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平成20年02月28日中野区議会予算特別委員会の会議録
平成20年2月28日予算特別委員会(第5日)
1.平成20年(2008年)2月28日、中野区議会第一・第二委員会室において開会された。
1.出席委員(40名)
1番 内 川 和 久 2番 ひぐち 和 正
3番 白 井 秀 史 4番 平 山 英 明
5番 つぼい え み 6番 いながき じゅん子
7番 林 まさみ 8番 山 口 かおり
9番 せきと 進 10番 いでい 良 輔
11番 伊 東 しんじ 12番 佐 野 れいじ
13番 北 原 ともあき 14番 南 かつひこ
15番 小 林 秀 明 16番 の づ 恵 子
17番 奥 田 けんじ 18番 近 藤 さえ子
19番 牛 崎 のり子 21番 吉 原 宏
22番 大 内 しんご 23番 伊 藤 正 信
24番 きたごう 秀 文 25番 久 保 り か
26番 やながわ 妙 子 27番 酒 井 たくや
28番 佐 伯 利 昭 29番 むとう 有 子
30番 長 沢 和 彦 31番 か せ 次 郎
32番 山 崎 芳 夫 33番 斉 藤 金 造
34番 篠 国 昭 35番 市 川 みのる
36番 岡 本 いさお 37番 飯 島 謹 一
38番 江 口 済三郎 40番 佐 藤 ひろこ
41番 来 住 和 行 42番 岩 永 しほ子
1.欠席委員 なし
1.出席説明員
中野区長 田中 大輔
副区長(経営室)石神 正義
副区長(管理会計室) 沼口 昌弘
副区長(政策室)西岡 誠治
教育長 菅野 泰一
計画財務担当課長長田 久雄
区民自治推進担当課長(調査研究担当課長、平和・人権・国際化担当課長) 小田 史子
情報化推進担当課長 白土 純
政策室特命担当課長 奈良 浩二
危機管理担当部長清水 流作
経営担当課長 川崎 亨
報道・秘書担当課長 浅野 昭
人事担当課長 合川 昭
財産管理担当課長豊川 士朗
用地・管財担当課長 冨永 清
危機管理担当課長(防災担当課長) 志賀 聡
経営室特命担当課長(契約担当課長) 篠原 文彦
評価・改善推進担当課長 田中 政之
経営分析・公会計改革担当課長 相澤 明郎
税務担当課長 中井 豊
未収金対策担当課長 若槻 磐雄
管理会計室特命担当課長 伊東 知秀
会計室長 村田 宏
区民生活部長 大沼 弘
区民生活部経営担当参事 服部 敏信
南地域担当課長 波多江 貴代美
中部地域担当課長(地域活動担当課長) 遠藤 由紀夫
東地域担当課長 横山 俊
北地域担当課長 戸辺 眞
西地域担当課長 鳥井 文哉
戸籍住民担当参事奥山 功
産業振興担当参事鈴木 由美子
環境と暮らし担当課長 納谷 光和
ごみ減量・清掃事業担当参事 橋本 美文
清掃事務所長 斎木 正雄
子ども家庭部長 田辺 裕子
子ども家庭部経営担当参事(男女平等担当参事) 榎本 良男
子育て支援担当課長(子ども家庭支援センター所長) 馬神 祥子
子ども健康担当課長 原田 美江子
保育園・幼稚園担当課長(幼児研究センター所長、幼児教育担当課長) 藤井 康弘
子ども育成担当課長 野村 建樹
地域子ども施設連携担当課長 吉村 恒治
保健福祉部長 金野 晃
保健所長 浦山 京子
保健福祉部経営担当参事 岩井 克英
保健予防担当参事(結核予防担当参事) 本保 善樹
生活衛生担当課長飯塚 太郎
健康・高齢担当参事(地域ケア担当参事) 尾﨑 孝
中部保健福祉センター所長
(中野地域包括支援センター担当課長、北部保健福祉センター所長) 鈴木 郁也
南部保健福祉センター所長 深山 紀子
鷺宮保健福祉センター所長 嶋﨑 江美
障害福祉担当課長辻本 将紀
障害施設担当課長大橋 雄治
生活援護担当課長瀬田 敏幸
保険医療担当課長柿内 良之
介護保険担当課長今 恵里
都市整備部長 石井 正行
都市計画担当課長(住宅担当課長) 登 弘毅
南部地域まちづくり担当課長 角 秀行
中部地域まちづくり担当課長 上村 晃一
北部地域まちづくり担当課長
(拠点まちづくり推進室西武新宿線沿線まちづくり担当課長) 市川 求
土木・交通担当課長 遠山 幸雄
公園・道路担当課長 安部 秀康
建築担当参事 佐藤 幸一
拠点まちづくり推進室長 谷村 秀樹
拠点まちづくり担当参事 秋元 順一
中野駅周辺整備担当課長 松前 友香子
教育委員会事務局次長 竹内 沖司
教育経営担当課長小谷松 弘市
教育改革担当課長青山 敬一郎
学校教育担当課長寺嶋 誠一郎
指導室長 入野 貴美子
生涯学習担当参事村木 誠
中央図書館長 倉光 美穂子
選挙管理委員会事務局長 柳澤 一平
監査事務局長 石﨑 新一
1.本会の書記は下記のとおりである。
事務局長 山下 清超
事務局次長 髙橋 信一
議事調査担当係長 大谷 良二
書 記 黒田 佳代子
書 記 永田 純一
書 記 荒井 勉
書 記 菅野 多身子
書 記 廣地 毅
書 記 松本 明彦
書 記 丸尾 明美
書 記 鳥居 誠
書 記 杉本 兼太郎
書 記 岡田 浩二
書 記 松本 桂治
1.委員長署名
午前10時00分開会
○吉原委員長 定足数に達しましたので、ただいまから予算特別委員会を開会します。
第5号議案から第10号議案までの計6件を一括して議題に供します。
はじめに、理事会の報告を行います。
本日、総括質疑3日目は、1番目に大内しんご委員、2番目に飯島謹一委員、3番目に酒井たくや委員、4番目にきたごう秀文委員、5番目に内川和久委員の順序で5名の質疑を行います。
次に、追加の資料要求2件について、お手元に配付の資料要求一覧追加分のとおり整理しました。
平成20年(2008年)2月28日
予算特別委員会
予算特別委員会資料要求一覧(追加分)
追加分
◆総務分科会関係
86 本庁舎レイアウト変更関連工事を含む改修費用の推移(現年度までの5年間)<民>
◆文教分科会関係
35 各小中学校の校割予算歳出決算額(前年度までの3年間)<自>
以上が理事会の報告ですが、質疑はありますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○吉原委員長 ただいまの報告のとおり、委員会を運営することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○吉原委員長 御異議ありませんので、さよう決定します。
続いて、資料要求についてお諮りします。
お手元の資料要求一覧のとおり、資料要求することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○吉原委員長 御異議ありませんので、さよう決定します。
それでは、前回に引き続き総括質疑を行います。
それでは、質疑に入ります。大内しんご委員、お願いします。
○大内委員 自民党の3番目、うちは残り4人もいますので、しっかりと御答弁をいただいて、もしきっちり出ない場合は、後続の方にお譲りをしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは、早速質疑に入らせていただきます。
まず、コミュニティバス「なかのん」の早朝運行について。これ、書いてあるとおりでございます。「なかのん」の早朝のバスの運行というのは、私、今住んでいるところは野方なんですけれども、大和町、あるいは中野駅周辺、若宮の方たちからいろいろお話を聞いている中で、新青梅街道の先の、田無のほうに向かって右側に大きな武蔵丘高校、あるいは四谷商業といった高校があって、そういった子どもたちが朝、学校の通学で使えないかといったことをよく言われまして、今回、まずその点についてお聞きをしたいと思います。
現在、中野から始発のバス、何時でしょうか。
○遠山土木・交通担当課長 現在、中野発八成小学校行きでございますが、8時35分発でございます。
○大内委員 そうすると、普通は8時半ぐらいには学校は始まる。そうなると、ちょっとこのバスだと間に合わない。特にこの中野駅周辺の方もそうですけれども、あの辺の学校に行くには、鷺ノ宮駅、あるいは下井草駅から徒歩10分ぐらい、あるいは10分以上かかるということで、非常に便が悪い。場合によっては、ここら辺でわざと1回野方へ出て、そして西武線に乗ってそこから10分歩くと、そういったことになります。ですので、そういった中で早朝の運行というものを少し、関東バスがやっていることですから、どこまで中野の注文を聞くかわかりませんけれども、ぜひお声かけをしていただいて。今まではどちらかというと、中野に向かってくるバスということが基本の考え方だったんですけれども、やはり前の御質疑の中でも乗車率がちょっと低いと、30%割ってきたという中で、中野から出発をしていくバスも少し増便をするよう働きかけていただきたいと思いますが、どうでしょう。
○遠山土木・交通担当課長 今、委員からお話ございましたように、これまではどちらかといいますと中野行きの早朝便というんですか、朝の便についての時間を早めるという要望が多うございました。委員のお話の点につきましても、バス事業者へはこういう要望があるということは既に伝えているところでございます。
○大内委員 事前に伝えていると。結果、どうですか。
○遠山土木・交通担当課長 現在、バス事業者のお話でございますが、特に1月に入りまして、1便当たり平均でございますが、7人という、これまでの中では最も少ない数字を出していることから、収支ということでも大変危機感といいますか、そういった気持ちを強く持っているということで、増便等についても検討しているというふうにはお話を伺っております。
○大内委員 7人というのは1日平均ですよね。じゃなくて、朝の増便、早朝便というんですかね、特にこちら側から向こうに向かっていく便に関しては、そんなに混まない。朝の渋滞というのはあまり影響ない。ある程度時間どおりに出せるということで、ぜひ8時前後ぐらい、もうちょっと早いのかな、そのぐらいの便を。今、「なかのん」は全部25分間隔なんですけれども、ほかの関東バスの路線を見ると、全部同じ定刻間隔で発車しているバスというのはまずないですね。それぞれ需要の多いときにたくさん出すと。少ないときは走らせる便数を減らすと。そういったことの工夫をしているので、ぜひそういったことについてできるだけ早く話をして、いい結論を出していただきたいと思いますが、もう一度そういったところ、お答えをお願いします。
○遠山土木・交通担当課長 委員のお話にもございましたように、「なかのん」は25分間隔ということでございますが、委員のお話の朝便を早めるということ、それから、これまで議会からも終便を遅くするというような要望がございます。そういった議会からの要望も踏まえ、また、事業者の採算性ということも踏まえながら、現在、4月からのダイヤ改正に向けて今検討をしているということを伺っております。
○大内委員 議会から、そして区長からも強く言われていると、しっかりと関東バスに。そうですね。区長からも強く要望が出ているということで言っておいてくださいね。お願いします。
次に、温暖化と芝生化についてお聞きをします。
今、小・中学校で芝生化がどんどん進んでいるという中で、私も文教委員会ですから、そういった話を聞くんですけれども、非常に温暖化対策について重要だと。子どもたちの健康というんですか、健やかにはぐくむとかいったことよりも、まず温暖化対策について取り組んでいると。そういった姿勢でこの芝生化を行っていると聞いておりますけれども、それは間違いありませんか。
○小谷松教育経営担当課長 学校の芝生化につきましては、今委員がおっしゃいましたとおり地球温暖化防止という、その視点もございます。しかし、実施する場所、学校でございますので、あわせて子どもたちが思い切り外で遊べるような、そういった環境を整備する。緑あふれる学校をつくるといった目標といいますか、目的も当然持ってございます。
○大内委員 私が言いたいのは、要は温暖化を防ぐに当たって、中野区の小・中学校でやるのはわかるんだけれども、じゃあ公園はどのぐらいやっているか。学校以外の施設で温暖化に取り組んでいるかということで今回資料をいただきました。中野の公園、157ある公園の中で三つの公園しか芝生化に取り組んでいない。面積で言うと3.79%、約4%の面積しか公園では取り組んでいないと。
要するに、中野区では温暖化対策について、環境と暮らしという担当があるのかな、そこが取り組んでいるということですけれども、小・中学校でそういった芝生化をやることによって温暖化を防げるということをよく耳にするんですけれども、もっとほかに公園でそういったものを進めていくという考え方はないんですか。
○安部公園・道路担当課長 確かに委員御指摘のとおり、中野区の公園で芝生化をしているところについては、平和の森公園、江古田の森公園など3カ所でございます。では、ほかの公園についての計画ということでございますが、現在公園について、大分老朽化しているものが多うございまして、近いうちには公園の改修計画というものをつくらなければいけないというふうに考えております。そういう中で、今の公園がよく言われることでございますけれども、ブランコ、滑り台、砂場でみんな画一的だというようなことも言われております。ですからそういうものだけではなくて、委員のおっしゃる芝生のある公園というものも今後計画していかなければいけないというふうに考えております。
ただ、公園の場合には、学校と違いまして休業期間なんかもないものですから、今までの経験でも非常に芝生が傷みやすいというようなこともありますので、芝生の管理がうまくできるような公園を選択しながら、今後改修計画の中で芝生化を進めてまいりたいというふうに思っております。
○大内委員 私が言いたいのは、小学校とかを芝生化にすることによって、いろいろ弊害もたくさん出てきているということはもう、今までの質疑の中で出てきた。ただ、区としてはこれからやめずに3年間で全部進めます。それは東京都から、まさか補助金がついているからなんていうことではなくて、温暖化を防ぐということであれば、もうちょっとほかのところで、公園、特に今までの質疑を聞いていると、学校を芝生化することによってけがが少なくなったとか、子どもが健やかに一生懸命、情緒教育がいいだとか、いろいろおっしゃっている。だったら公園を芝生化して、もうちょっと幼児というんですか、未就学児が遊んだり、あるいは小学生が公園で遊ぶことによって、その効果はもっと倍増するんじゃないのかなと。
ですから、片方でそういう言い方をしていて、全体の取り組みの中では、何か考えていないように見える。芝生化を一生懸命学校で進めているけれども、公園では全然そういうことは考えていないようにとらえられるので、ちょっとよくないのではないかなと。文教委員会でこの話をしたんですけれども、結局文教委員会では学校の話しかできない。中野区全体で公園についてはどうやって取り組むのかという答えは当然出ないので、きょうちょっとこの場を借りて聞いているんですけれども、来年芝生化にする予算というのは、どのぐらい組んでいるんですか。
○安部公園・道路担当課長 来年度につきましては、公園の大幅な改修をするという予算は組んでおりませんで、芝生化の予算も組んでおりません。
ただ、先ほど申し上げましたように公園が大分老朽化しているので、その改修計画はつくらなければいけないというふうに考えておりますので、そういう改修の中で一緒に芝生化を図るということであれば一般財源を使うことになると思うんですが、芝生化だけで持ち出すというようなことではなく、改修と一緒にやるということができるだろうと思います。そういう中で、今確かに委員がおっしゃいましたように、幼児コーナーというようなものがあって、そこが芝生であるというようなことも考えられるかと思います。そういうような形で、公園についても子どもたちの情操教育、そういうようなことのために、また、温暖化防止のことで進めていきたいと思います。
○大内委員 ですから、こうやって全体のところで聞いているわけです。要は、教育委員会では一生懸命そういったことを言っている。じゃあ、中野区の子ども家庭部というところがあるんだけれども、そこではそういった取り組みについて何も思っていないのかと。ただ、子ども家庭部が都市整備部に話をして芝生化を進めていくと。そうしないと、教育委員会で片方で芝生化を進めると、こんなにいいんですよ、いいんですよと言っても、それはそこだけで進んでいることであって、全体の子どもの情緒教育とか、そういったものについてどう取り組んでいるのかというのが見えてこないんです。子ども家庭部ではそういったことについてはどう取り組んでいるんですか。教育委員会で言っているけれども、未就学児だとか、そういったところを見ているところでは、そういった芝生化について何とも思っていないんでしょうかということを最後にお聞きしておきます。
○田辺子ども家庭部長 学校の芝生化におきましては、子どもたちも放課後使わせていただいたりというようなことで、地域の中では好評を得ているというふうに考えています。また、児童館等で環境教育等も進めておりますので、その中で学校の芝生化や、それから地域全体の環境、あるいは子ども施設への芝生の導入ということについても今後十分検討していきたいというふうに思っています。
○大内委員 必ずしも評判よくないので、もうちょっとよく聞いたほうがいいですよ、周りの区民の声を。必ずしも評判よくないです。いいのと悪いのとありますから、いいところだけ聞くんじゃなくて、悪いところも聞いてしっかりと、今回資料にありますけれども、年間1カ月以上使えない時期とかが必ず出てきている。例えば野球をやるのでも、真ん中につくられると、バックネットを毎回練習ごとにどんどん左にずらしていく、あるいは右にずらしていくことによって、わけわからない向きになっていくんです、野球。わかりますか。ここに芝生があると、こっちへバックネットをずらす。サッカーで、若宮小学校は真ん中に芝生がありますよね。真ん中が芝生ですけど、外側は芝生じゃないんです。外側にラインが引いてあるんです。だから弾むボールが、芝生のところとそうじゃないところと弾み方が違うんです。そういうこともあるから。そのためだけにやめろとは言わないけれども、もうちょっと、何でもかんでも芝生をやればいいというんじゃなくて、やっぱりやる場所をしっかりと考えて教育委員会が設置をしないと、今後何年かたったら取り外すようなことになるのではないかと思いますので、ぜひその辺を考えながら進めていただきたいのと、それだけ教育委員会が言っているのに、これから始まる区立の保育園、あるいは幼稚園はなぜ取り組まないんだと。一言も話題が出てこないのはおかしいんじゃないのかなと。公園もそうですけれども、それだけ教育委員会がいい、いいと言っているものを、ほかは全然感じないのかなと。そうすると、ちょっと教育委員会だけが勝手に思っているのかなととらえられますのでね。ほかのところも、公園も含めて全体で、芝生化をやったから温暖化がどこまで防げるか、それはわかりませんけれども、とにかくそういったこと全体で帳尻合わせてやってくれないと、ちょっと無理やりやっているようにしか見えないので、よく教育委員会も周りと連携をとってやっていただきたいなと思います。それでもう結構です。
次に、新井三丁目の法務省用地についてお聞きをします。この中で、六中との関係もありますので、四つ目に聞こうと思っています区有施設の耐震改修計画についても若干、中で触れますので、よろしくお願いいたします。
野方小学校と沼袋小学校の統合新校の建てかえ用地が今回1月、あるいは私たちは2月の文教委員会ではじめて変更になったと。これはいつ、だれが決定をしてなったんでしょうか。
○青山教育改革担当課長 当該法務省用地の移転につきましては、昨年12月に情報を入手いたしまして、この移転跡地を学校用地として活用することを目指しまして、移転が確定するまで様子を見るという判断をしたものでございます。野方小学校と沼袋小学校の統合新校につきまして、新校舎の建設用地の変更につきましては、現時点では決定してございません。
○大内委員 事実確認、12月何日ですか。
○青山教育改革担当課長 12月27日に関係の担当が集まって方向性を決めたものでございます。
○大内委員 その中で、たしか金曜日に教育委員会ですか、午前中やっているのは。教育委員会ですよね。開かれていますよね。あそこでの議論はどういう議論だったんですか。
○青山教育改革担当課長 教育委員会にこの方針、方向性につきまして御報告いたしましたのは、本年2月1日の教育委員会でございます。
○大内委員 2月1日に報告されて、財政運営の考え方が20年1月に出ているけれども、これに載っているんですよね。載っているよね、取得の方向で。予算ももう決定した後だよね(「決定はしていないよ」と呼ぶ者あり)内示をされた後か。方針が出た後だね。教育委員会に2月1日報告って、要するに学校の再編、非常に大切なことなんだけれども、区議会にも2月4日かな、文教委員会のときなんだけれども、教育委員会自体でも何も議論されないで決定したと、少なくとも新井三丁目の法務省用地については、役所の人たちというのかな、教育委員のメンバー以外で決めちゃったということなの。
○竹内教育委員会事務局次長 今回の2月4日の文教委員会でも御報告をいたしましたけれども、来年度の予算にどういう予算を盛り込むのかということについて、私ども12月の末に予算編成の過程の中で決めたわけでございます。もちろん、私ども教育委員とも年明け早々にも予算編成の過程の中で、こういったことが出ているということで意見交換もしております。それで、最終的に議会への御報告に当たりまして、いろいろ法務省とも日程も確認をした上で正式に議会に御報告をするという段階で、協議会という場で御報告をしたという経緯がございまして、全く教育委員と今回の予算編成について御相談をしていないとか、そういうことではございません。
○大内委員 だって今、2月1日って言わなかった。
○竹内教育委員会事務局次長 2月4日、文教委員会が予定をされておりましたので、文教委員会で御報告をするということでございました。それに先立ちまして、2月1日に教育委員会がございましたので、その場で文教委員会の御報告の内容について、同じ内容について正式に教育委員会の協議会という場で御報告をしたということでございます。
○大内委員 本来、野方小学校を建てかえて行うと。第六中学校にその間、沼袋小学校と野方小学校の児童が、区域の方が集まって準備期間があって、野方小学校を建てかえるという前提で進めてきた。その計画が変更になった。その変更の計画、だれが決めたんですかということを聞いているんです。
○竹内教育委員会事務局次長 法務省の施設の移転が、今確定をしてございません。それから、当然ですけれども、移転した場合の当該用地の取得ということについても当然確定をしていないわけでございますので、私ども今委員の御質問にあったような決定ということについては、今していない段階でございます。予算編成の中で、こういう予算をつけるということについては今回予算案の中でお示しをさせていただいたということでございます。
○大内委員 確定されていないのに六中の改修の工事、何で遅らせるというか、予算つけていないの。確定していないんでしょう。確定していないものだったらば、普通、予算計上していて、その上で執行を見合わせるということはわかるんだけれども、予算計上されていないということは、来年やらないということでしょう。少なくとも法務省の跡地を買って進めますよというふうに普通はとれるんだよね。どうですか。
○竹内教育委員会事務局次長 法務省の移転ということが、情報がわかっております。そうした中で、私どもとしては、もし法務省が移転し、その用地が取得できるならば、そちらのほうに新しい校舎が建てられたらいいなというふうに考えているところでございます。そうした意味では私ども、その法務省の移転ということが確定するまで様子を見たいと。そういった内容の予算ということでございます。
○大内委員 法務省跡地に移ったら、いい学校ができる、だれがそう思ったの。
○竹内教育委員会事務局次長 私ども法務省の用地の移転の計画が出た段階で、これは私だけではなくて教育長、それから教育委員の皆さん、それから区長も含めて、取得の可能性について探りたいという判断をしたものでございます。
○大内委員 だって、教育委員に諮ったのは2月1日でしょう。予算のある程度方向づけが決まっている。まして、財政運営の考え方は20年1月に出ているんだよ、取得の方向で。2月1日に教育委員会に報告したわけでしょう。教育委員の皆さんも賛成したと。どういうことなの。
○竹内教育委員会事務局次長 予算のつけ方の話として、教育委員には新年早々に、今、予算編成の過程の中でこういったことになっているということで意見交換をさせていただいております。
○大内委員 議会はどこへ行っちゃったの。
○竹内教育委員会事務局次長 議会という意味では、正式にはまず、2月4日の文教委員会で御報告をさせていただいたということでございます。
○大内委員 それは文教委員会だよね。文教委員会ではじめて報告したんでしょう。1月に出ている財政運営の考え方にもう載っているでしょう。文教委員会って、そんな後回しになるの。まして、学校の再編、そういったものに関しては、あの計画をつくるときにどのぐらい時間をかけて議会とも話し合った、地域とも話し合った、いろいろな過程で1年以上かけてやってきた計画を、あなたたちが勝手に変えちゃっていいの。その認識はどう思っているの。
それと、あなたはもういいけど、教育長もそう。だれがこれを決定したというか、こういう方向にしたの。あなたがそうだったらあなたでいいけれども。
○竹内教育委員会事務局次長 区民の皆様へのお話ということにつきましては、今後法務省の移転、それから用地の取得ということが確実になった時点できちんとお話をさせていただこうというふうに思っております。
○大内委員 だから違うの。あれが移転することがよりベターな選択なのか。今だと野方小学校を建てかえてそこにやるということで合意を見ているんです。あそこの法務省跡地に移転することは、私は悪いとは言わない。ただ、地域の声も聞かないで、勝手にそちら側が移転することがこれはいいことだと、どんどんそうやってやられてしまったら、これから中野区じゅうの土地いろいろ出てきた場合に、どんどんそうやってやられちゃうじゃない。みんな議会への報告が後からになるんでしょう。それ、おかしくないのと言っているの。おかしいと思わないの。
○長田計画財務担当課長 先ほど来、財政運営の考え方の観点からも御質問がございましたので、私のほうから御答弁をさせていただきたいというふうに思っております。
教育委員会の事務局のほうからも御答弁させていただきましたが、12月27日に予算についての区長の最終確認、それから区長としての査定ということで、12月に各事業部とそれから区長、経営本部の関係のスタッフとの中で、区の予算を中心として最終的な区の方向を定める、そういう調整の場を設定してございます。先ほど御答弁させていただきましたように、27日が予算編成上の最終的な確認をする必要がある期限でございました。ここで20年度の、ないしは20年度以降の方向性について、教育委員会と区長との協議・調整を行って、法務省の矯正研修所の跡地の可能性については追求をしていきたい、そういう方向を確認をしたという次第でございます。
それから、その内容につきまして財政運営の考え方に、今後財源対策を想定する事業の一覧の中に、矯正研修所の跡地の用地の取得を前提とした内容で経費を、事業費を試算して計上させていただいておりました。ただし、それはあくまで今後中野区が事業を展開していく上で、財源対策をする可能性があると想定をしておく、今後の財源の対策のためにあらかじめ想定をしておくという意味で、事業の中に組み込みをして表示をさせていただいていると、そういうような次第でございます。
○大内委員 だからね、可能性があるとか、想定がある、それで予算にのっけたと。だったら取得できない可能性も十分あるんだから、そっちの可能性で六中の改修工事の予算をのっけておくべきじゃないの、そういう言い方をするんだったら。片方で取得の可能性があるからそういうものを乗せましたと。片方で取得の可能性がない場合も想定できる。もう取得ができるというふうにしか思っていないわけでしょう。本来、あそこの計画ではのっているのよ、10か年計画の中の学校再編の中で。それを私たちには事後報告なわけ。私たちは地域でついこの間まで、今度六中は改修に来年入りますと言っていたら、いつの間にか変わっちゃっているんだよね。それっていいんですかと聞いているの。あなたはそうやって片方で可能性、可能性って言うけど、じゃあ六中はそうやってやる可能性はないということなの、改修する可能性は。もしあるんだったら、予算計上しておくべきなんじゃないの。どうですか。
