平成20年02月05日中野区議会総務委員会
平成20年02月05日中野区議会総務委員会の会議録
平成20年02月05日総務委員会

中野区議会総務委員会〔平成20年2月5日〕

総務委員会会議記録

○開会日 平成20年2月5日

○場所  中野区議会第1委員会室

○開会  午後1時00分

○閉会  午後4時41分

○出席委員(8名)
 吉原 宏委員長
 せきと 進副委員長
 白井 秀史委員
 林 まさみ委員
 長沢 和彦委員
 山崎 芳夫委員
 斉藤 金造委員
 飯島 謹一委員

○欠席委員(0名)

○出席説明員
 副区長(経営室) 石神 正義
 副区長(管理会計室) 沼口 昌弘
 副区長(政策室) 西岡 誠治
 危機管理担当部長 清水 流作
 計画財務担当課長 長田 久雄
 区民自治推進担当課長(調査研究担当課長、平和・人権・国際化担当課長) 小田 史子
 情報化推進担当課長 白土 純
 政策室特命担当課長 奈良 浩二
 経営担当課長 川崎 亨
 報道・秘書担当課長 浅野 昭
 人事担当課長 合川 昭
 財産管理担当課長 豊川 士朗
 用地・管財担当課長 冨永 清
 危機管理担当課長(防災担当課長) 志賀 聡
 経営室特命担当課長(契約担当課長) 篠原 文彦
 評価・改善推進担当課長 田中 政之
 経営分析・公会計改革担当課長 相澤 明郎
 税務担当課長 中井 豊
 未収金対策担当課長 若槻 磐雄
 管理会計室特命担当課長 伊東 知秀
 会計室長 村田 宏
 選挙管理委員会事務局長 柳澤 一平
 監査事務局長 石﨑 新一

○事務局職員
 事務局長 山下 清超
 事務局次長 髙橋 信一
 書記 菅野 多身子
 書記 永田 純一

○委員長署名

審査日程
○議  題
 政策、計画及び財政について
○要求資料の提出
 1 区立施設の法定耐用年数と残存期間と価格(財産管理担当、経営分析・公会計改革担当)
○所管事項の報告
 1 第二次特別区制度調査会報告について(計画財務担当)
 2 中野区の人材マネジメント実施方針(案)について(計画財務担当)
 3 財政運営の考え方について(計画財務担当)
 4 大規模既存電波障害対策施設の移管について(情報化推進担当)
 5 中野区情報システム調達ガイドライン(案)について(情報化推進担当)
 6 訴訟事件の判決について(経営担当)
 7 職員2000人体制に向けての方策について(人事担当)
 8 鷺宮体育館天井改修工事について(財産管理担当)
 9 インターネット公売の結果について(税務担当)
 10 その他
 (1)区長の大韓民国ソウル特別市ヤンチョン区訪問について
○その他

委員長
 定足数に達しましたので、総務委員会を開会します。

(午後1時00分)

 本日の審査日程ですが、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり審査を進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議がありませんので、そのように進めます。
 なお、審査に当たっては、3時ごろに休憩を入れ、5時を目途に進めたいと思いますので、御協力をお願いいたします。
 それでは、議事に入ります。
 政策、計画及び財政についてを議題に供します。
 初めに、要求資料の提出を受けたいと思います。
 前回12月3日の委員会で要求のありました資料「区立施設の法定耐用年数と残存期間と価格」をお手元に配付してありますので、御確認ください。
 本件について補足説明を求めます。
相澤経営分析・公会計改革担当課長
 それでは、資料(資料2)の区立施設の法定耐用年数と残存期間と価格について、簡単に補足説明をさせていただきます。
 昨年12月3日の総務委員会で資料要求があったものでございます。
 施設ごとに建築年度、構造、取得金額、耐用年数などについてお示ししてございます。欄の構造のRCと書いてありますのは、恐れ入りますが、裏面をごらんいただきたいと思います。構造欄の表記のところに書いてあるRCであれば鉄筋コンクリート造等でございます。
 また、法定耐用年数でございます。これは国の減価償却資産の耐用年数等に関する省令で定められてあるもので、残存価値につきましては、今回の施設使用料の考え方に基づきまして算出したものでございます。
 なお、施設につきましては、施設使用料にかかわる施設をまとめてございます。
委員長
 ただいまの説明に対し、質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で要求資料の提出を終了いたします。
 次に、所管事項の報告を受けたいと思います。
 1番、第二次特別区制度調査会報告についての報告を求めます。
長田計画財務担当課長
 それでは、お手元の資料(資料3)に基づきまして、第二次特別区制度調査会報告について御説明をさせていだたきます。A4、1枚ものの資料と、それから、第二次特別区調査会報告の本編、御用意をさせていただいております。まずA4、1枚ものの資料をごらんいただきたいと思います。
 昨年、平成19年12月に特別区長会から依頼された内容につきまして、第二次特別区制度調査会報告がございました。これは第一次報告に続きまして、平成17年12月に改めまして制度改革後の特別区のあり方につきまして調査研究を依頼したものの報告でございます。
 これまでの経緯でございますが、平成17年10月に特別区制度調査会では、東京における新たな自治制度を目指して、「都区制度の転換」と題した一次報告を行ってございます。これに引き続きまして、次の新たな展開を述べるという形で、この第二次報告が提案されております。第一次報告では、行政の一体性といったものを意識しながら、新しい基礎自治体のイメージを描いてまいりましたが、第二次報告は第一次報告のシナリオを発展的に解消させた形で報告を行っているものでございます。
 項目の2番目の報告の内容の欄をごらんいただきたいと思います。この報告の骨子は二つございます。一つが集権体制としての「都の区」の制度の廃止というものを強くうたっているものでございます。もう一つが「基礎自治体連合」の構想といったものを打ち出しているという二つの内容からこの報告の骨子が成り立っているものでございます。
 まず、「都の区」の制度の廃止ということでございますが、具体的には、これまで都に法的に留保している市の事務のすべてを特別区が担うということを主眼といたしまして、さらに都区間で行っている財政調整の制度も廃止すべきであると、そういう内容を打ち出しているものでございます。
 それから、もう1点でございますが、「基礎自治体連合」の構想ということでございますが、「都の区」の制度の廃止後の基礎自治体をどういうふうに構想するかということの関連で、まず基礎自治体は「東京○○市」という形で実現するというふうに規定してございます。さらに、東京大都市地域におきましては、行政需要や財源の極端な偏在が存在すると、このことを前提といたしまして、新たな自治体間の関係を構想する必要があるということで、具体的には法的根拠を有する「基礎自治体連合」というものを制度設計すべきであるという内容になってございます。
 ここで、資料の12ページをお開きいただきたいと思います。ここに「基礎自治体連合」による具体的な自治モデルということで、制度調査会が示しましたモデルが書かれております。「基礎自治体連合」は住民投票により承認された憲章のもとに、地域の実情に合わせた多様な自治の選択を可能とするということ、それから、特別区間に現に存する地域特性を踏まえ、「東京○○市」の間の財源の均衡化を図るために、自主的な財政調整を行う税財政制度を設けるというふうに構想しているものでございます。それぞれ構成団体は「東京○○市」という内容になるわけでございますが、意思決定機関として議会を置き、議会の議員は各「東京○○市」の長が兼ねるという内容になってございます。
 13ページのところ、お開きいただきたいと思います。経費の負担ということで、「基礎自治体連合」の事務的経費はそれぞれ「東京○○市」が負担するというような仕組みとして、このモデルを構想しております。
 財政制度における「対等・協力」の関係の項でございますが、自主的な財政調整を行う税財政制度を設けるということで、具体的にはここでは共有税方式、基礎的自治体が憲章に定めるところによって「基礎自治体連合」を条例に基づき創設して、財政調整に必要な財源として一定の税目の一部または全部を共同徴収すると、そういう考え方を一つ出してございます。それから、もう一つとしては、分賦金方式ということで、財政調整に必要な財源を各「東京○○市」に請求すると、賦課していくと、そういう方式として、大都市地域にある行政需要と税源の偏在といったものについての対応策ということで構想しているものでございます。
 報告書本編につきましては、大部にわたりますので、後ほどお読み取りいただければ幸いでございます。
 雑駁でございますが、以上で御報告とさせていただきます。
委員長
 ただいまの報告に対し、質疑ありませんか。

