平成19年12月05日中野区議会総務委員会(第4回定例会)
平成19年12月05日中野区議会総務委員会(第4回定例会)の会議録
平成19年12月05日総務委員会

中野区議会総務委員会〔平成19年12月5日〕

総務委員会会議記録

○開会日 平成19年12月5日

○場所  中野区議会第1委員会室

○開会  午後1時00分

○散会  午後2時19分

○出席委員(9名)
 吉原 宏委員長
 せきと 進副委員長
 白井 秀史委員
 林 まさみ委員
 長沢 和彦委員
 山崎 芳夫委員
 斉藤 金造委員
 飯島 謹一委員
 藤本 やすたみ委員

○欠席委員(0名)

○出席説明員
 副区長(経営室) 石神 正義
 副区長(管理会計室) 沼口 昌弘
 副区長(政策室) 西岡 誠治
 危機管理担当部長 清水 流作
 計画財務担当課長 長田 久雄
 区民自治推進担当課長(調査研究担当課長、平和・人権・国際化担当課長) 小田 史子
 情報化推進担当課長 白土 純
 政策室特命担当課長 奈良 浩二
 経営担当課長 川崎 亨
 報道・秘書担当課長 浅野 昭
 人事担当課長 合川 昭
 財産管理担当課長 豊川 士朗
 用地・管財担当課長 冨永 清
 危機管理担当課長(防災担当課長) 志賀 聡
 経営室特命担当課長(契約担当課長) 篠原 文彦
 評価・改善推進担当課長 田中 政之
 経営分析・公会計改革担当課長 相澤 明郎
 税務担当課長 中井 豊
 未収金対策担当課長 若槻 磐雄
 管理会計室特命担当課長 伊東 知秀
 会計室長 村田 宏
 選挙管理委員会事務局長 柳澤 一平
 監査事務局長 石﨑 新一

○事務局職員
 事務局長 山下 清超
 事務局次長 髙橋 信一
 書記 菅野 多身子
 書記 永田 純一

○委員長署名

審査日程
○議案
 第61号議案 中野区行政財産使用料条例の一部を改正する条例
○所管事項の報告
 1 平成19年度中野区災害医療救護訓練実施結果について(防災担当)
 2 「中野区の財政白書」について(経営分析・公会計改革担当)
 3 インターネット公売の実施について(税務担当)
 4 (仮称)中野区職員倫理条例の制定に向けたパブリック・コメント手続の実施について
       (管理会計室特命担当)
 5 その他
(1)職員の懲戒処分について(人事担当)
(2)土地買収協議団体の申し出及び決定について(用地・管財担当)
○地方都市行財政視察について
○所管事務継続調査について
○その他

委員長
 定足数に達しましたので、総務委員会を開会します。

(午後1時00分)

 本日の審査日程ですが、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように進めます。
 なお、審査に当たっては、3時ごろに休憩を入れ、5時を目途に進めたいと思いますので、御協力をよろしくお願いします。
 議事に入ります。
 それでは、前回に引き続き、第61号議案、中野区行政財産使用料条例の一部を改正する条例を議題に供します。
 委員会を休憩します。

(午後1時01分)

委員長
 それでは、委員会を再開します。

(午後1時01分)

 原案及び修正案について質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ質疑を終結します。
 次に、原案及び修正案について一括して意見の開陳を行います。
 意見はありませんか。

林委員
 施設料見直しに対しての意見を申し上げます。
 人件費を入れるということに対しては、区民サービスアップにつながるような努力を経営本部もかかわりながらシステム改善を行い、使用率の上がる、区民満足度を上げる工夫が今後必要と思われます。
 また、減価償却費を含めることにより、区の財産管理に対して責任を持つと理解しておりますが、これからの施設の耐久年数やメンテナンスの計画などを立て、区民の人たちにきちんと還元できるようにしていただきたいと思います。
 また、使用料の見直しについて、パブリック・コメントの3番、区の考え方の中に、今回の使用料の改定は、将来に向けて施設の維持管理や修繕などを充実させ、区民サービスの向上を目指すことを目的としています。このため、施設の使用料の一定額を基金に積み立てることにしていますと書かれております。このことをきちんと実現していただき、区民満足度を上げる努力をしていただきたいと思います。
 以上で意見を終わらせていただきます。
委員長
 他に意見がありませんでしたら、意見の開陳を終結いたします。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 次に、原案及び修正案について一括して討論を行います。
 討論はありませんか。
長沢委員
 第61号議案に対しまして討論を行います。
 修正案を出されたところでありますが、その中身は1.5倍の上限を1.2倍にするというものであります。このことによって、値上げ幅を抑えることに対しては評価をするものでございます。しかしながら、値上げである以上、私どもとしては認めがたいという立場であります。
 今回のこの施設使用料の見直しの考え方が示され、その一環として本条例も改正をするというものであります。そもそも性質別の負担割合を定めたところでありますが、このことについては、負担均衡の原則にのっとっても、やはり十分な措置とは言えません。何よりも区民が使い勝手のよい、そうした金額に抑えるということが必要だと思っております。
 また、本条例で言えば、値下げとなる施設、あるいは部屋も散見できますし、現行と据え置きというところも多々あるというふうには思っておりますが、しかしながら値上げをするところもあり、また見直しの案の考え方そのものについては、私どもも大きな問題があると思っています。さらに言えば、本条例は目的外、この施設使用料を定めると、改正をするというものでありますが、しかしながら、この目的外という考え方も、本当に区民の実際の利用状況を見ましても、とりわけ住民の福祉の増進を図っていくという、そうした自治法の趣旨からしましても、狭くとらえるべきではないというふうに思っています。今後のこうした施設に関しましては、当然ながら維持補修などがありますが、これはそもそも専ら行政がこの間どう取り組んできたかという、その姿勢にもあらわれているというふうに思っておりますし、同時にこの施設使用料の値上げが、今後の利用を抑制せざるを得ない。あるいは、会費を値上げせざるを得ないといった事態を招かないよう、このことを強く要望し、本議案への反対討論といたします。
委員長
 他に討論がなければ、討論を終結いたします。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 これより本件について採決を行います。
 初めに、修正案についてお諮りします。
 修正案を可決すべきものと決するに賛成の方は挙手願います。

〔賛成者挙手〕

委員長
 挙手多数。よって、修正案は可決すべきものと決しました。
 次に、修正部分を除く原案についてお諮りします。
 修正部分を除く原案を可決すべきものと決するに賛成の方は挙手願います。

