平成17年09月01日中野区議会文教委員会
平成17年09月01日中野区議会文教委員会の会議録
平成17年9月1日文教委員会 中野区議会文教委員会〔平成17年9月1日〕

文教委員会会議記録

○開会日 平成17年9月1日

○場所  中野区議会第5委員会室

○開会  午後1時02分

○閉会  午後5時01分

○出席委員(9名)
 飯島 きんいち委員長
 酒井 たくや副委員長
 北原 奉昭委員
 久保 りか委員
 はっとり 幸子委員
 小串 まさのり委員
 篠 国昭委員
 昆 まさ子委員
 江田 とおる委員

○欠席委員(0名)

○出席説明員
 教育長 沼口 昌弘
 教育委員会事務局次長 金野 晃
 教育経営担当参事 村木 誠
 教育改革担当課長 小谷松 弘市
 学校教育担当課長 相澤 明郎
 指導室長 小林 福太郎
 生涯学習担当参事 大沼 弘
 生涯学習推進担当参事 生涯学習担当参事兼務
 中央図書館長 細木 博雄

○事務局職員
 書記 岩浅 英樹
 書記 鳥居 誠

○委員長署名

審査日程
○陳情
〔継続審査分〕
 第22号陳情 中野区立小中学校再編計画(案)について
○所管事項の報告
 1 第五中学校に係る妙正寺川整備事業について(教育経営担当)
 2 中野区立小中学校再編計画に関する意見交換会・対話集会の実施について(教育改革担当)
 3 中野区立小中学校再編計画(パブリック・コメント案)について(教育改革担当)
 4 中野区教育ビジョン10大プロジェクト(検討資料)について(教育改革担当)
 5 平成17年度小・中学校連合行事・周年行事日程について(学校教育担当)
 6 平成17年度小・中学校別就学援助認定者数・率について(学校教育担当)
 7 平成17年度中野区学力にかかわる調査の結果について(指導室長)
 8 平成18年度区立中学校使用教科用図書の採択結果について(指導室長)
 9 文化芸術に関する懇談会の設置について(生涯学習担当)
 10 図書等の寄贈について(中央図書館)
 11 その他
○その他

委員長
 それでは、定足数に達しましたので、本日の文教委員会を開会いたします。
 審査の進め方について御相談したいことがございますので、委員会を暫時休憩いたします。

(午後1時02分)

委員長
 それでは、再開いたします。

(午後1時03分)

 本日、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のうち、所管事項の報告の順序を変更して、休憩中に御協議いただいたとおり審査を進めたいと思いますが、これに御異議ございませんでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように進めます。
 なお、審査に当たっては、午後5時を目途に進めたいと思いますので、報告事項はたくさんございます、皆様の御協力をお願いいたします。また、3時近くになりましたら、一たん休憩をとりたいと思っております。
 それでは、初めに陳情の審査を行います。
 第22号陳情、中野区立小中学校再編計画(案)についてを議題に供します。
 今日、陳情の方がお見えになっていらっしゃって、確認いたしましたら、補足の説明をされたいというお申し出がございました。よろしければ、休憩をして、補足の説明を受けたいと思いますが、よろしいでしょうか。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、一たん休憩をいたします。

(午後1時04分)

委員長
 それでは、委員会を再開いたします。

(午後1時15分)

