平成16年1月22日文教委員会
中野区議会文教委員会〔平成16年1月22日〕
文教委員会会議記録
○開会日 平成16年1月22日
○場所 中野区議会第5委員会室
○開会 午後1時02分
○閉会 午後4時36分
○出席委員(9名)
岡本 いさお委員長
小堤 勇副委員長
奥田 けんじ委員
高橋 ちあき委員
小串 まさのり委員
飯島 きんいち委員
篠 国昭委員
藤本 やすたみ委員
江田 とおる委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
教育長 沼口 昌弘
教育委員会事務局次長 山下 清超
庶務課長 佐藤 栄時
教育改革推進担当課長 教育委員会事務局次長事務取扱
学校教育課長 篠原 文彦
指導室長 小林 福太郎
生涯学習課長 奥山 功
中央図書館長 石﨑 新一
○事務局職員
書記 長﨑 武史
書記 岩浅 英樹
○委員長署名
○審査日程
陳情
(継続審査分)
(15)第42号陳情 「難聴・言語障害児等のための中学校通級学級の早期開設を望むこと」について
要求資料の提出
1 東京都の私学行政(平成15(2003)年)(学校教育課)
2 IT講習会で使用したパソコンの利用状況(生涯学習課)
3 図書館地域館の館長がはたす役割(中央図書館)
所管事項の報告
1 南部区民ホール等複合施設建設計画の廃止について(生涯学習課)
2
防犯ブザーの配付について
3 インフルエンザによる学級閉鎖について
4 ホームアルテヒドによるコンピュータ室の換気扇設置について
その他
委員長
御苦労さまです。本年初めての文教委員会です。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
定足数に達しましたので、ただいまから文教委員会を開会いたします。
(午後1時02分)
本日の審査日程を確認したいので、委員会を暫時休憩いたします。
(午後1時02分)
委員長
それでは、委員会を再開いたします。
(午後1時03分)
本日は、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)に沿い審査を進めたいと思いますが、これに御異議ありませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
なお、審査に当たっては午後5時を目途に進めたいと思いますので、御協力をお願いいたします。
陳情の審査を行います。平成15年第42号陳情、「難聴・言語障害児等のための中学校通級学級の早期開設を望むこと」についてを議題に供します。
それでは、これから委員会を休憩いたしまして、難聴・言語障害児学級について区立桃園第三小学校を視察いたしますので、委員会を暫時休憩いたします。
(午後1時03分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後2時37分)
次に、本件に対する質疑を行いたいと思います。質疑はありませんか。
小串委員
今、戻ってくるバスの中でも藤本委員とかといろいろ話をしていたんですけれども、桃三の先生のお話では、中学ですぐにというわけにいかないから、設備的には桃三にあるわけですから、そこに中学校の先生を配置してもらえれば中学生を迎えるというようなことは、法律的にとか制度的なものを別にして難しい面はいろいろあるんでしょうけれども、可能性としては一番高いのかなと。何回も言うようですが、ハードルは高いと思いますけれども。しかし、その場合にやはりネックになってくるのは、卒業生が、中学生になったにもかかわらず小学校に通うという、そこが一番大きなネックかなというような雑談だか意見交換だかちょっとしていたんですが、それをあえて質問させていただく場合に、今の小学校並みの施設を仮に中学校につくろうと思った場合には、かなりの予算的なことも考えなければいけないということが現実にありますよね。
それをいろいろ考えた場合に、例えば中学とか学校ということでなくして、教育センターだとか、あるいはサンプラザ等々の教室というか空きスペースというのか、教育センターの中に相談室みたいなものもあると思いますけれども、そういうような対応というのは制度的にでき得ることなんでしょうか。例えば中央中の分室をそこの、学校的にはすぐそばですからね、教育センターなら。そういうようなことはだめなんですか、できるんですか。
篠原学校教育課長
その件につきましては、都にも確認したわけではないんですが、学校内にそういった学級をつくる、教育の場をつくるということによって教員が配置されますので、学校内以外にその場を設けることによって教員が配置されないという可能性がございます。したがいまして、通常、中央中なら中央中以外の場所にそういった学級を設けることは可能ではございますけれども、教員が配置されないといった問題点があると考えております。
小串委員
そこのところの知恵の問題だと思うんです。例えば、教育センターのところを中央中のエリアということにもし変えることが、そこを分校扱いというような、いろいろな知恵を出せばあるいはできないこともないのかなという気もするんです。単純に「サンプラザの教室。じゃあ、ここに」、それは恐らくだめでしょう、今おっしゃったように。けれども、そういうようないろいろな知恵を出せば、可能性としてはなくもないような気もするんですけれども、いかがなものでしょうか。
篠原学校教育課長
今、南北に不登校生徒を対象としましたフリーステップの教室がございます。そこには教員は配置されておりませんが、いろいろな相談員とかスクールカウンセラー的な方がそこにいらっしゃいますので、そういった場で指導を受けることについては可能であるとは考えております。ただ、それが通級という形をとれるかどうか。要するに学校の教育課程、個別指導計画の中の一つの事業としてカウントできるかについてはちょっと疑問があるかなとは考えております。
小串委員
言葉足らずだったかもしれないんですけれども、桃三の場合にそれなりの設備を設けています。それをすぐやろうといったって、急にそれだけの予算を組んで、現実的にはなかなか難しいですよね。それで、例えば今の空き教室は中央中にしたってどこの中学にしたってあるわけですから、そこをとりあえず通級の教室ということで指定して、ただ実際にはほかで授業をやっているというようなことはどうなんでしょうかという意味の質問なんですけれども、これもだめなんですか。要するに今の段階で、私も急に言っていますので、そういうことが可能性があるかないかをお答えできないかもしれませんけれども、例えばきのう、おととい、世田谷の教育委員会で授業時間を52分にして年間33時間増やそうだなんていう、あれなんかもひょうたんからこまで、なかなかおもしろい工夫でやっていますよね。同じような工夫というものは考える余地はどうなんでしょうかという意味なんですけれどもね。
篠原学校教育課長
今たまたま国や東京都におきまして特別支援教室、支援教育という形で取り組み、検討がされております。そういう中で、つい先月ですが最終報告が出まして、中野区で言えば全小・中学校に特別支援教室というものをつくりまして、そこで特別な配慮を要する児童・生徒については、巡回指導によって教育的な指導ができるというような形の報告がされました。これを受けまして東京都におきましては、早ければ平成17年ぐらいからはそういった支援教室の整備を進めていき、人に応じて、例えば言語に問題のあるお子さんであれば、そこの特別支援教室におきまして、スピーチセラピストの先生に来ていただいて個別指導を受けるようなことも可能になってまいりますので、そういった方向が今後主流になっていくかなと考えております。したがいまして、今委員がおっしゃったことにつきましては、東京都に聞けば、恐らくそれはいいとは言えない。ただ、これからの施策がそういったことがわかっていますので、そういった方向で進んでほしいというようなことを言われるんではないかなと考えております。
小串委員
そういうことだとは思うんですけれども、例えば、東京都に聞けばすべてだめと言うというその発想がちょっとどんなもんかなという気はするんです。聞けばだめと言われるからということでなくして、バスの中でもちょっと話していたんですが、特区の構想だとか、あるいは先ほど言いました世田谷でそういう知恵を出すだとか、東京都とうまく話し合いの中で何か知恵を出していくというようなこと、文科省との、あるいは特区構想という中でこういうことができないかとか、総合的に考えていかないと、お金もありません、できません、だけで終わってしまうような気がしてしまうんです。きょうだってこちらに出てくると、中学ではどの指導が必要ですと、先生方もそういうことをおっしゃっているぐらいですから、小・中の義務教育課程の中で、小だけで済まない部分というのは現実にあって、小・中の義務教育の中で我々が責任を持たなければならない部分、それが欠落している部分なわけですから、そこのところはいろいろな意味で知恵を出しながら研究・検討していただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
篠原学校教育課長
いろいろな工夫をしてということでございますけれども、いずれにしましても、やはり指導していただける教員を配置するのは東京都の方にありますので、そういった形では、学校内にそういう学級をつくらないと現在では教員が配置されないといった問題があります。ですから、現実的には学校内にそういった学級を設置しない限りは、ちょっと実現の可能性はないかなというふうには考えております。
小串委員
例えば、特区構想ってありますよね。そういう中でということは無理なんですか。私も特区のことで詳しいことはわかりませんけれども、そういうような観点からなんですが。
篠原学校教育課長
特区につきましても、一応、小学校に中学校をつくるような形の特区も可能性としてはないことはないと考えております。ただ、それをすることによって得られる効果と、今後の支援教育の流れの中での効果というものとの見比べになりますので、それが直ちに認められるかどうかについては、ちょっとまだ何とも言えないような状況がございます。
飯島委員
