平成21年04月30日文教委員会
中野区議会文教委員会〔平成21年4月30日〕
文教委員会会議記録
○開会日 平成21年4月30日
○場所 中野区議会第5委員会室
○開会 午前10時00分
○閉会 午前11時32分
○出席委員(8名)
牛崎 のり子委員長
佐伯 利昭副委員長
平山 英明委員
いながき じゅん子委員
いでい 良輔委員
伊東 しんじ委員
大内 しんご委員
江口 済三郎委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
教育長 菅野 泰一
教育委員会事務局次長 田辺 裕子
教育委員会事務局参事(教育経営担当) 合川 昭
教育委員会事務局副参事(学校再編担当) 吉村 恒治
教育委員会事務局副参事(学校教育担当) 寺嶋 誠一郎
指導室長 喜名 朝博
教育委員会事務局副参事(生涯学習担当) 飯塚 太郎
中央図書館長 小谷松 弘市
○事務局職員
書記 荒井 勉
書記 竹内 賢三
○委員長署名
審査日程
○議題
学校教育の充実について
○所管事項の報告
1 平成20年度学校耐震補強工事実施に伴う卒業式・入学式の実施結果について
(教育経営担当)
2 軽井沢少年自然の家に係る公益通報の審査結果と今後の対応について(学校教育担当)
3 その他
(1)新型インフルエンザへの対応について
○その他
委員長
定足数に達しましたので、文教委員会を開会いたします。
(午前10時00分)
本日の審査日程ですが、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり審査を進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議がありませんので、そのように進めます。
なお、審査に当たっては、正午を目途に進めたいと思いますので、御協力をよろしくお願いいたします。
それでは、議事に入ります。
学校教育の充実についてを議題に供します。
所管事項の報告を受けます。
1番、平成20年度学校耐震補強工事実施に伴う卒業式・入学式の実施結果についての報告を求めます。
合川教育委員会事務局参事(教育経営担当)
それでは、平成20年度学校耐震補強工事実施に伴います卒業式・入学式の実施結果につきまして御報告をいたします。
平成20年度学校耐震補強工事に伴う卒業式・入学式の対応につきましては、昨年の11月の当委員会で御報告をさせていただきました。その実施結果につきまして御報告をいたします。
耐震補強工事に伴いまして、資料(資料2)の下記の4校につきまして、卒業式もしくは入学式ができなかったために、代替施設での実施をし、その他の学校につきましては自校での卒業式・入学式を実施することができました。
その4校でございますけれども、まず江原小学校でございますが、卒業式のみ国際短期大学で実施をいたしました。ここでは、自校から国際短期大学まで児童の輸送の安全を確保するために、バスを借り上げ、送迎を行ってございます。次に、西中野小学校でございますが、卒業式のみ鷺宮体育館で実施をいたしました。ここでは、11月の本委員会では入学式も鷺宮体育館での実施を予定してございましたけれども、何とか工事を間に合わせまして、入学式につきましては自校の実施を行うことができました。次に、第七中学校でございますが、卒業式のみ国際短期大学で実施をいたしました。また、第十中学校につきましては、卒業式につきましては宝仙学園で、入学式につきましては中野坂上のハーモニーホールで実施をいたしました。それぞれの対象校の工夫と御努力によりまして、滞りなく、卒業式・入学式を実施することができました。
いずれにいたしましても、二度とこのようなことがないように、工事等の進行管理につきましては徹底してまいりたいというふうに考えてございます。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はありませんか。
大内委員
最後に、今後こういうことがないようにというお話だったんですけれども、この式典ができなかった理由というのは、ちゃんと分析しているんですか。
合川教育委員会事務局参事(教育経営担当)
契約の準備段階での不備等もございまして、契約に至る段階でおくれを生じてしまったと、私どもの中でいろいろ分析をいたしまして、二度とこういうことがないように進行管理をしてまいりたいというふうに考えてございます。
大内委員
だから、そのおくれた理由というのは具体的にどこにあったと。例えば単純に私が思うのは、施設課があったけど、今はなくなったことで、一緒にどこかがやっているわけでしょう。そういったところで若干、今は財産管理分野のほうで学校のことをやっていると。そういったところの連携がうまくいかなかったとか、そういうことですか。
合川教育委員会事務局参事(教育経営担当)
その点もあろうかと思います。財産管理分野との連携をさらに強めていきまして、その辺の改善も含めてこれからやっていきたいというふうに思っております。
大内委員
学校の芝生なんかも基本的には財産管理分野のほうで工事等の日程を決めているし、その連携をちゃんとやっていただきたいなと。
あともう一つは、代替施設はいろいろあるんですが、各場所の使用料について教えてください。
合川教育委員会事務局参事(教育経営担当)
各学校の使用料でございますけれども、西中野小学校の鷺宮体育館使用料につきましては47万円余、それから、江原小学校、国際短期大学への──これは謝礼ということでお支払いをしてございますが、18万円、第七中学校の国際短期大学への謝礼につきましても18万円、第十中学校のハーモニーホール使用料につきましては24万9,900円等でございます。
大内委員
そうすると、この鷺宮体育館が倍以上するんだけど、これはどうしてなんですか。
合川教育委員会事務局参事(教育経営担当)
練習等もございまして、回数等がふえているということでございます。
大内委員
では、ほかのところでは練習していなかったんですか。
合川教育委員会事務局参事(教育経営担当)
国際短期大学等につきましても3回ほど練習をしてございますが、国際短期大学につきましては、学校の御厚意によりまして、この18万円という形でやらせていただきました。
大内委員
あと、宝仙学園が抜けていたんだけど。
合川教育委員会事務局参事(教育経営担当)
宝仙学園についてはお支払いをしてございません。
大内委員
それはどうしてですか。
合川教育委員会事務局参事(教育経営担当)
宝仙学園の御厚意ということでございます。
いでい委員
卒業式に際しましては、教育委員会からということで、区長のメッセージを代読される方が来たりとか、そういうことがありましたけれども、入学式ではそういうのがなかったかと思いますが、どうですか。
寺嶋教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
入学式におきましては、教育委員会としての入学式のあいさつというものを学校長が読み上げているというところでございます。
委員長
他にございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、進行させていただきます。
それでは、次に、2番、軽井沢少年自然の家に係る公益通報の審査結果と今後の対応についての報告を求めます。
寺嶋教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
それでは、軽井沢少年自然の家に係る公益通報の審査結果と今後の対応につきまして御報告いたします。
恐れ入りますが、お手元の資料(資料3)をごらんください。
まず1番、公益通報の審査結果でございます。中野区法令遵守審査会から「公益通報の審査結果」が別添のとおり報告されたところでございます。
ここで、恐れ入りますが、1枚おめくりいただきまして、公益通報の審査結果をごらんください。表紙をめくっていただきまして、公益通報の概要から始めたいと思います。
まず、受理日でございますが、平成21年2月17日に審査会受理ということでございます。通報者及び被通報者につきましては、墨塗りしてございますが、ごらんのとおりということでございます。区と通報者との関係につきましては、中野区は区立施設を委託しているということです。受託事業者と中野区及びその関係者との関係は、下に図示してあるとおりでございます。
次の2ページ目にまいりますが、(5)受託事業者の受託経緯についてということでございます。平成18年12月に教育委員会で軽井沢少年自然の家の運営管理業務についてプロポーザルにより事業者の募集を行ったところでございます。7社から企画提案があり、書類審査及び見積り比較等で4社に絞らせていただき、ヒアリング(最終審査)により、昨年までの受託事業者が契約の優先交渉順位で1位となったというところでございます。受託事業者とは平成19年度より単年度契約を行ってございまして、引き続き平成20年度も契約を行っているというところでございます。
(6)通報の主な内容です。ア、イ、ウとございます。まず、区へ通報した経緯でございますが、平成20年10月29日、中野区教育委員会へ通報したにもかかわらず、受理してもらえなかった。再度、もう一度、区長あてに通報したということでございます。内容といたしましては、そこに(ア)、(イ)、(ウ)とございますが、通報者の通報の内容としては、(ア)被通報者が受託事業者から収賄をしていた。(イ)被通報者が教育委員会の承認を得ずに宿泊させた客の宿泊代金を隠した疑いがある。(ウ)被通報者が受託事業者の従業員に水増し領収を求めたという内容でございます。区に求めていることでございますが、被通報者を処分し、退職金を払わないこと。それから、受託事業者が、軽井沢少年自然の家の運営から撤退することを求めたものでございます。
