平成17年01月12日中野区議会文教委員会
平成17年01月12日中野区議会文教委員会の会議録
平成17年1月12日文教委員会 中野区議会文教委員会〔平成17年1月12日〕

文教委員会会議記録

○開会日 平成17年1月12日

○場所  中野区議会第5委員会室

○開会  午後1時03分

○閉会  午後5時12分

○出席委員(9名)
 岡本 いさお委員長
 小堤 勇副委員長
 奥田 けんじ委員
 高橋 ちあき委員
 小串 まさのり委員
 飯島 きんいち委員
 篠 国昭委員
 藤本 やすたみ委員
 江田 とおる委員

○欠席委員(0名)

○出席説明員
 教育長 沼口 昌弘
 教育委員会事務局次長 金野 晃
 教育経営担当参事 教育委員会事務局次長兼務
 部門経営担当参事 教育委員会事務局次長兼務
 教育委員会担当参事 教育委員会事務局次長兼務
 教育環境担当参事 教育委員会事務局次長兼務
 教育改革担当課長 小谷松 弘市
 学校教育担当課長 篠原 文彦
 学校教育管理担当課長 学校教育担当課長兼務
 学校健康推進担当課長 学校教育担当課長兼務
 指導室長 小林 福太郎
 生涯学習担当参事 大沼 弘
 生涯学習推進担当参事 生涯学習担当参事兼務
 生涯学習施設担当参事 生涯学習担当参事兼務
 知的資産担当参事(中央図書館長) 石﨑 新一

○事務局職員
 書記 荒井 勉
 書記 岩浅 英樹

○委員長署名


審査日程
○陳情
(新規付託分)
(16)第61号陳情 地域図書館7館を存続することについて
(継続審査分)
(16)第55号陳情 区立鷺宮体育館プールの団体施設使用料金の見直しについて
○要求資料の提出
 1 第4ブロック内各区におけるプールの施設使用料金一覧(生涯学習担当)
○所管事項の報告
 1 学校再編計画(案)意見交換会の実施状況について(教育改革担当)
 2 中野区基本構想素案及び「基本構想・新しい中野をつくる10か年計画」検討素材(№5)に   ついて(教育改革担当)
 3 平成16年度学力にかかわる調査結果の概要について(指導室長)
 4 中野区もみじ山文化センター本館屋根材の一部剥離事故について(生涯学習担当)
○その他

委員長
それでは、定足数に達しましたので、本日の文教委員会を開会いたします。

(午後1時03分)

 本日は、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)に沿い審査を進めたいと思いますが、これに御異議ございませんでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように進めます。
 なお、審査に当たっては、午後5時を目途に進めたいと思いますので、御協力をお願いいたします。
 また、3時近くになりましたら休憩をとりたいと思います。
 それでは、陳情の審査を行います。
 第61号陳情、地域図書館7館を存続することについてを議題に供します。
 新規付託のため、書記に朗読させます。

〔陳情文書表朗読〕

委員長
本件につきましては、1,099人分の署名簿が提出されていることを申し添えます。
 陳情者から補足説明の希望がございますので、休憩して補足説明を受けてもよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
それでは、委員会を休憩いたします。

(午後1時07分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後1時13分)

 これより本件に対する質疑を行います。
 質疑はありませんか。

小堤委員
 「新しい中野をつくる10か年計画」検討素材(№5)というのが配られております。この中の15ページなんですけれども、「利用しやすい魅力ある図書館運営の推進」ということで、「将来の施設建替えに向けて区立図書館の再編を検討します。」というふうに書いてあります。現時点ではどのような再編計画をお持ちなんでしょうか。
石﨑中央図書館長
 現時点におきまして地域館は7館ございます。この7館そのものの建てかえというのは、財政的にはかなり厳しいというふうに思っているわけでございます。それで、将来的には魅力ある空間としての図書館、そういうものに建てかえていくわけでございまして、その際に再編を検討していきたいというふうに思っているわけでございます。
小堤委員
 現在、地域図書館7館ありますけれども、じゃあ、幾つにするというところまでは現時点では考えていないということですか。
石﨑中央図書館長
 10か年の範囲内においては幾つにするということは、まだ具体的には出ていないわけでございます。
小堤委員
 実は2002年の11月に図書館のあり方案というのが示されまして、この中で地域図書館7館を4館にするという削減の方針が出ているんですけれども、じゃあ、これは今生きていないということなんですか。
石﨑中央図書館長
 将来、何館にするかという具体的な数というのは現時点では持っていないわけでございますけれども、ただ、7館そのものを将来にわたって存続するという考え方もございません。先ほど申し上げたように、今の地域館というのが23区の比較の中においても、また、いろいろ区民の方からの使い勝手、そういうことを考えますと、将来的にはもっと利用しやすい図書館にしていきたいというふうに思っているわけでございます。その際には図書館の数というのを検討し直す必要があるというふうに認識しているわけでございます。
小堤委員
 2002度年の段階で地域図書館を7館から4館にする、しかし現時点では幾つかはまだ、そういう館数は出ていないとするならば、じゃあ、なぜ出ていないのかという説明をする必要があると思うんです。
 あわせて、今回のこの基本構想の検討素材の№3の中で、「施設数については今後、区が維持し得る規模へと整備縮小し」というふうにあるんですけれども、この区が維持し得る規模とは何を基準にして決めるわけですか。
石﨑中央図書館長
 区が維持し得る規模というのは、別に図書館ということだけではなくて、施設数全般的にわたって今後の中野区財政の中でカバーできる範囲、そういうことで考えていくということでございまして、現時点において、例えば図書館数を幾つにするかとか、そういうことについて具体の数というのは現時点では議論しているわけではございません。ただ、将来にわたって現在の8館体制、こういうものもまた維持するというのは非常に困難だというふうに思っているわけでございます。ただ単に現在の規模の図書館をつくるということではなくて、さまざまな使い勝手のよさ、それからITへの対応、そういうことを考えるとやっぱりある程度の規模が必要である。
 それからまた、ここの15ページに書いておりますように、今後の展開の中におきまして区民活動センターとか学校図書館との連携、こういうものが軌道に乗った段階では、その時点で何館にしたらいいかという判断というのはおのずとまた出てくるというふうに思っているわけでございます。
小堤委員
 冒頭の答弁の中で、今後とも8館を維持するには難しい、財政的にも大変という答弁だったんですね。とするならば、この陳情にありますけれども、やはり財政効率だけで統廃合するのはもってのほかですという陳情者の気持ちがよくわかるんですね。それで、この間、財政的な問題で民間委託していったわけですね。一定の財政的な、いわゆる区の言う負担の軽減ということを図ってきているわけですね。やっぱりこの上は、今後とも少なくとも中央館1館、地域図書館7館というのは維持するということが必要だと思います。その上で図書館というのは、この陳情にありますけれども、最も区民から利用されている区の施設なんですね。それも身近に地域図書館が7館あるということと無関係ではないと思います。そういう点で維持するということが大事だと思いますけれども、いかがでしょうか。
石﨑中央図書館長
 我々は、委託するに当たっても、財政効率ということだけではなくて、区民サービスの向上、こういう観点から委託したわけでございます。
 それから施設数につきましても、限られた財源の中で、より一層区民にとって使いやすい魅力ある図書館にしていきたい、そういう中での判断でございまして、ただ単に財政的な理由だけでこういうことを考えているわけではございません。
 それから、委員からお話しありましたように、図書館の職員といたしましても、今、区民の方が一番使っている施設というのは図書館だというふうに、それは我々としても誇りに思っているわけでございます。こういう図書館が区民の方から見まして、より一層使いやすい図書館、より一層魅力ある図書館、こういうものにしていきたいということでさまざまなことを考えている中で、こういうことが考えられたわけでございます。
小堤委員
 今後とも地域図書館も特色のある図書館にするということなんですけれども、ただ、最初に公共図書館がつくられてから20年間で、区民の要望があって1館1館ふやされて、現在、8館体制ということなんです。この過程の中でも特徴あると言いますけれども、それぞれの図書館が区民のさまざまな要望、ニーズにこたえる形で資料あるいは情報を提供してきたわけで、それがそれぞれの図書館の特徴ということになるわけなんです。都のようなそういう特徴あるものというのはやはり中央館にしっかり位置付けるということが必要だと思います。
 ここでお聞きしたいのは、例えば、平和の問題については平和資料館がありますね。女性に関することでは女性会館の中にありますが、それが今どのように活用されていますか。
石﨑中央図書館長
 特色ある図書館ということでの御質問だというふうに思っておるわけでございます。今、7館の図書館というのが、若干の差はありますけれども、ほとんど同じような蔵書構成になっているわけでございまして、活動内容についても大体同じようなことでございます。ただ、さまざまな図書館でさまざまな分野を役割分担をしまして、分担収集することによりまして8館全体の蔵書構成の厚みを持たせるということで、区民の方から見ましても、より一層魅力ある蔵書構成の図書館にしていきたいということで、特色ある図書館ということで考えているわけでございます。
小堤委員
将来、地域図書館は減らすという、まあそのかわりと言ってはあれですけれども、いわゆる学校図書館、そして今回、新たに(仮称)区民活動センターと、これとの図書サービス網の確立を検討しますということも書かれてあるわけです。そして学校図書館については乳幼児向け、子育て関係ということなので、これはやっぱり学校図書館にはある意味では部分的なものを中心に置くということですよね。これで地域図書館のかわりになり得るんですか。
石﨑中央図書館長
 区民活動センターというものの位置付けというのは、あくまでも配本サービスポイントとしての位置付けということで、区民の方にとってより一層使いやすい図書館にしていきたいというふうに思っているわけでございます。
 それから、学校図書館につきましては、これは地域図書館の代替ということではなくて、学校図書館が、今現在におきましては施設上の問題とかさまざまな問題があって、すぐにはなかなか難しいところがございますけれども、将来的な展望といたしまして学校図書館を地域の方々が使っていくというのは非常に望ましいことでございますし、ここに書いてありますように、お母様とかお父様が、これから学校に通うであろう小学校に行きまして読み聞かせをやったりとか、そういうことで学校がより一層地域の中で開かれていただきたい。そういうようなこともございます。これはあくまでも地域図書館の代替になるというふうには私も思っておりませんけれども、学校がより一層身近になっていただきたい。そういう思いでこういうことが考えられたわけでございます。
小堤委員
 学校図書館についても、地域に開かれたものとして今すぐには難しい、将来的にも地域図書館に成りかわるものではないというような答弁だったと思います。それだったら、先ほど陳情者の方からも利用者の声として紹介されていましたけれども、やはり一番の図書サービスというのは、身近にある地域図書館ということが、一つ大きなサービスだと思います。また、陳情者の方も地域図書館を応援したいという気持ちで、この陳情を出されいるわけですので、そういう趣旨をぜひ酌んで、少なくとも地域7館、これは維持してほしいということを要望として発言しておきます。
奥田委員
 「中野の図書館」平成15年度版を見させていただいたんですが、11年から15年まで登録者がずっと減ってきていますよね。こういうふうに登録者が減ってくる原因というのは図書館ではどういふうに分析をしておられるんですか。
石﨑中央図書館長
 非常に登録者が減ってきたことにつきましては私どもも残念というふうに思っているわけでございます。我々自身の努力が足りなかったということもございましょうし、それから、泣き言だと言われればそれっきりでございますけれども、ちょうど11年から12年にかけてはふえたわけでございますけれども、13年、14年、15年と若干減ってきておるわけでございます。やっぱり12年度の50%カットはかなりあれが大きかったかなというふうに思っているわけでございます。一回お客様が離れると、なかなか取り戻すというのは難しいところがございます。ただ、我々はそういうことに甘えているわけではなくて、日々登録者数の増大に向けて努力しているわけでございます。
奥田委員
 図書購入費が劇的に減少されたということの影響というのは全くそのとおりだと思うんですが、あわせて登録者だけじゃなくて、図書資料貸出人数も個人貸出冊数が、これもずっと減ってきます。平成11年が全体で13万6,100です。それが15年には10万2,000ということで、3万4,000減りますよね。これも図書資料購入費の削減が最大の原因というふうにお考えでしょうか。
石﨑中央図書館長
 そういう部分もあると思います。ただ、貸出冊数の低下とか、それから登録者数の低下も、昨年、インターネット関係の蔵書検索をやったり、さまざまな取り組みを行いました。それから、ことしの4月から開館日数の増大とか時間延長を行いました。そういうような努力によりまして、ことしを底にまた若干上回りつつあるというふうに私どもは思っておるわけでございます。こういう努力を通じまして、区民の皆様方に利用されやすい図書館にしていきたいというふうに思っているわけでございます。
奥田委員
 図書資料購入費も少しずつ増加してきていますよね。それから、今、答弁いただいたように区民のニーズにこたえるためのさまざまな時間延長を含めまして、そういう努力がされているということで、ふえ始めてきているということのようですね。それは16年ですから、まだ資料が出ていませんので、どのように回復してきているのかというのはよく見えないんですが、そういうことを踏まえて、図書館としては今後どのような役割を区民に対して果たしていくべきと考えておられるのか。どのような努力を今後しようとしているのか。そこら辺について、今、考えておられることを教えてください。
石﨑中央図書館長
 今現在の地域館というのは、物理的なスペースがかなり狭いということがございまして、さまざまなサービスというのが提供できておりません。閲覧機能のサービスというのが江古田で7席とか、一けたぐらいの席というようなこともあって、開放用の端末を置こうにも置く場所もないというようなことで、ITの対応等もかなり難しいわけでございます。そういうことで閲覧機能とか学習機能、それから集会機能とか、そういう機能をふやしていきたいわけでございますし、それから、何よりもITへの対応、こういうものもいま一層やっていきたいわけでございます。
 それから、1館1館の蔵書数というのが、今、5万とか6万なわけでございまして、なかなか区民の方の御要望にすぐこたえられないということもございます。将来的には15万程度の地域館にしていきたいというふうに思っているわけでございます。
 それから蔵書数につきましても、各館ごとに特色ある蔵書をすることによって、中野区全体としての蔵書冊数の質、厚み、こういうものをふやしていきたいというふうに思っているわけでございます。
 それから他機関との連携、特に学校との連携というのを今より一層努力をいたしまして連携を図っていきたいというふうに思っているわけでございます。
 それから、サービスの充実といたしましても、現在の中央館は月曜休館しているわけでございますけども、将来的には通年開館していきたいというふうに思っているわけでございます。
 ほかにもさまざまございますけども、とりあえず今のところは頭の中で思うのはそういうことでございます。
奥田委員
 今いろいろお話しいただいたんですが、それについてはまた後でお聞きしますが、文部科学省からいろんな考えといいますか、方針といいますか、そういうものが示されていますねよ。ちょっと今、私は手元に持ってきていないんですが、あの中で言われているのは、今後とも図書館は大きな役割を果たしていかなければならない。その中ではIT化の問題だったり、それから情報をひとしく共有できるようにするためには、そういう身近なところに図書館が今まで以上に必要になってくるということが強調されていたように思うんですが、そこら辺の国の動向について、かいつまんで、今、どういう方向が示されているのか、教えていただけますか。
石﨑中央図書館長
 3年ぐらい前に図書館法の19条か、ちょっと具体的な条文は忘れましたけども、それに基づいて図書館の望ましい基準を文部科学大臣が定めるということが図書館法の19条か何かに書かれておるわけでございます。それが3年ぐらい前にできまして、これからの図書館の望ましい基準というのができたわけでございます。そういう中で、これからの図書館の役割といたしまして、委員から今、御指摘ありましたように、これからは情報のあり方というんですか、単に本の貸し出し・返却ということではなくて情報を発信する図書館、それから情報に非常に力を注いだ部分というのが考えられておるわけでございます。それから企業支援とか、そういうような現在の世の中のあり方、世の中の変化というものを踏まえた新しい図書館の役割を掲げております。それから、子どもの読書の推進ということで、これは子どもの読書推進に関する法律に基づいて文部科学大臣が子ども読書推進基本計画をつくったわけでございまして、その中でも図書館、それから学校での読書のあり方、こういうものを掲げているわけでございます。
 それから、文部科学省ではございませんですけども、審議会かどこかで糸賀先生が中心になってつくったLプランができまして、今現在、糸賀さんとか常世田さんとか、ああいう方々が中心になってこれからの図書館の役割について10月から検討がされているというふうに聞いているわけでございます。
奥田委員
 それで、今、概略述べられたとおりだというふうに思うんですが、その中で教育委員会としても当然いろんな議論をしてこられていると思うんですが、先ほど閲覧機能を充実させるとか、IT化に対応するための図書館の機能の充実だとか、それから蔵書数の拡充とか、幾つか言われました。特色ある図書館もその中の一つだと思うんですが、これらはいずれも国のそうした動向を踏まえた検討の中で出てきたものということになるんでしょうか。それとも教育委員会独自でいろんな検討の中から出てきたものなんでしょうか。
石﨑中央図書館長
国の動向もありますけども、それ以上に中野区民の方の御利用の実態、それから、いろいろ区民の方の声、そういうものを聞きまして、いろいろ参考にいたしまして、教育委員会として中野の図書館としてはこうあるべきだというふうに考えたわけでございます。全国レベルだと23区は非常に高いレベルにあるわけでございます。県庁所在地でも1カ所しかない図書館というのはどこでもあるような状況の中で23区は非常に高いレベルでございまして、全国的なレベルで考えるのもどうかということもございまして、区民の御利用実態、それから区民の声、こういうものを参考にしてつくらせていただいたわけでございます。
奥田委員
 一面、納得できる部分と、それからもう一面、国が示している方向というのは、例えば情報問題ですね。情報弱者を生まないためのさまざまな取り組みなんかについては、もっともっと区として検討していかなければならない部分もありますので、今の答弁、必ずしもそのとおりだと同意できるわけではありませんが。
 それで、一番の問題は区民のさまざまな願いに対応できるように中野区の図書館行政を充実させていきたいと。その思いは私もそのとおりあるんだと思うんですね。皆さんがそういうふうに努力をしておられるというふうに思うんですが、ただ1点、区民の要望と異なるのは、区民は近いところに図書館が欲しいということを願っているんですよ。それで、20年かけてつくり上げてきたこの8館構想を、これは基本として守ってほしいという願いを非常に強く持っているんですね。それに対して今の教育委員会の基本的な考え方は、老朽化した図書館あるいは狭い図書館については、今後、建てかえの時期に再編していくんだと。具体的には館数を、地域館を減らしていくということがあるんですが、ここが区民の願いと教育委員会のいろいろ努力をしているところとの最大の相違点なんですね。これが一番の問題点だというふうに思っているんですが、その点の認識はどうですか。
石﨑中央図書館長
 中野というのは23区の中で見ますと地域館というのが非常に稠密に配置されております。そのかわり1館1館当たりの面積が狭いとか蔵書数が少ないわけでございまして、杉並区とか練馬区というのは館数はうちに比べて非常に少ないわけでございますけども、1館当たりの面積が割合広くなっております。大体1,500ぐらいで、うちの2.5倍から3倍ぐらいになっているわけでございますけども、そういう館の中での利用実態、こういうのを見させていただくと、例えば杉並と比べると館面積は2倍でございますけども、貸出冊数とか利用者数、そういうものを含めると3倍とか4倍になっているわけでございまして、やはり小規模館だと使い勝手がなかなかよくないというふうに区民の方も思っているんじゃないかなというふうに思うわけでございます。
 やっぱりどうしても1館1館当たりの面積が小さい場合は、1回行ってすぐ自分の探していた本に出会うという機会もなかなかありませんし、それから、今の地域館では閲覧しようにも閲覧する場所等もなかなかないわけでございます。そういうことを含めますと、全体的に見ますと我々が考えているのが区民の方の全体の御要望に合っているというふうに私どもは認識しているわけでございます。
奥田委員
 それは教育委員会がそういうふうに考えているということですよ。区民の願いというのはそうじゃないんですよ。やっぱり近くに図書館というものがなければ、特に子育て中のお母さんとかお年寄りの方々、そういう人たちは遠くにあったら行けないんですよ。若い人だったら、いろんなものを利用したり、みずからが自転車で多少遠くても行くということは十分可能だけども、逆にそういう人たちはどこの図書館でも使えるだけの元気を持っているんですよね。問題は、子育て中のお父さんお母さん、あるいは子どもと一緒に図書館を利用したいと考えているお父さんお母さんだったり、お年寄りの方々、障害者の方々、こういう人たちにとって近くにあるということは、やっぱり一番の条件なんですね。私はそこのところを教育委員会は教育委員会の都合だけで、もっと言えば財政効率の面からそこを統合しようとしているところが、区民の願いと教育委員会の考えていることの間の一番大きな違いだというふうに思うんですね。
 それで、23区の中で今、図書館を統廃合の対象にしているというところはありますか。
石﨑中央図書館長
 ちょっと御質問に答える前に、私どもは、お母様と子どもさん方、そういう方の御利用というのは当然考えられるわけでございますけども、そういう部分につきましては、例えば学校図書館の御利用も考えられましょうし、それから障害者の方につきましては個別的に高いサービス、こういうものをやっておるわけでございます。それから、さまざまな区民活動センター等を配本場所等にすることによりまして、ただ単なる近ければいいというような需要につきましては何らかの対応をしていきたいというふうに思っているわけでございます。
 それから、図書館の統廃合につきまして、今、話題に上っている区は2区あるというふうに聞いているわけでございます。
奥田委員
 それはどこですか。

