平成21年04月23日中野区議会交通対策・中野駅周辺まちづくり特別委員会
平成21年04月23日中野区議会交通対策・中野駅周辺まちづくり特別委員会の会議録
平成21年04月23日交通対策・中野駅周辺まちづくり特別委員会 中野区議会交通対策・中野駅周辺まちづくり特別委員会〔平成21年4月23日〕

交通対策・中野駅周辺まちづくり特別委員会会議記録

○開会日 平成21年4月23日

○場所  中野区議会第4委員会室

○開会  午後1時01分

○閉会  午後3時19分

○出席委員(14名)
 久保 りか委員長
 山口 かおり副委員長
 内川 和久委員
 ひぐち 和正委員
 林 まさみ委員
 せきと 進委員
 伊東 しんじ委員
 佐野 れいじ委員
 小林 秀明委員
 近藤 さえ子委員
 佐伯 利昭委員
 かせ 次郎委員
 斉藤 金造委員
 飯島 謹一委員

○欠席委員(0名)

○出席説明員
 副区長(政策室) 西岡 誠治
 政策室副参事(企画調整担当) 田中 政之
 区民生活部副参事(中部地域担当) 小山 真実
 区民生活部副参事(産業振興担当) 高橋 昭彦
 都市整備部副参事(都市計画担当) 登 弘毅
 都市整備部副参事(交通・道路管理担当) 滝瀬 裕之
 まちづくり推進室長 川崎 亨
 まちづくり推進室副参事(拠点まちづくり担当) 松前 友香子
 まちづくり推進室副参事(中野駅周辺整備担当) 秋元 順一
 まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当) 上村 晃一
 まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当) 角 秀行
 まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当、西武新宿線沿線まちづくり担当) 萩原 清志

○事務局職員
 書記 鈴木 均
 書記 河村 孝雄

○委員長署名


審査日程
○委員会参与の変更と異動について
○議題
 中野駅周辺のまちづくり・産業振興について
○所管事項の報告
 1 中野駅周辺まちづくりグランドデザインVer.2(素案)について
   (産業振興担当・拠点まちづくり担当)
 2 中野駅地区整備構想(素案)について(中野駅周辺整備担当)
 3 その他
○その他

委員長
 定足数に達しましたので、ただいまから交通対策・中野駅周辺まちづくり特別委員会を開会いたします。

(午後1時01分)

 本日の審査日程について御協議いただくため、委員会を休憩いたします。

(午後1時01分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後1時02分)

 本日はお手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ございませんので、そのように進めます。
 議事に入る前に、お手元に配付の資料のとおり、4月1日付で委員会参与に変更及び異動がございました。本日は当委員会から転出された方がお見えですので、ごあいさつをいただきたいと思います。
 委員会を休憩いたします。

(午後1時02分)

委員長
 それでは、委員会を再開いたします。

(午後1時04分)