次のページにいきまして、調査の実施というところでございます。
このような通報を受けまして、中野区職員倫理条例第6条に基づきまして、通報者等から聞き取りを行ったということでございます。ア、イ、ウ、エとありますが、ア、通報代表者に対する聴聞が平成21年3月5日に行われました。また、イ、管理監督者に対する聴聞も、3月9日、学校教育担当課長、それから軽井沢少年自然の家所長に対して行われました。ウ、関係者に対する聴聞は、3月25日に行われているところでございます。エ、被通報者に対する聴聞は、3月27日に行われています。
これらの聞き取り調査のほかに書類による調査として、区が保有する書類、管理委託契約書、使用申込書、その他、それから通報者及び関係者Aから提出された関係資料の調査、ごらんのとおりの調査をしたところでございます。
続きまして、次のページ、3番目、職員の非違行為等についてということで、調査結果ということでございます。
調査結果をもとに通報内容を審査した結果、非違行為に該当するもの、もしくはおそれのあるものを次のとおり特定しております。
まず、(1)被通報者につきましては四つのものを特定しています。アとして、平成19年4月に被通報者は関係者Aと話し合いの上、妻名義で受託事業者へ50万円を貸したということです。なお、平成19年12月13日、関係者Aから被通報者の妻の口座に50万円の返金を受けているということがあります。イといたしまして、平成19年5月から平成20年5月の間に関係者Aを通して受託事業者から月5万円の現金(11回計55万円)及び振り込み5万円(2回計10万円)を受け取っていたということでございます。ウといたしましては、平成20年6月ごろ、教育委員会の使用承認を受けずに、使用料を徴収せず一般客を宿泊させていた。エでございますが、平成19年7月以降、受託事業者が提供する賄い(昼食)について、対価を支払わずに提供を受けていたということが特定しているところでございます。
軽井沢少年自然の家所長につきましては、平成20年10月29日に、通報があったにもかかわらず、受理しなかったこと。学校教育担当課長につきましては、所長から口頭報告を受けたにもかかわらず、適切に所長に指示せず、通報を受理していなかったということでございます。
次のページ。審査の結果についてということでございます。
審査会は、区職員の非違行為等について、次のとおり、審査したということで、まず、被通報者について審査とその結果がそこに記載されてございます。
上記3(1)のア、ウ及びエの行為、すなわち妻名義で受託事業者へ50万円を貸したということ、それから教育委員会の使用承認を受けずに、使用料を徴収せず、一般客を宿泊させたということ、それから提供する昼食について対価を払わなかったということにつきましては、若干の相違はあるものの被通報者みずから行ったことを認めているということで、事実であると認定しているところでございます。
最初のところの50万円貸したというところでございますが、区の事業受託関係者と不明朗な金銭の貸借を行っていたと。関係者Aが述べたとおり、被通報者のほうから金銭の貸与を持ちかけたということであれば、それは単なる金銭の貸借とは言えず、何らかの見返りを期待していたと判断せざるを得ないというふうに記載されてございます。
ウの無断で貸したという点につきましては、教育委員会の承認なく無断で貸与し、本来収入すべき施設使用料を収入していなかったものであり、区に経済的な損失を与えたということです。
昼食の件ですが、受託事業者から賄い費(昼食)の提供を受けたにもかかわらず、その対価を当初は支払っておりましたが、後に請求がなかったという理由で支払を怠っており、結果として、供応を受けたということです。
これらの3つの行為につきましては、明らかに地方公務員法、さらには中野区職員倫理条例に違反している行為でございまして、区として何らかの措置が必要であるというふうに審査結果が出ております。
続きまして、前ページの2段目、金銭の授受です。金銭の授受につきましては、「上記3(1)のイの行為については」とアンダーラインがありますが、聞き取り等の調査では、収賄などの犯罪に当たるか否かは明確に認定はできなかったと。ただ、現地に勤務するただ一人の職員であり、そういったような関係から、被通報者からの要求に従い金銭を渡したと疑う余地はあったものと思慮するというふうに書かれてございます。
したがって、この件につきましては、収賄等の犯罪行為に当たると断定はできないものの、被通報者本人は固く否定はしていますが、極めて不明朗な金銭授受であって、審査会としては、その行為を非違行為として認定するというふうにしてございます。
これらの調査結果につきまして、一応審査会としてはこれ以上の調査及び審査は所掌の範囲を超えるので、さらなる原因究明は区長にゆだねるというふうにしてございます。
次に、6ページ目です。
それでは、(2)軽井沢少年自然の家所長についてということでありまして、所長は、通報文書を持参して通報者が来たのにその場で文書を返却したということ。また、電話で被通報者に確認することで、その金銭授受について処理を済ましてしまっていると。こういった通報の受理を怠ったことは、公益通報の仕組みをゆがめる行為でありますし、金銭授受がありながら解明を十分に行わなかったということは、管理監督者として担当職務を放置していたと考えられるということが記載されてございます。
(3)学校教育担当課長についてということでございます。学校教育担当課長は、部下である所長から、通報者が通報文書を持参したが受理しなかったことや金銭授受の疑いがあって聞き取りを行ったことの報告を受けましたが、その時点で倫理条例に照らし合わせて適切であったかどうかの判断をせずに、上司である事務局次長への報告も省略し、内部で処理していた。さらに、平成21年2月12日に再度通報を受けるまでの間、本件の原因究明のための対応を行っていなかったということでございます。これは、管理監督者として職務を怠り、通報を放置していたことは極めて区として重大な損失を招くものである。通報の受理を怠ったことは、倫理条例の主旨・制度を理解しておらず、公益通報の仕組みをゆがめる行為である。また、部下である職員が金銭授受をしていたことを知りながら解明を十分に行わなかったと。被通報者の供述を信用したまま放置したということは、管理監督者として担当職務を放置していたと考えられるということでございます。
次のページでございます。「終わりに」とありまして、今回の公益通報について区長に報告するということですが、通報者あるいは被通報者の言い分が相反するものが多々あったということ、それから倫理条例施行後の初めての公益通報であるということを踏まえて慎重な審議を行って結論を得たものであるということを御理解いただきたいというふうに記載されてございます。
最後に、軽井沢少年自然の家の運営体制について書かれてございます。軽井沢少年自然の家の職員体制は、開設当初は管理監督者である所長及び現地採用される用務職員の2名体制でありましたが、その後、平成9年度からは、管理監督者である所長の現地配置を解消し、中野区に引き揚げた。したがいまして、現地には用務職員1名のみの配置となったところです。これによって、所長は中野区にいるんですが、現地に赴く回数は年2~3回となっている。しかも、被通報者は昭和56年に採用されてから30年の長きにわたり、他への異動もなく、当該施設に勤務していたと。上記のような状況で、本件被通報者への管理監督が適正に行われていたかどうか、非常に大きな疑問であり、こういう状況では非違行為と認定したもの以外にもさまざまな疑念も抱いていると。区民をはじめとした関係者からこのような疑念を抱かれないようにするためには、軽井沢少年自然の家の職員体制を適正に改める必要があるというふうに提言されているところでございます。
一番最後は法令遵守審査会のメンバーの方々でございます。
恐れ入りますが、資料の1枚目にお戻りいただきたいと思います。
以上が公益通報の審査結果ということでございます。
2番目、今後の対応につきましては、上記報告を踏まえまして、中野区軽井沢少年自然の家の運営について下記のとおり改善を行うということにいたしております。
(1)運営管理委託事業者の変更でございます。平成20年度まで委託していた事業者を変更いたしまして、平成21年4月23日に下記事業者を委託事業者として決定したところでございます。事業者はそこにございますとおり、軽井沢フード株式会社、長野県軽井沢町所在で、契約期間は平成21年5月1日~平成22年3月31日、平成21年度ということでございます。
(2)委託業務の変更内容でございますが、軽井沢少年自然の家に勤務していた区職員に欠員を生じたため、これまでの委託業務の内容を一部変更するというところで、20年度、21年度と表にしてございます。アンダーラインのところが変更部分ということでございます。すなわち、食事提供業務、用務・清掃業務、施設設備保守管理業務、接客・案内業務につきましては、前と同様でございますが、学校支援業務以下が新たにつけ加わったところでございます。学校支援業務といいますのは、移動教室実施のための支援とか助言といったところでございます。地元関係者との連絡調整・折衝業務につきましては、移動教室等で関連する児童・生徒の見学先など、地元の関係者との連絡調整ということが挙げられます。それから、備品消耗品管理、文書収受等総務関係事務業務がございます。
