平成18年02月06日中野区議会文教委員会
平成18年02月06日中野区議会文教委員会の会議録
平成18年2月6日文教委員会 中野区議会文教委員会〔平成18年2月6日〕

文教委員会会議記録

○開会日 平成18年2月6日

○場所  中野区議会第5委員会室

○開会  午後1時04分

○閉会  午後6時32分

○出席委員(9名)
 飯島 きんいち委員長
 酒井 たくや副委員長
 北原 奉昭委員
 久保 りか委員
 はっとり 幸子委員
 小串 まさのり委員
 篠 国昭委員
 昆 まさ子委員
 江田 とおる委員

○欠席委員(0名)

○出席説明員
 教育長 沼口 昌弘
 教育委員会事務局次長 金野 晃
 教育経営担当参事 村木 誠
 教育改革担当課長 小谷松 弘市
 学校教育担当課長 相澤 明郎
 指導室長 小林 福太郎
 生涯学習担当参事 大沼 弘
 生涯学習推進担当参事 生涯学習担当参事兼務
 中央図書館長 細木 博雄

○事務局職員
 書記 岩浅 英樹
 書記 鳥居 誠

○委員長署名



審査日程
○陳情
〔継続審査分〕
 (17)第137号陳情 区立みずのとう幼稚園、区立やよい幼稚園2園存続を願う要望について
 (17)第144号陳情 区立みずのとう幼稚園存続を願うことについて
 (17)第145号陳情 区立みずのとう幼稚園存続を願うことについて
 (17)第146号陳情 区立みずのとう幼稚園存続を願う要望について
 (17)第147号陳情 中野区10か年計画における区立幼稚園廃止案について
 (17)第148号陳情 区立みずのとう幼稚園存続を願う要望について
 (17)第149号陳情 中野区立みずのとう幼稚園存続について
 (17)第150号陳情 中野区立みずのとう幼稚園の廃止案について
 (17)第151号陳情 区立みずのとう幼稚園廃園案をもう一度検討する事について
 (17)第152号陳情 中野区立みずのとう幼稚園存続について
 (17)第153号陳情 新しい中野をつくる10か年計画について
 (17)第154号陳情 中野区立やよい幼稚園の廃止案について
○所管事項の報告
 1 平成17年度行政評価結果に対する区の仕事の見直しについて(教育経営担当)
 2 新しい中野をつくる10か年計画の策定について(教育改革担当)
 3 「新しい中野をつくる10か年計画(案)」のパブリック・コメント手続きの実施結果につい  て(教育改革担当)
 4 教育ビジョン実行プログラム(素案)について(教育改革担当)
 5 平成18年度2学期制先行実施校(小学校)の募集結果について(教育改革担当)
 6 平成18年度新規給食調理業務委託校の内定について(学校教育担当)
 7 平成18年度中野区立学校教育の指導目標について(指導室長)
 8 中野区における文化芸術に関する実態調査の結果について(生涯学習担当)
 9 文化芸術振興に関する懇談会報告書について(生涯学習担当)
10 もみじ山文化センターレストラン出店者について(生涯学習担当)
11 その他
 (1)中野区立学校の平成17年度卒業式及び平成18年度入学式日程について(学校教育担当)
○その他

委員長
 それでは、定足数に達しましたので、本日の文教委員会を開会いたします。

(午後1時04分)

 審査の進め方について御相談したいことがありますので、委員会を暫時休憩いたします。

(午後1時04分)

委員長
 それでは、委員会を再開いたします。

(午後1時05分)

 本日は、お手元に配付の審査日程(案)のうち、(資料1)所管事項の報告の順番を変更いたしまして、休憩中に御協議いただいたとおり審査を進めたいと思いますが、これに御異議ございませんでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように進めます。
 なお、審査に当たりましては、5時を目途に進めたいと思いますので、御協力のほどよろしくお願いいたします。
 なお、本日も傍聴者がたくさんお見えになっております。既に傍聴希望者が15名を超えましたが、これを許可するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定いたします。
 それでは、傍聴の方、お入りください。
 初めに、陳情の審査を行います。
 それでは、平成17年第137号陳情及び平成17年第144号陳情から第154号陳情の計12件を一括して議題に供します。
 なお、第137号陳情については、新たに518人の署名が追加され、合計2万4,162人分の署名が提出されています。また、第152号陳情には2,234人、第154号陳情には353人分の署名簿が提出されていることを申し添えておきます。
 陳情者から補足説明の申し出がございます。休憩してこれを受けることでよろしいでしょうか。それでは、委員会を休憩させていただきます。

(午後1時07分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後1時23分)

