平成22年02月24日中野区議会文教委員会(第1回定例会) 平成22年02月24日文教委員会 中野区議会文教委員会〔平成22年2月24日〕

文教委員会会議記録

○開会日 平成22年2月24日

○場所  中野区議会第5委員会室

○開会  午後2時17分

○閉会  午後2時41分

○出席委員(8名)
 来住 和行委員長
 ひぐち 和正副委員長
 山口 かおり委員
 南 かつひこ委員
 のづ 恵子委員
 吉原 宏委員
 やながわ 妙子委員
 篠 国昭委員

○欠席委員(0名)

○出席説明員
 教育長 田辺 裕子
 教育委員会事務局参事(教育経営担当) 合川 昭
 教育委員会事務局副参事(学校再編担当) 吉村 恒治
 教育委員会事務局副参事(学校教育担当) 寺嶋 誠一郎
 教育委員会事務局指導室長 喜名 朝博
 教育委員会事務局副参事(生涯学習担当) 飯塚 太郎
 教育委員会事務局中央図書館長 小谷松 弘市
 子ども家庭部副参事(子育て支援担当)、子ども家庭支援センター所長 浅野 昭
 子ども家庭部副参事(中部地域子ども家庭支援センター担当、南部地域子ども家庭支援センター担当) 天野 秀幸
 子ども家庭部副参事(北部地域子ども家庭支援センター担当、鷺宮地域子ども家庭支援センター担当) 波多江 貴代美
 子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)、幼児研究センター所長 白土 純

○事務局職員
 書記 荒井 勉
 書記 竹内 賢三

○委員長署名


審査日程
○議題
 学校教育の充実について
○所管事項の報告
 1 区立小学校の教諭による不祥事について(教育委員会事務局)
○その他

委員長
 それでは、定足数に達しましたので、文教委員会を開会いたします。

(午後2時17分)