○長田計画財務担当課長 状況を見ながらその都度判断していくということを今しているところでございます。学校の再編計画につきましては、既に決まっている計画が存在している。それを前提として、私どもは行政の活動を執行していくということでございます。それに対して、今るる御説明いたしましたのは、野方小学校をめぐる状況が変わりつつあるので、その状況をどういうふうにとらえて、どういうふうに整理していくかということの過程の、要するに段階を踏んだ状況の判断の様子を御説明させていただいているという次第でございます。
○大内委員 私聞いているのは、様子を聞いているんじゃないの。何で予算にのらないのと、まず1点目は。もう1点目は、地域と議会とか、そういったところに何の報告もなく、いきなり出されたでしょう。そういうのはどういう認識、どういう頭の中の構造ができているのかなと不思議に思うくらいなんだけど。どうですか。言っていることわかりますか。あなたちょっとしゃべり過ぎ。もうちょっと簡単に、簡潔に答えてください。
私が言っているのは、なぜ欠落したのか。なぜ方向が変わったのか。決して悪い方向だとは言わないけれども、議会とか地域とか全部後回しでしょう。早急に、もし12月27日に方向が出ているんだったら、1月にすぐやるべきじゃないですかと、そういうことを言っているの。
○長田計画財務担当課長 可能性を追求する中で、予算についてはその状況が確定した段階で対応を議会にもお願いするということがあり得るというふうに考えてございます。それから、情報を収集・整理して方向性を見定めた後、関係の方々には丁寧な説明が必要だろうというふうに考えてございます。
○大内委員 だから、可能性を追求する、あらゆる可能性追求するの。今回の場合だけ可能性を追求してのせちゃったの。ほかのところの可能性は追求していないんですか、そういう言葉を使うんだったら。可能性を追求したら、来年度の予算削っちゃいましたということなの。可能性を追求しただけなんでしょう。だったら、当初の計画どおりまずのせておくべきなんじゃないですかと言っているわけ。その上で執行については見合わせたり何なりすればいいじゃないかと。文教委員会の答弁の中では、予算つけたら必ずやらなければいけないということもおっしゃっていましたよね。だからのせないという言い方も、これは公式の場で言っていたから構わないと思うんだけれども、そういう言い方もしていましたよね。予算をつけたらやらなければいけないと。じゃあ、今回の補正予算で減額修正したのは何なんだと。そういう言い方になりますよと言っているの。わかりますか。
○長田計画財務担当課長 もちろん予算は議決をいただいて、歳出については法的な意味合いを持つ、そういう執行責任を持っているというふうに考えてございます。ですから、予算を議決していただいた内容を全力を挙げて執行するというのは、これは基本姿勢でございます。
ただ、さまざまな状況の変化というのがございます。そのことをとらえてどのように対応していくかということについては、執行機関側としてもいろいろ苦慮している点があるということでございます。
○大内委員 だから長いって言っているじゃない。もうちょっと簡潔に言ってよ。余計な言葉はいいから。最初に何を言ったかわからなくなっちゃうよ、聞いているほうは。
可能性の追求だとか、いろいろな言葉を言っているけれども、それと今回の予算つけないということは結びつくんですね。そういうことなのね、言っていることは。今回、これから全部議事録を読み返したときに、その言葉をもって今回予算をつけなかったということにしちゃっていいんですね。そうしたら、あらゆることが想定できてきますよ。これは一つのことじゃないんですよ、私が言っているのは。いろんなことにこれから、今後も将来いろんな土地が、空き地が出てきた場合に、今みたいな手順で進められたら、私はよくないと。なかなか言えないかもしれないけれども、区長がどうしてもこれを進めたいと、リーダーシップを振るってやったのかもしれないけれども、それが悪い言い方すると、ワンマンという言い方になるんです。
前回の選挙のときも、片方でワンマンという方たくさんいました。でも、片方ではいや、あれはリーダーシップだと一生懸命弁護してきた立場の私たちが言っているんです。役所の中でワンマンだ、ワンマンだと。いや、違うんだ、片方はリーダーシップだと一生懸命言ってきている。言ってきた人間が、あれ、ひょっとしてワンマンなのかなと思うぐらい、よく聞いたら今回はワンマンなんじゃないかなと思うぐらいの物事の進め方をしているのでね、おかしいものはおかしいと、あなた認めたほうがいいですよ。これが合っていると最後まで言い切ったら、やはり問題ですよ。こういう進め方がいいと。あくまでも可能性の追求でああだこうだで、何かいろいろおっしゃっていますけれども、それが正しいんだと最後まで言い切るの。
○田中区長 予算化されていないのがおかしいじゃないかと、こういう議論になれば、やはりおかしいと思います。財政運営の考え方という中で、法務省用地の取得の考え方を一つは示しているわけでありまして、その考え方と予算というのは一体のものとは必ずしも言えないですけれども。一つは法務省のほうを買うよというふうに決めておきながら、予算のほうを見たら、別の場所で設計しているよという、この二つが成り立つということはないだろうというようなことから、予算のほうはとりあえず外したという、こういう考え方になるわけですけれども。じゃあ、予算と財政運営の考え方とどっちが大事で、どっちを優先させなければいけないのかと。そういった議論になるとすれば、区として固まった方針にのっとって予算化されていないということは、御指摘があれば、それは確かにおかしいというふうに私も言わざるを得ないというふうに思っております。
ただ、もともとそういうふうになる前に、議会に対してきちんとした御説明をしていないじゃないかと。また、議会の御意見をお聞きしていないじゃないかと、こういうことになったとすれば、これもやはり私は手続としてまずかったと、こういうふうに思っております。そういう意味で、今回の進め方、議会への御報告、あるいは区民の皆さんへの御説明というところが抜かれていたと、手抜かりがあったという意味で、必ずしもいい形の予算ではなかったなと、こういうふうには思っております。
○大内委員 そうなってくると、先ほど言った課長の答弁、可能性を一生懸命追求した予算だからいいんですと片方で言っているわけよ。区長がそうやって言っちゃうと、どっちの言っていることが合っているんだと。
○田中区長 この考え方で予算をつくりましたということを財務担当のほうからは御説明をさせていただいております。私もその考え方にのっとって今回予算を出させていただいております。そのプロセスの中で、手抜かりがあるんじゃないかということについては、申し上げたとおりということであります。
○大内委員 今、まだ時間ありますのでもうちょっと。財務担当はだれ。あなたは財務担当じゃないでしょう。あなたは財務担当から聞いたんでしょう。
○長田計画財務担当課長 今、中野区の財政の調整をさせていただいておりますのは、政策室計画財務分野でございます。
○大内委員 そのトップの方の意見を聞きたいんですけれども、どういう報告を区長になさったんですか。
○長田計画財務担当課長 先ほども御答弁させていただきましたが、最終的に中野区の予算原案を固めるに当たりましては、総合的な調整が必要でございます。その総合的な調整を図りまして、今回の予算案を決定させていただきました。
○大内委員 先ほど区長のほうから、若干言われればそうかなという感触を持たれている。あなたの段階では、そういうことは持たなかったんですかと、そういうことを聞いているの。あなたの段階では、教育委員会だけが私は悪いと言っているんじゃない。やはりこれは総合的な10か年計画が上位にある。その下にある計画を勝手につくり変えるとまで言いませんけれども、勝手に変更して、いきなり議会に提出をされて、それってやり方がちょっと乱暴じゃないですかということを言っているの。またもとに戻るけどね。簡単に、長いの要りませんから。
○長田計画財務担当課長 まず、区としての予算という形でお示しをします政策、それから方針を固める必要があるというふうに考えてございます。そのことの観点から、最終的な確認はしたというふうに考えてございます。そのことをそれぞれ議会、それから関係する方たちに説明するというプロセスは丁寧にしていかなければならない、そういう認識は持ってございます。
○大内委員 担当副区長というのはいないの、この件に関しては。
○西岡副区長 今の御答弁聞かせていただいておりまして、感じたことを申し上げたいと思います。
予算の方向としまして、10か年計画と違うものが予算の中で組み込まれたんじゃないかと。それを事前に議会に報告ないままに、案としてこういう形で議会に原案をお示ししたことに対して、プロセスのミスがあったんじゃないかという点の御指摘だったと思います。私も中野区に来て、10か年計画と予算の関係というのははじめてと承知させていただいておりますけれども、大きな枠があって、それを実行するための予算案ということからいうと、その手続上の間のつながりが十分されないままに原案がお示しされたことについては、若干不注意な点があったかというふうに思っております。
○大内委員 組み込まれなかったの、今回は。組み込んだんじゃなくて、組み込まなかったの。それ、違うからね。組み込まなかったことを言っているわけ。
○西岡副区長 方向として見直したいと。あそこの法務省の跡地の土地が出てきたという情報が入りまして、何に使うべきかと。非常にいい土地でございます。公園と一体化することによって防災性も向上しますし、学校の用地としても、現在建てかえが予定されているところの2倍の広さがありまして、恐らくだれが見ても非常に望ましい形態の土地であって、区が入手できるんであれば、それを目指すべきであるということは異論のないところではないかと思います。行政内部でもそのような議論が行われまして、方向としてそれを目指そうという意思決定がされたのが12月27日でございました。その上で予算の方向性を検討し、財政運営上無理がないかという確認をしまして、いけそうだということで予算編成に移ったわけでございます。その際に、当初予算の中に組み込むべきであったかどうかという点の御指摘でございますけれども、方向として、二またをかけた予算編成というのはやはり無理があるのではないかと思います。用地を取得して、そこに学校の再編をすべきであると。それを目指したいという方向が出て、財政運営上も確認ができたならば、そういった方向での予算を組むべきであろうというふうに思います。その過程で当初予算の中に来年度の野方小学校において再編をするといった設計費は落とす方向になったということでございます。両案併記すべきであったというようには思いません。
○大内委員 来年度予算に取得の予算のっているの。来年、法務省跡地の取得の予算、のっているの。
○西岡副区長 いまだ取得の可能性については検討段階でございます。まだ移転も交渉もいたしておりませんので、取得予算については組み込ませていただいておりません。時期も確定しておりませんので、取得の予算を組み込むこともできない状況でございます。
○大内委員 じゃあ、とりあえず改修の予算のせても二またとは言わないんじゃないの。
○西岡副区長 先ほど申しましたように、予算編成の方向として12月27日に取得を目指そうと。それについて財政運営の考え方にも織り込んで、順次手順を踏んでいくという方向性が決まりましたので、その段階で設計費を並行してフェイルセーフで見込むというのはどうかということで落としたものでございます。その方向性が間違っていたとは思いませんけれども、手順として説明が不十分であった点については、反省すべき点があったかと思います。
○大内委員 予算の内示のときに一言でも触れましたか。あなたトップだったんだから。
○西岡副区長 触れておりません。
○大内委員 今みたいな大きな方向性が変わっている、予算をつけないものに関しては説明しなくてもいいというスタンスなんですか。
○西岡副区長 先ほど申しましたように、方向性として間違っていたとは思いませんけれども、手続上説明がまずかった点があると言っているのはその点でございます。
○大内委員 あそこの跡地の取得について、移転が悪いとか、そういった議論の前じゃないかと。もしあそこで、これから地域でいろいろな反対が起きたときにどうするんだと。議会もそうやって手続が間違っちゃうと応援できないですよと、そういうことを言っている。でも片方では、文教委員会の方たちの意見では、場合によっては予算つけていないんだから、説明しなくてもいいんですみたいなことを平気で言われているんだけれども、あなたもそうですか。副区長、あなたもやはり、予算ついていないものに関しては説明をしなくていいというスタンスなんですか。だからこういうことが起きるんじゃないですかと私は言っているんだけれども。
もう一度確認しますけれども、予算の内示の時点でも、その方向性が変わった、予算をつけないという一つの方向性が出た、それについて、10か年計画で予算をつけなければいけないという計画で、実際ことしもついているわけですよね、実施計画の分。来年度の工事費がのらなくなったということに関して、ふえたわけじゃない、新規事業でも何でもないんだと。今までの既存の事業を減らしただけなんだと。だから説明をしなかったというスタンスである。それはおかしいんじゃないのかなと思うんですけれども、もう一度お願いします。
○西岡副区長 申しましたように、予算の内示の段階で御説明すべきであったというふうに思います。
○大内委員 もし取得できなかったらどうするの。当初の計画でいうと、第六中学校は来年1年間、中学校から小学校仕様に建物を変えて、平成21年4月に野方小学校、あるいは沼袋小学校の子どもたちをその学校に入れて、その間に野方小学校を改築するという計画だったと思うんですけれども、今回のっていない。もしその法務省跡地が買えないとなった場合には、対応はできるんですか。
○青山教育改革担当課長 今回、仮に法務省の施設の移転計画が実現しなかった場合につきましては、第六中学校の改修工事費については、補正をお願いして実施してまいりたいというふうに考えてございます。
○大内委員 いつ補正出すの。間に合うの。
○青山教育改革担当課長 法務省施設の移転計画がほぼ確定しますのが6月という情報を得ております。それ以降、手続を踏ませていただいて、お願いしたいというふうに思っております。
○大内委員 その6月という情報だけでやられちゃ困るんですよ。その情報がもしひょっとして遅くなって10月になる、11月になる、そうした場合に、議会のちょうど間、あるいは議会の終盤といったら、もう間に合わないんですよ、補正組むのは。6月が情報だというだけで、補正組んでお願いしますというなんていうのは、ちょっといいかげん過ぎるんじゃないですかと言っているの。6月確定していればいいよ。6月という情報だけで動いているの。それによって、今実際に子どもたちの、これから再来年の方向が決まっちゃうんですよ。大丈夫なんですか、再度聞きますけれども。6月の情報が違った場合、どうするの。だから私は最初にある程度、西岡副区長の考えと私は若干違うけれども、予算を計上しておいて、それでやったほうがよかったんじゃないかなと思います。西岡副区長がさっき言ったけれども、これに載っているだけなんですよ。要は、財政運営の考え方に載せなければいいだけの話なんだ、無理やり。1月に発行したけれども、これに法務省跡地を買う方向は載せなければよかっただけの話なんですよ。来年度の、正式に決まってから載せても間に合う。そういうことを言っているので、今から予算をふやすということはできないから無理だけれども、もし6月が先延ばしになった場合、なおかつ法務省跡地を買えなくなった場合のことも想定して準備をしておくのがあなたたちの仕事なんじゃないですかと言っているの。どうですか。
○青山教育改革担当課長 私ども法務省の担当者、それから昭島市にも訪問しまして、昭島市の担当者からも話を聞いたところでございます。その中では、当初移転先として予定されております立川基地というところでございますが、そちらの土地利用計画につきまして……
○吉原委員長 質問に答えてください。
○青山教育改革担当課長 失礼しました。6月を期限に、移転先の昭島市のほうで財務省に土地利用計画を提出するということになってございます。ですから、その時期に移転がはっきりするということで想定をしているものでございます。
○大内委員 だから、それが延びちゃう場合も十分あるでしょうと。大体いつもそうじゃないですか。中野の計画を見てくださいよ。予定どおりいったことありますか。そうでしょう。どこを売却するのも、どこを移転するのも大体、西岡さん、よく知っておいたほうがいいですよ。大体延びるんですよ。今回のやつだって、法務省だって最後、決定が延びるかもしれない。そうした場合には、ほうっておくのかということになるの。だから、6月とか言っているけれども、延びた場合は想定していないんですか。そういったことも想定して進めておかないと、後で困るんじゃないですかと、そういうことを言っているんです。わかります。もう結構です。もうこれぐらいにしますので、まだこの件についてはいろいろありますけれども、私の言いたいことは言い尽きましたので、よくわかっていただきたい思います。わかっていただけました、どうですか、区長。
○田中区長 よくわかったと思っております。
○大内委員 ですから、悪い計画だと言っているんじゃないんです。法務省の跡地のことは必ずしも悪い計画だとは思わないけれども、地域の意見も何も聞いていない、あるいは議会での話し合いもしないでどんどん進めていくと、やはり手続上問題が起きるんじゃないのかなと。これから先、中野がいろいろ進めていく中で、こういう一つの手法を議会が認めると、今後もそういったことでどんどん進められるんじゃないのかなと。そういったことを私は心配しておりますので、ぜひ今回のことを教訓にして、もうちょっと丁寧な進め方をやっていただきたいなと思います。
あと、この1.6ヘクタールという小学校、正確に言うともっとあるんだよね、これ。矯正管区公務員宿舎と財団法人矯正協会と矯正研修所、これ三つですよね、移転するのは。研修所は移転しないの。研修所は移転しないということは、矯正協会と法務官舎2カ所、これ大体1.7ヘクタール近くあるんだけれども、小学校をこのところに全部入れるんですか。今度は急に立場が変わった言い方になっちゃってよくないんだけれども、のせるのを前提で。これにのっとって聞くんだけれども、私は先ほど手続上言っただけなので。
例えばこれを進めていく場合、1.6ヘクタール、1.7ヘクタールのところに小学校を入れちゃうんですかと。これを見ると学校用地ですから、特定財源でいただく。そういったことでこの財政運営の考え方が出ているのかなと思うんだけれども、そうなんですか。
○青山教育改革担当課長 私ども今回の想定をしました際には、当該跡地につきましては学校用地として活用ということで考えたものでございます。
○大内委員 だからね、1.6ヘクタールの小学校は中野にないでしょう。実際そんなに大きなものが必要なのか、そういった議論はなかったんですかと。いきなり全部これ小学校用地で取得しますよという議論で、いきなり計画に乗っちゃっているみたいなので。ちょっとそれも乱暴なんじゃないんでしょうかと言っているんですけれども、あなたが決めたの。
○竹内教育委員会事務局次長 お尋ねの土地につきましては、矯正研修所が1万5,062平米、それから公務員宿舎のほうが652平米ということでございます。合わせますと1万6,000平米弱ということになるわけでございます。確かに現在の野方小学校の校地が8,500平米ということでございますので、倍近い面積になるということでございます。ただ、私どもできる限りよりよい教育環境を確保したいと考えてございまして、この1万6,000平米弱については、学校用地として考えていきたいというふうに思っております。
○大内委員 先ほど来、こんないい土地はない、中野区の立地的にも非常に形もいい。全部小学校にするというのもちょっともったいないのではないのかなと。大体平均が8,000平米としたら、1万平米ぐらいあれば十分小学校としての機能ができると思うんですけれども、1.6ヘクタール全部小学校にする、それがいいと思っている、今。
○竹内教育委員会事務局次長 ただいまお答えしたとおり、私ども1.6ヘクタール、小学校の用地として活用できればいいというふうに考えております。
○大内委員 そこでまた話がもとに戻っちゃうんだけれども、例えば1.6ヘクタールあるうちの半分とは言わないけど、ある程度サッカー場を整備できないかと。中野区ではサッカー場は、妙正寺川のところにあるのは新宿区と一緒に使っているところですよね。野球場は確かにそろっている。そうすると、サッカー場がないんですよ。先ほど芝生の問題でもあるけど、子どもたちがサッカーをやる場合に、今、小学校は芝生でいろいろ手入れをやったりすると、使えない時期もたくさん出てくる。そうしたことも考えていくと、中野にこれからサッカーというのが非常に今人気ある、特に子どもたちにとっての情緒教育にも非常にいいんじゃないかと、スポーツ。一生懸命今、子どもたち非常にたくさんやっている。そういった中において、サッカー場というものを組み入れたり、普段は小学校の校庭として、グラウンドとして使うとか、いろいろ考え方はあると思う。私はサッカー場をあそこに何とかつくれないかと、そういったことを言いたいんだけれども、もう最初からここ小学校用地で買い取るんです、そういうことを先に決定されちゃっていると、そういう議論はできないのよ。わかる。議会として何か物事を言いたいというときに、もう1.6ヘクタール小学校用地として買うんですと、それが前提で進められちゃうというのはどうなんですかと。おかしくないですか。どうですか。
○竹内教育委員会事務局次長 どうやって今後、この土地が取得することができた場合のことでございますけれども、その場合にどういうような校舎の配置、また校庭をどういうふうにつくっていくのかということの中で、今委員の御提案のようなことについても検討できるのではないかというふうに考えてございます。
○大内委員 違うの。校舎をこう配置するというのは、先にサッカー場をつくるからこういう配置にしていこう、先にサッカー場要らないという前提で校舎を配置していくのと違うでしょう。先にサッカー場をできる限り確保したいという前提で校舎の配置を考えていくのか、それとも必要ないと、全部を小学校として活用していくというんだと、校舎の配置の仕方は違うでしょう。校舎の配置をしながら、ああ、空いたからここにつくるということじゃないんじゃないですか。そういったことを私たちが言える時間がないでしょう。まして、区民も言える時間がないんじゃないですか、こういうふうに決められちゃったら。そもそも全部取得をするということで小学校用地として取得をするということでどんどん進められていって、そういうやり方も一つ問題だと思いますけれども、どうですか。
○竹内教育委員会事務局次長 繰り返しの御答弁になりますけれども、私どもとしてはどういう学校の施設づくりをしていくのかということの中で、そういったスポーツをする場としての充実ということも含めて考えていけるのかなというふうに考えております。
○大内委員 だから、サッカー場にこだわっているわけじゃないけれども、そういったものをつくるということを念頭に検討されるということはできないんですか。もう小学校用地として取得するということは決定なんですか。それを聞いているの。決定ということであれば、かなりまたもめますねと。私たちの知らないところで決定されたと。それはどうなんですか。
○長田計画財務担当課長 この法務省の矯正研修所等の用地につきましては、先ほど来御答弁させていただいておりますように、学校再編の中で野方小学校の位置を予定した統合校を移すということによって教育環境が向上すると、そういう考えで、それを手段として方向性の追求をしているということは御答弁させていただいたとおりでございます。
ただ、あくまで方向性を追求しているということでございますので、各段階での、全庁挙げての総合的な調整というものが全く行われないということではなくて、その段階、段階で政策の総合調整というものは行われてまいりますので、その段階でまたお示しできることがあろうかというふうに考えてございます。
○大内委員 あんまりそうやってたくさんしゃべっちゃうと、じゃあ、総合調整して今回決めたのかと。総合調整しないで決めたのかという話になるの。何人かで、あなたを筆頭に先ほど答弁に出た副区長、教育委員会、あなたたち3人で決めたのかと、総合調整していないのかという話になっちゃいますよ。これから総合調整して検討すると、総合調整しないでこれだけの土地を小学校用地に買って、ああよかった、というふうに聞こえますよ。言っていることわかりますか。何でも長く答えればいいというものじゃなくて、もうちょっと簡潔に言ってくれないと、何でもかんでも自分が思っているいいことばかり言葉を並べちゃうと、いろんなものに当てはめたときに合わなくなっちゃいますよ。
私が言っているのは、今一つ案として示されているけれども、そういったほかのものをつくる可能性はないんでしょうかと。つくる場面はあるんですかと、そういうことを聞いているんです。
○長田計画財務担当課長 繰り返しの御答弁になって大変恐縮ですが、方向としては先ほど来御答弁させていただいていることが今区として考えていることでございます。
○大内委員 だから、区として考えていると言ったら、もとに戻りますよ。何で私たちの意見を聞かないで勝手に決めたんですかと。そういうものはいいんですか、決めちゃって。話戻ると。小学校用地としてもう決定しちゃったと、総合調整しないで決めちゃったということになるんじゃないの。議会の意見聞いていないの。私たちは決定事項しか聞いていないよと。
○西岡副区長 先ほど私の御答弁でもお話し申し上げましたように、現在話題になっている土地は平和の森公園と幅がほぼ同じでございまして、広さも十分あるということから、平和の森公園の防災機能の面から見ても、区有地として取得するのに大変魅力的な土地であると思います。
さらに、小学校の再編が進められる中で、現在想定されている位置よりも広さもありますし、相隣関係からいっても公園の南側ということでありますので、取得して学校等の用地として整備するのに非常に魅力的な土地であるということで取得の方向性を確認したわけでございます。現在の取得の方向性としては、学校の再編用地を想定しておりますけれども、委員がおっしゃいますように、今後の検討の中でさまざまな深い検討がさらに行われるべきかというふうに存じます。
○大内委員 今のよくわからないんだけれども、要は検討するの。してくれると言ったわけね。なかなか上の人の答弁って、わからないのよ、やるのか、やらないのか。あのときはそういうふうに言ったけど、検討しますよ、やっぱりだめですよと。次聞いたときには、いや、中で調整しましたけれども、だめでしたよと、もうそれしかない場合が結構あるんですよ。だから、ちゃんと議会も交えて、その方向性については検討していただくということでよろしいんだと思うんですけれども。
それともう一つ、平和の森があるでしょう。建物が南側に建ったら、北側に寄ると影になっちゃうよ。北側に建物が建つのがいいんだよ。南側に建つからいいとか言って、わけわからない。南側に建ったら影になっちゃうじゃない。北側にものを建てると、南側が敷地になるのよ、公園になって。それはいいけどさ、今のは。
○西岡副区長 南側に学校が建つと、北側に日影が出るじゃないかと。それが公園に及ぶんじゃないかという御指摘でございますけれども、区が建てることになりますと、そうであってもいろいろな配慮ができるだろうと。第三者が入ってくるということになりますと、そういったコントロールもできなくなりますので、我々が取得して計画的に整備するということのほうが望ましいのではないかというふうに申し上げました。
もう一つ、検討するのかという点については、検討いたします。