裏に参ります。それから、搬送業務、これは急病人が出まして、救急車を使うほどではないといったような児童・生徒の搬送を行うというものでございます。それから、機械設備点検・修理の立ち会い業務ということでございまして、ボイラーほか、各種機器、機械設備の点検・修理の立ち会いも委託の中に含めるというものでございます。
(3)再発防止の取り組みでございますが、今回の事件の発生の原因及び再発の防止のために、教育委員会内に、仮称でございますが、再発防止調査委員会を設置いたします。そこで再発防止策について調査を行いまして、その調査結果に基づいて必要な改善を行います。また、職員に中野区職員倫理条例の趣旨内容を徹底するための研修等を行うことを考えているところでございます。
最後に、(4)スケジュールでございますが、4月23日に新委託事業者との契約がなされました。5月8日には新委託事業者による開業ができる見込みでございまして、移動教室の実地踏査及び本番というのでしょうか、移動教室の受け入れについては支障ございません。
以上で報告を終わらせていただきます。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はありますか。
江口委員
細かなことは後でやりますけど、学校教育担当はだれですか。課長というのは。
寺嶋教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
私でございます。
江口委員
当事者が何でこれを報告しなきゃいけないんですか。教育長、次長、違いますか。まだこれからいろいろ解決しなければいけないという当事者になっている人、まして所長から来たものを怠った人がなぜこういう報告をしなきゃいけないんですか。そこからお答えください。
田辺教育委員会事務局次長
当該業務を行っておりますのは学校教育担当でございますので、学校教育担当のほうから御報告をさせていただきました。
江口委員
違うでしょう。もう当事者になっているんだから、当事者がそのことで、ここで答える段階では今はないのではないですか。その辺自体が教育委員会は甘いんじゃないですか。違いますか。
田辺教育委員会事務局次長
法令遵守審査会からの報告につきましては、所管の学校教育担当のほうから御報告させていただいております。これに基づきまして、報告の中にもございましたけれども、現在、区庁内で懲戒分限審査委員会の調査が行われております。このことも含めまして、その調査結果につきましては、私のほうから御報告をさせていただきたいというふうに考えております。
江口委員
そうじゃなくて、6ページなんか見てごらんなさいよ。自然の家の所長は部下だから、それは報告してもいいけど、自分のことは何でこんなことで報告できるんですか。それで教育委員会の姿勢というのは問われると私は思うんだけど、違いますか。
田辺教育委員会事務局次長
私どもといいますか、組織として、教育委員会として、この問題について、課長一人に責任を負わせようというふうには考えておりませんで、法令遵守審査会の結果の報告の段階でありましても、私どもの組織の中で事業執行に対して問題点があり、それについての解決をするということは私ども教育委員会、組織として対応すべきだというふうには考えております。
江口委員
そうじゃなくて、責任をとるとかとらないというのはこれからの問題で、私たちはこの内容の報告を求めたいということで、総務委員会を待って、この文教委員会はきょう受けているわけでしょう。そういう中に、当事者が、ここに入っている人が、普通は報告しないよ。教育長なり次長が報告して、言わないと。自分のことを自分で報告するということはありますか。その責任を問うているわけじゃないんだけど、担当の部署として、経過が書いてあるわけでしょう、これから質問しますけれども。要は、所長から報告があったけど、それを、簡単に言えば無視してしまったわけだから、そういう人がここで──処分は行政が決めることですから、私たちがどうしろということではなくて、そういう経過の中で、その当事者がこの委員会でこういう報告をするというのは、普通は避けるべきなんじゃないですか。違いますか。
田辺教育委員会事務局次長
課長が報告した理由につきましては私どもの判断で、先ほど申し上げたような理由で報告をさせていただきましたが、私のほうから御報告すべきであったかというふうには思っております。
江口委員
そういうこと自体が今の教育委員会全体、区の姿勢かもしれないけども、例えばこういう倫理条例をつくっているから安心だとか、そういうことではなくて、やっぱり緊張感の問題だと思うんですよ。それで、所管が分かれているから、議会というのは非常にやりにくいんだけども、例えば今度の新しい軽井沢フード株式会社の選定の仕方なんかも、どうして選定したかということが全然説明がないわけです、それは総務だから。ところが、今の最初の報告ですが、今までプロポーザル方式をやって、それで4社に絞って、さらにそれでやってということを詳しく説明しているにもかかわらず、今回はただ単に、こういうことで決定しましたという報告がされているわけです。だから、それに対して、なぜこんな急にこういう業者が決まるのかということも、私たちは質問の範囲に入らないかもしれないから、なるたけそれは丁寧に説明すべきだと思うんです。まずそこからお答えください。
田辺教育委員会事務局次長
今回の事業者の選定方法でございますけれども、前回と同様にプロポーザル方式(企画提案方式)をとりますと、開業まで4カ月程度の時間がかかるということがございます。先ほど御報告させていただきましたように、5月から移動教室、また、その準備のための実踏が始まるというようなことがございますので、前回の企画提案方式のときの応募の事業者で最終的に絞り込まれた会社3社を指名して、競争入札を行ったということでございます。
江口委員
そうしたら、例えば、20年度の今までやってきたところを交代して、21年度からということで、ここに書いてあるように、学校支援業務以下──私たち文教委員は知りませんよ、こんなことを今度委託するというのは。皆さんが勝手に決めて、事後報告で、はい、決まりましたよと。今度は相当委託していますよ。こんなことは私たち聞いていませんよ、ここまでやるとは。ただ聞いているのは、業者さんを急遽変えますと。今、次長が言ったように、これからの学校の事業に影響がないように早急に決めたいという報告は前回のときに聞いたけども、今度はこういうことまで委託をする契約になっているんですということは全然受けていないんですよ。これはどういうことなんですか。
田辺教育委員会事務局次長
今回の御報告にもお出ししておりますように、今回の審査会の結果を受けまして、軽井沢少年自然の家に勤務していた区職員が異動になっております。補充がありませんでしたので、その職員がやっていた業務を委託の中に含めて契約をさせていただきました。ただ、これにつきましては、契約の変更ということでございますが、職員が担っていた業務ということで、軽井沢少年自然の家の運営につきましては従来どおりの運営をさせていただくということで、今回御報告をさせていただいているものです。
江口委員
そうじゃないでしょう。まずお答えしていただきたいことが、こういうことが議会に報告されないでやっていいのかということが一つ。
欠員になったら、担当課長がやればいいじゃないですか、兼任で。役所というのはしょっちゅうそれをやるでしょう。まして、所長さんというのは毎日行っているわけじゃないでしょう、先ほどの報告で。月に二、三回でしょう。十分その仕事はできるはずなんです。なぜかというと、こういう事を起こしてしまった以上の立場としては、どうしても努力しなきゃならないという気持ちにならなきゃいけないところを、あえて所長がいなくなりましたから、こういう……。その2点、なぜですか。
田辺教育委員会事務局次長
この欠員を生じております職員は、現地におりまして、具体的には、今ここに掲げております21年度の契約変更で加わった業務を行っておりました。所長につきましては、教育委員会の事務局の中におりまして、兼務で業務を行っておりますので、教育委員会の中の庁内の業務も行っておりますので、その職員を軽井沢のほうに派遣するというわけにはまいりません。ですので、現地でさまざま関係機関や業者と対応するための業務を行うため、委託の業務に含めたということでございます。
江口委員
そうじゃなくて、姿勢としての問題なの。区民に対する奉仕をしなきゃいけないのが皆さんのお仕事じゃないですか。区民、特に児童・生徒のための施設として、これをずっと中野区はお持ちして、少しでも子どもたちの教育に役に立つようにとやってきているわけでしょう。そういう中でこういうことが起きたということは、先ほど言ったように、だれの責任というより役所全体の問題として、じゃあ、区民サービス、区民のためにどう努力するかというのは、全職員が一丸となってやらなきゃいけないことでしょう。そういうのをあえて、議会にも報告しないで、職員がいなくなりました、委託業者にお任せしました、だから、そういう形ですから、今度はすべてやらせますということじゃないでしょう。本来、だれかがそれを背負って立たなければいけない部分なんじゃないですか。そういう姿勢がないから、一つは、本当に区民のための役所なのかと。今こそ、そういうときこそ、職員が全体責任の中で、だれがやったかとかじゃなくて、区民のためにサービスを提供するためにだれが努力するかというのは、もちろん一番最初に努力しなきゃいけないのは教育委員会の職員であって、それを本来やって、初めて区民に対するおわびであり、今後の姿勢ということになるんじゃないですか。これでは、まるっきり機械的じゃないですか。違いますか。そんなことで、ここでやり合って、これからいろんな調査をやったり、再発防止とか、違うでしょう、だって、それは。まず、原点に区民がないじゃないですか。児童・生徒がどこにあるんですか、これは。どうやって保護者だとか子どもたちにこの姿を見せるんですか、教育委員会の姿勢として。この事件ということじゃなくて、新聞報道等でもあれだけ載っているわけですから、皆さん知っているわけですよ。その後の区民の人たち──特に教育ということに絡んだ事件ですから、その施設に関して。だから、そういうことに対して、区側の姿勢としてはここまでやった、さすが中野区の教育委員会というのが、そういう処理の仕方の問題も含めて、私たち区民のことを考えてやってくれているなというような形を本来とるのが、この責任のとり方なんじゃないですか。違いますか。
