平成16年10月19日総務委員会
中野区議会総務委員会〔平成16年10月19日〕
総務委員会会議記録
○開催日 平成16年10月19日
○場所 中野区議会第1委員会室
○開会 午後1時02分
○閉会 午後3時27分
○出席委員(9名)
平島 好人委員長
佐野 れいじ副委員長
久保 りか委員
大内 しんご委員
伊藤 正信委員
長沢 和彦委員
岩永 しほ子委員
斉藤 金造委員
大泉 正勝委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
助役 内田 司郎
収入役 山岸 隆一
区長室長 田辺 裕子
まちづくり総合調整担当部長 那須井 幸一
経営改革担当課長 合川 昭
政策計画担当課長 鈴木 由美子
計画担当課長 川崎 亨
総務部長 石神 正義
総務担当参事 橋本 美文
広聴広報担当課長 鈴木 郁也
財務担当課長 村木 誠
営繕担当課長 秋元 順一
人事担当課長 長田 久雄
情報化推進担当参事 鈴木 勝明
防災担当課長 納谷 光和
税務担当課長 若槻 磐雄
副収入役 村田 宏
選挙管理委員会事務局長 山下 清超
監査事務局長 細木 博雄
○事務局職員
事務局長 正木 洋介
事務局次長 飯塚 太郎
書記 永田 純一
書記 鳥居 誠
○委員長署名
○審査日程
意見書の案文調整
所管事項の報告
1 中野区既存区有施設等に係る健康・バリアフリー対策の推進について
2 幹部職員の人事異動について
3 平成16年特別区人事委員会報告概要について
4 職員の出退勤管理の見直しについて
5 平成16年台風22号の対応について
6 平成16年度災害医療救護訓練の実施について
7 その他
(1)中野サンプラザ譲渡に係る消費税について
(2)都区財調主要5課題に係る特別区長会・特別区議会議長会役員合同会議の開催結果について
(3)平成16年度中野区表彰式について
その他
委員長
開会前ですが、所管事項の報告について、前回要望のありました追加資料及びその他の報告事項に関する資料の提出がありましたので、お手元に配付させていただいております。補足説明と質疑は後ほど行いたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは、定足数に達しましたので、ただいまから総務委員会を開会いたします。
(午後1時02分)
本日の審査日程についてお諮りいたします。お手元の審査日程(案)(資料1)のとおり審査を進めたいと思いますが、これに御異議ございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ございませんので、さよう進めます。
審査に当たりましては5時を目途に進めたいと思いますので、御協力をお願いいたします。
それでは、議事に入ります。
初めに、第33号陳情及び第34号陳情が採択されたことに伴う意見書の案文調製を行いたいと思います。正副委員長案を配付させていただきいたと思いますが、よろしいでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それではお願いいたします。
〔資料配付〕
委員長
行き渡りましたでしょうか。--では、案文を書記に朗読していただきます。よろしくお願いします。
書記
〔意見書案文朗読〕
委員長
これについて御協議いただきたいと思いますが、御質疑、御意見等ございますでしょうか。--よろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
委員会を休憩いたします。
(午後1時03分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後1時05分)
では、第33号陳情及び第34号陳情が採択されたことに伴い、提出する意見書の案文は休憩中に確認されたとおり、提案者は総務委員全員、提案代表者は委員長とすることに御異議ございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ございませんので、さよう決します。
以上で意見書の案文調製を終了いたします。
次に、所管事項の報告を受けたいと思います。
1番目、中野区既存区有施設等に係る健康・バリアフリー対策の推進についての報告を求めます。
秋元営繕担当課長
それでは、お手元の資料(資料2)に基づきまして御報告をさせていただきます。
このたび、表題にございますように、「中野区既存区有施設等に係る健康・バリアフリー対策の推進について」をまとめまして、今後、対応すべきことについて10月8日付けで区長決定を得ましたので、御報告をさせていただきます。
この対策をつくった背景でございます。1番、「誰もが安全で健康に使い続ける区有施設をめざして」ということで、まず(1)では、2015年には65歳以上の高齢者人口の比率が25%を超えるというふうに言われているわけでございます。こういった高齢者を初め障害者といった体にハンディキャップを持つ人も、だれもがその持てる能力を最大限に発揮していただいて、生き生きと自立して生活できる環境を私たちは保障しなければならないということでございます。
二つ目は、私ども、生きるために1日に約20立方メートルにも上る空気を呼吸しております。これなしに人は生きていけないということでございます。この大切な空気を、区有施設において正常な状態で維持することは、まさしく生命の根幹にかかわる問題として、その確保に私たちは最善の努力を傾注しなければならない。
三つ目は、こういった区民の自立した生活環境の保障と健康に配慮した施設づくり、これが営繕分野における最大の目標であるわけでございますが、しかしながら、年次の古い施設などにありましてはその対応におくれを見せているものもあるわけでございます。
そこで、バリアフリーと健康の視点から改めて区有施設を点検いたしまして、だれもが安全で健康に使い続けることのできる区有施設の実現を目指しまして、計画的にその対策を推進していくというものでございます。
2番でございます。この対策の骨子といたしまして、まず1つ目は既存区有施設のバリアフリー対策、二つ目が既存区有施設等のアスベスト対策、三つ目といたしまして、揮発性有機化合物による室内空気汚染対策、いわゆるシックハウス対策でございます。
2ページをお開きいただきたいと思います。3番でございます。この対策の位置付けについてでございます。
(1)対策基準に基づき策定いたしました年度別改修計画につきましては、「新しい中野をつくる10か年計画」に位置付けることによりまして、計画的にその実現を図るものでございます。しかしながら、現在、検討を進めている施設の見直し作業が終了した段階で、それとの齟齬あるいは矛盾が生ずるような場合につきましては、この対策を修正するものといたします。
それでは、資料5ページをお開きいただきたいと思います。
まず、既存区有施設のバリアフリー対策でございます。バリアフリー対策について、これまでの経過を簡単に触れておきたいと思います。
中野区では1983年、昭和58年でございますけれども、福祉のまちづくりのための区立施設整備要綱、これを制定してございます。続いて1990年にはこの要綱を廃止いたしまして、中野区内の建築物及びその他の施設を対象とした福祉のまちづくりのための環境整備要綱、これを定めてございます。同年、国の方では高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律、いわゆるハートビル法を定めてございます。これを受けまして1995年、東京都の方で東京都福祉のまちづくり条例を制定した。こういう状況でございます。
これにつきまして、この都条例に基づいて、改めて区の既存の区有施設の実態を調査することといたしまして、このたびその結果が出ましたので、その調査結果を受けてそれに対する対策を定めていこうというものでございます。
6ページをお開きいただきたいと思います。6ページは調査結果を記載してございます。
1番、調査対象項目はそこに記載したとおりでございます。
(2)調査結果でございますが、調査対象施設といたしましては135施設ございました。その類型別の内訳はそこに記載したとおりでございます。下の表は改善を要する箇所数をあらわした表でございます。一番表の右下に記載いたしました209カ所に上る改善箇所があったということでございます。
7ページでは、この改善を進めるためのバリアフリー整備方針を定めてございます。
整備の原則は、そこに記載いたしましたように、ユニバーサルデザインの発想を基本といたしまして、区民のだれもが安全かつ円滑に施設の利用が可能となるよう、その障壁となるものを取り除くための対策を検討し、計画的にバリアフリー化を推進するというものでございます。
優先順位は、そこに記載しましたように、体に障害を持つ方の利用に供する施設、これをまず最優先に整備をしていく。2番目は、高齢者を対象とする施設の整備を第2順位、それから一般区民を対象とする施設の整備を第3順位ということで、プライオリティをつけて整備を進めるということでございます。マル4につきましては子ども施設でございます。子ども施設につきましては、その施設に入所する方の障害等の実態に即して整備を進めるということで考えております。2番の方は、施設の部位別による優先順位、これにつきましては基準の方で定めるということにしてございます。
バリアフリーの整備のレベル、これにつきましては、東京都福祉のまちづくり条例に準拠して整備します。子ども等を対象とする施設については、その内容、程度に即して整備を進めるというものでございます。
8ページをお開きいただきたいと思います。8ページでは、この方針に基づきまして、具体的な対策基準を定めたわけでございます。基準第1では、平成17年度中に障害者の利用に供する施設、区民の利用が集中する施設及び本庁舎、こういったものを対象に整備を進める。基準第2では高齢者の利用に供する施設、これを平成18年度中に整備を進める。基準第3では、一般区民の利用に供する施設、これを平成19年度から21年度の3年度にかけてバリアフリー化を図る。基準第4では、幼児、子どもの利用に供する施設については、その実態に即してということに基準を定めているわけでございます。基準第5では、原則としては(1)の施設についてはその施設全体を対象としてバリアフリー化を図るわけでございますが、これによりがたい場合については部位ごとに順位を定めてバリアフリー化を進めるということになってございます。この場合には、ここに記載された順に従って整備を進めるというものでございます。基準第5の(2)では、例外措置といたしまして、この基準第5の第6順位、第7順位、第8順位、これにつきましては物理的に整備が困難なケースも多々ございますので、こういった場合には他の代替措置によることができるということでございます。基準第6では、バリアフリー化に関する整備基準、これは東京都福祉のまちづくり条例第1条第4項に掲げる整備基準で整備をいたしますということでございます。
9ページは、この基準に基づきまして、年度別改修計画を定めたものでございます。平成17年度は基準第1によりまして、そこに記載した5つの施設、平成18年度は基準第2に基づきまして、やはりそこに記載をいたしました5つの施設、平成19年度は基準第3に基づきまして、そこに記載した3施設、平成20年度におきましては同じく基準第3に基づいて、これは10ページに続きますが、平成20年度につきましては7施設を予定しているわけでございます。計画の後半の5年の中で基準第4(但し書)に掲げる10施設について整備を進めるというものでございます。
6番では、この年度別の改修計画に基づいてアバウトな形でどのぐらいの経費がかかるのかを算出したものでございます。すべて合わせましておおむね4,513万円程度というふうな所要経費を考えているものでございます。
続きまして11ページでございます。既存区有施設等のアスベスト対策についてでございます。これにつきましても今日までの対応の経過を若干御説明させていただきたいと思います。
このアスベストでございますが、非常に便利な材料ということで、過去においては建築資材の中で幅広く活用されてきてございます。しかし、労働安全衛生法等の規制がなされた1986年でございますが、これ以降は当然使用制限が行われてきているというものでございます。ただ、この問題がかなり顕在化をし始めた1981年以前につきましては、相当この材料が使われているといったことから、中野区といたしましても、アスベスト含有材の利用が明らかであり、身体に影響を及ぼすことが危惧される箇所については、過去に速やかに補修や封じ込め等のアスベスト飛散防止のための措置を講じてまいったわけでございます。しかしながら、(3)でございますが、この中の一部につきましては応急的な措置も含まれてございまして、その後の劣化状況等も含めまして、改めて1981年以前に建築されたすべての区有施設について実態調査を行ったわけでございます。このたび、その結果が出ましたので、その対策を定めるというものでございます。
