平成21年03月16日文教委員会
中野区議会文教委員会〔平成21年3月16日〕
文教委員会会議記録
○開会日 平成21年3月16日
○場所 中野区議会第5委員会室
○開会 午後1時00分
○閉会 午後2時15分
○出席委員(8名)
牛崎 のり子委員長
佐伯 利昭副委員長
平山 英明委員
いながき じゅん子委員
いでい 良輔委員
伊東 しんじ委員
大内 しんご委員
江口 済三郎委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
教育長 菅野 泰一
教育委員会事務局次長(生涯学習担当参事) 竹内 沖司
教育経営担当課長 小谷松 弘市
学校再編担当課長 青山 敬一郎
学校教育担当課長 寺嶋 誠一郎
指導室長 入野 貴美子
○事務局職員
書記 鳥居 誠
書記 松本 明彦
○委員長署名
審査日程
○所管事項の報告
1 いじめ等、児童・生徒間の問題の未然防止と早期発見のためのアンケート調査結果について
(指導室長)
2 仲町小学校跡施設「地域スポーツクラブ施設整備計画」に対する意見・要望及び基本設計の概
要について(生涯学習担当)
3 中野富士見中学校跡及び弥生町五丁目未利用地の活用方針について(生涯学習担当)
4 哲学堂公園東京都名勝指定について(生涯学習担当)
5 その他
(1)職員の懲戒処分について
(2)小・中学校給食費未納者への対処状況について
○所管事務継続調査について
○その他
委員長
定足数に達しましたので、ただいまから文教委員会を開会いたします。
(午後1時00分)
本日、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
なお、審査は午後5時を目途に進めたいと思いますので、御協力よろしくお願いします。
また、3時ごろに適宜休憩を入れたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは、所管事項の報告を受けたいと思います。
1番、いじめ等、児童・生徒間の問題の未然防止と早期発見のためのアンケート調査結果についての報告を求めます。
入野指導室長
それでは、いじめ等、児童・生徒間の問題の未然防止と早期発見のためのアンケート調査の結果について御報告をさせていただきます。(資料2)
この調査でございますが、今年度からいじめ等にかかわる総合対策ということの一環で、中野区としましては、区報等でお知らせをした上で、9月25日から10月3日までの間で、全小・中学校において、全児童・生徒及びその保護者に対して質問紙によるアンケート調査を行ったものでございます。
調査の目的につきましては、1番に書いてございますように、区内の公立小・中学校におけるいじめ等、児童・生徒間の問題について各学校が現状を把握するとともに、問題の未然防止と早期発見・早期対応を図るということ。2番目といたしまして、教育委員会は、いじめ等、児童・生徒間の問題とその状況について継続的に把握し、解消を図るための各学校の取り組みへの支援を行うという目的で行ったものでございます。
調査方法につきましては、先ほどお話をしましたように、全小・中学校の全児童・生徒及び保護者に対して、アンケート調査という形で行っております。ただし、小学校の1・2年生に関しましては、保護者と一緒に記入するという形をとってございます。
この結果、10月末時点で、学校の対応状況を調査いたしましたものを把握いたしました。そして、その結果、継続して対応している事例について、12月末時点での学校の対応状況を、全小・中学校に調査したものの結果を御報告するものでございます。
調査結果につきましては、3番に記入してございます。まず、小・中学校、10月の時点で学校から報告があった事例数としては150件が小学校、中学校が30件の合計180件でございました。そのアンケート調査の中が、「学校が対応し、解決したと判断してある事例数」が、10月末現在でございますが、小学校が54件、「継続して指導している事例数」を96というふうにごらんいただければと思います。そして、③のほう、横へまいりますが、小学校、96件、10月末で継続していたもののうち、「学校が対応し、解決したと判断した事例数」が④でございまして、96のうち、12月末には70件が一応解決が図れているというふうに判断したものでございます。12月末現在、当初あがりました150件のうち「継続して指導している事例数」が26件ということで、12月末の解消率としては、小学校は82.6%というふうにごらんいただければというふうに思います。
中学校は、その次の段でございまして、30件ありましたものが、10月末で解消せず、継続しているのが10件、12月末では2件ということで、93.3%が解消したという形になります。
合計数のほうを見ますと、180件ありましたものが、12月末、28件まだ継続しているという状況でございまして、84.4%が12月末の時点では何らかの解消が図られているという状況でございます。この残りの28件につきましては、継続的に対応してもらっていますと同時に、こちらもその都度、その対応状況を把握してございます。そして、当初、6月と11月にいじめ等の防止月間ということで重点を置いて取り組んでもらいましたが、今年度につきましては、2月もあわせて取り組みをしてもらっております。その結果、現在の状況としては、今のこの28件がいいほうの状況にすべて向いているというふうに報告を受けております。
委員長
ただいまの報告に対して、質疑はありませんか。
江口委員
この「いじめ等」の「等」というのは、ほかにどういうものが含まれるんですか。
入野指導室長
いじめというふうに断定ができないまでも、嫌な思いをしたとかいうことも含まれているかなということで、自分が友達に何か嫌なことをされたことはということで記入をしてもらっておりますので、「いじめ等」という形になってございます。
江口委員
もう一つ、こういう問題でよく話題になるのは、学校側が気付いていなかったとよく報告ありますよね。今回のアンケートの調査で、保護者と子どもたちという形でとったわけですけど、この辺の数字というのはあるんですか。学校が気付いていなかったのと、気付いたやつを例えば分け方というのかな。学校がもともと知っていたと。それからもう一つは、全然知らなかったと。そういう数字はあるんですか。
入野指導室長
私どももそれをもう一度再調査をいたしましたところ、7割ぐらいは学校が把握していたということでございました。小・中ともでございます。ただ、そのほかのことについては、今年度というふうに限って調査をしておりませんので、子どもによっては数年前のものも書かれていたりしましたものですから、学校は今現在把握していないものも入っていたということでございます。それについても、全部対応を図ってもらいましたので、3割程度の把握、10月のときに把握していなかったものについても、あわせてこういうような解消状況になっているということでございます。
江口委員
そうすると、こういう調査結果が出たときに、今みたいに7割という数字が出ていたようですけど、学校側が把握していないということもこの調査で出てきたということに対して、指導室として学校側には今後どういう対応というか、指導というか、情報収集とかそういうことをするという、具体的にはどういう形で指示をされているんでしょうか。
