平成19年03月28日中野区議会文教委員会
平成19年03月28日中野区議会文教委員会の会議録
平成19年03月28日文教委員会 中野区議会文教委員会〔平成19年3月28日〕

文教委員会会議記録

○開会日 平成19年3月28日

○場所  中野区議会第5委員会室

○開会  午前11時03分

○閉会  午後0時33分

○出席委員(8名)
 飯島 きんいち委員長
 酒井 たくや副委員長
 北原 奉昭委員
 久保 りか委員
 はっとり 幸子委員
 小串 まさのり委員
 篠 国昭委員
 江田 とおる委員

○欠席委員(1名)
 昆 まさ子委員

○出席説明員
 教育長 菅野 泰一
 教育委員会事務局次長 竹内 沖司
 教育経営担当課長 小谷松 弘市
 教育改革担当課長 相澤 明郎
 学校教育担当参事 大沼 弘
 指導室長 入野 貴美子
 生涯学習担当参事 村木 誠
 生涯学習推進担当参事 生涯学習担当参事兼務
 中央図書館長 倉光 美穂子

○区議会関係出席者
 議長 高橋 ちあき

○事務局職員
 事務局長 山下 清超
 書記 西田 健
 書記 廣地 毅

○委員長署名


審査日程
○議題
 学校教育の充実について
○所管事項の報告
 1 区立小学校における子どもをめぐる状況について
○その他

委員長
 定足数に達しましたので、本日の文教委員会を開会いたします。

(午前11時03分)

