平成16年05月17日中野区議会総務委員会
平成16年05月17日中野区議会総務委員会の会議録
平成16年5月17日総務委員会 中野区議会総務委員会〔平成16年5月17日〕

総務委員会会議記録

○開催日 平成16年5月17日

○場所  中野区議会第1委員会室

○開会  午後1時03分

○閉会  午後5時03分

○出席委員(9名)
 平島 好人委員長
 佐野 れいじ副委員長
 久保 りか委員
 大内 しんご委員 
 伊藤 正信委員
 長沢 和彦委員
 岩永 しほ子委員
 斉藤 金造委員
 大泉 正勝委員

○委員外議員
 藤本やすたみ議員

○欠席委員(0名)

○出席説明員
 助役 内田 司郎
 収入役 山岸 隆一
 区長室長 田辺 裕子
 まちづくり総合調整担当部長 那須井 幸一
 経営改革担当課長 合川 昭
 政策計画担当課長 鈴木 由美子
 計画担当課長 川崎 亨
 総務部長 石神 正義
 総務担当参事 橋本 美文
 広聴広報担当課長 鈴木 郁也
 財務担当課長 村木 誠
 営繕担当課長 秋元 順一
 人事担当課長 長田 久雄
 情報化推進担当参事 鈴木 勝明
 防災担当課長 納谷 光和
 税務担当課長 若槻 磐雄
 副収入役 村田 宏
 選挙管理委員会事務局長 山下 清超
 監査事務局長 細木 博雄

○事務局職員
 事務局長 正木 洋介
 事務局次長 飯塚 太郎
 書記 永田 純一
 書記 鳥居 誠

○委員長署名


○審査日程
議案
 議員提出議案第2号 中野区長の在任期間に関する条例
所管事項の報告
 1 仮称中野区自治基本条例に関する審議会の設置について(政策計画担当)
 2 中野サンプラザ取得・運営等事業に関する提案競技の応募状況について(政策計画担当)
 3 区を被告とする訴訟の提起について(総務担当)
 4 区を被控訴人とする控訴の提起について(総務担当)
 5 その他
 (1)中野区文化・スポーツ振興公社における盗難事件について
その他

委員長
 定足数に達しましたので、ただいまから総務委員会を開会します。

(午後1時03分)

 本日の審査日程についてお諮りいたします。お手元の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ございませんでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ございませんので、そのように進めさせていただきます。
 審査に当たりましては、5時を目途に進めたいと思いますので、御協力をお願いいたします。
 初めに、議員提出議案第2号の審査に関連いたしまして、提案者から発言の申し出が提出されておりますので、その取り扱いについて協議したいと思いますので、委員会を暫時休憩いたします。

(午後1時04分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後1時04分)

 提案代表者である藤本議員から、本議案について前回に引き続き補足説明を行いたいということで発言の申し出がされております。委員外議員として、本日当委員会に出席していただくということでお諮りしたいと思いますが、いかがでしょうか、よろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ございませんので、出席していただいて補足説明を受けたいと思います。
 着席していただく場所ですが、岩永委員の隣の席でよろしいでしょうか。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ございませんので、そのようにお願いいたします。
 審査の進め方は、初めに補足説明を受け、質疑、取り扱い協議という流れでよろしいでしょうか。
 なお、本議案は議員提出議案ですので、本議案の執行上の問題に限り、理事者に質疑できるということになっておりますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、委員会を暫時休憩いたします。

(午後1時05分)

委員長
 委員会を再開します。

(午後1時05分)

 議事に入ります。
 議案の審査を行います。議員提出議案第2号、中野区長の在任期間に関する条例を議題に供します。
 本件について提案者から補足説明を求めます。
藤本議員
 貴重な時間ありがとうございます。前回も条例につきましては、委員会で補足の説明をさせていただきましたけれども、重なりますが前の議会で提案をさせていただいた多選禁止から多選を自粛をするという努力規定としたということが、一番大きな違いであります。
 それで、前回も御質疑を受けたんですけども、議論としては、まだ深まっていない部分もあるかと思いまして、ほかの市、町等で成立をしている条例案をもしお配りできて、御参考にしていただければと思いますので、それをお配りをしていただいて、また説明させていただければと思います。
委員長
 今、藤本議員からお話がありました参考の資料として配付してよろしいでしょうか。
 それではお願いいたします。