ちょっと整理しますと、いわゆる特別支援教育にかかわって東京都の最終報告が出ましたと。今の課長のお答えだと、平成17年度ぐらいを目途にそういう体制に入っていくという流れになってきたわけですよね。そうすると当然、各学校に支援教室を設置する。けれども、それは各学校に同じようにある時期一斉にできるわけではなくて、むしろ拠点校的な、都の考え方もそうですよね。エリアにおける指導的な学校を考えていく。そうなってくると、小学校には小学校の指導のあり方がある。中学には中学のあり方も当然出てくる。そうなってくると、ADHD、それはいろいろなことがありますけれども、いわゆる難聴とか言語障害の支援教室の場合も小学校なら小学校で、ゾーン別にするほどまだそうではないから、多分最初は区内で1カ所、拠点的なことができる学校をつくる。中学でもそれは用意しておかなければならないというか、それは同時的にやっていかなければならないことですよね。そうだとすると、中野区の教育委員会はこういう流れを受けて、例えば難聴・言語障害等の通級の学級を中学だって準備しておかないと、支援教室の設置の整備を進めていくとなれば、前段階的に中野区で1カ所しかないにしても、中学校にもあってそれが広がっていく方が指導上からいっても極めて好ましいわけですよね。そこでのさまざまな取り組みが全区的に広がっていくということがあるわけだから。だということは当然踏まえているとすれば、教育委員会としても、平成16年度なんていうわけにいかないかもしれません、この時期ですからね。しかし、早い時期に中学校でも難聴・言語障害のお子さんたちのための通級学級の設置を準備しなければならない。むしろそうしておくことがこれからの流れに沿っていると、こういう意向も踏まえた御答弁だろうと僕は思って聞いていたんですが、教育委員会もそういう姿勢でいらっしゃるんでしょう。どうなんですか。
篠原学校教育課長
これから先、今これは最終報告が出まして、国におきましてはこれが中教審で議論していただいて、17年度には法改正の手続を踏みたいといったような取り組みの方向が示されております。そうした流れを受けまして、中野区といたしましては将来的には、本来はそういった難聴・言語学級がありまして、そこがセンター校、拠点校として、そこから教員がそれぞれの学校の支援教室に行くことが望ましいというふうには考えております。ただ、その場合、難聴・言語学級はどこの区もあるわけではございません。今8区しかありませんので、他の15区はどうするのかという話になってきます。その場合に情緒障害学級や知的障害学級の教員がそういった研修を受けて、言語的な訓練をできるような体制をとる可能性もまだありますので、現段階で難聴学級をつくらないとそういった指導ができないというような形にはなってこないかなと考えております。したがいまして、最終的な東京都の今後の実施計画、また実施のあり方、そういったことを見ながら検討を重ねていきたいとは考えております。
飯島委員
必ずしもそういう形態をとらなくてもとおっしゃるけれども、より理想に近いのは、先ほどおっしゃったようにセンター校、拠点校があって、そこから各区内の特別支援教室に行く。これは望ましい形ですよね。教育委員会は望ましい形を追求するのは当然じゃありませんか。だって、それを目指していかなかったら、これから中野の教育ビジョンとかなんとかといろいろおっしゃっているのに、二次的な、次善の策的な対応、あるいは現状に対応することでいいというような、そういう姿勢はいかがなものかなと。本来望ましいあり方があるとすれば、それはやはり実現する。小学校でそういうのが一つあるわけですから、小学校はいいよね。けれども、中学校にはないとすれば、中学校に用意しておくというのが望ましい。中野区としてはまずそこを目指していこうと、こうなっていくのが普通じゃないかと思うんだけれども、どうですか。
篠原学校教育課長
今、東京都の最終報告で出ています特別支援教育につきましては、数区のエリアを使いまして、そこに拠点となる中心校が4学校とかそういったところが中心になりまして、二、三校を集めたエリアになっているわけです。たまたま中野にはあるけれども杉並にはない学級とか、杉並にあって中野にない学級とかございます。そういったところが将来的には拠点校になっていく可能性があるというふうに私どもは考えております。例えば私どもがエリアとして杉並と一緒になれば、杉並には中学校に難聴学級がありますので、そこがセンター校となって中野の方に指導に回ってくるような可能性も、今後議論の素材にのってくるというふうに考えております。そういった東京都の動きももう少し眺めて慎重に検討していきたいとは考えてございます。
飯島委員
別に杉並にセンター校があるからそれでいいというのは、中野の教育委員会からそういう発言が出るというのはいかがなものかと僕は思いますね。これはあえて申し上げておかなければならないと思います。ただ、全体的な体制の問題ももちろんあるでしょう。それは否定しないけれども、中野区の教育委員会は、中野区の中の教育体制をまず考えること、これが第一段階だと思うんです。ただ、東京都はブロック単位に数区で物を考える。それはそれであったって、別に東京都の立場だからそれは構わないんだけれども。それはそれですよ。ただ、このことを言いたいわけじゃないんです。だけれども、やはりそれでもなおかつ小学校に一つあって、中学校に一つある状況があった方が、より教育のあり方としてはその方が望ましいと私は思うし、課長は課長の立場だから、なかなか私もそう思いますって言いかねるとは思いますけれども、しかし本来的にはそうだと思うんです。
もう一つ、きょう行ったところは施設的にいっても、トリプルAなんて私は言いましたけれども、大変きちっとした整備をされている施設だと思います。けれども、それは最初からそうだったわけじゃないですよね。だから中学校は、もちろんきょう見てきたような施設でスタートできればそれはそれにこしたことないけれども、実際に通級学級を設置してそういう指導を始めるということに重きを置くならば、それはできる範囲の整備から、むしろ教員のスキルアップというか養成とか指導力を高めるという意味で動いていくという、そういう方向に力を入れながらいくということだってあるわけだから、そうだとすると、別に今の水準からじゃなければだめよということじゃないんだろうと思うし、見た範囲では、施設的にいったって、そんなに必須のああいう施設でなければならないということはないんだろうと思うんです。だって、それぞれきちっと個別指導ができる、そういう教室の間仕切りがあって、一番最初に見たところなんか教室には何もないわけですからね。だとすると、そんなに大変なことではないんじゃないのかなと。間仕切りや何かの工事はあるのかもしれませんけれども。
しかも17年度ぐらいを目途に物は考えておかないと、情緒障害にかかわって指導している先生方の対応でいろいろやるにしても何にしても、どこかで中学で指導の課程を始めなければならない。しかも、それは学校に設置することが望ましいとおっしゃるように、僕もそうだと思います。けれども、設置すること自体はそんなに難しいことではないのではないか。そこから整備的に高めていくというのも、支援教室の設置が法改正されてそういう流れが出てくれば、必然的にどこかで予算措置しなければならないという流れになっていくわけでしょう。けれども、そのときに大事なことはもう既にそういう事業を始めていて、そういうことに対応できる先生が中野にいて、あるいは教育のそういう経験があってと、そういう蓄積があることが大事なんだと思うんです。そうだとすると、できる限り早い段階から中学校でも対応を開始した方がいいのかなと思ったりするんですが、教育上からいってどうですか、指導室長。
小林指導室長
今委員おっしゃられた点については、特に個々の児童、そして中学生になれば生徒の障害の程度に応じた適切な指導が必要になっていくわけでございますので、それに対応する教員の力、研修の必要性、今後さらに必要になってくると思います。特別支援教育に向けて現在エリアネットワークの中核となる盲・ろう・養護学校との連携だとか、そういったことも今年度から進めてきておりますので、今後、今委員がおっしゃったような姿勢というか視点を重視しながら、教員の研修にも力を入れていきたいなとは思っております。
藤本委員
ずっと小学校にあって、結局中学校になかったわけですね。それでこういう形で陳情が出されてきて、情緒障害は中学でも対応していこうと。実際に、今の質疑の中でも御答弁されているんですけれども、行政としてはどのような形で取り組んでいかれるということなのか。特別支援教室対応ということでお考えになっているのか。現実に児童・生徒がいらっしゃるわけですよね。今までもいたけれども、なかなか対応し切れない形がずっと続いていたという、私たちもその辺の認識は浅かった。教育委員会、恐らく保護者の人とか一番よく感じていらっしゃる。その辺のところでの行政はどういうふうにその声を受けとめてやっていこうとしているのか。まず、そこの基本的な姿勢というか考え方、東京都の考え方もあるでしょうし、支援教室とかそういうのもあるんだけれども、現時点で行政としてはどういう取り組みをされていこうとしているのか、そこをお聞きしたい。
篠原学校教育課長
難聴・言語に通われている児童の方がどこに就学するか、それにつきましてはそれぞれの児童・生徒の状況に応じまして、例えばろう学校、また身障学級、あとは通常学級というような形で今考えて、就学指導委員会でもそういった中で調整してございます。そのお子さんがどういった障害があって、どこで本来ちゃんと指導を受けるべきなのか、そういったことも今就学指導委員会でやっておりまして、そういった中で適正な教育指導が受けられる場所ということで、保護者の方といろいろお話を重ねながら、いろいろな場所に就学していただいております。
そういった中で中学校に上がられた際に、例えば軽度発達障害があるお子さんであれば、知的障害学級をお勧めする場合もございますし、また情緒的な、例えばADHDとか高機能自閉症の障害があるお子さんにつきましては、今度九中に整備いたします情緒障害学級、これは通級になりますが、そういったところにお話をさせていただきたいというのが私たちのまず最初のスタンスです。難聴の方につきましては、特に高度難聴のお子さんにつきましては、本来ならば、ろう学校でより高度な指導を受けた方がよろしいんじゃないかなといったことも、やはり保護者の方と御相談しながら決めていきたいとは考えております。
