平成20年10月17日中野区議会総務委員会(第3回定例会)
平成20年10月17日中野区議会総務委員会(第3回定例会)の会議録
平成20年10月17日総務委員会

中野区議会総務委員会〔平成20年10月17日〕

総務委員会会議記録

○開会日 平成20年10月17日

○場所  中野区議会第1委員会室

○開会  午後1時00分

○閉会  午後4時40分

○出席委員(8名)
 吉原 宏委員長
 せきと 進副委員長
 白井 秀史委員
 林 まさみ委員
 長沢 和彦委員
 山崎 芳夫委員
 斉藤 金造委員
 飯島 謹一委員

○欠席委員(0名)

○出席説明員
 副区長(経営室) 石神 正義
 副区長(管理会計室) 沼口 昌弘
 副区長(政策室) 西岡 誠治
 危機管理担当部長 清水 流作
 計画財務担当課長 長田 久雄
 区民の声担当課長(調査研究担当課長、平和・人権・国際化担当課長) 小田 史子
 情報政策担当課長 平田 祐子
 情報化推進担当課長 藤井 康弘
 政策室特命担当課長(基本計画担当課長) 髙橋 信一
 経営担当参事 川崎 亨
 広報担当課長 戸辺 眞
 人事担当課長 合川 昭
 健康管理担当課長 村田 宏
 財産管理担当課長 安部 秀康
 用地・管財担当課長 冨永 清
 危機管理担当課長(防災担当課長) 志賀 聡
 経営室特命担当課長(契約担当課長) 篠原 文彦
 評価改善担当課長 田中 政之
 経営分析担当課長 相澤 明郎
 税務担当課長 中井 豊
 会計室長 榎本 良男
 選挙管理委員会事務局長 奥山 功
 監査事務局長 服部 敏信

○事務局職員
 事務局長 山下 清超
 事務局次長 奈良 浩二
 書記 菅野 多身子
 書記 永田 純一

○委員長署名

審査日程
○議案
 第76号議案 平成20年度中野区一般会計補正予算
 第77号議案 サンプラザ地区に係るまちづくり整備の方針について
 第78号議案 株式会社まちづくり中野21の株主総会における議決権の行使について
○所管事項の報告
 1 株式会社まちづくり中野21の運営状況等について(経営担当)
 
委員長
 定足数に達しましたので、本日の総務委員会を開会します。

(午後1時00分)

 本定例会における委員会の審査日程について協議したいので、委員会を休憩します。

(午後1時00分)

委員長
 それでは、委員会を再開します。

(午後1時01分)

 本定例会における委員会の審査日程については、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)に沿って、1日目は議案の審査と所管事項の報告をできるところまで行い、2日目は陳情の審査と所管事項の報告をできるところまで行い、3日目は残りの部分を行いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように進めさせていただきます。
 なお、審査に当たっては、3時ごろに休憩を入れ、5時を目途に進めたいと思いますので、御協力をよろしくお願いします。
 議事に入ります。
 第76号議案、平成20年度中野区一般会計補正予算、第77号議案、サンプラザ地区に係るまちづくり整備の方針について及び第78号議案、株式会社まちづくり中野21の株主総会における議決権の行使についての3件を一括して議題に供します。
 先ほど休憩中に御協議いただきましたとおり、本件に関連した所管事項の報告を先に受けたいと思いますので、本議案を一たん保留といたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、第76号議案、第77号議案及び第78号議案を一たん保留とします。
 それでは、本議案に関係する所管事項の報告を受けたいと思います。株式会社まちづくり中野21の運営状況についての報告を求めます。
川崎経営担当参事
 それでは、中野区が出資をしております中野サンプラザの所有会社、株式会社まちづくり中野21の運営状況について御報告をいたします。
 本件は、議会の議決すべき事件に関する条例によりまして、今議会へ御報告するものでございます。
 それでは、お手元の第4期計算書類に基づきまして御説明をいたします。これは平成19年4月から本年3月末までの第4期の経営状況をまとめたものでございます。(資料2)
 初めに、1ページでございますが、会社の現況でございます。株式会社まちづくり中野21は、運営会社である株式会社中野サンプラザに建物の賃貸借を行っているわけでございますが、第4期の賃料収入、これは5億2,100万円となりました。この賃料は、固定賃料のほかに歩合賃料6,500万円の合計額でございます。この結果、純利益は6,900万円となっております。
 次に、2ページをごらんいただきたいと思います。(4)では直前3事業年度の損益の状況を示しておりますが、ごらんのように各期とも順調に利益を出しております。
 次に、3ページの主な借入先でございますが、期末の借り入れ残高は、そこにあります三つの借り入れ合計で28億2,400万円となっております。その下の2の会社の現況に記載をしております株式の発行状況につきましては、第1期から変更はございません。それぞれの株主名につきましては、4ページをごらんいただきたいと思います。
 続いて、5ページの会社役員の状況でございますが、これは4期末現在のものでございます。
 次に、6ページ、7ページにございます業務の適正を確保するための体制、これは会社法に基づきまして定めているもので、会社の業務の適正を確保するための体制についての基本方針でございます。
 続きまして、8ページの貸借対照表をごらんいただきたいと思います。資金の調達と運用状況、つまり企業の財政状況を示すものでございますが、初めに資産の部でございます。流動資産、これは1年以内に現金化可能なもので、総額で5億6,902万9,000円。次に固定資産でございますが、これは総額53億2,000万6,000円となっております。土地・建物の価格が主なものとなっております。
 次に、右の欄にいきまして、負債の部でございます。負債合計は31億3,308万円です。こちらも1年以内か、それ以上かということで流動と固定に分かれておりますが、流動負債では借入金の元利払い1億1,600万円のほか、固定資産税など債務が確定しているもので、期末現在で未払いのものなどでございます。固定負債といたしましては、銀行ローンと建物貸借に関する保証金でございます。純資産の部でございますが、総額28億1,122万6,000円で、資本金15億2,100万円と資本に組み入れない出資金、資本金準備金の12億2,100万円が主なものとなっております。
 以上、負債及び純資産の合計が59億4,430万6,000円で、左の下の合計と一致をいたします。
 次に、9ページの損益計算書をごらんいただきたいと思います。これは収益と費用及び利益、つまり、この会社の経営成績を示したものでございますが、初めに売上高でございます。5億2,138万2,000円ですが、これは冒頭申し上げました固定賃料4億5,600万円のほかに、歩合賃料6,500万円の合計でございます。ここから減価償却費などを引いた当期純利益が6,922万6,000円となります。
 この当期利益をどのように処分をするかについて記載をいたしましたのが12ページでございます。剰余金の配当に関する事項でございまして、今期の利益につきましては、そのすべてをA種優先株へ配当するということで、これは定款の規定に基づくものでございます。
 以上が第4期の決算の概要でございます。
 以上で本件につきましての報告とさせていただきます。
委員長
  ただいまの報告に対し質疑はありませんか。