入野指導室長
これについては、継続調査をさせていただくというのをまず1点としました。今年度につきましては、適宜、一月ぐらいたちましたら、今の状況はどうかということで、こちらも継続調査をすることにさせていただきましたし、今、先ほどお話をしましたように、当初、年度2回のこういう月間でございましたけれども、3回ということで、2月にも、年度末にも取り組むようにしました。そして、学校が把握していないということが今後ないようにこの調査も続けますし、これについては、学校から保護者の方にも一つずつ対応している状況をお話ししていただくということもしていきたいというふうに思っております。
さらに、年度当初におきまして、必ず学校の中でこういう事例もあわせて、それから今の状況もあわせて研修会を、メンバーも変わることでございますので、研修会をしてもらうように話をしたところでございます。
江口委員
一つお願いといいますか、ぜひ把握していなかった部分がなぜかということをしっかり分析していただいて、それを今後の学校教育の中で各教職員がそのことによって充実させていくということなんかをやる考えはありますか。
入野指導室長
一つひとつ事例を当たっていただきましたので、それぞれ把握できていなかったものというものはいろいろ理由があるかというふうに思っております。今、私どものこれからの手だてをお話ししましたように、一つには、連絡が行っていなかった。何年か前のことなので、もう既に解決が図れているというふうに教員側では思っていたというようなことの掘り起こしもあったかというふうに思いますし、さらに、子ども自体が「いじめ等」というふうについて書いてきたものの中には、教師としてというんでしょうか、要するに、靴が隠されて相手がわからないとか、そういうことも入っておりましたので、そういう部分のアンテナを高くする研修も必要かなというふうに思っております。
いずれにしましても、一つひとつその学校の実態を今回はとらえてもらいましたので、それに対する対応策も、発見できなかったというんでしょうか、とらえていなかった事例についての対応は図ってもらいたいというふうに思っております。
いながき委員
このアンケート調査の回収率というのは、何%だったんでしょう。
入野指導室長
これについては、児童・生徒についてはその場で書いておりますので100%で、小学校1・2年生についても、保護者と一緒に書いてもらっておりますので100%。これについては、ほぼ100%。保護者のほうについても、回収は100%です。書いてあるかどうかは別としまして、100%に近いというふうに聞いております。
いながき委員
先ほど7割は既に学校が把握していたというふうにおっしゃったかと思うんですが、これは合計数180件のうち7割が既に学校が把握していたということでよろしいんですか。
入野指導室長
そうでございます。
いながき委員
そうしますと、アンケート調査をとってから12月末現在で、解消率が82%、93%、もう短時間でかなりの件数が解消されていますよね。逆に言いますと、このアンケート調査をしなければ、この7割把握していたにもかかわらず、それは解決されなかったと。このアンケート調査の結果をやったら、急にこれだけ高い割合でかなりのいじめ等の数が解消されたということでよろしいですか。
入野指導室長
その中には、先ほどもお話をしましたように、数年前のものとかもございましたので、それについては話を聞いて、対応が今できる、今もそういう状況なのかどうなのかと聞いたことだけで、今は違うという答えが出れば解消したというようなものもございますので、そういうものも含めての解消率になっております。私どもとしましては、この調査の結果、把握できたものもありましたので、改めてきちんと子どもたち同士の間に入って解消できたということもございましたので、この調査の結果はあったかなというふうには思っておりますが、そういうことも含めての解消率でございますので、委員のお話のように、アンケートがあったから見えてきたもの、そういう意味では解消ができたというふうにはとらえてもいいかというふうに思っております。
いながき委員
このアンケート調査を始める以前にも、いじめ等に対する学校側の対応はきちんとなされていたということでよろしいですか。
入野指導室長
このアンケート調査によって、やはりさらに学校についてはアンテナが高くなったかなというふうに思っておりますし、今までもその都度その都度解消を図ってきているという部分はあったというふうに私どもも把握しておりますけれども、今回の調査によってさらにそこの部分のアンテナが非常に高くなってきたなということで、このアンケート調査の意味はあったかなというふうにとらえております。
いながき委員
この180件という件数は、ほかの自治体と比べることができるかどうかわかりませんが、多い、少ないということに関しては、どうお考えになりますか。
入野指導室長
申しわけございません。ほかの自治体と比較できる状況にはございませんし、もちろんこういう手だてをとっている自治体もあるということは聞いておりますが、規模等も違いますので、もちろん表も出ていないということもあって、比較できる状況ではないかと思います。
ただ、私どもが今まで、文部科学省の調査での把握の数というもの、定義の把握の数よりかは多うございますので、そういう面では非常に、繰り返しになりますが、教師のアンテナが高くなったかなということと、それから見えなかったものが見えるようになったかなということで、効果はあったというふうにとらえております。
大内委員
ちょっと重なるかもしれないんだけれども、要は、これの一番後ろに解消率が出ているんだけど、解消していないところの対応は、今後どうなるの。
入野指導室長
これは12月末でございましたので、私どもさらに追いかけをしまして、中学校の場合は一応の解消はとれております。それから、小学校のほうについては、数件まだ解消されていないものがございますが、これはいろいろな難しさがある対応かなというふうに思いますので、今後も対応を続けていかなきゃいけないケースかなというふうに思っております。
大内委員
その対応なんだけど、要は、資料と指導室長の言葉だけだと、ちょっと空論と言っては悪いんだけれども、全然中身が見えてこないんですよ。ただ数字だけ追っかけているだけで。実際、どういう対応をしているだとか、もうちょっと何かそういった事例みたいなのはあるのかどうか。数字だけ言われても、よくわからないんだけど。
入野指導室長
具体的にお話をしますと、悪口を言われたと訴えた児童から話を聞いて、相手からも話を聞いて、状況を確認して、担任と両者で話し合って、謝罪して解決したような例もございます。そういうような事例はございます。今、継続している事例でどう対応しているかについては、非常に難しい状況が、もうここまで来ると生まれているというのが、本人がそういうふうに思い込んでいてというような事例もございます。特に、この子と仲よくしたいんだけど、この子があまり仲よくしてくれないということで思っているような事例もございますので、そういうことについてはコミュニケーション能力ですとか、お互いのかかわり合いの仕方ですとかというのを担任が強くかかわる、より深くかかわるような人間関係を続けていくということで今対応しているところでございます。こういうようなケースの場合は、時間が少しかかるかなというふうには思っております。