○大内委員 じゃあそういったことで取得の方向、もうちょっと手続をしっかりしていただかないと、そういった議論もできない中でどんどん進められると、私たちも地域に対して説明できませんし、必ずしもサッカー場がいいと言っているわけではなくて、そういったものも組み入れることも柔軟に、せっかく広い土地ですから、考えていただきたいなと。特にこれから子どもたち、本当にサッカーというのは非常に人気が出ていますから、片方で野球をやっているほうが追いやられるぐらいサッカーが人気出てきている。そういったことも考えていくと、小学校、これから芝生化もどんどんやっていく。そうなっていくと余計使えなくなってくる時間だとかも集中してくる。ぜひともそういったこともすべて検討していただいて、議会ともじっくりと相談をしながらリーダーシップを発揮してやっていただきたいなと思います。
それでは最後、区有施設耐震改修計画についてお聞きをいたします。
これはですね、六中の耐震のことをどうするんだということも含めてあったんですけれども、今まとめて聞きました。その中で、時間もないので後は文教委員会でやらせていただきますけれども、今新しい耐震の工法ができていると。結論から言います。SRF工法というものを知っていたら、説明を兼ねてちょっと言ってください。
○豊川財産管理担当課長 今委員御指摘のSRF工法、これは近年開発されました新しい耐震改修の工法と承知をしております。比較的安く、短期間の工事で済むという内容でございます。少し説明をいたしますと、耐震改修の方法には大きく分けて2種類ございます。一つは、建物の強度そのものを増す方法。もう一つは、建物の粘りを強くする方法でございます。一般的には前半に申し上げました建物の強度を増す方法が在来型の耐震改修の工法、それから、2番目の粘りを増す方法がSRF工法を含めました新しい工法というふうに承知をしてございます。
○大内委員 これもちょっとインターネットで見たんですけれども、結局これ、一つ目は環境に優しい、接着剤にポリウレタン等、シックハウスの原因となる有害物が発生しない。二つ目に、東海道新幹線の橋脚から木造住宅まで施工実績がある。三つ目に、とても早くできて価格も安い。コンクリートの剪断、変形に非常に強いだとか、いろいろ書いてありました。これが100%いいというわけではなくて、この工法でやると単純に、柱のところにクロスをべたっと張ってそれが強固になるというのかな、建物を閉鎖しないでできるという工法みたいなので、小学校、あるいは中学校、保育園、幼稚園のように常時使っているところ、休み期間から延びたときでも十分対応ができると。学校を閉鎖しなくても十分対応できるという工法なので、これからもうちょっと勉強していただいて。ただ、実施設計終わって工事の発注に間に合うように、ちょっとこの工法についても考えてみていただきたいと思いますけれども、いかがですか。
○豊川財務管理担当課長 SRF工法でございますが、長所、短所さまざまございます。粘りの強い設計でございますので、建物の変形量が多くなるという問題もございます。そういった観点から、さまざまな施設に適した耐震改修方法を今後定めていきたいというふうに考えています。委員御指摘のように、例えば、いながら工法ですとか、工事の短縮、そういったものを勘案しながら、新しい工法の採用についても検討してまいりたいと考えております。
○大内委員 ありがとうございました。これで質問をおわります。
○吉原委員長 以上で大内しんご委員の質疑を終了します。
次に、飯島謹一委員、お願いします。
○飯島委員 公明党の3番バッターとして質問をさせていただきます。
非常にタイミングがいいというか、悪いというか、元気な大内委員の質問の後でございまして、おかげで1問余計に質問しなければいけなくなってしまいました。したがいまして、予定しておりました区長の交際費と公衆浴場のAED配置の問題とか、あるいは駐輪場の問題は分科会でお尋ねさせていただくことにいたしまして、最初に1点、確認の意味でお尋ねをしておきます。
今、大内委員の質問に種々御答弁ございました。平成20年度予算ですけれども、これは区の意思決定そのものではないんでしょうか。何かおわびのような言葉もありましたし、手続みたいなことが言葉として使われたように思います。予算案、手続上の瑕疵があって、我々がそれを議論しなければいけないということになると、これはいささか問題ではないのかなと。したがって、本来のことから申し上げると、手続の瑕疵ではなくて、丁寧な説明の手順に一部、十分でなかった部分があった、こういうことで大内委員も納得をされたし、そういうことなんでしょう。何か、手続上十分でなかったような言い方は極めて遺憾だと思うんですけれども、その点についてまずお尋ねいたします。
○西岡副区長 先ほどの御答弁の中で、手順というべきところを手続というふうに言い間違えてしまいました。訂正させていただきたいと思います。
○飯島委員 ぜひ一言一言、こういう場での発言は重みのあることですので、よろしくお願いしたいと思っております。
それでは、財政の問題について質問させていただきますけれども、この後、ギリシャの哲学のお話もあるような話を伺っておりますので、私は中国の古典から伺いたいと思います。
四書五経という儒教の教典があるようですけれども、その礼記の王制第五というところに「入るを量りて出るを為す」という言葉があります。これは財政の基本ということで。
昨日、うちの会派の白井さんが資料をつくりましたけれども、だれも見えなかったというので、私はちょっと大き目のものをつくりました。これがそういう王制編の言葉でございます。これは財政の基本だと言われていますね。つまり、歳入をきちんと補足した上で歳出を考えると。
一方では、東大の神野さんという教授は、地方財政というのはそうではなくて、まず出るを量って入るを制するんだとおっしゃっていますが、この基本的な財政の考え方については、どのようにお考えでしょう。
○長田計画財務担当課長 今、二つの考え方をお示しいただきました。それぞれその置かれた状況、政府、または地方公共団体が置かれた状況によりまして、それぞれそこに示された考え方を適用して財政運営をしていくべきだというふうに考えてございます。財政再建の途上にある財政の場合とか、それから施策を積極的に展開しなければならないような状況にあるとか、さまざまな状況があるというふうに考えてございます。中野区としては、財政運営の考え方の中で、区民に必要な施策をきちんと打ち出していく必要がある。その裏打ちとなる財源を長期的な視点で確保すると。そのことの基本認識を改めて確認するために政策財務の考え方をお示ししたものでございます。
○飯島委員 大内さんのおっしゃるように、御答弁は短くて結構ですから。
普通はこの言葉だけがよく使われているんですけれども、礼記の言葉には、この後に続いて実は財政の考え方が示されています。それはどういうことかというと、国に9年の蓄えがないことを不足というんだと。6年の蓄えがないことを窮、つまり危機というんだと。そして、3年の蓄えがなければ、国はその国にあらず、そう言われておりまして、ある意味で財政運営上は3年ぐらいの財源上の余地を持ちながら進めていかなければ、国も自治体も体をなさないのではありませんかと、こういうような意味合いだと言われておりますけれども、中野区の財政運営の考え方、先ほども引用されて種々質問ございましたけれども、この考え方の基本は、今おっしゃっていただきましたけれども、ある期間、財源対策上のこととか財源の問題を踏まえたそういうお考えに立っている、こう確認してよろしいでしょうか。
○長田計画財務担当課長 そのとおりでございます。
○飯島委員 では、お尋ねをいたしますけれども、この財政運営の考え方という中長期財政フレーム2008年改定というものがあります。これは、ことしの1月につくられたものでありますけれども、この中には前年につくった基本的な、いわゆるバージョン1の中に示された財政運営の基本的な考え方を堅持すると言っているんですけれども、改定をしたということですから、変わっているところもあるんですね。踏まえることは踏まえた上で、改定はどこで改定をされるということですか。
○長田計画財務担当課長 3点ございます。一つは、事業の評価・改善、コスト管理について具体的な検討の視点を示したということでございます。2点目は、起債の借り入れ期間について、条件つきではございますが短縮をするという考え方を示したということでございます。最後になりますが、財源の確保として一般財源の充実や財産の利活用など具体策を示したものでございます。
○飯島委員 区長は昨年の9月20日にこの20年度予算について、平成20年度中野区予算編成方針についてという編成方針を示されています。この中で、編成方針の基本としては、実は平成19年度1月につくった当初バージョンを踏まえてとおっしゃっているわけですね。したがって、この改定版を踏まえてとはおっしゃっていませんので、もちろんそうですよね、1月の改定ですから。そうすると、この変更部分については、平成20年度予算ではこれはどういうことになっているんでしょうか。踏まえられていらっしゃるんですか。
○長田計画財務担当課長 お答えとしては、この20年の1月に改定をしたものを踏まえた予算編成であるということでございます。具体的には、一般財源の拡充の取り組み、それから受益と負担の適正化を図る、そういう部分については反映をしてございます。
○飯島委員 同時に、本当にタイミングがよくて、本日の質問があってよかったなと思うんですが、「明日の中野の姿の実現に向けた施策への対応」というところがこの改定版では示されています。その中には、投資的事業の実施スケジュールや事業規模の変更、あるいは新たな施策への対応を起債計画及び基金計画に反映させるというふうにあるんですね。この部分は、それでは20年度に想定をしております10か年計画の見直し、こういうことを踏まえてあらかじめ財政運営の考え方の中に盛り込んだ、こういうことなんでしょうか。
○長田計画財務担当課長 10か年計画そのものの考え方でございますが、これは年間のPDCAサイクルを通じて必要な見直し、それから執行の方法の改善を行うという考え方をとってございます。それから財政フレームにつきましても、経済状況や事業の進捗状況などを反映して毎年見直すということでございますので、そういう内容として財政運営の考え方に反映をさせていただいております。
○飯島委員 ですから、それは踏まえたことなんです。つまり、10か年を見直しを先乗りをして、この財政運営の考え方の中に盛り込んであるんですか。
○長田計画財務担当課長 状況の変化をとらえて、戦略的に取り組んでいくというのが基本姿勢でございます。10か年計画の見直しの時点ではそういったものを取り込んで、10か年計画の見直しが行われるものでございます。
○飯島委員 この中に既に考え方が反映したんですか、されていないんですか、そのことだけ答えてください。しているんですか、していないんですか。
○長田計画財務担当課長 しております。
○飯島委員 だってまだ見直しこれからじゃないですか。そういうことになりませんか。だから、反映している、それはそれで結構ですよ。見通し持ってある程度やっている。でもそれは、これから取り組むべきこと、財政方としては十分さまざまな条件を配慮してここに入れているんだということなんでしょう。そのことの当否についてはまた後ほど伺いますが。
今後の取り組みの中に、実は政策財務の視点というのが置かれておりまして、一番最初のところに書いてあるんですよ。ここには極めて重要なことが書いてあります。今後財源が縮小に向かう場合にあっても、事業費の一律カットなどの手法はとらず、まず政策の徹底した取捨選択を先行させると。つまり、これをやるか、あれをやるかを決めていくというんですね。これは一体どういうことなのかということなんですが、例えばジンギスカンに仕えたヤリツソザイという有名な宰相がいます。この人は何と言ったかというと「一利を興すには一害を除くにしかず、一事を生かすは一事を減らすにしかず」と言っているんです。一たん始めたこと、しかし、その一つひとつをつくることと減らすこととどっちかを考えたら、減らすことのほうがより難しいし、大事な問題ですよと言っているんですが、しかし、そういうことを想定させるような政策の徹底した取捨選択を先行させると、こういうことをまず置かれた、これはなぜなのか。またさらに、こういうことは言うのは簡単なんですよ。でも、現実にはなかなか難しい。これはどうおやりになる予定なんですか。
○長田計画財務担当課長 この考え方の基本にございますのは、今後財政の財源を確保するということも経済状況がなかなか不透明でございますので難しいという点がございます。そういう点をとらえた上で、区の施策としては何もかも、あれもこれもできるという状況にはないということから、厳しく政策の優先順位を決めなければならない。そのことによって財政の安定化を図っていく必要もあるということを考えたものでございます。具体的には、今実施をしております行政評価をより徹底させる中で、事業メニューの見直し等を徹底してまいりたいと考えてございます。
○飯島委員 この計上事業の中で、新規拡充事業をやる場合の財源、原則として既存事業の見直しによって行う。その中から財源を取り出してくるんだと述べられています。事業の必要性とか有効性とか公平性の上からの検討のためにも、PDCAサイクルに基づく評価改善が働く有効な成果指標の徹底がそうなると当然必要になってきますよね。必要な事業なのか、使命を終えたのか、どうするのか。おとといだったかな、奥田さんの質問もございましたけれども、この指標の設定が不適切ではないのか、あまりにも事業を反映していないんじゃないのかという点もあるわけで、この改善のほうが先になるんじゃないですかという指摘があるんですけれども、この点についてはどうお考えですか。
○長田計画財務担当課長 委員御指摘のとおり、成果指標については完成した姿というふうには考えてございません。成果指標の改善を図りつつ、既存事業の見直しに着手してまいりたいと考えてございます。
○飯島委員 コストの管理というのがその次に書いてあるんですね。そこでは徹底して事業経費のトータルコストを正確に把握をすると。それに加えて、資金調達コストについても軽減を図る。これは当然といえば当然なんですが、そのようにされています。そのため、一定の条件が整っている場合は、20年を基本とする特別区債の買い入れ期間、これは10年一括償還から20年にして、後年度の負担もふやしながら負担の公平を図ろうと、こういうことのようですね。その20年を基本とする特別区債の買い入れ期間の短縮を行うとしているんですけれども、それではその一定の条件が整う、それはどういう条件ですか。
○長田計画財務担当課長 都区財政調整制度の中で、基準財政需要額として、財産費としてその額が見込まれたような場合とか、減債基金の積み立てが十分ある場合、そういった償還の財源が確保された場合につきましては、繰り上げ償還等を行ってまいりたいと考えてございます。
○飯島委員 かつて中野区では都区財政調整上、この基準財政需要額に計算をされて、もちろんお金の色はついていませんから、交付金として交付された。それを当該目的と違うものに充ててきて使ってくるという、こういうことが財政運営上よくやられてきたことでありました。したがって、本来使うべきところのお金がなくなってしまって、後でちょっと矮小化したものをつくってみたりとかということがあったわけでありまして、防災センターなんかそうですね。本来外につくるんだったのが庁内につくって、あれは暫定的な防災センターなんだけれども、ずっと暫定が続いているという暫定税率みたいなものですが、そういうことがあった。だから、そういうふうにおっしゃられても、なかなか過去そういうことをやってきませんでした。今後は確実に減債基金積み立てるんだと、その財務規律上の担保はどのように確保するんですか。
○長田計画財務担当課長 考え方といたしましては、財政運営の考え方を毎年改定をしてお示ししてございます。この中で議会、区民にお約束をしてまいりたいと考えてございます。
○飯島委員 そうすると、先ほどの話に戻りますが、この財政運営の考え方というのは非常に大事なペーパーになってきますね。これは先ほどの大内委員の御質問、あるいは御答弁を考えると、そもそもここの辺の考え方から十分な説明や対応、手順が必要になってくる、そういうふうなことになるので、毎年、毎年ここで示すというならば、それはそれなりのあり方になってくるし、じゃあ、予算との関係はどうなるんだと、整理することはたくさん出てくるように思うんですけれども、そこら辺は大丈夫ですか。
○長田計画財務担当課長 今回お示しをしました20年1月の改定につきましても、20年度予算編成の中でさまざまに議論してまいりましたことを集大成した形になってございます。同じような取り組みを今後もしてまいりたいと考えてございます。
○飯島委員 これは分科会に譲ってまたやりたいと思いますが、こういう借り入れ期間の短縮、具体的に言うとこれは繰り上げ償還ということになりますね。だって、20年の期間だったやつを償還期限を短くするわけですから。繰り上げ償還というのはなかなか難しいですよ。政府資金を使った場合、なかなかうまくいかないことはあります。それは別にして、じゃあ、この借り入れ期間の短縮を可能にするような起債と、いわゆる財調における財産費の需要算定、こういうケースが想定されているもの、極めて近い将来にこういうものがあると、こう踏んでいらっしゃいますか。
○長田計画財務担当課長 繰り上げ償還については、具体的に今の時点では予定はございません。ただし、償還期間、起債の借り入れ期間を短縮するという方向については、その可能性を追求していきたいと考えてございます。
○飯島委員 ということは起債するときに、20年じゃなくて10年債にするということですか。
○長田計画財務担当課長 例えば5年とか10年とかという短期のものも活用してまいりたいというふうに考えてございます。
○飯島委員 これについてもまた別の機会に伺いましょう。なかなか大事なというか、大きな発言ですよ。
次に、財源の確実な担保ということで、改めて区内産業の活性化による区全体の担税力の底上げ、これは佐野委員からも担税力についてのやりとりがありましたけれども、底上げをうたっておりまして、さらに都区財調での基準財政収入額における区民税収入の保留分15%、これはそもそも入ってくる税収のうちから15%を除いて基準財政収入額に計算をするという、その留保財源があるということについて、改めて財政運営の考え方の中でお示しになりましたけれども、それはなぜですか。
○長田計画財務担当課長 区の財政を考えるときに、都区財政調整制度の中で、区の財源対策の努力が結果的に吸収されてしまうというような構造になっていることから、厳しく入りの部分、財源を確保するということについての努力を怠る傾向にあるということが議論されていました。それに対して、今回の中ではそういった区としての、自治体としての努力がきちんと財政に反映できるということを改めて確認をしたものでございます。
○飯島委員 つまり、産業が活性化される、税収が上がる、財調で見ている分がその分減るじゃないですかと。行ってこいでとんとんになるんじゃないのという議論に対して、そうではないんですよと。ふえたパイのうちの15%は保留財源自由に使えるからふえてくるんだと。そこが拡大することによって、財政規模がいたずらに拡大していいかどうかということについては、私はそう簡単に硬直化を招くような拡大はすべきではないと思っていますけれども、そういうことを意味している。ここに区が自由に使える財源があるという考え方なんですよね。そういうことをやりながら、この最後にいきなり、毎年度2億5,000万円の財源を生み出すと、箱書きの中にこういうのが書いてあるんです。なぜ2億5,000万円なんでしょうか。これが一つ。それからもう一つは、平成20年度も2億5,000万円を確保するような予算になっているんでしょうか。
○長田計画財務担当課長 新規拡充事業、これは区民に必要な施策を展開していくために決断し、実施していかなければなりません。これにつきましては、その当該年度だけのイニシャルコストだけでは済みませんで、この経費が後年度、次の年度以降、経常化するということがございます。こうしたランニングコストの経常化する分がありますと、次の展開として新規拡充ができない、そういう財政上の構造になります。そういう意味で、ランニングコスト分の増加分を一応2億5,000万円というふうに想定しまして、この部分の縮減の努力が必要だというふうに考えてございます。
それから20年度予算につきましても、同様の努力をした結果でございます。
○飯島委員 そうすると2億5,000万円というのは財政方のつかみの、おおむねこのくらいかなという数字の示し方、つまり、精緻な算定のもとに2億5,000万円が出てきたということではないんですね。
○長田計画財務担当課長 予算全体の状況をかんがみてこういう数値を出したものでございます。
○飯島委員 その数字の当否については、また別の機会に譲りますが、考え方だけ伺っておきます。
次にですね、流れが来た中で突然、これまた新しく書いてあることですけれども、財産の利活用ということが財政面の考え方の中で示されております。私はこれを使って、新しい障害者の雇用促進策も展開できるのではないかなと思っておりまして、質問をさせていただきます。
新しい財源の確保ということで、ホームページ、あるいは区報等の広告というのがありまして、ホームページの活用については私も提案をして、かなりの収入になっているような報告もございました。この新しい財政運営の考え方の中では、新たに平成18年に改正地方自治法の第238条の4第2項第4号、こういうことが規定としてあるわけですけれども、これを多分想定していたと思いますが、区役所庁舎など、行政財産のまま貸してもいいよという、そういう自治法の改正ですよね。その貸しつける事例がコンビニなんて書いてあるので、いささかどうなのかなと思ったりしましたが、その想像力のなさというか、そういう気も感じたんですけれども、それはそれとして、この自治法がそれまで二つしかなかったんですけどね、だめな場合のほうが多かったんですけれども、民間にも貸しつけることができる、しかも行政財産のまま。この改正のねらいはどういうところなんでしょうか。
○冨永用地・管財担当課長 18年地方自治法改正のねらいでございますけれども、行政財産の管理及び処分に関しまして、地方公共団体の自主性、あるいは自立性の拡大というふうに認識してございます。財務に関する制度の見直しの一環としまして、公有財産の効率的運用を図るため、行政財産を貸しつけ、または私権を設定することができる場合の貸しつけ範囲の拡大がなされたというふうに受けとめてございます。
○飯島委員 そこで、障害者雇用促進法という法律がございます。この中に特例子会社という規定がありますが、これはどのようなものでしょうか。
○辻本障害福祉担当課長 障害者雇用率による義務につきましては、個々の事業主ごとに課せられるのが一般的でございますが、事業主が障害者の雇用に特別の配慮をした子会社を設立し、一定の要件を満たしているとの厚生労働大臣の認定を受けた場合には、その子会社に雇用されております労働者を親会社に雇用されているものとみなし、実雇用率を計算できることとしている、そういった制度でございます。
○飯島委員 この特例子会社も自治法の238条の4第2項第4号の規定の民間と考えてよろしいでしょうか。
○辻本障害福祉担当課長 特例子会社も当条項の規定に含まれるものと考えております。
○飯島委員 そこで私はこの際、特例子会社にこの自治法の規定を当てはめて、行政財産を貸しつける。つまり、本庁舎の余裕のある部分ですね。これを貸しつけて、区内の障害者の雇用促進を図ってはどうかなと。しかも庁舎を貸すわけですから、区内の障害者の雇用に関してこちら側が条件をつけられると。つまり、被雇用者の側に立って条件の設定ができる。
それから、この特例子会社というのは、比較的大きな会社がこの特例子会社の制度を使いますから、雇用も賃金の水準も極めて高いものが想定される。そういう意味では、障害者の方の自立に非常に寄与する、そういうこともあると思います。それから、区としての障害者福祉事業の効率化という言葉が適当かどうかわかりませんけれども、そこに貸す。これは賃料を取るわけですから、賃貸借料が入ってくる。そういうような財源が生まれてくる部分を障害者福祉の部分に使うと、こういう前提に立って、私はぜひこの自治法の規定を生かして中野区内に特例子会社を誘致する、貸しつける、こういうことに踏み切ってはいかがと思いますが、この点については区長のお考えを伺っておきたいと思います。
○田中区長 障害者雇用を進める上で、特例子会社というこの制度を活用するということは大変大きな課題であって、うまくいけば大変効果が大きいと、こんなふうにも思っております。授産的な事業とか、就労継続支援の事業、さまざまな事業との組み合わせも必要なことだと、こういうふうに思っております。そういうさまざまな方策を組み合わせながら、中心としては特例子会社の制度をうまく活用していくという方向性がいいのではないかと、こんなふうに思っているところでして、特例子会社を盛んに、いろんな形で支援していく、その方策としては行政財産の貸しつけなども当然視野に入れながら最大限の努力をしていきたいと思っております。
○飯島委員 ぜひ中野区でもそうした取り組みをしていただきたいと思います。23区では既に先行してやっている自治体もあります。
政策研究機構の短期研究テーマについては障害者雇用でしたが、これも伺おうと思いましたが、分科会で伺うことにして飛ばしまして、特例子会社支援ということでは、設立支援では、東京都は平成20年度予算で措置をしているところでありまして、これが通ればそういうことになるわけですね。有力企業の誘致だけではなくて、区内における企業の障害者雇用を推進する上でも、東京都の予算を活用するということは大事なことでしょうし、その際に、事務所スペースとして区の施設が使えるとなれば、メリットも大きいし、特例子会社をつくるという誘因も強く働くだろうと思うんですが、この点についてはどうでしょうか。
○辻本障害福祉担当課長 ただいま委員御指摘いただきました都の支援策につきましては、まだ詳細が明らかではございません。しかしながら、内容的に特に公立の施設等を使う場合に限定されたものではないと受けとめているところでございます。
なお、障害者の就労の場を確保する上では、ただいま区長からも御答弁を申し上げましたとおり、区の施設、あるいは用地活用は一つの促進の条件になると思ってございます。障害者施設や特例子会社につきましても、そうしたことがあれば利点になると考えているところでございます。
○飯島委員 そこで現在、中野区役所にこういう特例子会社から、可能であれば庁舎のスペース、どこかはわかりません。行政財産のうち、貸してもらいたいんだと、こういう具体的な話は来ておりますか。
○辻本障害福祉担当課長 直接ということではございませんが、間接的には相談が来ているといったことでございます。今のところ実現はしていないということでございます。
○飯島委員 いわゆるやりたいというか、お借りしたいという人もいるようですから、ぜひ実現方に大きな力を注いでいただければ大変ありがたいなと思っております。この項についての質問はこれで終わります。
次に、公会計改革について伺います。
私、この考え方について、今後の中野区財政フレームがどう動いていくかというグラフをつくってもらったものを拡大してみました。こういう一般財源ベースです。平成20年から始まって、21年、22年、26年までのものです。ごらんになってわかるように、21年、これが900億円を超える一財ベースで拡大をすると。これが考え方に示されているフレームなんですね。
実は、これはちょっと、この20年度の一般財源、総額は600億円台ですから、ものすごい膨張なんです、21年。これで果たして後年もつのかどうか、こういう心配が今されていて、実は大内さんの質問なんかの底流にあるのはそういうことなんだろうと私は思っていますし、佐野さんの質問もそういうことを踏まえながら伺っているんだろうし、奥田さんもそうなんだろうと思うんです。ですから、そういう点については、この異常な突出といいますか、これについてはどのようにお考えですか。
○長田計画財務担当課長 区政を運営していく上で、21年度、確かに御指摘のとおり一般財源ベースの規模が大きくなってございます。これは事業が重なったというような事情からこういうふうになったものでございますが、中長期的な見通しを立てながら財政運営については心していきたいと考えてございます。