長沢委員
 1点だけです。この4期の経常利益も当期の純利益も予算は上回ったと見ていいんでしょうか。
川崎経営担当参事
 はい、そのとおりでございます。
長沢委員
 ただ、1ページ目のところで、今日の社会経済情勢の点についても書かれておりますけれども、たしか3期のときにはかなりの予算を大きく上回る、そういった純利益も上げたのかなと思っています。これ、ちょっと予算のほうはまだ御説明いただいていないところなんだけども、今後の見通しというところでいうと、その辺のところはどのような認識でいらっしゃるんでしょうかね。
川崎経営担当参事
 確かに今期は第3期に比べますと、その額が下回っておりますけれども、当初に立てた長期的な計画の中からいうと、かなり上回った収益を上げていると。今後につきましても、安定した収益が上げられるだろうというふうに考えております。
林委員
 2ページにあります設備投資の状況なんですけれども、配水管の工事が「所要金額は全額自己資金で」というふうにありますが、このような古い建物で積み立てとかって、そういうことというのはこういうのにはちょっと示されていないんですが、建物に対しての工事や、何というのかな。普通、建物に対していろいろな積み立てとかというものは、この資産のほうに入っているんですか。
川崎経営担当参事
 そういったものにつきましては、資産に寄与するような修繕につきましては、資産から出していくということになります。
林委員
 どこの資産に含まれるところになっているんですか。
川崎経営担当参事
 資産の部で、流動資産のところに現金及び預金というのがございますけれども、この額、具体的に修繕の積立金という形の計上の仕方はしてございませんけれども、右側の純資産の部のところで株主資本、資本剰余金、利益剰余金などございます。これを反映したものが資産でございますので、もし今後、大規模修繕などが必要になった場合には、ここから支出をするということになります。
林委員
 よく聞こえなかったので。今、何行目になるんですか。
川崎経営担当参事
 具体的にここに修繕の経費という形での計上はされておりませんけれども、ここにございます資産、現金及び預金というのがございますが、こういったものの中から必要な経費を出していくということになります。
白井委員
 当期第4期までのやつでA株のいわゆる9%を見越した配当となっているんですけども、全部9%分を満たしているのか、それともマイナス分があるのか。これまでのを教えていただければと思うんですけど。
川崎経営担当参事
 これまで完全に9%、1億3,500万円は払い切れてはおりません。この間、未払いで累積をしている額でございますが、1億6,220万円余となっております。
委員長
 よろしいですか。他に質疑はございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告について終了いたします。
 それでは、先ほど一たん保留としました第76号議案、第77号議案及び第78号議案、3件の議案を改めて議題に供します。
 本件について理事者から補足説明を求めます。
長田計画財務担当課長
 それでは私から、第76号議案、平成20年度中野区一般会計補正予算の提案理由の補足説明をお手元の議案書に基づきまして、させていただきます。
 議案書の8ページと9ページをお開きをいただきたいと思います。歳入歳出の予算総括の御説明でございます。歳入歳出にそれぞれ13億7,500万円を追加計上するものでございます。これにより、既定予算との合計額は1,013億6,675万6,000円となります。
 続きまして、補正の歳入予算の御説明に移らさせていただきます。
 同じく議案書の10ページと11ページをお開きをいただきたいと思います。歳入の御説明でございます。17款繰入金でございます。財政調整基金からの繰入金13億7,500万円を追加計上するものでございます。
 続きまして、歳出の予算の内容の御説明をさせていただきます。12ページと13ページをお開きいただきたいと思います。2款経営費でございます。サンプラザ関係事務に関しまして、増額補正を今回お願いするものでございます。中野サンプラザの運営会社、株式会社中野サンプラザが所有する所有会社、株式会社まちづくり中野21の株式の取得9億7,000万円及び所有会社、株式会社まちづくり中野21への追加出資4億500万円、合計いたしますと13億7,500万円となりますが、これを追加計上するものでございます。
川崎経営担当参事
 続きまして私から、ただいま御説明をいたしました補正予算並びに関連します第77号議案、第78号議案につきまして、補足説明をさせていただきたいと思います。
 まず、お手元に、左上に「第76号議案・第78号議案」と括弧書きで記した資料(資料3)をごらんをいただきたいと思います。「中野サンプラザ取得・運営等事業の枠組み変更について」という資料でございます。これに基づきまして、まず76号議案補正予算と78号議案株主総会における議決権の行使についての議案について御説明を申し上げたいと思います。
 まず、枠組みの変更の概要でございますが、このことにつきましては、さきの本会議におきまして、機会をいただきまして、区長からその概要を御説明をしたものでございます。改めて資料に基づきまして、その内容について御説明をさせていただきたいと思います。
 まず、枠組み変更の概要でございますが、株式会社中野サンプラザ、これは運営会社でございます。この運営会社が所有する株式会社まちづくり中野21の株式を区が取得をするということが一つ。そして、現・運営会社が中野サンプラザを運営するために必要な資産、これは人材を含めてすべてということですが、これを移した子会社をつくります。その新たにつくられた新・運営会社を所有会社が取得をすると。そのために必要な資金は区が新たに所有会社へ出資をするというものでございます。
 それを図式化したものがその下の図でございますが、新しい形としては、まちづくり中野21が親会社として存在し、その下にサンプラザを運営する新・運営会社(子会社)がつくというものです。この子会社につきましては、事業内容は変わらず、運営スタッフも従来のままということになります。一方、所有会社につきましては、その議決権株式の100%を区が保有することになります。一方、左側の中野サンプラザでございますが、こちらは完全に本事業から離れるということになります。
 そのため、今回、補正予算をお願いをしていることでございますが、その下、補正予算の内容でございます。今申し上げた運営会社の所有する所有会社株式の取得ということで9億7,000万円をお願いをするというものです。取得する株式は普通株式2,000株、C種優先株式1株でございます。これらの株につきましては、発行時の価格は7億7,200万円となっておりました。今回、これを9億7,000万円で取得をするわけでございますが、その株価の考え方でございますが、この株価につきましては、土地の価格が反映をされるものでございますが、この土地にはさまざまな制約条件があるため、市場価格とは異なることを相手方と確認をしたところでございます。このことを前提に区と相手方が専門家に依頼をして、算定した株価の範囲内で合理的な説明のつく価格で買い取りをすることとしたものでございます。
 続きまして、所有会社への追加出資4億500万円の内容でございます。これは所有会社が新・運営会社を取得するために必要な資金を区が追加出資をするということで、その取得価格は新・運営会社の純資産相当額ということになります。その上の図で、現・運営会社が子会社をつくる際に出資をした額そのままということになります。
 次のページ、裏面をごらんいただきたいと思いますが、所有会社の株主総会における議決権の行使内容(第78号議案)でございます。今回の枠組みを変更するに当たりまして、所有会社の定款を変更する必要がございますので、区が株主として議決権を行使することになりますが、これに先立ちまして、議会の御承認をいただく必要がございます。そのための議案提案でございます。
 その定款の変更内容でございますが、一つには、定款の第5条、第6条におきまして、新・運営会社が取得する資金を調達するために、新たに普通株式8,100株を発行することとする。発行可能株式総数のうち普通株式を1万100株とするというものでございます。
 次に、定款の第2条でございますが、定款の目的を追加をするというもので、新・運営会社が所有会社の全額出資する子会社となるため、子会社の事業目的を親会社の事業目的に加える必要があるということから、そこにありますように不動産賃貸借のあっせん業、都市開発など新たな項目を加えるものでございます。
 そのほか、今回その定款の案につきましては、かなりの条数にわたりまして変更が加えられておりますけれども、これらにつきましては会社法の施行に伴う規定の整備でございます。文言などを会社法の条文に合わせて変更したというものでございます。
 また、そのほか、定款の第16条からでございますが、これは監査役会に関する規定を整備をするというものでございます。
 定款の変更の内容につきましては以上でございます。
 なお、定款の変更について新旧対照表という形でお示しをしております。通常、区の議案ですと、まず議案本文がありまして新旧対照表となりますが、一般に会社における定款の変更議案としてはこのような形で出されるということで、この出された案に対して区が賛成する旨の議決権を行使をしたいということが今回議案に御承認をいただきたい内容でございます。
 以上が新しい枠組みの変更に伴います予算の内容及び定款の変更内容でございます。
 続きまして、4といたしまして、枠組み変更を検討するに至った経緯ということでございます。これにつきましても本会議場で既に区長が申し上げましたが、改めて申し上げますと、本事業の代表企業と出資者の間で訴訟がまず起きました。そして、その後、運営会社取締役の再任問題でありますとか、リース契約問題の提起などがございまして、「サンプラザに内紛」と新聞報道されるようなことにもなりました。さらに、運営会社の出資者が本事業に関して不適切な資金調達をした疑いがあるという問題提起がされたと。これは当委員会で9月12日に御報告をさせていただいた内容でございます。区といたしましては、このように運営会社において出資者間の協力が失われ、その回復が極めて困難な状況にあると判断をせざるを得なくなったということでございます。
 そうした中で、本年8月に代表企業が事業から離脱する意向が正式に示されまして、運営会社から株譲渡、事業譲渡の申し入れがあったものでございます。
 この枠組みを実現することによって、どういった効果が期待できるかということでございますが、これまでも区は所有会社の議決権の3分の2を保持をし、事業の主導権を確保してきたわけでございますが、区がサンプラザの土地・建物を間接的に所有することにより、不安定な経済状況にありましても、より安定的に将来のまちづくりに取り組むことができるということ。また、さきに述べました出資者間の争いにつきましても排除されることになり、サンプラザの運営自体が安定を増すというようなこと。さらに、所有会社への出資割合がふえることによりまして、区の監査が及ぶことになり、事業開始当初の増資により生じた問題の一つも解決するということになります。これは今回の枠組みの変更に伴う効果ということでございますが、本会議で区長が申し上げましたように、当初のスキームが十分安定的なものではなかったということで、このような枠組みを変更することになりましたことについては、改めておわびを申し上げたいと思います。
 続きまして、お手元に、右肩に「参考」とした「中野サンプラザ取得・運営等事業について(概要説明資料)」というものも、きょうお配りをさせていただきました。これにつきましては、もう既に当委員会で何度か御説明をしている内容でございますが、改めて御審議の参考にということで御用意をさせていただきました。
 内容をかいつまんで御説明申し上げますと、1番は中野サンプラザ取得の意義で、2番目はサンプラザ取得の経緯ということで、雇用・能力開発機構から打診があってから運営が開始されるまでの動きを年次を追って示してございます。
 2ページでございますが、取得に当たっての資金調達の概要、そしてその下には、所有会社株式の内訳を示してございます。
 3ページでは、議会の関与ということで条例の内容を記してございます。その下には、中野サンプラザ取得・運営等事業に関わる主な協定・契約ということで、主なものをそこに一覧として示してございます。基本協定、売買契約、事業に関する協定書。事業に関する協定書は事業の安定継続を図る仕組みということで、再整備への移行の手続の仕組みなどについて規定をされているものでございます。その下の事業契約書、これは所有会社と運営会社の間で結ばれているもので、不動産の賃貸借ですとか修繕業務などについて規定をされているものということです。その下、金銭消費貸借契約書、これは所有会社と金融団とのローン契約書でございます。その下、資金調達に関する協定書、これは融資を受けるに当たりまして、この所有会社と金融団だけではなくて、出資者もかかわって協定を結んだものでございます。4番目の覚書でございますが、これは都市計画等によって将来、中野サンプラザの土地利用が増進した場合に、その増進相当分によって都市基盤、公共施設等の整備に貢献するというようなことについて合意した覚書でございます。
 4ページでございますが、直前3事業年度の財産及び損益の状況ということで、所有会社と運営会社の内容をそこに示してあります。7番では、運営会社の株主構成ということでございます。
 5ページでございますが、再整備の流れ、取得から10年間は公共性のある運営を継続して、10年後に、以降、再整備にとりかかるといった内容でございます。
 最後に、中野駅まちづくり計画の抜粋をお示しをしてあります。これは区役所・サンプラザエリアの土地利用の目標、導入施設、機能、土地利用のあり方についてまとめてあるものでございます。これは平成17年に定められたもので、これを基本に現在、中野駅周辺のまちづくりのグランドデザインなどが検討されているところでございます。
 以上が第76号、第78号議案の概要でございます。
 大変長くなって恐縮ですが、第77号議案につきまして、さらに御説明を申し上げたいと思います。これは補助資料はございませんで、議案をごらんいただきたいと思いますが、このサンプラザ地区に係るまちづくり整備の方針でございますが、先ほど申し上げましたように、この地区の将来の整備をどのようにするかにつきましては、区としてまちづくり整備の方針を定めて示すということになっております。これにつきましては、議会の議決をいただいて定めるということになっておりますので、今回御提案をさせていただくものでございます。
 サンプラザ地区に係るまちづくり整備の方針を次のとおり定めるということで、中野駅周辺のまちづくりに当たり、サンプラザ地区は、その立地条件を生かし、区役所本庁舎の敷地、中野駅北口広場並びに中野駅地区との一体的な計画により整備を行うものとする。
 そして、2として、警察大学校移転跡地、既存の商業集積地区など、駅周辺地区のまちづくりと連動させ、新たな都市機能を備えた交流とにぎわいの拠点となるまちづくりを目指す。
 3として、所有会社に「区役所・サンプラザエリア」周辺一体のまちづくりの中心として主体的に取り組ませるものとするということ。
 4として、所有会社に将来にわたって同社の所有地を保有をさせ、駅周辺のまちづくりを牽引させるものとするというものでございます。
 この内容につきましては、先ほどごらんをいただきましたまちづくり計画に基づく内容でございますが、今回御提案をした新たな枠組みのもと、これまでは運営会社が区の整備方針に基づきまして、再整備のプランを練るというような枠組みになっておりましたが、今後は、この現在の御提案をしています新しい枠組みが御承認をいただいた上では、このまちづくり中野21がその主体となって、将来のまちづくりを牽引をしていくというように、その考え方を示したものでございます。
 なお、この整備方針につきましては、基本的な現時点の考え方を示したものでございまして、今後具体的な整備内容ですとか整備主体、これらにつきましては早急に検討を重ね、その内容が定まりました時点で改めてまた区議会に御提案をして、御承認をいただきたいというふうに考えております。
 以上3議案につきまして補足の説明をさせていただきました。何とぞ御賛同を賜りますようよろしくお願いをいたします。
委員長
 これより本件に対する質疑を行います。質疑はありませんか。
林委員
 まず、新・運営会社の子会社を、まちづくり中野21、親会社として子会社を4億500万円で増資してお買い上げになるという案なんですが、先ほど言った建物のメンテナンスに対しての積み立てもないんですけれども、そのことは中野区はかかわるんですか。建物自体の維持管理ということに対して中野区がかかわるかどうか教えてください。
川崎経営担当参事
 建物のメンテナンス、もう少し具体的に申し上げますと、今の仕組みですね、今の仕組みは日常的なメンテナンスは運営会社、建物本体、不動産の価値にかかわる部分については所有会社が行っています。新しい仕組みの中では、まちづくり中野21が従来どおり所有会社、運営会社ということですので、この枠組みの中では建物の資産にかかわる部分については親会社である21が行いますので、区が修繕にかかわるということはございません。
林委員
 じゃ、全くかかわらないで、親会社のまちづくり中野21がきちんと積み立てをして、維持管理をしていくということでよろしいんですね。
川崎経営担当参事
 先ほど私が積み立ての具体的な項目はないということを申し上げましたが、そのための資金というものは用意をしてあります。そういった将来の不測の事態に必要なリザーブ資金というんですけれども、そういったものは用意をされてございますし、あと、日常的な修繕につきまして、私、先ほど資産形成に至るものについてはというようなことで説明を差し上げましたが、その年の必要な修繕につきましては、その年の損益計算書の中で反映されるものもございますので、その年の中で基本的に修繕ができればできますし、その年の収益の中から、収益というのは全部必要経費を除いた後が収益ですので、その前の売上高から必要経費の中に修繕経費なんかも入ってくるわけですけれども、そこで賄い切れない場合については資産から持ち出すということになりますけれども、現在、ここのところ6,000万円ほどの毎年必要経費を除いた後の最終的な利益が出ていますので、その幅の中でいえば、毎年の収益の中から修繕費が出ていくというものでございます。
林委員
 では、人件費なんですけれども、今度、雇用・能力開発機構の方が30人ほどいらっしゃると聞いたんですが、その人たちをまたこの運営会社が雇い入れるということになるということでよろしいんですか。
川崎経営担当参事
 はい、そのとおりでございます。
林委員
 その人たちはもちろん契約社員ではなくて、どういう形態で、退職金とか、そういうこともきちんと払うような形になるんですか。
川崎経営担当参事
 この事業が始まったときの条件として、前にサンプラザに勤務をしていた職員で希望する人たちについては、期限の定めのない雇用とする。正規社員ということで雇用をしています。運営会社が。その人たちはこの新設子会社にそのまま移りますので、このまま継続して社員として勤務をするということになります。そのほかに、サンプラザでは契約社員でありますとか、パート・アルバイトという形態で勤めている方もいらっしゃいます。
林委員
 退職金のことはどのように考えられているんですか。きちんとそのための積み立てとかはなさっているんですか。
川崎経営担当参事
 それにつきましては運営会社のほうで手当てをしております。
飯島委員
 とりあえず、まだ皆さんいらっしゃるでしょうから、第1ラウンドで伺わせていただきます。また後ほど伺います。
 初めに、今回、行政報告ということで区長が議案上程に先立って本会議で発言がございました。しかるべきことだったろうとは思っております。その中で、特に4ページのあたり、3ページ、4ページですね、にそもそものこのサンプラザの取得・運営事業の枠組み経過について御発言があります。その間、4ページには、いわゆる議会の厳しい指摘というふうなことがあって、おわびの言葉もあるように思っています。認識としてはどう認識されているのか。先ほど参事は、事業の安定性を欠いたとか、巷間伝えられるところのような内紛というようなことがあったやに御発言ありましたけども、そのことについて遺憾の意の表明があったように思いましたが、しかし、議会が問題としたところは、そんなことは起きていないわけですから、まだその時点では。何だったのか。このことについての認識をまずお示しいただきたい。
川崎経営担当参事
 まず、この事業がスタートした当初、そのときの議論は何であったのかということでよろしいでしょうか。この事業をスタートさせるに当たりまして、区は2億円の出資、限定的な出資で民間から1億円ということで、3億円の会社を立ち上げたということでございます。その中で区が主導的にこの事業を進めていくということでスタートをしたわけなんですけれども、これは当時、平成16年でございますが、そういう枠組みをお示しをしたのが9月でございました。それから数カ月もたたないところで、資金調達について当初融資を想定していたものがその融資では賄い切れなくなって、出資というような形を導入した。その出資という形で資金調達をするに当たりまして、優先株という特殊な株式なども発行するということで、かなり資金調達の枠組みが大きく変わるという、そういった中で、その内容について具体的に議会に御報告をしないままに、それがすべて決まっていったということで、全く当初していた説明とは違うということで、区議会からかなり厳しい御指摘をいただいたというふうに考えております。