 それでは、先ほど確認をいただいたとおり、本陳情に関連した報告を受けるため、陳情の審査は一たん保留といたします。
 それでは、所管事項の報告の2番、中野区立小中学校再編計画に関する意見交換会・対話集会の実施状況についての報告を求めます。
小谷松教育改革担当課長
 それでは、中野区立小中学校再編計画に関する意見交換会・対話集会の実施状況につきまして御報告をさせていただきます。(資料2)
 再編計画(案)(区民意見を受けての論点と考え方)の取りまとめ以降に、開催をいたしました意見交換会、並びに区民と教育委員の対話集会の実施状況につきまして、その内容がまとまりましたので、御報告をさせていただきたいと思います。
 資料にございますが、まず開催状況でございます。教育委員会主催の意見交換会といたしまして、地域センターを会場といたしまして、6回、開催をさせていただきました。7月の下旬に開催をしてございます。それから区民と教育委員の対話集会でございますが、8月2日に実施をいたしました。このほか、関係団体といたしまして、7月に小学校PTA連合会、並びに中学校PTA連合会との個別の意見交換も実施してございます。以上の意見交換会等の中で出されました主な意見等につきましては、2ページ以降に整理をしてございますので、そちらの方、主なところを御紹介申し上げたいと思います。
 まず2ページ、3ページでございます。こちらは再編計画全体に関するものというところでございますが、この中で、最初の2ページの上から二つ目をごらんいただきたいと思います。ここでは、再編計画は合理化が先行し、魅力ある学校づくりの視点が欠けているのではないかという御指摘をいただきました。これに対しましては、再編を通しての適正な規模づくりも、子どもたちへのよりよい環境づくりの一環と考えている。また、再編計画を最終的にまとめる際には、意見を踏まえて内容を精査したいと申し上げてございますが、学校再編を通して魅力ある学校づくりを進めるという視点につきましては、再編計画の基本となる考えでございます。意見の反映につきましては、後ほどまたパブコメ案の説明の中で、その扱い等について改めて御説明申し上げたいと思います。
 それから3ページの方をごらんいただきたいと思います。一番下段の円滑な再編のための取り組みに関するものということで、ここでは、1番、2番ということで、保護者、児童・生徒が安心できる学校への支援策として具体的に何か考えているのか。また、再編対象校の入学者が激減することは最も心配することである。具体的な方策があるならば聞かせてほしいということでお尋ねをいただきました。これにつきましては、再編後に統合新校を設置しない位置の学校に対しましては、心の教室相談員の日数増、学習指導補助員の配置、新入学児童確保のための学校PRへの支援などを行っているところでございます。また、今後、統合校同士の交流の機会も設けて、円滑な再編を進めていきたいと考えてございます。そのほかに、学校によりましては、夏休みの補習にTAを配置する、あるいは新入生確保などに取り組んでいるところでございます。また、今後はいろいろな学校が取り組めるもの、先駆的なものをモデル事業として取り組んで、将来的には新校に引き継がれていくようなものを対象に、事業などを立ち上げていくことも考えているところでございます。
 次に、4ページ、5ページでございます。引き続き再編計画の全体的なものに関するところでございますが、こちらでは、4ページの中ほどをごらんいただきたいと思います。指定校変更の弾力的運用の考え方に関するものというところでございます。そこで、4番目でございます。今回、論点の整理と考え方の中に、指定校変更の弾力的運用についての具体的な考え方をお示ししたところでございますが、4番にございますとおり、指定校変更の弾力的運用については、当事者に対するPRが必要である。統合の際に近くに行けることを知らないで、統合新校に行った後で指定校変更を知るということがないように、十分に告知をしてほしいということでございます。具体的には、1月に就学通知を発送するわけでございますが、その中に弾力的運用についての書き込みを行い、すべての保護者に対しまして周知を図ってまいりたいと考えてございます。
 それから5ページでございます。通学の安全対策に関するものということで、ここでは3番目をごらんいただきたいと思います。具体的なところでの指摘でございますが、西武線の立体化が早くて20年後、踏切の安全対策について検討するというが、具体的にどのように検討し、実施していくのかというお尋ねをいただいてございます。現在の時点におきまして、小学校で明確に危険だということになれば、人をつけて登下校の安全指導をするというものでございますが、そういった指導も考えられるが、それ以上、例えば跨線橋を設置するといったことについては、現時点では難しいと判断してございます。ただ、いずれにいたしましても、地域の実情を考慮して安全対策を行っていきたいと考えているところでございます。
 それから6ページ、7ページでございます。こちらは個別の統合に関するものでございます。多くは、こちらの個別の統合の部分では、計画全体の内容とかなり重複している部分もございますが、1点、御説明を申し上げたいと思います。7ページの(3)の1番をごらんいただきたいと思います。ここでは具体的に沼袋小の統合についてでございますけれども、沼袋小は野方小と丸山小と場所の統合新校に分かれることになるが、沼袋小の教員が何人かそれぞれの学校へ赴任することはできるか。これはすべての再編の対象となっている学校に共通する課題ではございますけれども、これにつきましては、子どもたちと一緒に新しい学校に行けるよう配慮していきたい。ただ、当該の件については、学校が非常に小規模ということで、担任の数が少ないので、実際には、それぞれ合理的な形で振り分けるということは難しい部分もございます。しかしながら、子どもたちが新たな学校に円滑に溶け込んでいけるように、教職員の配置についても気を配ってまいりたいと考えているところでございます。
 大変雑駁なところではございますが、区民意見を受けての論点と考え方、これに基づいての区民意見交換会等につきまして御報告をさせていただきます。
委員長
 引き続いて、3の中野区立小中学校再編計画(パブリック・コメント案)についても、関連がありますので、引き続いて報告をお願いします。
小谷松教育改革担当課長
 それでは、引き続きまして、中野区立小中学校再編計画(パブリック・コメント案)につきまして、内容がまとまりましたので、御報告をさせていただきたいと思います。(資料3)
 昨年の10月に発表いたしました再編計画案から今回のパブコメ案の策定に当たりまして、内容の変更に係る修正部分につきまして御説明を申し上げたいと思います。なお、内容の修正に及ぶものではございませんが、改めて全体について精査を行いまして、字句や表現等について幾つかの訂正を行ったところもございます。
 それでは、順番に御説明申し上げたいと思います。
 まず1ページ、はじめにというところでございます。ここの上段の最初の1段落でございます。6行ほど書き足しをしてございます。これにつきましては、先ほど論点と考え方の意見交換会の御説明のところでも申し上げましたけれども、今回の再編を通して魅力的な学校づくりの理念というものを、はじめにの冒頭にうたわせていただくことにいたしました。
 それから続きまして2ページをお開きください。2ページ、中野区の目指す学校像、子どもたちの将来像とございます。最初の4行の部分でございます。ここの導入の文章でございますが、これまでの子どもたちの将来像を描く一般的な背景的の説明文から、教育ビジョンを策定いたしまして、そこに描かれた子どもたちの将来像に基づく記述であるということをはっきりと明確にいたしてございます。
 それからページの方は少し飛びます、8ページでございます。こちらに一貫教育の検討とございます。内容は前回と変わってはございませんけれども、これまでは、一貫教育の内容につきましては、再編に伴う諸問題の取り扱いという項に入れていたわけでございますが、この部分は、前の7ページのところにありますとおり、未来を見据えた学校ということで、こちらの方に移し替えをさせていただきました。
 それから9ページでございます。再編に関する基本的な考え方、基本的事項のマル7をごらんいただきたいと思います。「通学区域については、現行の通学区域を尊重しつつ、次の点を勘案しますが」の後に、「中野区の実情からはすべての条件を満たすことは困難なため」、この一文を入れまして、「総合的に判断して調整をします」と記載を改めさせていただきました。ここに4点、勘案すべき条件ということで挙げてあるわけでございますが、ただ、中野区の実情からいたしまして、すべてを満たした中で再編計画を実行するということは大変難しい部分がございます。そういったことから、実情を反映するということで、この一文を挿入させていただきました。
 それから10ページでございます。(3)再編に伴う諸課題の取り扱いというところのマル2でございます。円滑な再編のための取り組みというところでございますが、ここにつきましては、案から大幅に書き替えを行ってございます。より詳細な形での書き替えを行い、修正を図ってございます。新入生の数が少なくなっても充実した教育が受けられるよう努めること、新しい意欲的な取り組みを行っていくこと、また教員の加配や統合対象校からの継続的な人員配置を行うといったことにつきまして、追加して記載をさせていただいたところでございます。
 それからマル3、学校再編に伴う指定校変更でございます。ここにつきましては、これまで指定校変更の弾力的運用を検討していくという表現にとどめたわけでございますが、今回、再編に伴います指定校変更の特例の概要を記載いたしてございます。
 それからマル4、通学の安全対策でございます。ここは項目を新たに設けまして、統合に伴って新たに幹線道路や鉄道を横断する通学区域を設定した学校につきましては、通学の安全対策について十分に考慮するということにつきまして記述をさせていただいたところでございます。
 それから12ページでございます。中ほどの統合の組み合わせ、統合新校の位置とございます。実は、前の案のところでは、ここの記述につきましては、何々小学校、あるいは何々中学校の小規模化を解消するためという一文が入ってございました。ただ、この部分につきましては、その表現を削除いたしまして、当該地域の学校規模の適正化を図るためという形に表現を改めさせていただきました。
 それから同じ12ページの一番下から3行目のところをごらんいただきたいと思います。「なお、平成20年度を目途に計画を改定し」とございます。中長期の再編の改定のことでございますが、これにつきましては、案のところでは21年度となっていたわけでございますが、1年前倒ししまして中期の計画を明らかにしていくということで、今回、20年度に、改定の年度を、表現を改めさせていただいたところでございます。
 それから13ページをお開きください。中ほど、統合の組み合わせ、これは中後期の統合の組み合わせでございます。先ほどの前期と同様、これまで表現としてありました何々小学校、あるいは中学校の小規模化を解消するためという表現を改めてございます。それから13ページ下段の方が空欄になってございます。実は前の案のところでは、統合の対象としない学校ということで、今回の再編計画の中で統合の対象としない学校を列記していたわけでございますが、ここは改めて統合としない学校を明示する必要はないと判断をいたしまして、全部削除をしてございます。
 それから、恐れ入ります、また少し飛びますが、19ページをお開きいただけますでしょうか。19ページ、ここは野方、丸山、沼袋小学校の再編にかかわるところでございますが、(3)の通学区域の書き込みの中の上から2段落目でございます。「なお、この統合にあわせて」とございます。この部分につきましては、北原小学校の通学区域のうち、西武線より北側で環七より東側の地域につきまして、丸山小学校の位置に設置いたします統合新校に変更するという旨の記載を入れてございます。
 それから20ページをお開きください。一番下段の(5)再編の時期というところでございます。ここは全面的に改めをしてございます。野方小と沼袋小の統合新校の工事期間を前倒しに変更いたしまして、統合時、これは平成23年度で変わらないわけですが、その時点までに工事を完了いたしまして、この間の仮校舎を統合前の野方小が六中を使用するという内容に変更を行ってございます。
 内容の修正につきましては、以上でございます。
 なお、27ページ、28ページ、最後のところでございますが、再編のスケジュールが載ってございます。ここのところでは、野方小と沼袋小、ただいま御説明申し上げました統合のスケジュール変更、統合に伴います工事の前倒しということでスケジュールの変更を行ってございます。
 それから最後の29ページ、30ページでございますが、これは参考資料ということでございますが、今後の人口推計の中で、前期の再編の対象校、統合した場合の規模につきましても、この中に明記をさせていただいたところでございます。
 なお、最後に今後の日程について申し上げたいと思います。今回のパブリック・コメント案につきましては、区民の皆様には、9月4日、区報に折り込みとなっております教育だよりにおきまして、その概要をお知らせしていきたいと思っております。また、ホームページを通して全文を掲載するとともに、各地域センター、図書館、区政資料センター等に閲覧用として配置をしておきたいと思います。
 なお、パブリック・コメントの手続でございますが、9月5日から9月26日までをパブリック・コメントの期間と定めまして、広く区民の皆様から御意見を伺っていきたいと思ってございます。
委員長
 それでは、ただいまの報告、2、3、どちらでも結構でございます。質疑はございますでしょうか。
昆委員
 こちらの意見交換会・対話集会の実施状況の方から伺いたいと思うんですが、一つは、何カ所になるんでしょうか、意見交換会の参加人数が非常に少ないという印象がまず1点あるんです。私も南中野地域センターで行った説明会に行きました。4名という中に私の数も入っているんだと思いますが、それだけなんです。ほかのところもそうです。教育委員の対話集会の参加人数も5人という人数で出されているんですが、このように各説明会の参加人数がなぜ少ないとお考えになっているのか、まずその点から伺いたいと思うんです。
小谷松教育改革担当課長
 確かに今、委員御指摘のとおり、今回、意見交換会を実施した中では、全体として非常に参加人数が少なかったということは事実でございます。ただ、私どもといたしましても、今回、取りまとめました論点と考え方ということで、区報の中でその概要をお知らせして、区民の皆様方に意見交換会の日程等をお知らせしたわけでございます。そのほかに、特に小中学校の保護者の皆様方に対しましては、学校を通して、全保護者の方々、これから学校に入学するであろう幼稚園、保育園の保護者の皆様方、私立、区立を含めまして、区内のすべての幼稚園、保育園の保護者あてに今回の意見交換会のお知らせをださせていただきました。総枚数にいたしますと2万2,000枚ほどでございましょうか、すべての保護者に行き渡るようにということで、少しでも多くの方々に御出席をいただきたいと考えていたところでございます。ただ、結果といたしまして、余り多くの御出席をいただかなかったというところにつきましては、御指摘のとおりでございます。
昆委員
 学校再編計画について、区民の皆さん方が、関心がないということではないと思っているんです。非常に地域の中の学校がどうなっていくのか、また子どもたちの教育の現場である学校がどうなっていくのかということが、非常にまちの住民の方のところでも関心を持っていることなんですが、ただ説明会という持ち方が、先ほど陳情の方も言われておりましたけれども、非常に膨大な計画のものをかいつまんだ形の説明をその場で受けて、その場でどう意見を出したらいいかわからない、そういう状況の説明会になっているのではないかということを非常に私は感じているんです。ですから、出ていっても、一方的に説明を受けて、その内容もなかなかその場で理解といいますか、かみ砕いて自分のものとして区の方に意見を申し上げるということまで、なかなかその場ではできない、だけど、これでいいのかという思いを強くしている人たちが多いと思うんです。だから、そういう点からいって、意見交換会をやりました、説明会をやりましたということで、区の学校再編計画が説明責任を果たしたととらえて、次々と進んでいこうとしているのか、その点はどうお考えなんでしょうか。
 例えば、実施状況の中に、再編計画は合理化が先行し、魅力ある学校づくりの視点が欠けているのではないかという質問がされているようです。それに対して区は、再編計画をした後の学校に非常に魅力ある学校づくりをしていくんだとお答えになっておりますけれども、具体的に、では魅力的な学校づくりというのは、どういうことを考えているのか、その点については、説明会等では本当にわからないんです。
 それともう一つは、3ページですけれども、円滑な再編のための取り組みに関するものということで、学校への支援策として具体的に何を考えているのかということの問に対して、心の教室相談員の日数をふやすとか、学習指導補助員の配置、新入学児童の確保のための学校PRの支援と言われているんですけれども、こういうことをお答えになっていても、その中身は、具体的にどういうふうに学校が、例えば心の教室相談員の日数をふやしたから、その学校にはどういうメリットになるのか、その辺が本当にわからない、理解ができないという状況があるんです。だから、本当に住民の皆さん方が、そういうものになるのか、中野のまさに将来的な学校の姿が、子どもたちにとっても、地域の住民にとっても、再編すれば、こんなばら色な学校教育の現場になるんだというものが本当に見えないで、ただ再編、学校を少なくする、統合するという計画を示すということでは、区民の皆さん方のところで、もう本当に意見の出しようがないと思っているんですけれども、その点、皆さんは説明会に行かれてどういうふうに感じていらっしゃいますか。
小谷松教育改革担当課長
 今回、再編計画案を提出いたしまして、これに基づき、こちらにありますとおり、魅力ある、これからの21世紀の中野の学校をつくっていきたいということで提案をさせていただいているわけでございます。具体的に、例えば個々の中で一つひとつというわけにはまいりませんけれども、ただ、全体として、今ある中野の学校、それはそれでいろいろな形で、各校ともいろいろな取り組みをしながら、それぞれの特色をつくっていっていると思っております。それらを踏まえる中で、これからまた再編を通して、例えばA校で培われてきたいろいろな伝統であるとか、あるいはまた、それとあわせて、B校の中でいろいろと試みられているもの、そういったものが再編を通して、より一層、次のレベルとして効果を発揮していくと思っております。学校の再編そのものが今までの学校を否定するとかということでは決してないと思っております。そういった中で、意見交換会等々を通しながら、また区民の皆様方の学校に対するいろいろな思いというものも聞きながら、その中で、私どもとしても、将来を描くような学校というものをしっかりとお示しをしていきたいと思っておりますし、意見交換会の中で、私どもの考えております未来に向けた学校のあり方というものも、できるだけお示しをしてきたと思ってございます。
昆委員
 なかなか皆さんが言葉でおっしゃっていることが、私もそうです、それから説明会にお出になられた住民の方も、どういう理解をされているか、全部に聞いたわけではございませんけれども、区の方で、本当に再編計画を進めれば、中野の教育はこうなるんだ、中野のまちがこうなるんだ、中野の子どもたちの未来はこうなんだ、いろいろな言葉で言いますけれども、そのことが果たして実現可能な状況に考えられるのかということがあると思うんです。例えば、地域の中で一つの学校がなくなるということは、まさに地域のコミュニティの核としての役割を持ってきた学校がなくなることによって、地域の人たちの地域生活、または地域の結び付き、いろいろな文化だとか、伝統だとか、いろいろなものがありますし、本当にこれからそこに住んでいく、暮らしていく人たちのよりどころみたいな形で、ずっと学校というところが役割を果たしてきたものが、一体このことによって、再編計画によってどうなるんだろう、そういう不安もあれば、区が言っているようになるのかという疑問も持っている、そういうところに本当に丁寧に、教育委員会が考えている再編計画の後に、中野が目指そうとしている教育なり、地域のコミュニティの核なり、子どもたちの育ちなり、そういうものが具体的に見えないというのが現実なんではないかと思うんです。
