平成16年9月13日 文教委員会
中野区議会文教委員会〔平成16年9月13日〕
文教委員会会議記録
○開会日 平成16年9月13日
○場所 中野区議会第5委員会室
○開会 午後1時03分
○閉会 午後5時17分
○出席委員(9名)
岡本 いさお委員長
小堤 勇副委員長
奥田 けんじ委員
高橋 ちあき委員
小串 まさのり委員
飯島 きんいち委員
篠 国昭委員
藤本 やすたみ委員
江田 とおる委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
教育長 沼口 昌弘
教育委員会事務局次長 金野 晃
教育改革担当課長 小谷松 弘市
学校教育担当課長 篠原 文彦
指導室長 小林 福太郎
生涯学習担当参事 大沼 弘
知的資産担当参事(中央図書館長) 石﨑 新一
○事務局職員
書記 荒井 勉
書記 岩浅 英樹
○委員長署名
○審査日程
議題
学校教育の充実について
所管事項の報告
1 平成17年度国・都の施設及び予算に関する要望について(教育経営担当)
2 平成17年度東京都教育関係予算等の策定に関する要望について(教育経営担当)
3 「基本構想・新しい中野をつくる10か年計画」検討素材(No.4)について(教育改革担当) 4 2学期制の試行について(案)(教育改革担当)
5 平成16年度小・中学校別就学援助認定者数・率について(学校教育担当)
6 平成17年度区立小学校使用教科用図書の採択結果について(指導室長)
7 文化・スポーツ施設への指定管理者制度導入について(生涯学習担当)
8 第18期中野区社会教育委員の委嘱について(生涯学習担当)
9 その他
(1) 浅間山の火山活動について(学校教育担当)
(2) 児童・生徒の学力にかかる調査の実施について(指導室長)
(3) 谷戸小学校と中国、睿哲希望小学校との姉妹提携について(指導室長)
地方都市行政視察について
その他
委員長
それでは、定足数に達しましたので、本日の文教委員会を開会いたします。
(午後1時03分)
本日は、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)に沿い、審査を進めたいと思いますが、これに御異議ございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
なお、審査に当たりましては、午後5時を目途に進めたいと思いますので、御協力をよろしくお願いいたします。
また、3時近くなりましたら、休憩をとりたいと思います。
それでは、学校教育の充実についてを議題に供します。
所管事項の報告を求めたいと思います。
初めに、1番目、平成17年度国・都の施策及び予算に関する要望についての報告を求めます。
金野教育委員会事務局次長
では、平成17年度の国の施策及び予算に対する要望につきまして、お手元に冊子が既に配付されているかと思いますが、この内容について御報告いたします。
この国に対する要望(資料2)につきましては、全国市長会との重複を避けるというような視点から、要望事項の整理、調整を行ってきたところでございます。この冊子の2枚目をごらんいただきますと、10項目、要望がございます。今回は、国に対する具体的な教育関係施策としての要望は出ておりませんが、地方税財政制度の見直し、それから治安対策の強化、この1番と2番につきましては、文部科学省にも要望しているということで、教育関連事項というように考えております。
この地方税財政制度の見直し、2ページをごらんください。「超過負担の解消等」という(4)がございます。ここの超過負担の解消につきまして、さまざまな学校施設整備等につきまして関連があるということで考えております。昨年は、これにつきましては、国庫補助負担金の見直しということで、具体的に学校施設整備費というように項目を挙げておって要望したわけでございますが、今回につきましては、さまざまな大きな枠組みの中で議論が進んでいるということから、こういう包括的な表現にしたものでございます。
同じく3ページに「治安対策の強化」という項がございますが、これは新たに国に対する要望として、新しい項目として起こして出したものでございます。住民の不安感の増大、それから特別区の安全・安心まちづくりの取り組みなどを挙げて、治安回復に向けた行動を支援し、促進する施策を更に講じることというように要望してございます。これについても、具体的に「教育について」というような言葉は入れてございませんが、文部科学省にはあわせて要望をして、教育関連事項としても考えてほしいという要望をしたものでございます。
それから、全国市長会の方の要望でございますが、昨年に引き続き、これはお手元に資料はございませんが、公立学校施設の整備に関する要望(資料3)、それから義務教育施策等に関する要望、地方文化の振興に関する要望というように、包括的に全国市長会として国に要望しております。
それから、もう一枚の都の施策及び予算に関する要望でございますが、これにつきましては、後ほど報告いたします、東京都教育関係予算の策定に関する要望の方で一本化しているところでございまして、教育庁関連につきましては、この特別区長会の都の施策及び予算に関する要望には入れていないというような形に従来なっております。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はありませんか。よろしいですか。
質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。
次に、2番目、平成17年度東京都教育関係予算等の策定に関する要望(資料4)についての報告を求めます。
金野教育委員会事務局次長
それでは、平成17年度東京都教育関係予算等の策定に関する要望について報告いたします。
1枚開いて、目次をごらんください。要望項目として、大きく8項目ございます。この中で大きな項目につきましては、さらに細かく要望を区分して出しているところでございます。
まず1番目から順次説明してまいります。
義務教育の充実並びに義務教育施設の整備ですが、この中は8項目に分かれてございます。この8項目とも従前から要望しているものを引き続き要望しているものでございます。いずれも国に対して、都として改善の要望をしてもらいたいというもの、また都として改善を図ってもらいたいというようなもので、8項目ございます。
次に、2番の学校給食の充実に関する要望でございます。これにつきましても、2項目ございますが、従前どおり要望をしているものでございます。ただし、2項目めについて文言の一部修正がございます。ページで言いますと、10ページをごらんください。これについては、学校栄養職員について、未配置校に職員を配置するよう図られたいと。この要望項目自体は引き続きでございますが、この説明文の中に、本来は東京都職員で配置するというようなことから、さまざまな形で配置してほしいというようなことで述べております。この言葉につきまして、一部記述を改めたというものでございます。
次に、3の心身障害児教育の振興でございます。これにつきましても、従来どおり、引き続き要望しているものでございます。
次に、学校教職員の充実でございます。これにつきましては、5項目ございますが、4項目は従来どおりの要望で、そのうち3番につきましては、一部文言の修正がございます。4の(3)でございます。ページでは14ページをごらんください。これにつきましては、産休代替制度について、従来の臨時的任用に加えて、任期つき採用の措置を図られたいというようなことでございますが、従来は「法改正に伴い」というような文言が入っておりましたが、今回既に法改正が終了したということから、文言の一部修正を行ったものでございます。
もう2枚めくっていただきまして、16ページでございます。これが新規の要望でございます。学校教職員の充実の中で、学校事務・栄養士についても育休代替制度の新設を図られたいという要望でございます。これにつきましては、この説明にありますように、1歳未満から3歳未満に育児休業の対象が広がったというようなことから、産休代替制度につきましても、現在の学校事務・栄養士についても、ぜひ制度を拡充してほしいということから、新たな要望としたものでございます。
次に、5番の教育相談の充実でございますが、これは1項目、従来どおりの要望でございます。
6番、埋蔵文化財の保護対策。これについても従前から要望しているものでございます。
7番の社会体育の整備充実。これも従前からの要望でございます。
最後の8番、図書館法の改正。これは新たに項目を起こして、要望したものでございます。図書館を運営するに当たって、館長の設置義務を廃止し、柔軟に対応できるよう、図書館法の改正を国に対して要望されたいという内容でございます。これは23区さまざまな創意工夫を凝らして、サービスの拡充を図っているところでございますが、国による必置規制の中で、図書館長の必置義務というものがございます。この改正を行って、よりさまざまな工夫の範囲を広げられるようにしてほしいということで、新規の要望に加えたものでございます。
以上、特別区教育長会として取りまとめ、8月5日付で都に対して要望いたしました。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はありませんか。
江田委員
最後の図書館法の改正に関してですが、これは教育長会の要望ですので、当然中野区の教育長も賛同しているというふうに思われるんですが、まずそれでいいかどうか。中野の教育長も賛同しておられるかどうかと、それが一つですね。
それから、既に中野の場合は、地域図書館については館長1名を配置して、あとは全面的な委託ということになっております。この文章で読みますと、中央図書館も含めて、全面的な委託ということを想定しておられる。それが創意工夫をしていく上で必要だというふうに言っておられるように見えるんですが、そこら辺の中身をもう少し説明いただけますか。
石﨑中央図書館長
この要望につきましては、特別区の図書館長会議から出したわけでございます。この提案の趣旨につきましては、さまざまな選択肢を--これを指定管理者制度にするかどうかというのは、また別の判断でございますので、特別区としては選択肢をふやしていきたいということで、こういう要望を出したわけでございます。
それから、中野区の中央館をどうするかという話でございますけれども、法改正がありますけれども、指定管理者制度が図書館の専門性をどう担保していくか。さまざまなことを検討しながら、その可能性を研究していきたいというふうに思っているわけでございます。
江田委員
そうじゃないでしょう。必置義務が創意工夫の芽を摘んでいると。したがって、図書館長の必置義務を廃止する必要はあるというふうに、これは断定しているわけですから、現行の法体系のもとで、公務員の図書館長が必置義務になっている以上、創意工夫がなかなかしがたいと。したがって、将来その道を開くべきだというふうに、これはその方向を断定しているわけですよ。だから、23区の図書館長から持ち上げたということのようですが、それならばそれで、なぜ公務員の図書館長ではだめなんだということが、我々議会に対してもうちょっと報告されるべきではないんですか。いきなり、今のお話ですと、そういういろんな選択肢を広げる必要があるという、そういう程度の話として出されていますけれども、これは明らかに断定しているわけですから、そのレベルじゃないと思うんですよ。もうちょっと背景を説明してください。
石﨑中央図書館長
今のさまざまな公共サービスをだれが担って、それをどういうふうに提供していくか。そのことに対して、我々といたしましては、さまざまな創意工夫を凝らしながら、区民に対してできるだけ効率的な行政サービスを提供していく。それから、区民にとって十分なサービスを提供していくか。いろんな工夫を今後していく必要がございます。そういう中で、初めから必置規制というんですか、そういうことは我々の創意工夫の芽を、思考を停止させてしまうわけでございますので、さまざまな可能性を我々は検証する必要があるということで、必置規制というのが時代の流れとしてやっぱりおかしいということで、こういうような改正について、東京都は国に対して働きかけていただきたいということで、要望したわけでございます。
江田委員
つまり今の答弁は、公務員の図書館長がやる限りは、創意工夫の芽を摘んでしまうと。その可能性をみずから摘んでしまう。つまり公務員であってはだめなんだということを、あなたは今、おっしゃっているんですよね。だから、その根拠はどこにあるんですか。なぜ、みずからが公務員として図書館行政にいろんな努力をしておられるであろうに、公務員であったらその芽が開けない、摘まれてしまうという根拠は、どこにあるんですかということを聞いているんですよ。
石﨑中央図書館長
公務員であった場合は、そういう芽を摘むというんですか、公務員であったとしても、創意工夫というのは必要でございますけれども、提供したい、そういう図書館行政について、だれが担っていくかという中で、さまざまな提供主体があって、それがまた区民に十分な価値を提供するということでありましたら、それも一つの選択肢ということで考えているわけでございます。
江田委員
教育長にお聞きしたいんですが、私ども、今のような民間委託の流れというものに対して、大きな疑問を持っているんですけれども、それは置いておくとしても、少なくとも中野は、地域館について、図書館長1名を除いては全館民間委託ということに、足を踏み出したわけですよね。そのことについての23区全体での、まだ全部がやっているわけではありませんし、そのことについての検証等も当然必要になっていくだろうというふうに思うんですよね。
それで、今回この文書で見る限りは、地域館だけではなくて中央館も含めた、図書館長の必置義務を廃止すべきだということになっているんですが、このことについては、教育長会では、図書館長会から上げられてきたということなんですが、どういう検証がなされたのか。どういう研究がなされたのか。そこら辺について、お聞きしておきたいんですが。
沼口教育長
最初の質問にもあって、教育長がどういう態度をとったのかということがありましたけれども、これは4月15日の教育長会で議論をされて、最終的にまとまったものですが、たまたま15日にこの文教委員会が開かれていましたので、私はそちらの教育長会の方には欠席をしたわけです。ただ、この中身につきましては、全部の項目がそうですけれども、各所管の課長会から、そして部長会へと上がってくる内容でございますので、当然私の方も承知はしてございます。
この必置規制の廃止は、選択肢の可能性といいますか、各自治体でいろんな選択肢を模索できると、そういう意味でこういう要望をしているものでございます。ですから、館長を絶対置いちゃいけないんだとか、そういうことを言っているんじゃなくて、そういう自治体の事情によっては、館長を置かないようにもできたらどうかということで、必置の義務を、これだけは廃止をしてほしいということでございます。これは必ずしも委託するときの全面委託の話だけじゃなくて、例えば図書館法上の図書館になるためには、館長を置かなければいけないというふうになっていますので、例えば図書館のコピーサービスをするにも、そういう意味では館長を置いていない図書館ではコピーサービスもできないと、そういう話になりますので、できれば、例えば同じ自治体で運営していたとしても、出先機関みたいな形で行うことも可能なわけですから、そういう道も開けるようにしてほしいというようなことでございます。当然、一つに凝り固まった考え方だけじゃなくて、可能性を選べるようにしてほしいという趣旨でこれが出ていると、そういうふうに私も了解しております。そういう意味で、今回、教育長会としても要望を出したと、そういうことでございます。
江田委員
今、大変細かな、コピーサービスの問題まで含めての説明がありましたけれども、どう見ても、これは指定管理者制度に道を開くということだと思うんですよ。まあ指定管理者だけに限りませんけどね。全面的な民間委託に道を開く。しかも、地域館だけではなくて、図書館行政の一番の根幹を握るであろう、中野でいえば中央図書館長もそういう道を開くということになっていく、そういう非常に重要な要望書だというふうに思うんですね。
少なくとも我々議会に対しても、こういった検討がされているとか、一度さらっとした報告はありましたけど、たしか文教委員会だったと思うんですが……。文教委員会じゃなかったかな。一言、そういう動きがあるという話は聞きましたけれども、やっぱりこれだけ重要な要望書をまとめるということについては、議会の意見等も聞く必要があるし、これまでさんざん地域館の委託についても、委員会であれだけの議論をしているわけですから、そういう点では、こういったものについてはもっと慎重であってほしいということを、私は申し上げておきたいと思います。
まして、既に指定管理者制度に道を開くという方向が、いろんなところで話として出ているわけですから、そういう意味でも私は、このNo.8の要望については、到底認められないということも申し上げておきたいと思います。
委員長
ほかに質疑はございますか。よろしいですか。
質疑がなければ、2番目の本報告については終了いたします。
次に、3番目「基本構想・新しい中野をつくる10か年計画」検討素材(No.4)についての報告を求めます。
小谷松教育改革担当課長
それでは「基本構想・新しい中野をつくる10か年計画」検討素材(No.4)(資料5)につきまして、御報告をさせていただきます。
この検討素材(No.4)につきましては、先週の9日に開かれました基本構想調査江古田の森整備特別委員会におきまして、御報告をさせていただいているところでございますが、当文教委員会の所管に係る部分につきまして、本日改めて御報告をさせていただきます。
お手元の資料でございますけれども、表紙をごらんいただきたいと思います。本日お配りしてございます資料は、4種類ございます。
まず、基本構想の第1稿、これが資料1でございますが、それから10か年計画に係る資料といたしまして、資料の2から4までの3種類ございます。ただ、このうちの資料2、資料3、行財政運営と人口推計につきましては、この中身は総務委員会の所管に係る部分でございますので、本日のところは、当委員会におきましては、参考資料として御配付をさせていただきました。それから、資料4が10か年計画に係ります基本構想の領域に対応した区の施策と主な事業展開についてでございます。
それでは、順次御説明をさせていただきます。
1ページをおめくりいただきます。中野区基本構想ということで、今回、基本構想につきまして、初めて文書化をさせていただきましたものを御提出させていただきまして、その第1稿ということでございます。
ページをめくっていただきますと、「もくじ」というところでございますが、ごらんのとおり、五つの章立てとして今回文書化されてございます。
2ページ目でございますが、1番「新たな時代に向けて」ということで、こちらの方は新たに策定を予定してございます基本構想の背景、改定に向けた背景、それからまた基本構想の基本的な考え方等につきまして、記述がされてございます。
それから、4ページでございますが、「中野のまちの基本理念」ということで、基本理念としての「区民憲章」としまして、「生かされる個性 発揮される力」ということで、5項目、こちらにまとめてございます。
それから、5ページ以降でございますが、こちらの方が「中野のまちの将来像」ということで、将来の都市像を「多彩なまちの魅力と支えあう区民の力」のあるまちとして描いてございます。具体的には、区民の暮らしにかかわります領域を四つに分けまして、それぞれにつきまして、将来の姿を描いてございます。
このうち所管に係る部分といたしましては、2番目「自立してともに成長する人づくり」でございます。この分野が教育、子育て、人権、男女平等などにかかわります領域となってございます。「核家族化や少子化などによって、家庭や地域の養育力が低下してきた中野のまちを変え、子どもたちの健やかな成長を支えるために、ともに子育てを支え、子どもを見守る体制の整った、豊かな地域社会を築きます」ということで、「自立してともに成長する人づくり」につきましての理念を、こちらの方でまちの将来像ということで描いてございます。
その後、6ページ以降でございますが、これは四つの各領域ごとに見ました将来像につきまして、もう少し踏み込んだ形での記述がしてございます。
7ページをごらんいただきたいと思います。こちら、7ページの中ほどでございます、2番目の「自立してともに成長する人づくり」の将来像ということで、こちらの方はもう少し踏み込みまして、二つに分けて記載をさせていただいてございます。
II-1「子どもを育む家庭を地域全体で支えているまち」ということで、こちらはどちらかといいますと、所管としましては、子ども家庭部等の方で所管をしている主な部分かというふうに思いますけれども、四つほど具体的な形で書き込みをいたしてございます。「子どもを育むための良好な家庭環境が整い、それを地域全体で支える体制が整っています」といったような形で、4項目を挙げさせていただいてございます。
それから、II-2でございます。「子どもから大人まで能力を生かしながら、地域の中でのびやかに暮らせるまち」ということでございます。こちらの方も子ども家庭部の所管に係る部分も含まれてございますが、主に教育委員会として所管している主な内容ということでございます。こちらの方、5項目ほど整理をいたしまして、書き込みをしてございます。
