういった情報はすぐごらんいただけるようになります。また、情報として、先ほどちょっとお話ししましたけども、CTNへの情報提供、今、Lウインドウでしか情報提供しておりませんけども、今後CTNのほうの仕組みもデジタル化されまして、テレビ放送自体がデジタル化されますので、そういったところでの情報提供の仕方というのを今、CTNとも話を進めているところでございますので、いろいろな形での情報の提供の仕方があるのかなというふうに考えているところでございます。
岩永委員
 今よりも情報提供の内容の質が高くなって、知りたいことが受けられるようになるというのは何となくわかるんですが、そうすると、今言ったように、住民に開放されている対応が全センターにとられていくというふうに理解していいわけですね。
志賀危機管理担当課長
 これは防災行政無線ですので、一般の方々が使用するということでの使用の限度というのがありますが、防災情報を伝達するのは、避難所であれば防災会の皆様方に防災無線を使っていただくことになりますので、無線の使用方法ですとかそういったものについては、訓練等もお願いしますけれども、実際パソコンを使って画面を直接見てどうこうするというのは、中野区のホームページ上に情報を配信したり、あるいは携帯電話に情報を配信しますので、その中での情報収集という形は現行と変わらないかなというふうには思います。
岩永委員
 地域センターも避難場所になるという位置付けになっていますし、今言ったように、少なくとも情報提供を受ける側が、職員との関係で手を煩わすというようなことだけではなくて、最低閲覧用に開放されているということなんかの対応は必要ではないかというふうに思っています。それはそういうふうにして思いますし、そういうふうにぜひ考えていただきたいと思います。
 次の質問ですが、付帯システムとして全国瞬時警報システムを導入するというふうにあるんですが、いただいた冊子の29ページのシステム概要一覧表には、こういうことが読み取れないんですが、それはどんなふうになっているでしょうか。
志賀危機管理担当課長
 システム概要の一覧に書いてございます同報系防災行政無線、この中のシステムの一つだというふうに考えていただきたいと思います。
岩永委員
 わかりました。費用の概算で基本計画どおり実施した場合で15億、現行規模でデジタル化した場合12億、約3億近く違う形でここに書かれています。細かい一覧表は基本計画の中身に書かれているんですが、3億近い金額というのは、相当の違いだと私なんかは思うんですが、まず、見積もりがどこでどんなふうにされて、こんなふうな数字になったのかという疑問もあるし、これは基本計画になっているから、12億という道もあるのに15億でいくのかなという疑問もわきますし、そのあたりはどんなふうに考えているのか。
志賀危機管理担当課長
 先ほども少し申し上げましたが、一つはパンザマストの増設ということも考えられますし、スピーカーの変更ですとか、戸別受信機の増設、それから、移動局の無線機の持ち方ですけども、現在配備している無線局だけでいいのかということもありますので、現行システムで情報伝達がどこまで行き届くのかということで、今現状のシステムをそのままそっくり移行したら12億、ただし、今回デジタル化する上で、さらに皆様方に情報の配信をしたい。それから、移動局につきましても、ライフラインの関係機関、協定団体、そういったところにも無線機を敷設するとなりますと、どうしても3億近い経費の増というふうになります。現在考えているのは、基本計画でお示ししている15億という形でございます。ただ、このシステムというのは市販されている白物家電等とちょっと違いまして、受注精算でございますので、また、入札によって今はメーカーの言い値でございますけれども、金額につきましては、大きな違いが出てくるかなというふうに考えているところでございます。
岩永委員
 そうしますと、この計画に基づく、今言われた入札等々に向けた費用、どういう施設が必要かとか、どれだけの数が必要だとかという、そういう具体的なものというのは、スケジュールがここで示されていますけれども、実施設計の中で入ってくるということになるんですか。
志賀危機管理担当課長
 この基本計画に基づきまして、今後、実施計画を策定します。また、その後、実施設計を行うわけですけども、そこで整備数等については明らかになってくるというものでございます。
岩永委員
 どういう形で最終的な実施設計になるのかということはありますが、デジタル防災無線の計画をして、ここで紹介されているようなシステムが整備されていった場合の年間コスト、ここには導入システム費用という形ですけれども、そういうコストはどのぐらいを見込んでいるんですか。
志賀危機管理担当課長
 現行のシステムでございますけれども、予算規模で3,100万円、決算ベースでは約3,000万円、年間のランニングコストといたしましては、これ以上の経費がかかるのではないかと思います。
岩永委員
 現行よりもコストはかかるけど、金額は実施設計を待たないとコストのほうもはじき出せないと、こういうことですか。
志賀危機管理担当課長
 ランニングコストでございますので、整備台数等によってかなり違ってきますし、メンテナンスの方法によっても、仕組みが現行のアナログシステムとデジタルシステムとの違いもございますので、ちょっと今の段階では幾らということでの御案内は差し上げられませんけども、実施設計の段階になったら、ランニングコスト等も把握できてくるというふうに考えております。
岩永委員
 そのあたりはここで詳細にというふうにいかないということで、それはそれでわかりますが、私なんかはきょう初めて見たわけで、別添のとおり策定したという報告です。このスケジュールを見ますと、8月には基本計画になっていて、12月には実施計画というふうになっております。27ページのスケジュール表なんかを見ますと、議会報告とほぼ同時期から区町連常任理事会、地域説明などというふうになっていますね。この計画になる前にこういうことで計画をつくるという案なりというのは示されなかったと私なんかは思っているんですけれども、そのあたりはどうなんですか。
志賀危機管理担当課長
 案につきましては、一般的に設備の導入計画、設備工事というふうに考えておりますので、昨年の予算の御審議の中で、中野区といたしましては、こういった実施計画を策定して、こういった整備スケジュールで考えていきたいといったことを総務委員会の中では報告してございます。仕組みとしましては、今回の御案内ということで、案という形でのお示しはしていないものでございます。
岩永委員
 特別委員会が設置されて、特別委員会としていろいろ議論してきているわけですね。そうなりますと、総務委員会は常任委員会なんですが、この特別委員会に計画書としてきょう報告いただく前に、少なくともこういうふうに取りまとめたいとか、取りまとめているとか、途中でも案としての報告があってしかるべきだったのではないかと思うんですが、そのあたりはどんなふうに思いますか。
石神副区長
 こういう計画につきましては、案から進めるということもありますが、どういう形でものができるか、基本的なものが見えないと、さらに展開するか、先ほど江口委員からも言われましたが、こういうことも利用できるのではないかというのは、こういうところから始まってくるんだろうと思います。これをつくる前にデジタル化の特徴だとかそういうものをお互いに理解しながらも議論していたんじゃ空中戦になってしまいますので、今回この基本計画ができましたので、これから実施計画を含めて進めていきますから、その段階では途中途中、進捗状況にあわせて報告をしながら、さらにいい形にしていきたいというふうに思っています。基本計画をつくる前に議論するというのもそうですが、実施に向けて一つずつ詰めていくということをしていきたいと思っております。
