平成17年03月16日中野区議会文教委員会(第1回定例会)
平成17年03月16日中野区議会文教委員会(第1回定例会)の会議録
平成17年3月16日文教委員会 中野区議会文教委員会〔平成17年3月16日〕

文教委員会会議記録

○開催日 平成17年3月16日

○場所  中野区議会第5委員会室

○開会  午後1時37分

○閉会  午後4時54分

○出席委員(9名)
 岡本 いさお委員長
 小堤 勇副委員長
 奥田 けんじ委員
 高橋 ちあき委員
 小串 まさのり委員
 飯島 きんいち委員
 篠 国昭委員
 藤本 やすたみ委員
 江田 とおる委員

○欠席委員(0名)

○出席説明員
 教育長 沼口 昌弘
 教育委員会事務局次長 金野 晃
 教育経営担当参事 教育委員会事務局次長兼務
 教育経営担当参事 教育委員会事務局次長兼務
 部門経営担当参事 教育委員会事務局次長兼務
 教育委員会担当参事 教育委員会事務局次長兼務
 教育環境担当参事 教育委員会事務局次長兼務
 教育改革担当課長 小谷松 弘市
 学校教育担当課長 篠原 文彦
 学校教育管理担当課長 学校教育担当課長兼務
 学校健康推進担当課長 学校教育担当課長兼務
 指導室長 小林 福太郎
 生涯学習担当参事 大沼 弘
 生涯学習推進担当参事 生涯学習担当参事兼務
 生涯学習施設担当参事 生涯学習担当参事兼務
 知的財産担当参事(中央図書館長) 石﨑 新一

○事務局職員
 書記 荒井 勉
 書記 岩浅 英樹

○委員長署名


審査日程
○陳情
(新規付託分)
 第63号陳情 (財)中野区文化・スポーツ振興公社が団体に支払った謝礼等について、その用途の報告を求める義務がある件について
(継続審査分)
(16)第55号陳情 区立鷺宮体育館プールの団体施設使用料金の見直しについて
(16)第61号陳情 地域図書館7館を存続することについて
○要求資料の提出
 1 プールの施設使用料金の他区との比較(生涯学習担当)
○所管事項の報告
 1 平成16年度の行政評価に対する区の反映状況について(教育経営担当)
 2 平成17年度組織編成について(教育経営担当)
 3 副校長(副園長)制の導入について(教育経営担当)
 4 採択された請願・陳情及び主な検討事項の処理状況について(教育経営担当)
 
委員長
 定足数に達しましたので、本日の文教委員会を開会いたします。

(午後1時37分)

 本日の審査日程(資料1)について確認させていただきますが、初めに、継続審査分の16年第55号陳情の審査及び関連する要求資料の提出を受け、次に16年第61号陳情の審査と所管事項の報告を行い、その後、前回の委員会にて保留とした新規陳情の第63号陳情の審査を行いたいと思いますが、これに御異議ございませんでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように進めます。
 なお、審査に当たっては、午後5時を目途として進めたいと思いますので、御協力お願いいたします。また、3時近くになりましたら休憩をとりたいと思います。
 それでは、初めに55号陳情、区立鷺宮体育館のプールの団体施設使用料金の見直しについてを議題に供します。
 審査の進め方についてお諮りいたします。本陳情に関連した要求資料と答弁保留、前々回のときに藤本委員からの質疑で答弁保留になったものがございますが、それが本日用意されておりますので、陳情審査は一たん保留として、要求資料の説明等を受けた後、改めて陳情審査を行いたいと思いますが、これに御異議ありませんでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように進めます。
 資料要求ですが、プールの施設使用料金の他区との比較(資料2)をお手元に配付させていただいておりますので、御確認ください。資料要求と答弁保留について、あわせて説明答弁を求めます。
大沼生涯学習担当参事
 まず、お手元の資料について御説明申し上げます。
 使用料については、いわば建物の維持管理費、光熱水費などと、一定の利用可能時間数などによって算出されているところでございます。各区のプールの建物に占める割合というものを算出してみました。
 新宿区においては、延べ床面積1万5,000平米当たり、プール部分の面積は1,350平米ですから9%、それから上井草温水プール、これは1万2,792.2平米のところ、2,063.9平米、20.1%の割合、それから豊島区池袋スポーツセンター、4,254.6平米のところ、1,431.7平米、33.7%、板橋区上板橋体育館、8,650平米のところ、1,191.4平米ですから、13.8%、練馬区平和台体育館4,636.0平米のところ、1,568平米、33.8%の割合です。練馬区の平和台体育館が33.8%で、4,800円を減免して2,400円となっています。中野区鷺宮体育館では面積割合、4,594.7平米に対して2,850平米、62.0%の割合を示しています。この平和台体育館の33%と鷺宮体育館の62%、約2倍、それに相当する金額4,800円ということで、各区の使用料を見たときに、やはり建物全体の中におけるプールの割合によって、一定の比率の利用料金がなされているという関係がございました。
 そういった点を考えてみますと、中野区も、いわば鷺宮体育館というのは、プールが62%の割合を占めている。結構、維持管理費、光熱水費、水道料金等かかってこういう金額になっているということであります。ほかの例えば20%、9%については、それから見ると、若干割高になっていますけれども、中野区の減免後の4,800円については、他区との比較で見たときに、合理的な使用料だという感じで考えているところでございます。やはり、建物全体に占めるプールの割合によって維持管理費等が異なってくる、そういうことを考えると、4,800円というのは妥当だという感じで私たちはとらえています。それが1点でございます。
 それから、藤本委員の答弁保留の件でございます。区内の社会教育団体の定義に関する要項で、施設使用料の減免の社会教育団体は、6項に団体の連合体であるということが定義にあります。前回、新日本スポーツ連盟の中のある団体をそれぞれ独立したような感じでカウントしたんですけれども、正しくは、やはり新日本スポーツ団体として統計上とらえて減免しているということなので、私の方のお答えが間違っていたということであります。それぞれの団体の連合体が新日本スポーツ連盟という形で減免しているということなので、減免している団体は水泳協会、新日本スポーツ連盟であります。
 以上です。
委員長
 ただいまの報告、あるいは答弁に対して、質疑はありませんか。
飯島委員
 資料の方ですけれども、そうすると、こういういわゆる述べ床割合、全体の経費の分ですね、例えばプールが半分なら全体経費の50%相当分を計算上課してくる、25%なら4分の1と、こういう実際上の、総体全体もそういう計算上でこの維持管理コストは予算化されたり、計算化されたりしているということなんですか。全額はもちろん持っていないにしても。
大沼生涯学習担当参事
 前回の委員会の中でもお話ししたんですけれども、各区はそれぞれの独自の使用料金の考え方で設定してございます。我々も使用料のもとになる数字と数式を尋ねたんですけれども、そこら辺について十分な説明がなかったということで、板橋区では数式を出していただいたんですけれども、それは一定の維持管理費から出した数字を一定の調整率で調整しています。そうしますと、各区の使用料についてはそれぞれ自治体の判断で行っているということなので、そこら辺が1点ございました。
 我々は、やはり体育館とか、スポーツセンターの中のプールの割合で、大体こういう形、比例関係にあるんだということで資料作成して、きょうお示ししたところであります。
小堤委員
 この陳情の中身は、他区あるいは都の施設に比べて団体利用料金が高くて、この団体自体も使用のコースや指導員を減らしても、そういう努力をしてもクラブ活動の維持が難しいということなんですね。そして、こうしたスポーツ活動は区民の健康の増進に寄与しているわけですから、ぜひこういうスポーツ活動を引き続き前進させるためにも、こういう陳情に答えていくということが必要だと思います。
 そこでお聞きしたいんですけれども、団体利用料金、4,800円ですね。一般利用料金、2時間だと440円なんですね。これを割りますと、大体11人分に匹敵するんですね。あるいは、一般利用の方は割引でも利用できるので、それだと13名分です。そうしますと、例えば1コースで11人から13人プールを使っていると、かなり過密な状況ではないかなと思うんです。その点はいかがなんですか。
大沼生涯学習担当参事
 団体の場合は、1コース占用して利用できるという点がございます。それと、個人の場合は確かに2時間で440円、1時間で210円ですから、いろいろなコースを選んで、プールの中でそれぞれコースを選びながら運動している、プールを泳いでいるという実態がございます。そうしたときに、団体の方は10名ぐらいで、それぞれ行って戻ってくるまで開けているということではなくて、それぞれが利用できるような状況がありますということと、それぞれが占用して利用できるというメリットがあるので、団体が十二、三人でやったときに、大体個人の利用料金に合うだろうと考えれば、決して高いという、高い安いというのは価値観判断なんですけれども、我々としては妥当な金額だろうと思ってございます。
小堤委員
 一般料金を比べた場合、この鷺宮プールも他区のプールも変わらないんですけれども、ただ、団体利用料金だけが倍近くになっているということなんですね。それで資料を出されました。建物延べ面積に占めるプール部分の割合ということで、鷺宮体育館は62%とすごく割合が多いんですよね。ただ、私もこのプールは見たことがあるんですけれども、プールの上の方に幼児の使うプールがあるんですね。結構広いんですよね。それとか、踊り場というんですか、上がったところ、それもかなり広くて、使い勝手は確かにいいんですよね。ただ、プール本体だけを見ると、そんなに62%もという形で広いわけではないんですよ。この点も考慮して、団体利用料金を下げるという方向ができないのか、その点ではいかがですか。
大沼生涯学習担当参事
 18年度4月から指定管理者制度を設ける考えでいます。そういったときに、使用料の上限を条例で定めまして、その先については、指定管理者の努力というんですか、例えば維持管理費を詰めていくとか、そういった中での努力の余地はあるのかなと思ってございます。ただ、使用料全体としては、今、区の見直しの中でやっていますので、上限そのものについては、我々は一定の考え方を設定しなくてはならないですけれども、指定管理者が利用料金制度を導入されて、工夫の中でいろいろ対応できるのではないかと期待しているところであります。ただ、今我々が維持管理費の使用料を設定する際に、一定の直接的な人件費も考えなければならないとか、減価償却を加えなければならないといったときに、直ちに下げるということは、この場では言いづらい。今、検討中なので、我々としては現状を維持するのがやっとだというような感じで考えているところであります。
小堤委員
 そういう説明は前々回でも聞いたんです。私は、前々回のこの委員会でも、団体利用日にも一般利用できるわけですから、そのための収入もあるという点も指摘いたしました。そして、中野区はやはり使用料金は同じだけれども、施設は整っていると。区としてそういうスポーツ施設を大きく位置付けていると、そういうものが必要だと思うんです。ぜひそういうことを検討していただきたいと。これは意見ですので、よろしくお願いします。
委員長
 他に質疑はございますか。今、報告の質疑でございますが。
 なければ、以上で要求資料の提出と答弁保留について終了いたします。
 改めて55号陳情、区立鷺宮体育館プールの団体施設使用料金の見直しについてを議題に供します。
 質疑を行います。質疑はありませんか。
飯島委員
 一つ確認しておきますが、これは割り返した数字、さっき資料をもらいましたよね。中野区の使用料の設定に際しては、フルコスト主義ですか。つまり、すべてかかっているものについて、使用料として回収できるという体制なんですか。それとも、うちのいわゆる按分というか、どのぐらいが使用料として計算されているんですか。
大沼生涯学習担当参事
 算出の根拠の中に、光熱水費と維持管理費、プール清掃とかが入った額です。フルコストといったときには、特に直接かかる人件費なども加えていかないとならないのだと思いますけれども、それについては除いてございます。いわば光熱水費、小破修理、それからプールの維持管理費、あともろもろのリース代とかそんなものを含んだお金を利用可能日数で割り返して、全プールの価格を決めて、それで1コース当たりを割り返して、こういう時間の設定になっています。それから言うと、建物が古くなればなるほど、高くなるという傾向もなくはないので、やはり今後、直接的な人件費と減価償却あたりも加えた中で使用料というのは考えていくものなのかなと思っています。今、使用料等については、全庁的な見直しをやっているところです。
飯島委員
 そうすると、指定管理者制度を導入して、ここを管理するとなったときには、指定管理者が負担しなければならないのは、役所が今使用料を計算しているのと同じものでいいんですか。それとも、指定管理者は逆に、本来コストとして負担しなければならない、それは今のやり方よりもふえてしまって計算しないといけないということになるんですか。
大沼生涯学習担当参事
 指定管理者については、使用料、今、区でとっている使用料です。今度、条例で料金の上限を定めます。例えば、ここで言うのでしたら、9,600円は9,600円と定めます。その上限の中でしか利用料金設定できませんので、上回るということはあり得ないと思います。時間によっては、利用実態などによっては、価格を、別な料金を設定できる可能性はあります。区で設定している額を上回るということはあり得ないです。
飯島委員
 要するに、コストとして今、使用料を計算するのに中野区の場合は、本来いえば土地代もないし、建物代もないし、償却もないんでしょう。人件費も入っていませんよと。光熱水費と維持費、プールの小破修理、清掃、こういうお金だけをベースにして利用可能日数から割り返した数字で出している。今度、指定管理者になったら、それ以外の要素がコストとして入ってくるんですか、入ってこないんですかということ。つまり、やる方は、今まで人件費云々なんていうのは、中野区の職員のベースの中で入っていたから入っていないんでしょうけれども、総体として引き受けた額の中で、その他の要素も出してくるんですか。
大沼生涯学習担当参事
 この利用施設の使用料、いわゆる利用料金については、そういうことはないです。
飯島委員
 利用料ではないんですよ。受ける業者の人は、利用料という上限が課せられた中でやるわけでしょう。そのときに、中野区が経営しているのとは違うリスクを負担するんですかということ。つまり、今まで人件費の計算なんか入っていなかったわけではないですか。今度、入ってくるんですか、やる人の側には負担するコストとして。費用として。料金は同じですよ、上限が決まっているとすれば。それ以上は取れないわけだから。その中でやりくりをしなければいけないということなの。
大沼生涯学習担当参事
 全額、使用料で運営するということではなくて、今回の所管事項の報告の中で報告する予定でいましたけれども、区が最初に、いわば指定管理者にお渡しするものとしては人件費、あと管理費、一定の金額を入れて、そのほかに渡して、いわゆる今までかかっている維持管理費と人件費等をある程度見込んだ数字を指定管理者に渡して、その先に自分たちの収入としてできる利用料金による収入と自分たちの努力でできる収入を見て、全体を運営していくという形になります。ですから、丸々使用料金で施設を運営するということではなくて、一定の金額は当初区の方から支払うという形になっています。
飯島委員
 そうすると、今、区がやっているのと同じとは言わないけれども、ほぼそれに近い契約の、総額で契約するので、今以上に高くなる要素もそれほどないかもしれないし、しかし、低くなる要素はほとんどないよと。つまり、今、区がかかっているお金は全部丸ごとお渡しして、全く同じでやってくださいという話にはならないということなんでしょう。減ってしまうんでしょう。要するに、今までの人件費分全部くれますよという話ではないわけでしょう。そうでなければ指定管理者制度を使う意味はないわけだから。そうすると、圧縮された費用の中で、だけれども、かなりの部分は見込んでいないわけですから、使用料の中に。計算コストに入っていないわけでしょう。その分はその分の補填はするけれども、全部ではないと。区と同じ状況ではありませんよと。努力分があるのよと。努力して埋めてくださいねという部分がありますと、こういう構造になっているということなんですね。わかりました。
大沼生涯学習担当参事
 そのとおりであります。一定の、今で言うと全体にかかっているのが10とした場合には、収入が3ぐらいの割合です。ですから、その7は委託、人件費、管理維持費等になっています。その7を我々はどのくらい詰められるのかということが1点と、それから3になっているものをどれだけ独自の工夫で上げられるか。そこら辺のことによって、それが1点と、それからサービス、いろいろな区民からのニーズに対して、どう素早く対応していくか、そこら2点で指定管理者制度を導入したいと思っています。
委員長
 他に質疑はございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、取り扱いを協議したいと思いますので、委員会を暫時休憩いたします。