ただ、現在中学校に入られている生徒さんの中で言語の障害がある方もかなりいらっしゃいまして、確かに不登校の原因になる可能性も秘めてございます。今後につきましては、とりあえず九中に情緒障害学級ができますので、もしそういった情緒的な部分であれば九中の方で受け入れをさせていただいて、そこで専門的な指導ができればというふうには考えてございます。
また将来的には、東京都で今検討しております特別支援教室といったものが各校に整備された後には、いろいろ多様な取り組みが必要になってくるかなと思っておりまして、例えば言語的に問題がある生徒さんにつきましては、それなりの専門家の協力を得て指導を行ったり、実態はそこで教科指導を行ったり、そういったことが当然必要になってくるというふうには考えてございます。
藤本委員
御説明の中で、東京都の場合には、難聴については一定の人数があれば学級として認めますよと。ところが言語障害の学級は東京都は認めていないと。全国的にはこういう形で実際にはありますということですよね。とすると、中学校になって複合的な要因とかがあってそちらにという場合もありますけれども、きょうも見させていただいて、言語ということだけの場合も十分あり得るのかなという感じもするんです。そうすると、そういう対応というものも当然考えていかなければいけないのかなと。東京都の教育委員会でも、全国ではこういう形で実際にあるとするならば、そういうような教室というか、そういう考え方は十分にあっていいんでしょうし、将来的には特別支援教室というような、将来といってもそんな遠い将来じゃないんだと思うんですが、そういうことは当然その中で対応していこうということだと思うんですけれども、言語障害学級というのは都では認めませんよ、しかし国の各地方自治体ではありますよというところはどこにそういうことが出てきているんですかね。東京都では認めませんよと。認めていないですよね、そういう学級を。でも、この資料だと全国的にはあるという、それはどこから来ているんでしょう。
篠原学校教育課長
学校設置につきましては、その都道府県の裁量で決めることができますので、東京都につきましては、やはり小学校段階での適切な指導によって言語状況が改善されることが多いということから、中学校においてはそういった形で認めていないのが現状でございます。
私もきょう初めて東京都以外37学級あるということを知りまして、東京都の方へはちょっと確認したいなとは考えております。いずれにしましても、障害学級の設置については東京都の方に申請をいたしまして、そこから初めて、認められれば教員がいただけるというような状況がございます。私どもの方とすれば、現状としてはこういった現状は都の方には伝えたいとは思っておりますが、それを判断するのは東京都ということになりますので、それは今後、その必要も私ども考えておりますけれども、ちょっと東京都の方に特別支援教育の中でどのような方策を立てていくのか、それを見守りたいとは考えております。
藤本委員
そこの「各地方自治体ではあって、東京都では」という部分、各地方自治体も必要性があって恐らく設置しているということであれば、中野の場合には小学校でかなり充実したそういうのがある。それを受ける部分が中学校になかったという部分。それはいろいろな要因があって中学校で、ほかで対応できるという部分もありますけれども、言語ということだけでそれはあっても不思議じゃないというか、東京都と各地方自治体が違うわけじゃありませんから、そういったものをきちっと受けとめて、中野区の教育委員会として必要性があるというように実際に感じられたら、その辺はきちっと都の方にそういう学級は必要だと。でないと、特別支援教室だってそういう対応ができなくなりますよね。だって、難聴とか情緒障害とか、そういうものは考えられますよと。でも、言語は違いますよという考え方が根底にあるとしたら、特別支援教室という形の中でも対応できないじゃないですか。それは当然必要だという形があって初めて対応できるようになると思うんです。だから、その辺のところを中野区の教育委員会としてきちっと議論して、必要性のありなし、これは必要性がある。それなら東京都にきちっとそういうものを要望していくということは、教育委員会の中できちっと議論してほしいなと思うんですけれども、その辺はどうですか。
篠原学校教育課長
16年度から一部市町村で、支援教室のモデル学校ということを東京都で研究指定校でやることになっております。これから実施計画を東京都がつくっていく中で、かなりの部分で私どももそういったことを意見を言える場はこれからあると思いますので、そういった必要性についても東京都の方には投げかけていきたいと考えております。
藤本委員
こういう質疑をしているといろいろ御答弁の中で、ああ、そういうことも考えられるのかといったモデルとかそういうものを、じゃあ中野区でつくりましょうというような手も挙げられますよね。だから、やはりそういう形の積極的な取り組み方というのは必要なんじゃないかなと思うんです。本当に教育委員会として今まで長い年月、私たちも余り気がつかなかった、あるいは教育委員会としてもそこのところの対応が十分ではなかっただろうと思うんです。だから、その辺をきちっと議論して本当に受け入れ体制ができるような、そういうものを教育委員会としてまとめていくというかな。それで特別支援教室という一つの基本的な考え方がある。しかし、先ほど飯島委員も言われたように、恐らくぱあっと一斉にとてもできないだろう。とすると、先ほどのような考え方の中でそういったものをふやしていくということだとすると、今中野区として何が一番必要性が高いかというようなことも考えて、そういう形の中で、じゃあ、モデル校として中野区は手を挙げましょうみたいなこともできるんじゃないかと思うので、その辺をきちっと教育委員会の中で議論していただければいいと思うんですけれども、どうでしょう。
篠原学校教育課長
16年度から始まるモデル校につきましては、主としてLD、ADHDのお子さんの特別支援教室のモデル校でございまして、直接的な難聴・言語の対応ではございません。ただ、小学校、中学校にいる障害があるお子さんについては、LD、ADHDだけではなくて、難聴・言語のお子さんもいらっしゃいますので、そういったことについては教育委員会としても議論いたしまして、東京都の方にそういったお子さんの特別支援教育にどのような形でやっていくのかということについても意見を申し上げていきたいとは考えております。
委員長
質疑の途中ですが、3時を回りましたので休憩したいと思いますが、続行しますか。
〔「続行」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、質疑を続行いたします。
江田委員
今の質疑との関連ですが、前回の当委員会での陳情審査の際、むしろ言語だけよりも重複の場合が多いということで、ですから中学校段階の場合にはどこに一番障害があるのかをよく見きわめて、どういう学級に、通常学級でいいのか、あるいは障害のあるお子さんの通っているしかるべき通級学級、あるいは特別教室のようなところがいいのか、そこら辺をよく見きわめていきたいというような御答弁だったと思うんです。きょうの今までのやりとりを見ていますと、それとは別に言語障害にかかわる指導が中学校段階においても引き続き必要だというふうな答弁もいただいているようですが、そこら辺の教育委員会としての認識をもう一度確認しておきたいんです。つまり、重複ということだけではなくて、やはり引き続き言語障害に対する指導そのものは必要なものとしてあるという認識になっているのかどうか、そこら辺もう一度確認しておきたいんです。
篠原学校教育課長
その言語がどういった重複障害があるのか、主たる原因が何かということを就学指導委員会等でちゃんと見きわめまして、その子に合った本来の指導方法というものを確立しなければいけないというふうに考えております。そういった中で、ただ言語だけという障害というのは少ないんではないかなと思いまして、知的が絡んだり情緒障害が絡むというケースは多いと思います。また、難聴からそういった言語障害があるお子さんもいらっしゃいますし、吃音障害というお子さんもいらっしゃいます。ですから、確かに吃音というのは先ほど学級の先生も、治らない、ただ、それを克服する力を養っていくというような、そういった指導も必要だろうということであれば、やはり中学校においても何らかの指導は必要であるというふうには考えてございます。
江田委員
わかりました。
それで、前回の委員会で私自身はこの陳情をさらに慎重に審議したいと。ついては教育行政の方と、それから陳情を出しておられる方々との話し合いをぜひやってほしいと。何が今一番求められていて、どういうふうに対応するのが一番現実にマッチングするのか、そこら辺を探ってほしいというお願いをしていたんですが、その点についてはどのような取り組みなり話し合いがなされたのか、その点についてお聞きしておきたいんですが。
篠原学校教育課長
一応きょうの障害学級の見学がございまして、その審議があるということで、実はまだその御連絡をとっているような状況にはありませんでした。
高橋委員
お伺いしていると、平成16年度から九中に通級学級をつくるということですよね。そうすると、いろいろ委員の皆様方も聞いていましたが、九中に暫定的な形ではあるけれども、こういう子どもたちのために対応することができないんですか。
篠原学校教育課長
学習障害、高機能自閉症、そういった情緒的な障害を伴った言語障害があるのであれば、それは当然お受けすることは可能でございます。
高橋委員
課長の答弁を聞いていると、すごく形にはまっていることしか答えがないんですけれども、もちろん情緒障害とかそういう重複した障害を持っているお子さんは確実に言語障害があったりとかするお子さんもいると思います。だから、その子たちのためにも指導は必要です。ですけれども、その子たちではなくて、現在桃三に通っているお子さんたちがどうしても中学校のそういう指導を受けたいという場合は、九中に、努力をされて言葉の指導をする人とか、難聴に対応する指導する先生を何とか入れてあげることを考えてはいないんですかというような質問なんですが。
篠原学校教育課長
