平成22年10月13日子ども文教委員会
中野区議会子ども文教委員会〔平成22年10月13日〕
子ども文教委員会会議記録
○開会日 平成22年10月13日
○場所 中野区議会第5委員会室
○開会 午後1時00分
○閉会 午後4時24分
○出席委員(8名)
来住 和行委員長
ひぐち 和正副委員長
山口 かおり委員
南 かつひこ委員
のづ 恵子委員
やながわ 妙子委員
高橋 ちあき委員
篠 国昭委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
教育長 田辺 裕子
子ども家庭部長 長田 久雄
子ども家庭部副参事(子ども家庭部経営担当、地域子ども家庭支援担当、男女平等担当) 髙橋 信一
子ども家庭部副参事(子育て支援担当)、子ども家庭支援センター所長 伊藤 政子
子ども家庭部副参事(中部すこやか福祉センター地域子ども家庭支援担当) 石濱 照子
北部地域子ども家庭支援センター所長 波多江 貴代美
南部地域子ども家庭支援センター所長 天野 秀幸
鷺宮地域子ども家庭支援センター所長 古川 康司
子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)、幼児研究センター所長 海老沢 憲一
教育委員会事務局次長 合川 昭
教育委員会事務局副参事(教育経営担当) 白土 純
教育委員会事務局副参事(学校再編担当) 吉村 恒治
教育委員会事務局副参事(学校教育担当) 古屋 勉
教育委員会事務局指導室長 喜名 朝博
教育委員会事務局副参事(生涯学習担当) 飯塚 太郎
教育委員会事務局中央図書館長 小谷松 弘市
○事務局職員
書記 細川 道明
書記 荒井 勉
○委員長署名
審査日程
○陳情
(新規付託分)
第12号陳情 保育制度改革に関する意見書提出を求める陳情書
(継続審査分)
(20)第35号陳情 認可保育所への「直接契約方式」の導入と最低基準の廃止・見直しに対する意見書の提出に関する陳情書
○所管事項の報告
1 平成23年度国・都の施策及び予算に関する要望について(子ども家庭部・教育委員会事務局)
2 今後の保育需要への対応方針について(保育園・幼稚園担当)
3 中野区保育室事業の実施について(保育園・幼稚園担当)
4 認証保育所追加開設について(保育園・幼稚園担当)
5 もみじやま保育園での給食異物混入事故について(保育園・幼稚園担当)
6 中野区教育ビジョン(第2次)素案に係る意見交換会等の概要について(教育経営担当)
7 警察大学校等跡地地区の国家公務員宿舎用地について(学校再編担当)
8 平成22年度に実施される区立学校周年行事の日程について(学校教育担当)
9 平成22年度小・中学校連合行事日程について(学校教育担当)
10 平成22年度中野区学力にかかわる調査の結果について(指導室長)
11 教育管理職の異動について(指導室長)
12 平成23年度使用区立小学校教科用図書の採択結果について(指導室長)
13 第21期中野区社会教育委員の委嘱について(生涯学習担当)
14 文化・スポーツ施設指定管理者候補者の選定について(生涯学習担当)
15 歴史民俗資料館の業務委託について(生涯学習担当)
16 第10期中野区図書館運営協議会の発足について(中央図書館)
17 「図書館の新しいあり方」推進の実施方針について(中央図書館)
委員長
それでは、定足数に達しましたので、子ども文教委員会を開会いたします。
(午後1時00分)
本日の審査日程ですが、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
審査に当たっては、午後5時を目途に進め、3時ごろに休憩をとりたいと思いますので、御協力をお願いします。
それでは、議事に入ります。
陳情の審査を行います。
先日保留としました第12号陳情、保育制度改革に関する意見書提出を求める陳情書及び平成20年第35号陳情、認可保育所への「直接契約方式」の導入と最低基準の廃止・見直しに対する意見書の提出に関する陳情書を一括して議題に供します。
質疑を行います。
質疑はありませんか。
山口委員
すみません、1点。第35号陳情のほうなんですが、主旨の2項目目、国に対して最低基準の廃止・見直しを行わないよう意見書を提出してくださいとあるんですけれども、これは今現在、国においては地域主権改革一括法案の中で継続審議となっているという認識でよろしいんでしょうか。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
そのように認識してございます。
委員長
ほかによろしいですか。質疑はなしでよろしいですね。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、質疑がなければ、取り扱い協議のため、委員会を暫時休憩します。
(午後1時01分)
委員長
それでは、再開いたします。
(午後1時03分)
質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、質疑を終結します。
次に、意見の開陳を行います。
意見はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、意見の開陳を終結します。
次に、討論を行います。
討論はありませんか。
山口委員
平成20年第35号陳情、認可保育所への「直接契約方式」の導入と最低基準の廃止・見直しに対する意見書の提出に関する陳情書及び第12号陳情、保育制度改革に関する意見書提出を求める陳情書に日本共産党の立場から賛成討論いたします。
本陳情は、国が認可保育所について直接契約方式を導入しないこと、また、国の設置面積基準の最低基準を廃止しないことを国に意見書を提出することを求めるものです。また同時に、現行保育制度の堅持・拡充とともに、予算を抜本的に増加することも求めるものです。
現在、菅内閣のもとで「子ども・子育て新システムの基本制度」が提案されています。その内容は、利用者と事業者の直接契約制度を基本とし、保育所、幼稚園を廃止し、こども園に一本化することとしており、現行保育制度を全面的に解体する内容です。
現行制度のもとで、市町村に課されている保育の実施責任は法的根拠がなくなり、また、保育所の最低基準は撤廃されます。自治体の仕事は認定と給付だけとなり、サービスの確保は原則利用者の自己責任となります。直接契約で保育料も自由に事業者が設定することになれば、応益負担となり、保育を必要とする低所得者世帯や母子家庭、障害児などが排除されることが懸念されます。しかも、現状のように、保育園の待機児がふえ、保育所が圧倒的に足りず、市町村の財源も不足している状況では、国の財源保障が不明確なまま、自治体に保育がゆだねられることになり、自治体が保育事業を継続できなくなる可能性も出てきます。
また、認可保育園における施設面積の最低基準については、現在、国は地域主権改革一括法案の中で、待機児解消のためとして地方条例化を進めようとしていますが、現場では既に定員を超えて保育する状況が常態化しており、最低基準をなくせば、詰め込み保育に拍車がかかることになります。
新システムのもとでも、どのようなサービスをどう給付するかは自治体の裁量にかかっており、地域格差の広がりが懸念されます。また、現行では、最低基準を超えて、その設備及び運営を向上させることや、国もそのために財政負担を負うことを法的に義務付けられています。
全国どこの保育園でも確保されているこの最低基準をなくすことは、国や自治体に遵守させるべき財政負担の責任もなくすことになり、公的責任の事実上の放棄です。国が保育の質を後退させるような改革を進めるのでなく、責任を持って保育所増設などの保育施策の拡充を行う、そのための予算措置をとることこそ、急務です。
以上、申し述べて、賛成の討論といたします。
委員長
他に討論はありませんか。
ほかに討論なしということで、採決を行います。
これより第12号陳情について、挙手により採決を行います。
お諮りします。第12号陳情、保育制度改革に関する意見書提出を求める陳情書を採択すべきものと決することに賛成の委員は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
委員長
挙手少数。よって、本件は不採択とすべきものと決しました。
以上で第12号陳情の審査を終了します。
引き続きまして、平成20年第35号陳情、認可保育所への「直接契約方式」の導入と最低基準の廃止・見直しに対する意見書の提出に関する陳情書の第1項国に対して認可保育所への「直接契約方式」の導入を行わないよう意見書を提出してくださいを、採択すべきものと決することに賛成の委員は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
委員長
挙手多数。よって、本件は採択すべきものと決しました。
以上で第35号陳情第1項についての審査を終了します。
それでは、次に第2項についてお諮りします。
第35号陳情の第2項、国に対して最低基準の廃止・見直しを行わないように意見書を提出してくださいを、採択すべきものと決することに賛成の委員は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
委員長
挙手少数。よって、本件は不採択とすべきものと決しました。
以上で第35号陳情の第2項の審査を終了します。
ちょっと休憩します。
(午後1時09分)
委員長
再開いたします。
(午後1時09分)
改めて第35号陳情第1項が採択されたことに伴い、意見書の案文調製が必要となりますが、案文の作成については、正副委員長に御一任いただき、三日目に調製したいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
それでは、所管事項の報告を受けます。
1番、平成23年度国・都の施策及び予算に関する要望についての報告を求めます。
長田子ども家庭部長
それでは、私から、平成23年度国・都の施策及び予算に関する要望についてのうち、子ども家庭部所管に関連する事項についての御説明をさせていただきます。
お手元の資料(資料2)を御確認いただきたいと思いますが、2冊に分かれてございます。一つが平成23年度国の施策及び予算に関する要望書、もう一冊が平成23年度東京都の施策及び予算に関する要望書でございます。
まず、国の施策及び予算に関する要望書のほうから御説明をさせていただきます。
表紙から1枚、2枚めくっていただきまして、要望事項の目次がございます。このうち、私からは、6番目の子育て支援策の充実について、それから、9項目目になりますが、医療体制の充実と整備について御説明をさせていただきます。
まず、子育て支援策の充実についてでございます。7ページをお開きいただきたいと思います。
ここでは、国に対して、低年齢児保育や長時間保育など多様な保育サービスの提供が求められるという認識を前提にいたしまして、三つの項目についての要望を出しているところでございます。一つが、23区に多い待機児の解消を目指すということで、全国画一的な認可保育制度を改善し、認可外施設も含めた保育施設への都市部の実態に即した財政支援を行うことということでございます。この内容につきましては、22年度の予算要望、つまり昨年度の要望についても、同様の趣旨の要望を国に対して提出しているところでございます。
それから、2番目でございますが、安心こども基金、子育て支援対策臨時特例交付金事業でございますが、これにつきましても、来年度、23年度以降も継続するということによって、多様な保育所の整備をするということを要望しているものでございます。ほぼ同趣旨の内容につきまして、平成22年度予算要望についても提出しているところでございます。
それから、3番目でございますが、子ども手当についてでございますが、子ども手当については、国の責任において全額国庫負担で実施することということでございます。これについては、今回初めての要望の項目ということになっているものでございます。
続きまして、10ページをお開きいただきたいと思います。
項目の9、医療体制の充実と整備でございます。この項目につきましては、例年、国に対して要望を出しているところでございますが、このうち、小児医療についての項目が新たに加わったということでございます。周産期医療、小児医療及び救急医療体制の拡充を求める内容になっているものでございます。
1番目のところで、医師不足の解消を求める支援策の充実ということを求めてございまして、23年度に向けての要望ということで、小児科の医師の不足、この点を新たに追加して要望を出しているということでございます。
その他の項目、救急医療、周産期医療については、昨年と同様の内容になっているものでございます。
続きまして、東京都への施策及び予算に関する要望の御説明をさせていただきます。
同じく表紙を1枚、2枚めくっていただきますと、要望事項の一覧、目次になってございます。項目の3番目、多様な保育環境の整備及び項目の6番目、医療体制の充実と整備について、私から御説明をさせていただきます。
3ページをお開きいただきたいと思います。
項目の3、多様な保育環境の整備でございます。この項目につきましては、特別区の区長会から今年度新規項目ということで、唯一の新規項目になりますが、東京都に対して要望を出しているところでございます。都に対しても、低年齢児保育や長時間保育など多様な保育サービスの提供を求めることが重要だということを前提に、東京都に対して、こういった多様な保育需要にこたえられるように、都有地の貸し付け等の特段の支援を特別区に対して行うことということを新規項目として出しているものでございます。
続きまして、7ページにお進みいただきたいと思います。
項目の6、医療体制の充実と整備でございます。これも国に対する要望と同じく、小児医療、小児科の医師不足についての項目を新たに追加して要望を出しているところでございます。産科、小児科等の医師不足を解消するため、支援策のさらなる充実が必要であるということ、その他、周産期医療体制の整備についても要望を出しているところでございます。
大変雑駁でございますが、私からは以上でございます。
合川教育委員会事務局次長
私からは、教育委員会関連の要望につきまして、御説明をさせていただきます。
まず、平成23年度国の施策及び予算に関する要望書ということでございます。
18ページをごらんいただきたいと思います。
小中学校における学校教育の充実ということで、2項目、要望してございます。まず、1項目目でございますけれども、特別区が長期的視点を持って地域の実情に応じた学校教育が推進できるように、区立小中学校教職員の人事権、学級編制・教職員定数などの権限を必要な財源とあわせ、特別区へ移譲することということでございます。この要望につきましては、昨年、22年度も一緒に要望している同じ要望でございます。今年度新たに要望項目としてつけ加わったのが(2)でございます。児童生徒が安心して充実した学校生活を過ごすとともに、災害時の避難・救援の拠点として機能するよう、小中学校等の新築・増築や耐震補強はもとより、大幅に老朽化が進む校舎等の改築、大規模改修等の施設整備が計画的に行えるよう、財政措置の充実を図ることということで、これは23年度新規項目ということでございます。
なお、平成23年度東京都の施策及び予算に関する要望につきましては、教育委員会関連はございません。
委員長
それでは、ただいまの報告に対しての質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
2番、今後の保育需要への対応方針についての報告を求めます。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
それでは、お手元の資料(資料3)に基づきまして、「今後の保育需要への対応方針について」という小冊子でございますが、それについての御報告を申し上げます。
区はこれまで、新しい10か年計画(第2次)におきまして、平成26年度までに待機児童をゼロにするということを目標にいたしまして、区立園の建てかえ・民営化による定員増を中心とした取り組みを進めてまいりました。しかしながら、平成20年度から主にゼロ歳児から2歳児の低年齢児の保育需要が大幅に増加したということによりまして、待機児童数が増加しまして、各年度の定員の増数の対策にかかわらず、平成22年度4月で136人の待機児が生じているというところでございます。区は、中野区次世代育成行動計画(後期計画)において、保育の計画を示しているところでございますけども、一方で保育需要が大きく変動しているということで、計画の目標値を達成するためには、今後の見通しについて改めて検討しまして、待機児対策を進めていく必要があるだろうということで、今後の対応方針を作成いたしました。
それでは、内容について御報告したいと思います。
資料の1ページをお開きいただきたいと思います。1ページの2をごらんいただきたいと思います。
本方針は、平成26年度までのゼロ歳児から5歳児の人口の推計を行って作成しております。推計に当たりましては、コーホート変化率という手法を用いておりまして、これは10か年計画で出されているものと同じ方法でございます。一定地域において、年齢が一つずつ年を取るたびに、どのぐらいの人口の変動があるかということを過去の傾向から算出して、将来の推計をするといったものでございます。
中野区の場合には、平成26年度までにゼロ歳児から5歳児までの合計人口が緩やかに増加すると推計されておりますけども、一方で、ゼロ歳児から4歳児までの間に、例えば引っ越しなどにより緩やかに社会的な減少があるというのが中野の特徴になってございます。
続きまして、資料の2ページをごらんいただきたいと思います。2ページの3をごらんいただきたいと思います。