 例えば、少人数学級にしても、教育委員会の皆さんのところでは、40人が人数だ、都教委がそこの枠を外さないから、中野区も40人だとずっと言い続けていますけれども、意見の中には、少人数学級のよさといいますか、必要性というものも出されている。しかし、それを教育委員会は本当に声を受けて真剣に考えない、考えようとする姿勢が見えない、そこのところとは随分、住民との乖離があるのではないかと思うんです。だから、一方的な説明だと言われれば、本当にそのとおりではないかと私は思うんですけれども、その点については、皆さんのところでは、どのように考えていらっしゃるのか、伺います。
小谷松教育改革担当課長
 この再編を通して新たな学校をつくっていくんだ、より魅力のある学校をつくっていくんだということでお話をしてきたわけでございます。先ほどと重なりますけれども、決して再編となっている学校のこれまでのいろいろな取り組みであるとか、そういったものがよくないから再編するということは決して言ってございません。そういった今までの積み重ね、多くの学校で行われてきたこと、その中で、しかしながら、まだまだ実現できるのにできない部分、確かに少人数の学校、その中でいろいろな試みが行われております。それはそれとしてしっかりと引き継いでいくべきものだと思いますし、またあわせて学校自身が集団教育というものを前提として成り立っているわけですから、集団教育としてのよさ、それを引き出していく、そのための一定の規模のある学校をつくっていく、要するに子どもたちにとりまして、いろいろなものにチャレンジできる、挑戦できる、その可能性を開いていく、そのために学校再編を行っていくんだということで、新たに統合した後の学校につきましても、これまで重ねてきました少人数指導のそういったものは、当然のことですが、継続していきますし、また統合された後の規模を生かすような形ででの活力ある学校づくりというものをこれから進めていかなければならない、そういう意味でいろいろな多面性を発揮する学校をつくってまいりたいということを申し上げてきたところでございます。
昆委員
 多面的な学校をつくるということなんですけれども、例えば少人数規模の学校のことについて触れますと、やはり学校というのは、ある一定の集団規模がなければ、切磋琢磨した教育現場にはならないということをたびたび教育委員会の皆さん方はお話をされますけれども、小規模学校でのデメリットというのは、どのような形で示されて、その結果が子どもたちの教育にどう悪い影響を与えているのか、何が悪いのかということをやはりきちんと示したことはあるんでしょうか。ある一定の集団規模が必要だ、そこのところで切磋琢磨して、子どもたちが学力を高めたり、人間のつながりを深めていく、そういう育ちをしていく場なんだとか、いろいろなことを言われますけれども、小規模の学校の中で、今何が子どもたちに、教育面でこれだからだめなんだというものを挙げるとしたら、例えば音楽がどうだとか、運動会がどうだとかというお話は、もう既に聞いていますから、それは結構ですけれども、そのほかに何があるのかということを私が質問したら、皆さんはどういうふうにお答えになりますか。
小谷松教育改革担当課長
 繰り返しのような形なんですが、小規模校だから何が悪いということではなくて、小規模校で子どもたちが経験できないことを、これから再編を通して、その可能性を引き出していくということだと思っております。小規模校だから悪いという形での再編では決してございません。子どもたちに対して、より開かれた可能性というものを未来に向けて引き出していく、そのために再編を行うんだと思ってございます。
昆委員
 最後にしますけれども、教育委員会の方では、小規模校が悪いのではない、小規模校としてのよさもあるということですね。だから、小規模校は小規模なりのよさ、いい面を持っている、そこのところでは、子どもたちの教育の向上だとか、人間としての人と人のつながりを深めていく、そういう教育だとか、そういうことについても、本当に成果を上げていると考えてよろしいんですね。
小谷松教育改革担当課長
 小規模校であろうが、大規模校であろうが、いろいろな形で各学校が自分の学校の特色を出しながら、そして学校の運営といいますか、改革というものをやっていると思っております。それは、もちろん学校の規模によりまして、さまざまな特色というものは異なっているんだろうと思います。A校にはA校の、B校にはB校としてのいろいろな特色というものがあろうと思っております。そういった中で、より可能性を開いていくということだと思います。小規模校の中でやれること、やれる範囲というもの、しかしながら、一方において、大規模、ある程度の規模があることによって、さまざまな学級、あるいは学校全体としての活力を引き出していく、そういった部分というのもあると思います。そういう意味におきましては、学校の再編というものを通すことによって、より多様な子どもたちへの教育の機会というものができていくんだと思っております。
篠委員
 教育委員会に限らず、計画案ができて、案をとるための一連の流れというのがあると思うんですが、この流れの中で、議会を大切にされている、またそれだけの議論を重ねてきたこともしっかり理解できるんですが、いずれを案にしましても、最後の案という字を取りました、ついては文教委員会に御報告申し上げますという計画案がきょういただいたこれですね。それでよろしいんですね。
小谷松教育改革担当課長
 手続的に申しますと、今回まとめさせていただきましたパブリック・コメント案、これが区民の方々にお示しする最終的な案ということになります。パブリック・コメントの手続を経まして、いろいろと区民の方から寄せられた意見、それらを整理いたしまして、最終的にパブリック・コメント終了後に教育委員会としての決定をしてまいりたいと思ってございます。
篠委員
 教育ビジョンのときもそうだったんですが、我々文教委員会で質問の方法はあったわけですが、それを踏まえて微調整をされたのも存じ上げております。その後、最後のパブリック・コメントの段階で、さらに微調整されて案を取った、この流れが案を取る区の一連のスタイル、日本中、そういうスタイルに今なっているわけですが、今回のパブリック・コメントを踏まえて、どの部分を変えられたんですか、最後の微調整で。何か変わった部分があったんですか。
小谷松教育改革担当課長
 まずパブリック・コメント、先ほど御説明で申し上げましたが、当初に出しました案の中から、何点か、やはり区民の方々との意見交換を通して変更をしてきた部分もございます。今回、教育委員会として具体的にお示ししたものの中には、一つは沼袋小学校と野方小学校の再編のスケジュール、これが変わってございます。それからまた当初の案の中でお示しをすると申し上げてきました指定校変更の弾力的な運用というものにつきましても、考え方を整理して明らかにさせていただいたところでございます。また、そのほか、細かいところでございますけれども、再編の対象となっている学校に対して、小規模校だからという理由によって再編をするといったような表現の訂正であるとか、あるいは再編の対象としない学校の列記を削除するとか、いろいろな形で、その間の区民の方々との意見交換を通して、行ったところでございます。
 これからパブリック・コメントを行っていくわけでございますが、パブリック・コメントというものにつきましては、教育委員会として区民の方々にお示しする、先ほど申しましたとおり、最終の案ということになってまいります。したがいまして、この案で示されております基本的な考え方、そしてまたそれに基づきます全体としての計画の見通し、そういったものにつきましては、もう既に教育委員会としましては、一定の方向を持ったということで御理解いただければと思っております。
篠委員
 失礼しました。パブリック・コメント案ということですね。ですからパブリック・コメントが終わったということではないわけね。ただ、大方針は、練りに練った大方針、はじめにというところで、1ページに言い尽くしてあるんだと思うんですが、パブリック・コメントを経て、ここが変わったという例を私は聞いたことがないんですが、微調整というのは、こういう根幹部分にも触れることがあるんですか。
小谷松教育改革担当課長
 パブリック・コメント案ということにつきましては、大きなフレームということについて言えば、既に十分な検討を踏まえた中で最終的な考え方を示したというものでございますので、大きなフレームそのものについて、これを変更するということにつきましては、それは全くないということではございません、その部分については、否定はできないわけでございますが、しかし考え方を整理した中で発表させていただくというものでございますので、それを前提にしながら、もちろん個々のいろいろな表記の問題であるとか、微細な部分といったところがあろうかと思います。そういった部分については、いろいろと有益な意見等々をいただいた中で調整していくということもあろうかと思いますが、全体としてのフレームというものについては、これはしっかりとした考え方に基づいて御提案をするということでございます。
久保委員
 パブリック・コメント案ということで出されたもの、大分区民の方たちの意見を、再編計画の論点と考え方、前回も出ていますけれども、くみ取りながら少しずつ変えたところもあるのかと気もしております。少し気になっていますのが、意見交換会とか対話集会の中、また先ほどの陳情の中でも、財源の見通しということを非常に心配されている質問というのが多いと思っておりまして、前期の再編に係る総経費というのは、どれぐらいかかると思っていらっしゃるのか、伺いたいんです。学校の改築経費は30億円程度と考えていると、対話集会の方の2ページ、経費がどのぐらいかかるのかということを聞かれております。改築経費は基金積み立てを行って、それを使用する。また、跡地についてのことでも、10か年計画の素案にも明記されていないけれども、11月には10か年計画を決定する予定であるので、それ以前に施設配置の考え方を区民に示して意見を聞くなど、こういったところでも、24年度にできます第九中学校、中央中学校、これは新しく用地などもこれから用意をしなければいけないところだと思いますし、さまざま、本当に財源見通しというのが立っていないというのが今、区民の方たちの一番の不安材料ではないかと思っているので、その辺を御説明お願いします。
小谷松教育改革担当課長
 前期計画の中で、どのくらい、具体的な数字ということについては、まだ十分に固まったものにはなってございません。今、委員の方からおっしゃられましたとおり、改築を要するもの、また大規模な建て替えということではございませんが、再編に当たりましていろいろと改修を行うといった部分もございます。そういったものも含めまして、これからきちんとした形の中で財政見通しを持っていく必要があると思っております。10か年等々の策定作業も進んでいる中で、そういった部分も含めて、区全体としての財政の中で再編計画を位置付けて、財政見通しを持っていくということになろうかと思っております。
久保委員
 ここに書かれています改築経費は30億円程度、これは1校に対しての改築経費ですか。
小谷松教育改革担当課長
 個々の学校のいろいろな状況がありますので、一概に言えるところではございませんが、平均的なところで申しますと、おおむね1校、建て替えに要する経費というのは、大体30億円程度と言われてございます。
久保委員
 今、具体的な数字は避けられたような御答弁がありましたけれども、30億円程度、1校に対してかかる。前期の再編の中で、改築をされる学校ですとか、改修をされる学校というのは、もう数は決まっているんだと思うんです。そうしますと、そこから考えていきますと、大体大まかな数字が出るのではないかと思うんですけれども、そういった大まかな数字だけでも教えていただければと思います。
小谷松教育改革担当課長
 確かに今、委員おっしゃったとおり、全面的な改築に要する経費ということでは、おおむね30億円程度と言われてございますが、ただ、個々の学校のいろいろな状況、実情というものもございます。これから再編に向けて、どういう形で統合までに改修を重ねて、新しい学校としてリニューアルしていくのかという部分につきましては、いろいろな詳細にわたりまして検討を進めているところでございます。これから内容等々につきまして固めた中で、そういった部分について精査をしていきたいと思っております。
久保委員
 そういう御答弁ばかりだから、皆さん、不安が拭いされないのではないかと思うんです。多分こういった陳情の方たちも、財政難の中で、学校の統合といっても、新しく学校を建て替えたりとか、また用地を購入したりとかということができるのか、そういった不安がずっとつきまとってくることではないかと思うんです。ここの中にも、改築経費は基金積み立てを行ってとなっていますけれども、基金の積み立ての計画というのは今どうなっているんですか。
村木教育経営担当参事
 義務教育施設整備基金につきましては、16年度末現在で5億9,500万円余の積み立てがございます。それから本年度、実は旧館山健康学園の売却が、契約がそろそろ成立をすると聞いておりますが、当初予算で予算化をした売却益の一部を義務教育費に積み立てるということで、当初予算化したものが1億円、それから実は第十一中学校の隣接地、これは寄附を受けた土地でございますが、寄附をしていただいた方から条件がありまして、教育にということで、売却をして、その益を区でもって使ってほしいという条件が付いておりました。これは既に売れておりまして、1億4,000万円少し、これも義務教育費に積み立てる予定でございます。これは計画というよりも、17年度予算、ないしは現実対応ということで、現在このような考え方を整理しておりまして、積み立て計画そのものにつきましては、10か年計画の中で、義務教育施設整備基金を含めて、他の基金とあわせまして、計画的な積み立てと活用を図っていくという考え方を、現在、検討している最中ということでございます。
久保委員
 今、館山のお話がありましたけれども、今後も学校関係の施設などを売却した場合には、1割、基金積み立てにですとか、そういったことも検討されているんでしょうか。
村木教育経営担当参事
 私どもだけで、こうする、ああするということを決定はできませんけれども、教育委員会といたしましては、教育にかかわる用地等の売却をした場合には、基本的には教育のために使うということで考えていきたいと思っております。
江田委員
 幾つかお聞きしたいんですが、対話集会の実施状況の2ページの上から2段目の括弧ですが、再編計画を最終的にまとめる際には、意見を踏まえて内容を精査したいと書かれております。それで、パブコメの案がきょう報告をされたわけですが、具体的にはどういう内容の精査が行われたのか、説明をいただきたい。
小谷松教育改革担当課長
 このときにいただいた意見でございます。意見交換会の1番の(1)の2番目でございますね。この部分につきましては、やはり再編計画をまとめるに当たって、しっかりとした教育委員会としての魅力ある学校づくりに向けた姿勢というものを明示したいということで、そういうふうにお答えしたわけでございますが、その部分につきましては、こちらのパブコメ案の1ページのはじめにというところで、最初の1段落目でございます。ここに学校再編を行うに当たっての一種決意的な部分もあろうかと思いますけれども、そういった形で表現をさせていただいたところでございます。
江田委員
 パブコメのはじめにの6行がその部分に当たるということなんですか。とてもこれが、中野区の教育が今後どういうふうに発展していくのか、どういう魅力を持つのかということを表現しているとはとても理解しがたいと言わざるを得ません。
 後でまた質問したいと思いますが、それから4ページです。指定校変更の弾力的運用については、当事者に対するPRが必要だ、統合の際に近くに行けることを知らないで、統合新校に行った後で指定校変更を知るということがないよう、十分に広く告知してほしい、これはそういう意見ですが、この問題と関連して、仲町小学校の陳情文の中でも、小学校のときに再編が行われ、中学に行ってまた再編が行われる、こういったことのないように、そういうものは避けるべきではないか、そういうもの等がいろいろと出ておりました。それで、教育委員会はそれについてどういう検討をされたのか、よくわかりませんが、最終的には教育委員会の示した案のとおりにですね、今回の示されている中身からすれば、それは変わっていないと思うんですが、そうすると、結局、父母の皆さん、区民の皆さんから、小学校や中学校のときに2回もそういう目にあうということは避けてほしい、そういうものに対しては、あくまでも、そういうことを見通して、本人なり保護者なりがきちんとみずから選択をしなさい、教育委員会としてはそれしかありませんということをここでは言っているんだと思うんですが、そういうことでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
 ただいまの小中で再編を経験するといったことにつきましては、この前にまとめました論点と考え方の中でも、これは非常に一つの課題ということで教育委員会としても議論をしたところでございます。その中で、現状の再編の対象となっています学校につきましては、小規模化が進んでいるという状況、それからまた校舎の改築の時期といったようなことから、どうしても2回、統合といいますか、同じ学区の中であるということについては、なかなか時期を調整することは難しい。ただ、その中で、今回、考え方を明らかにさせていただきましたが、指定校変更の弾力的運用ということで、再編に伴いまして特例を設けることによりまして、それを活用することによって2回を経験するということのないような、そういう一つのスタイルといいますか、そういった部分も設けさせていただいたということで、今後、対象となっております学校の保護者につきましては、そういった部分もしっかりと周知を図って、特例の内容というものにつきましても、お知らせをしていきたいと思っております。
江田委員
 つまり、教育委員会の考えた学校再編計画があって、それに対して父母の方々からいろいろな意見が出てきた。特に義務教育中に2回もそういう目にあわなければならないという人の場合、何とかこれだけは避けてくれ、そのほかにもいろいろとあるけれども、そういうものが出てきたんだけれども、教育委員会としては、基本方針は変えません、変えないけれども、特例をつくったから、後は行政の好きな自己決定、自己責任で、後はあなたの責任で選択してくれということしかないととらざるを得ないんですが、そういう意味としてとらえておりますが、そういうことでしょうか。もう1回お聞かせください。
小谷松教育改革担当課長
 前期の再編の中で、小、それから中ということで、同じ学区内で2回経験するというのは、仲町、桃三、桃丘の統合、中央中と九中の統合というところでございます。ただ、中央中と九中の統合につきましては、警大跡地の周辺に新たな学校を設けてということで見込んでございます。そういったことから、これから警察大学校跡のまちづくりとの関連の中で、再編の時期というものがかなり特定されてまいります。小学校と中学校の再編を重ならないようにするということにつきましては、理想的に言えば、中を先にやって、その後、小を行うということであれば、これは重なることはないわけですが、ただ、そうやった場合、中を先にやるということになりますと、現在の見通しの中では、平成24年度、中央中と九中の統合を見込んでおりますが、そこからさらに何年か後ということになりまして、非常にタイミングとして遅くなってくるということもございます。あるいは、小を先にやって、その後、中をやるということになりますと、一度、小学校に入学した子どもが6年間を過ぎて、その後さらに中学を卒業するまでという間は、続く中学校を再編できないということになりますので、小学校を再編した後、少なくとも8年以上は間をあけないといけないということになります。そうなりますと非常に再編の全体としての見通しというものが大きくゆらいでくるということになります。その間、一方、小規模化が進むという状況を、その間、全然対応できないということになりますので、今回のケースに当たりましては、そのようなことを考慮した中で、考え方として、当初お示ししたスケジュールのとおり実行してまいりたいと考えているところでございます。