石﨑中央図書館長
 1区はちょっとまだ正式にはお話しできませんけれども、あとの1区は豊島区でそういうような話があるというふうに聞いているわけでございます。
奥田委員
 それは具体的にはどういう統廃合計画でしょうか。
石﨑中央図書館長
 ちょっと答弁を修正させていただきます。
 今申し上げたのは、そういううわさがあったということで、現実に区からの計画が出たわけではございません。2区から陳情とか、そういうのがあるという話は聞いているわけでございます。具体的な区からの例えば何々館を廃止するとか、そういう話は今現在のところは出ておりません。ただ、うわさとしてそういうのが出て陳情とかが出ているという区は2区あるというふうに聞いているわけでございます。
奥田委員
 かつて新宿区が統廃合計画を持ちましたけども、区長選の大きな争点になって、これを撤回されるということになったのは私は承知しているんですが、それ以外のところで具体的に今、区からそういう計画が示されているというのは私自身も全く承知しておりません。
 それで、皆さんがもっと地域図書館を建てかえて空間としても快適な空間にしなければならないし、蔵書数から、それからサービスの内容についてももっと区民のニーズにこたえていくようなものにしていきたいということが繰り返し述べられているんですが、将来的にはそういう方向で老朽化したものを建てかえていくというのは当然のことだと思うんですね。
 それで、本来であれば、そういう建てかえのときに近くにもう少し広い土地を見出しながらそこに建てかえていく、建物の規模もさらに広い充実したものにしていくということで努力をすべきであって、そのことと統廃合とをリンクさせて考えていくというところに、やっぱり今の一番大きな問題があるんだと思うんですよ。先ほど財政効率の面からだけではないんだというお話がありましたけども、どう考えたって建てかえの時期に再編していく、統廃合していくということを考えれば、それは財政効率を考えてのことというふうに考えざるを得ないし言わざるを得ない。本来であれば、例えば、いろんな建物の見直しの計画があるわけですから、教育委員会から積極的に、例えば、あそこの施設を複合化するのであれば、そこにぜひ図書館のスペースを広くとってほしいという、そういう形で区長部局に要望していくというのが教育委員会の筋だろうし、それこそ区民の願いにこたえていく道だというふうに思うんですよね。
 そうした努力がされないままに建てかえの時期に統廃合していくということを言えば言うほど、これはやっぱり財政効率で考えている、区民の身近に図書館が欲しい、8館構想を守ってほしいという、そういう願いから遠ざかっていかざるを得ないというふうに、どうしてもそれは区民の目には映ると思うんですよね。その点については、私はだれが考えたってそういうふうに思うと思うんですが、図書館としては、どういうふうにそこら辺は考えているんですか。
石﨑中央図書館長
 財政効率だけを考えれば、今の8館の中で何ら建てかえとか、そういうような動きがない中で、単純な廃館というのが一番財政効率的な効果が出てくるわけでございますけれども、私どもはそういう道はとらないということでございます。あくまでも区民の方々の御利用、御要望、こういうものを踏まえて魅力ある空間としての図書館に建てかえていく。その際に既存の図書館のさまざまなものを集約しながら、より一層大きなサービスを提供していきたいということでございまして、決して財政効率だけで考えているわけではございません。
奥田委員
 今、財政効率だけを考えれば廃止するのが一番財政効率がいいんだという話ですが、それは図書館行政に直接携わる者として今のような言い方というのはいかがかというふうに思うんですが、区民が願っているのは、やっぱり近くにあるということなんですよ。もっといろんな機能を備えて、図書ももちろん充実させてほしいと、それは強く願っていますけども、それによって図書館の館数が、例えば地域館7館が4館に減らされる、あるいは5館になるということでは困ると。やっぱり身近な図書館というのは、それを建てかえする場合にも、その近くに建てかえをしてほしい、8館体制をぜひ守ってほしいというのが区民の最大の願いですから、そこに私はこたえる努力をしていくべきだ。区長部局に対してもそういう立場で臨んでいくべきだということを強く申し上げておきたいと思います。
飯島委員
 今後の推移を考えたときに、どう見ているんでしょうかね。1館当たりの投入できる財源、これは長期的に伸ばしていくことは可能なんですか。
石﨑中央図書館長
 長期的に伸ばすというと、例えば耐用年数を伸ばすというようなことでございますか。
飯島委員
 今、7館ありますよね。中央館を含めての図書館ネットワークがあって、基本的には図書館に幾らお金が使えるのかということが図書館行政を支える根っこになっているわけじゃないですか。人数が減った。貸出冊数が減った。なぜかと、本が減ったからですよ。資料がなきゃ人は来ないんだ。どれぐらいここにお金がかけられるかということは非常に大事なことなんでしょう、ありていに言うと。それについては伸ばしていくことが可能なんですか。そういう見通しに立っているんですかということです。
石﨑中央図書館長
 やっぱり図書館にとって一番大事なのは図書購入でございます。このことにつきましては、昨年も一昨年もふやさせていただきまして、ことしもある程度ふやすような見込みもございます。今後とも私どもは開架図書の更新率というものを10%程度に将来的にはしていきたいということで、毎年毎年徐々に努力していきたいというふうに思っているわけでございます。
飯島委員
 伸ばせる見通しがあるなら減らす必要はないんですよ。伸ばす見通しがなければ集約して1館当たりのボリュームをアップする以外にないんですよ。どっちなんですか。
石﨑中央図書館長
 ただ、一歩一歩努力するといっても、いつまでもというわけにはまいりません。やっぱり限られた財源の中で少しでも図書購入をふやすためには何らかの努力をする必要がございます。そういうことで昨年は委託化ということで図書購入の財源を生み出したわけでございます。今後ともさまざま、一般財源がなかなか伸びることが難しい中では、図書館の中の予算、こういうものをいろいろ揺り動かしながら財源を見つけていくよりしようがないわけでございまして、さまざまな今の既存の体制、既存の枠組み、こういうものをできる限り揺り動かしながら、区民にとって一番必要なものと思われるものに、我々としては財源を振り向けていきたいというふうに思っているわけでございます。
飯島委員
 全体的なことを伺っているんじゃないんですよ。図書館行政、図書館のネットワークを維持していく、そういうことに関して財源投入がこの先も伸ばしていけるんですか。そういうことがなかったら充実した図書館のありようってないじゃないですか。資料がどう充実できるかということにかかっているわけですよ。今、本を探しに行って、本がなければこれはだれも来ないよ。足が遠のくのは当然ですよ。いかに資料を充実していくのか、それが人的なサービスを向上させることと相まって、それで図書館の魅力を高めていくわけですよね。
 もう一つは、おっしゃるようにスペース的に今ある地域図書館、どうしてそうなっちゃったのかなといういろんな問題ありますよね。手狭なところにしてしまったのかと。やむを得ずやったということもあるかもしれないけども、じゅあ、将来的に考えて中野で何が大事かといったら、どう知的創造を可能にする町にしていくのか。それをさせるのはこういうことですよね。そうすると、どういう知的創造を可能にする情報提供やら、あるいはそういう資料の確保というか、サーチというか、そういうことをどう保証するかということになっていくでしょう。ネットワークでそれを支えていくのか、1館当たりの仕事で支えていくのか、まあ同じような意味なんだけども、そういうことについては先行きどう考えていくんですか。
 そういうもろもろがなかったら、いつまでもたっても、今のところは7館について何とも考えていません、先行きについては7館の保証もありませんと。右も左も行きませんみたいな話じゃないですか。そしてじり貧的に図書館行政がなってきたというのが今日までのありようですよね。もう、そろそろ本当にその先どうするんだと。この地価革命なんという、こういう時代が図書館競争にあっても非常に大事な要素になってきたという、人口が減少する中でこういう時代になっているわけですよね。そういうときに図書館の果たす役割だって、それなりに大きなものを持つわけですよ。これはどうするんだと。それだって、ただ夢のようなことを言っていたってだめなので、それを維持するためのエネルギーというか、財源がなかったらこれはもうできようがないわけですから、そういうことについてはどうお考えになっていらっしゃるのか。
石﨑中央図書館長
 図書館としてもいろいな思いがあるわけでございますけども、やっぱり先立つ財源というのが一番大きな問題になってくるわけでございます。例えば将来の建てかえ、こういうときにもそのまま直建てかえというのは非常に財源的にも無理なわけでございまして、そういうようなものを集約することによって、より一層区民の方にさまざまな魅力ある図書館サービスを提供するためにも、ある程度の集約化というのは我々としてはやむを得ないというふうに思っているわけでございます。そういうような努力を重ねることによって、より一層図書館として果たすべきサービス、こういうものを提供していきたいというふうに思っているわけでございます。
飯島委員
 だって、まだどっちにもなっていないと言ったのにどうして集約化になっちゃうんですか。それも不思議なんですよね。それは前の発想でしょう。だって、サービスポイント、これをどう確保するかということだって一方ではあるわけですよ。片一方では歩いて暮らせるまちづくりが大事だということになってきた。半径500メーターぐらいの範囲の中にこういうものが必要だというのが、逆に高齢社会になるということによって当然のこととしてあるわけです。そういうもろもろの要素の中で図書館の将来像をどう考えるんだと。そういう中で1館ごとの魅力をどう高めていくのか。その1館ごとの魅力を高めていくというのは努力や工夫じゃないんですよ。そこにそれだけではできないんですよ。どれだけの資源を投入するかということなんです。人とお金ですよ、早い話が。そういうことを考えていったときに、今、工夫をしてきて委託化を図ってきて、とりあえず図書資料に回せる財源的な生み出し方、うちはこれだけの努力をしているんだから、さらに図書資料を買うお金くださいなんて、そのために頑張って委託化もしてきて、経費の人件費の削減も図ってきているんだから、それはその分は図書館の図書費用にかわっていくという、それはもう要求の方向としては当然だよね。そういうことのためにだって頑張っているわけでしょう。全体厳しいからと言ったって、全体の厳しさに協力する意味でも、しかし、なおかつサービスの水準を下げずに少しでも向上させようと思えばそういうことを考えるわけじゃないですか。
そういうもろもろのことを考えた上で、しかも、これから区有施設というのはあいてくるんですよ。別にそこで建て直しなんかする必要ないかもしれないじゃない。もっと大きな、もっと立地のいいところが手に入る可能性が出てきたわけだよ、そういう意味では。それをどう確保できるかというのが、そこが努力と工夫なんでしょう。今、そこに努力と工夫を傾けるべきなのよ。だって、サービスは委託したんだから、そういう人たちに頑張ってもらうんだよ。そういう全体的なもろもろのことがどうも検討されているような御答弁だとは思えないんですよね。
 こういう図書館の将来については、この後、報告事項の中にあるから一体になってやってもらえばよかったのかどうかわかりませんけども、その中で改めて伺うとして、この検討素材(№5)、それから10か年計画とかなんとかとあるじゃないですか。だけど、それももう図書館の今後について骨組みが出ているか出ていないかというところですよね。こういうことについてはきちっと図書館としてこの10年間、どのようなサービスの向上を図っていくのか。どのようにして区民に新しい時代に対応したそういう資料、情報の提供を図っていくのか。本来、図書館法が想定する法の趣旨にかなったサービスを提供していくのかということについて改めて考えなきゃならないんじゃないですか。そういうことをされようという気は教育委員会としてはあるのかな。
金野教育委員会事務局次長
 今、委員からいろいろ御指摘のありました図書館の将来像、館長も今いろいろと答えていますが、将来のIT化、あるいはさまざまな情報化への対応、それから地域の人たちのいろんな使い勝手、利便性の向上というようなこともやっていかなければいけませんし、また、現在の施設はいずれ施設的にも大幅な更新が必要だと、建てかえするにしても別な場所につくるにしても更新が必要だという認識は持っております。
 そうした中で、区の施設全体が今の財政状況の中ではそのまま維持できないということは、区の施設の全体数と、それから維持、補修、改築にかかる将来コストということを見ると明らかでございますので、図書館についても、その枠の中で一定の考え方を整理するというようなことから、施設を更新して建てかえていくということを考えれば、現在のままの施設数そのまま維持は難しいのではないかということで議論を進めてきております。
 ただ、それにつきましては、確かに、もし全体に可能であれば、特に施設が少ない方がいいというわけではありませんので、全体の中でどういうような考え方を立てざるを得ないかというような議論もあわせて関連してくると思っております。現在の10か年計画の論議の中では財源の見通しがまだ固まっておりませんので、そうした中で図書館の施設の更新、それから私どもの考えておりますような余裕もあり、蔵書数もふやせるような地域館の開設ということがどの程度見込まれるかということとあわせて、将来の再編の考え方もやっていくことになると思っております。現在のところ、それについてまだ区長部局と調整はしておりますが、どこにどういう形でできるか、また、10か年計画中にどうなるかと、館数については未定という状況でございます。
高橋委員
 関連してなんですけれども、今、お答えいただきましたが、未定というような感じですと、きょう、おいでになっている陳情者の方たちの思いとかも、もっともっとさらに深まっていっちゃうような気がするんですよね。だから、もう№5も出て10か年計画も立ち上げる状況の中において財政の見通しがないという中でも、教育委員会として図書館をどうしていくんだとか、こういう形をつくり上げていきたいんだという、そういう思いだけは出しても大丈夫じゃないかなと思うんですよ。それをしないと、いつまでたったって、じゃあ、この地域館7館はどうなっちゃうんだろうとかいう疑心暗鬼なまま10か年計画が徐々に進んでいくような感じが私はしちゃうんですけど、いかがですか。
金野教育委員会事務局次長
 10か年計画の期間中には、私どもの基本的な考え方は、現在の老朽化して、また狭くて機能的にも制約のある地域図書館については新しく、より高い機能、また、蔵書数もふやせるような図書館として開設をしていきたいというのが基本的考え方です。それについては現在の体制をそのまま、館数と場所をそのまま順次改築していくということは大変困難だというように想定されますので、それにあわせて図書館の配置も見直そうということで来ておりますが、現在の検討の中でその改築が10か年計画の中にどういうふうに入ってくるのかということが定まってきて、先ほど新しい場所の開設の見込みというお話もありましたが、そういうことも実際は考えて協議しておりますので、そういうことが具体的に見込みがついた段階で、では図書館の配置がどうなるかというような議論もあわせて固まってくるというふうに思っております。もう少しその検討にお時間をいただきたいというふうに思っております。
委員長
 ほかに質疑はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、質疑がなければ取り扱いを協議したいと思いますので、委員会を暫時休憩いたします。