飯島委員
 もちろん議会に対する報告その他の問題はあるんでしょうけど、そのとき何が問題になっていたのか。それは、そういう出資プラス融資の枠組みをつくることによって、本来、最初は議会関与その他、この第三セクターにかかわるものについて、法的な根拠を持った関与が成立していたにもかかわらず、それがその出資を新たな枠組みで融資を受けることによってきかなくなってきた。それは議会に報告をしていなくて、議会の関与がどうのということがないなら別ですけど、現実にそういう極めて大事なことについて何の報告もなしに、そういう結論だけが戻ってきた。もちろん中には、皆さんの御意見には、資産価値的な問題とか、会社の価値はどうなんだとか、いろんなことがありましたけど、基本的にはそこの部分ですよね。そうでしょう。議会のコントロールがきかなくなることを議会に言わずに決めてきちゃったという、そういうことについては区長のこの行政報告にはきちっとした形で述べられていないんですが、その前段部分みたいなことについてはありますけど、改めてそういう構造にあったんだということ。そして、なおかつ今日、さまざまなことが起きてきた。
 さまざまなことが起きてきたというんだけど、先ほどのこの第4期計算書類というところの6ページにも、これは平成18年にこういう業務の適正を確保するための体制のためのこういう決議があって、そこの(3)には損失の危険の管理に関する規程その他の体制ということがあって、「取締役会議長は、当社所有施設が二十四時間」云々かんぬんということで、「「危機管理」を経営上の重要課題であることと認識し、運営会社である株式会社中野サンプラザとも常に迅速且つ適切な対応が取れるような連絡・指示体制を確立するもの」と、当然決めておくべきことは決めてある。だけど、こういうことも現実にはなかなか機能として果たせてこなかったような部分がある。現にそういうことがあって、今日枠組みの変更に至っているわけですから、こういう問題もきちっとした認識を持っていただいて、何か外側に起きたことでそう対応せざるを得なかったということではなくて、まさにお互いみずからの責任の部分もあるんだという認識に立ってスタートしないと、私はこの問題はいけないんじゃないのかなと。
 そもそもが、もう議会はいろんなことを言いましたよ。私もそのときは総務委員会じゃなかったら、傍聴させていただいたりなんかして事情を聞いていくときに、何でそうなんだというようなことがたくさんあったわけなので、まずそこをぴちっとしていただいて、そういうことのない体制で臨むんだということについて改めてこの意思の表示というかな、それをしていただかないと、なかなか入っていけない。過去にそういうところにいた人もいらっしゃいますからね、委員の中に。その点をまずしていただく必要があるんじゃないかと思います。
石神副区長
 今回、体制等についてはさまざまな形からの見直しが必要だったということから、一つずつ整備をしてきているところでございます。また、区長のほうからここで認識を改めて出した中では、今言われたように議会と話し合って決めていかなくてはいけないことについて、十分情報を提供せずにやってきたということについての反省を述べ、また、それに伴って条例等を新たに設置した内容に伴って、ちゃんとしていくということについては、今、参事のほうから話したとおりでございます。
 また、ここに書いてある、6ページのほうに書いてある内容、危機管理ということについては、経営上の危機管理も当然ここに含まれます。今言われましたように外側だけではなくて、経営上問題が起きるという予測が立つものについては、そういう危機が発生しないように対応すべきでありますし、起きたときには即対応できるようにするということについては、認識を持って運営していきたいというふうに思っております。
飯島委員
 それでですね、もう一つ、具体的に個々の問題に入る前に、3議案一括ここで取り上げてやらせていただいている。76、77、78。77に関しては口頭でのお話があったということです。76、78についての資料はありました。78に関連しては説明がありましたし、それはそういうことなんでしょう。だけど、定款の変更に関していえば、77号議案にかかわるものがあるんでしょう。定款変更って。ないんですか。単に子会社として取得する。運営会社をね。ということでの定款の変更だけですか。
川崎経営担当参事
 増資と今おっしゃったところですね。あと、将来の再整備に向けての部分のことをお尋ねかと思いますが、今回のこの定款の変更につきましては、まず今、委員がおっしゃいましたように新しい枠組みをつくり上げるというところまででございまして、その次、これが実現をした後に、今度は事業契約なので、具体的な将来のまちづくりをどういうふうに進めるか。これらについてはそういった契約の見直しを今後していくということになりますので、この定款の変更点につきましては、先ほど言いました、内容といたしましては増資の話と事業目的、そして監査役会の設置、そのほかは会社法の改正に伴う文言の整理ということでございます。
飯島委員
 中野サンプラザの事業の中身の定款、それをそっくり事業内容として引き継いでいて、その中身にかかわっていることだとは思いますよ。だけど、77号のいわゆるまちづくりの方針の中に議案として3、4。つまり、株式会社まちづくり中野21に、このサンプラザと区役所をあわせた駅周辺のまちづくりの中心として主体的に取り組ませる。こういうことがあるんですね。定款の第2条の三に「都市開発、都市計画に関する企画、調査及び監理」と。これはサンプラザが持っていた仕事の一部なのかもしれませんけども、しかし、基本的に考えれば、それ以上に、この77号議案でこの駅周辺にかかわる開発の事業の主体的な役割を担わせるんだというふうになっているわけですから、本来でいえば、サンプラザが持っていたものを業務としてもらっただけの話じゃなくて、むしろ中野区としては、だって中野区の意思決定なんですよ、この77号議案は。まちづくり中野21に主体的なまちづくり事業を行わせるんだと。しかも、それは議案の順番からいったって、76、77、78なんですから、当然そうした認識として、単純に引き取って定款の変更じゃないですよと。むしろ中野区としてはそういう意思決定をしてやるんだと。同時に、その意思決定の中には実は、ここをどういうふうな基本的なスキームでやるか。つまり、土地の処分は行わないで所有したままの開発の方向性を目指すということになっているんだから。その第77号議案でね。そうすると、一連のものとして物は考えてもらわないと、単純に子会社化して、それで定款の変更だというふうな認識だとすると、ちょっとそれは本来の議案の流れや考え方からは少し違うんじゃありませんかと。外れているとは言いませんけども、やっぱり押さえるべきものは押さえておくほうがいいんじゃないのと。そういう説明があって、この3件が同時に取り扱わなきゃならないことなんだということになってくるし、当然まちづくり関係といえば、総務というよりは、むしろ当該所管があるのかもしれませんよ。だけど、それを一体として扱う意味合いをきちっと踏まえた上で、議案の説明、あるいはそういう補足の説明も必要なんじゃないですか。
川崎経営担当参事
 説明が至らなかった点は申しわけないと思いますが、先ほど私がこの整備の方針について御説明をした際に、この3番、4番につきまして、今回の枠組みが御承認をいただけた折には、このまちづくり中野21が主体的にこの事業に取り組んでいくと。今の仕組みの中では、運営会社が区の整備方針に基づいて整備案をつくってくるんですけれども、今回この枠組みにすることによって、今度はまちづくり中野21が主体的になっていくと。その説明のときに、今、飯島委員がおっしゃったように、そのためには今度この定款に加わってくる都市計画に関することということが生きてくるんだと。そういったしっかりした説明をすべきでございましたが、区の考え方としてはそういうことでございます。
 先ほど申し上げましたように、ただ具体的にまちづくりの整備計画をどういうふうにつくっていくかについては、事業契約のほうで今定まっていまして、それはまだ運営会社が今現在存在をしていますので、その変更案まではここでお示しできませんけれども、当然これができたときには、直ちにその契約についても見直しをして、所有会社、ひいては区がこのサンプラザ地区の再整備について主体的に、かつ今度区が主体的にかかわるわけですから、このまちづくり、駅周辺のまちづくり全体のスピードを合わせるというよりも牽引するような、そのような形でこのまちづくり中野21にこのサンプラザ地区の再整備に取り組ませていきたいというふうに考えております。
飯島委員
 非常に大事なところなので、もう一度重ねて伺いますけど、今、この枠組みが認められたらとおっしゃいましたけども、認められたらという、じゃあ認めて、なおかつ違う手法をとり得るんですか。そうじゃなくて、これは一体のものとしてあるんでしょう。中野区が新たに追加の出資をして、あるいは補正予算を組んで、株を引き取って、議決権があるすべての株を所有するという方向性と、子会社化して、そしてそれを新しいまちづくり中野21が取得をして、子会社化する。親会社、子会社、こういう関係にするということと、このまちづくりのいわゆる基本的な方針の1、2、3、4というのはセットなんでしょう。そうじゃなくて、こっちの運営会社と所有会社が一緒になって、こういうさまざまな世情言われているような事件や、あるいは問題があったとすると、それを単に回避するためだけの話じゃないんでしょう。とすれば、それはそれとして考えておかないと、そういうふうなことがあるから、こういうスキームの変更を考えるんだと。そうじゃないと、この三つの案件を一つで取り扱うことの意味合いが見えてこないんですよ。それから、中野区がやろうとしていることが単に所有関係とか、そういう問題だけだと思われると、非常に不本意な話になってしまうんです。じゃなかったら何でこんなことをするんだと。最初言ったように、最初そもそもどうだったんですかということまでさかのぼって一たんスタートしたって、なおかつ単に枠組みを変えるだけだったら、何のことだという話になるんでしょう。そうじゃないんですか。
石神副区長
 今回のこの事業につきましては、今、委員言われますように運営をすることが一つの目的ですけども、そうではなくて、区民のためにこの地域がいい形で開発されて、区民に利益をもたらすという形が行政目的として大きいものでございます。それを実施するために今回のような枠組みの変更もあるということでございます。そういう中で、資料の中で参事のほうから話ししましたように、当初は運営会社が企画提案をするという手続になっておりましたが、これが子会社化するということから、まちづくり中野21がその役割を担って、そういう行政目的を達成するために大きな役割を担うということでございます。そういうことからいいますと、説明の中では定款の変更の中にわざわざこれが子会社からこっちに入ったという理由を明確に説明すべきだったというふうに思います。そのように御理解いただきたいと思います。
飯島委員
 ぜひ的確な御説明をお願いしたいと思います。ということは、より区民の考えや区の長期的な方針とか、そういうもろもろのことがこの周辺のまちづくりに生かされる。そういう方向を踏み出していこうと、こういうことになるんでしょうね。
 それで、この補正予算のほうについて伺います。財調基金が歳入当て込み、要するにこの財源として財調基金からの繰り入れで対応することになっていますけど、これは財調基金の繰り入れということが、こういう案件については基本的には中野サンプラザ運営会社の所有する所有会社株式の取得とか、所有会社の追加出資ということについて、財調基金を当て込むということは適切かなと、こう思われていすか。
長田計画財務担当課長
 財調基金の性格として、年度間調整、年度間の歳入等の変動に対する財政需要についての柔軟な対応ということが主たる目的でございます。今回、年度の途中でこういう補正を組まさせていただくということになりましたので、これに充てる財源として適切な対応だというふうに考えてございます。
飯島委員
 適切な対応ね。それは統括管理者としてはそういうこと。しかし、すべての基金条例には、その処分に関して区長が考える。その他決定できるとなっていますよね。当然区長が最終的に財調基金からの、これは繰り入れだなという、当然区長の明確な意思決定があったと、こういうふうな理解でいいですか。
長田計画財務担当課長
 そのとおりでございます。
飯島委員
 それから、歳出で、運営会社の所有する所有会社株式の取得9億7,000万円というのがあります。これは合理的な説明のつく価格で買い取りをするんだと。合理的な説明のつくというのは、どういう合理的な説明ですか。
川崎経営担当参事
 株価というのは、発行している会社の資産状況を反映をするということになりますけれども、所有会社につきましては、その資産というのが土地・建物でございます。この土地・建物の資産評価、そして、さらにはこの土地・建物を活用して、今後どういうような収益を上げることができるかという、そういった算定を不動産鑑定士及び公認会計士に依頼をいたしまして、そこから導き出された価格の範囲内で交渉をしたというものでございます。
飯島委員
 当然双方が折り合った価格と、こういうことになりますか。それぞれがそれぞれで主張があるんでしょう。片一方は、だって、なるべく実態に沿って売却をしたい。こちらは希望としては、それはなるべく無用な要素を入れないピュアなものとして取得をせざるを得ない。安く買うとか高く買うとか、なかなかこの場合は難しい問題が生じるんでしょうから、そういうお互いの評価が一致をして、この価格になった。予算額の計上になった。こういうことの理解でいいんですか。
川崎経営担当参事
 そのとおりでございます。当初のそれぞれの希望価格というのはありますけれども、それを交渉の中でこの価格でお互いが納得をしたというものでございます。
飯島委員
 それから、新会社のもう一つ、追加出資は新会社となった部分の買収というか、そういう資金に充てるということですか。この買収する会社というのは、それなりの資産評価をして価格が決まりますよね。これは確認ですけども、この最近の経緯の中で問題になった資産、無形資産ですよ。これはどういう扱いにしましたか。
川崎経営担当参事
 委員おっしゃっているのはリース契約をめぐる問題かと思いますが、これについては新しく代表取締役になりました者が、代表取締役が現在、第三者の弁護士を立てて究明に当たるということですが、これが最終、子会社を買収する、その段階で明らかにならない場合には、その分については資産計上しないということで話を進めています。
飯島委員
 そういうことが明らかになる以前に、区としては、それは資産として対象としては考えないと。少なくともそういう争いの余地があるようなものについては計上すべきでないというような姿勢ははっきりさせたほうがいいんじゃないですか。
石神副区長
 こういった問題については、灰色だったらばいいとかという話じゃなくて、白黒はっきりさせるということがありますので、区のほうといたしましては、はっきりしない場合には、その資産については継承しないということで対応したいというふうに考えてございます。
白井委員
 それじゃ、私も初めに行政報告の件からお伺いしたいと思います。先ほど飯島委員から、この場に当時おられなかった委員もおられますからという、その一人ではありますけども、恐らく行政報告を区長がなさるというのは異例のことではなかろうかと思います。当然その理由としてはさまざまあるんでしょうけども、まずこの行政報告をなぜ今回の議会でやることになったのか。その辺、異例だと言われる行政報告について今回区長がやられた理由をまず御説明いただければと思います。
川崎経営担当参事
 今回、会期途中の本会議で機会をいただくという異例なお願いを差し上げたんですが、その理由といたしましては、行政報告の中で申し述べているとおり、この中野サンプラザの事業というのは区にとって非常に重要な事業であると。また、その事業内容を今回変更するに至ったということでございます。これにつきましては、先ほど飯島委員のほうからお話がありましたように、この事業開始当初にさまざま議会からいただいた御意見も踏まえて、今後のまちづくりをより区にとって望ましい形で進めるために行うという重要な位置付けにありますので、その趣旨を改めて本会議の場で区長から直接区議会議員の皆様に御説明をしたいということで、機会をお願いしたものでございます。
白井委員
 それでは、中の細かいほうのお話に入っていきたいと思うんですけども、今回9億7,000万円、運営会社のほうから区が株式を取得すると。内訳としては、発行当時の価格でいうと6億7,000万円のいわゆるC株と、それと普通株式の1億円を合わせて7億7,000万円。差額でざっと2億円ぐらいの。先ほど合理的な説明についてというお話がありましたけども、当然相手方もおられます。一方では、もともと金額の発行当時の額で買い戻せばいいじゃないかというお声もあったんですけど、もしこれができるとすれば、それにこしたことはないんですが、できない理由についてちょっと御説明をいただければと思います。
川崎経営担当参事
 この株の取引につきましては、先ほど御質問ありましたように、私どもとしてはなるべく安くということで始まっているわけですけれども、相手方としても、それぞれ企業でその後ろには株主がいます。その株主の利益のために企業活動しているわけですので、その相手方にも、株主に対しても説明がつく。当然我々は区議会、区民の皆さんに説明のつく価格ということで交渉をしてきたということの中で決まったということで御理解をいただければと思います。
白井委員
 ということは、会社側として株式を取得する形で出資している。もしこれがいわゆる市場価格と余りにもかけ離れていると、かえって出資してきた会社が逆に訴えられる。いわゆる株主訴訟を起こされる。この可能性があると。こういうことでよろしいんでしょうか。
川崎経営担当参事
 そういったことも想定をされます。
白井委員
 そうすると、先ほどありましたように合理的な価格という形なんでしょう。なかなか本当であれば、いわゆる2億円ほどの上乗せをして買う形。区としては安いにこしたことはないんです。ただ、安い、高いという言い方をすると、所得税法的な話もあるんでしょうが、ざっと、じゃあ、その基準というところを少し聞いてみたいと思うんですが、本来、中野区が直接資金の調達という形では2億円、さらには60億円ぐらいトータルとして、3億円ぐらいの形で融資を60億円ぐらいやろうとした。ところが、金融団としては60億円の融資には応じなかった。あくまでも出資ですよという形になったんですけども、金融団が今入っていますけども、この金融団のそれぞれの行名と内訳的なところ、また出資の内訳的なところというのはお聞きできますでしょうか。
川崎経営担当参事
 金融団から融資と出資という形で資金調達をしておりますけれども、まず融資についてはシニアローンと劣後ローンというのがございまして、そのシニアというものにつきましては、みずほ銀行、こちらが15億円、西武信用金庫が5億円、計20億円でございます。その内容については、先ほど決算の第4期の資料を改めてごらんをいただきたいと思いますが、3ページでございます。第4期計算書類のところの3ページでございます。今申し上げましたみずほと西武信金からが2億円、そして都市再生プライベート・ファンドというところから、当初が13億円ほどの融資を受けております。そのほか出資という形で、その下に株式の状況等ございますが、普通株式が1億円で、甲種優先株、これは区の分ですね、2億円。その下のA種優先株というものが15億円で、その下のB種が2億7,000万円、最後が6億7,200万円。このような出融資になっておりますが、資金調達ということでいいますと、その中でA種、B種というのが融資では賄い切れずに、新たに金融団から資金調達をした融資にかわる出資ということで、A種、B種ということで、特にA種については年9%という配当となっているものでございます。
白井委員
 融資では賄い切れずに出資という形になっているんですけども、A株、B株、ちょっとこれはお聞きしたいんですが、後で置いておいて、例えばもし全部融資だとすると、当然利子の支払いをしなければならなくなってくると。当期までの4年間で考えると、一体どのぐらいの利子払いをしなきゃならなかったのかなとあると思うんです。A株、B株のやつでいうと、金融の支払いの優先株のファンドのほうのは違うんですけども、劣後ローンと合わせると、おおよそ何%ぐらいの金利を本来であれば払ってこなきゃならなかったのか。例えば出資をローンとして融資と置きかえた場合、つまり、この上積みして、今の価格と見合わせた場合におおよそ2億円ぐらい上積みして、市場価格とは違うけども、低く見積もって、この点で手打ちになっているというところを想定になります。仮に融資として利息を払うという場合は、どのぐらい支払わなきゃならなかったのか。つまり、これは比較対照になるかなと思うんですけども、この点を教えていただきたいと思います。
川崎経営担当参事
 先ほど申し上げた融資で賄い切れない部分を出資で持ってきたのは9%というお話をしました。この9%をそのまま複利で4年間計算していきますと、10億円、11億円ぐらいの金額になります。ただ、この9%は劣後ローンとのセットでございますので、そのセットでいくとどうかというと、6.4~6.5%の利率になるのかと思います。ちょっとこれは詳細な計算をしないと出てきませんが、6.4~6.5%かなというふうに思っています。今回の価格を、これをもし、この価格は、じゃあ何%ぐらいに相当するのかということを私どももそれが一つの判断のもとにもなったんですけれども、6%を少し切る。6%で複利で回していきますと、4年で9億7,500万円というような数字になってきます。