それから、少し飛びまして、10ページをごらんいただきたいと思います。ただいま申し上げました3番の「中野のまちの将来像」ということで、こちらはどちらかというと、余り時限的な形で明確な区分けはしてございませんが、これから御説明申し上げます、4番の「10年後に実現するまちの姿」ということでは、10年後という形で、一つの時間的な方向をはっきりと打ち出しまして、そこでの10年後に実現しているまちの姿ということで描いてございます。
それからまた、その10年後に実現しているまちの姿というものを検証するための指標というものもこちらの方につけ加えてございます。これにつきましては、前回のNo.3のところでは、物差しというような形でお示しさせていただいてございますけれども、今回は指標ということで、新たな記述を起こしてございます。
12ページをごらんいただきたいと思います。こちらのIIの「自立してともに成長する人づくり」の10年後ということでございます。先ほどの将来像に対応いたしまして、より具体的な形でこちらの方に10年後の姿を描いてございます。II─1「子育て支援活動など、地域活動が広がるまち」ということで7項目、より踏み込んだ形で、具体的な10年後の方向をこちらの方で記載をしてございます。
その下に「指標」ということで6項目挙げてございますが、これにつきましては、10年後に実現するまちの姿を検証するためのものさしといいますか、具体的な形での検証を行う指標として、こちらの方に記載をさせていただいてございます。「地域活動やグループ活動への子どもの参加率」といったような形での項目、指標を想定しているところでございます。
それから、II─2「子どもから大人まで、地域の中で能力をのばせるまち」ということで、こちらの方も先ほどの将来像に合わせ、さらにより具体的な形での記載をさせていただいてございます。「豊かな想像力と、強く柔軟な心と身体を育むことができるよう、学童期の子どもには、創造的な活動の機会がさまざまな形で地域の中に広がっています」といった記述、それから13ページの方にも続きまして、さらに8項目の具体的な10年後の姿につきまして、記載をさせていただいているところでございます。
あわせて、同様「指標」ということで、これら10年後のまちの姿を検証するための一つの具体的な手段といたしまして、4項目の指標をこちらの方で想定して、記載をしてございます。
それから、ちょっと飛びまして、17ページをごらんいただきたいと思います。こちら、第5章ということで「将来像の実現をめざして」ということで、今回策定を目指してございます基本構想と計画についての関連、並びに行財政運営に当たります基本原則ということをこちらの方で記載をさせていただいてございます。
この基本構想につきましては、区の計画体系の最上位に位置するものであるということ、またそれに基づきまして10か年計画を策定し、これが区としての基本計画になるものであるといったこと等々につきまして、整理をいたしてございます。また、その基本構想、また10か年計画に基づいて運営する行財政運営の基本原則ということで6項目、「持続可能な行財政を確立する」等々6項目につきまして、基本原則を明記してございます。
その次、資料2「10か年の行財政運営の考え方」と、続きまして資料3「10か年の人口推計」ということで、資料が挟まれてございますが、これらにつきましては、先ほど申しましたとおり、総務委員会の所管ということになりますので、後ほどごらんをいただきたいと思います。
少し飛びまして、資料4のところをごらんいただきたいと思います。資料4につきましては、基本構想の領域(10年後に実現するまちの姿)に対応した区の施策と事業展開(主なもの)につきまして、記載をさせていただいてございます。
なお、ここに記載してございますのは、あくまでも主なものということで、これが事業展開のすべてということではございません。また、今後いろいろ区民の皆様の御意見、あるいは議会等の御議論等を踏まえまして、また財政状況の見通しなども踏まえて、今後さらに修正等を予定している部分でございます。
所管に係る部分といたしましては、この資料4の3ページをごらんいただきたいと思います。領域のII「自立してともに成長する人づくり」ということで、こちらの方に具体的な事業展開に係る部分の記載をしてございます。
まず、地域に開かれ、地域とともに子どもを育む学校づくりの推進ということで、長期授業公開制度の創設というものを、一つの事業展開として挙げさせてございます。
それからまた、学校以外での学習の推進ということで、移動教室や連合行事などの事業につきまして、さらにこれを推進していくということで記載をさせていただいてございます。
それから、3項目ほど飛びまして、子どもたちがのびのびと遊び、交流する場の形成というところをごらんいただきたいと思います。そこで、小学校への子どもの遊び場機能・学童クラブ機能の導入ということで、こちらの方に事業展開として掲載をさせていただいてございます。
それから、次のページをごらんいただきたいと思います。4ページから5ページにかけてでございます。所管に係る事業展開ということでは、4ページの中ほど、II─2「子どもから大人まで、地域の中で能力をのばせるまち」と、この部分でございますけれども、上から4項目めでございます。多様な教育が受けられ、生きる力を育む学校づくりということで、ここでは教育指導の推進。特色ある学校づくりの推進や、あるいは人権、国際理解、環境教育などの取り組みを推進することとしてございます。それから、心を育む教育と相談の推進ということで、心の教育、生活指導相談などの事業を進めていくこととしてございます。
その次に、健やかな身体を育む学校づくりということで、体力向上プログラムの策定ということを事業展開として見込んでいるところでございます。
それからまた、教育機会の保障ということで、特別支援教育に向けた取り組みを推進していくということ。それからまた、肢体不自由学級の運営につきましても、これを推進していくこととしてございます。
それから、未来を展望した計画的な教育改革の推進ということで、一つといたしまして、区立小・中学校の再編を進めるということとしてございます。それからまた、区立幼稚園の配置の見直しにつきましても、これを事業展開していくということで挙げさせてございます。
それから、多様に広がる学習・スポーツ活動の推進ということで、一つといたしまして、生涯学習の推進を掲げてございます。それからまた、芸術・文化活動の推進ということで、こちらの方につきましても、今後事業展開を積極的に進めていくということで、掲載をさせていただいてございます。それから、地域スポーツクラブの設立ということがございます。また、あわせて地域スポーツ・健康づくり施設の整備ということで、施設整備を図るとともに、その運営などにつきましては、地域スポーツクラブなどが自主的に行うということを、こちらの方で想定をしてございます。
それから、利用しやすい魅力ある図書館の運営ということで、地域図書館の再編、また学校図書館との連携につきましても、推進すべき事業展開ということで記載をさせていただいてございます。
以上、所管に係る部分につきまして、大変雑駁ではございますが、今回公表させていただきました基本構想の第1稿、並びに10か年計画の検討素材につきまして、御報告をさせていただきました。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はありませんか。
江田委員
一つ、最初に要望しておきたいと思うんですが、13ページで上から3番目の丸印で、2行目から「また、障害のある子どもが」ということで、障害児教育の部分が書かれているんですが、これから障害を抱えるお子さんの教育にどういうふうに対応していくのか、保障していくのかというのは、非常に大きな課題になろうとしております。そういうことからして、この部分については、また書きではなくて、1項起こして、重視した書き方ができないだろうかというふうに思っておりますので、検討していただきたいと思います。
それで、具体的な質問を幾つかさせていただきますが、資料4の3ページから。最初に、長期授業公開制度の創設ということで、区民が一定の期間授業に参加できるような授業公開制度を設けるというふうになっておりますが、これは具体的にはどういうことがイメージされているんですか。
小林指導室長
この授業の公開につきましては、これまでも道徳授業地区公開講座であるとか、また学校の授業参観等で積極的に学校が行っておりましたけれども、何分単発的なものであると。十分学校の授業、さらには学校全体の様子が御理解いただけないというような面もあるということで、この一定の期間というのは、これは各学校にお任せしたいと考えておりますが、例えば一つの教科、算数・数学であるならば一つの単元あたり、仮に8時間なら8時間の構成であれば、その8時間を連続して公開をしていくというようなことで、より一層授業について、また学校教育について御理解をいただき、さまざまな点で御意見も伺ったりしていくというような、そういうことを考えているところでございます。
江田委員
そうしますと、それは従来の公開授業という概念からもう少し違ったものかなというふうに思うんですね。今おっしゃった、例えば算数で8時間、授業に参加するということになりますと、それは授業を見るということではなくて、みずからが子どもたちと一緒に学ぶという、そういう側面が非常に強くなろうかと思うんですが、そういう意味で、従来の公開授業とは全然違ってくるんではないかと思うんですが、どうですか。
小林指導室長
今、委員御指摘の点で、みずから学ぶという視点でございますが、これは生涯学習の観点からも非常に重要なことだと考えておりますが、今回ここで設けた長期授業公開制度に関しては、むしろ幅広い、さらには深く授業を見ていただくということから、ここにも書いてございますけれども、学校評価の一側面ということで、これを有効に生かしてまいりたいと。プラスして、今、委員御指摘のような、そういう生涯学習としての視点もあわせて含み持つものというふうには認識しております。
江田委員
それで、今の前に「学校改革につなげるため」というふうに、わざわざ書いてあるんですが、これはどういう意味を持つんですか。
小林指導室長
この学校改革といいますと、かなり大きな書き方になっていきますが、私どもとしては、できる限り子どもが理解できる、それはどなたが見てもきちんと理解できるようなわかりやすい授業を展開していくと。そういう点では、1時間だけの公開ではなくて、一つの単元をすべて見ていただいて、よりよい授業を改善、工夫していくという、そういう一助になればというふうに考えているところでございます。
江田委員
ここがとてもわかりづらいんですね。長期授業公開制度の創設ということが、だれのための創設なのか。授業に参加する方のため、社会教育的な意味合いを持つというふうに一面はとられますし、もう一面は、わかりやすい授業をしていくための、教員が努力をしていくための一助にするというふうにもとれますし。後段の方ですと、もうちょっと別の側面が、方法も含めて、もうちょっと工夫の余地があるんではないかというふうに思うんですが、この言葉とこの内容だけではちょっとそこら辺がわかりづらいという気がしているんですが、いかがですか。
小林指導室長
今、御指摘のとおり、これはこの事業を新たに立ち上げようとする計画の段階から、さまざま御指摘をいただいているところでございます。
まず第一義的にというか、まず大きなメインのねらいとしては、今、御指摘のような学校の授業改善、また教師の授業力の向上、これを第一の目的としております。
なお、こうしたいわゆる連続した時間での公開というのは、1週間を単位としてとか、そういったことで学校公開をしているという学校は今までもございますけれども、ある一つの教科に絞って、しかも一つの単元に絞ってということは初めてでございますので、この点、今後こういった今、御指摘の点を少しずつ改善を図りながら、当初の目的、それは大きくいえば学校の改革、すなわち授業力の向上、授業の工夫・改善、こういったもののねらいに近づけてまいりたいというふうに思っております。
江田委員
授業力の向上ということであれば、いろんなやり方が、現在も行われているでしょうし、そういう意味ではもう少し検討していただきたいということを申し上げておきたいと思います。
それから、二つ目、何度もお聞きしていますが、小学校への遊び場機能・学童クラブ機能の導入という件ですが、これはどこまで具体的な方策が検討されているのか。もう既に、こういうふうにやるという青写真ができたのか。そこら辺についてお聞きします。
小谷松教育改革担当課長
小学校に子どもの遊び場の機能、それから学童クラブの機能を取り入れるということにつきましては、現在教育委員会としましても、この件につきまして、区長室なり、あるいは所管であります子ども家庭部、そちらの方と、具体的にこういった形で仮に入れていくということになりましても、キャパシティーの問題であるとか、管理運営の問題であるとか、いろんな調整を図っていく部分というものもございます。また、財政上の問題等々もございます。現在そういった中で、それぞれ関連する部の中で調整を図りながら検討を進めているという、現在そういう状況でございます。
江田委員
今のお答えは、ずっと前からお聞きしているお答えなんですが、たしか学校にどの程度のゆとりの教室があるかとか、そういった調査もしておられるというふうにお聞きしております。小学校の統廃合で29校を21校にしていくという計画が一方でありますから、当然今の学校規模がふえていくということが予想されますよね。そういう中で、今で、子どもたちが少なくなっていく中でようやく、例えばPTAの部屋がとれるようになったとか、一部の教室を半分に仕切って、子どもたちの体育着に着がえるためのゆとりができるようになったとか、それから理科室の準備室ができるようになったとか、いろんなことが出てきていますよね。
一番心配されるのは、また規模が大きくなることによって、そういうものがなくなっていく。しかも、そういう中に児童館機能や学童クラブが入ってくるということになったら、一体どうなるのかというのは、だれが見ても一番心配するところですし、それから高学年は授業を引き続きやっているときに、低学年の子どもたちが学童クラブ室にぞろぞろ集まってくる。そこの1教室に何十人という子どもがいるわけですから、そこから来るさまざまな問題とか、素人が見てもそういったことが予想されるわけで、少なくともこの段階でそこら辺はこういうふうにクリアされるようになったというものが示されませんと、No.4になって、12月には素案が出るという、そういう段階になっても、まだ調整中というお答えしか返ってこないということでは、本当に審議している委員としては、これでいいのかというふうに言わざるを得ないんですが、もうちょっと現状をリアルに教えていただけませんか。どこまで話が進んでいるのか。それから、21になるとした場合、21校すべてにそういうふうにするということで話が進んでいるのか。そういったことについて、もうちょっと詳しく教えてください。
小谷松教育改革担当課長
一つには、どういった形でこの学童クラブの機能あるいは遊び場の機能を各小学校の中に入れていくかということにつきましては、いろんな関連があるかと思います。今、委員の方からお話がございましたとおり、学校の再編をどのような形で進めていくかということとも非常に関連してございます。また、既にいろんな形で学校の中で余裕教室といいますか、いろんな活用がされているところでございます。そういった中で、学校としての教育的な機能、それをきちんと維持しながら、あわせてその学校の中に子どもたちの居場所としての機能をいかに盛り込んでいくのかということにつきましても、かなり一つひとつの学校におきまして、ハード的な条件といった部分につきましても、異なってございます。また、この先いろんな学校としての改築の時期と申しますか、そういった計画等々もございます。そういった中で、一つひとつきちんとやっていく必要があろうかというふうに思ってございます。そういう意味では、かなり条件的にいろんな個々の学校につきまして、検証を進める必要があるというふうに思ってございます。
確かに今、委員のおっしゃったとおり、なかなか遅々として進まないという部分もございますけれども、それなりに私どもの方といたしましても、より慎重な形でこの辺のところをきちんと検討を進めてまいりたいというふうに思ってございます。
江田委員
これは結論的にはどちらが結論を出すんですか。子ども家庭部の方からは、部長に私どもはヒアリングしているんですが、そういう方向でいきたいという。これはもうはっきりしていますよね。区長部局の方向ははっきりしているというふうに思うんですが、それに対して教育委員会が受けられるか、受けるのは無理なのかという、その結論というのは、教育委員会の側が出さざるを得ないというふうに思うんですが、その点については最終的にはどういうふうになるんですか。どういうふうに決着をつけるんですか。
小谷松教育改革担当課長
計画として定めていくということであれば、それは教育委員会あるいは子ども家庭部ということではなくて、きちんと一つの区としての施策ということになるわけでございますので、確かに学童クラブあるいは遊び場機能としての管理運営という面につきましては、子ども家庭部の方の所管ということになりますけれども、しかしあわせてその場所につきましては、教育委員会として学校の管理運営を行っているわけでございますので、そういった部分、きちんと調整を図り、一致させるということが必要になってくるかと思います。
いずれにいたしましても、一定の計画をまとめるということにつきましては、どこの部ということではなくて、区としての統一的な形での取りまとめということになっていくと思います。
江田委員
そういうことはわかっているんですよ。わかっているけれども、最終的に、例えば学校現場に皆さんが出かけていって、ここには可能性があるとか、ここはとても無理だとか、どこかでそういう判断をしていかなきゃならないわけでしょう。そういう可能性についての具体的な判断をしていくのは、私は教育委員会しかないと思うんですよ。そこに責任を持っているのは教育委員会ですからね。ですから、第一義的にそういう判断をして、最終的には区長部局とのすり合わせということになるんでしょうけれども、そういう意味での教育委員会が、どう判断するかというのが問われているんじゃないですかということを私はお聞きしているんですが、もう一度、そういう意味でお答えをください。
金野教育委員会事務局次長
この小学校に児童館の一部の機能、学童クラブ機能を入れるということにつきましては、考え方としては既に出されて、教育委員会でも論議をしております。教育委員会の基本的な考え方としましては、学校施設も区民のための施設である以上は、より有効な形で、さまざまな形で活用されるという考え方については、当然のこととして考えています。しかしながら、教育委員会が責任を持っております学校教育をきちんとやるという責務もございますので、学校教育に支障のない限りでそういったことに応じていくという考え方でございます。
したがいまして、これについても今、担当課長から申し上げましたように、さまざま具体的に所管とも協議しておりますが、一定の考え方、計画、それから施設の状況の整理というのができた段階で、どういうふうにしていくのかという具体的計画策定に当たっては、教育委員会が学校をこうやって使っていけますという判断をしていくということになると思います。
江田委員
どう考えても、私はこれは無理なやり方ですし、例えば世田谷なんかで学童クラブを学校に入れるというあれがありましたね。そういうところでもいろんな問題が出ていますし、例えば世田谷の事情なんかを聞いてみますと、1学校区に1児童館が、あるいは1学童クラブがきちっと保障されているという状況ではなかった。それを学校の中に入れ込むことによって、1小学校区にそういうものを保障していくという、そういう裏の事情とかいろいろあったようです。そういう意味で、中野は中野の歴史がありますし、それから中野は中野のらしさがあるわけですから、そういう点で、これについては私はどう考えても難しい、無理なやり方だというふうに思っております。そういう点で、教育委員会はぜひ現場と個別に調査もしながら、早急にこれについては教育委員会としての判断を示すべきだということを申し上げておきたいと思います。
あと2点ありますが、他の方もおありでしょうから、ちょっとここでやめさせていただきます。
高橋委員
何かたくさんあり過ぎて、どこからどういうふうに聞こうかなとか思うんですけど、この基本構想の第1項の中の、指標ということであらわされている言葉がたくさん出てきているんですけれども、前回の特別委員会でも話が出たような記憶があるんですが、余りにも指標の表現力が乏し過ぎるといいましょうか、これが指標なのかと言いたくなるような感じになっているのが、すごく残念でならないんです。それで、特に教育的な見地から見ても、13ページにある指標の中においても、性別による固定的な役割分担意識を持たない区民の割合とか、週に1回以上スポーツをする区民の割合とか、ちょっと何か漠然とし過ぎて、何を目標としているか、指標すら指標があらわれないというような表現がされているのが、これでこのままいっちゃっていいのかなというのが、一つ不安です。