(午後1時58分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後2時00分)

 他に質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、質疑を終結いたします。
 意見の開陳を行います。
江田委員
 ただいま上程されております55号陳情について、私どもいろいろなスポーツ関係者の方々の御意見も伺いました。そういう中で、一番心配をしておられるのは、指定管理者制度に移行して、利用料金制が導入されることによって、本体の事業料の引き上げ、あるいは施設だけではなくて、附帯設備等の利用料が上がってくるのではないか。他の事例等調べてみると、そういうことが非常に懸念されるということが一様に心配として出されているんですが、既にこれまでの審議でも明らかになっておりますように、客観的な条件がいろいろ違うとはいえ、中野区の利用料が他区と比べて高いという中で、これ以上、料金が上がっていくことになれば、運営そのものに非常に大きな影響をもらたしていくということが非常に強い懸念として出されておりました。
 そういう点からしましても、ぜひ今後、指定管理者に移行していく中でも、決断をきちんとしていただいて、これ以上、料金が上がっていくということはもちろんあってはならないことですが、可能な限り、低料金の設定ができるように、区としても十分な援助をすべきであるということを申し上げておきたいと思います。
委員長
 他に意見はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 次に、討論を行います。討論はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 討論を終結いたします。
 これより、本件に対する採決を行います。
 お諮りいたします。第55号陳情、区立鷺宮体育館プールの団体施設使用料金の見直しについてを採択すべきものと決することに賛成の委員の挙手を願います。

〔賛成者挙手〕

委員長
 挙手少数、よって本件は不採択とすべきものと決しました。
 以上で、第55号陳情についての審査を終了いたします。
 次に、第61号陳情、地域図書館7館を存続することについてを議題に供します。
 本件につきましては、1,226人分の署名簿が提出されていることを申し添えます。
 陳情提出者から補足説明をという申し出がございますが、休憩して受けてよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、休憩いたします。

(午後2時04分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後2時12分)