(午後2時02分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後2時04分)

 お諮りいたします。休憩中に確認しましたとおり、第61号陳情は閉会中も保留に決することに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
 以上で第61号陳情についての本日の審査を終了いたします。
 次に、第55号陳情、区立鷺宮体育館プールの団体施設使用料金の見直しについてを議題に供します。
 審査の進め方についてお諮りいたします。本陳情に関連した要求資料が本日提出されておりますので、陳情審査は一たん保留とし、要求資料の説明を受けた後、改めて陳情審査を行いたいと思いますが、これに御異議ありませんでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように進めます。
 それでは、一たん保留として、資料要求の「第4ブロック内各区におけるプールの施設使用料金一覧」(資料2)についての報告を求めます。
大沼生涯学習担当参事
 お手元に「第4ブロック内各区におけるプールの施設使用料金一覧」を示してございます。新宿区、杉並区、豊島区、板橋区、練馬区のものでございます。
 個人利用は大人2時間単位で400円から600円の幅におさまってございます。
 コース貸しなんですけれども、2時間単位でやっている区とやっていない区がございます。板橋区は3コースか4コースはお貸ししているけど、1コース貸しはしてございません。練馬区は1コース団体のみ貸してございます。これは個人利用との関係で全コースを貸し出すということは各区行っていないような傾向がございます。
 それから、全コース、全日、オール1日の料金なんですけれども、具体的には団体が1日全コース貸し切ってやっている例は余りございません。中野区においても、こういう例は過去にございません。大会等については区が主催で、そういう場合には全コースということはありますけれども、そういう例も余りございませんので、団体利用の場合は1コース2時間当たりの料金が現実的な価格設定かなと思ってございます。
 それで、料金体系については記載のとおりでございます。杉並区、豊島区、練馬区については算出根拠の資料を要求したのですけれども、まだ現在いただいてございません。杉並区においては維持管理費、光熱水費、プール清掃費、建物等の維持管理費の算出根拠の額は示していただきました。しかし、その後の1時間当たりあるいは1コースだけの金額ということについての御説明の資料はございませんでした。板橋区においては算出根拠の金額を教えてもらったんですけれども、3年か4年のスパンでいろいろ調整しながら現行料金との兼ね合いで見直しているというようなお話をいただきました。
 中野区における金額体系は記載のとおりでございます。
委員長
 ただいまの報告について質疑はありませんか。
飯島委員
 よくわからないですね。要するに、比較ができないとどうにもならないと言うんだけど、個人利用の場合は中野区というのはほぼ安目の方に属するね。それで、団体利用についても、ほとんどあり得ない全コース全日設定なんて意味がないわけでしょう、貸したことがないというんだから。じゃあ、団体利用で1コース2時間に換算してみたらどうなるんだということなんでしょう。それでいくと、例えば新宿スポーツセンターの8コースは1コース2時間に割り返すと幾らなんだとか、そういうのがないとこれはわかりませんよね。それから、すごい極端に安いところもあるのね。全コース全日で7万8,500円という上板橋体育館というのがありますねよ。これなんか7コースだから7で割って、さらに全日というのが何時間なのか知らないけど、それをさらに2時間単位で割っていくと、すごい安くなったりするんじゃないの。
だから、この料金設定というのはだんだん比較のしようがなくなってくるんじゃないですか。そういう意味では物すごい安いなというところもありますよね。団体利用で1コース2時間はあるけど、全コース全日はないよとか。だから、どこで見るかといったら1コース2時間で見るのが妥当なら、それなりに1コース2時間ものでやってもらうしかないんじゃないのかね。しかも、団体利用の免除割合というのがあって、それを見て最終的に実際の額が出るんでしょう。それでいってみれば中野は5割だけど、ほかのところで豊島とか板橋は2割5分とか3割ですから、それでいくと一体どうなるんだというもろもろを出してもらって、実際にこれぐらいの使用料設定になりますよということがわからないと何とも言えないんだけど、そういうのはできないんですか。
大沼生涯学習担当参事
 前回の審査をいただきまして、私たちの方では各区に文書で調査依頼しました。それで、算出根拠の説明というんですか、算出資料を求めたところでございます。その中で杉並区は先ほど例が挙がりましたけれども、高井戸温水プールについては、地区区民センター、高齢者活動支援センター、あとは駅前事務所、出張所が併設されている建物でございます。ここは清掃工場の余熱を利用しているため、光熱水費についてはかなり安く軽減されています。それから、建物は複合施設のために建物の管理委託費は算出根拠の中には入ってございませんでした。この杉並区の1コース2時間6,000円の大きな金額のよりどころなんですけれども、これについては光熱水費とプール清掃、その他の諸経費を含めますと七千二百二十何万円あたりになります。中野区は大体1億3,500万円ですから半額強の維持管理費の規模です。それで割り返してみると、中野区は9,600円ですから、6,000円というと、この点からいうと杉並区の方が数字は高くなってございます。
 それから、先ほど出た板橋区については室内競技場、武道館、トレーニングルーム、会議室が併設されている複合施設です。それで、このプールの面積は1,200平米です。中野は区1,860平米なんですけれども、それで見ると光熱水費は13.7%の算出割合で出されてございます。それで板橋区の分母を見ますと6,800万円の計算でございます。それで割り返すと大体1コース当たりが--本当にやってみていろいろ区によってやり方が違うんです。実際にやってみて感じたんですけど、各単価の算出についてはかなり難しい面があって、我々は資料要求で説明を求めているんですけども、なかなかお答えいただけないというのが実態で、本当に杉並区と中野区の割合でいうと、大体分母から算出すると中野区は維持管理費をそのまま適用して、それを稼働日数で割り返して1日当たりの単価を出して、それを1コース当たりを7コースで割った金額を出しているところなんですけども、区によっては若干いろんな調整数値を加えて出しているということで、なかなか比較するのは難しいというのが実態でございました。
飯島委員
 ずっと聞いてすべてが理解できるという話じゃないので、私も悩んじゃいますけども、つまりこういうことなんですか。こういういわゆる施設使用料金というのは、その施設の成り立ち、それから、その施設が提供するサービスを提供しているコスト、あるいは提供の仕方によって料金設定、それから料金算出根拠、それぞれの区でもろもろ比較する場合に全くイコールで比較はしにくいと。ただ言えることは、区がどの程度のコスト負担をして、利用する人たちがどの程度のまたそのうちのコスト負担をしていくのか、表面にあるこの料金設定だけではそれはわからないと。逆に言うと、中野区は高いように見えるかもしれないけども、フルコストからいうと、行政サイドが税金で賄っている分の方が多い割合が、杉並区の場合だと分母が違うんだから、そうすると杉並区と比べると杉並区は条件がいいから、そういう意味では杉並区はそうたくさん負担しているわけではなくて、ある意味では区民負担の割合は中野区よりも杉並区の方が高いですよと、こういうことが言える場合もあると、こういうことなんですか。
大沼生涯学習担当参事
 何か整理していただいて、ありがとうございます。本当に施設使用料の考え方というのは、どこの区も3年から4年のスパンで考えているんですけども、ずっと考え方が継続してございまして、今言った利用者への負担と、それから税金でどのくらい投入しているかというのは、まさしく各区のこれまでの積み重ねでできているというのが実態かなと思ってございます。杉並区においても、7,200万円の維持管理費はあるわけですけれども、それを算出根拠をどうやってこの6,000円になったんですかと聞いても、四、五年前のことなのでというような話をいただきまして、直接かかるコストの7,200万円の金額は教えていただいたんですけれども、その先については、ちょっと時間がなくて申しわけございませんでしたというような話がありまして、まさしく各区の利用者への負担と税金の投入の考え方によって決まってくるのかなということで、まさしくこの説明に大変苦労した。各区に聞いてもなかなかお答えいただけないというような事情がありまして、かなり苦労しているというが実態でございます。
飯島委員
 じゃあ、何もわからないじゃないですか。要するに、寒冷地におけるプールと南の方の暖かい沖縄におけるプールの事業のコストは全然違いますよね。それはあらゆる施設についても言えることですよね。問題は、要するに高いか安いかというこの陳情の問題ももちろんあるんだけども、ただ単価が高いですか低いですかという話じゃどうにもならないわけで、そのエリアはどの程度の負担割合を求めているのか。それはそうでしょう。だって、北の方のプール事業は余計お金かかるのは当たり前ですからね。だけど、そのときに、それをいわば自治体側が税金を投入して余分に負担がかかる部分については負担していますよと。だから、その次はほかの温暖な地域とプールとの料金格差はそれほどないようにしているとかどうだとかということになっていくわけでしょう。
 じゃあ、中野区の負担を求めている受益者負担というか、使用者にかかわって使用料として負担してもらっている割合というのは他区との間で比較したら高いんですか低いんですかという問題で、料金が高いか低いかじゃなくなってくるわけだよね、基本的に。だって、そのころの施設の維持管理というのは使用料だけでやっているわけじゃないんだから。そうでしょう。そういう割合の比較を出してもらわないと、杉並区は使用者に7割ですよとか、3割ですよ、中野区の場合は何割ですよというふうな比較がないと、本当に高いのか安いのかよくわからない。だって、中野区は総体として施設に関しては税でこれだけ持ちます、使用者は利用の部分についてはこうですよと。ただ、使用という部分はランニングコストのうちのどのくらいとかという話にだんだんなってくるんでしょう。そういう比較ができないと本当に中野区は高いですか安いんですかと。あるいは、もっと言えば中野区の施設管理にかかわる、建設から含めて、それは高いのか安いのかという問題にもなってくるわけだよね。そうじゃないですか。1億かかっているものが8,000万でできるようになれば、それは違うわけでしょう。そうすると、じゃあ、この使用料を劇的に安くしようと思えば、今持っている施設の維持管理のあり方、これを変えるという方法だって出てくるわけだよね、基本的には。区が直接やらない方がいいですよという話になってくるかもしれない、安くするためにはそういうもろもろのことまでいってみないと厳密に高いとか安いとかとなかなか言い切れないと思う。こういうことなんですかと伺っているので、ほかのところから教えていただけなかったとか、そういうことを伺っているわけじゃないんですよ。
大沼生涯学習担当参事
 杉並区と中野区の例で御説明したいと思います。杉並区の光熱水費なんですけれども、先ほど言ったように温水プール、清掃工場の余熱を利用しているということなので、光熱水費については2,781万円で、中野区は4,160万円、これは中野区の場合は鷺宮体育館の水道代は9割ほどいただいております。この光熱水費の出し方は面積割合で出してございます。ただ、水道料金についてはプールがかかるということでの負担で4,160万円になっています。
 それから、プールの清掃が高井戸は3,662万円、中野区は4,250万円です。これは、面積は中野区1,860に対して杉並区は2,000ですから、この面から見るとプールの清掃委託費は杉並区の方は低いです。それから、杉並区の場合は建物管理の委託費は算入してございません。これは、中野区は3,790万円でやっています。杉並区の場合は大きな複合施設なので、それは算入されてございません。そういった関係からして7,200万円になって、中野区は1億3,500万円です。ですから、いろんな要素を見て勘案していかないと、一概に高いとか低いとかと言いにくい面がかなりあるなというのが実態です。質問に対しては、先ほど飯島委員がおっしゃったように、それから見るとなかなか比較考量は難しいというような話でございます。
江田委員
 非常に難しい話になってきているんですが、区民の側からしますと、その算出根拠はいろいろあろうと思うんですが、区民の側からすれば、区民が支払う料金が他区と比べて高いか安いかということに当然なるわけですよね。それで、団体利用1コース2時間の欄で見ますと、新宿のコズミックスポーツセンターが3,900円、杉並区は二つの温水プール、いずれも6,000円、豊島区が池袋スポーツセンター4,800円、練馬区は二つの体育館、それぞれ4,800円という、こういう区民の側が払うお金から言いますと、中野区は9,600円だから非常に高いという比較表になっていると思うんですが、これはそのように単純に見てよろしいわけですか。
大沼生涯学習担当参事
 施設料金の体系としてはこういう金額体系になってございます。
江田委員
 この55号陳情は≪氏名削除≫さんがお出しになっているんですが、現在も他区に比べて高いと。それから、今後、指定管理者制度に変わっていく。それで管理者制度に変わっていけば利用料金制になっていくわけで、そこら辺、新しく指定管理者になる業者がどういう料金設定をして区に話を持ってくるのかというのが今後の課題ですが、このままでいくと利用料金制の導入によって、もしかするとさらに高くなる可能性だってあると。今ですら大変なのに、そういう方向になっていったら、もう維持できなくなっちゃうという、そういうことがいろいろあるんだろうというふうに思うんですね。今後の見通し、指定管理者制度になって利用料金制が入っていった場合にこれがどういうふうに変化していくと考えられるのか、そこら辺はどういうふうにお考えですか。
大沼生涯学習担当参事
 今現在、区の使用料全般について見直しを図っている、検討に入っているところでございます。まだ結論は出てございません。
 それで、指定管理者制度にいった場合に、今は使用料体系になってございます。利用料金制度になったときは指定管理者の収入として料金をいただけるというような形になりますので、我々が公募する際においては、利用料金がどのくらいの収入としてあるかという見込みで公募をかけると考えているところでございます。その際、さっき飯島委員の方からもお話があったんですけども、維持管理費、プール清掃とか建物委託の管理については指定管理者としての努力は期待しているところでございます。
それで、利用料金制度というのは区の方で条例なりで上限を定めまして、料金の時間設定、料金の細やかさはできるかと思いますので、上限の中で定めますけども、その中については経営者の努力によって料金は収入を上げるための工夫はなされるだろうと期待しています。
 それともう1点、やはり維持管理費、建物管理とかプール清掃委託についての経営努力、経費節減というのは期待しているところでございます。ただ、収入全体の上限をどこに設定するかというこの上限を定めますので、それ以上は絶対取ることはあり得ないんですけれども、その定める額については、今現在、使用料全般の見直しの中でやっている最中なので、これ以上上がるかどうか、下がるかどうかについては、今、言えない段階にあります。ただ、一般論で言えるのは、上限を定めたら、その中での料金、あるいは時間設定がなされていくというのが、指定管理者制度を導入しているところの例でございます。
江田委員
 今、上限を定めて、その枠内で利用料金を決めていくという、その仕組みは重々わかっているんですが、問題は、区が公募をかける際に上限をどこに定めるのかという、その上限が上がっていけば本当に今以上に運営が困難になってくるという、そういう問題を当然抱えるわけですよね。ですから、今いろいろ見直しをしているというお話ですが、その見直しの中で、今後さまざまな経営努力をしていくわけですから、その上限設定をさらに下げる努力をしてほしいと。その努力の中身はいろいろあろうかと思うんですが、そこら辺のもっと踏み込んだ見直しをしてほしいという、そういうことなんだろうと思うんですが、そこら辺についてはどのようにお考えですか。これを見ましても、9,600円という中野区の設定というのは、単純に見れば他区から比べて区民の負担分は非常に大きいわけですから、そこら辺をしっかり見た見直しをしてほしいという趣旨だと思うんですが、そこら辺については、どのような見通しを持っていますか。
大沼生涯学習担当参事
 一つは、中野区のコストの中で一番ウエートが高いのは、やはり光熱水費と清掃委託、それから設備保守、管理委託です。そこら辺については、いろいろ努力して上限を下げていくという努力はしていかなきゃならないと思っています。ただ、使用料の考え方の枠組みが、今、検討している中なので、その枠組みが決まった中でどういう受益者負担という考えをとるのかによって扱い方が異なってきますので、今のところは検討中だというお話です。ただ、指定管理者制度に向かって、こういった清掃とか維持管理費についての経営努力というのは当然やっていただくという気持ちでいます。
江田委員
 今、こういう区民に負担をお願いする料金ですね。こういうものについては基本的な物の考え方というのは中野区は持っていましたよね。人件費を除く維持管理費をコストとして計算すること、それを前提として多少の政策的な判断も加えていくという、こういうやり方をとっていたと思うんですが、今、検討しているということは、そういうところも踏み込んだ検討をしているということなんですか。
大沼生涯学習担当参事
 この考え方なんですけれども、市場性があるか、あるいは選択性があるか、競争原理によってどうなのかというような要素で、そういった要素も含めて検討する予定でいます。ただ、板橋区の例では受益者負担の中の施設の維持管理の中に人件費、直接、施設の維持にかかわる人件費も含めて考えていこうという一つの考え方もございます。さらに建物の減価償却費を一定の耐用年数で一定の比率を考えて減価償却費も当然考えていかなければならないという考え方もございます。それはなぜかというと、古くなればなるほど料金は高くなるという変な現象になりますので、減価償却費も考えていかなければならないという考え方です。
 それで、今現在、使用料の見直しについて第1回目が始まったばかりなので、どういう方向で中野区はいくのかについては、今、検討中だということで、こうだという方向についてのお答えは今のところ持ってございません。ただ、区の考え方においては、今言った建物の直接の維持管理費だけのほかに人件費あるいは減価償却費も含めた考え方というのを当然これからは考えていかなきゃならない傾向にはあるということの流れはございます。
江田委員
 今まで人件費を入れるという考えはなかったわけですが、人件費を入れるということになるとさらにこの料金は高くなっていくということは予想されますか。
大沼生涯学習担当参事
 当然、建物の清掃とかのほかに人件費はかかりますけれども、単価そのものは上がると思うんです。ただ、その後、どこまで受益者負担を認めるかについてはいろいろ議論しなきゃならない問題だと思っています。ですから、人件費を加えれば単純に価格というのは上がっていくんだろうと思いますけれども、ただ、中野区がそれをとるかどうかはまだ決めてございませんので、それについては今のところこうだという考えは持ってございません。
藤本委員
 これは減免制度とありますけども、鷺宮体育館のプール、こういうコースを利用している団体で適用を受けている団体はどのぐらいあるんですか。
大沼生涯学習担当参事
 金額で申した方がよろしいかと思います。
藤本委員
 いや、団体です。
大沼生涯学習担当参事
 団体は6団体でございます。
藤本委員
 それぞれ社会教育団体、社会体育団体、公共的団体、ここで出されているのはスポーツ連盟だから社会体育団体ということなんでしょうけども、それ以外の団体でコースを借りるというようなケースも、こういう料金設定だからあるのかとも思いますけども、もしあるとしたらそういう減免を受けている団体の利用する比率ですね。あるいはもうほとんど利用するのは減免ですよということなのか、その辺はどうなんですか。
大沼生涯学習担当参事
 今現在、団体はほとんど、いわゆるここで言う社会教育団体という形で減免している団体でございます。
藤本委員
 料金設定としては、1コース9,600円だけども、今の御説明だとほとんど減免制度に適用されていると、だから実際は4,800円という料金設定の中で利用されているという理解でよろしいんでしょうか。
大沼生涯学習担当参事
 団体利用については、今言った減免団体です。ですから、5割減額で利用願っているというのが実態でございます。
藤本委員
 そうすると、ほとんどそうだということになると、利用する団体は何らかのそういう団体をつくれば減免制度になるということなんでしょうか。その6団体というのは、どことどことどことわかりましたら。
大沼生涯学習担当参事
 一つは水泳協会、それから新日本スポーツ連盟コーラル、それから新日本スポーツ連盟がそれぞれあるんですけれども、スタイルワンとかあるいはエンゼルフィッシュ、フライデーというのが4団体あります。それから、トライアスロン協会といった6団体でございます。
藤本委員
 ちょっと今の内容はわからないんですけども、水泳協会は1団体で、トライアスロンが1団体、それで、新日本スポーツ連盟がまた幾つか分かれて利用されているというのがよくわからないんですけれども、これは一つの団体じゃないですか。社会体育団体なんでしょうね。それが幾つも分かれているというのはどういう理由なんですか。