岩永委員
 確かに案とかそういうものを示さなければならないという義務付けはありませんから、必ずしもそうしなければならないという形で私は決めつけて言っているのではなく、例えばこの計画によって15億円からの財政的な支出が生じるわけですね。そうすれば、もっと地域的な状況から見て、今、区が考えているシステム内容についての意見がいろいろ出されることによって、ここに概算で出されているものが、私たちにとってもわかりやすくなっていったかもしれないとか、いろんなことを思えば、お金のかかるものだし、地域防災にかかわるものなので、計画する前に出されてもいい性格の計画ではないかなと。ましてや10か年計画の中にデジタル化をしていくというようなことが出されているわけですから、計画にする前に出されてもよかったのではないかという性格のものだと思っているんですけれども、お金との関係もありますので、もう一度答えてください。
石神副区長
 今回お金を出しましたのは、10か年計画等でどのくらいの経費がかかるかということと、当初、既に現行の10か年計画の中では金額が少なく出ております。そういったところから変わってくるということで、このくらいの程度ということで、まだ実際に実施設計をやっていませんので、想定の金額になりますが、これまでよりも多くかかるということがわかったと。そういう中で概算費用ということで皆さんに示した金額が変わってくることについて示したものですが、そういう意味では、参考と書くことがよかったかどうかというのは、反省しております。
 例えばパンザマストについても、当初はそのまま使えるということで考えていましたが、そのもの自身が耐震性だとか、また、建築基準法等が変わって建てかえが必要だったということが後から出てきておりますので、全体でふえたということがありますが、私が先ほど言いましたように、計画のつくり方の中で、この基本計画は枠が決まってしまって、これ以上のことは発展しないということではなくて、新しくデジタル化したときには、今ある情報システムがこういう形で変わるという内容をさらによくしていくための議論というのは当然あってしかるべきだと。それが実施設計に向けていくのではないか。実施設計の段階でさらにこれから議論されながら詰めていかれる、そして、実施設計に向けていくということで、今回の場合には、デジタル化というのはどういう特徴があってどうだとかという議論からではなくて、議論していくために、今の基本にあるもの、それから、これまで課題とされていたものを全体で見直すとこういう形になりますということで、今回の基本計画もデジタル化の特徴を生かしていくという書き方をさせていただきました。だから、今後それについては詰めていきたいと。今、言われたような内容については、実施計画をつくる段階で十分意見を聞きながら、より現実に沿ったものにしていく、そういう手続をしていきたいというものでございます。
吉原委員
 アナログからデジタルに変わるに関して、今まで区民サイドで一番話が出ていたのは、スピーカーから音が聞こえないとか聞きづらいとか、あと、近いところは音が大きい、今まで入ってきた苦情で一番大きかったのはこれかなという感じはするんですけども、デジタル化になることによって、この辺のところが改善されるというものなんですか。
志賀危機管理担当課長
 パンザマストからの音声伝達の限界というのは、デジタル化されたからといって、スピーカーから出るものもデジタル化されるわけではありませんので、あくまでもそこから発信される声につきましては、これまで肉声でやっていたものですけれども、今後はもっと聞き取りやすいデジタル音声というんですか、そういったものを使うことによって、話すスピードを落として、より聞こえやすくしたいというふうには考えています。
 また、先ほども御案内いたしましたが、スピーカーの直進性の問題、拡張性の問題で、スピーカーの工夫によって、音が大き過ぎるところについては出力を落とすですとか、遮へい物も何もないのに、音が出ているときには98デシベルというかなり大きな音が出るんですけども、末端のところでは58デシベルぐらいまで落ちてしまっていると。そうすると、どうしても直下に住んでいらっしゃる方と250メートル先に住んでいらっしゃる方とでは、全然聞こえ方が違うというのもありますので、スピーカーの直進性といったところでの工夫をしていきたいというのはあります。
 あとは、皆様、遮へい性の高い、機密性の高い住宅に近年お住まいになっておりますので、どうしても雨のときには聞きづらいというのはやむを得ないものなのかなと思います。ですから、逆にそういったときには新たに構築します防災情報支援システム、こういったところからのデジタル情報をもって携帯電話への発信、それから、テレビへの発信、パソコンを活用したホームページ、そういったところでの充実を図っていきたい。震災時ですとか、大規模な事件・事故のときには、ぱっと窓をあけて何だろうと確認されると思いますので、そういったときにはもちろんパンザマストでの放送が唯一情報伝達手段としては有効だというふうに、十分機能するものだというふうに考えております。
吉原委員
 今お話があったそういう調整、スピーカーを何デシベル、直進性云々というのは、全部区の職員の皆さん方だけで調整してやるわけですか。
志賀危機管理担当課長
 この工事につきましては、設置業者、無線を受注した業者がやりますけども、今度、実施計画、また、実施設計をする中で、今現在、パンザマストにつきましては113カ所あるわけですけども、そこから機械を使ってどのぐらいの音達状況にあるのか、そういったものを全部車で移動しながら、あるいは現場に立って、電波伝搬調査といったものを実施した上で、個々のスピーカーの取付方を工夫していきたいというふうに考えております。
吉原委員
 音波調整研究というのは、受けた施工業者がやるということですか。
志賀危機管理担当課長
 デジタル防災行政無線の実施計画を今回やるわけですけども、受注業者がやることになります。
吉原委員
 受注業者は専門ですから、ある程度そういう技術があるんでしょうけど、前に議会でも質問したことがあると思うんですが、音響研究機関ってあるじゃないですか。業者もできるんだと思うんですよね。音響研究所みたいなところがあって、例えばこの場所においてはスピーカーがこの高さから3メートル上げれば、もっと通りがよくなるとか、この反響力を使って、ビルとビルを反響させて、めちゃくちゃでかくなくても、すんなり通るとか、中野区の地形はみんな違うので、地域地域で反響の期間というのはみんな違うと思うんですよね。そういう地域地域での調査とかはやるんでしょうか。音響研究機関とか専門の方々の調査をとってやったほうがより確実じゃないかなとは思うんですが、その辺どうでしょう。
志賀危機管理担当課長
 今回これを受注しているメーカー、業者につきましても、そういったシステムをもって音声伝達の調査ができる業者でございますので、委員お話しの音響専門の、テレビなどにも出ていらっしゃるような、そういったところに直接お願いしなくても、現在発注している業者でもこういった調査は可能だというふうに考えているところでございます。
