平成22年10月15日環境対策特別委員会
中野区議会環境対策特別委員会〔平成22年10月15日〕
環境対策特別委員会会議記録
○開会日 平成22年10月15日
○場所 中野区議会第2委員会室
○開会 午前10時01分
○閉会 午前10時53分
○出席委員(14名)
佐伯 利昭委員長
山口 かおり副委員長
白井 秀史委員
つぼい えみ委員
いでい 良輔委員
小林 秀明委員
伊藤 正信委員
酒井 たくや委員
むとう 有子委員
長沢 和彦委員
高橋 ちあき委員
山崎 芳夫委員
市川 みのる委員
飯島 謹一委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
管理会計室長 尾﨑 孝
経営室副参事(財産管理担当) 柿内 良之
管理会計室副参事(管理改善担当) 戸辺 眞
区民生活部長 鈴木 由美子
区民生活部副参事(環境と暮らし担当) 横山 俊
区民生活部副参事(ごみ減量・清掃事業担当、ごみ減量担当) 鈴木 郁也
清掃事務所長 伊東 知秀
教育委員会事務局次長 合川 昭
教育委員会事務局副参事(教育経営担当) 白土 純
教育委員会事務局副参事(学校教育担当) 古屋 勉
○事務局職員
書記 鈴木 均
書記 土屋 佳代子
○委員長署名
審査日程
○議題
地球温暖化の防止に関する方策について
環境負荷の低減に関する方策について
○所管事項の報告
1 エネルギーの使用の合理化に関する法律等の改正に係る区の対応状況について(財産管理担当、教育経営担当)
2 水銀混入ごみによる清掃工場焼却炉の停止について(ごみ減量担当)
3 平成23年度以降の最終処分委託料の改定について(ごみ減量担当)
○その他
委員長
定足数に達しましたので、環境対策特別委員会を開会します。
(午前10時01分)
本日の審査については、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ございませんので、そのように進めます。
なお、審査に当たっては12時を目途に進めたいと思いますので、御協力をよろしくお願いします。
それでは、議事に入ります。
地球温暖化の防止に関する方策について、環境負荷の低減に関する方策についてを一括議題に供します。
所管事項の報告を受けたいと思います。
報告を受けるに当たり、御確認いただきたいことがありますので、委員会を暫時休憩します。
(午前10時01分)
委員長
それでは、再開します。
(午前10時02分)
1番、エネルギーの使用の合理化に関する法律等の改正に係る区の対応状況についての報告を求めます。
柿内経営室副参事(財産管理担当)
それでは、エネルギーの使用の合理化に関する法律等の改正に係る区の対応状況について(資料2)御報告いたします。今回は主に技術的観点での準備状況でございますので、私のほうからまとめて御報告をいたすものでございます。
平成22年度改正の「エネルギーの使用の合理化に関する法律(省エネ法)」及び「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例(環境確保条例)」に係る区の対応状況(途中経過)でございますが、次のとおりでございます。大きく分けて2点ございます。
1点目は、エネルギー使用状況の把握でございます。本年7月にエネルギー使用状況報告書(省エネ法関係)を経済産業省のほうに提出してございます。主な内容でございますが、平成21年度のエネルギー使用量の実績(原油換算)は、区長部局が年5,062キロリットル、教育委員会が年4,678キロリットルでございます。
今後の予定でございますが、11月末までに省エネ法関係の中長期計画書を策定する予定でございます。主な内容でございますが、平成22年度から5年間にわたります運用対策、例えば室内温度の管理の統一ということで、夏場ですと冷房が28度、冬場ですと暖房が19度といったものを統一するとか、不使用時の消灯ですとか、使っていない設備等の運転停止などの運用対策、また、保守管理対策ということで、空調設備等の省エネ管理標準、いわゆるエネルギー管理のマニュアルのようなものでございますが、これを作成いたしまして、各施設におきまして取り組みを徹底するなどがございます。また、設備等の更新でございますが、これは照明器具の更新等とか、空調設備の更新等のときに、エネルギー消費効率の高いものに更新するなどが考えられますが、それぞれの3側面につきまして、それぞれにおける取り組みと、それによるエネルギー使用合理化の期待効果(削減効果)でございます。これらの見込みとコスト負担や施設の保全計画等との整合性も踏まえつつ、削減目標の設定をする予定でございます。その他、いわゆる環境確保条例関係でございますが、取り組み方針等を載せました地球温暖化対策報告書を12月に東京都のほうに提出する予定でございます。
以上、雑駁でございますが、報告とさせていただきます。
委員長
ただいまの報告について質疑はありませんか。
長沢委員
