平成20年12月03日文教委員会
中野区議会文教委員会〔平成20年12月3日〕
文教委員会会議記録
○開会日 平成20年12月3日
○場所 中野区議会第5委員会室
○開会 午後1時01分
○閉会 午後1時53分
○出席委員(8名)
牛崎 のり子委員長
佐伯 利昭副委員長
平山 英明委員
いながき じゅん子委員
いでい 良輔委員
伊東 しんじ委員
大内 しんご委員
江口 済三郎委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
教育長 菅野 泰一
教育委員会事務局次長 竹内 沖司
教育経営担当課長 小谷松 弘市
学校再編担当課長 青山 敬一郎
学校教育担当課長 寺嶋 誠一郎
指導室長 入野 貴美子
生涯学習担当参事 村木 誠
中央図書館長 倉光 美穂子
○事務局職員
書記 鳥居 誠
書記 松本 明彦
○委員長署名
審査日程
○議案
第92号議案 中野区立小学校及び中学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に
関する条例の一部を改正する条例
第93号議案 平成20年度中野区一般会計補正予算(関係分)
委員長
定足数に達しましたので、ただいまから文教委員会を開会いたします。
(午後1時01分)
本定例会における審査日程について御協議をいただくために委員会を休憩いたします。
(午後1時01分)
委員長
それでは、委員会を再開いたします。
(午後1時03分)
本定例会における委員会の審査日程についてお諮りいたします。本定例会では常任委員会の日程が3日間設けられております。本委員会には、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり審査すべき案件がございます。
休憩中に御確認いただきましたとおり、本日は議案の審査を行いたいと思います。第93号議案は、補正予算の関係分審査については総務委員会に賛成多数となった意見を申し送ることとなっていますので、第93号議案から先に審査を行い、その後に第92号議案の審査を行いたいと思います。2日目は、所管事項の報告を受けたいと思います。3日目は、委員会を開会後、休憩して、北原小学校と丸山小学校及びみやしろ幼稚園の視察を行い、視察終了後委員会を再開し、地方都市行政視察の報告書、所管事務継続調査等について御協議をいただきたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議がありませんので、そのように進めます。
なお、審査は午後5時を目途に進め、途中3時になりましたら休憩を入れたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
議案の審査を行います。
第93号議案、平成20年度中野区一般会計補正予算(関係分)を議題に供します。
本議案は補正予算であり、総務委員会に付託されております。文教委員会の関係分については当委員会で審査し、意見があれば、賛成多数となった意見を総務委員会に申し送ることとなっていますので、よろしくお願いいたします。
それでは、質疑に入る前に理事者から補足の説明を受けたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議がございませんので、そのように進めます。
それでは、理事者の補足説明を求めます。
小谷松教育経営担当課長
それでは、第93号議案、平成20年度中野区一般会計補正予算(関係分)につきまして補足説明をさせていただきたいと思います。(資料3)
まず、お手元にございます補正予算の議案でございます。今回補正をお願いする分につきましては、繰越明許費の追加をお願いしたいと考えてございます。この議案で9ページのほうに繰越明許費調書がございます。第7款教育費3項教育経営費、そのうち事務局運営のうちの校内LANの整備に係る部分につきまして繰越明許をお願いしたいと考えてございます。金額は2億9,527万5,000円でございます。財源の内訳としては全額一般財源でございます。
それでは、もう一つ、お手元のほうに本議案の補足の資料ということで、区立小・中学校「校内LAN」の整備についてという資料を配付させていただきました。そちらのほうの御説明をさせていただきたいと思います。
まず1番目といたしまして、校内LANの概要についてということで、これは既に御案内のことかと思いますが、改めて整理をさせていただきたいと思います。
整備の目的といたしましては、区立小・中学校の普通教室、特別教室、体育館等におきまして、児童・生徒がパソコンやインターネットを身近に活用できる環境を整備することによりまして、情報リテラシーやプレゼンテーション能力の向上を図るとともに、プロジェクタや電子黒板等のICT機器を活用いたしまして、わかりやすく魅力ある授業展開をしてまいりたいと、このようなことから校内LANの整備を考えているものでございます。
