平成16年7月15日 文教委員会
中野区議会文教委員会〔平成16年7月15日〕
文教委員会会議記録
○開会日 平成16年7月15日
○場所 中野区議会第5委員会室
○開会 午後1時16分
○閉会 午後5時42分
○出席委員(9名)
岡本 いさお委員長
小堤 勇副委員長
奥田 けんじ委員
高橋 ちあき委員
小串 まさのり委員
飯島 きんいち委員
篠 国昭委員
藤本 やすたみ委員
江田 とおる委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
教育長 沼口 昌弘
教育委員会事務局次長 金野 晃
教育経営担当参事 教育委員会事務局次長兼務
部門経営担当参事 教育委員会事務局次長兼務
教育委員会担当参事 教育委員会事務局次長兼務
教育環境担当参事 教育委員会事務局次長兼務
教育改革担当課長 小谷松 弘市
学校教育担当課長 篠原 文彦
学校教育管理担当課長 学校教育担当課長兼務
学校健康推進担当課長 学校教育担当課長兼務
指導室長 小林 福太郎
生涯学習担当参事 大沼 弘
生涯学習推進担当参事 生涯学習担当参事兼務
生涯学習施設担当参事 生涯学習担当参事兼務
知的資産担当参事(中央図書館長) 石﨑 新一
○事務局職員
書記 荒井 勉
書記 岩浅 英樹
○委員長署名
○審査日程
議題
学校教育の充実について
要求資料の提出
1 主要な教育課題一覧(教育改革担当)
所管事項の報告
1 「基本構想・新しい中野をつくる10か年計画」検討素材(NO.3)について
(教育改革担当)
2 2学期制について(教育改革担当)
3 平成16(2004)年度夏季学園の実施について(学校教育担当)
4 平成16(2004)年度移動教室の実施状況について(学校教育担当)
5 「児童・生徒の健全育成に関する警察と学校との相互連携制度」の協定書の締結について
(指導室長)
6 中野区もみじ山文化センターの現金盗難事件について(生涯学習担当)
7 その他
(1) 中野区立幼稚園園児募集要項(案)について(学校教育担当)
その他
委員長
それでは、定足数に達しましたので、本日の文教委員会を開会いたします。
(午後1時16分)
本日はお手元に配付の審査日程(案)(資料1)に沿い審査を進めたいと思いますが、御異議ございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
なお、審査に当たりましては、午後5時を目途に進めたいと思いますので、御協力をよろしくお願いいたします。
また、3時近くなりましたら休憩をとりたいと思います。
それでは、学校教育の充実についてを議題に供します。
要求資料の提出でございますが、資料がお手元に配付されておりますので、御確認ください。
理事者から補足の説明があるということですが、これを受けることに御異議ありませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
小谷松教育改革担当課長
それでは、前回、資料要求のございました主要な教育課題一覧(資料2)ということでお手元の方に配付をさせていただきました。
前回、教育委員会でいろいろと取り組んでおります教育改革の課題、どのようなものがあるのかということで、これを一覧としてお示ししたわけでございますが、ただ、前回お示しした資料では、教育改革ということにつきまして、かなり限定的な部分、私ども担当としての教育改革担当の事業を中心といたしまして、事業の一覧のような形でお示ししたわけでございますが、ただ、前回、教育委員会としてどのような課題を持ち、そして今後どのような展開、課題に向けた方向を目指しているのか、その辺のところをしっかりと体系的な形で取りまとめて、改めて提出してほしいということでございました。そういったことから、主要な教育課題一覧ということで、既に教育委員会として取り組んでおりますもの、あるいは今後、教育委員会としまして課題として認識しながら、検討をさらに進めていきたいというものも含めまして、一覧として取りまとめさせていただきました。御案内のとおり、現在、中野区全体といたしまして目標体系を定め、その目標体系に従いまして、組織なり予算というものを組み、執行しているわけでございます。今回お示ししました資料につきましても、目標体系に沿う形で整理をさせていただいてございます。
それでは、順次御説明申し上げます。
まず1番目の学校教育分野でございます。
こちらの分野につきましては、自立し多様な価値観をうけとめる未来の市民を送り出す学校という目標を掲げまして、それぞれ個々の施策を掲げながら事業を実施しているところでございます。
まず個に応じた多様な教育がうけられる学校ということで、この施策体系の中で、私どもの方で今後目指す方向ということで、幾つか事業の方を挙げてございます。
まず学力にかかわる調査の実施ということでございますが、これは中野区独自の学力にかかわる調査を実施いたしまして、児童・生徒の学力の向上を図ってまいりたいというものでございます。
それから指導方法の工夫・改善ということでございます。具体的には、課題別・習熟度別少人数学習集団での指導、あるいは個別指導やグループ指導等、指導形態や指導方法の工夫・改善をさらに一層進めてまいりたいと思ってございます。
次に、教職員の資質の向上でございます。既に教員の資質を高めるために教員の指導力を引き出すような区独自の研修を行っているわけでございますが、さらに区独自の認定講師制度といったものについても今後検討してまいりたいと思ってございます。
それから特色ある学校づくりということでございます。これまでもいろいろな取り組みを図ってまいりましたが、さらに一層、創意工夫を生かした特色ある教育活動を推進してまいりたいと思ってございます。
学校選択制の実施ということでございますが、これについては、別途既に御報告申し上げているところでございますけれども、今後、学校再編の進捗状況、あるいは東京都教育委員会の学級編成基準の見直しの検討状況を考慮しながら、その実施時期等について検討してまいりたいと思ってございます。
次に、特別支援教育に向けた取り組みでございます。国や東京都を踏まえながら、障害のある児童・生徒一人一人の教育的ニーズに応じました適切な教育的支援を行う体制を検討してまいりたいと思ってございます。
次に、命を大切にする教育の推進、それから人権教育の推進、次のページにもありますが、国際理解教育の推進、そして環境教育の推進といったような、まさにこれらにつきましては、目標として掲げてございます自立し多様な価値観をうけとめる未来の市民、そういった子どもたちを育成するための教育でございますが、これらにつきましても、さらに一層、拡充・推進を図ってまいりたいと思ってございます。
それから健やかな心と身体を育む学校という施策のところでございますけれども、まず教育相談体制の充実を図りたい。地域や関係機関等との連携を図るなどいたしまして、ひきこもりや非行型の不登校などにも対応できる、そういった教育相談体制について検討してまいりたいと思ってございます。
それから体力向上のためのプログラムでございます。中野区の子どもたち、非常に体力が劣っている部分も目立ってございます。そういったことから体力の現状分析を行い、またその強化内容を定めましたプログラムの策定を検討してまいりたいと思ってございます。
次に、地域とともに子どもを育む学校という施策でございます。
これにつきましても、部活動に対する支援、複数の学校によります合同の部活動の実施であるとか、あるいは地域スポーツクラブ、これは今後、設立を検討しているところでございますが、連携等について検討してまいりたいと思ってございます。
学校評価の改善でございます。評価項目の見直し、あるいは数値目標を設定するといったようなことを通しまして、評価システム、方法の改善を図ってまいりたいと思ってございます。
次に、学校の安全対策の確立でございます。最近いろいろな事件等が発生してございますけれども、地域、警察等の連携を強化し、安全体制の確立を図ってまいりたいと考えているところでございます。
次に、生涯学習の分野でございます。こちらの方につきましては、自己実現をはかり多様な活動の機会を広げる生涯学習・スポーツという目標を掲げて事業に取り組んでいるところでございますけれども、まず学習やスポーツを通じ、新しい自分や仲間と出会うまち、この施策を実現するために、一つといたしまして、地域スポーツクラブの設立、これにつきましては、区民がみずからその運営主体となりまして、総合型地域スポーツクラブの設立に向け、今後検討してまいりたいと思ってございます。
地域人材の活用の推進ということでございます。人材情報登録、紹介するといったことのほかに、人材を積極的に発掘する、あるいはこちらから出向いて働きかけ等を行いまして、地域にございますさまざまな方の能力、これを活用、推進することにつきまして今後検討いたしてまいりたいと思ってございます。
それから文化・芸術の振興でございます。拠点となります施設の整備や施設の利用方法の見直し等を行うとともに、芸術・文化にかかわる団体への支援などにつきましても検討を進めてまいりたいと思ってございます。
それから利用したくなる文化・スポーツ施設ということでの施策でございます。こちらは中野体育館の整備を検討してまいりたい。そのことによりまして体育館機能の充実を図り、また健康づくり機能をあわせて整備を図ってまいりたいと思ってございます。
それから良質な知的資産が収集保管され便利に利用できるまちということでございますが、この目標を達成するために、区立図書館のあり方、蔵書の充実を図る、あるいはITの活用、学校図書館との連携等によりまして、さらにサービスの拡充を行い、区民にとりまして利用しやすい図書館となるよう、そのあり方について見直しを図ってまいりたいと思っているところでございます。
それから最後のページでございますが、教育経営分野でございます。こちらにつきましては、わかりやすく機動的な教育施策の企画経営という目標を掲げてございます。
具体的な施策といたしまして、未来を展望し、計画的に進められる教育改革と目標を達成するために、一つといたしまして、区立小・中学校の再編、それから区立幼稚園の役割、機能及び配置のあり方等につきまして検討を進めてまいりたいと思ってございます。
それからまた幼稚園にかかわることでございますけれども、幼児教育から義務教育への円滑な接続ということで、幼稚園、保育園等から義務教育に円滑に移行できるようにするために、体系的な教育プログラムの策定について検討を進めてまいりたいと思ってございます。
また、小・中の一貫教育ということでございますが、小・中一貫教育の意義や具体的なカリキュラムの編成及び異校種連携のあり方等につきまして検討を進めてまいりたいと考えてございます。
それから2学期制の導入でございます。これはいろいろと当委員会におきましても御議論いただいているところでございますけれども、ゆとりを取り戻すとともに、各学校が学校運営を改善し、教育改革を実行することを目的に、2学期制の導入につきまして、さらに検討を深めてまいりたいと思ってございます。
地域運営学校についてでございます。これにつきましては、今国会におきまして法令の改正が行われたわけでございますが、今後、学校運営協議会による学校の管理・運営について調査、研究を進めてまいりたいと思ってございます。
それから情報教育の環境の整備でございます。校内LANの整備など情報教育を推進するための環境整備につきまして、さらに一層検討を進めてまいりたいと思ってございます。
それから充実した教育環境の創出ということで、この目標を達成するために、一つといたしまして校庭の芝生化、それからまた屋上の緑化といったことを進めながら、そのこと自身がまた子どもたちにとりまして一つの環境教育の素材になるとともに、また学校自身が環境を向上するための一つの施設として、公共的なものとして生まれ変わっていくといったようなことで、校庭の芝生化、屋上緑化につきましても、あわせて検討し、さらにその推進を図ってまいりたいと思ってございます。
以上、御報告をさせていただきましたけれども、教育委員会として、このような教育課題を念頭に置きながら、さらに一層充実した中野の教育のために努力をしてまいりたいと思ってございます。その一端といたしまして、課題ということで整理をさせていただきました。
以上でございます。
委員長
御苦労さまでした。
ただいまの報告に対しまして質疑はございますか。
飯島委員
御苦労さまです。大分また前回と趣の変わった提案になってきたと思いますが、これは教育課題一覧ですから、当然取り組むべきもの、少なくとも5年ないし10年の間に一定の成果を見るもの、こういうふうに受けとめてよろしいですか。
小谷松教育改革担当課長
そのようなものでございます。既に取り組んでいるものもございますし、また教育委員会としてさらに今後、検討を進めなければならない課題ということで認識しているもの、それらを含めてこちらの方にまとめさせていただきました。
飯島委員
何点かまとめて伺ってしまいます。
1番、学力にかかわる調査の実施ということなんですが、これは当然、学力向上を図るための学力にかかわる調査の実施というふうなことなんだろうと思うんですが、ここは、どっちかというと、何が課題なのか、学力向上を図ることではないかと思っているので、後で教えてください。
4番、特色ある学校づくりも、何のために特色ある学校づくりをしていくのか、こういうことが明らかになった方がいいのではないか。
それから健やかな心と身体を育む学校の中の体力向上のためのプログラム作成とあるんですが、これはいわゆる授業の中で取り組むことなのか、授業も含めて部活、その他もろもろ全部ということなのか。ただし、部活はスポーツだけではありませんから、その辺がどういうところでのプログラムになるのかを考えていらっしゃるのか、その辺、お考えを伺いたい。
それから部活等に対する支援で、後ろの方を見ますと地域人材の活用推進というところがあるから、こことここにかかわるんでしょうが、同じようなことは同じようなことで重複しても、交流とかなんとかというふうにして、どのように部活に対する支援の具体的な中身、地域スポーツクラブとの連携だけではないんだろうと思うんですね。地域人材の活用・推進というのもあるわけだから、この辺も関係するところは明らかにしておいてもらった方がいいのかなと思います。
3番の学校の安全対策の確立の中では、学校そのものの安全ではなくて、行き帰りもあったりとか、PTA、父兄との連携とかということがあるから、そういう情報的なことはどうなっているのか。これも既に御検討方があるとすれば、これもやはり加えておくべきではなかったのか。漏れているのがどうなのかしらと思いました。
それから中野体育館の整備だけで、文化・スポーツ施設の中のスポーツの部分がいいかというと、そうではなくて、区内のオープンスペースがありますね。例えば、この前もちらっと申し上げましたが、平和の森なんかについてのスポーツ活用はやはり検討した方がいいのではないかとなると、そういうものも入れておかないと中野体育館の整備だけで終わってしまうのかなというふうな気がしますので、この辺もどうなのかと。
裏の区立小・中学校の再編するというんだけれども、こういうのはもう少し書き込みがあってもいいのではないのかというふうな気がしました。それから幼稚園は配置のあり方を見直すというんだけれども、こんなことをがんと言ってしまっていいのかしらというもろもろがあります。あと校庭の芝生化とか、屋上緑化とか、極めて具体的でリアルな話も課題として挙がってきているんだけれども、並びとしては、環境の創出という中に、学校の何とかの整備の中の1、2という形で出てくるのかなと思ったりしまして、教育環境の創出という意味では、これだけにはとどまらないのかなというふうに思ったりしますので、もう少し工夫がここはあった方がいいと。
この前、教育は教育としての基本的な計画みたいなものを持ちたいと、こうおっしゃっていましたよね。10か年の云々とはまた別になるかどうか、よくわかりませんけれども、そうすると、この課題とそういう計画との間の体系的なかかわりを1回やはりどこかで示してもらうとわかりやすいなと。こういう課題がこういう計画に落ちていくと。いずれにしても、それは計画としてどこかで示すということになるんでしょうし、あるいは10か年の中に落とし込めるのか、あるいはひょっとするともう落とし込めないかもしれませんね、ここまではね。そうすると、教育委員会として、今後5年、もしくは10年の間、当然、基本構想、基本計画を踏まえながら、より具体的なものを持つと、こういう体系になるのなら、そういう体系として示してもらった方がわかりやすいし、議論もしやすいのかなと。
たくさん言ってしまいましたけれども、それぞれ今の段階のお考えを聞かせていただければ結構なので、お願いします。
小林指導室長
それでは、指導室にかかわる部分につきまして、幾つかの御指摘の点につきましてお話をさせていただきたいと思います。
まず学力にかかわる調査の実施にかかわっては、委員御指摘のとおり、これは子どもたち一人一人の学力の向上、特に基礎・基本の徹底、こういったところに眼目がございます。学習指導要領の目標、内容をどれだけクリアしているか、そういった視点から調査を実施いたしますので、個人の実態を見るだけではなくて、それに対して学校や教師がどうかかわり、どのように支援していくかの方策までも見出さなければいけないということでございますので、ただ単に診断を行うだけではなくて、その結果をもとにして学校が今後どのような指導の充実、改善を図っていくか、ここら辺も大きなポイントだというふうにとらえております。
続いて、特色ある学校づくりでございますが、確かにここに明記されていることについては、その方法が出ております。ねらいは、やはり義務教育として充実した教育を行っていくと、その中の一つには、学力の問題もありますし、心の教育の問題もありますし、後ほど出てくる、いわゆる体力の問題もあろうかと思います。そうしたものをすべて義務教育としてしっかり果たしていくための方法として、各学校が子どもや学校近隣の地域の特色を生かして、その目標を達成していくためのいわゆる取り組み、ここに特色を持たすことが大事ではないかということでございますので、目標というよりも、ここにはその方法として一端が示されているというふうにとらえていただければ、大変ありがたいというふうに思います。
続いて、体力向上のためのプログラムの作成でございますが、まだ現段階では計画でございますので、確定的なお答えはできませんが、今考えていることは、現時点においても、かなり各学校で子どもたちの体力向上のための取り組みは行っておりますが、それが体系立ってなかったり、子どもたち一人一人の実態に応じていなかったり、さらには学校の施設整備とのかかわりの中で綿密な計画が十分ではないといったような実態も見受けられますので、専門家にも入っていただいて、その学校の独自のプログラムをつくっていただくと。授業とのかかわりでございますが、小学校は主に休み時間、朝、または昼休み、こういった短い時間でも毎日の積み重ねの中で体力向上を図っていくと。中学校になりますと、休み時間を外で遊ぶということが実態として減ってまいりますので、むしろ保健体育の時間の中で、ある領域に限って専門的に体力向上を図るような、そうしたアシストをしていくような人材も投入しながらというふうに今、考えているところでございます。
なお、部活動の支援に関しては、これまで以上に外部指導員を大いに取り入れていくということも大事だと承知しております。しかしながら、対外試合においては、いわゆる学校の教員が顧問として参加しなければならないというふうなさまざまな制約もございますので、そういった実態も、中体連等にも働きかけながら、今後さらに地域の活動として部活動が活性化していくような取り組みも大事だというふうに承知しております。
篠原学校教育担当課長
学校の安全対策について、学校、地域、PTAの連携や情報管理、情報提供、これについて具体的て方策を示すべきではないかというふうな御指摘がございました。これにつきましては、他区の方で今、先進的な取り組みが行われておりまして、そういったものを検証しながら、私どもとしても、具体的な取り組むべき内容のものを早い時期にお示しをしていきたいというふうに考えております。
大沼生涯学習担当参事
スポーツ施設の整備については、もちろん中野体育館だけでなく、鷺宮体育館、あるいは上高田球場とか、いろいろと施設整備をしていかなければならないと思っております。ただ、中野体育館は、中野区における全区的なスポーツの施設として大きいということと老朽化しているということで、ここで中野体育館の整備という形で取り上げたものでございます。ほかのスポーツ、あるいは文化施設についても、整備は図っていかなければならないという意識は持ってございます。
小林指導室長
大変失礼いたしました。学校の安全対策の確立にかかわって、今お話が漏れてしまいましたので、つけ加えさせていただきます。
委員御指摘のとおり、行き帰りの安全ということも極めて重要でございますが、詳細にわたって学校がどう把握していくということは大きな課題でございます。したがいまして、保護者にも協力を求め、学校と家庭が共通した指導を行っていくとか、また関係諸機関との連携を強化していく、さらには地域ぐるみの取り組みを進めていくということが重要であり、こういった点は、各学校に、通知文や校長会等、また生活指導主任の研修会でも常に指導、助言しているところでございますが、今後さらにこうした関係機関との連携は、教育委員会が果たす役割が大きくございますので、今後もそのかかわりについては継続して取り組んでまいりたいと思います。
小谷松教育改革担当課長
教育経営分野のところで、区立小・中学校の再編、それから区立幼稚園のことにつきまして、少し書き込みが弱いのではないかということでお話がございましたけれども、この部分につきましては、現在10か年計画の検討の中でいろいろと検討を進めているところでございます。そういったことから、この後、また10か年につきまして御報告を予定させていただいているところでございますけれども、書き込みとしては、このような形で、重複を避けるということで、要点の筆記ということになってしまいました。