こういう法律なり東京都の条例に基づいて区の対応があるということでの御報告だと思っていますが、今後の予定ということで、中長期計画を策定すると。その中身についての、年度的に、その期間ということで22年度から5年間ということですね。そもそもこれ自身は、要するに法律なりでこういう計画を各自治体が持ちなさいというのを義務付けられているというふうにとらえていいんですか。
柿内経営室副参事(財産管理担当)
これにつきましては、法律の改正によりまして、従来は事業所単位でございましたが、今回は事業者単位ということで、年間の原油換算量が1,500キロリットル以上の者につきましては、特定の事業者ということで指定を受けますということでございます。指定を受けた者につきましては報告義務がございまして、中野区につきましては、区長部局につきましても教育委員会につきましても、その量を超えてございますので、その部分につきましては中長期計画の提出義務があるというものでございます。
長沢委員
まあ、以前、そういうのは伺ったかなと思います。それで、取り組みの内容ということでは、こういう3側面、先ほど御説明いただいた、運用対策、保守管理対策、設備等更新というものと、それによる期待効果ということで、これは5年間ということの目標となり、結果として出すんだけども、年次年次に報告をするという中身になるんですか。
柿内経営室副参事(財産管理担当)
定期報告書という制度がございまして、それにつきましては毎年報告することになってございます。
むとう委員
これは毎年報告をするという結果の報告書なんでしょうか。具体的に今、三つの面からの取り組み内容をすごく簡単に御説明いただきましたけれども、具体的なものというのは示されていなくて、例えば毎年これだけ減らそうという目標値はありましたかね、区の別の計画であったかしら。そういう具体的なものとか、今おっしゃった具体性というのは、夏・冬の温度設定のことと、その徹底管理と、それから設備更新のときにかえるみたいなことしかないんですけれども、もっと具体的な取り組み内容というのはこの計画に盛り込む必要性はないものなんですか。
柿内経営室副参事(財産管理担当)
その内容につきまして、ある程度具体的な内容を盛り込むということでございますが、それについては今内部の中で検討しているということでございます。
むとう委員
じゃあ、今内部で検討している具体的な中身の一端を御紹介していただければと思います。
柿内経営室副参事(財産管理担当)
それにつきましては、先ほど例として若干触れましたけれども、例えば設備面の更新ですと照明器具の更新ということで、一般的な施設では照明による電気使用量等が全体の施設の電気使用量の50%を占めるということでございますので、それらに加えまして、老朽化施設も照明エネルギーの効率が低下しているということで、器具更新による省エネを図るということで、実際には今回、決算特別委員会の主要施策の成果のほうで述べてございますけれども、経年劣化が進みました庁内の照明器具につきまして順次更新しているということで、それがまだ進んでございませんので、それを進めていくとか、そういう例でございます。
むとう委員
この法律では、何というか、自治体に対して目標値であるとかこれぐらいに抑えなさいとか、そういうものは一切ないんですか。
柿内経営室副参事(財産管理担当)
これにつきましては、中長期計画に年平均1%以上のエネルギー消費原単位での低減を努力義務としてございますので、そういう部分が盛り込まれているものでございます。
むとう委員
今区が考えている設備更新とかそういうことで1%は達成できるということなんでしょうか。
柿内経営室副参事(財産管理担当)
それにつきましても、今回、非常に酷暑の部分がございますので、5年間の中でどこまでできるかということで、内部で検討しているものでございます。
長沢委員
最初の使用状況の把握ということで、区長部局、教育委員会とかがありますね。今、10か年の関係なんかでは、例えば施設自身の、学校なんかでいえば統廃合の関係がありますよね。こういったことも向こう5年間というところでは、そういった施設がなくなる、あるいは統合の実施においては、そういう意味ではエネルギー自身は逆に大きくなるということになるのか、そういったことも盛り込んでこういう計画をつくると、それはそういうことでいいんですね。
柿内経営室副参事(財産管理担当)
10か年計画の部分につきましては、整合性をとるような形で考えていきたいと思ってございます。
長沢委員
そのときの結局、積算というんでしょうかね、エネルギーの消費とか原油換算ということで、まあ、それは一定のものとして出せるものなのかというふうには思ったりもするんですけど、その辺は、どう言えばいいんですかね、一定の数値か何かで考えられてやると、そういう計算方法というんでしょうかね、そういうのがされるということで考えればいいんですか。
柿内経営室副参事(財産管理担当)
これといって定められたものが示されているわけではございませんので、過去の経過と現状の状況とかを含めまして、施設的にどれぐらいのものが省エネできるかということを標準的な部分で考えていきたいと思ってございます。
飯島委員
一つだけ。この計画、それから報告書の作成は、経営室財産管理担当、管理分野というのかな、そこでやるということですか。
