平成17年10月17日中野区議会文教委員会(第3回定例会)
平成17年10月17日中野区議会文教委員会(第3回定例会)の会議録
平成17年10月17日文教委員会 中野区議会文教委員会〔平成17年10月17日〕

文教委員会会議記録

○開会日 平成17年10月17日

○場所  中野区議会第5委員会室

○開会  午後1時05分

○閉会  午後3時28分

○出席委員(9名)
 飯島 きんいち委員長
 酒井 たくや副委員長
 北原 奉昭委員
 久保 りか委員
 はっとり 幸子委員
 小串 まさのり委員
 篠 国昭委員
 昆 まさ子委員
 江田 とおる委員

○欠席委員(0名)

○出席説明員
 教育長 沼口 昌弘
 教育委員会事務局次長 金野 晃
 教育経営担当参事 村木 誠
 教育改革担当課長 小谷松 弘市
 学校教育担当課長 相澤 明郎
 指導室長 小林 福太郎
 生涯学習担当参事 大沼 弘
 生涯学習推進担当参事 生涯学習担当参事兼務
 中央図書館長 細木 博雄

○事務局職員
 書記 岩浅 英樹
 書記 鳥居 誠

○委員長署名


審査日程
○陳情
 〔新規付託分〕
 第125号陳情 知的障害学級の増設を北東部(江古田、江原)地域に早期に実現する事について
 〔継続審査分〕
 (16)第61号陳情 地域図書館7館を存続することについて
○所管事項の報告
 1 平成18年度国・都の施策及び予算に関する要望について(教育経営担当)
 2 平成18年度東京都教育関係予算等の策定に関する要望について(教育経営担当)
 3 区有施設(教育施設)におけるアスベスト対策について(教育経営担当)

委員長
定足数に達しましたので、本日の文教委員会を開会いたします。

(午後1時05分)

本定例会における委員会の審査の割り振りについて協議をしたいので、委員会を暫時休憩いたします。

(午後1時05分)

委員長
 それでは、委員会を再開いたします。

(午後1時06分)

 本定例会における委員会の審査日程についてお諮りします。(資料1)
 1日目は陳情2件と所管事項の報告3番まで行い、2日目は所管事項の報告4番から8番までの報告を受け、3日目は所管事項の報告9番以下、その他まで行いたいと思いますが、これに御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように進めます。
 なお、審査は午後5時を目途に進めたいと思いますので、御協力をお願いいたします。また、3時近くになりましたら休憩をとりたいと思います。
 では、初めに陳情の審査を行います。
 第125号陳情、知的障害学級の増設を北東部(江古田、江原)地域に早期に実現する事についてを議題に供します。
 本陳情は新規付託のため、書記に朗読をいたさせます。
書記

〔陳情文書表朗読〕

委員長
 本件につきましては、1,352人分の署名簿が提出されていることを申し添えます。
 なお、本日、陳情者の方お見えになっているようでありますし、補足説明を御希望になっております。皆さん、よろしければ休憩をして補足の説明を受けたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 それでは、委員会を暫時休憩いたします。

(午後1時10分)

委員長
 それでは、委員会を再開いたします。

(午後1時15分)