2番、調査結果につきましては、中野区で使われている主なアスベスト含有材の種類としてこういったものがございました。12ページでございますが、調査対象施設及びその調査結果一覧ということでございます。調査対象施設は、この表の右下に書いてございますように、150施設ございました。この中でアスベストを使用していないというのが108施設ございます。その残りが使用していたというわけでございまして、その中で完全に安全という施設が14施設で、措置がなされ、その後の劣化等も進んでいないというのが5施設ございました。影響の有無というのは、この使用有りの安全と措置済を除く施設がここに分類されているということでございます。
この分類された中でもAからDにその現状の状態から見て四つにランクを分けたわけでございます。この表の下の方にその内容が記載されてございます。三つ目のマルでございますが、影響の有無の項では、「アスベスト含有材の使用が有り又はあると思われ、人体への影響の可能性が想定されるが、その程度によりA~Dに分類される。」ということでございます。Aが一番危ないなというものでございます。Bにつきましては、比較的安全だけれども、何か衝撃があるとちょっと飛散するおそれがあり、注意観察を要するというものでございます。CとDは大体同じような状況でございますけれども、使う部位が違うということです。Cは比較的安定しているんですが、劣化・損傷等の経過観察を要するということでございます。Dは同じような状態にあるわけでございますけれども、使用部位が一般の利用に供する場所ではないというようなところをD分類にしたということでございます。しかしながら、これにつきましても経過観察はしていくということでございます。
13ページでございます。この結果に基づきまして、対策基準を定めてございます。基準第1ではそのプライオリティ、優先順位を定めてございます。平成16年度、これは今年度でございますけれども、教育施設でA判定にあるもの及び区民の利用の集中する施設、これにつきましては今年度早速実行しなければいけないということでございます。平成17年度、来年度でございますが、教育施設以外の施設でA判定にある施設、それから(3)では平成17年度から19年度の3カ年で教育施設でB判定にあるもの。しかし、こういったものはやはり毎年度経過観察をいたします。(4)では平成17年度から21年度にかけて教育施設以外の施設でB判定にある施設、それから(5)では平成22年度から26年度、5カ年でC及びD判定にある施設、こういったものについて対応していくということでございます。
基準第2は特例措置、それから基準第3はその他の措置ということで、配管類の保温材、これに結構使われているわけでございますが、ただ、保温材の場合は外側から布等で巻いているということがございますので、すぐ飛散をするということは想定されないということでございます。改修工事等に合わせて除去していこうということでございます。
それから、基準第4ではアスベスト使用施設台帳の整備ということで、アスベスト含有材が残存している施設があるわけでございますが、そういったものについては台帳を整備いたしまして、当該アスベストの存在が消滅するまでの間、営繕分野において一元的に管理をしていく。この台帳につきましては、やはり一番怖いのは、解体あるいは改修するときにそのアスベストが飛散するという状態がございますので、そういったことに役立てるために台帳を整備しておくというものでございます。
基準第5につきましては、新築工事等アスベストの新規利用に伴う対策基準ということで、当然吹き付けアスベストについては禁止、それからアスベストを含有する吹き付け材、これは基準では1%のものについては認められているわけでございますけれども、中野区は今後そういったものも禁止していく。それから、アスベスト含有建材、これはフレキシブルボードとかそういった成型板でございますけれども、こういったものについては当面利用を認めていこう。ただし、アスベスト使用施設台帳には登載をするということでの基準をつくったわけでございます。
14ページでは、この基準に基づきまして、年度別改修計画を定めております。今年度2施設、本庁舎の方はもう既に終わっております。17年度は3施設、18年度1、19年度1、20年度1、21年度1ということで、それぞれ除去工事をやっていくということでございます。それで、10カ年の後期5年の方では残りの14施設について対応していくということでございます。
15ぺージでは、それに伴う所要経費ということで、アバウトな計算でございますけれども、その経費を掲載させていただいてございます。アスベストの除去を原則として算出してまいりますと、右下の数字、2億578万5,000円程度かかるのかなということでございます。
続いて17ページをお開きいただきたいと思います。こちらの方は揮発性有機化合物による室内空気汚染対策でございます。これにつきましては、主に工事を所管する私どもの工事仕様的な要素がかなり強いものでございますので、簡単に御報告だけをさせていただきます。
2番、シックハウス対策方針でございます。対象化学物質を次の4種類いに絞り込んでおります。ホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、アセトアルデヒド、これについて対策を立てるということでございます。これ以外を対象としない理由、これにつきましては17ページの下に記載したとおりでございます。
次の18ページをお開きいただきたいと思います。18ページでは、使用材料の選定ということで、当然化学物質を含まない材料を使用するということになるわけでございますが、なかなかそういったものに限定をすると材料が見つからない。そういった場合には環境対応型製品を使用するということになっております。
19ページでは、空気中の化学物質濃度の測定方法ということで、これは文部科学省通知に準拠して空気測定を行う。簡易測定の場合については厚生労働大臣が指定する簡易測定器を用いて簡易的な空気測定を行うことをいいますということでございます。
指針値につきましても、厚生労働省が定めました指針値に準拠してございます。それぞれ100マイクログラム、あるいは260マイクログラム、870マイクログラム、48マイクログラム、これ以下に抑えるということでございます。
20ページでございます。20ページでは設計・施工等に伴う対策基準ということで定めてございます。工期の設定はそこに記載したとおりでございます。
空気測定の実施、これにつきましては、工事に伴う措置といたしましては、工事を行う前と工事を行う後、それぞれ2回行いますということでございます。
それで、基準第2のイのマル3でございますが、完了検査の時期ということで、これにつきましては化学物質濃度の測定値が指針値以下であることを確認した後でなければ受けられないということにしてございます。それで21ページのマル4では、指針値を超えた場合の措置といたしまして、改善のための対策を行っていいただきます。再測定によりまして改善の効果が確認できるまでの間、当該居室の使用を停止するというものでございます。(2)では工事を伴わない既存建築物に対する措置ということでございます。化学物質と申しますのは、新たに購入する備品類からも容易に放散することが想定されております。そういったことから必要に応じて施設管理者等が空気測定を実施することにしてございます。2番のイでございますけれども、特に保育園や学校などにつきましては、室内環境安全月間などを設置していただきまして、その間に測定をしていただくということを提案というか、そういったことでお願いをするということになります。
基準第3でございますが、空気測定の実施機関といたしましては、東京都健康局に登録されております建築物環境測定業を営むものの中から選定をいたしますということになります。それから(2)では施設管理者等が行う簡易測定でございます。これは工事を伴わない既存建築物の空気測定、これにあっては簡易測定によることができるというものでございます。それから、ウのこういった簡易測定によりまして指針値を超える等の異常が確認された場合につきましては、測定業者または中野区保健所におきまして調査をし、改善を図ることといたしてございます。
以上で中野区既存区有施設等に係る健康・バリアフリー対策の推進につきましての御報告を終えさせていただきます。
委員長
ただいまの報告に対してご質疑ございますでしょうか。
岩永委員
バリアフリー化の年度別改修計画が出されましたが、直接この施設バリアフリー整備方針ではないんですが、本来、所管は建設委員会ではありますけれども、ちょうどこのバリアフリーとの関係がありますから、ここでちょっと1点お聞きしたいんです。
道路の例えば都道、区道で歩道がとても危ないということがよく障害者団体の方から出されます。傾斜だとか段差だとか、それから広さ、幅などについて出されるんですが、区の方としては、こういう施設バリアフリーと同時に、そういう通行面のバリアフリーなんかは、例えば区道ではどうするのか、都道では東京都とどうするのかというようなことは検討はされないんですか、区全体のバリアフリーとの関係で言えば。ここでは全然わかりませんか。
秋元営繕担当課長
いわゆる道路等の都市基盤施設につきましては、やはり基準がございます。なかなかそれによりがたい部分も数多くあるようでございますけれども、都市整備部の方で特に場所を限定いたしましてそういった対策を進めるというような話は伺っているわけでございます。
岩永委員
済みません。所管外ですからお答えが難しいというか、あれだと思うんですけれども、せっかくバリアフリー対策を施設でもする、道路でもするということであれば、お互いに調整をとるとか連携をするとか、例えば、あっちでもこっちでもとばらばらではなくて、一体にできるものであれば道路も含めて一体にするとか、もうちょっと中野区全体の中でバリアフリー対策がどう進んでいるのかということがわかるようにならないものかと思うんですが、そういうことはいかがでしょうか。
秋元営繕担当課長
どうしても私どもの立場といたしましては区の施設、建物からの発想になってしまうわけでございますけれども、やはり高齢者、障害者の方がたくさんお集まりになるような施設につきましては、そういった道路の部分から考えていかなければならない問題ということは認識しているわけでございます。今後は、特にそういった施設につきましては連携を図りながら、どなたでも御利用いただけるような施設づくりに努めてまいりたいというふうに考えてございます。
岩永委員
ぜひ効果的なバリアフリー対策ができるようにお願いしたいと思います。
それからもう1点、アスベストの関係なんですけれども、ちょっと私も教育施設にまだあったということは、もうないのかと思っていたので、こういうAランクは早急に解決をしなきゃいけないと思うんですが、B判定にあるものについては13ページでは毎年度の経過観察を要すというふうに取り扱いがなっていますね。少なくてもB判定くらいまでは解決をしていくというようなことはとれないものかと思うんです。そのあたりはどうでしょうか。
秋元営繕担当課長
B判定にあるものは17、18、19という3年間ということでなっているわけでございますが、これにつきましては衝撃等がない限り安全という状況にあるものでございます。したがいまして、私どもといたしましては、こういった期間で整備をすれば十分間に合うというか、劣化には間に合うということでございます。しかしながら、毎年度経過を観察するというふうに申し上げましたのは、例えば、一たんこれは応急措置をしたものでございますので、その部分に傷ができたりいたしますと、そこから飛散が起こるということになるわけでございます。そういったことがないように観察をするといういことでございまして、そういった傷等ができた場合にはすぐにでも応急措置をとらなければいけないということから観察を続ける。ただ、全面的に改修をいたしますのはこの年度にさせていただくという、そういった意味合いでございます。
岩永委員
例えば、体育館の舞台等のところで、これは2校という意味なんでしょうかね。中野体育館もあったかしら。要するに、体育館なんて割と衝撃が発生もしやすいと思いますので、今の課長の御説明はわかるんですけれども、ぜひ経過観察の頻度なども含めて、本当に事故がないようにしていただきたいと思います。だから、本当はBまでぜひやっていただければというふうに思うんですが、とにかく影響が出ないようにすることが第一だろうと思いますので、そのことをお願いしたいと思います。
それから、この施設なんですが、これは既存の区有施設のアスベスト対策ですが、例えば、この間、委託をされた施設だとか民営化になった施設、民営化は区有施設とはもう言わないんですけれども、それでも区の施設であったということとの関係で言えば、そういう施設はもう既にすべてアスベスト対策は終わっているんでしょうか。
秋元営繕担当課長
少なくとも来年度民営化する施設がございます。これは14ページの方に表の下に書いてございますが、あけぼの保育園、これは実は民営化が予定されております。これにつきましては、本来、区の施設でありますと基準第1の(5)に該当いたしまして、後半の5カ年で除去措置をすると。しかしながら、これが来年度民営化されるということで、これにつきましては、やはりそういったものを引き渡すわけにはいかないということから、今年度中には何とか除去いたしまして民営化を図る。そういったことからこの対象施設から外してはいますけれども、年度内に対策を講ずるというものでございます。
岩永委員