〔賛成者挙手〕

委員長
 挙手多数。よって、修正部分を除く原案は可決すべきものと決しました。
 以上で第61号議案の審査を終了します。
 次に、所管事項の報告を受けたいと思います。
 1番、平成19年度中野区災害医療救護訓練実施結果についての報告を求めます。
志賀危機管理担当課長
 それでは、平成19年度中野区災害医療救護訓練の実施結果につきまして、お手元の資料(資料2)に基づきまして御報告させていただきます。
 目的でございますが、この医療救護訓練を実施することによりまして、地域の防災力の向上と医師会、歯科医師会をはじめといたしました関係機関との協力体制の確立をすることを目的として実施したものでございます。
 実施の日時でございますが、11月18日(日曜日)、午前9時から午後1時の間で行いました。
 実施の地域につきましては、弥生地域センター管内でございます。
 会場につきましては、向台小学校の校庭で実施をいたしました。
 5番目の訓練項目でございますけれども、護身訓練から始まりまして、避難訓練、負傷者搬送訓練、負傷者の判定訓練、これは医師会によりますトリアージの訓練でございます。そして、医療救護訓練の順番で実施したところでございます。
 次に、この訓練対象防災会でございますけれども、こちらに記載されております弥生地域センター管内の7防災会が訓練に参加したところでございます。
 また、訓練に参加いたしました人数でございますが、総勢で332名と多くの皆様に御参加をいただきました。内訳といたしましては、地域防災会221名、関係機関は医師会、歯科医師会をはじめとした111名の参加を得ることができました。
 この訓練の全体を通しまして、成果並びに反省点でございますけれども、医療救護訓練におきましては、参加者全員がおのおのの役割を持ち、訓練に参加できたことは大変よかった点だと考えてございます。
 また、今回の負傷者判定訓練におきましては、災害時におきまして医師によるトリアージというものが行われるということが区民の皆様方には浸透したのではないかというふうに考えているところでございます。さらに、訓練の内容を充実させる意味では、地区の合同訓練での医療救護訓練の実施、また、区の職員訓練部分につきましては、さらなる工夫をしなければいけないという部分が感じられましたので、今後の課題といたしまして検討をしていきたいというふうに考えているところでございます。
 訓練の内容につきまして、以上雑駁でございますが、御報告とさせていただきます。
委員長
 以上の報告に対しまして、質疑ございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告を終了いたします。
 次に2番、中野区の財政白書についての報告を求めます。
相澤経営分析・公会計改革担当課長
 それでは、中野区の財政白書について御報告させていただきます。
 お手元にこちらの冊子と、資料としまして「中野区の財政白書について」という資料をお配りしてございます。(資料3)冊子は100ページになりますので、本日は主に、この3ページの「中野区の財政白書」の資料に基づきまして、白書の関連ページをお示ししながら説明させていただきたいと思います。
 まず、この財政白書でございますが、平成14年に第1回目を発行いたしまして、昨年第2回目を発行してございます。今回は3回目の発行ということでございます。
 まず、作成に当たっての基本方針でございます。一つ目といたしましては、普通会計をもとにおよそ10年間の財政状況を分析するとともに、23区の比較を行うということにしてございます。
 2点目でございます。企業会計的な手法による決算について、わかりやすく解説しながら分析するという手法をとってございます。
 3点目でございますが、図やグラフをできるだけ活用しまして、区民にわかりやすい表現といたしました。そのことによりまして、区政への区民参加の推進に資するものという、以上3点の基本方針を掲げまして作成したものでございます。
 2番の構成でございます。
 この構成でございますが、第1部、第2部、第3部、財政用語の説明の資料というふうに分けて編集してございます。第1部は、歳入歳出予算による中野区の財政を普通会計により分析したものでございます。白書本編の7ページから32ページまで記載がございます。
 第2部は、財務諸表による中野区の財政ということで、中野区の財政を企業会計による分析を中心に整理したものでございます。なお、ことしは参考ということで、新たに23区のバランスシート、行政コスト計算書の比較、近隣区との比較をしてございます。白書本編の35ページから88ページまででございます。
 第3部でございます。財政運営の課題と公会計改革ということで、財政運営上の課題、発生主義、複式簿記で目指すものの中身を記載してございます。91ページから96ページでございます。資料編につきましては、白書内で使いました財政用語を区民の方にわかりやすく説明したものでございます。
 それでは、内容について簡単に御説明させていただきます。
 まず最初に、第1部でございます。平成18年度の経常収支比率でございますが、これまでの経営改革による歳出削減の効果と特別区税、特別区交付金などの歳入の伸びにより、経常収支比率が78.8%までに改善しております。白書は9ページでございます。
 次に、区の歳入決算額です。税制改正によりまして特別区税が増加し、景気の回復傾向から特別区交付金も増加しております。平成18年度は、一般財源が過去10年間で最も大きくなっております。白書は12ページでございます。
 資料の裏面をごらんいただきたいと思います。歳出決算額でございますが、扶助費は平成12年度に介護保険制度の導入により一時的に減少しましたが、その後も年々増加しております。これにつきましては、21ページをごらんいただきたいと思います。
 なお、特別会計への繰出金につきましては、前年とほぼ同額になっております。22ページでございます。
 次に特別区債でございますが、平成9年度以降、特別区債の発行を抑制しているところから、区債残高は平成18年度は459億円まで減少しております。公債費比率につきましても、平成11年度の15.5%をピークに平成18年度は8.3%まで改善しております。白書本編では26ページ、27ページでございます。
 一方、基金残高の推移でございますが、平成12年度は46億円まで減少いたしましたが、平成18年度は270億円となってございます。白書本編では28ページ、29ページでございます。
 次に第2部、財務諸表による中野区の財政~企業会計的手法による分析でございます。
 バランスシートにつきましては、年度末時点で区の資産がどの程度形成されていて、その財源として負債、つまり、将来世代による負担が幾らで、正味資産、これまでの世代による負担がどのくらいであるかを示したものでございます。これについてわかりやすく説明しております。白書は40ページでございます。
 そのバランスシートの具体的な数字でございますが、平成18年度は資産が約2,765億円、負債は約728億円であり、前年度と比較して資産が約71億円増加し、負債が約57億円減った結果、正味資産は約128億円増加いたしました。白書は41ページ、42ページでございます。
 区民一人当たりのバランスシートも計算しております。一人当たりに直しますと、資産は約89万円、負債は約24万円となります。白書では56ページでございます。