それから、今、江田委員が質問されていた3ページにもいろいろと、地域に開かれた、地域とともに子どもを育む学校づくりの推進ですか、この中においても、やはり10年間における教育委員会が思っていることをここにあらわすんでしょうけれども、余りにもちょっと、これで本当に教育委員会が目指すところまでたどり着くのかなというような思いがあります。そして、何でこの区立小・中学校の再編がここに載っているというのか、これは私の頭の中では別枠として受け取っておりましたので、またまたここに入っちゃっているというのも、ちょっと不安でなりません。
それから、地域に開かれた学校づくりをしていこうという心がけであれば、長期授業公開制度の創設というのは、教師の方々には大事なことかもしれませんけれども、もっと発想を変えて、地域の人たちを取り込もうと思っていらっしゃるんであれば、学校の中に60歳以上の生徒を募集する特別シニアクラスとかを設けて、子どもたちと特別な1クラスをつくって、その人たちと学校の生活をともにすると。そして、ある程度、半年だったら半年期間を設けて、卒業式に向けて一緒に卒業制作をしていくとか、そういうふうな発想をしていって、地域の人たちを取り込んでいけば、もっと学校が開かれるんではないかなという、そういう思いもあります。
それから、今、もう一つ、教育委員会で考えてもらいたいのは、学習指導補助員という一つの制度がありますけれども、それも教師の免状を持っていないとなれないとか、かなり厳しい制約があるように聞いているんですけれども、これも教育委員会独自で考え出して、都がやっているように、先生になりたい人の養成塾みたいなのが新たに立ち上がったと思うんですけれども、中野区が特別に学校教育に携わる、教育以外の面のサポートをできるような人材を育成する養成塾みたいなのを立ち上げてみたらどうかなと。そういうことだって地域に開かれた学校づくりになるのではないかなという思いがあるんですけれども、そういうものがちっともこういう中に入ってこなくて、現状を上手にクリアして、きれいにまとめちゃおうかなというような思いが見えてきて、とても不安なんですけれども、そういうところはいかがでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
幾つかお尋ねいただいたところでございますけれども、まずこちらの基本構想の本文の中にございます指標のとらえ方ということでございます。こちらにつきましては、今回初めて文書として起こしまして、こういった形で指標としてお示しをさせていただいているものでございますが、まだこれからいろいろ検討する中で、さらに精査を進めていかなければいけないというふうに思っているところでございます。
また、この指標につきましては、それぞれ10年後に描く姿というものが、具体的にどこまで進捗しているのかということをきちんと、その折々に検証していく必要があるということから、区民のサイドから見まして、区の方が一方的に何か施策をして、その施策がどうだったというんではなくて、区民の方からの視点、打ち返しと申しますか、そういった形で出てくる、具体的に施策を展開した場合に、区民の方からこういった形で改善がここまで進んだといったような形での指標ということを、できるだけ意識がけながら、こういった指標というものを作成しているという部分がございます。
それから、区立小・中学校の再編に係る部分でございます。確かに今回も検討素材No.4でこのような形でお示しをさせていただいているところでございますけれども、確かに区民の方々からもいろいろ、当初の発表の予定というものが大分ずれてまいってございます。そういう意味で、しっかりと区民の方々との信頼関係ということも大変大切なことでございます。区としても、これからこの小・中学校の再編を進めていくということに当たりましては、本当にそういった信頼関係をベースにしながらやっていくということが大変重要であろうというふうに思ってございます。そういう意味で、この辺の再編について、どうこれからこれを区民の方々にお示しするかというところ、もう少し踏み込んだ形できちんと議論を重ねてまいりたいというふうに思ってございます。その意味で、できるだけその辺のところを早目にはっきりとした形でお答えできるような形をとってまいりたい。そのように今、思っているところでございます。そのためにそういった形できちんとやってまいりたいと思います。
高橋委員
提案した件でお答えいただいていないんですけれども、その前に、先ほどの指標のお答えをいただきましたけれども、区民が見た、区民からの立場の指標のあらわし方だとおっしゃいましたが、それじゃ余りにも、区民はこんなふうな考え方をするかしらと思ってしまいます。だから、区民の立場で考えてもらいたいんであれば、もっと理解しやすい指標の持ち方をしなくては、なおさら理解してもらえないんじゃないかなというふうに私は思います。
それと、適正配置については十分わかっているつもりですけれども、御努力してもらいたいというとこと、あと2点お尋ねした件は、教育委員会としてはどういうふうに--考えていなかったことかもしれませんけど、教育改革というか、10年間のうちにどのようなスタンスで思いを進めてくださるかどうかというのを、お答えしていただければと思います。
小林指導室長
それでは、今、委員から御指摘をいただきました個々の部分につきまして、私の答えられる範囲の中でお話をさせていただきたいと思います。
まず、高齢者の学校への活用ということで御提案いただきましたが、半年スパンとかいうような形になりますと、やはり学校教育というよりも、生涯学習の視点からしっかりとこれを見据えなければならないかと思います。今のような御提言、ぜひ今後また教育委員会全体で、学校教育と生涯教育のそれぞれの視点から、少し検討していかなければならないかなというふうに思います。
なお、教育効果という点では、これはまさに単発的または部分的かもしれませんが、かなり各学校とも総合的な学習の時間等で、高齢者を学校に招いてお話を伺うとか、それを継続的にやっているような学校もございますので、今後そうした取り組みも取り上げながら、有効に活用してまいりたいというふうに思っております。
それから、学習指導補助員さらには教員の養成というようなことでお話をさせていただきますと、学習指導補助員につきましては、教員免許がなくても、実際に教育に対して熱心に取り組んでいただける方、または将来教員を目指す方等について幅広く、私どもで面接をさせていただいて、学習指導補助員の趣旨にかなった方を採用しているということでございます。
なお、教員の養成という視点でございますが、現在、人事権がまだ東京都教育委員会にあるということもありまして、みずからの区で養成した者を優先的に中野区に配置するということがなかなか難しい状況もございますので、東京都のそうした事業とタイアップしながら、実際にことしも養成にかかわるものを区内4名引き受けておりますけれども、そういった形で教員の養成については少しずつ還元してまいりたいなというふうに思っております。
高橋委員
教員ではなくて、私が思っているのは、教員はやはり権限がこちらに来ないとできないということであるので、中野区独自のそういう指導補助員、要するに教師でなくても、指導ができる人たちをたくさん育てられるような養成塾みたいなのを発案したらどうですかというような思いでお話ししたんです。
それで、やはりここの中にいろいろと教育的見地から書いてあるものが、子ども家庭部と合致していたりとか、生涯学習と合致していたりとかする、さまざまにかかわっているものなのにもかかわらず、上手に動いていかないというようなところが、すごく見え隠れしちゃって、本当にこれでこのまま大丈夫なのかしらと思うことが、この文章を読んでいても、とても心配なんですね。ですから、ある程度文章化したら、それが動いていくわけですから、お互いに理解をし合いながら進めていっていただかないと、こっちの線はこっちです、先ほどの学童クラブの件だって、いまだに把握できていなところがたくさんあるようですから、きちんと連携をとってやっていっていただきたいというふうに思います。
篠委員
高橋委員が指摘された指標なんですけど、何に使おうとしているんですか、これは。
小谷松教育改革担当課長
指標の具体的な活用ということでございますけれども、基本構想の中で10年後の姿を描きながら、より具体的には、これに基づきまして策定されます10か年計画、そちらの方がこの10年後の基本構想で描く姿を着実に進めていく具体的な計画プログラムということになろうかと思います。一つひとつの指標についての測定ということでいえば、計画に連動しながら、実際にその計画を実施した段階で、例えばスポーツ施策をとったときに、どのぐらい果たして区民の間に、毎日何らかの形でスポーツをやる、親しむ人がふえているかということを、定期的にきちんと検証しながら、その効果があらわれているかどうかということで、基本構想が描く10年後のまちの姿というものに近づいているかどうかということを検証する。できるだけそういった形で具体的なものをとりながら測定をしていくということが、今回この指標を取り入れさせていただいた目的でございます。
篠委員
例えば3番目の「子どもの可能性をのばす学校教育がなされていると感じている保護者の割合」、こう書いてあるんですけど、学校評議員のアンケートでも同じことを書くわけですよ。具体的には、子どもの可能性を伸ばす学校教育として、こういう取り組みをしました。ついてはそれが効果を生んでいると思いますかならわかるんだけど、集めたってしようがないような設問、データで現実は動いている。上から三つ目ね。それで、四つ目に至っては、成果でいつもパーセンテージで出てくるけど、我々文教委員会は、どういう取り組みを不登校にしているか、それが効果を上げているのかということを議論しようと思っているわけで、パーセンテージがどうなったじゃなくて、中野区の教育委員会が具体的にこういう施策をした。それについての真剣な取り組み、あるいは情熱を感じていただけましたかというなら、これは意味をなすけど、ただこんな設問をしたって、これは余り意味ないように思うんですけど、どうですか。
小谷松教育改革担当課長
本当に繰り返しになって申しわけないんですけれども、やはり10年後にどういったまちの姿になっているのかということを構想として掲げた以上は、その理想とするところにどのくらい近づいたかということ、これはある程度区民の方の打ち返しといいますか、施策を展開して、それがどのぐらい浸透したかということもありますけれども、そのことによって具体的に区民の方にどのぐらいの影響といいますか、あって、方向として改善されているのかということを、具体的な数値として置きかえて、それを検証するということが大切かと思います。表現として、改善されているだろうといったような形というよりも、むしろそれを具体的な数字に置きかえることによって、一つひとつ改善の跡をきちっと押さえていくと。それがまた次につながっていくという、そのプロセスがとれるという意味では、指標化する、数字化すると。そして、それを着実に押さえていくということが、非常に大きな意味を持っていると思います。
また、この数字化するということにつきましては、全体として基本構想の中でこれをアバウトで見るということだけではなくて、年々の行政評価などにおきましても、具体的に施策を展開する中で、果たしてどのぐらいの効果があったのかといったようなことでの測定もやってございます。そういったいろんなことを組み合わせの中で、積み重ねの中で、一つひとつ施策の効果というものを検証していくということが非常に大切であるというふうに思っております。
篠委員
一番上に「性別による固定的な役割分担意識を持たない区民の割合」、これは教育委員会でつくったんですか。
小谷松教育改革担当課長
具体的な指標の所管というようなことでいいますと、今、委員がおっしゃいました「性別による固定的な役割分担意識を持たない区民の割合」というのは、上の方の10年後の姿の中の、性別や年齢、障害の有無などの区別なく、だれでも社会参加が推進されているといったものを図るためのこういった指標を設けているものでございます。所管はどこかということでいえば、教育委員会ももちろんいろいろかかわってくるかと思いますけれども、子ども家庭部の方でこういった主たる事業展開を行っていくというふうには考えてございます。
篠委員
役割分担だけど、やり方によっては、学校でも、男女共同参画社会を見据えた取り組みという項目をつくり出しているわけですから、調査の対象にはなるけれど、設問の設け方によっては、そういう人間でなくてはいけないという方向に持っていっちゃう可能性があるわけですよ。「私のところは、これは女性に任せちゃまずい。力が要り過ぎる」とかというような、そういう信念でとらえている人たちもいるとしたら、それに対して、そんなことはない人の割合なんてやられた日には、思想・信条を、設問によっては洗脳していくようなところが十分考えられるので、どんな設問を想定しているかまで考えて、この指標に出してきたんですか。
小谷松教育改革担当課長
性別による固定的な役割分担意識ということでございますが、これは決して、そのことによりまして、いわゆる男らしさであるとか、あるいは女らしさとか、いろいろそういった表現で言われているところがございますけれども、とにかくそういったものを何でもかんでも否定して、性別的にはユニセックスといいますか、中性的なものでなければいけないとか、そういったところを強制するというようなものではございません。ただ、社会的な関係において、男女というものについて、そこに固定的な見方あるいは差別といったようなもの、そういったものを持ち込んではいけないということでございます。
小堤委員
この不登校のところでちょっとお聞きしたいんですけれども、結局この指標によりますと、不登校児等の割合ということで、登校できない子どもの数を減らすという指標になるわけですけれども、例えばフリーステップに通っている子というのはどういう扱いになるんですか。
小林指導室長
フリーステップについては、不登校の生徒を中心に、現実にはそこに通学しているということですけれども、これは学校長の判断によって、出席扱いにするかどうかというようなことについては、その出席の状況であるとか、学習の状態等を踏まえて、決定いたします。したがいまして、一応フリーステップに通って、学校に復帰を果たした場合には、不登校の数からはカウントは外れるということになるということでございます。
小堤委員
じゃあフリーステップに通っている子については、その学校の校長の判断で、登校しているとか、不登校という判断をされているわけですね。
小林指導室長
不登校のいわゆる状況については、個々によってさまざまでございますので、学校長の判断でそれを出席扱いにするかどうかということで、その都度判断してまいりますが、そして年間30日以上の欠席があるかどうかで、この数に含まれるかどうかということになります。
小堤委員
私はやっぱり子どもの目線でこういう問題も解決していくということが大事なので、その学校の判断によって、フリーステップに通っている子が登校していないというような判断で、通っている子が無理を強いられるということのないようにしてもらいたいというふうに思います。
そしてあわせて、私はやっぱりこの不登校の問題でも、今、都道府県では41の都道府県が少人数学校に踏み出していますよね。特に山形県では、少人数学級に早くに踏み出して、サンサンプランということで取り組んでいますけれども、このことがやっぱり教訓として出されているんですね。やっぱり子どもからみると、友達がふえたというのは9割の方が言っているんですってね。というのは、たくさんの児童がいるから、たくさんの友達ができるというんではなくて、子ども同士のつき合いが濃厚になって、逆に友達がたくさんできたという評価なんです。こういう面も評価してもらいたいと思うんです。この山形では、欠席日数が減ったということ、あわせて不登校の子どもも減ったという結果が出ているんですよね。こういう観点からも、やはり実績のある少人数学級という点からも、不登校の問題をとらえてほしいというふうに思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
小林指導室長
今、御指摘の少人数学級の件でございますが、確かに一人ひとりきめ細やかな指導をしていくという点では、一面そうした可能性を秘めているというふうには考えますが、逆に不登校に陥る際に、さまざまな人間関係の狭さから、なかなかそういったあつれきの中で子どもが登校しづらいというような部分もあります。そういう点では特に不登校の子どもたちに養うべき第一の観点は社会性でありますので、そういう点で、さらに学校の中でどう社会性をはぐくんでいくかという視点もあわせて、検討していかなければいけないというふうに考えておりますので、少人数のきめ細やかな指導とともに、社会性の育成をどう図っていくか。今後さらに検討し、実践を深めてまいりたいと思っております。
藤本委員
質問するのをどうしようかなと思っていたんですけれども、本当はここじゃなくて、その他のところでしようと思っていたんですが、ちょっと議論で、この指標がやっぱり非常にわかりにくい指標を使っているのかなという、不登校児童の割合、これはわかりますよね。これはずっと中野区がスクールカウンセラーとかそういうのを置いてきて、だんだん減ってきたというか、非常に他区に比較して、わかるんだけれども、ほかのは--指標というのはやっぱりある程度積み重ねがありますよね。過去がどうで、現在がどうで、将来的にという、そういう積み重ねのある指標なんですか、この1番、2番、3番というのは。余りこんな指標をみたことがないんですけれども。例えばその前の11ページの環境に配慮するというので、1日一人当たりのごみ排出量はわかりますよね。資源化率、わかりますよね。緑被率、わかりますよね。これはずっと積み重ねしてきて、どうなって、どうなって、現在がこうで、将来は10年後どうなる。こういう1、2、3番目の三つの指標というのは、どういう積み重ねがある指標なんですか。今までこういう指標というのは、ずっととってきた指標なんですか。
小谷松教育改革担当課長
それぞれ個々の指標につきまして、定点的に観測をするといいますか、やってきたということではなくて、いろんな機会を通して、区政世論調査であるとか、あるいはそれぞれの施策を展開する上におきまして、必要な区民の方の意識調査とか、やってきた部分でございますので、それなりの過去からの継続的な部分というものはございます。
ただ、一つのそれらいろんなある指標の中で、10年後に掲げるいろんな姿を測定する中で、指標としてはいろんな候補があろうかと思いますけれども、それらの中で今回はこういった形で幾つか想定をさせていただきましたけれども、より具体的に基本構想が描く姿に近づいているというものをきちんと測定するものとして、幾つかの候補として、ここに今回記載をさせていただいたというものでございます。
藤本委員
ちょっとよくわからないんだけれども、指標というのは、だから過去に一つのこういうデータがあって、現在があって、未来があって、それで初めてわかるのが指標じゃないですか。過去はこうだった。現在がこうなっている。例えば過去はよかったけれども、現在はこう下がってきている。しかし、これは10年後にはもっと上げたいというような、そうすると非常にわかりやすいですね。だから、そういう積み重ねのある指標なんですかということをお聞きしている。例えば週に1回以上スポーツをする区民の割合、非常に何か抽象的な、でもこれはじゃあデータとして何回とったことがあるのか。現在一番近いところでとっている指標というのはあるのか。将来的にはどうしようとしているのか。その辺があるんですか。
大沼生涯学習担当参事
週に1回以上スポーツをする区民の割合というのは、世論調査で「何らかのスポーツをやっていますか」という項目の中に「週1回以上スポーツをやっていますか」というアンケート調査がありまして、その中でデータとしては36.1%を持っていて、これを50%にしていこうという、そういう中での、目標値は50%。週1回以上何らかの運動をしている人の区民の割合ということです。今現在では、世論調査では36.1%という記録です。平成14年ですね。
藤本委員
せっかく答えていただいたので……。そうすると、毎年行っている世論調査でそれをやっているということですか。例えば10年前はどうだった。一番近いところの36%というのは、何年が36%。それで10年後は50%ということで、よくこれは私たちが健診を受けるときに聞かれることは聞かれるんだけれども、一つはそういう積み重ねのあるデータとしてきちっとお持ちなのかというのが、36%の前のデータ、毎年行っているデータなのか。世論調査はやっていますよね。いろんな施策についてやっている場合があるけれども、毎年行っている世論調査でこれがあるのか、ないのか。
大沼生涯学習担当参事
今言った世論調査の中で行った数値なんですけれども、今後スポーツ振興とかいろんな政策をやっていく場合に、そういった数値をとっていくという話で考えています。
藤本委員
だから、毎年これは行っている世論調査なんですかということを聞いている。
大沼生涯学習担当参事
これはたしか14年の世論調査だったと思います。
藤本委員
だから、毎年は行っていないんですよね、この世論調査は。14年にそういう世論調査を行ったと。その前は何年に行っているんですか。
大沼生涯学習担当参事
記憶は定かじゃないんですけれども、たしか55年ころの記憶ではあるんですけれども。
藤本委員
だから、そういうのは余り指標としてはどうなのかなと思うんですよ。55年ごろとった。それから、14年にたまたまそういう世論調査をしたと。それを指標にしようかと。いいですよ、スポーツの割合をふやしていこうという。だけども、もっと適切な指標というのは、私はあるような気がするんだけれども、何かこれは本当に指標になるのかなというのが……。これ一つでもそうですよね。でも、その3番目の例えば子どもの可能性を伸ばす学校教育がなされていると感じている保護者の割合、この指標はどうですか。