それから主要な教育課題一覧ということで取りまとめている部分に、さらに体系化しながら、今後教育委員会として、どのような形でこれらを肉付けしていくのか、今後の方向のような形ということでございますけれども、御案内のとおり教育委員会といたしまして教育行政ビジョンの策定ということを今後予定しているわけでございますが、その中で、もちろん10か年計画に掲げるものだけではなくて、また教育委員会として中野の教育の向上のために取り組むべきさまざまな課題について、それらをさらにきちんと体系化した上で、取り組むべき事業、それらを具体化しながらきちんと精査をしてまいりたいというふうに思ってございます。
飯島委員
ありがとうございました。
ぜひ、大事な課題がいっぱい書いてあるわけですし、極めて取り組み急務な課題なんですね、これはね。だから、皆さんそれぞれ、もちろん概要だから、書いてあるところは、しかるべき部分になれば、しかるべきことがきちんと書き込まれるということでいいんです。
それで、一つだけ、これは担当課長がいいのかどうかよくわからないんですが、最後の区立小・中学校の再編という問題については、別にこれは基本構想を改定することとか、10か年計画をつくることとは別に、もしそんなことがなかったとしても、教育委員会としてはやらなければならない焦眉の急の課題ですよね、これは。だから、何も学校の再編という問題については、重複を避けるということは、それはそれとしてあることかもしれないんですが、教育委員会としての考えをきちんとやはりこれはお示しになってもいいのではないかな。何となく基本構想にかかわる策定のスケジュールがおくれたりなんかしているということにかんがみると、そういうスケジュールにあわせているということと教育委員会が学校再編について取り組まなければならないという現状認識とは、必ずしもリンクしていないわけですよね。現状が後退したから時間の余裕が生まれてきたなんてことはあり得ないわけで、むしろもっとこういう問題は切迫しているのではないのと、そうおっしゃって再編に手をつけ始めたわけでしょう、あるいはそういう検討を始めたわけではないですか。その状況は変わっていないとすれば、もし区長部局におけるそういうもろもろの基本構想の策定や10か年計画の策定がおくれているということとは別に、やはりやらなければならない課題としては、学校の再編は、教育委員会として、どうであれ、やはりある時点できちんと示していく必要があるのではないか。むしろそういう課題として現にあるわけですよね、ここに書かれていることは。別にこんなのは基本構想を策定しなくたってやらなければならないことなんだとすると、どうなんでしょうかね、せっかく取りまとめてもらったこういうものについては、教育委員会なりの取り組み、特に区立の小・中学校の再編については、もう皆さん、お子さんをお持ちの皆さんはもう最大の関心事ですよ。特に来年子どもさんが上がるというようなお子さんを抱えている保護者の人にとってみれば、どういうことになっていくんだろうかということ、このことは一日も早く知りたいと思っていることだろうと思うし、教育委員会としても、ある時間的な見通しに立って、こういうふうな子どもさんの数になってきますよ、クラス編成はこうなることになる、可能性がある、そういうことが予測されるということでやっているわけだから、だとすると、ここら辺は少し取り組みが違ってものを考えてみてもいいんではないですかという感じもしないではないんだけれども、その辺はどうですか。
小谷松教育改革担当課長
確かにおっしゃるとおり、学校再編につきましては、相当以前から中野における教育の課題ということでずっと長い歴史がございます。そしてその間、さまざまな検討がされてきたところでございます。今回、基本構想、10か年計画の策定の中で取り組みをしているわけでございますけれども、教育委員会としても、これまでいろいろな議論を重ねてきたところでございます。それらにつきまして、現在、区長部局との間に財政事情等々、当然先立つものということもございますし、また学校を中心にいろいろと総合的に調整を図らなければならない部分もございます。そういったことで現在、総合的なところから調整を図っているところでございますので、そういった動きなどを見ながら、また学校再編につきまして、さらに検討を進めてまいりたいと思ってございます。
高橋委員
一つだけより理解ができないのが、前回も説明をもらったんですけれども、地域運営学校、イメージなんですけれども、具体的にどんなふうになるのかというのを教えてもらえますか。
小谷松教育改革担当課長
地域運営学校というものにつきましては、実は今回、ちょうど参議院選挙前に開かれました国会におきまして、地方教育行政の組織及び運営に関する法律、いわゆる地教行法でございますが、それの一部改正が行われました。その中で、地域運営学校ということが新たに法律の中に付け加えられたわけでございます。これにつきましては、実は地域の方々、いろいろな地域の方々に直接学校の運営に参加をしていただくということで、地域の方々を教育委員会が任命をいたしまして、地域住民であるとか、保護者の代表の方であるとか、そういった方々を学校運営協議会、学校ごとにこれは設置されるわけでございますけれども、できればの話ですが、その委員を教育委員会が任命いたしまして、その方々によりまして、学校運営の基本方針であるとか、あるいは学校の全体の運営のあり方、そのほかまた校長などの人事につきまして任命権を持つ都道府県の教育委員会に対して意見を具申するといったような、非常に大きな権限を持つものでございますが、そういった学校運営協議会をつくり、個々の学校について地域の声をより一層反映すると、そういったシステムでございます。これについて今回、法律が改正となりまして、そういったものがつくれるということになったわけでございますけれども、ただ、非常にそういったことで大きな影響を持ってございます。今回、私どもの方も文書に書かせていただきましたけれども、今後どういうふうな形でこれが展開していくのか、その辺のところをしっかりと研究、調査を進めながら、地域運営学校につきましてしっかりと把握をしてまいりたい。中野区としてどうこれに対応していくのか、その辺のところもしっかりと考えてまいりたいというふうに思ってございます。
高橋委員
そうすると、これは中野区だけではなくて、各自治体の教育委員会が取り組まなくてはならないものなのか、別に研究しても、できないであれば取り組まないでよろしいものなのか、そういうことすらよくわからないんですけれども、それから人事のことも携われるというようなことでしたけれども、そうすると、校長とか先生方とかも、この人たちが、いや、現在いらっしゃる人ではない人を採用しなさいとか、そういうところまで入り込めてしまうんですか。
小谷松教育改革担当課長
地域運営協議会につきましては、法律上は設置することができるということで、設置するかどうかというのは、もちろんそれぞれの各自治体ごと、あるいは学校ごとの判断ということになってくるかと思いますけれども、今、人事のことでお話がございましたけれども、確かに非常に大きな権限を持ってございます。例えば、学校長について、極端なことを申し上げれば、こういった人材をぜひうちの学校の校長にしてほしいというようなことで、その具体的な提案というものを、区市町村の教育委員会を通して、任命権を持ちます都道府県の教育委員会に対して意見を上げるというようなことができます。これを受けました都道府県の教育委員会につきましては、上がってきた意見というものを尊重する中で人事というものをやっていく、そういったことも想定されてございます。
高橋委員
教育委員会は、これを項目に挙げていらっしゃるということは、研究していって、今後何らかの形で取り入れたいという思いがおありになるのかなとは思うんですけれども、よほどきちんといろいろと検討していかないと、よい方向に行くように努力されるんだと思いますけれども、かえって危ない方向に行ってしまうことだってなきにしもあらずだと思いますから、かなりこれは慎重に進めていかないといけない項目ではないかなと思っております。
これは、10か年計画とか、そういうことに関係なくしてずっと取り組んでいかれるというスタンスでいらっしゃるわけですか。
小谷松教育改革担当課長
今回、法が改正になりまして、このような制度ができたわけでございますけれども、これにつきましては、今申し上げたとおり大変影響の大きなものもございます。委員おっしゃったとおり、これについては、しっかりといろいろな角度から研究を進めていく必要があるだろうというふうに思ってございます。答弁、これを将来的に導入するとか、しないとかということではなくて、まずしっかりとその辺のところの研究を進めながら、また中野区として中野区の教育をよくするために、どういう形で取り組んでいったらいいのかということも、その視点から研究を進めてまいりたいというふうに思ってございます。
沼口教育長
この地域運営学校につきましては、法律が改正になりまして、そういう制度ができて、それを取り入れることが一応可能になったということだけでございます。これを入れるかどうかは、地域が本当にそういう状況になっているかとか、あるいは地域の方が望むかとか、いろいろな条件がそろわないと、実際問題はなかなかやろうと思ってもできない問題だと思います。ただ、研究はしないと、仮にやる場合はどういうふうにするのかとか、どういう問題点があるのかという課題としてとりあえず研究はするということでございます。ですから、まだ教育委員会としても、導入するかどうかという、そういう方向もまだ全然議論していません。
高橋委員
わかりました。ありがとうございます。研究を重ねていってもらいたいと思います。
それで、今回いただいた教育課題の一覧は、前回よりははるかに詳しく書いていただいているんですけれども、先ほどお話が出た公立小・中学校の再編は、もちろんきちんと教育委員会が対応しなくてはならないことだと思っていますし、地域スポーツクラブの設立においても、前回も伺いましたけれども、こういうものをつくるに当たって、今現在行われている学校開放とかのそういう関係分野がありますよね。そういう人たちときちんと理解をして進めていかない限り、かなり難しくなるかなというのがすごく心配なんですね。だから、そこのところを上手に進めていっていただきたいと思うんですけれども、現在そういう方向で話をしているとか、していないとかというのはあるんですか。
大沼生涯学習担当参事
確かに、地域スポーツクラブというのは、これまでのスポーツクラブと考え方が異なっている、意識を改革していかなければならないというのがございます。というのは、今までは単一種目で、どちらかというと、その中でのルールとか、その中での楽しみとか、向上とかというように思うんです。もちろん、その方が地域活動をなさっていることは当然のことですが、地域スポーツクラブというのは、地域の中でいろいろな人がスポーツができる、多種目だということ、それからその方が会員となって運営していくということ、それからいろいろな人がいて、世代間交流を図られていくということ、それから一定のお金がかかるんだという、そういった費用負担というんですが、お金を出してみんなで担っていくんだという、恒久的、あるいは自分たちでやっていくんだというような考え方もございます。そういったものを今、検討会を設けて地域スポーツクラブ構想というものをつくり上げまして、それを体育協会、あるいは体育指導員、それからスポーツ愛好者、各団体のスポーツクラブという方にいろいろと説明していかなければならないと思っています。そういう準備は大事だと思います。その後、具体的に、では、どこの場所でそういうスポーツクラブを展開するか、具体的な場所になったときには、地域の中でいろいろと話し合って進めていかなければならないけれども、今の段階では地域スポーツクラブを理解していくということが大事なので、今、高橋委員がおっしゃった場面というのは、十分に時間をかけてやっていきたいと思います。というのは、既存団体と対峙するのではない、そういう人の意思をかりて、その方が中心になって、なおかつスポーツ愛好者を取り入れていく、その裾野を広げていくというような形で展開していかないと、何か変なしりつぼみになるのはこわいので、そこは十分に考えていきたいと思っています。
篠委員
学校評価の改善という項目はどなたが担当するのか、わからないんですけれども、学校評議員の方がもらってくるチェック項目を見ましても、人権教育が進んでいるかとか、地域との連携がよくできているとか、かなり抽象的なことなんですよね。では、例えば小学校5年生、6年生の御父兄が学校を観察するときには、これはかなり厳しい目で見ていることが考えられるわけです。要は中学校に対して子どもたちの生活状況はどうだとか、いじめはあるのかとか、その地域の中で子どもたちの態度はどうなんだとか、かなり厳しい目で見ている。そういったものを評価してくださいって、ぱっと1週間ぐらいの期間で渡されて評価を御依頼しても、本当のデータはほとんど出てこない、本気のデータはほとんど出てきていない。ただ、我々が教育委員会でいただく、ここ10年間、公立の中学に行かない人が2割から3割という線がほとんど崩れていない、2割から3割の人は公立中学校を選ばない、その選ばない理由についての追跡調査をお伺いしたことはないですけれども、そういったものは信用されていないのか、あるいは期待されていないのかとかいうデータとしては、非常に大切な部分だと思うけれども、そういったものを情報公開する形で、堂々と出してでも、自分の学校を評価してもらうのか。あるいは、どこどこの学校では朝、全員がいつも縄跳びをしていると、これが我が校の誇りであるとか、それから音読というシステムは全国から注目されていると、そういったものをここ何年間、10年間続けてきている。発生がまるで違うと、声が大きいというような具体的事例を示していただければ、かなり評価のしようがあるんだけれども、我々が文教委員会で見せていただいたアンケート調査表を見る限り、まあ、普通かな、まあ、いいかなというぐらいの付け方しかできない。ここに堂々と評価の改善となっているんですけれども、どんなことを目線に入れているんですか。
小林指導室長
今、篠委員が御指摘のとおり、外部評価については、調査をしていくという上でさまざまな課題があるということは承知しております。昨年度、これについては本格実施をいたしまして、その結果については、こちらの文教委員会でも御報告させていただいたわけでございますが、確かにその際にもお話ししたように、答えられない、わからないという、そういった回答が多かったということは、大変大きな課題であるというふうに思っております。これについては、今年度はさらに項目を検討して、より精度の高いものにしていきたいと思っておりますが、一方では、今、委員御指摘のとおり、その学校での独自の取り組みがさまざまあろうかと思いますので、これについては、それをすべての学校一律にやるというのは非常に難しいわけでございますので、教育委員会としてお示しする外部評価の項目にプラスして、各学校が独自に取り組んでいるものについては、それぞれの学校が調査項目を加えながら評価をしていただくと、そんなようなことも昨年度は進めておりましたが、まだまだなかなかそれは定着していないというふうな状況にございましたので、いわゆる共通項目、さらに各学校が独自で進めていくような項目、こういったものも織り交ぜながら実のある学校評価を進めていき、その結果を日常の教育活動の中に生かしていけるようにしたいというふうに考えております。
篠委員
改善は幾ら改善してもきりがないほど改善の必要があると思う。例えば学校からの主張という形で、私たちの学校では、しつけに関しては、地域に出ても御迷惑をかけていないと思う、A、B、C、先生方の評価はAである。主張を書いていただきまして、地域の評議員なり地域の人、父兄の人は御意見は、いや、何を言っているんですか、Cですよとか、Bですよとかというのであれば、これはもう数値として、いや、そんなに思われているんだったら変えなければいけないなとかという形になるけれども、もう至って抽象的過ぎるということで、ぜひ改善していただきたいと思っております。
小林指導室長
各学校におきましては、それぞれ学校長が学校経営方針というものを明確に打ち立て、そして各学校独自で教育目標も設定しております。そうした点で、それを具体的に示していくということは極めて重要なことかと思います。今の御指摘を踏まえて、また学校には指導や助言をしてまいりたいと思いますが、区全体として行う共通項目、それは御指摘のとおり多少抽象的になろうかと思いますが、そうした共通して図るものと、それから学校独自に具体性を持った評価項目を織り交ぜていくということは極めて重要かと思いますので、そういう点も踏まえて、ことし検討し、また学校にも働きかけてまいりたいと思います。
篠委員
中野体育館の整備について伺いますが、中野駅周辺の遠くまで見越した展望の中で、あの場所は1回壊して、ほかに移すとかということは一切ないという、とらえ方をしますけれども、それでいいんですね。
大沼生涯学習担当参事
中野駅周辺の中で、中野体育館の改築の問題だと思うんですけれども、私の認識では、時間的とか、それが今後どう展開されるかわからないんですけれども、生涯学習担当としては、現在の場所で体育館を建てかえていきたいという気持ちを持っています。
金野教育委員会事務局次長
中野体育館については、こういった中央体育館的な機能が必要だというような認識で考えております。整備する位置でございますけれども、御指摘のとおり現在、中野駅周辺整備、特に警察大学校等跡地の整備等の関連でさまざまなことが考えられるということで区長部局とも協議しております。現在地を含む建てかえの考え方もあるし、また場所を移してということもあり得ると思っておりますので、そういった検討を進めているというところでございます。
篠委員
区立図書館のあり方で学校図書館との連携と書いてあるんですが、中野区の掲げた方針の中に3,000人から2,000人体制へという大きな目標設定があるわけですよね、職員の。その中で、図書館、私は図書館というのは、数学の学者に言わせても、1に国語、2に国語、3、4がなくて5あたりに数学だというほど、国語を大切に、言葉を大切にしているのが今、時代の先端なんだそうですが、図書館を放っておくと、教育委員会主導での動きがなかなか地域に伝わってこないように思えてならないんですね。学校図書館との連携といっても、では、地域に学校図書館を開放することを考えての連携なのか、あるいは図書館は現在の構想、8館でしたか、これを減らすという方向をしっかりと打ち立ててしまったのか。ただ、出回っていないだけなのか。そういったことについての説明は読み取れないんですけれども、いかがですか。
石﨑中央図書館長
学校図書館の開放というのは、学校が地域のコミュニティの核ということでございますので、図書館の数どうのこうの、補完という意味ではなくて、学校図書館を地域に開放して、地域の方々、特にお子さま方と保護者、そういう方に使っていただくことによって、子どものための読書活動を支援、それから小さなうちに本に親しむ機会をつくるということで、学校図書室というのは開放した方が教育委員会として望ましいというふうに思っているわけでございます。
それから地域図書館の数につきましては、現在、区長部局と調整しているところでございます。
篠委員
ですから、教育委員会は、どんなことがあっても地域図書館は減らさないんだと、できればふやしたいんだというようなお考えでいるのか、何を考えているんだと言われたら引っ込めてしまうつもりなのか、その辺は、現時点で方向性もなかったら区長部局の言いなりですよ。きちんとした方針を持っているんですか。
石﨑中央図書館長
我々としては、教育委員会の中で、一定の区長部局との協議のための材料というのは協議してきたわけでございますけれども、財政問題とか、さまざまな問題がございます。そういうことで、現在、議論の途中経過ということでございますので、現時点ではつまびらかにするのはどうかなというところでございます。
篠委員
では、区長部局が減らすんだと言われたら、それも財政的理由からですよと言われたら、はい、そうですか、いや、これはもうどんなことがあっても守らなければいけないというような考えでいるのか、そういう姿が伝わってこなければだめなんではないかと言っているんです。
沼口教育長
図書館のあり方については、既にもうこの委員会にも教育委員会の考え方は案としてお示ししているところでございます。内容は、これからの図書館、今、中野の地域図書館は、ほかのいろいろな区と比べて、いろいろと我々も視察しましたけれども、やはり小さい、規模的にも小さいですし、施設的にもお粗末な部分がかなりあります。そういう意味で、これから建てかえ、改築にあわせまして図書館をもう少し大きく充実していきたいというのが教育委員会の考え方です。その場合に、では、少し大きな図書館、今の地域図書館よりも大きなものにしていくためには、今の数で維持できるのかどうか、そこに行きますと今度は財政問題が入ってきます。そういう意味では、建てかえにあわせて館数の縮小を考えざるを得ないというのが教育委員会の考え方です。それを先般といいますか、時期はいつごろでしたか、去年になるかと思いますけれども、教育委員会の考え方をペーパーとしては出しているわけです。現在もその考え方に基づいて図書館のあり方について検討はしています。今現在、中身について、具体的な考え方について区長部局の方と協議しているという段階です。ですから、基本的には、改築にあわせて館数は見直していくという考え方でいます。
篠委員
あと区長部局からは、施設配置のあり方という形で10か年計画の方は出てくるかと思うんですね。そのときに一つ一つについて予算の裏付けを求められたら、区長部局も具体的な数字で対応できる状況にはないというふうに推測するんですが、また中野区の財政状況からいって、どんな旗を上げようと3年間は一切手がつかないだろう、これは議員も大方思っているし、ただ、現在、まちの中では、もう学校がなくなってしまうとか、大変な噂になっていますよね。ですけれども、だれが考えても、それはあり得るということ以外の手のつけようは、私はないのではないかなと思うんですが、そのときに、高橋委員も指摘していましたが、教育委員会がもう区民の矢面に立って説明するという姿が現時点ではまるで伝わってきていないような感じを受けているんですね。要するに教育委員会は区長部局に妥協し過ぎているのではないか、自分の案をしっかり持っているのではないのか、譲れないものは譲れないと突っぱねている姿は一つも感じられないというのが、私は区民の感想ではないかなと思うんですけれども、我々も大変な関心事であるとともに、他区の姿を見ると、やはり一つ動かすことで、もう疲れ果てて区長の座を退いた区長さんもいるぐらいに大変な仕事だと思うんですが、区長部局に任せておくんではないという姿をしっかりあらわしていく決意があるのかどうかをお聞きしたいと思います。