長沢委員
 第一次報告に続いて17年12月に依頼されたと。この第一次報告は10月に出されているということですね。第一次報告が出されて、そのときは、ここで読むと、行政の一体性という視点を中心に論点整理をされたという、それがすぐに対等・協力の関係ということで、再検討を行ったということですね。この辺の事情、背景的なものとしては、どういったことがあったということなんですかね。
長田計画財務担当課長
 この間の推移ということでございますが、まず都区間で都区の財政調整などを中心とします事務の協議というのが継続して進められておりました。その中で特別区側から、平成12年度に地方自治法の改正があって、基礎的自治体として位置付けられたけれども、まだ改革の途上にあるという認識で、改めて基礎的自治体としての内容を体現する構想を調査研究し、それを前提として特別区長会としても議論をしていくべきだという、そういう考えに基づいて第一次報告が構想されたということになります。ただ、その内容がまだ十分に実現可能性を持っているというふうには議論の過程では認められませんでしたので、改めて平成17年12月に、平成12年度の地方自治法改正後の特別区のあり方をいま一歩進んだ形で集大成として示すと、そういうような認識があったというふうに受けとめております。
長沢委員
 今おっしゃられたのは、財調制度のあり方ですね。それをめぐってさまざまな、一応決着という形をとって、ただ、その際に今後のということでいろんな課題があるということで、そういう意味では第一次報告というのはかなり大がかりなものとして出てきたのかなと思っています。
 調査会としてこうした報告は特別区長会に報告するものという理解をしていいのかなと思うんですが、これが今後どういう形で議論というか、数字に載っかっていくような、特別区長会としてどうなのか。各自治体レベルのところでどういうような形で議論というか、そういう俎上に上っていくことになるんでしょうか。
長田計画財務担当課長
 これはあくまで特別区長会が依頼したものに対する調査研究の報告でございますので、これを特別区長会として受けとめて、具体的には特別区長会の中でさまざまに議論していく。その中で特別区長会としての都区制度のあり方の検討に、この内容を踏まえたものを議論の成果として体現していくと、そういうような内容だというふうに認識しております。
長沢委員
 もう一つは、もともとというか、都区との関係でということなんですけど、東京都側ということではどういう扱いなんですか。
長田計画財務担当課長
 冒頭にも申し上げましたが、都と区の関係においては、都区協議の場が設けられ、財政調整のこと、ないしは事務配分のことを中心に長く検討してきた経緯がございます。特別区としては、先ほど御答弁させていただいたように、この報告をもとにして、特別区長会としての方向性をこれから議論して見出していくということになります。東京都としては、都区協議の場で東京の考えを提示して、区長会側との今後の都区のあり方の検討の議論の発展をするために、双方議論していくということになります。ほぼ同じ時期に、実は東京都のほうも、東京大都市地域における地方自治制度についての考え方のまとめをしてございます。その議論の整理の内容が発表されておりますが、その内容からすると、特別区長会が依頼した制度調査会の報告と全く逆の方向の内容を示していると。一言で申し上げますと、大都市地域の都市の経営について、改めて新しい法制度を設けるべきだと。大都市地域の経営という概念を改めて出して、そこに東京の大都市地域の経営をゆだねるべきであると、そういう論点を提示しているというふうに聞いております。
飯島委員
 一つだけ。最後のほうにも書いてありますけども、道州制にかかわった議論って、ある程度今後の課題としては認識されているんでしょうけども、これはこれでもう終わりということですか。
長田計画財務担当課長
 制度調査会の報告としては、今回の報告をもって役目を完了したということになります。この調査報告の中では、「基礎自治体連合」という仕組みは、道州制の中でも矛盾するものではなく、役割は十分に果たせると、そういう認識を展開しております。
委員長
 他に質疑ございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告を終了いたします。
 次に、2番、中野区の人材マネジメント実施方針(案)についての報告を求めます。
長田計画財務担当課長
 それでは、お手元の資料(資料4)に基づきまして、中野区の人材マネジメント実施方針(案)について御報告をさせていただきます。
 まず、この人材マネジメントの実施方針でございますが、区の最大の経営資源である人材を活性化させていくということに主眼がございます。これを実現していくためにどのような方法を用いるかということについての方針としての整理が、きょう御提示させていただいております人材マネジメント実施方針(案)でございます。人材マネジメントの取り組みの中で、基準として「中野区コンピテンシーモデル」というものを定めまして活用していくということをあわせて考えているところでございます。コンピテンシーモデルといいますと、職員が組織の中で高い成果を上げるための行動特性を基準化したものというふうに御理解をいただきたいというふうに思います。
 資料に沿って御説明をさせていただきます。
 まず人材マネジメントの取り組みの根幹となるものということで、3点挙げてございます。先ほども御説明しましたとおり、高い成果を上げると、そういう職員がいる組織をつくっていくということを目指しております。職員の適性を生かして、職員の能力開発を進めていくと。そういった職員を組織の中に配置するということで、組織全体の成果を高めていくと、そういう取り組みとして進めてまいりたいと考えてございます。
 それから、2点目でございますが、職員自身のキャリアデザイン、これは将来担いたいと思う職務の内容とか、役割、そういったものを職員がみずから発想して、それに対しての長期目標を設定して、自分がそこに至る道筋といったものを描くということとして定義をさせていただいておりますが、キャリアデザインの実現を組織が支援していくということによって、職員の意欲と能力を最大限に引き出す、そういう組織づくりを目指すものでございます。
 それから、3番目でございますが、職員はコンピテンシーモデルに基づいて、高い成果を上げる行動特性が基準化されているもの、その基準と自分が持っている内容との自己点検をするということになるわけですが、自己点検を通して成果向上のための自発的な気づきを促して、意欲の向上を高めていくと、こういった取り組みとして進めてまいりたいというふうに考えてございます。
 コンピテンシーモデルの内容でございますが、作成に当たりましては、区職員100人の行動事例をインタビューを通して集めまして、それを分析して類型化したという形でつくり上げているものでございます。大きくは六つの行動要素に分類いたしまして、各行動レベルを段階的に分けることで、それぞれの職員の気づき、それから、向かうべき目標の設定といったものを具体的に支援できるようにしたいというふうに考えております。
 コンピテンシーモデルというものを具体的にはどういうふうに活用していくのかということでございますが、さきに御説明しましたように、自発的な能力開発を主眼としておりますので、自己啓発はもとより、研修、それから、日常的な職場での指導といったものに活用していきたいというふうに考えてございます。それ以外にも人事異動、それから、職員配置などに職員の行動特性を見ながら、適性配置という場面でこれを活用してまいりたいというふうに考えてございます。それから、職員の自発性に基づいた能力開発を前提として、職員の能力の多様性といったものを組織の中の活力として生かしてまいりたいと考えてございますので、具体的には複線型人事の運営の基礎資料としても活用してまいりたいというふうに考えてございます。
 添付してございます資料をちょっとお開きいただきたいと思います。5ページをお開きいただきたいと思います。先ほど御説明いたしました人材マネジメントの全体像ということで、概念図でお示しさせていただいております。右側が職員の営みということで、自発的な能力開発というものを主眼に置いた自己点検というサイクルをつくってまいります。それが具体的に職務の遂行能力の向上に反映していくという考え方でございます。左側が組織から見た職員の職務遂行能力ということで、経営資源としての人材を最大限活用するということで、ここに示しましたような各局面からそれぞれコンピテンシーモデルを活用しながら人材のマネジメントをしてまいる考え方でございます。
 6ページと7ページ、8ページをごらんいただきたいと思います。先ほど申し上げました職員100人のインタビューを分析いたしまして分類いたしました内容が7ページ、それから、裏面でございます、8ページになりますが、これが中野区の職員の行動特性を分類したものということで、コンピテンシーモデルの案ということで今、私どもが考えたものでございます。
 分類、整理いたしますと、6ページに書いてございますように、大きくは三つ、理念性、論理性、社会性、その中に六つの行動要素というふうに分析し、分類させていただいております。各行動要素ごとに二つの視点を与えまして、全部で12の視点から、みずからの内容、それから、自分がどのように開発していかなければならないかという道しるべになるものとして段階的にお示ししているのがコンピテンシーモデルでございます。
 9ページをお開きいただきたいと思います。組織側から見た活用の方策ということで、それぞれ配置や研修、人事考課などの局面で活用していくということの御説明でございます。
 10ページをお開きいただきたいと思います。一連の自己点検による検証といったものを踏まえながら、職員がそれぞれみずから描くキャリアの内容を実現していくための方策といったものをこういう形で概念図でお示しさせていただいております。毎年毎年自己点検による確認をしながら、コンピテンシーの内容をみずから把握して、その具体的な向上のための検証等を組織が支援しながら行っていくと。先ほど御説明しましたように、職員の能力の多様性というものを組織の中に活用して活性化していくということから、昇任制度としては従来の昇任制度を前提といたしますが、それぞれの得意な分野において力を発揮するようにということで、専任職員という人事のコースを設けていきたいというふうに考えているものでございます。
 最後に12ページでございますが、年間の人材マネジメントの流れということで、1年を通して職員と、職員の動きを受けとめる所属長、組織の側の関係ということで、コンピテンシーに基づく自己点検を人材活用の重要な情報として組織に反映していくと、そういうサイクルとして展開してまいりたいというふうに考えているところでございます。
 雑駁でございますが、御説明、以上でございます。
委員長
 ただいまの報告に対し、質疑はございませんか。
林委員
 私、2,000人体制のことも質問しているんですが、このようにマネジメントしていい人材をつくろうとしているんですけれど、結局行政側の受け皿、行政側がどういう人が必要かということと一緒にしないと、これだけで人材育成をして能力のためとかしていて、うまくかみ合うんでしょうか。
長田計画財務担当課長
 まず、行政側が必要とする人材像ということについてお尋ねでございますが、既に平成18年8月に中野区の人材育成計画というものを定めまして、どういう職員を求めて、どういう方法で育てていくのかということについての大綱につきましては、もう既に定められております。今回の報告の別添の資料の1ページの背景、それから、人材マネジメントの必要性のところにも整理をさせていただいておりますが、これからの区の職員の働き方というのは変革しなければならないと。直接的な業務執行というよりは、計画立案、サービスの質の確保、そういった面の仕事の要素が重要視されてくると、そういう観点の中で具体的な職員の育成ということの方法論としてこういう構想を出してきたものでございます。
林委員
 すみません。私の質問がずれているかもしれないんですが、例えば中野区はいつも話をしているときに、まちづくりに対しては経験がないから育たないというような話が出るんですけれども、そういうような業務的な内容と人材の育成ということが一緒にならないと、計画を立案したりとかというイメージ的なものに感じるんですが、これはこれで進めて、またそれは違うことなのでしょうか。
長田計画財務担当課長
 職員を育てる意味で能力開発をしていく方法としては、二つ方法があると思います。一つは実地に仕事をしていく、させていくということです。経験させながら能力を磨いていくという方法があると思います。それから、それを補完するという方法論になるわけですが、研修を実施して、必要な能力、知識をそこに付与していくという方法があると思います。
 お尋ねの件につきましては、職員のあるべき姿というのは、それぞれの部門・分野でも人材育成計画というのを持って、必要な職員の能力開発の内容については整理をいたしておりますので、その目標に向かって、それぞれの部門で必要な職員の人材育成というのは図られていくというふうに考えております。
林委員
 では、各所管がどういう人材を欲しいかと、どういう人を育てなければいけないということも考えながら、またこういうことが別途に人事として行われているということでよろしいんでしょうか。
長田計画財務担当課長
 コンピテンシーモデルということで、職員の行動の特性を整理したものをお示ししましたが、これは中野区職員全体に当てはまる普遍的内容として整理させていただいております。御質問にありましたように、まちづくりだとか、例えば健康づくりだとか、それぞれの領域ごとに固有の課題というのがあります。その固有の課題にどのように対処していくか、対応していくか。それから、その中で自分の仕事の目標をどういうふうに持っていくかというのは、コンピテンシーモデルを踏まえながら、みずから読み解いて、自分でその内容を描いていくという形になりますので、これが標準型であり、それぞれの部門でこれを踏まえながら、それぞれの仕事に引きつけて内容を描いていく、そういうことで人材の開発ができるというふうに思っております。
長沢委員
 案として出たんですよね。前にいただいた人材育成計画、18年8月ですけども、これとの関係はどういうふうに見ればいいんですか。計画そのものもの毎年見直しをしていくようなお話かなと思っていますけど、こういう育成計画と今回の人材マネジメントの実施方針という関係はどういうことになりますか。
長田計画財務担当課長
 人材マネジメントという形で、中野区の組織経営の方向を整理したという意味では、人材育成計画を包含する大きな方向性を示しているというふうに考えてございます。ただ、具体的には、先ほど資料をごらんいただきましたように、人材育成計画で構想しておりますいろいろな人材の獲得ですとか、職員の適材配置ですとか、能力の向上といった人材育成計画で示す方向性、取り組みの内容とリンクしておりますので、ここで示す内容が人材育成計画と相まって、具体的には職員の能力開発に寄与していく、そういう内容になっているというふうに考えております。
長沢委員
 いや、ちょっと消化できないのであれなんですが、じゃあ、ちょっとだけ聞きます。
 2ページのところ、4番のところでコンピテンシーモデル案というのが出ていますね。コンピテンシーモデルとはということで、職員が潜在的に持っている能力ではなく、職務上、高い成果に結びついた実際の行動を整理したものなんだということで、導入に当たって、先ほど御説明いただいた経緯があったということですね。ちょうど真ん中辺でしょうか、六つの行動要素はそれぞれが成果に貢献する重要な行動要素であり、すべての行動要素が高くなければ成果が上がらないというわけではないと。むしろ、得意な行動要素が異なった人材を組み合わせることで、成果が固まると考えられるとありますね、一つの例示かもしれませんけど。「または」もありますね、職務の性質、内容によって重視する行動要素が異なることからということで。そうすると、図もありましたけど、例えば100人のところでそれぞれあれしたら、この人は行動要素としてこういったものがすぐれているとか、そういう分け方をされて、一応六つが行動要素として重要だというふうに分けられたということでいいんですか。
長田計画財務担当課長
 このモデル、基準が段階的に示しております。委員も今御指摘なさったように、職員がすべて高い段階の行動を示すことができるかというと、そういうことではないというふうに考えております。この基準、モデル自体は、それぞれ100人から得た素材を整理して、最も高い内容から中位にある内容といったように、素材を六つの要素と段階に分けて整理したということですので、一人の職員がすべてにわたってその内容が適合するということではないということです。一人ひとりの職員のいいところをとって、あるべき姿を段階的に示した基準だというふうに御理解いただければというふうに思っております。
長沢委員
 そういうことだったら、例えば6ページのところ、今言った六つの行動の関係というのがありますね。じゃあ、組織として、ある部署自身がこういった六つの要素が必要ですと、そのために人材としてこういった人たちを配置しましょう、あるいはこの人たちを配置したことによって、例えばこの方については目標達成し、自身をもっと高めてもらいましょう、そういうことによって、組織として一定の水準を保つ、もっと言えば成果を出していくような、一人ひとりの能力開発と同時に、組織としてそういったものを目指しますと、そういうものとしてなんですか、このモデルというのは。
長田計画財務担当課長
 まず職員個人の立場からすれば、全体で12の項目があるというふうに御理解いただきまして、自分が今どこに位置するかというのを当てはめてみますと、項目ごとに第1段階にあったり、場合によっては第3段階、極めてすぐれた行動様式を持っているものがあったりというふうに、いろいろだと思います。この考え方は、その職員の持っている強みをできるだけ引き出して、それを伸ばしていくという方向で考えられている。ですから、今あるレベルよりも少しでも上に持っていく。高い行動レベルが示されたものについては、さらにもっと高いところへ行動の実現ができるように持っていく、そういうふうにこのモデル、基準は使っていくようにというふうに考えて設計しております。
 それから、組織から見たコンピテンシーモデルの活用でございますが、組織全体としては、職員の能力が底上げされていく。それぞれの職員が多様性を前提として強みを発揮してくれると。そのことが、組織が実現しようとする成果にきちんと結びついていくことによって、組織の成果が大きくなっていく、そういう考えに基づいてコンピテンシーモデルを活用していきたいと考えております。
飯島委員
 非常に難しい資料をありがとうございますというか、これはどうやってつくったんですか。
長田計画財務担当課長
 コンピテンシーモデルという考え方は、既に民間等にございますので……(「そんなの知らないよ」と呼ぶ者あり)具体的には先ほど御説明しましたように、職員にインタビューを行いまして、すぐれたと思われる行動実例を整理していったと。6ページにある六つの要素の整理というのは、後から分類した整理でございまして、まず100人の職員から素材を出させて、それを分類整理していった、そういうプロセスでつくられているものでございます。
飯島委員
 それはわかっているので、だれがつくったんですか。
長田計画財務担当課長
 私ども計画財務で19年度の目標としてこの仕事に取り組みました。職員の手を借りながらインタビューに応じてもらったり、それから、そこで整理する過程では、職員のPTをつくりまして、職員の議論を経まして、こういう整理をしてきました。あと、専門的な知識、インタビューをしたり、それを整理したりというところでは、専門のコンサルタントの支援を受けまして、最終的にはこういう成果に結びつけてきたものでございます。
飯島委員
 そうすると、あらかじめ計画財務分野にはコンピテンシーとか、そういうことに堪能な職員がいたんですか。
長田計画財務担当課長
 職員も意欲を持ってさまざまな情報、新しい取り組みを勉強しておりますので、そういう職員を活用しながら、先ほど言ったような過程を経て、この成果に結びつけたものでございます。
飯島委員