柿内経営室副参事(財産管理担当)
事務局につきましては、区長部局としましては私ども財産管理担当、また、教育委員会としましては教育委員会の教育経営担当ということで、別々につくる部分とがございまして、まあ、総括的には環境と暮らし分野もかかわるものでございます。
飯島委員
別々につくるの。
柿内経営室副参事(財産管理担当)
区長部局と教育委員会につきましては別の部局ということでございますので、内容的には類似している部分が出ると思いますけども、報告としては別々に提出しなければならないということでございます。
飯島委員
もう少しちゃんと丁寧に答えてもらいたいな、そうしたら。中長期計画書というのは1本なんですか、2本なんですか。
横山区民生活部副参事(環境と暮らし担当)
法に定められましたところによりますと、教育委員会部局とそれから区長部局、それぞれが特定事業者として別扱いというふうに指定されてございます。したがいまして、少なくとも形式的には中長期計画書というものはそれぞれ1書ずつつくるということになります。ただし、当然区としての全体的な整合性をとった一体的な計画にしてまいると考えております。
飯島委員
報告書は。
横山区民生活部副参事(環境と暮らし担当)
同様でございます。
飯島委員
なるほど。そうすると、それぞれが法的には違う法人とは言いませんけど、要するにそういう事業体だから、それぞれがつくるんですよと。だけど、それぞれがつくるということで大丈夫ですか。だって、目標の設定なんていうのは、教育委員会と区長部局で必ずしもそれを達成する手段その他についてだって、十分かどうかわかりませんよね。そうすると、お出しになる特定事業者としては別なんだろうけど、しかし、これが全体としての整合を欠いているわけにはいかないよね。そうすると、どこかでこれは、計画にせよ報告にせよ、それぞれがするんだけど、区としての戦略目標というのはあるわけじゃないですか。そういうところは、じゃあどういうことになるんだろう。計画書をつくったという表面的なことは区長部局と教育委員会なのかもしれないけれども、全体的にはどこがどうするんですか。
横山区民生活部副参事(環境と暮らし担当)
前回ちょっと御報告させていただきましたが、省エネ法に対しまして、区としても事業者としての体制を整えるとなっておりまして、(仮称)省エネ推進会議といったようなものを、副区長をトップにすべての部長――室長等も含めますけれども――等で構成してまいりたいというふうに思ってございます。それにつきましては、教育委員会部局と区長部局合同の開催、一つの会議体と、組織体として設定していく考えでございます。その事務局につきましては、それぞれに指定されてございます財産管理担当、それから教育経営担当、あわせて私どもの環境と暮らし担当、3分野で事務局を担って、区全体の目標あるいは進め方といったものを整合性をとった計画を定めていきたいというふうに考えております。
飯島委員
11月末までですね、この中長期計画書というのは。まだ、だけど、お考えは頭の中にあるようですけども、枠組みとして経営本部なりなんなりで考えるのかどうか知りませんが、そんなことになっているのかどうかというのはちょっとわからないよね。どの程度、今おっしゃったことは、区としての意思決定のレベルにあるんですか。
横山区民生活部副参事(環境と暮らし担当)
正式な決裁という形で最終的に設置等はまだしてございませんけれども、省エネ推進会議のあらあらの構成メンバーと、それから設置して対応していくことについては、区長まで含めて了承いただいているところでございます。
飯島委員
行政委員会である教育委員会も含めてということになるんでしょうけども、そうなってくると、手順的にとか、何かこう整合をとるべきこととかは結構あったりするんですよね。区長部局に決め事があれば、それで済むとは限らない。教育委員会はこういうことについての、そういう全体的な教育委員会所管施設のもろもろについて、そうしたものを持っているのかどうかということはよくわからないんだけど、不備な部分があれば改めて定めなければならない。ちょっとできているようなできていないような、調べたわけではありませんからわかりませんけども、やっぱりその辺のいわゆる規制、要するに法的と言ってはちょっと極端だけど、規則や基準や要綱の整備をある程度しなきゃならないかもしれませんね、場合によっては。そうすると、かなり急がないと――いや、わからない。要するに、こういうものは、システムとかなんとかが全然別個になっていて、教育委員会はらちの外とかということがあるから、よく見たほうがいいんですよ。だから、見てもらって、なるべく早い段階に、そういうものをつくるんならつくられたほうがいいと思うし、11月末につくって出して、後々報告があるのか、その過程がどうなのかは、ちょっとこれでははっきりしないけど、いずれにしてもやりとりはあるんでしょう、その間ね。そういうことを考えてくると、どこかで御報告なりが中間段階でないと、いきなり決めました、出しました、そうですかというわけにいくのかどうかね、これも。事業者というのはまた別枠だというんなら、一体どういうことなんでしょうねという話になっちゃうから、よく考えて手順に誤りがないように。これは要望ですから、お答えは結構です。