 本日は、お手元に配付した審査日程(案)に沿って審査を進めたいと思いますが、御異議ございませんでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように進めます。
 なお、審査に当たっては、おおむね正午を目途に進めたいと思いますので、御協力の方をお願いいたします。
 それでは、学校教育の充実についてを議題に供します。所管事項の報告を受けたいと思います。それでは、報告を受けます。区立小学校における子どもをめぐる状況についての報告を求めます。
竹内教育委員会事務局次長
 それでは、御報告させていただきます。本件は、啓明小学校の児童の間でいじめが行われていること及びそれについての学校の対応について、被害児童及びその保護者の方、その他の方々から訴え等があったので、御報告するものでございます。
 ちょっと先に経緯についてお話をいたしますと、3月23日、先週の金曜日でございます。朝、啓明小学校に保護者数名の方とテレビ局2社の記者がいらして、通知書、訴状、告訴状(案)という、こういった3種類の書類を副校長に手渡されました。学校長は終業式に出席をしておりましたので、学校長にかわりまして副校長が応対をしたといったことでございます。その後、午前10時ごろでございますけれども、区役所に同じ方がいらっしゃって、要請書、通知書、訴状、告訴状(案)といった4件の書類を持参されましたので、指導室長が応対し、受け取ったところでございます。その方々はまた、区長室と区議会事務局にも行かれ、同じ4種類の書類を置いていかれました。また、10時半過ぎには、東京都の教育庁へ行かれて記者会見を行ったということでございます。そういったこともあって、その日のお昼のニュースにも一部報道がされたといったことがございます。
 要請書でございますが、啓明小学校に児童を通わせている9家族18人の親権者の方と、それから同校の校区内に居住される14人の方が、区長、区議会、教育委員会、その他に対して提出をされたものでございます。要請事項は3点ございます。まず1点目は、平成18年4月以降、啓明小学校において発生した暴行・暴力等による事故及び事故発生に至る経緯に対する調査と、それを踏まえた有効かつ実効性のある再発防止処置の速やかなる実施を求めるといった内容になってございます。
 2点目は、平成18年4月以降、啓明小学校において発生した暴行・暴力等による事故に関する教諭、校長、副校長の対応について、教育基本法、学校教育法、学校教育法施行規則にのっとった対応がなされたか否かの視点に立った調査を行ってほしいというものです。
 3点目は、啓明小学校において、教育基本法、学校教育法、学校教育法施行規則にのっとった運営・管理が適切になされているか否かについて、特に学校教育法施行規則に定められた学校日誌、指導要録、それから医務記録簿等が規則にのっとって正しく記録されているか否かの点に特段の注意を持って調査すること、こういったものを求めるという内容になってございます。
 ここでは、特記といたしまして、啓明小学校の特異性についてということでの記載がございます。ここも大きく3点に分かれておりまして、これについて聴聞してほしい旨の要望が記載されているものでございます。
 1点目は、担任教諭が被害児童の保護者から被害児童に対する保護要請を再三にわたり受けているにもかかわらず、その必要性を認めないこと。また、加害児童に対する教育指導を行う必要性を認めなかったこと。さらに、暴行行為を児童の発達段階における当然の行動の一つであるとの認識を再三にわたり被害児童の保護者に披瀝しているということです。
 それから2点目は、校長及び副校長が被害児童の保護者が被害児童の保護と再発防止措置の実施を要請しているにもかかわらず、その実現に努めていないということでございます。
 3点目でございますが、担当教諭、学校副校長が暴力事件、暴行行為の事実について、その事実の記録を作成しておらず、被害児童保護者が記録開示を求めたところ、保健室の養護教諭が作成した保健日誌のほかには記録が一切作成されていないと言明したといったようなこと。こういったことは到底理解しがたいことだというような記述でございます。
 最後に、提案として学校評議員制度の改善について記載がされております。内容といたしましては、学校評議員の定数の半数は保護者が選んだ国内居住者を委員とすること。そして当面の間、校長、副校長、学校評議員で構成する仮称啓明小学校学校評議員連絡会議として、月2回定期的に開催すること。また、その連絡会において学校評議員の過半数をもって学校に対して行われる提案や要望については、校長はその実現に努めなければならない。とった内容になってございます。これが要望書の内容でございます。
 次に、通知書についてでございます。これも通知書の差出人の署名がございますけれども、それについては割愛をさせていただいております。6家族8人の保護者の方の署名がございまして、教育委員会及び啓明小学校あてに提出をされたものでございます。
 内容といたしましては、 啓明小学校において発生した暴行・暴力等による事故の調査と、それを踏まえた有効かつ実効性のある再発防止措置の実施を3月31日までに書面をもって確約しなければ、本通知書を提出した保護者の児童9人の名前がございますが、その児童9人の啓明小学校への登校を停止する、登校させないといった内容でございます。
 なお、この要望書と通知書のほかに、私どもの方では訴状と告訴状(案)という書面もいただいておりますが、訴状につきましては、内容といたしましては啓明小学校へ通う児童2人が同級生2人から繰り返し暴行を受けたのに学校側はそれを放置したとして、加害児童とその保護者、学校長と担任教諭、そして中野区を被告として暴行等の行為の差し止め及び中野区に対する損害賠償を求めるといった内容でございます。
 マスコミの報道によれば、訴状は23日に東京地方裁判所に提出されたということでございますが、現在においては区は正式に送達をいまだ受けておりません。また、裁判という場で今後争われるものでございますので、本日は口頭での報告というふうにさせていただきます。また、告訴状(案)につきましては、学校長と担任教諭を傷害罪の幇助等の罪で処罰をするようにという、検察庁にそれを求めるという内容のものでございますけれども、これについても、提出されたかどうかというのは確認ができておりません。マスコミの報道によれば、刑事告訴については検討しているというような段階というような報道がされております。これにつきましても、職員個人が刑罰に問われるか否かにかかわることでございますので、これについても口頭での報告とさせていただきます。
 この要請書等を受けて、教育委員会では、区長部局とも協議をいたしまして内部の調査委員会を立ち上げるとともに、当面の対応策などについても検討を始めているところでございます。また、今後、要請書等を提出された方々ともお会いするなど、直接お話をするといったこともしていきたいというふうに考えております。調査の内容につきましては、できる限り早く事実の確認という形で進めていきたいと思っておりまして、できれば春休み明け前にはできたところまででも中間的な御報告でも、当委員会にさせていただけるようなことで進めていきたいというふうに考えているところでございます。
委員長
 質疑に入る前に、委員長から特にお願いがございます。本件は児童のプライバシー、それから個人の情報等を含む非常にデリケートな問題でもありますので、その点、質疑の際に委員の皆さんは十分配慮をいただいて質疑をしていただければと思います。それから、なお時間も限られておりますので、委員の皆さんそれぞれにわたるように、時間配分その他についてもよろしくお願いをしたいと思います。
 それでは、ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
北原委員