 これより本件に対する質疑を行います。
 質疑はございませんか。
久保委員
 こちらの陳情の主旨の方に、13年12月、全会一致で採択された陳情のことが出ております。このときの陳情の内容と、また審査の結果について、簡単で結構なんですが説明をお願いしたいんですけれど。
相澤学校教育担当課長
 平成13年11月27日付で、中野の知的障害学級の充実を求めることについてという件名で陳情が出されました。
 陳情の内容は、知的障害学級の児童数の増加に対し、新たな設置校を開設するなどして来年4月、13年当時なので14年4月という意味だと思いますが、4学級を超えて5学級の学校が出ないようにしてください。2点目でございます。子どもたちが通い切れる距離内に、他区並みの割合まで区内の設置校をふやしてください、このような中身でございます。
 この陳情については、平成13年12月に趣旨採択をされてございます。
久保委員
 このときに、この後にしらさぎ学級ができたという経緯があると思うんですが、他区並みの割合までということが主旨の方にあったと思うんです。この他区並みの割合というのは、現時点ではどのぐらい設置をすることになりますか。
相澤学校教育担当課長
 おおむねの数でございますが、23区の状況を見ますと、主にクラス数ですけれども、2学級というような状況でございます。
 ですから、ここで、当時言われていた学級の数は、そういうことも含んでいるのではないかというふうに考えております。
久保委員
 申しわけありません、2学級というのは具体的にどういう数でしょうか。これは、何校かに設置をするという意味ではないんですね、この他区並みの割合というのは。例えば、中野区の中の29小学校の中の何校かにこういう学級を設置してくださいということではなかったんですね。
相澤学校教育担当課長
 当時の陳情の中身ですけれども、確かに小学校29校の中で3校、他区を見ると5校に1校の割合で設置されているのがほとんどだと、そのような状況で書かれております。
久保委員
 書かれていますではなくて、実際はどうなんですか。5校に1校の割合で設置をされているんですか。
相澤学校教育担当課長
 全部調べたわけではございませんけれども、区によって、例えば区内に養護学校がある場合、あるいはない場合等もございます。今、ここに、ちょっとすぐ何校に1校という割合ではないと思いますが、全体を見るとこのような数ではないかというふうに思っております。
久保委員
 区内に養護学校がある場合とない場合ということを今おっしゃいましたけれども、5校に1校の割合で、単純に考えますと中野区の場合は5校ないし6校が必要なのかなと思いますが、養護学校があるとその数というのは減少すると、もっと少なくなるということですか。
相澤学校教育担当課長
 中野養護学校でございますけれども、現在17年度で67名が小学部に在籍しておりますが、そのうち中野区に在住している方は27名、率で言うと40.3%在籍してございます。
久保委員
 今伺ったことはそうではなく--今、養護学校に行っている割合というのも伺おうと思っていましたけれども、そうではなくて、私が伺ったのは、区立の小学校の中で5校から6校を、その学級を設置する必要があるのか、それとも中野養護があるから中野区はもっと少なく検討していっていいのか、その辺伺いたかったんですけれども。
相澤学校教育担当課長
 数については、なかなか難しいところですけれども、中野区全体のそういった需要とか、あるいは通学距離、そういったものを勘案して、その区で考えるべき事項であるというふうに考えております。
久保委員
 今現在、需要ですとか通学距離を考えた場合に、今のこの3校というのは適正なんでしょうか。
相澤学校教育担当課長
 16年4月に西中野小学校に知的障害学級を増設しておりますので、現在は4校ということでございます。
 陳情者の意見がございましたが、全体としては子どもが少なくなる状況下でありますが、少しずつふえているということもございます。そういうことも勘案していかなければいけないというふうに考えております。
久保委員
 数を具体的に4校で足りているとか、いないということではないのかもしれないですけれども、今では知的障害のこの学級に、結局通学距離とか、非常に地域との関係とか、またいろいろな御都合で通い切れないというお子さんもいらっしゃると思うんですね。それで、このような陳情が上がってきているわけですけれども、実際のところは普通学級の方に通われていて、近くにもし知的障害の学級があれば行きたいと思われている方もたくさんおいでになると思うんですが、そういった御相談ですとか、また現在普通学級の中に通われているお子さんの数というのは、どういうふうになっているんでしょうか。
相澤学校教育担当課長
 なかなかお答えするのがちょっと難しい状況だと思いますが、就学相談等で養護学校が適であるとか、知的障害学級が適であるとか、いろいろそのようにそこでアドバイスというんでしょうか、そういうことをしているわけですけれども、それは親御さんによりまして、どうしても普通学級に通わせたい、そういうような親御さんもいらっしゃいます。また、就学時健診を受けないという方もいらっしゃいますし、それはそれぞれの状況によって違っております。その辺はなかなか、出すのは非常に難しいかなというふうに考えております。
久保委員
 この主旨の中に、あと2校の設置ということが出ておりまして、あと2校の設置というのは6校ということですね、想定して言われていると思うんですけれども、過去のこの13年に出された陳情の審査の中では、具体的に6校を目指していくとか、そういった結果というのは出ているのでしょうか。
相澤学校教育担当課長
 この13年12月に採択された陳情の中身については、学校数についてどうというようなことではございません。ただし、その後ですけれども、この陳情を受けまして教育委員会事務局内で障害学級のあり方について検討を行いました。その結果、平成14年11月に、当時知的障害学級は3校だったんですが、北東、北西、南部地域に1校ずつ、計6カ所という考え方を打ち出したところでございます。
 その後、平成14年11月に知的障害学級の増設を早期に実現することについてという件名で陳情が出されました。これについては、上鷺宮、鷺宮、白鷺の小学校に知的障害学級を開設してほしいということでございましたが、これについては審議未了で廃案とはなってございますが、陳情の主旨に合った要望というものを考慮しまして、平成16年度に西中野小学校に区内で4カ所目の知的障害学級を設置したということでございます。
久保委員
 13年の陳情の経緯を受けて、教育委員会の中で14年には北東部と南部にもという検討がされたわけですよね。そのときに、具体的な学校名でありますとか、いつまでに設置をしていこうというようなことは決定されたんですか。
相澤学校教育担当課長
 その当時でございますけれども、方向を示したということでございまして、具体的な年次、あるいは学校名については具体的には示してない、あり方を示したということでございます。
久保委員
 その14年の段階では、そういった形で方向は決まった、けれども、年次とか学校名というのは出ていなかった、その後また再度教育委員会で検討はされなかったんでしょうか。これは、この方向を示したということは、それに向けて何らかの方策とかを考えるというのが筋ではないかと思うんですが、その後はどうなさっているんでしょうか。
相澤学校教育担当課長
 その後でございますが、学校再編計画、また特別支援教育の考え方が国や都から示されましたので、そういった考え方との整合性をとるということで、教育委員会の内部でさらに検討を続けているところでございます。
久保委員
 整合性をとるために話し合いをされているという、その途中経過みたいな形で、今、北東部と南部に関してはどうなっているんですか。
相澤学校教育担当課長
 まだ具体的な校名、あるいは地域ということではないんですけれども、当時のあり方、ここの方向についてはそういう方向で進めていく。それで、新井小学校等の学級数の増等がございますので、そういったことも勘案して小学校の北東部について増設を早いうちにやっていかなければならないというふうに考えております。
久保委員
 早いうちにやっていかなければならないとお考えということですが、具体的に早いうちというのは、いつぐらいのことを検討されているんでしょうか。
相澤学校教育担当課長
 具体的にいいますと、学校現場というものもございます。各学校や地域、そういったところの協力もあると思います。そういうこともございますし、あと財政上のこともございます。これについては、区全体あるいは教育委員会の中で検討していく事項だと思いますので、まだ具体的に何年度というようなことはなかなか言えないというような状況でございます。
篠委員
 西中野小学校を立ち上げたときに、お金の流れについてもお話しいただいたと思いました。それをもう一度確かめたいのと、都の方の方針というのをもう一度明確にしておきたいと思いますので、その点に触れてお答えください。
相澤学校教育担当課長
 まず、都の方針、実際に開設する場合の経費ということでよろしいでしょうか。西中野小学校の場合なんですけれども、合計で、施設整備費が約1,200万、備品購入費が大体500万、この金額がかかっております。東京都からの補助金、あるいは国の補助金についてはございませんので、区の方が全額負担するということになってございます。
篠委員
 都の方針といいますのは、そういう流れをどんどん加速させていきなさいという流れなのか、そうじゃないんだと、こういう方向で今後は動いていただきたい、お金についても東京都としても協力したいという、その流れをお聞きしているんです。
相澤学校教育担当課長
 現在、特別支援教育という考え方がありまして、国や都の考え方が示されているわけです。都は、推進計画に基づいて今これに取り組んでいるところですけれども、この特別支援教育というのは、今までの障害学級の推進していく方向というものを継承・発展させていくという大きな流れがございます。そういうことで、例えば今年度、他区でも新たに知的障害学級が2区ほど増設されているということもございます。ですので、こういう必要があれば都でも今は認めているという、このようなことでございまして、財政上の負担については現状はこういうことでございますが、区単独で行うのはなかなか難しいこともございます。こういったことについては、国や都に要望していくということもあると思います。
篠委員
 ですから、特別支援教育の方向というのは、いわゆる普通の学級に行っていらっしゃっている、それで週に何回かは個人的にしっかりその子のフォローをしようという、その流れを称して特別支援教育というんでしょう。そうじゃないですか。
相澤学校教育担当課長
 当初、国の方の、今、中央教育審議会で審議されていますけれども、最初の考えではそういうようなことも打ち出されたように記憶してございます。
 ただ、国の方の現在の状況も、ホームページ等で見てみますと、今、最終素案の答申の検討をしておるところですけれども、三つタイプを設定しておりまして、その中の一つとして現在の固定学級、こういったものを想定している。そういったものは認めつつも、今、委員が言われたように普通学級との交流、あるいは地域との交流、あるいは養護学校との連携も強めていくというようなこともございます。また、東京都においても、いわゆる都が示しているA、B、Cというような教室のタイプがございますが、Aについては、今言いました固定学級というものを想定しておりまして、今まであるようなものを全部なくして、そういう普通学級に在籍をして、必要な時間だけ特別な教室に行くというようなものだけではないというふうに理解をしております。
篠委員
 東京都はA、B、Cと出されましたよね。そのA、B、Cのいずれにおいても、一切お金は区でやってくださいという明確な流れの上で、A、B、Cなんですか。
相澤学校教育担当課長
 財政上の負担については、現在は国及び都についてもどのようにこれを整備するに際して経費負担を行うか、そういうようなことはまだこちらの方には示されてございません。また、教員の人事の配置についても具体的にどういうふうに行うかというんでしょうか、そういったものは示されてないという状況でございます。
金野教育委員会事務局次長
 障害学級についての教諭の配置ですが、東京都はこれまで障害学級が設置された場合は、それに該当する教諭の配置ということを都の責任で行ってきております。その考え方については、現在のところ変更があるというようには聞いておりません。
篠委員
 そういうことであれば、A、B、Cについて、Aの場合は固定学級でしたかね。つくりました、先生がだれもいませんということは避けられる。他については、区のお金において頑張れればやってみなさいという形と理解をさせていただきますけれども、もっと根本的なことは、中央教育審議会が明確な流れを出すと思うんですが、いつぐらいにしっかりとした方針を出すということははっきりしていないんですか。
相澤学校教育担当課長
 担当部署を通じていろいろ都に聞いたりしておるところですけれども、当初より少しおくれているという状況もございます。
 現在の状況でございますが、平成16年12月に中間まとめというものを出しまして、それについてさまざまな方面から意見を聞いた、それで、答申素案というのを夏にかけて委員会の中で協議をしている、これから本答申ができて、文科省の方に答申される、それから文科省としての考え方を決め、それから法令改正等ということを考えると、すぐ17年度中にということにはならないのかなというふうに考えております。非常にちょっと難しい状況ではございますが、当初よりもおくれているという状況でございます。
篠委員
 これは、中央教育審議会の流れはそういうことである程度理解できるんですが、ただ、東京都の方針のA、B、Cは生きている、現時点で。それで、いわゆる、これはすぐやった方がいいということはわかっていても、お金がないのにやった方がいいという決断は、これは至って、金がなくてもやれというようなことは避けなければならないわけですけれども、いわゆる三位一体の流れというのはこれに関係してくるんですか。
村木教育経営担当参事
 現在、三位一体改革関連でいきますと、中学校の義務教育費の国庫負担分8,500億円について、地方6団体は一般財源化しろと。中教審の素案は、今回出されましたけれども、これは本来国の仕事である、したがってそういうものにはなじまない。国の方は、総務省と財務省で恐らく考え方は二つにまだ分かれたまま、そんな状況だと思います。
相澤学校教育担当課長
 済みません、補足いたします。
 その件ではないんですけれども、都の推進計画がございます。これについては、平成16年度から平成25年度まででございますが、国においてまだ中央教育審議会で審議を行っておりますので、この計画の中に、中央教育審議会の答申を踏まえた法の改正などが予測されるので、その場合は都の計画を一部変更する場合があるというふうになってございます。
篠委員