沼口教育長
教育委員会が所管しています施設のあり方については、当然、教育委員会が責任を持って考えていかなければいけないということでございますので、そのスタンスはもう変えるつもりはございません。我々の責任で進めていきたいと。ただ、この進めていくときの考え方は、やはり教育委員会だけがすべてが解決できる部分と区長部局と協議しなければならない部分もかなりあります。1番大きいのは、財政的な問題が1番大きいと思いますけれども、そういうことにつきましては、教育委員会として譲れないものは当然譲れないわけですけれども、譲れるところも逆にあれば、譲っていくということで、それは進めていく必要があるだろうと、そのように思っています。
篠委員
後ほどまた議論ばかりではなく行動に移さなければいけない時期が必ず近々あるんだと思うんですが、ただ、区長部局が入ってくる要素としては、お金の工面という面が大きいとは思うんですね。例えば方針を出したときに、幾らかかるのかと、これからもう横目でいつも見ている三位一体とのかかわりはどうなんだと、そういったものとの勘案は、あるいは財調との関係はどうなんだとかというのは、だれも今はキャッチできない、そういう中でこの計画を立てようとしているわけですから、計画を立てたって、一気に全部がすっ飛ぶ可能性まで含んでいるという大変難しいものなんですが、例えば概略、最低でどのぐらい、廃止を二つして、一つの学校に統合するときに、動くであろうお金、小学校の例は案外承認される可能性も含んでいますので、二つの学校を廃止して一つの学校に統合したときに、後始末ということも含めてどのぐらいのお金が動くかという情報は、しっかり我々にも提示できるんですか。
小谷松教育改革担当課長
再編と申しましても、いろいろなケースがあろうかというふうに思います。単純にAとBを足して別途にCということもありましょうし、またAとBでAという学校で一つに収まるというケースも、いろいろなケースがあろうかと思います。そういう意味で、すべてを統合して幾らということはなかなか難しい部分もあるかと思いますけれども、いずれにいたしましても、将来に向けた改築計画等ともにらみ合わせながら、再編の中でどのくらいお金がかかるか、それからまた今、三位一体のいろいろな制度改正等も進んでございます。先々がまだ読めない部分も出てまいります。そういった中で、補助金、これをしっかりと明らかにして、中野区としてもできるだけ財源負担を軽くするような形をとりながら、最大限、既存の施設なども利用しながらやっていきたいというふうに思ってございます。財政的な部分につきましては、さらに区長部局の方ともしっかりと詰めながら進めていきたいというふうには思ってございます。
篠委員
我々は、心情的に承服できないということだけではなく、議会はお金の面の対応というのもしっかり開示していただいて議論していかなければいけない立場にありますので、今後の対応を待ちたいと思います。
最後に、芝生化は1校で幾らぐらいかかるんですか。
金野教育委員会事務局次長
芝生の面積、それから校庭を全面的に芝生化するか、あるいは校庭の一部を芝生化するかということで全く違ってきます。私ども現在、有力なのは、中野の校庭の状況、面積と使われ方から考えて一部の芝生化が有効と思っておりますので、その範囲がどの程度かという議論をしておりますので、それによって金額が決まってくるというように思っております。
篠委員
現時点で試算した例としては、どのぐらいかかるかを教えてください。
金野教育委員会事務局次長
一つのこれまでの先行自治体の例などを見ますと、例えば平米当たり1万6,000円とか、そんなような事例がございますが、それを参考に考えております。
篠委員
もう隅から隅までということではなくというのも、よくわかりますけれども、例えば最低限度、こうやったらすばらしいなといったような平米数というのは何平米ぐらいなんでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
まだいろいろと考え方を調査しましたり、ほかの自治体を見学しているところですが、学校によって部分といってもどこをやるかということでは随分違ってくるかと思っています。余り小さいとやはり効果がないものですから、ある程度のことをやっていくというふうになれば、最低でも1,000万円とか、2,000万円とか、そのくらいの費用をかけた整備にはなるかなというように思っておりますが、面積については現在、検討中でございます。
篠委員
屋上の緑化なんですけれども、東京都の最近の調査で、あれは何の役にも立っていないという結果については、どのような認識を持っているんですか。
金野教育委員会事務局次長
都市全体から見ると、その効果についてはさまざまな議論があるということは承知していますが、屋上を緑化するということによって、子どもたちがそういったことに関心を持ち、また実際に緑化の作業の一部を担ったりすることによって教育上の効果は高いというふうに思っています。また、現にやった学校での調査によると、緑化した部分とコンクリートの素の屋上の部分とではかなり表面の温度が違うということから、一定の建物にとっての効果はあるというように思っております。
篠委員
東京都の最近の研究発表が産経新聞に出ましたよね。現在、屋上緑化に使われている芝生では、大変まずい調査結果が出たということを堂々と発表されていましたけれども、次長がおっしゃっているのは、緑化というのは芝生という意味ではなく考えているという意味ですか。
金野教育委員会事務局次長
現在、何校か屋上緑化をしておりますが、なかなか芝生という形は難しいところがありまして、さまざまに、もっと芝より耐性が強いといいますか、乾燥や日射に強いというようなものを含めてさまざまに考えているところです。
高橋委員
気になったことがありまして、先ほどの区立幼稚園の役割・機能及び配置のあり方というようなところで、今回、基本構想が発表された中に、区立幼稚園は配置を見直すとともに民営化についても検討を行うというような項目が載っていたような気がするんですけれども、これは教育委員会と区長部局との間ではどういうふうになっているんですか。
金野教育委員会事務局次長
民営化するということで、できるだけ民間で供給できるものは、民間でという今回の10か年計画の中でも大きな前提になってございます。したがって、そういったことも一つの方策ということで検討するということになってございますので、民営化するとか、しないとかということではなくて、民営化ということも当然視野に入れた上での検討というものを進めてまいりたいと、そういうものでございます。
高橋委員
中身はそういうことなんですけれども、そもそもそういうふうな方向性になったのは、教育委員会が話を持っていったんですか。それとも区長部局の方から、こういうふうにしたらどうかと、そういうふうな話が来たんですかということです。さっき篠委員がおっしゃったように、今回、基本構想を絡めた中において、教育委員会のスタンスが余りにも伝わらなさ過ぎているという思いがどなたにもあると思うんです。ですから、飯島委員もおっしゃったように、学校再編はまさしく基本構想とは全く関係ない話であって、再編をきちんととらえていかなくてはいけないとおっしゃるのはそのとおりだと思うし、篠委員がおっしゃるように、形として伝わってこない、だから区民にも伝わらない、それだから、こういう文章においてもちぐはぐなところがあったり、お答えを聞いたって、どっちがどういうふうに、一生懸命やっているんだか、どこが主体になっているんだかというような、私たちはとらえ方をしてしまう、そういうところが見えませんよというので何度もお聞きしているんですけれども、これはどういうふうな感じなんですか。
小谷松教育改革担当課長
基本構想、10か年計画を策定していくに当たりましては、当然、全体の計画ですから、その計画を進めるに当たっての統一的な考え方というものをしっかりと持つ必要があるだろうということで、それにつきましては、先ほど申しましたとおり、施設についてはゼロベースから考える。そしてまた供給できる部分について、民間でできる部分については、そこからきちんと組み立てていくというような一つの考え方というものは示されてございます。ただ、もちろん教育委員会の議論というものにつきましては、これは教育委員会としての独立した委員会でございますので、中野の教育、どうしたらそれが本当にベストなのか、子どもたちにとって何がベストなのか、そういった視点からしっかりと教育委員会としては議論を重ねているところでございます。ただ、先ほど教育長の方からもお話が出ましたけれども、計画として、全体として整合性を持って最終的に統一していくという必要があるわけでございますので、当然、全く財政事情等を抜きにして計画というのは語れないわけですので、そういったところはしっかりと区長部局の方とやりとりをしながら詰めていく必要があるだろうというふうには思ってございますが、もちろん先ほど言ったとおり、教育委員会は教育委員会としてしっかりと教育的な効果というものを念頭に置きながら議論を重ねているというところでございます。
高橋委員
これでこの項はやめますけれども、やはり教育委員会の施設というのは、ゼロベースで考えたらすごい危ない考え方だと思うんですよ。区の持っているいろいろな施設と違って、学校なんかは特にゼロベースから考えろと言われたら、もう全く何も考えられなくなってしまうわけではないですか。ですから、きちんと、今御答弁をいただいたように、教育委員会としてのスタンスを持ちながら区長部局に話を持っていくというような立場でいるんだというふうに思って進めていっていただきたいなと思います。これは要望です。
篠委員
まさに、ほかのこともそうなんですけれども、例えば地域を守ろうとしている人たちが情熱を傾けているところに、区役所だけ通用することならともかく、ゼロベースというのは革命的な言葉で、今までの皆さんのお話は全部なかったことにしてという全く失礼な話としてとらえる可能性が十分にある。やはりどうにかしてこの学校をとして集まる地域の人、そこへ持ってきてゼロベース、これは区役所だけにしていただかないと、私は大変危険な思想だと思いますよ。やはりどう追い込まれようと守りたいという人だって必ずいるはずなんです。ただ、大きな10年先、20年先を見据えたときに、本当の子どもの幸せにならないというので議論に乗ってきてもらえるわけで、分校が残って、本校がなくなるということだって十分にあるだろうし、やはり地域の人の声というのを踏まえて、子どもの将来を考えると譲れない一線としてというのならともかく、最初からゼロベースなんて区役所だけで言っておいてもらえればいい言葉を連発されるのは、ほどほどにしていただかないと、ほかの施設もすっ飛んでしまう気がして、要望しておきます。
委員長
ほかに質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、質疑がなければ、要求資料の提出を終わります。
所管事項の報告を受けたいと思います。
初めに、1番「基本構想・新しい中野をつくる10か年計画」検討素材(NO.3)について(資料3)の報告を求めます。
小谷松教育改革担当課長
それでは「基本構想・新しい中野をつくる10か年計画」検討素材(NO.3)につきまして御報告をさせていただきます。
既に4月にNO.1、5月にNO.2が出まして、今回はNO.3ということで御報告をさせていただくものでございますが、NO.3につきましては、一昨日、基本構想調査・江古田の森整備特別委員会で報告はされてございます。したがいまして、当委員会におきましては、所管に係る部分につきまして御報告をさせていただきたいと思います。
お手元に資料の1と2ということで配付をさせていただきました。
これまでのNO.1、NO.2の議論の中では、基本構想と10か年計画が少し入り組んだような形でいろいろと議論されてきた部分がございます。今回、基本構想と10か年計画をしゅん別をいたしまして、例えば前回までですと基本構想の構成案のところに、中野のまちの将来像、10年後に実現するまちの姿、それから具体的な取り組み例というようなことでいろいろと入り組んでございました。今回は、基本構想に係る部分につきましては基本構想、10か年に係る部分につきましては10か年ということで、今申し上げました具体的な取り組み例などにつきましては、今回の資料では資料2ということで10か年の中に統一をさせていただいてございます。
それから今後の日程ということで、お手元に配付されてございますように、今回、NO.3を発表いたしましたが、9月にさらにNO.4、それから12月に素案、そして年が明けまして来年の1定に基本構想案ということで区議会に御提案させていただく予定でございます。
なお、基本構想が議決された後に10か年計画の策定ということで現段階では予定しておるというところでございます。
それでは、所管分につきまして資料1と2で御報告をさせていただきたいと思います。
まず資料1の基本構想の構成案でございますが、所管分ということで、恐れ入ります、5ページと6ページをお開き願いたいと思います。
当委員会の所管分ということで、まず領域II、自立してともに成長する人づくりの部分でございます。なお、資料の見方でございますけれども、アンダーラインが引いてあるところが前回のNO.2から変更された部分でございますので、変更のあった部分を中心に御説明させていただきたいと思います。
中野のまちの将来像ということで、II-2でございます、子どもから大人まで能力を生かしながら、地域の中でのびやかに暮らせるまちということで、この中では、特に変更はございませんが、お隣の6ページの最後のところでアンダーラインが引いてございますが、この部分を追加で記載してございます。区民は、在住、在勤、在学する人だけでなく、中野のまちを訪れる人や活動する人を含め幅広く捉えており、そうした人々が、新しい価値をさまざまな形で発信しているといった、この部分は追加で記載させていただいてございます。
それから10年後に実現するまちの姿ということで、II-2の子どもから大人まで、地域の中で能力をのばせるまちということで、この中でも特に変更はございませんが、上から6番目の丸のところでございます。地域型スポーツクラブというところで、ここで注を入れてございます。地域型スポーツクラブとはということで5ページの下の方に注を入れてございますので、御参照いただければと思います。
それから6ページの方の10年後に実現するまちの姿ということで、II-3、適正配置された学校が生かされるまちということで、これはNO.2からそのまま継続してございます。
それから少し飛ばさせていただきたいと思いますが、11ページをお開きいただきたいと思います。
今回、基本構想の構成案に主な「ものさし」の候補ということで、この部分が新たに記載として加わってございます。それぞれの将来像の達成状況を図るものさしの候補として下記の内容を考えています。新しい中野をつくる10か年計画では、それぞれのものさしについて10年後の目標値を明らかにし、そのための取り組みを示す予定ですということで、10年後の状況を計るいろいろなものさしということで、その候補を一覧として挙げてございます。
所管に係る部分といたしましては、12ページの下段のところでございます。II-2、子どもから大人まで能力を生かしながら、地域の中でのびやかに暮らせるまちということで、ここで具体的なものさしの候補ということで9点ほど挙げさせていただいてございます。性別役割分業に反対する成人区民の割合、なお、数字につきましては、現段階の数字でございます。それから週に1回以上スポーツをする区民の割合、年間図書資料貸出冊数、それから13ページの方でございますが、この1年間で地域活動やボランティア活動に参加した区民、成人の割合ということで、以下9項目のものさしの候補ということで記載をさせていただいてございます。
それから、駆け足で申しわけございません。資料2の方をごらんいただきたいと思います。こちらは具体的な10か年計画の検討案でございます。内容につきましては、10年間に想定される取り組み、それから施設廃止の基本方針案、そして施設配置の新しい展開ということで三本立てとなってございます。
まず10年間に想定される取り組みということでございます。これは、先ほど申しましたとおり前回までは基本構想の構成案のところに入っていたものでございますが、今回はこの部分をこちらの10か年計画の検討案の方に移してございます。
3ページの中から下をごらんいただきたいと思います。そこに想定される取り組み例ということで、II-2でございますが、子どもから大人まで能力を生かしながら、地域の中でのびやかに暮らせるまちということで、将来像を実現するための具体的な取り組み例ということで、特色ある図書館づくり、芸術・文化振興プログラムの策定、図書館と学校図書館との連携、地域スポーツ・健康づくり施設の整備、地域人材の活用制度の創設、大学・専門学校との連携による生涯学習の推進、またII-3、適正配置された学校が生かされるまちということでは、六つの取り組み例ということで、外部評価制度の拡充、特別支援教育の実施、教員の人材育成、少人数指導の推進、大学・外部研究施設との連携、そして屋上緑化など区立小・中学校施設整備ということで取り組み例を挙げてございます。
それから、進みまして6ページの方をごらんいただきたいと思います。
こちらにつきましては、施設配置の基本方針案を掲げてございます。アンダーラインのあるところが前回から変更になっている部分でございますが、6ページの一番下でございますけれども、検討の視点というところで、下のところ、アンダーラインを引いて書き込みが行われております。
それから具体的なところを申し上げたいと思います。10ページまでお進みいただきたいと思います。
施設配置の新しい展開でございます。まず新たな小・中学校でございますが、こちらにつきましては、前回お示ししましたNO.2から特に変更された部分はございません。下のところをアンダーラインが一部ございますが、これは文言を整理した部分でございます。
それから11ページの方をごらんいただきたいと思いますが、新しい子ども施設ということで、発展し、分化する児童館ということでございますが、こちらの方は少し書き込みがされてございます。放課後児童の保護、遊ぶための機能は小学校で行うというふうになってございます。具体的なところで、その下のところでございますが、小学校で遊び場機能・学童クラブを展開ということで、前回ははっきりと記載はされてございませんでしたけれども、小学校に入る機能ということで、遊び場機能と学童クラブということで、ここで記載が行われてございます。
それから12ページに進みたいと思います。
12ページの下の方でございます。地域スポーツ・健康づくり施設ということで4箇所となってございます。実は前回のNO.2では3から4カ所ということでございましたが、今回は4カ所ということで記載の方を訂正させていただいてございます。
それから上から三つ目の黒丸のところでございます。再編後の学校施設を活用し、体育館、グラウンド、プール、クラブハウス、トレーニングルームを備えるということで、再編後の学校施設を活用しということで、具体的な場所を今回は明示させていただいてございます。そのほか体育館、グラウンド、プールといったような具体的な施設内容につきましても例示をさせていただいてございます。
それからその次でございますが、地域住民や関係団体により構成される「地域スポーツクラブ」により、地域の実情にあわせて自主運営されるということで、地域スポーツクラブにつきまして、具体的に構成、地域住民や関係団体という構成につきまして記載を新たに加えさせていただいてございます。
それから13ページに移らせていただきます。
図書館でございます。図書館の冒頭の書き込みでございますけれども、現在の施設数8館を見直し、中野区全体としての図書館サービスの拡充を図るということで、ここは追加で記載をさせていただいてございます。
それから3段目でございますけれども、図書館は、平和・男女共同参画などの社会的課題、産業振興・ビジネス支援、健康・子育てに対する支援などといったような形で、具体的な特色ある蔵書の例につきまして例示をさせていただいてございます。
それから中ほど、保育園・幼稚園でございます。この欄につきましては、これまで保育園、幼稚園につきましてあわせて記載をするような形をとってございましたけれども、今回、より具体的に保育園、幼稚園に係る部分につきまして、それぞれ分けて具体的な記載をさせていただいてございます。1番下の黒丸のところをごらんいただきたいと思います。区立幼稚園は、現在の施設数4園を見直すと同時に民営化についても検討を行うということで、これは新たな書き込みをさせていただいてございます。
なお、先ほど少し児童館の部分についてお話し申し上げましたが、そのところは15ページに具体的な図式で記載されてございますので、その部分を御参考いただきたいと思います。
大変粗略でございましたけれども、前回のNO.2から変わりました部分を中心にNO.3の検討素材につきまして御説明をさせていただきました。
委員長
ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
飯島委員
まず、これは不思議なことが書いてあって、3ページ、検討素材のNO.3、新しい中野をつくる10か年計画検討案という方です。II-3、適正配置された学校が生かされるまちとなっていますね。適正配置されたという過去形なんだけれども、適正配置そのものは今後10年間に取り組む課題ではないのか。それは一体どこに書いてあるわけなんですか。
小谷松教育改革担当課長
ここで掲げてあります表現につきましては、10年後にどういうまちが実現されたらということでの10年後のまちの姿ということでございまして、10年後にはしっかりと適正配置された学校が生かされるまちになっているといった、そういったもので表現をさせていただいてございます。
飯島委員
