平成25年01月21日中野区議会厚生委員会
平成25年01月21日中野区議会厚生委員会の会議録
平成25年01月21日厚生委員会 中野区議会厚生委員会〔平成25年1月21日〕

厚生委員会会議記録

○開会日 平成25年1月21日

○場所  中野区議会第3委員会室

○開会  午後1時00分

○閉会  午後2時29分

○出席委員(8名)
 北原 ともあき委員長
 甲田 ゆり子副委員長
 石川 直行委員
 いでい 良輔委員
 白井 ひでふみ委員
 金子 洋委員
 大内 しんご委員
 佐伯 利昭委員

○欠席委員(0名)

○出席説明員
 地域支えあい推進室長 瀬田 敏幸
 地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当) 朝井 めぐみ
 地域支えあい推進室副参事(区民活動センター調整担当)、
 中部すこやか福祉センター所長 遠藤 由紀夫
 中部すこやか福祉センター副参事(地域ケア担当) 松原 弘宜
 中部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 波多江 貴代美
 北部すこやか福祉センター所長 服部 敏信
 北部すこやか福祉センター副参事(地域ケア担当) 大橋 雄治
 北部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 中井 豊
 南部すこやか福祉センター所長 橋本 美文
 南部すこやか福祉センター副参事(地域ケア担当) 松本 和也
 南部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 杉本 兼太郎
 鷺宮すこやか福祉センター所長 村木 誠
 鷺宮すこやか福祉センター副参事(地域ケア担当) 齋藤 真紀子
 鷺宮すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 高橋 昭彦
 健康福祉部長 田中 政之
 保健所長 山川 博之
 健康福祉部副参事(福祉推進担当) 小田 史子
 健康福祉部参事(保健予防担当) 向山 晴子
 健康福祉部副参事(健康推進担当) 石濱 照子
 健康福祉部副参事(障害福祉担当) 永田 純一
 健康福祉部副参事(生活援護担当) 伊藤 政子
 健康福祉部副参事(学習スポーツ担当) 浅川 靖

○事務局職員
 書記 河村 孝雄
 書記 鈴木 均

○委員長署名

審査日程
○陳情
〔継続審査分〕
 (24)第23号陳情 65歳以上の障害者福祉手当(第二種)の削減・廃止を中止することにつ
いて
 (24)第24号陳情 「障害者福祉手当(第二種)」見直し案について
○要求資料の提出
 1 地域生活支援事業の実績と決算額(平成23年度)
 2 障害者福祉手当(第二種)の実績(平成23年度)
 3 市町村における障害者福祉手当(第二種)の実施状況(平成23年度)
○所管事項の報告
 1 中野区区民活動センター運営指針の一部改正について(区民活動センター調整担当)
 2 平成25年度区民活動センター運営委員会に対する指定事業について
       (区民活動センター調整担当)
 3 区を被告とする訴訟の提起について(福祉推進担当)
○その他

委員長
 定足数に達しましたので、ただいまから厚生委員会を開会します。

(午後1時00分)