 本日の委審査日程ですが、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)に沿って進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように進めます。
 それでは、議事に入ります。
 学校教育の充実についてを議題に供します。
 所管事項の報告を受けます。
 区立小学校の教諭による不祥事についての報告を求めます。
田辺教育長
 本日は、予算特別委員会の設置開催中でありますけれども、急遽文教委員会をお開きいただきまして、本当にありがとうございます。
 後ほど、指導室長から詳細に御報告をさせていただきますが、区立小学校におきまして、教諭によります不祥事が発覚いたしました。これにつきましては、後ほど経過の中でも御説明いたしますけれども、可及的速やかに当委員会等に御報告すべき案件でありましたが、報告がおくれてしまったというようなこと。また、本日、一部の報道機関で報道があったということで、文教委員をはじめ区民の方々には大変御迷惑をおかけしたというふうに反省をしております。
 教員におきまして、こういう事態はあってはならないということでして、教育委員会の管理監督の責任も重々あるというふうに承知をしております。これにつきましては、今後、可及的速やかにきちんとした対応をとりながら、再発防止に努めていきたいというふうに思っております。
 申しわけありませんでした。
喜名教育委員会事務局指導室長
 それでは、教育長からございました、昨年8月に本区小学校の教員によります女性へのわいせつ行為について御報告を申し上げます。
 報告に先立ちまして、お子様方への影響ということもございますので、学校名、個人名、それから個人を特定される情報についてはお伝えできないことを御了承いただきたいと存じます。
 それでは、事故の経過でございますが、この事故・事件が発生いたしましたのは、昨年8月17日でございます。
 概要でございますが、区立小学校の教員(42歳・男性教員)が、同校のプール外部指導員(27歳・女性)――これは夏季休業中、水泳指導の補助ということでお願いをしているものでございます。帰宅が一緒の方向だということで、帰りに飲酒、一杯飲もうということでお酒に誘いました。お店で飲んだ後、教員の家に、続きはうちでということで家に誘ったということでございます。同意をして、同教諭の自宅で飲酒をして、その際、かなり飲酒をしたようでございますが、下半身を触るなどの行為があったということでございます。
 翌18日に、被害を受けた外部指導員が同校の女性教員に相談をしております。校長には、その翌日の19日に、ちゃんとした話はなくて、「ちょっと後でお話をしたいことがある」という話を19日にしております。そして、翌々日の8月21日でございますが、その際、概略を聞いたということでございますが、その際、この御本人から、採用試験があるのでそれに集中したいということで、詳細については、またそれが終わってからお話をするということで終わっております。そして、その後も校長からも働きかけがございましたけれども、8月25日の時点で法律相談等をこれからしていきたいと思うので、その後、話をしますと。そして、10月23日に採用試験の結果が出るので、そこまで待ってほしいということで校長は受けておりました。
 そして、私どもが教育委員会としてこのことを認知したのは、10月20日でございます。御本人から教育委員会に、いろんな場所を通して、経由して、教育委員会のほうに教員によるセクハラの相談ということでお話がございました。匿名でございましたけれども、状況からして、学校が特定できましたので、校長に対してこのことについて確認をいたしました。その後、校長に対して、詳細の報告書を求めるということで、23日から30日の間に、学校とのやりとりの中で報告をいただいております。
 そして、区教委として11月9日にこの被害を受けた本人、それから加害の教員、そして校長立ち会いのもとに聴取をいたしました。その後、都教委には23日の時点で第一報は入れておりますが、その後、都教委とのやりとりをしながら、正式には12月14日に東京都教育委員会に教員の事故報告ということで報告をしております。その後、12月から1月にかけて、本人と被害者の聴取がございました。そして、この後、3月、都の教育委員会の中で処分発令が下るという予定でおります。
 本日の新聞報道の経緯でございますけれども、昨日、午後2時30分でございますが、私のところに産経新聞から電話取材がございました。これは、確認ということで、「小学校の教員によるわいせつ行為で、プール指導員がPTSDになっているということは知っているか」ということでございました。それにつきましては、「東京都教育委員会に既に報告を上げている」ということで回答をしております。また、「区として何かコメントはないか」ということでございましたので、「処分発令があれば正式にお話をしますが、現時点ではお答えできません」ということで終わっておりました。したがいまして、本日の新聞報道の内容については、すべてでき上がっていた内容だというふうに認識しております。その後、本日、このことについての確認の取材が6社ほどございました。
 以上がこの事故の経緯と、それから報道までの経過でございます。
 教育長からもございましたけれども、教育委員会事務局で、特に教員の人事を担当する者としまして、指導室長といたしまして、区民、特に子どもたちの信頼を損ねる結果となりましたことにつきまして、大変申しわけなく思っております。特に、教員の服務の徹底、それから服務事故の防止につきましては、毎月の校長会、それから研修会等で徹底をしていたところでございますけれども、その中にあってこういうことが起こったということで、大変遺憾でございます。今後、この服務の徹底、信頼回復、それから再発防止に努めてまいりますが、直近では、明後日、臨時校長会を開催いたしまして、経緯について説明し、さらに服務の徹底について指導するつもりでございます。