小林指導室長
これにつきましては、昨年度から本格実施いたしました学校の外部評価の中の項目に載せて、今後経年的に調査を図っていこうというふうに考えているところでございます。
藤本委員
これは初めてそういう中で行った指標を今後生かしていこうという。これは幾らだったんですか、割合は。
小谷松教育改革担当課長
この調査は15年度でございますけれども、よさを伸ばしていると感じている保護者の割合、小学校が63.5%、中学校で43.4%。これは15年度でございますので、ぜひ今後、基本構想が描く10年後のまちの姿ということで、この数字を上げていくべく努力していく必要があるというふうに思ってございます。
藤本委員
その指標を10年後はどのぐらいにしようと思っていらっしゃるんですか。
小谷松教育改革担当課長
具体的な数字としては、まだ想定はしてございません。ただ、この子どものよさを伸ばす教育がなされていると、本当に保護者の方が思っているということ、これはいろんな指標があると思います。これからまたどの指標を具体的に選定していくのかと。今回は第1稿ということで出させていただきましたけれども、ただ学校教育全体として、本当に保護者の方がどのように評価されているかということにつきましては、区がいろんな施策を展開していく中で、区民の方が実感としてそれを受けとめ、それが答えとして返ってくるという意味におきましては、非常に適切な指標の一つだろうというふうに思ってございます。したがいまして、いろんな施策を展開していく中で、この数字を着実に上げ、10年後の目指す姿を実現していくということに努力をしてまいる、そういう一つの目標ということでございます。
藤本委員
非常にわかりにくい抽象的な指標というような感じがするんですよね。私は、むしろそんなことよりは、子どもたちが小学校の区立を選ぶか、私立を選んでいるかというのは、もうはっきりした指標としてありますよね、データとして。10年前はどうだったか。現在はどうか。将来はどうか。そういうものが、逆に言うと指標じゃないですかね。それが恐らく評価じゃないかなと思いますよね。本当に評価されていれば、区立にどんどん子どもたちが行くと思うんですけれども。こういう抽象的な指標の評価じゃなくて、こんな保護者の割合が幾らふえたって、児童数がどんどんみんな私学に行ってしまっているというようなことになりかねないわけですよ。だから、指標としては非常に抽象的な、訳がわからないと言ったらおかしいんですけれども、性別による固定的な役割分担意識を持たない区民の割合と、何人か言われたけれども、これがいいのか、悪いのか。それもちょっとわからないような投げ方の指標なんですね。全部ごっちゃにやっている。男女共同参画なら、それがどういうふうに行われているかというんだったら、まだわかりやすいんだけれども、何か持って回った言い方をしているので。それぞれ男らしさ、女性らしさというのはありますよね。あるじゃないですか。それとは別に、社会的には男女共同参画、そういうものがどういうような、それはデータとしてあるんじゃないですか。例えば役所の中でいえば、女性の管理職の割合とか、あるいは審議会の割合とか、そういうようないろいろな社会での参画の割合が、過去はどうで、現在はどうで、10年後はどうだというのは、非常にわかりやすい指標だと思うんだけれども、こういう持って回った言い方で、何か指標に本当にみんながぴんとくるのかなというのがあるんですよ。
それと、本当はもう発言するのはやめようと思っていたのが、さっき教育改革担当課長さんが答えられた、学校の再編は一体どうなっているのと。信頼関係をつくってと。信頼関係はもうなくなっちゃっているんですよね。そうでしょう、だって。7月に出すと言っている。8月に出します。9月も出てこない。再編はしますという。それで皆さん方はきちっとそういうのをやってきて、全然出てこなければ、信頼関係なんかどんどん失われているわけじゃないですか。直接それに携わっている人たち、この前も中P連の会合に出て、大分文教委員の方々も出ていた。その人たちが非常に熱心に再編に取り組んでいるというか、そういう意識を持っているのに、教育委員会が全然そういったものを具体的に何にも示してくれないということに対する、物すごい不信感を持っていますよね。信頼関係なんか……。信頼関係をつくって出したい。信頼関係はもうどんどん消えているんですよ。その辺は一体どういうふうに感じているのか。本当にいつそれが出てくるのか。出そうと思っているのか。それをその他で質問しようと思って、ここではもう質問するのはよそうと思ったんだけれども、さっきたまたまそういう信頼関係をつくってと言ったけど、信頼関係はもうずたずたになっているんですよ、今。そういう意識は持っていませんか。
小谷松教育改革担当課長
正直言って、大変痛い言葉です。区民の間とのこういった学校再編という、本当に教育委員会にとって、また区にとって、大きな仕事を進めていく上におきましては、PTAの方を初め、区民の方との信頼関係というのは、本当にこれは一番最も基礎となる部分でございます。そういう意味で、当初7月、それから9月と、お話し申し上げていたものが、このような形で延びざるを得なかったということにつきましては、私どもの方も本当にこの部分はいたく感じてございます。できるだけその信頼関係というものを、決して後戻りのできないような形にはしたくない。もう一度きちっとその辺のところを築いていきたいと思います。そういう意味では、できるだけ早くはっきりとしたものを、態度と、どういう形で方向として出すのか、そこの部分をしっかりと、できるだけ早急に決めてまいりたいというふうに思ってございます。
藤本委員
出せなかった理由というのがよくわからないんですね。それはPTAの人たちにも伝わっていないし、私たちもよくわからないんですね。なぜ出せなかったのか、その考え方を。それで、それをどうやってつくり上げていくか。できるだけ早く、できるだけ早くって、いつなんですか、一体。いつになったら出せるんですか。結局基本構想と一緒でないと出せないんですか。いつそういうものがきちっと出されて、PTAの人たちとか関係者の人たちにもきちっと示されて、議会にも示すことができるのか。私たちも議会だって教育委員会と信頼関係がないですよね、今。正直言って。だって、約束していたものを、約束を守らないんだから。教育委員会としては、そういった議論をされていて、いつ出すということもまだ決まっていないんですか。
金野教育委員会事務局次長
学校再編の考え方につきましては、当初は基本構想と10か年計画の素案がことしの8月に出るということでしたので、それにあわせてお示ししていくと。あるいはその中で基本的なことは示していくというように予定して、進めてまいりました。しかしながら、基本構想、10か年計画の素案の中で、施設の全体像を示し、そして一緒に学校についても、その施設の一環として出していくというような考え方で進めてきたものにつきましては、基本構想、10か年計画の素案が8月に具体的に施設名等が出ないと。残念ながら、きょう御報告申し上げているNo.4の検討素材の中でも、なお出ていないという状況の中で、学校の部分だけ、全体の調整や財政上の調整なしに出していくというようなことは、当初から想定しておりませんでしたので、現在は出せる状況にはまだないというように思っています。
それで、いつ出すんだというようなことでございますが、現在、10か年計画につきましては、その具体的な施設名や財政フレームという形で、すぐ出てくる状況にはないというようなことで受けとめておりますので、教育の視点から学校についての考え方をきちんと出すべきではないかというような議論をしております。それを踏まえまして、なるべく早い時期に、必ずしも区施設の全体と一体という形ではなくても示せないかというようなことで、教育委員会でも考え、区長部局とも協議しているという状況でございます。
飯島委員
今、大事なことを藤本委員が触れましたけれども、これはまたその他でやるんでしょうから……。これはなかなか難しい問題があるなと思うのは、例えば検討素材の3ページにこう書いてありますね。「この基本構想は、これからの10年、日本全体が大きな変革へと進む中で、中野区に住む人だけでなく、中野のまちで学び、働き、活動する人たちの暮らしやつながりを支え、まちとして存在する価値を創造し続けるための区民の共通目標」になるんだと、この基本構想は。それは行政、つくる側がそう思っているだけの話で、するかどうかわかりません、これは。
区は、基本構想の将来像、基本構想が共通目標となるというんだけど、基本構想の描く中野の将来像が、私は恐らく目標になるんなら共通目標であって、この基本構想がというのはそういう意味だろうと、好意的に理解して……。それで、その実現のために10か年計画を策定すると、そういうことなんですね。「基本構想では、将来像がどれだけ実現されてきているかを測るための具体的な『指標』を設定しますが、」基本構想では指標を設定する。「10か年計画では、『指標』ごとの目標と、そのために区が取り組む施策について明らかにします」と、こうなっているんですね。そうすると、この教育委員会にかかわる指標というのは幾つあるんですか。
小谷松教育改革担当課長
今回、基本構想の本文の中で指標としてお示しをさせていただいたものといたしましては、13ページに記載されてございますが、この中の、直接教育委員会としてかかわるということでいえば、2番目、3番目、4番目の指標がそれに該当すると判断しております。
飯島委員
基本構想で教育委員会がかかわる指標って、三つしかない。ちょっとこの基本構想に中野の教育にかかわる--もちろん学校教育だけじゃありませんよ。生涯学習もそうだし、スポーツもそうかもしれないし、社会教育的な、あるいはもろもろ、図書館だって書いてあるけれども、そういう分野で三つしか指標がない。それはたくさんあればいいというものじゃないけれども、果たしてこの三つだけなんですか。10年後の中野の将来像を書かれていて、それでそれを実現するために、どれだけそれができているかという、そのことをはかるための指標を設定する。それは三つだと。
私が何が言いたいかというと、この基本構想の中に、本当に中野の教育委員会がかかわる世界がどのくらい書かれているんだと。先ほどおっしゃったように、12ページから13ページのここしかないわけでしょう。「子どもから大人まで、地域の中で能力をのばせるまち」と、それはそれでいいですよ。だけど、これだけたくさん書いてあるじゃないですか、いろいろ。それで三つしか。スポーツをする区民の割合と、それから不登校児の割合と、それから保護者が自分の子どもさんか、それはわかりませんよ。だけど、学校教育がなされていると感じる。この三つだけなんですか、指標というのは。余りにも寂しいなというか、大丈夫なのかなと。基本構想が描いている10年後の将来像の中に、教育委員会にかかわる将来像って、その三つの指標ではかられるものしかないんですか。もちろんこの三つがだめだと言っているんじゃないよ。そんなに3点だけで物がはかられて、10年後云々ということなんですかね。
それで、この三つに対応して、指標ごとの目標と、そのために区が取り組む施策について明らかにするとなっているわけだから。三つしかなければ、この三つの指標に対応した施策しか、10年間の計画に入ってこなくなりますよ。本当にそうなんですか。もっと何かいろいろな指標をとるべきものがあるんじゃないですかね。これは検討に際して、今、区長室ですか、基本的には、中心になっておられるのは。教育委員会からどなたが参加して、これについていろいろ議論をされていらっしゃるんですか。それとももうお預けしちゃったまま。どうなんですか。
金野教育委員会事務局次長
まず、基本構想の後の方の御質問の、議論はどうやっているかというようなことでございますが、各部から意見を聞いたり、各部が意見を出して、個別に事務的な調整をしているほか、基本構想等策定本部会議というのを設置しておりまして、そこで全庁的な議論をしております。そのメンバーには私と教育長が参加しております。
そして、この指標の議論なんですが、先ほどからずっといろんな質問をしていただいているんですが、この指標は基本的には、現在既に調査されていて、具体的な数字があるか、あるいは比較的近い時期にこの項目について具体的なデータがあるというもので、これから基本構想を実現するための取り組みを進めていって、10年後に再度その数字を見たときに、一定の進捗ないし望ましい状態への移り変わりというようなことで、目安になり得るものというものから選んでおります。
そして、この指標、確かにこの文章の中を読んでいっても、それぞれの白い丸で表現しているいろんな施策の方法、考え方がここに例示されている指標ですべて見られるかというと、全部網羅しておりません。あくまでそれぞれこういう大きな区分で10年後の姿を出した中で、代表的なものさしといいますか、尺度として、こういうもので見ていこうという形で出してあります。具体的にそれぞれの施策、まだ10か年計画の施策については、きょうは基本構想で描く実現するための区の施策の現段階の領域ごとの提示というようにとどまっておりますが、この施策につきましては、それぞれ施策の考え方、それからその施策を評価するための指標というのを、計画の過程でも議論しますし、また実際は行政評価の中で施策ごとの指標というのを設定してやっていくことになるというふうに考えております。
したがいまして、ここで指標が十分ではないというような御意見については、これから議論をさらに庁内でもしていきたいと思いますが、ここに指標に載っていないから、計画化しない、あるいは計画事業や施策にはもう含めないと、そういう考え方ではないというように御理解いただければと思います。
飯島委員
もちろんそれはこの指標以外は載せないといったら、もう3個で終わっちゃうわけですから、それはないと思うけど、じゃあ教育委員会としてお話をすべく、教育長と次長がお出になっているというけど、それぞれ担当分野ごとに、こういうものはやっぱり指標として扱うべきじゃないかというような意見を持っていって、話をしたことはあるんですか。教育委員会としては20個ぐらい出したんですか、それじゃあ。
金野教育委員会事務局次長
この指標については、各部から提案を受けるという形にはなっているんですが、具体的な一番の基本は、基本構想の審議会の答申の中で、指標の例というように出されております。それを一部変えたものもありますが、それを基本にしながら、こういったものなら全体的な将来のまちの姿をあらわし得るだろうというような形で、策定の中心というのは区長室の方で整理をして、各部に意見を聞いた上でつくってきているというようなことでございます。これについて教育委員会もいろいろ意見を言ってきておりますが、何個の指標を追加するように言ったかというようなことについて、ちょっと現在手持ちがないので、すぐ数字はお答えできないという状況でございます。
飯島委員
審議会の答申は事例として挙げられて、そこで指標のすべてが挙げられて、それを精査して、指標になったということじゃないと思いますよ。よく読んだって、いっぱいあるじゃないですか。先ほど藤本さんがおっしゃったように、女性や障害者の社会参画についての指標のとり方なんていうのがあるだろうし、さらに障害児、そういう障害のある子どもが云々というようなことだって、それはそれであるだろうし、それから学校の再編にかかわるような、「最適な集団規模で教育が確保される」と。「最適な集団規模」と言っているんですからね。適切なとかそうじゃないんです、最適ですからね、この場合は。そうすると、その前に指標があるでしょう。それから、学校の安全だって、そういう指標はあるでしょう。1個1個、白丸に対応して、一つひとつ指標があるはずですよ。
図書館なんて、どこに出てくるんだと。この指標はそれじゃあ。図書館長なんて、よくいろんなことをおっしゃっているけど、どこにもありませんよ。スポーツの割合はあるかもしれないけど、年間に借りる図書数とか、区民1人当たりの図書数とか、指標として一番ふさわしいじゃない、そういうのは。どこにあるんですか、これ。ないですよ。言ったことがあるんですか、そういうのを入れなさいって。
やっぱり全体的に教育委員会としてはちょっと熱意が感じられないような、そういう気がするし、そんなものだからいいやと、教育ビジョンがあるんだということだしと、こう思っていらっしゃるのかどうか。教育ビジョンにかかわるようなことは、本当はこの基本構想に載ってなきゃいけないでしょう、本来的にいえば。だって、お互いが相互にリンクしていなかったら、連携していなかったら、何もなりませんよ。「区長部局がやっているんだから、おれたちはこれなんだよ」と、そういうことはないと思うけれども。どうなんですか。非常にあれだなという気がしてなりませんね。
最後の17ページにも「なお、基本構想で描く将来像の実現までの進捗状況については、常に『指標』を用いて具体的に把握し、区民と区が目標を共有して取り組みを進めていく必要があります」と、こういうんなら、図書館長、どうですか。あなたが担当する分野の図書館の、書いてあるじゃないですか、ここに、13ページに。これについては、どういう指標でやるんですか。三つの指標ではかれるのか。常にこの指標を通じてというんですよ。そういうふうに書いてあるんじゃないですか。そうしたら、図書館にかかわる指標をどうしても、本来だったら入れてもらった方がいいんじゃないですか。そういう主張を強くされるべきじゃありませんか。どうですか。
石﨑中央図書館長
この指標そのものに具体的に載るかどうかは別といたしましても、私どもも10年後の姿を描きながら、行政を執行する以上、内部には具体的な数字を持って、また仕事に取り組んでまいりたいというふうに思っているところでございます。
飯島委員
あなたがそうおっしゃってもだめなんです。書いてあるんです、基本構想に。「基本構想で描く将来像の実現までの進捗状況については、常に『指標』を用いて具体的に把握」すると、こうなっている。そして、「区民と区が目標を共有して取り組みを進めていく必要が」あるんだと。「指標にここに載っていないけど、私たちはやっているんです」と、それはだめなんですよ。基本構想なんだから。今後10年間はこの基本構想が行政を進めていくすべての出発点なんです。どこまでそういうものが進んだかは、指標を通じて把握すると、こう言っているんでしょう。図書館の指標がなかったらどうしますか。幾ら内部では数字を持っていますよと言ったって、それは内部の数字じゃない。区民と共有されている行政の目的がないんですよ。図書館行政というのは、図書館のそういう行政体系の中にだけ目標があればいいんですか。区民は関係ないの。そうじゃないでしょう。本来的にいえば、指標として図書館にかかわる行政の指標を一つぽんと置かなかったら、基本構想のこういう中になかったら、その後の10か年計画にも出てこないんですよ。ありますよ、それは図書館行政は。だけど、どこまで進んだかなんていうのは、常にこの進捗状況をはかれる指標を図書館行政は持たないことになってしまうんですよ。極端なことを言えば。そういう危機感を持った方がいいんじゃないですか。三つしか指標がないということに対して。
非常に具体的でわかりやすいから言っているんだけれども、要するに基本構想全体の中で、本当に教育委員会にかかわるような分野について、それはちょっと中野区は弱いんじゃないのということを申し上げたい。皆さんそういう思いを感じる、読むと。3個しかないのかなという。その辺は、もし本当にやるんだと、この10年間頑張って、図書館行政を進めますよというなら、指標は一つ、図書館としてやっぱり置くというのがあったっていいんじゃないですか。そのぐらい強く言わないと、教育長にだって、次長にだって、言えばいいんですよ。ちゃんと入れてもらいたいんだと。教育長や次長がそれに気がつかなきゃいけないんだけど、忘れている場合もあるから。それは強く言わなかったら、入りませんよ。
館長にこれ以上聞くのはちょっと酷だから、教育長、どうですか。忘れたことなんかなかったか。言ったことがあるんでしょう、そういうことを。
金野教育委員会事務局次長
このボリューム全体から考えて、教育の部分がどうかという問題は、確かにあるかもしれませんけれども、今までの例から見ても、この程度の記述、分量としてはやむを得ないかなと思っています。ただ指標については、ちょっとやっぱり数的には少ない、触れられていない部分があるんじゃないかなと、そういう反省もあります。きょうの御意見もいただきましたので、改めてもう少し中身を検討して、中身とリンクしたような指標と、そういうものを設定していくように努力したいと思います。
篠委員
飯島委員が鋭い御指摘をされたので、もうこれ以上ないとは思うんですが、ただ基本構想をつくるに当たって、教育ビジョンで問題認識を鮮明にしたいという、リンクした形で我々に提示されたんですが、そこで一番大切--学校教育分野だけですけど--にとらえていたのは、この戦後の50年間で一番大切な社会性が欠けてきた。倫理とか道徳とかも含めてとらえているような文章に読み取れるものを中心に据えたんですけど、何で一番肝心な基本構想の中に、それは絶対教育委員会として抜くわけにいかない取り組みなんだという主張をしなかったんですか。
小谷松教育改革担当課長