田辺教育委員会事務局次長
私どもといたしましても、軽井沢少年自然の家は、子どもたちの移動教室の具体的な体験ができるという貴重な機会でもありますので、その運営にできるだけ支障のないように、従来どおり御利用いただけるようにということで、全力で5月からの開設に向けて努力をさせていただいております。ただ、先ほど申し上げたような理由で、人的に軽井沢のほうに派遣をすることができなかったということ、また、業者に全部委託をするということではありますけれども、業者に任せっきりということではなく、担当のほうできめ細かく軽井沢のほうに出かけていって指導監督するということは当然なことだというふうに思っておりますが、たまたま人的な配置ができないということで、こういう措置をとらせていただいております。
江口委員
なぜかというと、もう調査をしているときには、そのことが大体わかってきて、人事異動だってやる時期だったわけでしょう。当然それができるはずなんですよ、本来やろうと思えば。ただ単にそういう形で処理しちゃおうという考えがあったからこうやったと、私はそう思っています。
もう一つは、例えば中野区の職員倫理条例の主旨・制度を理解しておらずと所長さんが言っているけども、これはだれがつくったの。まして、今後の反省点は、もう一回研修と。冗談じゃないですよ、そんなお金をなぜ使うんですか。当然理解していなきゃいけないことでしょう。理解しているかしていないかというのはだれがチェックするかわからないけども、条例の趣旨、ましてここに書いてあるように、「職員」と書いてあるんですよ。自分たちの条例ですよ。それを一番理解していない結果だというのは本当にみっともない。まして、これができたときに、私にこういう事件があったんです。課長さんに相談に行ったら、別な職員がついているわけ。「何であなたがついているんだ」と言ったら、「職員倫理条例で、要望とか何かがあったら筆記をしなきゃいけません」と言うわけ。「私は、これはどうなるのという相談だよ。それでもこうやってつくのか」という話をしたら、「当然です」と。この倫理条例はすごいなと。これからは、じゃあ議会に来るときもちゃんとだれかついてこいよと。「今度は逆の立場で、議員に相談があると、報告したいという場合にはついてこいよ」と言って帰りましたけど、そういう理解のもとでこの条例がスタートしているわけ。だけど、区民にとっては、これだけの立派な条例をつくられて、中野区の中でそういう形で動くということを言って、区民は知っていて、職員がわかっていないというのは、それでは話にならないし、もし理解していない職員が、区民がそういう形で来たときに、そういう対応をとって、果たしていいんですか。違うでしょう。失敗したとかしないという問題ではないでしょう、この条例は。条例の運用を間違えたらどうなるんですか。日本の憲法だったら憲法違反と言われるんですよ。そのぐらい、条例は中野区にとっては重いはずなんです。議会も、だから条例審査というのは慎重にやってきているはずなんです。それを、こんな軽く見るから、すべてこういうことが起きてくるんですよ。だから、そんなに細かく私はやるつもりはないけど、その姿勢が教育委員会はなさ過ぎますよ。子どもだとか、子どもにかかわる親御さんだとか、現場にいる学校の教員だとか、そういう人たちを本当に楽しく、やりやすく、中野の教育はすごいなということを見せる、そういうすべての姿勢があれば、こんな事件なんか起きるわけないんですよ。これは役所の停滞ですよ。だから、今みたいに、議会の報告だって、どこかで手を抜けば何とかなると。そうじゃないでしょう。やっぱりそういう反省のもとでこれから取り組まないと、こんな報告はおかしいですよ。違いますか。もう一度。
田辺教育委員会事務局次長
限られた資源の中で最大限区民サービスを向上させていくというのが私たちの使命だというふうに考えまして、今回こういう措置をとらせていただいております。前回の御報告の中で不備があった点について、重ね重ねでございますけれども、私どもとして十分反省したいというふうに思っているところです。また、倫理条例につきましては、議会で御議決をいただいたという経緯も十分承知しておりますが、こうした事件が起きたということは、こうした条例について職員の中で徹底していなかったということを十分反省しなければならないというふうに思っておりまして、改めて私たちはそういう機会を設けて、職員に喚起を図っていくとともに、区民の方のサービスと信頼を勝ち得ていきたいというふうに考えております。
大内委員
今、江口委員のほうからもお話があったんだけれども、やはり学校教育担当課長についてという報告を本人がしているというのは違和感がある。あなたが書いたんですかと。
もう一つは、普通、こういうふうに書かれている方から、私はこういう報告を受けました、それについて私はこう思っているんです、迷惑をかけましたと、一言ぐらい普通はお話しがあるべきなのに、まるで自分のことを報告しているから、「担当職務を放置していたと考えられる」と、自分のことを言っているわけですよ。それについて何かしらのコメントというか、あなたが御迷惑をかけたとかいうのが一言もないというのはどういうことなの。ほかの次長なりが報告していて、あなたがその後手を挙げて、これについて一言言うんだったらわかるけども、さらっと流されて、これが報告ですと言われたって、ちょっと……。私は普通の区民の方たちにお話をしても、ちょっと納得いかないと思うんで、まずはあなたのコメントをいただきたい。
寺嶋教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
申しわけありませんでした。中野区職員倫理条例の趣旨を十分に理解せず、また、このようなことについて、区民の皆様、保護者の方々に多大な御迷惑をおかけしましたことを深くおわび申し上げます。
大内委員
今、課長からあったと。やはり全体的なこの軽井沢少年自然の家の公益通報を受けた内容にもよるし、また今の担当課長についての発言もあるけれども、やはりトップである教育長がそれについて何の発言もしないというのはまたおかしいと思うので。やはり議事録に残るんだから、教育長がどう思っているのかということをまず聞きたいと思います。
菅野教育長
今、この公益通報条例をきちんと理解せずに、さまざまな形で区民の方々に御迷惑をかけたし、これからもいろいろな形で影響がございます。
そういう面では、本当に私どもの監督不行き届きでありますし、この条例ができて、趣旨を生かすというようなことにつきまして、きちんと私ども教育委員会として、全体として受けとめて、徹底してやっていなかったということについては、本当に深く反省しております。
これからは、先ほど研修だけではだめだと、当然おっしゃいましたけれども、いずれにいたしましても、私どもこの条例に限らず、区民の方々に対して説明責任というもの、それからいろいろな形での公務の適正化ということについては、教育委員会を挙げまして、しっかりと取り組んでまいりたいと思っております。
大内委員
今、公益通報の担当課長の対応についての御答弁があったんだけれども、もう一つ、軽井沢少年自然の家で起きたこういった内容についてのコメントがまだないんですよ。公益通報のことだけ言われているんだけど。この軽井沢少年自然の家のこういった審査結果も出たわけでしょう。それに対して教育委員会のトップとしてコメントがない。
菅野教育長
大変失礼しました。職員が非違行為ということで、極めて不適切な行為をして、こういった形で区民の方々に御迷惑をかけ、御心配をかけているということについては大変申しわけなく思っております。私どもが、この軽井沢少年自然の家の運営体制についても、やはりきちんとした監督をしていなかったということでもございますし、また、当該職員の監督につきましても、さまざまな形で私どもの手落ちがあったということだと思います。本当に申しわけなく思っております。
大内委員
それで、話はここから始まるんだけれども、何で最初に受理しなかったのかなと、単純に。それは聞けるんですか。
委員長
ちょっと休憩いたします。
(午前10時42分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午前10時43分)
大内委員
まず、この報告書を見る限り、担当課長も先ほどお話があったようにちょっと責任があるのかなと。なぜ、まず通報というものを理解しないで無視してしまったのかなと。それはどうなんですか。
田辺教育委員会事務局次長
当初10月の時点で関係者の方から区役所の担当のほうに御相談がございました。その内容ですが、先ほど報告がありました金銭の授受の内容とともに、委託業者の内部のいろいろな事情といいますか、いさかいのようなものが記載をされておりました文書を見せられまして、そのことについては会社のほうの中で処理をしてもらいたいというような担当者の判断で、まずは会社に相談しに行ってほしいというようなことを言ったというようなことを聞いております。その時点で公益通報の仕組みを理解していなかったというようなことがあったかと思いますけれども、その会社の内部の事情と誤解をしたということがまずあったかというふうに考えています。
