平成21年03月04日予算特別委員会文教分科会
中野区議会文教分科会〔平成21年3月4日〕
文教分科会会議記録
○開会日 平成21年3月4日
○場所 中野区議会第5委員会室
○開会 午後1時00分
○閉会 午後2時47分
○出席委員(8名)
牛崎 のり子主査
佐伯 利昭副主査
平山 英明委員
いながきじゅん子委員
いでい 良輔委員
伊東 しんじ委員
大内 しんご委員
江口 済三郎委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
教育長 菅野 泰一
教育委員会事務局次長(生涯学習担当参事) 竹内 沖司
教育経営担当課長 小谷松 弘市
教育再編担当課長 青山 敬一郎
学校教育担当課長 寺嶋 誠一郎
指導室長 入野 貴美子
○事務局職員
書記 鳥居 誠
書記 松本 明彦
○主査署名
審査日程
○議題
第7号議案 平成21年度中野区一般会計予算(分担分)
主査
定足数に達しましたので、ただいまから文教分科会を開会いたします。
(午後1時00分)
第7号議案、平成21年度中野区一般会計予算(分担分)を議題に供します。
初めに、当分科会における審査の進め方及び3日間の割り振りなどにつきまして御協議をいただくために、分科会を休憩いたします。
(午後1時00分)
主査
それでは、分科会を再開します。
(午後1時01分)
休憩中に御協議をいただきましたとおり、当分科会では、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)に従い、一般会計歳出、歳入の順に審査を進めてまいります。また、歳出につきましては予算説明書補助資料のページに従い目ごとに、歳入につきましては、歳入予算説明書補助資料により一括で審査を行うことといたします。
続きまして、3日間の割り振りですが、本日1日目は、歳出の7款教育費の6目学校健康推進費を目途に審査を進め、2日目は、歳出の残りの質疑の後に歳入の質疑を一括して行い、3日目は意見の取りまとめを行うことにいたします。
なお、審査に当たっては、午後5時を目途にそれぞれ進めてまいりたいと思います。また、途中3時になりましたら休憩を入れたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
これより歳出の質疑に入りますが、委員及び理事者にお願いをいたします。質疑に当たって資料等を引用される場合には、資料名及びページを言っていただくようお願いいたします。
なお、職員人件費のうち、特殊勤務手当、時間外勤務手当、職員派遣以外につきましては総務分科会の分担となっておりますので、念のために申し上げます。
それでは、目ごとに質疑に入ります。
予算説明書補助資料でございますが、329ページから330ページ、1目の学校地域連携費でございます。329ページから330ページ、質疑はございますか。1目の学校地域連携費でございます。
大内委員
330ページ、3の地域連携事業調整というのは入っていますか。
主査
そうです。入っています。
大内委員
スクールサポーター募集と書いてあるんだけれども、これはどういうものですか。
寺嶋学校教育担当課長
これは、開かれた学校の中でボランティアの活用ということで、以前、文教委員会で学校支援ボランティアとして御提案させていただいたものでございます。
大内委員
たしか学校支援ボランティアというのは、当委員会で去年、ことしの1月ぐらいをめどにやろうとしていろいろ意見が出て、半年ほど延ばした事業のことですか。
寺嶋学校教育担当課長
議会でもさまざまな御意見をいただきまして、当初の予定から延ばして関係者と調整をしているところでございます。
大内委員
ということは、これの予算を議決してしまうと、自動的にあれを6月に施行するということになるんですか。
寺嶋学校教育担当課長
この予算に掲げてあるところは、保険と実費弁償の費用でございます。以前報告させていただいた中には、会議体のあり方とか、構成メンバーとか、そういったことがございます。それはこの予算の保険と費用弁償とは直接かかわりはないということでございます。
大内委員
では確認しておきますけれども、あの事業に関しては、まだ私どもは考え方をもう一度練ったほうがいいというのかな、あのまま進めるのはちょっと問題があるのではないかということでまだ議論の途中だと思っているので、これが予算として、早い段階というか、議会のほうでもそれなりの承認を得られた段階で、スタートするときの準備のお金ということで、まだあれが正式にスタートすると決まっていないということでいいんですか。
寺嶋学校教育担当課長
さようでございます。
江口委員
330ページの学校安全のことなんですけれども、例えば学校とか学校周辺でいろいろ事件的なものとか、事件要素とか、そういう場合の情報というのは教育委員会はどこまで流すんですか。どこまでというのは、例えば保護者だけに流すのか、教育委員会の教育委員さんも全部知っているのか、それから、私どもでは文教委員はそれを知っているのか、そういうのを含めて、どういう判断でどこまで流すんですか。
寺嶋学校教育担当課長
学校安全に関する例えば不審者情報などは、さまざまなレベルがあろうかと思います。学校安全のところで学校情報配信システムとなっておりますのは、保護者の方向けにコンピュータを使って、例えばこういう不審者が出ておりますのでというような情報を中心に流すというものでございますので、通常は保護者の方でございますが、その事案の大きさによりまして、教育委員会、あるいは文教委員の先生方にもお知らせするということでございます。
江口委員
やはり議会との関係があるわけですから、それは事件性が仮に薄いとしても、学校が把握した状況で、今、担当課長がくしくも言った不審者のことなんかは、こういうことが起きましたと、起きているようですという情報などは、せめて議長、副議長を含めて、文教委員までには口頭でも何でもいいから送るのが当たり前だと私は思うんですけれども、それはいかがなんでしょうか。
入野指導室長
不審者情報はいろいろな角度から私どものところに入ってきております。全区的に関係のあるものと、地域性のあるものと分けて知らせる範囲を決めております。現在、多いときはいろいろなものも含めて1日に5件ぐらい入る状況になりますので、少ないときには1日に1件、ゼロのときもございますが、その情報をどのように流していくかという判断がなかなか難しい部分がございますが、そういう必要性があるものに関しては必ず文教委員さんには、この方法ではなくて、メールではなくてお流しをするという形はとらせていただいております。今後のことについては、どのようにしたらいいかというのは御相談をしていく必要があるのかなとは思っておりますが、今、実際現状はそのようでございます。
江口委員
例えば私たち議会側としては、こういう予算だとか、また通常の委員会ですか、そういうところで議論はしていますけれども、2年間というのは我々文教委員だったら文教委員に所属しているわけですから、そういう情報がいつもそういうことであったときに、初めて次年度の予算のときに、例えば学校安全対策というのはどうあるべきか。今、指導室長が言ったように、多いときは5件ぐらいも出ているんだったら、どうあるべきかとか、やっぱり日常の中でそういう情報が入っていれば、次年度の中の対応の場合はどうあるべきだということは簡単に提案もできるし、要望もできるというのがあるので、その辺は、やっぱり確かに議会との相談もあるけれども、これは細かく学校が発信した情報という形であって、最終的に誤報という場合もあるかもしれないけれども、出すべきだと思うんですけれども、その辺、もう一度お答えいただければと思います。
寺嶋学校教育担当課長
今、委員から御提案がありました。流す情報につきましてはさまざまなレベルがあろうかと思います。細かいレベルについても、例えば文教委員の先生方に情報という御提案でございましたので、今後検討いたしたいと思います。
江口委員
再度しつこいようですけれども、例えば地元の議員なんかが、保護者の皆さんがそうやって動いていて、たまたまそういう不審者情報が流れた。学校側もその対応を組んでいる。もちろんPTAもそういう形で全体を挙げて学校の安全に対応しているときに、議員が知らないと。今、こうなっているんですよと聞いて初めてわかるというようなことだと、やっぱり連携という問題も含めてあるので、ぜひその辺は日常的にも我々に伝わるようにしていただいて、そういうことが本当に今みたいに頻繁にあるようだったら、よほどその対応をとらなければ、児童・生徒の安全というのは私たち議会もチェックをして守っていく立場にあるので、それは検討というよりも、どこかで相談して実施してほしいんですけれども、いかがでしょうか。
寺嶋学校教育担当課長
この学校情報発信システム「e学校ネット」というものにパソコンなり何なりを登録していただければ、機械的には流すことはできますので、そういうことも含めまして前向きに検討してまいりたいと思います。
いながき委員
確認させていただきたいんですけれども、330ページの小・中学校体育施設開放というところの一番最後の施設開放管理委託等が一番大きいんですが、これは委託業者さんにこの額をお支払いして、1番から4番までというのは、そのかかるほかの実費ということになるんですか。御説明願います。
寺嶋学校教育担当課長
5番目というのが、いわゆる学校開放を休日とかに開放する場合に、その管理を事業者に委託しているというものでございます。それまでの1番目から4番目というのは、学校開放に必要な備品の費用であるとか、そういった開放用具とか、あるいは清掃の委託費用とか、そういったものでございまして、この学校開放の5番目の管理委託というものが一番大きな割合を占めるものでございます。