委員長
ほかに質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。
次に、2番、水銀混入ごみによる清掃工場焼却炉の停止についての報告を受けます。
鈴木区民生活部副参事(ごみ減量担当)
それでは、水銀混入ごみによる清掃工場焼却炉の停止について(資料3)御報告申し上げます。本報告につきましては、当委員会の所管外でございますが、関連ということで御報告するものでございます。
お手元の資料をごらんください。
本年6月から9月にかけて、東京二十三区清掃一部事務組合が管理する清掃工場のうち、4清掃工場の5焼却炉が、水銀混入ごみの不適正搬入が原因で停止いたしました。清掃工場の排ガス中の水銀濃度には法による排出基準はございません。清掃一組は近隣との工場操業協定に基づく自己規制値を設けてございまして、この焼却炉の停止につきましては、自己規制値を上回ったため、行ったものでございます。なお、足立清掃工場の9月16日の停止につきましては、自己規制値を超えるおそれが生じたために行ったということで、超える前に行ったということでございます。
それでは、1、各清掃工場の水銀混入ごみによる停止・復旧状況でございます。表をごらんください。表で工場名、それから停止炉、それから停止日、復旧日又は現況、そして物的被害金額の順に記載してございます。
まず最初に、足立工場の2号炉で6月11日に停止いたしました。その後、9月3日に復旧してございます。このときの物的被害金額は約2億8,000万円ということで、触媒・ろ布の交換、煙道清掃などということで、ここが被害が最も大きいものとなってございます。一度復旧したのでございますが、先ほど申しましたとおり、9月16日に再度停止いたしまして、9月27日に復旧してございます。この2回目の際には約50万円ほどの被害ということでございます。
続きまして、2番、板橋清掃工場の2号炉でございます。こちらは7月1日に停止いたしまして、7月17日に復旧いたしております。こちらも物的被害金額は同じく50万円ほどということでございます。
続きまして、光が丘清掃工場の1号炉と2号炉が7月8日に停止いたしました。1号炉につきましては8月13日に復旧いたしております。2号炉につきましては、定期点検補修工事とあわせて整備、清掃し、10月上旬復旧予定ということでございます。現在もう10月上旬ではございませんけれども、まだ今日の段階で清掃一組から2号炉が復旧したという連絡は入ってございませんので、記述もこうした記述になってございます。被害金額につきましても現在算定中ということでございます。
続きまして、最後になりますが、千歳清掃工場の1号炉でございます。こちらは7月18日に停止いたしまして、7月28日に復旧してございます。被害金額は約50万円といったところでございます。
2番、持込排出源の調査結果でございます。今回の停止の原因となった水銀がどこからどのように持ち込まれたのかを突き止めるために実施いたしたものでございます。清掃一組を中心に各区も協力して、最も被害の大きかった足立清掃工場に搬入された事業系一般廃棄物の経路を中心に、収集運搬業者と排出事業者――これは主に医療関係機関でございますが、こちらへの聞き取り調査を行いました。調査の結果につきましては、9月10日、清掃一組から、原因者の特定に至る結果は得られず、また、特定につながる有力情報も得ることはできなかったとの報告がございました。
恐れ入ります、裏面をごらんください。
3、再発防止策でございます。こちらにつきましては、既に実施しているものと今後取り組むものとありますが、まず、(1)の搬入監視体制の強化でございます。これは主に清掃工場における対策ということでございますが、①といたしまして照合調査の常時実施。これは、毎日どこかの清掃工場で照合調査をやっていると。照合調査というのは、収集車の荷を一度あけて、それでチェックするというものでございます。それから②で全工場を対象とした一斉照合調査の強化。これも、既にこれまでも以前からやっていたものなんですけれども、さらに回数等をふやして強化していくというものでございます。それから③プラットホーム――これはごみバンカーにごみをあけるために車がとまるところでございますが、そこで巡回パトロール、それから目視監視、こういったものを行っていくということでございます。
次が周知啓発でございます。①ホームページや広報による周知。これは各区、そして一組、それぞれ取り組んでいるところでございます。②不適正ごみの搬入禁止チラシの配布。これは収集運搬事業者等に配布したりしているものでございます。
それから、(3)でございます。総合的な再発防止策の検討。これにつきましては、清掃一組と各区との連携を図りながら、今回聞き取り調査を行ったわけでございますが、今回の調査対象以外でも、例えば廃業した工場あるいは病院、また一般家庭等が排出源だった可能性も否定できません。そういった点、それから水銀以外の不適正排出物、これらも含めた対策というものを一組と23区で連携して検討して取り組んでいきたいということを考えてございます。
