平成20年10月17日中野区議会文教委員会(第3回定例会)
平成20年10月17日中野区議会文教委員会(第3回定例会)の会議録
平成20年10月17日文教委員会 中野区議会文教委員会〔平成20年10月17日〕

文教委員会会議記録

○開会日 平成20年10月17日

○場所  中野区議会第5委員会室

○開会  午後1時00分

○閉会  午後2時51分

○出席委員(8名)
 牛崎 のり子委員長
 佐伯 利昭副委員長
 平山 英明委員
 いながき じゅん子委員
 いでい 良輔委員
 伊東 しんじ委員
 大内 しんご委員
 江口 済三郎委員

○欠席委員(0名)

○出席説明員
 教育長 菅野 泰一
 教育委員会事務局次長 竹内 沖司
 教育経営担当課長 小谷松 弘市
 学校再編担当課長 青山 敬一郎
 学校教育担当課長 寺嶋 誠一郎
 指導室長 入野 貴美子
 生涯学習担当参事 村木 誠
 中央図書館長 倉光 美穂子

○事務局職員
 書記 鳥居 誠
 書記 松本 明彦

○委員長署名


審査日程
○議案
 第75号議案 中野区立体育館条例の一部を改正する条例
○陳情
 〔継続審査分〕
 第17号陳情 区南部地域に特別支援学級を設置(整備)することについて
○所管事項の報告
 1 「新しい中野をつくる10か年計画」の改定に関する有識者の意見について(教育経営担当)
 2 厚生労働省通知に伴う区有施設のアスベスト再分析調査結果について(教育経営担当)
 3 「中野区教育ビジョン(第2次)」の策定について(教育経営担当)
 4 桃花小学校体育館等改築基本設計について(教育経営担当)
 5 区を被告とする訴訟の提起について(教育経営担当)
 6 東中野小学校暫定活用に係る地域説明会について(教育経営担当)

委員長
 定足数に達しましたので、ただいまから文教委員会を開会いたします。

(午後1時00分)

 本定例会における審査日程について御協議をいただくため、委員会を休憩いたします。

(午後1時00分)

委員長
 それでは、委員会を再開いたします。

(午後1時01分)

 本定例会における委員会の審査日程についてお諮りいたします。
 本例会では常任委員会の日程が3日間設けられております。本委員会には、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり審査すべき案件がございます。本日は日程(案)の順に議案の審査、継続審査分の陳情審査を行い、その後、所管事項の報告をできるところまで行います。2日目には1日目に終わらなかった所管事項の報告を受け、3日目は委員会を開会後、休憩して、塔山小学校のキッズプラザと緑野中学校の視察を行い、視察終了後、2日目に終わらなかった所管事項の報告を受け、所管事務継続審査等について御協議いただきたいと思いますが、これに御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように進めます。
 なお、審査は午後5時を目途に進め、途中3時になりましたら休憩を入れたいと行いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、議事に入ります。
 議案の審査を行います。第75号議案、中野区立体育館条例の一部を改正する条例を議題に供します。
 質疑に入る前に理事者からの補足説明を受けたいと思いますが、これに御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議がありませんので、そのように進めます。
村木生涯学習担当参事
 それでは、第75号議案、中野区立体育館条例の一部を改正する条例につきまして、補足説明をさせていただきます。
 新旧対照表(資料2)をごらんをいただきたいと思います。右側は現行、左側が改正案でございます。別表第2の2、中野区立鷺宮体育館の貸切団体使用にかかわります軽体操室につきまして、単位時間及び限度額の改正をお願いをするものでございます。ここにございますように現行の単位時間、午後1時から5時を二つに分けまして、午後1時から3時と午後3時30分から5時30分まで、また限度額につきましては現行の800円を、これを400円ずつということで設定をするものでございます。
 若干経過を御説明したいと思います。まず鷺宮地域センターの耐震工事のために、鷺宮体育館につきましては昨年の10月から本年3月末まで、体育館内に窓口を設置をしたということから、軽体操室を含む一部の部屋につきましては、一般への利用貸し出しを休止をしてございました。それまでの間にも利用者からこうした御要望もあり、指定管理者といたしまして、軽体操室の単位時間区分の変更を検討してきたところでございます。利用再開後になりまして、利用者アンケートを指定管理者が実施をするとともに、この施設の施設運営協議会の中で同様の意見をちょうだいをしたところ、いずれも利用機会がふえてよろしいという御意見があり、反対意見はなかったということから、7月になりまして、指定管理者から私ども教育委員会に対しまして、軽体操室の単位時間の区分の変更につて要望が正式に出されたというものでございます。私どもといたしましては、これを受け、検討をしました結果、より利用者の便に供することができるという判断をし、その結果といたしまして、本定例会に改正案を提案をさせていただいたというものでございます。
 なお、この条例につきましては、21年3月1日からの施行を予定してございます。
 その下、ただし書きでございます。「附則第3項の規定は」ということで、1、2、3の項でございますが、「軽体操室の使用のために必要な手続その他の行為は、施行日前において行うことができる」ということで、この点につきましては、利用日の3カ月前にあたる月の21日から予約を受け付けるということがございますので、このような規定を設けさせていただくものでございます。したがいまして、3月1日からの利用ということであれば、その受け付け開始日は12月21日ということになるものでございます。
 以上、よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
委員長
 これより本件に対する質疑を行います。質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、なければ、取り扱いを協議したいと思いますので、委員会を休憩いたします。

(午後1時06分)

委員長
 それでは、委員会を再開いたします。

(午後1時07分)

 ほかに質疑はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、質疑を終結します。
 次に、意見の開陳はございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、意見の開陳を終結いたします。
 次に、討論はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、討論を終結いたします。
 簡易の採決を行ってよろしいですか。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