白井委員
 そうすると、当時の区の財政状況から考えると、なかなか債務保証をつけるわけでもなく、一定規模の出資の限度をつける。その上での融資だったんだけども、金融団がこれに応じなかったと。その利息の支払いは仮にできなくて、結局出資という形になって、今回買い戻すという形にはなっているんですけども、2億円上積みをして、新たに株式を取得するというのを考えた場合、はるかに利息を払うよりも安いという言い方ができますか。
川崎経営担当参事
 先ほど申し上げたような、例えば9%をさらに上積みして出資を受けていたとすることに比べれば、金額的には安いことになります。
白井委員
 価格的に適正と言わないとさまざま問題あると思うんですが、あえて融資として受けた場合という形で想定でお聞きしたという形です。A株についてちょっとお伺いしたいんですけども、この9%の利息についてなんですが、このタイミング、ちょうど平成16年ぐらいの間から現在に至るまでというのは、そもそもは証券取引法の範疇で決まっていたもの。ところが、これが廃止になって会社法になっています。定款の変更を見ると、いわゆる利益配当というところから剰余金の配当というふうに条文の中身が変わっているんですが、会社法の中身を見ると、この利益配当、つまり剰余金の配当に今新しくなっているのは、相当会計上の制限があるはずなんです。いわゆる過大に株式への配当金がないようにという健全的な会計的な基準が設けられております。もともとはさまざま証取法の中身が株式を取得する自己取得の場合だとか、利益配当というのであったものを一本化されて、剰余金という配当の項目で設けられているんですけども、これについてはあくまでも繰り越されて残っていくA株のほうのやつなんですけども、この会社法の中身と抵触するようなことはありませんでしょうか。
川崎経営担当参事
 これは法律の専門家、弁護士のリーガルチェックを受けて進めて、これは金融団が設定をしておりますので、そのあたり抜かりはないというふうに考えます。
白井委員
 そうだと思います。これが本当に配当金だとか剰余金だけだったら問題だと思うんですけど、あくまでも残った資産からの引けるというところがキーワードかなと。当然借りかえのタイミングもあります。正直言って、なかなか事業が見通しが立たない時期でだれも引き取りがないと。ある意味、厚生労働省のほうもこのままでは赤字になるというタイミングから区のほうへ譲渡の話があったわけですから、当時を考えると、この利率設定だとか融資、また出資という形での組み合わせの中で、この利率というのは決定されてきているんだと思うんですけども、ぜひ今後この条件は大いに変更というか、検討の課題があるなと思っておりますので、この辺は将来的な課題としてぜひ受け取っていただければと思います。
 さらに今回、新会社、子会社のほうですね。運営会社のほうを新会社として設立すると。もともとある会社をそのまま買い取るわけじゃなくて、新会社をあえて設立するという意味をちょっと教えていただければと思うんですけど。
川崎経営担当参事
 確かにそのまま今ある会社を吸収合併するのは見かけ上一番簡単ではありますが、そうしますと、本当に新たな企業運営に必要ではないもの、例えば、これはわからないです。これはあくまでも仮定の話として聞いていただきたい。例えば負の資産があった場合に、それまで丸ごと引き継いでしまうことになりますので、新設子会社という形で、サンプラザの運営に必要な資産だけを明らかに見える形で一たん分離をして、その中に負のものが紛れ込まないような形にして、それを運営会社が引き受けると。そういう形をとったものでございます。
白井委員
 そうすると、まだあくまでも想定なんでしょう。今ある運営会社の中に負の遺産、現在この会計上というんでしょうか、帳簿上見えていない、ひょっとしたらというような負債があるかもしれないと。そういうのを排除するために一たんここで線引きをして、引き継ぐものだけを新しい会社の箱へ移していくと。こういう考え方でよろしいんでしょうか。
川崎経営担当参事
 はい、そのとおりございます。ただ、くれぐれも申し上げたいのは、あくまでもそういったことがあっても大丈夫なようにということで、現在それはあるというような予見を持ったということではなくて、法律の専門家ですとか会計士など、こういった企業再編について専門的な知識を持っている専門家からの助言によりまして、一番安全な形をとったということでございます。
白井委員
 そうすると、将来的な危険を回避するために、新たにわざわざ会社を興すんだと。その際の4億500万円、今回区が出資といいますか、正確に言うと、この子会社が新たに株式を発行する。その株式を取得する形になっていますけども、この4億500万円の根拠って一体どこにあるんでしょうか。
川崎経営担当参事
 この新設子会社をつくるときに、その必要な資産ということを言いましたが、資産プラス負債がございます。その新しい子会社の貸借対照表をつくり上げまして、そして、その中には、資産の中には必要な運転資金なんかも含まれるんですけれども、それに必要な出資額というものを運営会社側が株式として発行して会社をつくりますので、その発行株式ですから、新しい子会社としては純資産の価格ということで、これは帳簿上明確な価格として客観的に見えてくるものでございます。
白井委員
 そうすると、先ほどブラックボックスのようにひょっとすればというような話もありますけども、あくまでも仮定の話で、ここは現在見えている会計上の帳簿上のしっかりした価格をそのまま引き継いでいるだけと。ある意味いろんなもくろみがあって、ひょっとしたらこういうこともあるんじゃないかと想定の金額が入っているわけではないと。会計上見えている金額をそのまま出しているので、ここはやりとりの話ではなくて、そのままの金額だと、こういう認識でよろしいでしょうか。
川崎経営担当参事
 はい、そのとおりでございます。
白井委員
 先ほど飯島委員も触れられておりましたけども、リース問題と言われているものがあります。資産としてみなさないという話があったんですけど、簡単な言い方をすると、要するにこのリース問題というのは新しい会社に引き継がずに前の会社に置いておいたままで、つまり、それを金額として買い取ることはないと。これが解決策として考えられているというふうでよろしいんでしょうか。
川崎経営担当参事
 はい、そのとおりでございます。
斉藤委員
 大分皆さんが細かいところまでお聞きしたんですが、私もちょっと聞きたいんですが、区長もこの行政報告の中で所有と運営を分離する。それが特色だと言っているんですけど、今回の補正予算だと一緒に出てきてしまって、どこで分離されているかわかりづらい。非常にわかりづらい。先ほどから言われているとおり、所有するほうは将来のまちづくりに寄与する。これは区のほうの関与が100%及ぶようになるから、余計関与できるし、またその方針もつくらなくてはならない。片や運営のほうは、今、白井委員がお話しされたり、飯島委員がお話しされたとおり、まさしく運営で、将来サンプラザを次のものに移行するときまで、より一層しっかりとした運営としていくというために、わざわざ区のほうが出資してつくるんですというような、大体そのようなところでいいんでしょうかね。
川崎経営担当参事
 ただいま委員がおっしゃったとおり、将来のまちづくりもしっかりしなければなりません。そこに至るまでの運営会社の運営もしっかりさせなければいけないということで、このような形を提案をさせていただきました。
斉藤委員
 それで現実は、区のほうは、要するに別の会社をつくる。運営会社のほうだけど、余り区の仕事じゃない。運営するということは。そうすると、そこのところがはっきりしていないし、こういう会社ですというのがなかなか見えてこない。今までは中野サンプラザって全く民間のところで、区がある意味で出資をしているんじゃなくて、向こうが反対に21のほうに出資していた。今回はそういうものを区のほうがつくる。ところが、区がそこまで踏み込んで、経営というか運営というものまでするのか。やっぱり民間の力をかりてするのか。そこのところはどういうふうに理解したらいいの。
川崎経営担当参事
 今回、新設子会社を相手がつくって、それを親会社がそのまま吸収してしまうという手も一つはあったんですけれども、やはりそうすると所有と分離というのは見えない形になりますので、一たんそれはしっかり分離をして、従来の形、運営会社は子会社として運営に当たるという形をとりました。その当面の運営会社の経営をだれが担うかというところについては、これは当面の策としては所有会社が直接関与をしていく必要があるかと思いますが、ただ、委員がおっしゃったように所有会社の取締役は今、区から派遣をしております。その区が派遣をしている所有会社の取締役が将来にわたって運営会社、日々の経営を直接執行責任を負うような立場にいるということは望ましいことではないというふうに思いますので、そういった意味では新たな民間の力を生かす形を追求をしていきたいと。そういった趣旨で行政報告で区長は述べさせていただきました。
斉藤委員
 そこをやっぱりちゃんとしっかり踏まえてやっていただきたいと思う。それで、やっぱりはっきり言って、区の職員がなかなか本当に経営なり運営なり、いろんな面の労務関係から何から見るというのはちょっと難しいかな。やっぱり立場が民間とは違うし、そのために民間の力をかりてって区長も言っているんだから、なるべくそういう方向に移行をちゃんとしてもらって、まちづくり中野21の目的はこうなんです、運営するほうはこうなんですというのをはっきりしてもらいたいと思う。ただ必要なのは、運営はちゃんとわかるように、どこかでこういうふうになりますというのはわかったにしても、監査なら監査、区のほうのまた議会や何かも監査できることもあるんだけど、監査のこと自体もやっぱり経営をある程度民間にゆだねるとしたら、そのところもしっかり持っていないと、いろんな面で後々問題がないとも限らない。そういうようなところはどう考えているの。
川崎経営担当参事
 まず、前段の委員がおっしゃったとおり、日々の経営の部分です。これについては現在の運営スタッフが日々の直接的なことはできるにしても、本当の経営の大事なところを押さえるのはやはり取締役ですから、これについてはしっかりした体制をとれるようにしきたいというふうに考えています。後段の監査の話でございます。今回出資割合がふえることによって、まちづくり中野21そのものについての区の監査が再び及ぶことになります。ただ、その下の子会社についてはまだ、今、自治法の規定上からいうと及びませんので、これについては今度は完全子会社ということになりますので、従来にも増して所有会社から運営会社に対する監視機能というのは強めていくように所有会社として取り組んでいきたいと思います。
斉藤委員
 だから、今、及ばない。及ばないわけだ。子会社化しちゃうというわけ。だから、そういうことも考えられるので、余計一層区議会のほうから、もしも子会社のほうで不祥事があったときに、及ばないということは、報告ぐらいはあるにしても、そんなに関与もできない。はっきり言えば私たちも。だから、そういうところはよく踏まえた上でやっていただきたいなと思います。
 それともう一つ、よく自分の中で整理できないんだけど、まちづくり地区に係るまちづくり整備方針についてということで、一番最後の4番で、「21に将来にわたって同社の土地を保有させ、中野駅周辺のまちづくりをけん引させるものとする」。片や行政報告で区長もお話しされているとおり、現在の資金調達に関する融資の返済やA種優先株式の償還の期限は平成26年に到来しますので、片やはある意味で融資を受けている、投資をされている。そういうようなところを整理しなくてはならない。片方では売らないんですよと。なかなか整合性が。普通ならば売却をして、その資産で融資なり負債なりをきれいにするんです。というのは普通ですね。ところが、中野区はやっぱりまちづくりに関与するというほうを第一にとっているから、ここのところは今は100%こういうふうにとって、いろんなやり方で、こういうことで将来にわたって土地を保有していたいんだ、また、いるんだというようなところを明確にしていかないと、なかなか普通一般でいうと、借金は、じゃあ、どうするんだよ。これはそうでしょう。お金を借りて、中野区が全部出しているならともかくとして、融資をこれから受けるところだってどうする。そこのところの整理はどうするので、どう返却してくれるんですか。そういうようなところが表裏で出てきてしまう。だから、ここのところはどういうふうに考えているの。
川崎経営担当参事
 今の質問にお答えする前に、先ほどちょっと言葉が足りない部分がありましたので。今の出資割合、所有会社の出資割合が3割ちょっとになりますので、その段階ではその子会社のほうには監査が及びませんが、これが将来的に所有会社に対する区の出資割合が5割を超えた場合には、その子会社にも監査は及ぶというようなことになります。あくまで今現時点の出資割合ということでお答えをさせていただきました。
 後段の今の御質問なんですけども、確かに10年たったところでまだ40数億円の借金を抱えているわけです。それで、じゃあ、新しい事業をどうするのかということなんですけれども、この事業をスタートさせた当初も、10年後、土地を売却をするか、新たな資金調達をするかということで二つの道筋を考えていました。事業当初に借りられなかったお金が10年たったところで何でまた借りられるのかという、これは素朴な疑問として我々も生ずるんですけれども、それは10年たった先の事業計画、これを明確に示すことによって、また金融団から新たな資金調達の道が開けるということになります。
 そうすると、じゃあ、その先ずっと借金を負ったままなのかということになります。確かに一番簡単なのは、土地を売って、そのお金で返してしまって、差額が残るということなんですけども、あと土地を持ち続けるということでいいますと、例えば土地信託方式ですとか定期借地権ですとか、土地を持ったまま利益を得つつ事業を展開するということができます。それで、じゃ、なぜそこまでして土地を持っているのか。区としてはいろいろ都市計画などの誘導でできる部分もあるんですけれども、ただ、その都市計画なんかですと、例えば高さをどうするとか、用途をどうする。用途も、これはこういう用途はだめですよという排除はできるんですけども、こういう用途にしなさい。例えば、あそこについては劇場ホールを持ってくるという、そういったことは都市計画ではなかなかそこまでの誘導ということはできませんので、みずから土地を持ちながら、あとその土地活用の方法を組み合わせながら、区みずから事業展開するということだけではなくて、民間に例えばコンサートホールを営業してもらうにしても、その誘導策を講じられるとか、そんなような意味合いがありまして、このまちづくり中野21に引き続き土地を保有をさせながら、まちづくりを主体的に指導させていきたいというふうに考えたところです。
斉藤委員
 ですから、そういうようなことだって、いろんなところで、この間も大崎を見に行ったり、いろんなことをしているんだけど、やっぱり川崎市の西口で中野区と同じような、大変似たようなところで、ミューザ川崎セントラルタワーとかなんとかというのを民間と一緒にやっているような方法だとか、今が今じゃなくても、まちづくりの整備方針を区民の皆さんに提示するときに、幾つかこういう方法もあります。売らないということはここで言っているんだから、ずっと所有をしていくんだ。中野区じゃないよ、これは。まちづくり中野21という会社はずっと所有していくんだということをここで言っているとしたら、それにはこういう幾つかの方法があるんですというようなこともどこかでは明示をちゃんとして、区民の皆さんも本当に、じゃあ、やっぱりまちづくり中野21がずっと所有しているのがいいんだというような理解が一番必要なのかなと。区民のほうからすればね。融資団にだって、ある意味では親切なわけです。それで、こういう方針でいくんですよ。そうすれば融資の仕方も違うのかもしれないし。というようなことまで考えるんだけど、いかがですか。
石神副区長
 将来的に本来の目的のまちづくりをやるということになりますと、当然資金調達をどうするかという話があります。資金調達をするときに、最初に10年たったらば、今借金している分を土地を処分して返してしまうということになりますと、まちづくりをしないで運営だけで終わってしまうということになりまして、本来目的を達成することになりませんので、資金調達をした上で、その後も今、委員が言われましたように土地を活用しながら、本来公的な目的だとか、この地域の中で一番集客力の高い施設をつくっていく。そういったことをやっていく。そのためには絵だけではなくて、やはり事業手法が必要なんだろうというふうに思っております。事業手法というのは、当然国や都のほうの補助金をどのように組み入れるかも一つの方法ですし、また民間の活力をどう活用するかということで、いろんな形で用意されている手法もあわせて、適切な手法もあわせた方針を出すということが必要だというふうに認識して取り組んでいきたいと思っております。
斉藤委員
 そうすると、そこのところに、これでとりあえずはやめるけど、当然として中野駅の北口、あるいはこの庁舎も入るかもしれない。一体としてのまちづくりにおいて、まちづくり中野21の位置付け等もその中に事後として考えて進めていかなくてはならない。これはもう要望にきょうはしておきますけど、そういうのを本当に、こういうふうにするんですと。それはひいては警大の跡のやっぱり連携したものでなくてはならなくなってくるということも十分考え、そのためにわざわざ今回もこういう補正予算を出しているんだなというふうに私なんか思う。だから、いずれにしても、区民の前に提示できるところは、議会に提示できるところはした上で、いろんな選択肢はあると思う。でも、大きな方針はこうなんですというようなところを早急に明示をするなり、研究するなり、こういう方法もあるんですというようなことをいろいろやっていただきたいなというふうに思っております。これは要望だから答えなくていい。
山崎委員
 先ほどお話ししていただいた、いろいろ経緯も含めてあるんですが、その中にも新しい今回の枠組みに至った理由というかな、経緯というのを幾つかお話しになりました。私も聞いていて、総務委員会でも報告があったなと、こう思っています。その一つにサンプラザの内紛、それから代表企業が離脱をするというようなことが示されたというようなことが幾つか五つ六つ先ほどお話しになっていましたが、その中で運営会社のほうから株の譲渡、あるいは事業の譲渡の申し入れがあったと。いわゆる株を買ってくださいませんかと。こういうような打診があったと。こういうことなんでしょうか、先ほどのこと。まずそこから確かめたい。
川崎経営担当参事
 8月の末に、まず代表企業のBBHのほうから、その株の譲渡をしたいというような意向が示された。これは9月の委員会で御報告をさせていただきましたが、その後、運営会社の役員変更などを経まして、運営会社のほうから株の譲渡、そして事業については所有会社のほうへ移したいというようなことで申し入れがございました。
山崎委員
 そのBBHのほうから。これは株式の44%かな、持っている会社だと思いますが、そうじゃなくて、運営会社そのものが株主総会として意思を表示した。中野区に、まちづくり中野21に買ってもらったらどうか。こういう時期はいつごろなんでしょうか。
川崎経営担当参事
 運営会社のほうで株主総会で意思を確認したのは9月17日だったかと思います。
山崎委員
 その議会への報告はどのようだったでしょうか。
川崎経営担当参事
 その後は、今回補正予算を御提案をしたいという形で御相談をさせていただいております。
山崎委員
 議会の手続のことですから、議会運営も含めて私たちもそれに関与をして進んでおりますので、あれこれ余り言いたくないんですが、そういうことを御検討なさっていたわけですよね、皆さんが。BBHから8月の下旬に言われて、そのときは総務委員会に報告をしましたよと。その後、9月中旬ぐらいには正式に運営会社のほうからこういうような打診があったというようなことがあって、それから議案が出るまで、新しい枠組みについて皆さんはこうしたことも含めて考えていらっしゃったわけですよね。私はとてもそうしたことを、陳情も上がっている当委員会で、大変重要なことを皆さん考えていらっしゃっていたからこそ、なかなか当委員会に報告がなかったのかなというふうに理解しますけれども、報告の仕方は難しいでしょうけれども、議会としても判断するのに非常に悩ましい案件なんですよね、今回の議案は。そういう意味では、こういう枠組みにした、そうした理由についてもできるだけの方向付けを当委員会にうまく報告していっていただけたらな。これはどういう形がいいかわかりませんから、要望にしておきます。
 それと、先ほど来、運営会社。これはうちの斉藤委員もお話をしていましたけれども、運営会社の経営と運営というのを分けて物事を考えていくんだというのはよくわかりました。当面、しかし、そうはいっても、経営についても運営についても、いわゆる中野区と第三セクターですが、まちづくり中野21がしょっていくんだ。こういうようなお話でした。