以上、報告でございます。
委員長
ただいまの報告について質疑はありませんか。
長沢委員
御苦労さまです。一つは2番目のところなんですけど、持込排出源ということで、副参事のお話だと、事業系一般廃棄物の経路を中心にそういう聞き取りの調査をしたと。これは医療系だということですね。それで、わからないのは、その水銀混入というのは、例えば医療系以外ではどういったところを想定されて、その点についてはどういう、今回のところでは別に調査を行っていないということなのか、そこはどうなんでしょうか。
鈴木区民生活部副参事(ごみ減量担当)
今回医療関係の機関を中心に調査したという理由は、水銀が含まれているものとして、血圧計が主に考えられるだろうということで、その他も若干含まれているものもありますが、一番多く含まれているのが血圧計ということで、そんな観点から医療関係を中心に調査したというところでございます。そのほかになりますと、特に医療機関にだけ集中して水銀が入った製品としてあるものが何かということになりますと、その辺はなかなか難しいところがございまして、一般の製品であれば、例えば蛍光灯だとか、そういったものにも含まれているんですけれども、電池だとか、そういったものは特に医療機関に限らずさまざまな事業所で取り扱っているということもございますし、量的にもそんなに大量ではございません、一個一個に含まれる量につきましては。そんなことで、主に血圧計を中心に、取り扱っているところの調査を行ったといったことでございます。
長沢委員
結果としては、なかなか特定につながる有力情報も得ることはできなかったとの報告でありますけども、しかしながら、これはこれでおしまいじゃなく、今も何か改めて、今の御答弁であると、蛍光灯なり電池なりがある、量的には一つひとつは少ないけども、大量であればということにもなる。その後の再発防止のところでも伺いたいんですけれども、今後、これはどういうふうにされるということで伺っているんでしょうか。
鈴木区民生活部副参事(ごみ減量担当)
再発防止策につきましては、先ほど御報告申し上げた内容で、実際、既に取り組めるものについては取り組んでいるといった状況でございます。一番大きなところは、(3)にございます総合的な再発防止策の検討ということでございます。そこにつきましては、先ほども触れましたけれども、今後、清掃一組と23区で連携して、どういったことでこの対策ができるのか、それを検討する場をつくって検討していくということが今のところ考えているところでございます。
委員長
ちょっと休憩します。
(午前10時27分)
委員長
再開します。
(午前10時27分)
長沢委員
僕、2番目のところで、これの調査自身のことについては今後はどうされるのかというのを聞きたかったのね。3番目のところは、一緒に聞きたかったところもあったから、それは今後、一組と23区自身でそういう検討委員会を設けるということなんで、それは御答弁としていただきました。2番のところの調査については、要するにここで得ることができなかったという報告があったということなんだけれども、何らかの形でこれからも別なというか、医療事業者のところだけではなくて、別な形での調査も続けるとか、そういうことがあったら御報告をいただきたいという意味で伺いました。それが一つ。
ついでに、再発防止のところで言うと、これまでも何らかの形でそういう監視の体制というのは当然とられてきて、今回そういう強化をしますと、あるいは新たにその3番目の総合的な再発防止策の検討もされるということなんだけども、ちょっとこれまでどういうことをされてきたのかということもわからないんで、そのことがこういうことによって強化をされるんだというところの関係をちょっと御説明いただければと思ったんですけど。
鈴木区民生活部副参事(ごみ減量担当)
調査につきましては、先ほど申しましたとおり、今回の足立清掃工場を中心とする持込排出源の調査ということでは、9月10日の報告が、これで一つの区切りということでございます。それで、監視など、さまざまこれまで取り組んできたものと今回新たに取り組むものとの、その辺を具体的にもう少しということでございますけれども、照合調査の常時実施だとか全工場を対象とした一斉照合調査の強化だとか、そういったものですね。これについては既にこれまでもやられておりましたし、それの部分については今回の件を踏まえてさらに一層強化していくという部分でございます。周知啓発につきましても、水銀ということではございませんが、これまでも不適正排出物の搬入防止ということでやってきたわけでございますが、特に水銀にポイントを絞った形で、きちっとした排出をお願いしますというようなことを改めてこれまでの取り組みにつけ加える形で周知啓発を行ったというものでございます。
むとう委員