整備の概要として、裏面に概要図というものを載せてございます。全体の構図につきましてはこちらをごらんいただきたいと思いますが、今回予定してございますのは教育用のLANということで、この図にございますとおり、普通教室、特別教室、会議室やランチルーム、図書室、それからまた体育館も含めまして、ほぼ学校内の大概の部分にLANの配線をいたしまして、学校内どこでもLANを活用した授業ができるというような形で整備を図ってまいりたいと考えているものでございます。
なお、このような形で校内隈なく配線を施しまして、この図の左下のところにございますとおり、パソコンを6台、それからプロジェクタ、電子黒板、実物投影機、スクリーンを各1台、これをワンセットといたしまして各フロアごとに、したがいまして、各学校には3セットということになりますが、それを配備したいと考えております。
校内LANと申しますのは、このような教育用のもの、昨年整備いたしました職員室LAN、それからパソコン教室全体を含めまして、校内LANというような形でとらえているものでございます。今回、そのうちの教育用のLANというものの整備を図りたいと思ってございます。
もう一度表のほうにお戻りいただきまして、今回の補正でございますが、校内LAN整備を繰越明許とする理由でございます。まず1点目といたしましては、校内LAN配線工事についてでございますが、実は入札が不調になったということでございます。これは本年11月13日に配線工事の一般競争入札を行ったところでございますが、結果として入札に参加する事業者が少なく、かつ金額面で折り合わずに不調となりました。このことにつきましては、これから行うとすると工事が年末年始にかかり、また実質的に工事ができるのは土曜、日曜、祝日のみというような日程もございます。こういった条件で実施できる事業者が少ないといったことが原因だったかなというふうに考えてございます。
それから、この結果に基づいてということでございますが、マル2の新年度の授業開始までに校内LAN配線工事を完了するための対応ということでございます。今回導入する、配線工事を行う32校でございますが、これを次回16校ずつ2分割して契約をいたしまして、また学校の春休み、春季休業期間も工事に組み入れて実施を図っていきたいと思っております。さらに、学校ごとに工期を設定いたしまして、工事の完了検査後に順次パソコン等備品を納入いたしまして、できるだけ各学校が早くこの校内LANの活用ができるように、そういったような形で進めていければというふうに考えてございます。
それから、2点目でございます。体育館耐震補強工事対象校の体育館部分の配線工事についてでございます。体育館耐震補強工事が耐震設計に関する評定のおくれなどによりまして、これは年度内に完了できないということで既に報告をさせていただいたところでございますけれども、この部分につきまして全体で15校ございますが、それにつきまして耐震補強工事の完了を待って校内LANの配線工事の実施を図りたい。したがいまして、この部分の工事につきましてはどうしても来年度の予定になってしまいます。そのようなことから、今回繰り越しに加えてお願いしているところでございます。
それから、教育用パソコンの購入についてということでございます。校内LANの整備を行います小・中学校に教育用パソコン等を購入し、諸設定のほかLANに接続し、動作確認を行うこととしてございますが、校内LANの配線工事のおくれによりまして、どうしても教育用パソコンの購入も繰越明許が必要ということになってございます。
なお、この件につきましてはできるだけ早く、今回の配線工事は、入札が終わりまして、工事に入り次第直ちに契約を結びまして、できれば来年の1定に議案という形でお願いをいたしたいというふうに思ってございます。今回、この校内LANの整備ということで、できるだけ年度内にやりたいということで努力をしてまいりましたけれども、以上のような状況によりまして次年度繰り越しというような予定になってしまいました。できるだけ早く整備を図りまして、来年度の新学期にはできるだけ多くの学校でこの校内LANの活用が図れるように、さらに努力をしてまいりたいと思ってございます。どうかよろしく御審議をお願い申し上げます。
委員長
それでは、質疑を行います。質疑はありませんか。
平山委員
これは、授業への影響はどうなるんですか。
小谷松教育経営担当課長
授業の展開につきましては、今年度、校内LANが年度後半の部分には入るということで、学校側も当初予算の中で承知をしていたかと思います。ただ、このような形でおくれてしまいまして、実質的には年度内で校内LANを活用した授業というものがほとんど行えないということになります。先ほど申しましたけれども、できるだけ次年度、来年の新学期からは早々に使えるような形で準備を進めまして、学校としてもせっかく導入する校内LANは影響のないような形で組み入れていきたいと考えてございます。