〔参考資料配付〕

委員長
 皆様、お手元に行き渡りましたでしょうか。
藤本議員
 お手元に御配付をさせていただきました各自治体で成立をしている条例としては、このほか川崎市がありますけども、川崎市は自分の任期だけということですので、制度としてはこの三つが参考になるのかと思って、皆さん方に配付をさせていただきました。
 私たちの提案をした条例との相違というところがあります。それは私たち在任の期間として、中野区長の職にある者は連続して3期を超えて在任しないように努めるものとするというような形でまとめさせていただいておりますけども、杉並区は2項として、「区長の職の退職を申し出た者が当該退職の申立てがあったことにより告示された当該区長の選挙において当選人となり引き続き在任することとなる場合においては、当該退職の申し立てに係る選挙の直前及び直後の任期を併せて1任期とみなして前項の規定を適用する」というような項目を1項入れておりますが、これを公職選挙法でそのような法律があるという形で、これが入っているということで、杉並区に私たちも行ってお聞きをしたときに、これは杉並でも議論にはなったそうでございますけども、入れるか入れないかというところで議論にはなったそうですが、努力規定ということですので、私たちとしては、入れない形で提案をさせていただいておりますけれども、皆さん方がごらんの方が親切といえば親切というか、丁寧といえば丁寧だと思うんですけども、そういう形で入れる必要があるということであれば、私たちもそれに必ずしもこだわるものではありません。
 それから、城山町議会の方は、議員提出議案として提案をされているということで、私たちと同じような形で、長ではなくして議会が提案をしていると。内容については、ほぼ同じです。
 それから、中津市長の在任期間に関する条例についても、同じような形で公職選挙法の法律の内容が在任期間の中に含まれて書かれているというところが、私たちのところと若干の相違があると。また内容、趣旨に関しては全く同じだというふうに理解をしておりますけれども、一応そのような形で成立をしている三つの自治体の条例について、皆さん方の御参考になればということで資料をお配りさせていただきました。
委員長
 本件に対して、御質疑等ございますでしょうか。
大内委員
 これは理事者の方に、助役でいいのか、杉並の場合区長が提出者になっている。中野の区長については、これについて何か公式の場で発言したり、あるいは考えをどこかで持っている、そういったことはあるんですか。
内田助役
 お尋ねの件につきましては、区長が選挙に立候補するに当たって、御自分の考え方を述べたことはあるというふうに承知しております。
大内委員
 今回は同僚議員の方から出ていますけれども、区長からこういったものを出そうとか、出さないとか、そういった議論、これは区長が一人で決めるのか、助役、あるいはどこまで入って議論するのかわからないけども、そういった議論はしたことあるんですか。
内田助役
 私の承知するところ、区長からこのような件について、みずからの考え方、こうした条例化についてみずから考え方を述べられたことがあるというふうには認識をしておりませんし、庁内においてもそのような議論がされた経過はないというふうに認識をしております。
田辺区長室長
 正式に区長の方からこうしたことということで公表したということはございませんが、事務局レベルでございますが、後ほど御報告をさせていただきます自治基本条例の審議会の設置についてという御報告の中でも触れさせていただこうと思っておりますが、今回自治基本条例に関する審議会を設置をいたしまして、その中の議論では、事務局として今般検討されております区長の任期に関する事項につきましても議論していただくということで、そういう意味では職員の検討レベルでは今検討しているところでございます。
大内委員
 ちょっと待って。基本条例の中で審議する、それはあなたたちが審議してくださいと出しているのか、それとも区長が審議してくださいと出しているのか。そういった区長の任期について、事務局レベルで、自分たちで出したのか、区長がみずから自分のことについて、基本構想の中で話をしてもらいたいからということでその提案をされているのか、それともあなたたちが勝手にやっているのか、どっちなのか。
田辺区長室長
 ちょっと説明が足りなくて申しわけありませんでした。今後の中野区の自治のあり方につきまして、自治基本条例に関する審議会を設置をいたしまして審議をしていただくわけですが、その中で自治のあり方を議論するさまざまな場面の中で、この問題についても、審議会の委員の中から議論された場合について、私どもの方で準備を進めているという状況でございます。
大内委員
 ちょっと整理してもらいたいんだけども、聞かれたら答えるのか、聞かれなかったら答えないということですか。
田辺区長室長
 自治を取り巻く状況、現在の状況いろいろな課題があるかと思っておりまして、その中の課題として、こういう動きがあるということは御説明をし、その御説明の中では議論もあるんではないかと考えております。
大内委員
 動きというのは何ですか、何を指して動きと言っているのか。
田辺区長室長
 広い立場で議論していただきたいというふうに思いまして、自治体の中でこうした条例を制定する自治体もあるというようなことを含めて議論をしていただきたいというふうに思っております。
大内委員
 議論をしていただきたい。じゃなくてそういう基本自治条例の審議会かなんかでそういった話が出たら、それについていろいろ議論をしたいと言っているのか、みずからあなたたちがこれを提案したいと言っているのか、どっちなのか。
田辺区長室長
 説明が不足して申しわけありません。さまざまな議論や動きがあるということがございますので、そうした各地域の状況も御説明をしながら、多選自粛の条例が今般議会にも議員提案でされているという状況も説明しながら、中野区の自治を考えていただきたいというふうに考えています。
大内委員
 その基本条例の中で、区民の審議会でやるのかしらんけれども、そこで一定の結論が出たらどうなるのか。
田辺区長室長
 審議会の結論がそのまま条例案に通るというふうには考えておりませんで、その審議会の結論をもとに、区としてこれを条例化していくか、あるいはしないかということについては、一定判断をしなければならないというふうに考えております。
大内委員
 じゃ、もうちょっと整理して聞きたいんだけども、要するに今の段階では考えていないけども、基本条例の審議会の中では、そういった話題をみずからあなたたちが盛り込もうと言っているわけか。それとも区民の方からそういう提案が出たら、議論をしなければいけないと思っているのか、あなたたちみずからが今他区でもこういうことをやっている。ですから、区長もそういった意見を持っている。だから審議をしてもらいたいと言っているんですがと、区民の方からそういった話題が出てくるには議論しなきゃいけないと思っているのか、どっちなのか。
田辺区長室長
 これは大変微妙な問題だというふうに思っておりまして、そういう意味で各地域の状況や、国での一定の議論もされてきたというふうに聞いておりますので、そうしたことも自治を考える上での素材として提供していくというふうに考えております。
大内委員
 自治を考える素材として考えるという、これは別に区民が選ぶんだよ、区長。区民が区民投票で決めるわけでも何でもないんでしょう。ちょっと言っていることが区長がみずからやりたいと、それについて区民の意見を聞きたいと、それを参考にして自分が判断するのならわかるけども、そこで一定の方向性を持って、また区長のところへ持っていっていいか悪いか、判断をする。そういったものだと、どういうふうにとらえているのか。区長がそういったところで議論をしてくださいよと。持っていくのではないのかあるのかもわからない。区長はそういったことが頭にあるのか。はっきり言って区長は2期8年という公約を出しているけども、必ずしもそれは守らなければいけない、100%守らなければいけないというものではないと思っている、私たちは。その前に2期できるかどうかもわからないんです。そういった中で、今言っているのは、要は結論は区長はそう思っているんですか、思っていないんですか。全く思っていなくてそういうことを言っているのか。区長も今助役の言ったこともありますけども、一応区長はそちらの方には基本構想の審議会をやるときには、そういった話が出てきたときには、十分議論をしてくれと、私もそういったことについて考え方を持っていると、そういったことをおっしゃっているんでしょうか、どうなんですか。
田辺区長室長
 そこまで具体的にきちんとした考えで議論をしていただくというふうには表明をしておりませんが、この問題につきましては、自治体によりまして、首長みずから提案する場合、それから議員提案という形で出される場合、それからそれにかかわります法制度につきまして、一定いろいろ議論があると聞いておりますので、この自治基本条例に関する審議会の中で、これもどういう形で首長の任期を決めていくかということについても、やはり広い意味では自治だというふうに考えておりますので、私どもとしては、そうした議論等を情報提供しながら、多選の問題についてもこの審議会の中でお示しし、議論をしていただいた上でそうしたことについて、そうしたことを踏まえた上で結論といいますか、姿勢を示していくことも大事だと考えているところです。
内田助役
 ちょっと私の方から補足をさせていただきたいと思います。
 以前当委員会での質疑の中でかと、はっきりした記憶はしておりませんけれども、質疑の中でこうした問題について、自治基本条例の中ではどう考えていくのかといったお尋ねに対して、さまざま自治のあり方を考えていく中での一つの要素というふうには考えられるんではないかという答弁をさせていただいたことがあると思いますが、ただいま室長が答弁させていただきましたことの基本の認識は、基本的には当時そのようにお答えさせていただいた段階での認識であるというふうにお受けとめをいただいてよろしいんではないかと思います。
 かなり幅広く自治のことを議論いただきますので、中野区がこれまでたどってきたさまざまなこと、あるいは全国レベルで、あるいは東京のいろいろな地域で展開されているさまざまな事柄について、材料として提供しながら、幅広く御議論をいただくという審議会になるわけでございます。このことに関して言えば、区の側から積極的にこのことについて議論いただきたいという形では、現在のところ提起をしていくという考え方は区としては持っておりませんし、区長からもそのような示唆は私どもはいただいていないつもりです。ただ、さまざま御提供いただいたように、さまざまな自治体でいろいろな動きがありますから、そういったことについての材料は、やはり積極的に提供して、広い御議論の中の一つに加えていただくということは、それは区として審議をお願いするからには当然なすべきこととは思っております。
斉藤(金)委員
 ちょっと聞きたいんだけど、先ほど提案者の藤本議員からもいろいろお話があったんだけど、今回は自粛で出ているが、その前は禁止で出ている。そのときの区長は神山さんのときから、今の田中さんなんだよ。議員から出ている条例に対して、これは議会の方のことだというような認識で、区長は何も考えていなかったと。まして自分の任期にかかわるようなことは、議会の方の審議だけで、区長は何も考えていなかったと、そういう認識でいいんだね。
内田助役
 先ほど申し上げましたように、区長としては自身の問題として、こうした問題について大変関心を強く持っておりまして、自分自身の考え方を表明をしたこともあるということでございまして、今回提案されておりますこの条例についても、区長としては大変重要な問題、自治にかかわってくる重要な問題と認識をしておるところでございます。
 したがって、議会での熱心な御審議というものを、やはり区長としても期待をしておるわけでございますけれども、自身にかかわる問題であるだけに、なかなか自身としての考え方を公式には表明しにくい立場にあるというふうには思います。しかし、自治のあり方として議論いただくということの中では、今回のこの条例についての議論にしても、あるいはこれから広く自治のあり方を議論いただく審議会の中でも、こうした動きについては、区としても積極的に情報提供をして御議論いただきたいと、区長としてはそういうふうな向き合い方といいますか、姿勢をお示しすることによって、みずからの考え方についても、やはり区民に、あるいは議会でもお示しをしていくと、このように考えていると思っております。
斉藤(金)委員
 何か非常にわかりづらいんだけど、単刀直入に言うと、仮称であるかもしれないけど、中野区自治基本条例に関する審議会なら審議会に、これは唐突に出てきたのではないんだし、他区の状況もあれば、自分でみずからの選挙のときに言った経緯もあるんだから、そっちにそんなに引いて何が何だかわからないようなことを言うんじゃなくて、まさしく自分のことなんだから、自分でこういう自治基本条例の中で任期のことも十分検討してくださいということが言えないのか。そっちにお任せしますよというような、情報は提供します、でも、それは余り自分の考えは言わないんです。そういう問題より、今回の場合はまして禁止とかなんとかというと法律に抵触するかもしれないけど、自粛ということで、自分の方からだということであるんだよ、はっきり言えば自粛というのは。
 どっちかというと私なんか思うには、議員の方が自粛しろと言うんじゃなくて、区長の方が自分で自粛なんだから、まさしく自分で自粛なんだよ。そういうようなところをもう少し正直に審議してもらうなら、してもらうように言えないものなのかね、そんなに引いて、まさか自分の任期があやふやにしてこうだというわけじゃないんだろうから、自治というものを考えるときに、任期のこともこうじゃないか、ああじゃないかという論議をしてくださいということを区長の方から言えないものなのか。
内田助役
 これから審議会で自治のあり方についてさまざまな御議論をいただく中で、この問題については区の姿勢として、引いているというふうには考えておりません。ただ、区長の任期について、議会に議案が提案されている状況というものも現実にあるわけでございまして、確かに前回の御提案と今回の御提案とで内容が違ってきている。そういった状況についても、非常に重要な要素というふうには考えているところでございますけれども、やはり議会の議論がございますので、その状況というものはしっかり見きわめつつも、審議会においてはそうした動きを含めて、他の自治体での状況、これら全体状況の中で、やはり中野としてどのように考えていくか、そういったことについて議論いただきたいということで、決して引いた話でなくて、重要な要素として議論いただきたいというふうなことは、変わりないわけでございます。
 ただ、現にこのような形で条例が提案がされている中で、この問題については、自分が提案する、区の側から提案する自治基本条例の中で議論をしていただきますからといったような形での、意向の表明ということは、なかなか区長としてはやはりしにくいと私ども考えているところでございます。