 上程中の陳情については、一たん保留といたします。
 所管事項の報告の2番、新しい中野をつくる10か年計画の策定について及び報告の3番、「新しい中野をつくる10か年計画(案)」のパブリック・コメント手続きの実施結果について、報告の4番、教育ビジョン実行プログラム(素案)についてのうち、陳情に関連する部分について報告を求めます。
小谷松教育改革担当課長
 それでは、3件続けて御報告をさせていただきたいと思います。
 まず初めに、新しい中野をつくる10か年計画でございます。お手元の資料でございますが(資料2)、計画全体のものと、変更点をまとめたものがございます。変更点の方をごらんいただきたいと思います。
 関連する部分でございますが、2ページのまず7番目、こちらの本文の方の対象は66ページとなってございます。左側が案で、右側が決定した計画の文章でございます。ごらんのとおり、文章の方は少し長くなってございます。幼児教育についての区の考え方、幼児教育の意義を含め、現状の記述と、それから、今後の幼児教育・保育に係ります課題についての記述を追加してございます。具体的には、右側の方、「幼稚園においても子どもたちの豊かな感性を育み、社会性や道徳性を芽生えさせる幼児教育を行うとともに、預かり保育など保護者のニーズに応えた保育サービスが行われてきています」と。また、最後の方ですが、「保護者の就労の有無にかかわらず、多様なニーズに応じてどの子どもにも同じように必要でかつ適切な教育・保育の機会が提供されるよう環境整備を進める必要があります」といったような形で、内容的に幼児教育の意義を含めた形で追加の記述をしてございます。
 それから、3ページでございますが、11番目のところをごらんください。本文の対応のページは76ページとなってございます。ここは質の高い幼児教育・保育の実施にかかわります取り組みのうち、乳幼児のための多様な保育や教育機会の充実についてのところでございます。左側の案から右の決定の本文についてでございますが、一つは、幼児人口の減少などによりまして、区全体としての就園需要が満たされた状態にあるということ。また、公立・私立、幼稚園・保育所を問わず、幼児教育全体の質の向上を図るという課題があるといったこと。これらのことから、一つとしては、多様なニーズに応じた幼児教育・保育の機会の提供を行うため、また、その手段として民間活力を活用するということから、区立幼稚園2園を幼児総合施設に転換していくというような形で記述を整理してございます。
 また、その実現へのステップというところでございますが、これまで案の段階では、ステップ1で区立幼稚園の再編に伴う廃止園の3歳児募集停止とございましたが、これにつきましては、区立幼稚園2園の幼児総合施設への転換に向けた検討・準備としてございます。また、ステップ2につきましては、区立幼稚園2園の廃止及び幼児総合施設の検討・準備としてございましたが、こちらにつきましては、区立幼稚園2園の幼児総合施設への転換に向けた移行準備・実施というふうになってございます。また、ステップ3につきましては、民営の幼児総合施設の設置・運営でございましたが、これを転換していくというふうにその表現を改めているところでございます。
 続きまして、パブリックコメントの方をごらんいただきたいと思います。(資料3)パブリックコメントで出された御意見、これは既に御報告をさせていただきました。今回、それに対します区の考え方の整理が行われてございます。関係する部分といたしましては、11ページからになります。11ページの意見のNo.46から23ページのNo.140までが本陳情にかかわるパブリックコメントの御意見でございました。これらの多くの意見がございますが、ポイントになるところに絞りまして、意見、それに対する区の考え方ということで御説明をさせていただきたいと思います。
 まず、11ページの一番下をごらんいただきたいと思います。50番目の意見でございます。「教育委員会は、幼児にとって、どのような教育をすべきか考えるところであるはずだ」ということで、ここでは幼児教育に関します教育委員会としての基本となる考え方についてのものでございますが、これにつきましては、「教育委員会は、区全体の幼児教育の向上について、役割を果たしていきます。すべての子どもが幼児期に適切な教育・保育を受けられるべきであり、公立・私立や親の就労の有無などで区別されないことが望ましいと考えています」ということで、基本的な考え方をここで、区の考え方としてお示ししてございます。
 それから、12ページをごらんいただきたいと思います。もう一つのポイントとなる考え方としましては、53番目、「民間にできることは民間でというが、幼児教育はサービスではなく、民間任せではいけない。公が主導的立場で舵取りしていくべきだ」ということで、ここでは民間活力の活用についての考え方が問われている、意見としていただいていますが、これにつきましては、「教育についても、公共的役割を民間がきちんと担うことができると考えています。区としては、公私を問わず、教育全体の向上のための役割を果たしていきます。幼児教育については、区がこれまでどおり主導的な立場で舵を取っていきます」ということで、民間活力の活用についての考え方を整理してございます。
 それから、57番目でございます。「特色ある幼児教育など、区民にアピールできるものがあるのか」と。ここでは具体的な幼児教育に係る施策展開についてでございますが、これにつきましては、今後、(仮称)子育て・幼児教育センターの設置、それから、公私を問わず区全体の幼児教育の向上をそれによりまして図っていくということ。あわせて、幼児総合施設を設置して、多様な区民のニーズにこたえていくということでございます。
 それからまた、ポイントとなるところといたしましては13ページの62番目があるかと思います。「区は、区全体として幼児教育のレベルアップを図っていくとのことだが、私立園のレベルを把握しているのか。また、どこまで私立園に介入することができるのか。具体的に示してほしい」ということで、ここでは私立幼稚園に対する区の具体的な対応についての考え方が問われているわけでございますが、これに対する区の考え方としましては、「私立幼稚園は、文部科学省が定める幼稚園教育要領に沿った上でさまざまな特色ある教育活動を展開しています。一律の基準で評価することは考えていません。介入という形ではなく、私立幼稚園の主体性を尊重しながら、共同での研修、研究を行っていきます。(仮称)子育て・幼児教育センターにおける研修・研究についても、公私を問わず、合同で行っていきます」ということで、私立幼稚園に対します区の基本的なスタンスを御説明してございます。
 それから、14ページをごらんいただきたいと思います。ここでは一番下の72番をごらんいただきたいと思います。「きちんとした幼児教育のビジョンを定めてから区立幼稚園の廃園を進めるべきである」ということで、ここでは教育委員会としての幼児教育に対する具体的なビジョンの有無というような形での御意見でございます。平成17年6月に教育委員会が策定した「中野区教育ビジョン」の中で、「人格形成の基礎となる幼児期の教育が充実し、子どもたちがすくすくと育っている」という幼児期の目標を掲げ、目標に対する基本的な考え方や取り組みの方向を示しているというものでございます。
 それから、15ページの73番、これもポイントになる御意見かと思いますが、「区立幼稚園の廃園や幼児総合施設に関して、幼児教育の専門家が不在で検討されていることはおかしい。有識者などによる審議会で議論されるべきだ。指導主事や教育委員は幼児教育の専門家ではない」ということで、ここでは、再配置や幼児総合施設の検討についての審議会等の設置に係る考え方を御意見としていただいているわけでございますが、これにつきましては、「幼稚園の検討にあたっては、教育委員会事務局にプロジェクトチームを設置して検討した経緯があり、そのプロジェクトチームには、幼児教育の専門家である幼稚園長や幼稚園担当指導主事なども含まれていました。区立幼稚園の再配置については、これまで教育委員会で検討し、考え方をまとめました。これから審議会を設置することは考えていません」ということで考え方をお示ししてございます。
 それからまた、ポイントになる御意見ということでは16ページの87番があろうかと思います。「区立幼稚園の当初の目的は、私立幼稚園の補完ではない。私立園は経営がメインであるが、区立園は地域との関わりが密接で、小中高との連携、差別のない教育がなされており、区立園の果たす役割は終わっていない。幼児教育は民には任せられない」ということで、ここでは、区立の役割は終わっていないということで、区立幼稚園の再配置の考え方について意見をいただいたところでございますが、これにつきましては、「区立幼稚園の再配置は、区内の幼稚園全体の幼児の数や定員の状況を考慮するとともに、公共サービスにおいても民間が担うことができるものは民間に任せていくという視点から検討したものです。私立幼稚園も幼稚園教育要領に沿った上で、さまざまな特色のある教育活動を展開しています。区は、幼児教育全体の向上のための研究や支援に力を注いでいきます」ということで考え方を示してございます。
 それから、少し飛びますが、ポイントになる御意見、それに対する考え方ということでは、19ページの112番をちょっとごらんいただきたいと思います。御意見としまして、「区立幼稚園を廃園するならば、1.私立幼稚園・保育所の保育拡大サービス、2.保育料負担の軽減、3.教職員などの質と量の確保を進めてほしい」ということで、ここでは、今後の私立幼稚園の質の向上にかかわります対応や保育料などについての考え方が御意見として出ているわけでございますが、区の考え方としましては、「私立幼稚園においても、幼稚園教育要領に則った教育が行われていますが、(仮称)子育て・幼児教育センターを設置し、公私を問わず区全体の幼児教育の向上を図っていきます。なお、私立幼稚園の預かり保育の充実を図っていくとともに、私立幼稚園保護者に対しては、保護者補助金の制度や就園奨励費補助金などがあります。今後は保護者補助金の増額を図っていきます」ということで、私立幼稚園に対する今後の具体的な対応等についての区の考え方を述べてございます。
 それから、20ページでございますが、これもポイントになる御意見かと思いますが、117番、「3歳児、4歳児、5歳児の上下間で学ぶことも多いため、区立幼稚園廃園の際には、在園児が単学年で卒園することがないよう配慮するべきだ」ということで、これは、案の段階では園児の募集停止としていたこと、また、それに伴い単学年の園児が出ることに対する考え方について御意見をいただいたところでございます。これにつきましては、「幼児総合施設への転換については、ご意見の内容をはじめ、さまざまな点を勘案しながら検討していきます」ということで考え方を整理してございます。
 それから、幼児総合施設についてでございますが、最初の119番、「区が進めようとしている幼児総合施設の具体的な説明を書いてほしい」ということで、幼児総合施設の具体的な内容についてでございますが、こちらの方は、これまでも説明してきたことでございますが、「単に幼稚園・保育所を一体化しただけの施設ではなく、保護者の就労の有無に関わらず、多様なニーズに応じた幼児教育・保育の機会を提供するとともに、子育て家庭への相談支援や乳幼児親子の交流の場となる施設となります。教育・保育内容は、現行の幼稚園教育要領、保育所保育指針を踏まえたものになるものと考えています」。それから、「今後、区としてさらに検討を進め、具体的な内容をお示ししていきます」というふうに考え方をお示ししております。
 なお、これに関連して21ページの125番でございますけれども、こちらの方は、「新しく幼児総合施設をつくるのではなく、区立幼稚園が核となって幼児総合施設をつくり上げていく方がよいのではないか。その次のステップとして民間へ委託する選択肢はあると思う」ということで、幼稚園から幼児総合施設への転換に係る具体的な移行プロセスといいますか、その考え方について御意見をいただいたところでございます。これにつきましては、「区立幼稚園の再配置は、区内の幼稚園全体の幼児の数や定員の状況を考慮するとともに、公共サービスにおいても民間が担うことができるものは民間に任せていくという視点から検討したものです」と。「区立幼稚園から民間による運営を基本とした幼児総合施設へ転換するにあたっては、さらに検討していきます」ということで区の考え方をまとめております。先ほどの幼児総合施設の施設内容、ここでの転換に係る移行の方法等について、ともにさらに今後検討していくということとしているものでございます。
 それから、恐れ入ります。一番最後のページをお開きいただきたいと思います。25ページ、26ページでございますが、ここでは、提出された意見により修正した箇所とその理由というものが述べられてございます。先ほど、10か年計画で案から修正されたところについて御説明申し上げましたが、今回のパブコメ意見によりまして、26ページにございますとおり、幼稚園にかかわる部分では、現状と課題の記述、それから、乳幼児のための多様な保育や教育機会の充実に向けた取り組み内容の記述及びその実現へのステップに係る記述、それから、施設配置に係ります、これは10年後の施設配置のところでございますが、その記述をそれぞれ修正してございます。修正内容は先ほど御説明申し上げたとおりでございます。
 以上がパブコメの手続実施結果についての関連部分でございます。
 最後に、教育ビジョン実行プログラムの関連部分について御報告申し上げたいと思います。(資料4)
 こちらの方は、実行プログラムの5ページをお開きいただきたいと思います。ここに、区立幼稚園の再配置と幼児総合施設の整備の具体的な事業がございます。検討素材では、ここのところは、区立幼稚園の再配置(幼保一元化の推進)という取り組みの表題で記述をしてきたところでございますけれども、この部分につきましては、先ほど御説明申し上げました10か年計画と同様に、教育委員会におきましても実行プログラムの検討を進めてまいりまして、内容的には、10か年計画と同様の形で記述を訂正してございます。上段の現状と課題、また今後の目指す方向にかかわります記述につきましては、一つは、幼稚園の就園需要に対しまして、幼児人口の減少により、その就園需要が満たされた状態にあるということ。また、民間にできることはできるだけ民間に任せていく。そして、公立・私立、幼稚園・保育園を問わず、幼児教育全体の質の向上を図っていくということと、周辺の私立幼稚園の配置状況等を勘案しながら、区立幼稚園2園、これにつきましては、多様なニーズに対応した幼児教育・保育の機会を提供できる幼児総合施設に、民間活力を活用する形で整備を図っていくと、転換を図っていくということでございます。
 今後3か年の取組みというところにつきましては、一つといたしまして、この区立幼稚園2園の幼児総合施設への転換に向けたまず検討・準備を進めると。それを受けまして、幼児総合施設への転換に向けた具体的な移行の準備・実施を図っていくということとしてございます。
 以上、10か年計画、パブコメ手続の実施結果並びに実行プログラムの関連部分ということで御報告をさせていただきました。
委員長
 それでは、ただいまの報告について御質疑ございませんか。
昆委員
 これまでの報告、10か年に対する案、そこのところから、決定という形と、または区民の要望等を含めて、幼稚園についての修正部分が出されているわけですけれども、そこでお聞きいたします。
 こちらのパブリックコメントの方の26ページです。こちらの方が一番わかりやすいかなというふうに思うんですが。幼稚園の廃園に伴う記述なんですが、修正前はステップ1、ステップ1ということは17年度、18年度ということですね。この年度で区立幼稚園の再編に伴う廃止園の3歳児募集停止(やよい、みずのとう)というふうになっておりました。それが修正後、ステップ1、17年度、18年度、この時期ですけれども、区立幼稚園2園(やよい、みずのとう)の幼児総合施設への転換に向けた検討・準備というふうになりましたね。こういうふうになりますと、3歳児の募集停止という前の記述を変更しているわけですから、18年度、19年度の募集というのはどうなるのでしょうか。まずそれが1点です。
 それから、もう一つは、ステップ2ということは19年度から20年度ということですね。ここにつきましても、修正前、区立幼稚園2園の廃止、幼児総合施設の検討・準備。修正後、これが、19年度、20年度、ステップ2ですが、区立幼稚園2園(やよい、みずのとう)の幼児総合施設への転換に向けた移行準備・実施というふうになりますね。この期間というのは、これまで案で示してきた期間よりも、実際には、廃園についての検討、それから、新しい幼児総合施設への転換に向けた検討・準備というのが、当初の案よりも年次が先に送られたといいますか、延びたというふうにとらえられると思うんですけれども、この間に検討すると言われていることは、どういう形での検討をしていくのか。そのことについて、まず2点についてお答えください。
小谷松教育改革担当課長
 まず一つ目でございます。19年度に入園する新たな新入園児の募集をどうするのか。ステップ1でその検討を行うということになってございます。これにつきましては、19年度入園する児童につきましては、18年9月に具体的に募集を発表して行うということになりますので、当然、その前にきちんとした形で、19年度の入園をどうするのか、募集をどうするのかということは明らかにしてまいりたいと思ってございます。
 それから、ステップ2、検討を受けた移行準備ということで、この辺のところの流れがどのような形なのかということでございます。基本的には、案の段階と、この計画決定した段階において、ステップ間の移動が大きくなったというところは特にございません。ステップ3で、いずれにいたしましても総合施設への、これまでは開設というふうな形で、設置・運営となっておりましたが、総合施設への転換を図っていくということを目途といたしまして、ステップ2の段階で、ステップ1でまとめました検討内容をもとに円滑な移行が進められるような、そういう準備を進めていくということでございます。
昆委員
 そうしますと、ステップ1なんですけれども、18年度ですね、17年度はもう3月で年度が終わりますから。3月までの期間と新たな4月から、年度でいえば4月から翌年の3月までが18年度ということになりますけれども、このところにつきましては、18年の9月の募集ということについては、その間に募集するか、しないかということを含めて検討するというふうなお答えになるんですか。
小谷松教育改革担当課長
 はい、そのとおりでございます。いずれにいたしましても、19年度新入園児につきましては、18年の9月に募集要項を明らかにするわけでございますので、それまでには19年度の新入園児、募集するのかしないのか、それはきちんとお示しする必要は当然ございます。その検討を踏まえて、それを明らかにしてまいりたいと思います。
昆委員
 そうしますと、陳情審査の方にも入りますけれども、18年度の9月までに、次の年度、19年度の募集をするかしないかは、それまでに検討して明らかにするということですよね。だけど、この修正の意味は、18年度、それから19年度の募集を含めて、その間に、幼児教育施設含めまして、区の考え方をもっと時間をかけて検討すべきではないかという、そういう区民の意見になっていると思うんですよね。そこのところがちょっと違ってくるというふうに思うんですよ。その点については、この修正に当たってはどんな議論をされたのでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
 区立幼稚園を幼児総合施設に転換していくということに対しましての基本的な考え方と申しますか、そういった部分については、これまで長い間議論を重ねてきたところでございます。これからは幼児総合施設、国の方でもこれから法案が提出され、秋に施行を予定しているところでございますけれども、そういったものを踏まえながら、具体的な形で、中野区としての幼児総合施設、どういうふうな内容として転換を図っていくのか、またその移行に向けた具体的な形での方法論、そういったものを検討するということでございます。一から全く練り直すということではございません。その方向性については、これまでの議論の中で、また今回の10か年計画の中でその方向は指し示してございますので、中野区としての具体的な幼児総合施設、またその転換のための具体的なプロセス、その中には、19年度の新入園児も含めて、どういう形で園児募集を継続するのか、停止するのか、そういったものも含めて具体的な形での検討を行うというものでございます。
昆委員
 また後で質問いたしますけれども、例えばそれに関係するんですけれども、19ページ、No.112というところで見ますと、(仮称)子育て・幼児教育センターを設置するということがここの部分でも書かれておりますし、それから、子育て・幼児教育センターのあり方なんですけれども、ここのところについても検討という形で示されてはいます。公私を問わず区全体の幼児教育の向上を図っていくというふうなことで記述がされていますけれども、そういう公の区立幼稚園、それから私立幼稚園問わずに、全体の幼児教育の向上を図っていくというふうに示した場合、今後の幼児教育のあり方というものを、時間をかけた議論といいますか、そういうものを重ねていくというふうにとらえるんですけれども、前の質問と関連して、やよい、みずのとうの廃園という言葉が修正でなくなりましたけれども、そういう、今後の検討を進めていくというときに、この幼児教育センターのあり方というものもあわせて検討されるということになるでしょうから、そうしますと、もう少しじっくりと時間をかけて検討していくのかというふうに思うんですが、その点についてはどのような議論をされたのでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
 まず、子育て・幼児教育センターでございますが、これにつきましては、これを19年度に組織としてスタートしたいというふうに考えてございます。そこで、幼児教育にかかわりますもろもろの課題等について調査研究を行い、公立・私立を含めて中野区全体としての幼児教育、子育ても含めて、その質の向上を図っていく、そういったところでございます。これにつきましては、どういう形で具体的にその組織の運営、また課題といいますか、今後の内容等については、18年度に具体的な形でその検討を行って、19年度からスタートできるような、そういう方向でいきたいというふうに思ってございます。
 また、幼児総合施設ということにつきましては、これは一つの具体的な10か年計画の取り組みでございます。やよい、みずのとうの2園、この二つの幼稚園を基本として、幼児総合施設への転換を図っていくということでございますので、これはこれとして、幼児総合施設への転換に向けた、円滑な転換ができるような、そういう移行の方法、手段というものを、これもしっかりと検討を進める。18年度に進めていきたいと思っております。
昆委員
 幼児教育センターについての検討は18年度だということで、19年度にスタートさせたいと。それから、やよい、みずのとうの幼稚園につきましては、19年度でしょうか、その転換を図っていくと。総合施設に施設としての転換を図っていくということですけれども、そういう方向の示し方をしながら、例えば15ページ、そこには、区民のパブリックコメントの方で、区立幼稚園の廃園や幼児総合施設に関して、幼児教育の専門家が不在で検討されていることはおかしいと。区立幼稚園の再配置については、これまで教育委員会で検討し、考え方をまとめました。これらの審議会を設置することは考えていないという答弁で答えているんですけれども、どちらにしても、審議会の設置をこの時点で考えないというふうに言い切っていいものかどうかというふうに思うんですよね。幼児教育センターにしても、幼児総合施設にしても、これから教育委員会が幼児教育についての全体の責任を負っていくということを述べているわけですから、そこまで言い切るのでしたら、余計にじっくりと、審議会的なものを設置しながら、区民の意見も踏まえて、じっくりと練り上げていくというふうな、そういう方向はとれないものかというふうに思うんですけれども、こういう区の考え方を改めてパブリックコメントの答えとして示すというふうになったときには、その辺の検討はされたのですか。
小谷松教育改革担当課長
 今、委員の方からお話がありました区民の方の御意見、その前にもやはり、72番にもございますけれども、こちらの方も関連いたしますけれども、教育委員会といたしましては、これまで非常に長い時間をかけて幼児教育の基本的な考え方というものを議論を重ねて、その方向をまとめてきたところでございます。これから検討を行うというものについては、幼児総合施設の転換に向けた具体的な移行の方法について、それを、ある意味非常にテクニカルな部分が多くあるかと思いますが、そういった部分についての検討をして、そして、円滑な転換に向けた行動をしていくということになるわけでございます。したがいまして、この段階で例えば審議会等を設けて一からの議論を開始するということではなくて、幼児総合施設への転換に向けた円滑な移行のあり方、そういう具体的なプロセスについての検討を行うということでございますので、改めて審議会を設けるということではなくて、しっかりと庁内で検討を進めてまいりたいというふうに思っております。
昆委員
 教育委員会の範囲の幼児教育ということでお答えになっていますけれども、幼児総合施設にしても、幼児教育センターにしても、中野区でも次世代育成支援のもとでつくられた行動計画、中野区の次世代育成支援行動計画というものをつくりまして、そのもとで、子育て支援をどうしていくかということをいろいろ決めてきているわけですけれども、中野区の支援行動計画も、10か年計画に整合性を持たせたものというふうに、厚生委員会のときにそういうお答えを何度も出されておりました。そうしますと、子育ての次世代育成支援行動計画のその趣旨も踏まえて、それで、中野の子育て支援の一つとして幼児総合施設なり、または幼児教育センターなりというものが出てきているわけですけれども、そういうものを考えたときに、ただただ庁内含めてこれまで関係者のところで議論してきたから、その延長で今後の幼児教育のあり方についても検討していくんだというふうなことではなくて、次世代育成支援の推進法に基づいた、議論を教育委員会としてされなかったんでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
 幼児教育、どのような方向を目指していくのかということにつきましては、教育委員会としましてもこれまで長い間、例えば教育ビジョンの検討などの中で議論を深めてきたという経緯はございます。教育ビジョンの策定に当たりましても、今、委員の方からお話がございましたとおり、次世代の計画、あるいは最も基本となります区の基本構想、こういったものとすり合わせをしながら、同じ方向を目指すということで議論を深めてまいりました。そういった最も基本となる理念というものを共有しながら、具体的な形で、これから個別の施策展開として幼児総合施設への転換を図っていく。また、区全体としての幼児教育のレベルアップを図るための子育て・幼児教育センターを設けていくということとしているわけでございます。具体的な例えば幼児教育の展開等々については、これから新たに組織いたします子育て・幼児教育センターの中で、いろんな形でさまざまな課題に取り組んでいきたいというふうに考えてございます。
昆委員
 中野区の次世代育成支援行動計画の中にも、これは例えば5年ごとの見直しをして、その見直しをするに当たっては、区民の皆さん方のところにパブリックコメント的なものをきちっとして、区の考え方や、修正した部分、そういうものを示さなきゃならないというのが、国で定めている推進法の内容になっておりますよね。そういうことを考えますと、国の方の法律を見たときに、次世代育成支援対策地域協議会の設置ということもこの法律の中ではうたわれておりまして、それは、法律に基づいて協議会的なものを設置するかどうかというのは、それぞれの自治体のところでの判断といいますか、考え方によるということもあるんですけれども、しかし、中野区では、次世代育成支援行動計画の中に、今後この行動計画をどこまで推進して、どこまで到達して、それで、子育て支援の方向性を修正するのか、補充するのか、そういうことの内容が明確に入っていないんですけれども、国の法律はそうなっているんですよね。
 そういうことを考えますと、総合施設にしても、幼児教育センターにしても、これからの幼児、子どもたちの教育なり子育て支援という立場からいえば、区がどれだけの責任を持って方向を定めて、それを推進していくかということが問われてくるというふうに思うんですけれども。だからこそ、今、これだけ区民の皆さん方が、今後の中野の幼児教育のあり方について、また子育て支援について、区の考え方を十分議論した上で、それで示してほしいと。区民の意見もきちっと反映できるようなものにしてほしいということを願っているわけですから、そこからいえば、審議会を設けるということが、そういう国の法律の趣旨にも沿うのではないかと思うし、また、国の法律に該当するかどうかということを除いたとしても、中野では新たな方向性として、子育て支援センターなり総合施設というものを打ち出していくわけですから、審議会をきちっと設けて議論をしていくということが今、大変重要になっているのではないかということを改めて思うわけですよね。ですから、パブリックコメントの区のお答えに、審議会は設けませんというふうにこの時点で言い切っていいのかどうか、私は非常に疑問に思ってしまうんですけれども、その点について再度お答えを下さい。
小谷松教育改革担当課長
 お答えの方もちょっと重複して大変申しわけないんですけれども、教育委員会としましては、これまで幼児教育の本当に基本的な理念、考え方、またその目指す方向ということにつきましては、教育ビジョンの検討の中でいろんな協議を重ねてまいりました。そして、それに基づいて、幼児総合施設、あるいは区全体としての幼児教育のレベルアップを図るための子育て・幼児教育センターというものの設置を考えているところでございます。そういった中で、きちんと一つずつ施策を実行していく。そのために、先ほど教育ビジョンの実行プログラムの部分も御紹介申し上げましたけれども、そういったものも教育委員会として定めて、着実な施策の推進を図っていくということでございます。
 審議会ということについていえば、少なくとも幼児総合施設の転換に向けた形ということについては、より具体的な形で、どういうふうに円滑な転換を図るか、そのための移行の過程はどうあるべきか、そういった部分についての検討を行うわけでございます。それにつきましては、きちんと庁内の中で一定の検討を踏まえて、その方向をお示ししていきたいというふうに考えてございます。
久保委員
 新しい中野をつくる10か年計画の76ページ、乳幼児のための多様な保育や教育機会の充実というところで、今、昆委員もさまざま伺っていらっしゃいましたけれども、私は今まで書かれていたものと大きく変化があったなと思っております。一つには、区立幼稚園2園を廃園するとか、募集停止をするということではなくて、区立幼稚園2園はあくまでも幼児総合施設へと転換をしていきますとここには書かれているんですが、これはそのような受けとめ方でよろしいんでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
 区立幼稚園から幼児総合施設への転換を図っていくということで、今回その表現等を改めさせていただきました。基本的な考え方ということでは、これまでの区立幼稚園については、やはり区全体としての就園需要を満たしているといったことから、再配置はやっていかなければならない。しかしながら、その一方で、多様な区民ニーズに対応していくということも、これは当然、区の責務として何らかの形で具体的な施策の方向を見出していかなければならない。そういう意味で、その間を架橋するというふうなことで、幼児総合施設への転換を円滑に進めていくんだと。その移行の方法については、これからきちんと検討を進めていくということでございます。
久保委員
 ということは、もともと区立幼稚園2園を廃園するということではなくて、区立幼稚園はあくまでも、今のニーズにこたえるための幼児総合施設へと転換をしていくということですね。
 また、ステップ1の方で、区立幼稚園2園の幼児総合施設への転換に向けた検討・準備というふうにあります。ステップ1というのは平成18年度ですね。平成18年度にはこの検討と準備のそういった期間なわけなんですけれども、19年度の募集をどうするのかということを先ほど昆委員が聞いていらっしゃいました。9月までに新園児を募集するかしないのかというようなことを検討するということですから、ということは、9月までに幼児総合施設、その後の施設がどのようになるかということがある程度見えてきたから、募集停止が行われるというふうに考えていいんでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
 基本的にはまず、中野区としてどういう幼児総合施設をつくるのか、それをきちんと姿を明らかにしていくということはあると思います。それに向かって、どういう形で移行をしていくのかということもおのずから出てくるわけでございます。その移行の過程の中で、どういうふうに、要するに園児がいたままで転換、移行が図れるのか。あるいは一度募集を停止した方が、より円滑な形で転換が図れるのか。いろんな角度から検討してみたいというふうに思っております。その検討の結果、総合的な検討を行った上で、どうするか、その判断をできれば9月の園児募集の前に区民の方に明らかにしてまいりたいというふうに思っております。
久保委員
 ということは、単なる2園の廃園ということを目先に置いた募集停止ではなくて、どのような移行をするか、その移行の仕方によっては、例えば園を開園した状態で、園児がいながらも移行ができるかもしれない。しかし、そうではなくて、一たん園の状況、例えば整備のための改修であるとか、そういった点で、一度園の方を、開園をしていては、そういった工事等の妨げになってしまうというような、そういったものが明らかに見えてきた段階で募集停止は行うということでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
 基本的には今、委員がおっしゃった、その考え方のとおりでございます。いろんな状況等を総合的に検討を進めていきたい。そして、その総合的に検討した結果をきちんと明らかにしていきたいというふうに思っております。
江田委員
 今、答弁をいただいたんですけど、一つの焦点は、来年度、18年度の募集をどうするかということが一つの焦点なんですが、今の答弁ですと、幼児総合施設への転換がうまく、どういう着地をするかによって、9月募集を停止するのか、予定どおりやるのかの判断をするんだという、そういうことのようですが、最初の10か年計画で出された当初案は、18年度いっぱいかけて、幼児総合施設のあり方や、それから、実際に参入意向があるかどうかということまで含めまして検討するというふうに言っておりましたが、そうすると、今の答弁は、それをさらに早めて、半年ぐらいで結論を出すと。少なくとも8月ぐらいにはその結論を出すということのように聞こえましたけども、そういうことなんですか。
小谷松教育改革担当課長
 少なくとも19年度の新入園児の募集をどうするかということについては、これは18年の9月に募集の要項を明らかにして、事務を開始するわけでございますから、それについては、それ以前にきちんと明らかにする必要があるということでございます。新入園児の募集をどうするかということについては、幼児総合施設のあり方、また、それに向けてどういうふうに転換を図っていくのか、どういう移行プロセスがあるのか、そういったものから、園児の募集の継続はできるか、あるいは停止はやむを得ないのか、そういった判断が出てくるというものでございます。それを募集の開始とされる時期の前に明らかにしていきたいということでございます。
江田委員
 ですから、そういうことの意味は、当初案では、18年度中かけてそういう幼児総合施設の構想を明らかにするというふうに言っていましたね。しかもそれは教育委員会ではなくて子ども家庭部ですよね、あそこで発表されたのは。今度は、今のお話ですと、教育委員会としてそこら辺の中身が見えるように、9月までにはすると。ですから、恐らく8月までにはそこら辺をはっきりさせて、来年度の募集をやれるか、停止するかを判断するということのようにとれるんですが、そういう意味としてとっていいんですかということ。
小谷松教育改革担当課長
 検討については、これは教育委員会で単独でやるということではございません。幼児総合施設、子ども家庭部と教育委員会で十分検討の協議を重ね、その中で一定の方向を見出していきたいというふうに考えてございます。いずれにいたしましても、具体的な事務については、少なくとも18年の9月には、19年度の新入園児をどうするかということについては事務が始まるわけですので、それ以前ということになります。
江田委員
 そういうことを聞いているんじゃなくて、要するに18年度中にそういうことをやりますと。子ども家庭部が中心になってやりますよというのが、この前の案だったでしょう、10か年計画の。案の中にそういうふうに書いてあったでしょう。それが今度は修正をされて、廃止じゃなくて移行とか、いろんな文章に変わりましたけども、それで、今の焦点は、いろんな焦点がありますけども、一つは、募集停止をするかどうかということが一つの焦点ですから、その教育委員会としての判断はどこでするのか。先ほどからのやりとりを聞いていると、幼児総合施設に移行をすると。それがスムーズにいくかどうかということを明らかにした上で、募集停止をするか延期するかと言っているわけでしょう。ですから、教育委員会としてそれを前倒しして、10か年計画のこの前まで報告していたものを前倒しして、8月ぐらいまでにはそれを全部見えるようにすると。その上で判断をするというふうに聞こえるんですが、そういう意味なのかということを聞いているんです。