では、これまで各年齢の人口に占める保育需要の推移はどうなのかということでございますが、これまでの実績といたしましては、3歳未満児については、需要が大きく増加しているのに対しまして、3歳以上のお子さんについては、ほぼ横ばいであるということが3ページの図5の保育需要率、網かけをしたところを見ていただければわかるというふうに思います。
3歳未満児につきましては、一般的に経済情勢の悪化ですとか、あるいは育児休業の拡充などにより、子育ての環境が変化したということで、女性の復職率が高まったということが一般的には保育需要の増につながったと言われています。一方で、3歳以上児につきましては、全3年間につきましては、人口に対する保育園、幼稚園に在籍する児童の割合は大きく変化していないということでございます。しかしながら、3歳未満児の保育需要が増加しているということでありますので、3歳以上児についても、より長時間預かるという預かりに対するニーズが高まっていくだろうなというふうに推測してございます。
それでは、3ページの4をごらんいただきたいと思います。
それでは、今後の保育需要はどのように推移していくかということですけども、区が行った直近の子育て支援アンケートの調査の結果を見ますと、現在、就業していない母親の16.2%が1年以内の就労を御希望しているということでございます。これを潜在的な保育需要と見ますと、人口に占める3歳未満児の保育需要の総計は45.3%というふうになります。この数値でございますが、国が22年1月に発表した「子ども・子育てビジョン」においても、平成29年度までに保育需要は人口の44%まで達するだろうというふうに見込んでおりまして、平成26年度の時点では35%というふうに国の方も推計しているところでございます。これと比較いたしましても、現時点でこの数値は目安として活用できるのではないかというふうに考えてございます。
私どもとしましては、この数値を踏まえまして、毎年どのように保育需要が変化していくのかということにつきまして、4ページでございますが、図6のほうに示してございます。推計につきましては、3歳未満児の保育需要については、大きく需要が変化してきた平成20年度から直近の平成22年度まで3カ年の増加割合を平均いたしまして、毎年1%ずつ増加していくだろうというふうに考えてございます。
一方で、3歳以上児については、同様に考えまして、0.5%ずつ増加していくだろうというふうに考えます。これによりますと、平成22年4月の保育定員を今のまま増加させないと仮定した場合に、平成26年度には3歳未満児で保育需要については35.2%に達しまして、304人ぐらいの待機が生じるだろうというふうに考えてございます。一方、3歳以上児については、保育需要について38.5%に達しまして、306人程度の待機が生じるだろうというふうに推測されます。
今後、どのくらい待機が生じるかについて、グラフで示したものが5ページになりますが、図8になります。点線部分から上の部分が今後予測する待機児童の数というふうになります。
それでは、6ページの5をごらんいただきたいと思います。
それでは、各年度4月時点で待機児をゼロにしていくためには、各年度どれくらいの保育定員を増加させる必要があるかということにつきまして示したものでございます。これが6ページの表になっているわけでございますけども、表に記載した保育定員の増の対策を各年度行うということで、4月1日の待機児をゼロにしていくという方針で進めていきたいと思います。この図でいきますと、網かけをしてあるところが待機児がゼロになっておりますけども、その一段下の定員増数と書かれたところが毎年度対策していくことによって、4月の待機児ゼロを達成していくというような方針を持ってございます。
それでは、このページの2番の整備方針をごらんいただきたいと思いますが、保育定員をふやす手法につきまして、基本は区立保育園の建てかえ・民営化によります定員増を機軸といたしまして、毎年度、記載された手法を組み合わせて対策をとっていきたいというふうに考えてございます。
また、民営化が進み、定員増が一定程度進むまでの間、1歳、2歳児中心とした緊急対策といたしまして、今定例会の補正予算で審議していただきました区立保育室事業というものも立ち上げていきたいというふうに思ってございます。3歳未満児の対策といたしましては、これも補正予算でお願いしたところでございますけども、認証保育所の誘致でございますとか、あるいは家庭福祉員の増員を進めるとともに、一つの場所で何人かの家庭福祉員が一緒に保育するといった仕組みもほかの自治体等で取り組まれているところもございますので、そういった新しい手法についても、今後、研究していきながら、対策として組み込んでいきたいなというふうに思ってございます。
また、3歳以上のお子さん方につきましては、今後、私立幼稚園における預かり保育の拡充など、保育園的機能を私立保育園に対しても支援していくという施策についても検討していきながら、3歳以上の保育需要の増にこたえていきたいというふうに思ってございます。
最後になりますが、7ページの6、その他でございますけども、この方針につきましては、現時点での人口や保育需要の推計に基づいてつくってございますので、今後の保育需要の推移等に基づきまして、必要な見直しを行っていく必要があるだろうというふうに考えてございます。
以上で補足説明を終わらせていただきます。
委員長
それでは、ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
山口委員
総括質疑でも、この保育需要の見積もりで大丈夫なのかというやりとりはさせていただいたんですけれども、45.3%の出し方が、既存の保育園に在園している子どもたちと待機児の数と合わせて、さらに1年以内の就労を希望している方たちの割合も合わせたものということで、現状でもう既に45%の潜在的な需要はあるということなんだと思うんです。国としては、平成29年度時点で44%に達するだろうというようなことなので、そこを上限としてちょっとずつふやしていくというお話なのかと思うんですけれども、既に現状で45%が1年以内の就労ということですけれども、潜在的にはあるんだと思うんですね、申請するかしないという個々の条件はあると思うんですが。国の44%というのは、全国的な需要の率として出しているのであって、都市部においては、待機もかなり高い状況がありますし、そういう意味では、平成22年度は2%増と急激な伸びだったけれども、今年度は平均して1%ぐらいだから、来年は1%ぐらいの伸びで押さえられるだろうという見方なんですけれども、これ自体、ちょっとどうなのかなと。今申し上げたような観点でどうでしょうか。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
推計につきましては、国の推計値が44%ということと、法で定められた次世代育成行動計画の策定の方針として、将来推計としては1年以内に就労したいと希望している方を潜在的な保育需要としてカウントするのが望ましいんだよというような国のほうの策定の基準もございまして、将来的にここまで伸びていくという推計としての潜在的保育需要の見込みとして、この数値を使うということは適切ではないかなというふうに考えております。
アンケート調査ですので、それによって保育に欠けるということが保育園に入園するための条件でございますので、そういった意向と現実の状況として、保育に欠けるという状況になっていく保護者の数というのは、タイムラグがあるんだろうなというふうなことで、アンケート調査でとったそこにすぐに到達するということはないんだろうなというふうに考えてございます。
山口委員
もちろん受け入れ数の問題もありますし、個別の状況というのはあるかもしれないんですけれども、実際にアンケートをとった結果、考えていらっしゃる方がいるという点では、区のほうでもそうした受け入れ数というのは、一定対応していかないといけないというふうに思います。7年後までにだんだんとふえていくという話ではないんじゃないかなというふうに思うんですけれども。
それで、来年度についての方針なんですが、待機児を出さないように定員増計画の中ではちゃんと計画していくということだと思うんですけれども、基本は認可保育園で対応するのが児童福祉法にのっとっても望ましいというふうに思うんです。認可保育園に準じた区立保育室を開設されるということで、これは喜ばしいことなんですが、それ以外に認可保育園の定員増というのは、南江古田保育園の開設のみでしょうか。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
建てかえ・民営化によりまして、定員増を図るのは南江古田保育園、今、計画しているものでございますけども、今後の計画、定員を満たしていく中で、既存の保育園の床面積の有効活用ということも考えていかなきゃいけないと思いますので、さらなる弾力化の余地というのを探していくこと、掘り起こしていくということを検討しているところでございます。
山口委員
今、6ページのアの認可保育園を言われたんだと思うんですが、既存施設のさらなる有効活用を行い、定員の弾力化と、これはもう既に定員を超えて弾力化されていると思うんですが、さらにできる見込みがあるんでしょうか。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
これまでも、かなりの数の弾力化を行いまして、待機児数が大変多い中で、定員の拡大を図ってきたところでございますけども、低年齢児については、ほぼリミットかなというところは把握しておりますけども、3、4、5の部分につきましては、全体として、その年齢の部屋とプラスして遊戯室、ホールといったところも含めて、最低基準以上のものを提供しているということになりますので、そういった部分においては、弾力化等でお預かりするお子さんの数をふやしていくということは可能かなというふうに考えております。
山口委員
これまでも、1人当たりの施設面積基準ぎりぎりのところが多かったかというふうに思います。さらに今以上に弾力化すると、保育士さんの増員もやらないとというところまでたしか弾力化はされていたかと思います。そういう意味ではもっとゆとりある――待機児が急増している中なので、さらにというのは難しい面もあると思うんですけれども、弾力化といっても、保育の質にかかわってくることですので、その点は現場の声をぜひちゃんと聞いた上で対策を練っていただきたいと思いますが、この点、いかがですか。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
当然のことながら、保育の質については、一定の基準以下にはしないということが前提となっての預かる数をふやしていくということでございますので、そこにつきましては、現場の状況等を勘案しながら決めていくということになるかと思います。
山口委員
ちょっと話は戻りますが、来年の認可保育園の定員増は、南江古田保育園でされると思うんですけれども、何人になりますか。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
8人でございます。
山口委員
8人というのは、これまで区立保育園でされていたものプラス、民営化することで8人の定員増となると、そういう理解でよろしいですか。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
そのとおりでございます。
山口委員
区立保育室の開設ということで、40人は確保されると。また、8人増ということですが、これでも50人ということになりますので、保育需要数の表からいきますと、83人はことしから来年度にかけて保育需要数が伸びるというふうに見ていらっしゃるわけです。そういった意味でも、これではまだやはり不十分なのではないかと思いますが、その点いかがですか。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
今後、開設いたします認証保育所の増を追加の補正予算でお願いしたところでございますが、それに加えて、現在進めている11月に開設する認証保育所2園の増がございますので、そういったことを合わせまして、全体としては定員増を確保したと思ってございます。
山口委員
認証保育所の問題点はこれまでも何度も言ってきておりますので、基本的には認可保育園での定数枠をきちんと広げていただくと。旧定義から新定義になって、なかなか実際の認可保育園に入りたいけど入れないという数が見えにくいという状況もございますけれども、保護者の要望は圧倒的に子育て支援アンケートの中でも出ておりますから、その点では認可保育園の枠を少しでも拡充する、かつ弾力化、弾力化で、今の保育の質を下げないというところでお願いしたいと思いますが、いかがですか。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
お答えの前に修正をさせていただきたいと思いますが、南江古田保育園の民営化に伴いましての定員増は11人でございました。
待機児対策につきましては、既存の施設を有効活用していくという中で、基準なり保育の質を低下させないということは大前提でございますので、そこはクリアしながら、既存のある資源を有効活用していくというのは、待機児を減らしていくということについて、それはとっていかなければいけない手段だとは思ってございますが、既存の保育環境を悪化させないということが大前提でございますので、想定基準も勘案いたしまして、現場の状況も見ながらということで進めていきたいというふうに思ってございます。
やながわ委員
喫緊の課題として、待機児童がたくさんふえちゃって、この保育需要の見方って、今までもいろいろ見てきたけれど、ここ数年は急激な増加ということで、私たちの想定をはるかに超えているというのが現状だと思うんです。これがずっと続いていくかというと、これもまたわかりません。子どもの出生率なんかを見るとどうなのかなという。ただ、今さまざま説明がありましたが、確かに認可保育園をつくるのが一番安心なのかもしれませんが、どれだけお金があっても足りません。保育園に入れるお子さんは、それはそれなりに税金でいろいろと守られているわけですね。ゼロ歳児のお子さんを1人預かることによって、年間500万円ぐらいなんでしょう。平均して300万円前後なんだと思うんですね。1人預かるのに300万円かかるのだったら、200万円ぐらいあげて、みんな働かないで自分で育てなさいよというぐらいに実は考えちゃうときがあるんですね。
私も保育士をやっていたので、当時はかなり前ですから、仕事を持って、朝から晩まで働いているお母さんたちのお子さんを預かってきたという。しかし、今、働かなくてもと思う方も中にはいらっしゃるし、あるいは、子どもを育てられない、いわゆる保育力というんですか、育児力というんですか、低下で自分で育てられないというお母さんたちもいる。状況が本当に複雑多岐になって、むしろ認可保育園を建てていくというよりも、ここにも書いてありますように、新たな仕組みとして、複数の家庭福祉員が一つの場所において保育を行う仕組み、あるいは絵として、区立の緊急対応保育室、こういうところにどんなものなのかということをきちっとわかるようにお示しするのも大事なことなんじゃないかなと思うんですね。
本当にさまざまな手を尽くさないと、待機児は減っていかないわけで、潜在的な力を持っている保育士さんとか、あるいは経験者でもやめている人とか、いろいろな方がいて、そういう人たちを掘り起こしていくという努力も実は必要なんじゃないかなと。数字だけに追っかけられて、もちろん数字は大事です。しかし、潜在的なところまで、「預けられたら預けたいわ」なんて、のんきなことを言うお母さんもいるので、行政側としては、お金がない中で、働きたいあるいは働かなければならないお母さんたちのお子さんを安心して面倒を見てあげるか、ここが一つのポイント。
もう一つは、お金は公平に使わなければいけないという公平性の角度も私、実は必要だと思っています。その辺も含めて、こうした新しい手法をお示ししてあるので、こういったものをどの程度のところできちっと示していただけるのかなと。今回、旧保健福祉センターのところにおやりになる、ああいうのもそうなんだろうと思いますが、新たにいろいろ提案してあげておくほうが安心につながるんじゃないかなと思うんですが、その辺はいつぐらいになるのか、スケジュールをお示しできれば、お聞かせいただきたいと思います。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
保育室のスケジュールということでよろしいですか。
やながわ委員
はい。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
保育室のスケジュールにつきましては、来年4月1日開設ということで、補正でお願いいたしまして、後ほど報告いたしますが、民間委託ということで事業者を選定してと考えてございますので、現在、委託するための仕様についての準備をしているところでございまして、施設の内装の改修も含めまして、来年度4月1日に開設するという予定でございます。
やながわ委員
それはおおむねわかっているので、今後の方向、雑駁で構わないんだけど、どうなっちゃうのかしらという不安にこたえなきゃならないし、家庭福祉員のことだとか、緊急保育室だの、じゃあ、どこにどうなのという。
世田谷区なんか、国の公有地、あるいは建物も20年間借りて保育室にしていくとか、今、国や東京都とかいろいろなところで、土地の提供だとか建物の提供なんかあるじゃないですか。うちもよく探せばあるんじゃないかなという期待はあるんですが、そんなことを含めた今後のスケジュールをお示しできれば。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