○飯島委員 19年度版と20年度版の違いの大きなところについては、一つはこういうことです。これは、人件費を削減した額の累計と、扶助費と繰出金を足した増額の分とのグラフです。つまり、人件費のいわゆる削減分が扶助費と繰出金によって食われているか、食われていないか、こういうグラフなんですね。19年度版はほぼこれが一致していました。人件費における圧縮削減の分と、扶助費と繰出金の額がほぼ同じで、頑張ってもトレードオフ、つまり、ゼロサムでいってこいになってしまって効果がなかった。それがこの新しい版だと、こういうふうになってきている。
だけど、これを可能にするのは、二つの条件がなければなりません。それは、人件費の削減ということが計画どおり進んでいく。もう一つは、扶助費とか繰出金の見通しがそのまま進んでいく。そしてもう一つ、歳入で見ると、実はこんなグラフになっているんですね。21年度のところに飛び出しているのは何かというと、特別区債です。21年度の財政規模の拡大のほとんどの部分が、実は区債による借金、端的に言ってこういうことで成り立っているので、この借金がちゃんと返していけるという前提にないと、中野区の財政は安定してこのまま成立することはできない。こういうふうになっているわけですけれども、この点についてはどうお考えですか。
○長田計画財務担当課長 確かに基金については、きちんと計画的に管理をしていく必要があるというふうに考えてございます。財政運営の考え方の中でも基金計画を立て、慎重に対応してまいりたいと考えてございます。
○飯島委員 これを見るとこういうことなんですが、これはですね、新規拡充事業にこの借金はあてがわれている。この赤いのがそうです。飛び出しているところ。一方、人件費は長期的には低減をしている。こういうグラフになるし、そういう考え方、そういう条件を前提に、この財政面の考え方というのは成り立っているんですね。この人件費の削減が着実に進んでいく、そういう前提に立っているのは何かというと、実は先般、総務委員会で報告がありました職員2,000人体制、これができるかできないかにかかっているんですけれども、この辺について、基本的な部分をまず伺います。職員2,000人体制、これは何のために2,000人体制を目指すんですか。
○合川人事担当課長 新しい中野をつくる10か年計画におきましては、区民満足度の高い小さな区役所の実現をうたい、区民の意志に基づいて明確にされた目標のもとに事業部が相互に連係をし合いながら2,000人体制を目指し、最小の経費で最大の価値を地域社会にもたらすことを目標にしてございます。民間活力を積極的に活用いたしまして、最小の職員で最大の効果を生み出し、区民にとってより高い価値の提供を実現するために小さな区役所、すなわち2,000人体制の実現を目指すということでございます。
○飯島委員 今お答えいただいたことが可能であるためには、また条件が幾つかあるんですね。それは、今やっている仕事、区民サービスの質と量は下がらないんだと。そうじゃなかったら、質の高い区民サービスを提供する、そのために2,000人、2,000人じゃなくたってそれは可能なわけでしょうから、なぜ2,000人なのかというところをまずはっきりさせていただかなければならないのが一つ。
それから、よく言われることに、職員の削減は人件費から物件費に費用を移すだけではありませんかと、こういう指摘もあるんですね。人件費は減ったんだけど、こっちはふえているんですよと。そういうことになりはしないかということもあるんですけれども、この職員2,000人体制はそういうこととは違うんですか。
○合川人事担当課長 当然現在より区民サービスの向上を図るということを目指しておりまして、区民サービスの低下は考えてございません。さらに、人件費から物件費のお尋ねでございますけれども、民間活力の活用に伴いまして物件費の増加はあるというふうに考えてございますが、少なくともそれ以上の人件費の削減を前提としてございます。すなわち、現在よりコストの削減を図りつつ区民サービスのさらなる向上を目指していきたいというふうに考えてございます。
○飯島委員 ぜひおっしゃることを実現していただきたいし、そのためにはもうちょっとほかの別の条件がありますので、それはその先に伺います。
平成18年3月策定の行政革新5か年プラン、これもおつくりになりました。その中では、平成22年の職員数の目標2,249人としてあります。これは再任用職員を含んだ数ですか。
○合川人事担当課長 行政革新5か年プランにおけます平成22年度の職員目標数2,249人につきましては、常勤職員でございます。
○飯島委員 2,000人というのは、いわゆる常勤の人と再任用ともろもろの人を含めて、全部で2,000人、だからいわゆる常勤の人は2,000人を切って千七、八百人というようなことをお答えになるんですけれども、2,000人体制というのは、とりあえずどのような形になるかというのは非常に、見えない部分もありますし、そこまでいくのは、今から600減らすわけですから、大変なことですよ。しかも、今おっしゃっているような区民サービスの質を維持していくとなれば、やり方を変えていく、仕事の中身というか、どう執行していくかということだけではなくて、仕事それ自体をどう役所が扱っていくかということだって出てくるわけで、そういうことをうまくやらなければなりませんから、とりあえず2,000人を目指して進んでいくべきだとは思っているんですけれども、それはそれとしまして、先ごろ総務委員会で職員2,000人体制に向けての方策の御報告がありました。これは総務委員会でいただいたんですけれども、私はほかの同僚議員に聞くと、この2,000人体制について、他の常任委員会で報告があったということについては、残念ながら伺っておりません。だけど、職員全体が2,000人体制を目指せば、それぞれ所管の部、事業部だってそれに合わせた体制を目指して進んでいかなければならないですよね。そうすると、そういうことについて総務委員会で御報告いただいたから総務委員の私はいいやじゃなくて、それこそ全庁挙げて、議会ももちろん含めてこの問題については取り組まなければならない課題なので、ぜひそういう意味では部としてどうするんだとか、あるいはほかの常任委員会でもきちんと2,000人体制を目指してについては御報告をされるべきではないかと思うんですが、いかがですか。
○合川人事担当課長 今回は人事担当におきまして、区全体としての定数管理計画を策定いたしました。その関係で総務委員会で御報告をさせていただきました。今後この方策を受けまして、各部での具体的な取り組みがさらに重要になってくるというふうに考えてございますので、各部での検討状況がまとまった段階では、それぞれの委員会での御報告が必要になるというふうに考えてございます。
○飯島委員 ぜひこういうことについても、説明がなかったとか、知らないとか、そごがあるとか、どこかで物事が進行しているということのないように、ぜひよろしくお願いしたいと思います。担当の課長がその辺を十分心得ていらっしゃるから大丈夫だと思いますけれども。
それで、この職員2,000人体制にあわせてと3点セットになっているものが実はありまして、一つは今案の段階ですが、中野区の人材マネジメント実施方針というのがあります。もう一つは、中野区人材育成計画というのがあるんですね。これはですね、3点セットで2,000人体制なんですけれども、この中でいろいろ、複線型人事という言葉が使われていますけれども、このことについて、簡単に概念を説明してください。
○合川人事担当課長 複線型人事でございますけれども、これまで職員の承認・配置に当たりましては、組織経営能力を重視するという傾向が強かったわけでございますけれども、複線型人事では、職員がみずからの適性にあった専門性を高めるということで区に貢献し、自己実現ができる道を開くものとするというふうに考えてございます。具体的には職務に生かせる特定の専門性に対しまして一定の基準以上の能力を持つ職員を認定いたしまして、その能力が活用できる職務を優先的、継続的に担わせる、こういった仕組みとして検討しているものでございます。
○飯島委員 中野区人材育成計画、これです。僕もつまびらかに見たことがありませんでしたが、質問のために資料を取り寄せたらありました。これ、18年の8月につくられたんですね。ですからおととし。同時に、これは教育委員会の人材育成計画です。これは区民生活部の人材育成計画。全部部別にこういうものがつくられておりまして、紙の関係でほかのはダウンロードしませんでした。うちはどうしてやらないのかと言わないようにしていただきたいと思います。
ただ、この人材育成計画、区全体は総務委員会で御報告があったようです。それでは、各部のこの人材育成計画は、それぞれの常任委員会所管で御報告はございましたでしょうか。
○合川人事担当課長 個別には行ってございません。
○飯島委員 どうしてやらないんですか。報告しなくていいんだこういうのはと、そういうことなんでしょうか。
先ほど申し上げました、中野区にとってこれから長期安定的に財政運営していこうと思ったら、一つはこの職員2,000人体制をどうつくっていくんだと。その職員2,000人体制に向けて進むためには、3点セットで必要なものがあった。区としてはつくりましたよと。だけどそれは、それぞれ各事業部は関係ないわけではなくて、これからおつくりになるものはいいですよ。既につくってあるものについては、どう各部として考えているのか。このことについては、やっぱりきちんと議会に御報告がされてしかるべきだろうなと思っております。今後どういうふうにされるかわかりませんけれども、そのことは強く指摘をしておきたいと思っております。
その次に、人材育成計画をつくっていただきました。最大の欠点があります。何か。そのために幾らお金を使うかが書いていない。私は、新しくうちの会派のメンバーになったある同僚に伺いました。その方は、人材育成を中心として仕事をこれまでされてきた。普通の会社、大体1年間に一人当たり社員にどのぐらいの教育、育成のためにお金を使うんですかと聞きましたら、普通、かけない会社でも10万円、かけるところは20万円、30万円とかけますよと。そうじゃなかったら、優秀な社員を育てることなんかできないんですからと、こう言われました。
翻って中野区を見ると、2,000人体制で一人10万円かけても2億円、20万円かければ4億円ですよ。今一体幾らお金をかけて職員一人ひとりの能力を高めるための努力をされているのか。こういうことを考えると、お答えいただくと寂しくなるといけませんので聞きません。予算見たって、研修費は本当に微々たるものです。私は本当に人材育成を真剣にやるなら、しかも将来区民に返ってくるわけでしょう、その投資は。ぜひ一人10万円として、それに至る過程ですから、最低でも5万円ぐらいかけて、1年間に1億円ぐらいの人材育成のための費用を用意する、ぜひそういうことであってほしいと思いますが、担当、いかがですか。
○合川人事担当課長 当然人材というのは低資源の中で非常に重要な資源というふうに考えてございますので、それにかける費用というのは、十分な費用をかけるべきだというふうに思ってございますが、今お話しのとおり、10万円、20万円というレベルではないということは現在の状況でございます。
○飯島委員 それ以上申し上げると酷なので。しかし、これはゼロになるものじゃないんですよ。区民に返ってくるものなんです。よりよいサービスを提供しようとするなら、そこにも十分目配りをした予算の編成をぜひお願いしたいと思っております。
この2,000人体制というのは精神論だけではできない、かけ声だけでやるというものではありません。そういう意味では、電子自治体の構築というのは時代の流れではあるんですけれども、同時にこの2,000人体制を保証していくというか、担保するためにも非常に大事なことになるんだろうと思うので、そういう点から改めて電子自治体の構築についてもきちんと位置付けをされて、こういう2,000人体制の中で取り組まれるべきではないかと思いますが、いかがですか。
○合川人事担当課長 今回の職員2,000人体制に向けての方策につきましては、民間活力の活用と少数精鋭の職員体制の確立を推進することでございまして、精神論で策定したつもりではございません。民間活用とあわせて電子自治体の構築ということについても、こういったことによる事務改善も当然必要であるというふうに認識してございますので、積極的に取り組んでいきたいというふうに考えてございます。
○飯島委員 精神論じゃないという裏づけは財源を組むということですので、改めて申し上げておきます。
次に行きます。
起債計画で、中野区は公債費負担比率というのを使っています。これは中野区独自の方式によるものとされ、先日も佐野委員から質問がございました。いわゆる公債費比率とは別のものでありまして、このような財政指標を設けた理由はなぜですか。
○長田計画財務担当課長 公債費比率では、減債基金の積み立て額の全額が公債費として算入されないため、実質的な公債費の負担割合を示す指標とはなっていないということがございました。このことから、中野区としては独自の指標をつくったものでございます。
○飯島委員 要するに、一般財源の負担が当該年度の公債費だけじゃなくて会計上出てくる。もう基金に積んでいるのも公債費なんですよと、こういう発想でやったと、そういうことですね。そう言っていただくとすぐわかるんですけれども。
それで、この公債費負担比率は、一般財源に占めるさまざまな今後の償還するときの財源も積んでいるという意味なんでしょうが、公債費比率、これは分母が標準財政規模なんです。中野区方式の公債費負担比率は、分母は一般財源総額なんですけれども、これではどっちが大きいんですか。
○長田計画財務担当課長 公債費比率につきましては、具体的に申し上げますと、数字では63億1,600万余でございます。一方、中野区方式の公債費負担比率の分子は67億8,800万余で、分子といたしましては中野区のほうが大きいということでございます。
○飯島委員 僕は分母を聞いているんで、その次に分子を聞こうと思ったんだけど、ここで混乱をしてしまいました。簡単に言います。
じゃあ、この公債比率と公債費負担比率、中野区の比率、どっちがより厳しい、つまり、財政運営上からすれば、どちらを目安にしたほうが財政運営については厳しい取り組みができるんですか。
○長田計画財務担当課長 中野区方式の公債費負担比率のほうが厳しい数値となって出てまいります。
○吉原委員長 それでは、飯島委員の質疑の途中でございますが、昼食休憩をとります。
午前11時58分休憩
午後1時00分開議
○吉原委員長 委員会を再開します。
お手元に先ほど要求しました資料2件を配付しましたので、御確認ください。
休憩前に引き続き、総括質疑を行います。飯島委員、お願いします。
○飯島委員 それでは、午前中に引き続いて質問させていただきます。
区債についての質問の続きですが、総務の資料がありまして、年度別区債発行土地開発公社借入一覧という、総務の22という資料があります。実は、中野区が持っているというか、残っている起債はこれだけではありませんね。昭和39年度、第二中学校用地を取得した当時、金利は7.1%、償還期限25年というものから始まって、ずっとこの起債の残高が残っているという資料でございます。5%以上の政府債にかかわる、今中野区が持っている、残している区債の償還予定額は幾らですか。
○長田計画財務担当課長 件数といたしましては、18件でございます。償還額の総額をまずお答えさせていただきますが、79億2,600万円で、現在における残高といたしましては、約11億8,900万円でございます。
○飯島委員 現行金利からすれば非常に高い金利、7%とか6%、5%を超えるんですね。実は、国では財政融資資金、簡保資金の保証金なし繰り上げ償還という制度があります。これは、繰り上げ償還をやると、その間の金利も含めて保証金として払わないと繰り上げ償還させてくれない。民間はできるんですけれども、政府の財投はだめよと。ただし特例がありまして、5%以上を超えるものについてはいいですということになっているんですが、23区は実は財政力指数が1以上で、これは当たらないという財務省の見解があるようでございまして、自治体の全国の8割が該当しますよと。中野区に住んでいる総務省の担当の役人の方はおっしゃっていましたけれども、23区は該当しないと。
ただ問題は、こういう金利の高いものについては、ちょっと考えなければならないこともあるんでしょうが、現状ではいかんともしがたい、こういう認識でよろしいでしょうか。
○長田計画財務担当課長 御指摘のとおり、公的資金の繰り上げ償還制度の内容については承知をしてございます。
○飯島委員 ですから、これは該当しないから、23区としてはこの高いのを抱えていかないとだめだなと、こういう認識でよろしいですかと。
○長田計画財務担当課長 そのとおりでございます。
○飯島委員 ですから、起債をするときは十分お考えになって、発行条件その他、期間が短い、長い、どの資金を使うかによってはそういうのがありますから、これから相当、想定されているものについては多額の起債が想定されるわけですから、十分その辺はお考えになってやっていただきたいと思っています。結構です。ありがとうございました。
こういう財政運営の考え方に立って、中野区が起債をして用地を取得する、こういうようなことを現実に行った場合、中野区の財務諸表、これはどういう影響を受けますか。
○相澤経営分析・公会計改革担当課長 財政運営の考え方で示しました基金、起債を活用する事業を実施した場合でございますが、平成18年度と比較しまして、例えばバランスシートでいえば、負債の部の地方債残高が増加いたします。一方資産の部では基金の残高もふえ、投資、流動資産も増加するため、財政の健全性は保たれるというふうに考えてございます。
○飯島委員 つまり起債をする、でも起債を償還する財源がきちんと当て込まれている。基金に組み込まれていれば、流動性の比率が悪化することはないんだと、こういう発想ですね。そういうことなんでしょう、今おっしゃったことは。
○相澤経営分析・公会計改革担当課長 そのとおりでございます。
○飯島委員 この後、実は公会計に発生主義の会計を導入する効果についてお伺いしようと思っておりましたけれども、これは改めて分科会で伺うことにして、先に進ませてもらいます。
20年度予算について、幾つか気になることがございますので、具体的にお尋ねしたいと思います。
はじめに、妊婦検診についてお尋ねをいたします。
区長の決断、また我々も含めてさまざまに、ぜひこれは14回まで公費負担すべきだということで働きかけをしてまいりました。節度を持って我々は区民にアピールしているところでありますけれども、中にはそういうことを御承知になった上で制度発足まで、現在妊娠しているんですけれども、じゃあ、14回になるまで待とうかなとか、今はどうなってしまうんだろうかという心配をお持ちの方もいらっしゃるんです。この制度は4月からになりますけれども、出産は4月以降になる方で、既に母子健康手帳をもらって検診等を受けている方も中にはいらっしゃる。こういう方については、20年度予算で14回まで公費負担しますと決断をされたわけですから、我々はこの予算を全力で実現する、賛成をして通そうというつもりでおりまして、やったと言って予算反対するということはありませんけれども、そういう意味からいって、こういう懸念されている区民の方もいらっしゃる。現実にはどう対処される予定ですか。
○原田子ども健康担当課長 ことし3月までに母子健康手帳の交付を受け、4月以降に出産予定の方には、4月に追加の妊婦検診受診表を郵送いたしまして、4月に母子健康手帳を受け取られる方と同様の助成が受けられるようにする予定でございます。
○飯島委員 じゃあもう安心して、その方は直ちに母子健康手帳をいただいて手続をしていただいて、予算が通ればその方は対象になると、こういう認識でよろしいですね。
○原田子ども健康担当課長 御指摘のとおりでございます。
○飯島委員 次に、この予算の補足説明資料の183ページに、子ども総合相談窓口の利用者が云々と、この総合相談窓口の改善費というのがあります。ここに子ども家庭部が取り扱う事務やサービスの利用手続等について、ワンストップサービスを実施する、このように書いてございます。私のつたない認識だと、今庁舎で窓口があって、現実にはワンストップサービスは実現されているんじゃないのかなと思ったりしますが、ここにはするというふうに書いてありますね。するというのは、これからやるという、しているではなくてするですから。それと同時に、するんですけれども、予算は55万4,000円減額になっている。これはどういうことなんでしょうか。
○馬神子育て支援担当課長 まず、この予算の減額の件でございますけれども、ここにございます子ども総合相談窓口改善の部分でございますが、19年度予算までは同じく子育て支援分野の子育てサービス費の事業メニューの一つでございました。そのため、子育てサービスの申請書、印刷費等の経費をその中に含んでおりました。それをこのたび、21年度に開設予定の(仮称)すこやか福祉センターにおける窓口業務開始に向けた準備のため、相談窓口改善費として新たなメニューを創設いたしました。そのため、こうした一般需用費を分け、窓口運営に必要な経費のみを計上したため、全体としては減額となっております。
また、今後考えておりますサービスでございますが、(仮称)すこやか福祉センターの開設に伴いまして、現在区役所にございます子ども総合相談窓口機能を地域に展開していく考えでおります。その中で、どこの窓口においても子育てサービス申請から相談支援までの一貫したサービスを提供するということを目指してまいるというものでございます。
○飯島委員 そうすると21年度、年度の最初段階かもしれませんけれども、(仮称)すこやか福祉センターでもこの庁舎と同じようなサービスをする、そういう意味合いで予算の切り分けとこういう表現になったと、こういうことなんでしょうけれども、こういう表現になったということは、もうするという何かが本当はこの下についていないと、するとはなかなか言い難いんだろうなと。そういう庁内でいろいろ調整している果てにこういう表現になったのかもしれません。もしそういうことをやろうとすると、現在、福祉情報システムというのがあって、現実には庁内から庁外にまで情報のシステムが出ているわけですけれども、この(仮称)すこやか福祉センターにも同様の福祉情報システムは持っていける、こういう認識でよろしいんでしょうか。
○岩井保健福祉部経営担当参事 現在、福祉情報システムは区役所と四つの保健福祉センター、それから障害者福祉会館に導入しているわけでございますけれども、新たに設置をいたします(仮称)すこやか福祉センターにおきましても、この福祉情報システムを活用しまして相談支援を行うことを予定しております。
○飯島委員 現在、庁舎内で行われておりますいわゆる子ども総合相談窓口で扱っているサービスメニューについては、何件ぐらいございますか。
○馬神子育て支援担当課長 区役所3階総合相談窓口では、子ども家庭部が所管する約30のサービスや手当などを扱っております。
○飯島委員 そうすると、その総合相談窓口ですけれども、一人の人が相談に来て、その方がすべて30のメニューについて対応しているのか、それともバックアップとは言いませんけれども、同じようなそういうサービスを担当している方々がいらっしゃって、人的な連携のもとでワンストップサービスを実現されていらっしゃるんですか、どちらですか。
○馬神子育て支援担当課長 現在、複数のサービス申請などの場合には各担当の職員が引き継ぎながら対応し、連携して手続を進める体制をとっております。
○飯島委員 そうすると、地域でやる場合、そうした人的配置は可能な厚みを持っているんですか。
○馬神子育て支援担当課長 今後地域展開するに当たりましては、サービス内容ですとか登録状況、手続に必要な様式など、窓口の事務に必要な情報につきましては共有できる仕組みを導入して、職員はそれを活用しながら対応していくということで、本庁と同じような一貫したサービス提供を可能としていきたいと考えております。
○飯島委員 そうすると、今お答えになったようなシステム、ワンストップサービスを可能にする、そういう福祉情報システムの再構築といいますか、そういうようなことについては、御検討をされたことはありますか。
○馬神子育て支援担当課長 今後すこやか福祉センターの開設、22年2月に予定されております開設に向けて、検討してまいりたいと考えております。
○飯島委員 そうすると、過去にはやったことはないんですか。
○馬神子育て支援担当課長 今までは事務改善ということで、効率的な進め方というのは考えておりましたが、こうしたシステム化ということについては、具体的な検討をしたことはございません。
○飯島委員 調達ガイドラインの案ができていてることは御存じですか。
○馬神子育て支援担当課長 はい、存じております。
○飯島委員 あそこにはなかなか大変な手続が書いてあります。これから企画、計画の段階からかかわっていろいろするということになっています。先ほど予算の積算云々ということがありましたけれども、20年度中にそうしたことについて、調査に取り組むそういうシステムもあります。予算がついているのもあります。さっきの公会計システムについても予算がついて調査をすると。こちらのワンストップサービス、非常に区民に直接サービスの部分ですけれども、ここについてはそうした予算措置がされていない。しかも22年2月ですから、21年度の予算では導入すること云々かんぬん。しかも、予算の計上にまで調達ガイドラインで当然いきますよね。そうすると、20年度中のそういう検討が間に合うんでしょうか。
○馬神子育て支援担当課長 非常にタイトなスケジュールであるということは認識しております。22年2月開設時に窓口で円滑なサービスが開始できるように、努力してまいりたいと考えております。
○飯島委員 所管としては、担当分野としてはそうでしょう。だけど、現実に調達ガイドラインをつくってやられる場合、今度はバックアップをする、そういうセクションとしては、当然予算をつけて調査をする部分と、庁内の体制でそういうことを検討する部分と、能力的なことの云々は言いませんけれども、しかし、取り組みのサポートの大きさは違いますよね。そもそもお金がついているのとついていないのがあるわけですから。そういう場合、もう22年2月にやるんだということで物が計画されている。こういうようなケースについて、調達ガイドラインを所管するといいますか、お持ちになっているセクションはどんなサポート体制をお考えになっているんですか。
○白土情報化推進担当課長 調達ガイドラインは、来年度4月から適用するという予定で進めておりますけれども、いきなり厚いガイドラインにのっとって職員でやるというのは無理があるということで、来年度につきましてはCIOのオフィスという体制を整えまして、そこに非常勤のIT支援専門員を置きまして、主管課のそういった構想、企画立案の段階から支援をしていくということにしてございます。
○飯島委員 ですから、22年の2月にシステムがあそこにあって、仕事が、サービスが開始できる。そのときに、電話とファクスだけで、何かあったら庁内へ電話してやりとりをするということじゃなくて、システムとしてそこでワンストップサービスができるような、そういうことができるようなサポートをされる、そういう決意で取り組まれるということでよろしいですか。
○白土情報化推進担当課長 できるだけサポートしてまいりたいと思いますけれども、すこやか福祉センターの窓口でどの部分をシステムを使ってやるのか、あるいはどの部分を人的な対応でやるのかといったところをきちんと検討してからシステム化をしませんと、うまく回らないだろうというふうに思っておりますので、その点も踏まえまして、主管課をしっかりサポートしていきたいというふうに考えてございます。
○飯島委員 結果を出す仕事の方法は、おしりを決めることなんだそうです。ここまでにやると。もう22年の2月となっているんですから、そこにできるように、だけどそれまでにいろいろなことがあったらできないかもしれないみたいなことじゃなくて、今の段階ではそれに間に合わせるようにサポートをすると、ぜひそういう姿勢でお願いしたいと思います。ありがとうございました。