大沼生涯学習担当参事
 水泳協会というのが一つございます。それからトライアスロン協会がございます。それから、新日本スポーツ連盟に加入している団体が四つ。これがいわゆる団体として5割減額をしているところです。
藤本委員
 ちょっとわからないんですけども、新日本スポーツ連盟で、だから全部が適用ということじゃないんですか。それが何でそんな細かく分かれているというのは。団体が、例えば水泳協会がありますよね。それが細かく分かれているわけじゃないですよね。だから、それはどういう理由なのか。そこに加盟している団体が利用できる。それは団体でしょう。グループじゃないでしょう。それは団体に所属しているグループということならば、もしそういう理屈でいけば、例えば野球場を利用しますよね、上高田の野球場だとしますよね。野球連盟が借りていますよね。野球連盟に所属しているグループが利用すると減免になるんですか。それと同じような考え方になるんじゃないですか。言っていることはわかりますか。それが細かく分かれているというのはどういう理由なのか、その辺で減免制度を適用しているというのはどういうことなんですかというのがよくわからない。
大沼生涯学習担当参事
 確かに、今おっしゃっている意味については理解しています。それで、これについてどういう経過があったのか調査したいと思いますので、ちょっと時間をいただきとうございます。確かにおっしゃっている新日本スポーツ連盟の中の4団体がしているんですけれども、おっしゃっている新日本スポーツ連盟だったら一つで当然5割減額じゃないか。その中で四つの関係というのは、ちょっと私もそこら辺の関係を把握してございませんので、どういう形かというのは、今、手持ち資料がございませんので、後ほどお答えさせてください。
篠委員
 使用料の見直し検討が始まったばかりだというんですが、我々は指定管理者制度について議会で態度をはっきりした場面が何回もあったんですけど、期限をちゃんと切ってやっているんですか、それとも様子を見ながら、いつになるかわからないようなやり方をしているんですか。
大沼生涯学習担当参事
 区全体の使用料見直しについては17年度に結論を出すという形になってございます。それで、私たちはこの利用料金制度という仕組みを指定管理者制度に合わせて利用料金制度の導入を考えていく。その中身のお金の話については、使用料全体の中で上限を定めるというような2段論で考えているところです。
篠委員
 じゃあ、それはまた別でいいですが、ほとんど団体で半分になっちゃうんですよね。そうじゃないのは一個もないとおっしゃっていたぐらいで、それで、中野区で区民全員が少しでもスポーツに親しめるようにといって連盟を一つずつ大きくしていきましたよね、体育連盟。水連もそういう中で歴史を重ねて生まれていると思うんですけど、これについてと、この別格扱いという方向は変えないつもりでいらっしゃるんでしょう。
大沼生涯学習担当参事
 いわば指定管理者制度に伴って文化団体、スポーツ団体への支援の仕方についてどうかかわっていくのかという話だと思います。今現在、減免制度で部屋を5割減額して利用願っているという形をとってございます。しかし、指定管理者制度にいくと利用料金制度になりますので、5割減額でやっていく方向がいいのか、あるいはその分をあらかじめ指定管理者の方に料金としてお渡しした方がいいのか、あるいは支援の分を団体に補助金という形で出した方がいいのか。そういった支援の減免制度についても、区全体としての考え方、そういうものを今、検討しているところでございます。
篠委員
 ですから、お金に絡む陳情ですから、お金と関係ある話はみんなのせて質問したいんですけど、どうしてもこの時期に、中野区民挙げての大会に協力していただきたいというようなやり方で育ててきた団体を、中野区はあらゆる分野でスポーツに関して持っているわけですよ。水泳は今は季節を問わないのかもしれないですけど、これについても同じふうに我々には見えるんです。それで、やれ新日本連盟だ何だかんだといっぱいあるのと、これはもう指定管理者制度になったら同等なんだというような態度でいくのか、鮮明に態度を出していくのか、その辺一番肝心なところになるとしっかりした答えは全然返ってこないんですけど、どうでしょうか。
大沼生涯学習担当参事
 施設の管理については、指定管理者制度に移行して、利用者のニーズとそれから経営努力をしていただくというような管理面からは指定管理者制度を考えています。それが1点です。
 それから、じゃあ、その制度導入に当たって支援の仕方をどうするのかについては、やはり今までの仕組みでいいのか、あるいは新たに考えていく必要があるのかあたりも考えなければならないかとは思ってございます。減免制度については、使用料全体として検討しようという、それで第1回が検討が始まったという時点でございます。
篠委員
 いや、お金じゃないんだよ。中野区挙げてこの時期にこの行事に取り組む。ついては力をかしてくださいと言っていた団体と組んでいたわけですよ。だから、このいろいろな流れの中でそういうことは一切縁を切っちゃうんですというようなことになると、その時期に場所を確保することすら不可能になるという心配があるでしょう。その辺の態度が全然スポーツ団体にも区民にも見えていないんじゃないですかと、こう言っているんですよ。
大沼生涯学習担当参事
 お金の話と、もう一方は会場の確保の点だと思います。確かに大会とかについては1年前あたりから日時を設定して行っているところです。そういった会場の確保についての仕組み、事前調整と我々言ってございますけども、そういった仕組みについてはやはり必要だと認識してございます。ただ、そこら辺を含めまして、それが前提で考えているんじゃなくて、そういったスポーツ団体あるいは文化団体がさらに活動できるような仕組みはどうしたらいいんだろうかという視点から、今の仕組みと、さらなるいい仕組みがあるのかどうかを含めて、今、検討しています。ただ、大会とか団体の活動をさらに支援することを考えているんであって、それの支障になるようなことは私の方では考えていないところであります。
委員長
 他に質疑はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で資料要求の提出の説明を終わります。
 それでは、先ほど保留にしておりました第55号陳情の審査に移ります。
 質疑はありませんか。
江田委員
 1点だけ確認しておきたいんですが、この陳情の主旨は、都立や他区の区立体育館に比べ大変高い料金ですというふうに言っていますよね。これは客観的に区民が負担する料金としては他区に比べて、あるいは東京都と比べても高い状態にあるということ自体は、そういう認識はしているんでしょうか。
大沼生涯学習担当参事
 前回、陳情者の方からも配られた資料がございました。それと第4ブロックの料金体系を見ても、そういう点からいうと個人利用についてはそう変わらないんですけれども、団体利用の料金の設定については数字的には上位の方にあるという感じでございます。ただ、高いか低いかというのはちょっと。数字的には6,000円と9,600円ですから数字は大きいということです。
飯島委員
 要するに、そういう議論になってくるとちょっとおかしいと思うんだ。例えば中野区の区内で鷺宮体育館でなぜ9,600円なんですか。ほかは7,000円でしょう。算出根拠は同じですよね、違うんですか。つまり、この1コース2時間の料金を割り出す根拠というのはどれくらいのお金がかかっているかという話なんでしょう。これでいくと二中や九中よりも鷺宮体育館はお金がかかっているから高いんだと。それは高いんじゃなくて、基本的に言ってこれが費用がかさんでいる施設だということなんでしょう。そういう意味でいえば中野区の施設を他区と同じようなところあるいは低いところと同じようにするためには、かかっているコストをそこまで下げなきゃなりませんよと。単純に安くするということは、だれかがその分を負担するということになりますわな。そういう意味で、高いのか安いのかということの意味合いがどういう意味を持つのかということはやっぱりきちっと考えなきゃならない。
 料金設定というのは、いわゆる使用料の設定というのは同じ物差しでそれぞれの施設を比べているわけでしょう、区内においては。だとすれば、これだけの違いが出てくるということは施設ごとにかかるコストが違い過ぎるということなんですよね。そうすると二中もしくは九中並みのコストで鷺宮体育館ができるかできないかという話でしょう。それは可能なのかどうなのか。だとすると、もしそういうことをやろうとすれば、いままでの施設の持ちよう、ありよう、維持の仕方、これを変えていかなきゃならない。そうじゃなければ使用料というのは、ある一定の計算から出してきたら、そこだけ特別に安くするということは果たしてどういうことになるんですかという問題になってしまう。二中や九中のプールを利用する人と鷺宮体育館のプールを利用する人、それぞれかかっているコストの割合の負担割合は同じなんでしょう。ただ使っている施設が高い施設だと、そういう意味では高い施設なんですよね、費用がかかるんだから。
 そうすると、じゃあ、費用がかからない安い施設を利用すること以外に負担割合を変えず、区民の間に不公平を生まずにやる方法というのはなくなってくる。ある施設だけは特別に安くするというわけにはいかなくなるわけでしょう。議論としてはそういうものも出てきちゃんですね、余り高いんですか安いんですかという話になると。果たしてこの鷺宮体育館というのは、今度は逆に言えばほかに比べてなぜ高いんだと。コストがどうしてこんなにかかるんだという話になるんじゃないですかね。私は、それは利用する人にとっては利用料金は安ければ安いほどいいと思いますよ。それが極めて合理的な根拠に基づいて、それぞれ区民の間で不公平のない、そういう負担の割合があるならば、それはなるべく安いにこしたことはないですよ。だって、その他はみんな税で負担している分もあるんですからと、必ずきますよ。
 そうすると、そういう負担割合あるいは利用料の算出根拠が中野区の場合は他区に比べていいかげんなのか。要するに、他は負担をしてもらう割合、コストのうちの割合の部分が少ないのか。つまり、30%負担なのか、25%負担なのか、10%負担なのか、あるいはトータルでかかっているフルコストが違うのか。あるいはコストの算出の根拠が違うとなれば、それは当然入れていないものについては、もともとが税金で見ているという話ですから。じゃあ、基本的にフルコストでいったら高いのか安いのかと、こういう問題だとなっていくわけですよね。そうすると単純に使用料金の額で高い安いと決めにくんじゃないの。だから比較できるようなものにしてもらわないと、中野の場合は、じゃあ、何当たりという、aという単価があるじゃないですか。この単価の計算を全体的に比較できるようにしてみて、果たして高いのか安いのかを考えないと、実際の相対的な利用料金の差は出てこないし、判断もできないし、それはなかなかいろいろ教えてくれないから、新宿の料金やあるいは杉並の料金や板橋の料金を中野に当てはめた場合、このぐらの額になっているんだということの比較はできないわけですよね。だから、どこか1カ所でもいいからそういうのができるようなところを見つけてもらって、本当に中野と比べて、あるいは中野を板橋に持っていった場合どうなんだ、あるいは板橋の料金を中野に持ってきた場合どうなんだと。こうなってこないと、実際の負担について負担の割合が高いのか低いのか、これはわかってこないと思うんですけど、その辺はどうなんですか。
大沼生涯学習担当参事
 おっしゃられているとおりです。それで、比較的にできやすいのは中野区の原価算入根拠が似ているところと、それから数式が似ているところをもう一度調査しまして、標準体系で考慮したいと思います。ただ、板橋は政策的に1日当たりのコストを出して、さらに今の料金体系で割って原価率というのを出して、それで原価率が80%を超えていれば据え置き、30%を超えていれば上げる。しかも10%だという政策判断をしているので、板橋はちょっと毛色が違います。ですから、我々も中野区の算出している根拠と数式が似ているところを探し出して高い安いの判断をしたいと思います。ただ、おっしゃるとおり、政策的調整というのはいろいろございまして、高い安いというの比較は簡単にはできないという面はあります。ただ、ちょっと努力してみたいと思います。
江田委員
 非常に難しい計算をなさっているようですけども、つまり、区民の側からすれば、払っている料金が高いか安いかということを、今、私どもはお聞きしているので、そういう意味では鷺宮体育館、個人利用440円ですね。それで、二中、九中360円。もちろん、これはそういう料金設定された算出根拠というのが当然あって、こういう差ができているんでしょうけども、区民の側からすれば、440円と360円とどちらが高いかといったら鷺宮体育館の方が高いと。これはもうごく普通のことですねよ。ですから、そういう意味で個人利用ではさらに中野区より高いところがあって、中程度みたいですが、団体利用でいけば9,600円というのはほかに比べて高いという認識が、区民の払う側からいえば高いという認識はありますかということをお聞きしたわけですから、それはそれとしてお答えをいただきたいんですけども。
大沼生涯学習担当参事
 支払う側から見ると金額が大きいですから高いという感覚はお持ちだと思っています。
飯島委員
 鷺宮体育館だから440円払うんでしょう。二中の学校のプールだから360円なんでしょう。逆に利用する側は高い施設だからと思って行くんじゃないんですよ。この施設なら妥当だと思っていれば高くも何ともないわけよ。施設的にきちっとして、それなりに満足の得られるものについてどのくらいの対価を払うか。その満足の度合いに対して対価を払う、その料金が設定が高ければ高いと思うんですよ。得られる満足の度合いが違う、効用的なものだってあるわけよ。単純な料金設定があるから高い安いという比較は感覚の問題だから。ある人が高いと受けとめることと安いと受けとめることと全然違うじゃないですか。そうじゃなくて、使用料の高い安いというのは、どれぐらいのコストをどの程度の割合で負担してもらっているんですかということに求めなかったら、基本的にそれぞれの受け取る、あるいはそれぞれの人たちの可処分所得の額によってだって違うわけでしょう。相対的な判断で高い安いというのじゃなく、絶対額で言うのなら、何を負担してもらっているのか。どこの部分が受益者の負担になっているのか。そのことの負担の割合についてどうなのか。最もその施設にかかっているコストがどのくらいかによっても変わってくるわけじゃないですか。そうじゃなかったら議論なんて感覚の問題になってしまう。あるいはその人の懐具合の問題になってしまう。財政的に豊かな団体だったら、いや、このぐらいはそうかもしれませんよと言うかもしれない。そういう問題で議論をするんだったら全然違うことになってしまう。中野区の公共施設の使用料金の体系はどうなっているんですか、他区に比べて不当に高いのか、あるいは、そういう計算のやり方によって区民に余分に負担してもらっているのか、こういうことがわかってこなかったら高い安いはわからないわけですよ。
 もちろん、この額から見てだれが見たって、鷺宮体育館の方が個人にしても団体にしても料金設定の額自体は高いですよ。だけど、そこから得られる効用と満足と、あるいはそれを使用するということの意味合いと全然違ってくるわけでしょう。あるいは、そこにかかっているお金だって違うわけでしょう。だから、そういうことをきちっと比較しなければ、絶対的な意味合いとか相対的な意味合いってあるわけですから。その人の感性で高い安いの判断の違いが出ているとは私は思っていないので、その辺をやっぱりきちっとしていただきたいと思いますね。
小堤委員
 昨年の4月から鷺宮体育館のプールは団体利用が火曜と金曜は団体利用だけで一般にはできなかったんですね。この1コース2時間9,600円というのは、これは団体利用だけのときの料金ですか。
大沼生涯学習担当参事
 もちろん、利用形態としては個人利用と並行して1コースを専用してお使いする数字ということです。
小堤委員
 聞いたのは、1コース2時間9,600円ですけども、この料金というのは昨年の3月以前までは一般利用はできなかったんですよ。だから、団体利用だけで団体が全部使っていたわけじゃないんですよね。今回は、団体利用のほかにもあいているコースがあれば一般利用もできるから、一般利用の料金が上乗せされているわけですよ。そう見ますと……(「一般利用は団体なんかと使っていないですからね」と呼ぶ者あり)いや、だからこの9,600円というのも一般利用を含めない団体利用だけ、それも全コース貸し切りがない場合でも同じ料金とするならば、昨年の4月以降、この火曜、金曜も一般利用ができているわけですから、経費的にはもっと下げられるんじゃないですかという考えを持つんですけども、いかがですか。
大沼生涯学習担当参事
 算定理由は、あくまでも団体の方が、7コースありますけど、その中の1コースを専用的に利用するということでございます。
小堤委員
 ですから、そういう経費の総体から団体利用の1コース2時間というのは9,600円と決めているわけですね。それは昨年の4月以降の一般利用以前と値段が同じなんですか。
大沼生涯学習担当参事
 まずは、この4,800円の算出なんですけれども、維持管理費が1億3,500万円ございます。それで、336日稼働日数×12時間で4,032で割り返しますと、プール全体、7コース全体の1時間当たりのコースが3万3,500円になります。それを1コースですから7で割ります。そうすると4,800円という数字でございます。ですから、あくまでも1コース専用して利用するという時間、しかも利用可能時間数ですから、336日の12時間で割り返していますので、実態からすると利用可能時間数で割り返しているので、そこら辺からすると、実態からすると割安にした設定でございます。
小堤委員
 よくわからないんです。単純に見れば団体利用日というのは週火曜と金曜なんですね。そこでの利用料金から経費を引いて、この団体利用料金ということで1コース2時間9,600円というのが出てきていると思うんですよ。それは昨年の3月以前にもそうだったと思うんです。しかし、昨年の4月以降、それプラス一般利用の料金も火曜、金曜は利用料金として上乗せされているわけですから、そうすると全体の利用料を下げることができるんじゃないですかということを聞いているんです。
大沼生涯学習担当参事
 1コースの算出は、あくまでも全体のかかる経費を利用可能時間で割り返して、それで、プール全体の1時間単価を出しまして、それを1コース当たり幾らという算出でございます。ちなみに、今までについては4,400円、それを4,800円に引き上げたということです。旧来についても同じ計算方式でやってございます。
小堤委員
 もう一度聞きますけども、団体料金1コース2時間というのは、火曜、金曜の利用する料金からその日の経費を引くんじゃないですか。違うんですか。
大沼生涯学習担当参事
 あくまでも根拠は光熱水費、一般需用費、役務費、それからプール管理・清掃費、保安・警備費といったもろもろのさっき言ったコスト、維持管理費にかかるコスト、それを利用可能時間数で割って算出しているものでございます。
小堤委員
 でも、それも利用料金から割り出しただけでしょう、引いて。違うんですか。
大沼生涯学習担当参事
 収入から申し上げますと、全然上がっちゃいます。年間収入は3,200万円ほどですから、維持管理費は1億3,500万円ほどかかっていますので、もし収入から利用料金を出したら4倍に近くなっちゃう計算になります。ただ、我々はこの1時間当たりの単価を出しているのは、あくまでも維持管理費にかかるコストを利用可能時間数336日×12時間で7コース当たりの1時間単価が3万3,500円、それが7コースありますから、1コースで割りますと4,800円という数字でございます。
小堤委員
 そういう答弁ですと、じゃあ、なぜこの個人利用が440円で、全都的な平均、この例から見ても比較的安い方なのに、団体料金は所によっては倍なんですか。それはどう説明されるんですか。
大沼生涯学習担当参事
 中野区はコース貸しについては、1時間当たりのコストがどのくらいかかっているかということを算定してございます。それで、ほかの区については、そのコストに何を含めるかによってかなり数字が違うということと、それから、我々は利用可能時間で掛けていますけれども、例えば、団体利用と個人利用の算出、それから大人のどのくらい利用しているんだろうかといったような、いろいろな要素を組み合わせて算出しているのが実態でございます。それで、中野区においては1コース当たりの算出は4,800円ということで出しているということです。個人については今までも400円前後で設定しているということでございます。
小堤委員
 じゃあ、これは要望にしておきますけれども、少なくとも火曜、金曜の今までは団体利用だけだったのが個人利用ができたわけで、そういう意味では団体利用の方の数が同じだとするならば、この火曜、金曜の利用料というのは上がっているわけですから、ぜひ団体利用者の方の立場を考えてこの料金を下げるということを検討してもらいたいと思います。
委員長
 ほかに質疑はありますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ取り扱いを協議いたしますが、先ほど生涯学習担当参事に資料要求がありまして、私の方からも、5区全部じゃなくて一、二区で結構ですから比較ができるようなもの。それから、中野区の場合は鷺宮体育館とか学校の体育館等の算出根拠は同じはずだと思いますから、それで、この9,600円とか7,000円というふうに数字が出ている根拠もあわせて資料を出していただきたいと思います。
 それでは、取り扱いを協議したいので、暫時休憩いたします。