大内委員
いじめというか、いじめなどのこういった問題というのはそれぞれケースが違うんだろうけども、対応も、担任の先生、あるいは校長先生なんかによっても対応が違ってくるだろうと思うんだけれども、小学校と中学校の一応報告が出ていますけれども、これは偏っているんです。偏っているという言い方は変だけれども、全部の学校に満遍なくこういったことが起きているのか、起きていないところは極端に少なく、多いところはある程度極端にと言っては失礼だけれども多いとか、学校によってどうなんですか、それは。
入野指導室長
今回のこのアンケートであがってきているところにおいては、ゼロというところももちろんございました。それで、多い、少ないの問題ではないというふうには思っておりますけれども、ゼロだからといって安心できる状況ではもちろんないと思いますし、多いからといって、こういう問題が多いというふうにもとらえられない。非常に掘り起こしが進んでいるというんでしょうか、そういう部分もあるかなというふうに思いますが、偏っているという感じはございませんでした。
大内委員
というか、今の言い方をされちゃうと、このデータ自体、学校によって真剣にこの問題、いじめについて取り組んだところはたくさん出てきて、あまり扱っていないところは数字が少ないんですみたいな言い方にも聞こえちゃうんだけど。
入野指導室長
失礼いたしました。そういうことではなくて、数値的には偏りがなかったということでございます。
伊東委員
これは公立の小・中学校におけるいじめ等ということなんですけれども、これは学校の中で起きたとは限らず、校外の友人関係も含めてのアンケートととらえてよろしいんですか。
入野指導室長
学校の中に限るという文章は書かずにいきましたので、そうでないものも出てきているというふうにとらえております。
伊東委員
よく報道等で問題視されているネット上でのいじめというようなもの。それは今回のアンケートで端的に、その辺はデータとしてというか、問題として浮かび上がってきたという事実はありますか。
入野指導室長
それに関しましては、別項目で高学年・中学年については聞いております。パソコンや携帯でインターネット等の掲示板に悪口を書き込まれたりというような部分でのアンケートになってございますが、特段には出てまいりませんでした。
伊東委員
特段には出てこなかったというのは、そういう相手も通じてのトラブルがなかったというアンケート結果だったのでしょうか。
入野指導室長
実際には、1件だけ出てまいりまして、いたずらメールということで1件出てきておりまして、これについては対応して、問題解決を図ったというところでございます。
伊東委員
学校側は今のネット上でのやりとりというのは、どの辺まで実際には把握されているんですか。私の子どもも今中学2年生。そうすると、たまにやっぱりSNSというんですか、あれでパソコンに向かって。そうすると、随分長いこと向かっている。そういうのは、当然今の子どもたちの中には当たり前になってきている。また、保護者もそれに参加しているのもあるみたいで、現実には。その辺は、学校としてはどうとらえていますか。
入野指導室長
学校としても、今回いろいろ御質問いただいた件もございますが、状況については憂慮している部分がございます。社会的にも言われている部分で、そういう部分があるんじゃないかということで常にアンテナを張っておりまして、セーフティ教室においてもほとんどの学校が、今年度は不審者のほうの対応からこちらのほうにシフトしてきてございます。そして、今のところはいわゆる携帯のメールですとかブログですとかというところをチェックできる機能が学校にはございませんので、今いろんな面で生活指導主任を中心に、時間を割いて見ているという状況ではございます。なかなかチェック機能が働くようには難しいということで、まず親子ともにのそういう被害や何か起こってはいけないという研修というんでしょうか授業を引き続き行っていくということでの対応策を今とっているという状況でございます。
伊東委員
そうしたネットだけではない、いわゆる従来からのいじめと、それから新たにそういうツールを使ってのいじめというか、そういうものも確かにふえてきているんだと思うんですよ。先日も、今定例会でも、携帯電話の学校への持ち込みについては質問が出たりしていますけれど、ネット上のマナーですとかいう部分についても積極的に、学校内で起きたり、あるいは直接的ないじめだけじゃなく、ネットへのかかわり方というのは積極的に取り組んでいっていただきたいなと。メールなんかやっているとよく耳にするのは、何秒以内に返信しないと、それがまた火種になるとかいうことがありますので、その辺も積極的に取り組んでいっていただきたいと思います。
委員長
要望でよろしいですか。
伊東委員
はい。
平山委員
これは中野区で独自でやられているアンケートで、今年度が初めてですよね。これは次年度以降も継続してやられるんですか。
入野指導室長
中野区が独自でやっておりますもので、今年度が初めて取り組みました。次年度以降も取り組んでいくつもりでございます。
平山委員
児童・生徒に何回も何回もアンケートをやるのはどうかとも思うんですが、逆に、学校から報告があった事例数というのは、児童・生徒にとったアンケートをもとにされているわけですよね。解決したとか、継続しているというのは、これは先生方の判断になるわけですよね。学校のというか。先ほど、江口委員の質問の答弁の中で、いわゆる前に解決したと思っていたけれども、まだ継続をしていたというようなことがアンケートで発見できたというような御答弁もあったんですけれども、そういった学校側は解決したと思っていても、生徒の側からはまだ解決が図られていないというようなことを、極力そういったのも見逃さないようにしていかなきゃいけないと思うんですが、その辺はいかがですか。
入野指導室長
先ほどのお話は、そういう部分もございますし、学校側はふざけ合いというふうに、相手の子も思っていたし、学校も思っていたというようなケースが、受け取るほうにとってはそれ以上に思っていたというようなこともございますので、やはり今後もこういうようなアンケート、そして個人で必ず1年間に一度は面接をしていただきたいというお話もしてございますので、そういうもの等々いろいろなところからきちんとした情報をとらえて、しっかりと対応していってほしいなと思っておりますし、私どもも指導してまいりたいというふうに思っております。
平山委員
おっしゃっていること、よくわかるんですけど、今回アンケートをこういう形でやられていて、次回以降、さらに工夫を凝らしながらやっていただきたいなと。さまざまな内容があると思うんですけど、大きい、軽いというのは本人じゃないとわからない問題ですし、子どものうちにこういう心に傷を残すようなことがないように全力をあげていかなくてはいけないとも思っていますので、せっかく始められたアンケートですから、よりこれがこの目的にかなうようなものとなっていくように、今回、いろんな形で検証をされて、また次年度、さらに進化をさせていただくというか、工夫を凝らしていただければなと思いますので、もう一度お願いします。