平山委員
330ページの2番の学校安全で、学校情報配信システムについてなんですが、上の成果指標のところで、前年度まで小・中で分けて掲載されていませんでしたか。それは決算の資料でしたかね。ちょっとお答えいただけますか。
寺嶋学校教育担当課長
決算の資料では、分けて記載させていただいております。
平山委員
予算では今回初めて成果指標として載せられていらっしゃるんですか。それとも、今までも載せていて、小・中合わせた登録率の表記でしょうか。
寺嶋学校教育担当課長
今までもことしと同じように全体としての表記でございます。
平山委員
できれば小・中分かれていたほうが、私、前回も小・中ごとに前年度分とか数字をお聞きしたような記憶があるんですが、載せていただいたほうが、中学校のほうがもう少し頑張ろうという数字なんですよね。ですから、そうやって載せていただければなと思います。
この前、都立高校の受験の際に、JRのトラブルでしたか、大分入試がおくれたというのがあったんですが、その情報というのは、この学校情報配信システムでは特に保護者の方に御連絡はされなかったんですか。
入野指導室長
東京都のほうから連絡がございまして、私どものほうからは中学校に流しました。中学校は、これを使った学校もあったと聞いております。保護者のほうへ通知するようにということでお話をしましたが、先ほどの登録率の問題もございますので、ほかの方法で流したところもあったようでございますし、これを使った学校もあったというふうに聞いております。
平山委員
ちょっと連携がうまくいかなかった中学校もあったというふうに聞いていまして、そういったことを考えると、やはりこれは非常に重要なシステムだなと思いますので、中学校の登録率をさらに上げていただくのはもちろんなんですけれども、その活用方法についてまた今後よりよい活用ができるようにぜひ御検討いただきたいなと思いますので、よろしくお願いいたします。
入野指導室長
中学校におきましては、これを不審者情報とか、そういうものだけではなくて、例えば修学旅行に行った先からのいろいろな情報ですとか、いろいろな活用をしまして、登録率を上げるように今努力をしている学校が幾つかございますし、全体的にそういう方向になっております。教育委員会としましても、そのような情報を流しつつ登録率が上がるように配慮してまいりたいと思います。そして、先ほどのような都立高校のことにつきましては、今回実態を全部調査いたしましたので、それに合わせた対応を今後とってまいりたいと思っております。
平山委員
逆の考え方かもしれないんですけれども、要するに保護者の側にとってみれば、流される情報によって登録したほうがいいのかなと考えられることもあると思うんですよね。そういった意味で申し上げましたので、御答弁は結構ですので、ぜひ御検討ください。
いでい委員
関連して、今の平山委員の後に伺います。学校安全の情報配信システムについて、昨年度の実績が72%、今年度が74%見込み、来年度の目標が75%ということなんですが、そうすると、約25%以上の保護者の方々が登録をされていないということになるんですけれども、この原因は、一つデジタルデバイドですとか、そういったことも考えられますけれども、一番大きな要因は何ですか。
寺嶋学校教育担当課長
細かくは分析しておりませんけれども、やはり一つは、委員おっしゃったようなコンピュータを扱う環境ということは考えられます。もう一つは、そういう不審者情報等々についてどれだけ望んでいらっしゃるかというものの濃淡といいましょうか、そういったようなそれぞれの御家庭の考え方があるのではないかと思っております。
いでい委員
せっかく予算をつけて、それぞれの方々が利用されていることでありますし、目標が75%というのも心もとないところなのかなと思います。とりあえず登録は100%、デジタル環境にいらっしゃる方、いらっしゃらない方、パソコンだとか携帯電話をお持ちでない方もいらっしゃいますけれども、その方を除いて原則登録ということにしてもらって、受ける受けないは、後で自分たちで判断してもらうという形はとれませんか。
寺嶋学校教育担当課長
なかなか強制的ということは難しいかと思いますけれども、より一層登録率が高まるように積極的に働きかけてまいりたいと考えております。
いでい委員
積極的に働きかけてでも、年間2%とか、1%の目標とか、そういった低いところであると、予算のことに関しても議会としても考えなくちゃいけないのかなというところまで来ると思うんですよね。情報の共有ということは、子どもと、保護者と、学校と、地域と、皆さんそれぞれ同じものを共有していなくちゃいけないということは、これからますます必要になってくると思いますから、今後その取り組みを一層強化していただいて、来年度予算のときには、今年度見込みということで、数字が75%以上の結果を出していただけるように取り組んでいただきたいと思っていますので、お願いします。
寺嶋学校教育担当課長
今後とも登録率が上がるように努力してまいりたいと考えております。
伊東委員
330ページの2番、学校安全について。今、いでい委員のことに関連してなんですけれども、実際これの登録率が伸びないというのは、私の知る範囲ですとやはり個人情報、メールアドレスを学校に提供することについての意識が大きくて、逆に、それを学校に登録することに加えてもっとすばらしいものが提供されるんだというメリット、その辺がよく判断されていなくて、PRも行き届いていないのが実態じゃないか。私の子どもが通っていた学校では、ある一事をもって70%台だったものが90%を超えるようにはね上がったということもありますので、その辺はよく分析されたほうがいいんじゃないかと思いますけれども、いかがでしょう。
寺嶋学校教育担当課長
確かに委員のおっしゃるとおり、個人のアドレスを公表するということについての抵抗感はおありかと思います。ただ、その抵抗感を上回るような内容の充実に努めてまいりたいと考えております。
伊東委員
同じことで、もう一つ、システムは置いておきまして、学校情報の配信ということでお伺いしますけれども、不審者情報ですとか犯罪情報は、適宜学校としてはそのときそのときで判断していただいて適切な対応をとっていただいているんですけれども、場合によってはその対応がとりきれない部分もあって、地域の協力も仰がなければならないことも多々あると思うんですね。今、学校のほうは、積極的に町会のほうに学校だよりということで、学校の情報を提供することは取り組まれているようなんですけれども、非常の場合の地域の見守りという部分を強化する意味では、何かこうした情報を配信する方策というのは考えていらっしゃるんですか。または、実施されている例がありますか。
入野指導室長
こういうメールアドレスをということでは、一部の学校でたしか町会の方も入っていただいているというのは聞いたことがございます。それから、そういうことだけではなくて、町会のそういう部署と学校が協力をし合う関係を組織的に築いている学校も既にあるというふうには聞いてございます。
伊東委員
町会の役員の方が入学式、卒業式に来ていただいていい関係を築いているわけですから、別にメールに頼らずにファクス等で最低限の情報提供というのはあってもいいのかなと思っております。同じ、その隣に書いてあります児童安全誘導業務は、今、お願いしていますのはシルバー人材センターでしたか、そういう方には不審者情報、あるいは犯罪情報の提供は行っているんですか。
寺嶋学校教育担当課長
そういった不審者等の情報がございましたら、学校を通じて連絡は行っております。
伊東委員
ぜひその辺も積極的に取り組んでください。
続いて、同じく330ページの4番、小・中学校体育施設開放。これは、実際には20年度と21年度、それぞれの開放校というのはふえることになっているんですか。その辺はどうなんでしょう。ふえる予定ですか、それとも、何らかの事情で今回は例えば桃花小学校のように使えなくなるとかということもあって、減る部分もあるのかもしれないんですけれども、いかがですか。
寺嶋学校教育担当課長
学校の再編によって減る部分もあります。あとは、時期的には耐震工事その他で工事がある場合等については、実績として減るということは考えられます。
伊東委員
教育委員会の方針としてはどうなんですか。私は、常々この件につきましては、学校を目的外使用という形で、実質的には地域、あるいはよその学校にも貸している学校もあるわけですよね。そういう部分について実態としては貸しているのに、こうした予算が回ってこない部分が多々あって、それは施設の構造上いろんな課題があったりするんですけれども、教育委員会としてその辺をどう取り組んでいるかというのはこれでは見えてこないんですけれども、いかがですか。
寺嶋学校教育担当課長
施設上の関係で、例えば体育館を一般開放していないというところは数校あります。そういう場合でありましても、学校の関係の例えばPTAといったところには貸しているとか、あるいは、その他のスポーツ団体には貸しているというような、目的外使用としてそういった実情もございます。そういったことを今後整理して、やはりできるだけ開放の枠が広がるように工夫しながらやっていきたいと考えています。
伊東委員
ぜひその辺はちょっと考え方を整理していただけたらなと思っております。今回の定例会の一般質問、総括でも、これから再編の中でこうした運動施設がどんどん制約される部分が出てくる中で、積極的な学校の施設の有効利用という部分が必要になってくると思いますので、ぜひお願いします。
佐伯委員
今の伊東委員のお話にも関連してくるんですけれども、まずお聞きしたいのが、球技開放の第1土曜と第3土曜、キッズ・プラザが学校に入ってくるということで、常々そことの兼ね合いはどうなるんだということを再三申し上げていましたけれども、子ども家庭部のほうとはその調整はついているんでしょうか。