 では、次に、今回変更または異動のあった参与の紹介をお願いいたします。紹介をされた方はその時点でごあいさつをお願いいたします。西岡副区長、お願いいたします。
西岡副区長
 お手元の資料に基づきまして御説明申し上げたいと思います。新しい参与、本日も既に出席いたしております。順に御紹介申し上げます。
 政策室副参事(企画調整担当)、田中政之でございます。
田中政策室副参事(企画調整担当)
 田中でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
西岡副区長
 区民生活部副参事(中部地域担当)であります小山真実です。
小山区民生活部副参事(中部地域担当)
 小山でございます。よろしくお願いいたします。
西岡副区長
 続きまして、区民生活部副参事(産業振興担当)であります高橋でございます。
高橋区民生活部副参事(産業振興担当)
 高橋でございます。よろしくお願いします。
西岡副区長
 都市整備部副参事(交通・道路管理担当)、滝瀬です。
滝瀬都市整備部副参事(交通・道路管理担当)
 滝瀬でございます。よろしくお願いいたします。
西岡副区長
 まちづくり推進室長、川崎です。
川崎まちづくり推進室長
 川崎でございます。よろしくお願いいたします。
西岡副区長
 裏ページをごらんいただきます。新たに組織の改編に伴いまして本席の委員となりました、まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当)の角でございます。
角まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当)
 角と申します。よろしくお願いいたします。
西岡副区長
 1ページ目に戻っていただきまして、旧欄をごらんいただきたいと思います。長田、吉村、鈴木、遠山につきましては、先ほどここにごあいさつ申し上げました。もう1名、中段ほどでございますけども、拠点まちづくり推進室長でございました佐藤幸一は、本年3月31日をもって退職いたしました。
 以上で紹介を終わらせていただきます。
委員長
 ありがとうございました。
 以上で委員会参与の変更及び異動を終了いたします。
 議事に入ります。
 中野駅周辺のまちづくり・産業振興についてを議題に供します。
 それでは、所管事項の報告を受けたいと思います。
 1番、中野駅周辺まちづくりグランドデザインVer.2(素案)についての報告を求めます。
松前まちづくり推進室副参事(拠点まちづくり担当)
 それでは、最初の報告をさせていただきたいと思います。お手元にこのA4の1枚とA3判の資料(資料2)があるかと思います。前回、3月18日にやはりグランドデザインの見直しの検討状況についてということで御報告をさせていただきました。本日は、その考え方にのっとりまして素案という形で取りまとめましたので、御報告をさせていただきます。
 まず、A4の内容のほうからです。
 まず、策定の目的を記してございます。二つございます。この中野駅周辺のまちづくりについて、区民、そして民間の事業者、行政、これらが共通の目標・認識を持って、まちづくりの機運を高めていきたいという点がございます。また、この駅周辺のまちづくりについて広く区内外にアピールをして、中野の存在感や発信力を高めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
 2番、内容は別途御報告いたします。
 3番、今後の進め方でございます。5月に12日から15日、4日間連続して、これから御報告差し上げるグランドデザインVer.2の素案、そしてまた、この後に報告をさせていただきます中野駅地区整備構想(素案)、こちらあわせて意見交換会をしたいというふうに考えてございます。それぞれの日時、場所はごらんのとおりでございます。そして、6月にこの意見交換会の実施状況を議会にて御報告、そして、8月にVer.2として案を作成してまいりたい、そして、報告をさせていただきたいと考えております。9月にはこの案をパブリックコメントを実施いたしまして、10月にVer.2として作成をし、また議会で報告をさせていただきたいというふうに考えております。
 では、早速この資料の内容を御案内したいと思います。
 タイトルには中野駅周辺まちづくりグランドデザインVer.2、「東京の新たなエネルギーを生み出す活動拠点づくり」というふうに冠してございます。
 表紙をめくっていただきまして2ページ目です。1-1といたしまして、そもそもこの中野駅周辺まちづくりグランドデザインとはとしてございます。こちらは端的に中野駅周辺のまちの将来像を示したものということでございます。持続可能な活力あるまちということを標榜しておりますが、駅周辺はその中心に位置付けられてございます。この中野の将来像を中野区の基本構想あるいは都市マスタープラン、そして、現在検討中の産業振興プログラムなど個別の計画とも整合を図りながら、ソフト・ハード両面からまちの将来像を示していきたいというものでございます。
 1-2、グランドデザインの策定目的、これは先ほど申し上げたとおりでございます。区民・事業者・行政が共通の認識を持って機運を高めていく。また、内外にアピールして存在感・発信力を高めていくというふうに考えてございます。
 1-3、グランドデザインの策定範囲でありますが、こちら、Ver.1の時点では約80ヘクタールを想定してございましたが、今回は中野二丁目、三丁目、四丁目、五丁目、すべてをカバーする約110ヘクタールに拡大をしたいというふうに考えているところでございます。
 横に進んでいただいて3ページ目でございます。1-4として、まちづくりが目指す30年後の中野という見出しをつけてございます。今回、中野駅周辺の将来像をお示ししたいわけでございますが、このページの上のほうに、予測される30年後の日本というような内容を簡単に整理してございます。この日本、国自体が今後30年、平成67年、2055年と記してございますが、そのころには人口減少、高齢社会を迎え、全体の人口が8,000あるいは1億人弱というふうになるのではなかろうかと推計されているところでございます。また、高齢化が一貫して上昇し、高齢化率が36から42%ぐらいの幅に拡大するような、そんな推計もされているところでございます。全国的には大幅な人口減少という推計がございますが、政治・経済・文化の中心である東京はやはり現在の傾向の延長線上で推移して、微増となるのではなかろうかという推計がございます。この下の右側のグラフにそのようなことを示した棒グラフがございます。
 また、生産年齢人口、15から64歳でございますが、こちらがやはり年齢や性別にかかわりなく社会の担い手としては多様化しているだろうというところです。また、外国人労働力の導入についても議論がされているのではなかろうかと思われます。また、地球温暖化に対しましても、2050年までの温室効果ガスを半減するという長期目標を踏まえて、幅広い分野でそういった対策が進んでいるのではなかろうかというところでございます。
 この中で、この棒グラフ、右側の都道府県別の人口増減がございます。その下の注釈に出典の出どころと「平成20年3月推計」と書いてありますけれども、こちら「19年5月」の誤りでございました。大変申しわけございません。こちら1点修正をさせてください。
 このような大きな国としての30年後のトレンドという中で、では、中野区の取り組み、そして、駅周辺がどうあるべきかというところをこのページの下段のほうで整理してございます。
 まず、左側に10か年計画の四つの戦略の取り組みというふうにございます。基本的には、魅力ある活力に満ちたまち、地球環境に優しい緑豊かなまち、子どもたちが元気いっぱい育つまち、健康で生きがいを持って暮らせるまちという四つの軸で、ごらんのような施策に基づいて取り組んでいるところでございます。また、駅周辺でも取り組みといたしましては、新たな都市機能、豊かな緑、さまざまな顔に魅力にあふれたコンパクトな活動拠点づくりといったような動きがあるわけでございます。また、駅周辺での回遊性を向上する。そして、それぞれのまちがふさわしい個性や活力を発信している。そんな取り組みが行われている結果として、30年後も持続可能な中野であるというところをぜひ目指していくという、そんな視野を持ってこのグランドデザインも策定をしているというところでございます。
 ページをめくっていただきまして4ページ目でございます。章立てといたしましては、2番として、まちづくりの基本的な考え方というところで整理をしてございます。
 まず、まちづくりが目指す姿です。こちらは、中野駅周辺は東京の新たなエネルギーを生み出す活動拠点となるというところを目指す姿としてございます。中野駅周辺は中野区にとって顔であり、中心拠点である。そしてまた、この駅周辺は安全、環境と調和した新しい魅力を生み出すんだと。また、この中野区というものは都心から多摩方面への結節点にございます。そういった大都市東京の活力を生み出す新しい発信源となっていくんだと、そんな思いを込めているところでございます。
 また、この4ページでは、広域的な視点での中野区の存在価値、そして、区における中野駅周辺を整理してございます。
 上段でございますが、広域視点での中野区、これは、この駅周辺のまちづくりによって、いわゆるセンター・コア再生ゾーンと多摩方面をつなぐ東京の新たな活動拠点を形成するんだというふうにうたってございます。
 この中に広域の概略図を載っけてございます。この図の右側のほうに赤の点線が南北に走っているところがございますが、その点線より内側がいわゆるセンター・コア再生ゾーンというところでございます。そして、中央線が真ん中に大動脈として走っているわけでございますが、まさに坂上、東中野、そして、中野駅周辺も含めて、このセンター・コア再生ゾーンとまさに多摩方面をつなぐ玄関口になっている。こういったポジションを充分に認識しながら、これまでは通過結節点的存在という中野駅周辺でございましたが、これからはみずからが集客・発信していく、そんな活動拠点を形成していきたいというような旨を記してございます。
 また、その下、中野区における中野駅周辺です。こちらは、中野駅周辺は区内の広域中心拠点、そして、東京の新たな活動拠点として、区全体の活力やまちづくりを牽引していくんだという認識を持ってございます。こちらも図として基本的なまちの構造を掲げてございます。こちらは都市マスタープランの改定版でも引用している図でございます。中野駅周辺は赤でくくられているところでございますが、区内唯一の広域中心拠点でございます。そういったことを充分認識しながら、全体の活力、まちづくりを牽引していくという位置付けにあるというところでございます。
 5ページに進みます。このような目指すべき姿を踏まえまして、まちづくりの基本目標、そして、まちづくりの視点という形で整理をいたしました。
 まず、まちづくりの基本目標といたしましては、Ver.1でも設定してございます。四つの項目があって、その基本目標は変わらずこのVer.2でも設定をしているところでございます。
 一つは、中野の地域経済やまちの活性化ということで、この駅周辺が区全体の活力を牽引していくんだという解説をつけてございます。
 2点目が、まちの個性の発揮と求心力、集客力の向上ということで、この駅周辺のまちがそれぞれの個性を磨くことで集客力を高める。また、多様な魅力が集まっていることによって、まち全体の求心力や回遊性を向上させていくんだというところです。
 3点目、働き・楽しみ・住みたくなるまちの実現としてございます。この駅周辺のまちづくりを通じて、公民協働の産業育成・にぎわいづくり等々、さまざまな人が集い、暮らし、活動する場と機会を拡充していくんだというふうにとらえております。
 最後、4点目が、防災性が高く環境と調和するまちの実現ということで、こういったまちづくりを通じて、これからの時代にふさわしい安心・安全、環境・快適性、利便性を備えた中野ならではの基盤を整えていくんだというところでございます。
 このような基本目標を踏まえまして、具体のまちの将来像を三つの視点で整理してございます。
 一つが、1番、個性あふれるまちの魅力づくりということで、この駅地区周辺に四つの丁目がございます。それぞれがそれぞれの持つ個性を磨いていって、そのまちそれぞれが持つ集客力を高めていくんだという切り口。
 そして、二つ目の視点がまちをつなぐ動線づくりということで、こういった異なる魅力を楽しむために回遊が生まれる。その回遊をつなぐかなめとして動線の整備を行っていくんだというところです。
 そして、三つ目の視点が新時代にふさわしい基盤づくりということで、活力やにぎわい、環境、そして、情報先端都市といったような切り口から、この駅周辺全体がどんな姿が描けるんだろうかといったところをお示ししていきたいというふうに思っております。
 6ページ以降をこの視点に基づいてそれぞれ御案内をしていきたいと思います。
 まず、6ページ目でございます。これから以下4枚は、それぞれの丁目別の将来像を整理してございます。
 まず、6ページ目です。こちらは中野四丁目についてでございます。まず、この資料のフォーマットといたしましては、資料上段の左側に地区の現況を簡単に整理してございます。その現況を踏まえて、地区の目指すべき姿ということで、キーワード、キーセンテンスで整理をしてございます。まず、この四丁目の現況でございますが、まさに警察大学校等跡地、これが開発が進んでいる状況でございます。あわせて、区役所・サンプラザ、その一体整備にまさにこれから整備構想に着手するという状況といったような現況がございます。
 そんな現況の将来像といたしましては、この四丁目は先端的な都市活動拠点というようなキャッチワードをつけてございます。これまで閉ざされていた大空間がまちに開かれて、サンプラザ・区役所の一体的再整備とあわせて、新しい価値や可能性を生み出すんだというところでございます。
 この枠の中には総体的なこの地区のあり方を示してございます。この内容は前回も御報告したところと変わりありませんので、割愛をさせていただきたいと思います。
 ページ下段以降の黄色のところで語っているところが、少し地区別に内容、将来像を示してございます。
 まず、筆頭には警察大学校等跡地地区です。緑あふれる約3ヘクタールの広場ができてございます。さらに、こちらには先端的な業務や教育施設ができて、さまざまな人がまさに集い、活動している。そして、街区を貫いて美しい並木道、そして、豊かな森のような公園ができるんだというところで、まさに新しい駅周辺の観光スポットになっていくだろうというところでございます。また、産学公連携によって質の高い人材を育成するための場や機会が確保されて、区の産業を担う人材が生み出される。また、そういった産業界のネットワークが核となって、区を牽引して活動が行われていくんだというところです。また、タウンマネジメントといったものも導入して、まちのプロモーション、起業支援等々を一体的に行ってまいりたいというようなところでございます。
 そして、2段落目に区役所・サンプラザ地区を整理してございます。こちらは、新北口駅前広場と言われるところ、そちらも踏まえた一体的な再整備によって、中野だけでなく東京の新しいランドマークになるんだということで、より広域的な集客力を備えたまちの顔となっているというところでございます。また、このエリアを立体的な歩行者ネットワークが形成されている、そして、警大跡地で発生する大きなにぎわいを五丁目や南口方面までつないでいくかなめとなるんだというところでございます。
 そして、3段落目といたしまして、囲町地区と中野四丁目西地区がございます。こちらも再開発事業等々によって、防災性の高い、快適で潤いのあるまちづくりが進んでいるであろう。また、囲町エリアにおいては、補助221号線も整備が行われているというようなところを表記してございます。
 右側には該当するこの四丁目のプランを落とし込んでございます。この文章で語っているところを少しキャプションを落とし込んでいるような形です。
 引き続いて7ページ目です。こちらは中野五丁目の将来像を示してございます。現況はまさに、五丁目でいえばやはりブロードウェイ、サンモールに象徴される独自の文化があるよと。ただ、こういった駅直近の建物は非常に老朽化が進み、安全性の担保が必要であるというようなところを記してございます。
