平成21年02月27日中野区議会予算特別委員会の会議録 1.出席委員(40名) 1番 内 川 和 久 2番 ひぐち 和 正 3番 白 井 秀 史 4番 平 山 英 明 5番 つぼい え み 6番 いながき じゅん子 7番 林 まさみ 9番 せきと 進 10番 いでい 良 輔 11番 伊 東 しんじ 12番 佐 野 れいじ 13番 北 原 ともあき 14番 南 かつひこ 15番 小 林 秀 明 16番 の づ 恵 子 17番 奥 田 けんじ 18番 近 藤 さえ子 19番 牛 崎 のり子 21番 吉 原 宏 22番 大 内 しんご 23番 伊 藤 正 信 24番 きたごう 秀 文 25番 久 保 り か 26番 やながわ 妙 子 27番 酒 井 たくや 28番 佐 伯 利 昭 29番 むとう 有 子 30番 長 沢 和 彦 31番 か せ 次 郎 32番 山 崎 芳 夫 33番 斉 藤 金 造 34番 篠 国 昭 35番 市 川 みのる 36番 岡 本 いさお 37番 飯 島 謹 一 38番 江 口 済三郎 40番 佐 藤 ひろこ 41番 来 住 和 行 42番 岩 永 しほ子 1.欠席委員(1名) 8番 山 口 かおり 1.出席説明員 中野区長 田中 大輔 副区長(経営室)石神 正義 副区長(管理会計室) 沼口 昌弘 副区長(政策室)西岡 誠治 教育長 菅野 泰一 計画財務担当課長長田 久雄 区民の声課長(調査研究担当課長、平和・人権・国際化担当課長) 小田 史子 情報政策担当課長平田 祐子 情報化推進担当課長 藤井 康弘 政策室特命担当課長(基本計画担当課長) 髙橋 信一 危機管理担当部長清水 流作 経営担当参事 川崎 亨 広報担当課長 戸辺 眞 人事担当課長 合川 昭 健康管理担当課長村田 宏 財産管理担当課長安部 秀康 用地・管財担当課長 冨永 清 危機管理担当課長(防災担当課長) 志賀 聡 経営室特命担当課長(契約担当課長) 篠原 文彦 評価・改善推進担当課長 田中 政之 経営分析担当課長相澤 明郎 税務担当課長 中井 豊 会計室長 村木 誠 区民生活部長 大沼 弘 区民生活部経営担当課長(里・まち連携推進担当課長、地域活動担当課長) 遠藤 由紀夫 南地域担当課長 波多江 貴代美 中部地域担当課長吉村 恒治 東地域担当課長 横山 俊 北地域担当課長 伊藤 政子 西地域担当課長 鳥井 文哉 戸籍住民担当参事今 恵里 産業振興担当課長鈴木 由美子 ごみ減量・清掃事業担当参事(環境と暮らし担当参事) 橋本 美文 清掃事務所長 斎木 正雄 子ども家庭部長 田辺 裕子 子ども家庭部経営担当課長(育成活動支援担当課長、男女平等担当課長) 瀬田 敏幸 子育て支援担当課長(子ども家庭支援センター所長、地域子ども施設連携担当課長)浅野 昭 子ども健康担当課長 原田 美江子 保育園・幼稚園担当課長(幼児研究センター所長、幼児教育担当課長) 白土 純 地域子ども家庭支援センター担当課長 野村 建樹 保健福祉部長 金野 晃 保健所長 浦山 京子 保健福祉部経営担当参事 岩井 克英 保健予防担当参事(結核予防担当参事) 本保 善樹 生活衛生担当課長古屋 勉 健康推進担当参事尾﨑 孝 福祉推進担当課長伊東 知秀 中部保健福祉センター所長 (中野地域包括支援センター担当課長、北部保健福祉センター所長) 鈴木 郁也 南部保健福祉センター所長 高里 紀子 鷺宮保健福祉センター所長 大石 修 障害福祉担当課長辻本 将紀 障害施設担当課長大橋 雄治 生活援護担当課長黒田 玲子 保険医療担当課長柿内 良之 介護保険担当課長飯塚 太郎 都市整備部長 石井 正行 都市計画担当課長(住宅担当課長) 登 弘毅 都市計画調整担当課長 田中 正弥 南部地域まちづくり担当課長 角 秀行 中部地域まちづくり担当課長 上村 晃一 北部地域まちづくり担当課長(西武新宿線沿線まちづくり担当課長) 萩原 清志 土木・交通担当課長 遠山 幸雄 公園・道路担当課長 石田 勝大 建築担当課長 豊川 士朗 拠点まちづくり推進室長 佐藤 幸一 拠点まちづくり担当課長 松前 友香子 中野駅周辺整備担当課長 秋元 順一 教育委員会事務局次長(生涯学習担当参事) 竹内 沖司 教育経営担当課長小谷松 弘市 学校再編担当課長青山 敬一郎 学校教育担当課長寺嶋 誠一郎 指導室長 入野 貴美子 選挙管理委員会事務局長 奥山 功 監査事務局長 服部 敏信 1.本会の書記は下記のとおりである。 事務局長 山下 清超 事務局次長 奈良 浩二 議事調査担当係長 大谷 良二 書 記 荒井 勉 書 記 永田 純一 書 記 河村 孝雄 書 記 菅野 多身子 書 記 松本 明彦 書 記 丸尾 明美 書 記 鳥居 誠 書 記 土屋 佳代子 書 記 杉本 兼太郎 書 記 岡田 浩二 書 記 竹内 賢三 1.委員長署名 午前10時00分開議 ○吉原委員長 定足数に達しましたので、ただいまから予算特別委員会を開会します。 第7号議案から第12号議案までの計6件を一括して議題に供します。 初めに、理事会の報告を行います。 本日、総括質疑2日目は、さきに御確認いただいた質疑者の割り振りを変更し、1番目に来住委員、2番目に酒井委員、3番目に伊藤正信委員、4番目に南委員、5番目にかせ委員の順序で5名の質疑を行います。 次に、追加の資料要求1件について、お手元に配付の資料要求一覧(追加分)のとおり整理しました。 以上が理事会の報告ですが、質疑はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○吉原委員長 ただいまの報告のとおり委員会を運営することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○吉原委員長 御異議ありませんので、さよう決定します。 続いて、資料要求についてお諮りします。 お手元に配付の資料要求一覧のとおり、資料要求することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○吉原委員長 御異議ありませんので、さよう決定します。 それでは、前回に引き続き、総括質疑を行います。 それでは、質疑に入ります。来住委員、お願いします。 ○来住委員 おはようございます。きのうに引き続き、質疑を続行させていただきます。 12月5日の教育委員会の中心議題の一つだった、検証について、その報告がされているわけですけども、議会の文教委員会で出された意見や提案等について紹介を含めてされたのかと聞いたわけですが、それについては、されたかのような答弁でしたけども、改めて議事録を見ましたけども、それは一切ありませんので、そのことを申し上げておきます。その上で、今後の問題について入りたいと思います。 いただいた文教38の資料を見まして、一つは新しい桃花小学校へどういう児童が、変更を含めてどう動いたかということの数字です。仲町小学校から谷戸、中野本郷ということで42名、桃花小学校に13名ということで、これは1年生から5年生の在籍児童という数字です。したがって、3分割という形で、それぞれ選択をしたということになろうかと思います。 東中野小学校ですけども、私の取材によりますと、統合新校となる白桜小学校へは約50人、塔山小学校へは40人、そして新宿を希望されている児童が約20人ということであります。これは新宿のほうで判断をしますので、結果はどうなるかわかりませんが、いずれにしても統合の学校への児童の数が極めて、予定をされていたよりも少ないという状況がうかがわれます。ここでも、三つに分かれてしまうということが明らかです。これが1点です。 さらに、再編計画の段階で推計をした学校ごとの児童数というのがありますが、紹介しませんけども、実際に計画段階と大きく乖離が生まれているのが2点目です。 さらに、これとの関係でもあるんですが、三中地域の関係では6町会の町会長さんや七つの商店会の会長さんなどが、地域の声として三中を残してほしいという、その1点で7,200を超える署名が集まっているということでもあります。同時に、沼袋や野方小の地域のほうからの声もあります。そういう点で、計画の前期の期間に起きているこの事態ですね。こういうことを含めて、これらを含めて掘り下げた検証が必要だというふうに考えるんですけども、この点についていかがでしょう。 ○青山学校再編担当課長 前期の学校再編、今進行中でございますが、20年度、統合新校に関する検証につきましては、先日文教委員会及び教育委員会等に御報告して、さまざま御意見をいただいているところでございます。そういった御意見にお答えするような形の調査というのを現在やっておりまして、そういったものについてもまとめて御報告しようということで考えております。 そういった、これまで進めてきた再編に関するさまざまな御意見、課題等について、十分に踏まえた上で今後の再編というのを進めてまいりたいというふうに考えております。 ○来住委員 検証自身が極めて大事だということは、繰り返しませんけども、先ほど申し上げたような皆さんが予測しなかったことも事実起きているというふうに思うんですね。それらを十分踏まえる必要があるということを前提にしているわけですが、いずれにしても、今、現計画についての、私たちはまず中止をすべきだ、その上で教育行政における区民参加条例に基づく当事者、区民の参加のもとに、改めて議論をするということに立ち戻る必要があるというふうに考えますけども、いかがですか。 ○青山学校再編担当課長 現在進めております計画につきましては、非常に学校規模が小さくなってしまったところから、早期に着手しなければいけないということで進めているものでございまして、区立小・中学校の児童・生徒数は引き続き減少しているという傾向がございます。そういった意味から、学校再編というものの必要性というのは変わりがないというふうに考えておりまして、これについては今後も進めてまいりたいというふうに考えております。 ○来住委員 矛盾が一層拡大するということを申し上げておきます。この項は終わります。 次に、東中野駅周辺の開発についてお聞きをいたします。 まず、この東中野に関係しましては、三つの大きな問題があります。共同化事業の問題、それから西口広場通路の問題、そして全体のまちづくりというふうに分けられるというふうに思います。 その第1の58番街区の共同化事業についてですけども、これは2カ年にわたって551万円の委託費が執行されました。しかし、結果としては地権者の合意が得られずに凍結状態ということで、事実上進むことができないという事態に陥っているということになります。 2番目の駅前広場の整備に関係しまして、いわゆる線路上空の活用ということになるわけですが、まず、この繰り越し、それから新年度の1億円だったかな。まず、この予算上のことで、額と内容を簡潔に。 ○登都市計画担当課長 平成20年度につきましては、約9,200万円余を計上しておりました。これは、設計費でございます。 それから、平成21年度につきましては約1億円、これは工事費ということで、支障物の移設工事というものでございます。 なお、今年度の約9,200万円余につきましては、設計費、JRとの協定がおくれたということで来年度に繰り越しているという状況でございます。 ○来住委員 工事にいよいよ着手をするということになりますが、この9,200万円、そして新年度1億円ということになりますが、これらは事業はすべてJRがやるということになりますが、出される内容を、この額が妥当かどうかというチェックをできるのかという問題が一方に出てきます。 あわせて、JRの負担はここではどうなるんですか。 ○登都市計画担当課長 確かに工事そのものは、線路部分の敷地を使いますので、JRに委託せざるを得ないというものでございます。 なお、人工地盤部分でございますけども、その面積割合、これは共同事業ですので、JRが使う分、それから区が使う分、この面積割合で按分しようということになっております。おおむね、まだ設計をやっておりませんので、おおよその数字でございますけども、中野区が47、JRが53、これで負担を分けようということになっております。 ○来住委員 この東中野の駅に関係しての部分で、今後想定される総事業費は幾らを見込まれますか。 ○登都市計画担当課長 今後でございますけども、上空開発の部分、それから駅前広場、ございます。これら全体を含めますと約12億7,000万円程度ではないかというふうに見込んでおります。 ○来住委員 そもそも事業名が駅前広場というような言い方をされているんですが、この上空の部分の活用はほとんどJRのビルが上に建つという計画ですよね。そのJRのビルの軒下といいますか、そこを通路として確保されるというような内容であって、基本的にはJRのビルを建てるためには基礎が必要だということから、そういう形を進めているというふうに思うんですが、広場という言い方をされていますけども、広場という形はこの上空の部分でいうと、まず広場に値する部分はないんじゃないですか。通路じゃないですか。 ○登都市計画担当課長 確かに上空開発の部分はJRの駅ビルが建ちますし、区で使える部分というのはそれほど、広場というほどのものにはならないというふうに思っております。連絡通路に近いものということでございます。 ○来住委員 だから、地元にとっても誤解を与えるんですよ。この前の建設委員会での陳情の審査も行われたようですが、広場にはなり得ないという判断をされていると思うんですよね。あくまでもJRのビルをつくるわけですから、駅舎から出てきた人も、山手通りから入る人も、その駅ビルを入らなければテナントも入らないし、JRのビルがもうけを得られないわけですよ、人を入れないと。だから、あくまでもビルのための事業ということですから、名称を少なくともJRビル建設というふうに改められたほうがいいと思いますけど、いかがですか。 ○登都市計画担当課長 我々、従来から、都市計画決定され、駅前広場という言い方と、それと分けまして上空開発という言い方をしておりました。その辺では分けていたわけでございますけども、別の表現というのはなかなか難しいのかなというふうに思っております。現在では連絡通路という表現をしているわけですけども、そういったことで御理解をいただきたいというふうに思います。 ○来住委員 やはり多くの利益を得るのはJRなんです。したがって、税金を投入する根拠が私は基本的にはないんだというふうに思っています。これはお答えいただかなくて結構ですが、同時に山手通り側には、大江戸線に入る入り口を、地下に入る入り口を今現在工事中です。ですから、改札を利用する方は、今の現状できている広場と、既にエレベーターもついているわけですから、地元から要望があったというふうには考えられません。ですから、あくまでもこれはJRにとっての利便と利益を及ぼすものだということを申し上げておきます。これは結構です。 次の駅周辺のまちづくりについて伺います。 これは、調査委託で新年度800万円ということであります。これまでの分を入れますと、約3,000万円ということになります。これも、地域には何が調査されて、どういう形で今進められているのか、全くさっぱりわかりません。ですから、だれのために、何のために委託してやってきているのかと、いわゆるまちづくりという名称ですけども、本当にそういう点では協議の場に地域が参加をするという、そういう提供もありませんので、原則としてですね。団体には、商店街の会長さん等には話があったようですけども、やはりまちづくりを進めるということであれば、少なくとも入り口のところから地域の方々の参加をきちんと定めていくと、そうでなければ合意形成はできないということを申し上げておきます。 この点で一つお聞きしておきたいのは、東中野の駅を中心としたこの問題は、都市計画マスタープランでも、この地域の特性として、中央線沿線の土手の菜の花、それから桜並木、それからちょっと壊されかけてきていますけども、神田川の四季の道ですね。これは超高層が建って景観が壊されてきつつあるなというふうに感じております。そういう点で1点確認しますが、明大中野の通りの桜と、いわゆる緑の環境ですね、この景観、これはきちんと、この計画を今後されていく中では保存するということが前提となって進められるということでよろしいんでしょうか。 ○上村中部地域まちづくり担当課長 ただいま委員から御質問ありました、都市マスの今作業をしておりますけども、水と緑のネットワークづくりや良好な景観形成など、周辺環境と調和のとれたまちづくりを東中野で実現していきたいというふうに思っております。あわせて、今、委員からありました、桜等息づいている、そういう町並みと今後どう調和して再生していくのかというようなことも含めまして、今後検討していきたいと思いますけども、来年度、地元の方々、また商店街、町会の代表、そして事業者、地権者などを入れまして調査検討会を立ち上げて、地域の地元の区民や権利者によるまちづくりの機運を高めていきたいと考えております。 ○来住委員 ですから、もう3年がかりで委託費を、3,000万円をやっているわけですね。形を決めて、それを地域の中に持ち込んでくるというようなまちづくりのあり方を、やっぱりただしていかなければならないんでしょう。合意が本当にそういう意味では難しくなってくるということを申し上げておきます。 その上で、まちづくりの条例という問題が議会でも話が出ております。私たちも、極めてこの条例は大事なものだし、必要だというふうに考えております。その上で、まちづくりの条例は、必要ではあるんですが、住民自身が参加をして、住環境を第一に地域に合った住環境をどう、みずからさらに創造しながら、住民参加の仕組みをもって整えていくという、そこが大事だと、そうしないと条例そのものに魂が入らないというふうに考えておりますが、条例についての御答弁をいただけますか、お考えがあれば。 ○登都市計画担当課長 やはり、区民の皆さんが身近な地域でのまちづくりができるように、区民提案型のまちづくりの仕組みづくりというのを今後進めていきたいというふうに思っております。 ○来住委員 ぜひその視点を明確にした条例にしていただきたいということを申し上げておきます。 次に、自然エネルギー活用とごみの資源化について伺います。 中野区の環境基本計画に関連して、まず1点伺いますが、区有施設のCO2排出量の削減目標、それから区立小・中学校の目標数値、大枠としては示されているわけですけども、区立小・中学校の目標数値はかなり年度ごとにはっきりと一定の--それがいいか悪いかというか、その量でいいかどうかは別として検証できる中身になっているかと思います。しかし、区有施設に関係しては、区庁舎以外については個別の目標が明確ではありません。したがって、保育園の建てかえ等々、これからの区有施設の建てかえ等に対してのいわゆる目標が明確ではないために、区としての足場がないわけですね。 したがって、そういう点からいっても、一定の区有施設に対する削減目標、それから同時に太陽光を生かした施設への問題の目標ですね。それを明確にしていく必要があるだろうと。しかも、来年4月に建築物を新築、増改築する場合の省エネルギー措置が、法の改正が行われるというふうにも聞いております。いずれにしても、区として目標をきちんと持っていくということにならざるを得ませんので、数値目標をもって検証できるような、そういう設定が必要だと思いますが、いかがでしょう。 ○安部財産管理担当課長 委員御指摘のとおり、中野区の環境基本計画の中では、区役所全体で平成20年度から29年度の10年間でCO2の削減目標3,000トンという大まかな目標は定めております。それで、学校、幼稚園施設では屋上緑化とか壁面緑化とかいろいろ定めておりますが、その他の区有施設については確かに細かい数値を定めているわけではございません。現在、桃花小学校とか、体育館の建てかえとか、母子支援施設の工事をこれから始めるところでございますが、この辺の設計の中には太陽光発電、屋上緑化も見込んでおります。 ただ、確かに、具体的にこれから改築、または新築等する施設についてどういうものにしていくのかというようなことが定まっておりませんので、環境対策として具体的な指針となるようなものを今後検討していきたいというふうに考えております。 ○来住委員 検証できるような形での目標の設定をお願いしておきたいと思います。 次に、平和の森公園に関係しまして、この公園は皆さん御存じのように防災公園としての位置付けであると同時に、極めて利用者も、土日を含めて私はかなりふえてきているなというふうに思っております。 実は、去年の8月4日に、一番暑い盛りでしたけども、基本の測定を私と山口議員でやってみました。午後2時に行いましたけど、広場の温度が36度、しかし、木陰のじゃぶじゃぶ池の前は32度ということで、本当に樹木の中に、十分ではないですけども、あの公園の中に入るとすっと体感が変わります。 そういう意味で、この場所の環境という面からの啓発の一つの場所にしたらどうかということで申し上げたいんですが、ここには樹木があり、池があり、土があり、芝生があり、同時に壁面緑化も一部されていますし、生け垣の見本もあります。そういうことを踏まえて、同時にここは非常用の防災公園ということから、停電になったときに、3万9,000人の方がここは避難する場所になっていますから、非常用の照明灯がついています。これは風力と太陽光パネルを利用したもので、8基ついております。公園に誘導するために、公園のそれぞれの入り口を中心にして8基設置されています。しかし、残念ながら、夜になって明かりがつくのは、今現在私が確認しているところでは1基しかありません。ほかはついていません。そのことを問題にする気はないんですが、いずれにしても防災公園ですから、これは急ぎ対策が必要だという点と、これは今後、省エネ対応で園内灯の取りかえもありますので、それに合わせてなのか、先にされるかは別として、いわゆる風力と太陽光を使った施設の非常用の照明灯があるわけですから、何のためについているのかということがなかなかわかりませんので、ぜひ環境の面から、これはこういう機能を持っているんだということを含めて、啓発の一つのものとしてここを生かしたらどうかというふうに考えますけども、いかがでしょう。 ○石田公園・道路担当課長 今の委員の御指摘の件、2点あったと思っております。 1点目は、非常用照明が消えていることについてでございます。これは現在、調査中でございまして、原因を突きとめまして早急に対応させていただきたいと思っているところでございます。 公園の園内灯でございますけども、これは現在省エネ化タイプに取りかえる予定でございまして、その際に非常用照明については一般電力を使っていませんので、さらなる省エネ化が可能かどうか、技術的な検討をしてみたいと思っておるところでございます。 2点目の環境啓発の場ということでございますが、今後防災公園としての役割とともに環境啓発の場として、例えばPR案内板を設置するかどうかとか、そういったことも含めまして検討してまいりたいと思っているところでございます。 ○来住委員 平和の発信と同時に、環境を公園のテーマとしてぜひ具体化していただきたいと思います。結構です。 山手通りの問題ですが、ここは拡幅整備が今進められておりますけども、整備後に8.8キロの街路に対して車道用の街路灯が500本、歩道用の街路灯が1,300本、新たにここは新規で設置をされます。したがいまして、これに伴って東京都に対してLED化、それから場所によっては太陽光パネル、風力使用なども含めた新たな環境をテーマとした街路灯化を進めていく必要があるだろうというふうに思います。したがって、そのことを東京都に対してきちんと要望していただきたいと思いますが、いかがでしょう。 ○登都市計画担当課長 山手通りの整備につきましては、東京都のほうでは従来の水銀灯とは違うタイプのもので整備を進めていきたいという考えでございます。 なお、省エネですとか自然エネルギーの利用というのは、日進月歩の技術革新が進んでおりますので、よりよいものとなるように区としても働きかけていきたいと思います。 ○来住委員 ちょっと時間が延長しますけども、この項の最後にお聞きしますが、分別回収の資源化の方向にさらに一歩進めていただきたいということでありますけども、その点では、家庭から出される廃油、これは再利用をする方向に進むべきじゃないかということを、これは提案をしました。そのことについていかがかというのが1点。 それから、もう一つは、消費者団体等がこの廃油利用で石鹸づくりなどの活動も行われておりますので、団体支援を検討すべきじゃないかということが二つ目です。 さらに、燃やすごみに混入されがちな雑紙といいますか、いわゆる集団回収でなかなか出せないというか、出すことにちゅうちょする、いわゆる小さな紙について、やはり分別をしていただくことによってかなり燃やすごみの減量につながるのではないかと私なりに見ているんですが、減量に寄与するための雑紙の回収ですね。資源化に、やはり区として一定の力を注ぐ必要があるのではないかということを提案したいんですが、この方策はいかがでしょうか。3点についてお答えください。 ○橋本ごみ減量・清掃事業担当参事 1点目の廃食用油、いわゆる廃油の資源回収につきましては、回収場所の確保であるだとか回収方法など、さまざま検討しなければならない課題がございます。現時点では事業実施の考えはございませんが、他の自治体における取り組みなどにつきまして情報提供を行っているところであります。 2点目の廃食用油を回収している消費者団体などの活動ということでございますが、自主的に回収している団体につきましては承知をしてございます。区といたしましては、活動の場の提供、あるいは情報提供などの支援を行っているところであります。 3点目の雑紙でございます。これは回収業者にもよりますが、おおむね名刺大の紙類が古紙の集団回収の対象品目となってございます。雑紙が資源になることが十分周知されていない、そういう実態もあるようでございます。どのように排出すれば、これが資源として回収されるのか、その辺につきましては今後力を入れてPRをしていきたいと思っております。 ○来住委員 その他で1点伺います。宮園高齢者会館の地域活用に関係してですけども、これは2006年に陳情が議会に出されました。宮園高齢者会館の利用についてということで採択をされているものです。趣旨は、宮園高齢者会館を別の場所に移転した後の建物について、これまでどおり地域住民が多目的に利用できるようにしてくださいというものでありました。 高齢者会館の機能が東部地域センターの下のほうに移転をすると、その準備が進められているところです。したがいまして、この会館の建物、残る建物について、どのような活用をしていくのかということが今後の一つの問題として出てきます。地域的に、中央一丁目、東中野一丁目等々の神田川に即した地域は、公のこの地域の使える施設がありません。したがいまして、当時町会さんや高齢者の団体の方々がこのような陳情を出されたんだというふうに思います。議会での採択を得ているわけですが、これに対して地元で引き続き建物が地域で利用できなくなるのではないかという心配の声が出ておりまして、区としての検討の状況、そしてこの陳情に即した判断をしていただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。 ○髙橋政策室特命担当課長 宮園高齢者会館の移転後の施設活用につきましては、陳情の結果も踏まえながら、10か年計画の改定の中で区有施設全体における配置検討を行いまして、その中で活用方法を検討していきたい、そういうふうに考えてございます。 ○来住委員 ぜひ、高齢者会館機能が動くことについても大変地元では遠くなると、山手通りを越えなきゃならないという懸念もある中で、これはもうそういう方向で行っているということを前提にして、しかし、残された建物については地域活用ができるようにということは非常に切実な声となっておりますので、この陳情に即した判断をいただきたいということをお願いしておきます。 以上で私の質問のすべてを終わります。ありがとうございました。 ○吉原委員長 以上で来住委員の質疑を終了いたします。 次に、酒井委員、お願いします。 ○酒井委員 おはようございます。平成21年度予算特別委員会におきまして、総括質疑を、民主クラブの立場から行わせていただきます。 質問は、まず1点目に中野区職員倫理条例について、そして2点目に中野区環境基本計画の改定について、そして3点目に東中野小学校の跡地の活用について、そして4点目に学校教育について、学校再編と特色ある学校づくりについてお尋ねさせていただきます。そして5点目は、入札制度について、その他はございません。時間の都合上、順番のほうを変更する可能性もございますので、担当者の方はどうかよろしくお願いいたします。 それでは、1点目、中野区職員倫理条例についてお尋ねさせていただきます。 こちらのほうは、我が会派の佐伯議員が本会議場で質疑をされました。そして、答弁の中で少し気になったところがあったので、幾つか質疑をさせていただきたいと思います。 こちら、信頼される区政を推進するための中野区職員倫理条例でありますが、こちらは我が会派の佐伯議員、平成18年第4回定例会におきましてこのコンプライアンス、法令遵守についての導入を提案されました。また、近年、法令違反による信頼の失墜や、それを原因として法律の厳罰化や規則の強化が事業の存続に大きな影響を与えた事例が繰り返されているため、特に企業活動では法令違反を防ぐという観点からよく使われるようになりました。耐震偽装や、それから偽装表示等々もありました。そして、自治体におきましてもそれにならうような形か、企業が導入していく中、さまざまな自治体でもこちら、コンプライアンスについての導入を進めております。 平成20年7月に、中野区職員倫理条例が導入されましたが、まずはこちらのねらいについてお聞かせさせてください。 ○川崎経営担当参事 この条例のねらいでございますが、条例第1条にもございますように、公正かつ公平な職務の遂行、区政に対する区民の信頼の向上、そして区民の視点に立った区政運営の推進、これを目的として条例を定めたものでございます。 ○酒井委員 導入されてから8カ月なんですけれども、庁内の変化、効果といいますか、そういったものは感じていらっしゃいますでしょうか。 ○川崎経営担当参事 この条例の施行に当たりまして、説明会でありますとか研修会を開催し、またガイドブックも新たにつくりまして、職員へ周知を図ったところでございます。このことによりまして、コンプライアンスの意識が高まり、従前の仕事の取り組み方についても見直すきっかけとなったというふうに考えております。 例えば、研修の感想を見てみましても、意識改革だけではなくて行動改革をしなければならないでありますとか、職員への周知や職場へのコミュニケーションをとるよう、今後は意識がけていきたいと、そのような感想も出ているところでございます。 ○酒井委員 ありがとうございます。