石神副区長
 今のはちょっと勘違いされているような答弁になっていると思いますが、これは設置業者を今、頼んでいるわけじゃなくて、計画をつくるために専門業者に委託しているということでございます。これから実施設計が終わった段階で、今度はつくる段階になりますと、設置をするための会社が入ってくるわけですけども、その前の計画段階は、設置会社じゃなくて、研究会社に委託をして、今現在進めているということでございます。
委員長
 他に質疑はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告は終了いたします。
 次に、3番、中野区内における大雨による被害状況と区の対応についての報告を求めます。
志賀危機管理担当課長
 平成20年7月29日の大雨の被害状況と区の対応について御報告をさせていただきます。時期が大分遅くなってからの御報告ということでございますが、御了承いただきたいと思います。
 平成20年7月29日の大雨による被害の状況と区の対応でございますが、お手元の資料(資料4)にございますように、1番目、気象状況でございますけれども、7月29日、午後8時29分に東京都23区西部に大雨洪水警報が発表されました。この降雨状況と水位状況をあわせて御説明させていただきたいと思います。
 初めに降雨状況でございますが、時間最大が、江古田観測点で44ミリ、10分最大で24ミリとなってございます。この日は区内全域での短時間で局地的な豪雨となりまして、特に江古田地域を中心に、20時43分から21時06分までの23分間で44ミリの雨を観測したというものでございます。
 河川の水位状況でございますけれども、江古田憩い橋で21時05分に警戒水位に達しまして、サイレンが吹鳴いたしました。神田川、善福寺川の合流地点におきましては、天端から2メートル20という状況でございます。
 4番目の下水幹線の取水状況でございますが、環七地下調節池の完成後に初めて妙正寺川取水口から1,400立方メートルの取水をいたしました。以下、記載のとおりでございます。
 5番目の被害状況でございますけれども、床上浸水が2件、床下浸水が3件となってございます。
 区の職員の対応につきましては、20時29分の夜間・休日の情報連絡態勢、21時に情報連絡態勢、その他、地域の皆様方からの要望といたしまして、土のうの要請が1件、消毒の要請が、消毒実施件数として3件、逆性石けんの配布が2件という形になってございます。
 続きまして、裏面でございますけれども、平成20年9月6日、土曜日でございます。気象情報につきましては、記載のとおりでございます。
 雨量状況でございますが、このときも江古田の観測点で総雨量54ミリ、1時間最大で54ミリ、10分最大で23.5ミリという雨を記録してございます。
 河川水位状況でございますが、江古田の憩い橋で天端から1メートル23センチという状況でございます。
 調節池の流入状況につきましては、妙正寺川第2調節池で1,600立方メートル、上高田調節池で3,500という状況でございます。
 被害状況につきましては、床上浸水が3件、床下浸水が6件という状況でございます。
 区の態勢でございますが、18時32分に夜間・休日連絡態勢、20時40分に情報連絡態勢、21時に災害対策本部を設置いたしまして、初動配備態勢をとったところでございます。このとき、車両避難所は江古田小学校に3台を収容したところでございます。消毒につきましては、消毒件数1件、逆性石けんの配布が4件となってございます。
 以上、簡単でございますが、御報告とさせていただきます。
委員長
 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
山崎委員
 7月29日と9月6日、両方とも僕もよく覚えているけど、ものすごい雨でしたよね。私、地元なので、両方ともよく覚えているんですが、確かにすごかったですが、ちょっと29日の報告を聞いておかしいなと思ったのは、河川の水位、特に江古田川、妙正寺川のところが、被害状況の5件ととても関連している地域だと思うんですよね。しかし、被害状況、床上・床下両件含めて、江古田四丁目は妙正寺川、多少の影響はあるかもしれませんが、少なくとも江原町三丁目というのは、地域から考えますと、目白通りの北側になるわけで、妙正寺川、江古田川、それぞれの影響を受ける場所ではないんですね。今までの河川の水位が上がって水害が発生したというのとは多少違うんですよね。報告を聞いていると、江古田川ではマイナス1.2でサイレンが鳴ったんだよというけれども、調節池の流入状況を見ると、そんなに満杯な状況ではないんですよね。いわゆる目いっぱい調節池も使って大変な状況ということではない、なおかつ地域としては少し飛んでいる、なのにこうした状況になったというようなことについて、何らか分析なさっていますか。
志賀危機管理担当課長
 今回の雨の特徴でございますが、最近よくテレビでも報道されていますけれども、都市型水害の典型的なものだと言われております。下水道からの逆流あるいは、ここの地域でございますが、今回、全部被害に遭ったお宅が半地下でございます。特に江原の住宅につきましては、路盤面から1メートル20ぐらい下がって玄関口があって、そこに排水口が設置されているんですけれども、排水口が結局道路面より1メートル20も低いものですから、そこから逆流している。あるいはおふろ場が1階にあって、あるいはトイレの口も排水口があったりすると、そこからも逆流している、そのような状況があった場所でございます。
 9月6日の東中野のときも同じなんですけれども、こちらにつきましても、半地下のお宅でございまして、排水口から逆流、あるいはおふろ場の排水口からの逆流といった状況でこのような被害があったという中身でございます。
山崎委員
 僕はよく知らないのかもしれませんが、以前にもこういうことはたびたびあったんですね。地元としても何回も水害に遭われていますし、結構、高い地域でも下水からの逆流で浸水したことがあるんですが、いずれも河川に余裕がなくて、下水を吸い込まないと。もう満杯、あるいは少し堤防が決壊しているだとか、あふれちゃっている状況の中で、下水の水がはけないことによって吹き出しているということはあったんですが、この報告を見るとそうではなさそうだと、まだ余裕があったと。しかし、少し離れたところの下水から吹き上げちゃっていると。この原因はどんなことになるんでしょうか。
志賀危機管理担当課長
 私も専門家ではございませんので、詳しいお話はできかねますけども、地域的には、新しい建て売りの住宅なんですけども、お宅の目の前に排水口が2ます設置されておりました。どちらかというと、道路の形状なんかもそうなんですが、両サイドに水が流れるように、かまぼこ型の形状になっているわけですけども、そこに水が集中するようになってしまっているのかもしれませんし、あるいは委員お話しのように、通常であれば下水幹線も受けない状態、川もいっぱいの状態、それで一般的には道路冠水をしたり、排水口からの逆流というのが今まで事例としてはあったものでございますけども、今回は道路面から低いことによって下水幹線からの位置の関係が限りなく近い状況だったのではないかなというふうには、私が思うところでございますが、そういった感じでございます。
山崎委員