 こういった現況を踏まえて、この地区が目指すべき姿としては、個性豊かな交流活動拠点というテーマを設けてございます。中野らしさの原点である親しみやすさや個性等に磨きをかけて、これまでもこれからも独自のパワーを発信していくんだという思いを込めてございます。
 この下段です。サンモール・ブロードウェイ地区、こちらについては、非常に防災性能を高めていく必要があるということから、例えば小広場などを設けていたりとか、あるいは共同の荷さばき、そんなものを設けて、こちらの利便性、にぎわいを維持しながら、安全性といわゆる商業環境としての機能強化を図られている、そんな将来像を目指したいということです。また、中野四丁目のにぎわい軸をつながって、そこが地区全体の活力の循環がより一層高まっているだろう。また、独自の漫画・アニメ文化によって、いわゆる観光的な視点で集客が促進されているだろう。また、こういった独自の文化が生み出すところで、それを活用したにぎわいのプロモーション活動、そういったものを実施されているだろうというところでございます。
 また、この五丁目については、2段落目といたしまして線路沿いの地区を挙げてございます。こちらも道路の拡幅等々進められて、安全性と土地の適切な高度利用、そんなものが図られているだろうと記してございます。
 また、住宅地区におきましても、道路の再整備等によって住環境の改善、そして、繁華街と隣接しておりますけれども、まちの防犯・防災性が強化されている、そんなイメージを持っているところでございます。
 ページめくっていただきまして8ページ、9ページは南口でございます。
 まず、8ページ目、こちら中野三丁目の将来像でございます。この三丁目の現況、こちらは今現在でも小劇場が複数固まっていたりしております。また、住宅街に溶け込んだ店舗などがありまして、若者の来街を促す、そんな要素が現状も育っているところでございます。また、桃丘小学校、これは現在仮利用がされているというような、そんな現況がございます。
 こういった現況を踏まえまして、この三丁目の目指すべき姿、こちらは新しい個性を生み出す文化発信拠点というキャッチをつけてございます。文化的なにぎわいと暮らしが融合した、南口ならではの個性を発信するというところでございます。
 下の内容でございます。まず1段落目、桃丘小学校跡並びに駅直近地区でございます。こちらは、桃丘小学校跡における文化、広域交流拠点が形成されている。また、この駅直近の地域のまちづくりが行われ、交流・にぎわいの拠点となる駅前歩行者系広場空間が整備をされている。そして、演劇・芸術関係のインキュベーション施設がきっかけとなって、区内にそのような活動のネットワークができている、そのようなところを記してございます。
 また、2段落目といたしまして、桃園通り沿道、そして、丸井周辺地区というところでございます。こちらは、まちづくりの進展によって歩道が拡幅されて、歩行者環境が向上している。また、劇場が連携したイベントやエンターテインメント機能が強化されている。そして、そういったものを活用してにぎわいの創出、魅力ある個店の誘導等によって商店街が活性化している。また、中野二丁目とあわせて、いわゆる文化集積といった観光資源を活用して情報発信がされている等々のことを記してございます。
 また、住宅地区においては、良好な町並み形成によって住環境が向上している。また、駅直近のまちづくりによって駅へのアクセスが向上しているというふうに記しています。
 そして、最後、5差路の周辺地区も記してございます。こちらは東京都によって交差点事業が行われているわけでございますが、そういったものが完成して右折レーンが整備される。そうなりますと、中野通りや大久保通りの交通負荷も軽減されるだろうというところでございます。
 続いて9ページ目、こちらは中野二丁目でございます。こちらの現況については、まさになかのZEROが、こちらがいわゆる南口の文化のシンボルとなっているよと。また、二丁目の再開発事業の計画があって、今、新しい魅力をつくり出す、そんな動きがある。また、JRの大規模用地等々が存在しているよというような現況がございます。
 こういった現況を踏まえて、この二丁目につきましては、暮らしを彩る文化活動拠点というようなキャッチをつけてございます。文化・スポーツ活動など生活を豊かに彩るライフスタイルを発信するという思いを込めてございます。
 この下の内容でございますが、この二丁目の再開発地区、また駅前・中野通り周辺でございます。こちらは、この再開発がやはり軸になって、業務・商業の核となるような、そんな南口の新たな活動拠点になるだろう。また、再開発と連携して、南口駅前広場が再整備されて、快適な駅前空間ができている。また、隣接街区等の整備も進んで、まちの集客機能が高まっているというようなところを思っています。また、この再開発事業を活用した、ユニバーサルデザインに配慮した歩行者ネットワークが整備されている。そして、少し産業政策的な視点で申し上げれば、商店街の店舗構成の再編あるいは店舗誘致など、商店街という単位で戦略的な経営を行っていくための仕組みが整えられて、活気ある商店街の革新が図られているというような将来像を持ってございます。
 2段落目にもみじ山地区、そして千光前通り周辺でございます。こちらは九中跡に新たな体育館が完成して、このもみじ山地区が文化・スポーツ拠点となっている。そういった動きを通じて、交通動線機能や防災性も高まっている。また、演劇・音楽・ダンスといったような芸術活動等々を活用したプロモーション活動が活発に行われて、区内外に発信をされている。そしてまた、この地区に合った個店の誘導等によって商店街も活性されている、そんなイメージを持っているところです。
 住宅地区に関しましては、豊かな緑がさらに連携をされて住環境が向上している、そんな将来像を持っているところでございます。
 以上がいわゆるそれぞれのまちの魅力づくりという点でございました。
 10ページ目でございます。こちらはまちをつなぐ動線づくりということで、いわば中野駅地区の考え方というところでございます。基本的にこちらは駅とまちが融合する魅力的なにぎわい拠点になっていくんだと。中野駅地区はさまざまな活動を相乗的に広げていくかなめとして、まちと駅、そして、まちとまちをつなげていくという将来像を持ってございます。こちらの内容につきましては、この後に中野駅地区の基本構想素案で御案内を差し上げたいと思いますので、このページは割愛をさせていただきます。
 続いて11ページ目です。こちらは新時代にふさわしい基盤づくりということで、三つのテーマを用いて駅周辺の全体の将来像を少し整理してございます。11ページ目は活力・にぎわいというテーマを設定してございます。全体図が載ってございますが、大きくはピンク色で塗っているところ、こちらは商業・業務の土地利用を想定しているわけでございますが、この商業・業務のピンクのところをさらに具体に見てみますと、三つの切り口があるのではないかというところでございます。一つは、高度な業務機能の導入というにぎわいづくり。もう一つは、広域的な交流機能の拡充というにぎわいづくり。そして三つ目が、中野ならではの産業の育成という、そんな切り口を設けてございます。
 高度な業務機能の導入というところでは、まさに警察大学校等跡地にできる業務施設、あるいは中野区役所の新庁舎等々も計画されているわけでございますが、そういったものがまさに高度情報社会に対応した新たな業務機能として形成をされていくんだというところをプロットしてございます。
 また、業務機能面という面で見れば、中野二丁目、南口にもそのような新しい業務機能の導入というところが再開発エリアの中で考えられるのではないかというところでございます。
 そして、ピンク色でくくっている広域的な交流機能の拡充という点でございます。こちらはサンプラザ・区役所の一体的再整備、こちらがまさに広域的な交流拠点になるだろうというところでございます。また、五丁目のサンモール・ブロードウェイを中心とした総体的な商店のエリア、こちらがまさに庶民的な中野の魅力ということで、広域的にも集客をできる要素を充分持っているというところでございます。
 そして、3点目の中野ならではの産業でございますが、こちらは黄色でプロットしてございます。例えばブロードウェイ周辺を取り巻いておりますアニメ文化であるとか、お笑いといった要素、こんなものも産業化して、新たな活力として育てていきたいというところ。また、南口で申し上げれば、三丁目の桃丘跡地、また、桃園通り沿いの小劇場の集積、そして、桃園通り沿道に個性的な沿道商業の形成といったところがまさに中野ならではのにぎわいや活力を生み出す要素となるのではなかろうかというふうなところです。また、二丁目でも、もみじ山のエリアが文化・芸術・スポーツ拠点の形成、そして、千光前通りも個性的な沿道商業といった姿を想定しているところでございます。
 ページをめくっていただきまして12ページ目です。こちらは二つ目の切り口といたしまして、環境・アメニティというテーマを設定してございます。この環境・アメニティという視点で、こちらも四つほどさらに中身をブレークダウンしてございます。
 一つは、環境負荷の軽減というところでございます。内容としては、大規模開発等に当たっては、建物の性能あるいは緑空間の創出、また、施設を運用する面でもCO2の削減を図るなど、総合的な環境配慮対策を行っていくんだという点でございます。こちらとしては、まさに警察大学校等跡地がそれに当たるところ、また、二丁目の再開発事業も充分にこういったところは念頭に置くべきというふうに記してございます。
 2点目として、潤いを形成する緑化の実施というふうにしてございます。大規模開発や交流拠点においては、緑空間をきっちり整備していく。また、民有地においても緑化を推進していく。主要道路となるところについては、緑のプロムナードを形成していく、そんなところを思っているところでございます。この図の中では、例えば中野通り、また、警察大学校等跡地の区画街路、そしてけやき通り、南口でいえば千光前通り、そういったものを緑のプロムナードとして形成していきたいというところです。
 3点目の切り口として、防災機能の向上というところでございます。大規模開発に当たっては防災空間の整備、また、住宅地においても消防活動困難区域の解消、あるいは小規模の防災空間の確保等によって防災性を高めていきたいというところでございます。ここは全域にかかるんですけれども、大規模開発、また住宅地においてそんな考え方をプロットしてございます。
 そして、四つ目として、玄関口にふさわしい景観形成としてございます。まさにこちら中野駅周辺は都心と多摩をつなぐ新しい結節点なんだと。それにふさわしいシンボル的な景観をつくっていく。また、中野の顔となるランドマークを形成していくんだというところです。また、こういった景観や機能向上とあわせて、だれもが快適にできるユニバーサルデザイン、そういったものもしっかり反映をさせていくんだというところを記してございます。こちらは主に、中野のランドマークとしては区役所・サンプラザ、また、大規模開発である警察大学校等跡地、こういったところで充分に景観形成を図っていく。そして、まちをつなぐかなめであるこの駅地区、これも充分にこういった景観やシンボル性を配慮していくという形で落とし込んでございます。
 そして、13ページ目です。三つ目のテーマといたしまして、情報先端都市というキーワードで整理をしてございます。将来の情報化の促進による将来像、情報技術によって向上する利便性という視点で、どんな姿になるのかというところで整理をしてございます。こちらはいわゆるICT──Information and Communication Technology、情報通信技術でございますが、こういったICTをだれもが簡単に利用できることによって、地域や国籍、これを超えたコミュニケーションがよりスムーズに行われるんだということです。また、ユビキタスな基盤整備──ユビキタスというのはやっと最近出てきてございますが、いわゆるいつでも、どこでも、何でも、だれでもネットワークにつながって、簡単にだれもが便利に使えるんだという、そんな概念でございます。このような基盤によって、高齢者や障害者も安心して暮らせるサービスがより身近になるんだということ。そして、3点目にu-Japan政策というものがございます。こちらはまさに情報化が進んだ次の段階として、いわゆるユビキタスやユニバーサルやユーザーオリエンテッド、ユニークといったような、そんな概念を盛り込んだ、本当にだれにも快適なまちづくり、空間づくりといったところでございます。
 こんな将来情報先端都市において、この駅周辺の形でございますが、三つの切り口でまたここも記してございます。
 一つは、安全・安心の形や質というところで、例えば事故防止や歩行者ナビゲーション、あるいは緊急車両の運行支援等といった交通システムが充実することによって、だれでも安心して活動できる、そんなまちになるんだ、また、医療拠点と連携した地域のシステムが充実することによって、ひとり暮らしでも安全な生活が送れるんだということです。この駅周辺には、警察病院、また地域病院が集積してあるところでございます。こういった医療拠点があるところといわゆる情報のネットワークがつながることで、より安心が確保されるのではないかというところでございます。また、このような情報基盤を活用すれば、離れていても家族とつながって、居場所が確認できるといった安全面もできるというところです。
 二つ目の切り口が、暮らし方・暮らしの質というところです。内容といたしましては、例えば食品の流通経路が確認できる。いわゆるトレーサビリティーと言われているところでございますが、この駅周辺はまさにスーパーや商店街が充実しているところでございます。そういった環境においてこのようなシステムがより充実すれば、個人のレベルで安心・安全をコントロールして、商品を正しく選ぶ、そんな選択がより拡充するのではなかろうかというところです。また、いわゆる時間や場所を選ばない買い物。今でもネットショッピングは充分にされているところでございますが、この駅周辺の商店街が充実したまちにおいては、いわゆる対面のよさとそういったネットのよさを融合して、より個人の生活に合った快適な活用ができるであろうというところを記しております。また3点目に、多言語翻訳サービスが身近になって、海外の人や物や事のかかわりが拡充すると記してございます。中野区が全体としてやはり外国人居住者がふえているという傾向がございます。また、この駅周辺では警大跡地におきまして、早稲田大学の外国人留学生の寮ができるといったような計画もございます。そんなベースがありながら、このようないわゆる外国人とのコミュニケーションがより身近になることで、こういったもろもろの活用がより拡充していくだろうというイメージを持っております。
 最後に、働き方・ビジネス環境の質ということで幾つか挙げております。情報化が進むことによって、さらなる仕事の効率化、また、グローバルなビジネスが身近になるだろうという点でございます。また、企業間や店舗間の柔軟なコラボレーションが実現して、さまざまなサービスが生み出されると。この駅周辺は店舗も非常に多くありますし、警大跡や二丁目の再開発では業務機能も出てくるであろう。そういったいわゆる企業間、店舗間のコラボレーションが進んで、この駅周辺が新しい業態づくり、サービスづくり、そんなところを先駆的に、先駆けてつくっていきたいという思いがございます。また、個人の発想がより形になりやすいということで、スモールオフィス等から大きな可能性が広がるだろうということを記してございます。したがって、この駅周辺は業務機能も充実するわけですが、住宅地においてもいわゆる職住が一体となって、SOHOやスモールオフィス、そういったところからの可能性というものも広がっていくんだろうという考え方を記したものでございます。