この後、リースについてお伺いしようと思っておりましたが、時間の関係もあるので1点だけ伺います。中野区の電子システムといいますか、情報システムのリースをやっております。学校関係のLAN等、我が党が長年主張してきたことについて実現していただくということで、大変評価をしているところでありますけれども、このリースなんですが、中野区の場合はファイナンス・リースなんでしょうか、それともオペレーティング・リースなんでしょうか。
○白土情報化推進担当課長 中野区の場合には、情報化推進担当で把握している限りではファイナンス・リースで行われておりまして、オペレーティング・リースで行われている事例は承知してございません。
○飯島委員 アメリカ等では、コンピュータに関してはオペレーティング・リースが主流、中心になっているんですけれども、間違いありませんね。オペレーティングじゃないんですね。オペレーティングの場合は、システムに関する保守、そういう契約も一緒になって出てくるんです。ファイナンス・リースというのはファイナンス、物有ですから。間違いありませんね。ファイナンスなんですね。
○白土情報化推進担当課長 情報機器の場合には、リースが終了した時点での残存価値というのは通常はありませんので、オペレーティング・リースの場合は少ないんだろうなというふうに考えてございますけれども、私どもとしては、中野区としては現状ではファイナンス・リースで行われているというふうに考えてございます。
○飯島委員 これ以上は時間の関係でやりとりしませんが、一つだけ確認します。ファイナンス・リースというのは、二つの契約でやります。中野区役所がどこかのコンピュータの販売をしてくれる会社と販売契約を結びます。その販売の内容に従って金融機関が、今度は自分のところでお金を出してそれを買うんです。そしてそれを中野区にリースする。これがファイナンス・リースというやつです。オペレーティング・リースというのは、既にコンピュータメーカーや、そうしたコンピュータを持っている会社がリースの行為をする。したがって、自社のものですから、これに保守管理がついてくるというものなんですよ。いいです、中野区はファイナンスというならば、当然買うわけですから。買うときに競争入札なり何なりをやって、まず第一段階で、コストの問題でここが1回勝負がある。それからリース契約の内容を決めることによって、もう一度コスト絡みの勝負がある。こういうのがファイナンス・リースですから。次の機会のときに、この辺については十分やりとりをさせていただきたいと思います。
ぜひそういう点で、私、なぜ聞いているかというと、リースというのは、必ずしも悪い問題ではなくて、資金を一発で出す必要がない。あるいは、インフレ時なんかについては、いわゆるお金の価値を生かしながらものがやっていける。しかも、手元に資機材残らないから、更新するときに非常にやりやすいとかというリースメリットがあるわけです。今後はそういうことも考えないと、財政運営上の問題としてあるのでお尋ねをしたわけですので、結構です。わかりました。中野区はファイナンス・リース。ありがとうございました。
次に、住民基本台帳ネットワークシステムについてお伺いしようと思っておりましたが、一つだけお尋ねします。
平成19年度は、リースにかかわる内容は4,245万1,000円、平成20年度は3,713万9,000円で、賃借料が19年度は1,069万5,000円、それに対して平成20年度は659万1,000円となって、激安というか、安くなっています。その分、システム保守委託料というのが実は機器賃借料の中に含まれていたのを平成20年度は別にしました。これは監査委員会からの指摘があったというふうに漏れ聞いているんですけれども、それはそういうことなんでしょうか。
○長田計画財務担当課長 委員御指摘のとおりでございます。
○飯島委員 つまり、リースといっても、きちんとしたコストの把握をしていかないと、さっき言ったファイナンス・リースとだとすると、さまざまな問題があろうかと思います。いいです。いずれしかるべき機会にお尋ねをしたいと思います。
そこで、この財政運営の考え方についてやりとりをしてまいりました。総括的に区長の見解を伺いたいと思いますが、調達ガイドラインの中ではCIO(チーフ・インフォメーション・オフィサー)というのを置くと。私はこの際、CFO(チーフ・ファイナンシャル・オフィサー)、財務の最高責任者を置かれたらどうなのかと。こういうことも含めて、今、分水嶺というか、分かれ目になろうとしている中野区財政、やっぱり10か年の計画を進めようとするならば、そういう体制で臨まれたほうがいいんじゃないかなという思いを持っておりますけれども、そんなことも含めて、総括的な区長の御見解を伺います。
○田中区長 財政運営全般についてですけれども、中野区の財政運営、中長期に見ますと大変難しい時期に来ていると思っております。というのは、学校の再編でありますとか、建てかえでありますとか、施設の更新という時期が立て続けにやってくるというようなことと、それから少子高齢化という意味で、財政需要が大変大きくなっていくと。その時期と人口減少時代ということで、歳入が先細っていくということが目に見えているという、大変難しい時期に差しかかっていくと、このように思うわけです。そういう時期の中で、まず中期的に50年、100年後の中野区を見て安心できるような基盤整備を行っていくということをやりながら、また必要な将来の財政需要に対して備えをしていくというような意味で、財政運営は大変厳しい、難しい時期に差しかかっていると、このように思っております。
そういう意味で、発生主義会計の導入も含めて、中長期的な資金の需要、キャッシュフロー、きちんと分析をしながら適切な財務運営を行っていきたいと、こう思っております。そういう意味で、CFOという御提案が今あったわけでありますけれども、発生主義の考え方を取り入れながら公会計をやっていくという中では、CAOというんでしょうか、チーフ・アカウンティング・オフィサー、会計分析、会計管理といった観点から責任を持って区政運営にかかわっていくといったような役割を想定しているところでありまして、管理会計室で公会計改革・経営分析を行っていくという中で、そういった役割のほうを強めていこうというふうに今考えているところであります。御提案のあったようなことについても、今後可能性として研究していきたいというふうに思います。
○飯島委員 ありがとうございました。AかFかは争いませんので、そうした担当をきちんと置かれるということ、ぜひ対応していただければと思っております。
それでは次に、危機管理の問題について、新型インフルエンザ対策とギョーザの問題でありました食品の安全について伺おうと思いましたが、食品のほうは先般、江口委員の本会議の質問がございましたので、こちらはその場面に譲って、新型インフルエンザ対策についてのみお尋ねをしたいと思います。
この補助資料の214ページに保健予防推進ということで、465万7,000円の予算が計上してございます。この中身は何でしょうか。
○本保保健予防担当参事 20年度予算に保健予防推進として465万7,000円を計上しておりますけれども、この内訳としましては、新型インフルエンザ対策の費用として約380万円を計上してございます。さらに、その中身としましては、新型インフルエンザの疑いのある患者に対応するためのマスク、ゴーグル、手袋、防護服及び消毒薬と抗インフルエンザ薬でございます。
○飯島委員 できれば補助資料なんですから、新型インフルエンザ流行対策等々お書きいただけると、大変わかりやすかったかなと思っておりますが、今御説明ありました。いろいろ伺ったところによると、今の防護用品、それから防護服等で1,000人分の体制、それから抗インフルエンザ薬は100人の体制で対応するということなんですが、これで十分なんでしょうか。
○本保保健予防担当参事 1,000人分と申しますのは、非常にディスポーザブルといいますか、使い捨てのものですので1,000人分ということで防護服などは考えてございますけれども、やはり積極的な疫学調査といたしまして、感染の可能性のある方に対しての調査を防護服などを用いて行うところでございます。
それから、100人分というタミフルの内容としましては、国、あるいは都のほうから、タミフルについては迅速に、新型インフルエンザが発生した折には供給されるということでもございますので、最初の混乱期を何とか、そういうことがないということを望みたいところですけれども、しのぐために100人分ということで計上しているところでございます。
○飯島委員 ですから、当面それで大丈夫だというふうに踏んで予算化されている、こう受けとめてよろしいですか。
○本保保健予防担当参事 そのとおりでございます。
○飯島委員 それから、先般NHKでパンデミックについての報道がありました。非常に区民の方も関心が高い。品川の演習といいますか、シミュレーションが取り上げられておりました。中野区ではどういうふうになっておりますか。
○本保保健予防担当参事 品川で行ったシミュレーションに相当するものにつきましては、平成19年度に行っております。
○飯島委員 平成19年度におやりになったというのは、それはこの中野区新型インフルエンザ対応マニュアル(素案)、これが平成19年の7月につくられているようでありますけれども、これに基づいて行われたと、こう理解していいですか。
○本保保健予防担当参事 訂正をいたします。品川で行われた訓練に相当するものに関しては、平成18年度に行っております。平成19年度については、全庁的な社会対応についての訓練を図上訓練として行っております。
○飯島委員 2月に何か訓練を行いましたでしょうか。
○本保保健予防担当参事 今、後段で答弁させていただきました全庁的な社会的な対応を行うというのが、ことしの2月に行った訓練でございます。
○飯島委員 それは要するに、平成20年2月に行ったと。それはこのマニュアルに対応しているような内容なんですか。
○本保保健予防担当参事 マニュアルの後半にパンデミック、非常に広範な感染が拡大したということを想定した内容を盛り込んでおりますけれども、その内容を迅速に進めるための訓練として行ってございます。
○飯島委員 それから、中野区内に感染症指定医療機関はございますか。
○本保保健予防担当参事 ございません。
○飯島委員 ないわけですね。そうすると、今東京都も予算をつけて、診療協力医療機関をつくろうとやっていらっしゃいますね。中野区内では、現在はあるのか。それから、これから想定するところがあるのか、この二つをお答えください。
○本保保健予防担当参事 新型インフルエンザに対してはございません。今後その点については、東京都とも協議しながら調整をしていきたいというふうに考えております。
○飯島委員 このマニュアルによってもそうですし、東京都の考えもそうですが、発熱センターを中野区としては準備をすると。それからそこでいろいろトリアージをやって、病院に行っていただく方は行っていただく、同時に診療を受けていただく方は診療を受けていただく。区内にこの診療協力医療機関がないと、非常に困ったことになります。ぜひ取り組みを強めて、設けるようにしなければならないと思いますし、同時に、実はこのインフルエンザ対応マニュアル(素案)は、私が伺う範囲ですよ、間違っていたら教えてください。まだこれは厚生委員会にも御報告がされていないというふうに伺っていますが、どうですか。
○本保保健予防担当参事 まだ素案の段階ですので、報告はいたしておりません。
○飯島委員 うちの総務委員会だけなのかもしれませんけれども、素案を報告されることって普通なんですよ。素案を報告いただいて、それがとれて案になって、場合によってはいわゆる区民の皆さんにお知らせをして、パブコメをいただくとかとなっていく。しかもこれ、19年の7月ですよ、策定されたのは。もう20年2月になっていまして、かなり時間がたっているので、これはぜひ早い機会に御報告されたほうがいいし、そういう訓練、いろいろなシミュレーションをやっているとすれば、それもあわせて当該所管の委員会にぜひ御報告されるべきだと思いますが、いかがですか。
○本保保健予防担当参事 かなり庁内の調整に時間をとっておりましたので、その段階にとどまっておりますけれども、ある程度成案に近づいたところでは、御報告をしたいと考えております。
○飯島委員 ぜひお願いしたいと思います。それぞれ取り組みを非常に強めているところもありますし、いつ起きてもおかしくないような話になっている。リスクのレベルが高くなっているということもございますので、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
次に、都市計画マスタープランの改定について、何点かお尋ねをしておきます。
平成20年度中の改定となっておりますけれども、予定の変更はありませんね。
○登都市計画担当課長 20年度中の改定の目標というのは、現時点では変更ございません。
○飯島委員 行政の責任による修正については、ここではお尋ねしないことにいたします。この改定をする場合、都市計画法の第18条の2の規定を踏まえることになっていますけれども、それは間違いありませんね。
○登都市計画担当課長 はい、そのとおりでございます。18条の2といいますのは、区の基本構想ですとか、都道府県の計画等を踏まえた制定ということでございます。
○飯島委員 同時にですね、同じく第2項には公聴会の開催と住民の意見を聞きなさいと。これは、改定する自治体の意向にかかわらず、やらなければなりませんよという規定になっていますね。必要に応じてやるということじゃないというのは、解釈として一般の。中野区の場合、この公聴会等の開催による住民の意見の反映ということについては、どのような手だてをお考えですか。既に中野区の自治基本条例がございます。この規定からすると、どういうことをおやりになろうとお考えになっていますか。
○登都市計画担当課長 これはパブリック・コメントですとか、あるいは意見交換会等々を通じまして、特定の方ではなくて、幅広い区民の方から御意見等をちょうだいするという手続を踏むということでございます。
○飯島委員 ですから、何をやるかはもう既にお決めになっていますね。どうなんですか。
○登都市計画担当課長 具体的にというわけではございませんけれども、そういったことを行うということは当然のことでございます。
○飯島委員 具体的に決めていなくて、20年度中にこの改定ができるんですか。
ですから、本当に20年度中におやりになるなら、もう既にある程度のものはできていなければならないんだって。作業は4割もう進んでいることになっているんですよ、平成19年度中に。それなのに、どのような形で区民の皆さんの意見を吸い上げるか、どういう形で改定というプロセスを経るか、どういう行程になっているか、そういう点では非常におくれているような気がしてなりません。ぜひ取り組みを強めていただきたいということと同時に、みどりの基本計画も一緒に改定をするということになっておりまして、もろもろまちづくりについては今課題があらわれているわけです。西武線のこともあるし、中野駅周辺のこともあるし、それから東中野のこともあるしということでありますので、まちづくりに対するさまざまな規定が必要な時期になっています。ぜひこの際、まちづくり条例もあわせて制定をされたらいかがでしょうか。
○登都市計画担当課長 当然まちづくりの一連の動きですとか、そういったことを踏まえまして都市計画マスタープランの改定、また、それに続きましてまちづくり条例につきましても検討していきたいというふうに思います。
○飯島委員 ぜひ取り組みを進めていただきたいと思います。ありがとうございました。
次に、学校教育の諸問題について伺います。改正教育基本法第17条、この規定では、本年5月に10年先を見通した教育施策の基本的方向と、国が5年間に取り組むべき具体的方策を定めた教育振興基本計画が策定される予定になっているようでありまして、また、17条の2には、地方公共団体はこの計画を参酌して、その地域の実情に応じ、当該地方公共団体における教育の振興のための施策に関する基本的な計画を定めるよう努めなければならないという規定があります。中野区としては、どうするんでしょうか。努力義務規定ではありますけれども、どう取り組まれるお考えなのか、伺います。
○小谷松教育経営担当課長 中野区といたしましても、国、都の状況を見た上で、区としての教育振興基本計画を定めるという、その方向で検討してまいりたいと思います。
○飯島委員 特に中野区のやり方というのは、既にある計画をみなすという方法が非常に得意なんですね。既に教育ビジョンと実行プログラムがありますから。これが中野区の振興基本計画ですというようなことを、これはやるかどうかわかりませんけれども、そういうことではなくて、きちんと改めて振興基本計画を定めるという取り組みでいらっしゃる、これでよろしいですか。
○小谷松教育経営担当課長 中野区といたしましては、今委員のほうからお話が出ました教育ビジョンを改定するに当たりましては、国や東京都の動向も踏まえまして、教育基本法にいうところの教育振興基本計画と位置付けていきたいということで考えてございます。
○飯島委員 そうすると、従来の手法に限りなく近いような気もしますが、改めてこれは文教委員会でいろいろ議論していただきたいなと思います。
次に、学校教育法の改正がありまして、4月1日から区立学校の管理運営規則についても改正するよう東京都からも依頼があると伺っております。学校教育法上の副校長、それから主幹教諭というものの任用が開始される予定だということですが、これまでと何が違ってくるんでしょうか。
○入野指導室長 東京都におきましては、既に教頭職を副校長と称しております。このたび、東京都のほうといたしましては、学校教育法上の副校長に今称されております副校長を任用するという方針を出しております。職としましては、一番大きな違いとなりますのは、教育委員会から任命された一定の校務をみずからの権限で処理することができるようになるということでございます。主幹でございますが、主幹のほうに関しましても、東京都のほうにおきましては、主幹教諭職のほうにすべての主幹を任用するという形になっております。基本的な当人の職務内容、職責には大きな変化はございません。
○飯島委員 いわゆる法上の位置付けが明らかになって副校長さんになるわけでありまして、権限もお持ちになると。この際、副校長を民間から、いわゆる任期つきといいますか、期限つき管理職として採用するということは可能でしょうか。
○小谷松教育経営担当課長 副校長を民間からということでございますけれども、これは純粋に法的な解釈ということで申し上げれば、可能でございます。
○飯島委員 さまざまなことについて御検討される際に、法的には可能だということですから、中野区の教育の今後を考えて、さまざまな議論をぜひしていただきたいと思います。
次に、40年ぶりに授業時間と教育内容をふやした改定学習指導要領が3月には告示をされるとなっております。ある民間の研究センターの調査によると、こういったことを既に取り込んで授業時間をふやしている小学校が全国では半数、中学校でも2割程度に上るという調査結果が出ていますが、我が中野区では一体現状はどうなっていますか。
○入野指導室長 中野区におきましても、小・中学校におきましては、ほぼ全校で現行の学習指導要領の授業時間数は既に達しております。新しいほうの学習指導要領の授業時間数と言われているものと照らし合わせてみましても、ほぼ小学校で4割、中学校で5割が達している状況でございます。
○飯島委員 そうすると、それほど授業時間の確保では困難性はなさそうではありますね。同時に、学力調査に関する関心も非常に強くなっています。一面からすると、子どもたちの学力の状況調査をしているような印象がありますけれども、私はそうではなくて、それは教師がどれぐらい教える力を持っているか、教師の教える力をその学力調査はあらわしているんだと。したがって、伸びている、伸びていないとか、低いとか高いとかいろいろあるかもしれませんが、それは教える側が結果としてあらわれているんだと。そういう角度、そういう認識で学力調査の問題については取り組むべきだと思いますが、いかがですか。
○入野指導室長 本区におきます学力にかかわる調査におきましても、大きなねらいの一つに、自校の児童・生徒一人ひとりの学習の状況を踏まえて、自校の教育課程や教師自身の学習指導の改善、充実を図るということをねらいとしております。委員の御指摘のとおり、私どもも考えているところでございます。
○飯島委員 それからもう一つ、学校選択制以前の選択に区立学校というのは直面していると思います。いただいた資料でも、区立中学校への進学率は70%を既に切っておりまして、こういう問題についてどのように認識されていますか。
○入野指導室長 私立の小・中学校へ進学する理由というものは特に調査をしていないところでございますけれども、公立学校が物足りなくて私立を選択するということが多いようでございましたらば、やはり問題であると考えております。私どもとしましても、選ばれるような魅力ある公立学校づくりを進めていく必要があるというふうに考えております。
○飯島委員 そういう認識に立つならば、ぜひ教育委員会の予算編成プロセスの改善を取り組まれてはいかがかと思います。校長先生が自分のところの学校の特色ある教育をやりたい、こういうことについて、教育長にプレゼンテーションを行って予算を獲得してくる、そういう積極的な取り組みが今指導室長がおっしゃったようなことを目指そうとすれば、ぜひ必要になるのではないかと思いますが、そうした予算編成過程、国の予算の問題その他ありますけれども、そういうことにこの際取り組まれてはいかがでしょうか。見解を伺います。
○小谷松教育経営担当課長 今お話の件でございます。これまで教育委員会としてはそのような形ではやってきてございませんが、今後特色ある学校づくりを推進するため、校長から教育長へのプレゼンテーションの導入について、検討してまいりたいと思います。
○飯島委員 ぜひそうやって改革の波というのを学校教育の現場から、また校長先生は経営者としての感覚も持ちながら教育に取り組んでいただきたい、これを重ねてお願いしておきます。ありがとうございました。
最後に1点ございました救急情報の活用支援事業というのが、港区でやろうといたしておりまして、特色は救急キット、救急情報キットを冷蔵庫の中に入れておくということなんでありますけれども、我が区でも紙に書いて置いておくというのをやっていますが、この港区の取り組みについて、どう評価されていますか。
○尾﨑健康・高齢担当参事 港区の救急情報サービスでございます。冷蔵庫に保管して救急情報を救急隊員が活用できるような形にするという話でございますけれども、20年度からの実施事業でございます。今の段階では事業の実績や効果などについて見守ってまいりたいと、そのように考えております。
○飯島委員 ぜひ機会があったら見に行っていただいて、参考にできるものがあれば、ぜひ参考にしていただきたいと思います。
以上で私のすべての質問を終わらせていただきます。大変駆け足に後半なりましたが、残された課題も必ず分科会その他で取り上げますので、御了承いただければと思います。ありがとうございました。
○吉原委員長 以上で飯島謹一委員の質疑を終了いたします。
次に、酒井たくや委員、お願いいたします。
○酒井委員 平成20年第1回定例会におきまして、民主クラブの一員として、私酒井たくや、総括質疑を行わせていただきます。
質疑に先立ちまして、故藤本やすたみ議員、故小堤勇議員の御冥福を心からお祈り申し上げます。
私が初当選させていただきまして、藤本先生には本当に右も左もわからない中、さまざま本当に懇切な御指導をいただいておりました。人間として、それからまた議員として、大尊敬いたします藤本先生の好きな言葉に、ガンジーの「人々の役に立つことは美しい」という言葉がございます。それを皆様に御紹介させていただきまして、ぜひ共有していただきたいと思っております。そして、私自身も胸に刻み、活動してまいりたいと思っております。
それでは、質疑に入らせていただきます。
質疑は、組織と人事について。それからまたその他で1点、学校再編についてお尋ねさせていただきます。区長並びに理事者の皆様におかれましては、簡潔明瞭な御答弁をお願い申し上げます。
まず、組織と人事についてお尋ねいたします。
区は、平成16年度より組織編成をし、事業部制を導入されました。部の再編、それから事業執行から経営重視の組織への転換、そして現場への権限委譲、目標による管理に基づく成果主義、能力の徹底と、事業部制は16年度より18年度までこの体制がとられ、そして今年度より経営本部体制が敷かれております。事業部制の機能をより高め、トップマネジメントの体制の強化、そして縦割りの弊害をなくしていくということでございますが、この平成16年度の事業部制、19年度の経営本部体制の導入の際、議会の議論でもわかりにくいという言葉が多々飛び交いました。もちろん、組織が変わろうとするときに、さまざまな意見が飛び交うのは私も理解しております。しかし、昨年の第4回定例会、また今定例会でも各会派の議員の皆さんからも、やはりわかりにくいという指摘が何度かありました。私もそう思っているところがあります。また、区民の皆様からもそのような声をお聞きするときがあります。組織を編成する目的は、やはり区民サービスの向上にあるのは言うまでもありませんが、このような区民の声を、担当といたしましてはどのように把握していらっしゃるのか、まずお聞かせください。
○合川人事担当課長 今委員御指摘のとおり、中野区では事業部制の導入、あるいは経営本部体制の導入を行ってまいりました。中野区では、目標と成果による区政運営を行っておりまして、組織や予算につきましては区政目標の体系に沿って編成をしてございます。区政目標の体系につきましては、PDCAサイクルによりまして随時見直しをしているわけでございますけれども、それに連動して組織も見直されているものでございます。今委員御指摘の、区民にとってわかりにくいという御指摘に対しましては、区民の方に利用しやすい区役所とするため、おもてなし運動ですとか、窓口改善を行ってきたところでございます。組織改正における変更点につきましては、中野区報や中野区のホームページなど、必要な周知、PRは最大限工夫を図って行っていきたいというふうに考えてございます。
○酒井委員 区民の方からのわかりにくいというお声というのはどのように把握していらっしゃるんですかというふうにお聞きしたんですが。
○合川人事担当課長 私ども直接にそういった声を伺うということ、それから区民からのそういった苦情の窓口、広聴の窓口等で承っております。
○酒井委員 すみません課長、そういった声があるのか、わかりづらいお声があるのか、ないのかというのを教えてくださいと言っておるんですが。
○合川人事担当課長 すみません。私ども直接伺っておりますのは、数件程度ということでございます。
○酒井委員 実際我々も聞いておりまして、それで組織が変わるときにそのような声があるのは、私は仕方ないと思っているんです。聞いたことにお答えしていただきたいなと思っておるんですが。
それでは、庁内の電話番号簿でしょうかね、こういったもの、私も見ておりますと、非常に組織が入り組んでおって、現場の職員の方も混乱しているんじゃないのかな、困惑しているんじゃないのかななんて思ったりするんですが、そちらのほうはどうでしょうか。
○合川人事担当課長 先ほど言いましたように、目標と成果による管理ということで、職員の個人目標を設定してございます。こういったものにつきましては、分野の組織目標を示しまして、その中で自分の担任する仕事が何なのか、あるいは目標の実現にどのように役立っているのかということを明確にしてございまして、この過程で職員全体に組織については伝わっているというふうに考えてございます。他の部署の組織につきましては、目標体系の検討状況など、全庁フォルダに掲載しているところでございますけれども、さらに全職員が十分理解されるように周知に取り組んでいきたいというふうに考えてございます。
○酒井委員 先ほど大内委員からの質疑の中でも、わかりやすい答弁をというふうなことがあったと思うんですよ。私は現場の困惑というのをどのようにとらえているのかというのをお聞きしたかったんです。まさに組織の改正、過渡期だと思うんですよ。そういうのはあって仕方がないと思うんですね、私。