入野指導室長
今年度も、この12月の状況を見まして、2月にさらに取り組みをしていただくというふうに私どもも考えたわけでございます。その年その年の状況もあるかと思いますが、ぜひこれは大事に生かしていきたいなというふうに思っておりますし、このアンケート自体も、実はやはり継続している状況について、継続してこちらもとらえていかなきゃいけないなというようなところも見えてまいりましたので、アンケート自体についても今後も改善を図って、子どもたちのよりよい生活に結びつけるようにしていきたいというふうに思っております。
江口委員
すみません、さっきの伊東委員のあれで、たしか新年度で東京都が、さっきのネット上の書きつけの問題ですね。民間に委託して、都じゃできないので、民間のほうに委託して、ネット上の書き込み等があった場合には、各市区町村の教育委員会に即連絡するというふうな報告というか、私の記憶であるんですけど、それは区のほうにも連絡が来ているんですか。
入野指導室長
予算化されたという話は聞いてございます。私どものほうも、今年度中にはそういう、どうやったら防止できるかというので、業者のほうの方とコンタクトをとって、方法があるものかということは今打診したところなんですが、とても難しい状況だということなので、東京都のほうがそういうことで進めていただけるのであれば、十分に区としても生かさせていただいて、いい方向へ持っていきたいというふうに思っております。
いでい委員
何点か伺いますけれども、「いじめ等」ということで、この「等」は嫌なことをされたと感じたということですが、いじめに関しては、それぞれ生徒たちが思っていること、保護者が思っていること、学校側が思っていることとそれぞれ違う、ここからここまでがいじめだというのが違うのかなと思いますけれども、その考え方の違いなんかがわかれば教えてください。
入野指導室長
とらえ方は本当にいろいろだなというふうに思っておりますが、本人が嫌なこと、困ったこと、悩んだというようなことの中から拾えればなというふうに思って、今回は調査をしてもらいました。いじめなどで困ったことや悩んだりしたことがあるか、またはそういう人を知っているかということで調査をしてもらいましたので、今回についてはそのように定義というんでしょうか、つけてやった形になります。もちろんそれぞれいじめかどうか、いじめという言葉を使っても、受けとめ方が違うということは現実にあるのがこの問題でございますので、一般的にそういうことで困ったり悩んだりするということがあればということが今回はよろしいかなというふうに思っております。
いでい委員
その対象範囲なんですけれども、今、インターネットのこととかもありましたし、この対応としているのは同じクラス、また同じく学年、それとも同じ学校、それと他校の場合とか、また、ネット上ですと、今はプロフに対して悪口を書き込んだりとかいろいろありますよね。そういった問題が発生したときに、同じ学校の中であれば、先生方が対応して解決に、解消に向かうこともあるでしょうけども、全く学校外であるいじめですとか、そういうネット上で顔も相手もわからないような方から受けるいじめのようなこと、嫌だと感じたこととか、そうすると、その解消することも難しいと思いますし、また解消率として数字をあげるのもできないのかなと思いますけれども、どうですか。
入野指導室長
今回は、そのようなケースがたまたまなかったという状況だったかなというふうに思います。これは、相手を校内の人と限ってとってはいないんですけれども、友達のことということでとっておりますので、今回はそういう状況はなかったんですが、今後出てくる可能性は、特にネット等ではあるかなというふうに思っております。そのとき、一つひとつに対して、できるだけの支援を学校にもしていって、解決に結びつけていきたいなというふうに思っております。ケースによって対応の仕方はちょっと違ってくるかというふうには思いますが。
いでい委員
そうすると、他区、他の自治体等の教育委員会と連携して、その対応に向かうということでしょうか。
入野指導室長
ケースによっては、そのことも必要になってくるかなというふうには思っております。
委員長
他にございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告については終了します。
次に、2番、仲町小学校跡施設「地域スポーツクラブ施設整備計画」に対する意見・要望及び基本計画の概要について。
竹内教育委員会事務局次長
前回の当委員会に仲町小学校跡施設「地域スポーツクラブ施設整備計画」の案を御報告いたしましたが、その案につきまして地域の皆さんに御説明を行いましたので、その結果について御報告をさせていただきます。(資料3)
説明をいたしましたのは、2月6日に近隣の住民説明会、それから2月13日に開設準備協議会で御説明をさせていただきました。そこで出た主な意見の概要と区の考えでございます。
1点目でございますけれども、一つは、あの仲町小学校跡施設が災害時の避難場所ということになってございますので、防球ネットが避難所としての機能を損なうことのないようにしてほしいというようなお話でございまして。これは、防球ネットが金網といいますか、そういったもので固定的になっておりますと、なかなか避難所としての機能に支障があるんではないかという御質問でございました。これにつきましては、私ども、繊維性のネットで、巻き上げられるようなものの対応というようなことも考えておりますので、今後もその避難所としての機能に支障が出ないように配慮をしていきたいというふうに考えてございます。
それから、二つ目の御意見は、屋外運動場のコートの内側のラインと防球ネットとの距離が近過ぎるのではないかというような御心配でございますけれども、これは2~3メートルあって、ゲームをする上で十分な距離となっているというお答えをしてございます。
それから、体育館でございますけれども、小学校の体育館でございますので、現状としては舞台が設置されております。その舞台を撤去しないでほしいということでございましたけれども、やはり舞台を撤去しないと体育館が十分な広さがとれないということで、撤去をさせていただきたいというふうに考えております。ただ、どのような場合に舞台を使うのかというようなことで逆にお伺いしたところ、大勢の人が集まる場合に、そういった演台のようなものが欲しいということでございましたので、そういったことであれば、移動式の、簡易に組み立てといいますか、移動できるような演台のようなものは今後用意できるというふうに考えてございます。
それから、四つ目が、軟式テニスができるようにということでございまして、これは今後スポーツクラブの実施種目の中で検討していきたいというふうにお答えをさせていただいております。