斉藤(金)委員
 余り言ってしまうと、かわいそうなところがあるから言わないけど、本当にそうなのかなと思っている。これ以上言ってしまうとかわいそうだから言わないだけで、本当に考えていたなら考えていたで審議会なら審議会、まして今回のあれが出る前には禁止条例まで提出はされていたんだから、それに対応すべく区長の方もこういういろいろな努力をしたとか、調べたとか、どういうものは中野区の自治のためにいいんだというようなことを、本来的には区長の方だって真剣に自分の意思を持って、議会に言ったって、別に何らおかしいことはないので、区長の意思は意思、議会の意思は意思なんだから、それが何かとってつけて、こっちはちょっと腰が砕けてしまっているんですよと聞こえてしまう、どうしても。そういうのがかえっていかんのかな。やっぱり区長は区長の意思で出したって、別に何ら自分のことなんだから構わないと思うんだけど、これでよしておくけど、もう少し正直にオープンに真摯に取り組んでいましたというようなことは言ってもいいんじゃないかなと感想としては思いますよ。
大泉委員
 幾つかというか、二つ考えたいんですが、一つは藤本さんに伺いますが、今斉藤委員とか大内委員がずっと言っていた話なんですが、最近忘れっぽいから、いつ質問したのか忘れたけども、多分ことしの第1回定例会で質問をこれについてしたような記憶がかすかにあるんですが、言い方は忘れてしまいましたけども、自治基本条例をどうもつくるそうですと。所信表明に書いてあったから、そのまま聞いたんですが、そのときに多選条例も御検討されたらいかがですかというようなことをたしか入れたような気がしているんだけども、ただちょっと時期が微妙だったから、言い方はかなり微妙にしてあると思います。ただ趣旨としてはそういうつもりで言ったと思うんですが、そのときにたしか答弁はそれをダイレクトに答えたのかどうかわかりませんが、確かにその中で検討しますというようなことだったのかなと思うんです。
 そういうことからすると、今助役がおっしゃったり、室長がおっしゃったりしているそれぞれの立場でおっしゃっているから、話は違った話をされるんでしょうけども、検討しておいてもしかるべきなのかなというのと、それから今回審議会をおつくりになる中で、当然検討を私はされるんだろうなと、そういう思いもあったんですが、その辺はもう一度1定の質問以降、どういうふうになったのかというのを教えてくれますか。
田辺区長室長
 確かにそういう御質問があったというふうに私も記憶をしておりますし、事務局レベルでも先ほどもお答えをしておりますように、決して引いているとかということではなくて、さまざま情報収集したり、一定整理をしたりというようなことは作業としてしております。そのことで審議会に全部お任せをということではなく、整理をした上で情報提供といいますか、自治の大きな課題の一つとして中で議論をしていただきたいと思っているところです。
 それは先ほどお話ししたとおりなんですが、幾つか課題があると言いました中には、自治基本条例の中にこの多選の自粛といいますか、そうしたことを任期のことを一緒に盛り込むべきであるかないかということ、それからそうでなければ単独でやるのかといったようなこともありますので、それ以外さまざま言われております多選によるデメリット、メリットあるいは自粛によるメリット、デメリットというようなものもあるというふうにいろいろ議論されているところですので、そうしたことを踏まえて、審議会の中では議論をしていただくことかなというふうに考えております。
大泉委員
 提案者藤本さん、おいでいただいて恐縮です。伺いたいんですが、現在の区長、選挙のときに助役の話ですと、最近は言っていないとおっしゃっていますが、我々は選挙のときに私は2期までですと、立候補するのは2期までですと、務めたとしても2期ですという話を、たしかもろに簡単におっしゃったような記憶があるんですが、したがって我々もこの方は2期の区長なんだなと思って、今日まで、今もいるわけですが、今回出された条例案というのは、3選までやってくださいよということですよね、逆に言えば。ちょっとひねって読めばです。3選超えないということですから、読み方にすればそういうことになるのかなということ、法令というのはそういうふうに成立してしまえばひとり歩きしてしまいますから、そういうことになってしまうのかなと思うんです。
 伺いたいのは、今の区長の2期とおっしゃっていることについて、これを提案するに当たって、どういう認識でどういう思いでそういうふうにお出しになったのか、それとも絶対に、絶対というか兼ね合いがあって出されたんだと思うんです。政治ですから、現実的には政治というのは今こうなっている、現状はこうなっている、したがってこれをどうこうしようというふうにして法令というのは出すんだろうと思うんですが、申し上げたように今は2期だと言っている。ところが出てきたものは3期までいいじゃないですか、3期になったときに考えてくださいよという条例だとすると、今ある現実よりももっと緩やかにしようというふうなことになりかねませんかと思うんです、我々。ですから、その辺はどういうふうにバランスをとろうとされたのか、もしくはどう認識をされてこれを出されたのかちょっとわからないものですから、お答えいただければと思います。
藤本議員
 その点は私たちは個人というか、特定の人をということは全然考えていませんので、制度として地方自治体がそういうシステムを持つということが大切だということで、それは禁止条例を提案したときにも、そのときにもいろいろ御意見がありました。それは特定の区長さんとか、長のトップにある人がどうこうということではなくして、この地方分権時代でどんどん自治体の長に大変大きな権限が移ってくるということで、これは分権推進委員会の中でもそういったことが十分議論されていいのではないか、考えていいのではないかというような考え方の中で、だから禁止条例のときにも3期12年、これが大体妥当かなというようなことで御提案をしていますので、今の区長との関係に関して言えば、これは区長が公約としてみずから掲げているわけですから、それは区長がしっかりと公約を守られるということだと思います。ですから、この3期12年があるから、3期12年やるというようなことは全く考慮はしていませんので、それはみずからの公約を守られるという立場だと思いますし、ただ地方自治体、任期としては実際には区民の方に前にも提案のときに住民のアンケートを実施をさせてもらったときには、2期8年というのが多かったんですけども、やはり3期12年くらいが一番妥当かなというのが、私たちの判断で、それだけの期間があれば十分な仕事ができるだろうという判断のもとで提案をさせていただいていますので、現在の区長とのかかわり合いというのは、全く考慮をしておりませんので、それはあくまでも個人の公約として、個人が守られるべきものだというふうに考えていますから、そのようなことで提案をさせていただいています。
大泉委員
 御答弁よく理解しましてわかりました。しかし、要するに条例つくったりなんかするわけですから、現実的に条例が区民にとってどういうものかということはよく理解をされなければならないし、インパクトもないし、制定した意味も極端に言えばなくなってしまうんじゃないかという思いがあるわけですね。そういうことからすると、現在は2期しかやらないんですよというふうに言っているのが現実なわけですね、それで一方でこれを制定する、議会で制定をするというと、制定された区民の方というのは、それを見てどういうふうに思うんだろうかなということが、ちょっと我々がこれに手を着けるのに判断を迷うところなわけです。
 例えば現実はある面では先に進んじゃっている。ところが議会でやろうとしていること、出そうとしていること、決めようとしていることは、もうちょっと後のことというか、手前のことをやろうとしている。となると、この進行の差というんですか、進行度の差、進み方の差、時代に対する認識の差というものは、何となく区民が理解するのにちょっと困るのかなというふうに思ったりもするんです。
 ですから、いいとか悪いとか申し上げているのじゃなくて、それで御認識を伺ったんですが、それはそれでわかりましたので、いいですが、一つだけ選管に恐縮ですが、例えば条例を通したときに、運用上考えられるというか、想定される何かありますか、この辺がこうしなきゃちょっとあれかなとか、選挙法上ちょっと無理ですよとか、議案を見て、選管として現在どのように御認識され、お考えになっていらっしゃいますか、それだけちょっと教えてください。
山下選挙管理委員会事務局長
 これは禁止ということになってございませんので、選挙との関係では私どもは法に沿った対応をしていくことを前提に考えればよいのかなと、そういうふうに思っておりまして、このことはこのことの当事者、あるいはこれにまつわる方々がどうそれを受けとめられるかということではないかというふうに考えているところです。
岩永委員
 1点整理をするということも含めて、私自身助役と室長の答弁の中で、気になったことがありますのでお聞きをしたいんですが、今回は多選に対して努力規定という形での条例を議会から出そうということで、今、審議をしているんですが、一方区長みずからが自分が政治家として区長職をどう務めていくのかという上で、自分の任期を何期というようなことを含めて、政治家区長が任期を決める条例を出すという、それはそれぞれあることなんですが、先ほどからの自治基本条例との関係の中で、区長からこういうふうに検討をしたいから、例えば審議会の中で、あわせてそのことを審議してほしいというふうに言われれば、審議会の中で区長に対しての私的諮問的な形で検討した結果を出すということがあると思うんですが、そうでもなく行政として区長の任期、政治家区長の任期を決めていくということについて、区長職としてはこうあるべきだと、中野区の区長としては中野の自治を進めていく上でこういう役割をするとか、こういう任務を果たしていくとか、そういうことはいろいろ審議できるんだろうけども、任期を定めていく、行政として政治家区長の任期を定めていくということについては、そんなふうにさっきから聞こえる側面があるものですから、そのことについてどんなふうにお考えですか。
田辺区長室長
 審議会で議論していただく具体的な内容について、これから諮問をしていくわけですけれども、諮問の中ではそれほど事細かくこれとこれで、こういうふうにというところまで諮問をするということは考えておりませんが、諮問をするに当たって、幾つか現在の日本全体、あるいは世界全体といいますか、そうしたことも踏まえた上で、自治の状況を考えていく必要があると思っておりますので、先ほど申し上げましたように、その中で課題になっている一つとして、この首長の任期というものも課題であるというようなことを、状況と資料を整理したという形で提出をしていきたいと思っているところです。
 この条例をどういうふうにつくっていくかというのは、今後検討していくわけですが、幾つか先進自治体の例を見ますと、自治体の運営に当たっての行政組織であるとか、あるいは審議会等そうした区長の諮問機関との関係というようなことに言及しているものもあると聞いておりますので、そうした検討する場面で多選と、あるいは任期というようなことについて検討した上で一定整理する必要もあるのかなというふうに考えているところです。
岩永委員
 今お答えをいただいた中で、行政側が区長の任期を課題にしていくということ。だからさっきから言っているように議会、それから区長みずからが任期を課題にしていくということは、これは当然あり得ることなんだけども、行政が政治家区長の任期を課題にしていくということについて、どんなふうにお考えですか。
田辺区長室長
 全体自治をどういうふうに考えていくかということですけれども、当然行政側だけで条例をつくるというわけではございませんで、中野区の区政運営を議会と区の組織、それから区民という関係でこの条例を考えていく必要がありますので、行政としてどうかというよりは区民、あるいは議会との関係で行政がどうあるべきかという議論の中で、こうしたことも議論されることだというふうに考えております。
岩永委員
 さっきの御答弁だけをお聞きしていると、要するに行政がそういう任期まで踏み込むという言い方は変ですけれども、要するに本来選ばれる区長が自分の任期、それから行政を進めていく一方の側の議会がどうしていくかという任期というのは、単に役割を果たすという、そうしたありようではなくて、厳密に期間だけを定めるものですから、行政がそういう区長に対して、あなたの任期は2期までですよ、3期までですよと決めるものではないだろう、行政だけではね。さっきのお答えは、そういう意味で言えば自治基本条例の中に行政として区長の任期を検討して課題にしてやっていきたいというふうにとれる側面があったものだから、ちょっとしつこくそこのところをお聞きしたんですが、そうではなくて当然区長とあわせて区としては考えていく場合には、そういう区長と歩調を合わせて考えていくという立場に立っているという確認でよろしいですか。
田辺区長室長
 これはまだ議論している、議論といいますか、課題の整理に取りかかったという状況で、細かくここでこうです、ああですというのはなかなか言いにくいことではあるんですが、私どもでこれから審議会に諮問する立場としましては、この自治基本条例の中でこれを盛り込むべきか、あるいは盛り込まないべきか、あるいは任期について条例化する必要があるのかないのかというところから議論をしていく必要はあるんではないかという意味では、今までこうした区民の方々、あるいは学識経験者の方々を入れた場で議論をしたことがなかったということもございますので、この自治基本条例策定の審議の中で議論をとりあえずはしていきたいと考えております。
岩永委員
 その審議会のあり方なんですが、この間審議会のあり方で、こういう審議会にしていきたいというのは予算のとき、それからその前のときと、審議会の進め方というのかな、ありようについて若干御報告をいただいたことがあったんですが、そういう意味で言えば、今のこの議論についての御紹介は一度もありませんでした。
 今、そういう広い意味で自治のあり方を検討していく中で、区長の任期等をということも考えていきたいという答えがありましたが、それはいつごろからそういう形で審議会の中に課題として出していきたいと考えられたんですか。
鈴木政策計画担当課長
 本日報告事項の中で、今委員御指摘の審議会の設置についてということを御報告させていただく予定でございます。そういう意味では、まさしく第1回目が間もなくあるんですけれども、そこの中でこうした検討項目として考えられることということで、審議会の方に区が現在考えている項目出しをしていきたいというふうに考えております。
委員長
 他にございますでしょうか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、取り扱いの協議をしたいと思いますので、委員会を暫時休憩いたします。

(午後1時50分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後1時58分)