委員長
 これより本件に対する採決を行います。
 お諮りいたします。第75号議案、中野区立体育館条例の一部を改正する条例を原案どおり可決すべきものと決することに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議がありませんので、そのように決定いたします。以上で第75号議案の審査を終了いたします。
 次に、陳情の審査を行います。
 第17号陳情、区南部地域に特別支援学級を設置(整備)することについてを議題に供します。
 これより本件に対する質疑を行います。質疑はありませんか。
大内委員
 これは以前も議論されて話が出たんですけども、この通うのに当たって、やはり多少交通的に離れている。徒歩圏内で大変だという場合は、バス、あるいは電車、そういったものの交通機関を使っていくのはいいんですよね。
寺嶋学校教育担当課長
 はい。バス、電車等の交通機関を使うことは結構です。
大内委員
 家庭によっては親御さんが車を持っている。そうした場合、車で送り迎えというのはどうなんですか。
寺嶋学校教育担当課長
 校長のほうでそういったような判断があれば、それも結構です。
大内委員
 あと自転車はどうなのかな。
寺嶋学校教育担当課長
 自転車に二人乗りは禁止されておりますが、乗せてそういう送り迎えするということも可能でございます。
大内委員
 あと、この南部に今早急ということなんですけども、実際問題として、ある程度児童の数が集まらないとといえば、ちょっと言い方はよくないんだけど、児童がいないと開校しても当然意味はないですよね。普通これは何人ぐらい対象というんですか、特別支援学級に入る子がいたら開校する最低の基準だとか、あるいは何人以上ふえたら、もう一つその地域につくるだとか、そういったものはあるんですか。
寺嶋学校教育担当課長
 最低の基準というのはございませんけれども、8名で1クラスということになりますので、そういったものが基準になろうかと思います。ただ、8名いなくてももちろん開校はできます。
大内委員
 1学年1名って、普通は全学年そろうとか、そういう意味ですか。単純に言うと6学年、支援の対象者がいたら新しい別の地域にね。要するに今ある学校よりかなり、南のほうに関しては1校しかないという。南というか、南部にはないのか。あそこは中部といえばいいのかな、桃園は。ちょっと言い方はあれですけど。南部のほうにやはりそれだけの需要があるとしたら、設置をもっと前向きに検討していくと。そういうことなの。
寺嶋学校教育担当課長
 1年から6学年までそろっていなきゃならないということはございません。全体的な傾向でございますが、全体ですが、ここ数年ではややふえてくるだろうというふうな見込みもございます。
伊東委員
 就学指導について伺いたいんですけれど、こうした場合に、今ある現状の特別支援学級が遠隔地にあるという場合に、区の境を越えた場合に隣接区のほうに割と近いところにあったという場合には、その辺の相談はどういうふうにされていますか。
寺嶋学校教育担当課長
 通常の区域外就学と同様でございまして、隣接区のほうに保護者の方が御相談に行くと。隣接区のほうで受け入れを判断された場合には、私どものほうに情報が来るということでございます。それで私どもでよいということであれば、区域外というのは可能でございます。
平山委員
 今回改正された教育基本法で、障害をお持ちの児童に対しての記述が追加をされたような記憶をしているんですが、おわかりになりますか。
寺嶋学校教育担当課長
 ちょっとそこのところは記憶してございませんが。
平山委員
 4条の2項だったかな。新設で、「国及び地方公共団体は、障害のある者が、その障害の状態に応じ、十分な教育を受けられるよう、教育上必要な支援を講じなければならない。」というのが新設をされているというふうに思うんですが、すみません、これについてどういう意図だと思われますかと聞こうと思ったんですが、お答えになれますか。
寺嶋学校教育課長
 少し私どもで勘違いしてございました。特別支援教育を始めるに当たりまして、当然基本法も変わりましたし、学校教育法も変わりました。それについては特に配慮を要するお子さんに対しては、学校全体、あるいは自治体全体として取り組んでいくべきであるというふうに考えております。
江口委員
 このことで先日、二中と桃園小学校の支援学級、視察をさせてもらいました。特に考え方をちょっとお聞きしたいんですけど、例えば桃園小学校の場合は伝統校であって、ああいう支援学級も充実した形でとっているんですけど、この間も行って御存じのとおり、あおぎり館があそこにできちゃったために、普通教室との遮断ができちゃっているんですね。ところが、ほとんどの特別支援学級というのは普通教室の横にあって、昼休みだとか休み時間には通常の子供たちとの交流ができるけれども、桃園の場合は、今まではあそこは特別教室という教室があったために、そのまま自由に出てきたんですけど、生涯学習館・あおぎり館があそこにできたために、遮断された形になっているのね。ああいう形で教育委員会ではよかったというふうに考えているのか、それとも将来的にやっぱり考えざるを得ないと思っているのか、その点ちょっと。
寺嶋学校教育担当課長
 ちょっと生涯学習館の配置についてはともかくといたしまして、御指摘のように通常の学級と特別支援学級の交流というのは各校においても非常に大事だと思います。そういったような形から、今後つくる上に当たっては、そういった交流が容易になるような工夫をしていきたいというふうに考えております。
江口委員
 そうすると、結構あそこ、2層というか、2階建てというより2層なんですね。だけど、非常に最近、児童の数が多くなって、多分あれだけだと教育上、本当に支障を来すのかなと思うぐらいな場所になってきたわけですよね。だから、そういう意味ではやっぱりこの南部のことも考えながら、要は充実をさせるということを考えると、将来的に云々じゃなくて、一つは検討をしなきゃならない学校の一つじゃないのかと思うんですけど、その辺どうなんでしょうか。あの位置のところ。
寺嶋学校教育担当課長
 確かに特別支援学級、小学校五つございますが、どこからを南部というさまざまありますが、北の地域がたくさんあって、南の地域は少ないというのは事実であります。そのために通学に要する時間がかかっていらっしゃるお子さんは大勢いるだろうと。数年前で内部で検討した結果では、やはりその辺の問題点はあるということは教育委員会でも認識しているところでございます。
江口委員
 そうじゃなくて、桃園小学校はあの形でよろしいんですかということです。ああいうままずっといくつもりでいるの。
寺嶋学校教育担当課長
 桃園の配置ということですね。それは確かに工夫するという必要はあろうかと思いますけど、今後の校舎の建てかえ等々、その辺も見据えながら、今後の検討課題であろうかと思われます。
江口委員
 建てかえなんていつになるかわからないし、統廃合問題だってこれから10か年の中で検討していくわけじゃないですか。そういう中でもある程度方針を出すなら出す、出せないなら出せないに、じゃ、その分どういう形で教育備品だとか設備の充実を図るとか、そういう支援はすべきだと思うんだけど、そういうことも全然視野になくて、あくまで将来の建てかえまではずっとそのままにしておくという答えでよろしいんでしょうか。
寺嶋学校教育担当課長
 今後、特別支援教育をどういうふうに進めていくか、あるいは障害学級をどういうふうにしていくかというのは、すぐ考えていかなければならない課題だと思います。そういった中で建てかえをまつまでもなく、今後の方向を定めるに当たりまして、そういったような配置も含めて検討させていただきたいと考えています。
いながき委員
 陳情文書にあります理由の中で一つお聞きしたいことがあります。特別支援学級の対象とされなかった発達障害児のお子さんが今後、特別支援教育の対象になるというふうに理由の中であるんですけれども、私が以前聞いたところによりますと、この発達障害児のお子さんと知的障害のお子さんというのは、性質がかなり異なるところがあって、つまり授業の理解度もかなり違うところがあるというふうに聞いています。で、お聞きしたいんですが、今、発達障害のお子さん、通常学級に通っていらっしゃる方は多いと思うんですけど、その発達障害のお子さんたちが、この特別支援学級ができることで、通常学級に通わずにこの特別支援学級のほうに移られるということでよろしいんでしょうか。
寺嶋学校教育担当課長
 発達障害と知的障害というのは区別されるものだと思います。もちろん両方併存されるというお子さんもいらっしゃいますので、そういったところの影響はあろうかと思いますが、知的障害学級がふえたからといって、直ちにそういう発達障害のお子さんがそちらに通うようになるということはできないかと思います。
いながき委員
 この特別支援学級に発達障害のお子さんがいらっしゃった場合、授業というのはどのようになさるんですか。同じ机を並べてじゃないですけれども、机を並べて一緒に授業を受ける形になるんですか。
寺嶋学校教育担当課長
 特別支援学級の教育そのものが、それぞれの一人ひとりの個に応じて行うということでございますので、それは発達障害のお子さんについては、そのお子さんに応じた教育をそこで行うというようなことになろうかと思います。
いながき委員
 つまり、この特別支援学級というのは、その発達障害のお子さんにも知的障害のお子さんにも両方きちんと対応できる教育を行うということでよろしいんでしょうか。
入野指導室長
 特別支援学級と言われるものの中には、知的障害を持っている方が行かれる知的障害学級と、それから難聴言語学級、いわゆるきこえとことばにかかわるところ、それから弱視、それから情緒障害の学級という形がございます。それを総称して特別支援学級といっております。そして、特別支援教育というのは、発達障害のお子さんも含めて、今言った障害のあるお子さんたちも含めての教育が特別支援教育という形になっております。発達障害だけのお子さんは、今言う桃園という学級においては知的障害学級ですので、知的障害があって発達障害もあわせ持っているというんでしょうか、複合型の障害があるお子さんはそこへ通うことになりますけれども、知的障害がないお子さんに関しては、基本的にはそこには入級しない形になります。自閉とかがあるお子さんは固定の普通の通常の学級にいて、情緒障害学級に通うという方法をとられる方と、ずっと通常の学級にいらっしゃる方と、それはいらっしゃいます。ですので、そこを分けて考えないと委員へのお答えがちょっと難しいんですね。ですので、発達障害だけのお子さんという方は今度、今、桃園というか、南部に知的障害学級という形でつくると、ある意味対象外になる形になります。
委員長
 よろしいですか。他に質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、取り扱いを協議いたしますので、委員会を暫時休憩いたします。

(午後1時22分)

委員長
 それでは、委員会を再開いたします。

(午後1時23分)