 教育委員会でいつも委員会に提出していただいている資料の中に、いじめの発生件数とか、ここでいつも情報としていただいているわけでありますけれども、本件のこの問題につきましては、新聞報道によりますと--訴状の中にもそういうふうに記されていると思いますけれども、昨年の4月から2名が暴行を受けたと。そのうちの1人は昨年4月から、1人は7月から休み時間に同級生にわざとぶつけられて、左足をギブスで固定するけがを負ったとされています。もう1人は同じ月ですから、やっぱり昨年の7月であると思いますけれども、図工室の机の間に体を挟まれたと。こういうことでありますから、暴行による被害を受けているとされているわけですけれども、このことに関しまして、教育委員会の方は、事件のことについて啓明小学校から何らかの報告を受けていましたでしょうか。
入野指導室長
 今の2件のことにつきましては、特にギブスのことに関しましては、学校の方への当日のけがの子どもからの訴えもございませんので、私どもの方に報告はございません。数件のけがにつきましては、医療の手続がございますので、そういうことに関しての手続上の報告はございました。
北原委員
 教育委員会の方としては、当然学校の方から報告がなければほとんどわからないということだと思いますけれども、被害者の保護者からも同様に教育委員会に対して何らかの申し入れはありませんでしたでしょうか。
入野指導室長
 この要請書をいただくときまで特段にございません。ただ、この事故を含めまして、学校の書類の情報公開請求は学校を通じてありました。それだけでございます。
北原委員
 もう1点ですけれども、啓明小学校の保護者あるいは地域の方から、啓明小学校でこうしたいじめが行われているようなことがありますよというような風評というのもあるかもしれませんが、そのようなことは情報として聞いたというようなことはございませんでしたでしょうか。
入野指導室長
 他学年におきます教師の指導上の課題ですとか、そういうものに関しては数件挙がってございますが、この当該の学級におけることに関しては聞いてはございません。
北原委員
 そうしますと、本件も新聞報道では小学校が黙認というふうに報道されているんですね。学校が黙認していたということは大変--いじめ問題に関していつも問題になるところは、学校が情報を出さないと。抱え込んでいて学校のマイナスになるから、イメージ的にマイナスになるから出さないということがよく言われているわけでありますけれども、今回も学校側がこれを黙認していたと。黙認していたということは、いじめがあることを--いじめとして、どうもこれだと学校側の方はいじめではないという別のとらえ方を担任教師はされていたやに報告の中でうかがえるところもありますけれども。これが学校内で話題にならないというか、問題にならないという方が、やっぱり不思議でならないんですけれども、こういうことについて、指導室長はどのようにお考えでしょうか。
入野指導室長
 ギブスでのけがにつきましては、お話がありました日にちには記録はございません。それと、その数日後に確かに松葉づえをついてきたという記録はありますが、その後、学校では松葉づえをつかずに遊んでいる様子も見られております。養護教諭の方にも聞き取りを今進めている段階なので、詳しいお話はそれ以上できませんけれども、養護教諭の方についてもこの辺のところは数日後の日誌で確認がとれていると。当日には話はなかったというところまででございます。
北原委員
 私の質問が長くなるといけないので最後にしますけれども、これはやっぱり再発というか、この事実関係がどうなっているかというのが一番大事だと思うんですね。ですから、先ほど次長の方からも話がありましたけれども、やっぱりきちっとした外部も交えた調査委員会をつくってきちっと対応するということが、こうしたことは二度と繰り返さないというためにも必要であろうと思いますけれども、そうした委員会をぜひつくっていただいて特に素早い対応をしていただかないと、新学期も控えていることでありますので、要望しておきます。
委員長
 答えはいいですか。
北原委員
 じゃあ、そのことにつきましてもぜひ。
竹内教育委員会事務局次長
 私どもで教育委員会の内部に調査委員会を設けて、これはどういうことかといいますと、子どもさんからどういった訴えがあったのか、なかったのか。それから、保護者の方からどういった訴えがあったのか、なかったのか。それがどう学校に記録をされているのか。それから、学校はそれに対してどう対応したのか、しなかったのか。ここで特に保護者の方々の認識と学校との認識のずれがあるわけですので、そういったところも含めて事実の中から調査して把握をしていきたいというふうに考えておるところでございます。
久保委員
 今、調査をするという--調査委員会といいますか、設けられるといことですけれども、この通知書の方には「事故再発防止処置の実施を平成19年3月31日を限りとして、書面をもって確約して頂きますよう」というふうにございますけれど、この辺はいかがでしょうか。
竹内教育委員会事務局次長
 この書面の内容も、具体的な対応策を3月31日までに示せということではないというふうに私ども受けとめておりますので、当然、その調査を踏まえて対応策というのはやっぱり考えなくてはいけないことですので、調査にもある程度の日程もかかりますし、さらに対応策についても当面できることの対応策と、もう少し長期的なといいますか、根本的な解決策というか、そういうこともあろうかと思いますので、それは適切に対応してまいりたいというふうに考えております。
久保委員
 適切にということは、3月31日までには何らかのアクションを起こされるということですか。
竹内教育委員会事務局次長
 3月31日までに私どもが取り組んでいることについては御連絡をしていきたいというふうに思っております。
久保委員
 それから要請書の方で、私もすみません、こういったものが初めてなのでどういう効力があるのかよくわからないんですけれども、ここの中に要請事項の方に、中野区区議会殿に対し、区長並びにということでありますよね。これは区議会の方ではどのような対応をしていくということになるんでしょうか。
委員長
 それはお答えを求めるのは理事者ではありませんので、それはしかるべき場所で改めてやっていただくことになると思います。
はっとり委員
 ただいまの質疑の中で、調査委員会を設けて対応されるということがありましたけれども、この調査委員会のメンバーですが、どういうふうにお考えなんでしょうか。第三者を入れた調査委員会というふうにお考えなんでしょうか。
竹内教育委員会事務局次長
 メンバーにつきましては、私と学校教育担当参事、それから経営担当課長、それから区長部局の方で総務担当参事、この4人で考えております。
はっとり委員
 今、今回これを、報告をお聞きしまして、通知書の方は6家族8人ということですね。それから、要請書の方が9家族18人ということですね。そうすると、いじめを受けてけがをしたという子ども以外の家族も入っているというふうに受けとめたんですけれども、そういう当事者だけではなくて周りもこうした形でこの件にかかわる親御さんがいるということについて、そのことも踏まえた上で、やはり第三者を入れた調査委員会というのが必要なのではないかというふうに思うんですけれども、そのあたりはいかがですか。
竹内教育委員会事務局次長
 基本的に学校で起こったことでありますので、教育委員会も内部じゃないかというお話かと思いますけれども、私どもとしては、学校に入って記録等も見せてもらわなくちゃいけない。それから、かなり個人のプライバシーにもかかわるものでございますので、区長部局も入っていただいた上での対応としては、こういった形での対応がよろしいのかなというふうに考えております。
はっとり委員
 要望としては、ぜひ弁護士さんですとかそういう方の参加も得てやっていただけたらというふうに思います。それから、今回のこの件、私も新聞報道で最初にこれを知ったんですけれども、その後、学校評議員の方ですとか、それから地域の方にいろいろお話を伺ったところでは、本当に私はこの件だけ--新聞報道では、こういうことになって子どもたちがやっぱり相当傷ついているんじゃないかということを一番懸念したんですが、それだけじゃなくて、本当に地域の中で非常に、地域の人たちが傷つくようなことになっているというようなお話もあって、やはり--私は地域ではないのでちょっと離れておりますので、実際のところはわかりませんし、お話を伺うだけなんですけれども、そうした状況というのは教育委員会としてはどのようにとらえていらっしゃるんでしょうか。