私もこちら、コンプライアンスのガイドブック、それから不当要求行為対応マニュアル、読み込ませていただきました。 先ほど、研修等々なされたというふうにお話がございましたが、この制度に関しては、やはり職員の職務行動の原則、職務に関する禁止行為、それから公益通報制度や不当要求行為等への対応、さまざまこのコンプライアンスの中では示されておりますが、やはりこれを庁内に浸透させていく研修制度というのが大切なんだろうと、先ほど触れられておりましたが、その研修制度のところをもう少し詳しくお聞かせさせていただけますでしょうか。 ○川崎経営担当参事 この制度導入に当たりましては、全管理職を対象とした研修を実施いたしました。次年度以降も、今、委員おっしゃったようにこの制度をしっかり庁内に浸透させていくということが大切と考えておりますので、新規採用職員でありますとか、昇任時の研修、あるいはさまざまの区は職層ごとに研修を行っておりますので、その中に必ずこのコンプライアンスという項目を入れるなど、人事担当分野とも協力をしながら研修を実施していきたいと考えております。 ○酒井委員 ちょっと聞き間違いだと申しわけないんですが、全管理職の方を対象にしたと。全職員じゃないんですか。ちょっとそのあたり教えてください。 なぜなら、不当要求行為だとか要望だとかいうものは、現場のまさに立たれる職員の方のところに多い場面もあるのかなというのもありますので、ちょっとそのあたりお願いします。 ○川崎経営担当参事 制度導入に当たりまして、まず管理職については全員、そのほか管理監督者を中心に、そのほか希望する職員に向けて研修を実施しております。そのほか、説明会につきましては、館長会でありますとか保育園の園長会など、さまざまなところでの説明会などを行っているところです。一般職員につきましては、それぞれ管理監督者が職場に戻って、このガイドブックなどを素材にしながら浸透を図っているということでございます。 来年度以降、先ほど申し上げましたように、新規採用職員でありますとか、そのほかさまざまな研修の場面でこの職員倫理条例について浸透を図っていきたいと、そんなふうに考えております。 ○酒井委員 全管理職を対象に、それから管理監督者、それから希望される職員の方に対してだったと思うんですけれども、その中で、課内でそういったコンプライアンスについて周知徹底を図っていくということだとすると、すべての職員の方にしっかりとした研修制度というのは浸透していくのかなと思うんですけれども、どうでしょうか。 ○川崎経営担当参事 この条例でも、管理監督者は職員の指導、啓発を進めなければならないということが書いてあります。そういった意味で、この制度そのものについて職員に十分周知を図る、徹底をさせるということは、これは職場の中でしっかりやっていくべきことというふうに考えております。 また、そのほか集合研修、外部の専門家を招いた研修など、これについては希望する職員を対象として行っていきたいというふうに考えております。 ○酒井委員 このコンプライアンス、さまざま対応等々、ガイドブックには書かれておるんですけども、やっぱりこの区の考えが全庁に、それから全職員の皆さんに浸透しなければこれが動いていかないと思いますので、今後も引き続きそのような研修制度に関しては取り組んでいただきたいと思います。 そこで、先ほど前段で述べさせていただきました、佐伯議員の質疑の中で少し気になったところがあったので、このコンプライアンスについて質疑をさせていただきたいんですけれども、一般質問の場で、区長の施政方針説明の行政革新の中で中野区職員倫理条例についての質疑をされました。質疑の内容は、この職員倫理条例の施行以降、第6条の公益通報制度に関するものは何件あったのか。これは、職員等が職員の職務に関する、次に掲げる事実を知った場合において、当該事実が公共の利益を害し、もしくは区政に対する区民の信頼を著しく低下させ、またはそれらのおそれがあると認めるときに、中野区法令遵守審査会に通報するものとすると。この通報は何件あったのかという質問と、それからまた、条例の第7条ですね。利害関係者からの職務に関する要望、申し入れ等のある場合は、この事実を記録し、通報しなければならないというもの、それについて質疑をされ、答弁は、第6条、公益通報に関しては1件受理されたと。そして、第7条ですね。利害関係者からの職務に関する要望、申し入れに関しては現時点では報告はないと、ゼロだというふうな答弁だったと思うんですけれども、これに関して幾つかお尋ねさせていただきます。 まずはこの6条ですね。公益通報制度、公共の利益を害し、区政に対する区民の信頼を著しく低下させるおそれがあるとき、法令遵守審査会に通報するものとすると。この事例は、収賄や横領、公文書偽造、職権濫用などというものなんですね。これに関して通報が1件あったとなると、事実であれば大変な問題なんだろうなと感じてしまったんですけれども、こちらに関して、もちろんお話しできるできない、もしくは法令遵守審査会で審議されているのかもわかりませんが、内容について教えてください。状況ですね。 ○川崎経営担当参事 これにつきましては現在調査中でございますので、その内容についてはここでは御説明できませんので、御理解いただきたいと思います。 ○酒井委員 調査中ということは、法令遵守審査会に上げられて、その中で審議され、そして今、庁内で調査中で、ゆくゆくはまた何らかの報告があるというふうなことなんですか。 ○川崎経営担当参事 そのとおりでございます。現在、法令遵守審査会のほうに上げているところでございますが、その結果につきましては、条例に基づきまして翌年度の議会において報告をするということになっております。 また、その審査会の審査結果によりましては、直ちに職員の処分というようなこともありますので、そういった場合にはその内容が公表されると。いずれにしても、現時点では調査中ということで、内容についてはお答えを控えたいと思います。 ○酒井委員 次に、7条は、佐伯議員の質問に対しゼロ件であったと。これが7条、ガイドブックを拝見させていただきますと、利害関係者から契約に関する、はたまた補助金交付、許認可に関する事務への便宜を図るよう要望する、これがゼロ件だったと。すると、ちょっともう1点お聞きしたいんですけど、第8条もあるんですね。こちら、コンプライアンスのガイドブックの中では、報告しなければならないとするものが、第8条で不当要求行為への対応があるんですけれども、こちらは何件あったんでしょうか。 ○川崎経営担当参事 こちらにつきましても、現在のところゼロ件でございます。 ○酒井委員 すると、職務に関する要望等の記録、条例第7条ですね。それから不当要求行為への対応、条例第8条。どちらもゼロ件であったと。もちろん、これがゼロ件であるということは、それに越したことはないと私は思っております。そのような状態が健全であるんだろうと思っておるんですが、しかし、一方で30万区民を抱える中野区において、さまざまな要望や要求があるんだろうと感じております。このような報告がゼロという数字を額面どおりに、真正面からこのゼロという数字を受けとめていてはいけないんじゃないのかなと思うところもあるんですけれども、担当参事といたしましてはこのゼロという数字をどのように分析されていますでしょうか。 ○川崎経営担当参事 その報告の件数がゼロということで、実態と、それを額面どおり受け取れるかというようなことでございますが、これについては、その感覚的な分析の表現はこの場では控えたいと思いますが、今後職員のアンケートなどによりまして、この制度の周知度でありますとか定着度、こういったものを検証していく中で分析をしていきたいというふうに考えます。 ○酒井委員 例えば、現在ですと、条例第7条で例を出させていただきますが、職務に関する要望等があった場合は、その職員の方が要望内容を記録すると。それで、公平かつ公正な職務を損なう場合のときは上司に報告するというふうな形になっているんですね。それでは、現場の職員の方の裁量が入ってくるんじゃないのかなというのを私は思ってしまうんです。すると、もちろんこれはゼロ件が望ましいんですけれども、よりこういったことが報告しやすい、もしくはお互いチェックできるような形が必要であるんだろうと考えております。そこでお尋ねするんですけれども、そもそもこのコンプライアンスというのはどういうものだと、川崎参事、認識されていらっしゃいますでしょうか。 ○川崎経営担当参事 このコンプライアンス、狭義、狭い意味で言いますと法律や規則に明示されたこと、これをしっかり守っていくということだと思いますが、広い意味では、そういったことに明示をされていない、規定されていないというようなことについても積極的、自主的、誠実に対応するということだろうと思っています。 この意味でも、この条例の中には職員行動原則として法令遵守にとどまらずに、区民利益の最大化でありますとか、自主性などを盛り込んだところでございます。 ○酒井委員 コンプライアンスという一般的な意味をお答えいただきたかったんですけれども。 ○川崎経営担当参事 一般的といいますか、一般的に言われている狭い意味で言いますと、法律、規則で定められたことをしっかり守っていく、法令遵守ということだと思います。 ○酒井委員 コンプライアンス、法律や規則を基本的なルールに従って活動、行うと、そういう中で、先ほど事例で出させていただきました、現場の職員の方の裁量が働いてしまうのじゃなく、より客観的な仕組みが必要なんだろうと私は感じております。 そして、この倫理条例に関してですが、このような倫理観や道徳観というものは、本来僕はだれもが持っているものなんだろうと思っております。日本には武士道という言葉もありますし、コンプライアンスに関してはだれもが持っているんだ。この条例に関しては、制定したことに意義がある、この条例を制定したことによって、例えば仕組みができた、公益通報する仕組みがありますよ、不当要求行為等は記録しますよ、それは1年間保管します。そして、不当要求行為があればこういうふうな対応をしましょう、地位利用があれば区長へ報告しましょうよと、こういうふうな仕組みをつくったことが大切なんだろうと思うんですね。だからこそ、さまざまな要望等々を現場が判断するんじゃなく、より客観的に判断できる仕組みづくりが必要ではないかと私は思っておるんですけれども、いかがでしょうか。 ○川崎経営担当参事 要望というのはかなり多種多様でございますので、そこに明快かつ客観的な基準を設けるというのはなかなか難しいかなというふうに考えております。今、委員おっしゃったように、本来的にはやはりその職員一人ひとりがコンプライアンスの意味をしっかり理解して、自分で判断できる、そういうふうになることが重要であるというふうに考えております。 しかしながら、御意見にありましたように判断のよりどころとなる一定の基準というようなものも必要かとも考えられますので、今後の事案の対応の積み重ねの中で検討していきたいというふうに考えております。 ○酒井委員 ありがとうございます。もちろん、現場の職員の皆さんが、その時々で判断できるような仕組み、しかし一方で、なかなかその方々、その現場の方によって違うような内容になってはならないと思っておりますので、例えばコンプライアンスに抵触するかどうかは現場の判断ではなく、要望等々についてはすべて書きとめ、部内、課内で閲覧し、共有することができるだとか、法令遵守審査会が一定期間に一度チェックする仕組みができるだとか、そういうふうなことも検討されて、この条例のより実効性が上がっていくよう取り組んでいただきたいと思いますが、いかがお考えでしょうか。 ○川崎経営担当参事 この条例が施行されて、まだ半年ちょっとということでございます。これにつきましては、今、委員がおっしゃったようなことも踏まえまして、しっかり庁内に定着を図っていきたいというふうに考えております。 ○酒井委員 次に、中野区環境基本計画の改定についてお尋ねさせていただきます。 環境につきましては、さまざま、今定例会におきまして皆さん質疑をされております。昨年の7月にサミットが開催され、地球規模での環境問題が大きく議論されました。議長国の日本は、地球温暖化の解決には国際社会の一致団結した取り組みの強化を急がなければならないとし、すべての主要排出国が参加する枠組みづくりや、公平な目標設定に責任を持って取り組むクールアース推進構想を提案されました。まさに温暖化防止は人類にとって大きな、待ったなしの課題であると思っております。 東京都においても、昨年の第2回定例会において都民の健康と安全を確保する環境に関する条例の一部見直しが行われました。東京都は、より少ないエネルギーの利用で快適な生活が送れるような都市へと転換を進めていく方針です。こうした転換を着実に進める第一歩として、省エネルギー技術の全面的な活用と再生可能エネルギーの利用を大幅に進め、都市を構成する各部門が都市活動に起因するCO2などの総排出量を確実に削減していくことが必要であると定義をされております。 中野区におきましても、昨年5月に中野区環境基本計画が改定されました。まず、この中野区環境基本計画の位置付けをちょっとお尋ねしたいんですが。 ○橋本ごみ減量・清掃事業担当参事 中野区環境基本計画の性格というか、位置付けでございますが、中野区環境基本条例に基づき策定するものであります。環境の保全を総合的に推進するための計画で、また10か年計画の地球温暖化防止戦略に掲げる課題を解決するための実行計画でもございます。 ○酒井委員 この環境基本計画の中では、29年度に目標とされる数値だとか、姿が示されているんだろうと思うんですけれども、例えば数字や、それから内容に関しても、少し消極的だなというところを私は感じるところがあるんですけれども、それからまた、さまざま施策に関しては22年度まで、もしくは22年度から始めていきますよと、それまでの着地年であります29年度までに関しては書かれていないところもありますので、この数値に関して、それから社会情勢も変わる中、こちらのほうはまた見直していくというところもあるんでしょうか。 ○橋本ごみ減量・清掃事業担当参事 29年度までの全体目標を掲げてございます。また、同時にアクションプログラムの中では20年度、21年度、22年度ということで、3カ年の事業計画を掲げているところであります。 この計画につきましては、委員御紹介されたように国や、あるいは世界のいろいろな状況の変化、それから私どもの進捗状況、こういったものを見定めながら、22年度に見直しをしたい、このように計画の中でもうたってございます。 ○酒井委員 そこで、私はこちらの中野区環境基本計画改定版の、主には、四つのプロジェクトがあるんですけれども、重点的に取り組む事業、その中の環境エネルギープロジェクトですね。こちらのほうについてお尋ねさせていただきたいと思うんですけれども、中野区が平成29年、この環境基本計画の目指す目標が、平成29年度には平成16年度の二酸化炭素の排出量を比較して10%、約9万トン削減するというふうになっております。その中で、その9万トン削減するうちの環境エネルギープロジェクトでは8万3,000トン削減していくんだと、すなわち9割ぐらいがここの施策に関連するんだろうと思っておりますので、ここでちょっとお尋ねさせていただきたいと思うんですけれども、さまざま議会でも質問が出た中で、環境基本計画の中で環境基金を設立され、そこから、それを軸にして地球温暖化防止のために活用するというふうなお考えだったと思うんですけれども、それに関して、環境基金の取り組みに関してちょっと教えていただきたいんですけど。 ○橋本ごみ減量・清掃事業担当参事 (仮称)環境基金でございますが、区内の自然エネルギー利用拡大や省エネ行動の普及拡大のための方策を推進する持続可能な取り組みの枠組みの中で、この(仮称)環境基本計画の原資や、それをどのように活用するか、現在検討しているところでございます。 ○酒井委員 いろいろ出ました、区民風車だとか、区民風車があって、環境基金があって、それが全体的に回っていくんだというふうなこともあったと思うんです。そのあたり、もう少し詳しくお答えいただきたいのと、この環境基金に関してはいつごろから予定されているのか、教えてください。 ○橋本ごみ減量・清掃事業担当参事 現在、事業モデルを検討しているところでございますが、(仮称)環境基金の原資を生かしながら、またその運用益などで自然エネルギー拡大のための施策を展開したいというふうに考えております。 環境基金の主とした原資となりますのが、風車による売電収入などを一定程度想定をしているところであります。全体が循環し、持続可能な自然エネルギー拡大事業になるような、そういった事業モデルを検討しているところでございます。 ○酒井委員 いつごろから予定されているかお聞きしたんですけれども。 ○橋本ごみ減量・清掃事業担当参事 環境基本計画では、基金につきましては22年度から活用するということになってございますが、先ほど申しました事業モデルの検討の中で(仮称)環境基金と、それから区民風車、それからその他さまざまな自然エネルギーの活用、こういったものを総合的にとらえまして、中野区としての自然エネルギーの活用の考え方、それからそれを持続可能にしていくためにはどういう枠組みが必要なのか、そういったものを一定程度整理し、事業として確固たるものになったところで展開をしていきたいというふうに考えてございますので、現在のところその年次につきましては、事業モデル策定の過程で示していきたい、そのように考えてございます。 ○酒井委員 事業モデルを、当初22年度を予定されていたんだと思うんですけれども、事業モデルを検討中で、少しおくれているということなんだろうと思うんですけれども、それでは質問を移りますが、平成16年度に中野区から排出された二酸化炭素量は約94万4,000トンであるそうです。二酸化炭素の排出量の割合を部門別に見ると、家庭部門が一番多いんですね。どこの自治体も、よっぽど事業所が多くなければ家庭部門が多いのかなと思っているんですけれども、中野区においては全体の45.4%を家庭部門が占めております。事業所が少なく住宅街が多い中野区においては、そのような数字なのかなと思っておりますが、この家庭部門の二酸化炭素の排出量を削減することに取り組むことが一番のCO2削減、地球温暖化に対する対策だと私は考えておりますが、担当参事のほうはいかがお考えでしょうか。 ○橋本ごみ減量・清掃事業担当参事 家庭から排出します二酸化炭素は、委員おっしゃるとおり区内全体で45%ということで、家庭での排出抑制というのは重要なことだというふうに認識してございます。 ○酒井委員 すると、今後、この家庭の二酸化炭素の排出量削減をどのように実践していくのかだと思うんです。少し基本計画の中では、ちょっと弱いのかなと私は感じてしまったんですけれども、この家庭のCO2の排出量削減、どういうふうに考えておるんでしょうか。 ○橋本ごみ減量・清掃事業担当参事 家庭からの排出量を削減するためには、省エネ機器への買いかえとか、エコドライブの促進、そうしたことで生活スタイルを省エネ型に転換する必要があるというふうに考えております。区といたしましては、省エネ家電等の情報提供、あるいは省エネ講座実施、それからエコドライブのPRなどに努めているところでございます。 ○酒井委員 本会議場で佐伯議員も、太陽光の助成について質疑をされました。遠くの風車より近くの太陽光発電というふうな感じであったと私は思っております。本会議場の答弁では、予算額が普及の限界で、結果として持続しがたいので、そのような制度は取り組まないというような御答弁だったと思うんですけれども、しかし、一方で、この環境基本計画のアクションプログラムの主な取り組みとスケジュールの中に、平成22年度より太陽光発電機などの設置支援をされるというふうに書かれているんですね。これはどういうふうな内容なんですか。 ○橋本ごみ減量・清掃事業担当参事 基本計画でお示ししました太陽光発電機器などの設置支援と申しますのは、例えばホームページなどでの情報提供、それからNPOなどとの連携した電話窓口の設置とか、太陽光活用セミナーの開催などでございます。また同時に、今後創設を考えてございます(仮称)環境基金、これを活用した支援なども念頭に置いているところでございます。 ○酒井委員 太陽光発電機器などの設置支援は、情報提供ということですか。すると、アクションプログラムを見ていただくとわかると思うんですけれども、1、2、3、4、5、6とあって、3番に太陽光発電機、太陽熱温水器の情報提供の推進というのがあるんですね。5番には太陽光発電機などの設置支援とあるんですけれども、これがどういうふうに違うんですか。先ほどの御答弁ですと、どちらも情報提供の推進であるならば一本化すればいいと思いますし、どのようになっているんですか。 ○橋本ごみ減量・清掃事業担当参事 設置の支援の仕方として想定しておりましたのは、22年に(仮称)環境基金、これが整備をされる。その基金の運用益、その他を使いながら、設置に向けた支援をというふうにこの計画では考えてございました。 ○酒井委員 すると、太陽光発電機の設置支援に関しては、環境基金の中で22年度からやっていこうと思っていた中で、ここに主な取り組みとスケジュールの中にあったんだと思うんですね。環境基金がまだまだ事業モデルを検討していかなければならない、そういう中で、ちょっと後ろ倒しになっているんだという理解でいいんだと思うんですけれども、すると、この環境基金がなかなかまだ事業モデルで検討されている中で、そうであるならば、今までの考え方を少しシフトチェンジしても僕はいいのかなとも思っております。 そこで、この3年間の数値目標の中でも、区内の住宅への太陽光発電機などの設置件数が数値設定されているんですね。平成20年度は30件、平成21年度は50件、平成22年度は100件と、この太陽光発電機器の設置件数がされているんですけれども、これはたしか予算書のほうでしたかね。それで、予算額が普及の限界となり、太陽光発電機の設置の補助はしないというふうな考えの中、この数値はどのように達成していく、どのように追いかけていくおつもりなんでしょうか。 ○橋本ごみ減量・清掃事業担当参事 現時点での考え方では、太陽光発電セミナー、そういった形でもってPRに積極的に努めているところで、そういった形でもって普及拡大を図っていきたいというふうに考えてございます。 ○酒井委員 もちろん周知、啓発も必要だと思うんですけれども、数字でこのように20年度は30件、21年度は50件、22年度は100件やるんだという中で、啓発だけでは少し弱いのかなと思うところもありますし、また環境基金の考えが、事業モデルがまだまだ検討していかなければならない中、少し違う方策も考えなければならないのかなというふうに思うんですね。区民の皆さんがここまでテレビで温暖化に対して騒がれている中、じゃあ、僕も太陽光発電にしようかなという、それに頼っちゃ、やっぱり目標として数字を落としていくのは、私はちょっと難しいのかな、消極的なのかなと感じてしまいます。 そこでなんですけれども、CO2削減のために太陽光などの自然エネルギーを積極的に活用する必要があると、これは昨日ですか、経済産業省も太陽光発電の普及をまた改めてお示しされております。そういう中で、区民風車、今いろいろ、1基何億円というふうな数字が先走っておりますけれども、遠隔地にそういうふうに建設するよりも、やはりそれではなかなか実感がわかないと思うんです。それでは区民の皆さんも環境に対する意識改革もできないのではないのかなと私は考えるんです。そういった中、質疑でも出ましたが、区の施設や住宅に太陽光発電を設置するほうがCO2の削減につながっていく、もしくは区民の皆さんへの意識の啓発にもつながっていくと考えますが、いかがでしょうか。 ○橋本ごみ減量・清掃事業担当参事 可能な限り区の施設に太陽光発電施設を設置するということは重要だというふうに考えてございます。 ○酒井委員 可能な限り区の施設に設置していくのは重要だと。こちらの環境基本計画の改定版の中に、学校に関しての数値目標はあるんですね。29年度には区内小・中学校全校に設置するというふうに書かれております。29年度、こちらの目標なんですけれども、区内施設に関しては数値目標は、区有施設30施設に太陽光発電機が設置というふうに書かれておるんですけれども、区内の総施設数はたしか270近くあったんだろうと思うんです。小・中学校を差し引くと約230ぐらいの施設がある中で、区内の230あるうちの30施設に太陽光発電機を設置するんだというのは、少し消極的過ぎるんじゃないのかなと感じるんですが、いかがでしょうか。 ○橋本ごみ減量・清掃事業担当参事 計画策定段階で、個々の施設構造や立地などの状況を細かく調査して設定した目標値ではございません。既存施設の耐震構造、それから日照などの立地条件などを考慮いたしますと、現時点では妥当な目標値ではないのかなというふうには考えてございます。 ○酒井委員 もう一度ちょっと先ほどの御答弁、同じ答弁いただいていいですか、すみません。 ○橋本ごみ減量・清掃事業担当参事 耐震構造その他、日照などの立地条件、そういったものにつきまして細かく調査をしてこの30という数字を出したわけではございません。したがいまして、これから建物の改修あるいは新築、そういった時点で新たに予定をしていないところでの太陽光施設の設置なども考えられるというふうに思います。 ○酒井委員 前段の答弁は、細かく調査をしていない、しかし、29年度に区内施設に太陽光発電を30設置するのは妥当だというふうに先ほどお答えになったと思うんですよ。細かく調査してないんですけど、この30の数字は妥当だというのは根拠がないと思うんですね。せめて、妥当だでなく、細かく調査していないので、30を目標に、これは最低目標なんだと、もっとどんどん設置しなきゃならないだろうというふうな御答弁があるべきなんじゃないのかなと思ってしまうんです。やっぱり区のホームページを見ても、トップページには環境という文字が見受けられないんですね。そういう中でも環境に対して少し消極的なのかなと、どうしても感じてしまいますし、先ほどの御答弁をお聞きいたしますと、やっぱり調査はしてないが30が妥当だ、じゃなく、30以上目指して頑張っていただけるような御答弁を僕はいただきたいと思ったもので、ちょっとおかしいなと思ったのでお尋ねさせていただきましたが、次に移らせていただきます。 ○橋本ごみ減量・清掃事業担当参事 その前に、可能な限り区の施設につきましては太陽光施設を導入するのが重要だというふうにお答えをさせていただきました。この計画を策定する段階で、先ほど申しましたようなところで30という数字を出した、そういった意味での現時点での妥当性というか、妥当という言葉が適当ではないかもしれませんけども、一応30という数字を出させていただきましたが、これからの状況の変化、冒頭の御質問にもありましたように、これにつきましては平成22年度に見直しをかけるということでございます。太陽光発電機器のさまざまな制度活用、それから区民の意識の高揚、そういったものを踏まえまして、区としてどういう姿勢を示したらいいのか、改めてその30という数字にこだわらないで、設置につきましての目標値につきましては検討したいと思います。 ○酒井委員 ありがとうございます。今後は、細かな調査もされて、22年度以降のまた見直される中でしっかりと数字を落とし込まれるということで理解させていただきます。 そこで、次に住宅への太陽光発電機の設置を促進するためには、情報提供や相談だけではなく、導入経費の補助など財政的な支援が効果的だと私は考えております。なかなか今現在はそういったお考えはないのかもわかりませんが、国や東京都も補助の仕組みを今持っている中で、区としても少しお考えいただきたいなと思うんですけれども、いかがでしょうか。 ○橋本ごみ減量・清掃事業担当参事 これまで一般質問、あるいは所管の委員会でも御答弁をさせていただきましたが、この太陽光発電機器の区からの直接的な補助につきましては、単なる現金給付の補助制度ということになりますので、予算額がその普及の限界になるということで、持続し得ない事業ではないかなと、効果も得られないのではないかなというふうに考えてございます。 ○酒井委員 本会議場での答弁と同じような形になるんだろうと思うんですけれども、太陽光を何としてもやりましょうと言っているんじゃないんですね。例えば太陽光だけではなく、東京都の中では家庭部門の用途別エネルギーの消費構成、32%は給湯によるものなんですね。給湯による需要が非常に高いと、そういう中では環境確保条例の中の一部見直しでは、都民に高効率の給湯器の選択を促進する制度も必要だとされておりまして、23区では板橋をはじめ6から7区で設置助成がされていて、太陽光も23区の中では11の自治体が何らかの補助をされていると。 それで、もちろん予算の限界が補助の限界になる中で、個人への補助というのは難しいんだろうと思いますが、しかし、一方でCO2の排出量が断トツに高い家庭部門をどうするか、ここがやっぱり肝だと思うんです。すると、環境基金を活用され、持続可能なそういった区民風車による売電によって、それによって個人への補助をやっていくんだ、環境基金を軸にというお考えは、理念は私は大変にすばらしいものだと思うんです。 しかし、今、環境基金のめどがなかなか立っていないんですね。当初は、22年度から環境基金をやって、さまざまな区の環境施策を進めていきましょうという考えの中が、今は環境基金の事業モデルを検討されている中で、まだまだ、まだまだ、まだまだ先になる可能性があると、すると、その中で中野区では一番二酸化炭素の排出量が多い家庭部門は、どんどん二酸化炭素が出ていく可能性もある。そこに対しての施策は、環境基金が完成するまで手がつけられないと思うんですよ。すると、この基金を活用した太陽光発電の設置補助が制度化されるまで、基金が運用されるまでの間に、つなぎとしてさまざまな方策を考えるのも一つの手なのかなと考えるんですけれども、いかがでしょうか。 ○橋本ごみ減量・清掃事業担当参事 委員おっしゃられていることにつきましては、十分理解ができるところであります。しかしながら、区といたしましては、国や都の補助制度、こういったことについては十分承知をしております。 区といたしましては、区民風車などで得られた売電収入などを原資にした持続可能な仕組みを構築し、自然エネルギーの利用拡大に取り組みたいと考えております。現在のところ、区の直接的な補助は適当ではないというふうに考えているところであります。 ○酒井委員 それは結構なんです。すると、区民風車、環境基金の仕組み、風が吹いて、風車が回って、この環境基金の仕組みが回っていき出すのはいつごろになるんでしょうか。いつごろ予定されているんですか。 ○橋本ごみ減量・清掃事業担当参事 繰り返しの答弁になるかもしれませんが、事業モデルを今検討してございます。