大内委員
そんな感じなんだろうけれども。例えば、この報告を見ると、宿泊をさせた客の宿泊代金を隠したとかいろいろね、これは教育委員会というか、軽井沢少年自然の家の使用料に入ってくるんだろうけれども、こういった人はだれなんですか。だれが泊まっているの。それは把握しているの。その人に宿泊代金を求めたりとかというのは、教育委員会として、しているの。
寺嶋教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
承知してございませんので、請求もしてございません。
大内委員
では、だれが宿泊したかわからないのに宿泊されたと言うの。だれか特定もできていないのに宿泊させたと。そういうことになるよ。
寺嶋教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
審査会の報告ではそういうことになってございます。
大内委員
では、審査会では把握しているけれども、当教育委員会としてはだれだか把握していないから、本来、請求しなければいけないものが今の段階では請求できないと、そういうことですか。
寺嶋教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
現在の段階ではそういうことでございます。
大内委員
では、今後特定されたら、教育委員会として使用料をちゃんと求めていくということになるわけですか。
田辺教育委員会事務局次長
今回の報告の内容でございますけれども、法令遵守の審査会の中で確認をされたことでございまして、その判断といいますか、報告書に書かれた結果につきまして、材料は区の軽井沢少年自然の家ですとか、それから学校教育の担当にあります書類をもとに調べたというふうに聞いております。その書類でございますけれども、現在教育委員会のほうにございませんで、課長が申し上げたように、現在のところ教育委員会として特定ができてございません。ただ、事実が確認された時点では、私たちとしては適正な対応を図ってまいりたいというふうに考えております。
大内委員
先ほど言った所長というのは、役所の庁内にいて、兼務というのは本来何をやっている人なの。
寺嶋教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
体験学習を担当して、そこの係長をしているところでございまして、移動教室とかさまざまな連合行事とか、臨海学園とか、そういったことの業者の手配とか、そういったようなスケジュール等を管理しているところでございます。
大内委員
これは先ほど江口委員のほうからあったんだけれども、この方が、とりあえず普通で言うと、軽井沢少年自然の家の責任者になって赴任するのが当然なのかなと思うんだけれども、話が重なるかもしれませんけれども、なぜこの委託の内容が変わってしまったんですか。委託じゃないや、軽井沢少年自然の家の運営の方針が。
田辺教育委員会事務局次長
平成9年度までは、報告書にありますように、現地に所長を置いて全体の管理運営を行っていたものでございますが、業務の見直しをして省略化をするというようなこともございまして、所長が常駐しなくても、庁内の事務との連絡を密にすれば十分であろうというふうな判断で所長を置かずに庁内に置いたという経過がございます。
ただ、この方法でずっとやってきているわけですけれども、その現地におります職員の管理監督に適切ではなかったということでこうした事件が起きたというふうに反省をしておりまして、その対応については今後検討していきたいと考えております。
大内委員
ただ、私たちは、この軽井沢少年自然の家の運営の方針が悪いと言っているのではなくて、現地採用の職員の方が法令遵守に違反するような行為をしたと。この運営自体については、今までうまくいっていたのではないかなという理解でいたから、それが何でいなくなっちゃうんですかということ、方針を変えたんですかということが疑問なんですよ。この方は、非違行為をしたけれども、運営の方式自体は間違っていなかったんでしょう。こういうふうに急にやられてしまうと、運営の仕方自体、要するに、どんな方がここの職員で行っても問題を起こすみたいな前提に聞こえてしまうんです。そのぐらい、ちょっと目が届かないところだというような印象を受けちゃうんですよ。その点はどうですか。
田辺教育委員会事務局次長
軽井沢少年自然の家の趣旨を適正に運営を行っていたというふうに私たちも思っておりますし、区民の方々や学校関係者の方に御利用いただくに支障がなかったということでは、私たちは運営をしてきたというふうに考えておりますが、一人職場で、庁内におります所長が年に数回管理監督に行くということでは、結果として十分ではなかったのであろうというふうに考えております。人事上の措置ということで今回異動ということにはなっておりますけれども、区の年度の途中での異動というようなことがございまして、かわりの職員を配置できなかったという教育委員会内部の事情によりまして、今回こうした委託業者に現地での具体的な職員の分の仕事を任せるということにはなっておりますけれども、その委託事業者は十分この業務を担えると私ども判断いたしまして、こうした結果として措置をとってきたということでございます。
ただ、この結果がいいのかどうかについては、前回も申し上げましたけれども、緊急措置ということで対応させていただいておりますので、この結果について今後どうしていくかということについては、十分時間をかけて検討させていただきたいと思っております。
大内委員
前回も述べたんですけれども、そうなってくると、中野の区外にある施設の全部の運営の見直しに取りかかるということなんですか。
田辺教育委員会事務局次長
教育委員会で持っておりますのは、軽井沢と、同じような施設で常葉がございます。これらの運営について、今回の事件の結果をもとに、私どもとしてはどうあるべきかという検討をしていきたいというふうに考えております。
大内委員
常葉というのも移動教室をやるんですか。中学校と小学校があって、どちらかが夏季学園でどちらかが移動教室でしょう。
寺嶋教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
軽井沢は、小学校は移動教室、中学校が林間、夏季学園です。常葉は小・中ともに移動教室でございます。(「夏季学園と移動教室、違うんじゃないの」と呼ぶ者あり)いや、小学校も中学校も移動教室をやってございます。林間学園は常葉はやってございません。
大内委員
中学校のときには、夏季学園というのはないの。中学生が軽井沢に行くでしょう。それは夏季学園になるんじゃないの。
寺嶋教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
ちょっと説明が不十分でした。中学生が夏季学園に行きますが、それは軽井沢に夏季学園に行きます。
大内委員
もう一回整理してよ。移動教室と夏季学園の。
寺嶋教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
では、整理させていただきます。小学校につきましては、五、六年に一緒に行きますが、移動教室については常葉と軽井沢と両方へ行きます。それから、中学校については、移動教室は常葉に行きます。林間学園は軽井沢に行きます。
大内委員
5年生のときにどこへ行って、6年生のときにどこへ行って、中一でどこへ行って、中二でどこへ行くということでしょう。それが学校によっては6年と5年と行き場所が違うところがあるかもしれないけれども、毎年順番で行くんだから。それを聞いているわけです。
寺嶋教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
まず、子どもたちの立場に立って言いますと、5年生になったときに6年生と一緒に常葉または軽井沢に行きます。それで、6年生になったときに、5年生で常葉に行った場合には6年生で軽井沢に行きます。(「それは移動教室なの」と呼ぶ者あり)移動教室です。両方とも移動教室です。小学校のときは移動教室でございます。
中学校1年生は、移動教室ではなくて林間学園ということで軽井沢にまいります。中学校2年生になりましたら、移動教室ということで常葉にまいります。
大内委員
じゃあ、夏季学園というはいつやっているんですか。全部移動教室なんですか。
寺嶋教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
夏季学園と申しますのは、夏休みのときに実施しますが、小学校は臨海、中学校は軽井沢で行われます。
大内委員
ちょっと話がややこしくなっちゃった。要は、常葉でも移動教室をやったり夏季学園をやったりすると、軽井沢でも移動教室をやったり夏季学園をやったりするということでいいんでしょう。
寺嶋教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
軽井沢では移動教室と夏季学園の両方をやりますが、常葉では夏季学園はやりません。移動教室のみでございます。
大内委員
ちょっとすみません。今のところをわかりやすくして。
要は、軽井沢の運営と常葉の運営とどこが違うんですかということを聞きたいんです。それによって運営の形態が違うんですかと、運営の形態は同じでいいんですという話なのかどうかということを聞きたい。
寺嶋教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