 そうすると、当初から役所の中に人材マネジメントなるシステムを使ってこういうことをやりましょうというそもそもの発想の芽があったということですか。つまり、だれかに教わってこういうのをやったらどうですかという話からこんなことが始まったのかなと思っちゃうんですけど、それはどうなんですか。
長田計画財務担当課長
 中野区の経営改革を進める中で、基本的には組織運営としてはPDCAサイクルを実施していくという方法論を持っておりますが、人材、これも大変大きな経営資源であると。この活用をどうするかということは、長く課題として認識しておりました。その部分についての経営方針といいますか、経営の戦略的な取り組みをする方策としてどういう方法があるかということを意識して、19年度の取り組みとして位置付けたというものでございます。
飯島委員
 ですから、100人の職員の抽出とか、何を聞くのかとか、いろいろあるじゃないですか。最初にコンサルがいて、そういうことについて物を考えているんだけどどうでしょうと、それでアドバイスを受けて物を始めたというならよくわかるんですよ。そういうこともあるだろうなと。でも、何か伺っていると、最後のまとめはコンサルにもちろん入ってもらったんだけど、オリジナルというか、手づくりの話ですよと。これは手づくりじゃなくて、現にそういうことを常に経営の体制としてはやっていると、こんなことを書いてありますね。キャリアをつくると。ですから、これはどういう発想でそもそも出てきたのかというのは、役所の中に自発的にこういうことについて取り組まなきゃいけないんだと。それは2,000人体制をつくるという上で職員の能力をどう生かしていくかということはあるんだけど、じゃあ、コンピテンシーモデルでキャリアデザインをして、その人たちをどういうふうにするかということで出てきたことなのか、実はこういうやり方があって、一種能力開発、あるいは適材適所を図っていく上ではこういう方向がありますよという幾つかの人材育成モデルの中から選択したのか。それから、インタビューその他だって、そう簡単にできることじゃありませんからね。だから、そういうことについて、そもそも最初からコンサルがかかわって物事をくみ上げてきたのかどうなのかということをお尋ねしているんだけど。
長田計画財務担当課長
 この取り組みに着手した当初からコンサルタントの支援は受けております。ただ、私どもとしては、先進自治体の事例なども研究しながら、こういう方法が今の中野区にとって最適だろうという前提を置いた上で、コンサルタントの支援を受けるという方法を決定したものでございます。
飯島委員
 どちらかと言えば、役所の中できちっと結論を出していくことですから、その過程はともかく結構でありますけれども、要するにこういうやり方で人を育てることを選択しますよという、育てるという言い方がいいかどうかわからないんですけども、結局、これでどうなるのかなと。つまり、コンピテンシーモデルってつくりましたよね。でも皆さんが全部知っているわけではない。自分たちでこれからどういうことをしなきゃいけないのかということについて研修しないとわからないかもしれないよね。いきなりこれだけのものを渡されて、じゃあ、自分のキャリアデザインはどうだとかって、そうはいかないんだろうと思うんですね。この後は、これを採用するということはもう決めたわけだから、全庁的な意思決定をしたわけでしょう。(案)とかって書いてあるけど、報告した後、案が取れるんでしょう。だから、そうだとすると、こういうのをつくった後、次は何をするのというのはどうなっているんですか。そういう意味では何も書いていないけど。
長田計画財務担当課長
 今後の取り組みでございますが、委員御指摘のとおり、これは全職員が活用して初めて意味があるものでございます。年度が変わりまして平成20年になりましてから、全職員がこのモデルの活用について理解を深める研修を実施してまいりたいと考えてございます。準備の段階で、19年度中でございますが、職員を育成支援するキーパーソンになります管理職につきましては、コンピテンシーモデルの理解を深める研修を既に実施しているものでございます。
飯島委員
 所管以外の方にコンピテンシーモデルについて管理職の理解度をお尋ねしても、オーケーということだよね。あなたと同じぐらいの認識を持っていらっしゃるだろうね。どうですか。
長田計画財務担当課長
 コンピテンシーモデルの理解を促進すると、基礎的な部分の研修を今の段階で実施したということでございますので、20年度から組織全体でこれの取り組みをさらに徹底するようにしていきたいと考えております。
飯島委員
 その際は管理職の皆さんももう一度改めてやることになりましたからという研修を受けることになるんでしょうかね。まあ、それはいいですよ。これは非常にわかるんだけど、全体的にやらないともちろん意味はないし、それはわかりますけども、こういうことって本当に習熟してもらわないと、現にかかわる人って、分野の長でしょう。役所で1カ所のところで物事を判断するわけじゃなくて、現実に現場の中でそれぞれのキャリアデザインをつくれるようにさまざまに対応してあげて、それこそ統括管理者の仕事になってくるわけだよ。たしかそんなことが書いてあったんだよね、いろんなことについて対応してあげてどうのこうのと。だから、そういうことになると、まずする側がしっかり理解していないと、これはなかなかいかないですなということになるので、これはこれで、こういうものですということを示すんだから、それでいいんだけど、それに至る過程をちゃんとくみ上げなきゃならない。だけど、それは政策財務担当分野の仕事じゃなくて、もっと違う分野の仕事になってくる。人事であるとか、組織であるとかということになったりするので、その辺のことについては、ちゃんと関係性はくみ上がってるんでしょうね。これをやるには、それなりの組織内組織みたいなものが必要になってくるんじゃないかと思うんだけど、どうですか。
長田計画財務担当課長
 委員御指摘のとおり、この取り組みにつきましては、人材育成計画との関係も深く、内容がそういうものになってございます。既に年度当初から人事分野と連携をとりまして、チームを組んで取り組みをしてまいりました。20年度になりましてからは、具体的な能力開発、組織的な人材の育成支援ということでございますので、政策室、計画財務分野から離れて実地に移すということで、人事分野でこの取り組みはさらに進めていくという考えでございます。
飯島委員
 そもそも最初に何でコンサル云々と聞いたかというと、能力開発というんだけど、最近の考え方は、能力はもう開発できないと、そもそも持っている能力以上に高めることは難しいですと。持っている能力を有効に生かせる場所に、つまり適材の適所、その人の能力を生かせる場所をきちっとやってあげるという管理職の采配側の能力を高めない限りは無理ですよと、こういうことを言い出している人もいるぐらい、現実には仕事の分野では。それだから、キャリアデザインという考え方も一つはあって、単純に能力開発研修をやるという意味じゃなくて、どういう行動をしていくか、自分の持っている能力をどう生かしていくのか、こういう発想のところもあるんだそうです。僕はどっちがどうだかわかりません。
 潜在的な能力を開発するという意味では、潜在的な能力はあるんでしょう。だけど、潜在的能力を高めることは難しいだろうと言われているんだよね。それはよくわからないんです。だけど、そういうことをわかった上じゃないと、いきなりこれを導入しますよと。でも求められているものは何なんですか、中野区役所としては。それは後のほうに二つほど書いてある、複線型人事というのはどういうことなのかよくわからないんだけど、何で複線型なのかもわかりませんよ。要するに、今までの一般行政職の3年か5年ぐらいでコロコロ動いていく、そういうことがキャリアをつくることじゃないんだということも認めるんですか、今度は。つまり同じ分野で自分のキャリアデザインをする、そういうことも入れない限りは、なかなか難しいんだなと。というようなこととか、本来の人材マネジメントのねらいというのは、一般論的に書かれていることとは違う、中野区役所が置かれている切実な対応をしなきゃならないこと、そのことにぶつかっているんじゃないの。むしろそういうことをこれからやろうと思ったら、こういうキャリアデザイン、本人の意思によって、ここにないことを言うんだと、私はここでしっかりしたキャリアをつくりたい、ここで仕事をしたいという人については、そういう道も開いていきましょうと、そういうことが人材マネジメントのねらいの大きな要素の一つじゃないかなと。そういうことがばちっと出てこないと、全体的に書いてあって、「ああ、そう」ということになっちゃうんだけど、本来的にはそういうことが要求されているんじゃないですか。林さんが言っていたことも、そういうことにつながる要素があるんじゃないかと僕は思うんだけど、現実に出てくるものって、複線型人事の運営といわゆる異動、職員配置にかかわって、こういうキャリアデザインを使っていこうという、どっちも同じ意味なんだろうと思うけど、つまるところはそういうことなんじゃないんですか。どうなんですか。
長田計画財務担当課長
 委員御指摘のとおりでございまして、職員が持っている強みといったものを引き出していく、それを組織が支援していくということでございますので、職員の多様性を生かしていくという意味では、ある特定の職務に精通する職員をつくっていく、そのこと自身は職員が望むことであるし、そういうことで職員の力を発揮できるという場合は、そういう道筋、コースを用意してあげるということも人材マネジメントの考え方の内容になっているものでございます。
飯島委員
 こういうことでしっかりした対策を組みたいとおっしゃるんですから、ぜひよく理解されるように、片仮名をあんまり使うなとおっしゃる方もいますけども、それ以外に表現のしようがないんだろうと思うけど、多くの職員の人によく理解していただいて、とりわけ管理職は厳しくこういう実態を理解した上で取り組めるように、そこの部分をまずきちっとしていただいて、マネジメントする側の人がよくわかっていなかったら、どうにもなりませんので、その点のことを最後に申し上げておきます。答えは結構です、要望しておきますので。
委員長
 他に質疑はございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告を終了いたします。
 次に、3番、財政運営の考え方についての報告を求めます。
長田計画財務担当課長
 それでは、お手元の資料(資料5)に基づきまして、財政運営の考え方(中長期財政フレーム2008年改定)につきまして御報告を申し上げます。
 この改定版でございますが、表紙にございますように、三つの内容から構成されております。1点目が改定の視点、2点目が今後の取り組み、3点目が中長期財政フレームという構成になっているものでございます。
 1ページお開きいただきたいと思います。まず、財政運営の考え方は、平成19年1月に策定いたしたものの改定でございます。改定に当たっての視点を3点整理させていただいております。
 まず1点目が平成19年1月に策定した財政運営の考え方で示した財政運営の基本的な考え方や具体的な取り組みなど、今後の財政運営の方向性については引き続き堅持していくということでございます。ですから、今回の改定版の基礎に平成19年1月のものがあると、そういう意味であわせてお読み取りをいただくものというふうに考えております。
 それから、2番目でございますが、主要財源の推計の見直しということで、これは年度が進みますと、推計の内容が変わってまいりますので、毎年度、中長期の財政フレームは見直しをするということが平成19年1月に策定した時点で定められております。それに応じまして、直近の歳入の見込み等を反映させた推計値を今回財政フレームの中でお示しさせていただいているものでございます。
 3点目が明日の中野の姿の実現に向けた施策への対応ということで、柔軟で時宜を得た政策にタイミングよく資源を投入できるようにしていくと。そのための対応をこれから図っていくことが重要であるということ、そのために起債計画とか基金計画を反映させていくと、そういう考え方に基づいて改定を行っているものでございます。
 2ページが今後の取り組みの内容でございますが、引き続き中長期の財政の安定化を図る取り組みが必要であるということには変わりはございません。今の内外の経済状況、それから、盛んに議論されております税財政制度の見直し、こういった要因によって、区の歳入というのは大きく影響を受けるわけでございますので、中長期の見通しを立てながら、財政の基盤を強固なものにしていくということについての前提は一切変わっていないというふうに考えてございます。
 新たに今回の改定で一つの大きな視点を持っております。それが政策財務の視点ということでございまして、財政の運営ということを考えたときに、例えば財源が少なくなったときには、少なくなったなりに施策を縮小していくと、そういうような考え方ではなくて、政策を選択された事業のために必要な財源をいかに確保し、配分していくかという政策主導の発想というものをまず根底に置いて財務規律を考えていこうというふうに考えているものでございます。
 3ページ、お進みいただきたいと思います。今後の取り組みの方向ということで、事業の評価・改善及びコスト管理の徹底というものを改めまして規定をしてございます。具体的には事業の表・改善ということで、PDCAサイクルに基づく評価・改善を適切に行うということ、これを励行いたしまして、経常的な経費の増大を見直しすることによって抑えていくと、そういう方法を用いていかなければならないというふうに考えてございます。新規事業、拡充事業をする際の財源というものは、原則として既存事業の見直しによって確保していくと、そのことによって経常的な経費を一定の額に抑制していくことが必要だろうというふうに考えてございます。事業の見直しをするないしは事業を実施していく上で、予算執行、それ自体が目的化するということではなく、どういう政策が必要なのか、そのためにどんな事業が必要とされているのかといったことをゼロベースで的確性を見直していくと、そういう取り組みが必要だろうというふうに考えてございます。具体的には事業の必要性や有効性、公平性といったものを常に見直しをしていく必要があるというふうに考えているところでございます。
 4ページでございますが、コスト管理の徹底ということで、人件費を含めた経費、それから、事業のライフサイクルコストといったものについてもトータルに把握して、効率的な事業の実施に努めていく必要があるというふうに考えているところでございます。具体的な内容でございますが、記載の仕方につきましても工夫をして、資金調達のコストができるだけ軽減されるように、そういった取り組みもしていかなければならないというふうに考えてございます。
 4ページの下半分の部分でございますが、財源の確実な確保ということで、政策を立案し、実施していくためには、一般財源がいかに確保できるかということが課題になってございます。そのために税収を増加させたり雇用を創出したりというようなことで、税収の確保を図っていくということを今後も進めていかなければならないと考えてございます。一般財源の充実ということで、徴収率を上げるというのも以前から持っている方法ではございますが、さらに踏み込んで、中野区全体の活性化を促して、区全体の担税力の底上げをしていくと、そういった取り組みも視点としては重要であろうというふうに考えております。
 5ページ、お進みいただきたいと思います。受益と負担ということについても、使用料や手数料の適正な負担、それから、施設利用率の向上といったものを図っていくということで、受益と負担の適正な内容についても努めてまいりたいというふうに考えてございます。それから、新たな財源の確保ということで、行政財産の貸し出しなど新たな方法についても視点を持って取り組んでいく必要があるだろうというふうに考えているところでございます。
 こういった取り組みをすることによって、先ほど来御説明をさせていただいておりますように、新規拡充事業実施に伴っての経費を創出していくと、そういう基本的な財政運営についての姿勢を持って臨んでいきたい。経常経費が増大化することを防いでいきたいというふうに考えてございます。
 6ページからは、毎年度見直すことになっております中長期財政フレームの内容になってございます。
 まず6ページのところは、財政フレームをお示ししてございます。平成20年度から26年度までの財政フレームということで、これは一般財源のベースでの推計ということになってございます。平成20年度につきましては、一般財源ベースで778億9,900万円ということで推計値を持っておりまして、これをもとに、それぞれ平成26年度までの歳入歳出の一般財源の推計をしているところでございます。特別区税につきましては、人口の変動等を考慮いたしました。それから、特別区交付金につきましては、毎年度0.5%減ということで推計させていただいたところでございます。
 7ページ、お進みいただきたいと思います。基金計画でございます。計画的な財政運営の中で基金を計画的に積み立て、また、必要な財源の調整ということで繰り入れをすることが必要になってまいります。平成20年度から26年度までのそれぞれ財政調整基金、減債基金、それ以外の主な特目基金についての推計ということでお示しをさせていただいております。
 それから、8ページでございますが、起債計画でございます。義務的な経費である公債費の抑制を図るということは大変重要な課題でございますので、中野区としては、ここにお示しいたします公債費負担比率という指標を用いまして、これを平均10%の目安ということで起債計画を作成いたしております。平成20年度から26年度まで、それぞれの関係の施策に対しましての起債の額を推計としてお示しさせていただいているところでございます。
 最後に9ページと10ページをごらんいただきたいと思います。先ほどごらんいただきました基金計画、起債計画のいわば内訳というような内容になっておりますが、現時点で想定されております主立った事業、どういうものがあるかということ、それが起債または基金の活用によるということを事業別にお示ししたものが基金・起債を活用する事業一覧ということでございます。昨年度と違っておりますのが、まちづくりの項の中の下のほうでございますが、本町五丁目用地といったものを改めて想定する事業の一つということで計上させていただいております。それ以外に生活道路の整備、その他のものにつきましても、新たな状況の変化からこういったものを計上させていただいております。それから、区民施設等のところでも中央電算システムの再構築、中小企業退職金共済会など必要な施策について、今後の事業費の想定を置きまして、それぞれの起債または基金の活用といったものについての内容をお示しさせていただいております。
 10ページのほうでございますが、学校につきましては、施設整備ということで、学校再編に伴います事業費の対応ということで、起債・基金の繰り入れ等も引き続きお示しさせていただいております。この中で、学校再編の施設整備につきましては、23から26年度ということで大くくりになってございまして、この中で26年度の想定でございますが、野方小学校の隣接する用地につきまして、法務省の矯正研究所東京支所の移転計画がございますので、この用地の取得を想定とした内容として、ここで改めまして事業全体の事業費等も含めて掲載させていただいたところでございます。
 大変雑駁でございますが、以上で財政運営の考え方について御説明とさせていただきます。
委員長
 ただいまの報告に対し、質疑はございますか。
山崎委員
 今お聞きして頭がなかなか整理できないで御質問させていただきますので、失礼があったら申しわけないと思いながら、ちょっとさせていただきますので、よろしくお願いします。
 細かい部分については、また別の機会にお聞かせいただく機会があるんだろうと、こう思いますが、まず1点、財政運営の考え方、新たな部分も含めて、あるいは前年度示された部分、踏襲していると、両方の部分で御説明をいただいたんですが、今お聞かせいただくと、具体的には新たな部分で本町五丁目と学校編成の部分で少し違うんだということですが、これは、区はこういう計画を決定したと、本町五丁目用地を取得するんですと、こういう意思を固めたというふうに読んでよいんでしょうか。それとも、計画は計画で、あくまで計画なんですと。したがって、財政計画もろもろ、これからどういう基金をどう使うのかだとか、あるいは買わないんだとか、そういう選択肢があるのかどうか。