そのためにやることが書いてあるんでしょう、ここには。しっかりと適正配置されたまちをつくるために何をするかでしょう。適正配置について、そもそもがないではないですか。基本構想の中に、実は学校の再編というのはどこにもないんだよ、そういう意味では。今後取り組む10年間の計画の中に適正配置はどこにもないんですよ。再編がない。どこにあるんですか、学校の再編という具体的な取り組みが。そんな具体的な取り組みがないのに、何でそんなことが実現されたまちで何がどうしたって書かれるのか。変ではないですか。つまり、学校の再編というのは、実は新しい中野をつくる10か年計画とは別のものだということですよ。そう思いませんか。だって、ここに具体的に取り組むもろもろのことが書いてあるんでしょう。それなのに、10か年の間に適正配置される学校になっている、そういうまちのあれがあるのか。不思議ではないですか。後ろの方に、施設配置の新しい展開なんていうところに何か書いてあるんだけれども、施設配置の新しい展開ではないんですよ、その前段階なんだよ。だから、先ほど来言っているように、学校の再編というのは、こういう基本構想とか、こういう計画とは別のものとして位置付けられていないとおかしいんですよ。そのプロセスはないんだ、新しい基本構想とこの10か年の計画の中には。いつそれが示されて、どのような手順で、どうなるということはないわけでしょう。確かに再編された後のスタイルというか、施設の配置の中では、こんなことが書いてあって、どうなのかなと思ったりするけれども、新たな小・中学校というのは、こういう規模が書いてありますよね。小学校は21校程度、前回示されたものとね、中学校は7校程度とするんだけれども、それに至る過程は、この10か年の計画の中には関係ないんですか。関係ないんだとすれば、まさに教育委員会として、この問題は、基本構想や新しい中野をつくる10か年計画とは別のものとしてしっかり取り組みなさいということなんでしょうと、そう思われたっておかしくないよね。どうですか。だって、そういう再編をした後にこうなっているというのはわかるよね。でも、その前に再編はどうなるんだということがどこにもないではないか。どうなんですか。
沼口教育長
確かに、10か年計画の中に、主な取り組み例として、学校の適正配置について書いていないのは問題かなというふうに思いました。問題は、基本構想なるものは、まさに資料の1番の内容が基本構想なわけであります。それで、ここには、6ページ、適正配置された学校が生かされるまち、10年後にはこうなっていますということで、この中の丸の下から三つ目のところ、区立学校は適正に配置され、子どもにとって適正な集団規模で教育が確保されていると、こういう構想があるということでございます。これに基づいて、これを実現するための10か年計画をつくるわけですから、その中には学校の適正配置という項目を入れるべきであろうということで、これから中で協議して、そういうことについては直していきたいと、そういうふうに考えています。
飯島委員
そんなばかなことがありますか。最もベースの部分が、確かに6番目の丸にはありますよ。区立学校が適正に配置され、子どもにとって適正な集団規模で教育が確保されている、そもそもこれが1番最初に来て、その後の丸が並んでくるのではないですか、II-3というのは、本来からいえば。それが何か途中の中にあって、しかもこれを受けて、やるべきところの新しい中野をつくる10か年計画の検討案の中に、どこにもここの部分を受けているところがない。では、ものさしというようなもので何かあるのかと見たら、こんなものもない。一体何なんですか。そもそもの1番の肝心のものが、動いていく初動のところの受け皿が計画としてない。構想はありますよというけれども、構想があって計画がなければ、ただの絵にかいたもちではありませんか。しかも、そんなことを検討素材の3番になってから、遺憾なことだと思ったり何かしているのでは話にならないではないですか。もうかなり煮詰まってしまっている話でしょう、これは。どこにも再編の計画が、新しい10か年計画としてない、これについてはいかがなものかと今ごろ思ったって、既にこれまでの過程の中で出てくる、あるいはやりとりをする、あるいはそういう検討の際に話をまさにしなければならないことではないですか。そういう意味からすると、そういうふうになったまちの姿はともかくとして、そうすることが10か年の課題なんではないですか、むしろ。あるいは、10か年のうちの前半5年ぐらいはその課題なんでしょう。その辺をしっかりやらないと、再編についての責任を、最終的にとるのは区長さんになるのか、わかりませんよ。だけど、そこに至るまでのきちんとした積み上げ、プロセス、手順、こういったものは教育委員会がまず検討してしかるべきことなんではないですか。また、どれほどの再編をすればいいかということも、教育委員会が示してきたことではないんですか。そういうことを数字を出してやってきたではないですか、そうではないですか。検討は予測される子どもの数や何かでいろいろとやっているはずですよね、教育委員の皆さんの検討で。何回も学校の適正配置、再編について、教育委員会は検討事項として挙げられているではないですか。そういったことが何でこういったものに反映されていないんですか。それで教育改革何とかといったって、そもそもがなかったらどうにもならないのではないでしょうかね。どうなんですか。
金野教育委員会事務局次長
検討素材NO.3のつくり方についての御指摘と思います。御指摘のようなわかりにくいということについては、受けとめて、区としても全体の中で、教育委員会としてももう少しわかりやすくという話をしていきたいと思いますが、基本構想の方は、タイトルのところに、6ページでいいますと、適正配置された学校が生かされるまちという大きな枠組みをつくって、その中でそれぞれ学校がこういう形に10年後はなっているというような形で出していますので、決して適正配置について基本構想が言及していないとか、また適正配置をそのほかの要素よりも小さくとらえているということではなくて、表示上のわかりにくさがあるのかなというふうに思っています。また、10か年計画の方で、事業の取り組みの例という中に、ずばり学校の再編という事業が載っていないということですが、施設については、10ページ以降の施設配置の新しい展開の中で、個々にこういう施設をつくっていくという記述をしたことに伴って、取り組み例の方には、例えば総合公共サービスセンターなども、総合公共サービスセンターを実施するという事業自体は載っていないというような形になっていて、その中で何をするかということは取り組み例に出ている場合もありますが、施設については別記で載せていて、こちらの取り組み例には入っていないというつくり方になっています。それのわかりにくさという御指摘については、受けとめまして、これからこういう御指摘があったということで話をしていきたいというふうに思っております。
飯島委員
わかりにくいとは言っていないんです。そもそも構造的欠陥があると言っているんです。基本構想で、確かにおっしゃるように、適正配置される学校が生かされるまち、これはいいですよ。だけど、適正配置された学校が生かされる、されたという過去形なんだから、されるプロセスが基本構想にないとすれば、別途どこかでものは考えられなければならないでしょう。おっしゃるように、10か年計画で想定される取り組みの中に項目が挙げられている、挙げられていないで言われています。しかし、施設の展開の中には、新しい展開には、きちんとここで挙がっているものについては、受けて書いてあるところがたくさんあるんですよ。学校だけが何でないのか。再編後の施設の展開については書いてありますよ。問題は再編、それ自体はどこにあるんですかと申し上げているんです。最も困難な課題がどう処理されているのか、もう再編された後のことなんか、ある意味でいえば、どうするかという、いわば絵をかく、夢をかく、そういう話ではないですか。そうではないんですよ。今あるものをどう再編していくかという、そのプロセスはどうなるんですか。基本構想が描く10年後の中野の姿であるためには何をするのかということを問うているんですよ。その部分がないんだとすれば、それは別途どこかになければおかしいではありませんかと、こう申し上げているんですよ。再編計画というのは、では、別におつくりになるということですね。これは無理だもん。再編された後のことが書いてあるんですから、再編に至るプロセスについては、それは別途何かで考えるということになりませんか。そうでなかったら、途中の過程をすべてはしょって再編された後のことだけ書いたってどうにもならないではありませんか。基本構想の性格は、そういう将来の課題だから、いいかもしれませんよ。だけど、基本構想に描かれている中野のまちを実現するための手法としては、あるいはそのプロセスとしては、まさに再編過程が受けとめられている計画を持たなければならないでしょう。私はそういうことを申し上げているのであって、この書き方がわかりにくいなんて言っていないんですよ。再編計画というのは、ずばり申し上げて、どこがつくられる予定なんですか。つくらないんですか。なしで行くんですか。
金野教育委員会事務局次長
10か年計画の検討素材の施設の配置のところの10ページに書いてあるということですが、例えば上から大体10行目ぐらいのところには、次のとおり学校再編を行うというふうに、明確に学校再編を行うということを10か年計画の中で記述しているというふうに認識しております。
飯島委員
何年に、どうするんですか。行うと書いてあるだけですよ。どこに書いてあるんですか、具体的な事例として。計画というのは年次と規模と対象が明確になることなんですよ。
金野教育委員会事務局次長
検討素材の段階では、それぞれの事業及び施設配置について、年次と規模等については、まだ明示できないという状況で検討素材としてお示ししてございます。
飯島委員
そうすると、基本構想の構成案、こっちの方には具体的な事例はないんでしょう。では、新しい中野をつくる10か年計画検討案に示された、こういう構想の中に、いずれ再編にかかわる部分についても計画として明記されるんですね。
金野教育委員会事務局次長
そのように認識しております。
飯島委員
では、10年間に想定される取り組みの中に再編という項目がふえるということですね。そうでなかったらおかしいでしょう、取り組みなんだから。
金野教育委員会事務局次長
この検討素材が計画の完成時の形を示しているというふうには思っておりませんので、計画ができるときには、想定される取り組み例というふうな形ではなくて、事業計画というような形で並んでくると思います。その中には、委員御指摘のとおりのものが入る必要があるというように思います。
飯島委員
ぜひそれは明確にしてください。そうでなかったら、再編の終わった後の姿を示すだけではどうにもならないわけです。
同時に、この検討素材の中には、本来は、そういう意味では、おっしゃるようにわかりにくいという意味で、再編にかかわることが取り組みの事例としてまず1番最初に取り上げられなければならない。再編後、あるいは適正配置された後の適正配置された学校が生かされるまちを想定するのなら、そういう取り組みが示されるべきだと、これは申し上げておきます。
それでは、ここに書いてある検討素材のNO.3の施設配置の新しい展開の中で、所管に係る部分についてはいろいろとお話がありました。例えば小学校は21校程度、中学校は7校程度を想定するだから、この想定するという言葉の見解を伺っておきたいんですが、想定は修正もあり得るのかなというふうに、7校程度を想定するんだから、程度ということは、上下にプラスマイナス1ぐらいずつぶれるのか、想定するということは、こういうことについて、例えばプラスマイナス2ぐらいの変動を想定するのか、その辺の確定ではないわけですから、中学校は7程度にするではありませんしね、想定するだから、この辺の解釈、あるいは定義、こういうことについては、どういうことなのかをまず伺っておきます。
それから地域スポーツ・健康づくり施設、4カ所となっています。しかも、なおかつ再編後の学校施設を活用しと言い切っていますよね。ということは、再編後の学校が幾つになるかということはともかくとして、このうちの4校は地域スポーツ・健康づくり施設として活用することを教育委員会としては想定している。あるいは、これは基本構想にかかわる新しい中野をつくる10か年計画の検討だから、要するに中野区全体としてはそういうことは想定していますと。
もう一つ、図書館については現在の施設数を見直しと断言してあります、言い切ってしまっています。見直しをするということは、ふえるということはあんまり想定されないので、これはどうなんだと。
それから特に幼稚園についても、そうすべきではないよという主張は非常に強いんですね、箇所数については。経営とか運営の形態についてはいろいろとあるんでしょうけれども、施設数を見直すと、こうなっているんです。これもそういう基本的な考えをお持ちになっていらっしゃると、こういうことなんでしょうか。その点をお尋ねします。
小谷松教育改革担当課長
まず学校の方で、小学校21校程度、中学校7校程度を想定するということでございますけれども、これにつきましては、現段階におきましては、まだ検討素材ということで、この後、いろいろと素案とかということで進んでまいります。現段階におきまして、このぐらいの数ということでございまして、変動するのかということを問われれば、いろいろと検討する中で変動することも当然想定してございます。ただ、それがどのくらいなのか、プラス1なのか、マイナス2なのかとか、いろいろと数字等につきましては、またそういったことについては何も言うべき段階ではないし、まだそこまでは行ってございません。
それから幼稚園のところで、現在の施設数を見直すと同時にということでございますけれども、これは最初に申し上げましたけれども、施設数につきましては、一度クリアした上で改めてきちんと役割というものを見直していく、区立幼稚園の役割、それからまた今後、期待されるもの、そういったものをしっかりと、幼児教育全体として、どういうふうな形で中野区として将来像を描くのか、そういったものを含めた中で検討を進めるということでございます。
大沼生涯学習担当参事
地域スポーツクラブの件です。今時点では4カ所を考えてございます。区内の地域バランスを考えて、4カ所が適当だという形で、今の時点で考えています。
石﨑中央図書館長
図書館数につきましては、教育委員会として望ましい図書館としては、先ほど教育長が答弁いたしましたように、今の地域館の規模ではさまざまな問題があるということで、将来的には、それなりの望ましい図書館に建てかえていきたい、改築していきたいというふうに思っているわけでございます。ただ、そのときにすべてを改築するというのは非常に難しいということでございますので、将来的な展望といたしましては、見直しが必要だというふうに認識しているところでございます。
飯島委員
いささか問題だなと思うのは、幾ら検討素材だからといって根拠のない数字は示されていないはずなんですよ。だから、小学校21校程度、中学校7校程度という数字を掲げているということは、それはどうにでもぶれる話、今のところはわかりませんよという話ではない、今のところはこの程度と想定されるデータをバックにして、こういうことが出てきているわけでしょう。ただ、21とか、7とかと書き切っていないということは、プラスマイナス1ぐらいのぶれを想定しているのかなと、これは普通そう思いますよね、幾ら検討素材だって。21とか7とを大きく外して数字が動くんだったら、こういう数字は掲げるべきではないんです。私は、そういうことなのか、少なくとも21とか7とかという数字を出してもいい、いわば修正の許容範囲のものなのか、つまり程度とか、想定という言葉には、そういうことを含んでいるんですかということをお尋ねしたんです。これが一つ。
それからもう一つ、再編後の学校施設を活用しと断言しているんだから、書き切っているわけです、検討素材の中では。ということは、再編後の学校のうちの四つはスポーツクラブとして使う、そういう想定なんですね、四つ云々ではない、3ないし4だったのを4にしたのは、区内の地形的なことを考えて、それはそれで結構。ただし、その四つは全部学校施設を当て込むんですね、再編後、あるいは再編前の統合される学校施設を当て込むんだね、今の検討素材の段階では、そういうことなんですねということを確認したいと、そういうことです。
小谷松教育改革担当課長
小21校程度、中7校程度ということで、想定ということで、今、委員の方からおっしゃいました。そのとおりでございます。固定した数字でないということは、この表現からお読み取りいただけるかと思いますし、いろいろとこれからまたさらに検討素材、現段階ではNO.3でございますが、この後、さらに検討が進められていくわけでございます。そういう意味では、この数字は可変のものだということはいえるかと思います。ただ、全くバックデータを持たない数字ではないわけでございますので、当然、一定の中での変動ということを加味しながらの想定であるということでございます。
大沼生涯学習担当参事
飯島委員のおっしゃっているとおりで、再編後の学校施設を4カ所想定しているということです。
委員長
質疑の途中ですが、3時になりましたので休憩を入れます。3時20分まで休憩いたします。
(午後3時02分)
委員長
それでは、委員会を再開いたします。
(午後3時23分)
休憩前に引き続き、報告事項1番「基本構想・新しい中野をつくる10か年計画」検討素材(NO.3)についての質疑を受けます。
質疑ありませんか。
江田委員
最初に教えていただきたいんですが、基本構想構成案の6ページでつけ加えられた部分がありますね。上の欄で、区には、在住、在勤、在学する人だけではなく、中野のまちを訪れる人や活動する人を含め幅広くとらえられており、その後のつけ加えられた部分のそうした人々が新しい価値をさまざまな形で発信しているというふうになっているんですが、これはどういう意味なのか。中野区民がどういうことを発信することを考えているのか、期待しているのか、わかりやすく説明していただけますか。
金野教育委員会事務局次長
この言葉については、基本構想の本部会議などでの議論では、まず区民を広くとらえようという記述だけがあったわけですが、そうではなくて、そういう人が中野にどういうよさをもたらすか、中野にどのようなプラス面を与えるかということを書き込もうということで付記したものです。そこはそうした人々、幅広い、在住者以外の人も含めて、いろいろな形で中野にプラス面の活動をするということです。新しい価値ということについては、いろいろと幅広い言葉というふうに私は思っていますが、内容については、また議論をしながら、どういう内容かという論議をしていく必要があると思っています。ここで本部会議等で議論いたしましたのは、例えば新しい文化だとか、活動の仕方、あるいはいろいろな活動を支える住民の形態とか、そういうようなことについても、幅広くとらえて、新しい仕組み、新しいやり方というようなことを中野から生み出していこうと。それを中野の個性、あるいは中野からのアピールとして出していけるような形になるようなまちが望ましいのではないか、そんな議論をして、この記述になっているものでございます。
江田委員
中野のまちの将来像、今のこと自体、私も全然よくわからないんですが、それと10年後の実現するまちの姿というのが右側にあるわけですが、これとはどういうふうに反映するんですか。今おっしゃった意味で、そのことと10年後に中野のまちはどういう姿になっているんだというのは。
金野教育委員会事務局次長
たまたまページが切れていて構成がわかりにくくなっているんですが、5ページから6ページにかけて、中野のまちの将来像のIIの領域のII-2、子どもから大人まで能力を生かしながら、地域でのびやかに暮らせるという将来像があって、そこの記述として丸が五つ、この五つの記述がII-2の子どもから大人までのびやかに暮らせるまちという記述としてあるというような形です。その全体に対して、それぞれまた10年後の姿というものが対応しているということで、特に6ページだけで二つの対応、関係が一致しているという形の記述ではございません。
江田委員
それはわかっているんですが、つまりそうした人々が新しい価値をさまざまな形で発信しているということの中身を今、次長はいろいろと御説明いただいたんですが、10年後に実現するまちの姿というのは、II-2とII-3という形でありますよね。ですから、それはどういうふうに対応しているんですか、5ページも6ページも含めて私はお聞きしているんです。
金野教育委員会事務局次長
まず中野のまちの将来像というのは、10年間、ないしそれ以降の姿も含めて、こういう姿を最終的にはといいますか、中長期的には目指していくと。こういうまちをつくっていきたいということです。それで、10年後のまちの姿というのは、10年という当初想定しております基本構想の期間の10年間のうちに、こういうことについては実現するようにしたいということで、いわば将来像に対する10年間のスパンということに区切った具体的な記述というような関係になっております。
江田委員
それはわかっているんですよ。つまり、5ページでいいますと、例えば子どもも大人も地域社会の中で一人一人が発意でき、互いに意見を尊重し合うとか、その下もあらゆる差別が許されない地域社会とか、いろいろとありますよね。その下には、学習の問題とか、芸術の問題とか、いろいろとあるんだけれども、一応それらしいことが書いてあるんだけれども、10年後に実現するまちの姿の中に一応書いてあるんだけれども、最初に質問した部分については、一体何を言おうとしているのかがまるっきりわからないと。文書もわからないけれども、10年後にそれはどういうふうなことをイメージしているのかというのもわからないということを申し上げているんです。
結論から言いますと、こういう文章は何を言おうとしているかということが、だれでも読めば大体、ああ、こういうことを言っているんだな、たとえ抽象的であっても、こういうことを言っているんだなということが理解できるような文章でないとまずいと思うんですよね。結論から言えば、これについてはもっと文章を検討していただきたいということを、だれもがわかる文章にしていただきたいということです。要望にしておきます。
それから具体的なところで幾つかお聞きします。施設配置の新しい展開ですが、10ページになります。先ほどから小・中学校の統廃合問題が出ております。文教委員会で繰り返し、8月には具体的なプランを発表するというふうに言っておられました。これが、スケジュールが変更になったことによってずれるというふうになるようですが、一体いつごろを考えているのか。