 本日の審査日程についてお諮りいたします。
 本日は、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように進めます。
 なお、審査に当たっては3時ごろに休憩を入れ、5時を目途に進めてまいりたいと思いますので、よろしく御協力をお願いいたします。
 それでは、議事に入ります。
 陳情の審査を行います。平成24年第23号陳情、65歳以上の障害者福祉手当(第二種)の削減・廃止を中止することについて、平成24年第24号陳情、「障害者福祉手当(第二種)」見直し案についての2件を一括して議題に供します。
 前回の陳情審査の中で資料要求がありました。本日御用意いただいておりますので、一旦、陳情審査を保留とし、これを受けたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、陳情の審査を保留いたします。
 資料要求(資料2、3、4)は、既にお手元に配付しておりますので、御確認ください。
 この資料について何か質疑はありますか。
いでい委員
 区では、地域生活支援事業について特に力を入れているということですけれども、このいただきました資料について、簡単で結構ですから御説明いただきたいと思います。
永田健康福祉部副参事(障害福祉担当)
 それでは、お手元に配付をさせていただきました地域生活支援事業の実績と決算額(平成23年度)につきまして、御説明申し上げます。
 障害者自立支援法に基づいて実施されるサービスは、自立支援給付と地域生活支援事業で構成をされてございます。自立支援給付が全国共通の基準及び水準で提供されるサービスであるのに対しまして、地域生活支援事業は、各区市町村におきまして地域のニーズや実情を踏まえ、創意工夫を凝らして独自に提供するサービスでございます。平成23年度の予算額といたしましては、予算現額では4億9,272万円余、執行額は4億5,214万円余で、執行率は91.8%となってございます。財源構成といたしましては、特定財源として、国や都からの補助金も一部はございますが、一般財源が3億741万円余でございまして、地域生活支援事業経費全体の約7割は、区独自の財源を投入しているという状況でございます。
 事業の内容といたしましては、日常生活支援サービス、地域生活支援サービス、コミュニケーション支援等といった区分によりまして、自立した日常生活や社会生活を営むことができるよう、きめ細かな支援としてサービスを提供しているものでございます。
 この中で、特に予算額が最も大きな事業といたしましては、地域生活支援サービスの中ほどの移動支援事業でございます。さらに、それとは別に、義務教育通学等支援を別の事業として実施をしてございます。移動支援事業は、日常の買い物や冠婚葬祭、その他さまざまな社会活動に参加する際に、必要により介護も行いながら外出の支援を行うというものでございます。障害の等級にかかわりなく御利用いただいておりまして、平成23年度におきましては、延べ7万時間を超える利用がございました。
 1枚目の資料につきましては、以上でございます。
いでい委員
 では、障害者福祉手当(第二種)の実績、こちらの資料のほうですけれども、欄外の説明にありますように、人数を369人と想定しているというのは、表の対象人数の実績が1,175人となっておりますけれども、そのうち369名の方が65歳以上ということでよろしいんですか。
永田健康福祉部副参事(障害福祉担当)
 はい、そのとおりでございます。
いでい委員
 65歳以上の手帳取得者の間では、その手当をもらえている方、また、もらえていない方の中で不公平があるという話も伺っておりますが、その人数というのはどのぐらいか御存じですか。
永田健康福祉部副参事(障害福祉担当)
 身体障害者手帳3級をお持ちの65歳以上の方は、全部で862名いらっしゃいます。そのうち手当を受給されている方は369名で、全体の約4割となってございます。残りの493名、約6割の方が手当を受給されていないという状況でございまして、こうした不公平な状況につきましては解消する必要があるというふうに考えてございます。
いでい委員
 では、もう一つの資料で、市町村における障害者福祉手当(第二種)の実施状況について伺いますけれども、八王子市と町田市は、もともと第二種手当そのものが実施されていないということだと思いますけれども、昭島市は65歳未満と書いてありますが、これはどういうことでしょうか。
永田健康福祉部副参事(障害福祉担当)
 昭島市におきましては、この第二種手当の支給対象を65歳未満に限って支給をしているというところでございます。
いでい委員
 そうなると、これから中野区がこういうふうにしていこうというのと同じようなことになると思うんですが、昭島市がそのようにした経緯や考え方というのはどういったことなんですか。
永田健康福祉部副参事(障害福祉担当)
 昭島市におきましては、平成17年度から支給対象を65歳未満とする改正をしてございます。その考え方といたしましては、65歳以上の障害者については介護サービスの対象者であり、そのサービスも充実してきていること、一般の介護サービス対象者との公平性を図る必要があること、65歳以上の新規申請は既に認めておらず、65歳以上の手帳所持者の間での公平性を図る必要があることなどを理由として、見直しを行ったというふうに承知をしてございます。
白井委員
 それでは、まず、地域生活支援事業の実績と決算額、今の資料についてなんですけれども、これまでの役所側の答弁として、現金給付から、いわゆるサービスのほうへ力を入れていく、比重していくというお話がありました。一覧表を示していただいたところなんですけれども、なかなか全部、一つひとつ比較をすることは難しいと思うんですけれども、例えば23区――他区と比べて中野区は実態として、いわゆるサービスのほうに比重して、ウエートを置かれている、たくさんサービスがありますよ、対象者の方もたくさんいると、どの程度まで言えるものなんでしょうか。お伺いしたいと思います。
永田健康福祉部副参事(障害福祉担当)
 中野区におきまして、特にこの地域生活支援事業の中で力を入れているという事業といたしましては、先ほども触れさせていただきました移動支援事業でございます。これにつきましては、特に障害の等級等にかかわりなく、社会参加を推進するということを支援していくということが重要であるということ、そうした考え方に立ちまして、この移動支援事業をはじめとしまして、地域生活支援事業全般についての御利用をしていただくに当たって、自己負担なく、実質的に無料ということで御利用をいただいていると。このように地域での生活、社会生活等について、自己負担なく御利用いただいているという区は、今、23区の中でも中野区だけであるというふうに承知をしているところでございます。
白井委員
 移動支援事業、実質、自己負担なしというお話がありました。例えば、65歳以上で介護保険を利用されている方の場合、介護保険の利用枠を超えてから初めてこの移動支援サービスが使えることとなります。つまり、介護保険の枠内であれば、自己負担が発生して、それまでは無料ではないということですよね。移動支援というのは、65歳以上の方だけではなく、広く対象者、全ての方だと思うんですけれども、例えばサービスを受けられている方は何人で、65歳、さらには、この二種手当の該当の方何人ぐらいというお話をお伺いしたいと思うんですけれども、お答えいただけますでしょうか。
永田健康福祉部副参事(障害福祉担当)