そうすると、今の段階では既に委託された施設だとか民営化された施設の状況が区の方で十分に把握されているという状況でもないようですね。それがもし把握されていないようならば、ぜひ把握をして、施設そのものがたとえ民営化になったとはいえ、そこに行っているのは区の子どもであったり利用しているのは区民であったりするわけですので、やはり区のかかわった施設について、そういう運営状況が変わったものできちんと対応すべきだと思うんですが、いかがでしょうか。
秋元営繕担当課長
全く民営化を図る施設につきましては、そういった視点で、瑕疵というんでしょうか、健康上よろしくないようなものを差し上げるわけにはいかないということで対応はしております。ただ、指定管理者制度に基づくようなものにつきましては、施設そのものは区が管理するということになっておりますので、これはもしアスベストが使われているような施設につきましては、当然ながら私どもの方で一元管理をしてこの計画に乗せているということになるわけでございます。今のところ施設ごと民営化を図る施設についてはこの辺の対応はしているということでございます。
岩永委員
まあ、今すぐにということにはいかないのかもしれませんが、これから民営化をするというものだけではなくて、既にこの間、アスベスト等が大きな問題になってもう久しいですね。10年以上になりますね。既にこの間、民営化したり委託化したものがどうなっているのかをぜひ全施設について明らかにして、必要な対策を。例えば民営化になったものは区が乗り込んでいくというわけにもいかないでしょうけれども、きちんと事業者なりと相談をして、もし対策が必要であれば対策を立てるなどのよな対応は考えるべきではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
秋元営繕担当課長
先ほどもちょっと答弁の中で申し上げたんですが、完全に施設ごと譲渡したということは今までないわけでございまして、必ず指定管理者制度に基づくものであれば私どもが建物の管理をしていくということになりますので、良好な形で管理をしていくということになります。
それから、今後、施設ごと譲渡されるようなケースも想定されておりますので、その場合につきましては、今申し上げましたようにこういったアスベストが経過観察でも安全というような状況にあったとしても、一応除去措置を行った後に引き渡しを行う。そういったことで対応していきたいということでございます。
岩永委員
最後にしますが、例えば保育園でもことしみなみ保育園だとかが民営化になっていますね。それから在宅サービスセンターというか、高齢者施設など民営化になったものがあります。要するにそういうところなんかで、例えばあけぼの保育園でやるような形で区が対応した上で民営化になっているというのであれば、それはいいわけなんですが、現実にどうなっているのかわからないという状況であるならば、やはり区としても一定の役割を果たして、調べて必要な対応がとれるような手だてをぜひとっていただきたいということを再度お願いをしておきたいと思います。
委員長
よろしいですか。
他にございますでしょうか。--よろしいでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告は終了いたします。
次に2番目、幹部職員の人事異動についての報告を求めます。
長田人事担当課長
それでは、お手元の資料(資料3)に基づきまして、平成16年10月1日付けの幹部の人事異動について御報告を申し上げます。
まず、部長級職員の兼務の発令でございます。区民生活部みどりと環境担当参事・本橋一夫、区民生活部長の兼務でございます。
続きまして、課長級職員の兼務の発令でございます。区民生活部地域生活支援担当課長・高橋信一、区民生活部産業振興担当課長の兼務でございます。
なお、前区民生活部みどりと環境担当課長・大杉規子は東京都産業労働局商工部副参事となるため、平成16年9月30日をもって退職をしてございます。
以上、御報告を申し上げました。
委員長
ただいまの報告に対して御質疑ございますでしょうか。--よろしいでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告は終了いたします。
次に3番目、平成16年特別区人事委員会報告概要についての報告を求めます。
長田人事担当課長
それでは、お手元の資料(資料4)に基づきまして、平成16年特別区人事委員会報告概要について御報告をいたします。
特別区人事委員会は、平成16年10月8日、各特別区の議会及び区長に対し、職員の給与、勤務時間等について報告を行いました。その概要がお手元に配付の資料でございます。
まず、特徴ということで6点にまとめまして、その概要を御説明をさせていただきます。
まず、最も大きな注目の点でございますが、今回は給料表、期末・勤勉手当とも改定見送りをするということでございます。よって、今回の人事委員会勧告ということではなくて、報告ということになってございます。
それから、平成10年の改定以降、平成11年から平成15年まで給料表または特別給、期末・勤勉手当ですが、これについてはマイナスの勧告でございました。今回、給料表の改定見送りということで、6年ぶりに前年水準を維持すると、そういう内容になっているものでございます。以下、6点にわたりまして特徴を申し上げます。
先ほど申し上げました給与改定の見送りの説明でございますが、公民較差(82円(0.02%))ということで、ほぼ民間の給与水準と均衡しているということから、今回、給料表等の改定は行わないという判断を人事委員会が行ったものでございます。
加えまして、期末・勤勉手当、特別給でございますが、これの支給月数、年間で4.4月でございますが、これにつきましても公民でおおむね均衡しているということから、特別給についての給与改定についても改定は行わないと、そういう報告になってございます。
期末手当の支給回数でございますが、現行3回でございますが、これを2回にすることの必要性について意見を述べております。
それから、期末・勤勉手当の支給割合の見直しにつきましても報告の中で言及をしてございます。
5番目でございますが、本年の公民給与の比較に当たって通勤手当を比較給与項目から除外をいたしました。これに伴いまして、来年の公民比較方法について、国の人事院の動向等を踏まえて検討していくことについても、あわせて言及をしているところでございます。
最後に、能力・業績及び職責に基づく新たな人事・給与制度の構築についても言及をしてございます。
この表の表の下段でございますが、国、東京都、特別区、それぞれの16年の勧告といいますか、報告についての内容、公民較差についての内容を整理して表示をしてございます。特別区、16年82円(0.02%)ということで改定は行わない。東京都でございますが、729円(0.17%)ということで、やはり低い較差が認められるということで、結論としては改定は行わない。人事院におきましても39円ということで、極めて較差が小さいということで、改定は行わないと、そういう判断をしているものでございます。
裏面をお開きいただきたいと思います。寒冷地手当以下8項目について人事委員会から意見が出されております。寒冷地手当につきましては、本年の人事院の勧告の内容を踏まえて、国に準じた措置を行うことが適当であるということ。それから、期末・勤勉手当については先ほど御説明したとおりでございます。それ以外に特殊勤務手当、それから公民比較方法の見直し等について意見が付されております。それ以外に能力・業績についての評価、それからそれに伴う処遇についての意見、それから人材の確保等に関する意見、特に任用の形態の多様化ということについて、任期付短時間勤務職員制度等の任用形態、こういった制度について検討する必要があるということを、人事委員会の方から意見として付されております。最後に勤務環境の整備等ということで、特に心の健康に関して、職員一人ひとりが基礎知識を習得でき、組織としても取り組むことができる環境づくりが必要であると、こういった全体について8項目の意見が付されているものでございます。
大変雑駁でございますが、以上をもって御報告とさせていただきます。
委員長
ただいまの報告に対して御質疑ございますでしょうか。--よろしいでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告は終了いたします。
次に、4番目、職員の出退勤管理の見直しについての報告を求めます。
長田人事担当課長
職員の出退勤管理の見直しについて、お手元の資料(資料5)に基づきまして、御報告をさせていただきます。
今回の職員の出退勤管理の見直しでございますが、10月1日から見直しを実行してございます。内容は大きく分けて二つございます。一つがタイムレコーダーの運用方法の変更でございます。職員の勤務時間の適正な把握に資するため、職員が出勤時に加えまして退勤時においても職員カードによってタイムレコーダーに打刻をする、読み取りを行うということを義務付けてございます。これがまず1段階目でございます。
もう一つございます。2番目でございますが、職員の出退勤管理に関する体制の整備でございます。これも10月1日をもって体制の整備、構築をしてございます。内容でございますが、出退勤記録等の整理に関して部長、統括管理者及び事務担当者の役割を規定し、明示をいたしまして、それぞれの職責を明確にしたものでございます。部長の職責でございますが、部内全体の所属職員についての出退勤管理についてこれを行うということから、統括管理者に対し所属職員に係る適正な出退勤記録等の整理を行わせること。それから統括管理者に対して所属職員の出勤及び退勤の状況について報告を求める。こういったことで全体の所属職員に対しての適正な管理をしていくという職責を持たせたものでございます。
2番目ですが、統括管理者でございますが、所属職員の出退勤記録等の整理に関する事務を統括するということで、直接的な責任を負うという立場を明確にしているものでございます。
3番目です。統括管理者は、所属職員のうちから出退勤記録等整理員というものを指名して、出退勤記録等の整理に関する事務の処理を行わせるということで、部長、統括管理者、それから、事務をつかさどる者ということで、全体の職責を明確にして出退勤に関する体制を整備するというものでございます。
大変雑駁でございますが、以上をもって御報告とさせていただきます。
委員長
ただいまの報告に対して御質疑ございますでしょうか。
長沢委員
この点線の枠内で2番目のは、これは「事務を総括する。」でいいんですね。統括じゃなくて総括でいいんですよね。
長田人事担当課長
はい。
長沢委員
それで、流れというか、事業部制のもとでの対応なのかと思うんですが、3番目の統括管理者が所属職員のうちから整理員を指名して実質事務の処理を行わせるということになると思うんですけど、どうなんですかね。例えば職員全体としては、もちろん人事のところで最終的にこれは握っているというか、しっかりとつかんでおかなくちゃならないということで、事業部制のもとでその規模というんでしょうか、職員のあれは事業部によっていろいろだと思うんですけど、例えば、じゃあ、こちらの所管のところで区長室なり総務部のところでは統括管理者が所属職員のうち、どれぐらいの規模でこういうのを考えられているんですかね、その整理員というのは。
長田人事担当課長
それぞれ部に職員が配置をされまして、その後、分野ごとに職員のこういった形の整理を行います。ですから、今、課という組織はございませんけれども、分野が一つの職員の所属関係を整理する単位だというふうに考えてございます。総務部の中ですと総務分野、それから財務分野、人事分野とそれぞれありまして、担当参事なり担当課長が職員の出退勤管理について、先ほど申しましたように統括管理者としての職責を果たすということで、直接出退勤の管理については責任を持っているということです。先ほど申しました事務担当者ですが、いわば統括管理者を補佐する形で具体的な事務を処理する者と、そういうことでございます。
委員長
よろしいですか。
他にございますでしょうか。
佐野委員
御苦労さまでした。事故が起きた後にこういうものをまとめて、今後起きないようにしていく、これはやっぱり肝要なことだというふうに私も思っておりました。
それで、ちょっとお伺いさせていただきたいんですけども、これは今までやっていないからやるんですよね。これから新たにやるということですよね。確認したい。そうすると、例えば当たり前のことだったけどやっていなかった。だけど、これをやることによってプロテクトがかかっていくだろうということでやられるわけでしょうけども、例えば(1)の部長は出勤及び退勤の状況について報告を求めると、これはいつどういう形で何回とか、どういうふうなということの細かいところまでは書かれていませんけども、具体的にはどういう指示をそれぞれの所轄の担当課長ないしそういう者に出されているわけでしょうか。
長田人事担当課長
日常的な把握というのは統括管理者が職員に対して行うということでございます。これは今、庁内LAN、パソコン端末が課長の席にもございますので、課長が直接確認をするということ、ないしはタイムレコーダー上の記録がパソコン上の端末から確認ができるということになってございます。こういった管理の状況を事業部長として部の全体の責任を持つ者として随時統括管理者を指導していくということでございますので、状況の把握、報告を求めるというのは、これは部長の判断で随時というふうに考えているところでございます。