校外施設を利用して子どもたちに体験学習をさせるという点では同様ですし、現地にこれまでは常勤の区の職員を一人置きまして、それであとは、その他の清掃業務、賄い等を委託したということも同様でございます。
ただ、常葉の場合は中野と姉妹都市ということでもございますし、中学校では農業体験というものをしてございます。そういった意味で、現地との深い連絡調整ということがより必要になってくるというふうな特徴がございます。
大内委員
だから、これは以前にも聞いたんだけれども、常葉も軽井沢と同じような運営方式がベストだと、本来なら考えているんですかと。要するに、所長が中野にいるけれども、現地採用の職員がいないと。要するに、私たちはこの軽井沢の新しい運営形態について何も聞いていない、前回初めて聞いた形で、これがいいんですとぽんと出された。じゃあ、常葉もそれがいいんですねということでいいんですかと。要するに、軽井沢の、私たち先ほど言ったけれども、職員がそういった法令遵守の違反を起こしたと、ただ現地採用については必要ではないかと半分思っていた。要するに、それで今までちゃんと運営できた。でも、それよりも、このような新しい、全部委託させたほうがいろいろトラブルがないんですと。じゃあ、常葉もすぐそうするんですかということになると思うんです。その辺はどうなんですか。
田辺教育委員会事務局次長
運営と管理ということでなかなかうまい御説明ができなかったと思いますが、軽井沢少年自然の家につきましては、先ほど私が申し上げましたように、子どもたちに貴重な体験をする機会を提供するということでは、区民の方々あるいは学校関係者、子どもたちにとって、有効な機会を提供できていたというふうに考えておりますし、常葉と軽井沢についてこれからもそうした対応をしていきたいというふうに考えておりますが、管理体制の中で、区職員が一人でそこに勤務をしていて、なかなか私たちの管理監督が行き届かなかったということが今回の反省点だったというふうに考えております。それを解決するために今後どう対応していくのかということが、検討していくポイントになるかと思いますが、軽井沢と常葉につきましては、それぞれ地域の特色があるといいますか、先ほども出ておりましたように、常葉では農業体験をするということでさまざまな地域の方々あるいは現地に在住している職員がかかわっているというようなこともございます。そうした地域特性を考えて今後の対応を考えていきたいというふうに考えております。
大内委員
そうすると、軽井沢ではそういった特色がないということ。農業体験だけ取り上げられても困るんですけれども。今までも、軽井沢に何で現地職員を採用しているんですかといったら、現地とのいろいろな交流があるから、必要だからと多分述べられていたと思うんです。多分、常葉で、今御答弁されたようなことを言っていたと思うんです。だから、今回、軽井沢がそういうのが必要なくなって、常葉が必要なんですという違いがね。単純に、確かに常葉のほうが軽井沢よりも倍ぐらい時間がかかるし、遠いし、こちらから通うのは非常に大変だから現地採用で、軽井沢は何かあったらすぐ行けるというか、割と近いとか、そういったことも全然関係なく、ただ単に農業体験一つだけ取り上げられてもよくわからないんですけれども。要は、何で軽井沢のシステムが私たちの知らないうちにどんどん変わっていってしまったのかなと。そうすると、常葉もいつか、知らないうちに変わっても仕方がないのかなということを心配しているというのかな。私たちが区民の方に聞かれたときに、何で変わったんですかと言われても、いや、役所のほうで変更して、私たちも全然聞いていないからわからないでは、ちょっと私たちも責任がとれないので、しっかりその辺、今後常葉についてはどうするのか。軽井沢の方式がいいというのであれば、常葉もそういうふうにしたいけれども、常葉は農業体験があるからできないんですというのでは、ちょっと私たちも地域で説明できないし。要するに、この1年間で検討していって、来年度の契約についてはどうするかとかなんかそういった話で答えていただきたいんですけれども。しろと言っているんじゃないのよ。あそこの現地採用をやめろというのではないんだから。
田辺教育委員会事務局次長
ちょっと言葉が不十分で申しわけありませんでした。軽井沢は軽井沢なり、常葉は常葉なりに特色があったり、立地の条件があるかというふうに考えています。
今回の措置につきましては、何度も御説明していますように、緊急避難的に対応をとらせていただいております。職員が今までやってきた役割を現地の事業者が担えるという判断のもとにこうした措置をとらせていただいておりまして、それぞれの施設の条件あるいはやっている内容を十分勘案して、今後の管理について検討し、また、しかるべき御報告をさせていただきたいと思っております。
大内委員
最後に、この所長というのは、今後週に何回行くとか決まっているんですか。それは車で行くんですか、電車で行くんですか。あるいは、宿泊をしてくるんですか。そういうのは、週に何日か行っていなければいけないとかあるんですか。
寺嶋教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
特にその回数につきましては決まりはございません。ただ、これまでは年に二、三回というところだったんですが、今後はもう少し頻繁に監督のために行く必要があろうかと思います。今まで何回か行ってございますが、電車で行ったり、あるいは実踏等同行する形ではバスで行くというようなことをしてございます。
大内委員
だから、それは今までと変わらないということでしょう。でも、ここに、軽井沢少年自然の家所長について、担当業務を放置したと、審査結果について言われているわけでしょう。そのように変わらないんじゃだめなんじゃないんですかと。今まで2回で、ことしも年に二、三回、もうちょっとふやすとは言っているけれども、こういうふうに管理監督者としての担当業務を放置していたと考えられるとしっかり書かれているんだったら、今後は、週に1回行くとか2週間に1回行くとか、泊まってちゃんと管理してくるとか、まして今度は現地に区の職員がいない、というと、責任の所在というのが何かトラブルがあったときに非常に困るのではないかなと思うんですけれども。
要は、今後、委託先も決めました、じゃあ、今度区の職員はどうやってかかわっていくんですかというところが、今のを聞いていると、まだ決まっていないみたいなんですよね。もうちょっとはっきり、ある程度これから移動教室だとかで軽井沢を使うわけですから、区の職員の方の対応、現地の対応をどうするのかということをしっかりと決めたほうがよろしいかと思いますので、今聞いても決まっていないみたいだから、今後は対応していただきたいと思います。
田辺教育委員会事務局次長
学校が行っている時期と、それから冬季などは学校が利用していない時期で、時期によって繁閑がありますが、学校が利用している時期については、月に数回管理監督に行きたいというふうに考えておりますし、それ以外の時期でも、きちんと適正に委託業務が履行されているかどうか、あるいは宿泊客があった場合の関係書類がきちんと調製されているかどうかというようなことについては、これまでは行っておりませんでしたけれども、毎月定期的に行って、そうしたことをチェックしてくるというふうに考えております。
大内委員
ですから、私が心配しているのは、今まで現地採用の方がやっていた業務、口頭で伝わってできるんですかということ。書類上でこういった業務ですよと渡して、今度の委託先がそれだけでできるんですかということを心配しているんです。今まで区の職員、責任ある方がいて、学校の支援業務なり、いろいろな手伝いをしていた。今度はいなくなった。新しい考え方で、それはそれでもうわかりましたけども、要は、それを書類上で渡してできるんですかと。当初の委託がスタートする、あるいは小・中学生が行く当初は、やはり文書だけで委託を終わらせるんじゃなくて、だれかが行って、こういった内容ですと。本当はこの被通報者の方が行って説明するのが一番わかりやすいんだろうけども、そういうわけにもいかないだろうから、最初のうちはその辺のところをしっかりやっていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
菅野教育長
校長会と十分話し合っております。校長会からは、こんなふうにすればいいんじゃないかとか、さまざまな意見をいただいておりまして、そういったものを入れて、学校と十分に連絡を密にしながら、支障のないようにやっていきたいと思っております。
伊東委員
まずお聞きしたいのは、軽井沢でしたよね、たしか平成18年に移動教室の際に食中毒が発生した。それはいつだったんでしたっけ。
寺嶋教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
正確な日付は承知してございませんが、18年の後半、秋だったと記憶しております。
伊東委員
そうですよね。たしか9月ぐらいに1校、行った先で食中毒があって、業者の変更がされたと思うんですけど、それを受けて、18年12月、当該受託事業者が決定され、翌年の19年度からこの業務に当たったと認識しているんですけど、それは間違いないですか。
寺嶋教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
そういったような事件がございましたが、前の事業者が5年を経過してございましたので、それを機にプロポーザル方式で18年度に決めたところでございます。
伊東委員