 今、65歳以上の方につきましては、原則として介護保険制度、介護保険サービスを御利用いただくということが原則でございます。しかしながら、そのサービスの量として、より多くのサービスが必要であるという方あるいは障害福祉サービスでしかその事業メニューがないものにつきましては、この自立支援法に基づきます障害福祉サービスを御利用いただく。あるいは、組み合わせて上乗せする形で御利用いただくといったような仕組みになってございます。そうした中で、65歳以上でも御利用いただける障害福祉サービス固有のものといたしましては、行動援護、同行援護、自立訓練、生活訓練、就労移行支援、就労継続支援等々といった事業につきましては、お一人お一人の実情を踏まえて、勘案して、支給決定をし、御利用をいただいているというものでございます。今お尋ねいただきました、二種手当を受けていらっしゃる方で移動支援を御利用なさっている方といった数につきましては、その集約がなかなか難しいということで、実際の人数については把握はできていないという状況でございます。
白井委員
 実態として掌握が難しいというお話でしたけれども、対象者の方はたくさんおられます。その中で65歳以上の方、さらには二種手当を受けておられる方と絞り込んでいくと、これをもって二種手当だけをダイレクトになくなりますよと、こういうお話にはなかなか直結しづらいのかなと。いわゆる地域生活支援事業を充実しているがゆえに、今回改めて見直すというお話だったんですけれども、これをもってその根拠とするというにはちょっと乏しいかなと思います。
 あともう一つ挙げられましたのは義務教育通学等支援ですから、こちらのほうは当然義務教育なので、65歳以上の対象外ですよね。こちらも、中野区として取り組んでおられていることは評価するところなんですけれども、これをもって65歳の二種だけは廃止というのも、これもちょっと直結しづらいのかなというふうに思います。
 それと、市町村における障害者福祉手当(第二種)の実施状況について、この資料についてもお伺いしたいと思います。
 これまで23区の中では、65歳、年齢の制限をもって二種手当を廃止をしている、そんな区はありませんと、こういう答弁でありました。恐らく東京都の中でもないと思いますということだったんですけれども、昭島市のお話がきょう示されました。今までの答弁の中で、恐らくないと言っていたところなんですけれども、これは変更があったということでよろしいですか。
永田健康福祉部副参事(障害福祉担当)
 これまで委員会の中でお尋ねいただきましたその時点におきましては、こうした状況につきましてまだ確認ができていなかったということでございまして、今回改めて調査をしましたところ判明したというものでございます。
委員長
 他に質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、要求資料については終了いたします。
 それでは、平成24年第23号陳情、65歳以上の障害者福祉手当(第二種)の削減・廃止を中止することについて、平成24年第24号陳情、「障害者福祉手当(第二種)」見直し案についての2件を改めて一括して議題に供します。
 これより本件に対する質疑を行います。質疑はありませんか。
いでい委員
 まず、今回のことに関しましては、事業見直しというところからスタートしてきているんですけれども、まずもう一回、事業見直しというものはどういうものなのか、そして、その目的は何なのか、お答えください。
永田健康福祉部副参事(障害福祉担当)
 中野区といたしましては、今日、激しく変動しております社会経済情勢の変化や、また、国のさまざまな法改正等の制度改正などに的確に対応していく。そして、それによりまして、区民ニーズに的確に応えていくという責務がございます。
 一方、区の財政状況といたしましては、非常事態とも言える厳しい状況が続いております。安心して住み続けていける中野区を実現するためには、中長期の視点に立ちまして、持続可能な区政運営を行えるよう、全ての事業について絶えず見直しを行っていくということは、必要不可欠なことであるというふうに考えております。このような基本的な考え方に立って、計画、実施、評価、改善というマネジメントサイクルによりまして、区の全ての事業について見直しを行ったというものでございます。
いでい委員
 改めて、今回この障害者福祉手当(第二種)のことについて見直しを行うに至ったことについても、考え方について改めて伺います。
永田健康福祉部副参事(障害福祉担当)
 障害者福祉手当(第二種)は、昭和49年に開始されました制度でございまして、身体3級及び知的4度の方など、比較的軽度の方を対象として、月額5,000円を支給しているものでございます。その手当制度が開始されました当時に比べまして、サービスが格段に充実してきておりまして、現金給付といった形で手当を支給するということの必要性あるいはその効果というものが薄れてきているという考え方でございます。
 具体的には、平成12年度に介護保険制度が開始されまして、65歳以上の方は介護保険制度によるサービスを利用できるようになりました。また、平成18年度には、障害者自立支援法に基づきまして、サービスの内容、質、また量とも拡充が図られてきております。そして、さまざまなそうした障害福祉サービスを提供する民間の事業者も設立をされ、また、区内における相談支援機関あるいは就労支援施設等々の社会資源の整備、充実が図られてきております。これらを有機的に連携させることによりまして、必要な人に必要なサービスを必要なだけの量、直接本人に対して区市町村が責任をもって提供していくという体制が構築されてきていると考えております。また、必要によりまして、介護保険サービスと組み合わせて利用できるというふうになっておりまして、みずからの意思でサービスを選択できる、利用者本意の仕組みとなっているものでございます。
 先ほどお尋ねいただきましたように、特にその中でも、地域生活支援事業につきましては障害のある方の日常生活や社会参加を支援するということが特に重要であるというふうに区としては考えておりまして、所得基準や公費負担上限額などを設定した上で、ほとんどの方には自己負担をしていただくことなく、実質的に無料でサービスを御利用いただいているところでございます。
 一方、65歳以上の方につきましては不公平が生じているという状況がございますので、これを解消するために、手当を受給できる方が約4割、残りの約6割の方が受給できていないといったような状況がございますので、こうした状況を踏まえて、今回見直しを行ったというものでございます。
いでい委員
 先ほど来、財政的なお話も結構出てきていますけれども、今の区の財政におきまして、障害福祉費の推移というのはどれぐらいなんでしょうか。
永田健康福祉部副参事(障害福祉担当)
 障害福祉費の予算をこの10年間の推移で御説明いたしますと、平成15年におきましては約32億円でございましたものが、今年度、平成24年度におきましては約60億円ということになってございます。一般会計予算との比較で申しますと、この10年間で、一般会計のほうは約3割の伸び率であるのに対しまして、障害福祉費の予算は約9割、ほぼ2倍の伸び率となってございます。このうち、自立支援給付に相当します予算額は、この10年間で26億円の増となっておりまして、約3.2倍の増でございます。地域生活支援事業に相当する予算といたしましては、3億3,000万円の増で、約3.4倍の額となってございます。
佐伯委員
 1点だけお聞きしたいんですけれども、先ほど来、その理由としている65歳以上の方の不公平、6割の方が受けられていないという状況、この不公平感というのは、その6割の方から上がっている御意見なんですか、それとも区が一方的にお話しなさっているお話なんですか。
永田健康福祉部副参事(障害福祉担当)
 まず、65歳を過ぎてからの方の不公平ということでございますが、64歳までに手帳を取得された方については、その後も継続して手当を受給できるという状況であるのに対して、65歳を過ぎて手帳を取得された方については、手当は受けられないという仕組みになってございます。これにつきましては、時々その対象となっている方から電話等で問い合わせをいただくといったようなことがございまして、その都度、現状の仕組みではこういうふうになっておりますというような説明をさせていただいているということがございます。
金子委員