竹内教育委員会事務局次長
 なかなか私どもが出ていって地域の方とというようなことでもございませんので、それは今、専らPTAの皆さんが保護者の間での対応というようなことも検討されております。それから、学校としても、まずは各児童に、家庭に電話をして子どもたちの様子について把握をしたりというような対応をしておりますので、そうしたところを続けていくのかなというふうに考えているところでございます。
はっとり委員
 私なんかも、PTAで子どもたちを育てている中ではこういう問題というのは幾つか経験もしておりますし、いろいろとありましたけれども、ここまで話がこじれてというか、ここまでになってしまった背景といいますか、そういうところがやはり何があったんだろうと皆さんおっしゃることなんですね。ここまでになってしまった、その前に何らかの、親御さんも納得できるような対応がなぜなされなかったのかということが非常に疑問に残るんですけれども、そのあたりについてはどのようにお考えでしょうか。
竹内教育委員会事務局次長
 この要請書の中でも書かれていることでありますけれども、再三にわたって学校に訴えたという書かれ方をしております。それに対して学校では、直接的にいじめという訴えというのが基本的にはなかったという認識がございます。まさにそこの--保護者の方の訴えと学校の側の受けとめ方のそのずれがここに至って出ているんだろうというふうに認識をしているところでございます。
はっとり委員
 これまでいじめによる自殺の問題ですとか、何か子どもにかかわる問題があると、そこのところがどのケースでも問題になると思うんですね。当事者とそれから学校の対応、学校の認識との違いということが言われると思うんです。今回のケースもまさにそういうことだというふうに思うんですが、私なんかの経験ですと、担任との関係がいろいろありますと、そこの間に学校の管理職、副校長先生なり校長先生なりが入って非常にいい対応をしてくださるケースが、私の場合はほとんどでしたし、そういう形で解決に向かうということがほとんどだったんですけれども、今回の件では、そういう意味で学校の管理職の方の対応というのは、教育委員会の方からごらんになっていかがだったんでしょうか。
竹内教育委員会事務局次長
 それにつきましては、この要請書、それから訴状という形で学校長も含めて対応について訴えがあるわけでございますので、私どもの評価というよりも、この当該保護者の皆さんにとっては、適切な対応としては学校長も含めて十分でなかったということであると言わざるを得ないというふうに考えております。
はっとり委員
 このことも踏まえてというか、このことだけが問題ではないと思うんですが、来年度の地域の子どもたちの入学者数が近隣の小学校にふえていて当該の小学校が減っているというようなお話も伺っているんですけれども、それは事実でしょうか。
大沼学校教育担当参事
 そういった具体的な、この原因によってこうだということの把握はしてございません。区域外指定変更については項目がありまして、それに合わせて我々は判断しておりますので、例えば交友関係とかそういったことで判断していますので、そういった深いところまでの原因を持ってやっているわけではございませんので、それについてはまだ確たるものは把握してございません。
はっとり委員
 事実として、人数ですね--希望する人数が他の学校にふえているということは事実なんでしょうか。
大沼学校教育担当参事
 明確に過去の推計と比較してデータを把握しているわけじゃないのですけれども、そういった動きは私が計算している間では感じてはございません。
江田委員
 何点かお聞きしておきたいと思うんですが、最初の質問で、指導室長からいじめの問題としての報告はなかったと。ただ、けが等に伴ってだと思うんですが、手続上の報告はあったというお話だったんですけれども、これをもうちょっと詳しく具体的に教えていただけますか。
入野指導室長
 私どもの方には、けが等の事故につきましては報告が学校から上がることになっております。それが、例えばその報告書が、今後見舞金の部分での対応をその報告書でしていくとか、さらにその報告書とともに健康安全会の方の--健康センターですか--の手続をするような報告書が上がってくるとか、そういうことでございますので、手続上のということは、健康センターの方の手続の部分で他部署に上がってきているものと、私どもに関しては事故報告という形で上がってきているものとあるということでございます。
江田委員
 私がお聞きしたかったのは、要するに、当該の児童に関してこういうけががあったということでの報告が当然含まれていると思うんですが、それは具体的にはどういうことがあったのかという質問なんですが。
入野指導室長
 私どものところには、事故というんでしょうか、事故報告という形では上がっておりません。さっきお話をしましたように、医療等の状況の手続をいたしますので、そのためのもの。それから、緊急にお医者様に連れていっているケースがありますので、タクシー券の請求というようなものについては上がってきております。
江田委員
 ちょっとよくわからないんですが、つまり学校で、先ほどお話しありましたように、松葉づえをつくようなけがというのがあったとされているわけですが、要するに、そういうけがについて報告があったのかどうなのかという、そういう意味なんです。
入野指導室長
 松葉づえをつく件のけがについては報告はありません。もちろん学校日誌にも、先ほどお話をしましたように記載がございませんので、学校にも当日には報告は何もなかったということで、その場で処理がされておりません。
江田委員
 そうすると、この場合は二人の子どもさんが当該児童ということになると思うんですが、この二人のお子さんについてのそういう報告というのは、いずれもなかったということなんでしょうか。
入野指導室長
 4件の情報公開請求が出ています。そのけがについては、そのうちの3件だけが私どもの方へ報告が上がっている。つまり、災害報告書という形で上がっております。1件につきましては、先ほどからも申しておりますように、報告はございません。
江田委員
 あのね、私がお聞きしているのは、要するに当該児童にかかわったけがという、あるいは事故という形での報告があったのか、なかったのかという--4件、3件というよりも、そういう報告は学校からあったのかという、そこに特定した質問なんです。
入野指導室長
 特にはございません。今お話をしましたように、医療に関係する報告ということでございます。
江田委員
 それから、再三親の方からは教諭に対して事故の防止について努力をしてほしいという、そういう申し入れをしたということがあって、それに対して学校側は、「暴力事件・暴行行為を児童の発達段階における当然の行動の一つであるとの認識を、再三にわたり被害児童保護者に披瀝している」と。これが実際にどうだったのかというのはいろいろ議論になるところだと思うんですが、こういうことというのはあったという認識なんでしょうか。親御さんから学校に対していろんな働きかけがあって、教諭からは子どもの発達段階過程でそういうものというのはあるものですよということでの対応がされたという、こういうことは現実にはあったんでしょうか。それとも、先ほどはそういうものは特段訴えはなかったという話もされていましたけれども、こういうこともなかったということなんでしょうか。そこら辺の認識はどうですか。
入野指導室長
 ただいまはいろいろの形で調査をしている最中でございますので、すべてにわたってお答えができるかどうかはわかりませんが、学校の方へ要望があった場合には、はい、わかりましたと答え、さらに、こういうことは発達段階から言ってじゃれ合うようなこともありますよというお話をした記憶はあるというふうには、今のところは聞いてございます。ただ、すべての聞き取りではございませんので。お話の中身は引き受けまして、はい、わかりましたと言った後に、そういうことを言った記憶はあるということでございます。
江田委員