 お諮りいたします。
 本議案を本日のところ保留とすることに御異議ございませんでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ございませんので、そのように決します。
 以上で議員提出議案第2号の審査を終了いたします。
 藤本議員は御退席いただいて結構です。御苦労様でした。
 次に、所管事項の報告を受けたいと思います。
 1番目、仮称中野区自治基本条例に関する審議会の設置についての報告を求めます。
鈴木政策計画担当課長
 それでは、仮称中野区自治基本条例に関する審議会の設置についての御報告をさせていただきます。
 お手元の資料(資料2)をごらんいただきたいと思います。本審議会の設置につきましては、第1回定例会で設置についての御議論をいただきまして、条例による附属機関ということで設置をしてございます。先ほど来御議論いただいておりますが、中野の自治の基本を定めて、中野という地域での区民の課題解決における区民のかかわり方、あるいは参加の手続の基本となる、そういったものを定めることによって、住民自治を推進するため、仮称中野区自治基本条例の制定を現在目指したいと考えてございます。
 区は条例案の検討に当たり、仮称中野区自治基本条例に関する審議会を以下のとおり設置するということで、まず、根拠法規でございますが、先ほど来申し上げましたとおり審議会の条例と同施行規則が法規の根拠になっているものでございます。所掌事項は区長の諮問に応じ、中野区の自治基本条例の策定に関する必要な事項を調査審議し、区長に答申するということでございます。
 委員の構成ですが、条例では9人以内ということで人数を定めてございます。学識経験者ということで五十音順で内海麻利さん、それから谷本有美子さん、廣瀬克哉さん、藤原静雄さん、以上が学識経験者で、それぞれ肩書等につきましては、お読み取りいただきたいと思います。また、区民委員につきましては、区報、それからホームページですべて公募により選考をいたしました。10名の応募がありまして、その中から4名、伊丹さん、小林さん、星野さん、渡辺さんを選考したところでございます。区民委員につきましては、自治、あるいは自治基本条例、こういったものに対する思い、考え、そういったものを作文いただきまして、庁内の選考委員会で決定をして、以上の方々を区民委員として委嘱する予定でございます。
 審議会の開催予定回数ですけれども、全部で8回程度を予定しておりまして、ことしの10月末に審議会からの答申をいただく予定で進めてまいりたいと考えてございます。
 また、同時にこの審議会には、区の幹事としてさまざまな課題に対する説明というような場面もございますので、区としては以下の区長室、それから法規の関連で総務部、それから区民のいろいろな自治活動等々の実態把握ということも踏まえまして、区民生活部関連の管理職が幹事として出席をいたす予定でございます。
 後ろをごらんください。これは委嘱式を含めて、今週5月19日の水曜日午後7時から第1回目を開催いたします。
 主な審議会への検討事項です。これは想定しているものでございますけれども、中野区の自治基本条例、こういったものに盛り込むべき項目として、どういったことが考えられるのかというところで、ここには項目出しをしてございます。中野区の自治の基本、これは中野にとりましては、自治を育ててきた歴史があるわけですから、そういったものを踏まえた自治権拡充の歩みを踏まえて、中野区の自治としての基本についての理念を定める必要があるのではないかと考えてございます。それから、当然自治体は区民の信託に基づいて自治目的を達成する、そういう使命があるわけでございますので、区民の側から見た自治が保障される仕組み、どういうものがあるのか、権利という形で区民の権利と役割、またそれを受ける行政の役割と責務、そういったことについても御検討いただく予定でございます。また、住民活動が地域の自治体運営、自治体の経営にやはりともに必要だということから、そういったあり方、それから参加の仕組み、それらに対する区の説明責任、一つには住民投票も検討の素材としては考えられると考えてございます。あとは行政、議会も当然議会活動も自治の営みそのものでございますが、検討素材として、やはり視野に入れながら条例の中身としてどうなるかということを幅広く御議論いただきたいと考えているところでございます。
 8回程度で割と頻度を高く審議会を開催いたしまして、次の条例提案までのスケジュールの予定でございますけれども、10月末に答申をいただきまして、直ちに中野区としての答申を踏まえた自治の基本に関する考え方の素案という形でまとめたいと考えてございます。この素案をもとに、こういった答申がありました。それに対して区はこうですということを区民の皆さんに御論議いただくというステージに12月の頭から入っていきたいと考えてございます。
 ここでは、ちょっとまだ具体的にはないんですけれども、自治を考えるフォーラムといったものも企画をして、広く区民の中に周知、関心を持っていただく機会にしていきたいと考えております。そうした区民論議を踏まえて、年明けの1月に区としての案を固めてまいり、それからそれをもとに改めてパブリックコメントという手続にのせる予定でございます。最終的なパブリックコメントも経て、自治の基本に関する考え方ということで、2月中旬にまとめ、これらをベースにした条例案を議会に御審議いただくような手順を考えていきたいと思っているところでございます。
 以上、雑駁でございますけれども、第1回審議会を設置したということと、今後の大まかなスケジュールについて御報告をさせていただきました。
委員長
 ただいまの報告に対して、御質疑ございますでしょうか。
久保委員
 前にも御説明をいただいているのかもしれないんですが、重複したら申しわけないんですけれども、基本構想が8月に素案ということになっていますよね。この基本構想と自治基本条例の関係性というのをもう一度説明していただいていいですか。
鈴木政策計画担当課長
 基本構想は中野区の将来像に対する考え方ということで議決していただいて定めようとするものでございます。この自治基本条例は、条例という形でございますので、中野区の自治に関する中野にとっての規範となる、自治に関するよりどころとなる法律というふうな位置づけで考えているところでございます。
久保委員
 中野区の規範となるということで、やはり基本構想がきちっと策定されてから、それにのっとって自治基本条例というのができるものではないかと思うんですけど、その辺はどうなんでしょうか。
鈴木政策計画担当課長
 自治に関するさまざまな議論につきましては、基本構想の策定のプロセスの中でも、委員も御存じのとおり、区民の参加によるワークショップの中では、あすの中野の自治を考える分科会というのもできまして、そういった区民の皆さんの議論を踏まえて、基本構想の審議会の答申の中にも一定の考え方の答申をいただいてございます。そういったものをベースに基本構想も中野の将来像、考え方について今構成を練っているところでございます。当然のことながら、私どもの自治基本条例も、そういった区民の議論、あるいは区民の関心がどこにあるかといったことを幅広くワークショップだとか、基本構想の議論の経緯を踏まえながら、今現在中野が考えている、中野の区民の意思がこういうところにあるといったことを、御議論いただく素材としては出させていただきながら、なおかつ幅広く委員の皆様には御議論いただきたいと考えております。
久保委員
 幅広く、幅広く御議論いただいている間にどんどん広がって、まとまりがなくなってしまうというようなことはないんでしょうか。
鈴木政策計画担当課長
 自治基本条例は、区民の権利、責務、またそれらをきちっと自治体組織がどういうふうに制度として受けとめていくのか、そういったことを規定するというふうに考えてございます。したがいまして、中野の自治がこれから始まるわけではございませんで、もう長い歴史も持っておりますし、その中で区民、あるいは議会の合意でできた制度、さまざまあるわけでございます。そういったものをやはりもう一度区民の自治の視点で整理をし直して、区民の権利としてこういうふうな仕組みがある。それらについては既にできている、中野区として持っている条例もたくさんあるというふうには考えてございますが、それを網羅して、これが中野の自治の基本の枠組みなんだということをお示しする、そういう条例の位置づけがあるというふうに認識してございます。
久保委員
 どうしてもわからないんですけれども、自治基本条例はわかります。ただこれから基本構想の改定があります。10か年計画が発表になります。それがきちっと示されてからでは遅いんでしょうか、これは。
鈴木政策計画担当課長
 自治という観点から言えば、どちらかと言えば、基本構想が行政、執行機関にこういうことをやるということで、区民へお約束するものでございますので、そういう意味では全く同じものでもございませんので、自治基本条例はやはり行政と議会や区民の関係、それから区民の権利・義務について規定し、その法的根拠を明確にするということが条例の制定の目的というふうに考えてございますので、基本構想との後先ということについては、そういう観点から問題になるというふうには考えてございません。
久保委員
 問題になるのではないかと、私は思うんですけれども、例えば10か年の中でもそうでしょうし、基本構想の中でも区民のかかわりというのは、非常に多く盛り込まれていると思うんです。区民のあり方もですし、また区民一人ひとりが、本当に区政というか、中野の基本構想の中でもどういった役割をしていくかということも言われているわけですけれども、そういうことがベースになって、自治基本条例というのは策定された方がいいのではないかと思うんですけど、もう一度伺います。
鈴木政策計画担当課長
 委員が御指摘のとおり、区民がどういうふうにお考えになるかということを、やはりタイムリーに把握しながら、条例という中に反映させていく、それは大事なことだと思っております。スケジュールで先ほどこの夏から秋にかけて、基本構想は第4回の定例会ということで御議論の予定をしておるわけですけれども、この自治基本条例も当初予算のときには、来年の6月ということで、第2回定例会を予定してございました。ただし、やはり基本構想の中でも自治のあり方等々について議論が進んでおりますので、この審議会でのそうした議論も歩調を合わせながら、少しスピードアップして、全く同じような時期につくるということが困難ではございますけれども、間をあけないで。中野区の自治に対する区民の意向、それからそれらをきちっと法的に位置づけるというような作業をしていきたいと考えてございます。
久保委員
 基本構想に関しても、せんだって特別委員会ということで議会の中ではこれから話し合いがされるんだと思うんですね。やはりその中で今まで示されたようなことと、議会側との考えが違ったりということで、大きく基本構想に対して、意見が出てきたりとかということで、なかなかまとまらないような場合はないとは思いますけれども、そういうようなことがあった場合に、同時並行でやっていくということがどうなのかなと心配をするんですけれど。
鈴木政策計画担当課長
 審議会が一定の期間の中で審議会としての今日的な自治のありよう、そういったことを中野に着眼して御議論いただいて、その考えを答申という形でまとめていただきます。ですから、一方では基本構想に関する議会を含めた幅広い議論をしている中で、10月末から区案をつくっていくわけでございますので、そうした動きを十分視野に入れながら、そごのないような形で区のたたき台といいますか、素案をもしかしたらスケジュールについても連動するようなこともあろうかなと思いますけれども、極力当初の目的が達成できるように、連携を図りながら区案を固めてまいりたいと考えております。
斉藤(金)委員
 やりとりを聞いていてわからなくなってしまう、余計。これがないと中野の自治というのはできないのか。
鈴木政策計画担当課長
 中野の自治はこういった審議会が決めるものではございませんで、自治は既にもう実体として実践の中にあると考えてございます。ただ、2000年4月に地方分権の一括法が制定され、新たな改正された地方自治法によりまして、今までの中野という自治体の性格が自主自立に向けてより明確なミッションを持つようになったということから、これまで取り組んでいた私たちが考えている以上に、やはりもう少し法的な視点から、あるいはさまざまな仕組みとして考えられるものはないかどうか、そういったことをやはり一定御専門の方々に御議論いただく場というのも必要じゃないかなと思ってございます。したがいまして、区としては区民、あるいは職員のPTがさまざまこういったことについての議論をして、一定の素材というのは現在持っておりますので、それらをこういう審議会の中にも議論の材料としては提出しながら、中野にとってのよりよい区民が望む自治のありようについて、こういうことも考えられるということで、答申をいただきたいと考えてございます。
斉藤(金)委員
 だから、わからなくなってしまう。審議会なんかどうでもいいんだよ。今、聞いているのは、自治基本条例がないと自治ができないんですかと聞いている。
鈴木政策計画担当課長
 条例は今もなくても自治という営みは続いてございますので、なくても自治そのものができると考えてございます。
斉藤(金)委員
 それで、ほとんどだよね、一生懸命考えても、住民投票制度ぐらいきり新しいものはないのかなと、制度として入れるんだったらね。あとは年じゅう議会から言ったって、委員会でも区民の権利と役割、中野の自治の基本です。行政の役割と責務はこうです。住民活動の推進のあり方はこうやってやっておりますと、これはほとんど今まで一生懸命どの理事者も言っていたようなことが、言葉を羅列してあるだけなんだよ。これを今までやっていたのがおかしいから審議会に聞くんだと、そういうふうにきりとれない。そうなのか。
鈴木政策計画担当課長
 必ずしも今までやってきたのがおかしいということではなくして、中野区も基礎的自治体として、みずからの意思で地域の課題を解決するという、そういうような自治体にならなきゃならないわけでございます。そういう中で、これまでやってきたことをより中野の自治の発展、進展というところに着目して、どういう仕組みがやはりさらに求められるのか、あるいはこの地方分権の流れの中で、どういったことをきちっと区民の権利として明示しておくことが必要なのか、そういったことを改めてここで一度整理をさせていただきたい。そういうことで審議会を設け、なおかつ整理の結果をきちっと法的規範を持つ条例という形でおさめていきたいというふうに考えております。
斉藤(金)委員
 だから、権利とか役割だとか、責務だとかなんとかっていうのは、今まで間違っていたやり方をしていたかもしれないということで審議会にかけるんだね。
田辺区長室長
 今までも中野区は委員御指摘のようにさまざまな場面で区民参加、住民参加というようなことを言ってまいりました。ただ、区として条例という形、あるいはきちんとした決まった形ということで示したことは、今まで個別のものではあったかもしれませんけれども、こうした形で示したことはなかったかというふうに思っています。そのことを整理した上で、今、政策計画担当課長がお話ししたように、新しい時代で、基本構想も地域自治の仕組みというのを提案しておりますが、具体的にこうしたことが区民自治の仕組みだ、地域合意の仕組みだという形では、基本構想の中では明らかにしておりませんので、その具体的な手法や仕組みをこの条例の中に盛り込んでいきたい。改めてここで区民と、それから区と、議会で御論議いただきながら、新しい形の自治というものを形づくり、またきちんと形の上で決まったということで公表していく、そういう形で考えていきたいと思っています。
斉藤(金)委員
 だから、こういうようなことは、その都度区長さんが年度の初めだとか、就任するときには長々とみんな言っていたようなことなんですよ。その区長さんの方は、わからないで言っていたと、そういうことなのか。わかって言っていたのじゃないのか。わからないで言っていた。わからないで言っているから、この審議会で参加の仕組みだ、説明責任だ、区民の権利と役割はこうなんだという位置づけをちゃんとしたいんだと、そういふうにきりとれないんだよ。
田辺区長室長
 わからないで言っていたということはございませんで、きちんとした考えのもとに御説明をしてきたわけですが、それは条例という形ではありませんし、きちんとした手続を細かく定めたと、話をしたということでもございません。ただ、これから地域で自助・共助・公助といった考え方で基本構想も地域に御提案をしていくわけですけど、公助であったり、共助であったりといったルールというものが具体的に示しておりませんので、こうしたことについて議論をした上で、条例という形で区民と皆さんにお示しをしていきたいと、それがこれからのルールをきちんと定めていく形だと考えております。
斉藤(金)委員
 もっと端的に言うと、ルールはちゃんと持っていました。そうじゃないのか。ルールを定めてもらうと言うから、私の言っているのは本当のことを言っていると思うんだよ。何にもないのにちゃんとつくらないとできないというんじゃないんだよ、みんな議会も携わっていて、そういうルールがちゃんとあるの、もう。違うのか。新しくこの学識経験者とか区民のこの人たちに、基本条例をつくってもらうんだと、そういうんじゃないんじゃないのっていうことを聞いているの。
田辺区長室長
 失礼いたしました。一定部分は確かに今までもルールとして定めたものがあったというふうに思っておりますが、新しく基本構想を策定するに当たりましては、地域センターや区のさまざまな役割も見直しをしていくということもございまして、こうした中では今までルールとして定めてきたものについても、整理をしていく必要もあるだろうと考えている場面もございます。それから、今までルールとして定めておりましたが、きちんとした形で示したということもなかったものでございますので、そうしたことを改めてこの条例という形で、ルールや手続を示していきたいというふうに考えております。
斉藤(金)委員
 ちょっと進んで、基本構想が出てきたり、学校の統廃合と言っては語弊がある、いろいろなものの適正規模の適正配置のことに関することまで、今言っているのはどうもそう聞こえてしまう。それに対する区民の参加の仕組みだとか、住民合意の形成のために、これをつくるんですと、そういうふうに聞こえてしまう。いいのか、それで。
田辺区長室長
 すいません。説明がなかなかうまくできませんで、個別の課題についてこうする、ああするということではなくて、一つは区民の方々同士が地域の中で地域の生活を営んでいく上で、一定ルールを定めていく場面も必要だろうと。そうした中では、私たちがこうしなさい、ああしなさいと押しつけるのではなくて、区民同士で話し合いができて、合意ができる、そうした仕組みも必要であろうということ。それから、区が仕事をいろいろ進めるに当たって、一定区民にお示しするわけですが、そうした手続というものも今まで事業ごとにルールが違っていた場合もございますので、そうした事業ルールで法律に定めることは除いたとしても、ルールをきちんと定める必要があるというふうに考えておりまして、こうした条例を策定したいと考えております。
斉藤(金)委員
 これもかわいそうになってしまうからもうやめるけれども、要するに例えば委員の方々がいらっしゃっても、区の方の実際の今までの取り組みと、こういうふうにしていたというシステムと、ちゃんとわかった上で、それで自治の基本だとかなんとかを審議してもらうとか、どうも今までの説明だと、何にもないところでこういうのを全部やって、今まではこういうものはなかったからやるんですじゃなくて、実際には毎日毎日なくたってやってなかったら大変なんだよ、自治体なんだから。そうじゃないの。そのどうも説明がおかしいから、例えば基本構想なら基本構想をする中で、これもリンクをして、こういうふうになって、決め方がこうですとか、住民の合意の仕方もこういうふうにしていきたいとかって、そういうふうにリンクしていて、そういうところをあわせてこういう審議会なら審議会で検討してもらって、より区民の方にわかりやすくつくっていきたいのですと言うならわかるけれども、どうもゼロ発進みたいなことばかり言われるから、変な意地悪な質問みたいになってしまうんですよ。そういうところはどうなんだろうね。
鈴木政策計画担当課長