 今、65歳以上になってから手帳を取得された人たちは、この第二種を以前から受けられないような仕組みになっているということですけれども、これも制度が始まったときからのことではないと思います。平成12年のときに、介護保険制度が導入されたのに合わせて東京都が、この65歳以上になってから取得した人に対しては、この手当を支給しないというふうに決めたことによってこうなっているということなんですけれども、このときの経緯について、もうちょっと詳しく説明をしていただきたいと思います。
永田健康福祉部副参事(障害福祉担当)
 この障害福祉手当制度につきましては、今、御紹介いただきましたように、東京都におきまして、平成12年に対象者として65歳を超えた新規取得は認めないという改正がされてございます。その際の都のほうから示された考え方としましては、平成12年に介護保険制度が確立をされて、これからのそうした方については、障害者福祉施策としてではなく高齢福祉施策の一環として新たにそうした制度が構築されたということに伴って、この障害者福祉手当の支給対象についても見直しをするというふうに至ったというふうに承知をしているところでございます。
金子委員
 それで、この介護保険制度が導入された当時、障害者の方たちに対するサービスは、導入される以前、サービスはなかったんでしょうか。この介護保険制度の創設によって初めてサービスを受けられるようになったものなのでしょうか。例えば、区が強調されています移動支援、この制度はいつから行われているんでしょうか。
永田健康福祉部副参事(障害福祉担当)
 今お尋ねいただきました平成12年当時の65歳以上の方へのサービスの提供につきましては、障害者福祉施策の範疇としてではなく、高齢福祉施策の範疇において今後はサービス提供をしていくといった大きな仕組みの転換があったというふうに考えております。そのころの障害者施策、具体的には、移動支援等々のサービスはどうであったかということですが、そのころも現在のものに類するようなものはございましたが、先ほど御紹介させていただきましたように、平成15年に支援費制度が確立をされまして、措置から契約へということで、御本人がサービスを選択して受けていただくという制度ができました。そして、その後平成18年に、障害者自立支援法によりまして、現在のサービスの提供の形に至っているということで、そうした背景があるというふうに考えております。
金子委員
 平成15年に支援費制度に変えられたということですね。15年までは措置制度であったわけですよね。つまり、受けられるサービスについて自己負担はなかったということですね。それが、15年になって、支援費制度になって自己負担が生じ、また、自立支援法の施行によって1割の自己負担というふうになっていったということだと思います。介護保険制度が導入されて、それまでの措置制度から――措置制度による移動支援に類するそういったサービスなどについては、介護保険サービスに変わって1割の自己負担が生ずるというふうに負担がふえたんだと思うんですけれども。負担がふえたこの変化に伴って、この65歳以上になってから障害者になられた方に対して、この手当の支給が打ち切られるという、このときの決定自体が非常に合理性を欠くというか、全く理由になっていないのではないかと私は思います。これによって生じた不公平感、実際に不公平ですけれども、65歳以前から障害者だった人と65歳以後になってから障害者になった人たちの間の不公平を是正するというのであれば、65歳以上になってからの人たちに対しても手当を支給するというふうにするのが筋ではないかと思うんですけれども、この辺はどう考えておられますか。
永田健康福祉部副参事(障害福祉担当)
 移動支援制度がその措置として行われていたときには、自己負担がなかったんではないかというようなお話がございましたが、措置としてサービスが支給されるという前提といたしましては、そのサービスの支給をする要件、そしてその量、上限の設定がございます。その支給決定を経た上でなければ、このサービスを利用することはできなかったということがございます。それに比べまして、今日の移動支援につきましては、手続はもちろんしていただくわけですが、そうした要件、それから上限の設定につきましても、上限はございますが、その必要な量というものを勘案して決定しておりますので、現在の移動支援のほうが、そうした利用に当たっては、御利用いただける方の立場から見たときには非常に利用しやすい仕組みになっているというふうに考えております。
 また、65歳以上の方の不公平感を解消するために、むしろその支給をもらえていない方に対して支給することにより公平化を図ると、そのような選択をすべきではないかということにつきましては、確かに一つの考え方ではあると思いますが、今、お話をさせていただいておりますとおり、この支給そのものについての必要性、効果等を見直しをしているということでございまして、その不公平感の解消につきましては、拡大する方向で解消を図るのではなく、廃止をするということによってその実現を図っていきたいというふうに考えております。
金子委員
 今、廃止をする方向で不公平感をなくしていくということでしたけれども、そうすると、これからは65歳以上の人は全て第二種手当の支給を受けることができなくなるわけですね。それで、65歳までは自立支援給付によって、事実上、自己負担なしで誰もがサービスを受けることができたのに、今度は65歳以上になると全ての障害者の方たちが、介護保険が優先適用されて1割の自己負担をしなければならなくなるわけです。そうすると、65歳を超えると自己負担が生じてくるというふうになるわけです。しかも、65歳を超えると仕事をすることができない、定年になって退職をする、収入が減ってくる人たちが大部分になるわけで、この部分について手当を廃止するというのは、こうした移動支援などで、区が現金給付でないところで力を入れている、だからという理由が成り立たないのではないかと考えるんですけれども、その辺はいかがでしょうか。
永田健康福祉部副参事(障害福祉担当)
 介護保険制度を利用するに当たって1割の負担をいただくということにつきましては、これは少子高齢化が進む我が国におきまして、今後、その高齢者に必要とされる医療費、福祉等々の経費を社会保険といった形で広く国民が負担する形で、その実現を図っていくという制度でございます。したがいまして、65歳になられた方につきましては、こうした社会保険が原則として適用されるというものであるというふうに考えておりまして、現在のこの障害者福祉手当(第二種)は、その経費を補填するといったような目的で実施をしているものではないというふうに考えております。
金子委員
 区の条例によりますと、この障害者福祉手当の目的は、障害者の福祉を増進することとあります。これまでの委員会のこの陳情の審査の中で、この手当の目的は、主として障害者の人たちの社会参加や地域生活の支援のためであるということでしたけれども、その条例の目的はそういった面に限定するものではなくて福祉の増進、すなわち障害者の人たちの生活を支えることも含めて、目的に含まれていると思います。例えば、二種手当を受けている人たちが多く利用しているグループホームの入居には、利用者負担が8万円かかる。65歳以上の人たちが受ける国民年金6万何千円かよりも大きいわけです。そういった部分を補填する役割というのを実際にこの障害者福祉手当(第二種)というものは果たしてきていると考えられます。こうした生活を支えるものとなっているこれを廃止して、その移動支援など、そういう社会生活が充実しているということを理由に、この生活の支えを廃止するというのは全く成り立たないのではないかと考えますが、いかがでしょうか。
永田健康福祉部副参事(障害福祉担当)
 この障害者福祉手当(第二種)の目的でございますが、福祉の増進を図るということでございますが、第一義的に、その所得補償を目的とするものではないというふうに考えてございます。重度の障害をお持ちの方などに対しましては、障害基礎年金をはじめといたしまして、国や都の手当制度など、所得補償の仕組みが重層的に講じられてございます。これらにつきましては、これまでどおり継続をしていくという考えでございますが、この第二種の手当につきましては、目的や対象が異なります区独自のものであるということから、そうした制度の趣旨に照らして見直しを行う必要があるというふうに考えております。