実際どのような生徒が通級するかによって、その子に合った指導計画をこれからつくるわけです。その中で、例えば言語的な指導も必要であるということになれば、そういった指導ができるスピーチセラピストの方とか、そういった方を通じた指導をするようなカリキュラムを組まなければならないと考えております。ですから、型にはまったと申しますとあれなんですが、情緒障害学級ということで、学習に問題があったり自閉的な傾向があるお子さん、そういった方を中心とした通級指導学級でございますので、そこにすべて言語の方をというわけにはなかなかいかないかなというふうには考えてございまして、そういった障害があって、それと重複して言語の障害があるということであれば、それは当然のことにお受けする形になるということで御理解をいただきたいと思います。
高橋委員
すごくしつこいようなんですけれども、そんなことはわかっているんですよ。私たちはその教室がそういう教室であることはわかっているんです。保護者だってそんなことはわかっていると思いますよ、お知らせすれば。けれども、そういう学級である中においても暫定的に幅広く、今桃三に通っているお子さんたちで万が一希望して、そこの学級にそういう人がいれば、教育委員会の姿勢が、これは通級学級として、難聴・言語障害の通級学級ではないんだけれども、私たちはこういう支援教育について一生懸命頑張っていますから、現在のところ、ここで何とか対応していきますから、どうでしょうかというような思いを持たないんですかということですよ。要は、ここの九中にも教育委員会として言葉の指導ができる。重複じゃなくて、今桃三に通っているお子さんがどうしても中学校でも通いたいというような意見があるわけでしょう。だから、その人に対応することがどうして九中でできないんですかということを聞いているんです。もうそこの教室が何であるかということは、私たちは先ほどから課長の答弁で聞いております。だから、教育委員会の対応が柔軟にできないんですかというふうなことなんですけれども。
篠原学校教育課長
東京都教育委員会の方には情緒障害学級ということで学級の新設の申請をいたしまして、そういった中で教科担任を2名いただけることにはなってございます。そこは主として今申し上げたように、情緒障害の方の通級指導学級ということで、一応東京都の方での認可を受けておりますので、そこに言葉の指導が必要な生徒を通級させることについては、もう一度それは東京都とも相談しなければならない。今私の段階でそれがいいというような御返事はちょっとできないということで御理解いただきたいと思います。
委員長
ほかに質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、取り扱いを協議いたしますので委員会を暫時休憩いたします。
(午後3時21分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後3時28分)
ほかに質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ質疑を終結いたします。
意見の開陳はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
ございませんので、意見の開陳を終結いたします。
討論はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
討論がありませんので、討論を終結いたします。
これより本件に対する採決を行います。
お諮りします。平成15年第42号陳情、「難聴・言語障害児等のための中学校通級学級の早期開設を望むこと」についてを採択すべきものと決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
次に附帯意見についてお諮りいたします。本陳情に「願意を了として主旨に沿うよう検討されたい」という附帯意見をつけることに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
以上で平成15年第42号陳情の審査を終了いたします。
傍聴の皆さん、御苦労さんでした。
ここで休憩を……。
〔「やってしまおう」と呼ぶ者あり〕
委員長
皆さんよろしいですか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
続行いたします。
まず、資料要求された資料が3点提出されておりますので、要求資料の提出に入ります。
前回の委員会で要求のございました資料が配付されておりますので、御確認いただきたいと思います。理事者から補足の説明があるということですので、順次受けることに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
初めに、東京都の私学行政(平成15(2003)年)についての報告を求めます。
篠原学校教育課長
それでは、東京都の私学助成事業について、資料(資料2)に基づきまして簡単に報告させていただきます。
この私学助成事業につきましては大きく三つに分類されてございまして、一つ目は「学校助成」でございます。2枚目をごらんいただきたいと思います。これは学校の運営に要する経常的経費でございまして、平成2年度より公立学校の教育費の実態値を用いまして、標準的運営費方式を採用いたしまして補助を行ってございます。対象学種は、私立の高等学校、中学校、小学校、幼稚園、盲・ろう・養護学校でございまして、15年度予算につきましては1,052億円ということで、私学助成予算の約84%を占めておるものでございます。
その他、学校に対する補助といたしましては、施設設備整備に関する補助がございます。
それから二つ目でございますが、「保護者負担軽減に関する助成」でございます。これは私立高等学校の授業料等の軽減補助、それから入学支度金貸付、私立幼稚園等の園児の保護者負担軽減事業ということで、当区でもやってございますが、私立幼稚園の保護者補助という形でやっているものでございまして、これは主に保護者の経済的負担の軽減を目的として行うものでございます。
三つ目でございますが、これは財団などの団体を通して行われている私学の教職員の福利厚生等に関する補助でございます。
このような大きく三つに分類されておりまして、次ページ以降にそれぞれ表になってございますが、補助金の算定、本年度の予算額、それから補助額等が載ってございます。
また、その次のページでございますが、東京都における私学助成の法体系といったものが示されておりまして、私立学校法、それから教育基本法、地方自治法、こういった法体系を経て私学助成がされているといったものでございます。
簡単でございますが、以上でございます。
委員長
ただいまの補足説明について、質疑はございますか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、今そういう資料の提出があったということで、次に進みます。
二つ目、IT講習会で使用したパソコンの利用状況についての補足説明をいただきたいと思います。
奥山生涯学習課長
それでは、IT講習会で使用したパソコンの利用状況につきまして資料の要求がございましたので、御説明申し上げます。(資料3)
このIT講習会は、平成13年度に国の補助事業ということで東京都から補助金をいただきまして実施してございます。その機器につきまして、平成13年度から15年度、今年度までこちらの資料に記載したような利用をしてございます。ごらんいただきたいと存じます。
委員長
これは質疑があれば受けたいと思いますが。
奥田委員
資料要求の際に、目的外といいますか、区民の方の利用以外での使用もあるんではというようなことでお伺いしたと思います。これだと雑駁な項目で挙げていただいているだけで、このための利用に何台とかという形で詳細はわからないので、もう少し詳細なものがわかればお願いしたいんですが。
奥山生涯学習課長
それでは、年度ごとに申し上げたいと思います。
平成13年度は区民向けのIT講習会をやっていた年度でございます。その年度の中で、ホームページの作成研修と申しますのは職員向けの研修ということで、その合間を見て使ったものでございます。
14年度に書いてございます内容ですが、一つには区民の社会教育事業等で使った利用のものがございます。ここに書いてございます地域活動IT化支援事業ということで、これは国の雇用創出の補助金を活用しましてやった事業でございまして、パソコンを有効利用した自主的活動支援ということで、これは48日間にわたりまして延べ800人ほどの受講生に講習をやってございます。内容的に、文書とか表計算、ホームページ、プレゼンテーション、そういった内容でございます。
その次に書いてございます子ども共催事業のZEROキッズ、コンピュータワークショップでございますが、これについてはZEROキッズというNPO法人がございまして、そこと教育委員会の共催事業ということで、このIT講習会で購入しました機器を使いまして小学生を対象に10日間、延べ約190人ほどにつきまして、簡単なアニメムービーをつくるというような講習をやってございます。それとインターネットのコンピュータ研修とかホームページのアップ作業研修と申しますのは、これは職員とか教職員向けの研修でございます。
15年度でございますが、中野区青少年委員の広報誌作成とか、ことぶき大学の地域ことぶき会広報誌作成、こういったものを社会教育事業の中で事務事業の一環として、この機器を使いましてこういった用途に活用しているということでございます。延べ6日間ほどで50人ほどの利用をしてございます。
あと、ホームページとかエクセルについては、これは教職員とか職員の研修というようなことで、これから予定しているものということで掲げてございます。
奥田委員
これは全体で何台でしたか。それで、それぞれ何台ずつ使っているかということだけお願いします。
奥山生涯学習課長
IT講習で購入しました機器につきましては、教育委員会の所管でもみじ山文化センターの西館に24台。これは一応20台なんですけれども、予備機と、あと講習用ということで4台プラスで入ってございます。それと教育センターにも同じ台数入ってございます。教育委員会以外ですけれども、中野区商工会館に22台ということで、ただいままで申し上げましたのは、もみじ山文化センターの西館と、あと教育センターの利用の状況ということで申し上げてございます。商工会館につきましては、所管外ですので掲げてございませんでした。