 なお、参考といたしまして、これは平成17年度のデータでございますが、区民一人当たりの資産と負債の23区の図を白書の55ページ、近隣5区とのバランスシートをもとにした比較を白書の57ページに記載いたしました。
 次に、行政コスト計算書でございます。この行政コスト計算書は、人的サービスや給付サービスのように資産形成につながらない行政サービスを提供するに伴って発生した費用、それらに充てられる収入の状況を示したものでございます。資産の減価償却費や退職給与引当金繰入など、実質的に発生している現金以外のコストを含めた1年間のコストの総額を把握することができるというものでございます。
 その平成18年度の行政コスト計算書でございますが、行政コストは前年度から約2億円減少し、約779億円となりました。一方、収入は約39億円増加し、約894億円となっております。白書では62ページでございます。
 なお、目的別に行政コストの変化を見てみますと、生活保護費の増加などにより民生費が増加傾向になっているということでございます。これについては、65ページでございます。
 行政コスト計算書も区民一人当たりのコストを算出しております。区民一人当たりで25万1,343円になります。白書では68ページでございます。
 なお、23区との比較、近隣区との比較も70ページ、71ページに記載しております。
 恐れ入ります、白書の73ページをごらんいただきたいと思います。区の事業に係る発生コスト、これを把握することは区民の皆さんに区の事業を理解していただくために有用と考えまして、身近な事業を選びまして、公園事業及びごみ・資源物の収集・運搬・処分費について、事業別行政コスト計算書を作成しました。
 まず、73ページの上の表のところをごらんいただきたいと思います。公園に要する行政コストの状況でございます。この行政コストの内訳を見ますと、人件費、減価償却費、公債費利子、経費、これは公園施設の維持管理費、清掃、樹木の経費ですけれども、これを見ますと、全体のコストの半分以上が人件費、減価償却費、公債費利子が占めていることがわかります。
 また、これをわかりやすくするために縦横10メートル、公園100平米当たりの単価も出してみました。そうしますと、区立公園の100平米当たりのコストは年間35万円かかるということがわかってございます。
 続きまして、74ページをお開きいただきたいと思います。ごみ・資源物の収集・運搬・処分につきましても、このように可燃ごみ、不燃ごみ等プラスチックまで、1トン当たりの行政コストを算出しました。区民一人当たりでは、年間1万5,543円の行政コストがかかっているということがわかってございます。
 続きまして、資料へお戻りいただきたいと思います。キャッシュ・フロー計算書でございます。
 このキャッシュ・フロー計算書、1年間の資金の流れを行政活動、投資活動、財務活動の三つの区分にして分けたものでございます。それぞれの決算額ですけれども、行政活動によるキャッシュ・フローは258億円、投資活動はマイナス198億円、財務活動は63億円となってございます。
 投資活動によるキャッシュ・フローは、通常マイナスになりますが、そのマイナス額を行政活動によるキャッシュ・フローのプラスの額の範囲内に抑えることができております。このことは、投資活動による支出を起債による将来負担に依存しなくても済むことを意味しているということでございます。
 次に、連結バランスシートでございます。普通会計のバランスシートに国保、老人医療、介護保険等の特別会計並びに区の出資割合が過半数を超えている土地開発公社などの外郭団体を連結したものでございます。これをあわせて見ることにより、区と外郭団体を含めた総合的な財政状況を示してございます。連結バランスシートの資産合計は、普通会計のバランスシートよりも資産合計が116億円、負債合計が93億円、正味財産が24億円多くなってございます。
 最後に第3部、財政運営の課題と公会計改革でございます。
 これは第1部と第2部の財政分析から見た財政運営の課題についてまとめたものでございます。
 まず一つは、施設改修・改築のための経費でございます。資産を維持し、改修をしていくための経費に対して、計画的に備えていかなければならないということがございます。とりわけ学校再編による施設改修に伴う財源については、大きな課題となってございます。
 二つ目は、職員の退職手当でございます。退職手当の支払いが財政運営に影響を及ぼすことがないように適切に対応していくことが求められているということでございます。
 三つ目は、土地開発公社の用地引き取りに対する資金の確保でございます。以上のことは、白書の本編の91ページから94ページに記載がございます。
 最後に、経営分析の発展を目指してということで、現在、このバランスシートは総務省方式でつくっておりますが、資産の積み上げになっていないなど問題点があり、今後複式簿記会計による決算分析手法を向上させていくことが必要であるというようなことをまとめてございます。
 以上で内容は終わりでございますが、この冊子の公表方法でございますが、ホームページに掲載するほか、各地域センター・図書館、区政資料センターに閲覧用として備えてまいりたいと考えてございます。雑駁でございますが、中身については以上でございます。
委員長
 ただいまの報告に対しまして、質疑はございますか。
飯島委員
 御苦労さまでございます。出していただいたんですけど、バランスシートをごらんになって、どういうことを受けとめられていらっしゃるんですか。まずその点を。
相澤経営分析・公会計改革担当課長
 このバランスシート、これは経年変化で見ていくものも一つの分析の仕方かなと思っていますけれども、資産、あるいは負債、そういったバランスを見ていくと、負債のほうが減ってきている。また、安全性を見る流動資産、流動負債の比率も経年変化で見ると非常に安全性が高くなっているということで、中野区の財政状況が少しずつよくなっているというふうに把握してございます。そういう認識をしてございます。
飯島委員
 行政コスト計算書で差し引きをしますよね。差し引きをした数字、例えば期末一般財源等というのが、これは要するに行政コストと収入の差し引きになるわけでしょう、要するにそれを足したものになるわけですけど、期初一般財源、それから差し引きの一般財源等増減額で期末の一般財源となっていますよね。これとバランスシートのある数字が一致していますね。これはどういうことになりますか。18年度のバランスシートと行政コスト計算書からどんなことを読み取っていらっしゃいますか。
相澤経営分析・公会計改革担当課長
 この部分につきましては、企業会計の手法から見れば、ここのところは黒字になっているというように見ることができるというふうに考えてございます。
飯島委員
 ですからこの数字、要するにバランスシートと行政コスト計算書から、中野区の財政状況については、どういう分析判断をされていらっしゃるんですかということをお尋ねしているんですけど。
相澤経営分析・公会計改革担当課長
 今までさまざまな行政改革を行ってきております。人件費の削減であるとか経常経費の削減、そういったものが出てきている。一方で、収入のほうも税制改正もございました。あと、景気の回復基調による特別区交付金の増加ということもありまして、そういう結果、最終的にここの部分が改善されてきているというように考えてございます。