委員長
 よろしいですか。
金子委員
 とりあえず。
石川委員
 この障害者自立支援法に基づいて中野区障害者自立支援協議会というものが設置されていると思います。これは前回もちょっと質問させていただいたんですが、そこの中に事務局を置き、事務局長は健康福祉部の障害福祉分野の統括管理者となっておりますが、改めて、協議会の中の事務局の役割と、それからこの統括管理者は誰なのかお伺いします。
永田健康福祉部副参事(障害福祉担当)
 まず、自立支援協議会の事務局長である障害福祉分野統括管理者は私でございます。
 それから、事務局の役割といたしましては、この自立支援協議会の議事、それからさまざまな講演会、学習会等々の事業を円滑に実施するに当たりまして、そうした会議等の事務の準備を行うといった役割を果たしているものでございます。
石川委員
 そうすると、その事務局がこの協議会の議事を行ったり、いろいろな補佐を行っていると思うんですけれども、まさに、この陳情が出ている提出者がこの協議会の副会長であり、また委員の方が陳情を出しているということになっておるんですが、この自立支援協議会の中での協議の内容、議論の内容はどのようなものだったんでしょうか。
永田健康福祉部副参事(障害福祉担当)
 すみません、その質問は、この福祉手当のことに関連してということでしょうか。(「そうです」と呼ぶ者あり)はい。自立支援協議会におけます障害者福祉手当(第二種)のことの扱いにつきましては、11月下旬に当委員会――前回、厚生委員会に報告をさせていただきましたその後に、自立支援協議会が開催されましたときに、事務局から情報提供といたしまして、現在、事業見直しにおきまして、この障害者福祉手当(第二種)についての見直しを考えていますという情報提供をさせていただきました。
石川委員
 その情報提供の中で、協議会の各委員の中からいろいろな意見等があったと思うんですけど、その辺の内容はどうなんでしょうか。
永田健康福祉部副参事(障害福祉担当)
 その場での意見といたしましては、この第二種手当を廃止するということについては問題があるのではないかといったような意見がございました。それで、その結果としまして、先日、委員からも御紹介ございましたが、この意見が出たということを取りまとめて、区報でも紹介をさせていただいておりますが、そうした説明会や会合等で出された意見については、区の所管のほうにそうした意見が出たということで取りまとめをするということでございますので、そうした手続にのっとって、本日の意見を区宛てに伝えるべきではないかと、そういったような話になったものでございます。
石川委員
 まさに、その協議会を取りまとめる責任者があなたであって、そこの中で取りまとめられていないから副会長であったり、委員の方からの陳情が出ると思うんですが、その辺の取りまとめの仕方というか、どの程度まで取りまとめたというようなお考えなんでしょうか。
永田健康福祉部副参事(障害福祉担当)
 すみません。私、事務局長ではございますが、議事には参加をしておりませんし、そうした委員からの御意見等を取りまとめるといったような立場ではございません。
石川委員
 いや、先ほど、その「取りまとめる」といった発言があったと思うんですけれども、その辺はどういうことなんですか。
永田健康福祉部副参事(障害福祉担当)
 すみません、説明が足りませんでした。委員の皆様から口々に出された意見について、会長から、では、そうした意見をこの会として取りまとめて区に出そうではないかという取りまとめをその会としてされたということでございまして、私が取りまとめたというものではございません。
石川委員
 そうすると、会としては、この65歳以上の障害者福祉手当の廃止について、会としてこれは廃止をしないでくれというようなことに、協議会としてはなっているんでしょうか。
永田健康福祉部副参事(障害福祉担当)
 すみません。正確に申しますと、自立支援協議会の中で本来協議をすべき事項というものは、先ほど御紹介いただきました設置要綱の中で定められておりまして、その協議事項とは別の取り扱いであるというふうに考えております。そうした取り扱いの一つとして、この区から出された情報提供に対して、その意見を区に伝える形として、この各委員から出された意見を一つにまとめて区に提出をしようという事務的な取りまとめがされたというふうなものでございます。
石川委員
 すみません、伺いたいのは、協議会がこの福祉手当の廃止について結論を出したのでしょうか。
永田健康福祉部副参事(障害福祉担当)
 協議会としましては、それについての何らかの意思を決定するというような場ではございませんので、あくまでもそういうような意見があるのであれば、その意見を区に対して申し伝えましょうかという実務的なレベルでの話でございまして、自立支援協議会として、それを協議事項として決定する、あるいは何らかの意思表示をするといったものではないというふうに考えております。
金子委員
 先ほどいろいろ伺ったんですけれども、結局のところ、全体として、なぜ65歳以上の人に対して、特に仕事もできなくなり、介護保険サービスによる自己負担が生じ、また、親亡き後の問題なども抱えて、非常に生活が困難になってくる、その65歳以上の部分についてこの手当を廃止するのか。65歳以下の人たちについてはこれを継続して、65歳以上の人たちを狙い撃ちで廃止するのか。その理由がどうも納得のいくように説明がされていないように思うんですけれども、その辺の説明をお願いいたします。
永田健康福祉部副参事(障害福祉担当)
 65歳以上の方につきましては、まずは介護保険サービスの適用が原則となるといったようなこともございまして、この障害福祉施策として実施をしております障害者福祉手当(第二種)につきましては、その対象から外すことが妥当ではないかというふうに考えたものでございます。
金子委員
 障害者自立支援サービスは、現在はほぼ自己負担なしで受けられる。それで、65歳になると自己負担が生ずる。その自己負担が生ずるそちらのほうについて廃止するというのは、やはりどう考えても理屈が成り立たないのではないかと思うんですけれども、いかがですか。
永田健康福祉部副参事(障害福祉担当)
 自己負担につきましては、先ほどお話をいたしましたように、介護保険は障害がある方もない方も原則適用でありまして、1割負担をいただくということが現行の国の制度であるということでありますので、それを補填するというような形での手当の支給ということは、考えていないということです。
金子委員
 移動支援サービスなどのそういった地域支援の拡充によって、この手当が必要でなくなっているという事実上の説明だと思いますけれども、これによって必要なくなっているというのであれば、65歳以上に限定するのではなくて、65歳以下についても対象にするのが筋ということになってしまうのではないかと思うんですけれども、(「共産党がそれを提案するんだな、じゃあ」と呼ぶ者あり)それを提案するものではありません。(「じゃあ、何なんだよ」と呼ぶ者あり)一層厳しい状況におかれる65歳以上を対象に廃止するというのは、筋が成り立たないのではないかと思うんですけれども、いかがですか。
永田健康福祉部副参事(障害福祉担当)
 今回の御提案は65歳以上について見直しをさせていただくというものでございます。さらに、その年齢を広げてということになりますと、それはまた、今後引き続き検討すべき課題であるというふうに考えております。(「進行」と呼ぶ者あり)
委員長
 はい。
 他に質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、取り扱いを協議したいと思いますので、委員会を暫時休憩します。

