平成16年05月06日中野区議会文教委員会
平成16年05月06日中野区議会文教委員会の会議録
平成16年5月6日 文教委員会 中野区議会文教委員会〔平成16年5月6日〕

文教委員会会議記録

○開会日 平成16年5月6日

○場所  中野区議会第5委員会室

○開会  午後1時02分

○閉会  午後5時40分

○出席委員(9名)
 岡本 いさお委員長
 小堤 勇副委員長
 奥田 けんじ委員
 高橋 ちあき委員
 小串 まさのり委員
 飯島 きんいち委員
 篠 国昭委員
 藤本 やすたみ委員
 江田 とおる委員

○欠席委員(0名)

○出席説明員
 教育長 沼口 昌弘
 教育委員会事務局次長 金野 晃
 教育経営担当参事 教育委員会事務局次長兼務
 部門経営担当参事 教育委員会事務局次長兼務
 教育委員会担当参事 教育委員会事務局次長兼務
 教育環境担当参事 教育委員会事務局次長兼務
 教育改革担当課長 小谷松 弘市
 学校教育担当課長 篠原 文彦
 学校教育管理担当課長 学校教育担当課長兼務
 学校健康推進担当課長 学校教育担当課長兼務
 指導室長 小林 福太郎
 生涯学習担当参事 大沼 弘
 生涯学習推進担当参事 生涯学習担当参事兼務
 生涯学習施設担当参事 生涯学習担当参事兼務
 知的資産担当参事(中央図書館長) 石﨑 新一

○事務局職員
 書記 荒井 勉
 書記 岩浅 英樹

○委員長署名


審査日程
○委員会参与の変更及び異動について
○議題
 学校教育の充実について
○要求資料の提出
 1 学校栄養業務委託に係る契約書及び仕様書(学校教育担当)
 2 図書館業務委託に係る契約書及び仕様書(中央図書館)
○所管事項の報告
 1 施設等の安全点検結果について(教育経営担当)
 2 2学期制の導入について(教育改革担当)
 3 平成16年度児童・生徒数学級数(平成16年4月1日現在)について(学校教育担当)
 4 学校栄養業務の委託の状況について(学校教育担当)
 5 障害学級在籍児童の通学時緊急送迎について(案)(学校教育担当)
 6 教育管理職の異動について(指導室長)
 7 図書館業務の委託の状況について(中央図書館)
○その他

委員長
 それでは、定足数に達しましたので、ただいまから文教委員会を開会いたします。

(午後1時02分)