 これより本件に対する質疑を行います。質疑はありませんか。

飯島委員
 館長、御苦労さまです。教育ビジョンでも、図書館の位置付けは大きなエリア、大きなウエートを占めていますよね。そういう案ですよね、教育ビジョンは。お読みになっているようにというか、つくるのに参加しているわけだから。それを読むと、施設配置という点については全く触れていません。今後どうするのかということについても、特段、現行の地域館を維持しながら、建てかえの時期にどうするんだと。現実、建てかえがきかない場合は、それもあります。しかし、全体の施設見直しを今度やるわけだよね、この基本計画で。そうすると、中野区の図書館については、この教育ビジョンがベースになるわけでしょう、図書館行政については。そうですね。そうすると、ここからその次のもうちょっと具体的に見えるもの、アクションプログラムと言ったかな、何とかプログラムと言っていましたね。そういうものについての検討というのはされているんですか。
石﨑中央図書館長
 今の教育ビジョンというのは、これから正式にできるわけでございますけれども、それができた後、教育ビジョンという形の具体的な検討になってくると思います。それから、この施設配置につきましては、10か年計画の中で5項が出ております。今後、8月までにかけて、それを具体的にどうしていくかということが今後検討されていくというふうに理解しているところでございます。
飯島委員
 基本構想がありますね。今回、議案になっていますよね。基本構想を受けて教育ビジョンはできるんでしょう。受けてといっても、同時並行的に作業は進んでいますよね。それが決まるではないですか。そうすると、教育委員会として、教育ビジョンのうちの図書館にかかわる部分について、それを具体的にどうするか、こういうことになってきたときに、基本計画はもちろん基本計画の中にあるんだけれども、同時にそういうビジョンを具体的に実現するための図書館の行政の中身、今度は、それが詰まってくるわけでしょう。今のところ、施設の配置について、具体的なものは出ているんですか。
石﨑中央図書館長
 施設の配置につきまして、教育委員会としてもさまざまな議論をしているところでございますけれども、今回可決された基本構想、それから行財政5カ年計画、先ほど申し上げましたように5項まで出てきておりまして、将来の統廃合といいますか、将来の施設建てかえに向けて、区立図書館の再編を検討していくというふうに5項出ております。今後、それをどう具体的にしていくか、これが今後検討されていくところでございます。
飯島委員
 だから、行財政5カ年計画ではないですよね。基本構想があって、10か年計画があって、こういう二つの全体のものがある。教育委員会としては教育ビジョンがあって、それをどう実現していくかという、いわゆるプログラムがあるということですよね。そうすると、そういう今後の施設配置の案の中で、図書館はどうするんだという検討はされてくるんだろうけれども、当面、そういうものについて定まったものはない。今のところ、別に減らすも増やすもありませんよという話になっている。問題は、おっしゃっているような、非常に大事なことが書いてありますよ、図書館に関しては。そういう教育ビジョンに掲げられているようなことについて、どのように実現していくのか、僕はある程度、館長がよくおっしゃっていたように、やはり本を読むという、そういう環境は非常は大事だと思っています。私は、中野図書館ができて、最初の芝生があって、平屋だったか何だか、そういう図書館から通って、建て直した図書館があって、そこでは談話室みたいなものがあって、皆さん集まって適当にストーブみたいなものを囲んで本を読んでいる場面もあって、それから建て直しがあって、学習室を非常にたくさんつくって、僕は受験勉強したことがありますけれども、ですから、中野図書館は最初のころからずっと通っている人間からすると、どういうところで本を読むかということ、空間の大切さとおっしゃったけれども、そういうことも含めて、あるいは資料の必要性も含めて、さまざまに中野図書館、今日あるのにいろいろお世話になった思いがあります。だけれども、書いてあるそういう実態を実現するための検討というのは、これから着手されると、こういうことなんですか。
石﨑中央図書館長
 図書館のあるべき機能、それから今後どういうふうな展開をしていくか、こういうものにつきまして、教育委員会である程度は協議しているところでございます。今後、新しい中野をつくる10か年計画の中で施設配置等について明らかにしていきたいというふうに思っているところでございます。
飯島委員
 ですから、要するに、そういう配置も含めて、どういうサービスをしていくか、どういう本を読む空間を考えていくのか、要するに場所とサービスと資料と、そういうのがサービスの総体になるわけですけれども、あるいは接遇というのもあるのかもしれないけれども、そういうもろもろのことを考えて、しかも今後の10年間を見据えて、この知的財産なんていうふうにいい名前になったわけですから、これから日本は知財立国ですよ。これで戦う以外にないんです、グローバルの中では。そう言われている。第2のポケモンが生まれるかどうかというのは非常に大きなかぎだと、こう言われているんですよね、全体的には。知財本部なんてできてしまっている、内閣府に。だから、そういう意味からすれば、この図書館の持つ役割と機能は期待されるものが大きいはずなんです。特に、中野なんかにとっては、知財というのは非常に大きなかぎを握っているんですよ。そういうことからすると、図書館行政に関して、中野区の図書館というのは、そういう計画をぽつんと1個、やはりきちんと打ち立てておく必要があるのではないかと。そういうのは、個別計画として持たないと、図書館行政のあり方についてというのはないんです。ぜひその辺をお考えになるなり何なり、これから検討していきたいと、10か年計画の中の検討はだめなんですよ、あれはただの行政計画、引いていくだけなんだから。もっと深めた、そういうことを検討するお考えはあるような、ないような話なんだけれども、そういうのはどうなっているの。それは館長に聞いてもだめなの。教育委員会として、中野の図書館行政について、10年間、骨太のそういう計画をつくろうとか、構想をつくろうとか、そういうのはないんですか。
金野教育委員会事務局次長
 区立図書館のあり方については、教育ビジョン、それから教育施設のあり方の中で、主要な項目として検討してきて、かなり考え方、いろいろ幅広く議論してきております。そういった中では、我々の基本的な考え方は、現状の地域図書館、大変老朽化している館もあり、また蔵書数や今委員が言われました読書をする場、あるいはさまざまな形で区民が本と触れ合う場としての施設の機能、規模という点についてもなかなか難しい問題があるということから、基本的には建てかえを機に設備の改善を図る中で配置も考えていこうと、そういった考え方を出しております。しかし、10か年計画の中では、建てかえということについて、まだ具体的な、全庁的な施設配置の議論が方向づけできるまでに至っておりません。そうした中で、私どもとしてもそういう、今後、地域図書館については建てかえに合わせて設備等を拡充し、また蔵書もふやしていこうという考え方を持ちながら、それが10か年の中でどうなるかということについては、なお調整して検討しているという状況でございます。
飯島委員
 全くこれは偶発的な質問だというふうにお考えください。全庁的に見るとなかなか、区長部局の施設もあるし、難しい問題がありますよね。だけれども、教育委員会が持っている教育施設の中で、使い回して、今後の課題として出てくることだってあるわけでしょう。そうすると、場合によってはかなり広いスペースがスポーツとか、あるいはこういう図書館とかというふうなことで、利用の可能性もあると、こうなってくると、何もそんな区長部局の施設の云々ではなくて、教育委員会の施設、資源の中で物は考えられないのかということだってあったりするのではないでしょうか。第一義的にいえば、教育の資源として、あるいは資産として、あるいは財産としてあるものは、やはり基本的には教育に資する形で今後も使われることが望ましいわけだろうから、そういう部分で強くこの施設の配置の見直しなんかでも、教育委員会の主張は、されてはいると思うけれども、当然、教育に資する形でこういうものを使っていくというのは当然のことなのではないですか。だから、そういう主張とか何とかというのは、要するに待っているのではなくて、あるべき図書館の姿、機能というものを前提として物を申していくということも教育委員会としては必要なのではないですか。どうなんでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 現在、教育施設として使っている施設が今後、現在の用途に使われなくなった場合には、ぜひその施設については教育を拡充する、充実するために使いたいという考え方を持っておりまして、具体的な内容につきましても、区長部局に提案はしております。ただ、非常に区全体の施設規模ということが大きな論点になっていますので、そういった中で十分調整していきたいというふうに思っております。
江田委員
 非常にわかりづらいのは、10か年計画の中で、どこまで触れるのかというのがいまだにわからないんですよね。建てかえ時期に検討するということが前々から言われているんですが、それでは一体いつの時期にそういう建てかえ時期が来て、どういうことが現実に構想されるのか、そういったことがまずまるっきり見えないですよね。それから、10か年計画の中に、例えば館数が具体的に出てくるのか来ないのか、そういうこともたびたびお聞きしているんだけれども、全然見えていないということなんですが、まずそこら辺はどういうふうに考えているのか、お答えいただきたいんですが。
石﨑中央図書館長
 建てかえ時期等につきましては、今、築30年を超えたものが約3館ほどございます。鷺宮、東中野、本町といったところでございます。今後10か年の中で、先ほど次長が申し上げましたように、老朽化が著しくなってくれば、いずれ建てかえないといけなくなるわけでございますけれども、その現在地での建てかえというのが可能かどうか、それからまた、今、図書館に求められている機能というのが非常に大きなものがございます。閲覧機能、読書機能、さまざまな交流機能、それからITの機能とか、そういうことになると、今の面積等ではとてもカバーし切れない。区民の方の要望というのも、中央館に比べて地域館の機能というのが非常に劣悪だという苦情もかなり来ているわけでございます。そういう中で、我々としては将来の施設の建てかえというのがぜひ必要だというふうに思っているわけでございます。ただ、そのときに、庁内にもいろいろ御意見がございました。そういう中で、教育委員会としては、単なる廃館というのは、これだけ図書館、学校とか需要数が減っているところではない、これから需要数というのはどんどんふえていく、こういう施設について、単なる廃館というのはいかがなものかということで、将来の発展のために、より一層図書館を発展させるために、やはり望まれる機能を備えた図書館にしていきたいということでございます。
 それから、将来の館数については、図書館について今後10年間の間にさまざまな考え方、それからさまざまなサービスの展開、いろいろなことが考えられるわけでございます。また、どこに配置するかによっては随分違ってくるわけでございます。ですから、今の時点では館数が幾つかということは非常に申し上げにくいということでございます。
江田委員
 それは、今おっしゃった一番最後の部分は、10か年計画の中ではまだ時期尚早だと。検討すべき課題が余りにも大き過ぎて、まだ館数を示すまでには至らないという意味として理解してよろしいですか。
石﨑中央図書館長
 今後、10か年計画というのは8月に向けて作業しているわけでございますけれども、教育委員会としては、現段階で将来何館がいいということには、まださまざまな条件が熟していないというふうに思っているところでございます。
江田委員