平山委員
新年度も早々にできない可能性も、これを見るとかなり高いわけですよね。例えば耐震工事をやったりとかというようなところはどうなんですか。
小谷松教育経営担当課長
配線工事につきましては、耐震工事を行う体育館の部分は確かに工事が終わらないと体育館の中には配線ができないわけでございますが、それ以外の部分につきましては、いろいろ工夫をいたしましてできるだけ年度内に、春休みもかかるかと思いますが、工事を進めまして基盤の整備を図っていきたいと。そして、それが終わり次第、それにつきましてもできるだけ個々の学校ごとに工期を設定いたしまして、工事が終わったところから順次検査を行って、備品のほう、パソコン等も順番に入れていきたいと考えております。したがいまして、もし工事等の入札が順調にいけば、早ければ、早い学校については3月ぐらいには順番にそれぞれパソコン等が入っていけるかというふうに思っております。一番遅い学校で春休み以降という部分も出てまいりますけれども、その部分でできるだけ早く設置を図っていきたい。
それで、確かに体育館の部分は工事が終わらないとできませんけれども、それ以外の部分、要するに教室でパソコンを活用する。普通教室、特別教室、あるいは図書館、会議室、そういったところについては耐震工事は影響がございませんので、その部分につきましては活用できるということでございます。ただ、この耐震工事を行う学校の体育館だけで使えない状況はまだありますけれども、それ以外の部分についてはできるだけ工事を速やかにやって、配備を図っていきたいと思ってございますので、そういう意味では、新学期からは順調にいけば体育館以外の部分でほとんど使えると。また、耐震工事を行わない学校については、当然ですけれども、体育館も含めて校舎内のすべての部分で活用できるというふうにしてまいりたいと考えております。
平山委員
予定の話なので少しわかりづらかったんですが、また授業への影響の話を伺いますけれども、年度内は何校がICTを使って、授業を何コマぐらいやる計画だったんですか。
小谷松教育経営担当課長
個々の学校でこれを具体的にどのような活用を図るかということについては、それぞれの学校でいろいろ検討は進めていると思いますけれども、具体的な形で何コマぐらいということについては、今の段階では私どものほうではちょっと承知してございません。
平山委員
これは授業にかかわることなので、ICTを使った教育をやりますという御報告を以前から受けていまして、教育委員会としてもかなり力を入れていらっしゃったんじゃないかと思うんですけれども、それが直接的に授業に影響するわけですよね。その実態を把握していらっしゃらないということですか。
小谷松教育経営担当課長
具体的な授業への活用ということにつきましては、既に先行して二中、七中、それから緑野中、桃花小学校については導入されてございますので、そちらで使っている事例がございます。それ以外の学校につきまして、全体としては、例えば教育委員会の中にこのICT機器の活用に係る委員会といったものを設けながら、具体的にどういう形で展開をしていったらいいのかとか、その辺の研究は進めてございます。ただ、個々の学校ということになると、そこまで掌握していないというものでございます。
平山委員
最後にしますけれども、これは学校側のミスじゃなくて、教育委員会のミスというか何というか、都合で今回LAN工事がおくれるわけですよね。それで影響を受けるのは学校と生徒なんですよね。だったら、当然そういったことは把握をされていて、その上で何かしらの対応を考えていくというのが当然の姿勢なんじゃないかと思うんですけれども、もう一回御答弁をお願いします。
竹内教育委員会事務局次長
新しい機械、電子黒板等というようなもの、それからプロジェクタというものを使っての授業ということになります。そういったことから、学校にもLANの敷設工事、それからそういった備品等が入った後に、まずは取り扱いの説明、研修というか、そういったものをきちんと教員に受けさせて、それから自分の授業の中でどうそれを使っていくのかということを考えた上で、授業を実施していくということになるわけでございます。そうしたことからいえば、まずはそういった実際に入った機械を教員が授業の中で使えるように習熟するということもございます。
そうした意味では、年度内に校内LANを敷設する、備品等については全部入れるということで本年度は契約を実施しているわけでございますけれども、そこら辺、実際の授業にどのくらい教員が使うのかということについては、それぞれ機器が入った上で教員がこういう場面の中で授業に取り入れていこうということを判断するわけで、そういった意味で把握ができていないというお話をさせていただいているところでございます。