この件自体が非常に契約の仕方というものの根底にかかわるものじゃないのかなという気がしてならないんですけれども、この当該事業者、受託事業者は事業開始早々ですよね。19年度4月からこの業務に当たっているはずなんですけれど、その翌月にはもう既に金銭の貸借あるいは給与と称しての金銭の振り込み等が1年続いているわけです。その契約自体、何らか現地採用の職員に情報あるいは力が関与しているんじゃないかという疑わしい部分が感じられるんですけれど、その辺は教育委員会としてはどういう認識を持たれていますか。
田辺教育委員会事務局次長
このプロポーザル方式によります企画提案につきましては、区の一定のルールに従って選定をしてきた経過がございまして、私どもの現在の判断でございますけれども、契約に当たりましては、そうした手続きにのっとって行ったということで、何ら問題はなかったというふうには、現在のところは考えております。
伊東委員
細かな調査についてはこの報告にもあるように、今後は区長にゆだねるということで、さらに区長のほうで何らかの対応を講じていくことだと思うんですけど、その方針については、区長のほうではどういうお考えを持っておられるんですか。
田辺教育委員会事務局次長
私どもの手を離れまして、担当のところで今調査をしておりますので、現段階では申しわけありませんが、私どもは何も連絡を受けておりませんので、先ほど申し上げた御答弁以上のことは、申しわけありません。
伊東委員
それでは、質問を変えます。先日も御報告いただきましたけれど、今回の件を受けて、急遽、契約内容を見直して、新年度途中から、新たな項目を追加しての契約ということになるようですが、まず、今まで現地採用の職員の方というのは、当該施設、軽井沢の施設のほうに常駐していたわけですよね、夜間も。ちょっとその辺について御報告をお願いしたいんですけど。
寺嶋教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
勤務形態は中野区役所の通常の形態と同様で、週40時間でございます。8時半から5時15分までは当該施設に勤務し、夜間は特別なことがない限り、自宅に帰るといったような勤務形態でございます。
伊東委員
移動教室等でその施設を使った場合の夜間の人員配置はどうなっていたんですか。
寺嶋教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
管理委託事業者が夜間に駐在して、緊急対応とか、そういったことに対応しているところでございます。
伊東委員
では、今後も当面はそうした移動教室の際の夜間の管理体制というのは現状どおり行えるということでよろしいんですか。
寺嶋教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
さようでございます。
伊東委員
それで伺いたいんですけれど、今回の契約内容の見直し、先を見越して、施設の運営の仕方をどう考えていくかというのはこれからの検討だと思うんですが、選択肢の中には指定管理者制度ということも当然視野に入れての運営方法の選択になると思うんですけれど、指定管理者制度にするとなると、当該施設の利用状況等から、はっきり言って、業者が定められるのかどうなのか。要は、今の契約形態、契約金額等もわからない中で、例えば既に21年度の予算は計上されて議会を通過したわけですけれど、新たな契約内容でいきますと、当然委託契約料も違ってくるはずですし、今まで教育委員会として見ていた経費の部分も当然変わってくる。そうしたトータルの経費の中で指定管理者制度を導入する。そうすると、指定管理者制度も相手があるものですから、十分な運営に値するような内容でないと、なかなかそれもなじまないんじゃないかなと思うんですけれど、まず、その点はいかがなんでしょうか。
田辺教育委員会事務局次長
今後は御提案のような指定管理も含めて検討していくことにはなると思いますが、今年度予算では委託契約という形で予算議決をいただいておりますので、今年度については、年度の途中で指定管理にするということは、契約金額といいますか、金額だけでなくて、その仕組み自体からも難しいかというふうに思っておりますので、そうした手続的なことを踏まえてきちんと対応させていただきたいと思っております。
伊東委員
一つの選択肢として指定管理者というものが出てきた場合に、先ほど言ったように、指定管理者に対する報酬、それの多寡も当然あるでしょうし、ましてや、その施設自体の利用状況を考えると、指定管理者制度にすると、ある部分、もう向こうの裁量で施設の利用の仕方を選択していい部分が出てきますよね、当然。教育に関連する学校の移動教室等についてはちゃんとコアで時間を押さえちゃうんでしょうけれど、それ以外については、指定管理者、どうぞ、そちらの工夫で収益を上げるように図ってくださいと、当然なってくる。その中で、利用料ですとか区民の一般の方の利用が制限される事態が生まれるやもしれないわけですよね。仙石原にしても、指定管理者制度導入と同時に、運営方法、料金等が変わってきたのも事実ですし、その辺は、教育委員会としては慎重に事を運んでいかなければならない。それは移動教室という教育の根幹にも影響してくる部分でもあるし、また、軽井沢、あそこは近くにスキー場があって、区内のスキー団体の方が冬季に利用されているはずですけれど、そういう部分、区民の利用者の利便性も影響してくると思うので、今後、運営方式を検討される際に十分その辺のことを調査して検討していただけたらと思いますが、いかがでしょうか。
田辺教育委員会事務局次長
指定管理者制度を検討するに際しましては、費用対効果ですとか、それから効率性とか、区民にとって利便性が高まるということでメリットがあるということで、指定管理者制度を導入するというふうに考えておりますので、今御指摘がありましたような点を含めて、あの施設がどういう利用のされ方をしているかということも十分調査の上、今後の対応を図ってまいりたいと考えております。
伊東委員
もう一つお聞きしますけれど、今の軽井沢の建物ができたのは何年でしたか。
寺嶋教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
昭和28年7月にもともとできておりますが、昭和56年に改築して現在の形になっているところでございます。
伊東委員
そうですよね。現地採用の職員の方は昭和56年からということですから、新たな施設になったときに現地採用の方を採用されたんだと思うんです。軽井沢の施設を利用された方に言わせると、やっぱり施設が大分老朽化してきているという中で、すき間風が通ったり、なかなか暖房もききが悪かったりということで、使用しにくいという声をよく聞くんですけれども、当然、今度の運営を見直す段階で、その施設も、昭和56年ですと既に20数年たつわけでしょう。あそこは鉄骨──鉄筋もあったのかな。宿泊棟のほうは鉄筋で、ホールが鉄骨だったような気がするんですけれど、そうした部分、耐震のこともありますし、今後、その施設をずっと区が移動教室等あるいは区民の方への利便に供するということを考えると、施設の補修あるいは修理、そういうものが、指定管理者にすれば、当然施設を一度しっかりしたものにしてから運営をお願いすることも検討されるんですけれども、今の建物についての教育委員会としての認識はどうなんですか。
寺嶋教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
30年近くたってございます。私も泊まったことがございますが、耐震についてもAということをいただいております。しばらくは今のような状態でこの施設を活用することができるかと思いますが、そのうちに大規模な修繕あるいは建てかえというようなことが課題になってくるであろうというふうに考えております。
伊東委員
今後どんな運営形態になるかわかりませんけれど、先ほど指摘したように、指定管理者等になると、やはりそういった大規模修繕をしてからということも視野に入れて、慎重に検討を進めていただきたいと思います。これは要望にしておきます。
平山委員
何か話がいろいろと出ておりますが、先ほど大内委員も御質問されていましたが、要は、現状として、教育委員会は現地に現地採用の職員が必要だというふうに考えているということでよろしいんですか。
田辺教育委員会事務局次長
緊急避難的にと申しましたけれども、今までの職員が担っていた役割につきましては、民間事業者に委託という形で任せるという判断をさせていただきました。先ほども大内委員にお答えしましたけれども、職員の業務については、その事業者が担えるという判断のもとに今回委託を変えておりますので、職員が必要というふうには、絶対そこに職員がいなければ同じ業務が担えないというふうには考えておりません。
平山委員
今後はどうなんでしょうか。
田辺教育委員会事務局次長
今後につきまして、どういう管理体制が望ましいかということについては、十分調査をして検討していきたいと思っております。
平山委員
御答弁を聞いていると、要するに、人的配置ができないからだとか、人的配置ができないから今は緊急避難的にという御答弁のように私は聞こえたんです。だったら、必要だと考えていらっしゃるので、あくまでも1年もない緊急避難的な契約をそういう意味で結んでいらっしゃるのかなというふうに考えたんですが、そうではないということですか。
田辺教育委員会事務局次長
いろいろな形が考えられるかと思いますが、今年度については、先ほどから委員の皆さんからも御指摘がありましたように、一部業務委託で予算を議決していただいているという経過がございます。その中では、職員配置ができなかったということで緊急避難的な対応をさせていただいておりますが、職員の業務を民間の事業者が担えない状況ではないという社会的な状況といいますか、現況から考えると、このまま職員をずっと置いておくかどうかということについても、私どもとしては検討していきたいと思っております。