 最後に、14ページ目が展開ステップの考え方というところでございます。これは、これから将来、おおむね10年スパンぐらいで三つのステップで考えられるのではないかという形で整理をしてございます。まずⅠ期が、軌道に乗せるということで、現在から10年ぐらいを目安にしてございます。まちが大きく成長する第1段階なんだというところでございます。まちの大きな骨格がほぼ完成して、人々の活動や回遊が一定の軌道に乗っているというところを想定してございます。この下のほうに少し概念イメージをつけてございます。この10年のうちには警察大学校等跡地が完了いたします。新しい公園、道路のほかに業務や大学等々ができ上がる。また、中野駅地区に関しましても、西側の南北通路や北口、南口、そして北側の東西デッキ、そういった基盤が完了している。そして、二丁目の再開発事業や5差路の交差点事業も完了している。体育館の移転も完了というような、そんなイメージを持っているところです。
 そして、第Ⅱ期として、発展させる。その後のまた10年というところで、このぐらいのスパンになれば、新区役所庁舎が完成されて、また、三丁目の桃丘を含むまちづくりの再整備も行われている。そして、Ⅰ期から着手はされておりますけれども、恐らく、サンプラ・区役所の一体的整備も完了されるだろうというようなところを想定してございます。また、駅地区に関しても、南側の東西の動線、こちらの整備が完了しているだろうということです。
 そして、最後、Ⅲ期といたしまして、またさらにその次の10年で成熟をさせるという考え方です。このころになりますと、例えば二丁目のJR東日本の用地の再整備、ブロードウェイ・サンモールの再生等々といったような、本当にまちの形、成熟がされているのではないかというイメージを持っているところでございます。
 非常に長くなってしまいましたが、報告は以上でございます。
委員長
 それでは、休憩中に御確認いただきましたとおり、続けて報告を受けたいと思います。
 2番、中野駅地区整備構想(素案)についての報告を求めます。
秋元まちづくり推進室副参事(中野駅周辺整備担当)
 それでは、お手元の資料に基づきまして、引き続きの、長時間になって申しわけないんですが、御説明をさせていただきたいと思います。お手元のほうの資料(資料3)、A4の中野駅地区整備構想(素案)についてというものと、それから別添資料、A3判、この資料で御説明をさせていただきます。
 まず、A4のほうでございます。中野駅地区整備構想(素案)について、JR中野駅を中心といたしまして、各駅前広場及びその直近のまちを含みます中野駅地区のまちづくりにつきまして、専門家等を交えて調査・検討を行ってまいりましたが、このほど中野駅地区整備構想(素案)を取りまとめましたので、御報告をさせていただくというものでございます。
 この構想の策定の目的でございます。中野駅周辺の交通結節点でございますこの中野駅地区につきましては、周辺のまちづくりと一体となった回遊空間とネットワークを形成し、広域的な交流拠点として、東京の新しい顔の訴求力を高めていくことが求められているわけでございます。しかしながら、現在の施設が大変古くなってございまして、さまざまな課題を抱えているという状況がございます。現在の機能あるいは施設そのものを改善し、更新させていく必要が生じてございまして、これを着実に進めていくために整備構想をまず定めるというものでございます。
 内容でございます。別添資料をごらんいただきたいと思います。A3の資料でございます。中野駅地区整備構想(素案)、目次、17ページ物になってございます。
 表紙をあけていただきますと、まず、はじめにということでございます。このページは、グランドデザインでも御説明を申し上げておりますが、この中野駅地区と広域交通結節点としての位置付け、こういったものを説明させていただいてございます。説明のほうは省略をさせていただきますが、この文章の下段の部分でございます。現在、この中野駅周辺では大規模な都市再整備の計画、これが着実に進んできてございまして、この中野駅周辺エリアは、中野区の中心であるだけでなく、多摩地域からセンター・コア再生ゾーンへ向けた東京の新たな活動拠点として、中段省略をいたしますが、交通結節点の中心としてその向上を図り、広域的な交流機能を高めていく必要があるという位置付けをしてございます。
 2ページをごらんいただきたいと思います。2ページでは、この中野駅周辺のまちづくりの動きにつきまして触れてございます。中野駅周辺では警察大学校等跡地地区をはじめといたしまして、大規模な都市再整備の計画が進んでございます。したがって、まちのポテンシャルが非常に高まってきているという認識を持ってございます。駅北側の中野四丁目では東京警察病院が平成20年4月に開業してございまして、今後は大学2校及び民間業務商業等施設がそれぞれ平成23年から平成24年にかけまして開業する予定になってございます。また、中野区役所と中野サンプラザにつきましては、将来的に一体的に再整備を行う方針、こういったものが定められてございます。現在、北口広場として暫定的に自転車駐車場等で利用している新北口駅前広場とあわせまして、駅前の顔としてのまちづくりが今後進んでいくわけでございます。中野五丁目につきましても、駅前がサンモール、ブロードウェイ等の地域最大の商業エリアとなってございまして、今後ますますにぎわいの形成が進んでいくものというふうに考えてございます。
 駅南側につきましても、中野二丁目におきまして、南口駅前広場に隣接をいたします再開発事業、こういったものが既に準備組合が設立されて取り組んでいるところでございます。中野三丁目につきましても、桃園通りを挟みまして、新たな中野駅からの歩行者動線を受ける駅前広場機能や桃丘小学校跡地の活用を含めた駅前まちづくりの計画検討が進んでいるわけでございます。
 これらの進行に合わせまして、中野駅地区につきましては、周辺のまちづくりと一体となった回遊空間ネットワークを形成いたしまして、まちのそれぞれ異なる個性をつなぎ、商業エリアのにぎわいの連続性を高め、相互に価値を高めていくことで、広域的なまちの訴求力を高めていくことが重要というふうに考えてございます。しかしながら、一方で、先ほども申し上げましたが、駅施設や駅前広場、こういったものがやはり大きな課題を抱えている。今後はその機能改善をいたしまして、さらに更新させていくことが求められているわけでございます。そのためにこの中野駅地区の整備構想をまとめたわけでございます。
 下の図でございます。中野駅地区が黒枠で書かれてございます。回遊性形成ゾーン、これが私どもがこの中野駅地区整備構想としてまとめた、想定したおおむねのエリアということでございます。
 3ページをお開きいただきたいと思います。今までは中野駅地区を横の広がり、まちとしての広がりというところで表現させていただきましたが、ここは歴史という縦軸で、この中野駅周辺がどういう位置付けであったかというところを記載させていただいてございます。古くは江戸時代、花見の名所、花園だったわけでございます。明治22年に甲武鉄道、これが現在のJRの開通ということになります。それから、大正12年には関東大震災がございまして、それ以降、市街化が急速に進んでいるということでございます。この市街化の進展に伴って、中野通りのアンダーパス化が行われているわけでございます。このアンダーパス化においても、地元の方々の力によって駅前の掘り下げ工事が進められたというふうに聞いているところでございます。
 右側でございます。昭和30年代に入りますと、昭和33年にはサンモールの前身でございます美観商店街、こういったものが形成されまして、アーケードがかかってございます。41年にはその突き当たりにブロードウェイが開業。43年には区役所が竣工し、48年には中野サンプラザ、こういったものが着々と姿をあらわしてきたということでございます。平成13年には警察大学校が府中へ移転したことを受けまして、警察大学校等跡地地区のまちづくりをこの中野駅周辺のまちづくりのリーディングプロジェクトと位置付けまして、今、まさに中野駅周辺のまちが動こうとしているということでございます。
 次に、中野エリアの中野駅開業後の略年表でございます。これは後ほどお読み取りをいただければありがたいと思います。
 5ページをお開きいただきたいと思います。5ページでは交通施設・都市計画施設の現況でございます。中野駅を中心といたしまして、バス乗り場、タクシー乗り場、それから自転車駐車場、これは約4,700台、中野区の自動車駐車場86台、こういった交通施設が集まってございます。駅前広場は供用されているわけでございます現北口・南口の広場のほかに、都市計画道路附属広場といたしまして既に計画決定されております、現在、北口の自転車駐車場がある広場、これが新北口駅前広場として今後整備を進めていかなければいけないということでございます。さらには、中野駅北口広場には地下1層の都市計画駐車場が計画決定されているということでございます。位置とその数値につきましては、右側のページをごらんいただきたいと思います。
 6ページをお開きいただきたいと思います。現在の中野駅地区の抱えている問題点ということでございます。7点ばかりここでは挙げてございます。地形等によりまして、市街地が南北・東西に分断されている。あるいは景観・オープンスペース、これについてもなかなか良好な景観が確保されていない。駅前広場機能につきましても、面積が不足して必要な機能が収容できていない。駅施設については、バリアフリー対策が不充分になっていると。歩行者交通では、歩行者動線の拡充が必要である。道路交通につきましては、中野通りの交通容量が低下している。バリアフリーにつきましては、駅周辺の歩道幅員、こういったものの不足がございまして、バリアフリー化が充分図られていないということでございます。
 7ページ、8ページでは、今申し上げた地区の抱える問題、これを図や写真によって具体的な場所を示してございます。これにつきましても、後ほどお読み取りをいただければありがたいと思います。7ページでは広域課題、8ページでは駅直近の課題、こういった仕分けにしてございます。
 9ページをお開きいただきたいと思います。9ページでは関連計画といたしまして、上位計画、中野区都市計画マスタープランの改定案でございます。これは2009年3月現在でございまして、そこの中での位置付けを紹介させていただいてございます。
 10ページをお開きいただきたいと思います。こういったことを踏まえまして、10ページから中野駅地区整備基本方針等といたしまして、まず、基本的な考え方、これは整備を進めるためのコンセプトということでございます。駅とまちとが融合する魅力的なにぎわい拠点をつくるということでございまして、そのための四つの視点を掲げてございます。
 まず1点目が、交通結節機能の改善でございます。交通施設を集約し、わかりやすさと乗りかえの利便性を向上させる。
 二つ目が回遊性の向上でございます。周辺と一体となった立体的な歩行者ネットワークを形成いたします。
 三つ目はにぎわいの創出といたしまして、駅前広場と商業施設との連携や歩行者広場の確保によりまして、にぎわいを創出していく。
 四つ目は玄関口にふさわしい景観の形成でございます。中野区の玄関口として緑や潤いが感じられる場をつくる。
 以上の四つの視点を掲げて整備を進めていくものでございます。
 11ページをお開きいただきたいと思います。11ページでは中野駅周辺歩行者動線計画でございます。これは二つの視点から取り組むとしてございまして、この四角の中でございます。
 まず一つ目は、市街地の南北・東西の分断を解消いたしまして、市街地の活性化や交通結節機能の強化、地域の回遊性の向上を図る観点から、二丁目、三丁目、四丁目、五丁目の各地域をネットワークで連携をとりまして、駅周辺民間開発と一体となった動線の機能強化を図っていくということでございます。
 2点目は、中野駅周辺の地形的特徴を積極的に活用いたしまして、デッキレベルの歩行者動線を整備することによって、重層的な駅周辺歩行者動線を形成するということでございます。
 こういったデッキレベルというようなレベル差を活用いたします。ちょっとこの図の凡例をごらんいただきたいわけでございますが、ここでは色によってレベル差を表現してございます。赤い色が1階レベルということでございます。これは中野通りレベルということで、これをゼロということで考えますと、その上の黄色い部分、これが2階レベル、5メーターから6メーター上がりのところでの整備。それから、さらにその上の青い線、これは3階レベルということで、中野通りをゼロといたしますとおおむね十四、五メーター上がったレベルということで整備を進めたらどうかということでございます。
 この図をごらんいただきますと、まず、南北動線の確保ということでございまして、三つの動線を確保しているわけでございます。中央に中野通りがあるわけでございますが、これは地上レベルで1本南北通路を確保する。それから、さらにその左手、西側になるわけでございますが、こちらのほうは青い線、3階レベル、橋上レベルで南北通路を確保する。さらにその右側でございます。右側は破線でございますが、これは五丁目と三丁目を結ぶ南北通路、これは将来的に南北通路を確保していこうということでございます。東西動線でございますが、駅の北側では、現在の北口広場、それから新北口広場を結ぶ東西のまずデッキを確保する。これは1階レベルから2階レベルを経て3階橋上レベルまで到達をする、そういった東西連絡路。それから、駅の南側では、中野二丁目地区の再開発、それから、中野三丁目でのまちづくりを活用して東西の連絡路を確保していこうということで考えてございます。
 12ページをお開きいただきたいと思います。こういった歩行者ネットワークの確保の考え方でございますが、これはやはりいっときでできるということではなくて、段階的に整備をしていかなければいけないということでございます。そのベースになる考え方は、現在、この中野駅駅前広場、これは1日当たり約40万人以上の方が利用しているということですので、この機能を確保しながら整備を進めていく必要があるということでございます。
 それから二つ目は、駅周辺のまちづくりに合わせまして段階的に整備を進めていく必要があるということでございます。
 左側が四丁目の警大跡地の整備に合わせまして、先行して整備を進めなければいけないものということで、先行する公共空間の整備ということでございます。まず、現在の北口駅前広場と新しくできる北口駅前広場、これを接続する東西連絡路を整備いたします。続きまして、中野通りの西側南北通路、これは橋上南北通路でございますが、これの整備を行う。次に、新北口駅前広場の整備ということでございまして、新しい駐輪場のある広場を重層整備していくということになるわけです。それから、中野通り東側における回遊性の向上。これは現在の北口広場の歩道化と、それから中野通り東側の歩道、これを拡幅していくということでございます。
 右のほうは、周辺のまちづくりと一体的な整備を行っていくものという位置付けでございます。こちらのほうでは、まず、現南口駅前広場の整備とバリアフリールートの確保と。これは、現在組合ができております中野二丁目再開発と連携をいたしまして整備を進めていこうというものでございます。それから、次でございます。中野三丁目と西側南北通路を接続するまちづくり。これは西側にできる南北通路の三丁目側の受け皿を中野三丁目の中で、まちづくりの中で整備を進めていくというものでございます。さらには、中野二丁目と中野三丁目をつなぐ東西連絡路の整備。これはそれぞれのまちづくりの中で整備をしていく。それから、一番、少し時間的には長い時間がかかるわけでございますが、東側の南北通路の整備。これを二丁目の再開発、それと中野五丁目のまちづくりの中で整備をしていくという考え方でございます。
 13ページをお開きいただきたいと思います。13ページでは、改札口及び南北通路の考え方でございます。改札口につきましては、現在の乗りかえ通路、現在のコンコースでございます。それはそのままにして、現在の北口改札、これがあるわけでございますが、こちらのほうを現在の駅前広場に出すという考え方でございます。それから二つ目は、中野通りの西側の橋上レベルを整備いたしまして、それに合わせて西口の改札口を配置する。三つ目は、中野通り東側の歩道の拡幅。四つ目が、中野通り東側の橋上レベルに南北通路を設置するということでございます。