 それから、お話を聞いていると、そのことが今の状況の中で非常に有益なんだ。安定的に運営ができるから、区民にとってもよさそうでないかというような答弁に聞こえるんですよね。区民にとってはですよ、まちづくり中野21が運営をしようが、今までどおり運営会社サンプラザが運営をしようが、使い勝手がよくて、サービスがよければ、それである意味でいいわけですよね。区民にとってどうなのかという、いま一つインパクトのある御答弁が僕はいただけないように思うんです。逆に運営を当面、経営も含めて当局がするということになると、さまざまに本当に武士の商法になりはしないだろうかなというようなことも含めて、心配をなさる人がいるんですが、こうした心配をどうやって払拭していただけますでしょうか。
川崎経営担当参事
 まず、その運営につきましては、先ほど申し上げました、現在の運営方法ですとか、それについては変わらず、この三セクの子会社になったので、これが区立中野サンプラザになるということではございませんで、あくまでも株式会社としてこれまでの経営の中でやっていくと。その日々の経営の部分については、総支配人以下これまでのスタッフが現場で頑張ってくださると思いますので、それはそれでいいと思いますが、ただ,先ほど斉藤委員のほうからお話がありましたように、会社の経営というのは現場だけでできるものではありませんので、しっかりそこを押さえる経営陣というのをしっかりさせていく必要があるだろうというふうに考えます。
 したがいまして、サンプラザを日ごろ御利用されている皆さんにとっては、この枠組みの前後であっても使ったときは変わらないということだと思います。さらにその先というのは区がまた関与をしていくわけですから、今のままでいいという話ではないので、その運営そのものについてもさらなるサービス向上というのは求めていくと思いますけれども、それで区民にとっての利益ということですけれども、これはやはり一番大きいのは、将来のまちづくり、先ほど来議論がございました、区が指導をして、この中野駅周辺という大切なまちづくり事業、そこの一番大事なところに位置する中野サンプラザの土地を十分区民の意向に沿った形で活用できる。そのしっかりした地歩を固められるという、それが今回の一番大きいところかと思います。
山崎委員
 区民にとってのある意味で利益というのかな。こういうことがよかったというようなことについては少しわかりましたけれども、その経営について、まちづくり中野21が今後当面経営をしていくというようなことなんでしょ。その経営について株式もろもろ、今回の区の反省も含めて、私どもはとても役所は不得手な部分なんではないのかなというようなこともある。実際に当初これを設立をして、9月から11月の定款変更までの間に区が予想しなかったような、ある意味で資金調達の部分ができないんだとか、融資だけで調達し切れなくて出資になったんだとか、やっぱり不得意な部分が出たんですね。ちゃんと厳密に見ると。反省しなくてはいけない部分は反省すべき点があるんですね。こうしたことは今後この経営をするに当たってももろに出ちゃって、行く行くは親会社であるまちづくり中野21のほうにも波及をしてしまったりしないだろうかなというようなのが私たちの会派の中でも随分意見が出ているんですが、要は株式なんていうのは川崎参事、非常に不得手でしょ。ましてや出資法だとか、白井委員が言っていたけども、法律の関係もそう。それから、上場する株価じゃありませんので、特にニューヨーク市場がどうこうということはありませんが、みんなこれらが連動して、風が吹けば桶屋がもうかるような、株取引というのはそういう先行的な投資みたいなことで、気持ちだけで動いちゃう部分なんかも随分あるわけ。実体経済と違って。そうしたところを加味してまでも当面役所が経営に乗り出すんだというからには、それだけの覚悟がおありなんでしょうね。
石神副区長
 この株式ということで区のほうでこういう形をとった以上は、不得手だとか何かではなくて、そこから起きる問題についてはなくしていくような努力をしていかなければいけないわけです。難しいことを選択したわけですから、当然そういった責任を持つべきだというふうに思っております。また、一般の株式と違いまして、この会社自身が資産を形成するに当たって、ほかの株式を持ったりして資産運営をしているわけじゃなくて、途中だけを持っているという形の資産運営です。その資産運営を間違ってやってしまうと、今言われたようなことになってしまうと思います。そういうことから、私どもではそういうことではない形をしっかり枠組みを持ったままやっていく。そのための議会の関与は非常に必要だというふうに思っております。
 また、この枠組みを変更して、新しい形にするわけですが、まだローンが残っていたり、優先株が残っていたりということで、ここでいうと事業協定書であるとか金銭の消費貸借の契約書、シニアとの契約書であるとか、劣後の銀行との金銭貸借の契約書だとか、いろんな形で制約が残っています。また、会社法がありまして、簡単にまちづくり中野21が体力のないままローンを組んで、自社株を買い取って、そういう関係を清算するというわけにもいきません。そういうことから、区長の所信表明の最後のほうに言っておりますが、将来に向けて民間活力を活用していくための検討を進めていくということで課題については認識しておりますし、将来あるべき姿、運営だけに四苦八苦するんではなくて、運営はやはり運営ができる民間を十分活用していくべきだと思いますし、まちづくりという本来のところに力を入れていくように、さらに変更を求めて進めていかなくてはいけないということで十分認識しております。それについてはスピードも必要だというふうに思っております。
長沢委員
 初めちょっと細かいところを教えてください。第78号議案の定款の変更のことなんですが、登録質権者が登録株式質権者になる。これは会社法が変わったりとか、そういうことでの文言整理ということで理解していいんですか。
川崎経営担当参事
 会社法第149条でこのような言葉で表現されるようになりました。
長沢委員
 もう一つ、第4章の監査役会。現行のところは監査役及び取締役会ということですが、この監査役会。現行も監査役会という形のはあったかというふうに思っているんですが、今回こういう形での設置ということで定款に置くということですけども、改めてその説明をお願いしたいんですが、どういうことですか。
川崎経営担当参事
 現在も監査役会設置をしておりましたが、この定款に規定をしていなかったので、このときに規定を整備をするものでございます。
長沢委員
 定款のもう一つは29条、剰余金の配当等の除籍期間で、これの第2項でいいのかな。「未払いの剰余金配当には利息をつけない」というのが新設されていますけども、これはどういった意味なんでしょうか、教えてください。
川崎経営担当参事
 これは従来も、未払いの剰余金については利息をつかないというふうになっておりました。これを明文で規定をしたというものでございます。
長沢委員
 76議案の補正予算のほうです。先ほど来お話ある出資、増資の関係なんですが、初めに出資のほうで、おおよそ2億円ですね。7億7,200万円が9億円何がしということになりますから。それについては株価の範囲内で合理的な説明がつく価格で買い取るということです。先ほど来御説明がありました。ただ、区民の目線からいって、これをどういうふうに見ればいいのかというか、納得いくのか。区民から見れば、その合理的なという説明は、合理的なというのは、言ってみれば会社法なり商法なり、そういったところでの関係かと思うんですね。やはり今回、言ってみれば相手方のほうがこういう形で途中でおりるような形になる。区もそれを認める。そういう中でのこういった価格での買い取りということですから、この点については区民もそう納得できるものではないんではないかと思うんですが、その辺についてはどのような御認識ですかね。
川崎経営担当参事
 今の御質問は、この経緯の中で株価についてもそれなりの反映があるべきではないかということでございましょうか。この株価についてはあくまでも株の取引と。経済的行為ですので、その中で経済合理性の中で判断をさせていただいたというものでございます。
長沢委員
 つまり、今回は、言ってみれば相手側のパートナーである運営会社、株式会社中野サンプラザが結局この事業から撤退をすると。撤退をするというか、株を譲渡するよと。おりますよという話ですわね。こういったことは事前の、要するに不測の事態という形において、何らか当初のところで規定は設けていなかったんですかね。要するに経営の状態として、確かに赤字なりが続いた場合は、一定の、もちろん金融団なり、場合によっては雇用・能力開発機構かな、そういったところとも協議をしてというような話は、それはたしか規定整備されていたと思うんですね。ただ、こういった事態のところで相手側がおりちゃうよといったところについては、区としては当初は何らそういったところの、先ほどリスクみたいなお話もあったけども、ことは考えられていらっしゃらなかったと、そういうことになりますかね。
川崎経営担当参事
 こういう事態のリスクということは、離脱をしたいときに何もないとすると、例えば今回の代表企業は自分の持っている運営会社の株式をだれそれに今度売りましたからということで終わってしまうんですが、この仕組みの中ではそういったことをさせないと。金融団と区の了承を得ない限りはできないという仕組みになっています。ですからこそ、今回我々の交渉のテーブルについてもらって、価格の交渉も区の主張も十分した上で、この価格に落ちついています。そういった意味では、そういう途中退場についても無条件でできるというようなことにはなっていませんでした。
長沢委員
 もう一つ追加のほうなんですが、これは4億500万円ですね。純資産相当額ということなんですが、これはどこを見ればいいんですか。例えば株式会社中野サンプラザの純資産というところで今回出ていますけども、この4億500万円というのは、これはどこを見ればこの数字が出てきているんですか。
川崎経営担当参事
 4億500万円というのは、先ほど言いました新しい運営会社の貸借対照表上に出てくる純資産額ということですので、きょうここでお配りをしている資料の中にはございません。先ほど申し上げました、それは具体的にこれから会社分割という手続をとっていきます。その分割計画の中で具体的な数字というのは出てくるんですけれども、その数字をあらかじめ試算をした額が4億500万円ということで、それが必要経費ということで所有会社のほうに増資という形で資金提供を区のほうがすると。ですから、最終的に分割株式を買う段階になれば、それは明らかになりますし、そのときは限りなく今言った4億500万円の中でおさまるというふうに考えています。
長沢委員
 私どもはそれをどういうふうに判断すればいいんですか。今おっしゃられたけども、そうなんですねというのは何を我々は信用すればというか、言われたら、はい、そうですかというふうにいかないと思うんですが、どういうことなんですか。
石神副区長
 商取引の中で相手との価格を交渉しながら決めていくわけでございます。その中で4億500万円という金額が出てきた。まだ契約をしていない中で、相手のほうの情報をすべて提示するというわけにいきませんが、これについてはわからない部分については質問してもらって、その部分について答えて、4億500万円以内しか相手との契約はできないわけですから、限度額としての予算をつけてもらうというしかありません。
長沢委員
 なかなかそれが妥当かどうかということが判断できないということで、その辺はちょっと懸念がありますということで言っておきます。
 もう1点伺いたいのは、行政報告ということは、先ほども他の委員からありました、異例のことでということがありました。これからどう解決していくかということは当然あるんですが、やはりこれまでの何年間、4年間ですかね。これ自身がどうだったのかということを、まちづくり中野21というか、そこに代表取締役も出ているわけですから、改めて区としてきちんと分析、総括することが大事だと思うんですね。その点では、本来事業パートナー、運営会社を、今回これも新たに参考資料でも出していただいていますけども、当時の中野サンプラザ運営研究会グループに、これに決めたと。
 これは行政報告でもありましたけども、当初、有識者の委員会では、該当なしと。さらに、その中で再提案をしてもらうということだと思うんですね。その再提案をしてもらうという中に、言ってみれば足りなかった。当時の中野サンプラザ運営研究会グループが、この点は足りなかったよということは指摘しているわけですよね。それについて改めて再提案でよろしいですよと。要するに合格点を上回ったということですね。その足りなかった部分ということはたしか2点か3点あったと思うんですけど、何でしたか。
川崎経営担当参事
 運営研究会グループについては、当初は資金調達の点について十分ではなかったというようなことだったかと思います。
長沢委員
 資金調達のことと、10年後の再整備についてと、中野区のリスク分担が不明確だというところで、そこのところを結局中野区は、このリスク負担はすべて排除すると。そのことを設けて提案をされたと。で、了解をされたと思うんですね。今おっしゃるように資金調達はそういうことだと思うんです。やっぱりそういったことで今回、行政報告の中でも一定の信頼性というんでしょうかね、パートナーである運営会社との信頼性について大きな懸念を抱かざるを得ないということを述べられています。この辺はこれまで出てきたリース契約や内紛というのが報じられということでありますけど、要はこの時点で初めてこういった相手側として、これは一緒にやるのはどうかという懸念を区としては抱いたということですか。
川崎経営担当参事
 そのような懸念を持つに至ったので、今回御提案をさせていただきました。
長沢委員
 当初からといいますか、いろいろな、これはうわさの域を出ないところも確かにあったでしょうけども、しかし、それはそれとして、相手の会社、ましてや代表の企業のところとは、そういう関係においてきちんとした確認をしておくということは大事だったかなと思っていますし、さっきの提案の中身でいっても、新たに金融団自身を連れてきたということでもありますけど、これは区が相手側に、そのパートナーである、今でいう中野サンプラザですね、運営会社のところに情報を提供してあげたんではないんですか。
川崎経営担当参事
 この事業提案当初に企業の中の問題があったかのような、ちょっと御発言かと思いますけども、当然我々もそのような認識があれば、その先に進まないわけでございます。また、今の金融団のお話がございましたが、これにつきましては、この行政報告の中でも言っていますが、資金調達については運営会社が責任を負うということで、運営会社の中で資金調達についていろいろ協議をする中で、この資金調達の仕組みを区に提案をしてきて、区がそれを了解をしたということで、これについては16年当初、その経緯についても総務委員会でかなり厳しい御意見をいただいたところでございますが、あくまでもこれについては運営会社側が提案をし、区が了承をしたという内容でございます。
長沢委員
 ちょっと時系列を私は間違えました。そうですね。初めに協定を結んだ後に、結局融資ではできないから増資をするところね。そういうお話だった。今言ったのはそういうことですね。結局、増資をするということで、こういう新たな西武系のということも含めて金融団ということを連れてきたというか、そういうのを決めていくわけですけど、同時に、その運営会社自身も出資をふやしましょうと。それも区はたしか提案をされていたわけですね。それに間違いないですね。
川崎経営担当参事
 当時のことでございますが、平成16年9月に所有会社を立ち上げて、その後、10月に入って資金調達について運営会社側から提案があった。1カ月ほどかけて区がその内容を検討して、了解をして、その後、定款の変更などに至ったというものでございます。
長沢委員
 それで結局、当初5社から、個人も含めて9社で出発をしたということになりますね。ただ、その後すぐに平成18年のところというので、これは行政報告に出ていますけど、このときにもう既にいろいろな内紛みたいな、要するに裁判みたいなことも起こってくると。このことは区としてはもちろん承知をされていたと思うんですけど、どうですか。
川崎経営担当参事
 その当時、裁判を起こしたということにつきましては、当時のビジネスバンクコンサルティングの企業情報としてホームページ上にも出ておりましたので、これは上場企業でございますので、そういった訴訟の提起などがあった場合には株主に情報を速やかに開示をするという、そういった義務がありますので、それに基づいてホームページで公開をされていました。その内容については私どもも承知をしておりましたけれども、このサンプラザ事業そのものに直接かかわりはないということではありましたけど、当然一定の懸念は持っていたところでございます。
長沢委員
 それであと、これは総括のほうで他の委員も聞かれていたんですけど、金融団への報告というんでしょうかね、そういったことも改めて伺いたいんですけど、今回のこれはこういう形で買い取り、また増資をするということ。もっと言えば、もっと前からそれについては事業に関する協定でしょうかね、そういった場でもたしかそれぞれの役割とともに規定があったと思うんですね。どういう言い方でしたっけ。関係者協議会というんですかね、関係者協議会というのを開くということで、そういうのがあったと思うんですけど、こういうのを開いた上でのいろいろな、それぞれ関係機関との判断を仰ぐことも含めて協議をしてきたということになりますか。
川崎経営担当参事
 関係者協議会という形では開催をしませんでしたが、金融団とも十分協議を進めて、今この御提案をさせていただいています。
長沢委員
 関係者協議会を開かなかったというのはどうしてなんですか。要するに交えてということじゃなくて、1対1との関係であれば開かない。ちょっとどういう規定だったか忘れましたけど、関係者協議会というのが一定のそういったものを、不測の事態なり、いろんな緊急的なというか、そういった場合にたしかそういうのを設けていたと思うんですけど、それをどうして開かれなかったということになりますか。
川崎経営担当参事
 これにつきましては、今、委員おっしゃったように個別企業からの当初申し入れがあったということで、関係金融団も含め検討を進めてきたということでございます。
長沢委員
 個別企業というか、でも、最終的には運営会社そのものとの協議ということは、じゃあ、それはされていないということなんですか。
川崎経営担当参事
 昨年、代表企業が離脱の意向を示したというようなことで、運営会社の取締役らとも協議をしてきております。
長沢委員
 もう一つは、雇用・能力開発機構、厚生労働省というか、機構のほうですね。機構のほうに対しては、この問題についてはどのような報告をされ、また、向こうはどういうふうなことをおっしゃられているんですか。
川崎経営担当参事
 この件につきましては当然、雇用・能力開発機構のほうにも情報提供をしてございますが、ただ、この今回の枠組みの変更によって雇用・能力開発機構との間で交わした約束事については一切影響はないということでございます。
長沢委員
 それと、今回の三つの議案提案についても伺っておきたいんですが、補正予算と、第76ですね。76号と定款変更の78号ということでは、枠組み変更決定の説明も、言ってみれば本定例会が初めてだと思うんですね。それなのに、言ってみれば枠組みでそういう形でもう出資します、増資しますという補正が出るという、この関係なんですけども、先ほど来というか、行政報告の中でも急いでいるというようなお話もありましたけど、これはやはりこれまでの、言ってみれば区自身も、それこそ反省、おわびということであれば、一定のそういうことを示した上で、改めてそういう中で区としてはこういう形で出資します、増資しますというお話をされるのが筋だったんではないかと思うんですが、その点はいかがですか。
川崎経営担当参事
 この点につきましては、先ほど来、民間企業と区役所の仕事の進め方というお話が出ていましたけれども、やはり民間企業側のスピードと、あと我々が交渉してきたタイミングというようなことを考えますと、本定例会にこの枠組みの変更を御提案するのがタイミングとしては最適であるというふうに判断をさせていただきました。
長沢委員
 やっぱりちょっと、僕も総括のところで同じことを言わせてもらいましたけど、唐突の感は否めないですね。行政報告の中で運営会社側の代表企業から早期の決着を強く申し入れられていると。また、将来のまちづくりについてと。これはちょっと後ほど聞きますけど、こういう早期の決着を申し入れられていることが、今回、言ってみれば、こういう定款なり補正なりを本定例会に出す大きな理由なんですか。
川崎経営担当参事
 昨年、代表企業から撤退の申し入れがあって以来、私ども区としての考え方も一定示しながら、その区の考え方というのは、この事業の当初、いろいろ問題があった点について区議会などからも御意見をいただいた点も踏まえて、この問題にどう対処したいということで区としても話をしてきた経緯はございます。これがここに至って相手方から話が来ましたので、この機を逃すことなくということで提案をさせていただいているものでございます。
長沢委員
 何か非常に行政都合みたいな話でしか聞こえないんですけど、まちづくりのほうもまた出ているので、まちづくり整備の方針はなぜこの時期なんですか。第77号ですね。
川崎経営担当参事
 これも先ほど御質疑のやりとりの中で申し上げましたように、この枠組みを変更して、今後このことが区民にとってどういうような効果をもたらすのか。そういった意味では、今後のまちづくりをしっかり進めるんだと。まちづくり中野21を中心にしっかり進めるんだということを同時にお示しをする必要があると。そういったことから今回提案をさせていただいたものでございます。
委員長
 すみません。ちょっと休憩させてください。