(午後3時07分)

委員長
 それでは委員会を再開いたします。

(午後3時08分)

 お諮りします。休憩中に確認しましたとおり、第55号陳情は保留と決することに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定いたします。
 以上で第55号陳情についての本日の審査を終了します。
 3時を過ぎましたので、ここで休憩を入れたいと思います。

(午後3時08分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後3時32分)

 次に、所管事項の報告を受けたいと思います。
 1、学校再編計画(案)意見交換会の実施状況についての報告を求めます。
小谷松教育改革担当課長
 それでは、学校再編計画(案)意見交換会の実施状況につきまして御報告をさせていただきます。(資料3)
 前回の当委員会におきまして、この意見交換会につきまして学校再編案を公表して以降、11月17日までの主といたしましてこの再編計画(案)の中で記載をされておりました前期の対象校で行いました内容につきまして御報告をさせていただきました。
 その後、12月9日から17日まででございますけれども、再編計画(案)の中後期の再編の対象となっております学校を会場といたしまして14回の意見交換会を実施してございます。12月9日に向台、五中を皮切りに、12月17日西中野小、多田小まで14校、小学校9校、中学校5校で実施をいたしました。この間、189名の方の御参加をいただきまして意見交換の方をさせていただきました。
 なお、この間、中学校のPTA連合会、また、二中の地教懇でも意見交換の場を持たせていただいたところでございます。
 それでは、この意見交換の中で出ました主な意見につきまして整理を図ってございますので、御報告をさせていただきたいと思います。
 この意見の中で、この記載につきましては、真ん中の左側の方が区民の方からいただいた意見でございまして、右側の方が当日意見の交換の中で教育委員会の方からお答えをさせていただいたものでございます。
 主なものにつきまして御紹介をさせていただきたいと思います。全体につきましては後ほどまたお目通しいただきたいというふうに思ってございます。
 まず、番号を打ってございますので、(1)の再編計画案全体に関するものといたしまして、2をごらんいただきたいと思います。学校はこうしなければならないのはよくわかる。保護者としても初めての体験であるけれども、これから地域のことを考え計画を立てて、実行するに当たっては覚悟を持ってやってほしいというようなことで、本当に私どもとしてもこのような意見をしっかりと受けとめてやってまいりたいというふうに思ってございます。
 それからまた、3番、4番をちょっとごらんいただきたいと思います。少人数学級の学校をつくってもよいのではないか、あるいは魅力ある学校をつくるということで取り組んでほしいという意見でございました。学校につきましては、一定の規模を確保する必要があるということから、今回の再編計画案を出しているわけでございますが、同時に学校の魅力を高めるというようなことで、きちんと成果が出せるように取り組んでまいりたいということでお答えをさせていただきました。
 次に、3ページの方をちょっとごらんいただきたいと思います。
 10番と11番のところ、こちらの方もちょっと御紹介をさせていただきたいと思います。学校を減らすことがよいとは思われない。再編をする意義とは何かといったようなこと。あるいは再編後の学校の用地でございますが、これからどうなっていくのかというようなことで御質問がございました。これにつきましては、学校は集団教育を通して子どもたちを育てる場であるということから一定の規模が必要であるというようなことで意見を交換してございます。また、学校の跡地でございますけれども、これにつきましては、これから10か年計画の方がいろいろ検討が行われてございますけれども、その中で明らかにし、また、区民の意見を聞く機会などを持たせていただきたいということでお答えをさせていただいてございます。
 それから、次の4ページのところをごらんいただきたいと思います。
 こちらの方は中野区の目指す学校像に関するものということでございます。この中では、これからの中野の学校、民間人校長あるいは地域での運営といったようなことについても取り組んでいかなければならないのじゃないかというようなこと、あるいは子どもの将来像について、1番と2番でございますけれども、議論が不足している、どうあるべきか、それを聞きたいといったような御意見でございました。民間人校長あるいは地域の運営の学校といったようなことについてはこれからの課題であり、いろいろ中野区の教育委員会としてもきちんと議論を深めていきたいということ。あるいは子どもの将来像、学校像といったようなことにつきましては、現在、教育委員会として教育ビジョンの策定を検討しているところであり、そういった中でしっかりと検討の上、またお示しをしていきたいということでお答えをさせていただいてございます。
 それから、5ページの方に参ります。
 こちらの方は区立小中学校再編計画の概要に関するもので、基本的な考え方に関するところでございます。
 最初に、学級規模に関することでございます。これは前期の中でもいろいろ議論があったところでございますが、いわゆる30人学級、40人学級といったことについてどのように考えているのかといったような議論でございました。今回の再編計画案につきましては40人学級を前提として計画を進めているところでございます。また、学校は集団教育の場でございます。そういった集団のよさを生かすといったようなことからも、少なくとも20人程度は必要であるというふうに思っているということでお答えをさせていただきました。
 それから、望ましい規模に関するものといったところでは、今回、この再編計画案の中で適正規模として小学校18学級、中学校15学級といったような数値を出しているところでございますけど、むしろ、そういった数字というのは大き過ぎることはないのかといったようなお尋ねでございました。これにつきましては、これまで審議会等をつくっていろいろ議論を重ねてきた中で、この学級数についてもその答申の中で示されているわけでございますが、今回、この再編計画案の中では18学級あるいは15学級ということで学校の先生の配置等々、いろいろなメリットがあるといったことから、この数字を一つの目途としてやっている。ただ、少なくとも当面の間は小学校12学級、中学校は9学級を維持するということで計画の方を立てているところでありますということでお答えをさせていただきました。
 それから、6ページの方をちょっとごらんいただきたいと思います。
 こちらの方は通学区域の調整に関するところでございます。この通学区域につきましても、さまざまな多くの意見を区民の方からいただいたところでございます。代表的なところでは一番上にございます1番でございますが、統合すれば、どうしても通学距離が大きくなって子どもの負担がふえ、また、安全対策といったことについても配慮しなければいけないのではないかといった御意見でございました。これにつきましては、この再編計画の基本的な考え方の中で、子どもたちにとって過度な負担にならないような形で通学距離を決めるということで規定しているわけでございますが、もちろん、安全対策等についてもあわせて考えていきたいということでお答えをさせていただいてございます。
 それからまた、9番では、今回、再編計画の中で通学区域を出しているわけですが、全体をシャッフルしてもう一度改めて考えてみてはどうか。あるいは11番などでは、地域コミュニティといったことについてももう少し配慮した形での通学区域の線引きというものがあるのではないかといったような形での御意見でございました。今回のこの再編計画案の中では現行の通学区域を基本として考えているところでございます。そういった中で統合を機に一部修正を図るという考え方もございます。また、学校は地域のコミュニティの核であるといったようなことから、できるだけ地域の実情といったものを把握、反映できるような形でのことが重要であるということでお答えをさせていただきました。
 それから、7ページの方では統合の方法に関するものでございます。
 この中では具体的に統合に当たっては、どのくらいの建てかえ、改修等をやっていくのか。それからまた、2番でございますけれども、むしろ、なくなる学校では新入生の募集を停止してはどうなのかといったような意見もございました。それから、3番でございますけれども、名称の変更、これまでなれ親しんできた名称であるといったようなことからもこのままでいいのではないかといったような御意見もいただきました。これに対しましては、できるだけこの統合を機にできる限りの取り組み、改修等に当たっていきたい。それからまた、新入生の停止といったようなことについてはこの計画の中では考えていない、再編の当日までしっかりと現行の学校というものは経営をしていきたい。
 また、名称についてですが、これは今回の再編計画の最も基本となるところでございますが、統合の対象となっております学校につきましては、一度廃止をした上で新しい名称の統合新校を設置するという考え方を御説明申し上げました。
 それから、オの統合新校の位置に関するものということで、これも幾つかいろんな意見が出されてございます。その中では、どこに統合新校の位置を置くのかというようなことで、この計画案の中では、大きな校地を持つ学校が残るのかといったようなことでお尋ねがございましたけれども、基本的にはそのとおりでございまして、できるだけ、これからの統合に当たって将来的に建てかえ等を考えていった場合については、その条件のいいところ、敷地の広いといったようなところを基本としながら、また、地域全体のバランスなども考えて統合新校の位置を定めていきたいということでお話し申し上げました。
 次に、8ページの方でございます。
 こちらは計画期間に関するものでございます。今回、この再編計画案、15カ年計画と言うことで、全体15カ年ということでお示しをさせていただいてございますが、区の基本構想なりあるいは10か年計画といったもので、その辺のところでちょっとそごがあるんじゃないかといったような御意見がございました。
 また、3番目でございますが、今回、中後期の学校も前期と一緒に発表したけれども、果たしてそこまでする必要はあったのかといったような御意見もいただきました。これにつきましては、再編に当たりましては、いろいろ校舎の建てかえとか、あるいは統合に向かっての話し合いの期間といったものもございます。そういったことから、全体として15か年計画ということでこの再編計画案をお示ししたわけでございますが、ただ、5年ごとにその見直しを行いながら、区全体の10か年計画と整合性を図りながら進めていきたいといったことでお話を申し上げました。
 また、今回、中後期の学校名も出すということについては、これは本当に教育委員会の中でもいろいろ議論があったところでございますが、ただ、将来の中野の学校がどういうふうになっていくのか、しっかりとその全体像を区民の方にお示しするということも大切なことであり、そういったことから、今回、中後期についてもあわせて発表させていただいたということでお話を申し上げました。
 それから、9ページの方でございます。
 再編に伴う諸課題の取り扱いということで、円滑な再編のための支援に関するものでございます。この中では、特に2番がやはり中心的な議論の場でございました。計画案が出されたことによりまして、一層の小規模化が懸念されるが、そうなった場合、教育上の問題が生じる。生徒が多くいる学校と同じ条件で過ごせるよう区の方で何とか支援をしてほしいという意見でございました。これにつきましては、再編を理由とする指定校変更は案が取れた段階で、正式に決定された段階ですが、それ以降については認める方向で現在、教育委員会では考えている。ただ、できれば地元の学校に通っていただきたいといったようなことで、モチベーションを保てるような支援策についても、しっかりと検討してまいりたいということでお話しを申し上げたところでございます。
 それから、通学区域の弾力的運用に関する考え方の中では、この際むしろ選択制を実施してはどうかといったような御意見もいただいたところでございます。この選択制につきましては、現在、東京都の方で学級編制基準の見直し等があることからその実施を延期しているけれども、将来的にはこの選択制についてもきちんとした形で導入を図ってまいりたいということでお話を申し上げました。
 それから、再編に当たっての手順に関するものということでございますけれども、学校が統合されたことによりまして、これはOBの方からの御発言といったところでございますけれども、できるだけこれまでのものが残るような形で何とかやっていけることはないのかといったようなことでございますが、伝統とか校風とかいろんなものがございますけども、そういった中では、これから統合に当たりましては学校統合委員会、これは仮称でございますが、それぞれの統合される学校の組み合わせの中でこの委員会をつくり、その中でいろんな議論をしていただき、どういうふうな形でこれまでの伝統、あるいは校風といったものを引き継いでいくのか議論していただきたいということでお話し申し上げました。
 それから、10ページ以降につきましては、中後期計画の個々の統合の組み合わせごとに関するものでございます。
 まず、最初が新山、多田、中野神明のこの3校の統合に関するところでございますが、この中では主に統合の組み合わせに対する御意見というものが出されました。具体的には、こちらの1、2で書いてございますけれども、中野神明も新山の通学区域の一部を編入し、通学区域の拡大というようなことで対応できないのか。あるいは多田小と新山小を統合して、神明に新山と向台の一部を編入すると、そんな考えもあるのではないかといったようなことで御意見をいただいたところでございます。この3校につきましては、3校を統合し、2校の統合新校を設置するということでございますけれども、まだどの場所に統合新校を設置するかということが決まっているわけではございません。5年後の改定の中で、また、皆さんを含めて議論を経て、その辺のところはきちんと決めていきたいということでお答えをさせていただきました。
 それから、向台と桃園小学校の統合に関するところでは、こちらは、どちらかといいますと向台小学校が桃園小学校に吸収されるというような、そういうイメージで幾つか意見が出されたところがございます。例えば3番でございます。向台小が桃園小に吸収されるように見えるが、歴史の古い方を残すということなのかといったような御発言でございました。これにつきましては、中後期については統合新校を置く位置についてはまだ決めてございません。伝統校だからといって残すというようなことではなくて、きちんとした条件をいろいろ考えた上で統合新校の位置を決めていくことになりますということでお話し申し上げました。
 それから、大和小と若宮小学校の統合に関するところでございますけれども、こちらの中では、両校の統合というよりは、むしろ啓明小学校に関する御意見が多く発言としてございました。どうして啓明小学校を今回の再編の対象外にして、大和小を再編の対象にしてしまうのかといったような意見でございました。3番などをちょっとごらんいただきたいと思います。1番もそうでございますけれども、啓明小は校庭が狭く、住宅地の中にあり、近隣の道路も狭いのに対象としない学校になっているのはなぜか。あるいは、啓明小の環七通りを挟んだ学区域の変更はできないのか。そのことによっていろんな統合の組み合わせなども変わってくるのではないかといったような御意見でございました。これにつきましては、基本的にはそれぞれ各学校の学級数、それから児童・生徒数といったものについての推計値を出しまして、客観的な形でその再編の対象となる学校をきちんと選択しているということで、恣意的な形でやっているわけではございませんということでお話し申し上げたところでございます。
 それから、西中野と鷺宮小学校の統合に関するところでは、この両校の統合に関しましては、西武線の踏切を横断するという問題が出てまいりますので、議論の方はそちらの方に集中したところがございます。統合によって必ずどちらかの子どもが踏切を渡ることになる、それに対する対応は考えているのかといったような御意見等でございました。
 それからまた、ここのところでは障害学級がございますので、5番でございますけれども、西中野小学校が再編になると障害学級はまた大和小まで戻ることになるのかというお尋ねがございましたけれども、障害学級につきましては統合新校に移す考えであるということでお話を申し上げたところでございます。
 次に、12ページでございます。
 こちらからは中学校になりますが、三中と十中と五中の統合に関するところでございます。この3校を統合して、2校の統合新校を設置するという計画としてお話ししたところでございますが、この中では統合新校の位置をどこに置くのかといったところに主として議論が集まったところでございます。それにつきましては、先ほども新山、多田、神明のところでもお話し申し上げましたけれども、5年後の再編計画案の改定の中でしっかりとした区民議論を経た上で統合新校の位置といったものも決めていきたい、いろんな条件を総合的に判断した上で決めてまいりたいということでお話し申し上げました。
 それから、四中と八中の統合に関するところでは、通学区域の見直しということで、北中野中も含めて通学区域の変更というものも可能ではないかといったようなことでございますが、これにつきましても、統合新校の位置を5年後にどこにするのか、あわせてその際、学区域の見直しということも当然検討の対象になってきますということでお話し申し上げました。
 以上が中後期に関する、それぞれ各統合の組み合わせの御意見でございましたけれども、なお、その際に、また前期計画に関する御意見といったものも幾つか出されてございます。
 一つは仲町小学校の統合にところでございます。仲町小学校、桃丘と桃三と統合を予定しているところでございますけれども、あわせて中学でも地元の九中と中央中が統合になるといったようなことで、ダブルの統合があるのではないかといったようなことでの御意見でございました。それから、仲町の場合、谷戸がすぐ近くにあるといったようなことから、指定校変更といったようなことも絡めてのお尋ねがございました。
 それから13ページの5番、6番のところでございますけれども、一中と富士見中に対する御意見もいただきました。一中と富士見中が統合するということになっているんですが、実際問題といたしまして、富士見中の学区域の多くの子どもたちは、むしろ一中よりも二中に近いといったような地理的なこともありまして、一中、富士見中が統合されても二中の方にかなり生徒が集中するのではないか。あるいは将来的に二中と再統合といったようなこともあるのではないかといったような御意見でございましたけれども、これにつきましては、今回のこの統合については子どもたちにとって通学が過度に負担になるというようなことにならないように検討を進めてきたところであり、この両校の統合について十分に通学できるものと判断している。それからまた、二中と将来的に再統合といったようなことは考えておりませんということでお話し申し上げました。
 それから、その他の意見ということで意見交換会に関するものでございますけれども、今回の意見交換会、ずっと主に夜間の時間帯を設置してやってきたわけでございますけれども、実際に子どもたちを小学校、中学校に預けている保護者、あるいは、これから入学してくる幼稚園、保育園の保護者の方にとっては、むしろ昼の時間帯にやっていただいた方が出やすいといったような意見、これはいろいろな会場でそういった御意見をいただきました。そのようなことから、実はこの後でございますけれども、1月の下旬から2月上旬にかけまして、また、昼の時間帯あるいは休日での意見交換会なども予定をさせていただいているところでございます。
 それから、最後のページでございます。
 その他の意見ということでございますけれども、今回のこの統合によりまして、7番、8番あたりをちょっとごらんいただきたいと思いますが、むしろ学校の中に例えば保育所であるとか高齢者施設といったようなものを重層的につくるといったようなことは考えていないのか。あるいは学童クラブを学校の中に入れるというようなことで聞いているけれども、実際には統合を進めると学校の規模も大きくなり、本当に学童クラブは学校の中に入る余地はあるのかといったような御意見でございました。これにつきましては、現在、10か年計画でいろんな検討を進めてございますけれども、学童クラブあるいは遊び場機能といったものについては、これを学校の中に盛り込むといった方向で検討しておりますと。ただし、学校の校舎の配置といったようなことから考えて、すべての学校で一律に対応できるというのも現状ではなかなか難しい部分もございますということでお話をしたところでございます。
 大変雑駁な形ではございますが、先月、12月に行いました中後期の対象校となります学校を会場としての意見交換会の実施状況につきまして御報告をさせていただきます。
委員長
 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。--よろしいでしょうか。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕         
委員長
 それでは、質疑がなければ以上で本報告について終了いたします。
 2、中野区基本構想素案及び「基本構想・新しい中野をつくる10か年計画」検討素材(№5)についての報告を求めます。
小谷松教育改革担当課長
 それでは、基本構想素案並びに10か年計画の検討素材(№5)でございますが、こちらの方の御報告をさせていただきたいと思います。(資料4)
 まず、基本構想素案でございます。こちらにつきましては、さきに№4のところで第1稿ということで御報告をさせていただきました。その後、この素案をまとめるに当たりましては大きく二つの点で変更が加えられてございます。一つが、まず、これまで書かれてございました基本理念を区民憲章として位置付けるということにつきましては、これを今回、取りやめさせていただきました。
 それから、2点目につきましては、将来像の達成状況を示す指標を基本構想の本文から削除いたしてございます。大きくこの2点が変更になってございます。
 それでは、中身の方を順番に追って御説明をさせていただきたいと思います。