 いずれにしろ、三位一体に絡んだ流れとの連動は今後も考えられるわけですよね。そういった流れの中で、現時点ではそれが結論は出ていない現状ですから、中野区として養護学校を持っていて、二十数名のお子さんはそこでお世話になっている、四つ、知的障害関連では必死に対応させていただいた。お金の編み出し方さえあれば、現場が受け入れる体制をつくれるかどうかという大変大きな、もっと大きい問題はあるんですが、決断できる可能性も秘めているという認識でいいんですか、現時点で。
相澤学校教育担当課長
 これもちょっと大変難しい話ですけれども、財政的な面、そういったものもございますけれども、区内全体のバランス、あるいはその需要等を考えて、特に、先ほど言いましたが北東部については早急にやっていきたいという考えはございます。
昆委員
 今の御答弁ですけれども、早急に北東部の方に設置をしたいというふうなお答えが出ておりますが、具体的にどの時期に設置をするのかということを、ずっとこの間検討してきているわけですから、もう具体的に示すべきではないのかなというふうに思うんですね。
 それで、この陳情で言われておりますように、13年12月の陳情審査の際もいろいろな議論がありまして、そのときにも教育委員会の方から、今回だけではなくて、この障害児学級の増設についてはそれまでもたびたび議会の方から指摘されていて、それは本当に教育委員会として前向きに方向性を持たなければいけないという御答弁が出ているんですよね。その上で、15年度以降にこの障害児学級について何らかの方向性を出したいというふうにお答えになって、それが先ほど言われておりますように、14年のこの障害児学級のあり方という考え方に示されたんだというふうに思っているんですね。
 ですから、14年度の障害児学級のあり方についての議論が最初ではなくて、その前から、もうずっと一貫して議会の方からも要望が出され、区民からも要望が出され、そのたびに教育委員会は新たに障害児学級の増設をするという方向をずっと御答弁されてきていたと思うんですよ。それが、14年度の障害児学級のあり方についての考え方の中でも、小学校の知的障害学級の整備ということで、現在の設置校3校のほかに、北西地域と北東地域、南部地域、それぞれに1校増設するというふうに示しておりますよね。
 それで、こういう方向を示しているわけだから、どこの学校にどの時期に新たな障害児学級を設置するという方向が、もう見えてきてもいいのではないかというふうに思うんです。だけど、今の御答弁だと、財政面だとか学校の状況だとか、そういうものがありますというふうな御答弁をされていますと、じゃ、今までの検討は何だったんですかというふうにお聞きしたくなるんですけれども、その辺はどういうふうにお考えになっていらっしゃるんでしょうか。
相澤学校教育担当課長
 繰り返しになりますけれども、区全体の需要とか、あるいはそういった財政上のこともございます。これについては全体の中で、教育委員会全体の中で、また区全体の中で考えていかなければならないというようなこともございます。そういったことがございますので、具体的にと言ってもなかなかちょっと難しい、早いうちにやっていきたいということでございます。
昆委員
 財政的なことを言えば、区はもうどの時点でも財政が大変大変というふうなお話、御答弁されますけれども、しかし、障害児学級の増設についてはもうずうっと議論をされて、教育委員会でも今後のあり方としてこういう方向で考えますよという基本的な考え方まで示していらっしゃいますよね。そうすれば、この考え方に基づいて当然、財政の裏付けをどうするのか、具体的にどの地域に、どの学校にその条件があるのか、そこら辺のことをずうっと議論されてきたんだと思うんですよ。それが、今の時点でもまだ、検討だ、これからだということは、ちょっと区民の皆さん方にとっても、まして陳情を出されている方たちは本当に切実な要望ですから、その立場から立っても、区の今の御答弁というのはなかなか納得いくものではないというふうに思いますけれども、これまでの検討は何を検討されてきたんですか。財政の裏付けや、どの地域に、どの学校に、その条件をどう探り出すかということまで含めた検討ではなかったのかというふうに私は思いますけれども、その点についてはどのように検討されてきたんでしょうか。
相澤学校教育担当課長
 確かに財政上の検討、今どういうふうに検討してきたのかということも言われましたが、特別支援教育との関連でありますとか、あるいは財政上のこと、繰り返しになりますが、中野区全体としてこれからどのくらいの見込みの数というんでしょうか、需要というものが出てくるのか、そういったところを分析をして検討しているということでございます。
昆委員
 でも、特別支援教育の推進等の国の方向といいますか、その絡みもある、また学校の再編計画の絡みもあるというふうな内容の御答弁ですけれども、しかし、この障害児学級の増設というのは、そういうものと一つにして議論するものではないというふうに私は思っているんです。それは、切実な要求、もう今すぐ必要だという立場から議会の方にこういう形で何度も何度も関係者の方が陳情を出されてきている。そのことを思ったならば、それは国の特別支援教育のあり方やら、中野区の学校再編の考え方やら、いろいろなものが後から出てきましたけれども、しかし、この障害児学級の増設というのはそれとはまた切り離した形での、具体的にきちっと区の教育委員会が対応すべき問題ではないのかというふうに思っているんです。その点について、教育委員会の方は検討してきたからこそこういう基本的なあり方という形で示されていると思うんですよね。これ、14年ですよ。14年11月です。もう2年たつわけでしょう。その間、何を、この考え方に基づいて増設をするという方向での検討をされてきたのか、全く今のところ見えてこないというふうに言わざるを得ない状況なんですけれども、それでよろしいんですか。
金野教育委員会事務局次長
 障害学級の増設につきましては、当初の学級数を6学級までふやしていこうという考え方を出しまして、その過程では、先ほど御答弁申し上げましたように西中野小学校への障害学級の設置というような具体的な取り組みもしてまいりました。その次の障害学級の設置ですが、現在検討しておりまして、なるべく早い時期に設置をしたいというように考えております。
 ただ、やはりこれまで特別支援教育の検討の中では、従来の固定学級の概念が全く変更になるというふうな可能性も含んで、国の考え方が示されてきたということがございましたので、その状況を少し踏まえた上で考える必要があったということと、やはり学校再編計画の案を出して議論をしておりましたので、そういうことも踏まえて学校の選定等も行わなければいけないということで、西中野以降の次の学校というものを早期に確定するのは、これまでちょっと時間がかかっているという状況でございます。
 いずれにしても、私ども必要性というのは十分認識しておりますので、できるだけ早い時期に開設するように取り組みたいというふうに思っております。
はっとり委員
 状況の認識をされているというふうに御答弁がありましたけれども、14年11月に基本的なあり方が示されて約3年ですね。その間のそれぞれの障害学級の--4学級ですね、その学級数の推移についてお伺いをしたいと思います。
相澤学校教育担当課長
 済みません、学級数ということでございましたが、全体の人数ということでちょっと御理解いただければなと思っております。
 まず、人数でございますが、平成14年度、この当初、中野区立の小学校の障害学級全体で65名ございましたが、現在は70名ということでございます。クラス数についてでございますが、桃園小のひまわり学級、これは14年度3学級で現在は2学級に、1学級減ってございます。新井小学校のこだま学級については2学級から3学級、大和小学校のやまと学級については4学級から3学級ということでございます。全体として少しふえているということでございます。
はっとり委員
 全体としてふえているという、今お話がありましたけれども、この陳情書の中の理由にある、他区と比べても既に指導や安全の面で厳しくなっていると思いますというふうにありますが、こうした指導や安全の面で厳しくなっている現状というものがどのようにあるのか、区はどのように把握をされているんでしょうか。
相澤学校教育担当課長
 新井小学校については、ことし、1年生で7名入ったことによりまして、現在、ことしから3学級になったわけでございます。こういう状況を見て、あるいは来年のことも勘案しているということでございます。それで、現在は厳しくなっているのではないかというふうな御指摘がございましたが、これについては教員の指導、介助員の配置などのこともございますので、直ちにこの学級数をもって指導や安全性の問題があるというふうには考えてございません。
小林指導室長
 ただいまの答弁につけ加えまして、設置の各学校から、人数の変動等にかかわって指導上の困難を生じているという報告はこの3年ございません。
江田委員
 先ほど財政のお話が出ていました。それで、西中野のしらさぎ学級の場合、開設に1,200万、それから備品で500万というお話でしたが、これは開設のときの最初にかかる費用ですね。通常、しらさぎ学級を運営する上で、通年かかっている費用というのは大体どのくらいになるんでしょうか。
相澤学校教育担当課長
 あらあらの数字というふうに御理解いただければよろしいかと思うんですけれども、例えばお医者さんの報酬とか、宿泊行事、バスの雇い上げ等、全部勘案して300万から400万程度というふうに考えてございます。
江田委員
 職員の配置は、たしか1クラスプラス1名の職員配置をされますよね。これは、都教委から当然配置されるんだと思うんですが、そういう職員の人件費を除いて、区が負担するものが大体300万ぐらいということでよろしいんですか。
相澤学校教育担当課長
 この知的障害学級には、区の方で今特別に介助員をつけております。1学級1名ということで、短時間公務員制度ということを活用してございますが、これについては、また先ほど申しました経費のほかにかかっているということでございますが、年間1人当たり大体180万、それで仮に2クラスということでありますと360万というふうに考えてございます。
江田委員
 わかりました。そうしますと、大体しらさぎ学級で考えますと、区が配置している介助員の方も含めて600万から700万ぐらいということになるんでしょうか。
 それから、先ほどから質問が出ておりますけれども、14年度の障害学級のあり方、これでは、この答申が出た後、しらさぎ学級が増設をされましたので、あと北東地域と南部地域ということになりますよね。これをずっと改めて読み返しながら、大体知的障害学級で1クラス8名ぐらいと、8名を限度として、できれば2クラス、多くても3クラス程度という、そういう規模のこともいろいろ検討した中身になっておりまして、そういう意味ではこの障害学級のあり方を一日も早く、区で出されている基本的な考え方がいかに早く実現できるかということで皆さんも努力をしてこられたんでしょうし、私たちもそれを強く望んできたわけですが、さっきから出ました特別支援教育との関係で、一体これがどうなるかというのを、前回陳情が出たときも大分議論になりましたが、今、教育委員会としては、もしかするとこれが打ち出される方向によっては知的障害学級をさらに増設していくということに一定の歯どめといいますか、障害といいますか、そういう可能性があるのではないかということが答弁でも出ていましたし、非常に懸念されたんですが、現状のところの見通しとしては、そのことによってこの基本的な考え方の方向が難しくなるというような、そういう懸念は一応なくなったというふうにお考えですか。そこら辺はどうでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 特別支援教育の検討の方、国の結論がおくれているわけでございますが、検討経過の中で、当初はっきり見えていなかった、いわゆる固定学級の必要性ということが大分はっきり示されるようになってきておりました。したがいまして、私ども新たな障害学級の必要性ということについては、基本的に変わらないだろうというふうに思っております。
 ただし、現在、特別支援教育の検討会をしておりますので、その中で改めてどういう形が中野区として取り組むべきかという方向を出してまいりたいというふうに思っております。
江田委員
 先ほどから答弁いただいていますけれども、とりあえず北東部に増設をしていきたいと、その考え方については基本的には変わらないということで、もう一度確認してよろしいかどうか、その点最後にお聞きしておきたいと思います。
沼口教育長
 平成14年に、前期の委員会ですけれども、我々は障害学級のあり方について御報告しました。その考えはもう基本的には今も変わっていませんし、我々としてはできる限り早期のうちにこういう対応をした方がよいという考えを持っています。
 今、事務局の中でも、特別支援教育との関連も含めまして鋭意検討を進めているところです。これは当然予算を伴いますので、その辺の事情も勘案して、できる限り早くやっていこうという考え方には基本的には変わりございません。
篠委員
 次長がかなり明確な方向を出されましたけれども、そんな強いお言葉でお答えになって間違いないんでしょうかね。もう一度聞かせてください。
金野教育委員会事務局次長
 特別支援教育の国の検討の流れですが、当初は理念的なものがまず示されました。その中では、基本的に複籍といいますか、普通学級と、それから障害学級あるいは養護学校に籍を置きながら相互に交流をするという考え方と、普通学級に通いつつ、巡回指導や各学校の特別支援教室で適切な指導を受けるという考え方で、固定学級の取り扱いということが余り明確にされておりませんでした。その間、さまざまな形で中間まとめ、それから、まだ検討中でございますが、素案の考え方というようなものが示されて、だんだん中身が見えてくる中では、固定学級というものはやはり今後も必要であるということが国の方向でも明らかになってきているというように思っております。
久保委員
 早期にということで、ここの陳情には19年4月までにとなっておりまして、江古田、江原地域、まあ江古田小学校か江原小学校を想定しているのだと思うんですが、先日の決算のときにも空き教室は全くないというようなこともありまして、施設の改修なども非常に時間を要すると思うんです。この平成19年4月に開設をするということを逆算していった場合には、どのぐらいの時点でこの施設に対する改修ですとか、また準備といいますか、どのぐらい要するものでしょうか。
沼口教育長
 これは、しらさぎのときも時期とか、そういう問題について議論はあったんですけれども、基本的には改修は、やはり騒音等が出ますので、夏休みを利用して改修したいということがあります。それから、教員の配置の問題もあります。これは東京都が措置してくれるわけですけれども、その確約をとるのが、やはり毎年秋ぐらいにはやらなければいけないということがありますので、そういうのをにらむと、19年に仮にやるとすれば、来年度予算に計上しなければ間に合わないということになります。
委員長
 よろしいですか。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、取り扱いを協議したいと思いますので、暫時委員会を休憩いたします。