寺嶋学校教育担当課長
キッズ・プラザ設置校につきましては、遊び場開放は子ども家庭部のほうでございます。
佐伯委員
球技開放の日。
寺嶋学校教育担当課長
その球技開放とそういう遊び場開放、キッズ・プラザと両方重なる場合には、球技開放が優先するというのは従来からの方針でありまして、それに変わりはございません。
佐伯委員
先ほどもお話があったんですけれども、学校の統廃合等によってスポーツの場がなくなっていくということで、できる限りそういう場を確保していきたいというお話もあるんですけれども、具体的に何をやってくれるんですか。検討しますとか、そう言われても、減る一方で一向にふえないんですよ。だから、第2、第4土曜日も球技開放にしてくださいということをずっとお願いしているし、それが行われれば、小学校体育施設開放の5番目のところの管理費委託の金額だって減ってくるわけですよ。実際に昨年も決算のときに、ある小学校で年間を通して一人も遊び場開放で遊んでいる子がいないという数字も出てきているわけじゃないですか。「ふやします」、「努力します」、「検討します」じゃなくて、具体的に何をしてくれるんですか。何を考えているんですか。
寺嶋学校教育担当課長
施設面でのネックがある場合には、再編に伴う工事によってそういったところのネックを解消しようということがあります。それから、使い方の面、例えば目的外のところ、施設改修もさりながら、ほかにさまざまな検討によって一般的な利用が可能になる方法がないかなどを検討してございます。あと、校庭のことなんですが、20年度に第3土曜日に拡大したところでございます。第2、第4についても球技開放はいかがかというお話はあるところなのでございますが、確かに遊び場開放というのは見たところでは非常に少ないように見えますけれども、統計的にとればやはり一定の利用がなされておりまして、さらに1日当たりの利用数はかえってふえているというところもございます。ただ、それも場所的なものとか、さまざまありますので、そういったところも勘案しながら、もう少し検討させていただきたいと思います。
佐伯委員
検討しても無理なんですよ。だって、実際あの表を見ているでしょう。各学校とも9時から1時半まで開放時間が目いっぱいだし、しかも、学校によっては目的外ということで、うちのほうなんかは朝7時半から使っているし、5時からも学校に許可をもらってまた使っていますよ。そうやっても足りないときに、「検討します」とか、検討したって、今言ったような方法をやらない限り、ふえないんですから。まさか学校の校庭をもう一つつくっちゃうというわけにもいかないでしょうし、具体的に何をやるんですか、やってくれるんですかというのを聞いているんですよ。そうしない限り、検討します、検討しますって、また1年たってしまうと思うんですよね。何らかの方法を考えない限り、もうとにかく利用枠は今いっぱいなんですから、そういった認識はあるでしょう。利用枠は全くあいていないという、そういう中でどういう検討をしてくれるんですか。
寺嶋学校教育担当課長
20年度につきましては、今年度でも再編に伴う、あるいはさまざまな工事に伴って開放の全体の枠が非常に少なかった。それゆえに非常に目いっぱいだったという実情がございます。その際に、ほかのいわゆる目的外の一種のところについても、空きのところを個別に御紹介といったようなこともしてまいりました。21年度についても、多少は改善されるところもあろうかと思いますが、基本的にはだんだんスポーツをする場が減っていくということは考えられます。そういったところで、なかなか今この場でこういう方法がありますと具体的にイメージすることはできないところなんですけれども、引き続き、そういう認識を十分持っておりますので、検討させていただきたいと思います。
主査
他にございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
よろしいですか。それでは、次に進みます。
次に、331ページから334ページ、2目の学校教育費の1.学習指導、2.心の教育、3.学校体育でございます。質疑はございませんか。
伊東委員
331ページの1番、日本語適応事業ということで、これから景気はどうなるかによって多少変わってくるのかと思いますけれども、最近、大分外国人の方が中野区内でも就労がふえているようで、そのお子さんが区内の小・中学校に通うことがふえているんだと思うんですけれども、まずその辺はふえているんですか。減っているということはないと思うんだけど。
入野指導室長
私どもの日本語適応指導事業に対応するのは、いわゆる外国籍の方と帰国子女の方と両方でございますが、実数としては年々両方ともふえてきている状況にはございます。
伊東委員
どれくらいふえているのかな。要するに、そのわきのほうに(2)番、例えば日本語通訳派遣というのがありますよね。これは国際交流協会のほうに依頼して、それぞれの母国語に堪能な方が通訳に派遣で来てくださるということなんですけれども、実態としてはこうしたものが間に合っているのかどうか。
入野指導室長
18年度ぐらいからお話をしますと、18年度が全体で33回ということで派遣をしてございまして、19年度が42回、今年度は1月までで48回という状況になっております。今年度は、実は単価を下げまして、なおかつ1回の派遣回数をふやしました。ですので、今のところ、今年度はふえた分で大丈夫な状況はございますけれども、その子その子の状況を見ますと、やはり1回の派遣回数――16回ですか、の派遣回数よりはどうしても必要になってくる子どもたちもおりますので、そういうものについては継続依頼というのをいただいて、少し継続するような方法をとってございます。
伊東委員
現実にはそうしたお子さんたちが小・中学校に入学再編してきたときに、すぐに対応できる状況なんですか。それとも、やっぱり人材の手配がつかずに、多少不便な思いをさせてしまっているのが現実なのか。
入野指導室長
中心的には国際交流協会にお願いをしておりまして、そこで足ります言語ですと比較的大丈夫なのでございますが、いろいろな言語がございます。今年度の実績からいいましても、中国語、英語、フランス語以外に、タガログ語ですとか、タイ語、モンゴル語、ミャンマー語ですとかという形がございますので、やはり言語によってはすぐに対応できないというものもございます。
伊東委員
私の地域で毎朝お会いするインド人の方がいらっしゃる。そのインド人の方というのは日本で就労していて、すごく日本語が堪能なんですね。その方は単身赴任というか、お父さんだけ先にこちらに来ていて、生活が安定する見通しが立った時点で家族を呼び寄せる。先日も、去年の暮れのうちかな、その方が、実は年が明けたらば、子どもたち、家族を呼び寄せたいんだ、そうしたときにどうしたらいいんだという御相談を受けたので、それでしたらば、区の教育委員会のほうに相談すれば、制度としては整っていますので、御不便を感じないと思いますよということを申し上げたんですけれども、そういう情報というのは、例えば少ない言語に対応しなきゃならない場合に急に手配はつかないんじゃないかな。なるべく早目にそういう予定があるのでしたらば情報をお寄せくださいと。入学してから大変な思いをされるでしょうから、もしそういう予定があるんだったら、早目に御相談くださいという御案内を差し上げたほうがいいのかなと思うんですが、いかがでしょう。
入野指導室長
就学の手続にいらっしゃるか、転入の手続にいらっしゃらないと、なかなか私どもではわからない状況なのでございますけれども、その手続と実際の転入との間に時間がある場合には、おっしゃるとおりに多少私どもとしても手配ができますので、できるだけ早くそういう情報があれば入れていただきたいということは、学校にも言っておりますが、何らかの形でお知らせをしていく必要があるかなというふうには思っております。
平山委員
何点かあって、331ページの3番の教育マイスターですけれども、これは今何人ぐらいで、どのような活躍をしていらっしゃるというか、簡単に御説明いただければと思います。
入野指導室長
今年度終了いたしますと、小・中合わせて21名がマイスターになる形になってございます。それぞれの教科でございます。現在、マイスターにつきましては、自分も研修してもらいました後、授業公開を先生方にしていただいたり、特に若手の教員の研修の授業公開には必ず当たってもらっております。そして、必要があれば、もう既にそういう教員もいるんですけれども、定期的に学校長の許可を得てその先生の授業を見に通い、授業力を磨いたり、学級経営力、1時間の授業ではわからない学級経営力というのも大事な部分がございますので、そういうものを盗んでこようということでの動きもあるのでございますけれども、そういうことで活用してございます。
さらに、長期授業公開を必ずやってもらっておりまして、今回も地域へもしてもらっているところでございます。マイスターとして期待しますのは、本人の授業力の向上だけではなくて、区全体の授業力向上に力をかしてもらうということを念頭に置いておりますので、そのような活動を今やってもらっているところでございます。
平山委員
最終的なという言い方をすると、退職される方もいらっしゃればあれなんですけれども、教育委員会としては、どれぐらいまでマイスターの数を持っていきたいという目標はあられるんでしたか。
入野指導室長
これは配置の状況があるので難しゅうございますので、学校に何人というふうにはなかなかまいらないものでございますが、小・中各教科10人以上はいてほしいなというふうには思っております。
平山委員