 今ちょうど館長、前段部分でこれからの図書館に望まれるものを、今までの図書館も地域の方々からとても愛されて、大事にされていると。この館を残して、古くなっていても、この館を大事にしたいという、そういう熱意がたくさんあるわけですけれども、同時に、だれが見てもこれからの図書館の機能というのはもっともっと、いろいろな面で充実させていかなければならないというのは、どの委員さんも共通した思いでしょうし、国の方針を見ても、図書館の機能の充実ということが非常に強く指摘され、求められているところです。そういう点で、中野区の教育委員会として、図書館の今後のあるべき姿、どういう図書館にしていくかという、そのことが鮮明になっていくと。しかも、例えばどの程度の規模の図書館が今後求められるという、そういうことまで含めた、全体を含めた、そういうものが見えてこないと、今のままでは単に区の図書館が減っていくということだけが区民の大きな心配になっていて、10か年計画の中で何館と出てくるのかという、そういうところに区民の心配が行っているわけです。だから、そういう点では、ほかの委員からも指摘があるように、区はやはり中野の図書館というのは、今後どういう方向を目指していくのかという、そこら辺が教育委員会自身の考えがまずあって、その上でさまざまな区長部局との調整なんかも当然あるんでしょうけれども、教育委員会自身の考えが見えてこないと、そこのところが区民の側からすれば、一番不安なところだし、不満なところだし、いわば靴の上から足をかいているような、そういう状態がいつまでもいつまでも続いている。ここら辺は、区としては、今後どういうスケジュールでこれからの中野の図書館のあり方を検討していくという、そういうものが示されるべきではないかというふうに思うんですが、いかがですか。
石﨑中央図書館長
 我々としても、図書館の重要性、こういうものは教育委員会として十分認識しているところでございます。これから図書館に望まれる機能、こういうことについても、教育委員会の中でさまざま議論しているところでございますけれども、新しい中野をつくる10か年計画の中で、今、区長部局と調整中でございますので、調整がある程度の段階になりましたら、また区民の方にいろいろ提示していきたいというふうに思っているところでございます。
江田委員
 区長部局との調整以前に、区の教育委員会としてやるべきことがあるんだと思うんですよね。そのことが、中野のこれからの図書館行政、図書館のあるべき姿をどう描くのか、そのことでの幅広い区民との合意、あるいは区民の支持、そういうものがなければ、一致点というのは見出せないと思うんです。そのことがおざなりになったままに区長部会との調整という言葉だけが先に行くと。区長部局との調整といったら、それは館を幾つにするかということしか出てこないではないですか。学校もそうですけれども、そのほかの児童館にしても、高齢者施設についても、幾つに減らすかということばかりが今出ていて、そのレベルの問題として、この図書館が同じような扱われ方をしたら、これはたまらないと。こんな中野であってほしくないというのが区民の共通した思いなんですから、そこにこたえるための教育委員会の姿勢をきちんと示すべきだというふうに思うんですが、もう一度お聞きします。
金野教育委員会事務局次長
 教育委員会で教育施設のあり方の中で、重要な一つの柱として図書館について論議してきましたが、具体的な施設名などの議論に及ぶこともございまして、その内容については、まだ非公開というふうにしております。教育委員会、今、私どもの方から再三お話ししましたように、現状の地域図書館については、規模や蔵書、それから利便性といいますか、機能とも拡充していくということで考えていますので、当然、必要な面積についても大きくなるというふうなことで、一定の考え方を持っております。
 しかし、それを外に出していく上では、その実現性がある程度見込まれる、またいつになるか、年次的なものについてもある程度の見通しができて、こういう形でやっていけそうだというふうな調整ができた上で、こういう考え方が現実味を持つということでございますので、今の段階ではまだ幅を持った検討にとどまっているという状況でございます。なるべく10か年計画の策定のプロセスの中で、早い時期に施設全体の考え方を示したいというような話も聞いておりますので、図書館につきましても、それと十分調整しながら出していきたいというふうに思ってございます。
江田委員
 もう一度確認しますけれども、今のお答えは8月には出るわけですよね。最近は秋口、また延びたようですが、秋口には10か年計画を出していくということがあるわけですが、それに載せるということなんですか。それとも、さらにもう少し時間をかけた検討が必要だという意味なんですか。
金野教育委員会事務局次長
 10か年計画の中で、記述するという予定で考えております。ただ、先ほどから申し上げておりますように、私ども改築に合わせて配置もやっていくということでございますので、その改築が10か年の中に確実に見込まれるかという点で、まだ確定していない部分がありますので、そうした場合、具体的な実際の改築というようなことが10か年に確実に入るかどうかということについては、まだ確定していないということでございます。
江田委員
 場合によっては10か年に載る可能性もあると。その場合に、今、前段で述べられた、これからの中野の図書館を改築するとしたら、こういう図書館を目指していくというものはどの時期で示されていくんですか。
金野教育委員会事務局次長
 10か年の中で、施設について図書館への一定の対応ができるというようなことの段階では確実にお示しできると思います。また、それについて、具体的なほかの施設を含めた考え方が整理されれば、図書館についての将来像というふうなことである程度の記述はお出しできる部分があるというように考えております。
江田委員
 ということは、既に教育委員会として、これからの中野の図書館はこういう規模と機能と、こういう全体のネットワークと、中野全体ではどういう図書館行政、図書館サービスを充実させていくかという、そういうベースは既につくられていると。教育委員会で合意したものがあるという意味なんでしょうか。
沼口教育長
 この問題については、学校の問題と、それから区立幼稚園ですね、幼稚園の問題と図書館の問題、これが教育委員会にとって大きな施設の問題だということがありまして、考え方については、一昨年の段階でそれぞれの考え方は教育委員会にも御報告しまして、教育だよりなんかにも発表して、いろいろと教育委員会の基本的な考え方は既に出してあります。そこの中身は、先ほどから課長や次長が答えているとおりでございまして、我々は図書館というものが学校とはちょっと違うと。要するに、児童が減ってきて、現在の学校の規模が、校数が変わっていないのとは条件が違うと。これからはますます図書館は高齢化社会に向かって利用されていくだろうという前提があって、ですから、単純な図書館の見直しは考えたくないと、そういう考え方です。ただ、いろいろなところへ、図書館の視察なんかも教育委員でしていますけれども、やはり他の自治体なんかを見ますと、地域館も中野の地域館に比べますと、やや規模的にも、あるいは蔵書数を比較しましても、スペースの問題も、やはり見劣りするところが中野の場合あります。そういうことも考えまして、これからの図書館はもう少し文化の香りといいますか、ゆとりのある図書館をつくっていきたいというのが教育委員の願いなんです。
 そうしますと、今ある地域館7館を全部、将来維持しながら、そういう大きなといいますか、ゆとりのある図書館に変えていけるかどうかですね。これが持続的にやっていけるかどうかという、そういう議論になっているわけです。そこを考えますと、これからの中野の全体を考えますと、すべてをゆとりある図書館に切りかえていくのはなかなか難しいというのが教育委員の考え方です。そうしますと、建てかえ時期に合わせて館はある程度見直していかなければいけないだろうと。そこまでは当然、もう前回のところでも我々の考え方を発表しているわけです。そうしますと、いつそれを、要するに教育委員会が考えている館数を幾つにするか、地域館が7館ありますけれども、それを幾つにするのか、それから時期はいつ、どこの図書館を建てかえたときにどうするのかという問題は、非常に財政問題と絡んでまいります。教育委員会としては、当然、基本的な考え方を持っています。どこにこういう館を建てたときに、こことこことはできるのではないかという考え方は持っていますけれども、ただ、これはまだそういうことになるかどうかも全然わからない話でございますので、公表ができるものではないわけです。そういう意味で、先ほどから区長部局と教育委員会との考え方をすり合わせて、8月あるいは秋に向けての10か年計画の中でどういうことができるか、それを今詰めているということでございます。
 ですから、長いスパンを考えれば、館数は見直していきたいということなんですけれども、ただ、学校の問題もそうでしたけれども、やはり20年、30年先の話を今言うのかどうかという問題もあります。やはり5年、10年ぐらいのスパンで物事を考えていくことが必要ではないかと。したがいまして、もし仮に建てかえができないという話になれば、我々はその館は現状の館を維持していくとか、そういうことを考えていかなければいけないと、そのように考えているわけです。
江田委員
 教育委員会の基本的なベースは、2年ぐらいになりましたか、前にいただいた、たしか冊子をいただきました。今ちょっと手元に持ってきていないんですが、あれが基本的なベースになっているということですね。今、教育長からどのくらいのスパンになるのかという、これが非常に重要な問題になろうかと思うんです。学校の建てかえというのは早くやりたいと。3年目ぐらいには着工していきたいという、目前に迫っているわけで、図書館の場合に、そのスパンがどういうふうになっていくのかというのが今一番の大きな課題だというふうにおっしゃられました。そういうことであれば、単に館を示すということではなくて、今後の推移等を見ながら、中野の図書館が区民により充実したサービスが提供できるような内容の図書館として建てかえられていく、新たに図書館のネットワークがつくられていくという、そういうことであるならば、何も今度の10か年計画の中に館数だけを書いていくという、そういう必要もないでしょうし、もっとこれについては、ネットワークの全体像を区民に示す中で、区民の理解や支持が得られるような努力を教育委員会として、していくというのが当然、今とるべき立場ではないかというふうに思うんですが、そこら辺について最後お聞きしておきます。
金野教育委員会事務局次長
 先ほどからお答えいたしておりますように、10か年計画にどういう形で図書館について表現されるか、どういう内容で出せるかということについては、まだ不確定な部分がかなりございます。図書館についての記述については、住民に十分理解を得られるように調整してまいりたいというふうに思います。
高橋委員
 確認なんですけれども、そうすると、今お話を聞いていましたら、行財政5カ年計画にあった図書館の考え方というか、計画にのっとったものは、変わったという理解をすればいいんですか。
金野教育委員会事務局次長
 行財政5カ年計画では、図書館については配置などの検討を行うというようにとどめてありまして、具体的に館数をどうするというふうな計画的なことはお示ししてございません。10か年計画の検討仮定でも、その考え方を引き継ぎまして、図書館の配置や機能全体を検討しているということで変わっていないというふうに考えております。
高橋委員
 教育委員会は変わっていないというふうにとるかもしれませんけれども、そういうのを普通一般の方が聞けば、大分変わったんだなというような受けとりをする人もいるかなというふうに私は感じたので、確認させていただいたんですけれども、多くの委員の皆さんが言っていたように、私もやはり地域の皆さんに図書館のあり方を伝達していった方が、より一層理解を得られると思うんですけれども、伝達をすると今、教育委員会はおっしゃいましたけれども、どのような伝達の仕方をされるんですか。私たちが聞いているから今答えているんだけれども、それはどの場でどういうふうにしようというふうに考えていらっしゃるんですか。
金野教育委員会事務局次長
 今まで10か年計画の、あるいは基本構想の検討素材という形で、ナンバー5まで出ておりますが、その中でも図書館についての一定の考え方というふうに記述をして、意見交換会等では今述べましたような改築に合わせて配置も考えていきたいというようなお答えをしております。10か年計画、具体的に出ましたらば、その10か年計画の記述をもって事足りるとは思いませんので、教育委員会の方でもそれについて補充する考え方、あるいはそれについての具体的な説明というものを別途用意して進めていきたいというように考えております。
委員長
 他に質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、取り扱いを協議したいと思いますので、委員会を暫時休憩いたします。