 本日はお手元に配付の審査日程(案)(資料1)に沿い審査を進めたいと思いますが、御異議ございませんでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように進めます。
 なお、審査に当たりましては、午後5時を目途に進めたいと思いますので、御協力をよろしくお願いいたします。また、3時近くになりましたら休憩をとりたいと思います。
 それでは、議事に入る前に、お手元に配付の資料(資料2)のとおり、4月1日付で委員会参与の変更と異動がありましたので、御紹介をお願いいたします。
金野教育委員会事務局次長
 それでは、私の方から、教育委員会事務局の委員会参与である職員を御紹介申し上げます。
 まず、私、教育委員会事務局次長になりました金野でございます。教育行政の推進のため全力で当たるつもりですので、御指導をよろしくお願いしたいと思います。
 続けて、私の隣から御紹介いたします。教育改革担当課長の小谷松課長です。
小谷松教育改革担当課長
 小谷松でございます。よろしくお願い申し上げます。
金野教育委員会事務局次長
 続きまして、学校教育担当課長の篠原課長です。
篠原学校教育担当課長
 篠原でございます。よろしくお願いします。
金野教育委員会事務局次長
 指導室長は変わっておりません。指導室長の小林室長です。
小林指導室長
 指導室長の小林でございます。よろしくお願い申し上げます。
金野教育委員会事務局次長
 続いて、生涯学習担当参事の大沼参事です。
大沼生涯学習担当参事
 大沼です。よろしくお願いします。
金野教育委員会事務局次長
 続きまして、知的資産担当参事、中央図書館長でもある石﨑参事です。
石﨑知的資産担当参事
 知的資産担当の参事でございます。石﨑です。よろしくお願いします。
金野教育委員会事務局次長
 以上でございます。よろしくお願いいたします。
委員長
 転出をお願いします。
金野教育委員会事務局次長
 続きまして、転出をされた方をご紹介いたします。
 前教育委員会事務局次長の山下次長、選挙管理委員会事務局長に転出しております。それから、前庶務課長の佐藤課長、平成16年3月31日付で退職されております。それから、前生涯学習課長の奥山課長、保健福祉部の保険医療担当課長に転出されております。
委員長
 では、一言ごあいさつを。前次長からお願いします。
山下選挙管理委員会事務局長
 ごあいさつの機会をいただいてありがとうございます。庶務課長で2年、それから次長として2年、4年間当委員会で御指導をいただきました。自分としますと大変楽しく仕事ができたというふうに思っておりますが、宿題をたくさん残したまま教育委員会を去るのかなという感じも持っています。今度参りましたところは、私にとっては全く新しい仕事でございます。今後も先生方の御指導、御鞭撻をよろしくお願いしたいと思います。本当にありがとうございました。
委員長
 続いて、前生涯学習課長。
奥山保険医療担当課長
 3年間文教委員会でお世話になりました。生涯学習課ということで、さまざまの事業見直し等で御指導をいただきましてありがとうございました。今回、保健福祉部の方に参りました。引き続きどうぞよろしく御指導のほどお願い申し上げます。ありがとうございました。
委員長
 以上で委員会参与の異動についてを終了いたします。
 それでは、学校教育の充実についてを議題に供します。
 資料要求の提出の件でございますが、前回の委員会で要求がありました資料が配付されておりますので御確認ください。理事者から補足説明があるということですが、これを受けることに御異議ありませんでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように進めます。
 それでは、1、学校栄養業務委託に係る契約書及び仕様書について(資料3)。
篠原学校教育担当課長
 それでは、お手元の学校栄養業務委託に係る契約書、それから仕様書について簡単に説明いたします。
 まず、1枚目でございますが、委託契約書の写しでございます。2枚目がその裏書きになってございます。3枚目以降が仕様内容でございます。仕様内容については若干補足して説明させていただきます。
 まず、件名は「中野区立小・中学校栄養業務委託」という件名でございます。
 履行期間が平成16年4月1日から17年3月31日まで、学校が指定する給食実施日というふうになってございます。ちなみに、小学校については192回、それから中学校が191回というのが標準になってございます。
 履行場所でございますが、別途指定する区立小・中学校21校。それに障害学級1学級ということになってございます。小学校につきましては17校、中学校につきましては5校というふうに指定をしてございます。
 それから、給食対象者及び給食数でございますが、こちらについては指定校の児童・生徒数、それから教職員等としてございます。給食実施回数につきましては、先ほど申し上げたように、小学校が192回、中学校が191回。これは学校によって多少入り繰りがございます。
 委託業務の内容でございますが、ここにございますように(1)から(10)にうたってございます。
 まず(1)が調理指示書の作成。それから調理が行われたかどうかの履行の確認でございます。これにつきましては、別紙様式1がついてございますので、後ほど御確認をいただきたいというふうに考えております。
 それから(2)が標準献立作成への協力ということで、月に1回献立作成会をしてございます。その標準献立の作成の際に学校等の要望を教育委員会の方に助言をするといったような形での協力をいただくといったような意味でございます。
 それから(3)でございますが、給食設備及び食品衛生の安全衛生確認ということで、こちらにつきましても安全衛生管理基準、これは別紙2についてございます。それから調理業務等作業基準、これは別紙3でございますが、これの内容を確認するということで、こちらにつきましても後ほどお目通しをいただきたいというふうに考えております。
 それから4点目に、検食の準備、展示食の展示でございます。検食と申しますのは、学校長が味見するといったような形で、そういった旨の準備でございます。あと展示食につきましては、校外から見えた方にきょうの給食の内容をお示しするといったようなことで、そういったものの業務を行うということになってございます。
 (5)でございますが、学校給食用物資の発注、それから検収及び在庫管理ということで、献立に基づきまして、前もってそれぞれ野菜、それから肉等の発注をし、それが間違っていないか、そういったものの検収をして在庫の確認をするといったような業務がございます。これにつきましても、学校給食用物資の選定基準、これは別紙4に基準がございます。また、検収に当たっては検収簿、これは様式3がございますので、後ほどごらんいただきたいと思います。
 それから(6)でございますが、保存食の管理ということで、その日の給食につきましては、ある一定期間保存をして、もし仮に食中毒があった場合については、それを検査用の食として保健所等に出すわけですが、その保存食の管理をするといったような業務になってございます。
 それから7点目ですが、アレルギー対応についての協力ということで、アレルギー対応が必要な児童・生徒に対しまして、これは別紙5に学校給食における食物アレルギーへの対応というようなものがございますが、これに基づいた形で養護教諭と協力して行うということでございます。
 8点目でございますが、食材等の支払い事務ということで、これは食材の発注をしたという支払い伝票まで書いていただくといったような業務を行っていただきます。
 それから9点目に決算報告書の支払い分の作成ということで、これは毎年3月になりますと給食会計、それの決算事務を行います。そういったものの補助的な業務をやっていただくということになってございます。
 それから10点目に、専門的な立場から学校給食に関する基本計画の策定、あと食指導、そういったものの助言について業務をしていただくということで、ここにうたってございます。
 それから大きな6番でございますが、栄養業務従事者ということで、こちらには栄養士の免許の資格を有するものというふうに指定をしてございます。
 次のページをごらんいただきたいと思います。
 7点目、施設・設備・器具等の使用ということで、栄養業務につきましては、指定校に備えつけられました施設、設備、器具等を使用して行うということになってございます。そういったもので不備がある場合については、速やかに学校長に報告するということになってございます。また、受託者、栄養業務に必要な被服等、それから消耗品につきましては、すべて業者、NPO団体ですが、こちらのもとで行うということになってございます。
 それから大きな8番で安全・衛生管理でございますが、受託者は指定校に食品衛生責任者、こういうものを置き、食の安全衛生管理に留意するということで、この食品衛生責任者につきましては、当該栄養士が行うことになってございます。
 それから、受託者につきましては、従事者に対しまして健康診断を定期的に行う。または常に健康状態を注意しておくというようなことで、こういったような規定をしてございます。
 なお、月に2回検便等を行うということも指定をしてございます。
 9点目でございますが、受託者につきましては、栄養業務従事者に対しまして、学期に1回以上研修を実施し、資質の向上に努めるということを義務にしてございます。
 また10点目には報告でございますが、ここにございますように、業務完了報告、それから最後の研修実施報告まで、その都度速やかに報告するような形になってございます。
 なお、支払いにつきましては、年11回払いということで、8月を除く各月、業務終了後に支払うということになってございます。
 なお、その他としましては、この仕様書に定めのないことにつきましては、中野区教育委員会との協議の上、いろいろなさまざまなことを定めるということで規定をしてございます。
 雑駁でございますが、仕様書の内容は以上でございます。
委員長
 ただいまの説明に対して質疑はありませんか。
 よろしいですか。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、進行いたします。
 2つ目の要求資料でございますが、図書館業務委託に係る契約書及び仕様書について(資料4)、中央図書館長から補足説明を受けます。
石﨑中央図書館長
 図書館業務に係る契約書及び仕様書について御説明させていただきます。
 5つ契約書としてはあるわけでございまして、NPO団体が2団体、それから民間会社が3団体でございますけれども、基本的に同じということでございますので、一つの会社のを見本として提出させていただきます。
 中央図書館のみ若干違うところがございますので、その分につきましても御説明させていただきます。
 委託契約書でございます。件名といたしましては図書館業務委託ということで、たまたまここを受託したヴィアックスが野方と南台ということで、そういうことになっているわけでございます。
 履行箇所としては野方と南台図書館でございます。
 契約金額としては2館分、5,880万円ということでございます。
 契約期間としては2004年4月1日から2005年3月31日までということでございます。
 契約確定日は2004年4月1日ということでございます。
 それから、委託契約書といたしましては、委託契約の中のひな形でございます。
 仕様書につきまして御説明させていただきます。
 この仕様書につきましては、大要につきましては文教委員会で御説明させていただいておりますので、それから大きく変更しているところはございません。
 目的が書いてありまして、委託対象施設、これがヴィアックスであれば野方と南台、例えば、エヌ・アイだったら本町と鷺宮とか、そういうふうになっているわけでございます。
 それから委託期間でございます。平成16年4月1日から17年3月31日までということでございます。館内整理日と特別図書整理日を除く休館日は業務をしないということでございます。勤務を要しない休館日は図書館則によるということでございます。
 開館日における委託時間につきましては、地域館においては8時半から19時15分。それから中央館におきましては8時半から20時15分まででございます。開館時間につきましても、地域館は9時から19時でございますけれども、中央館は9時半から20時でございます。休館日における委託時間といたしましては、館内整理日と特別図書整理日、いわゆる蔵書点検の日でございます。これにつきましては8時半から17時15分まででございます。
 それから執行体制といたしまして、要員の配置につきましては、お客様サービスに支障のないような体制をとるということでございます。それから、身分を明確にするため、業務に適した統一された服装、中央館であればエプロンとベストみたいなものをやっておるわけでございますけれども、統一された服装、それから名札を着用するということでございます。
 要員の選任につきましては、業務を的確かつ迅速に履行することはもちろん、風紀・業務規律を乱すことのない者を選任するということでございます。
 それから、受託者は、社会教育施設という社会教育を担う重要な施設であることに留意して、親切で丁寧な接客のできる者を選任してほしいということでございます。
 それから3番目につきまして、これはかねがね申し上げているところでございますけれども、要員に対する司書率を少なくとも30%以上となるようにすること。これがほかの区の委託仕様書と違うところでございます。
 それから4番目につきましては、我々は委託者というのは指揮・命令系統がございませんので、責任者と副責任者は会社側を代表できる者を充ててほしいということで、正規社員等を充ててほしいということでございます。それからまた図書館業務に経験がある者を配置してほしいということでございます。
 それから5番目として、不適当と判断した場合は、受託者に対してその変更措置を講ずるよう求めることができるということになっているわけでございます。
 それから6番目につきましては、受託者は委託者から上記の要求があった場合は直ちに誠意を持って対処するということが書いてあるわけでございます。
 それから研修につきまして、受託者は円滑に履行できるよう研修を実施するということと、それから研修を実施するときは研修計画を提示し、了解を得るようになっているわけでございます。それから研修に要する費用は受託者の負担とするわけでございます。
 それから業務計画がございまして、業務報告ということで、原則として毎日の業務終了後に業務日報を作成して、原則として翌日に受託者に提出して確認を受けるということになっているわけでございます。
 それから責務といたしましては、受託者は労働基準法、その他労働関係法令を遵守して業務に当たるということでございます。それから、信用失墜行為をしてはならないとか、個人情報の絡み、こういうものについても十分に留意して行うということが定められているわけでございます。
 それから、要員は自衛消防組織の構成員としての役割を担うということを書いているわけでございます。
 それから9番といたしまして、損害賠償、何らかの損害があった場合は受託者は賠償しなければならないということでございます。
 それから経費負担につきましては、備品等以外、原則としてその経費を負担するということでございます。それからまた、使用許可された備品等については、常に良好な状態に保つような注意義務というのが課せられているわけでございます。
 それから業務内容につきまして、基本事項といたしまして開館準備、以降いろいろ書いているわけでございます。これにつきましては従前文教委員会で御報告したとおりでございます。中央館と違うところがございまして、開館準備で機械警備解除及び開錠と書いているわけでございます。この部分について、機械警備の開錠につきましては、中央館につきましては警備を委託しているということでございまして、この部分は中央館にはございません。それから7番目の館外の点検、これについても中央館につきましては、文化・スポーツ振興公社に委託しておりますので、この部分もございません。地域館のみあるわけでございます。
 それから6ページのところで巡回と書いてあります。図書館周辺の巡回、自転車がちゃんと置かれているかとか、そういうような巡回があるわけでございます。あとごみが散らかっていないかとか、そういう部分につきまして、中央館につきましては、これも文化・スポーツ振興公社に委託している関係上、中央館にはございません。
 それから14番目の閉館準備でございます。これにつきまして、6番のごみ収集、トイレ等の清掃、戸締り、消灯、機械警備セット、こういうものにつきましては、中央館については、これも文化・スポーツ振興公社に委託している関係上、中央館には6番目はございません。
 それから15番目の施設管理に関する業務、自衛消防組織等に関する業務、資源回収に関する業務、こういうものにつきましても、中央館においては常勤職員がかなりいるということとか、それから文化・スポーツ振興公社に委託しているということがございますので、15番目の7、8、9は中央館にはございません。
 支払い方法につきましては、毎月末日以降、検査合格の後、正当な請求のあった日から30日以内に当該月分を支払うものとするということで、12回。契約金額を12に割った金額で支払っているわけでございます。
 それから13番目のその他といたしまして、この3番目がほかの区の委託仕様書には余りないようなことでございまして、受託者が業務命令に関する委託者からの書面による通告を受領した後、正当な理由がなく30日以内にこれを是正しないときに委託者は契約を解除することができるということが記載されております。これにつきましては、委託契約書の15条に甲の解除権というのを書いておるわけでございますけれども、より一層注意的に書いたわけでございます。
 それから4番目で、仕様書は業務委託の内容を大要に示したものであって、お互いに緊密に協議の上実施するということでございます。我々の場合は、かなりマニュアルというのをお示しして、大体200ページぐらいあるわけでございますけれども、その内容に従って業務をやっていただいているわけでございます。
 以上、雑駁でございますけれども、御説明させていただきました。
委員長
 ただいまの説明に対して質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なしですか。それでは、進行いたします。
 以上で要求資料の提出を終わります。
 次に、所管事項の報告を受けたいと思います。
 初めに、施設等の安全点検結果についての報告を求めます。
金野教育委員会事務局次長
 お手元の資料(資料5)に沿って、施設等の安全点検結果について御報告申し上げます。
 最近公園等で遊具利用時の事故が発生し、また回転ドアで事故が発生いたしました。こういったものを踏まえまして、日常の点検のほかに臨時に安全点検を実施いたしました。
 まず、点検日時ですが、4月8日から4月14日まででございます。定期点検のほかに児童の利用にかかわる安全の視点ということで今回は臨時の点検を実施したものでございます。
 対象は区の全施設でございますが、教育委員会としては教育関連の全施設について点検いたしました。幼稚園につきましては、幼稚園の施設管理が子ども家庭部に移っているということから、子ども家庭部で対応をいたしました。
 点検結果及び対応、3番でございます。この結果、大きなものはございませんでしたが、ボルトの緩みなどがございまして、そういったものにつきましては直ちに修理をいたしました。また、物によってはもう廃棄した方がいいというもので、1件サッカーゴールの腐食したものを廃棄いたしました。以上が学校でございます。
 学校以外、自動扉の動作が不完全、これは中野体育館でございますが、自動扉の開閉が不具合であるというものがございまして、これは手動に切りかえて修理をするという手続をとってございます。また門扉の固定装置がない。これは本町図書館でございましたが、子どもが玄関扉に上って遊んだりした場合に危ない可能性があるということで鎖で固定するような改善をいたしました。
委員長
 ただいまの報告について質疑はありませんか。
高橋委員
 対象施設が教育全施設になっているのに、幼稚園は子ども家庭部という、またここも何か不思議かなと思いますけれども、子ども家庭部で点検をした結果を教育委員会はきちんと把握していらっしゃるんですか。
金野教育委員会事務局次長
 大きな不具合はなくて、同じように幾つか点検をしたというように聞いてございますが、今、具体的にどこかというようなデータは手元には持ってございません。
高橋委員
 部署が違うからというのもあるかもしれませんけれども、子ども家庭部ができたその根底は何かということを前々から私たちは聞いていたと思うんですけれども、教育委員会の施設であって、幼稚園だって教育委員会が携わることもあると思うんです。ただ、施設管理は子ども家庭部だからと点検をそちらに任せないで、だったら、教育委員会ですべての点検をして、その結果を子ども家庭部にお知らせをするとか、子ども家庭部と調整をするとか、そういうふうになぜしないのかというのがちょっと不思議なんですけど。
金野教育委員会事務局次長
 幼稚園の教育自体は教育委員会ですが、施設の管理につきましては子ども家庭部に所管が移りまして、そちらで施設管理、こういう安全点検も含めて今回は対応していただいたということでございます。
 なお、連携等につきましては、既に会議体等も設置をして動かしてございますので、課題があれば直ちに連絡をとり合って対応するという体制をつくってございます。
高橋委員
 把握していないというようなお答えでしたから聞いたんですけれども、やはり連携をとるに当たっても、同時に同じようにチェックをする。点検を始めるとか、点検終了後には必ず意見交換をするとか、そういうふうにきちんと行っていかないと、片手間になってしまうようなことが多々あるかと思いますので、今後、次長もおっしゃっておりましたけれども、きちんと連携をとっていっていただきたいと思っておりますけど、お答えがなければ結構ですけど……。
金野教育委員会事務局次長
 施設のこういった安全点検、そのほかの業務につきましても十分連携をとって進めていくようにしたいと思っております。
飯島委員
 一つだけ。幼稚園って、施設は所管が移っちゃったんですか。教育施設で執行委任か何かになっているんだけど、それはそれとして、基本的にはこの施設はどこのものになって、要するに区長部局のものになったということですか。それ以前はじゃあどうだったのかということになるんだけど、その辺の縦分け、今のお答えだと、何か施設の管理や何かは所管がそっちに行ったと。管理だけが向こうに行ったのかとなりますので、そうだとすると、本来的に施設の責任はどっちにあるのかということの仕分けは、もう1度ちょっとそこは正確にお願いします。
金野教育委員会事務局次長
 幼稚園につきましては、教育施設は教育委員会の施設でございます。今回は補助執行ということで、その施設管理の業務を区長部局に補助執行させているということから、今回の点検については補助執行の業務の内容として区長部局で行ったものでございます。
篠委員
 施設じゃないんですけど、幼稚園と学校の関連で、ちゃんとしたチームをつくっていらっしゃるんだと思うんですが、この課題認識を我々委員会としても知りたいんです。例えば、これは施設じゃないので申しわけないんですけれども、幼稚園、学校へ上がるまでがだめだから1年生の教育がしっかりと対応できないとかという関連は、我々としても最重要項目という認識が必要だろうと思っているんですね。課題認識と次長おっしゃいましたけれども、何を認識しているのかその内容を、具体的に上がっていなければ構わないですけれども、上がっていれば口頭でお示しいただきたい。
金野教育委員会事務局次長
 教育委員会といたしましては幼児教育、幼稚園のような教育から小・中学校、義務教育へ移行する段階、これをスムーズに、また連携をとって移行するということから、幼児教育と義務教育の連続性、一貫性ということの確保が大きな課題であるというように認識しております。
篠委員
 それで、それについてしかるべき対応をするような準備に入っているんですか。
小林指導室長
 実際に教育課程の受けつけ、その他につきましては教育委員会が責任を持って行うということでございます。当然、課題認識という点では、幼児教育、幼稚園教育の充実、発展という点で、私ども従前と変わりなくしっかりと指導、助言等を継続してまいりたいというふうに思っております。
篠委員
 幼稚園というよりも、保育園というものも大変、保育園の教育内容がなっていないから義務教育がスムーズにいかないというのも大きい問題認識としてとらえられているわけですよね。やりたいときにやりなさいという行動を打ち出したところもあれば、いや、それはやはり間違っていたという大きい力で抑えられた。ああいったところの認識というのは、この文教委員会と子ども家庭部に分かれたことによって、文教委員会が教育委員会がかじ取りを間違えたら、掘り下げが全然できないと思うんですけど、それに対する準備はいいんですか。
小林指導室長
 とりわけ幼児期からの公の教育の重要性などは中教審の答申にもございました。特に保育園、幼稚園、いずれの教育機関、施設に通っても、子どもの心、そして行動面、すべてしっかりと指導したり、また保育していく必要があろうかと思います。従前から中野区では保育園、幼稚園、小学校、いわゆる保・幼・小の連絡協議会というものを設けて、それぞれの立場でそれぞれの課題を出し合って、そして今後のあり方、具体的にどのように取り組んでいくかということを毎年協議を進めております。今年度もそれをさらに充実させて、今、委員御指摘のような課題にもしっかりとこたえていくように進めていきたいと思っております。
委員長
 ほかに質疑はございませんか。
 なければ、本報告を終了いたします。
 2番目、2学期制の導入についての報告を求めます。
小谷松教育改革担当課長
 それでは、私の方から、2学期制の導入つきまして御報告をさせていただきます。(資料6)
 この2学期制の導入につきましては、昨年の7月から9月にかけまして数回教育委員会で協議を行ってまいりました。その後、この課題、論点の整理を図るために、中野区立学校学期制検討委員会を設置してございます。この委員会は事務局職員に校長会、教頭会、教務主任の代表者を加えまして、学校現場の現状も踏まえ検討を重ねてまいりましたが、ことし2月に中間のまとめを教育委員会に報告してございます。教育委員会では、この報告を受けまして、4月までに5回にわたり協議を重ねまして、区立小・中学校において2学期制を試行的に導入するということにしたものでございます。
 それでは、資料に基づきまして2学期制の導入につきまして御報告をさせていただきます。
 まず、検討の背景ということでございますけれども、これまで我が国ではほとんどの小・中学校で夏季、冬季、学年末休業日を区切りといたしました3学期制による教育が行われてきたところでございます。しかしながら、基本的に生活習慣を乱しやすくするといった長期休業日に関する課題、あるいは各学期の長さが均一でないといった各学期の期間に関する課題、こういったものがございました。そうした中で、完全学校週五日制のもとで新学習指導要領が実施されまして、今までよりも長いスパンの中で単元設定が必要になったといったようなこともございます。また、相対評価から絶対評価へ移行し、できる限り長期間にわたりまして児童・生徒一人ひとりの状況を具体的に把握するといった必要が出てきたという教育上の課題などもございます。
 その一方で、学期につきましては長期休業日と同様、平成10年の法令の改正によりまして、当該市町村の教育委員会が定めることとなりました。また、中野区におきましては、御案内のとおり昨年から全小・中学校普通教室が冷房化されまして、このことによりまして夏季休業日を含めて長期休業日のあり方を弾力的に考えるというその基盤ができてまいりました。このような法的、施設的な条件が整備されたということもございます。
 こういった背景のもとで、これまで固定的にとらえられてまいりました学期制度を改めて見直し、単なる授業時数の確保といったようなことだけではなく、学校生活におけます子どもと教師の双方に精神的、時間的なゆとりを取り戻すとともに、各学校みずから学校運営を改善し、教育改革を実行することを目的に、今回この2学期制の導入につきまして検討を行ったというところでございます。
 次に、学期制の意義ということで、ここでまとめをしてございます。まず学期の役割ということでございますが、そちらの資料にございますとおり、教育課程実施上の区切りとするといったようなこと6点ほどに整理をしてございます。