各教科10人というと結構な数ですよね。鋭意努力をされていらっしゃるという理解でよろしいんでしょうか。
次に、332ページ、総括質疑で質問をさせていただいて、かなり手厳しい御答弁をたくさんいただきましたけれども、あの場で時間がなかったのでお聞きできなかったんですけれども、ちょっと気になったんですが、現在、ALTの講師につかれている方は日本人の講師の方が非常に多いというふうに聞こえたんですが、そういう理解でよろしかったんですか。
入野指導室長
多いといいますか、そういう方もいるというお話をさせていただきました。2校、3校でやっていらっしゃる方もいますので、同じ日本人の方が、一番多い方でたしか3校ぐらいを今御協力いただいているようでございますので、そういうふうな延べの形にすると多い状況になっていると思っております。
平山委員
御答弁を聞いていて、要は、今年度は今までのALT講師のネイティブ講師の方を活用されて、外国語活動の講師に基本的には来年度は充てていかれると。それ以外のところはそれ以外のところで情報を集めていただいて、学校で見つけていただくというふうにお聞きをしていたんですが、以前お聞きをしたときには、割と現在、ALTをやっていらっしゃる学校も多いのかなと思っていたんですけれども、御答弁で日本人の講師のほうが多いということになると、外国人の講師を見つけなきゃいけない学校の数のほうが圧倒的に多いのかなと理解をしてしまったんですが、それはいかがですか。
入野指導室長
実際のお話をいたしますと、外国人の方が入っていらっしゃる学校が12ございまして、日本人の方が入っていらっしゃる学校が7です。ですので、逆転しているわけではございませんが、人数的には日本人のほうが兼ねている問題がございますので、多いという答弁をさせていただきました。そういう形になっておりますので、現在、これからネイティブスピーカーの方でということで探さなきゃいけない学校は、今のところ、ことしの方でなければということですが、12校以外ととらえております。ただ、この12校に入っていらっしゃる方と、さらにお願いをしてという状況をつくり始めている学校もございますので、その学校学校に応じて来年度は対応ができるかなというふうにはとらえております。
平山委員
スタートのときですので、申し上げましたとおり、とにかく力量のばらつきがないような最善の努力を教育委員会としてもしっかりとバックアップしていただきたいと思っておりますし、22年度以降本格的にということでしたので、また委員会の中でいろいろと御質問をしながら考えていきたいなというふうにも思っていますので、答弁をよろしくお願いします。
もう1点。外国語活動に当たって、文科省からは目標が示されておりますけれども、中野区として外国語活動の目標というのは別途定められたりはしていらっしゃるんですか。
入野指導室長
特段に別途定めるというよりかは、学習指導要領にのっとってまず今カリキュラムをつくっているところでございます。ただ、国際理解教育ということに関しましては、中野区は今まで国際理解教育ということでの実績はございますので、総合的な学習の時間等でのものについては、今までの英語活動を国際理解教育とするわけではなく、国際理解教育も進めていってもらおうと考えております。
いながき委員
331ページの2の教育研究助成というところで、教育研究団体に対する負担金、研究活動助成金とありますが、この教育研究団体とは具体的にはどういった団体ですか。
入野指導室長
それぞれ教員は研究団体に所属してございます。まず、教科でいいますと、小学校の全科におきましても、それぞれの教科の団体に所属をしております。社会科の団体に所属するものという部分、それから、理科の団体に所属するものという部分、それが区でのレベルがございまして、さらにその上の都のレベルの区の小学校の研究会というような、全部の教科を集めた研究会という団体もございます。さらに、それぞれ養護教諭の研究会というのもございますし、教科等の研究会がございまして、そういう部分については団体として私どもが助成金を払う形になっております。
ここは、上部団体に学校数分の会費等といいますか、分担金、負担金がございまして、それを払う形になってございますので、それぞれの学校の教員が所属し、それぞれの学校が所属するという形をとっている団体でございますので、その一部を区が負担しているという状況でございます。
いながき委員
それは、この下の教員の人材育成及び確保のところの教育研修会とはまた別で、かつ、その研究会というのは教員の方は出席必須という形になっているんでしょうか。
入野指導室長
下の団体の教育研究会というものに関しましては、いわゆる私どもが主催する教育研究会も全部入ってございます。上に書かれておりますのが、今お話ししたのが助成団体ということで、東京都とか全国のレベルの団体という形になります。教員につきましては、それぞれの教科についての所属、中野区でいいますと中野区の小学校の研究会というのがございます。それにつきましては私どもが助成をしておりますので、任意団体ではございますけれども、ほぼ全員の教員が参加して研究する形になってございます。それが小学校、中学校、幼稚園とございます。それは中野区の団体でございます。その上部団体が東京都でございますので、必然的に加入しているというような状況になっております。
いながき委員
昔は、自宅研修なるものがあったときがあったというのは聞いたことがあるんですが、今はそれはないんですか。
入野指導室長
長期休業中に自宅研修というような制度がございましたけれども、今は長期休業中も勤務でございますので、そういう制度はございません。
いながき委員
333ページの人権尊重の教育についてなんですが、区政目標として、「学校では、自分をかけがいのない存在であると認識するために、生命や人権を尊重する教育の実施を目指す」というふうに書いてあるんですが、中野区の人権教育の中で、最近は子どもの権利条例とかをつくっているところもございますが、人権だとか、それはいいんですが、その前に、ルールを守り、義務を果たすと。そういった上での人権なので、そういった内容の教育というのはなさっているんですか。
入野指導室長
規範意識という部分については、もちろん人権教育の中にも大きくとらえますと入りますけれども、道徳性の育成の中ですとか、社会性の育成の中ですとか、道徳の項目の中に入っているものもございますし、すべての教育活動の中で身につけさせていくものということで、学校では必ず取り組んでいるものでございます。
いながき委員
君は君のままでいいんだよ的な教育を分別のついた大人に対してだったらまだいいんですけれども、子どものうちから、あまりそのままでとか、権利とか、自由ということをしてしまいますと、学校に来るのも子どもの自由であり、権利であり、先生の言うことを聞くのも自由であり、権利であり、宿題をするのもしないのも、それは権利だみたいな話になって言い出しちゃったりしますと、教育として成り立たなくなってしまうと思います。
それで、ほかの自治体でそういった子どもの権利条例みたいなものができているところで、教員の方がちょっと大声を出して指導したり、あまりに授業の妨害ではないですけれども、進行を妨げるということで手をちょっと引っ張ったりしただけで人権侵害だと、そういうふうに保護者からクレームがついたという事件が過去にあったらしいんですが、中野区ではそういった教員が指導しにくくなる、もちろん体罰はいけないでしょうけれども、そこまでいかない、ちょっと大声を上げてしかったりですとか、ちょっと腕を引っ張ったりですとかといったことに対してクレームがついたりだとか、そういった事件というのはいまだかつてありましたか。
入野指導室長
基本的には権利と義務というのはセットのものだと考えておりますので、子どもたちに対してもそういう指導をしているところでございます。私どもがとらえている中には、今お話のような事例は特にはございません。
伊東委員
332ページ、7番の特色ある学校づくり推進の(4)理科支援員配置事業、これは学習指導要領の改訂で理科・数学・算数、理数の教科ということで、内容的にはどんなものでしょう。
入野指導室長
理科支援員につきましては、小学校において行っているものでございます。本年は2年目になったかと思います。理科の授業のうち、小学校におきましては理科専科はございませんので、専門性の高い観察・実験の部分について、教科書の枠を離れて発展的に実験をしたり、観察をしたりすることで、子どもたちの学習への意欲ですとか、観察・実験力がつくというようなものを各学校、理科を研究しております教員に集まってもらいまして、12ほどの授業の場面を選び出しました。
その12の場面を学校が小学校5、6年生で適当と思われる内容を選択いたしまして、その授業を行う際に、NPO法人から御協力をいただいております支援員、理科を教えることを専門とするような者を派遣しまして、授業をしていただくというよりは、担任とTTで授業をする。実験の準備から何から一緒にやっていくというような授業を行う事業でございます。それが理科支援員と言っております。
それが一番大きな事業でございまして、そのほかに特別講師としまして、宇宙開発事業団ですとか、大学で専門的に理科の分野を研究している者とかの授業をトピック的に行いまして、子どもたちの理科への関心を高めるというようなことを学校が計画した場合に、派遣できるような講師料等もここの中に含まれてございます。
伊東委員
そうしますと、先ほどの説明で、まず各学校5、6年生対象ですか。12のメニューの中から選んでいただくというのは、クラスで一つを選ぶんですか。それとも、個人個人が別のものに関心があったのか、どっちですか。
入野指導室長