LANという大変わかりやすい授業を展開してもらうためにせっかく入れる機械ですので、それを教員たちが活用して、よりわかりやすい授業をやってもらえるように、これから機械が入った中で取り扱いについて奨励していきたいというふうに思っているところでございます。
平山委員
最後にしようと思ったんですけれども、そういうことを言われちゃうともう一言だけ。要は、これだけ大がかりな機械を入れて、新しい授業を展開しようとしていらっしゃるわけですよね。それの中身については教育委員会としても大変力を入れていらっしゃると。当然、導入されたら速やかにそういう対応ができるような体制がもうできていなくちゃおかしいですよね。それが今回ずれてしまう。今のお話からいくと、新年度ぎりぎりに入っちゃったら、それから先生がいろいろ準備したりしたら、来年度の授業にもやっぱり影響が及んじゃうじゃないですか。というお話を心配して質問をしているつもりなんですけれども、要は、学校の中で生徒がせっかく新しい教育機材を使ってよりわかりやすい授業を受けるチャンスを失うことが極力少なくなるように努力していただくためにも、現状把握にもっと努められるべきでないでしょうかという質問なんですが、最後、御答弁をお願いします。
竹内教育委員会事務局次長
先行して導入している学校もございます。それから、教員の中での研究会というのも実施をしております。そうしたことも踏まえて、このせっかく入った機械を活用してもらえるように取り組んでまいりたいというふうに考えております。
大内委員
ここで不調の理由として、金額面で折り合わず不調に終わったということは、予定の金額だとまた不調に終わるのではないのかなと普通思うんですよね。繰越明許費はそのままの金額になっているので、要は二つに割れば落ちるということですか。普通、一緒にしたほうが安いと思う。今までいつも大体そういう説明だったじゃないですか。一緒にすると安くなるんですよみたいな。それを今回、二つにやると、要するに金額的に折り合わなかったのに、増額というか、お金をふやさなくても落ちる計算というか、予定なんですか。何とかいきそうなんですか。
小谷松教育経営担当課長
今、委員がお話しになりましたとおり、契約を分割すれば当然全体としての金額はふえます。これを二つに分ければ、それぞれ共通する部分がありますので、それが二重に重なりますので、ふえるということは確かでございます。それからまた、今回不調になった理由は、確かに形式的には金額が折り合わず、予定価格にいかないというふうなことがあったわけでございますけれども、その理由としていろいろ考えるのは、やはり工事がどうしても土日がけ、しかも年末年始にかかったというようなこともあって、受注する業者さんにしても、職人さんの手配だとか、いろいろその辺のところで厳しい条件があるのかなということもございますので、できるだけ早目にということで二つに分割すれば、仮に二つの会社が同時に入札して同時並行的にやれば期間が短くなるという、私たちにとってのプラスもあるんですが、あわせて応札する業者さんにとりましても、職人さんの手配とかが半分になれば、ある程度その辺のところの融通もききやすいだろうということで、その辺の負担も考えて、できるだけ入札に参加しやすいようなこともあるのかなというふうに考えてございます。
大内委員
ということは、私が理解すると、要はここにも書いてありますけれども、土日だとか、あるいは年末年始にかかるということで、1社が請け負うと人の手配も含めて割高になると。2社にするともうちょっとその辺がスムーズにいくので、金額面で折り合わないという意味は、一つにまとめちゃうと合わないけれども、二つに割るとその辺の融通がきくだろうと、そういうことでいいんですね。
もう一つ聞きます。それとあと、教育用パソコンの購入費の繰越明許費が必要となるということがここに書かれていて、第1回の定例会に提出すると。第1回に提出して、議案が通らないなんていうことはないと思うけれども、先のことですから、そのときになってみないとわからないけれども、多分2月の末から3月になっちゃうのかな。先議でやるのか何かで、そういうことになると思うけれども、そして、3月から契約して何だかんだやるのだったら、今回同時に繰越明許をかけておいたほうが、2月の時点とかでもできたのかなと思うんですけれども、要するに今回に出さない、1定にこの部分だけ回す。明らかにこれは繰越明許になっちゃうんでしょう。
小谷松教育経営担当課長
今回お願いしてございます2億9,000万円につきましては、工事費と、それからパソコン等の備品購入費を含めた全体の額といたしまして、繰越明許をお願いしているものでございます。したがいまして、1定に仮契約をしたところの備品購入について議案として1定に提出してお願いしたいと考えてございますが、それは既に繰越明許をとった形での執行と、その契約のお願いということになります。