 1ページの第1章でございます。
 「新たな時代に向けて」ということで、こちらは基本構想改定に当たりましての背景等について記載をしているところでございますが、2ページのところをごらんいただきたいと思います。2ページ目の上から4行目のところでございます。「区は、基本構想の将来像を実現するため、「新しい中野をつくる10か年計画」を策定します。」、その次でございますけれども、「10か年計画では、将来像がどれだけ実現されてきているかを測るための具体的な「指標」を設定し」とございます。これは前回までの№4では、ここは「10か年計画」のところは「基本構想では」というふうな文章となってございました。冒頭申し上げましたとおり、今回のこの素案におきましては、指標の設定を基本構想の素案の本文から外しまして10か年計画の方に移動してございます。
 それから、第2章、「中野のまちの基本理念」のところでございます。
 こちらの方につきましては、前回まではここで「区民憲章」ということを言っておりました。「基本理念としての区民憲章」という表題でございましたけれども、この「区民憲章」ということについては、その文字を削除してございます。ただ、中身につきましては、「生かされる個性 発揮される力」ということで5項目並んでございますが、こちらの方については変更にはなってございません。
 それでは、以下のページにつきましては、主に当委員会にかかわりますことにつきまして中心にお話をさせていただきたいと思います。
 まず4ページ、第3章、「中野のまちの将来像」というところでございます。
 従来どおり四つの領域に分けましての記載となってございますが、そのうちのIIでございます。4ページの下段のところでございますが、IIの「自立してともに成長する人づくり」というところでございます。この中で下から2段目でございますけれども、「中野らしい文化・芸術が息づき」という表現になってございますが、ここが前回までが「中野ならではの」というようなことで、若干文章の表現を変えてございます。内容については前回同様でございます。
 それから、続きまして6ページをお開きいただきたいと思います。
 こちらの下段の方の「II.「自立してともに成長する人づくり」の将来像」ということで、こちらの方はもう少し踏み込んだ形で具体的な記載となってございます。このうちの「II-1家庭を基本に、地域全体で子どもをはぐくむまち」というところにつきましては、幼児期の人づくりということで、家庭・地域を中心とした人づくりについての記載となってございます。
 それから、II-2でございますが、「子どもから大人まで持てる力を生かしながら、地域の中でのびやかに暮らせるまち」ということで、ここは学校も含めて生涯にわたる人づくりについての考え方をまとめたところでございます。この中で部分的な修正でございますけれども、前回の第1稿から変更になっている部分についてお話し申し上げたいと思います。
 最初の一つ目の丸でございますが、「子どもも大人も、地域社会の中で一人ひとりが自由に意見を述べ」とありますが、この「自由に意見を述べ」というところは、前回までは「発意でき」というような表現で、若干この部分、一部文章の表現を変えてございます。
 それから、二つ目の丸でございます。「すべての人に個人の可能性を伸ばす機会が保障され」といった部分でございますが、こちらは前回までは「年齢・性別や国籍、障害の有無等によって個人の可能性が制限されることがなく」といったような表現だったわけですが、この部分、文章表現等一部修正をさせていただいたところでございます。
 それから、7ページでございます。最初の丸でございますが、「生涯を通して、自己を高める」というところでございますが、ここは前回は「社会に出た後も、さまざまな教育の機会が保障され」ということで、ここも一部表現上の改正を行ってございます。
 それから、ちょっと飛びます。9ページをごらんいただきたいと思います。
 第4章が「10年後に実現するまちの姿」ということでございます。先ほど申しましたが、前回までですと、この第4章のところでそれぞれの柱ごとに指標を掲げていったわけでございますが、今回、この指標を基本構想の本文から削除するということで、この「10年後に実現するまちの姿」の中では指標を削除してございます。
 具体的に教育にかかわる部分で申し上げたいと思います。10ページをお開きいただきたいと思います。
 こちらの方に「II.「自立してともに成長する人づくり」の10年後」というところでございます。II-1「子育て支援活動など、地域活動が広がるまち」ということで、この中では主に教育の関係では幼児教育に係る書き込みをしてございます。最初の丸でございますが、「地域では、幅広い育成活動が実践され、家庭や学校などと連携して子育てに関わっている人が増えています」という形で文章をまとめさせていただきました。
 それから3番目の丸をごらんいただきたいと思います。「保護や特別な支援が必要な子どものために、状況に応じた適切な支援が提供されています」と、ここは実は前回まではこの表現はございませんでして、今回のこの素案の中で新たに追加をした表現でございます。
 それから、10ページの一番下の丸でございます。「保育園や幼稚園など、乳幼児のための施設は、相互の連携が図られ、どの子どもにも同じように質の高いサービスが多様に提供されています」という表現になってございます。この後段の方、実は前回までの表現では「施設の連携や一元化が進み、子どもにとって質の高いサービスが提供されています」ということで、若干文章の方、表現を変えてございます。
 それから、11ページの方でございます。「II-2子どもから大人まで、地域の中で自分の力をのばせるまち」というところでございます。ここは主に教育委員会のかかわる部分が多くを占めてございます。それとあわせて人権上の対応といったものもこちらの方にございます。最初に、「だれもが差別されることなく、社会参加の機会が平等に保障される取り組みが進んでいます」とございます。総論的な形で表記をしてございますが、その後に、女性の社会参加、障害者、それから外国人というようなことで、それぞれ個別の書き込みを追加してございます。前回まではこの書き込みはございませんでして、今回、新たな書き込みとなってございます。
 それから、その次でございますけれども、「学校では、自分をかけがえのない存在であると認識するとともに、生命や人権を尊重する教育が行われています」ということ。それから、その次に「障害のある子どもは、自分の可能性を伸ばすことができる教育環境で、一人ひとりに応じたきめ細かい教育を受けています」とございます。実はこの二つにつきましては、前回までの第1稿では合わせた形で文章表現がされてございましたが、今回は生命や人権尊重の教育と、それから障害のある子どもに対するきめの細かい教育ということで、二つに項を分割して記載をしてございます。
 それから、その次でございますけれども、「学校では」ということで学力の向上、それから、その次でございますが、心の問題への対応と健全な生活環境づくり、そしてその次が健康と体力ということで三つの丸がございます。ここのところも実は前回までは一つのまとめた文章でございましたけれども、それぞれ学力の向上、それから心の問題への対応、そして健康・体力ということで、項を分割して記載をさせていただいてございます。
 それから、その次が生涯学習に係るところでございます。「だれもが学びながら能力を開発する場や」というこの表現の文章のところでございますけれども、前回までは、ここは生涯学習とスポーツとそれから図書館というような形で三つの項目で分かれて表現されておりましたけれども、今回は全体を一つの表現ということでまとめて記載をしてございます。
 なお、その中で「その成果を生かす場が」ということで2行目のところに書き込みがございますが、これは前回なかった表現で、今回、新たに追加した表現でございます。それで、最後の丸が中野らしい文化・芸術活動についての記載となってございます。
 基本構想の素案については以上でございます。
 なお、14ページと15ページには第5章、最終章といたしまして、「将来像の実現をめざして」というところがございます。ここは全体といたしまして、若干、文章上の表現等精査したところがございますが、全体の基本構想と計画体系の位置付け、あるいは行財政運営の基本原則等につきましては、前回からの内容をそのまま引き継いでいるところでございます。
 次に、別添の2というところをごらんいただきたいと思います。
 こちらの方が10か年計画の検討素材の№5でございます。こちらの方の構成でございますが、計画の基本的な考え方、それから、基本構想でめざす領域ごとにみた現状と課題、主な事業・指標、それから、基本構想でめざす領域ごとの主要な取り組みと、三つの章で構成されてございます。このうち当委員会にかかわる部分につきましてお話しをさせていただきたいと思います。
 恐れ入ります。5ページをお開きいただけますでしょうか。
 領域のII、「自立してともに成長する人づくり」というところでございます。「10年後の姿」というところでございますけれども、こちらの方につきましては、さきにお話し申し上げました基本構想の素案の10年後のまちの姿というところを基本とした形でこの計画を策定するということで、こちらの方に掲げてございます。
 次の「現状と課題」というところでございますが、ここのII-1の「子育て支援活動など、地域活動が広がるまち」といったところでは、特に幼児期についての教育、幼児教育についていろんな書き込み、現状と課題を挙げてございます。この中で、この「現状と課題」の一番下から4行目のところをごらんいただきたいと思います。「乳幼児のための施設は保育園と幼稚園に区分され、それぞれ開設時間や受けるサービスが異なる状況にある。多様に利用できる保育サービスの拡充を進めるとともに、保護者の就労状況などにかかわらず、子どもが乳幼児期に同じようなサービスを同様の負担で受けることができる環境を整える必要がある」ということで、幼児教育についての保育サービスとの一体的な形での同じサービスに対する提供、それからまた、その現状と課題ということで整理を図ったところでございます。
 その次に「主な事業」というところがございますが、こちらの中で特に教育委員会にかかわる部分でございますが、右側の「幼児期の教育・保育の充実」、今申しました課題に対応する事業ということで幼児教育・保育充実のための研究体制の整備、それから幼保一元化の推進というものを挙げてございます。
 それから、この項にかかわります指標の案ということで、こちらの方は一番下に6項目ほど現時点の指標の候補というものが記載をされてございます。
 次に、6ページの方をごらんいただきたいと思います。
 こちらが、「II-2子どもから大人まで、地域の中で自分の力をのばせるまち」ということで、主に教育委員会の事業にかかわる部分がこちらに載ってございます。「10年後の姿」ということでは、こちらは先ほどお話し申しました基本構想の中で描く10年後のまちの姿というものを改めてこちらの方に記載がしてございます。
 それから、「現状と課題」というところでございますけれども、最初の段落につきましては、人権にかかわります部分についての記載、現状と課題ということで、男女平等であるとか、障害者の自立といったことについての記載がございます。それから、中ほどの段落でございます。「学校では、少子化の影響により、児童・生徒数が減少し」といったところにつきましては、学校教育にかかわります現状と課題ということで文章の方が整理をされてございます。また、その次の「社会人への再教育の機会や、区民が地域で気軽にスポーツを楽しめる場が十分ではない」といったようなところでは、生涯学習に関係いたします現状と課題についての整理を図ったところでございます。
 その次の「主な事業」というところでございます。こちらの方では、これら現状と課題に対応いたします主な事業として幾つかのものを例示として挙げさせていただいてございます。
 まず、「差別や偏見のない社会の推進」ということでは、引き続き人権尊重教育を推進するということ。また、男女平等につきましては、男女平等教育をまた一層推進していくということで一つの事業例として挙げてございます。それから、「外国人が暮らしやすいまちづくりの推進」ということでは、国際教育理解の推進を事業例として挙げてございます。それからまた、「多様な教育を受けられ、生きる力を育む学校づくり」ということに関しましては、教員の授業力の向上、また、少人数指導、習熟度別学習の拡充ということを挙げてございます。それから、「心身障害教育の充実」では、特別支援教育に向けた取り組みの推進、それからまた、「未来を展望した計画的な教育改革の推進」では小・中学校再編の推進、それからまた、学校教育機関との連携による教育の推進を挙げてございます。それから、「地域に開かれ地域と子どもを育む学校づくり」ということでは、具体的な事業例といたしまして、授業やクラブ活動等での地域人材の活用の推進でございます。健やかな身体を育む学校づくりということでは、体力向上プログラムの策定を挙げてございます。また、「多様に広がる学習・スポーツ活動の推進」ということにつきましては、地域スポーツクラブの設立、また、それにあわせまして地域スポーツ・健康づくり施設の整備というものを挙げてございます。それから、「利用しやすい魅力ある図書館の運営」でございますが、特色ある地域図書館づくり、そしてまた、学校図書館の地域開放というものを挙げてございます。それから、最後に、「文化芸術のまちづくりの推進」につきましては、文化芸術振興プログラムの策定というものを主な事業例として挙げてございます。
 なお、これらの事業を実施するに当たりましての具体的な指標、目安となりますものにつきましてはその次にございますが、一つは男女平等の推進ということで、「性別による固定的な役割分担意識を持たない区民の割合」、これを一つの指標にする。それからまた、生命や人権尊重の教育がどのくらい進捗しているかということにつきましては、「学校は生徒に自他の生命を大切にする心を育てていると感じる保護者の割合」といったものを指標として挙げてございます。それから、子どもの学力向上を具体的に見る指標といたしましては、「児童・生徒の学力調査結果」を一つの指標の案としてございます。それからまた、さまざまな教育改革あるいは地域に開かれた特色ある教育の推進といったものを具体的に検証する指標といたしましては、「子どものよさをのばす教育がなされていると感じる保護者の割合」ということでございます。それからまた、生涯学習、あるいはスポーツ活動についての指標といたしましては、「この1年間に学習や市民の活動を行った人の割合」、あるいは「週に1回以上スポーツをする区民の割合」といったものについて指標の案として挙げてございます。
 それから、12ページ以降につきましては、「基本構想でめざす領域ごとの主要な取り組み」ということで、ただいまお話を申し上げました幾つかの事業のうち、具体的な形で記載を行っているものがございます。14ページと15ページをお開きいただきたいと思います。
 14ページでは、下から二つ目のところでございますが、「幼児期の教育・保育の充実」ということでございますが、こちらの方では同年齢の幼児につきまして公立・私立あるいは幼稚園・保育園の別なく、適切な教育や育児サービスの提供を受けられるよう連携を強め、保育料の負担の公平を図るということ。さらにまた、幼児教育についての調査・研究体制の整備を図っていくといったことなどを挙げてございます。
 それから、15ページでございますが、「未来を展望した計画的な教育改革の推進」ということにつきましては、学校再編計画の取り組みを進めていくといったようなこと。それから、地域での人材活用。また、区民が授業に参加できる長期授業公開制度を設け、外部からの学校評価を学校改革につなげていくといったようなことでございます。
 それから、「個性・可能性を伸ばし、生きる力をはぐくむ学校づくり」ということでは、具体的には教員の人材育成、あるいは大学や外部研究機関と連携した多様な教育の実施といったようなことでございます。また、そのほかに体力向上プログラムの策定についての取り組みも予定してございます。
 それから、「多様に広がる学習・スポーツ活動の推進」ということにつきましては、幅広い情報の収集、提供、それからまた、地域人材の活用、大学や専門学校と連携したさまざまな区民の活動機会の拡充といったようなことでございます。また、そのほかスポーツの関係につきましては、地域スポーツクラブの設立、あるいは地域スポーツ・健康づくり施設の、これは再編後の学校施設を活用して設置をしていくということについての展望を持ってございます。
 それから、「利用しやすい魅力ある図書館運営の推進」ということにつきましては、さらなる蔵書の充実、あるいはITの活用、また、図書サービス網の確立といったようなこと。さらにまた、将来の施設建てかえに向けて区立図書館の再編を検討していくことといたしてございます。
 最後に、「文化芸術のまちづくりの推進」ということにつきましては、文化芸術プログラムを策定いたしまして、若手芸術家の育成、あるいは区民の文化芸術活動の支援、それから伝統文化・芸能の保存といったことへの取り組みを挙げてございます。
 それから、参考に16ぺージの表をごらんいただきたいと思います。
 「地域における子育て・子育ち支援の連携」ということで、これはどちらかといいますと主に子ども家庭部門が中心になるところではございますけれども、(仮称)総合公共サービスセンターと家庭との連携、また、総合公共サービスセンターと地域活動との連携等について図式をしてわかりやすい形で示させていただきました。この中で特に教育委員会のかかわりということで申し上げますと、下の地域活動の中で小学校につきまして遊び場、学童クラブを小学校の中に設置を図っていく、あるいは保育園と幼稚園の連携強化を図っていくといったようなことがございます。
 以上で基本構想の素案、また、10か年計画検討素材の№5ということで御報告をさせていただきました。
委員長
 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。
江田委員
 1点だけにします。
 今、16ページの図のところで小学校に遊びの機能、学童クラブ、子育て地域活動の拠点を入れるということですが、これは、これまで私どもはたびたび問題点を指摘し、再検討を要求してきたんですが、これについては教育委員会としても十分やっていける、学校はそういう場になり得るということで確信を持って区長部局の要請を受けたということになるんですか。その点だけ。
小谷松教育改革担当課長
 この小学校に遊び場機能、それから学童クラブを導入していくということにつきましては、10か年計画の中で、その方向で検討が進められているところでございます。ただ、学校の中に、先ほどもちょっと私、説明の中で申し上げましたけど、一律に直ちにすべてこの学童クラブ、あるいは遊び場機能が投入できるということについては、現状の物理的な条件等々がございますので、そういった中でやはりその部分、きちんと学校教育をまずしっかりと押さえた上で検討を進めていく必要はあろうというふうに思ってございます。
江田委員
 それは具体的にはどういうふうになっていくんですか。
小谷松教育改革担当課長
 例えば、施設的な面で申しますと、学童クラブを学校の中に入れるということになりますと、当然、それに要しますスペースというものが必要になってまいります。今の具体的に児童館の中に置かれております学童クラブの規模からすれば、やはり教室二つ分とか、そのぐらいの一定の規模というのはどうしても必要になってまいります。またあわせて、今、学校再編の計画も進めているところでございますので、そういった部分でこれから具体的にどのくらいのスペースが必要になってくるか。あるいは将来的に学校の機能というものを見たときに、少人数指導といったようなこと、例えば、これですと具体的にクラスを分割して、よりきめ細かい少人数指導を行う。あるいはこれから課題となってまいります特別支援教育のためのスペースといったものも、これから必要になってくるわけでございます。そういった部分を総合的に勘案する中で学校としての機能を十分に果たしながら、なおかつ目的外というような形で、この学童クラブ、遊び場機能といったものが果たしてどういうふうな形で展開をするのか、その辺のところについてもしっかりとした形で検討を進める必要があるというふうには思ってございます。
江田委員
 最後の方がちょっとわからないんですが、しっかりした検討を進めていかなきゃならないということなんですが、学校再編があり、それから区長部局は児童館を縮小して統廃合していきますよね。それで、幾つにするかというのはまだはっきり出ていませんけども、基本的には学校の中に取り込んでいくと。幾つか地域に特色ある児童館を残していこうということですから、基本的には全校の中に学童クラブ機能が入っていく、遊び場機能が入っていくということが大前提になっていますでしょう。だから、そうであるならば、それが大前提として是とするならば、どの学校でもそれに対応できるような物理的な保障が当然されなければならない。それが保障されるような機能が保障されなければならないと思うんですが、そこのところはどういうふうに議論をされ、教育委員会として基本的にそれはいいことだということで受け入れたのか、まだ検討中なのか、そこのところがよくわからないんですが、基本的に教育委員会としては、これは今後の姿としていいものだ、評価できるものだとして受け入れたのかどうか、その点だけもう一度お聞きします。
小谷松教育改革担当課長
 先ほどもちょっと私、申しましたけれども、小学校に学童クラブそれから遊び場機能を取り入れていくということにつきましては、区全体としての10か年計画の中でその方向で検討を進めているわけでございます。したがいまして、やはり教育委員会でございますので、学校教育をまず第一義に考える必要はございますけれども、その学校教育をまず考えた上で、いかにしてそのような形で学童クラブあるいは遊び場機能というものと融合して導入できるのかといったことについては、その方向で検討を、具体的には子ども家庭部、あるいは区長室等々と協議をしながら検討してまいりたいというふうに思ってございます。
飯島委員