 申しわけございませんでした。
田辺教育長
 経過につきまして、今指導室長のほうから御報告させていただいたとおりでございます。区民の方々、特に子どもたちに対して、学校という場の職員がこういうことをしたということにつきましては、本当に信頼を損ねる結果になったというふうに思っております。さまざまな形で指導徹底して、再発防止に努めていきたいというふうに思っております。
 本当に申しわけありませんでした。
委員長
 それでは、ただいまの御報告についての質疑を受けたいと思います。
吉原委員
 本当に信頼回復できるんですか。すごい大きな問題ですよ。きょう、新聞に出なかったら、きょう委員会も開いていないんじゃないの。わからなかったら、ずっと臭いものにふたをする。教育委員会というのは、そういう体質なんでしょう。直そうとは思わないんですか。それとも、だれかわけのわからない人間が牛耳っているのか。これ本当、新聞から知らされたという形で、議長・副議長慌てて、それで招集許可とってと。本当、予算特別委員会の初日で、みんな頭悩ませて大変だと思うんだけど、そういう中で招集をしてきて、申しわけなかったじゃ済まないと思いますよ。去年の8月21日、校長が知っていた。10月20日に教育委員会が確認をした。もう相当時間たっていますでしょう。さっき、教育長も、指導室長も再発防止に努めますと言ったけども、再発防止に努めるのも大事なんだけども、すぐ報告するのが大事なんじゃないですか、委員会に。この前も何かそんなようなケースあったけども。教育委員会は、我々文教委員会、ばかにしていますよ。文教委員をばかにしていますよ。はっきり言って。さっきうちの会派の中でも話がありましたけども、そんな管理できないんだったら、いい加減だったら、もう小学校も、中学校も全部東京都に投げて、東京都にやってもらえと。そういう話も出ていましたよ、会派の中で。直るのか――直らないんじゃないかな、このままじゃ、本当。教育長も、就任して時間がたっていないけども、前から知っていたのか、知っていないのか、あえて聞きませんが、よほど考えていかないと、私どうにもならないと思うな。本当、教育委員会の体質がおかしいと思いますよ。
 あと、それが違うというんなら、学校どこだかわからないけど、答えられないわけですから、あえて聞いたりしませんけども、PTAの方々がその校長先生と組んで、学校の恥になるから公にしないほうがいいとかね、そういうこともあったんじゃないかと想像するんですよ。実際どうかわからないけどさ。でも、やっぱり校長先生がPTAと組んで、学校の恥をさらさないようにと組んでいること自体が異常な形ですよね。だから本当、教育委員会も、校長先生も、何を考えているのかと。こんなに時間たって、今、何度も言うけど、新聞発表。さあ、大変だなんて、ちょっと体質おかしいと思いますよ。あと、考え方とね、すべてに関しておかしいと思う。信頼回復できないと思いますが、その辺、どう思いますか。
喜名教育委員会事務局指導室長
 報告がおくれましたことについては、本当に申しわけなく思っておりますが、先ほどお話し申し上げましたように、御本人からの御要望ということもあって、学校長は教育委員会に報告ができなかったというような状況がございました。教育委員会として、今度は文教委員会の皆様に御報告ができなかったという状況については、これは東京都教育委員会の監督権限ということが、任命権限ということがございます。それは別でございますけど、あと、刑事・民事に発展する内容であったということもございまして、御本人がそのことについては一切したくないというような状況でございましたので、公表ができなかったというような状況でございます。
吉原委員
 でも、詳細と内容が内容ですよ。こういう事件に発展して、新聞ざたになるぐらいですからね。きょうは産経だけれども、何かほかからのマスコミからも取材が来ていると。きょうの夜かあしたの新聞にはもっと派手に書かれるわけですよね。そういう部分もやっぱり想定しておかなければ絶対おかしいし、していないこと自体がやっぱりおかしいと思いますよ、それは。教育委員会だけじゃないでしょう。PTAも悪いんですよ、本当。絶対知っていたはずなんだから。隠し通す。公にならないように。教育委員会とPTAの関係自体も、やっぱりおかしいんですよ。それも考えなきゃいけないと思いますよ。どう思いますか。
喜名教育委員会事務局指導室長
 今お話ししたように、まず一つは、校長の危機意識というところは、これはあるかと思います。8月、発覚後に一部では知っていたわけですので、その時点で教育委員会等に報告をいただければということはまずありました。あともう一つは、委員がおっしゃるように、私どもがやはり危機意識が薄くて、大丈夫だろうというところがどこか過信があったということは全く事実でございまして、もっと危機意識を持ってやっていかなければいけなかったということでございます。
 ただ、お子さん方のこと、それから御本人のことがどうしてもありましたので、なかなかお伝えできないような状況にあったということは御理解いただきたいと思います。
田辺教育長
 経過については御報告をさせていただいているとおりですが、議会と協力関係のもとに私どもも教育行政を進めておりますが、公表の仕方とか御報告の仕方についても十分議会と相談しながら、こういう事実について包み隠さず御報告をし、対策についても議会とともに協力して対策をとっていくというような態度が必要であったというふうに反省をしております。事案が事案でありまして、デリケートに扱わなきゃいけない事案ではありますけれども、こうしたことについて、教育委員会としてきちんと管理監督をしていくという意味でも、御相談をすべきであったというふうに反省をしております。