 全く何も考えなく御審議いただくということではなく、先ほど来中野には中野の自治の、何ていうんでしょう、歩みの経験、それから蓄積、歴史、その中でできてきた条例で、さまざま区民の権利を保障したり、あるいは説明責任に関する、情報公開に関することも、他の自治体に先んじて制定してきたというような経緯がございます。今般それを改めて1個1個やり直すのではなくて、例えば区民の参加ということをキーワードにした場合に、その参加の手だてとしては、区はこういったものが用意されているということを、この自治基本条例の中で網羅していこうというのが一つねらいであります。
 それから、やはりこれからの自治の発展という視点から考えると、これまでの地域の住民の合意の仕組みが十分であったのかどうか、あるいはそれを何らかの形で発展させるには、どういうようなことが考えられるのかといったことについて、少し絞って審議会の中ではテーマとしては御議論いただくということを考えてございます。すべて網羅的にゼロでよろしくお願いしますということは考えているところではございません。
大内委員
 今までの質疑と重なりながら聞きますけど、もう一度聞くけど、自治基本条例と基本構想、どういう位置付けを持っているのか。今基本構想はもう素案ができてしまうんです。自治基本条例はこれからつくっていく。今斉藤(金)委員も久保委員もいろいろおっしゃっていたけど、要するに参加の仕組みと説明責任とか、いろいろ書いてある、こっちに。基本構想には一切そういったところではどういうふうに取り組ませているのか、区民を。要するにどういう位置づけなのか。基本構想があって、この自治基本条例がある。自治基本条例、できたときには基本構想はもうほとんど終わっているわけだよな。そうしたら後から自治条例をつくったけど、事後立法だから、基本構想をやったときにはそういう考え、仕組みでやっていなかったけども、後からできたから、でも基本構想はもういいんですと、事後立法だからいいんです。どういうふうにとらえているのか。何でこうやって一緒に何でもこの時期にやろうとするのか。もう説明を受けていてもわけがわからない。今やっていることの自治基本条例をつくっていくということは、必ずしも基本構想の方にちゃんと反映してやっているつもりなのかどうなんですか。もしくはその位置づけを自治基本条例と基本構想、ただこれは同時進行じゃなくて、基本構想の方はもう大体素案はできている。自治基本条例はまだ後からできる。もう一度位置付けについて。
鈴木政策計画担当課長
 自治基本条例の中では、例えば項目としては、区政運営の原則ということを盛り込むべきではないかと思っています。その区政運営の原則の中の一つとして、基本構想ということで区は総合的、計画的な区政運営を図るための基本構想と、それを具体化するための基本計画を策定するということで〔「今まで総合的にやってないのかどうか」と呼ぶ者あり〕そういうことをこの自治基本条例の中で明記していくということを一つ考えてございます。それ以外にも現在確かに行政評価というのも要綱でやっているんですけれども、区政運営の原則の中に、例えば行政評価ということも、これはきちっと区民に対しても評価をして御意見を聞いて反映させる、そういうふうな運営の原則の項目についても入れていく予定で考えております。
大内委員
 この自治基本条例に関しては、大分要するに去年の秋口から出た話だから、今必要ないとか、そういうことは言うつもりないけれども、言っていることが斉藤(金)委員も言ったけれども、今までどういうやり方をやっていたんだと。今までのやり方でこの中野区の基本構想をつくっているのに、それとは合わない、改めてもう一度つくり直すのか、この主な検討項目の中にあるけれども、この検討項目の中に、これは基本構想の中で十分取り入れなきゃいけないような仕組みがたくさん入っているんです。それを後からつくってどうするの。10か年の計画だとかいろんな一番大切なものを今つくっている最中に、それを終わってから自治基本条例つくって、市民参加の仕組みをつくったって意味がないんじゃないの。今回の基本構想とか区民参加じゃないのかと、総合的に考えていないのかと。もうちょっと明確になぜこれをつくるのかと、何でこの時期につくるんですかと、この大変なときに。もうちょっとそれが区長がつくれと言っているの、そんなに。区長の任期中につくらなければいけないとか、そういった判断なのか。どう見たって、言っていることが今までのことは否定しているようで否定していなくて、今までの整理をしているという言い方をしているんだけど、今まではそんなに区民参加だとかしてなかったのか。今まで本当に基本構想はどうやってつくっているんだよと。
 だから、基本構想が先か、自治基本条例が後からつくる。自治基本条例が先で後から基本構想つくる、それはいろいろ考え方があるからいいとしても、こうやって片足かかりながらこういうのをつくるという、そこら辺のところは何をやりたいのかがわからない。中途半端なものしか上がってこないんじゃないのかなと、基本構想の10か年計画、特に例えばこの住民投票の制度なんて後からつくってどうするの。要するに本当は住民投票とかはしないで、みんなの意見を聞いて区長が判断を下してどんどんやっていくべきものだろうけど、改めて基本構想ができてからこういうことを取り組んでもちょっとタイミング的に遅いんじゃないかなと。
 だから、この主な検討事項も秋口から出ているのと同じだから、これについてもその時点で言っていませんからとやかく言いませんけども、要するにちょっと斉藤(金)委員もおっしゃって重なりますけども、何か時間と労力とお金を使って、文句ばかり言うことになってしまうみたいだけど、学識経験者は中野区民なんですか、中野の自治を今まで経験した人なんですか、そうじゃなくて、どこからかただそういう認識を持っている学識経験者の人を連れてきたら、全部金太郎あめと同じになっちゃう。どこから切ったって同じ自治になっちゃう。そう思いませんか。この方たちがずっと中野の区民、中野の今までのやり方を知っている。そういった中で議論してもらうのならわかるけど、単なる学識経験者だけで来てもらいました。そんなのでできるのかな。どうですか。
鈴木政策計画担当課長
 ここにお示ししている学識経験者の中で、現在中野区の住民の方がおいでになりませんが、過去に中野区に住んだことがあるという方はおいでなります。またお一人は中野区の行政評価の外部委員として、昨年1年間かかわっていただいた方も含まれてございます。ただし、継続的に中野の住民として自治に参画したというふうな御経験ではございません。ただ、いろいろな場面で中野区は先ほど申し上げたとおり、他の自治体に先がけて取り組んできたこともございまして、そういったことから中野のやってきていることに関して、一定の関心、あるいはどういうことをやっているのかということについて、御承知いただいているということが、この先生方の中にはおいでになるというふうに、私どもは認識してございます。 
 それと、実態的な中野の様子をまた区民の委員の方からやはり情報提供するなり、お考えをいただく中で、それら御自分たちの得意分野をこういった審議会の場の中で、相互に御議論いただくということで、学識と区民委員に分けて構成をしているものでございますので、そこら辺、中野の自治に着目して、よりよいものを御答申いただくように事務局としてもさまざまな情報提供をしてまいりたいと考えております。
大内委員
 だから、中野の今までの歴史だとか、そういったものを感じていない人たちが、学識経験者で入って、例えば杉並ではこうやっていました。品川ではこうです。埼玉のここはこうです。そういった意見をもらったって、中野独自の新しいものなんか出てくるわけはないじゃない。ただ冊子をつくって、それで、はいおしまい、それじゃ今までだっていろんな10か年計画、いろんなので、それは仕方ない景気が悪くなったりしているから。これをつくって、本当にどういったことができるんですか。冊子をつくって、皆さん読んでください。なかなか区民は読まないですよ。最初から終わりまで。区の職員だってどのくらい読んでいるのかわからない。何をつくりたいとおっしゃっているのか。これができて後ろに書いてある主な検討事項が盛り込まれて、冊子になって、それに基づいてこれから区政の運営をしていきますよと。さっき区の法律と言っていましたよね。自治と権利。自治は自分でどうにかやっていこう。権利というのは、しなきゃいけないとかいろいろあるだろうけども、要はとにかくこの後ろに書いてある検討課題が出てきたと。でも、基本構想のつくり方はこうじゃなかったでしょうと言ったらどうなるのかな。でも片方で基本構想はまだ条例可決していない状態で、素案ができている状態、学識経験者にまた報酬を払うんだろうけども、税金のむだ遣いとは言わないけども、つくることに一生懸命で、じゃ何を目的としているのかというのが全然見えてこない。
 つくる以上はそういったことがしっかり説明できるような形でやっていただかないと、ちょっと上がってきたものを見て、今までやってきたことをただ整理しただけなんじゃないのかなと。そういったものでいいのですか。ここに書いてあることは、主な検討事項というのは、皆さんでPTつくればできる話でしょう、学識経験者呼ばなくたって。住民と議会と行政と、皆さんが独立してくれるんだから、わざわざ学識経験者呼んで一般区民呼ばなくたって、自分たちが集まっていればできるような課題ばかりじゃないか。行政の役割と責務なんてわかってないんですか。行政と役割と責務。これはまた学識経験者に聞くわけですか。今わかってないでやっているんですか、行政の役割、責務。そうなっちゃいますよ。行政の役割と責務が文書で出てきました。それにのっとって、あしたから仕事の気持ち入れかえてやるって、そういうことなのか。要はそういうのを含めて、検討事項も含めて、もうちょっと明確に、何をどうしたいのか答えられますか。
内田助役
 私から少し違った角度から答弁させていただきます。
 基本構想とこの自治基本条例の関係についてのお尋ねがございました。基本構想の改定、今御論議いただいているわけでございますけども、これは区長からも施政方針等通じて申し上げておりますけれども、やはり社会経済状況が大きく変わっていく中で、例えばこれまで行政が果たしてきた役割、よく言われる公共公益サービスを提供するといったような局面を考えましても、これまでは主としてそれは行政が供給する、担い手の中心であった。それが社会経済条件、さまざま仕組みが変わってくる中で、やはり民間企業から最近言われるNPOとか、あるいは地域の自主的な活動とか、非常に公共公益サービスの提供が多様化してきて、そうした中で、行政の果たしてきた役割が総体的に大きく変化してきている。こういった社会的な実態があるというのは、基本構想の議論をする必要があるといったような御説明した折にも申し上げてきたと思いますけれども、もちろんここに列挙したようなことについては、例えば地方自治法において、基本のところは定められているわけですけども、なかなか法の定め、あるいはもっと具体的には条例で定めたり、規則で定めたりという、そういうルールがあるわけですけども、それがさっき申し上げたような社会の大きな変化の中で、実態と合わなくなってきているということはあると思います。
 そうしたことの大きな流れの中で、例えば折々地方自治法の改正が行われるといったようなことで、今回も分権の大きな流れの中で、自治法の改正ということもされてきて、その中でついでに申し上げれば、新しい市町村合併という流れの中で、合併後のそれぞれの地域の自治というものを、一体どのようにしていったらいいのかというのは地方自治法の改正議論の中に出てきておりますけども、そういった大きな法の定めと実態とが乖離したことによって、やはりそれを具体的な仕組みとして、ルールとして明らかにしながら、世の中の動きにおくれないようにしていく必要がある。それが全体の流れであるわけですが、中野区政においても同じように考える必要があるということで、大きくはこれからの中野の町の将来像、そして区民生活の将来像を基本構想で議論しながら、例えばさっき言いました行政の役割ということについても、基本構想の中でいろいろ議論されてまいりました。基本構想はそういったものを総体として描いていくものだと思っておりますが、それを実際に計画に落とし、日常の行政運営の中で、あるいは地域でのさまざまな活動と区政との関係の中で動かしていく中で、従来の仕組みではなかなか円滑にいかない状況が出てきているという認識を持っております。
 で、それらのことを言葉で言うとこういうふうなあれなんですけども、先ほどのやりとりの中で、そういったことについて全然ルールがなかったのかと、そうじゃなくて、それぞれに応じて、これまでルールはあったわけです。抽象的な言い方ですけども、いろいろな局面で、その実態に合わなくなってきているので、基本構想という新しいこれからの中野の都市像を描き、区民と区との関係というのがさまざま議論される中で、その基本構想でなされた方向に沿って、中野区でやっぱり必要なことはルール化を改めてしていく必要がある、考えていく必要があるのではないかというのが、自治基本条例の取り組みの趣旨であります。
 そうした中で、例えば区民の権利とありますけども、この権利は憲法からいろいろ書いてあるわけですけども、さっき申し上げたようにサービスの提供はかなり民間企業が担うようになってきました。そうした中で、やはり住民の権利がどうやって保障されるのかとか、そういった議論がよく出てまいります。そのときに行政が直接その権利擁護のために動く場合と、やはり地域のさまざまな営みの中で、共通ルールとして定めていくような取り組みと、いろんな局面が必要になってきているわけでして、個々の問題については、それぞれこれまでの質疑の中でありますけども、そういったものをこの際全体として整理をしていこうということであります。いろんな局面が出てくる問題を整理すると、このような項目になるということでありまして、これらについてはやはり大きな自治法の改正の流れ等もありますので、中野区がこれまで取り組んできた仕組みと、全体の流れとの関係がどうかとか、あるいは区民の中に出てきた新しい動きと行政のこれからの役割はどうかというようなことについては、いろいろな角度から議論していただく必要がある。そういう意味では、中野区民ばかりではないわけですけども、それぞれの専門の領域の人たちに加わってもらって、やはり議論いただこうということでこの方々にお願いをしたわけであります。
 当然、審議会でございますから、論点でありますとか、さまざまそういったものを整理をしていただいて提起をいただきます。で、中野区として具体的にどういうルールにしていくかについては、基本構想の論議も、あるいは策定の取り組みを踏まえて、改めて区としてこういうルール化をしたいということで、議会に提案させていただき、再度御議論いただくということでございまして、審議会に丸投げをしてしまってあれするわけではありませんで、これまでの中野の自治の取り組みの経過、そして新しい流れというものを問題としてよく整理をしたいということでございます。そういう意味で基本構想とこの基本条例の取り組みの関係、そしてここで何をしようとするかということについて、少し抽象的でしたけども、申し上げたわけでございます。そのような流れとしてお受けとめいただきたいと思いますし、今回お願いする委員についても、私どもとしてはそれらに十分こたえていただける方々にお願いすることになるというふうに思っているところでございます。
大内委員
 今、助役の説明受けましたけど、委員の選考につきましては、そちらがやっているわけだから、とやかくこれ以上言いません。ただ一つ気になるのは、自助・公助・共助といろいろおっしゃる。公助の場合、特に福祉とか地域の活動なんかにおいて、何ていうか、今基本構想の中で施設配置の見直しをきっちりやっているでしょう。それがきっちり決まって、その施設の中ではこういった中野区の自治基本条例、対応できるけども、この施設じゃこれだけの施設しかなかったら、こんなこと書いたって対応できないよと、そういうことがあるんじゃないのかなと、みんなで助け合い、福祉だとか、きれいな言葉じゃなくて、みんなで助け合うため、要するに公助で、あと何ができるか。いろんな地域の核になる施設が、地域にこれだけあればそういったことができますよ。要するにハードとソフトですよ。ハード、施設が幾らあって、それが必要だと。この中野区の自治基本条例、区民参加を行うためにはこのぐらい地域にある程度施設が必要だと、このくらいあればいいと。それがまだ宙ぶらりん、それが施設の適正配置も全然まだ何も決まっていない状態で、片方でこの自治基本条例ができていて、自治基本条例はこういうことをやりなさい、区民と一緒にやっていきましょう。でも上がったけど、施設がこれだけしかないから、大変だとか、要はそれと整合性が非常にとれるのかなと。
 先ほど久保委員も言ったけど、まず基本構想がきっちり終わってから、その中野区にある施設の中で対応できる公助、それを考えていくべきなんじゃないのかなという気がするから、同時並行でやっていって大丈夫なのかなと。あとから理屈つけて、書きかえるとか、そういった問題じゃないと思うんです。ましてこれが例えば基本構想のいろんな問題、適正配置等が議会で通らなかった場合、こっちだけ自治条例だけ残ってどうするのかなと、あるいは逆の場合もある。自治条例は自治条例でこれは独自にやっていくものだと言うかもしれないけども、でもやはりこれは本当に中野区民はどうするべきかと、どうやって中野区で責任を持ってやっていこうかという、大切なものをつくろうと言っていると思うんですよ。それがソフトであって、ハードの方がまだはっきりしていないのに、これだけ進められるのかなという気がするので、お答えは結構ですけども、それに気をつけて対応していただかないといけないのかなと。後から理屈つけて、答えられても納得いかないから、それをちゃんとこれはこれ、これはこれとやるのか、整合してやるのか、そういうことを考えてやっていただきたいなと、もう結構です。
内田助役
 基本構想と自治基本条例の関係につきましては、基本的にやはり連動した問題であるというふうに考えたいと思います。新しく描いた、つくる基本構想を計画とかさまざまな取り組みで具体化をしていかなくてはならないわけですけども、その際のさまざまな局面での新しい自治のルールとして定めたいと、そういう意味では望むらくは基本構想がスタートを予定しております17年度当初に、その新しい基本構想の10か年が動く際に、できることならば思いとしては、同じそのもとで新しいルールもスタートしていくというのが、私どもは本当はそれが望ましいかなと思うんですけども、ただやはり今の基本構想は、これまでのあれをかなり時代の流れにあれして、基本から見直していく、議論をしていくということがありますから、順序とすれば基本構想が議論されて、その後自治基本条例が議論されていくと、このようなことにならざるを得ないと思います。
 そういうことで、これまで取り組みについては御説明をさせていただいてまいりました。すっかりでき上がってからでいいではないかという御意見もありますけども、基本構想論議の中でも、かなり自治のあり方、区と区民の関係とか、さまざま議論がされてきておりますから、この自治基本条例の議論もそれと一定の部分は並行して議論してもできるというふうに思っております。いずれにしても基本構想が姿がすっかり明らかになってきた、それとあわせるようにして自治基本条例の姿もまとめていく予定にしておりますので、それは改めて議会の御議論で一つ十分審議いただければというふうに思っておるところでございます。そのような関係で進めてまいりたいということですので、そういう受けとめをしていただければというふうに思います。
大内委員
 だから、基本構想における10か年計画、いろんな多分施設の見直しとか、それがまだ通ってもいないのに、それが通らなかったらどうするのか。要するに整合性が今度はとれなくなっちゃうんじゃないのか。そういうことを言っている。やはりハードとソフトが組み合わさる話だろうと。基本構想はハードだとしたら、住民自治はソフトであり、連動していくのかなと思うから、ただ基本構想でまだ何も出ていない。素案も出ていない状況で、それがまだ通るか通らないかも全然わからない状態で、片方はでもこうやって進めていくと、だったらこれはもうこれでいいんですよと、基本構想と関係ないんですよと。これはもう独自の中野の法律というか、考え方でいきます。そういうふうに持っていくのかどうか。基本構想と連動させると言っているけど、じゃどっちが通って、どっちが通らないとか、いろいろあると思うから、きょうは結構ですけども、また次回聞きますけども、その整合性がとれるようにやっていただきたいな、努力をしていただきたいなと。