 基本構想の素案そのものの方はともかくとして、この10か年の検討素材というのがありますが、具体的にどんな格好になるんですか。これは要するに10か年計画ですよね。前半の部分に考え方みたいなこととかが示されるんでしょうけれども、10か年ということになると年次を追ってそれぞれが最終的には示されてくる。事業量とかあるいは予算がつくとかというようなことになるんだろうと思ったりするんですが、今、示されているこれでいくと、例えば、II-2というところにはこういうのがありますね。それで、さらに後ろの方に領域にかかわって、より計画的な話という意味では「主要な取り組み」というのがあったりするわけですが、ここはどんなふうな格好で最終的には整理されていくことになるんですか。
小谷松教育改革担当課長
 今回は検討素材ということで、このような形でお示しをさせていただきましたけれども、最終的には全体10か年計画ということで、これを前期5年、後期5年というふうに分けまして、前期5年につきましては、さらに各事業ごとに年次割りをしっかりと入れたものとして具体的な実施計画としてお示しをさせていただきたいというふうに思っております。
 ただ、後期5年の部分につきましては、具体的にどのような表現になるかわかりませんけれども、これからの10年後を見据えた中での文章的な表現ということになってくるかと思います。全体を通してこちらの検討素材にありますような形での区分けになるのか、個々の施設ごとに個別に主要事業として幾つかのものを取り上げてやるのかということについては、まだそこまで具体的な形での記載の方法ということでは固まってございません。
 ただ、全体として言えますのは、前期5年、後期5年と分けて、前期5年についてはしっかりと年次別まで入れ込んだ形での実施計画としてお示しをするということでございます。
飯島委員
 これはいつまでにまとめるんですか。それで、計画期間は17年度から平成26年度になっているよね。これとの関係の10年間とのかかわりでいうとどんなふうになるんですか。
小谷松教育改革担当課長
 現時点の見通しで申し上げますと、この10か年計画につきましてはことしの夏、8月ぐらいを一つの目途といたしまして最終案をお示ししたいというふうに考えているところでございます。
飯島委員
 そうすると、実質的には平成18年度からのものというふうに考えた方がいいのかな、だって17年の夏ごろに17年度からの計画をお示しいただいたって困っちゃうんじゃないの。前期5年間しっかりといったって、しっかりのうちの1年はもう半ば過ぎちゃっていたりなんかして、1年分しっかりもヘチマもないよということになりかねないので、その辺はこだわりを持たないで、つくるのならそういうことできちっと実効性を持ってお考えになった方がいいのかなと思うんですけど、それはどうなんですか。
小谷松教育改革担当課長
 確かに17年度の年度途中での計画の決定ということになろうかと思いますが、ただ、現時点におきましては、あくまでも17年度を初年度とする10か年計画ということでお示しをさせていただきたいというふうに思ってございます。
飯島委員
 まあ、ちょっと教育委員会で担当されている課長としては、それ以上の言い方はないのかもしれませんが、いずれにしてもどうなのかな。最初のことがきちっとしていない計画というのは、計画としては極めて信頼性に欠けるんですよ。10か年の計画の立ち上がっている年にまた計画をつくっているなんていう計画は信憑性に欠けちゃうことになるので、むしろそれはちゃんとした方がいいなというのは、これは私の考えです。
 それから、先ほど言いましたように、この領域ごとにいろいろ「10年後の姿」、「現状と課題」、「主な事業」、「指標の案」となっていて、よく読むと10年後の姿にかかわって、必ずしもそれに対する現状と課題が書いてあるわけではないんですね。書いてあるように見えるんだけど、漏れているものもあるし、それから主な事業も、そういう10年後の姿を実現するために現状と課題について整理をして、それをどう克服していくか、解決していくか、あるいは伸ばしていくか、もろもろのことになっているかというと、そうでもないんですよね。それで、指標も、じゃあ、そういうことについてそれぞれ対応しているか。なかなか難しいことであるとは思いますが、計画というのはそういう相互の間の整合性がないと困っちゃうというか、そういうことがあるんですが、この辺はさらにそういう対応したものにしていかれると、こういうことなんでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
 今回、お示しをさせていただきましたこの検討素材、もう既に№5ということでございますけれども、あくまでもこれもことしの夏の最終案に向かっての途中経過でございます。確かに、委員おっしゃったような形での現状と課題、あるいはそれに対応した主な事業、その事業とのどういう連関があるのか、指標の設定の仕方、いろいろまだ詰めなければならない課題というものもあろうかというふうに思います。いろいろまたこの後、この№5をベースといたしまして区民意見との交換なども予定されているところでございますので、またいろんなそういった意見などを反映しながら、さらに精査をしてまいりたいというふうに思ってございます。
飯島委員
 余りたくさん聞くと時間が時間ですけど。あと、14ページ、15ページとそれぞれ計画本体に書いてあるようなことよりは、むしろもっと具体的で特に大事と思うようなことがここにはるる載っているわけですよね。これとはどういうことになるんですか。もちろん、計画期間中に繰り込まれてくるものはたくさんこの中にありますよね。これは何で独立してこんなことになっているんですか。先ほどちょっと説明あっかもしれないけど、じゃあ、これとのかかわりとは何なのという、どうしてこれは計画の中の基本的に計画本体の中のもろもろになっていないのかなということになるんですが、これはどうしてこんなふうになっているのか。
小谷松教育改革担当課長
 最初、10年後のということで、基本構想の領域ごとに分けて、最初の方のページでございますけれども、5ページ、6ページというところで書いてございますが、その中で特に主な事業の中でもいろいろ表記をさせていただきたいといったような部分について、後半の方で「主要な取り組み」ということで書き込みを多くさせていただきました。もちろん、これだけがすべてということではないんですけれども、現時点で少なくともできるだけ詳細な内容について区民の方にお示しできる部分についてはこのような形で主要事業をピックアップしたと。あわせて、事業間の連携といいますか、相互連関がわかるような形で主な部分について、例えば、このIIの柱立てでございますと、16ページにあるような形での相関図、これはほかの柱立てのところでもそうでございますが、そういった部分についての一定の整理を区民の方にお示しさせていただきたいということでこの項を設けて書き込みをさせていただいたところでございます。
飯島委員
 そうすると、つまり、この5ページとか6ページにあることについて、さらに詳細に述べたい分についてここに述べているんだということなんですね。大体この辺が柱になって、この10カ年の計画がつくられていきますよと。前期5年でそこは詳細なものをつくるとおっしゃる。たけど、これを見ていると教育委員会にかかわる事業というのは5年のスパンの中に果たしておさまってくることなんですかという感じだって非常に強いわけですね。
 それからもう一つは、この10か年計画だけでは処理できないから、後ろにこういう主な事業と抜き書きして詳細を書き込んでいるわけじゃないですか、ある意味では。ということは、それぞれこの後ろに出てきているものについては、さらに教育委員会として取り組まなければならないもろもろのことがあるということですよね。単純に10年のべたらの中に事業計画として落とし込みが可能かどうかといったら、それはわかりませんよ。未来を展望した計画的な教育改革の推進とか、学校づくりとか、学習・スポーツ活動の推進とか、あるいは図書館運営の推進だって、そういうふうに単純に5年間の事業年度に何かを落としていける、そのいけるための根拠がどうなっているんだ、いけるための計画がどうなっているんだと。それは教育ビジョンで示しますよと言うかもしれないけれども、当該教育ビジョンとこれとの関係だってどうなんですかという、ちょっとその辺の整理がちゃんとしないと。「自立してともに成長する人づくり」の中にこれだけ書き込まれているもろもろのことについて取り組む、進めていく、この主要な取り組みを進めていく考え方、このことがきちっと整理されてこなきゃならないし、その整理のツールというか、手段は一応教育ビジョンをつくるというようなことで持っているわけだよ。
 それで、いろんな領域についてまたがって、何かこんなところまでやっているのというようなことも含めてやっているわけですから、そこら辺のことを教育委員会としては、区長部局がつくるこういうもろもろのことではあるんだけれども、さらに加えて、それぞれの区長部局が行っている事業の分野において事業部ごとに個別計画を持つのと同じように、それ以上に将来的な展望と実現への具体的な手法、こういうのを探ったものをセットとして考えないと、なかなか10か年のがぺたぺたとくっついた、張り込まれたものだけではいかないだろうし、後半5年といったってあっという間に来ますよ、これは。だって、5年間でローリングをいつやるのというと、計画期間5年目に向かって必要な改定作業を行うというんだから、多分3年目に改定しなければ前期の5年間だって詳細になんかいきませんよ。通例だって5年計画は3年目にローリングするんだからね。
 そういうことを考えてくると、そういうもろもろのことを可能にするだけの検討が、片一方ではきちっとされておく必要があるんじゃないのかなというふうに私は思うんですが、これは次長に伺っておきますが、どうですか。
金野教育委員会事務局次長
 この10か年計画の中で現在、主要な事業、それから、領域ごとにその主要な事業の説明として書いてあるようなものにつきましては、教育委員会が今、教育ビジョン等で議論している方向との一定のすり合わせをして、これについては主要な事項として、いわゆる10か年計画事業として、ぜひ頭出しをしてやっていきたいというような調整をして、ここに出しているものでございます。
 委員御指摘のように、この内容がすべて一つの事業の記述にとどまっておりませんので、このほかにもさまざまな計画外の取り組みですとか、教育委員会独自の取り組み等幅広く必要になるというふうに認識しております。それについては、教育ビジョンの検討に合わせていろんな事業を組み立てていく中で取り組んでいきたいと思いますし、特に大きな柱のものは、この10か年計画というのは恐らく財政的な裏付けもある計画というふうになっていますので、そこで財政的裏付けも確保した上で、実効性の担保をとりながら、それ以外の教育委員会独自の取り組みというものもあわせて教育全体の将来の姿というものを、教育ビジョンと教育分野の全体の計画づくりというような形の中で組み立てていきたいというふうに思っております。
篠委員
 11ページで--11ページと言わずどこもそうなんですけど、指標を取りましたよね。10か年計画の中では出しているんですけど、これはだれを拘束しようという考えなんですか。
小谷松教育改革担当課長
 だれを拘束といいますか、実際にこの計画を定め、それを実施していくに当たりまして、常にそれをチェックし、また、検討を進めていく必要があろうというふうに思っております。そういった意味で具体的に事業を実施する中で打ち返しといいますか、具体的にそれがどのくらい区民の中で効果を上げ、そしてこれからの事業を展開する上においてその方向を示すことができるのかということでのこの指標というものを、基本的に言えば自己に帰る、そういうものだと思っております。
篠委員
 この基本構想、具体性は余計なくなったんですけど、それだけ賛成も得られると思うんですけど、教育委員会は教育ビジョンで具体的な方策に細かく入っていかなきゃならないと思うんですよね。どの区のを取り寄せても大体同じことが書いてある。人権だ、平等だと。まあ、差しさわりなくて結構なんですけれど、言い過ぎたための反省というのに踏み切ったところは一つもない。どういうことかというと、目標設定は役所をあるいは学校を縛るためのものとしては理解しやすいんですけど、子どもたちが大きな目標設定をするということに力をかしているとはとても思えない。
 その証拠には教科書から伝記物、具体的にビジュアルに人権が尊重され、平等が実現されているという図式のところが抜かされるような現状にまで、今、入っているわけでしょう。子どもたちに大きい目標設定させるには、そういう切り込みが足らなかったんじゃないかというような、やっぱり中野区の教育委員会じゃなければできないなというような姿、これは役所が書けばみんなどこの区も同じ、反対するのはよっぽど難しいというような文言しか出てこない。だけど、教育委員会というのは子どもにかかわっているわけですから、子どもたちが人格完成を目指す中で、人権、当たり前、平等、当たり前という姿の中で、高い目標設定ができるような文言を生涯教育と言わず学校教育以下についてやはり中野の教育委員会じゃなければできないという言葉を見つけ出さなければいけないし、余り抽象的な平等だ、人権だ、10年後はもっと守られているという、だれかがやってくれそうなことの言葉の羅列というのは、ほかの区を見ても同じだから余り強く言うつもりはないんですけど、そういう努力をしてこそ、お金を要しない本当に子どものためになる努力と言えるというふうに私は思いますので、この時点ではともかく、教育ビジョンを立ち上げるときまでにはぜひ研究しておいていただきたいということを要望しておきます。
委員長
 ほかに質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。
 3、平成16年度学力にかかわる調査結果の概要についての報告を求めます。
小林指導室長
 それでは、平成16年度の学力にかかわる調査結果の概要について御報告をさせていただきます。(資料5)
 お手元にその概要をまとめたものが行っているかと存じますけれども、この調査の趣旨は、大きく3点ございます。1点目は、各教科の目標や内容、これは学習指導要領に照らしてということでございますけれども、その学習の実現状況を把握して区内の小・中学校における教育課程の実施状況の課題を明らかにする。すなわち、実際に教育がどのように、とりわけ教科の内容がどのように子どもたちに実際に到達できているかということ。そういったものを明らかにして教育委員会の施策や授業に生かすということ。2点目は、こうした学習状況を踏まえて、各学校が教育課程や指導の改善・充実を図っていくと。そして3点目は、その調査の結果をもとにして、子どもたちが学習上の課題を認識して、その後の学習に役立てるという、この三つの主なねらいというか、趣旨がございます。
 ごらんのように、対象となる学年と教科ですが、小学校2年生から中学校3年生ということですが、小学校1年生が除かれているというのは、これは前年度の教育内容、教育指導について行うということでございますので、2年生からということになります。
 それから、教科については、小学校は社会、理科、英語が抜けておりますが、これは、英語は中学校から、そして社会と理科は3年生からと。さらに3年生、4年生の内容については、ペーパーテストに十分なじまない等の理由から、小学校においては5年生の内容から4教科実施しているということで、ごらんのような丸印の学年、教科で実施をいたしました。
 ペーパーテスト形式による調査ということでございますけれども、実際にこの問題に関しては、大きな3番にございますように、この調査は教科の観点ごとに問題を作成いたしました。この観点というのは、1枚おめくりいただきますと折れ線グラフがございますが、その折れ線グラフの中のさらに四角で囲っている、例えば、国語ですと話す力・聞く力、書く力、これが要するに観点というようなものでございます。すなわち、ただ国語といっても、国語はどんな力と言われたときに、それは書く力とか聞く力、話す力、読む力、さらには言語についての知識・理解・技能、こういったものが相まって国語の力というふうに見ていくわけでございますので、この調査に関しては、観点ごとに極力問題を作成して、そしてその到達状況を明らかにしたということでございます。
 さらに、この折れ線グラフでございますが、例えば、国語の書く力が70のちょっと下、さらには国語の言語についての知識・理解・技能は80から90の間に来ておりますが、これは区内の子どもたち、ここでいうと小学校2年生全体が例えば話す力・聞く力の問題に関しておおむね満足している。すなわち学習指導要領の目標や内容に照らしてクリアしたという子どもがほぼ八十数%いるというような意味でございます。例えば、社会科ですと小学校6年生、すなわち5年生の内容で行った6年生の結果、観察・資料活用の技能・表現というものの問題に関しては、区内の小学校6年生については七十数%がクリアしているというような状況でございます。
 ごらんのような結果で、国語から社会、それから算数・数学、理科、さらにはその裏の英語までごらんのような形でございます。
 なお、一つ一つについては主な分析は若干文章でそこでお示ししてございますけれども、これですべてとは思っておりません。今後も、この分析についてはさらに私ども内部でも続け、さらには各学校において自校の内容について分析をして、それをもとに教育活動、教育の質的向上を目指して指導方法等の工夫・改善を図っていくということでございます。
 なお、ごらんのように国語については全体的にクリアした割合が高いということでございますが、一部、言語についての知識・理解・技能等に課題があるというようなことが見られます。
 それから、社会に関しては、社会的事象についての知識・理解についてはかなり課題がございます。こういった点は今後--今回やったのはペーパーテストということもございますので、社会科、理科の場合には、プレゼンの力とか、またはレポートを書くとか、そういったようなものも行いますので、ペーパーテストにおける力をどれだけ高めていくかということも大きな課題ではないかと。これは理科についても共通したことが言えます。
 算数・数学に関しては、これは小学校2年生からずっと下降の線をたどっていくというような状況がございますので、こういった点で学年での少人数指導の充実が、今後さらに問われてくるとか、また、小学校と中学校の接続に関しても、少し考えていく必要があろうかというふうに思っております。
 また、理科については観察・実験の技能・表現という点が全体的に劣っておりますので、やはり体験的な学習を実験も含めて、今後さらに進めていく必要があると。
 そして、裏面の英語でございますが、英語に関しては、特にリスニングにかかわる、要するに聞き取りに関する正答率の向上が見られるということで、これはALTとの関係、すなわち外国人の指導員との関連も今後、考えていく必要があると。これを有効に活用していく必要があるだろうと。さらには、その表現の低下ということも見られますので、今後、特にALTを活用した会話指導の中でもこうしたことを指導していく、文法にかかわる指導も必要であろうというようなことが分析できます。
 なお、もう1枚別紙でお示ししてございますが、問題の出題の仕方なんですが、今、観点ごとと申し上げましたが、観点ごとと、もう一つは、全部は網羅できませんので、出題範囲的なものですね。例えば、社会科を見ていただきますと、まず左側の三つは観点なんですが、右側は領域となっております。要するに、日本の農業とか水産業に関しての問題ですよ、それから日本の工業に関しての問題ですよと。出題範囲と観点と両方示してございまして、今回はこういったような問題が出題されましたということで、一応ここでは算数と社会の一覧表を参考資料としてこのように御提示いたしました。
 なお、その下でございますが、目標値に到達した児童の割合ですが、実はこれは例として挙げたんですが、各学校にはこういったものが行っております。すなわち、これはあるA小学校とお考えいただきまして、ごらんのように全学年ではどうかということなんですか、全学年を見るというのは、よくわかるようで、実は余り具体的な手だてにならない。むしろ各学年がどうなのかということでございます。例えば、2年生ではどうか、3年生ではどうかということですが、あくまでも中野区の比較ですべてを語るんではなくて、やはり到達の状況がどうかということを見て判断しなければいけないということでございます。
 各学校にはこのようなもの、さらには各問題ごとの分析も全部行っておりますので、各学校はこういった資料をもとにして来年度の教育計画を立てる際に、また、日常の毎日の授業をどうふうにしていくかという改善を立てていく必要があろうかというふうに思っております。
 なお、この調査結果の概要に関しては、今後、区全体に関しては教育委員会としてホームページその他でこれを広く発表していくということで、各学校に関しては、例えば、ごらんのような別紙の下にあるようなこういった内容のものを各学校ごとにホームページや学校だより等で公表しながら、ただし、これだけを公表しても意味がありません。これをもとにして本校では何をやっていくのか。どこが重要なのかということを、しっかりと保護者や地域の住民の方々にわかるような形で説明責任を果たしていくというふうに考えております。
 以上、とりあえず全体の説明をさせていただきました。
委員長
 質疑を受けたいと思います。
飯島委員
 委員長、ちょっと進行にかかわることなのでいいですか。時間も時間なので、極めて大事な問題でもあるので、改めて機会を得てもう少し指導室長の見解等、例えば、到達度、あるいは通過率とも書いてありましたけれども、要するに単純にどのぐらいだったらどうだということにはならないんだろうけども、これを見ると50%を割っていたりとか、こんなこともどういうふうな評価をされるのか、分析結果等も含めてとかということでしたから、それはそれで、いずれきちっとお聞かせをいただくのと同時に、教育ビジョンは口当たりのいいようなことを書いていろんなことをやるということももろちんいろいろあるんでしょうけども、こういうことをベースにして考えると、本当に学校づくりといいますか、この10か年計画にかかわるような部分だって随分変わってくるし、こういうことも公表されてくると保護者の見る人の印象だって、あるいは、今、自分たちは学校教育で満足している度合いが高かったりするけど、本当にそうなのかということにもなってくるわけですよね。
 だから、発表の仕方とか、それも含めて改めてもしあれなら、資料がきょう何かあるならいただくとして、そういう議論の機会を一応確保していただけるということで、きょうはとりえあずというふうにした方がいいのかなと思います。
委員長
 委員会を休憩いたします。