 質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ質疑を終結いたします。
 次に、意見の開陳を行いますので、意見はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ意見の開陳を終結いたします。
 次に、討論を行います。討論はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ討論を終結いたします。
 それでは、これより本件について採決を行います。
 お諮りいたします。第17号陳情、区南部地域に特別支援学級を設置(整備)することについてを採決すべきものと決することに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議がありませんので、そのように決定いたします。以上で第17号陳情についての審査を終了いたします。
 次に、所管事項の報告を受けたいと思います。
 1番、「新しい中野をつくる10か年計画」の改定に関する有識者の意見についての報告を求めます。
小谷松教育経営担当課長
 それでは、「新しい中野をつくる10か年計画」の改定に関する有識者の意見につきまして、御報告をさせていただきたいと思います。(資料3)
 この10か年計画の改定に伴いまして、まちづくりや環境教育等々を専門といたします10名の有識者アドバイザーから、今後の区の取り組み等につきまして、現計画の四つの領域において専門的見地からの意見を聴取したところでございます。
 お手元に配付の別冊のほうをちょっとごらんいただきたいと思います。別冊のほうを1枚めくっていただきまして、表紙の裏をごらんいただきたいと思います。こちらに今回意見を求めました10名の有識者アドバイザー一覧とございます。それぞれ各領域ごとに2名ないし3名の専門家の方々にこのアドバイザーとして委嘱をしたところでございます。この肩書をごらんになっておわかりのとおり、領域のIからIIIにつきましては、中野の現状を熟知しているといったようなことから、また個別計画との整合を図るといったような観点から、区の各種審議会、協議会委員を務めていただいている方にこのアドバイザーをお願いしたところでございます。
 また、今回のこの有識者に対します意見でございますが、これは個別のインタビュー形式という形で意見を求めてございます。今回はその第1回目ということでございまして、今後またこの10か年計画改定の作業を進めるにおきまして、2回目、あるいは3回目のそういった意見を求めるという機会も考えてございます。
 なお、このインタビューでございますが、ことしの8月21日から9月12日の間に、これは政策室の基本計画担当課長が直接各有識者を回りまして、インタビューして取りまとめたというものでございます。
 また1枚ペラのほうの資料にお戻りいただきたいと思いますが、有識者の方からいただきました主な意見ということで、各領域ごとにまとめてございます。教育委員会にかかわりますものにつきましては、この2番の領域II、自立してともに成長する人づくりというところが、教育委員会の取り組みの概ねがここの部分でございます。
 主なものとして3点ほど挙げてございます。子育て支援について、孤立がコミュニケーション能力の低下を招き、児童虐待、発達障害や引きこもりなどの問題を生み出している。「誰もが孤立しないまちづくり」を今後の方向性の第一に掲げてはどうかといったような意見。それからまた、今後区が目指すべき方向性として、次のような視点を加えてはどうかということで、一つとして、安心して子供を産めるまち。安心して子供を育てられるまち。また、近隣の人々が子どもたちを温かく見守り、時にはしかるようなまち。親も、子どもに対する干渉を嫌うのではなく、地域の教育力を信頼するようなまちと。それから三つ目といたしまして、団塊の世代が地域に戻っても地域を知らないし、無償でボランティアをするとは思えない。子育てが一段落した40代、50代の有能な人に有償ボランティアで地域活動をしてもらったほうがよいのではないか。こういった意見もございます。
 それからまた、細かいものにつきましては別冊のほうに取りまとめてございます。別冊のほうの5ページ、6ページ及び7ページがこの領域II、主に子育て、それから教育にかかわるものの意見がその中にございます。ちょっと幾つか補足で御説明申し上げたいと思いますが、5ページの中ほどの段をちょっとごらんいただきたいと思います。ここにはちょっとPTAの活動などについても触れている部分がございます。ちょうど5ページ中ほど、PTAについて触れられていないと。地域の教育力を担うPTAが本来の役割と機能を果たしているのかどうか疑問がある。PTAに対する参加意欲の低下も問題であるといったようなこと。
 それからまた、その下ですが、親となる世代の幼稚化、自覚と責任感の希薄化、それと並行して権利意識が強くなり、政府や自治体への責任の押し付けといった現実にどう対応していくか。最近のいわゆるモンスターペアレントと言われる、そういったものを意識しての御発言なのかなというふうに思いますが。
 それからまた、生涯学習につきましては6ページ、7ページのところに若干幾つか触れてある部分がございます。6ページの一番下をごらんいただきたいと思いますが、大学との連携というようなことで、障害のある子どもの教育の充実、学校に適応できない子どもたちへの支援、図書館の運営について、大学との連携が考えられる。7ページの一番上のところでは、大学が地域の生涯学習拠点の役割を果たすことができると思うが、大学と都道府県・市区町村を直接結ぶ公的枠組みが必要であり、公財政支援が課題である。また、区が主体となり、各教育機関の特色を生かし、生涯学習のプログラムをつくることも可能であろうといったような、このような意見などもございました。
 あとございますが、お読み取りいただければと思います。幾つか拾い出しまして、主なところを御紹介申し上げました。
委員長
 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
大内委員
 この有識者でまちづくり、環境、教育の専門家ということで10名。教育の専門家というのはどなたなんでしょう。
小谷松教育経営担当課長
 教育に非常にかかわりがあるということでは、領域IIの2人の方がそれになるかというふうに思います。特に目白大学の学長をされている方。目白大学は中野区の教育委員会と非常にいろんな面におきまして交流といいますか、支援などを受けているところでもございまして、そういったようなこともございまして、有識者アドバイザーというふうなことでお願いしたということでございます。
大内委員
 具体的に今までどういったことで中野に教育というもので参加していただいているんですか。
入野指導室長
 昨年から実は、教育学といいましても、あそこは中学校、高校の免許がとれるコースがございまして、その中学校、高校の免許をとるコースにいる、免許をとりたいという学生の観察実習ということで、中野区の小学校に1年間、昨年からかかわりを持つという形で提携を結んでございます。実際、提携を結びましたのは今年度からでございますけれども、そういう交流を行ったのは、観察実習という形は昨年度から。そして、それよりも前に、そこは心理学のコースがございますので、心理学系の学生が心の教室相談員、または卒業生が心の教室相談員や私どもの相談員、教育相談員にということで来ております。さらに、その実習という形で各学校に入るというケースも今までもございました。目白大学のお話でございますが。さらに、あちらの先生方、教授陣についても、私どもの研修に御協力いただいているということはございます。
 もっと古く言いますと、もう50年続いております教育センターの教育相談室のスーパーバイザーには目白大学の教授の方が当初からかかわっていただいているという状況はございます。
大内委員
 それで、この5ページ目の領域IIの(2)のところに、「安心して子どもを産めるまち。安心して子どもを育てるまち」を視点に加えたらどうかって、これは前から言われていないですか。これはたしか中野区何宣言だっけな、去年、何とか宣言をやったよね。中野もいろいろ出している中で、安心して子どもを育てられるまちというのは視点に加えてはどうかって、この視点は入っていなかったんですか。
小谷松教育経営担当課長
 これは本当に最も基本となるものでございますし、中野区としても当然こういった視点を持って現行の10か年計画などもしていると。
大内委員
 だから、これを見て加えてはどうかって指摘されているということは、入っていないというふうにとられているんじゃないの。そういう意味じゃないの。違うの。意見を聞いたら、こういう答えが返ってきたということじゃないの。私の意見は違うの。
小谷松教育経営担当課長
 今回これは本当に率直な形で、インタビューという形で出てございます。いろいろ事前に中野区の10か年計画だとか、附属する関連のさまざまな資料などを送りまして、各委員のほうで内容などをよく吟味していただいた上でインタビューに出かけまして、率直な意見の聞き取りということをやったんですが、これ以外にも本当に基本的な部分として、中野区としていろいろ取り組んでいる部分はもちろんございます。そういう意味で、新たに加えてはどうかというような、そういうあれなんですけども、改めて確認するというふうにとらえられるのかなというふうに思っています。中野区として決してこういった姿勢を持って施策に取り組んでいないということは、これは委員おっしゃるとおりでございますので、そのように了解いたしております。