平山委員
それは、今回の事件が起こって初めてそういうことを検討されているということですか。
田辺教育委員会事務局次長
私どもの姿勢としましては、常に効率的な事業執行ということを考えないといけませんので、常にそういう状況の中では変化に対応していくことは必要だと思っておりますが、今年度の予算を議決していただいた時点では職員がおりましたので、こうした対応をとらせていただいております。
平山委員
区は、今、より一層いろいろなものを見直していっている時期ですし、教育委員会も、大分予算要望しても、大変厳しい状況にあるということで、いろいろと削らないほうがいいんじゃないかなというような事業まで今回は予算がつかなかったという経緯があったというふうに思うんです。そういう中にあって、事件が起こってみたら、こういう形でもできるんじゃないかなと。金額はわかりませんよ。どっちのほうが高いのか安いのか。ただ、ちょっとそれは予算のつけ方としていかがなものかなという気が非常にいたしますが、これからもよくよく注意をしていただいてやっていただきたいなと思いますので、一言御答弁をお願いします。
田辺教育委員会事務局次長
区民の皆様からいただいた税金で子どもたちによりよい教育をするということが私たちの使命でございますので、今御指摘がありましたような姿勢でこれから事業執行してまいりたいと思っております。
いながき委員
契約の経緯のところでもう一度確認させていただきたいんですけど、18年度にプロポーザル形式で当該業者さんに決まったというときに、この被通報者の方は選定の際のメンバーにいらっしゃったんでしょうか。
寺嶋教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
教育委員会の中に選定委員会を設けましたが、そのメンバーではございません。
いながき委員
20年度、その次の年というのは随意契約に近い形ですよね。19年度と同じ業者さんをその次の年は同じ業者さんで続けてということで、随意契約に近い形だと思うんですけど、そのとき、その業者さんでもう一度お願いしますというふうに決めたときの経緯といいますか、この被通報者さんがやっぱり何か意見をかなりおっしゃっていたとか、そういった経緯はなかったんでしょうか。
寺嶋教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
そういったような経緯は聞いてございません。
いながき委員
では、随意契約というのは、教育委員会のほうで書類だけで、ちゃんと業務をこなしているというのを、所長さんは現地に年に二、三回しか行かなかったと、そういう状況で、書類だけを見て、この業者さんで今年度も行こうというふうに決めたということですか。
寺嶋教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
もちろん担当職員からお話を聞くこともありますし、移動教室等につきましては、校長先生をはじめ、職員、教職員、それから子どもたち等、例えば食事がおいしかったとか、そういったようなことについてさまざまなアンケートをとってございます。そういったようなことを踏まえまして、それから、年に数回でございますが、私も所長も泊まっております。そういったところを踏まえまして、契約ということを考えたところでございます。
いながき委員
被通報者の方の退職金をどうするかであるとか、今後の処分をどうするかというのは、先ほど懲戒分限審査委員会で決まるということだったんですけど、それはいつごろになるかというのも、全然教育委員会としては把握していないということですか。
田辺教育委員会事務局次長
職員は異動しておりまして、本庁舎の中に勤務をしておりますので、まだ退職はしておりません。現在勤務をしております。懲戒分限審査委員会の結果ですけれども、いつ報告が来るかということについては、私どもは承知しておりません。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、本報告についての質疑を終わらせていただきます。
そのほかに何かございますか。
田辺教育委員会事務局次長
恐縮でございます。口頭で報告をさせていただきます。テレビ・新聞でも報道されております新型インフルエンザの件でございます。これにつきましては、28日に中野区として健康管理対策本部を設置したということで、各議員の皆様には御連絡をさせていただいているところでございます。きょうになりまして、国もフェーズ5ということで、段階も一つ高まったということもございまして、区内の各施設に、今後ですけれども、流行の危険が高まった場合には、区の業務も休止あるいは休校や保育園の休園というような緊急措置を生じる場合もあるということを想定して、区内の関係機関あるいは関係施設の御利用者に通知をお配りしようというふうに考えております。学校・幼稚園につきましても、新型インフルエンザに関する情報ということで、今、中野区として大変危険が高まっているというようなことで情報提供しておりますけれども、今後、先ほど申し上げたように、区内での流行の危険が高まった場合には、学校の休校等の措置があるということ、それから、保健所等で相談を行っておりまして、発熱相談センターも設置しているということで、何かあったら保健所に相談をしてほしいということ、それから、現在でもできることとしては外出するときにマスクを着用していただく、あるいは十分な手洗いやうがいをしていただくということを喚起するとともに、今後、国内でのインフルエンザの感染事例が報告された場合には、不要不急の外出を控えていただきたいというようなこと等を周知する通知を今日中にお子さんを通じて保護者に周知をしていきたいというふうに考えております。
また、同じ内容をホームページでも掲載しております。今後、段階が深まった場合には追って通知を差し上げるということも考えております。今後、連休に入るということもありまして、今日中に通知を差し上げたいというふうに思っております。また、必要に応じては、議員の皆様方にも区として御連絡を差し上げるということで御理解いただければと思います。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はありませんか。
伊東委員
ちょうどお伺いしておこうと思ったことなので。フェーズ5に引き上げられて、本日の新聞等でも政府の方針としてはフェーズ5、都道府県において発症者が出ると、今の対策案でいきますと、その都道府県においては学校を休校ということ、これは強毒、弱毒──強毒を踏まえての対策らしいんですけれども、政府のほうからそうした通達というのはどういう形で届いているんですか。
田辺教育委員会事務局次長
東京都を通じまして区のほうには連絡が来ておりますが、私が今申し上げましたように、国内で感染事例があった場合などについて、東京都としてですけれども、流行の危険が高まったと判断した場合に休校の措置をとるということで連絡は受けております。
伊東委員
想定の話なんですけれど、教育の現場としては、休校ということになりますと、ある程度、一定期間、授業がストップしてしまうということで、それの補習をどのように実施するかということが懸念されていると思うんですが、その辺はどうなっていますか。
喜名指導室長
今お話にございましたように、休校が長い期間になるということも予想されますけれども、まず第一は子どもたちの健康安全でございますので、それが第一優先、そして、休校に先立ちまして、すぐに休校になるわけではございませんので、家庭学習の内容について周知するとか、健康の管理について情報を収集するとか、そういう体制を今つくっていただいているところでございます。
佐伯委員
今、次長のほうから話がありましたように、まさにゴールデンウィークに入るわけですけども、学校の現場で、児童・生徒の間で、このゴールデンウィーク中に何か発症したというような場合の体制ですか、中学校の場合、5月1日が開校記念日というのが多いと思うので、6連休という形になると、かなり情報の伝達の仕方が難しくなってくると思うんですけど、そのあたりは何か対策をとられているんでしょうか。
喜名指導室長
それも含めまして、先ほど次長からお話がございましたように、保護者向けの通知を今日中に発送する予定でございます。そこに連休中も含めて、子どもたちの健康管理、特に発熱のようなことがあれば、すぐに発熱センターに連絡するようにということを伝えてございます。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、本報告については終了いたします。
では、以上で所管事項の報告を終了いたしますが、委員、理事者から何かございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、審査日程のその他に入ります。
委員会を暫時休憩いたします。
(午前11時31分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午前11時31分)
休憩中に確認したとおり、次回の日程は特に設けず、急な案件が生じた場合には正副委員長から御連絡するということに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議がありませんので、そのように決定いたします。
本日予定した日程はすべて終了しますが、委員、理事者から特に発言はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、以上で文教委員会を散会いたします。
(午前11時32分)