(午後1時46分)

委員長
 再開いたします。

(午後1時53分)

 本件について、第23号陳情を本日のところ保留とするかを挙手によって採決を行います。
 お諮りいたします。平成24年第23号陳情、65歳以上の障害者福祉手当(第二種)の削減・廃止を中止することについて、本日のところ保留とすることに賛成の方は挙手を願います。

〔賛成者挙手〕

委員長
 挙手多数。よって、本件は本日のところ保留とすることに決します。
 続きまして、平成24年第24号陳情、「障害者福祉手当(第二種)」見直し案について、本日のところ保留とすることに賛成の方は挙手をお願いいたします。

〔賛成者挙手〕

委員長
 挙手多数。よって、本日のところ第24号陳情につきましては保留とすることに決します。
 以上で陳情審査は終了いたします。
 引き続きまして、所管事項の報告を求めます。
 1番、中野区区民活動センター運営指針の一部改正についての報告を求めます。
遠藤地域支えあい推進室副参事(区民活動センター調整担当)
 それでは、資料(資料5)に基づきまして御報告させていただきます。
 区民活動センター運営指針の一部改正についてでございます。
 なお、本件につきましては、地域支えあい推進特別委員会にも報告するものでございます。
 1点目の改正点でございます。運営指針の事務局員の採用の項目でございます。事務局員の採用につきましては、1年間の任期とし、毎年公募により行う。公募による選考の結果同一の者が連続して採用される場合にあっては、原則として雇用契約は3回までとする。ただし、これによりがたい特別の事情がある場合については、4回まで雇用契約できるものとするものでございます。
 2の理由でございます。各区民活動センター運営委員会による事務局職員の採用につきましては、運営指針の採用の規定を一部変更することによりまして、より地域の実情に合った人材確保が可能となります。これによって、運営委員会も自立した運営ができるようになるということでございます。
 3の改正日でございます。平成25年1月15日でございます。下の欄に区民活動センター運営指針の新旧対照表を載せてございますので、参照していただきたいと思います。
委員長
 ただいまの報告に対し、質疑ありませんか。
いでい委員
 これは、当初立ち上がったときには、3回ということでお話があったんですけれども、この短い期間で4回まで延ばしますよといったところは、ここに理由として書いてありますけれども、区民活動センターからはいろいろな事情があって、こういったことになったのかなと思いますけれども、一番大きなものは何ですか。
遠藤地域支えあい推進室副参事(区民活動センター調整担当)
 この運営指針につきましては、平成23年7月に定めてございます。その際には、区といたしましては事務局員の同一人が長期間担当するということにつきましては、組織の活性化、新陳代謝を図るということから好ましくないということで、連続して3回を超えないということで、3回までの雇用契約ということでスタートしたわけでございます。ここにつきましては例外を認めないというような形で定めたわけでございますけれども、やはり運営委員会の会長連絡会等を開催いたしまして、さまざまな御意見を会長さん方からいただきまして、やはり一定の例外的なことも想定しなければ人材確保が難しいというようなことがあるという意見が寄せられたことがありまして、区として、このたび見直しを行ったというところでございます。
いでい委員
 この事務局員の方々は、それぞれ研修を受けて資格を持っていますよね。それは何でしたっけ。
遠藤地域支えあい推進室副参事(区民活動センター調整担当)
 区が実施いたします地域活動コーディネーター養成講座を受講していただくということが、要件の一つとなってございます。
いでい委員
 その地域活動コーディネーター養成講座を受講して、その資格を有している方々というのは、年々、毎年やっていますよね、毎年ふえていますよね。今、何人ぐらい、その資格はあっても任についていない方はいらっしゃるんですか。
遠藤地域支えあい推進室副参事(区民活動センター調整担当)
 これまで4回、この地域活動コーディネーター養成講座を実施してございます。これまでに採用されている方が30名いらっしゃいますけれども、受講された方でまだ、希望されながら待機をしているという方が、合計で39名の方がいらっしゃいます。
いでい委員
 そういった方々が雇用される機会を阻害することにつながるんじゃないかと僕は思いますけれども、いかがですか。
遠藤地域支えあい推進室副参事(区民活動センター調整担当)
 先ほど申しましたように、原則として3回までということで考えてございますので、例外的に4回まで雇用契約をすることができるとなってございますので、その間に、やはり欠員等が生ずるという形で考えてございます。
いでい委員
 それが、3年間、3回更新をされてから4回まで例外を認めましょうということになるんだったらまだしも、まだ始まって2年たっていないわけですよね。それでこういうふうになってくると、そういったことで、説得力に欠けるんですよ。だったら、今やっている養成講座も今年度でやめちゃえばいいじゃないですか。だって、幾らその人たちが受けたって、どんどん順番が回ってこない可能性もあるっていうんだったら、受けたってしようがねえだろうという話にならないですか。
遠藤地域支えあい推進室副参事(区民活動センター調整担当)
 地域活動コーディネーター養成講座のお話になりますけれども、この講座につきましては二つの目的ということで、これまで実施しております。一つは、この運営協議会の事務局員となる資格という形での目的が、人材確保の目的が一つでございます。それとともに、地域でさまざまな活動をされている団体等がございますので、そういった中での事業のコーディネーターという役割、これらを果たせるようにということでの人材の育成、この二つを目的としてこれまで実施しておりますので、そういった点では、この目的を達成するために、今後ともコーディネーター養成講座については実施をしていきたいというふうに考えております。
いでい委員
 その中では、もし仮に、区民活動センターの事務局員として採用された場合には、3年間、もしくは、その例外があれば4回まで更新がされて、最長4年間務めることができますよというアナウンスはしていると思いますけれども、もうそれはやめたほうがいいんじゃないですか。今ストックされている39名の方プラス、来年度新たに養成講座を受ける方がいます。その人たちの中で、また希望する方がいらっしゃったときには、初め、今希望している39人の方々はそのまま、新たに養成講座を受けて、またその希望される方、とりあえずは10人としますよ、そうすると49人の方たち、その中で、では、欠員が出たところは採用していくのか。それとも、その39人の方だけの中から、ストックとして考えて、欠員が出たときに採用していくのかといったときには、あわせて採用するわけですか。その中から欠員を補充するという考え方なんですか。
遠藤地域支えあい推進室副参事(区民活動センター調整担当)
 区民活動センターの事務局員につきましては、この運営指針にもありますように、毎年公募で行うということを実施しております。したがいまして、現在、実際職務につかれている30名の方ですけれども、この方もこれまで公募、応募の手続を経て、毎年選任されているという実態がございます。
 したがいまして、この事務局員の公募につきましては、これまで地域活動コーディネーター養成講座を受講された方につきましては、こういった募集につきましては御案内を差し上げているところでございます。また、そういう案内を受けまして、実際にこれらの事務局に、運営委員会に応募をされているという実態がございます。そういった中での運営委員会としての判断で、毎年選任されるという手続になっております。
佐伯委員
 ここに、「原則として雇用契約は3回までとする」と。「ただし、これによりがたい特別の事情」というのは、かなり重い言葉だと思いますよ。これによりがたい――よりがたいかよりがたくないかとか、特別の事情というのは誰が判断するんですか。