 L字溝も入っているんだろうけれど、そうしたものを乗り越えて、今言った道路の基本的な傾斜の中でのみ込めなかったというのが今のところの分析だという志賀さんのお答えなので、今後もこういうことが起きてくる可能性は多いんですよね。したがって、今までのハザードマップなんていう考え方も、全く役に立たないとは言いませんが、想定外の想定になることも多くありますし、今の御報告ですと、おふろ場の被害だったそうですが、半地下におられた方が万が一生命の危機なんていうことも、何年か前に新宿のほうでありましたよね、地下室にいた方がドアがあかなくなってなんていう不幸な事件になったりするわけですから、そういうことが川から離れているところでも想定し得るんだというようなことも認識していただいて、分析をして、当該家屋のような方々に、おたくはあぶないよというようなことを言いにくいだろうけれども、そういう例があるということも含めて御注意をしていかないと、半地下のうちは多いですよ。本当に多いんです。それから、車両が入っていたり、半地下が玄関口であったりするのは、私の近所でも非常に多くあって、玄関が半地下なんていうと、もう逃げられませんよ。あけるタイプ、ひくタイプ、どちらにしても。引き戸だったらどうなのかなとは思いますけど、防災訓練なんかであるでしょう。水圧に抵抗してあけるなんていうのは、男二人がかりでやったってあかないぐらいですから、そうしたことのないようにさまざま分析をして、これは都との関係もあるんだろうけれど、対応方をできるだけ早くしていってほしいなと、これは要望しておきます。
 それから、9月6日のこと、これも同じような部分で1時間23.5ミリでものすごかったですが、2点だけお聞きしたいんですが、1点は車両の避難場所、私は当委員会でも少し言わせていただいたり、志賀さんに直接そういう場合はどうするんだということでお願いしたりしているんですが、今回、江古田小学校に3台収容ができて、ある意味で少し周知ができて、知っていた人がいてくれたんだなという思いがあったのと、そのことによって被害に遭われなくてよかったなという思いでいるんですが、3台の収容について、どんな方が誘導なさいましたか。
志賀危機管理担当課長
 このときはたしかお電話をいただいて、江古田の小学校につきましては開放しておりますので、そちらのほうに避難していただきたいということで、学校開放をやっている事業者がいるんですけども、学校開放をやっている警備委託会社に当たっていただいているというものでございます。
山崎委員
 御苦労さんだったと思いますけど、必ずそうした方の誘導でやらなくちゃならないと。持ってきて、どうぞというわけにはいかないだろうなというのが一つと、一つ心配されたのは、車両を誘導して、雨がおさまって、引き取りに来てくださればいいんですが、場合によっては引き取りに来なかったと。場所は学校で校庭の真ん中に置いてあったというようなことになると、その次の日の授業なんかにも影響を及ぼすということで、警備の方が誘導なさったのはとても迅速な対応でよかったと思いますが、その際に車両の責任者だとか、連絡場所だとかいうようなことも含めて、そういう対応がきっちりできていたのかなと思うんですが、いかがですか。
志賀危機管理担当課長
 学校に車両を誘導したときに、車両をとめていただく場所を指定して御案内しているところでございます。また、あわせまして、車両避難中という表示をしていただいて、お名前と連絡先を表示していただいております。これで雨がやんだときには直ちに退去していただきたいという御案内、あるいは取りに来ていただけない区民の皆様方には、お電話を差し上げて取りに来ていただくというような措置をとっているところでございます。
山崎委員
 それから、もう一つ、これはやっぱり9月6日の件なんですが、同じように河川の水位状況を見ますと、江古田川については天端から1.2メートルで、したがってサイレンが鳴ったということなんだろうと思いますが、調節池の流入状況を見ますと、北江古田公園、防災のいろいろなことをやるところですが、あそこには全く入っていないんですね。これはどういうわけでしょうか。
志賀危機管理担当課長
 北江古田公園につきましては、今回、流入していないということで、そこまでの水位が上がっていなかったということで考えておりますけれども。
山崎委員
 これは報告書を見る限りは、9月6日は上から1.23メートルで、7月29日は1.20で3センチ、ほとんど変わらないんですよね。これで片方は調節池に入らないと、片方は調節池に入ると、そういうような仕組みの調節池なんですか。
石井都市整備部長
 北江古田の調節池ですが、これは一定の高さの堤防様式になっていまして、今、3センチというお話がありました。当然流れですから、多少高くなってみたりということもございます。平均的に3センチということでございまして、自然に一定の高さ、堤防を超えた場合に水が流入していくという仕組みになっております。
山崎委員
 僕も今みたく間違えちゃったぐらいで、地域ではあんなにいっぱいであふれそうなのに、今回は何であかないんだと。あるいは前回はあいていて、いっぱいあるのが目で見えるわけですね、防災訓練をする場所が水浸しになるのは。どうしてなんだというようなことがよく町会、自治会なんかの集まりでは出るんですね。そういう仕組みではないんですよと。ある一定になったらあける、あけないはともかく、見ればわかりますよね、ちょっとへこんでいます。あそこの高さ以上になればあふれて出て、オーバーフローするということですよね。そういう仕組みのところではないんだということもあわせて事あるごとに言われたほうがいいと思うんですよ。
 というのは、こういう災害に遭われたときは、かなり人間、心の底ではカサカサになっちゃっている。そういう中で、不満や自分が置かれた立場を訴えるところがなくて、行政側やなんかに出てくるわけですから、そのときに何であかなかったんだというようなことがありますと、余計加速させることになるので、ぜひともお願いします。
 それから、ついでと言っちゃ何ですが、哲学堂公園の梅林の下に同じような施設があると思っているんですが、ここも同じようなことである一定の水位になったらあける、あけないということではなくて、自然にオーバーフローすると、そういう形なんでしょうか。
石井都市整備部長
 お話しのとおり、哲学堂の南側といいますか、梅林のほう、この地下も自然に流入すると。なお、くみ上げる場合にはポンプアップという形になります。
 それから、その下流側に堀り込み式の広場的な使い方を通常はしている妙正寺川の第1調節池、あれも流量が少ない場合には河川沿いの水路を通って流れ去るという状況なんですが、それ以上の水位になりますと、公園的な広場の中にも水が入ってきて、自然に流入し、自然に流下すると、こういう形のシステムになっています。
山崎委員
 最後になりますが、入った後、大変なんですよ。北原委員なんかはわかっていらっしゃると思うけれども、においがものすごいですよ。その消毒等について、逆性石けん、従来クレゾールだったのかな、やられるんですが、あれは何とかならないんですかね。
石井都市整備部長
 おっしゃるとおり、特に江古田川は下水幹線でオーバーフローしてきた水、これは雨水と混ざっていますけれども、大分希釈はされているものの、そういう性質の水が流れ込むということでございまして、比較的いっぱい流れた場合には希釈度が高まっていますので、それほどはにおわないんですけれども、先ほどみたいにすれすれで超えたような状態の場合がむしろにおいがきついということはあります。私もそれはよく存じ上げております。ただ、洗い流すことが第一で、その次が消毒と、こういう形になりますが、においの関係については、ほかの洗剤等が使えるかどうか、これは相談をしてみたいなと思っています。