それから統廃合することによって廃止された学校、例えば公共サービスセンターに使うとか、それから先ほど話が出ていましたスポーツ施設に使うとか、そういうものとリンクしていますよね。ですから、10か年計画を進めていくに当たって、私自身はこういう統廃合のやり方については、大いに疑問も持ち、異論も持っているんですが、いずれにしろ区の計画では統廃合していくと。廃止した学校施設を使ってこういうものをやりますよというのがあるわけですよね。そうすると、いつまでにそれらの学校は廃止して、転用できる状態をつくらなければならないという、そういうタイムスケジュールが当然あるんだろうと思うんですが、そういうものがここには全然出てきていないんですが、これらについてはどのように検討しておられるんですか。
小谷松教育改革担当課長
これまで確かにおっしゃるように、NO.3のところで一定程度の名前を示していきたいというふうなことで申し上げてきたところでございます。先ほども少し出ておりましたけれども、国の方でも三位一体の改革であるとか、あるいは財調の積み残し問題とか、いろいろなことでかなり先行き、財政事情等も不透明な部分もございます。教育委員会は教育委員会といたしましてきちんと一定の議論を積み重ねてきながら、ある部分におきまして、それを区長部局の方に示しながら、また全体の調整などを進めているところでございます。ただ、基礎となりますそういった財政状況等々がまだかなり固まっていないという状況の中で、なかなか全体像として示しにくい部分もございまして、全体のスケジュールとして今回、大幅におくれるというような見通しになってきたところでございます。これがいつの段階で、どういうふうな段階で、今お話がございましたけれども、跡地利用なども含めてスケジュールが示されるのかということですけれども、正直言って、なかなかその辺の見通しは厳しい部分もございます。ただ、教育委員会といたしましても、学校再編につきましては、ずっとこれまでから、いろいろと本当に取り組んできた課題でございますので、しっかりと検討を進めていきたい、それはもう本当に思っているところでございますので、また今後のいろいろな見通しの中で、しっかりと区長部局ともやりとりしながら、その辺のところを一つずつ対応してまいりたいというふうに思ってございます。
江田委員
もともと非常に無理なスケジュールで計画をつくってきていますから、僕はそごが出てきて当然だろうというふうに一面では思うんですよね。だけど、もう一面では、そういう具体的なものが全然示されないということに対して、こういうやり方でいいのかという、非常に疑問を持っております。
今回、スケジュールが変わったことによりまして、基本構想と10か年計画については、最初は第4定でしたよね、議案として基本構想が出るんだ。それが第1定に変わりますよね。この文章を見ますと、1番最後に基本構想議決後、新しい中野をつくる10か年計画策定へというふうになっていて、10か年計画策定というのは、いつの時点なのかというのが具体的には見えないんですよね。基本構想だけは第1回定例会で確定をして、議決をして、その後、10か年計画については、もう少し時間をかけて議論をしていく、つまり2定、3定という、そういうこともあり得るのかな。逆に、場合によっては、1定で議決がされて、その後に10か年計画は報告、これは議決事項ではないでしょうから、報告ということで1定で間を置かずに出てくるというふうに考えているのか、そこら辺は当然、区長室の方ともすり合わせは行われているんでしょうが、区長室はどういう意向なんですか。
金野教育委員会事務局次長
区長部局の方でも、基本構想案を区議会に、来年の1定期に提案をして、議決をいただいた以降に10か年計画を策定するということで、その間には、10か年計画についての意見交換等も行う必要があるというので、直ちに2月に例えば10か年計画の決定をするというようなことではないというように承知しております。
江田委員
それでは、10か年計画については、1定で基本構想議決後、さらに時間があるというふうに、とりあえず理解をした上で質問を進めてまいりたいと思います。
前回もお聞きしたんですが、同じ10ページで、再編に当たって原則として最小限度の改修等の工事を行った上で既存の校舎を活用するというふうに明確に書かれていますよね。それがNO.3でも同じ表現だったと思うんですが、当初の教育委員会の考え方は、改築という問題が明確に出ていましたよね。この案の中では改築という言葉がどこにもなくなってしまって、改修でやるんだという表現になっています。そうすると、中野区の学校施設の改築時期というのは、もう迫っているということが前々から言われておりまして、それは一つの再編計画のひきがねでもあった部分があるわけですね。これで考えると、10年間は再編、統廃合はするけれども、学校の改築というのは考えないということなんですか。
小谷松教育改革担当課長
再編を進めるに当たりましては、当然、各学校の改築年次、これはしっかりと押さえた上で計画をつくってまいりたいというふうに思っております。この10か年の中で、当然、改築を迎える学校もあるわけでございますので、そういった部分につきましては、しっかりとそのところを踏まえながらやってまいりたいと思います。ただ、すべての学校が向こう10か年でいろいろと再編を見込んでいるところが、必ずしも10年の中で改築を迎えるかどうかということについては、一義的にはいえないわけでございまして、かなり中野の学校、この10か年で改築期を迎える学校も幾つかございますが、さらにその先に改築期を迎える学校も大変多うございます。そういった意味で、できるだけしっかりとした再編をやっていくためには、ある程度、改築期前であったとしても、その再編を進めるという必要のある場合もございます。そういった部分につきましては、財政状況等の負担もございますけれども、既存の校舎、活用できる部分については、最大限にそれを活用しながら、最小必要限度の改修を行った上で、再編に踏み出していきたいというふうに思ってございます。ただ、全く再編と改築が分離しているといったことでは決してございません。
江田委員
今の答弁ですが、別の角度から聞きますと、改築期を迎えた学校は廃止する学校と、そこが残って改築期を迎えた学校が残って、改修をやって、これからも使うよという学校ではなくて、改築期を迎えた学校は、むしろ逆に廃止する学校の方にカウントされているというふうに聞こえてしまうんですが、そこら辺はどういう考えなんですか。
小谷松教育改革担当課長
再編を進めるに当たりましては、できるだけいい条件の学校の中で選んで再編を進めていきたいというふうに思っております。こちらの中にも記載をされてございますけれども、できるだけ広い面積が確保できるといったようなこと、例えば10か年の中に改築期を迎えなくても、いろいろと判断した上で、やはり再編を進めるべきだろうという学校もあるわけでございますが、そういったものがやがて将来的に改築期を迎えるということになりますと、できるだけ、そこでいい条件の中で学校を存続させていきたい、いい校舎をつくりたいという思いがあるわけでございますので、そういう意味では、改築を将来的にしっかりとにらんだ上で、広い、あるいは再編をする中で、通学区域も変更になるわけですから、通学区域の中での通学時間とか、子どもたちの利便性、そういったものも勘案しながら一定のきちんとした候補というものをしっかりと絞りながら、学校の再編というものを組み立てていきたいというふうに思ってございます。
江田委員
この文章を読む限り、全く夢がないんですよ。最小限度の改修等の工事を行った上で、既存の校舎を活用するというふうに、もう言い切ってしまっているわけですよ。少なくとも、教育委員会としては、再編をするに当たって、区民の期待にこたえられるような改築も考えていくんだよと、そういうことがあったんだけれども、この文章はそれがもう全面否定されているわけですよね。10年という期間があるわけですから、例えば三、四年の間でどうこうという問題だったら、限定的な書き方というのはあるでしょうけれども、10年間というのは、そんなに長い期間ではないですけれども、しかし再編を進めていくという中で、これを1番のベースに置いて、教育委員会もその枠内でものを考えるということになってしまったら、全く夢がないではないかということを申し上げたいと思います。ここのところは、教育委員会としても強く従来の立場を主張すべきではないかというふうに思っておりますが、もう一度お聞きしておきます。
沼口教育長
教育委員会で従来から学校再編するときに改築を前提して行うと言ったということは今までもありません。改築期がこれから10年、20年の間にたくさん来ますので、そういう意味から学校再編の問題は考えないと、すべての学校を建てかえるということになってしまうと、そういうことで再編が急がれるという考え方です。
それで、今回はここにこういうことで書いてありますけれども、原則として、できる限り早い時期に、いわゆる小規模の学校を再編して新しい学校にしていきたいということです。ですから、それは改築期が来ても来なくてもやりたいわけです。当然、改築期が来ていれば、どこの学校で新しい学校をつくるかはわかりませんけれども、つくる場所でその学校が改築期に来ていれば、当然改築しなければならないわけです。そういう考え方で進めています。その学校が改築期に来ていなければ、改修で対応していくということです。いずれ、その学校が再編したとしても、また何年かすれば必ず改築期が来ます。そのときにはきちんと立派な学校にしていきたいということで、これから全体の計画を出すときには、学校の改築計画についての区の教育委員会の考え方をきちんと出して、最終的にはお示ししていきたいと、そのように考えています。
江田委員
そういうことであれば、わざわざこういう限定した文章の書き方というのは必要ないわけで、これについては、いかにも教育委員会が財政問題だけで区長部局に押し切られているという印象を持たざるを得ない表現だというふうに思っております。ぜひこれは検討していただきたいと思います。
11ページで新しい子ども施設ということで、放課後児童の保護、遊ぶための機能を小学校で行うということで、前回よりもう少し、一面わかりやすい表現になっているんですが、前回もお聞きしたんですが、今の小学校の中にそういうものを取り込んでいくスペースや、あるいはそういうことが果たせるような機能が十分に保障できる、そういう状況にあると思っているのかどうか。教育委員会は、そこら辺はいろいろな調査、検討をしておられると思うんですが、そこら辺については、現段階でどういうふうに認識しておられるんですか。
小谷松教育改革担当課長
小学校の中に遊び場の機能、それから学童クラブを取り入れるということで、遊び場の機能ということにつきましては、既存の学校の中にあります体育館であるとか、校庭であるとか、そういった学校が持つ遊びの機能というものを最大限生かしながら、放課後の遊び場機能として提供していくというものでございます。それからまた学童クラブにつきましては、これは一定のスペースを必要といたします、学童クラブ室ということで。その辺の部分につきましては、子ども家庭部の方とも十分にこれから協議をしながらやっていかなければならない部分だと思っておりますけれども、学童クラブ、どういうふうな形で学校の中に取り入れていくのかということにつきましては、細部につきまして詰めてまいりたいというふうに思っております。
江田委員
どういうふうにしたら学童クラブを学校に吸収して、したとしても、子どもたちの放課後の生活がきちんと担保されていくのか、保障されていくのか、そういったことを検討するのは教育委員会だと思うんですよね。区長部局は財政効率の関係で児童館をつぶしたいというのは前々から言っていたわけですから、こういうことを考えるというのは、財政効率の面からだけ考えれば、認められはしないけれども、そういう考えが出てくるというのはあると思うんですが、むしろそこら辺については、教育委員会自身が、そのことが本当に子どもにとっていいことなのかどうなのか。今の学校にとって、それが可能なのかどうなのかということをきちんと検証して、是非を述べるというのはやはり教育委員会でなければならないと思うんですよ。そこのところが、もう既に前から出されているんだけれども、教育委員会の考えがなかなか見えてこない、区長部局と調整をしているということが繰り返し述べられているだけで、教育委員会自身はどういうふうに考えているのかというのはなかなか見えてこない。休憩前にもいろいろな委員から教育委員会の考えが見えてこないということが繰り返し言われているんですが、ここの部分では同じことがいえると思うんですが、現段階では教育委員会はどのように考えているのか、そこら辺をもう少しわかりやすくしていただけませんか。
小谷松教育改革担当課長
学童クラブの機能、遊び場機能ということですけれども、学校そのものにつきましては、これは本当に教育財産でございます。まず本来の学校教育というものをしっかりと前提としながら管理運営に当たっていかなければいけないと思ってございます。ただ、一方におきまして、教育財産であるとともに、地域のコミュニティの施設としての役割というものも、また学校に期待されるという面もございます。そういった中で、子どもたちの遊び場としての機能として、その部分を地域の中に開放していくという役割も一方であるわけでございますので、十分に学校としての機能を前提としながら、それをしっかりと押さえる中で、また教育委員会といたしましても、子ども施設としての機能についても十分に教育の立場から検討を進める、それは当然やってまいりたいというふうに思います。
江田委員
そうおっしゃるんですけれども、もうこの案が出されて随分たっているわけですよね。ですから、このことに対しての教育委員会としての考え方があってしかるべきだと思うんですよ。学童クラブに通うような低学年の子どもたちは、学校から帰る時間は早いわけで、学童クラブが学校施設の中にあるということになれば、学校が終わった子どもたちがどこかの教室に来ることになりますよね。一方、高学年の子どもたちは、今はどのくらいでしょうか、3時とか3時半ぐらいまで授業をやったり体育をやったりしているわけですよ。一方でそういう教育施設としての活動がまだきちんと行わなければならない、そういう時間帯に、もう一方では、子どもたちが幾つかの教室に集まってくる、帰ってくる、ほかの子どもたちはさようならと言って帰っていくんでしょうけれども、学童クラブの子どもたちは、そういう状態になってくる。そういう状態はまずいということで、子どもたちは少なくとも学校がひけたら学童クラブの子どもたちは児童館という施設の方に帰っていけるようにしようと、ただいまと言って行けるような施設にしようということで、わざわざ中野はやったわけですから、それをもう一度、学校に戻す場合にどういう問題が生じてくるのか、子どもたちにとって、それがよりいい状況をつくるためには、せめて学校はどういう環境を整えなければならないかとか、そういうことは教育委員会が考える以外にどこも考えないわけですよ。区長部局が考えるはずはないんだから。だから、そういう点で教育委員会が何をどう考えているのかは、せめてこの時期にはもう明確になってもいいはずではないですか。私は、その点では、教育委員会がどういうふうに考えているのかが見えないというのがとても不満なんですが、もう一度お聞きします。
金野教育委員会事務局次長
学校に児童館機能の一部、遊び場機能、学童クラブを入れていくというふうな方向は、検討素材NO.2、NO.3で示されておりますので、教育委員会としても、具体的にどういうようなやり方があるかということで区長部局と協議しております。それで、委員御指摘の学童クラブがどういうような子どもたちに機能を提供するべきか、それから学童クラブ自体の環境がどういう条件が整うべきかというようなことにつきましては、学童クラブを所管しております子ども家庭部の方で、学童クラブとしての機能、役割等を整理して検討しておりまして、教育委員会はそれを受けて、そういったものが学校教育との関係で学校の中に入るということに伴ういろいろな課題について整理をして、論議をしている、そんな形で進めております。
江田委員
他の方の質問時間がなくなりますので、たくさん聞きたいことがあるんですが、はしょって1点だけにします。
図書館の問題なんですけれども、13ページ、黒ぽちの4番目、豊富な蔵書構成、図書館と学校図書館との連携による子どもの読書活動支援、より身近な場所での図書館利用など、新たな図書サービスの展開を行うというふうになっているんですが、これはNO.3との間ではどういう考え方の整理がなされているんですか。
石﨑中央図書館長
たしかNO.2では、図書館と学校図書館との連携による蔵書構成の充実というふうだったと思います。それでありますと、読み方によっては、学校図書館、43校の約7,000冊でございますので、28万冊が連携によってふえたというだけに受け取られるということもございまして、その後も別に切り離して、学校の方も豊富な蔵書構成、前にも同じような文言構成だったわけでございますけれども、学校図書館も公共図書館も豊富な蔵書構成が必要であるということを前に出しまして、連携とまた豊富な蔵書構成は別の問題ということで整理したものでございます。
江田委員
構成案の方の5ページで、学校図書館と地域図書館の複合的な活用により、区民が身近な場で主体的な学習活動に取り組んでいるというふうに基本構想の方はなっていまして、つまり学校図書館と地域図書館の複合的な活用によりというふうになっていますよね。これは今の時点での考え方というのは、どういうふうになっているんですか。つまり、学校図書館と地域図書館というのは、ここでは並列的になっているんですよね。それで、1番最初の質問の中では、学校図書館を地域に開放することによって、もっと区民に図書の、どういう表現だったか、正確ではありませんけれども、区民に対する図書サービスを充実させていくんだという、そういう言い方になっていたと思うんですが、大分そこら辺が整理されてきているようには思うんですけれども、基本構想の方の学校図書館と地域図書館の複合的な活用によりという文章との間では、少しニュアンスの違いが出てきているというふうに思うんですが、そこら辺はどうですか。
石﨑中央図書館長
複合的な活用と申し上げましても、学校図書館と公共図書館というのはおのずと目的が違っております。そういう中で、複合的な活用といっても、おのずと限定があるわけでございまして、そういう中での活用ということでございまして、全く学校図書館が地域図書館に代替えできるというふうには、私どもは思っているわけではございません。ただ、学校図書館としても、地域の施設、区民の施設でございますので、できる範囲の中で区民の方がそこの場で学習活動に取り組んでいくというのは、それは当然に考えるべきであるというふうに思っているところでございます。
江田委員
図書館の配置を見直すということが書いてありまして、それは改築時期に見直していくんだという答弁がありました。これは具体的にはいつぐらいを考えておられるのか。それから区民が1番望んでいるのは、身近なところの図書館であってほしいということを望んでいるわけですよね。もちろん、規模が大きくて充実した図書館であることは大いに歓迎するところだけれども、近くにあってこそ地域図書館としての意味があるというのが区民の1番の願いですから、それ改築されて、蔵書が豊かになったけれども、遠くなってしまうということは、区民の希望との間ではさまざまな差があるわけなんですが、そういうことを考えますと、区が言っている配置を見直すというのは、いつごろの時期に、どういうふうに考えているのかというのは、もう少し明確に出されなければならないのではないか。少なくともいろいろなところでは、学校は何校にするというのは出ているんですが、例えば児童館にしても何個にするとか、図書館については幾つにするとか、そういうことは全然示されていないんですね。図書館の場合は一体どういう館数を考えておられるんですか。
石﨑中央図書館長
学校との違いというのは、学校はおのずと40人学級という一つの数字がございまして、適正な教育活動を行うためには何クラスが必要かということは教育的な視点で出てくるわけでございます。ただ、図書館というのは、今後の生涯学習の進展、高齢化社会、子どもの読書活動の支援、そういうようなことを考えると、学校とは違う視点で考える必要があるわけでございます。
それからいつごろということでございますけれども、これはもう全体の財政状況、こういうものを見なければ、いつごろというのは、今の時点では申し上げにくいわけでございます。全体の財政のフレーム、それから全体の施設計画、そういう中で検討されていくというふうに認識しているところでございます。
それから身近なところに図書館があったらいいというお話、そのとおりでございますけれども、ただ、区民の方のそういう認識もあるとは思いますけれども、区民の方の図書館への動き、そういうものを見ますと、それなりの蔵書構成があるところに、多少遠くても行くという方がかなりあるというふうに思っているところでございます。それから23区の平均的な館数、それから施設、これからの区民の要望にこたえていくためには、ある程度の施設規模が私どもでは必要であるというふうに思っているわけでございます。身近なところに、ただ、統廃合した後の区民サービスの代替えにつきましては、さまざまなIT技術の活用、そういうようなことにつきまして今後さらに検討していきたいというふうに思っているわけでございます。
江田委員
最後にしますけれども、全く平行線ですから、図書館長と私が申し上げていることとは平行線をずっとたどっているんですが、少なくとも中野区で8館構想をつくったのは、図書館サービスがどうあるべきだという検討のもとにつくられた、非常に先進的な計画としてあったわけですよね。それが今おっしゃっているように、もしいろいろなニーズが変わってきているとするならば、どういうふうに変わってきているか。8館なくてもいいというんだったら、どうして8館なくてよくなったのか、そういうことが語られるべきであって、そういうことが全くないままに、今までのような考えである必要はないという言い方で、いろいろな発言をなさるわけだけれども、私は、そういうふうにおっしゃるんだったら、それだけの根拠をきちんと示した上で、区民が納得のいく計画を出すべきだというふうに思います。残念ながら、そういうものがないままに、抽象的にいろいろと反論をされるわけだけれども、その点については、もう反論されるんだったら、具体的な8館構想である必要はなくなってきたという、その根拠を示すべきだということを申し上げておきたいと思います。