 それから次のページでございますが、学年、学期、休業日についてということで、(2)でございますけれども、ここで法令上の規定等々整備をいたしてございます。このことを具体的に中野区ではということでございますが、中ほどに米印のところがございます。現行の学期及び休業日は中野区立学校の管理運営に関する規則によりまして、ここにございますとおり、学期休業日というふうに規定されてございます。中野区におきましては、1学期が4月1日から8月31日まで、2学期が9月1日から12月31日まで、3学期は1月1日から3月31日までということで、現在中野区ではこの3学期制を採用しているところでございます。
 それから休業日でございますが、夏季休業日、夏休みですが、7月21日から8月31日まで。それから、冬休みにつきましては12月26日から1月7日までといったように、ちょうどこの休業日が学期の区切りのところに置かれているところでございます。なお、参考までに春季休業日ということで、春休みは3月26日から4月5日までということで、これは学年の区切りのところに置かれてございます。
 それから3番目でございますが、現行の教育課程における授業日数、授業時数について、ここで一定の取りまとめをしてございます。まず(1)でございますが、授業日数についてでございます。1年間のうちに休業日として定められた日以外が学校に通う日ということになりますけれども、実際に平均的なところの年間の授業日数ということでは約200日。1週五日でございますので、40週となります。
 それで、2番目が教育課程で定められた授業時数ということでございます。現行、学校教育法の施行規則におきまして、各教科とか道徳等々の時間について年間標準授業時数についての規定が置かれてございます。お手元の資料、それぞれ小学校、中学校のところに表が載ってございますが、このような形で標準の授業時数が定められてございます。ちなみに、ちょっと中学を例にとってお話し申し上げますと、この表のとおり年間980時間というのが標準の授業時数ということになってございます。この980時間の授業、35週で実施するということになるわけでございますが、そういたしますと、1週当たりが28時間の授業ということになります。大体6時間の授業の日が週三日、5時間の授業の日が週二日というような構成で、現行多くの学校が時間割の方を編成しているというのが現状でございます。
 次に教育活動を行える時数ということでございます。3ページの1番下でございますけれども、平均的な年間授業日数、先ほど200日ということでお話し申し上げましたが、これを仮にすべて授業に振り向けた場合につきましては、年間1,120時間の授業時数が確保できるということになります。ただ、この中で、先ほど申しました標準総授業時数を差し引きますと140時間ほどが残るということになります。この140時間が学校行事等々の特別活動に充てている時間ということになります。
 特別活動の時数ということでございますけれども、これにつきましては(4)学級活動、児童(生徒)会活動、それから小学校だけでございますが、クラブ活動、そして学校行事という4種類ございます。ただ、学級活動だけにつきましては、標準授業時数ということで、こちらの方を充てることが可能になってございます。
 中野区の現状ですけれども、その次(5)でございます。通常、区内の中学校におきましては、始業式、終業式、卒業式、入学式といった儀式的な行事に約40時間、それから修学旅行や移動教室といったようなことに約20時間、それから中学校の場合ですが、定期考査、こちらの方に40時間、それから面談や保護者会等に20時間を必要としております。そのほかに、運動会であるとか、合唱祭、あるいは勤労生産・奉仕的活動、ボランティア活動、こういったことに、これらも含めて140時間内で行わなければならないということもございまして、実際問題としていろいろ学校独自の教育活動や行事に充てるための十分な時間というものがなかなか持てないというのが現状になってございます。
 それから4番目でございますが、長期休業日を区切りとした現在の3学期制の課題ということでございます。ここで6点ほど課題ということで挙げてございます。
 まず一つ目が、長期休業というものがちょうど学期の境目に入ってまいります。このようなことから、長期休業を挟んだ学習の連続性といったものがなかなか図りにくいということ。それから各学期の授業日数が均一ではございませんので、授業時数の少ない3学期などにおきましては、なかなかその評価のための資料が十分にそろわないというようなことから、この評価の信頼性が低下する可能性もあるという問題、課題がございます。それから3番目には、長期間にわたります単元を構成するための日数の確保はなかなか難しいということ。4番目には、一つの学期が終わりまして、長い休業、夏休み、冬休みに入るという解放感から、どうしても児童・生徒の生活の乱れが生じやすいということ。五つ目といたしましては、学期末の事務と長期休業前の指導等が集中しまして、教員の多忙な時期が偏るといった問題。それから6番目ですが、長期休業前が学期末になることから、その時期になかなか行事といったものが設定しにくく、行事を配列できる選択肢が限られているといったような問題点、課題がございます。
 そこで5番目でございますが、2学期制への移行ということで考えてみたところでございます。学期の途中に長期休業日を含み、1年間の授業日数をほぼ二等分する、先ほど年間約200日あると申し上げましたが、これを約100日、100日といったような形でほぼ均等に二等分した2学期制についてこの検討を行いました。まず一つ目としまして、2学期制を採用した場合の予想される効果でございます。一つ目が、長期休業日を途中に含んだ長期の学期制を採用することによる効果といたしまして、一つの学期内で各単元の完結がより図られるようになるということ。また、よりきめ細かい絶対評価が行われるようになるといったようなこと。それから学期の評価の重みに差が出ないようにすることができるといったこと。長期休業中の学習や休業明けの学習との連続性が保ちやすくなるといったこと。また、長期休業中も学ぶ意識を継続させやすくなると。そのほか休業中の学習や生活についての事前指導や児童・生徒や保護者への教育相談を充実させることができる。あるいは長期休業直前まで行事を実施しやすくなると。こういった効果が予想されるところでございます。
 それからもう一つ、始業式や終業式が減る。これは3学期が2学期になりますから、その分1回減るわけでございますけれども、そのほか定期考査などの回数を見直すことによりまして、授業時数が確保できることによる効果というのも予想されるところでございます。具体的には、時間的、精神的ゆとりのある学習活動のもとで一つひとつの学習内容を確実に定着させることができるといったこと。それから豊な体験活動を取り入れた学習を数多く行うことができる。その学校が重点を置く行事などへの取り組みを充実させることができる。それから、特色ある学校づくりが推進できる。こういった効果などが期待できます。そのほか、各学校における教育改革の推進、これを図る効果もございます。これまでの慣習にとらわれず、教育課程全般を見直す機会となるといったようなこと。あるいは学期のあり方について考えることを通しまして、学期の区切りを大切にした教育活動が行われるようになるといった、こういった効果なども期待できるところでございます。
 それから2番目でございますが、長期休業日の位置付けということでございますが、まず長期休業中の支援の充実ということがございます。長期休業日が学期の途中に含まれるといったようなことから、例えば、一つとしては、長期休業前や休業日当初に家庭訪問や面談等の教育相談などを各学校が行うことによりまして、目標を持って休業日を過ごせるように支援することができるといったこと。それから、体験活動を長期休業中に自由研究などで実施を促しまして、休業明けのまとめや発表の場を設定することができるといったようなこと。あるいは学校にございますコンピュータ室や図書室を解放しまして、自由研究のための支援を行う。こういった支援の充実などが考えられます。
 それから、長期休業日の設定の見直しでございますけれども、同一学期内の学習の連続性を図るなど2学期制の導入効果を高めるために、まず夏季休業明けの学期の日数を一定期間確保するため、夏季休業日を短縮することとしてございます。夏季休業日の終了、現在は8月31日まででございますが、これを8月25日とするということ。それから、秋季休業日を新たに設けます。これは10月の体育を含んだ金曜から火曜までの五日間。これを秋季休業日として新たに設定いたします。それから冬季休業日、これを開始と終了を2日ずつ繰り上げまして、12月24日から1月5日までとすることといたしてございます。
 それから(3)2学期制実施における課題と対応策ということでございますが、まず確かな学力をはぐくむ評価の充実ということが課題となります。学期末の評価の場面というのが、これまでの3回から2回になるわけですから、学期途中の評価がより一層重要になってくるわけでございますが、学習場面ごと、あるいは単元ごとの目標に準拠した観点別の学習状況の評価を行い、これを指導に役立てることとする。また、みずから学び、みずから考える力など、生きる力がはぐくまれているかどうかによる評価を行うようにするといったようなことでございます。それから、またこれも大切なことでございますけれども、保護者や児童・生徒の理解を図るということについても欠かせません。2学期制の趣旨を十分生かすためには、きちんとやはり保護者や児童・生徒の理解を求めていくということでございます。
 それから、これは中学校に特にあらわれることでございますけれども、定期考査、それから高校入試を控えての成績一覧表についてでございます。定期考査につきましても、これまで年5回やっていたわけですが、2学期制になることから、回数が減る、そういったことから、正しい評価の考え方から見直しを図っていくと。単元ごとに小テストを行うなど、各学校が創意工夫をして取り組んでいく必要性がございます。
 それから中学3年生、高校入試のための成績一覧表の作成につきましても、12月末までにおける継続的な観点別評価のもとに、より適切に実施するよう、生徒、保護者の不安や混乱を招かないようにする必要性がございます。
 それから、幼稚園についてでございます。校種による違いについてということでございますけれども、幼稚園につきましては、小・中学校と違いまして授業時数という考え方はございません。教育週数、それから保育日数を単位といたしまして実施しているといったことから、今回2学期制の導入につきましては幼稚園をその対象から外してございます。
 それから、他の学期制の可能性ということでございます。これまで3学期、2学期ということで検討してきたわけですが、他に1学期制、あるいは4学期制といったようなこともあるわけでございますけれども、ただ、児童・生徒が気持ちを切りかえる機会をつくるなど、学期が区切られていると、そういったよさというものを残しながら、その一方で長いスパンでの学習計画の設定や授業時数の確保ができるといったようなことから2学期制をとるといった効果が大きいものと考えてございます。
 それから最後のページでございます。今後の導入のスケジュールということでございますけれども、まず、2学期制の試行ということでございますけれども、2学期制に関する課題について十分な検討を行うため、とりあえず小学校4校、中学校2校程度、これを2学期制推進校--仮称でございますが--ということで、17年度からこの試行を行うこととしてございます。指定校の準備の都合からその選定につきましては、ことしのできれば6月ごろを目途にその選定を行ってまいりたいというふうに考えてございます。
 それから、17年度以降の導入についてでございますけれども、試行校における取り組みについての評価、検討を行いまして、18年度以降、2学期制の導入の拡大について協議を図ってまいりたい、そのように考えてございます。
 以上、2学期制の導入につきまして御報告をさせていただきました。
委員長
 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。
小串委員
 私は2学期制というのは余り賛成は今までも……。これがどこがいいのかなというふうに思っている方なんですけれども、もちろんいい面もあると思うんですけれども、この2学期制をいつやろうということに決めたんでしたっけ。
小谷松教育改革担当課長
 きょう御報告を申し上げました2学期制の導入についてということで、これを決定いたしましたのは先月4月でございます。4月にこの導入について決定をいたしました。
 これまでずっと冒頭、私の方で御説明申し上げましたが、教育委員会におきまして、これまでずっとこの2学期制の導入についての協議を重ねてまいりました。2学期制の導入について教育委員会で一定の方向を取りまとめて、試行的に行うということにつきまして導入を決定いたしましたのはことしの4月でございます。
小串委員
 勝手に決められて、それじゃあこうしますと。しかも来年で、6月に選定するという、すごく重要なことですよね。ちょっとそのやり方はおかしいんじゃないかなと思うんですけれども、検討をするという言葉には二通りあって、よく議会で言う検討するという、実際するのかどうかわからない検討と本当にやりますという場合があるんですね。こちらの場合は割とそういう意味では積極的な意味でとらえればよかったのかもしれないけど、検討にはいい面もあれば悪い面もある。そういうものを全部総合的にしてやろうという意思を決めるという、その前段の部分という意味で、広い意味ではね、検討というのは。だから、検討した結果、だめだからやめようという結論もあるし、検討して、これはすごくいいからやろうということもあるんだけれども、これだけのことで、取ってつけたような理屈をつけて、当たっている部分もあるかもしれないけど、なぜそれが、ちょっと聞いていて、どこだったかな。それが学校のどうたらこうたらと言っていたけれども、理屈にもつかないような理屈になっているような部分もあるなというふうに聞いていたんですけれども、ちょっとこのやり方はおかしいんじゃないかと思うんだけれども、どうなんでしょうか。もっといろいろな意味で検討する。例えば、何かを前提にしてとかと書いてありましたよね。4ページの下のところに、「学期の途中に長期休業日を含み、1年間の授業日数をほぼ2等分する2学期制について、検討を行った」と。その後にその効果が書いてありますね。じゃあ、例えば、2学期制をそういう区切りにしないで、夏休みを一つの区切りにしてやった場合どうなるかという検討をしましたか。例えば、大学なんかそうですよね。前期、後期ですよね。それで長さ、スパンは違うかもしれないけれども、夏休みというものを一つ間に置いて前期、後期という分け方を大学ではやっていますよね、一般的にというか。そういう検討はしていないんですか。
小谷松教育改革担当課長
 いろいろなケースにつきまして検討を具体的に行いました。特に、昨年この学期制の検討委員会というものをつくりまして、この中に学校長、教頭、あるいは教務主任の方々なども加えまして、実際に学校現場からのいろいろな声などを集めまして、その中で具体的にいろいろシミュレーション等を行いながら、いろいろな行事の組み立て方であるとか、学校運営のあり方、そういったものを加えましていろいろ検討を重ねてまいりました。その中で、この2学期制、均等に100日、100日といった単位で分ける。やはり先ほど申しましたとおり、今、新しい学習指導要領になりまして、いろいろ考える、そういった授業の内容に切りかわってまいってございます。そういった意味で、ある一定の長さを必要とする。そういった単元なども多く出てきてございます。そういった中で、こういった区切り方にして2学期制を導入するということのメリットが非常にあるということで判断したものでございます。
小串委員
 だから、そういう判断に至る前にそういう検討をしたのなら、こういう検討をしたけれども、これにはこういうところがこちらより劣っているんだというものをやはり資料として出してくれなきゃ判断のしようがありませんよね。これで見ても、あたかもというか、もうやるという前提のもとに、じゃあ、ここでという気もするんだけれども、これはもうちょっと慎重にやはり考えた方がいいと思いますよ。学校だって混乱するし、例えば夏休み、これは自分の子を代弁して言いたいと思うんだけれども、子どもの立場に立って考えたら、夏休みが短くなるというのはすごく嫌だよ。なぜ嫌かといえば、夏休みというのは、例えば、どこに行くといっても、親と家族の触れ合いの場があったりするわけです。この秋休みはそういう形で使えますか。使えないでしょう。だから、単に教育委員会の都合というか、何かはやりの部分に急に飛びついたようなことだけでやったって何もいいことないんですよ。こういう区切り、例えば、大学みたいに1学期、2学期、夏季休暇というものを挟んでそういうふうにするというならまだわからないではないんだけれども、前期、後期で取ってつけたような休みを五日間つくって、そこで子どもたち……。じゃあ、それは何のための休みなんですか。その休みをとったことによって、世間一般は忙しかったり、親も忙しかったりする中で、子どもだけ、今、共働きでやっている人だって多いですよね。それで学童クラブというのも非常に重要な機能を果たしているような時代じゃないですか。そういう中でこういうふうにしたからといって、これをやるための何かブランクというか、何かあった方がいいんだろうと取ってつけたような形には思えるけれども、子どもにとって、あるいは親にとってメリットが何かありますか、その五日間の休み。
小谷松教育改革担当課長
 今回、この2学期制を導入することによりまして、その前期、後期の間に秋季の休業日といったようなことで五日間ほど考えてございますけれども、それを置くということにいたしてございます。その秋季休業日の目的でございますけれども、これは一つは、学期の中に一つの区切りをつけるということから、いろいろ事務整理等必要となる場面が多くございます。そういった部分。それからやはり一定程度学期の区切りという気持ちの切りかえを行うということも必要になってまいります。そういった意味で、ここの中で五日間ほどの秋季休業日といったことで、学期の区切りとしてお休みを設けると。そういう意図でございます。
小串委員
 いや、だからそれは、これをやるがための工夫であって、それが子どもの立場に立って、あるいは親の立場に立って何かメリットがありますかということなんです、聞いているのは。
小谷松教育改革担当課長
 確かに子どもの立場からいたしますと、委員おっしゃるとおり休みが多い方がうれしいなというのは、それは率直な気持ちかというふうには思います。ただ、全体として、この2学期制を導入することによりまして長期休業日を間に挟んで学期を設定するということで、より学習の効果、そういったものを上げていくということをねらいとしてございますので、その中で、学期の区切りという意味で、一つこの秋季休業日というものを設定して、全体として考えているというところでございます。
小串委員
 子どもに今までどおりの中で、秋休みができますよといったら喜びますよ。間違いなく喜ぶ。そのために夏休み減らされるけど、どう思うと言ったら、やはり嫌だと言うと思いますよ、間違いなく。だから、確かにおっしゃられるとおりというのは、率直に考えればそうなものを、これをやるがために生み出してきたものなんですよ。だからそういうふうになってくるんで、やはりもっと慎重に検討した方がいいと思いますよ。別にこれをすぐやらなければ中野の教育がおかしくなっちゃうということでもないでしょう。はやっているからというだけでしょう。学校選択制なんていうのは、いろいろな意味でメリットがあるんです。だけど、これはやったからといって、急にそれほどの期待感を持たない方がいいと思いますよ。今いろいろなところでやられているのを知っているし、たしか高橋ちあき委員のときだったと思うけど、文教委員会で何か仙台の方に行ったこともあるんです。そのときにも、何かおもしろいなとは思ったけど、だけど、それほどの騒いでやるようなメリットは感じられなかったし、こんなことを試行とはいえ、もうちょっと慎重にして、試行したらもうやらなきゃいけないじゃない。二、三年研究した方がいいですよ、もっといろいろな意味で。私はもうこんなくだらないというか、やめた方がいいと思います。もしやるなら、夏休みというものを一つの基準に置いて考えた方がいいですよ。もしやるならですね。これはそうすると試行、もう何かやるようなことが書いてあるけど、これは試行してだめだったらどうするんですか。
小谷松教育改革担当課長
 17年度試行を行います。その試行の結果といいますか、その成り行きにつきまして、こちらの資料もございますとおり、検討、協議を重ねまして、それでいろいろ、当然当初予定していなかったような問題等々が出てくる可能性もあるわけでございます。そういった中で一つずつきちんとそれらの課題を整理した上で、今後この2学期制についての拡大を検討していくということを考えているところでございます。
小串委員
 これはあくまでも試行ですよね。試行を教育委員会が各学校に押しつけるような形でやるんですか。例えば手順として、あなたのところの学校はこれをやりなさいというふうにやるんですか。それともこういうことをやってもいいですよという提案をして、学校、あるいは保護者、子どもたちも含めていろいろな人たちの、子どもたちの意見を聞いた上で、じゃあ、うちはやりましょうというところだけでいいんじゃないですか。場合によったら、そういうところは1校も出てこなかったら、それはそれでいいんじゃないですか。必ずこれをやらなきゃいけないということもないでしょう。それもやり方は各学校によって工夫ができていいんじゃないですか。教育委員会が押しつけなきゃいけないようなことじゃないと思います。
小林指導室長
 指導室長という立場で、昨年度からこの協議会の方に出させていただいておりましたので、ちょっと私の仕事の関係の方からお話をさせていただければと思います。
 今、委員御指摘のとおり、これを教育委員会が押しつけるとか、そういうことであってはいけないというふうに私どもも思っております。
 それから、この2学期制に関しては、いわゆる学期の区切りの問題だけではなく、今まさに委員おっしゃったように、大学では2学期制で夏休みを挟んでというお話もございましたが、むしろ2学期制という2にこだわることなく、学期そのものを長いスパンで考えて、教育のあり方そのものを各学校に問い直していくというのが一番大きなねらいでございます。特に新しい教育課程になりまして、評価が根本的に新しく変わった。いわゆる目標に準拠した評価、絶対評価に変わったということで、今までのように、ただ単に時期的な区切りで順位的なもので相対評価していたものではなく、学習指導要領の目標に対してどれだけ到達したかということをそれぞれ単元ごとや内容ごとに見ていくということを考えると、3学期制というと非常に評価の仕方が難しいという実情がございます。そういう点で1学期制とか4学期制の検討というお話もございましたけれども、そうした教育そのもののあり方をここで試行によって問い直していただきたいというのが一番の大きなねらいでございます。その結果、夏休みの長さがどうなるのか。秋休みの必要性があるのか。これはまさに試行校で率直なところをいろいろお聞かせいただきたいというふうには思っているところでございます。したがいまして、初めに区切りありきではなく、試行の中でどのような教育的な充実した内容が見られるのか。また、夏季休業をもし短くするならば、どれだけのメリットがあるのか。また子どもたちの反応がどうなのかも含めて、試行の中でしっかりと見て、本格実施をするならば、すべての学校でやるのか。またはその学校として必要性のある学校がやるのか。そういうことも含めて今後考えていくということが大事ではないかというふうに思っております。
小串委員
 そもそも試行という意味はどういう意味ですか。
小谷松教育改革担当課長
 試行がどういう意味かということでございますけれども、これは2学期制を導入するということで、もちろん移行に伴いましていろいろな課題等々あるであろうというふうに、それは想定されるわけでございますけれども、その中で実際にこの2学期制をやってみる。その中でまたいろいろな課題なり何なりというものが出てくると思います。そういったものを一つずつ確認をしながら、きちんとこの2学期制、そのメリットを最大限に生かすための検討、そのための試行ということでございます。
小串委員
 だから、試行というのがそういう意味なら、何も教育委員会で学期の区切りはこうしなきゃいけないということを決めなくたっていいわけでしょう。実験なんでしょう、とりあえず。本格導入じゃないんだから。だから、じゃあ、ここの場合、1校だけこういう形でやってみましょうと。私が言ったように、例えば前期、後期で夏休みを挟んで前期です、後期ですというやり方でやってみましょうと。いろいろなことを実験して、それで、ああよかったなというのを採用すればいいし、だめだったらやめればいい。それが試行じゃないんですか。試行ってそういう意味じゃありませんか。違いますか。
小谷松教育改革担当課長
 先ほどちょっと指導室長の方からもお話しありましたとおり、今実際に行われております新しい学習指導要領に基づきます教育、それを進めていくためには一定程度、ある程度のスパンを持った学期というものがやはりどうしてもメリットがある。その中で考えられる学期制の区分といたしましては年間200日、おおむねこれを前後100日程度に区分けした中で一定程度のスパンを持った学期を設定するということが今の教育を円滑に進める、そういった期間といいますか、そういったものが想定できるということで、初めからいろいろな期間を設けて、例えば、夏休み前を一つの学期として、あとは全部後期にするとかということも、確かに、今、委員がおっしゃったとおり考えられないことはないかと思うんですけれども、ただ、今の教育課程、それを前提にしていろいろ組み合わせ等を考えるときには、やはり一定程度、前期と後期を均等な形で分ける。評価の問題もございますし、一定程度同一評価といいますか、適正な評価を行うためには、やはり100日、100日といった一つの目安を持ってその中で学期を定めるということが、今の考え方の中ではベターな分け方だというふうにとらえたところでございます。
小林指導室長
 今、教育改革担当課長がお話ししたとおりでございますが、さらに教育指導面でつけ加えるならば、いわゆる100日、100日ということなんですが、実はこれはまさに委員おっしゃるようにいろいろなパターンが考えられてよろしいかと思っています。しかしながら、試行する際に、全く学校に丸投げをするというというのも、なかなか学校は、現実にその試行校自体がやるのは非常に厳しいということと、もう一つある程度のほかの先行例などを勘案し、さらに現行の全体の教育課程を見たときに、例えば中学などは部活動の対外試合であるとか連合行事、修学旅行、そういったこともいろいろ考え合わせますと、ある程度このような形で仮に設定をさせていただいて試行していただくという、ある一定の枠組みも必要になってくるということから提示されているというものでございます。したがって、試行の結果よりベターなものがあれば、当然そういった方の検討を今後進めていくということも大事ではないかなというふうには思っております。
小串委員
 それはだから皆さんの勝手なと言ったらちょっと語弊があるかもしれないけど、結論でしょう。じゃあ、他区の状況、あるいは全国的に、今、3学期制でそういうあなた方がいけないと言っている時間のバランスが悪いとか何とかということが行われているわけでしょう。それが2学期制を導入というのは時代の流れでどっといっていることなんですか。他の自治体、あるいは23区を分けて、どういう状況なのかちょっと教えてください。
小谷松教育改革担当課長
 まず全国的な流れから申し上げますと、これは去年のデータなんですけれども、15年度現在ということで、全国の小学校の場合ですと実施されているところが525校、割合にいたしますと2.3%でございます。それから中学校で312校、3.0%というところでございます。ただ、ことしに入りまして、新しく横浜市がほぼ全校で、全市立の小・中学校で実施をしてございます。完全な実施ということじゃないんですけれども、実施率が97%ということで、小学校で一気に337校、中学校で141校というふうな校数で拡大をしてございます。そのほか千葉市などもことしから全面的に全小・中学校でこの2学期制を実施してございます。そのほか金沢市、あるいは宇都宮市といったようなところも今年度から全小・中学校で実施してございます。以前、先ほどちょっとお話がございましたけれども、仙台市であるとか京都市であるとか、先行している自治体などもございます。それから、都内の状況で申し上げますと、ことしから全面的に実施いたしましたのが足立区でございます。足立区が今年度から、昨年試行という形で実施したわけでございますけれども、この4月から全小・中学校で実施をしてございます。そのほか、試行のまだ過程でございますけれども、千代田区、港区、新宿区、墨田区、江東区、目黒区、北区、練馬区といったようなところが試行を既に始めているというふうに聞いてございます。