今、委員のおっしゃったようなところですけれども、確かに教育の理念として、個の自立とともに社会性を持つということは、大変重要なことでございます。ただ、この基本構想の中に具体的な記述ということで、確かにそういった部分、まちの将来像あるいは10年後の実現すべき姿ということでの記載ということは、具体的な形ではございません。ただ、そういった理念といいますものにつきましては、個々のいろいろな施策を展開していく中で、当然そういったものを念頭に置きながら、その実現に向かった形での具体的な施策の展開ということになるだろうと思ってございます。教育ビジョンにつきましても、この基本構想とリンクする形で、区としての最高の最上位の計画でございます。それに基づきまして、教育ビジョン、中野区の教育の理念というものをまた追求する中で、そういった個の自立あるいは社会性の展開といったものもしっかりと見据えながら作成をしていきたいと、そのように思ってございます。
篠委員
だけど、絶対譲るべきじゃないものというのがあるはずですよね。担当課長に申し上げても、これは区長部局が最終的にはまとめ上げる分野であれば、そこでのしっかりとした発言ができる形をとらなきゃいけないわけですが、我々としては男女共同参画社会とかというようなものより、教育委員会が中野区における教育の現状の中で、大変いい子が育っているけれど、やはり社会性の欠落している部分というのは、大きく積み残してきてしまったというとらえ方をして、その後、具体策を幾つつくられたかわかりませんけど、それのかけらも基本構想の中に盛れないというようなことであったら、やはり本会議場やなんかで矢面に立たなきゃならない状況になるんじゃないかと思うんですが、基本構想をつくり上げることと、教育委員会はどういうスタンスをとっていたのか。
金野教育委員会事務局次長
今、委員から御指摘がありました、学校教育の中で特に社会性、倫理、道徳というような観点をしっかりと押さえるということにつきましては、学校教育の中で、ずばりその言葉はないんですが、「学校では、自分をかけがえのない存在だと認識するとともに」と、13ページのあたりに「自他の生命や人権を尊重する教育が行われて」いるというような形で、自分だけではなくて、他人とか、あるいはほかの人の権利なども尊重するというような書き方にしております。
また、この基本構想の全体としては、特に4ページの基本理念のあたりにあるように、個人というだけではなくて「みんなの幸せを考えて行動」するというように、区民憲章の二つ目。それから「地球市民の一員としての立場に立って……次世代の人々」にというような観点とか、全体として、社会の中で生きる人間、社会の中で生きる市民として、中野区民が活動していくというような形が記載されているというふうに思っております。この学校教育というような記述の中に、さらに社会に役立つというような視点、委員のおっしゃるような視点を明確にする表現をすべきかどうかということにつきましても、これからこの検討素材の議論の中でさらに行っていきたいというふうに思っております。
委員長
それでは、3時になりましたので、休憩を入れたいと思います。3時20分に再開をしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
(午後3時01分)
委員長
それでは、委員会を再開いたします。
(午後3時22分)
初めに、生涯学習担当参事の方から答弁の訂正があるとのことなので、答弁を求めます。
大沼生涯学習担当参事
藤本委員さんの方からの質問で、スポーツの実施状況でございます。1週間に1時間以上やっているのは、世論調査だったんですけれども、私、14年度とお答えしたんですけれども、2003年度、平成15年度にやっています。
それから、昭和55年と、何か20年ぐらい前の話で申しわけございません。1995年にやってございます。それは平成7年度でございます。スポーツに関しての調査がありました。勘違いしまして、まことに申しわけございません。
委員長
それでは、質疑を再開します。
高橋委員
確認をさせていただきたいんですけれども、以前出していただきました教育行政ビジョンというものがあったような気がするんですけれども、これはこの基本構想と同時並行して提案されるのか。それとも全然それはもう置いてきぼりを食っているのかというか、どういう状況になっているんでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
教育行政ビジョンにつきましては、今、教育委員会で整理、検討してございます。基本構想をベースにということで、基本構想をもとにということでございますので、基本構想の一定程度まとまりが出ましたところで、素案という形で提案されるかと思いますが、その後にきちんとお示しをしたいと思います。ただ、当委員会に対しましては、できるだけその検討経過等、途中経過でございましても、御報告をさせていただければというふうに思ってございます。
高橋委員
基本構想をベースにというお答えでしたけれども、本来であれば逆であって、教育行政ビジョンがベースになって、基本構想が成り立っていくんじゃないかなという、私はそういう思いがいたします。ですから、何でもかんでも基本構想にとらわれているような気がしてならないというところが一つ、ちょっとまたまた心配なところがあります。だから、本来であれば、以前に教育ビジョンを出していただいたときに、きちんと立ち上げていただいて、それにのっとって基本構想に教育の問題が入っていくのが、当然の姿じゃないかなというふうに思いますけれども、どうお考えですか。
小谷松教育改革担当課長
以前にもそういった形でお尋ねをいただきました。教育行政ビジョンにつきましては、教育分野におけます中野区としての理念を掲げて、そしてその理念の実現のために着実に推進していくべき計画を定めるということでございます。中野区全体としての最も基本となります計画、最上位の計画ということで、この基本構想があるわけでございますけれども、同じ理念といいますか、区としての理念に基づきまして、教育分野における中野区としての理念というものを定めるということでございますので、その関係ということでいえば、ビジョンにつきましては、基本構想をもとに策定をするという考えでおります。
江田委員
あと2点だけ、2点に絞ってお聞きします。
資料の4で5ページになりますが、区立幼稚園の配置見直しの件です。この文書の中ではっきりしているのは、施設数の見直しと、それから私立幼稚園との負担の公平化を進めるということだけがはっきりしているわけですね。それで、もっと正確に言えば、施設の見直しというのはどういう見直しをするかというのは言っていないわけで、そうすると、区立幼稚園の負担を上げるということしか、はっきりしていないということになるんですが、一体この施設の見直しというのは、結果としてどういうふうになったんですか。
小谷松教育改革担当課長
区立幼稚園の配置の見直しということで、今、委員の方からお尋ねがございましたけれども、現在区立幼稚園4園あるわけでございますけれども、全体といたしまして、中野区としての幼児教育の中で、その配置の状況がどうなのかということで、中野区全体としての幼児教育の立場から、その見直しということをやってございます。ただ、施設数の見直しということで、こちらの方にこういった形で掲げさせていただいてございますけれども、現在のところ、負担の公平化も含めまして、この見直しということでは検討を進めているということでございます。具体的な形で10か年計画の中に示せるというのは、まだ先といいますか、この後明らかにしていくという予定でございます。
江田委員
ここでも教育関係が全部、施設の問題については全部同じような答弁になってしまうんですね。それで、4園あるわけですから、施設の見直しということになれば、いろんな幅があるわけですよね。それで、今までに出ている中では、例えば幼児教育にやっぱり区として責任を持っていかなければならないと。特に障害児教育なんかにも責任を果たしていかなければならないというようなことが、一方で言われ、それからちょっと正確な名称は忘れましたけれども、幼児教育のセンター的な役割を果たしていかなければならないという、そういう考えもありましたよね。だから、例えばこういう方向を目指すということが、幼児教育のセンター的なものを区としては、教育委員会としては目指していくんだとか、少なくとも教育委員会が考えていることが、もっとここら辺には出てきてもいいんじゃないですか。何回聞いても同じような答弁しか出てこないというところが、どうも納得いかない。検討がストップしているんじゃなくて、いろんな検討をしておられるんだろうけれども、それが全然文書になって出てこないというところに、とても違和感を感じるんですが、今まで教育委員会の中で検討されたものとの関係では、どういうことが議論されているのか。もうちょっと教えていただけますか。
小谷松教育改革担当課長
中野区の幼児教育全体として見たときに、私立幼稚園が圧倒的多数であるわけでございます。中野区の幼稚園に通っている子どもたちの9割が私立幼稚園に通っているということからしますと、私どもの方で幼児教育ということを考えるときには、それらも含めて全体、総体としてやはりきちんと位置付ける必要があるだろうというふうに思ってございます。今、幼児教育のセンターというお話がございましたけれども、そういった構想等につきましても、幼児教育全体を見渡す中で、どういった形で中野区の子どもたちの幼児教育を充実していくのかという視点から、いろいろ検討を進めてございます。また、施設等、区立と私立の役割といった部分も含めまして、総体として現在検討を進めてございます。この中には私立と区立の同じ幼児教育のサービスを受けるわけでございますので、その辺の授益の負担といった部分につきましても、公平化の視点の中から検討を進めてございます。
江田委員
教育委員会として、この部分についてはこういうふうに考えているというのが、もっとやっぱり出されてこないとおかしいんではないかというふうに思うんですよ。もう既にNo.4ですからね。ですから、施設数を見直しして、幼児教育に責任を持つための機能を持ったセンター的なものを目指しているという、例えばそういうものがあれば、せめてそういうものがわかるようなものにしなければ、何度報告をいただいても、こうしたやりとりで日にちを重ねているというだけでは、とても納得がいきません。
それから、もう一点、地域図書館の方ですが、これは10か年の中でどこまでやろうとしているんですか。
石﨑中央図書館長
現時点では何とも答弁しかねるわけでございまして、今後10か年計画の中で明らかになるというふうに思っております。
江田委員
それじゃ全然ここに書いている意味がないじゃないですか。10か年間にこういうことをやっていくということがここに書かれてあるんであって、それで地域図書館と学校図書館の連携を図る。この連携を図るという中身も、まるっきり、今までの答弁からいえば、何といいますか、答弁としてはいろんなことが返ってくるけれども、その都度色合いが違っていたり、力点の置き方が違っていたりして、全然わからないんですよね。地域図書館の再編を進めるというふうに書いてあるんだから、10年後に進めるというんだったら、それはわかるんだけれども、そうじゃないんでしょう、これは。建てかえをするところから順次統合していくということを以前から言っているわけだから、10年の間にこういう中野の図書館の配置になっていきますという、そういうものがなければ、ここに書いている意味が全くないというふうに思うんですが、どうしてそこら辺が見えてくるような答弁にならないのか。非常に不満なんですが、もう一度お聞きします。
金野教育委員会事務局次長
今、御質問のありました区立幼稚園、それから図書館などの教育施設の配置につきましては、学校の再編の考え方と一緒に、教育委員会では秘密会という形で議論をして、一定の考え方を材料としては整理をしたり、課題をまとめたりという作業を行っています。その後、今、例えば具体的な図書館の御質問で、一定の考え方を持つにしても、それを10か年の間に財政的にどういうふうに担保するのか。ほかの施設とのバランスでは、区としてどう考えるのかというようなあたりで、区長部局と調整をした上で、具体的にさらに次の検討に進むというような想定でございます。その調整が10か年計画の全体の施設配置が定まらないということからおくれておりますので、私どもの方としても、それ以上、現在の段階で10年にここまでというようなお答えができないと、そんな状況になっております。
江田委員
施設の問題では、全部同じことを私、繰り返しているようで、言っている方でもいやになっちゃうんですけど、結局前に進む議論が全然できませんから、そういう意味で自分自身でもいやになってしまうんですが、そうすると、これは地域図書館の統廃合については、教育委員会としては早期に手をつけたいと。しかし、図書館の名前とか、あるいはそういったことが出てくることによって、話が先行してしまうので、今のところは出せないと。だけども、素案あたりにはきちっと出てくるという意味なんですか、今おっしゃった意味は。
金野教育委員会事務局次長
具体的な施設の名称、それから10年の間にどこまでそれができるかというようなことについては、10か年計画の事業計画なり、施設の全体像が示せる時期にはお示しできるというふうに思っております。ただ、その10か年計画の施設の全体像がいつ出ていくのかということについては、区長部局とも調整中ですが、まだ明確になっていないということでございます。
江田委員
それは12月の段階で、素案は基本構想ですよね、出されるのは。今までは一緒にしていたけれども、10か年についてはタイムラグが出てくるということですから、そうすると、学校名あるいは幼稚園、図書館、こういった区民に直接かかわるこういう施設の問題については、今のところいつの段階で出てくるのかわからないと。教育委員会の方はもうあるわけでしょう。だけど、それを表に出せるのはいつなのかというのはわからないということなんですか。
沼口教育長
教育委員会の所管している施設の中では、学校と、それから図書館と幼稚園、これが大きな見直しの対象になっています。それで、基本的には今までは、10か年計画を出す中で、この三つの施設についても年次計画で出していくということで、それが8月末にできるという前提で、教育委員会では論議しています。その基本的な考え方は、もう既に学校や図書館あるいは幼稚園については、基本的な考え方というのはもう全部、この文教委員会にも報告してありますので、そういう方向で具体的な、例えば園名ですとか、あるいは図書館なら、もし削減するならどこだとかということを議論しているわけです。一定の議論は教育委員会で、学校についても、図書館についても、幼稚園についても、一応済んでいます。ただ、最終的な結論が出せないのは、一たんそれを区長部局に投げかけて、財政的にどういう位置付けになっていくのか。それから、例えば学校が廃止になった場合は、跡地利用の問題もありますから、そういう整合性がうまくとれるのかどうかと。いろんな調整しなきゃならない部分がかなりあります。それを今、投げかけてやってもらっているんですけど、そういう中で10か年計画は、少しタイムラグを持って出すという方向に今、動きつつありますので、そういう中で検討が全体的にずれているというのが実態です。
その中で、先ほどから申し上げていますけれども、学校については、やはり教育委員会としては、緊急の課題として考えていますので、できればそういう10か年計画に必ずしも引きずられないで、しかも基本的な、いろんな施設の基本のベースになる、例えば跡地の問題なんかもございますから、できれば我々としては早目に出していければという考えを持っていまして、今、区長部局の方と調整をしている。だから、この時期がいつになるかというのは、今はまだ明らかになっていません。ただ、できる限り早く出したいという思いは、区長部局との話の中でも一応出ているということでございます。
江田委員
最後、要望にしておきますけれども、私は特に学校の問題というのは、区民に与える影響、それから区民の関心も非常に高いところですから、やはり早く出して、区民の意見をきちっと聞くと、そういう場をやっぱりつくっていくべきだ。学校の問題では特にそうなんですが、そのほか、幼稚園の問題にしても、図書館の問題にしても、同じことが言えると思っているんですね。
それで、幼稚園の問題については、今後幼児教育に教育委員会がどういうふうに責任を持っていくのかという基本的なところが見えないんですよね。ですから、教育委員会としてはこういうふうに考えているというものが、たとえ園数とか園名が発表できない。そこは無理にしても、やっぱり教育委員会としての考えというのが、当委員会に示される、少なくともにじみ出てくるような話がされないと、やっぱり前向きの議論ができないということを強く感じています。
それから、図書館の問題も、先ほど館長の答弁がありましたけれども、あの答弁じゃ全然議論できないんですよね。教育委員会はやっぱり図書館行政に対して、基本的にこういうふうに考えているというものが出てこないと、単に地域図書館と学校図書館の連携を図るという、言葉だけで聞けば、次々中身が変わっていくということでは、本当に前向きの議論ができないということを非常に感じています。そういう点では、きょうもうNo.4を説明受けたということになりますけれども、改めて定例会の中でも議論させていただきたいと思いますので、教育委員会の考えがもっとわかるように整理をしていただきたいということ、これは要望として申し上げておきます。
奥田委員
ただいま江田委員の方からもありましたように、施設であるとか、行政の中の動きというところが、全体として書かれ方が弱いのかなという印象を、No.4の説明の中で持っているんですが、まず今後教育行政ビジョンというものが策定されてくる、この流れも基本構想を受けてということになってくるというお話だったと思うんですが、だったとすれば、まずこの基本構想の最初の部分の区民憲章、理念ベースのところが、区民にとってはどうあるべきかという、区民の側のあり方というのは、理念ベースでうたわれているんですが、行政として、じゃあどういうふうに取り組んでいくのか。どういう立場をとるのかというのは、ここ理念で書かれていないわけですね。そうすると、この行政としてどうあるかという考え方が基本構想にないまま、これをベースに教育の行政ビジョンをつくっていこうと思っても、なかなかこれを反映したものになっていかないと思うんですね。つまりこれをすべての計画であるとか、行政の動き方のベースにするんであれば、理念ベースで、区民もそうでしょうけれども、行政としてもどう動いていくかというのがここに入っていなければおかしいと思いますが、どうでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
基本理念ということで、区民憲章をこのような形で、区民との共通の普遍的な理念ということで掲げてあるわけでございますけれども、行政としての基本的な考え方、構想というものにつきましては、将来像ということで、区民の幾つかの生活の領域に分けながら、将来展望を描いているところでございます。当然教育ビジョンにつきましても、こういった理念をもとに策定を考えているところでございます。
また、この基本構想の中に最後の章立てということで、将来像の実現に向けてということで、行財政運営の基本原則ということでお示しをさせていただいているところでございますけれども、こういった基本構想で示されました基本的な理念推進のために、こういった基本原則を立てながら、行政としてのポリシーを持って、着実に推進をしていくという考えでございます。
奥田委員
例えば資料4の3ページなんかで、長期の授業の公開制度をつくっていくとか、いろいろな施策、今現状で検討されているものということで書かれてはいるんですが、例えば今、クラス数が非常に減ってきている中で、例えば中学校なんかは、各教科の先生が1人ずつしかいないような状況が非常にふえているわけですね。そうすると、教員同士の、先生同士の学び合いの場をどう確保していくのか。これは区民のあり方ではなくて、やはり行政としてのあり方ですね。例えばですが。そういったことを実現していくのにどうするのか。この具体的なことに関しても、まずはこの理念ベースのところで具体的にうたわれてこなければ、それを俎上としてのせるかどうかというところも、やはり抜け落ちてしまうんじゃないか。これを見ても、そういった行政としてというところの視点がやはりぽろぽろ落ちているわけですね。図書館の動き方も同じように、施設の統廃合のところ、もちろん統廃合というところでは書かれていますけれども、戦略的に図書館をどう変えていくのかというところは、区民が望んだからどうというところももちろんありますが、行政の立場としてどうというところを書かれていない。そのあたり、まず具体的なところで、教師同士の学びというところをどう進めていくかという、具体的にはそこが書かれていませんけれども、どうでしょうか。
小林指導室長
今、御指摘のように、学校規模が小さくなって、教員の数が少なくなり、特に中学校では教科担任制をとっていることから、互いの学びの場がということでございますが、この点につきましては、本区だけではなくて、全国的なそういった実態がございます。とりわけ同じ区域の、ここでいえば中野区の中で同じ教科をともにする教育研究会の活性化。それに対して私どもが支援していくとか、そういった工夫を今後ともしてまいりたいというふうに思っております。
石﨑中央図書館長
今後図書館のあり方につきましては、先ほど次長から御説明がありました中で、教育委員会としても一定の協議をしております。10か年計画がまた明らかになった段階で、その部分も含めまして、その10か年計画にのるか、のらないかは別といたしましても、報告していきたいというふうに思ってございます。