大内委員
ちょっとよくわからなかったんですけれども、わからなかったというのは、要は繰越明許の議案を提出する前に繰越明許になっているという意味ですか。意味がわからなかったので、もう一度お願いします。
小谷松教育経営担当課長
1定でお願いいたしますのは備品の購入に係る契約のお願いでございます。今回繰越明許をお願いしますのは、その備品の経費も含めて工事費と、それから備品購入費と合わせた総体の額として2億9,000万円、それを今回繰越明許を一括してお願い申し上げたいというものでございます。
それで、1定で備品の購入の議決をお願いしたいと申しますのは、備品の購入経費が想定として議決を要する2,000万円以上と見込んでございます。したがいまして、契約の議決をお願いしたいということで提案を考えているというものでございます。
大内委員
要はこの1定では、契約金額が高いから、文言がこれを見ると、そうしたら、別に先議でやる必要はないわけじゃない。例えば普通に議会でやればいいわけでしょう。もう契約が終わっているわけだから、議会としてそれを承認するという意味で出すということなんでしょう。ここにまた繰越明許が必要となると書いてあるから、もう一度やるのかなというふうにとれるので、それで確認したんです。それでいいんですね。そういうことですね。
小谷松教育経営担当課長
基本的にはそのとおりでございます。ただ、お願いしたいのは、できれば1定で先議をしていただきたいと考えてございます。その理由は、今回工事を行いますのは、学校ごとに工期を設定して工事を行いたいと思っております。今想定しておりますスケジュールでいきますと、大体1月末ぐらいには入札をしたいと。それで、2月に入ったところで工事のほうをスタートしたいと考えてございます。学校でLANの敷設工事をするには、土日だけの工事ということでございますけれども、学校によってもちょっと異なるかもしれませんけれども、大体二、三週間程度ということ。
それで、工事が終わったところで学校ごとにすぐ検査を行います。例えばある学校ですと、2月の上旬から中旬ぐらいにかけてLANの配線工事を行う。そこが終わりますと、すぐにそこの部分の検査を行いまして、終わった学校からパソコン等の備品を順番に入れていく。したがって、LAN工事を少し段階的にやっていく。2月の頭でやって中旬で終わる学校、2月の中旬から2月の下旬、あるいは3月の上旬までかかる学校と、段階的にする。パソコンの導入も工事が終わったらそれを追いかけるように順番に、2月の下旬ないし3月に入ったらすぐに入れられるように、最後の学校が恐らく春休みにかかるだろうというふうに思ってございます。したがいまして、工事が終わった学校から順番にパソコン等を入れていくためにはどうしても2月の中ぐらいに、したがって、1定で先議をお願いするような形でこの契約案件につきまして議決をいただければというふうな見通しを持っているところでございます。
大内委員
今の話でそうしてやっていく中で、春休みにかかりそうというのは何校ぐらい予定されているんですか。
小谷松教育経営担当課長
校数については、今、財産管理担当のほうで設計等々をやっていますので、はっきりとはわかりませんが、恐らく大概の学校については春休み前ぐらいには、どのぐらいかわかりませんが、七、八割ぐらいか、あるいはもう少しは何とか工事が終わるような……。全体のスケジュールを眺めますと、最終的にはやはり最後の学校は春休みにかかりそうだなというような見通しでございます。
それで、できればできるだけ早くやりたいんですけれども、おしりが場合によっては春休みに工事がかかるかなということもありますので、そういった意味で工事費に係る部分は繰越明許もお願いしてというような形で、終わり次第備品を入れて使えるようにしていくということで、最終の学校に工事が終わって備品がすべて入り終わるのが、新学期早々ぐらいかなというような見通しでおります。
伊東委員
今回の件はICTの教育に関しての利活用ということなんですけれども、もともとこの部分を鋭意研究して取り組んできているのはどこになるんですか。
小谷松教育経営担当課長
ICT教育を推進するということは、教育委員会としての大きな課題でございますので、教育委員会全体としてその推進を図っているというものでございます。ハード的な部分につきましては、私どもの経営担当のほうでその辺の準備を進めるということもございます。また、当然教育の内容にかかわるものでございますので、学校教育分野におきましても、ICTを活用した授業展開ということで、学校ともどもいろんな研究を進めてございます。ICT教育はこれから非常に重要なものでございますし、教育委員会全体としてその取り組みを進めているという位置付けを持ってございます。
伊東委員