江田委員
 行政の立場からすれば、いろいろな条件がありますし、その結果から、いろいろな説明が出てくるんだと思うんですが、区民の立場からすれば、それはあなた方の今回の計画のつくり方にもともと無理があるんであって、なぜもっと区民の意見を聞いてくれないのかというのが率直に言ってあるんだと思うんです。そこのところが今回の計画の中でも非常に大きな問題として、こういう形であらわれているんだと私は思っております。その点、指摘しておきたいと思います。
 それから7ページ、(3)の野方小、丸山小、沼袋小の統合に関するものの2ですが、ここで言っていることがよくわからないんです。「小学校から中学校への接続がうまくいくような教育体系を考えていきたい」、ごめんなさい、その前から読まないとあれですね、「ただし、小学校と中学校が隣接しているので、中学校の先生が小学校へ来て教えるなどの交流を考えることができる」、今申し上げた云々へとつながるんですが、これはどういう意味なんですか。
小林指導室長
 このことにつきましては、現在でも一部、小・中連携という形で実践している学校もございますけれども、例えば中学校の英語の教員が中学校に行って、総合的な学習の時間、その他を指導するとか、そうした形を進めているケースがございます。逆のことも、特に中学校の学力補充的なものを小学校の先生が受け持つということも考えられますし、言ってみれば、丸山小と十一中は隣接しているということもあって、そういった教員の交流実践、そういったものを含めていく、そういう含みがあると考えております。
江田委員
 そういう実例はあるのかもしれませんが、質問は、丸山小の増築を考えるならば、十一中の空き教室も使用することも可能性としてあるのではないかということに対する回答としては、全然なっていないと思うんですが、そういう意味で一体どういうことなのかと聞いているんです。
小谷松教育改革担当課長
 丸山小につきましては、非常に児童数がふえているという部分もございまして、沼袋との統合に際しましては、丸山について増築を行った上で再編を迎えるということを考えております。
委員長
 質問をよく聞いてお答えしてください。問と答えがつながっていないんではないですかということをお尋ねになっているんです。今お答えになったようなことを伺っているわけではないので、この報告書と同じようなことにならないようにしてください。
江田委員
 今、委員長に言っていただいたとおりで、質問に対する答えが整合していないのではないか、そういう意味なんです。中学校の先生が小学校に行って教えるということは、確かにそれはあるんでしょうけれども、そのことと問とは別問題ではないですかという意味です。
金野教育委員会事務局次長
 資料のつくり方として、質問に対する回答という形で、うまく対応できない資料になっているという点については反省したいと思います。
 ただ、十一中を使うということ、質問は簡単に書いてありますが、そういうときには、それによって効果が出るのではないかという含みのある質問ではないかと思っておりますので、そういうことに対しても、答えの方を少し踏み込み過ぎたかもしれませんが、関連して答えたという内容になっております。
江田委員
 ということは、この部分だけを、もう少し、質問と回答とをわかりやすく教えていただけませんか。どういう質問があって、どういう回答をしたか。周辺の説明はいいですから、こういう端的な質問があって、こう端的に答えていると。
委員長
 次長のようなお答えだと、ここに書いてある質問は、余りにも簡単に書き過ぎてしまって、いろいろなことがあったんですというのなら、いろいろなことがあって、踏み込んで答えているのは、質問もあったからだというお答えなので、どういう質問があったのか。
小谷松教育改革担当課長
 このときに、恐らくこういった内容の質問のほかに、周辺の内容についてもいろいろとあったんだと思います。少し時間をいただけますでしょうか。
江田委員
 最初に昆委員が参加者のことに触れておりました。実は私も商工会館、教育委員との対話ということだったので、これだけは聞いておきたいと思って参加しました。たまたま奥田議員が来ておりまして、私と奥田議員、議員以外は3人しか参加していないという状況でした。たしか教育委員会からは16人ぐらいいらっしゃって、真正面を向くと教育長とばったり目が合うという、少し恥ずかしい状況もあったんですが、どういうことでしょうか、先ほどこれだけたくさんの方にPRもし、いろいろな努力もしたという説明はあったんですが、しかしこれだけの方しか参加しておられないということですね。1番の問題点というのは、どういうふうに考えておられるのか。区民が再編計画、統廃合計画に全く感心がないということなのか、それともほかに要因があると考えておられるのか、そこら辺、正直いって、これだけの人数であれば、当然、教育委員会でもいろいろな議論をされたと思うんですが、そこら辺はどう考えておられるのか、改めてお聞きをしておきたいと思うのが1点です。
 それから、昨年の11月の文教委員会の資料を改めて見させていただいているんですが、このときまでに、前期の対象校14校、あるいは区役所や地域センター2カ所等で17回開催して、462人の参加をいただいたという報告がありますね、昨年の11月30日の文教委員会の資料を見ますと。そういう方々は、案の段階で参加して、いろいろな意見を出しておられます。その後に論点整理がされて、今回の対話集会となるんですが、今回は地域センターで行われているわけです。各学校でどうなさっているのか、ちょっとわからないんですが、そういう意味では、今まで精力的に説明をした対象と、ここまで論点整理をして、ここまで積み上げてきました、いよいよもうパブコメの段階ですという段階で開いている場所が違いますから、どうそこら辺を考えているのかということを非常に疑問に思っているんですが、その2点について考えをお聞きしておきたいと思います。
小谷松教育改革担当課長
 最初に申し上げましたとおり、今回の意見交換会につきましては、私どもとしても、かなり事前に周知を図ってきたと思っております。ただ、いかんせん、当日、このような形で、なかなか思ったほど多くの方に御参加いただけなかったということがありまして、正直、もう少し多くの方に御参加いただければと考えました。例えば、地域センターを会場にやったということで、6カ所ございます。これらの地域センターにつきましては、いずれも場所的には、前期再編対象校を中心とする中での地域センターということで、これらの場所の選定を行いながら実施してきたところでございます。これまでいただいた意見、非常に共通する多くの意見もございます。再編に関係いたします基本的な考え方といった部分につきましては、いろいろな会場で同じような形での御意見をいただいておりますので、今回、論点と考え方といったことを整理した中で、そういった共通する部分も含めまして、特に関心の対象は目の前の再編という形で、多くの方が関心を持っているだろうというところで会場の設定をしながら実施を図ってきたところでございます。できるだけ、これからまたパブコメ等々の手続もございます。多くの区民の方々に御意見をお寄せいただければとは思ってございます。そんなことで、共通事項を含みながら、これまでの意見交換の方は実施をさせていただいたというところでございます。
江田委員
 後段の各学校でずっとやっていますでしょう、11月30日に報告していただいた、そういうこととのつながりは、どうなっているんですか。あれはあれでおしまいということになるんですか。
小谷松教育改革担当課長
 昨年の10月に発表して以降、それぞれ再編の対象となっております学校で行ってきた意見交換、先ほども申しましたとおり、それらの中で、論点、課題というものを整理した中で、教育委員会としての考え方をまとめたわけでございます。そういったことから、今回の意見交換会ということにつきましては、共通する部分をもって、それぞれの各地域単位に実施を図ってきたというところでございます。ただ、新たに課題として出た部分、野方、沼袋、丸山といったような、今回、スケジュールの内容について初めてお示しをする、スケジュール期間を変更するといった考え方の部分もございました。これにつきましては、個別に丸山、野方、沼袋小学校を会場として、御説明と意見交換の機会などを持たせていただいたところでございます。これは8月になってから、これら一連の会合が済んだ後に、そういった個別のものも設定をさせていただいたところでございます。
江田委員
 これは要望するしかないんですが、せっかくあれだけの、各地域センターは恐らく事務局が相当力を入れてやっておられるんでしょうし、商工会館に至っては、教育委員長を初め参加してやっているわけですから、どうしてこれだけのことが興味を集められないのか、参加者を得られないのか、主催する側としては、常にこれはいろいろと検討はしておられるんでしょうけれども、余りにも参加者を見ると、問題点、もっと考えなければならない点が多いのではないかと思いますので、さらに検討を加えて、これだけの問題を積み重ねてきた、その最終段階での報告会ですから、それにふさわしい取り組みになるように努力をお願いしたいと思います。
委員長
 先ほど答弁保留をしたものは、お答えいただけますか。
小谷松教育改革担当課長
 先ほど出ておりました丸山の増築と十一中の空き教室を使うということでの質問と答弁の内容がストレートに結び付いていないということなんですけれども、質問そのものは、7月25日、沼袋地域センターを会場に行ったときにやりとりされた内容でございます。このときの記録を見ますと、質問そのものは、こちらに書いてございます、この内容でお話がありまして、ただ、関連してということで、以下の部分、小中の交流といったことを補足で御説明申し上げているといった部分もございます。そういった意味で、説明の方で丁寧に御説明、解説した部分を載せてしまったというものでございます。
金野教育委員会事務局次長
 当日、私どものメモに基づいての御答弁でございます。私も記憶を呼び起こしておりますが、実際は、質問といいましても、このとおりの言葉だけいって、はい、終わったという質問にはなりませんで、いろいろなことをおっしゃった上での質問になっております。そういった中で、私どものまとめたメモとしては、こういう形になっておりますが、こういう関連の回答をしているということは、私も記憶に頼ったお話になってしまいますが、隣接することによっていろいろな工夫ができるんではないかという趣旨の発言、そういったことの前置き等があって、それに触れた回答になったと思っております。そういう点につきましても、これから、資料のつくり方、どうしても、意見交換会の記録というのは、テープ起こしという正確な形は難しいものですから、より的確な記録ということを心がけていきいたと思っております。
委員長
 パブコメ案等についても御質疑は構いませんので。
江田委員
 それでは、パブコメの方で、先ほどお聞きしました「はじめに」の6行なんですが、ここに中野区の教育の未来像といいますか、魅力ある将来像が書かれてあるということですが、ここでいう学校は一定規模の集団で活動することを通してと言っておりますが、ここでいう一定規模の学校というのは、集団というのは何を指しているんですか。
小谷松教育改革担当課長
 具体的に学校の規模がどのくらいかということについていえば、少なくとも、それを実証するといいますか、定着した形での定説のような理論はございません。ただし、しかしながら、経験的な中で、児童がそれぞれの学級、あるいは学校全体の中で、活力ある集団生活を通していくということについては、少なくともクラス替えができる、子どもたちにとって、いろいろな人間との交流、また出会い、そしてそれを制度的な中でクラスがえを定期的に実施できる、そういった一定の規模というものはあるだろうと考えてございます。
江田委員
 ですから、皆さん、再編計画を出したわけです。その際に今後考えられる中野区の適正規模というのを皆さんは出したわけですから、それが当然ベースになっているわけでしょう。ですから、その際の一定規模というのは、どういうことを指しているんですかということです。
小谷松教育改革担当課長
 大変失礼いたしました。今回の再編計画の中で、望ましい学校規模ということで、小学校では学校全体として18学級程度、また中学校につきましては15学級程度というものを想定しているところでございます。
江田委員
 そういうことですね。小学校が18、中学校が15、これが中野区が目指す適正規模と言っております。
 それで、この6行の文章で、集団での活動や友達とのかかわりの中で、同じ価値を共有したり自分と違う考え方や個性に出会ったりする経験を通して互いが切磋琢磨し、ともに成長することができますと書いてあります。この文章そのものは、私も特別異論があるわけではないんですが、今問題になっているのは、後の陳情との関係で問題になっているのは、教育委員会は、小学校18、中学校15が適正規模で、そういう一定の規模があって、初めて互いが切磋琢磨し、ともに成長することができる、中野区の魅力ある学校が描いていけるんだとなっているんだと思うんです、この文章は。しかし、小規模校には小規模校のよさがあるということを皆さんも繰り返し認めておられるわけです。現場の先生方も、それから規模の小さな学校の保護者の方々も、小規模には小規模校のよさはあるんだ、何もクラス替えができなければだめなんではなくて、上級生、あるいは下級生との交流の中でお互いが思いやる気持ちや助け合う気持ちが、その中でお互いに競争していく、そういう関係だってできてくる。あるいは一部では、校長先生がすべての子どもの名前がわかって、名前と顔がわかる範囲の学校が、今の時期、最も望ましいという議論すら、もう一方でありますね。そういう面を皆さんは認めながら、小規模校には小規模校のよさがあるということを認めながら、だけども、中野のこれからの教育のあり方という点では、小規模校ではだめだ、一定の規模の学校に統合することによって、新しい経験を保障していくんだということを先ほども繰り返しおっしゃっている。それでは、確かに規模が大きくなることによって、新たに経験するものもあるだろうけれども、逆にそういう小規模校のよさで今まで培ってきたものがなくなってしまう、失われていく、そういう側面ももう一方にあるわけです。そこのところが解明されないままに、一定の規模でなければだめと言い続けているところに、やはりこの問題で、住民の方と教育委員会との間での気持ちの一致点が見出せない一番のポイントではないかと私はずっと言い続けているし、思い続けているんですが、小規模校のよさをなぜ見ようとしないのか、生かそうとしないのか、その点について、改めて、わざわざ今度のパブコメの「はじめに」のところに6行書き込んだということですから、改めてその点について質問しておきたいと思います。
小谷松教育改革担当課長
 確かにおっしゃるように、小規模の学校においては、親密な人間関係、そういったものがつくれる、一方において、少ない人数の中では、固定した人間関係に陥ってしまうという危険性もございます。そういった意味で、少人数の中で生かされる部分、そしてまた一定の規模があることによって発揮できる集団教育としてのよさというものもあります。しかしながら、大規模になったからといって、それですべてを大規模で行うということではありません。今の学校の中でも、いろいろなグループ活動であるとか、実施をしてございますし、また教科の学習におきましても、少人数指導、習熟度別指導といった形での工夫を凝らしながら教育の実践が行われているわけでございます。そういう意味で、一定の集団規模を前提とした学校という中におきましては、やはりある程度の規模を維持することによって、いろいろな可能性が実行できるということにあると思います。そういう意味で集団教育を前提とした学校教育、一定の規模を前提とした中で実施を図っていく、その実現を図っていくということは、これからの学校教育によっては欠かせないものだと考えてございます。
江田委員
 依然として小規模校のよさ、それが統合されることによって、よさが逆に失われていく、発揮できなくなっていく、このことの問題については答えておられないし、小規模校のよさということを言いながら、しかしその辺についてはすっぽり抜かしてしまう、そこの議論を抜かしてしまっているということを申し上げておきたいと思います。陳情のところでまた述べたいと思います。
 それから12ページで、真ん中あたりの(2)のところですが、当該地域の学校規模の適正化を図るため統合しますと文章を整理したということでした。こういうふうに文章を整理することによって、逆にいえば、現在の仲町小学校のような小規模の学校は不適正な状態にあるという趣旨のことになってしまってきているように思うんですが、なぜこういう言い方でなければならないんですか。
小谷松教育改革担当課長
 これは、これまでいろいろと区民の方々と意見交換をしていく中で、論点と考え方の中でもお示しさせていただいた部分があったかと思いますけれども、やはりある特定の小学校を指して、小規模化を解消するためにといった表現については、やはり心理的な抵抗があるという部分がございます。そういった御意見を踏まえまして、当該地域における適正規模の学校をつくっていくんだということで、その表現を改めさせていただいたというものでございます。
江田委員
 ですから適正化を図るという表現にしたわけですけれども、こういうふうにすることによって、今の小学校18学級、中学校15学級以下の教育委員会が認めている適正規模の学校に満たないものについては、不適正な状態という言い方になってしまうように思うんですが、そういう表現の仕方がいいんですか、なぜこういう言い方にしてしまったんですかということを聞いているんです。
小谷松教育改革担当課長
 当該地域の学校規模の適正化を図るということでございますが、それは先ほど委員の方からのお尋ねもございましたとおり、今回の再編計画の中では、望ましい学校規模ということで一定の規模をお示しさせていただいてございます。できるだけ再編計画を通して望ましい規模の学校の実現を図っていくということでございますので、当該地域、それぞれの中野区のいろいろな地域の中で、規模の適正化、望ましい学校に近いものを一つずつ着実な形で、その実現を図るということから、このような表現とさせていただいたものでございます。
北原委員
 2点お伺いいたします。こちらの対話集会の実施状況についてのところで、7ページですけれども、学校の再編が行われた後の跡地の問題なんですが、3番目の3、沼袋小学校の跡地はどうなるのかということに対して、まだ決まっていないが、地域型スポーツ施設ほかと書いてありますが、区長部局が検討を進めていると答えておられます。このことについて2点お尋ねをいたします。
 まず区長部局が検討を進めているということですが、これは区長部局だけで検討されているのか。例えば教育委員会、あるいは地域の方たちに対して何らかのアプローチがあるのかどうか。
 それからもう一点は、結論として、いつ検討の結論が出てくるのかということをもし御存じでしたら、お聞きしたいです。
金野教育委員会事務局次長
 学校の跡地、学校を校舎として使わなくなった場合の使い方につきましては、区全体のための用地、建物ということになりますので、区全体の施設配備の中で検討するということを確認しております。したがいまして、学校の跡地につきまして、具体的にどうするかということについては、区全体の施設配置の中で整理をするということで、現在、区長部局と書いてありますが、区長室、あるいは総務部等が中心になって取りまとめております。ただ、検討につきましては、私どもも、なるべく教育に反映してほしいということを含めて教育委員会としての提案、例えば地域型スポーツ施設などがそうですけれども、そういう形ではどうだろうかということもやっておりますので、検討は一緒に入っております。ただ、中心的な検討は区長部局という形で行っております。
 また、検討結果の時期の提示ですが、私どもは早い時期にお話をしたいということで、いろいろと努力はしてきたんですが、現在のところ、10か年計画の案が確定する10月、また10か年計画が定まる11月という時期までには、施設全体の考え方を明らかにするということで、区の検討は進んでいるという状況でございます。
北原委員