今回お示しした、ここに記載されている整備方針の中に書いてあるメニューでございますけども、これにつきましても、今後、いろいろな手法であったり、新しい保育の形であったりということが出てくるというふうに思ってございます。ここに書かれている手法に限らず、新しい手法については随時検討していきたいと思いますし、委員御指摘の財政的な観点から、区としては、保育を提供する上では、財政的な観点も含めて検討して、適切な手法を選択して提供していくということが必要かと思います。それによりまして、自治体の法に定められている保育の義務というのを果たしていくということだと思いますので、そういった財政的観点も含めまして、いろいろな手法がこれから出てくる、あるいは家庭福祉員につきましても、今後検討を進めて、中野区として適切な手法であるというふうな形になりますれば取り入れていくというふうな、柔軟に考えていきたいというふうに思ってございます。
やながわ委員
そういうことを区民に知らせることも一つサービスですので、やっていってほしい。
今後は、民間にゆだねていく、民間の保育園を前倒ししていくとここにも書いてありますが、恐らくそういうふうになっていかざるを得ないし、ただし、民間が参入しやすいように、中野区でやるのが事業者にとっても魅力があるわよと、あるいは行政側もいつも一緒に考えてくれるとか、そういう口コミってすごいんですね。やっぱりいい人たちに来てもらわないと、これは失敗しちゃいますので、民間の導入に向けた中野区としての保育課のスタンスってあるじゃないですか。出し渋るわよね、とかじゃなくて、何でも聞いてくれる、これはお金だけの問題じゃないわけですね。そういったことも含めて、今後、民間に進んでいく、頼んでいく、ゆだねていく、中野の子どもをお願いしていくという立場になるわけですから、そうした対応あるいはそうした仕組みを保育課の中にもきちっとつくっておく必要があるんじゃないかと思いますが、その辺はいかがでしょうか。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
これからの保育につきましては、民間の力を活用していくことで成り立っていくしかないというふうに考えてございまして、民間事業者側から見ても、参入してくることが魅力ある区だというふうな認識を持たれるためには、事業者に対する支援ですとかそういったものの中から中野区を選んでいただけるというような施策の展開というのをしていきたいと考えてございます。
我々、職員の対応といたしましても、情報開示にしても、コミュニケーションにしても、民間の方々と十分とっていきながら、ともに保育を担っていくというスタンスで臨んでいかなきゃいけないなというふうに思ってございます。
やながわ委員
今後、そういう意味では、公立の保育園、そして民間の保育園、認証保育園、たくさん選択がふえてくるわけですね。保育課としては、確かに少ない職員であれもこれもって、大変頭も使うだろうし、気も使うだろうし、御苦労だなというふうにはすごく感じているの。しかし、ここを本当にスムーズに交通整理あるいはきちっとした手だてができるようになると、もっと充実してくると思うので。
公立保育園だって問題はいっぱい抱えています。公立保育園が最高だとは私は思っていないし、むしろ民間の保育園での保育の内容も取り入れていかなきゃいけないなということだって、みんな一生懸命やっているわけですね。そういう情報交換も含めて、これは要望なんですが、このことをきちっと整理、そして情報共有ができるようにするための幼稚園、保育園分野だと思いますので、どうかその辺も頭を切りかえて、今後、待機児がたくさんいる中で、細かいことかもしれませんが、きちっとやっていただけるように要望しておきます。
篠委員
家庭福祉員は新しい仕組みで具体的に何を考えているんですか。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
ここに記載させていただいたのは、今の家庭福祉員はお1人について3人まで子どもを見るという仕組みでございますけども、自宅ですべて見なければいけないということもございまして、なかなか人数がふえていかないということがございますので、他区で行われている仕組みでありますけども、一つの場所を借りまして、そこに家庭福祉員が何人か出勤するような形になりまして、家庭福祉員1人に対して3人ずつ見ていくという形で、施設の中で10人ぐらいの子どもを見ていくような形の仕組み、グループ保育といいますか、そういったことを取り組んでいる自治体もあるというふうに聞いてございます。
篠委員
今年度予算付けした家庭福祉員は何人ですか。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
現状で家庭福祉員は9人ございまして、さらに2人の増員を計画しているところでございます。
篠委員
江戸川区なんかは何であんなに多いんですか。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
自治体の考え方もございますが、江戸川区の場合には、ゼロ歳児保育は保育園でやってございませんで、すべて家庭福祉員で担うということで、私が記憶しているのは、100人ぐらい家庭福祉員がいるというふうに聞いております。
篠委員
もう中里区長も亡くなりましたけど、35年ぐらい前、もっと前になりましょうか、必ず財政破綻の根本原因になるという視点から入っていったのと、家庭的な雰囲気というのが非常に大切なんだというぶれない線で始めたわけですよね。中野区も一生懸命まねしようと思ったけど、拡大しないわけじゃないですか。今回こういうふうに新しい仕組みということを出してあるのであれば、恐らく江戸川区も、区長部局が本気になっている形だと思うんですよね。そうじゃないと、ああいう指令は出るわけはないわけだしし、いまだにぶれていない。みんなあれを見習いたいけど、なかなかできないと。だけど、中野区は、今回2人だけでしたよね。1人増員するのがそんな大変で、もうあきらめちゃっている状況なのか、それとも、先ほどのやりとりを聞いていますと、やっぱり民間に頼らざるを得ないんだという言葉が飛び交っているわけですけど、家庭福祉員というのは民間に頼めばいいという範疇じゃなくて、私は、本当に区主導じゃないと成り立たないんだろうと思うんですよね。
ゼロ歳児は1カ月47万円もかかるということでしょう。家庭福祉員だったら、1カ月12万円ぐらいでしたか、そういう状況、データが出ているにもかかわらず、放っておいて広がるシステムじゃないのか、中野区にとっては大変難し過ぎる、ハードルが高過ぎるのか、その辺は担当部署だけに任されていては、私は、到底やり切れる問題じゃないと思うんですが、どのような見解を持っていらっしゃるか、お答えください。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
現況の家庭福祉員の仕組みにつきましては、児童福祉法最低基準で定められています1人当たり3.3平米というところにも拘束されますし、東京都なり国の中で示されている基準から導き出しますと、床面積がなかなかとれないというところがあると思います。
政策の選択ということになるかなと思いますけども、国も新たに法制度化いたしまして、家庭福祉員事業というのを保育の一つの類型として位置付けたということでございますけども、その中を見ても、保育の質という部分で最低の床面積であるとか、あるいは資格であるとかというところにつきましては、一定の線引きをしていると。そこの線引きについて、応募される方々との間でミスマッチがありまして、広がっていかないということになるのかなと思ってございます。
篠委員
では、そういうふうに広がっていかないんだけども、こういうふうに力を貸してあげれば広がるかもしれないという取り組みを何でしないんですか。1人のお子さんを育てるのに毎月47万円もかかるということ、これが必ず区の財政を圧迫するというような視点で30年以上も前から取り組んでいる区が現実にあるわけですよね。ですから、そういう検証の中で、場所を確保してやれば、もしかしたら人材が集まるんじゃないかとか、忙しいから民間に任せる、競争で安いほうをとるなんていうのじゃない腰の入った施策展開というのが、本当に中野区は信用できるということになるわけで、最初の投資は大変であっても、たしか100時間も200時間も講習を受けないとだめなんですよね。であったら、そういう施策展開のほかに、他区の方々のお力でもいい、おかりしたいという、中野区に勤めに来てお手伝いしてくれとか、そういうことを展開するのであれば、新しい取り組みという、光った、中野区の売りになるような、それで、最初は少ない場所からでいいじゃないですか。何をやるのでも、相当大々的に展開しているかと思うと、当初は1人か2人であっても、人を集めるとかという、大変な宣伝力もあることにもなるし、そういったことを議論する場というのはないんですか。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
委員御指摘のとおり、家庭福祉員制度については、いろいろなバリエーションといいますか、検討する余地はあるというふうに思ってございます。ただ、今の進めている施策の方向性といたしましては、ある程度の人数を預かっていくという施策を打っていくと。家庭福祉員につきまして、1件当たり3人という制限の中でやらざるを得ないという今のスキームになってございますので、今の待機児童を解消する状況の中でいきますと、ある程度の人数を預かる施設をつくっていくということが解消に向けては効率的ではないかなというふうに選択しているところでございます。
高橋委員
あんまりいろいろと質問するのも申しわけないかなと思いますけれども、今、やながわ委員、篠委員からいろいろ質問とか要望とかありましたけれども、私も思います。
昔というか、もう20年も30年も前ですけれども、中野区でゼロ歳児の保育が余りなかった時代には、ゼロ歳児だけの乳児室だかそういうのがございましたよね。私もそこに預けました。そこは、家庭福祉員ではなくて、助産婦さん経験者とか、看護婦さんのOBとか、ある程度年齢の高い退職された方たちだったと思いますけれども、そこに30人ぐらいのゼロ歳の子を預かる場所があったんですけれど、その場所を返さなくちゃいけなくなったのかな、それでなくなって、ゼロ歳を保育園でふやしていこうというふうに変わってきたんだと思うんですけども、さっき緊急対応で保育室をやるんだとおっしゃっていましたよね。区立保育室、私が以前、総括で質問したときは、継続的にやるんですかと言ったら、継続的じゃありませんというようなお答えをいただいたように思うんですけど、そういうところも利用しながら年数を伸ばしていったっていいと思うんですね、家庭福祉員さんたちが使えるような場所として。それで、またしつこく言っちゃいますけど、桃丘小だって、全体的に一括貸すのではなくて、こういう緊急なことがあるから、家庭福祉員さんたちにあそこを使ってもらったらどうかとか、そういうような発想を担当している部署から声を挙げるべきだと思うんですよ。まして、副参事は幼児研究センター所長も兼ねていらっしゃるわけじゃないですか。そうすると、中野の子育ての末端から支えていこうという部署であるにもかかわらず、待機児ゼロというのばっかり追いかけていっているように、きょうの報告ではそういうふうに聞こえてならなかったんですね。
だから、大勢の委員の皆さんも思っているように、あるものを一生懸命活用できるように創意工夫をされるべきではないかなと思います。家庭福祉員さんの選定だって、ハードルを低く、そして必ずだれか1人、その人に責任を持たせちゃいけないだろうけど、中心的になる方がいて、こういうお部屋があれば、サポート的にお手伝いできる人だって入ってこれるわけじゃないですか。そういう施策を考えたりとかするべきじゃないかなというふうに私は思うんですけど、どうでしょうかね。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
繰り返しになってしまいますけども、対応の方針につきましては、いろいろなバリエーションがあるだろうというふうに考えてございまして、ここに記載されているものがすべてではなく、新たな手法としても検討していきたいと思います。
また、家庭福祉員等の問題についても、いろいろな形の展開があるというふうに思ってございますので、それについては、今後検討しながら、また新たな有効な手法があれば、御提案するということを我々の所管の中でやっていきたいなというふうに思ってございます。
高橋委員
要望にしておきますけど、忙しい中、いろいろこうやって考えていくのは大変でしょうけど、逐一計画ができた時点では、必ず先行して私たちに提案していただきたいというふうに要望しておきます。
のづ委員
1点だけお願いとお聞きしたいことがありますけども、今の家庭福祉員さんの中で9名いらっしゃいますよね。そうすると、最大で3人預かると27人になるんですが、定員のあきが多分あると思うんですね。私の知っている方もそうなんですけど、定員のあきがあるときに役所がコーディネートしないのかなということをちょっと思っているんですが、余裕があるのにあいているというのがもったいないような気がするんですけど、その辺。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
これは家庭福祉員さんの状況によりまして、お2人しか預かっていない方もいらっしゃいます。現状でいいますと、ほぼ100%でありまして、あきを待っているような方もいらっしゃいますので、あきの状況について、ないということですし、待機している状況にありますので、1人退園されて、あきが出れば、そういった方を繰り上げて入れていくという形になってございます。
のづ委員
なぜお聞きしたかというと、私もそうやって満杯だというふうに聞いているのに、家庭福祉員さんの側からすると、私たちがお手伝いに行くときに、あいているのに次がすぐに入らないというようなことをちょっとお聞きしたので、もしかすると、役所のほうとやっている方との気持ちの違いがあるのかなと思ってちょっとお聞きしたんですが。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
退園されてすぐに間髪を入れずに新しい方が決まるということもなかなか難しい状況がございまして、やはり幾ばくかのタイムラグが存在している。事務手続、入られる方の意思の確認等ございますので、そのタイムラグを短くしていくということが家庭福祉員さん側からとってみても、経営の安定といいますか、そういったことにつながりますし、待機児童対策に対する取り組みとしても適切かなというふうに思ってございます。
のづ委員
じゃ、逆に家庭福祉員さんの側が余裕あるというふうになれば、積極的に区のほうに働きかけるということは必要だということですね。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
そのとおりでございます。
委員長
よろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了します。
次に、3番、中野区保育室事業の実施についての報告を求めます。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
それでは、中野区保育室事業の実施についての御報告、補足説明をさせていただきたいと思います。
本事業、待機児童に対する緊急対策といたしまして、保育需要が特に高い1歳児、2歳児に限定した保育室事業を区が実施するというものでございまして、旧中部保健福祉センター跡の1階部分を保育室として活用いたしまして、3年から5年程度限定して事業を行うものでございます。
来年度の4月から民間事業者に委託いたしまして、行います。場所等につきましては、資料(資料4)のほうに記載されているとおりでございます。
この中で、6番でございますが、運営事業者の選定につきましては、現在、準備をしている最中でございますが、今後、公募型プロポーザルを実施いたしまして、提案の内容、年間運営事業費及び既存運営保育園の状況などの視察をいたしまして、総合的に実施事業者を決めていきたいというふうに考えてございます。
次に、7番でございますけども、事業内容といたしましては、施設面積ですとか保育士の配置等につきましては、児童福祉法最低基準に適合いたしまして、区立認可保育園とほぼ同様のサービス提供内容、水準としたいというふうに考えてございます。
8番でございますが、定員につきましては、1歳児20人、2歳児20人、計40人という形でスタートしたいというふうに思ってございます。
9番でございますが、入所の手続、保育料の支払いにつきましては、既存の区立認可保育園と同様に考えてございまして、施設内容等を十分にお知らせいたしまして、保護者の方々に選択していただこうというふうに考えてございます。
次、10番でございますが、保育料につきましても、区立認可保育園と同一の階層別の金額とさせていただきたいというふうに思ってございます。
それから、11番、開設のスケジュールでございますが、今年度につきましては、運営事業者の選定と実施の準備、それから、内部の改装と、保育園仕様に改装していく作業を進めてまいりたいというふうに思ってございます。
年間の運営事業費につきましては、来年度予算のほうに計上させていただきたいというふうに考えてございます。
以上で補足説明といたします。
委員長
それでは、質疑ありますか。
のづ委員