大内委員
 たしか何かこういった項目もあったような気がしたから、何でわざわざということだから、どういうインタビューしているのか、ちょっと疑問に思っちゃうのかな。だから、さらにしっかりこういった視点をちゃんとやってくれということで理解しております。
 それとあと、現状と課題について、「PTAについて触れられていない」。それはそれで触れられていないということはそうかもしれないんですけども、ただ、「地域の教育力を担うPTAが本来の役割と機能を果たしているかどうか疑問がある。PTAに対する参加意欲の低下」。PTAの本来の役割と機能というのは何を指しているのかな。わかりますか。ただ文言だけ。
小谷松教育経営担当課長
 これは本当に委員のところに行って率直な意見を求めたということでありまして、そこで他の委員と議論をして一定の方向を固めたとか、あるいは区のほうと事前に協議をしてというようなことじゃなくて、本当に各委員から率直なものを引き出して求めたというものでございますので、かなり意見によりましては個々の委員のいろんな個性といいますか、そういったものに入っている部分もあろうかというふうに思います。したがいまして、このPTAの活動、あるいはその機能と役割といったようなものにつきましても、本当にいろんな考えの方はいらっしゃいますし、そういう意味でこの部分につきましては、インタビューを受けた委員の方のそういった思いといいますか、そういうものも多分にあるのかなと。それもそれで決して、だからといってむだになるとか、そういうことはなくて、そういった中からいろいろ御提案として酌み取るべきものもあるというふうには考えてございます。
大内委員
 別に問題あるとか言っているんじゃなくて、こうやって指摘されても何を指摘されているのか、これだけではちょっとわかりづらい。要するに世間一般的なことを言っているのかな。中野区じゃなくて、世間一般的な指摘をされているのかな。それがちょっとね。中野区の10か年に対し指摘をされているというよりも、世間一般の指摘みたいに見えちゃうんですよ。だから、具体的に中野に携わっている。私もPTAにかかわったことがあるんだけど、何を指しているのかなというのがね。これの答えって、じゃあ、10か年の中でどうやってやるのかなというのがちょっとあいまいなので聞いているので、PTAに対して参加意欲の低下って、どこの。中野でそんなデータをとったのか。学校によっては100%PTA組織に会費納入して払っているわけでしょう。ということは参加している。お金を払っているのに体も使わなきゃ参加しているって認めないんじゃPTAだって怒っちゃうしね。だから、多分ほとんどの学校で100%近いと思いますよ。PTAに入っているのは。
 PTAにまず入るか入らないかという。この指摘でいうと、PTAに入らない人たちがいるから、それをPTAに入れて一緒に盛り上げていこうと言っているのか、PTAに会費を出して払っている、参加している人たちにまた文句を言っているのかな。ちょっと意味がわかりづらい。だから、要は中野の10か年にちゃんとこの有識者の意見を反映させるということが、していただきたいなと。言っていることはわかりますか。私もちょっと頭がこんがらがっちゃっているんだけど、要はこういう指摘をされてもちゃんと答えが出るんですかということなんですよ。その辺を心配しているので、ぜひ、せっかくいただいた意見ですから、有効に使っていただきたいなと思います。もう結構です。
平山委員
 ちょっと重なるような質問になるかもしれないですけど、これ、どういうインタビューだったんですかね。インタビューをするからには、少なくとも好きなことをしゃべってくださいということではなくて、インタビューをする、申し入れる側がある程度意図を持って申し入れるわけですよね。どういうインタビューをされたんですかね。
小谷松教育経営担当課長
 インタビューに先立ちまして、当然、いずれの方もいろんな中野区の審議会とか、そういった委員をなさって、それなりに中野区のことにつきましては、かなり実情を熟知していらっしゃる方が多いと思いますが、なおこの10か年計画であるとか、関連する資料などもあらかじめ送付いたしまして、十分読み込んでいただいた上で、なおその上で率直な意見を求めるということで、事前に質問事項といいますか、これからの10年後のまちの姿、現状と課題、施策の方向という10か年の基本的な骨組みでございますね、枠組み、そういったことについて意見を求めたいということで、あらかじめ連絡をして、それから個々に出向いて、1時間、2時間という時間をいただきまして、担当課長のほうがいろいろな角度からお尋ねをして、意見を引き出したと。そういうような形でやってございます。
平山委員
 ということは、教育委員会からもどなたか担当課長が行って、インタビューの際に立ち会って、意見を引き出されたということでよろしいんですか。
小谷松教育経営担当課長
 今回のこのインタビューにつきましては、すべて政策室のほうで担当して実行してございます。
平山委員
 学校教育の直接的なことに関する御意見が何もないんですよね。せっかく、いわゆる中野のことを熟知していらっしゃって、大変な専門家の方にインタビューをできる機会があるのに、教育委員会としては、もしかしたら10か年の計画がすばらしいので、何も変更する必要がないということだったのかもしれませんけど、ちょっとそうは考えがたいなというふうに私は思っていまして、これ、教育委員会として、要するに10か年の改定に係る大事な作業の中の一つで有識者の御意見を求めるというのがあるわけですよね。学校教育について何も触れられていないんですけど、よろしいんですか。
小谷松教育経営担当課長
 確かに項目としてはおっしゃるとおりなんですが、ただ、各委員の率直な意見を求めるということでお聞きしてございます。そのときに当該の問題に触れた委員がいらっしゃらなかった。結果としてそういう形になったということだと思います。決して学校教育について各委員がその辺のことを全く考えていないというふうには受け取ってはおりませんけれども、今回のインタビューの中ではその辺のところを結果として指摘される委員の方々が余りいらっしゃらなかったというふうに考えております。
平山委員
 この意見の聴取についての直接的な進め方はちょっと所管が違うと思うんですけど、そうではなくて、教育委員会としてはせっかく意見を聴取するんですから、意見をいただくんですから、求めるべきなんじゃないですかというのを申し上げているんですが。
小谷松教育経営担当課長
 当然これから10か年の改定の作業が進んでいけば、いろんな形で学校教育についても十分吟味しなきゃならない部分はございます。そういったときに外部の意見などもその中にあれば、私どもの作業のほうもいろんな刺激といいますか、検討課題なども明らかになってきますので、今回、そういう意味でちょっと教育、特に学校教育にかかわる部分が参考になりにくいなというようなことは、これを進めている担当のほうにも話して、我々も、当然教育委員会もこの10か年計画、真摯に取り組んでいかなきゃならないものですから、特にその中でも学校教育は重要な課題でもございますので、できるだけそういった意見を聞きたいということで、その辺のところをちょっと伝えてはおきたいと思います。
平山委員
 せっかくの機会で、学校教育に対する直接的な意見が何もいただけなかったというのは非常に残念な結果だと思いますし、教育委員会としてもうちょっと進め方があったんじゃないのかなというふうには率直に思っております。
 その10か年の改定に当たって、私どももいわゆる学校教育の問題というのは非常に最重要課題と位置付けられてもいいような課題だというふうには認識をしておりますし、教育委員会もぜひそれぐらいの心づもりで、これはよそが中心になってやっているからということではなくて、きちっとそういう姿勢で臨んでいただきたいなというふうに思っております。答弁はいいです。
江口委員
 関連で、基本的に教育委員会て独立した機関なんですから、前も言っている事業部制が幾ら区長がそういう方針を出したとしても、やっぱり教育委員会で主張することはしっかり主張する。これを見たって、PTAとか生涯学習だとか大学との連携って3カ所ぐらいしか出てこないんだけど、我々が議論できるやつはね。そうじゃなくて、やっぱり事業部制になったんだから、子ども家庭部と教育委員会と分けてもらって、教育委員会の事業は事業として、この有識者、相当熟知しているらしいから聞いていただいて、やるようにするのが筋なんじゃないですか、今の関連で。それで、これから参考にしますといったって、だれもこの教育行政に対して言ってくれているのはPTAのことだけですよ。あと参考にする、例えば今後の統廃合の問題だとか、一番我々が大事に抱えて、区民のためになるということをこれから見直しをしなきゃいけない部分を何も触れていないんだね。それが本来のインタビューなのか、それともその触れたことは全部隠しちゃったのかね。これ、全文が載っているのかどうかもわからないし、こういうのはやっぱり教育委員会は教育委員会として、今、平山委員が言ったように立ち会うなり、独自にお願いするなり、これだけの肩書を持つ方ですから、時間がないといったら一緒に行って、教育行政についてはこの10か年についてこういうことをお聞きしたいということを求めていかなきゃいけなかったんじゃないかと思うんですけど、その辺はなぜ求めなかったか、もう一度。