佐野委員
わかりました。システムですよね。要するに、そういう普通の当たり前のことを当たり前にやれるような状況、したがって、その管理者が担当者に求めるのではなくして、下から当然そういうものが起きてくる。こういうふうなことで、月末になればこういう状況ですよと報告が上がってくる。こういうシステムをつくっていかなければ、トップダウンではなくてボトムアップのこういったものをつくっていかなければならないと思うんですよ。例えばこういうシステムがありますよということをうたっても、やるのはそれぞれの担当部署の現場の人たちですよ。したがって、その現場の人たちがそういう気持ちになって上に上げていくようなことを考えていかないと、またかけ声だけで終わってしまうというきらいがあると思うんです。したがって、今、もちろんオールウエイズ、見られるということなんでしょうけども、そうじゃなくして、やはりある程度のルールを決めて、下から上がってくるようなものにしておかないと、またこのままで終わってしまうきらいも出てきはしないかなというふうにまず危惧したことが一つあります。
それから、1番目の方の場合の最初に打刻をして、帰るときにも打刻をする。これによってある程度の防止はできるというふうに判断なさったんでしょうけれども、直帰の場合、外へ出ている人ですよね、ほかへ出ていってそのまま帰らざるを得ない。今までは電話か何かで上司の確認をしたというお話でしたけども、その辺についてはどういうようなことを考えられているんでしょうか。
長田人事担当課長
まず、出張する場合の打刻ですが、朝、定時に出勤するときに出勤時の打刻をして、それで直帰すると。要するに、庁舎へ戻らないという場合については、これは出張命令、上司からの命令に基づくわけですが、出張に出発するときにもう一度打刻をするということですので、朝来たときとそれから出ていくときの打刻ということになります。そのことは記録として残るということです。そのまま出張の内容、目的を達成して、それで勤務時間が終了しているということなので、庁舎へ戻らない場合は復命をすると。所属長に報告をして、それで出張先から帰宅するということも許されております。この確認はあくまで復命によるという形をとっているところでございます。
佐野委員
わかりました。ほとんどの民間の会社もそういうシステムをとっていると思いますので、そこはやっぱり厳重にとっていくべきじゃないかなというふうに思っております。
それで私は前から思っていたんですけども、前のこの委員会でも申し上げたことだと思います。こういったハード面を直すことはもちろんですよね。当然やらなきゃいけないことですけども、ソフト面、要するに心の問題、マインドの問題を直していかないとということを再三私は申し上げたと思うんです。例えば、私、記録をちょっと持ってきましたけども、この委員会の6月9日のときに私はこの問題について質問をさせていただいております。起きたことは仕方がないとしても、今後、区民として、職員としてどうしてこの信頼回復、失地回復をしていくのかということをお尋ねしました。それに対して助役は、「しっかりと早急に見直す必要があると思います。そして今回のことが二度と起こらないように、職員が安心してシステムを信頼して日々の勤務に当たれるように、そのような状況を早急につくっていく必要があると思います」というふうにおっしゃっています。確かに今はハード面が出ております。しかし、ソフト面については何ら私はこの回答が出ていないような気がするんです。
もう一つ私の方でその辺についても言わせていただいております。この管理システムを見直すとすべてであろうというお話をさせていただきました。区長からも一般の質問の中でお答えがございましたけれども、この出退勤システムについて見直しを図るというふうに言っておりました。早急にやらなければならない問題だと思いますが、私自身は単にこうしたシステムを見直すことではなくして心、職員のマインド、そういったモラルといったものをしっかりと見据えないと、システム自体を幾ら見直しても今後の方策として直っていかないんではないかという危惧を持っておりますということを申し上げております。それに対して内田助役は、「御指摘のように、単にシステムを変えただけでは問題がすべて解決するのかというと、そうではなくて、それを運用する職員であり、日々それに対応する職員の意識がそれに伴っていかなければ直るものではない」ということをはっきり明言しております。私もこのときに、それじゃあ、どういう教育方法、どういう訓練をしていくのかということを申し上げました。人事課長はそのときに、いろんな教育方法をとっていって、これからそういう意識、モラルアップをしていくということをやっていきますということを言っておりました。この今の出退勤の見直しのことについては、一切それに触れておりませんけども、どのような方法をとってどういうことを今までやろうとしてきたか、あるいはやってきたか、この起きてから今までですね、それにちょっとお伺いしたいと思います。
長田人事担当課長
タイムレコーダー、要するに物理的な器具を使って確認をするということを、ご指摘のとおり、もちろんこれについては行ったわけでございます。それから、体制の整備ということで、これも広くとらえればシステムの一部になるかと思いますが、こういう体制を整備することで一人ひとりの職責を明確にしていくということで、組織の日々の運営の中に緊張感を持たせていくということも大事なことだと思って、今回、取り組みをさせていただきました。
これに加えまして、タイムレコーダーの運用についての手引きの改訂、それから、服務規律に関しての手引きの改訂、それを庁内にきちっと徹底させていくということで職員のそういった服務規律についての環境の整備をしていくということを、今、取り組んでございますので、そういった中で職員の意識の醸成というのを図っていきたいと考えているところでございます。
佐野委員
せっかくそういういい方法をとろう、またそういったモラル意識を改革していこうという意識の改革を求めていることをおやりになるのであれば、やはり報告の中にはっきりとそういうこともやりますよと、今までの経緯の中で助役はそう答えられているわけですから、私は助役と人事部の間の意思疎通がなかったのかなとこの文書を見たときに思ったんですけども、助役自身ははっきりとそういうことをお答えになっているわけですから、人事課の方もこれについて、もしお出しになるに当たってはこの辺の議事録なり、我々が質問したことをはっきりと認知しながら、そういうことをおやりになるのであればはっきりとここに書くべきではないかというふうに思うわけですけど、いかがでしょうか。
長田人事担当課長。
日ごろから助役及び総務部長から指導を受けまして、こういった出退勤管理等の見直しについても鋭意取り組んできているところでございます。今回、大きな変更点について御報告を申し上げたということで、それ以外の職員の執務環境への環境整備といったことについては省略をさせていただきましたが、今後、御報告する際には留意していきたいと思います。
佐野委員
私は、何回も申し上げますけど、その環境の整備が大切であるということを申し上げているわけですね。要するにハード面を直す、これは、例えば技術的なことを考えたり、いろんな打刻のシステムを変えたりすればいいわけですよ。ところが、その環境の整備、意識の改革は物すごく大変なことなんですよ。要するに、そのハードを直すよりもソフトの改革の方がずっと大変だという認識を担当者がしっかりと持ってやらないといけないのではないかということを再三私は申し上げているわけです。しかし、残念なことに、この出退勤の見直しについてという中には一言も触れていないわけです。今、そういう意識がおありになれば、大切だと思われているのであれば、やはりそういった面をどう改革していくかということをはっきりと書くべきではないかということを私は申し上げているんです。確かに大切だという認識を持っていなければ別ですけども、持っているのであれば、直ちにそういったものに取り組んでいるのであれば、こういうことを取り組んでいます、あるいはこうします、そういったものの職員のモラルアップを含めて意識改革をこうさせていきますということが、やる気につながり、中野区政の改革につながっていくわけですよ。
少なくとも田中区長は目標と成果による区政運営ということをはっきりとお挙げになっているわけですよ。そのことから考えれば、やはりその目標と成果に向かってやるんだという一丸をつくるには、そういったモラルアップができなければならないと思うんです。これは一つの例ですけども、少なくともそういった問題を取り上げることが私は肝要ではないかなと思うわけです。
ちょっと長くなりますけど、私は二、三日前にNHKの青戸病院のドキュメントを見させてもらいました。私は非常に胸にきたことがあります。それは何かといいますと、昨年ですか、御承知のように青戸病院の中で泌尿器科で問題が起きました。前立腺の手術を行ったわけです。若い3人の担当医師が担当しました。しかし、それがなれていないということもありまして非常に時間がかかり、3時から9時までかかりまして、最終的に失敗に終わりまして、開腹手術をしないで内視鏡での手術をしたために、なれていないということがあって出血多量になってしまったと。そして3日目に死んでしまったという事件がありました。それがどういうふうに起きたかということを当然青戸病院の中では、慈恵医大の方から連絡がありまして、究明を委員会を設けてやっておりました。そして、その中で究明をしていったわけですけども、やはり身内の中でのかばい合いがありまして、結果としてはっきりと物が言えなかったというのが大きな原因でそのままになってしまったという事実があります。しかし、その死に至った親族に至っては、例は悪いですけども、やはり納得ができなくて訴えをし、はっきりここで出てきたわけです。私は別にこれとそれとをオーバーラップして見たわけじゃありませんけども、少なくともそうした病院内で起きたことに対してイエス、ノーがはっきりと物が言える職員、こういったものを私はつくっていくべきである、それがある意味では人事の役割であるというふうに一つ思っております。
大変人事課長に失礼なことを言って申しわけないですけども、私は、起きたことはしようがない。しかし、それに対して二度と起きないようにする。同じ身内だからというかばい合いをせずに、ちゃんと物が言えるものをはっきりとつくっていく、そういった育成をしていくということが私は人事課の大きな責務ではないか、また区の役割ではないかというふうに思っています。やはり、そういったことを示すことによって区民も納得をし、理解をしてくるわけです。したがって、そういった組織内の人は悪いことだと思っていても、なかなか自分のことは将来を考えると物が言えない。それは事実だと思います。つらいことだと思います。しかし、つらくてもはっきりとイエス、ノーを言って今後のことを正していく、そういったものの姿勢ができるような育成をする。これが私は大きなことだと思いますけども、その辺についてはいかがお考えでしょうか。
長田人事担当課長
職員として守らなければならないこと、向かうべき方向に向かって進むという、そういう姿勢を保つこと、それにつきましては、常々組織を通じてそれぞれの部長が、ないしは課長が行っていることだというふうに考えてございます。
今回、職員が本来してはならない事態に陥ったことに関しては大変申しわけなくて思っておりますが、これについては懲戒処分ということで、このことの意味合いといったものは庁内の職員は非常に厳しく受けとめているというふうに考えます。
あわせて、先ほど申し上げさせていただきましたが、服務規律等についてのきめ細かな対応ということで、手引き等の改訂をして、何を守っていかなければならないのか、どのように仕事を進めていかなければならないのかということについては組織の中に徹底するように今後も努力をしていきたいと、そういうふうに考えております。
佐野委員
ぜひ、そういったソフト面といいますか、心の意識の改革を求めて全庁的な取り組みを人事の方にもお願いしたいというふうに思います。
大内委員
済みません。ちょっと聞き漏らしちゃったかもしれないんだけども、要は今までは帰りはどうしていたんですか。
長田人事担当課長
昨年の7月にタイムレコーダーの導入をいたしました。その時点では出勤時に打刻をするというルールと、それからもう一つ、退庁時について省略をすると。ただし、超過勤務、いわゆる残業を行うときだけは残業を行った後の退庁については打刻をするというルールで行っておりました。つまり、定時退庁する場合には省略することができるという、こういう運用をしていたわけでございます。これをことしの10月1日からすべての場合について出勤時と退勤時、両方打刻をすると、そういう運用に変えたということでございます。
大内委員
それで、聞きづらいところはあるだろうけど、帰りに関しては今までの慣例どおりやっていたかもしれないんだけど、じゃあ、帰りは5時15分なのかな、場所によって違うけども。例えば、4時に帰ってもわからなかったのという、そういうのはあったのか。把握しているのか。例えば、帰りに関してはやっていないわけだけよね。場合によっては何か知らないけど、みんなぞろぞろ歩いていたりとかよく見る--よくとは言わないけども。何でいるのかなとかいう人たちもいたんだけど、そういうのは薄々把握していたり、そちらの方では感じて、やっぱり帰りもやらなきゃいけないということにしたのか。そういったことも含まれているのか。