今まで福祉センターもプレハブの仕様から保育室に変えるのに、例えば家だと確認申請みたいになりますけども、そういう用途変更というのはできているんでしょうか。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
この施設につきましては、中野区保健所の附属施設ということで、一体の建物になってございまして、その内部を改装するということで、私どもといたしましては、公の施設として施設の設置をするわけではなくて、そこで事業をこなしていただくということで、現状のプレハブ施設をそのまま活用して使うというふうに考えてございます。
のづ委員
そういう場合、例えば、普通、自宅だったら、自宅から店舗にするというときに、変更の届け出みたいのがありますよね。そういうものはちゃんとできているんでしょうか。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
内部改装いたしまして、保育事業を行うということで、確認申請等の予定はしてございます。
山口委員
認可保育所に準じた事業内容ということなんですが、今回、認可保育園とされなかったのは、やはり開設期間の限定があるからなんですか。何かクリアできない点があったんでしょうか。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
今回の事業といたしましては、3年から5年程度限定されたということで、一般的な認可保育園といたしましては、10年程度の継続的な運営が必要だというところがございます。それに加えまして、緊急短期的な施設であるということから、施設の内容につきましては、区立保育園等に準じた形で進めたいと思ってございますけども、短期的な施設であるということから、中野区独自の保育室というような形態をとらせていただくということでございます。
委員長
ほかによろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
次、4番、認証保育所追加開設についての報告を求めます。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
それでは、資料(資料5)に基づきまして、認証保育所の追加開設について補足説明をさせていただきます。
今年度の待機児童対策のために、既に11月の開設を目指しまして、準備を進めている2カ所の施設に追加いたしまして、さらに2カ所の認証保育所の開設を誘致していくということでございまして、今定例会におきまして、補正予算が成立したというところでございます。
募集内容の御説明をいたします。資料の2番をごらんいただきたいと思いますが、今回の追加誘致につきましては、中野区内で待機児が多い南部の地域、東京メトロ丸ノ内線の三つの駅を募集重点地域といたしまして、来年度4月開設で定員30人以上の施設を公募型プロポーザルにより選定するものということでございます。
3番をごらんいただきたいと思いますが、募集資格につきましては、認証保育所A型を既に1年以上、安定的な運営を行っている事業者といたしまして、資料の5番に記載されていますように、事業者の決定方法につきましては、選定委員会を組織いたしまして、事業者の提案事項、既に運営している認証保育所の運営状況の視察等を勘案しまして、総合的に決定したいというふうに思ってございます。
一つ飛びまして、7番でございますが、選定した事業者につきましては、開設準備の経費といたしまして、3,000万円を上限といたしまして、実支出額の2分の1についての補助を行いたいというふうに思ってございます。
6番のほうに戻りますが、募集・選定のスケジュールでございますが、補正予算成立後、直ちに公募を行ったところでございますが、10月6日の応募締め切りまでに応募が得られなかったという結果となりました。これを受けまして、10月20日まで応募期間を延長して現在も募集しているところでございます。当初、東京メトロ丸ノ内線の三つのエリアを重点地域として応募していくということとしながら、その他の地域についても応募を受け付けるという形に改善いたしまして、重点地域につきましては、選定評価の中で加点評価してウエート付けする、差をつけた形で評価を行うということで、重点地域内の提案につきましては、今後も強く事業者に対して求めていきたいというふうに考えてございます。
以上で報告を終わります。
委員長
それでは、ただいまの報告に対して、御質疑ありませんか。
高橋委員
この応募状況なんですけれども、応募が得られなかったということは、1件もなかったということですか。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
当初10月3日締め切りということで募集をいたしましたが、残念ながら1件も応募が得られなかったということでございます。
高橋委員
今度は10月20日ですから、来週なんですけれども、現状どういうふうに、応募、来ていますか。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
現実的な応募の書類というか、届け出は現状でもいただいていないところでございますが、現状におきましては、既に幾つかの物件情報につきまして、照会が来ているという状況でございます。
高橋委員
これは補正をやったわけですよね。それで現状、応募者がなくて、照会はあるという感じですけど、20日が締め切りなんでしょうけれども、それで万が一、これに当てはまるようなところが全くなかったら、どうされるの。ずっと延期、延期といったって、期間はもうそんなにないでしょうし、どういう対応をされていくんですか。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
その後につきましては、公募という形ではなく、今度、個別の事業者と折衝を行いまして、何とか4月1日の開設は進めていきたいなというふうに考えてございます。
高橋委員
これでやめますけれども、一応期待して公募しているわけですよね。期待しているところでも公募が来ない、それで推薦をもらっている、なおかつ推薦だってわからない、そして、働きかけて、今度は頼みながらとなっちゃう可能性だってあるじゃないですか。そうすると、さっきも懸念されたように、対応だけが先に行って、余り中身のないものになってしまったら、つくっても意味がなくなっちゃったりとか、使い勝手が悪かったりとか、評判がよくなかったりとかって、きっとなっていっちゃうことだってあると思うんですよ。まして、普通の予算じゃないわけだから、補正で通った予算ですから、もう必死ですよね、悪いけど。必死にだれかやってくれないかなって、今そういう現状だと思うんです。ですので、担当部署の副参事は大変だと思いますけれども、みずからこういうところにやってもらいたいなというラブコールを送ることだって必要だと思うんですよ。どうしても中野のためにうちでやってもらいたいんだというふうに、自分たちが頼れる、信頼できるところにはまずラブコールを送ってみたりとか、それでもないなんていったら、とんでもないことになっちゃうとは思いますけれども、そのようなことのないように、御苦労されているんだと思いますけど、この紙一枚で「こうでした」では、本当に済まされない報告じゃないかなというふうに思うんです。
ですので、今後、頑張っていただきまして、20日の結果、私たちがいつ聞けるんだか、報告はあるんだろうけど、そのときにきちんと20日には大丈夫なんですよというぐらいの意気込みでやっていただかないと困ると思います。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
最大限努力をいたしまして、何としても4月1日の開設に間に合わせるということで対応できるようにと思います。一つには、事業者の参入意欲としては、十分つかみ取っているところでございますけども、物件として、幾つか今までも補正予算に通しまして情報は得られているということで確証を持っていたところでございますけども、最終的にはできなかったというところもありまして、物件についての詳細な調査等を進めながら、最終的に設置する段階になってなかなかうまくいかない状況になるということでございます。
ですから、事業者といたしましては、中野区に出店したいという事業者は把握しているところでは幾つもございますので、そういった意味におきましては、4月までに我々のほうといたしましても、十分な努力をいたしまして、開設に結びつけていきたいというふうに思ってございます。
高橋委員
ここの委員会で言うべきことではないことなんだと思うんですけど、我が会派は、いつもいろいろ説明を受けるときに、補正であろうと、何であろうと、場当たり的に出されてくるような状況が最近多過ぎるというふうなことを皆さんにおっしゃっているんだと思うんです。うちは、聞いても、みんな怒っていますし、確かに大事なことをやらなくちゃいけないから、補正も立てたりとかってされるんでしょうけど、出せばいいんだというような感覚では困るよというようなことを、この委員会で言ってもあれかなと思うんですけれども、最初にちゃんとした計画を練って予算を通すのが当然のことであって、本当に緊急だったから出してきた補正予算だと思うんです。ですので、これは要望にしておきますけど、本当に大変だと思いますけど、とにかくすばらしく引き受けてくれるところを探していただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
委員長
ほかによろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了します。
5番、もみじやま保育園での給食異物混入事故についての報告を求めます。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
それでは、資料に基づきまして、もみじやま保育園での給食異物混入事故について御報告いたしたいと思います。
資料(資料6)の御説明ですが、1番、事故の発生日時でございますが、平成22年7月29日木曜日12時ごろということでございます。
事故の発生場所でございますが、2番、もみじやま保育園調理室ということでございますが、後で御説明いたしますが、配膳過程での異物の混入ということでございます。なお、本保育園につきましては、今年度から調理業務を民間に業務委託しているという保育園でございます。
3番、事故の経過でございますが、当日、献立の一つであるすまし汁を食べている際に、1人の幼児から保育士に小豆のようなものを示されたため、保育士は直ちに給食を中止いたしました。直ちに混入経路を特定するとともに、点検を行いましたが、混入経路を特定することはできませんでした。一方、保健所に対しまして、異物の特定と当日の給食について細菌等の状況を把握するため、保健所のほうに検査を依頼したところでございます。翌日の朝でございますが、万が一の事態に対応するということで、園児の健康チェックを小児科医において行うとともに、欠席児童につきまして、健康状態の把握を行ったところでございます。その後、保健所の検査によりまして、異物につきましては、クロゴキブリの卵であるということが判明いたしました。異物は配膳過程で混入したものというふうなことが判明いたしまして、調理中の混入ではなかったということでございます。また、有害な細菌類については検出されなかったということでございます。
緊急な対応といたしまして、その日と次の日、給食室を2日間停止いたしまして、害虫駆除を行うとともに、徹底した清掃を実施いたしまして、8月2日月曜日より衛生状態が確認されたため、給食室の使用を再開したところでございます。停止した2日間につきましては、区立仲町保育園の調理室を使用いたしまして、受託事業者が調理を行い、運搬を行ったということでございます。
8月6日金曜日に事故について保護者説明会を実施いたしまして、経過の概要の説明と今後の防止対策について説明を行い、理解を求めたところでございます。
再発防止の対策についてでございますが、4番のところでございますけども、区といたしましては、給食を児童に安全に提供すること、事業者の責任は重いということを考えておりまして、具体的な改善事項を求めるとともに、その徹底を図る旨の文書警告を行ったところでございます。これを受けまして、事業者側といたしましては、特に混入が疑われた配膳カウンターの棚の清掃、裏側も含めてですが、日常清掃を徹底するということでございまして、作業マニュアルの改定を行ったところでございます。あわせて、園長等による作業のチェック体制を万全にするという体制をとったところでございます。また、保育園全園につきまして、迅速な害虫駆除を行う必要があるということで、これまで定期的に害虫駆除を行ってきたところでございますけども、事前調査を行った後に発生しているところについては害虫駆除を行うという方法に改めました。また、給食の盛りつけから提供までの間の時間を短縮することと、異物混入を防ぐために、運搬過程で上にラップをかけるというようなことを改善内容としてとったところでございます。
5番の作業手順の誤りと対応についてというところでございますが、先般の総括質疑の中でも答弁いたしましたように、事故後、事業者による調理作業の手順の誤りが発生してございます。区におきましては、その都度改善策を求めまして、指導を行ったところでございます。時系列的に申しますと、8月11日でございますけども、粉ふき芋を調理しているときでございますが、使用していた樹脂製のトング、盛りつけのときに使う器具でございますけど、この先端が欠けて料理に混入するというようなことが発生いたしましたが、提供までの間に調理師あるいは保育士が複数目視確認しておりまして、その過程で発見されたということで、未然に防がれたということでございます。この対応策といたしまして、樹脂製のトングをスチール製に変えたということでございます。
それから、続きまして、8月14日には宗教上の理由でベーコンが食べられない児童の食事にベーコンが混入していたということがありました。これも児童が食する前に除去したところでございます。これにつきましては、調理の過程を完全に分離していなかったということで、恐らく盛りつけの際に調理器具にくっついていたものが幼児の食事の中に混入してしまったということが原因かなというふうに考えてございます。これにつきましては、完全に分離・独立して調理するように作業手順を徹底させるということでございます。
また、8月19日でございますけども、欠席児童のアレルギー食をほかのアレルギー児童に配膳してしまうという誤りが起こりましたが、これも事前のチェックにより、間違いに気づくことができまして、未然に防いでおります。
以上3件の誤りが事故後に発生したということでございます。これらにつきまして、具体的な改善策を実施しております。異物混入事故のように、衛生状態の維持管理にかかわる事例とは異なりまして、未然に防止され、かつその内容については、園児全員に及ぶものではありませんでしたが、事業者に対しましては厳しく指導を行ったところでございます。事業者は、これを踏まえまして、特別対策といたしまして、通常より1名職員を増やして、指導監督職員を置くということで、作業手順の徹底を図っているというところでございます。
以上で報告のほうを終わらせていただきます。
委員長
ただいまの報告に対して、質疑ありませんか。
山口委員
総括質疑でもこの点は他の議員からも質疑があったかと思います。答弁されている中でちょっと不思議に思ったんですけれども、そもそも部長のほうにこの件は報告されていたんでしょうか。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
組織的な対応につきましては、発生後すぐ区長等に情報連絡を行うとともに、事前に危機管理分野に報告を行って、組織的に指示を仰いでいるところでございます。その他の間違い、手順の誤りにつきましても、部長に報告していたところでございます。
山口委員
配膳ミスであるとかは、他の園でも決して起き得ない問題ではないというふうには思っております。ただ、ゴキブリの卵というので、結構ショッキングに保護者の方が思っている中で、余りにも立て続けにまたバタバタとこういった事件が起きると、委託業者のほうにサービスの質を向上するという目的で委託されたかと思いますので、この点はやはりきちんとした区の側の責任なり検証なりが必要ではないかというふうに思うんです。
総括質疑の中でもたださせてはいただいたんですけれども、実際にあった事故に関しては、なるべく丁寧に議会なりにお示ししていただきたいと。その中で事業委託のことですとか、保育園の給食の質の向上であるとか、そういったことも、今後どうしていくかという点で教訓としてみんなで考えていかなきゃならない問題だというふうに認識していますが、その点、いかがでしょうか。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
情報のやりとり、あるいは連絡体制につきましては、迅速にお伝えすることが必要だと思ってございます。この委託業者につきましては、これまでの間の状況について、日常の業務が良好に回っていないというふうな認識は持ってございませんでしたが、今回の事故で保護者の方々には非常に心配をかけたということでございますので、今後とも信頼関係の構築をさらに進めていくように努力するようにという指導を行ったところでございます。
山口委員