小谷松教育経営担当課長
 今回は第1回目のインタビューということで、基本的には教育委員会も含めてですが、ほかの事業部もこれに事前から相談を受けたり、当日同行したりということはございませんでした。その意味では、もちろん教育委員会だけじゃなくて、ほかの部も共通なんですが、今、委員がおっしゃったとおり、確かに今回の1回目のものを見る限りにおいては、私どもとしてもいろんな有識者の意見と、そういったものも参考になるものがあれば積極的に傾聴したいという思いはございます。これから2回目、あるいは3回目行くかどうか、10か年計画のこれからの作業の進捗状況によりまして、またその後があるというふうにも聞いてございますので、教育委員会としてもいろいろ考えを伺えるような、そういう方法を検討してほしいということで、これは中心になって進めておりますのはちょっと教育委員会自身じゃございませんので、その辺のところをきちんと申し込んでおきたいと思います。
江口委員
 こういうのがこういう委員会に出されて、多分、よくこの先生たちもこれで納得しているのかどうかわからないんだけども、アドバイザーの諸先生方はですね。非常に誤解を受ける文章もあるしというのも先ほど指摘されたようにですね。基本的に非常に大事な問題なので、ただインタビューでまとめたものをこうやって議会にぱんと出してくるというのは、これだったら悪いんですけど、専門職以外のものだったら議会の提案のほうがよほど優秀ですよ。私からすれば。今まで本会議だとか特別委員会等でやったりとか、この委員会でやっていて、さまざまな形を各委員が提案しているわけですけど、そっちのほうをまとめてもらったほうがよほど優秀な中野の将来像が出てくるような気がするんだけど、これだと本当にこの10か年の残りの5年間の見直しの参考になるのかというと、果たして疑問が起こるようなこともたくさんあるし、ぜひ今後出していただくのは、前々から言っているんですから、子ども家庭部と教育委員会と分けて出してほしいんですね。そうじゃないと、我々は議論できないんです。ここでは。それは行政の都合でやっているのはわかりますけど、議会は議会で独立した機関ですから、議会の要望を聞いていただいて、もしこの委員会で言っていることが聞けないんだったら、議長あてから僕は出させますけど、きちっと教育行政は教育委員会でやるものと、それから子ども家庭部でやるのを分けてもらいたいんです。今、ごちゃまぜでこれを読んでいかなきゃいけないということになりますから、そういう点も含めて、こういうものがこんなになって出てきて果たしていいのかという疑問に思っていますし、ぜひ2回、3回やりそうなことを言っているので、分けてほしいんですけど、その辺、前段が長くて申しわけないけど、教育行政と、この委員会別に分けてほしいということですね、簡単に言えば。その辺はどうでしょうか。
小谷松教育経営担当課長
 まず、このつくり方なんですが、これは現行の10か年計画の領域だとか課題別に区分をした中で分けてございます。そういう意味で一つの課題についても複数の部にまたがっているものだとか、そういったものもございまして、特にこの領域IIにつきましては、主に教育委員会と子ども家庭部の部分がほとんどでございます。そういった意味で、同じ一つの10か年計画の中で記載されている課題につきましても、両部のほうにいろいろクロスしているものなどもありまして、こういった記載になってございます。ただ、議会のほうで、今回のこの報告は当委員会だけじゃなくて、全常任委員会共通の資料に基づきまして、それぞれ御報告させていただいているわけでございます。同じような事情はこの文教委員会以外にも当然そういったところはあろうかというふうに思います。今、委員からの御指摘ございましたので、その辺の部分、私どものほうで主管してこれを担当しているわけではございませんけれども、議会の御意見、いただいた御意見ということで伝えておきたいと思います。
江口委員
 もうちょっとあれするんだけど、例えば7ページなんか発達障害のことが書いてあるじゃないですか。発達障害というのは、我々も先ほども議論が出たような形で、ここで議論しなきゃいけない部分はあるけど、この最後に書いてあるゼロ歳から1歳だとか幼年期だと今度、私たちのところじゃないんだよね。そういうのはきちっと縦分けて、そのために事業部制をつくったのはそういう意味なんでしょう。各部で責任を持つ。教育委員会は教育委員会で責任を持つ。議会もそういう形で責任を持っているわけですから、この常任委員会が。それはそれで、それこそ議会軽視と私が言っているのはその意味であって、皆さん方が勝手に事業部制をつくってやっているんだから、それはその合わせた形で私たちにもその報告をしてほしいのは、この発達障害だって二つに分ければいいんですよ、項目を。そうすれば、子ども家庭部のほうで議論できる分は幼児の場合は出てくるだろうしとか、それから、保健衛生部のほうへ出てくる部分だとか、それは皆さんが事業部制として割ったんだから、皆さんの責任でそういう言葉を分けてほしいんですけど、その点をもう一回聞きたいんです。
小谷松教育経営担当課長
 今、即断できるようなものじゃございません。十分御意見として承りまして、その辺のところを検討するようにさせていただければと思います。
伊東委員
 まずお伺いしたいんですけれど、家庭教育というのは教育委員会の所管になるの。それと地域の教育力という言葉もあるんだけれど、それはどういう認識をお持ちですか。
小谷松教育経営担当課長
 これも本当に、家庭の教育、あるいは地域のそういった教育力といったようなとき、どういう角度から、あるいはどういう課題に向けた取り組みをするのかといったようなことから、一義的に分けられるというものでもないと思います。いろんな部分にかかわっているかと思います。今ちょっと江口委員のほうからもお話がございましたとおり、ある事象については、ある側面からは確かに教育の部分、ある側面からは子ども家庭部を中心とした子育ての部分、また、ある側面からは保健福祉部を中心とした取り組みといったようなものもあろうかと思います。したがって、ある一つのキーワードでなかなか割り切れない部分があるのかなというふうには思います。
伊東委員
 そうですよね。で、今この補足説明いただいたんですけれど、その中に漏れているのは14ページ、この別冊の中で、5番の「10か年計画全体について」の二つ目のマル、「人の一生を全体としてフォローするために、教育や福祉――要するに教育とここに書いてある――における発達段階での区分を超えて関係者が協働する場を、区が設定することはできるのではないか」。「できるのではないか」じゃなくて、必要があるんじゃないかと私なんか思うんだけれど、その辺に対しての教育委員会のお考えはどうですか。大体この部分、気がついていなかったの。説明いただかなかったんだけれど。
小谷松教育経営担当課長
 当然事前に全文をよく読み込んで、それで、その中で特に当委員会にかかわる部分というようなことでピックアップして先ほど御紹介申し上げたところでございます。確かにここで最後、10か年計画全体についてということで、いろんなものについてもいろんな角度から見れば、さまざまに、特に人間、いろんな側面を持っておりますので、発達教育という側面、また生きていく上での暮らし、福祉という側面、そういったものを多様な中で、区としてその全体をフォローする体制というのは、これは本当に前から言われていることでございますし、また、そういった意味でも中野区としてもいろんな政策調整をする場、経営本部会議といったようなものも設けて、そういった各部にわたる課題なども整理しているところでございます。そういった意味で10か年計画を策定するに当たりましても、そういった全体的な視点というのは非常に重要だと思ってございますし、また、今回ここであるような有識者の指摘といったような部分についても重要な指摘ではないかなというふうには思っております。
伊東委員
 あえて、この意見が重過ぎて、逆に何と報告したらいいのかわからなかったのかもしれないんですけど、大変重要なことであり、ぜひともこれは取り組んでいただかなきゃしようがないと思う内容で、この説明文、これはすべての常任委員会共通でつくられているんだと思うんですけど、逆に、せめて文教委員会に出すんだったら文教委員会向けの資料、その項目に絞って文教委員会の考え方だとか、あるいは現行の10か年計画にどういう記載がなされているのか。それくらいの熱意と、それから前向きな取り組み姿勢というのを示してほしかったと思います。ここに書かれているように今後の施策や事業の方向性の検討に生かすとうたわれているので、これからつくっていく中で十分に期待したいと思います。
委員長
 要望でよろしいですか。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