長田人事担当課長
職員の勤務時間というのは定めがございます。服務上の規律、服務上の問題として職員一人ひとりが勤務時間を守る、職務に専念するという義務を果たしていくということでございます。管理監督者がその状況を把握しておりますので、10月1日より以前におきましても勤務時間はきちんと守られていたという認識でございます。
大内委員
佐野委員がさんざんそういった件に触れましたので、もう言いませんけども。
それとあと、考え方なんだけど、5時15分だったらタイムカードを5時16分で押せばいいんだろうけども、場所によっては、もう4時半か知らないけども、5時ぐらいから帰る支度をしていて、5時15分になったら出られるんですよと。まあ、佐野委員のと重なるかもしれないけど、5時15分になったら仕事が終わりなのに、5時15分になったら帰れますよという認識が、あなたじゃないかもしれないけども、職員によってはとりあえず5時になると帰る支度を始めて、5時15分まで座っていればいいというような、そういったような意識も見られるんだけども、そういったことは感じたことありますか。要するに、そういった意識も変えていかなければいけない。5時15分までちゃんと仕事をして、それから5時15分になったら帰りの支度をして帰る。5時15分前に帰りの支度をして、5時15分までいすに座っていればいいというんじゃないですよね、確認しますけど。
長田人事担当課長
先ほども御答弁させていただきましたが、私ども公務員には職務専念義務というものがございます。それを誠実に履行するとすれば、どのような勤務態度が望ましいのかというのはおのずと一人ひとりの職員の自覚の中に生まれてくるものだというふうに思います。
加えて、今の中野区政では区民により高い価値を提供しようと。一人ひとりの職員が目標を持って、それを達成していこうという、より主体的な仕事の仕方をつくり出していこうというふうに考えてございますので、委員御指摘のような仕事ぶりというのはこれからなくしていかなければならない、なくなっていくものというふうに認識しております。
大内委員
言葉で主体的にどうのこうのと言ったって、現実にはそんな簡単にはいかないし、また、幾ら今ここで言っても仕方ないけども、現実にそういうのをこっちは見ているわけだから、その辺は職員が一人ひとり主体的にしていけば守られるとか、そんなことじゃなくて、もうきちっと、佐野委員も言ったけどモラルの問題というか、5時15分までなんですよ、それから帰る支度をしてくださいねと、その辺ちゃんと徹底した方がいいんではないのかな。これは当たり前の話ですよ。当たり前だけど、その辺がちょっとルーズなのかなというのがあります。
それと、庁舎外施設に関してはこのタイムレコーダーというのはどうなっているんでしょうか。
長田人事担当課長
清掃事務所以外については、出先事業所すべてにこれを配置して、稼働させております。
大内委員
ということは、すべてというのは小学校にもあるのか。小学校、あるいは幼稚園もそうだけど、保育園、あるいは鷺の宮の土木詰所とか、あるいは地域センターは見たことあるけど、じゃあ、すべてのところにあるということでいいんですか。
長田人事担当課長
幼稚園、小学校、中学校には配置をしてございます。
それから、大変申しわけございませんでした。タイムレコーダーの導入の設備等の関係で配置ができないところとして、区内の事業所の一つとしては高齢者会館を除外をさせていただいております。(「保育園は」と呼ぶ者あり)保育園も現在29カ所配置をしております。ただし、これも設備等の関係で1園だけ除外させていただいております。(「児童館は」と呼ぶ者あり)児童館につきましても、28カ所設置をして、稼働させております。
委員長
よろしいですか。
他にございますでしょうか。
長沢委員
ちょっと御答弁で気になったのは、これまでは省略をしていいよということを人事課としては職員の皆さんのところに徹底をされていたということなんですか。
長田人事担当課長
本日の報告をさせていただいておりますタイムレコーダーの運用方法という定めを持ってございまして、この運用方法の中で省略をすることができるというふうにルールをつくっていたということです。このルールを変更いたしますと、そういうことをきょう御報告をさせていただきました。
長沢委員
それで、決算の総括の際に他の委員さんの方から区長へも答弁を求めて、区長は知らなかったというようなことをおっしゃいましたよね。要するに、7月からこれを始めながら、そういう形で運用されていることでは、区長としてはタイムカードはこういう形で運用されていることを知らなかったという御答弁だったと思うんですけども、どうして区長は、そういうルールに基づいて一定の、そのルールがどうかというのはありますけども、それはどういうことなんですかね。
長田人事担当課長
総括質疑の際の区長答弁のことを示唆されていることだと思いますが、私の記憶では7月稼働前に報告を受けて省略するという運用方法であるということは承知をしていたというふうに御答弁させていただいたように思っております。
長沢委員
前にもちょっと伺ったんですけど、結局、省略をしなさいという指示ではなくて、省略をできるという運用だったのかな。押されている方もいて、それで、押されない方もいてという、そういう状況はこれまでずっとあったということでいいんですか、認識として。全くそれは押さなくてもいいですよ、押さなくても構いません、省略できるということで、皆さんがそうされていたのか、押されている方もいらっしゃったのか。要するに、去年の質疑の際には、たしか押すなというような指示はしていないという、当時の人事課長はそういう御答弁だったんだけども、結局、押されている方もいたし押さない方もいたと。そういう状況の中で今日まで--今日というか、この10月1日に施行されるまで、これが実施されるまでは状況としてはあったと、そういう認識でよろしいですか。
長田人事担当課長
統一したルールとしては、朝は必ず押す、それから時間外の勤務、残業したときには、これも必ず押すというのが統一したルールです。それで、定時退庁については省略することができるということで運用してきたということです。
長沢委員
わかりました。運用はその流れでそういうルールだったということなんだけども、現実問題としては別に押すなというような指示ではないわけですよね。できるということで。押される方は押されていたという状況はあったのですかということを伺っているんです。
長田人事担当課長
記録が今手元にありませんので、それを確認するということはできませんが、事柄としては押す職員もいた可能性はありますけれども、今、私のところでちょっと確認はとってございません。
委員長
よろしいですか。
長田人事担当課長
それから、委員長、ちょっと答弁を修正させてください。
委員長
人事担当課長、どうぞ。
長田人事担当課長
先ほどタイムレコーダーの設置場所で清掃事務所を除外というふうに申し上げましたが、清掃事務所にも3台タイムレコーダーを設置してございますので、修正をさせていただきます。
委員長
他に御質疑ございますでしょうか。--よろしいでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告は終了いたします。
次に5番目、平成16年台風22号の対応についての報告を求めます。
納谷防災担当課長
では、平成16年台風22号の対応につきまして、お手元の資料(資料6)に基づきまして御報告を申し上げます。
まず日時(期間)でございますが、先週の金曜日から土曜日、台風は土曜日でございます。
2の気象情報でございますが、8日、前日の22時07分、23区西部に「大雨・洪水注意報」が発令されました。また、9日の朝、05時56分に23区西部「大雨・洪水警報・雷・強風・波浪注意報」に切りかわりました。
3の降雨状況でございます。主に9日の状況ですが、総雨量、一番多い地点を記載しました。総雨量、弥生で219ミリ、それから時間最大雨量、同じく弥生で1時間57.5ミリ、これは夕方の4時57分から5時57分でございます。10分間の最大雨量、同じく弥生で15.5ミリ、これは5時24分から5時34分でございます。
また4番、河川水位情報でございますが、これは最高水位を記載しました。神田川系では神善合流地点におきまして天端からマイナス0.36メートル、36センチでございます。これは5時30分に起きました。また、妙正寺川系ですが、これは天神橋で天端からマイナス0.13メートル、13センチでございます。これは6時5分に起きました。極めて妙正寺川系が危ない状況になったということでございます。
なお、他の観測点も含めて区の状況を御参考までに3枚目につけてございますので、ちょっとごらんいただきたいと思います。
3枚目をお開きいただきたいと思います。これは中野区内及び一部杉並の観測点も入ってございますが、中野区の河川情報システムの図でございます。凡例でございますが、例えば、一番右上に江古田という地点が書いてあります。この江古田という地点は雨量の観測点でございます。こっちが雨つぶマークを記してございます。また、その下の天神橋は四角いマーク、これは水位の観測点でございます。これを簡単に御説明させていただきます。
この江古田でも上段の12.0というのは10分間最大値、下段の46.5ミリは1時間の最大値でございます。同じように左の方にちょっと飛んでいただきますと、鷺宮でも12.0、あるいは39.0ミリという降雨が観測されました。また、鷺宮の右下の方に行きますと千歳橋がございます。ここでもマイナス0.29メートル、これは妙正寺川の水位でございますが、マイナス0.29メートル、29センチまで達したということでございます。これは沼袋小学校の南側になります。その右側が区役所の降雨量、あるいはその左下へ行きますと鍋横の観測点の降雨量でございます。
また、神田川系でございますが、その下の方に神善合流と寿橋がございます。これはそれぞれの水位、マイナス0.36メートルあるいは0.38メートルをあらわしてございます。また、その右側に行きますと、先ほど御報告しました弥生の降雨状況でございます。一番右の表は、これは桃園川幹線、下水幹線でございますが、この桃園川幹線の下水の水位をあらわしております。特に水害の発生の頻度が高い宮下橋交差点の西側になりますとマル8がそのときの水位でございます。
大変お手数ですが、また1枚目にお戻りいただけたらと思います。
この台風に伴う降雨によりまして道路の冠水、あちこちで道路が少し水浸しになったところがありますが、主に冠水が激しかったところがこの7地点でございます。弥生町五丁目、これは本郷通りの佼成病院前でございます。また、中央二丁目から東中野二丁目、これは環6の宮下交差点の西側の大久保通りでございます。また本町五丁目、これは立正佼成会団参会館付近でございます。また新井四丁目、これは新井小学校の西側から平和の森公園に登る途中の道でございます。また、松が丘二丁目の34番、これは天神橋、江古田公園の付近でございます。また、江古田一丁目の38・39番、これは不動橋、新青梅街道のちょっと北側、関東バスの車庫の近くになりますが、その付近になります。また、江古田四丁目の20番、これは練馬との区境、江古田川の暗渠部分でございます。徳田の付近でございます。このようなところで甚だしい道路の冠水が見られました。
また、7番目、被害状況でございますが、南中野から沼袋まで、それぞれ南中野地域センター管内で5件、東部管内で18件、鍋横管内で8件、江古田管内で1件、沼袋管内で1件、合計33件の被害が確認されております。
また、その次の8番目、土のう対応でございますが、区民からの土のう要請等に基づきまして、20件の要請に基づき665袋をお運びしたところでございます。
次ページをお開きいただきたいと思います。排水対応でございます。これは主に半地下の駐車場に入った水の排水等の要請に基づく排水の対応でございますが、6件ございました。
また、10番目の消毒対応でございますが、これは被害が発生した次の日、10月の10日と10月の12日、合わせましてごらんの地区で38件消毒を実施したところでございます。
11番目の清掃は特に要請はございませんでした。
次、12番目の公共施設の被害状況ですが、特にございませんでした。
13番目、避難所の開設は特にいたしませんでした。
14番目、これは車両の避難でございますが、7カ所に車両の避難所を開設しました。合計46台の車両が避難をしたところでございます。
15番目は調節池の流入状況でございます。神田川の環7の地下の調整池でございますが、約9割近い水が入ったところでございます。あとの調節池はごらんをいただきたいと思います。
以上でございます。
なお、現在、台風23号、24号と相次いでまた発生しております。特に23号は超大型ということになっておりまして、明日の夜半に西日本に上陸し、21日ぐらいに関東地方に最も影響を及ぼすだろうと言われてございます。
以上、現在の状況も含めまして報告を終わらせていただきます。
委員長
ただいま報告に対して御質疑ございますでしょうか。