台数につきましてはそのような台数で、利用については社会教育の関係につきましては、この24台についてほぼ全部を使うような形で使っているという状況にございます。
委員長
ほかに質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ次へ行きます。
3番目、図書館地域館の館長がはたす役割についての補足説明を求めます。
石﨑中央図書館長
図書館の地域館の館長がはたす役割につきまして御説明させていただきます。(資料4)
委託前の上の資料と次の資料の差でございますけれども、委託前につきましては、図書資料の収集、整理、保管等というのがございます。これが委託後につきましては収集というのが消えまして、図書資料の整理、保管等になるわけでございます。ちょうど真ん中あたり、職員・非常勤職員・臨時職員の下に、委託前で真ん中あたりに図書資料の収集、整理、保管等というのがございます。上の欄でございます。そのところが収集がなくなるわけでございますので、図書資料の整理、保管等になるわけでございます。
それから、それ以外の違いでございます。前の表で、図書資料の収集、整理、保管等の真ん中あたり、右から6番目のところに図書資料選書・発注処理というのがございます。これが今後、委託化のときには委託業者の仕事ということではなくて、館長の仕事ということで、館長の仕事が次のページのところに載ってございます。そのところで右から3番目、図書資料の選書ということで、この分が変わってきております。発注につきましては中央館でやるということでございます。
それから、委託前で館の事務等、右側の方にございます。このところで予算・決算と経理・物品、勤務割当、施設・設備等保守点検委託、この4項目につきましては中央館で集中化して処理するということで、この分が消えております。
次のページで新しい地域図書館長の役割ということで、館の運営というのが右側にございます。この中で新しく館長の仕事につけ加わりますのが左から2番目、委託業者との連絡調整、相談、指導、それから、先ほど申し上げました右から3番目の図書資料選書、この分がつけ加わるわけでございます。
以上、雑駁でございますけれども御説明させていただきました。
委員長
ただいまの補足説明について、質疑はありますか。
江田委員
改めてこれについては見させていただきたいと思うんですが、1点だけお聞きしておきたいと思うんです。
館長のこれまでの説明の中で、委託化することによってそれぞれの各地域図書館がいろいろな--どういう表現をなさいましたか、それぞれの特徴を生かした館になっていくんだというお話がありましたよね。それは、この中でいけばどこに当たるんですか。恐らく、例えばNPO法人が受託した、あるいはどの分野に強い業者が受託したかによって、それぞれの館の特性が変わってくるという、そういう意味の説明だったんだろうと思うんですが、2枚目の委託後の図の中でいくと、それは館長の指導の問題なんですか、それとも受託した業者の特徴にかかわる問題なんですか。
石﨑中央図書館長
16年度すぐというわけにもなかなかいかないかと思いますけれども、館長の役割として、委託後も委託前も左から3番目のところに、配架計画、閲覧室配置企画等計画事務というのがございます。こういう計画事務の中で、今後委託化が定着した中で委託業者と話し合いの中で委託業者の提案も入れながら、さまざまな特色を生かしたような館の運営というのを考えていきたいと思っているわけでございます。
江田委員
今ちょっと聞き漏らしたんですが、最初何と言いましたか。配架の問題ですか。ちょっと言葉がよく聞き取れなかったんですが。
石﨑中央図書館長
委託後のところで、館の役割ということで表がございます。この中で左側から数えて3番目、配架計画、閲覧室配置企画等計画事務ということで、一番下に計画事務というのがございますので、その計画事務の一つとしてあろうかなというふうに思っているわけでございます。
江田委員
これは館長の仕事でしょう。だから、それは館長の仕事として位置付けられているわけだけれども、今までの地域館は職員のいろいろな創意工夫でつくり上げられたものですよね。区の職員として館長が一人配置されて、その館長が配架計画から閲覧室の配置全部を実際はやるわけじゃないと思うんですよね。館長の役割というふうに位置付けられているけれども、実際はそうじゃないと。要するに、ここら辺の問題というのは実際は混然一体となっていて、単に役割をこういうふうに分けて位置付けただけにすぎないんじゃないですかということを言いたいんですが、実態というのはそういうことじゃないんですか。
石﨑中央図書館長
さっきの御質問でございますけれども、今後さまざまな地域館の特色とか地域性、そういうものをどうするかということにつきましては、委託業者との間の連絡調整、相談、指導、こういう中の一部として、その意見も入れながら、また提案も入れながら、館としてどのような特色をやるかということにつきましては、基本的に委託業者との話し合いの中での提案を入れながら、館長として計画を決定していくということになると思っているわけでございます。
江田委員
改めてまた議論させていただきます。
それで、とりあえずこういうふうな図解を出していただいたんですが、実際に業者募集をするに当たって、区側の具体的な仕様書という言い方になるんでしょうか、そういったものが具体的な文書として固まってくるのはいつぐらいになるんですか。当然こういった中身が反映されたものになってくるんだろうと思うんですが、その時期を教えてください。
石﨑中央図書館長
ただいま業者を公募いたしまして業者の選定作業中でございます。そういうことでございますので、契約事務の一環の流れということでございますので、契約が確定した段階で議会等にお示ししていきたいと思っているわけでございます。
江田委員
私がお聞きしたかったのは、そういうことが全部決まってくるのはいつごろですかということが一つ。
それから、たまたま議会への報告の話になりましたのであわせてお聞きしますが、契約の中身そのものではなくても、こういった中身で業者に対する募集をかけたいと、そういうことについては根幹部分では議会に出せるものが--出せるというより、逆に出さなければならない部分が当然あろうかと思うんですが、そういうものははっきりしてくるのはいつごろですか。
石﨑中央図書館長
2月の中旬ぐらいじゃないかなと思っているわけでございます。
飯島委員
館長のお仕事、館の運営になっているんですが、前後についてのお話はそのとおりで、僕も今チェックしたとおりですからそのとおりなんですけれども、館長って一人ですよね。いっぱいあるじゃないですか。今までは館長は、職員・非常勤職員・臨時職員を指揮、監督してこれらの仕事をやっていた。館長が直接手を下してやっていた仕事ってそうたくさんあったかなって。でも、きっとあったんでしょうね。とは思うけれども、直接お一人でやるようになるとなかなか大変だなという気がしないでもないんだけれども。館長が何かして委託の人がやるわけじゃないわけですから、館長は相当忙しい。館長がお休みしてしまったらどうなってしまうのかというね。こんなたくさん--たくさんでもない、普通このぐらいやるのが当たり前だということであればそれはそのとおりだと思いますよ。けれども実際上、例えば図書館システム、端末機等管理事務とかそういうのをやったり、先ほどの配架計画、閲覧室配置企画等、こういうのもやったりとか、一方では業者との連絡調整をしたりとか、利用者への図書館情報の案内・周知等をやる。これは利用者サービスとどう仕分けしてどうするんだとか、なかなかこれだけでは館長さんがこなしていく仕事、受け持っていく仕事の範囲の中で、それこそ一つひとつ事務単位というか業務の単位ごとに出してみないと、これを本当にお一人でさばいていけるのかなというと、なかなか大変じゃないのかなという気がしないではないんです。
例えば館の運営で館長が責任を持つとして、委託業者の人もこういう館長のお仕事に属することについて、かかわりはない。全く切れた形になっているのか、その辺はどうなんですか。
石﨑中央図書館長
基本的に館長の仕事というのは委託業者の仕事とはまた別になっているわけでございます。これを一人の館長がやるほかに、中央館としてもバックアップということを考えておりますし、また何らかの対応というのは考えられないか、今さまざまな部署と調整しているところでございます。
それから、さまざまな事務というのは日常的な事務というのもございますし、非ルーチンな仕事というんですか、常にあるという仕事でもない部分もございますので。また、お話があったように館長だけで全部できるかというと、そうでもない部分もございますので、そのあたりにつきましてはバックアップ体制の中で考えていきたいと思っているわけでございます。
飯島委員
これでやめますが、中央館のバックアップ体制といったって、中央館だってこれからそんなに余裕が出てくるわけではなくて、むしろ地域館のことはきちっと地域館でおやりなさいよということになっていったりするんじゃないでしょうかね。いずれ詳細が、いわゆるスペックが詰まって委託の内容が詰まってきた段階でまた改めてお伺いしますけれども、ちゃんといくようなつもりでおやりになっているわけだから、こういう館長の仕事についても、ここからこうであって、その後、館長のかかわる領域で、じゃあ、だれもお手伝いしないのかといったら、それだってわかりませんよね。だから、そういうことについて再度どこかでお尋ねすることになろうと思いますけれども、1週間なら1週間の、あるいは1カ月なら1カ月の、この地域館の館長さんの仕事を明快にそれぞれジョブ単位で出していかないと、書いただけではてんてこ舞いになってしまう。委託の業者、職員も何かやっているというようなことになるんなら、そういう話として物を考えなければならないし、さらに言えば図書館の体制だってこの委託に合わせて業務が遂行できるような体制をもう一度考えなければならない。そういうことだってあるわけですから。このままだとなかなか館長って大変だなって心配から言っているんですよ。中央館からのバックアップ体制と言うけれども、それだってそう簡単な話じゃないんじゃないのかな。
