平成19年10月19日総務委員会
中野区議会総務委員会〔平成19年10月19日〕
総務委員会会議記録
○開会日 平成19年10月19日
○場所 中野区議会第1委員会室
○開会 午後3時15分
○閉会 午後4時30分
○出席委員(9名)
吉原 宏委員長
せきと 進副委員長
白井 秀史委員
林 まさみ委員
長沢 和彦委員
山崎 芳夫委員
斉藤 金造委員
飯島 謹一委員
藤本 やすたみ委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
副区長(経営室) 石神 正義
副区長(管理会計室) 沼口 昌弘
副区長(政策室) 西岡 誠治
危機管理担当部長 清水 流作
計画財務担当課長 長田 久雄
区民自治推進担当課長(調査研究担当課長、平和・人権・国際化担当課長) 小田 史子
情報化推進担当課長 白土 純
政策室特命担当課長 奈良 浩二
経営担当課長 川崎 亨
報道・秘書担当課長 浅野 昭
人事担当課長 合川 昭
財産管理担当課長 豊川 士朗
用地・管財担当課長 冨永 清
危機管理担当課長(防災担当課長) 志賀 聡
経営室特命担当課長(契約担当課長) 篠原 文彦
評価・改善推進担当課長 田中 政之
経営分析・公会計改革担当課長 相澤 明郎
税務担当課長 中井 豊
未収金対策担当課長 若槻 磐雄
管理会計室特命担当課長 伊東 知秀
会計室長 村田 宏
選挙管理委員会事務局長 柳澤 一平
監査事務局長 石﨑 新一
○事務局職員
事務局長 山下 清超
事務局次長 髙橋 信一
書記 菅野 多身子
書記 永田 純一
○委員長署名
審査日程
○議題
政策、計画及び財政について
○所管事項の報告
1 入札談合情報と区の対応について(契約担当)
2 もみじ山文化センター西館空調設備改修工事(Ⅲ期工事)請負契約について(契約担当)
委員長
定足数に達しましたので、総務委員会を開会します。
(午後3時15分)
それでは、本日の審査日程についてお諮りしたいので、委員会を休憩します。
(午後3時15分)
委員長
委員会を再開します。
(午後3時17分)
本日はお手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり審査を進め、所管事項の報告、1番と2番は一括して受けたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
それでは、議事に入ります。
政策、計画及び財政についてを議題に供します。
所管事項の報告を受けたいと思います。
1番、入札談合情報と区の対応について及び2番、もみじ山文化センター西館空調設備改修工事(Ⅲ期工事)請負契約についての報告を求めます。
石神副区長
今回、10月18日付の朝日新聞の朝刊ですが、そこに中野区の発注の空調工事、これについて「情報通りの業者、落札、談合の有無確認できず」という記事が載りました。この経緯について、今回報告させてもらうということでございます。
簡単に、私の方から言いまして、細かい部分については、課長の方から説明させていただきたいと思いますが、10月16日に、当初入札予定をしておりましたもみじ山文化センター西館空調設備の改修工事ですが、このことにつきまして、朝日新聞から15日(月曜日)ですが、お昼ごろに中野区の担当からいわゆる中野の工事に当たって、落札業者が決まっているようだという旨の電話がありました。その結果、すぐに調査委員会を開きまして、その内容等を審査した結果、情報が匿名ではございましたが、内容が信憑性が高いということから、急遽入札の時期を延期しまして、事情聴取をするということにさせていただきました。
その結果、これについては談合の事実が確認がとれないということから、1日ずらしまして入札を行いました。入札を行った結果、当初あった情報通りの会社が落札をしたということでございました。その結果、すぐに、その経緯については後ほど説明しますが、聴取をした内容等を審査をし、また新たにヒアリング等を行った結果、これについては談合の事実が認められないということで、17日午後6時30分でございますが、落札の宣言を行ったということでございます。これは早い時期に総務委員会の方に報告しようということでございましたが、当日、総務委員会後にこれを決定したために、どうしても報告時期がない、逸してしまったということで、先ほど委員長からお話しありましたが、委員長と副委員長と相談させてもらった結果、急遽開いて、この件について報告をするということにさせてもらった次第でございます。どうも忙しいところありがとうございます。
それでは細かい部分について、課長の方から資料に基づきまして説明させていただきます。
篠原経営室特命担当課長
報告の前に、委員の皆様には大変御心配をおかけいたしましたことを、まずおわびを申し上げます。
それでは、報道機関に寄せられました区の入札に関する談合情報の概要と経過、それから区の対応につきまして、資料に基づきまして報告をさせていただきます。なお、報告事項の2番目につきましては、経過報告の中であわせて報告をさせていただきたいと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
まず、入札談合情報と区の対応ということでございますが、まず、契約案件がもみじ山文化センター西館空調設備改修工事(Ⅲ期工事)でございます。(資料2)
工事概要につきましては、機械設備工事、それから電気設備工事といったような、主に空調の改修工事でございます。
予定価格でございますが、5,360万円、これは消費税を含んでございません。
また、当初の入札日でございますが、本年10月16日、午前10時10分を予定してございました。
それから入札参加業者でございますが、ここにございますように、区内・準区内5社、それから区外2社、合計7社ということで、いずれもA格の業者でございます。
次に、談合情報の概要と経過でございます。私どもといたしましては、9月28日(金曜日)でございますが、契約担当の方から、この入札参加予定者7社に対しまして、指名通知を送付してございます。この指名通知には、10月16日、午前10時10分から入札を行う旨の通知をしてございます。
その後でございますが、10月15日(月曜日)でございます。午後0時5分ごろでございますが、朝日新聞社の中野区担当記者から報道・秘書担当課長の方に、ここにありますような情報が入りました。先週末、これは恐らく10月12日(金曜日)ごろだと思います。朝日新聞社に、関係者と名乗る者から「中野区で来週行われる中野ゼロ空調設備改修工事の入札で、≪会社名削除≫が落札予定者となっている」こういった旨の連絡がございました。
午後1時に、報道・秘書担当課長から私の方にその情報が入りました。
私はその情報につきまして、直ちに談合情報調査委員会、これは平成18年4月23日に設置したものでございますが、この委員長、石神副区長でございますが、こちらの方に報告をしてございます。
委員長は、午後2時30分に談合調査委員会を開催し、その後の取り扱いについて協議を始めました。
この談合調査委員会におきましては、寄せられた情報が関係者でなければわからない内容である。入札時期、工事内容、それから入札参加者の情報であるといったことから、情報の信憑性が高いと判断をいたしまして、直ちに10月16日に予定をしておりました入札の延期を決定しております。あわせて、参加予定業者からも事情聴取をするということを決定してございます。