〔「何区」と呼ぶ者あり〕

小谷松教育改革担当課長
 失礼しました。8区でございます。
小串委員
 そうすると、例えば中野区の案に近いところはどこなんですか、今やっている……。
小谷松教育改革担当課長
 中野区の案に近いといいますか、23区の中で申しますと、すべてのところで2学期制というところでございますけれども、いずれも年間を通してほぼ均等に学期を区分けいたしまして試行を行っているというところでございます。それから、ことしから全面的に実施いたしました足立区につきましても同様でございます。

〔「秋休みは」と呼ぶ者あり〕

小谷松教育改革担当課長
 秋休みは、ちょっと今手元に資料がないんですけれども、いずれも多分実施しているところが多いというふうには認識してございます。ただ、ちょっと済みません。具体的に今手元に資料がないのでどこで秋休みを実施しているかどうかということについてはちょっと不明でございます。
小串委員
 中野は、ほかの区だとかやるに当たって参考にしてやっているわけでしょう。だから、中野区だけ独特の秋休み構想を持っているとかなんとかというわけじゃないでしょう。ほかはそういうふうに結局やって、夏休みと冬休み、今まであるものを減らして、春休みは減っていないんですね。それで新たに秋休みを設けているという形なんですか。わかるでしょう、そのくらい。
小谷松教育改革担当課長
 その前に一つ、私、先ほど江東区試行中だと申しましたけれども、江東地区につきましては、今年度から中学校の方で実施をしてございます。昨年、中学が先行するという形でございますけれども。済みません。試行拡大中でございます。申しわけございません。江東区、試行拡大中ということで、申しわけございませんでした。
 それから、夏季休業と秋季休業の関係でございますけれども、確かに今委員おっしゃったとおり、秋季休業日を設けるために、これは大体どこでも10月の体育の日を挟んで設けているところが多いわけでございますけれども、それの埋め合わせと言ったらおかしいですけれども、夏休みの方を若干、数日間繰り上げて、31日までというのを20何日といったようなところで、夏休みの方を終了させているというところが多うございます。
小串委員
 私ばかりやっていてもあれですからもうちょっとでやめますが、ほかの8区ですよね。中野を入れると9区ですよね。ほかの14区はどうなんですか。全く考えていないんですか。それとも検討されているんですか。
小谷松教育改革担当課長
 残りの区で実際に今どういった検討状況にあるかということについては、まだちょっとデータとして持ってございません。申しわけございません。昨年までの試行と今年度新たに実施したところというところでございます。
小串委員
 それとちょっと話は違うかもしれないけれども、夏休みというのは、先ほど言ったように、そういう意味合いもあるんです。家族で触れ合うという大変貴重な……。だから、そういうものをどうしてもこんなくだらないことをやりたいというなら、例えば先を延ばす。だから、8月は休みにしちゃうんです。7月の休みを短くするとか、そういういろいろな工夫があっていいのかなという気もしました。ただ、いずれにしてもおかしいのは、議会というか、委員会をなめているんじゃないんですか。4月に決めました。もう試行します。6月にやりますなんていう、こんなやり方、委員長どう思いますか。委員長に質問しても悪いかもしれないんだけれども、これは絶対おかしいですよ。だって、何の議論もさせないということじゃないですか。しかも、我々に何か、このために議決権はあるんですか。嫌だという意思をどこで表明したらいいんですか。私はしたいんですけれども、ここでほえているしかないわけですか。どうなんですか、このやり方。議会軽視じゃないですか。まして議会が軽視されているなら、区民無視じゃないですか。こんなやり方あるんですか。
小谷松教育改革担当課長
 この議論につきましては、教育委員会でも昨年からずっとこの問題につきまして協議を重ねてまいりました。また、現場の学校等につきましても、その検討の中に加えるような形で現場からのいろいろな意見なども聞きながらやってきたところでございます。これで完全に実施ということではなくて、17年度から試行を行う。その結果、いろいろな場面など、いろいろな問題が出てくると思います。そういったものを一つずつきちんと精査をした上でどうしていくかというものを展望していくということでございますので、今回につきましては、17年度からの試行についての取り組みをやっていくんだということで決定したというものでございます。
小串委員
 最後にしますけれども、多分この2学期制についてどうするとかこうするとかに、全体主義も自由主義もなければ、共産主義も民主主義もないんですよね。いや、ないんですよ、こんなの。だから、どう考えたっておかしいものはおかしいんですよ。しかも、試行だからいいだろうというけれども、試行をやったら、本格的にやるようになっていっちゃうんじゃないですか。だから、試行すること自身をもうちょっと先延ばししなさいということですよ、言っているのは。だから、こちらだっていろいろな考えでやって議論して教育委員会でやってきましたからと。じゃあ、教育委員会で勝手にやったらいいということなんですか。我々は何のために来てやっているんですか。しかも、これから示される区民はどうなっちゃうんですか。こんなやり方は私はおかしいと思うけれども、こういうやり方がおかしいかどうかということに答えてくれないじゃないですか。試行だからいいだろうって。試行だってだめですよ、こんなの。ちゃんと一つの手順、我々をばかにしているんじゃないんですか。
沼口教育長
 中身が本日最初で出したということで、そういう意味での御意見はよくわかるんですけれども、我々、こういう検討は1年ぐらい前からやってまいりました。それで教育委員会でも何回かにわたって議論していたわけですけれども、基本的にはこの3学期制がだめだとかそういう問題ではありません。少しでもよりよいものをやっていこうという姿勢で、できる限り教育改革ができないかと。そういうことで検討を進めてきたわけです。これは休みの問題も出ましたけれども、試行実施のときに当たりまして、夏休みの期間をどういうふうに設定しておくか。自由にやらせるか、あるいは五日間短くするかということでいろいろ議論もしましたけれども、やはり教育委員会として、一定の試行をやるためには一定の条件をつけてやらせた方がいいだろうと。それでその結果がよくない。あるいは、やはり夏休みはもう少し長い方がいいんだとか、そういう話になってくれば、その時点で改めて決めて、全体的なこれからの拡大につなげていきたいと。そういう思いもございました。確かに、この案の段階でこの議会に出していないということは、非常に、言われてみればごもっともな点がございますけれども、我々の教育委員会の中の論議は試行をやらせていただいて、その結果を見て最終的にどういうふうにしていくかということをやりたいということでございまして、試行実施にいくことにつきまして御理解をいただくということで今回……。これは全体的にもう実施するという話になれば、当然案をお示ししてやっていくのが通常だと思いますけれども、試行をさせていただきたいということで考えているわけです。決して子どもたちのためにならないものではないというふうに我々は自信を持ってやっているわけでございまして、休みも、何で五日間も前に持ってきたかといいますのは、結局2学期制についてもやはりメリット、デメリットは当然あります。3学期制もそうですけれども、いい点、悪い点は当然いろいろな制度は持っていますけれども、夏休みで区切った場合には、その残りの秋休みまでの期間、これがまた逆に短くなっても、非常に教育上も問題だろうということがありまして、少しでも長い期間ということで、夏休み明けを一定の期間をとるために五日間前倒しで夏休みを早目に終わらせたということもございます。この検討結果、長い間やってきまして、教育委員会でも議論いたしましたので、ぜひ試行については御理解いただいて、やらせていただきたいと、そのように考えているわけでございます。
高橋委員
 今、教育長が理解していただきたいというお話ですけれども、私も小串委員と一緒で全く理解できません。通常、文教委員会でこうやって審議をしていて、私は日ごろ自分自身おとなしく質問をしているつもりですけれども、こんなに腹立たしい報告を聞いたことはございません。それに、1年間かけて検討されてきたとおっしゃいましたけれども、じゃあ、その1年間のうちに何回私たちにこの2学期制についての報告がなされましたか。それから、前にいただきました教育行政ビジョンの中には2学期制ということがうたってありますけれども、これも単なる素案で終わっています。それで、私たちが学校選択制についても、前々から選択制を導入したらいかがですかと言って、教育委員会に話しかけているときすら、それはできませんと言って、何か突然学校選択制の話が出てきたり、そしてきょうもこの2学期制の導入について報告させていただきますと始まって、私は、えっ、どうなっちゃっているのという思いで聞いておりました。ですから、内容どうのこうのではなくて、実施させていただきたいとかいうことでもなくて、全く報告すら伺いたいくないという現状であります。だからどうしてやらなくちゃいけないのか。どうして今この大変な適正配置もしなくちゃいけないときに、何でこれもやるのかと、そこがよくわかりません。どうなんですか。
小谷松教育改革担当課長
 2学期制の導入ということにつきましては、今教育が抱えておりますさまざまな課題、その中でやはりこの2学期制を導入することによりまして、子どもたちに一定のゆとりのある教育を実施するということでございます。その改革の時期というものもございます。できるだけ子どもたちにメリットがあるような形で、速やかな形で取り組みをしていきたい、そういう思いからでございます。
高橋委員
 子どもたちにゆとりを与えたいと、それは教育委員会の姿勢だと思いますけれども、教育委員会はどうして子どもたちにゆとりを与えたいか、そういうことすら私たちに伝わってこないんですよね。今回のこの報告についても、子どもたちのことなんかちっとも考えていないじゃないですか。この案を見たって、結局は学校サイドといいましょうか、やりやすいことを考えているのは子どもたちのことじゃないと私は思います。それで、2学期制のよさがうたってありますけれども、現場を知っていてこういうことを考えているのかということすら私は不思議でなりません。それから1年間の検討をされてきた中、なぜ私たちにそういう話をしているんだということを言っていただけなかったか。報告をしていただけなかったか。先ほども言いましたけれども、じゃあ、どうして今これをやらなくちゃいけないのかと、それを教えていただきたいと思います。
小谷松教育改革担当課長
 確かに、具体的にこの検討を教育委員会として始めたのは昨年の7月からでございます。その後、教育委員会の中で重ねていろいろこの問題について協議を行ってまいりました。その前から、この2学期制の導入ということについてはいろいろ関心を持ちながら研究をしてきたといったところもございます。学校現場の方につきましても、教育委員会として検討会などを設けながら、現場の校長先生、教頭先生、教務主任の先生方にも加わっていただき、学校現場との間でお互いフィードバックをやりながら、この問題について検討を重ねてまいりました。ただ、今、委員の御指摘にありましたとおり、この間、確かにこの委員会の中で御報告をさせていただくという機会がなかったわけでございますけれども、ただ、慎重な形で、できるだけ現場の方とやりとりをしながら議論を重ねてきたというものでございます。これで2学期制をすべて導入をするんだということではございません。いろいろな試行という過程を経ながら、その中で出てくるいろいろな問題というものも、またこれからきちんと対応して、その改善策を図りながら、そのときにまた区民の方々にもいろいろ問題等を投げかけ、ご意見を伺う。そしてこの委員会の中において、また議会としての御意見等々を承りながら、きちんとした形でやってまいりたい、そのように考えております。
高橋委員
 1番大事なのは、現場と検討してきたと言いますけれども、2学期制を導入されて、それに対応していくのは子どもたちなんですよ。その導入されたときの大変な時期に教わった子たちがいるとしますよね。2学期制を導入したけれども、やはりよくなかったよ、こういうふうに変えますよと。変えた形にまた子どもたちがそれに対応しなくちゃならないんですよ。それをいいと思って検討をしていくわけですか。よりよい改善を重ねてと、それはよりよくしていくのが当然でしょうけれども、じゃあ、その時期に合った子どもたちはどうなるんですか。現場は学校長や現場の学校関係の人たちだけじゃないんですよ。保護者だっているわけだし、現に実際先生方から教わる子どもたちがどうなるかということを考えないんですか。今、課長の話を聞いていると、現場がちゃんと検討してきたんだとおっしゃいますけれども、現場の人たちというのは教える側の人たちばかりの検討じゃないですか。それでできるんですか。本当に私も小串委員と同じように言いたいんですけれども、どうしても平成17年度からやりたいんだと言われちゃったって、私たちは反対したくたってどうやって反対したらいいんだかというようなところで、本当に腹の虫がおさまらないといいましょうか、失礼な言い方かもしれませんけれども、何度御答弁を聞いていても、私はもうちょっと考え直してもらいたいなというふうに思います。子どもたちのことをちっとも考えていないと思います。
小林指導室長
 今の委員の御指摘のこちらへの報告の件とか、そういったものについてというよりも、子どものためにというようなお話がございましたので、ちょっと私の方からお話をさせていただきますと、いずれもこの内容については、例えば学校、教師、大人の都合ではなく、子どもにとって何がいいのかということに視点を当てるように検討はしてまいりました。したがって、確かな学力をつけるためにはどうしたらいいのかとか、それから子どもの生活のリズムはどうなのかとか、常に検討委員会の席上でも私どもが戒めたのは、大人の都合で、例えば通知表をつける回数が少なくなって、それでゆとりが出るんだねという、そういう発想ではなく、むしろ通知表の数は少なくなっても、単元ごとにきちんと評価をして、しっかりと家庭や子どもにフィードバックして、確かな学力をつけさせていくような、よりきめ細かい指導をしていくためにはこうしたことが大事ではないかとか、そういう視点をできるだけ外さないようにしてきたということだけは御理解をいただければ大変ありがたいというふうに思っております。
高橋委員
 この2学期制がよいとか悪いとか言っているのではなくて、教育委員会の姿勢が私たちは見えないと思うんです。だから、2学期制を試行して、すごくいいものであれば、それはそれなりに拡大されていくかもしれません。だけど、今、私だけかもしれませんけれども、報告を聞いている限りでは、中野の教育委員会として思いが伝わってこないんです。単にどこどこもやっているし、一気にことし試行してやっちゃえばいいかというような安易な考えでやっているんだぐらいにしか私は受け取れないんです。だから、もっときちんと私たちに説明ができて納得させられるようなことができれば、試行したってかなり成功率が高くなると思っています。だから、それすらできていないのにやりたいとおっしゃるところが不安かなという思いがあります。だから、別に2学期制がいけないとか何がいけないと言っているわけではなくて、皆様方の思いが伝わってこないというところが1番私は、ちょっと教育委員会どうしちゃったんだろう、危ないかなと、きょう報告を受けていて思っちゃったから正直言いますけれども、何でこんなに、急ぐと言ったら失礼でしょうけれども、突然にやりたいんだとか、そういうふうになるのかがよくわかりません。1年間検討してきたと言われたって、私たちには全く見えなかったわけですから、どうしてなのかなと。お答えがあれば答えていただきたいんですけれども、きょうのところは余り質問するとあれですけれども、皆さんもほかにいろいろ質問があると思いますけれども、やはり納得がいかないというところでしょうかね。どうでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 この2学期制について昨年から検討してきて、私もその検討結果を受けとめて、また今年度の検討にも参加したところですが、やはり今の学校の中で週休二日制、それから単元の考え方が変わったということで全体的にきつくなっている。ゆとりがなくて行事の時間が十分とれないとか、それから難しい、比較的理解しにくいような単元でも短い時間で通り過ぎなければいけないとか、そんなことで学校の方では何とか打開したいという気持ちを強く持っているという印象でございます。そういった中で、一つは2学期制ということで、始業式、終業式、あるいは定期考査の時期などを見直すということで、そういったゆとりの日数を持てるのではないかと。そういった中から全体的に学校運営を見直していけるというようなことを学校としても考えているということを感じておりまして、現に学校長の中でも2学期制をぜひやりたいというような意向を持っている方が何人かいらっしゃるというようにお伺いしております。
 そういったことで、今回学校の抱えている1番大きな問題の一つだと思いますが、ゆとりを生み出して子どもたちにも十分な教育をしていくということの一つの試みとして2学期制というものがあるだろうというふうに、私としては教育委員会の検討が進んできたというふうに思っていまして、そのために2学期制は有効であるという一定の方向を出して、来年度から試行をしてみたい、そういう考え方で進めていたものでございます。これからその試行の具体的なやり方については、学校の意向も聞いた上でどこの学校でやるかを決めましたらば、その予定の学校の教職員にも入っていただいて、具体的なやり方を検討するということにしておりますので、そういった中で具体的やり方が固まってくれば、またこういった委員会にも報告をしながら進めていきたいというように思っております。
高橋委員
 これで最後にしますけれども、そうすると、どうしても来年度試行したいと。そして、する前には文教委員会にもこういうふうにしていくんだ、ああしていくんだという報告をすると、そういうお考えなわけですね。
小谷松教育改革担当課長
 はい。今、委員おっしゃったとおり、試行ということにつきましては、来年度17年度から始めたい。ただ、当然その試行に当たりましては、その学校はもとよりですけれども、保護者の方、あるいは子どもたちにきちんとこれをお話しした上で理解を得ながらやっていくということは、これは当然の前提でございます。その実施のための検討委員会を設けているわけでございますけれども、具体的にその試行をどこがやるということが決まりましたら、当該学校の先生方にも御参加いただきまして、具体的に詰める部分、これをしっかりと詰めて、その上で保護者の方、あるいは子どもたちにしっかりとその意図、それをきちんとお伝えしながら、理解を図りながらやっていきたいと思います。また、その過程におきましては、随時この委員会にも御報告を申し上げ、試行に向けてきちんと段取りを踏んでやってまいりたい、そのように考えてございます。
飯島委員
 そういう答弁だとおかしいですよ。じゃあ、これは2学期制の導入についてという報告じゃないじゃないですか。試行について云々、また検討して御報告したいと思いますというんだったら、せいぜい最悪でも2学期制の試行についてとかなんとかという話じゃないんですか。導入についてという報告の中で、じゃあ、この導入についてという報告は一たん、タイトルはこうだし、こういうペーパーを用意したんだけれども、この内容よりはちょっと後退して、改めてまた委員会に御報告しますよと、こういうお話になったということですか。
金野教育委員会事務局次長
 まあ、タイトルは導入についてというタイトルでございまして、末尾に導入のスケジュールというふうに書いてありますように、今回、来年度から2学期制を試行すると。その取り組み、試行校の取り組みの評価、検討も行って、18年度以降の拡大について協議していくと。こんな形で2学期制の導入に臨む教育委員会の方向を示したというような報告の内容になっているものでございます。
飯島委員
 ですから、導入する、その前提の試行であって、試行の報告じゃないんでしょう、きょう御予定になっていたのは。導入しますよと。だって、これを見たら明らかに平成17年度以降の導入についてというふうになっているわけですよ。評価、検討をして18年度以降の2学期制導入後の拡大について協議するというんだから、やめるかやめないかここで検討して、2学期制の採用の是非について改めて協議するわけではないわけでしょう、今のお考えは。このままいけば、どんな議論があろうと、粛々と2学期制は導入しますということに、今そのスタンスにいるんじゃないんですか。微妙に答弁で散らしてみたって要はそういうことなんじゃないんですか。この場をどうにかすり抜けたって、それで済むという話じゃないでしょう。皆さんのスタンスはどういうスタンスなんですか。
沼口教育長
 教育委員会のスタンスは2学期制は導入するということです。そのやり方についてどういうふうにしていくかということについて試行すると。例えば、先ほども課長の方からも答弁がありましたけれども、導入するに当たりましても、全校全部必ずこれでやらなきゃいけないというやり方をするのか、あるいは各学校で2学期制でも3学期制でもとれますよというやり方にするのか、それはまだ決めていないわけです。ただ、2学期制を導入していこうと、試行しようと、そこまでは前回の教育委員会で決めたということでございます。ですから、これを試行してみて、全校一斉にやるべきだ、あるいは各学校の自主性に任せるべきだ、あるいは夏休みの期間は自由に定めるべきだ、そういうことについての最終判断は今後やっていきたいということでございます。
 我々は、この2ページにもありますように、現行は管理運営規則で決めているものです。この学期、あるいは休みについて。教育委員会の権限で決めているわけですけれども、これを各学校の自由裁量に任せるかどうかについて、今後この試行をやった上で検討をしていきたいと、そういうことでございます。
飯島委員
 二つ問題があると思うんです。皆さんおっしゃっているように、文教委員会にかかわって、こういうことについて教育改革の課題ですと、この2学期制は。要するに、学期と休みの設定というのは教育改革上の課題の一つなんだと。7月から検討しているというから、私が文教委員になってから検討が始まったんでしょうけれども、そう明確に教育委員会の教育改革課題としてそう強く言われた記憶はほとんどないですよね。選択制の問題とか、いわゆる適正規模、適正配置、いわゆる再編の問題等々はありましたよ。だけど、そういう中で余り強く言われた記憶はなかった。それはそれとして、そういうこととしてあって、そういうのがずっと検討されてきているというんなら皆さんわかるんだけれども、そうじゃなくて、2学期制が導入されるということについて、いきなりごろっと石を投げかけられたって困っちゃうじゃないですかという話なんですが、恐らく私が思うに、教育長、例えば新しい教科、内容、学習指導要領になって課題が出てきていますと。それは学期設定の課題に及ぼすものがあると、こういう認識がまずこの委員会で第1回目として示されると。第2回目は、先ほどおっしゃったように、1学年1学期制、それはそうですよね。より長いスパンで物を考えようとか、そういう長い単元でいえば、1番長いのは1学年1学期制です。あるいは4学期制という、いわばシーズンを四つで分けていくという考え方、それから2学期制と。こういう1、2、4というのがあって、3のいわばデメリットが今非常に強くなってきたということから検討が入ってくるわけでしょうから、こういう報告があるのが2回目です。そして1回目のメリット、デメリット、1学期制のメリット、デメリット、2学期制のメリット、デメリット、4学期制のメリット、デメリットが示される。そういう中で教育委員会においてさまざま検討がされて2学期制の導入に絞り込まれたと、こういう議論が今日までされているなら、その過程の中でさまざまなやりとりもあるだろうし、教育委員会の中だけの検討だけじゃなくて、文教委員会の場でもそういう議論が、あるいは区民の皆さんもそういうことかというのがあって、今日2学期制の導入についてという、こういうペーパーが出てくるならまだしも、そんなことも1度もなくて、いきなりこれが出てきたって困るじゃないかという、そういうやり方の問題はどうなんですかということをまず皆さんおっしゃっているわけです。それは、いや、いいんですと。それはしようがないと、今まで検討してきちゃったんですからというふうにはどなたもおっしゃっていない。じゃあ、そこの部分については教育委員会として至らないところがあったと、言葉にするとすごい言葉ですけれども、ちょっと手続上いかがなものかというものはあったやのニュアンスのお答えもあったんだけれども、そういうことをどうして今日踏まなかったんですかと。今日ここへ来ちゃって今さら聞いたってしようがないんだけれども、そういう過程を経て、普通は一つは成案が得られるんじゃないんですか。ごく単純に私が考えたってそのくらいのことは思いつきますよ。そういう手順を本来踏んで出してもらうべきことじゃないんですかと。皆さんおっしゃっているのは、きょうは1番最初の学期設定に課題があるなと。そういう中では幾つかの現行3学期制についてはやはり見直しをする必要があるかもしれないと。そういう課題の投げかけぐらいのもんでしょうと、普通は。それが何のことはない。6月には募集をして始める準備を始めてしまうと。5月ですよ、きょうは。1カ月たったら始まっちゃいますよ。もう決定ですよ、それじゃあ試行は。そういうやり方についてどう思うんですかと皆さんおっしゃっている。どう思いますか、教育長、そういうことは。
沼口教育長
 おっしゃることはよくわかるんですけれども、非常にやり方が難しいという面もあります。確かに一つずつ、例えば3学期制についてはこういう課題があるというところから議会と論議していくというのも、確かにおっしゃることはそうかなとも思うんですけれども、例えば、その論議が始まったときに、じゃあ、話がそこでやまないで、必ず全体の最後のところの結論部分も含めて話をしなきゃならない部分がかなりあると思うんですね、実際は。そうしますと、やはり教育委員会で、この委員会の席上に責任を持っていろいろなものを報告していくという場合に、やはり一定の議論をして、形になったものを出していきたいと。そういう思いがあったわけです。そういう意味で反省する点は、1度少なくとも案の段階で時間をかけて議論をしていただく時間をつくればよかったなという反省は十分していますけれども、ちょっと私もまずかった点は、これが試行でいくという結論になったものですから、試行ということであれば、ある程度これからの議論の中でもって十分できる部分もありますので、案という形でなくてもやむを得ないのかなという、そういう判断をしたことは確かでございます。ちょっとその認識に甘さがあったと言われれば、そのとおりだろうとも思いますので、反省はしているところでございます。
飯島委員
 自分だって、途中の中間のまとめぐらいとか、中間案で出すというのは普通ですよ。だけど、試行でまとまったから、もうまとまったからしようがないから出しちゃったという感じじゃないですか、逆に言えば。まとまらなかったらきょうまで出ないかもしれないんですよ。試行だからいいだろうじゃないじゃないですか。今日まで教育委員会としては急転直下こういうことに決まったから何か出してきたという感じが強いですね。やはりこの検討をしていって、こういう議論がされているやはり真ん中辺で……。教育長がそう思うのは健全な判断ですよ、それは。普通ですよ、それが。試行だからいいんだじゃない。だって、受ける子どもたちは試行じゃないんだから。現実に2学期制を試行した学校の子どもは2学期制で授業を受けるんでしょう。試行ですからもう1回やり直しますというわけにいかないじゃないですか。実験で済む話じゃないんです。だから、十分な議論と検討の過程が必要になってくる。教育委員会で慎重におやりになっているというのはそこにあるわけでしょう。そういうリスクを負っている話なんだから、それは途中で1回こういうことを検討していますよと。2学期制ということについて検討して、1学期制はなぜだめなのか、あるいは4学期制は……。まあ、4学期制というのもなかなかないのかもしれないけれども、だったら、長く物を評価しなきゃいけないと。じゃあ、1学期制はどうしていけないのという話になるんじゃないですか。そういうことはないんでしょう、ここには。何も書いていない。検討はしましたが、検討の過程はないし、それぞれのじゃあ1学期、4学期制のメリット、デメリットはどこにも書いていないですよ。3学期制と2学期制についての問題しかここにはのっけられていないわけですから。それはちょっと後から考えればまずかったかなと、そういう問題じゃないんじゃないですか。やはりそれは深い反省に立たないと。教育委員会で結論を出したんでしょう、1回。それはそうだとすれば、余計慎重な手順が必要じゃないですか。皆さんきょうのは納得しないんじゃないんですか、そういうやり方では。そういうやり方の問題が一つあるということだけは、皆さんが言っていることはそういうことですよと。
 それで、どうも話を聞いていておかしいなと思うのは、200日を前後100日ずつに振るというんだけれども、1学年で学期に分けられていない記述はあるんですか。これを見たら全部分かれている。4月1日から3月31日まで3学期に分かれていますね。今だって学期をまたいで休みがあるわけでしょう。夏休み以外は。そういうことに、何かお話を聞いていると、40週で140時間はどうのこうのとかと言っていましたけれども、そうですね。だけど、みんな学期の中に入っているんですよ、休みもですね、今までだって。それをだから単純に200日を100日、100日の云々じゃなくたっていいわけですよ。あるいはこういう、まとめてみんな言っちゃいますけれども、どうして3学期制でこういう夏季、冬季、春季とか、場所によっては田植え休みとか、稲刈り休みがあるところもあるかもしれないんだけれども、それはその地域における風土、生活に根差したものが組み立てられているわけでしょう。そういう中で学校のお休みとか、あるいは行事とかというのを組み立てられていて、これを単純に2学期に分けて、そして休みについて適当に物を置いてくるという、秋休みがあるところ、既に既存の休みを持っているところがあるかもしれないけれども、都会における秋休みって何なんだと。要するに不自然なんですよ、このあり方が。そんなに人工的に学期を割ってどうで、単元に合わせて何時間でどうですと。前期と後期はこうですと。じゃあ、大学の授業は、先ほど小串委員がおっしゃっていたけれども、全然そんなのとは別に、中身によって物を考えるわけじゃないですか。もっと言えば、夏休みを挟んで授業の継続性がとられるなんて思えないですよ。休みに入っちゃったら休みの前に何をやっていて、始まったときどうだったと。そのことをつなげろという方が難しいんじゃないのかなと私なんかは思うし、やはり夏休みという長期の休暇は入る前に区切りがついているという方がより人間の風情にとっては自然なんじゃないんですかというようなもろもろがあって、必ずしも、ここで言われている2学期制の長所というのが、そのまますとんと皆さんの胸に入ってこない。このこととやり方とがセットになるからおかしいんじゃないのと、こうなるんで、むしろ指導室長の立場からすれば、この2学期制の案は教育委員会で決まったことではあるけれども、現場の意見からしたら、その2学期制というのはこういうスタイルとはちょっと違うものかもしれないじゃないですか。それを、もう最後に言います。ある学校は2学期制を採用してもいいんですと。休みの設定の仕方も学校にある意味では任せるかもしれないといったら、じゃあ、新指導要領の中身に沿って全体的に検討しなければならない課題ではないことになっちゃうじゃないですか。そうじゃなくたっていいところがあるのなら。絶対評価になったんだから、むしろ絶対2学期制じゃなきゃまずいですよみたいなことを言っていて、2学期制じゃないところもいいですよという、そんな緩い選択、文字通りこういう学期制の選択とかいろいろなものを学校現場に回していく。こうなってくることと授業内容ということから、危機感を感じている立場からいったら違うじゃありませんか。整合性がとれないんですよ、この案は。どうですか。
小林指導室長
 まず、先ほどから100日、100日という区切りですけれども、これについては長期休業中を除いての日数というようなことです。それから、今、確かに委員おっしゃるように、長期休業中を境にしてどういうふうに連続性を保っていくかということは1番大きな課題だと思います。そうしたときに、やはり現行の3学期制と2学期制を比べたときに、さまざまな連続性が図られるというような検討委員会の結論です。というのは、特に長期休業中の中で体験的な活動を行えるような部分とか、そういうことも勘案して、教科によっては非常に連続性が保たれる部分もあるということなんですね。確かにおっしゃるように、3がいいのか2がいいのかというのは非常に難しい問題であって、これは一概にすべてがぴったりと、その地域の実情や季節感だとかに合わせていくというのは非常に難しいと思います。まして幼稚園がそういった点で見送っているということもあります。要はその長い、ある程度3学期制よりも長くしたスパンの中でどういうような教育活動を学校が地域や子どもたちの実態に応じて、教育課程を工夫して組んでいくかということが大きな問題になってきます。ですから、これは現行のものが2ページに出ておりますけれども、これはこれまで既存の形でこういうふうに来ておりましたので、むしろこういうものの既成概念を払って、本来の学校としてのより教育効果を高めていくためにはどういう学期のあり方が重要なのか。その一つが2学期制であるということで、先ほど教育長からお話があったように、2学期制で固めるのか、それとも2学期制を軸にして学校がさまざまな形で取り入れていくのか。要は学期制の導入の最大のねらいは、3期制でもう規定されているような、そういうような初めに区切りありきではなくて、本当に子どもの生活のリズムだとか、地域の実情だとかさまざまなことを考えたときに、何がいいのかということを学校が主体的に考えていける契機になればいいというのが1番のねらいでございます。したがいまして、先ほど小串委員からも長期休業中の家族の触れ合い、非常に重要なことであると思います。しかしながら、42日間の中の五日間、むしろその五日間をハッピーマンデーも含めた秋休みの期間にも家族との触れ合いができるような、そういう機会の拡大があってもまたいいのではないかという、そういう検討委員会のさまざまな考え方もあるわけなんです。したがいまして、何がいいのかというのは、確かに試行期間の中でさまざま考えていかなければいけないわけでございまして、最大のねらいは、初めに2学期制ありきではないということ。むしろ100日、100日の長期のスパンの中で学校が主体的にどのように教育課程を組んでいくかということ、ここが1番の大きなポイントだというふうに指導をする、その側面からは私どもそのような形で考えております。
飯島委員
 まあ、要するに2学期と3学期、特に3学期の期間が短いから何とかしようよというのは、要するに、ありていに言えば、そういう話になっちゃうわけでしょう、そうだとすると。だけど、これはすごいドラスチックな変化ですよ、はっきり言って。しかも何かお休みがお休みではありませんよと。休み明けには試験も待っているんだからなんて、こういう構想になること自体がどうなんでしょうかという話にならないでしょうか。
 もう一つは、私は本当に、それは学校現場がそれだけの力を持つ、そういうことを判断してもらう、そうおっしゃるなら、そういうことができるような学校の力をまずつけることを考えなきゃ、現におやりなさいと渡したって、もう受け取ることすら大変なところだってあるかもしれない。むしろこの新学習指導要領になって、ゆとりの教育とか、あるいは特色ある学校をつくるとかなんとかとなったときに、教師のマンパワーはどうなんだと。あるいはピープルパワー、マンパワーというより、その人的な教員の力をまず上げなきゃ話にならないんじゃないんですかと。そこをまず課題にするべきであって、仕組みや枠組みはそういうことじゃないんじゃないのという議論だってやはりあるわけで、いや指導室長の言っていることはわかるんだけれども、でも、考えてみれば、おっしゃるのは、じゃあ、逆に言えば、学校サイドが物を考える契機になればいいというんだけれども、こういう試行に巻き込まれた子どもは契機になるどころの話じゃないじゃないですかと。ある学校では、3学期制でそのまま工夫をしながらやる。2学期制でやっているところもありますと。そういうことで、それはだけど、ある一定の教育効果を考えるとすれば、そう多様な選択って、逆に言うと、そうはないんじゃないのかなと。先生の理解が全然違うとか、うちだと随分違いますよとかっていうことになってくればまた違うかもしれないけれども、早々多様性というわけにいかないし、やはり教育委員会として一定の角度を出そうというから、試行もしてみましょうという話になったんだろうと思うし、これを拡大していこうということは、中野区では2学期制をやはりメーンに据えて、新しい教育の課題に対応していきましょうと。ならば、それだけさまざまな問題についての検討もされていなければならない。我々が普通思ったって、腑に落ちない結論の部分がありますよ。ちょっとそれは言い過ぎじゃないのということがですね。そうすると、そういうことは結論の形として出されたんでは余計困るじゃありませんかと。むしろ検討のある段階で、それはおっしゃるように責任のあることも、教育委員会としてお示ししたかったんだと。それはわかりますよ。そういうことを強く思うということは、今までそういう責任のある形でお示しできなかったからという反省があるのかもしれないんだけれども、だけど、こういうことは、その検討のある集約の過程を、この形じゃないじゃないですか。本来はその前の段階があるんじゃないんですか。それと果たしてそんなに多様性を保証したりしていいのかなと。むしろやるべきことは、本来やっていただきたいことは、もっと前にいろいろあって、初めてこういうことを導入したときに実効性が上がるんじゃないんですか。何かやはりここにはセットでこういうこともやっていますよ。こういうこともやりますよということがついてこないとおかしいんじゃないかなと、この二つがあるんですけど、どうですか。
小林指導室長
 今の委員御指摘のとおり、この枠組み、こういった、いわば形というんでしょうか。そういったものとともに、まさに教員の力をどうつけていくか。当然教員研修をどうしていくかということは厳しく問われていると思います。幾らいい形をつくっても、そこでどのような教育実践が行われるかによってその成果も全く違ってきてしまいます。したがいまして、試行をしていく、仮に本格実施をしていくに当たっても、当然、例えば評価一つとっても、その研修のあり方や私たちのセクションで行うべき指導や助言は揺るぎなくやっていく必要があるというふうに考えております。さらに、試行をやることによって、その学校が犠牲になるのではないかという強い、言ってみれば御疑念があるわけですけれども、これは絶対あってはならないことというふうに私どもはとらえております。したがいまして、協議会の中でも、先ほど次長がお話をいたしましたように、幾つかの学校ではむしろ学校の改革の契機に2学期制をやりたいと手を挙げているような学校もございますので、そういった学校と十分協議を行って、しかも教育課程を受けつける際には私どもも十分指導、助言しておりますので、決して取り返しのつかないような、いわゆる単なるパイロットスクールではなく、地についた形で行い、必ずそれをやることによって教員の意識が改革し、さらに実践が伴い、子どもたちにとっていい結果が出るような方向でやっていきたいというふうに考えております。
委員長
 質疑の途中ですけれども、休憩を入れます。3時25分まで休憩します。