(午後3時00分)

委員長
 それでは、委員会を再開いたします。

(午後3時20分)

 休憩前に引き続き質疑を続行いたします。
長沢委員
 休憩前の御答弁は、まちづくり方針のなぜこの時期かということに関しては、この枠組みを変えると同時に、将来のまちづくり整備についてもこの時期に行うのは適切というお話なんだけども、そうすると、仮にですね、枠組みを変更しないで、仮の話ですが、この中野サンプラザ運営会社と一緒に、一緒にというか、その枠組みがそのままであったとしたら、このまちづくりの整備の方針はこの時期というわけではなかったと。もっと先であったと。そういう理解をしていいんですか。
川崎経営担当参事
 このまちづくり整備方針につきましては、それを受けて相手方が2012年に計画をつくるということになっていました。それで、その整備方針についてはできるだけ早い時点で示す必要があるというふうに従来から考えていたわけなんですけれども、先ほど来言ったような将来のまちづくりについての不安がある中で、なかなか示し切れなかったのは一つ要素としてはあります。
 そこで、改めて今回こういう枠組みを提案するに当たって、なるべく早く示すべき整備方針、これについてこの機会に、しかも、今回、区が意図するところを明確に盛り込んだ形でお示しをする。御賛同をいただきたいということで御提案をしたものでございます。
長沢委員
 そうすると、なるべく早く示したかったんだけども、言ってみれば、この枠組みを変えなければならない専らの理由のところからもあって、その辺はなかなか示せなかったという話なんだけど、そうはいったって示されたのは今回初めてですから、その辺のところもやはり唐突感は否めないんですけど。
 それで、先ほどの議案の77号の御説明の最後に、言ってみれば、この整備方針は基本的なもので、そういう意味で今後、基本構想という言い方は前にしていましたっけ。基本計画、計画ですね。これについて議会に対しても提案、承認を得たいということですね。同じように議案として上程をされる。仮にこれが通った場合ですけども、そういう予定だと考えていいんですか。
川崎経営担当参事
 議会の議決すべき事件に関する条例の中では、サンプラザ地区に係るまちづくり整備の方針に関することということで定めています。この条例を提案をいたしましたのは、先ほど来議論ありましたように、この事業当初スキームが大きく変わって、区議会の関与も薄まっていく中で、将来の重要な事項についてはしっかり議会の御承認をいただいた上で進めるということで、この条例を提案をいたしました。
 この整備の方針に関することについて議決をいただくということなんですが、この整備の方針に関することについては段階があるというふうに考えています。今回は基本的な方針をお示しをして、さらに次の具体的にどういう整備内容で、どういう整備主体で進めるんだと。そういったところについてもしっかり議会の御承認をいただいた上で、具体的な基本計画に進んでいくというふうに考えています。
長沢委員
 そうすると、同じように議案、だから今私が聞いたのは、そういうふうに議案を出されると。しかも、もう一つついでにお聞きしたいんですけど、いわゆる指定期間、約束の指定期間の3年前までに、そういう意味で新たに事業パートナーをこれも決めて、実施計画も決定をしていくと。これは変わらないということでいいのかね。ということとあわせて、これもやはり議会に対しては承認、議決は必要になってくるものと。お聞きしたいんですけど、どうでしょうか。
川崎経営担当参事
 今ここで参考資料としてお示しをしましたのは、先ほど申し上げましたように、ここはあくまでも現在の事業協定などをもとにした考え方をお示しをしていますので、その中でいえば、事業パートナーであるとか事業計画については議決というようなことは、現在の枠組みの中には入っていません。今後、区が主体的にまちづくり中野21にかかわって、その会社が進めていくわけですから、その進め方については改めて議会にどういうお示しの仕方、御了解のいただき方があるのか、これについてはしっかり御相談をしていきたいというふうに考えています。
長沢委員
 今回出された整備方針は4点です。いみじくも先ほど参事が3番、4番で株式会社まちづくり中野21、これは運営会社が提案するものだったけど、これが、まちづくり中野21が今後の、3番目ですね、周辺一体のまちづくりの中心として主体的に取り組むんだということと、四つ目には、将来にわたってもこの土地、所有地は保有する。持ち続けますよということを言われました。じゃ、1番、2番はどうなのかというと、言ってみれば抽象的な言い方で、これについてはもともとそもそもサンプラザを取得運営をすると。そういう議論がずっとあったさなかに、もう既に言われていたことだと思っています。逆の言い方をすれば、じゃあ、中野駅の周辺、北口ですから、周辺なり、警大の跡地ということもこれから進んでいく中で、こうした方針、基本方針だとおっしゃるけども、やはりこの時期に示されるということは、言ってみれば、なぜなのかということがもう一つわからない。言ってみれば、1番、2番のところは既にもう口頭では何度もおっしゃられていた話ですから、改めてこのことがどうこうという話じゃない。つまり、枠組みが変わったから、3番、4番のところをこうしましょうと言っているにすぎないと思うんですけど、その点はどうでしょうか。
川崎経営担当参事
 1番、2番の内容は、先ほど御紹介しましたように中野駅周辺まちづくり計画の中に位置付けられているものです。このまちづくり計画についてもさまざまな議論を重ねて策定をされたもの。これを基本としていくということで1番、2番があります。3番、4番については、今、委員がおっしゃったように、今回の枠組みの変更に伴ってということですが、それを3番、4番はそれにすぎないということではなくて、これは重要な内容であるというふうに、1番、2番、3番、4番それぞれ重要な意味付けを持った項目というふうに考えております。
長沢委員
 いや、ただ、その基本方針として、実際に具体的には今後の基本計画、先ほど出していただいた再整備等の計画ですね。こういったところを示すということになりますね。だから、実際にこういう形をしていくというのが、要は枠組みの変更に伴って云々というお話だけど、余りにもそれでは体裁が悪いから、こういったことで一緒にこういったまちづくりの方針も持ち出してきたんではないかと。こういったふうにもとられかねないというふうに思いますよ。(「出さないほうがいいみたいじゃないかよ」と呼ぶ者あり)ええ。別に今出す必要はないというふうに思っています。
 やはりこの間の、実際、今回こういう形で出してきているわけですけど、やっぱり出口をどうしていくかということは先ほどの質疑のやりとりの中でも、このやり方が、もう一つは区自身が実際に所有会社として子会社をつくることなくということでありますけど、それも難しいという中で、こういう新たに新・運営会社、子会社という形で今回も運営をしていくと。そのための出資なり増資だというお話ですけども、やっぱりこれまで決めてくる過程においても、そしてこの間のことにおいても、相手のあることではあっても、同時に区の政治的な責任というのは厳しく問われているというふうに思っています。そういう意味で、これは拙速に決めていくということではなくて、区民にもっと情報をきちんと提供しながら、そういう意見を聞くということがやっぱり今、大切じゃないかというふうに思っていますけども、最後にそのことを伺いたいんですが、どのような御認識でしょうか。
石神副区長
 このまちづくりについて、中野駅周辺全体については非常に大きな幅広い対象区域を持ってやっております。そういう中でグランドデザインということで全体をどういうふうに進めていくかという計画は今進めているところでございます。それは当初から委員会所管ではなくて、建設委員会所管で十分議論をされていくというふうに思っております。ここでお話ししてございますのは、これまでつくってきた枠組み、運営会社が中心となって、パートナーとなって計画をつくっていくという、その仕組みは変わったということから、このサンプラザ地域、区役所、それから駅前広場、ここを含めた計画をそういった全体のグランドデザインに沿った形で進めていくというものを決めていくものでございます。その進め方について区のほうに提案をすることになりますが、その進め方についてはまたその中で議論してもらえればというふうに思います。ここの中では、その全体の進め方をこの今回提案したまちづくり方針の中で記載するものでございませんので、このように書いております。
 また、まちづくり中野21については、区の取締役だけではなくて、社外の取締役が入っているわけですから、当然そういう認識をしてもらった上で物を決めていかなくてはいけないわけです。そのために改めてまちづくり方針ということで、主体となる方針を示すというのは当然必要だというふうに考えたものでございます。
飯島委員
 補正予算のほうから改めてお尋ねをしたいと思っております。株式の取得についての評価についてはおおむね2億円ぐらいの、これは何というふうに言えばいいのかな。額面とは違った部分がある。これは何だというふうにお考えですか、この部分は。つまり、時価評価といったらおかしなことになるし、全く時価ではないようですね。違う。この場合は、いわゆる資産価値その他を計算して、1株当たりの価値を出していくというわけではなくて、それなりの計算をした。これは何になりますか、このふえた部分というのは。
川崎経営担当参事
 株は発行された時点で価格ということで資金調達のための必要な価格になります。それが一般の株式でいえば、発行された後、その価値が変わってきます。普通の公開株であれば、それは買い手と売り手のバランスの中で決まっていくということになるかと思いますけれども、今回は発行価格から少し上がっている部分、これは公開株でありませんので、そこの部分は何かという御質問かと思いますが、先ほど言いました株価というのは会社の資産を反映するものだということを申し上げました。そういった意味では、株の価格、価値がその分この間上がったというふうに私どもは考えます。
飯島委員
 資産評価をした上で、流通している株式のいわゆる市場の取引のような原理で物を計算したわけでもないわけでしょ、だって。ひょっとしたらこの9億円余よりも多いかもしれない。あるいは少ないかもしれない。少ないかもしれないかどうかわかりませんね。少ない価格で取得したいんだけれども、しかし、ここら辺で折り合わざるを得なかった。なぜそんなことを聞いているかというと、不当利得を得ている者があるのかないのかというのは必ず問題になるわけです。こういうのはね。そうでしょう。その場合、この合理的な説明のつく価格というのは、そういう部分は今あなたの認識としてはというか、区の認識としては排除されているんだと。この予算額の中では。こういう認識に立って御提示をされているんだと。こういうことでよろしいのかな。
川崎経営担当参事
 委員がおっしゃるとおりです。
飯島委員
 ぜひそれが間違っていないことを祈ります。要するに確かめようがない。なぜかといったら、計算のかくかくしかじかのこういうことで、これだけの資産の評価があって、こうです。それで1株当たりこうですというようなことの説明がないから。また、そういうことの説明がここでできるかどうかということも問題ですからね。だけど、予算ですから、当然この額だということはあっての上だというふうに承知をした上で、要するに理解した上で、これは進めざるを得ないだろうなと。あなたがそうおっしゃるんだから、そういう合理的な説明のつく価格の範囲であると。
 それからもう一つ、所有会社への追加出資の部分です。これは先ほども確認しましたが、新会社をつくる。運営会社をね。これはサンプラザ事業のある部分といっては変かもしれないけど、サンプラザ事業の中核的で、サンプラザ事業をいわば機構との間でやりとりをした、その約束を守る上での必要にして最小限度の運営機能というか、要するに事業を会社としてパッケージする。したがって、要らないものはある。それはもう外してありますよと。そういうことでしょ。
川崎経営担当参事
 機構との間の最小限というところから少し膨らんでいる部分はあると思いますが、現在のサンプラザを運営するために必要なものをすべて。そのほか、もし、あるかないかわかりませんけれども、そのほかの負の負債などについてはすべて排除をして、しっかり見えるものだけを資産として引き継ぎますということでございます。
飯島委員
 つまり、腐るような資産はその中に入っていませんよと。事業をやっていく上で、少し膨らんでいるというのは何なのかちょっとわかりませんけども、ネットカフェをやってとかなんとかということになるのかな。わかりませんね。それは。でも、そういうものがある。それはもうパッケージとしてある。それを所有会社が取得する、その資金を獲得するため、資金調達のための株式の発行ですね。したがって、所有会社が運営会社で分離した、会社の分割をしてつくった、その会社の取得に要する資金の部分の資金調達のための増資であると。それはある会社運営上の当然の想定の上から必要とされる資金を計算して、こういう数字になった。そういう意味からすると、ある意味丸まった数字といいますかね、4億500万円というのは本当に足していったら、どうして10円とか20円はないのという話は、それは当然そういう意味での資金調達の額だからということなんですか。
川崎経営担当参事
 おっしゃるとおり、あくまでも所有会社が必要な資金を調達するための出資が4億500万円です。その先、新設子会社を買い取るときには、それはまた別の経済行為が発生しますので、あくまでも4億500万円必要な資金と、現時点で十分精査をした上の額として所有会社に増資をすると、そういうことでございます。
飯島委員
 御説明では、新・運営会社の取得価格は純資産相当額、つまり新しく新・運営会社が設立に当たって株式を発行する。その株式を取得するのが4億500万円というふうな説明ですよね。そうすると、これはちょっと踏み込み過ぎているのかな。それはその先で、その額面が、その額面発行で、それ以上買うということはないんでしょうけども、少なくとも、あるいはひょっとしたら4億円で、500万円は要らないかもしれないとか、そういうことだってあるかもしれませんよね。あるいは4億350万円とかということになるかもしれない。いずれにしても、その部分だと。問題は、ある一定の4億円の相当額の資金でこの子会社を買収するわけですよね。当然4億円以上の価値がないものを買収するなんてことは普通の民間会社では考えられない。当然ある長い目で見ると、その4億円で買うということは相当か、もしくは損のない買い物ですよということになるんでしょうけども、この場合は損がある、得があるということがなかなか言えない、そういう構造になっていますから、妥当な資本金の額になると。要するに4億円が資本金だということですよね、新会社の。それでどのぐらいの含み。その場合、資産額を積み上げて、その額になるかどうか。含みの資産があるかどうか。これはわかりませんわね。だから、そういうふうに言わないと、何か資産をすべて役所の積算みたいに積み上げていって、4億円ですよというかどうかはちょっとわからない。あるいは一部含みがあるかもしれない。ただし、欠損された部分、腐っていくような部分。額面はこの額だけども、ここの部分は、でも、額面上だからこうなっていますというようなことじゃなくて、極めてこの出されている額と会社の資産実態とはほぼパラレルで出てきている。こういう数字として当然所有会社との話の間で区は予算の積算については考えてくるんだろうということになりますよね。そういうことですか。
川崎経営担当参事
 委員がおっしゃるとおりでございます。会社のある時点での負債と資産で、それにプラス、資産の中に現金も入るんですけども、一般的に資産のところでは売掛金とか買掛金、バランスがとれた上で、そのときの資本金額が4億円程度で、確かにおっしゃるとおり、これから分割計画をつくる段階で、ここまでの額を示すというのは踏み込み過ぎというお話もあります。確かにその点もあるかと思います。ただ、具体的にイメージをするために御説明をさせていただきましたが、この先、所有会社が具体的にその運営会社の子会社の株式を取得する際には、その具体的な資産状況についても議会のほうにしっかり御報告をしていきたいというふうに考えています。
飯島委員
 それから、運営会社との間、この取締役会の決議というのがありましたよね。これは新しい事業スキームになった場合はどういう扱いになりますか。
川崎経営担当参事
 すみません。どこの部分でおっしゃったんでしょうか。
飯島委員
 この第4期計算書類というやつの中に入っていた、この6ページの部分ですね。先ほど伺いましたけれども、お互いさまざまなことについてきちっとやっていきますよというふうに、監査の実効性とか、危機管理の問題とかというのがありました。これについてはどうなりますか。
石神副区長
 これはまちづくり中野21自身が持つ内容でございますが、当然運営会社自身もこういった規定を持っておりますので、それについてはそこで決まった内容について規定していきたいと思います。
飯島委員
 それで、なぜそんなことを聞いたかというと、ガバナンスの問題ってありますね。これで、一つの補正予算の1件によって、よりまちづくり中野21に対する区のガバナンス、議会の関与も含めて、は貫徹されることになる。つまり、支配の及ぶ、その及び方が強くなるわけですよ。同時に新・運営子会社という形で切り分けて、100%子会社にすることによって、運営会社に対する支配も貫徹する。こうなりますよね。その場合、じゃあ、このまちづくり中野21という親会社と新・運営会社の子会社との間でどのようなボード、つまり、取締役会その他についてのかかわりですね。これがどんなことになっていくのか。この親会社はどのように子会社に対して経営上のガバナンスの行使が可能なのか。むしろ、あるいは、そんなことはいつまでもやっていられませんよというような話もあるようだけど、そんな会社の経営をずっとやっていけるのかどうかという問題もあるかもしれないけど、だけど、いずれにしたって、この運営会社のマネジメント上の、あるいは企業のガバナンスの問題として今回一つこういうことが出てきていることは事実なわけだから。そうでしょう。大変な迷惑をこうむっているわけですよ。だから、そういう点ではどうこの企業の運営の上で、この決議のようなことについて実効性を持って、これを動かしていくのか。こういうことが非常に大事になるわけで、これはこのままであるというんだけど、改めてこういう新しいスキームになっていったときに考えなきゃならない要素もあるんではないかなと、こう思うんですけど、どうですか。
石神副区長
 この今回の体制についての内容の中には、運営会社と中野サンプラザ、いわゆる株式会社中野サンプラザと、まちづくり中野21の関係が対等関係で書かれている部分があります。いわゆる情報を交換する、共有するという部分ですが、そこの辺は一部改正をしていかなくてはいけないんではないか。いわゆる重要な案件ですね。そういったことについては、やはり親会社であるところが十分対応していかなくてはいけない部分がありますので、これについては十分詰めた上で、どこまで対応していくのか、重要な意思決定に対して関与していくのか、そういったことについてもやっていかなくてはいけないんじゃないかというふうに思っています。特に運営会社の経営成績がそのまま親会社の経営成績につながる仕組みになっておりますので、その辺は重要であるというふうに思っております。
飯島委員
 特に、所有会社の場合はもうやることは決まっているわけですし、我々も目の届く皆さんが取締役としている。新しい会社の取締役がどうなるのか、これはこれからの話ですから、先のことなので言いませんけども、しかし、少なくともその運営会社が今度、これまでのような、いわゆる我々が聞くようなことが起きない、そういう、どうなっているんだろうというようなことのないようなことが、ぜひこういう構造になればなったで、逆に言うと所有会社の責任はより高まるわけですから、その辺はあえて申し上げておきます。このことは後で杞憂で済めばいいなと思っています。
 それで、このまちづくりの方針というのはどういうことになりますか、議決すると。まちづくりとか都市計画とかいろいろあるじゃないですか。再開発計画の基本ベース、ファンダメンタルな物事について議決するわけですよね。これはどういうものになるんですか。これは区の意思の決定でしょ。それは、そうすると、その他の都市計画やまちづくりのもろもろとの間の関係性はどう整理しておけばいいんですか。
川崎経営担当参事
 これにつきましては、区が整備方針を定めるに当たりまして議会の議決を経るということで、あくまでも決定の主体は区ということになりますが、区の基本方針ということで、これまでも区はさまざまな計画を持って、都市計画の分野でいえば、最上位が都市計画マスタープランということになるかと思いますけれども、あとそれぞれ個別の計画がございます。今回の内容につきましては、中野駅周辺まちづくり計画の方針を、それを引き継ぐ形で明らかにしたということでございますので、これに基づいて今後ここの地区の整備について検討を進めて、その後それに引き続いて、それを実現するために必要な都市計画の変更ですとか、新たな定めというようなものが出てくるものというふうに考えます。