この決定内容につきましては、当日、入札参加予定業者7社に対しまして、10月16日の入札の延期、それから同日の午後に来庁してほしい旨を連絡してございます。
続きまして、10月16日(火曜日)でございます。
午後1時から午後4時にかけまして、入札参加予定業者から個別に呼びまして事情を聞いてございます。こちらにつきましては、聞き取り内容につきましては5点ございますが、恐れ入ります、別紙1を御参照いただきたいと思います。
事情聴取調査報告(第1回)となってございます。
上の方の契約案件名については、割愛をさせていただきます。
ここで、事情聴取の内容でございますが、1から6までございます。
まず、入札参加者を知っているかどうかということで、これについては「知らない」と答えたものが7社でございます。ただ、「仕様書渡しの際に区内業者を見かけた」といった業者が2社、あと公告でA格となっていたので、区内のA格は入っているというふうに予想していたというのが1社ございました。
それから2番目は回答がございませんので、3番目の入札情報について他の者に話したことがあるかどうかでございますが、これについては「話したことがない」というのが、すべての業者からこういった回答をいただいております。
それから、4点目の入札価格はみずから積算をしたのかというような問いかけでございますが、「みずから積算をした」というのが6社ございました。「積算済みだが、当日で最終調整を行う予定であった」のが1社ございます。
それから5番目の質問でございますが、入札価格について他の者に話したことがあるかどうかというような問いかけに対しましては、「話したことはない」というのが全社でございました。
それから、本案件の談合情報に関して何か知っていることがあるかどうか、こういった問いかけに対しては、7社が「知っていることはない」というような回答を得てございます。
ただ、その他にございますように、いろいろな御意見がありまして、中止になった場合の空調設備が心配であるとか、工期が短くなるのが心配であると、こういったようなことも、あわせて意見としていただいております。
それでは、また、本文にお戻りをいただきたいと思います。
2ページの中ほどの下でございます。
こうした事情聴取を行いまして、午後4時20分でございますが、談合情報調査委員会を再開をいたしまして、聞き取り調査結果の報告を受けました。協議の結果、聞き取りの調査では、談合の事実が確認できなかったといったことから、翌日10月17日、午前9時から入札を行うことを決定いたしております。
なお、その際に、不正行為をしていない旨の誓約書、それから実際の入札価格となる積算内訳書を提出させること。それから午前9時の入札の時点では、落札とせず、積算内訳書を確認の上で、その審査後に落札者を決定する手続を定めたものでございます。
続きまして、午後5時35分でございますが、談合調査委員会終了後に、契約担当から同様の旨を各業者あてに連絡をいたしまして、改めて10月17日に入札を行う旨の指名通知をファクスで送信をしてございます。
次に、3ページでございます。
10月17日(水曜日)でございます。午前9時でございますが、区役所1階特別集会室におきまして、7社が入札に参加をいたしまして、入札を行いました。1回目では全社が予定価格を上回ったということから、2回目の入札を行いまして、その結果、区外業者2社が応札を辞退いたしまして、5社の応札によりまして、横山設備工業が5,200万円、これは消費税抜きの金額でございますが、この最低価格の応札者となったわけでございます。
契約担当といたしましては、談合情報調査委員会の決定手続に従いまして、落札宣言をしませんで、積算内訳書の審査を行った上で落札者を決定する旨を伝えまして、入札を終了したといったようなことでございます。
これにつきまして、別に配付してございます報告事項の2番目でございます。もみじ山文化センター西館空調設備改修工事(Ⅲ期工事)の請負契約についての報告書がございます。(資料3)
工事件名、場所等については、ごらんのとおりでございます。
契約者につきましては、この6の表にありますように、≪会社名削除≫、区内業者でございますが、こちらが最大価格で応札をしてございます。
それで、次の裏のページでございますが、これが入札経過となってございます。
ちなみに本件工事につきましては、予定価格が3,000万円以上の空調工事でございます。格付けはA格、それで5社以上を指名いたすことになっておりまして、区内・準区内が3分の2以上を選定するといったことで、区内5社、区外2社、合計7社を指名して、競争入札を行ったものでございます。
その結果、ここにございますように、1回目では予定価格を上回ったということで、2回目の入札を行ってございます。この結果、下にあります2社、≪会社名削除≫、それから≪会社名削除≫につきましては、1回目で2回目を辞退したといったことで、5社で2回目の入札を行ったところ、≪会社名削除≫が5,200万円で落札をしたといったようなことになってございます。
なお、参考までに、本契約の落札率でございますが、97%になってございます。
以上が、その入札の経過でございます。
また、続きまして、本文にお戻りをいただきたいと思います。
3ページの中ほどでございますが、こうした入札結果を受けまして、午前10時、談合情報調査委員会を開きまして、入札結果についての報告を受けてございます。入札結果が新聞社からの情報どおりの結果だったということから、急遽、以下の3点の対応を行うことを決定してございます。
まず、一つが、提出された積算内訳書につきまして、財産管理担当で、至急その内容を審査すること。それから2点目に、午後に入札参加者7社を呼びまして、談合の有無の再確認、それから1回目及び2回目の応札額の積算の根拠、こういった確認を行う旨を決定をしてございます。それから3点目に、早急に公正取引委員会出向いて、区の対応について相談をするといったようなことを取り決めてございます。
契約担当といたしましては、ここにありますように午後2時、公正取引委員会に出向きまして、向こうの調査官等と談合情報の報告、それから相談等を行ってございます。
その際、関係法令、それから談合情報への対応等につきまして、示唆を受けてございます。
続きまして、午後3時から午後5時15分でございますが、入札参加業者7社から、個別に第2回目の聞き取り調査を行ってございます。
これにつきましては、別紙2をごらんいただきたいと思います。
聞き取り調査の内容につきましては、記載のとおり、ここに別紙の方に5点書いてございます。
まず、一つ目が、区内のA格業者を把握しているか。把握していた場合、今回入札参加者を知っていたかというような問いでございます。
まず、「区内A格業者を知っている」と言った業者は6社ございました。そのうち「今回の入札参加者については知らないが推測ができた」というのが3社でございます。それから「今回の入札参加者については知らなかった」というのが3社でございます。6社中、3社があったということでございます。それから「区内A格業者を把握していない」というのが1社ございました。