長田計画財務担当課長
 基金・起債を活用する事業一覧というのは、今後、いわゆる財源対策をしなければならない事業はどのようなものがあって、そのおおよその事業規模がどういうものかというものの目当てを立てておくためのものというふうに整理をさせていただいております。ですから、このことが根拠になって行政上の意思決定が行われるということではなくて、あくまで本筋としては、しかるべき方針、それから、事業計画が立案されて物事としては動いていくと。これはあくまで今後の財政負担の推計をするためのものというふうに私どもとしては整理をさせていただいております。
山崎委員
 僕は頭が悪いから少しわかりにくいんですが、そういう計画を立てたということだから、こうしたものに載ってきたんだろうと、こう思っているんですが、いかがでしょうか。
長田計画財務担当課長
 本町五丁目用地につきましては、さきに総務委員会で御報告をさせていただきましたが、公拡法に基づく買い取りの協議というものが区と土地所有者、地権者との間で進められております。その中で、区としては中野区南部地域の防災機能の向上のために、まちづくりの用途に供する適地であるというふうに考えてございますので、方向としてはそういう方向性を持ってこの協議に臨んでいるという、そういう意味の方針はございます。それを受けての内容というふうに御理解いただければと思います。
山崎委員
 20年度で10億9,900万円、23年度から26年度で34億3,700万円になるのかな。トータルとしてこの土地はどのぐらいするんでしょうか。何平米なのかだとか、そういうものはわかりますでしょうか。計画を立てていらっしゃるなら、そのぐらいのことは計算なさいましたよね。
長田計画財務担当課長
 本町五丁目用地につきましては、事業費としてはトータルで約170億円程度の事業になろうかというふうに考えているところでございます。
山崎委員
 170億円というと、かなりな金額の事業費ですよ。この場できょうは賛否を問うというところではありませんから差し控えますけど、そうしたものの考え方を一つも示されないと。考えてはいたんだと、区はそういうものを買うということを決めたんだということですが、だれがいつどういう決定をしたんでしょうか。
長田計画財務担当課長
 公拡法に基づく協議がございましたので、それに区としてどういうふうに向き合っていくかということについて、庁内でさまざまに議論して、区としては、もちろん相手のあることですので、協議が成立するかどうかという前提条件はありますが、積極的に向き合うと。そういうことについては、経営本部等の協議の中で方針としては固められております。
山崎委員
 いつ決定なさいましたでしょうか。
長田計画財務担当課長
 具体的には、それぞれの段階での協議ということをしておりますが、昨年のうちには、区の方向性といったものについては固まったというふうに認識しております。
山崎委員
 だから、170億もの事業をいつどういうステップで決定なさったかと聞いているんですよ。庁議で決めたというのは、いつの庁議で決めたのか。今、庁議の内容が情報公開で出るじゃないですか。逐一、事務局からいつもいただいているんですよ、さまざまな部分で。それがいつ載っていたかなという思いもあるんです。これだけの事業をどうしてちゃんと御報告いただけないんでしょうかね。
長田計画財務担当課長
 まだ庁議に報告するという段階には至っておりません。先ほど御説明しましたように、経営本部の中でさまざまに議論し、方針について方向性を定めてきたということでございます。
山崎委員
 それじゃ、確認をしますが、経営本部のほうでは決定したけれども、庁議に出す内容までは成熟した計画になっていない。しかし、経営本部で決定した事柄であるから総務委員会で報告したと、こういう位置付けでよろしいんでしょうか。
長田計画財務担当課長
 今回の御報告は、本町五丁目の事業計画そのものということよりも、財源対策が必要なものがこの時期にこれだけの規模であるということを目当てとして、見通しとして立てましたと、そのことの御説明としてさせていただいております。
山崎委員
 少し堂々めぐりになるから、ほかの人もあるから、私、控えたいと思うんですが、それでは、そうした計画に基づいて考え方をつくりましたよね。私たちは、ある一方で、1月25日でしたでしょうか、当初予算、復活あるいは最終補正、たしか5次の補正予算の内容まで御説明をいただきましたよね。そうしたところにこうしたものの考え方が載っていなかったんですが、今、長田さんが言った経営本部である程度決定した本町五丁目の用地は、今後どういうスケジュールで予算上、上がってくるんでしょうか。20年度の当初予算に上がるのか、あるいは、この計画ですと22年度に起債をかけていくということですが、その間どうするのかとかいうような計画については、どこで報告がなされるんでしょうか。
長田計画財務担当課長
 現在、事案としては協議中ということですので、協議の結果がどういうふうになるかということについては、まだ明らかではございません。仮にということでございますが、この用地を事業化したいという区の持っている方向性が成就できるという前提が整った段階では、補正予算というような形で議会にもお願いする機会があるというふうに考えております。
飯島委員
 なんかすごい先走った話になっているような気がするんですが、それはそれとして、1ページに主要財源の推計の見直しとあります。僕はこの前もたしか指摘したと思うんだけど、うちにとっての大層をなす財源というのは、まずは特別区税というのが最初に来ないとおかしいんじゃないのと言ったことがあるんですよ。特別区交付金及び特別区税と、「及び」という言葉を使うということは、AとB、A及びB、A並びにBという場合ではニュアンスが若干違いますよね。特別区税って特別区交付金に対して施策が劣化した位置をなすんですか。
長田計画財務担当課長
 財政フレームをお示しした財源の中でも特別区税を一番に項目として掲げてございます。そういう意味では、表現としてそういう御懸念を持たれたということについては、大変申しわけないというふうに思います。
飯島委員
 認識の問題なんですよ。確かに財調依存度は高いですよ。特別区税以上に財調に依存する体質になっていることは間違いありませんね。しかし、それが財政構造上、果たして是とすべきことなのかどうなのか。後のほうにちゃんと書いてあるように、まず税なんでしょう、基本的に。だって、それはみずからが徴収すべきことであって、そういうのが特別区税から入るんだと。確かに額は特別区交付金のほうが高いですよ、税を上回っちゃっているんだもの。そういう税を上回っちゃっていること自体がどうなんだという問題をやっぱり持たないと、財政運営なんていうのは、基本的な視点がぶれているということになりませんか。表現上の問題というよりは、むしろ認識上のこととしてしっかり押さえていただければなと僕は思います。あなたは、いや、そうじゃないんだ。うちは特別区交付金でいくんだというのなら、それはまた別だけど、なかなかそんなことは言い切れないでしょう。実態は確かに税を超えていますよ。だけど、その中には自分のところの本来的な税もあるわけですから、それは何とも言いようがないんだけど、ぜひ担当分野だけはそうであってほしいなというふうに思います。
 それで、問題は、どこがどう違っているのかということを、外に出て行く場合はともかく、我々に示していただく場合は、踏まえたもの、それから、変更して新しくなったものというのは、ぜひわかるような資料の仕組みにしていただければありがたいなと思うんですが、どうですか。
長田計画財務担当課長
 今回、中長期財政フレームのところの改定、毎年度見直すものということで改定させていただきましたということを主眼にしてございますので、そういう意味で対比というよりは、新たな状況に基づいて必要な修正を加えたということで、全体をお示ししたという経緯がございます。比較してという御指摘でございますが、それについては、また何らかの工夫をさせていただきたいというふうに考えております。
飯島委員
 なぜかというと、どうしてそこが変わったのかということ。財政状況の変化があった、社会状況の変化があった、あるいは中野区としての行財政改革の取り組みが進んだからだと、いろんな理由があるかもしれませんが、それがわからなければ、毎年改定してこうなりましたよというだけじゃ困っちゃうんじゃないですか。あるいはむしろ行政としての取り組みを示す、これは社会条件としてこういう余条件的なものが一つある。しかし、内部としての取り組みもある。そういうことがわかるようなものとしていただく必要があろうかと思うんですね。ですから、ぜひその辺はお願いしたい。
 それから、8ページ、わざわざ起債計画があって、この辺も少し数字が動いているんだろうと思ったりするんですが、前のがないのでわかりません。10%を目安にする中野区独自の公債費負担比率があります。でも10%におさまっているわけじゃない。10.何パーセントとかなんとかって、それは許容の範囲かなというのはあるけど、12%と22年度、23年度、このままいくとそうなりますよね。これはこれで放置して、こういうものですという数値としてお示しいただいたというか、規定のものとしてオフィシャライズしたものですよと、あるいはオーソライズしたものですよという数字なんですか。
長田計画財務担当課長
 まず、この起債計画も20年度を起点としての推計値ということでございますので、年度が進みますれば、それに応じて必要な修正が加えられていくという、そういう計画としてお示しさせていただいております。
 それから、10%の目安ということについての御指摘もございました。確かに平成22年度、23年度につきましては、12%以上の比率を示すという状況がございます。目指す方向としては、10%というふうに指標として、基準として持っておりますが、事業の組み立てといったようなことから、この年度は12%程度を示すということになったわけでございますが、中長期的に見ますと、一応10%のラインでの推移というふうになっておりますので、引き続き平均10%を目安とするということについては、努力をしていきたいと考えております。
飯島委員
 財政運営というのは、実は努力をしていくところが示されることにあるんじゃないですか。毎年毎年数字は動いていくでしょうけど、公債費負担比率というのは何ですか。中野区の指標を持っているんだけど、これはいずれ機会をとらえてというか、しつこくやることがあるかもしれませんけれども、何ですか、これ。これは何を意味しているんですか、下の算式によると。減債基金から繰り入れた額を引いて、そして減債基金に積んだ額を足して出すんでしょう。それじゃ、何ですか、残った数は。そういうことをしたやつは何ですか。
長田計画財務担当課長
 中野区として厳しく公債費の比率を定義したというふうに考えてございます。借り入れをすることに関しての必要な経費をこういう形でお示しさせていただいております。
飯島委員
 元利償還金というのは、減債基金から繰り入れた額と何とで成り立っているんですか。減債基金からの繰入金というのは、一般財源ですか、特定財源ですか。
長田計画財務担当課長
 減債基金そのものは何に充てなければならないかという意味では使途が特定されておりますけれども、意味合いとしては、一般財源ということになると思います。
飯島委員
 本当に一般財源に計上されちゃうものなの。おっしゃるように、基本的には特定財源以外に使えないんですから。それと、何でできているんですか、元利償還金というのは。だって、元利償還金から特定財源、基金繰入金を引いたら何が残るの。そして同時に、その年度において減債基金を積んだものというのは、本来的にいえば、うちは基金積み立てというのは減債基金は、起債額に対して10分の一つずつを積むことになっているわけでしょう。だって、一括償還があるんだから、それを事前に準備するという額なんだから。つまり公債費にかかわる、あるいはもろもろの将来の財源対策を図る、そういうことを引いたら何が残るんですか。つまり、あと、あるものといったら一般財源しかないじゃない。一般財源をどれぐらい基金絡みのことにお金を使っているんですか。区債の償還に使っているんですかということを出しているわけでしょう。10%を目安にするということは、簡単に向こう側にわたって11%でも12%でもとりあえずしようがないですねという話なんですかということですよ。
 だって、一財ベースでフレームをつくっているじゃないですか。それを10%の枠の中におさめるということは、一つは財政運営上の努力目標になっているわけでしょう。それは達成できるときもあるし、できないときもあるかもしれません。しかし、明らかに2%オーバーというオーダーがここにあるわけだから、それについての努力というのを考えないと、一財ベースでフレームをつくり、一財ベースで財政運営を考えていくということは、そもそも最初から蛇口が緩んじゃっているということになりませんかということなんですよ。
 だって、わざわざこういう指標をつくったんでしょう。それは中野区としては一財で物を考えますよと、起債の償還に関しても。ということじゃなかったんですか。僕はそういうこととしてこういう指標を中野区はつくったんだと思っているんですけど、どうなんですかね。
長田計画財務担当課長
 確かに10%を基準として、そこを目指すということについては、中野区の財務規律ということで守っていかなければならないことであるというふうに考えております。そういう意味では、例えば経常経費を削減するとか、他の方策なども用いながら、一般財源が有効に中野区の政策実現のために使うような努力もあわせてしていかなければならないと考えております。
飯島委員
 いや、だから、そういう努力をちゃんと示してくださいと、こういうところには。起債計画という中には、やってみた、平均10%だから、多いときの数字で割って、ならせば10%でいいですよということにはなかなかおさまらないでしょう。本来的に自分たちで努力すべきことじゃないですかと。
 しかも、一般財源のうち、どのぐらいを公債費に充てているんだということを考えようという、いわば考え方の一番基本ステップなんですよ。僕はこんなことをどうしてって、よく皆さんが理解しているならわかるけど、わからない数値のまま置いてあること自体、問題があるだろうというふうに思ったりするんですが、それはそれとして、そういうことがあるだろうから、その辺はしっかりお考えいただいて、これはイレギュラーな要素だというならイレギュラーの要素、イレギュラーの要素をどう改善していくかということは次の運営上の問題だというふうに私は思うので、僕が言っていることがたしかかどうかわかりませんよ。私はこの指標を見るとそういう意味合いがあるんだろうなということを踏まえて、最後に山崎さんがおっしゃった本町五丁目の云々かんぬんって何ですかという話になると、まさに22年からそういうことが始まっちゃうわけよね。21年ぐらいから財源対策を必要とする事業の山を迎えて、さらにもう一個あってという構造になってくるんですけども、さっきやりとりを伺っていて不思議なものは、やるともやらないともよくわからないような事業、事業というのはそういうものじゃないですよね。用地取得という話ならわかりますよ。でも170億円の事業費なんて大づかみにあるにせよ、そんなことが想定されるということは、用地を取得した後に何かやることについても想定されているわけじゃない。それはいつどうなったかも姿形はあらわれていませんよね。この数字で見られるのは用地取得の範囲だけの話。用地取得も用地委員会を開いて決定したかどうかもよく知りません。
 ですから、ここにある、既に確定して取り上げられている事業名と同列に何の注釈もなしに並んでいること自体はちょっと理解しがたいことになるんだろうなと。ですから、これはこれで米印かなんかがついていたりとかというふうにしないと、あたかもこれがここに載ったことによって、すべてが確定しているようなことになっているというならそういうことになるんでしょうけども、今のやりとりを伺っている範囲では、よくわからない。その割には170億円なんて、すごいなという、みんなだれでも思っちゃいますよね。用地取得が50億で、120億が事業費といったら、すごいことじゃないですか。そうでしょう。そういうことだよね。(「違うよ」と呼ぶものあり)違うんですか。そうなの。どっちなの、これ。トータル的に、足し前されて最後にいくんですか。例えば23から26年度の47億7,600万円という事業費のうち、起債は34億3,700万円と、こう書いてあるわけだけど、要するに五丁目の用地というのは、その隣にある10億をさらに足したりとか、14億をさらに足したりとかということになっている。それであれなんですか。どういう数字なの、よくわからないけど。
長田計画財務担当課長
 御説明いたします。ここの表のつくりなんですが、22年度までは隔年ごとに、それから、23から26をまとめてというふうに書いてございます。26年度を超えた年度、27年度以降については、ここでお示しする形にはなってございません。本町五丁目の用地の事業化につきまして、先ほど約170億円というふうに申し上げました。これは用地取得と事業化の経費と全部含めたトータルの額でございまして、ここに想定されております年度の区割りは前半の部分ということで、約10カ年にわたって、年度ごとに経費を支出していく、そういう計画として推計しているものでございます。
飯島委員
 わかりました。170億円って、それじゃ、そのうち用地取得って幾らなんですか。ある程度の構成がわからなかったら、わかりませんよね。概略、大体のことです。要するに決まった話ではないでしょうし。それはどうなるの。
長田計画財務担当課長
 現時点での資産、想定でございますが、一応170億円と申し上げた内訳としては、155億円程度が用地取得費というふうに考えてございます。
飯島委員
 155億円なの。ああ、そう。わかりました。それで3年分だから、23、24、25、26と4年分になるわけだ。それはまだ話が決まったわけではない。決まっている。それはわからないんですか。そうすると、米印がついているほうが理解しやすいかなという気がしないではないんだけど、そういうことはどうなんですか。
長田計画財務担当課長
 確かに個々の事業、さまざまな進捗状況を示しているものがございますので、一つひとつ見ますと、構想の段階のものもあります。そういう意味では、繰り返しになりますが、あくまで現時点での想定ということでお示しさせていただきました。そのことについては御説明して御理解いただきたいと考えております。
委員長
 他に質疑ございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告を終了いたします。
 次に4番、大規模既存電波受信障害対策施設の移管についての報告を求めます。
白土情報化推進担当課長
 それでは、資料(資料6)に基づきまして、大規模既存電波受信障害対策施設の移管について、御報告をいたします。
 大規模既存電波障害対策施設につきましては、区内に5施設ございます。2011年の地上デジタル放送完全移行を控えまして、移管の交渉を進めてまいりました。その一つでございます東京ガス株式会社所有の新宿パークタワーにつきまして、平成20年に株式会社シティテレビ中野に移管されることが決まりましたので、御報告いたします。
 該当地域でございますが、2のところに書いてございます。裏面をごらんいただきたいと思います。簡単な地図をここに載せてございます。右下から左上にかけて一番色の濃い部分、これが移管される地域でございます。その中に白く抜いてあるところがございますけれども、ここにつきましては、あいおい損保の施設の部分でございます。それから、左下にJCN中野ではない地域というのがございますけれども、これはNTT新宿の施設のエリアということになります。
 また表のほうに戻っていただきまして、3のリニューアル工事の実施でございます。これにつきましては、デジタル対応するために、既存のケーブルを撤去いたしまして、新しいデジタル放送対応用のケーブルテレビに張りかえるための工事、それから、幹線から各世帯に引き込みます工事を含んでの内容でございます。これにつきましては、平成20年5月から10月にかけまして、該当する世帯に順次行うことにしてございます。