(午後2時44分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後2時45分)

 お諮りいたします。休憩中に確認しましたとおり、第61号陳情、地域図書館7館を存続することについては、閉会中の継続審査すべきものと決することに御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決します。
 以上で第61号陳情について、本日の審査を終了いたします。
 次に、所管事項の報告を受けたいと思います。
 1番、平成16年度行政評価に対する区の反映状況についての報告を求めます。
金野教育委員会事務局次長
 平成16年度の行政評価に対する区の反映状況について、御報告申し上げます。1枚の資料の方をごらんください。(資料3)
 今回の報告の趣旨でございますが、中野区の行政評価、区の所管による自己評価から外部の評価委員会による評価という形を経て、昨年11月に行政評価報告書を取りまとめて報告してございます。具体的には、それぞれのCD-ROMにしたものを各会派にお配りするというふうな形もその後とってございます。今回は、そうした行政評価の報告を受けまして、新年度の予算編成に向けてさまざまな検討をした結果を区の反映状況として取りまとめましたので、それについても追加でといいますか、追って報告をするものでございます。
 全体の状況を申し上げます。この紙の下半分をごらんください。それぞれ76施策につきまして、施策ごとの評価を受けたわけでございますが、そのうち71施策につきましては、具体的な改善、あるいは事業の効率化に向けた改善ということで取り組んでおります。なお、この差でございますが、具体的な内容、施策自体を改善するというよりは、指摘された部分が指標のつくり方、あるいは施策の説明の仕方を改善すべきというものでございましたので、それについて次回以降の行政評価において説明や指標を改善するというものでございます。それについては、数字の差となってあらわれております。
 それでは、お手元の冊子の方(資料4)で、平成16年度の行政評価反映状況のまとめの142ページをお開きいただきたいと思います。ここからが教育委員会の所管分になっております。142ページから、まず学校教育についての、四施策になっております。
 最初の部分、142ページでございますが、学校教育のうち、教育指導や就学相談、障害学級の運営、体験学習にかかわる部分でございます。施策の評価としては、142ページの真ん中あたりにありますように、Bマイナスということで、指標が不適切だということのほか、大変組み立て方がわかりにくいというような指摘を受けております。それに対する反映でございます。右の143ページの方でございますが、少し入り組んだ形で、図解しておりませんので、多少わかりにくくて申しわけありませんが、一つの施策に余りにもいろいろな要素を入れてしまったということで、わかりにくさがあったというように考えておりまして、施策を区分して、この施策を含む、その他の施策と合わせまして四つの区分に分けております。それぞれ多様な教育が受けられ、生きる力をはぐくむ学校、また教育機会の保障として就学事務などを新たな施策として立てました。
 また、次に、そういう組みかえに合わせまして、指標についても改善を図りました。4行目以降に書いてございますが、学力調査の結果に基づく指標を加える、また心を育てていると感じる保護者の割合というような学校評価における指標も加えるということで、指標の改善を図ったものでございます。
 また、事業自体の改善につきましては、その次の枠の二つ目、成果を向上するための事業等の改善についてで言及してございますが、教員の授業力の向上ということの取り組みをしたいというような考え方を打ち出しております。また、授業の効率化ということでは、具体的にさまざまな効果的な指導等をやっていきたいという記述をしてございます。
 144ページをお開きください。学校教育の項の二つ目の施策、学校の健康推進等に関する施策でございます。これについては、評価としてはA評価ということでございましたが、指標についての言及などもございましたので、145ページの方の施策の目標、指標の改善のところで調理業務委託の割合と、これを成果指標として加えるということにしてございます。
 また、成果を向上するための事業の改善といたしましては、体力というような大きな課題がございますので、事務事業に体力を高める学校教育というふうな形で具体的な事業名を示すということで考えております。
 効率化への改善につきましては、献立ソフトの導入などで効率化を図るということで考えております。
 146ページをごらんください。引き続き学校教育に関する施策でございますが、学校の経営、学校の施設についてでございます。これにつきましては、A評価ということでございましたが、指標等について、不適切なものが入っているというふうな指摘がございましたので、改善を図りました。147ページの一番上に記述がございますが、具体的には、私立幼稚園への支援に関して、私立幼稚園の在園児数という指標でしたが、これを就学前乳幼児数に占める未就園児数という形で指標を変更するということにしております。
 また、事業等の改善につきましては、施策の整理、先ほどの一番目と同じように施策の整理を図ってわかりやすくしたほか、私立幼稚園の関係につきましては、子ども家庭部に補助執行しておりますが、その中で私立幼稚園保護者補助の拡充という考え方も打ち出しております。
 また、事業の効率化につきましては、来年度からさまざまな事業メニューの整理のほか、施設に関連する部分につきまして、営繕担当との調整をしまして、より効率的な執行ができるようにというような体制整備を考えております。
 次に148ページでございます。学校に関する施策の最後の四つ目でございますが、地域に開かれ、地域とともに子どもをはぐくむ学校、学校経営に関するような部分でございます。評価はB評価ということで、指標が少し改善の余地があるということでございました。
 これにつきまして、149ページですが、地域の人材を活用している人数、また地域に開かれた学校と感じている保護者の割合などを指標、あるいは指標の数字の改善という形で図りました。
 また、成果を向上するための取り組みとしましては、来年度予算で御審議をお願いしたところですが、長期の事業の公開制度などを工夫して、地域に開かれた学校にしていきたいというように考えております。
 また、効率化に向けた改善でも、開かれた学校づくりが進むような支援をしていきたいという考え方を示しております。
 次に、150ページでございます。ここは生涯学習に関する施策でございます。施策の評価としてはBでございましたが、これにつきましては、中野体育館の横領事件についての言及がございまして、横領事件に対する一層の信頼回復を期待するという趣旨でBというふうな記述がございます。これにつきまして、これまで、あるいは今後も信頼回復に努めるとともに、幾つか記述の工夫、それから指定管理者の導入といった効率化の工夫をしていきたいというように考えております。
 次に、152ページでございます。教育の部分の施策の最後でございますが、知的資産の部分、内容は図書館と歴史民俗資料館が事業として入っております。これにつきまして、A評価でございましたが、さまざまな形でさらに成果の向上、事業の効率化の取り組みをするということで考えております。
 まず、指標の改善につきましては、利用者の満足度とあわせて、図書館経費全体における図書購入の比率という形で、経費の重点がわかるようにという指標を入れておきたいというふうに考えています。
 また、事業の改善につきましては、図書購入費の増のほか、インターネットによる予約サービス、レファレンスの充実、事業のPRの徹底等を進めるということで考えております。
 また、事業効率化では、平成16年4月から一部の委託を進めておりますが、それに加えて、インターネット予約に伴う自動応答システムの導入、そういったものもやっていきたいという考え方を出しております。
 以上、行政評価の結果を受けまして、17年度以降に反映する、あるいは改善を行うこととしたという内容についての御報告を申し上げました。
委員長
 ただいまの報告に対して、質疑はありませんか。
飯島委員
 施策名について、142ページです。「個に応じた多様な教育が受けられる地域社会」というふうになっているんですが、施策の目標、指標の改善については、施策名、平成17年度に向けて、「個に応じた多様な教育が受けられる学校」を「多様な教育が受けられ、生きる力を育む学校」、地域社会ではないのではないのと。
金野教育委員会事務局次長
 これにつきましては、平成15年度に初めて区政目標を設定して、それに沿った行政評価を行っております。そして、平成16年度には一部目標を見直しておりまして、その段階で既に「地域社会」を「学校」というように変えまして、16年度は「個に応じた多様な教育が受けられる学校」というように変えております。今回、17年度につきまして、その名前は残っておりますが、その中の施策を幾つか組みかえて明示してわかりやすくしたというような、そういう二段階の内容で、わかりにくくて申しわけありません。
飯島委員
 単純に誤植かなという、これで見ると3301は「個に応じた多様な教育が受けられる地域社会」になっているんですよね、僕らがもらっているのは。学校に変えてしまったんでしょう、16年度に。なのに17年度はまた地域社会に戻ってしまったのかなと。だから、これは「個に応じた多様な教育が受けられ、生きる力を育む学校」になったんですか、17年度は。どっちなんだろう。何になったの。そういうのがちゃんとしていないからBマイナスなんですよ、評価が。
金野教育委員会事務局次長
 17年度の施策名は、「多様な教育が受けられ、生きる力を育む学校」としております。また、そのほかにも新たな施策を出しております。142ページの上の「地域社会」となっておりますのは、15年度に目標をつくって、15年度の事業をやったときは「地域社会」という呼び方だったので、これは15年度の内容に対する評価でございますので、そのままにしてあります。
飯島委員
 つまり、施策名3301云々、施策の目標とか成果指標とか何とかかんとかと書いてあって、ぴゅうっと線が入る上は15年度の分だということ。
金野教育委員会事務局次長
 そのとおりでございます。15年度の実績値、目標値に対して、今年度、16年度11月までに前年度分についての評価を行ったというやり方でございます。
飯島委員
 こだわるようですけれども、全然わかりにくいよね。行政評価はわかりやすさを求めたり、効率性とかと言っているのに、自分がわからないではないですか、それでは。だれだって、これを見たら誤植だと思ってしまうよ、一番頭のタイトルがこれでは。みずから反省しないと、この行政評価の取りまとめたものは。自分らがわかりにくいではないですか。それでBマイナスになってしまったのかなと思って、名前が違っているのかしらと。自分たちで変えて、今は違うのになっている、過去はこうだったんだけれども、実はこうなりましたよと言ってもらわなければわからないのはアウトですよね。僕、単純なミスかと思ったら、そうではないんだ。これは古い名前が残っている。新施策名というのは、ではどこに出ているんですか。この施策の目標とか何とか、この中に書いてあるものだけなんですか。どこにもないんだ。
金野教育委員会事務局次長
 新しい施策名につきましては、行政評価の中で表現するということではなくて、ここでは考え方を示すというふうにとどまりまして、全体については別な作業として進めております。
篠委員
 149ページで、反映状況というのがありますよね。これは教育委員会の反省と今後の取り組みを書いたものなんですか。
金野教育委員会事務局次長
 そのとおりでございます。それぞれの所管の部署で行政評価結果を受けた今後の改善点、今後の取り組みについて記述したものでございます。
篠委員
 例えば学校評議員の意見を反映というふうに書いてある、ここはこれ以上のことが書けるわけはないんですが、学校評議員も学校のことはわからないんですよね。本当にやっていただければわかると思うんですけれども、教科書を全部読むわけでもないし、学校評議員だけではなくて、長期の授業公開とか、道徳教育の公開とか、いろいろ具体的なことにはなっているんですけれども、評価書の内容自体を教育委員会では選定のときに、教育センター、あるいは図書館において見られる状況であればいいと、そうではないというふうに考えている人もいるわけです。こんな内容でやられたのではたまったものではない、まさか知らなかったと。だから、国会や何かでもそういうところを指摘されているわけでしょう。だから、そういう問題意識なり何なりというのが教育委員会の姿勢として出てこないと、どこかで感じられるような文言にしていかないと、この後、教育ビジョンというのがありますけれども、やはりそういったところが大切で、このままほうっておくと、子どもたちはこれで当たり前だよという形になると思うのね。ですから、そういったところまで踏み込んだ情報公開という、今回、委員会が違いますけれども、自治基本条例というので総務委員会が一生懸命やっていらっしゃるけれども、教科書自体が、直接民主主義が本当は理想なんだけれども、物理的に無理だからという程度の説明しかしていないわけですよ。議員も思っているし、区民も思っているという状況、これは全部学校で教えられたところから発生するわけなんですけれども、選んでもらった人が代表ではないというような、ごく当たり前のことが本当に、しっかりとした取り組みができないと。選んでもらった人が代表ではない、中野区全体のことを選んでくれた人には、あなた方違っているよと言ってでもやるのが議会であり、区長でありといった、そういったものを教科書自体、すべて書いてあるわけですから、いわゆる家庭科の教科書は何だとか、あるいは公民の教師は歴史の教科書以上に、教科書選定は緩いものだから通ってしまいますけれども、そういったところを区民と共有するという姿勢を、そのかけらとして長期公開授業というような改善の方向は高く評価しますけれども、教育委員会の姿勢はどの辺にあるんだというところを、監査、外部評価に耐えたからいいというのではない、明確な姿勢を今後とも出していただきたいということを申し上げます。
小串委員
 飯島委員から聞いたんですけれども、要するに、15年度の指標で16年のことを考えて、17年にどうしようかということなんですか。見方がわからないんですよね。何が目的でこうやっているのか、よくわからないので、見方をもう1回教えてください。
金野教育委員会事務局次長
 最初に御説明した資料の流れ図をもう一度ごらんいただきたいと思うんですが、中野区の行政評価の仕組み、まず4月ぐらいからスタートするんですが、それぞれ区の所管による自己評価という形で、前年度分、今年度やりました評価については15年度分について、決算の数字等をベースに自己評価をして、自己点検をしたものを整理します。それにつきまして、区民や学識経験者の外部評価委員会がここにありますようなさまざまな、B、Cとか、こういう指標がわかりにくいというようなことも含めまして評価をして、報告をまとめると。その報告に沿って、それから改善を考えて、予算への反映や目標の改善を考えるんですが、その段階では11月に報告書が出まして、中身はもう少し早目に情報提供がありますけれども、実際は17年度反映ということになりますので、やはり1年間ずれてしまうと。15年度に基づく評価を反映して改善するのは、実際は17年度という形になってしまうという形で進めております。これは行政評価、前年度のデータに沿ってやっていくという、事後的な行政評価ということからはそういう形にならざるを得ないものというふうに思っております。
委員長
 質疑の途中ですが、3時を回りましたので休憩を入れます。

(午後3時06分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後4時01分)