それから、5番目に、更衣室のスペースが広過ぎるのではないかというような御質問をいただきましたけれども、これはやはり更衣室のスペースも、私ども専門のそういう事業者のアドバイスを受けながら考えてございます、やはり更衣室もこの程度の広さがないと施設の利用上、使い勝手が悪くなるということでございますので、更衣室のスペースについては確保していきたいというふうに考えてございます。
それから、空調設備は設置されるのかという御質問がございましたので、空調設備は新たに設置していく考えですということでお答えをしております。
それから、7番目は、これもやはり防球ネットについてですけれども、災害時にトラックが出入りできるような開口部を設けた方がいいのではないかということでございます。これについては、検討させていただくということで考えております。
8番目は、シャワーは有料なのかという御質問がございましたので、それについては使う人、使わない人がございますので、公平を保つために有料としたいというふうにお答えをしております。
それから、AEDを何台、どこに設置するのかという御質問をいただきましたけれども、これまでも仲町小学校に設置したものに加えて、さらに1台、このスポーツクラブの中に設置するということで考えてございます。
それから、人工芝のメンテナンスという御質問でございました。これについては、基本的には日々のメンテナンスについてはスポーツクラブが行うわけですけれども、例えば全面的な張りかえとかというようなことになれば、それは区としても予算措置等をして対応していくということでお答えをしたところでございます。
スポーツクラブについては、地域の皆様方から期待をされている施設でございまして、基本的に大きな案に対する変更等はございませんでしたので、そのまま「案」を取って整備計画といたしました。
それで、本日はさらに、既に設計を進めておりますので、その設計図面というような形にしたものを添付してございます。今後さらに詳細の設計を進めていく上で、備品ですとか、設備ですとかについてはいろいろ変わる部分はあるかもしれませんけれども、施設配置としては基本的にこういった図面をもとに進めていきたいというふうに考えているところでございます。
委員長
ただいまの報告に対して、質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了します。
それでは次に、3番、中野富士見中学校跡及び弥生町五丁目未利用地の活用方針について。
竹内教育委員会事務局次長
中野富士見中学校跡、それから弥生町五丁目未利用地の活用方針でございますけれども、これにつきましては、各部のさまざまな施設用途への活用を予定しておりますので、ここでは教育委員会所管部分について御説明をさせていただきたいというふうに思います。(資料4)
教育委員会の所管部分といたしましては、導入施設の(1)中野富士見中学校跡でございます。ここに(仮称)すこやか福祉センター及び(仮称)地域事務所とともに地域スポーツクラブを設置することといたします。地域スポーツクラブにつきましては、昨年3月に取りまとめました中野区の地域スポーツクラブ構想において、区内の中部・南部・北部・鷺宮のこの四つの圏域にそれぞれ設置していくこととしておりましたが、仲町小学校跡に引き続き、南部にも早期に設置したいと考え、庁内で調整を行ってきたところでございます。
裏面の3、スケジュールの概要をごらんいただきたいと思います。ただいま御説明いたしておりますこの活用方針につきましては、今月中に地域の皆様にも御説明を行い、21年度には基本計画を策定し、22年度には設計を行い、23年度に改修工事をして、24年度に開設の予定でございます。
なお、富士見中学校跡の校庭部分につきましては、ちょうど来年度から再来年度にかけて、南中野中学校の校舎の改修工事とプールの改築工事がございますので、その期間中につきましては、南中野中学校において部活動のために利用する予定でございます。
委員長
ただいまの報告に対して、質疑はありませんか。よろしいでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告については終了します。
それでは次に、4番、哲学堂公園東京都名勝指定についての報告を求めます。
竹内教育委員会事務局次長
哲学堂公園でございますけれども、ことしの2月19日に、東京都の教育委員会におきまして、東京都文化財保護条例第33条に基づき、東京都の名勝に指定をされました。(資料5)指定の理由につきましては、その1に記載のとおりでございますが、哲学堂は、哲学者・井上円了が精神教育、社会教育の精神修養的公園として、全体を哲学空間の概念を体現する場として創設した、他に類を見ない空間・公園である。四聖堂・六賢台・宇宙館などの堂宇は、周囲の景観ともよく調和している。広く都民に親しまれた名所であり、学術的価値も高いとして指定されたものでございます。
指定の場所については、裏面に図面が記載してございます。この黒い実線の範囲内でございまして、一部に新宿区の区域も含まれてございます。
3の公園の歴史でございますけれども、明治37年に井上円了によって「哲学堂」が開設されました。昭和19年に東京都へ移譲されて、21年に「哲学堂公園」となってございます。昭和50年に中野区に移管をされ、「中野区立哲学堂公園」となってございます。
5の今後の保存管理についてでございますけれども、東京都教育委員会の指導に基づいて、保存管理計画を策定いたします。それで、この保存管理計画により整備・修復等を計画的に行うことになるわけでございまして、その際には、その経費の2分の1を東京都が助成するということでございます。
6のその他でございますが、まず、現在、その哲学堂公園につきましては、中野区文化財(記念物)に指定しておりますが、東京都の名勝指定の施行に伴いまして、中野区文化財保護条例第8条2項により、中野区の文化財としての指定は自動的に解除となるわけでございます。
マル2でございますが、今回の東京都の名勝指定を記念いたしまして、ことしの4月5日(日曜日)に記念の式典を開催する予定でございます。
委員長
ただいまの報告に対して、何か質疑はありませんか。
大内委員
裏面の地図を見ると、その線引き、テニスコートの真ん中に線が引かれているんだけど、これはなぜ。
竹内教育委員会事務局次長
これは、それぞれにポイントが記載してございますけれども、それを活用して今回範囲を指定したわけでございまして、それがテニスコートを横切る形になってございますけれども、それはそのテニスコートの利用としてそのまま行っても構わないということでございまして、これまで既にある測量ポイントというんですか、これを活用しての範囲の指定ということでございます。
大内委員
川が流れていて、要するにここの部分ね。ここは違うの。川の下、ここは公園とかじゃなかったですか。竹林でしたか。
竹内教育委員会事務局次長
そこは、今回の指定にも入ってございませんし、これまでの中野区の指定にも入っていないところでございます。
大内委員
じゃあ、ここは哲学堂公園ではないの。
竹内教育委員会事務局次長
公園なんですけども、文化財としての範囲からは指定をしていないということでございます。
伊東委員