それで、区長の組織変更の思いやねらいがしっかりと管理職をはじめ全職員の皆さんに浸透していかなければ、この組織の改正は絵にかいたもちになってしまうんじゃないかという思いからお聞きしているんです。この経営本部体制の全庁としての意思統一、これに関しては、先ほどはいろいろ長いお話がありましたけれども、困惑はないということだったんだと思うんですけれども、全庁の意思統一というのは、そのような認識でよろしいんですか。
○合川人事担当課長 十分浸透しているというふうに認識してございます。
○酒井委員 この経営本部体制のねらいは、全職員の皆さん、管理職をはじめ皆さんに浸透しているということですよね。すると、お聞きするつもりはなかったんですが、例えば今、たくさんの管理職の方がいらっしゃいます。こちらの方、どの課長さんにお聞きしても、経営本部体制のねらいというのはしっかりお答えできるということになると思うんですね。私は変わるのが悪いというのよりも、区長の思い・ねらいをしっかり全庁に浸透させていただきたいという思いから質疑をさせていただいているんです。お聞きはいたしませんが。聞いたほうがいいですか。
では、御指名どういたしましょう。だれに聞いていいのかというのが私自身も、ちょっと申しわけないなというのもあるもので。そういたしましたら、今回御答弁されていない方、いらっしゃれば。この経営本部体制のねらいというもの(「電話帳があるんだから」と呼ぶ者あり)――いや、お聞きはしません。ただ、そういう思いがあるんだと。皆さんに意思統一していただきたいんだという思いなんです。そこは御理解してください。
庁内でどのように意思統一していくのかという質疑をさせていただきました。先ほど区民の方のわかりにくいというお声がどうなっているのかという中で、あまりないというふうな感じでしたけれども、我々もわかりにくいんです。すると、区民の方はもっとわかりにくいと思うんですよ。そういう中で、区民の皆さんに対してどのように周知、理解を求めていくんだというところが問題になってくると思うんです。実際に窓口ではわかりにくいというようなお声があると。
それからまた、本特別委員会でも経営分析・公会計改革担当課長という、組織の名称が非常に長くて、なかなか我々にはすとんと入って来ないんです。ただ、組織が変わったばかりで過渡期であるのは理解しておりますが、やっぱり組織の改正や名称の変更は行政の都合であると思うんですよね。そういった中、区民の方向を向いた区政運営をやっていただかなければならないと思うんです。もしかすると、区民サービスの向上のために組織の改正をやっているにもかかわらず、低下につながるおそれもあるんじゃないかと私は思うんです。例えば、経費を最小に抑えてまず一番にできる区民サービスとはどのようにお考えでしょうか。
○合川人事担当課長 経費を最小に抑えて最大の効果を上げるということにつきましては、経営資源を最大限に利用して、区民サービスの向上につなげることだと認識をしてございます。
○酒井委員 僕はわかりやすさだと思うんですね。お金をかけずにできる区民サービスとは、わかりやすさだと思うんですよ。マクドナルドではスマイルゼロ円なんかもありますが、それも結構ですけれども、私はわかりやすさというのは大変大切だと思うんです。そういった中、各担当の名称が少しわかりづらいと。それからまた、見直しをというのも今定例会であったと思います。
そこでまず、一番にできるわかりやすさということを念頭に置いていただき、この組織の問題に担当課長としましても取り組んでいただきたいと思っておりますが、いかがでしょうか。
○合川人事担当課長 区民サービスの向上を図る上で、効率的、効果的に区民サービスの向上を図っていくということにつきましては、大変重要な課題というふうに認識しております。区民にとってわかりやすい組織にしていくということも、委員の御指摘のとおりだというふうに思いますので、そういった観点からこれから努力をしていきたいというふうに考えております。
○酒井委員 それから次に、総務の資料86番ですね。午後一番に出していただいたものなんですけれども、本庁舎レイアウト変更関連工事を含む改修費用なんですけれども、こちらの資料、拝見させていただきますと、庁舎自体が大きなものなので、改修費用も大きくかかるんだろうというのは理解するんですが、レイアウト変更のみの改修の場合は、15年が800万円、16年が700万円、17年が400万円、18年が500万円、19年は1,000万円というふうにかかっていると。我々議会は4年に一度改選されますよね。そういった中でも、極力お金をかけないようにというふうに取り組んでいるんだと思うんですね。これだけ経費もかかっておりまして、以前は組織の改正がなかったときなんかは、この経費が非常に少なかったということもお聞きしておりますので、これだけ経費がかかっているんですから、相応の費用対効果を出していただくことをお願い申し上げたいんです。組織の変更がすぐに効果を発揮することはなかなか難しいと思うんですが、目に見えてくるのは難しいと思うんですが、こういったこともありますので、ぜひともこの組織の問題、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
ちょっと時間がないので、先に進ませていただきます。
組織の問題でお聞かせいただきたいんですけれども、職員2,000人体制の問題の中で、先ほど飯島大先輩が質疑をされましたが、小さな区役所の実現、最小の経費で最大の価値をもたらすことを目標としていると。もちろん今後は民間活力の導入や市場化テスト等々を図っていき、推し進めていくんだろうと思いますが、今まで3,000人でやっていたのが2,000人になる中、厳しく業務を選別していかなければならない。少数精鋭でやっていかなければならないんだろうと思います。
そこで、1点だけお尋ねしたいんですけれども、職員2,000人体制と関係ないんじゃないかと言われるかもわからないんですが、コールセンターの導入について、ちょっとお尋ねいたします。
コールセンターは、区役所の代表番号とは別の番号を設けて、そこに専門の電話オペレーターを置き、土日や夜間の電話にも対応し、区のサービスや手続、施設の案内等、質問に答えるものであります。23区内のコールセンターの設置状況は、杉並区、世田谷区、港区、千代田区、新宿区と。新宿区は来月3日から、足立区は来年度からされるそうですけれども、区議会においても、さかのぼること平成17年第4回定例会において、やながわ議員が御提案されました。区長はそのときに、前向きな御答弁をされておったと思うんです。17年の第4回定例会で。私もこれを導入すべきだなと思っておったんですが、18年、19年、20年と、待てど暮らせどこのコールセンターがなかなか出てこない。ただ、昨年区長は答弁の中で、2定でだったでしょうか、コールセンターのことも少し触れられました。これ、今どのような検討状況になっているのか教えてください。
○伊東管理会計室特命担当課長 コールセンターの導入のこれまでの検討結果についてでございますけれども、この間、他の自治体における導入状況の調査、具体的には導入の時期、実施体制、開設の時間帯、サービス内容、その他利用状況の実績などを調査し、区におけます導入についての検討をしてきたところでございます。
○酒井委員 私、導入されるものだと思っていたんですが、3年間そういった検討をずっとされてきたというふうになってしまうと思うんですね。そこで、このコールセンターに関しましては、私も視察に行ってまいりました。区民の問い合わせに朝早くから夜遅くまで365日お答えすることができると。そして、このコールセンターには想定問答が幾つも用意されて、そちらにかかってきた電話の8割から9割は対応できるそうなんです。8割から9割はそのコールセンターで対応できると。そうなりますと、今まで庁舎にかかってきた電話の8割から9割は、もちろん皆さんコールセンターにかけるのかどうかという問題もあるかと思いますが、そちらのほうで対応することができると。すると、職員の方はより業務に集中することができると私は思うんですね。そういった中、2,000人体制を進める中で、このコールセンターというものは必須になってくるんじゃないのかなと思っているんです。区民サービスの向上とそれからまた組織の問題、二つの観点から、このコールセンター、今まで以上に導入に前向きに検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○伊東管理会計室特命担当課長 コールセンターの導入のメリットについてでございますけれども、ただいま区としましては、3点ほどあるというふうに考えてございます。区は現在、小さな区役所を目指し、事務の効率化、そして区民サービスの向上を積極的に図っているところでございます。そういった観点からも、コールセンターの導入につきましては、必要なものと認識してございます。したがいまして、コールセンターにつきましては、費用対効果を十分に検証しながら、その導入につきまして引き続き検討してまいりたいと考えてございます。
○酒井委員 3年間十分に検討されたので、よいコールセンターになるように、どうか前向きに検討していただきたいと思います。
次に、組織と人事の最後に、人事の問題、お尋ねさせていただきたいと思います。
中野区を含む特別区の職員採用試験及び選考は、特別区人事委員会が実施しております。それにより、人事行政に関しても特別区人事委員会の報告、勧告に基づき各区で行われております。この人事制度の中には、各区事項と共通事項制度があります。まずは、各区事項と共通事項についてお聞かせいただけますでしょうか。
○合川人事担当課長 共通事項でございますけれども、任用給与制度におきまして、23区で共通の扱いとしているもの、これは17項目ございます。これを共通事項、その他を各区事項ということでございます。
○酒井委員 17種類は23区共通で統一交渉の事項でありまして、それ以外は各区ということだと思うんですが、それでは、23区で一括して採用され、均衡を保たなければならない中、共通事項ですね、統一交渉事項がある。そのような認識でよろしいでしょうか。
○合川人事担当課長 その点と、それから公務員につきましては、労働基本権の制約等がございます。そういった意味で、人事委員会の設置等も同じ趣旨でございますけれども、その代償措置としてこういった共通事項等が定められているということでございます。
○酒井委員 それでは逆に、各区事項についての見解は、担当課長としましていかがでしょうか。各区事項です。先ほど申し上げました統一交渉事項がありますよね。それ以外は各区事項ですよね。すると、統一交渉事項はそういったさまざまな、先ほど述べていただきました理由がありますので、23区で、人事委員会の中でやっていきましょうと。各区になりますと、各区で対応することができるのかどうかというふうな形の見解ですね。
○合川人事担当課長 当然、各区事項でございますので、各区の判断で進められるということでございます。
○酒井委員 すなわち23区の中で、各区が人事行政を進める中で、この各区事項というのが私は柔軟に活用していくことが求められているんだろうと思っているんです。そこで、我が会派の佐伯議員が一般質問において、病気休暇、病気休職についての質問をさせていただきました。この病気休暇、休職に関しまして、各区事項なのか、統一交渉事項なのか、お聞かせいただけますでしょうか。
○合川人事担当課長 病気休暇は各区事項でございます。病気休職は23区の共通事項となります。
○酒井委員 それでは、区の職員の方の給与、ボーナスの算定基準に関してお聞かせいただけますでしょうか。
○合川人事担当課長 職員の給与につきましては、人事委員会の勧告に基づきまして給与を定められるということでございます。
○酒井委員 いや、たしか人事委員会の勧告の中で、民間企業、事業所何名だとか、そういったのがあったじゃないですか。そちらのほうを御紹介いただけますか。
○合川人事担当課長 民間事業者の実態調査を実施してございまして、調査対象につきましては、企業規模50人以上かつ事業規模50人以上の特別区内の940事業所の従業員を調査対象にしてございまして、19年度につきましては724事業所の調査を完了し、それに基づいて勧告がなされているということでございます。
○酒井委員 給与、ボーナス等々は、民間企業のそういったものを参考にされていると。そういった中、先ほど病気休暇・休職のことですけれども、こういった制度は民間を参考にされているのでしょうか。
○合川人事担当課長 特別区人事委員会の調査につきましては、給与以外につきましても民間企業の場合を参考にしてございますけれども、近年、休暇・休職に対する調査は行ってございません。
○酒井委員 私も東京区政会館、飯田橋のほうに行きまして、人事委員会の勧告、過去何年かかなり調べさせていただいたんですが、そのような記述はありませんでした。そこで、この病気休暇、休職の制度、私は職員の方が療養されてリフレッシュし、職場復帰されて区民サービスの向上に努めることができるこの制度は否定いたしませんし、必要であると考えております。民間でも大きな会社ですと、今23区でやっているものとは違いますが、十分にそのような制度はあります。
ただ、先ほど述べさせていただきましたように、給与は民間を参考にしていると。そうであれば、こういった休暇・休職の制度も民間のほうを参考にしていかなければならないんじゃないかと思うんです。そしてまた、我が民主クラブでは、先般の施設使用料の改定の議論に際し、昨年の4定ですね。そのコストに人件費を算入するという区側の考えに、使用料の原価に人件費を入れるなら、行政側も区民が納得できるような人事制度においても内部努力をやっていかなければならないのではないかと質疑をし、意見も述べさせていただきました。国家公務員においては、給与が100%支給される病気休暇期間は90日、そして、80%の給与が支給されるのは1年間であると。また、多くの自治体も国と同様の制度になっています。そしてまた東京都も23区と同じ制度でありました。先ほど御紹介させていただいた期間のちょうど倍なんですけれども、4月より東京都のほうも国家公務員と同じように見直していくことが先日の労使交渉の中で妥結されました。
そういった中、この各区事項の病気休暇の制度、見直していくことも考えていかなければならないのではないかと思っております。区長も本会議での佐伯議員の質問に前向きな御答弁されたと私は受け取ったんですけれども、もちろん労使交渉の問題もあります。そこで、もう少しわかりやすく、どういった御答弁だったのか、この病気休暇・休職に関する見解をお聞かせいただきたいんですが。
○合川人事担当課長 今、酒井委員の御指摘のとおり、東京都などの他団体においても、国と同基準の見直しが行われているという現状がございます。中野区におきましても、区民の納得が得られるように、そうした方向で検討していきたいというふうに考えてございます。
○酒井委員 こういった人事制度というのは、常に特別区人事委員会の意見を聞きとなっております。それを言われると、我々もぐうの音も出ないといいますか、それは統一交渉事項なんですから、あってしかるべきなんだと思うんですけれども。例えば18年度にかなり区長が踏み込んでいただきました特殊勤務手当、これ、各区事項なんですけれども、中野区で99%見直されました。人事委員会からはしかし、平成12年よりこの特殊勤務手当のあり方、支給水準の見直しは意見されていたんですが、なかなか進みませんでした。私の印象では、人事委員会、それからまた23区ともに消極的であるような感じがするのです。そこで、各区事項に関してはより精査していただき、中野区からこういったものを発信し、23区の人事行政をリードしていっていただきたいと私は思っているんです。それからまた、病気休職などの共通事項に関しても、これもまた中野区から意見を申し述べ変えていく、情報発信していく、内側からの改革を区長に推し進めていただきたいと考えておりますが、いかがでしょうか。
○田中区長 適切な場面で適切に発言をしていきたいと思っております。
○酒井委員 次に、その他で1点、学校再編についてお尋ねいたします。
17年度に策定された学校再編計画ですが、今予算特別委員会の中でも、東中野地域を地元にされていらっしゃる議員の皆さんがさまざま、学校再編の問題、それからまた通学路の問題、質疑をされました。東中野小学校は中野昭和小学校と統合され、再来年度、21年度に開校されると。統合新校の名前も白桜というふうな形で統合委員会のほうで選定されております。そして、再編を1年後に控え、さまざまな声が地域で上がっております。議長あての統合の再検討の要望書も提出されております。地元から学校がなくなることを歓迎する人は、私はいないと思うんです。しかし一方でこういった計画が策定された中、皆様さまざま思いはあっても理解しようとしてきたんだろうと思うんです。そこで私は、第3回定例会の決算特別委員会におきまして、幹線道路2本を横断し、統合新校へ40分以上もかけて通わなければならない中、通学路の安全・安心を早急に示してくださいと質疑をさせていただきました。皆さん不安なんです。それが不満になって、不信につながっていっちゃうと、一度できてしまった溝というのは、なかなか埋められないと思うんです。
そういう中で、所信表明で区長は、学校再編のところに触れられております。地域の関係者や保護者の皆さんとともに、区として子どもたちのよりよい教育環境の整備のために、きめ細かく最善の努力をしたいと考えていると述べられました。私の地元、東中野小学校の学区域の子どもたちは、統合新校に幹線道路2本渡って通学しなければならない。そして、上のほうにいきますと新宿区、左は山手通りですね、地図を上から見ますと。右手が神田川で下が線路です。すると、まさに陸の孤島で、なかなか指定校変更しようと思ってもできないというところがあるんです。区長はきめ細かく対応していきたいと答えられた中で、さまざまケース・バイ・ケースで、中野区全体を通しての整合性は必要であると思いますが、ケース・バイ・ケースでこの通学路の安全の問題、対応していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。簡潔にお願いします。
○青山教育改革担当課長 通学の安全対策としましては、安全でなるべく短い距離で通うことのできる通学路の指定、それから児童安全誘導員の配置、路線バスの利用、また、地域や保護者の方々による見守りなどについて検討を進めているところでございます。今後も万全の対策を講じてまいりたいと考えております。
○酒井委員 前回の決特でも私、早急にそういったもの、安全・安心を示していただきたいというふうに質疑をさせていただいたんです。それで、統合委員会の一番最初には、皆さん安全誘導指導員でしたかね、そういった存在も気になるところで、それを示しているにもかかわらず、なかなか地元には浸透していなかったんです。それからまた、来年度の予算では、新しい桃花小学校のほうに、今までの安全誘導員の設置に関しては、約9倍から10倍の予算をつけてくださっていると。さまざま対応してくださっていると思うんですよ。それからまた、大江戸線の新しい地下鉄の入り口ができますので、駅前のほうは山手通りを横断しなくてはならない等、さまざまあるんですよ。それから集団登校をするだとか、今まさに信号等においても、課長は取り組んでいただいております。そういったことを統合委員会だけじゃなく、地元のほうにもしっかり出していただかないと、さまざまな問題が起こりますので、こういった問題、よろしくお願いいたします。
以上で私、酒井たくやの質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○吉原委員長 以上で酒井たくや委員の質疑を終了いたします。
次に、きたごう秀文委員、お願いします。
○きたごう委員 久しぶりの総括質疑で少し緊張いたしております。自由民主党議員団の立場で質疑をさせていただきますので、よろしくお願いします。
持ち時間が56分、3時まで少しオーバーするかなと思いますけれども、できたら3時までに終了したいと思いますので、理事者の皆さんには簡潔に、そしてまたわかりやすい御答弁をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
それでは、質問は通告順にさせていただきます。最初に防災対策についてお尋ねしたいと思います。
この防災対策、最初に南台地域の防災まちづくりについてお伺いをいたしたいと思います。もう何度も質問させていただいておりまして、またかなと思われるかと思いますけれども、質問をさせていただきたいと思います。少し気になることがありますので、お伺いいたします。
東大附属中等教育学校西側道路、これは道路の拡幅工事、電線等の地中化工事が完了し、昨年11月13日に地元の町会の方々や関係者による開通式を行い、相互通行になりました。これは、さきの定例会で御案内をさせていただいたところでございます。この相互通行は、南台地域の長年の要望であり、やっと一つのまちづくりが実現したという考えです。
また、この道路は利便性や防災性の向上だけでなく、万年塀を格子フェンスに改修するなど、地域環境としての美しさも感じております。この地区では、防災街区整備地区計画による道路の整備率が約40%、不燃化領域率は約52%に改善され、徐々にではありますけれども、まちづくりが進んでおります。しかし、この周辺地区の広域避難場所である東大附属中等教育学校、この一体の避難有効面積をふやし、避難人口をふやすためには、避難場所周辺の不燃化領域率を70%にする必要があると伺っております。このため、区では平成21年度から新たな国の不燃化事業の導入に向けた検討をしていると聞いております。また、避難路などを整備する国の住市総事業、これは住宅市街地総合整備事業というんですか、ちょっと難しいですね。平成19年度に事業期間が終了の予定でしたが、私がさきの定例会で事業期間を延長してでも進めるべきとの質問に区長は、広域避難場所である東大附属中等教育学校一帯までの避難経路等が未整備であり、今後も新設道路の整備や避難場所周辺道路の拡幅整備が必要である。現在、東京都を通じて国へ5年間の事業延伸を申請しているというふうに答弁されていらっしゃいました。
そこでお伺いいたしますけれども、この住宅市街地総合整備事業の延伸はどうなっているのでしょうか、お聞かせください。
○角南部地域まちづくり担当課長 この事業は、平成10年度の事業開始から公共施設の整備や建てかえ促進など、地域のまちづくりに成果を上げてきたところであり、今後も広域避難場所であります東大附属中等教育学校周辺道路の拡幅整備や新設道路の整備があります。これらの状況をもとに、昨年11月に都の事業評価を受け、平成20年度から24年度までの5年間について、事業継続する旨の内示を受けているという状況でございます。
○きたごう委員 一方、今国会で審議されている道路特定財源と暫定税率についてですが、このことについては、我が会派の山崎幹事長が冒頭に熱のこもった質疑をされておりました。それで、区長も所信表明でこんなふうにおっしゃっているんですね。「今回の予算案は、道路特定財源や暫定税率が現状どおり維持されることを前提に作成したものであります。これが廃止となれば、中野区が行う道路など都市整備の経費の歳入が約5億円の減となるほか、区民の長年の悲願である西武新宿線などの連続立体交差事業は新たな着工は断念を余儀なくされる可能性もあります。道路特定財源は、直接の道路建設のみならず、鉄道の連続立体交差事業や市街地開発事業、土地区画整理事業、鉄道駅の改良などにも充てられています。3月末で期限切れにより暫定税率が廃止された場合、中野区のまちづくりに大きな影響が出ます」。こんなふうに所信表明でおっしゃっています。
そこでお聞きしますけれども、この道路特定財源と暫定税率が廃止された場合、例えば今質問しています南台地域での住宅市街地総合整備事業、そして、今後予定されている不燃化促進助成事業、これらに影響があるのでしょうか。お聞きしたいと思います。
○角南部地域まちづくり担当課長 今委員からお尋ねのありました道路特定財源や暫定税率が廃止された場合の影響でございますが、これらの事業は国庫補助金充当事業ということでありますので、住宅市街地総合整備事業、それから今後導入予定しております不燃化促進事業にも影響が出るものというふうに認識しております。
○きたごう委員 そうしますと、これが廃止になった場合にはストップしちゃう、そういう考えでいいのかな。
○角南部地域まちづくり担当課長 これらの道路特定財源や暫定税率が廃止されまして、仮に今行っております事業の補助率の引き下げ、または補助制度自体の廃止が起きた場合というのは、これらのまちづくり事業を進めるには、例えば区の持ち出し、一般財源等の充当が必要となるという場合が想定されますので、そういった影響が出るというふうに考えてございます。
○きたごう委員 これは願うところですけれども、ぜひこの法案を通してもらいたいなと、こんな思いでいっぱいであります。
それでは、次にいきます。(仮称)南部防災公園整備についてお伺いをしたいと思います。
当区では、東大海洋研究所移転に伴い、この海洋研究所の跡地ではなく、約1ヘクタールですね、あの土地は――東京大学附属中等教育学校敷地内へ整備をする計画と聞いております。そこでお聞きしますけれども、この計画が実施されると、周辺地域のまちづくりにとってどのような効果が期待されるのか、お聞かせください。
○角南部地域まちづくり担当課長 (仮称)南部防災公園の整備についてのお尋ねということで、この公園が整備されました後の主な効果といたしましては、防災公園周辺のフェンスがなくなり、24時間即座に避難場所に避難できるなど、バリアフリー化が図られ、避難場所の安全性が向上すること、それから、耐震性貯水槽の設置などにより、災害時における災害活動拠点として地域防災機能が拡充されること、公園整備にあわせた東大附属中等教育学校周辺道路の拡幅を一体整備できるなど、効果がございます。
また、日常においても、約1ヘクタールの緑とオープンスペースの創出によりまして、地域のうるおいある生活に寄与することなどがあると思います。
○きたごう委員 前の質問のときに提案をさせていただいておりますけれども、いわゆる海洋研究所跡地と南側、南西部というのかな、南台側の土地の、グラウンド側と跡地の交換をしたらどうか、こんな提案をさせていただいたときに、区長からもその方向でというような御答弁をいただいていると思いますけれども、もう一度それ、確認のためにお聞かせください。
○角南部地域まちづくり担当課長 現在、東京大学と交渉中でありますけれども、防災公園の位置につきましては、東大附属中等教育学校の西側道路に面した南側ということで交渉中でございます。
○きたごう委員 ぜひよろしくお願いいたします。それと、南部防災公園の用地取得、これは平成21年度を目指して東京大学と交渉しているとのことですけれども、今現在、どこまで話が進んでいるのか。そして、今後の予定もあわせて、おわかりでしたらお聞かせください。
○角南部地域まちづくり担当課長 現在、平成21年度の用地取得に向けまして東京大学と交渉中でございますが、今後具体的な公園の位置や取得の時期などを盛り込んだ基本協定というのを結びまして、平成20年度中には都市計画決定手続などを行い、事業認可を受け、公園の整備を行いながら平成24年度の防災公園の開園を目指して取り組んでいく予定ということでございます。
○きたごう委員 ありがとうございます。
それでは次に、南台まちづくり住宅、これはリ・ライフ南台という、このことについては、去年の4定でしたか、我が会派のいでい委員が質問されておりますけれども、私も二、三お聞きしたいなと思います。
この南台にあるまちづくり事業住宅、これは国や都から補助を受けて建設し、運営をしていると認識しております。現在、25戸ですかね、あの部屋数は。そのうち約20戸ぐらい空いているという状況なんですね。いでい委員のときの区長の答弁は、こんなふうにおっしゃっているんですね。ちょっと途中省きますけれども、「重点整備地域内の耐火、耐震建築物への建てかえを誘導する支援策として、このまちづくり事業住宅を活用できるように、入居条件の見直しについて考えていきたい」、こういうふうにおっしゃっています。そこでお聞きします。このリ・ライフ南台の利用に当たって、利用の条件というんでしょうかね、あると聞いておりますけれども、現在どういう方が対象になっているのか、お聞かせください。