岩永委員
 9月6日のほうですが、弥生が時間雨量で40ミリということですね。このときには、和田弥生幹線は全然ここに載っていないので、全く流入がなかったんでしょうか。それが一つ。
 それから、もう一つは、被害状況が床上3件、床下6件、合わせて9件というふうにここで出ているんですが、消毒対応件数が消毒1件、逆性石けん4件、合わせて5件というふうになっています。床上・床下浸水被害状況と消毒対応状況が違うのはどういうことでしょうか。
志賀危機管理担当課長
 和田弥生幹線につきまして流入しているという情報は入ってきておりません。
 また、被害状況と消毒の対応が違うといったものにつきましては、個人のお宅で御自身で消毒をされるので、区の消毒は必要ないですよというものもございます。1件1件もちろん調査訪問して実態を把握して、どういたしますかと御案内を差し上げています。この日も夜のうちに全軒回りまして御案内を差し上げたんですけども、うちは結構ですというお宅がありました。どういった消毒の仕方をしていいかわからないといったお宅には消毒をしたり、逆性石けんをお渡しして、御自身で消毒をしていただくというような中身になってございます。
委員長
 他に質疑はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告は終了いたします。
 次に、4番、平成20年度中野区総合防災訓練の中止についての報告を求めます。
志賀危機管理担当課長
 それでは、口頭で平成20年度の総合防災訓練の中止につきまして御案内を差し上げます。
 8月31日に予定しておりました平成20年度の中野区総合防災訓練を昭和・東中野地域、また、上鷺宮地域におきまして実施する予定でございましたけれども、このとき、8月28日の早朝からの大雨洪水注意報あるいは警報が8月31日の当日8時過ぎまで発表されておりました。また、早朝6時30分に中止等の判断をするために職員が参集したわけですけども、このときにまだ杉並あるいは中野区内におきましては雨が降っておりました。そういったところで、両実行委員会の会長様に実施か中止かという御相談をしましたところ、中止をするということでの御了解をいただきましたので、このときには総合防災訓練を中止とさせていただいたところでございます。また、両地域におきましては、実施をしていないのに反省会というのも変でございますが、この取り扱いについて、今後どうしようかということでの反省会も含めた形での実施をしてきたところでございますけれども、この中では、両地域におきまして、総合防災訓練まで大きな訓練は実施できないけども、連合訓練をぜひ実施したいということで、両地域につきましては、11月、12月のあいている御都合のよろしい日に、昭和・東中野地区連合、上鷺宮の連合のそれぞれの訓練を実施するということで話を聞いてございます。
委員長
 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
佐藤委員
 区民の方への中止の連絡、それはどのようにされましたか。
志賀危機管理担当課長
 中止の御連絡につきまして、当日の朝7時からホームページを立ち上げて、ホームページ上にまず御案内を差し上げております。また、昭和・東中野地域、上鷺宮地域につきましては、パンザマストによる放送、それから、会場におきましては、中止の看板、それから、町会の皆様方からの継送網によって御連絡を差し上げているところでございます。
佐藤委員
 区報等でも広く区民の方にどうぞ御参加くださいとお知らせしたところですよね。当日はその時間には雨は上がって、結構お出かけになった方もいるんじゃないかと思うんですけれども、その状況はどうだったか、わかりますでしょうか。
志賀危機管理担当課長
 当日の会場に来られた方ということでしょうか。
佐藤委員
 はい。
志賀危機管理担当課長
 そこまではちょっと把握してございませんけども、お話として、何で中止になったんですかという御案内の電話をいただいたのは数件ございます。当日、町会の方からお聞きしたんですが、訓練会場におりましたら、数名の方が会場に来られて、中止となって残念だといったことが聞かれております。
佐藤委員
 中止になったのは仕方がないというふうな判断だったということなんですけども、中止の連絡がどのように区民の方に行き届いたかということでいくと、そういう事態にどこまで伝達できるかということの一つの訓練みたいになったのかなと思うんですけれども、中止になったときに会場に来られた方を区が把握していないということは、区の職員でその時間帯に会場にいて中止になりましたという話をする方はいらっしゃらなかったということなんですか。
志賀危機管理担当課長
 まず、当日参集させた職員は防災担当職員だけです。当日、職員訓練も当然予定しておりましたので、150名近くの職員が参集する予定でございましたけども、各会場に150名、7会場、分散させて応急隊が配置される予定でございましたけども、7時の段階で中止の命令を出しておりますので、参集は一切してございません。各会場におきましても、最初に中止の判断をするのに、防災の担当職員につきましても、全職員をその段階で集めておるわけではございませんので、中止の連絡ができる最小限の人数で対応しております。中止に当たっては、会場の整理、撤収等がございますので、その後、防災担当職員を集めておりますので、全部の会場に職員が配置していたわけではなく、地域の防災会あるいは町会の皆様方に中止の掲示、それから、御案内をお願いしているところでございます。
佐藤委員
 じゃ、中止の掲示は必ずどこの会場にもされていた、それから、地域の防災会の人はそこにいらしたということですか。
志賀危機管理担当課長
 7会場につきましては、すべての正門あるいはほかの通用口のところには防災会の皆様方にお願いいたしまして、中止の掲示をしたところでございます。また、すべての会場が町会の皆様方が立っていて、中止ですよという御案内を差し上げたわけではなくて、防災会によっては、その会場にいて中止ですよというのを一定の時間帯までいていただいたといいますか、いてくれたといいますか、そういった状況でございます。
佐藤委員
 行ったんだけれども、どなたもいらっしゃらなかった。それから、掲示も多分時間的に早く撤収されたんじゃないかと思うんですよね。早目に行った方はその掲示を見て、ああ、中止なんだとだれもいないけども思われた方もいたし、それから、ちょっと遅目に行かれた方は掲示もなかったということで、一体何だかわからなかったということがあったんですよね。だから、本当に雨が降っていたならば、どなたも中止だというふうにわかったと思うんですけれども、その当日は雨がやんで、じゃあ、あるのかなと思って出かけられた皆さんに対して、きちっと御案内する、あるいは掲示を立てておくということとか、連絡の仕方、だれもがホームページを必ず見てチェックするということにはなっていないと思いますので、ホームページをもちろん見る方もいるでしょうし、見ない方がほとんど、晴れているからきょうは行こうかなというふうな方がほとんどだと思いますので、中止の御連絡がきちっと訪れた方に行き届くようにしていただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
志賀危機管理担当課長