(午後2時00分)

委員長
 それでは、委員会を再開いたします。

(午後2時01分)

 質疑はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、質疑を終結いたします。
 意見はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 意見がなければ、意見を終結いたします。
 討論はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 討論がなければ、討論を終結いたします。
 お諮りいたします。第125号陳情、知的障害学級の増設を北東部(江古田、江原)地域に早期に実現する事についてを採択するに御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ございませんので、さよう決定いたしました。
 なお、これは意見を付すということで、では、一たん休憩をいたします。

(午後2時02分)

委員長
 それでは、再開いたします。

(午後2時02分)

 それでは、願意を了とし、主旨に沿うよう検討されたいとの意見を付すことに御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 ご異議ございませんので、そのように決定をいたします。
 以上で第125号陳情の審査を終了いたします。
 次に、平成16年第61号陳情、地域図書館7館を存続することについてを議題に供します。
 陳情の方お見えで、補足の説明をされたいというお申し出がございますが、休憩をして補足の説明を受けるということに御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、委員会を暫時休憩いたします。

(午後2時03分)

委員長
 それでは、委員会を再開いたします。

(午後2時07分)

 これより本件に対する質疑を行います。
 御質疑ございませんか。
篠委員
 今、陳情の方がおっしゃられた内容はかなり説得力があるわけなんですが、ですけど、私どももこの中野区にある館の数をふやすとかというような方向、大方見えてきているんですけれども、それ以上の取り組みが中野区にはなされなくてはならないという条件付きで私どもも対応している。やはり、いつでも本に親しめる環境というのは、子どもに残せる最後の財産、最大の財産を生むというところ、そういう意味では図書館のリーダー、図書館長は学校現場に踏み込んででも相当な発言力を持っていただかなくては、なかなかなし得ないんじゃないかなとも思っているんですが、そういった子どもに本に親しむんだと、もう最後は、やれ何だかんだの細かいことじゃなく、どのぐらい活字に親しめたかということが最後の決め手になるんだという認識でいるんですけれども、そんなことを含めて中央図書館長の見解をお聞かせください。
細木中央図書館長
 今、御質問にございますように、子どもたちも大人もそうですけれども、言葉を理解し、そしてたくさんの書を読むということによって理解力というものがつきますし、論理力といいますか、さまざまな想像力というのもついてくるわけでございまして、それは私どもは言葉をもって物を考える以上は、その言葉と、それから日本語なら日本語というものを使いこなすということが非常に重要でございますので、それは本、それからいろいろな人と話すというようなことで身についていくというふうに思っています。
 ですから、小さいうちから本に親しむということが非常に大切になるものですから、私ども図書館--公共図書館の立場でございますけれども、できる限りの努力と、それからさまざまなところで、学校にも図書館がございますし、それから児童館にもございますし、それから地域センターにも若干ながらでも本は置いてございまして、そういったところ、行く行くといいますか、学校図書館とは強い連携をとってございますから、団体貸し出し等でやっていくことが可能です。
 ただ、私どもが援助するというのにも一定の限界があるものですから、精いっぱい私どもが力を尽くすということでカバーを、できる限りのことをしたいというふうに思っているところです。
江田委員
 改めて、10か年計画との関係でお尋ねしたいんですが、私ども、10か年計画でこの図書館がどういうふうな扱いになるのかということに、当面の問題として非常に大きな関心を寄せてまいりました。私どもが読んでいる範囲では、学校図書館との連携の問題だったり、学校図書館を充実させながら地域に開いていくという、そういう問題等はいろいろ書かれてありますが、現行の7館そのもののあり方については特別な言及はないというふうに理解をしておりますが、この10か年計画の中では図書館の再編という問題は触れられていないように思いますけれども、それでよろしいかどうか。
細木中央図書館長
 この後、報告事項の4で10か年の改定素案についての報告がなされるわけでございますけれども、おっしゃられるとおりの中身になっていると思います。
小串委員
 今、そういうことで説明はあしたになるんでしょうけれども、ちらっと見させていただいた範囲では余り図書館をどうするということが読めてこないですが、10か年は10か年として、一体今後の当区の図書館のあり方をどうするのかという答えは、いつごろきちっとしたものが出てくるというふうに我々思っていればいいんでしょうかね。何かその辺が非常にあいまいなので、議論がかみ合わないというところがあるような気がするんですよね。だから、そこのところを、学校図書館も含めて、そういうものをきちっと今検討されていることだと思うんですけれども、全体としての今後の、もちろん10か年との絡みもあるんでしょうが、あるいはそれから先のことも含めて、ちょっと説明していただけませんかね。
金野教育委員会事務局次長
 図書館のあり方につきましては、この10か年計画の中で配置のあり方を含めて検討してまいりました。私ども教育委員会の基本的な立場は、現在の老朽化し、また施設規模的にも大変制限のある図書館を改築して、その改築に際してあわせて配置を切りかえていこうということで検討してまいりました。しかしながら、今御指摘のありましたように10か年計画の中では、図書館の10か年のうちの改築というのは大変財政的にも難しいということから、見込めないというふうな状況になっております。したがいまして、私どもは図書館の配置の見直しということについては10か年の間には難しいというふうに思っております。ただし、この間検討してまいりました図書館の将来の姿とか、あり方については、これまでの検討を踏まえてまとめたものを教育委員会としてつくりたいというふうに思っております。
小串委員
 従来からそういう説明なんですよ。それで、要するに、じゃあ、当面このままで進んでいくというふうに理解すればいいのか、あるいは、陳情者の主旨としては今あるものを存続してくれという立場なんでしょうけれども、ただ、まさに今の情報化時代の中で、さまざまな形での図書館--全体像としてのですよ、図書館のあり方というのは当然改善をされて、むしろ今よりもいい状況、ただ館があればいいということではなくして、ネットだとかいろいろなものを駆使した中でのいろいろな交流が生まれれば、あるいはそれだけのものが必要ない可能性だってあるわけですよ。それが、やはり今後10年、20年、あるいはもっと30年というスパンで考えれば、当然時代の流れはそういう流れですよね。
 今の電話なんかもそうだと思うんだけれども、固定電話、携帯電話、それとパソコンから何かIP電話だとか何とかというんでしょう。僕は詳しくよくわからんけれども、そうなっていれば、もう固定の電話なんてむしろ要らない時代になるかもしれないという、それくらい激変しているわけだけれども、図書館のあり方だって、当然そういう中央館と、あるいは地域図書館との融合性というの、TBSと楽天じゃないけれども、そういうようなことがもっとうまく、あるいは学校図書館も入れて、もっとすばらしいシステムというのができれば、まさに学校図書館なんかがもっと充実をすれば、今ある地域図書館の存在すらも必要なくなるというか、それとの一体性の中で展開ということだってできてくるわけじゃないですか。だから、そういうようなことも含めて、いろいろな検討をされて、将来図書館というものをどうしていくのかというところの議論というのが、どうも教育委員会は本当の意味での議論、逃げているのかなという気がしてならないんですよ。
 だから、もう一歩踏み出して検討してもらえるのかなと期待をしていたんだけれども、なかなか10か年の中ではそれも出てこない。それは将来の課題だということなんですけれども、それで果たして本当にいいのかなという気も一方ではするので、もう一度答えていただけますか。
金野教育委員会事務局次長
 図書館について、私どもは本来的に今の館のあり方とか位置づけを大幅に見直すためには、やはり今の図書館の施設も新しいものに置きかえた段階でというふうに考えてきましたので、10か年の間ではそういったことは難しいということから、館数の変更ですとか配置の変更ということを伴う見直しは難しいというふうに思っております。
 ただし、今、委員から御指摘のありました情報化に対応したITの活用を見据えた図書館のあり方ですとか、学校図書館との連携、またさまざまな形のサービス向上ということはこれまでも検討してきておりますし、現にまた中央図書館でも鋭意検討しているところでございますので、そういう検討が進み次第、随時考え方を取りまとめ、また実行していくということはしっかりやっていきたいというふうに思っております。
委員長
 よろしいですか。
 それでは、委員会を休憩して取り扱いについて御協議をさせていただきたいと思います。