基本的には、授業内容は学年一緒のほうがよろしゅうございますので、学年で選んでいただく形になっております。授業の仕方はクラスごとの場合もございますし、小さいところは学年で一緒にやる授業ということもございます。
伊東委員
それから、その道のスペシャリストの方を招いてというのは、21年度になると、小学校ですと今26校になるんですか。それは各校が1年に1回ぐらいは実施できるような予算立てになっているんですか。
入野指導室長
予算としては、そのぐらいはできるような予算立てにはなってございますが、授業の中身ですとかいろいろなことがございますので、昨年度の実績あたり、今年度の実績を見ても、各学校に必ず派遣ができるという状況では今のところございません。予算としては1回はできます。
伊東委員
そういうことをぜひ前向きに取り組んでいただけたらなと思います。ただし、学習指導要領の改訂で各学校授業時数がふえて、会議を行うにも相当努力しないと一定の時間が確保できないという実態もあるようですけれども、その中でも、やっぱり子どもたちのことを思ったらば、いい経験をさせてあげたほうがいいので、その辺は教育委員会としてしっかりとした指導をお願いしたいと思っております。
334ページ、体力向上プログラムの中の体育実技指導員の全校派遣と、全校とうたっていますけれども、今までは全校じゃなかったわけですか。
入野指導室長
これにつきましては、体力向上アシスタントということで、今までも小・中学校全校に学校の希望した時間帯に配置してございます。
伊東委員
これに関連してなんですけれども、中野区教育委員会としては、夏季の臨海学校は極力各校で取り組んでいっていただきたいという方針を打ち出しているはずなんですけれども、実質は逆に学校側は減らしたりですとか、もうちょっと軽い内容にしたいとかいう希望があるようなんですよね。前に文教委員会のときにもお尋ねしたんですけれども、教員採用に際して泳力のテストをしなくなったということで、実際にここ数年を見ていますと泳げない先生というのがふえてきている。
かつては、そういう先生がいらっしゃっても、夏休み期間中に夜遅くまでというか、日が暮れるまで学校のプールで先輩教諭に指導していただいて、トレーニングをされている先生がいらっしゃったのも事実なんですけれども、ここへ来ましたら全然泳げないということで、そうした部分の指導が十分行き届かないという事実も出てきているようなんですね。女性の教諭につきましては、水着になることすらも抵抗があるという実態もあるようですので、ぜひこういうことはしっかりとそうした部分に手配できるように考えていただきたいと思うんですけれども、いかがでしょう。
入野指導室長
教員採用から実技の水泳がなくなったことは確かでございますが、基本的には50メートルは泳げないと教員にはなれないという形になっております。自己申告ではございますけれども、そういうことでございますので、私どもも、実は安全指導研修会を年に何回かやっておりまして、その中にこの水泳指導は、臨海があることもありまして、必ず入れておりまして、初任者は全員入ってもらいますので、そのときの状況を見まして、ちょっと疑問がある教員に関しては集中的に指導してもらうようにはしてございます。
今後とも、水泳指導は教科の指導の中に入ってございますので、教員の場合は、泳げなければ指導ができないということではございませんけれども、でも、水泳指導は小学校の場合は全科教員ですと体育の授業に入っておりますので、私どもとしても支援すると同時に、研修も強化してまいりたいと思っております。
伊東委員
私は水泳が好きなので、なかなか思い至らない部分があるんですけれども、実際に泳げない方というのは水に入るのも怖いという方が多いわけなんですよね。ただ、授業としては水泳指導がある中で、もし仮に児童・生徒がおぼれた場合に、それを助けなきゃならない立場でもあると思うんです。とっさの場合にそういう行動がとれるか。沈んでしまっている子をすくい上げられるかということを考えると、やっぱり怖いなと思うんですけれども、全体としてはそういう制度なのかもしれないですけれども、そういうことを想定して極力泳げるように努力していただく。ピアノを弾けない先生に音楽を教えてもらったり、料理をつくらない先生に料理を教えてもらうよりは、やはりできる方に指導していただくのがいいのかなと思いますので、その辺は教育委員会として強い姿勢で臨んでいただきたいと思いますが、いかがでしょう。
入野指導室長
救命救急や何かの指導は必ずやってもらうように初任者においてはしてございます。今、初任者ばかりお話をしておりましたけれども、実は私のころは水泳の実技の試験はございませんでしたので、そういう年代の教員もいるかとは思っております。いずれにしましても、子どもたちの命を預かることにもなりますので、私どもとしては、今までやってきました安全指導や水泳指導の研修会をさらに充実する方向で考えていきたいなというふうに思っております。
伊東委員
命にかかわること、これは大切なことなので、もう一度申し上げますけれども、私も水泳が得意と言いましたけれども、高校のときに水泳部で部活の資金を得るためにバイトでプールの監視員をさせていただきましたけれども、そうやって水泳になれた競技に出るような人でも、実際のおぼれた現場に遭遇してしまうと、動揺してプールに入れなかったんです。私の後輩が実際にそういう場に遭遇した中でプールに入れないで、どうしたらいいのかおろおろしてしまった。確かにおぼれている人を助けるというのは大変な技術が必要で、下手したら自分もおぼれてしまうというのも事実なので、その辺はぜひ肝に据えて考えていっていただきたいと思います。
佐伯委員
総括質疑で通告していて、酒井委員が積み残してしまったので、2点だけ。多分答弁を用意していただいていると思いますので。331ページの三中の帰国子女の受け入れについてなんですけれども、これについては東京都だけでなく、国の指定がなくなった現在も、帰国の際に就学する候補の学校の一つとしてされているということで、高い評価なのだろうということですけれども、教育委員会としてこの三中の帰国子女の受け入れについてどのような評価をしていらっしゃるのでしょうか。
入野指導室長
第三中学校は、たしか30数年来、文部科学省の指定を受けて、平成12年度に文部科学省の指定がなくなったんだと思いますが、そこまでの間、文部科学省の海外の帰国の子どもたちの受け入れ校として指定をされてきておりました。中野区といたしましても、現在も帰国子女と外国籍の生徒を合わせますと50名ほどの在籍がございますので、13年度から中野区の海外帰国子女の受け入れ校として指定をして、予算をつけているところでございます。
そういう意味では、通常の学級でそういうお子さんたちと一緒に地域も巻き込んで共生をしているということでは、中野区としては今のところ一つの学校ととらえておりまして、通常のお子さんたちと一緒にそういうお子さんたちが共生できるということに非常に価値を持って考えております。
佐伯委員
もう1点、特色ある教育活動の中で、この予算措置は平成19年度が1,120万円、20年度1,080万円、21年度は972万円と徐々に減額されてきているんですけれども、これは学校数が減ってきているせいということでいいんでしょうか。
入野指導室長
学校数ということもございますし、特色の部分の支出でどういうものを使っているかということで、校割りのほうに移したものもございます。それから、今回におきましては、あと2年間で特色ある学校づくり予算というものを、この方向性を今度見直ししていこうと考えておりますので、指定の3年目に来年度当たる学校、2年目に当たる学校の予算はそのままにしまして、新規募集をしなかったということで、この項の予算は減っているところでございます。そのかわりに特色を学校が強調したいものにつきましては、こちらの予算ではなく、別枠の予算で今年度から対応を始めたところでございます。
平山委員
334ページを忘れていまして、すみません。一つだけ。学校体育のところの成果指標で、小学校が中野スタンダードを達成できた種目数が、20年度の見込みから21年度の目標が減っているんですけれども、これは何か特別な理由があれば教えていただけますか。
入野指導室長
申しわけございません。20年度は実績で書かせていただきました。20年度は見込みと書いてありますけれども、今年度の結果が出ましたので、結果で書かせていただきました。21年度の部分については、この20年度の結果が出ない前に設定した目標でございますので、逆転する形になっております。要するに、本来でしたら21年度を上げなきゃいけない状況だというふうに今思ってはおります。
平山委員
あまり突っ込みたくないんですが、たびたびそういうことがありますよね。これは何とかならないんですか。要するに、こういう委員会が予算を審議するための資料として上がってくるべき資料なのに、よくそういうことがありますよね。こっちはこうなんですけれども、こっちの部分は前の時点だったので間に合わなかったんですと。資料として提出をされる際に、これは何とかならないものなんですか。現状が何とかならなければ何とかなるように、これはここに申し上げてもという気はするんですけれども、もしお答えになれれば。お答えなれなかったらいいです。
主査
よろしいですか。
平山委員
はい。
主査
他にございませんか。
〔「進行」と呼ぶ者あり〕
主査
なければ、次に進ませていただきます。
次は335ページです。学校経営費の1.学校経営です。質疑はございませんか。
〔「議事進行」と呼ぶ者あり〕
主査
では、次に進ませていただきます。
次は、336ページから337ページ、1.教育機会、2.特別支援教育でございます。
伊東委員