 わかりました。その中で、きょうはたまたま防災の日です。多分、今回、再編の中で、特に仲町、桃丘、東中野、沼袋、中野富士見中、六中としたところが前期再編の中に入っているんですけれども、これらはいずれも地域の例えば防災上の拠点としてとか、あるいは子どもたちの健全育成だとか、あるいは学校行事、あるいは地域行事のまさに地域の拠点として、地域センター以上に長い歴史の中で学校の果たしてきた役割はあったと思うんです。その中で今、教育委員会と区長部局、あるいは区長室とというのはわかりますけれども、この場合、両者だけ、あるいは庁内だけの議論で、最終的にこうなりますと、特に今回の中には、売却などということが明記されるようになりました。売却のことが入っておりますので、これは地域にとって極めて大きな影響を与えると皆さんも多分考えられていると思うんです。この辺で、果たして庁内だけの話し合いでいいのかどうか、区民の方に、こういうふうになりましたという形で提示されてしまうのかどうかというところを改めてお尋ねいたします。
金野教育委員会事務局次長
 施設配置につきましては、今、委員が御指摘のとおり大変大きな問題ですので、もうこれで決まりましたという形ではなくて、区が案をお示しして、意見を聞くという手続を必ず踏むことになります。
久保委員
 8ページの一貫教育の検討について伺います。これは今までの再編計画と内容は全く変わっていませんけれども、未来を見据えた学校というタイトルがついて、その中で学校施設のあり方と一貫教育の検討というふうに分かれているので、わざわざこういったタイトルをつけられたところに、さらに一貫教育の検討を進めていこうという意思があるのかと感じてしまったりもしたんですけれども、再編には影響のない一貫校というのを考えられているんでしょうか。今後、調査研究を進めていくということなので、全く今は白紙なのかもしれませんけれども、その辺を教えてください。
小谷松教育改革担当課長
 一貫教育の検討でございますけれども、具体的な形で、例えば箱物一つの中に小中が入った形ということではなくて、中野区として、これからの未来を見た中で、やはり小中の連携を図っていくということについては、これからの大きな課題だと思っております。この後、また報告の機会をいただくことになりますけれども、教育ビジョンに基づきます実行プログラムの中であるとか、あるいは10か年の中でも、こういった一貫教育の将来を見据えた中での検討というものは、これからの中野区の教育の中でも大きな課題でもございます。そういう意味で、将来を見据えた教育と学校ということでは、大きな課題でございますので、こういった将来の展望の中に一貫教育の展望というものも入れまして、これからの学校全体としての方向といいますか、未来への展望というものを示させていただいたというところもございます。
久保委員
 先ほど指導室長の方からも、丸山小学校と十一中などは学校間の連携を行っているというお話がありました。小中一貫校、私も別に同じ箱物とか、同じ敷地内というのを想定するだけではないと思うんですけれども、連携をするのと一貫教育というのは全く違うのではないかと思うんです。一貫教育ということであれば、やはり敷地内が同じではなくても、同じ学区域ですとか、そういったように思われるのではないか、一貫教育と連携というのは違うと思うんですが、いかがお考えですか。
小谷松教育改革担当課長
 通常、一貫教育といった場合は、今、委員がおっしゃったとおり完全一貫という場合、これは小中ではありませんが、中高の場合は法的に中等教育学校という形で完全一貫校という法制度がございます。小中については、まだ検討中でございますけれども、それからまた連携型のタイプというものもございます。それから設置者が同じで、例えば中学校を主体に小学校を連続するような形で経営するというタイプがございます。そういう意味で、ここでは一貫教育と言ってございます。一貫教育といった場合につきましては、かなり広い意味でのそういったとらえ方ができる。一貫校といった場合については、確かに委員のおっしゃったとおり、一つの物理的な中に小中、あるいは中高が入っているということもございます。ここで検討の方向としておりますのは、中野区として、いろいろな可能性、特に連携型のそういった一貫教育というものを中心に見据えて、これからの小中、あるいは幼稚園なども含める中で、連続した形での教育の方向というものを検討していきたいと思っております。
久保委員
 確認ですけれども、一貫校ではないので、これは再編計画には影響を及ぼさないと考えてよろしいんでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
 影響を及ぼさないということであれば、物理的な形では影響が及ぶことはございません。これからの中野の未来を見据えた学校の中で、重要な課題であるということでお示しをさせていただきました。
久保委員
 ということは、今後、警察大学校の跡地に校舎が新築されるような場合も、ここで小中の一貫校のようなものは検討をされていないということですね。
小谷松教育改革担当課長
 警大跡地周辺に新設を予定しております学校というものは、現在の中央中学校と九中の統合新校を予定してございます。一貫校ではございません。
久保委員
 10ページについて伺います。再編に伴う諸課題の取り扱い、円滑な再編のための取り組みというところですけれども、再編が行われるまで教員数を確保する、また統合新校設置時においても、新校が円滑にスタートできるよう、教育の加配や統合対象校からの継続的な人員配置など、人的配置を含めた支援を行いますとなっています。先ほども継続的な人員配置について説明がありましたけれども、教員の加配というのは、どのようなことを具体的に区は検討されていますか。
小林指導室長
 今、区の検討ということでございましたけれども、教員人事に関しては都教委が人事権を持っておりまして、現行の形では、統合新校になりますと、1年間は教員が1名加配されるという状況がございます。そういった実態を踏まえて、区としてどういう形でその他の教員、学校スタート後、増強していくかということを検討していくことが必要ではないかと考えております。
久保委員
 1年間は1名加配されるというのは、1校に対して1名の加配がされるということですか。
小林指導室長
 統合新校に対して1名の加配があるというのは、現行の制度でございます。ただ、この制度が常に先々維持されるかどうかということについては、今ここでは明確には申し上げられませんが、これまでの流れでは、そういう状況になっているということでございます。
久保委員
 通常はそういうことであって、ここでは、人的配置を含めた支援を行いますと書かれておりますと、新たなやり方で区の方が人的な措置をしていただけるかのように読み取れると思うんですが、その辺は検討されていませんか。
小谷松教育改革担当課長
 ここでは、教員の加配、統合対象校からの継続的な人的配置ですけれども、ほかにも、今回、統合に当たって、その前段階といたしまして、例えば先ほど申しました心の教室相談員、学習指導補助員といったものについて、再編の対象となっております。特に統合新校を置かないといった学校について、それらについて少し手厚く対応していくということを申し上げました。統合に向かっても、そういった形の中で、いろいろと配置したものについては、引き続き統合新校の方にも継続をされるといったものを含めて、全体として人的配置を含めた支援を行うというものでございます。
久保委員
 上の段には、新入生の数が少なくなっても、再編が行われるまで教育数を確保して学級を維持し、充実した教育が受けられるように努めますとなっているんです。これは今言われていた1年間の1名加配とか、そういった問題とは別だと思うんですけれども、再編が行われるまで教員数を確保となっていますが、この辺はどのようにされるんでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
 上段の方の部分ですけれども、現在、東京都の方で学級編成の基準の見直しということで、上限の方は40人となってございますけれども、最低基準、例えば5人とか6人、要するに学級を維持するための最低の基準、ミニマム水準というものを検討しているところでございます。まだ結論が出たというところではございませんが、仮にもしそういった状況になった場合、今後、再編の対象校の中で、入学者が激減して、それを下回ると、仮にそういった事態が生じたとしましても、何らかの形で区として、通常は教員の配置というものは、学級が認められなければ、そこに来るということはございません。しかしながら、何らかの形で教員を区の方で確保の努力をした中で、学級編成の同意権を持っている東京都に対して、働きかけといいますか、そういったものを行って、少なくとも統合までにゼロ学級ということがないように、学級は維持していきたい、そういう最大限の努力をやっていきたいとことで書いたものでございます。
金野教育委員会事務局次長
 今、御質問いただいている部分でございますが、学級編成の権限、教員の採用権限につきましては、今、地方分権の論議、あるいは教育改革の論議の中で、非常に大きな変更の論議が出ております。そういった中では、現在、東京都が持っております学級編成権、教員の配置の基準などにつきましても、区の権限がより一層拡大される方向ということも想定されます。そういったことも考えまして、区として可能な限り権限を使う、また権限がないものについても、要望したり、ほかの手だてを使うという努力をしたいということで、ここに全体として教員数の確保とか、教員の加配とか、そういう取り組みをしたいと考えております。
はっとり委員
 今回、再編計画のパブリック・コメント案、意見交換会の実施状況についてということで御報告がありまして、内容については、いろいろな委員の皆さんがお聞きされたので、今回はそれとして、ここまでよくまとめていただいたと思っています。私も何回か意見交換会の場にも出させていただきましたけれども、十分にそれぞれの皆さんが考えていることがすべて計画案に盛り込まれるということはできないにしても、大方のところでまとめていただけたのかと思っているところです。
 それから、今回、このパブリック・コメント案をもって9月4日の教育だよりに出されるということですけれども、これまで中野区で実施されてきたパブリック・コメントについて、なかなかパブリック・コメントとはどういうものかということが十分に区民の皆さんに周知されていないために、せっかく何らかの形で応募されてきても、これはパブリック・コメントにはあてはまらないということでのけられてきたということが、これまでのパブリック・コメントのところであったと思うんです。今回の教育委員会が実施されるパブリック・コメント、9月4日の教育だよりに広報されるということですけれども、その中では、これまでの制度への課題について、どのような工夫をされているのかをお尋ねしたいと思います。
小谷松教育改革担当課長
 これまで何度か教育委員会の方からでもパブリック・コメントを実施してきて、その中で、十分に制度の周知が必ずしも行われていないということもございますが、パブリック・コメントの手続というものにつきましては、直接的には自治基本条例に基づきながら、それを実施するための規則、要綱等の中で詳細にわたってきちんと制度化されたものとして実施していくわけでございます。したがいまして、例えば意見を述べるといったときにも、必ず住所、氏名、そういったものを明記した中で、手続に従って意見を述べるということがございます。区としての最終的な判断を下すにおいての手続でございますので、それを曲げてというとおかしいですけれども、そういったのはなかなか難しいと思います。一定の制度の中できちんと遺漏のないような形で実施していくということでやってまいりたいと思います。ただ、PRということについていえば、もちろん、教育だよりに載せますし、ホームページの方にも掲載をさせていただくとともに、地域センターとか、いろいろな窓口等に、区民の出入りするようなところに置きまして、できるだけ多くの方に見ていただけるような、そういったところはやっていきたいと思っております。
はっとり委員
 いろいろと工夫をしていただきたいんですけれども、これまでのパブリック・コメントの中で、例えばこの案に反対という意見があったとします。そうすると、そういうものというのは、何かパブリック・コメントには合わないということで、数に入っていなかったということがこれまであったんです。せっかく区民の方が出したとしても、その数に入らなかったということで、本当にがっかりされているということも聞いておりますので、そういう意味で、パブリック・コメントとはどういうものだということを、最初の段階で、前提としたものをきちんと区民に示した上で、パブリック・コメントをかけるということが大事だということを言いたいんですけれども、そういう意味での工夫をしていただきたいということで、その点での工夫をどうされるのかということを。
小谷松教育改革担当課長
 パブリック・コメントを募集する場合につきまして、全文なり、あるいはホームページ等にも掲載いたしますが、パブリック・コメントの手続ということで、例えば今、委員の方からお話がございましたけれども、単に賛否を表明するといったことではなくて、できるだけ案に対して具体的な御意見をいただく、なぜそうなのかといった理由もきちんと明記して、責任のある形での御意見をいただきたいと考えてございます。そういったことにつきましては、きちんと表記いたしまして、パブリック・コメントの原案とあわせて掲載をしていきたいと考えております。ホームページだとか、あるいは地域センターの窓口といったところに、それは置いておくつもりでございます。
久保委員
 10ページの通学の安全対策について伺います。前回、区民意見を受けての論点と考え方の中でも、17番の六中と十一中の統合についての西武新宿線を挟んだ通学区域というところで、いろいろと議論があったところだと思います。ここのところに、特に西武新宿線の横断については、通学の安全確保の観点からの働きかけを鉄道事業者に対して行いますとなっているんですけれども、どのような働きかけを西武鉄道に行っていくと考えていらっしゃるんでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
 基本的には、ハード面ということでは大変難しいと思っております。そういった意味で、ソフト、運用的な部分について、安全対策を十分に考慮してやっていきたいということで、西武新宿線、六中と十一中の統合だけではなくて、西武線を挟むような形で幾つか小学校、中学校の通学区域が設定されるところもございます。そういった意味で、中野区としても、西武新宿線の通学ということについては、大きな課題だと思ってございますので、西武に対しまして、そういった通学路の安全を十分に配慮するようなダイヤの工夫であるとか、あるいは駅構内について、通学する児童等に対して配慮できないのかといったことについて、西武側に対しまして教育委員会としても働きかけといったことをやっていきたいと思っております。
久保委員
 駅構内の働きかけというお話があったんですけれども、これはどこの駅に対して、そういうことを考えていらっしゃるんでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
 現在、西武線の中で南北の自由通路というのは鷺宮駅しかございません。今回、六中と十一中の統合の区域にございます沼袋駅、駅構内の方に北側と南側、それぞれのホームを挟む連絡橋があるわけでございますが、これはどうしても駅の中を通らないと、そこを通過できないということもございます。何らかの形で、例えば通学の生徒に対して、そこの通過を認めてもらえるような形の対応ができない、そういったことを西武側の方にひとつ働きかけができればと考えてございます。
久保委員
 先ほどソフト面での運用ということだけを鉄道事業者に対しては働きかけを行うということでしたけれども、こちらの方にも跨線橋をかける考えはないということが出ておりました。ただ、鷺宮駅は南北通路もありますし、跨線橋もかかっておりますし、また新井薬師のところ、上高田小学校の区域内にも跨線橋がかかっています。そういう中で、跨線橋をかけられないということはないのではないかと思うんですが、そのようなハード面に対する働きかけというのは、行うつもりはないのでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
 やはり跨線橋をかけるということについては、それなりの立地の条件といいますか、そういったものも当然あるだろうと思います。直ちに西武にそういった形で働きかけても、なかなか現実問題として実現というのは非常に厳しい部分というのはあると思っております。これから再編を行うということであれば、例えば六中と十一中については、もう20年度に統合を予定しているわけでございますので、できるだけ実行性のある形での働きかけということでは、なかなかハード面に着目した中での要求というのは難しい部分があると思っております。今回、そういったことでソフト、運用等々についての働きかけを行っていきたいと考えております。
久保委員
 立地条件が厳しいとか、実行性が厳しい乏しいようなお話がありましたけれども、それは調査をされた上でおっしゃっているんでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
 全体として立地上の調査は行ってございません。私どもの方で行ったのは、実際に踏切の開閉がどのぐらいのタイミング、時間なのかといったことを中心に調査を行いました。
久保委員
 ということは、例えば跨線橋に関しては、立地条件が整っているかどうかとか、実行性が乏しいかどうかということは、何も調査をされていない上で判断をされているということでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 鉄道事業者への働きかけというのはいろいろと考えられると思っております。意見交換会の中では、今の段階では非常に難しいと思っているというお答えをしておりますが、前期だけではなくて、中・後期の再編なども考えますと、そういった中では、鉄道事業者にいろいろと意見を聞いたり、また中・長期的な要望を出したりということもあるかと思っていますし、また区全体で進めております西武線の立体化の動きの中では、教育委員会としても、それに協力をして進めていきながら、それに先行してできるものについては、幾つか手だてを考えていきたい。これからいろいろと具体的な内容については、鉄道事業者とも話をしていきたいと思っております。
久保委員
 鉄道事業者と話をしていきたいということですけれども、それは教育委員会が主体となって鉄道事業者と話し合いを行うということですか。
金野教育委員会事務局次長
 立体化全体につきましては、区と一体でやりますが、今回の学校再編にかかわる問題については、教育委員会が直接話をしにいくということでやるつもりでおります。
久保委員
 その中で、ダイヤの工夫であるとか、駅構内の通り抜けですとか、また跨線橋、これは要望が強いものではないかと思いますので、その辺のことも、教育委員会としては働きかけを行っていただけるんでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 そういったことについても、確かにダイヤなども、工夫によって、踏切の開いている時間の確保ができれば、大変望ましいことですので、全体的な話をした上で、何回かやりとりをする中で進めていきたいと思っております。
久保委員
 全体的な話をする中でということがありましたので、これは何も今言いました十一中、六中だけではなくて、西武線をまたいでいる学区域に対しては、すべて話し合いを持ってくださるということでしょうか。今回の再編にかかわらない学校の部分でも持っていただけるということですね。
金野教育委員会事務局次長
 どのレベルで、どういう話ができるのかということをまだ詰めておりませんが、再編に限らず、西武線の問題と通学の問題というのは、区全体の問題でございますが、そういう幅広い観点からの話もあわせてしたいと思っております。
委員長
 よろしいでしょうか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 ほかに御質疑がなければ、以上でこの報告は終えて、陳情の審査に戻りたいと思いますが、一たん休憩を入れて、再開後、陳情審査を再開したいと思います。
 一たん休憩とします。