金野教育委員会事務局次長
 今回の変更で大きく記述を変えましたけれども、基本的には総合施設をつくっていくということの大きな流れの中で、具体的には総合施設をつくるまでの手法の考え方を変えたというものでございます。前回の案の段階では、18年度から早速19年度の3歳児募集について停止をする。そして、20年度末には2園について廃園して、その後、総合施設にしていくというふうに、手法もこういう考え方でいくというふうに決めていたわけですが、その手法についても、改めて幅広く検討しようということでございまして、募集停止をする時期、募集停止をしない転換の仕方があるかどうかというようなことも含めて検討した上で、その手法ついては、募集時期、ことしの9月までに、当初考えられた手法と別なやり方をとるのかどうかというふうな方法論を決めたいというふうに思っております。
 総合施設の具体的な全体像みたいなものにつきましては、やはりその間にすべて前倒しでできるかということになりますと、一定の時間をかけてきちっとしたものをつくっていかなければいけないというふうに思いますので、すべてを前倒しして決めてしまうということではなくて、総合施設へ転換する上での手法について、どういう手法をとるのか、従来考えていたような手法をとるのか、それとも違った手法が考えられるのか。その場合に、その手法によっては、募集について違った考え方をとることができるのか。そういった手順についての結論を9月までには出したいというように考えているものでございます。
江田委員
 私もそうだと思うんですよね。全体像が8月までに示せるなんてことは、恐らくだれが考えたって無理なことでしょうから、そのとおりだと思います。それで、問題は、手法を変えたというお話なんですが、その手法を変えた中で一番問題は、繰り返しますけども、焦点は9月の募集をどうするかという、そこに当面は、お母さんたちの、陳情者の方々の心配もそこにあるし、それが、募集停止が先延ばしになるということになれば、それはその間に皆さんとの間のさまざまな話し合い等も行われるでしょうし。逆にそれが、従来どおり募集停止が、これは変わらないということになれば、今あるこれまでの議論の共通の土俵というのをつくるというのはなかなか難しくなってくる。あわせて最大の問題は、陳情者の側からいえば、先ほどの休憩中の補足説明でもありましたように、4月から既に親は、どの幼稚園にするかということをいろいろ調査し始めると。少なくとも、どんなに遅くとも、いろんな行事が始まる6月までには、いろんな、みずからの気持ちの問題も含めて選択をし始めるわけで、それが9月という時点で教育委員会の結論を出すということでは、余りにも離れ過ぎていると。これは区民の実態、陳情者の実態に合わないというのが、先ほどの陳情者の意見でしたよね。補足説明でした。その点では、私自身も全くそのとおりだと思うんですよ。
 これだけ皆さんいろいろ議論をされて、文書修正がされましたけども、正直言って、どこがどういうふうに具体的に変わってきたのかというのは、後でお聞きしようと思っているんですが、よく見えないんですよね。何がどういうふうに変わっていくのか、それがよく見えない。廃止という言葉がなくなって、移行という言葉になったけども、それはどういう意味を持つのかということもまだはっきりしない。そういう中で、当面の募集停止の問題をどうするのかという差し迫った問題が今あるわけで、それに対して、教育委員会として責任ある態度を示すというのは、今の時期に求められていることではないでしょうか。これが計画として既に、区長判断で確定を一応はしたわけだけれども、募集停止をどうするかというのは、まだ教育委員会の判断としてあり得るわけですから、教育委員会自身がやっぱり今の段階で区民の皆さんに、18年度9月の募集についてはどうするということを示す責任があるというふうに思うんですが、いかがですか。
金野教育委員会事務局次長
 総合施設の設置につきましては、教育委員会だけで所管するものではございませんで、子ども家庭部なども一緒に内容の検討をしていかなければいけない。むしろ子ども家庭部が中心的に担う部分もかなりあるだろうというふうに思っております。そうした中で、総合施設の設置についてどういう形で、どんな手順でやっていくのかということを詰めた上でなければ、今の段階で、募集についてどういう形でというふうな判断はとれないというようなことで私ども考えておりますので、早急に、どういう形で総合施設への転換をしていくのかという、これまで十分検討していなかった選択肢も含めて検討した上で結論を出したいというふうに思っております。
江田委員
 二重三重に区民に対してさまざまな不信を買う、あるいはもっといえば、区民の信頼を損ねる、そういうことだと思うんですよね。10月にみずのとうとやよいを廃園にするという、そういう発表がされたわけですけれども、実際に教育委員会内部で決めていたのは、去年ではなくて、おととしの暮れにはそういうことを決めていたと。だけども、他との関係でそれを発表できなかったというのが、これまでの文教委員会の中でも話をされていまして、しかも、これだけの、私たちにはそういうものが知らされていないと。十分議論もされていないと。私たちの意見をもっと聞いてほしいと、そういうこれだけの運動、陳情がなされて、さまざまな議論がなされて、恐らく今回、いろんな修正はされましたけれども、これはそうした運動を背景として、皆さんなりにいろいろ検討をする中での文書修正だと思います。
 前回、委員会で、私自身も、文書修正が行われるということを前提に、それは保護者の方々のこれまでのさまざまな意見や要望あるいは陳情、こうしたものを背景として、そうした意向を酌む方向で修正が行われるのかという質問に対して、そのように考えていただいて結構ですというのがそのときの答弁ですよね。それが、そういう姿勢であなた方が検討したんだとするならば、18年9月の募集については延期をすると。その上で、幼児総合施設への移行の問題についても、区民の意見も十分聞きながら方向を出していくというのが当たり前の筋ではないですか。それをいまだに、募集延期をするかしないかは9月にならないとわからないと、そういう状態で、本当に区民に教育委員会として責任を持つ姿勢というふうに言えるんですか。私は本当にそういう点では、教育委員会は検討するというのであれば、やっぱりそこのところをはっきりさせないと、これだけの運動をしてこられた区民の皆さんに対して、教育委員会が責任を持って検討したというふうには言えないと思うんですが、その点もう一度お聞かせください。
金野教育委員会事務局次長
 区立幼稚園の配置の考え方は既に1年以上前に決めていたというふうなお話もございましたが、教育委員会で一定の協議をして、方向などは出してきておりましたが、決める上では、区全体の調整を踏まえた上で案として決めておりますので、決めていないということでございます。また、10か年計画の内容につきましては、区全体の調整の中での方向ですが、教育委員会でも協議をしまして、おおむねこういった考え方で進めていこうということで、教育委員会の協議も経ております。そうした中では、この1月末というような計画決定の期間に、移行の手順を含めて固めてしまうということではなくて、もう少し違った移行の方法、あるいはどういう形の総合施設になるかということを含めて検討しようということで、今のような書き方になっております。ここで、募集をどうするか、つまり延期をする、あるいは18年度停止しないということを決めてしまうということですと、あわせていつそれを実施するのかということも踏まえた上でなければ、なかなか定まらないかというように思っております。全体に、募集停止をしない状態での移行も含めて検討するということでございますので、9月の募集時期までに、どういった形の移行ができるかということについては、一定の考え方をまとめたいというように思っております。
江田委員
 逆なんですよ。幼児総合施設がどういうものになるかということを皆さんが検討するに至る過程については、我々はいろんな意見がありますけども、そういう方向で検討するということがあったにしても、そのことと18年度募集停止をするのかしないのかという問題とをリンクして、9月までにそれを検討して、募集停止についてやるかやらないかはその時点で判断するという、そういうやり方自体が、余りにも区民の実態を無視したやり方ではないか。検討は検討として、まだ期間はあるわけですから。少なくとも皆さんの当初の案では22年ですからね。4年間の期間があるわけだから、それはそれで検討していただけばいいわけですよ。検討に当たっては区民をぜひ参加できるようにしてほしいという、そういう問題はあるけども、それはそれとしてやる。しかし、募集停止というのは、先ほどからありますように、4月、6月から既にそういう動きが始まってくるわけですから、そういう区民のさまざまな動きに対して、教育委員会として一定の方向をきちっと、責任ある方向を示さないといけないでしょう。それが、募集が始まる直前にするかしないかを判断しますという、それは余りにも教育委員会の勝手過ぎるんじゃありませんか。教育委員会の都合だけで、区民の存在が全く無視されていませんかということなんですよ。そういう教育委員会であっては困るじゃありませんかということなんですよ。
金野教育委員会事務局次長
 募集の直前に突然判断をするということでなくて、これから検討していく中ではどういう転換の仕方があるのか、それに伴う移行する手順もいろいろ考えられますし、新しく設置する総合施設の形態についてもまた幾つかの選択肢があります。そうしたことを協議していく中で、最終的には9月までに結論を出すわけですが、募集についてどう扱うかということも協議しながら進めていきたいというふうに思っています。その過程では、こういう検討が今進んでいるというようなことについても、区民の意見交換なども考えていきたいというふうに思っております。
江田委員
 全く納得もできませんし、理解もできません。全く区民不在というふうに言わざるを得ません。小さい子どもを抱えて、これから3歳になる、そういう大事な時期の幼児教育をどういうふうにするか。みずからの親としての責任を果たすためにいろんな努力をしている、そういうお母さんたち、お父さんたちの気持ちに沿った結論を私は直ちに出すべきだと。それは募集停止を延期するという以外にないと思いますけども、そういう方向をやはり教育委員会の責任できちっと出すべきだということを申し上げておきたいと思います。
 それで、もう1点お聞きしておきたいんですが、今回この文書の中から、補完するという設立当初の目的を果たしたという言葉が削られました。これは別の文章に置きかえられたわけですが、これの意図するところをまずお聞きします。
小谷松教育改革担当課長
 補完するという言葉の使用についてでございます。やはり中野区の幼児教育を見ますと、私立幼稚園が主体になってそれを担ってきたという経緯はございます。そういった中で、昭和30年代、40年代、子どもたちがふえていく状況の中で、区立としてそれを設置してきたという経緯があるわけでございます。その意味で、就園需要を一定の間、下支えしてきた。またそのほかに、当時、30年代、40年代でございます。ある程度やはり安い保育料のところといったような需要もございます。そういった意味の中で、区立幼稚園を設置し、運営してきたということがあるわけでございますが、しかしながら、現状において非常に少子化が進んでいるということ、また、この間、いろんな補助制度、保育料に対する補助制度の充実等もあって、やはり一定のそういった区立幼稚園としての役割というものについて、きちんと整理を図る必要があるだろうというふうには考えてございます。いずれにいたしましても、単純に私立幼稚園を就園需要の面から一方的に補完したんだということについては、そういう形でそれがひとり歩きするといいますか、誤解を与えるというようなことであれば、その部分をこの表現の中から削除して、きちんと就園需要等が満たされた状態にあると。これからの少子化の中で、やはりきちんと考え方を整理していくということで、その表現を修正したというものでございます。
江田委員
 補完的という言葉は、私立が中野区の幼児教育の中心であって、それが柱であって、そこに子どもたちが入り切れないと。したがって、入り切れない子どもたちを入園させるために区立がつくられてきたんだという、そういう印象を強く持つんですが、そういう、私立が中野区の幼児教育の中心であって、区はそれを補完したという、こういう物の考え方というのは、この際、正したというふうに理解してよろしいですか。私自身はそういう印象としてとっているんですが、いかがですか。
小谷松教育改革担当課長
 これまでの幼児教育については、私立も区立も同じようにその役割を果たしてきたと思います。ただ、全体として量的な面から見れば、やはり私立というものが圧倒的に存在してきたわけでありまして、そういう意味では、私立が中心的な役割を持ってきたということは言えると思います。ただ、区立がそれを、決してわきにどいて、主に対して従だというような、そういったものではなくて、あくまでも量的な面から見ればそういった部分もあるし、また、かつての人口が急増していた時代にあっては、やはり区立を設けるという、最初の動機といいますか、そういった部分についても、もっと公立の面から就園需要をきちんと充当していくんだという発想があったと思います。そういったことから、これまでは私立幼稚園を補完してきたという表現を使っていたわけでございますが、ただ、先ほど申しましたとおり、その言葉自身が必ずしも意図するところを伝えていない部分もあったというような形で、その辺については、役割という言葉が誤解を与えるものであれば、それはやはりこの際、その部分、できるだけ正確な形でお伝えした方がいいだろうというふうな判断はございます。
江田委員
 今の言葉の中に、主とか従とか、そういう関係ではない、それぞれの役割を果たしてきたというお話、答弁がありました。全く、それぞれに大事な役割を果たしてきたというのが実態だというふうに思います。まして今まで出されてきた陳情、当時、区立幼稚園をつくってほしいというさまざまな運動のいろんな経過、文章などを見てみますと、一方には、入れなくなってきているという、そういう問題も確かにあるけども、同時に、前回の文教委員会でも議論になりましたけども、私立には私立の開設をする人の思いとか、特色があるわけですよね。あるいは宗教法人だったりするわけですから。そういうものと、それから、すべての区民に公平に責任を持ち、しかも費用的にも安い費用で幼児教育を行うという意味での公立をぜひ開設してほしいという、そういう強い願いがあって、そういう意味では、私立が担っている役割と公立が担っている役割、できてきた経緯、それぞれ違うわけですよね。ですから、そういう意味で、なぜこの時期に公立が廃園にならなければならないのか。そこのところの根拠がわからないということが繰り返し陳情者の皆さんから出されているんですが、その点について、皆さんは今までの答弁では、少子化の中で子どもが減ってきて、幼稚園の方に相当なゆとりがあると。したがって、公立については、この際2園廃園ということをしても十分対応できるので、問題はないという趣旨の答弁を繰り返しているように思うんですが、皆さんが廃園するというふうに決断した根拠についてもう一回説明してください。
小谷松教育改革担当課長
 やはり公立も私立も含めて、今、中野区全体としての就園需要から見たときに、区全体として約70%少しでありますけども、そういった就園率というものがございます。この先また少子化が進んでいく中にあって、やはりそういった状況というものからすれば、何らかの形で幼稚園全体としての、区立を含めて再配置といいますか、そういった見直しというのは必要になってくるだろうということは考えられます。また、中野の子どもたち、どの子どもにしても、区立に行っている子どもにしても、私立に行っている子どもにいたしましても、同じような形で教育を展開していく、そのレベルアップを図っていく。また、それに対しては、すべての区民が同じようにやはり負担をしていくということもあるだろうと思います。そういった意味で、やはり全体を含めてきちんと幼児教育といいますか、幼稚園全体としての方向性というものを整理していく必要があるだろうというふうに考えてございます。
江田委員
 公立が果たしていくべき役割というのは、私はさまざまあるだろうと思います。特に公立の場合は身分が保障されているわけですから、そういう意味では、長い期間、実践を通じての学習もあるし、あるいは研修・研究会等を通じて、みずからの力量を高めていく、そういうさまざまな努力が公立の場合は保障されているわけですよね。制度的に保障されて、そういう中で、いろんな全国の先進的な事例や研究発表等を受けながら、みずから学習をして、いろんな実践をしていく。そういう積み重ねの中で、中野区のみずのとうややよい、他の2園も含めて、非常にすばらしい実践が行われる、そういうことだと私は思っております。そういう意味で、私立が果たしている役割は役割として非常に高いけれども、同時に公立が今まで培ってきたすぐれた実践をこれからも維持してほしい。この地域で引き続き、これだけの蓄えを持った、蓄積を持った区立をこれからも存続してほしいという願いは、これはあって当然で、なかったら、それこそおかしなことだと思うんですよね。ですから、私自身は全く、公立を残してほしいというふうな運動や要求が出てくるのは当然のことだというふうに思います。
 それで、その問題と、それから、皆さんが、私立にはゆとりがあるということで、就園率の問題を前回資料でお出しいただきました。それに対して、みずのとう幼稚園のお母さんたちが、実際に今どうなっているか、現場を調査するという形で調べてこられました。そこには大きな差がありました。きょう資料としては出されなかったようですが、やよい幼稚園の保護者の方々も同じように調査をされておられると。そこでも、皆さんが示されたものと相当大きな開きがある。そういうことがはっきりしてきているんですが、この点について、前回も議論の対象になりましたが、皆さんはどういうふうにお考えになっておられるのか、もう一度お聞きをしておきます。
小谷松教育改革担当課長
 保護者の方がお調べになった数字というものと、私どもの方でお示しをした数字、大きな乖離があるのではないかということでありますけれども、まず一つは、近隣の幼稚園、これについて、私どもの方は最初、区立、それから区外の私立も含めて11園、おおむね1.5キロ程度の圏内にあるということで、そこで一定の計算をしたところでございますけれども、保護者の方々からお出しいただいた資料はたしか、先ほども補足の説明がございましたが、8園ということでございました。確かに私どもの資料の中に一つ、休園を見込んでいるというところも含まれてございますけれども、その中でもやはり区外の私立について対象として、私どもの方は1.5キロ圏内、おおむねその圏内にあるということで加えていたものが、保護者の方からいただいた資料の中には2園ほど入っていなかったというような、対象とする園の違いということ。
 それから、もう1点は、定数、定員の数字のとらえ方がちょっとずれているのかなと。私どもの方は認可定員ということで、それぞれ各幼稚園、定員が定まってございます。それをベースといたしまして計算を行ったといったようなことで、ちょっと保護者の方からいただいた資料など見た中で、ちょっと私どもの方が把握してございます認可定員との間に大分数字の開きがあるようでございます。そういったところで、就園率、これの数字が結果として違ってきたということでございます。
江田委員
 実は、これも保護者の方から指摘をされて私ども気がついたんですが、「おひるね」というこの冊子がありますよね。この最後に幼稚園の定員数が出てくるんですが、これも実態と違うということが言われました。それで、昆委員が子ども家庭部の方に問い合わせをしましたら、今、話が出た、認可定数が書いてありますと。実定員と違いますというお話です。認可定員というものと実定員というものと二つあるようですが、本来、こういう私たちが現状をしっかりつかむ場合に、どちらをベースにして調べるものなんですか。私は当然実定員が、現実にそれぞれの幼稚園が募集している定員というものがベースにあって、それに対して今、何人入っているから、就園率は何%というふうにすべきものというふうに考えるんですが、その点はいかがですか。
小谷松教育改革担当課長
 今、委員の方からおっしゃった実定員ということでございますが、これは恐らく、各園で定める園則、それに基づいてということでありますけれども、ただ、少なくとも、今回この調査の対象としております近隣の幼稚園の中では、園則で定める定数、定員と、それから認可定数というものは、同数となってございます。したがいまして、現在、いろいろ調査をやりました各園の定数ということにつきましては、この認可定数と同数でございます。
江田委員
 実定員という言葉は、私は不正確な言い方をしてしまったんですが、実際に行われている定数という、そういう意味です。実際に募集している定数と認可定数と、明らかに違うんです。それは、どこが違うかということを具体的に指摘することもできますが、時間の関係でそこまでしませんが、明らかに違うんです。それは子ども家庭部も認めているんです。本来、お母さんたちが、保護者の方々が行ったように、その幼稚園で実際に募集が行われて、募集定数は何人で、それに対して実際に入っている子どもの数が何人かということを調べた結果、90%とか95%とか、そういう数字となって大きな差が出ているんですよ。20%から30%近い差が出ていて、それ自体が、皆さんが近隣に十分ゆとりがあると、公立がなくなっても大丈夫ですよというふうに言ってきた、その言い方自身、私は納得できませんけども、そう言ってきた実際の数字にも大きな違いがあるというのが、現実、今、保護者の方々の調査の中で明らかになってきているわけですよ。そういうものも指摘をされているけれども、それらについて改めて調査をすることもなしにこのまま進んでいくと。募集停止についても、どうするかはっきりさせないまま9月の時点まで引きずっていくという、そういうやり方で、本当に区民の方々の理解や納得を得られるのか。教育委員会として責任ある態度と言えるのか。私は本当に、ここらの点について責任ある答弁がなければ、到底陳情者の方々は納得をし得ないと。理解してほしいといったって基本が違っているわけだから、納得できるはずがないというふうに思うんですが、いかがですか。
小谷松教育改革担当課長
 認可定数と申しますのは、原則として公開の扱いとなってございます。ただ、園によりましては、余りそれを外部に積極的には公表しないとしているところもございますけれども、ただ、この認可定数というものにつきましては、原則として公開されているものであると。また、実際に認可定数に対してどのくらいの就園者がいたかということにつきましても、これはそれぞれ各自治体によりましてきちんと把握をした上で、東京都の方にその集計を報告しているということでございます。したがいまして、私どもの方は、それぞれの認可定数というもの、これをベースといたしまして、実際に就園しているお子さんの人数、これをもとに計算を行って就園率というものを出したというものでございます。
江田委員
 それじゃあ、机上の空論を皆さんやっているということをみずから言っているようなものじゃないですか。実際と違う。認可定数というのは、一たん東京都に申請をしたときの定数で、それがそのまま置かれているということでしょう。だけど、実際は、何年も前から実際の募集は違う定数でやっている。それはあり得ることですよ。実際にはそういうことはあり得ることですから。だから、実態をきちっとつかんだものにしていかないとだめでしょうと。今のような答弁では、当該の幼稚園が公表している数字を使っていろいろ計算をしたので、私たちに間違いはありませんということかもしれないけども、それじゃあ、机上の空論を積み重ねしているだけになりませんかと。もっと実態をきちっと把握した上で、保護者の方々も納得いくような数字を出した議論をしなければ、共通の土俵にはなり得ないでしょうということを言っているんですが、そういうことにはなり得ませんか。
金野教育委員会事務局次長
 認可定数、それから、園則で定めている定数と実際の募集の人数が違うということは、あり得ることかと思います。どこの幼稚園も子どもの数が減って、実際の入園児が減ってきておりますので、認可定数より少ない数の募集をするというようなやり方をとる場合もございます。これは先生を何人用意しているから、その範囲でというようなことでございますが。希望者が多い、また申込者が多いという場合は、施設的にもそれだけの人数を受け入れるということで当然認可をし、また認めているものでございますから、先生を増員するというふうな対応は必要となるかと思いますが、入れるか入れないかということであれば、希望者が多ければ入れるというのが、私ども認可定数の基本だというふうに思っております。
江田委員
 実態をどういうふうに調査して、共通の土俵をつくるかというために、こういう資料は出すわけでしょう。だから、共通の土俵になり得ないんですよ。皆さんは、これは東京都の認可を受けた定数だから、子どもたちがふえていけば、そこまで、最大容量までふやしていけるんだから、ふえていきますよという、そういう議論をしているけども、現実、今時点は違うやり方をしているわけですから、実態に即したデータを出して、そこで共通の議論をしない限り、共通理解というのは生まれないじゃないですか。別のデータで議論をしたって、そこには一致点がないわけですから、そういうやり方はやめていただきたい。もっとやっぱり、皆さんがこういう資料を出すのであれば、机上の数字ではなくて、それぞれの幼稚園がどういう状況になっているかということを正確につかんだ上で、保護者の方々も、あるいは我々議員も納得できるような土俵の上で議論ができるようにしていただきたい。まして、ことしは募集はしなかったけども、来年あたりはまた募集が復活するであろうということで定数がそのまま残っているという、そういうやり方をすればするほど、保護者からの不信感が募っていく、そういうやり方はやめていただきたいということを申し上げておきたいと思います。
昆委員
 具体的に、例えばやよい幼稚園の近隣の私立幼稚園の就園状況ということで、資料を見させていただいているんですけれども、宝仙学園の幼稚園、これは、こちらの「おひるね」の方で見ますと宝仙の方は315人が定員になっているんですよね。それで、実際に区の方では、在園の園児の率ということで、これは17年5月1日の数値なんですけれども、定員が315人に対して在園児の率が80%になっているんですよ。ところが、今現在、宝仙学園の幼稚園では、270名というのが定員じゃありませんか。この数字は間違っているんですか。それで、現在入っている子どもの数も270名、100%ですよ。それから、ナザレン幼稚園、これについても、ナザレンの方は定員が80人。それで、就園率が77.5%というのが区の方の資料で出ているんですけれども、これも、現在は定員が60人になっていますよね。それで、就園率が108%。満員じゃありませんか。
 こういう数字は、先ほどから江田委員も言っておりますけれども、どちらが、現在その園の定員として使っている数字なのかということはきちんとしないと、お互いが、認可の申請をしたときの定数です、今現在は別な数字かもしれませんなんてことでは、全く議論の土台にならないということですよね。その辺のところは、皆さん方が、やよい幼稚園がなくなっても、みずのとう幼稚園がなくなっても、近隣に私立幼稚園があるんだから、そちらの方に行けばいいじゃないですかと、説明会のときにそういうお話をされていますよね。しかし、実際には、こういう私立幼稚園のところだって定員数が違ってきている。就園率も高くなってきている。こういう状況のところで、あきがある、あきがあると言っても、本当に果たしてあきというものの数値がここのところで正確なものなのかということでいえば、全く教育委員会の認識と実際の数字は違ってきているわけだから、その辺のところを食い違ったままで関係者に説明して、近くの幼稚園に行きなさいなんていうお話をされること自体が、やはり区の責任というか、信頼を失うというふうにお考えになりませんか。その点についてお答えください、まず。
小谷松教育改革担当課長
 具体的な幼稚園名が出たんですが、それはちょっと置くといたしまして。認可定数というのはあくまでも、これは先ほど次長の方からお話もありましたとおり、その幼稚園としてのキャパシティーであるわけですね。したがって、周辺の幼稚園におきまして一定の数、その中で就園が可能だということは言えるかと思います。そういった中で、全体としてやはりどのくらいの容量といいますか、その辺のところが見込めるのか。そういった見通しといいますか、推計を出すということにつきましては、やはり一定の認可定数という形で公の数字を活用しながら、きちんとキャパシティーを見計らうということは必要だというふうに思います。
昆委員
 先ほどから出ておりますけど、認可、認可と。認可のときの数値というのは、実際に例えば園の改修だとか、また、どういう事情なんでしょうか、園児の募集をされても、なかなか人数が集まらないということがあったのかどうか、ちょっとあれですけれども、現実には、認可のときの定数というものから見て、定数、その枠が少なくなっているという現状ですよね。ここをまず見なきゃいけないと思うんですよ。じゃあ、その少なくなっている定数を広げればいいじゃないかというふうにおっしゃるのかどうかわかりませんけれども、しかし、施設の基準から見て、それが本当にそういうことでいいのかということもありますでしょう。だから、そこら辺を、区がそれぞれのところをきちっとみずから調査した数値としてお出しして、それで、議会にも、関係する保護者のところにも、その数値で議論ができるようなものをつくるべきだというふうに思うんですけれども、そこら辺のところをまずお答えいただきたいなというふうに思うんですね。
 続けて質問いたします。それから、先ほど、こちらの10か年計画の主な変更点の方ですけれども、この質疑のところで出された答弁では、例えばやよい幼稚園、みずのとう幼稚園の廃園について、廃園という言葉がなくなりましたけれども、幼児総合施設への転換に向けた検討・準備というふうな質疑について、今まで考えてきた手法を変えてやれるかどうかという御答弁も出ています。それと、久保委員の質問の中で、御答弁は、現在、18年度、19年度に向けた募集について、9月までに、募集するのかしないのか、その検討をするというふうに御答弁が出ているんですけれども、久保委員の質問の中で、移行について、園児がいる中で移行するか、廃園して移行するか検討したいという御答弁が出ているんですよね。園児がいる中で検討するというのは、やよい幼稚園、みずのとう幼稚園のところで、園児が現在のままいる状況の中で総合施設に移行していくというふうなことを、新しい手法というふうに考えられているのか。ちょっとその点を確認したいんですけれども、お答えください。
小谷松教育改革担当課長
 まず、第1点目の方でございますけれども、当然、認可定数という部分については、認可を申請するに当たって、一定の条件を満たして、その中で認可され、あわせて、その条件に合う形での定数の設定となっているわけですから、一定のキャパシティーを前提としたものだというふうに考えます。
 それから、移行の手法に当たって、在園児がいる中での移行ということでございますけれども、それも一つの手法、選択肢だというふうに考えてございます。一度案の段階でお示ししたような、一たん停止にした形で移行するのか、あるいは在園児がいる形の中で移行が可能なのか、そういった部分もできるだけ広くとらえて判断をしていきたいというふうに考えております。なるべく選択肢、いろんな可能性についての検討を行いたいというふうに思っております。
昆委員
 在園児がいる中での移行というのは、まさに新しい手法、区が考える手法の検討の一つということで、きょう初めて出されているわけですけれども、そういう移行の仕方についても、区民の皆さん、関係者の皆さん方のところには、さまざまな、また新たな問題提起みたいな形での区の考え方だと思うんですよね。初めて出されるわけだから。そういうふうにとらえられませんか。
小谷松教育改革担当課長
 在園児がいる中での移行、それも一つの選択肢でありますので、どういう条件が整えばそれができるのか。また、どういうふうに準備を進めて、移行に当たっては、いろんな形で必要な施設の部分的な改修等もあろうかと思いますけれども、そういった中での在園児がいる場合の移行は可能なのか。そういったものもやはり全体をとらえて判断をしていくということが必要になってくるだろうというふうに思います。その意味で、いろんな技術的な側面での検討が必要になってまいります。庁内で十分検討の上、その辺の一定の方向を見出していきたいというふうに思います。
昆委員
 庁内で検討ということなんですけれども、施設の改修だとか、区としての考え方をどうするとかいう、それは次の段階というふうに私は思うんですよね。やっぱり現在子どもたちが区立幼稚園として通っている、区立幼稚園の機能が総合施設になるということでいえば、子どもも保護者も関係者のところも、それについて、じゃあ、どうなんだというふうな、そういう意見をいろいろお持ちになるのは当然のことで。初めて聞く話で、そういう方向で進めてくださいということはどこからもまだ上がっていないわけでしょう、声が。それを9月までにそういう方向でいけるかどうか検討して、廃園にするのか、募集をしてそのまま移行していくのかというふうな、それもまた私はとても、むちゃくちゃなというか、乱暴なというか、そういう区の考え方ではないのかなというふうに思うんですけれども。そこのところについての議論というのは、慎重な議論はこれからということなんですか。今はただ、そういう方向も一つあるなというふうな形ぐらいのものでの検討なのか。その点についてお答えください。
小谷松教育改革担当課長
 すべての検討を綿密に行うということはもちろん必要ですけれども、ただ、取り急ぎといいますか、時期的に限られている部分もございます。来年度以降の新入園児を含めて、これからその募集をどうするのかということは、これはできるだけ早い時点できちんと明らかにしなければならないことであります。そういった部分についての検討というものについては、来年、19年度の新入園児の募集が始まります9月以前に明らかにしていきたいというふうに思っております。
昆委員
 それならば、9月までの時点で、廃園をするのか、移行するのかという検討を、大変短い、これまで10か年計画の案で示したものと、修正という形で区の方の考え方をここまで示しているわけですから、それならば、いっそ9月までというふうな、そういう期限ではなくて、やはり18年度中と、もう少し時間をかけてもいいですよ。じっくり検討しなければならないような、やはり大きな区の議論が必要なものだというふうに思うんですよね。そうしますと、9月までに、廃園をするかどうかを決めるということではなくて、廃園というものの考え方を先にずっと延ばして、その期間にじっくり検討するということもあり得ることですよね。そういうことの検討はされませんでしたか。
小谷松教育改革担当課長
 今回のこの10か年計画の中では、案からこの計画については、これまで、一たん廃止をした上で幼児総合施設を設置するという見通しを出していたわけでございますが、今回のこの決定の中では、転換を図っていくということとしているわけでございます。今、委員、9月までに、廃園するかどうかの結論をというような形でございますけれども、私どもの方向といたしましては、転換をどういうふうに図っていくのか、できるだけその移行がスムーズに行われるような、そういった手法というものをきちんと検討するということとしているわけでございます。
昆委員
 ちょっと質問の趣旨が誤解されたかもしれませんけれども、19年度の募集を9月の段階で、そこでどうするのかということの結論を出すというふうなことで御答弁が出ているわけですけれども、それならば、いっそ19年度はきちんと募集をしますと。それで、その間、時間をかけて、次の新しい方向にいくのに当然時間が必要なわけですから、9月までというふうな期限を切らずに、きちっと18年度、19年度の園児の募集はきちっとやりましょうということは、それは当然区の考え方として示せる、そういう方向にもありますよね。その点についてお答えください。
小谷松教育改革担当課長
 19年度新入園児のため、18年度の募集については、これをやって、もっと時間をかけてというようなお話、御意見だと思うんですけれども、ただ、19年度、20年度、ステップ2においては、移行の準備を進めるというふうにしているわけです。できるだけ移行が円滑にいくように、やはり移行の過程、どういうふうな手段をとって移行していくのか、それができるだけ円滑に進むようにという、その辺のところをきちんととらえないと、とりあえず19年度の新入園児を募集しますというような判断は出てこないと思います。一たん募集して、募集した園児につきましては、19年度、20年度というふうに幼稚園にいるわけでございますから、やはり移行の過程、そういったものをどういうふうにしていくのかということの中で、19年度の新入園児の募集をどうするかということをやはり決めていかなければいけないというふうに思っております。仮に19年度だけとりあえずはというような、そういう判断はできないだろうというふうに思っております。できるだけその辺はきちんと、早目に方向が見出せるような形での検討は進めていきたいとは思っております。
委員長
 時間が3時を回りました。一たん休憩を入れたいと思いますが、よろしいでしょうか。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、再開時間を3時25分ということで、一たん休憩をいたします。