機会があったら改めて伺いますので、そういう議会報告ができる、通常の契約事務の流れの中で御報告いただくときにはより詳細なことをお示しいただきたい。これはお願いで、お答えは結構ですから、そのときにまたもう少し、どういうバックアップ体制を考えているんだとか、こういうふうになったとかということをお示しいただきたいと思います。
奥田委員
先ほど他の委員の方からの御意見にもあったと思うんですが、一つ私の方から気になっているところとして、選書の部分なんです。館長の仕事、3番目の選書の部分。従来の仕組みであれば、常勤・非常勤を含めた職員の方が現場で情報をとってくる中で、どういったものが必要になってくるだろうという情報を上げて、館長が最終的に決めるという流れだったと思うんです。実務上はわかりませんが、一応この図だけを見ると、館長がお一人で選ぶというような形になってしまっていますから、実務上で仮に委託の業者の方と相談されてということになるのであれば、館長の仕事のうちの左から2番目の連絡調整、相談、指導というところが別個のものではなく、間に来るというか、都度、館長のされる仕事の中で協力体制を組めるような図になってくるのかなという印象を持っております。
例えば、図書資料の整理・保管等の左から4番目、図書資料除籍・除架処理等と選書に関しては非常に関連性が多い業務ですよね。こういったものを別個にやると非常に効率が悪くなってまいりますので、これに関して配慮を今後されていくのかどうかだけ教えていただけますでしょうか。
石﨑中央図書館長
選書につきまして、実際に窓口で対応しておりますのは委託業者ということで、委託業者の方が区民の御要望というものも受けるわけでございますので、委託業者の書いた業務日報、それから、いろいろな話の中でそういうものを参考にしながら選書をしていくことになると思います。
それから、お話しのように除籍・除架と選書とはある意味で表裏一体の部分もございます。そういう部分で、除籍・除架というのは、これは委託業者に全く任せるというわけではなく、何をどうするかというのは当然ながら決定する業務はうちの方で保留しているというふうに思っているわけでございます。
江田委員
私、先ほど途中でやめたんですが、結局何を言いたいかといいますと、委託前と委託後のあれを見ますと、館の運営ということで館長の仕事がざあっと並んでいますよね。こういうふうに分けていただいているけれども、これはどう考えたって便宜的に分けているにすぎないんです。だって、地域等への図書館情報の周知、普及、あるいは図書館情報の案内・周知、こういったことは館長が一人でやれっこないんですから。例えば、今度こういう図書が入りましたよということでいろいろ宣伝したり、地域に出ていろいろなことをやっていくというのは当然委託業者もやると思うんです。23区の中でほかの地域図書館はいわゆるカウンター業務の委託ですから、非常に限定的な委託でしょう。中野区の場合は、図書館長一人だけ配置して、あとは全面的民間委託ですから、そこに中野区の場合はさまざまな問題や矛盾が生まれてくるというのは、僕なんかが言う以上に、現場で館長としてやっておられる館長自身が一番悩んでおられるところだと思うんです。それをこういうふうな図式にしてしまうとさまざまな矛盾が当然出てくるし、委託業者に対して図書館長が日常的な監督指導の権限の及ばない問題も、一つひとつ見ていけばさまざまな問題が出てくるわけですよね。そういう問題があるにもかかわらず、中野区はそれを23区で初めてそこまで踏み出すわけですから、必ずそこには、この文面には出てこないさまざまな問題点があろうというふうに思うんです。
ですから、委託契約する中身についてどういうものになってくるのか、仕様書が一体どういうものになってくるのかということに、当然私としては重大な関心を持ってそこを見ていかなければならないと思うんです。そこら辺は今後さらに、きょうだけでも一つひとつ念を押していけば幾ら時間があったって足りないから、きょうのところは冒頭余り意味のはっきりしないような質問でとどめておいたんですが、そこら辺の問題がこの図面一つ見ても、じゃあ、これはどうなんだ、あれはどうなんだという話が次々に出てこざるを得ないものですよね。ですから、これだけやっていても余り意味がありませんから、一体どういう委託契約になるのか、仕様書がどういうものになってくるのかというのを早く出してほしい。そのものは契約にかかわることですから無理でしょうけれども、大体こういったことを考えている、契約の中にはこういったことが盛り込まれるということを委員会に早く出してほしいということを申し上げたかったんです。後でまた委員長にお願いしたいと思います。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で要求資料の提出を終わります。
それでは、所管事項の報告を受けたいと思います。
初めに、南部区民ホール等複合施設建設計画の廃止についての報告を求めます。
奥山生涯学習課長
それでは、南部区民ホール等複合施設建設計画の廃止につきまして申し上げます。
お手元に資料をおつくりしてございますが、資料(資料5)の裏面をごらんいただきたいと存じます。
昨年11月13日に区長から教育委員会あてに南部区民ホール等複合施設建設計画の廃止につきまして、検討の依頼がございました。これを受けまして教育委員会で協議、審議を行いまして、現在、区の厳しい財政状況のもとでこの計画をそのまま実現する見通しは立たないということで、この計画を一たん廃止することはやむを得ないという考え方に基づきまして、こちらの表書きに書いてございますように、この計画の廃止を決定してございます。
なお書きのところに書いてございますように、この施設に予定された機能、ホール等の機能でございますが、これにつきましては今後教育委員会としましても検討する必要があるというふうに考えてございますので、現在行っています基本構想策定審議会の答申等を踏まえて区の施設配置全体のあり方を明らかにする中で、区長部局におかれても十分に検討されるように申し添えているところでございます。
簡単でございますけれども、以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はありませんか。
藤本委員
これで正式に教育委員会がそういう意思決定をしてということで、地域の住民の人に対する説明会はもう既に何かの形で行ってきたんですか、それとも、これから正式にそういうことでということで行う予定があるんでしょうか。
奥山生涯学習課長
住民の方の説明につきましては、これまで行ってございません。と申しますのは、区の方で施設のあり方について、すべての施設についてゼロベースで見直すということになってございます。それらの考え方が一定程度まとまった時点で、私どももこの機能についてどうするかということも含めて御説明をしながら考えたいと思ってございますので、区の施設配置の考え方の方向が出た時点で、改めて教育委員会として必要な対応をしていきたいと考えてございます。
藤本委員
結局ほかもそうなんですけれども、もうやりますという形でずっとやってきて、南部区民ホール等複合施設については実施計画までつくりましたよね。それで財政が厳しいという形で……。随分議会でも住民に対する説明をきちっとすべきだということは言われてきたけれども、今までも何にもやってこない。今の御説明だと、機能について議論して、後じゃなくて、建設計画を廃止するというところまで意思決定をしたんであれば、やはり速やかに地域に出ていって説明しないといけないんじゃないですか。
奥山生涯学習課長
そういったこともいろいろ検討したわけでございますが、今の時点で地域に出ていきましても、区としての全体の考え方がまだ出ていませんので、単に教育委員会が廃止しますということだけを一方的に伝えるというようなことでの地域説明という形しかとれないということがございます。そういったことで区としての考え方、方向性が出た上で改めて教育委員会として、機能についてももう少しその時点での協議などもした上で地域の方に説明していった方がいいんじゃないかと、そういった判断をしているところでございます。
藤本委員
ちょっとそれは違うと思うんです。説明は、ずっと凍結、それでどうするかという形でその施設配置。だから、今後そういう機能については検討しますということであっても、教育委員会として結局実施計画まで立てて凍結してきているんですから、それをきちっと住民に責任を持って説明しないと、今後どうなるか、配置計画全体といったらまたこれからどのぐらい期間がかかるかわからない。そういうものが行政として、行けば必ず地域住民からいろいろな声が上がってくると思いますけれども、そういう意思決定をしたんですから、それは教育委員会として、あるいは区としてきちっと地域住民に説明していく。機能については今後検討してそれを示しますということであっても、これだけの意思決定をして、また知らん顔というのは余りに無責任過ぎると思うので、そこをきちっとすべきじゃないんですかね。
沼口教育長
おっしゃることはよくわかるんですが、今課長からも説明がありましたように、基本構想とそれに基づく10か年計画、これは一応計画上では8月に出る予定になっています。したがいまして、その中でこれからこの10か年の中にこういう機能はどういう形で盛り込めるかどうかというのを我々の方で検討して、それを地域住民にまた説明しなければならない。そういう機会がもうすぐ来る。夏に出ますから、その後説明するようになります。したがいまして、建設計画だけ廃止して、その後検討ですよと申し上げて、それでまた次の段階が余りにも近いといいますか、そういうことで非常に我々の方としては、かえって住民の混乱を巻き起こすのではないかという判断で、今回この建設計画についての廃止のみの説明は留保したと、そういうことでございます。
藤本委員