(午後3時11分)

委員長
 それでは、委員会を再開いたします。

(午後3時23分)

 先ほど保留にしておりました第22号陳情の審査に移りたいと思います。
 これより本件に対する質疑を行います。質疑はありませんか。
江田委員
 先ほどの陳情者の補足説明の中で、2学期についても教育委員会から話し合いをしたいという提案があったというお話でしたが、陳情者、あるいは仲町小学校と、この問題についての話し合いの現状を御説明いただけますか。
小谷松教育改革担当課長
 話し合いの経過でございますが、昨年の10月に案を発表した以降、11月と12月に仲町の方に参りまして意見交換をさせていただきました。その後、先ほどもお話が出ておりましたが、6月に一度、お話の機会を持たせていただきました。それはちょうど論点と考え方ということで、考え方も教育委員会としていろいろと議論を進めておりますので、具体的に仲町の方々にも御意見をいただこうかということで実施をしてございます。その後、先ほど出ておりました2学期になってからということでございますが、これは論点と考え方を7月に公表させていただきましたが、その直後に仲町の方でも内容を説明する場を設けたいということで、7月に仲町のPTAの代表の方を通しましてお話をさせていただいたところでございます。この件につきましては、ずっと御回答がなかったわけでございますが、何度かやりとりした中で、先日、お話がまいりまして、先ほど陳情の方が申しました形で、自分たちの方としては、呼びかけに応じるという気持ちはございませんということでお返事をいただきました。
江田委員
 よくわからないんですが、6月に論点の整理を行う少し前に1回、話し合いはあったわけですか。その後、論点整理されたものが公表された後に話し合いを申し入れたけれども、その場はつくれないでいるという意味でしょうか。そうすると、6月の段階では1回、話し合いを行ったということですか。
小谷松教育改革担当課長
 そのとおりでございます。ただ、そのときには、PTAとか、地域の方全体にということではなくて、役員クラスの方に集まっていただいて、全体としての話し合いというよりも、ざっくばらんな形で、教育委員会としてこんなことを考えて議論をしていますということでお話をいたしまして、その後、論点と考え方がまとまった段階で、改めて、できればより多くの方に参加いただくような、その場を持ちたいということで、お話を申し上げたところでございます。
江田委員
 役員クラスの方ということですが、これはPTAの方で選択をなさったのか、皆さんの方からの要望で相手をセレクトしたのか、そこら辺はどうですか。
小谷松教育改革担当課長
 私どもの方からお願いして集まりの場を持っていただいたところでございます。6月のときですけれども、一度、場を持ちたいということでやりとりをいたしまして、6月13日でございましたけれども、先ほど陳情の方もおっしゃっておりましたけれども、向こうの役員の方と我々の方ということで、仲町小学校に出向きましてお話をさせていただいたところでございます。
江田委員
 陳情はたくさんの方、この前の報告ですと4,503名の方が署名をなさっているわけで、相当多くの方が、学校だけではなくて、地域の方々も大変関心を持って署名をされているんだと思うんですが、先ほど役員クラスの方という答弁でしたので、それはあらかじめこちらからある程度、人数を絞ってくれとおっしゃって役員クラスになったのか、それともPTAの方の判断で役員クラスになったのかという質問をしたんですが、もう一度お答えください。
小谷松教育改革担当課長
 話し合いの場をもちたいということで、人数につきましては、当日、そのような形で出席をいただいたというところでございます。
委員長
 担当課長、要するに教育委員会から限定、指定をされたのかどうなのかというお尋ねなので、次長がお答えしますか。
金野教育委員会事務局次長
 こちらの方としましては、とにかくお話し合いをさせていただきたい、しかもできるだけいろいろな形でのお話し合いを持ちたいということでお願いをしております。ただ、相手方といいますか、話をさせていただく方の考え方もございますので、どういう形で話をしたらいいだろうかという協議をしまして、そのやりとりの中で、実際は地域の方も入っておりましたが、PTAの役員と一部地域の方が出てくるということで行われたということでございます。こちらから一般の方を入れないでほしいということを言って、そういう場をつくったという形ではございません。
江田委員
 それで、7月の段階で論点を公表して、その後、皆さんの方からPTAとの話し合いの申し入れをしたけれども、応じてもらえないということなんですが、一番の問題はどこにあるんですか。意見交換をするというのは当然のことですね。皆さんが論点を整理して、一応の考えをまとめたわけだから、それを報告方々、PTAや地域の方々の御意見を伺うというのはもう当たり前のことですから、普通であれば、喜んでそういう場に参加されるというのが普通だと思うんですが、先ほどの休憩中もありましたけれども、結局、私たちの話を聞くというのではなくて、教育委員会が考えたものを、単に説明だけで終わってしまう、言ってみれば行政が考えたことを住民、あるいはPTAに押しつけるだけという印象が非常に強く出ておりましたけれども、そこら辺に問題があるように私も思うんですが、教育委員会としてどのように考えておられますか。
金野教育委員会事務局次長
 お互いにもっと話し合いを重ねる中で理解は深まっていくと思っておりますが、今の段階では、仲町小学校の存続ということで、教育委員会として存続の方向という考え方を持たないのであれば、もうそれについては説明をしてもらう必要はないという形の意見も強く出ていると認識しております。そのほかのことにつきましては、例えば指定校変更の運用の仕方などにつきましては、これまでの意見を踏まえて、教育委員会ではこう考えているというお話も申し上げておりますので、すべてについて議論がされていないということではございませんが、一番は基本の仲町小学校を再編するのかしないのか、存続させるのかというところにつきまして、これ以上、話し合いは難しいという意見が強いのかと受けとめております。
江田委員
 もともとこの陳情は、小規模校には小規模校のよさがあって、特に仲町はその点では非常にすぐれた実践が行われている。だから、仲町を大事にしていきたいというのが趣旨ですから、教育委員会の考え方を、ぜひそういう意味では変更させたいというのがもともとのベースですね。ですから、住民の方がそういうふうに言われるというのは当たり前のことで、そういう意味では、この計画をつくったのは行政ですから、教育委員会ですから、教育委員会がまずやはりなぜ小規模校ではなくて一定の規模を持った学校に再編していくことが必要だと考えているのかという問題を、改めて教育委員会自身が話をし、住民の意見も聞きながら議論を発展させていく、その道をとる意外に話し合いの場としてはないと思うんです。それはもう住民の方のもともとの考えは、学校を残してほしいということですから、そこで話し合いを継続しようとしたら、そういう住民の皆さんの意見を聞きながら、さらに教育委員会が統廃合を考えているのかということを、住民の方々を上回る熱意と、理論があるのかどうかわかりませんが、あるとすれば、そうしたことをじゅんじゅんと解く、そういう立場に立つ以外にないと思うんです。それが皆さんの立場であろうと思うんですが、その点で必ずしもPTAの皆さんに熱心に働きかけているのかという点について疑問を持つんですが、いかがですか。
金野教育委員会事務局次長
 私どもも学校再編の必要性、特に仲町小学校の場合のさまざまな議論については、まだ完全にお答えしきれていないと思っておりますので、これからいろいろと言われたことについても、意見についてさらに答えるというんですか、深い説明を繰り返しやっていきたいという考えでおります。そういう意味でも、学校再編での必要性ということについて、これまでの教育委員会の考え方、出されている疑問についてのお答えをするということの努力は続けたいと思っております。
江田委員
 ところで、そうは言いつつも、先ほどパブリック・コメントの案の中でも私は改めて質問しましたけれども、例えばパブリック・コメントの最初の6行の書かれている中身としては、ごくごく当たり前のことが書かれているんだと思うんです。学校が一定以上の集団を持つというのは、それはもう当たり前のことですから、個人教育でもないし、昔の寺子屋でもないわけですから、一定規模の集団での学習だったり、活動だったりするということは、当たり前のことだけれども、中身として改めて、では、一定規模の集団というのは何人のことですかと聞いてくると、小学校18、中学校15ということになってくるわけです。そういうふうに画一的、一律的に一定規模の学校にしていくというものの考え方の中に、区民の中に納得のいかない、理解のいかない、そういう部分が出てくるんだと思うんです。どうしても一定規模の学校ということになってくれば、財政効率を考えてこざるを得ない、そういう印象を持たざるを得ない。そうではなくて、教育的な観点から考えても、こういう一定の規模が必要だというものに、皆さんが本当に確信があり、仲町小学校の皆さんとの間で、その点で十分に話し合いの上で納得していただける、そういう自信なり、そういうものがあるんだったら、私はもっと積極的に働きかけていかなければならないことだと思うんです。だけども、小規模校、あるいは小規模校のよさを一定認めながら、結果的には一定規模ということで、こういう統廃合を一律に進めていくというやり方の中で、小規模校のよさを完全に否定してしまう、こういう関係になってしまわざるを得ない、なってしまっているというところの問題が一番大きな問題だと思っております。その点で、ここの問題はもう何度も何度も繰り返し言っていますので、皆さんも同じことを繰り返すようになってしまうんですが、私はそこの部分を、皆さんがそういう立場に立って計画をした以上、仲町の皆さんとの間での折り合いというか、一致点というか、そういうものを身につけていくというのは、なかなか困難であろうと正直に思います。私自身も非常に大きな問題が、今回の計画の中には、そこに問題があるんだと思っておりますが、その点について改めて、パブコメの最初にこういう文書が載ったことでもありますので、もう1度お聞きしておきたいと思います。
小谷松教育改革担当課長
 一定規模の集団での学校を目指すということは、中野区の教育委員会としては、その方向で取り組んでいきたい、具体的な数字としては、先ほど委員がおっしゃったとおり、小学校18、中学校15という数字を出しているわけでございます。これが中野区の子どもたちにとって、よりよい教育の場を提供するものだと思ってございます。そういう意味で、その方向を目指して、きちんと学校再編をやっていきたいということでございます。ただ、仲町から、陳情を出されている皆様方にとりましては、自分の学校、少人数のモデル校として存続をさせてほしいという御意向で陳情が出てきているわけでございます。私どもといたしまして、再編を通して、仲町も再編の対象校として、これからさらに発展をさせていきたいということでございます。そのことについて、これからの学校の見通しというものを語れば語るほど、逆に存続させてほしいという御意向の中では、逆に説得されているという思いがあるのかもしれません。その辺のところは、私どもの説明がまだ十分でないということがあるかもしれません。いずれにいたしましても、私どもとしては、この再編を通して、きちんとした適正な学校をつくっていく、魅力ある学校をつくっていくということで、これはさらなる努力をしていきたいと思っております。
小串委員
 確認も含めてなんですけれども、今の再編計画のいろいろな手順が進められていますね。これからのスケジュールは、もう一回、確認なんですが、どうなっておりますでしょうか。議会との兼ね合いも含めて。
小谷松教育改革担当課長
 本日、パブリック・コメント案ができましたので、この場で御報告をさせていただいてございますが、この後でございますが、これを受けまして、9月4日の区報折り込みの教育だより、そこにパブリックコメント案の概要とパブリック・コメントの手続につきましてお知らせをしてまいりたいと思っております。翌9月5日から9月26日まで、およそ3週間でございますが、この期間をパブリック・コメント期間といたしまして、広く区民の皆様の方から、この案に対しましての御意見を伺いたいと思っております。その後、いただきました意見を整理いたしまして、10月に入りましたら、パブリック・コメントでお寄せいただいた意見について、教育委員会で協議を行いまして、できれば10月半ばまでには再編計画を教育委員会として決定してまいりたいと思っております。ちょうどタイミングの時期というのが議会の3定のところでございます。できれば3定の中で教育委員会として決定したということについて御報告させていただければと思っております。
小串委員
 報告ではなくて、議会として、それが適切かどうかということをいずれ判断する機会があるわけですね、賛成とか、反対とか、そういう場面というのは、どこの場面に最終的にはなってくるんでしょうか、そこまで説明をお願いしたいと思うんです。
沼口教育長
 今、課長が申し上げたのは、あくまでも教育委員会としての計画の決定の話でございまして、団体の意思として、中野区として議会の議決といいますか、条例改正が当然必要になりますので、最終的には条例改正が区としての最終意思決定になります。これから計画ができますと、それに基づいて我々の方で統合する学校の関係者を集めた統合委員会をつくります。そこでいろいろと名称、新しい学校名もいろいろと考えなければいけません。最終的に学校名も我々の方で案として決めて、それで廃止する学校は廃止する、新しい学校は新しい学校の住所と新しい学校の名前、それを決めて議会に提案する形になります。それは、今この計画でやっている前の年の4定ですとか、そういうぐらいになるとは思います。ただ、最終的に3定にするのか、4定にするのか、あるいは1定にするのか、具体的なところを決めていませんけれども、新しくできる学校の前までには、議会でそういう条例改正手続をやらなければならない。時期的には、そこまで詰めきっているところではございません。
委員長
 ほかに御質疑ございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 ほかに質疑がなければ、一たん休憩をして取り扱いを協議したいと思います。

(午後3時46分)

委員長
 再開をいたします。

(午後3時48分)

 取り扱いは、休憩中に御協議をいたしましたとおりでございますので、まずきょうのところは保留ということからお諮りをしたいと思います。
 第22号陳情、中野区立小中学校再編計画(案)については、本日のところは保留とするに賛成の方の挙手を求めます。

〔賛成者挙手〕

委員長
 挙手少数。
 それでは、質疑を続行いたします。
 他に質疑はございませんか。
昆委員
 先ほどの質疑を聞いておりまして、非常に強く感じていることがあるんですけれども、私どもは結論を保留ということで意見を出しているわけですが、それが否決をされましたので、若干引き続き質疑をさせていただきます。
 教育委員会の方では、パブリック・コメントに示される案の説明、区民の意見、対話集会での回答等を見ますと、学校再編計画についての考え方が望ましい規模の学校のあり方を示すもの、これからの学校、魅力ある学校づくりを進めていくもの、さまざまな御答弁が出されておりますけれども、それは教育委員会が考えて示していることですけれども、そのことが関係する住民の皆さん方、学校関係者、父母、との意思の形成がどういうふうに今の段階でつくられているのかということを見ましたときに、私は、この陳情でも示されておりますが、中野区の教育行政における区民参加に関する条例の第2条の1項に「区民参加は教育に関する問題についての区民の意見を総合し、地域の意思の形成を目指して行われるものである」ということがうたわれているんですけれども、参加条例から見ても、今の段階で、学校関係者、地域の方、保護者等の意思の形成というものが、そのところに到達をしていないのではないかと思っているんです。その点について、区民参加条例から見て、教育委員会としては、現状の意思の疎通ができていないという段階をどう考えているのか、その1点だけ質問をさせていただきます。
沼口教育長
 我々は、結論から申しますと、もう意思の疎通は十分にできたと考えております。ただ、一部、まだ御理解いただけない部分があると思いますので、それは今後とも継続して取り組んでまいりたいと思います。御承知のように、学校の適正配置の問題については、もう10年ぐらいかけて取り組んできた問題でございます。平成9年には審議会もつくって議論もしてきました。事務局の案も出して議会でも審議をいただきましたし、昨年は教育委員会の案としてお示しして広く議論を進めてきまして、もうかれこれ1年近くになろうとしております。その間にいろいろな地域の方々、あるいはPTAを含めまして議論をしてきたと思っております。何で参加者が少ないのかという話も今までの議論の中でありましたけれども、今、10か年計画も進めていますし、基本構想も、いろいろな形で区民の論議の中で策定してきた過程もございまして、そういう中でも学校の再編問題というのは、かなり御意見も出されております。そういうことで、我々もできる限りの努力をして周知徹底に努めてきたところでございます。そういう意味で、おおむねこれについては区民の理解が得られているのではないかと考える次第でございます。
昆委員
 広範な区民というとらえ方もありますけれども、陳情をお出しになっている関係者の方々のところでは、意思の形成が行われていないと私は考えておりますけれども、その点については、どのように考えていらっしゃいますか。
沼口教育長
 それは我々が理解されているとか、理解されていないとかという問題ではなくて、陳情者の方が理解されていないということであれば、まだ十分でないというふうに考えるしかございません。したがいまして、そういうことでございますので、これからも我々の方は十分な説明はしていきたい、そのように思っています。
昆委員
 中野区の教育行政における区民参加の条例、この趣旨をきちんと生かしていくということであれば、当該学校のまさに統廃合計画の中で、統合をされようとする学校、小規模学校と言われているところの関係者の皆さんがこういう形で陳情をお出しになって、その陳情で示されている意見が、まだ教育委員会等の皆さんとのところで合意に至っていない、まだまだ一方的な説明だととらえられているわけですから、まさに教育に関する住民の意思の形成といいますか、そういうものはもっと時間をかけて、きちんとやるということこそ条例の精神にのっとっているのではないかと思うんですけれども、その努力をするということこそが今、教育委員会に求められているし、そういう考えはないんでしょうか。
沼口教育長
 区民の意見が全く一つになるということは、もうこれは不可能なことだと我々は考えております。ですから、大方の方がこの案に御理解をいただければ、我々は区民合意ができたと考えます。ただ、反対なさっている方もいらっしゃいますので、その方の説得といいますか、御理解をさらに続ける努力はしていきたいと考えてございます。
昆委員
 そうしましたら、今後、仲町小学校と地域を考える会の皆さんが出されている陳情の内容に従って、これからも話し合いの継続はきちんとやっていく、会の皆さん方の思いが教育委員会の中に反映できるような話し合いを継続していくとお考えになっているんですか。
沼口教育長
 お考えになっていることがすべて受け入れられるかどうかというのは、これは話し合ってみないとわかりませんし、軽々なお約束はできません。ただ、御理解をしていただくための努力はしていきたいと思っています。
委員長
 ほかに。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御質疑がなければ、質疑を終結いたします。
 意見の開陳をいたします。意見の開陳はございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、意見の開陳を終結いたします。
 討論に移ります。討論はございませんか。
江田委員
 私ども、今上程されております22号陳情につきましては、引き続き教育委員会と当該の会の間で話し合いが継続をされている、その状況をきちんと見守っていきたいという立場でございます。そういう意味で、保留を今日のところはお願いしたんですが、残念ながら否決をされましたので、その上での討論ということになりますが、この間、何度かこの陳情は当委員会で議論をされてまいりました。そこで、やはり最大の問題は、少人数学校、少人数規模の学校のよさを認めてほしい、それをしっかり見てほしいというのが繰り返し要望されているところです。
 今、全国的に子どもたちが少なくなってきたということを一つの入口として、学校の統廃合計画がいろいろなところで行われております。そこでどうしてもつきまとってくるのが、財政が厳しいということとの関係で、一定の規模でないと効率的でないということが必ずついてまいります。これはおもてに出す出さないに限らず、行政の中で議論していく場合に、財政問題というのは避けて通れないことですので、今回の中野の学校再編の問題でも、やはりそれが一つの大きな材料になってくるということは間違いないだろうと思っております。今、非常に教育の場でさまざまな問題が出てくるときに、一番私たちが懸念しているのは、画一的な授業、あるいは競争の教育、それが非常に声高に叫ばれるようになってきておりまして、社会でも勝ち組、負け組というのが普通に使われるようになっておりますけれども、学校でも勝ち組、負け組という言葉が、普通に使われるような状況になってきております。そういう中で、学校が統廃合されていく、小規模校のよさが失われていく、そういう方向に中野区が進んでいくということについては、将来に大きな禍根を残すのではないか。もっと一つひとつの学校の歴史、その学校の伝統、そういうものをよく見極めながら、地域の住民の方の意見も十分に聞きながら、その中で老朽化した学校についての建て替えの際に、では、この学校をどうするかと考えていくというのが最も順当なやり方だろうと、かつての適正規模・適正配置審議会の結論も、大体そういうところに落ち着いておりましたけれども、残念ながら、そういうやり方ではなくて、上から網をかけて、教育委員会の考え方で網をかけて、それを年次計画で、前期計画、中期計画、後期計画、そういう計画で進めていくというやり方になっております。そういう中から、この陳情のような問題が出てきているんだと私は認識しております。
 そういう意味で、本陳情は中野区のそういう進め方について問題提起をしながら、小規模校のよさを教育委員会としてよく議論してほしい、認めてほしいという願いがこもっている陳情でありまして、非常に重要な陳情だと私は思っております。残念ながらきょう結論を出すということになりましたので、我が会派としては、この陳情を採択して、この趣旨が生きるようにしていくべきだということを討論として申し上げておきたいと思います。
委員長
 ほかに討論はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、討論を終結いたします。
 これより本件に対する採決を行います。
 第22号陳情、中野区立小中学校再編計画(案)についてを採択すべきものと決することに賛成の委員の挙手を求めます。