337ページ、1番、特別支援教育の(1)支援スタッフ報酬について伺いますけれども、これはどういう内容のものなんですか。
寺嶋学校教育担当課長
これは、いわゆる臨床心理士である巡回相談員の報酬でございます。
伊東委員
その勤務形態は。
寺嶋学校教育担当課長
月に14日、8時間ということでございます。来年度は4人になりますので、小・中学校、幼稚園に地域を決めて巡回して、教員等の指導助言に当たるということでございます。
伊東委員
今、40人とおっしゃったんですか。
寺嶋学校教育担当課長
4人でございます。
伊東委員
この単価について、一部区民の方から高いんじゃないかというお話をいただいています。教育長は笑っていらっしゃいますけれども、いかがなんですか。
寺嶋学校教育担当課長
基本的には、修士の資格を持っている臨床心理士ということですので、正確には覚えていませんが、大体3,500円以上だと思いますけれども、それなりの人材を得るためにはある程度仕方がないというところもございます。それからまた、東京都のほかのスクールカウンセラー等では時給5,000円という場合もありますので、これが取り立てて高いというようなことは考えておりません。
伊東委員
中野区は幾ら払っているんですか。3,500円以上ということは3,500円なんですか。それとも、時給に換算するとお幾らですか。
寺嶋学校教育担当課長
申しわけありません。3,200円でございます。
伊東委員
東京都は5,000円以上というお話ですよね。
入野指導室長
東京都が中学校に置いておりますスクールカウンセラーは、今、本区でも来ておりますけれども、スクールカウンセラーの1時間の単価が5,500円でございます。これにつきましては若干高目かなというふうな思いもございますけれども、ここがどうしても基本となってきます。臨床心理士の給料に関しましては基準というものがございませんので、中野区としても、この巡回相談員を設置するときには、近隣の区の状況とか、東京都のそういうものを参考に算定したと聞いてございます。
伊東委員
中野区の場合が時給3,200円ということで、そうすると、日当にするとお幾らになるんですか。単純に8を掛ければいいんですか。
寺嶋学校教育担当課長
報酬としてはさようでございます。2万5,600円でございます。
伊東委員
では、年収でどれくらいになりますか。
寺嶋学校教育担当課長
430万円です。
伊東委員
わかりました。多分区民の方は勘違いされているんじゃないかなと思っております。ここに出ている数字がそのまま1,913万9,000円であれば、4人ということであれば、実質の単価を割り返せば大体それぐらいと。その方の指摘では、東京都より高いようなものをいただいているんじゃないかという御指摘をいただいていたもので、お聞きしました。ありがとうございました。
江口委員
就学奨励の手続の仕方というのは、私の記憶だと、毎年学期前に全員書類を出されて申請すると、これは毎月毎月そういう状況によって申請というのはできて、すぐに決定というか、対応できるシステムになっているんですか。
寺嶋学校教育担当課長
委員のおっしゃるとおり、年度初めは全員体制ですが、途中でありましても随時審査できる体制であります。それで、申請があれば、翌月の1日から給付されるようになります。
江口委員
ぜひ新年度お願いしたいのは、きょうも第8次の補正で、生活保護の世帯が急増しているという形でその補正の内示があったわけですけれども、多分最近になって中野区の中でも急激にリストラ等、各家庭の経済状況の変化というのは、私たちの相談もおくれながら中野の場合は出始めてきています。そういう意味で、新しい21年度などはますますそういう御家庭がふえてきても、やっぱり新年度に手続の説明を受けても、毎月毎月でわからない場合は、学校給食なんかがおくれてしまったらば、それこそ前に問題にしたように、学校長を含めて非常に大変な形になっていくわけですから、その辺はきめ細かく保護者に情報が伝わるようにやっておいていただかないと、本当に翌月から非常に厳しいという場合に、すぐに申請しないと出てこない。さかのぼって出るというわけじゃないでしょうから、ぜひそういうことが伝わるようなシステムを考えてもらいたいんですけれども、いかがでしょうか。
寺嶋学校教育担当課長
従来も、例えば給食費の滞納がある場合にこういったことをお勧めするということはありますが、それ以外は年度の初めにやるというのが一般的でございます。今後、途中でそういう必要がある方のためにもきめ細かく情報提供したいと考えています。
大内委員
337ページの3番目の特別支援学級運営費が前年度に比べてかなり減っているんですけれども、これは。
寺嶋学校教育担当課長
これは工事費でございまして、20年度は七中の知的学級の開設、それから、聞こえと言葉の学級を桃丘に仮学級を建設いたしましたので、その工事費が21年度は減になっているということでございます。
大内委員
では、そもそも学校の改築の工事費はここに入るの。特別支援学級だからといって、学校の改築費はここに入っていたの。
寺嶋学校教育担当課長
予算としては教育費の予算に入っておりまして、それを執行委任するという形でございます。
主査
よろしいですか。
〔「議事進行」と呼ぶ者あり〕
主査
それでは、他にございませんようでしたら、次に移ります。
338ページから340ページ、5目の体験学習費です。1.体験学習(小学校)、2.体験学習(中学校)、3.体験学習(少年自然の家管理)でございます。
大内委員
移動教室、夏季学園、修学旅行とあるんですけれども、それぞれの位置付けというんですか、教育的なものでいくとどういった位置付けになっているんですか。例えばこれは授業だと、あるいはこれは自由参加だと、あるいはこれは何とかだと。
寺嶋学校教育担当課長
移動教室は授業、いわゆる場所が違うのだけれども、授業ということでございます。夏季学園は、基本的には希望制というところでございますが、教育課程に準ずるという扱いで参加することをお勧めしております。修学旅行はさまざまありますが、学校行事の一環というふうにとらえております。
大内委員
就学旅行は学校行事の一環だけれど、授業ではないんですか。
入野指導室長
授業ではないというか、社会科の授業とか、理科の授業とかという部分に入るかどうかということになると、現在は割と総合的な学習の時間を割り当てている場合がございます。ですけれども、全部の就学旅行の課程がそれには当てはまりませんので、そのほかの部分については学校行事という形でやっているところが多いかと思います。ですから、授業かそうでないかというと、授業に入る。教育課程の中に入るということでございます。
大内委員
ということは、就学旅行というのは一応全員参加が基本ということでいいんですか。
入野指導室長
基本的にはそうでございます。
いながき委員
340ページの体験学習のページなんですが、そこの軽井沢少年自然の家、常葉少年自然の家の一般利用者数が、20年度見込みが19年度、その前の18年度に比べてかなり伸びている。これから常葉サマースクールもなくなるということにもかかわらず、21年度もまたさらにふえているという見込みが立っているんですが、この増加の原因を教えていただけますか。
寺嶋学校教育担当課長
これは、小・中学校の利用ということではなくて、一般者の利用ということでございます。軽井沢につきましては、宿舎の改修工事をいたしまして休止をしたというような日数もございまして、それが終わりましたので、そういう意味で利用者の増というのを見込んでおるところでございます。
いながき委員
以前に、去年ですか、常葉少年自然の家を常葉町の一般利用者か、児童参加の英語学習の場か何としてお貸ししたという話を聞いたんですが。
寺嶋学校教育担当課長
常葉町、田村市のところの学校が常葉の少年自然の家を利用するというお話が昨年あって、来年度も利用するというふうに聞いてございます。
いながき委員
ここの生涯学習施設というのは中野区在住、あるいは在勤、在学以外の方にもお貸しできるようになっているんですか。
寺嶋学校教育担当課長
基本的には、少年自然の家ということなので、子どもたちが使うことはありますが、あとは区内の団体等も使えます。そのほかに、教育委員会が適当と認めれば使用することができます。
いながき委員
利用料金に関しては、中野区在住、在学、在勤の方たちと同じ料金ということでお貸しするのでしょうか。
寺嶋学校教育担当課長
現在、条例上では料金体系は一つでございますので、同じ料金ということでございます。
いながき委員
ほかの自治体の例えばスポーツ施設ですと、在勤、在住、在学以外の方たち、ほかの自治体の方が利用する場合、多少料金を上乗せしたりとかして利用していただいているというところもあるようなんですけれども、ここに関してはそういったことはやらないということですか。
寺嶋学校教育担当課長
その料金としては同じでございますが、例えば中野区内の少年の団体が使う場合には減免とかいう手がございますので、実質上の負担の差はついているところでございます。
いながき委員
それは中野区内の団体ですよね。中野区外の田村市の団体の人たちに対してもその特例というか――ちょっともう一度お願いします。
寺嶋学校教育担当課長
例えば区内の少年の団体が使った場合には、本来は800円のところが減免して安くなったり、全額免除したりしてございます。ただ、常葉町、田村市等区外の方が利用するときにはそういう減免の規定が適用されませんので、条例に定められた料金どおりお支払いいただくということでございます。
佐伯委員
339ページの中学校の文化・体育事業のところなんですけれども、本会議でも中学校対抗の駅伝大会を提案させていただきました。教育長からはけんもほろろに学校に負担がかかるからできませんというようなことだったんですけれども、あのときも言いましたように杉並ではやっています。ロードレースをやっています。何で最初からできないということから入ってくるのかということがわかりません。