それで、さっきもほかの委員が、図書館の重要性、図書の重要性ということをおっしゃっていましたけれども、図書館活動、図書館サービスの重要性というのは、今後ますます高まっていくということは、もうどこでも言われていることなんですね。中野区が今後、図書館サービス、図書館政策をどういうふうにしようとしているかというのが、残念ながら全く見えてこない、蔵書の充実とか、抽象的なことは言われているけれども、具体的な中身が何も示されていない。それから特色ある図書館という言い方がされているけれども、それは一体どういう形で保障していこうとしているのか、そういうものも全然見えてこない。僕はやはり中野区民の図書サービスにこたえるための教育委員会としての新しい図書館サービス、図書館政策を区民に示すべきだということを繰り返し言っておりますが、その点についてもう1度、最後にお聞きしておきたいと思います。
石﨑中央図書館長
図書館というのは、今までの紙ベースの図書館、これが今までの主流だったわけでございます。ただ、非常に体系的でありますけれども、非常に情報、内容としては古いわけでございます。それと今の電子化された情報、こういうものは、断片的ではありますけれども、最新な情報であるわけでございます。こういうものを図書館の蔵書、それから図書館でのIT、それから図書館員のスキル、こういうものを組み合わせて、今後ハイブリッドな図書館にしていく必要もございますし、新たな政策的な課題、美術支援とか、子育てに関する部門とか、そういうような政策課題にいかに図書館として情報を発信していくかというようなことも非常に重要なわけでございます。それから中野ならではの価値というんですか、情報を発信していくということで、今回7月1日から7月14日まで、地域のゆかりの人の企画展をやったわけでございますけれども、図書館としても、今後、アナログのものからデジタル、そういうものの融合した図書館というのを目指していきたいというふうに思っているわけでございます。
藤本委員
とにかくきょうの委員会は、教育委員会としては、学校の再編、統廃合の具体的なプランを示していただけるということだったのが、基本構想が少しずれ込むということで、それができないということなんですけれども、教育委員会としての議論というのは終わっているんですか。それは終わっているけれども、区長部局との調整が終わっていないのか、教育委員会として当然、再編、統合というようなプランというのは、きちんと議論してきているわけですよね。それは終わっているのか。終わっているけれども、まだ若干の調整があるから出せないということなのか、それも終わっていないのか、その辺がよくわからないんですけれども、まずそこからお聞きしたいと思います。
小谷松教育改革担当課長
教育委員会といたしましては、再編に向けての検討というものはしっかりと重ねてきてございます。一定程度、ある程度の整理といいますか、途中の段階ですけれども、区切りをつけまして、区長部局の方に示したところでございます。それをもとに、区長部局としても、全体の財政状況の勘案であるとか、あるいは跡地の利用の問題、それから学校の持つコミュニティ施設としての機能、あるいは防災的な観点からの役割、そういったものを総合的に判断しなければならないわけでございます。そういった中で、特に財政状況等につきまして、なかなか先行きが難しいということもありまして、今回、スケジュールの方も先延ばしになったということで、まだ十分にその辺のところを区長部局の方から練ったものという形で、まだこちらの方には打ち返しがないということで、教育委員会としてもなかなか次のステップに踏み込んだ形で、検討までまだ行っていないということがございます。しかしながら、教育委員会は教育委員会として教育の立場から再編については検討を重ねているというところでございます。
藤本委員
そこがよくわからないんですけれども、学校の再編、統合ということに関しての教育委員会としてのきちんとした具体案というか、どことどこの学校が統合されるとか、再編されるというものが、恐らく皆さん方では、それはできるという形の中で、きょうは示されるということだったのではないですか。それとも調整も全部含めてできるというような形で、きょうの日程の中で皆さん方は示せるというようなことだったんですか。そこがよくわからないんですよ。統廃合のその後の学校と使用していくかというのは、別の問題だと思うんですけれども、それはまさに区長部局との調整ですけれども、学校の統廃合というのは、小規模校とか、いろいろな形で児童にとって1番いい教育環境をつくるということでのプランを具体的に示しますよということと全部を調整して示すということになると、これはもう最後の最後になってしまいますよね、このプランを示すこと自体が。そうすると、恐らく基本構想はできないんですよね。10か年計画にしても、学校の統廃合、再編というものは、10年で全部をということではなくして、こういう考え方で区はいますよということが10か年の間で大体このぐらいはこうなりますよということなんだろうと思うんだけれども、どうもその辺がきちんと整理されていないというか、皆さん、いつそれが本当に示されるのか、いつの段階でこれが示されるのかというのは全然見えてこないんですよ。地域でもたまたま区の担当の方をお招きしてお話を聞くときに、PTAの方々というのは非常に関心を持っていまして、ずっと統廃合が問題になっている。それで、そういった情報が全然入ってこない。入ってこないというのは、示されていないから入ってこないんですけれども、基本構想ができない、基本構想がまとまらないからというような形でどんどんとずれ込んでいくということでいいのかなと思うんですけれども、その辺が余りきちんと整理されていない。だから、区長部局と全部調整できるまでは示されませんよというんだったら、これはものすごくずれ込むでしょうし、一体いつの時点で皆さん方はこれが示せる、その時期というのはいつなんですか、皆さん方が議会とか区民、あるいは学校に示せる時期というのは。教育委員会としての議論は一応終わっているんでしょう。ではないんですか。学校の子どもたちの教育環境という形の中で考えたプランというのはあるのではないですか。まだそれも固まっていないんですか。だったら、もうそれはおくれていると言われるだけだけれども、それはもうきちんと議論を尽くされているのではないですか。それで、後は区長部局との調整がという、そうすると、それをずっとずれ込んできて、いつの時点で一体本当に示されるのかということが全然わからないんですけれども。
金野教育委員会事務局次長
教育委員会としては、学校の再編については一定の論議をしてきておりまして、区長部局と協議をするための材料という形では取りまとめをして、区長部局に提示をして協議を始めております。そういう点では、いわば第1段階では、教育委員会としての論議は一つ締めまでは来ていると。ただし、その次の区長部局との調整の中では、教育委員会が考えているような再編について、10か年なら10か年で財源の裏付け、改修等を含めて裏付けができて、それで行けるということになるのか、あるいはまたほかの施設との兼ね合いで、時期とか、そういったものについて、区長部局の方は学校というものの配置については、いろいろと防災上の観点、また地域のコミュニティとの観点からの視点も、教育だけではない視点も入れたいというようなことも調整事項に挙げておりますので、そういったことを踏まえて、区長部局として、こういうふうな形で考えたいと、そういったものを受けた上で、再度、次の教育委員会では第2段階の協議を進めていくというふうな想定でやっております。そういうことで、今はまだ区長部局の方の財政フレーム等の裏付け等が出ておりませんので、それについて、次の段階に教育委員会が入れるという状況では、現在のところではないということです。それで、いつ示すかということですが、教育委員会というか、教育委員の会議の中でも、こういった状況を踏まえまして、今後の学校再編、あるいは施設の考え方をいつ、どのように出していくべきだろうか、どんな論議をするべきだろうか、一度話し合う必要があると思っています。その上で、教育委員会としては、こんな形でということを区長部局とも協議をして、そして区長部局の方と必ずしも一致しない場合であっても、どの程度出せるかということを含めていろいろな議論をしていきたいというふうに思っております。
藤本委員
学校の再編、統合、この委員会だと思うんですけれども、当然、そうすれば、防災の問題から全部が含まれてくるということは、これはもう当然のことですよね。だから、それをどうするというのは、それは調整なんでしょうけれども、それも含めて、あるいは残りの統廃合された後の学校をどうするかというのは別にして、この学校とこの学校は統廃合されますというようなことも、教育委員会はこれがベターの案だと考えているものが、そういった考え方の中で変わってくるというのはあり得るんですか、調整の中で。それは、そうではなくて、10か年の中でどれぐらいの計画が実施できるかということではないのかなというふうに思うんですけれども、その調整も財政とかいろいろなことで変わってくるというのは、よく理解できないんですけれどもね。だって、1番適正でという形で学校数まで出してやっていますよね。そのプランそのものが調整の中で変わってくるというのは、どういうことなのかなというのがよく理解できないんです。それが10か年の中でどのぐらいできるかというんだったらわかるんだけれども、それがよくわからないし、本当にいつの時期にそれが示されてというのは、見えてこないというか。
金野教育委員会事務局次長
現実には、教育委員会は、具体的な学校、それから通学区域、そういったものを想定しながら、どんな組み合わせで行くのが1番いいのかということで検討してきているわけですが、再編後の校舎の位置をどこにするかというふうなことを考える場合に、例えば、新しく再編後の校舎を置く位置について、改築という形で対応できれば、この位置が望ましいと。できない場合はこっちに動かさざるを得ないというような問題がありますと、その段階で校舎の位置がどちらかということが確定しなくなってきます。また、私どもは一応のあらあらのスケジュールも考えて一緒に協議していますが、そういったスケジュールについて、財政的に改修、改築等が措置できないということであれば、それをずらすということになってきますと、それによってまた学校の10か年の間に、場合によっては、期間の中との関係で変更点も出てくるかなというようなこともあるということで、区長部局と少なくともあらあらの大筋について、おおむねこれの考え方で出しても、住民に対する説明はできるだろうというような見通しがつかないと、なかなか具体的なコメントは上げられないと、そんな状況で進んでいるところでございます。
藤本委員
当初はそう考えていなかったわけでしょう。だって、きょう示せるというふうに思っていたわけですから。だから、その辺のことと、本当にあらあらにしても、それはいつごろなんですかという時期も今は明確には言えないということなんですか。
金野教育委員会事務局次長
当初は、区長部局との調整の中では、財政的な一定のフレームも、きょうのこの委員会の報告のときには、おおむね固めて出せるようにすると、それにあわせて教育施設やそのほかの施設との関係についても、具体的な主要なものについては、施設名まで出せる状況まで調整できるという予定で来ておりました。しかし、財政的に現実には三位一体との関係等で財政の裏付けを出すのがもう少し時間がかかるというようなことですとか、それからこれは教育委員会の議論というか、区全体の議論ですが、施設全体の配置もあわせて示さなければ、区民に対してなかなか説明がしにくいだろうというふうな議論になってきておりまして、そうなると、ほかの教育施設以外の施設についての一定の考えが出てこなくて、教育だけ、学校だけ出すのかというふうな議論を見ましたときに、少しそれは待ってくれと、そんな話になっているというものでございます。
飯島委員
一つだけ、肝心なことを聞き忘れてしまいました。
今の適正配置された学校が生かされるまち、II-3ですけれども、これはやはり変ですね。基本構想の構成案で示されている検討素材NO.3というが。だって、II-1とかII-2とかとあるんだけれども、II-3はないではないですか、そもそものところが。だから、何、これはと、ページがまたがっているからごまかされているけれども、本当はII-2のところを見ればわかるけれども、きちんと太いゴシックで何とかかんとかと書いてあるんですね。その後に丸がくっついているんだけれども、II-3はどこにもないんですよ。しかも、丸がくっついているものもないんですね。中野のまちの将来像なんてないわけですよ。それなのになぜか10年後に実現するまちの姿が書かれている、こんな基本構想なんてないよね、だから、わかりにくいんではなくて構造的欠陥があるんですよ、これ自体に。だから、後の方の受けるべき計画だってなくなってしまう。これはつくり直した方がいいのではないかというか、むしろここは、どういうものが来るんですか、II-3には、中野のまちの将来像というふうにゴシックで書かれる部分には。
金野教育委員会事務局次長
ここのところは、先ほどまたがっているというふうに申し上げましたが、NO.2のときから同じ構成になっておりまして、私どもの方の理解では、II-3ということについては、特段II-3固有の記述はなくて、II-2の記述の中で、実現の方はさらに分かれていると、そんな構成だというふうに理解していたんですが、委員の御指摘を受けますと、確かにわかりにくい構成かもしれませんので、さらにきちんとするようにしたいと思っております。
飯島委員
次長はわかりにくいでいいですよ。だけど、これはよく考えたら、どうもここのお話が見えないのは、基本構想の構成そのものに構造的欠陥がある。だから、ここは全部に影響しているんですよ。本当は、適正された学校が生かされるまちはいいんだけれども、その前の部分がなければいけないわけだよね。幾ら探したってないんですよ、ここは。だからII-3というのは、中野のまちの将来像の中にあって、なおかつ丸がついていないと、それを受けて10年後に実現するまちの姿というのは出てこないんですね。だから、このプロセスをこの中で、こっち側で示していかなければならない。丸、区民は云々というのは、II-2の部分だから、よくわかりません、何でこんなところにあるのか、不自然さもあるんだけれども、いずれにしても、そうなっている。だから、次長、ぜひお願いしたいんですけれども、どこがおやりになっているのか、策定本部がやっているんでしょう。だけど、よくこういうところは、恥ずかしくないような、そういうものをちゃんとする。そういうものが計画体系として、構想、計画、あるいはそれをどうするかというもろもろの中できちんとはまるようにしていただきたいんですよ。さっきから、どうもおかしいなと思って、話の行き先は、そもそもがないんだもん。これはやはり変ですよ。こういうのを流通させてはいけない。今後、区民とやるときに、何なんですかということになったときに、もう後戻りは効かないですよ、これでは。ぜひそういう点はきちんと修正して、修正してというのも変な話で、これはきちんと検討していなかったということになってしまうから、ここはきちんとやってもらいたいと思うんですね。
金野教育委員会事務局次長
将来像の区分と10年後に実現するまちの姿、確かにここのところはきれいに対応しておりません。ほかにも区民が発想し、区民が選択する新しい自治のところですね、このあたりでも、9ページから10ページにかけてですね、IV-1、IV-2とIV-2、IV-3が必ずしもきれいに対応していないと、それぞれ区分の仕方がまだきれいに整理されていないという問題がありますので、これからの資料整理を、そういうことで直していきたいと思います。
飯島委員
整理の仕方だけではなくて、そこに、きちんと盛り込むべき理念やら、それに基づく姿やら、それをきちんと書いて、それを受けるような形になってくると、こっちの方に再編プロセスも出てくることが考えられますから、これでお話をしに行くといったら、何をやっているのと言われかねないので、ぜひその辺は策定本部によく教育委員会としても物を申しておいていただきたいと、これは要望ですから答えは結構です。
委員長
ほかに。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で第1の報告については終了いたします。
次に、2学期制について(資料4)の報告を求めます。
小谷松教育改革担当課長
それでは、2学期制につきまして御報告をさせていただきたいと思います。
2学期制の試行につきましては、これまでもこの委員会におきまして順次御説明申し上げてきたところでございます。前回も資料等をお示しした中でいろいろと御議論をいただいたわけですが、なかなかうまく整理がつかないということで御指摘いただきまして、もう少しわかりやすいものを提示してほしいということでございました。実は前回の委員会終了後でございましたけれども、委員長の方から、例えばQ&Aのような形でひとつまとめてみるというのも、整理がついていいのではないかというふうな御指摘などもいただきましたもので、今回、Q&Aという形で、アドバイスをいただいたものですから、まとめさせていただきました。少しパンフレットのような形になってしまいましたけれども、御説明の方をさせていただきたいと思います。
それで、まず3学期制と2学期制、どう違うのかということで、冒頭でクエスチョンということで投げかけてございますが、一つは当然ですが、学期の長さが異なる。それから2学期制にいたしますと、1年約200日の授業日数がございますが、それがほぼ100日ということで均等化できるということ。それから夏休み、冬休みを学期の途中に挟んだ学期構成になりますというようなことがございます。
それからなぜ2学期制を導入するのかということでございますが、これは本当に端的に申しまして、時間的なゆとりを確保することで、子どもたちにも精神的なゆとり、それをもたらし、よりよい教育の実践を進めたいということでございます。
それから2学期制を導入すると学校はどのように変わるのかということでございます。冒頭に書いてございますけれども、ただ単に2学期制を導入すれば、それですべてが解決するということではもちろんございません。2学期制を導入することによりまして、学校現場の中で、制度、システムの変更をステップとして、さらに大きな改革に踏み出すというチャンス、機会というものをつくるのが2学期制の導入の一つの意義だろうというふうに思ってございます。具体的なことでございますけれども、一つは指導、評価の充実が図れるということ、長い単元などをしっかりと教えながら、その中できめ細かな指導、評価を行うことができるというものでございます。それから授業時数の確保によりまして特色ある教育活動を推進することができるということ。それから先ほども少し申しましたが、教育課程全体の見直しの機会となる、2学期制を導入することによりまして、これを機会に学校全体でこれまで取り組んでいたものを見直し、その見直しの中から、また新たな学校としてのいろいろな改革の機会をつくることができるというものでございます。
それから2ページの方にまいりたいと思います。
それらの改革は3学期制でもすべきことではないかということでございますが、これは本当にそのとおりでございます。この文章にも書いてございますけれども、決してやれないということではない。ただ、やっていく中で、どうしても制度上の壁といいますか、そういったものは出てくるわけでございます。また、いろいろな改革についても、それに意欲的な学校、あるいは過去の慣習を引きずる学校とか、いろいろとあるわけでございますけれども、3学期制から2学期制に切りかえることによりまして、そういった個々の学校の個別に頼っていた努力というものを、さらに次のステップに押し出してあげることができるということがいえるかと思います。
それから2学期制を導入することによって心配されることはないのですかということがあります。子どもたち、あるいは保護者にとりましては、これまで3学期制というものが本当に長い間、定着しているわけでありますので、そういった意味ではいろいろな不安というものがあろうかと思いますが、そういった不安解消に向けてしっかりと保護者の方々、また子どもたちに説明をしていくということは大変重要なことだと思ってございます。
それから通知表は2回になるのですかということなんですが、原則としては、通知表というのは各学校の判断で作成してございまして、3学期制にならなくても、既に通知表を年2回にしているといったような学校もございます。恐らく2学期制を導入するということになれば、ほとんどの学校は年2回の通知表ということになると思いますけれども、通知表の回数が減ったからといって、決してその評価がおろそかになるということではなくて、その間に本当に子どもたちをしっかりと見つめながら、よりきめの細かい評価というものをまた取り組んでいくということもあります。また、後ほどその事例などを御紹介したいというふうに思いますが、いろいろな工夫を各学校が行う一つのステップになるだろうというふうにも考えてございます。
それから中学校の定期考査や高校入試の影響はないのかというふうなことでございます。これは本当に中学生にとっては1番大きな関心事なのかなというふうにも思っておるんですけれども、定期考査を年何回やるかというのは、先ほどの通知表と同じで各学校の判断でございます。現に区内に14の中学校がございますが、そのうちの半分の学校では既に年4回に切りかえているというようなこともございます。いろいろな各学校での工夫などをしながら、より適切な考査の実施というものができる。それからまた高校入試、具体的に受験するに際しましては、調査表という一つの大きなものがございますけれども、これも2学期制に導入するといったことで特に不利になるというふうなことは決してございません。前期の評価に加えまして、年末、12月までの評価につきましても、しっかりと加えながら行っていくということをやってございます。
また、長期休業日は変わるのですかということですが、現在、想定しておりますのは、前期、後期の切れ目は10月の体育の日を含んだ連休ということで想定してございますが、そこを一つの秋休みということで一つの休み期間をとるんですが、その分、夏休みで調整する、あるいは冬休みなども、12月23日が祝日というふうなこともあって、その辺のところもうまくきりのいいような形で丸めるような形も考えてございます。