 当日、7時以降、8時にかけて急に好天いたしまして、すごい晴れ間がのぞいて、大変いい天気になって、訓練会場ではなぜ中止だという町会の皆様方からの声を聞いているのも事実でございます。実施できたんじゃないかというお話もいただいております。パンザマストによります中止の御案内ということで第一報は入れさせていただいたんですけれども、また、そういったときに限りましては、特に注意をして掲示物の時間の延長ですとか、あるいは当日の開始の時間に合わせての中止の御案内、例えば7時の段階で雨が降っていたので中止とさせていただきましたというような再度の御案内、そういったものも今後工夫していきたいというふうに考えております。
佐藤委員
 先ほど防災無線も現実には聞き取れないわけですよね。何を言っているんだかわからない、何か鳴っているけども、中身はわからないんです。だから、それを聞いて、じゃあ、やるのかなと思って逆に行く方もいらっしゃるわけで、防災訓練をやっていますよという時間帯については、きちっと人の配置をされる、そういうことをお願いされる必要があると思うし、掲示物についてもきちっとしていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
北原委員
 関連して1点だけお尋ねします。
 広報車両は今回の中止に当たっては出なかったんでしょうか。
志賀危機管理担当課長
 先ほども御案内いたしましたように、当日の中止の段階で防災担当職員しか集まっておりませんでした。車両での広報ということは特に実施しておりません。
北原委員
 これは前にも防災無線が聞き取りにくいということで、広報車両にはスピーカーをつけてということで、中野区のほとんどの軽車両にスピーカーがついていると思うんですよね。ぜひその辺は回していただけると、防災会担当には連絡がきちっと来るんですけれど、特に行ってみようと自主的に思っている人たちが、何だ、これじゃというふうになってしまいますので、人的な配置は必要かもしれませんけれども、そんなに広いエリアではないと思いますので、少なくとも関連する町会関係には、広報車が2台ぐらいあれば十分足りると思いますので、検討していただきたいと思います。いかがでしょうか。
志賀危機管理担当課長
 今後の広報の仕組みにつきましても、中止あるいは実施につきましても、広報車両を回すような仕組みを考えていきたいというふうに思っております。
委員長
 他に質疑はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告は終了いたします。
 次に、5番、南部地域の防災まちづくりについての報告を求めます。
角南部地域まちづくり担当課長
 それでは、お手元に配付してございます資料(資料5)に基づきまして御説明させていただきます。
 まず、1番、事業の概要です。区では、広域避難場所に指定されております東京大学教育学部附属中等教育学校一帯を中心としました防災拠点の形成を目指しております。また、周辺の南台・弥生町地区は、東京都の「防災都市づくり推進計画」におきましても、重点整備地域に定められ、早期に防災性の向上を図ることを目標としております。これまでも、平成7年度から東京都の補助事業でありま「防災生活圏促進事業」というのを行いまして、周辺地区の不燃化に努めてきました。ただ、この事業は18年度に終了しておりますが、このエリアの不燃化率が50%に届かないなど、今後とも避難場所周辺の安全性をさらに高める必要があるということで、より一層の不燃化の促進というものが必要となっております。このため、平成21年度より新たに国の補助事業であります都市防災不燃化促進事業を導入するというものでございます。また、避難場所内に、仮称ですけども、南部防災公園を整備しまして、災害時における活動スペースの確保や耐震性貯水槽などの設置により、避難場所の防災機能の向上を図るという概要でございます。
 続きまして、2番目の不燃化促進事業の導入についてです。御存じのとおり、平成10年に東大附属一帯、約4.6ヘクタールございますが、こちらが広域避難場所に指定されております。平成18年度末現在、この避難場所の有効面積というのが1.25ヘクタール、避難計画人口、避難すると想定される人口が9,900人というふうになってございます。避難場所については、避難される方々を火災から保護するため、また、避難場所周辺の建物の不燃化を図るということで、火災を避難場所から遠ざけて、例えば火の粉だとか火災による輻射熱などの影響がないように整備をしていく必要があるというものです。先ほども言いましたが、平成20年3月末現在、こういった避難場所周辺の不燃化率は49.89%と避難場所の安全性を高める上で、より一層の防火性能の向上が求められているということでございます。また、国の研究によりますと、こういった避難場所の周辺、おおむね120メートルの区域に高さ7メートル以上の燃えにくい建物、耐火建築物等と言いますけども、こういった割合が70%以上になりますと、避難場所の安全性と利用可能面積が拡充されます。そのことによって、避難できる人口をふやすことが図れるということとされております。また、不燃化促進事業の導入にあわせまして、広域避難場所周辺地区の都市計画の変更を予定してございます。
 (1)、まず事業の比較でございますが、表にありますとおり、上に書いてある防災生活圏事業、これは以前行っていたものですが、助成制度としましては、東京都が3分の1、中野区が3分の2、今回進めようとしております都市防災不燃化促進事業につきましては、国2分の1、東京都と中野区それぞれ4分の1という制度となっております。なお、今回、この都市防災促進事業を導入するに当たりまして、建物の最低高さ7メートル、それから、防火地域の指定ということが含まれております。
 次に、(3)都市計画を変更する内容、今、言いましたけども、2点ございます。1点目が、先ほども言いましたが、最低高度地区7メートルの指定、建物を建てるときには7メートル以上ですから、原則3階建てという想定になっております。2点目が現在準防火地域になっているものが防火地域の変更ということです。
 (2)の具体的な事業の対象地域ということですが、町丁目別で言いますと、弥生町一丁目、三丁目、四丁目の一部、それから、南台一・二丁目の一部となってございます。
 ページをおめくりいただきたいと思います。右側に別図というのがございます。こちらが現在、事業区域及び都市計画変更をする地域ということでの別図となっております。上のほうが北側となっておりまして、中央部分、斜めの線が入っていますが、こちらが方南通りとその沿道にまたがるエリアということでございます。事業区域及び都市計画を変更する区域は、少し太線の部分で囲ってございます。東西左右の方向ですが、避難場所からおおむね120メートルの区域、北側は弥生三丁目、四丁目のエリアになりまして、おおむね川島通りの商店街まで、南側につきましては、南台一・二丁目、それと渋谷区の境までとしております。なお、現在、こちらのエリアにつきましては、予定の地域であり、今後、国や都と調整していく中で変更する場合があるということでございます。