(午後2時18分)

委員長
 それでは、委員会を再開いたします。

(午後2時19分)

 第61号陳情、地域図書館7館を存続することについてを、本日のところ継続審査にするに賛成の方、挙手を願います。

〔賛成者挙手〕

委員長
 挙手多数。よって、本件は継続ということになりました。
 それでは、以上で第61号陳情に対する審査は本日のところ終了いたします。
 ちょっとお諮りいたします。時間は早いんですけれども、区切りもいいので、報告の前に休憩を入れたいと思います。15分休憩で、2時35分再開ということで、委員会を休憩いたします。

(午後2時20分)

委員長
 それでは、委員会を再開いたします。

(午後2時36分)

委員長
 それでは、次に所管事項の報告を受けたいと思います。
 1番、平成18年度国・都の施策及び予算に関する要望について、教育経営担当参事。
村木教育経営担当参事
 それでは、平成18年度国・都の施策及び予算に関する要望につきまして御報告を申し上げます。
 「国」の施策及び予算に関する要望書をお開きいただきたいと思います。(資料2、3)
 まず初めに、認識といたしまして、特別区は首都東京を担う基礎自治体として住民の期待に的確に対応すべく、積極的な取り組みを進めているところです。つきましては--ということで、18年度予算の編成に当たり、特別区の事情を十分御賢察の上、次の要望を実現されるよう特段の御配慮をお願いいたしますとして、全国市長会とは別に特別区長会として毎年国の方に要望しているものでございます。
 18年度要望事項、全体で12件ございますが、当委員会へ報告すべき事項については12番目の学校教育の充実でございます。17ページをお開きいただきたいと思います。
 学校教育の充実、これは新規でございます。現行の県費負担教職員制度では、人事権が都道府県にあり、教職員の都道府県内における他区市町村への異動など、各区市町村の実情が配慮されないために、長期的な展望のもとに児童・生徒の指導に責任を持って当たることを困難にしている状況がある。
 ついては、公立小中学校教職員の人事権を都道府県から区市町村に移譲し、基礎自治体が責任を持って地域の学校教育を推進できるように整備することというものでございます。
 続きまして、「都」の施策及び予算に関する要望につきましては、特別区長会として東京都に要望すべき事項はございません。これとは別に、毎年教育長会といたしまして、東京都の教育関係予算等の策定に関する要望を行っておりまして、この件につきましては二つ目の報告事項の中で御報告をさせていただきます。
委員長
 ただいまの報告に対して御質疑ございませんか。
江田委員
 ちょっと私、理解が十分じゃないものですから確かめておきたいんですが、県費負担の教職員の場合、区での負担というのは特にありませんよね。これが、人事権がこういうふうに区市町村に移ってくるという場合、その財政問題はどういうふうに関係してくるのか、あるいは関係してくる可能性があるのか、そこら辺について何か議論されているようなものがありましたら教えていただきたいんですが。
村木教育経営担当参事
 まさに現在の三位一体改革の中で、義務教育国庫負担、これは国と都道府県が教職員の給与等につきまして2分の1ずつ負担する仕組みになっておりまして、ここの部分が、地方6団体といたしましてはすべて、言ってみれば基礎自治体の方に税源移譲すべきであるという主張をしております。
 これに対して、先ほどもちょっと別件で御報告いたしましたけれども、今回中教審につきましては、そのうち、まず中学校の教職員にかかわる国庫負担制度については地方に移すべきではないといったような趣旨の提言と申しますか、報告が出ております。
 一方、国そのものとしては、基本的な考え方、小泉首相は従前から、要するに地方6団体の意見に沿った形でという指示は出しているようですけれども、総務省、財務省の間でいずれも、やれ、やるなという、今そういう論議の最中ということですので何とも言えないんですけれども、三位一体改革がいわゆる6団体の考えのとおりということになってまいりますと、考え方としては全国区市町村の方に一般財源化、いわゆる個人住民税の単位でおりてくると、財源として、考え方としてはおりてくるということになるのではないか、このように考えております。
江田委員
 地方6団体の立場にあるわけですから、私どもの考えは別として、地方6団体としてはそういう立場に立っているということですから、ここで言う、人事権を移せという問題は、それと連動した物の考え方になっているのかどうか、そこら辺をもう少し説明していただきたい。
金野教育委員会事務局次長
 考え方としては、連動する、関係があるというふうに私などは思っておりますが、ただし、現在の議論の状況では必ずしも連動しておりません。文部科学省の協議の中では、教職員の給与等の費用負担は国が引き続き責任を持ちながら、なおかつ人事権については区市町村へというようなことが同時に議論されておりまして、必ずしも国が費用負担をしている状況のもとでは、人事権が区市町村に移せないというような議論にはなっていないというように記憶しております。
江田委員
 最後ですけれども、これは今回初めてだったでしょうか。今までも出ていたかどうか、それを最後に確認したい。