これは新宿区、中野区にまたがっている公園なんですけれど、表面の5番、保存管理についてで、保存管理計画後、それを行っていく場合には、都の助成が50%出るということなんですけど、新宿区の部分についてはほとんど何もない、庭園としての、建物としては何もない、トイレがあるぐらいじゃないかなと思うんですけれど、逆に、中野区のほうは井上円了先生のほうで、それこそこの公園の意義である哲学的思想を盛り込んだ建物がたくさんあるわけなんですけれど、そういうものについても中野区側にあるから、東京都は50%で、中野区が残り50%という形になるのかな。新宿区は、一切そういう部分は関係なくなっちゃうの。
竹内教育委員会事務局次長
区域として新宿区でございまして、ただ、公園といたしましては一体的に移管を受けたときの経緯で、ここに書いてありますとおり、50年に中野区に一体的に移管をされておりますので、新宿区の区域も含めて中野区立哲学堂公園ということでございますので、中野区がこの保存管理計画を策定し、管理を行うということになるわけでございます。
伊東委員
私は、幾分かの新宿区の負担が今まであったのかと思ったんだけれど、ないんだ。逆に、これからもこの哲学堂公園については、中野区が残る経費を全面的に面倒見ていかなければならないということなんですね。
竹内教育委員会事務局次長
今、委員がおっしゃったとおりでございます。
いでい委員
これは、名勝指定されたことによって、今までと大きく変わる部分というのは何かありますか。
竹内教育委員会事務局次長
言ってみれば、文化財としての重要度が改めてワンランクアップ、確認をされたということでございまして、今度は、東京都の教育委員会の文化財の保存管理という視点からの指導といいますか、そういった部分が入ってくるわけでございまして、そういったことから、今回、この指定をされますと、必ず東京都教育委員会の指導に基づいてこの保存管理計画というものを策定しなくちゃいけないわけでして、それに基づいて、先ほど申し上げましたとおりの整備なり修復等をやっていくということになるわけでございます。
いでい委員
これは、線引きで指定された範囲だけなんですかね。例えば、ほかの名勝地とかいうことになると、近隣の建物のこととか、千鳥ヶ淵のお堀のそばには色付きのマンションをつくってはいけないとかいろんなことがありましたけれども、そういった周辺環境への課題というんですか、規制というんですかね。そういったものは考えられますか。
竹内教育委員会事務局次長
基本的には、ここの指定された範囲内のものをいかに保存をし、きちんと管理をしていくのかということでございますので、近隣については及ばないというふうに考えております。
伊東委員
具体的なんだけれど、公園の整備が今まで以上に、結局予算がついて、もっと手入れが行き届くということはあるの。今までのペースのような通常の管理の中――その辺が、もっとすばらしい公園として今も、現状もそうなんだけど、あまり行き届いていない部分も現実にはあるわけでしょう。それが東京都の指定を受けることによって、より、もうちょっとふだんの管理というのが密になるとか、行われる可能性はあるんですか。
竹内教育委員会事務局次長
この計画に基づいて保存管理をしていくに当たっては2分の1の補助があるということでございますので、例えば、今までなかなかできなかった部分の修復等があるとすれば、2分の1という経費の負担の中でできるようになるということですので、そういった意味では、費用面、経費の面でいけば行いやすくなるということだというふうに考えております。ただ、いずれにしましても、この計画の中で具体的にどこの部分にどういう修復なりが必要なのかということを明らかにして、それに従って修復作業等を行っていくと。必要があるのかどうなのかという調査を踏まえて、やっていくということでございます。
委員長
よろしいですか。
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告については終了いたします。
それでは次に5番その他で、何か報告はありませんか。
小谷松教育経営担当課長
職員の懲戒処分につきまして、御報告をさせていただきたいと思います。
今回、中野区で職員の懲戒処分を行いました。
処分に係る事案の概要でございます。
平成20年11月ごろ、区立小学校に勤務いたします職員が、自宅で取り込んだ女性のヌード画像が入ったフロッピーディスクを職場のパソコンを使って複数枚印刷し、印刷した紙を完全に破棄してございませんでした。そのため、ヌード画像が印刷された1枚の紙が学校内で裏紙利用とする用紙の中に混入してしまい、平成21年1月下旬に学習ドリルとして使用されるという事態を招いてしまいました。さらに、フロッピーディスクの使用に関し、職務上のデータを取り込んだフロッピーディスクを、上司に報告することなく自宅に持ち帰ったり、フロッピーディスクのウイルスチェックをせずに使用するなどの安全対策を怠ったというものでございます。
処分を受けました職員の所属、職層、年齢及び処分内容でございます。
所属は教育委員会、職層名は主事、年齢59歳、処分は戒告処分でございます。
なお、処分の発令年月日は、平成21年3月4日でございました。
委員長
ただいまの報告に対して、質疑はありませんか。
よろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、以上でこの報告については終了いたします。
他に報告はありませんか。
寺嶋学校教育担当課長
前回の委員会でお尋ねのあった学校給食費の取り扱いにつきまして、口頭ですが御報告申し上げます。
学校給食費につきましては、学校給食法6条2項で、食材料費は保護者の負担ということになっておりますが、年度末においても未納の状態となっている学校がございます。19年度では、さきの予算特別委員会の資料にもございますように、小学校10校、中学校4校の計14校で32名、総額109万2,759円となっております。
給食費の未納が残った場合の取り扱いなんでございますが、毎年5月の初めに各学校から決算報告書というのをもらっております。その内容を確認しているところですけれども、それによれば、いずれの学校も収支はプラスとなってございます。未納のある学校におきましても、支出額を調整することによって収支のバランスをとっている。すなわち、収入の見通しを考えながら、献立の工夫をしているというふうなところでございます。
未収の徴収金につきましては、文書とか、電話とか、訪問等、引き続き督促を続けます。教育委員会としても何らかの法的手段の研究など、有効な手だてを今後とも探っていきたいというふうに考えております。
委員長
ただいまの報告に対して、質疑はありませんか。
大内委員
収支がプラスになっているというのは、もうちょっと具体的に、どういうことですか。お金が足りないのに収支がプラスになっているというのは、もう一度、どういうことか。
寺嶋学校教育担当課長
収入といたしましては、主に学校給食費ですよね。支出というのは、食材料費ということで、本来ぴったりというところでございますが、結局、収入の見込みが少なそうだということを見て、献立の工夫をしている。要するに、本来の献立よりも少し薄まっているというんでしょうかね。そういったような結果になっているというところでございます。