 14ページをお開きいただきたいと思います。14ページのほうでは駅前広場機能の考え方ということでございます。駅前広場は周辺の開発とともに、将来の交通需要に対応した施設整備を行うということを大原則としてございまして、北口駅前広場機能の改善や、それから南口駅前広場機能の改善、こういったものをあわせて駅前広場の連携を確保していくということがこのページの項目でございます。
 15ページをお開きいただきたいと思います。15ページからそれぞれの機能の整備の考え方でございまして、まず、自動車駐車場整備の考え方でございます。原則的には各開発による附置義務駐車場によって賄うわけでございますが、二つ目の黒ポチでございます。そういった中でも不足する駐車場、こういったものについては、公共駐車場整備を計画していかなければいけないと考えてございます。それから、特に今後増加をしてまいります高齢者等の社会的弱者に配慮いたしまして、それぞれの広場の中で乗降施設を確保するとともに、将来の区役所・サンプラザ地区等も含めました駅周辺全体の中で、この周辺の駐車場を確保していくという考え方でございます。また、混雑時への対応策といたしましては、やはりハード面ではなくてソフト面においても解決を図っていかなければいけないというふうに考えてございます。自動二輪等につきましては、必要な原付・自動二輪車の駐車スペースも確保していくということでございます。
 16ページをお開きいただきたいと思います。こちらのほうでは自転車等駐車場の整備の考え方でございます。こちらのほうは駅から半径200メートル以内というようなことで、自転車駐車場の確保を考えているものでございます。北口側につきましては、新北口の駅前広場の立体的な施設整備の中で整備をしていく。それから、中野五丁目側では、中野五丁目のまちづくりの中で自転車等駐車場の確保を検討していきたい。南口のほうでございますが、これは中野二丁目再開発の中で自転車等駐車場整備を推進してまいります。中野三丁目の中でも、まちづくりの中でやはり自転車等駐車場の確保を検討していかなければならないと考えてございます。
 17ページをお開きいただきたいと思います。17ページでございます。これは、ここから各駅前広場の整備方針でございます。17ページでは、新北口駅前広場整備方針といたしまして、新改札、南北通路と連携した一大交通結節点の整備ということでございます。北口のバス・タクシー乗り場を集約いたしまして、新改札、南北通路に近接したバリアフリーな乗降空間を整備していきたいということでございます。また、回遊性の向上に資する歩行者動線の整備ということでございまして、新北口駅前広場と現北口駅前広場をデッキで結んで、両広場の一体利用の促進を図るということでございます。さらには、新改札口と南北通路と、さらには区役所・サンプラザ地区一体開発をフラットにつなぐデッキ等の整備をすることによって、円滑な歩行者動線を確保するということでございます。周辺との連続性、一体感のあるオープンスペース、緑地を整備していくということでございます。
 18ページをお開きいただきたいと思います。18ページでございますが、こちらのほうは現北口駅前広場の整備。こちらのほうは、サンモールと駅をつなぐ歩行者の中心のオープンスペースの整備ということでございます。これは周辺の商店街と連携をした整備を行っていくというものでございます。
 同様に右側のほうでは、現南口駅前広場整備方針ということでございます。こちらにつきましても、二丁目再開発まちづくりと連携した歩行者空間の充実を図っていくというようなことを考えているものでございます。
 以上が中野駅地区整備構想でございまして、これにつきましても、本編のA4の資料、今後の進め方にもございますように、5月にはこの素案についてグランドデザインとともに、そこに記載のとおり、5月12日から15日にかけて説明会を行い、6月にはその結果を区議会に報告させていただくと。8月には整備構想(案)として取りまとめ、同じく当議会に報告をさせていただいて、9月にパブリックコメント、10月には構想を策定していきたいというふうに考えているものでございます。
委員長
 2件続けて報告をいただきましたけれども、この2件の報告に対して質疑はございませんか。
飯島委員
 長い報告なんですけども、整理して位置付けを改めてしていただけませんか。グランドデザインというのは一体どこら辺のものなんだと。整備構想というのは一体どういう関係があるんだと。整備構想には上位計画なんて書いてあるんですけど、グランドデザインにはどこにぶら下がっていくのかも書いていない。一体どういうものなんですか、この二つは。
松前まちづくり推進室副参事(拠点まちづくり担当)
 まず、グランドデザインでございますが、こちらはまさに駅周辺の将来像を示したものというところでございます。このグランドデザインでまさに駅周辺の将来像をきちんととらえた上で、この資料の中にも、いわゆるまちづくりの視点として、それぞれのまちやまちと駅をつなぐかなめとしての中野駅地区という位置付けであるという整理をしてございます。この駅周辺の全体のまちの将来像をとらえながら、駅地区もさらに計画を深めていくんだという、そういう関係性でとらえていただきたいというところでございます。
飯島委員
 要するに、中野区の都市計画の最上位計画は中野区の基本構想ですね。基本構想を受けた、こっち側にちょっと10か年というのがあるけれども。同時に都市マスがあるわけでしょう。都市計画マスタープランがありますね。このグランドデザインがあったり、それから何とかともう一つ何かありましたよね、片仮名でくっついているのが。将来の姿を示したものって、都市計画上の位置付けはどこなんですか。どういう意味があるのか。議決の対象になるんですか。
松前まちづくり推進室副参事(拠点まちづくり担当)
 この資料の2ページ目にも記してございますが、まさに委員がおっしゃるとおり、中野区の行政計画としてはいわゆる基本構想が一番トップにあるかと思います。それを踏まえた10か年計画というものがあり、そして、都市マスタープランはまさに都市計画の中での非常に上位にある一つの計画でございます。このグランドデザインは、土地の利用や土地活用という面ではもちろん都市マスタープランの内容に沿ったものであるというところは前提にございます。また、いわゆるハード的な土地の活用、都市マス的な活用に加えて、個別の例えば産業振興プログラムでありますとか、また、この資料の中には一番後段に情報先端の暁にどんな将来像がというようなことも含めてございます。いわゆるハード的な要件と、それに加えて産業施策や情報のあり方や、そういったものを総体的にとらえて、この駅周辺の将来像がどんなものであるべきかというふうな位置付けで計画を示しているものであるということです。
飯島委員
 だから、都市マスがあるでしょう。都市マスの下にあるんですか。計画なんですか。絵なんですか。どういう、じゃあ、これを決めることによって規制が働くんですか。効力があるんですか。権能があるんですか。どういう位置付けなんですか。
川崎まちづくり推進室長
 この位置付けにつきましては、先ほど松前のほうからお答えしましたように、基本構想、中野区自治体としての総合的な指針、計画につきましては、これは基本構想がございます。一方、まちづくり、都市計画の分野でいえば都市マスタープランということになるんですが、では、この構想が一体具体的にどういう縛りを将来かけるのかということでございますが、これは全体構想ということで、構想ということでございますので、これから具体的な事柄を進めるに当たって、これが指針となっていくということになります。ですから、あと、個別具体的なところで言いますと、今回一緒に駅地区の整備構想というのを御報告しておりますけれども、それがさらに先に進んでいきますと、個別具体的に例えば駅広の都市計画決定ですとか、あるいは事業決定という、そのような段階に進んでいくというものでございます。
飯島委員
 全然わからないよね、それじゃあ。都市マスがあります。普通、計画上からいうと、都市マスを受けて地区計画があります。都市計画的手法ですよね。決定するんですよ、これ。これ、何ですか、じゃあ、グランドデザインって。地区計画ですか。絵ですか、ただの。
川崎まちづくり推進室長
 これは構想でございます。都市計画マスタープランも、これはそれぞれ自治体の基本構想に即して定めるということになっていますので、そういった意味で基本構想の下に都市計画マスタープランがございます。そして、その地域でさまざま地区計画、中野区内でも幾つか地区計画を定めておりますが、そういったものについては、やはり上位計画であります都市計画マスタープランに沿って定めていくということになっていく、そういうふうなものでございます。これにつきましては、具体的に例えば地区計画のように、具体的に土地・建物に規制を加えるというものではなくて、この中野駅周辺110ヘクタールについてこういうまちづくりを進めていくんだという区の、自治体としての考え方をまとめたものということでございます。
飯島委員
 だって、おかしいじゃないですか。まちづくりの指針なんでしょう。指針というのは当然それを踏まえてやるんですから、指針からはみ出したものはあり得ない話になってくるんじゃないのか。そうですよね。指針ですよね、これ。これが指針と言えるのかどうかというのは、またちょっと議論は別にしますけどね。そうすると、都市マスがあって、都市マスを受けて、指針として定めるということになれば、それ相応に個別計画の上にあるものでしょう、そうしたら。個別の都市計画の上位にあるものでしょう、指針というのは。そういうものなんじゃないですか。そういうのはどうやって決めるんですか、それじゃあ。個別計画って都市計画審議会で決めますよね、都市計画だから。東京都のものもありますし、中野区分もありますよ。指針というのは……。基本構想は議決しました。都市マスだってそうですよね、議会の関与が当然働くわけだから。じゃあ、この指針というのはどういうレベルのものなんですか。条例ですか、要綱ですか、何になるんですか。
川崎まちづくり推進室長
 そういった意味で、決定手続という点でいえば、例えば都市計画法に定められているものということでもございませんので、これはあくまでも構想として、区として意思決定をしていくということになります。
飯島委員
 だけど、中野区としての指針なんだから。じゃあ、ほかの考え方を持っている人たちがいて、それでいいですよという話にはならないでしょうというの。どう縛りをかけていくかというときに、その先に個別の計画がぶら下がってくるのか、都市計画的手法を使うのか、あるいはまちづくりの協定やら何やらをつくるのか、そういうことが手法として出てくるでしょう。そういうことになりますよね。要するに、これが何なのかというのがわからないと。どういう意味なんですか、どういうことなんですか。皆さんどんどんこんなことをやっていていろいろ出てくるんだけれども、その果てに、(素案)がとれてグランドデザインとなったら、これはそれなりに何かをしようとするときにはこれに基づかなければならないものになるんでしょう。そうですよね。そうすると、一体うちは、中野区はどういう都市計画的な計画の体系を持っているのかというときに、グランドデザインはどこに位置付けられているんですかと。こういうことがはっきりしなかったら、今やっていること自体がわからないじゃないですか。
 この中には必要なこともあるし、こんなことまで触れなくたっていいんじゃないのということだってあるかもしれないし、30年も先のことはわかりませんよという人もいるかもしれませんよ。だけど、少なくとも基本的にこういう方向に行くだろうなということを踏まえて物を考えているというなら、そういう体系を示してもらいたいし、もっと言えば、この地区整備構想というのは、この中のあるパートを受けたものなんでしょう、川崎室長もおっしゃったけど。それはあれですよ、4番目のまちをつなぐ動線づくりという、これを受けた整備構想なんでしょう。でも、両方とも構想じゃないですか。でも、本当に構想というレベルのものですか。半分以上は計画になっているんじゃないのか。そういうふうに言うなら、言ってもらいたいんですよ。この4を受けてこれをやっているんですと。表題は中野駅地区整備構想なんていうから、全然違うものにイメージされますよ。中身は動線の問題だけですよね、はっきり言って。道路と駅広でしょう。駐車場、自動車、自転車、それからタクシー、バス。それから、いわゆる歩行者をつなぐアクセスのペデストリアン、こういうことなの。だから、これなんでしょう、だって。そのうち分けたここなんだと、そう言ってくれればわかるわけですよ。全体をどういうものか、さらにもっと言えば、もっとほかにもあるんでしょうというの、この周辺の関係では。もっといっぱい出てくるんでしょう、個別になったら。そういうことを全体を示してもらって、今、何をしているんですかということがわからないと、我々としては今、何をしているんでしょうと疑問を持ったまま、毎回何か少しずつ物が変わっているんだけど、決まったような決まらないような、こうなっているでしょうみたいな未来図を描かれても困っちゃう場合があるわけよ。
 それはそれとして、そういうことをきちっと意識して皆さんもやっていないと。だから、本来からいえば、こんなの一体で当たり前なんですよ。個別の案件じゃないんだよね、実は。この上にあって、この中の一つがこうなっているという。それで、言うならば、これが、グランドデザインが、(素案)がとれてきちっとグランドデザインで独立するためには、あとどのくらいの課題をきちっとクリアしなきゃいけないのか、こういうものをつくらなきゃいけないのかということだって見通しとして持っていないと、この2本だけでやるんですか、それじゃあ。どういうふうに実際にこれを何とかしようとすることについてお考えになっているのかということをお尋ねしているんですけど。
松前まちづくり推進室副参事(拠点まちづくり担当)
 このグランドデザインでございますが、事業といたしましてはまさに都市マスで語っているところとの整合があるわけでございます。この都市マス、今、改定中で、今度改定版で御報告を差し上げますけれども、この駅周辺については、一体的に総合的な整備の姿を描いて、計画的に整備・改善するというふうに記してございます。ここで言ういわゆる一体的に総合的な整備の姿というものがまさにこのグランドデザインであるというふうに認識をしているところでございます。まさにこれが、この駅だけではなくて、この駅を取り巻く二丁目、三丁目、四丁目、五丁目、それぞれのまちが将来こうあるべきだと。さらにそれをつなぐ駅はこうあるべきだというこの構想が上段にあって、それを踏まえての各個別の計画、きょうまさに御報告差し上げた駅地区の整備構想。さらに、中野駅地区だけではなくて、この大きな考え方を踏まえて、南口の三丁目のまちのあり方であるとか、二丁目のまちづくりのあり方であるとか、あるいは囲町、そしてやはりサンプラザ・区役所、こういったものもこのグランドデザインで語られている、この将来像をベースにそれぞれさらに個別に計画を進めていくというふうにとらえているところでございます。
飯島委員
 最後にします。別に中身のことについてどうだとは申し上げません。極めて問題の多い規定がたくさんあるけれど、それはその次の課題のときにやるんでしょう。それはいいんですけど。この一番最後のところ、グランドデザインのほうだけちょっと聞いておきますけど、展開ステップの考え方というのがありました。その前の新時代にふさわしい基盤づくりということを重ねて考えていくと、一応目線に置くのはⅠ期、軌道に乗せるというところあたりが具体的な問題ですよね、見えるというか、イメージできる。それ以上になってくると、どうなっているかわからないわけですから。そうすると、ここで書いてあること、都市基盤の整備その他については、これまで書かれていることがあるんですが、これを読む限りではものすごく大きなものが欠落している。書き加えちゃったんだけど、書き加えたものに対して、手法その他について何も触れられていない。それは何かといったら、ICTを使って云々かんぬんと書いてある。じゃあ、その手法は何ですか。どこにも書いてありません。そうじゃなくて、要するに、「ICT・コンテンツを中心としたビジネス資源が中野に集まり始めています」なんて、こんなこと、集まるための仕掛けなんかどこにもないじゃないですか、今のところ。グランドデザインでおっしゃるように、ハード・ソフトを踏まえて、将来構想で絵をかいているというなら、どうしてそんなことについて一言も触れていないんですか。それについてはどうお考えになっているか。それは今後何か別個のものとして取り組まれる予定があるんですか。