それから2点目の問いかけでございますが、誓約書をいただいているわけですが、誓約書の記載内容に偽りがないかということで、これは全社「偽りがない」という回答を得てございます。
それから3点目に、入札を終えて、再度談合の事実があったかどうかという問いかけについても、全社「そういった事実はない」というような回答を得てございます。
それから1回目と2回目の金額提示でございますが、それぞれ各社330万円から580万円の1回目と2回目の応札額の差額があります。そういった差の根拠を問いかけをしてございます。
まず、「1回目で落札しなかった場合、落とせる金額を事前に決めている」というのが5社中3社でございました。これについては「積算額に基づいて金額を決めている」のが1社でございます。それから「割合を定めて金額を決めている」1社、これは通常5%から8%ぐらいの範囲内で、様子を見て落とすといったようなことでございます。それから「利益を考えながら金額を決める」というのが1社ございました。それから「1回目で落札しなかったので、その場で決めた」というのが2社ございます。これは「その当日入札参加した営業社員の判断による、最良の判断によるもの」が2社ということでございます。
それから、同じく2回目の入札を辞退した理由を教えてほしいといった内容で、これは区外業者2社について聞いたものでございます。「見積もった最低価格が1回目の金額だった」というのが1社でございます。「1回目の最低価格が当社で事前に決めていた最低金額だった」というのが1社でございます。結果的には、この2社につきましては、2回目の応札金額が1回目の最低価格を下回った応札が2回目にできないということから、2回目を辞退したといったような内容でございます。
その他、意見といたしまして、1業者から「案件ごとに二、三十社を指名すれば、こういったことにはならないのではないか」といったような御意見もいただいたところでございます。
以上が、別紙の説明でございます。また、本文にお戻りをいただきたいと思います。
次に、4ページでございます。
こうした事情聴取を終えまして、午後5時50分でございますが、談合情報調査委員会を再開いたしました。提出された積算内訳書の審査結果、それから聞き取り調査の内容等について報告を受けてございます。協議した結果、談合の事実が確認できないということから、入札結果どおり、横山設備工業を落札者とすることを決定してございます。
なお、この件につきましては、午後6時30分、契約担当より入札参加業者に対しまして、談合情報調査委員会の調査結果、決定内容を連絡してございます。
こうしたことを受けまして、区の対応でございますが、区では、事前に朝日新聞社の方から、こういった談合情報をいただいておりました。上記いろいろ経過にありますように、2回の事情聴取、それから公正取引委員会への報告・相談、積算内訳書の審査等を行ったところでございますが、結果的に談合の事実を特定するには至らなかったということから、最低応札業者を落札者と決定いたしまして、その旨を入札参加業者に通知したところでございます。
なお、参考までに、一番最後のページに、10月18日、朝日新聞朝刊の都内版の記事、これを添えてございますので、御参照いただきたいと思います。
委員長
それでは、ただいまの報告に対し、質疑はありますか。
長沢委員
3ページ目のところの下段のところです。公正取引委員会に出向いて、談合情報の報告及び相談等を行う。具体的に、この相談というのは、何を相談されようとしたのか教えてください。それと、その際ということで、今度は公正取引委員会の方から、関係法令や談合情報への対応について示唆を受けたということですが、これについても具体的にどういったことを示唆されたのか御報告いただければと思います。
篠原経営室特命担当課長
公正取引委員会でございますが、まず、こういった情報を得た場合につきましては、談合情報調査委員会の取り決めによりまして、まず、公正取引委員会に報告をすることになってございます。その報告と、事情聴取をする内容につきまして、御相談に伺ったといったことでございます。
その際、いろいろ示唆を受けたわけでございますが、今回の情報が匿名であるということから、非常にその事実関係を把握するのが難しいのではないかというような意見でありますとか、こういった情報については、いろいろこれまでの経緯、例えば過去の入札結果にさかのぼって、いろいろ調査をしなければならないというようなことから、向こうとすれば、業者に知らせる前に、事前に相談に来ていただいた方がよかったかなというような御指導も受けております。
長沢委員
入札は行いました。その結果としては、いわゆる朝日新聞からあったその情報の業者が最低価格応札者になったと。そのことによって、今、私伺ったような形で、三つのことを対応するということを区として談合情報調査委員会を開いて、以下のことを決めたと、そういう理解でいいですか。
篠原経営室特命担当課長
そのとおりでございます。
長沢委員
それで、去年、中野区の談合情報に関する取り扱いというのが、改正前のことであれなんですが、報告を受けました。そこの中では、入札の執行前ということで、実際に、情報が信憑性があるかどうかを検討する。言ってみれば、そういう情報があったということが報告になって、調査委員会を行うと。その中で、実際どうなのかということで、今回この情報は信憑性があるのではないかということで、実際に審査をされたと。審査をして、実際に事情聴取なんかも行われたということなんですが、そこで、言ってみれば、入札は問題なしと、延期はしたんだけれども翌日にやるという、それで入札を行ったという後の対応ということでは、入札のそのときには、談合のいわゆる何かがあったと判断した場合には、その公正取引委員会、あと警察ですよね。そうじゃなくて、今回は入札はしたけれども、今、お答えいただいた、ここに出ているように、情報と同じ業者であったというところから、公正取引委員会の方に相談をするというような対応をしたということでいいんですか。
篠原経営室特命担当課長
そのとおりでございます。
長沢委員
そういう意味では、これをつくった当時では予測していなかった事態ということなのかもしれないんですが、もう一つ区独自にも、すみません、その1、2、3の方ですね。その提出された積算内訳について審査をすると。その点では、入札の参加業者7社を呼んで、談合の有無の再確認、1回目及び2回目の応札額の積算の根拠等の確認を行うとありますね。確かに、いわゆる取り扱いということを読む限りにおいて、もっと言えば、業者に提出してもらう1回目の報告書を見る限りでは、この積算については自社でやったのかどうか、みずから積算したか否かということだけを聞いているので、このときに実際にここで言っている2番目の積算の根拠のところまでは、7社の業者には、1回目のときは、これは聞かないでいいというのが取り決めの中身なんでしょうか。
篠原経営室特命担当課長
この積算内訳書を出すという理由でございますが、まず、1回目の事情聴取をするに当たりまして、各社から事情を聞いたわけですが、その中で、それぞれ談合というような事実はないというような回答を得ております。その結果を得て、じゃあ入札をしようということになったわけでございますが、その際、そういうことはしないというような宣誓書を提出する。それから積算内訳書、これは通常そういったものは提出する義務はないんですが、積算内訳書を持っていない業者が、もし談合があれば、あなたのところはこの価格で1回目入れてください、2回目はこの価格で入れてくださいということで、実際積算をしていない業者がいます。したがって、入札参加に当たっては、積算内訳書を持ってくるということが大前提になるということで、そういったような対応をしたものでございます。