それから9番目でございます夏休みが学期の途中に入るとゆっくり休めずにかえって子どもたちのゆとりがなくなるのではないかということもあろうかと思います。ただ、このことにつきましても、逆に学期の途中で休みがあるということで、子どもたちに一定の緊張感といいますか、課題などを通して前向きな形で休みを送る、あるいは生活習慣の乱れ等につきましても、長期休業に入る前、あるいは長期休業中に家庭訪問などを行うことによりまして、その辺のところもしっかりと対応できるのではないかというふうに思ってございます。
それから連合行事や部活動など対外行事に影響は出ませんかということでございますが、臨海学園とか林間学校等については特に影響はないと思っておりますし、また部活なども夏休み前あたりから夏休みにかけてはいろいろな対外試合等々がございますので、その辺のところは影響はないというふうに思ってございますが、ただ8月後半から9月にかけて、いろいろと地域を初めこの辺まで仮に部活の大会等がある場合については、影響が出てくる部分もあるのかなと。この辺はしっかりと今後いろいろと検討していかなければならない部分かというふうに思っています。ただ、現実問題としては、余り8月下旬というのは、その辺のスケジュール等はございませんので、直ちに影響はないというふうには思ってございます。
他の自治体ではどのくらい2学期制が行われているかと、これも前回、資料をお示しさせていただきましたが、前年度の実績で、小学校で2.3%、中学校では3%が実施されています。ただ、今年度に入りまして、横浜市とか千葉市といった政令市、あるいは宇都宮、金沢、書いてはございませんが、四国の高松といったような地方の中核市なども、全面的に2学期制に移行しております。横浜などは一気に小学校で340校近くですか、ありますので、一気に2学期制を導入しましたので、恐らく今年度はまだ文部科学省の方から統計数字は出ておりませんが、相当この数字が飛躍的に伸びるんだろうというふうに思ってございます。23区の中では、試行、全面実施を含めて現在10区が実施してございます。
それから次の4ページでございますが、どのような成果や課題が報告されているかということで、やはり先ほど申しましたが、ゆとりが持てるようになったということで大きな評価が得られているようでございます。この辺のところは、後ほどアンケートの資料として添付してございますので、詳しく御報告させていただきたいと思います。
それから中野区での2学期制の導入ということでの見通しを書かせていただいてございます。これまでお話ししてきましたとおり、まず試行ということで研究推進校を募集したいというふうに考えてございます。現在、2学期制につきましては、検討委員会を立ち上げていろいろな角度から研究しているわけでございますが、実際に試行するに当たって一緒に委員会の中でいろいろな課題を検討していきたいと思ってございます。まとまった方向で、秋口以降、保護者の方であるとか、子どもたちに対して一定の説明を行いながら、年内には試行するかどうかということを決めていただきたいというふうに思ってございます。
なお、前回、本日の時点で研究推進校に参加をする学校ということで、実は6月の下旬に各学校の方に通知を出しまして呼びかけを行いました。その結果ですけれども、学校側もなかなか学期末ということで忙しい時期とも重なってしまいまして、まだ校内の手続等が十分に終わっていないところもあるんですが、沼袋小学校が直ちに反応いただきまして、やってみたいということで、それから小学校ではほかに、現在二、三校ですけれども、職員会議等でこれから十分に参加の方向で詰めていきたいと。それから中学校では、やはり参加の方向で現在、校内調整を図っているというところが2校ございます。横目でにらみながらというところも一、二校あるようでございますけれども、現在そういった状況でございます。研究に参加するということが決まりましたら、夏休みの間、いろいろと委員会の方と合同で試行に当たってのいろいろな課題についての調査、研究を進めてまいりたいというふうに思ってございます。
それから資料編の方を御紹介申し上げたいと思います。
まず資料の1でございますが、これは江東区でございます。江東区は昨年度、中学校4校で試行を実施してございます。今年度はさらに校数を拡大してやっているわけでございますが、昨年実施しました4校の生徒、保護者、教職員に対するアンケート調査の結果ということでございます。2学期制を行ったことで効果があったのかという率直な意見を聞いたところ、生徒の約6割、保護者が約7割、教職員については約9割ほどが、効果があったということで返事が来ているようであります。意外に思ったのが、その下、どのような効果があったということで、生徒たちに1番あったというのが長期休業の充実ということで、これは予想外だったんですけれども、前向きに夏休みを送れたと思っている子どもたちも多いようでございます。そのほかにも、少し不安もあるということで、下の方にも書いてございますけれども、中学生になりますと、3年生はどうしても入試を控えてということで、通知表の回数が減った、テストの回数が減ったというふうなこと、あと塾の夏期講習と日程が合わなかったというふうなことも、率直に語っているようでございます。
あと裏面の方には自由意見ということで幾つか抜き出しをしてございますので、御参照いただきたいと思います。
それから資料2では足立区の方でございますが、足立区は昨年、小学校5校、中学4校で試行を行いまして、ことしの4月から区立の全小・中学校、小学校73校、中学38校で一斉に2学期制を導入してございます。昨年の試行の段階での調査結果ということでございますが、こちらの方も、子どもたちの結果では、2学期制について困ったことはあるかということで、92%の子どもたちはないと。保護者、教職員につきましても、保護者の方も81%、教職員については96%というふうなことで前向きな期待を表明しているようでございます。あと自由意見の欄で、保護者の意見ということで、ここにぐんぐんファイルというふうなことがありますけれども、先ほども少し申しましたが、2学期制を導入することによって、ただ導入すればいいということではなくて、それを契機に学校でいろいろな試みといいますか、それをやっていく、たまたまこの学校では単元ごとの評価というようなことでぐんぐんファイルというものをつくって、子どもたちに示しながら、教師と子どもたちと一緒になって学習に励んでいるというふうなこともございます。また、夏休み中にはアドバイス訪問というようなことで、子どもたちの家庭訪問なども実施したようでございます。
最後のページでございますが、8ページ、ことしから全面実施いたしました足立区の学校に、小学校でございますが、先日、職員が7月7日に視察をいたしまして、実際に実施いたしました学校からいろいろな率直なところ、話を聞かせてほしいということで、いろいろと伺ってまいりました。校長先生からもいろいろな話を伺うことができました。この学校でも、特色ある取り組みというふうなところでも、基礎学習カード、評価カードを作成したり、あるいは夏休み前にいろいろな面談を実施したりとか、夏休み期間中も学習相談というようなのを開いて積極的に対応を図ったと。
その下の方に、実施校における効果というところで、4番目の丸のところでございますけれども、夏季休業中に学習相談に延べ3,100名、1人平均9回、子どもたちが夏休みの学習相談に参加したというようなこともあるようで、意外と子どもたちというのは、機会を与えれば、確かにのんびりというところもあるんでしょうけれども、逆に積極的に取り組んでいくという子どもたちも結構いるんだなというのを改めて認識いたしました。
そういった機会などをとらえまして、ぜひ子どもたちによりよい教育というものを提供していきたいと思ってございます。その一つの手段として、2学期制をステップにすることができればというふうに思ってございます。
以上で2学期制の概要につきまして御説明とさせていただきます。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はありませんか。
小串委員
1点だけなんですけれども、夏季休業について、夏季に限らず、足立の方は資料として出ているんですが、江東の方は出ていないんですね。中野のQ&Aは、どうしても秋休みを設けたいということで、非常に手前みそな書き方にずっとなっているんで、その内容はきょうのところはいいですから、中野の目指しているような形でほかの区はやっているんですか、どういう状況でしょうか。
小谷松教育改革担当課長
1番最後のページのところ、ことしから23区で初めて全面的に足立区の例が出てございますが、実は足立区は2学期制を導入するに当たりましては、夏休み、冬休み、春休みにつきましては、全く手を加えてございません。従来と同じやり方でやっているという例でございます。全国的に見ましても、いろいろと夏季休業のとらえ方というのはいろいろとあるようでございます。基本的には、体育の日を挟んで前期、後期に分けるということがありますけれども、夏休み、冬休みにつきましては、いろいろな考え方でやっているところがあるというふうに承知してございます。ただ、今の中野区としては、一定の秋休みを設けるということと引きかえということではないんですけれども、夏休みの若干の縮小というふうなことも考えてございますが、これからまたいろいろと試行等を繰り返す中で、そういった部分もどうなるのか、しっかりと検証していく必要はあるだろうというふうには思ってございます。
小串委員
だから、もう前から言っているにもかかわらず、今までの考え方を何で変えられないのかな。ほかはどうか、資料を出して、都合の悪いことは書かなくて、手前みそなことばかり書いて、これでどうしてもやらなければいけない、そこの精神がわからないんだよ、僕は。違うんだから、夏季講習と合わないだとか、地域行事と合わないだとか、それにあわせて地域は子どもたちのために頑張ろうとしているわけではないの。あんた方だけではないか、こんなくだらないことを考えているのは。ほかの区は恐らくこんなことを考えていないよ。足立がそうでしょう。ほかに例があるのかわからんけれども、そこのところを聞いているのに、何で答えてくれないんですか。ほかの区の例はどうなんですか。10区でやられているんでしょう。中野みたいな案でやっているところはどこなんですか。
小谷松教育改革担当課長
今、10区の手持ちの資料はないんですけれども、夏休み、そういった休みの期間につきましては、これから試行を行うといった学校も決まってまいりました。具体的にやり方につきまして研究を重ねていきたいと思いますが、その中でもしっかりと議論を重ねて、どうするかを決めていきたいというふうに思ってございます。
小串委員
試行の中でも、それをやってはいけないのよ。試行が前例になるんだから。だから、足立区はそういう形でやっていて、これだけメリットがあると職員の方が行って、よかったと書いてあるわけでしょう。よかったのなら、きょうは議論しないということだから、あれなんですけれども、それを踏襲すればいいではないか。何で中野だけそうしなければいけないという根拠を示してくれというのに、ほかの区の状況も調べてなくて、何でこんなことになるんだよ。何でそこのところを、ずっとこの委員会だって議論してきたのが、そういう予定ですと出てくるのよ。変えればいいではないのよ。そうでしょう。何で夏休みを短くして、秋休みを求めることが、そのことが2学期制で非常に大切、どうしても外せないことであるという根拠を示してくれ、そこのところだけきちんと答えてくれよ。ずっとやっているではないか。
沼口教育長
申しわけございません。夏休みについては、そういう御意見があるのは当然承知しております。それで、我々も前に説明したと思うんですけれども、夏休みを繰り延べている理由は一応あります。といいますのは、2学期制にした場合に、当然、夏休みは中間に入ります。そうしますと夏休み明けの時期というんですか、10月10日前後まで、その期間を余り短くするとやはり効果が少ないのではないかということが教育委員会の中では論議されています。その分だけを少し長くするために、夏休みを前倒ししているわけです。ですから、これについては、そういう御意見があることはわかりましたので、教育委員会の中では、とりあえずそういうことに今なっているわけですね。ですから、もう少し深く論議を進めて、どこまで議論が進められるのか、それも検討したいと思います。
それからほかの自治体でやっているのは、当然データとしては持っているはずなので、次のときに必ず出すようにいたします。
藤本委員
それと導入する評価は別なんだけれども、とにかく学校再編、統合という大変な一大事業を抱えているわけではないですか。それなのに、これもやろう、あれもやろうではなくて、それをやって、全国でやっているのは3%ぐらいでしょう。だから、まだまだ実績が積み重なってくれば、本当にそっちの方向で、そういったものを否定しているわけではないんですよ、全く。それがよければいいんだけれども、まず一大事業として学校の再編、統合、それによって学校はものすごく変わってくるわけでしょう、児童数もふえて活気が出てくる。まずそれをやり遂げる、そういったものがきちんとできて、2学期制とかということに踏み込んでいかないと、あれもやります、これもやりますという中で、現場は混乱するのではないかなという、本当に成果も上げられるのかどうかという、例えば今、では具体的に沼小が手を挙げましたと、沼小が手を挙げて、沼小が統廃合の対象にもしなっていたら、どうなんですか。あるでしょう。だから、そういったものをきちんとプランとして教育委員会が持った中でやらないと、これだって本当に混乱の上に混乱を積み重ねることになるから、そんなに急いでやらなくてはいけないことなのかということなんですよ。もっとじっくり構えて取り組んでもいいのではないかという、ほかで成果があるというのは、ここを読んでみても、夏休み中をいかに生かしていくかということの方が本当に大切なという感じを受けるんですね。ここに取り上げられている、学校の先生は学校に来ているんですから、週5日制になって従来とは違った形で先生が学校に来ている、それをいかに生かしていくかということの方がより大切であって、それがここに評価として書かれているのであって、それがそんなに本当に同時進行で急いでやらなくてはいけないようなことなのかということを、もう少し教育委員会で議論してほしいと思うんですよね。今、小串委員が言ったようなことも含めて、本当にそこのところはもう少し教育委員会の中で議論しないと、手を挙げてください、さあ、やりましょう、区が考えているような秋休みも含めてというようなことも含めて、全部をもう一度きちんと議論する必要があるのではないかと思うんですけれども、やはり同時進行でやりたいんですか、それでも、なおかつ。
沼口教育長
これについては、再編との絡みは、我々が今考えていますのは、学校の再編というのは、当然、計画を出してすぐにすべてができません。どんなに早くても、多分3年先ぐらいになると思うんですね。どうしてもいろいろな話が。その間、学校というのは必ず存在しているわけですから、きちんと今までどおりの学校といいますか、運営をしていかなければいけないということだと思います。
それで、そういう意味では、2学期制についても、例えば仮に再編の対象になる学校が試行したとしても、それはむだにはならないわけです。再編した後、それではどうなってしまうのかという話になると思いますけれども、それは教育委員会で再編後といいますか、試行を来年度やって、その後のことをしっかりと決めていけば、これは大きな問題にはならないと、そのように思っています。
それから、確かに急いでといいますか、再編をやってから、ほかの事業をやれということは、話としてはよくわかるんですが、この問題については、特に学校の先生たちも入れながら慎重に検討してきている内容なんですね。できれば、ぜひ我々の予定した計画といいますか、それがどうしてもできないものならば、これは見直さざるを得ないんですけれども、逆にこういう学校選択制についても、なかなか問題があって教育委員会としては見直しているということもありまして、対学校ですとか、いろいろなところで、これからも簡単に教育委員会で決めたことをどんどんと見直していくというのは、なかなかやはり非常に難しい。これは見直さざるを得ないといえば、これはしようがないんですけれども、見直さなければいけないものは、見直していかなければいけないと思うんですけれども、実施できるものは実施していきたいと、そのように考えているわけです。
ですから、夏休みみたいな今の期間をどうするかという議論は当然出ましたので、そういうのは教育委員会でまだ議論もできますけれども、できれば、試行は17年度にはやらせていただきたいと、そういうことでずっと、かなりしつこいようですけれども、お願いしているということでございます。
中身の御理解が足りないということで今まで議論してきたと思うんですよね。ですから、もし全然だめだという話になれば、これはまた一から考え直さなければいけない問題になりますので、我々はそういうふうにはとっていなかったということでございます。
高橋委員
もう時間もあれですので、この問題については、たびあるごとに議題にしていただければとまず思います。
それから教育長が御答弁をされていましたけれども、最初に私たち委員会にこれを提示されたときには、本当に私たちは白紙の状況からいろいろなことをばんばんと御報告されてしまって、一体どこでどういうふうにしてしまっていたんだということがあったと思います。その中において、教育委員会としては、1年以上もかけて、校長先生や教育委員会といろいろとプロジェクトチームをつくってやってきたんだとおっしゃいましたけれども、だからといって、今も変えられないのでやらせてもらいたいような感じの答弁でしたけれども、私たちがいかに心配をするかというのは、再三言いますように、これがよくないよと言っているわけではないんですよ。ただ、導入時期をもう少し考えても、何も大変な時期に、現場の先生方に聞けば、校長先生方に聞けば、こんなにいろいろな問題がふりかかってくるのに、何でまたこうやって募集をしなくてはならないんだろうとおっしゃる方もいます。だけど、きちんと方向性が定まらない限り、学校自体だって、手を挙げなさいと言われたって手を挙げられませんよというところもありますよ。だから、そういう現場の状況もよく把握なさった上で、導入はいつしたらいいか、そのために研究をもっとさらに重ねていくのには、手を挙げていただいた学校も含めて、あと何年間かぐらいはやりたいというんだったらまだ理解できますけれども、もう17年度からやりたいんです、だから御理解くださいと言われても、御理解できないかなというようなところがあります。本当に無謀かなと思います。
飯島委員
要するに、皆さんが懸念しているのは何か、教育長、試行したいんでしょう。だから、構造的にほかの学校と児童・生徒と生活が変わるようなことにしない、だって学期が変わるだけだから、学期の区分が1学期と2学期になるのと3学期制と違う、休みが一緒だったら、生活のリズムや何かは変わらないんですよ、お休みの期間、むしろそういうふうにしておけば、あの学校の生徒はいつの間にか休みが短くなっていたとか、それではやはり違うんで、同じ中で2学期制、これは先生方の評価は高いに決まっていますよ、楽になってしまうんだもん、よくなった、先生のためにやっているようなものなんだから。これ、もう学校で休みの組み立てまで変えたとしたら、児童・生徒の受けとめ方は変わっている可能性がある、そういう意味では。それはわかりません。1番最初のところだって、休みを変えていたのかもしれないけれども、多分、お休みが変わったりすると、子どもの受けとめ方は違うし、ふえたところはいいですよ、お休みが、ふえっこないんだけれども、トータルでは、夏休みが長くなりましたというのならいいかもしれないけれども、短くなりましたというところが出てきたりなんかすると、これはやはりいろいろとあるから、どうせ試行されるんなら、条件にはほかの学校の児童・生徒と変わりはないんだけれども、学期の区分だけが変わったという方がより説得しやすいし、子どもの間の差別というのはなくなるわけではないですか。学校に行っていて、あそこの学校は休みがどうだとかというのではなくて、要するにそもそもが新しい指導要領に従って絶対評価をしようとする教師の側の問題としてあったわけでしょう。子どもの生活は変えないで、もしやりたいというのなら、そう考えるのが筋でね、別にみんなだめだと言っているんではないですよ。だけど、今のままでは問題があるのではないのかと言って、ずっと言っているわけですよ。ずっと言っている部分が何ら変更のないまま来ているところに、やはり問題があるのではないですかということを申し上げているんで、ぜひ柔軟に、我々委員サイドが懸念していることがどこにあるのかということを御理解いただいて、ぜひやっていただきたい。
それともう一つは、担当が分野担当だから、いいですよ、教育改革担当でもいいけれども、やはり指導室がどうなっているんだと。もちろん、担当はね、でも、本来的にはいえば、これは指導室長にかかわることですよ、本当は。だって、内容の問題にかかわってくるんだ。教師の側の評価の問題にかかわってくるとすれば、そういうところが、よくよく見ると、今僕らが懸念していることがあって、学校の夏休みの位置、あるいは期間なんかは変えないでやった方が、むしろその方がいいのかなという現実的なアドバイスなんかができたりするのではないかと思います。改革担当の課長は課長としてやってきて、一度、教育委員会でも結論を出したことについて、なるべくその結論に沿ってということがあるかもしれませんが、子どもたちのために果たしてどうなんだと。学校の先生のサイドはよくなることは間違いないでしょう。だけど、どうなんだという、そこら辺は、ぜひその辺がないと、我々と皆さんとが何か、全面的にだめよとかということではないので、かたくなになる必要はないんではないかなと思うんだけれども、どうですか。
沼口教育長
ですから、夏休みの件に関しましては、議会の議論はよくわかりましたので、再度、教育委員会の中で議論はできると思います。そういうところの見直しも含めまして、できれば17年度から試行をやりたいということでございます。よろしくお願いいたします。
委員長
ほかに、よろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、質疑がなければ、2学期制についての報告を終了します。