伊藤(正)委員
大変御苦労さまでしたというか、22号が来たときには私も予定していた会合を中止させてもらったんですけども、ちょっとお伺いしたいんですけども、この被害状況で床上浸水、沼袋1、ところが床下浸水がないんですけども、これはどういうことなんですか。ちょっと教えていただけますか。
納谷防災担当課長
近年の水害の事例で多いのが、この床上の特に半地下のワンルームマンションとか半地下の居室でございます。今、御質問にありました沼袋の1件というのも、半地下のワンルームマンション、先ほど御報告しました江古田川の徳田付近の地下のワンルームマンション、道路から水がそのまま入っていってしまったということでございます。
伊藤(正)委員
そうすると、床上という判断ですよね。要するにこれは住居なんですよね。
納谷防災担当課長
私ども、現在のところ半地下でございましても、そこに住居を構えていらっしゃるときは床上と判断します。ただ、駐車場等居住していない空間についてはこの水害の対象にはしておりません。
伊藤(正)委員
例えば、地下でもいろいろ倉庫にしたり、今言った駐車場にしたり、作業場にしたりという場合は床上と言わないんですね。
納谷防災担当課長
私どもは水害の対象として、そこで居住されているかあるいは作業を営んでいる、こういうものを対象にしております。ですから、単に物置とか駐車場というのはここの被害の対象にはしておりません。
伊藤(正)委員
それから、警戒サイレンなんですけども、これはどの時点でサイレンを出しているんですか。
納谷防災担当課長
どの時点といいますと、細かい時刻はちょっと手元にありませんけど、警戒水位を超えたときにすぐサイレンが吹鳴するようになっております。あわせて、その状況について私どもでは防災無線のスピーカーを用いて川沿いの区民の方々に周知をいたします。
伊藤(正)委員
ちなみに神田川は9日の何時ごろサイレンを鳴らしましたか。知っていますか。
納谷防災担当課長
申しわけございません。今手元に細かい時刻の資料を持ち合わせておりませんので、ちょっとお答えができかねます。
委員長
よろしいでしょうか。
他にございますでしょうか。
岩永委員
本当に地域センターの職員の皆さんを初め課長たちなんかも出て、雨風の中をどうも御苦労さまでした。結構中野新橋あたりなんかもお店が早々にシャッターをおろして土のうを積んだりしていて、今度23号も本当に心配になるところなんですけれども、2ページ目の車両の避難のところです。桃園小学校、二中等本当にたくさん入っていました。6時半ぐらいでも割と車両避難をされていて、雨の降っている中を避難されているということだったので気になったんですが、それぞれ桃園や二中や富士見中などの車両避難が学校の門をあけたのはいつごろなんでしょうか。
納谷防災担当課長
学校によって違いますけど、主に南の方が降雨がひどかったものですから、まず南の方を先に5時ごろにはあけたというよりも門を開放して、ちょうど学校には管理員がいますので、その方に入ってくる車両のチェックあるいは連絡先の確認等を5時ごろから行っていました。また、その後1時間ほどたってから北側の方をまたあけたということでございます。
岩永委員
例えば、どこでどういう判断をするかというのも難しいところではあるんですが、本当に神田川なんかも環7の下ができたり、本郷通りの下ができたりして、前ほどには心配はしなくはなってきているんすけれども、やはりああいう雨を伴う台風のときなんかについては、自宅の避難態勢はもちろんなんですが、車両の避難も早目にやりたいという気持ちもあるわけなんですが、例えば、今度のまた、大型の台風が来ている。こういうときに雨の心配、要するに東側に雨をもたらすというようなことも天気予報で言っていますけれども、そうすると、例えば事前に何時ごろからもう避難できますよというような、そういう判断というのから、地域の人たちへの案内というのかしら、そういうことはできないものかなと思うんですが、どうでしょうか。
納谷防災担当課長
済みません。まず答弁修正をしないといけません。先ほど5時ごろと言ったのは15時ごろの間違いで、3時ごろにはもう既にあけてありました。
それで、今のは車両の避難の御質問と考えればよろしいかと思いますけれども、確かに私どもが車両避難所を開設するときに要望がございますけれども、降雨状況を踏まえて事前に開設するのは通例でございます。ただ、それを周知いたしますのはなかなか現状では難しい点がございまして、逆に車両避難をされる方というのはその辺のところを心得ていまして、逆にこちらに問い合わせがありまして、あいていますかとか、あるいはあけてください。そういうときにはもうあいていますよというような回答をして避難していただくというのが実情でございます。今後、例えば地域内広報で区民の方に注意を促すときとか、あるいは今後のCATVの活用なども考えていますので、その中であわせてこの車両避難所も開設をしましたというような広報の仕方についても検討はしてみたいと思っております。
岩永委員
本当に言葉は悪いですが、なれているといえばなれていますけれども、新しい住民の方たちもやっぱり地域の中ではふえているということがありますので、やはり早目に対応できるものならば早目に対応したいという気持ちがありますので、ぜひ今、そういう改善方をお願いしたいと思います。
あわせて、9日は土曜日でしたが、例えば土曜とか日曜とかでもこういう心配があるわけですね。住民の人たちが地域センターなどに問い合わせをしたいという場合には、受付をやったりとかされる方がいらしていて、なかなか対応し切れないというようなこともあるかと思うんですが、やはり今度のような土曜日の態勢、それから23号、今度来る台風も心配されているということで、あしたあさっては平日ですけれども、そういう土日の態勢というのはいつでも庁内でも連絡先をちゃんと上司に出していてとかということで流れているんですが、地域センターなんかに問い合わせをしてくる区民の人たくへの対応なども考えて、地域センターなんかでは割と早く職員をつけるようにするとか、そのあたりはどんなふうに今はなっているんでしょうか。
納谷防災担当課長
いわゆる緊急時に迅速にその態勢をとるということかと思います。私どもは、勤務時間はもちろんのこと、夜間・休日においても連絡態勢を確保して、必要に応じてそれだけの要員の態勢をとれるような、そういう状況をいつでもつくっております。特に地域センターは災害時は地域本部になります。極めて重要な災害時の出先というんですか、まさに一線の部隊になるわけでございますので、特に地域本部の立ち上げ等はいつも留意して早期に立ち上げるように配慮しているところでございます。
済みません。先ほどの報告の中で1点報告が漏れがあったことと、あと、ここで先ほど答弁がちょっとできなかった点、その二つを合わせて行わせていただきます。
報告の中で、5番で区の対応についてちょっと飛ばしてしまいまして、区の対応、今、委員から御質問がありましたけれども、9日の1時30分、一時的に雨足が強くなったために1時30分に職員を招集しまして、4時まで情報連絡態勢をとったところです。9日は8時30分からまた情報連絡態勢をとりまして、12時に災害対策本部を設置して、21時30分に本部を廃止したところでございます。
例えば、こういう状況下でも夜中でもいつでも職員が集められる、また緊急時にきちっと態勢がとれるよう、いつでも万全を期しているところでございます。
それから、申しわけございません。先ほど答弁ができなかったサイレンでございますが、サイレンの吹鳴は、例えば、天神橋では5時31分、あるいは神田川の寿橋付近では5時46分に鳴っております。
委員長
よろしいでしょうか。
斉藤(金)委員
一つだけ教えてほしいんだけど、御苦労さまでした。3枚目に書いてあるんだけど、これは何で旧名称を新名称と変えちゃうのか。
納谷防災担当課長
いわゆる測定地点の名称だと思いますが、申しわけございません。この名称変更の理由は私はちょっと把握しておりません。都市整備部の方に確認し、今後、回答の機会を得て回答したいと思いますので、よろしくお願いします。
斉藤(金)委員
そこはそういう名前の橋だというのはわかるんだよ。でも、普通の人だと、変な話だけど、妙江合流は妙江合流でずっとやっていたんだよ。それが今度は天神橋となっちゃうと、どこのことを言っているのかとなっちゃうので、余り名称を変えるというのは、大体、区民の方から言うとなれているのかなというあれはあるので、ちょっとそこのところはもう一回よく検討してくださいな。要望でいいですから、もう答弁は要りません。
委員長
他にございますでしょうか。--よろしいでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告は終了いたします。
次に6番目、平成16年度災害医療救護訓練の実施についての報告を求めます。
納谷防災担当課長
平成16年度災害医療救護訓練の実施について、事前の開催の御案内でございます。(資料7)
まず目的でございますが、大規模地震等を踏まえまして、主に災害時の医療救護活動に係る訓練を実施しまして、地域住民の防災行動が向上、あるいは地域住民の防災組織と、医師会初め4師会、並びに警察、消防、私ども区防災関係機関の総合協力体制を確立することにございます。
実施日時でございますが、来月の11月14日の日曜日、午前中でございます。
実施地域でございますが、上鷺宮地域センター管内で実施します。
訓練会場でございますが、第1会場として地域内の各避難所、この医療救護訓練をメーンにやるところが武蔵台小学校でございます。
訓練項目は、発災時の護身訓練から11番目の重傷者後方搬送訓練まで、このような訓練項目、後ほどお読み取りいただければと思います。それで実施いたします。
訓練参加機関でございますが、野方警察、野方消防あるいは消防団、中野区医師会初め4師会、それから防災住民組織はごらんの5防災住民組織でもってこの訓練を実施いたします。
雑駁でございますが、以上で御案内を終わらせていただきます。
委員長
ただいまの御報告に対して御質疑ございますでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
よろしいでしょうか。
なければ、以上で本報告は終了いたします。
7番目、その他ですが、初めに追加資料の補足説明を求めます。
鈴木政策計画担当課長
昨日、御報告で中野サンプラザ取得、運営と事業の進捗状況について御報告をさせていただきました。その補足ということで、本日、中野サンプラザ譲渡に係る消費税についてというお手元に資料(資料8)を御用意させていただきまして、それを御説明させていただきます。
まず、サンプラザの土地・建物を一体として譲渡価格はこうだよということで、機構、売り主の方は51億8,687万円という価格を提示してございます。これが、例えば募集要項の段階では、私どもは議会に対しても募集要項上、売買価格は約52億円を予定しているということと、その52億円の内訳はすべて一体ということで募集要項の中には表示させていただいてございます。
そういった募集要項の記載の中で、応募する事業者の中からは、そうは言っても建物が現実としてあるということで、やはり税務上の対策あるいは会計処理として適切にやるための減価償却というような手法も必要なので、建物価格というのと分離することは考えないのかというような質問を多数いただいてございました。
そういう経緯の中で、区としては機構の方にもそこら辺を確認しつつも、国税の方にもこういった一体という価格の表示の中でどうしたものだろうかというような御相談をさせていただいてきた経緯がございます。最終的には東京国税局の税務課税の一部審査課のところで、現実的には機構が出した価格の設定というのも不合理ではないけれども、建物が厳然としてあるということをかんがみれば、やはり一定のこの中で土地・建物との按分というのか考えてしかるべきではないかというような御助言をいただいて、それをもとに雇用・能力開発機構と協議を進めてまいりました。その結果、売り主である雇用・能力開発機構もそういった一体と言っていたことを一部按分するということで了承して、最終的には売買契約締結の直前の中でそういった確認ができてきた経緯がございます。
じゃあ、どういうふうな形で按分すればよいのだろうかということで、国税に相談をしに行ったときの一つの考え方としては、固定資産税の基準を用いることが一般的だというようなお考えを御提示いただきました。現在の中野サンプラザ、平成16年度固定資産税課税標準額というのがあるんですけれども、これによりますと土地の課税標準額が69億1,876万4,800円、それから、建物につきまして、ここにございますように49億3,834万6,200円というような標準額が提示されてございます。これを合わせますと118億5,711万1,000円ということで、これがトータル100%とすると、按分されているのが土地については割合としては58.35%、建物については41.65%というような割合が導き出されたわけでございます。
今回、雇用・能力開発機構の方が示しているのが一体で51億8,687万円と言っておりますので、それを今の按分で掛けさせていただいたのが3番でございまして、土地分がその按分によりますと30億2,653万8,645円、それから建物分として21億6,033万1,355円というようなことで建物部分の譲渡価格が導き出されました。それに消費税を乗じまして、ここにありますように消費税額が1億801万6,567円ということで、昨日、売買価格のトータルのところに消費税を含むということで、御報告をさせていただいたことでございます。