長沢委員
1回目のところから、そういう積算の内訳みたいなことは、この1回目の報告のところには、そのことについては触れていないんだけれども、積算したそのこと自身は、言ってみれば、口頭で積算しましたよとか、積算していませんよというだけではなくて、内訳についても、その場で出させていたということでいいんですか。
篠原経営室特命担当課長
1回目の事情聴取の段階では、入札価格、応札予定価格については、みずから積算をしていますかというような問いかけをしています。全社しておりますというようなことを言ったものですから、翌日、それに基づいた積算内訳書を提出をしてもらうといった手続をしたものでございます。
長沢委員
ちょっとわからないのは、その積算内訳みたいなところを、入札をする前に、区の方に見せちゃうことは、何らか問題があることになっちゃうんですか。
石神副区長
積算内訳というのは、企業秘密になります。積算の内容等について、それぞれを公開にするということはできませんので、入札が終わりますと、これについては当然、そういうものが出てくるのはありますが、積算の単価だとか、そういったものについては企業秘密ということで、これは出せない内容になっております。ただ、今回は入札するということを前提に、10月16日に延ばした日にちを、入札を再度行いますよということを決める段階で、誓約書と積算内訳書を提出させるということを調査委員会で決定したと。だから、今までの手続とは違った形でやらせることに決めたということでございます。
長沢委員
わかりました。私ちょっと勘違いしました。
それで対応としては、そういう形で公正取引委員会とか、そういううまい手ということですね。先ほど、いみじくもというか、課長の方が言われたけれども、結局そういう情報があって、仮に17日のところで行った入札で、別の業者が選ばれた場合は、こういった対応はなかったのかなというふうに思うんですけれども、だから、やっぱりその情報があって、今回は取り扱いのところでのやり方と、また違った公正取引委員会に、そういうふうに紹介といいますか、そこに相談も行っているということ、それを1回目のところから対応したらよかったのではないかというふうにも、報告を聞きながら思ったんですけれども、もう一度、その点についてはどのような認識なのか。
石神副区長
談合情報を聞く場合に、公正取引委員会から、前回、昨年あったときに聞いておりますのは、いつ、どこで、だれが、何の事業で、何人集まってやっていたのかということ、それから通報した人がだれかということがわかって、初めて情報だと言われています。これは匿名で、朝日新聞社に、前回は私どもに文書で来ました。ただ匿名でしたけれども、文書で直接区の方に来たんです。そういうことからやったわけですが、そういう内容等について、確証があれば、これはもうやめると、組みかえをするということになるわけですが、匿名だったと、それから朝日新聞社から直接聞いたわけではなくて、その担当記者からこちらの方へ情報が来て、その後、来た情報が、何の工事で、いつある工事で、だれが落とすという、この三つの情報だったわけです。ただし、これについては、調査委員会を開いた結果、全部当たっているということから、信憑性が高いという判断をしたわけです。だから、前に公正取引委員会の方から言われた談合と特定されるまでにはいかない情報だったわけですが、今回、こういう形で調査委員会を開いて、さらに調査を進めて、やるという形を決めさせていただいたというものでございます。
長沢委員
そうすると、去年いただいた取り扱いのところで、実際にはレアケース的なことで対応した、そういう意味では、慎重にという対応をされたということなんだけれども、取り扱いそのものの扱いについては、これは別に何ら変更するものではないということでいいんですか。
石神副区長
入札をする時期だとか何かについては、全体工事日程等を含めて、入札時期を決めたりしております。そういう中で、いわゆる談合が特定されるということになれば、組みかえということをやることが必要なわけです。それが特定できないということの事実、今回の場合には準じて、こういう手続をとったわけでございます。たまたま2回目で、情報どおりのところがとったので、さらに細かく調査をするという形にさせていただきました。これについて、私どもはこの手続の中では、適切な手続をやったというふうに思っておりますが、こういった内容をヒアリングする段階では、すべて公開しますということを、相手に言って、それから請求があった場合には、この情報について、例えば誓約書については公開されますよということを、すべて関係業者に対して言った上でやっているわけでございます。ですから、私どもは今回やった内容については、すべて公開するということを前提にやってございます。
また、今回新聞社に情報が最初にいったということから、新聞社から逐次情報提供を求められて、やってきております。そういう中でやってきたものですから、今回はこういう手続の中で行った、また事実がつかめないということから、1日ずらして入札を行ったというものでございます。
林委員
区内のA格業者というのは何社ぐらいあるのですか。
篠原経営室特命担当課長
5社でございます。
林委員
入札に加わったのではなくて、全部入れて5社なんですか。
篠原経営室特命担当課長
5社でございます。
林委員
では、積算をしていても、談合があり得るということは考えられるんですか。
篠原経営室特命担当課長
談合があるというよりは、A格の工事ということで募集をしていますので、それを募集していれば、その5社は必ず来るという、参加業者は推定ができるというふうには考えてございます。
林委員
それで談合ではないと言い切れる根拠は何ですか。
篠原経営室特命担当課長
明確な証拠がないからです。
石神副区長
積算内訳がそれぞれ違った形の単価が出ております。それを細かくどんな工事に幾らかかるか、どんなものを使うのか、ずっと表を出してもらうわけですが、これまで言われているのは、それが同じだとか、それが作成されていないとか、最終単価しか決まっていないとか、そういうことが談合の中で言うと客観的な情報になるわけですが、今回、積算内訳を出してもらった内容では、全部、違った、それぞれが自分のところで積算をしているという事実が一つあったということでございます。
林委員
このもみじ山文化センターの空調は、ずっとその5社が入札だったんですか。
篠原経営室特命担当課長
Ⅰ期工事につきましては、平成16年9月に入札をしてございますが、区外業者は変わっておりますが、区内業者は同じでございます。
Ⅱ期工事につきましては、平成17年9月26日に入札をしてございますが、こちらにつきましても、区外業者は違いますが、区内業者は同じといったことから、すべてこの5社が入っているということです。
林委員