飯島委員
 ある意味、このまちづくり中野21が役所も含めたサンプラザ、そしてこの駅周辺の開発、都市計画のさまざまなことを考え、実施していく主体になる。その主体の整備方針についてこういうことですよということを決めた。これは、それを含めた上で都市計画マスタープランがあって、そのマスタープランを当然踏まえなければならないことなんだけれども、極めて重要な意思決定をすることになる。しかも、行政がそれを決めるだけではなくて、議会も当然それを議決すると。この辺の関係性についてはいずれきちっと整理をしてもらっておかないと、難しいことになっちゃったらいかがなものかということになりますから、それはぜひそうした形でお示しを願いたい。
 その上で、区長の行政報告では12ページでこうおっしゃっています。これまでの予定では平成24年までに再整備の基本構想を定めることになっていますがと。この今回の基本方針は、これは再整備の基本構想の前提、そういうことになりますか。
川崎経営担当参事
 はい、そのとおりでございます。
飯島委員
 そう簡単にあれですよ、もとに戻れませんからね、今からは。そうすると、区はより主体的にかかわることにより、なるべく早い段階で具体的な将来像を描いていきたい。こう区長はおっしゃっている。当初24年、24年までですから。これはどういう意味なのかというと、年度なら24年度までというのは、24年度中といえば翌年の3月31日までと。この場合の平成24年までにというのは、24年が始まるまでにというのか、24年が終わらないうちにというのか、どっちなんですか。
川崎経営担当参事
 24年までということでございますので、24年年内という。大変申しわけないんですけども、具体的にそれが24年のうちの初めなのか、真ん中なのか、そこまで厳密な意識を持って、24年と言っているわけではございません。
飯島委員
 区長の行政報告をそんな簡単なものだと言ってはいけませんよ。そういう何か時間認識も多少幅があるんですよとか、そういう問題じゃない。だって、そもそもが、これはどういうことでこのサンプラザの地区の云々かんぬんを始めるかということの中にあるわけだから。24年までにというのは、普通世間の一般の認識、来年までにといえば来年が始まるまでですよね。24年までにといえば、24年が始まるまで、23年の12月31日までにということに普通はなるんじゃないのかなと思うので、いや、違うんですと。行政はそういう感覚ではありませんよと。そうおっしゃっているのかどうかを確認したかったんです。
川崎経営担当参事
 失礼をいたしました。この行政報告で申し上げているときは、これまでの予定では平成24年までに再整備の基本構想を定めるということで申し上げています。現在のスケジュールでいいますと、24年の6月までに基本構想を決定して、区に提出をして、その年の11月までに決定をするということで申し上げていますが、これよりも早くと。そのときに、先ほど私は24年までと言ったのは、この前段を指すのか、後段を指すのとか、そういった意味で申し上げたので、大変ちょっと言葉が足りない部分がございました。現在の予定ではそういうことになっていますが、区が主体的に関与する。これまでは区が整備方針を出して、運営会社が考え出して、区と協議をしてというキャッチボールをしながら進めていくという想定ではあったんですけれども、それを区がまちづくり中野21を主体的に動かすことによって、そのスピードも上げていくと。先ほど来議論がありました資金調達、再調達のことを考えれば、より早い段階で具体的な将来像を描くことが必要だろうと。そういう認識を示したものでございます。
飯島委員
 ですから、24年までというのは24年が終わるまでの間で6月と、こういうことになっているのかもしれません。だけども、変わるんですよね、お考えとしては。この枠組みは。そうすると、いつ。なるべく早い段階っていつごろを想定されているんですか。だって、区が今度はみずからが考える側になっているわけでしょ。しかも、その考えたことについて、まちづくり中野21というのは、これは基本的な経営の方向性というか、事業の方向性としてはやらざるを得ないことになるわけですよね。企業支配を貫徹しているんだから。そうすると、いつごろまでにどうするつもりですか。こう区長はおっしゃっているけど。
石神副区長
 現在そのほかの部分で進んでいるところが幾つかあり、また計画が進んでいるところもあります。そういったところと整合しないと、この事業がうまく機能しないわけですから、それと合わせながらやっていく必要がある。それは、一つは計画であって、一つは構想であるということにはなりませんので、構想というのは早目に出して、この24年6月ということではなくて、できるだけ早くその前に、そういう全体の事業が動くスケジュールをつくりたいということで、ここの段階では24年までにという言い方で、まだ具体的な計画の詰めは行われておりませんので、このような書き方をしておりますが、他の事業計画が支障ないように進む範囲内で早く出したい。これについては早急にスケジュール的な提案をしたいというふうに思っております。
飯島委員
 それで、いわゆるA種優先株式の償還の期限に関連して、この後のリファイナンスが必要だなということの認識が示されております。それは平成26年とおっしゃっているんだけど、定款の前の現行のもそうですし、改正案として示されているものもそうなんですが、これは一応償還基準日、現行のものでいえばそういうことになりますね。平成26年12月10日、こうなっていて、10日以前にもこの償還の問題について可能ですよと。それは資金調達が実行された日って、こうなっていますね。そういうことになるわけなんだけど、そうすると、物の組み立て次第によっては、平成26年の12月以前に資金調達の枠組みが決まってきて、資金調達が実行されれば、当然A株の現行でいえば償還、改正案でいえば取得請求権の発生を見ると、こういうことになるんですか。
石神副区長
 先ほど斉藤委員のほうからも質問ありましたが、民間の力をかりた運営をしていくということになった場合には、当然今の形にさらに一歩進めた形で民間に運営をしていってもらわなくてはいけないというふうに思っています。運営する部分は民間だけではなくて、経営する部分も含めて検討していく必要があると。そういう形でいいますと、先ほど私も答えましたが、銀行側との協定だとか事業協定、こういった中で制約条件があって、なかなか資金調達が難しい状況にあると。ただ、それを解決していって、早く民間の運営部分については切り離して、民間のほうにやってもらうような努力をしていきたい、検討していきたいというふうにお答えしました。そういう形でいえば、この26年をまたずして、そういうことも検討していく必要がある。26年にはどちらかというと、まちづくりに主体を置いた形での運営を区が力を出していくという、そういう枠組みにしていきたいというふうに考えてございますので、この26年にとらわれずに対応を考えていきたいというふうに考えております。
飯島委員
 もちろんとらわれずにといったら、とらわれないんでしょうよ。だけど、要するに新しい子会社というのはサンプラザの現行事業を運営していく会社ですから、この新しい周辺まちづくりの計画のあるプランができ上がってくるとなれば、その子会社が存続するか、解散してしまうか、どちらかですよね、多分。物によっては解散をして、全然違う枠組みになる。それはだって、機構との間での期間を満了すればいいわけですから、そういうことになってくるかもしれないから、そもそもが所有会社はもう一つの大きな課題、その周辺のまちづくりというか、このことについて当面、一方では傾注しなきゃならない。一方では、新会社の経営ということについて万遺漏ないように努力しなきゃならない。これはなかなか大変なことだと思いますよ。
 それはなぜかといったら、こういうことを言ったら皆さんは嫌がるかもしれませんけども、そもそもが官の体質のしみついた、そういう事業体であったわけですから。それを実際だれもがそんなもので、そう簡単に黒字には転換しないよと言ったけど、民間の手法できちっと見てみたら、これはいったというのはそれだけのギャップがあったということですよ。今までおやりになった官体質の。だから、そういうのはまだ残っているかもしれない。その経営の皆さんがいる中には。だから、そういう意味では、なかなかそっちも大変ですよと。だけど、まちづくりのこっちのほうの課題だって、さらにこういう枠組みを選択した以上は逃げて、あるいは避けて通れない問題だから、これもやらなきゃならない。
 そのときに、この新しい定款で、例えばこういうことが書いてあります。定款の4ページですね。取得請求権というのがあって、この改正案によれば、「A種株主は、当会社に対し、以下に定める「取得請求権行使基準日」以降、毎事業年度に、分配可能額」ただし書きがあって「を上限として、A種優先株式1株につき、その1株あたりの発行価額により買い入れるよう請求することができる。取得請求権行使基準日:平成26年12月10日。」ただし書きがあります。ただし書きの中には、「平成26年12月10日以前に当社が策定した「本件不動産」の再整備等に関する計画に伴う再整備等事業が実施された場合には」と、こうなっているんですね。「当該再整備等事業の実施に伴う資金調達が実行された日。」こういうふうになっていますけども、これを読むと、「買い入れるよう請求することができる」という規定になっています。もし請求しなかったらどうなりますか。
石神副区長
 最終的に26年のときにリファイナンスをする段階で、どういう検討をするかという課題が残っているわけですが、そこの中での枠として、考え方としてそこに書かれておりますので、どういう形でやるのか、土地を売却するのか。先ほども参事から報告しておりますが、さらに融資を受けて行うのか、新たな会社にそれを任せてやっていくのか。いろんな手法について事業権契約の中では書かれておりますので、そこでの選択肢を持った上で行うということでの解釈をしているわけでございます。
飯島委員
 いや、そういうことを聞いているんじゃなくて、このA種株主がもう買い取り請求しないと。私はずっとA種株主でいますよということも可能なんですか、この規定は。つまり、再開発事業が始まる。この周辺のね。そのまちづくり中野21の会社の将来を考えると、株主でいたほうがいいなというふうに判断したとしたら、これは「できる」ですから、この時点で株主としての資格を喪失するとは書いていないわけだ。喪失するに当たっては、その株は発行価額で云々かんぬんという規定で買い取ることになっていますよというふうになっていないんですけども、できる規定だとすれば、このA種株主はそのまま株主として継続することが可能なんですか。ということを伺っている。
石神副区長
 その条項をつくるに当たっては、その段階での状況がはっきりわからなかったことがあったわけですから、そのまま事業を続けながら、そこで清算をせずに、一部A種の株主というのは劣後レンダーとして優先株主で、いわゆる経営には口出さないけども、その利益について損失を得ないように行うために、いろんな形での対応を考えるということになっております。そこで、そこの内容についてそのような記載をさせてもらうということで、相手の側の銀行との話し合いの中でそういう規定を設けたと。話し合いの中では、20年、26年でここで清算するという話になっていますが、そのような形になっているということでございます。
飯島委員
 なぜそんなことを聞いたか。今度はこの定款の変更に賛成することを認めることを求めたこの議案ですよね。議会に。「うん」という以上は、議会に責任が発生しますよね。そうすると、この定款の内容については十分我々も吟味しなきゃならない。で、株主構成その他いろいろ取り上げられてきている過程の中では、このA種という株式の持つ権利。議決権はありませんよ。しかし、9%配当云々という極めて高いリターンが保証されているというふうに書いてあるんですね。現にそういうふうなことでいろいろあって、現実に株主であっても、中野区には今のところ上がってきた賃料の当期利益分なんて全然来ないわけでしょう。だけど、これは万が一ですよ、このA種株主が引き続き株主としていたいと。これはどういうふうになるのかって、今度この、いいですか、当該所有会社が開発事業を行ったとき、引き続きこの人たちが株主でいたらどういうことになるんですか。この株主が受け取る配当というのは。
石神副区長
 これは、A種については年次ごとに9%という形になっておりますので、それ以上にはふえませんが、B種のほうになるとちょっと変わりますけども、A種についてはずっと9%という格好になりますので、今、委員が説明するようにそのままずっと続けば、ずっと9%払い続けるということになってしまいますので、この辺については十分注意していきたいと思います。
飯島委員
 注意で済む話じゃなくて、要するに取得請求権行使基準日というのがありますよね。これを超えて、このA種株主というのがこの会社の株主として存在し続けること。それから、当該株主としての権利が継続されるということが認められているようなこの定款だとすると、じゃあ、まちづくり中野21という会社に主体的なまちづくりを担わせるということになったときには、これはさまざまな指摘が起きてくるじゃないですか。(「ないんだよ」と呼ぶ者あり)そんなことありませんよ、定款に書いてあるんだから。(「ないよ。だって返せばいいんだから」と呼ぶ者あり)請求がなきゃ返せないでしょ。返せるんですか。
石神副区長
 株式の買い取りを、例えばまちづくり中野21が自社株を買うという格好になるわけですが、これについては相手との交渉になろうかと思います。ただ、これについて先ほど言いましたように、私どもでは民間に運営をさせていきたいということから、そういう制約条件をとるために新たな融資を受けられるような体質をつくって、それについては売却をしていきたいというふうに思っておりますが、その今残っている定款の中で、ある部分についてもそういう条件がいろんな形で出てきている分については今後の事業上のリスクになりますので、そういうリスクを解消するために、今後発生するいろんな問題を解決しながら、そういうものがないように、事業が円滑にいくように進めていきたいということで考えております。
飯島委員
 あのね、ここは大事なことですから、はっきりさせていただきたいんですけど、取得請求権の主文はA種株主ですね。これは買い入れるよう請求することができるようになっている。そうですね。この人たちは買ってくれと言えるわけでしょう。それから、取得請求権行使基準日というのがあって、これはこの日で、しかも「当該再整備等事業の実施に伴う資金調達が実行された日」。この取得請求権の行使はだれがするんですか、それじゃ。
石神副区長
 A種株主でございます。
飯島委員
 そうしたら、A種株主の意向によっては、私がずっとA種株主ですよというふうに言えるということになるんですか。
川崎経営担当参事
 会社法の改正によりまして、請求することができるというふうに定めるということが決まりました。それで、請求することができる。それは株主の権利としてあるわけですけども、この事業全体の資金調達の枠組みの中で、これは日本政策投資銀行らが組成をした都市再生ファンドから資金調達をしていまして、その枠組みの中で、この10年後にはリファイナンスをするという、劣後ローンとシニアローンも含めてですね、そういう決まりになっていますので、その時点で請求しないと。今後もいい株だからそのまま持ち続けたいというようなことは、この全体の枠組みの中からは言い出せないというふうに考えております。
飯島委員
 それは定款で保証されているの。定款はこういう規定になっていますよね。その他の部分で、この融資の枠組みについては期限の利益というのは付随された決定になっているんですか、取り決めになっているんですか。
石神副区長
 現行の分と改正案についての委員のほうから解釈を求められているわけですけども、これについて答弁をちょっと保留させていただきたいと思います。
林委員
 今回、15日に区長が本会議で話した後、10日間でこのことが採決されるというこの短い期間ということに対しては、区民への説明とか、そういうことに関して、この短い期間ということに対して、こんなに急に決めなければいけないような案件なのでしょうか。
川崎経営担当参事
 これは先ほど来申し上げていますように、このタイミングでぜひ御承認をいただきたい。また、これは極めて重要な案件ではありますけども、同じように極めて重要な案件、これまでも区議会で提案をさせていただいて、委員会で慎重に御審議をいただいて議決をいただいておりますので、格別審議をいただくのに短いということはないのかなというふうに思っております。
林委員
 しかしながら、そちらの最初に行っていたルールがうまくいかなくなって、13億7,500万円というものを新たに公金から支払わなければいけないということに対し、また行政が株を買うというようなことに関しても、やはり急を要するから、この10日間で仕方がないというお考えでよろしいんですね。
川崎経営担当参事
 今、委員、株を買うというお話をされましたが、これは将来のまちづくりにとって必要な資金を区が出資をするということで御提案を差し上げています。これは十分御審議をして、御賛同をぜひいただきたいというふうに考えております。
林委員
 サンプラザのために第三セクターを100%出資ということは、今まで中野区がずっと言い続けていた小さな区役所と真反対のことになるんですが、それでもこの駅前の開発というのが区民にとって必要なものということで、逆の三セク100%ということに進むのでしょうか。
川崎経営担当参事
 決して区が進めています小さな区役所と真反対という話ではないというふうに思います。今回この14億円という多額の区の財政支出をお願いをしていますのは、この間繰り返し述べてきましたように将来のまちづくりにとって必要不可欠であるということでお願いをしているところでございます。
林委員
 13億7,500万円のほかに、例えば今後のリファイナンスやまちづくりまでにどのくらいお金がかかるかもしれないというようなことは試算をされているんですか。
川崎経営担当参事
 これからの運営計画、中・長期事業計画というのは、会社の運営で経費がどのくらいかかるかというのは当然持っておりますけれども、再整備にどのくらい費用がかかるかというのは、何をつくるか、どういう手法でそれを行うかによっても費用は違いますので。それとあと資金調達。それについては今この段階で具体的なものは持っておりません。
林委員
 土地を持ちながら、何度も申し上げて申しわけないんですけど、上野原のように土地は持っていても、結局物が建たなかったりということで、長期的なことを考えていった上で、13億7,500万円の先にきちんと区民に対して何かリターンが望めるのかということは今の時点でわかっていないと、これが議会を通ってしまうと、その後どんどん雪だるま式に三セクなど赤字というのが多くなって、みんなが話しているような状態であえてするというのであれば、それだけの説明や具体的な考えみたいなのを示していただけないものなんでしょうか。
川崎経営担当参事
 今、その三セクで雪だるま式というようなお話がありましたが、決して私どもはそのように想定はしておりません。この間、三セクの失敗というようなことで、経営がうまくいかなくなったときに税金を投入したり、あるいは人を自治体から送り込んだりというようなことで、失敗というようなことで言われてきていますけど、そういったことのないようにということで考えております。
 その先の具体的な絵ということですけども、先ほど来申し上げていますように、まず基本的な整備方針を定めて、その先。その先というのは、ここを商業・業務などの集積をして、しっかりしたまちづくりに役立てるということを申し上げています。そのための手だてというのは何通りもあるわけなんですけれども、それをどう選択をしていくかということについては、まず、そこに今、まちづくりの基本構想レベルであります。それをさらに具体的なもの。それを先ほど2014年ではなくて、もっと前にということでお話をしています。そこでより具体的なものを早くお示しをしたいというふうに考えています。
林委員
 中野区は施設白書で、今後1,000億円お金が要るというのも出されましたし、 今58歳、59歳の高齢者の方が多分まちづくりをするときに、65歳以上になって扶助費もかかると思うんですね。そういう中でちょうどまちづくりに向かうところで、中野区としてはきちんと財源を確保できるということは、公会計担当の方とかはきちんと試算していらっしゃるんですか。
川崎経営担当参事
 まちづくりの資金調達、これは必要なんですけども、これは区の税金を投入をするということではなくて、新たな資金調達、先ほど幾つかの具体例を言いましたけれども、区が資金を区の予算から出さなくても、企業として資金調達をする道というのはいろいろあります。資金調達をしたものを返すためにもいろいろ手だてはあります。定期借地をやったり、土地信託をやったり、あるいは事業委託とかいろいろな手法はありますので、そういったものを工夫をしていく中で、所有会社自身の資金調達の枠組みの中でやっていく道は十分にあるというふうに考えています。