(午後3時12分)

委員長
 それでは、委員会を再開いたします。

(午後3時27分)

 質疑ございませんか。
篠委員
 報告を受けているわけですが、幼児教育に関する方向性というのは、中野区の教育ビジョン、そして教育ビジョン実行プログラム、これ以外には何もないんでしたっけ。
小谷松教育改革担当課長
 最も基本となるのは、やはり区としての基本構想の考え方だと思います。それに基づきまして、教育委員会としてビジョンを定め、またその実効性を担保するということで、教育ビジョンの実行プログラムの策定を進めてございます。また、教育委員会といたしましても、幼児教育のあり方ということについてはこれまで検討を進めてきてございます。今回、10か年計画がこういう形で少しその方向を修正を図りました。それに伴いまして、検討をこれから進めていくということになりますけれども、そういった方向と合わせながら、さらに教育委員会としての議論を進めて、幼児教育、それからまた区立幼稚園の再配置の考え方というものにつきましても、今後の考え方といいますか、それをきちんと取りまとめた上で、報告といいますか、教育委員会としてのきちんとした一定の考え方を示していきたいというふうに思っております。
篠委員
 国が幼児教育振興プログラムというのを出したのはいつでしたか。
小谷松教育改革担当課長
 まだ一定の結論を得て取りまとめて出したということは聞いてございません。
篠委員
 それはおかしいんじゃないのかな。ここに文書を持っていませんが、お母さん方が調べたものの中にも、我々が研究したものの中にも、例えばお母さん方が調べたものの中でいえば、足立区のことをかなり一生懸命研究されていましたが、足立区の場合は、あれは国の幼児教育振興プログラムを受けての対応という受けとめ方で入っているわけです。ただ、その認識がなくても、一連の流れの中での幼児教育のとらえ方というのは、文教委員会の中で教育委員会事務局の方から我々は受けております。出し方はいろいろあるんでしょうが、幼稚園あるいは保育園、両方ともに通っていないお子さん、一番幼児の利益になる方向性というのを国の方も真剣に受けとめている。我々文教委員会でも受けとめている。具体的現象としては、小学校1年生で収拾のつかない形というのが出てきている。そういった流れを受けて、幼児教育も含めて義務教育にする必要があるのではないかというような議論まで国は進めているやに伺っているわけですね。その途中において、幼児総合施設という、幼児教育の総合施設というのが位置付けられるわけで。やっぱり必然性があるという、一連の報告の中から推測する限り、幼保一元化施設をさらに超えた施設が必要であるという位置付けがあると。その具体策については、国の方でも細かく決め切ってはいないけどという流れだというふうにとらえております。
 ですから、幼稚園、その流れの中にあって、一貫して流れているものは、幼児自体の最大の利益が何だということで、もちろん家庭の利益、お母さんの利益ということもあるんですが、幼児の利益。足立区のイントロの中ですら、触れ合いの機会が少なくなり過ぎたというイントロから入っておるわけで。その中で、総合的な対応が必要であると。それは一切認めませんという議論には、我々議員団の中でも加担する意見はゼロでしたが、そういったとらえ方の中で現在報告を受けていると思うんです。ただ、幼児教育振興プログラムというのを受けて、足立区ではこういう展開をしますという流れをつくっている。中野区においては、こういうものが起きたから、これについてはこれと。いわゆるイギリス式というんでしょうか。その都度英知を傾けて誠実な対応をするという流れだというふうにはとらえておるんですが、文書としては、きょう報告のあった教育ビジョン実行プログラム、そして、さきにお配りいただいた幼保一元化施設の先をいく総合施設という形、その都度こうやって出してくるんですけど、総合的にこういうとらえ方をしていますというものは、再度聞きますが、一切出していないと、こういう認識でよろしいんですね。
小谷松教育改革担当課長
 国の方でも幼児教育について、一定の方向で検討は進められておりますし、昨年、中教審の答申が出ましたが、その中では、改めて幼児教育についての意義といいますか、そういったものを示しております。また、同時に進められてきております総合施設の検討といったものもございます。中野区としても、そういった国の動向がございますし、また、これまで教育委員会としても、やはり幼児教育の意義というものについては、繰り返し協議をする中で確認を行ってきて、中野区としては教育ビジョンの中に一定の方向、理念というものを目標として掲げたわけでございます。これからそれをベースとしながら、中野区としてどういうふうな展開をしていったらいいのかということで、この10か年の中でもお示ししてございますけれども、中野区のすべての子どもたちの幼児教育の質を向上させるんだという、そういった方向の中で、幼児教育センターあるいは総合施設の展開、そういったものをベースとしながら施策の展開を図っていきたいというふうに考えてございます。
篠委員
 きょうの実行プログラムの5ページの説明はあったんですが、幼児教育から義務教育への円滑な接続というのは、その前のページに、いわゆる文教委員会でたびたび議論になる1年生問題ということで、それに対する対応ということを受けての平成17年度の現状という欄には、1回だけその対応をしましたと書いてあるんですが、これは事実なんですか。
小谷松教育改革担当課長
 これは、保育園、幼稚園、小学校との連絡協議会という、常設といいますか、そういった連絡協議会を設けてございまして、これは公立だけではなくて、私立なども参加してございますけれども、幼稚園、保育園、小学校の間での情報交換、あるいは幼児教育の研究といったような形での交流といいますか、調査研究などを進めて行っているものでございます。定例的な形での協議会ということでは、年1回ということではございますけども、これは他区に先んじてこういった組織といいますか、協議の場を設けながら、これまで幼児教育から義務教育へといった、幅広い検討を積み重ねてきたという歴史はございます。
篠委員
 あと、私も1年半ぐらい前の本会議で質問させていただいたんですが、今回一生懸命資料を集められたお母様方の資料にもありましたが、江戸川区の対応というのがありますよね。お亡くなりになった中里区政というのは35年にも及んだ。ゼロ歳児保育は一切拒否するという姿勢を貫かれて、いわゆるお一人、2人、3人ぐらいまでが限度の家庭的な支援という方向で、そこに大変お世話になったお子さんが1万人を超えたと。お母さん方は大変満足していると。こういった流れと少子化というのが大変連動しているのではないかと。いわゆる総合施設を考えるときにも、やはり事幼稚園、事保育園だけじゃなく、少子化という流れの中で強烈にとらえて実行した方がいる。そして、国の方針と違うことをやるのはやめなさいと言われた経緯も我々は20年来聞いていないわけです。
 どっちかというと中野区の場合は、例えば幼保総合施設をつくり上げるという国の流れができた場合にも、その対応としては、それなりにやはり学童保育の総合的見直しとか、いろいろなことを考えるんですけど、事お金に関しては、具体的に、お母さん方が安心すれば子どもが安心するという真実の中で、格差をなくしますという言い方だけをされているんですが、これは文教委員会だけでできることではもちろんないわけですが、この公私格差の是正という問題。今回も中野区としては一歩踏み込んだ予算を、それなりに評価される部分を出したんですが、さらに踏み込んだ部分というのは、教育委員会から出されるのか。子ども家庭部、そちらの方から出されるのか。いや、どちらからも具体的目標設定としては一切出されないのか。これについてどなたかお答えできますか。
小谷松教育改革担当課長
 公私間の格差是正ということですけれども、内容としてはいろいろあると思うんです。例えば今回、この10か年計画、あるいは教育ビジョン実行プログラムの中でもお示ししてございますとおり、区の幼児教育の考え方というものについていえば、できるだけすべての子どもたちに同じような幼児教育、質の向上を図っていくんだということでやってございますので、今までのように、教育委員会として直接管理する公立幼稚園について重点的にということではなくて、いろんな方向で全体の底上げを図っていくという方向を示していきたいと思いますし、もう一方、裏返しの形で、公私の負担の格差の是正を図っていく。やはり同じ教育の充実ということについては、同じように、格差のない負担というものも求めていく必要があるだろうというふうに思っております。いろんな意味で、今、委員の方から公私の格差ということでお話がございましたとおり、区としては全体をその方向に収れんしていくんだと。その方向を目指して施策を展開していくんだという考え方は持ってございます。
篠委員
 大体いつもそういう程度で、達成できない目標を上げると大変反撃も大きいわけですから、それをやはり具体的に鮮明に形づくる形でないと、読んでいただけない目標設定集ができ上がるわけで、怖くてできないという部分も大変あるんですけど、何年度までにということすら書かない公私間格差の是正。公私間格差が完全に是正され切ったというところは聞いておりませんけど、一番それに近づいたことによって、江戸川区は恐らく評価されたんじゃないかなというふうにも思うわけで。一つどちらかを削らなければ動きがとれないという、そういうところもよくわかるんですが、江戸川区の場合は、区がゼロ歳児保育にみずから手を出せば、区は財政破綻に必ず陥るという、動かさない目標設定の中で一連の施策展開があったわけですので。これもやります、あれもやりますという中野区は、相当な踏み込みを見せるということは想定されないわけですけど、もう少しわかる形での実行プログラム、そして、これの実行プログラムというんですから、これが最終なのかなとだれでも思っちゃうわけですけど、もう少し説得力のあるものをつくっていただくように強く要望しておきます。
久保委員
 幼児総合施設について区の考えを伺いたいんですけれども、幼児総合施設というのは非常に今、重要な施設になってくると思います。幼稚園でもなく、保育園でもなく、また子育て支援センターみたいな機能を兼ね備えている場面もあるかと思います。文科省の方の検討会の中で、情緒を適切に発達させるためには、家族からの愛情を受けて、3歳ぐらいまでに安定した情緒をはぐくみ、5歳までに基盤を育てる乳幼児教育が重要だと提言。その後、情緒を適切に育成しようとしても、年齢とともに困難になると分析をしていると、このような発表もあり、本当に幼児教育というのが今どれだけ重要なものかということを問われているときだと思います。そういった中で、中野区は幼児総合施設の重要性、また必要性というのを考えてきたのではないかと思うんですけれども、教育委員会側の視点に立った、幼児総合施設を中野区で設置しなくてはいけないと考えられている、その理由というのはどのようなものでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
 教育委員会の側から見たというお話でございます。やはり幼児総合施設、これまで幼稚園という枠を踏み出して、より広い中で、子どもたちがさまざまな環境といいますか、いろんな子どもたちと出会い、触れ合い、その中で成長していくと、そういった機会をより広げていくというのも、また幼児総合施設の特色といいますか、その一つだろうというふうに思っております。これまでのように、保育園に行く子は保育園、幼稚園の子は幼稚園ということではなくて、そういったいろんな環境の中で来ている子どもたちの交流、さらに、就園をしていない子どもたちに対しましても、この幼児総合施設については、大きな役割、機能を持っているわけでございます。そういった中で、より広い教育の機会を子どもたちに与える、その中で、子どもたち自身の、今、委員の方からも情緒を育てるということをおっしゃいましたけれども、いろんな経験や交流を踏まえながら、子どもたちの成長を助けていく、そういう環境を提供していくということも、この施設の一つの役割、機能だろうというふうに思っております。
久保委員
 先ほど篠委員の方からも、幼児教育振興プログラムについての御質問がありました。これは平成13年に文部科学省大臣決定として発表になっております。足立区でも、これをベースに区の方の考えというのをまとめて、足立区のオリジナルの幼児教育振興プログラムというのを策定しています。そういった中で、幼児総合施設について検討を図られてきているという、そういう流れがどこの市でも区でもあるのではないかと思います。この中には、本プログラムを踏まえつつ、各地域によって創意工夫を生かし、実情に応じてさまざまな幼児教育の展開を図るため、各都道府県と各市町村が連携して以下の取り組みを推進するよう、必要な支援を行うというような中に、各都道府県及び各市町村において、幼稚園の整備状況及び地域の実情などを考慮し、幼児教育の振興に関する政策プログラムを策定するといったようなことも書かれております。
 中野区では現在、幼児教育振興プログラムというのは当然持ってはいないですね。ここの新しい中野をつくる10か年計画のステップ2には、幼児教育・保育推進プログラムの実施というようなことがあります。これは実施とあるんですけれども、策定をするのがステップ1の幼児教育・保育推進のための仕組みの検討というところなのかどうか、その辺も伺いたいのですが、プログラムの策定はいつ行うのか、また、どのようなものを区としては今、視野に入れてプログラム策定を行おうとしているんでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
 まず、基本となる理念といいますか、考え方というものについては、中野区としては、幼児教育だけに特化するというようなことではなくて、中野区の教育全体としての教育ビジョンの策定を進めてきたわけでございます。その中で、幼児教育の方向、理念というものを明らかにしてきた。そして、その中で、これから、具体的には子育て・幼児教育センターといったものも設置し、幼児教育に係るいろんな課題というものを総合的に調査研究を進めていくんだというふうにしてございます。これからいろんな形で幼児教育にかかわります課題の解決、そういったものも多くあるわけでございますが、幼児教育センターの中できちんと、その方向性といいますか、そういった検討という形で進めていければというふうに思っております。決して中野区の中で統一的な形でプログラムをつくらない、持たないというようなことではございません。教育ビジョン、これを基本としながら、具体的な幼児教育センター、これからそういった組織を立ち上げていきたいと思いますけれども、そういった中でこの方向性というものをしっかりと検討しながら、これからの幼児教育というものをきちんとつくり上げていきたいというふうに思っております。
久保委員
 パブリックコメントの回答の中にも、12ページには、これは民間云々ということがありまして、その中にも、幼児教育については区がこれまでどおり主導的な立場でかじをとっていきますというようなことですとか、また、子育て・幼児教育センターにおける研修・研究についても、公私を問わず合同で行っていきます。また、私立幼稚園を含む幼児教育全体に生かしていくというようなこともいろいろ言われているんですけれども、これは具体的には何をどう生かしていくのかとか、また、教育委員会が私立幼稚園の教育にどのように介入していくかということが現段階で見えていないんですね。そういうところに不安が感じられてしまうのではないかと思うんです。
 今言われていました幼児教育・保育推進プログラムということなんですけれども、これは幼児教育と保育、両方にかかわる推進計画のようなものを区がきちっと立てるということなんでしょうか。そういった計画の中において、この私立幼稚園とのかかわりですとか、幼児教育センターにおける公私を問わない研修ですとか、そういったものを行っていくということなんですか。要するに公立とか私立とか、また就園をしていない子どもを問わない、そういった形で区が計画を考えていくという、そういうおつもりでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
 民間の活力といいますか、それはできるだけ活用していきたいということですが、ただ、中野区全体としての幼児教育の方向性、その展開、そういったものについては、区がしっかりとした考えを持ってその展開を図っていきたいというふうに考えております。その一つの手段として、子育て・幼児教育センターといったものもつくって、その中で、公立だけではなくて私立の幼稚園も広く参加していただきながら、また研究成果も、幅広く還元をして実践に生かしていくんだと、そういう考え方を持っているわけでございます。したがって、幼児教育全体のあり方、方向というものは、しっかりと区ができるだけリーダーシップをとりながら展開をしていきたいというふうに考えてございます。そういった中で、幼児教育センターでいろんな蓄積がされる研究の中で、そういった幼児教育あるいは保育を、子育てを推進するためのプログラム、そういったものをきちんとつくり上げていきたいと、そういうことを考えてございます。
久保委員
 ということは、これは19年度以降にそういったプログラムというのは策定をされるわけですよね。今ここに書かれていることだと、子育て・幼児教育センターを開設しなければ、そういったプログラムを策定しないということなんでしょうか。その以前にもっと教育委員会として、幼児教育に対してのプログラムというのを検討していく必要があるんじゃないですか。
小谷松教育改革担当課長
 先ほどもちょっと申しましたとおり、中野区としての幼児教育に係る最も基本となる考え方、その理念というものにつきましては、これは教育ビジョンの中でも明らかにさせていただいてございますし、そういったものをベースとしながら具体的な課題に取り組んでいきたいということでございます。この中でまた屋上屋を重ねるような形ではなくて、これまで議論を重ねてきた教育ビジョンというものをしっかりとコアに持ちながら、幼児教育センターというものをつくり、その中でいろんな課題といいますか、具体的な諸問題、そういったものに対して、これからの取り組みの方向、そういったものを明らかにしていきたいというふうに思っております。
久保委員
 諸問題を対応していくというか、諸問題の解決に当たっていくのは、この教育センターが行うんだと思います。そういったセクションなのだと思います。そうではなくて、私が言っているのは、幼児期の教育に対する、いわゆる教育ビジョン以外に、幼児教育のためのビジョンであるとか、また計画といったものを策定する必要はないのかということを今お尋ねしているんです。
小谷松教育改革担当課長
 そういったことも当然検討の視野に、検討といいますか、これからの方向の中には持っていきたいというふうには思っております。
久保委員
 今の時点では、いつどこで検討するというような具体的なことは考えていらっしゃらないんでしょうか。これからそれを検討する段階なんですか。それとももう検討段階には入っていて、策定をするということなんでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
 それをいろんな角度から調査研究を進めていくというものが幼児教育センターでございます。その中で、幼児教育センターを一つのネットワークの核にしながら、いろんな私立や区立幼稚園の実情などもできるだけ広く集め、その中で一定の方向といいますか、計画プログラムというものを形のあるものとしてつくっていければというふうに思っております。
久保委員
 何度も同じことを伺うのもよくはないと思うんですけれども、私は手順が逆ではないかと思います。前にお尋ねをしたときに、これから検討される子育て・幼児教育センターでは、幼保一元施設のことを別に検討する施設ではないということは伺いました。そして、トータル的に中野区の幼児全般にわたって、本当に区立幼稚園に入っていないお子さんの方が実際は多いわけですから、そういった公的な機関として幼児教育にかかわる場面、それをつくっていくのがこのセンターだというふうに伺っています。であるならば、ここを開設する前に、区のはっきりとした幼児教育のあり方というものが検討されていなくてはいけないのではないでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
 これも本当にちょっと、大変申しわけないんですけれども、中野としての幼児教育に係る基本の理念というものは、これは教育ビジョンを中心にしてその方向というものは明らかにしてきたところでございます。そういった中で、具体的な展開として幼児教育センターをつくって、そこでいろんな課題に対して対応していくんだという方向が出てきているわけでございます。その幼児教育センターの中でいろんな形で、委員がおっしゃったような部分も含めて、これからの幼児教育の充実を図るためのいろんなプログラムと言ったらよろしいでしょうか、そういったものを具体的な形でしっかりと展望を示していきたいというふうに思っております。
久保委員
 プログラムについては、ぜひこの幼児教育センターができる以前に検討開始をされ、そして、策定を図られることを望んでおります。
 総合施設についてなんですけれども、ステップ3に、民営の幼児総合施設への転換というふうに書いてありますけれども、この民営というのは、どのようなものを指して民営と言われているんでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
 実際に運営主体ということでございます。設置の主体ということでいえば、民設あるいは公設という考え方があるかと思いますが、具体的な運営の主体ということでいえば、その主体は民間だということでございます。
久保委員
 ということは、公設民営、民設民営、どちらも考えることができると思うんですね。例えば公設民営であるならば、今、保育園などでも開所しております指定管理者なども含まれてくるのかと思います。その場合は、公設民営といっても、これは民間なんでしょうか。それとも区立園という扱いになるんでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
 その部分も含めて、どういう形でやっていったらいいのか。民設民営、公設民営、その具体的な方向といいますか、設置・運営のあり方というものもできるだけ広く検討していきたいというふうに思っております。今の時点でこの方向だというような形ではなくて、この総合施設を運営するに当たって、どういうやり方でやれば最も効率的に運営でき、かつそれが子どもたちにとっても、区民にとってもいい結果をもたらすんだという、そういった視点でできるだけ幅広く検討していきたいというふうに思っております。
金野教育委員会事務局次長
 これから検討する中では、公設民営、民設民営、いろいろ考えられるわけですが、その中で、仮に指定管理者のような形ということになれば、区立施設という位置付けになります。それも含めて検討したいと考えております。
久保委員
 ということは、今後、区立の幼児総合施設に転換をしていく可能性もあるということですね。なおかつ、今ここの中では、先ほどから伺っておりますように、2園は廃園をするということを前提ではなくて、幼児総合施設へと転換をしていくというふうに書かれているわけですから、場合によってはこれは、廃園をしないままの幼稚園という、幼児総合施設が幼稚園という部分も持っているわけですが、そのままの形で区立園に転換をしていくという、そういったことも検討されているわけでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 現在まだ国の法律内容が明確でないわけでございますが、恐らく手続的には、区立幼稚園という形ではなくて、仮に公設の場合でも区立幼稚園ではなくて、区立のこども園なり総合施設という形になれば、一たん廃止の手続が入るのではないかというふうに想定しております。ただ、これはもう少し法律の中身を見ませんとはっきりいたしませんので、幅広く検討していきたいというふうに思います。
久保委員
 ということは、確認をしますけれども、場合によっては、名称はこども園でありますとか、幼児総合施設というふうになっていくのかもしれませんが、転換をしていく中では、幼稚園という部分は確実に残されるということですし、区立ということももちろんできるということですね。指定管理者などにされた場合ですけれども。
金野教育委員会事務局次長
 区立かどうかについては、今の段階で非常にいろいろと、財政的な問題ですとか、いろんなことを検討しなければいけませんので、区立がいいのか、完全な民設がいいのかということについてさらに検討していきたいと思います。なお、幼稚園機能は当然、総合施設は持つわけでございますが、幼稚園としてそのまま残るということではないというように思っております。
はっとり委員
 先ほど来、国の取り組みとの関係の議論が進められておりますけれども、昨年1月に中教審の最終答申がまとめられて、その中で、就学前の教育に関してということで、子どもを取り巻く環境の変化を踏まえた今後の幼児教育のあり方についてということが示されていると思います。そして、この中では、これは厚労省と文科省、両方の議論の中で行われてきたものだと思いますけれども、保護者の就労の有無や形態にかかわりなく、すべての就学前の子どもを対象にした総合施設のあり方ということが提言されているわけですけれども、こういうまとめを受けて、そして、今年度、全国36カ所で総合施設としてのモデル事業が行われてきて、その成果というか、その結果に基づいた形で、就学前の教育あるいは保育の内容、あるいは職員の配置ですとか、施設設備についての具体的な制度設計というものが行われた上で、18年度正式導入を目指しているというふうに聞いております。
 そして、せんだって、1月の30日か31日だったでしょうか、ちょうど私たちの文教委員会が行われるときに、二つの新聞で報道されておりました(仮称)こども園ということで、大ざっぱな記事ではありましたけれども、国が取りまとめたというようなことで、10月からその取り組みをきちんと進めるということなんですけれども、モデル事業を受けた形で、基本的な考え方としては、地域の実情に応じて実施できるようにするための課題の整理を行うということでしたけれども、その課題の整理を行った上での法整備ということについて、今の段階では教育委員会としてはどのように受けとめておられるのでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
 国の基本的な考え方というのは、今、委員の方からるる経過等お話がございましたけれども、中教審と、それから社会保障審議会の合同部会の中でいろいろ検討されてきた施設的なあり方、そういったものがベースになるだろうというふうに思っております。また、今、委員からお話がございましたとおり、モデル事業として実施されてきたもの、これはつい先日、中間のまとめが出されまして、具体的に都道府県における認可の方法というようなことで、四つの形態が示されましたけれども、基本的にはそれを受ける形で法整備がされるだろうと。まだ具体的に国会の方に法案の方が上程されておりません。3月くらいに上程されるだろうと。今通常国会に上程される予定になってございます。その内容については、もう少しきちんと情報等を把握していきたいというふうに思っておりますし、また、その法案が仮に可決された場合、委員おっしゃるとおり、ことしの秋を一つの目途として、法律の方を施行を予定しているというふうに聞いてございますので、これからその法に基づきますいろんな設置基準であるとか、運営の指針といったようなものについて明らかになってくると思います。そういったものも十分に参考にしながら、中野区としての総合施設のあり方、そういったものを見定めていきたいというふうに思っております。
はっとり委員
 ここ約10年ほどの国の取り組みの中で、何回か、13年にも大臣決定ということで幼児教育振興プログラムというものが出されて、そして、それを受けた形で幾つかの自治体、かなり多いと思いますけれども、23区の中でも、国の流れを受けた形で、区としてどうしていくかというようなことも取り組みが行われていると思います。それぞれ基本的な考え方というのが微妙に違うということもあるとは思いますけれども、やはり区としてこれからの幼児教育をどうしていくのかということが、今まで国においてもはっきりしたものがない中で、ようやくここに来てある程度のまとめが示された形で、それを受けて自治体がどうしていくのかというような取り組みがされているわけですけれども、そういう中で、先ほど来議論があるんですけれども、区として、その自治体としての幼児教育をどういうふうにしていくのかというプログラムをつくった上で、その具体策の一つとして総合施設というものが示されている。そういうところがほとんどのような、私が調べた範囲ではそういう気がいたします。もう既に足立区なんかでも15年につくられたわけですけれども、今、策定中というところが23区の中でも幾つもあります。そうした、これまで、これから区がそういうものもつくるということがお話の中でもあったんですけれども、今回示された実現へのステップの中で、幼児教育・保育推進プログラムの実施というのが2項目めに、センターの開設の次にありますが、これは、ここには実施と書いてありますから、このプログラムの策定ということがその前に当然あるだろうと思うんですね。そのプログラムをどこでどういうふうな形で具体的につくっていくのかということが、やはりこの中でもわかるように示していくということが必要なんじゃないかと思うんですけれども、そのあたりはいかがでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
 この10か年の中でこれから見込んでいるというものについては、改めて区として単独の幼児教育の、例えば足立区でつくったような、審議会を設けるなり、調査会をつくったりして、一定の計画を持つということを発想しているというものではございません。基本的な考え方、方向というものにつきましては、区の10か年計画の中で示されておりますし、また、教育委員会としても、教育ビジョン等々の中でその方向というものは明らかにしてきたところでございます。そういった基本的な理念を受けて、これから中野区としての幼児教育のいろんな課題といいますか、そういったものに対応していくために、子育て・幼児教育センターというものをつくって、その中でいろんな取り組みのあり方というものを進めていくというふうにしてございます。その中で、できるだけ幅広いような形で、中野区として進むべき幼児教育の方向、そういったものをきちんと研究し、示していくことができればというふうには思っております。
江田委員
 簡単に幾つか絞ってお聞きします。
 一つは、パブリックコメントの15ページで、これも議論になりましたけども、区立幼稚園の廃園や幼児総合施設に関して、幼児教育の専門家が不在で検討されていることはおかしいということで、専門家を含めて検討すべきだという意見に対して、区の考え方が、教育委員会事務局にプロジェクトチームを設置して検討した経過があると。そのプロジェクトチームには幼児教育の専門家である幼稚園長や幼稚園担当指導主事などが含まれていたということで、そういう専門家を交えて検討したんだという答えになっています。これはプロジェクトチームがつくられて、その成果はどれに当たるんですか、成果物は。
小谷松教育改革担当課長
 成果物といいますか、報告を取りまとめた文書として、一度文教委員会にも報告をさせていただいたことがございますけれども、平成14年でございます。平成14年に検討経過、職員を中心としたプロジェクトチームを設けて、その中で一定の検討結果というものを取りまとめたという経緯はございます。
江田委員
 これは、14年に出されたものは、区立幼稚園の役割、機能及び配置のあり方検討会ですよね。ですから、これはあくまでも区が、このとき、ひがしなかの幼稚園の廃園問題が出てきたんですね。つまり中野区の区立幼稚園はどういう役割を果たして、機能や配置はどうあるべきか。その結論として、ひがしなかの幼稚園は廃園してもよろしいと。四つあるうち三つあれば十分だと出されたのがこれですよね。ですから、今、さまざまな議論がされてきましたけれども、中野区の幼児教育のあり方そのもの、そういった今後の幼児教育の方向、そういったことをもっと大きな観点で議論したものではないということとして私は指摘をしておきたいと思います。そういう意味で、ここで区民が言っているのは、区立幼稚園の廃園や幼児総合施設に関して、これからの幼児教育のあり方について、幼児教育の専門家が参加するような、そういう検討の場をつくってほしいということですから、14年にそういうものがつくられたということでお答えになっているのは、非常におかしいということを申し上げておきたいと思います。