内田助役
 申しわけありません。連動している問題だということで申し上げました。これから議会にも基本構想の御議決をいただく必要がある。そしてこの条例についても御議決いただく必要があるというふうなわけですけども、連動している問題であるというふうに、私ども考えておるところです。
 それから、ちょっとお話の中で、ハード、ソフトの問題がございました。基本構想の中でも施設配置の問題等、さまざまな議論がこれからもされるわけですけども、私どもの認識としては、それらはいわば計画、10か年計画をどうつくっていくかという問題であるというふうに思います。自治基本条例の場合には、それらの物事を決めていくときのいわばルールでありますとか、あるいはお互いの役割であるとか、そういったことを明らかにしていくことというふうに思います。
 ものをつくる場合に、これからの区政を考えますと、従来のように財政が右肩上がりということはないわけでございまして、したがって職員数もこれまでの議論では3,000人を10年後には2,000人にしていく必要があると、こんなことも申し上げているわけです。そういう区役所自体も大きく変わっていく中で、あるいは財政構造が変わっていく中で、区民の必要なニーズにどうこたえていくかということの、そういう計画の中身は10か年計画、そしてそういう物事の決め方について、あるいは区民と区の関係について、あるいはサービスというものをどう提供し、そのときの権利擁護をどうするかという、いわばそういうことについてルールをやっていきたいということなんですね。そういう組み立てで考えておりますので、御指摘のようにそれらの問題について、これから区民の皆さんにも説明をさせていただき、御論議いただくわけですから、よくわかりやすく整理をしていかなければいけない、そのことのさまざまな御指摘をいただいたというふうに受けとめさせていただいて、より努力をしてまいりたいと思います。
大泉委員
 そんなにいっぱいあるわけじゃないのでゆっくりやります。
 さっき大内委員も言ったんだけども、委員の構成とか、こういうのをいつもお出しになるときに、経歴を書いてくれませんか。知らないから文句ばかり言う、そういうつもりはありませんので、だれが何なんだか、さっぱりわからない。我々の未来をある面では預けなきゃいけない方ですから、ちょっとそれがわかるように、できればこれからでいいですが、何かのときにお出しいただきたいなと思います。それが可能なのかどうか。どういう方なのかですね、お願いをしたい。これが可能かどうか。
 それから、もうひとつ区民委員、これは毎回申し上げているんですが、公募をして4人の方が選ばれたと。10名が応募されたと、そのうち4名選んだというんだけど、選ぶ基準というのを、これは何年越しで言っているんですが、どうしてもそういうのを教えてもらおうということじゃないけども、基準持っていないから教えようがないんでしょうけども、何かつくるとか、あるいはいつも私は言うんだけども、具体的には応募した人の論文を全部出してくれと、こういうふうに言うんです。秘密でも何でもないんだと思うんです。だからその辺がどうしてできないのか、だれがだれなのか、いやあんたなんか知らなくたって、議会なんか知らなくたっていいんですという、法的にそうなっているというか、そういうことなんで、それはわかっているんですが、それにしてもちょっと我らの未来を預けるには、ちょっと不安がありますので、未来を議論していただくのに不安がありますので、できれば出していただけないかなと思いますが、ちょっとその辺はお答えいただけませんか。
 それから、もう一つ、ちょっと時間がないからついでに言ってしまいますが、主な検討事項に書いてございます。8番目に各市もみんな書くんだけども、いつも抵抗あるんです、正直言って。行政、議会、区民と並べるんですが、議会、我々のこと、議会のことは議論してもらいたくないんです、こういうところで。大きなお世話なんだと私は思っているんです。議会はそんなにちんけというか、そんなにレベル低くないです、中野区議会は。言っては悪いけど。ですから、したがって経歴がわからないから何とも申し上げられませんが、わかっているのかわからないような人に、議会のことをとやかく、選挙権もない方に議論をしていただきたくないなという思いがあるので、皆さん方は言葉を使うときにぱっぱっと簡単に並べてしまうんだけれども、ちょっと抵抗があるんですが、その辺はどういうつもりで議会も審議会でもって検討してみようと、こういうふうになったのか、そのこともお答えをいただきたいと思います。
鈴木政策計画担当課長
 まず、1点目、委員の経歴についてでございます。経歴のどこまでかということがあろうかと思いますけれども、私ども現在把握しているところで、口頭で今よろしければ、追加の御報告を……〔「何かくれるんだったらください」と呼ぶ者あり〕わかりました。それではまた委員長の方に資料ということであればということでお願いいたします。
 それから、区民委員の選考についてでございます。私どもは確かに区民委員の作文をもとに3段階評価で審議会委員としてふさわしいかどうかについて評価を行わせていただきました。主に着眼点としては、基本的には18歳以上の区民で、自治基本条例案の策定の内容検討に意欲的に取り組む、そういう意向が作文の中から読み取れる。また会議に名前だけじゃなくて、実質的に出席できるというような状況におありかということで、評価をさせていただいたわけでございます。この区民委員につきましても、経歴ということでございませんけれども、選出をした委員の皆さん方は、中野区の基本構想審議会の区民ワークショップの皆さん方、たまたまそういった御経験をなさって、非常に関心を強くしてきたということを作文の中で強調されていた結果として、そういうふうな人選になっているところでございます。
 それから、議会との関係でございます。主な検討事項の中で、安直に並列的に並べているという御指摘でございますが、先ほども申し上げたんですが、当然議会活動というのは、自治の営みそのものでございます。基本的、私どもの方はやはりこれにつきましては、議会が主体的にお考えになるということであろうと思ってございますが、他の先行しているこうした条例の中の、なかなか議会のところすべてには入っていないんですけれども、幾つかの先行自治体の中には入っているというようなケースもございましたので、一定そうしたことも視野に入れて検討の事項として挙げさせていただこうかと現在事務局では考えているところです。
大泉委員
 そのレベルというか、その程度なんですか、議会に対する認識というのは。ということを感想として若干持ちましたということにしておきましょう。
 それから、要するに一番ポイントは多分将来も議論になるんでしょうけども、一つだけちょっと内容に踏み込んで恐縮ですが、住民投票なんだと思うんです。最初の見出しというか、何で設定するかという能書きみたいというか、趣旨みたいなものが書いてありますけども、これを読んでみても、この辺がポイントになってくるんだろうなと思うんですが、いつもこれを質問をしているんですが、中野区は住民投票をやって、それなりの両陣営からの成果というものがあったわけですよね。だから中野区として、前にも聞いたけども、どう検証し、どう評価して、そして現在どういうふうに認識して、それをどうしようとしているのかということを伺いたいんですが、この辺はどういうふうに思われているんでしょうか。現在の御心境で結構ですから、教えてください。
田辺区長室長
 今のお答えの前に、議会に対してこういう認識であったかというようなことですが、私ども軽々に議会に対して軽い気持ちでここに載せているということではございませんで、自治を進めていくに当たりまして、区民にとりましては、区と議会というのは車の両輪というようなこともありますので、そうした中で関係をはっきりしていく、あるいは区民から見て議会というのがどういうふうにこれからあるべきだということも一定程度議論していただく場面はあるのかということで、ここに載せさせていただいております。そういう意味では、重く受けとめて慎重に議論していきたいと思っております。
 住民投票でございますが、これも自治の仕組みの一環ということだと思うんです。中野区では教育委員の推薦にかかわる投票といいますか、推薦活動というような経過がございましたが、これについては、今、制度の見直しということをしております。ここで掲げております住民投票につきましては、それだけではなくて、区政の重要な事項について決定していく際に、一定程度区民の総意を諮る場面もあるのではないか、今後そうした場面も出てくるのではないか、それがどういう場面か、それからそうした場合に投票ということが、今、全国的には幾つか行われている例もございますので、そうしたことも踏まえ、また中野での検証といいますか、経験も踏まえた上で、この住民投票について軽々にするということではなくて、自治の仕組みを考えていく中で、住民投票というものがどういう効果があるのか、あるいはないのかということについて議論をしていきたいと、そういう趣旨でございます。
大泉委員
 議論していきたいというか、してもらうんでしょう。わかりました。それはそれでまたいずれ議論になるんでしょうから、そのときにしっかりやります。
 特に、議会に対して一言おっしゃったから申し上げますが、議会に対して軽々な気持ちでない云々という話をされましたけども、これはごく最近うちの会派でも最近ちょっと団会議何回かやったんですが、ちょっと問題になるんです。最近ちょっとひどいんじゃないかと。ひどいんじゃないかという言葉は悪いんですけども、最近いかがかなという話を何人かの議員がされるんですが、例えば今回もそうですよね。多分これは基本条例我々なんか6月か8月と思っていましたから、きょう座ってみたら3月に条例案提案ですなんて書いてある。すると3カ月ぐらい前倒しで頑張ろうとしている、ある面では頑張ろうとしているんだなと、基本構想が通ってすぐやりたいんだなというのはわかるんですが、しかし議会というのは合意機関ですから、一たんそれぞれ各議員がイメージしたもの、各議員がスケジュールとして頭の中に入れたものというのは、そう簡単には変えられないんですよ。これもある面では民主主義だと私は思って、ある面ではいいことだと思っているんです。皆さん方は簡単に変えてくるんですね。これでやってくださいということは、今回もはしなくもそういうことを言っているような感じがするんです。そういうことからして、簡単に議会なんていう言葉を入れて、簡単に議会も審議会でもって審議してもらおうと、議会のあり方なんて審議してもらいましょうと思っているんだろうなと思ったものですから、質問申し上げたと、こういうことでございます。
 それから、最後に、本当に最後ね。基本構想については、さっき課長がおっしゃったんですか、基本構想と基本条例の関係とかなんとかという質問があったときのお答えだったのか、もし違っていたら恐縮ですが、基本構想に対する皆さん方の考え方はちょっと違っているよというか、違っているんじゃないんですか。今回の基本構想に関して、基本構想そのものに対してでなくて、今回案というか、検討の途中に案をナンバーワンというのをいただいて、我々議会は見ていますけれども、そこから判断すると、さっきの御答弁では要するに基本構想というのは区民ににわかにどうこうするものじゃないという、そんな趣旨の話でしたよね。でも、検討素材ナンバーワンでしたっけ、あれを見ると、区民憲章だと、みんなでこれを守るんだなんていうことを言おうとされているんですが、そうすると、課長だか室長がおっしゃった、基本構想というのはにわかにどうこうするものじゃないということではないんじゃないかということを全然意識しないでつくっているということは、めちゃくちゃじゃないかなということを申し上げたいんです。だから、こっちの答弁聞くと、助役はもともと話が長いからしようがないなと思っていますけども、よく聞くと違うことをおっしゃっているんですよ。私たちは少なくとも個人的にはそう聞こえるんですが、もうちょっと整理されていないのか。整理されていないのは、やはり考え方の基本がちょっと違っているのかな、それぞれと思ったりするんですが、もう一度基本構想と自治基本条例の関係を改めて伺っておくだけに、きょうはしたいと思いますが。
田辺区長室長
 基本構想をにわかにどうこうすると言ったつもりではなかったんで申しわけありません、ちょっと答弁があれで。基本構想の中では、経過がありまして、区民の皆さんや関係団体等の方々の中で、一定議論をしていただいてきております。この中では幾つかの章立てで組み立てられているんですけども、今資料でございませんが、終わりのところに地域の自治のあり方ということで、幾つか御提案をしてございます。ただ、それは具体的に区民の方々に地域の合意をしていただくルールであるとか、自治の仕組みであるとかということが具体的にお示ししているものではございませんので、基本構想を第4回定例会で御提案を申し上げて、議決をしていただきましたら、そこから発効するわけですが、あわせて策定をいたします10か年計画につきましては、17年4月からスタートをするということで、さまざまな事業が17年度からスタートをするに当たりまして、そうした地域の中で、先ほども助役が申し上げましたように、皆さん方で地域の中で話し合いをしていただいたり、それから区からさまざま提案していただくことに対して、区民の意向を伺い、議会の御意見を伺いながら、物事を進めていく中で、きちんとしたルール、それを過去の経験も踏まえましてつくっていく必要があるだろうと、そういうことでは17年4月からスタートするような形で、事業も、それから地域合意の仕組みや自治のあり方ということも一定整理をした上で、17年度から新たにスタートをしたいと考えております。
 基本構想の中で、区民憲章といったことについても、基本構想を策定するに当たりまして、区民の方々と一定合意をしていくための、そうした宣言的なものと考えておりまして、文章があのままというふうには考えておりませんが、やはりそうしたものが私たちにとっては必要だろうということで、それを踏まえた上で、基本構想の文章があり、そして自治基本条例の中では仕組みをつくっていくといった流れでこれから検討しようというふうに思っております。
斉藤(金)委員
 今の話を聞いていて、基本構想ができる。それから10か年計画ができる。地域の合意形成のための一つとして、自治基本条例がある。その仕組みがあるとそう言ったよね。じゃ基本構想と10か年はできた。合意形成ができなかった。だってそう言っているならそういうことじゃないのか。それとも基本構想があって、10か年があって、違う住民の合意ができてしまった。そういうのはどうするのか。
田辺区長室長
 基本構想にいたしましても、それから10か年計画にいたしましても、今までの区のそうした流れといいますか、一定決定のルールというのはなかったわけではございませんで、そうしたことにつきましては、それまでの経過の中でつくられたルールの中で、例えば議決をいただく場面であるとか、それからさまざま区民の皆さんに御説明をする場面というのは、できる限りつくっていきたいということで、基本構想や10か年計画については、それなりの手続を踏んで進めていきたいと考えておりますが、ここで申し上げております住民合意形成の仕組みというようなものにつきましては、先ほども助役からもお話をさせていただいたかと思いますが、自治を取り巻く状況が変わったり、あるいは社会状況が変わったり、あるいは財政状況が変わっていく中で、一定区民の方々にも地域の中で合意をしていただいて、区民の中で活動していただく場面もあります。そうしたルールを提案をしていきたいと考えているわけです。
斉藤(金)委員
 そこはわかっているよ。だから、反対の合意ができてしまったらどうするのかということ。だって強要するわけにはいかないでしょう。そういうことは考えていないんだ。だからそこまで考えていないでつくっていますと。いや笑っているけど大変なことだよ。だって住民の合意形成の仕組みが基本構想や10か年と違うことができてしまったと。そうしたらどうするの、まじめな話で。これは想定どうやったって想定してないよ、そういうことを。ばかでもわかるんだ、そういうことは。だって反対のことだって住民の合意形成なんだから。じゃ何のための基本構想で10か年計画なの。そういう整合性がはっきり言って今の話を聞くと、本当にとれない。
田辺区長室長
 なかなか説明が申しわけありません。基本構想にいたしましても、それから条例にいたしましても、法律上策定の手続というのはきちんと定められております。そうしたものにつきまして、私たちきちんとした法律上の手続にのっとって、あるいは既存の条例で定められている手続にのっとって進めていかなければならないと思っております。
 ここで申し上げております合意のルールにつきましては、先ほど私がお話ししたように、地域の中で定めていくものですが、そうしたことの手続を進めるに当たって、区と全く正反対なルールができてしまうということについて、これについては条例や基本構想といった場面とは違う場面であるというふうには思っておりますが、こうした反対の場合ができてしまったということであれば、それはそれで地域の合意として受けとめていくということが、これから提案していくルールだろうと思っております。
斉藤(金)委員
 そんないい加減なことじゃ困ってしまうんだよ。まじめな話だよ。じゃ何のための基本構想で、何のための10か年計画なの。それも財政の裏付けを持って、少子・高齢化に対応できる。それから民間活力を導入して、それに何とかこれからの中野区の住民のニーズにこたえたいということをちゃんと決めたのに、住民は違う答えを出しましたと、それもこれが根拠ですと、そんなばかなことがあるの。それにははっきり言って、議会も何も関与しないところだよ。そんな条例なんてあるの、本当に。私はやさしく聞いてやっているつもりだよ。
田辺区長室長
 私が先ほどから御答弁申し上げている中身につきましては、何度も申し上げますが、条例や、あるいは予算、それからそれ以外の法律等で決められているそうしたルールは既存のルールとして、もちろん定められているものですから、きちんとそれなりの手続をとって進めていかなければいけないものです。ただここで言いたいのは、一定程度やはり地域の中で、区民の方々が活動していくに当たって、例えば先ほどもありましたように、NPOの活動のルール、あるいはNPOの方々が地域の中で事業を展開していくためのルールであるとか、それから区民の活動をしていくに当たってのルールというのがあるだろうと思っておりまして、そうしたことについて、一定仕組みをつくって、住民の合意というものを一定手続的に皆さんの中で公表していくということが、これからの生活の中では必要なのではないかということで、ここの審議会の中で議論していただきたいと思っています。
斉藤(金)委員
 もうかわいそうだからやめるけど、もう少しこの次あたりでいいから、そういうようなところをちゃんと整理をして、それでそういうことで例えば学識経験者の人、区民の委員の方たちにしても、論文だけ見ていて、基本構想のところへ行って関心を持ったから出てきたなんて、そういう問題じゃないんだよ。だから、今言っているようなところをちゃんと区の方で整理して持っていて、どこまで例えば自治基本条例の中で地域合意形成のところに役立てるんですとか、ここまでは諮るんですとかということがなかったら、じゃ何のために行政があるんだ、何のために議会があるんだと言われてしまうんだよ。だからそういう整理はきょうはいいよ、ちゃんとしておかないと、どこまではっきり言って自治基本条例で諮るんですと、そういうことはちゃんとしてなかったら、とてもじゃないけど、大変なことになるよ。そこで足踏みしていいんですと言うんだったらいいよ。そういう問題じゃないんじゃないの、基本構想にしても、10か年にしても。それに付随した適正配置にしても、統廃合にしたって。だからもう答弁はいいけど、そこのところをちゃんとやっておいてくれないと、これ以上やっているといじめみたいになるからやめるけどね。
田辺区長室長
 今、皆さん方の御意見を踏まえまして、次回もう一度整理したものを出させていただきます。
委員長
 委員会を暫時休憩いたします。