奥田委員
これは最後に要望させていただきますけれども、やはり全体として、行政としてどうあるべきかというところのうたい方が弱いと、区民はこうあるべきだというところはどんどんうたわれている。それにこたえていくのが行政の立場だという、当然そういった考え方がありますが、パートナーシップをしっかりとっていくという考えを持ったときには、じゃあ行政として何をやっていかなきゃいけないのかというところを、理念ベースからまず考えていかないと、そういった行政の中で考えなきゃいけない部分というのが、行政の中でいっぱいありますから、そこのところを考えていきながら、この基本構想、ひいては今後の教育行政のビジョンの策定に向けて動いていただければなというふうに思います。
藤本委員
ちょっと質問と答弁で気になったので、答弁を求めたいんですけれども、今、中学校の先生が少なくなってというところの、まさにそういうような問題がもう起きて、だから適正な規模で、そういう単科の先生をできるだけということが、まさに再編ということなんだと思うんですね。だから、それができるまでそういう研修会をというのはわかるんですけれども、質問している人がどういうあれで質問しているのかも、ちょっとよくわからないんですけれども、この前PTAのときには、小さくていいんだよというようなことで、でもそれではもう解決できないから、きちっとした適正な規模で、教師もふやして、子どもたちに同じような教育条件の中でということが、まさに再編の目標だと思うんですけれども、そういう答弁とは違う形で答弁されていたように、教師の研修をというのは現状の対応ですけれども、目標としてまさにこれから再編をという最大の課題に取り組もうとしているのは、まさにそういったことを解消して、同じような条件で子どもたちが、英語の教師が例えば1人しかいないという、そうじゃなくてやっぱり各学年にもいるというような、それにはどうしても適正な学級数を確保していかなければ、そういったことができないということで、再編をしようとしているんだと思うんですけれども、そこをきちっと--質問と答弁の中で、ちょっと違う答弁をされているのかなというふうに思ったので、その辺はやっぱり明確に御答弁されておいた方がいいのかなということです。
小林指導室長
今、御指摘のいわゆる学校規模で、教員にかかわって学校再編だというのは、それは確かに委員御指摘のとおりでございます。ただ、教員の研修に関しては、学校規模も大事なポイントでありますし、さらに幾ら学校規模が大きくなっても、やはり今申し上げたような部分での教員研修の取り組みも重要でありますので、そうお答えいたしましたもので、必ずしも学校再編を否定しているとか、そういうような意味ではございませんので、御理解いただければありがたいと思います。
藤本委員
全部否定しているんじゃなくて、一番の目標がそこにあるということで、教師のそういった研修というのは、逆に言うと当たり前のことであって、今、区が、教育委員会が取り組もうとしている再編の目的が、まさにそこにあるということとちょっと違う質問と答弁が、そこのところをきちっと踏まえておかないと、再編はやっぱり進まないと思います。教師の研修をきちっとやっていけばできちゃうんだみたいな答弁になっちゃっているんですよ、聞いていたら。だから、そうではなくして、やっぱり学校の子どもたちのよりよい教育環境、同じような教育環境でレベルアップを目指していくというようなところに再編の目標があるわけじゃないですか。そこのところが答弁ではないのかなと思ったら、教師の研修。それはもう当たり前のことであって、そっちが否定しているとかそんな、否定されたら困るので、そんなことじゃなくて、目標としてのまさにそういうことで取り組もうとしているわけじゃないですか。だから、それがそういうような質問と答弁では困りますよということなんですよ。わかりませんか。私はそう思うんですけれども。
小林指導室長
委員の御指摘のとおりで、ただ再編に関して、当然今、言われたとおりでございますし、私がそういった点で言及しなかった部分については、確かに落ち度があるかもしれませんけれども、ただ再編の一番の眼目は、やっぱり何といっても子ども主体ということでございますので、そちらはもうまず第一義的に私どもは掲げたいことであります。もちろんそれにかかわって、教員もということは当然ございますので、御指摘のとおり、十分そういう点を踏まえて、今後とも努力してまいりたいと思っております。
委員長
よろしいでしょうか。
質疑なければ、3番目の10か年計画の検討素材(No.4)については終了いたします。
4番目、2学期制の試行について(案)についての報告を求めます。
小谷松教育改革担当課長
それでは、2学期制の試行について(案)(資料6)でございますが、御報告をさせていただきたいと思います。
御報告する内容は、大きく2点ございます。
まず1点目でございます。この2学期制の試行に当たりまして、今後その試行に当たっての教育課程等に関する調査研究を進めていく学校ということで、4校、小学校2校、中学校2校でございますが、こちらの方が決まりましたので、御報告をさせていただきたいと思います。これら研究推進校につきましては、来年度からこの2学期制の試行に当たりまして、試行を前提といたしまして、今後その試行に向けて、いろんなその各学校ごとの課題等に取り組んでいくというところでございます。
小学校につきましては、啓明小学校及び沼袋小学校でございます。また、中学校につきましては、第五中学校及び第七中学校でございます。これら4校につきましては、今後試行に向けて、さまざま各学校が課題としておりますところにつきまして、さらに研究を進め、また各学校及び現在教育委員会に設けてございます学期制の検討委員会とともに、その試行のためのいろんな詰めをこれから行っていくというところでございます。
それから、具体的に今後の進め方というところでございます。
まず、第1点目でございますけれども、当委員会におきましても、いろいろ御議論いただいているところでございますが、夏休みを含めまして、長期休業日の取り扱い方についてでございます。これにつきましては、教育委員会としても再度いろいろ検討をさせていただいたところでございますが、現時点におきまして、来年度からの試行に当たりましては、この長期休業日につきましていろいろ検討を加えるということにつきましては、やはりいろいろ学校間の違いが生じる、あるいは地域の行事等への影響、さらに保護者や児童にとって急激な変化が生じるといったようなことから、来年度の試行に当たりましては、慎重な対応をする必要があるということで、長期休業日の変更は行わないで、来年度からこの2学期制の試行に着手をしたいと考えてございます。
それから、今後の段取りでございますけれども、先ほど申しましたとおり、この研究推進校が決まりましたので、今後はさらにこの教育課程等を含めまして、どのように2学期制の試行に踏み込んでいったらいいのかということで、さらに調査研究を進めながら、それらが各学校ごとに一定の程度まとまってきたところで、保護者あるいは子どもたち等に対しまして、十分な理解を求めてまいりたい、そのように考えてございます。しかるべくその上で試行に入ってまいりたいと、そのように考えてございます。
それから、資料の裏面の方をごらんいただきたいと思います。参考ということで、私どもの方で調査をいたしましたところを御報告させていただきたいと思います。2学期制導入自治体における長期休業日の設定というところでございます。前回の当委員会におきましても、他自治体の状況等につきましてお尋ねをいただいたところでございますが、調査をさせていただきましたので、その結果の御報告をさせていただきたいと思います。
まず23区内でございますけれども、現在23区中11区がこの2学期制の完全実施あるいは試行等を行ってございます。これら11区のうち、長期休業日の変更を伴わないで、2学期制について全面的な実施あるいは試行に取り組んでいるところが4区でございます。それ以外の7区につきましては、基本的にはどちらの区も、原則といたしまして各学校の判断によって行っているというところがございます。したがいまして、夏休みを含めまして長期休業日の変更を行っている日数も、若干の幅がございます。大概のところは大体1日か2日--2日平均ぐらいでございましょうか--ということで、夏休みを若干短縮いたしまして、これらにつきましては、2学期制を導入しているということで、ちょうど10月の体育の日をはさんだ3連休がございますが、そこに夏休みを短縮した分、2日間程度をそちらの方に持ってまいりまして、5日間程度の秋休みを設けているという学校が多うございます。
それから、東京以外ということで、大体条件を同じくするような大都市ということで、政令都市について調べてみました。現在13の政令都市がございますが、そのうち2学期制を導入しているところが4市ございます。京都、仙台、横浜、千葉ということで、仙台市、千葉市につきましては、全面的な2学期制の実施を行ってございます。また、京都市、横浜市につきましても、ほぼ90何%でしょうか、横浜の場合は99%というような高い実施率で、京都の場合はほぼ小学校が全校に近い形で、ただ中学校の方はまだ行ってございません。これら他都市の場合ですけれども、やはり各学校によりまして、どのくらい短縮できるかといったようなことで、京都市などは1日から9日と、かなり幅を持っていろいろやっているところが多いところでございます。ただ、直接尋ねてみましたら、平均2日間程度と。先ほど申しました23区の他区の事例と大体同じようなところでございます。それから、仙台市につきましては、これは全市で夏休みを6日間程度短縮してやっているといったようなところでございます。横浜市は1日ということで、それから千葉市につきましては、夏休みは変更してございませんが、そのかわり、今までお休みだった県民の日と、それから冬休みを1日短縮して、その分秋休みに持っていっているといったような状況でございます。2学期制を導入しております他区あるいは他市の状況ということで、あわせて御報告をさせていただきました。
2学期制の導入の試行についてということで、その案をお示しさせていただきました。どうぞよろしくお願いいたします。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はありませんか。
高橋委員
いよいよ2学期制の試行を始めちゃうというような受け取り方をしちゃったんですけれども、これを試行するということは、将来的に全校やるということの確認でよろしいわけですか。
小谷松教育改革担当課長
現時点におきまして持っている展望といたしましては、来年度試行を実施するわけでございますが、試行校におけるいろんな取り組み等につきまして検証を行った上で、着実にその拡大を図ってまいりたいと思ってございます。
高橋委員
着実に拡大を図っていきたいということではなくて、教育委員会としてはどのような考え方で試行をするのか。そういうところがきちんとしていないと、前回も私たちが言ったと思いますけれども、ただやって、検証してだめだったからやらなくていいですというんじゃいけないんじゃないですかというような御意見も出ていたように思いますけれども、検証しながら、何年のうちには全校をするんだとか、計画的に何校をここまでやるんだとか、そういうことは全然今のところ考えていないんですか。
小谷松教育改革担当課長
年次的な形でということについては、現時点では考えてございませんけれども、ただこの2学期制につきましては、確かに教育的効果があるというふうに思ってございます。したがいまして、その試行を行いました結果をにらみながら、しっかりとできるだけそう長い時間をかけない中で、拡大を図ってまいりたいと、そのように思ってございます。
高橋委員
こういうこともやはりこの基本構想の中にも盛り込まれていくべきことだったのかなというふうに、私は思うんです。もしおやりになるという考えを持っていらっしゃるんであれば。それで、学校が休業日を学校独自で変えることもできるというようなお話でしたけれども、こちらの先ほどの資料4の中の、地域に開かれたいろいろと書いてある中で、学校以外での学習の推進というところで、連合行事などの事業を推進するというふうにうたっているとしたら、各それぞれの学校が休業日をさまざまな休業日にしてしまった場合、連合行事を図ろうとするのも、かなり御苦労されるんじゃないかなというふうな思いがするんですよ。だから、そういうところでも何となくちぐはぐな取り組み方をされているのかなというふうな、思いがしてならないんです。
一応この試行してくださる学校4校が決まったわけですから、今後この学校だって、保護者や生徒に対しての説明会をすることになるだろうと思いますけれども、そのときは学校だけが説明をするんですか。それとも教育委員会としても説明会に参加されて、こういうことの思いで2学期制を導入してもらいたいんだという、教育委員会としての意見をきちんとおっしゃる場を設けるんですか。
小谷松教育改革担当課長
この研究推進校におきまして、これからさらに具体的な、今おっしゃいましたいろんな行事等とのかかわりもそうでございますけれども、しっかりと詰めてまいりたいと思います。そして、それがある程度形としてお示しできる段階になりましたら、保護者の方々に対しての説明というものもやってまいりたいと思います。その際につきましては、もちろん学校が主体となるわけでございますけれども、私ども教育委員会、またこの学期制につきまして、いろいろ共同しながら調査研究を進めてまいりました検討委員会ともあわせて、しっかりと協力しながら、保護者の方々への説明というものをやってまいりたいというふうに思ってございます。
高橋委員
最後にしますけど、17年度というと、来年もう4月から始まるわけですよね、試行が。そうすると、もう半年ぐらいしかないわけですよ。今、ここに4校、手を挙げていらっしゃる学校がいらっしゃって、どういうふうに説明をしようか、教育委員会としてはどのようにバックアップをしていこうかということすら決まっていて、ここで私たちに報告されるべきだと、私は思うんです。それをこれから手順を考えてというようなことだったら、聞く方の保護者も生徒も、とても戸惑うような気がして、大丈夫かなという思いがするんですけれども、そういうところはをきちんと学校サイドと教育委員会とは打ち合わせができているんですか。
小谷松教育改革担当課長
今回決まりました小2校、中2校でございますけれども、これらいずれの学校につきましても、これまで--もちろん現在3学期制でどの学校もやっているわけでございますけれども--いろんな工夫といいますか、改革を進めてきた学校でございます。そういう意味で、例えば通知表なども、3学期制という枠にとらわれないで、いろんな評価の試みとかやってきてございます。そういった土壌のある学校ということもございますので、試行ということもございますが、ある程度きちんと御理解いただけるというふうに思ってございます。また、必要な部分につきましては、先ほどお尋ねがございましたとおり、教育委員会といたしましても、各学校の方と十分連携をとりながら、その辺のところはしっかりと保護者の方々への理解を求めてまいりたいと思ってございます。
高橋委員
要望にしておきますけど、これも試行ですから、随時、どのような状況になっているか、怠らずに報告をしていっていただきたいと思います。
飯島委員
時間ですから、簡単に聞きます。
これは案ですけど、(案)がついていれば何でもいいのかと、そういうものじゃなくて、これはちょっと不備な案だなと思いますね。「2学期制の試行について(案)」、例えばそういうことだとすると、2学期制導入に関する目的が、まずきちっとここに定められていなければならない。何を目的にやるんだと。学校の先生が評価しやすくなるからとか、そういうのも書いておいた方がいいですよ、ちゃんと端的に。新学習指導要領の中で絶対評価をする際には、3学期制ではやりにくいんだと。2学期制の方がより適切に評価できるとかという。子どもたちのサイドの問題というより、むしろ半分以上は教師のサイドの問題が、そもそもの出発点だったわけですから、そういうこともきちっとお書きになってやる。それから、どこでやりたいか、それが書いてあることが必要でしょう。同時に「今後の進め方」という中には、いつ、どのような形で、保護者の人あるいは児童・生徒に説明するのか。これがやっぱり抜けていたんでは、案にならない。とりあえず今回の場合は、試行したいという研究推進校が決まりましたと、こういうような内容なんだろうと思うんですね。だけど、この決まりましたということが外に出てくるということになれば、それはその学校でどういうことをやるのかということもちゃんと踏まえていなきゃならないし、教育委員会としてのバックアップもどうなんだということも明らかにならなきゃならないと思うんです。
だから、そうだとすると「研究推進校は、各校の学校教育目標の実現のために2学期制による教育課程等をどのように活用するのかを定める」と。まだこれは定めることも決まっていないし、どういうことを考えているかもわかっていない。ただ2学期制にするだけの話のようなことになってしまうし、ここで言うところの「教育課程等をどのように活用するのか」というのは、どういう意味なんだと。こういうこともちゃんと言わなきゃならないと思うんです。
それで、同時に「試行実施に向けて、2学期制導入の趣旨」じゃないんですね。「2学期制導入の目的」ですよ。「趣旨」というと、何か違うでしょう。主たる趣だから。やっぱり何を目的に導入するんだということをはっきりさせる。何のためにするのかということをはっきりさせて、同時に具体的な取り組みについて、2学期はどういうふうになるのかというようなことと同時に、試行だから、研究推進だから、評価の指標--大事な指標ですよ--こういうことをベースに、成果がある、ないというのをやっぱりはかりたいと。だから、子どもたちにきちっとアンケート評価をするなり何かあるでしょう。それから、保護者の皆さんにもこういうことを聞くとか何とかと。そうじゃなかったら、研究でも何でもない。
そういうことをきちっとして、じゃあ10月なら10月とか、9月の末なら末とか、そういう形で各学校でいつ、皆さんに御説明をするのかというのが出てきて、案としてですよ。いつごろというのでいいですけど、日にちの確定じゃなくても、10月にはこうだと、11月にはこうだとかというのがあって、初めて案になるんであって、ぜひそういうことを踏まえて、もう一回、これは定例会中にそういうことをきちっと詰めて、試行校が決まりました、研究推進校の手挙げをしたところがこの2校ずつですよというならわかるけど、これをもって案がとれると思ったら、大きな間違いで、やっぱりそういうところをきちっと書かないと、これだけだと、説明された方もよくわからないし、やり方はわかりましたよ。夏休み変更はなし、これでいくというんでしょう。それはそれで結構なんだけど、それだけじゃどうにもならないわけだから。何のためにするんだということを明確にして、お伝えして、したがってこうなんですと。要するに皆さんにやることの意味が見えるように、ぜひしていただきたいと思うし、そうじゃないと、これはなかなか完全なものにならないなということがあれなので、次回、今申し上げたようなことをちゃんと御説明なり、ペーパーにしていただくなり、ぜひお願いをしたい。いかがですか。
小谷松教育改革担当課長
今、委員のおっしゃったようなことで、ちょっと十分な形での御説明に至りませんでした。申しわけございませんでした。今、お話にございましたとおり、その辺のところをきちんと詰めた上で、改めて次の定例会の当委員会におきましては、御報告をさせていただきたいと思います。また、そういった部分、しっかりと保護者の方々に対しましても、説明は必要だろうと思ってございますので、その辺のところもしっかりと踏まえまして、今後やってまいりたいと思います。
委員長
ほかに。よろしいですか。
それでは、4番目の2学期制の試行について(案)についての報告は終了いたします。
5番目、平成16年度小・中学校別就学援助認定者数・率についての報告を求めます。
篠原学校教育担当課長
それでは、平成16年度、2004年度の小・中学校別就学援助認定者数、あと率につきまして(資料7)御報告申し上げます。
まず小学校でございますが、お手元の表の中ほどのところに小学校の計がございます。在籍児童数9,540人、認定者数が2,244人、在籍児童に占めます認定者数の割合でございますが、23.5%となってございます。それから、中学校でございますが、下段に中学校の計がございます。在籍生徒数3,683人、認定者数が1,001人ということで、率につきましては、27.2%でございます。
お手元の資料の2枚目の横長のペーパーをごらんいただきたいと思います。この10年間の就学援助認定数の推移をお示ししてございます。平成7年度につきましては、認定率が小・中平均の計で15.1%でございました。これが平成16年度につきましては、24.54%ということで、9.44%伸びてございます。これにつきましては、長引く不況がいまだに続いているというような形で、私ども分析してございます。
また、23区的に見ますと、まだ16年度の数値が確定をしてございませんが、昨年の15年度で比較しますと、小学校の平均が22.4%でございます。それから、中学校につきましては、25.4%ということになってございます。したがいまして、中野区につきましては、平均値よりも多少上だというふうに認識をしてございます。