 所管事項の1の平成16年度の行政評価に対する区の反映状況についての質疑を続行いたします。
小串委員
 休憩前だったもので、何を聞いたか忘れてしまったんですが、見方ですね、ちょっとわかりづらいような気がするのと同時に、余り時期がタイムリーではないなという気もするんですけれども、この辺の工夫の余地というのはないんでしょうか。例えば、決算だとか予算のときに照らし合わせ見比べるなら、それは非常に参考になる資料だと思うんですけれども、何とか工夫の余地はないんでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 今回は区の仕事への反映状況ということで御報告しておりますが、行政評価自体は、実は決算の審議のときの主要施策の成果の中におおむね内容はそっくり入っております。ただ、PDCAサイクルといいますか、評価をして改善というようなことについても、一連の流れとしてとらえるべきだという考え方がありまして、その評価を受けましたということだけではなくて、その後の改善についても報告するということで、今の時期、改善ということになりますと、ある程度予算案が固まって来年度の体制が見えてきたということで、今の時期になってしまうというようなことになります。
 なお、この評価の書き方、特に先ほど御指摘にありました16年度があいてしまっていることが非常にわかりにくいというふうなことについては、また評価票についても改善の検討をすることになっておりますので、そういう意見を踏まえて全庁的に協議したいというふうに思っております。
小串委員
 今、御説明を聞いていて、確認なんですけれども、決算のときに出ている主要施策の成果と成果指標というのはまた別ものだったんでしたっけ。
金野教育委員会事務局次長
 同じです。つまり左側が主に行政評価の結果ということで、それぞれの外部評価のコメントまで主施策の成果でお示ししてあります。今回は、右側の反映状況という部分が新たにつけ加わりましたので、この部分を報告しているというふうなことでございます。
小串委員
 だから、同じものだというふうな理解をしていいわけですね。
金野教育委員会事務局次長
 そのとおりでございます。
小串委員
 同じだとすれば、どういうふうに考えればいいんでしょうか。わからないから聞いているので、別に深くはあれなんですけれども、もうちょっと時期、ないものなんですかね。要するに、予算だとか決算と、予算が成立してしまった後に17年度のことを云々とコメントされても、参考にして予算をどうのこうのということにはなりませんよね。どう反映したかということですから、それを見た上でという、もうちょっと時期を早めるなりということはできそうな気はするんですけれども、どうしても今ごろになってしまうんですか。
金野教育委員会事務局次長
 17年度の予算の説明の中にもいろいろと不十分な点について、この委員会でも御指摘いただいておりますが、それぞれ予算説明、補助資料の中には目標値、成果指標というものをお示しして、そして予算の内容を出しております。それで、主な部分は、既に改善点についても御説明を予算に合わせてしているという形になっておりますが、行政評価という作業の中で指摘された事項について、対応関係として整理して示すということでは、この時期になっているというふうなものでございます。
小串委員
 だから、今の時期になっているのは今示されているんだからわかるんですよ。具体的に聞けば、あと二月ぐらい前に出せないものなんですかということです。
金野教育委員会事務局次長
 予算編成作業中に、現在反映状況として記述している内容については、いろいろ検討してまいりますが、こういった中で、指標等についてはできるかと思いますが、事業の改善、あるいは事業の効率化への取り組みなどについては、まだ固まってきていないという状況にございますので、結果として反映した結果がこうでしたということで確定的に示すのは難しいかというふうに思っています。ただ、予算編成の中で、さらにこの考え方を事前にお示しするというふうなことについては、少し検討というか、研究できるかもしれませんので、意見としてお聞きしたいというふうに思います。
小串委員
 いずれにしても、もうちょっと時期もそうですし、指標ではなくて、全体がもっと読みやすいものにしてもらいたい。次長さんに言ってもしようがないんだとは思うんですけれども、この1冊があれば、いろいろと、ここに書いてあるように評価結果を予算編成、目標や事業内容の見直しに活用する、だから議会は議会としてそういうものを、これを参考にしてできるようなものにもうちょっと工夫してもらえるように、これは区長室になっておりますので話を通しておいていただきたいということを要望したいというふうに思います。
 それと同時に、これが一つの資料として確立するために、だれが評価したのか、そういう名簿等もついていないんですよね。だから、そういうものもつけて、これ自体の肉づけ、これ1冊見ればどういう人が評価して、どういうような評価方法で、どうしたのかということが、そういうことも読み取れるようなものにしていただきたいと思うんですけれども。
金野教育委員会事務局次長
 外部評価委員の名簿などについては、11月に作成した行政評価報告書の方には載っているんですが、反映状況の方には載っていないという形で、確かにわかりにくいという点はあるかと思います。それについても、御意見としていただいて、検討するようにしたいと思います。
 なお、来年度の区分の仕方とか、わかりやすさについて、もう既に問題であるというようなことについては考えておりまして、区長室を含めまして、もう少し分野ごとなどにわかりやすく整理する方向でできないかというふうな検討をすることになっておりますので、そういった中で改善を図りたいと思います。
江田委員
 145ページ、施策の目標、指標の改善についてというところで、「健やかな体を育む学校」というふうにしたと。その下に、「成果指標として計画的に進めていきた調理業務委託の割合を数値に入れた」という、こういう記述になっているんですけれども、学校給食が子どもたちの健やかな心身をはぐくむという、その点では全く異論はないわけですが、この前、予算の分科会で委託した学校の残滓が非常にふえてきていると。この分析をしてほしいと。直営でやっているところよりも、委託の方がふえているということを指摘して、改善を求めました。学校給食が健やかな体をはぐくむということでどういう成果を得ているかということであれば、例えば子どもたちがとても喜んで給食を楽しみにしていると。残滓もこれほど少なくなってきて、子どもたちの評判もとてもよくなってきたという、そういうものがあって初めてこれに沿う評価になるのではないかというふうに思うんです。調理業務の委託というのは、年々の予算でやっていることですから、今年度どれだけ委託をするかというのは、成果として考えなくても、計画でもはっきりしているわけですよね。だから、むしろ皆さんがに調理業務委託を成果というふうにカウントするとしたら、民間委託したことによって、財政の支出がこれだけ浮きましたよという、そういう考え方のよしあしがあります。私たちはそういう考え方というのはとらないんですが、行政として委託の是非を評価するとしたら、財政支出がこれだけ減ったとか、そういうことで出してくるのであれば、1年では理解できる。だけれども、こういう評価の仕方というのが、ここで言われている施策の目標というものと成果というものとそぐわなくなってきているのではないかというふうに思ったんです。
 その下にも、区民にわかりやすい記載とする改善についてということで、調理業務委託のことが書いてあるんですが、そこら辺についての考えをお聞きしたい。
篠原学校教育担当課長
 今、委員おっしゃるように、政策コスト面に関しては、調理委託校を推進するという部分に関しては、確かに区民にとってはわかりやすいということなんですが、御指摘のように、例えばおいしい給食を提供するというのは本来、安心で、かつおいしい給食を提供するのが本来の目的でございますので、そういった部分の記載の工夫を今後、アンケート調査をとるとか、そういった中で検討してまいりたいというふうには考えております。
江田委員
 成果指標の書き方については、これをいただく限り、いろいろな委員から指摘をされています。非常にレベルの高い皆さんなのに、そぐわない指標がどうして出てくるのかというのがとても疑問に思っているんですが、実際にやっていることをどういう成果指標で評価するかということとの間に非常にちぐはぐな感じがしてしようがないんですが、そこら辺がどういう成果指標のつくり方をしているのか、担当の方が何人か、担当の課長さんが集まって、集団で検討しておられるのか、あるいはそれぞれの担当のところでこういう成果指標でいいのではないかということでつけているのか、そこら辺の設定の仕方というのはどういうふうになっているんでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 この成果指標というのがなかなか、私どもも悩みながらずっと進めてきておりますが、行政の場合、いろいろな角度からの考え方、あるいは成果の見方というのを複合的にとらえなければ、なかなか全体像が見えないということがございます。それで、実際の成果指標のつくり方ですが、当初から所管がまず担当者、あるいは担当の係単位なり、あるいは分野単位なりで考えまして、その指標について、当初は全庁的に関係の課長会のようなものを開いて検討してつくってまいりました。その後、指標について各施策ともできてきましたので、現在ではそれぞれの所管が考えて、従来の指標について改善を図りながら、毎年いろいろ指標の改善をしたり、つけ加えたり、外部評価で指摘された点についての工夫をしたりしながら、指標の加除修正をして進めていると、そんな状況でございます。
江田委員
 例えば教育委員会の場合は、担当のところが基本的な案をつくるんでしょうけれども、最終的にはどういう決め方をしているんでしょうか。集団で議論して決めるという、そういうやり方になっているんでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 それぞれの所管でつくってきたものを教育委員会の部課長でつくる経営会議で全体に議論をして、それで意見交換をした上で、部といいますか、教育委員会事務局として、これでまとめるということで提出しております。
委員長
 他にありませんか。
 なければ、進行いたします。
 以上で、所管事項の1については終了いたします。
 次に、2、平成17年度組織編成についての報告を求めます。
金野教育委員会事務局次長
 平成17年度の組織編成について御報告申し上げます。
 まず、区全体の資料(資料5)がございますが、これは後ほどごらんいただきまして、教育委員会の事務局編成の資料(資料6)の方をごらんいただきたいと思います。教育委員会事務局につきましては、従来どおり三つの分野ということで組織の編成を行います。教育委員会事務局次長のもとに、次長のスタッフ的機能というふうな位置付けも含めて指導室長を置きます。そのほか、三つの分野に分けまして、それぞれ分野の責任者、統括管理者ということになってございますので、統括管理者を置きます。
 教育経営分野から順次申し上げますと、教育経営分野につきましては、統括管理者として教育経営担当参事を置くということにしております。また、執行責任者として教育改革担当課長を置くということにしています。それから、そのほかの執行責任者につきましては、管理職ではございませんが、庶務担当係長、教育財政担当係長、学校人事担当係長、学校施設担当課係長と、それぞれ施策ごとに執行の責任を担う職員を配置するという考え方でございます。
 次に、学校教育分野でございますが、統括管理者として学校教育担当課長を置くことにしております。執行責任者としては、ここでもう一度指導室長という言葉が出てきますが、事業等を所管する執行責任者という位置付けとしての指導室長がここに出てまいります。そのほか、就学担当、体験学習担当、学校健康推進担当ということで、それぞれ施策ごとに執行責任者を置くというものでございます。
 次に、生涯学習分野でございます。生涯学習分野は、全体を統括する統括管理者としまして、生涯学習担当参事を置きます。施策につきましては、大きく二つ、生涯学習推進と中央図書館という形に分かれておりますので、生涯学習推進担当参事、これは統括管理者との兼務をするということで考えております。それから中央図書館長を置くと。
 なお、16年度は知的資産担当参事という名称でしたが、今回、歴史民俗資料館につきましては、知的資産の方の施策ではなくて、生涯学習の施策の方に組みかえましたので、それに伴って図書館を主に所管するということから、中央図書館長という執行責任者の名称にわかりやすくしたいというように思っております。
 来年度の組織編成については以上でございます。
委員長
 ただいまの報告について、質疑はありますか。
高橋委員
 そうすると、事務局次長の指導室長と学校教育分野の指導室長は同じ方がやるということでいいんですよね。
金野教育委員会事務局次長
 同じ人ですが、次長のもとのスタッフとしての役割と、それから学校教育分野の執行責任者としての役割と二つの役割をあわせ持つので、2カ所に出てくるということでございます。