水銀はかなり有害物質ですから、二度とこういう排出というか、空気中への排出も含めて、汚染が起こらないようにということは十分心して取り組んでいただきたいというふうに思うわけですけれども、事故が起きて損害賠償の訴訟も辞さないような構えであるということを一組が公表した後に、業者に対して聞き取り調査をしているわけですから、業者に対してどういう聞き取り調査を行ったのかは知りませんけれども、一組と一緒に区も一部同行をして聞き取り調査を行ったというふうに伺っておりますが、損害賠償しなければならないみたいなことが起こり得るという、業者にとっては大変な状況にあったわけですから、そういう中で聞き取り調査をしても、「はい、うちが出しました」なんていうことはあり得ない話で、何でこれは聞き取り調査だけにとどめてしまったのかということはすごく疑問なんです。どういうふうに調査していこうかということは、一組と区と協議された上でこういう方法をとられたのかとは思うんですけれども、聞き取りに行ったところで、「やりました」と言う業者は絶対出てくるはずはないということは当初からわかっていたことではないかと予測できるわけです。
それで、足立については、復旧してすぐまた水銀が自己規制値を超えるおそれが生じたということで自主的にとめたということですけれども、この結果からすると、要するにバンカーの中に原因となるものが残っていた可能性が大なわけですよね。一たんとめたときに、本当に原因調査をしようと、特定事業者を見つけようということであるならば、なぜバンカーの中をきちんと見なかったのか、調査しなかったのかというのがすごく残念でならないんですね。燃やしてしまうと灰になってしまいますから、原因の特定に至らないわけですけれども、バンカーの中にまだ燃やす前のものが残っていた可能性は十分予測できたことであって、結果からすれば、まさにそうであったわけですが、何でバンカーの中まで見ようとかということにならなかったのか。一組はあくまでも23区の区長さんたちの決定に基づいて事業を展開しているわけですから、そこはやっぱり中野の区長もきちんと原因特定に至る調査の方法というものを十分示唆すべきであったというふうに思うわけですけれども、どうしてバンカーの中まで見ようというようなことの努力をなさらなかったのか、その辺の情報はありますでしょうか。
鈴木区民生活部副参事(ごみ減量担当)
足立清掃工場の2回目の停止につきましては、委員今おっしゃいましたけれども、その可能性として、バンカー内に残留していた水銀を炉の中に取り込んだ可能性が高いということで、清掃一組のほうからも報告は受けてございます。ただ、ごみバンカー内のごみを一々チェックするということが果たして可能なのかどうなのか、そういったことも含めて、今回清掃一組としては、バンカー内に残留しているごみの一個一個のチェックというような、水銀があるかないかのチェックということはしなかったのかなというふうに思っております。
むとう委員
原因を特定するに至る調査はどういうふうにしようかというのは、区長会のほうから一組に対して聞き取り調査という方法を提案したのかと思うんですけれども、やはり2億8,000万円ですよ、これは相当の被害であって、訴訟も辞さないと言っていたことを踏まえれば、聞き取り調査だけで原因者がわからないからもうこれで終わりというのは、随分当初の意気込みと落差があるなと感じるんですね。2億8,000万円もの被害を受けていて、どうしてバンカーの中まで見ようというような原因特定をしようということに至らなかったのかというのは、すごく理解しがたいんですね。
委員長
休憩します。
(午前10時35分)
委員長
再開します。
(午前10時36分)
むとう委員
環境対策ということで、二度と水銀の発生ということが起こらないような対策をしっかり練っていっていただきたいということが原点にあって質問しているわけですけれども、多分事業者に対しては区が許可を出すわけですから、今後の対策の部分で、許可する段階からの啓発、申請してくる業者に対してどういうふうに、これから区が許可を出す側としてどうしていくのかというところが今後の再発防止策の中にないんですが、その辺についてはどのような強化策を考えていらっしゃるのですか。
鈴木区民生活部副参事(ごみ減量担当)
今後の再発防止策の中で、先ほども総合的な再発防止策を検討するというお話を申し上げたところでございます。そういった中で、委員がおっしゃったようなことも含めて、視野に入れながら検討するということになろうかと思います。
委員長
ほかに質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告については終了します。
続きまして、平成23年度以降の最終処分委託料の改定についての報告を求めます。
鈴木区民生活部副参事(ごみ減量担当)
それでは、平成23年度以降の最終処分委託料の改定について(資料4)御報告申し上げます。本件につきましても、当委員会の所管外でございますが、関連ということで当委員会でも御報告申し上げるものでございます。
平成21年10月、昨年でございますが、東京都から委託料改定の要請がございまして、都区間で協議を行ってまいりました。このたび、協議がまとまったものでございます。