松前まちづくり推進室副参事(拠点まちづくり担当)
 この資料の後ろから2枚目の情報先端都市については、まさに今回初めてお示しをしている内容でございます。これについては、単純に将来像をこうあったらいいねという、それを示しただけというものではなくて、こういった将来に向けたこの駅周辺がこのような取り組みができるためのいわゆる情報政策という面でも、庁内の情報政策分野のほうと連担を図りながら、この将来像を共有して、これを実現するためのそういった計画づくり、これを着手するというふうに考えております。
飯島委員
 もう既にやっているところはたくさんありますよ。先端的な、中野が最初じゃありませんよ。既に国としての施策もありますよ。そういうことについて、言葉はあるけど、何かの取り組みは何も書いてありませんよね。ただ、とりあえずくっつけたというぐらいのことで。もうちょっと踏み込んだ対応がないのにこんなのいきなりぺらっとくっつけちゃって、時代といえば時代ですからと。だけど、あなた、5年たってごらんなさい。こんなところに書いてあることなんかとっくの当たり前になっているよ。もうちょっと、だから、書くのなら準備をして取り組まないと。ああ、やっぱりそれなりのことはあるなというふうに感じさせるようなものじゃなかったら、ただ、ついているんだけど、結局これはこれだったということになりかねない。三番せんじぐらいだったらもうだめです。2番目まではいいけど。そういう予定というのはあるんですか。
松前まちづくり推進室副参事(拠点まちづくり担当)
 まさにこの情報施策についても、このグランドデザインに基づいてまた個別に計画が具体化されるものという認識を持ってございます。繰り返しになりますが、いわゆる情報政策分野のほうで、この考え方に基づいた個別の計画といったものを進めてまいりたいというところでございます。
飯島委員
 このグランドデザインに基づいたらもう遅いんです。このグランドデザインは、基づくんじゃなくて、そこに一応フィールドをつくったから。今、一番新しい流れや何かもきちっと踏まえて取り組まれるべきですよ。これに基づいてじゃなくて。これでやっていったら、もうあしたかあさってぐらいの話になってしまうぐらい、ものすごいスピードで物事は動いているし、都市のつくり方って、もうそうなってきているんですよ。クリエーティブシティーにならなきゃだめなんでしょう。基盤は何ですかといったらICTじゃないですか。ですから、ぜひ、せっかくこうやって扉を開いたんだから、それなりの覚悟で取り組んでいただきたいと。これは最後にお願いですから、お答えは結構です。
内川委員
 理解力が私もないものですから、同じような資料で同じような説明を続けて聞いたような気がしているんですけれども、この二つの資料の違いというのをもう一度ちょっと教えていただけますか。
松前まちづくり推進室副参事(拠点まちづくり担当)
 まず、このグランドデザインのほうでございますが、これは駅周辺の策定範囲を110ヘクタールというふうにしてございます。駅地区とそれに接するいわゆる四つの丁目を含むゾーンに対して、将来どのようにあるべきか、それもハードだけの話ではなくて、ソフト施策も含めて、将来どうあるべきかというものを示したのがこのグランドデザインというものです。
 さらに、これがあって、いわゆるこの中で駅も将来どうあるべきか、この中ではまちとまちをつなぎ、駅とまちをつなぐ、そういうかなめなんだという位置付けをしてございます。それの具体的、駅地区の部分を取り出して、さらに個別の計画として進んでいくのがこの整備構想(素案)というふうに御理解をいただければと思います。
内川委員
 第3次の交通結節点あり方検討会でしたっけ。それは多分3月で終わっていて、それの最終素案がこの中野駅地区整備構想に盛り込まれているというふうに理解してよろしいんですか。
秋元まちづくり推進室副参事(中野駅周辺整備担当)
 20年度、あり方検討会を3回ほど開催させていただいて、いろいろ検討させていただきました。その検討を参考にしながら、今回お示ししたものは、中野区として今後進めるべき中野駅地区のあり方を中野区としてお示ししたというものでございます。
内川委員
 そうすると、検討会は検討会でまた別のものを出してくるということですか。
秋元まちづくり推進室副参事(中野駅周辺整備担当)
 検討会の中では、実際に専門家、それから実際の機関、こういったものもあるわけでございまして、物によっては相当深い内容のものも検討されているということでございます。ただ、今回このグランドデザインと改正と合わせて、この整備構想をやはり素案として公表させていただこうということで、中野区として検討会での議論、これを参考としながら、こういう形でまとめたというものでございます。
内川委員
 それでは、具体的な内容について幾つかちょっとお聞きしたいんですけれども、グランドデザインのVer.2のほうからお聞きしたいと思います。5ページ目の下段の部分、まちづくりの視点、ここに三つ、1、2、3と書かれておりますけれども、1番の個性あふれるまちの魅力づくりですか、これは前回、たしか三つのゾーンに区切られていただけだったと思うんですが、今回四つに区切られております。その理由をまず教えていただきたいんですけど。
松前まちづくり推進室副参事(拠点まちづくり担当)
 前回の御報告では三つの個性でとらえていたところでございます。北側のいわゆる四丁目と五丁目、そして、南口については、二丁目も三丁目もいわゆる文化性という軸があるので、それを一つという形にしていたところでございます。ただ、その御報告に際して、まさに委員の御指摘、御意見等々がございました。庁内でもそういった御意見も踏まえて、どういうふうに整理をするのが一番よろしいかという協議を経て、やはりそれぞれのまち、それぞれが個性なんだという、こういうまとめ方をさせていただいているというところでございます。
内川委員
 ありがとうございます。それと、7ページのところなんですが、これは中野五丁目の部分ですね。地区の目指すべき姿、個性豊かな交流活動拠点のところに、「サンモール、ブロードウェイを軸とした商業、マンガ・アニメ文化、若者の生み出す芸能の発信力など現在の中野のパワーの源に、より磨きがかかっている」と、これ、より磨きがかかっているんですけれども、これはちょっと具体的によくわからないんですが、オタク化、アキバ化をより進めていくというようなことなんですか。
松前まちづくり推進室副参事(拠点まちづくり担当)
 今もまさにブロードウェイはこのような認識が定着をしているところがございます。これはやはり一つの中野の個性とみなしてよろしいのではないかというふうに思っているところです。せっかく今あるこの個性を、将来的にもさらに集積力であるとか発信性といったものを高めて、いわゆる中野の集客要素の大きな一つの産業というふうにとらえていいのではなかろうかということをあらわしたものです。この資料の中にも、少し産業施策的なことも入ってございます。このような要素を活用して、にぎわいづくりのプロモーション活動といったようなことも含めて、いわゆる今あるアニメ文化性、この個性に磨きをかけるという、そんな表現をさせていただいているところでございます。
内川委員
 次に、8ページ目、中野三丁目のところなんですが、やっぱりこの三丁目のまちづくりにおいては、丸井の南側の野村不動産さんがお買いになった、マンションを建築予定だということなんですが、今週の土曜日に地域説明会があるということで私もちょっと行ってきますけれども、これに関しては中野区として何か要望というのは出していく予定はあるんでしょうか。
秋元まちづくり推進室副参事(中野駅周辺整備担当)
 なかなか民間の単独開発ということがございまして、区としてきちっとしたものを、効力のあるものとして誘導するということは難しいことがございました。ただ、実際に周辺を歩かれる方がいらっしゃるので、そういった歩かれる方の安全性等を踏まえた開発をしていただきたいということは要請をしております。
内川委員
 次に、9ページ目、中野二丁目のところなんですけれども、日本郵政の用地のところも含めて赤い点線で再開発事業というふうになっているんですが、この日本郵政の用地も、これは近い将来再開発の予定があるんでしょうか。
秋元まちづくり推進室副参事(中野駅周辺整備担当)
 この9ページ目の下の四角の中に書かれた部分は、上の絵でいきますと赤い破線の部分、これ全体を指してございまして、このエリアの中で再整備、再開発によって新たな顔づくりをしていただく、そういったような考え方をここで申し述べているということでございます。
内川委員
 最後に12ページのところなんですが、中野通り沿いなんですけれども、北側も南側も中野のシンボルロード・みどりのプロムナードづくりとあります。ちょっと具体的な内容をお聞かせください。
松前まちづくり推進室副参事(拠点まちづくり担当)
 これはいわゆる中野通りは中野の一番背骨となる、骨格の道路であるという認識のもとに、まさに駅から北については桜並木が非常に美しいところでございます。南側についても、現状、じゃあ、具体的に何か計画があるのかといいますと、すぐに何か具体的なものというものではございませんが、やはり南側の中野通り沿いについても、中野を代表するシンボルロードとして、このようなみどりのプロムナード化を図っていきたいという、そういうことを表示しているというところでございます。
内川委員
 特に南側は桃園地域ということで、桃の木をあの地域の方は植えているんですね。そこら辺とやっぱりリンクしてやっていっていただけるというふうに考えてよろしいですかね。
松前まちづくり推進室副参事(拠点まちづくり担当)
 現時点で具体的な樹種や何かを定めるというものではございません。今後検討していって、委員のそのような御意見も参照しながら、今後、まちづくりの中で検討していきたいというふうに考えております。
林委員
 今、内川委員のでちょっと関連して質問なんですが、丸井さんの場合、ちょっとあまり意見が通らないような話をなさっていたんですけれども、中野駅周辺まちづくりグランドデザインのVer.2の素案について、策定の目的として、「中野駅周辺のまちづくりについて、区民・民間事業者・行政が共通の目標・認識を持ち、まちづくりの機運を高める」の民間業者と丸井さんはまた違うのになるんですか。そういう、丸井さんとかをきちんと一緒に誘導しながらしていくために、グランドデザインをしないといけないというのが目的と書かれているのに、既にそこの南口に関してそのような話し合いというか、目標や認識がともに持てていないような状況であるということに対して、どのようにお考えでしょうか。
秋元まちづくり推進室副参事(中野駅周辺整備担当)
 現在のところ、いわゆる拘束力を持った計画というものはまだないわけでございます。今後、このグランドデザイン等、あるいは都市計画マスタープラン、こういったものに基づいて、具体的にどういう拘束力を持った計画としていくかということを具体的に検討していく。それが今後定める整備計画とか、そういったものになっていくというふうに思っております。したがいまして、本日グランドデザインとあわせて説明をさせていただいた中野駅地区につきましても、これから構想の段階から具体的な整備計画、あるいはそれに基づく都市計画決定、そういったものを経て拘束力のある計画になっていくということでございますので、その点については、拘束力のある計画づくりに向けて、今、この素案ができているという御理解をいただければありがたいというふうに思います。
林委員
 しかし、丸井さんの横のマンションなり、建てかえがどんどん進んでいる中、中野区のこのグランドデザインをつくったりとかいう速度で、ほかのまちづくりのところが先行して違うことをし始めたりとかすることも考えると、グランドデザインをつくることが余計遅くなってしまうことのないように、もっと早目早目にこちらが誘導していくようなまちづくりにしていくことを考えないといけないと思うんですが、いかがでしょうか。
秋元まちづくり推進室副参事(中野駅周辺整備担当)
 委員の御指摘はもっともでございまして、今後、スピーディーな計画づくり、そういったものに努めていく所存でございます。
林委員
 また、強制力はないということなんですけれども、でも、グランドデザインの中に6ページ、豊かな森がまちの新たな景観スポットになるというふうに書かれているんですが、区として森というのはどのようなぐらいのものを森というふうに考えていらっしゃるんでしょうか。
松前まちづくり推進室副参事(拠点まちづくり担当)
 この資料で豊かな森というふうに表現してございますのは、警察大学校等跡地の都市計画公園、こちらがやはり基幹の空間になるだろうというふうなところです。現在でも警察大学校等跡地は既存樹木が非常に多くある。この開発に当たっては、区と事業者で覚書を取り交わしておりまして、現在の既存の樹木よりも高木についてはむしろ今よりもふやしていくという、そういう内容の覚書を取り交わして計画を進めているところでございます。そのような動きを踏まえて、まさにこの都市計画公園を軸に、かなりこの警察大学校等跡地は緑がふえて、相当多くなってくるだろう。そういったものを称して豊かな森という表現をしているというところです。
林委員
 やはり中野は隣に新宿があって、わざわざおりてもらうためにはちょっとやそっとの森もどきではだめで、本当におりていかなきゃいけないようなことをきちんとグランドデザインに入れていかないといけないと思うんですね。その点において、なっていくかもしれません──森というか、緑を、環境も考えたまちづくりの中を考えるべきだと思うし、そのために豊かな森というのが書かれているのかなと私は思ったんですけれども、区の考えをお聞かせください。
松前まちづくり推進室副参事(拠点まちづくり担当)
 このグランドデザインでは、駅周辺のまちがそれぞれの持つ個性や魅力をより高めていくんだというふうにうたってございます。四丁目でいえば、まさに警察大学校等跡地を軸にして、例えばこのような豊かな森ができて、潤いのある空間が一つの景観スポットにもなり得るし、そこに対してさまざまな人が集まってくる、活動するというところでございます。ただ、駅周辺はこの四丁目だけではなくて、まさに五丁目や南口、それぞれがそういった魅力を磨いていくことで、総体的にこの中野駅周辺が力を持って、より多くの集客を促すという考え方です。
林委員
 あと、次、最後に桃丘小学校なんですけれども、グランドデザインとしてはインキュベーション施設をきっかけに演芸や芸術関係というふうに書かれているんですが、質問なんですけれども、これが今後区民側の説明に行った場合、また区民の意見もきちんと意見反映をされるようなことを踏まえてまたつくり直されるということになるんですか。
松前まちづくり推進室副参事(拠点まちづくり担当)
 こちらは最初に御案内をしたとおり、5月12日からいわゆる意見交換会をさせていただきたいと思っております。このような場を通じて住民の方のいろいろな意見をいただきまして、そういったものも踏まえて素案から案にしていきたいというふうに考えております。
斉藤委員
 いろいろ聞いていて、ちょっと、ここでもって説明するったって、受けるほうが、変な、あらぬ誤解を受けるのかなと。それで、やっぱりこんなものを持っていくより、もうちょっとコンパクトに、ちゃんと課題なり、これはこうですというのを持っていかないとまずいんじゃないのか。これを持って出ていくのか。
松前まちづくり推進室副参事(拠点まちづくり担当)
 この意見交換会には、この内容、このボリュームをそのまま持っていくというふうには考えてございません。これで、いわゆる一番ここでうたいたいことを、きちんと要旨を端的にまとめたもので、なるべく皆様にわかりやすいような形で意見交換会をしたいと考えております。
斉藤委員