飯島委員
 そうすると、79ページにキャッシュ・フロー計算書とありますね。平成18年度のキャッシュ・フロー、歳計現金については、それぞれ行政活動によるキャッシュ・フローもありますし、投資活動によるキャッシュ・フローもあるし、財務活動によるキャッシュ・フローもある。これはどんなふうに評価されていますか。
相澤経営分析・公会計改革担当課長
 ここの部分ですけれども、行政活動によるキャッシュ・フロー、これについては扶助費、人件費の支出がそれぞれふえております。その一方で、補助金による支出金なども下がってきたということもございます。投資活動によるキャッシュ・フローでございますが、これについては、基金による積み立てを前年度よりふやしたということもございます。こういうこともございまして、全体的にここについてはマイナスになっておりますが、行政活動によるキャッシュ・フローのプラスの部分に比べてこれが低いというふうに考えております。
 また、財務活動によるキャッシュ・フローにつきましては、マイナス63億円。財務活動によるキャッシュ・フローがマイナスということは、公債費が起債額を上回っているということを示しておりますので、財政の健全化が進んだというふうに言えるのではないかというふうに認識してございます。
飯島委員
 キャッシュ・フロー計算書って、行政活動によるキャッシュ・フローがプラスですよね。それから、投資活動によるキャッシュ・フローはマイナス、それから財務活動によるキャッシュ・フローがマイナス。これ、ずっとトータルしてくると、キャッシュ・フロー全体はマイナスになっているんですか。平成17年ってプラスですよね、これを足し増してくると。これはマイナスになっているんだけど、ここはどう評価されていますか。
相澤経営分析・公会計改革担当課長
 ここにつきましては、投資活動によるキャッシュ・フロー、ここがマイナスの部分が大きいかなというふうに思っております。これにつきましては、言ってみれば基金の積み立てを大きくしたということが影響しているということですので、ここのトータルの歳計現金の増加額がマイナスになっていることとは多少、ちょっとそこの部分だけで見るのではなくて、この中身というんでしょうか、どこがふえていて、どこが減っているかを見るということが大切ではないかというふうに考えてございます。
飯島委員
 ですから、この行政コスト計算書、キャッシュ・フロー計算書、そしてバランスシートと見てくると、今、うちの財政状況というのは極めて良好なんですか。極めて良好だけど、極めて良好な分は要するに、お金の面で見れば、基金積み立てに注力をしている。それは投資活動によるキャッシュ・フローのある部分ですよね。一方で、地方債で収入する分よりも返済しているほうが多い。つまり、借金返しているという片一方である。行政活動ではプラスになっているわけですけど。
 そうすると、うちの財政のベクトルというか方向性は、いわゆるキャッシュ・フローについてはマイナスに見えるんですけれども、投資活動の中、つまり、基金に積み立てているところに一つの特色があるんだと。それは何でそういうふうになっているの。
相澤経営分析・公会計改革担当課長
 これにつきましては、特別区の歳入の性格というんでしょうか、特に財政調整交付金、これにつきましては、景気の動向に非常に左右されるという性格もございます。それで、今は景気が少しよくなっておりますが、過去の10年間の経過を見ますと、非常にそういった交付金が多く減っているときもございます。そういうところを勘案して、将来にわたっての継続的な財政運営ということを考えて、それに見合う基金というものをきちんと積み立てていかなければいけないというようなことが根底にあるというふうに考えてございます。
飯島委員
 ですから、そうすると内容を見なければいけないと言うんだけど、基金と言ったっていろいろありますよね。どの基金に積み立てているウエートが多くてどうなんだということになるわけでしょう。そうすると、将来的な行財政需要に対応しようと。
 一つは、そういう中野区の財政のあり方は、今は将来需要に対してどうするか。こういうことに備えているというのが一つおっしゃるとおりだと思う。それは今後の推移を見れば、学校再編にかかわる経費だの、人件費にかかわる問題だの、将来的にいろいろなものが、施設の維持管理にかかるお金についても、耐震についてもきのうお話があったとおりですよ。そういうものに対するいわば備えをしていると。これはそういうことなんですね。だけど、それはどこにどう積まれているのか。例えば、それは施設建設基金なんですかと。あるいは、確かに起債をする分よりも、公債費としてお返ししているほうが多いから、財務活動のほうについてはマイナスになっていると言うんだけど、それだって将来の一括償還に備えた減債基金の積み立てという問題もあるし。
 そうすると、今うちの場合は、投資活動による云々というのは自治体の問題ですから、要するに投資をしてリターンでキャピタルゲインをやるという話はほとんどないわけで。特に中野区の場合は、起債政策と関連している基金の政策、あるいは将来のライフサイクルコストみたいなことにかかわる部分の対応とかということがここで出てきているわけでしょう。そうすると、そこのところは中野区として、あまりにも備え過ぎても、逆に言えばオーバーアクセルになっちゃうし、足りなければそういうのに間に合わない。その点のバランスがひとつとれているのかどうかということをどう判断するか。
 それから、どこにそのお金は積まれているのか。こういうことになるんだけれども、この辺はどうなんですか。
相澤経営分析・公会計改革担当課長
 今御指摘がございました基金につきましては、中野区で災害対策基金、例えばさまざまな基金ございまして、それぞれの必要に応じて、その財政状況を見ながら、また将来の財政負担等を見ながら積み立てているところでございます。
 財政白書でさまざまな、特に施設建設であるとか、そういうところの課題を取り上げさせていただきました。これにつきましては、前の財政白書でも同じようなことを触れさせていただいております。こういったことを踏まえて、これから財政運営を考えていく上で基金につきましては十分将来の負担増なども勘案して積み立てていくというようなことであるというふうに考えてございます。
飯島委員
 あのね、これは結果なんですよ。こういうものは。だから、どういう政策、行政運営、あるいは財政運営上のこととしてあらわれているか。例えばあなたがおっしゃるように、基金の積み立てというのはかなり多くて、キャッシュ・フローの面ではマイナスになっていると。だけどそれは、一見すればどうなのということにはなるかもしれませんけれども、しかし現実にお金がなくなっているわけではなく、どこに置くかだから。将来的にどこでどう積まれているのかということも踏まえて、中野区も今の行政のあり方は、お金の面から言えばこういうことが読み取れる。