 そこら辺は、今後いろいろ具体的に調査する中ではっきりしてくることだと思いますので、ここら辺が子ども発達段階の一つの、いじめというのはそういうもののあらわれとしてとらえるとらえ方というのは当然ありますし、私どもの認識の中でも当然そういうとらえ方というのはあるわけなんですが、そこら辺が保護者との関係で少し認識が違ってきていた一つの原因だったのかもしれないなという印象で、この文書を見させていただきました。
 それから、先ほど次長の話で、学校側はいじめに対する訴えというとらえ方はしていなかったというお話があったんですが、もうちょっとそこら辺を知りたいんですが。要するに、こういうことにまで発達してしまったわけですから、その間には相当いろんな、学校側に対しては当然働きかけはあったでしょうし、当該の保護者だけじゃなくて、ほかの方まで一緒にこれに賛同しているわけですから、そういう意味では、学校側がそういうものとしてとらえていなかったというのは、ちょっとやっぱり現実と違うんではないかという印象を強く持っているんですが、そこら辺の認識をもう一回お聞かせください。
竹内教育委員会事務局次長
 当該児童についてですけれども、直截にいじめられているといったような保護者からの訴えというようなことでは学校としては認識をしてございませんで、それが場合によっては、例えば情報公開請求をするなんていう段階になっていれば、それはいじめられたから情報公開請求をするんだとかという、その段階でも説明はないわけですけれども、そういったことがあれば、保護者としてはやはり何らかのことがあるんだろうというふうなことで考えなきゃいけなかったのかなというふうに思いますけれども、そういったことが恐らく--再三言っていたんだということを書かれておりますので、いじめという言葉が場合によっては使われていなかったにしても、保護者としてはいじめを訴えたつもりだったということ。それに対して、それを学校としてはいじめという言葉は聞いていないし、それを受けとめ切れなかったということだというふうに思っているところでございます。
 ここら辺につきましても、どのぐらいその調査の中で--受けとめていないことですので、記録もなかったり、そういう場合も多々あろうかと思いますので、どこまで明らかにできるのかというのもちょっと今の段階ではわからないんですけれども、今後、調査の中でそこの特にギャップといいますか、そこのところを明確にできればいいなというふうに考えているところでございます。
江田委員
 とても理解しがたい部分なんですが、今後、調査委員会が実際の調査に当たると。具体的な対応等もそこで検討されていくんだと思うんですが、この調査委員会がどれだけの責任、あるいは役割をきちっと果たしていけるのか。裁判で訴えている方々は当然ですけれども、そのほかの学校全体ですね、PTAを含めて本当に信頼できるような調査活動と調査結果が報告されるかという、ここにやっぱり今後かかってくるんだろうと思うんですよね。
 それで、4人の方が調査員というふうに先ほどお聞きしましたが、これは当然補佐する人たち等もいるんだろう思うんですが、そこら辺を含めてどういう対応に--全体はどういうふうになっていくのか、もうちょっと御説明いただけますか。
竹内教育委員会事務局次長
 調査委員会としては、先ほども申しました4名でございますけれども、それぞれのところに当然事務的な補佐をしてもらわなくちゃいけませんので、それぞれのところの職員を含めて事務局として体制を組んで対応していくつもりでおります。
江田委員
 ですから、事務局の中には、例えば指導室は先ほどは--私、当然指導室長が入っているんだと思ったんですが、入っていなかったんですが、そういう指導室のかみ方とか、そういったことも含めてもうちょっとわかりやすく説明していただけますか。
竹内教育委員会事務局次長
 今回、先ほど来第三者的なというようなお話もあった中で、今回、指導室も学校からいろいろと相談を受けていたり対応しておりましたので、今回、調査委員会の中に入れないというところで、区の判断でございます。ただ、学校での事細かな、例えば書類の備えとか通常の対応の仕方ですとかということになりますので、そこら辺はやはり日常的に学校ともかかわりのある指導室のサポートも受けなければならないことだと思っていますので、そういった形でのかかわりもしてもらうというふうに考えております。
江田委員
 具体的に、これを読みますと、学校には本来どういう記録がなければならないとか、相当専門的ですよね。当然そういう部門に詳しい弁護士さんとか関係の方が参加しておられるんだと思うんですよ。ですから、そういう方々に対しても納得のいくような調査がきちっとやられたという、そういう説得力のあるものが必要だと思うんですね。ですから、そういう意味では先ほど外部の方もという話がありましたけれども、私たちの見方からすれば、当然そういう方々の協力を得るということも必要ではないかというふうに思っておりますが、そういう点で、4人の方が調査委員だということだけではなくて、やっぱり相当それを支えるスタッフがきちっとしていて全面的な調査がきちっと行われたという、そういうものにしなければいけないんだというふうに思っておりますが、その点について、もう一度基本的な考えをお聞きしておきたいと思います。
竹内教育委員会事務局次長
 当然に、学校において備えるべき書類等、それがどういったものでどういった記載をするのかということについても含めて調査しなければいけないわけでして、それについては、やはり教育委員会、学校、関係の私どもが一番やはりそれは把握しているところでございます。そうした中で、きちんとした調査をしていくというふうに考えてございます。
 それから、この調査ということにつきましては、方や訴訟という形で争われている部分があって、そこでも事実、要はいついつだれがだれを殴ったとか、それがいじめかというようなところがございます。それにつきましては、やはり今後裁判という中でお互いに主張、立証していく中で、事実というのは確認されていくことだろうと思いますので、そこを調査委員会でやるというのは私どもとしては違うと思っていますし、それはできることではないというふうに考えておりますので、私どもはあくまでもこの要望書への対応として、今後の対応を考えていく上で、まずは事実の確認をきちんとしていくと。要は、何が訴えで何が対応してきたのか、してこなかったのかということを含めてやっていくのが調査だろうというふうに考えているところでございます。
江田委員
 調査委員会というのは、やっぱり裏腹の関係があると思うんですよね、当然。裁判として争われるわけですから、それに対して何がこの間の経緯として正確にはどうだったのかということが争われるわけですから、それはもう調査委員会の調査結果というのは裏腹の関係にあると思いますし、同時に、やっぱり調査委員会というのは裁判への対応ではなくて、啓明小学校のこの問題に対してどれだけ特に関係する父母の方たち、子どもたちに対して教育委員会はきちっとした対応をしてくれたという、そういう信頼をきちっと得られるような調査結果が出されるかどうかという、これが一番寛容なところだと思うんですよね。ですから、その点では次長がおっしゃったことと同じだと思うんですが、だけどそれは裁判と切り離されたものではなくて、当然裏腹の関係にあるわけですから、その点でも十分スタッフ等をきちっとそろえて納得のいく調査結果が出されるように最大の努力をすべきだということを再度申し上げておきたいと思います。多分同じことだと思いますから、答弁は結構です。
小串委員
 きょう委員会が開かれて約1時間になるんですけれども、要するに、よくわからないんですね、私だけかもしれませんけれども。それで、やりとりを聞いていて、恐らくこの保護者の方から出された一連の文書が渡されたときに、非常に困惑している教育委員会というイメージがわくんですよね。ただ、普通考えるとこういう訴訟なんかに持っていくというような話の場合には、そこまで積み重ねられたものがあってこうなってくるというのが普通のパターンかなと思うんですね。それが教育委員会としては寝耳に水みたいな形かもしれないけれども、学校サイドとしても結局そういう認識だったんでしょうか。だけど、いじめという認識があったかないかは別にして、そののち、23日からきょうで四、五日たっているわけですから、学校側とのとりあえずのやりとりというんですか、調査というレベルまではいかないにしても、そういう調査のやりとりの中で、訴えられている保護者の方から直接的に--いじめという認識があったかないかは別ですよ。いつこういう話があって、学校サイドとのやりとりがあって、そういうのが何回かあったとか、なかったとかという、そのレベルの調査は済んでいるんじゃないかと思うんですけれども、その辺はどうなんでしょうか。