なお、ちなみに23区で一番認定率が高いところでございますが、足立区の小学校が40.3%、中学校がちなみに41%というふうな状況でございます。
簡単でございますが、以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はありませんか。
小堤委員
この就学援助のお知らせと申請方法はどうなっていますか。
篠原学校教育担当課長
お知らせにつきましては、毎年、新学期の初めに、こういった形で「保護者の皆様へ」ということでお届けをしてございます。
申請手続につきましては、一応、昨年の年収がございまして、年収とあと家族数、家族構成、そういったものを考慮して、それに合致する方につきましては、学校を通じて、教育委員会の方に申請をするというふうな形になります。
小堤委員
それは子どもが先生に申請書を渡すとか、そういう申請方法をちょっと知りたいんですが。
篠原学校教育担当課長
申請書につきましては、すべて封筒に入れたものを担任を通じまして、学校教育課の方に届け出を出すということになります。
小堤委員
じゃあその封筒を子どもが教室で先生に渡してという方法なんですね。
篠原学校教育担当課長
この部分につきましては、申請する方も申請しない方も全員提出することになります。
小堤委員
わかりました。そういう方法がいいと思います。
それと、小学校なんですけれども、この認定者数なんですけれども、例えば一番多いところが若宮で34.3%ですね。少ないところが野方の13.8%と。若宮の約4割なんですね、野方は。また、中学校でも同じような例があるんですけれども、こういう開きがある要因というのは、どのように認識しているんですか。
篠原学校教育担当課長
これにつきましては、詳しく分析をしてございませんが、たまたまこの地域に所得合計額が少ない方がいたということで押さえてございます。
小堤委員
課長が10年間のこの推移の変化を説明された中に、だんだんふえているんですね。その要因として、長引く不況ということを挙げていらっしゃいましたけれども、私もそのとおりだと思うんですよ。やっぱり財政面からの機会均等教育の面からいっても大事なので、該当する方はきちっと申請して認定を受けられると、そういう方向をこれからも追求してもらいたいということを要望しておきたいと思います。
委員長
他に質疑はよろしいですか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、5番目の報告については終了いたしました。
6番、平成17年度区立小学校使用教科用図書の採択結果についての報告を求めます。
小林指導室長
それでは、平成17年度区立小学校使用教科用図書の採択結果について(資料8)御報告を申し上げます。
教科書の採択の仕組み等については、既に当委員会でも御報告させていただいておりますが、このたびその採択結果を取りまとめましたので、御報告する次第でございます。
1枚目の採択の経緯でございますが、ごらんのような形で進んでございます。5月には選定調査委員会を開催する。さらには5月の下旬には調査研究会を開催すると。並行して、教科書の常設展示を開始いたしまして、それぞれ区民の意見、また学校の意見、児童の意見、こういったものを取りまとめ、そして調査研究会の意見も取りまとめて、選定調査委員会が報告書を作成し、教育委員会に報告したということでございます。
なお、7月の下旬から約4回にわたり協議を重ね、採択をしたわけでございます。
2枚目には、採択をした一覧が掲載されております。
以上、小学校の使用教科用図書につきまして御報告をいたしました。
なお、これは法の定めによりまして、17年度から4年間、同一のものを使用するというようなことになってございますので、つけ加えさせていただきます。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はありませんか。
小串委員
質疑ではなく、確認というか、聞きたいだけなんですが、今、使っている教科書はどこで、変わったところがあるのかどうか。
小林指導室長
それでは、現行のものとの比較でございますけれども、まず国語に関しましては、現行は三村出版を使用しておりまして、これは国語、書写とも、今回は東京書籍に変わっているというところでございます。社会科でございますが、これはともに現行も東京書籍ということで、変更ございません。算数も同様に東京書籍で、変更ございません。理科も同じく教育出版で、変更はございません。生活科は、現在大阪書籍を使用しておりまして、今回大日本図書に変更になりました。それから、音楽は、現在教育芸術社のものを使用しておりますが、これは教育出版に変わりました。図画工作は、日本文教出版のものを現行では使っておりますが、今回開隆堂出版ということで変わってございます。家庭科については、現在開隆堂出版を使用しておりますが、これが東京書籍に変更になってございます。保健については、現行も学習研究社でございまして、これは変更ございません。
篠委員
これはかなりアバウトな視点で選定がなされるというような認識が、前回も感じられなかったですか。例えば、あの教科書は何だというふうに、必ずある程度のレッテルが張られることに対して、教育委員会が毅然とした態度をとるには、やはり例えば来年ですけど、社会科の教科書にしろ何にしろ、学習指導要領がありますね。あれに基づくのはもちろんなんですけど、その中の目標という項目がそれぞれにあるわけですよ。歴史については、この項目についてはこういう目標設定がなされていると。微妙に指導要領が変わると変わるときもあるんですが、それにどれだけ合致しているかという鋭い目が注がれないで選定したということは、一番教育委員会にとっては不名誉なことですから、そういう議論あるいは情報が、文教委員会に全然伝わってこない。子どもの意見、何の意見、だれの意見、展示会をやったと。そうじゃなくて、最後のとどめは学習指導要領の目標。それに対して、この教科書の方がしっかり迫っているというようなところが、判断基準にならなきゃいけない。それについての認識はどうなっているんですか。
小林指導室長
今、篠委員御指摘のとおり、学習指導要領の目標にどれだけ迫れるかと。これは教科書を採択する際のかなり重要なポイントであるというふうに認識しております。中野区教育委員会の教科書採択基準は、5点設けておりまして、その中の1点に、学習指導要領の目標達成に適した教科書ということが明記されております。特にこの調査研究会並びに選定調査委員会を開催する際には、この採択基準を十分周知して、その内容について検討をしていただいているところでございます。また、当然教育委員会においても、この教科書採択の基準を確認した上で採択をしていただいておりますので、それぞれ採択した教科書については、学習指導要領の目標の達成に十分適したものであるという認識を持っているところでございます。
委員長
よろしいですか。ほかに質疑は。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、6番目の報告については終了いたします。
7番、文化・スポーツ施設への指定管理者制度導入についての報告を求めます。
大沼生涯学習担当参事
それでは、文化・スポーツ施設への指定管理者制度導入について(資料9)御報告申し上げます。
文化・スポーツ施設の管理については、平成15年9月の地方自治法の改正により、管理委託制度にかわる指定管理者制度が設けられ、平成18年9月までに、区が直営で行うか、あるいは指定管理者制度へ移行するかの選択が必要となってございます。
区としては、(1)指定管理者制度の導入ということで、区は文化施設とスポーツ施設の公の施設の管理については、区が出資し設立した財団法人中野区文化・スポーツ振興公社に、管理委託制度により管理を委託してきたところでございます。
このたびの地方自治法の改正により、従来の管理委託制度にかわる指定管理者制度が設けられたので、区としては、公の施設の管理に民間の能力を活用し、区民サービスの向上と効率的な管理の観点から、公の施設の管理を指定管理者制度に移行すべきと判断しました。そのために今回、平成18年4月に指定管理者制度による管理に移行するための取り組み、スケジュールを今回報告するものでございます。
(2)スケジュールでございます。平成16年9月から11月にかけて、利用者団体、関係団体に説明会を開催する予定でございます。具体的な開催は10月ごろを予定してございます。それと並行しまして、公募等の、どんなような企画公募をしたらいいのかというような内部検討を行っているところです。
平成17年2月には、プロポーザルあるいは公募のいろんな条件の作成を行いまして、3月から5月にかけて公募を行い、少なくとも5月には公募をする。それを受けて、6月から9月にかけて審査、9月には候補者を選定したいということです。11月あるいは12月の議会において、指定管理者の議決。それから、公募とか審査の状況の提案内容を受けまして、施設条例の改正をあわせて行う。その改正条例の議決もいただく予定を12月に考えているところでございます。
平成18年の1月から3月、これは移行の事務引き継ぎ。これは具体的な事務引き継ぎを3カ月と想定して、平成18年4月には指定管理者による管理の代行、管理を行う考え方でいるところです。
以上のようなスケジュールで今後取り組んでいきたいという報告であります。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はありませんか。
飯島委員
三つぐらい。
一つは、公募をするということですから、必ずしも財団法人中野区文化・スポーツ振興公社がこの指定管理者になるかどうかわかりませんけれども、今のところ、この文・スポが手を挙げるのかどうか、この辺はどういうふうに御判断されているのかということが一つ。
それから、もう一つは、ここには何も書いていないんですが、利用料金制度というのかな、これだけではものがいかないんでしょうか。もう一つの検討しなきゃならないことについては、どうなっているのか。これが二つ目ですね。
それから、三つ目として、もし指定管理者にこの文・スポがならないような事態になったときには、文化・スポーツ振興公社は、あそこに事務室があったり、いろいろしているんですけれども、将来的にはこの文・スポについては、こういうことをやるということと裏腹に、文・スポの今後についてのお考えがあるやと思うので、これについては今のところどういう御見解をお持ちなのか。以上、三つ。
大沼生涯学習担当参事
まず第1点目の文化・スポーツ振興公社が指定管理者制度への手挙げについての件でございます。これについては、公平公正な競争の観点から、区がこれまで支援してきた公社が公募に参加するのは、そういう点から望ましくないということで、財団法人文化・スポーツ振興公社のそのままでの公募については考えていないというのが1点です。
それから、確かに利用料金制度、これについては重要な事項でございます。利用料金制は指定管理者が利用料を収入として取るためには、いろいろな創意工夫が行われるということからすると、利用料金制度の導入というのは望ましいと思います。ただし、指定管理者制度と利用料金制の導入はセットではないんですけれども、ただ一方では、公の施設だということがありますので、区の使用料あるいは減免制度全体の見直しの検討を見て、どうするかを考えていきたいと思っています。当然利用料金制度についての導入は、目線にはあります。
3点目の文化・スポーツ事業は今後どうするのかというお話だと思います。これについては、確かに施設の管理については、公社がやってきたんですけれども、文化・スポーツ事業を今後どう展開するかについては、我々が今、検討しているところです。そのときに、公社の職員の処遇の問題として、新しい組織形態をどうするかということについては、今、公社といろいろ、あるいは文化・スポーツ事業のノウハウをどうしていくか。あるいは職員の処遇の点から、今後どうするかということについては、公社と今、協議を重ねているところでございます。
飯島委員
わかりました。そういえば文化・スポーツ振興公社について、結論--今いろいろ検討されているとおっしゃっていた、利用料金制度は一応区のいわゆる使用料・利用料との整合性を図りながら物を考えるということですから、これはこれで一応別途にしたとして、その時期は多分重なってくるとは思いますけれども、公社に関しての検討の結論を出すのは、いつですか。だって、ずっと始まっちゃうわけでしょう。9月から11月に、利用者にまず説明するというのは、これまたちょっと不思議な話なんだけど、利用者はそれによって変更があるとは思えないからね、余り。だから、そうすると、じゃあ文・スポはどうなるんですかというようなことが、結論がある程度ついていないと、どうにもならない話になりかねないんじゃないですか。いつごろまでに結論を出されるお考えなんですか。
大沼生涯学習担当参事
利用者についての御説明は、制度改正がありましたので、指定管理者制度に移行するのが1点と、その際について、いろいろな使い勝手とか、いろいろなご要望をお聞きしたいというのが、主な内容でございます。
それから、財団法人中野区文化・スポーツ公社は、区が設立したものでありまして、それについてやはり独立した法人である。区としては、解散も助言をしているという立場にあります。一方では、区長の権限に属する事務の委任及び補助執行についてということで、財団法人中野区文化・スポーツ振興公社に関する事務も補助執行を私が受けているところでございます。そうしますと、一つは、やっぱり一義的には文化・スポーツ公社がどうするかというのをやはり決めていただく。それについていろいろ御相談、協議をしていくというようなかかわり方で考えているところです。
飯島委員
文化・スポーツ振興公社が検討がなかなか進まなければ、区は区としてこのスケジュールで、指定管理者制度は導入しますから、施設の委託はもうしませんよということになったわけでしょう、そうすると。一方は、それにリンクした形で、いわゆる文化・スポーツ振興事業に関して、文化・スポーツ振興公社にゆだねている部分がある。だけど、現に指定管理者制度なんか導入して、あそこに指定管理者が入らなければ、ZEROホール自身が管理できなくなっちゃうわけでしょう。そうすると、じゃあ文化・スポーツ振興公社はその間何の検討もできないまま、そのまま宙に浮いたりなんかしたら、どこに行くんだと。こういうことだってあるわけだから。
それは確かに独立した財団法人ですから、みずからの結論を出すのは、この文化・スポーツ振興公社が出すんだろうけど、区は解散をやるのかどうか助言をされているというんだけど、だって出ている人やなんかだって、お互いに意志疎通が非常に図りやすい人が出ているはずでしょう。だから、その辺はちょっと見通しをちゃんと向こうから聞くなり、いつごろまでに結論を出される予定なんだということは、きちっとこちらとして押さえた上で、物事を進めていく。そうじゃなかったら、現にここで働いている人にとっては不安が募る一方ですよね。そういう方向性もおおむね決まっているんだとすれば、いろんなことをやっている過程の中で、ものは明らかになっていった方がいいんじゃないんですか。ちょっとその辺は心配なので、当面、一応のスケジュールは立っていますよと。ただ、まだ発表する段階ではありませんというんなら、それでも結構なんだけど、きちっとその辺は詰めた上で対処するというんなら、それでも結構なんですけれども、その辺はもう一度お聞かせください。
大沼生涯学習担当参事
18年4月に指定管理者制度を導入しますので、その後の財政援助はしないという決め方をしてございます。問題は、職員の処遇と密接に絡む話なんですけれども、この公募条件の作成が平成17年2月に考えて、実際公募をかけるのは3月から。その時期までには恐らくどうするかというのを決めておかないと、その後の進展が出てきませんので、5月が締め切りですから、そこまではある程度の組織形態ができ上がっていないと難しい。そこがある程度のめどが立っていないと難しい。最終的には9月に候補者選定ですから、タイムスケジュールからいうと、恐らく私としては5月ごろまでにはめどを立てないと、その後の審査、プロポーザル、企画提案などがどうしてくれるのかというのがわからないですから、少なくともどんなに遅くても5月ごろまでには、公社と話し合っていきたいと思っています。
高橋委員
何かよくわからないんですけど、まず、どうして指定管理者制度を導入するのに当たって、公社がもう解散になっちゃうわけですよね。公社は全く区と関係なくなっちゃうわけですよね。なのに、手を挙げた場合に、公平性を欠くからという理解になるのか、ちょっとそこがよくわからないんだけど、どうしてですか。
大沼生涯学習担当参事
区の考え方でございます。2004年3月12日、政策会議の中で、指定管理者の選定に当たって、財団法人文化・スポーツ振興公社が法的に手を挙げることは可能でございます。ただ、区が設立して、その経営に関与している公社が参画して、指定管理者の選定に当たった際、仮に公社がとった際に、公平公正の観点からどんなもんだろうということで、そういう意味からすると、公社の公募については考えていないというような、御遠慮してほしいというような結論になったということでございます。
高橋委員
とてもよくわからないんですけど、だったらもっとスケジュールを前倒しにして、何もぎりぎりまで、指定管理者制度を導入するまで、公社を置いておくということじゃなくて、もっと早くに結論を出して、区がいろいろと助言に乗ってあげればいいのにと、私は一般的な考えからすると、そういう思いがあるんですよ。何でわざわざぎりぎりまで公社にしておくのというような、何かよく説明を聞いても、理解ができないような状況にあるかなと思うんです。
法改正があったから指定管理者制度を導入するんでしょうけれども、ずっとこの15年以上築いてきたものに対して、中野区がもう指定管理者にしちゃえばいいんだと、簡単に制度を変えちゃうということが、ちょっと何か、これだけ頑張って、中野区と共同してやってきたのに、民間にゆだねれば何でもサービスがもっとよくなるんだぞという発想かもしれませんけれども、何となくそこがよく理解できなくて、それで前回も、もっと区と文・スポと話し合いをした方がいいんじゃないのと言っている割には、話し合いをしているのか、していないんだか、よくわからないんだけど、そういうところも全く私たちには見えてこないし。何かよく理解ができないんですよね。もっとすっきりわかるようにしてもらいたいなと思います。
大沼生涯学習担当参事
文化・スポーツ振興公社は二つの役割を果たしています。一つは、施設の管理です。これについては、民間にいろいろあるわけです。もう一点は、区の文化・スポーツ事業を担ってきた。そこらが区として今後、生涯学習のあり方とか、文化・芸術のあり方とか、そういったものを整理して、今後、区が指定管理者制度に移行したとき、どうするのかというような検討も、一点は必要だということで、時間的にそれは至急だと。
それと、ホール事業とか文化事業というのは、仕入れというんですか、仕掛けがせいぜい1年、2年前からいろいろ企画してやっていくわけですね。そういう状況からすると、すぽんと切りかえるわけにいかない。ですから、例えば日本フィルハーモニーとか呼ぶ際でも、人脈とノウハウと、それからどんな時期とかという、いろいろノウハウがあるわけですね。そんなところの移行の条件も必要だというのが2点目です。
それと、やはり文化・スポーツ公社に文化をやりたいとして入ってきた職員もいらっしゃいます。そういう方をどうするかというような大きな問題があります。そこら辺を今、あちらの公社常務理事と事務局長と私の方で考えているんですけれども、目的は同じなんですけれども、どうも手法とかそこらでいろいろ意見をすり合わせなきゃならないということで、ちょっとまだ表面に出てこなくて申しわけないんですけど、ただ、今言った点で言うと、やはり一時的には本人、働いていた職員のノウハウをどう受け継いでいくかという点と、雇用職員の処遇、あるいは契約職員もいらっしゃいます。それをどうするかというのを整理していきたいというような形で、2年間の時間をかけて、18年4月にしたということでございます。
江田委員
済みません。1点だけ絞ってお聞きします。
9月から11月にかけて関係団体、利用者等への説明ということになっているんですが、当然この問題は広く関心を呼んでいることですので、これまでも利用者団体との話というのはいろいろされてきているんではないかと思うんですが、一番利用者団体の側から懸念されている点とか、そういったものについて幾つかありましたら、御紹介いただきたい。特徴的なところだけでいいです。
大沼生涯学習担当参事
利用者の立場から見たときには、一番大きな社会教育団体の減免制度。スポーツ団体もそうなんですけれども、さっき利用料金制の導入の話があったんですけど、区が取るのは使用料。区の会計規則で、施設の対価としていただく料金は「使用料」と言っていますけれども、この際は指定管理者の収入として収受できるわけですね。それは「料金」と言っていますけれども。その際には減免とかそういうような前提がないわけですね。それは減免制度とか、政策的な判断とか、使用料の問題がありますから、一番の利用者にとっては、まず使い勝手がどうなるかということと、料金がどうなるのか、申し込みはどうなるのかという3点だと思います。その場のトラブルとか、そのときの対処はどうするかというのは、きちんとマニュアルを持って対応すればよろしいんですけれども、今まで体育協会とかいろいろ話したときには、やはり料金制度の問題が一番大きいのかなと思ってございます。