再発防止の対策については、再発した場合は契約解除を含めた措置を検討する旨、文書で通達ということで、一定の厳重注意という対処となっているかというふうに思います。区としてできるだけの努力はされているんだというふうに思うんですが、1点ちょっと区の対応のほうで気になるのは、仲町保育園のほうに2日間、清掃業務を行う上で、緊急対応として委託業者のほうに出向いてもらって、区立保育園の調理場をお借りして給食を提供するということを行ったわけなんですが、そうなってきますと、区立の直営園の職員と一緒に作業していくことになるかと思います。そうなりますと、どうしても初めて使う場所ですし、どういうふうにするかというのも含めて、指示するですとか、専門業者が独自に作業行程を管理して作業を達成するというふうになかなかなってこないんだと思うんですね。そうなると、どういった問題が起きるかと申しますと、委託する前に偽装請け負いの問題が出てくるのではないかと。とっさの対応のときに、区の現場職員が直接委託業者に指示できない、これはやっぱり大きな問題ではないかということを指摘させていただいたんですけれども、幾ら緊急対応とはいっても、法に抵触するような事態は極力避けなければならないと思うんですけれども、この点、いかがでしょうか。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
委託の仕様書の中では、事故等が発生したときには委託者である区の指示に従うということになっておりまして、指示の内容といたしましては、給食室は一時的に、二日間という短い間ですが、使用不可能になるということがありまして、区といたしましては、児童への給食提供を継続しなきゃいけないということを優先した結果、仲町保育園を活用したということでございます。
仲町保育園の中では、もみじやま保育園の分につきましては、委託事業者が調理を行ってございまして、その中で仲町保育園の職員との混在は起きていないというふうに認識しております。
山口委員
もちろん混在は起きていないと答えざるを得ないというふうには思うんですけれども、やはり初めて使う場所ですし、一定の共同というか、それはやむを得ないと思うんです。そうなってくると、個別に指示してくる可能性も出てくるわけですから。また、緊急とおっしゃいますけれども、厚労省の通達の中では、どういった場合が緊急かというところまで指示があって、緊急な場合というのは、重大な災害あるいは死亡事故が生じる場合が想定されるものと、ここまで深刻な場合のみに限定しているわけですから、そういったことも厚労省通達を踏まえて、今後、委託されるということでしたら、この点は考えていかなければならないと思いますが、その点、いかがですか。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
現在の仕様書につきましては、法に照らして特に問題があるというふうには思ってございません。事故発生時に受託者は区の指示に従うという条項に基づいて、事業者のほうは実施したということでございますので、仕様書についても、特に法律に抵触する内容になっているというふうには思ってございません。
山口委員
今回は緊急対応ということで、いたし方ないという面もあるかと思いますけれども、やはり原則、偽装請け負いに抵触するような内容になる可能性のあるこうした委託に関しては、一定見直す必要があるというふうに考えます。また、委託することでサービスの質が向上するということで、保護者の方にも御説明してきたわけですし、そういう意味では、どの点がサービスが向上されたのか、今後、もう決してこういうことは起こしてはならないと思いますけれども、ぜひその点も含めての事業の検証をしていただきたいと思います。いかがですか。
海老沢子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当)
委託事業でございますので、毎年、委託事業者の委託の実施状況等を検証しながら来年度以降の事業者を決めていくという形になってございますので、その中においては、委託事業者の評価というのはしっかりやっていきながら、委託事業の継続を図っていきたいというふうに思ってございます。
委員長
他に質疑はありませんか。進行してよろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
6番、中野区教育ビジョン(第2次)素案に係る意見交換会等の概要についての報告を求めます。
白土教育委員会事務局副参事(教育経営担当)
それでは、お手元の資料(資料7)に基づきまして、中野区教育ビジョン(第2次)素案に係る意見交換会等の概要について御報告をいたします。
まず、1の意見交換会の実施状況でございます。一覧表にございますとおり、8月下旬に地域センターと区役所で区民との意見交換会を合計3回実施してございます。参加者は合計で17人でございました。
2の関係団体等との意見交換の実施状況でございます。これも一覧表にございますように、8団体との意見交換会を実施してございます。参加者数の合計は162人でございました。
3、文書で寄せられた意見等の受付状況でございます。文書で寄せられた意見等は5件ございました。
4、主な意見・質問とそれに対する回答でございます。以上の意見交換会等で寄せられた主な意見・質問を項目ごとに整理したものが別添の一覧表でございます。本日は時間の関係で主な意見等について御報告させていただきます。
まず、意見交換会及び団体との意見交換における意見、質疑の概要でございます。
1ページの1、「教育ビジョン(第2次)素案全体に関するもの」をごらんください。1ページから4ページにかけて意見等が記載してございます。意見等の合計は29件でございました。
まず、1ページでございますが、教育予算に関する御要望、それから、教育委員会と子ども家庭部との連携についての御意見、中野区の教育の方向性と子どもの学力についての御意見などがございました。
また、1ページから2ページにかけまして、中野区の教育の特徴についての御意見、御質問がございました。さらに、目標ごとの成果指標と目標値についての御意見、子どもの心と体の発達に係るリサーチについての御意見などがございました。
3ページでは、子どもの問題解決能力とコミュニケーション能力の向上についての御意見、区民の共感を呼ぶ表現についての御意見、教育ビジョン実行プログラム検証についての御意見などがございました。
4ページでは、豊かな心とコミュニケーションについての御意見、教員の負担軽減についての御意見などがございました。
次に、4ページから5ページにかけましての第1章、第2章に関するものでございます。意見等の合計は4件でございました。目指す人間像についての御意見、家庭、地域、学校の連携に係る行政各部署との連携についての御意見、人間尊重と教育理念についての御意見などがございました。
次に、3、第3章に関するものでございます。5ページから15ページにかけて記載してございます。目標ごとに整理してございます。目標Iに関するものでございますが、5ページから6ページにかけて記載してございます。意見等の合計は7件でございました。
5ページから6ページにかけまして、幼稚園・保育園と小学校との連携についての御意見、保幼小連絡協議会のあり方についての御意見、区立幼稚園における巡回相談や特別支援教育コーディネーター研修の実施についての御意見、幼児教育の充実についての御意見などがございました。
次に、目標IIに関するものでございます。6ページから9ページにかけて記載してございます。意見等の合計は25件でございました。
まず、7ページでは、学校と地域の連携についての御意見、8ページから9ページにかけましては、キッズプラザについての御意見、学校再編の中後期計画についての御意見などがございました。
目標IIIに関するものでございます。9ページから11ページにかけて記載してございます。意見等の合計は22件でございました。
9ページから10ページにかけまして、習熟度別指導についての御意見、小中一貫校についての御意見などがございました。また、11ページでは、日本語のコミュニケーション能力についての御意見、特別支援教育についての御意見などがございました。
次に、目標IVに関するものでございます。11ページから12ページにかけて記載してございます。意見等の合計は6件でございました。11ページの下段、子どもの健康についての御意見、12ページの子どもたちの体力向上と教育環境についての御意見がございました。
次に、目標Vに関するものでございます。12ページに記載してございます。意見等の合計は4件でございました。12ページで、ハンディキャップのある人の人権教育へのかかわりについての御意見がございました。
目標VIに関するものでございます。12ページから13ページにかけて、意見等の合計は9件でございました。13ページでございますが、大学の地域貢献についての御意見、生涯学習大学についての御意見、スポーツ環境についての御意見、図書の返却ポストについての御意見などがございました。
次に、目標VII に関するものでございます。意見等の合計は2件でございました。13ページでは、文化活動への子どもの参加についての御意見、14ページでは中野区をPRするイベントについての御意見がございました。
次に、目標VIII に関するものでございます。意見等の合計は3件でございました。教育行政への区民の参加を示す指標や教育予算の推移を示すデータの掲載についての御意見などがございました。
続きまして、その他でございます。意見交換会に関するものが6件、教育全般に関するものが8件、その他が1件、合計15件の御意見等がございました。
また、文書等で寄せられた意見・質問等でございます。これは16ページから18ページにかけて記載してございます。合計で22件ございました。16ページでは、乳幼児期からの療育対策についての御意見、区立幼稚園の人員設備の充実についての御意見、目標I、目標IIIの成果指標等についての御意見がございました。
17ページでは、特別支援教育の推進についての御意見、障害のある中高生の放課後対策についての御意見、子どもの外遊びができる環境の整備についての御意見などがございました。
意見等の総合計は148件でございました。
1枚目の裏面にお戻りください。今後のスケジュールでございます。
10月から11月にかけまして、ただいま御報告いたしました意見等及び本日の委員会で出された意見等を踏まえまして、教育委員会で協議をして計画案を決定する予定でございます。また、計画案等を第4回定例会の子ども文教委員会に報告した後、来年1月にかけてパブリックコメント手続を実施いたします。パブリックコメントの結果を踏まえまして、来年1月から2月までの間に計画を決定し、子ども文教委員会に報告したいというふうに考えてございます。
報告は以上でございます。
委員長
それでは、ただいまの報告に対しての質疑はありますか。
篠委員
10ページの9番ですけど、これは文章が成り立たないんじゃないの。教育委員会の回答・見解、「品川区で」云々で、「中野区ではどうするかまだわからない状況だ。」、最後から2行目「一貫校設置に向けての課題整理を進めていきたい。」、何だこれは。わからないのに一貫校設置に向けて課題整理を進めるの。わからないならわからないで通さなきゃだめじゃないの。
白土教育委員会事務局副参事(教育経営担当)
施設一体型の小中一貫校でございますけれども、これは品川区等で事例があるということでございます。中野区におきまして、施設一体型の中高一貫校を設置するかどうかについては、今後検討していくということでございますけれども、一貫校を設置した場合の課題等については、整理をしていきたいということでございます。
高橋委員
まず先に関連して、課題を整理するということは、中野区として小中一貫校の基本的考え方をどうするかこうするかということを整理するという理解でいいんですか。
白土教育委員会事務局副参事(教育経営担当)
施設一体型の小中一貫校に関しては、先行事例がいろいろあるということで、先行事例の中においていろいろな課題も出てきているというふうに認識してございますので、それも含めて、今後検討していくための材料を得るために、課題の整理をしていくということでございます。
高橋委員
方向性としては、中野区としては施設にはこだわりはないけれども、小中一貫の理念というか、思いはあるということですか。
白土教育委員会事務局副参事(教育経営担当)
これは教育ビジョン(第2次)の素案の中にもございますけれども、小中連携教育とか、あるいは施設一体型かどうかは別にして、小中の間で連携を図っていく、交流を図っていくということに関しては、進めていくと。例えばカリキュラムの問題にしても、検討していくということにしてございますので、そういう点では、大きな意味ではそういう流れでございますけれども、施設一体型の小中一貫校を設置するかどうかにつきましては、それも含めて検討していくということでございます。
高橋委員
それはそれとして、まず一つお伺いしたいのは、教育ビジョンの意見交換会の実施状況を見まして、どうお感じになりましたか。
白土教育委員会事務局副参事(教育経営担当)
まず、意見交換会でございますけれども、合計17人の方が御参加されたということで、中には毎回出てこられた方もいらっしゃいます。その中で、一覧表のほうにもまとめさせていただいておりますけれども、非常にたくさんの御質問やあるいは御意見をいただいて、人数の割には充実した意見交換ができたのではないかというふうに考えております。また、関係団体の方とも、この素案に関して意見交換会を実施いたしまして、大変貴重な御意見もいただいたというふうに考えてございます。
高橋委員
関係団体の方は関心を持っていらっしゃる方々が基本的に意見交換会をしていらっしゃると思いますから、たくさん意見は出たと思います。私は、今、副参事がお答えしたようなお答えではなくて、まずは参加された方々から意見をいただいたという、それは御意見をいただくことは大事なことですから、確かに意見は貴重だと思いますけれども、余りにも関心がないんだなというのを感じました。だって、南中野地域センターは1人しか出ていないんですよ。それで教育部局が何人行ったんですか。
白土教育委員会事務局副参事(教育経営担当)
教育委員会側としましては、教育委員会事務局次長以下、幹部職員が出席してございます。あと、担当の職員ということで、10人以上になるかと思います。
高橋委員
私、南中野に出た人、すごいうらやましいと思いますよ。1人で10人以上の方とお話ができるわけでしょう。やっぱり関心を持っていただくためには、広報活動もすごく大事だと思うんですね。確かに意見交換会をやりますというような掲示があったような気はしますけれども、余りにも寂しいんじゃないというふうに思って、野方だって7人でしょう。北と南を分けてここの場所を選んでくださったのかと思いますけど、区役所だって9人、本当に関心を持っていないんだというので、ちょっとがっくり来ちゃっているんですけど、中野区は教育がすごい進んでいるところだよという昔からの評判で関心多い人たちが確かに多かったような気がするんですけれども、余りにも一般の人たちの参加状況を見て、大変寂しい思いをしております。それなのにもかかわらず、御意見はたくさんここに載せてくださっています。確かに意見はたくさん出してくださったと思います。読ませていただいて、貴重な意見だと思うんですね。それで、今後のスケジュールを見ますと、今回の定例会で報告されて、今度、計画案を決定して、4定の委員会に案を出してきてくださって、パブリックコメントということになっちゃうわけですね。そうすると、もう意見交換会はないわけですね。
白土教育委員会事務局副参事(教育経営担当)
自治基本条例に基づく意見交換会というのは、今後は行いませんけれども、教育ビジョンの性格としては、教育振興基本計画というものでございますので、具体的な中身をこれから検討して、どのように実施していくのかといったことが非常に重要になってくるというふうに考えてございます。その過程で、区民の方の御意見やあるいはPTAの方の御意見とか、地域の町会の方の御意見とか十分に聞きながら進めていきたいというふうに考えてございます。
高橋委員
これでやめておきますけれども、御意見を聞くのは非常に大切だとおっしゃってくださったから、大切だと思います。それで、何回もやってくださいとは言いません。何回やったって、大して来ないんだと思います。ですので、ホームページにある程度、今回やったことを載せてくださったりとか、それから、町会さんといったって、連合会の役員しか聞いてもらっていないわけです。ですので、ある程度、案がこれからできていくんでしょうけれども、案になった時点で、多くの人たちに案に触れてもらう機会をつくるべきだと思います。ですので、今回、こうやってどんどん教育ビジョンが決まっていくのかなというのがすごく心もとないというところがありますけれども、教育部局の努力をお願いいたしまして、中身をもっとお知らせできるような工夫をしていただきたいと要望しておきます。
のづ委員
私も高橋委員がおっしゃったことと同じなんですけれども、私も行かれなかったので、どういう方がいらしたかというのはわからないんですけれども、まず、策定の案をお聞きするときに、1ページの5番目に「現状の把握を分析して」云々とありますよね。今までの中野の教育をどういうふうにしていってもらいたいのかということの御意見って全くないんですけれども、こういうふうにおっしゃった方がいらしたときに、何も答えていないんですか。
白土教育委員会事務局副参事(教育経営担当)
ここでは現状を把握して、分析して、学力向上等に生かすべきではないかということでございます。御意見として承ったということでございますけれども、1対1にするとこういう形になりますけれども、それまでの間にいろいろなやりとりがございまして、決してこれについて答えないということではなくて、学力の向上については、いろいろな手だてを講じながら現在もやっているということもございますので、これについては、御意見として承ったということでございます。
のづ委員
ビジョンを決めるのに、ここだったら、中野区の教育はどういう方向なのかとかというのは、一番最初にいらした方、これが始まる前とか、ほかの委員さんたちが集まるところで中野区としてのビジョンのほうはお知らせして、それで質問に入っているんですか。