大内委員
要は、児童・生徒から集めた給食費の中、払っている人の中の集めたお金の中で賄っているということだと思うんだけれども、それは条例か法律がわからないけれども、問題はないの。規定とか、特にないの。
寺嶋学校教育担当課長
学校と保護者の関係は、契約でそういったような給食費をいただいているということになろうかと思いますが、特に条例等々について問題はありません。ただ、保護者がそういう事態を知っているかどうかということについては問題がありますので、決算報告の中には、滞納額を明らかにした学校もありますが、大部分は明らかにしておりませんので、その点については今後保護者に知らせるよう、教育委員会としても働きかけてまいりたいと考えています。
大内委員
要は、保護者には、今まで滞納していた額については、集めた、支払っている中で賄っているという報告は今まで保護者とかにはしていないということなの。
寺嶋学校教育担当課長
給食の決算につきましては、収入と支出ということでPTAの会計も受けておりますけれども、特段に未納額について賄っているというような説明をしておりません。
大内委員
それは、わからないけど、しなくてもいいの、そういうのは。特段しなくてもいいという、今までの流れで来ている。あるいは、しなくてもいいというような何か規定があるの。
寺嶋学校教育担当課長
私どもが従来示しています学校給食の決算報告の様式上は、そういうことを書く欄がございません。そういったような関係で、今のところは知らせていないということですけれども、本来的には、お知らせするべきであるというふうに考えています。
大内委員
となると、今後は知らせていくとなった場合に、中学校3年生卒業した後、6年生卒業した後の人には手紙を出してお知らせするの。
寺嶋学校教育担当課長
決算報告につきましては、何らかの形でお知らせするということになろうかと思います。また、未納の方に対しては、引き続き督促をしていくということになります。
大内委員
じゃあ、卒業された方のところにも、何らかの方法で決算報告についてはするということでいいんですよね。今、そう言いましたよね。その督促、催促というのかな。未納の方にはどうやってしているんですか、年度をまたいで。要は、校長名でやっているのか、あるいはPTAで集めているのか――PTAの口座から落ちる場合もあるよね。何かいろいろ方法があると思うんだけど、だれの、教育委員会の、それとも寺嶋課長の名前なのか、教育長の名前なのか、だれの名前でそういったものを出しているんですか。
寺嶋学校教育担当課長
給食費のお願いにつきましては、学校長の名前で出しております。
大内委員
学校長の名前で、催促状というのかな、支払いのお願いをすると。それは、小・中学校全部同じやり方なんですか。学校によって違うんですか。
寺嶋学校教育担当課長
基本的には口座引き落としということで、引き落とされない場合には、翌月にこういう「給食費納入のお願い」というような形で出しています。ただ、その後、引き続き未納が多い場合には、どのサイクルで文書を出すかとか、電話をするか、あるいは訪問するかにつきましては、各個別の学校によって若干違いがあろうかと思われます。
大内委員
そうしたらね、やっぱりそういったものをある程度一つ催促の仕方というのを、ちゃんと教育委員会で方針を、やり方を決めないと、各学校ばらばらになってしまう。言い方は悪いけど、一生懸命やっているところと、それなりにやっているところだと、やっぱりまた違ってくるというのもおかしな話だし、どこまで校長先生の名前でできるかということもあるので、それはなるべく今後は統一したほうが、方針として統一したほうがよろしいのかなということと、もう一度確認するけども、とにかく、未納分に関しては、例えば校長先生が立てかえている、担任の先生が立てかえているということはないのね。
寺嶋学校教育担当課長
まず、方針ですが、おっしゃるとおり、学校もかなり困っている実情があります。そういったところで、教育委員会も協力していかなきゃなりませんので、督促の仕方等についてはガイドラインのようなものを決めていきたいと思います。
それから、立てかえをということでございますが、本来、給食費を徴収するというのは学校長としての役割でございますので、立てかえというのは、基本的には望ましくないというふうに考えております。立てかえているかどうかについては確認はしてございませんが、もしそういうことがあれば、その辺は注意していきたいと考えています。
大内委員
確認していない。じゃあ、立てかえている人がいるかもしれない、何年も。そういうことですか。
寺嶋学校教育担当課長
いないというふうに私どもは認識しておりますが、もしそういうことがあれば、立てかえをしないようにというふうに注意したいと思います。
大内委員
先日、給食費の値上げについて諮問されたという話を聞いて、ここのところの諸事情から、国産品を使うだとかいろんな事情から、今の給食費だとなかなか現状を維持するのは難しいだろうということで、一つの諮問されたところによると、給食の値上げもある程度はいたし方ないという方針が出されたというのは本当なんですか。
寺嶋学校教育担当課長
給食費の算定につきましては、学校長とか栄養職員、それからPTA代表よりなる給食運営委員会というものがございまして、教育委員会が委嘱しているわけですが、そこで専門的な見地からどうだろうかということをお尋ねしているところです。先日、そこでの結論というか、そこでの調査研究機関なんですけれども、牛乳代の値上がりそのほかで、やはり値上げをしたほうがいいんではないかというようなお話は伺ってございます。
大内委員
今後、教育委員会のほうで一方的に値上げするということはちょっとやり過ぎだと思いますし、今後PTA、あるいは学校等との話し合いの中で、値上げやむなしということであれば、そういった形になっていくということでいいんですか。
寺嶋学校教育担当課長
給食運営委員会の調査研究の結果は結果として、教育委員会としては、今の戦後最大の危機と言われるところではなかなか難しいだろうという判断をしています。ただ、実際にこの給食費を負担されるのは保護者でございますので、保護者のほうでやはり高い水準を維持するためには値上げもやむを得ないというお話があれば、そういったことも踏まえて、今後検討していきたいと考えています。
委員長
よろしいですか。
いながき委員
先ほどの立てかえという問題についてなんですけど、私、区内の学校関係者から、実際その校長先生が立てかえというか補てんをしているということを聞いたことがあるんですよ。なので、先ほどの御答弁ではそういったことはないと思うというお話しだったんですけど、一度きちんと調査をしたほうがよろしいと思うんですけど、この件に関しては。いかがでしょうか。
寺嶋学校教育担当課長
学校給食費を徴収するというのは、いわゆる学校長の校務ということになっております。それを自分のお金で立てかえるというのは、そういったことに対しての違反しているというか、そういうことでございます。ですので、そういうことは中野区においてはないというふうに私は思っております。もし万が一そういうことがあれば、注意していきたいと考えています。
いながき委員