 つまり、財調基金に積んでいるというのであれば、人件費にかかわる、退職金にかかわる部分と、それから年度間の財源調整の問題だろうと。減債基金に積まれるというのであれば、これは将来的に借金返済のためのそういう対応だろうと。それから、施設にかかわるそういうものがあるとすれば、そこに積まれているとすれば、それは将来的な施設改修・改善、耐震改修その他、さまざまなものに対するものであろうと。そういう中野区がどこに向かってかじを切っているかということは、こういうことから読めるわけでしょう。そういうことになっていないと、数字がこうなって、こうなっていまして、こんなもんですよというふうに出してみたって、そこから先、読もうと思えば読めるかもしれないけど、現実にこれがものとして使われていくのはどうなんですかという問題になってくるわけじゃないですか。行政コスト計算書だって、どのコストがどうなっているのかという人、物、それからもう1個何かあるんだけど、その三つのものでどうなっているのということとかを読んでいかないと、これだけ出したって、多分、この表を見ただけでうーんと言って、ちょっと次にしようかなと思っちゃうぐらいの話になっちゃう。どうせおやりになるなら、今の中野区の財政がどの方向に向かいつつ行政のかじを切っている、そういう方向をどう反映しているのか。そしてそれは少なくとも財政上、極めてバランスがとれて、その範囲の中に収まった財政のかじ取りになっているのか。あるいはそこから読み取れる集団は次に何かをそろそろ考えないといけないということを示しているのかという、そういうことを読み取ることの意味は。
 ですから、そういう一つひとつから出てくる財政指標の推移、これをやっぱり見ていかないとならないので。行政コスト計算書って、あるいはキャッシュ・フロー計算書って、それぞれ読み方によってはいろいろあって、企業会計とは違うわけですから。発生主義というのは、企業会計じゃないからね。発生主義の会計なんだけど、自治体は自治体としてあくまでもそういう会計なんです。だからそれをよく読んでいただいたものとしてまとめていただくと、我々としても非常に役に立つと。
 キャッシュ・フローというのは、行政活動によるキャッシュ・フローはプラス。おおむねそうでしょう。これ、マイナスになっちゃったら財政上はアウトよという話になっちゃう。それから、投資活動によっても、これもプラスもマイナスもあって、評価はいろいろあるんです。財務活動ももちろんそう。その組み合わせで今どこに向かっているかがわかるわけですよ。投資をしないで返済だけしているというのもある。それは投資活動はマイナスで、財務活動はプラスになっているかマイナスになっている。この入れかえで随分違ってくるわけで、今少なくともプラス、マイナス、マイナスということは、ある方向に向かって進んでいるということなんですよ。それは将来需要に向かって、中野区は金をためている。ため込みなんて言われるぐらいそういうことを、そうではないとするなら、将来のことはどうとらえられているかがないと、はっきり言ってこれだけ見れば、キャッシュ・フローから見たら、基金にお金を積んでいることしか出てこない。だから、そういう読み方をできるような分析をぜひお願いをできればと思うんですけども、いかがなものでしょうかね。
相澤経営分析・公会計改革担当課長
 御指摘の意見いただきました点も踏まえまして、これから財政白書、毎年つくるようなことも考えてございますので、考えていきたいと思ってございます。
委員長
 他に質疑はございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告を終了いたします。
 次に3番、インターネット公売の実施についての報告を求めます。
中井税務担当課長
 それでは、インターネット公売の実施につきまして御報告を申し上げます。お手元の資料をごらんください。(資料4)
 このインターネット公売につきましては、税収確保を強力に進めていくということと、それから納税義務者すべての方の滞納の抑止効果を期待したものでございます。インターネット公売を取り入れて実施するといったことで、今回は滞納者宅の捜索を実施いたしました。その中で、動産の差し押さえを行っております。この捜索により差し押さえた動産をインターネット公売にかけ、換価しまして、滞納税に充当するといった内容でございます。
 1番といたしまして、捜索の実施状況でございますが、平成19年10月19日(金曜日)、12時から16時まで。対象者の区外の滞納者宅を捜索いたしました。ここに書いてありますこの滞納者は、滞納額で3,040万円の滞納者でございます。ここには書いてございませんが、延滞金まで含めますと、約1億円を超える方でございます。
 そこで、今回捜索により押収した物ですが、ブランドバッグ、茶室用掛け軸、歌舞伎役者の押隈掛け軸、ライカの交換レンズ、着物、帯、ソウル五輪の記念銀貨といったところでございます。
 今回、インターネット公売の仕組みでございますけれども、買い受け申し込みなどの公売手続の一部につきましては、実際の公売会場において行うのではなくて、御存じのとおりインターネットを利用して行うものでございます。これによりまして買い受け人の利便性の向上が図られまして、多くの方が公売に参加をするということが期待されるといったものでございます。
 ここに図が出てございますが、番号が振ってありますが、まず執行機関、私どもの方からインターネット公売システムに出品をいたします。それを見た入札者、マル2番になりますが、入札者から公売保証金が、クレジットカードと書いてございますが、実際にとりまとめるのはヤフーでございます。そこに公売保証金が入ってまいります。そうしますと、私どものほうから参加の承認書というものを入札者に送らせていただきます。それが送られてきますと、入札、それから落札ができるといったことになります。入札ができまして、落札をされた方につきまして、3番でいいます公売保証金がヤフーから現金で私どものほうに入ってくる。それから売れた金額、代金が私どものほうに入ってくるといった形になってございます。
 インターネット公売のスケジュールでございますが、参加の申し込み期間、これは入札というか内容をインターネットで出している期間が1月8日から21日でございます。それから下見会と申しまして、区役所のほうで1月17日に会議室のほうにこういったものをすべて展示しまして、入札希望者にお見せするといったところでございます。
 それから、入札期間につきましては、1月23日13時から25日の13時までといったところでございます。買い受け代金の納付期限につきましては、20年2月1日の14時30分までというふうにしてございます。
 今後の予定でございますが、19年12月7日にホームページにまず掲載をさせていただきまして、2番としまして1月1日号の中野区報にすべて掲載をさせていただくといった予定になってございます。
 それから、申しおくれましたが、見積もり価格でございます。この約30点ちょっとあります押収品の総額でございますが、現状としましては、総額で約65万円ほどというふうに見ております。これは入札が始まる最初の金額ですので、ここからオークションにかかっていきますものですから、高い金額で入札した人が落札をしていくといったことでございますので、変な言い方ですが、うまくすれば65万円を大きく超えていくのではないかというふうに考えております。
 それで、この中で一番高いものとしましては、茶室用の掛け軸といったところで、二軸ございますが、裏千家の十四世著ということで、2点ですが15万円ということでございます。
 それから、歌舞伎役者の押隈というのは、連獅子のくま取りでございます。松本幸四郎九代目、市川染五郎七代目の親子のものでございます。これが7点ほどございますが、これで30万5,000円を最初の予定価格として出してございます。