 それから、4の費用負担でございますけれども、対象世帯のリニューアル工事用、それから、アナログ放送の再送信の利用料、これは無料ということで、この費用につきましては、原因者負担金を東京ガスのほうからいただきまして、それを充てるということでございます。ただし、地上デジタル放送、多チャンネルの放送、インターネット、電話などのサービスは有料ということでございます。
 5の区民への周知方法でございますが、2月5日の区報、それから、ホームページ、これは2月5日付で行います。それから、鍋横地域ニュースが2月10日号、弥生地域ニュースが3月1日号に掲載の予定でございます。
 それから、チラシの配付でございますが、移管を受けましたJCN中野が2月上旬1回、3月上旬2回目ということで、該当の世帯にチラシをお配りするということでございます。
 6番の住民説明会の開催でございます。1回目が平成20年2月14日、木曜日でございますが、5時からでございます。第2回目、平成20年2月17日、日曜日でございますが、鍋横地域センターのほうで午後1時から開催の予定でございます。
委員長
 ただいまの報告に対しまして、質疑ございますか。
飯島委員
 地上デジタル放送って有料になるんですね、ここに書いてあるのは。そのうちアナログ放送ってなくなっちゃうじゃない。そうなっちゃうと、無料のってなくなっちゃうということですか。今のところ見る側は別にデジタル対応じゃないテレビだってアナログだから見えているじゃないですか、ケーブルテレビで来ているのは。それはそのままずっと見られる。地上波デジタルも、もちろんテレビを変えなくてもいいわけだろうから、ここに書いてあることは。だって、有料って書いてあるから、有料のものはお金を出せば見られるんでしょう。今の段階でも地デジ放送が有料なら見られるということになると、テレビを変えなくても見られちゃうんだけど、そのうちアナログがなくなっちゃったら、無料放送はなくなるわけですよね。そのときに地上デジタル放送が今までのアナログ放送みたいな役割になるじゃないですか。でも実際には電波障害がないからということになっているよね。そうすると、どうなんだと。原因者負担金制度、僕、この前質問したことがありますけれども、そういうことについては、どういうふうな検討になっているの。
白土情報化推進担当課長
 地上アナログ放送の無料というのは、SKKや都庁の移管のときもそうなんですけれども、激変緩和ということで、施設の利用でございますので、本来的に有料でございますけれども、SKK、都庁の場合には当初5年間激変緩和ということで無料で御視聴いただいていたということがございます。このケースにつきましても、それに準じまして、あと3年半ぐらいでございますけれども、アナログ放送の終了までは無料で御視聴いただけるということにしたということでございます。デジタル放送完全移行後は、当然アナログ放送ございませんので、デジタル放送をアナログ放送に変換して御視聴いただくということは考えてございません。ただ、非常に利用の多いデジタル放送の再送信でございますけれども、これはアナログテレビでもチューナーをつければ御視聴いただけるということで、そういった対応になろうかというふうに考えてございます。
飯島委員
 そうすると、チューナーの取りつけ費用だけでデジタル放送が見られるという意味の有料なんですか。それとも、今、月額500円を払うという基本的なものがあるじゃない。それと同じようなことになるということなんですか。その辺は煮詰まっているんですか。
白土情報化推進担当課長
 デジタル化後の対応につきましては、株式会社シティテレビ中野のほうで明確な方針を決定している段階ではございませんけれども、今、アナログ放送をアナログテレビで御視聴されている方で、しかも地上アナログ放送をごらんになっている方につきましては、同じようなコースで、デジタルのチューナーをつければ、デジタルテレビを買わなくても御視聴いただけるような対応を考えているというふうに聞いてございます。
飯島委員
 あんまり決まっていないということでしょうけど、もう一つ、これ、誤植があると、多チャンネルって、ほかのチャンネルなんですか、多くのチャンネルなんですか。
白土情報化推進担当課長
 これは誤植でございます。大変申しわけございませんでした。多いチャンネルでございます。
委員長
 他に質疑はございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告を終了いたします。
 次に、5番、中野区情報システム調達ガイドライン(案)についての報告を求めます。
白土情報化推進担当課長
 それでは、中野区情報システム調達ガイドライン(案)につきまして、資料(資料7)に基づきまして御報告いたします。
 まず1の背景と目的でございます。これまでの中野区の情報システムの調達について、現状を見ますと、業務ごとの個別最適のみが図られてきた状態でございまして、必ずしも中野区全体で情報システムのあり方まで対象とした検討・調達が行われてこなかったということがございます。これによりまして、システム投資による効果指標の設定があいまいであったり、あるいは重複した投資が行われて非効率であったりということがございました。また、開発段階の進捗や品質管理、あるいは導入後の評価が適切に行われてこなかったということで、所期の目的が達成できているかどうか、評価そのものが困難となっているような状況でございました。
 その解決策といたしまして、調達ガイドラインを定めまして、以下の四つの項目について実現を目指すことにしたものでございます。四つの項目というのは、情報システム全体を通じたコントロールの実現、調達の効率化、関連方針との連携、4番目が仕様の明確化により費用見積もりの適正化でございます。この詳しい内容につきましては、中野区調達ガイドライン(案)の概要の中で説明いたします。
 それから、2の調達ガイドラインの構成でございます。主に2点ございます。1点目が一連のプロセスを、そこに書いてございます1から6の六つの段階に分けること、それから、2点目がPDCAサイクルを回すことでらせん階段を上がっていくように継続的に情報システムの調達を高度化していくことでございます。
 それでは、恐縮でございますが、A4横の中野区調達ガイドライン(案)概要をごらんいただきたいと思います。
 この概要でございますけれども、概要版でない本体につきましては、内容は固まってございますけれども、細かい点の修正がございますので、定例会中の委員会のほうに配らせていただきたいと考えてございます。
 まず2ページ目をごらんいただきたいと思います。本書の構成でございます。大きく分けまして三つに分かれてございます。はじめにの部分と事業概要の部分、それから、調達ガイドライン概要の三つに大きく分かれてございます。
 3の「はじめに」のところでございます。ITガバナンスの向上を基本戦略とするということでございます。「ITガバナンス」という言葉でございますけれども、ITの世界では、民間はもちろんのこと、最近では行政でも頻繁に使われている言葉でございますけれども 一言で申し上げますと、組織内でのITの利用をばらばらに進めるのではなくて、組織の目標、経営方針に沿うように、ITの利用を適正にコントロールしていくことというふうに言うことができると考えてございます。情報システムガイドラインを定めて調達を効率化、高度化するということも、ITガバナンスを向上させる極めて重要な観点であるというふうに考えてございます。
 中野区といたしましては、それによってIT投資をコントロールしまして、トータルコストの削減を目指す区役所を実現していきたいというふうに考えてございます。
 具体的に何をするかということでございますけれども、マル1、住民サービスの最大化、行政経費の最小化、情報セキュリティの確保・維持の三つを実行いたします。
 4ページをごらんいただきたいと思います。4ページ以下につきましては、事業の概要を記載してございます。
 まず5ページの調達ガイドラインの制定の背景につきましては、先ほど御説明しましたので、説明は省略させていただきます。
 6ページをごらんいただきたいと思います。目的達成の手段でございますけれども、目的を達成するためには、仕組みの構築と体制の整備、人材育成、これが必要でございますけれども、これを三位一体で推進していくべきことを図で示しているものでございます。
 それから、7ページをごらんいただきたいと思います。調達ガイドラインにより実現する事項で4点ほど挙げてございます。これを8ページと9ページで詳しく説明させていただきます。8ページ、9ページをごらんいただきたいと思います。
 まず1点目、情報システム全体を通じたコントロールの実現ということでございますけれども、これにつきましては、限られた予算内でシステム投資を行う必要があるということで、総合的な観点から事業の優先順位を見きわめていくこと、それから、機能やデータの共通化によって全体最適化を図るということでございます。
 それから、2点目の調達の適正化と効率化に向けてということでございますが、情報システムの調達の一連のプロセスを六つの段階に分担して標準化することによって、調達を適正化、効率化していくということでございます。
 それから、関連方針との連携でございますけれども、情報セキュリティポリシー等関連の方針がございますので、それとの連携を図っていくということでございます。
 4点目、仕様の明確化により費用見積もりの適正化でございますが、各段階で使用する様式、これを定めることによりまして、仕様を明確化いたします。これによってIT事業者などが適正な費用見積もりをすることができるようになります。その結果として、仕様が不明確なことによってIT事業者のほうがリスクを価格に上乗せしてくるということを防げるというふうに考えてございます。
 それから、10ページのITガバナンスを推進する体制についてごらんいただきたいと思います。ITガバナンス、先ほど申し上げましたように、組織の目標、経営方針に沿ってITの利用を適正にコントロールしていくということでございますが、これを推進するために、最高情報統括責任者、これを一般に「CIO」と言っております。チーフ・インフォメーション・オフィサーの略でございますけれども、このCIOを中心としたITガバナンスを推進する体制、これを一般に「CIOオフィス」と言っております。最高情報統括責任者でございますが、政策室の副区長を充てたいというふうに考えてございます。
 最高情報統括責任者、CIOの権限・責任でございますが、IT関連事業の統括のほか、以下の事項でございます。IT施策に関する予算算定プロセスに関与する、それから、IT施策の推進に対する体制の整備に関与する、ITに関する人材の育成及び適正配置に関与する、それから、情報安全保護を統括する、ITを活用した業務プロセス改善の支援を行うといったところでございます。
 それから、CIOを支える体制といたしまして、CIO補佐官を2名配置いたしまして、CIO補佐官のもとにCIOオフィス、これは新しく情報政策分野を新設して、事務局の機能を持たせたいというふうに考えてございます。CIO補佐官1名につきましては、非常勤の外部専門家、他の1名につきましては、新設になりますけれども、情報政策担当課長にしたいというふうに考えてございます。
 それから、11ページ以下の調達ガイドラインの概要でございます。12ページをお開きいただきたいと思います。「IT調達とは」ということで、そこにるる述べられてございますけれども、要するに、情報システムの調達をライフサイクルでPDCAサイクルの考え方により管理していこうということでございます。これを図にしましたのが13ページでございます。まず、情報システムの構想企画立案、それから、予算手続、ライフサイクル調達執行計画の策定、この部分までがプラン、計画でございます。それから、4の調達、5がドゥで実施、それから、6の運用方針、これはチェックということで、ここで評価をしまして、改善点をさらに次の情報システムの構想企画立案につなげていくということで、アクション、改善でございます。
 次の14ページをお開きいただきたいと思います。調達ガイドラインの構成でございますが、まず一番上の調達ガイドラインと書いてあるところが本体でございまして、プロセスのフロー、流れでございますけれども、これと、プロセスのフローの説明でございます。これが本体、それから、その下にガイドラインのマニュアルというのがございますけれども、各プロセスで使う様式集でございます。それから、様式集をどうやってつくったらいいかという解説書、これがマニュアルの部分でございます。それから、調達ガイドラインの概要ということで、これは担当者が概要を知る手がかりにするようにまとめた文書でございます。
 それから、15ページ以下にまいりたいと思いますけれども、これにつきましては、かなり内容が詳細でございますので、一番重要と考えられます情報システムの構想企画立案、この段階を中心に説明をさせていただきたいと思います。それから、別紙になってございます中野区調達ガイドライン(案)調達プロセスフローも一緒にごらんいただきながら御説明をしたいというふうに考えてございます。
 まず15ページから18ページまでにかけて説明してあるのが情報システム構想企画立案でございますけれども、上の欄のフェーズの概要をごらんいただきたいと思います。この段階では、業務主管分野が区全体の情報化戦略や中長期的な事業計画を参考にいたしまして、IT化事業を企画し、技術評価を経た上で、政策評価によるIT事業化の優先順位を設定する段階でございます。
 その下のプロセスを説明した表をごらんいただきたいと思います。まずこの表の見方を御説明いたします。一番左の欄、これがプロセス、サブプロセスの名称でございます。その名称の前についている数字でございますけれども、そのプロセスまたはサブプロセスがどの段階にあるかということを示してございます。1.1.1、業務プロセスの改善検討、これを例にとりますと、まず最初の1が情報システム構想企画立案という段階であることを示しております。その次の1が情報システム構想企画の策定のプロセスの中にあるということを示しております。最後が、その中で1番目のサブプロセスであるということを示してございます。その右の欄がプロセスの概要、それから、インプットと書いてございますけれども、ここについては、どのような情報をもとにして、そのプロセスが行われるかということで、アウトプットと書いてございますのは、そのプロセスの結果としてどのような成果があらわれているかということを示してございます。また、プロセスのフロー、A4縦のほうの資料をごらんいただきたいと思いますけれども、これに縦の欄がございますけれども、ここは各関係者あるいは関係機関が記述してございます。上から下にプロセスが流れていく、そこの段階でどのような判断をするかということを示してございます。
 それでは、プロセスの説明に入らせていただきます。まず1の1、情報システムの構想企画策定のプロセスでございます。先ほどの1.1の業務プロセスの改善検討でございますが、ここでは、まず情報システムの導入先にありきではなくて、ニーズや現状の課題を十分に把握しまして、現状分析を行った上で、業務プロセスの改善をまず検討するというところを示してございます。それから、次の1.1.2、情報システムの要件でございますけれども、情報システムの要件として、システム導入の目的であるとか必要性、IT化の範囲、それから、定量的な達成目標や要件機能を検討するサブプロセスでございます。それから、1.1.3でございますが、事業の達成目標の設定、これにつきましては、業績測定指標の一覧から、その事業の導入効果を図るのに最も適切な指標を選んで事業の達成目標を設定する、これによりまして、導入後の測定が可能になるということでございます。
 それから、16ページをお開きいただきたいと思います。1.1.4、代替案の検討でございますが、情報システム化するのが最適な選択なのかどうかということ、それから、代替案がないかどうかを検討する。1.1.5の事前調整でございますが、これにつきましては、構想企画案の内容につきまして、CIOオフィスからアドバイスを受けたり、今後の作業の確認を行うところでございます。1.1.6の情報収集、これにつきましては、システムの基本要件を検討するために、IT事業者や先行導入している他の自治体に情報提供依頼をしまして、情報を入手するものでございます。それから、1.1.7、基本要件の検討でございますが、収集した情報をもとに基本要件を検討しまして、検討書(案)にまとめる作業でございます。
 それから、17ページでございます。ここにつきまして、1.1.8でプロジェクト計画の検討を行いまして、1.1.9で見積もりの作業を行います。これで予算要求額を積算いたします。1.1.10.費用対効果の分析でございます。これは予算要求額ベースで費用対効果を分析するとともに、IT事業化の優先度を設定すると。それから、1.1.11、構想企画(案)の確定ということでございます。
 それから、18ページでございます。ここが中野区の調達ガイドラインの特徴となっているところでございまして、大きく分けて技術評価と政策評価を行うということでございます。技術評価につきましては、CIOオフィスの中に設置する予定の技術評価委員会で技術的、専門的観点から評価を行う。そこに書いてございます一定規模以上のものについて政策評価を行って、IT事業化の優先順位付けを行うということでございます。
 次の予算手続でございますけれども、そうした評価、データをもとにいたしまして、1次経費の算定、2次経費の算定、それから、区長の最終確認を行うわけでございますけれども、この段階につきましても、CIOオフィスが関与して情報の収集を行っていくとか、あるいは支援を行っていくというものでございます。
 それから、20ページでございます。ライフサイクル調達執行計画の策定の段階でございます。これは現在やってございませんけれども、構想企画に基づきまして、しっかりと調達の執行計画を立てていくということでございます。これが20ページから21ページ、22ページに書いてございます。
 それから、23ページにつきましては、調達を実際に行うということでございます。これについても、やるべき手順を定めるというものでございます。
 それから、24ページ、25ページ、26ページ、27ページでございますけれども、これは実際にシステム開発のプロジェクトを立ち上げて、発注者としてしっかりと管理していくべき手順を定めてございます。
 それから、28ページ、29ページ、30ページの運用方針でございます。この段階につきましては、従来は開発の流れから一つの独立した段階というふうにとらえてございませんでしたが、一つの独立した段階、プロジェクトとしてとらえまして、プロジェクトの立ち上げから管理を行っていくということを考えてございます。
 ここで特徴的なことだけ申し上げますと、29ページの6.5.2、情報システムの維持管理改善(案)の策定でございます。従来、運用管理に入りますと漠然と管理していることが多かったわけですけれども、絶えず最適な状態を目指して維持管理、改善策を検討していくということでございます。
 それから、次のページ、30ページの6.6、業績測定/事業評価の実施でございます。これにつきましては、構想企画の段階で定めました指標に基づいて、情報システムの導入効果が実際どれだけあったのかということを測定すると、ここでチェックをかけていくということでございます。それから、6.7、事業/情報システムの継続判断でございますが、これにつきましては、外部環境の変化、それから、先ほどの業績測定の結果を踏まえまして、CIOオフィスのほうで事業の継続の可否を評価いたします。その評価に基づきまして、業務主管分野のほうでこのシステムを使い続けるのかどうかといったところを判断していくということでございます。それでプロジェクトを終結するということでございます。
 それでは、恐縮でございますけども、最初のA4判の資料にお戻りいただきたいと思います。3の規定類の改定方針でございます。これにつきましては、予定でございますけれども、中野区情報政策官設置条例を第1回定例会のほうに出させていただきたいというふうに考えてございます。これは先ほどCIOオフィスの体制のところで御説明いたしましたけれども、CIOの補佐官を設置する条例でございます。それから、中野区情報政策官設置条例の施行規則の設定、その他関係例規の整備を行いたいというふうに考えてございます。