かつ、東京都が来年の3月には晴海埠頭で市区町村対抗駅伝大会をやるということで、1人3キロで42.195キロを10人の選手で、教育長の答弁では総体陸上があるから、そのときに選手を選んでおいて選抜で出せばいいとか、こういうお話がありましたけれども、駅伝なんていうスポーツの性格上、選抜じゃだめなんですよ。やっぱり母校の名誉というのも考えるでしょうし、一つの学校で始終練習をしていて初めて成果が出せるので、だからああいう提案をさせていただいたにもかかわらず、全然取り合おうともしないという姿勢に私は正直言って憤りすら感じたわけですけれども、何でできないんですか。
寺嶋学校教育担当課長
駅伝のためには、ふだんから練習も含めてそれなりのことをやらなきゃいけないと。それから、中学校で陸上部のある学校もあれば、ない学校もあります。そういった中で、現実にはなかなか参加する子どもたちが少ないと考えられますし、授業時間がだんだんふえていく中で、練習の時間も含めてそういったことも制約されるというので、駅伝ということになりますと全中学校挙げてという話になりますので、なかなかそれは現実的には困難であろうというのが私どもの判断でございます。
佐伯委員
そうすると、逆に、平山委員が質問なさっていましたけれども、フラッグフットボールでしたか、これは全校でやりたいというような答弁をされているわけですよね。何でこっちができて、あっちができないのか。同じでしょう。練習はするでしょう。引率だって、何も、今までやっていたように昭和記念公園に行けとか言いませんよ。平和の森だってちゃんとコースがありますよ。あそこだって走れば十分日曜日に駅伝大会になるんですよ。競技の性格上、そういったところで生徒たちの団結心もできるだろうし、親も一生懸命になって応援もするでしょうし、まちも盛り上がるし、そういったところを視点としてお願いをしているのに、何でできないか。学校に提案したことはあるんですか。
寺嶋学校教育担当課長
校外学習の関係の校長との会議というのがあります。そういうことを通じてお話をしたこともありますが、なかなか現状では難しいというようなこともございます。それから、駅伝ということになればロードレースが中心になろうかと思いますが、そういった場合の安全の警備とか、さまざまなことがありますので、学校として、あるいは教育委員会としてそれを実行するのはなかなか難しいという結論に今のところは至っているところでございます。
佐伯委員
ですから、本会議でも、学校にやってくれとか、教育委員会にやってくれとは言っていないんですよね。杉並みたく実行委員会をつくって、それでやればできることだと思うんです。警備の問題だって、あのときも言いましたけれども、杉並の区長が三つの警察の署長と直接かけ合って、最初は担当者が行ったときはけんもほろろに断られたけれども、それでもということで三つの警察署とお話をして、その結果、白バイが先導して、これはもう中学生にとっては本当に一生忘れられないですよね。白バイの先導の後ろを走るわけですよ。ふだんテレビで見ている箱根駅伝と同じ形ですよ。そういう体験をさせてあげたい。
しかも、ことしはケーブルテレビのアナウンサーが来て、スタート・ゴール地点で実況中継もしたという話も聞いているんですけれども、そうすると、一つはまちの盛り上がりというのもできるじゃないですか。学校も盛り上がるし。そういう一つの行事というのを、だから杉並は年末の風物詩としたいんだというようなことをプログラムに区長がわざわざ書いているわけですよ。
だから、そういったこともいろんな観点から、学校に話して、今のままじゃ難しいだろう。難しいだろうというのは先生が言ったんですか。教育委員会のほうから難しいんじゃないですかともしかしたら聞いたんじゃないんですか。
寺嶋学校教育担当課長
教育委員会と学校とお話をする中で、難しいのではないかというふうに一致したところでございます。
佐伯委員
いずれにしたって、来年の3月には東京都の主催の大会には出るわけでしょう。それに向けて何らかの形でこういった大会を区内でもできるような、もともとは中学校の駅伝の全国大会というのがあったわけじゃないですか。それには今までかかわり合いがなかったわけですけれども、せっかくこういう機会があるんですから、ぜひとも検討いただきたい。この間みたくはなからできないんだじゃなくて、何か検討してもらいたいなと思うんですけれども、いかがですか。
寺嶋学校教育担当課長
こういったような取り組みにつきましては、教育委員会、学校の取り組みばかりではなく、地域全体の盛り上がりとか、スポーツ団体の盛り上がり、そういったことも重要かと思います。今回、東京都の対抗駅伝に参加する予定でございましたので、そういったことも経験しながら、今後とも見守っていきたいと考えています。
主査
他にございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
なければ、進行させていただきます。
次は341ページから345ページ、6目の学校健康推進費、1の学校保健、2.学校保健(小学校)、3.学校保健(中学校)、4.学校給食(小学校)、5.学校給食(中学校)でございます。質疑はございますか。
平山委員
341、342、343ともなんですけれども、特に341と342なんですが、成果指標は歯になっているんですけれども、これは何で歯なんですか。歯以外の目標、成果指標はないんですか。学校保健で健康教育、保健管理及び食指導、食教育により児童・生徒の健康推進を図り、子どもたちが健康な身体で学校生活を過ごし、将来にわたって健康な生活を送る礎を築くための成果指標とは、歯しかないんですか。
寺嶋学校教育担当課長
もちろん子どもたちの健康推進というのは歯だけではございませんが、小学校段階では、乳幼児段階に比べると、小学校段階で非常に歯が悪くなるお子さんが多いと言われております。そういった中で、歯というのは歯ばかりではなくて、歯、口を通して体全体の健康に非常に関係のあるところでございますので、成果指標は一つの指標の例ということでございますが、こういった歯及び歯肉の健康ということを指標として掲げさせていただいたところでございます。
平山委員
ほかに成果指標はないのかなと思ってしまったものですから、成果指標は大事ですから、成果をはかっていくための指標ですから、質問させていただきました。よくわかりました。
いながき委員
給食の強化磁器食器のところで、以前、品数に比べて食器の数が少ない学校があるということを聞いたことがあるんですが、おかずの品数に比べて食器の数が少ないがゆえに、一つのプレートにデザートだの、おかずだのが盛ってしまわれるような、そういった事態が起こっているということを聞いたことがあるんですが、それは今は改善されているんでしょうか。
寺嶋学校教育担当課長
一応食器につきましては、深皿、浅皿、小皿、飯わん、4種類を基本に、学校によっては3種類ございますが、4種類を基本にしているところでございます。以前に比べれば3種類ではなく、ほとんど4種類になっているところでございますが、近年では4種類のままということです。ただ、4種類ですけれども、全体に乗り切れないということもありますので、実際に出すのは三つのお皿ということでございます。
料理が乗り切らないというのは、献立によってはそういうこともあろうかと思いますし、それとは別に、御飯とおかずのようなものが同じお皿に盛られてまざってしまうみたいなところはございます。ただ、皿の種類をふやすということは、それを入れる器、あるいは保管庫なり何なり、すべてふやさなきゃいけないということでございますので、今のところは現状できないと考えております。
いながき委員
では、お盆の大きさが小さくて全部乗り切らないということなんですね。ということで、これから先ずっと乗り切らないがために数少ないお皿の中にいろんなおかずが乗るという形は続くということですね。
寺嶋学校教育担当課長
それぞれの献立によりますが、多品種の献立に応じて器があるということは望ましいことでございますが、現状では今のような状態でいかざるを得ないかなと考えています。
伊東委員
342ページ、343ページにわたりますけれども、いずれも3番の健康診断なんですけれども、かつて子どもが肥満傾向にあると言われていたことがあるんですけれども、最近、そういう言葉がちょっと影を潜めたのかなという気がしてもいるんです。体力向上などを目指す中で、肥満のお子さんはどうしてもそうした部分で劣ってしまうということはあるのかもしれないんですけれども、実際はどうなんでしょう。ここには歯のことが目標のように書かれていますけれども、診断の結果、そうした肥満傾向というのは逆に抑えられがちなんですか。
寺嶋学校教育担当課長
生活習慣病予防健診というのを中1でやります。343ページの一番上の中学の指標ですが、指導を要しない生徒の割合が若干ながらふえているということは、ほとんど横ばいですが、少し改善はされつつあるというふうに認識しております。
伊東委員
それは、小学校においてもそういう分析がなされているということですか。生活習慣病というのは習慣ですから、中学に入ってから急に改まるというものでもないような気がするし、小学校のときからそういう身長と体重の――学校の診断ですから、身長と体重だと思うんですよね。体脂肪率なんかははかっていないと思うんですけれども、その辺はいかがなんですか。
寺嶋学校教育担当課長