江田委員
一つの点では、先ほどから問題になっておりますように、現在の公社の職員の方々の処遇の問題が、非常に大きな問題としてあると思うんですね。それから、もう一方、利用者の側からすれば、利用料金制が導入されることによって、料金が上がっていくんではないか。あるいは減免制度を今、比較的細かくつくられていますけれども、マニュアル化することによって、画一的になっていくんではないか。結果として、今まで減免を受けられていた方々が受けられなくなることにつながっていかないかとか、それから附帯設備も含めた利用勝手の問題がどうなっていくかとか、いろんな問題を当然持っていますよね。
それで、公募の条件等が9月以降検討されていくわけですが、その条件の前にはここら辺のことが相当はっきりしていて、利用団体の方々にとっても、指定管理者制度に変わったとしても、区民の側からすれば、今までと同じようなサービスが受けられると。むしろサービスが向上するという、そういうものが見えてきませんと、なかなかこの移行というのはうまくいかないだろうというふうに思っております。そういう点で、十分そこら辺は心得ておられるでしょうから、慎重に検討していただくのと同時に、関係団体、利用団体との説明の中でも、十分意見交換をしていただくことを要望しておきたいと思います。
委員長
ほかに質疑ありませんか。よろしいですか。
それでは、7番目の報告については終了いたします。
8番目、第18期中野区社会教育委員の委嘱についての報告を求めます。
大沼生涯学習担当参事
第18期中野区社会教育委員について(資料10)御報告申し上げます。
この社会教育委員については、社会教育法第15条及び中野区社会教育委員の設置に関する条例で定めているところです。
今回、任期としては2年でございます。平成16年8月1日から平成18年7月31日まででございます。
今回、新任が2人、再任が6名です。新任の方は、小林繁樹先生です。それから、濱本敏典様でございます。選出母体としては、学校教育関係者から2名、社会教育関係団体代表者から5名、それから学識経験者として、お茶の水女子大学の三輪先生にお願いしているところでございます。
今後、どんなことをお願いするかという話なんですけれども、一つは、これからの生涯学習あるいは社会教育のあり方を踏まえた事業展開。もう一つは、補助金の審査。この2点をお願いしているところでございます。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はありませんか。
それでは、第8番目の報告については終了いたします。
その他に移りますが、その他ございますか。
篠原学校教育担当課長
済みません。口頭になりますが、現在の浅間山の火山活動につきまして報告申し上げます。
既に御承知のこととは思いますが、浅間山につきましては、9月1日の夜の8時2分、山頂火口で爆発的噴火が発生をいたしました。現在の浅間山につきましては、小康状態ということで、なおレベル3というような、山頂火口での小規模噴火、中規模噴火の状況は変わってございません。
火山噴火予知連絡会拡大幹事会の見解につきましても、今後も爆発的噴火を繰り返す可能性は否定できないとしまして、引き続き火山活動の状況を注意深く監視していく必要があるというふうにしてございます。
なお、軽井沢少年自然の家でございますが、降灰もなく、特に大きな被害はございません。
それから、9月15日から10月8日にかけまして、区立の小学校6校が軽井沢で移動教室を実施いたしますが、見学先、ハイキングコース等につきましては、通常どおり使用可能ということになってございます。教育委員会といたしましても、今後の情報収集に努めまして、児童の安全第一にやっていきたいというふうに考えてございます。
委員長
ただいまの報告はよろしいですか。
他に報告はありませんか。
小林指導室長
それでは、本年度から中野区教育委員会が実施をすることになりました児童・生徒の学力にかかわる調査の実施につきまして、御報告をさせていただきたいと思います。
既に趣旨、実施方法等については、本会で御報告させていただいておりますけれども、先々週、3日の金曜日、中学校が全校一斉に実施をいたしました。小学校につきましては、先週、6日の月曜日から10日の金曜日までの間に、各学校の実態に応じて実施をしたところでございます。今のところ特に何か支障があるというような報告は受けておりません。
今後、採点には一月から一月半ぐらいかかると思います。さらにその後の分析を経て、11月を目途に、全体の調査の結果並びにその生かし方等につきまして、御報告をさせていただきたいと思っております。
委員長
ただいまの報告について。
江田委員
これ調査をしまして、例えば問題用紙とか、それから実際答案用紙が返ってこないというような話を親御さんから聞いているんですが、そこら辺はどうしてそういうふうになるのか、システムをちょっと教えていただけますか。
小林指導室長
問題用紙等につきましては、経年的に調査を実施するということもございまして、これについては、もちろん同じものを来年やるというわけではございませんが、その傾向等が十分、その問題を渡すことによって研究し尽くされるというような弊害もございますので、とりあえず調査でありますので、あくまでも今回の内容について指導に生かすということであれば、それぞれ指導者がその内容を見て、さらに全体の指導の中で生かすことができるだろうと。必ずしもこの1時間だけのものを使ってまた復習するということよりも、もっと学力の実態をここで把握した上で、今後の指導に生かす方が優先すべきであろうというような、そういう配慮がございます。
江田委員
そうすると、答案用紙をこの調査をした会社が全部回収して、分析をするわけですね。採点をして、分析をして。何が問題で、どこをどういうふうに強化しなきゃならないかとか、指導を重視しなきゃならないかとか、そういったことも含めて、問題用紙をつくった会社が全部やるんですか。
小林指導室長
実際に問題ごとに、たびたびお話をしてきました、いわゆる観点別の学習、例えば思考力であるとか、判断力であるとか、知識・理解であるとか、そういったものに関して、一つひとつ採点はしてまいりますけれども、これをどのように子どもたちに還元するかというのは、私どもが学校に指導助言をいたしまして、ただ単に配っておしまいというんではなくて、面接等をして、どのような学習が今後その一人ひとりに対して重要かということを踏まえて、十分指導の一環として生かしていくようにというふうにしてまいりたいと思います。
したがいまして、その問題がそのままなくても、しっかりと今後の学習に役立てるような配慮をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
江田委員
ですから、一人ひとりの子どもに指導するに当たって、この子についてはどういう努力をしなければならないか、教育をしなければならないのかという、そこら辺の観点は、だれがそういうものは出していくんですか。今の話ですと、答案用紙はつくった業者が全部集めるということのようですから、その分析も全部、今の話ですと、業者がやるというふうに思えるんですが、そこのシステムはどういうふうになっていますか。
小林指導室長
とりあえずその採点、それから問題ごとに観点がある程度定まっていますので、これは業者が行います。ただ、そこから先どのようにその結果を踏まえて、どう指導していくかは学校、そしてそれぞれの先生の力にゆだねられているところでございますので、結果はもちろん業者から出てまいりますけれども、それをどのように生かすか、すなわち授業をどのように改善していくかというのは、各学校で教科ごとに改善プラン等を立てていただいて、今後の指導の改善や工夫に役立てていただくと、そのように考えております。
江田委員
そうすると、その答案用紙は、子どもには返ってこないけれども、学校にはすべて返ってきて、担任の先生初め、そうした分析--担任の先生だけじゃないですよね。当然学校全体でということになるんでしょうが、そうしたことについては、学校全体が当たっていくということになるんですか。
小林指導室長
答案用紙自体が戻ってくるというよりも、個票になりまして、どれだけのものが、例えば1番の問題ができたとか、できないとかという形で、1枚の票になりまして、個々には渡るような形で返ってまいります。あわせて、学校全体のものとか、区全体のものの集計表も、私どもは手にすることができますので、それを学校に返し、また全区的なものについては公表して、中野区内の学力の実態について説明もしていくというようなことになろうかと思います。
江田委員
わからないのは、問題用紙が来て、その問題用紙を含めて全部業者の方に行くわけですよね。それが一人ひとりの個票になって、合っているか、合っていなかったかという、そういうものが来るんでしょうけれども、それが一人ひとりの子どもの学習指導のあれに役立っていく、そこのつながりがよくわからないんですよ。つまり答案用紙が返ってきて、その分析もされて、学校に返ってくるということだけれども、そこの業者と、それから普通であれば先生たちがいろいろその子の、何が一番いつもつまずいているかとか、そういうことは学校の先生が一番わかっているわけですよね。それが今回の場合は、1回の試験が行われて、業者がそういうものを全部分析までやると。それが学校に返ってきて、それがそういうふうに生きてくるという、そこの関係が理解できないんです。どうしてそういうふうになるのか。
小林指導室長
まず、問題そのもの、作問については、業者が示されたものを全部使っているのではなくて、区として、委員会や、また私ども事務局の方で見て、問題を差しかえたりとかそういうことをしております。そして、学習指導要領の目標にどの程度達成しているかどうか。要するに何%、この問題、この難易度であれば到達しているかどうかを達成率を決めて、そして返ってきたものと照らし合わせて判断をしていくということになります。
今、委員が御指摘のように、答案用紙がなければということなんですが、結果的には答案用紙は教員がつける、採点をするにしても、それができたか、できないか、それからどこでつまずいたかというさまざまな側面がありますけれども、その過程でどこでつまずいているかどうかについては、日常のさまざまな評価の場面でやっぱりやっていくことであって、今回の調査については、単発的でありますし、限られた問数でありますので、それが正解したか、しないかという形で見ていくというようなことで、そしてその問題がどの観点に合致しているかということがあらかじめ示されますから、この子についてはこういった力が非常にいいけれども、こういった、例えば判断力とか直観だとか、さまさまな観点の要素がありますので、それぞれについて見ていって、今後の指導に役立てようということでございます。
したがいまして、どうしても限られた1時間の中でのものですので、すべてをその1回の調査にゆだねることはできません。そういう意味では、今、先生が御指摘のような、どこでつまずいて、この子がどういう、例えば1問の式を見たときに、どこでどうつまずいたか、これは日常の学習の中で見ていくという、そういう中とあわせて、やっぱり学力の実態を把握し、かつそれを伸ばしていくということが必要かと思いますので、今回のこの調査に関しては、今お話ししたように、かなり膨大な数、全児童・生徒を対象に行いますので、そういった結果をもとにして、その問題ができたか、できないかということによって、その観点がどうなのかということを把握して、今後の指導に役立てようということでございます。
江田委員
抽象的過ぎてよくわからないんですが、もう少し見えるような形で資料を出してもらえませんか。(「11月に出すと言っているんじゃない」と呼ぶ者あり)それは前回もそういう質問が出ましたけれども、一応終わったわけですから、それの資料というのは出せますか。
小林指導室長
その結果が出てまいりませんと、申しわけないんですが……。どのような形でというのは、前にもこの委員会で御説明したように、問題に関しては四つの観点、国語だけは5観点で作問をするとか、こういう教科で実施しますとかということについてはできますが、その結果がどのような形かということに関しては、その結果が戻ってきた上でお示しするということにならざるを得ないと思うんですけれども。
江田委員
それは業者から報告があった時点では、サンプルも含めて、こういう目的でやって、こういう成果が見られたという、それはペーパーで示されますか。
小林指導室長
区全体の状況と、それから各児童・生徒にはこういったものが行くんですというようなサンプル、これは示せるというふうに考えております。
江田委員
児童・生徒に行くものというのは、それはだれにも見られることだから、わかる。システムそのもの、どういうやり方で、どういう調査をして、そのことによって子どもたちの学力が把握できるんだという、そこら辺のことがよくわからないんですよ。そこら辺は加工しないとわからないんだと思うんですが、そういうものを見えるような資料として、加工できませんか。加工した資料を出せませんか。
小林指導室長
今回、先ほどお話ししたように、問題に関しては、経年的なものがあるということで、あえてこれについては公表しないということがございますので、ですからその問題が、先ほど来申し上げているように、四つの観点のどれに合致するか。または一つの観点に特定できないということもあるわけなんですね。ですから、それぞれのその問題がクリアできたかどうかによって、全体として、このお子さんに関しては、ある力が非常に到達できているとか、できていないとかという形て見ていきますので、そのサンプルというのは、その結果が出てまいりませんと、なかなか現実に私どももそれを見た上でないと、ちょっと無責任に、こういったものになるというようなことは申し上げにくいので、ひとまず全体の結果が出てきた段階で、それを私どもで分析して、今後学校がどう取り組むべきかという道筋をつけて、きちんと御報告したいなと思っています。
小串委員
休憩してもらえますか。
委員長
委員会を暫時休憩いたします。
(午後5時01分)
委員長
再開します。
(午後5時05分)
ほかに質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
ただいまの報告を終了いたします。
他に報告はありますか。
小林指導室長
その他でもう一つ、このたび区内の谷戸小学校が中国の湖南省の睿哲希望小学校という学校と姉妹校の提携をしたということで、御報告をさせていただきます。
この経緯でございますが、この睿哲希望小学校の名誉校長である易解放さんという方が、かつて日本に留学をされていまして、そのときその御子息が区内の新井小学校と第五中学校に在籍していたという経緯がございます。
しかしながら、大変残念なことに、この御子息である楊睿哲さんは、日本の大学4年生のときに交通事故に遭われて、お亡くなりになってしまったということでございます。その際、死亡保険金の一部を、この小学校の学校建設活動に寄附をしたというようなことで、生前この御子息が、将来は日本と中国とのかけ橋的な存在になりたいという意志を強く持っていらしたということで、そういったことから、このお母さまである、また名誉校長である易解放さんから、日本の中野区の小学校と姉妹校の提携をしたいという申し出がありまして、当時、新井小学校の教頭先生でいらした井澤校長先生が現在の谷戸小学校の校長先生ですが、快くこれをお引き受けいただきまして、8月28日に井澤校長先生が中国に出向かれて、姉妹校の提携をしたということでございます。
なお、谷戸小学校ではこれをきっかけに、手紙などの交流を深めて、国際理解教育の一環として、姉妹校の提携を生かしていきたいというようなことで、報告がございました。
委員長
ただいまの報告はよろしいですか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
さらにほかにございますか。
ちょっと休憩にさせていただきます。
(午後5時08分)
委員長
それでは、再開をいたします。
(午後5時10分)
その他の報告事項はございますか。
なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。
次に、地方都市行政視察についてですが、協議したいことがありますので、委員会を暫時休憩いたします。
(午後5時10分)
委員長
それでは、再開をして、確認をいたします。
(午後5時11分)
休憩中に御協議いただきましたとおり、文教委員会の地方都市行政視察の日程は、11月1日、2日で行うこととし、視察先、テーマは、名古屋市のトワイライトスクールについて。学校名はこれから出てきますが。それから、愛知県瀬戸市のエコスクール、品野台小学校についてに決定させていただきたいと思いますが、御異議ございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ございませんので、そのように決定します。
以上で地方都市行政視察についてを終了いたします。
議題のその他に入ります。
次回の日程を協議したいので、委員会を暫時休憩します。
(午後5時12分)
委員長
委員会を再開します。
(午後5時12分)
休憩中に確認しましたとおり、次回の委員会は、急な案件がない限り、第3回定例会中の常任委員会ということで御異議ありませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定します。
以上で本日予定した日程はすべて終了いたしますが、委員、理事者の皆さんから特に発言はございませんでしょうか。
飯島委員
教育長にちょっと一つだけ確かめておきたいことがあるんですが、学校の設置者は区長ですね。子どもたちの適切なというか、最適なというか、言葉遣いはいろいろあるでしょうけれども、やっぱりよりよい教育環境を整えるという、この仕事は教育委員会の仕事なんですか。どうなんですか、その辺の仕分け。
沼口教育長
学校の設置自体は、区だと思うんですよね。当然最後は条例設置になりますので。施設の整備をする最後の責任者は、区長です。中身は当然教育委員会が学校の施設管理を含めて、教育委員会が責任を負っていると。ですから、教育環境を整備するのは、教育委員会も一義的に責任を担っていますし、最終的な責任は区長。あるいは最後はもう区全体と、地方自治体の責任になると思います。
飯島委員
とすると、学校の再編というのは、よりよい教育環境を整えるという意味は、特に今の中野の現状からすると、やっぱり大きいわけですよね。私なんか、きょうはちょっと時間がないから聞かなかったんですけど、例えば十中という中学校は、2クラス、2クラス、2クラスと。英語の先生が要するに学年を通じて1人しかいない。その先生が病気なんかになったりすると、非常に英語の学習自体が進まなくなってしまう。こういうような事態があったやに聞いていますから、そうなると、そういう点でも教育環境を整えるという意味合いからすると、この再編というのは、実はそういう意味合いも非常に持っている。特に中学なんかの場合はそうです。
最終的には、区長ないしは中野区という自治体の責任として整えることは当然なんだけれども、第一義的には、やっぱり教育委員会の仕事としてあるんだろうと思うんですね。そうすると、先ほど来、藤本委員が言われたように、まず教育委員会が基本的にこの学校の再編の問題なんかについては、第一義的にはまずそこから事が起きていく。具体的に設置その他についての最終的なことはそうなんでしょう。もし再編をして、その跡地利用みたいなことについても、それは区長さんなり、区全体として考えなきゃならないにしても、まずその辺の課題の設定や、その課題に応じた取り組みを示すのは、やっぱり教育委員会の仕事なんだろうと思うんですよ。
そういう意味からすると、確かに基本構想の策定その他、もろもろのことがあったり、施設のゼロベースの検討みたいなこともあったかもしれないけれども、教育委員会の本来の責務を果たそうとするならば、それは既に小学校数については幾つとか、中学校数については幾つかみたいな話が出ちゃっているわけですから、ペーパーとして。数字の21と7というのは、もう書いてあるわけだから。
そうだとすると、それに基づく教育委員会としての責任の果たし方は、やっぱりそれなりにあるんだろうと思うし、先ほど教育長は、なるべく早く云々というお話もされたから、その辺のことを踏まえて、もう一度きちっとした仕切りを早急にされるべきじゃないかと思うんですし、そういうお取り組みをされているとすれば、そういう意向を強く持って、区長さんともきっちりお話を詰める、そういう努力が必要ではないかと思うんですけれども、いかがですか。
沼口教育長
お話はよく理解できます。教育委員会としての第一義的な責任はありますので、確かにそうだと思うんですけれども、ただやはりこれは影響といいますか、非常に区全体への影響が大きいものですから、教育委員会だけの判断で勝手に何でも出していくというのは、これは当然できません。ですから、その意味で今、区長部局とも相談していますし、そういう中では、議会の中でもそういう判断があるとすれば、それも踏まえて、区長も判断していくと思いますので、全体を調整しながら、検討していきたいと思います。我々は、気持ちとしては、早く出したいという気持ちは当然持っています。
委員長
ほかに委員、理事者の方から発言ございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、特になければ、以上で本日の文教委員会を散会いたします。御協力ありがとうございました。
(午後5時17分)