その中で、風車による売電益をも原資とした(仮称)環境基金、それを創設していく、その環境基金の活用によりまして自然エネルギーの拡大事業に生かしていく、そういう考え方を持ってございます。 したがいまして、その事業モデルの中で、どういうふうにその基金を創設していくか、また自然エネルギーを活用していくか、そういった全体構造の中で、その年次というものが示されていくのかなというふうに考えてございます。 ○酒井委員 区民風車、それから環境基金というものがあってこそ、さまざまな設置補助だとかが進んでいくんだろうと思うんですね。すると、議会の中でさまざま、この区民風車については議論がある中で、やはりこの区内で一番二酸化炭素を排出している家庭部門の、この二酸化炭素排出の抑制、削減のために、環境基本計画では家庭への働きかけですね、要は意識改革だとか啓発だと思うんですけれども、省エネ家電や省エネ機器への買いかえを促すための情報提供のみにとどまっていると思うんです。そうじゃなく、やはり先ほど来述べさせていただいたとおり、さらに一歩踏み込んだ効果的な取り組みも研究していただきたいと思うんですね。補助してくださいとは、もう今なかなか言えないと思いますので、環境基金までに時間がある間、今までですと環境基金、区民風車が回るまで待ってたんですけれども、それがなかなか先に進んでいる中で、新たな枠組みも考えていかなければならないので、そういったところも研究していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。 ○橋本ごみ減量・清掃事業担当参事 区の直接的な、単なる財政支援ということではなくて、計画の中で言われています取り組みをもう一歩踏み込んだ形で工夫をしながら、普及が拡大されるような、そういう取り組みにつきまして検討していきたいと思います。 ○酒井委員 なかなか御答弁も難しいのかなと思いますので、次の質疑に移らせていただきたいと思いますが、環境エネルギープロジェクトの中で、先ほどは太陽光発電機や太陽熱温水器の設置を進めるところ、お尋ねさせていただきましたが、次は省エネ家電や省エネ機器の情報提供、それから白熱球一掃キャンペーンというのがあるんですけれども、それからエコドライブですね。そこをちょっとお尋ねしたいんですけれども、白熱球一掃キャンペーン、東京都の環境確保条例の見直しの中でも触れられておりますが、白熱球から電球蛍光灯への買いかえなんですね。電球蛍光灯は白熱球の販売数のまだ6分の1ほどなんですけれども、特徴は、白熱球と同じ明るさの電球蛍光灯に交換すると消費電力は約5分の1で、寿命は約6倍と言われており、CO2の排出量も約3分の1から4分の1と言われており、非常に優れた省エネ性能を持っているのがこの電球型蛍光灯です。 そこで、こちら、21年度からこの白熱球を一掃して、電球型蛍光灯に取り組まれるというふうなお考えを環境基本計画の中ではお示しされているんですけれども、その際、例えば区内商店街や電気小売店とも連携されて、区内商店の活性化につながるような企画も検討していただきたいんです。なぜなら、御商店の皆さん、さまざま地域の中でイベントを打つ、商店街の活性化に取り組まれる中、なかなか新たな方策が見つかっていない中、今、区商連の皆さんの青年部の方だったでしょうか、エコというものに一つのポイントを置いて、そういう中で地域や、それから商店街の活性化を行いたいというふうにも考えられておりますので、それからまた、こちらの中野区の環境基本計画の中で、10年後には、先ほど述べさせていただきましたが、9万トン、二酸化炭素を削減するんだという中で、削減内容を見ると、主を占めるのがエコドライブだとか省エネ機器への買いかえという、ほとんど区民の皆さんの意識の問題のところが8割から9割、この削減内容、頼られているところがありますので、そういうふうな白熱球の一掃、こちらも一つのエコの意識改革の、住民の皆さんへ打ち出す一つのものとして取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○橋本ごみ減量・清掃事業担当参事 区としては、積極的に取り組みたいと考えてございます。これは、パンフレット、リーフレット、これを頒布して、それでもって取り組んでいるというふうには考えてございません。むしろそういう形でもってどんどんやっていきますと、逆に紙がむだになっていく、そういった部分があります。そこの調和が必要だと思いますが、現在、仮称ですけども、地球温暖化防止地域協議会というのを立ち上げたいということで準備会を開いてございます。これは、地球温暖化対策につきまして、区民、それから事業者、それから区も一体になりまして、区民運動として区全体でもって広げていきたいということで、そうした協議会、この計画の中に盛り込まれてございますが、そういったものを立ち上げたいと思っております。 それは、話し合いをし、何か結論を出していくという協議会ではなくて、実践行動をしていただく、実践行動に移っていく、そういう協議会を想定してございます。例えば、その中に活動部会を幾つか設けまして、ここで申し上げますと省エネルギー部会というのはどうだろうかということで、今構想段階でございますけども持っております。区内のさまざまな団体の方、それからいろいろ活動されている方、こういった方々に部会などに入っていただいて、今、委員おっしゃられた白熱球一掃キャンペーン、こういったものも、こうやって配ってお願いをするということではなくて、運動として盛り上げていきたいなというふうに考えてございます。 ○酒井委員 先ほど、意識改革、啓発ばかりやると紙がふえるというふうなお答えがあったと思うんですけども、まさにそうだと思うんですよ。今、この環境基本計画の中では、ほとんどが区民の皆さんの意識、エコドライブを広め、クリーンエネルギーの自動車の普及を進めます、アイドリングをストップしたりだとか、急停車急発進をやめるんでしたかね。それによって3万5,000トン削減したいと。中野区の最終目標は9万トンなんですね。このエコドライブで4割削減したいんだ、すなわち非常に意識の問題のところがある中で、紙がもったいない、紙がどんどんふえていくことによって環境の問題、そういうことを考えると、やっぱり、例えば家庭への補助というふうにもまた話が戻ってしまうところがあると思うんですよ。非常にこれは難しい問題だと思うんですけれども、そういう中で、ちょっと紙がふえるというふうなお答えがあったので、実際紙がふえるような形で、ほとんど意識の改革ばっかりになっておりますので、これは今後また一つの課題としてちょっと研究していただきたいと思います。 そこで、こちら、環境の問題、最後の質疑にさせていただきたいと思いますが、中野区環境基本計画では29年には9万トン削減するんだと、その目標のうち、環境エネルギープロジェクトで約9割近く削減しようとされております。すなわち、太陽光発電機の設置や省エネ家電、省エネ機器への買いかえ、エコドライブを広めるというふうな内容なんですけれども、区内の二酸化炭素の削減がここでほとんど進められていくような内容になっておりますが、29年度まで、これだけ二酸化炭素を削減していくんだというふうなお考えだと思うんですけれども、私自身は、佐伯議員が質疑されました、遠くの風車より近くの太陽光発電というふうな感じでもあるとも思っておりますし--すみません、ちょっと話が飛んでしまいましたね。改めまして、29年には目標で区民風車が3基設置され、太陽光発電の設置件数は4,000件になっていると、29年には思い描く姿があると。これは、平成16年度と比べ、中野区では約10%減の9万トン削減されるんだとあります。 すると、現在、どれくらい削減されており、そしてこのゴールですね。ひとまずのゴールであります29年度の10万トンの削減にはどのように進められるのか、この項の最後にお聞かせさせていただきたいと思います。 ○橋本ごみ減量・清掃事業担当参事 この排出量につきましては、中野区独自に算出することができません。これまでは東京電力によります情報から、私どもとしては二酸化炭素の排出量というのを算出してございました。 ところが、平成17年度以降、東京電力が営業情報ということで、この排出量につきましてデータ提供が受けられなくなりました。ただし、23区全体で、特別区の共同事業で特別協議会がさまざまなデータ統計を収集いたしまして排出量を算出しております。それを23区でさまざまな要素でもって案分いたしまして出した数字として申し上げますと、現在ただいまの時点でないので申しわけございませんが、平成17年度の数字で申し上げますと92万5,000トンでございます。ちなみに、平成16年度が94万4,000トンということで、平成16年度から17年度にかけて1万9,000トン減っているというのがデータとして出てございます。 これだけをとらえては申し上げにくいんですけれども、一つこれをトレンドにしまして、全体として減少傾向に持っていく、そうした努力がこれからますます必要になってくるのかなというふうに思っております。 ○酒井委員 ありがとうございます。ここまで地球温暖化、環境問題が深刻な問題となっている中、風車のお考えもある程度は理解するんですが、さまざま議論が議会にも出ている中、当初の考えに固執することなく、こちらの環境の問題に関しては柔軟に対応していただきたいと考えます。 以上でこちら、環境基本計画についての質疑を終わらせていただきます。ありがとうございます。 次に、東中野小学校跡地についてお尋ねさせていただきます。 この件に関しましては、今まで何度か質疑をさせていただきました。東中野小学校と昭和小学校が統合され、統合新校は昭和小学校の位置にし、来年度より白桜小学校が開校されます。東中野小学校は51年間の歴史に幕を閉じようとしており、大変に寂しい思いがありますが、跡地の今後の3年間を経て、本来用途をどのようにするかに関しては夢を抱けるような計画を作成していただきたいと思っております。 そこで、来年度、まさに6月より暫定活用がされるんだろうと思います、この東中野小学校に関しては地域の皆さんに開放されると。そこで、お尋ねしたいんですけれども、来年度予算の中で東中野小学校跡地の暫定活用整備管理業務委託等、1,000万円余計上されております。こちらの内容についてまず教えてください。 ○横山東地域担当課長 暫定整備に係ります予算の内訳といたしましては、清掃管理業務の委託といたしまして約670万円、それから御利用いただくための建物にちょっと手を入れますので、その整備工事の関係で250万円、その他貸し出し用の物品等の購入で約80万円などとなってございます。 ○酒井委員 先ほど整備工事というお話がありましたが、6月から地域開放される中、この整備の工事がされるんだろうと思うんですけれども、ここ、東中野小学校の跡地に関しましては平成19年度中に本来用途を示すというのが二転三転し、20年度の7月ぐらいでしょうか、暫定活用に変更となって御報告をされました。そういう中で、二転三転なっている、それからまた小学校の統合の問題ではさまざまな声が飛んだ中、今回は6月に暫定開放するんだという工期をしっかりと合わせていただきたいなと、ずれるようなことがあってはならないと思っております。そのあたり、大丈夫でしょうか。 ○横山東地域担当課長 現在、工期につきましては最終調整段階にありますけれども、6月の開始には十分間に合うという予定で見込んでおります。 ○酒井委員 ありがとうございます。そこで、少し細かくて申しわけないんですけれども、今現在グラウンドには溝などがあり、雨が降ったら水たまりができるんですね。それからまた、教職員寮の上のコンパンオアシスのところの遊具だとか、このあたりはどちらが管理されるんだというふうに思うんです。例えば、今まで教育施設だったのが、今御答弁されているのは区民生活部というふうになっている中、今後もこちらの管理や点検、修繕もお願いしたいと思っているんですけれども、そのようなものはどこがされることになるんでしょうか。 ○横山東地域担当課長 いわゆる遊具などの工作物を含めまして、技術的な観点からの日常的な施設点検、これにつきましては教育委員会で行うこととなっております。修繕のほうですけれども、建物本体、あるいは工作物等の修繕、保全につきましては教育委員会、その他の備品、消耗品につきまして修理、補充等につきましては地域センターで担当することとしてございます。 ○酒井委員 グラウンドはお聞きしましたかね、私。なぜかといいますと、細かくて申しわけないんですけれども、小学校の校歌の中に「仰ぐ栃の木 泰山木に」というのがあるんですけど、大きなトチノキが江戸時代からあるんですね。地域でも、地域の団体はトチマルランドだとか、それからまた放課後の子どもの放課後事業に関してはトチマルというふうな名前がついている中、このトチノキというのが非常に地域の方から愛されておりまして、このような管理、それからグラウンドに関しての管理、そして校庭、それから今後集会室、活用されますよね。そのような管理清掃等々はどこがやっていくんだというのもお聞きしたいんですけれども。 ○横山東地域担当課長 グラウンド、それから校舎、今建物部分になりますけれども、こちらの日常的な点検につきましては教育委員会ということになります。 それから、トチノキといったことにつきましては、枝等危険がないかどうかについての巡視というものは地域センターのほうから管理委託します管理人のほうで対応させていただく予定でおります。 ○酒井委員 すみません、本当に細かくて申しわけないんですけど、6月に地域に暫定開放するまでの工事期間中なんですけれども、例えば今、校庭では町内会の子どもたちの野球チームがグラウンドで練習させていただいていると、また子どもたちの放課後の見守り事業、地域のボランティアの皆さんがグラウンドをお借りしてなされていると。しかし、一方で4月からは、今まで同じ学校に通っていた子どもたちがばらばらになってしまう、そういった可能性があると思うんです。例えば、白桜に行く、塔山に行く、新宿区の学校に行く子どもが出てくる場合もあります。 そういう中で、2カ月ブランクがあった中で6月から暫定開放になった中、そのような地域の活動というのがもしかすると尻すぼんでしまう機運があるのかな、そうなってはいけないなと思うところがありまして、例えば工事というのは平日だと思うんです。すると、土曜日、日曜日、祝日なんかはこの時期に地域のお祭りがありますし、場合によってはそのような地域の皆さんに、もちろん工事との兼ね合いもあるのはわかりますが、開放するだとかも柔軟にお考えいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○横山東地域担当課長 工事が入っております期間につきましては、やはり重機、資機材、あるいは足場等々ございますので、安全が確保できないという危険がございますので、その間についての御使用はできないものと考えてございますが、工事が入らない期間がその間、4月、5月の間にもし生じた場合には、個別の状況に応じて判断するということも考えたいと思ってございます。 ○酒井委員 ありがとうございます。次に、東中野地域センターの地下にあり、文園児童館の出張所の東中野執務室の件についてお尋ねしたいんですが、こちらのほうは時間もあれなので、分科会のほうでお尋ねさせていただきたいと思います。担当の課長さん、取材していただきましたのに申しわけございません。 そこで、引き続きお尋ねしたいんですけれども、こちら、小学校跡地に関しては、今までは教育施設であり、子どもたちの視点で考えられていたんだろうと思うんです。それが6月からは、小学校の下にある集会所、そこが閉鎖されますので、東中野小学校にその機能は入ると。すると、集会室を利用される方はほとんど町会の方、もしくは地域の老人クラブの方が主だって活用されているんですね。すると、その機能が学校に入る。学校は今まで子どもたちの視点で考えられていた中で、幾つか私も想像しても、危ないところもあるのかなと思う中、こちらの6月から暫定開放される中の施設の整備に関しては、もちろんバリアフリーの観点も整備の中に入れていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○横山東地域担当課長 危険箇所といったことにつきましては、対応させていただく予定でおります。 ○酒井委員 それで、最後なんですけれども、今後暫定開放する中は、入り口がいつも使われている門のところなんだろうと思うんですけれども、そして余計のところには入り込むことができないように壁をつくるのかなと思っておるんですけれども、先日、地域の皆さんが、子どもたちを見守られるボランティア団体の皆さんが跡地における危機管理の勉強をされた中で、入り口一つはいいんですが、緊急事態では二つあったほうがいいだとか、そういうふうな危機管理のプロの方からの御指導もあったそうなんです。それで、また日中時はここはほとんどが子どもたちが活用するだろうと思うんです。そういう場合、何かあった場合、管理人の方とセンターとの連携だとか、一つの危機管理、そのようなガイドブックといいますか、指針といいますか、つくるべきだと思うんです。もしくは、今あるのか。もしくは、新しい東中野小学校跡地の暫定活用用の考えもつくっておくべきだと思いますが、いかがでしょうか。 ○横山東地域担当課長 管理人のほうに業務委託する際に、もし緊急時等の発生した場合にはセンターへの連絡など含めまして対応マニュアルを備えつけるという予定でおります。 ○酒井委員 わかりました。すると、次に今後のスケジュールをお聞かせさせていただきたいんですけれども、こちら、前段で私、説明させていただきましたが、いろいろ、ここ小学校跡地に関しては二転三転ありました。すると、今後はどこの所管で、どのように議論がされ、いつごろには案を示すというお考えがあるのか、ちょっと教えていただきたいんですが、いかがでしょうか。 ○髙橋政策室特命担当課長 所管につきましては、基本的には計画財務担当でございます。しかしながら、10か年計画の改定に伴います施設配置の中で、地域担当と調整をとりながら、地域の実情に合った施設機能や活用方法を検討していく予定でございます。 また、本来案の示される時期でございますが、こちらにつきましては10か年計画の改定案の中でお示ししたいと考えてございます。 ○酒井委員 先ほど、地域の声をしっかり聞いて、10か年計画の改定の中でお示ししたいというふうなお答えがありましたが、ここ、小学校跡地に関しては小規模多機能居宅介護施設ですね。それから特養の施設、それから障害の施設でしたか、そういったものが小学校跡地と、下にあります教職員寮の跡地ですね。それから、昨年の3月末に閉園になった住吉保育園の跡地の中で、さまざま機能を総合的に判断するというふうな考えだと思うんです。 そこで、新しい中野をつくる10か年計画の中では、東中野五丁目17番のところに区民活動センターを設置すると、23年以降にやっていくんだというふうなお考えが出ていると思うんですけれども、この考えは恐らく上物にマンションをつくっていただいて、下に区民活動センターが入るんだろうと思っておるんですね。そういう中で、なかなかこの区民活動センター、あまりあの位置は、五丁目17番は高いものが建つのも難しいのかなと考えたりもしている中、ここの区民活動センターを一つの考えといたしまして、例えば小学校のところに移していくというのも10か年計画の改定の中で柔軟に考えていただきたいと思うんです。小学校は地域に愛されている施設であり、区民活動センターも地域の一番の拠点となる施設であると考えております。そのようなものが、二つのものが一体となってこそ、より地域の遠心力が一層増すんだろうと。それからまた、一層地域から愛される施設になるんだろうと思っておりますので、今後の10か年計画の見直しの中ではこのような地域の思いもくみ取っていただいて、お考えいただきたいと思いますが、どうでしょうか。 ○髙橋政策室特命担当課長 この東中野小学校跡地を含めた東中野四丁目、五丁目地域につきましては、さまざまな機能を持つというふうな形で出ております。したがいまして、これらの地域の他の区有施設等の考えもあわせまして検討したい、そういうふうに考えてございます。 ○酒井委員 ありがとうございました。時間が迫ってきております。場合によっては質問を割愛させていただくかと思いますが、次に学校教育についてお尋ねさせていただきたいと思います。 まず、学校再編の問題でありますが、他会派の方ですが、本会議場の学校再編の質疑におきましては、教育委員会といたしましてはこの学校再編の中後期の計画はなるべく早く示したいというふうなお考えであったと思うんです。総括質疑の中でも、小・中一貫校の問題、学区域の見直し、それから財源の問題等々さまざまな御提案がありました。結果として、今どういうふうな状況になっているんでしょうか。 ○青山学校再編担当課長 教育委員会におきましては、平成20年度の学校再編の検証を行って、さまざまいただいた御意見を今整理しているところでございます。検証についていただいた御意見、それから今回の議会でいただいた御意見等を踏まえながら、今後検討してまいりたいというふうに考えております。 ○酒井委員 最初、なるべく早くというふうな、それで我々もそうですし、中後期の学校の対象になっている皆さん、生徒さん、それから親御さん、それから卒業した皆さん、地域の方々、今年度中にそういった計画が示されるのかなと思っておったわけなんですね。それが、なるべく早く--もちろん今年度中は難しいと思うんですけども、じゃあ、今後どうなっていくんだというのは一番気になるところがあるんです。検討されるのは、もちろんそうだと思うんですけれども、もう少し詳しくお答えすることはできないでしょうか。 ○青山学校再編担当課長 今後につきましては、教育委員会のほうでまずお示しできる素案といったものを議論していきまして、それを議会のほうにお示しして、それから区民の方との意見交換、そういった形での手順で進めてまいりたいというふうに考えております。 ○酒井委員 すると、いつぐらいというのはまだまだ、なかなか難しいんだろうなと。当初は今年度末だったのが、それが来年度になるのか、さまざまな過程を経て再来年度になるのかだとかは、まだまだ議論していくんだということですか。 ○青山学校再編担当課長 時期的なものにつきましては、今ちょっと見通しは申し上げられない状況でございます。 ○酒井委員 すると、いつに示されるか、なかなかわからないというふうなお考えだと思うんですけれども、この再編、いろいろ質疑が出ました。その中で、今まである一つの考えの中でこの学校再編、進められてまいりました。前回の文教委員会でですか、まず最初に進められた学校、統合された学校の検証も報告がなされました。それによって、ちょっと確認なんですけれども、今まであった考えに追加されたお考え、この学校再編を進めていく中で追加されたお考えはあるのでしょうか、お答えください。 ○青山学校再編担当課長 今後の再編計画の改定につきましては、現在の計画の考え方を基本として学校規模を適正化するということで、学校の統合と通学区域の見直しを手法として行うことを考えてございます。改定についての考え方ということについては、まだ決まっていない状況でございます。 ○酒井委員 すると、例えばいろいろ、この学校再編に関しては小学校時代に再編を経験し、中学校でも経験するとしのびないというのが、さまざまな地域からお声が出ていたりするところもあるんだろうと思うんです。 それからまた、適正規模のお話がありましたけれども、今生徒数が多い学校というのは、さまざま自由もあるんだろうと思うんですね。すると、今たくさんの生徒数がある学校をわざわざどうして統合していくんだというふうな議論もあるんだろうと私は考えますが、そのあたりいかがでしょうか。 ○青山学校再編担当課長 まず最初の、統合を二度経験することについてということですが、こうしたことについては可能な限り私ども配慮したいと考えておりますが、ただ、小規模化が著しいといったようなことですとか、そういう学校の状況によっては早期に再編に取り組むこともあり得ます。 また、適正規模の学校ということについて、対象となるのかという御質問でございますが、基本的には小規模の学校を適正にするために隣接する適正規模の学校と組み合わせて再編を行うということもありますので、当然、今現在適正規模の学校が対象になるということもございます。 ○酒井委員 適正規模という中で、恐らくこの学校再編の、例えばこちら学校再編に関しては、理想の形は中学校で5クラス掛ける3学年、15クラスでしたかね。最低でも9クラスと。小学校が18クラス、理想だと。最低でも12クラスは維持していきたい、これはほかの委員の方からも質疑があったと思うんですけれども、ちょっともう一度確認なんですけれども、これはすべて大丈夫なんでしょうかね。例えば来年の白桜というのは、私もいろいろお聞きしている中、厳しいのかなと思っているんですが、いかがでしょうか。 ○青山学校再編担当課長 白桜小学校につきましては、まだ児童数が確定していないところでございますが、現在の私どもの見込みとしましては、全校で12学級程度ではないかというふうに見込んでございます。 ○酒井委員 区域外就学は恐らく2月末ぐらいですかね、公告があるのかななんて思っておりますが、3月上旬にははっきりとした数字も出るのかなと思っております。こちらの問題は、山手通りを横断するのが最大のネックであったと思うんです。しかし、一方で、電車を乗り継がせ、1時間もかけ私立に通う子どもたちもいると、さまざまな家庭事情あるんだと思うんですけども、そこには高い学費をかけ、長い通学時間をかけても通いたい魅力的な学校があるんだろうと私は思います。いかに魅力的な学校をつくるかが求められているんだろうと。 公立学校の復活という言葉がよく議論されておりますが、そのようにしていかなければならないと思います。そして、再編に関しては地域、保護者への理解が必要で、大きな大きなエネルギーが求められます。さまざま議会でも議論がありました。そういう中で、もしも、例えば理想のクラス像になかなか近づけず、最低のクラス数も確保できないような状態であるならば、なかなか区民の皆さんにこの統合というのは理解を得られないのじゃないかなと感じてしまいます。 急がば回れという言葉もあるとおり、立ちどまる勇気も必要であるだろうと、しっかりと先に統合を進められた学校の現状を検証され、子どもたちのよりよい環境づくりのため今後も取り組まれることを要望し、この項の質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。 そして、時間となりましたので、特色ある学校づくり、それから入札については割愛させていただきたいと思います。何度もお足のほうを運んでいただきまして、取材をいただいた担当の方、申しわけございません。各委員会の仲間にゆだねたいと思っておりますので、どうかよろしくお願いします。ありがとうございました。 ○吉原委員長 以上で酒井委員の質疑を終了いたします。 ちょっと早いのですが、この時点でお昼休憩をとります。 再開時刻を13時ジャストといたします。 午前11時50分休憩 午後 1時00分再開 ○吉原委員長 委員会を再開します。 お手元に、先ほど要求しました資料1件を配付しましたので、御確認ください。 休憩前に引き続き総括質疑を行います。[1]伊藤正信委員、お願いします。 ○伊藤委員 自由民主党の伊藤正信でございます。総括質疑、実は私、久しぶりなんです。多分、新人の議員さんは初めて聞かれると思いますし、改選前は私は後ろにいて総務委員長をやっておりました。ですから、3年ぐらいやっていないと思うので、ちょっと要領が、感覚がつかめないんですけども、不適切な発言があったり、また変な質問があったりしたら御勘弁いただきたいと思っています。 きょうは、何か昼、外を見たら雪が降って、このまま降ると大雪になるんじゃないかなと思っていますけども、この雪が、もうあしたあさって、3月になるんですけども、冬に逆戻りしたような感じで、これからの中野区政ときょうの天候が連動しないように、これから質問をさせていただきますけども、ちょっと本題に入る前に、今回同僚議員がいろいろと環境問題、それから小・中学校の再編の問題、いろいろとやられておりますし、きのうもLEDのことで久保委員がされておりました。実は私も第3回定例会でLEDの導入ということで提案を申し上げましたけれども、公明党の議員さんも何人かやられておりました。ところが、本会議の御答弁では時期尚早というか、まだ話題にも乗っていないような御答弁でした。 しかし、1月23日に行われた臨時議会で、今回の緊急経済対策雇用ですか、1億6,000万の補正予算が可決されたときに、私、建設委員会でも申し上げましたけども、街路灯のLED化を進めるということで、あららっと思ったんですね。まだLED化は当分、イニシャルコストは高いが、10年後のランニングコストを考えれば節電にもなるし半減するということで、理解はしてくれたと思うんですけども、庁内ではそういう検討とかはされていたんですかね。通告はしていないんですけども、責任ある立場の人、御答弁願いたいと思いますけども、いかがでしょうか。 ○石田公園・道路担当課長 今、委員御指摘の街路灯のLED化の件でございますが、私ども事務レベルで、こういう昨今の社会状況でございますので、どういった対応が可能かどうかという事務レベルでの事務的な作業は進めておったわけでございます。 ○伊藤委員 ですから、その事務的なレベルで進めていたんですけども、本会議の御答弁ではそういうことも話されていないような私の答弁の解釈でした。ですから、庁内のそういった連携とか、本当に大丈夫なのかなと思って今、率直な質問をさせていただいたので、もういいです。結構です。ありがとうございました。 それでは、本題に入らせていただきますけども、この中野区行政革新5か年プランですか、これは平成18年2月6日に開会された総務委員会において示されて、3月17日の委員会で報告されました。実は私、そのとき総務委員長をやっておりましたけども、健康上の理由でちょっと1カ月ほど入院していたものですから、後ほどこの行政革新5か年プランという資料をいただいたんですけども、これを見ますと非常によく書かれているんですよね。これが自治体でやる責務だと国は言っているんですけども、これに沿って10か年計画なんかもつくっているんだろうと思うんですけども、まず初めに確認なんですけども、新しい中野をつくる10か年計画の第4章に、135ページに、持続可能な行財政運営のためにということで行政革新と書かれております。この具体的な取り組みを示したものとして理解していいのかどうか、お伺いをいたします。 ○田中評価改善担当課長 行政革新5か年プランでございますけども、10か年計画を実現するための行政革新の実施計画として主な取り組みを取りまとめたものでございまして、御指摘がございました取り組みも記載をしているものでございます。 ○伊藤委員 これは18年の3月ですよね。