 4の今後のスケジュールでございます。2月中にできましたガイドライン(案)の運用の検証を行いまして、3月の初旬に結果を検証し、それを反映させたものを本案に盛り込んでいきたいというふうに考えてございます。それを電子区役所推進本部会議のほうに3月中旬に報告いたしまして、庁議のほうに3月下旬に報告した上で、本案を決定していきたいというふうに考えてございます。
委員長
 この報告に対しまして、質疑はございますか。
飯島委員
 中のことについては、いずれ伺うこともあるし、それから、想定されている議案も組んでいますから、事前審査になるので、それは避けたいと思います。
 それで、これはコンサルが出してきたペーパーなんですか。
白土情報化推進担当課長
 これは私どもの担当者が中野区の実態に合った、しかもトータルコストを削減していくという目標を実現するために必要なものを盛り込んで協議して、コンサルの助言もいただきながら私どもの職員がつくったものでございます。
飯島委員
 そうすると、本体的なものについては相当分厚いもので、その概要版をつくられたということですね。だけど、概要ってつくり方が幾つかありますね。その中からこれとこれを抜粋してつくった、そういう考え方もあるし、それから、中野区に合わせてということであれば、中野区の調達ガイドラインとして御説明いただくものとしては、抜き書きというか、抜粋的なものではなくて、つくっていただけることもあったのかなと思ったんですが。
 例えばフェーズ、プロセスから予算手続云々といろいろ書いてあるんですが、我々のレベルにおいて把握しなきゃいけないのはフェーズの部分、フェーズは概要ですけども、本来的にいえばフェーズをきっちり書いてもらう。フェーズ1では何をするんだと、このことがはっきりすることが極めてわかりやすい、おおよその調達のガイドラインができる。1.1.1の1の部分はフローの中でもろもろ書いてあったりなんかしていることで、現場で何かするときに必要になるかもしれませんけれども、少なくとも、そもそもここでは何をするんだという、だってフェーズ1に書いてあることは非常に大事なことであって、どなたが担当するかは副区長と書いてあるからわかっていますけど、副区長が掌握するのは、多分CIOのレベルでは、フェーズの中にあることをきちっと押さえていくことになるんだろうと思うんです。そういう書き方もあったんじゃないのかなと。そうじゃないと、おっしゃっていましたけど、どこかから抜粋してコピーするから、本来カラーだったものが白黒になっているので、文字も読みにくいようなことになっていたりとかということがあるのかもしれないし、おつくりになる方、もう少し我々にも理解しやすいように、ぜひそういうつくり方をして、ガイドラインというものが本来的な概要以前の、中野区調達ガイドラインの本体は上がってきた成果物なんでしょう。それが基本のソースになるんだから、その次の手引き、本当にガイドラインに対するガイドラインみたいなのが必要になってしまうということになりかねないので、自分たちのものになっているものを一度お考えになったほうがいいんじゃないのかなという気がしますけど、どうですか。
白土情報化推進担当課長
 中身的には調達ガイドラインの中身がこれということでございますけれども、実際に職員が使っていくものについては、14ページの調達ガイドラインのマニュアル、この様式集と、それから、様式を作成するための解説書、これが実際の担当者が使っていくものでございまして、これについては、今の段階ではちょっと間に合わなかったものですから、そういった御意見も踏まえまして、本案決定までにはきちっとした整理をしていきたいというふうに考えてございます。
飯島委員
 だから、その次のこともあるというので、だんだん分厚いものが積み重なりそうな気がしますけども、それはそれとして、もう一つ、CIO補佐官については別途、これは条例でもろもろ云々かんぬんということだから、それはそれでいいですが、そもそもCOIの権限、書いてありますね。そうすると、これに伴って、CIOの果たすべき責任、これはどういうふうになりますか。
白土情報化推進担当課長
 まさしくそれがITの利用を総合的に適切にコントロールしていくと。その結果、ITに係るトータルコストを削減していくと、あるいは情報セキュリティを確保していくといったことでございますので、その実現に責任を負っているということであると考えてございます。
飯島委員
 パフォーマンスとコストとリスク、この三つがCIOが負うべき責任ですよ。それだって、CIOにかかわる教科書にはみんな書いてあるよ。それについて、どう成果を示せたか、それを目に見える形で示すのがCIOの責任。それで何かリスクが発生してダメージがあったとすれば、それについて責任をとらなきゃならない、こういうことになっているんだよね。
 だから、単にこういう権限を持っていますということじゃない。この権限に伴う責任もあるので、しかも、この権限に伴う責任というのは極めてさまざまな、権限自体を果たしていく、同時にその責任を負うということになると、考え方によってはなかなか大変なことになるということも含めて、そういう体制をおつくりになるということになれば、今度、ここにも書いてあるんですけど、電子区役所推進本部会議はCIOオフィスとの間ではどうなるの。いろんなものがいっぱいでき上がっていて、どうなっていくんですか。経営本部との関係はどうなんだとか、もう既にそういうことについてきちっとしたキャリアを積んでいる企業が民間にはいっぱいありますから、実際6割ぐらいはCIOを置いているというんだけど、ほとんど成果が上がらない場合が多いという反省が多いですよね。だから、よっぽどおやりになるなら、後発ですから、60%既に置いて、中野は40のまだ置いていないところに属しているわけだから、そういう先行事例を十分研究されて、やる以上は成果の上がるようにぜひやっていただきたいと思うんですけど、担当の方に伺っておきます。
白土情報化推進担当課長
 CIO並びにCIOの補佐官というのは、国あるいは県レベルではかなり一般的になっております。もちろん民間でCEOの下にCIOという体制をとっているところが非常にふえている。それは一つには、システム障害が起こったときに非常に大きな問題になるということがございます。それから、情報セキュリティの問題、情報漏えいの問題ということもございますので、そういう意味から、全体を統制していく体制を整備することが非常に重要であるというふうに考えてございまして、委員の御指摘の点については、十分踏まえて対応していきたいというふうに考えてございます。
飯島委員
 最後に、組織上の整理の問題ですけど、条例が出されていますから条例改正を必要とすると。その他の部分について、特に副区長さんがCIOに想定されていると、そういうふうなことが案としては考えられたわけですけども、これは部の新設とかなんとかとは違うわけですか。ここは新たにどういうふうになるんですか。組織条例なのか、組織条例ではなくて、要綱上の扱いなのか、新たに分掌が加わることになるのか、そういうのはどういう整理になっているんですか。
石神副区長
 メモ議運のときもちょっとお話ししましたが、組織条例の中で事務分掌の変わる部分について変更させてもらうということで条例改正をお願いしています。今回の場合には部ではございませんので、事務分掌が一部変更になるということでお願いするということになります。
飯島委員
 組織条例の中のどこかをいじるんですか。
石神副区長
 そのとおりでございます。
飯島委員
 そうすると、こういうのって、議案で想定されているじゃないですか。メモ議運でも示されていて、提案が予定されている。その中にそういうものを含んでいて、こういう案が出てきて説明を受けちゃう。だから、CIOとかCIO補佐官については、そういうことを考えると、どういうことを考えているかなんて、なかなかやりにくいじゃないですか。だって、いずれ条例の中で示されて、そこで議論しなきゃならない、事前審査にかかわるようなことになったら困ると思うんだけど、ちょっと違う答弁なのかな。
石神副区長
 今回の条例の中では、これにかかわるということでいえば、情報政策官という格好で考え方を出しておりますが、それは中身ではなくて、目的と役割と期間だとか報酬だとか、そういったものを入れることになりますが、今回のこの分については、ガイドライン全体を説明することになりますので、補佐官がどういうものだとかということよりも、全体の調達ガイドラインを説明させてもらうということで、一部触れることがありますが、今、言っている内容でいいますと、なるたけ事前審査にならないような形で今回説明させてもらっているというふうに思っていますが。
飯島委員
 当たる当たらないじゃなくて、要するに副区長のかかわる所掌については、組織条例上のいじくりはなくて済むということですか。
石神副区長
 今回のITの部分についてはもう既にあいておりますので、その中で読めるということで、申しわけございませんでした。改正はします。
飯島委員
 確認ですけど、本当に今のままで何らいじくる必要もなく、このCIOということになる。でも、CIOって、いろんなことのかかわりが出てきていますよね。今だってやっているといえば、やっていることになるんだろうけど、じゃあ、別に何もCIOと言う必要はないじゃないかという、逆に何も変わらないんだったら。でも、そうなんですか、本当にそういうことなんだろうかという。組織上、副区長制があって、それぞれの分担があって、その中の一つのことについて、さらにこういう中で改めて機能を明確化したということなら、そういうことなんだろうけども、そうすると、あなたにCIO、チーフ・インフォメーション・オフィサー、これは組織上は経営体の中における、あることからいうと、意味合いは全然違いますよ。果たすべき機能と役割と責任は、トップに対して一定の仕事を負い、責任を負う。したがって、ある権限を付与されなければ到底できませんよという仕事になる。しかも、それでいて、なおかつ補佐官をつける必要がある仕事だという、文字どおり新しい分野の仕事になってくる。そうだとすると、今までの所掌で確かにおさまるかもしれないけど、何かするなら明確にしないと難しいことになるかもしれないなと。
 よく僕らもわからない、こういうのは。補佐官というのはわかりやすいんですよ。この人を補佐するための、その中の仕事に精通している補佐官と、それから、IT分野に関する知識と両方のところからあって、外部の人と内部の人という考え方が示されていますけど、そういうことはわかりやすい。それでもなおかつ一つは注意しなければならないことがあるんだそうですけど、それについては、きょうは言いません。だけど、CIOそのものは今までの延長線上で物がやれるという、そういうCIOなんですね、それじゃあ。
石神副区長
 組織条例は各部を中心にいろんな所掌をしているのかということで、組織条例をつくっております。また、その中で働くそれぞれ部長、課長の権限については、区長からの権限の委譲を受けるための規則、要綱等を持って権限を委譲しております。それをセットにして全体の組織が動くわけですけども、組織というのは、枠を決める話でございますので、その中で部ごとの仕事が変われば、組織条例をいじると。それから、新たに部を設けたりする場合にはいじりますけども、その中で働く課長等、いわゆる統括管理者と言われる部分がどういうふうに変わるということについては、組織条例上では規定してございませんので、権限の委譲の中で規則等で改正を行うということになります。
 今回のこの部分についていうと、新たな部を設けるのではなくて、統括管理者、執行責任者、こういった部分を設けて組織として動いていくという形になりますので、権限委譲の中で処理ができるというふうに考えているわけでございます。
白井委員
 これはコンサルへの委託だったかと思うんですけど、お幾らでどこが受注したんでしたっけ。
白土情報化推進担当課長
 プログラムシードという会社が受注してございます。経費については、ちょっと調べさせていただきます。
白井委員
 コピーライトは中野区になっていますけども、ガイドライン自体の著作権が中野区にあるということでよろしいんでしょうか。
白土情報化推進担当課長
 これにつきましては、中野区にございます。
白井委員
 中の段階に入ります。18ページ、1.2.2、政策評価を受けて新しい調達をする際の企画を評価するとなっているんですけども、政策評価委員会にかけて調達の適合を図るようなんですが、政策評価委員会について、例えばどのような概要になるのか、教えていただければと思います。
白土情報化推進担当課長
 これにつきましては、先ほどのCIOの体制も含めまして、規則等の改正あるいは制定が必要というふうに考えていまして、まだ確定したものではございませんけれども、現在考えておりますのは、CIO、それから、CIO補佐官と各事業部の部長で構成する政策評価委員会で、政策の優先順位付けをしたいというふうに考えてございます。
斉藤委員
 重複するんだけど、CIOがあって、各部があって、それを点検してというんだけど、どっちがどういうの。うちのほうはこれがいいんですよといったら、どうするの。そこで違っちゃったりなんかしたら。でも、権限があって、CIOのほうがぼんとやっちゃうの。各部にまたがるんでしょう。例えば、これをつくるのにホストコンピューターがどうのこうのっていろんなことを聞いてきて、そういうのを全部CIOが見るわけでしょう、各部にまたがって。でもやっている当事者はそうじゃないのだったら、どうするの。
白土情報化推進担当課長
 技術評価と政策評価でございますけれども、予算の手続の前に置いてございます。政策評価委員会でいろいろ事業の実現性であるとか、区の経営方針に合っているかどうかとか、細かな点を評価しまして、客観的なデータで見えるような形で優先順位付けをすると。そのデータをもとにして、次には予算の手続にまいりますので、各部の査定、それから、区全体の予算の査定の中で、最終的な政策判断をして予算化をしていくということになろうかと思っております。
斉藤委員
 だから、予算化は各部で出してくる。それでもコンピューターのほうのあれは別な組織みたいに、今、飯島委員も言っていたとおり、検証したりするわけだよね。どっちが権限を持ってやるの。
白土情報化推進担当課長
 技術評価とか政策評価では、IT事業化するものを決定するわけではございません。最終的には予算の手続で決定していくということでございます。予算の手続を決定する際の基礎的な資料として、技術的評価とか政策的評価を出していくということでございます。
斉藤委員
 だから、予算を出してくるのは各部でしょうと、今の場合だと。それで、ガイドラインのほうでこうですよ、ああですよと検証をする。例えばこういうのを予算化したほうがいいんじゃないかといったって、予算を出してくるのは部なんだけど、これは出しなさいとかそういうすみ分けはちゃんとできているのということなの。だから、反対のことを言うと、CIOの権限というのはそこまであるんですよとか、ちゃんと予算化しなさいとか、ここは直しなさいとか、そういうようなことはちゃんとすみ分けができているんですかということを聞いているの。ごちゃごちゃやっていて、予算のときにどうのこうのとは言うけど、みんな各部で出てくるわけでしょう。だから、CIOのほうが部長なら部長に、これは予算化をしなさいとか、ここは検証しなさいとか、そういうようなことの権限はどこまで組織としてなっているんですかというのを聞いているの。
白土情報化推進担当課長
 まず、すべてのシステムについて技術的な評価をいたします。技術的な評価で問題があれば、技術評価委員会が承認をしないと、その次の手続に進めないということでございます。技術評価を行った上で一定規模以上のものについて政策評価をすると、この段階について、CIOがだめだと、これについては事業化はできないという判断はしません。全庁でいいますと、例えば5から10のIT事業化するものが出てきたとします。その中で優先順位はどうなんだということを客観的なデータに基づきまして数値化するというか、見えるようにしていくと。例えば実現性は高いんだけれども、優先順位が低いものとか、優先順位は高いんだけれども、実現性に問題があるとか、そういうふうな評価をして、それを参考にして予算の査定の中で決定していくというものでございまして、政策評価のところでCIOがストップしてしまうということではございません。
飯島委員
 全体最適化のためにやるよね。部分最適でやってくることって、たくさんありますよね。それは文字どおり各事業部がみずからの事業に照らして、その部分を最適で出してくる。今回の税務課の対応なんか、あれが最終的にどうなったかというのは、これからになるんだろうけど。でも、全体最適からいって、本来踏まえるべき調達ガイドラインなんだけど、十分周到に押さえて出てきているわけではなくて、技術的なことで無理よというのは最初から無理な話もあるでしょう。
 そうすると、CIOの判断というのは、全体最適からいって、この事業部の計画案は採用しがたいねというところがないと、付せんをつけて出して、予算の場でそれをたたくなんていうのは、無駄な行為に近くなってこない。本来シーリングをかけて、CIOが少なくともこれについて取り上げて、区として検討すべきものとしてありますよと、その中で実際に手をつける優先順位はついてくるのかもしれないけど、その間に振るいにかかって落ちるものって、なかったら、こういうものって意味がないんじゃないの。だから、これは最適化からいって、もう一回出し直しですねと、もう一回考えたほうがいいよということぐらいの判断は示さないと、何のCIOかって、じゃあ、どういう権限を与えて、どういう責任を負わせるのということになりませんか。
白土情報化推進担当課長
 政策評価の前に行う技術評価でございますけれども、これは技術面はもちろん評価しますけれども、実現性だとか、全体最適性からいう費用対効果とかという点についても評価いたしますので、例えば全体最適性からいって問題があるんじゃないかと。重複が多くて無駄が多いんじゃないかとか、そういうシステムについては、技術評価の中で明らかにしていくことができるというふうに考えてございます。
 すみません。先ほど白井委員の御質問に対して答弁保留いたしましたけれども、中野区情報システム調達ガイドライン策定に係る調査委託業務の契約金額でございますが、1,422万9,600円、消費税相当額67万7,600円を含んだ金額でございます。
長沢委員
 今いただいたスケジュールのところで、運用検証というのは、これはやられて、これからやるものだから、運用検証というのは今現行やっているものを検証されているという意味でいいんですか。
白土情報化推進担当課長
 この運用といいますのは、システムの運用ではなくて、調達ガイドライン(案)ができましたので、それに基づいて、例えば計画書をつくるだとかいうことで、ガイドライン自体の運用の検証でございます。
長沢委員
 そうすると、今の流れを御説明いただいて、それぞれのフェーズというんですか、そこのところを全部2月のところで仮にやってみるということ。検証と書いてあるから、どういう意味ですか。
白土情報化推進担当課長
 すべての段階にわたって検証をやる時間的余裕がございませんので、来年、企画構想するものとか、そういったシステムを選んで、その一部だけ運用の検証をするということでございます。
長沢委員
 それは所管のところではもう決められていて、きょうの御報告が終わったら、早速それを始めるという流れですか。
白土情報化推進担当課長
 内々に話をしてございますけれども、正式にはこの御報告の後から2月いっぱいをめどに始めたいというふうに考えてございます。
長沢委員
 じゃあ、またそれは検証の結果反映とかいろいろあるので、そういうところで御報告いただけるかと思うので、わかりました。
 もう一つ、CIOのところなんですが、プロセスフローという図になっているほうで、それぞれのフェーズというんですか、企画の立案から予算手続とずっとありますね。この際にCIOオフィスのかかわりというのが図で示されているのかと思っているんですけど、この中でCIOは政策室の担当副区長が行うと。担当副区長は、CIOオフィス、オフィスは推進体制ということですよね。それに当然かかわるわけだけども、具体的にどこの局面で副区長CIOは自分の決定権とかなんとか発動するような話になるんですか、この図で言うと。