 これだけ幼児教育が大きく各方面から議論されているときに、これからの幼児教育のあり方をもっと大きな視点で議論すべきだと。そういう場に区民も参加できるようにしてほしい、保護者も参加できるようにしてほしいというのは当然の要求でありまして、そういう方向で私は考えていくべきだということを1点申し上げておきたいと思います。時間が押していますので、指摘だけにしておきたいと思います。
 それで、もう1点は、いろいろ議論を聞いてきましたけれども、結局、検討しますと。今後さまざまな議論を重ねて方向を定めていきますということしか結果的には出てこないんですね。それで、今の時点ではっきりしているのは何かというと、ステップ3で、今回は具体的な年度が出てきていませんけども、今までの文書でいきますと、平成22年に民営の幼児総合施設への転換を図りますと。これは変わっていないですよね。はっきりしていますよね。ということは、さまざまなことが議論されて、文書の修正がなされたけれども、22年には現在の二つの区立幼稚園を民営の幼児総合施設へ転換を図ると、これだけははっきりしていると。それから、さっき、指定管理者制度の場合には区立ということになりますという話もありましたけども、だけども、実施主体はやっぱり民間ですよね。区立と名前がついて指定管理者制度になったとしても、実施主体は民間ですから、やっぱり民営でやると。区が直営ではやらないという、これははっきりしているわけですよ。それで、問題は、それに至る過程が全然明らかになっていないと。今後さまざまな議論をしますと。まして18年度の募集停止については、9月ぐらいになったらはっきりさせましょうという、こういうことですよね。こういう実に区民に対して不親切で、内容もわからないままに、最後の落としどころだけは決めて、あとはこれから私たちが検討します。区民の皆さんは、言ってみれば、その結果を待ってくださいという、こういうことになっているわけですね。それで、やっぱり私は、これを転換する必要があると思うんですよ。
 それで、10か年計画のこの文書の中でも、こういうふうに書かれていますよね。10か年計画は、平成17年から26年までの10年間の計画だと。しかし、この計画は、策定後もいろいろ改善をしていかなければならないので、簡単にしますけども、おおむね5年後には見直しをしますというふうになっているわけですよ。おおむね5年後というのは、17、18、19、20、21でしょう。平成21年にはこれの見直しをしなければならない、そういう時期に来るわけですよ。幼児総合施設は22年だから、その翌年でしょう。だったら、これだけ議論をされて、まだ不透明な部分がたくさんあるわけだから、とりあえず18年、ことし9月の募集停止については延期しますと。募集はきちっとやりますと。それで、さらに区民の皆さんの協力も得ながら議論をしていって、それで、21年の見直しのときに、22年以降というのが難しければ、それは1年延ばすなり、2年延ばすなり、見直しはできるわけですから。もともと計画は見直しの時期まで設けているわけですから。そういう方向を皆さんが目指すことこそ、区民の利益だし、区民の願いにこたえる方向だし。まだまだ区民の皆さんと教育委員会の考えの幅は大きいですけども、せめて当面のそういう対応ぐらいは責任を持ってやるという方向を目指すべきではないかということを重ねて私は要求したいと思うんですが、いかがですか。
小谷松教育改革担当課長
 最初にちょっと1点だけなんですけど、今、委員のお話の中で、幼児総合施設への転換が平成22年度というようなお話があったんですが、今の段階ではまだステップ3ということで、ここは21、22年度、2か年を想定してございますので、今の段階で明らかに何年度ということについては、この10か年計画の考え方の中では示してございません。
 それから、民営による総合施設をつくっていくんだということについては、これは基本となる考え方でございます。民間活力を活用しながら施設運営を行っていくということは、これは基本の考え方でございます。そういった中で、5年後の10か年計画の見直しに合わせるような形で、もっと根本的な、審議会等を設けながら検討を進めて、その見直しの中で反映してはどうかというような考え方でございますけれども、今お話し申しましたとおり、民間活力を活用する、あるいは幼稚園として全体、就園需要を満たしている状況の中で、多様なニーズに転換していくというこの総合施設へ向けた方向というものは、これは今回この10か年計画を策定した基本となる考え方でございます。その部分から、一から検討し直した上で次の見直しにその結論を出すということではなくて、今、この10か年計画を策定したこの時点における基本的な考え方でございますので、これから検討を進めるということは、その基本的な考え方に基づいて、具体的な転換に向けた移行の手法、それをどういうふうに考えていくか、どういう手法を選択するかという、その検討をこれから進めるということでございます。
江田委員
 私は限定的に聞いているんですよ。私自身は審議会をつくるべきだという意見を持っているんですが、別に今、審議会の話をしているわけじゃありません。要するに当初案から変わっていないとおっしゃっているわけですから、ステップ3で移行という場合、それは、ステップ3は21、22ですから、21ということもあり得るということなんでしょうけども、皆さんが今まで言ってきたのは、22年に移行という、幼児教育施設を開設ということを言ってきたわけですから、その最終は変わっていないということを前提にしながらお聞きしているんですが。私が今言っているのは、限定的に言っているんですよ。22年でこれはもう変わらないものとして逆算していくと、21年を空白にして子どもがいない状態にするか、あるいは子どもがいても22年に移行できるというふうになるのか、そこら辺がはっきりしないから、今のところ18年の募集停止についてははっきりした結論が言えないという、そういう関係になっているわけでしょう。それは、だから、発想を逆転して、18年はまだ方向が見えていない状態にあるわけだから、18年は従来どおり募集を行うと。その上で区民の皆さんとの議論も、理解も得る努力を一層しなきゃならないだろうし、そういう中で、例えば22年の開設、幼児総合施設への移行が難しいということであれば、ちょうどこの計画は5年目に見直すということにもともとなっているんだから、22年の開設を1年延ばすというような、そういうことも含めてあり得る話じゃありませんか。せめてあなた方はそういう努力をしなければ、全く区民不在の、そういう教育行政、区民不在の区政になってしまうじゃありませんか。もっと区民のそういう真摯な要求に、一生懸命子育てをしているお母さんたちのそういう希望にこたえていけるような、そういう努力をせめてあなた方はすべきではないかという、限定した質問をしているんです。その点についてお答えください。
小谷松教育改革担当課長
 非常に限定的な形で、来年度の募集をどうするかということでございますけれども、これにつきましては、その移行を含めて、どういうふうにその移行の手法をとっていったらいいのかというものをきちんと見定めた中で、やはり18年度、19年度新入園児の募集をどうするかということを決めていかなければいけないというふうに思っております。単純に18年度の募集をとりあえず1年だけ延期した中でということだと、やはりこれからの移行に向けた検討というものが非常にあいまいな形になってくるかと思います。最終的には幼児総合施設をつくっていくんだという、その基本的な考え方は変えてございません。しかしながら、そこに至るプロセス、これにつきましては、従来、まず幼稚園を廃園にした上で設置していくんだと、その過程においては園児の募集を停止するんだとしていたわけでございますが、これまで多くの保護者の方々の意見交換や、またパブリックコメントの手続などを経て、多くの意見を寄せられる中で、もう一度いろんな形で検討を進めてきた、その中でこの移行の方法というものも大きく変えてきたわけでございます。これからいろんな形で検討を進めて、円滑な移行というものを進めていきたいと思っております。
江田委員
 何も変わっていないんですよ。大きく変えてきたとおっしゃるけど、何も変わっていないじゃないですか。結局、今のやり方を進めていけば、言葉は変わったけども、具体的な中身は何も変わっていないわけで、そういう意味では、区民が置き去りになってしまうと。当座の、当面、子育てでこれだけ御苦労なさっている保護者の方々の意向が何も酌まれないままに、最終的には9月にならないと、募集停止するかしないかわかりませんという、それじゃあ、余りにも行政の身勝手じゃありませんか。22年にこういうふうにやるという結論だけ既に動かさないと。それで、それに合わせて全部、行政の都合に合わせて区民は判断しなさいという、そういうやり方は到底認められない。もしこういうことがまかり通るとすれば、区民の側から、これはどう見たって6月の区長選対策だとしか見えないじゃないですか。区民からそういう批判が出たって、皆さんは何も言えない状態ですよ。行政としていろんな判断はあるだろうけども、行政として責任ある対応を区民の皆さんに示すべきだということを私は重ねて申し上げておきたいと思います。
酒井委員
 済みません。重なる部分もありますので、端的にお尋ねします。
 まず、幼稚園なんですけれども、公設民営って、基本的なことで申しわけないんですが、できるんだったんでしょうか。保育園なんかは大丈夫ですけど、幼稚園に関してはどうなんでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
 幼稚園ということではなくて、これも民営で行うという段階においては、新しい幼児総合施設という形になってございます。この幼児総合施設については、国の考え方といたしましても、できるだけ幅広い形の中で運営ができるようにということで、これまでも検討を進められてきてございますので、今回、具体的な法案等々、またきちんと確認はしなければいけないと思いますけれども、その方向として、民営がいけないということはないと思います。その方向で出てくるというふうに思っております。
酒井委員
 そういたしますと、幼稚園の公設民営は難しいんじゃないかと。ただ、(仮称)こども園に関しては、国がさまざまな形で柔軟な対応をとるであろうから、大丈夫なんじゃないかということでよろしいんですか。
小谷松教育改革担当課長
 幼稚園についてもいろいろ国の方では検討しているようでありますが、まだ基本的には指定管理者制度の対象にはなってございません。しかしながら、総合施設、こども園という、仮称でございますけれども、これの運営については、国の方でも非常に柔軟な形でということでこれまで検討されてきてございます。したがって、その方向で当然運営の方は決定といいますか、一定の法案として決定されるだろうというふうには考えてございます。
酒井委員
 先ほどから(仮称)こども園のことに関しまして、まだ内容は明らかになっていないと。3月ぐらいに出てくるんじゃないかと言われている中で、であるだろうというふうな、かもしれない的な感じで、公設民営というのは言っちゃってよろしいんでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
 その考え方は、国としても一度もぐらついたことはございませんので、その考え方できちんと方向が示されると思います。
酒井委員
 やっぱりなかなか民間の場合でありましたら、そういったふうに区の考えが作用できないところもありますので、それをちょっと確認したかったのと、それともう1点なんですけれども、ちょっとまた違うんですが、かみさぎのみやとひがしなかのの幼稚園に関しては、前回の文教委員会で、このまま続けていくというふうな御答弁だったと思うんですが、こちらの施設は幼保の施設にできるんでしょうか。やろうと思えばできるんですか、できないんですか。
小谷松教育改革担当課長
 あくまでも仮定の話ということであれでございますけれども、私どもの方で考えておりますのは、前にも一度資料などお出しした中で、やはり一定の施設規模というものは必要だろうというふうには思っております。それを満たす条件にあるかどうかというのが一つの判断の材料にはなると思いますが、いずれにいたしましても今回のこの10か年計画の中で、かみさぎ、それからひがしなかの幼稚園については、その方向は何も記載はしてございません。
酒井委員
 仮に、キャパシティーとかそういった問題で、できるのか、できないんでしょうかというのを教えていただきたいんです。
小谷松教育改革担当課長
 それも設定だと思うんですけれども、今、私どもの方で想定しております幼児総合施設、それをある程度条件を満たすということになれば、やっぱり物理的にはかなり厳しいかなというふうには思います。
酒井委員
 どうしてそういった質問をしたかといいますと、そういった国の縛りがなかなか、柔軟な対応をやってくれるんじゃないかというのであれば、そういったこともできるのかなと思いまして質問させていただいたんですが。それはどうしてかといいますと、やっぱり幼児総合施設が本当にいいものであるから、行政も進めていくと。それで、我々もそうじゃないかというふうになると思うんですが、そうであるならば、ひがしなかの、かみさぎに関してましても、そういった考えを私は持つべきだと思うんですよ。けど、そうじゃないと。それから、みずのとう、やよい幼稚園等に関しまして、就労にかかわらず預かってほしいといったニーズがあったのかどうか。それから、当初、廃園と幼児総合施設は別物であるというふうにおっしゃっておりましたのが、今回文言が変わりまして、まだまだどんどん矛盾点が多々あるんじゃないかなと私は感じてしまいます。
 先ほどお話ございましたが、パブリックコメントの区立幼稚園の廃園や幼児総合施設に関して、幼児教育の専門家が不在で検討されていることはおかしいという質問に関しまして、プロジェクトチームを立ち上げました。平成14年ですよね。どんどん幼児教育の必要性が問われている中で、幼稚園の園長先生だけでしょうかね。そうじゃなく、やっぱり保育畑の方にも入っていただきたいと。幼稚園と保育の方がやっぱり違う視点で見られている中で、新しい子どもの育て方、新しい幼児教育というのが私は見えてくると思うんですよね。この中で、答弁の中でプロジェクトチームと言われましても、なかなかやっぱり私は理解することができないのと、今まで幼児教育というのがちょっと、ないがしろじゃないですけども、そういったところがあった中で、今回、このように皆さんで、本当に長い時間をかけまして議論されている中、やっぱり転機だと思いますので、きっちり中野の幼児教育としての私は姿勢、スタイルを確立させていくべきだと考えています。ほかの先輩委員の皆さんからもそういったお話がございましたので、ちょっとそのあたり、どのようにお考えかお聞かせください。
小谷松教育改革担当課長
 本当に幼児教育についてのしっかりとした考え方を持ち、そのビジョンに基づいてしっかりと政策を展開していくんだということは、全くそのとおりだと思いますし、私どももその考え方を持ってやっていきたいと思っております。ただ、今の段階で具体的な形で、審議会を設置するか、否かにかかわらず、何らかの形で、幼児教育としての単独のビジョンといいますか、あるいはプログラムを策定するということについては、今の段階ではまだ考えてございません。ずっとちょっと繰り返しになって本当に申しわけないんですが、これまで策定してきた教育ビジョンの中で、幼児教育についても、これは本当に目標の第一に置かれているわけでございます。いろんな角度で幼児教育の今後というものを議論して積み重ねてきたものを、その中にあらわしているというふうに思ってございますし、その中でまたこれからの中野区として展開すべき方向というものも示されているというふうに思っております。ただ、いずれにいたしましても、いろんな角度から幼児教育については調査や研究が必要だし、また課題をきちんと明らかにしていくという作業というのは、これは絶対に必要なものでございますので、そういったものにつきましては、これから幼児教育センター等を設置いたしますけれども、そういった中でしっかりと検討を進めながら、またその方向というものも明らかにしていければというふうに思ってございます。
酒井委員
 幼児教育、やっぱりしっかりとやっていかなければいけないとおっしゃられるのでありましたら、園児の募集に関しましても19年度はきっちりやると。そして、その1年で私はしっかり議論するべきだと思うんですけれども、繰り返しの御答弁になると思いますが、いかがでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
 今の段階で19年度の新入園児の募集をどうするかということについては、これからの検討によって、その方向を定めていきたいということでお答えさせていただきたいと思います。
久保委員
 10大プロジェクトの方には幼児教育・保育推進プログラムの実施というのがないんですけれども、それはなぜですか。
小谷松教育改革担当課長
 これもちょっと私の説明が悪かったのかもしれませんけれども、幼児教育に関するさまざまな課題ということでは、例えばこの10大プロジェクトの中にも事業として、幼児教育から義務教育への円滑な接続であるとか、あるいは障害児教育のこれからの進め方であるとか、公立・私立の連携のあり方だとか、いろんな諸課題があると思います。そういった中で、そのための一つの拠点ということで、子育て・幼児教育センターの設置を考えているわけでございます。そこをベースとしながら、そういったいろんな課題について、課題解決のための方策、プログラムといったものもぜひ進めていきたいということでございます。それがここでいうところの方向性というものでございます。
久保委員
 ちょっと今、理解しがたくて。ということは、子育て・幼児教育センターの設置ですとか、幼児教育から義務教育への円滑な接続というようなことをここに書かれています。また、区立幼稚園の再配置と幼児総合施設の整備というものがありますけれども、こういうものをトータルで幼児教育・保育推進プログラムというふうに言われるということですか。要は、幼児教育の部分の教育ビジョンをさらに中身を詰めて、一つの何か推進計画みたいなものを立てるというのを幼児教育・保育推進プログラムと言われているという意味ですか、今のは。
小谷松教育改革担当課長
 統一的な一つの計画といいますか、そういったものを新たに設けるということは、今の段階ではそういった発想はしてございません。いろんな課題に対して調査研究を進めながら、より実効性のある施策を展開していくんだということで、いろんな、幼児教育から義務教育への接続とか、ここでは10大プロジェクトの中に一つの取り組みとして示してありますが、そういったことも含める中で、全体としての推進を図っていきたいというふうに考えてございます。
久保委員
 私の聞き方が悪いのかもしれないんですけど、だから、幼児教育・保育推進プログラムというのは、どういう位置付けにあるんですか。
小谷松教育改革担当課長
 これは10大プロジェクトの4ページの上で設置を予定してございます子育て・幼児教育センター、これが具体的に指導する中で、いろんな形で課題解決に向けた取り組みを進めるというものでございます。
北原委員
 簡単に、時間がないので、質問させていただきます。
 10か年計画案の76ページの記述の変更、ステップ1、2、3のところなんですけれども、この中で、先ほどからも議論されているんですが、区立幼稚園の再編に伴う廃止園の3歳児募集停止というこの文言、これと、もう一つは区立幼稚園2園の廃止、この二つの文言が削除されたわけでありますけれども、これに当たっては、計画変更ということも含んでいると思われる内容ですが、相当な議論が当然教育委員会の内部でなされたと思います。それだけ重大な変更であるように私は思っております。それから、もう一つ、ステップ3で、民営の幼児総合施設への転換という語句が入りました。これが、ただ文言の修正だけじゃなくて、実際に中身が変わったのかどうかということは、大変重要な意味を持つものでありますので、教育委員会の中でどの程度の議論がされたかどうか、ちょっとお聞きしておきたいと思います。
小谷松教育改革担当課長
 たしか前回の委員会の折にも、教育委員会で実施いたしました意見交換会の記録などを御報告させていただきました。その中には、教育委員との対話集会ということも実施してございますけれども、本当にそういった中で、いろいろ保護者の方々の御意見だとか、広く区民の方からいただきました御意見などを踏まえて、教育委員会としても突っ込んだ形でいろいろ協議を進めました。そういったものがベースとなってあるということは確かだと思います。その意味では、教育委員会としても、この幼稚園というのは、当面、今、直面しております大きな問題でございますので、かなり真摯な形で議論をしたというふうに思ってございます。
北原委員
 わかりました。
 それから、区立幼稚園2園の幼児総合施設への転換方法について、今後さらに検討するということでありますけれども、先ほど、9月が、19年度の募集要項の発表という時期が来るということで、少なくともその前までには十分な議論をして、その転換方法について一定の結論を出すということでありますけれども、この期間内に十分な検討ができるかどうか、お尋ねしておきます。
小谷松教育改革担当課長
 十分、しっかりとした形で検討してまいりたいというふうに思っております。これは教育委員会だけではございません。子ども家庭部とも共通の課題ということで取り組まなければいけないわけでございますが、今、委員がおっしゃったとおり、しっかりとした形で協議を進め、きちんとした結論をお示しできるようにしてまいりたいと思っております。
小串委員
 関連してなんですけど、1点だけ、ちょっと私の中で消化不良になっている部分があるので、直接こちらのことというか、関連はあるんですけども、報告のこととは直接的なあれはないんですけれども。ことしの元旦の読売新聞に、幼児教育が義務教育になるというのが1面トップで報道されているんですよね。しかし、その後、何ら報道もないし、他紙にも出ていないし。いろんな人に聞いてもさっぱり要領を得ない。私自身も、その新聞報道以外のことがよくわからないんですけれども。そのこととこういう今の御報告というか、すなわち幼稚園の義務教育となると、幼稚園がどうなるのかとか、あるいは保育園がどうなっちゃうのか、あるいはこども園、総合施設がどういう位置付けになっていくのかと、物すごく重要な関連性のある話で、しかも1面のトップ記事なんですよね。それが何かさも4月1日のエープリルフールがごとくのことであるのか、そこをきちっとしないと、どうも私の中で落ちていかないんですよね、すべてが。どのようなとらまえ方をされておられますか、うちの教育委員会は。
小谷松教育改革担当課長
 今、委員のお話しになった、本当に元日の記事というのは驚きましたけれども、実はその後ですが、文部科学省の方で、この新聞記事につきまして、これはホームページ上でございますけれども、政府としてこうした方針を固めた事実はありませんということで発表がなされてございます。ただ、一般の報道機関等々でその辺のところが、その後のフォローという形でちょっとなされていないので、なかなかちょっと十分に、その辺のところの事実関係がかなりあいまいなまま流れているのかなというふうには印象として思っているんですけれども、しかし、国の方ははっきりとその事実については否定をしてございます。
小串委員
 それは、そういうことかなというのはわかるんですよ。方針を固めたという事実がないということなのか、それとも全くのガセなのか。要するに、そういう考えを持っているけど、方針を固めていないというのと、流れとしてはそうなんだけどもということと、全くあれは考慮しないで、粛々と従来どおり考え方を整理すればいいのかどうか、そこのところだけお聞きしたい。
小谷松教育改革担当課長
 このニュースソースがどの辺だったのか、私ももちろん報道のあれなのでよくわかりませんけれども、ただ、就学前の教育ということについていえば、幼稚園、それから保育園もありますし、現実にまた幼稚園・保育園に行っていないお子様もいらっしゃいます。また、これから総合施設というような展開も出てきている中で、かなり義務教育化をするということについては、相当なエネルギーが要ることだろうというふうに思います。解決すべき課題というのは非常に大きなものがあると思いますので、そう軽々に結論を出せるような話ではないと思いますし、また、私どもの方で、義務教育化が国の方で検討が進められているというようなことも、情報としてはこれまで全くつかんでございませんでしたから、やはりそういったことについては、当分の間、考えられないのではないかとは思っております。
沼口教育長
 なかなか軽々には物が言えないんですけれど、国で検討していることは事実ですね。これは中教審でも、幼児教育の年齢引き下げというんですか、そういうことについての検討対象にはなっていると思います。昨年10月に出た中教審の最終答申の中では、これについては意見が賛否両論たくさんあって、今すぐ引き下げるという方向での意見は少なかったということで、そういう答申の内容になっています。ですから、それを受けた段階で、文部省がどういうふうに考えるかというのはまた別な問題ですけれども、その中で1月のああいう記事になってしまったんですけれども、それについてははっきりと文部省側でも否定していますので、今の段階ではまだそういう動きにはなっていないのではないかなというふうには思っております。
飯島委員
 委員長がこんなことをお尋ねするのも異例のことかもしれませんが、委員の1人としてあえて、十分報告がされたかどうかが疑問なので、お尋ねをしておきます。
 10か年の計画の修正、修正と文字どおり使っていますから、修正という言葉ですね。その修正した理由、これが、どうしてここを修正したのか、こういうことについて十分御説明いただいていないと思います。このペーパーには、区立幼稚園2園の幼児総合施設への転換方法について今後さらに検討することとしましたと、こうなっています。つまりこの文言からいうと、転換手法についてはこれまでの検討が不十分であったため、今後もさらに検討することにしたんだと、そういう意味ですか。それとも、何も不十分じゃないんだけど、検討することにしたんですよと、こういうことなんでしょうか。私は明確に、十分ここの検討がされていなかったから、今後もさらに検討するんだと、こういう意味合いで修正した理由はやっぱり御質疑なり何なり、やりとりの中で明らかにされないと、何でしたんですかということについて明らかになかなかならないと思うんですが、その点が一つ。
 それから、もう一つ、修正前で、ステップ1では3歳児の募集停止をするという計画になっていた。これがなくなりました。前の修正案だと、これが根拠で募集停止はできたんだと思います。じゃあ、今度の新しいステップ1、区立幼稚園2園の幼児総合施設への転換に向けた検討・準備で、果たしてこれが3歳児募集停止の根拠になるのかどうか。これが二つ目です。
 それから、三つ目に、幼児総合施設、民営と書いてある最後のところに、それまでは区立幼稚園としての機能を停止したやよい幼稚園とみずのとう幼稚園だったんですが、修正後は区立やよい幼稚園、みずのとう幼稚園を転換するとなっているんですね。つまり転換する直前まで区立幼稚園なんですね、転換される主体が。
 こういう一連のことから考えると、本来、この皆さんがお尋ねをしている質疑の中で、お答えはもう少し踏み込んだものにならざるを得ないんじゃないのかなと。そうじゃないと、何のためにこういう修正を行ったのか、そういうことも明らかにならないし、それを踏まえて今後教育委員会はどうしていくのか、こういうこともはっきりしないだろうと。報告としては不十分なものに思わざるを得ないので、時間も時間ですけど、あえて質問をさせていただきました。適当に、どなたがお答えになるかわかりませんけれども、ぜひお答えをしておいていただきたいと思います。
金野教育委員会事務局次長
 まず、この修正について、これまでの検討が不十分だったのでさらに検討することとしたのかというふうなお尋ねでございます。これまで教育委員会としては、区立幼稚園の役割、あり方ということで検討してきていまして、区立幼稚園についての一定の考え方を出した上で、その後の施設の活用ということで、幼児総合施設という考え方を出してきましたが、そのやり方について、最も確実にできるやり方、つまり一たん廃止をした上で改修等を行って、新たな施設としてスタートするというふうなやり方を想定しておりました。しかし、いろんな保護者等からの意見をいただきまして、園児が一つの学年といいますか、年次の園児だけになってしまうことの問題性の指摘ですとか、それから、区立というようなことの役割を残したままいけないのかと、いろんな形の御意見がありましたから、それを踏まえて、改めて幅広い転換方法を考えるということにしたものでございます。そういう点では、これまで一たん固めたということを一度戻して、もう一度幅広くいろんなやり方を含めて考えるということでございます。
 それから、次に、ステップ1が検討・準備という言葉になって、その中で、園児募集停止というようなことが言えるのかということでございますが、計画の言葉、やや大ぐくりで包括的に表記する場合と、前のように具体的な実践行為というような形で定める場合がございます。今回は、今言ったように、幅広くということで検討・準備ということにしておりますが、もしそれまでに検討が進んで、こういう形でということに決まれば、準備の中の行為の一環として、募集停止をするということがはっきりすれば、その中でやっていくという考えを持っております。
 それから、転換について、今回表現が変わったわけですが、この転換というものは、私どもの方では非常に幅広いやり方を含むものというふうにとらえておりまして、そういった意味では、直前まで区立幼稚園という形のやり方もあり得ますが、必ずしもこの転換という言葉を使ったために区立幼稚園から翌日は総合施設というような形ではなくて、いろんなやり方を含む概念という形で使っているというように考えております。
飯島委員
 あえて申し上げておきます。検討・準備というのは、どういうふうになるかを検討して、その準備をする。それはそのとおりですね。問題は移行準備なんですよ、ステップ2の。その検討の結果、移行の準備を始める。そういう中にむしろ、形が一つずつ刻んで廃園に向かっていくというのなら、そういうのは移行準備としてこれは考えられるべきものであろうと思います。それは考え方はいろいろですから、いいです。ただ、幅広くというのなら、そういう幅広くという言い方をもう少しきちっとおっしゃっていただかないと、これは何をどこをどう直したのかという疑問を相変わらず皆さんお持ちのままになってしまう。消化不良のままになってしまうので、あえて時間のない中、質問させてもらいましたけれども。
 いずれにしても、移行、転換手法の検討はさらにするということですから、一たん、要するに今まであったものを、白紙とは言っていないんでしょうけれども、それも含めて、しかし、それにこだわらず幅広く検討されるというならば、逆に言えば、園児をそのまま、募集を続けたまま転換することだって大きな一つの考え方としてあるし、わざわざそういうことをしないという文言を削ったわけですから。だとすれば、そういう比重はどちらにあるか、おのずから明らかなんだろうなというふうに、これは私の考えですから。そういう意味で、きちっとした検討を幅広く、しかも十分にぜひ行っていただきたい。これは要望ですから、お答えは結構です。
委員長
 他に御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、本報告については以上で終了させていただきます。
 それでは、保留にいたしております陳情の審査に移りたいと思います。
 第137号陳情及び第144号陳情から第154号陳情の計12件を一括して議題に供します。
 陳情にかかわって御質疑はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 もし御質疑がないようであれば、取り扱いの協議をしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 それでは、暫時委員会を休憩いたします。