当時の経済状況、社会状況などから見れば、たしか財政調整交付金なんかも当初予算よりも上回っていたんですよね。そこで、今現在、また来年度なんかも大変厳しい社会状況でありますから、かなりその当時とは、3年前でありますけども、違います。 そこで、財政方のほうにお伺いしたいんですけども、この現在の認識、どうとらえているのかお伺いをいたします。 ○長田計画財務担当課長 10か年計画策定当時は、委員も御指摘のとおり、まさしく平成14年2月から始まりました穏やかな景気拡大、緩やかな景気拡大のまさに過程にございました。長期的な景気拡大のまさにただ中にあったというふうに考えてございます。 しかしながら、現在の経済状況でございますが、昨年の9月以来、リーマンショックと言われるような米国発の経済危機の状況にございます。戦後最大の経済危機に直面しているという状況というふうに認識してございます。 中野区の財政につきましては、10か年計画の策定当時と比べますと基金残高がふえ、景気変動に柔軟に対応できるような、そういった財政体力というものをある程度、現在時点では保持しているというふうに認識をしてございますが、今後のことを考えますと、一般財源の減収というのは避けられない状況で、今後は厳しい財政運営が続くと、そういう認識を持っているところでございます。 ○伊藤委員 再度確認をいたしますけれども、今現在、この新しいに中野をつくる10か年計画、改定に入っていると思いますけども、それではこの5か年プラン、これは17、18、19、20、21。21年度で終了するんですけども、そういったことから見ますとこのプランも改定するということでよろしいんでしょうか。 ○田中評価改善担当課長 行政改革は不断に取り組まなければならない課題だと、こういうふうに認識をしてございます。行政革新5か年プランが終了した後の具体的な取り組み等につきまして、こうした認識のもとに今後検討していきたいと考えてございます。 ○伊藤委員 このプランの6ページ目に、中野区の行政経営システムということで、最近我が党も結構言っております、山崎幹事長はじめ斉藤総務会長、そしてきのうも篠議員からもお話が出ましたPDCAサイクル、これなんかは、やっぱり所管としては現行のPDCAサイクルについては十分に機能されているかどうかということをちょっとお伺いしたいんですけども。 ○田中評価改善担当課長 区政運営を目標と成果により管理をすること、つまりはPDCAサイクルに基づき管理をすることは、中野区の区政運営の基本でございます。この考え方に基づきまして、各部はそれぞれの目標を定め、事業を実施し、かつ不断の見直しを行っているところでございます。 こうしたことにより、PDCAサイクルも定着してきつつあるというふうに考えてございまして、機能しているものと考えてございます。今後も必要に応じて修正を加えながら、さらにその充実に努めてまいりたいと考えてございます。 ○伊藤委員 定着しているという御答弁でしたけども、この流れを、次の7ページには流れが書いてありますけれども、1年間で結局実施すると、流れからいって、ところが区の内部評価、外部評価、各部の見直し、改善の方向まとめ、見直しをして、また反映をされると、こういう流れになっていますけども、それぞれの事業部制になってから本当に生かされているかどうかというのは私も疑問に思うんですけどもね。どうですか、もう一度。 ○田中評価改善担当課長 区政経営1年の流れということで、事務の流れを示しているわけでございますけども、この流れに沿いまして年度当初に目標を立て、実行し、さらにその結果について検証し、改善すべき点について改善をしていくという、この一連のサイクルを現在全庁的にやってございますので、そのサイクルの流れが日常の仕事の中で定着をしてきつつあるというふうに思ってございまして、その成果は上がってきているというふうに考えてございます。 ○伊藤委員 それでは、次に行政革新の主な取り組みについて、この区分がされています。財務の改革、業務プロセスの改革、組織と人事の改革、そして公正性、透明性の確保ということで取り組みの事業が幾つかありますけども、そこで、まず初めに発生主義会計の導入ですが、いわゆる公会計改革になると思いますけども、この経営分析手法としての活用は、20年度には全事業へ適用となっていますけども、この成果というのはどのように反映されたのか、お伺いをいたします。 ○相澤経営分析担当課長 全事業への適用という意味では、職員に対する簿記研修、あるいは経営分析講座など拡充して行い、コスト意識、経営分析の視点をもって業務改革に取り組むよう働きかけているところでございます。 行政評価や部の経営分析に適用するという意味においては、まだ十分には目標を達成していないという部分もございますが、これから積極的に働きかけていきたいというふうに考えてございます。 ○伊藤委員 スケジュールどおりに進んでいるんでしょうか。 ○相澤経営分析担当課長 おおむねスケジュールどおりに進んでいるというふうに考えてございます。 ○伊藤委員 本当にそうですか。 ○相澤経営分析担当課長 おおむねということですけれども、課題も多く、少しスケジュールどおりじゃない部分もございますが、そういう部分もございます。 ○伊藤委員 ですから、いろいろ今発生主義、うちの佐野委員も質問していますけども、これは国の動向も大変難しいんですよね。その辺をうまくキャッチしていただいて、進めていただければと思いますけれども、それで、次に契約入札改革と2番にあるんですよ。そちらのほうの電子入札の適用範囲の拡大が挙げられていますけども、現在の状況はいかがでしょうか。また、電子入札の運用範囲の拡大が進んでいないとすれば、その理由もお答えいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○篠原経営室特命担当課長 電子入札につきましては、平成20年度から物品の購入契約、それから委託契約につきまして40件ほど実施をしてございます。今後ともその部分については拡大をしていきたいというふうに考えております。 ただ、工事請負契約でございますが、今年度から総合評価方式の試行をしてございます。その試行に当たって、実は東京電子自治体供用運営サービスというシステムを使って電子入札をするわけなんですが、そのシステムが総合評価方式にまだ適用していないということで、21年度、システムの改修が行われるということになっております。したがいまして、工事関係については電子入札をまだ行っていないというふうな状況でございます。 ○伊藤委員 21年度、いつごろ適用になるんでしょうか。具体的にわかりますか。 ○篠原経営室特命担当課長 21年度中にシステムの改修が行われまして、22年からは総合評価に対応したシステムになるというふうに聞いてございます。 ○伊藤委員 ありがとうございます。次に、業務プロセス分析と市場化テストの導入ということで、最近そういえば市場化テストという言葉が全然聞かれないなと思っているんですけども、たしかこれ19年の第1回定例会で中野区競争の導入による公共サービスの改革に関する条例というのが出されて、総務委員会でいろいろと審議したんですけども、継続審査となって審議未了の廃案--改選がありましたからね、廃案になって、その後議会との議論がなかったり、また再度区側から提案されていないんですけれども、これはもうやめたんでしょうか。それとも、もう区は旗を下ろしたということであきらめたんでしょうか。どうなんでしょうか、お伺いいたします。 ○田中評価改善担当課長 市場化テストの実施につきましては、現在区内部での事務事業の総合検証などの取り組みを通じて見直しを行ってございまして、市場化テストの実施が必要な個別具体的な業務の見きわめを行っているところでございます。 こうした見直しを進めることによりまして、市場化テストを実施する必要があると判断した場合には、その内容によりまして条例の整備についても行っていきたいと考えているところでございます。 ○伊藤委員 それじゃあ、検討して、今後も導入する予定はあるんですか。 ○田中評価改善担当課長 はい。市場化テストは民間活力導入の一つの方法であるというふうに認識をしてございます。民間活力の導入をする方法の中でもさまざまあるわけでございますけども、さまざまな選択肢を残しておきたいというふうに思ってございますので、市場化テストが適切であるというような業務がもしございましたらば、そういったところについても考えていきたいというふうに考えているところでございます。 現在、国が示しております、いわゆる特定公共サービスにつきましては、六つの窓口業務に限定をしてございまして、この六つの窓口業務をやる場合には条例の制定が必ず必要でございますので、こうしたことについての検討、それからそれ以外のいわゆる任意的な市場化テストと言われているものがございますけども、そういったところにつきましても、そういった適切な業務があるのかないのか、そういったところを今見きわめているという状況でございまして、いろんな方法によりまして民間活力の導入を進めていきたいと、そのように考えてございます。 ○伊藤委員 私、総務委員会にいたころに、ちょうど大阪府に市場化テストの導入をされたところで視察に行ったんですけども、大阪府とか東京都みたいな大きな自治体にはこの市場化テストというのは適用されて、なかなかいいのかなとは思ったんですけども、こういった中野区みたいな中核市、30万の区民の自治体にとってはいかがなものかなということも考えるんですけども、その辺、私の考えとはどう違うのか、御説明いただけますか。 ○田中評価改善担当課長 各自治体によって考え方はいろいろあろうかと思いますから、先ほど御説明いたしました国が定める特定公共サービスにつきましては、現在全国でも二つの町村がやっているだけということで、市場化全体としてはまだまだ普及がされていないという状況にあるというふうに認識をしてございます。 それで、特定公共サービス以外の、いわゆる自治体の任意による市場化テストにつきましては、導入されているところもございますけども、委員が御指摘ございましたとおり、比較的大きな自治体で導入しているというような実績がございます。これについてはいろいろ理由はございますけども、やはり市場化テストといいますのは、それだけの効果を上げるためにはある程度大きな事業が望ましいということとか、あるいは事務作業が煩雑でありまして、またその検証作業についても煩雑なものがあるということから、比較的大きな自治体のほうがふさわしいという、一般論でございますけども、そういったような傾向にあるかというふうには思います。 ○伊藤委員 ありがとうございました。それから、次に政策の研究開発の促進ということで、これも総務委員会で議論があったんですけれども、予算の採決の際に意見をつけさせてもらった記憶があるんですね。この年度末の達成状況と成果というのはどうなっているんでしょうか、教えていただけますか。 ○小田区民の声担当課長 18年度は調査研究分野を立ち上げまして、19年度から中野区政策研究機構というのを設置して研究をさせていただいております。 19年度の研究でございますが、区の現状と課題を明らかにする基礎調査研究を行ったほかには、中野区における障害者雇用と就労支援及び建てかえ促進等による中野区の住環境の向上をテーマにいたしました政策研究に取り組みまして、御報告を行った次第でございます。 平成20年度は、前年度に行いました基礎調査研究の内容の更新を図るとともに、区民の生活実態を生活時間という軸で分析いたします区民生活時間調査や、商業資源についての区内の商店街等の分析を行います地域商業調査を行ってございます。また、政策研究といたしましては、ユビキタス都市中野を推進するための研究に取り組んでございます。 19年度から21年度にわたります長期研究といたしましては、2050年中野区区民生活の展望に取り組んでいる次第でございます。 ○伊藤委員 19年度で、(仮称)政策研究機構の設立運営ということで、19年、20年とやってきましたよね。そこで、具体的にこの区の事業のどこに反映されたのか、またメリットがあったのか、もう一度お答えいただけますか。 ○小田区民の声担当課長 平成19年度の基礎調査研究につきましては、こちらは長期研究で取り組んでおります2050年中野区区民生活の展望の研究の基礎資料として活用いたしますほか、現在改定に取り組んでおります新しい中野をつくる10か年計画、こちらの基礎資料としても活用されてございます。 障害者雇用と就労支援の研究のほうでございますが、こちら、21年度は障害福祉分野におきまして福祉的就労従事者への職場実習通勤費の支給拡大ですとか、またたまり場の回数増、それと勤続表彰の施行などを行う予定でございます。 LLP、有限責任事業組合という大きな制度導入につきましては、今後のさらに研究課題といたしまして、情報収集等を21年度図っていくというふうに伺ってございます。 住環境の向上のほうの研究テーマでございますが、その研究内容は都市計画マスタープラン原案の随所に盛り込むこととなっているほかに、住宅政策審議会答申ですとか住宅マスタープランの案においても内容が一部反映されている状況でございます。 また、21年度予算につきましては、南部地域まちづくり分野が実施いたします本町四丁目、五丁目の現況調査等の中で、提案内容の一つでございます中野型共同化の推進を視野に入れた検討を行っていくというふうに伺ってございます。 ○伊藤委員 ありがとうございました。次に、ITの活用というところで、16ページになるんですけども、このMPNというんですか、マルチペイメント・ネットワークシステムの稼働、構築、施設予約のシステム構築稼働となっていますけども、例えば税、国保などと書いてありますよね。税の取り組みに対してはどのように成果があったのか、教えていただけますか。 ○中井税務担当課長 税務分野といたしましては、住民税のコンビニ収納実施を優先することといたしまして、マルチペイメント・ネットワークシステムについてはその後に対応したいという考えを持っておりまして、現在継続検討をしている状況でございます。 ○伊藤委員 今の検討状況及び今後のスケジュールというのをお示しいただければありがたいんですけども。 ○村木会計室長 平成20年11月に策定をいたしました区債権の収納率向上対策、この中で特別区民税のコンビニ収納の導入、ただいまの税務担当課長から申し上げました。それから、税、国保、介護保険などへの新たな収納方法といたしまして、マルチペイメント・ネットワークシステム、それからクレジットカード収納の導入、これの検討を進めているところでございます。 この考え方をもとにいたしまして、会計室におきまして、ただいま申し上げましたような関係分野と共同で住民サービスの向上を図るための多様な公金収納方法の活用について検討を進めております。その中で、マルチペイメント・ネットワークによる電子収納サービス導入につきましても、課題ですとか、費用対効果、システム開発のレベルや時期など、スケジュールも含めまして現在検討を進めているところでございます。今後、一定の整理ができた時点で改めて内容やスケジュール等を明らかにしていきたい、このように考えております。 ○伊藤委員 ありがとうございます。その下の施設予約システムの構築稼働となっていますけども、この検討状況及び今後の取り組みのスケジュールというのを教えていただけますか。 ○藤井情報化推進担当課長 施設予約システムにつきましては、既に文化、スポーツ施設の施設予約ができる状態になっています。その他の区有施設につきましては、今後の地域情報化の進展にあわせて検討していく予定でいます。 ○伊藤委員 ありがとうございます。それで、この顧客指向のサービス展開となっていますけども、これ、ちょっと取材ではいろいろお話はいただいたんですけども、おもてなしサービスでしたっけ、おもてなし運動かな、その辺はどうなっておりますでしょうか。 ○田中評価改善担当課長 おもてなし運動を現在も続けてございまして、年々大きな行事といたしましては、研修会、講習会というのを年1回やってございまして、また事例改善発表会というのをやってございます。これは、各職場におきまして身近な仕事の中で改善を図るという運動でございまして、その運動の中で発表していただき、順番をつけるわけではございませんが、一番優れているものはどれかということで表彰するという制度でございます。 また、こういった発表会につきましてはどんどん発展しておりまして、また来年度につきましても規模を大きくした形での大会を開催したいと、そのような状況になってございます。 また、そのほか各職場におきまして、職場によって違いますけども、二、三ぐらいの改善プランを毎年つくることになってございまして、それに基づきまして日常的に改善を行っていると。また、それもPDCAサイクルに乗りまして、1年がたった後に改善の結果を取りまとめる、そういったようなことをしてございます。 ○伊藤委員 このおもてなし運動、やられておりますけども、自治体さまざまに工夫されていると思うんですけども、今お話があったように全国大会なんかあるようですし、何か来年、中野区でやられるといううわさも聞いたんですけども、その辺いかがでしょうか。 ○田中評価改善担当課長 先ほど、発表会というお話をさせていただきましたけども、これは中野区だけの職場の発表会ということでございますが、こういった改善事例の発表会というものを各自治体やってございまして、その全国大会というのがございます。昨年は尼崎で、その前は山形市で開催されておりまして、ことしは福井で3月に開かれます。中野区は、昨年の尼崎から代表を派遣してございまして、またことしも福井のほうに派遣をするという形になってございます。今回は、福井で全国18の県と市ですね、18自治体が参加をして行われるということでございます。 来年度、21年度につきましては、中野区で開催をしたいというふうに考えてございます。 ○伊藤委員 かなりの規模でやられるんでしょう。また18だけなんですか。 ○田中評価改善担当課長 ことしの福井の事例では、18自治体が発表するということでございます。1自治体が10分ずつ発表しても3時間ぐらいは優にかかりますので、その他含めますとかなりの時間もかかるということで、ことしは18自治体と聞いてございまして、去年はたしか14自治体が参加をしたということでございます。 ただ、発表以外にも、やっぱりそれを参考にしたいという自治体も数多くございますので、大会自体に参加をするという自治体については恐らく40、50というレベルでの自治体の参加が予定されているというふうに考えてございます。 ○伊藤委員 そうしますと、先ほどいろいろ順位とかつけたり、賞とかというんですけども、中野区のこのおもてなし運動の成績というんでしょうか、レベルというのはどのぐらいなんでしょうか。御存じでしょうか。 ○田中評価改善担当課長 ちょっとほかのところと比較を現実でしたことがございませんので、どこが優れているかということはなかなか一概には言えないかと思いますけども、ただ、順番をつけるというよりも、こうした運動はやはり身近な中から少しでも改善をしていくんだと、顧客満足度を上げていくんだと、こういったいわゆる精神が大事でございますので、そういった意識からも1番、2番、3番とかというような、基本的には順番をつけるものではないというふうに考えてございます。 私が経験したのは、横浜市の事例を見させていただいたことがございますけども、横浜市、先進的な取り組みをされているということで、横浜市についてはかなり進んでいる自治体だなという印象は持ってございます。 ○伊藤委員 ありがとうございます。そこで、もう一度この主な取り組みに戻りまして、まとめてお伺いしますけども、成果重視の人事システムの確立とか、給与構造の見直し、必要な人材確保と定数管理、コンプライアンス、今言ったような人事関係に関しての検討状況、また成果をお話ししていただきたいと思いますが。 ○合川人事担当課長 まず、成果重視の人事システムの確立についてでございますけれども、平成16年度から実施をしてございます、目標と成果による管理及びこれまで運用してきました定期評定を充実させました新たな人事考課制度を整備いたしまして、平成19年度から実施してございます。 また、今年度におきましては、職員が成果を高めるための行動の基準でございます、中野区版コンピテンシーモデルを策定、実施をいたしました。このコンピテンシーモデルによりまして把握をした職員の能力と特性に応じました職務配置ですとか、事務分担を行い、これらの成果を高めるとともに、職員のキャリアデザインを実現させていくようにしてございます。 続きまして、給与構造の見直しでございます。これまでの年功的な給与処遇を見直しをいたしまして、勤務成績をきめ細かく反映させるために、平成18年度に普通昇給と成績特別昇給を統合いたしました新たな昇給制度にするとともに、勤勉手当にその成績率を導入いたしました。また、特殊勤務手当支給対象の削減ですとか、退職手当制度の見直し、支給率の削減ですとか、社会経済状況に応じた見直しを行ってございます。 最後に、必要な人材確保と定数管理の成果ということでございますけれども、常勤職員につきましては、民間活力の積極的な活用や事務改善などによりまして、平成20年4月現在2,496人で、平成17年4月と比較をいたしますと287人の減となってございます。 任期付職員につきましては、専門的な行政ニーズに対応するために、平成19年4月に2人、平成19年10月に1人、平成20年4月に1人と、合計5人の管理職を配置いたしました。また、任期付短時間勤務職員につきましては、区民サービス向上のために平成17年4月から保育園と小・中学校で導入をいたしまして、平成19年10月から学童クラブで、平成20年4月からは区立幼稚園で導入をしてございます。平成20年4月現在、全体で317人配置をしてございます。また、定年後の再任用短時間勤務職員につきましては、これまでの知識や経験を活用するために、平成20年4月現在107人配置をしているということで、中野区行政革新5か年プランに掲げました項目についてはほぼ達成をしてございます。 ○伊藤委員 ありがとうございます。今、さまざまに各取り組みの検討状況、またスケジュールなんかもお伺いさせていただきましたけども、ほとんどの取り組み事業が十分に達成されていないように私は理解--私の理解が悪いのかな--されております。今、お話ししましたおもてなしや人事管理なんかは十分理解したんですけども、こうした状況を見まして、この行政革新5か年プランをつくった責任者としての御見解と今後の取り組みをお伺いしたいと思いますが、よろしくお願いします。 ○田中区長 掲げた項目がほとんど達成されてないと、こういう御指摘でありましたけども、ほとんどと言わなくても相当達成できていると、こんなふうに思っているところですけれども、やはり不十分な取り組みも幾つかあるというふうにも思っております。 また、時代の状況も変わっております。そういう中で、新たなこうした行政革新の指針というものを、年次を定めて新たな形で設けていくというようなことを行っていきたいと、こう思っております。 ○伊藤委員 私の理解が悪かったのかもしれませんけども、大分今細かく質問をさせていただきました。これ、もちろん国からの指針なので、当然私どもは政府からの指針ということで大変評価もしているし、これからも行政改革というのは取り組まなきゃいけないことだと思っていますけども、新しい中野をつくる10か年計画の、いわば内部努力だとか職員の意識改革、また10か年計画を推進するツールでもありますから、この取り組みが十分に機能しなければ、10か年計画はおろか区の行政運営も怠ってしまうと、私はこう思っておりますので、ぜひ十分に心して取り組んでいただけますようお願いをいたします。 それで、今度財政運営の考え方のところなんですけども、初めに、きのうもうちの篠議員が質問させていただきましたけれども、この予算執行の統制ということで、事業の実施に当たっては執行方法の工夫、見直しを常に行い、今後3年間は事業費の1.5%以上の削減を目標とすると、このように書かれてあります。この執行方法の工夫、また見直しとは、具体的にどのようなことを想定しているのか、お伺いをいたします。 ○長田計画財務担当課長 まず、この予算の執行段階での庁内挙げての取り組みといったものにつきましては、事業部と経営本部が一体となって取り組むと、基本認識を一つにするということがまず前提でございます。今回の財政運営の考え方でお示しをしました取り組みは、21年度予算の執行の段階におけるさまざまな工夫による節約を実施していこうということでございます。 具体的に申し上げますと、執行段階における事業の再精査をもう一度改めて行うということが前提になろうかというふうに考えてございます。そのほかに、例えば委託する業務に関しましては、委託の内容やその実施内容の見直し、仕様書にかかる部分の見直し精査をするという必要があると思います。こういうことによって、委託することによる効果をより引き出していくというようなことをねらいとしたいというふうに考えてございます。 それから、内部的な事務につきましては、事務処理の手順とか執行方法を見直しをすることによって、事務処理の簡素化と、時間の短縮、それからむだな経費を支出しないようにする、そういったことも徹底を図っていきたいというふうに考えてございます。 それから、経費の節減とはちょっと観点が異なりますが、歳入の確保についてもあわせて努力をしてまいりたいと考えてございます。 ○伊藤委員 次の4ページ目の3番の事業の見直し・再構築とありますけども、この三つの視点、事業の必要性からの検討、有効性からの検討、公平性からの検討と三つありますけれども、この三つの視点で検討するようですけども、具体的な検討方法、体制、また執行調整はどうなっているのか、お聞かせください。 ○長田計画財務担当課長 先ほども御答弁させていただいたとおり、庁内一体となって事業の見直しをしてまいりたいというふうに考えてございます。 具体的には、一番大きな段階では予算の編成時において常に、今財政運営の考え方でお示しをさせていただいたような観点から、事業の再構築、見直しをしてございます。これについては、今までもこういった予算編成の段階、PDCAサイクルの実施を受けましたチェック、アクションの段階の取り組みということで、これまでも図ってきたことでございますが、この部分をなお一層、財政状況が悪化した時点で図っていかなければならないというふうに考えてございますので、21年度においても行政評価等を踏まえた次の段階の事業の見直し、再構築ということを事業部と経営本部挙げて取り組んでいくという考えでございます。 ○伊藤委員 そうすると、今度執行方法の見直しということですけども、よく我が会派の佐野議員が扶助費と国保や介護保険特別会計などの繰出金のことをお話しされますけども、区の独自加算分についてはその金額や執行方法を見直すとありますよね。4ページですけども、これらの区の独自加算分というのはどのぐらいの金額になるんでしょうか。また、見直しの効果がどのぐらいの額になるのか、おわかりでしたら教えてください。 ○長田計画財務担当課長 お尋ねの区の独自加算分、国庫支出金ないしは都支出金等の特定財源が含まれていない区の事業の支出でございますが、全体で、一般財源ベースになりますが、40億円というふうにとらえてございます。 それから、これの削減の見直しの仕方ということでございますが、扶助費という性質を持ってございますので、この扶助費につきましては社会情勢の変化、それからセーフティネット機能を扶助費は担ってございますので、国のレベルでの制度改正、そういったものを視野に入れながら、その効果、区が独自加算で区の独自財源で実施をしていくことの効果を検証していきたいというふうに考えてございます。そういった検証の過程の結果として、事業の見直し、有効な施策の推進といったものにつなげていきたいと考えているところでございます。 ○伊藤委員 ありがとうございました。いろいろさまざま聞かせていただいたんですけども、最後に今後の見通しとして、ここで財政方の責任ある立場の方にお伺いしたいんですけども、この財政運営の考え方、21年度版ですけども、これに盛り込まれた取り組みの着実な推進について、決意がありましたらお話しいただければと思うんですが、いかがでしょうか。 ○西岡副区長 現下の厳しい経済状況については、議員と私も認識を共有いたしております。そういった現下の状況を事務改善に向けた好機ととらえまして、事務事業の見直しですとか、事業執行の工夫によって経常経費の抑制を図っていきたいというふうに考えています。 また、財政運営の考え方にお示しした取り組みを着実に実行し、一般財源の減収に対応できる区政運営を達成していきたいというふうに考えております。 御質問の答弁は以上ですけど、先ほどLEDに関して冒頭御質問がございまして、十分な御答弁ができませんでした。もしお許しいただければ、この場でお答えしたいと思いますが、よろしいでしょうか。 ○吉原委員長 どうぞ。 ○西岡副区長 LEDに限らず、新規に市場に供給される製品につきましては、初期は1個当たりの単価が非常に高くて、市場が成熟してくるに従って急速に安くなるといった市場特性がございます。今回も、LEDを街路灯に使うということについては先進的な取り組みでもあるし、あるいは環境対応にもなりますので、これはぜひ進めるべきだということについては、行政側も一様に等しく理解しているところでございます。 ただ、タイミングとして、新年度予算で折り込むべきかどうかということで、若干秋の段階では意見が分かれたところでございました。政府や大規模な富裕団体等では、そこを思い切って投資することによって市場を広げて、民間の利用がしやすくなるといった先導的な取り組みもするんですけれども、果たして中野区の財政規模、あるいは現在の財政状況のときに、そういったことにまで踏み出すべきかどうかということから、来年度予算では当初の段階では見送るべきではないかと思っておりました。 しかしながら、その後の経済状況の変化、それから世界的にこういった、アメリカではグリーンニューディールと言っておりますけども、環境対応の投資を思い切ってやるべきだといった世の中の変化がありましたので、それに伴って行政判断として来年度予算の中に折り込むべきものというふうに判断したわけでございます。世の中の変化が判断を変えさせたということで御理解いただきたいと思います。 ○伊藤委員 ありがとうございました。本当は最後に区長に聞こうと思ったんですが、さっきお答えいただいたので結構でございます。しっかりとした取り組みにしていただきたいと思いますし、当然この10か年計画の改定がされる、ですから、この5か年プランもその時代に応じてやっていかなきゃいけないということを十分に認識していただいて、取り組んでいただきたいと思っております。 先ほどのLED、ありがとうございます。