生活習慣病予防健診というのは中学校だけということですので、小学校についてはそういう客観的なデータで把握することはできませんが、給食の中でも和食を取り入れたり、主食、主菜、副菜など栄養のバランスをとるように指導しているところでございますので、その辺についての改善については、そういうことも通じながら努力していきたいと考えております。
伊東委員
要は教育委員会としては、そういうものは統計的に今のところ持っていないということですか。
寺嶋学校教育担当課長
健康の調査の中で、肥満傾向というのは小学校についても調査はしてございます。ですから、健康診断で把握ということではないんですが、一定の把握はしてございます。おおむね東京都と同じか、やや悪いかといったような傾向にあります。
伊東委員
健康診断でなくて、どこでそれを把握するの。
寺嶋学校教育担当課長
申しわけありません。ぜんそくと間違えておりました。肥満については健康診断に基づいてということでございます。
平山委員
給食の件で総括で御質問する予定だったんですけれども、分科会に回させていただきましたけれども、文教委員会で前回でしたか御報告をいただいた、いわゆる給食施設の改善、さっきも食器の問題を改善していくためにという話があって、計画的にやっていきたいという御報告を受けて、今年度の予算に入っていないんですけれども、要するに、教育委員会としては予算要望されたんですけれども、通らなかったという理解でよろしいんですか。
寺嶋学校教育担当課長
前に、予算の編成上検討している主な取り組みということで御報告させていただきましたし、また、区報にも載せさせていただきました。その時点では私どもも前向きに検討していたところでございますが、その後、御承知のような急激な経済危機ということで非常に予算が厳しくなったところでございます。そういった中で、この食器改善については、できるところは進めておりますが、今残っているところは食器だけではなくて、周辺の備品、それから、それを入れる給食室自体の改修をしなければならないということで、非常に多額になることが予想されます。そういった中で、21年度については食器改善の要望は予算化しなかったというところでございます。
平山委員
教育委員会としては、何としてもやりたいと思っていらっしゃったんですけれども、昨今の事情でという理解でよろしいんですか。
寺嶋学校教育担当課長
教育委員会としても区の一員でございますので、財政状況については全体的な視野で判断しなければならないということで、教育委員会としてもそういったような判断をさせていただいたところでございます。
平山委員
予算要望をしなかったということですか。
寺嶋学校教育担当課長
一応予算要望はさせていただきました。
平山委員
厳しい財政状況も十分理解ができますし、今後も予断ならない状況だというのも理解できますけれども、決して優先順位が低いような事業だというふうには私も思っておりませんし、前回の報告を聞く限り、教育委員会のほうでも決して思っていらっしゃらないのかなと思っていますので、21年度は予算化できませんでしたけれども、ぜひ22年度以降に向けてまたしっかりとした計画を立てて、少しでも早く改善ができるように努めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
寺嶋学校教育担当課長
私どもも、非常に必要なことである、また早急にすべきことであると考えておりますので、今後とも努力してまいりたいと考えています。
江口委員
今の答弁でちょっと納得いかないんですけれども、食文化ということで行政も相当力を入れてきて、特に児童・生徒に対する、また、中野の場合は自校給食という本当に誇りを持って、センター方式をあえて議会はとらせないで、その場でつくってその場で提供するという形。まして、民間に委託する場合も、できるだけ直営よりも温かいものが可能だということも含めた、金額も含めた中で、私たち議会は賛成したつもりでいるんですね。
そのぐらいの誇れる事業であるにもかかわらず、いつも食器の改善だとか何かを言うと、給食室が狭くてと。狭かったら広くすればいいことで、わかりますか。そういう意味で、例えば統廃合の場合の新校をつくるときだって、校舎は古くても給食設備だけは充実させましたとか、なぜそういうことができないのか。
もう一つは、例えば狭かったら増築できるような場所は学校というのはあるじゃないですか。先日、丸山も行ったけれども、裏はあいているわけでしょう。だから、予算上の問題だけで逃げるんじゃなくて、中野の全体的な教育方針の中で食ということに対して力を入れていく。それが学力にもつながるし、体力にもつながる。すべてにつながっていくわけですから、そういう意味では、この学校はこれだけのものをつくっております、これだけの設備をつくりました、またこれだけの新しい給食調理器を入れましたというぐらいな誇りを持った形をなぜ出せないの。
今、中野の教育の特徴は何にもないんですよ。昔はあったはずなの。今、中野で語れることは何にもないの。部活にしても講師がいませんとか、何か言うと全部どこか欠けているの。誇れるものをつくるためには、まずこういうところから行かなきゃいけないんじゃないですか。公立、私立の関係を含めていったときに、これだけ充実して、子どもたちのことをまず一つは食のほうではこう考えていますよと。給食だけで言いますけれども、そういうことを考える今時ではないんですか。違いますか。
寺嶋学校教育担当課長
御指摘のように、学校給食法も食育の観点を取り入れたように改正されたところでもございます。私どもも、食というものは非常に大事で、知育、徳育、体育の基礎となるようなものであると考えています。そうはいいましても、給食室の改修がどうしても必要なものが残っていくということで、統合再編に当たりましては、これまでも給食室の改修をして、例えば白桜小学校については、今まで昭和小はメラミンだったのを強化磁器にかえて、同時に給食室を拡張して、そういったようなことを取り組んでいます。今後とも例えば再編の改修の機会があれば、そこをとらえて給食室の改善、そして学校給食の改善に進んでいきたいというふうに考えております。
江口委員
僕はそういうことを言っているんじゃなくて、もう少し学校教育に対して、独立した教育機関であっても、区長部局との役人としての闘い。同じ仲間かもしれないけれども、やっぱり私たちが今中心的なのは児童・生徒、義務教育の環境をどこまでよくするかというのは、圧倒的にこの教育委員会の仕事が多いわけで、我々議会もそれをやっていかなきゃいけない。例えば給食室の改善だって、今話題になっている区民風車だって、そういうものよりも、太陽光発電を取り入れた給食室だとか、学校にはそういう太陽光発電を設置するところがたくさんあるわけでしょう、やる気になれば。
そういう形で給食室を新たにつくったとか、そういうような発想を持ってやっていかなきゃいけないし、逆にいえば、ちょっとした電気だったら風力だって使えるわけで、最近こんな小さい風力をつけていますよね。最近の風力は学校の3階、4階でも結構回るようになってきたので、よくなってきているわけですよ。すべての環境教育につながり、食文化につながりという全部をつなげた形でそういう学校ができている。その一つの例が給食室なんだとか、そういうことをやっていかなければ、私たちが目指している公立学校のよさというものが出てこないんじゃないかと思うの。そういう意味では、やっぱり予算がないのではなくて、体を張って児童・生徒のために予算を分捕るのね。そのことによって、闘い切ってあなたたちが首になるわけじゃないでしょう。
だから、そのぐらいの熱意を見せて、中野の教育というのはすごいんだというのを出せないですかね。もうそろそろ、新しい10か年云々というんだったら、教育委員会も新しい10か年というスタートをするために、もう少し一つずつに目玉を出していく。今、給食室の問題だからそう言っていますけれども、出していって、中野の教育の充実さ、中野の教育委員会の力の入れ方というものを区民が本当にわかるようにしない限りは、どんどん私学のほうに流れていってしまう。ということを防ぐためには、やっぱり皆さんの努力が必要なんですよ。そういう意味で、もう一度答弁願います。
菅野教育長
教育にはお金がかかると思っています。おっしゃるように、やっぱり中野の教育を全国に誇れるようなものにしていくために、基本的には予算の関係が非常に重要だと思っていますので、私も本当にそう思っていますので、今後とも区長部局とはきちんと対応して、教育予算をふやすように努力してまいりたいと思います。
江口委員
ぜひ頑張ってほしいですね。
主査
他にございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
なければ、実は最初に確認をいたしました本日の目安がここまでなんですが、ちょっと早いので、休憩して検討させていただいてよろしいですか。
(午後2時46分)
主査
それでは、分科会を再開いたします。
(午後2時47分)
では、本日の目安どおり、本日の審査は終了いたしますが、よろしいですか。
質疑漏れはないでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
なければ、本日の審査を終了いたします。御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
主査
御異議がありませんので、そのように決定いたします。
次回の文教分科会は、あす3月5日午後1時から、当委員会室において開会することを口頭をもって通告いたします。
以上で本日予定いたしました日程は全部終了いたしましたが、委員、理事者から何か発言はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
なければ、以上で本日の文教分科会を散会いたします。
(午後2時47分)