 当然そうなんだろうけど、それともう一つ、区の希望がやたら多いんだよ。構想であるからそうなのかもしれないけど。でも、実際は、できないことはできないんだよ、幾ら区が頑張ろうが決めようが。私の持っているものに今さらこうしろああしろって、できるわけないんだよ。だから、今、変な、あらぬ誤解を自分の中でつくっちゃって、こうできるんじゃないんですかと。できるわけないんだよ、そんなもの。私権なんだから、これはあくまでも。だから、やっぱり区でできること、できないこと、区が関与できること、できないこと、それで、これは区が法的にもこうやってやるんですというような、そういう整理もちゃんとしないとまずいと思うんだよ。何でもこういう希望があってできるんですよというふうにとられちゃったら、すごいはっきり言って足かせになっちゃうかもしれないんだよ。それで、実際まだ何もないで、構想の段階からもうできます、できますと、これもやるんです、これもやるんですというようなあれじゃないでしょう、はっきり言って。やっぱり民間は民間に任せて、民間の力でやらなきゃならないところだってあるわけで、そんなに区が潤沢に金を持っているわけでもなきゃ、人も持っているわけでもなければ。それで、まして私のところにどうやって入っていくんだというところだって。だから、そういうようなところをちゃんと整理しないとまずいと思うんだけど、いかがですか。
川崎まちづくり推進室長
 今、委員おっしゃったように、まさに私権を制限する、私の権利を制限するというのは、これはちゃんと法律に基づいて手続をとらない限りはできない話ですので、できること、できないことを明確にした上で、なおかつ、じゃあ、これは構想なので願いだけですということでは、これまたつくった意味がございませんので、これはしっかりこれで皆さん、事業者に協力をしてもらいたいと。ただ、これがそのまま100%ストレートに私権を制限して、事業者に無理無理この中身の実現を求められるものではないという、そのあたりについては誤解を受けないよう充分説明には配慮していきたいと思います。
斉藤委員
 だから、そうなると、よっぽどの区のほうも覚悟がなくちゃだめだよ、はっきり言えば。毎年こうやってつくって、ああ、書いてあったなって、そんな問題じゃなくなっちゃうんだよ、本当に。だから、やっぱり区なら区でしっかりするというんだったら、飯島委員が言うように、どういう位置付けで、これに沿ってここのところの地域はこういう構想で、こういう開発をしていくんだとか、こういうまちづくりをしていくんだというのをちゃんと持たないと、本当に後で危険になるよ。
小林委員
 拘束力のある計画というお話の中で、必要な部分は必要なのかなというふうに思いますが、ちょっと地域の方々の中で、やっぱりこの開発の中で活性化という流れの中で、風俗の店舗、そういうものができるのは非常に危険だということと、また、そういうような地域にしたくないと、そういうような声もたくさん聞いております。そういう意味で、区としてそれを拘束するための手段とか、その辺は考えていらっしゃいますでしょうか。
秋元まちづくり推進室副参事(中野駅周辺整備担当)
 建物の用途規制ということになってまいりますと、やはり上位計画で地区計画を定めて、地区計画の中で用途制限をし、さらに実現性を高めるには、それを建築条例として定めていく、そういったこと、手続が必要になってくる。そういうことの中で用途制限をすることは可能であるということでございます。
小林委員
 実は、桃園の三丁目になると思うんですが、今まで桃丘小学校が教育機関としてあったために、当然、今、丸井の通りのところはそういうような風俗的なものが、店ができないという形で、一応抑制されていた部分がありますが、今回、桃丘小学校が大きく今変わっていく、一応切りかえになるところであります。そういう意味で、今、その周りの開発も進めている中で、例えば今現在、そういうような風俗の店がやろうとしているというような状況であったならば、どういうような形で制御できるんでしょうか。
秋元まちづくり推進室副参事(中野駅周辺整備担当)
 確かに学校教育施設については、その周辺何メーター、たしか50メーターか、500メーターでしょうか、そういった風営法の規制が働くということがあるわけでございます。現在のところは保育園、児童福祉施設ということで、同様の規制がかかっているかと思います。ただ、これが23年まででございますので、それ以降はまさしくその用途、風営法の規制から除外されてしまうということは言えるかと思います。そうしますと、それまでに何らかの、もし仮にそういった用途規制をしていくということになりますと、その三丁目の駅のエリアの部分に地区計画をかけて用途制限をしていくという方法がまず一つあろうかと思います。ただ、今までの経験からいたしますと、地区計画、そういう都市計画をかけるには相当の年限を要すということもございまして、別の方法を、何らかの方法を考えていかなければいけないだろうというふうに思います。周辺の皆様方の御意見がそういった用途規制を強く求めるということであれば、地区計画の期間前に建築基準法の特別用途地区という指定がございまして、こちらのほうは建築の規制条例をかけることによって規制をしていくことは可能であるというようなこともありますので、そういった強い地元の要請が仮にあったとすれば、そういったものの活用についても我々としては検討していかなければいけないのかなというふうに思っております。
小林委員
 今言ったように、地区計画だと時間がかかるということで、急ぐ場合には条例も考えられるということですね。
秋元まちづくり推進室副参事(中野駅周辺整備担当)
 建築基準法ですね。48条が用途規制、49条に特別用途地区の指定ということが規定されておりまして、49条の規定を活用して建築条例で特別用途地区を定める。その中で、そういった風俗関連の施設、これを禁止していくといったことは可能であるというふうに思います。
伊東委員
 この資料、グランドデザインVer.2をつくられたのは庁内でつくられたのか、区の職員の方みずからつくられたのか。
松前まちづくり推進室副参事(拠点まちづくり担当)
 関連する情報やいろいろなローデータ等々は、いわゆるURに委託をしておりまして、その中で情報収集等はしておりますが、基本的にこの資料の内容あるいは仕様自体をつくるという作成は庁内で行っております。
伊東委員
 先ほど飯島委員、それから斉藤委員が指摘されていましたけれど、まさしく指針であっても大きな方向性を示すものであって、当然、これを現実にしていくためには、これに沿った整備構想なり整備計画なりを固めていかなきゃならないんですけれど、拘束力はないとはいえ、安易に線を引いたり、色をつけたりする部分、慎重にいかないといけないんじゃないのかなと。例えばこれはページ、どこでもいいんですけど、ちょうどいい、13ページ、地域全体の絵がかいてありますけれど、JRに沿って中野駅から東側、JRの線路を挟むようにグレーの、これは主要道路と書かれていますけれど、こんなこと今まで、主要道路なんて位置付けは出てきていないし、この主要道路に即した中野駅北口の広場整備というものを考えてきたのかどうか。さらに、線路の北側のピンク色に塗られたゾーン、これは商業・業務となっていますけれど、現状からいうとあまりにも乖離した色づけじゃないのかなと。そうしたものをただ白い部分を埋めていくがごとく色をつけたり線を引いたり、こういうことをやっぱり行政がやると、一つの責任が生じてきちゃう。この道路を1本通すことによって、都市計画手続、大変なものを要すわけで、また、この線1本で住民の方がアレルギー反応を起こすかもしれない。これから地域に入って説明していく、御意見を聞いていくという中で、区としての最初の提案ですからいいんですけれど、ただ、線を引くなり色をつけるなりするのだったらば、それなりの覚悟、説明できる要素を持ってやっていかないと、とてもじゃない、これ、スケジュールどおりに進んでいくかどうかわからない代物になっちゃう。その辺はどうなんですか。
松前まちづくり推進室副参事(拠点まちづくり担当)
 今、御指摘をいただいた箇所が幾つかございますが、例えばこの五丁目の線路沿いがピンクになっていると。これにつきましては、今まさに改定を行っている都市マスタープラン、その中でもいわゆるこの駅周辺の土地の活用イメージの中では、同じようにこの五丁目の線路沿いについては色が赤くなっているというようなところがございます。基本的にこのグランドデザインは都市マスタープランとも整合を図るというところがございますので、都市マスで示している考え方をこのグランドデザインでも投影しているというところがまず1点ございます。それと、いかに将来像とはいえ、勝手に例えばこんなところに道路が入っているとか、そういったことに対しては、まさにこれを初めてごらんいただく住民の方にとっては、突然何なんだというような、恐らくそんなお声もいただくだろうというふうには思ってございます。ただ、こちらはまさに都市マスで示している考え方、そして、区としても課題認識をとらえて、将来はこのようにあるべきではないだろうかというところで、充分庁内でも協議をして、それで、まず意見交換会を行い、御意見を聞いていきたいというところで作成をしたものというところでございます。
伊東委員
 それなりに充分協議したということなので、地域に説明に行かれるときはしっかりとした説明をしていただきたいなと。地域には説明のスケジュールが示されているんですけど、例えばJR東日本等用地とありますね、ZEROの北側に。ここに道路を引いてありますよね。これ、JRに地域説明と同じように、中野区はこういうグランドデザインを持ちますという説明には行くんですか。
松前まちづくり推進室副参事(拠点まちづくり担当)
 JR東日本さんとはまさにこの駅地区整備構想等々でいろいろと協議をさせていただいているところです。そして、この駅周辺グランドデザインにつきましても、まさにこの駅のあり方を考えるときに、このような大きな全体の考え方があるんだというところで、この同じ内容をまさに御報告、御説明はしているところでございます。その中でまさにJR東日本さんの用地をこのように例えば色をつけて、こんな道路の線も入れているということについては、JRさんのほうにもこのお話自体は差し上げているところでございます。
伊東委員
 もう既にしているのね、JR東日本には。反応はどうなんですか。
松前まちづくり推進室副参事(拠点まちづくり担当)
 こちらのこの内容については、まさに中野区がこのような考えを持って、このようなグランドデザインと称してこういうものを取りまとめているということで、いわゆる情報提供を差し上げたというところでございます。これについて具体的に例えば今、JR様のほうで何かというような御意見をいただいているものではございません。
伊東委員
 いや、今の御答弁でも、ちょっととらえ方はいろいろにとれちゃうわけですよね。JRには先に説明に上がっていますと。そうすると、聞き方によっては、この用地の再開発、用途転用に向けてJR東日本はすごく積極的というふうにとらえられる面もあるし、逆に、ただ淡々と案を受けましたよと、こういうグランドデザインを受け取りましたよ程度のものなのか。その辺も随分違う。その辺の情報提供もしっかりあってしかるべきじゃないのかなと。
秋元まちづくり推進室副参事(中野駅周辺整備担当)
 JR東日本さんとはたびたび協議を進めさせていただいております。ただ、非常に会社としてはかたい会社でございますので、例えば中野区がやりたいように色を塗ってどうだという内容でお示ししましても、まずその気がなければ、冗談じゃありませんと。ここは全く考えていないというようなことは当然発言としてはあろうかと思ったんですが、今のところJR東日本さんとしては、将来こういったことは、開発することはあり得る話だということで受けとめていただいているということだろうと思います。
佐伯委員
 やっぱり相手のあることが数多くあると思うので。サンモール、ブロードウェイに関して、漫画・アニメの文化ということで記載されていますけども、例えばブロードウェイなんかの場合には、丸井とかJRという名前が出てきたからいいでしょうけども、まんだらけさん1軒が、ほとんどがまんだらけさん1軒で持っているようなものじゃないですか、文化を。このまんだらけの社長さんとか、そういったところとは協議はされているんですか、今後のことについて。
松前まちづくり推進室副参事(拠点まちづくり担当)
 個別のテナントさん、個別の店舗さんとはまだ具体的に直接そういうようなお話は差し上げてございません。
佐伯委員
 せめて情報提供ぐらいはしておかないと、何か知らない間に自分のお店が中野区のグランドデザインの中に入っていたと。しかも、例えばラーメン博物館とか、いろんなテナントが集まってそれを形成しているならいいけども、じゃあ、まんだらけさんがそっくり移転しちゃったといったら、このグランドデザイン、この文化というのがそっくり抜けちゃうわけですよね。だから、これができ上がるまでにそういう事態だって、ブロードウェイだってできたのが昭和41年ですから、もう間もなく50年近くたつわけですから、そういったこともあるので、やっぱりせめてしかるべきところでしかるべき相談というのはしておくべきではないんでしょうか。
松前まちづくり推進室副参事(拠点まちづくり担当)
 現時点で個別のテナントさんに具体のお話という状況ではございませんけれども、このグランドデザイン、中野駅周辺のまちづくりのあり方については、例えば区商連の皆様方にこのようなお話を差し上げたり、商工会議所等々でこのようなお話も差し上げる予定がございます。そういった場を通じて、いわゆるブロードウェイ商店街さん、サンモール商店街さんのお考えもお聞きできるかというふうに考えております。
佐伯委員
 いや、漫画の文化というのを持っているのはほとんど、個別のテナントと言いますけども、個別のテナントというレベルじゃないですよ、あれだけの規模を持っていれば。やっぱりそれはきちんと情報提供しておかなかったら、例えば区商連さんに話をしたにしても、そのもとに話が行っていなかったら、知らない間に自分の店が中野のグランドデザインの中心になっているなんていったら、社長さんびっくりしちゃいますよ。そういったことというのはやっぱり丁寧にやっておく必要があるんじゃないかなと思うんですけど、もう一度答弁をお願いします。
高橋区民生活部副参事(産業振興担当)
 今、構想的なところで述べていることについては、今後、その考え方をお話しして、これを具体化する方向で調整をしていきたいというふうに考えます。
かせ委員
 議論を聞いておりまして、本当に何のためのグランドデザインかというのがますますわからなくなってしまったんですよね。結局、このグランドデザインというのは、書いてはみたけれども、JRとの合意もないし、それから、商店街との話し合いもないし、単なる中野区が思いつきというか、思い込みで書いているとしか言いようがない。そういうものが皆さん言っているようにまちに出ていってしまうと、これは大変なことになると思うんですよ。だから、ちょっと視点が違うんじゃないかと思うんですね。まちづくりをしていくためにやるべきことは、中野区が思い込んでいることよりも、区民の皆さんがどういうことを考えて、どういうまちづくりをしているかということ、ここから出発しなきゃいけないと思うんですよ。そういう意味で、逆に、じゃあ、商店街の皆さんに言って、どういうまちにすべきですかということで、それ相応の情報収集なりなんなり、そういったものをどれだけやっているんですか。
川崎まちづくり推進室長
 今回、グランドデザイン第2弾ということで、第1弾でも基本的な考え方はお示しをして、第1番目の段階でもさまざま御意見をいただいているところです。例えば先ほどお話が出ましたJR用地につきましても、第1のところで商業・業務・文化ということで、この時点で既に性格づけはさせていただいております。今回、もう少し全体的に具体的な検討を進めるという中で、これだけ大規模な土地の開発で、そこが商業・業務となれば、南側に1本の道路ではないだろうというようなことで、線を描いたものなんですけれども。いずれにしろ、これは今回、また改めて第2番目の案ということで、現在、素案という形できょう初めて区議会のほうにも御報告をしたものですから、今後、充分皆様の御意見を伺っていきたいというふうに考えています。