1、検討の経過です。清掃事業の区移管以降、ごみの収集・運搬は各区が担い、中間処理は清掃一組が担い、最終処分は東京都が東京湾内に設置・管理する埋立処分場で実施しているという役割分担のもとで行ってまいりました。この最終処分に係る委託料につきましては、昨年、東京都から、現行の委託料が最終処分場を維持するための経費に見合わなくなっているということで、改定の申し入れがございました。これを受けまして、副区長会の下命のもとに清掃主管部長会で検討を行った上、都に協議を行った結果、平成22年8月に都と協議が成立いたしました。
2、現行算定方法の課題でございます。そもそも現行の最終処分委託料につきましては、清掃事業の区移管以来、10年前でございますが、それ以来、キロ3.5円ということで、従量制でやってまいりました。ところが、ごみ量が年々減少して、処分量も減っていく、そしてそれに伴って23区の支払い額も減ってきていると、こういった状況になってございます。このため、東京都が実際に支出する最終処分場の維持経費との差がだんだん大きくなってきているということでございます。
下のグラフをごらんください。棒グラフが埋立処分量で、ごらんのとおり年々減少してございます。例えば一番左の平成15年度には88.3万トンございました。それが一番右の21年度には44.1万トンということで、処分量は約半分になってございます。次、折れ線グラフが2種類あるんですが、上のほうのグラフをごらんください。これが算定対象経費ということでございまして、最終処分場に実際かかる維持経費ということで、これはさほど減ってございません。この3年ほどは横ばいということです。折れ線グラフの下のほう、右肩下がりになってございますが、これが23区の支払い額、つまり都への委託料の総額ということでございます。ごらんのとおり二つの折れ線グラフの間の差が、最近は特に開きが大きくなっている状況です。この差が都の持ち出しということになっています。グラフの一番右の平成21年度では、都の支出が約27億円でございますが、23区の支払いは約15億円ということで、差額の約12億円分が都の持ち出しということになっているわけでございます。
裏面をごらんください。
3、今回の委託料の見直しに当たっての検討の考え方ということでございます。三つございまして、一つは、最終処分場における廃棄物処理については、清掃事業の区移管時の「東京都と特別区の役割分担」を踏まえ、今後とも移管以前に埋め立てられた廃棄物に由来する排水処理も含め、区に相応の処理責任があるということでございます。2、上記の責任を果たすため、必要な最終処分委託料の算定対象経費は、これまでどおり、埋立作業経費、それから排水処理場運転経費、そして車両減価償却費の範囲とするということで、三つの項目にしてございます。3、最終処分委託料の算定については、埋立処分量に応じて変動する経費(変動費)、それと、埋立処分量によらず固定的にかかる経費(固定費)に分けて行うということになってございます。
4、こういった考え方のもとに改定の内容でございますが、従量費、それから固定費というふうになってございます。従量費につきましては、さきの3のところで変動費と言っていたものが、言葉は違いますが、従量費というふうになってございます。これに含まれる分が埋立作業経費及び車両減価償却費相当分というものでございます。それから、固定費というのが、排水処理経費相当分ということでございます。これにつきまして、基本的には清掃一組搬入分、キロ2.1円、これが従量費ということで、最終処分場に持ち込む、ごみの燃やした後の残りになりますけれども、これについてはキログラム当たり2.1円ということで、これからは負担をしていくということになりました。続きまして、固定費部分、これにつきましては16億9,200万円ということで、これは固定的にかかる経費として、これを都に払うということにしてございます。これらキログラム2.1円の分と16億9,200万円の分、これを合わせて都に各区が直接払うということではなくて、清掃一組を通してお支払いするということにしております。
もう一つ、各特別区搬入分というのが右のほうにございまして、これにつきましては、例えば火災だとかそういったところで臨時に出たりするごみでございますが、こういったものにつきましては、各区で出たものは直接、清掃工場ではなくて最終処分場に持ち込むということになりますので、これにつきましては各区がそれぞれ直接東京都にキロ5.9円で払っていくということになります。内訳としては従量費相当分としてキロ2.1円、固定費相当分としてキロ3.8円ということです。これは全体の金額からしますと、ごくわずかな量でございまして、基本的には清掃一組を通して払うということになります。
5の支払い方法でございます。今も少し触れてございますけれども、各区から清掃一組の清掃工場に搬入されて中間処理を行った残り、これについては各区が従量費分、固定費分ともに一組分担金に含めて一たん清掃一組に支払って、清掃一組がまとめて東京都に払うということでございます。(2)、これも先ほど申しましたが、火災ごみ、こういったものについては、臨時的なものでございますし、毎年度量も違いますので、直接搬入量に応じて各区が東京都に支払うということでございます。