遠藤地域支えあい推進室副参事(区民活動センター調整担当)
 判断自体は運営委員会が判断をするということで、そういった中で毎年公募されますけれども、そういった中での何回までの人を採用するかというものを判断していただくという形になります。
佐伯委員
 仮に、働いていらっしゃる方がこれによりがたくないようなことであれば、1回、2回で恐らく、次は契約しないよということになると思うんですよ。やっぱりそれによりがたいから、3回契約してくるんじゃないかなと思うんですけれども、そうなってくると、こういう状態が、恐らく常態化してきてしまうのではないかということも懸念されるんですけれども。そうしたら、今度は4回が5回になったりとか、5回が6回になったりとか、そういったことだって可能性としてはなきにしもあらずだと思いますけれども、そのあたりはどのようにお考えでしょうか。
遠藤地域支えあい推進室副参事(区民活動センター調整担当)
 回数の問題ではございますけれども、原則として、毎年公募で1年限りの契約ということで、この運営委員会の事務局員の採用というものは行っていただきたいということで、これまで運営委員会の会長連絡会等を通じまして、御理解いただいているところでございます。
 したがいまして、今、委員のおっしゃったような形での、これがどんどん延びていくというようなことは、想定はしてございません。
佐伯委員
 先ほどいでい委員からもお話がありましたけれども、本当に、まだ始まって間もないのにこういう状況ということもあります。それで、やはり一番懸念されていたことというのは、例えば2人の方が一遍にかわってしまったらとか、そういったこともいろいろ事情があったわけじゃないですか。それは混乱するだろうと。そういったことも吟味して、もうちょっと――これは指針ですから、別に議会の議決事項でも何でもない、行政側で決められることだと思いますけれども、もうちょっと慎重に、もうちょっと検討していただいて、改正していただければよかったなと思うんですけれども。これで一度改正しましたから、今後は、3年後までは、あと2年はこれでいくというような方針でしょうか。
遠藤地域支えあい推進室副参事(区民活動センター調整担当)
 これで、この考え方で当面運営していきたいというふうに考えております。
白井委員
 この手の問題はころころ変わるのが一番現場が混乱するというお話だと思います。そもそも、いわゆるコーディネーター養成講座もそうでした、事務局員の採用もそうでした。後から追いかけるような話が多くて、何の資格のない人間を、いきなり運営委員の方々が、隣に住んでいる次はこの方と、こんな地域の中で採用していいんですかというところから、一定規模の講座が必要ではないかというところからコーディネーターがついて、現実的に採用されたかと思ったら、そうしたら、採用された後から3回までねという条件がついて、もう既にこの方はずっとやるつもりだったのに、期待権が発生しているのではないかなと思うようなところです。いでい委員や佐伯委員からもありましたけれども、じゃあ、3回までだから、登録でウエイティング状態の方、次はどこかに入れるんじゃないかなって思っている方が、4回までになるとまた1年予定が狂うかもしれないとか。また、2人、事務局員と――本来、何人採用してもいいんですけれども、その運営委員会のおおむね、大体2人ぐらいの方が採用されている中で、一斉に、一度に交代してしまうと、ノウハウも引き継げなくて、やっぱり一度ではなくて、事務継続だとか、引き継ぎ期間を設けたほうがよりスムーズに行くんじゃないかなということも思います。そういう意味では、これでしばらく続けますと言うんですけれども、そのしばらくっていつですかとまた聞かなければいけないかなと思ったりもするんですけれども、ころころ変わることによって現場が混乱するだとか、既に働いている方だとか、ウエイティングの人もいるので、もう少し慎重な議論をやった上でないと難しいかなと思います。
 逆に言うと、今回変わって、これも非常に、どう解釈すればなんですけれども、4回までに変わったよと言われれば、3回までで終わった人は、じゃあ、特別の事情、この方でなければ余人をもってかえがたくなかったというふうなレッテルを張るようなものでして、これも逆に難しい判断になるんじゃないかなと思います。そうすると、みんな4年後、4年後でやってしまうと、事務の手続の引き継ぎなんていうものはなくて、一斉に、毎年毎年、4年後、4年後交代してしまうようになると、スムーズな運営ができるのかというところが一番現場が混乱する話に直結するので、どうやったら、運営委員も含めてなんですけれども、現場のほうでどうやって混乱しないかというところに重きを置いて、運営指針のほうを改正されるという必要があるんだろうなと思います。
 でも、それはもう決まってしまったことでしょうから、今からもう1回と言いたいところなんですけれども、これはもう意見として言っておきます。
 ちょっと頭の中で条例文が思い出せないのであれなんですけれども、たしか、一つの区民活動センターで、今でだと3回、3年連続で働いて、これで終わりじゃなくて、隣の区民活動センターで採用されるというのは阻害しなくて、連続してできるって、こんな解釈でよかったでしょうか。お伺いします。
遠藤地域支えあい推進室副参事(区民活動センター調整担当)
 この連続としてといいますのは、雇用主が同一の場合という形になります。現在の雇用主というのは、当該の運営委員会という形になりますので、別の運営委員会で雇用されるということは、別の雇用契約ということになりますので、連続した形にはならないというふうに考えております。
白井委員
 もう一つ。同じ区民活動センターで、これまでだと3年、1回お休みというか外れます。1年ぐらいで、次のでもう1回採用と。間が1年ぐらいあいていればだとか、1年とは言えないかもしれないですね、場合によっては途中交代があるかもしれません。一旦離れてしまえば、もう1回同じところでの雇用も妨げない、こういうニュアンスでよかったんでしょうか。
遠藤地域支えあい推進室副参事(区民活動センター調整担当)
 連続してということですので、間をあけずに契約をするということは連続という形になりますので、その期間が1年ないし3年という形でのあきというものはあろうかなというふうに思っております。そういった場合には、連続してという形には該当しないというふうに考えております。
石川委員
 そもそもこの議論が、もちろん先行実施した区民活動センターがあることはわかっているんですが、ちょうどことしの3月に3年目を迎えるので、どちらか一人の方に交代をしてもらったほうがいいだろうというような動きが、実際にどこの区民活動センターも考えていると思うんです。4回にするというよりは、先行実施したところ以外の、一昨年の7月から始まったセンターについて、ことしどうしても2人もしくは1人を交代をする、その不安が多分にあるんだと思いますから、ことしに限って――ことしというか来年度に限って4回まではいいですよという形にしたほうが、その登録されている方も含めてわかりやすいのではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
遠藤地域支えあい推進室副参事(区民活動センター調整担当)
 まず、1点でございますけれども、この契約の回数のカウントの仕方といいますか、基準の時点といいますのは、この運営指針が定められました平成23年7月でございます。ですから、先行実施のところと、平成23年に運営委員会を発足したところと変わりがないという点が一つでございます。
 特例としまして来年度だけというようなこともあるかなというふうには思いますけれども、今後さまざまな事情というものが地域で発生することも想定されるという形で、運営指針の文言としてはこういった形での整理というものをしたものでございます。
委員長
 他に質疑はありませんか。(「委員長、ちょっと休憩してください」と呼ぶ者あり)
 では、委員会を休憩します。