委員長
 他に質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告について終了いたします。
 次に、厚生労働省通知に伴う区有施設のアスベスト再分析調査結果について。
小谷松教育経営担当課長
 それでは、アスベストの再分析調査結果につきまして、御報告をさせていただきたいと思います。(資料4)
 この件につきましては、この資料にありますとおり、5月22日でございましたが、本委員会にも御報告をさせていただきました。国のほうで、このアスベストの調査分析の手法が変わったということ。一つは、これまで含有率の基準が1%から0.1%、非常に厳しくなったということと、それからアスベストの種類がこれまで3種類と言われていたものが、実はもう3種類あったと。日本にはこれまでなかったと言われていたんですが、そういったことで6種類にふえたといったようなことがございました。それで、先行的に一部施設で調査をやって、その結果を踏まえて区の全施設に改めて調査をかけたというものでございます。
 そのアスベストを使用されているおそれがあると言われる吹きつけ材を使用してございます施設、区内48カ所ございますが、その調査が終了いたしまして、結果が出ました。今回新たに調査した中で、アスベストが見つかったという施設が1カ所ございました。これは資料のところにもございますとおり、もみじ山文化センター西館地下1階駐輪場の排気設備の吸音室でございます。ただ、この部分につきましては、その後9月中に除去工事を終わりまして、現在ここのところは終了いたしてございます。それ以外には、今回の追加の調査の中では新たにこのアスベストが確認されたものはございませんでした。
 ただ、先行する調査の中で、前年度末に行いました中で、前回も報告させていただきましたが、神明小学校と塔山小学校、この2校につきましては、今回新しい基準になりました0.1%を超えているということが確認されておりますので、これにつきましては次年度の夏休みをめどに除去工事を行いたいと思ってございます。ただ、塔山小学校につきましては、今年度キッズプラザを開設するということで改修工事を行いまして、その部分、1階の部分についてだけは除去を先行して行ってございます。なお、その際にも改めて気中分析を行いましたが、この塔山小学校並びに神明小学校については飛散している状況はないということを確認してございまして、その意味で健康等への影響はございません。ただ、アスベストがあるということは確かでございますので、できるだけ早目に、特にそういった工事でございますので、子どもたちがいない夏休みということになろうかと思いますが、次年度にはそういったことで除去に取り組んでいければというふうに思ってございます。
委員長
 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
 それでは次に、「中野区教育ビジョン(第2次)」の策定について。
小谷松教育経営担当課長
 教育ビジョンの第2次でございますが、その策定につきまして御報告をさせていただきたいと思います。(資料5)これは今定例会の中でも一般質問や総括質疑の中でこの件について御質問されている方もいらっしゃいまして、その際、教育ビジョン、教育委員会としては第2次の改定を考えているということでお答えさせていただきましたが、改めて教育委員会としてのこの策定に向けた考え方を御報告させていただきたいと思います。
 現行の教育ビジョンにつきましては、平成17年、またそれに基づきます実行プログラムは平成18年に策定をしてございます。ただ、その策定後、いろんな形で社会、あるいは教育をめぐる環境といったものが非常に変化をしてきてございますし、またこの間、教育基本法が改正になりまして、それに伴います教育三法の改正とか、いろんなことがございました。それからまた、新しい学習指導要領などもこれから実施されるといったような状況もございます。そういったいろんな変化の状況にこれから対応していくために、改めて教育委員会といたしまして、現行の教育ビジョンを踏まえて、第2次教育ビジョンを策定していきたいというふうに考えてございます。
 また、このこれから策定いたします第2次のビジョンにつきましては、改正されました教育基本法に示されております教育振興基本計画としての位置付けもまた与えたいというふうに思っております。
 この策定における基本的な視点ということで、ここに要点をまとめてございます。資料の下段のところをごらんいただきたいと思います。まず一つ目として、現行の「中野区教育ビジョン」に掲げる「教育理念とめざす人間像」を基本とし、現状と課題の検証を行い、教育をめぐるさまざまな環境の変化に対応した新たに取り組む課題を明らかにすること。それから二つ目といたしましては、10年後を見通した教育の目指すべき姿をまず明らかにいたしまして、それに対応して5か年で重点的に取り組む実施計画、これを合わせたものとして策定をしていきたいと考えてございます。それから、今申し上げました5年後、10年後ということでございます。当然具体的な指標(目標値)というものを設定いたしまして、その検証等を図りながら、新しい指標というものもきちんと策定を進めていきたいと思ってございます。それから最後に、10か年計画も今回改定の作業を進めているところでございますが、この10か年計画の改定と整合性を図りながら、この教育ビジョンも策定を進めていきたいというふうに考えております。
 したがいまして、計画期間でございますが、平成22年度からの10か年というふうにしたいと思っております。そのうち前半の5か年、平成22年から26年までは実施計画を含むものとしてやっていきたいと思います。そういったことから、今後はこのビジョンにつきましては、おおむね10か年計画と歩調を合わせるような形で5年ごとの改定を行うということを見込んでございます。
 なお、今後のスケジュールでございますけれども、今後、教育委員会の中で具体的な事業内容の取りまとめ、あるいはその10か年後の姿、そういったものを取りまとめながら、来年の3月には素案として取りまとめたいというふうに思ってございます。素案が取りまとまりましたら、本委員会にも御報告をさせていただきまして、その後、区民の方々との意見交換等を経まして案として取りまとめ、またパブリックコメント等々の手続を経て、22年の2月、これは10か年とちょうど同じタイミングでございますが、第2次教育ビジョンの決定へと進めていきたいと思っております。
委員長
 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。
江口委員
 ちょっとすみません。私が認識不足なので、もう一回確認したいんだけど、中野区の「新しい中野をつくる10か年」というのは、ことしで4年目ですかね。要は後期のやつの見直しということで進めているというふうに私は認識しちゃっているんだけど、これでいくと、もう10か年をつくっちゃうと。教育委員会のというか、その10か年に合わせて教育ビジョンをつくるということだけど、私の認識違いですか。
小谷松教育経営担当課長
 10か年計画は区のすべての分野を取り込む、中野区としての最高位の計画でございます。一方、この教育ビジョンにつきましては、教育分野としての総合計画と。しかしながら、10か年との関係でいえば、ある意味、ほかの保健福祉計画とか都市計画マスタープランと同じように、その分野の分野計画ということになろうかと思います。今回、10か年を改定するに当たりましては、いろんな各種のそういった計画と十分整合性を図った上で策定していくということとなってございます。当然この教育ビジョンにつきましても、区全体としての10か年計画ときちんと整合性を図りながら、ただ改定のタイミングがちょうど同じというようなことで、同時作業的な形で進めて、最終的にはほぼ同時に策定を図っていきたいというふうに思っております。
江口委員
 私の理解不足というか、私はこの10か年の見直しは、最初10年間の云々という話だけど、とんでもない話だと。まだ4年しかたっていないのが、なぜ今から10年だということで、今の見直しはこの5年間の見直しをやるというので、作業に私は入っていると思っていたの。これでいくとそうじゃなくて、10か年というのは、「新しい中野をつくる10か年計画」に乗せてやるというと、平成17年にこの「中野区教育ビジョン」てつくられたわけでしょう。年数がそんなにたっていない中で、また新たに第2次をつくるということで、そこからまた10年という意味の形なの。要は次の5年間をどう進むかという目標を掲げる意味じゃないの。
小谷松教育経営担当課長
 平成22年を目途に改定を進めたいと思いますが、そこから10年後のあるべき姿、目指す姿、それをきちんと明らかにして、その中で前半の5か年について具体的にどういうことを取り組むかということを決めていきたいと思っております。
平山委員
 国の教育振興基本計画は一応10年の区切りがあって、その中で5年間優先すべきこととなっていますよね。ということは、国も5年後にまたそこを見直してくる可能性があるわけですよね。このペースでいくと、ずっと国の計画から2年おくれてということになっちゃいませんかね。
小谷松教育経営担当課長
 確かにおっしゃるとおりの、今考えておりますのは、中野区も5年ごとに今後見直しを定期的にローリングを図っていきたいというふうに考えてございます。そうなりますと、今、委員が御指摘のように区が教育ビジョンを改定する、その前に国のほうが国の持っている振興基本計画を改定するという作業が入ってまいります。現に教育基本法の中では、各自治体がその自治体としての振興基本計画を定めるに当たっては、国の計画を参酌の上、定めなさいということとなっております。したがいまして、中野区としても現在策定されました国の振興基本計画、それからまた東京都も今回教育ビジョンを改定いたしまして、改めて東京都としての振興基本計画というふうに位置付けましたけど、そういったものなども十分参酌し、その上で中野区としての基本計画を定めていきたいというふうに思っております。したがって、委員がおっしゃったような形でのローリングの今後スパンというのはそういうふうに、特に状況の変化がなければ連続していくことになるのかなというふうには思います。
いでい委員
 1点だけ伺います。この2番の「策定における基本的視点」とありますけども、「現状と課題の検証を行い、教育を巡る様々な環境の変化に対応した新たに取り組む課題を明らかにする」とありますが、この検証の仕方を教えていただけますか。
小谷松教育経営担当課長
 具体的にこれまで取り組んできた教育ビジョンの中でいろんな取り組みを掲げてございます。具体的にどれが実施されて、どれが実施されていないのか。例えば10か年計画の中でも前回、ステップの達成状況というようなものをお示ししましたけども、やはり教育ビジョンにおきましても、実際にどうだったのかというのは検証しておく必要があるし、また目標値として実行プログラムの中に目指す数値目標を掲げてございますし、果たしてどうだったのかというのは十分改めて見直しておく必要があると思いますし、その上でしかるべく次の事業を組み立て、新しいまた目標値というものも設定していく必要があろうというふうに思っております。
いでい委員
 では、先ほどの件じゃありませんけど、有識者からの外部評価とか、いろんなそういった検証じゃないんですか。
小谷松教育経営担当課長
 当然10か年計画の中でいろいろ求められた有識者の意見だとか、そういったものも10か年計画とこの教育ビジョン、ほぼ同時進行で進めていきたいと思っておりますので、引き出せるものは引き出すといいますか、活用させていただきたいと思っております。教育ビジョンの策定で、単独で今のところそういった有識者の意見を求めるというのは現時点では考えてございませんけど、教育委員会の中で十分な議論を尽くしていきたいとは思っておりますが、活用できるものは積極的にいろんな形で取り入れていきたいというふうには思います。
伊東委員
 先ほど来、10か年計画と並行して同時に進んでいくということなんですけど、この裏面の2ページ目の4「スケジュール(案)」ということなんですけれど、多分この委員会に報告がなされるのは素案、それから案、パブコメの後の報告というふうな認識でいいのかなと思うんだけれど、10か年計画もまるきりこの時期にスケジュールがこういうふうになるんでしたっけ。
小谷松教育経営担当課長
 今想定しておりますスケジュールはほぼ10か年計画と同時並行でございます。大体同じころに素案をまとめる。また、区民の方々とのいろんな意見交換の機会、そういったものも大体ほぼパラレルの関係で進めていく予定でおります。
伊東委員
 それは当然だと。細部の計画もやっぱり煮詰めていかなければしようがないのかなと思うんですけれど、ほかの分野についても同じような動きがあるんですか。要するに下位計画について進めていく。同時にという動きはあるんですか。
小谷松教育経営担当課長