また、参考として下のところに表組みで入れさせていただきましたのは、雇用・能力開発機構が中野サンプラザの土地・建物を所有することでこれまでも払ってきました固定資産税それから都市計画税、これは過去からずっとこの額ではございませんけれども、平成16年度におきましては、こういった額を通知により支払っているということでございます。これにつきましては、一部国が雇用相談でありますとか青少年の図書室を持っていたということで、この中で若干でありますけれども、公益の減免があったというふうに聞いてございます。ただし、今後、第3セクターが所有することによってはそういった減免はなくなるというふうな想定が考えられるというふうに承知しているところでございます。
以上、昨日の報告の補足ということで、消費税についての御説明を終わらせていただきます。
委員長
ただいまの報告に対して御質疑ございますでしょうか。
大内委員
この譲渡価格と固定資産税課税標準額の合計額があるんだけども、これと譲渡価格というのは無関係なのか。
鈴木政策計画担当課長
この固定資産税課税標準額というのは、もとになりますのは御存じのように、公示地価といいますか、公的な地価、指標の一つとして示されております公示地価でございます。ただし、その公示地価の7割相当のものを、まず固定資産税評価額というのを決めるそうでございます。それは課税台帳としてそれぞれ中野、中野で言えば都税事務所のところに課税台帳が容易されているんですけれども、その固定資産税の評価額に一定の固定資産税、都市計画税ですと調整をするとか、軽減といったことがありますので、それよりも全体的に低い額でこの固定資産税課税標準額というものを決めているというふうに伺っております。
したがいまして、売買価格と固定資産税の課税標準額が全く一体となっていなければならないということではないというふうに理解してございます。
大内委員
となると、この51億8,687万円の算出根拠は、あくまでも土地の値段プラス建物の減価償却分の残りの評価だとかいろんなものと、あと最終的に取り壊す費用を引いた2分の1がこの51億8,687万円だと思うんですけれども、そこまでは合っていますよね。そうした場合に、この建物の課税されている金額というのは、合っているのかという言い方は変なんだけども、要は中野が51億8,687万円で取得をするときの建物の評価の価値というのがあるわけだよね。それと、この建物課税額というのは確認し合っているのか。
鈴木政策計画担当課長
それを一致させるというふうなことは想定してございません。基本的に価格の査定は売り主の方が今回は雇用・能力開発機構が不動産鑑定士を用いて査定して、先ほど委員がおっしゃったとおり、すべて一体としながらも、取り壊し経費等々を入れ込んで、それのなおかつ2分の1ということで示された金額でございます。どこに建物の価格が適正であるかということは、この51億8,687万円の中でその適正さというところについての指標というのは、なかなか明確になっていないというふうに考えてございます。
大内委員
というのは、そもそも消費税がかかっているのは建物分の譲渡された分に消費税がかかっているわけでしょう。そうした場合に建物の価値というのは実質本当にそんなあるんですかと。要するに、当初の言われた建物の価値というのは、減価償却は5年ぐらい残っていたんだけれども、こんなにあったんですか。要するに20億か、倍になると40億だよね。半分にしているから40億、こんなにあったのか。だから、それは税法上のやり方なのかもしれないんだけども、そういうものなのか私はわからないから聞いているんだけども、言っている意味はわかりますか。だからそういった40億の価値が当然ないのを買っているんだけども、税法上はかかっちゃう。それは仕方ない。そういうことでお終いなんですか。
鈴木政策計画担当課長
国税当局とも話し合った中に、幾つか按分の方法があるというのは御指示がありましたが、一般的には固定資産税の課税標準額を用いるのがいいだろうというふうなサゼスチョンでした。ここで建物が本当にこの価値があるかどうかというのは、また別な問題であろうというふうに考えてございます。私どもとしては、一定10年間、そういった建物の資産としては計上していくということでありますので、所有会社、またそれをもとに運営する会社が会社の健全な資産をあらわす手法をして、その減価償却というんですか、そういったものを用いることの方が会社の運営上有利であるというふうなことも、いろいろ意見の中で伺う中で、取得当初は消費税は発生するけれども、10年間の運営の中では決して損なことではないというような判断のもとで、機構と協議して設定したものでございます。
委員長
他にございますでしょうか。
岩永委員
この数字を見ていてわからなくなったのが1点。結局、この51億8,000万円余をどういうふうに国税などとの関係で見るかということで、数字を合わせる。今おっしゃったように、建物にそれだけの価値があるかというのは別問題なんだけれども、数字としてどう処理をしていくのかということで、こういう按分方法をとってやったということですね。そうしますと、10年たったときにこの建物はもう減価償却されていくわけだから、こういう按分の仕方をしたとはいえ、一応こういう数字で処理されるわけだから、10年たったら21億という価値はもうなくなるわけですね。それで残ったのは30億で買った土地が残るわけなんですが、これでいくとね。だけど、実際はどういう価値を持ったものになるんですか。
鈴木政策計画担当課長
なかなか難しい御質問だと思います。それは10年後どういうふうに活用されるのかということと、また今の状態のままでないとすれば、新たにどういう価値がここで生み出されるのかということでは市場の価格の中に委ねられていくものであるというふうに考えてございます。
岩永委員
そうしますと、例えば、土地を処分するというときには、この30億で買ったという、これは全く別問題で、そのときの市場価格で売買をすると、こういうことなるわけですね。
鈴木政策担当課長
そのとおりというふうに認識してございます。
委員長
よろしいですか。
他にございますでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、本報告は終了いたします。
他にございますでしょうか。
石神総務部長
先週の木曜日、14日の日て都区財調の主要5課題に係わりまして特別区の区長会それから特別区の議長会の役員会の合同会議がございました。急ですが、その内容について報告をさせていただきたいと思っております。
資料(資料9)等についてはお配りしてございますので、見ていただきたいと思いますが、開催の趣旨ですが、この開催の趣旨は都区財政調整主要5課題、この取り組みについての申し合わせを行って、17年度までの解決に向けて一致協力していこうということでございます。
出席者については、そこに書いてございますように、議長会役員7名、区長会役員6名でございました。
申し合わせの内容ですが、当日の配付の資料、後ろの方についています1から3までありますが、これをもとにして議論をされまして、その結果、申し合わせをされた内容が3点ございます。1ぺージ目に戻っていただきますが、要点として、一つは主要5課題の全面解決に向けて、区長会と議長会が認識を一にして不退転で取り組むということ。それから、2つ目が都区協議の促進を図りつつ、関係者の理解を求める働きかけを行うということ。3つ目は、必要に応じて、区長会、議長会が共同行動を行うということでございます。
1枚めくっていただいて、申し合わせということで、合同会議で14日にまとめた内容がその後ろについている内容でございます。上に書いてある内容は、これまでの認識についてが書いてございます。それから、1、2という格好で取り組みについての目指すべき方向が書いてございます。
主要5課題、5つについてですが、1つ目が、都が行う大都市事務・財源の明示による都区間役割分担の明確化を図るということ。2つ目が、清掃関連経費の財源として都に残した745億円の特別区への移転を求めること。3つ目が、間近に迫った小中学校改築需要急増に対応できる財源の確保を行うこと。4つ目が、都区双方の都市計画事業の実施状況に見合った都市計画交付金の確保を行うこと。5つ目が、三位一体改革の影響等も含めた都区財政調整配分割合の拡充を図ることということでございます。
また、2つ目として、先ほど言いましたように、広く関係者等の理解を得るための働きかけを行うということが確認されております。
また3つ目で、必要に応じて共同行動を実施するということが確認されました。
なお、資料については、既にこれまで当委員会でも報告された内容をつけてございますが、その役員会の中ではこれを確認しながら、今後の行動について確認されたということでございます。17年度に向けて、これからもこういった合同役員会等も開かれるということでございますので、逐次報告をさせていただきたいと思います。
委員長
ただいまの報告に対して御質疑ございますでしょうか。
斉藤(金)委員
1つだけ。2の745億円、都に留保、これをもう少し詳しく教えてくれる。
石神総務部長
添付されている資料2を見ていただけますでしょうか。資料1の裏側になりますが、ここの2番目のところに財源配分に反映させなかった清掃関連経費ということで、石原知事と区長会の約束、平成12年のときの都区協議で行われた内容をここに書いてございますが、745億の内訳ですが、これを都に留保するということで、その内訳は職員費の別途措置ということで76億、還元施設の補助として35億、退職手当として105億、発行済みの債券の償還費として529億、これを全部足した部分が745億という内訳でございます。その内訳について、それぞれここに下の方に書いてございますように、平成12年の段階では都の負担は順次縮小するために財源を都に残す理由はないということで、方向性を持っているということでございます。その下に書いてありますように、本来移管時に配分されているべきもので、区の切実な需要の財源とすべきということでの区側の考え方がこのような考え方です。清掃関連については、東京都の考え方として現在出されている内容が、ここ書いてあるように、償還費は都が負担、退職手当のみを検討する、財源問題ではないというのが都の考え方でございます。そのような形で745億についてどうするかという課題が残っているということでございます。
斉藤(金)委員
大体よくわからないようでわかったんだけど、それをまだずっとこうやって持ったまま、またやっちゃうわけ。だから、そこのところがよくわからないんだよ。もうはっきりしているわけじゃない、こういうふうにそれを何で今になってまたこういうのが問題になっちゃうのか。どっちか解決したくないと言っているわけか。それっきりとれないんだよ。だって、こういうふうにわかっていることを何でこういうふうになるのか。区長会がだらしないからなのか、それとも都が話に乗ってこないからなのか。
石神総務部長
都区協議の場では、この間、平成12年から話し合いをして、具体的には2年ほど前から具体的な話し合いをしているわけですが、東京都と区側の考え方の相違の一番大きなところは大都市事務の考え方についてですが、これも前回、課長の方から報告をさせていただいておりますが、この資料2で見ますと、1のマルの一番上の方に書いてございますが、概念の違い、言ってみると東京都の方では大都市行政の概念というのは府県事務・財源の領域を含んで議論を混乱させるんだというような、都が示した内容はそういう格好になってございますが、区側の方の考え方は、区優先の原則で都の事務は限定的にすべきだということで、その事務について都の方を積み上げたらどうか、その内容を示してほしいというのが区側でございます。都の方は、今かかっている区の方の経費を算定して、その残りは都だという考え方で対立点を持ったままずっと来たわけでございます。主要5課題のそれぞれの課題ということで、前回表の形でお示しをさせていただきましたが、一つずつについてまだ十分を詰めが行われていない、都の方と基本的な部分ではすれ違ったままになっているということで、議長会も区長会も一緒に共同して都の方へ要請行動を含めて行っていこうというのが現在の状況です。
斉藤(金)委員
非常にずるいんだよ。じゃあ、わからないものをとりあえず取っちゃっている。だれが考えたって留保というのはそうだろう。私が預かっておくよ。だから預かっちゃっている方がどっちかというと強いんだよ。やっぱりずっと区が本当はないんじゃないのなんて言われちゃったりさ。だからそういうふうにすべてがこういうのを許しているということは、もう何年も前からわかっていることじゃない。それを今になったってまだ向こうに持たれっ放しでさ。だから、まあここで言ったからってしようがないのはしようがないにしても、よっぽど強く出なかったら、また全部こうやって、幾ら言ったってどうにもならないようになっちゃうと思うんだけど、どうなんだろうね。
石神総務部長