〔賛成者挙手〕

委員長
 挙手少数。よって、本件は不採択とすべきものと決しました。
 以上で第22号陳情、中野区立小中学校再編計画(案)についての審査を終了いたします。
 次に、所管事項の報告を受けたいと思います。
 初めに、1番、第五中学校に係る妙正寺川整備事業についての報告を求めます。
村木教育経営担当参事
 それでは、第五中学校に係る妙正寺川整備事業につきまして御報告を申し上げます。資料に沿いまして御報告をいたします。(資料4)
 まず概要ですが、東京都の妙正寺川整備事業につきまして、護岸改修、橋梁架替工事、河川管理用通路の整備等を進めております。現在、西武新宿線中井駅の西側水車橋から都立中野工業高校東側の三谷橋間の護岸工事を進めておりますが、今回の事業につきましては、葛橋から第五中学校校舎脇までの両岸の護岸工事、西武新宿線にかかります第三妙正寺川橋梁のかけ替え、そして葛橋より第五中学校校庭途中までの妙正寺川西側の五中側に河川管理用通路を設置することでございます。これらの事業に関連をいたしまして、第五中学校は、校舎北側西武線隣接部の一部を資材搬入路として都に貸与するほか、河川管理用通路を設置するため、妙正寺川に隣接する用地を都へ売却することとなります。
 裏面をごらんいただきたいと思います。五中の平面図のうち、右上の茶色の部分、両岸が護岸改修の範囲でございます。その隣、紫色と赤の色に区別をして斜線の帯がございます。ここが河川管理用通路を設置する位置、うち赤い色の部分が五中の敷地の部分でございます。それからブルーの部分で横に長くなっております。ここがいわゆる貸与する土地ということでございます。貸与する土地につきましては、左側の幅が大体6メートル程度、右の方に行きますと少し広くなりまして、最大で12メートル程度になるかと思います。長さは大体30メートルぐらい。それから売却予定につきましては、現時点で東京都第三建設事務所と私どもとの協議の過程の中では、幅が2メートル80センチ、長さが大体50メートル少しということになっております。まだ協議中ということで、これですべてが整ったというわけではございません。下の方に点線で示しておる場所がございます。これも将来の売却予定地ということになっております。
 それで、協議の過程におきまして、現在では2メートル80センチ程度の長さの用地を売却するということになりますと、管理・教室棟の一番右側をごらんいただきたいんですが、ここの端に4階からおりるための非常階段が設置されておりまして、非常階段との間が1メートル30センチほどしかないということになってしまいますので、まず非常階段につきましては、東京都の負担で校舎の北側ないしは南側のどちらに設置替えをする、付け替えるという方向で現在、検討をさせております。それから売却予定地以外の将来の売却予定地につきましても、場合によりますと、同時売却もあり得るということで、これも協議の中で詰めていきたいと考えております。
 申しわけございません、表の方にお戻りいただきたいと思います。工期でございます。これは予定でございますが、搬入路・作業構台工事から最後の復旧工事まで4年間、平成18年、来年1月から21年12月までの4年間を予定してございます。
 次に、貸与及び売却面積、これもあくまでも予定でございますが、校舎北側の西武線隣接部の搬入路としての貸与分、これはおおむね220平米、河川管理用通路として都への売却部、これが150平米ほどになる予定でございます。
 なお、本件につきましては、明日、五中のPTAの役員を中心にいたしまして第三建設事務所が説明をすることになっております。
 報告は以上でございます。
委員長
 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
江田委員
 わからないんですが、裏面で、売却予定地というのがあって、売却予定地が下側にありますね。管理用の通路工事というのは全部やるんですか。
村木教育経営担当参事
 右側、例えばここあたりは調整池になっておりまして、こちらには管理用通路はつくれません。したがって、片側だけをずっと、河川管理用通路を延長していくという工事になります。
江田委員
 下側の管理用通路ですから、当然ずっとつくっていくべきなんですが、ここで切れてしまうのか、それとも一緒にやるのかということなんです。
村木教育経営担当参事
 あくまでも、今回の工事の区間だけですので、これはずっとつながっていきます。
江田委員
 要するに、売却予定地と将来の売却予定地と分けてしまっているでしょう。ですから、今回、工期の中でやる管理用通路というのは、ずっと先までやるんですか、ここまでなんですか、それで分かれている理由になっているんですか、そういう意味なんです。
村木教育経営担当参事
 今回の4年間をかけて行います工事の区間が上の紫色の部分から五中の途中までの区間と護岸改修工事と橋のかけ替え、ここが4年間の工事の概要でございます。
委員長
 よろしいですか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、本報告は終了いたします。
 次に、4番、中野区教育ビジョン10大プロジェクト(検討資料)についての報告を求めます。
小谷松教育改革担当課長
 それでは、中野区教育ビジョン10大プロジェクト(検討資料)につきまして御報告をさせていただきたいと思います。(資料5)
 まず検討資料ということでございますが、今回、お示しした10大プロジェクトとなっておりますけれども、これはあくまでも現時点での教育委員会としての議論のための資料でございます。点線にございますとおり、本資料は今後、教育委員会や学校などで各プロジェクトの内容をさらに検討し、記述の修正、追加を行っていくこととしていますとあるとおり、今後、教育委員会で議論を深め、案として取りまとめていく、そのための検討資料として整理を図ったものでございます。
 その下のプロジェクトの基本的な考え方でございますが、既に策定をいたしてございます教育ビジョンの目標の達成に向けて、おおむね3年間におきまして、教育委員会が特に力を入れるべき課題についてプロジェクトとして示したものでございます。具体的には、新規の取り組み、あるいは拡充を図るものの中でも、単なる量的な拡大ということではなくて、質的にレベルアップを図るといった取り組みについて掲げてございます。これらの事業を整理いたしまして、全体として10のカテゴリーで整理をして、10大プロジェクトといった形でまとめたものでございます。
 それでは、内容につきまして御説明申し上げます。
 まずプロジェクトIということで、2ページ、3ページでございます。幼児教育の環境整備ということで、ここでは三つの取り組みを挙げてございます。一つが(仮称)子育て・幼児教育センターの設置でございます。なお、表の見方でございますが、左側に現状、先ほど申しました今後3年間の取組みということで具体的な取り組みの内容、その結果として期待される成果ということで掲げてございます。子育て・幼児教育センターの設置ということで申し上げれば、3年間の中で子育て・幼児教育センターを設置いたしまして、公立、私立を問わない幼児教育全体の質の向上に寄与していくということを目指しているものでございます。
 それから幼児期から義務教育への円滑な接続ということで考えてございます。これは幼稚園や保育園から円滑に義務教育へ移行するための取り組みを行っていくというものでございます。
 そして、3ページ、区立幼稚園の再配置、幼保一元の推進でございます。区立幼稚園につきましては、私立幼稚園の就園需要を補完するという役割を既に終えているということから、再配置をしていくこととしてございます。また、再配置におきましては、幼保一元施設、民営化の上、その転換を図っていくということを検討するとしてございます。
 それから4ページでございますが、プロジェクトⅡといたしまして、豊かな心とコミュニケーション能力の育成ということでございます。こちらとしては、二つの取り組みを考えてございます。まず「書く力」・「発表する力」の育成でございます。コミュニケーション能力、特に書く力、話す力、伝える力といったことに力点を置きまして、子どもたちのコミュニケーション能力の育成を図ってまいります。
 それから体験活動の充実でございます。自然や社会とのつながりの中で、学校教育におけます体験活動の充実を目指してまいりたいと考えてございます。
 それから5ページがプロジェクトⅢ 、これは区立小中学校の再編でございます。再編計画に基づきまして区立小中学校の再編に取り組み、適正な学校規模の確保を図っていくことといたしてございます。
 それから6ページ、7ページでございます。こちらはプロジェクトⅣということで、確かな学力を育むというところでございます。三つの取り組みを目指してございます。一つが2学期制の推進と長期休業の見直しでございます。学期制の見直しとともに、また柔軟な教育課程を編成できるような長期休業の見直しを行ってまいりたいと考えてございます。
 それから小・中連携教育の推進でございます。小・中連携教育を推進いたしまして、子どもたちの学びや生活の充実を実現していきたいと考えてございます。
 それから7ページ、スクールサポーター制度の創設でございます。既に各学校の中では、地域の協力のもとに行っている部分もございますが、これから教育委員会としてスクールサポート制度の整備を図りまして、区内のすべての学校が活用できるような、そういった支援を行ってまいりたいと考えております。
 次に、8ページでございます。こちらはプロジェクトV、特別支援教育の推進でございます。特別な教育的支援が必要な子どもたち一人ひとりの教育的なニーズを把握いたしまして、必要な施設整備や校内体制の整備を図るなど、特別支援教育を推進していくことといたしてございます。
 それから9ページでございますが、こちらはプロジェクトⅥ、健康の保持・体力の増進でございます。一つは体力向上プログラムの策定と実施を見込んでございます。体力向上プログラムの策定実施を通しまして、子どもたちの体力の増進を図ってまいりたいと考えております。
 それからもう一つが食育の推進でございます。子どもたち一人ひとりが健康を損なう要因から心身を守ることの大切さを認識しまして、生涯にわたって健康の保持、増進に努めるように取り組みを考えてございます。
 それから10ページはプロジェクトⅦ ということで地域スポーツクラブの設立・支援でございます。すべての区民が気軽に参加できるスポーツ活動への機会を身近に提供するといったことを通しまして、区民が心身ともに健やかに生活を営んでいくための場づくりの設立支援を行ってまいります。
 それから11ページはプロジェクトⅧ、文化芸術の創造・発信でございます。取り組みといたしまして、まず一つ目、文化芸術活動の支援を行ってまいりたいと思ってございます。効果的にまちの活性化につなげていくような、そういった取り組みを推進してまいりたいと考えてございます。
 それから中野区ゆかりの作家・文化人に関する文化資料の収蔵・展示といったものもやってまいりたいと考えてございます。
 それからプロジェクトⅨ、これは12ページ、13ページでございます。教員の人材育成でございます。これらの学校教育、非常に教員の人材育成というのが大きな課題でございます。まず一つといたしまして、教育マイスター制度の導入ということを考えてございます。これは高い指導力や専門知識、技能を持った教員を教育マイスター認定講師ということで認定をいたしまして、すぐれた授業の継承、あるいは他の教員の授業力の向上を図ってまいりたいと考えてございます。
 それから私学等との教員交流の推進を図ってまいりたいと考えてございます。このことによりまして、教員研修の充実を図ってまいりたい、そのように考えてございます。
 それから将来の教員の育成・確保ということでございます。これは教員養成課程を持つ大学と協定を結ぶことによりまして、将来の中野区の教員としての優秀な人材の確保を目指してまいりたいと考えてございます。
 そして、最後に14ページ、15ページでございます。プロジェクトXということで、学校環境の整備でございます。まず一つがバリアフリー化の推進でございます。全小・中学校を対象に計画的にバリアフリー化を実施してまいりたいと考えてございます。
 次が校庭の芝生化でございます。
 それから15ページに参りまして、教育情報環境の整備、これは具体的には校内LANの整備でございますが、これも計画的に進めてまいりたいと考えてございます。
 そして最後に学校安全対策の充実ということで、子どもたちが安心して通える学校としていくために、不審者の進入を未然に防ぐ抑止力となるような、そういった体制の構築を目指してまいりたいと考えてございます。
 以上がビジョンに基づきます10大プロジェクト検討資料ということでの内容でございます。
委員長
 御質疑いただきますけれども、きょうは時間の関係もございますので、一たん御報告を受けて、どうしてもきょう聞いておきたいということがございましたら聞いていただいて、もしなければ、次回、改めて詳細に御質疑をいただくということでいかがでしょうか。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、そう進めさせていただきます。
 御質疑ございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、次回、今後の取り扱いやらスケジュールについても、今お答えいただいた上で次にまた伺うということにしますが、その点だけ補足で説明をお願いします。
小谷松教育改革担当課長
 検討資料につきましては、これからまた教育委員会として議論を重ねてまいりたいと思います。今、委員長の方から次回ということでございましたが、仮に次回が3定ということであれば、3定の段階では、教育委員会でさらに議論を深めまして、できれば素案のような形でまとめたものを御提出したいと思ってございます。その内容についてまた御協議いただければと思います。
委員長
 素案のようなものなんですが、10大プロジェクトというのは、最終的にどんな格好でどうなるのかという見通しもあわせてお聞かせいただけますか。

小谷松教育改革担当課長
 検討資料ということで、今のところ、ごらんのとおり非常に粗いものでございます。それぞれ取り組みということで内容が列挙されているものだけでございます。今後、さらにこれを議論いたしまして、きちんとした体系的なものとして整理を図ってまいりたいと思ってございます。その中で、素案という形で、もう少しきちんと整理をしたもので次回はお示しできると思っております。
委員長
 休憩いたします。

(午後4時19分)

委員長
 では、再開をいたします。

(午後4時24分)