 それから、入札者が最初に公売保証金というものを入れなければなりませんが、これにつきましては、個々の見積もり価格の10分の2を入れていただくように考えてございます。
 以上、インターネット公売につきまして御説明申し上げました。
委員長
 ただいまの報告に対し、質疑はございますか。
飯島委員
 インターネット公売もさることながら、ちょっと付随して。これ、延滞金含めると1億円を超える人というんですけど、3,000万円まで滞納額が積み上がるまで、何か対処する方法はなかったんですか、こういうのは。
中井税務担当課長
 この滞納者につきましては、土地の売買等で非常に高額な滞納税が発生しておりました。当初、この金額を入れられなかったときには分割納付という形をとりまして、月々数10万円ほど毎月入れていただいてこの金額になったと。もともとの滞納額は、約5,000万円弱だったというふうに記憶してございます。
飯島委員
 それが一気に発生したわけではなくて、積み上がっていく過程があったわけでしょう、分離課税か何かということになるわけだから。途中でこの手の物を差し押さえする以前に、もっと有効なものを押さえられるようなこともあったんじゃないんですか。もう行ったときには、既に押さえるべき目ぼしい物件はなかったというふうに近いような形で、うちの初動的な滞納処分にかかわる対応がどうなんですかね。この場合はやむを得ない、こういうふうにならざるを得ないことがあったんですかね。もうちょっと最初のころはなかなか、電話債権だって押さえなかったという時期があったりしたこともあるし。最近はちゃんと差し押さえしたりするようになっているんですけれども、これしか残っていないというのはちょっとね。そういう滞納にかかわる対応だからあれだけれども、ちゃんとした過程で、どうしてもこの人がそうだったんだというような事情でもあるんですか。
中井税務担当課長
 この滞納者につきましては、民間債務もございまして、公売にかかる前、要するに民間債務と私どもとの債務の発生した時期が違っていたりしますと、民間のほうも裁判所に訴えまして債務を取り戻そうというような作業をするわけですけれども、今までもこの方につきましてはそういったことが、裁判も起こされておりまして、自宅等々もすべて競売にかかっております。その中で、一部区もその中から配当をもらったりもしておりました。私どもは自力執行権を持ちまして、差し押さえにつきましても、行使しようとしたときには既にほとんどの物件がなかったというようなところでございます。
飯島委員
 要するにちょっと立ちおくれてしまったというね。公租公課と民間債務との問題もあるでしょうから。
 もうこういう例はまれなこと。こういうような類似の事例はあんまりないのか、それともまだ少しそういうことってあるんですか。例えば1,000万円を超える滞納額の人なんていうのはあるのか。
中井税務担当課長
 今のところ、この額までのものはございません。もう少し低い金額のものではもう1件直近で、11月に入りまして、そこに捜索に入ってございます。滞納額で約300万円弱です。
長沢委員
 私もちょっと公売実施の直接のことじゃないんですが、いわゆる動産の差し押さえね。動産の差し押さえというのは、11月に入ってと今お話が関連してあったんだけれども、これまで中野区として、動産差し押さえは何件ぐらいやられているんですか。
中井税務担当課長
 動産の差し押さえは初めてでございます。
長沢委員
 多分、そういう捜索をということなので、いろいろ手続というか、家の中に入ってのあれもあるから、なかなかそういう意味では慎重に行うことというのかな、手続的に何らかあるかと思うんですね。これは今年度、昨年度ぐらいからやりましょうという、そんなだったかと思うんですが、実際にこれを行うというのは、一定の額の何かがあって、額なのか、何らかの物差しというか基準があって行うのか、そこはどうなんですか。
中井税務担当課長
 捜索に入る場合には、まずその滞納者の財産調査を書面で行います。一つは、不動産を持っているか、持っていないか。それから、預金があるか、ないか。こういったことを銀行、もしくは郵便局、それから不動産の関係ですと登記簿を調べたりいたします。そういった中で、どうしても財産が見つからない、現金も見つからない、それから高額な不動産も見つからないというようなときに、最終手段としてこういった捜索と。要するに、自宅に入れば何かしらの財産があるのではないかというようなところで捜索を開始するというふうに考えてございます。
長沢委員
 当然ながらさっきのお話にも出たように、それまでの過程というのでは、もう話も何も応じないと。一言で言えば悪質というのかな。一定の判断もしながらやっているということでいいんですか。
中井税務担当課長
 はい。悪質な方もいらっしゃると思います。それの判断も非常に難しいのですけれども、幾ら財産を探しても見つからない。ただ、どうしてもほかに隠し財産があるのではないかというような判断に立ったときに、やはり捜索といったものをするというふうに考えてございます。
斉藤委員
 普通だと税金が発生するのには何か、発生するなりの何かがその人にあるからじゃないの。払えなくなっちゃったからこうだというのは、そこのところがよくわからないんだよな。普通、税金かかるのは、所得税がかかったり、住民税がかかったり、これ住民税でしょう、多分。そうすると、その前にその何倍ももうけているわけだよな。もうけていなかったら、所得がなかったら税金ってかけられるものがないのに、何でこういうふうになっちゃうの。
中井税務担当課長
 一つは、所得税と住民税の違いがございまして、所得税は発生したときに所得税をお支払いいただくという形になっておりますが、私ども住民税のほうにつきましては、前年度の所得に対しまして翌年度課税をさせていただくと。そんなことで、やはり私どものほうが税額を算出したときには、この方の財産はもう遺失していたというところがございます。そういう場合が多いんです。
斉藤委員
 だから、住民税をかけるときには、その前にはあった。くれと言ったらなかった。悪質にだよ、どこかに隠匿したり、逃げながら税金を払わないでいて、督促が来たときにはもうみんな使っちゃったというようなこと、ちょっと理解ができないんだけど、それでも相当の住民税がかかるということは、相当の利益があったり、相当の商売をしていたわけじゃない。計画的にやられちゃったというようなこともあるの、こういう場合は。
 要するに所得税はしようがないと。住民税のときになったらとぼけちゃおうと、逃げちゃおうというような故意のあれというのはあるの。
中井税務担当課長
 単純に申し上げれば、中にはあると思います。ただ、すべてがそういうわけでは当然ありませんし、何と申し上げていいのか。
 どうしてもこういう方たちにつきましては、変な話、粉飾決算をされる場合もあります。委員おっしゃるように故意にやられる場合、どうしても会社をつぶさないために、所得税だけは払っておこう。ただし、住民税はどうでもいいやというような考えの方は結構いらっしゃいます。そういった場面では、私どもがどうしてもそれを知ったときに、中にはやはりどうしても見つけようとしたときには既に所得税のほうに全部お金がいっていたり、差し押さえたものが所得税のほうに入っていたりというようなところで、一歩立ちおくれて仕事をしているというところがございます。