吉原委員
 教育長にすべてかかっていますよ。本当。教育長の責任になりますよ。教育委員会全部の責任と同時に、教育長の責任になりますよ。本当、その辺を身に踏まえて、今後教育委員会の立て直しをしていただかないと、また第二、第三のこういう事件があるし、また新聞報道で急遽文教委員会招集だなんていう話にもなってくる。これ本当、委員も大変だし、それだけ委員がばかにされて、文教委員会がばかにされている。本当に。教育委員会の本当の立ち直りを願っていますよ。
 とりあえず、これで。
田辺教育長
 吉原委員の御叱責にもありましたように、学校の体質でありますとか、PTAとの関係でありますとか、反省すべき点が多々あったというふうに思っております。信頼回復ができないんではないかという厳しい御指摘もございましたけども、できる限りそうした関係も、修復も含めまして、きちんとした体制をとらせていただきたいというふうに思っております。
やながわ委員
 先ほどお話にもありましたように、事案の内容が大変デリケートな問題ですよね。多分こういうふうにされた女性が一番傷ついているはずで、私がその女性の立場だったらどういう対応をとるのかというのは、一人ひとりの個性によって違うんだと思うんですね。隠しておきたい、言いたくないという思いも実はあると思うの。女性の立場から考えると。いろんなことがあって、ここまで約半年ですかね、時間がかかって、こういう発表で私たちのところに情報が入った。何とも言葉に言いあらわせないものを実は感じました。
 今、いろんな新聞報道を見ていると、連日、うちの区だけではなくて、日本全体、あるいは東京都内も、特に先生の不祥事というのは目を引くんですね。やっぱり、子どもを指導、そして育てていくという側の人たちが、そういう弱い立場の子どもに対しても、ましてや教員採用試験前で、アドバイスを口実にという、ふざけたやつだと、風上にも置けないというふうに、女性の立場だと怒り心頭なんですが、こういうさまざまな不祥事が今、もう連日、実は載っております。事の重要性、重大さというのは、もう本当に看過できないという、私たちもそう思っております。
 ただ、ここまでいろんな事件を、不祥事を起こしていく背景は一体何なんだろうかと、ふと私は考えてしまうんですね。同時に、三楽病院という教職員が通う病院がありますよね。そこの診療内科、精神科も含めて、もう満杯だと。予約しても、すぐ診てもらえないというのが現実だそうです。そういうことを考えると、この事件はいいなんて言っていないんですよ。ただ、あまりにもそういう病気、あるいはこの事件、この事件のずっと突き詰めていくと、ものすごいストレスだとかいろんな――きのう、おととい、私が低血糖症という病気のお話しをしたんですが、ほとんど精神障害ですね。その精神障害も、ストレスだとか何とかというさまざまなことから起こしてしまうという、実はそんなところも調べないといけないんじゃないかと。不祥事を防いでいくために、しかるべき人が頭を下げて謝って、事通り過ぎていくだけでは、もう済まされない現実が実はあるなというふうに実感しております。そういうことを踏まえると、やった行為は許されない。しかし、これだけ多くいろんな不祥事を起こしている背景を、実は教育委員会も、校長先生も含めて、管理をしなければいけない。その立場にある人たちも、ちょっと本当にこれは実態調査をしなければいけないなと。
 また、この報告自体が、今吉原委員が怒り心頭が御発言されましたけれど、そのとおりだと思います。じゃあ、どういうふうに我々文教委員会に、しかるべき委員会に、所管にどう伝達・報告するのが一番いいのかね。やっぱり議長、あるいは委員長含めて御相談して、どこかで中間報告、あるいはこの被害者の思いもおもんばかる形で何かあるような気がいたしますので、今後はそうしたことをしっかりと、信頼関係があるという上で、教育委員会からの御報告もいただければ、私たちもありがたいなと思いますので、それは要望とし、また、今後しっかり検討していただきたいと、こう思っておりますので、よろしくお願いいたします。
田辺教育長
 要望ということで、御意見でしたけれども、御叱責というふうに受けとめさせていただいて、御意見については十分酌んで、体制を組み直していきたいと思います。
吉原委員
 今やながわ委員が言われたとおりに、報告の仕方も、きょうだって小学校を別に聞かないわけですよ。どこだと。それはまずいから。だれが被害にあったのかとか、そういう個人名も聞かないでしょう。だから、こういうあれだったら、すぐさま報告してもらっても、たとえほかで話したって、どこの小学校だかわからないし、被害者がだれだかわからないわけですから、こういうときになって今報告するんじゃなくて、その時点でやっぱり何らかの形をしていただいても、全然そういう機密漏えいにもならないし、問題ないと思います。かえって、そういう危機感があるんなら、その時点から何とかしなければいけないという話ができるわけですから、その辺、今の委員のお話、要望、また重ねてお願いします。
委員長
 ほかいかがですか。よろしいですか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、質疑がなければ、以上で報告について終了します。
 その他で何か報告ありますか。よろしいですね。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で所管事項の報告を終了します。
 その他、審査の日程については、次回の委員会は、これはもう第1回定例会中ということですので、3月15日からとなりますので、よろしくお願いします。
 本日予定した日程はすべて終了しますが、委員、理事者から特に発言はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で文教委員会を散会します。

(午後2時41分)