(午後4時58分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後5時19分)

 それでは、第137号陳情について質疑はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、質疑を終結いたします。
 意見の開陳を求めます。
 意見はございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 意見がなければ、意見の開陳を終結いたします。
 討論はございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 討論がなければ、討論を終結いたします。
 これより本件に対する採決を行います。
 お諮りいたします。
 第137号陳情、区立みずのとう幼稚園、区立やよい幼稚園2園存続を願う要望についてを採択すべきものと決するに賛成の方の挙手を求めます。

〔賛成者挙手〕

委員長
 挙手少数。よって、本陳情は不採択とすべきものと決しました。
 続いて、第144号陳情について御質疑ございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、質疑を終結いたします。
 意見の開陳を求めます。
 意見はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 意見がなければ、意見の開陳を終結いたします。
 討論を求めます。
 討論はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 討論がなければ、討論を終結いたします。
 これより本件に対する採決を行います。
 第144号陳情、区立みずのとう幼稚園存続を願うことについてを採択すべきものと決することに賛成の委員の挙手を願います。

〔賛成者挙手〕

委員長
 挙手多数。よって、本陳情は採択すべきものと決しました。
 なお、後ほど意見についてはお諮りをさせていただきます。
 次に、第145号陳情について質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、質疑を終結いたします。
 次に、意見の開陳を求めます。
 意見はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 意見がなければ、意見の開陳を終結いたします。
 次に、討論を求めます。
 討論はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 討論がなければ、討論を終結いたします。
 これより本件に対する採決を行います。
 お諮りいたします。
 第145号陳情、区立みずのとう幼稚園存続を願うことについてを採択すべきものと決するに賛成の委員の挙手を願います。

〔賛成者挙手〕

委員長
 挙手多数。よって、本陳情は採択すべきものと決しました。
 第145号陳情も、後ほどまた意見についてはお諮りいたします。
 次に、第146号陳情について質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、質疑を終結いたします。
 次に、意見の開陳を求めます。
 意見はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 意見がなければ、意見の開陳を終結いたします。
 討論はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 討論がなければ、討論を終結いたします。
 これより本件に対する採決を行います。
 お諮りいたします。
 第146号陳情、区立みずのとう幼稚園存続を願う要望についてを採択すべきものと決することに賛成の委員の挙手を求めます。

〔賛成者挙手〕

委員長
 挙手多数。よって、本陳情は採択すべきものと決しました。
 なお、この陳情に関しても、後ほど意見についてお諮りをさせていただきます。
 第147号陳情について質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、質疑を終結いたします。
 意見の開陳を求めます。
 意見はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 意見がなければ、意見の開陳を終結いたします。
 討論はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 討論がなければ、討論を終結いたします。
 これより本件に対する採決を行います。
 お諮りいたします。
 第147号陳情、中野区10か年計画における区立幼稚園廃止案についてを採択すべきものと決することに賛成の委員の挙手を求めます。

〔賛成者挙手〕

委員長
 挙手多数。よって、本陳情は採択すべきものと決しました。
 これについて、後ほど意見についてお諮りをさせていただきます。
 次に、第148号陳情について質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、質疑を終結いたします。
 意見の開陳を求めます。
 意見はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 意見がなければ、意見の開陳を終結いたします。
 討論を求めます。
 討論はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 討論がなければ、討論については終結いたします。
 これより本件に対する採決を行います。
 お諮りいたします。
 第148号陳情、区立みずのとう幼稚園存続を願う要望についてを採択すべきものと決することに賛成の委員の挙手を願います。

〔賛成者挙手〕

委員長
 挙手多数。よって、本陳情は採択すべきものと決しました。
 これも後ほどお諮りをさせていただきます。
 次に、第149号陳情について質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、質疑を終結いたします。
 次に、意見の開陳を求めます。
 意見はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 意見がなければ、意見の開陳を終結いたします。
 討論を求めます。
 討論はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 討論がなければ、討論を終結いたします。
 これより本件に対する採決を行います。
 お諮りいたします。
 第149号陳情、中野区立みずのとう幼稚園存続についてを採択すべきものと決することに賛成の委員の挙手を求めます。