次、3、平成16(2004)年度夏季学園の実施について(資料5)の報告を求めます。
篠原学校教育担当課長
それでは、平成16年度、2004年度の夏季学園の実施について報告を申し上げます。
中学校につきましては軽井沢の林間学園でございます。小学校につきましては岩井の臨海学園でございます。
目的は、ここにございます3点の目標を達成することを目的として行うものでございます。
開設場所でございますが、中学校につきましては、例年どおり軽井沢少年自然の家でございます。また、岩井の臨海学園におきましても、いつも使っております四つの民宿を利用して行うものでございます。
開設期間でございますが、中学校につきましては7月21日から8月27日、それぞれ2泊3日で行います。また、岩井の臨海学園でございますが、7月21日から8月7日まで、28校が2泊3日、3泊4日は1校でございます。
参加対象でございますが、軽井沢の中学校につきましては第1学年、臨海学園につきましては第6学年でございます。
費用負担でございますが、まずバスにつきましては、軽井沢は1学級1台ということで、一人当たりの負担額が6,700円でございます。また、岩井の臨海学園でございますが、児童引率47名につき1台ということで、こちらにつきましては一人当たり4,700円の負担になってございます。また、賄い費関係でございますが、ここにございますように一人6食の場合は4,380円、これは軽井沢でございます。それから岩井につきましては、宿泊料込みということで、2泊3日については1万1,200円、3泊4日につきましては1万6,800円ということでございます。
学園関係につきましては、ここに記載のとおりでございますので、お読み取りをいただきたいと思います。
また、健康管理面につきましては、それぞれ現地の病院と契約をしておりまして、同行看護師も1名ずつ派遣をしているような状況でございます。
それから引率教員でございますが、中学校につきましては1学級5名を基準といたしまして、それぞれ1学級ふえるごとに1名ずつふやしてございます。なお、岩井の臨海学園につきましては、安全管理の面から、1学級の引率定員につきましては5名でございますが、このほかに外部指導員を派遣してございまして、児童10名に一人、実際は6名から7名に一人というような形で外部指導員を配置しております。それからほかに安全対策員ということで、遠泳のある場合につきましては3人の安全対策員、遠泳のない学校につきましては2人の安全対策員を配置してございます。
こちらの参加率でございますが、中学校の林間学園につきましては、昨年度の実績が92%の参加率でございます。それから岩井の臨海学園でございますが、単独で行く学校につきましては平均で87.5%の参加率でございます。それから連合で行く臨海学園につきましては44.2%という参加率でございました。
簡単でございますが、以上でございます。
委員長
ただいまの報告について質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、本報告について終了します。
次、平成16(2004)年度移動教室の実施状況について(資料6)の報告を求めます。
篠原学校教育担当課長
引き続きまして、平成16年度、2004年度の移動教室の実施状況について報告を申し上げます。
既に小学校につきましては5月26日から、中学校につきましては5月9日から移動教室が始まってございます。
目的につきましては、体験的な学習を通しまして、みずから学ぶ意欲、それから態度を身につけさせるとともに、集団による宿泊制度により好ましい人間関係を育てるものでございます。こちらにつきましては、夏季学園と違いまして授業の一環として行っているものでございます。
開設場所ですが、小学校の移動教室につきましては、それぞれ二つに分かれておりまして、軽井沢と常葉の少年自然の家を使ってございます。また、中学校につきましては常葉のみの使用でございます。
期間でございますが、ここにございますように、軽井沢につきましては5月26日から10月8日までの間、それから小学校の常葉につきましては、6月1日から10月8日までの間、それから中学校の常葉移動教室につきましては、5月9日から10月15日の間で行ってございます。
参加対象でございますが、小学校につきましては、第5年生と6年生、中学校につきましては2年生の生徒全員が行くことになってございます。
なお、軽井沢につきましては、ことし14校、常葉については15校でございますが、常葉に行ったところは、来年、軽井沢に行くというようなことになっておりまして、隔年で変更になってございます。中学校につきましては14校でございます。
輸送関係でございますが、軽井沢の少年自然の家につきましては、引率47人までで1台、夏季学園と同じ対応でございます。中学校につきましては1学級で1台というような配車をしてございます。こちらについては、すべて公費で負担をしておりまして、それぞれ軽井沢と常葉につきましては、小学校につきましては約1,870万円ほどの予算がかかってございます。常葉につきましては、37台ということで1,080万円というふうな公費の負担でございます。
賄い費は、ここにございますように、小学校につきましては4,160円、中学校につきましては、9食の場合については6,540円、8食の場合は6,060円というような額でございます。
学園関係はここに記載のとおりでございますので、お読み取りをいただきたいと思います。
健康管理面でございますが、こちらも同じく現地の病院、医院と契約をしてございます。看護師につきましては同行1名ということでやってございます。
なお、引率教員につきましては、学級数プラス2名を最低としまして、中学校の移動教室の基準を最高人員として配置をしてございまして、6学級の場合につきましては12名ということになってございます。
なお、こちらの方の参加実績でございますが、小学校の軽井沢少年自然の家につきましては、昨年とは99.6%の参加率でございます。それから常葉につきましては99.9%の参加率になってございます。また、中学校の常葉の移動教室でございますが、こちらは98.7%でございました。
簡単でございますが、以上でございます。
委員長
ただいまの報告について質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告については終了いたします。
次、5番目「児童・生徒の健全育成に関する警察と学校との相互連携制度」の協定書の締結について(資料7)報告を求めます。
小林指導室長
それでは、児童・生徒の健全育成に関する警察と学校との相互連携制度の協定書の締結について御報告をさせていただきます。
趣旨でございますが、児童・生徒の非行等の問題行動の防止、安全確保、さらには健全育成の対策、こういったものを推進するために、警察と学校との連携を相互に密にし、具体的に必要な連絡を行うということで協定を結ぶものでございます。協定先は中野区教育委員会と警視庁が結ぶわけですが、実際に連絡を取り合うのは所轄の中野警察、野方警察と中野区立小・中学校ということになります。
なお、連携、連絡の内容でございますが、あくまでも非行問題等に関し必要な情報の連絡を行うということ、さらには会議を行ったり具体的な対策を講じるということでございます。
連絡の範囲でございますけれども、資料でお示ししたような状況でございます。逮捕事案、ぐ犯事案、その他非行少年等及び児童・生徒の被害に係る事案で警察署長が学校への連絡の必要性を認めた事案、これは(2)の方では逆に校長が警察署と連携を特に必要と認める事案ということでございますので、情報すべてをやるというのではなくて、あくまでも子どもたちの健全育成上必要だというふうに校長が判断したものに限定して、この連絡をし合うということでございます。
裏面の方にまいりまして、連絡の範囲、これは当然、今お話ししたような校長が認める事項ということですが、米印のところで、ただし学校内の組織で解決が可能と思われる問題行動、保護者との協力、さらには地域社会や警察署以外の関係機関によって解決が図られると思われる問題行動については対象としないということでございますので、この点もしっかり押さえておかなければなりません。
なお、連絡の方法については、電話、または面接による口頭連絡により行うということでございます。しかしながら、口頭による連絡ということになりますと、単なる情報でございますけれども、これを書面で記録をしたりということになりますと、個人情報という形になりますので、この取り扱いについては慎重に配慮しなければならないという状況になります。したがいまして、ここに適正な情報管理ということが掲げてございますけれども、とりわけ個人情報の扱いに関しては、本区の個人情報保護条例にかんがみて、審査会にもこの状況については付して、審査会の承認を得た上で協定を結び、進めていきたいというふうに考えております。
なお、現在、こちらで議会の方に情報提供させていただいておりますが、さきに教育委員会にもお示しし、各学校には、保護者の代表であるPTAの役員等にも、こうした情報提供をし、しっかりとこの制度が正しく子どもたちのために運用されるように徹底を図りまして、そして個人情報保護審議会に付し、締結に向けて準備を進めていきたいというふうに考えております。
以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はありませんか。
江田委員
今まで警察と学校とのさまざまな問題について連絡は当然取り合っていると思うんですけれども、今までの実態はどういうふうになっているのか。
それから、そういう対応ではなくて、協定を結ぶということに至った背景をもう少し説明ください。
小林指導室長
これまでも子どもの健全育成にかかわって必要だということについては、確かに情報を交換していたというようなことは、学校長の判断でございました。しかしながら、この取り扱いについては、特に近年、非行の低年齢化、特に刃物によるさまざまな事件であるとか、また薬物乱用であるとか、事件の広域化とか、複雑化とか、凶悪化というような背景がございまして、いわゆる犯罪にかかわる情報にまで踏み込んで学校が提供しなければならないというような状況も出てきております。さらには児童虐待等の増加なども時代の背景の中にございます。こうした情報をやりとりする場合には、慎重に行わなければいけないということで、こうした協定をしっかり結んで情報の管理を適正に行わなければいけないというようなところにございます。したがって、今後もこの取り扱いについては、ただ単に情報があるから、たやすく情報のやりとりをするというのではなくて、この協定に基づいて慎重に、子どもたちの健全育成という観点から必要かどうかを十分に見定めた上で行っていくというふうな、そういったような背景と目的というものが存在するということでございます。
江田委員
私が伺いたかったことを既に答弁いただいたんですが、子どもたの成長過程でさまざまな問題が起きたり起こしたりするわけで、そういうものをいろいろと経験する中で成長、発達をしていくわけですよね。ですから、一番危惧するのは、成長過程の中でいろいろな事件を起こしたり、手がけたりするわけだけれども、そういうものが記録として残っていくということが、その子どもにとってどういうふうな問題を持ってくるのか、とてもこういう問題を聞くと危惧するんですが、口頭で面談をするというふうにあるんだけれども、当然、記録は残るわけですね、文書で当然、記録は残ると思うんですが、そこら辺の扱いはどういうふうになっていますか。
小林指導室長
ここでお示ししたように、基本的には、電話、または面接でもって口頭で連絡をするというふうなことでの情報のやりとりでありますけれども、逆にそのことがしっかりと個人情報として適正に管理しなければならないという場合には、文書にして、しっかりと管理していくという方向にあります。したがいまして、これはそれ以外のところにそういった情報を一切出してはなりませんし、あくまでもねらいは、その子どもの先々のよりよい生き方を目指して、それを実現させていくための健全育成という視点がございますので、そうした不利益を招くような、そういう扱い方があってはならないということも含めて、こういった形でしっかりと協定を結んで、必要以上の情報が飛び交うようなことがあってもなりませんし、適正な管理も含めて、こうしたことをしっかりと結んでおいた方がいいという判断のもとで、今準備を進めているということでございます。
江田委員
協定の中身が示されていませんから、何とも言えないんですが、文書の扱いなんですけれども、それは、保存期間、保存期限とか、現実に今までもそういう連絡は当然行われていたわけですから、そういうものは保存期限を設けて処理をしているとか、そこら辺の実際の運用されている時代はどういうふうになっていますか。それから協定上ではそういう文書の扱いはどういうふうになるわけですか。
小林指導室長
これまで行われていたものに関しては、基本的には、そういった情報に関しては、原則として一切そういったものに関しては、言ってみれば破棄してしまうというような状況がございました。今後、保存期間も含めて、きちんと学校に対して、取り扱いを区内でどういうふうにしていくかということについては、学校にある一定のものを設けて、そして学校を指導、助言してまいりたいというふうに思っております。なお、協定書そのものにそういった保存期間は何年だとか、そういう具体的なものは盛り込まれてはおりません。
江田委員
最後にしますが、協定を結ぶということの意味なんですけれども、先ほどから室長が非常に気にして丁寧に答弁いただいているんですが、場合によっては、そういう観点ではなくて、協定を結んだことによって、問題があるときには、むしろ逆に連絡しておいた方が、後々問題になったときには、その方がいいという判断が例えば学校サイドに働いて、今までよりもそういうものを広めていくというようなことになりはしないかということを、直感的な危惧なんですけれども、確かに学校というのはいろいろな問題が起きますから、そういう意味では、こういう取り扱いがシステムとしてできてしまうと、逆にそこに安全性を求めてしまうみたいなことに学校サイドではなりはしないかというふうに、信頼しつつも、一面ではそういう危惧をするんですが、そういうことがあってはならないというふうに私は強く思っているんですが、その点についての最後に室長の考えをお聞きしておきます。
小林指導室長
今の委員が御指摘の点は、実は私どもも危惧している点でございます。そういう点では、この制度を表面的に理解した場合には、まさに責任の回避ではありませんけれども、何でも連絡しておけばというような状況がありますが、そういう状況であってはならないというふうに考えております。あくまでもこれは学校長がその情報を出すことによって、その子どもの成長にプラスになるという判断を下した場合に限るということは、厳しく学校に対して指導してまいりたいというふうに思っておりますので、そうした危惧される制度の乱用というんでしょうか、そういうものはしっかりと防いでまいりたいというふうに思います。
委員長
いいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
ほかに質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。
6番目、中野区もみじ山文化センターの現金盗難事件について(資料8)の報告を求めます。
大沼生涯学習担当参事
中野区もみじ山文化センターの現金盗難事件について報告します。
これについては、5月24日に事件の概要、経過、状況について報告したところです。このたび教育委員会として対応策等について取りまとめたもので、報告するものです。この報告をもとに、文化・スポーツ振興公社に対し指導の徹底と改善を求め、その実現をしていきたいと思います。
はじめについては、今言ったような趣旨を記述してございます。
事件の概要については、既に御報告してありますので、省略させていただきます。
事件については、今、捜査中でございます。
2ページに入ります。
収納事務の流れは、時間的に、8時半に受け付け準備をしまして、9時から収納事務の受け付けを行います。その際、利用者の申請書の確認とともに使用料の額と納入金額を確認します。そして承認書を交付して、いただいたお金はレジに保管します。16時30分ころ、収納金の中締め、中間集計を行います。それを夜当番、職員二人ですけれども、その職員に事務を引き継ぎます。19時45分にその日の収納金の集計をします。申請書の書類、それからいろいろなレジジャーナルとか日計表を作成しまして、現金の額と一致しているだろうかを確認して、収納の額を決定します。そして8時に大金庫に保管する。翌日、8時45分に必ず前日の収納金の点検を行うようになってございます。これは土・日であっても必ず行うようなことになっています。その日の翌日の11時ころ、指定金融機関に納付する仕組みになってございます。
警備員の配置状況については記載のとおりでございます。
当日、5月7日の事務の流れでございますけれども、受け付け準備、受け付け、中間集計については通常どおりでございました。収納金の集計、19時45分に当番職員による集計事務も行いました。その収納金を大金庫内の手さげ金庫に保管し、8時ころ、大金庫を施錠し、ダイヤルを回しました。前日、8時45分ころ点検しようと取り出したところ、なくなったのに気づいたということになってございます。
今回、問題は、大金庫のかぎの保管状況、それから職員全員で行っていることなどが大きな問題、一つの収納の流れで現金の保管についていろいろとすきがあったということでございます。
改善策でございます。今回の事件は、大金庫の施錠とか入れる際の立ち会い確認が十分ではなかった。その後、直ちに以下のような体制をしいたところでございます。一つは手さげ金庫へ保管する際には、他の職員の立ち会い確認を徹底すること。手さげ金庫を大金庫へ保管する際にも職員の立ち会い確認をすると。大金庫のかぎは特定の職員が取り扱うこととし、かぎの取り扱いを厳重にしたと。大金庫のダイヤル番号を直ちに変更しまして、番号の管理は特定職員にしたと。その際、大金庫のかぎを、保管しているかぎを特定の職員にし、時間外については特定職員に持ちかえさせるというような体制をとりました。その他、細かいんですけれども、手さげ金庫は施錠していない状態が多かったものですから、必ず施錠すること、大金庫も執務時間は開いていますので、これも施錠すること。それから動産保険が年間して1日の最高額に合った保険額になっていなかったということで、1日の最高限度額の保障額に6月に変えてございます。これが3ページでございます。
その他、大金庫周辺のモニター、監視カメラ、出入り口のカメラではなくて、大金庫周辺のカメラとか、電子ロック機能付きの手さげ金庫の導入とか、ダイヤルの一定期間変更して、その管理をきちんとやっていくというようなことも今後考えていく必要があると思ってございます。
総括です。今回は、一つは収納事務にかかわる職員一人一人が区民の大事なお金を預かっているという意識を持って職務する必要がある、それを再度確認する。それから収納金の一連の管理保管のチェック体制の確立を図るとともに収納事務の研修とか指導を徹底的にやっていく。
今後なんですけれども、使用料の納付方法の改善、現金を扱うことは、それだけリスクがかかりますので、できるだけ現金を扱わないような方策、例えば納付書を事前に発行して、最寄りのコンビニエンスストアで納付していただくとか、指定口座への振り込みができるようにするとか、そういった会計的なものも考えていかなければならないというようなことも検討をしてございます。
それから最後に、やはり職員が常にリスク管理を持つということ、それから大事なお金だということをしっかりと持って取り組んでいく、ともすると日常的にお金を扱うので、そういったことが弱まりがちなんですけれども、やはり大事なお金を扱っているんだということを再度徹底し、2度とこのようなことを起こさないようにしていきたいと思っています。これは中野区もみじ山文化センターだけではなくて、ほかの鷺宮体育館とか、いろいろな施設がありますので、そういったところもあわせて徹底して、こういう事故を2度と起こさないようにしてまいりたいと思っています。
報告については以上です。
委員長
ただいまの報告について質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。
その他について、ありますか。
篠原学校教育担当課長
お手元に平成17年度の区立幼稚園の園児募集要項(案)(資料9)がございますので、ごらんいただきたいと思います。
区立幼稚園の就園事務につきましては、本年度から区長部局の子ども家庭部の方に補助執行をしてございます。このたび来年度の園児募集につきまして、子ども家庭部と教育委員会の間で事務的な調整を行いまして、17年度の募集要項を取りまとめましたので、参考までに配付させていただきました。基本的には、平成16年度の募集要項との相違点はございませんので、御確認をいただきたいと思います。
以上で報告を終わります。
委員長
ただいまの報告について質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
ほかに報告はありますか。
委員会を暫時休憩いたします。
(午後5時27分)
委員長
再開いたします。
(午後5時34分)
ほかに質疑がなければ、本報告については終了します。
ほかに理事者から報告事項はありますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。
議題、その他に入ります。
協議したいことがありますので、委員会を暫時休憩いたします。
(午後5時34分)
委員長
それでは、委員会を再開いたします。
(午後5時42分)
次回の委員会は9月13日、午後1時から当委員会室で行うことでご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
ご異議ありませんので、そのように決定いたします。
ほかに委員、または理事者の方から発言はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
以上で本日の文教委員会を散会いたします。長時間御苦労さまでした。
(午後5時42分)