白戸教育委員会事務局副参事(教育経営担当)
担当は私でございますので、私のほうから、現行のビジョンとこの素案と大きく変わったところ、主な点について30分程度御説明してから、御質問を受けたり、あるいは御意見を承ったりということにいたしてございます。
のづ委員
じゃ、ここにいらした方はそういう形で区としてのいろいろな考え方を聞くチャンスというのはあっても、ここに行かなかった自分が悪いんですけれども、ここにある委員会云々のところじゃなくて、もうちょっと現場の方たちの意見というのが聞こえてくるチャンスがあったらいいのかなというふうに思います。先ほど高橋委員のところで、十分に聞きながらというふうにおっしゃっていましたけれども、その辺を十分にやっていかないと、形だけ、言葉だけいいものを先行してしまうということになるので、その辺は十分に配慮をお願いしたいと思います。要望といたします。
委員長
ほかにございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
3時ですので、ここで休憩を挟みたいと思います。3時20分再開ということでよろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、休憩いたします。
(午後3時03分)
委員長
それでは、再開いたします。
(午後3時20分)
所管事項の報告を引き続き行います。
7番、警察大学校等跡地地区の国家公務員宿舎用地についての報告を求めます。
吉村教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
それでは、お手元の警察大学校等跡地地区の国家公務員宿舎用地について(資料8)、御報告いたします。
当該用地につきましては、区は、その計画についての見直しが行われた場合、より望ましいオープンスペースの確保を図るため、取得することとし、所要の働きかけを国に対して行う旨の方針を平成22年7月2日、当委員会において報告させていただいたところでございます。このたび中野区議会での意見書あるいは区としての働きかけにおいて、財務省は宿舎建設を取りやめ、当該用地を売却する決定に至ったものでございます。
それでは、これまでの経過でございます。
平成17年10月、囲町地域の陳情が採択され、区は、当時の警察庁中野南宿舎を移転するよう財務省に要請。次に、平成18年2月、警察大学校等跡地の有効活用を促進するための四者協議会、こちらについては、国、都、中野区及び杉並区でございます。――の協議に基づきまして、当該用地に国家公務員宿舎が移転されることとなる。平成19年4月には、都及び区は、国家公務員宿舎建設を前提といたしまして、中野四丁目地区地区計画を決定等の経過を経まして、この22年9月、区は関東財務局より、当該公務員宿舎建設を取りやめ、用地処分の手続を行っていく予定であるとの連絡を受けたものでございます。
次に、今後の予定でございますが、平成22年10月1日から3カ月間、関東財務局のホームページ上で公用・公共用の取得要望を受け付ける公募が既に行われてございます。区に対しては、直接取得要望の有無の確認が通知されることとなってございます。
次に、公募期間中に区といたしましては、公園用地としての取得要望を関東財務局に行う予定でございます。また、公募期間の終了後、取得要望に関する財務省の審査や国有財産関東地方審議会に諮問され、その答申に基づき、財務省が処分方針を決定するということになります。
なお、区への処分が決定された場合でございます。その後2年以内に土地売買契約を締結することとなりまして、具体的には平成24年度中までに公園を想定するものでございます。
教育委員会といたしましては、良好な教育環境の確保の観点から、校庭との一体的な活用について今後、都市整備部と具体的な運用の方法等について協議をしてまいりたいというふうに考えてございます。
なお、裏面に5,780平米の当該位置図として参考図を添付してございます。なお、本報告につきましては、建設委員会において本日同様の報告をさせていただいているというところでございます。
私からの報告は以上でございます。
委員長
それでは、ただいまの報告に対しての質疑はございますか。
南委員
これは公園用地として取得していくということなんですけれども、これが仮に取得された場合に、先ほど校庭との利用も考えてということなんですが、今回、取得の予定となっている国家公務員宿舎用地、約5,780平米なんですけど、これは学校校庭として全体を使う予定になるんでしょうか。
吉村教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
先ほど報告させていただいたとおり、今後の活用については、公園用地で取得するということでございまして、南側に位置しているということで、区長の一般質問の答弁でもございますとおり、せっかく南側にございます良好な用地について、校庭としても具体的に活用できないかどうかということについては、今後考えていく予定でございますので、すべての用地をこうした一体的な校庭として活用するかということについても、引き続き協議させていただくというふうに考えてございます。
南委員
全体になるかどうかは別にしても、校庭の用地としても利活用していきたいということだと思うんですが、その場合に、公園用地として取得しているわけですから、全体になるか、その一部になるかにしましても、あとは防犯上のこととかもしっかりとやっていかなきゃならないかなというふうには思うんですけれども、我が会派のほうで一般質問でも移動式フェンス等の提案もさせていただいたところなんですが、現在のところ、どういう防犯的な観点からお考えなのか、お聞きしたいと思います。
吉村教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
今、委員御指摘いただいたことは、学校としても最も考えなければいけないところでございまして、中学生ということで、学校教育の中での行動をしっかりと把握するという意味では、それなりのフェンスという形で考えていきたいところなのでございますが、一体的な利用に際しては、可動式のフェンスだとかそういったことも考慮していきたいというふうに考えてございます。ただ、今現在進めてございます基本計画あるいは今後進めていく基本設計につきましては、防球ネットをこの境に設置するという方向性では考えてございます。というのは、中学校の野球部だとかサッカー部ですと、逆に公園のほうにボールが飛び出していくという危険性がございますので、その辺の安全な配慮ということもしっかり考えていかなければいけないというふうに考えてございます。
南委員
ぜひとも学校側、生徒側にとっての防犯の対策と同時に、今おっしゃったように、公園側にも当然利用しに来られる区民の方がいらっしゃいますので、そういった方々の安全対策とかもしっかりやっていただきたいということを要望しておきたいと思います。
委員長
ほかにございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、以上で本報告について終了いたします。
8番、平成22年度に実施される区立学校周年行事の日程についての報告を求めます。
古屋教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
平成22年度に実施される区立学校周年行事の日程につきまして、御報告させていただきます。
お手元の資料(資料9)をごらんください。
本年度は2校と1園ということでございます。
まず、鷺宮小学校は130周年記念でございまして、ことし11月20日土曜日に式典を実施予定しております。次に、大和小学校は70周年です。今月30日土曜日でございます。ひがしなかの幼稚園につきましては、40周年記念でございまして、11月6日に式典を実施いたします。
ちなみに、昨年は2校ということでございました。
来賓の方々には個別に学校から御案内を申し上げているところでございます。
簡単でございますが、報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対して、御質疑はありますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
以上で本報告については終了いたします。
9番、平成22年度小・中学校連合行事日程について、報告を求めます。
古屋教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
平成22年度小・中学校連合行事日程について御報告申し上げます。
この連合行事は、学校教育活動の成果を連合で発表する機会を設けることによって、児童や生徒の心身の健全な発達を図るとともに、学校間の交流を深め、連帯感を高めるために実施しているもので、毎年行っているところでございます。
お手元の資料をごらんください。
まず、今月23日土曜日には、小中学校特別支援学級の連合運動会を中野体育館で実施いたします。
次に、今月27日には、小学校連合運動会を8カ所の会場に分かれて実施いたします。
次に、来月の5日は、中学校の連合音楽会、なかのZERO大ホールを使います。
次に、11月13日土曜日ですが、中学校の英語学芸会を野方区民ホールで実施いたします。また、同日でございますが、中学校の連合芸能会、こちらもなかのZEROの小ホールで実施いたします。
次に、12月7日でございますが、小学校の連合音楽会を南部の11校について実施いたします。南部というのは中央線から南側という意味でございまして、なかのZEROの大ホールを使用します。また、来年1月20日から25日の午前になりますが、小学校の連合作品展、こちらは北部の中央線から北側の15校になりますが、なかのZEROの西館を使いまして、美術ギャラリー、学習室を使って実施いたします。この連合音楽会と連合作品展、毎年北部の15校、南部の11校でそれぞれ交代で音楽会と作品展を行っているところでございます。
最後に、1月28日から2月1日ですが、中学校の連合作品展を行います。これもなかのZERO西館で美術ギャラリー及び学習室を使って実施いたします。
なお、資料に記載はございませんが、中学校の総合体育大会、陸上競技大会を去る9月30日に、千駄ヶ谷にあります国立競技場におきまして、例年どおり実施いたしております。当委員会への報告がおくれてしまったことにつきまして、おわび申し上げます。
報告は以上でございます。
委員長
質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
以上で本報告について終了いたします。
10番、平成22年度中野区学力にかかわる調査の結果についての報告を求めます。
喜名教育委員会事務局指導室長
それでは、お手元の資料(資料11)に基づきまして、今年度実施いたしました平成22年度中野区学力にかかわる調査の結果について御報告をいたします。
まず、趣旨でございますけれども、3点ございまして、1点目は、各学校がお子さんたち一人ひとりの学習状況を踏まえまして、教育課程の改善、授業改善を図るというものでございます。2点目は、児童・生徒一人ひとりがみずからの学習上の課題を認識して、その後の学習に役立てるというものでございます。それぞれのお子さんには個表という形で成績を夏休み前に個人面談等でお渡ししているところでございます。3点目は、教育委員会といたしまして、子どもたちの学習状況を把握いたしまして、実施状況の課題、それから、教育委員会の施策を事業に生かしていくというものでございます。
2番目の調査の実施概要でございます。小学校2年生から中学校3年生まででございます。教科については、そこにございますように、国語、算数・数学についてはすべての学年で実施しております。なお、4月に実施するということでございますので、内容といたしましては、前の学年ということになります。小学校2年生については、小学校1年生で学習してきた内容、中学校3年については、中学校2年までに学習してきた内容ということになります。
3番目の調査方法・内容の(3)のところにございますけれども、今年度、移行措置の2年目ということになっておりますので、新しい学習指導要領の改定の趣旨にのっとりまして、知識を活用する問題を多く取り入れるなど、これまでのものとは傾向を変えてございます。また、移行措置の内容も入っているということから、昨年までの実施内容の結果と単純に経年比較できないというところがございます。
それでは、各教科ごとに簡単に御報告いたします。
1枚おめくりいただきまして、国語でございます。下半分の表のところを中心に御説明いたします。平成22年度のところが今回の結果ということでございます。網かけの部分が目標値を達成しているということでございます。この網かけの数をなるべく多くふやしていきたいというところがねらいでございまして、縦の学年で見てまいりますと、小学校5年生、中学校3年生で少し落ち込みがございます。また、一番下の言語についての知識・理解・技能については、小学校4年生以上のところで目標値に達していないというところがございます。具体的には、例えば漢字の書き取りは、いわゆる通常の書き取りの形ではできるんだけれども、文章の中でそれが正しく使われているかどうかというところを見ていく、いわゆる活用的な部分での落ち込みというところが見えてまいりました。また、書く力というところでは、小学校4年生以外はすべてクリアしているところでございますけれども、実際には短い作文を書かせる内容がございましたけど、1割近くのお子さんが無回答ということで、書くことへの抵抗というところが、本区だけではございませんけれども、見えてまいりました。
それでは、次は社会科でございます。社会科につきましては、ごらんいただくとわかりますように、中学校1年生からの落ち込みということは、小学校6年生の内容以降、少し落ち込みが見られるというところがございます。どうも社会科については知識・理解を暗記に頼っているところがございます。本当の意味での理解ができていないというところが授業の改善のポイントになるかというふうに思っているところでございます。
またおめくりいただきまして、算数・数学でございます。下の表のところでございますけれども、小学校2年生から中学校1年生、いわゆる小学校6年間の内容につきましては、すべてクリアしているというところがございます。中学校に行ってから落ち込みがございますけれども、ここにつきましては、小学校、中学校で進めております算数の習熟度別の少人数指導の成果というふうに認識しているところでございます。ただ、学年が進むにつれて、抽象的な内容になってまいりますので、意味理解とか、計算の意味も含めて、そのあたりが落ち込みがあるというところが見えてまいりました。
続きまして、理科でございます。理科につきましても、社会科と同じような傾向がございます。全体的に中学校、小学校6年生の内容からの定着率が余りよくないというところがございますけれども、一番大きな問題は、実は身近な問題である理科の問題が身近な日常生活の事象と結びついていない、教科書だけの知識・理解に終わっているというようなところが授業改善のポイントになってまいります。
次に、英語でございます。英語については、中学校に入ってからということでございますので、2年、3年のみの調査というふうになっております。いわゆるヒアリング、リスニングにつきましては、成果が上がっているところでございますけれども、言語文化理解、一番下のところでございます。2年も3年も少し達成していないところがございます。どうしてもコミュニケーション重視ということの弊害ではございませんけれども、作文等がまだまだ十分ではないというようなことが見えてまいりました。
それぞれ学校では、授業改善プランに基づきまして、今、授業改善を行っているところでございます。また、教育委員会といたしましても、今後の学力向上施策に反映していくつもりでございます。
簡単でございますけど、報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対して、何か御質疑ございますか。
やながわ委員
よくわからないんですけど、今、室長が、新学習指導要領の改定した直後の学力試験だということなんだと思うけど、それにしては、目標値に50%未満という数字も社会なんか出てくるじゃないですか。理科もそうですね。算数もそう。それにしては、前年度と今回の学力テストの差が数字に出てきたのか、それをちょっと教えていただけませんか。
喜名教育委員会事務局指導室長
まず、内容自体、これまでは大きく変えてございませんでした。昨年から移行措置が始まりましたので、教科書の内容自体がもう既に変わっております。小学校については、来年度から全面実施でございますけれども、移行措置ということで、算数・数学については、もう既に新しい内容が入っております。
また、問題の傾向も、どちらかというと知識・理解中心だったものが、今回先ほど少し御紹介いたしましたように、自分が得た知識をどう活用するかという傾向の問題が多く入っておりますので、傾向が大きく変わっております。学力はそういうものにも対応しなければいけないところでございますけれども、もう一つは、実は受託業者が変わっておりますので、大きく形式も変わってきたというところがございます。
やながわ委員
変化があったということなんだと思うんですが、しかしながら、実力そのものが出ちゃって、こう見ると、なんか中野の子どもたちは大丈夫かという、すごい不安を感じるんですね。何が変わろうと、教えてもらったものは根本的には違わないと私は思うので、それが応用できない。言ってみれば、知恵の力が弱いという、そんなふうにも受けとめられるんですが、これって、他区の子どもたちも受けているんでしょうが、同じ試験を受けて、他区もこういう似たような結果が出てきているんでしょうか。