村木教育経営担当参事
 17年度の国の施策等にかかわりましては、この問題は出ておりません。したがいまして、新規という理解でございます。
篠委員
 確認したいんですけれども、国が費用負担をするという、それは2分の1を負担するままの意味で解釈していいんですね。
村木教育経営担当参事
 現在の仕組みが、全体でたしか2兆5,000億円に上る、いわゆる義務教育関係の負担を、国と都道府県が2分の1ずつ負担をしておりまして、そのうち中学校にかかわる部分のみ、第一次という形で8,500億円、これを要するに、基本的には負担金の見直しをして一般財源化を図るという方向が示されておりますので、例えば現在都道府県そのものが負担をしている部分が今後どうなるかといったようなことにつきましては、ちょっと今のところ、私どもでは確認はしてございません。
委員長
 ほかに御質疑ございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告については終了いたします。
 次に、2番目に平成18年度東京都教育関係予算等の策定に関する要望についての報告を求めます。
村木教育経営担当参事
 それでは、続きまして平成18年度東京都教育関係予算等の策定に関する要望について御報告を申し上げます。(資料4)2ページから4ページをごらんいただきたいと思います。
 この教育関係予算等に関する要望、これは毎年、教育長会から東京都の方に提出をしているものでございます。そのうち、大きく7項目ございます。1項目めが義務教育の充実並びに義務教育施設の整備に関して、2項目めが、次の3ページですが、学校給食の充実に関して、三つめが心身障害教育の振興に関して、四つめが学校教職員の充実に関して、5項目めが教育相談の充実に関して、6項目めが埋蔵文化財の保護対策について、7項目めが生涯学習及び社会体育の整備充実に関してというものでございます。
 基本的には、従前どおりというものが多くなっております。また、一部、語句等の修正を行っているものもございますので、このうち主なものを数点御報告させていただきたいと思います。
 まず、3ページの(8)要保護及び準要保護児童・生徒への就学援助制度についてでございます。これにつきましては13ページ、14ページをお開きいただきたいと思います。
 今回のいわゆる--これも三位一体改革絡みの、いわゆる税源移譲との関係でこうした今回の要望等の内容が変更になっているものでございますが、税源移譲の際に準要保護児童・生徒への補助に対し十分な配慮をすること及び要保護者への補助率二分の一を確保するよう働きかけられたいという内容が加わっております。
 右側、14ページ、説明文のアンダーラインの部分をちょっとごらんいただきたいと思いますが、各区とも増加傾向にある。こうした中で、準要保護児童・生徒への就学援助費に係る国庫補助金が平成16年度をもって廃止され、税源移譲されることとなった。これまで、国に対して実態に即した援助に改善するようとの要望を繰り返してきたが、国の負担については予算の範囲内を理由に、結果として五分の一程度にとどまってきた経緯があることから、十分な税源移譲がなされるかどうか危惧されるところである。少し飛びまして、税源移譲の形に見直す際に、準要保護児童生徒への補助に対し十分な配慮をすること、及び要保護者への補助率二分の一の確保を要望するという内容のものでございます。
 次に、16ページ、17ページ、学校給食の充実に関しましてでございますが、16ページの説明文の--これ、要望そのものは変わってございませんが、説明文に(3)というのが新たに加わってございます。
 第162国会において食育基本法案が可決されました。同法案では、知育・徳育・体育と並んで、食育の大切さが強調され、学校における食に関する体験的活動の重視が打ち出された。食育推進者として学校栄養職員の役割は、今後ますます増大することが予測されるというものがつけ加わってございます。
 それから、次に心身障害児教育の振興といたしまして、18ページから20ページにかけてでございますが、これも要望そのものというよりも、説明の内容が若干訂正されているというものでございまして、学校教育法施行令の一部改正により認定就学が認められ、心身障害学級や通常学級に様々な障害を持った児童・生徒が入級する例が年々増えつつある。特別支援教育が実施されようとする中で、こうした傾向は今後ますます進むものと予測される。
 中ほどに、通学時間や就学後の地域との交流不足等を理由に同意が得られず云々ですとか、「こうした中で」以降に、学習障害等を含む障害の多様化に対応するため、介助員等の配置を増やしてきているものであり、これに伴い、区の財政負担も年々増加し、過重なものとなってきている。
 介助員の配置等は、義務教育を実施する上ではもはや不可欠な取組みであるといったような内容になってございまして、これも19ページ、20ページをごらんいただきますと、ただいまのようなところが一部説明文として変更になったということで、この介助員の配置等は、一番下ですが、義務教育を実施する上ではもはや不可欠な取組みである。心身障害児教育の現状を認識の上、発達障害を抱える児童生徒への支援の必要性も含め、介助員等新たな指導体制の整備、人員配置に必要な補助金、教員の資質向上や増配置、就学相談の専門家の派遣等、各区の財政負担の軽減に必要な支援体制の確立を強く要望するという説明となっているものでございます。
 それらか、次に22ページ、23ページにかけてでございますが、学校教職員の充実ということで、ここもアンダーライン分が加えられております。学校の教育活動は、学級数に応じた授業(時数)と学級数の多寡にかかわりなく遂行する一定の校務から構成されている。そのため現行の教職員定数配置基準では、小規模校になればなるほど、校務部分の遂行が厳しい状況となる。この状況を改善するために、また、児童・生徒の水泳指導や校外学習、宿泊行事等における安全確保を確実にするために、小規模校の実情に配慮した定数とする必要があるといった内容が加わっているものでございます。同様のものが、説明部分等のいわゆる新旧対照の中で記載をされております。
 主なものといたしましては以上でございます。
委員長
 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
篠委員
 中野区の給食は、民間に委託するという流れの中にありますよね。それで、やはり教育委員会としては独自の方針を、さらにそれに口出しするという言い方はおかしいかもしれないんですが、この家庭の教育力を高めるという意味で3カ月に1回とか、2カ月に1回とか、1カ月に1回とか、家庭で子どもの食ということについて心を注ぐという意味で、1回だけ弁当にしてみようというようなことを総合的判断としてした場合、そういうことが不可能な流れの中に民間委託というのが入ってしまっているんですか。
相澤学校教育担当課長
 大きな意味で言えば、家庭の教育力を高める、食育の推進ということかと思いますが、今、委員が言われたようなやり方も一つの手法かなとは思っております。民間委託等問わず、そういったことも家庭の教育力を高める、あと食育をさらに進めていくという点では考える方策なのではないかと思っていますが、それは民間委託を推進するということと反することではないというふうに考えております。
篠委員
 今度は別なんですけれども、きょうの陳情の審査も通して、心身障害児教育、発達障害の抱える問題等については、いわゆるこれは予算要望ですので、当たり前のしっかりとした要望書ができているんですが、やはり教育委員会なり、あるいは学会なりではいろいろな意見が分かれたとしても、原因はここら辺にあるということについて本気の議論がなされているわけですよね。今まで以上に、こういう人数的にこんこんとわくような流れになってきているのは、この辺に原因があるというような研究は相当進んでいる。我々がすぐ知らされている問題としては、幼児期の対応をやはりヨーロッパではかじをしっかり切り直した流れの中にある。どういう意味かといいますと、やはり子どものいろいろな問題が起こってくる原因は、働く女性の支援という流れに徹していた、これとの関連についてあらゆる分野の学者を入れたプロジェクトを立ち上げて、やはりこの母親に対する取り組みの誤りにあるというような結論をそれなりにつくっての動きがあるわけですね。日本は、残念ながらその動きにはかじはとれていないんですけれども、少なくとも教育ビジョンなんかでは家庭の教育力ということを相当強く、社会規範の欠落といったようなものも含めて取り上げているわけですよ。
 そういったことを、ここの、困っている人が出た、何とかお金をかき集めてそれに対応しようという流れだけの議論に決算予算を通じてなりがちなんですけれども、そうじゃないところを示さなければ、教育委員会の教育委員会たるゆえんはどこにもなくなってしまうわけですから、その辺のことをしっかりとした議論は教育委員会でやってらっしゃるのか。そして、これの問題意識が大きければ、明日行われる10大プロジェクトという中にも、そういう問題が出てきても当たり前のような流れの中にある。しかしながら、教育委員会の姿勢を明確に出さないと、子ども家庭部で載せてきた子育て支援計画とか、あるいは男女共同参画基本計画の言いなりに議論をかぶせられてしまうおそれが十分にあるわけです。そういったところまで目を離さないような行動は、教育委員会はとってらっしゃるのかどうか、全然見えてこない。その辺について、教育長なり次長なりから見解を求めます。
金野教育委員会事務局次長
 発達障害者の教育に関する支援につきましては、発達障害者支援法に基づいて基本的にやっていくという考えでございますが、その法律の中でも、発達障害児が、症状が発現した場合は早期に状況に応じて適切な支援をするということと同時に、家族に対する支援もしっかりやっていくと。また、家族については、その保護者に対してセンター--これは発達障害児支援センターですが--を紹介したり、あるいは助言を行う、また家族に対しても適切な措置を講じるということでございますので、家族に対しても適切な対応をしていくということが課題となっております。
 なお、この発達障害の原因ですが、まだいろいろなことで議論が出ているようでございますが、この法律の中にも、国が発達障害の原因の究明、それから診断や治療についての必要な調査・研究をするということがございます。私どもも、こういう調査・研究などを注目しながら、適切な対応をしていきたいというふうに思っております。