竹内教育委員会事務局次長
 その点については、やりとりについても学校長から記憶をたどって聞くとかということはやっております。ただ、それをまだまとめ切れておりません。その途中といったところでございます。
小串委員
 途中でも、わかる範囲で結構ですから、いつごろなのか。何月何日までわからなくても、何月ごろというのはわかるでしょう。最初に起きたのがいつ--そういうのがあって折衝のというレベルのもので、話せる範囲で話していただけますか。
入野指導室長
 昨日、教育委員会が開かれた席での校長の発言ということでお話をさせていただきますと、6月から7月にかけて3回ほどありましたけれども、中身が違います。このことではない。ここに名前のある方ではありますけれども、この方のお兄さんの件の相談であったり、別件であったりという報告がその場でされました。6月から7月にかけて3回校長の方にはあったという話は、昨日ございました。
 それと、校長としては2月14日に、情報開示請求を学校に持ってまいりますので、その持ってきたときがどういうことかというときの一番初めだったというふうに思います--と聞いております。
小串委員
 ちょっと待ってください。そうすると、去年の6月か7月にそのようなことが、この話の内容のことが三回ぐらいあって、それから2月までというとかなり--この2月ですよね。そうすると、8カ月ぐらい特にこの保護者の方から学校サイドへ--内容は知りませんよ、内容は別にしても、特に話は全くなかったという認識でいいですか。
入野指導室長
 さらにつけ加えますと、今のようなお話からしますと、校長はすべて記録がとれないぐらい、お一人を除いてというんでしょうか、数人の方は御相談にいらしていたそうです。ただ、中身はまるっきり違う。いじめにかかわることとかけがにかかわることではなかったという話は聞いております。
小串委員
 よくわからないんですが、お二人の話なんでしょうか。それとも全部で、家族で言うと9家族ということなので、9人というレベルの話を今されているんでしょうか。どちらなんでしょうか。
入野指導室長
 今の話は、9家族のレベルでお話をしております。
小串委員
 じゃあちょっと角度を変えて、具体的なことは、きょうは全然話がないので、それもよくわからないんですが、新聞の報道の中のレベルでしか事実関係のことはあれなんですが、要するに、この家族、お二人の子どもさんは被害者ということですよね。そうなりますと、当然、加害者という立場の子どもが存在をするという形になりますよね。先ほどもちょっと答弁がありましたけれども、その加害者という児童というのは特定をされているんですか、いないんですか。
竹内教育委員会事務局次長
 加害者とされる児童につきましては、訴状の中で名前が出されておりますので、そういった意味では特定がされております。
小串委員
 私が聞きたいのは今現在として、教育委員会として、あるいは学校として子どもたちに折衝--そのレベルの中での話を聞いて、特定されているかどうかということなんですね、私が聞きたいのは。要するに、こちらの主張としてはそういうことだから、恐らく当然きちっと出ているんでしょうから特定はされているんでしょうけれども、それはそういう事実かどうかというのは、まさにこれから調査するわけでしょう。だからそことの現状を。
竹内教育委員会事務局次長
 訴えのこの書類をいただいた後に、加害児童とされている保護者の方、それからお一方の、そのときに既に弁護士の方がついていらっしゃるということでしたので、弁護士の方とお会いを室長の方でしております。その折に、当然に私どもの方からここに記載の事実について、今後子どもさんからお話を伺いたいというお話をさせていただいたんですけれども--申し入れといいますか、させていただいたんですけれども、それについては、やはり今訴訟ということになっている中においては、それはできないというようなお話をされたということでございます。
小串委員
 そうすると、加害児童と言われている子どもさんの弁護士さんということですね--わかりました。それで、そこのやりとりの中では、法定の中で対応していくので、今の時点で区の教育委員会なり学校とは直接相談はしないということに、今後なってくるんですか。ちょっとその辺がわからないので。
竹内教育委員会事務局次長
 そこら辺のところは、これは訴訟という場でのことになってきますけれども、今後、相被告ということになってきますので、そこで教育委員会とどういった対応をしていくのか、していかないのかということについては、今後訴訟を進める中で協議をしながらさせていただくことになるんだろうというふうに思っております。
小串委員
 篠さんもありますので最後にしておきますけれども、そうすると、今後の流れとしては調査委員会をつくって、まず教育委員会の中での事実関係というものをきちっとしていくということなんでしょうけれども、もうだけど訴訟という形になってきた場合には、いずれの形であろうとそこで対応するということになると、区の方の流れというのはどういう形になるんですか。例えば弁護士さんというのはどういう方がどうなってくるのかとかということも含めて、ちょっとわかる範囲で教えていただければと思うんですが。
竹内教育委員会事務局次長
 区としては、23区に法務部がございますので、訴訟についてはそちらに専門の部署がございますので、法務部と協議をしながら進めていくということになるわけです。
小串委員
 要するに、調査委員会というのが調査するわけですよね。それはいつごろまでに結論というのが出て、その結論というものをきちっと記者会見等々を含めて区民にというのか、ある程度の公表というのをするつもりなんですか。それとも、あくまでも訴訟の中でそういうものは流れていくというようなスケジュールなのか。その辺のことをちょっと聞きたいんですね。
竹内教育委員会事務局次長
 今後のことはまだすべて確定しているわけではございませんけれども、訴訟の中で原告が訴えている事実という述べられた部分がありますので、そこの事実の認否というのは訴訟の中でしかできないことだろうというふうに私は思っております。それで、それを訴訟の外であったなかったという話もできないですし、現に訴えられている被告児童の方も、私どものお問い合わせにも当然--これは当然のことですけれども、訴訟の中でやるんだから、それは対応できないというお話ですので、私どもとしては、訴状の中で述べられている事実がどうかというのは、それは訴訟の中で証明していくしかない話ですので、それ以外のところでの調査しかやりようがないというふうに思っていますし、もし訴訟の中身に触れるようなことになってきますと、なかなかこれは結果に影響を及ぼすことでもありますので、公開がなかなかしづらくなってくるというふうに思っていますので、そうでない部分での調査ということをやらざるを得ないというふうに考えております。
小串委員
 最後に確認したいのは1点だけなんですけれども、調査委員会というのでいつまでに結論を出して、要するに大分やりとりをやっていても、ここで言われていることとかなり事実関係は違うというような認識を持っているのかなと、今の質疑のやりとりの中でね。だとすれば、事実は事実として、あるいは違うべきところは違うという事実関係を調査した中で話せる範囲の中でのことというのは、当然やっぱり区民なりにしっかりと保護者に対しても、一般の啓明小学校に特に通っている保護者の皆さん、あるいは子どもに対しても、調査したものを--それはもちろん言えることと言えないこととあるにしても、きちっと言うべきところはいずれかの時点でやっぱり言った方がいいかなとは思うんですけれども、だから、その辺のことはどのような、区民向けの説明という意味で。
菅野教育長