飯島委員
 学校というのは、どこかに出てこなくていいんですか。
金野教育委員会事務局次長
 教育機関としての学校につきましては、これは事務局の部分の組織編成ということですので、ここには表現しておりません。
飯島委員
 そうすると、そういう組織も片一方ありながら、なおかつこうであると。学校施設担当係長というのがいますね。施設課長はなくなってしまったんだけれども、今は何課になるんだ、秋元さん、営繕課が基本的には担当する、施設を担当しているんでしょう。この人は教育改革担当課長という執行責任者のもとにいながら、このすみ分けというのはどうなっているの。
金野教育委員会事務局次長
 この執行責任者は、教育系分野の執行責任者、教育改革担当課長だけ太字になっておりますが、それぞれ区分は施策でございまして、教育担当課長のもとに以下の担当係長がいるということではなくて、教育経営担当参事のもとに執行責任者が組織上は横並びでいると。そのうち、特に重要で困難な教育改革の担当につきましては管理職を当てているというふうなことでございます。
 学校施設担当につきましては、従来の施設課が廃止に伴い、教育経営分野ということで、現在も教育経営分野の中で学校施設も担当し続けておりますので、引き続きそこで担当すると。なお、この担当の体制につきましては、営繕との兼務体制など一部連携がとりやすいように変更するということにしてございます。
飯島委員
 前みたいにしてしまったらどうですか。だって執行責任者で、教育改革は特に重要だから課長を充てている。そうではないところ、軽いからという意味ではないとは思うけれども、いずれにしても係長さんが担当係長で、執行責任者になっている。だったら、別に執行責任者、だって営繕担当課長だって執行責任者でしょう。違うの。あれは統括管理者なのかな。横並びって、みんな横並びじゃない、それでは。
金野教育委員会事務局次長
 全体の資料の総務部のところを見ていただければわかると思いますが、営繕につきましては、営繕分野ということの責任者でございますので、営繕担当課長は統括管理者ということになります。そのもとに計画営繕その他の施策がありまして、それぞれ執行責任者が担当係長としてついていると、そんな組み立てになっております。
飯島委員
 そうしたら、学校施設担当係長と教育営繕担当係長といるんですよね。これは、仕事の仕切りというのはどうなっているんですか。
金野教育委員会事務局次長
 まず区の施設全体の計画につきましては、営繕の方の計画営繕が教育施設も含めまして、全体的な計画、調整を行うということになってございます。当然、教育委員会とは協議の上ということになります。この教育営繕担当係長、それぞれ営繕分野の中の業務分担の中で、主に教育関係施設の実務的な営繕をやるということで施策がありまして、その担当係長でございます。そして、教育委員会の方の学校施設担当係長は、日常的な維持管理、それから実際は営繕分野に執行委任という形で教育予算を回して、そちらで執行していただきますので、その執行の調整などを担当するというのが教育委員会の方の学校施設担当でございます。
飯島委員
 何か実態的ではない気がしますね。つまり、学校施設担当係長は予算の執行方にかかわるもろもろのこと、区長部局の教育営繕担当係長というのは、実際的ないわゆる施設の営繕方というか、実際は、本当は何なんだという、本当は厳然として、学校施設の営繕はここから外して、こっちでやってもいいのではないですか。だって、執行責任者であって統括管理者だけれども、営繕全体の云々というんだけれども、これもよくわからないなというか、機動的なのか、実務的なのか、むしろ余り実務的ではないのではないのという、計画は計画で何かあって、もちろん教育委員会と協議するのは当たり前ですよ、教育財産の管理その他についてどうするという問題になってきたら。ここはもう少し工夫があってしかるべきかなとかと思ったりします。
 ですから、ぜひ教育の施設のもろもろについては、もう少し工夫をされた方がいいなと思ったりしますし、現に学校施設云々ということになってくると、これは教育委員会事務局でしょう。学校は学校で教育機関としてあって、指導室長のもとにあるのかな、よくわからないけれども、幼稚園が幾つかとか、小学校何校とか、中学校何校とかとあるわけではないですか。それはそれぞれの施設のもろもろがあったりとかということになってくると、かえって目が届かなくなっているのではないかなという気がしないでもないんだけれども、その辺どうですか。
金野教育委員会事務局次長
 教育委員会と区長部局の施設の管理、営繕についての分担については、大変大きな課題になっておりまして、ちょっと簡単に申し上げますと、一つは技術職員が全体の定数管理の中で削減される中で、技術職相互の協力体制、チームの体制をつくるということがなかなか難しくなっているということがあります。施設の整備につきましては、建築職だけではなくて、機械職、電気職、設備関係も一緒に入ってやらなくてはいけませんので、それについては営繕の方で全体的なチームを組んで実務部隊を担うということになっております。
 ただ、教育委員会の方も、施設につきましては施設の全体の考え方、また学校の方との、学校運営との関係での調整なども必要になってきますので、教育委員会の方にも施設の業務が一部残るということで整理しております。
 なお、技術職員につきましては、今申し上げました建築、機械、電気等につきまして、来年度から営繕との兼務体制という形で連携を図りたいというふうに思っております。
飯島委員
 つまり技術職員の皆さんという人材総数があって、それを教育委員会といわゆる区長部局の営繕分野と両方で使うと、こういうことがはっきりしているというのなら、そういう構造にしないと、一部執行委任みたいな形になっていると、技術職の皆さんはどっちにもというより、区長部局に属しておって、一部、教育委員会にもそういう方がいらっしゃるのかもしれませんよ、よくわかりません、スタンスとしては区長部局よりにそういうものがあって、しかもなおかつ教育財産の維持管理、営繕の方がこちらにある。こっちは少しは持っているんだけれども、何かよくわからない。ただ、学校ということになれば、区長部局だって早々、営繕分野だけの、技術職の人たちは受け身的にいろいろな仕事が来て変わってくるということになるのかもしれないんだけれども、そういうここの部分の教育にかかわる施設財産、そういうものの維持管理とか営繕とかということは、厳然として一つ確立しておく。技術職のサポートの体制は共通に両方見ていくと。当面、そうでなかったら、人材の配置が足りないわけでしょう。逆にいえば、同じような仕事をするのに、ダブルカウントする必要があるのかどうか、両方で。そういう問題もあるわけだから、営繕セクションは営繕セクションとして一つ確立すると同時に、いわば計画や実施や、あるいはプランとかという、こちらのそれぞれの考え方はそれぞれの考え方でやはり持っていないと、なかなか現実にはうまくいかないし、だから、いろいろなことがなかなかスムーズに、維持補習、大規模改修だってうまくいかないとかというのは、いっていないとは言いませんよ。だけれども、どうなのというふうな指摘を受けるようなことがあるのではないか。指導室長だって困るでしょう、いろいろなことを聞いて。しかも、執行責任者の分野からいっても、統括管理者の分野からいっても、どうも教育機関そのものから施設というふうになかなかならないという、そういうのはどうですか、室長。室長にいきなり聞いてしまったらまずいのかもしれないけれども、やりにくいのではないの。
小林指導室長
 学校の実態というか、そういう点をやはり連携を保って、少しでも子どもたちのためによりよい方向の施設を整備していくということで、連携に心がけていきたいと思います。
飯島委員
 それはそこまでだけれども、しかし、実際にはどうなんですかというときに、やはり機動的な維持管理にかかわる対応方というのはなかなか、教育委員会は一つの確立されたシステムがあるということ、営繕の有職を持っているか持っていないは別ですよ、確立されて、それが使えるシステムになっているということと、それがまだ確立されていない、課題が現にある、次長もおっしゃっているように、まだまだこれがスムーズに行っているとはとても思えないような状況だとすれば、組織編成は、こんなことばかり変えていても、だめなんじゃないのと。1年ごとに変えていたら、ますますわからなくなりますよ。その辺はちょっと、室長にこれ以上聞くというのは申しわけないから、次長がもっと区長部局の組織の編成を担当するところに、教育委員会の考え方はこうなんだと、そもそも自分たちで考えて出すんでしょう、この組織編成。原案みたいなことは。うちはこういうふうに考えているんだけれども、こういう改革をお願いしたいと。区長部局が決めていることをおろしてくるんですか、これは。
金野教育委員会事務局次長
 まず学校施設の維持補習整備につきましては、指導室長は学校の指導内容が主でございますので、私どもの方で直に学校からの施設の支障、あるいは施設整備の必要というふうな申し出を受けて、調査もし、また実際の工事の手配もしということでやっております。今回、学校施設担当係長という形で、従来の施設課の役割が一部縮小して残っておりますが、先ほど申し上げましたように、全体の技術職の配置の調整の中で、営繕の方で全体的にチームを組んでやる体制をつくらせるというか、つくると。それに対して、教育委員会も執行委任をするなり、あるいは相談にも同時に技術職員のサポートを受けるというふうな体制でやろうということで、営繕とは何回かこの件について論議を重ねてきまして、来年度からは兼務という形で、実際の技術職員は本部としては営繕の方にむしろ配置すると。やることは学校のこともやってもらうというふうな形での一定の調整をいたしました。
 なお、施設についての全体の進め方ということについては、学校に支障のないように窓口等の調整をしながらということでやってまいりたいというふうに思います。
委員長
 ほかありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、以上で平成17年度組織編成についての報告を終了いたします。
 3番、副校長(副園長)制の導入についての報告を求めます。
金野教育委員会事務局次長
 副校長(副園長)制の導入について、御報告申し上げます。(資料7)
 現在、学校教育法で教頭を配置するというふうに定められているものでございますが、この教頭の名称を副校長と称することにしたいというものでございます。なお、幼稚園につきましては副園長というように称したいと考えております。
 意義・目的でございますが、一つは、校長及び教頭のトップマネジメントの強化ということでございまして、学校経営を担う管理職としての立場をより明確にするということから、副校長というような名称の呼び方をしていきたいというものでございます。
 また、学校の組織機能の充実、資料でいいますと(2)でございます。学校には主幹制度が導入されまして、教員の中でのグループリーダーとしての組織的位置付けが既にされております。教頭につきましても、副校長と称することによりまして、組織体制の明確性を高め、また学校経営にかかわる組織機能の充実ということで、これにつきましては、事案決定につきましても、従来明確でなかった学校の事案決定規定を新たに定めまして、校長の決定事項、教頭、副校長の決定事項という形で定めていきたいというように予定しております。
 また(3)では、教頭のモラールアップでございます。副校長と称することによりまして、学校経営層としての自覚やモラールアップ、意識の向上ということに期待するものでございます。
 最後に(4)で、対外的な対応の円滑化でございます。副校長と称することによりまして、学校経営を担う者としての立場がよりはっきりすると考えておりますので、保護者や地域社会等への対外的な対応につきましても、責任を持って当たる人ということで、一層の円滑化を図っていきたいというふうに思っております。
 これにつきましては、これから教育委員会で規則を改正いたしまして、4月1日から副校長という呼称をするようにしたいというように考えております。
 以上でございます。
委員長
 ただいまの報告について、質疑はございませんか。
飯島委員
 一つだけにします。3番のモラールアップというのは、モラルはこういうことをしないと、教頭さんはモラルがアップしていないような、これは経営者の自覚の明確化とか何とか、そうでないと、モラルというとちょっと違う意味にとられてしまうでしょう。モラルハザードなんてよく言うけれども、だから、モラルという言葉で言うのはちょっと当たらないのではないかなという、ではモラルは、教頭は教頭と言うことによって低かったのかということになってしまうので、ここはちょっと気になるので、もう少し、本来の意図するところをきちんと、教頭先生の学校経営のスタッフというか、経営層としての自覚をより強化するとか、何とかという言葉の方が適切のような気がするので、モラルというのは、イメージするところは、そういうことなんだろうと思うのだったら、そういう言葉をお使いになった方が誤解を避けるのではないかなと思うので。
金野教育委員会事務局次長