林委員
 先ほど石神副区長が、中野区が持っていることによってできるまちづくりとおっしゃったんですが、ホールとかという話なんですが、区が持っていなければできないというものにはほかにどんなものがあるんですか。
石神副区長
 まちづくりの中で土地を持って建物を建てて運営していくためには、当然それを維持をしていく、また運営していく資金が必要になります。その資金を税を投入してやるのか、そこから上がった利益を投入してやるのかといえば、今度のこのサンプラザについては公共性の公というところで土地についてはほとんど支配権を持っているわけですから、税を投入するんではなくて、売り上げのお金で運営をしていくということを基本にした形ですが、いわゆる採算性の悪い事業、そういったものも含めてやってもらうということで全体を計画するということは今回のまちづくりの課題になるということでございます。区が土地を持ってやる場合には、区が建物を建てて、行政財産としていろんな形で制約、いわゆる法的な制約は別な形でありますが、反対に民間の場合には行政とは違った形での貸借関係が生まれたり、いろいろな形になりますので、そういう民間の利点を活用してやっていくということになります。だから、こういうことでやっていくためには、今は行政が税金をつぎ込むだけではなくて、民間の力をかりてやっていくやり方については、PFIだとか土地信託だとか、いろんな形で行政目的を達成する方法が提案されておりますので、区としても江古田のようにPFIという事業を使って、民間に公共目的を持った事業をさせるということもありますし、今は非常に昔と違った緩和された形をうまく行政目的に沿って活用していくというのが必要になっている時代だというふうに思っております。
林委員
 PFIに関しても今大きな問題が取り上げられています。駅前開発で区が利益を追求するだけでないものを建てるというのであれば、それも示していただきたいし、やはり中野区は中野駅前だけが中野区ではなくて、広い範囲でいろいろなところが、今は本当に地域センターや小学校や児童館、どんどん縮小している中で、やはり駅前だけ、この開発が区民にどれだけのものをもたらすかというものがわからない中、13億7,500万円というようなものがこのような短期間で投入されるということに区民が理解を示すかとなると、問題だと思います。その点についてどうお考えでしょうか。
石神副区長
 今回のこの事業は、全部合わせてどうだというお話に一つずつ答えなくてはいけないと思いますが、この駅前で事業を進めるという重さというのは、中野区の今後の体質というんですかね、中野区のイメージをつくっていく上では、中野駅前というのは非常に大事なところでございます。また、人をほかから呼び込むための交通結節点でもありますし、そういう機能を持って税収をアップするための機能をここに持ってくるというのは非常に大事な視点ということで、そういう意味で重要だということを言っております。
 また、まちづくりについては、いろいろな地域でいろいろな形で進めております。中野駅だけではないわけです。野方駅もそうですし、西武線の連続立体化もそうですし、南のほうでいえば、東大跡地の避難場所をつくると。また、不燃化促進事業を行うということで、さまざまな形で事業を行っております。今はここでは中野駅中心に議論されておりますので、そこだけの議論になっておりますが、そういった部分については建設委員会で十分議論されているというふうに思っております。
 また、こういった株式についての取引については、相手の事情というのは非常にあります。相手の事情というのは、サンプラザという会社が持っている株ですが、サンプラザを形成しているそれぞれの株主の事情がそこに反映したということでございます。BBHという会社から株を買ってほしいと。それはみずからが持っているサンプラザの株式を買ってほしいということだったわけですが、私どもでは個人の株主から株を買って、サンプラザの経営に入るということはちょっとできないということで断って、今回このような形でサンプラザという会社が持っているまちづくり中野21の株式を買うという形になったわけでございます。
 それぞれの中では、みずからの会社の経営上の問題があったり、そういうことをしているわけでございます。それぞれの会社がどういう事情で買い取り請求をしてくるのかということについてはそれぞれの事情になりますので、申し上げられませんが、昨今の経済情勢でいえば、会社を経営するに当たって資産を形成するものについて、土地で持ったり、株式で持ったり、いろんな形で会社というのは持っているわけでございますが、そういう中で資金調達をする上で、どうしてもそれを現金にかえなくてはいけなかったり、そういうことをしていくわけですね。そういう事情の中で買い取り請求が出てきたというふうに私どもは理解しておりますし、それにこたえていくためには時間的に余裕がなかったということでございます。
林委員
 一番本当に13億7,500万円の先の考えというのがまだまちづくりとしてもなされていない上に、今後いろいろな問題があるのをきちんと考えた先に、今回の議案が示されたという。ちゃんと考えて、まちづくりを区民のためになされているということと思うんですが、やはりそのための財源の確保や今後、例えばリファイナンスするときに、そのとき一体幾らと出てくるのか。先ほど言った子会社の人件費やメンテナンス料や、そういうことが最初は隠れていたのがリファイナンスのときに出てくると思うんですけれども、そういうようなものに対しての対応とか、その先のこともちゃんと計算されているというのであれば、そういうものを示されるということはないんでしょうか。
石神副区長
 今回、いわゆる第三セクター、区が出資してつくった株式会社、そこの株式について区が普通株を100%買い取るということになるわけですが、そこの運営について黒字にしていくために、その子会社化した会社の運営を適切に行っていかなければ赤字になってしまうという、そういう仕組みになっているわけですが、区がその赤字に対してどんどん金をつぎ込む。それから、まちづくりに対してお金をつぎ込むという区の事業じゃなくて、まちづくり中野21という会社がまちづくりをやっていくという組み立てでございます。ですから、まちづくりをやるに当たって、区が税を出資して、税金でここの施設をつくるんではなくて、まちづくり中野21がそういったことに対して資金調達をして、また事業パートナーを見つけてやるということです。そういう事業を行っていくということでございますので、税金を幾ら投入するのかということは、今のところは考えられていないということです。
林委員
 でも実際、13億7,500万円を今回投入するかどうかを提出されているんですよね。結局、雇用・能力開発機構が手放したというのは、行政的にそういうものが難しいから手放して、こちらのほうに売ったんじゃないのかなと思うと、本当に大丈夫なのかなと思うんですが、そこに対してきちんとしたものも示され、できれば専門家を入れて、この株のことにしても、まちづくりのことにしても、いろいろな資料みたいなのはいただけないものなんでしょうか。
石神副区長
 株価の算定だとか、そういったことについては当然、弁護士を入れたり、会計士を入れたり、いろんな形でとっております。まだ契約をしている段階じゃございませんので、またその内容について、すべてが見せられるということじゃございませんが、できるだけそういったものについては公開できるようにしていきたいというふうに思います。隠してやるものじゃありませんが、この部分についてはさまざまな形の制約があったりしますので、そういう制約がないものについては、なるだけ公開できるようにしていきたいというふうに思います。
せきと委員
 2004年の議論のときに、区は2億円以上は出資をしないという話だったのが、今回13億7,500万円の追加出資ということで、今提案されております。区長が本会議に出てこられて、行政報告という形で反省とおわびを述べられたわけですけども、本当にこのおわびを本会議場で述べたことで、そのことについては清算されたということでよろしいんですか。
川崎経営担当参事
 今その清算をしたという意味合いがよく理解できませんけど。
せきと委員
 2億円以上は出資をしないと言い続けていたのを、それを覆す、翻す議案を提出したことについて、議場でおわびを言って、それで済んでしまうということでよろしいんでしょうか。
石神副区長
 今回、行政報告ということで経過を含めて事の重大さに応じてこういう形での報告をさせていただき、経緯を説明し、区長としておわびを申し上げたということでございます。その上で議案を提出してございますので、それについては議員の先生方がそれぞれ判断をしていただきたいというふうに思います。
せきと委員
 林委員の質疑でちょっとあったのに少し関連しまして、2014年までは現在の形でサンプラザ事業は継続しますけれども、2014年までの間に今後中野区がさらに追加で出資するということは起こり得るんでしょうか。
石神副区長
 そういうことがないように運営していきたいというふうに思っております。
せきと委員
 ただ、4年前には2億円以上の出資はないと言っていたのに、現在、現にこうしてなっているわけですから、この先はもうないですと言われても、これを信用するすべがないわけなんですよ。もう一度、先の出資について。
石神副区長
 これは先ほどから言っておりますが、この事業が赤字になるということについては、まちづくり中野21が借りている利子が払えない状態になった。そうなりますと赤字ということになります。その赤字を出す原因というのは、運営会社が利益を得られなくなるということになりますので、運営会社がうまく切り回るように、現在黒字の状態を続けておるわけですが、いろんな社会的な情勢を含めて、どういう対応をしていくのか。こういったことを含めながらやって、黒字を維持していく。これが一つの大きな課題であるということで認識して、先ほどから答弁しているところでございます。
せきと委員
 この株式会社まちづくり中野21は第三セクターでよろしかったでしょうか。
石神副区長
 そのとおりでございます。
せきと委員
 今度、中野区が100%株を取得すると、これは第一セクターという形にはなりませんか。
石神副区長
 第一セクターは公的セクター、民間資本が第二セクター、その両者がいるのが第三セクターといっています。出資をしているのは。今回はその三セクが子会社を持つということになります。これについては定義というものはありません。四セクというような呼び方をするところもあるようですけども、それは全く確定をしていない言い方です。また逆に、三セクが子会社を持つ例というのは、全国を見ても数多くあります。
せきと委員
 わかりました。現在の運営会社というのは、今後この議案が議決した場合にはどのようになっていくんでしょうか。
石神副区長
 変わっていきませんが、事業についても変わりません。ただ、定款の中で書き加えられておりますように、まちづくりを主体的に行うという役割を担いますので、その辺を変えて、主体的にやっていくということが付加されるということになります。
せきと委員
 いや、運営会社です。
石神副区長
 運営会社については運営を行っていくということになりますので、その限りでは変わりません。
せきと委員
 現行の運営会社に現在のところ出資している区内業者ら9社というのは、今後はどのようなかかわりになっていくんでしょうか。
石神副区長
 すべて新しい株式を発行して、その発行された新会社をまちづくり中野21が取得しますので、その人たちは株主ではなくなりますし、関与がなくなるということでございます。
せきと委員
 そうしますと、基本協定書というのは、これは変わっていくわけですか。
川崎経営担当参事
 当然基本協定書のみならず、ほかの関連、この出資者がかかわっているものについてはすべて書きかえられる。あるいは廃止となるものでございます。
委員長
 他に質疑ございますか。
川崎経営担当参事
 先ほどの答弁保留の部分でございますが、定款についてはその株主の権利を示したものなんですが、一方、先ほど申し上げました事業に関する協定書、この中で金融団の役割というのがはっきり書いてございます。本事業目的の達成のために本事業に協力をするということで、その事業が終了した時点で21会社はこの株については償還をしたいといったことについては、この協定上拒むことができないというふうに理解をしております。
飯島委員
 それはどちらが解消したいということを言い出した場合ですか。
川崎経営担当参事
 所有会社がこのA種株式については期限が来て、この事業が終わったので償還をしたいといったときに、金融団のほうが、いやいや、利益を得たいからというようなことは言い出せないというのがこの事業に関する協定の中で決めてあるということでございます。
飯島委員
 そうすると、要するにこれはできる規定になっていますけども、基本的にはこのサンプラザを運営する、取得をしてね。その事業だから、まちづくりに関しては、あるいは開発事業に関しては、現行のA種株主並びに融資のパッケージのその人たちの融資団は、事業としては継続性を持たない。こういうことにもうなっているので、したがって、事業実施が始まって資金調達をした場合に、その基準日となると。こういう理解でいいんですね。間違いないですか。
川崎経営担当参事
 はい、そのとおりでございます。
飯島委員
 つまり、まちづくりにかかわって、いわゆる再整備等ですね、この定款で言われている。再整備事業に関していえば、ある意味でいえば、現行の出資と融資の枠組みは、これは基本的に使えないんだと。したがって、リファイナンスというか、再度融資を仰ぐ。あるいはファイナンスをするということがもう当然前提としてあるんですと。そういうことでよろしいですか。
川崎経営担当参事
 そのとおりでございます。それで、これは当初、この事業当初のファイナンススキームで、事業効率の悪いサンプラザと、それまでずっと赤字だった運営を前提として、事業をハイリスクと見て、金利も高い設定になっています。10年後、以降、再整備により事業収益性の高いものを示せば、それは金融団はその事業内容を判断をして、融資の枠組み、あるいは出資の枠組みを決めますので、そういった意味では積極的に今の資金調達の枠組みを変えていくということが必要になるかと思います。
 先ほど斉藤委員のほうからも、横浜とか、ほかの地域の事例を御紹介いただきましたけども、それぞれの事業というのは、土地を保有している場合もありますし、新たに事業用地を取得をして、そこで事業を立てて、採算をとっていくというようなことがありますので、今回これで区がまちづくり中野21を通じて間接的に土地を取得をした状態で事業展開をするということでは、十分有利な事業展開が図れるものというふうに考えています。
飯島委員
 何でこんなにしつこく聞いたかというと、そもそもこの問題の出発点には、現行の出資並びに融資の枠組みがあったわけです。それは当初ではない、議会のかかわり、その他の問題について厳しい指摘を受けるようなことがあって。しかし、今度の枠組みはそうしたことについてはある時点で清算ができる。あるいはそういうことも当然踏まえた上で改めて。そうしなくたって、時が来ればそうなるのかもしれませんよ。だけど、そうじゃなくて、むしろ積極的にそういうことについてもっと区も議会も関与をする余地が強くなる。そういう枠組みの上で物を考えていきましょうということになるわけですから、ぜひ答弁保留なんかしないで、それはそういうことですよって答えられて当たり前のことなんですよ。ですから、ぜひよろしくお願いをしておきます。
 それで、最後に区長が言っている、新たな資金調達や民間活力の導入方策、これを検討するとありますけれども、これは当然、具体的なまちづくりの構想と密接不可分ですよね。事業を保証するスキームとしての融資、ファイナンスがあるわけだから。だから、これは今の考えでは、こういう本定例会での議決を皆さんは我々に示しているわけだから、そういうことがあって、24年の6月までより早くなるとすれば、23年度中とか、あるいは22年度中の半ばとか、いろいろありますけれども、問題はサンプラザとこの周辺は独立してあるわけではなくて、既に先行していろいろなことが取り組まれている中野駅周辺まちづくりにかかわっての中の一つなんですよ。しかも、ここは極めて重要な位置を持っているということになると、さまざまな事業の整合性、時間の整合性の上からいっても、そう先に延ばしているということはできないんじゃないの。とすれば、皆さんは当然担当の副区長もおられるんだから、こういうことが可能になったとすれば、区として主体的に今度はこのサンプラザと区役所のスキームで物を考えられるわけですから、いつごろまでにはやっぱりある意味、構想の案を示していかなければならないというふうにお考えになっていますか。
川崎経営担当参事
 今、委員がおっしゃったとおりでございます。今、具体的な時期、何年度に示すというところは、先ほど石神副区長からお答えをしたとおり、当初の2014年ということではなくてということで考えていきたいというふうに考えています。先ほど申し上げましたように、10年たったところで、まちづくり中野21は償還できない、返済できない40数億円の残債を持ちつつ、駅前に1万平米の土地を持った会社としているわけですから、その資産を十二分に生かした事業展開、そのための具体的な絵姿というのは一日も早く示していきたいというふうに考えています。
飯島委員
 ですから、いつごろまでにそのスケジュールは。いいですよ。だから、いつまでにというのは、今はそこまでは示せませんよと。本当は示せませんよということも、もくろみとしてはどうなのって聞きたいところだけど、きょうはもう時間もありますから言いません。いつごろまでにそうしたものを、構想をつくっていくんだという御返事はいついただけますか。
石神副区長
 新しい枠組みになって、取締役会を開いてスケジュール等を調整。当然その計画をするに当たっては資金が必要になりますので、資金調達等を行った上で、やること全体を含めて、早急な形でのスケジュール提案をしたいというふうに思います。これについてはことしじゅうはちょっと、今のような形でいいますと、子会社化をしたりする、そういった形での事業を決定していく手続に入りますので、来年度早々には、来年度6月には、いわゆる取締役会、株主総会が行われますので、それをめどにそういったものをつくっていきたいというふうに思っております。
飯島委員
 会社の方針じゃないんですよ、僕が聞いているのはね。区として主体的にかかわられるんでしょう。区が、だって、本来は決めた枠組みの中で物事を考えてもらうんだけど、さらに言えば、皆さんはそれぞれ取締役をしたりなんかしているんですから、今度は区がこういうものはどうだ、こういう構想だな、こういう方向性だな。しかも、議決して土地所有については継続をしてというふうにたがをはめていくんでしょう。そうしたら、その方向に沿って物を考えて示してあげなかったら、所有会社だって困るじゃないですか。私は少なくとも来年の第1回定例会で区長が所信をお述べになる機会がありますから、そういうときには今後の見通しについて区長みずからの口からこの事業報告でこういう枠組みの変更をみずからおっしゃったんだから、当然そういう場面できちっとお示しをしていただく。このことが必要じゃないのかなと。これはそんなのを強制するわけにいきませんから、私としてはそう思いますので、ぜひそういうふうな方向で詰めていただければと思います。
委員長
 他に質疑ございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 他に質疑ございませんでしたら、取り扱いを協議したいと思いますので、委員会を暫時休憩いたします。

(午後4時36分)

委員長
 再開します。

(午後4時38分)

 お諮りします。第76号、第77号、第78号議案を一たん本日のところ保留とすることに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決します。以上で、第76、77、78号議案についての本日の審査を終了いたします。
 委員会を暫時休憩します。

(午後4時39分)

委員長
 委員会を再開します。

(午後4時40分)

 休憩中に御協議いたしましたとおり、本日はここまでとしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議がありませんので、そのように決定いたします。
 次回の委員会は、10月20日(月曜日)午後1時から当委員会室で行うことを口頭をもって通告します。
 以上で本日の日程は終了しますが、各委員、理事者から何か。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本日の総務委員会を散会します。お疲れさまでした。

(午後4時40分)