(午後2時13分)

委員長
 委員会を再開します。

(午後2時19分)

 他に質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本報告については終了します。
 次に、2番、平成25年度区民活動センター運営委員会に対する指定事業についての報告を求めます。
遠藤地域支えあい推進室副参事(区民活動センター調整担当)
 それでは、平成25年度区民活動センター運営委員会に対する指定事業につきまして(資料6)御報告申し上げます。
 なお、本件につきましても、地域支えあい推進特別委員会に報告を予定しているものでございます。
 この指定事業につきましては、暮らしやすい地域づくりに向けた取組みを推進するため、平成24年度から運営委員会の委託業務の中に設けました指定事業につきましての平成25年度の実施内容でございます。この指定事業につきましては、区が提示します課題に沿いまして、運営委員会から提案された事業を審査・決定するもので、指定事業を提案することについては各委員会の任意としてございます。
 内容でございます。1が区が提示します課題でございます。「地域支えあいの新たな担い手づくり、ネットワークづくり」、それと平成24年度の課題でございました「地域支えあいや地域の防犯・防災」でございます。
 指定事業に伴い加算する委託料額でございます。平成25年度につきましては、1運営委員会あたり、10万円を限度とすることを予定してございます。
 今後の予定でございます。2月上旬に区民活動センター運営委員会会長連絡会を開催いたしまして、説明を申し上げます。それと、今年度、平成24年度の指定事業の報告会というものの実施を予定してございます。3月中旬から下旬にかけまして、平成25年度の事業実施計画書の提出締め切り、ヒアリングを開催いたしまして、指定事業の決定、決定の通知というものを予定してございます。平成25年度の指定事業につきましては、来年、平成26年2月に指定事業の報告会の開催を予定してございます。
委員長
 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
いでい委員
 これは1運営委員会当たり10万円を限度としますけれども、全部の運営委員会が申請したときには、上限で10万円、全部出るということですか。
遠藤地域支えあい推進室副参事(区民活動センター調整担当)
 仮に15の運営委員会から提案されて、それが、審査を行いまして基準に合致しているということでありましたら、各運営委員会当たり10万円ということで予定をしてございます。
白井委員
 ちょっと意見なんですけれども、前回実施されたときも、これが対象となってこれが対象とならなかったというところの基準がなかなかわかりづらかった。急ぎでつくられたこともあって、募集されるそれぞれの地域のところも一体どのようなことをしたらいいのかという基準すらわからないということがあったので、1番は、実施するに当たって課題をふやされたこともいいと思います、防災・防犯が加わったということで。明確に、いわゆるこの委託料が入ることとなる事業だとか、形態というものはこういうものですよと、だめなものはこういうことなんですねというところの差がないようにというか、明確な基準となるように、曖昧ぶれずに、どうしてあそこの地域だけ入ったのにうちはだめだったんだという声が出ないように取り組みをお願いしたいと思います。この点いかがですか。
遠藤地域支えあい推進室副参事(区民活動センター調整担当)
 昨年につきましては、やはり最初だということで、なかなかその点、御理解しにくかったのかなというふうに反省してございます。
 そういったことで、今年度の実施事業の内容につきまして報告会というものを平成25年度の事業計画書の締め切り前に実際に行って、こういうものを行っているのだなという形で、まずは理解していただきたいということで予定してございます。それに基づきまして、審査の基準等につきましては、会長連絡会のほうできちっと説明をし、御理解いただけるような形で準備を進めてまいりたいというふうに考えております。
委員長
 他に質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本報告については終了します。
 3番、区を被告とする訴訟の提起についての報告を求めます。
小田健康福祉部副参事(福祉推進担当)
 それでは、区を被告といたします訴訟の提起がございましたので、この件について報告をさせていただきます。
 お手元の資料(資料7)をごらんください。
 事件名は、区政情報存否応答拒否決定処分取消等請求事件でございます。原告は中野区民で、昨年の11月24日に東京地方裁判所に訴えを提起されたものでございます。
 この事件の概要でございますが、原告が区政情報公開条例の規定に基づきまして、区長に対し、特定個人の強制保護に関する公開可能な一切の資料につきまして、区政情報の公開を請求いたしましたところ、区長が条例の規定に基づき、本件請求情報の存否を明らかにしないで、本件公開請求を拒否する旨の決定をいたしましたため、原告が、その取消しと不開示部分の開示を求めて訴えを提起したものでございます。
 なお、本件処分につきましては、平成22年10月29日付で、区長に対し、その取消しを求めまして、行政不服審査法の規定に基づく異議申立てがなされております。これに対して区長は、中野区情報公開審査会、こちらのほうに諮問をいたしまして、その答申を尊重して棄却の決定をしているものでございます。
 5番、請求の趣旨のところでございます。まず、区政情報の存否応答拒否決定処分の取消し、それとこの最初の(1)の処分に係ります不開示部分の開示、それと訴訟費用の費用負担、こちらの判決を求めるものでございます。
 裏面に入りますが、原告が主張いたします請求原因の要旨は4点ほどございます。1点目といたしましては、本件請求情報は行政機関の保有する情報の公開に関する法律5条1号ロの規定により公開されるべきであるという主張。2点目といたしましては、強制保護がされた場合には、強制保護をされた本人及びその親族に対しまして、いかなる人権侵害をしても、一切の情報を公開しないことが許容されるというモラルハザードが生じるため、本件処分は違法である。3点目といたしまして、被告の条例7条の解釈は、区政情報の公開が不当に阻害されることとなるため違法である。また、4点目といたしましては、情報公開は、「請求者の理由と使途」をその都度厳格に確認してからなされるものであり、被告の主張する「一度公開した情報は、それ以降あらゆる請求者に同様の公開が義務付けられる」という旨の説明は不当である。これが原告の請求原因の要旨でございます。
 報告は以上でございます。
委員長
 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。(「委員長、休憩してもらっていいですか」と呼ぶ者あり)
 はい。では、委員会を休憩いたします。

(午後2時27分)

委員長
 それでは、委員会を再開します。

(午後2時28分)

 ただいまの報告に対し、質疑はほかにありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告については終了します。
 他に報告はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で所管事項の報告を終了します。
 次に、その他に入りますが、各委員、理事者から何か発言はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、次回日程について御協議いただくため、委員会を暫時休憩いたします。

(午後2時29分)

委員長
 委員会を再開します。

(午後2時29分)

 休憩中に御協議いただきましたとおり、次回の委員会は2月4日(月曜日)午後1時から、当委員会室で開会したいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定します。
 以上で本日予定していた日程は全て終了しましたので、本日の厚生委員会を散会します。

(午後2時29分)