 休憩中、種々お聞きいただきましたように、きょうは報告の説明を受けたということで、本報告については、次回の委員会で改めて質疑をさせていただくということにしますので、そういうことで次回にお願いをしたいと思います。
 それでは、次の報告に移ります。5番目、平成17年度小・中学校連合行事・周年行事日程についての報告を求めます。
相澤学校教育担当課長
 それでは、資料に沿って進めさせていただきます。(資料6)まず1点目が連合行事でございます。この目的は、児童・生徒の教育活動の成果を連合で発表する機会を設け、児童・生徒の心身の健全な発展を図り、学校間の親睦を深めるといった目的で行っております。中学校につきましては、10月4日に国立競技場を使って総合体育大会を行う予定でございます。また、小学校の連合運動会につきましては、資料にございますような8会場を使いまして行う予定になってございます。そのほか連合の音楽会、学芸会、芸能祭、作品展をこのような日程で、主になかのZEROホール等を使い行う予定になってございます。
 それから2点目の平成17年度の周年行事でございます。ます新山小学校でございますが、創立50周年ということで11月6日に行うことになってございます。以下、それぞれ塔山小学校創立70周年、桃園小学校創立130周年、西中野小学校創立40周年、それぞれ資料に書いてあります日程で行う予定になってございます。
委員長
 本報告に対して質疑はありませんか。
小串委員
 時間もあれですので、簡単なことなんですけれども、お聞きします。中学の陸上競技というのは、継続的にずっと国立競技場でやってきましたか。それと小学校の連合運動会というのは、これも継続的にやってきたものでしたか。それとすべてに関してなんですが、これは全員が参加するものなんでしょうか。
相澤学校教育担当課長
 まず1点目の御質問でございます中学校の国立競技場を使いました連合の競技会、これは例年行っているものでございます。また、小学校の連合運動会についても、各ブロックに分かれて同じようにやっているものということでございます。それと2点目の音楽会、学芸会等でございますが、これはそれぞれの中身によって、例えば芸能祭ということであれば、演劇があるところを中心にということで行っておりますが、できれば、多くの参加ということで行っているものでございます。
小串委員
 下ばかりではなくて、上の二つも全員が参加するものなんでしょうか。
相澤学校教育担当課長
 まず1点目なんですけれども、対象は全員なんですけれども、交通費の関係で代表が行く。また、代表ではない方は応援にも行くということになってございます。それと2点目については、全員の参加ということでございます。
委員長
 よろしいですか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、本報告は終了いたします。
 次に、6番、平成17年度小・中学校別就学援助認定者数・率について報告を求めます。
相澤学校教育担当課長
 それでは、平成17年度の就学認定者数及び率について御報告させていただきます。(資料7)
 まず小学校でございますが、全体の在籍児童者数は、真ん中のやや下なんですけれども、9,539人で、その中に占めます認定者数は2,234人でございます。率といたしますと23.42%でございます。学校別で見ますと、20番目の若宮小が率として最大でございまして、最小が野方小でございます。
 それから中学校でございます。下の欄をごらんいただきたいと思います。全体の在籍児童数は3,561名で、その中に占めます認定者数は958人で、率に直しますと26.90%でございます。学校別で見ますと第一中が認定率の数字が一番大きいということでございまして、最小が第三中の19.15%でございます。また、一番下の欄、小・中学校全体の合計の率は24.37%でございます。
 次に、2枚目の細長い資料をごらんいただきたいと思います。ここ10年間の就学認定者数及び認定率の推移をお示ししてございます。平成8年度につきましては、認定率が小・中合計で、一番下の欄、16.5%でございましたが、平成17年度につきましては、先ほどの御報告のとおり24.37%になってございます。長期的に認定率が伸びる傾向にございましたが、平成17年度は小・中学校とも昨年度と比較して、若干でございますが、率が下がってきております。
 なお、国の三位一体改革の関係で準要保護に係る国の就学補助がなくなってございますので、今後、就学援助のあり方について検討する必要があると考えております。
委員長
 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。
小串委員
 1点、確認だけなんですけれども、就学援助というものは、具体的にはどのような内容のものでしたか。
相澤学校教育担当課長
 これは要保護と準要保護と分かれておりまして、要保護は生活保護を受ける保護者に対して、準要保護というのは、生活保護の所得水準の簡単に言いますと1.2倍、これを準要保護としてうちで見ているわけですけれども、例えば移動教室費とか、夏季学園費とか、給食費、中学校でいえば修学旅行費、卒業アルバム費等を、一定の額を定めまして、それを保護者に対して支給しているという仕組みでございます。
小串委員
 総額はどのくらいになるんですか。
相澤学校教育担当課長
 平成17年度の予算ですけれども、総額で2億8,000万円余でございます。
委員長
 よろしいですか。
相澤学校教育担当課長
 先ほどの件で答弁訂正がございます。先ほど小串委員の方から質問がありまして回答しました対象は全員なのかという御質問に対して、小学校連合運動会、私の方で間違えまして、対象は6年生ということでございます。申しわけございません。
昆委員
 先ほど就学援助のことで、三位一体の関係で国の補助がなくなるんですか、これからは。今年度はついていたのかどうかということと今年度の補助額はどのぐらいつけたのかという2点を教えてください。
相澤学校教育担当課長
 平成17年度につきましては、準要保護に関する国庫補助金がなくなりまして、要保護の分が補助金として来ております。補助金の歳入の見込みなんですけれども、150万円ということでございます。そのほかについては、国の補助金等の総額の中で、ことしについては所得贈与税ということで、一般財源化で7割ぐらい来ているということを聞いております。
村木教育経営担当参事
 補足させていただきます。17年度の当初予算上、国庫補助金としてついておりましたのが3,408万3,000円でございます。このうち要保護分が157万4,000円、準要保護分が3,250万9,000円ですので、この3,250万9,000円が消えたということになるわけでございます。
委員長
 よろしいですか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。
 次に、平成17年度中野区学力にかかわる調査の結果についての報告を求めます。
小林指導室長
 平成17年度中野区学力にかかわる調査の結果について御報告申し上げます。(資料8)
 調査の趣旨でございますが、プリントにございますように、1点目は、各学校においては、本調査を通しまして、児童・生徒の一人ひとりの学習状況を把握いたしまして、教育課程や指導の改善、充実を図るということ。そして2点目は、この調査結果をもとにいたしまして、児童・生徒自身がみずからの学習上の課題を認識するなどして、総合の学習に役立つようにするということ。さらには3点目といたしまして、この調査を通しまして、その結果から課題を明らかにし、教育委員会の施策及び事業に生かすという大きく3点ございます。
 調査の実施概要でございますけれども、基本的には、区内の小・中学生全員を対象といたしますが、前年度の学習の内容というか、範囲といたしますもので、小学校の1年生は前年度は学習していないということでございますので、小学校2年生から中学校3年生まで、なお、ごらんのように教科は、小学校4年生までとか、5年生までとか、若干の違いはございますけれども、最終的には中学校3年生では5教科ということで進めてございます。
 これはすでに前年度も1回実施しておりまして、ペーパーによる調査でございますけれども、17年4月に実施をしたところでございます。
 なお、問題につきましては、学習指導要領の目標とか、内容の学習事業を把握するために、教科の観点ごと、これは後ろのページにございますけれども、観点ごとに問題を作成したということ、さらには問題の形式とか難易度とかを考慮して、おおむね満足である状況、すなわち平たくいえば、ほぼこれで合格点という状況については、あらかじめ数値を設定いたしまして、そしてあらかじめ設定した数値に到達した割合を明らかにしたということでございます。
 1ページおめくりいただきますと、2ページに、具体的にお話し申し上げますと、今、国語を例にとりますと、観点ごとにというのは、グラフの四角にくくってございます話す力、聞く力、書く力、読む力、言語についての知識、理解、技能という4観点ごとに問題を作成しているということでございます。そしてグラフの中ですが、一番左の小学校2年生のところを見ていただきますと、この中でバッテンの印、すなわち言語についての知識、理解、技能は、小学校2年生のうち、区内で80%の児童が目標値を達している、おおむね満足できる状況でございます。すなわち、一番右側の中学校3年生を見ますと、話す力、聞く力については、本区の中学生の九十二、三%が到達しているという状況でございます。
 細かくは、その下に主な分析ということで文章化してございますけれども、おおむね国語に関しては、ごらんのように、中学校3年生になると観点によって下がる傾向もございます。全体的には、比較的おおむね良好な状況ではありますけれども、書く力、読む力が学年によって下がってくるということ、今後、読書活動とか書く力に力を入れていく必要があろうかということでございます。
 2ページの下の社会科は、全体的に、これは前年度も同じでございましたが、到達している数値的には低い状況でございます。今後、繰り返し知識、理解というものをしっかりと学習していくということ、また既習事項を生かした指導であるとか、身近な地域を積極的に学習していく、体験的な活動なども取り入れるなど、指導の工夫が必要ではないかというふうに考えております。
 3ページは、算数、数学ということでございます。ここも経過的に学年が進むにつれて、一部上がるところもありますが、全体的に低くなっている。特に中1から中2の下がりぐあいが少し目立ちますが、これは中1と中2の前年を考えますと、小学校から中学校への接続時ということでございますので、このあたりで今後、算数から数学への移行をする段階での学習のあり方は考えていかなければならない。
 さらに、理科でございますが、全体的に観察、実験、技能の表現、こういったものがかなり低くなっておりまして、前年度も申し上げたわけですけれども、この点、さらに力を入れていかなければいけない状況になってございます。同じく中1から中2の下がりぐあいが顕著でございますので、これも小中の接続に課題があるということが言えると思います。
 4ページにつきましては、英語でございます。英語は中1から始まりますので、中2と中3だけの結果ということでございますが、ごらんのように英語の知識理解に当たる言語文化理解と表現してございますが、こういったものや理解そのものが下がっているという状況にございます。
 次の5ページからは前年度のものを参考におつけしてございます。ただ、第1回目、16年度の調査に関しては、9月実施ということでございまして、それから若干扱う内容、例えば社会科ならば、政治を扱うのか、歴史を扱うのか、そういった違いもございますので、一概に16年度と17年度を比較して論じるというのは厳しい状況がございますので、重ね合わすようなことはいたしませんで、参考資料として、このようにお示しをいたしました。
 今後、こういったものは、区全体のものでございますので、各学校にはそれぞれの学校のこうした状況が行ってございます。それから児童・生徒にはそれぞれ一人ひとりに対する個表が7月の上旬に行っておりまして、それぞれ区内の小学校、中学校では、これは通知表をただ一方的に渡すという形ではなく、面接などをしながら、具体的にこの教科のこういった点を学習していったらいいという、具体的な学びのアドバイスを各学校でしていただくようにお願いし、実践をしております。
 今後、こういったものは、全体のものは、区の教育だよりやホームページ等で周知を図るということ、さらには各学校では、それぞれの自校の実態、どの教科のどの観点がどうなのかということをしっかりと見ていただいて、そして今後の授業改善プラン等を作成し、その学校のそれぞれの取り組みをホームページや学校だより等でしっかりと説明責任を果たしていただくということで、具体的に学力向上にかかわって実践を進めていただきたいということで、こちらも指導、助言を深めてまいりたいと思っているところでございます。
 以上、大変雑駁でございますが、調査の主な結果概要について御報告いたしました。
委員長
 ただいまの報告に対し御質疑ありませんか。
江田委員
 前にも質問したんですが、問題のつくり方、これが一番適切だというものは、なかなか始めたばかりで難しかろうと思うんですが、問題のつくり方が観点別でやられているけれども、それでふさわしかったのかどうか、そこら辺の検証というのはどういうふうに行うんでしょうか。
小林指導室長
 問題につきましては、観点ごとにかなり限られた数でございますので、当然、それがふさわしいか、妥当であるかということは、検討していかなければならないと考えております。調査に当たっては、実施の委員会を設けておりますので、そうした中で、今年度、前年度も含めて、しっかりと毎年、検証を重ねて、ふさわしいかどうかということは、振り返って、そして次年度に生かしてまいりたいと思っております。
江田委員
 委員会は、これをつくった業者の方も入った委員会ということになるんですか。それともそこは外した委員会ということになるんですか。
小林指導室長
 委員会には業者は入っておりません。学識経験者、さらには区内の先生方からなる委員会を構成しておりますので、業者との連携については、私ども教育委員会の職員がしっかりとそういったところの間に入って、連絡等を重ねていくということになろうかと思います。
委員長
 よろしいですか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。
 次に、8番、平成18年度区立中学校使用教科用図書の採択結果について報告を求めます。
小林指導室長
 平成18年度区立中学校使用教科用図書の採択結果につきまして御報告を申し上げます。(資料9)
 教科書採択につきましては、本区の規則、要綱に従いまして構成かつ適正に進めてまいりました。今年度は来年度、18年度から使用する中学校の教科書について採択を行ったところでございます。主な経緯でございますが、ごらんのように、まず調査研究会、これはここに書かれてありますとおり、選定調査委員会が調査研究を行うに当たって、教科ごとに専門的な事項を調査していただく、すなわちこれは学校の教員が各委員となりまして、各教科ごとに研究会の中の部会を設置させていただきまして、ごらんのような期日、5月17日から6月24日までの間にすべての教科、種目、すべての教科書会社のものを調査研究していただきました。
 さらに、教科書の展示は、ごらんのように教育センターと4カ所の生涯学習館において、ごらんのような期間で行ったところでございます。なお、その際、教科書展示の会場で区民の意見を、これは紙面において聴取をしたという状況でございます。また、教育委員会へもさまざまな御意見、要望等が送られてまいりましたので、ごらんのような形の件数になっております。
 さらには、3番目といたしまして、学校、すなわち区内の14校全校からそれぞれ意見をいただいております。また、これは一部抽出でございますが、区内の中学生、生徒の意見も聴取したところでございます。
 1番から3番までのものをすべてあわせまして、4番目にございます選定調査委員会が、こうした研究会や区民等の意見、また各学校や生徒の意見なども踏まえまして、さらには都の調査報告書なども踏まえ、ごらんのように4回にわたって委員会を開きまして、教育委員会に対して選定調査委員会の調査研究を報告したところでございます。
 なお、教育委員会では、3月25日から7月29日までの間、8回にわたって教科書採択にかかわる内容について協議等をいたしまして、次のページにございますような形で採択をしたところでございます。それぞれの教科種目ごとには、ここでは読み上げませんが、ごらんのような形で採択をさせていただいたということでございます。
委員長
 ただいまの報告に対し御質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告については終了いたします。
 次に、9番、文化芸術に関する懇談会の設置についての報告を求めます。
大沼生涯学習担当参事
 中野区は、基本構想を策定しまして、だれもが中野らしい文化芸術に親しみながら生活の質を向上させ、ゆとりある生活を送っていますという将来像を持っています。また、10年後に実現されるまちの姿としても、文化芸術を育てるということがございます。このたび、その実現に向けた文化芸術振興プラグラムを策定し、中野区の文化芸術活動を推進していきたいと思っています。このたび、文化芸術プログラム策定に当たり、多様な分野から意見をいただき、中野の文化芸術に資するための懇談会を設置するものでございます。(資料10)
 懇談内容は4点ございます。中野区の文化芸術に関する状況や実態、中野区が持つ文化芸術に関する魅力や特色について、中野区の文化芸術の創造と新たな発信について、文化芸術に関するコンテンツ産業、テレビとか、そういうメディア関係です、さらには新しい萌芽について、こういったものについて意見をいただきたいと思ってございます。
 懇談会のメンバーとしては、まず熊倉純子さん、東京芸術大学助教授でございます。それから柄田明美さん、ニッセイ基礎研究所研究員でございます。それから西垣耕造さん、舞台俳優、劇団KAZE所属でございます。それから山部薫さん、お笑い芸人でございます。ブッチャーブラザーズのメンバーでございます。小野光さん、元フジテレビのデレクターをなさってございます。今は高根町会の会長でございます。それから金野教育委員会事務局次長でございます。
 スケジュールについては、5回程度を考えてございます。それぞれ忙しい方なので、あらかじめこのような日程を押さえてございます。5回程度を考えて、一定の考え方を取りまとめていきたいと思ってございます。
委員長
 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
久保委員
 懇談会のメンバーがどのように選出されたのかということを教えてくださいませんか。
大沼生涯学習担当参事
 まずこの中で座長になっていただいているのは熊倉先生でございます。社会と芸術を結ぶ人材育成の方が専門分野でございます。熊倉先生をまず我々はこの座長の中核メンバーとして最初に事務局の方で選びました。その後、中野区の今後の文化芸術について、どういうふうに持っていったらいいのかということで、中野区にあるのは、劇団、それからお笑い芸人はよくいらっしゃるという形で、そういった面から劇団関係者、それからお笑い芸人の方、それからいろいろなコンテンツ産業なども考えていきますので、まちづくり、目指す中野という感じですから、そういうプロデュース、芸能関係とか、そういうところに詳しい方ということで小野さんを選びました。そんな中で、全国の文化芸術段階、NPO活動を把握しているニッセイ研究所の研究員の柄田さんを選んで、5人程度で具体的な、総花的ではなくて、中野区の骨太的な、そういう骨となるようなものの意見をいただきたいということで5人程度、それから行政側として金野次長に御参加をいただいているところであります。事務局の方で選びました。
久保委員
 この方たちというのは、区民の方とか、もしくは区内で活動をされている方たちですか。
大沼生涯学習担当参事
 熊倉先生は文京区にお住まいでございます。いろいろと国の関係など、いろいろな形でかかわってございます。西垣さん、小野さん、山部さんは中野区在住でございます。柄田さんは千代田区にお住まいでございます。したがいまして、都内にいらっしゃる方です。
委員長
 ほかにございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告は終了いたします。
 次に、10番、図書等の寄贈について報告を求めます。
細木中央図書館長
 それでは、御報告申し上げます。(資料11)
 中野区在住で区立図書館の利用者でございました大滝惣一郎様がお亡くなりになりまして、その意思をくんだ御親族から総額3,000万円相当の図書及び備品の寄贈がございました。
 図書でございますけれども、2,500万円相当でございまして、紙芝居1,974冊の御寄贈でございます。しばらく紙芝居の購入ができなかったところ、これだけの資料を提供できることになりました。児童図書6,704冊でございますけれども、これは区立小・中学校の図書館への団体貸出用の専用図書として整備ができました。一般図書でございますけれども、2,031冊につきまして、ヤングアダルト、中学生用の図書コーナーとして整備をいたしました。以下、中央図書館におきます参考図書、録音図書を含めまして、総冊数1万998冊の御寄贈でございました。
 備品につきまして、500万円相当でございますけれども、一般書架等、図書館に欠かせないものでございまして、開架充実等ができないところ、大変貴重な御寄贈をいただいたところでございまして、時節がら大変ありがたく有効に活用されていただいているところでございます。
委員長
 ただいまの御報告に対し質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告については終了いたします。
 そのほか理事者から何か報告はございますでしょうか。
相澤学校教育担当課長
 平成18年度の区立幼稚園の園児募集要項について御報告させていただきたいと思っております。
委員長
 では、資料を配布してください。

〔資料配付〕

相澤学校教育担当課長
 それでは、平成18年度中野区立幼稚園の園児募集について、資料をごらんいただきたいと思います。
 区立幼稚園の就園事務については、昨年度から区長部局の子ども家庭部に補助執行してございます。このたび来年度の園児募集について子ども家庭部と教育委員会の間で事務的な調整を行いまして、平成18年度の募集要項を取りまとめたので、参考までに配付させていただきました。
 基本的に平成17年度の園児募集との相違点はございませんので、御確認いただきたいと思います。
 以上で報告を終わります。
委員長
 ただいまの報告に対して御質疑ありますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。
 ほかに理事者から何か報告はございますか。
 一たん休憩いたします。

(午後4時56分)

委員長
 再開いたします。

(午後5時00分)

 ほかに理事者から何か御報告は。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。
 次回の日程を協議したいと思いますので、休憩をいたします。

(午後5時00分)

委員長
 再開いたします。

(午後5時00分)

 休憩中に確認をさせていただきましたとおり、次回の委員会は、急な案件がない限り、第3回定例会ということで御異議ありませんでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定をいたします。
 以上で本日予定した日程はすべて終了いたしますが、委員の皆さんから、理事者の皆さん、特に何か御発言ありますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本日の文教委員会を散会いたします。御苦労さまでございました。

(午後5時01分)