 調査委員会の目的ということになると思いますけれども、調査報告書を出すということよりも、基本的にはやはり、この問題をいかに解決していくかということがあると思うんですね。したがいまして、今、例えば調査委員会で、先ほどから次長が言っていますけれども、この事実が、いじめがどこでどうあったんだということをすべて解明するというのは無理だと思っていますから、そういうことではなく、今、啓明小学校において児童がこのような形で問題になっていて、保護者が極めて不安定な状態、児童も不安的な状態にあると。このままでは安んじて学校に行けないというようなことを保護者が訴えているというようなことについて、我々として事実、今調査委員会の中で具体的に学校と保護者、あるいは児童の関係でどのようなそごがあったのかということを踏まえた上で、これの解決策ですね、これからどうしていけばいいかということにつきまして結論を出すというようなことについてやりたいと思っております。
 それで、先ほどお話しいたしましたように、中間的にはもう4月が始まっちゃいますから、新学期が始まる前に中間的な御報告を行った上で、その後になるべく早くもう少し踏まえた上での調査委員会の検討結果につきまして御報告をしたいというふうに考えています。
篠委員
 児童を処罰してくれとか、損害賠償を請求するという気持ちは全然ないんだと。訴状というのは、お手元に届いているんですか。
竹内教育委員会事務局次長
 23日にお持ちになった、いただいたものはございます。訴状としてそれが提出されたものなのか、その前の段階のものなのかというのはわかりませんけれども、訴状というものはいただいております。ただ、これは裁判所に出された場合には正式に送達がされることになっておりますけれども、それについてはまだいただいておりませんので、今、委員の御質問が裁判所に出された訴状が私どもの今手元にあるかという意味では、ないということでございます。
篠委員
 といいますのは、罰せないでという--普通、加害者が児童であっても親が責任をとらされますよね。ところが、そのことは一切請求しないんだと。じゃあ何を請求するのかということのが見えてこない。今のお答えで、もしかしたら裁判所に出す時点でないと本当のものは見えてこないのかもしれない。ただ、いじめという新聞報道等を見たにもかかわらず、いじめられていない子なり家族を巻き込んだ訴状になっているやにも思われる。そして、今までの指導室長の対応を見ていますと、大騒ぎになった案件については、学校を飛び越えて指導室長のところで何とかしてくれと流れが必ずある。それ以外は私はないと思っている。指導室の対応に不満であれば、それこそ東京都に訴えてでもこの子どもたちの心を救ってもらいたいという流れ以外のいじめのねじれた案件を、私は見たことがないんですけれども、いじめには一切関係ないんだけど考えに賛同するという方が7家族だか入っているというとらえ方でいいんですか。今まで教育委員会でつかんだことのあるいじめの問題とは全然違う、異質のものに見えてしようがないんですけれども、どうですか。
竹内教育委員会事務局次長
 これまで、まさに委員がおっしゃったような、まずは学校の中で何か--保護者の方がいじめ等、また困ったことがあれば担任に相談をし、担任で済まなければ副校長、校長に保護者の方が御相談をし、それに御不満であれば教育委員会の中の指導室に何らかのアクションがあったり、さらに言えば東京都に持っていかれたりというような、こういった手順を--手順と言っては変ですけれども、一般的にはそういった対応ということを保護者の皆さんが求められてやってこられているのが事実でございます。
 ただ、今回の場合には、教育委員会、東京都にも含めて保護者の方から、啓明小学校で本件についてはいじめが起こっていて、学校としても十分に対応してくれていないんだというような申し出等々はございませんでしたので、これはそうしなくちゃいけないということでは決してないわけですけれども、今回の皆さんにつきましては、裁判ということでの解決方法を選ばれた。また、区長、教育委員会、それから議会に対する要望書ということでの解決策を選ばれたということであるというふうに考えております。
篠委員
 深まらないと思いますけれども、この弁護士さんがつくられたと思われる、最後に「ご提案」というのがありますよね。だれに対しての御提案だか定かじゃないんですが、最初に中野区議会も中に対象として入っていますから、恐らく想定内に入っているんだと思うんですが、学校評議員制度、文教委員会、あるいは本会議でも議論されたことがありますけれども、これは法律にのっとっての行動--学校長主導で選任権も与えられているというのは、しっかりとした法律にのっとった行動なんですが、我々議員の中にも法律を援用、拡大解釈してでもこうやるべきじゃないかという質問をされた方もいます。同じようなことがここに援用、発展という形で書いてありますよね。どうも殊いじめ1点に絞って、この子どもたちの心を救いたいということからかなり違った御提案というふうに受けとめているんですが、これはだれに提案されたという認識でいらっしゃるんですか。
竹内教育委員会事務局次長
 ここで書いてございます学校評議員会ですけれども、これにつきましては学校ごとに設けるものでございますし、委員については教育委員会が委嘱をしているものでございますので、この制度の拡大的な運用といいますか、これにつきましては教育委員会に対して要望がされているんだろうというふうに考えてございます。
久保委員
 今、篠委員の方からもお話しありましたけれども、私もすごく飛び越えたようなイメージを持っているんですね。教育委員会とか都教委に行く前に一足飛びに、先ほど裁判とか要望書という解決方法を選ばれたというような御答弁でした。こういった事例というのは、ほかであるんでしょうか。
竹内教育委員会事務局次長
 今、委員がおっしゃっているのは、学校で起こっている問題について、教育委員会等に一切何らかのアクションがなくしていきなり裁判が行われて訴えられたという場合があるかどうかということだと思いますけれども、恐らくないと思いますが、そこは確認をしておりません。
久保委員
 それから、私も不思議なのは、通常こういったこと--先ほども2人の方以外の7家族というのは、賛同をした方なのか。それとも同じようにいじめの対象になっていた方なのかというようなことを言われていたかと思いますが、その方の方はいかがなんですか。
竹内教育委員会事務局次長
 これもちょっと、訴状といういただいた中でも、原告になっているのはお二人だけなんですけれども、訴状の中で、原告らがこうむった被害というような形での--被告児童が行った行為の部分の記述につきましては、被害を受けた二人の児童だけではなくて、ほかの方々の名前も挙がっております。それで、そこに名前の挙がった方々も、この通知書ですか、要望書の中にお名前が載っているということです。
久保委員
 ということは、もしかしたら被害を受けているのかもしれないというようなことなんでしょうか。それで、それだけ多くの方が被害に遭っているとしたら、先ほども皆さんおっしゃっていますけれども、通常は緊急で保護者会が設けられるとか、保護者の方からこうしたことに対して学校側に、ほかの方からもいろんな問い合わせが来るというのは私が知っているケースなんですが、全くなかったんでしょうか。
 それから、この事件が春休み中ではありますけれども、先ほど教育長の方からも問い合わせがあるというようなことがありましたが、春休み中であっても、この学年--通常3年生から4年生というのは持ち上がる学級なのかと思いますが、その学級で保護者会を開いてもらいたいとか、そういう声とないんでしょうか。
竹内教育委員会事務局次長
 保護者会につきましては、PTAが主体になってPTAの総会ですか、そういったものが開かれるというようなことを聞いております。
久保委員
 PTAが主体になってということで、学校に対してそういう要請はないんですか。
入野指導室長
 今のところございません。どちらかというと、PTAの現在の会長を中心とした役員さん方と、来年度予定されている体制の方々とが一緒になって、今動いていらっしゃるというふうに。
久保委員
 それもちょっと、私としては不思議だなという気がします。それから、一般的なことでも結構なんですけれども、ここの中にも事故再発防止処置ですとか、また被害児童の保護というようなことが書かれているんですが、その辺のことは、この場合どういうことが行われたというよりも、こうした訴えとかこうした相談があった場合には、どのようなことが一般的に行われるものですか。