○角南部地域まちづくり担当課長 まちづくり住宅を利用できる方は、中野区木造住宅密集地域整備促進事業や都市防災不燃化促進事業など、まちづくり事業で補助を受ける方、または地区計画適用区域内で耐火、準耐火建築物に建てかえる方などを主な対象というふうにしております。
○きたごう委員 一方、住宅を建設した当初に実施していなかった、まちづくりに関する事業も実施されています。今後は住宅の空き状況によると思いますけれども、このような新しいまちづくり事業にも、今後始まる新しいまちづくり事業にも利用対象を広げてみてはいかがと思うんですね。例えば私の住んでいる南台三丁目、まだ事業前ですね。ちょっとその辺をお聞かせください。
○角南部地域まちづくり担当課長 この住宅は、委員から御紹介いただきましたとおり、国の補助を受けて建設しておりまして、本来、入居の目的となる方々の妨げにならないという条件はあろうかと思いますが、新たなまちづくりでも利用できるようにしていきたいと考えております。具体的には、平成15年度から実施しております新防火区域、例えば南部の地域におきましては、今現在地区計画のかかっている南台一、二丁目、四丁目のほか、南台三丁目とか五丁目、それから弥生一から四丁目、本町一丁目が該当する区域になっておりますが、こういった区域での建てかえなど、まちづくりに寄与する事業の利用にも供していきたいというふうに考えております。
○きたごう委員 ぜひよろしくお願いをいたしたいと思います。
それでは、この項の質問で2番目に入りたいと思います。これはですね、大分前に質問をさせていただいておりますけれども、防災情報等告知つきの自販機設置についてであります。
これは何年前になるんでしょうか、決算特別委員会で質問させていただいておりますけれども、先日、練馬区のほうで見かけたものですから、また思い出しまして、再度お伺いをしたいと思います。
災害時には、水も食べ物も、また安全な避難場所確保も大事ですけれども、区民にとって最も重要なのは、災害時の状況、また、どこに行けば何がある、何かがわかる等の情報ではないでしょうか。防災状況の提供手段は、現在、防災無線が主なものであり、視覚的な提供手段はないと思います。特に視覚情報は、聴覚に障害のある方にとっても大変重要な情報の入手手段であると思います。また、この電光表示板は、災害情報はもとより、平常時はさまざまな行政情報も提供できる仕組みになっております。このような提供手段があれば、区民にとって大変望ましいと思うわけであります。既に練馬区、世田谷区、千代田区に設置されております。前回の質問に対する答弁では、前向きに調査研究を進めていくとのことでしたが、その後進められているのか、お伺いをいたします。
○志賀危機管理担当課長 防災情報等告知つきの自動販売機の調査研究の状況でございます。通常、自動販売機につきましては、大体400本から500本収納できるということでございますけれども、さきの新潟の中越地震におきましては、その自動販売機が活躍して約1,500本、詰めかえ等も含めて供給されたというふうに聞いております。
また、近隣区の調査をいたしましたところ、練馬区では現在32台、渋谷区では災害時の防災協定を飲料水メーカー等と締結いたしまして18台導入をしているところでございます。また、杉並区、渋谷区では防災情報の告知つきの自動販売機ではなく、災害時に飲料水等を提供する形の自動販売機がそれぞれ新宿区で6台、杉並区で8台設置されているというような状況でございます。中野区におきましては、現在、区有施設で71台の自動販売機が設置してございます。そのうち民間事業者が設置しているものが34台、また、中野区障害者福祉事業団が取り扱って設置しているものが35台ございます。その他2台となってございますけれども、いずれにいたしましても、自動販売機の設置につきましては、多くの分野、施設にまたがっておりますことから、これまでも関係所管と協議、検討してきたところでございますが、まだ結論に至っていないところでございます。
しかしながら、委員御指摘のとおり、これから飲料水メーカー等と協定の締結を含めて、設置につきまして引き続き関係所管と協議、検討をしていきたいと思います。
○きたごう委員 今、課長のほうから他区の設置状況を伺いました。私も資料をいただいております。特に練馬区は今32台ですか、私も前回もそうですけれども、本庁へ行って見てまいりました。二、三例を挙げますと、本庁はもとより、練馬区の大泉学園の防災広場、それから練馬区三丁目の公園、それから特別養護老人ホーム、総合体育館、豊玉の高齢者センター1、2とありますけれども、両方ですね。それから障害者事業所。例を挙げますと、こういったところに設置されておるんですね。そこで中野区におきましても、やがて警大跡地に防災公園、そしてまた、南のほうでは(仮称)南部防災公園が整備されていく。ぜひ、こういった人の集まるところ、たくさんあると思うんですね。そういったところに、今設置されているものを全部変えろということじゃなくて、これからもし自販機を設置していただくなら、今申しました防災公園、また公園、特に設置してみてはいかがでしょうか。聞いたところ、大してお金もかからない。それでまた区民の方にも望ましいのかなと、こんなふうに思いますので、ぜひ前向きに取り組んでいただきたいと思いますけれども、いま一度御答弁ください。
○志賀危機管理担当課長 委員御指摘のように、警察大学校等跡地に新しくできる防災公園、あるいは先ほどお話が出ておりました(仮称)南部防災公園等、新規の公園等の整備もございますけれども、先ほども申し上げましたが、飲料水メーカー等と災害協定等を含めて、新規の設置につきましても関係所管と引き続き検討を進めてまいりたいというふうに思います。
○きたごう委員 課長、ぜひ前向きに取り組んでいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。この対策について、その他はありません。次の教育問題に入りたいと思います。
中学校、私の住んでいるところはすぐわかりますね。生徒の学校評価について、ちょっとお尋ねしたいと思います。このことにつきましては、17年になるんですけれども、決算特別委員会で質問させていただいておりますけれども、ちょっと気になりますので、再度またお聞きしたいと思います。
中野区内でも、それぞれの学校の取り組みの評価をしていくことは、教育の質を保証する上でますます重要であること、また、学校教育の質に対する保護者、区民の関心の高まりにこたえるためにも、学校評価を充実することの重要性が指摘されているところであります。当区においても、平成15年度から保護者、学校評議員による外部評価を導入してきていると聞いております。
このたび、学校自身の教職員による自己評価、保護者や学校評議員など学校関係者による学校関係者評価が学校教育法の改正にあわせて導入することになったそうであります。学校評価を行う目的は、それを通じて学校運営の改善と発展を目指すことにより、各学校の教育水準の向上と保証を図ることにあり、学校評価を行うことによって、児童・生徒がよりよい学校生活を送ることができるようにすることである。そのために、児童・生徒はその発展段階に応じて、学校やその教育活動等についてどのように感じ、またどのような意見や要望を持っているかを把握することは学校運営の改善を図る上で重要なことであると思うのであります。
そこで、何点かお聞きしたいなと思います。中野区で児童・生徒による学校評価を行っている学校はどのくらいあるんでしょうか。
○入野指導室長 先ほどの保護者及び学校評議員による評価に加えまして、昨年度、平成18年度に児童・生徒による学校評価を実施した学校は14校ございました。
○きたごう委員 子どもによる学校評価はどのようにしているのか。そしてまた、その結果を教育委員会はどう把握していらっしゃるのか、お聞きしたいと思います。
○入野指導室長 自由記述という形のアンケートで子どもによる評価をとっているところ、それから、自分の考えを何段階に分けて評価をして、選択を子どもたちがするという形をとっているところ、それぞれ学校の実態や子どもたちの発達段階等に合わせた方法で実施しております。結果の教育委員会の把握ということでございますが、保護者、先ほどの学校評議員による評価につきましては全校提出していただいて分析しているところでございますが、特に子どもたちによる評価については提出を求めていないところでございます。ただ、幾つかの学校からは自主的に評価用紙等の資料の提供がございます。
○きたごう委員 その中で気になったことがありましたら、お聞かせいただきたいんです。
○入野指導室長 今お話をしましたように、内容的にはそれぞれの学校が違いますので、それぞれの学校の特徴があるなというふうに思いました。ただ、評価方法につきましては、学校行事、それから先生方に対する印象を評価しているもの、それから子ども自身の学校生活を振り返るもの、授業のあり方を観点別に評価するもの等々、学校はそれぞれ工夫をしていることが私どもとしてはわかりました。大変その部分が印象に残っております。
○きたごう委員 今回も資料をいただいているんですけれども、中学校の子どもの評価で、相談事や悩み事を気楽に先生に相談できるという項目があるんですね。これが1年生、2年生、3年生、どの学年も低かったんです、グラフを見せていただきましたけれども。気になったのは、以前に質問してもう3年たっていますけれども、そのときの答弁だったかと思いますけれども、スクールカウンセラーや心の教室相談員というんですか、そういう方に任せるといいますか、連携することが必要だ、連携していく、こんなふうに伺ったかと思うんですけれども、そうじゃなく、私は教員自身がしっかりとこういった問題を受けとめ、そして考えることが必要かなと思うんですけれども、教育委員会はどのようにお考えになっているんですか、お聞かせください。
○入野指導室長 今の生徒による評価の項目で、相談事や悩み事を気楽に相談できないという評価が前回の17年度も低かったということでございましょうか。ということになりますと、本来の学校評価の目的でございますこの評価は、学校の課題を明確にしてその改善を図るということが大きな目標でございます。当然教師のあり方についても改善を図っていくというところが目的になってございますので、やはりこういう部分につきましては、何らかの形の改善が図られているかどうかということもあわせて、私どもとしてはきっちりととらえていかなければいけない。また、学校としてもそこの部分をきちんと公にしていかなければいけない部分ではないかなというふうに思っております。
○きたごう委員 今、どうなんでしょうか。教員も聞くところによるとサラリーマン化しているのかなと。我が子を思う親じゃないけれども、教員も子どもを我が子のように相談に乗ってあげる、こういうことがすべての教員にというのは難しいかもしれませんけれども、そういった気持ちを持つことが大事かなと、こんなふうに思います。
今後、児童・生徒の学校評価や保護者、学校評議員による評価を、学校教育の改善に生かすために教育委員会はどのように指導、助言していくのか。これは教育長にお聞きしたいと思います。
○菅野教育長 学校の評価でございますけれども、これが学校それぞれ工夫してやっているということは、今まで指導室長が言ったとおりでありますけれども、教育委員会といたしましては、そうした評価の結果、学校がそれぞれよくなるということが重要でございますので、十分にそういった学校の中での評価が結果につながるように指導していきたいと思っております。
○きたごう委員 ぜひしっかり取り組んでいただきたいと、こんなふうに思います。
それでは次の質問に入ります。3番目の環境問題についてお伺いいたします。
これは、その他のほうから伺いたいと思います。ノーカーデーについてお伺いします。平成10年の3定と13年の3定、2回質問をさせていただいておりますけれども、もう一度聞かせていただきたいと思います。
今日では、東京における自動車交通は慢性的な渋滞になり、東京の産業及び経済機能を損なっております。23区内の混雑時の平均速度は、全国平均と比べますと約2分の1となっております。マラソン選手より遅い結果なんですね。また、自動車からの排出割合が高い粒子状物質(PM)や窒素酸化物(NOX
)は、私たちの健康に深刻な影響を及ぼしており、二酸化炭素(CO2
)は地球温暖化の一因となっておりますけれども、最近大分改善されていると聞いております。自動車は、私たちの暮らしを豊かにする一方で、その行為を打ち消すような問題を生じさせております。
そこで、今冒頭に申し上げました平成10年、13年のときの質問でございますけれども、庁有車及び区長車を環境に優しいハイブリッド車に変えてみてはという提案をさせていただいておりますけれども、その当時総務部長でございました現沼口副区長の答弁では、こんなふうにおっしゃっているんですね。「区は、庁有車の使用抑制、それから低公害車の優先使用など、日常的に取り組んでおります。これまでも庁有車の削減や買いかえに当たっては、LPガス車への切りかえなど行ってきております。今後も低公害車の導入に努力するとともに、ノーカーデーの拡大等についても検討してまいりたいと思います」こんなふうに現副区長の沼口さんが答弁されております。
そこでお聞きしたいんですけれども、今中野区で、10か年計画の中で四つの戦略の一つでございますけれども、地球温暖化防止を挙げております。この戦略ではまさに全人類的な課題である地球環境問題について、具体的な数値目標を含む環境基本計画を定め、戦略的に取り組みを進めますとうたっております。隣の杉並区では平成13年6月から、もう7年になるんですかね、毎週水曜日をノーカーデーと定め、清掃車やコミュニティバスを除く区役所の区長車、議長車を含む143台のうち、85台の公用車を対象に、使用を禁止していると伺っております。これも車利用を抑制することと省エネの推進を目指し、区が率先して大気汚染の改善につなげていく姿勢のあらわれではないでしょうか。その結果、実施される以前に比べて区の年間ガソリン使用料が10%、現在に至っては10%強削減されているというふうに伺っております。当区でもノーカーデーを定めてみてはいかがでしょうか。と同時に庁有車など、ハイブリッド車導入を考えてみてはいかがでしょうか、お聞かせください。
○豊川財産管理担当課長 まず、委員御質問のノーカーデーの件でございます。委員御提案も踏まえまして、平成18年12月より、庁有車のうち、貸出車の使用抑制を実施しております。今後はこの取り組みを一層徹底いたしまして、効果を高めたいと考えております。
それから、ハイブリッド車の件でございます。庁有車の買いかえに当たりましては、省エネルギー性能といったものを選択の重要な判断要素としているところでございます。御指摘のハイブリッド車も含めまして、これまで車種の選定等をしておりましたが、特に庁有車に関しましては、中野区内の走行が多いということから、1回当たりの走行距離が少なくて、ハイブリッド車の持つすぐれたガソリンの消費量削減の性能を十分に発揮することができません。加えて、値段の面でちょっとちゅうちょするものがあるということから、現在のところ、ハイブリッド車の導入には至っておらないという状況がございます。現在では、燃費あるいは実用性といったものを考慮いたしまして、低公害車の導入に努めているところでございます。
今後でございますけれども、ハイブリッド車の性能の向上ですとか、あるいは価格の設定等が手ごろになったという際には、改めてハイブリッド車の導入を検討したいと考えてございます。
○きたごう委員 今、課長の御答弁ありましたように、ハイブリッドカーというのは価格も高いということで、なかなか財政状況のことからも進められないのかなと思いますけれども、聞くところによると、ハイブリッドカーというのは長く乗ると効果があらわれるということなんでしょうかね。でもやっぱり、環境のことを考えたら、こういったことも取り組む必要もあるのかなと思います。ぜひ前向きに取り組んでいただければと思います。私も車は普通車なんですけれども、確かにハイブリッドと思ったんですけれども、あまり必要がないときは乗らない、こう心がけております。
それでは清掃車、ハイブリッド清掃車のことについてお尋ねします。
板橋区では、このほど23区ではじめてハイブリッド式の車両2台、清掃車を導入したと聞いております。この取り組みはもちろん地球温暖化防止が目的で、区民にも広くPRすることで地球環境の意識が高まるいいきっかけになればというコメントをされておりました。地球に優しい環境まちづくりを目指している中野区でも、清掃車の導入も考えてみてはいかがと思いますけれども、いかがでしょうか。
○斎木清掃事務所長 清掃車は、23区清掃協議会車両検討委員会が承認した車両架装基準に適合した車種及び車体を対象に選定しているところでございます。ハイブリッド車につきましては、先行導入の事例によります燃費性や実用性を比較考慮するなど、検討項目として残していますので、その検討結果を踏まえまして導入の検討を考えたほうが望ましいというふうに考えてございます。
○きたごう委員 ありがとうございました。なかなか難しい問題かなと思いますけれども、前向きにぜひ取り組んでいただきたいと、こういうふうに思います。
3時まであと5分と後ろから委員長が言っていますので、質問いたします。
次に、このことについても何遍も質問させていただいております。またかと思われる方もいらっしゃいますけれども、よろしくお願いいたします。(仮称)南部区民ホール、南部区民活動センターに変わりますけれども、このことでちょっとお尋ねをしたいと思います。
私の質問に対する、前にも質問しております区長の答弁では「民間活力を生かした具体的な手法、施設の内容等、現在検討を進めている」また先日、我が会派のひぐち議員も質問されておりましたけれども、その答弁では「23年度の早い段階での整備を考えている」とおっしゃっておりますけれども、どうなんでしょうか。
○波多江南地域担当課長 南中野の区民活動センターにつきましては、弥生町五丁目5の用地を一時的に本郷保育園の仮園舎に転用いたしますけれども、引き続き建設のための検討を進め、23年度の早期の建設に取り組んでいきます。
○きたごう委員 もう1点、その手法ですね。整備手法というのかな、建設手法というのかな。それと、施設の内容はどういうふうに検討されているのか、お伺いいたします。
○波多江南地域担当課長 建設手法や整備の方法などについては、定期借地方式など、民間活用の手法を検討しているところでございます。南中野地域センターのタウンホールの利用状況など調査をいたしましたり、近隣ではございませんが、規模の比較的な大きな他の地域センターのホールの利用状況、広さ、そういうものを調査いたしまして、南中野の地域の住民の皆さんがどのような多目的ホールをお望みになっているかということについても検討、調査をして、これから内容についても具体化を進めていきたいと思います。
○きたごう委員 ぜひしっかり取り組んでいっていただきたいなと思います。今、課長の説明がありましたけれども、これは当然やむを得ないことですけれども、施設建設予定地に本郷保育園の仮園舎ということで、22年の3月までということでございますので、当初の計画より少しずれていく、こんなふうに思います。地域の区民の方も熱望しておりますので、早期に整備がされること、ぜひお願いしたいなと思いますけれども、区長にもう一度、ひとつ力強いお言葉をいただきたいんですけれども、よろしくお願いいたします。
○田中区長 南中野に行きますと、地域の住民の方から(仮称)区民活動センター、かつては地域センターでしたけれども――と区民ホールとの考え方はどうなんだと、必ず聞かれております。私としても、そういった皆さんの気持ちをしっかり受けとめて、着実に進めてまいりたいと思っております。
○きたごう委員 区長から大変ありがたいお言葉をいただきましたので、よろしくお願いいたします。
あともう1点、1分ぐらいで終わります。
最後にその他で、これは消防団募集のことなんですが、これも北原委員が本定例会で質問されております。ことしの1月15日、東京消防庁と23区の消防団が街頭で団員の募集をいたしました。もちろん私も消防服に着がえて参加をいたしました。ところが、一生懸命PRしましたけれども、この結果、実は聞いたんですよ。残念なことに中野消防団、野方消防団、まだ入ったという方はいらっしゃらないのかな――いらっしゃる。それはその後なんですね。入団まで5名、何人かいらっしゃるんですよ、問い合わせは。でも、いでい委員も言っていますように、私も一人勧めました。ですから、効果はあったのかなと思います。23区全体で約170名ぐらい入団されている。ですから、やったことは決して無駄でない、よかったなと思いますので、これからもまだまだ消防団員の確保、これは中野区としてもいろんなPR、宣伝をしていただきたい、こんなふうに思いますが。
○志賀危機管理担当課長 さきの本会議におきまして、北原委員の御質問に対しまして区長からも御答弁差し上げたところでございます。災害時における消防団の活躍につきましては、区民にとって心強く安心できる存在でございます。消防団員の減少は、地域の防災力の低下をもたらすということでございますので、私ども防災担当といたしましても区報やホームページで広報はしているところでございます。また、防災訓練、防災広報、今回防災だより第14号におきましても、消防団の募集を行っているところでございますが、さらに中野消防署、野方消防署と連係いたしまして消防団員の募集に力を入れていきたい、このように考えております。
○きたごう委員 すみません、時間少しオーバーしました。申しわけありません。私の持ち時間はまだあるんですけれども、冒頭に3時に終えたいと言いましたので。
以上で私の総括質疑を終わります。ありがとうございました。
○吉原委員長 以上できたごう秀文委員の質疑を終了いたします。
3時を回りましたので、休憩をとります。
午後3時04分休憩
午後3時25分開議
○吉原委員長 委員会を再開します。
休憩前に引き続き、総括質疑を行います。内川和久委員、お願いします。
○内川委員 自民党の内川和久でございます。よろしくお願いいたします。
皆さんもお疲れだと思いますけれども、本日最後でございますので、どうか最後までおつき合いのほどよろしくお願いいたします。
総括質疑、はじめてでございますので、理事者の方におかれましては何とぞ親切丁寧に、優しい御答弁をいただければと思います。質問は通告どおりでございますけれども、教育施策について、1番目の学校再編についての後に、5番目の安全な通学についてやらせていただきます。
それでは、早速質問に移らせていただきます。
学校再編についてお伺いいたします。
平成20年度、中野区でははじめてとなる学校再編が中学校2校と小学校3校で行われます。この再編は、今後の中後期の再編計画にも少なからず影響を与えると考えます。桃園地区では、仲町小学校、桃丘小学校を現桃三小学校跡に開校予定の桃花小学校へ再編することとなっています。ところが、桃花小学校への児童の就学が思いのほか少ないと聞いております。そこで、仲町小学校、桃丘小学校児童の就学先の状況を教えてください。
○寺嶋学校教育担当課長 桃丘小学校につきましては、1年生から5年生のほとんどの児童が桃花小学校に就学する見込みでございます。仲町小学校につきましては、桃花小学校、中野本郷小学校、谷戸小学校にそれぞれおおむね同程度の就学を見込んでいるところでございます。
○内川委員 資料をつくっていただいたんですが、確かに桃丘小学校からは、62名のうち52名が予定どおり桃花小学校へ行く予定だと。しかし、仲町小学校におきましては、59名中たった13名しか桃花小学校のほうに行かないと。残りが谷戸小に19名、中野本郷小のほうに23名と、指定校よりも谷戸小や中野本郷小のほうに行く児童が多いと。これに関して、理由とか内容とか、ありましたら御説明ください。
○青山教育改革担当課長 小学校につきましては、学校再編とは関係なく、従来から指定校よりも近くにある他の区立小学校への通学を希望する場合には、これを認めてございます。仲町小学校から桃花小学校以外の区立小学校に通学を希望する児童につきましては、主にこのことを理由として指定校変更の申請があったものでございます。
○内川委員 事実上の学校選択になっているのかなと、そのように私は考えるんですけれども、その状況についてお答えいただきたいのと、学校選択制度についても教育委員会のお考えをお聞かせください。
○竹内教育委員会事務局次長 ただいまのそういう状況ではないかというのが1番目のお尋ねでございます。小学校につきましては、一つには距離が近いほうの学校を選ばれるという場合は、指定校変更を認めているといった状況がございます。学校選択制度につきましては、ただいま中野区におきましては、適正規模の学校をつくるということで学校再編計画を進めているところでございます。そうした意味で、今は再編を実施しているということから、選択につきましては行わないということにしているところでございます。
○内川委員 次に、平成21年度再編予定の東中野小学校と中野昭和小学校についてなんですが、東中野小学校区域の児童は、近隣の新宿区への転校が多いと予想されます。実際、資料をつくってもらったんですけれども、現時点でも東中野小学校の学区域で新宿区の小学校に通っている児童が12名いるということなんですが、この状況をどう考えているのか、お考えをお聞かせください。
○青山教育改革担当課長 東中野小学校の近隣にあります新宿区の小学校でございますが、新入学児の区域外就学というものをある程度認めてございます。しかし、中途の学年での転校はほとんど認めていないという状況でございます。
ただいまの御質問の趣旨につきましては、新入学児の区域外就学に関係したものであるというふうに思いますが、中野昭和小学校と東中野小学校の統合新校につきましては、教育環境をより充実させるとともに、通学の安全についても万全の対策を講じることによって、安心して通学してもらいたいというふうに考えております。
○内川委員 配られております資料の中で、文教の10をちょっと見させていただきました。桃園地域の再編に関してなんですけれども、桃園第三小学校、こちらの平成19年度の新入学児童、85名あったということが記されております。それが20年度からは再編されまして、三つの小学校が一緒になるわけですけれども、その数が83、統合新校の新しい児童数が83とあるんですが、桃三小学校だけでも今年度85名であったのに、再編された後、逆に数が少なくなっているんですけれども、これはどういったことなんでしょうか。
○青山教育改革担当課長 先ほど御説明いたしましたような理由で指定校変更の手続があったということで、多少人数に変動が生じたということでございます。
○内川委員 学校再編を行う理由として、集団のメリットということをたしか教育委員会のほうでは掲げていたと思うんですが、このまま指定校変更をずるずる認めていっちゃうと、集団のメリットということ自体が崩れていってしまうと考えるんですけれども、どうでしょうか。
○青山教育改革担当課長 確かにおっしゃるとおり学校再編、集団教育のメリットということを重視して進めているものでございます。私どもとしましては、保護者の方々の例えば通学ですとか、さまざまな不安を取り除けるように、今後とも努力して適正な規模の学校をつくっていきたいというふうに考えてございます。
○内川委員 次に、現在中野駅周辺地域の再開発がどんどん進んでいます。東京建物が取得した用地には、大規模な住宅施設がくるのではないかと予想されます。また、南口の中野2丁目再開発においても、高層住宅が予想されています。こういったものが牽引力となって、中野駅周辺の人口は今後、予想ですが、増加していくのではないかと思います。ところが一方、この地域では学校再編が行われまして、教室数は減っております。区では、駅周辺の再開発における児童・生徒数の増減をどのように予想されているのかなと、統廃合のベースとなる人口の推移を教えていただきたいと思います。
○青山教育改革担当課長 中野区立小中学校再編計画を策定いたしました際には、区内の大規模な新築の集合住宅の実態から、おおむね世帯向け住宅100戸当たり、小学校で学年0.6人という転入生を見込んで児童数を推定したものでございます。中野駅の周辺開発等につきましては常に、今後とも最新の情報を把握しながら見守ってまいりたいというふうに考えてございます。