これに限らず、余りにその辺が区の方の姿勢として無責任だと思うんです。凍結しました、結局それだけ。そういう形の中で今度は廃止をしましたという意思決定までしたわけですよね。とすれば、その段階一つひとつのステップ、ステップで、凍結した段階でも地域住民にそういう説明をすべきだと思うし、廃止したという意思決定をした段階でもすべきだし、今後新しい8月なら8月にそういうものができたときにそういう説明をまたすればいいんで、そういうステップを踏まないで来ているから、住民の方、区民からすれば行政に対する不信はどんどん深まって、何をやっているんだろうって。やはりそういう一つひとつの節目で、それは厳しいかもしれませんよ、区民からの。でも、それは行政の説明責任じゃないですか、皆さん方がよく言われている。そういうものをきちっとすべきですよ、これに限らず。そういう意思決定したんですから、教育委員会として出ていって、そういう意思決定をした。それで8月にはこういう考え方があるなら、それまでにはそういう考え方をまとめる、あるいは区民からの声も聞く。だって、本当にたくさんの人がこれに参加しているんですよ、区民、地域住民の人が。何回も何回も議論して、そこまで行ってそういう経過をたどっている。それに対して行政あるいは教育委員会も何も説明もなしに、ただ議会に一片の紙を渡してということでは無責任過ぎます。きちっとすべきですよ。だから区民に対して、8月にはそういう考え方がありますと、そういう機能を考えていきますという説明をすべきなんで、それはやはり現場に出ていって説明をきちっとすべきですよ。
沼口教育長
これ、基本構想ができるまでの間の推進プランの中で、この施設について一たん廃止するという考え方は示しまして、それは地域には説明してあるということだと思います。ただ、教育委員会として決定したこと自体についてはやっていませんけれども、プランの中ではそういう考え方を出して説明はしていると思います。
我々は今課長が述べたような考え方で了解していたわけですけれども、議会の方でも強い御意志ということがありますので、再度改めて検討して対応していきたいと思います。
高橋委員
そんなに長い時間じゃないんですけれども、今藤本委員が区民にちゃんと説明責任をするべきだというお話、ごく当たり前のことだと思うんです。すごく嫌み的になってしまうかもしれませんけれども、私はこの文教委員会の委員としてこういうことが来ているという報告も受けたかなという、私の記憶が定かじゃないのかなと思いますが、区長部局から教育委員会にこういう文書が来ました。それで教育委員会としては、ただいまこういうことについて検討しておりますというような報告がされていたかされていないか、記憶が定かじゃないですけれども、とりあえず私たちにもこういうことを検討していますよという報告すらなかったような気がするんです。それが本当だったら文教委員会にも報告すべきであって、結論はこういうふうに期限を迫られていますから、いつまでに出しますというのが、まずは皆さんの文教委員会の中においての進め方ではないんでしょうか。それに廃止って、私はこの紙を見てきょう初めて、ああ、廃止してしまうんだって確認したんです。決定したということで確実に廃止だということなのかもしれませんが、何ら私たちにはこのような状況すらわからなかったということなんですけれども、その点はどうなんでしょうか。
山下教育委員会事務局次長
この施設については、経営改革指針の中で廃止ということを前提として打ち出されておりまして、教育委員会に検討をということがその段階から言われておりました。ただ、我々それだけでは責任ある検討といいましょうか、結論を出すことはできないということで、文書でという話をしていまして、内部の中でやりとりをしてきたという経緯がございます。
流れそのものは、実現ができないということは改革指針が出たときからそういった方向で事実上動いてきたということはありますが、形の上で今回意思決定をさせていただいたという、そういうふうに理解しておりまして、あくまで内部での処理だという理解のもとに、議会にもお知らせはさせていただかなかったというところはございます。今回、委員会として廃止ということを決めましたので、それについてはお知らせをさせていただかないとまずいだろうということで、こういった機会を持たせていただいたということでございまして、ぜひその点については御理解をいただければなというふうに思う次第でございます。
藤本委員
先ほど教育長が、もう一度議論してその辺の対応をという言葉があるので、それ以上はですけれども、議会としては私たち委員会とか一つの流れというものは踏まえて、でも地域住民、区民に対しては、例えばこういうものが出されて、南部の議員の人が聞かれますよね、こういう意思決定をしたと。どうなんだと聞かれても、それを私たち議員が間接的に説明するのではなくして、行政が責任を持って説明していくべきだということで、それでないと住民の方々の説明というか理解というのか、そういう理由で区からこういう考え方が出て教育委員会としてもきちっと議論して、それでこういう考え方のもとに廃止という意思決定をしたということを住民の方々には説明する必要があるということで言っていますので、その辺を踏まえてお願いしたいと思います。先ほど答弁がありますので、一応要望ということで。
飯島委員
これは当初、行財政5か年計画では凍結、それから、それについていろいろな意見が議会でありました。それは評価委員会をつくってちゃんとやりなさいと。オープンな議論をしないと、かかわった区民の人もたくさんいるし、どうなのという話もさせていただいた記憶があります。それから、中野区の経営改革指針が15年の2月に出た。この中では、この計画自体を廃止する方向だと、流れはそういうことです。区長から平成15年の2月だよ、中野区経営改革指針というのができて。それは改革指針をつくる過程の中であっても、教育委員会が所管する南部区民ホール等複合施設について、そんな教育委員会の頭越しにここはもう計画廃止だということは、中野区経営改革指針にのせるには多少の話はあったんじゃないのと思います、普通は。それがあって、それで方向性を出した。けれども教育委員会としては、計画をつくったから廃止の方向だって言われたって困りますよと。改めて区長から教育委員会に--それはそうですよね、区長部局と教育委員会とはきちっと独立した関係にあるわけだから--依頼を出してくれと、あるいは検討するとか何か正式な書面が必要であるというお話をした。それは何と9カ月もたって書類が来た。早急に結論を出してくれって、2日間で結論を出してしまった。13日で15日ですから。幾ら内部処理だからといったって、これはちょっとさ。
委員長
いや、2カ月。
飯島委員
失礼しました。年をまたいで、11月から1月。けれども、いずれにしたって片方は9カ月でしょう。片一方は2カ月。間にお休みが入っているからどういうことなのかということになりますけれども、余りにもそういうあり方というのはどうなんでしょうかね。まず疑問に思ってしまいました。
それからもう一つは、廃止についての依頼だと。どうするかを検討してくれじゃないんだよね。廃止することについて検討してくれと。要するに廃止すると言ってほしいと。教育委員会にそういう結論を出してくださいという依頼でしょう、早い話が。だって、廃止について検討するってありませんよ、普通は。存続するか廃止するかについて検討しろというんならわかるけれども、廃止を検討しろというんですから。だから、こういうスタンスで物を処理していくということは、アカウンタビリティー云々の以前の問題。内部処理としても、いかにも違うんじゃないのと思わざるを得ないんですけれども、どうですか、これ。
山下教育委員会事務局次長
事務的にと言うとおかしいのですが、経営改革指針が出される。そのときにはすべての施設については凍結したものは原則廃止というような考え方が区長サイドから出されておりました。ただ、今委員もおっしゃったように教育委員会にかかわるものについては、教育委員会での一定の判断というものを入れる余地をこの指針の中でも残したということでございます。それ以来、私どもこうした考え方をどうするかというところは整理はしなければいけないという問題意識を持ち、委員の先生方とも御相談はしてきていた経緯はございます。それとあわせて区長部局に対しても、正式に決めるということを求めるのであれば、文書で依頼を受けないとこちらは動けないというようなことを申してきておりまして、いろいろな経過があって、文書そのものが私どもへ正式に示されたのが9カ月後であった。そういう意味では何をやっていたんだというおしかりがあれば、それは受けなければいけない部分かというふうに思っておりますが、そういう経緯がございました。
我々としますと、心の準備というとおかしいですが、内々の御相談などもしてありましたので、その後数回にわたって委員会の中で協議をいただいて正式に、財政状況を考えればこの後相当の期間、あの内容を実現することは難しいだろうから、ここはもう廃止ということもやむを得ないのではないかという、そういったことを御判断をいただき、さらに機能そのものについてあきらめたわけではないのだということで、それについては今後十分検討するということを区長に対して求めていくという、そういうことも確認をいただいてこういう文書をまとめたということでございます。
こうしたやりとりや内容がわかりにくいという御指摘がございましたので、区民の皆様はじめどうやってお伝えするかというところは、この後教育長とも十分相談して取り組みはしたいと思いますけれども、経緯はそういうことで御理解をいただければありがたいと思うわけです。
飯島委員
不思議なのは、今次長は財政事情を勘案して考えればというお話がありましたけれども、何で計画を廃止するかという理由がないんですね、お答えには。ただ単純に計画を廃止します。それから、予定された機能については、施設配置全体のあり方を明らかにする中で十分に検討されるよう申し添えますということなんだけれども、そもそも、じゃあ、この用地はどこの用地なんですか。行政財産として、教育委員会の所管する用地じゃないの。その際、教育委員会は用地を持っているんだけれども、ここで考えられている機能も教育委員会の所管にかかわる機能じゃないんですか。それなのに区長部局に検討を依頼しなければならないの。もちろん設置者はどっちになるかわかりませんよ。そういう意味で言えば複合施設だから。区長部局の施設もあるかもしれないし、そこに包摂されるのかもしれない。けれども本来的に言うと、わざわざ正式に文書の通知をもって廃止のお願いをしますと。区長一片の考えでは廃止はできないんだから、教育委員会としての決定をお願いしますよという当該建設計画と用地なんでしょう。そういうものでありながら、みずからその検討にされるようだから、うちが検討するんじゃありませんよと、そちらで検討してくださいと、あるいはそちらの検討なので何とか検討してくれるようお願いします、申し添えますとなっているわけだから。そういうスタンスってどういうことになるんですかって思ってしまうんですね。