(午後3時03分)

委員長
 それでは、委員会を再開いたします。

(午後3時28分)

 休憩前に引き続き2学期制の導入についての質疑を続行します。
飯島委員
 済みません。もう手短に伺いますけれども、いろいろなことで、今おっしゃったように、それは休みを挟んで授業の継続性が図れるとか図れないとかさまざまなことがあるんでしょう。現場の先生方のお考えや、それもあるかもしれない。だけど、それがなかなか図りにくいものもあったりするわけで、そうだとすると、必ずしも言われていることが、そうですかとなかなかうなずきがたいところももちろんある。そういう検討はやはりこれからですよね。ただ、問題は、裏を見ると、選定は手を挙げていただく準備の都合から16年6月ごろまでに行う。それで云々ということで17年度から試行に入るという話なんですけれども、伺ってくると、教育委員会でこういう結論に至った時期だって、こんな前じゃないですよね。4月といっても4月の当初のころなら我々は聞く機会があったかもしれないわけですから。それから実際に物を考えていくとなると、かなり大きな変更の部分になりますよね。教育長はこれは管理運営に関する規則ですよと言うんだけれども、管理運営という内容に果たして、この学期の編成とか休みの設定とかはなかなかなじみ……。そこだけで終わらない大きな問題だとすると、やはり試行されようとする学校の保護者の皆さんや生徒の皆さんに対する問題だってもちろんあるだろうし、いきなり6月に手を挙げて、もう来年からこれですよというふうにはなかなかいかないだろうし、じゃあ、学校評議員の人はどうなんだとか、さまざまなことが出てくるはずなんです。だから、お考えをまとめて案としてお示ししたのは結構だけれども、私はもう少しゆとりを持っておやりになることが、先ほど指導室長はいみじくも、ここは単なるパイロット校みたいな、場合によっては失敗してもやむを得ないと、そういう事態は絶対引き起こしてはならないんだと。現にこれは教育そのものなんですから。実験じゃないわけですからね。とすると、やはり十分な対応というのはやらなきゃならないだろうというふうに思うんです。今の立場からなかなか、そう思っていても言いがたいこともあるだろうから私が代弁して申し上げたので、だから、これは先ほど教育長も言われたように、普通は中間の案としてお示しするのが適当かなと。ただ試行だからまあいいかなと思われたと。だけど、それは反省していたわけでしょう。それは反省しなければならないと自分でお認めになったんだから、私も言いましたが、最低3回はこういう過程を経なければならない、委員会の中でも。きょうは1回目ですよ、はっきり言って。それは1回じゃなくて2回は最低なきゃならないとお思いになっているんだから、きょうはお示しをしたと。こういう考えですと。改めてやはり導入その他の時期についても、議会のこれだけの御意見があるんだから、お考えをきちっと改めてお示しする。いろいろな準備、周到な準備をする。そして導入を図っていくなら図っていくとかということを改めてお話をする。その方が手続的にはきちっとしていると思うんですけれども、いかがですか、教育長。
沼口教育長
 私の方ではこれは一応意思決定をして御報告している内容でございます。そういった意味で、非常にこの取り扱い、議会からの御意見が非常に難しくなってくるんですけれども、きょう出された御意見としては、私が受けとめているのは2学期制の中身そのものよりも、手続的な問題がまず最初にあるというふうにとらえています。そういった意味で、できれば、これから今月も、5月はもう1回たしか委員会があると思いますし、それから6月定例会の委員会もあると思いますので、そこのところでさらに議論を煮詰めていただいて、それを我々の方でもしんしゃくしながら試行に向けて取り組んでいきたいと、そのように御理解いただければと思っておりますけれども。
飯島委員
 こういう議会が皆さん、ちょっとやはり手続き上、あるいは内容はいいと思っていますと、立場上決めたんだからおっしゃるかもしれないけど、中身だって検討する余地はまだあるんだと思うんです。だとすると、議会の皆さんはそれぞれこういうやり方はとても納得できませんよと言っているときに、教育委員会で決めたんだからやらせてもらいますよと、そういうことでもないんだと思うんです。願っているのは中野の子どもたちの教育をいかにして充実させていくか。向上させていくか。こういう環境の中でどう子どもたちに生きる力をつけていくのかと、こういうことなわけだから、そこは一致しているわけですから、よりよい方向を目指していこうじゃないですかということであるならば、きょう委員会の席で一たんはそれはこういう方向でいこうと……。その導入の方向性はお考えになっているんだろうと思いますよ。それは決められたんだから。だけど、実際に区民の皆さんや議会にお諮りをするその手順は、やはり万全を尽くされる、これが本来じゃないですか。それは改めて、これはきょう初めて聞かせてもらいましたよ。話題について皆さん言いたいことはたくさんあった。ただ入り口での議論が多かったから、中身についてはこれからの話なんでしょう。だけど、少なくともそういう議論を重ねた上で導入の時期ぐらいもやはり弾力的にお考えになった方がいいんじゃないんですか。その辺のことも含めて、十分柔軟な対応方を御検討されるべきだと思うけど、どうですか、それは。
沼口教育長
 きょう出た御意見を再度教育委員会の方にもお伝えして、それで取り扱いについて改めて考えてみたいとそのように思います。
藤本委員
 教育長がそう言われれば、もうということなのかもしれませんけれども、やはり文教委員の先ほどからずっと御意見を伺って、全く同じような感じを持って--まあ、私自身も持っているんですけれども、教育委員会としてやはり、文教委員会というか文教委員の私たちの意見というのをどう受けとめられるかというか、やはり投げかけがあって、一緒につくり上げていくというようなことが当然必要なわけですよね。理解が必要だし、いいことならやっていこうという部分で、それが決定的に欠けていたことは確かなんで、そこの部分で、だから本当に皆さんの認識の中でというか、先ほどの御報告でも7月ですか、昨年、検討委員会を立ち上げたと。2月に中間のまとめ、それで4月にこういうような形でというと、それぞれの段階であってしかるべき報告なのかなというふうに思っているわけですね、恐らく。教育委員会としてこれを本当に真剣に考えていこうという、そういう姿勢はあっていいと思うんですけども、その辺が全然見えていないまま、結論がぽんと出てきて、それでもうやるんですよということになると、文教委員会は要らないですよね。皆さんだけでどうぞおやりになってくださいという……。でも、それでは絶対うまくいかないですよね。そこのところが決定的に欠けているという認識を教育委員会として持たないといけない。事務局もそうでしょうけれども、教育委員会が少なくともその辺を文教委員に問題提起をして、皆さん方どうでしょうかというような、それが決定的に欠けていた部分。だから、2学期制についてもまだまだ議論しなければいけない。私たちも理解を深めなければいけない。何がいいのかというのはですね。教育改革の中で当然そういったことを議論して私たちもという部分があるんだけれども、それが決定的に欠けていたんだから、今、飯島委員が言われたように、もう1度やはり、ほかのまだ発言されていない委員の方がいらっしゃるけれども、ほとんどの委員さんがこれはちょっと少し慎重に、もう1度文教委員ともきちっと議論を踏まえてというような御意見が出ているから、そこの部分で本当に教育長が言われたように、これにこだわることなくもう少し慎重に取り組んでいくというようなことならば、ああ、私たちもそういう形の中で研究して検討していこうということになるんだけれども、ただ、それが言葉だけで言っているのではなくて、本当にそうするんですかというところをもう1度確認をさせていただきたい。
沼口教育長
 この中身については教育委員会で十分論議した点がございますので、このことについては、今、私の方では教育委員会の中で改めて議論のやり直しを考えているわけではありません。ただ、今言ったように、この2学期制の導入について一応決定してございますので、この決定について手続的にやはり議論をする土台としてまず一たん出すと。そういう意味での対応策は考えてみたいということです。要するに、これは今は何も案もついていませんけれども、強いて言えば、これが案のような形で出し直しをしてみたらどうかということを検討してみたいということです。
藤本委員
 もう少しお聞きしたいんですけれども、検討委員会をつくられたという、その検討委員会というのはどういう、いわゆる作業部会みたいな形なんですか。それが5回開かれたということなのか、教育委員会で5回これが議論されたということなのか、その辺がちょっとよくわからないんですけれども。
沼口教育長
 この経過を申し上げますと、この問題が出たのが去年の予算で16年度に冷房化の話が出まして、それで予算がついて、その後ぐらいに夏休みがある程度縛られなくてもいいんじゃないかという話になりまして、2学期制を検討する下地もできたから検討しようという話題が出ました。それで検討に入りまして、何回か去年検討したわけです。それで一定の事務局案が出てきたところが、教育委員会の中で、やはりこれについてもう少し専門的な角度から検討しておいた方がいいんじゃないかという意見が出たわけです。それで急遽我々の方で、学校の先生方を入れた、そういう検討委員会を立ち上げて、その中で検討してもらった経緯があります。そこで、今言ったように何回か議論をしていただいて、それがことし検討委員会の報告として出てきたと。ですから、事務的な検討をしていただいたということでございます。その検討の結果を見て、我々がさらに教育委員会で、何回ですかね。4回か5回ぐらいは議論したと思いますけれども、まとめたものがこれになっているわけです。ですから、教育委員会として一応決定したといいますか、意思がまとまったのがきょうお出ししている文書でございます。ですから、これについて報告をして御了解をいただこうと思ったのがきょうの趣旨でございました。
藤本委員
 その辺のまた後で資料で出していただきたいと思うんですけれども、検討委員会でどれだけ議論されて、教育委員会で、私たちももっと、議事録を出されているんでしょうから、どれだけ議論されてきたかというのは、また議事録を見させていただこうとも思っていますけれども、他の市町村で実施をされているということで、そうすると、教育委員会としてはそういう実施をされているところをどのくらい視察というか、研究に行かれているのか、その辺を教えていただければと思います。
小谷松教育改革担当課長
 まず検討委員会なんですけれども、これは昨年、先ほど教育長の方からお話しございましたとおり、昨年の夏場に教育委員会で何度かこの学期制につきまして議論を積み重ねたと。さらに実務的なところで、いろいろ整理を図る必要があるということで検討委員会の方を立ち上げたわけでございますが、昨年の10月からことしの2月にかけまして6回ほど協議の場を持ちました。メンバーといたしましては、事務局の幹部職員、それから校長会、これは幼稚園、小学校、中学校各校長会からの代表の方、それから小・中の教頭会から代表される方、それから教務主任、これも幼・小・中それぞれ代表の方に出ていただきまして、学校の実情ということで、そういった部分も踏まえて検討を重ねてきたわけでございます。その検討委員会の中で、一定程度整理を図りましたものを、ことしの2月に教育委員会の方に報告をいただいたと。教育委員会の方では、その中間のまとめに基づきまして、再度2月から4月まで5回ほど協議を行いまして、本日お示しした文書として最終的に意思確認を行ったというものでございます。具体的に例えば、先進的な取り組みを行っているところに視察に行ったかというようなことでございますが、非常に時期的に限られておりましたもので、具体的な視察等は行ってございませんが、ただ全国的にいろいろ導入している、そういった自治体からの情報提供等は積極的に受けまして、我々の方からもまたいろいろ問い合わせ等々をやりまして、そういったものを含めて検討を進めてきたといったところでございます。
藤本委員
 やはり議論して、少なくとも取り組んでいるところを教育委員の皆さん方がその市に行って、実際どうなのかといったことすらやっていなくて、ただペーパーというか、議論をしているだけでは、結局頭の中で考えているだけですよ。やはり現場に行ってお話を聞いて判断をするというのが、それは非常に大切なことであって、かなりのところがもしやっているとしたら、やはりそういったものを教育委員の皆さん方が1度も視察しないで結論を出すなんていうことはあり得ないんじゃないんですか。そんなんで決定できるんですか。教育委員の皆さん方はそんなことで意思決定をするんですか。教育長も行かれてはいないんですか。
沼口教育長
 視察は行ってございません。ただ、教育委員会で決定するものがすべてどこか実例のあるところの実態を必ず見学しなければ物が決められないかというと、それは私は違うと思います。ですから、それは必要なものはやりますけれども、この問題につきましては先行事例もよくありますし、事務局でいろいろデータもそろえますので、そういう限りでは教育委員会としては判断ができるというふうに考えたものでございます。現場を見ないで意思決定していることはかなりあると思います。
藤本委員
 行かなくても、それは意思決定できる部分はあるけれども、今、教育改革ということで非常に重要な課題じゃないですか。そういったものは、私たち文教委員会としてもやはり行ってお話を聞いて、それはもう単数じゃなくて複数聞いて実際どうなのかという、そういう判断をしたいと思うし、教育委員の皆さん方が何にもそんな視察もしないで、ただペーパーの上だけで……。だって、それはもう行かなくても判断できるものはありますよ。だけど、やはり現場に行って実際にお話をお聞きして、本当にいいというような実感を持ってやらなければ、ただペーパーだけで文書だけで判断するような問題じゃないじゃないですか。ただその議論をしているだけじゃなくて、やはり百聞は一見にしかずで行って、メリットもあったし、デメリットもあったしということだろうと思うんです。そういったことを教育委員会の中ですらできていなかったと私は思いますよ、そうすると。なおさら、文教委員会としてもきちっと理解を示して、本当にそういう方向に進むならば、教育改革として必要ならば、やはりそういう判断をする。それで一緒に進んでいこうというようなところが必要だし、それは私たちは区民を代表しているわけですから、そういう役割を私たちは担っていると思っていますから、その辺が決定的に欠落しているんじゃないかなというふうに思います。とすると、それはやはり急ぐべきじゃなくて、十分に研究して、本当に教育委員会も、あるいは文教委員会も、確かにいいなと。やはりそういう方向はいいなというような、そういう感じを持って進まなければ、手続も決定的に欠けていますよ。だけど、その内容に関してだって、そういった確信を今持てるような形じゃないじゃないですか。だから、もう1度やはり、これは時間をかけたって、これが17年度から導入しなければ中野の教育が決定的におくれちゃうということじゃなくて、その方がむしろ混乱を起こすと。だから、それは教育委員会の教育委員の皆さん方も、あるいは私たちも、確かにそういう方向は本当に必要だなというような感じというか、少なくともそれぐらいの確信を持って進まなければいけないんじゃないかなというふうに思うんですけれども、それは必要なんじゃないですか。
小谷松教育改革担当課長
 今回のこの2学期制の導入につきましては、確かにおっしゃるとおり、委員さんそのものは視察には行ってございません。しかしながら、十分蓄積されたこれまでのほかの自治体、学校での実践例もございますし、ちょっとかわりに職員がと言ったらおかしいですけれども、実際に京都市でございますけれども、視察に行きまして、現地の情報等々確認してきたといったところがございます。そういったものを踏まえて、これまで教育委員会の中でも十分協議をしてきたというふうに思ってございます。いろいろな課題がある中で、一つひとつ視察に行くというのも大変時間的、また手間といいますか、そういった部分もございます。課題が山積している中でいろいろそういったものに取り組んでいかなければならない中にあって、この2学期制の導入につきましても、できるだけ子どもたちに早いタイミングでよりよい教育を提供したいと。今の新しい学習指導要領のもとで、できるだけゆとりのある教育を推進するということで協議を重ねてきたといったところでございます。
藤本委員
 でも、そこが決定的に違うんですよ、考え方が。だって、時間がない、時間がない……。だって、これは一たん方向が決まったら、これから中野の教育がそういう方向に進んでいくのに、そんなこともやる時間がない教育委員会って何なの、教育委員さんって何なのということになるじゃないですか。1度行ってみようよと教育委員の皆さんが、じゃあ、例えば横浜とか千葉とかそれぞれ手分けして行って、それで確かにそうだなというような確信を持ってから進んだっていいじゃないですか。文教委員会はぜひ委員長にそういったこともお願いしたいと思うけれども、そんなに急いで17年から何が何でもやらなければいけないということでは私はないと思うし、それが委員の皆さん方の、共通の皆さん方の本当にそういう方向が確かにという……。だけど今、これをお聞きする限りは始業式と終業式、ここのところだけを何とかごちゃごちゃとちょっと減らそうかなというぐらいにしか聞こえないんですよね、実際。やはりゆとり教育、それから週五日制、いろいろな問題で議会でも質問があったし、確かに中野は冷房化していますから、そういった教室を使えると。だけど、それはそんな形をとらなくてももっと研修とか、たしか小串委員も教師の研修というような形で質問していたことがあると思うんですけれども、そういうような形の中で教室を使うということだって考えられるし、そういうことを踏まえながらいろいろな考え方というのはいいけれども、どうも皆さん方が目指す、本当にこんなにすばらしいんですよというようなことが、やはり実感として私たちが区民の皆さんとか保護者とか、あるいは児童の立場に立って、本当に確信持ってでなければ、どうぞお進みなさいということが言えないということなんだと思うんです、手続はさることながら。だから、そういった時間的なものというのは必要なんじゃないですかと。それだけかけて、だってこれから10年、20年という方向ですよ。教育委員さんはただテーブルの上で議論をしているだけじゃなくて、やはり先進的に取り組んでいる、どういうメリットがそこで子どもたちにとってプラスになっているかということをやはりお聞きをして、本当にそうだというような確信を持って提案すべきだと思うんですけれども、ただ、それは何かいろいろな書類だけということではないと思うんですよね。だから、そこのところが決定的にやはり欠けている部分だと思うから、教育委員会としてももう1度ある意味では仕切り直して、きちっと本当にそうだよと。文教委員会も私はそうだと思いますし、そういう形の中で本当にそういうことが必要だというような形をとらない限り、どんなに進もうと思ったって混乱が起きるだけでうまくいかないと思います。確かにそうだなと。教育委員の皆さん方、恐らく確信を持って言われたのかもしれないけれども、でも、どこも行かれていない。図書館の民間委託の是非がありましたよね。でも、やはりそれぞれが議員の人も個人で行ったりとか、文教委員会も行ったりとか、あるいは教育委員さんも行っているんじゃないかと。あるいは行っていないのかもしれないけども、そういう中で判断していかなければいけない部分が決定的に欠けているんです。だから、こういうような安易に結論が出てきちゃうというか、やはりそこは非常に重要なところだと思うので、このまま進んでいったら混乱が起きるばかりです。確信を持って、ただ、進むなら本当に横浜みたいに全部という形でないと、中野区の中だって混乱すると思います。中野区内だけの当然子どもを対象にしたという形ですけれども、全国的にも中野は割合転勤なんかも多いですよね。そういう中でのことも少し考えられていらっしゃるのか。いろいろなことが含まれてくると思うんです。だから、もう少し慎重にというか、きちっとした議論を踏まえて、確かにそうだというような形で進んでいくべき、だから、内容についてももっと議論すべきだと思いますし、手続的にも完全に欠落している部分をきちっとして提案し直してくるべきじゃないのかなというのが、ほかの委員さんもあるでしょうけれども、私はそう思いますし、そこのところは非常に重要なことなんじゃないですか。だから、教育委員会でどんな議論があったのかというのは後で議事録を見ようと思いますけれども、少なくとも教育委員会と検討委員会のその辺の資料はまた後で委員長に求めたいと思います。それは必要なことだと思うんです。何が何でもということではないと思うんです。本当によければ18年度から一斉にやったっていいと思います。でも、それだけのものを教育委員会もきちっと、いろいろな先進的に取り組んでいるところがあるんですから、そこで本当に子どもの児童のためになっている。そういったことを私たちも理解をして、研究をして、本当にそうだなというような形を持っていくべきじゃないかなと思いますけれども、どうでしょうか。
沼口教育長
 今、申し上げていますように、視察をするかしないかはちょっと、これをやったからどうだということはないと私は思っています。この内容については、教育委員会として自信を持ってといいますか、責任を持って、信念を持って決めたものでございますので、これを再度案としてお見せするという形にするということについては、教育委員会の方にきょうの御議論を投げかけてみたいと、そういうふうに思っています。
江田委員
 時間が大分過ぎましたので、私自身の問題意識と各委員の指摘されている点、ほとんど一致しておりますので、簡単にしたいと思います。
 一つは、2学期だけではなくて1学期制、あるいは4学期制を検討しているところもあるというふうに書いてありますが、1学期制、4学期制を試行しているところというのはどんなところがあるか教えてください。
小谷松教育改革担当課長
 1学期制、それから4学期制の実際に実施しているところでございますけれども、私どもの方で把握してございますのが、1学期制につきましては全国で1校でございます。茨城県にございます、これは小学校でございますけれども、これまで3学期制ということでやってきたんですけれども、学期制そのものを廃止したということで、通年制といいますか、1学期制、無学期制と言ったらよろしいかと思いますけれども、という制度でやってございます。それから、4学期制ということでございますけれども、これは小・中学校での実施はございません。山形県にございます県立高校で、これはことしの4月からだと思いますけれども、4学期制を導入してございます。春・夏・秋・冬学期というような季節に合わせた形でやっているということで、こちらの方は高校での実践例が1校全国でございます。
江田委員
 それから1枚目で、平成10年の学校教育法施行令改正により云々というのがありますね。これは「区市町村立学校の学期は長期休業日と同様、当該区市町村の教育委員会が定めることになった」ということなんですが、こういうふうに変えた趣旨は何だったんですか。
小谷松教育改革担当課長
 平成10年に学校教育法の施行令が改正になってございまして、それまでは都道府県の教育委員会が学期を定めるということで、平成10年の改正によりまして、設置する自治体の教育委員会ということで、区立ですと中野区の教育委員会ということになるわけでございますけれども、基本的にはやはりもろもろ弾力的な学校改革、教育改革を行うということでの分権的なそういった流れと申しますか、その中で一連といたしまして学期制につきましてもできるだけ柔軟にいろいろな取り組みができるよということで、地元の区市町村の教育委員会の方でその取り組みができるような形で法令の方の改正があったということでございます。
江田委員
 そうしますと、この法令の改正の内容は学期の見直しをしてもいいよということが趣旨なんですか。それとももっといろいろな取り組みができるように弾力的に区市町村で判断していいよということだったのか、そこら辺の直接的な理由になったものは何なのかお聞きしたいんですが。