〔賛成者挙手〕

委員長
 挙手多数。よって、本陳情は採択すべきものと決しました。
 次に、第150号陳情について御質疑ございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、質疑を終結いたします。
 次に、意見の開陳を求めます。
 意見はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 意見がなければ、意見の開陳を終結いたします。
 討論を求めます。
 討論はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 討論がなければ、討論を終結いたします。
 これより本件に対する採決を行います。
 お諮りいたします。
 第150号陳情、中野区立みずのとう幼稚園の廃止案についてを採択すべきものと決することに賛成の委員の挙手を願います。

〔賛成者挙手〕

委員長
 挙手多数。よって、本陳情は採択すべきものと決しました。
 これについても後ほどお諮りをさせていただきます。
 第151号陳情について質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、質疑を終結いたします。
 意見の開陳を求めます。
 意見はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 意見がなければ、意見の開陳を終結いたします。
 次に、討論を求めます。
 討論はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 討論がなければ、討論を終結いたします。
 これより本件に対する採決を行います。
 お諮りいたします。
 第151号陳情、区立みずのとう幼稚園廃園案をもう一度検討することについてを採択すべきものと決することに賛成の委員の挙手を願います。

〔賛成者挙手〕

委員長
 挙手多数。よって、本陳情は採択すべきものと決しました。
 後ほどこの陳情についても御相談をさせていただきます。
 次に、第152号陳情について質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、質疑を終結いたします。
 次に、意見の開陳を求めます。
 意見はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 意見がなければ、意見の開陳を終結いたします。
 次に、討論を求めます。
 討論はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 討論がなければ、討論を終結いたします。
 これより本件に対する採決を行います。
 お諮りいたします。
 第152号陳情、中野区立みずのとう幼稚園存続についてを採択すべきものと決することに賛成の委員の挙手を願います。

〔賛成者挙手〕

委員長
 挙手多数。よって、本陳情は採択すべきもの決しました。
 この陳情についても後ほど御相談をさせていただきます。
 次に、第153号陳情について質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、質疑を終結いたします。
 意見の開陳を求めます。
 意見はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕


委員長
 意見がなければ、意見の開陳を終結いたします。
 討論はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 討論がなければ、討論を終結いたします。
 これより本件に対する採決を行います。
 お諮りいたします。
 第153号陳情、新しい中野をつくる10か年計画についてを採択すべきものと決することに賛成の委員の挙手を求めます。

〔賛成者挙手〕

委員長
 挙手多数。よって、本陳情は採択すべきものと決しました。
 これについても後ほど御相談をさせていただきます。
 次に、第154号陳情について質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がありませんので、質疑を終結いたします。
 意見はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 意見がなければ、意見の開陳を終結いたします。
 討論はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 討論がなければ、討論を終結いたします。
 これより本件に対する採決を行います。
 お諮りいたします。
 第154号陳情、中野区立やよい幼稚園の廃止案についてを採択すべきものと決するに御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ございませんので、さよう決します。第154号陳情は採択すべきものと決しました。
 これについても後ほど御相談をさせていただきます。
 それでは、採決すべきものと決しました第144号陳情から第154号陳情につきまして、意見について御相談をさせていただきたいと思いますので、委員会を暫時休憩させていただきます。

(午後5時29分)

委員長
 それでは、委員会を再開いたします。

(午後5時30分)