たしか、この議場の裏、あの電灯もLEDですよね。私は3定の質問のときには、環境取り組みとして庁舎の電灯をという項目も盛り込んだんですけれども、どんどんそういう時代に沿うように導入していただきたいと思っております。 次に、子育て支援について伺います。 現在、国を挙げて少子化対策が叫ばれ、さまざまな政策が打ち出されていますが、その効果があらわれるどころか、ますます出生率が下がっているような状態です。 少子化の状況を語るときに必ず使われる指標がありますよね。合計特殊出生率、1月に国が発表した統計によりますと、平成15年から19年までで中野区は0.75という数字になっております。担当のほうから資料をいただいたんですけども、目黒区さんが一番低いんですね、0.74。それから、京都市の東山区ですか、この辺で0.75と同一なんですけども、若干の小数点があるんですよね。中野区は渋谷区さんよりも少ないということでは、ワーストスリーと言っていいんでしょうかね、下から3番目というんでしょうかね。そんなことで、おととしの10月から、中学生までの子ども医療費助成制度だとか、昨年からは妊婦健診の14回の助成など、さまざまに出産育児支援のための施策を充実してきましたが、すぐには出生率向上には結びついていません。 そんな中で、先ごろ少子化問題担当大臣の小渕優子さんが第2子目の懐妊、妊娠ですね、発表されたり、とっても今麻生政権暗いんですけども、一部の明るいニュースでしたね。あと、河村官房長官なんかも産休などでお手本になってほしいなんていうコメントもありますし、きのうですか、柔道の谷亮子選手が第2子目を懐妊されたということもあったり、私ども同僚の共産党の山口かおり議員も暮れに御出産され、きのう、何かごあいさつ、部屋に来ていたようであります。とっても明るくなりましたよね、山口議員。すごい表情が豊かで。いや、本当に。表情がやはり、お子さんが生まれるとこんなにも--私の感じたところですよ。ですから、応援していますので、ぜひ子育て頑張っていただきたいということでお話ししていただければと思いますのでね。 私も、実は2人子どもがいるんですけども、下の子がことしの春から幼稚園へ行きますので、またお世話になりますけど。それで、たまたま定額給付金が、あれ、第2子の平成14年4月2日から平成17年4月1日までに生まれた子には子育て応援特別手当として、2万円のほかに手当が3万6,000円上積みされるということなんですけども、実はうちの娘は17年12月25日生まれで該当しないんです。でも、だれか議員の同僚の中ではいると思うんですけども、確かに3万6,000円いただいても、それ以上にかかるんですよ、第2子目、第3子目というのは。そういうことで御承知おきいただきたいと思うんですけども。いでい議員の第2子目が生まれたり、平山議員も生まれたし、どんどん子どもを持つ楽しさ、社会全体で少子化に取り組むという動きが非常に重要だと思っております。 それで、少子化対策について、小渕優子少子化対策担当大臣のもとで、2月10日に少子化対策プロジェクトチームが発足されて、このプロジェクトチームは従来の結婚しているカップルを対象だけじゃなくて、少子化傾向に歯どめをかけるのは難しいという認識で、ゼロからの少子化対策を議論するということで、少子化の背景には未婚化や晩婚化、さらには非婚化があります。こうした現状への政策的な対応としまして、新しい出会いの場をつくるということですね。それから、コミュニケーション能力の向上、カウンセラーのアドバイス、就活ならぬ婚活、最近婚活という言葉がいろいろマスコミでも騒がれておりますけども、そういう政策が必要だというふうに議論されております。 こうした少子化対策について、中野区としては今後どのようにこの少子化対策をやっていくんだろうと、検討していかなきゃいけないと思いますけども、いきなり区長さん、あれなんですけども、中野区の考えを、少子化対策の考えをお聞かせいただきたいと思います。よろしくお願いします。 ○田中区長 少子化問題は、本当に国の将来にかかわる問題ですから、やはり次の時代を担う子どもたちがどんどん生まれてきて、育ってもらうという環境をつくっていくことがとても大事だという認識で、元気いっぱい子育て戦略という位置付けで区としても取り組んでいるわけですけれども、そういう中では、やはりお子さんをつくられた親御さんが自信を持って子育てを楽しめる。核家族化が多いという中で、子育てが孤立しがちになってしまう。そういう中で、生活的にも、あるいは子育ての悩みに対する相談というような意味でも、あるいは健康面でも、さまざま社会の支援というものが必要な家庭が多くなってきているということでありますので、まずお子さんをつくられた方たちが安心して子育てができるように、自信を持って子育てが楽しめるような地域社会をつくるということが中野区の場合にはまず大事なのかな、そんなふうに思っております。 ○伊藤委員 ありがとうございます。本当、結婚する人が少なくなっていることは事実ですよね。人とのふれあいとか共生する能力、ともに生きる能力ですね。そういう根源的な問題が背景にあるんじゃないかなと思っていますし、また、現代の青年たち、若い人たちなんかは、コミュニケーション能力や共感能力の欠如ということもあるのかなと思っておりますけども、この点について教育長はこれからの教育の中でどのように考えていくのか、今後の子どもたちにとって、この社会を担う子どもたちですから、大変教育の場では必要じゃないかなと思っていますけども、教育長としてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。 ○菅野教育長 コミュニケーション能力でございますが、少子化、それから核家族化が進みまして、また地域でのかかわりがだんだん希薄になってきております。さらにまた子ども同士で遊ぶということもだんだん少なくなってきております。こうした中で、縦横すべての関係が少なくなっている中で、子どもがいろいろな人と話し合ったり、相手の気持ちを思いやったり、あるいは我慢したりというような経験が不足しておりまして、社会性、それから規範意識、生命を大切にする気持ちなどが育ちにくくなっているということだと思います。 一方、今の世の中、高度情報化社会ということ、それからまたグローバル化ということで、世界じゅうが一つになってきているという中で、さまざまな人たちとコミュニケーションをきちんととっていくということが非常に重要になってきております。これからの我が国を担っていく人材であります子どもが、きちんとしたコミュニケーション能力をつけるということが大変重要になってきております。これからの我が国を担っていく人材であります子どもたちが、きちんとしたコミュニケーション能力をつけるということが大変重要になってきております。 こうしたことを背景に、今回、昨年の3月に学習指導要領が改訂されましたけれども、その中でも、すべての教科を通じて言語活動を充実するということが求められております。中野区教育委員会といたしまして、中野区の子どもたちがコミュニケーション能力をきちんとつけるよう努力していく必要があるというふうに考えております。 ○伊藤委員 ありがとうございます。先ごろマスコミでも騒がれましたように、香川県の中央病院ですか、昨年9月の中旬に不妊治療を受けた20代の女性が、誤って別の患者の受精卵を移植した可能性が高いというショッキングな医療事故が発覚いたしましたよね。妊娠9週目にして人工中絶を余儀なくされたということで、本当にこんなことがあるのかなと思っています。以前にもあったようですけども、妊娠には至らなかったということでした。 本当、この20代の女性というか、男性もそうですし、関係者の家族なんかは、妊娠したという絶頂の喜びの中、こうして中絶をしなければいけない精神的な苦痛というのは、もう本当に想像を絶することじゃないかなと思っていますし、また二度とこのようなことはあってはならないと思いますし、再発防止に取り組んでいただきたいと思いますが、この事故が起きたのをきっかけに、子どもを産むのをあきらめる夫婦がいるかもしれません。 大変私は懸念されるところですけども、国内初の体外受精児が昭和58年に生まれて、それ以降急激に増加して、今や55人に1人の割合で不妊治療というんでしょうか、誕生されているそうなんです。現在では体外受精による出生率が年間の出生率の全体の2%ですね。2万人にも上ると言われておりますけども、この平成18年度末までには17万4,456人が誕生しております。 こうした中で、子どもを産み育てる大切さや親になることの大切さを子どもたちに教えるということは、ますます重要になってくると思いますけども、教育長からお話はいただいたんですけども、担当の課としては教育委員会、子どもたちにどのような指導をしているのかお伺いをいたします。 ○入野指導室長 教育委員会の中でも、教育委員の中でも話題になっております。子どもたちの親になる準備教育というんでしょうか、そういう部分が今論議されているさなかではございますが、将来親となる小・中学生の児童・生徒については、現在子どもを育てていくことの意義とか大切さを体験的に学ぶことができるようにということで、助産師さんをゲストティーチャーに招聘した事業ですとか、幼稚園や保育園における保育体験などを推進してきているところでございます。新しい学習指導要領上でも家庭科の学習で、幼児の心身の発達の特徴を知るとともに、家族の役割として幼児にふさわしい環境をどのように整えるかというような学習を全生徒に展開されることになってまいります。全校で体験的な学習を通して、委員お話の子どもを産み育てる大切さとか、親になることの大切さを子どもに教えていくことを今後とも教育委員会としては推進してまいりたいというふうに思っております。 ○伊藤委員 ありがとうございます。私なりに感じていることは、やっぱり子どもたちにも命の大切さというのは教えていかなくちゃいけないのかなと、それは親の責務でもあるのかなと思っております。 そこで、子どもを産まない人がいる一方で、子どもが欲しくて必死に努力している人たちもいます。この便利帳にも載っているんですけども、不妊治療の助成制度というのを東京都で行っているんですよね。これをちょっと御紹介いただければと思いますが。 ○原田子ども健康担当課長 東京都で不妊治療のための特定不妊治療助成としまして、所得制限はございますけれども、1年に2回まで、5年間までを限度といたしまして、1回10万円の助成をしております。 ○伊藤委員 啓発、どのようにされていますか。周知の仕方は。 ○原田子ども健康担当課長 これは各保健福祉センターにこの案内が置かれておりまして、御相談にお見えになった方には保健師からこの助成についての御案内をいたしまして、書式をお渡ししているところでございます。 ○伊藤委員 実績なんかはわかりますか。 ○原田子ども健康担当課長 申しわけございません。相談の一部としておりまして、明らかな実績は出しておりません。 ○伊藤委員 少子化対策についていろいろお聞きしました。この出産、育児に対するコストの不安だとか、若年層への所得配分のあり方だとか、住宅問題、またこの中野に住んで子育てができるという環境づくりですね。また、私なんかも思っているんですけども、例えば公園の遊具なんかの施設が非常にすばらしいというのも一つの中野に住む材料でもありますし、子ども家庭部、教育委員会だけじゃなくても、区でもそうした取り組みを、少子化対策、取り組んでもらいたいなということは要望にさせていただきます。 そこで、今度2番目に児童扶養手当とひとり親施策について伺いたいんですけども、児童扶養手当は1世帯にどのぐらい支給されているのか、またこのほかに児童手当など対象になるようなものを足しますと合計幾らぐらいになりますか。 ○浅野子育て支援担当課長 児童扶養手当でございますが、全額支給、すなわちこの手当は今収入によって若干減額制度がございますが、全額支給の場合、子どもが1人の場合でございますが、4万1,720円でございます。また、児童育成手当というのがございまして、これも1人につき全額支給の場合1万3,500円でございます。また、児童手当がございます。これは3歳未満児の場合は月額1万円、3歳児以上の場合は月額5,000円ということでございまして、そういう形で仮に母親と子ども1人の世帯でございますと、支給合計で6万5,220円になります。 ○伊藤委員 この扶養手当の支給対象がここ数年減っていると思われるんですけども、その原因というのはどのようなことが考えられるんでしょうか。また、就労などによる収入がふえているのでしょうか。 ○浅野子育て支援担当課長 委員御指摘のように、児童扶養手当の受給者、中野区における最近の状況を見ますと、一つには所得制限を超える受給者が増加傾向にあるということと、それから転出者が転入者よりも多いという状況がございます。恐らく背景といたしましては、母親の就労機会の増加に伴いまして収入が少しふえてきているということと、やはり家賃の問題があるのではないかと思いますので、より家賃の低い他の区や市のほうに転出していって、支給対象者が減っているのではないかというふうに考えております。 ○伊藤委員 毎年7月に現況調査というのを行っているんですよね。この内容の調査を行っている結果、あと対象外とする場合も多いんでしょうか。 ○浅野子育て支援担当課長 児童扶養手当でございますが、法律で毎年度更新ということになってございます。その際に、受給者に受給継続のための児童扶養手当の現況届というものを提出することを義務付けております。受給者がこの届け出を行いませんと、児童扶養手当の支給というものはできなくなりますし、また転出された現況届について、受給資格認定後の資格要件にかかわります事情の確認ですとか、あるいは適用するための所得額の確認、そういったものを行ってございます。その結果、受給者の所得が定めてある限度額を超えているですとか、あるいは受給者が公的年金、例えば遺族年金なんかを受給できるようになったりですとか、あるいは再婚されて母子世帯でなくなったというような場合におきましては、児童扶養手当の支給を取りやめるようにしております。 ○伊藤委員 昨年4月から、支給開始後5年を経過するなどとした場合に2分の1に減額されると聞いていますが、実際にその適用になったのはどれぐらいなんでしょうか。 ○浅野子育て支援担当課長 平成20年度より、児童扶養手当につきましては5年以上受給している場合には一部支給停止、これは支給月額の半額ということで措置がとられるようになっております。 ただ、これは5年経過したらその方全部がということではございませんで、就労中あるいは休職中、また障害疾病等で就労できないなどいろいろな事情があれば、届出書の提出によりまして従来の支給月額を支給するという制度でもございます。 昨年12月、支給月のときの定期払いのときでございますが、こういった今質問されたような減額になった受給者は10名ございまして、今その12月時点で支給を受けている中での割合で申し上げますと0.8%という状況でございます。 ○伊藤委員 この児童扶養手当の支給に関しては、生活保護の制度と違ってケースワーカーさんはいないんですよね。そういった点でチェック体制というのはどうなっているのか、よくわかりませんけども、どのようになっているんでしょうかね。 ○浅野子育て支援担当課長 今申し上げましたような現況届を提出されたときに、御本人からの提出した書類の中で、例えば疑問点等があればお問い合わせをしたり、あるいは区役所のほうに来所して事情を聞かせていただいて判断させていただいております。 ○伊藤委員 今聞いたこの制度の趣旨というのは、ひとり親家庭が経済的に自立できるような施策だと思いますけども、現金給付じゃなくて、何かほかの施策を拡充していくということも大事だと思うんですけども、その辺、どのように考えていますか。 ○浅野子育て支援担当課長 ひとり親施策、現金支給以外のものでございますが、例えば母子家庭自立支援教育訓練給付金事業というのがございます。これは資格を取得する際に、そういったものについての資金の支援をするというものですとか、あるいは母子家庭の高等技能訓練促進費等の支給事業といったものがございます。 また、これは児童扶養手当受給者を対象としました母子自立支援プログラムというものもございまして、そういったもので就労活動なんかの促進を図るというものもございます。 また、あと当区では就労しているひとり親世帯についての支援をする形では、ひとり親家庭の訪問ヘルプサービスというような事業も実施してございます。 ○伊藤委員 子どもを抱えて、女性ですよね。本当に自立して生活していくというのは大変なことだろうと思うんですけども、今、ひとり親家庭のための児童扶養手当として6億円以上の予算が組まれていますけども、それだけの効果のある事業だと思っておりますでしょうか。 ○浅野子育て支援担当課長 母子家庭の収入状況というものは、やはり一般の就労世帯に比べまして非常に低いというのが現状でございます。その中で、児童扶養手当、他の手当に比べまして支給額も高く、それによって家計に占める割合も大きいというふうに考えております。 そういった中では、やはり昨今の非常に厳しい雇用情勢の中では、母子世帯の経済的な支援としてこの手当というのは非常に大切なものというふうに考えております。 ○伊藤委員 先ほども出ていた母子生活支援施設、いわゆるさつき寮、中央五丁目に移転改築されますよね。さっき、だれかの質問で言っていましたね。太陽光なんかパネルをつけるとか、ちょっとこの施設の規模だとか、どういうふうな事業内容の施設になるのか教えていただけますか。 ○浅野子育て支援担当課長 来年度建てかえを予定しております母子生活支援施設でございますが、入所定員は20名でございます。これは現在、江古田のほうにあります施設と変わりはございません。ただ、今の江古田の施設でございますが、トイレと浴室が共同利用という非常に古い建物でございますが、今度新しく建てかえするところにつきましては、各居室にトイレと浴室を配置するなどいたしまして、居住性のさらに充実を図るということがございます。 それからもう一つ、施設を利用いたしまして、子育て支援の充実ということでトワイライトステイの実施ですとか、あるいはショートステイについて、利用対象者の拡大などを現在予定しているものでございます。 ○伊藤委員 入居への対応というのは変わらないのでしょうかね。それで、今までの入居者の平均入居年数というのはどのぐらいなんでしょうか。それと、新しい施設となるとなかなか退所する人が少なくなるんじゃないかなと思っています。それでは自立支援にならないのかなと思っていますけども、その辺はいかがでしょうか。 ○浅野子育て支援担当課長 母子生活支援施設は、やはり最終的には母子家庭の自立を促進する施設ということが目的にございますので、全体で入所期間というのはおおむね原則2年間としてございます。その2年間の中で、自立にかけていろいろな就労活動の支援をしたり、そういったものを行っておりまして、その中では一定の期間での入所退所で、入居者が滞留するということはないというふうに考えております。 平均の入所期間でございますが、最近5年間での退所された方の入所期間を見ますと、大体平均で約2年8カ月という状況でございます。 ○伊藤委員 それで、その後の調査というのはどのようにされているのか、おわかりでしょうか。 ○浅野子育て支援担当課長 一般的には、退所後ということは、やはり自立した生活ということでございますので、引き続きの調査ということは、例えば生活保護を受けている方が、また新たにどこか住居を確保したということであれば、生活保護の担当のほうが引き続きフォローするということがございますが、ここの母子生活支援施設については入所しているときということで対応してございます。 ○伊藤委員 このように新しい施設ができると同時に、自立した支援プログラムみたいなものをつくってはいかがなのかなと思うんですけど、その辺はいかがでしょうか。 ○浅野子育て支援担当課長 母子生活支援施設でございますが、先ほど自立を目的とするというふうに申し上げました。したがいまして、入所した時点で一応自立支援計画ということを定めることにしております。また、1年経過した新年度を迎えたときにも、やはりそれまでの取り組みを踏まえた自立支援計画というものを立てて、個々の入所者と指導する側との間で関係をつくっていくということにしております。 例えば就労支援、就労を希望する入所者、その時点で就労ができていない状態の場合でございますが、御本人の希望を聞きながら新聞での求人広告ですとか、あるいは中野区の就労・求人支援サイト「ぐっJOBなかの」なども利用いたしまして、求人情報の提供と就労促進を図ったり、あるいは場合によりましてはハローワークへの同行、中には履歴書の書き方なんかがやはりうまく書けないという方もいらっしゃいますので、そういった履歴書の書き方など指導しながら、できるだけ就労につなげていくような指導をしてございます。 ○伊藤委員 ありがとうございました。さまざまお伺いをいたしまして、ひとり親家庭にもやっぱり温かい支援をしていただきたいなと思っていますし、今聞こうと思ったんですけども、大分お答えいただいたのでもう次の質問はいいんですけども、ぜひそういう施策を進めていただきたいと思っております。ありがとうございます。 次に、保育園の入園待機児の解消について、何点かありましたけども、ちょっと何点か割愛をさせていただいて、いろいろ他の議員も入園待機児の解消については触れておりますけども、よくうちの篠国昭団長が家庭的な保育の重要性というのを申し上げております。ですから、保育園をふやすのもいいんでしょうけども、やはり家庭福祉員の活用を図るべきじゃないかなと思っています。ゼロ歳から2歳までの子どもというのは、やっぱり家庭的な環境の中で子どもは育てられるべきだと思いますけども、この家庭福祉員なんですけども、その辺の増員というのはどのように考えているのか、お伺いいたします。 ○白土保育園・幼稚園担当課長 昨年の児童福祉法の改正によりまして、家庭的保育事業が法律上位置付けられてございます。これは、家庭的保育の重要性が認められたものというふうに考えてございます。 中野区には、家庭福祉員、現在8名でございますけれども、大幅に増員するためには幾つかクリアしなければならない課題もございます。そのうち最も大きいのは、家庭福祉員が健康上の理由や、あるいは緊急の場合などにかわって保育する人や施設をどのように整備していくかという問題でございますが、この問題を解決する一つの手段として、家庭福祉員を支援する連携保育所という制度がございますけれども、こうした取り組みを進めて増員を図っていきたいというふうに考えてございます。 ○伊藤委員 よく篠議員が江戸川区、足立区の例を申し上げますけども、やっぱり施策的に全然違うんですよね。たしか江戸川区は家庭福祉員さんが200名ほどいると伺ったんですけども、その辺の違いを教えていただけますか。 ○白土保育園・幼稚園担当課長 江戸川区の状況でございますけれども、現在200名を超える家庭福祉員がおります。中野の場合には、ゼロ歳児から2歳児までは認可保育園が主に担っているわけでございますけれども、政策的な判断から家庭福祉員をこのように多数置いているということであろうと思います。 ○伊藤委員 この待機児童対策について、今後区としてはどのように考えていくのか、お伺いをいたします。 ○白土保育園・幼稚園担当課長 やはり家庭福祉員の重要性ということを改めて認識してございますので、今後ふやしていくために、先ほども申し上げましたけれども、連携保育所、これを整備いたしまして増員を図っていきたいと考えてございます。 ○伊藤委員 ありがとうございました。続いて、認定こども園について、何点か質問があったんですけども、やよいと、みずのとうですよね。22年度4月から開設されるということを伺っておりますけども、この認定こども園、類型が分かれているんですよね。その辺の仕組みをちょっと教えていただけますか。 ○白土保育園・幼稚園担当課長 区立幼稚園の土地、建物を利用して開設する認定こども園でございますけれども、やよい幼稚園のほうが幼保連携型の並列型でございます。みずのとう幼稚園のほうが幼稚園型の年齢区分型という類型でございます。 ○伊藤委員 1年間、どのような準備をしていくのか、お聞かせください。 ○白土保育園・幼稚園担当課長 今年度、事業者を含めて区と、それから保護者で三者協議会を実施してまいりました。来年度につきましては、今年度に引き続き三者協議会を実施するとともに、子育て支援事業を行いまして、保護者の方々の理解を十分得られるように努めてまいります。 また、幼稚園と調整しながら、夏休みを中心に認定こども園として必要な施設、調理室等になりますけれども、その施設改修を行う予定でございます。 また、認定こども園の認定の申請等について、東京都と協議を進め、本年の9月ごろには現在在園していらっしゃる在園児の方々につきまして、こども園への入園の希望について意向調査を行い、円滑な転換を図ってまいりたいと考えてございます。 ○伊藤委員 在園児がいる中で転換していくというのは、極めて、そんなに例がないというか、初めてだということも伺っているんですけども、区が全面的にバックアップしていかないと、事業者、また保護者に対しても、そうしていかないと円滑な転換というのはできないんじゃないかなと思っていますけども、やっぱり事業者ばっかりに任せ切りだと保護者が不安になるという可能性もありますので、区の責任というものをどのように考えていますか、お伺いいたします。 ○白土保育園・幼稚園担当課長 やはり在園児がいる中で、円滑な転換を進めるということに関しては区に大きな責任があるというふうに考えてございます。 このため、保護者の方々の経済的な負担の軽減を図るとともに、主にその教育内容につきまして保護者の方々の理解を得ることが非常に重要であるというふうに考えてございます。 また、事業者のほうに対しては、開設当初2年間につきまして運営費の補助等を検討しているところでございます。 ○伊藤委員 ありがとうございました。さまざま子育て支援について伺ってまいりましたけれども、いろんなことを考えながら進めていかなきゃいけないだろうと思います。まして今、教育委員会にもお話を伺いました。区長にもお話を伺いました。子ども家庭部を預かる責任者として、田辺部長さんは、私の聞くところによると3人の男の子を仕事をしながら成人をさせたという経験もあります。そういった意味で、子ども家庭部の立場として、また個人的な立場としても、中野区の少子化対策、子育て対策、何か御意見があればお聞かせ願いたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○田辺子ども家庭部長 子ども家庭部で子育て支援を担当させていただきまして、子どもを育てていく困難さというのが、私が子育てをしてきたときよりもずっと深刻な状態になっているという、先ほど区長からもるるお話をさせていただきましたけれども、地域の中で安心して子育てができるように、行政だけでなく地域の方々のお力をかりながら、また教育委員会とも連携を十分図りながら努力してまいりたいというふうに思っております。 ○伊藤委員 ありがとうございました。よろしくお願いします。 時間もありませんので、はしょってやりますけども、次に子ども家庭部と学校、教育委員会の連携についてですけれども、キッズ・プラザ、学童クラブ事業、キッズ・プラザが塔山小学校に昨年の10月開設いたしまして、大変好評だと聞いております。私の手元にも資料がありますけれども、利用児童数というのが児童館のときよりも倍ぐらいですか、ふえているんですね。非常に好評なのかなと思って。私は最初、本会議の質問で、本当に大丈夫なのかなという質問をいたしました。いろんな意見を反映していただいて、対処してくれたんだなと思っております。 そういった意味で伺いますけれども、学校が終わって、放課後ですよね、キッズ・プラザを利用されるのは。その仕切りなんですけれども、文教委員会でもいろいろさまざま議論があったそうなんですけども、学校の先生のかかわりというのはいま一つ、どうなっているのか教えていただきたいのと、また学校にとってメリットがあったら、いろんな事業をやられると思うんですよね。その事業に対して学校の先生のかかわり方というのもどのようになっていくのか、教えていただけますか。教育委員会のほうにお伺いしたいんですけど、いかがでしょうか。 ○寺嶋学校教育担当課長 キッズ・プラザは、学校と同じ敷地の中で、学校の児童について設置されているものでございます。キッズ・プラザと学校運営というのは別の事業ということでございますので、それぞれが責任を持って行っているところでございます。したがいまして、教員がキッズを手伝うということを前提とした制度ではないというふうに理解しております。 ○伊藤委員 来年度の10月から白桜小学校と新山小学校にキッズ・プラザが導入される予定ですけれども、実際に白桜小学校、来年度、21年度の4月からもしできたらならば、東中野小学校と昭和小学校の統合が、人数が保たれるのかなということも思ったんですよ。それは不可能なんでしょうけども、そういったことを思いますと、この塔山キッズ・プラザの半年の経験を踏まえて改善する点というのはどのようなことなのか、子ども家庭部さんと教育委員会さんに聞きたいんですけども、いかがでしょうか。 ○寺嶋学校教育担当課長 キッズ・プラザができることによって、保護者の方が放課後安全にお子さんの居場所が確保できるというような意味で非常に好評だということを聞いております。 今後、白桜、新山、そのほか設置いたしますけれども、その際にはやはり教育委員会としても子ども家庭部と十分連携をしながら、協力していきたいというふうに考えております。 ○浅野子育て支援担当課長 事業の開始に当たりましては、かなり時間をかけて学校、教育委員会の事務局と検討を行ってまいりました。ただ、実際運営した中では、幾つかの課題というものも生じてきているのも事実でございます。今後、白桜、新山、来年度開設いたしますが、こういった塔山での経験を踏まえまして、学校との話し合い、あるいは学校地域の方々がメンバーとなった運営委員会というのをこれから立ち上げていきますが、そういった中でいろんな課題についてさらに十分情報交換をして、よりよい施設開始に結びつけていきたいというふうに考えております。 ○伊藤委員 ありがとうございます。さまざまな展開をしていくんだろうと思いますけども、本当、保護者、いろいろ事情があってお仕事をされる保護者がどんどんふえてきますし、放課後の子どもたちの場というのも大変心配されるわけですけども、充実した施策をお願いしたいなと思っております。 それで、この白桜小学校となる中野昭和小学校、本当に再編で工事、工事ばかりで、ほとんど6年間のうち3分の2が校庭で遊べないという話を聞いております。