昆委員
 13ページ、14ページのところなんですけれども、ここのところで、決算の審議のときにも何度も言わせていただきましたが、この要望の中から見ますと、16年度において40%を超える区もあり、各区とも増加傾向にあるというふうに文章がなっておりますよね。これ、中野区では40%を超えるか、超えないかということになると、どういう状況なんでしょうか。
相澤学校教育担当課長
 中野区では、先日の就学認定者数のところで御報告しましたが、17年度、小・中合計ですが、24.37%でございます。区によっては、そういう40%を超えている区もあるというふうに承知してございます。
昆委員
 それから、補助率の2分の1の確保なんですけれども、これは現行の補助率の確保ということでよろしいんですよね。
相澤学校教育担当課長
 そういうことでございます。2分の1ということが決まっておりますが、国の予算の範囲内でということがございます。そして、国の単価で計算されて、係数等を掛けると実際にはこういった補助になっているというので、要望のとおり出していきたいというふうに考えてございます。
昆委員
 決算の数字を見ますと、国の補助金が約九百何十万でしょうかね、入るものが入っていないという決算の額になっておりましたけれども、この補助率の2分の1の確保がきちっとされるということになれば、来ていない額もきちっと中野に入るという、そういう額になるというふうに見てよろしいんですか。2分の1--悪い言い方でごめんなさい。この要望のとおり、補助率2分の1の確保ということになりますと、中野で国庫補助金ということで予算額が出ますよね。その額がきちっと入るというふうに受け取ってよろしいんですか。
相澤学校教育担当課長
 なかなか難しい御質問なんですけれども、実際は、さっき言ったように国の予算の範囲内で、それも大もとの法律では2分の1ということですけれども、引き続きこういう要望を出していきたいというふうに考えてございます。
昆委員
 だから、その予算の範囲というふうで、国の考え方と、実際に中野なら中野で国の補助金としての予算を見込みますよね。その見込みどおりに入ってこないということに問題があるわけだから、国が幾ら自分たちのさじかげんといいますか、財布の中身で、財政の中身によってというふうに勝手なことを言っているということがけしからんことなわけでしょう、区から言ってみても。だから、2分の1の財源をきちっと確保するということでこういうふうに要望されるわけだから、それは予算見込みの額を出せということになると思うんですよね、国の方に。そういう考えでよろしいのかということを私は聞いているんですけれども、よろしいですか。
相澤学校教育担当課長
 確かに決算のときにもそういうような御質問、関連した質問をお受けしたと思っております。うちの方の歳入の予算に合うように、きちっと国の方でも措置していただきたいというふうには考えてございます。
昆委員
 それから、16ページですけれども、学校栄養職員についてということで、未配置校に職員を配置するように図られたいというふうに要望書にはなっておりますけれども、中野の実態から見ますとこれはどういうふうに受けとめたらよろしいんでしょうか。
小林指導室長
 実際に栄養職員については、都から2分の1配置をされておりまして、それ以外の部分については非常勤で対応しているという状況でございます。
昆委員
 この教育要覧を見ますと、中野でも民間委託をずっとしてきているわけですけれども、17年度に小学校21校、それから中学校13校ですよね。それで、都費の栄養士未配置校が半数校だったんだけれども、これには平成8年から平成15年度までには区費による非常勤栄養士の配置で対応してきたと、16年度からは栄養業務の委託を開始し、給食実施日には必ず栄養士が勤務するように整備したというふうに、この教育要覧でなっていますよね。ですから、未配置校に職員を配置するというふうになったときには、中野ではすべての学校に栄養士が配置されているというふうに受けとめるのかどうか、その辺はどういうふうに考えてらっしゃるんでしょう。
相澤学校教育担当課長
 先ほど室長の方から非常勤というふうに説明があったと思うんですけれども、NPOの委託業務ということで今現在はやっております。
 仮に、都の方で未配置校に職員を全員配置するということであれば、県費の栄養職員が全校に配置されるというように御理解いただきたいと思います。
昆委員
 そうしますと、こういう特別区の教育委員長会でしょうかね、こういう要望を出されているということは、中野でも非常勤栄養士を配置している学校にもちゃんと正規の都職員の栄養士を配置するというふうに受けとめてよろしいんですか。
相澤学校教育担当課長
 現在、県費の栄養職員が未配置のところには、NPOに委託をして行っているところですが、仮に全校に配置された場合には、そのNPOへの委託というのは不要になってくるのかなというふうに考えてございます。
昆委員
 その辺は、中野区としてはどういうふうにお考えになるのかなという思いがあるんですね。といいますのは、次の(3)の方の今後の食育の推進ということで、これも決算のときにいろいろな委員の方から質疑があり、意見も出されておりますけれども、今後ますます大事な分野と位置づけられたときに、学校栄養職員の役割ということから考えても、この要望されている、正規職員というんでしょうか、都費の栄養職員の配置ということが重要になってくるというふうに思うところと、それから、NPOだとか、県費といいますかね、そういう人たちが対応する食育、栄養士ということでの食育の推進と、そういうものも考えられるんですけれども、ここで今要望されているので言えば、都費による栄養職員をきちっと配置して、それぞれの学校で食育教育含めたそういう学校給食の充実をというふうな意味にとらえるんですよね。そういうことでよろしいんですか。
相澤学校教育担当課長
 将来的には、ここに書いてあるような方向が望ましいというふうに考えてございますが、食育の基本法がもう既に施行されております。現在いる体制の中で、例えばNPOにも委託している学校もございますので、そういった今ある資源を活用して食育の推進というのは現実に進めていかなければいけない、全校の体制を整えて進めていかなければいけないというふうに考えてございます。
昆委員
 でも、こういう形で要望されるということは、やはりあくまでも都費による栄養職員の配置が重要だという位置づけのもとでこういう要望書がまとめられているんじゃないのかなというふうに思うんですけれども、それでよろしいんですね。
沼口教育長
 教育長会で要望しておりますので、当然重要だと思っていますので要望しております。
江田委員
 17年度の要望のとき、図書館の館長職と書いてあったかどうか、要するに民間委託に進めやすいようにするために制度を改革してくれと、そういう趣旨のものがありましたね。あれは、私どもはこれはちょっと違うのではないかという意見を申し上げたんですが、現状どうなっているのか、それから、今回載っていないんですが、今の見通しをどういうふうに立てておられるのか、そこら辺わかりましたら教えてください。
金野教育委員会事務局次長
 昨年度の要望では、図書館を運営するに当たって、館長の設置義務を廃止して柔軟に対応できるよう図書館法の改正を国に対して要望されたいと要望しておりました。このときは、図書館法の解釈の考え方としまして、広く館長については公務員として必置をするということが義務づけられているという考え方のもとでこういう要望を出したものでございます。
 その後、国の方が、法律は変えていないんですが、解釈の変更というようなことをいたしまして、既に図書館については指定管理者制度を導入して差し支えないと、つまり公務員の館長でなくて公立図書館を運営して構わないというような考え方を文部科学省の方で示しまして、既に指定管理者制度を導入している図書館が現に出てきているというふうな状況でございます。
 そういう状況を踏まえまして、図書館法の改正をしなくてもかなり柔軟な対応が現に可能になっているということから、ことしは要望しないという形になったものでございます。
久保委員
 4ページですけれども、(1)の14年度国予算では地震補助事業というのが、18年度には17年度国予算地震補強事業となっているんですけれども、この補助事業と補強事業というのは何か違いがあるものでしょうか。
村木教育経営担当参事
 14年度国予算では地震補助事業についてというものが、17年度国予算では地震補強事業ということなので、内容云々ということよりも、何というんですか、事業整理だと思います。
委員長
 名前が変わったということですか。
村木教育経営担当参事
 その年度が3年ほど離れておりますので、この地震補強事業という事業名にこれは名前が変わったというふうに理解をしております。内容的には同じことが書いてありますので。
久保委員
 17年度、中野区ではこの地震補強事業と言われるような国の補助というのは何かあったんでしょうか。
村木教育経営担当参事
 17年度は、これはございません。
委員長
 ほかに御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。
 次に、3番、区有施設(教育施設)におけるアスベスト対策についての報告を求めます。
村木教育経営担当参事
 それでは、区有施設(教育施設)におけるアスベスト対策について御報告を申し上げます。(資料5)
 本年8月8日に、アスベスト対策の基本方針を区長決定いたしました。これに基づきまして、アスベスト対策会議を設置し、その中で基本方針の四つの柱に係る具体的な取り組みを関係部門において実施していくこととしたものでございます。
 参考までに、次のページ、1から、4ページをごらんいただきたいと思いますが、中野区のアスベスト対策の基本方針に基づく取り組みということで、四角の箱の中に方針の1から方針の4が示されております。その下に、二ないし三つ程度のそれぞれの取り組みというものをお示ししているものでございます。これに基づきまして、教育委員会の取り組みを今回整理したものでございます。
 表にお戻りをいただきたいと思います。