 趣旨は自覚を高めて、それから教職員の指導に当たるような立場をよりはっきり自覚してもらうということでございますが、言葉につきましては、今御指摘もありましたので、これから対外的に説明する際に工夫してみたいというように思います。
江田委員
 参考までにお聞きしておきたいんですが、教頭という本来の役割なんですけれども、教師のトップという書き方をされているんですけれども、教頭というものの位置付けと、それから主幹という新たに二、三年前から入ってきた制度がありますね。これとの役割の違いというのをまず教えていただきたいんですが。
小林指導室長
 主幹に関しましては、ここにも書かれてあるように、教員のグループリーダー、いわゆる管理職ではなく、しかしながら、学校の経営にも参画し、かつ連絡調整を図ったり、また教員の育成にもかかわるというふうなことで、教頭の管理職とはある意味で一線を敷いている部分がございます。しかしながら、今日、さまざまな課題に学校が対応していく際に、組織力を高めていくというふうな、そういうようなことから主幹制度を導入しているというような状況にございます。
江田委員
 かつては教師の、私の持っているイメージですけれども、教員のトップを教頭と言っているんだろうというふうに思っていたんですが、それとここで言う主幹というものの違いが、もうちょっとよくわからないんですが、グループリーダーというもののイメージと教師集団をまとめていくという、そういうものとの関係をもうちょっとわかりやすく教えてください。
小林指導室長
 一言で申し上げますと、教頭の場合は、学校経営というか、教育活動全般にわたってという、まさに今委員おっしゃられるリーダー格として職務を遂行していくということになります。主幹は、それぞれ小学校には2人、中学校には3人まで配置することができるということになっておりまして、それぞれ教務主幹であるとか、生活指導主幹であるとか、中学校になりますと進路指導主幹というふうな形で入れますので、ある意味で業務の分担があるわけです。そこら辺の違いで御理解いただけると、大変ありがたいと思います。
江田委員
 教頭が副校長というふうに名称が変わるということで、学校の管理運営そのものに一層携わっていくという、そういう色合いが強いのかなというふうに思いながら聞いていたんですが、もう一度、平たく教頭が副校長というふうになることによって、どこがどういうふうに違ってくるのか、もうちょっと平たい表現で教えていただけますか。
小林指導室長
 実際にこれは学校教育法で定めた教頭を変えるということではございませんので、現実の職務そのものが変わるというわけではございません。むしろ、ここの意義・目的にありますように、機能を高めていくというんでしょうか、さらにこれまでの教頭先生方の働きをより一層高めていこうというねらいがございますので、具体的に何が変わるかというようなことは、やっていく中でないと十分ここでは説明がつかない部分もあります。要するに、組織力を一層高め、学校の機能を高めていくというところに違いがあるというふうに御理解いただければありがたいと思います。
小堤委員
 これは、中野区の規則を変えて教頭を副校長とするということですね。わかりました。ほかの23区でこういうようなことがあるのかという点と、あと規則を変えるということですから、今、校長先生が民間人の方が登用されていますね。ただ、副校長になっては、そういうことはないということでいいんですか。
小林指導室長
 まず、ほかの状況ですが、都内23区に関しては、ほかの22区についても副校長制を導入するというふうに聞いております。それから、既に都立学校、都立の高等学校であるとか、盲・ろう学校等に関しては、既に副校長制が敷かれているというような状況にございます。
 それから、民間人の校長がいるということですが、これは報道された上で、校長は民間人は可能でございますが、教頭は教員免許がなければできないということになっておりますので、民間人教頭というのは、現実には導入は難しいというふうに考えております。
委員長
 他に質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告については終了いたします。
 次に、4番、採択された請願・陳情及び主な検討事項の処理状況についての報告を求めます。
金野教育委員会事務局次長
 このたび議会の方で採択されました請願・陳情、それから私どもの方で議会の審議等を通じて検討事項というような形でお答えしたものなどの主なものにつきましては、適宜議会に報告していくということにさせていただきたいと思いまして、この文教委員会関連の請願・陳情、それから主な検討事項の処理状況について御報告申し上げます。(資料8)
 まず、表の方が陳情の採択された分でございます。区立小中学校の統廃合に関して、地震の際の地域防災の観点も加味するという1番でございますが、これにつきましては、現在、再編計画案の意見交換中でございますが、区民の意見、あるいは学校跡地の利用問題も含めて、確実に地震の際の防災拠点を確保するということで、全庁的な検討をしていくという予定にしております。
 次に、難聴・言語障害児のための中学校通級学級の早期開設でございます。これにつきましては、難聴に加えて、知的障害や情緒障害のある生徒はそれぞれ知的障害学級、情緒障害学級で受け入れるというような扱いをしてございます。
 次に、3番の陳情でございます。中学校障害学級の増設を早期実現することについて、これは現在の学校の再編計画を策定していく過程、それから東京都が定めます特別支援教育の推進計画を踏まえまして、中学校の障害学級の配置について、さらに検討を進めたいということで考えております。
 次に、4番の図書館に関する陳情でございます。それぞれ司書の比率、受託者に安定的な業務運営ができるような指導、それから図書購入・資料購入予算の増、それから地域館の配置の維持というような内容でございます。
 司書につきましては、委託の条件で30%以上配置ということで義務付けまして、現実にそれ以上の比率の達成を見ております。また、受託事業者に対しても安定的な館運営の指導をして実現を図っているところでございます。また、図書購入費につきましても、前年度に比べて16年度増、17年度も増加予定ということで進めております。図書館の配置につきましては、先ほど御議論いただきましたが、区全体の施設配置の見直しを行う中で検討を進めていくということでございます。
 裏面をごらんください。検討事項でございます。体育館の耐震診断及び補強工事についての検討課題でございます。これにつきましては、体育館の建物自体の補強工事につきましては、課題ではございますが、緊急の必要はないというような判断をしております。平成17年度に体育館の全体の点検を行いまして、窓ガラス飛散、あるいは落下防止工事ということで耐震性の向上を予定しております。
 次に、校庭の緑化についてでございます。これは平成16年度、教育委員会事務局内部で検討いたしまして、来年度は芝生化を実施するということで予算化をしております。
 次に、7番でございますが、民間人校長につきましては、さまざまな学校の課題とあわせて、今後の区立学校の制度や運営のあり方の中で任用について、あわせて検討していくということにしております。
 次に、8番、学校情報配信システムの早期導入でございます。これにつきましても、予算化を図っておりまして、来年度4月以降、早期に導入、運用開始を予定しております。
 次に、9番でございまして、文化芸術活動に対する支援など、振興策全般の検討でございます。これにつきましては、17年度から実態調査、また懇談会の設置等を予算化いたしまして、これからの文化芸術振興策の方向性を探ってまいりたいと、それを踏まえてプログラムを策定していきたいという考え方を持っております。
 10番目は図書館サービスの充実について、さまざまな観点からサービスポイントとしての公共施設の活用、郵送サービス、返却ボックスやコンビニの活用でございます。これについては、それぞれ公共施設の活用方法、またほかの自治体の実例、回収の具体的なやり方などにつきましても、引き続き調査・研究をしているという状況でございます。
 最後に、ビジネス支援について、図書館との連携をということでございました。これにつきましては、昨年秋からの創業者支援講座というような場でビジネスサポート資料一覧というような形で配布して、連携を図る。また、図書館のインターネットサービスの一環で、ビジネス関係のデータベースについても取り入れたという形での改善を図っております。
 以上でございます。
委員長
 ただいまの報告に対して、質疑はありませんか。
小串委員
 わからないのでちょっと教えてもらいたいんですけれども、表の区分のところ、陳情と書いてありますよね。裏面の区分、検討となっているんだけれども、これは単純ミスなの。
金野教育委員会事務局次長
 表面の4点は採択された請願・陳情についての処理状況でございます。裏面の検討は、さまざまな本会議、あるいはこの文教委員会での質疑を通じて、私どもがこういうことについては対応を検討すると。あるいは課題として調査をするというふうにお答えしたものの主なものを出しております。
小串委員
 表は陳情とか請願についてのその後ということで、そうすると、検討しているものというのはこれだけということではないですよね。意味がよくわからないので。
金野教育委員会事務局次長
 ほかにたくさんの課題があるわけでございますが、既に質疑等を通じて、あるいは予算の説明などを通じて御説明をして、対応済みのものについては原則として省かせていただいております。また、すべての質疑の詳細な内容について、一つずつ報告というのはなかなか難しいことでございますので、それらにつきましては主なものに絞って報告しているということでございますので、それについては、これからこういう点についてというふうなことで要望ないし質問いただきまして、また答えていくようにしたいというふうに思っております。
小串委員
 だから、そうすると、つまらない質問で申しわけないんだけれども、別々にしてもらわないとあれではないの。陳情・請願のその後ということだけでやってもらって、主なこととなったら、多分これだけではないと思うんです。もっといっぱいあるはずだと思うんです。それをそちらで恣意的にピックアップされたものだけ出されても、ああそうなんですかというだけで、ほかの、今ちょっと思いつきませんけれども、あれについてはどうなったのかなと思っても、それは検討していないのかということになってしまうじゃない。どだい、これを一緒にしてコンパクトに、簡単に報告するというものではないのではないかという気がするんですけれどもね。だから、表なら表だけを別立てで、節目節目に我々に報告してもらえるということと、主な検討、今までいろいろなさまざまな本会議だとか、予算・決算、あるいはこういうところでいろいろ質疑したものというのは、もっともっといっぱい文教関係であると思うんです。それはそれとして、また別にしてもらった方がいいような気はするんですけれども、どうなんでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 この内容につきましては、今回、各常任委員会ともそれぞれ所管にかかわる採択された請願・陳情、それから主な検討事項について報告しております。今、御意見をいただきましたので、全体でどういった形の報告が適当かということで、また検討して、改善を図りたいというふうに思います。
篠委員
 タイトルが採択された請願・陳情及び主な検討事項の処理状況となっているわけだから、その範囲を出ないから、これはこれでいいわけだとは思いますけれども、議会の仕事は請願・陳情を審査することという流れに対して、議会の本当の仕事は何なのかということで、請願・陳情の取り扱いについて議会運営改善検討会で相当真剣な議論を重ねているわけですので、その辺と目線を離さないように、請願以外は対応しないという議会もあるわけだし、たまたま中野の場合はそういう対応をとっていない。どうしても決められた時間内で乗り切ることについて、議会の時間制の導入だとか、それぞれに議会は姿勢を出してきているわけですので、議会が行政と一緒になって一番心を砕かなければいけない問題というもの、それに対して、その本分を全うできる形というのがあくまで本当の姿であるわけだから、1人でも陳情が出せるというような極端な例が見受けられる中で、我々はそういうところに、議会としては心を砕いているわけですので、そういったものも目線から離さないでの対応を強く要望いたしておきます。
委員長
 特になければ、以上で本報告を終了します。
 休憩させていただきます。

(午後4時53分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後4時53分)

 休憩中に確認しましたとおり、次回の委員会は3月17日、午後1時から当委員会室で行うこと、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
         
委員長
 以上で予定した日程はすべて終了いたしますが、委員の皆さんから特に発言はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本日の文教委員会を散会いたします。

(午後4時54分)