証拠もないので、何とも言えないんですけれども、ただ97%という金額や、朝日新聞にいったときに、やはり記者の人も考えたと思うんですよ、本当かどうか、匿名だし。でも、それに対して、A格が5社であるということも知っているし、報告書の中にも、今回の入札参加者については知らないが推測できたが3社もあるというような状態で、性善説であれば、談合はないとは言い切れると思うんですが、税金を使ってなので、今後、談合と区民の人たちに思われるかもしれないことを、まだ続けるのかどうか。何か区としてのお考えがあれば、お聞かせください。
石神副区長
区内業者というのは、ここの設備関係にはございませんが、業者数が非常に少ない業種と、多い業種があるわけですが、やはり事業によっては、いつも金額が多くなってしまうと、A格、B格という格好になっちゃうと、A格業者、B格業者というのは、決まった業者がいますので、現在の契約の仕方の中では、今回こういうことで反省しますと、いつも同じ業者を呼ばざるを得ないという状況がございます。そういったことについて、現在契約の方法等について見直しをしてございますので、どういう形で、区民の方が、公正・公平だというふうに言われるような形になるのか、検討させていただきたいと思いますが、これまではそういう形でやっておりましたので、結果として、これは入札をやって、5社がいつも同じだから、談合しているんじゃないかという形には、なかなかならないわけでございますが、そういう疑いがあるということについては、今回、聞き取り調査の中でも、二、三十社が入れば、そういうことはないんじゃないかということを言われているわけですね。そういうことを含めて、これまでの契約のあり方について見直しをしてございますので、今回のことを反省して、早急にこれに対する対応策を考えたいというふうに思っております。
斉藤委員
非常に難しいところなんだけれども、こういう空調設備の今までのさっき言った予定価格があって、97%で今回落ちたというけれども、今までも大体中野区では、そういう感じだったのか。
篠原経営室特命担当課長
まず、第Ⅰ期工事におきます予定価格が3,200万円程度でございましたが、実際の落札額は2,350万円、ですからかなり低く落ちてございます。2回目につきましても、予定価格6,000万円のところ、5,400万円ということですから、90%ぐらい、今回たまたま1回目で落ちずに、2回目という応札になりましたので、そういった意味では高かったのかなというふうに感じてございます。
斉藤委員
あと、こういう設備関係の改修工事で、23区でもいろいろやっていると思うんだけれども、そういうところはどのぐらいで落としているというのは把握しているのか。
篠原経営室特命担当課長
ことしの例でいきますと、かなり原油高、それから人件費等が上がってございますので、他の工事も含めますと、かなり不調になるケースもございます。そういった意味では、他の区、これは経理課長会等での情報でございますが、かなり高率の落札率になっているというふうに聞いてございます。
斉藤委員
いろいろ対応は、一部公取や何かでは、入札する前に来た方がよかったという指摘はされたにしても、こういうある談合の疑惑の防止をやっぱりしないとまずいと思うんだよ。そうじゃないと、区民の方から言うと、区絡みなのか、区も一緒になってやっているのかというような悪い方にとられてしまう、そうではないんだろうと信じたいけれども、結局、なぜならば5社きり、いつもいない。区の方は幾ら指摘しても、そういう結果がまた出てしまうんですというような、非常に決められたところで、別に、談合しているとか、していないじゃないよ。談合しているんじゃないかという疑惑を持たれやすいと。だから、そういうようなものを、何とか防止できるような方途を、区の方では何か考えているのか。あわせて、それがすべての入札や何かの去年からいろいろ出したい、こういう方法でやっていきたいというようなところに、どのように反映していくかというのは、これからのいろいろなことで必要なんだと思うんだけれども、そういうところはどういうふうに思っているのか。
石神副区長
現在検討中ですが、先ほど林委員からも言われましたが、幾ら以上の工事というと、いつも同じ業者が入ってくるという状態が、やはり疑われる状態になっているのではないか。ある、なしにかかわらず疑われるということになるのではないかと思っております。それは今のやり方が、希望をとってやる指名競争入札ということから始まるわけでございますが、一般競争入札ということであるとか、価格だけではなくて、その技術力、これを含めた総合評価制度というようなことを、今現在検討しておりますので、あわせてそういったことが疑われないような形、いつも同じ業者が入ってやるような入札ではないと。そういったことを工夫して、改善をしていきたいというふうに現在検討しているところでございます。
白井委員
今、希望指名入札のお話がありましたけれども、この制度自体、もう少し詳しく教えていただけないでしょうか。
篠原経営室特命担当課長
この希望制につきましては、一般競争入札とは違いまして、私どもの方でこういった工事がありますという公告をいたします。それには制限をつけまして、例えばA格ならA格の業者があること。それから、それに付随するようなちゃんとした技術者を配置ができること。そういうようなことで、希望をとってやるものでございまして、例えばA格で言えば、区内の5社がすべて申し込んできたり、あと区外が数社やはり申し込んでくるような、そういったような申し込みによって、どの業者を指名するかといったような内容の契約でございます。
白井委員
そうすると公告があった段階で、希望指名入札で、しかもA格ですよと出ると、つまり区内の中では、まず5社しか参加できないという状況になるということでよろしいんでしょうか。
篠原経営室特命担当課長
そのとおりでございます。
白井委員
Ⅰ期工事とⅡ期工事、先ほど両方ともこの5社が入っているとお話でしたけれども、準区内業者というんですか、区外の業者、これはちなみに何社ずつぐらい入っているんでしょうか。
篠原経営室特命担当課長
ちょっと私も、今、答弁訂正をさせていただこうかと思いましたが、第Ⅰ期工事につきましては、1社だけ変わっておりまして、5社は変わりないんですが、1社だけ変わってございます。その1社はその後B格に落ちまして、結果的には5社ずっとこれまでどおりとなってございます。
準区内業者と申しますのは、中野区に支店がある業者を準区内業者と呼んでおりまして、この業者は1社でございます。
白井委員
そうすると、Ⅰ期工事の場合は、後のB格に落ちられるにしても6社でやられている。Ⅱ期工事が区内五つと区外一つでよろしいんですか。区外業者の参画の数は。
篠原経営室特命担当課長
まず、Ⅰ期工事でございますが、区内が5社、区外が2社、同じくⅡ期工事につきましても、区内が5社、区外が2社、それで今回の第Ⅲ期工事も同じでございます。Ⅰ期工事の場合は、業者が入れかわっただけ、同じ5社は入っております。
白井委員
先ほど、説明の中で、区内、区外合わせて5社以上で入札が成り立つというお話だったんですけれども、例えばこの2回目のときに、2社おりていますが、2社以上おりたら、そもそも入札が成り立たなかったということでいいんでしょうか。
篠原経営室特命担当課長
最初の3,000万円以上の5社以上といいますのは、最初の指名基準でございます。したがいまして、5社以上いれば、入札が成り立つということでございます。区内、区外、3分の2以上というのは、5社選んだ場合につきましては、要するに全社指名した場合が3分の2以上が区内業者であればいい、したがいまして7社のうち5社が区内業者、わかりやすく言いますと、6社の場合については4社が区内業者であればいいというようなことでございます。