そうすると、今の答弁の中では、ハードに関しては財産担当のほうでということなんですけれども、今回の不調というのは、今のお話でも、もともと契約形態に無理があったというようなことなんですけれども、それはあくまでも契約のほうが主導権を握ってやってきたわけですか。
小谷松教育経営担当課長
これは工事請負契約でございますので、確かに予算としては教育費として計上してございますが、実際に積算を行ったりということになりますと、これは財産管理担当のほうで具体的な起工を行うということになります。契約でございますので当然契約の案件ということで、実際の契約手続につきましては契約担当のほうにお願いするというような形になります。
伊東委員
この委員会でも、前回もそうですけれども、そうした財産担当、要するに契約と、実際それを運用していく教育委員会との関係、要するに使う側と、それを一義的に契約に取り付ける手続上、あるいは技術的な部分というのが完全に分かれちゃっているわけですよね。その辺の連携に齟齬を来して、結局現場、学校、児童・生徒たちに影響が出ているというのがここ続いたわけです。その辺のチェック機能というのは問題を感じていないんですか。そしてまた、その辺をどう改善していくかという、その辺のお考えはいかがなんですか。
小谷松教育経営担当課長
全く委員のおっしゃるとおりでありまして、こういった案件につきましては十分技術担当、それから所管のほうで連携を図りながらやっていかなければならないものだと思っております。今回のこのLANの工事に当たりましても、その前段階といたしまして設計等を行ったわけでございますが、その段階におきましては、私どものほうの教育委員会の職員がそれぞれ学校を順番に訪問いたしまして、どういう形でLANの配線を行ったらいいか。そういった下見なども全部行った上で、技術担当のほうと調整を図るというような形で進めてまいりました。
できるだけそういう意味ではきちんと齟齬のないような形で、今委員がおっしゃったとおり、一番大切なのは現場をきちんと踏まえるということでございますので、そういったことでやってきましたし、これからもそういう方向でやっていきたいと思っております。
伊東委員
これは要望にしておきますけれども、今後こういうことが起きないように、組織の連携ということをお願いしたいと思うんです。それで、あえてもう一つ言わせていただければ、さきの本定例会中の一般質問の公明党の質問の中で、地上デジタル化を踏まえて区有施設内のテレビの問題というものが当然出てきて、短い間で真剣に検討していかなければならない中で、私などが考えれば、テレビなんかも一つのICTの一翼じゃないかなと思いますし、今度の裏面の校内LAN概要図の中で一通りの体系的なものを示されていますけれども、移動用ワゴンの中に、一つ、例えば地デジチューナーみたいなのが入れば、プロジェクタに接続してテレビ放送も楽しめるということも考えられるので、ぜひその辺の研究をもっと鋭意進めていってほしいなと思いますので、それも要望にしておきます。
委員長
他にございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
他になければ、質疑を終結いたします。
次に、総務委員会に申し送る意見を受けます。意見はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
意見がなければ、当委員会としては、第93号議案、平成20年度中野区一般会計補正予算(関係分)につきましては、意見なしとして総務委員会に申し送ることといたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、意見なしとして申し送ることといたします。
以上で第93号議案、平成20年度中野区一般会計補正予算(関係分)の審査を終了いたします。
次に、第92号議案、中野区立小学校及び中学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例を議題に供します。
質疑に入る前に理事者からの補足説明を求めたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議がありませんので、そのように進めます。
寺嶋学校教育担当課長
それでは、第92号議案、中野区立小学校及び中学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例につきまして、御説明いたしたいと思います。
中野区立小学校及び中学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師が公務を執行するに当たりまして災害を被ったときには、その補償をすることになってございます。そして、その補償の範囲、金額等につきましては法律がありまして、公立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する法律というものですが、それに基づきまして政令に定める基準に従って、地方公共団体の条例で定めるということになっているものでございます。このたび、都立学校の公務災害補償条例が改正されましたことに伴いまして、区立の小・中学校につきましても、学校医等の公務災害補償に関する補償基礎額等を改正するというものでございます。