 それから、左側のページにいっていただきまして、(4)地域への周知と今後の予定でございます。すみません。年次を入れるのを忘れてしまいまして、大変申しわけございません。3月下旬、それから、7月11日、7月12日と書いてございますが、こちらは平成20年です。平成20年3月下旬にまちづくりニュース、こういったエリアについて配付してございます。それから、11日には地元の地区町連であります南中野の地区町連への説明、それから、7月16日には、1回でございますが、南中野地域センターのほうで今後の事業の予定ということで情報提供してございます。それから、9月17日には都市計画審議会への報告をしてございます。また、10月下旬以降が今後の予定ということでございますが、該当します町会が4町会ほどございますが、各町会へ説明し、チラシを配りながら回覧などを回していただきまして、周知をしていただこうということで説明にお伺いしたいと思っております。それから、11月下旬につきましては、先ほど説明いたしましたエリアの各戸にチラシなどを配付して情報提供したいというふうに考えております。
 それから、また、区報、地域ニュースなどで呼びかけを行いまして、12月5日には南中野地域センターで説明会を行う予定としております。それらの周知を経まして、12月に行われます都市計画審議会に詳細を報告させていただきまして、年が明けました平成21年2月の都市計画審議会への諮問、平成21年度からの事業導入予定ということで進めさせていただいております。
 それから、左側のページの下のところで、準防火地域、新たな防火規制区域と防火地域の比較というところで書いてございますが、現行は準防火地域というふうになっておりますので、500平米超え、または4階建て以上の方は耐火建築物ということになっておりますが、今後はこういった防火地域の指定を受けますと、延べ床面積で100平米超え、または3階建て以上が耐火建築物ということになりますので、規制が強化されるという内容になるということでの比較表でございます。
 なお、先ほど別図のところでお示ししました東大附属の避難場所周辺には渋谷区本町というのもございます。避難場所のおおむね120メートルの区域ということには、渋谷区本町も入りますので、今後、避難場所の安全性を高めるには、渋谷区側の地域の不燃化促進というものについても必要となっております。なお、現在、渋谷区本町地域では地区計画というのを定めておりまして、その方針の中で避難場所周辺の不燃場所を目指すという方針がございます。ただ、今、中野区が進めようとしておりますが、具体の不燃化促進事業までには至っていないということですが、今後も渋谷区と連携を図りながら、避難場所の安全性に努めていきたいというふうに考えてございます。
 それでは、ページをもう1枚おめくりいただきまして、3番、(仮称)南部防災公園の整備について御説明いたします。
 広域避難場所に指定されています東京教育大学附属中等教育学校一帯を中心としました防災機能の向上を図ることを目指して、広域避難場所内に約1ヘクタールの防災公園を整備するというものでございます。なお、防災公園の位置につきましては、平成11年に第三者的立場の専門家で構成します東京大学附属学校西側道路と緑に関する検討会議という会議の検討がございまして、海洋研究所跡地ではなく、東大附属の西側とすることが望ましい旨の提案があったということでございます。また、区では、南台一・二丁目地区に防災街区整備地区計画というのを定めまして、東大附属西側道路の拡幅整備、昨年の10月に完了しておりますが、そういった整備、それとあわせまして、こちらに避難してきます南台二丁目地区からの避難路確保のために、例えば中野通りから方南通りまでとか、地区施設道路網の整備を進めているという状況もございます。これらまちづくりの整合性を図るためにも、具体の防災公園の位置につきましては、南側道路に接する東大附属の南側部分に防災公園を整備することとしているということでございます。
 下にあります参考という図面をごらんいただきたいと思います。左側のところに太く線が書いてありますが、そちらのほうが先ほど御案内しました拡幅整備を行いました地区集散道路第1号、通称名が東大附属西側道路となっております。それから、防災公園の整備は防災機能の向上だけではなくて、日ごろ南部地域では緑や憩いの場所が不足しているというふうに言われております。緑の乏しい南部地域におきまして、最大級となるオープンスペースを創出し、町の安心、快適性の向上を図るとともに、日ごろは人々が集い、活動する場づくりにも資することができるのではないかというふうに考えてございます。
 (1)の地域への周知と今後の予定でございます。またこちらのほう、年次が漏れておりまして、大変申しわけありません。平成20年でございます。平成20年3月下旬、まちづくりニュースを配布し、7月には町連への情報提供、地域説明会を開催して、9月に都市計画審議会のほうに進捗状況を報告してございます。今後の予定につきましては、12月5日に先ほどの不燃化促進事業とあわせまして、南中野地域センターのほうで地域説明会を行う予定ということでございます。
 説明は以上でございます。
委員長
 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
岩永委員
 まず、国の都市防災総合推進事業ですが、これは21年度導入ということですが、実施機関なんかの考えはあるんですか。
角南部地域まちづくり担当課長
 こちらの事業は、平成21年度から平成30年度までの10カ年を想定してございます。
岩永委員
 それから、準防火地域が防火地域になっていくということで、延べ床面積100平米以上のものは防火対応をしなければならないということで、あそこの地域はまだ準防火でも何とかいくのかなと思っているような実態もあると思うんですが、高さも3階以上のものについては防火にしなければならないという、対象地域になる方たちの負担というのが準防火よりも大きくなるのかなと思うんですけれども、そのあたりについては、12月5日に地域説明ということではありますが、この間どうだったですか。
角南部地域まちづくり担当課長
 当然、今であれば、100平米の方は500平米未満になりますので、準耐火の建築物でいいということなので、今後は防火地域の指定になりますと、耐火の建築物にしなければいけないと。当然、建築するコスト、単価が上がってしまうというような状況があると思います。
 なお、これまでこういった地域の方々につきましては、地域ニュースと、それから、7月1回ですけども、説明会を行って、こういった助成制度と、それから、あわせて地区計画の変更について情報提供しているということでございます。先ほども説明の中でいたしましたが、10月下旬、該当します各町会にチラシなどを持ちながら説明にお伺いして、回覧などで周知していただこうというふうに思ってございます。11月になりますと、該当するエリアの方々、戸別にポスティングというか、各御家庭にチラシを配らせていただくというところで12月5日の説明会への準備を進めていきたいというふうに考えてございます。
岩永委員
 これまで私たちは、不燃化助成事業が打ち切られると、せっかく取り組んできた防火のまちづくりということでは、なかなか厳しいものが出てくるから、何とか防火対応していくための助成制度の継続をと求めてきたところではあるんですが、ただ、国の制度を実施することによって、今、御紹介いただいたように、住民の負担が強くなったりとかというのでは、またそれはそれで大変だなと思うんですね。これから各戸チラシだとか地域説明会の中でどういう意見が出てくるのかということがまずあるんですが、そのあたりは十分意見を聞いて、それぞれ自分の家のあり方にかかわることなので、十分な対応していただきたいと思うんですが、どうですか。