斉藤委員
 結構いようがいまいがそんなことはどうでもいいので、要するに、住民税というのはあなたも言っていたとおり、どうしても1年後だよね。前の年は例えば50万きりないものが、大きなことをやったら、次の年に何千万円も来るというようなことが多々あるわけだよ。そうすると、ある意味宿命かもしれないけど、相当発生したものには注意深くやって、所得税に負けないぐらい今度はこっちも目を光らせていないと、いつだって後手後手に回っちゃうわけだよ。だから、ちっともインターネットで公売するなんていうことは自慢にも何もならないんだよ、はっきり言えば。元のあれからすると、やっぱりとんでもない住民税がこの人に発生したというときには、そのときから危ないなというぐらいの意識でいないと、もうスタートから後手なんだから、これからたびたび、また公売しますよとやったって、まただめだったのかというんじゃ、いかにもがっかりしちゃうからさ。まじめに払っている人がおかしくなっちゃうよ、そうしたら。
 だから、そういうようなところを十分気をつけて対応方をしないとまずいのかなというふうに思いますよ。答弁いいです。
白井委員
 滞納があった後、さまざま分割するだとか方法があってですね、いわゆる整理に入れるというんでしょうか、執行できるような形のタイミングがあると思うんですけれども、どのくらいの期間から動き出すことが可能なものですか。
中井税務担当課長
 やはり納付期限がございますものですから、最初の1年目、今で言う19年度につきましては、高額の方につきましては、私どものほうは先ほど斉藤委員がおっしゃったように目を光らせるという意味合いでは、高額の方たちの分につきまして、徐々にその方たちの財産調査、公的な財産調査ですね。登記簿を見ておくとか、そういったことはしております。約1年たった後に完全な滞納になりますので、そこの時点でまず御本人を呼び出しまして、そこで今まで納付がないけれども、今後どういうふうにしていくつもりなのかという話を聞き始めるということで、約1年後ということになるかと思います。
白井委員
 そうすると、滞納があってさらに1年間経過を見た上で、そのタイミングでお話を始めて、一部入れますよと言っている間は清算業務に入ることはできないですね、手をかけることは。そうすると、その間に自分の財産を散らしちゃう、処分しちゃうことも可能なわけですよね。
 さらになんですが、今回インターネット競売というのは初めてのケースですか。
中井税務担当課長
 はい、そのとおりでございます。
白井委員
 なかなか難しい話かもしれないんですが、先ほど民間と競争して負けるというお話があったんですが、この期間が長過ぎるから、先に民間のほうが処理してしまっていて、区が手をつける際にはもう残っていないということなんですよね。同時に並んでいる場合は、税のほうが優先するわけですよね。
中井税務担当課長
 委員おっしゃるとおり税が優先しますけれども、民間と争う場合につきましては、債務の発生時期が民間のほうが早ければ、民間のほうに競売があったときにはいってしまうと。日にちの問題でございます。
委員長
 他に質疑ございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ以上で本報告を終了いたします。
 次に、4番(仮称)中野区職員倫理条例の制定に向けたパブリック・コメント手続の実施についての報告を求めます。
伊東管理会計室特命担当課長
 それでは、(仮称)中野区職員倫理条例の制定に向けたパブリック・コメント手続の実施につきまして、お手元の資料(資料5)に基づきまして説明いたします。
 本件につきましては、これまで中野区におけるコンプライアンスの推進ということで、制度の内容について検討をしてまいりました。そして、10月17日の当委員会におきまして、検討結果としての制度の内容を御報告させていただいたところでございます。そしてこのたび条例の制定に向けましたパブリック・コメント手続を実施することになりましたので、その内容につきまして本日御報告させていただくものでございます。
 御説明の前に、この前に実施しました区民意見交換会の結果を口頭で御報告いたします。
 意見交換会は2回実施しまして、1回目は11月6日(火曜日)、午後7時から9時まで勤労福祉会館において実施しました。2回目は2日後の11月8日(木曜日)、午後2時から4時まで野方地域センターにおいて実施いたしました。参加者はそれぞれ1名ずつの合計2名ということで、意見はございませんでした。
 それでは、パブリック・コメント手続について御説明いたします。公表する資料は、別添の(仮称)中野区職員倫理条例に盛り込むべき主な項目と考え方(案)でございます。
 この資料では、まず番号をつけて太字で示してございます部分が条例に盛り込む主な項目で、その下に考え方ということで項目についての考え方や解釈について示してございます。
 それでは、項目ごとにポイントについて御説明いたします。
 まず、1番目の条例の目的でございますが、これは条例を制定する目的でございます。職員の職務が公正に行われて、それらを積み重ねることによって区民の信頼を得ながら、区民の視点に立った区政を着実に推進していくために条例を制定するという趣旨でございます。
 2番目につきましては、用語について定義をしてございます。
 次に、2ページ目をごらんいただきたいと思います。3番目は職員の職務の遂行に係る行動の原則でございます。これは六つの行動原則を示してございますけれども、これは職員として常に区民の視点に立って、区民のためにみずからの職責を果たしていかなければならず、そのためにはこの原則にのっとって、しっかりと踏まえた上で職務を遂行していこうという趣旨でございます。
 3ページ目をごらんいただきたいと思います。4番目は任命権者等の責務ということでございますけれども、これは職員の任命権者と管理監督者の役割を示してございます。
 5番目は職務に関する禁止行為でございますが、この5番目以降が職員の公正な職務遂行を確保するための具体的な内容となってございます。ここではまず、職務に関する禁止行為ということで、不適正な職務の執行につながるおそれのある行為の禁止、また、公正な職務遂行を確保するために禁止する行為を定めてございます。
 次に、4ページ目をごらんください。6番目は公益通報について定めてございます。公益通報につきましては、平成15年度に要綱を定めて現在制度を運用してございますが、現行制度は通報できる者を中野区職員に限っているところでございますけれども、それを派遣労働者だとか区の委託業務に従事している労働者なども職員の違法行為を通報できることとしてございます。
 次に、5ページ目をごらんいただきたいと思います。7番目の職務に関する要望等の記録でございますが、これは職員の職務に関して利害関係を持つ者などから要望などがあった場合に、職員はただこれを聞いておくということではなくて、きちんと記録をしておくと。記録をして残しておくということでございます。これは要望の内容によりましては、後のトラブルに発展する場合も想定されるため、職務の透明性を確保するために内容の記録を徹底するというものでございます。