それでは、内容を御説明したいと思います。お手元に新旧対照表(資料2)がございますが、恐れ入りますが、ごらんください。これに基づきまして御説明したいと思います。右側が現行の規定、左側が改正案ということでございます。そして、アンダーライン部分が改正部分でございます。
真ん中のところに第11条、その下のほうに第11条第2項というのがありますが、ここで介護補償の額を定めております。そこで(1)のところでは、アンダーラインが次のページにかかってしまいますが、ここでは、常時介護を要する場合には、その月における介護に要する費用として支出した額が介護補償として支給されますが、その上限額に変更がございます。上限額10万4,590円を10万4,960円に引き上げるというものでございます。
続きまして、(2)です。(2)では、常時介護をする場合なんですが、今度、親族と親族に準ずる方による介護を受けた場合の金額というものは一律に決まっておりまして、そこは現行では5万6,710円、それを5万6,930円に引き上げるということでございます。
その下、(3)は、今度は常時介護ではなくて随時介護を要する場合にはどうなるか、その介護補償の額ということですが、それは同じく介護に要する費用として支出した額を支給しますということです。その上限額を、これは常時介護の上限額の半額ということになりますが、現行5万2,300円を5万2,480円に引き上げるというものでございます。
同様に、(4)では、随時介護で、しかも親族等の介護を受けた場合は、2万8,360円を2万8,470円に引き上げるということでございます。以上が介護補償額についての改正です。
恐れ入りますが、もう1枚めくっていただいて、その裏面、一番最後の裏面ということになります。ここに別表というものがございます。補償基礎額表(第3条関係)とありますが、この補償基礎額というのは、さまざまな公務災害補償の基礎額になるところでございます。それが上の現行が下の改正案のように変更するものでございます。金額はごらんのとおりでございます。
恐れ入りますが、またお戻りいただきまして、2ページ前に戻りまして、附則でございます。中ほどちょっと下のほうに附則というものがございますが、附則は、まず施行期日ですが、この条例は公布の日から施行するというものでございます。それから、次の第2項から次のページの第5項までが経過措置ということになります。第2項は、いっぱい書いてありますが、これは介護補償の上限額等の改正についての規定はいつから適用するかということでございます。これは平成20年の4月1日。これを適用日というふうに言っていますが、その日以後に支給すべき事由が生じたものについて適用する。つまり、平成20年4月1日にさかのぼるということでございます。
その下のページから次のページにわたりますが、第3項です。これは、補償基礎額の改正規制の適用についてでございますが、ここの中で学校医、学校歯科医については経験年数20年未満、学校薬剤師については15年未満の方について、これは一番後ろの補償基礎額表の現行と改正案をごらんになるとわかるんですが、経験年数が短いときには引き上げになりますが、経験年数が多くなってきますと、例えば学校医、学校歯科医の場合ですと、20年以上になってくると引き下げになります。それから学校薬剤師だと、15年以上になると引き下げになります。こういった形で、引き下げになる方、つまり不利になる方については、20年4月1日にさかのぼるのではなくて施行日、つまり公布の日からこの規定が適用されるというものでございます。
第3項は、有利になる方については20年4月1日にさかのぼり、第4項、不利になる方についてはさかのぼらずに施行日、つまり公布日から適用されるということです。
最後の5項ですが、これは有利になる方に対しては、旧規定でもし支払われた場合には金額が上がりますので、支払われた金額は新条例の内払いとみなす。つまり、不足分は追加支給するということでございます。
以上でございます。よろしく御審議のほどお願いいたします。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はございませんか。
いでい委員
ちょっとお伺いしますけれども、この災害発生日というものの決まり事というのはあるんでしょうか。例えば学校医として派遣されて、学校で診察をしている。診察についてはまず必要かどうかわかりませんけれども、そのときに大災害が発生して、それに伴ってけがをしたと。または、その学校医さんが持病持ちで、たまたま学校にいる間に発病して、それにより健康に著しく害を及ぼす何かが発生したとか、そういう何か災害発生日というものの規定とか決まりを教えてください。