白土情報化推進担当課長
 情報システムの構想企画立案の段階、2分の2という図ですと、2枚目の裏でございます。技術評価の承認、不承認がCIOの決定権でございまして、これは内部の情報政策担当課長を経まして、CIOである副区長が決定するということでございます。
 あと、運用報酬の一番最後ですけれども、事業継続する、しないということで決定するのは事業部のほうなんですが、評価の内容を決定していくのがCIOということになります。
 それから、戻ってしまって恐縮なんですが、政策評価の中身を決定していくのがCIOということになります。先ほどの技術評価の下になるわけですけども。
長沢委員
 これ、ページ数が出ていないからあれなんだけど、5、実施と書いてありますね。調達の次に2の1、ここのところの最終決定とかありますね、システム設計の結果評価と。こういう最終決定という形で中断するか中止するか、これはCIO、副区長がここにかかわる。
白土情報化推進担当課長
 これはシステム設計につきまして中間的に評価を行います。極めて異例な事態だというふうに考えてございますけれども、ここまで進んできた段階で中止または中断するということがあり得るであろうということでございます。この決定について、CIOである副区長が決定に関与していくということで、最終的に区長になるのか、副区長になるのか、ここについてはまだ決めてございません。
長沢委員
 わかりました。これは中断か中止か、そういう最終決定をするときには副区長ないし区長がと、そういう意味ですね。
 じゃあ、もう一つ聞きます。区長自身のかかわりとしては、予算のところかなと思うんですね。予算手続のところで、一つは区長に対するプレゼンテーションがあって、政策判断をするというのがありますね。裏のところも予算手続でさらにずっと進んでいくと、またプレゼンテーションがあって、政策判断を行うと。予算のところで二度行うことになっていますね。現行がどういうふうになっているか、ちょっと私わからないんですが、二度行うというのは何か想定されているんですか。つまり事業化を見送るという、NGになるということですよね。何か想定されているから二段階にされているのかと思うんですけど、そこはどうしてなんですか。
白土情報化推進担当課長
 予算の手続につきましては、現行の予算の査定、予算編成の過程を基本的に変えてございませんので、最初の区長プレゼンテーションで政策判断で事業化を見送るものと、それから、そこで結論が出ずに保留になっていて、最終的には区長のプレゼンテーションで政策判断がなされるものとがございますので、そういった手続の流れを書いているということでございます。
長沢委員
 今も同じような形でなっているということでいいんですか。
白土情報化推進担当課長
 基本的にこういう流れでIT施策の事業予算に関して判断されているというふうに理解しております。
委員長
 他に質疑ございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告を終了いたします。
 次に、6番、訴訟事件の判決についての報告を求めます。
川崎経営担当課長
 それでは、お手元の訴訟事件の判決についての資料(資料8)に基づきまして、御報告を申し上げます。
 事件名でございますが、道路指定処分不存在確認請求事件でございます。
 当事者、原告は中野区民の方、被告は中野区でございます。
 訴訟経過でございますが、昨年の2月に東京地方裁判所に訴えの提起がございまして、昨年の12月に訴え棄却判決の言い渡しがございました。
 事案の概要と請求の要旨でございますが、別紙参考図をごらんいただきたいと思います。参考図の真ん中に黒く塗りつぶしたところ、これが今回問題となっている土地でございますが、この土地について、区長が道路位置指定の処分を行ったわけですけれども、黒塗りの右側に「原告宅」とありますが、こちらにお住まいの方が処分の不存在の訴えを起こしたということでございます。御存じのとおり、道路につきましては、建築基準法上は4メートル以上ないと道路と認められないわけですが、この土地については3メートルということで、基準法上、一定の要件を満たして区長が位置指定をした場合には道路として扱われるということで、通常42項道路とかあるいはみなし道路と言われているものでございます。
 今回の判決ですが、本文に戻っていただきまして、6番のところで、主文として原告の請求を棄却するというものでございます。判決理由の要旨でございますが、先ほど位置指定に当たって一定の条件と申し上げました、その何点かについて争いがございました。一つは争点の1でございます。位置指定をする際には、周りに家が建ち並んでいなければならないということなんですが、これについて裁判所は各証拠によって、当時建築物が複数存在していたということで認定をしております。
 裏面にいっていただきまして、二つ目といたしまして、その道路が一般の交通に使用されていたかどうかということなんですけども、これについても、周辺の住民の方々が、この道を北側から南側へということで一般の通行に供していたということを認めております。3点目に本位置指定地の中心線が明確であるか否かということでございますが、これにつきましても、図面等で明確であると裁判所が認めております。そのほか争点4では、今回の処分は信義則に反し、または行政権の乱用に当たる、あるいは争点5として、法のもとの平等に反する、これらを理由に原告は処分の取り消しを求めているわけですが、これらについても、理由に当たらないということで、結果といたしまして、先ほど申し上げたように、主文として今回の原告の請求を棄却するという判決が下ったものでございます。
 以上、訴訟事件の判決についての御報告とさせていただきます。
委員長
 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、以上をもちまして、本報告を終了いたします。
 次に、7番、職員2,000人体制に向けての方策についての報告を求めます。
合川人事担当課長
 それでは、職員2,000人体制に向けての方策について、お手元の資料(資料9)に沿いまして、御報告をさせていただきます。
 まず、この御報告ですけれども、A4のペーパーと冊子をお手元に御用意させていただいています。まずペーパーのほうをごらんいただければと思いますが、この職員2,000人体制に向けての方策の位置付けでございます。位置付けにつきましては、10カ年計画の具体化を図る中野区行政革新推進5か年プランとあわせまして、今後10年間の職員の採用、定数計画、職員活用のあり方について定めまして、また、中野区人材育成計画とあわせた職員2,000人体制の実現を図る基本方針というふうにするものでございます。また、この方策につきましては、現段階の見込みでございまして、これから実際に退職者の数の増減ですとか、10カ年計画のローリングの際の見直しにあわせまして、この方策につきましても毎年見直しを行っていきたいというふうに考えてございます。
 それでは、恐れ入りますが、冊子になってございます「職員2,000人体制に向けての方策」の中ほどの9ページをごらんいただきたいと思います。この方策の構成をあらわしているものでございます。
 まず、10年後の目指すべき姿を描きまして、これは中野区役所が少数の職員で最大の効果を生み出し、区民にとってより高い価値の提供を実現する小さな区役所で運営されている姿と、今まで進めてまいりました民間活力を積極的に活用いたしまして、区民サービスの向上を図るとともに、2,000人の職員体制で運営されている姿を据えてございます。その上で、それを実現する具体的な方策といたしまして、民間活力の活用等の柱と少数精鋭の職員体制の確立の二つの柱を立ててございます。
 まず、民間活力の活用等につきましては、行政と民間の役割分担を改めて見直すとともに、民間でできることは民間へという考えのもとに、公共サービスの質の向上と費用対効果を含めました経費の節減を図る手法を確立いたしまして、民間活力の活用による区民満足度の向上を目指します。また、これはさらに施設絡みの民間活力の活用と業務における民間活力の活用、内部管理事務における業務の見直し改善に分けて整理をいたしてございます。また、もう一つの柱でございます少数精鋭の職員体制の確立の柱では、現在の職員を有効に活用する方針と中野区人材育成計画を踏まえました能力開発の方針、さらに、その上で足りない職員につきましては、計画的に採用を行う採用方針を定めてございます。これら全体を受けまして、20年後の職員体制を職員定数管理計画としてあらわしているものでございます。
 以上のような構成になってございます。
 それでは、冊子の1ページにお戻りいただければと思います。ここでは、先ほど冒頭で御説明いたしました、この方策の位置付けをあらわしてございます。
 2ページから7ページまでが現在の職員数の現状をあらわしてございます。その上で7ページをごらんいただきたいんですが、今後10年間、退職者等の職員数を見込みまして、さらに新規採用を行わないといった想定で出した場合、常勤職員と再任用職員を合わせた職員数につきましては、7ページの一番右、28年度の一番右にあらわしてございます1,712名となります。19年度と比べますと992名の減という形になります。
 また、8ページをごらんいただきたいと思いますが、職員を採用しない場合の常勤の平均年齢が、19年度46.7歳でございますけれども、28年度には51.0歳になるという見込みでございます。11ページから13ページまでが先ほど御説明いたしました民間活力の活用等の具体的な記述でございまして、13ページをごらんいただきたいんですが、ここでは既に10か年計画等でお示ししている民間活力の活用の効果として、職種別の定数の増減についてあらわしてございます。平成28年度までに693人の職員定数を削減いたします。現段階で想定した見直しの内容の詳細につきましては22ページにあらわしてございますが、後ほどごらんいただければというふうに思います。
 さらに、14ページ以降は、もう一つの柱でございます少数精鋭の職員体制の確立について記してございます。特に16ページの能力開発の項におきましては、先ほど御説明をさせていただきました中野区版のコンピテンシーモデルに基づきまして、職員が自立的に課題をとらえ、能力向上を図りながら高い職務意識を持った、少数精鋭で高い区民価値を提供する職員体制を構築することなど、また、さらに職員採用については、19ページにございますが、こうした基本的な考え方をあらわしております。お読み取りいただければというふうに思います。
 さらに、20ページをごらんいただきたいと思いますが、20ページにあらわしたものが、今まで御説明した内容を反映したものということになります。年度別の退職者の見込み、再任用職員の増減、民間活力の活用等の効果、さらに採用職員数を職種別にあらわしたものでございます。この結果を踏まえまして、平成28年度には、表の一番下の一番右にありますように、常勤職員、再任用職員合わせて2,059人の体制になるということでございます。この職員体制につきましては、先ほど申し上げましたとおり、毎年度の職員の定数管理におきまして、さらに見直しを図っていきたいというふうに考えてございます。
 以上、職員2,000人体制に向けての方策について、御報告を申し上げました。
委員長
 ただいまの報告に対して、質疑ございますか。
山崎委員
 御説明いただいて、その体制に向けて非常に大切なのは、民間活力の活用ということで、二本柱になっていると思うんですが、この民間活力の活用についてちょっとお伺いしたいんですが、現在もアウトソーシングということで、かなりな事業をやられていると思っています。さらにここに書かれている施設業務、内部管理について、10年後はこうしていきたい、こういうことなんだろうと思いますが、委託事業をして、区はそれぞれにサービスの向上あるいはコストをダウンしていきたいんだということで、私どもも基本的なスタンスはそういう考え方なんですが、しかし、委託した後の事業の展開なんかを見ますと、必ずしもよい結果ばかりではなかったような事例なんかもあるわけですよね。保険料の徴収業務でしたか、ああしたときに、思いもよらなかったような事故が発生して、保険料が入っていなかった。あれは委託事業だったんだと思うんですが、いかがなものですか。
合川人事担当課長
 先ほど申し上げましたように、民間活力の活用につきましては、一つは区民サービスの向上という視点がございます。もう一つは、確かに経費節減というような観点、両方が一つの方針となろうかというふうに思います。今までいろいろな形で中野区は民間活力の活用等を行ってまいりました。その中で、一つひとつの具体的な検証というのは当然必要だというふうに思っておりまして、私どもも、そういった意味では、これからの職員の働き方につきましても変わってくるのかなというふうに思ってございます。そういった検証を踏まえまして、民間委託の方法ですとか、あるいは全体的な区民サービスの向上という観点から見た場合に、その方策がいいのかどうかも含めまして、そういった検証も踏まえた形での職員の働き方の変化というのは当然あろうかというふうに思っております。そういった意味では、職員の働き方の変化というのはシフトしていくと、そういった部分も踏まえて考えていかなければいけないというふうに考えてございます。
山崎委員
 見解が一緒になったので、まずよかったなと思っていますが、一つひとつの検証と同時に全体的な検証が必要だと、私どももそう思っておりまして、そういう部分では、現体制の中では全体的な検証をするところはどこに当たるのかなと。私なんかは管理会計室がするのかなというような思いでいるんですが、いかがでしょうか。
合川人事担当課長
 そのとおりでございます。評価改善という形で管理会計室が担当する形になります。
山崎委員
 ということは、先ほどもちょっとコンピューターの部分で出ていましたけれども、管理会計室がこういう事業について委託はなじまないだとか、あるいは委託そのものはいいけれども、実施仕様については改善の余地があるというような結論が出た場合には、管理会計室の結論に基づいて委託の変更ということもあり得ると、こういうふうに考えてよろしいでしょうか。
田中評価・改善推進担当課長
 全体的な事業の進行管理をしている立場から、私のほうでお答えをさせていただきます。
 委員がおっしゃいますように、民間に委託した後の評価でございます。これは各部署それぞれが委託業者からの報告を受けたり、あるいは施設によってはいろんな会議体を設けたりしながら状況を把握しつつ、改善が必要であれば随時改善を図っているというものでございますけども、区政全体といたしましては、行政評価等の全体的な評価制度もございますので、そういったものが利用できるような形にいたしまして、その中で民間委託になじむのかなじまないのかも含めまして、民間委託と申しますのは、先ほどからも話が出ていますけども、区の役割を明確にした上でコストの削減が図れる、あるいはそれなりの効果がある、そういったことを踏まえて決定するわけでございますので、そういったことについて検討し、改善の余地があれば改善していくということで考えてございます。
山崎委員
 そういうことだろうと思いますが、一つひとつの検証については、私、全部が全部承知しているわけじゃなくて聞くんですが、ある事業について、その事業部のトップ、部長が契約をしているというような契約書の内容になっているやつがありますよね。そうした部分については部長の決済ということになりますが、全体としての見直しの中で考えるとなると、部長はこれでよかろうということで委託契約を結びたいというような意向があった、あるいは管理会計室のほうで委託事業のあり方、今までの経緯を見ていて、ある意味で適切でないと、こう判断が分かれた場合はどちらが優先されるんでしょうか。
田中評価・改善推進担当課長
 委員がおっしゃいますように、事業部に権限がございますので、基本的には部長の御意見が尊重されるということは間違いないかというふうに思います。ただ、全体を進めていく中でもっといい方法があるのではないか、あるいは改善の余地があるのではないかというようなことを我々も検証いたしますので、そうした場合には調整をし、最終的には区全体として決定していくという形になろうかと思ってございます。
斉藤委員
 この間も一般質問でも言ったんだけど、8を見ると、29歳以下の人がずっとゼロになっちゃって、これで大丈夫なのかなと非常に心配があって、片や50歳以上の人は、比率からいうとやたら多い。こんなので大丈夫なのかなという危惧がいっぱいあるんだけど、どうなんでしょうね。
合川人事担当課長
 8ページにつきましては、全く採用しないという結果になります。私どもといたしましては、この結果が良というふうにしてございません。そういった意味で計画的な採用をしていくということで、定数管理計画は、民間活力の活用、それから、採用をしていくと、最終的には28年度の段階で、19年度にあります46.7歳、この平均年齢については、維持するという結果になります。あらゆる意味で平均年齢を上げないような工夫というのも必要かなというふうに思ってございまして、必要な職員については、当然採用するという中で、できるだけ平均年齢を上げないような形で工夫していきたいというふうに考えております。
斉藤委員
 それで幾らか安心したんですけど、やっぱり偏っちゃいけないんだと思うんですよ。ある程度バランスがとれていないと、偏っちゃったところがいなくなっちゃったとき、新しい職員ばっかりで果たしてどうなのかなとか、いろんな危惧が感じられるので、そういうところは十分留意して、今おっしゃったようなこと、2,000人体制自体は目標として是だと思うけど、十分気をつけてやっていただかないと、そこのところはお願いしたいなというふうに思っております。
林委員
 今回のは2,000人体制のことだけに対しての話なんでしょうか。私、前回の総括質疑でもしたんですが、2,000人の根拠がちょっとわからないし、もともとどこの部署に何人必要かとか、その何人かを少なくするためにコンピテンシーとかというのもして、区の職員の能力を上げていくということは聞くんですけど、きちんとした指標やどうするかということはまだ出されないんですか。
合川人事担当課長
 今回、そういった意味では、今まで2,000人体制という言葉で先行していた部分がございます。初めて区として2,000人体制に向けて具体的な手法、それから、年度別にこういった形でこういう職員の働き方の考え方を変えていくんだという部分も含めて、今回具体的に絵にしたものが職員2,000人体制に向けての方策というふうにとらえてございます。そういった意味では、具体的な手法についても、考え方として載せているというふうに認識してございまして、その体制に向けての具体的な手法をあらわした中での2,000人体制がこういった形で実現できるんだということをあらわしたものというふうに認識してございます。
林委員
 それは採用方法や民間活力を使うということなんですが、私がするべきだと思っていることは、各部署の仕事の内容をきちんと出して何人必要であるかというようなことを積算した上での数値や、それに対して、区が2,000人体制に向けるための今後の歩むべき姿や、そのためには先ほどの調達ガイドラインをしながらシステム化したりとか、そういうことを全部含めながら2,000人体制をしつつ、区民サービスを下げないということになると思うんですが、採用の仕方とか何名になっていくという形なので、一つひとつの蓄積みたいなものとかは出さない方針なんですか。
合川人事担当課長
 あくまでも私どもは、10年後の職員2,000人体制というのは適正な職員体制に基づいて実現できるものというふうに考えてございまして、そういった意味では、これをつくる段階でも各所管部とヒアリングを行いながら、これからの中野区の職員のあり方も含めてつくってきたものでございます。その上で、当然そのためには今までの10カ年計画の中でお示ししてございます民間活力の活用等の方策も踏まえて、しっかりその道筋をあらわしたものというふうに認識をしてございますので、職員の適正化も含めて、今回計画をさせていただいたというふうに考えてございます。