喜名教育委員会事務局指導室長
この調査は、中野区独自のものでございます。同じものをほかのところがということはございませんけれども、ただ、傾向といたしましては、今、委員がおっしゃいましたように、今求められている力、ただ知識・理解を持っているだけじゃなくて、それが使えるかどうかというところがまさに今回の新しい学習指導要領が求めているところでございますので、そこには十分対応できていなかったという反省が出てまいりました。
やながわ委員
では、こういう結果が出たので、即座に応用する力とか展開する力とか、すぐつくわけじゃないじゃないですか。先ほども室長、おっしゃっていましたけれど、この結果を教育委員会として、今後、時間はかかるにしても、やっぱり教育って、ここが一番の基盤だと思うんですね。まして、教えている教員にもこの結果をどう受けとめて、どういうふうに改善していこうかという協議会というか、テーブルというのはつくられているんでしょうか。
喜名教育委員会事務局指導室長
1枚目のところの一番下の4の(1)のところにございます。学力検討委員会というのを開催しております。これは学識経験者、校長を入れて、区全体の検討・分析をしているところでございます。また、各学校もこの調査結果をもとに、それぞれ分析しておりまして、もう既に学校通信とかホームページ等で授業改善の方策をお示ししているところでございます。
篠委員
数学でしたか、算数は、小学校は習熟度別でやっていますけど、中学校はやっていないんでしたっけ。
喜名教育委員会事務局指導室長
中学校もやっております。
篠委員
指導室長は、その効果が出ているというコメントをされましたけど、こういう方針を立てたのは教育委員会でしたよね。そうじゃなかったでしたか。
喜名教育委員会事務局指導室長
これは指導法の工夫・改善ということで、教員加配を受けて、国の制度ではございますけれども、習熟度別の推進につきましては、区の方針として進めているところでございます。
篠委員
それで効果が出ているわけですよ。ですから、幾ら去年と変わったシステムになったとはいえ、中野区立中学校は大丈夫かって、これはやめたほうがいいなという受け取られ方をしかねない数字が出ていますね。これは大騒ぎしないことには、昔までの信頼を勝ち取るのは不可能に近いのかもしれないですけど、何としても、教育委員会として打つ手もきっとあるはずだという命題を持って、習熟度別はもしかしたらこういう違った形で他の教科にも応用できるかもしれないとかというのを、この表だけ見ると、余りにも驚かされる表ですので、ぜひ対応を要望しておきます。
委員長
ほかにございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
以上で本報告について終了いたします。
11番、教育管理職の異動についての報告を求めます。
喜名教育委員会事務局指導室長
それでは、ことし8月1日付で教育管理職の異動がございましたので、御報告いたします。(資料12)
第二中学校の副校長の病気休職に伴いまして、後任の発令がございました。
なお、この副校長につきましては、第七中学校の副校長でございましたけれども、昨年12月から本年7月31日まで病気休職をとっておりまして、8月1日で第二中学校に復職ということになりました。
委員長
ただいまの報告についてよろしいですか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
以上で本報告について終了いたします。
12番、平成23年度使用区立小学校教科用図書の採択結果についての報告を求めます。
喜名教育委員会事務局指導室長
それでは、資料(資料13)に基づきまして、来年度から使用いたします小学校の教科用図書の採択結果について御報告いたします。
この採択の仕組みについては、昨年11月の本委員会で御報告したところでございます。簡単に経緯を御説明いたします。
まず、新しい教科書の展示をいたしました。そこで、区民の意見を聴取するという形で、意見用紙を置いて、意見箱を置いて集めております。教育センターで法令に基づきます展示、それから、四つの生涯学習館を巡回いたしまして、延べ48日間でございますけれども、それぞれ展示いたしました。ここでは、区民から19件の意見をいただいております。また、学校につきましては、24日から6月21日まで全26校、教科書を巡回させ、そこで意見の取りまとめをしてございます。また、児童の意見も聞いておりまして、一つの学校の1学年1学級ということで、3校と書いてございますが、申しわけございません。6校実施いたしました。184人のお子さんから意見を集めております。また、調査研究会を組織いたしまして、それぞれ教科ごとに詳細な研究をしていただきまして、報告をしております。
この三つの報告、意見等を、4番でございますけれども、中野区立小学校教科用図書選定調査委員会を発足いたしまして、ここにそれぞれの意見、報告書を出しまして、御検討いただきました。ここには公募の区民も含めまして18人の委員にお願いしてございます。計5回の開催でございました。ここで最終的な報告書を取りまとめまして、教育委員会に御報告したところでございます。
教育委員会では、採択協議も含めまして9回、教科書採択にかかわる協議をいたしました。そして、8月6日、議決をいただきまして、裏面にございます教科書、11種類でございますけれども、この11の教科書を来年、小学校で使うことになります。
委員長
ただいまの報告についての質疑ございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
13番、第21期社会教育委員の委嘱について、報告を求めます。
飯塚教育委員会事務局副参事(生涯学習担当)
第21期社会教育委員の委嘱について御報告申し上げます。
これは、第20期の社会教育委員の任期満了に伴いまして、21期の社会教育委員をお手元の資料(資料14)のとおり、新たに委嘱したものでございます。
任期は2年でございまして、平成22年9月6日から平成24年9月5日までです。学識経験者、学校関係者、社会教育関係者として、スポーツや文化関係の団体等からお願いしたところでございます。
年間に3回程度の会議の開催を予定しておりまして、出席に応じて報酬をお支払いするということになります。
社会教育委員の役割としましては、教育委員会の諮問に応じまして、社会教育についての意見を述べることや、区が社会教育団体に補助金を交付しようとする場合は、あらかじめ社会教育委員の意見を聞くことが義務付けられておりますので、意見を述べること等がございます。
委員長
ただいまの報告について、御質疑ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
以上で本報告について終了いたします。
14番、文化・スポーツ施設指定管理者候補者の選定についての報告を求めます。
飯塚教育委員会事務局副参事(生涯学習担当)
文化・スポーツ施設指定管理者候補者の選定について、御報告を申し上げます。(資料15)
文化・スポーツ施設におきまして、平成23年3月をもちまして、現行の指定管理者、指定期間が満了することになります。このため、23年度からの新たな指定管理者候補者の選定を行ったものでございます。
経過でございますが、3月、区報、ホームページ等に掲載いたしまして、4月に公募説明会を行いました。5月に応募申請受付を行いまして、6月に書類審査、7月にヒアリング、財務診断ということで、提案書を出してきたのが文化施設2、体育館3、運動施設1という事業者でございました。選定方法といたしましては、庁内に設置した文化・スポーツ施設指定管理者選定委員会におきまして、提案書類の審査及びヒアリングを行った上で、候補者を設定したということでございます。
選定結果といたしまして、第1順位を候補者として、資料のとおり選ばれました。これは現在の指定管理者と結果的に同じでございます。
指定管理者の指定期間でございますが、23年4月1日から平成28年3月31日までの5年間となります。
今後の予定といたしましては、平成22年12月、第4回定例会に指定管理者の指定に関する議案を提案いたしまして、御審議をいただくということになっております。
委員長
ただいまの報告に対して、御質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
以上で本報告について終了いたします。
15番、歴史民俗資料館の業務委託についての報告を求めます。
飯塚教育委員会事務局副参事(生涯学習担当)
歴史民俗資料館の業務委託について御報告いたします。(資料16)
これは文化財保護行政を拡充することとあわせまして、民間活力導入によりまして、資料館の効率的な運営、区民に親しみやすい多様な事業展開を目指すということをねらいとしてございます。
内容としましては、来年4月から歴史民俗資料館施設の日常的な管理・運営、特に展示等の各種事業実施をノウハウを持っている民間事業者に委託するということでございます。
現在、歴史民俗資料館は再任用職員2名を含めまして、計5名の常勤職員と3名の非常勤専門職員でやっておりますけれど、委託後は現場に区の職員というのはいなくなる、事業者に任せるということになります。その後は民間事業者の企画力、発想力やマーケティング能力、あるいはノウハウを生かしまして、充実した展示、講座・講習等の事業を進めていく予定でございます。また、同時に、教育委員会の文化財保護行政の体制を強化いたしまして、区内に埋もれています民俗資料の掘り起こしですとか、文化財の維持、保管や活用、これまで以上に充実していくということを予定してございます。出先機関である資料館を民間活力を生かして強化するとともに、本庁機能を同時に強化するということで、両者相まって文化財保護行政の充実を図るということがこの委託のねらいでございます。
今後、12月から来年1月にかけて事業者の公募を行いまして、4月に委託事業を開始する予定でございます。4月から大体三、四カ月、引き継ぎ期間といたしまして、職員がそこにほとんど詰めるような格好で引き継ぎを行うということを予定してございます。
委員長
ただいまの報告について御質疑ありますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
以上で本報告について終了いたします。
16番、第10期中野区図書館運営協議会の発足についての報告を求めます。
小谷松教育委員会事務局中央図書館長
それでは、第10期中野区図書館運営協議会の発足につきまして、御報告させていただきたいと思います。(資料17)
まず、設置でございますが、中野区の図書館行政を推進し、図書館サービスの向上を図るため、区の図書館行政や運営のあり方について協議し、教育委員会に提言を行うというものでございます。
設置の根拠につきましては、図書館運営協議会規則及び同委員細目でございます。
なお、この協議会の委員構成につきましては、委員11名以内をもって構成するとなってございます。内訳につきましては、学識経験者3名、図書館利用者のうち団体からの推薦によるもの3名、公募によるもの3名、そして図書館職員2名という内容でございます。
なお、今回、委嘱を予定してございます委員につきましては、裏面のほうに名簿を添付してございますので、ごらんいただきたいと思います。こちらにありますとおり、11名の者によりまして、第10期協議会を発足させたいと思ってございます。
再び表面のほう、ごらんいただきたいと思います。
任期につきましては、ことしの10月から3年間、25年の10月までということになってございます。なお、第1回目につきましては、こちら10月下旬となってございますが、10月23日に第1回目を予定してございます。
なお、今期第10期につきましては、主な協議事項としましては、1点目としまして、ちょうど改定の時期を迎えます中野区子ども読書活動推進計画の策定に向けた協議をお願いしたいと思ってございます。その後、電子化時代の新しい図書館のあり方についての協議をお願いしたいと、このように考えているところでございます。
委員長
質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
以上で本報告について終了いたします。
17番、図書館の新しいあり方推進の実施方針についての報告を求めます。
小谷松教育委員会事務局中央図書館長
それでは、図書館の新しいあり方推進の実施方針につきまして、御報告をさせていただきたいと思います。(資料18)
昨年取りまとめました「図書館の新しいあり方」、その中で「めざす図書館像」を示すとともに、また、今後の取り組みについて明らかにしたところでございます。その中で、主要な取り組みということで、「どこでも図書館」の推進、各館の個性づくりと蔵書構成の充実及び地域開放型学校図書館につきまして、今後の推進を図る実施方針を取りまとめましたので、御報告させていただきたいと思います。
まず、第1点目の「どこでも図書館」の推進でございます。これは区民が気軽に身近でいつでも図書資料を活用できる「どこでも図書館」を推進するため、区民に身近な施設である地域センターを図書資料の貸し出し・返却ができる図書館機能のサービスポイントとしていくというものでございます。まず、サービスポイントとなります地域センターにつきましては、鷺宮地域センターを除きます14カ所の地域センターを想定してございます。鷺宮地域センターは図書館と同じ施設にございます。
それから、2ページ目でございます。地域センターにおきますサービスポイントは、図書館業務の処理上、各図書館単位、業務ネットワークを形成しながら、実際の仕事を進めてまいりたいと考えてございます。
それから、地域センターが貸し出し・返却のサービスポイントになることから、利用者が資料予約する際、受け取り場所につきましては、現在8カ所ございます図書館のうちから、指定してもらっておりますが、これに14の地域センターを加えて、この制度が発足いたしましたら、区民の方は任意に22カ所の図書館あるいは地域センターのうちから自分の好きなところで受け取りができる、あるいは返却ができると、そういった運用を図っていく予定でございます。
それから、サービスポイントでの取扱日及び時間でございますが、これは基本的に地域センターの開所及び開所時間に合わせて実施を図ってまいりたいというふうに思っております。
また、サービスポイントとしての業務につきましては、区民の方に予約いただきました資料の貸し出し及び返却、また、それに付随いたします内部業務という形を見込んでございます。
それから、3ページでございます。今後の実施のスケジュールでございますが、今年度に実施方針を策定いたしまして、来年度、システムの改修、また、関係の業務委託の見直し等を行いまして、24年度に事業開始を見込んでございます。
それから、2番目の各館の個性づくりと蔵書構成の充実ということでございます。この計画につきましては、将来的には地域図書館の整備を図っていきたいと、その中で着実に進めていきたいと思いますが、まずできるところからしっかりと取り組んでいきたいということで、3ページの下段のところをごらんいただきたいと思いますが、まず、蔵書構成の充実に向けてということでは、複本購入の抑制とタイトル数の維持を図る、それとあわせて、双方向リサイクルの推進を図りたいと考えてございます。これは、図書館で除籍いたしました資料につきましては、区民の方にリサイクルということで提供してございますが、その反対方向、区民の方がお読みになった本などもこれからどんどん図書館に寄贈いただきまして、積極的な図書の再活用などを図っていきたいと、そのように考えてございます。
4ページでございます。各館の個性づくりに向けまして、幾つかの取り組みを進めていきたいと考えてございます。まず、一つが個性づくりのための図書資料の傾斜配置ということで、各館ごとにテーマを決めまして、そのテーマごとにできる限り当該図書館にそれに関係する書籍を集中していきたい。それから、二つ目が常設の企画展示の継続的な実施ということで、それぞれテーマごとに各館でいろんな企画展示を常時実施するようにしていきたいと考えてございます。それから、3番目がパスファインダーの作成と専門知識・情報の蓄積と提供ということでございます。パスファインダーと申しますのは、あるテーマについて調べるために役立つ資料を簡易な形でわかりやすく紹介した「情報への道しるべ」、要するにそのテーマごとの情報紙というふうにお考えいただきたいと思いますが、これを区民の方の便宜になるように発行していきたい。それから、4番目として、PR戦略としまして、「図書館海援隊」、これは文科省が音頭を取って行っているものでございますが、そういった国のプロジェクトにも積極的に参加し、PR戦略を図っていきたいというふうに考えてございます。
それから、5ページでございますが、各館ごとのテーマということで、個性づくりを進めるテーマでございますが、中央図書館の場合、ワークライフ支援、南台図書館の場合は生活・福祉・介護といったような形で、それぞれ区内8カ所の図書館ごとにこういった個性を持ちながら、今後の図書館運営を進めてまいりたいと考えてございます。
なお、実施スケジュールにつきましては、すぐにできるものについては今年度から実施を図り、また、来年度以降につきましても、残りの部分、実施を図ってまいりたいと考えてございます。
それから、3番目、「地域開放型学校図書館」の整備ということでございます。これは地域におけます子ども・親子読書活動を推進し、読書活動を通じた子ども・親子ボランティア交流の地域拠点づくりや放課後・学校休業日におけます子ども・親子の読書活動を通した居場所づくりを進めることによりまして、地域開放型学校図書館の整備を図っていきたいと考えてございます。