寺嶋学校教育担当課長
一番最初の新旧対照表の3条の第2項のところに災害発生日ということがありますが、大災害、たまたま地震に遭ったとか、そういうことは適用になりませんけれども、公務中に、例えば生徒を診察中に生徒に殴られてしまったという場合には、負傷した日が災害発生日ということになります。
いでい委員
持病の疾病とか、そういったことに関してはどうですか。または、例えば鳥インフルエンザから新型インフルエンザに発生していたのをわからずに、ある生徒がそのウイルスのキャリアだったとして、それでうつってしまった。そういったことが確認されたりとかしたら、それは公務災害になるんですか。
寺嶋学校教育担当課長
新型インフルエンザについてはまた特別な規定が恐らく出てくるかと思いますが、基本的には、学校医としての公務をしている中で公務に伴って被害を受けたというものについては、これで補償されるということでございます。
いでい委員
その規定というものはあるんですか。
寺嶋学校教育担当課長
どういった場合にということですか。
いでい委員
災害発生日ということに確定されますよね。それはどこがその判断を下すんですか。新型インフルエンザはそういった仕組みができるでしょうとか、大震災はだめですよとか、そういったのはだれが判断して、どう決まるんですか。
寺嶋学校教育担当課長
公務災害ということでございますので、公務災害によって生じたということです。第一義的にも中野区教育委員会が判定することになります。
いでい委員
では、別件で、この補償基礎額表の現行と改正案があるんですけれども、医師、歯科医師は20年、薬剤師は15年とあるわけですが、その以前とか、以降とか、なぜ今回は医師、歯科医師が20年、そして薬剤師が15年、有利になる方、不利になる方というのが今後出てくる、こういうことになったんでしょうか。
寺嶋学校教育担当課長
もともとこの補償基礎額の計算の基礎になるのは、東京都の医療職給料表というのがございます。学校医師と歯科医師については医療職給料表1表、薬剤師は2表ということで給料表が違うんですが、その給料表が給与改定に伴って連動するんですが、給与改定の中で若い方には手厚く、高齢の方にはちょっと厳しくというか、下がるというそれが反映されて、この補償基礎額表がこのような形になったということでございます。
江口委員
参考までに、この10年間に該当した方はいらっしゃるんですか。これはいないんでしょう。
寺嶋学校教育担当課長
中野ではもちろんいらっしゃいません。東京都に聞いたんですが、13年以降はいないということでございます。
伊東委員
公務災害ということなんですけれども、こういうことになると、学校に赴くまでの交通事故等というのもやっぱり範囲に入るんですか。
寺嶋学校教育担当課長
公務を行うために行くわけですから、それは入ります。
委員長
他にございませんか。
なければ、休憩をいたしまして、取り扱いを協議したいと思います。委員会を休憩いたします。
(午後1時52分)
委員長
それでは、委員会を再開いたします。
(午後1時52分)
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、質疑を終結します。
次に、意見の開陳はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、意見の開陳を終結します。
次に、討論はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、討論を終結します。
これより本件に対する採決を行います。
お諮りいたします。第92号議案、中野区立小学校及び中学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例を原案どおり可決すべきものと決することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議がありませんので、そのように決定いたします。
以上で第92号議案の審査を終了いたします。
本日はこれまでとしたいと思いますが、これに御異議ございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議がありませんので、本日の審査を終了します。
次回の委員会は、明日12月4日(木曜日)午後1時から当委員会室において開会することを口頭をもって通告いたします。
以上で本日予定した日程は終了いたしますが、委員、理事者から何か発言はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本日の文教委員会を散会いたします。
(午後1時53分)