かせ委員
 私も三丁目なり二丁目なりといろんな方の意見を聞くことが多いわけですけれども、まず頭に描くのは、こういう話が来た場合には、自分のところの土地がどうなるのか、こうなっているのかというところから出発するわけですよ。そうしますと、先ほどアレルギーという話があったんだけれども、最初から何で自分のうちのところにこんな太い道路を通すのかとか、こういう話になるわけですよ。まず、こういう、かなり詳細な絵ですよね。しかも、何か見ているとできそうな気になってしまうような絵じゃないですか。ところが、よく聞いてみると、JRの線路敷の中に道が通っていたり、それから、狭い五丁目のところに太い道が走っていたりとか、全部民有地なわけでしょう。そういう絵がかいてあると、本当に困ってしまうわけですよ。だから、まず、絵をかくということは、その辺の住民の皆さんがどう思っているかというところから出発しないと、そういうことなんですよ。
 それで、じゃあ、JRの駅の問題ですけれども、これも何回も言っているんだが、JRはいろんな案について結局、協議の中に入っているというけれども、JRが合意をするということはまだないわけでしょう。これも全部、いろんなことをやるけれども、中野区はこうまとめたという方法なんですよね。だから、その辺についても全く実現性もないし、絵ばかりが先に進むということなんですよ。これはやっぱり、こういうやり方のために莫大な調査費用なりなんなりかけているわけだから、これは本当に無駄な調査だというふうに思いますけどね。どうですか。
松前まちづくり推進室副参事(拠点まちづくり担当)
 かせ委員の恐らく御意見の趣旨は、こういったものをつくる順番が逆ではないかと、先に住民の意見を聞いてからつくるべきではないかという御質問の趣旨かととらえております。ただ、行政、中野区として、中野区は持続可能なまちづくりを目指すんだというふうに基本構想でうたってございます。駅周辺はその中心になるべきエリアであり、全体を牽引していかなくてはいけない。じゃあ、それに対して中野区がどういうビジョンを持っているのかというものをむしろ住民の皆様に示して、それに対してまた御意見を伺って、最終的に具体の個別の計画をつくっていく、そういうプロセスが必要だというふうに認識をしております。今回のこのグランドデザインも充分に庁内で議論を重ねた結果として今、こういうふうに御報告をさせていただいております。まずは区民の皆様に、中野区はこれまで基本構想、10か年等々で言っているところを実現化するためのビジョンをお示しすることは非常に重要だというふうに考えているところです。また、駅地区に関しましても、ただ絵をつくっているものではなくて、いわゆるこのグランドデザインの中でも駅地区の位置付けはきちんと示して、それに基づいて個別の計画ということで、まさにJRも入ったあり方検討会の中でこの構想は固められたというものでございます。着実に実現に向けて進んでいる、そういうものでございます。
かせ委員
 とはおっしゃるけれども、先ほどの議論にもあるけれども、丸井さんのところなんかというのは、あれは商業地域になっているけれども、北側ね。あれは商業じゃなくてマンションが建つわけでしょう、31階の。それから、もともとここに書いてあった回遊性の問題であるとか、それから、歩道の拡幅であるとか、そういったものは現在のままで進んじゃっているわけで、それはもう実現不可能じゃないですか。だから、やっぱり周りを見てやっていかないと、現実のものと離れたものになっているわけですよ。ただ計画だけがいろいろ左右されると。非常に無駄なことをやっているというふうに思うしかないわけですけどね。
飯島委員
 ちょっと、もうやめるつもりだったんですが、ちょっとあまりにも混乱しているので。グランドデザイン、さっき聞いたように、何か決めて、やる決意があるものなんですか。だって、何か強制力もないし何もないしというようなことも一方でお答えがあったり、それはそれぞれで、何かそんなに力を入れてやるかどうかもわからないような話もあったり、一方では何か話が進んでいるようなことも一部あったりとかってあるんだけど、やる気のあることなんですか、これは、このグランドデザインって。こういうかいてある絵、この中に確かに構想のちょいぐらいのものもあるし、現にきちっとした計画をつくらなかったらできないものもあるし、計画をもう既に準備しているものもあるし、いろんなレベルのものが混在しているわけですよ。そこら辺が整理されなかったら、みんな絵にかいたもちだけですよみたいな受けとめ方の、場合によってはですよ、皆さんの御答弁が。それぞれの角度によってはそういう答弁に近いものがあったり、あるいはやるんですと、今みたいに、松前副参事みたいに、これはとにかく区としての考え方であって、相当な決意を持ってやるんですよというような部分もあったりと、両方があるんじゃわけわからなくなっちゃうし、相手に合わせて何か答えているみたいな話になって。これは相当な決意を持って実現を目指すものなんですか。それとも、とりあえず区としての考え方を示したものなんですか。どっちなんですか。
川崎まちづくり推進室長
 これは中野区として実現をしたい将来のまちづくりの像を描いたもので、これの実現に向けて区は全力を挙げていきたいというふうに考えております。先ほど斉藤委員のほうから拘束力のお話がありました。これについては、斉藤委員のほうから法的な意味での拘束力、これについてはしっかり踏まえた上で説明をすべきであるということでお話がございましたので、そういった意味では、法的な拘束力というのは地区計画などとは違うものですというお答えをさせていただきました。あわせて、そのときにこれについては、そうはいっても拘束力がないものですからといったらただの絵にかいたもちになってしまいます。そうではなくて、これをもとに、いかに区が民間事業者に働きかけをしていくかということであろうかと思います。現に警察大学校等跡地の開発につきましては、この考え方に基づいて事業者と協議を進めて、覚書を交わすなど、具体的な段階ではそういう働きかけもしておりますので、今後、その他の地域につきましても、今回、この素案、これは区民の皆さんに充分意見を聞いて、区議会の御意見も伺った上で確定した上には、それの実現に向けて区として全力を傾けていきたいというふうに考えます。
飯島委員
 ですから、きちっとした都市マスの、これは議会が議決するんですよ、都市マスって。そうでしょう。都市マス、勝手にあなたたちいじくっているけど、ちゃんと認めてもらう、都市計画審議会で決めるわけでしょう。だから、決めることなんですから。だけど、それがあって、このグランドデザインが何かということをはっきりさせないと、単にかいた絵かもしれないし、そうじゃなくて考えていることなんですとなるかもしれない。これは、これを決めたら、これに今度基づいて規制をかけることになるんでしょう、現実に。そうじゃなかったら、こんな絵をかいたってしようがないということになっちゃうわけだから。かけるんでしょう、絵。絵にかいてあるとおりに、色づけに従って、土地利用計画だって変わるんでしょうというの。変えないつもりだったら、こんな絵なんかつける必要ないわけだから。そういうことの前提にあるものなんだから、指針なんでしょう。これに基づいて何らかの行政的な処分をしようとするわけじゃないですか、皆さんは。そうじゃないんですか。
川崎まちづくり推進室長
 改めてきちんと整理をさせていただきたいと思いますが、まず一つには、このグランドデザインの位置付けですね。基本構想、都市マス、それとの関係性と、あと、具体的にこれが現実のものとなっていくときの手順ですね。さらに、個別具体的なまた駅地区の構想というのがありますけれども、それをさらに実現していくためには都市計画決定の変更などもございますので、まず、全体の計画の体系を示した上で、それをさらに、この内容を具体化するために区はどういう手順をとっていくのかという、そういったことも今後の資料についてはわかるように示していきたいというふうに思っております。
飯島委員
 いや、そうじゃなくて、だから、腹を決めているんでしょうというの。腹をくくってこれをやりますよと。基本的に、従前であるかどうか、それはわかりません、時間の経過があるから。だけど、この方向を目指して区は進むんですと。だから、協力をお願いするところは協力をお願いするし、法的な整備を図るところは法的な整備を図りますと。計画で手続上必要なものは都市計画手続もとりますということを当然行政としては腹をきちんと決めて進んでいくんですと、こういうものなんですよね。そうでしょう。その上で聞くけど、これ、ある程度話がなかったら、いきなりこんなところに線が入っているって、さっきの話じゃありませんけど。これはJR東日本にとってだって悪い話じゃありませんよね、こういう格好になれば、道路が両方に南北に走って、しかも真ん中にもう1本入っちゃうというような。だから、そうだとすると、具体的にこの中でも早い遅いは出てくるでしょうと。そういう手順も本来的に言えば、皆さんの頭の中に基本的に構想として入れておかないと、手順前後になりますよということは皆さんおっしゃっている。それで、一つ伺いますけど、根拠になる都市マスっていつできるんですか。
登都市整備部副参事(都市計画担当)
 都市計画マスタープランは近々策定いたします。
飯島委員
 都市計画マスタープランにこういう土地利用になっていますよと言っているものがまだ近々だというんじゃ、ちょっとこれはどんなことになるんですかと言われませんか。
登都市整備部副参事(都市計画担当)
 もう既にパブリックコメント手続も終わっています。今月末ないしは来月早々には策定という見込みでございます。
飯島委員
 だから、そういうものが示せ──本当はそれがあって、だからこうですよというんだけど、今のところそういう予定ですということで、5月のときは、だって、決まっていない間に地域に行っちゃうんでしょう、予定によれば。だから、その辺はよっぽど物事を考えながらいかないと、どうなっちゃうのということになりますので。全体が、だから、最後の星が決まらないんですよ。本来最初にやるべきことは何なのかということがちゃんとやり切れていないから。都市計画行政全体が腰の据わらないものになっちゃうわけでしょうよ。ぜひ、それ以上言ったって近々なんだから、なるべく近々にしてもらいたいとしか言いようがないんだけど、全体を統括してどうですか、副区長。もうちょっときちっとしたスケジュールが、何が本来あってどうなのか、トップダウンかボトムアップか、それはいろんなやり方があるかもしれませんよ。本来決まるものが決まっていなくて、ほかのことをしこしこやっていたら、これはおかしなことになりますよ。それは、だから、全体的なやり方として、我々がよくわからないことがあったり、どうしてこんなことになっているんだろうかとか、伊東委員が言っていたけど、こんなところに突然道路がどうしたのとかとあるわけですから、そういうのはそういうので、本来であればそういう変更点をきちっと説明されるなり、それは本来的ないわゆる上位計画の中にきちっとありますよというようなことでも説明がないと、我々としては、いきなりのことだとそれはわからないし。ぜひその辺の整合性をどうされるか、そのお考えだけ聞いておきます。
西岡副区長
 こういう計画全体を総括する立場で答えよということですので、そういう立場からお答え申し上げます。私の立場から見ていますと、区の基本構想がありまして、10か年があって、それが行政の全般でありまして、その中のまちづくり部分の区全域のものがマスタープランで、駅周辺については今回のこのグランドデザイン。さらに、駅部だけを取り出した検討としてこの整備構想と、非常に明確に位置付けもされておりますし、役割分担もきちんとしているわけですけども、個別の担当に対して御質問のお答えの様子を見ていますと、その辺がちゃんと全体像として整理されていなかったなということを反省しております。一連の本日の御答弁、それから、先生方から逆に御指摘をいただいた議事全体を踏まえて、もう既に皆さん御理解いただいたところだと思いますけども、今後、そういった体系をきちんと整理した上で、対外的に御説明していけるように注意していきたいなと思っております。
飯島委員
 それから、私が都市計画マスタープランについて発言した中で、ちょっと事実と違うところがありましたので、それはそれでしかるべき訂正をしておいていただければと思います。
登都市整備部副参事(都市計画担当)
 先ほど飯島委員のほうから都市計画マスタープランについて議決を要するといった発言がございましたけれども、中野区基本構想と違いまして、法的には議決は要しないというものでございます。ただ、中野区におきましては、逐一内容につきましては議会のほうに報告をしているという状況でございます。
近藤委員
 1件、これ、ちょっといろいろな問題があるとはいえ、こういうことができて、そして、区民との意見交換会が地区整備構想においてもグランドデザインにおいてもあるんですよね。本当に区民が、私たちのここの範囲でもわかりにくいので、区民はとてもわかりにくいんですけれど、なるべく多くの方が参加して、そこで意見を聞いて、今後にその意見が盛り込まれるように、やはり説明会をやったけれどほとんど来なかったと。せっかくやるんですから、やっぱり意見を聞ける場として、本当になるべく多くの人の意見がそこで聞けるように工夫を、どういうふうに呼びかけるかということが私は問題──ただ、意見交換会とポスターを張っても、ほとんどの人は何の意見交換会とかわからないと思うんですよ。ですから、そこを、やっぱり重点的にここにかかわる人には、町会さんを通して出てくださいませんかと声をかけるとか、そんな工夫が要るのではないかと思うんですけれど、いかがですか。
松前まちづくり推進室副参事(拠点まちづくり担当)
 委員おっしゃるように、なるべく多くの方に聞いていただいて、御意見をいただけるように、そのような町会やいろいろな関係団体にお声がけをして、なるべく多く集まっていただけるように工夫をしていきたいと思います。
近藤委員
 そうしますと、やはり今、中野区がこういうことを大体、多少いろいろな問題はあっても、こういうことを考えているんだというところで、かなりの意見が入れば、また次に行くときに少しは本当に、区民の意見がちょっと入っていけばいいなと思いますので、あら、全く知らなかったわということになって、また初めからごたごた、こうじゃない、こうじゃないということが始まらないように、やっぱりせっかくやる意見交換会ですから、大事にしていただきたいなと思うんですけれど、お願いしたいと思います。
林委員
 1点だけ。先ほど、グランドデザインのVer.2とは違うものが出るとおっしゃい──これが出るんですか。(「概要版でしょう」と呼ぶ者あり)内容が違うもの。(「内容は一緒だよ」と呼ぶ者あり)内容は一緒だけど……(「概要版だよ」と呼ぶ者あり)概要版。すみません。
委員長
 よろしいですね。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。
 他に報告はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、以上で所管事項の報告を終了いたします。
 審査日程のその他に入ります。
 各委員、理事者から何か発言はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、次回の委員会日程を御協議いただくため、委員会を暫時休憩いたします。

(午後3時19分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後3時19分)

 ただいま休憩中に御確認いただきましたとおり、次回の委員会は特に日程を設けず、急な事案が発生した場合は、正・副委員長協議の上、御連絡をするということで御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、そのように決定をいたします。
 以上で本日予定した日程はすべて終了いたしましたので、本日の交通対策・中野駅周辺まちづくり特別委員会を散会いたします。

(午後3時19分)