(午後3時19分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後3時21分)

 委員会を3時40分まで休憩いたします。
 委員会を暫時休憩いたします。

(午後3時21分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後3時47分)

 質議の途中でしたので、質疑を続行いたします。
 質疑ございますでしょうか。
岩永委員
 先ほどからのやりとりの中で聞きたいと思っていたことの幾つかがわかりましたので、それは重複しません。そのほかにまだわからないところがありますので、内容についてはこれから整理をされることがあるということなので、そのときにしたいと思いますが、それ以外のところで何点かお聞きをします。
 まず、この自治基本条例については、基本構想に沿った新しいルールづくりをしていくというようなことの御説明がありました。それで今既にある条例等については、それにのっとるということだったんですが、前回報告になって、そのときにも触れましたが、市民の行う公共公益活動支援について、基本的考え方というのが出されて、この5月に方針の策定がされようという状況にあります。これもこの自治基本条例の中に予定される区民と区との関係、自治のあり方の関係になってくると思うんですが、こういう既に条例ができる前に新たに考えて方針が策定されたもの等については、これはどういう扱いになるんでしょうか。
鈴木政策計画担当課長
 前回御報告して5月の末に区として方針案をとる作業をしているところの、区民の行う公共公益活動のこれは区として政策的な、どういうふうな方向を目指すのかということの方針を定めた内容でございます。自治基本条例というのは、先ほど来申し上げているとおり、中野区という自治の基本の枠組みを大きく定めるということで、その中には住民の主体的な活動といった項目も入ってくると思いますが、もう一つ私どもが住民が住民の問題解決のためにさまざまに主体的に活動するということを一つ今まではNPO支援条例を別につくるというふうな言い方を申し上げておりますけれども、現在でもそういった視点から、市民のそういった活動促進条例といったことをこの自治基本条例とは別に制定していく基本的な考えでございます。
 その条例と、今回区がまとめようとする方針というところが、そういった条例を根拠に方針に盛り込む施策が法的に位置付けられるという関係になろうかなと考えているところです。
岩永委員
 そうしますと、この自治基本条例の中に、例えば住民活動推進のあり方等の検討項目がありますが、そういうものとはまた別の形でこの基本的考え方がまとめられて、NPO支援条例というようなものに結実をしていくということですね。ということになりますと、この自治基本条例をつくりながら、一方でそういう参加のあり方、支援のあり方の新しい条例をつくっていく、関係がいま一つよくわからないので、もう少しそこを教えてください。
鈴木政策計画担当課長
 この自治基本条例とは別に、支援をする条例をつくるというふうに申し上げているのではなくて、中野区の地域社会を豊かにしていく住民活動を推進する、住民活動を促進するというような位置付けの条例が必要だろうと考えているわけです。そういった条例の中で、じゃ行政として何をするのかと言ったときに、幾つか今回私どもが区の支援方針の中で言っている根幹になるような施策が、幹になるようなものが、その条例の中で行政の役割として幾つか入っていくのかなと考えております。
岩永委員
 この前のときも話したんですが、この自治基本条例の審議会の中でNPO等への活動支援だとか、そういうものも審議をするということが予算のときに説明されました。私はそういうことが一方でやりながら、その前に区が市民の行う公共公益活動支援についての基本的な考え方をまとめるということになるのはいかがかというようなことも言いましたが、今の御説明をお聞きしていても、一方ではそういう自治基本条例との絡みでやりながら、それと無関係ではあり得ない促進のための条例をつくる考えをまとめていくというやり方は、どうも一体化していない。有機的な動きにはなっていないのではないかということを、やはりきょうも強く感じているところです。それはそういうことにとりあえずしておきます。
 それともう一つですが、10月のときに仮称中野区自治基本条例についての御説明をいただきました。そのときに検討する主な項目ということで、その他を入れますと11項目ありましたが、その他は別にして、二つ、国及び他の自治体との関係、それからもう一つ、この条例の位置付けというのが検討項目の中にありましたが、今回これが抜けています。特に、この条例の位置付け等を含めて、検討項目から抜けた理由ですね、その理由をちょっと教えてください。
鈴木政策計画担当課長
 資料にもお示ししているとおり、主な検討事項ということでございましたので、当然10月のときに資料としてお出しした中には、この条例の位置付けというようなことが書いてございます。私どもも当然この条例については、区の法規の中でどういう位置付けになるんだろうかということは想定しているところでございます。
 それから、国や他の自治体との関係というところも、項目としては考えられると思ってございますけれども、ここでは主な論点になるような項目を挙げさせていただいたと御理解いただきたいと思います。
岩永委員
 ですから、10月のときも主な項目ということで、今言った二つですね、国、それからこの条例の位置付けについて、主な項目というふうにして出されていたわけです。そういうふうに私たちは報告を受けました。今回もだから主な検討項目ということの中に、抜いてある理由、想定をしているということですけれども、現実にこの中に出ていない、その理由を教えてください。
鈴木政策計画担当課長
 故意に外したということではないんですけれども、現在私どもが考えている主な中からは、付随するものであろうかなというところで、省かせていただいております。しかしながら、条例の位置付けについては、当初から御議論いただくというふうに想定しているところでございます。
岩永委員
 それでは、ぜひ整理をされてくるという段階のときには、この省いた2点について、条例の位置付け等についてもわかるように、ぜひ言葉ではなくて、文言で示していただきたいと思いますので、まずそれはいかがでしょうかというのが一つ。
 あわせてもう一つ、スケジュールなんですが、前回御説明をいただいたときに、12月に区条例の考え方を設定するということでした。今回1月上旬に自治の基本に関する考え方の最終案を出すというふうになってきています。それで大きく変わったのは、先ほど3月に条例案を提案されたいということで、区民の意見等を聴取するという、これが大きく変わっています。10月に御説明いただいたときには、1月から4月にかけて区民からの意見提案を聴取すると、その場合には地域説明会、シンポジウム、区報臨時号、ホームページ、パブリックコメント等で区民からの意見を聴取するというふうに御説明を受けました。しかし、今回は1月中旬というふうになっていて、最終案を区報に掲載をする。そして括弧でパブリックコメントというふうにしか書いてありません。それで2月中旬に自治の基本に関する考え方決定というふうに書いてあります。これは余りにも簡素化し過ぎとしか思えないんですが、これはどうしてこういうお取り扱いになったんでしょうか。
鈴木政策計画担当課長
 新たに私どもできるだけ基本構想と間を置くことなく、きちっと御提案したいというつもりで、前倒しができないものかというところで考えているスケジュールでございます。基本的には10月末に答申をいただいて、区の素案づくりが気持ち早くなった。それから、11月末から12月1カ月はこの自治の基本に関するこれは区民論議というところで、ここの場所で先ほど申し上げましたけれども、形はシンポジウム、自治に関するフォーラムそういったことを一つは考えていきたいと同時に、地域での説明会だとか、当然のように御意見をいただく場面として、区民論議を位置付けてございます。
 そういう意味で、10月にお示ししたときには、1月から4月というふうな期間で、長く地域説明会、シンポジウム、区報臨時号等々、パブリックコメントも含めてそこに位置付けておりましたものを、区の最終案の前に区民の論議をいただいて、それを極力反映しようという試みとして、今回は提案させていただいているところでございます。それを踏まえて、改めてパブリックコメントに載せたいというふうな考え方でございます。
 主な検討事項を先ほど次回何らかの整理の中では構成の中に入れてくれという御指摘がございまして、私どももそのように考えて整理をさせていただきたいと思います。
岩永委員
 そうしますと、10月のときに御報告をいただいていた1月から4月に3カ月か4カ月かけて行おうとしていた、ちょっと期間はあれですが、それを11月末だから実質12月いっぱいくらいのところで行いたいということなんでしょうか。そうしますと、かなり区民論議をする期間が短くなって、大事な自治基本条例の区民の意見をまとめるには、期間的には短いと思うんですが、そのあたりはいかがでしょうか。
鈴木政策計画担当課長
 この自治基本条例につきましては、条例そのものが基本構想の議論の中で審議されたということではございませんけれども、その幾つかの要素について、やはり基本構想の審議、あるいはワークショップの中で区民の意見がさまざまに論議されたという経緯を一つ抑えてございます。そこのところで第1段階の区民参加の場はいただいている。なおかつ審議会からの答申を経て、そういった区民のさまざまな議論をベースにして、素案という形で区としてまとめて正味1カ月でございますけれども、説明会等々を行いたい。その説明会と、それから二つに区民に対しては分けるわけでございまして、1月からのまた1カ月間をパブリックコメントという形で御意見をいただくという機会を設けるというふうに考えてございます。
岩永委員
 基本構想の方は11月に区議会に提案をされるということで、今区の方は考えています。11月の議会に提案をされ、それから区民議論に入るというのは、ほとんど時間がないと思います。そういう中で、自治基本条例、要するにこれからの区民の規範になるという重要なものをつくろうというには、余りにも時間的に詰まっている、十分区民に、例えば基本構想だって、本当に無理があるような5月の説明会というか、話し合いになっていますよね。そういう状況の中で議会で基本構想を提案された直後に区民議論というのは大変無理があるとしか言いようがないと思うんですが、そのあたりについてはもう少し時間をかける必要があると思うんですが、いかがですか。
鈴木政策計画担当課長
 基本構想の議論の答申に至るまでの中で、一定の区民論議をしていただいたというふうなつもりで先ほど御説明させていただきました。確かに基本構想についての区民論議も秋口に並行して行われてているわけでございますが、そういったところの区民の御意見も総合的に私どもも把握させていただきながら、反映化について努めていきたいと思います。何カ月あれば十分かということにつきましては、なかなか何カ月で適切だというふうには言い切れないとも思いますけれども、限られた時間の中で、なるべく区民にお約束できるものを早く提供していきたいと今のところは考えているところです。
岩永委員
 基本構想の区民論議と、やはり自治基本条例の区民論議とは、少し角度も違うし、位置付けも違いますから、どっちかをどっちかにおんぶに抱っこというわけにはいかない、そういう姿勢を貫くべきだと思うんです。そういう意味から言えば、今、御説明をいただいたスケジュールでは、やはり区民にとってすごい無理があるというふうに思います。それから、時間をどのくらいかければいいかというようなことについては、例えばパブリックコメントだって、国の方では3カ月間という期間を設けているわけですが、中野は3週間とかその程度で、今回これでは1カ月というふうに出されている。いずれにしても区民論議にしたって、パブリックコメントにしたって、これから区民にとって大事なものに関して、当初6月と言っていたものを3月にするという3カ月縮めるための無理が一番区民のところに出ているんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
鈴木政策計画担当課長
 限られた期間の中で、説明会とか情報提供とか、そういった区民論議の場の設定の仕方も工夫しながら努力してまいりたいと考えます。
岩永委員
 先ほど御説明がありました6月を3月にしたというのは、基本構想に歩調を合わせるというような御説明がありましたが、それだけでは6月と当初言っていたものを3月にする理由としては納得がいかないんです。余りにも安直過ぎる。そういうことは前からわかっていたわけですから、それをここに来て6月を3月にするというふうになって、区民との対話の方にしわ寄せがいくということですから、6月から3月にしたということについて、もう少し納得のいく説明をいただきたいんですが、いかがでしょうか。
鈴木政策計画担当課長
 議会の御議論の中で、基本構想というのがこの12月の議決を予定しているわけでございます。その中でも中野の将来の自治だとか、中野の将来像について、いろいろ姿が見えてきているわけでございますので、そこに至るプロセスも踏まえながら、それを視野に入れた中野区の将来にわたる法規範の基本になるものを網羅的に盛り込むという自治基本条例の姿も、なるべく早く区民の皆さんの中にお示ししていくことが、中野区の自治といったものの姿をトータルにお見せすることになるのではないかと考えてございまして、そこのところをいろいろ工夫しながら一体的に、一体にはならないんですけれども、時間的には大きくあけることなく、区民の中にお示ししていくことが大事ではないかなと、現在は考えたところでございます。
岩永委員
 最後にしますが、やはり今の御説明では、かなり区の側の言い分だなというふうに思います。決めていく過程の中でどれだけ実効ある、そして区民が自分たちにとって大事な条例なんだと思うか、この過程がとても大事だと思うんです。条例をつくればそれでいいというわけじゃなくて、それがどう区民の中に生かされていくかということであって、それを確実なものにしていくためには、過程の中で区民が参加できる、参加できるというか、実質自分たちの条例というふうに思っていけるかということになるわけですから、そういうことから考えて、今の御説明で当初6月と言っていたものを3月に早めたという、その必然性がやはりなかなか納得できるものじゃありませんので、私はきちんと区民との議論、それからパブリックコメント等を含めて、基本構想以後住民の自治条例がつくっていくまでの過程をぜひ大事にしていただきたいし、そのためには時間をかけて、3月というようなことを急ぐ必要はないんじゃないかと思いますので、そのことをきょうは申し上げておきたいと思います。
長沢委員
 後からそういう資料的なものも今度示していただけるということなので、考え方を伺っておきたいんですが、審議会の設置についての主な検討事項の、要するに8項目あって、その詳細みたいなものは、実は職員の皆さんで考えられているのがあって、そういうのも含めて今度審議会の方に提案もしようというお話だったと思うんです。そこの全部聞くのも何なんで、一番最初の肝心な中野区の自治の基本ということは、これは一言で言うとどういったものなんですか。
鈴木政策計画担当課長
 まさにこれをどういうふうに構成するかということを決めていくというふうに考えてございますけれども、一定の職員の議論の中で、幾つか理念だとか、目的に関するキーワード的な押さえ方としては、中野にとっては自治を育ててきた自治権拡充の歩みといったものを押さえよう、それからさまざまに区民みずからが築く地域社会、そういったことも標榜してきてございましたので、そういった要素も欠かせないだろう。それから、自治が保障される地域社会、そういうことをつくっていくんだということと、それから区政運営の基本となる理念とか、原則を明確にする。と同時に大きいのは地方分権の社会にふさわしい自治体の基本条例として、形づくるには、これも今後なんですけれども、そういった要求があるだろうというふうなこと、それから当然のことながら、地方自治の本旨の実現といったことも外せない。そういったあたりを一つ理念とか、目的の中のキーワードとしては考えているところでございまして、それをもう少しブレイクダウンして、細かくというところでは、次回以降の資料の中でというふうに御承知おきいただければと思います。
長沢委員
 詳しくは次回に聞きます。
 それで、最初に秋ごろ示していただいた中で、国及び他の自治体の関係というのがありました。今回それはありませんが、それは何でなのかということが一つ。
 もう一つは、他の委員も言われたんですが、8番目の行政、議会、区民との関係というのなんだけど、つまり条例を制定する上で、ここをどういうふうに触れるのか、要するにどういう形で盛り込むなら明文化するのかというのを、そのことによって、さっき他の委員も議会に対する認識はというふうな御質問なり御意見もありましたけども、そこがはっきりするのかなと思うんですが、その2点を教えてください。
鈴木政策計画担当課長
 先ほど岩永委員の御質問にも御答弁させていだたきました。検討項目として、外部との関係、他自治体との関係といったことを全く考慮していないということではございませんので、次回のときにはその要素も入れてお示ししたいと考えてございます。一定内部での議論のところでは、外部との関係といったところでは、近隣の自治体、関係自治体との連携協調、そういった基本的な理念のことを盛り込むのかなというふうな議論はしてきてございます。
 それから、確かに議会のところでは、非常に難しいものがあるなというのは、私どもも考えてございます。発案権として、議会のことを当然のようにここの中で決めていくということは考えにくいということで、一つただ自治を考えるところでは、この議会というのは、もちろん大きい構成要素だということを認識するという意味で、ここには載せていただいてございまして、今後これらについての御議論、議会を含めてしていただくことになろうかなと考えてございます。
長沢委員
 これは基本条例という言い方をしていて、それで全然その条例の規範ともなるものだというお話で、例えば現在の条例との関係においては、今現在、所管としてはこういうのができる上で現行の条例自身のいろいろそういう意味では場合によっては改正を含め、何らかの調整をしなければならないとか、そういうので何か考えられていることがあったら教えていただきたい、その辺はどうなんでしょうか。
鈴木政策計画担当課長
 事務レベルでは、どういった条例要綱が現在あるのかというふうな洗い出しをしてございます。どういう自治の枠組みをつくるのかといったところとも関連しておりますので、つぶさにどれについてどういう方向で修正だというふうには、今そこまでは至ってございません。ただし、かなりいろいろな整備は一定のものが進んできているというふうに認識しておりまして、ただしこの基本条例を整理していく中では、場合によっては規則だとか、要綱だとか、そういったものについての若干の整合性を図る、そういったことも当然必要なのかなというふうには考えてございます。
委員長
 他にございますでしょうか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ一たん暫時休憩させていただきたいと思います。
 
(午後4時14分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後4時15分)

 休憩中に確認させていただきましたとおり、資料要求として、委員の経歴について、可能な限りのところで出していただくということが1点。2点として基本構想と自治基本条例の関係を整理したものをわかりやすく説明していただく、これが2点。また、あさって行われる審議会について、委員会の審議を十分踏まえた上で区長室長も出ていらっしゃいますので、踏まえていただくということを十分留意していただきたいということを確認させていただきたいと思います。
 それでは、本報告、以上質疑なければよろしいでしょうか。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、以上で本報告は終了いたします。
 2番目、中野サンプラザ取得・運営等事業に関する提案競技の応募状況についての報告を求めます。
鈴木政策計画担当課長
 ただいまの件につきまして、資料がございません。口頭で報告をさせていただきます。
 かねてより中野サンプラザの事業に関しましては、提案競技ということで、事業者の募集をしていました。5月14日金曜日の正午締め切りということで、私どものところに提案をいただいたのが2者でございます。これにつきましては、早速評価委員会というものを開きまして、5月いっぱいで一定の順位付けというような評価の作業をさせていただく予定でございます。本日のところはそれまでということでご承知おきください。
委員長
 ただいまの報告に対して質疑はございますか。
大内委員
 その2者というのは運営事業者と資金の出資者と、それをセットにしたのが1者ずつということですか。要は運営事業者と新会社に出資する会社でしょう。それと運営事業者がセットで出てきているということ、それが2者あるということですか。
鈴木政策計画担当課長
 委員おっしゃるとおり、今回の枠組みでそれぞれを担う人たちをつくって、構成をして一つ。こっち側も構成をして一つということで、二つ、別の提案が二つ出てきております。
大内委員
 答弁できたら答えてもらいたいんだけど、それはグループか1社ですか。要するにグループで参加してきているんですか、あるいは1社で新会社、出資もします、運営もしますという形なんですか。
鈴木政策計画担当課長
 グループ構成のところと、自社のグループというところがございます。
委員長
 自社のグループ構成ですか。
鈴木政策計画担当課長
 すいません。系列というところでございます。本日のところはその程度というところで御承知おきください。
岩永委員
 前回御報告をいただいたときに、問い合わせがちょっと資料が見たらなかったもので、15社だか12社だか、二けたの数字の御報告をいただいたと思いました。その中で団体が5団体ぐらいになっているというようなこともたしかあったかと思うんですが、この1グループ、2者というのは、何か問い合わせの数から見ると、本当に少ないなと実は実感ですが、そのあたりは余りにも問い合わせとこの応募してきた数の開きに対しては、何かありますか。
鈴木政策計画担当課長
 4月20日の総務委員会のときに、募集を始めてどんなような引きがあるかというところで、私の方では11社、個別の会社名では11社で、それが多分くっつくと5グループになるよという、そういう御説明をさせていただきました。最終的にだからアウトプットというか、提案として出てくるのはその時点で想定されるのは五つかなというようなことだったんですけども、それが最終的には二つという理解でございますので、会社の数はあったけれども、一つの会社が一人で提案できるという11社ではなかったということで、それほど大きく激減しているというふうには思っているところではありません。
岩永委員
 先ほど大内委員の質問の流れになるんですが、この1グループ2者というのは、当然それぞれ重なりは持っていないという理解でよろしいんですか。
鈴木政策計画担当課長
 持っていないというふうに考えています。
岩永委員
 前回のときに評価項目を示していただきました。ただし、配点等はありませんでした。それについては、報告を控えたいということで、配点がありませんでしたが、この間例えば江古田の森のPFIでも何でも、区の方では配点項目と配点数ですね、それから率などについては公表されてきていました。今回そういうことが私たち議会に示されていない中で、2グループ、2者ということになってくると、物すごい評価委員会のところで評価をしていくということになると、たった二つの提案を評価していくわけですから、すごい選択の幅がないわけですね。そうなってくると本当に0.1違いだって、どっちかが優先でどっちかが次点になると、こういうことになってくるんですが、そのあたりについては、本当に微妙なところがあるだけに、できたら事前に議会でそういう配点内容も知らされておいた方がよかったのではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
鈴木政策計画担当課長
 江古田のPFI事業というのは、個別の事業内容がはっきりしているところでございますけれども、私どもの今回はその事業内容も含め、また経営の方針、そういったことも全部提案によるというようなコンペの方法をとってございます。どこに何点かという点数と同時に、その点数をベースにしたランク付けというような評価の方法を今考えてやっているところでございます。なおかつ書類上だけで十分読み取れないというものについては、ヒアリングというような直接もう一度お聞きをするというような手法も取り入れて、総合的に評価をしていきたいと考えているところでございまして、江古田と全く同じような方法というのは、今回私どものコンペの趣旨からしてはとりにくいというふうに考えております。
委員長
 他にございますでしょうか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告は終了いたします。
 暫時休憩いたします。

(午後4時23分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後4時26分)