白井委員
それでは、10月17日(水曜日)の真ん中のマル1、財産管理担当の方で、その内容を早急に審査とありますが、これは具体的にどの所管といったらいいんでしょうか。どなたになるんでしょうか、どのような確認をされたのか。
豊川財産管理担当課長
私、財産管理担当で、積算内訳書について、内容の確認をいたしました。
内容の確認といたしまして、先ほど少し話が出ましたが、もちろん各社とも積算の方法は違いますけれども、不自然に価格を操作した形跡はないかという点で、一連の流れを追って、各積算内訳書を見たところでございます。結果としては、特に不自然な価格操作をした形跡は見られなかったということでございます。
白井委員
10月16日、第1回目の個別の聞き取りの際に、マル3、入札価格はみずから積算したかというところで、6社はみずから、先ほどの説明の中で、たしか当日調整という1社がありましたけれども、そうすると積算をしていないということになるんでしょうか。
篠原経営室特命担当課長
積算済みだが、当日、最終調整を行うつもりだったというような内容でございます。
白井委員
今回、当該総務委員会にこの御報告がありましたけれども、当日、入札決定をして、時間が午後6時半以降であってというところから、今回の御報告となりましたが、新聞報道等がなければ、総務委員会への報告というのは、こういう急遽の開催になったのか。それともその後の定期的な官制のときに報告という旨になったのか、その辺をお聞かせいただければと思います。
石神副区長
前回、昨年のときには、大分先の入札、いわゆるここで言うと、決定の紙面通知を出してすぐに来たので、1カ月ぐらい間があるので、その間報告をさせてもらいましたが、こういった内容については、この事業自身が総務委員会報告になっております。また、内容等については、今回はというよりも、情報どおりの業者が落ちているということから、早い時期に、今回はすぐに委員長と相談をして、日程をきょうということで決めさせていただいたわけですが、また、委員長と相談して、すぐにこういうものについては報告するということにしてございます。
白井委員
17日のときに、間をおいて、最後6時半の段階で決めておりますけれども、例えばこういう情報があった上で、今、入札の調査委員会が立ち上がってやっておりますというような報告事項というのは、一切終了しないと上がってこないものなんでしょうか。経過的なお話とか、総務委員会の方に、報告というのは従前、事例があったかどうかわからないんですけれども、一切の落としどころというんですか、結果報告的なところを、当該委員会に報告という形になるんでしょうか。
石神副区長
当日報告できませんでしたのは、当日1時から総務委員会が行われておりました。それで、公正取引委員会とまた事業者への確認等が、その間行われておりましたので、その内容なしで、その前までの中途半端な情報の提供というのは、反対に混乱を招くということから、終わってからというふうに思ってございました。
白井委員
最後にもう1点、初めの情報で、2ページですね、関係者でなければ知り得ない情報、いわゆる内部情報となります。これだけを読むと、間違いなく内部の情報を知った上で通報しているんだろうなという情報、確かに匿名ではあるんですが、当該関係者でなければ知り得ない情報を朝日新聞を通してですけれどもお話が入っております。本人ではなくて、朝日新聞から情報が入っておりますが、当然それはかなり信憑性が高いというところから動かれたと思います。最後には、談合はなかったというよりも、その有無が確認できなかったというんですか、というところが強いと思うんですけれども、感覚として、率直に談合の有無について、いかが思われるでしょうか。
石神副区長
談合というのは、先ほど言いましたように、どこで、だれが、どういう形で話し合って、物を決めたのかということが特定されないと談合というふうには言えません。私どもは捜査機関ではございませんので、私どもでできる範囲、そういったものをやります。また、職員等がそういうことを確認したり、何かしている部分があれば、そういった談合ということで、これは今度は捜査機関の方に通報しなければいけない義務があります。ところが、こういうような形で、やっぱり匿名で、全部の情報じゃないんですが、日にちとそれから工事の内容と、だれが落とすということで、参加者が特定される。少なくとも信憑性が高いと言われるのは、その三つですね。工事内容が全然違っている内容で言えば、これはいたずらという格好になるわけですが、そういう内容があったので、私どもは信憑性が高いという形にしました。ただ、疑われるということを、今回のことを通して考えますと、いつも同じ方が入札に参加されるということについては、疑われてもやむを得ないのではないかというふうに思っております。今回、反省いたしました。そういう面で、そういうことがないような仕組みが必要だということで、今度は今検討している中で、十分検討する必要があるということで考えたわけでございます。
飯島委員
今、白井委員も質問したんですが、心象として、ある意味では内容的にこれはと思うことで、談合情報調査委員会を開催することになっている。それで調査をして、談合の有無については特定ができなかった。じゃあ、この談合情報調査委員会の開催で、談合があったか、なかったか、そういうことで判断できた事例はあるんですか。
石神副区長
これは昨年談合調査委員会というのを立ち上げて、こういったことに対応するということで決めたものでございますが、これまでの事例の中では、3件ほどあるわけですが、これを含めてあるわけですが、そういう事実はございませんでした。
飯島委員
なかなか談合の有無って、そう簡単に談合しましたかと聞いて、談合しましたという人は難しい話ではないかと思うんですね。そうするとこの談合情報調査委員会、それはないよりはあった方がいいでしょうけれども、つくる以上は、ある程度の有効性を確保されていないと、こういうことをやる意味合いが何となく、やりましたよと、でも見つからなかったんだから、それはもう判断できませんねということで、終わってしまうことが続くことが、必ずしもいいことではないだろうという気もするんだけど、その辺はどうですか。
石神副区長
談合等についての捜査等、事実を確認すれば、警察へ直接それは言えばいいわけですが、そういうおそれがある、そういう疑いがあるという場合には、常にこれは公正取引委員会の方へ、情報提供を続けていくということが必要になるわけです。そういう判断はこれからは必要だと思っていますが、そういう判断がこれまでする必要はなかったということでございます。そういう情報が、常に匿名でも何でも、このことが来ているということになれば、その都度情報提供していくということになって、公正取引委員会が調査等を行っていくと。私どもは、緊急的に、その情報があった、じゃあこれをやめるか、やめないかということを含めて判断するということです。談合があったかどうかの捜査ではなくて、今回の事実について、やることについて、客観的に、こういうものを続けてもいいのかどうかという判断を、調査委員会で行っているということでございます。役割を考えながら、動いていく必要があるというふうに考えてございます。