寺嶋課長はないというふうに思っていらっしゃるということなんですけど、ぜひ一度しっかり調査する必要があるんじゃないですかと。問題とは思わないんですかということです。それで、調査した結果、問題がなければないで私たちも納得できますし。
寺嶋学校教育担当課長
調査というほどのことではないというふうに考えていますが、学校長にはその辺について十分協議して、お話をしていきたいと考えています。
委員長
よろしいですか。
伊東委員
かつて総括質疑だったか、一般質問だったかで、この辺についてもお尋ねしたことがあるんですけれど、学校給食というのは、そもそも位置付けはどうなっているんですか。要するに、契約行為なのか、今お話が出たように、答申があって、値上げもそろそろなんていう場合に、あくまでも費用を負担してくださっているのは、原材料費を負担していただいているのは保護者の方なんですけれど、学校長のほうからその必要経費を請求申し上げているということなんですけれど、位置付けとしてはどうなっているの。その給食費を集めるということ自体は。
寺嶋学校教育担当課長
学校給食法では、保護者の負担というふうに書いてあるだけで、その位置付けについてきっぱりどこかに規定しているということはありません。さまざまな説がありますが、私どもはやはり私費会計というふうに考えておりまして、基本的にはそういう後方的な原因によってできた債権ではなくて、契約によって、保護者との契約によってできた。そういった債権債務関係であろうというふうに考えております。
伊東委員
堅苦しいことを言うようですけど、私的契約に基づいて給食というものが運営されているということであって、そうすると、その1年間のトータルの決算等は、先ほどちらっとお話しいただきましたけれど、監査なんかはどちらが行っているの、その部分について。
寺嶋学校教育担当課長
PTAの方による監査が行われております。
伊東委員
PTAの役員が監査しているの。私、PTAの役員をやっていたことあるけれど、学校給食についての帳簿を見せてもらって、監査したという記憶はないんだけれど。
寺嶋学校教育担当課長
私のほうに、手元にある報告書を見る限りは、PTA会計監査というふうな名称になってございます。
伊東委員
そうすると、例えば、未納者がいらして、極端な話、赤字が出たというような場合は、監査として、学校長に対する管理責任者として指摘がなされて、それに対処するとなると、学校側内部での改善しか求められないわけ。
寺嶋学校教育担当課長
今まで、そういう赤字になったということはないようでございますが、学校長が給食費をきちんと取るという責任がございますので、そういったように学校長にきちんと徴収するように監査のほうとしては要求するということになろうかと思われます。
伊東委員
ちょっと不思議なシステム――確かに契約であれば、その債権者、給食費を払っている方々がいろいろ指摘できるのはわかるんですけれど、逆に、そういう会費徴収のことについてまで債権者である保護者の皆さんが一々指摘するのか、逆に給食の内容等をとやかく言う場所が設けられているのか。学校給食運営委員会というのは、確かにあることはあるんですけれど、残滓の多寡だとか、要するに、先ほど薄めているなんて、本当はあっちゃいけないことなんだけれど、逆に、いつもコンスタントにおかずが余り過ぎちゃった。それを廃棄しなければならないという中で、そういう部分を給食費の値上げにどう反映されちゃっているのかというのは、各学校じゃないとチェックできないの。それもチェックするのは学校給食運営委員会、それぞれの学校に用意されている。そちらが行う仕組みになっているの。ただ、金額としては、区内一律ですもんね。その辺は、どういう仕組みですか。
寺嶋学校教育担当課長
本来的な契約であれば、学校ごとに給食費が違うということも可能ではあります。ただ、中野区では統一的な、全区の統一的な給食費という額を決めているところであります。その統一的な額に基づいて、それぞれの学校と保護者が契約をしているというふうな構成をとっております。
伊東委員
ですから、極端な話をすれば、自治体によっては、経済的な事由じゃなく、給食費を納めない保護者の方がいらっしゃる。そういう方のために、あえて誓約書ですとか、契約書というものを用意して、そういうことがないように取り組んでいる自治体も少しずつ出ていますよね。中野区としては、その辺の考え方はどう見ていらっしゃるんですか。
寺嶋学校教育担当課長
現在、契約と私どもは解釈しておりますけれども、保護者説明会や入学に当たっての学校の説明に対して異議をとめずに給食を召し上がっているということで、言ってみれば契約が成立しているというふうに考えているんですが、今後はもう少しはっきり契約ですよということを保護者の方にわかりやすく、したがって、給食費も当然払うものですよというものをわかりやすい文言に加えたものを、保護者の方に改めてお示ししたいなというふうに考えております。
伊東委員
なるべくそういうものを早目に整えたほうがいいのかなと、こういう時代ですから。学校長の裁量によって未納者に督促を行うにしても、根拠となるものがなくては、やはり行いにくいのもそうでしょうし、まして、学校長にかわって教育委員会が督促するようなことになってくればなおさらのこと、そういう先ほど言った会計の問題も、的確に情報をそろえておいて、なおかつ、契約関係がはっきりとするような書面というものがあったほうがいいんじゃないのかなと思うので、その辺は強く求めてまいります。なるべくだったら主導権が整うように考えていってほしいなと思います。
委員長
要望でよろしいですか。
他にございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
他に報告はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、以上で所管事項の報告を終了いたします。
次に、所管事務の継続調査についてお諮りいたします。
お手元に配付の事項(資料6)を調査事項とし、これを閉会中も継続審査すべきものと決することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議がありませんので、そのように決定いたします。
次に、審査日程のその他に入ります。
各委員、理事者から何か発言はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、次回の委員会の日程を御協議いただくため、委員会を暫時休憩いたします。
(午後2時11分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後2時14分)
委員長
休憩中に御協議をいただきましたとおり、次回の委員会は4月20日(月曜日)午後1時からということで御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
以上で、本日予定した日程は終了いたしますが、委員、理事者から何か発言はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本日の文教委員会を散会いたします。
(午後2時15分)