具体的な取り組みとしては、次の6ページをごらんいただきたいと思いますが、開放日、時間につきましては、原則としてその図書館、学校利用のない時間帯及び開放日を設定したいというふうに考えてございます。放課後と学校の休業日ということになります。
それから、利用者及び登録管理でございますが、基本的にはすべての地域の方が利用できますが、主たる利用対象者を就学前の幼児親子及び児童親子というふうにある程度絞り込みをかけたい。それから、また、図書館は学校内にありますので、当然安全管理といったことからも、登録制をとりたいというふうに思っております。
それから、蔵書構成及び規模ということでございますが、これは学校図書館内にございます学校図書に加えて、地域開放用の図書を学校図書とは別に新たに設置を図って運用を図ってまいりたいと考えてございます。
したがいまして、図書の貸し出しにつきましては、学校用図書につきましては、基本的には館外の貸し出しはしない、また、地域開放用の図書につきましては、通常の貸し出し業務を行いたいと、そのように思ってございます。
それから、7ページの行事の実施でございますが、主たる利用対象者、乳幼児親子を中心とする地域の方でございますが、そういった方々にブックトークやお話会といったような行事を行いまして、利用者拡大のきっかけづくりや呼び込みの手段としたいと考えてございます。
なお、運営体制でございますが、基本的に図書館の開放事業につきましては、区立図書館の事業として実施を図ってまいりたい。そのため、当該学校を所掌いたします区立図書館の受託事業者の中で司書資格のある職員を学校図書館に派遣して、この開放事業を行ってまいりたいと考えてございます。
それから、施設整備につきましては、当分の間、地域開放用に現状の図書館を移設あるいは改修等はしない、現状の施設配置、設備を前提に事業展開を図ってまいりたいというふうに考えてございます。
それから、今後の実施スケジュールでございますが、今年度、実施方針を定めまして、来年度、設置校との調整を行いまして、24年度に最初のモデル校を設置し、その後、順次拡大を図ってまいりたいと、そのように考えてございます。
最後のページでございますが、できるだけ最初の導入に当たりますモデルケースになる学校につきましては、慎重に選択して、しっかりと取り組みを進めてまいりたいと、そのように考えてございます。
委員長
ただいまの報告について御質疑ございますか。
高橋委員
どこでも図書館の推進ということで、地域センターを活用されるということですけれども、平成23年7月に区民活動センターとなるけれども、そこにおいても展開するものであるというふうにうたっておりますけど、だれが担当してやるんですか。
小谷松教育委員会事務局中央図書館長
これはあくまでも現在の仮定の話で、まだ区民活動センターになったわけではございませんので、現在の想定では、区民活動センターになったときには、窓口等の業務につきましては、委託を行って業務を開始するというふうに見込んでいるところでございますので、委託業務の中に予約された図書を貸し出しする、あるいは返却で持ってきたものを受け取る、その業務を加えて実施が図れればと、そのように考えてございます。
高橋委員
そうすると、今、五つの地域センターがモデルでやっていますけれども、そういうところにこういう話は投げかけたりはしていらっしゃるんですか。
小谷松教育委員会事務局中央図書館長
地域センターで図書館の本を予約されて、それを窓口で受け渡しするというのはまだやってございませんで、24年度に全センターで一斉にやりたいということでございます。
なお、実施に向けて、地域センターを所管いたします区民生活部のほうと、これまでいろいろ協議を重ねて調整を図ってまいりまして、今後また地域のほうにもそのような形で見通しなど説明の機会を持っていければというふうに思っております。
高橋委員
実施は24年度を目標とされているとおっしゃっていましたけれども、できるところからやっていきたいとおっしゃっていましたよね。それで、どこでも図書館をできるところから先にやりたいんだかどうだか、私の把握の仕方が悪いのかもしれませんけれども、区民活動センターには来年なる予定じゃないですか。進めているわけでしょう。ここでは区民活動センターのことは聞けませんけれども、区民活動センターになった場合は、運営委員会があるわけじゃないですか。その運営委員さん自体にも先行的にこういうことがあるんだって話は、きょう私たちが聞いたわけですから、これから出ていくんだと思うんですけれども、そういうこともしっかりとお知らせして、連携をとりながらやっていかないと、また仕事が一つふえたとか、これからやっていかなくちゃいけない大変な運営委員会になると思うんですけど、一つひとつ仕事が多過ぎてという苦情さえ出ているところにおいて、こういう話がまた入ってくると、やりたいけれども、できるかなとか心配がふえてくると思うんですよ。どこでも図書館というのはやっぱり必要だと思います。ですので、きちんと連携をとってやっていっていただかないと、思っていても進まなくなっちゃうということがあるかなというふうに思いますので、そこのところを十分検討していただけますでしょうか。
小谷松教育委員会事務局中央図書館長
おっしゃるとおりだと思います。地域の協力があって円滑に運営できるものだと思ってございます。これまでは庁内調整ということで、関係部とのいろんな協議を重ねてまいりまして、本日このような形で当委員会で御報告をまずさせていただいたということで、今後、地域の方々、それからまた、地域の運営委員会の方々にも順次情報提供しまして、また御意見など伺いながら、円滑に実施できるように努めてまいりたいと思います。
のづ委員
どこでも図書館の関連で、ポストが設置されていましたけれども、そのポストを広げるということは考えていらっしゃらないということですか。
小谷松教育委員会事務局中央図書館長
現在、区役所と中野駅2カ所でございますけれども、ポストについては、現在の2カ所で運営を図ってまいりたいというふうに考えてございます。基本的に地域センターで取り扱いいたしますと、地域センターの利用ができるというのはほぼ通年を通して、また、朝の時間から夜10時まで地域センターはあいてございます。その時間の中でやりたいというふうに考えてございますので、かなり身近なところで図書の受け渡しができるというふうに考えてございますので、ポストのほうにつきましては、今後増設の考えは今のところ持ってございません。
のづ委員
逆に受け渡しを人対人でやりたいということですか。ポストでかわるものであるのと、ここで人がやるのとは違うという位置付けでしょうか。
小谷松教育委員会事務局中央図書館長
ポストの場合は、基本的には返却だけでございます。予約したものを受け取るということはできません。双方向のやりとりができませんので、区民の方にとりましては、貸し出しも返却もということで、双方向のサービスを提供したいということで考えてございます。
のづ委員
全部の地域センターを知っているわけじゃないので、地域センターに図書の貸し出しをしているところもありますよね。それは全く廃止してしまうことですか。
小谷松教育委員会事務局中央図書館長
基本的に各地域センターが行っております図書コーナーなどを一部設置してやっていること、これはそれぞれ各地域センターあるいは地域のいろんな方々の協力をいただきながら運営しているところもあると思います。そういったものについて、私どものほうから何か意見をするということは一切考えてございません。それは各地域がそれぞれ自分たちの考えの中で継続してやっていくものだろうというふうに考えてございます。これはあくまでも図書館にあります図書あるいはCD等の音楽資料なども含めて、そういった貸し出しの拠点にするというものでございます。
のづ委員
職員がもしかしたら残るかもという中で、職員の選択肢というのは考えなかったんでしょうか。
小谷松教育委員会事務局中央図書館長
基本的には図書のやりとりだけでございますので、そういった中でマニュアル等を整備して実施を図る、比較的簡単な作業でございますので、そういったものは業務委託の中でできるんじゃないかなというふうには考えてございます。これから具体的に配送された資料をどんな形で取りまとめて、どんな形で扱うかという詳細については、まだまだ詰めなければいけない部分がございますので、そういったものを含めて十分検討を進めていきたいと思っております。
のづ委員
今のお答えを聞きますと、簡単な作業であるなら、職員がやっても簡単なのかなというふうに地域の方がおっしゃった場合に、地域によっては受けたくないという反応もあり得ると思うんですけど、委託先にするのか、職員がやるのかというのは決定ではないということですか。
小谷松教育委員会事務局中央図書館長
基本的には地域センターで行うという方向で実施方針を決定したわけでございます。具体的にどういう形かというのは、まだまだ詰めなければならない部分がございます。今ここで職員がやるのか、あるいは委託で行うのかということで、どちらかというような形ではちょっとまだお答えできかねます。ただ、今のところ、基本的には委託の中に上乗せするような方向だろうということは想定してございます。
のづ委員
それでは、場所として地域センターを利用するというふうに思っているところでとどめてよろしいんですね。
小谷松教育委員会事務局中央図書館長
ただ、基本的にできるだけ幅広い日にちと時間帯の中で対応したいと思います。ここにも書いてございますとおり、基本的には地域センターが開いている日はこのサービスをやりたい、また、開いている時間、夜10時までですけども、幅広い時間の中でやりたいということが前提になってございますので、それにふさわしい業務のあり方というものも、ある程度おのずから定まってくるのかなというふうには考えております。
高橋委員
では、ちょっと整理させていただきたいんですけど、一応こういう案が出たと、24年にはすべて稼働させたい、そして、どこでも図書館というのは、地域センターを使うんだけれども、サービスポイントの内容はまだどなたにどういうふうにするのかということは決定していないという理解でいいのか、それと、学校図書館の人的配置は、各学校の近くにある図書館の職員さんが出向いて、学校で開放しているときはその人がやると、そういうところまでは決まっていますよという理解でいいんですか。
小谷松教育委員会事務局中央図書館長
まず、どこでも図書館のほうでございますが、24年度に全館で実施を図るということで、庁内調整の中では大分突っ込んだ形でいろいろな調整を詰めてきました。そうしないと、本当にできるのかできないのか、話が進みませんので、そういう意味では、調整の中では大分踏み込んだ形での仕事の組み立て方というのはある程度固めてございます。
それから、学校図書館のほうでございますけれども、こちらのほうは24年度に最初のモデル校を入れまして、順次広げるような形で実施を図ってまいりたいというふうに考えてございます。委員のおっしゃったとおり、基本的にこの事業につきましては、図書館事業として実施するものでございますので、図書館の委託事業者の司書の資格を持つ者が放課後学校に行って、あるいは休日に学校に行って、学校図書館を現場といたしまして、地域の乳幼児親子などの集いの場といいますか、交流の場あるいは親子で読書を楽しむ場として開放していくと、そのようなイメージでございます。
高橋委員
これで聞くのはおしまいにしますけど、学校のほうは大体見えるんですけど、いま一度確認ですけど、地域センターの業務委託とかさっきおっしゃっていましたけど、これも図書館事業の一環としておやりになるという理解でいいんですか。
小谷松教育委員会事務局中央図書館長
基本的にはそのとおりでございます。
のづ委員
今のお答えの中で、集いの広場でというのは、土日に図書館の部分を集いの広場という形でやることもあり得るというお答えでしょうか。
小谷松教育委員会事務局中央図書館長
この中にも書いてございますとおり、学校図書館に単に図書を用意して、そこに来た人に図書を見てもらったり、あるいは貸し出しをするというものに加えまして、主たる対象者を乳幼児親子ということで予定してございますので、例えばお話会だとかブックトークとか、そういったものなどもあわせて実施を図っていきたいと、そのように考えてございます。
のづ委員
今ちょっとわからなかったのは、きのうおっしゃっていた学校って、出入り口もいろいろあるしということで、キッズプラザを使うということは違いますけれども、学校の出入りということに関しては、きのうとちょっと重なる部分はあるのかなというところをクリアできるという考え方になるんですね。
小谷松教育委員会事務局中央図書館長
こちらの報告の実施方針の中にも書いてございますが、当面はいろいろ財政事情等の制約条件も大きいということで、一気にこの事業をやるからといって、図書館の移設をしたりとか、大幅な改修というのは、なかなか難しいだろうと。
一番最後のページにも書いておきましたけれども、導入に当たっては、学校施設の条件だとか学校の実際の図書館活動の実情、そういったものを十分に斟酌した上で、最初のモデル校を導入しながら、例えば施設的に校門から比較的近くにあるような図書館を配置している学校だとか、あるいは何らかの機会に施設改修などをやって、そういった条件などがそろったような学校とか、全体のバランスを見ながら、順次導入を図っていきたいということでございます。したがいまして、できるだけ条件のいいところなどをしっかりと見定めた上で、全体の中で導入を考えてまいりたいというふうに思っております。
山口委員
どこでも図書館なんですけれども、ちょっと想像がまだできていないところがあって、今、図書館に行くと、貸し出しも返却もどちらもパソコンの画面を見ながら、職員のほうが受け取る場合は、本を読み取って、「この人はまだ何冊か借りているな」とか、そういった情報も職員がいて把握して、「いついつまでにお返しくださいね」とか、そういうやりとりをするわけですよね。ということは、地域センターでやる上でも、そういったパソコンのシステムというか、それもすべて入ってくるという理解でよろしいんですか。
小谷松教育委員会事務局中央図書館長
各地域センターに端末機を置くということは、ちょっと物理的に難しいと思っております。例えばそこに図書館の職員が張りついてやるというわけではございませんので、基本的には手作業でやりたい。例えば2ページに示してございますとおり、南中野地域センターなら南台図書館というような形で一つのセット、業務ネットワークをつくります。それで、御案内かどうか、図書館にまいりますと、予約した本などを借りるときには、だれがどんな本を予約したか本に挟み込んでありますよね。それが地域センターに行くわけでございます。貸し出しをする方は、自分の図書登録カードを持って借りに来て、それを確認して本をお渡しするわけでございますけれども、そのときにメモといいますか、そういったものが手元に残るわけでございますので、それを図書館で入力して、システム上の管理を行うということになります。
したがって、日々、そういった意味で、常に情報のほうは更新されるということです。手作業にはなりますけれども。
合川教育委員会事務局次長
きょう御報告させていただいた部分につきましては、新しい図書館のあり方の具体的な方策をお示ししているということでございます。具体的な方策といいますか、具体化するためには、乗り越えなければいけないハードルがたくさんあるというふうに思っています。それは例えば、どこでも図書館でいけば、今度の区民活動センターの体制の問題ですとか、それから、地域開放型学校図書館につきましては、学校との関係ですとか、そういったもろもろの問題点があるということは当然承知の上で、これから細部について詰めていきたいなということでございます。具体的な方法等については、これからまたうちのほう、あるいはいろんな部署と調整をしていかざるを得ないという部分がございますので、そういった点を踏まえて、きょう御報告させていただいたということでございます。
山口委員
具体的には手作業だの何だのというのも含めてやっていかれるというのはわかったんですけれども、1点ちょっと、これは施策の根本的な問題となってくるのではないかというところで御質問させていただくんですが、そうなってきますと、どうしても個人情報との関係で、今、図書館に借りに行かれる方がだれが何を借りてということが委託した先のところで把握していくということになってくるかと思います。となってくると、一定の守秘義務ですとか求められてくるところがあると思うんです。その点での検討はどのようにされているんですか。
小谷松教育委員会事務局中央図書館長
当然の御指摘でございます。その点につきましては、契約の中でしっかりと守秘義務ということについてはうたわなければならない課題と、そのように考えております。
委員長
よろしいですか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、以上で本報告については終わります。
今、17番まで終わりました。その他がありますが、あした口頭で報告をしたい案件が一つあるとのことですので、本日はここまでということで終了したいんですが、よろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、以上で本日予定した日程はすべて終了しますが、委員、理事者から特に御発言ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
あすの委員会では、開会後、直ちに休憩して視察を行いますので、御承知おきをお願いします。
次回の委員会は、あす10月14日午後1時から当委員会室で行うことを口頭をもって通告いたします。
以上で本日の子ども文教委員会を散会します。
(午後4時24分)