飯島委員
事実の流れからすると、今のお答えから、15日に情報が第一段階としては入っている。どうするかというようなことを考えて、談合情報調査委員会をセットした。それで、とりあえず16日の入札については延期をする。それで16日の1日で、この委員会が入札の参加予定業者から個別に聞き取りを行った。そして、誓約書等々を出させて、最後に夕方いつやるか、指名の予定業者にファクスで連絡をもらった。17日に入札を行いました。それで10時に結果についての報告を受けて、改めて、新聞社に入っている情報と同じじゃないの。同じというのは、どこまで同じかわかりませんよ。落札した業者が同じ。それで、その後公正取引委員会に連絡をしていますよね。普通、何件かあって、今までもなかなか役所のセットしている調査委員会では、黒白をつけるという機能を持たせること自体が、非常に難しいかもしれないから、公正取引委員会への通報が必要なんだ、そういう認識に至ってはいたんでしょうけれども、入札が終わってから公正取引委員会に連絡をしたのはなぜなんですか。
石神副区長
昨年こういう情報があったときに、私どもが手続を持ってございませんでした。その段階で、公正取引委員会等にいろいろと聞きました。どういう形でやるのか。ところが、公正取引委員会というのは、そういう指導する立場ではなくて、そういう情報をもらって動く立場のところでございます。ただ、これまでの事例からということで、いろいろな手続を示唆してくれました、その段階でも。こういう形がいいんではないかと、そういう示唆を受けて、その段階で手続を定めました。要綱で談合調査委員会をつくって、こういうことをやると、受けた場合に、その手続を定めておりました。そのために、その定めに応じてやったわけですが、そのときには情報とは違った形で入札が行われて落札者が決まったものですから、そこで終わっていたんですが、今回同じ業者だったということで、去年いろいろな形で公正取引委員会と話をした以上の形で、今度は新しく出ましたので、その2回目が終わった以降、さらにこういう形で調査をするというようなことについて、私どもはさらに示唆を受けようということで、行ってもらったということでございます。
飯島委員
そもそも関係者以外では知り得ない情報が含まれている、すなわちそういう談合があたかもあって、落札業者が予定されている、そういう情報を提供した匿名の人は、業界関係者とか、この入札のことに関して、ひょっとするとそのものにかかわっている、そういう業者の人かもしれないというようなことがあったわけでしょう。だから、そういうことを開いたんだろうと思うんだけれども、そういう意味からすると、極めて信憑性が高いというか、要するに情報の角度が単純ないたずらではない、こう心象はお持ちになったんですよね。単なるいたずらなら、そんな調査委員会なんかを立ち上げないし、そうすると今までの経緯からすると、それでいろいろやって、参加をする業者の皆さんは、そんなことはしていませんよと。それで、誓約書も書いて、出して、やった結果なおかつそういう匿名情報と同じ結果になった。それで、公取へ行ったというんだけれども、そこはなかなか判断が分かれて、それは普通にそうなったとも判断できるし、そういう提供された情報と同じだったので、改めてやっぱり、きちんともう1回調べる必要があるなということであったのかもしれませんよね。だから、要するに積算の中身を見せろと、こういうことになったわけですけれども、だとすると判断としては、もう少し早い段階で、つまり誓約書をとると同時に、相談というか、示唆があったというなら、ここにも書いてありますけれども、もう少し早く来てほしいみたいなことがあったりなんかするから、とするとやっぱり区側の当初の立ち上がりの心象の流れでいけば、もう1日ぐらい、つまり実際に入札を実施する以前ぐらいに、やっぱり相談があってもよかったのかなと思ったりはするんですけれども、その辺はどうですか。
石神副区長
談合の取り締まりというようなことについては、1件だけではなかなか立証はできないというふうに言われております。同じような案件について、それぞれ経過を追って、調査をすべきだというようなことも言われておりますので、今回のことを契機に、同じような工事については、同じような形で、経緯に沿って動きを見ていきながら、やっていかざるを得ないというふうに思いました。
それから、今言われたことなんですが、私どもが、ここで、1回目でこれが落ちていればよかったわけですが、2回目のときに、入札の結果、もう数字が出ていますので、ここで見てみればわかりますが、5社が第2回目に入札をして、ぴったり500万円落として、落札者が5社ある。ちょっとずつ金額は違うわけですが、その根拠というのが非常にあいまいではないか。単純に500万円落とすということですね。そういうことがあったので、私どもが判断したのは、この積算の内訳、落とす以上は、何か根拠があるのではないかということで、それを確認しようじゃないかと。それが適切かどうかということで公取の方へ伺ったわけでございますが、今言われるように、早い時期に、早い対応の仕方について、さらに研究したいというふうに思ってございます。
飯島委員
だから、入札の結果は、状況的に見ると、より有無の判断が難しい状況が発生したと。ある意味で、みんながどうして500万円ずつ下げたんだと。A社が500万円なら、B社は300万円でもよかったはずなんですから、というようなことを判断されたわけでしょう。今、おっしゃっていることはね。だから、状況的には、最初から最後まで非常に判断しにくい。それで、判断しにくいがゆえに、要するになかったというふうにも言い切れないし、あったとも言い切れない。そういうことで宙に浮いている。心象としては、非常にううんと思うんだけれども、それは言えない部分がある。しかし、そもそもよく考えてみると、適格Aは5社しかない。この工事で出されていれば、どの会社が参加をするかなんて、大体わかっちゃいますよね、その業界の中にいる人は。だから、知り得ない情報というよりは、業界の中にあれば、もうおおむね想定のつく情報だったのではないかなと。それで事情聴取したり何かして、聞き取り調査をやった中で「知りません」、入札参加者を知っていますか、それは知らないと思いますよ。知っていちゃおかしいわけだから、だけど、想像は大体つくだろうなというのは、予想はしていたという、極めて正直な感想の1社もあるけれども、だからそういうことが、現実に3回目まであるわけですね。つまり、この工事は、常にそういう人たちの、1回だけ顔ぶれが変わった、区内の場合は、それはなぜかといったら、適格AからBに転落しちゃったというお話だったから、そういうことによる入れかえがあった。でも、大体どこがおやりになるということは、常に目に見える形であって、参加者も固定をされていてということは、2回目ではなくて、3回目なわけでしょう。そうすると、今、検討しているという入札制度の改革の取り組みは、それはそれとして、全体的なことだから、それは。しかし、この設備に関しては、もう少し工夫をしないといけなかったかなという反省は、この際持たないと、これが次のときに、まだ時間があって、次が来月ぐらいにあるなんていうなら話は別ですよ。だけど、そういうこともある、またそういう情報提供というか、そういう通報されるようなバッググラウンドを続けてしまったということが、やっぱりこの際、十分反省をしなければならないことなんだろうと。