 休憩中に御協議をいただきましたように、第144号陳情から第154号陳情までにつきましては、願意を了とし、主旨に沿うよう検討されたいとの意見を付すに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、意見を付すことに決します。
 御苦労さまでした。以上で陳情の審査については終了いたしました。
 それから、まだきょうは終わりではございませんで、続いて所管事項の報告をお願いしたいと思います。
 既に報告をしていただいたこと以外の報告ということで、1番、平成17年度行政評価に対する区の仕事の見直しについての報告を求めます。
村木教育経営担当参事
 それでは、平成17年度行政評価結果に対する区の仕事の見直しにつきまして御報告をさせていただきます。(資料5)
 本件に関しますいわゆる行政評価の流れでございますが、区の内部評価をもとに外部評価を行いまして、その結果を16年度主要施策の成果として決算議会で御報告を申し上げ、審議に活用していただいてございます。仕事の見直し、平成18年度の予算編成を外部評価を活用して行ってございます。また、評価結果に対する所管の考え方、平成18年度の見直し内容を取りまとめ、今回御報告を申し上げるものでございます。
 それでは、「よりよい区の経営に向けて 平成17年度行政評価結果に対する区の仕事の見直し報告書」、本書をお開きいただきたいと思います。
 1ページです。評価結果の状況といたしましては、AA、「さらに推進すべき中野区として誇りうる分野」から、C、「廃止も含め、抜本的な再構築が必要な分野」まで、計42分野の評価を行いまして、そのうちAが3分野、Bが26分野、B-が9分野、Cが4分野となってございます。
 次に、3ページをお開きいただきたいと思います。当教育委員会事務局に関します分野は、学校教育、生涯学習、教育経営の3分野ございまして、いずれも、「内容的におおむねよいが、課題があり工夫すべき分野」としてBという評価をいただいてございます。
 次に、具体的な内容に触れたいと思いますので、106ページ、No.80というところをお開きいただきたいと思います。時間もございます。主なものということで、とりわけ平成18年度予算編成に当たり考慮した内容を中心に、数点御報告を申し上げたいと思います。
 まず、106ページ、実施事業の実績についての(3)をごらんいただきたいと思います。評価結果ですが、「教員の資質向上について、助成や研修が手薄で本気を感じない。特色ある学校づくりの推進も常勤職員0.2人分の業務とされ13校実施と形式的に終わっている」という評価に対しまして、18年度の改善事項といたしましては、「教育マイスター制度を創設し、教員の資質向上を図るとともに、教員養成課程を持つ大学等の学生を学校スタッフとして活用し、優秀な人材の育成、確保を行う」という改善事項を定めてございます。
 次に、107ページをごらんいただきたいと思います。上から2段目、経費の節減についてということで、「学校給食調理の委託による人件費削減や栄養業務のNPO委託など、大きな成果をあげたものと評価できる」ということに対しまして、「18年度は2校を新たに委託化する」という方向性を示してございます。
 次に、同ページの分野全体については一番下、中段からちょっと下に、「保護者、地域住民や有識者による学校評価、場合により個々の教員の実力を評価し、なおかつ情報公開した上で、信賞必罰まで求められる時代に入ってきたが、その準備や時代認識に今ひとつ欠ける印象を受ける」というものでございます。これに対しましては、「17年度より一部の学校で実施した長期授業公開制度を、18年度は実施校を拡大していく」という方向性を示してございます。
 次に、108ページ、109ページをごらんいただきたいと思います。生涯学習分野でございます。これにつきましては、区民に対する成果についての(1)をごらんいただきたいと思います。「分野全体の目標に対して多様な事業展開がなされてはいるが、施設の有効活用や地域生涯学習館の効率的活用法が見出せないままであり、充分な成果があがったとはいえない」と。これに対しまして、「文化・スポーツ施設の管理運営の指定管理者制度の導入により、より柔軟な運営や事業実施についての検討を進めている。地域生涯学習館についても、学校教育に支障がない範囲内という制約のもとでの活用について検討を行う」という方向性を示してございます。
 109ページをごらんいただきたいと思います。実施事業の実績についての(4)、「図書館の業務運営については効率的な簡素改善がなされ、利用者のニーズにあった創意工夫ある事業展開であると思うが、総合的な学習の時間を通じて、学校図書館との連携も必要だと思う」といったような評価に対しまして、「資料相談、団体貸出、体験学習等の充実を図っていく」という方向性を示してございます。
 続きまして、110、111ページをお開きいただきたいと思います。ここでは、分野全体についての(2)ということで、「施設利用されていない曜日・時間帯は使用料の見直しを行い有効活用できないか」というものに対して、これは区の考えのところをちょっとごらんいただきたいと思いますが、「18年度からは、指定管理者による管理運営が行われ、利用料金制度を導入する予定であり、区は施設使用料の上限を定めることとなる。利用者のニーズや施設の利用率増を考えての料金設定が可能となり、施設の有効活用が図られると考えている」ということで、この指定管理者制度を18年から導入するという方向性を示してございます。
 次に、112ページ、113ページをお開きいただきたいと思います。教育経営分野でございますが、これは一番上(1)、分野の目標についての中ほどに、「地方分権の視点を入れて中野区独自のプランをつくり、実現に向けたマネジメントを強化するために、もっと大胆な発想が望まれるのではないか。例えば」というふうになっていますが、これにつきましては、「教育ビジョンを具体的に実現するための実行プログラムを策定していく過程で、新たな視点に立った様々な取り組みを進める」という方向性を示してございます。
 また、さらに、113ページの上から2段、経費の節減について、「臨時的な経費を確保しつつ、事務事業のきめ細かな見直しをするなど、全体として節減に努力していることが認められるし、人件費を含めた3億5千万円のコスト減は大いに評価できる」ということで、一定の評価をいただいたということから、今後も努力をするという考え方及び方向性を示しているものでございます。
 私からの報告は以上とさせていただきます。
委員長
 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
昆委員
 まず113ページ、経費の節減についてなんですが、3億5,000万円のコスト削減というのは、どの部分でコストを削減されたかということですね。それから、もう1点は、106ページの実施事業の実績についてということで、一番下、「18年度より教育マイスター制度を創設し」というふうになっているんですが、この教育マイスター制度の創設ということについての区の考え方と検討状況、それはどういうふうになっているのか。まずこの2点をお聞きします。
村木教育経営担当参事
 まず、コスト削減のうち一番大きなものといたしましては、やはり従事職員の人件費、これは例えば図書館の業務委託ですとか、いわゆる給食業務委託等々を通じまして、人件費の削減をしたというものが一番大きな要因となっております。あとは、きめ細かな施策の見直し等によるというものでございます。
小林指導室長
 教育マイスター制度につきましては、来年度から新たにこういった制度を取り上げて、教員の資質向上を図ろうとするものでございます。具体的には、18年度には5教科についてまず行って、おおむね2名から3名程度のマイスターを養成していくということです。このマイスターは今後、区の中核となって、一般の全体の教員に対して、言ってみればリードする役割を果たすということでございます。順次拡大をしていって、こうした教員の力量を高めていくということで定着させていきたいということでございます。
委員長
 ほかに御質疑ございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告については終了いたします。
 次に、2番と3番、新しい中野をつくる10か年計画の策定についてと「新しい中野をつくる10か年計画(案)」のパブリック・コメント手続きの実施結果について、残っている部分が若干ございますので、報告をしていただきます。
小谷松教育改革担当課長
 それでは、最初に10か年計画の方でございます。案からの主な変更点のところをごらんいただきたいと思います(資料2)。教育委員会の関連で申し上げますと、3ページの一番左端の方に番号が振ってございますが、No.10のところをごらんいただきたいと思います。こちらの方は、本文の方では68ページでございます。こちらの方、子どもの安全対策の強化ということでございますけれども、これまでは不審者等の情報について、保護者などにインターネットや携帯電話等で情報連絡をするという書き込みがございましたが、それに加えまして、「子どもたちが安心して通える施設としていくため、侵入者の防止など施設の安全性を高める方策を実施します」ということで、従来からの安全情報の提供などソフト面に加えて、施設の安全対策に係る記述も追加をしてございます。
 教育委員会に係る部分としては以上でございます。
 それから、パブリックコメントの方も残っている部分がございますので、御報告をさせていただきたいと思います。(資料3)恐れ入りますが、23ページをお開きいただけますでしょうか。こちらの方に学校教育・再編ということで、No.141から149まで、次の24ページの上段まででございますが、こちらで学校教育の内容及び学校再編にかかわることでの意見がございました。ちょっと二、三御紹介申し上げたいと思います。
 141のところでは、クラスの人数について、もっと人数を減らしてというような御意見でございました。これに対しまして、「学級の人数を減らすことよりも、必要な教科については、少人数指導や習熟度別授業を行うなど、きめ細かい教育活動を行うことが望ましい」ということでお答えをさせていただいたところでございます。
 それから、143では安全対策ということで御意見をいただいてございます。この安全対策につきましては、区全体としての課題ということで安全対策に取り組んでいきたい旨を、区の考え方をお示ししてございます。
 以上で、大変雑駁ではございますけれども、残りの部分につきまして御報告をさせていただきました。
委員長
 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。
 次に、4番、教育ビジョン実行プログラム(素案)についての報告を求めます。
小谷松教育改革担当課長
 それでは、教育ビジョン実行プログラムの素案につきましての御報告をさせていただきたいと思います。(資料4)
 この実行プログラムにつきましては、検討資料ということで昨年の9月に当委員会に御報告いたしまして、その後、10月の委員会でも御論議いただいたところでございます。その後、教育委員会でもさらに検討を重ねてまいりまして、今回、素案という形で取りまとめをさせていただいたところでございます。
 ページをお開きいただきまして、1ページをごらんいただきたいと思います。今回、素案をまとめるに当たりまして、この実行プログラムの基本的な考え方、これを取りまとめてございます。
 まず一つ目、実行プログラム策定の趣旨ということでございますが、これは教育ビジョンを受けまして、そのビジョンに掲げる教育理念、またその理念の実現に向けた八つの目標を達成するために、教育委員会が特に重点的に取り組むものを定めたというものでございます。
 それから、実行プログラムの性格ということでございますが、これは従来の網羅的な実施計画とは異なりまして、ビジョンの目標達成に向けて特に重点的に取り組む新規事業、あるいは既存事業のうちの質的な向上を図っていくものに内容を絞り込み、取りまとめたというものでございます。
 それから、実行プログラムの構成でございますが、重点的な取り組みといたしまして、全体といたしまして10大プロジェクト、それを設定し、プロジェクトごとに関係する事業を掲げてございます。
 それから、この実行プログラムの期間でございますが、これは急激な社会の変化に対応して、柔軟かつ的確にビジョンの目標を達成するために、来年度から20年度までの3か年をその取り組みの期間としてございます。なお、3年ごとにこのプログラムを策定し、ビジョンの推進を図っていくということとしてございます。
 それから、次に2ページ、3ページをお開きいただけますでしょうか。これは教育ビジョンの概要を載せてございます。これは、この実行プログラムが教育ビジョンに基づくものであること、また、各プロジェクトごとに関係するビジョンの目標を示したことから、ここで改めて教育ビジョンの掲げる理念、人間像、また各目標などの全体像の概要をここでお示しさせていただいたものでございます。
 それから、4ページから各プロジェクトごとの内容でございます。
 まずプロジェクトⅠ、幼児教育の環境整備ということでございますが、ここでは、子育て・幼児教育センターの設置、幼児教育から義務教育への円滑な接続、また、区立幼稚園の再配置と幼児総合施設の整備という各事業を掲げてございますけれども、ここでは大きく幼稚園に係る部分の変更を行ってございますが、これにつきましては先ほど御説明させていただきましたので、省略をさせていただきまして、次のところに進ませていただければと思います。
 プロジェクトのⅡでございます。ここでは全体として大きな変更はございませんが、「書く力」・「発表する力」の育成のところで、特に今後3か年の取り組みについて、具体的な形での記載を載せてございます。優秀作文の表彰等々、そういった試みをやっていく予定でございます。
 それから、7ページ、プロジェクトⅢ、ここでは小・中学校の再編でございますが、こちらの方につきましては、期待される成果等について、より詳細な書き込みをしてございます。それから、最後に統合新校の開設ということで、ここで小学校1校、中学校1校、20年度までの成果の指標を具体的に記載いたしました。
 それから、プロジェクトのⅣでございます。8ページ、9ページでございます。ここでは連携教育の推進、2番目の取り組みの事業でございますが、これまでは小・中の連携教育の推進といたしてございましたが、連携教育の推進へということで、小・中のもちろん連携教育を中心とするわけでございますが、また幼児教育から義務教育、さらにその後の連携も視野に入れながら、中野区としての小・中連携教育の推進を図っていこうということでございます。
 それから、10ページ、ここはプロジェクトⅤでございます。特別支援教育の推進ということでございますけれども、今後3か年の取り組みの中で、特にここでは上から三つ目、小・中学校における知的障害学級の整備ということで、ここの部分を新たに明記させていただきました。また、期待される成果等につきましても、この知的障害学級の整備についての具体的な、平成20年度末におけます成果指標を記載させていただきました。
 それから、プロジェクトのⅥ、11ページでございます。こちらの方、体力向上プログラムの策定・実施のところで、今後3か年の取り組みについて、今まで以上により具体的な取り組み内容についての記述をさせていただいたところでございます。
 次に、プロジェクトⅦ、12ページでございます。ここでは、生涯スポーツの環境整備でございます。これは、この前までの検討資料の中では、地域スポーツクラブの設立支援といったような表題でございましたけれど、これを生涯スポーツの環境整備というふうに改めました。これは区民の生涯にわたるスポーツ振興を図るための計画を策定し、区民のスポーツ活動の機会を身近に提供するといったような環境整備を図っていくことを主眼に置いたものでございます。それから、ここのところでは、期待される成果等のところに、やはり地域スポーツクラブの整備ということで1カ所、仲町小跡ということでその指標を明示させていただきました。
 それから、13ページ、プロジェクトⅧ、文化芸術の創造・発信というところでございます。こちらの方は、文化芸術活動の支援のところに今後3か年の取り組みでございますが、これまでは、文化芸術活動支援のための仕掛けづくりというような、非常に抽象的な表現で終わっていたわけでございますが、そのプログラムの策定であるとか、イベント等の実施、あるいは文化芸術活動拠点の整備といったように、より具体的な形で取り組みをあらわしました。また、期待される成果のところでは、一番下段ですが、文化芸術活動拠点の整備、1か所、桃丘小跡ということで、こちらにもその成果の指標を表示させていただいたところでございます。
 それから、プロジェクトのⅨは教員の人材育成でございます。先ほどもちょっと話題に出てございましたが、教育マイスター制度の導入、また、将来の教員の人材育成といったところがこちらでございます。ここでは具体的に、教育マイスターをこの3か年で30名認定を見込んでおります。それから、将来の教員の人材育成というところでも、これまでは大学との協定というような表記でございましたが、より具体的に、全小・中学校に学校スタッフの配置ということで書き込みをしてございます。
 それから、最後にプロジェクトのXということで、学校環境の整備でございます。こちらも、それぞれバリアフリー化の推進、校庭の芝生化、それから情報環境の整備、そして学校安全対策の充実、いずれにおきましても、期待される成果等ということで具体的な数値を落としてございます。また、最後の学校安全対策の充実のところでございますが、これまでの学校の安全性を高める方策に加えまして、子どもたちの登下校時の防犯対策につきましても、今回新たに追加の表記をしてございます。
 それから、内容としては以上でございますが、最後に、今後の実行プログラムの取り扱いということでお話し申し上げたいと思います。この素案につきましては、2月19日の区報にその概要と意見交換会のお知らせを掲載したいというふうに思ってございます。また、あわせてホームページにも掲載いたしまして、地域センター、図書館等々で閲覧できるような体制を組んでまいります。
 区民の方々との意見交換会を3月6日に実施を見込んでございます。この意見交換会や、また広くお寄せいただいた意見等を踏まえまして、教育委員会で協議の上、次の案を取りまとめていきたいというふうに思っております。その案については、次の1定中の当委員会で報告できるかというふうには見込んでございますが、その後は、この案のパブリックコメント手続等々を経た上で、教育委員会としての決定をしていきたい、そのような現在見込みでおります。
 大変雑駁でございますが、以上でございます。
委員長
 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
久保委員
 10大プロジェクトですが、10ページなんですけれども、特別支援教育の推進で、推進モデル校の設置というのがあるんですが、この推進モデル校の内容と実施予定の年度、また実施数の予定を教えてください。
相澤学校教育担当課長
 まず、モデル校ですけど、小学校1校、中学校1校でございます。それと、平成18年度にこの推進校モデルをやっていきたいというふうに考えておりまして、19年度からは、推進モデル校での実績等を十分に把握した上で、全小・中学校に特別支援教育を行っていくということを考えております。
 その推進モデル校の内容でございますが、まず、小学校・中学校の学校に対する支援ということで、臨床心理士とチームを組んで、それで、学校にそういった児童の観察に行き、そこで指導上のアドバイスを行う。それに基づいて学校が支援計画をつくりまして、実際に支援する。その成果もまた臨床心理士等のチームが把握して、その効果を見るということも考えております。また、養護学校が特別支援学校ということで位置付けられております。中野養護学校と光明養護学校については、現在も各小・中学校に支援に入っていただいているわけですけれども、特に集中的に成果を検証するために、このモデル推進校に入っていただこうと思っております。それと、校内委員会と、あと、先ほど言いました指導計画、そういうものもこの2校については先行してやっていきたいというふうに考えております。
久保委員
 18年度よりということだと、もうすぐだと思うんですけれども、学校名はまだ発表になっていないんでしょうか。あと、施設の改修などは必要ではないんでしょうか。
相澤学校教育担当課長
 学校名については、今、各学校と調整をしておる段階なので、もうしばらくお待ちいただきたいと思っております。それと、施設改修については、原則、施設改修を行わない現状で進めていくということを考えております。
昆委員
 先ほどの教育マイスターのことはこれを見てわかるんですけれども、基本的に、教育ビジョン実行プログラムの素案なんですが、これは10か年計画の中に落としてある計画というふうに見ていいんですか。それとも10か年計画の中に入っていないけれども、新たに教育ビジョン実行プログラムで示しているというものもあるんでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
 10か年計画の中で個別の取り組みということで表記してあるものと、この実行プログラムの中で事業として挙げてあるもの、必ずしもすべて一致しているというものではございません。大概のものは大体両方共通の部分が多いわけでございますが、一部についてはちょっとその部分、取り組みの内容として異なっている部分もございます。実行プログラムは、冒頭に申しましたとおり、教育委員会として、教育ビジョンの目標を達成するために新規事業、それから、既にやってはいるんだけども、内容的にレベルアップを図ると、質的な向上を図るというものに限定して、今回、10大プロジェクトにまとめたというものでございます。
昆委員
 それは、そういうお話はわかるんですけれども、例えば区民の皆さん方にパブリックコメントだとか意見交換会だとか示すときに、区が1月末でまとめた10か年計画がありますよね。そういうものと、新たに教育分野で教育ビジョンという形で、こういう3年間の計画といいますか、考え方というものを示していくんですけれども、区民の皆さん方がなかなか、あれもこれもいろんなものが出ているものですから、わかりにくい。意見を出してくださいと言われても、なかなかどう整理していいかわからないという、そういう声もあるんですよね。ですから、例えば示すときに、既に10か年計画の中に織り込んでいるものは、10か年計画の中に落としていますとか、何かそういうものを入れて、それで、新たに教育ビジョン実行プログラムとして独自性を持って示すものは、それはそれとしてわかりやすい形で示さないと、なかなか区民の皆さん方も、いろんなものが出されて、一体どう整理していいのかと、そういうふうに言われますので、その辺は何か検討されるのかどうかというのが1点ですね。
 それから、もう一つ、3月6日の意見交換会なんですが、これはいつ、どこで、どんな形で行われるのか、その点についてお答えください。
小谷松教育改革担当課長
 この実行プログラムにつきましては、これは直接教育ビジョンの目標を達成するために、教育委員会としてその内容を検討しているところでございます。もちろん10か年計画と非常にオーバーラップしている部分、当然、区の進めていくべき施策の展開の方向でございます。できるだけ、例えば区民の方々に御説明するときなど、わかりやすいということは、これは本当に心がけていかなければいけないことでございますので、その辺のところはきちんとやってまいりたいと思います。
 それから、3月6日でございますが、一応時間帯としては夜間でございます。場所は区役所の5階の教育委員会室でございますけど、そちらの方で実施を考えてございます。区報、ホームページ等、あるいはこれからまたPTAの皆さん方にも呼びかけなどをしながら、できるだけ多くの方に御参加いただきまして、熱心な意見交換ができればというふうに思ってございます。
委員長
 よろしいですか。
 それでは、ほかに質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告については終了いたします。
 次に、5番、平成18年度2学期制先行実施校(小学校)の募集結果についての報告を求めます。
小谷松教育改革担当課長
 それでは、平成18年度2学期制の先行実施校、これは小学校の募集結果でございますが、御報告をさせていただきたいと思います。(資料6)
 既に今後の2学期制の推進につきましては、昨年の3定時の当委員会で御報告をさせていただいたところでございます。中学校につきましては18年度から全校で、小学校につきましては平成20年度に全校実施を目途に、それまでの間、順次拡大していくという内容でございました。その方針に基づきまして、来年度、平成18年度の小学校におけます2学期制の先行実施につきまして、各学校に意向を問い合わせました。その結果、今年度既に実施してございます啓明、沼袋に加え、来年度から新たに野方、北原、仲町、以上の3校が2学期制の実施を見込んでございます。したがいまして、18年度におきましては、これら5校におきまして2学期制を実施することとなりました。これら5校につきましては、現在、来年度の教育課程等の編成に向けまして、2学期制の意義など、メリットなど最大限に引き出すような検討を進めて、その取りまとめを行っているところでございます。
 以上でございます。
委員長
 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。
 次に、6番、平成18年度新規給食調理業務委託校の内定についての報告を求めます。
相澤学校教育担当課長
 それでは、平成18年度の給食調理業務委託の新規委託校について報告させていただきます。
 この件につきましては、第1回定例会の予算審議事項でもございますが、本日は口頭で報告させていただきます。
 平成18年度新規委託校は、中野昭和小学校、向台小学校の2校でございます。現段階で当該校長に打診いたしまして、内諾を得ている状況でございます。
 以上です。
委員長
 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告については終了いたします。
 続いて、7番、平成18年度中野区立学校教育の指導目標について。
小林指導室長
 平成18年度中野区立学校教育の指導目標につきまして御報告いたします。(資料7)
 ごらんのように、来年度、18年度につきまして、各学校・幼稚園が実際に教育計画、教育課程を編成する際の一番の礎となるものでございます。来年度につきましては、既に今年度新たに作成されました中野区教育ビジョンに示されております教育理念と目指す人間像、これをもとに教育目標の実現を目指していくものでございます。
 なお、内容については、ごらんのように、基本方針として大きな柱の三つ、そして、18年度の重点が3点掲げられております。各学校・園におきましては、これをもとに来年度教育計画を立てるというような今、手順で進めているところでございます。
 以上です。
委員長
 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
篠委員
 これの上部規定というか、上のものというのは、教育ビジョン以外は何も考えないでつくられたんですか。
小林指導室長
 中野区においては、当然教育ビジョンがその背景にあるわけでございますが、当然、学習指導要領その他、教育に関連するさまざまな主なそうした考え方、そして、実際にあるものについては、その流れをくんで策定していると、そういうものでございます。
篠委員
 余り深くここでやるつもりはないんですが、いわゆる、私が、それぞれ議論に参加させてはいただいていますから、ただ、やはり文章にすると、どうしても人間中心主義の流れしかつくれないと。いわゆる現在の教育基本法においても、道徳教育の重要性、宗教教育は一切やってはいけないというようには読み取れない流れの中で、やっぱり子ども以前に大人が次々と問題を起こしている。その根幹に迫るというものをやはり教育委員会は突きつけられていると。教育ビジョンの弾力的運用によって、ほんの一歩でも中野の教育をよくしようという姿勢があってしかるべきだと。前の年と同じものをただただ出したのではということを常々考えていなくてはいけないと私は思うんですね。それで、例えば現在の教育基本法においても、人格完成ということから目を離すなと始まるわけですが、例えば現象としてあらわれる差別とか、家庭内暴力とか、じゃあ、人格完成者はそういうことをやるか--やるわけはない。すべて落ちつくわけです。ところが、やれ、わかりやすく言えば人の道であったり、道徳教育であったりという問題に対して、腰が引けていたのではないのかなという反省が感じられる、反省にのっとったような目標とすべきだと私は思いますが、どうですか。
小林指導室長
 今、委員おっしゃる点につきましては、当然のことだというふうに私どもも考えております。しかしながら、それを具体的に道徳教育で、または人権教育等で進めていくという、その方法論に関しては、それぞれ私どもも、道徳教育に関しては、例えば道徳授業地区公開講座を全校で実施するなど、具体的な方法論について指導しております。また、それぞれの各学校の実態に応じて、各学校が努力しております。とりわけ教育課程の編成の際に、私どもがそれを受理するわけでございますので、具体的にどのようにこの目標を達成していくかということについては、しっかりと伺った上で受理をしていくというふうにしていきたいというふうに思っているところでございます。
委員長
 よろしいでしょうか。
 ほかに御質疑ございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告については終了いたします。
 次に、8番、中野区における文化芸術に関する実態調査の結果についての報告を求めます。
大沼生涯学習担当参事
 中野区における文化芸術に関する実態調査の結果でございます。(資料8)
 調査の目的は、中野区で活動している文化芸術団体及び活動拠点施設の活動状況を把握し、中野区が持つ文化芸術の魅力や特色について調査したところです。
 調査の方法は、アンケート調査、ヒアリング調査でございます。
 調査期間、委託機関については、記載のとおりでございます。
 調査対象、中野区を活動拠点とする団体、127団体に対して行いました。また、活動拠点については、39施設に対して行いました。
 回収状況は、記載のとおりでございます。
 その中で特色あるものについて、団体については10、活動拠点については5についてヒアリング調査を行ったところです。
 その結果を御説明します。2ページをお開き願いたいと思います。
 調査の内容は、団体の概要、活動内容、情報の入手等、地域との連携・交流、それから、中野らしさについてお伺いしたところです。
 2ページの団体の主な活動分野は、音楽、演劇が突出して多いということでございます。
 それから、日常的な活動圏域としては、全国的な展開を行っているというのがうかがい知れます。
 日常的な活動の場としては、地域の公共施設、区内の拠点施設が52.4%で、半数を行っているところです。
 発表の場としては、区外の施設が28.6%ありますけれども、身近な地域でも発表しているということがわかりました。
 それから、今後の活動の条件です。これについては、お金、資金、広報、それから人材がポイントだということでございます。
 4ページに入ります。情報の発信あるいは入手については、インターネット、ホームページ上で行われているというのがこの結果から読み取れます。
 それから、商店街との連携状況については、73.8%が特に連携していないという状況でございます。団体については、ここら辺は課題だと思ってございます。
 次、中野らしさについて感じるかという点については、わからないというのが38.1%でございました。
 それから、メディア等のコンテンツ産業への関心については、余りない、関心がないというのが42.8%。
 行政との関係については、3分割に分かれています。関係がなく独自の活動を展開していきたい、行政と連携して事業を展開していきたい、行政の支援を受けながら活動していきたいというのが、それぞれの特色がございました。
 次に、文化芸術活動拠点施設についてでございます。内容については、団体と同じでございます。
 6ページに入ります。施設を利用しているのは、やはり音楽、演劇、団体とうかがい知るに同じ傾向があったということでございます。
 それから、利用者は、大体都内の方が利用しているということです。
 それから、その支援としては、広報・PR、あるいはプロモートなどが支援の状況でございます。
 それから、区内外の情報については、やはりホームページ、インターネットを活用しているということです。
 地域の商店街との関係については、特に連携していない、44.4%でございました。かかわり方としては、文化祭とか賛助会員がうかがい知れたということでございます。
 それから、同じく、中野らしさを感じるかということについては、余りないというのが44.4%で、中野らしさは余りない、特色がないということです。
 それから、ここはちょっと、コンテンツ産業への関心は44.4%、団体と比べて高いということでございます。
 それから、行政との関係については、行政の支援を受けながら活動していきたいというのが44.4%ございました。
 実態調査のまとめでございます。文化芸術の現状については、団体、演劇、舞踊、音楽、動画、落語、評論、こういうような団体に分かれてございます。施設について、お笑い、演劇等がやはり多いということでございます。
 10ページでございます。中野区の文化芸術団体及び文化芸術関連施設の特質としては、やはり劇団とお笑いが多いというのがうかがい知れました。それから、ジャズ関係者が居住している。それから、児童や生徒や若者をはぐくむ団体が多数あるということ。それから、地域の文化芸術活動拠点が整備されているということ。それから、中野区としては、交通利便性がよく、都内・全国との交流が容易であるということ。それから、新しい若者文化が育つというようなところがうかがい知れました。実態を知って、我々が想像していたものが実態調査で明らかになったということであります。
 以上です。
委員長
 ただいまの報告に対し、御質疑ございませんか。
久保委員
 調査対象の127団体とあるんですけれども、これが中野区で今、掌握しているすべての団体なんでしょうか。あと、回収状況が非常に低いですよね、33%で。活動拠点に関しては23%となっていますけれども、何で回収率がこのように低いんですか。
大沼生涯学習担当参事
 我々が持っているデータと、それから、マスコミの電話帳と、あるいはインターネットで、中野区関連の団体を把握しまして送付したところです。
 それで、回収率の悪さというんですか、アンケートが、こういう小冊子、6ページにわたる設問が20問ぐらいまでありまして、記述による回答をお願いしたということで、そこら辺がちょっと、手間をかけたということで、我々は40%の回収率を想定していたんですけども、やはり下回ったということについては、アンケートの限界と、それから、求める量がちょっと多かったということで反省しているところでございます。
委員長
 よろしいですか。
 ほかに御質疑ございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告については終了いたします。
 次に、9番、文化芸術振興に関する懇談会報告書についての報告を求めます。
大沼生涯学習担当参事
 「「人とまちを文化が結ぶ中野」づくりをめざして」というタイトルで、文化芸術振興に関する懇談会報告書を報告します。(資料9)
 まず、目次を開いていただきたいと思います。はじめに、それから、「人とまちを文化が結ぶ中野」を実現するための5つの戦略目標と先導的な2つのプロジェクト、それから、提案の背景、懇談会をふり返って、各委員さんからの意見、懇談会の検討の経緯、懇談会委員という構成になってございます。
 まず、21ページをごらんいただきたいと思います。ここでは、懇談会は第1回から第6回まで行いました。最初のところにおいて、中野らしい文化芸術は何かということで、文化芸術で中野らしさをつくるというのがここのまとめでございます。文化芸術だけでなく、教育、福祉、産業といった分野と連携を図り、中野区に居住している文化芸術にかかわる人たちに、中野区へ愛着を持って住み続けてもらうような取り組みという方向が1回で、フリートーキングで行いました。
 2回については、中野の現状をお話ししたところです。
 3回においては、やはり中野区の文化芸術の基礎をつくるということで、人々が集まる仕掛けをつくるといった、あるいは育てるといった視点が必要じゃないかというのが3回でございました。
 4回については、やはり文化芸術に携わる人をつなぎ、生き生きとしたまちをつくる。専門家やアーティストを地域の商店街や区民の活動とコーディネートし、ともに一つのものをつくることでまちの魅力をつくっていくというような形でございました。
 第5回、6回については、懇談会の取りまとめをしたものでございます。その際の論点が、テーマとしては「人とまちを文化がつなぐ中野をつくる」ということでございました。それから、教育と芸術の連携、イベントの実施、文化芸術の拠点整備、区民の活動への支援と民による行政運営のしくみづくりなどが論点としてございました。
 それを受けまして、座長の方から、はじめにというところの1ページに戻ります。中野区は若いエネルギーの若者と、それから、経験豊かな高齢者が住んでいる。それを結びつける仕組みはどういうようなものを考えたらいいのか、具体的な仕組みを考えたらどうか。それから、全国にアピールできるようなインパクトを持つ事業を提案したらどうか。「笑い」をテーマとした大規模なフェスティバルを提案すると。それから、そういったものが産み育つような仕掛けづくりとして、「コミュニティ・アートセンター」の提案がなされたところでございます。
 それが3ページ、「人とまちを文化が結ぶ中野」を実現するための5つの戦略目標と先導的な2つのプロジェクトでございます。中ごろにございます。文化芸術の持つ「ひとを繋げる」「ひとの心に活力を生む」「まちに魅力をつくる」などの力に着目して、地域の活性化を図ることを目的に「人とまちを文化が結ぶ中野」を提案したというところでございます。で、五つの戦略目標を立てました。その中で、「『笑い』がつなぐ中野フェスティバル」と「再編後の学校を活用した『なかのコミュニティ・アートセンター』の設置」の二つの事業を先導的なプロジェクトとして取り組むことを提案したところでございます。
 5ページに、戦略目標と取り組みの体系が出てございます。テーマは「人とまちを文化が結ぶ中野」づくり、五つの戦略目標、事業案として、それぞれ具体的な案、方向などを出されてございます。これが、戦略体系が5ページでございます。
 それから、先導的なプロジェクトとして、「なかのコミュニティ・アートセンター」、その中の事務局として、区民による「『笑い』がつなぐ中野フェスティバル」を実行してはどうか。中野区と、それから商店街、学校、福祉施設、活動団体との相互連携、あるいは劇団やアーチストがコミュニティ・アートセンターに行けばいろんな情報をいただける。あるいは若者のけいこの場。それから、その支援が受けられるといった相関図をここで出しているものでございます。
 その結果として、期待される効果としては6点ほど挙げてございます。中野区の文化リソースの、資源の発掘、それから、連携のきっかけづくり、一体感、達成感の喚起、NPO活動の活動拠点の形成、中野区のブランド力のアップなどを考えられるところであります。
 次に、提案の背景については、中野区における文化芸術の位置付け、基本構想、教育ビジョンとの関係、それから中野区の特性、人口、世帯、産業、都市計画、まちづくり、それから文化芸術、民間の文化リソース、資源、区の文化施策などについて、それぞれ分析し、現状を把握したものでございます。
 それから、10ページについては、文化芸術をとりまく社会環境の変化。文化芸術だけじゃなくて、教育・福祉との連携、あるいはNPO活動の新たな担い手が登場していること、地域振興、産業とのかかわりがいろいろ全国で行われていること。次が11ページに、そういった文化芸術と教育の関係については、こういった事例を載せてございます。アドレスも掲載してございます。文化芸術と福祉の関係、文化芸術とまちづくり、地域活性化、あるいは廃校、遊休施設の活用、具体的なものについては、新宿の芸能花伝舎、あるいはにしすがも創造舎など、いろんなところを記載したところです。
 それから、懇談会の論点につきましては、五つの視点にまとめたところでございます。
 それから、13ページにつきましては、懇談会をふり返ってということで、文化芸術、懇談会の論議を今後の中野区の文化振興策に生かすために、各委員より意見を寄せられたということでございます。それぞれ意見を寄せられた順に、五十音順に掲載してございます。
 それから、一番最後の方に懇談会委員を記載したところでございます。
 一応、6回でございましたけども、テーマと具体的提案とした内容を懇談会の報告とするものでございます。
 以上です。
委員長
 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
久保委員
 なかのコミュニティ・アートセンターのことで伺いたいんですが、これは廃校を活用したということですけれども、平成21年以降に、これは桃丘小学校跡ということですか。実行委員会事務局というのはここに常設をするということなので、それまではこの事務局というのは立ち上がらないということですか。
大沼生涯学習担当参事
 これは懇談会の報告でありまして、再編後の学校を活用したアートセンターを考えたらどうかと。その際の運営主体はNPOという。例えば全国に発信するものとして、お笑いを挙げたときには、区民による実行委員会をつくってやったらどうだという提案でございます。それと、一方で、10か年で挙げるものについては、区として今後、文化芸術振興プログラムの中でどうやっていくかというのを課題として検討していきたいと思ってございます。
久保委員
 ということは、コミュニティ・アートセンターは桃丘小学校跡につくるんですよね、これは。違うんでしょうか。済みません。なかのコミュニティ・アートセンター(仮称)と、廃校を活用したなかのコミュニティ・アートセンターとなっていますよね。それが開設できるのというのは21年以降になるんだと思うんですけれども、それまではそういった形での拠点は構えないで、各事業ごとというか、フェスティバルとか、そういったことごとに実行委員会を立ち上げるという形なんですか。
大沼生涯学習担当参事
 懇談会の提案の中では、なかのコミュニティ・アートセンターを設けたらどうかということです。それで、今、御案内のとおり、10か年では学校名は出てございます。それに向けての検討組織、例えばNPOを入れて検討していくのか、そういった検討をつくってやっていく必要性はあるかと思います。そのことと、それからフェスティバル、これをどうつくるか、これはイベントですから、これはこれでやっていきたいと思います。これはあくまでも提案なので、これを受けて区として今後どうするかというのを、幹事会を中心に今後検討していきたいと思います。ですから、具体的にはこれからだということでございます。
委員長
 ちょっと相談したいことがありますので、休憩します。

(午後6時25分)

委員長
 では、委員会を再開いたします。

(午後6時25分)

 ほかに御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告については一たん終了いたします。
 次に、10番、もみじ山文化センターレストラン出店者について。
大沼生涯学習担当参事
 もみじ山文化センターレストラン出店者についてでございます。
 公募については、12月2日の文教委員会に報告したところです。このたび、出店者選定の経過、5番以下に記載のとおりでございます。選定の視点としては、こういう4点に基づいて選定して決めたところでございます。18年4月1日から営業を開始したいと思います。どういうコンセプトかというと、飲茶を中心とした中華料理を展開していきたいと思います。メニュー構成、特に食の安全性、食材の鮮度を重視したものを考えていきたいと思っています。出店事業者については、築食株式会社でございます。所在地、主な事業については、記載のとおりでございます。
委員長
 これも、もしあれば、また改めて伺っていただいても構わないということで、一たん報告は終了させていただきます。
 その他で、1件ありますか。
相澤学校教育担当課長
 平成17年度の卒業式、平成18年度の入学式の実施日程について、口頭で報告させていただきます。
 幼稚園は3月17日(金曜日)、小学校は3月23日(木曜日)、中学校は3月20日(月曜日)でございます。
 次に、入園・入学式の日程です。小学校が4月6日(木曜日)、中学校は4月7日(金曜日)、幼稚園は4月10日(月曜日)です。
 いずれも区議会の各会派には後日通知をさせていただきます。
委員長
 ただいまの報告に何か御質疑ございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で終わりたいと思います。
 そのほか、教育長から何かなかったですか。
沼口教育長
 ちょっと休憩に。
委員長
 では、休憩します。

(午後6時28分)

委員長
 再開します。

(午後6時30分)

 議題のその他に入ります。
 次回の日程を協議したいのですが、委員会を暫時休憩いたします。

(午後6時30分)

委員長
 それでは、委員会を再開いたします。

(午後6時31分)

 休憩中に確認しましたとおり、次回の委員会は、第1回定例会中の委員会ということで御異議ありませんでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定いたします。
 以上で本日予定した日程はすべて終了いたしますが、委員、理事者の皆さんから特に発言はございませんか。
昆委員
 その他ですけど、委員会がこういう形で、この時間までになるというのも予想されることですし、委員会の冷暖房といいますか、特に暖房、6時でとまってしまうという、それは庁内全部がそういう形でとまってしまうということによって、委員会も切れてしまうということなのかなというふうには思いますが、委員会室、この定例会も含めまして、ことしは特に寒いので、何かその辺の対策が考えられないものかというふうに……
委員長
 正・副委員長も、きょうは大変寒くなってしまって申しわけないと思っております。途中ストーブを入れるなり何なりの問題ももちろん、対処的なことはありますけれども、全体的なことについては改めて正・副議長にもお話をして、善処方お取り計らいをお願いしようと思っておりますので、よろしく御理解いただきたいと思います。
 そのほかございますでしょうか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 大変寒いところ御苦労さまでございました。
 以上で散会いたします。

(午後6時32分)