しかも、この区長の依頼書には、機能はどうだというようなことは何も書いてありません。だから、あえて機能という言葉をつけ加えて、そこで想定されている区民の皆さんのいわゆる南部公会堂を廃止して区民ホール云々と、こういう過程で来たそういうものについてはそういう機能、機能ということは要するにそういう機能を果たす施設の建設については教育委員会としてはまだ考え方は捨てたわけじゃありませんよと。南部区民ホール等複合施設の建設計画については廃止したけれどもということなら、もっと端的にそういうことはおっしゃらなければならない。でも、こちらの依頼文にそんなこと何も書いてないですよね。今後、教育委員会と協議はするというんだけれども、何を協議するかなんていうのは、南部区民ホールのここで想定された機能について配置計画の中で検討協議するなんて書いてないですよ。「ゼロベースで検討することにした。今後、施設配置全体のあり方について」だよ。全体のあり方について。南部区民ホールのことについてどうなっているのかわかりませんね。そうすると、この回答でこう書いたことは、とりあえずまだ南部区民ホール複合施設で想定されていた機能の実現方については、いわゆる行政ベースの中で全く消えてしまったものではなくて、一縷の望みというか、そういうものは残されているという、こういう回答書だというふうに読むんですか。それとも、それは単なる教育委員会の希望的な回答であって、あちらがどう思うかは別ですよと、こういうことになるんですか、どっちなんですか。
山下教育委員会事務局次長
どういうふうにその機能を実現するかということは、我々も十分検討しなければならないと思いますが、少なくとも集会のための施設であるとか、あるいはホールというようなものを何らかの形で実現していくということは、旗をおろしたいということではございません。そのことは予定された機能については教育委員会としてもしっかり考えたいんだということを言った上で、それに対して区長部局でも当然同じ歩調で考えてくれという趣旨を申し上げたつもりでございます。ただ、そこのところをどういう形で、新しいものなのか、それとも他の方法によるのかとか、あるいはさまざまな工夫ができるのかとか、そういう多角的な検討は必要だとは思いますが、そういう趣旨で私どもはいるということでございます。今後も区長部局に対して、その点はやはり言い続けていかなければいけないだろうとは思っております。
飯島委員
そうすると、南部区民ホールを当初つくろうとしていた区民のニーズは厳として今も存在しているんだと、そういう認識に教育委員会は立っていらっしゃる。だから、そこで想定されていた機能については何らかの形で実現方を図っていきたいと、こう思っているとしなければつじつまが合いませんよね。つまり、区民のニーズは厳としてそこに存在しているんですと、そういう御認識に立っていらっしゃるわけだ。それは間違いないのね。
山下教育委員会事務局次長
区民のニーズといいましょうか、それももちろんですけれども、教育委員会としてはそうした機能が必要なくなったという立場には立ってございません。ですから、何らかの形で実現するということを考えていきたい、検討はしたいという、そういう趣旨をここで申し述べているということでございます。
飯島委員
それは教育委員会として、教育委員会の所管する事業事務の中で、この南部区民ホールで想定された機能は必要だと。区民のニーズだけじゃなくて教育委員会としても、そういうことが教育委員会が果たさなければならない生涯学習その他、そういう事業の責任上必要なものなんだと、こういう認識に立っているということですね。
沼口教育長
ここで我々が検討した中身は、現施設計画を現在の場所にそのまま計画どおり旗をおろさないでゼロベースで新しい計画を考えることはできないと、そういう意味です。ですから、一たんとにかくゼロベースにするという考え方でございまして、今までこういう計画を進めてきたわけですから、その計画の必要性というのは確かにまだ放棄したわけではございません。ただ、これからどういうニーズがどの程度必要なのかというのは、改めて教育委員会として検討する必要があると思います。それがないと、これからの予定される機能についても検討できないわけですので、そういうニーズについても改めて深く議論するような形になると思います。ただ、何らかのこういう機能の必要性はあるだろうと、そういう見解で今回、現時点でこういう考え方を出したと。詳しい内容はまだ改めての検討が入っていませんので、現在は一たんゼロベースにするという区全体の方針の中での動きの回答というふうに御理解いただければと思います。
飯島委員
教育長のお答えですから、それは……。要するに、今後教育委員会としては検討する考えでいる、こういうことですよね、今おっしゃったのは。ただし、教育委員会としてはそういう機能について、もうゼロベースにしてしまったから放棄するというわけではないよと。とすれば、なおさら委員各位がおっしゃるように、やはり区民に説明する、意見をもらう、そういう中で改めてニーズ確認や、教育委員会としてこの機能の必要性は明確に再度位置付ける必要があるだろうなということは最後に申し上げておきます。もうお答えは結構です。
委員長
ほかに、よろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で1の報告は終了します。
2のその他、3点ございます。すべて口頭で報告がございます。
初めに防犯ブザーの配布について、庶務課長より報告を求めます。
佐藤庶務課長
前回の文教委員会におきまして、防犯ブザーの配布につきまして御質疑がありまして、区長部局の方で対応を考えているということで答弁をいたしました。このたび区長部局の方での対応が決まりましたので御報告させていただきます。
本年度予算において対応するということ。それと対象は区立の小・中学校の児童・生徒、また教員等。また、区内在住の私立等に通学している小・中学校の皆さんにお配りするということを考えてございます。
配布につきましては、今準備をやっているところでございまして、4月上旬に配布の予定ということを聞いております。
また配布に当たりましては、ブザーを配布するということだけではなく、警察署や地域の方、PTAの協力を得ながら防犯講座等の開催をし、連携を図っていきたいということを考えておるようでございます。教育委員会としましては、区立の小・中学校への配布等につきましては連携をとってまいりたいと考えております。
委員長
ただいまの報告について質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは二つ目、インフルエンザによる学級閉鎖についての報告を求めます。
篠原学校教育課長
それでは、インフルエンザ様疾患によります臨時休業の実態について報告申し上げます。
年が明けまして、きょうまでに4校5学級でインフルエンザ様疾患によって臨時休業がございました。
まず1月19日でございますが、仲町小学校、6年1組が1月20日から23日までの4日間臨時休業となってございます。こちらは単学級でございますので、学年閉鎖というような形になっております。
啓明小学校でございますが、こちらは6年1組と2組、2学級が1月20日から21日までの2日間、インフルエンザ疾患で、こちらも学年閉鎖となってございます。
1月20日でございますが、塔山小学校、こちらは4年1組で1月21日から23日までの3日間、こちらも単学級でございまして学年閉鎖でございます。
それから本日でございますが、先ほど視察に参りました桃園第三小学校、こちらの5年1組が1月23日、明日1日間、こちらは学級閉鎖になってございます。
委員長
ただいまの報告、いいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
三つ目ですが、ホルムアルデヒドによるコンピュータ室の換気扇設置についての報告を求めます。
篠原学校教育課長
ホルムアルデヒドの対策といたしまして、教育委員会として全小・中学校のコンピュータ室に換気扇をつけることといたしましたので報告申し上げます。
本来であれば、ホルムアルデヒドについては窓をあけることによって十分な効果が発揮されるわけでございますが、コンピュータ室につきましては、学校によっては校庭側のほこりを呼ぶということで十分な換気ができないといったことから、全小学校・中学校につきまして換気扇を設置することにいたしました。工事は本年度中に行いまして、費用は約1,200万予定してございます。
委員長
ただいまの報告について質疑はございますか。
篠委員
文教委員会を待つのに、新聞発表は時期的にしようがなかったわけですね。
篠原学校教育課長
定例校長会でお話しした後にどこかの新聞社がかぎつけまして、すっぱ抜かれたというような状況がございまして、情報の管理に大変問題があったと思いまして、それは反省している次第でございます。
委員長
ほかに理事者から報告ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。
議題のその他に入ります。次回の日程を協議したいので、委員会を暫時休憩いたします。
(午後4時34分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後4時35分)
休憩中に確認しましたとおり、次回の委員会は2月16日(月曜日)午後1時から当委員会室で行うということで御異議ありませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
以上で本日予定した日程はすべて終了いたしますが、委員、理事者の皆さんから特に発言はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本日の文教委員会を散会いたします。長時間御苦労さまでした。
(午後4時36分)