この財調の課題については、都と区の財源割合、48%と52%という割合も含めて平成12年の法改正の段階ではいろんな議論があった内容です。その段階で最終的にこの5つの課題を残したままとりあえずの解決ということで進んできた経緯がございます。その間の財政の逼迫状況だとか、そういうものを含めて各区とも行革等を行って財源の確保、それから経費の削減等をいろんな形で行ってきているわけです。そういったやってきた成果を含めて、今かかっている金は幾らかと問われても、一生懸命努力した部分については当然区の方の内部努力でやっている部分ですから、区民のために使いたいというのが区ですが、それをこれだけしかかかってないじゃないかと今言われても、それはやっぱり違った話ではないか。いろんな形でそういうものがそごをしているということが実際の課題だろうと思います。
それから、東京都自身も財政的には非常に逼迫している状態があって、解決しなくちゃいけないというのがございます。そういったそれぞれの思惑がぶつかって、このような状況で、なかなか話し合いがついていないということですが、それぞれ課題別の検討委員会をつくって検討してきておりますので、一つずつは積み上げていくことになろうかとは思いますが、17年ということで来年度決着しなくちゃいけない課題なわけでございます。言ってみれば、来年度に向けてそろそろ課題が整理されて、具体的な積み上げを行わなくちゃいけない時期なんですが、いまだにこういう形で課題が整理されて次の検討をするという方向までしかできてございませんので、委員が心配するように、事務方レベル、行政だけではなくて、議会を含んだ形で都議会への要請を含めて今後やっていく必要があるということで共通認識を持ったということでございます。
斉藤(金)委員
これで最後にしますけど、それで、特に派遣されている職員の方にはある制約がずっと移管されたときからあるわけよ。そうすると、片や都の方でも、片や区の方でもいろんな人員なら人員を削減しようとか、人件費を削減しようかというその努力をしている。かやの外みたいなところがあると言っても、もうある程度のところ、これを減らしちゃ自分の方でいけないと、そういう制約までつけちゃって区に移管しちゃっている。区の方は、じゃあ、ほかの事務の方は一生懸命努力したり、都だってほかのところは随分努力して、だから、ある意味では清掃の職員のことを言ってもしようがないけど、ある約束があったにしても、そういうことでさえあるんだから、本当にいろんな面で考えて本腰を据えてかからないと、そこのところがおざなりになったり、そこのところだってきれいに整理しなくちゃ、それも区の方に有利なように整理していかなかったらというのはあると思うんだよね。努力してくださいね。
委員長
他にございますでしょうか。
大泉委員
済みません。ちょっと風邪引いて、さっきやりたかったんだけど、きょうはやめることにして、清掃だけ話が出ましたので、ちょっと無理して伺いますが、12年にさまざまな約束をされたようです。それに基づいて今、清掃労組というのか都区連というのか、あの辺の機構はよく知らないんですが、そこと今、区長会、助役会が事実やっていらっしゃるんでしょうかね、交渉もされていると。この前、交渉がまとまらないからストライキやろうかというようなことになりそうだったんですけど、それはそれでお互いの努力でしなくて済んだようですが、今、どの辺まで来て、どういう見通しを持っていらっしゃるのか、これは助役さんに伺いたいんですが。
内田助役
この清掃従事職員の問題につきましては、18年4月から身分が区に移管されて新しいスタートを切るということでありまして、基本的にはそこに向けた制度改正をどう行うかということなんですけども、区によりましては、それより前に、今具体的な想定としては17年4月にはそれぞれの区において固有にもう職員を採用していく。実は幾つかの区では、その前から出ているわけですけども、そこで採用する職員の給与等については、18年4月に設定するものを前倒しして適用しようというふうなことで、当面今、17年4月の新しい人事制度の導入を目指した交渉を行っておるところです。
そして、現在はいわば既に任用制度をどのような形にするかというのを提案いたしまして、今度は今は給与制度、それをどのようにしていくかということが一番の焦点になっているところです。そして、17年4月の新しい採用職員に適用できる給与制度をどのように具体化し、合意をつくり出していくかというのが今の交渉の段階でございます。現在は、その給与制度についての基本的な考え方をこの10月1日に区長会の方から提案いたしまして、その具体化といいますか、具体的に給与制度、給与表等の内容をどのようにしていくかというのがちょうど現在の作業と交渉の最大の焦点になっているところです。実際にはまだ労組に対して具体的な給与表が提案できない、まだできていないんですけども、それを近々のうちにもする必要があると。そのやりとりが現在されているところでありまして、このところ連日にわたって区長会、そして助役会、それに関連しての労使の協議が重ねられておりまして、現在、労使の間では、先ほど申し上げましたけども、来年4月に新しい職員を採用し、その職員に新しい給与制度を適用できるように、それに間に合わせるように新しい給与制度、そしてそれに関連した制度の確立を何とか間に合わせようということで協議をしているところであります。
昨年12月の段階では労使の間では、この9月中までには決着をつけようということでやってきたわけですけども、少しずれ込んでしまいまして、10月1日に基本的な考え方の提示、そして今月中には何とか給与表を含めて具体的な提案をして、来年の4月1日までに間に合わせた取り組み、交渉を精力的にやっていこうと、こんなふうな段階が現状でございます。
大泉委員
どっちがいいとか悪いとかというんじゃないんだと思うんですけどね。交渉事だから、それぞれの主張があって、それぞれぶつけ合っていい方法を導き出すということなんですが、要は区民が迷惑しないようにしてほしいなということが第一です。
と同時に、ずっと前に保健所が移管されたときとか、いわゆる身分の切りかえとかといろいろ昭和50年だったか、40年代の後半でしたか、何かありましたね。そのときも多少何年間かいろいろあったようですが、それやこれや考えると、いずれにしても12年に約束をした。それは何らかの形--何らかの形という言い方はおかしいけども、それなりに守ってあげるという姿勢で臨んであげないと、余りいいことじゃないんじゃないかなという気がするんです。当たり前のことでして、そんなことでちょっといろいろ事情を聞いたりしたんですが、どうも助役会が一生懸命、区長会があって、助役会が下命を受けているというんですか、一生懸命交渉されているらしいんですが、区長会にしても助役会にしても、一部の見方をすると、どうもどこかの区が飛びはねて合意を妨げているようだという声もあるわけですね。それでどこかの区に中野区が同調していると、こういうふうに言う向きもあるわけですね。まあ、本当かうそか知りません、私は現場にいるわけじゃないし、議事録が出てくるわけでもないからわかりません。
どこかの区というのは非常に目立ちたがる方らしいんですが、そこに何となく引っ張られちゃったりなんかして--これはあくまでも話ね、うわさとしてでも結構です。要するに区長会の役員、助役会の役員はちょっとわかりません。区長会の役員なんかは、いずれにしても約束を守って、基本的なことは合意しようという合意の方向でやろうとしていると。それで、あと細かいことはそれから後でゆっくりやればいいじゃないかということになっているという話もあってですね。ところが、どこかの何かが飛び跳ねている。そしてまたごちゃごちゃになっちゃう。それに中野区も同調されていらっしゃるようですよなんという噂もあったりなんかして、だからそうなのかななんて、別に確かめるすべがないものですから、言われれば、ああ、そうかなという話になっちゃうだけの話です。違うと言えば違うでいいんですが。
ということなんですが、いずれにしても、これは人間対人間の信義則の問題も絡みますので、うわさを申し上げて、ちょっと恐縮でしたが、悪い意味で申し上げたんじゃないんですが、そう誤解をされてしまいかねないような事態になるということも、またこれも不幸なことですから、ちょっと何とかまとめようよという、そういうまとめる方向というのは、やっぱり12年にもう一度立ち返ってみて、どうしてああいう約束をしたのかということから、もう一度きちっと整理された上で臨まれるということがいいのじゃないかな、それがひいては区民のためになるんじゃないかなというふうに思ったりするんですが、どんなあんばいでしょうか。
内田助役
この人事制度につきましては、さまざまな考え方や意見があることは確かでございまして、これは移管のときからさまざまあったわけです。そうした状況の中で18年4月以降、具体的には17年4月以降というふうに設定しているんですが、どのような方向で議論していくかということで、区長会とそれから職員組合との間で、あるいは東京都も含めた一定の基本的な考え方の整理をされてきたわけです。そうした中で、処遇総体の給与水準等については水準を引き下げないといったような事柄であるとか、幾つかの点について双方で合意をした上で、現在、それを前提にした交渉・協議がされているというふうに私どもも承知しております。それで、この10月1日に区長会の方から提示をした事柄についても、それを踏まえた方向が出されているというふうに私どもというか、23区の区長会も、それから助役会も、区長会の決定もそういうことでなされ、助役会もそれを受けて現在交渉、対応しているということでございます。
そのときに、いわば清掃の職員は現業の職員として位置付けているわけですが、区にも現業職員がいるわけですから、その調整をどう図るかといったような技術的な問題も絡んできたりしますので、そのときにどういう調整をするかというところでいろんな議論があることは確かでございます。ただ、さっき申し上げましたように、移管の経緯を踏まえて今後の方向については基本的な考え方を合意した上での取り組みでございますので、時間を要しておりますけれども、17年4月1日を目指した交渉・検討がこれから精力的に重ねられていかなければならない。区長会会長からも改めてそういうふうな意向が組合側に対しても示され、このところかなり精力的にその取り組みは続けられているということでございますので、確かに議論の中ではいろいろありますけれども、お話がありましたようなことは、少なくとも中野区はそういった立場に立っていないと思いますし、どこの区も区長会の一致した方向付けに基づき、そしてひいては12年の合意に基づいた取り組みをしているというふうに私は受けとめておりますし、そういうことで御理解をいただければと思います。
委員長
委員会を休憩いたします。
(午後3時15分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後3時19分)
他にございますでしょうか。--よろしいでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、本件につきましては、以上で終了いたします。
他にございますか。
鈴木政策計画担当課長
1件口頭で御報告をさせていただきます。
件名は平成16年度の中野区表彰式についてです。区では、区政功労者として毎年1回表彰してございますけれども、今年度につきまして、10月28日(木曜日)の午後1時半から区役所7階の会議室で表彰式を行わせていただきます。
今回の受賞者は全部で65名ということで、表彰が27名、感謝状が31名、褒状が7名ということでございます。御来賓の区議会議員の皆さんには、後ほど御通知とそれから受賞者の名簿一覧というものも用意して御案内をさせていただきますので、御出席のほどよろしくお願いいたします。
以上で御報告を終わります。
委員長
ただいまの報告に対して御質疑ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
よろしいでしょうか。
なければ、以上で本報告は終了いたします。
他になければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。
次に、当委員会の所管事務継続調査についてお諮りいたします。お手元の資料(資料10)のとおり、閉会中も継続審査することで御異議ございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ございませんので、さよう決定いたします。
次に、「その他」ですが、次回の委員会日程について協議したいと思いますので、委員会を暫時休憩いたします。
(午後3時21分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後3時26分)
次回の委員会は、11月12日(金曜日)午前10時から当委員会室において開会することで御異議ございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ございませんので、そのように決定いたします。
以上で予定した日程はすべて終了いたしますが、委員各位から何かご発言ございますでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本日の総務委員会を散会いたします。御苦労さまでした。
(午後3時27分)