 教育ビジョンとのかかわりでいえば、一番関係深いのかなと思いますのが、子ども家庭部の次世代育成支援行動計画、やはりこれも改定を予定してございまして、こちらのほうもほぼ10か年計画と整合を図りながら同時進行でやっていくというふうに聞いてございますので、私どもの教育ビジョンもこの次世代育成支援行動計画ともいろんな形ですり合わせる必要も当然あろうというふうに思っておりますので、その辺のところも少し横目ににらみながらやっていければというふうに思っております。
伊東委員
 そうじゃなくて、私が聞いているのは教育分野だけじゃなく、教育委員会の所管だけでなく、他の分野もそれぞれが10か年計画に即した計画を持っているはずなんですけど、ほかもそういう動きがあるのかどうか。
小谷松教育経営担当課長
 おっしゃるとおりでございます。10か年計画にあわせて、いろんな各部で策定しておりますさまざまな下位計画、都市マスであるとか保健福祉総合推進計画であるとか、いろんな形のものは全部10か年ときちんとリンクしながら、整合性を持ってということになっておりますので、この時期、そういう意味でいろんな計画の見直しが同時に行われているという状況にございます。
伊東委員
 そうなってくると、当然10か年計画の表記のほうも、下位計画のどの部分にリンクがどう貼られているのかという表記、表現の仕方というのが、もし教育委員会だけこういう取り組みをやっているんだったらば、なかなかそうはいかないんでしょうけれど、10か年計画には、詳細についてはここの部分、この計画のほうにというふうな表記のあり方が期待できるのかなと思うんだけれど、どうなんですか、その辺は。
小谷松教育経営担当課長
 それは本当に最終的な取りまとめの段階の話だと思いますので、ちょっとまだそこまでは承知してございません。当然10か年計画を頂点とする区のさまざまな計画、きちんと整合を図りながらということでありますので、委員の御趣旨は大変そのとおりだなとは思いますが、そこまで具体的な形での考えというのはまだ議論していないというふうに思います。
伊東委員
 どうせ一緒につくられるんでしたらわかりやすく、また理解しやすいものをと思いますので、10か年計画のほうでそういう表記が難しいのであれば、教育ビジョンのほうで逆に10か年のどの部分とのリンクを貼ってあるという表現の仕方を工夫してほしいと思います。これは要望にしておきます。
委員長
 他に質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告について終了いたします。
 それでは、次に4番、桃花小学校体育館等改築基本設計についての報告をお願いいたします。(資料6)
小谷松教育経営担当課長
 それでは、桃花小学校体育館等改築基本設計につきまして御報告をさせていただきたいと思います。この桃花小学校体育館の改築につきましては、当委員会にはことしの5月に改築設計プランということで考え方を御報告させていただきました。その後、5月から6月にかけまして、PTA、地域、あるいは学童クラブの保護者といった関係者の方々と意見交換などをしながら、どういった意見が出たかということにつきましても、たしか8月でございましたでしょうか、当委員会に御報告をさせていただきました。そういったことを踏まえまして、今回この基本設計がまとまりましたので、御報告をさせていただきたいと思います。
 1枚の資料のほうをごらんいただきたいと思います。そこに改築設計プランからの主な変更点、留意点ということで取りまとめてございます。図面のほうと左右に置いていただいて、参照しながら見ていただけると大変ありがたいと思います。
 まず施設全体の配置、あるいは周辺環境のところでございますが、これは図面の1枚目と対応してございます。まず最初の防災備蓄倉庫でございますが、これは前は、改築設計プランのときには校庭の東側、図面でいいますと上のほうですね。ちょうど校庭の上のほうに横線がたくさん通っているところがあると思います。ここは校庭に向かって観覧席がある部分なんですが、ちょうどその中ほどにこの防災倉庫の位置を設定しておりましたけれども、今回校庭の東南の角、この赤印のところでございますが、そちらのほうに位置変更を行ってございます。そのことから、この校庭に向かった観覧席をほぼ現状のとおり残すという判断をいたしました。
 そのほか、校庭わきにございます受水槽であるとか、消防団の備蓄倉庫につきましては、それぞれプールわきであるとか、あるいは南門のわきのほうに移設をするということを考えてございます。
 それからまた、いろいろ地域の方々と意見交換する中では、桜の木をどうしても多く残してほしいという御要望をいただいてございます。これにつきましては、できるだけ残すような工夫をしながら、またどうしても伐採しなければならない場合については桜の若木を植えまして、現行の桜並木の景観は維持していきたいというふうに考えてございます。
 また、高さにつきましても、プランのときお示ししたとおり、基本的には実質2階建てということで、相当高さを抑え込んだものとしてまとめました。
 また、キッズプラザの運営等につきましても、地域の方々から、特に保護者ですね。保護者の方々から要望をいただいてございますので、できるだけその運営の中で授業等に影響がないような形をとっていきたいと考えております。
 それから次に、地下でございます。図面のほうは1枚めくっていただきまして、裏面のところになります。この図面の左側の下のほうをごらんいただきたいと思います。左側の下です。こちらのほうにシャワー室を設置いたしました。前回プランでお示ししたときには、更衣室の中にシャワーがございませんでした。これは本委員会におきましても、江口委員のほうからもシャワーはぜひ設置したほうが、いろいろ地域の方々などの利用勝手もいいしという御意見もありまして、更衣室の中にそれぞれ男女3ブースずつ、このシャワー室を設けてございます。そのうちの一つにつきましては、障害者の対応もできるような、そういったシャワーとして設置をいたしました。それからまた、更衣室の中に障害者用のブースなども設けてございます。
 また、多目的のトイレも設置をいたしました。
 それから、メモリアルコーナーをきちんと一定のエリアを設けてつくりました。前の計画のときにはちょっと、通路のところにこの一角を設けるというようなことであったんですが、今回きちんとした独立空間という形でメモリアルコーナーを設けました。
 そのほか、アリーナにドライエリアに設けるとかといったことも行いました。
 それから、ステージのところの放送室、これは2階のほうなんですが、ただ、ステージ1階部分にも操作盤を置きまして、通常の放送等々のコントロールについては1階でもできるようにいたしました。これもたしか当委員会で江口委員のほうからも御指摘いただきまして、何とか工夫できないかなということで、ただ、放送室を1階部分に持ってまいりますと、どうしてもステージのそでがなくなるといったようなこともございまして、いろいろ工夫したんですが、放送室は現行どおり2階部に置きまして、1階部につきましては操作盤を置き、こちらでも十分操作ができるような、そういう工夫をさせていただきました。
 それから、1階のほう、図面の1階をごらんいただきたいと思います。ここでは図面の右側のほうをちょっとごらんいただきたいと思います。そこに道路に面して玄関を一つ設けました。ここから子どもたち、登下校時であるとか、あるいはキッズプラザに来る子どもたちの玄関口として新たに一つ設けてございます。これも非常に地域から玄関を設けてほしいという要望がございまして、このところを設置をさせていただいたところでございます。
 それからまた、今度は図面の中ほどの下部分でございます。ペーパーのほうでは裏面のほうになります。最初の設計の案では、プランのところでは、子どもたちの玄関を校庭と体育館の接点の部分に置いておいたんですが、それをずっと奥まったところ、図面でいいますと左側のほうになりますけれども、に移しまして、校庭から体育館内部、特にエレベーターとの接続の部分を非常にシンプルな形で、アクセスしやすいように変えてございます。
 それから、ほかに地域の方から特に要望がありました管理人室を設けるといったようなことも行いました。
 それからまた、特別支援学級のきこえとことば教室の玄関、前は2階のキッズプラザの並びにあったんですが、こちらのほうにつきましては、この1階部分に持ってまいりまして、公園口のほうからこの教室の出入りがしやすいような形に改めてございます。
 それから、2階のほうに移りたいと思います。2階のほうでは、それぞれ学校用、また特別支援学級児童、キッズプラザとそれぞれに相談室を設けたというようなこと。また、バルコニーとオープンデッキのところに緑の部分があろうかと思いますが、できるだけ緑化のスペースを多くつくってございます。
 それから、その次の3階部分をごらんいただきたいと思います。これは3階とはなっていますが、3階の部分につきましては、図面のちょっと左側の緑の右側となりますか。そこにトイレがあるだけでございます。これは既存の校舎の子どもたちが利用するトイレでございますが、それ以外はすべてここは屋上部になります。
 一つは、この図面の左側、緑がございますように、屋上の緑化を行いますとともに、図面の右側のほうに細かくなっておりますが、ここに太陽光発電のソーラーシステム、これは30キロワットでございますが、それを屋上に設けたいというふうに思っております。学校で設置いたします太陽光発電、30キロワットと申しますのはかなり大規模な太陽光発電になります。通常ですと大体10キロワットないし20キロワットなんですが、ここは新築で初めからスペースがとれるということもございますので、30キロワットの太陽光発電の導入を見込んでございます。大体平均的な中野区の小学校の年間の電気使用量の約20%は、この30キロワットの規模の太陽光発電でカバーできると言われてございます。
 あと、立面図等も最後につけてございますので、こちらのほうもあわせて御参照いただきたいと思います。
 それから、今後の予定でございますが、一応本日お示ししましたこの内容を、11月になりましたら、地域や保護者の方々にこの内容につきましての説明の機会を持ちたいと思っております。また、年度内には詳細設計のほうを仕上がるように進めてまいりたいというふうに思っております。そして、21年度には工事に入れるように進めていければというふうに思っております。
委員長
 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。
江口委員
 随分地域との話し合いの中で変えて、コンパクトにもしてきたということも含めてですけど、1点だけ、これは防犯というのか、カメラはどういうことを考えて、例えば二中なんかは幾つかのアリーナを含めて切りかえ用のカメラがついているんですね。特にこういう複合施設の場合の問題ですから、管理の問題があって、非常にやりにくいということ。一般開放もあるのでということで、場面、場面が映って状況がわかるんですけど、ここの場合はそういう配慮がされるんですか、今回。
小谷松教育経営担当課長
 今回は、基本設計の段階ではそこまではまだちょっと考えてございません。これから詳細設計の中で検討をされると思いますけれども、現時点では防犯システムといいますか、そういったものまではまだちょっとこの中には落とし込んでございません。
江口委員
 そうじゃなくて、やる考えであるのか。例えばこの場合の周辺の問題ですね。入り口を新たにつくられたという。それは地域の関係、御父兄の関係からだと。ここは中央西公園だったっけ、公園がありますよね。そういうことでいろんな方たちが接する場所なので、そういう周辺の問題とか、それから中の問題の安全上の問題ですね。防犯というよりも安全。そういう意味ということでは考えてはいるのかどうか。
小谷松教育経営担当課長
 当然玄関とか重立った部分につきましては、そういったものは当然設置が必要だというふうに考えてございます。ただ、全体としてどういう配置をとっていくかという細かいところまではまだ十分検討してございませんので、今の段階ではそこまではちょっとまだ具体的な形では未定でございます。
平山委員
 一つだけ。屋上は、さっきの話だとトイレがあるだけなので、屋上はそのほかのところへは出入りできないと考えてよろしいんですか。
小谷松教育経営担当課長
 はい。ここは屋上といいますか、3階部分はトイレだけでございまして、それ以外の、トイレ以外のところは全部、事実上の屋上にはなります。通常は自由に外に出入りするということは、この図面からは考えてございません。
平山委員
 出入り口はあるんですか。
小谷松教育経営担当課長
 それは当然考えております。
平山委員
 杉並で事故があったので、重々そこら辺も踏まえて、きちっと運用をしっかりとしていただきたいなと思いますので、よろしくお願いします。
委員長
 要望でよろしいですか。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