入野指導室長
 緊急性の問題があるかと思いますけれども、一番緊急性の問題は、やはり身柄を別に確保したりということがあるかと思います。訴えの中身によりましては、複数の教員がその場に入るということもあると思います。常にだれかが一緒にいるという状況をとること、それは保護者の方と御相談の上という形になりますけれども、そのような形になると思います。
久保委員
 そういったことは、一切ここでは行われなかったということですね。確認させていただきますけれども、この期間に、例えば身柄を確保するですとか、ほかの教員がクラスに入って見守るですとか、そういったことは一切なかったということですよね。
入野指導室長
 この学年のクラスがえをして当初、それから担任も新しくなったという部分もありますので、初めのうちに落ちつかない部分は、当然管理職は小まめに参加をしていたというふうには聞いてございますけれども、特段の措置はしてございません。
久保委員
 それから、事実の記録を作成していないことというようなことが、それから保健日誌のほかには一切作成されていないというのがありますが、通常こういったこと--私も学校にいろいろ御相談に行きますと、校長先生たちは非常に小まめにメモをとっていらっしゃるんですね。それは一般的に行われることなんでしょうか。もしくはいろんな御相談とかがあったときというのは、例えば学校の方で何とか日誌みたいなものがきちっとしたフォーマットがあって、そこに記入をしていくとか、何かそうしたものというのは決められたことがあるんですか。
入野指導室長
 学校日誌には来校者を書くことになっておりますので、どなたが簡単にどんな用件でというのはあると思います。それから、校長等の対応については、やはりその内容によるかと思いますが、本当にこういうような訴えであれば、副校長または主幹等と記録者を置いて対応するという形になると思います。本当に内々に御相談したいということであれば、反対に言いますと、そういうことを嫌がられる方もいらっしゃいますので、そういう場合は校長一人でメモをとりながらということもあると思います。
久保委員
 ここには作成していないことというふうに決定をしているようなんですが、この辺のことというのは確認をされた上でこうした文書になっているんでしょうか。
入野指導室長
 恐らく情報--この件について情報公開請求をしていらっしゃいます。情報公開請求された場合には、公の文書でお答えを、まして事故についてということですので、事故にかかわるということになりますと、養護の教諭が書いております日誌とか学校日誌とか、それから先ほどお話をしましたように、事故といいますか、けがの状況の報告書ですとか、あとは保健室でよく子どもが来室すると、こういうことでだれが来てというのがありますね。そういうものでお答えをしたところでございまして、そのほかのものはとりあえず出しておりませんし、メモ程度のものに関しては出していないという状況でございます。それは御確認していらっしゃいます。担当者の方に、これ以上はないんですねというふうな確認を情報公開請求のときにとり、判こを担当者が押してございます。
 それと、さっきお話をしましたように、4件の情報公開請求に関して、1件は当日のものがございませんでした。数日間後の日誌しかございませんでしたので、そういう意味で足りないとおっしゃっているのかもしれないということだけでございます。
久保委員
 ということは、情報公開に値するような文書でなくてメモであるとか、例えば担任のメモであるとか、校長先生のメモであるとか、そうしたものというのが情報公開請求に値しないものなので、それはあるかもしれないけれども、そこら辺までは詳細はつかめていないということですか。
入野指導室長
 すみません、訂正させていただきます。私の用語がまずかったようでございまして、自己情報開示という請求でございますので、情報公開というよりは自己情報開示でございますので、本人のことに関する、この事故に関するということで出させていただいております。すみません、用語の方の訂正をさせていただきたいと思います。それと、教諭の方のメモでございますが、事故等についてはございますが、今回の場合は出しておりませんし、あるものもありますし、ないものもあるという状況ではございます。まだここのところは詳しく全部私どもも点検はしてございません。
久保委員
 自己情報開示というのは、被害に遭っているお子さんのことでしょうか。例えばここで特定の児童というようなことが書かれていますけれども、その特定の児童においての情報公開ということではないんですね。
入野指導室長
 本人の自己情報の開示ですから、御本人はいらっしゃっています。3人の方がいらして4件についての自己情報開示請求でございます。
はっとり委員
 先ほどの御答弁の中で、この件に関してPTAが総会を開くというようなお話がありましたけれども、学校として対応される、全部の保護者に対してということはお考えにはなっていないんでしょうか。
入野指導室長
 学校としても考えて、PTAの方に御相談申し上げたようなんですが、情報上学校も--校長も学校もですが、対象となっていると。訴えられている対象となっているということでの、PTA会長さんの御判断だというふうに聞いております。
北原委員
 この問題は、多分訴状が出ていると思いますので、裁判の方にゆだねる部分も多いと思うんですよね。しかし、来年度を控えている啓明小学校にとって、この事件は少なからず大きな影響を与えると思います。それで、教育委員会としてやっぱり早い対応で、この中にあるように、今回要請事項として中野区、それから田中区長、それから中野区議会に対して要請が出ているわけでありますから、当然この事実関係の調査とか、あるいは先ほど言った学校日誌の記載義務についてとか、それがうまく適切に行われたかどうかとか、あるいは学校の管理者である学校長なんかの責任ですよね。このことについて、新聞の訴状の内容によりますと、保護者の方は保護者会を開いて何回か相談されていると。それに対して学校側の方は、副校長の方は、担任も対応してきたというふうにおっしゃっているんですね。相当保護者側と学校側の対応にずれがありますので、このことについては裁判の中で明らかにされると思いますけれども、一方の方では来年度を迎えて教育委員会がどう対応するかということは非常に大きな意味を持つと思うんですね。ですから、学校が何と言おうと被告であるとか裁判に関与するとかいうことを抜きにして、子どもたちのことを思えば、やっぱり教育委員会がしっかり主導権をとって、こういう時期であるからこそ、落ちついてしっかりと残っている啓明小学校の児童がいい環境で新学期がスタートできるような努力をすべきであると思いますけれども、いかがでしょうか。
菅野教育長
 全くそのとおりだと思っております。確かにいじめがあったかないかとか、学校がどう対応したかというのはありますけれども、それはともかくとして、基本的にはやはり問題がもう起こっちゃっていると。このことについて早急に解決しなければならないという認識で、教育委員会といたしましては早急な正常化ということについて諮っていきたいと思っております。
委員長
 休憩します。

(午後0時25分)

委員長
 委員会を再開します。

(午後0時31分)

 質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。
 そのほか理事者から何か報告ございますでしょうか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。
 議題のその他に入ります。委員、理事者の皆さんから特に発言はございませんでしょうか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、一たん休憩をさせていただきます。

(午後0時32分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後0時33分)

 以上で本日の文教委員会を閉会いたします。御苦労さまでした。

(午後0時33分)