改定の時期は来年の4月1日。見直しの時期ということで、原則として4年ごとに都区間で協議を行いまして、見直しの必要があれば、その翌年度から反映するということにしてございます。
最後でございますが、8番、23年度最終処分委託料への影響でございます。これは中野区の負担がふえる部分ですね、この金額を約3,000万円ほどということで試算してございます。今までは清掃一組に支払う分担金の内訳というものを特に考慮していないで、全体まとめて分担金でお支払いしていたわけなんですが、あえて今までの分担金の中で最終処分委託料に相当する分は幾らなのかということでございますが、これは、例えば21年度の額で言うと、試算してみますと、今まで3,800万円ほど払っておりました。これに来年度はさらに3,000万円ほど上積みされるということで、この分、一組の分担金に影響が出てくるといったことでございます。
以上、御報告でございます。
委員長
ただいまの報告について質疑はありませんか。
むとう委員
すごくごみが減ったからといってすべてが減るわけではないことは十分わかるんですけれども、金額が。でも、あまりにもごみ量が減っているのに処分費がほとんど下がらないというような原因はどういうところにあるのでしょうか。
鈴木区民生活部副参事(ごみ減量担当)
先ほど御報告の中で、固定費ということで排水処理経費相当分というのがあるんだというお話を申し上げました。これにつきましては、これまでの埋め立て、例えば昭和49年に埋め立てが終わっている15号地というのが江東区若洲にあるのですが、それなども含めた、ずっと処分場がいっぱいになると別のところにということで少しずつ移ってきましたけれども、それらのトータルの処分場にかかる経費ということです。何にお金がかかるのかということは、その排水処理ということで、処分場に降った雨がそのまま東京湾に流れていくといったことは、海が汚染されてしまうわけですので、そういったことを防止するために、処分場は管理をきちっとしていかなくちゃいけないということで、降った雨水についても、処分場の低いところにしみ出てくるわけで、これを一たん集めて、それをきちっときれいな水にした上で、またそれを直接海に流すのではなくて、水再生センター、金町なんですけども、そちらのほうに送って、そこで他の公共下水と一緒に浄化して、それで放流するというような、そんなような手間をかけて処理をしていると。その経費がかなりの金額になっていると。全体のこの経費の約3分の2はその経費ということでございます。
むとう委員
もしわかれば、この東京都がやっている埋め立て処分場で、23区の一般家庭ごみのエリアというのはごくごくわずかで、あとは建設残土などが大半を占めているわけですけれども、そちらのごみについても当然のことながら値上げがあってのことなのでしょうか、それとも23区だけが値上げなのでしょうか。
鈴木区民生活部副参事(ごみ減量担当)
これにつきましては、私どものほうでは、今、清掃一組を通して分担金として支払っている一般廃棄物についての最終処分委託料の改定ということで御報告申し上げたところです。都が今後産廃の部分ですね、それについてどういった対応をとるのかということについては承知してございません。
むとう委員
できれば、23区だけの部分が値上げということになると納得しがたいお話ですので、その辺はぜひ何かの機会に確認をしておいていただけたらありがたいです。要望です。
委員長
ほかに質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告については終了します。
鈴木区民生活部副参事(ごみ減量担当)
すみません、先ほど答弁の中で金町水再生と言いましたが、間違っていました。砂町水再生センターでございました。訂正させていただきます。
委員長
次に、その他に入ります。その他で所管事項の報告はありますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、以上で所管事項の報告を終了いたします。
それでは、審査日程のその他に入ります。各委員、理事者から何か発言はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、次回日程等について御協議いただくため、委員会を暫時休憩します。
(午前10時52分)
委員長
では、委員会を再開します。
(午前10時52分)
休憩中に御協議いただきましたとおり、次回は第4回定例会中とし、急を要する案件が生じた場合は、正副委員長協議の上、御連絡をさせていただきたいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ございませんので、そのように決定いたします。
以上で本日予定した日程はすべて終了いたしますが、各委員、理事者から何か発言はありますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本日の環境対策特別委員会を散会します。
(午前10時53分)