小林指導室長
 この平成10年の改正は、いわゆる地方分権の流れの一環として行ったもので、それぞれ各地域の実態に応じて教育を実践していくということで、いわゆる学期の定めもそうですし、またいわゆる学区域の弾力化、そういったものも、もろもろ含めて各地方自治体にそうした権限をおろしてきたという、そういう流れの一環であると受けとめております。
江田委員
 それと、先ほどからいろいろな方が指摘しておられるんですが、2学期制を導入する根拠というものが正直なところわからないんですよね。いずれ中野も2学期制の導入をやっていくだろうということは前々からわかっておりましたので、いろいろな本を読んだり、それから学校現場の先生方に質問をぶつけてみました。2学期制のメリットは一体どこにあるのか、そうすることが学校現場にとってどういう変化を生んでくるのか、教育実践の上でどういうプラスがあるのかという、そういうことをいろいろな先生に聞いてみたんですが、なかなか学校の先生からも答えは返ってこないというのが実情でした。それで、先ほど藤本委員がおっしゃっていましたけれども、唯一返ってきたのは、始業式や終業式が減ると。だから、その時間を他の授業に充てられるようになると。そうすると、授業日数がふえるではないかという、そこら辺はもしかしたらメリットではないかと、これは返ってきたんですが、そのほかはどうメリットがあるかわからないというのが先生方の大方の感想でした。
 それで、5ページに2学期制の効果ということでマル1で幾つか書いてあるんですが、例えば、丸印の上から4番目、「長期休業直前まで通常の授業を行いやすくなるので、長期休業中の学習や休業明けの学習との連続性を保ちやすくなる」というふうに書いてあるけども、40日間、あるいは35日間の長期休業があって、どうしたら連続性を保ちやすくなるのかというのがわからない。休業明けの試験や学習発表の場などが設定されることから、これを目標にして、児童・生徒は長期休業中も学ぶ意識を継続させやすくなると。これは余りにも現実とかけ離れているんじゃないかと思うんです。例えば、中学生なんかは、夏休み期間中に塾に通っていろいろな特別の授業を受けたり、さまざまなことを現実にはやっているわけですよね。なのに、こういうことが果たして現実に合っているだろうか。さらに「長期休業前の教員の負担が軽減されることにより、休業中の学習や生活についての事前指導や児童・生徒や保護者への教育相談を充実でき」ということでいろいろ書いてあるけれども、これも2学期制を実施するための言ってみれば理屈づけではないかというふうに思えて仕方がないんですよね。先ほどから手続の問題が出ていまして、手続はとても大事なことだから、それはもっときちっと考えていただきたいと思うんですが、やはり1番は、この2学期制を導入することによって、子どもたちと学校現場にどういうメリットが生まれてくるのか、そのことがわからないんですよね。指導室長の話を伺っていると、いろいろなことが出てくるけれども、正直なところ、抽象的でよくわからない。一体2学期制にすることによってどういうメリットが生まれてくるのか。そのことがもっとわかりやすい資料、こういうふうに学校現場が変わることによってこういうメリットが生まれてくるというのが示されなければ、この文書だけではとても理解ができないんですが、その点についてはどのようにお考えですか。
小林指導室長
 今の江田委員御指摘の部分ですが、まず現場の教員からの聞き取りということで、多少の日数の増加が見込まれる程度のメリットであるという認識の教員が多いということですが、この点については、まさに教員自身に普及啓発を図って、この2学期制の、または学期を見直していく意義をもっと研修も含めて実践に結びつくような形で、指導なり助言をしていく必要があるかなというふうに今痛感したところでございます。確かに日数がふえるということはありますが、それだけであれば3期制のままでもさまざま工夫できることは正直なところ可能でございます。例えば、3期制で今中学校では定期テストを5回やっているところがありますが、本来は6回やるべきところを慣例で5回になっているというだけの話でありまして、学校によっては1学期の中間テストはスパン的に無理があるので省略しているというような学校もあって、年4回の定期テストで行っているとか、さまざま始業式の日でも授業をやるような学校も区内にはございませんが、全国的に見ればなくもないという状況がございます。そうなりますと、今御指摘のような学習の連続性だとか幾つかのメリットがどうなのかということなんですが、今ここでまた私がとうとうと述べても時間的な問題がございますので、一言だけお話しさせていただければ、3学期制の場合に三つに区切られていたわけですね。ところが、学習の連続性というのは、学習指導要領は学年ごとにその目標が立てられておりますので、必ずしも三つにきちんと区切られた形で構成されていないということがあるんです。そうした場合に、言ってみれば、学期が終わって長い休みが入るということになりますと、それまでの既習事項が十分生かされなくなってくる。もちろんその間の中で塾にという発想もございますけれども、むしろ長期休業中であっても課題を与えたり、課題意識を持たせたりして、それぞれ場合によっては学校で補修なども含めてしっかりと学校がかかわって、その学習の連続性を保って、1年間の中で学習するものを長い学期のスパンの中でうまく組み立てていくということができるということなんです。ですから、言ってみれば、初めに学期ありきではなくて、その長いスパンの中でどのように1年間で学習すべきことを組み立てていくかという、そういう見直す契機になっていくということが1番大きなねらいというふうに私どもはとらえております。もちろんそれ以外に、確かに日数的なもの、時数的なものが浮くとか、また夏休みのとり方をうまく工夫できるとか、いろいろな物理的なものもありますけれども、ですから、先ほど来繰り返させていただいておりますが、一言で言えば、教育の質的な転換をこういった学期制の見直しを通して図っていくということが1番大きなねらいであるということでございます。
江田委員
 今、指導室長のお答えを聞きながら、一面では理解できる部分もあるんですが、もう一面では、とにかく試行して、その上での判断だと。全部一律にこういう方向になっていくというふうになるかどうかもその上での考えだというお話でしたけれども、結局、試行するということになれば、その試行をいかに成功させるかということに、それはもう当然なっていくわけですね。失敗させるわけにはいかないし、失敗すれば、それは子どもたちにはね返ってくるわけですから、いかに成功させるかということに力を入れるわけですし、それがとにかく定着するということになれば、それはいずれ全学校やっていかなければおかしいわけですよね。連合運動会とかいろいろな統一した行事などがあるわけですから、ある学校は2学期制のまま、ある学校は3学期制のままというのは、それは現実にそぐわないわけですから、いずれそれは1年間か2年間かのうちにはすべてがそういうふうになっていかざるを得ないし、それが教育委員会としては当然の立場だろうと思うんです。それだけに、先ほどから試行ということで、既に確定的な物の言い方がされているということに対する反発が非常に強く出ているんだと思うんです。やはりやってみて全校やるかどうかはわからないよというそういう言い方ではなくて、試行したらそれは全校やるようにしていくというのが教育委員会の立場なんですから、その入っていく前段で、もう少し私たちに2学期制がどういうメリットがあるのか、先ほどの答弁では正直言って抽象的過ぎてよく理解できないんです。どういうメリットがあるのかというのがやはりよく見えるようにしていただきたいということを申し上げておきたいと思います。
奥田委員
 まず、2学期制に移ることでのメリットとして挙げていただいたのが、長いスパンで物を考えられるようになるということと、時間数の確保というところを強調して挙げられていたと思うんですけれども、連続性の確保という意味では休みが間に入ってしまうわけですから、その休みの中でいかに途切れないようにしていくかという工夫がなされるという意味では、現行の体制でも同じように努力されなければならないことだろうというふうに思いますので、それよりもむしろ、現実問題として時間数の問題があるんじゃないのかなと。正直なところ、そういうところが力点として置かれているんじゃないのかなというふうに思われるんですが、実際問題として2学期制を検討されるに当たっては何時間ふえる見込みになっているんでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
 具体的な時間ということでございますけれども、小学校の場合、確かに3学期制が2学期制になるということで1学期なくなりますので、その間に入っておりました始業式、終業式、こちらの方が不要ということになりますので、2日合わせると約10時間程度。それから中学校の場合ですと、このほかに定期テスト等々ございます。そういった部分もこれに含みますと、20から30時間程度というふうに見込んでございます。またそのほかに、例えば学期末等々、いろいろ忙しい時期が重なったりしまして、その中で午後など授業をやっていないといったようなところもございますので、そういった部分の活用も考えられます。いずれにいたしましても、そういった部分に通常の授業ということでいえば10、それから中学校で20から30。そのほかに今回この文書の中で示してございますけれども、長期休業等見直しなどの部分もございますので、その辺のところも含みますと、これにもう少し上乗せの時間が生まれるのかなというふうに思ってございます。
奥田委員
 聞いていますと、もう少し工夫の中で時間数をふやせるというところは現行体制でも工夫すればふやせるということでしたが、室長のお話もあったように工夫の余地でふやせるわけですから、制度変更で生まれてくる時間ということで考えれば、小学校ではわずか10時間ということですね。中学校で20時間から30時間ということですが、これは室長にお伺いしたいんですけれども、教育現場という立場で指導要領が変わってきて指導内容が3割カットされたから週五日という中でも教え切ることができるだろうというような思惑の中でカリキュラムを組まれているわけですが、実際問題、教育現場では、3割カットされたというのは、要は教育で重複されている部分で反復することでようやく獲得されてきたというところをカットして、重複部分をどんどん減らしてきてスリム化しているカリキュラムが今あるというのが現実ですよね。そういったものを何とか教育現場で補えないかという声を受けて時間数を少しでもふやしたいという声があって、恐らく2学期制というのも検討課題に上がってきているんだろうというふうに私は思うんです。そういった意味で、教育現場で今実際問題、例えば小学校、中学校で何時間今不足している、実際ベース、室長が把握されている中で、今恐らく足りていないという実感の中で何時間ぐらい足りていないというふうな把握をされているんでしょうか。
小林指導室長
 実際私どもは教育課程の届け出をしていただいて、年間の指導時数を提出というか、計画を出していただいております。その後、教育課程の実施の状況調査などを行って、時間的にはほぼ計画どおりの形で行っていることは事実でございます。ただ問題は、時間数の確保で果たしていわゆる目標が達成できているかという、私どもはそちらの方に主眼を置かざるを得ない部分がございます。したがって、ただ1時間が同じ1時間なのかと。指導のあり方、工夫、改善、こういったものが非常に重要になってくると思います。そういう意味合いからすると、時間は確かに実際にそのときの状況から不足するような部分もあろうかと思いますけれども、私どもは不足している時間を問題視するよりも、実際にきちんとした内容の精選が行われているのかとか、指導の工夫だとか改善がしっかり行われているか。指導が最近では少人数指導やチーム・ティーチングがほぼ全校で導入されておりますので、そういうものがいかに効果的に行われているかとか、そういう部分でしっかりと子どもたちに確かな学力が身についているかということを判断していきたいなというふうに思っております。
奥田委員
 今のお話をお伺いしていると、実際に時間的なものの不足というのを感じていないという現場の声ということでよろしいんですか。
小林指導室長
 ただ、実際、今私はそう申し上げましたけれども、現場の声から時間数が足りないというような話が出ていることは事実でございます。逆に言うと、時間はあればあるだけ必要になってくると。幾らでもそれは教師の思いからしても反復して学習をさせたいというような部分があろうかと思います。したがいまして、そのあたりは適正な時数で、しかもその中身をしっかり充実させることがまず第1の重要なポイントではないかということでございます。
奥田委員
 それで、他の委員の方も指摘されていたように、要は時間数云々ではなくて、中身をどうするかというのがまずはあって、それでもなおかつ時間が足りなかったときに時間をどういうふうにふやしていくかという議論があるべきじゃないのかというのは、他の委員も御指摘があったと思うんですね。そういう意味で、連続性を確保していくんだというお話ももちろんありましたけれども、実際問題としては時間がどれだけふえるかということしか恐らくこの制度の変更では確保できないだろうというふうに、それ以外の部分は2学期制以外のところでの工夫ですから、2学期制を導入することでの直接的な効果というのは時間数だけですから、ということは、室長が問題視されている時間が今足りていないわけではなくて、足りていないという声ももちろんありますが、時間の中でどう質を上げていくかというところをまず検討課題として挙げていただく。それからなおかつ時間が足りないかどうかという、そういった議論の順番になってくるんじゃないですかね。
小林指導室長
 実際に時間が足りるか足りないかという部分に関しては、非常にこれは悩ましい問題がございまして、それで実際に時間が足りているからこれが必要がないかというと、そういう結論ではございません。むしろその時間が足りない、例えば五日制になって土曜日が使えないとか、そういうような状況から、しかもこれは逆に五日制になって学習指導要領が改定されたにもかかわらず、現実には指導の工夫、改善が十分見られないために、時間の使い方そのものに課題があるというような、そういうとらえ方もあると思います。したがいまして、時間はもちろんゆとりがもっとあった方がいいにこしたことはありません。あわせて、体験的な活動の重視というのが最近されておりまして、日常の授業時数の中ではなかなか確保しにくい部分がございまして、そういうものを、例えば、長期の休業の中にうまく組み入れていくような工夫、改善、こういったものも、2学期制というよりも学期制を見直しというような契機の中で、学校はどう取り組んでいくか。そういったことも期待しての改革というふうにとらえていただければ大変ありがたいなというふうに思っております。
奥田委員
 そうすると、学校が変化がずっとない中で停滞してきていると。学習の到達度も十分得られないので、何とか刺激を与えていきたいという一つのカンフル剤的な考え方で導入していこうというようなお考えですか。
小林指導室長
 カンフル剤は全く否定はできません。それは一つの方策でございます。しかし、もっと根源的な問題としては、学校の指導のあり方を考えた場合には、先ほど来申し上げましたように、新しい学習指導要領から、いわゆる新しい学力観に伴って評価そのものが集団に準拠した、いわゆる相対評価から目標に準拠したいわゆる絶対評価に移行したということがかなり大きな要因になっております。したがいまして、その目標に準拠した評価を実現させていくため、それに確かな学力を子どもたちにつけていくためには、その連続性というものを重視して、その中でどのように学習を工夫、改善していくか、充実させていくかという、そういう点では、結果的にはカンフル剤というような言い方も当たるかもしれませんが、むしろその本質的な今回の教育課程の大きな改定の流れの中で、こういう2学期制が各自治体で相当検討されているという大きな背景があるというふうにとらえております。
藤本委員
 先ほどちょっと行かなくてもわかるんだというようなお答えだったんでお聞きをしたいと思うんですけれども、実際幾つか実施をしているというところで、皆さん教育委員会の中で、ああ、ここは本当にすばらしい成果を上げているというような市がありましたら、ぜひご紹介をしていただきたいと思います。
小谷松教育改革担当課長
 これだということもないんですけれども、これまでいろいろ導入してきた自治体は多くありますけれども、特にその中で比較的評判がいいといいますか、話題になっているところとして仙台市などがございます。仙台市の場合、これは比較的早く12年度から試行を始めまして、14年度からこれを全小・中学校に拡大をしたといったような、かなり先駆的な取り組みを行っているところでございます。また仙台市の場合につきましては、実際に試行を本格実施した後、学校関係者とか保護者等々、アンケート調査などもやったということを聞いてございますけれども、かなり前向きな形でその評価をされたと。評判がよかったといったようなことも聞いてございます。またそのほか、京都市なんかの場合も比較的よくそういったことでは話題になったと聞いてございます。京都の場合につきましては、全校一斉ではなくて、できる学校というような形で導入を図ってございます。こちらの方は、例えば小学校の例で申しますと、ことし、京都市の小学校で145校ほど2学期制を導入しているということを聞いているんですが、約80%ほどの学校がこの2学期制に踏み切ったというようなこともございますので、いろいろな試行の中で着実に2学期制の方に踏み切っているところが出ているというようなこともございますので、この辺が少し参考になるのかなというふうには思ってございます。
藤本委員
 踏み切ったということと、評価を仙台とか京都を言われたんですけれども、そうすると、教育委員会の中で、私たちがもっと文教委員として研究しなければいけなかった部分なのかもしれませんけれども、教育委員会として当然教育委員会の中にそういった各市の、実施をしてその評価というか、今行政評価みたいなのをやっていますよね。そういう評価というのは当然、皆様方も資料としてはお出しになったと。それで教育委員さんの皆さん方もそういう資料を踏まえながら議論をしているということですよね。その評価として当然それを高く評価するから試行していこうというようなことですから、当然そういう資料はお持ちなわけですよね、各市の。
小谷松教育改革担当課長
 教育委員会の議論の中にも、事務局の方で例えばいろいろ調査した結果であるとか、そういったものを一つの資料といたしましてお示しした上で協議が進められてまいりました。それらを踏まえて、きょうお示ししたような内容で教育委員会として一定の方向を確認したというものでございます。
藤本委員
 現場も視察しなくてわかるという、そうすると資料で今度は判断ですよね。その学校で導入を試行しているそういう評価というのがあるわけですよね。そういったものが、だから教育委員会としてはお持ちで、当然教育委員の皆さん方にも示して、そういう議論をされてきたという理解でいいんですよね。それを皆さん方がただ抽象的な議論に変えているということではなくて、この市ではこういうような形でやって、こういう成果が上がっているというようなことを具体的に御説明をされて、教育委員さんはそれを踏まえて議論をしているという理解でよろしいんですね。
沼口教育長
 私の記憶では、教育委員会の中に別の資料でそういう各市の資料が提出されて議論したということはありません。昨年の7月の時点では資料として出ています。ただ、生の資料が出ているというのではなくて、今回これをお見せしているこういう資料がありますけれども、こういう資料を何回も何回も書きかえて提出して議論をいただいています。その中で7月の時点で、他の区で、あるいは市での実情はこの資料として入っていたと、そういうことはございます。それから、当然教育委員さんは御自分でいろいろなデータは、多分いろいろとお勉強もしていらっしゃいますので、いろいろな資料を見て御発言をいただいていると思います。必ずしもそういう資料要求がなければ教育委員会の中でも事務局の資料で議論をしているということでございます。
藤本委員
 少なくとも議論をしていく中で、だから改革をしていかなければいけないだろうというような、それは教育委員さんも同じで、私たちも同じだと思うんだけれども、その議論をしているもとになる資料、だから現場に行けば、話を聞けばわかりますよね。でも、それはする必要がない。とすると、そこの少なくとも資料というのは1年間やればそういったものを、評価したものは出てくるわけですよね。そういった資料をお持ちでないような、それは自分たちで加工されたのか、もとの資料があるわけじゃないですか、当然幾つか。少なくともですよ。そういったものがなくて、何を踏まえて議論……。それは教育委員さんがそれぞれやっているというんだったら協議する必要も何もない。そこが、だから何も資料もなくて、ただ教育委員さんが議論をしているという……。だって、実施しているわけでしょう。それがいいと思ってやろうとしている。それは当然そういう資料があるわけじゃないですか。そういう資料を当然教育委員さんにもお見せして、そういう議論を踏まえてこれはやってみようと。やるだけの価値があるというようなことですから、もとになる資料というのはやはりあるんじゃないんですか。ないんですか。それとも事務局がそれをつくるんですか。
沼口教育長
 教育委員会の論議は通常は事務局が作成した資料、それを要するに教育委員会の中で議論するというのが普通のやり方です。ですから、当然事務局がいろいろなものを調べて、ほかの自治体のものを調べて、いろいろな利点ですとか、そういうものを書き込むわけですね。それに基づいて、そういう資料を見ながら教育委員さんは議論しているということでございます。各区の、例えばつくった生のデータを資料として配って見ているということは、今回の場合はございません。
藤本委員
 ぜひでもそういった生の資料、現場に行けばわかるんだけれども、現場は行く必要がない。生の資料も見る必要がない。事務局がつくった資料で判断するという……。では、事務局がつくった案をそのままという形になっちゃうんじゃないですか。だからもとの、少なくとも幾つか先進的に取り組んでいるものがあって、そういう方向を目指していく、それを否定しているわけじゃない。でも、それは十分に教育委員さんがお互いにそうだねというような方向、あるいは私たち文教委員のここに出してきても、本当に自信を持って私たちを納得させるだけのものがなければだめなんじゃないかと思うんだけれども、何の資料もないというのは、だから何を根拠にされていこうとしているのかというのが全然見えないんですよね。だからこれ以上議論しても恐らく出て来ないんでしょうから、委員長に後でまた資料要求をしたいと思いますので……。
委員長
 他に質疑ありませんか。
 それでは、先ほどの藤本委員の資料要求の件で、もう1度整理をして発言していただいて……。
藤本委員
 一つは検討委員会ですね。立ち上げてどういうメンバーで何回開いて、どういう内容で議論してきたかという経過がありますね。それから、2月の中間まとめというのがありましたね。中間まとめの資料。出されているわけですから、中間まとめの資料。それから、それを受けた形の中で教育委員会の5回検討しているということですから、5回の検討委員会の協議内容というか、どういうような議論、これは議事録をそのままもらえばいいのかもしれないし、そこのところということと、それから教育委員会の事務局が持っている資料で、教育委員さん示した先進的に取り組んでいる各自治体の資料があれば私たちも勉強したいと思いますし、ぜひそれを資料として出していただければ、いや、もう文教委員の皆さんが自分たちで調べてやってくれというのなら別だけれども、恐らく教育委員会としてはお持ちだろうと思いますので、その辺をきちっと出していただいて、そうすることによって議論が深まっていくと思いますので、その辺の出された資料、教育委員会に出された資料。教育委員会ではなくて事務局が持っている資料があれば、ぜひ資料として出していただければと思います。
委員長
 ちょっと休憩をします。