長沢委員
 いろいろお聞きしたいことはありますし、2,000人の体制、要するに先に何人体制ありきみたいなものというのはいかがかというふうに私どもも思っているところはあるんですが、別な機会でまたやることがあると思うので、ちょっと単純に中身のことを聞きます。
 12ページの業務のところで、学校・保育園の調理業務委託や清掃業務とあります。学校については、調理業務委託も始めてというか、もうほとんど終えたのかなというぐらい、保育園の業務委託というのがあるんですけど、これは10カ年計画の中で具体的にはステップみたいなところで、どこか落とし込んでいましたっけ。
合川人事担当課長
 具体的に10カ年計画の中で調理業務、用務業務を委託するという形では載ってございません。今までの方針の中で、公立保育園の調理、清掃業務の委託も民間でできることにつきましては、民間で実施していくという方針の中であらわしているということでございます。
長沢委員
 だから、民でできることは民でというのは、もうずっと判を押したように言ってこられたわけだ。ただ、それはどこの分野なんですかというのは、上位計画である10か年計画には出ていなかったですね。そうすると、この2,000人体制のところで初めて示されたという理解でいいですか。
合川人事担当課長
 一定の方向につきましては示しているというふうに考えてございます。保育園の調理、用務業務の委託につきましても、その方針の中で出てきたものというふうに考えてございまして、必ずしも新しい業務というふうには認識してございません。
長沢委員
 そういう意味じゃない。方針としては民でできることというのは、おっしゃっているんだから、そうなんでしょう。そうじゃなくて、具体的に保育園の給食調理業務や清掃業務というなら、2,000人体制に向けての方策が明文化されてきたのは、これが初めてなんでしょうか。要するに議会が初めてなんですかと、そういう意味ですよ。
合川人事担当課長
 そういった意味では、具体的に出てきたのは初めてということでございます。
長沢委員
 では、もう一つ聞きます。17ページです。技能系職員のところで特例転職のことを触れています。これは行政革新5か年プランの中で、結局これは区長会で決められたんですかね。23区で一応統一の基準をつくられて、技能職のところも試験を受けて一般のところにというような、これは3カ年かなんかで、たしか今年度が最後ですね。聞くところによると、さらに延長するかのようなお話だと思うので、もしそのことがあったら具体的にちょっと教えてください。
合川人事担当課長
 さらに3年間延長するという形になります。
林委員
 最後に質問させていただきますが、所管の人たちはこの職員2,000人体制のことをきちんと理解し、今まで以上の業務ができるということは納得していらっしゃるんですか。
合川人事担当課長
 当然各所管部とヒアリングを重ねた上で方針を定めてございますので、各所管部については当然認識をし、理解をしているというふうに認識しています。
飯島委員
 一つだけ。定数管理計画がありますよね。計画的に職員採用も行いながら再任用職員の人の任用等もやると。これを見ていくと、21ページですけど、一定の評価としては、平成24年度でとりあえず常勤職員としてはほぼ2,000人体制を実現したというような、皆さんの得意なフェーズということを使えば、とりあえず一定の段階に到達したということを、逆に言うと、そう考えながら、この2,000人体制というものについて見ていってもいいのかなという気もしないではないんですけど、いかがでしょう。
合川人事担当課長
 常勤職員というふうに限定すれば、委員御指摘のとおりだというふうに思います。
飯島委員
 同時に、区長はもちろんすべて2,000人でやるんだと、それはそういうことなんですけども、とりあえず到達すべき第1段階は、いわゆる常勤の職員で2,000人をまず実現する、そして、28年までに最終的な形に持っていくということになるわけですけれども、とりあえずここのところがうまく仕事その他の意味合いにおいて機能するかしないか、これは大事な部分なんだろうと思うんですね。
 人口1,000人当たりの職員数等で見ると、中野は少し出ているよというところは、常勤2,000人で見ていったときにどうなんだと。この数字が一体どういう数字なのかもよくわかりませんけども、普通会計の職員数ということになれば、ここで常勤2,000人であれば平均値に入るのかなというような感じもしますので、そこをまず一定の到達点にしないと、いきなり平成28年までずっとメジャーを伸ばしていって、それも結構ですけども、とりあえずここでどれだけの仕事をどうでと、そのときに改めて2,000におさめるためのそういうことを考えていくということがあるんだろうなと思ったりするんですが。
石神副区長
 行財政5か年計画で2,000人方針を出して、最初の5年については細かく職員体制をどうするかということを出して、その後の続きについては、行政革新5か年プランだとか、10カ年計画をやる中で2,000体制を具体的に進めていく。その進め方としては、民間活力の活用、職員の能力の活用ということを出してきたわけですが、今回の部分については、それぞれの職員の能力を開発するための人材育成計画だとかそういったものもあわせてつくる部分がなかなかつくれないまま、数字だけが一人で歩くということになっていたわけですが、今回初めて人材育成計画もセットして、定数の管理計画も出してやったわけです。10カ年計画の段階では、常勤職員だけの2,000人ではなくて、そのころは非常勤と言っていましたが、再任用ということで一般職の採用が始まってきた段階にありましたので、両方合わせて2,000人体制ということで方針を持っておりました。今回の数字については、10年間ということで、改めて10年の年度を切って、2,000人体制までにどうするかということを出したものでございます。この中には、途中途中で専門性を持った人の任用であるとか、新たな任用の体系も加えて、実態に合わせた仕事の進め方ができる体制をとるということで、全体トータルで今回の場合には職員数を示したと。また、採用計画の中で一時的に2,000人にならない時期もありますが、着実に採用して職員を育てていくという形態もとりまして、先ほど斉藤委員が言いましたように、全体としては年齢構成もバランスよくしていくんだということも含めた計画にしたということで、2008年から10年間での2,000人体制。ただ、途中途中での目標値については、毎年度見直していくわけですから、当然この数字に満たない場合には、それなりの理由をちゃんと説明していくということが必要になってくるわけですが、ここでいいますと、年度年度、5カ年では2,094人、再任用が245人、合わせて2,339人の体制で仕事をやりますよという約束をひとつはっきりさせていこうということでつくったものでございます。
飯島委員
 そうすると、10カ年って、18なのか17なのかって議論はいろいろありますけども、17スタート、後ろに倒れてスタートしているわけですけれども、この計画は少しはみ出すじゃない、10年といったって、今から10年ですから。それできっちり2,000体制におさめましょうと。だけど、10カ年の計画の中ですべての職員数を入れて2,000人体制でやりましょうと、若干違うわけですよね。とすると、じゃ、どの段階で物事を検証していくんですか。それは平成26年度はどうなっているのという話になったりすると、潜って見えない数字なんだけど、今度、改定の時期を迎えているというなら――改定の時期を迎えているんでしょうけど、計画を完結させるという意味でいえば、10か年ではトータルの2,000人体制の実現なのか、その後、仕事その他あるいは切り盛りしながらやっていって、これでいけば多分10カ年のメジャーの中では2,000人体制の姿が示せるだろうと。だけど、それは足してみたら少しはみ出しているかもしれない。そのはみ出していることをもってどうだこうだじゃなくて、仕事のあり方として本来目指すべき姿の到達点としてはあるんだろうと。もちろんその後も一、二年かけてそういう形におさめていくよということがあるかもしれませんけど、しかし、採用計画を盛りながら、年齢構成を考えていくとなると、何もかもぎしぎしで、2,000人でトータルですよということが果たしてどうなんだろうかということはどこかで考える必要があるし、私はある意味、新規に採用していくことを考えているならば、常勤体制で2,000人をまずつくり上げること、今まで飛び出している部分を入れかえながらどうおさめていくかということを考えていくようなことがあっても、より現実的で、柔軟で、区民サービスを低下させないで仕事を進めていくという意味合いにおいては大事なことかもしれないなと。
 もちろん区長おっしゃるように、計画があるし、ここから10年なんですというのはそうかもしれないけれども、しかし、さまざまなことをちゃんとしておくということであれば、そういう考え方も一応あるかもしれませんよと。そうでないと、なかなか厳しいことになる可能性も逆に言うとあるかもしれない。結果として、全体として2,000人を体制するためにも、とりあえず常勤職員で2,000人の状況をまずつくっていく、そういうステップも考え方としてあるのかなと、こう思ってお尋ねしましたけど、それも10カ年の区切りをつけるには、ある意味では必要かもしれないのでそういうことを申し上げたんですけど、いかがですか。
石神副区長
 10カ年というと、実現可能性からいうと、ちょっと薄くなる。中期ぐらいの数字というのは見える数字になってきますし、実現可能性が高くなってくる目標値だろうと思います。進行管理するときには、それぞれ今言われたような形での進行管理をしながら目標を達成していく、それをみんなに周知していくということも必要だろうというふうに思います。計画を実現していくためには、短期、中期的な目標値を示しながら具体的に進行していくということも必要だというふうに思いますので、そういう中では今言われた発想も含めてこの中に入れて、毎年度の見直しに合わせながらそういうことをはっきりさせていきたいというふうに思います。
委員長
 他に質疑はございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告を終了いたします。
 次に、8番、鷺宮体育館天井改修工事についての報告を求めます。
豊川財産管理担当課長
 それでは、報告をいたします。
 鷺宮体育館の天井改修工事につきましては、昨年11月16日の当委員会におきまして、工事請負契約の報告として、工事概要、契約金額、契約者等に報告をいたしたところでございます。このたび工事内容の一部に追加が生じまして、あわせて工事期間の延長、体育館休館期間の延長が生じましたので、11月15日の報告と一部重複がございますが、報告をするものでございます。
 なお、本件につきましては、文教委員会でも別途報告をする予定でございます。
 それでは、お手元の資料(資料10)をごらんいただきたいと思います。まず工事の目的でございますが、つり天井構造になっておりますが、これの耐震性能を向上させまして、地震時の利用者等の安全を確保するというものでございます。
 工事内容につきましては、ごらんのような工事を想定してございました。
 それから、当初の工事期間でございますが、契約の工期といたしましては、平成19年10月17日から20年3月10日までを予定しておりました。着工したのが11月26日、工事の完了予定が平成20年2月25日、これに伴いまして、体育館の休館日が平成19年11月26日から平成20年2月25日までを予定しておりました。
 4番の今回の工事内容の追加でございますが、プールの足場の仮設を完了した後に、天井下地材の一部を取り外しましたところ、プールの天井下地材及びダクトつり材の劣化が生じておりました。あわせて、プール天井の照明設備の内側部分の劣化が認められました。この原因といたしましては、プールで使用しております塩素が気化いたしまして、長年にわたりまして、つり材の表面に付着いたしまして劣化を生じたものというふうに想定しております。そこで、プールの天井の安全性を向上させるために、つり材等の取りかえ・補強工事を追加するとともに、劣化した照明器具を取りかえようというものでございます。
 工事期間を3月10日まで延伸いたします。これに伴いまして、プールの利用休止期間を3月31日まで延伸いたします。競技場のほうでございますが、指定管理者による床塗装改修作業のために、利用休止期間を3月1日まで延伸するというものでございます。
 内容は以上でございます。
委員長
 ただいまの報告に対し、質疑はございますか。
飯島委員
 これは工事の延期とか追加だけで済む話なんですか。つまり、この体育館は指定管理者にお金を払っているじゃないですか。それはこの前、補正かなんかを組んだような気がしたんだけど。2月25日までお休みだったんだけど、3月31日までお休みになっちゃうんでしょう。1カ月延びちゃうんだよね、使わない時期が。それから、競技場のほうは3月1日までだから、まあそういうことなんだけど、また追加的にそういうことをするということになるんですか。
豊川財産管理担当課長
 指定管理者の部分は所管ではございませんが、この辺の営業補償というものはしたというふうに伺っております。
飯島委員
 これからするのね。
豊川財産管理担当課長
 失礼しました。今後そういったこともするということで聞いてございます。
飯島委員
 所管外だというからいいですけど、これって、やる前に全部見ないんですか。やってみたら何か出てきたというのはちょっと。そんなものなの。
豊川財産管理担当課長
 鷺宮体育館の天井に関しましては、日常的に天井裏を点検するような仕組みになっておりませんでした。今回プールを営業休止して、足場をかけまして天井材を全部撤去したところ、こういった劣化が見つかったと、そういった状況でございます。
委員長
 他に質疑ございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告を終了いたします。
 次に、9番、インターネット公売の結果についての報告を求めます。
中井税務担当課長
 それでは、報告をさせていただきます。
 お手元の資料(資料11)をごらんください。インターネット公売の結果についてでございます。
 1番、2番の参加申し込み、それから、入札状況でございますが、見ていただいたとおりの期間でやってございます。出展数30点につきまして、28点の参加申し込みがありました。その中で申し込み総件数は261、28点に対する応札という申し込みにつきましては、317件ほどございました。落札金額でございますが、見積もり価格総額で65万4,600円で、28点の内容でいきますと、55万4,600円、これが見積もり総価格でございますが、入札総額は81万8,370円でございました。
 裏面を見ていただきますと、30点すべての名称、品目、見積もり価格、落札価格、応札件数等々が出てございます。
 表面に戻っていただきまして、今後の進め方ということで、1、2と入れてございます。30件出しまして、2件ほど入札がなかったわけでございますが、これにつきましては、次回、5月に再度インターネット公売にかけまして、売却を計画しているところでございます。また、インターネット公売の今後の実施予定でございますけれども、ここに書いてございますように、滞納者に対しましては財産である預金、給与等々の差し押さえはこれまでどおり厳しくやっていきたいということもございます。その中で特に高額案件や悪質な滞納者宅の捜索、こういったことを今後も実施いたしまして、定期的にインターネット公売を実施していきたいというふうに考えてございます。
 雑駁ではございますが、説明とさせていただきます。
委員長
 ただいまの報告に対しまして、質疑ございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 特になければ、以上で本報告を終了いたします。
 次に、10番、その他で何か報告はありますか。
小田区民自治推進担当課長
 報告させていただきます。
 区長が1月28日から30日までの3日間の日程で大韓民国・ソウル特別市ヤンチョン区を訪問いたしましたことを御報告させていただきます。
委員長
 他に報告はございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。
 次に、その他ですが、各委員、理事者から何か発言はありませんか。
山崎委員
 一連の冷凍の中国製のギョウザの件なんですが、厚生委員会ではございませんので、所管外ということは十分に存じ上げておりますが、危機管理という点から考えますと、当区は生協ございますよね。そうしたところも含めて、危機管理が動かなかったと、このように解釈してよろしいんでしょうか。
志賀危機管理担当課長
 今回の中国の輸入食品に係る問題につきましては、危機管理といたしましては、対応等はいたしていないところでございます。
山崎委員
 命にかかわる問題になったということが1点、それから、全国規模であった、また、先ほど申し上げましたけれども、当区にはそうした販売をしたであろうと言われる販売店もあった、保健所等々にもかなりの数の問い合わせの電話なんかがあったんだろうなと、こう思いますが、危機管理はそれでも動かなかったと、こういうふうにお答えになったと思うんですが、なぜ危機管理は動かなかったでしょうか。
石神副区長
 現在、危機管理体制の中には危機管理対策本部、それから、健康危機管理対策本部があります。今回の分については、保健所が中心となって、実際に販売したところだとか、立ち入り調査をしなければいけないような場所が出ておりませんでした。実際に販売をしているかどうかという部分での調査、また、消費者からの問い合わせに対応するというのは、保健所がそもそもの役割分担でありまして、保健所のほうから私のほうへ連絡はありました。今やっている状況、それから、他の自治体だとか、引き揚げている場所だとか、そういった部分についての写真を撮って逐次報告はあると。そこで、健康危機管理の中でさらに大きく実際に広がってしまう、せんだってもやりましたが、例えばインフルエンザが広がって死者が出てくるという形になると、保健所だけで、医療体制だけではできない対応が必要になってくる。休ませなきゃいけないとかいろんな体制が出てくる。こうなると危機管理対策本部が動くということになりますので、その場合には危機管理対策として事務局が動いていくという格好になります。今回その前の段階であったので、報告を受けて、そこまでは及ばなかったということから、私のほうからも指示はしておりませんでした。
山崎委員
 どういう位置付けかわかりませんが、私たちが災害情報なんかについて申し込むと、携帯電話でいただけるような仕組みになっているんですね。今回は健康危機管理のほうでそこまでは至らなかったという御判断になったんですが、区議会議員にそうした情報をルートとしても確立されているわけですよね。大分県に大雨が降ってとか、たくさん来ますよ、世界じゅうの情報は。中野区のこうした情報がちょっと知りたいな、中野区ではどうだったんだろうか、保健所にどのぐらいの問い合わせがあったんだろうかというぐらいの情報は流していただけないものでしょうかね。
石神副区長
 情報の精査等をしまして、どんな形で流せるか、保健所のほうとよく検討して、必要な情報については流せるようにしたいと思います。
委員長
 他に発言はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、委員会を暫時休憩します。

(午後4時40分)

委員長
 委員会を再開します。

(午後4時41分)

 休憩中に確認いたしましたとおり、次回は第1回定例会中の委員会とし、急な案件が生じた場合は正副委員長から連絡させていただくということで、御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 ご異議ありませんので、そのように決定いたします。
 本日予定した日程は終了しますが、各委員、理事者から何か発言はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で総務委員会を散会します。

(午後4時41分)