 それでは、以上で本報告は終了いたします。
 次に3番目、区を被告とする訴訟の提起についての報告を求めます。
橋本総務担当参事
 それでは、区を被告とする訴訟の提起につきまして、御報告をさせていただきます。
 お手元の資料(資料3)に従って御報告をさせていただきます。事件名は地位確認等請求事件であります。
 当事者は原告は資料のとおりで、被告は中野区となってございます。
 訴訟の経過でございますが、本年3月11日に東京地裁に訴えの提起がございました。括弧書きにありますように、同時に地位保全、賃金仮払い仮処分命令の申し立てもございます。本件につきましては、3月16日の当委員会に御報告をさせていただいているところであります。この命令の申し立てと申しますのは、中野区の非常勤職員たる地位を定める仮処分命令と、賃金仮払いの仮処分命令の申し立てであります。これにつきましては、この資料の7番、ごらんいただきたいと思いますが、地位保全賃金仮払い仮処分事件の取り下げについてということで、4月23日付で東京地裁に取下書が提出され、取り下げられたところであります。本件に戻ります。訴訟の提起、今回の地位確認等請求事件につきましては、本年4月28日第1回口頭弁論にて中野区は応訴の答弁をしてございます。
 事件の概要ですが、既に仮処分の命令のところで御説明申し上げましたが、いま一度繰り返しになりますが、説明をさせていただきます。原告らは平成4年7月から平成7年2月までの間、中野区の非常勤保育士として採用されました。平成15年度まで再任用されてきたものでございます。区が保育士の配置見直しを行いました結果、非常勤保育士の職の廃止を決定し、平成16年度以降は任用しないことを通知したところ、原告らは地位保全、賃金仮払い仮処分命令の申し立てを行うとともに、本件訴えを提起したものであります。
 請求の趣旨でございますが、1点目は原告らが被告の--被告と申しますのは中野区です。中野区の非常勤職員たる地位を有することを確認するということであります。2点目は、原告らのうち保育士の資格のある者4名につきましては、4月1日以降16万3,520円を、保育士の資格のない者3名につきましては、同様に14万5,040円を区が支払えというものであります。さらに、被告は中野区に対しまして、100万円、その100万円の支払いまでの年5分の割合にして金員を支払えというもので、さらに訴訟費用につきましては、被告中野区の負担とするものであります。
 請求の理由でありますが、論点は二つございます。1点目は、解雇には正当な理由がなく、労働基準法上の解雇権の乱用として無効であるというものであります。2点目は、解雇は原告らが公共一般労働組合中野支部の組合員であることを理由に不利益取り扱いを行ったもので、不当労働行為に当たり無効であるというものであります。したがいまして、被告らは本件解雇は無効であるから、非常勤職員たる地位に基づき、賃金請求権を有するとして、また本件解雇の意思表示は引き続き雇用継続されることについての期待感を侵害するものであるから、被告らがこうむった精神的損害は100万円を下らないというものであります。
 以上が区を被告とする訴訟の提起についてであります。
委員長
 ただいまの報告に対して御質疑ございますでしょうか。
岩永委員
 1点だけ。4月28日の第1回の口頭弁論に応訴の答弁をされているということですが、それについての御紹介がありません。訴えの方は前回も今回も御紹介いただきましたけれども、区の方のがないので、それはできれば御紹介を。たくさんあるでしょうから、今すぐとは言いません。次回でも、要するにどういう答弁をしたのかというのを御紹介いただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
橋本総務担当参事
 先ほど論点が二つあるというふうに申し上げました。1点目は解雇権の乱用ということであります。これにつきましては、原告と中野区との間はあくまで公法上の任用関係にあるというものであります。したがいまして、ここで期限付きな任用が反復継続されたとしても、任期の定めのない任用に転化することはなくて、解雇権の乱用の法理は適用されないというのが中野区の立場であります。
 もう1点は、これは不当労働行為に当たるかということであります。これにつきまして中野区の立場としては、結果として今回解雇の対象になりました非常勤保育士が、ここでいうところの公共一般労働組合の組合員だったということであって、この組合員であったことを理由にして解雇をしたというか、再任用をしなかったということではありません。
岩永委員
 今、多分長かった答弁だろうと思うんですが、それを簡単に御説明いただきました。今後も続いていくわけですね、裁判の方が。ですから、そのときに区がどういう答弁をしたのかということについては、あわせて御報告をしていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
橋本総務担当参事
 4月28日は応訴の答弁を先ほど御紹介しましたような形でさせていただきました。その際に裁判所側からこれからの論点として、あるいは争点ということで、3点ほど挙げられてございます。期限付き任用行為の満了した者について、解雇権の乱用の法理が適用されるか否か。いま一つが再任用拒否行為についても、解雇権乱用の法理が適用されるか否か。3点目が不当労働行為の事実があるか否か。この3点が裁判所が示しました争点でございます。したがいまして、4月29日以降、裁判におきましては、このあたりが論点、争点になりながら審理が続くもの、そのように考えてございます。したがいまして、それらにつきましては、折目節目で当委員会に御報告をさせていただきたいと思っております。
委員長
 委員会を暫時休憩いたします。
 
(午後4時33分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後4時35分)

 他にございますでしょうか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ本報告は以上で終了いたします。
 次に4番目、区を被控訴人とする控訴の提起についての報告を求めます。
橋本総務担当参事
 区を被控訴人とする控訴の提起につきまして、御報告をさせていただきます。(資料4)
 事件名は戸籍続柄記載訂正等請求控訴事件であります。
 当事者はここにありますとおりで、被控訴人は国並びに中野区であります。
 控訴の経過につきましては、ここに記載のとおりでありますが、既に東京地裁では判決が言い渡されてございます。ここにありますように平成16年3月2日、訴えは却下、請求は棄却、この訴えの却下と申しますのは、戸籍の続柄の区別記載の差し止めを求める訴えであります。請求の棄却は、損害賠償の請求についてであります。
 事件の概要につきましては、東京地裁に訴えがあった時点で御報告はさせていただいたところですが、かいつまんで申し上げますと、戸籍に続柄が記載されております。戸籍に父欄、母欄の下に続柄として長男、長女という記載があります。これは嫡出子、婚姻中に生まれた子どもについては、そのように長男、長女という記載があります。しかしながら、婚姻外で生まれた子につきましては、一般的には父欄が空欄で、そこに母から見ての関係なんですけれども、「男」「女」という続柄が載る。この記載自体が嫡出子と非嫡出子の区別を明確にして、プライバシーの侵害、差別行為に当たるんではないのか。こういったことを訴えの提起としているものであります。
 第一審の東京地裁におきましては、先ほど申しました区別記載の差し止め請求については棄却、これは資料にもるる書かれておりますが、ちょっと簡単に御説明いたしますと、この記載につきましては、戸籍法並びに戸籍法施行規則の様式にのっとって記載をすることになっております。今回の訴えについては、この記載の差し止めということなんですが、その前提としては戸籍法なり戸籍法施行規則を改正しなければいけない。したがって、法の運用解釈によるものではなくて、法そのものを改正しなければいけないということで、今回のこの事件の訴えになじまないということから、却下されたわけであります。一方の請求を棄却した部分につきましては、これは精神的な苦痛という部分も含められておりますが、裁判の経過の中では、戸籍法、戸籍自体は本人のプライバシーにかかわる部分を記載していることが少なくない。今回の訴えについては、「長男」「長女」ではなくて、「男」「女」という非嫡出子であることを明確に区分する記載がある。こういった記載がなくても身分事項欄を読めば、非嫡出子ということでわかる。また父欄が空欄であれば、婚姻外の子どもであることがわかる。にもかかわず「男」「女」という記載をすることは、より一層その区分を明確にし、差別を助長するものである。したがって、そういうことを言いつつ、国は国家賠償法、あるいは中野区は国家賠償法によるところの作為を男だったということではなくて、きちんと法に従って届け出に従って記載をしたから、それに対して国家賠償法によるところの損害賠償の対象にはならないというような判決が一審でされました。これらについては、原告は職務上尽くすべき注意義務を怠ったということを理由に今回控訴したわけで、中野区としては、これにつきましては6月24日の口頭弁論で国ともに応訴をする予定でございます。
委員長
 ただいまの報告につきまして、御質疑ございますでしょうか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告は終了いたします。
 次に、その他で何か報告がございますでしょうか。
内田助役
 私から1件口頭でお許しいただきたいと思うんですが、報告をさせていただきたいと思います。
 私が理事長を務めさせていただいております中野区文化・スポーツ振興公社のもみじ山文化センターにおきまして、去る5月8日土曜日の朝でございますが、前日にこの文化センターの大型金庫に保管した施設使用料収納金120万5,195円、小切手を含みますが、その金額になります--がなくなっていることが判明をいたしました。直ちに出勤をしております職員全員で事務室内をくまなく探しましたが発見できませんで、状況から盗難に遭ったものと判断をいたしまして、中野警察署に届け出を行いました。現在警察による捜査が継続しておるわけでございますけれども、昨年5月に明らかになった中野区体育館におきます業務横領事件から大きな教訓を学んだわけでございますが、それにもかかわらず再びこのような事故、不祥事を起こしてしまったことに対しまして、今回も区民の皆さんの本当に信頼を根底から裏切ることになってしまったわけでございまして、まことに申しわけなく、おわびの申しようもございません。
 現在警察による捜査のほか公社におきましても、詳細の状況把握を継続しつつ、当面の対応、そして再発防止のための検討に全力を挙げているわけでございますけれども、この状況につきましては、今週公社におきましては評議委員会、理事会が予定されておりますので、それぞれの場に詳しく御報告をした上で、今後の対応について十分検討してまいりたいと思っております。本当にまことに申しわけなく思っております。
 なお、この件につきまして、昨年の事故に続いてということもございまして、区の組織におきましても先週の金曜日でございますけれども、庁内に設置した危機管理対策会議を開催いたしまして、所管の生涯学習担当の方から状況説明がされると同時に、区全体としてのやはり改めて徹底しなくてはならない状況にございますので、対策会議において協議を行ったところでございます。その状況につきましては、この後区長室の危機管理担当の方から報告を続いてさせていただくことをお許しをいただきたいと思います。
 本日はまたこの関係については、所管の方から24日文教委員会に改めて御報告をさせていただくことを予定しております。本当にたびたびのことで申しわけございません。口頭で大変申しわけございませんが、私からのとりあえずの報告とさせていただきたいと思います。
 それでは、区長室の方から続いて御報告をお許しいただきたいと思います。
合川経営改革担当課長
 それでは、今助役から事件の概要については、お話をさせていただいたとおりでございます。区といたしましては、この事件の御報告を受けて、昨年来の横領事件と同様にというか、重複をしてこういった事件が起きたということの重要性からかんがみまして、危機管理等対策会議を開きまして、教育委員会から経過の概要を御説明をいただき、そしてさらにこの中身について詳しく御報告をいただきながら、区として徹底をすべき金銭管理ですとか、金庫等の管理、公金取り扱いについての徹底事項ということで、区長室名で指示をいたしまして、緊急に点検事項ということで点検をいたしてございます。7項目について私どもの区長室名という形で手提げ金庫のダイヤルですとか、かぎのロックの確認、あるいは金庫の保管場所については二重管理をするというようなこと、それから現金等の取り扱いについては、金銭出納員現金取扱者以外は公金を取り扱わないこと、あるいは金庫には定められた公金以外は保管をしないこと等、7項目について点検事項を示しまして、徹底をしたところでございます。これから改めましてこの事件の概要を受けまして、さらに点検する事項がございましたら徹底をしていきたいと考えてございます。
委員長
 ただいまの報告に対して御質疑ございますでしょうか。
 委員会を暫時休憩いたします。
 
(午後4時45分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後4時58分)

佐野委員
 警察にお届けになったというお話でございますね、先ほど。ということは、これは要するに刑事事件として告訴されたということになってくるわけですね、公になるわけですね。そういうことで初めて今、この総務委員会で公の発表をされて、今度は24日の文教委員会でも発表させていただくということになるわけですね。そうしますと、当然区民に対する責任、区民に対してどのようにして広報していくか、こういう問題がやはり早急に私は必要になってくるのではないかと思うわけです。したがって、今、防止策とか、過去の反省とか、いろいろなことをおっしゃっていますけども、一番大切なのは、区民に対してどのようにしてどのように言っていくか、これは区のやはりある意味では大きな資産の中の一つですから、これは大きなことになってくると思うんです。したがって、ここをどうしていくかということをまずお伺いしたいと思うんです。
内田助役
 先ほど文・スポの理事長という立場で状況を御報告させていただきましたけども、ただいまの御指摘につきましては、申し上げましたように区民の信頼を裏切る結果になったわけでございまして、講じたはずの改善策がやはり漏れているとすれば、これははっきりとした厳正な調査に基づいた御報告、そしてその後の対応について、区民にきちっと御報告をしていかなくてはならないことと思います。できるだけ早く調査、あるいは検討を終えまして、できるだけ早い機会に区民の皆さんに御報告をさせていただきたいと思います。
佐野委員
 できるだけ早くとおっしゃいますけども、もうこういうふうに公になって、きょう初めて委員会で出されて、これから文教委員会にも出されてくる。当然区民はそれに対するどうなったんだろうかと、いろいろ伝わっていくと思うんです。その場合にやはりこの辺のことをできるだけ早くではなくして、もう既に5月17日ですので、八日に起きたということですから、もう九日間たっているわけです。やはりこれは広報なりなんなりを通して、どうしていくかということがもし結論出ないのであれば、こういう事実があった、それに対して、今、区はこういうふうに対応を図りつつある、あるいは図るということをはっきりと区民に早目に伝えて、この公の場よりも、区民に早く私は伝えるべきだと思うんです。それに対して区民としての皆さんの考え方なりどんどん来ると思います。そういったものが一つの今後の反省といいますか、どうしていくかということにつながっていくんではないかと思います。反省は当然あるべきだと思います。しかし、一番大切なのは、要するに区民に早目に知らせて、そしてまたどのように区は対応していくかということをはっきりと伝えていくことが大切だと思いますので、ぜひその辺はもう九日たっていますので、できるだけ早くでなくして、1週間なら1週間を区切ってすぐ連絡する、あるいは24日には文教委員会で出てきますから、もうここでオープンにしていくわけですから、どんどん広まってくる事実です。あるいはもうほとんどの方が知っていらしたわけですよ。で、ここで話されていると思いますので、この辺を早目の対応を打つことが中野区にとって大切なことではないかと思いますので、ぜひ1週間とか区切って、これは広報の方とも相談していただいて、どのような対応を図っていくか、やっていただきたいと思いますけど、いかがでしょうか。
合川経営改革担当課長
 広報の点につきましては、広報と十分打ち合わせをしながら、早急に出していきたいと考えております。
委員長
 他にございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 よろしいでしょうか。では、なければ以上で所管事項の報告を終了いたします。
 次に、その他ですが、各委員、理事者から何か発言がございますでしょうか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、次回の委員会日程等について協議したいと思いますので、委員会を暫時休憩いたします。
 
(午後5時02分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後5時03分)

委員長
 次回の委員会は急を要する案件がなければ、第2回定例会中に開会することといたしたいと思いますが、御異議ございませんでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ございませんので、そのように決定いたします。
 以上で本日予定した日程はすべて終了いたしますが、委員各位から何か御発言ございますでしょうか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本日の総務委員会を散会いたします。

(午後5時03分)