 まず、教育施設のアスベスト対策の推進ということで、アスベスト改修計画の早期実施でございます。区では、昭和56年以前に建築された全ての区有施設につきまして、設計図書及び目視による吹き付けアスベスト等の、いわゆるアスベスト含有材の実態調査を行いまして、平成16年に調査を終了いたしました。その結果、囲い込みや封じ込め等の飛散防止措置を必要とする施設にはその措置を講じてございます。また、固着安定をし飛散の心配はない施設につきましては、経過観察ということで実施をしてまいりました。今回の方針に基づきまして、教育施設のアスベスト対策の万全を期するため、昨年度策定いたしました、昭和56年度以前に建築した区有施設の年度別改修計画を前倒しいたしまして、アスベスト除去措置等の対策を原則として、平成18年度までに完了するとしているものでございます。
 まず、対象施設でございますが、平成16年度までに措置済みの施設につきましては、武蔵台小学校3階の渡り廊下、第九中学校のプール倉庫等、そして中央中学校の西側階段室の1階でございます。それから、本年度に予算措置済みの施設といたしましては、軽井沢少年自然の家のボイラー室等ということでございまして、四角の箱の外側、米印のところに注意書きを入れてございますが、軽井沢少年自然の家については、アスベスト対策のため本年11月1日から12月28日まで休館をする予定となってございます。
 次に、改修計画施設につきましては、ひがしなかの幼稚園の2階ホール、中野体育館の剣道場等、もみじ山文化センター西館地下1階階段等、それから第九中学校のプールボイラー室でございますが、先ほど御説明いたしましたように、これは固着安定し飛散の心配のない施設について、経過観察を実施してきたものでございますが、年のため今回こうした改修を行うということにしたものでございます。
 なお、ひがしなかの幼稚園につきましては、一応現在の予定では除去をしたいということを考えておりまして、そのためには一定の期間を必要とするということから、18年度の夏休みを使いまして実施をしていきたいと考えております。他の施設につきましては、私どもといたしましては可能であれば本年度中に措置ができればというふうには考えてございます。
 次に、昭和57年度以降に建築された教育施設の実態把握等でございますが、57年度以降に建築された教育施設は、鷺宮体育館と教育センターの2施設ございます。これにつきましては、アスベストの使用実態等を平成18年度までに把握することとしてございます。
 次に、大きな二つ目といたしまして、準公共施設のアスベスト対策の推進ということで、これにつきましては先ほどごらんをいただきました、別につけてございます取り組みの2ページから3ページをちょっとお開きをいただきたいと思います。
 2ページの下段でございますが、私立幼稚園、保育園、病院等の準公共施設のアスベスト対策の推進ということで、これにつきましては区有施設に準拠して同等のアスベスト対策を推進するよう指導するという方針がございます。この方針に基づき、私立小学校、中学校、高等学校、短期大学、私立大学が対象に、私ども教育とは直接のつながりがないんですけれども、これらの施設につきましては子ども家庭部、他の専修専門各種学校、それから私立幼稚園などにつきましては子ども家庭部が東京都の生活文化局の窓口を行っておりまして、それらとあわせる形で、子ども家庭部と協力しながら東京都を通じて情報収集したり、あるいは東京都等の対応などもこちらで見きわめながら、できる、支援と申しましても働きかけになってしまいますけれども、そういったものをしていきたいというふうに考えているものでございます。
委員長
 ただいまの報告に対し御質疑はございませんか。
北原委員
 1点だけお伺いいたします。
 鷺宮体育館と教育センターについてでございますけれども、これをアスベストの使用実態等を平成18年度までに把握するというふうになっておりますが、18年度というと来年度ですね。これ、かなり実際に時間がかかるものなのでしょうか、その辺をお聞かせいただければと思います。
村木教育経営担当参事
 営繕担当職員が、設計図書や、恐らく目視を中心に一番最初のいわゆる調査、実態把握調査はやると思いますので、そうであればそれほど時間はかからないと思います。
北原委員
 特に、体育館は振動があるから上から落ちるよなんていう話をよく聞きますので、実際にそれは事実かどうか、影響があるかどうかは別といたしまして、できるだけ早く調査していただければと思います。これは要望ですけど。
村木教育経営担当参事
 若干補足をさせていただきますが、いわゆる吹き付けアスベスト等についてはないというふうに、含有材がもしあるとすれば、それをきちんと調査しなければならないということになるだろうと思います。
小串委員
 ここで聞けるかどうかわからないんですけれども、ここに書いてある、施設の改修が終われば、当区の施設に関してはすべて対策が講じられるという理解でよろしんでしょうかね。
村木教育経営担当参事
 基本的には、対策がすべて講じられるという理解でございますが、対策を講じた後も毎年経過観察をいたしまして、もし万が一、例えば20年、30年後に改築等で除去をしてしまえばいいんですけれども、いわゆる固着させているような状況の場合には、今後ともそういう経過観察をする中で必要に応じて対策を改めて講じる時期が来る、そういう可能性はあるということでございます。
小串委員
 いずれにしても、使用されている場合、ここは全くアスベストは関係ないというところは、情報としてはもうすべてここの時点では把握が100%終えるという理解をしてよろしいでしょうか。
村木教育経営担当参事
 すべての、いわゆる区有施設について調査をするということで、56年度以前については既に行っている、そして57年度以降についても来年度までに実態調査、把握をするということですから、18年度までにはすべての区有施設についてはそういった把握は終わるというふうに理解をしております。
小串委員
 ちょっとくどいようですけれども、57年度以降に建設された施設というのはこの2カ所だけではないと思うんですが、それも含めてそういう答弁という理解でよろしいですか。
村木教育経営担当参事
 これはあくまでも57年度以降に建設をされた施設のうち、教育施設にかかわるものだけ、本日、私の方から御報告させていただいておりますので、他の施設についてもそれぞれ全部入ってくるということでございます。
小串委員
 それで、要するにここで質問できるかどうかという部分はこれからなんですけれども、私立の小学校、中学校等の情報というのは、今までのところ全く区なり都は持っていないということなんでしょうか。
村木教育経営担当参事
 今回のこのアスベストにかかわる、いわゆる社会問題化されたことに伴いまして、私立の学校については国から東京都を通じて直接それぞれの学校に対して調査をかけている段階でして、恐らく来月の半ばとか、来月いっぱいとか、そういったぐらいまでに東京都の方に報告が上がるということになります。したがって、初めてやっているのではないかと思います。
小串委員
 これもちょっとくどいようですけれども、幼稚園も含めての話ですか。
村木教育経営担当参事
 私立幼稚園につきましては、これは要するに子ども家庭部が窓口になっておりますので、子ども家庭部の方でもちろん調査しておりまして、そのあたりは把握ができるというふうに考えております。
小串委員
 把握ができるというのは、もう把握しているという意味ですか。要するに、情報としてもう持っているのか、それも小・中学校と同じように調査をかけて、初めてそこで明らかになるということなんですか。
村木教育経営担当参事
 同様に、今回の調査によって初めて明らかになるというふうに考えております。
小串委員
 子ども家庭部ということになると、ここの委員会とはちょっと違いますので、ただ、大変区民の安全にかかわることですから、ぜひ区長部局の方に要望しておいていただきたいと思うんですけれども、例えば私立の幼稚園のとき、耐震工事のときがそうだったですよね。その情報をやはりオープンにしてしまうと、幼稚園なりの募集、経営に影響が出てしまうというふうなことで、情報がなかなか調べられないという、あるいは発表できないというようなことが何かあったような記憶があるんですけれども、その発表するかどうかということは別にして、ただ、その状況というものはやはり区がきちっと承知をした上で改善を求めていくという姿勢は、私は幼稚園、あるいは小・中・高校、教育施設として当然必要なことだと思うんですよ。だから、東京都と今協力して、されているということでありますけれども、その点強く区長部局の方に、教育委員会の方でも話をしていただいて、万全の対策をとっていただきたいということを要望させていただきたいと思います。
久保委員
 先ほど鷺宮体育館のお話が出たんですけれども、吹き付け等はないということですが、プールのボイラー室というのが非常にアスベストの、九中もそうですけれども、利用があるようなんですね。それで、鷺宮体育館、来年度から指定管理の導入ということになりますけれども、今年度中にアスベストの発見がされた場合というのは、どこが責任を持ってこのアスベストに対する対策といいますか、施設の改修はなさるんですか。
大沼生涯学習担当参事
 18年4月から指定管理者制度に移行します。それで、これは57年以降に建てたもの、ですからそのときにはそういったものは使われていないという前提で調査するということでありますから、仮にそういったものがありましたら、やはり指定管理者と、工事の場合は一定の金額をもって区が責任を負うもの、負わないものとなっていますので、この場合についてはやはり公の施設という性格は変わりませんので、やるとしたら区の方でやるということです。
委員長
 ほかに御質疑ございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。
 以上で本日予定した日程はすべて終了いたしますが、委員、理事者の皆さんから特に発言はございませんでしょうか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 次回の委員会は、10月18日午後1時から、当委員会室で行うことを口頭をもって通告をいたします。
 以上で本日の文教委員会を散会いたします。御苦労さまでした。

(午後3時28分)