ぜひ、特命で担当になっていて、いろいろ努力をされているとすれば、ほかにもそういう事例があるか、ないか。そういう工事にかかわるような業種、業界の状況、特に中野区の場合は、いわゆる資格を見て会社を考えた場合、会社の数が少ないということが押しなべて言えるわけですから、だとすると、それぞれのところで、またそれぞれに考えなきゃならないということも踏まえて、ぜひ、今回のことは談合の有無を決定する、判定するということはほとんどできないのかもしれもいですね、役所としては、この聞き取り調査の段階では。とすれば、今後のあり方として、談合があるんじゃないのと。いつも同じ人たちがやっているじゃないのみたいなことのないことを、ぜひお考えいただく必要があると同時に、一方では、やっぱりじゃあ区内の産業振興をどうしていくんだと。今、状況がよくなってきて、なかなか耐震なんかでも受けてくれるところが少ないみたいなことがあったりするけれども、現実に両方が考えられなければならないわけで、しかし、あくまでも透明性は高めた上での振興策だということになれば、おやりになろうとしている指名競争入札であるとか、一般競争入札であるとか、いわゆる入札制度のあり方についての検討は、極めて大事な要素なので、その辺も踏まえて、こういうことがあって、また何か右も左もわからないなというようなまま、事が済まないように、ぜひ難しいことでしょうけれども、取り組みをよろしくお願いしたいので、担当の決意を聞いておきたいと思います。
篠原経営室特命担当課長
今、経営改革ということで、総合評価制度の導入とか、一般競争入札の拡充とか、そういった意味で検討を進めてございます。私どもとすれば、議会とも今後よく相談をしながら、なるべく早い時期に、そういった改革ができるように進めてまいりたいというふうに考えてございます。
藤本委員
もう既に皆さん方質問をしているんですけれども、やっぱりこの情報が関係者でなければ知り得ない情報、そういったことを区側が判断したわけですよね。場合によっては、あるかもしれないと。でも、そういう中で業者の人に聞き取り調査をして、やりましたなんていうことはあり得ないですよね、返事として、談合しましたなんていうところは。聞いて、あり得ないんですから、それで特定できなかったから、なかったという、白ですよということではなくて、グレーゾーンで区としては特定できなかったという形になると、区民から見ると、やっぱり本当にきちんとやっているのという不信感は非常に出てくると思うんですよ。だから、その辺が、もう少し明確にしていかないと、恐らく区は、情報関係者というのは7社の中から、そういうものが、区に言っても、区はなかなかというので、恐らくマスコミの方にそういう情報を出したと思うんですよ。だから、それが新聞社としては、特定しているかもしれない。だけど、それは情報源ですから、守らなければいけないということがありますよね。その辺のところが、やっぱり区として非常にあいまいな形で解決しているような気がしてならないのね。だから、区民の区政に対する信頼というか、本当にきちんとやっているなという形には、これは特定できなかったから、談合はなかったということでは、なかなか説明として十分じゃないというように、恐らくほとんどの区民の人は、新聞を読む限りは思うと思うんですよ。だから、その辺をきちんとしないと、やっぱりあっても、それさえうまくくぐり抜ければ、やっているのかなというようなことが、すべて区政に対する不信につながってくると思うし、その辺はもう少し明確な形をとらない限り、やっぱりなかなか難しいなと思うんですけれども、区としても白ですよと言っているわけじゃないですよね。この説明を聞く限りはね。談合をしていませんよと皆さん言っていますから、談合していませんと。特定はできませんでしたということですよね。だから、そこをもう少し、多分7社のどこかから、そういう情報が出されているというふうには区も推測をしたわけですよね。そこのところが、もう少し説明されないといけないんじゃないかというふうに思うんですけれども、そこのところをどんなふうに思っているのか。
石神副区長
私どもは、捜査をするという権限を持ってございませんので、限界はございます。なるだけ客観的なものから判断をするということで、積算内訳を出させて、そのチェックをするとか、それから入札後の金額の落差、この落差について、どういう形で落としたのかとか、そういう客観性を持たせるような形での問いしかできないわけですが、私どもが今考えてございますのが、今言われましたような、今の契約手続自身に非常に問題があるのではないかというふうに思っています。これは今の手続自身が、区内業者何社以上でやって、区内業者何分の1ということになると、もう常に同じところが入ってくる。区外業者が多少変わるぐらいの話になってしまうと。これは疑われる原因だと思っております。そういう原因をなるだけなくすような改正を、急いで行わなければいけないというふうに思っています。
それから、こういうことが起きたということは、昨年、それからことしというふうに続いていますので、これは早急な改革が必要だというふうに思ってございます。
藤本委員
いつごろまでにそういったものは出していかれるのか。
石神副区長
既に、これまで考え方ということで出させていただいていますので、具体的な手続ですね。これを早急にやりまして、できれば4定に、どこまで出せるかは別ですけれども、前回示した考え方よりも、さらに具体的な内容が示せればというふうに思ってございます。
藤本委員
そうすると、そういう手続をきちんとすれば、今後こういうことはあり得ないというふうに考えていいんですか。談合というような、それはどうなんですか。
石神副区長
談合情報がどういうふうに出るか、いわゆる一般競争入札をやっても、限られたもので、金額が安いと、もう入ってくる必要が、お互いにやりましょうよというやる場合も出てくる話ですし、なかなか難しいところがございます。ただ、それがないような、そういうことが起きるのが難しいというんですか、そういう手続をいかにつくるかということだと思います。手続をつくっても、さらにいろいろな形で、いろいろな情報交換が始まってしまうということは起きていくと思いますけれども、常に違うものが起きないような工夫をした手続に変えていくという努力が必要だというふうに思ってございます。
林委員
一つだけ質問なんですけれども、談合というのは、多分順番にとっていくというイメージなんですけれども、Ⅰ期、Ⅱ期、Ⅲ期と、違う業者がとっていたのかな(「そんな単純じゃないよ」と呼ぶ者あり)そんな単純でもなければ、でもちょっと教えてください。
篠原経営室特命担当課長
Ⅰ期工事につきましては、今回落とした横山設備がとってございます。Ⅱ期工事は違う業者がとってございます。したがって、いつも同じ業者ではないということでございます。
委員長
他に質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了します。
所管事項の報告を終了します。
本日、予定した日程は終了しますが、各委員、理事者から発言はありますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で総務委員会を散会します。御苦労さまでございました。
(午後4時30分)