実際にPTA会長さんなんかからも私は伺っているんですけども、そういった事前の準備を綿密に行って、工事の短縮というのはできないものかなと思っていますけども、その辺、今後の再編に向けてもいろいろ対処方法があると思いますけども、その辺いかがでしょうか。 ○青山学校再編担当課長 中野昭和小学校の学校再編及びキッズ・プラザ設置に伴う工事期間につきましては、これまでの統合校と同様、来年度までの3カ年を予定してございます。 しかし、一方で中野昭和小学校につきましては、校庭が補修の必要な時期に来てございます。この実施につきましては、まだ決定はしてございませんが、学校とも相談してまいりたいというふうに考えてございます。 また、今後の学校再編におきましては、条件が許しましたら、例えば統合新校を設置しない学校等を仮校舎として統合いたしまして、集中して工事を行い、工事終了後に新校舎に移転する方法も検討するなど、可能な限り学校運営への影響を抑えられるよう努めてまいりたいと考えてございます。 ○伊藤委員 次に、学童クラブの事業を民間事業者が運営するようになって、待機児の解消につながったりですとか、延長保育などのサービスも向上しておおむね好評のようですけれども、しかし、民間の学童クラブと子どもたちの通う学校との関係づくりも大事だと思います。子ども家庭部と学校と民間学童クラブの調整をきちんと、やっぱり円滑的にできるよう関係をつくることが必要だと思いますけれども、その辺はどのように考えていますでしょうか。 ○野村地域子ども家庭支援センター担当課長 子どもの育ち、成育、これを見守っていくという上では、区立の学童クラブ、民設の学童クラブ、この別なく学校ですとか家庭との連携というのが重要になってくるというのは御承知のとおりということです。 私どもといたしましては、民間の事業者さんが決定した段階で、学校側との橋渡し、情報交換、連絡、こういったところに児童館長が橋渡しをするというような形でかかわらせていただいております。 ○伊藤委員 ぜひよろしくお願いしたいと思います。 次に、次世代育成委員について伺いたいんですけども、何点かあったんですけども、1点に絞りまして、青少年委員から次世代育成委員に変わりました。所管も教育委員会から子ども家庭部に変わったわけですけれども、この中学校区ごとに懇談会というのを今準備が進められていると思うんですけども、この懇談会には小・中学校の校長先生だとかPTAの方もかかわってくるんですけども、やはりどのような内容になるのか、すごくわかりづらいんですよね。私も実際にこの懇談会の準備委員会に出させていただいた経験もありますけれども、そういった連携だとか、教育委員会ともかかわってくるんでしょうかね。今後どのような展開になるのか教えていただけますか。 ○瀬田子ども家庭部経営担当課長 御案内の地区懇談会でございますけれども、この目的、ねらいにつきましては、子どもと家庭をめぐる地域の課題ですとか、家庭、地域、学校の連携に関する課題の解決に向けまして、中学校区単位で御協議をいただきながら、地域活動を促進するとともに、地域の中で連携強化を図っていただくもとに進めていくものでございます。 主な基本的な活動としては、3点を想定してございます。1点目につきましては、子どもや家庭にかかわる地域の中での情報交換、あるいは地域特有の課題ですとか、そういったものの発見、2点目に地域や学校に向けて、その地域共通の課題解決に向けた取り組み、3点目に学校ですとか、あるいは児童館の事業運営などとの連携支援、さらには地域の中での人的な交流促進、こうしたことを目指して活動をするものでございます。 ○伊藤委員 ありがとうございました。ぜひ地域の理解を得られるよう進めていただきたいと思っています。 残り時間5分なんですけども、今、会派内での調整をさせていただいて、もうちょっと、防災対策がありますので、おつき合いいただきたいと思っております。 次に、防災対策について伺います。 昨年の夏にはゲリラ豪雨が大変多く、大洪水だとか、警報がたびたび発表されました。その対応というのは大変だったと聞いております。幸いにして、平成17年度のときのような、9月2日か3日でしたよね。あのような被害はなかったんですけども、これまでの下水道幹線や環七地下調整池のハード面での整備が順調に進み、その成果があらわれているように感じております。 現在も、妙正寺川では、河川激甚災害対策特別緊急事業により時間最大雨量の50ミリの対策は進んでおりますけれども、この工事が完了すればさらに中野区内の集中豪雨による被害は減少してくるだろうと、そう思っております。 しかしながら、このような工事が進んでも、近年のゲリラ豪雨は1時間100ミリを超える猛烈な雨が降ることもたびたびあります。予断を許さない場合も想定されますけども、中野区と東京都のそれぞれの立場において引き続き対策をお願いしたいと思っております。 ゲリラ豪雨も大変な対策だと思いますけども、やっぱり震災対策、これも大変重要だなと思っております。平成19年から今日までは、まだ記憶に新しい地震発生による被害としましては、能登半島地震、新潟県の中越沖地震、岩手宮城内陸地震、岩手県沿岸北部の地震、こうした地震だけでもこの2年間、震度6以上の地震が4回も発生しておりますし、記憶に新しいのは中国での四川大地震ですね。かなりの被害があったということで報告されております。 このような大規模な地震は、私たちの生活にとりましても大変大きなことでありますし、また首都東京においてもいつ発生してもおかしくありません。そんな中で、私も今回、防災対策に関して質問させていただく上で大変、またさらに勉強させていただきました。 そこで、中野区の震災対策について何点か伺いたいんですけれども、地震が発生した際には多くの区民の方が避難しますよね。中野区では区立の小・中学校など50カ所設けられております。この避難所の運営について、私、実はこの2月14日に私の住んでいるまちの中野本郷小学校の避難所運営管理マニュアル、この図上訓練が2月14日にあったんですね。私も参加をさせていただいて、この図上設備もかなり認識いたしました。 それで、伺いたいんですけども、この避難所訓練、避難所の開設運営訓練というのはいつごろから始められているんでしょうか。また、この間にどの程度開催されているのか、お伺いをいたします。 ○志賀危機管理担当課長 避難所の開設と運営訓練につきましては、平成17年から実施しておりまして、図上訓練と実動訓練、あわせまして両方実施した避難所もございますけれども、図上訓練につきましては11の避難所、それから実動訓練を実施いたしました避難所が20カ所となってございます。 ○伊藤委員 このような訓練が地域の中でより多くの人たちに経験してもらうということが大変大事だなと思っていますし、どこに何があったりだとか、運営をどのようにしたらいいというのが大変わかるようになりましたし、慌てることなく取り組めるんじゃないかなと思っております。大いに役立つものだと思っていますけども、これからもより多くの区民の人たちに参加をしていただき、周知をしていただきたいんですけども、この点についての今後の展開についてお伺いをいたします。 ○志賀危機管理担当課長 避難所の運営訓練につきましては、多くの防災会の役員の皆様、それから地域の区民の皆様方に経験をしていただきたいというふうに思っております。また、すべての避難所でこの避難所運営開設訓練を実施していかなくちゃいけないというふうに考えておりますので、これからも引き続きまして防災会単位、あるいは地区の連合単位、または総合防災訓練でこのような避難所運営開設訓練を充実させていきたいというふうに考えているところでございます。 ○伊藤委員 防災対策、この項の質問に対しては、細かくは我が会派の伊東しんじ議員もさせていただきますけども、私からはこの避難所の中での気がついたことを何点かお伺いしますけども、まず最初に設備ですけども、避難所にはどのような設備が配置されているか、お伺いをいたします。 ○志賀危機管理担当課長 避難所に配備されております設備につきましては、まず資機材ですけれども、組み立て水槽、それから発電機、投光機、それから組み立て式の炊飯レンジなどがございます。そのようなものが8品目、設備が配備されております。また、設備といたしましては、防災倉庫、備蓄倉庫、それから防災井戸、それから防災行政無線という形になってございます。 ○伊藤委員 今、防災無線のお話がありました。この防災無線、新たにデジタル化されると聞いておりますけども、どのようになるのか、概略教えていただけますか。 ○志賀危機管理担当課長 中野区に現在ございます災害時の情報伝達の手段といたしまして、情報収集の主たる目的としたものが移動系防災行政無線、それから地域防災無線というのがございます。また、情報の伝達を目的といたしましたものが同報系防災行政無線と言われているものでございます。夕方5時のチャイムをアナウンスしているものでございます。 この無線が、老朽化が著しいということ、それから電波法の改正によりまして地域防災無線が使用しております周波数帯、800メガヘルツ帯を使用しているんですけれども、この周波数帯の利用が平成23年6月までという使用期限を迎えること、それで260メガヘルツ帯に防災行政無線の周波数帯が移行いたします。こういったことからの面、それから同報系のアナログの無線の免許、これにつきましては19年11月で免許の更新が終了しているところでございます。この免許は5年間有効でございますので、やはり同じく23年度まで使用できるというような中身にはなってございますけど、国においてデジタル化が進められているというものです。 この防災行政無線のデジタル化の特徴といたしましては、これまで音声伝達が主たるものでございましたけれども、これからは文字情報、メールですとかファックス、そういった機能が付加されるのと、それから映像伝達もできるというようなものでございます。このデジタル化に向けて、現在取り組みを進めているところでございます。 ○伊藤委員 ありがとうございます。このデジタル無線、この項の防災無線の質問は、伊東しんじ議員がまた細かくお話をお伺いさせていただきますので、その節によろしくお願いします。 それで、避難所で設備以外にも多くの備蓄物資が配備されていますよね。この備蓄物資は、平成18年5月に公表された被害想定、平成9年との違いが私の手元に資料としてあるんですけども、死者数は平成9年の時期では516名でした。しかし、268名、中野区においてですね。ところが、避難所生活者数が4万5,063人に対して、18年5月のデータでは10万2,000人となっているんですね。そういった点から、非常に備蓄の設備というんでしょうか、物資、大変多く必要とされると思うんですけども、今回も予算では1億6,000万ほど計上されていますよね。 その中で、ちょっとまとめてお伺いしますけども、避難所での生活を余儀なくされた場合には長時間体育館や教室の床の上で生活をしなくてはいけないし、また高齢者なんかはもう大変ですよね。耐えられないと思うんですけれども、いろんな防災用品が最近開発されております。これ、サーマルバッグというんですけどね。防災用保温グッズ、毛布みたいなものですよ。これをかぶって、ここでは広げませんけども、2メートルほどありまして、すぽっとかぶされるあれなんですけども、これにまた毛布をやるとさらに暖かくなるということで、そんなに重くないんです。250グラムなんですけども、こんなものなんかも開発されています。ですから、今言ったような備蓄の設備、どのようにされているのかお伺いいたします。 ○志賀危機管理担当課長 今お話にございました、平成9年に公表されました東京における直下地震の被害想定、これのときの避難所での生活者、想定が4万5,000、それから平成18年5月に新たに公表された中では10万2,000ということで、これまで学校において配備されておりました備蓄につきましては、すべての避難人口に対応したものにはこれまでなっていませんでした。 そこで、今回、21年度予算で1億5,000万余の予算を計上させていただいたところでございますけれども、この18年5月に出されました被害想定に対応できるように、今後、食料品、衛生用品、そういったものにつきましては3カ年で整備をして、また生活用品につきましては5カ年で、新たに被害想定に対応できるような形で計画的に備蓄を進めていきたいというふうに考えているところでございます。 また、今、委員のほうから御紹介がございました保温性の優れた用品でございますけれども、そういったものも含めまして、避難所用の毛布だけでは大変だということでございますので、一つは私どもが考えておりますのが、これは普通救命講習なんかでも紹介されているものなんですけれども、ブランケット、山等に持っていったときにも大変保温性に優れて有効であるということが言われておりますけれども、こういったものの備蓄、それから、これまで避難所におきましては床に敷くシートとしましてはござを用意しておったところなんですけれども、これではあまりにもちょっと対応が悪いのではないかということで、これまで委員御紹介ありましたけれども、下に敷くものといたしましてはさまざまなマットがあります。それで、この間、私どももいろいろとメーカーさんから取り寄せましてマットの検証をしました。その結果、安価で保温性に優れたマットの購入を21年度から開始していきたいというふうに考えているところでございます。 ○伊藤委員 そのように計画的に備蓄されるということで、大変ありがたいんですけども、また災害が起きた場合にけがをする方もふえていると思うんですよね。そういった場合に、医療備蓄もされているんだと思うんですけど、その辺の状況はどうでしょうか。 ○志賀危機管理担当課長 中野区内の避難所、50カ所ございますけれども、その50のうち各地域ごと、15の地域センター管内に15の医療救護所を設けてございます。災害時には、ここに中野区医師会、それから歯科医師会の協力を得まして、医療救護活動が行われるというような仕組みになってございます。 また、ここの医療救護拠点におきましては、医療救急7点セットというものがすべて配備されておりまして、外傷の治療、約500名分の治療がそのセットで可能だというものを備蓄しております。また、各避難所におきましては、軽度な治療を行えるように医療救急かばんのセットを100組用意してございます。また、各避難所に駆けつけるお医者さんには、50組の医療救急かばんを配備させていただいているところでございます。 ○伊藤委員 災害が起きたときには、もちろんこういう備蓄も大事ですけれども、飲料水ですよね。次に飲料水で、地上設置型の受水槽というのも供給していると思うんですけども、最近では受水槽を通さずに直接水道管から飲料水を供給する方法に切りかえていると思うんですけども、この場合、もちろんライフラインが断絶した場合、学校の飲料水の供給というのはできなくなると思うんですけども、そのような対策というのはどのようにされているのかと、また、いろんな避難所が学校、今50カ所指定されていると聞きましたけども、仲町小学校とか桃丘とか、六中なんかは今使用されていない。その辺なんかもどうなっているのか、水の確保が必要だと思うんですけども、いかがでしょうか。 ○志賀危機管理担当課長 水道管が破断して水の供給ができない、そういった場合には、学校における受水槽が装備されている学校におきましては、その受水槽において取水が可能だということでございますけれども、これから想定としましては水道管を直接引き込んだ施設等もふえてくるかということもございます。 また、学校再編によりまして学校として使用しなくなりました学校につきましては、その受水槽の水が使われていないということで、そういう状況になっておりますので、実際に飲料水として不適切な状況になってございますので、例えば今年度からでございますが、仲町小学校におきましては1.5リットルのペットボトルを被害想定人口分、そこの避難所に避難してくる避難人口想定分を、そのペットボトルを供給して備蓄をするという形で整えているところでございます。 また、飲料水につきましては、1人1日3リットル必要だと言われておりますので、そのような形で1日分の飲料水を確保しているというものでございます。 ○伊藤委員 ありがとうございます。そういったことで、避難所が使えればいいんですけども、かなりの被害が想定された場合、避難所も使えない場合には、我々は地元の近くの学校には、その辺がもう本当に焼け野原になったり火災が起きたりして、余儀なく今度は広域避難場所に避難をするということになる場合もありますよね。そういったことになった場合、中野区では今現在9カ所、広域避難場所が指定されて、区外が3カ所ですよね。それで、今度新しく南部のほうに3カ所、きのうもいろいろ議論がありましたように、東京大学附属中等学校の(仮称)南部防災公園、それから本町二丁目用地、それから本町五丁目のNTT跡地、これなんかも恐らく防災公園として広域避難場所に指定されるんだと思いますけども、その辺の今後の考え方をお伺いしたいと思いますけども。 ○角南部地域まちづくり担当課長 まず、(仮称)南部防災公園の整備に向けました進捗状況でございます。 区では、広域避難場所に指定されております東京大学教育学部附属中等教育学校一帯を中心としました防災活動拠点の形成を目指しまして、避難場所内に約1ヘクタールの防災公園を整備することとしております。これまで、防災公園の位置などにつきまして東京大学と協議を重ねてきたところでございますが、このたび合意に至りまして、近日中、3月上旬でございますが、基本協定を締結することとしております。今後も区議会や地域の方々へ情報提供しながら、公園の都市計画決定、それから事業認可の手続を経まして、用地の取得、それから公園整備工事などを行いまして、平成24年度末に竣工する予定というふうにしてございます。 それから、お尋ねの2点目ですが、本町二丁目用地、それからNTT跡地の今後の予定でございます。 まず、本町二丁目の郵政宿舎跡地につきましては、こちら周辺、本町二丁目、三丁目の一帯のまちづくりの推進の中心的な場所にあります。ここを起点としましたまちづくりを進めるために用地を取得しているということでございます。したがいまして、本町二丁目、三丁目全体のまちづくりの方向をかためていくことが具体的な跡地整備の前提となると考えております。今後の予定としましては、地域の方々と一緒にまちづくりの方向性をつくり出す作業をしていきたいと考えてございます。 また、本町五丁目NTT社宅跡地整備につきましては、最大限に補助金を確保するということから国庫補助金に係る国庫負担債務行為の制度を活用しまして、5年分割での用地取得と、そのスケジュールに合わせた整備を想定しているというところでございます。 ○伊藤委員 きのうの議論で、篠国昭議員の本町五丁目NTTの社宅の議論、聞いていて、あれっと思ったんですけども、別に蒸し返すつもりはないんですけども、この五丁目の防災公園としての計画、今お話しいただいたんですけども、実際にどうなっていくのか、もうちょっと具体的に教えていただけますか。 ○角南部地域まちづくり担当課長 来年度からは、公園整備にかかわります事業計画をかためながら、都市計画決定などの手続に取り組んでいきたいというふうに考えてございます。 ○伊藤委員 私の手元に、これはNTT社宅跡地の買い取る前の計画というのがあるんですけども、実際には26年に供用開始、これは変わらないんですよね。いかがですか。 ○角南部地域まちづくり担当課長 今現在、先ほども御答弁させていただきましたけども、国庫負担債務行為で5年分割で用地を取得しながら、そのスケジュールに合わせた整備ということでございますので、現在のところ平成26年度の工事竣工、それから供用開始を目指しているというものでございます。 ○伊藤委員 ですから、その間というのは、工事、防災公園としての整備の期間であると。22年に一般会計で取得すると、それと同時に事業化できるわけですよね、きのうの御説明だと。そうすると、その間、きのうのお話の説明の中では年間ごとに償還していくと、返していくと、国からの補助金、まちづくり交付金だとか。そうすると、何期かに分けて、1期、2期、3期ぐらいに分けての工事ということでの理解でよろしいんでしょうか。 ○角南部地域まちづくり担当課長 例えばですけども、平成22年度からの用地取得というところで、その取得に合わせた、例えば公園の基本設計などを行い、まず用地、5分割のうちの1年分を買うと。それから、23年度については用地取得2年目と、それとあわせまして公園の実施設計、それから3年目、24年度になりますと、それまでの3年間の1期工事、それから後半の4年、5年と用地取得を目指しながら、2期工事、全体の工事をして竣工するというような想定になるかと思われます。 ○伊藤委員 この間の暫定の利用活用というのは考えていないんでしょうか。 ○角南部地域まちづくり担当課長 例えば、防災公園で整備等することで、先ほど1期、2期ということで想定の話をさせていただきましたけども、公園の正式なといいますか、全体の供用開始が26年度の予定ということでございますが、それまで、例えば1期の工事が進んでいく段階で部分的な供用を開始したり、もしくは防災的な広場としても活用できるというふうに考えてございます。 ○伊藤委員 ありがとうございました。また、いつかの機会にこれは詳しくお伺いしたいと思っております。 もう時間もあれなんですけども、総合防災訓練についてお伺いしたいんですけども、私も何度か参加して、大変区民の意識が向上する大事な訓練だと思っています。時間もないので何点かに絞りたいんですけども、今後の総合防災訓練の展開をちょっとお話ししていただけますか。 ○志賀危機管理担当課長 今後の総合防災訓練の展開という御質問でございますけれども、先ほどもちょっとお話ししましたけど、現在、避難所開設運営訓練、そういったことでの直接避難所を開設して、区民の皆様方が実際に資機材を触ったり準備して、それから名簿の登録ですとか、それからトイレの組み立て、それから実際に炊き出しを行ったり、そういったことを中心とした、これまでの見せる訓練から実際に自分たちで行動する、そういった訓練を昨年度から実施しているわけですけども、今後も全避難所におきましてそういった訓練を推進していきたいというふうに考えているところでございます。 ○伊藤委員 ありがとうございました。3時を過ぎまして申しわけございませんでした。御清聴ありがとうございました。終わります。 ○吉原委員長 以上で伊藤正信委員の質疑を終了いたします。 この時点で3時休憩をとりたいと思います。再開時刻を3時20分といたします。 午後3時01分休憩 午後3時20分再開 ○吉原委員長 定足数に達しましたので、委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き総括質疑を行います。南委員、よろしくお願いいたします。 ○南委員 予算特別委員会におきまして、公明党議員団の立場から総括質疑を行わせていただきます。初めての総括質疑となります。理事者の皆様におかれましては、簡潔で明確な御答弁をお願いしたいと思います。 質問は、通告の順番を変えまして、最初に成年後見制度の充実について、2番目に自転車の交通対策について、3番目に軽度発達障害の施策について、4番目に西武新宿線沿線のまちづくりについて、5番目に安全・安心のまちづくりについて、最後にその他で防災公園についての順番で進めさせていただきたいと思います。 それでは、まず最初に成年後見制度の充実について伺います。 昨年の10月より、成年後見制度の充実を図ることを目的に、中野区成年後見支援センターがスタートいたしました。中野区により委託を受けた中野区社会福祉協議会が事業主体となりまして、実施をされております。これからの高齢化社会を考えれば、中野区成年後見支援センターの使命と役割は大変重要であると思っております。 そこで伺います。平成21年度当初予算において、成年後見制度推進事業は1,740万円余となっており、対前年度に比べて740万円余増額されておりますが、増額に至った推進事業の具体的な内容をお答えください。 ○伊東福祉推進担当課長 成年後見推進事業の経費でございますが、委員御紹介のとおり昨年10月に開始した成年後見支援センターに係る委託料でございまして、来年度、21年度につきましては通年分の委託料、これを計上しているために増額となったものでございます。 ○南委員 今年度に関しては途中からで、来年度、21年度にとっては通年になるのでふえたということですね。わかりました。 次に、ことしの2月25日だとは思うんですが、中野区成年後見支援センターの円滑な運営を図るために、中野区成年後見支援事業運営委員会が設置されて、スタートしたというふうに聞いております。 そこで伺いますが、中野区成年後見支援事業運営委員会の役割、もしくはその位置付けをお答えください。 ○伊東福祉推進担当課長 この成年後見支援事業運営委員会でございますが、成年後見支援センターがその運営等につきまして関係者などから広く御意見をいただくために設置をしているものでございます。また、運営委員会の役割でございますが、センターの運営等への助言、それに成年後見制度の利用促進に関すること、それと支援センターが実施する事業に関することがその役割となってございます。 ○南委員 ということは、運営委員会でもってさらに後見支援センターの充実を図っていくと、そういうことでございますね。わかりました。 それでは、次に中野区成年後見支援センターがスタートしてまだ半年足らずでございますけれども、現時点での成年後見制度の利用者数、または区長申し立ては何人でしょうか、伺います。 ○伊東福祉推進担当課長 昨年10月から1月末までの4カ月の実績でございますが、新規の相談者につきましては83名の相談の利用がございました。なお、2回目以降の継続相談の方も別に33名いらっしゃいます。それと、区長申し立てにつきましては、18年度につきましては9名、昨年度、19年度が20名、今年度は1月末現在でございますが、23名ということになってございます。 ○南委員 相談件数、支援センターが発足して、スタートしてからまだ時間がたっていないというのもあるんですけれども、まだまだ数的には少ないかなというふうに思いますし、また区長申し立てにつきましてもなかなか、まだ数字的に、18年度に比べますとふえてはきておりますけれども、これからかな。そういう意味では、もっとさらにPRとかそういったことが必要になってくるのかなというふうに思います。 次に、最高裁のまとめでは、家庭裁判所の統計によりますと、2000年の成年後見制度の開始から2008年3月末現在までの申し立て件数は14万8,000件となっておるようでございます。成年後見人になるには、子どもや兄弟姉妹、配偶者などの親族が約72%を占め、第三者としましては司法書士、弁護士、社会福祉士がそうなっております。身寄りがおらず、後見人を務められるような親族もいない高齢者が増加してきております。司法書士や弁護士などの専門職だけでは絶対的な数量が足りません。また、制度を利用しようにも金銭的な問題で専門家に相談できないでいるケースもございます。こうした状況の中、一般市民が第三者の後見を務める市民後見人の必要性が高まってきております。今や市民後見人の育成は時代の要請であると考えますけれども、御意見を伺いたいと思います。 ○伊東福祉推進担当課長 高齢化の進展によりまして、今後認知症の高齢者等の増加によりまして、この成年後見制度の利用が多くなるということで、その申し立て件数も増加するということでございますので、そういった後見人の確保についてはこれからもその確保が求められるというふうに考えてございます。 そういった後見業務を担っていただく区民などの人材の育成、これも課題だというふうに認識してございます。 ○南委員 市民後見人には、他人の将来の人生を左右させる大変大きな責任を伴う仕事でございます。知識に加えまして、交渉する調整能力やコミュニケーション能力、さらにはまた事務能力なども必要となってまいります。生じる問題は千差万別で、臨機応変の対応が求められます。後見人が判断に迷うようなときは、行政のサポート体制が必要不可欠であるというふうに考えますが、いかがでしょうか。 ○伊東福祉推進担当課長 委員紹介の市民後見人、東京都では社会貢献型後見人というふうに言っておりますが、そういった後見人や親族の後見人なども含めまして、一般の区民の方が後見業務を担うということになった場合、成年後見支援センターでは個別相談への対応だとか、また法的な問題で判断が難しい、そういったものについては弁護士の助言が得られるようにしているところでございます。 また、そういった個別のサポート以外に、学習会を開催するなどしまして後見業務に必要な法的な知識、もしくはノウハウ、そういった情報を提供するとともに、さらには後見人同士の情報交換会などを行うことによりまして、心理的な負担をサポートしていきたいというふうに考えてございます。 ○南委員 ありがとうございます。次に、各自治体でも市民後見人を育成するのに養成講座を独自に行っているところがございます。世田谷区では、2006年の春からの養成講座で30人が修了して、うち4名が後見人となっております。また、東京でも2005年の秋から2年間で116名が受講して、町田市で3名、品川区、板橋区で各1名が後見人として認定を受けました。 ぜひ、中野区におきましても、成年後見人の養成講座を実施すべきと考えますが、いかがでしょうか。 ○伊東福祉推進担当課長 今回、この成年後見支援センターを開設するに当たりましては、区が中野区の成年後見制度推進検討委員会を立ち上げまして、そこで検討してございました。その中では、中野区独自での養成研修、これらは当面実施しないけれども、東京都が実施する、先ほど委員御紹介にありました東京都の養成研修、それにつきましては選考方法だとかカリキュラムが大変充実しているということから、区としましては引き続きこの研修を活用するという考えがその検討委員会で示されたところでございます。したがいまして、当面区としましては、東京都の養成講座を活用していきたいというふうに考えてございます。 ○南委員 市民後見人というのが、これから本当に重要になってきている時代でもありますし、中野区においてはまだまだこの制度、周知をしていない方々もたくさんもいらっしゃる、それが徐々にこうやってふえてきた場合に、やはりどうしても市民後見人というのは必要不可欠。例えば弁護士とか専門職になりますと、司法書士もそうですけども、1人で十数名の方の後見人になっているとか、そういった意味で非常に第三者が後見人になるということが非常にもう手いっぱいな状況になってきております。そういった意味からすると、中野区としても準備をするためにも、やはり独自にこの養成講座を開くべきだと思いますけども、もう一度ちょっと御意見をお願いいたします。 ○伊東福祉推進担当課長 そういった御意見もございますが、当面は、繰り返しになりますが、東京都の養成講座、大変充実してございますので、そちらの活用、現に区内の方もこの養成研修を活用している現状もございますので、当面は東京都の養成講座を活用していきたいというふうに考えてございます。 ○南委員 それでは、次の質問に移りますけれども、大阪市では、2005年の国勢調査によりますと高齢者世帯に占めるひとり暮らしの割合が37.9%として最も高くて、成年後見の需要が高いという判断から、2006年度から成年後見人の養成事業を開始したわけですけれども、2006年の秋に行った募集では、100人の募集枠に対して602人応募があって、基礎・実務の講習を修了した中から44人を選び、市民後見人バンクに登録をいたしました。この中から1名ですけれども、大阪家庭裁判所より成年後見人の認定を受けました。 成年後見人の需要が増す中、中野区としても(仮称)中野後見人バンクを設置して、行政が実施する養成講座の修了生を登録させて、成年後見制度の充実を図るべきだというふうに考えますが、いかがでしょうか。 ○伊東福祉推進担当課長 現在、先ほど説明させていただきました、東京都の養成講座を修了した方がございます。そういった方につきましては、中野区の社会福祉協議会、そこに権利擁護センターがございますが、そこにおきまして例えば日常的な金銭管理サービス、あるいは今回立ち上げました成年後見支援センターが実施する事業への協力参加などによりまして経験を積んでいただいているというところでございます。そういった上で、今後はそういった方を後見人の候補者として、例えば申立人の方にこういった方がいらっしゃるということで紹介するということなどを今後想定しているというところでございます。 ○南委員 ぜひ、もう一歩深く、そういった方々に対して、そういう後見人バンクとして登録をして、手厚い制度にしていただきたいなというふうに思います。 次に移ります。最高裁の2007年度の統計によりますと、法定後見人となったのは親族が、先ほども申しましたけど、72%を占めます。司法書士、弁護士、社会福祉士らの専門職もふえてきております。専門職の場合には、財産の整理が必要なときや相談でトラブルがあるときなど、また介護保険の利用や施設の利用の問題などの解決時には非常に心強い部分がある反面、申し立て手続のときの費用に加え、後見人への月々の報酬が必要となってきます。後見による本人のそれは負担となります。法定後見人の場合には、本人の財産や仕事内容によって家庭裁判所が決定することになっておりますけれども、本人の負担額が申し立て費用に十数万円、専門職に依頼すると月2万から5万円が必要となってまいります。この負担額を思うと、後見が親族以外の場合には高額な報酬料となり、制度の利用者に負担を強いることになると。そこで、利用者への負担軽減のために報酬料の助成制度を導入すべきと考えますけれども、いかがでしょうか。 ○伊東福祉推進担当課長 助成に関する制度ということでございますが、区では現在区長申し立てにつきましては成年後見人等への報酬の支払いが困難な方、低所得者の方を対象としました報酬の費用の助成の制度が現在ございます。 ○南委員 それで、成年後見制度の利用を促進するに当たって、厚生労働省では成年後見制度利用支援事業というのを行っております。この支援事業は、一定の要件に当てはまれば成年後見の申し立てに係る費用や成年後見人等に支払う報酬の全額また一部を補助するというものですけれども、この事業を取り入れるかどうかは自治体の判断に任せられているということですが、中野区としてはどのように対応されているのか伺います。 ○伊東福祉推進担当課長 委員御紹介の成年後見利用支援事業、国の制度でございますが、これは費用の一部を自治体に補助する仕組みでございますが、中野区におきましては区の負担率などを考慮しまして、こちらの制度ではなくて、介護保険法に定めるいわゆる地域支援事業、これを選択して実施しているというところでございます。 なお、現在区長申し立て以外のケースでの低所得者への支援については、今後の課題というふうに考えてございます。 ○南委員 ということは、今のところそういう区長申し立てに関しては、その介護保険法のほうの適用でそういう制度を使っているということなんですが、区長申し立て以外のそういう対象者にもそういう報酬制度の助成というようなことを、ぜひこれから導入を考えていっていただきたいというふうに思います。 それでは、次にいきます。中野区でもますます高齢化の波が押し寄せてきておりますけれども、住民基本台帳によりますと、平成19年の中野区の65歳以上の高齢者人口というのは5万7,309人ということで、この10年間の推移を見ますと、毎年約1,000人ずつ増加しているという状況でございますが、このことを鑑みまして、ますます成年後見制度の重要性が認識されてくると思いますけれども、この成年後見制度の取り組みについて、最後に区長の見解をお聞きしたいと思います。よろしくお願いいたします。 ○田中区長 御質問の中にありましたように、高齢化が進んでおります。また、長寿化も進んでいるということでありまして、認知症のリスクというものも高まっている傾向にあるというふうにも思っております。そういったことから、この成年後見の制度を普及していくということが大変重要な課題であるということは南委員と同じ認識を持っているところであります。 現段階では、やはり、まずこの制度の普及と啓発ということを中心にやっていくべきことだと思っておりますけれども、そういったことをやりながら、制度がどのように普及していくかという状況を見ながら、御提案のあったような施策につきましても必要なときには機敏に対応していきたい、こう思っております。 ○南委員 どうもありがとうございました。ぜひとも、後見制度というのはこれから本当にますます重要になってまいりますので、これからもさらに充実を図れるようよろしくお願いしたいと思います。 それでは、次の項に移ります。次に、自転車の交通対策について伺います。 初めに、自転車専用道の整備について伺います。 国交省は、自転車道専用道路として2010年度から本格的に整備するという方針を明らかにしました。自転車と歩行者が接触する人身事故は、ここ10年間で約4.8倍にふえている現状を踏まえ、専用道路の拡大整備に踏み切ったわけであります。自転車が走れる道路のうち、専用道では全国で2,500キロと、わずか3%にすぎません。 そこで、伺いますけれども、中野区内での自転車専用道路の整備状況はどのようになっておりますか。また、利用者のマナー向上の対策をどのように考えられているのか、お答えをいただきたいと思います。 ○遠山土木・交通担当課長 現在、区内の自転車専用道は、現在都が整備を進めてございます環状6号線、山手通りのみでございます。 また、自転車利用者に対するマナー向上ということでございますが、現在区は警察や関係団体とともに、春や秋の交通安全運動で呼びかけること、それから各小学校で開かれる交通安全教室におきまして指導、啓発を図っているということでございます。また、区報や街頭の注意看板などでもルールの遵守、マナーの向上を働きかけている、今後とも警察等関係団体とともに連携を図りながら、効果的な啓発方法を考えてまいりたいと、このように考えております。 ○南委員 自転車専用道路の整備状況は、今現在山手通りのみということですけれども、以前、我が会派の久保議員からも警大跡地のF字道路について整備するのかどうかというふうにお伺いをしたと思うんですけども、それはF字道路ではどういう計画になりますでしょうか。 ○遠山土木・交通担当課長 警大跡地のF字道路につきましては、これは中野駅周辺全体の整備構想の中で自転車専用道を設けるかどうかということを検討していきたいと、こういったふうに考えてございます。 ○南委員 わかりました。それでは、次にいきます。自転車道のパターンには3種類がございます。一つには、車道の端に走行レーンをつける方法、二つ目には、車道の端をさくで仕切って専用道にする方法、三つ目には、歩道を自転車用と歩行者用に分離する方法がございます。中野区内においては、車道の端をさくで区切るというのはなかなか道路事情を考えて適していないとは思いますけれども、走行レーンを設ける方法がベストなのではないかというふうに思うんですが、自転車の走行レーンを青いカラー舗装にして車道との区別をはっきりさせることで、自転車の走行の安全が図れるというふうに考えるんですが、早稲田通りとか、また新青梅街道などの路肩の広いエリアにおいて、そういったカラー舗装をした自転車道を整備すべきであるというふうに考えますが、いかがでしょうか。 ○遠山土木・交通担当課長 今、委員から例として出されました早稲田通り、新青梅街道等は都道でございます。先ほど御紹介いただきましたように、国の動向というのがございますので、そういったものを踏まえながら、まずは自転車専用道の設置自体につきまして東京都と御相談をしてみたいなというふうに思ってございます。 ○南委員 わかりました。ぜひ進めていただきたいというふうに思います。 続きまして、近年、自転車対自動車や、自転車対歩行者との人身事故の増加傾向が著しく、自転車が車道や歩道を無秩序に走行しているのが現実でございます。自転車に関する交通ルールの意識を高め、自転車の安全利用を促進する必要があると思います。自転車の利用者用に、自転車用の標識や看板、また自転車道の位置や範囲、また駐輪場などが掲載された自転車利用のためのマップを作成してみてはどうでしょうか。自動車のドライバーが標識に従って運転するように、自転車の利用者もルールを守るという責任感が伴い、効果があるように考えます。区としても自転車用の交通マップを作成し、区民に配布していくべきというふうに考えますが、いかがでしょうか。 ○遠山土木・交通担当課長 自転車駐車場の御案内ということで、リーフレット、パンフレット等は御用意はしてございますが、今、委員のお話のいろいろな情報を盛り込んだマップの作成ということにつきましては、警察など関係機関の意見もいただきながら検討してみたいと思ってございます。 ○南委員 次に進みます。次に、コミュニティサイクルについて伺います。 まず、その前に、中野区自転車利用総合計画によりますと、レンタサイクルの活用の可能性を検討を行いますというふうにありますけれども、現在の検討状況を伺いたいと思います。 ○遠山土木・交通担当課長 レンタサイクルでございますが、総自転車台数を減らすということによって放置台数の量を減らしまして、混雑をなくすということでは有効な手段というふうに考えられてございます。そういうことで検討してきたところでございます。 メリットは、1台の自転車を上り下りといいますか、往路復路といいますか、そういったことで利用すること、あるいは複数の方が利用することによって総台数を減らすということでございます。しかしながら、中野区の地理条件といたしまして、駅から一定の距離に例えば大きな学校とか大きな工場、企業があるといったような条件がございませんので、その上り下り、往路復路といったようなことでの均衡ということでは、需要数はあまり多くないのかなというふうに考えてございます。結論的には、区内におきましてレンタサイクルの実用化の可能性は小さいというふうに考えてございます。 ○南委員 非常に可能性が少ないというお話ですけれども、コミュニティサイクルというのはどこのサイクルポートでも貸し出し、また返却を可能としたシステムです。世田谷区などでは、2カ所でサイクルポートを設置して利用されております。どちらのポートでも登録すれば相互で利用できるシステムでございます。コミュニティサイクルの採算性を考えた場合に、新たにサイクルポートを整備するのではなく、区内にある自転車駐車場などを活用したり、また撤去自転車がたくさんあるわけですけど、それを再利用するなどして使用するといった方法があるかと思います。また、数年後には警察大学校跡地には明治大学や平成帝京大学、早稲田大学が誘致をされまして、たくさんの学生たちでにぎわうということになってきます。そういった学生たちにとって、中野駅から地下鉄丸ノ内線とか、また西武新宿線の各駅への南北の移動手段として自転車の利用が増加するのではないかというふうに思うんですが、放置自転車の削減や、またまちの活性化、CO2の削減の環境対策を目的としたのがコミュニティサイクルのシステムですけれども、まずは区として実証実験を行ってみるべきというふうに考えますが、いかがでしょうか。 ○遠山土木・交通担当課長 通勤通学へのレンタサイクルを用いる事業数は少ないのではないかということは、先ほどお答えしたとおりでございます。今、委員のお話の中に出てまいりました、新設大学で多くの学生さんが中野には集結するといいますか、集うわけでございますが、新設大学への自転車での通学者以外の学生さんで、委員のお話のようなレンタサイクルを使って区内を行き来するといいますか、移動するということの需要については、まだ私どもも予測できないところがございますが、需要はそれほど多くはないのかなというふうには思ってございます。一応注視はしてまいりたいと思ってございます。集まる学生の通学形態が自転車なのか、電車なのかということもございますが、そういったところで注目はしておきたいと思いますが、現在のところ需要はそう多くはないのではないかということで、委員の御提案の実証実験については、現在は行う考えは持ってございません。 ○南委員 なかなか厳しいということですけれども、前向きに実証実験、やってみるべき価値があるのではないかというふうに私は考えておるんですけれども、それでは、次の質問に移りたいと思います。 次に、中野ブロードウェイの西側にあります歩行者専用道路について伺います。このことは、今定例会で岡本議員からも質問がありましたが、私からも幾つか質問をさせていただきます。 まず初めに、現在の状況をお聞きしたいと思います。この西側歩行者専用道路での放置自転車の数量及びその現状の対策として区はどのように対応されているのか伺います。 ○遠山土木・交通担当課長 ブロードウェイ西側の歩行者専用道路でございますが、日中ピーク時でおよそ300台程度の放置自転車があるというふうに考えてございます。 対応といたしましては、現在警告及び撤去活動ということで、駅周辺の規制区域内に入っている場所でございますので、そういった対応をしているということでございます。 ○南委員 ほぼ毎日のように、そういう撤去作業等を行っていらっしゃるようですけれども、撤去してもまたすぐにもとに戻ってしまうというのが現状だと思うんですけれども、まさにイタチごっこになっている状況なんですが、今まで区は放置自転車対策について、ブロードウェイ管理組合ともさまざまな対策を協議されてきたということですが、このたびブロードウェイの管理組合から当該地に駐輪場を設置したいとの提案がありました。区はこれを受け入れて、ブロードウェイ管理組合で駐輪場を整備することになったとのことですけれども、この当該地はほとんど区道であり、平成7年より歩行者専用道路に指定されておりますが、駐輪場として整備するに当たって、条例上問題はないのでしょうか、伺います。 ○遠山土木・交通担当課長 ブロードウェイ管理組合が区道を占用して自転車駐車場を設置するということは、法改正もございまして、法律上、条例上、問題はございません。 ○南委員 それでは、この西側歩行者専用道路は非常に狭く、防犯上や防火上、問題がないか心配するところなんですが、警察署や消防署の認可の問題はどのようになっていますでしょうか。 ○遠山土木・交通担当課長 法的には、今御紹介の機関等に認可を受けるという義務はございませんが、警察とは交通の観点から、消防署とは消火活動に関しまして、協議、打ち合わせ、調整をしてまいりました。了解をいただいてございます。 ○南委員 この駐輪場を整備するに当たりまして、費用はどれぐらいかかる試算なのか、また区として負担することはあるのでしょうか、伺います。 ○遠山土木・交通担当課長 お聞きしているところでは、設置費用はリース契約で機器を設置するということで、年間約400万程度だというふうに聞いてございます。区の直接の費用負担ということはございませんが、他の場所と同様、指導員を配置いたしまして、放置防止を図っていきたいと考えてございます。 ○南委員 この駐輪場は、ブロードウェイ管理組合が運営されるということですけれども、具体的にどのような駐輪機材が設置される予定なのか、また料金については有料にすべきだというふうに思いますけれども、買い物客の利便性を考えた場合に、最初の2時間は無料方式にするといった柔軟な対応も必要だというふうに考えますが、いかがでしょうか。 ○遠山土木・交通担当課長 伺っているところでは、道路上に電磁ラックというものを設置いたしまして、この機械式の自転車駐車場という形になろうかと思います。基本的には有料制でございますが、今、委員からお話がございましたように、大型店でよくある、初めの2時間は無料で、その後は1時間ごとに100円と、そういう使用料の設定をしたいというふうに伺っております。 ○南委員 この場所がほとんど区道上に駐輪場を整備するということになるわけですけれども、区としてブロードウェイ管理組合に対して、この区道上の部分については無償で貸与することになるんでしょうか。 ○遠山土木・交通担当課長 ブロードウェイ管理組合が区に道路上の占用許可申請を出して、区が占用許可を出すということで、占用料をいただく形になると、こういうことでございます。 ○南委員 あと、現在バイクなども違法駐車している状況ですけれども、この駐輪場整備後というのはバイクはどのような対応になりますか。 ○遠山土木・交通担当課長 先ほど委員からも御紹介ございましたが、この道路は歩行者専用道路ということでございまして、バイクの通行自体は認められていないという場所でございますので、今後は警察署に違法駐車の取り締まりの強化をお願いすることになる、そういうふうに考えてございます。 ○南委員 それで、この駐輪場として整備された場合に、スマイル社会復帰センターを利用される障害者の方々への影響というのはどのように改善されるのでしょうか。また、駐輪場の整備とあわせて、この通路になるような部分を例えば車いすや歩行者専用のカラー舗装などにする工夫をすべきというふうに考えますが、いかがでしょう。 ○遠山土木・交通担当課長 現在も歩行者専用道路、そして社会福祉会館の利用者のための道路であったはずなのですが、御案内のとおり放置自転車でその利用がなかなか難しいという状況にございました。今回の自転車駐車場の整備によりまして、そういった放置自転車が一掃されるだろうと期待しているところでございます。 この自転車駐車場の設置によりまして、車いすの利用者の方もスムーズな通行ができるようになるだろうと、このように考えてございます。 自転車駐車場の設置に伴いまして、歩道の有効復員が2メートル程度、これが確保されるということになります。歩行部分と駐車場の機器との境が明確になるということで、現在のところカラー舗装を特にするということは考えてございません。 ○南委員 今回、この西側歩行者専用道路での駐輪場整備計画というのは、区道上で行うという初めての手法ということであると思いますけれども、放置自転車対策として駐輪場の整備は有効な手段であります。区はこれからも条件に合えば、こういった区道上の駐輪場の整備手法というのは活用していく方針はお持ちでしょうか。 ○遠山土木・交通担当課長 歩道等は、自転車、歩行者の通行空間であるとともに、オープンスペース、防災空間としての機能を持つものでございますので、原則として自転車駐車場の設置というのは認められないものでございます。しかしながら、やむを得ない場合ということで、国の指針に従いまして本件は設置することができるということでございます。 この指針に合致して、自転車駐車場を設置できる歩道等はほかにあるかということで考えてみますと、区内においては本件を除きましてほとんどないと考えてございますので、今後同様なものをふやしていくという考えは持ってございません。 ○南委員 それでは、次に、歩道橋の自転車用スロープについてちょっと伺いたいんですけれども、現在環状7号線にかけてある啓明歩道橋には自転車用のスロープがありますけれども、どのような理由から唯一設置されているのかというのを伺いたいのと、それから、中野北郵便局があります丸山一丁目と二丁目の間に、やはり同じく環状7号線をまたがって篭原歩道橋が設置してあるんですが、この歩道橋にはそういったスロープは当然ないんですけれども、自転車の利用者が丸山一丁目から二丁目を往来するにはぐるっと、南には丸山陸橋の交差点とか、北には練馬区の豊玉南二丁目の交差点まで行かなければ渡ることができないんですね。区民から非常に不便であるとの声があって、交通安全対策も含めて、篭原歩道橋に自転車のスロープを設置すべきと考えるんですが、いかがでしょうか。 ○遠山土木・交通担当課長 啓明歩道橋の自転車用のスロープでございますが、この歩道橋自体は昭和40年に都が設置したものでございますが、この自転車用スロープは平成15年に設置したものと承知してございます。 この設置した経緯でございますが、地元住民あるいは区議会を通しまして、環七で分断されている東西の地域の自転車利用者の行き来をするには、先ほど委員が御紹介されたように、横断歩道から横断歩道までの距離が長いということから自転車利用者のための改善要望があったということで、それを受けまして東京都第三建設事務所が検討した結果、この自転車用スロープを設けたものというふうに承知してございます。 丸山一、二丁目にかかります篭原歩道橋への自転車利用者のためのスロープ設置の要望につきましては、都道管理者である東京都に議会からこういう要望があったということをお伝えしたいと思っております。 ○南委員 ぜひお願いしたいと思います。ここでこの項の質問は終わりたいと思います。ありがとうございました。 続きまして、軽度発達障害の施策について伺います。 軽度発達障害とは、年齢や身体の発達に不つり合いなほど落ちつきがなく、常にそわそわしている状態であったりとか、読み書きや計算が困難であるとか、またコミュニケーションがなかなかとれないなどの障害で、中枢神経の何らかの機能障害が原因であると推定されているところですけれども、3歳児健診の時点では集団生活の経験がない子どもも少なくありませんが、5歳児となると経験者も多くなってまいります。社会性が身につきにくい軽度発達障害の可能性を見つけやすいと考えられます。 厚生労働省の研究班が行った調査によりますと、2004年度に鳥取県内で5歳児健診を受けた1,015人のうち、94人が注意欠陥多動性障害や広汎性発達障害の疑いがあると診断されました。軽度発達障害児の出現頻度は9.3%でありました。また、その2002年度には、文部科学省が行った通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童・生徒に関する全国実態調査によりますと、知的発達におくれはないものの学習面や行動面で著しい困難を示す児童・生徒の割合は6.3%であるということがわかっています。 これらの結果を考えたときに、5歳児健診を行えば小・中学校で把握されている軽度発達障害児のほとんどが5歳の段階で発見できる可能性を示しているというふうに考えますが、どのような見解をお持ちでしょうか、伺います。 ○原田子ども健康担当課長 ADHDを初めとする軽度発達障害は、集団生活を経験する幼児期以降に特徴が明らかになることが多いために、従来の3歳児健診での発見は困難と考えられておりまして、5歳児健診を導入することにより効率的に軽度発達障害を発見し、就学への連携を図る取り組みが各地で進められております。保育園に出向いて、集団遊びの場面で医師が全員をチェックするなどのさまざまな手法がとられておりますが、さらに適切な事後相談が行われれば有効なものと考えております。 ○南委員 5歳児健診が今、市町村が自主的に行う事業であるというふうになっています。鳥取市の場合は、5歳児健診の発達相談に要する2008年度の予算額は約25万円で、地域の小児科医師の協力が得られれば比較的少額な財政負担で実施できる事業であります。5歳児健診の費用対効果について、国立感染症研究所感染症情報センターの分析によりますと、早くから障害児の生活改善に乗り出したり、保護者の不安を解消したりすることで得られる便益を数値化すると、健診や事後相談の経費などの運営コストの28.7倍になるという結果が出ております。5歳児健診の費用対効果の分析について、見解を伺いたいと思います。 ○原田子ども健康担当課長 発達障害の多くは、早期からの環境調整と対応によりまして通常の社会適応が可能とされておりますので、早期発見、早期対応の費用対効果は高いと考えております。 ○南委員 3歳児健診後には、学校保健法で定められた小学校入学前の就学時健診まで、法律に基づく健診はございません。3歳児健診と就学時健診の隙間を埋めることのできる5歳児健診の必要性を訴える小児科医も多くおります。 東京都医師会では、昨年の9月から12月までの期間、5歳児健診の有効性を検証するためにモデル事業を実施しました。5歳児健診は鳥取県内の市町村で全面的に実施されるなど、全国的に広がりつつあります。この際、中野区でも5歳児健診を導入すべきと考えますが、いかがでしょうか。 ○原田子ども健康担当課長 早期発見の一つの手法として、5歳児健診を導入する自治体がふえていることは承知しております。中野区では、現在3歳児健診で疑いがあればフォローしまして、保護者の了解を促しつつ、タイミングを見はからって必要に応じ専門医療機関、もしくは療育センターアポロ園につなぐという手法をとっております。ただ、それだけではございませんで、さらに保育園、幼稚園において集団の中で気になっているお子さんについて、療育センター職員が巡回訪問いたします。ここで観察をしながら、保護者の理解を促して療育につなぐといったことをしております。 また、お子さんにかかわる関係機関が共通認識を持ってお子さんに適切に対応できるように、乳幼児期の発達支援共有ルールというものを持ちまして、各機関で情報共有を図りまして、就学に当たりましてはお子さんの入学予定の小学校とそれぞれに会議を持ちまして、そのお子さんについて配慮していただきたい点などを伝達させていただいております。さらに今後は、小学校以降の関係機関との情報共有に向けまして、サポートファイルというものを導入していく予定でおります。 こういったことを考え合わせますと、1回の健診よりは丁寧な対応をしているというのが中野区の現状と考えております。当面は、5歳児健診の導入は考えていないという状況でございます。 ○南委員 丁寧な対応をされているということなんですが、さらに丁寧にするためにも5歳児健診をすべきだというふうに思うんですね。ちょうど、やはり3歳児から就学時までは空白期間ということであります。その間、そういう保育園や幼稚園で出向いて観察を専門の方がされて見つけ出すという、それもよくわかるんです。それでは、例えば幼稚園、保育園に通っていらっしゃらない在宅児といいますか、そういう方々には手薄になってしまう、そういう意味ではきちっと5歳児健診というのを区として義務付けてやるべきではないかというふうに思うんですが、いかがでしょうか。 ○原田子ども健康担当課長 幼稚園、保育園に通っていらっしゃらない方については、確かに問題なんですけれども、今年度から地域子ども家庭支援センターにおきまして発達相談というものを開始いたしました。これは、保育園、幼稚園に通っていらっしゃらない方につきましてもすべてのお子さんについて、発達について御心配のある方にぜひおいでいただくという相談でございます。 現在、5歳児健診を実施しております各自治体におきましても、実際に全員をお呼びしてという健診ではありませんで、アンケートをとる、あるいは個別に相談を御希望なさる方について相談をして健診をする、そういったところが現状ではかなりございます。 したがいまして、当面中野区におきましては、この幼稚園、保育園の集団での観察に加えまして、地域子ども家庭支援センターでの発達相談を充実していくことで漏れのない対応をしていきたいと考えております。 ○南委員 在宅児に関しては、気づいた方がそういう相談窓口に行くような体制は整っているということなんですけれども、そういった方の保護者の方々というのは、気がついていてもなかなかそういった状況を認められないというのが現状であるかと思うんですね。そういった方がかなりいらっしゃるのではないか、そういったことから考えれば、やはりきちっとした5歳児健診をすることで保護者の皆様にそういった気づきの場を与えてあげるということにつながるのではないかと思います。その辺いかがでしょうか。 ○原田子ども健康担当課長 現状を認められないという状況につきましては、実を申しますとこれは健診の場でありましても同じでございまして、各お子さんにかかわる場で、お母さんにかかわりながら少しずつ理解を促していくという、そういったかかわりが非常に大事というふうに考えております。 ○南委員 今も少し触れましたけれども、軽度発達障害の疑いがあるというふうにされた場合に、保護者の方々はなかなかその現実を受け入れられない、そういって悩んでいらっしゃる方もたくさんいらっしゃると思います。子どもにとっても、できるだけ早く適切な対応をとることがその後の社会性の発達において重要になってくるかと思います。軽度発達障害の認識不足による手おくれを防ぐためにも、軽度発達障害の理解、啓発のためのPR活動を積極的に進めるべきであると思います。そういった意味で、区報とかホームページ上で特集などを組んで工夫すべきというふうに考えますが、いかがでしょうか。伺って、この項の質問は終わりたいと思います。 ○原田子ども健康担当課長 委員御指摘のとおり、発達障害の啓発は非常に重要なことと考えております。現在、中野区では発達支援講習会でありますとか、ボランティア向けの研修会を開催しているところでありますけれども、さらに今年度中に一般の方向けの啓発パンフレットを作成しまして、子ども施設、小学校等で配布を予定しているところでございます。 区報、ホームページにつきましても、啓発は大変重要と考えておりますので、今後ぜひ実施していきたいと考えております。 ○南委員 さらなるそういった広報活動に力を入れていただきたいというふうに思います。 それでは、次の項の質問に移ります。次に、西武新宿線沿線まちづくりについて伺います。 現在改定中の中野区都市計画マスタープランでは、西武新宿線沿線まちづくりについてどのような取り扱いになるのでしょうか。西武新宿線におきましては、新井薬師前駅から鷺ノ宮駅まで一体的に考えるのか、そうでないのか、また西武新宿線沿線まちづくりという名称からすると一体的な計画のようなイメージがついてくるんですけど、そういったことからどのような取り組みになるのか、ちょっと伺いたいと思います。 ○田中都市計画調整担当課長 都市計画マスタープラン、今改定中でございますけれども、西武新宿線につきまして連続立体交差化が動き始めたことを受けまして、沿線まちづくりとしましては駅前広場あるいは駅アクセス道路などの駅周辺の交通結節機能の強化を図るということ、それから地域の生活、交流の核となる駅前の拠点の育成、魅力づくりをするということ、それから駅を中心とした地域の安全を確保して、そして安心できる暮らしやすいまちづくりを進めること、かような点を盛り込んでございます。 今、最後に委員御指摘の沿線まちづくりの進め方につきましては、地域全体、西武新宿線沿線全体のまちづくりの方向性、あるいは駅ごとの、駅を中心とした地域のまちづくりの方向性を、これはまちづくり計画の中で現在検討しているところでございます。 ○南委員 ということは、各駅のまちづくりというのはそれぞれの地域の独自のまちづくりの取り組みがあるとしても、全体計画の中でそれぞれの駅周辺まちづくりがあるのが通常ではないかなというふうに思うんですが、その点はいかがでしょう。 ○萩原西武新宿線沿線まちづくり担当課長 各駅周辺のまちづくりの前に、沿線全体の計画があるのではないかという御提案でございますけれども、区といたしましても委員と同様の認識でございます。西武新宿線沿線の計画におきましては、中野区基本構想、また現在改定中の中野区都市計画マスタープランを上位計画とした西武新宿線沿線まちづくり計画を策定し、この計画の中で沿線全体のまちづくりの方針を示し、各駅周辺の将来像を明らかにするというふうに考えております。 また、各駅周辺の具体的なまちづくりを進めていくためには、策定する西武新宿線沿線まちづくり計画を上位計画として位置付けまして、さらに個別具体の整備計画を策定し、各駅周辺のまちづくりを進めていきたいというふうに考えております。 ○南委員 それでは、次に各駅のまちづくり計画の策定のスケジュールについて、どのようになっているのかお伺いしたいと思います。 ○萩原北部地域まちづくり担当課長 現在、地元勉強会と検討しながら、各駅のまちづくりの計画の上位計画となる西武新宿線沿線まちづくり計画の素案の策定をしております。21年度には、この素案をもとにさらに検討を進め、とくに着工準備採択をされた中井-野方駅間の検討熟度を高めた計画案を策定し、22年度ころを目途に沿線全体のまちづくりの方向性を示す西武新宿線沿線まちづくり計画を作成したいというふうに考えております。 御質問の各駅周辺のまちづくり計画につきましては、この沿線まちづくり計画の策定に引き続きまして連続立体交差事業のスケジュールとの整合を図りながら、また地元権利者、鉄道事業者との協議を進め、駅周辺の道路や駅前広場、市街地整備など具体的な整備計画を策定し、順次事業化を図る予定というふうに考えております。 ○南委員 次に、連続立体交差の構造や、あとは高架化になるのか、また地下化になるのかといった問題ですけど、この点について東京都の決定の見通しはどのようになっていますでしょうか。 ○萩原西武新宿線沿線まちづくり担当課長 構造形式につきましては、都が検討しまして、国土交通省と協議をして決定するというふうな手順になっておりまして、東京都のほうに構造形式、またその決定の見通し等について伺いましたところ、現在国との協議中でございまして、決定時期については未定というふうに聞いております。 ○南委員 次に、沼袋駅のことについてちょっと伺いたいんですけれども、沼袋駅は区内の駅では唯一の4線駅といいますか、要は急行が通過できる、いわゆる四つの線路があって、幅の広い駅ということですね。それとまた西友が隣接しているという、そういう立地の優位性があるところでございます。これらを踏まえて、さらにまた道路事情を考えると、駅周辺まちづくりのコンセプトも特徴があるかと思うんですけれども、その点いかがでしょうか。 ○萩原北部地域まちづくり担当課長 沼袋駅周辺の現状につきましては、現在駅にアクセスをする道路が商店街通りというふうになっておりまして、その通り1本のみでございまして、この商店街通りの道路幅は6メートルということで非常に狭く、バスルートとしても不十分な上に、買い物客や歩行者の安全性の確保など課題がございます。こうしたことから、区といたしましては、連続立体交差事業を契機に、地域の安全性の強化、交通結節機能の強化を図るまちづくりが必要であるというふうに考えております。 今後、具体的な整備計画や事業手法の検討を進めていく中では、委員の御質問にございました線路敷の広さや大型商業施設の隣接という沼袋独自の特徴も踏まえ、鉄道事業者など権利者と協議、合意の上、まちづくりの中でこの沼袋独自の特徴を生かしていくことは十分に考えられるというふうに思います。 ○南委員 今もお話がありました、沼袋駅に関しましてはそういう大型商業施設が誘致される可能性も非常にある地域であると、そういった意味で独特な特徴のあるまちづくりをしていくということですけど、ぜひともそういった方向性でしっかりと、あそこ、商店街もございますし、その活性化も含めてしっかりとまちづくりのほう、やっていっていただきたいというふうに思います。これでこの項の質問は終わります。ありがとうございます。 次に、安全・安心のまちづくりについて伺います。 区民の安全・安心を守るために、区内全域に青色灯をつけた防犯パトロールカーの運行が実施されております。これは地域の防犯活動の支援と、子どもたちの安全の確保を図るために開始されたもので、警察のOBの方と職員の方が二人一組で北部地域、南部地域に分かれて実施されております。この青色防犯灯のパトロールカーの21年度の当初予算額は、1,323万円計上されております。青色防犯灯パトロールカーの運行は2006年4月より開始され、3年が経過しようとしておりますけれども、この事業のこれまでの成果はどのように評価されているのでしょうか、伺います。 ○志賀危機管理担当課長 中野区の安全・安心まちづくりを推進する条例を制定いたしました平成16年以降、中野区内の刑法犯の認知件数が大幅に減少しているところでございます。これにつきましては、地域の防犯パトロール団体の積極的な活動、それから警察等関係機関、また区が連携いたしまして、区内の生活安全の確保に取り組んできた成果ではないかというふうに考えているところでございます。 また、青色灯防犯パトロールカーの運行につきましては、この一助を担っているものというふうに考えているところでございます。 ○南委員 中野区内の刑法犯認知件数は減少傾向にあるとはいえ、毎年5,000件以上もの刑法犯の認知件数があることは、区として安全・安心なまちづくりを進める上においてさらなる努力が必要であるのではないかというふうに思います。 刑法犯認知件数におきましては、例えば早稲田通りから青梅街道の間の地域、特に中野駅周辺に集中しているということになっていますが、この中野駅周辺地域での刑法犯認知件数は、区内全体の刑法犯認知件数の約50%にも上るというふうな統計も出ております。このような状況を踏まえて、青色防犯パトロールカーをさらに1台導入をして、北部、中部、南部地域の3地域に分かれて実施することで、パトロールの強化ができるのではないかというふうに考えますが、いかがでしょうか。 ○志賀危機管理担当課長 警視庁が公表しております各区別の刑法犯の認知件数につきましては、私ども毎月確認をしております。中野区周辺が他の地域に比べまして大変刑法犯の認知件数が突出しているという状況の認識は持っているところでございます。 状況といたしましては、平成20年の上半期、これで中野二丁目から五丁目、内訳を見ますと認知件数446件のうち、万引きなどの非侵入窃盗が約65%を占めているというような状況でございます。また、さらにこのうちの自転車盗が146件、約3割を占めているというような状況でございます。 青色灯の防犯パトロールカーの運行につきましては、委員御承知のとおり区内の狭小路地、それから学校、それから子どもの施設を中心として防犯パトロールをしているところでございます。中野駅周辺や主要幹線道路を中心といたしましたパトロールにつきましては、警察による巡回パトロールが大変有効な手段であるというふうに考えているところでございます。 現時点では、増車について考えてはいないところでございますけれども、今後区全体の状況を踏まえながら検討してまいりたいというふうに思っております。 ○南委員 警視庁の統計によりますと、ひったくりの被害に最も遭う、多い時間帯というのが20時から22時までの間が20.6%、次いで18時から20時までの間が17.6%、また18時から24時までの間には52.2%を占めております。現在、青色防犯パトロールカーの運行は10時から17時となっておりますけれども、17時以降、24時まで運行するとか、あとはまた子どもへの犯罪も非常にふえてきているということから、登下校、特に朝ですね。朝の時間帯を8時からするとか、そういった工夫をする必要があるのではないかというふうに考えますが、いかがでしょうか。 ○志賀危機管理担当課長 青色灯の防犯パトロールカーにつきましては、日曜祝日を除きます毎日運行しているところでございますけれども、この間も災害対策のとき、あるいは夜間の事件等の発生の場合、こういったときには状況に応じまして臨機応変に車両を巡回させているところでございます。 先ほどの答弁と重なると思いますけれども、青色防犯灯のパトロールカーの運行の変更につきましては、現時点において夜間等の運行については考えておりませんけども、これも区の全体的な状況を踏まえながら検討していきたいというふうに考えております。 ○南委員 それでは、現在中野区において防犯対策の一つとして自主防犯団体によるパトロールがございます。現在、152の防犯パトロール団体が登録されておるところですけれども、それで地域の安全・安心のために積極的な活動を続けられておりますけれども、これらの団体には防犯ベストやジャケット、誘導電灯、防犯ブザー、腕章、たすきなど、そういった防犯資機材を支給されておるんですけれども、さらに自動車に装備する青色回転灯を支給することによって犯罪の抑制効果が増すというふうに考えるんですが、区として青色回転灯を防犯パトロール団体に支給する考えはないでしょうか。 ○志賀危機管理担当課長 現在、地域の防犯パトロール団体から青色防犯灯パトロールカーの運行をしたいというような直接的なそういうお話はございませんけれども、具体的なお話があれば防犯資機材の一つとして取り扱うことは可能だというふうに考えております。 ○南委員 それでは、次に青色防犯灯について伺いたいと思います。 青色防犯灯は、イギリスの都市グラスゴーで景観のため街灯を青くしたところ、犯罪が激減するという現象が起きました。日本でもそれを知って、奈良県警が2005年の6月に全国で最初に設置したところ、犯罪が減少し、その後全国各地でも青色防犯灯の設置地区が拡大してきております。犯罪抑止効果について科学的な証明はまだされていないようですけれども、青色には人の気持ちを落ちつかせるとか、心の平静や安定をつくり出すという効果があると言われております。また、青色の光は白色よりも遠くまで届くため、見通しがよくなるという特徴がございます。 区としても、犯罪の多いエリアに青色防犯灯を設置したり、川沿い、妙正寺川とか神田川とか、そういった街路灯を青色防犯灯に変えていくべきであるというふうに考えますが、いかがでしょうか。 ○石田公園・道路担当課長 今、委員が御案内の青色の防犯灯でございます。都内では足立区の六町三丁目町会というところで導入した事例があると聞いておりまして、まだ実験的なものであるということだそうでございます。 区の街路灯は、21年度から順次LEDの白色灯へ取りかえていく予定でございまして、委員が御指摘の青色灯の採用につきましては、今後の採用実績でありますとか、その効果を十分研究してみたいというふうに考えております。 ○南委員 ぜひ積極的に検証を区としてもやっていただきたいというふうに思います。 それでは、次の質問に移ります。次は、防犯診断について伺いたいと思います。 平成20年、中野区内の全刑法犯認知件数は5,030件で、1日平均にしますと13.7件となっております。また、侵入窃盗の件数は451件で、53区市町村中第8位というふうになっています。そういった意味から、新たな防犯対策が必要であるというふうに考えるわけです。 杉並区では、警察庁OBとか区の職員がペアを組んで、住宅の防犯診断を無料で実施して効果を上げているという実績があります。区としても杉並区の防犯診断を実施すべきと考えますが、いかがでしょうか。また、ホームページ上で住宅の防犯診断の自己チェックができる、そういった仕組みをつくることも有効であるかというふうに考えますが、いかがでしょうか。 ○志賀危機管理担当課長 区民の方みずからが住宅の防犯診断を行いまして防犯対策を行うことは、空き巣ねらいなどの侵入盗を防ぐためには効果が期待できるものだというふうに認識しております。 区が直接防犯診断を行うことにつきましては、現在考えておりませんけれども、区としてどのような取り組みができるのか、中野、野方の両警察署と協議いたしまして、検討してまいりたいというふうに思います。 また、ホームページ上では、現在防犯診断の仕組みにつきまして、犯罪被害に遭わないために安全チェックリストといったようなものを掲載しているところでございますけれども、これにつきましてはさらに内容を検討いたしまして、警察と調整していきたいというふうに思います。 ○南委員 さらに防犯対策、充実をしていただきたいというふうに思います。この項の質問はこれで終わります。 最後に、その他の項で防災公園について伺います。 警察大学校跡地の再開発で、都市計画道路及び防災公園の整備を着実に進めると言われておりますけれども、防災公園の基本計画の中に検討対象としてゲートボールやフットサル、消防団の訓練は入っているのかどうか、それを伺いたいと思います。 ○石田公園・道路担当課長 防災公園の基本計画は、事業者が整備する公共空地と一体的な整備ができるよう調整を進めている段階でございます。具体的には、災害時には防災避難場所として利用できるとともに、平時にあっては区民が憩える空間として整備することを考えています。空間の配置や利用のされ方なども含めて、防災機能、景観機能、レクリエーション機能、環境機能等、総合的に現在検討しているところであります。 ○南委員 レクリエーション機能とかも検討しているということですが、その中にこういったゲートボールとかフットサル、特にまた先ほども話をしましたけれども、警大跡地には大学が誘致されてくるわけですね。たくさんの学生さんたちも集まってくると。それからまた、旧囲町公園ではゲートボール、友愛クラブの方々、そういったゲートボールの大会をされて、年9回ですか、されたりしている。そういったことからすると、今、あと消防団の訓練にしてもそうなんですけれども、やはりそういったことから考えてもこの検討対象に入れるべきだというふうに思うんですけど、どうでしょう。 ○石田公園・道路担当課長 今、お答えさせていただきましたように、防災機能とか景観機能、いわゆるレクリエーション機能、レクリエーション機能には当然ながらいろんな機能があるというふうに御理解いただければと思っております。 ○南委員 じゃあ、計画が、検討対象としてゲートボールやフットサル、また消防団の訓練が入っているというふうに理解をさせていただくということでよろしいですね。 ○石田公園・道路担当課長 繰り返しになりますけども、基本計画レベルでございますので、空間の配置、利用のされ方、空間の配置には当然緑のあり方でありますとか、レクリエーションの機能でありますとか、その他環境の問題とか、そういったものを総合的に検討する必要があるというふうに考えております。その中で、今検討しているということでございます。 ○南委員 ありがとうございました。それでは、以上で私のすべての質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 ○吉原委員長 以上で南委員の質疑を終了いたします。 次に、かせ委員、お願いします。 ○かせ委員 日本共産党議員団の立場から、総括質疑をさせていただきます。 時間の関係から、2番のバリアフリーのまちづくりからやらせていただきたいと思います。 中野区は、05年に中野区交通バリアフリー整備構想を策定し、2014年までに駅を中心とした12地区のバリアフリー化を進めております。また、今年度予算では、緊急経済雇用対策事業として計画を前倒しにして道路改良工事を2億円計上しております。こういったときこそ、歩道のバリアフリー化を一気に進めるチャンスだというふうに思っておりますけれども、いかがでしょうか。 ○石田公園・道路担当課長 委員御指摘のバリアフリーのまちづくりということでございました。私ども、道路改良工事の年次計画の前倒しということでございまして、まさに委員が御指摘のバリアフリー化、チャンスということでございます。 具体的には、点字ブロック、段差の解消、歩道がある場合の歩道と車道の外渠ブロックのセミフラット化等々について、バリアフリー化の推進を図ってまいりたいと考えております。 ○かせ委員 区がいろいろなところで歩道の整備をされているということ、私も中央三丁目におりますけれども、随分工事が進んでいると、いいことをやっているなというふうに思っております。 ところが、せっかく整備をされたというところでありますけれども、問題がないわけではない、これは指摘せざるを得ません。先だって、これは南口町会ですか、あそこで障害者の方がお話をする機会があって、私も聞いてまいりましたけれども、障害者の視点から見ますと中途半端な改善はむしろ混乱や不安を招く、そういったことを言っておりました。 例えば、歩道に敷設された誘導ブロックであります。誘導ブロックは黄色が基本ですが、床や敷設されたブロックと同系色であったり、ばらばらでは確認しにくい。困惑してしまうと、こういうことであります。 先だって、中野駅周辺を歩いて見てまいりました。中野駅構内は、御承知のように黄色い誘導ブロックです。ところで、駅を出ましてガード下に行きますと、白いタイルに、誘導ブロックはあるんでしょうけれども同じ色です。私が見ても、近くに行かないと確認できません。そしてまた、南口商店街ですけれども、かつてはきれいな自然石の舗装をしまして、そして誘導ブロックですけれども同じ色であります。また、駅をおりて渡りまして、北口広場のわきを通っていきますと、ここはインターロッキングブロック、ダークで、それで色は黄色で、これは非常に見やすいわけですけれども、そして誘導ブロックもずっとまっすぐ続いています。 ところが、そこを過ぎて、あそこの交差点ですけれども、交差点から変化があるんですよね。それで、渡ります。そうすると、向こうのほうはコーナーにブロックは敷設してありますけれども、そのところだけで、そこから先はなくなってしまいます。そういうようなことで、困惑しないのかというような気になってしまいました。それで、今、整備を進めるわけですけれども、どのような考え方で進めているんでしょうか。 ○石田公園・道路担当課長 ただいま委員御指摘の場所でございます。まさに中野駅前の部分でございますが、その点字ブロック、バリアフリーのための点字ブロック等については、実はこれ平成7年3月の東京都福祉のまちづくり条例というのが制定されたわけでございまして、それに基づきまして施設整備のマニュアルが発行されております。したがって、時間軸の問題で、古いといいましょうか、かつてつくられたものはこのマニュアルに沿っていないとか、かつ事業者が、今、委員御指摘のJRさんとか、私ども中野区とか、都道でありますと東京都さんとか、そのようなことで事業主体がそれぞれ独自の判断で実際そういった点字誘導ブロックを設置したという経緯がございます。また、その設置場所の色についても、やはり地となる舗装の色との関係で、その当時ははっきりとしたマニュアルがなかったように聞いております。 現時点では、まさに色というのは原則として黄色ということで定められておりまして、今後整備する内容について、施設整備については、東京都のまちづくり条例並びに中野区のバリアフリー整備構想、これは平成17年8月でございますが、策定しておりますが、それに基づきまして関係者と密に連携、連絡を図りながら進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。 ○かせ委員 今、時間的な経過ということで必ずしも統一されていないと、非常に問題意識を持っておられるということは確認できました。 それで、今、ユニバーサルのデザインというようなことが多く言われておりますけれども、まさにこれからはそういう方向に行くんだろうなというふうに思っています。それで、ここでお聞きしたいんですけれども、これは簡単に言ってどういうことなんでしょうか。 じゃ、こちらから言います。まず、ユニバーサルですから、これまでの考え方というのは障害のある方、バリアを持たれている方、そのバリアにはいろんなバリアというのがあるわけですけれども、身体的なバリア、精神的なものもあるし、いろいろなバリアがあります。そのバリアに着目をして、それに対応するということをやってきたわけですから、ばらばらにならざるを得ないんだろうと思います。それで、今、赤ちゃんからお年寄り、それから障害のある人、ない人、いろいろな人がいるわけですけれども、外国人がいたり、日本人がいたり、いろいろな人がいます。すべての人たちが共有できるようなものでなければならないというのがユニバーサルの考え方だというふうに言われていますよね。それで、そういう視点が大事ではないかというふうに思っております。いかがでしょうか。 ○石田公園・道路担当課長 ユニバーサルデザイン、まさに子どもさんからお年寄りまで、またハンディをお持ちの方、健常者の方々、それぞれその生活スタイルも含めたユニバーサルデザインだというふうに理解しておるわけでございます。 私どもが具体的に担当しておりますのは、まさに外部空間、その中の公園でありますとか道路空間といいましょうか、そういった中での、大きなユニバーサルデザインという概念の中でのバリアフリーということが、いわゆる使命といいましょうか、ミッションとして私どもは認識しているところでございます。 したがいまして、そういう観点から、バリアフリーをどうするかということでございまして、先ほども御案内させていただきました中野区の交通バリアフリー構想に基づきまして、重点整備地区、東中野、落合、新中野、野方、鷺宮、中野地区という5地区の重点地区、並びにその他の歩道のある区道につきまして重点的にバリアフリーの整備を実施してまいりたいという所存でございます。 ○かせ委員 ぜひそういう視点、大事にしていただきたいと思いますが、それでは、ちょっと具体的な話になりますが、誘導ブロックですけれども、この誘導ブロックの役割、それについてはどういうことですか。--言ってあるんですけどね。 誘導ブロックの役割と基準ですけれども、これは先ほど言いましたけれども、やはり統一性というのは大事ですよね。それと、あとわかりやすいということ、それからやっぱり連続していることとか、色の問題であるとか、こういった問題がありますけれども、この辺についてはどうお考えでしょうか。 ○石田公園・道路担当課長 誘導ブロックということでございますので、弱視の方、それと不自由な方等々でございますけども、そういった方々を誘導させていただくというふうにとらえておりますけれども。 ○かせ委員 ちょっとかみ合わないんですけどね。それじゃあ、さらに具体的にお話ししますけれども、かつての歩道というのは、中野駅からZEROホールに続く千光前通り、それからもみじ山通りのように自然石のブロックを敷きつめるなど美観を重視する傾向がありました。これは御承知のとおりだと思います。 しかし、今日では美観というよりも安全・安心が重視されて、滑りにくい素材でありますとか、水たまりができにくい透水性の舗装であるとか、歩道についても傾斜をつけないフラットの歩道であるとか、そういうことで考え方が大きく変わってきているわけです。 そしてまた、単に歩道というのは通行するだけではなくて、憩いの場でもあるわけで、木陰があったり、ちょっとした広場があったり、そこにいすであったり、ベンチがあったりと、そういう構造が望ましい、これがバリアフリーかなというふうに思っているんですけれども、いかがですか。 ○石田公園・道路担当課長 すみません、もう一度ちょっと御質問のほうを。 ○吉原委員長 かせ委員、わかりやすく、もう一回質問していただきたいということですので。 ○かせ委員 こういう考え方は当然持つべきものだと思っているんですよ。だから、そうだと言えばそれで済むわけです。違うんだったら、違いますと言ってほしいんです。 ○石井都市整備部長 バリアフリーについては、先ほど御答弁を申し上げているとおりでございますし、また、そのバリアフリーを含むユニバーサルデザインという概念についてもお答えを申し上げているというところでございます。 今お話の、例えば歩道にベンチというお話もございましたが、それは場所によってはそういうところもあってしかるべきかなとは思いますが、通常の歩道の幅員の中でベンチなどがありますと、かえって目の不自由な方については障害にもなってくるかなというふうに思いますので、今の御提案の内容について、それがユニバーサルデザインであるというふうなことについては、多少異論のあるところでございます。 ○かせ委員 それは後でまたお聞きする課題なんですけれども、まさにユニバーサルデザインというのはそういうところなんですよ。だから、だれにでもということになれば、やっぱり調整したりなんかすることが必要なんです。それは後でまた聞きます。 それで、具体的な話ですけれども、まず、今見かけたところで問題があるなと言われるのでは、つくりっ放しというところがあるんですよね。それで、例えば千光前通りなんかですけれども、かつてはきれいな舗装になっていたわけで、誘導ブロックも黄色、それで連続していましたよね。よく考えられたという面もあるんだけれども、これはしっかりと管理しなければ、むしろがたがたですからね。平坦じゃないわけですから、障害になってしまうわけですよ。大事なことは、つくったものは維持しなきゃいけないということだと思うんです。それで、今の千光前通りなんかは、ペンキなどはげているんですけれども、こういったことについてはどうするおつもりですか。 ○石田公園・道路担当課長 千光前通りに設置してあります点字ブロックの件でございますが、確かに経年変化によりまして一部はがれてきているというふうに認識しております。つきましては、早急に再塗装を実施したいと思っています。 ○かせ委員 それから、もう一つ指摘しておきますけれども、中野駅の北口にバスバースがあります。本来は、バリアフリーとして最も気を使わなければいけないところなわけですけれども、バスに乗るために、あそこに行くためには大体12センチくらいの段差がありますよね。これでは、車いすの方はそこを越えられない。こういうことについてはどうなんでしょうか。 ○登都市計画担当課長 中野駅北口のバス乗り場に段差があるということでございます。東京都第三建設事務所のほうでも、やはり段差については認識をしております。ただ、広場の形状ですとか安全性を考えると、なかなか段差解消は難しい面があるということでございます。やはり、北口全体の抜本的な改善というのが必要でございますけども、当面できる範囲で第三建設事務所のほうにお願いしたいというふうに思っております。 ○かせ委員 抜本的な改善が必要だというふうには思わないんですよ。スロープをつければいいわけですから。だから、階段状になっていると。バスのほうじゃないですよ、歩道からバス乗り場に行くときに段差があるんだと。これはスロープをつければいいだけの話でしょう。だから、これは緊急にできる課題だというふうに思います。ぜひ進めてください。 それから、次に、私、庁舎も気にしているんですけれども、例えばこの議会棟もそうですが、階段があります。それで、障害者用として手すりがついているわけですけれども、この手すりが片側しかないんですね。これはどうしてなんでしょうか。 ○安部財産管理担当課長 確かに本庁舎の階段、片側しか手すりはついておりません。これは、階段の幅というのは建築基準法で規定がありまして、1メートル20センチ以上必要だということになっております。また、バリアフリー法では、階段や踊り場には最低限片方には手すりの設置が義務付けられております。 現在の本庁舎の階段については、壁から壁までの幅で一番広いところで1メートル30センチ、狭いところで1メートル20センチ、そのぐらいの幅になっております。それで、今片側に手すりをつけた状態で有効幅が1メートル20センチということになります。これで両側につけた場合に、1メートル10センチになってしまうんですが、建築基準法、途中で改正がありまして、この手すりについては有効幅にするときに手すりを除いていいということになっておりますので、手すりをつけても建築基準法違反ではないんですが、一般的に人が歩くときに、タイルの幅が約30センチですけど、これ2枚分ぐらい、60センチぐらいの幅がないと歩きにくいんですね。ちょっと委員会が終わってからでも、その辺を歩いてもらえばわかりますが、歩きにくいんです。それで、特につえをついた方の場合には、その60センチの幅がないと歩けないということがあるものですから、手すりを今つけた場合に、有効幅が1メートル10センチをちょっと切るぐらいになってしまうと。そうすると、すれ違うときにつえを向かい側の人に当ててしまったりした場合にはかえって危険なこともあろうということで、両側にはつけておりません。 この本庁舎につきましては、40年前の建物でして、先ほどから話題になっているユニバーサルということをあまり考えないでつくっている建物なものですから、我々としてもなるべくユニバーサル化したいとは思っておりますが、そういう一長一短であるというジレンマもございまして、現在のところはエレベーターを御利用になっていただければありがたいと思います。 ○吉原委員長 かせ委員の質疑の途中ですが、委員会を一たん休憩し、理事会を開会したいと思います。 午後5時00分休憩 午後5時05分再開 ○吉原委員長 委員会を再開いたします。 理事会の報告をします。 かせ委員の質疑の途中ですが、本日の質疑は終了し、3月2日(月曜日)はかせ委員の質疑から始めることを確認しました。 以上が理事会の報告ですが、質疑はありますか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○吉原委員長 それでは、ただいまの報告のとおり委員会を運営することに御異議ありませんか。 〔「異義なし」と呼ぶ者あり〕 ○吉原委員長 御異議ありませんので、さよう決定します。 以上で本日の総括質疑を終了します。 次回の委員会は、3月2日(月曜日)午前10時から当委員会室において開会することを口頭をもって通告します。 以上で本日の予算特別委員会を散会します。 午後5時06分散会 |