(午後4時54分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後4時57分)

 今、御報告いただきましたけども、次回、改めて質疑を受けたいと思っておりますので、ただいまの報告はきょうのところは終了いたしたいと思います。
 次に4、中野区もみじ山文化センター本館屋根材の一部剥離事故について。
大沼生涯学習担当参事
 中野区もみじ山文化センター本館屋根材の一部剥離事故について御報告申し上げます。(資料6)
 概要です。平成16年12月5日未明に発生した風速40メートルを超える暴風により、ホール屋根材として使用した亜鉛合金複合版が軒先からあおられ、約350平米にわたり剥離したものでございます。
 経過については記載のとおりでございます。ただ、12月5日の日には応急処理として剥離した屋根材を固定するなどの応急措置を講じてございます。その後、12月13日から15日にかけまして、クレーン車によりまして剥離した屋根材を撤去してございます。それで、12月16日はアクリル防水材による仮防水工事、大体二、三カ月効用があります。厚さ1ミリ程度のアクリル防水材による仮防水を施してございます。
 今後の対応でございます。屋根材が剥離した原因について、今回の40メートルを超える暴風だけによるものなのか、あるいは他の原因が複合して、あるいは重なって起こったのかどうかについて原因究明をさせてございます。これは、建物としては平成5年3月にでき上がったもので、11年と9カ月を経過したところでございます。保証期間は10年でございますけれども、今回の事故を見まして、剥離した原因については建設業者及び設計業者に原因究明をさせているところです。その結果をいただきまして、工事施工方法等について検討を行い、復旧工事に入りたいと思ってございます。
委員長
 ただいまの報告について質疑はありませんか。--よろしいですか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。
 そのほか理事者から何か報告はございますか。

〔「ありません」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。
 議題のその他に入ります。
 次回の日程を協議したいと思いますので、委員会を暫時休憩いたします。

(午後5時00分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後5時01分)

 休憩中に確認しましたとおり、次回の委員会は2月7日(月曜日)に開催するということで御異議ありませんでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定いたします。
 以上で本日予定した日程はすべて終了いたしますが、委員、理事者の皆さんから何か特に発言がございますでしょうか。
藤本委員
 ちょっと報告を私が聞き漏らしたのかどうかわからないんですが、たまたまこの前の総務委員会で文スポの盗難事件の報告があって、既に文教委員会でも報告があったか、私は聞き漏らしていたのか。
大沼生涯学習担当参事
 総務委員会では文教委員会の報告した要録を渡していて、たしかうちとしては、ちょっと期日は定かじゃないんですけど、総務委員会の前に報告してございます。その内容というのは、例の盗難の額から保険金、それは小切手を除いた金額について理事長と常務理事が補てんしたという内容の報告と、あわせて今後とも再発防止について努めていくという内容を報告してございます。会議録はきちんと私も確認してございます。
委員長
 休憩いたします。

(午後5時02分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後5時04分)

高橋委員
 以前に、教育ビジョンなんですけれど、これも私の記憶が間違っていたら申しわけないんですけど、10月の委員会で検討資料というのをいただきまして、年内に素案を出して、年度内には立ち上げるという報告をいただように思うんですけど、年内に素案はもらいましたか。何か私の記憶がないんですけど、いつ、どういうふうな形で出してくださるのかというのを確認したいんです。
小谷松教育改革担当課長
 先ほどお決めいただきました次回の2月7日に次の検討資料ということで御報告をさせていただきたいと思います。10月のときに私、そういうようなことで今後の見通しということでお話し申し上げましたけれども、実はこのビジョン、教育委員会の中で非常に議論が活発に行われまして、11月、12月とほとんどん毎週ずっと取りかかっておりました。ようやくことし、1月に入りまして落ちついたところで、今、文書整理をやっているところでございまして、今月の教育委員会の中でその内容について確認をいただいた上で、2月の当委員会におきまして、№2ということになるかと思いますけれども、御報告をさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
飯島委員
 今年度中に出すんですか。
小谷松教育改革担当課長
 当初はその見通しなども持っていたんですけど、非常にいろんな議論が錯綜して活発になってきておりまして、できるだけいいものをもちろんつくりたいという思いはございます。場合によっては年度を越えるような形になろうかと思いますけれども、御承知いただければというふうに思います。途中経過につきましては、一定の形がまとまり次第、逐一当委員会に報告をさせていただきたいというふうに思っております。
高橋委員
 やっぱりそういうことは、おくれおくれであるんでしたら、報告はなくても経過ぐらいはきちんと委員会に言っていただかないと、一体どうしちゃったんだろうというふうに私たちも混乱するところもありますので、報告はできなくても、現在、このように進んでおりますとか、ちょっとおくれますとかいうことは必ず言っていただければなと思います。
小谷松教育改革担当課長
 申しわけございませんでした。できるだけ形をもってというふうに思っていたもので、その機会を失してしまいました。形がなければないできちんと途中経過も含めてお話しさせていただきたいと思いますので、ちょっと今回はそういうことで御報告がおくれてしまいました。申しわけございませんでした。
飯島委員
 関連してということはないんでしょうけど、そうすると基本構想の議案そのものは一定で出てきますよね。教育ビジョンというのは、この基本構想を受けて教育ビジョンなんですか。これまでは教育委員会の教育ビジョンというのを基本構想に反映しようと、こういうような雰囲気のお話があったじゃないですか。あるいは10か年計画との関係でいえば、この教育ビジョンというのは、じゃあ、10か年計画を受けての教育ビジョンなんですか。あるいは教育ビジョンがきちっとした上で10か年計画の具体的な主要事業と、こうなってくるのか。場合によっては同着なんて言われても困っちゃうんだけれど、やっぱりそうなってくると議案提案以前に教育ビジョンができていないとよくないんじゃないかなと一面では思ったりするんですが、それはどうなんですか。
沼口教育長
 もう当初から我々の考え方は、教育ビジョンは基本構想を踏まえてのビジョンという考え方を持っています。策定時期はそういうことで考えています。それで、問題は、その基本構想をつくるときに教育委員会の考え方を何ら反映させないのはまずいだろうということで、教育ビジョンの考え方を出したわけですね。決定しているわけじゃないわけです。もうそれは1年以上前に出して、それを今、基本構想の中で取り入れながら検討してもらっているということです。
 それで、最終的な策定はもう同時か、あるいはそれ以降で考えています。ですから、前回も出しましたあれもまだ案といいますか、検討資料ということでこの議会に報告しているわけです。素案という形じゃなくて、教育委員会でこういうことを検討していますという資料として出させていただいたいるわけです。今、次に出したものも、そういうことで一歩進めた形の資料を次に出したいということで、素案自体は、やはり基本構想を受けた後に我々は素案として出したいという形で、今、進めているところでございます。それで区民論議を経て決めたいということでございますので、当初は4定で基本構想は出すという話もありましたので、そういうことで年度内にビジョンの方も策定するというようなことになっていたわけですけれども、それがずれていますので、若干そういう形に今なっているということでございます。基本的には、もう当初から基本構想を受けた形での決定ということは変わっていないわけです。
飯島委員
 基本構想の策定がずれてよかった、今だって相変わらず素材になっているだけなんだから。
 申し上げておきますけど、じゃあ、決まってもいない考え方で、基本構想で教育委員会は一体何を考えているかというのでつくっているんですか。そんないいかげんなものを出したら、だんだん変わってきたら。基本構想だって一番最初のものでやっているわけでしょう、今のおっしゃり方からすれば。非常に微妙に--それはお互いが進化していくのはいいことなんですよ。だけど、その進化がきちっと繰り込まれていって成長していかないと困るだろう。だけど、どこかで到達点は決まっているわけですから、そうすると、少なくとも基本構想を受けて教育ビジョンが策定されて、その教育ビジョンをベースにしながら教育分野にかかわる10か年計画というのは策定されるんだと、こういう時間的経過とその関係になっていると、こういうことなんですね。
沼口教育長
 そのとおりでございます。
委員長
 先ほどの答弁保留を。
大沼生涯学習担当参事
 10月19日に報告してございます。残りの実質的な損害額39万9,095円については理事長と常務理事で補てんしたという報告を10月7日に私のところで受けたということでございます。120万何がしあったんですけれども、そのうち保険が50万円、それから、実はいろいろ捜査上は問題ありましたから、小切手が一応含まれていました。それについては余り明らかにしていなかった。それはいろいろ手を打ちまして、全額回収しました。それで損害額を押さえて39万円の補てん、実損39万円が補てんされたものでございます。(「どうやって回収したの。だれから回収したの」と呼ぶ者あり)小切手を払った方から、それを押さえたので、全額回収しました。
委員長
 ほかに発言がございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本日の文教委員会を散会いたします。長時間御苦労さまでした。

(午後5時12分)