角南部地域まちづくり担当課長
 チラシなどで情報するとともに、今、委員からお話のありました、例えば建てかえの要望がありましたら、1件1件相談しながら進めていきたいというふうに考えております。
やながわ委員
 この地域、一番わかっていらっしゃると思いますが、大変小さいうちが密集していまして、3階建てになれるのか、あるいは床面積が100平米に満たないとか、いろいろな条件が出てくると思うんです。先日町を歩いていましたら、かなりマイナス面でもう建てられないとか、建てかえができないとか、間違った情報等も入っていまして、今回の変更、大変まちまちな情報が流れておりますので、今、岩永委員もおっしゃったように、相談窓口も個別で対応できるような、これからニュース等配布するわけですから、その辺を丁寧に。結構年配者が住んでおりますので、間違った情報で不安になっている方もいらっしゃいますので、これがきちっとできなければ、都市計画審議会で報告するに当たっても、まちまちな状況でしたら報告もできないと思いますので、この辺をまずどうするのか、あるいは相談窓口等々を開設するのか、そうした準備があるのかどうか、お聞かせいただきたいと思います。
角南部地域まちづくり担当課長
 こういった都市計画の変更にかかわる事項でございますので、特に事業を実施する地域の方々につきましては、細かく情報提供、それから、相談の体制を整えていきたいというふうに考えております。今年度こういった事業の導入予定ということで、さまざま準備を進めてまいりますが、例えばこういった事業を開始した後も、個別の状況、例えばエリアを区切って、そこのところをローラー作戦するだとか、建てかえが促進できるような方策を進めていくというところで、細かい地域に入り込んでの対応ということについても考えていきたいというふうに思っております。
きたごう委員
 ちょっと一、二点お聞きしたいと思います。
 3の(仮称)南部防災公園の整備についてですけれども、7月16日に地域説明会があったと伺っています。これは何人ぐらい参加されたんですか。ちょっと教えてください。
角南部地域まちづくり担当課長
 当日参加された方は13名でございました。
きたごう委員
 13名、ちょっと寂しいなと思っています。それで、出席された方は、例えば、主にでいいですけど、どんな質問があったか、お教えいただけますか。わかる範囲でいいです。
角南部地域まちづくり担当課長
 この説明会では、不燃化促進事業と南部防災公園についての情報提供をさせていただいております。南部防災公園のお話につきましては、具体的な公園の位置についてのお尋ねがありました。どうしてこういった位置になっているんですかというようなお尋ねがありました。それから、また、現況、附属学校の周囲が万年塀で囲まれているので、防災公園整備をされたときには、万年塀はどうなるんですかとか、そういったことが主な内容となってございます。
きたごう委員
 その質問に対して、どんなふうな答弁をされていますか。
角南部地域まちづくり担当課長
 まず、防災公園の位置につきましては、地元の方では一部海洋研究所の移転というお話がありましたので、海洋研究所の跡地ではないんですかというようなお尋ねがありまして、それにつきましては、先ほども御説明させていただいていますけども、ここの地区計画も定めていまして、西側の道路を拡幅していって、それに連結するような避難道路の整備も進めているというようなことを説明させていただきながら、西側道路に面した南側の位置で想定しているということでお答えさせていただいております。
 それから、あと、万年塀につきましては、周辺の道路の拡幅の予定もございますので、そういった防災公園の整備と南側と東側になりますけども、道路の拡幅工事もありますので、東京大学のほうと相談させていただきながら、万年塀からより安全性の高いフェンスに変えていけるとか、そういったことで相談させていただいていますということでお答えしております。
きたごう委員
 防災公園の位置は説明でわかりましたけれども、当初の段階でいうと、まだ決定じゃないんですね。この可能性、100%大丈夫だと、その辺もちょっとお教えいただけますか。
角南部地域まちづくり担当課長
 今、東京大学のほうと基本的な協定を結ぶという作業をしておりまして、その基本的な協定の中で具体的な公園の位置について確定させるというものになってございます。ですから、今の段階で100%ということは言い切れないんですけども、先ほど説明しております西側道路に面した南側の位置、丸で囲ってありますが、この位置で防災公園を整備したいというふうに思っております。
きたごう委員
 じゃ、もう1点伺います。
 西側道路が相互通行になると、こっちに中野通りから西側通りに向かってくる区画道路3号、5号がありますね。これが遅々として進まない、これはわかります。21年度から国の都市防災総合推進事業を導入するということになっておりますけども、この道路の整備に当たっても、今、一生懸命、買収というんでしょうか、そんなことも説明されているんでしょうけれども、この辺はどうなんですか。
角南部地域まちづくり担当課長
 まず、区画道路3号でございますが、こちらは現況私道になっておりまして、広さが4メートル程度ということになっています。こちらの区画道路3号につきましては、私道を区道に変えまして、今後拡幅を進めていきたいというふうに作業を進めております。
 それから、先ほど委員からお話のありました区画道路第5号でございますが、こちらも新設道路になっておりまして、現在、2地権者の方がいるということで、まだ新設道路が開通しておりません。一人の地権者の方につきましては、現在そこには日ごろお住まいになっていないということなんですけども、家族の方と接触を持っておりまして、交渉を続けております。ただ、今のところ代替地の要望というのがございまして、なかなか条件に合うような合意には至っていないということでございます。今後、代替地、それから、あとはほかの例えば金銭での補償はどうかとか、そういったことも含めて交渉を続けていきたいというふうに考えております。
委員長
 他に質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告は終了いたします。
 6番、その他で報告はありませんか。
 なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。
 次に、その他ですが、各委員、理事者から何か発言はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、委員会を休憩いたします。

(午前11時41分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午前11時42分)

 次回の委員会は、第4回定例会中に当委員会室において開会することとし、急を要する案件が生じた場合は正副委員長協議の上、連絡させていただきたいと思いますが、御異議はありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定いたします。
 以上で本日予定した日程はすべて終了いたしますが、委員各位から何か発言はございますでしょうか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本日の防災まちづくり特別委員会を散会いたします。

(午前11時43分)