(午後4時33分)

委員長
 では、委員会を再開いたします。

(午後4時35分)

 先ほど藤本委員から委員会として資料要求をすることに御意見がございましたが、資料要求をすることに御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、資料要求といたします。24日の委員会に、遅くともそこまでには出してほしいということでよろしくお願いいたします。
 ほかに質疑は。
高橋委員
 質疑じゃないんですけれども、確認なんですけれども、先ほど教育長がきょうの文教委員会での話を教育委員さんに持っていってお伝えしていただいて、どこまでできるかどうかというようなお答えをいただいたんですけれども、私たちとしては、予定されている17年の試行をおくらせたらどうかというようなことを含めて、内容もいま一度検討されたらどうでしょうかという話までいっているつもりなんですけれども、そこまで入り込んでお伝えをしていただけるのかどうか。そして検討していただけるんでしょうか。確認をさせていただきたいと思います。
沼口教育長
 ちょっと後段の部分が非常にお答えしにくんですが、もう少し議論をこの委員会でして、その結果を上げるというのはできると思うんですけれども、今の段階でもう1度見直してほしいというのはなかなか私としても言いづらい点がございます。ですから、今私の段階でできそうなのは、きょうの議論で手続的に非常に問題があるということは私の方でも一応理解しますので、教育委員さんにお話をして、一つの案という形でお見せして、もう少しお互いに議論をすると。そこで出てきたものについて再度教育委員会でやっぱり論議しなきゃどうしようもないということになったものについては、多分そういう形になると思いますけれども、互いに議論した中で理解し合えれば、それはそれでいいのかなとも思いますし、それはちょっと様子を見てといいますか、今の段階でこれをすぐ取り下げちゃって1からもう1回検討といいましても、多分また同じような検討結果になるんではないかなというふうにも思いますので、多分議論なされている中身は抽象的ではわかりづらいという部分がかなりありましたので、そういう部分についてはフォローの資料というのはこれから出していけると思いますので、そういう形で補っていきたいと思います。1からもう1度議論をしてほしいとなりますと、非常に教育委員会としても議論をしづらいのかなと。ですから、1回ここで議会での論議をいただいた上での話にしていただければと思いますけれども。
高橋委員
 そうすると、この中身においては、私たちがいろいろときょうの委員会で話をしましたよね。こういう話が出ているんですよというのは、教育委員さんには伝えられると。しかし、教育委員さんがそれを受け取って、この中身をどう変えようか、どうしようか、そこまでは教育長は言えないという解釈ですか。それとも、私たちが投げかけておいて、それをまた教育委員さんが受け取って下さって検討をしていただけるのか。全部直せとは、そこまでいったら大変でしょうけれども、検討していただける余地があるのかどうかということを確認したいんですけれども。
沼口教育長
 ですから、まず最初に手続的な話で、一応案とした形でもう1度出し直すというとおかしいんですけれども、今この中身でもう1度案という形で議論をいただくと。その中で、例えばきょうも出ましたけれども、夏休みが短くなるのは問題だとか、いろいろ出ましたよね、きょう御意見が。それが十分に議会の意思としてはっきりしてくれば、教育委員会の方にそれを投げかけて議論はできると思うんですけれども、きょうはまだ1回やっただけなので、今回出た意見は伝えますけれども、それを踏まえてもう1度全部考え直してほしいというのは、今の段階では難しいというふうに考えています。
委員長
 休憩します。

(午後4時39分)

委員長
 では、委員会を再開します。

(午後4時47分)

小串委員
 全部気になるんだけれども、1番気になるところなんですけれども、選定を平成16年6月までに行うということは、これからもう学校にどうですかとやって決定をしちゃうということですか、この6月というのは。この選定というのはどういうところまでやろうということなんですか。
小谷松教育改革担当課長
 きょうお示しした導入のスケジュールということで申し上げれば、6月までには来年度実施する試行を行う学校を決めたいということでございます。
小串委員
 そうすると、例えば各学校にこういう案というか、こういうふうにするところを説明をしますよね。それでいろいろここでこれだけ議論が出ているんですよ。学校だって議論したいだろうし、保護者だっていろいろ考えたい部分があるだろうし、さらに1番重要な子どもたちだっていろいろ考えたいところがあると思うんです。我々が疑問に思うんだから、ここから先だって大変なはずなんだけど、その手順はどうやってやっていくんですか。6月というと、この2カ月の中で。
小谷松教育改革担当課長
 予定しておりましたといいますか、見込みといたしましては、できれば今月中には応募を図りたいと。それで、いろいろ学校におきましても、この2学期制の導入ということにつきましては、もう昨年来から承知して、それぞれ各学校の中でもいろいろ話題になってきているところもございます。先ほどちょっと指導室長の方からもお話がありましたけれども、学校によっては積極的にぜひこの機会をとらえて、2学期制の試みをしてみたいという学校も中にはあります。そういったことで、十分学校の方につきましては、いろいろこの間について情報といいますか、その辺のところはしっかりと行き渡っていると思ってございます。そういう意味で、できれば今月から来月にかけて試行を行っていただくといった、学校についての選定の呼びかけを行った上で決定をしていきたいというふうに考えているところでございます。
小串委員
 今、学校によってはというけれども、その学校というのはどこまでのレベルですか。校長先生がそう思っているだけなんですか。そうならその具体的な学校名を言ってください。私、校長先生にも聞くし、そこの子どもにも聞いてみたいし、子どもが知っていてそうなんですか。だから、それはうその答弁なんだよな。だって、そこに通っている学校の保護者は知っていますか。PTA会長は知っているかもしれないけれども、一般の保護者に対する説明はされているんですか。子どもは知っているんですか。それを2カ月でできるわけないじゃないですか。何でこんなことができるのかと。私はだんだん本当に腹が立ってくるんですよ。この穏健な私がでさえですよ。ソフトな私でさえですね。だって、どだい無理ですよ。どのレベルまでなんですか。それで具体的にどこの学校なんですか、それは。教えてくださいよ。
小谷松教育改革担当課長
 具体的にどこの学校がということで、公な形で出てきたものではございませんので、ちょっと今の段階でどこのという形ではちょっと申しわけございません。あくまでも話としてそういったことを聞いているという範囲でございますので……。それから、その試行を行うという学校、手挙げをしていただくということでございますけれども、基本的にはその学校の意思として決定をしていただいて、教育委員会の方にお申し出いただくということを考えていたところでございます。
小串委員
 過去形だということをそういうふうにとらえたいとは思いますけれども、やはりどだいそのことすらも無理だと思うし、もう1点、学校関係者以外、区民はこのことを知っているんですか。その辺はどうなんですか。区長と語る会、何だか知らないけど、区民集会だか対話集会だか知らんけども、そういうことを含めて何も知らなくて決定しちゃうというのは、これは民主主義の手順を踏んでいないんじゃないんですか。本当に何かどうなっちゃったのという気がしちゃうんですよね。民主主義というものをそもそもどう考えているのかなということすらも聞きたくなってしまうようなあれなんだけど、一般の区民に対する説明、あるいは理解というのをどのようにとった上で6月に行うんですか。そこを教えてください。
小谷松教育改革担当課長
 区民への周知といいますか、PRにつきましては、きょうこの委員会で御報告をさせていただいたわけでございますけれども、この後、区民の方への広報ということを実は考えてございました。そのほか個別にPTAの方にもお話をこの後させていただく機会なども持たせていただきまして、この2学期制の導入ということで情報提供、それから周知ということで予定をしてございました。
小串委員
 だから、どだいやはり無理だと思うでしょう、6月は。だから6月にそういう案を示すならいいですよ。こういうふうにしたいと思うけど、どうでしょうかと。それでいろいろ各関係者、あるいは区民でいろいろな議論をして、そうやって決めていこうという手順をきちっと踏むべきじゃないかということなんです。確かにおっしゃられるとおりですと。しかしながら、メンツがありますからやりましょうという問題じゃないんです。そこの問題をきちっと認識しておいてもらわないと、本当にこのことばかりじゃなくて、信頼関係を失っちゃうことになりませんか。議会もそうだし区民もそうですよ。どう思いますか。
沼口教育長
 確かにおっしゃるとおりだと思います。こういう形になってしまった一つの原因は私にもあると思うんですけれども、やはり管理運営規則の改正といいますか、教育委員会の規則の改正でやるべきものということが頭にありまして、3学期制と2学期制というのは教育上大きな問題があることは確かでございますけれども、それが悪い方向に変わるということは全く我々の方は考えていませんでしたので、ですから、試行であれば、後からの説明で十分これはやっていけるというふうにちょっと判断した経緯があります。ですから、選ぶ学校についても保護者の説明なんかは当然やっていかなければいけないということでございまして、そういう意味では、新しい教育課程を決めるのは、普通は10月とかそのぐらいになりますので、そのころまでに保護者やそういう方たちの理解を得ながらやっていくという前提があったわけです。ただ、非常に重要な中身なんで、議会を初め、区民の論議というと、ちょっとこの2学期制は非常に難しいんですけれども、情報提供を事前にもう少ししながらやっていかなければいけないということは、そのように思いますので、これからそういうふうにさせていただきたいと思っています。
小串委員
 と思うんだけれども、答弁を聞いていると言いたくなっちゃうんですよね、残念ながらね。それで、と思うけれども、区民の議論になじまないようなことをおっしゃられたけども、違うんだって。我々だって確かにそうだなと。やはりやるべきだというところにいった上でやらないと消化不良になるでしょう。区民だってそうなんだって。やはり、こうすればこうなって中野の教育はよくなるという理論を理屈をきちっと持たないで、教育委員会からお上が言うから、へえ、そういう問題じゃないでしょうと。だから議論というのは、民主主義の基礎というのはそこのところです。民主主義を忘れちゃっているんです。民主主義がなくなっちゃったらどういうことになるかということをきちっと押さえておかなきゃ私はいけないと思うんです。答弁は要りませんけど、やはりそこは大切なところなんですよ。何も全員が賛成するかどうかわからんけども、少なくとも、賛成して、そのとおりだという人間が半分以上いなかった進められないんですよ、物事というのは。発言していない人もいるから全員とは言わないけれども、恐らくそういう共通認識があるということを真剣に受けとめてほしいと思うんですよね。答弁は別に要りません。
委員長
 それでは、進行いたします。これで第2の2学期制の導入についての報告は終了いたします。
 3番目、平成16年度児童・生徒数学級数(平成16年4月1日現在)についての報告を求めます。
篠原学校教育担当課長
 それでは、平成16年度の4月1日現在の児童・生徒数及び学級数について(資料7)報告申し上げます。
 裏面に昨年15年度の4月現在の数字が載っていますので参照願います。
 まず小学校でございますが、表の中段の中ほどの計をごらんいただきたいと思います。
 総児童数につきましては9,448人。15年度と比較しますと15人ほどふえてございます。総学級数につきましては324学級で、15年度の比較につきましては2学級の増となってございます。ちなみに、最大児童の在籍校につきましては、27番目の武蔵台小学校でございまして、486人、15学級でございます。それから最小児童在籍校については15番目、仲町小学校でございまして、146名、7学級でございます。ちなみに、学級数で少ないのは、桃丘の6学級。沼袋の6学級でございます。
 続きまして中学校でございますが、表の下段の計をごらんいただきたいと思います。
 総生徒数は3,650人。こちらが15年度と比較しますと225人の減となってございます。これは、昨年度の3年生は1,434人おりましたが、ことしが1,302人ということで132人減少してございます。また昨年度の2年生が1,282人。ことしが1,172人ということで、110人減少していることによるものでございます。総学級数でございますが、116学級ということで、15年度と比較しますと3学級の減になってございます。ちなみに最大生徒在籍校につきましては、14番目の北中野中学校でございまして、459人、12学級でございます。それから、最小生徒在籍校につきましては、13番目の中野富士見中学校で137人、6学級でございます。ちなみに十中と十一中も6学級となってございます。
委員長
 ただいまの報告について質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、進行します。以上で3番目の報告は終わります。
 次、4番目、学校栄養業務の委託の状況についての報告を求めます。
篠原学校教育担当課長
 学校栄養業務の委託の状況について口頭で報告させていただきます。
 既に委託契約を結んで1カ月がたちましたが、この間、大きな事故もなく順調に委託が進みました。
 以上、御報告申し上げます。
江田委員
 簡潔な報告で結構でした。これまで非常勤の方々が当然いらっしゃいますよね。非常勤の方以外の方で新規に学校の栄養業務に携わった方というのは何人ぐらいいらっしゃるんですか。
篠原学校教育担当課長
 6名でございます。
江田委員
 そういう方々も含めて、今まで非常勤でやっていた方は事情をよく御存じだと思うんですが、新規の方々を含めて全体的な研修等についてはどういうやり方がなされたのか。そこら辺は問題なく移行できているのか。そこら辺をもうちょっと詳しく御報告ください。
篠原学校教育担当課長
 これにつきましては、昨年の早い時期に委託業者を決めてございまして、その後3月中のまだ給食が実施されている中で都の常勤校に6人、1週間ほど研修を受けていただきまして、その中でいろいろ指示書の関係とか調理の手順、そういったものについて研修を受けているというような状況でございます。
委員長
 ほかに質疑はございませんか。
 なければ、以上で本報告については終了いたします。
 5番目、障害学級在籍児童の通学時緊急送迎について(案)の報告を求めます。
篠原学校教育担当課長
 それでは、障害学級在籍児童の通学時緊急送迎についての案について(資料8)報告申し上げます。
 こちらにつきましては、平成14年11月8日に提出されました第32号陳情、知的障害学級の増設を早期に実現することについての第2項に、保護者の急病や通学困難な児童には送迎バスや介助員など何らかの通学の援助手段を確保してほしいといったような陳情が出されまして、平成15年第1回定例会において趣旨採択となってございます。これを受けまして、私ども1年間検討させていただきまして、この4月から各障害学級の保護者会で御説明をして意見を聞いてまいりました。最終的にこの案をまとめまして本日報告をさせていただきたいというふうに考えております。
 なお、この報告も、また再度この案につきまして、障害学級の保護者会で最終的な説明を行いまして、できれば6月から実施をさせていただきたいというふうに考えております。
 なお、最終的に保護者にお示しした案につきましては、5月24日の当委員会にまた報告をさせていただきたいというふうに考えてございます。
 まず1点目の目的でございますが、区立小学校の知的障害学級、情緒障害学級、こちらに通学または通級する児童の日常的に送迎をする保護者、こういった方が急病や事故、そういったときに対しまして、区が児童の送迎を行いまして障害のある児童の安全かつ安心できる通学を確保すると、こういったことを目的としてございます。
 送迎対象でございますが、障害学級に通学または通級する1年生から6年生の児童で、自力の通学が困難な児童ということで、現在知的障害学級に在籍する児童が63人、情緒障害学級が14人おりますが、そのうち60人ぐらいが対象となるだろうというふうに考えてございます。
 送迎の事由でございますが、保護者本人の急病、また同居親族等の急病などの介護のために児童の送迎が困難な場合、それから親族等の葬祭の場合、それから教育委員会が真にやむを得ないと認めた場合ということで3点にしてございます。
 送迎の回数でございますが、年度内それぞれ10回を限度とするとありますが、延べ20回というふうに考えてございまして、連続送迎回数は三日までとするということでございます。この三日までとした理由でございますが、三日以上にわたる場合については、例えば他の親族の方等、ほかの手段を探す間の当面の対応として一応三日を見てございます。
 それから実施方法でございますが、送迎につきましては、今現在情緒障害学級、それから知的障害学級につきましては介助員が1学級一人ついてございます。その者が徒歩またはタクシーにおきまして、学校を起点に徒歩またはタクシーで児童を学校と児童の自宅、または保護者が指定した保護人宅、その間を送迎するといったようなものでございます。また、迎えの場合については介助員が出勤してから行うということを原則としてございます。送りにつきましては、自宅または保護者が指定した保護人宅に送るということを原則といたしますが、やむを得ず学童クラブに送る場合につきましては、保護者の責任において学童クラブまでの迎えを確保するというふうにしてございます。なお、送り場合につきましては、介助員は原則学校に戻りまして、送迎が完了した旨を学校長に報告するということにしてございます。
 それから利用方法でございますが、迎えの場合につきましては、当日の午前8時まで申し込むことができるということにしてございます。また、送りの場合につきましては、原則児童が下校いたします1時間前までに申し込むことができるというふうにしてございます。
 それから利用料金でございますが、送迎それぞれ1回当たり500円の利用料金を支払っていただきたいというふうに考えてございます。これにつきましては、保護者会でいろいろ御意見が出ましたが、できれば500円程度という声が多かったものですから、一応500円というふうにしてございます。
 それから8点目の実費負担でございますが、児童の送迎の際にタクシーを利用した場合につきましては、区内の自宅、または保護者が指定した保護人宅につきましては、往復1回当たり2,000円を超えた額、例えば学校から自宅に行きまして、また学校に戻る、それが往復といいますが、それが3,000円の場合、1,000円の御負担をいただこうということでございます。これも保護者会等に行ってお話をしたときに、最大でやはり往復4,000円かかってしまう方がいらっしゃいまして、できれば、行きだけは払いますけれども、帰りは区で持てないかというような声を受けまして、こういったような方法にしたものでございます。
 なお、この案につきましては、明日以降、また各障害学級の保護者会に行って説明をいたしまして、最終的にこういった額でいいかどうか確認をいただきまして、成案として固めていきたいというふうに考えております。
委員長
 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。
小堤委員
 通常学級の児童は、授業日数というのは年間200日と先ほど出ましたけれども、この障害学級等に通う児童というのは年間どのぐらいなんですか。
篠原学校教育担当課長
 同じく200日でございます。
小堤委員
 その中で、どうなんですか。ここでは送迎回数の限度を設けていますけれども、10回を限度として延べ20回と。この限度というのは、その子どもによっては少ない場合も考えられると思うんですけれども、その辺の配慮というのはどうなんですか。
篠原学校教育担当課長
 保護者の急病とか事故といったような真にやむを得ない事由に限ってございますので、恐らく延べ20回あれば対応ができるかなというふうに考えてございます。
小堤委員
 例えば10回とすると、10カ月やると月1回ですよね。だから、もうちょっと限度を伸ばした方がいいんじゃないかなという気もするんですけれども、その辺再度考慮願えますか。
篠原学校教育担当課長
 現に保護者会におきましては、この回数については柔軟な対応をしてほしいというような御意見も出ております。当初、送迎回数は10回としていたものですが、それをそれぞれ10回というふうに改めまして延べ20回とさせていただいたということで、一定の保護者の理解はこれで得られるかなというふうに考えてございます。
飯島委員
 こういうことだってちゃんと案としてお示しになってそれなりの手続をされているんです。もっと大きな変化の場合は当然こうされるべきだと。これは一言申し上げておきます。
 それで、私もちょっと、それはそれでいいんでしょうけれども、送迎事由の(3)は真にやむを得ない事由と認めた場合をさらに付しているわけですね。つまり、1番、2番以外にもいろいろなことが出てくるだろうと。想定されているとすれば、送迎回数についても、これはこういう10回限度の延べ20回、連続は3回までとするんだけれども、ただし、やはりどうしてもということが、三日以上になるんだったら探してくださいよといっても、それはできない場合だってあるかもしれないじゃないですか。とすると、やはりただし書き規定みたいなことは、その場合は、要するにだれが認めるかという問題はありますよ。それは学校長になるのかどこになるのかわからないけれども、そういう規定は置いておいた方がやはり親切だろうなと。本当に困った人の場合、お子さんだけになっちゃったりとか、保護者の方が二人とも入院しちゃったとかということになった場合に、手を打てといったって、それはなかなかなことがあるだろうから、そういうただし書きの規定はあった方がいいのかなと、これは意見ですから申し上げておきます。
 それから、送迎に要するタクシー代について、これは2,000円を限度にして、出る分については持っていただきますよと、こういうことをお定めになって、なおかつその後の方に、「なお、この送迎に要するタクシー代金についても、就学援助の対象外経費のため、要保護又は準要保護世帯であっても支給しない」と、こういうふうになっているんだけども、実費負担のこういう規定があって、それでどうなのかなということについては、十分それは御理解された上でのことなんでしょうか。この二つ伺っておきます。一つは私の意見です。
篠原学校教育担当課長
 送迎回数につきましては、当初まだ実績がございません。他の自治体でもこういった取り組みがない中でスタートしていますので、ある部分やむを得ない状況はあるかなというふうに考えてございます。その際、教育委員会と学校長の間でお話を伺った上で、回数増ができるかどうか。そういった事由によってはある程度考えなきゃいけないかなというふうには考えております。
 それから、この実費負担の部分でございますが、就学援助に関しては、こういったような対象外経費、これは国の補助金でやっているわけですけれども、こういった部分については、国に就学援助の項目がないために、実際にこういうものを支払っても、それが実際には補助金として入ってこないということがございますので、そういった部分では、ある部分緊急な場合の対応ということでやむを得ないかなというふうに考えてございます。
飯島委員
 いわゆる延べ回数の問題は、おっしゃるように10回限度、20回ということになれば、早々そういう事由は発生しないかもしれないけれども、連続してというのはひょっとするとあるかもしれない。入院なんかの場合は1週間というようなことがあるわけですから、二日、土日を入れたとしても五日ということになると、三日で果たしてどうかと。だから、ただし書きの規定を置いておけば、それは柔軟なそういうことが可能なんで、ぜひその辺はお願いをしておきたい。お答えは結構です。これは要望ですから。
江田委員
 最後の8番目の実費負担の仕方ですが、実際のお金のやりとりはどういうふうにされるんですか。
篠原学校教育担当課長
 実際は、まず学校側でタクシー券を介助員が持ちまして、迎えに来た車、タクシーに乗りまして、その児童の自宅に行きます。戻った段階でタクシー代金を払うわけですけれども、その際に領収書をいただきまして、それから2,000円を引いた額で、例えば3,000円であれば1,000円を保護者の方に請求いたしまして、校長が指定する口座に振り込んでいただくと。