 8番目は不当要求行為の手続について定めてございます。職員が行う職務に対しては、不当な要求が行われることも想定されます。区の業務がだれに対しても公平に行われるためには、そのような不当要求があっても職員は決して応じてはならないということが重要となります。また、万が一不当要求が行われた場合については、再発防止を図ることといたします。
 次に、6ページ目をごらんいただきたいと思います。9番目は区長についての取り扱いでございますが、区長も法令で認められているものを除き、職員と同様に、例えば職務に関して企業などから金銭や物品などの贈与を受けてはならないというものでございます。
 10番目は中野区法令遵守審査会についてでございます。これは職員の職務の公正な執行の確保、または職員の倫理の保持のために区長の附属機関ということで設置するものでございます。審査会の主な内容につきましては、公益通報や不当要求行為についての審査、それと職員の倫理保持について区長に意見を述べることなどでございます。
 最後に7ページ目をごらんいただきたいと思います。11番目では運営状況の報告及び公表、そして12番目として、規則への委任をするという項目を設けてございます。
 以上が今回の公表資料でございますけれども、パブリック・コメント手続を行う案件の内容でございます。
 資料の一番最初のかがみ文を見ていただきまして、意見の募集でございますけれども、12月20日から来年の1月18日までを予定してございます。その後、寄せられた意見を参考に、区としての最終の条例案を作成して平成20年区議会第1回定例会に条例案を御提案させていただきたいと考えております。
 以上、(仮称)中野区職員倫理条例の制定に向けたパブリック・コメント手続の実施についての説明でございました。
委員長
 ただいまの報告に対し、質疑はありますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 特になければ、以上で本報告について終了いたします。
 次に5番、その他で何か報告はありますか。
合川人事担当課長
 それでは、私のほうから口頭で職員の懲戒処分の御報告をさせていただきます。
 この懲戒処分でございますけれども、処分にかかわる事案の概要といたしましては、この職員が平成18年12月から平成19年11月までのほぼ1年間の間において、私事欠勤5日、遅参18回の欠勤等を繰り返したことでございます。
 処分を受けた職員の所属部、職層、年齢等でございますけれども、所属部は保健福祉部でございます。職層名は主事、年齢は53歳でございます。
 処分の内容でございますが、減給ということで、給料10分の1を3カ月間ということでございます。処分の発令年月日でございますけれども、平成19年11月26日でございます。
委員長
 ただいまの報告に対して質疑ございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、本報告について終了します。
 他に報告ありますか。
冨永用地・管財担当課長
 それでは、同じく口頭で報告させていただきます。
 このほど公有地の拡大の推進に関する法律に基づきまして、土地の有償譲渡の届け出がございました。11月21日、東京都より中野区及び中野区土地開発公社を土地の買い取り協議団体とする旨の通知を受けました。届け出人は東日本電信電話株式会社でございます。土地の所在地は中野区本町五丁目46番地。二中に隣接してございまして、中野通り沿いにある元NTTの社宅のあったところでございます。面積は1万1,917平米でございます。区といたしましては、現在南部地域には大きな公園が少なく、防災上の観点から、今後NTTと先行取得に向けての交渉をする予定でございます。
 以上、簡単でございますが、口頭で報告させていただきました。
委員長
 ただいまの報告に対しまして質疑はございますか。
斉藤委員
 都なら都の中に例えば公共団体のほうで優先的に買ってもいいですよとか、何かそういう手続みたいなのはどこでやっているの。あるの。
冨永用地・管財担当課長
 これは公有地拡大の推進に関する法律ということに基づいて事務手続が行われております。市街地においては、5,000平米以上の土地を有償譲渡する場合には、東京都に届け出をする義務があるということで、公有地の拡大に関する先行、先買い制度に基づく通知でございました。
斉藤委員
 そうすると、そういう法律があるから、都なら都に行くと、都のほうから中野区にある土地だから、中野区において何か希望がありますかとか、公園なら公園どうですかとかということを考えてみませんかということが来るわけ。
冨永用地・管財担当課長
 おおむねそういうことでございます。事務手続上、買い取り団体ということで地方自治体に先買いの優先権があるということで、東京都との協議の中でそういうことで進んでございます。
斉藤委員
 値段は市価と言ったらおかしいけど、向こうが売りたい値段で、そういうのはどうするの。折衝するの。幾らでとか。もうこのときに1万1,900何平米だけど、坪単価幾らですって来るの。
冨永用地・管財担当課長
 これはですね、有償譲渡の場合に届け出をしなさいということでございますので、あらかじめ譲渡先等がこういうところに譲り渡したいんだというような届け出がございました。譲渡先については申し上げるのは差し控えたいと思いますけれども、その価格と、中野区が公拡法に基づく第7条、公示価格に基づく基準値を、あるいは取引事例を参考にして、交渉価格というよりは価格を決めなさいと。大きな過去の失敗がありまして、それによって値上げされるというような状況もありましたので、そういった意味では、価格が公拡法第7条によって自治体に制約がされているという状況であります。もちろん価格、協議でございますので、成立あるいは不調に終わるという二者選択の結論が出ると思います。
委員長
 他に質疑ございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、なければ以上で本報告を終了いたします。
 以上で所管事項の報告を終了いたします。
 次に、地方都市行政視察についてですが、去る11月1日、2日に実施しました地方都市行政視察の調査報告書について、お手元に配付のとおり案(資料6)を作成いたしましたが、このとおり議長あて報告することについて御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定します。
 次に、所管事務継続調査についてお諮りします。
 お手元の資料(資料7)のとおり、閉会中も継続審査することについて御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定します。
 議題のその他に入ります。
 次回の日程等について協議したいので、委員会を暫時休憩いたします。

(午後2時16分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後2時19分)

 休憩中に確認しましたとおり、次回の委員会は2月5日(火曜日)午後1時からということで御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定いたします。
 予定した日程はすべて終了しますが、委員及び理事者から発言はありますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ以上で総務委員会を散会します。

(午後2時19分)