伊東委員
 前回の発表、報告のときには一部、バリアフリー化に問題があったと思うんですけど、その部分は解消されていると思うんですけれど、今回アリーナの周辺の、要するにアプローチの仕方が随分がらっと変わりましたよね。既存校舎との間に当初はライトモールという開放的な空間があったんですけど、今回はアリーナレベルは完全に地下扱いになったんですけれど、その辺の変更というのは何か理由があったんですか。
小谷松教育経営担当課長
 先ほどちょっと御説明申し上げましたとおり、校庭から体育館へのアクセスといいますか、前は児童玄関をちょうど校庭と体育館の接点のところに置いておきました。そういたしますと、校庭と体育館を結ぶ動線が非常に、特にハンディのある方にとっては重いものになりますので、できるだけシンプルに行き来ができるようにということで、児童玄関を体育館と校庭の連絡部のところに持ってまいりまして、それから全体といたしまして、体育館と校舎とのアクセス部分につきましては、広いスペース部分といいますか、その辺のところは少しカットしたというふうな形でございます。
 それから、私、先ほどちょっと御説明の中で申し忘れちゃったんですが、前に、今、委員のほうからもお話がございましたとおり、特に障害者のアクセス部分、この1階の平面図でいいますと、地域開放型の地域玄関から入って、エレベーターまで真っすぐに廊下が延びてございます。前の改築設計プランのとき、これは伊東委員からも御指摘いただいたんですが、ストレートにアクセスできないという御指摘をいただきまして、今回はここの部分、階段部分を多少狭くなりましたけれども、地域玄関から入ってエレベーターにすぐアクセスできる通路を設けて、そこから上下の移動が可能になるというような形をとらせていただきました。
委員長
 他に質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、本報告について終了いたします。
 それでは、次に5番、区を被告とする訴訟の提起についてを報告を求めます。
小谷松教育経営担当課長
 区を被告といたします訴訟の提起につきまして御報告を申し上げたいと思います。(資料7)
 今回の訴訟の事件名でございますが、損害賠償請求事件ということで、当事者といたしましては、原告は中野区民の方、被告といたしましては中野区ほか2名でございます。
 経過ですが、本年9月19日に東京地方裁判所に訴えの提起がございまして、第1回口頭弁論が10月30日に予定されているところでございます。
 請求の趣旨といたしましては、一つは、被告らは、原告に対し、連帯して、2,274万円及びこれに対する平成19年12月13日から支払い済みまで、年5分の割合による金員を支払えと。それから、二つとしては、訴訟費用は、被告らの負担とする。そして三つ目に、仮執行宣言を付するという内容でございます。
 今回のこの事件の内容でございますけど、5番目、これはあくまでも原告が主張する請求原因の要旨ということで御報告申し上げたいと思いますが、まず原告は、本件事件当時、区立中学校に在籍する生徒で、選択体育、これはバレーボールの授業でございますが、そのバレーボールの授業を受けていたと。これは実は昨年の平成19年12月13日でございます。12月13日の4時間目の体育の授業ということでございます。
 当該授業の終了後の後片付け中、訴外生徒Aがバレーボールのネットの支柱を抜こうとしたところ、支柱の前の部分が倒れ、支柱の穴のふたを閉めようとしていた原告の手の上に落ち、これにより原告は第2・第3・第4指の中節骨・末節骨を骨折した。人指し指、中指、薬指の3本のそれぞれ関節部分を骨折したということでございます。
 本件事故は、授業中に発生したものであり、当該授業の担当教諭である被告Aは、バレーボールの支柱を抜くことは極めて危険な行為であるから、数人が共同してネットの支柱を抜き、事故が発生しないよう指導・監督すべき義務があったにもかかわらず、訴外生徒Aが一人で支柱を抜くことを放置し、生徒に対する指導・監督を怠った結果、起こったものである。
 また、当該中学校の校長である被告Bは、校長として被告Aを監督すべき義務を負う者であるところ、被告Aに対する指導について適切な指導・助言をせず、その注意義務を怠った。
 本件事故は、授業中に、被告A及び被告Bの過失により生じたものである。
 よって、被告中野区は、国家賠償法1条に基づき、原告がこうむった損害を賠償する責任があるという、こういう原告からの請求原因の内容でございます。
 これにつきまして、区の対応でございます。本件訴えにつきましては、区といたしましては控訴するという方針でございます。
委員長
 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。
平山委員
 これ、その後、その生徒さんは手の状態はどうだったんですか。
小谷松教育経営担当課長
 このけがをしたのは当時中学3年生、今卒業して、高校に進学してございます。手の状況ですが、当日、けがをいたしまして、すぐに新宿にあります国立国際医療センターですか、そちらに搬送いたしまして、翌日手術をいたしました。運び込んですぐ入院して、翌日手術ということで、手術のほうは成功いたしまして、手術をした日に退院をしたということ。現在の状況ですが、高校には通学しているということで、ただ、けがそのものは手術によって一応、たしか見立てで5週間から6週間となっておりましたでしょうか。一応治ったということになってございますけれども、ただ若干の後遺症といいますか、手が少し十分に伸びないというんでしょうか、多少そういったものも残っているというふうに聞いてございます。
委員長
 他に質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、本報告について終了いたします。
 それでは、次に6番、東中野小学校暫定活用に係る地域説明会についての報告を求めます。
小谷松教育経営担当課長
 それでは、東中野小学校暫定活用に係る地域説明会につきまして御報告をさせていただきたいと思います。(資料8)
 この内容につきましては別紙のほうについてございますけれども、これにつきまして、当委員会では8月1日に最初の案をお示ししまして、いろいろ御意見をいただいて、一部修正したものを9月9日の当委員会にも改めて御報告をさせていただきました。その9月9日に2回目の報告をした内容をもって、9月12日及び17日の2回、地元地域センター、東中野地域センターで説明会を実施したところでございます。
 その説明会の中で出された主な意見ということで取りまとめてございます。まず一つは、使用料につきまして意見が出されました。こちらにございますとおり、利用用途のマル5、これは地域センターの利用のところで、趣味等々で活用する場合については利用料金をいただくというところですが、やはりちょっと高いのではないかといったような御意見でございました。同様な意見として、現行の体育館の使用料に比べると、いきなりやっぱり高くなっちゃうという意見でございました。
 これに対しましては、地域施設として地域センターに準じた考え方と算定方法によりまして、算定したものであるということで、当然利用者の負担すべき対価であるということで御説明申し上げました。利用についての利用者の負担の公平、平衡を図るということでございます。
 それから、使用施設・備品等について、ここにプールの利用はできないのかとか、あるいは体育館のピアノを使えるようにしてほしい。あるいは使用できる遊具は何かとか、この際、校庭の整備やトイレや更衣室を清潔にしてほしいとか、自転車の乗り入れができるようにといったこまごまとしたいろんな御要望をいただきました。ただ、ここでは、プールについてはやはり開放は無理であるということをはっきり申し上げました。ただ、水は防災用にキープはしてございます。そのほか、いろんな御要望をいただいたピアノの使用だとか自転車スペースの確保だとか、そういったものについてはできる限り対応していくということで、この日お答えしてございます。
 それから、使用時間帯ということでございます。校庭の利用を夏場だけでも5時半までにしてほしいという意見がありました。これはちょうど当委員会で御報告したときも、たしか江口委員のほうからも同じような趣旨の御意見をいただいたところでございます。これについては柔軟に対応するということで、夏場の時間についてその使用を認めるというふうにお答えしております。
 また、安全確保といったようなことにつきましては、照明をつけてほしい、あるいは西門の管理などもやってほしい、防犯対策を講じてほしいというような意見も出されました。いずれも十分に対応していきたいというようなこと。また、機械警備については引き続き存続していくといったようなこともお答え申し上げてございます。
 それからまた、子どもの遊び場についてでございますけれども、団体への承認だけじゃなくて、個人としても自由に遊べないのかと。あるいは児童館の職員の巡回なども支援が欲しいといったようなことでお話がございました。基本的には団体の利用ということになってございますが、ただ、利用される団体の協力によりまして、遊び場開放的なそういった利用方法なども実現できるようにしていきたい。また、児童館の巡回による支援も検討していくということでお答えなどをしてございます。
 こういった9月12日、17日の地域の説明会を受けまして、別紙にある内容によりまして、区といたしまして、来年度からこの暫定開放ということで進めてまいりたいというふうに思っております。今後はこの内容によりまして、10月、今定例会以降でございますが、地域団体等に周知を図っていきたいというふうに思います。
委員長
 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告については終了いたします。
 ちょっと休憩させていただきます。

(午後2時49分)

委員長
 では、再開いたします。

(午後2時50分)

委員長
 それでは、本日の報告はこれで終了させていただきます。
 ほかに何かございませんでしょうか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、本日の所管事項の報告をこれで終了をいたします。
 本日予定した日程はこれで終了いたしますが、委員や理事者から何か発言はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本日の文教委員会を散会いたします。
 次回の委員会は、10月20日(月曜日)午後1時から当委員会において開会することを口頭をもって通告をいたします。よろしくお願いします。

(午後2時51分)