〔「保護者がその都度」と呼ぶ者あり〕

篠原学校教育担当課長
 そうです。その都度振り込んで、まあ、翌月でも構わないんですが、振り込んでいただきまして、ある程度たまった段階で、また1万円のタクシー券を購入するというような方式をとろうというふうに考えております。
江田委員
 お金にかかわることですので、より現実的にやりやすい方法をいろいろ検討していただきたいと思うんですが、このタクシー会社の方はどういうふうになるんでしょうか。タクシー券を利用できる会社だったらどこでもというふうになるのか、特定のところと契約するということになるのか。
篠原学校教育担当課長
 主に東京無線、電話ですぐ来ていただける東京無線が1番よろしいかなというふうに考えております。
委員長
 ほかに質疑は。
 よろしいですか。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、以上で本報告については終了いたします。
 6番目、教育管理職の異動についての報告を求めます。
小林指導室長
 それでは、教育管理職の異動について(資料9)御報告申し上げます。
 平成15年度、昨年度は小学校、中学校、幼稚園の校(園)長10名の退職者がございました。その関係で、お手元の名簿のとおり、左側でございますけれども、小学校では他地区から4名、中学校では他地区から4名の昇任者、転任者を迎えまして、また自区内の昇任、転任もあわせてごらんのような状況になってございます。
 一方、教頭の方でございますが、小学校、中学校、幼稚園を合わせまして退職者1名、さらに7名の昇任者がございました。その関係で、小学校は他地区から4名を迎え、また中学校では他地区から1名を迎え、そのほかは区内の昇任、転任ということで、ごらんのような配置になってございます。
 以上報告を申し上げました。
委員長
 ただいまの報告に対して質疑ありませんか。
小串委員
 1点だけなんですけれども、要するに校長も教頭も一緒に変わっちゃうのが3校ずつあるんですよね。これはやはり学校運営上、ちょっと支障が生じなければいいなというふうに思うんですけれども、何とかならんもんなんでしょうか。何かちょっと多いような気がするんですけれども。
小林指導室長
 委員御指摘のとおり、ことしは校長、教頭同時にという学校が多うございました。中には退職とそれから昇任が同時に重なってしまってというやむを得ない状況が1点。もう一つは、区内全体の人事構想から判断いたしましてそういう形をとりました。御指摘のとおり、引き継ぎ、その他地域との関係ということで、できるだけこういう形は避けたいというのが正直なところでございます。なお、やむを得ず、校長、教頭ともに退職、または転任等をした場合には、私ども引き継ぎを万全に行いまして、教育委員会としても十分な支援体制を整えて行っているというところで御理解いただければと思います。
 なお、それぞれ管理職の残りの年数、さらには勧奨退職との兼ね合いで、どうしてもやむを得ずそういうような状況になってしまうというようなこともございますが、今年度はそういった点にも気を配りながら人事を進めてまいりたいというふうに思っております。どうか御理解をいただければと思います。
小堤委員
 一つ訂正だと思うんですけれども、教頭でこの7番の江原小の小林さんという方は、これは江原小ではなくて江古田ですね。
小林指導室長
 大変申しわけございません。これは中野区立江古田小学校より昇任でございます。いや、失礼いたしました。これは前任、小林教頭は校長になりましたので、これは小林繁樹新校長は江古田小の校長で、そして前任は江原小の教頭であったということでございます。
小堤委員
 いいんですか。失礼いたしました。それで、聞きたかったのは次なんですけれども、校長で1番目の桃園の河本さんという方、これは江東区の教育委員会、先生じゃない方ですね。今、民間人の方を含めて先生でない方が校長になる例はあるんですけれども、中野はこれはどうなんですか。初めての例なんですか。
小林指導室長
 桃園小の河本校長につきましては、教育職でございますので、もともと校長を経験されて江東区の指導室長を3年間歴任された上でまた学校にお戻りになったという状況でございますので、特に民間人とかそういうことではございません。行政職というわけではございません。
委員長
 ほかによろしいですか。
 それでは、以上で本報告については終了いたします。
 7番、図書館業務の委託の状況についての報告を求めます。
石﨑中央図書館長
 図書館業務の委託の状況につきまして御報告させていただきます。
 委託が始まりましておおむね1カ月過ぎたわけでございますけれども、今のところは順調に推移しているところでございます。そして、仕様書で30%以上の司書資格ということを求めていたわけでございます。結果的に1番高いところで85%ということで、平均値で65.4%ということで、30%の場合以上を確保しているところでございます。職員が27%でございます。
 それから、区民の方の反応でございます。1番最初の休日が4月29日みどりの日であったわけでございます。区民の方から約二、三百ぐらい電話がありまして、きょうはあいていますかというのが非常にあって、それで28日の日に電話したらあいているという話があったけれども、勘違いであいていると言ったのではないかと。本当にあいているのかというお電話があったわけでございます。非常に区民の方からも好評でございます。それから地域館で、図書を今まで自分で配架、直していたわけでございますけれども、今度は返すだけでいいということで、非常に年配の方から喜ばれております。年配の方はなかなか自分がどこで借りたかというのはわかりにくいということがございましたので、今のところは区民の方の評判も、それから実際の我々の管理運営する側の方でも特に問題というのはございません。
委員長
 ただいまの報告について質疑は。
江田委員
 スムーズに行われているということで、それはそれで評価をしたいと思いますが、幾つか当初の予定と変わったところがありましたね、地域館で。あれは図書館長以外にどなたかつけたんじゃなかったですか。そういう最初我々に報告したものと実際とが変化している部分が幾つかあると思うんですが、そこら辺をまとめて報告していただけますか。
石﨑中央図書館長
 各地域館には図書館長を1名置くほかに中央館からバックアップ体制として当面一人、館によって、野方は施設管理があるということで、常勤職員が複数いるということがございますので野方を除いたところには中央館から当面派遣という形でバックアップ体制をとっているところでございます。中央館のバックアップ体制として各館に再任用、もしくは非常勤職員を派遣しているところでございます。
江田委員
 それはどのくらいの期間を予定しているんですか。
石﨑中央図書館長
 状況を見ながら考えていきたいというふうに思っているところでございます。
江田委員
 それから、幾つかお聞きしておきたいと思うんですが、要員の配置が適切に行われているかどうか、これのチェックはどういうふうに行うんでしょうか。
石﨑中央図書館長
 各館長がいれば館長が把握いたしますし、館長がいないときもございますので、中央館のサービス担当の地域館のバックアップ体制の職員が適時見回りながら状況というのを確認しているところでございます。
江田委員
 ですから、例えば、ちょっと人が足りないなと。窓口の人が足りないなというような場合に、具体的には中央館だと思うんですが、緊急に人をふやすような場合がありますよね。それは館長がその現場の責任者に指示するのか、あるいは受託をした会社にそういう要望をするのか。そこら辺のシステムはどういうふうになっていますか。
石﨑中央図書館長
 そういうときは現場の監督、指揮者にお話しして、また個々の具体的なことについてはそういうお話をするわけでございますけれども、中央館だったらNPOでそこに責任者がいるわけでございますけれども、会社の場合は本社の方にまた連絡するということでございます。
江田委員
 それも含めてスムーズに行われているということで確認したいと思うんですが、それでいいかどうか。それからもう一つ、図書館業務のレベルを向上させるための方策として陳情が出ていましたね。利用者との懇談を開いてほしいとか、あるいは館長の答弁では受託企業、あるいは団体との合同研修等についていろいろ触れておられましたけれども、これは具体的にはどういうことが行われていますか。
石﨑中央図書館長
 1番最初の質問で、指示等につきましては個々の会社、責任者を通じて御連絡しているわけでございまして、そのあたりにつきましてはスムーズに進んでいるというふうに思っているところでございます。
 それから利用者との懇談会につきましては、委託の状況がある程度、さらに安定した段階で、また区民の方の御利用のことについてもある程度安定した段階、おおむね7月、夏季ぐらいに利用者アンケートをやって、その結果をもとにトータルとしての8館全体、個々の固定したメンバーではないわけでございますけれども、利用者との懇談会というのも開いていきたいと思っております。それは我々行政だけではなくて、会社も含めて5者の2法人、3団体も含めてそういうような機会というのを設けていきたいと思っているところでございます。
 それから、月1回委託業者、それから我々との協議というのを進めておりまして、4月も第1回目をやったところでございます。いろいろコンピュータの使い方から予約の仕方、さまざまなことにつきまして議論したところでございます。
江田委員
 それから、簡単なレファレンスは地域館でやるというお話だったんですが、これが委託が定着していくに従って、レファレンスそのものを地域館でやっていくという、そういう力をつけていってもらわなければ困るというふうに思うんですね。これについてはどのように考えておられますか。レファレンスそのものが、ちょっと私はそこら辺よくわからないんですが、例えば図書館法との関係でいろいろ制約があるものなのか。制約がなければレファレンス等、今まで従来やっていた程度のものは受託企業でやっていってもらうように今後レベルアップしていかなければいけないと思うんですが、そこら辺どうですか。
石﨑中央図書館長
 図書館法の関係からいうと、館長業務等は委託できないということになっておりまして、館長業務というのをどう考えるかというところがございます。広く考えれば、選書、レファレンスというところも考えられるし、狭く考えれば予算、決算、人事、議会対応、教育委員会対応、こういうような考え方があるわけでございます。ですから、レファレンスが全く委託がだめだという話にはならないと思います。ただ、レファレンスというのは非常に人手を食うということがございますので、委託金額との兼ね合い、経済効率との兼ね合い、さまざまなことがございますけれども、力量としてはだんだん上がってきておりますので、例えば簡単なレファレンスというのも今までなかなかいろいろ見なきゃできなかったのを、それなりに力量が上がってくれば、すぐまた即答できるということもふえてきますので、かなり相対的には力量的には上がってくると思うところでございます。
江田委員
 これは意識的にぜひ努力をしていただきたいと思うんです。といいますのは、窓口でそういう相談をして、恐らく今の体制だと電話で中央館に問い合わせをするというようなシステムになるんだろうと思うんですが、やはり対面じゃないとなかなかうまくいかない。そういうものがありますよね。ですから、先ほど報告にありましたように、平均で60%の司書有資格者の方がついておられるということであれば、そういう方々の力を有効に活用するというのは、当然今後考えるべきことだと思いますので、その点についてもぜひよろしくお願いしたいと思います。
 それからもう1点、今のことも含めまして、図書館活動のレベルを上げていくということに関する図書館としての基本的な考え方、今後の図書館政策をどういうふうにつくっていくのかという点で、既に委託が終わったわけですから、そこに今後着手していかなければならないと思うんですが、そのことについて今後考えておられることがありましたら、最後にお聞きしておきたいんですが。
石﨑中央図書館長
 基本的には、レファレンスにつきましては中央館で対応しているところでございます。レファレンスを担当している職員に聞きましてところ、3月までも地域館で対応できなかったことは中央館の方に電話で聞いていたわけでございますけれども、かえって、今までより簡単なものが来なくなったという話です。やはり60%ということがあると思います。そういう意味からいって、今までの地域館の職員のレベルよりも委託業者の方がレファレンス能力に関していえばある程度上がってきているというふうに思っているところでございます。
 それから、今後の図書館の力点ということでございます。さまざまなことが言われているわけでございますけれども、我々としては、今までの図書館からいわゆる情報発信型の図書館というようなことを目指していきたいわけでございますし、それから、やはり新しい情報、特にコンピュータ関係の情報、それにつきましても昨年12月リプレースを行って自宅からインターネットで検索できるようになったわけでございます。それからさらにまた1歩も2歩も前進した情報型社会に対応した図書館というのを目指していきたいというところでございます。
江田委員
 最後にお聞きしたのは、館長のお考えになっていることをお聞きしたんじゃなくて、今後図書館政策、新しく地域館が変わってきたわけですから、それに伴う図書館政策を練り上げていく必要があるというふうに思うんです。ですから、そういうことについて具体的なお考えがあるかどうか。もしまだそういうものを持っていないということであれば、今後そういうものに着手していくべきではないかという、そういう趣旨の質問ですので、もう1度お考えをお聞きしておきたい。
石﨑中央図書館長
 私だけではなくて図書館としても考えているわけでございます。これからの図書館というのは--図書館というのは蔵書というものございますけれども、いかに新しい情報に的確に触れることができるか。それからさまざまな区民の方が求めている情報をいかにナビゲートすることができるか。そういうようなことが求められております。それからまた、ビジネス支援とか、新しい役割というのも与えられているわけでございます。そういう時代状況が変わっている中で、図書館も昔から同じような仕事をしているわけにいかないわけでございまして、そういう社会の変革に的確に対応するような図書館というのを練り上げていきたいというふうに思っているところでございます。
委員長
 ほかに本報告についてはありませんか。
 なければ、以上で本報告については終了いたします。
 一応予定していた報告は終了するんですが、ほかに理事者から何か報告がございますか。
 なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。
 議題のその他に入ります。
 次回の日程等について協議したいと思いますので、委員会を暫時休憩します。

(午後5時35分)

委員長
 それでは、委員会を再開いたします。

(午後5時36分)

 休憩中に確認しましたとおり、次回の委員会は5月24日(月曜日)午後1時から行うことで御異議ありませんでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定いたします。
 以上で、本日予定した日程をすべて終了いたしますが、委員、理事者の皆さんから特に発言はございませんでしょうか。
飯島委員
 もうこんな時間になってしまいましたので、また5月もう1度委員会がございますから、そのときに改めてお答えをいただきたいので、どういうことを聞きたいかだけきょう申し上げておきます。
 私、先日、富士高校、それから富士見中学校のそばを例の自殺者が出たという事件のときに歩いておりました。警察官が防弾チョッキをつけてたくさんいらっしゃって、ヘリコプターが飛んでいるんですが、特に何が起きているかは知らないまま、私ものんきに構えて歩いておりました。通行人の方もたくさんの方が歩いていらっしゃって、何があったのかは後で、この事件については承知をしたわけです。既に御存じのように、中野警察が始めたそういう事件にかかわる携帯でのメールの情報提供もそのときは実はなかったんですね。今度は中野署と野方署が一緒になってこのメールを始めるということがございましたけれども、そういうときに1番、今そこで何が起きているのか。警察からの通報だけじゃなくて、住民の皆さんからもいろいろなことがあって、既にこの23区の中でも幾つかの区が学校のそういう事件の情報等を中心にした通報のシステムについて導入方を図ったりなんかしているようです。私もぜひそれはやはりおやりになるべきだろうと思っているし、そういうことについて所管の、またその分野のところで、今日までどのような検討をされてきているのか。あるいは23区の状況についてはどうなのか。また中野区としての取り組み方についてはどういうお考えなのか。そういうようなことについて次回の委員会で改めてお尋ねできればと思っています。きょうここでやっているちょっと時間がかかって、こんな時間になってしまいましたので、一応次回のときに聞かせていただきたいということで、きょうはこういうことについて伺いたいということだけにさせていただきたいと思います。
委員長
 わかりました。
高橋委員
 1点だけ。次のときで結構なんですけれども、学力テストを一斉に行ったと思うんですけれども、その報告はいつごろしていただけるのか。
小林指導室長
 学力調査については東京都がやったものでございまして、まだ私どもの方には結果は来ておりません。今回は2月20日に中学校2年生、当時ですね。先年度ですけれども、やりまして、一応6月にはその結果を公表するというふうに聞いております。

〔「うちでやるものとは違うもの」と呼ぶ者あり〕

小林指導室長
 済みません。区独自でやるのは、今具体的な実施の検討をしておりまして、2学期早々にということでございますので……。
高橋委員
 きょうはいいんですけれども、教育委員会のホームページについても次回の委員会のときにお伺いしたいので、ちょっとそれだけ事前に。

委員長
 はい、わかりました。ほかに発言ございませんか。
 なければ、以上で本日の文教委員会を散会いたします。長時間御苦労さまでした。

(午後5時40分)