○内川委員 計画どおりにいかず、指定校へ就学する児童が少なかったり、人口の推移の問題、後は、学校跡地利用に関しても、必ずしも地域住民に理解をされていないという現状があります。つくづく学校再編は慎重に進めていかなければいけないと考えます。
教育改革で知られています京都市なんですけれども、学校は地域のものという考えが根強く、市民の要望抜きに統合を進めないということを大前提にしているそうです。教育委員会は、20年度中後期の再編計画へ取り組もうとしていますけれども、地域の声をよく聞いて計画するとあります。中後期の再編計画では、どのような点に注意を払いながら進めていくのでしょうか。
○青山教育改革担当課長 学校再編につきましては、これまで学校統合委員会をはじめとした地域や保護者、学校関係者の皆様の御理解と御協力により進めているところでございます。中期、後期の学校再編計画の改定に当たりましても、これまでの学校再編の経験を踏まえつつ、今後の児童・生徒数の推移等も勘案しながら、地域の声にしっかり耳を傾けた上で検討してまいりたいというふうに思ってございます。
○内川委員 地域の声にしっかりと耳を傾けるということで確認をさせていただきました。ありがとうございました。
次に、安全な通学についてお伺いいたします。
近年、社会的弱者と言われております子どもや高齢者が被害に遭う事故や事件が非常に多くなってきています。中野区においても、声かけ事案、交通事故などが発生しまして、非常に心配される状況であります。また、20年度より、いよいよ学校再編が実施され、通学距離が延びる。そうなりますと、ますます危険性は高くなると考えられます。通学路における子どもの安全を地域全体で確保することを目的として、学校、地域、警察、行政を連携させ、例えば安全安心通学プラン、こういったものの策定が必要と考えますが、お考えをお聞かせください。
○寺嶋学校教育担当課長 学校再編に当たりまして、統合新校の児童の通学に際しましては、当面児童安全誘導員の配置を多くしたりいたします。そういったことで交通事故、その他の災害を未然に防ぐということもありますけれども、おっしゃったように学校、保護者、地域の方々及び関係機関と協力して児童の安全に取り組んでまいりたいと考えております。
○内川委員 新しく再編される学校の通学路に関しては、学校長の指定ということをお伺いしたんですが、教育委員会としては基準といいますか、なるべくこういうふうにしてもらいたい、そういった基準というのはあるんでしょうか。
○寺嶋学校教育担当課長 おっしゃるとおり、通学路については学校長が指定するものでございますが、それに当たって、教育委員会として基準を示しているところでございます。
○内川委員 次に、青色灯パトロールカーの運行について、ちょっとお伺いします。
再編直後の学校においては、子どもたちも新しい通学路になれておらず、また、通勤時間帯で非常に交通量の多い幹線道路の横断など、登校時の危険が増します。登校時の青色灯パトロールカーの運行は、ドライバーへの啓発にもなると考えます。登校時の青色灯パトロールカーの運行について、お考えがあるかどうかお聞かせください。
○志賀危機管理担当課長 危機管理担当といたしましては、教育委員会が登下校時の子どもたちの安全確保につきましては児童安全誘導員の配置を行い、安全確保には十分配慮するということとしております。また、子どもたちの通学時間帯のピークが大体7時45分から8時15分ぐらいではないかと思いますが、その観点からいたしますと、運行時間帯の問題、また、青色防犯灯パトロールの運行は、通常区内の幹線道路を除きます狭小路地を中心に運行させていただくわけですけれども、大体平均時速10キロ前後ということで運行させております。
また、交通量の多い幹線道路におきましては、交通渋滞の原因ですとか交通事故等の危険性も伴いますことから、登校時間帯におけます青色灯の防犯パトロールカーの運行につきましては、現時点においては難しいかなというふうに考えてございます。
○内川委員 せっかくある青色灯パトロールカーを有効に使ってもらいたいなと考えます。ずっと朝やってくれということでもないんです。再編された直後の、例えば4月から5月までの1カ月ぐらいとか、そのぐらいでも幹線道路を横断する近辺に青色灯パトロールカーがいると、ドライバーに対しての啓発にもなるのではないのかなと、そのように考えますけれども、もう一度答弁をお願いします。
○志賀危機管理担当課長 現在、青色灯の防犯パトロールカーの運行時間帯が、朝9時半に出動いたしまして、野方警察署のほうに出向きまして、前日までの、あるいは当日の防犯の状況、安全・安心のためのパトロールの重点地区ですとか、そういったところを確認した上で出動しております。実働といたしましては、朝10時から5時までの運行となっておりますので、そういった点からいたしますと、運行の時間帯等の問題がございます。職員は8時半に出勤しておるわけですけれども、非常勤職員につきましては9時半から6時15分までの勤務時間ということになっておりますので、そういった意味では現時点においては難しいと思っております。
○内川委員 青色灯パトロールカーの運行に関しては、多くの委員からも質問が出ています。運行時間の問題、スタッフの問題があるのであれば、区がよくおやりになる民間委託もひとつ考えていいのではないのかなと、そのように考えます。
次に、バス通学についてお伺いいたします。
バス通学については、前向きな答弁がございますけれども、例えば新庄市、こちらは学校統廃合に伴い、スクールバスを運行しているそうです。小学校では片道4キロ、中学校では片道6キロ以上の通学距離の児童・生徒が対象らしいんです。
また、大月市では、通学距離が1キロを超す児童・生徒に定期代を出して、路線バス通学を促しているそうです。市では、通学の時間をマナー学習の場ともとらえ、マナー指導までしているそうなんです。また、バス通学により体力の低下を心配する声には中学の部活動に参加させたり、昼休みに校庭を走るといった工夫をしている自治体もあるそうなんです。中野区と新庄市や大月市では通学環境は全く違いますけれども、中野区でも、学校再編により通学距離が伸びるために、やむなく近くの区外の学校へ就学するケースもあると聞いております。教育委員会として、このバス通学に対するお考えをお聞かせください。
○青山教育改革担当課長 学校の再編により、現在通っている学校より通学距離が長くなるという場合がございますが、いずれも歩いて通える距離だというふうに認識してございます。一例としまして、平成21年4月に開校いたします中野昭和小学校と東中野小学校の統合新校につきましては、これについても徒歩による通学が基本でございますが、個々の児童の状況に応じて必要な場合には、徒歩での通学を補完する方策として、路線バスの利用を検討していくということで現在進めてございます。
○内川委員 そうすると、東中野小学校と中野昭和小学校の再編に関しては、平成21年にはもう路線バス通学を許可するというふうに考えてよろしいでしょうか。
○青山教育改革担当課長 徒歩での通学が基本でございますので、児童の個々の状況に応じまして、そういった場合も考慮していくということでございます。
○内川委員 学校再編に当たり、指定校変更の理由として、通学距離をあげた家庭が非常に多いんです。変更先が同じ中野区内の学校であるならまだしも、他区の、新宿区の学校へ転校してしまうという方、非常に残念に私は思うんです。学校再編は区民から要望したものではなく、行政の都合で行うようなものですから、子どもたちが安心・安全に通学できる環境づくりは、行政に責任があると考えます。子どもたちが教育委員会の計画どおりに再編先の学校へ通学するためには、できれば中野区全区的な路線バスの通学の許可、こんなものも考えてみてはいかがかなと考えますけれども、いかがでしょうか。
○青山教育改革担当課長 路線バスも運行している場所とそうでない場所がございますので、先ほど例としてあげさせていただいた中野昭和小学校と東中野小学校に関しましては、たまたま通学路と考えているところに路線バスがある関係から、それも一つの選択肢として検討しているということでございます。
○内川委員 バス通学に関しては、これで終わらせていただきます。
次に、小中一貫教育についてお伺いをさせていただきます。
一般質問におきまして江口議員からもありましたけれども、きょうは主に小中の一貫教育についてお伺いをいたします。
教育を一人ひとりの児童・生徒の人間としての成長、発達を支援するものだと考えた場合に、必然的に発達の連続に力点を置くようになります。ここに教育における垂直のつながり重視の基礎があります。小学校と中学校では、学習指導や生活指導において、学校間の接続が必ずしも円滑にいっているとは言えず、中学校進学に際して不安やとまどいを感じている児童・生徒が少なくない状況があります。これは中1ギャップというそうなんですけれども、また、小学校で認められた個性や能力、あるいは興味関心を継続して伸ばしにくいなど、課題がいろいろと指摘をされています。
品川区においては、義務教育が抱える課題を打開する努力を小学校、中学校それぞれの中で終わらせることなく、義務教育9年間に対する責任意識や、教員の指導感や学力感を確実に変化させるために、18年度よりすべての小・中学校で一貫教育への本格的な移行に入りました。
また、渋谷区では中学入学後、やはり授業についていけなくなったり、不登校になったりする児童が少なくなく、9年間継続した教育の必要性を感じて、すべての小・中学校で一貫教育を目指しています。
今回配られました文教の13という資料に、小中学校の不登校児童・生徒数一覧が出ています。小学校では30人ですとか40人ぐらいの数でおさまっているんですけれども、中学校になると、いきなり100を超える数字、本当に不登校の生徒というのが中学校ではふえているんだなと、そのように考えています。集団の活力を生かしてコミュニケーション能力の基礎となる力を育成する一貫教育と一貫校について、教育委員会としては十分に検討していくとのことですけれども、お考えをお聞かせください。
○入野指導室長 子どもの成長を考えますときに、教育の連続性を見るということは非常に大事になってくるかなというふうに思っております。教育課程とか教育の指導の方法については、やはり義務教育の9年間を見通して考えることが大切であるというふうにとらえております。現在、小中一貫した教育ということにつきましては、連携重視型ですとか、それから施設の一体型ですとか、施設は分離しているけれども1対1の連携型ですとか、さまざまな方策が考えられております。中野区におきましては、中野区の実態に合った連携教育のあり方を検討しているところでございます。
○内川委員 そうしますと、中野区の実態に合った連携教育となると、具体的にはどういったことでしょうか。
○入野指導室長 現在、中野区の実態に合いましたということに関しましては、先ほどのお話にもありましたように、中野区としては、一つには適正配置を進めている状況がございます。そちらの状況との整合性も図らなければならないかというふうに思いますし、これからの中野区の子どもたちの状況、先ほどの中1ギャップというお話がありましたけれども、果たして中野区においてはどうかという分析を始めているところでございますので、接続性の重要性、そして今現在、教科においての連携といいましょうか、一応9年間連続した教科の学習の内容についても研究を始めたところでございますので、そのあたりの研究を集約いたしまして、中野区の実態に合った方法を考えていかなければならないというふうに考えております。
○内川委員 文教委員会の答弁において、義務教育である小・中学校を中心とした連携教育については、とるべき方策について具体的に検討したいということであります。19年度に具体的なモデル校を含めた実践の検討、20年度からはモデル校による実践をしていきたいとありますけれども、進捗状況はいかがでしょうか。
○入野指導室長 先ほどもお話しいたしましたけれども、同一教科の指導法を小・中学校合同で研究したり、9年間を通した教科の指導の計画を作成したりということで、そういう部分での学校の連携という形の部分で、現在学習内容についての連携教育のあり方の研究を進めている段階でございます。
○内川委員 それでは、再編についてどういう影響があるのかなと、ちょっとお伺いします。
教育委員会では、20年度に中後期の学校再編を作成するとあります。できれば一貫教育を視野に入れた中後期の学校再編を策定すべきかなと考えますけれども、いかがでしょうか。
○青山教育改革担当課長 学校再編計画の改定に当たりましては、今後の一貫教育の検討ということも視野に入れながら行ってまいりたいというふうに思っております。
○内川委員 時間の配分が下手なものですから、どんどんいきたいと思います。
次に、学校施設のバリアフリー化についてお伺いいたします。
学校施設は、障害の有無に関わらず児童・生徒が学習できるように整備するとともに、地域住民の生涯学習の場、地域コミュニティの拠点、地震等の災害時の応急的な避難場所としての役割を持っています。児童、教職員、保護者、地域住民等、多様な人々の利用を考える必要性があります。一方、高齢者・身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の促進に関する法律の一部改正において、学校施設が新たなバリアフリー化の努力義務の対象として位置付けられました。今の地下や地上2階以上にある体育館では、高齢者、障害者の方々にとっては非常に使いづらい。また、いざというときの救援物資の搬入等でも非常に支障を来すと。そこで現在、区内の学校体育館のうち、地下や地上2階以上にあるものを教えてください。
○小谷松教育経営担当課長 地下、それから2階以上にある体育館の学校ということでございます。区立小・中学校のうち、体育館が地下または2階以上にあるものにつきましては、小学校は9校、これは具体的に申しますと、桃園、桃園第二、谷戸、上高田、啓明、北原、仲町、桃丘及び東中野、以上の9校でございます。それから中学校につきましては6校ございます。具体的に申しますと、一中、二中、三中、八中、九中、十一中。ただ、このうち二中につきましては、小体育館、それから八中と十一中につきましては格技室ということで、主体育館は1階にございます。これらの学校のうち、エレベーターの設置があるのは二中でございます。また、ほかに十一中にもエレベーター、今年度設置したわけですが、それは校舎内ということで、地下の格技室へは階段利用となってございます。
○内川委員 ありがとうございました。小学校では29校のうち9校が地下もしくは2階以上にあると、中学校では14校のうち6校が地下か地上2階以上にあるということで、今後教育委員会では大規模な改修や建てかえ計画のある学校については、順次エレベーターの設置を計画していると聞いておりますけれども、具体的な計画をお聞かせください。
○小谷松教育経営担当課長 具体的な計画ということでございます。現在、体育館の改築に伴いましてエレベーターの設置を予定しておりますのは、統合新校でございます桃花小学校、こちらのほうが体育館の改築に伴いましてエレベーターの設置を予定しているところでございます。
○内川委員 災害というのは、本当にあす来るかもしれない中で、今後再編計画もなく、エレベーター設置の予定のない学校体育館のバリアフリー化について、何かいい方法があればお聞かせください。
○小谷松教育経営担当課長 現在、垂直方向のバリアフリーということで、エレベーターもその手段になるんですけれども、移動式の、どこにも持ち運びができるという電動車いす用の階段昇降車、これを何台か用意してございます。区内の学校5校に配置いたしてございまして、常時使うものではございませんので、必要なときに使う学校にそれぞれ、車いす階段昇降車を運びまして使っているという状況でございます。
○内川委員 いざというときのために備えていただきたいと思います。
次に、校庭の芝生化についてお伺いをいたします。
多くの委員の方から質問が出ておりますけれども、現在既に2校でこの芝生化が実施をされているところなんですけれども、改めてメリット、デメリット、地域への影響、また維持管理上どのような問題点があるのか、ちょっとお聞かせください。
○小谷松教育経営担当課長 維持管理上のメリット、デメリットということで。芝生化したことのメリットということで申し上げますと、子どもたちが今まで以上に外に出て芝生の校庭で遊ぶようになったと。また、けがも少なくなったということは学校のほうから報告をいただいてございます。
それからまた、非常に砂ぼこりが少なくなったということで、これは御近所の方からの評判ということでお聞きをしてございます。そのほか、夏の日差しがやわらかく照り返しが少なくなった。あるいは、雨上がりの排水がよくなりまして、そのためぬかるみで校庭が使用できないという日が少なくなったといったようなことがございます。
ただ一方で、デメリットということも確かにございます。これは秋の季節に冬芝の種まき、あるいは養生ということがどうしてもございます。そのため、その期間、3週間ほどでございますが、校庭が使えない期間があるということ。それからまた、芝生化に伴いまして、例えば球技等を行う場合など、通常の土の感覚とどうしても異なりますので、そういった面での多少の違和感といいますか、そういったものがあるということでございます。芝生化に伴いますメリット、デメリットというような感じでは、以上のようなものになっております。
○内川委員 特に維持管理の上で、地域を巻き込んでのそういった維持管理が望ましいというふうには聞いておるんですけれども、町会や地域の方々はただでさえ忙しいんですね。これから(仮称)区民活動センターも地域で運営しろということになってきまして、その上、学校の芝生の面倒まで見ろということになりますと、もう限界だと。そういう声も聞いております。また、学校現場からも、ただでさえ忙しい先生たちが芝生の面倒で余計に忙しくなると。学校の先生としても限界だと、そういったお話が出ていますが、その点いかがでしょうか。
○小谷松教育経営担当課長 芝生の管理に当たりましては、手間のかかる作業、例えば肥料をやる、あるいは冬芝の種を植えるといったオーバーシート、それからまた、その後の転圧の作業といったような手間暇のかかるものについては、事業者のほうに委託をしてございます。通常、日常的な管理ということで、芝刈りとか散水といったようなものについて、これは経常的な形で学校、それから地域の方々にお願いをする形でやっていただいているということで、比較的簡易にできるものに限られてございます。芝刈りなど、学校によっては非常に子どもたちがおもしろいというか、手押しの芝刈機でやっているようなのもございますし、確かに負担になることは負担になりますが、委員のほうからお話がございましたような地域活動がそれによってできなくなるとか、学校の日常的な活動が支障をこうむるとかということは聞いてございません。
○内川委員 いろんなスポーツができなくなったりですとか、運動会でできない種目が出ると、そういったことも聞いております。校庭の芝生化が地球温暖化の防止が主たる目的であるならば、逆に屋上緑化や壁面緑化を推進したほうがいいのじゃないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○小谷松教育経営担当課長 全体として地球温暖化防止戦略ということで、今回も区といたしまして環境基本計画の素案というものをお示ししたわけでございますが、これまでやってまいりました校庭の芝生化、これをさらに推進するとともに、今後はさらに屋上緑化、あるいは緑のカーテンといったようなことで、非常に多面的な形で学校の緑化を進めるというようなことをさらに進めてまいりたいと。そのことによりまして学校全体の緑化、また温暖化防止、さらに学校の環境の向上、子どもたちにとっての環境教育の実践の場というような、そういったものをさらに進めてまいりたいと思っております。
○内川委員 新聞にも載っておったんですけれども、区民風車、要するに区民風車で発電した電力を売った収益を使って区内での太陽光発電の普及等を進めるということを耳にしました。太陽光発電、どういった場所に具体的にはつけていく予定なんでしょうか。
○納谷環境と暮らし担当課長 太陽光発電の整備につきましては、区内の全小・中学校、また可能な区有施設に整備をしていきたいと思っています。また、それとともに、民間住宅など、区内に広く太陽光発電の普及を促進していきたい、このように考えております。
また、環境学習もあわせて御答弁させていただきますが、小・中学校に太陽光発電機を整備した際には、例えば発電量を児童の目につきやすいところに掲示して、この機器によって身近な環境学習として積極的な活用を図っていきたい、このように考えております。
○内川委員 確かに学校につけば、それはそれで子どもたちの新たな環境教育にも結びつくのかなと考えます。ありがとうございました。
次に、ネットいじめの件に関してお伺いいたします。
最近、うざいとかきもいとか、学校のいわゆる裏サイトというところの掲示板やメールを使った新しいいじめですね、こういったものが広がっているそうです。2006年度の文部科学省の調査では、小・中学校で約5,000件もこういったことがあるということが新聞に書かれておりました。この新しい形態のネットいじめ、これについて中野区の現状はどうなのかなと。教育委員会では具体的に把握しているのか、ちょっとお聞きしたいんですけれども。
○入野指導室長 現在お話のようなことについては、ございません。
○内川委員 全くゼロということなんですね。わかりました。多分これから、必ずこういったネットいじめは出てくると思うんです。早いうちに対策をとってやっていくのが望ましいのかなと、私は思います。平成15年度に実施されました学校教育に関するアンケート調査の中に、望ましい学校像というのがあります。そこの1位は、いじめや荒れのない学校、これが一番望ましいということになっておりますので、なるべく早い時期にこういった問題、小さいうちに対策をとっていただきたいと思います。ありがとうございました。
教育施策の質問の中で、最後にぜひ区長にお聞きしたいことがあります。実は昨年、第九中学校で区長と中学生との意見交換があったそうなんです。実はその場に私の子どももいました。その記事が新聞に出ていたんですけれども、中学生から中野区の教育予算はなぜ少ないんだと質問をされて、区長もたじろいだと、そういった記事が新聞に出ていたんです。そのときどういうふうにお答えになったのか。また、小中一貫教育についても、ちょっと区長のお考えをお聞きしたいと思います。
○田中区長 教育予算については、そのときの答え方としては、校舎の改築だとか工事なんかのお金がかかる区では、教育費が大きくなりますよというようなことをお答えしました。より正確に言おうとすると、学校の校数だとか、児童の児童数であるとか、先生の数であるとか、学校の教育予算がかなり大きいわけですから、教育費の大小ということはそういうことでかなり影響してきますので、一概に比較はできないということなんですけれども、あんまりごちゃごちゃそういうことを説明しても、中学生の皆さんにはあんまりそぐわないだろうと思いましたので、建築費用なんかが入っていると大きくなりますよというようなことでお答えをさせていただきました。
それから、小中一貫教育のことなんですけれども、確かに小から中へと上がっていく段階で、教科の学習とか、それから人間関係とか、やっぱり接続がうまくいく、いかないでその子どもたちの一生における人格形成の基盤みたいなものにも影響することがあるというふうに思っております。何らかの形で一貫性を確保するということが大事だと思いますし、さらにより一歩進んだ形で、まさに一つの学校でも一貫教育ですね、品川でやっているような。そういったもののいい面、悪い面ももちろんあるでしょうけれども、いい面についても研究していく必要があるのではないかと、こんなふうに思っております。
○内川委員 ありがとうございました。九中での区長との意見交換会では、時間がすごく少なかったということで、実はうちの子どもも質問したかったんですけれども、できなかったということなので、ぜひまた九中でお待ちしていますので、よろしくお願いいたします。
続きまして、中野駅周辺まちづくりについてお伺いいたします。時間がちょっと少なくなってまいりましたので、先に2番の南口地域のまちづくりについてから始めさせていただきたいと思います。
御存じのとおり、中野駅北口周辺は警察大学校等跡地の再開発によって、非常に高次な都市機能を持ったまちへと生まれ変わろうとしています。それに比べまして、中野駅の南口周辺というのは、丸井のデパート業務撤退だけでもかなりダメージを受けまして、いつまで中野駅の南口の地域がもつのかなと、そんな心配されるような声も聞かれております。実際、バスの乗降場やタクシー乗り場、駐輪場、駐車場のほとんどは、今後北口へ集中される計画であります。この中野駅北口、私は一人勝ちとあえて言わせていただきますけれども、北口一人勝ちの状況というのは、中野駅周辺の経済波及効果には必ずしも好影響じゃないのかなと、そのように考えています。今後区としては、特に中野駅南口地域をどのようなまちへ誘導していきたいのか。また、南口地域の活性化のためにとるべき施策は何なのか、警察大学校等跡地開発とどう具体的に連鎖をさせていくのか、お考えをお聞かせください。
○松前中野駅周辺整備担当課長 区は中野駅周辺をにぎわいの心と位置付けております。まさにそのにぎわいづくりの大きな契機として警察大学校等跡地の開発が今まさに始動したところでございます。そこで発生し得る大きな変化にこたえるべく中野駅地区の整備を進め、その整備がまた北と南の回遊性を高め、それが南北、あるいは東西の各エリアの連係を図りながら、それぞれが相乗効果を持てるようなまちづくり、そういった整備を進めていきたいと考えております。
南口の活性化についてでありますが、こちらにつきましても、きちんと駅地区の整備と連係をすること、アクセス機能がきちんと強化されること、オープンスペース、緑、まち並みの形成といった、いわゆるハード的な整備、これをきちんと推進すること。あと、ハードだけではなく商店の活性化、あるいは文化・芸術活動の誘導、コンテンツ産業の誘致といったいわゆる産業振興施策、ソフト的な事業もきちんと連係させることで来街者がふえ、それぞれのエリアにふさわしいにぎわいが高まるまちにしていきたいと、そういうふうに考えております。
○内川委員 せっかく松前課長に出てきていただいたので、民間のノウハウについてちょっとお伺いいたします。課長は民間の御出身ということで、区が一番今求めているのが民間活力といいますか、そういったことなのかなと考えております。民間の発想というのは非常に柔軟でありますし、非常に行政にとっても重要な意見であるのかなと考えております。実際問題、課長の意見が本当にスムーズに秋元参事のほうにきちんと通っているのかなと、課長の発想が本当に具体化されているのかなと、そういったことをちょっとお聞きしたいんですが、どうでしょうか。
○松前中野駅周辺整備担当課長 柔軟な発想ということで、私、去年の3月まで在籍した民間企業では、主に商業施設のマーケット調査であるとかコンセプトづくり、業種業態計画といった業務を主体にやってきておりました。実際、民間での経験は施設単位というところが非常に大きく、現在区で推進している90ヘクタール以上に及ぶ大きなまちづくりという視点で見ると、実は対象とするフィールドが大きく異なるところがございます。
ただ、大事なのはフィールドの大小ではなく、やはりきちんと今そこにどんな人々が住んでいて、どういう暮らしが営まれていて、こういった開発によってそういった人々のライフスタイルにどういう影響を与えるのかといったいわゆるマーケティングの視点が非常に重要だと思っております。庁内に参りまして、そういったところの重要性は我が拠点まちづくり推進室だけでなく、産業振興のほうとも連係を図りながら、そういった業務をきちんと進めているところがございます。私が考えているところも、庁内でもきちんと取り入れられているというふうに思っております。
○内川委員 今後も地域の意見交換会とか説明会とか、どんどん続いていくと思うんですね。中には地域住民に突っ込まれて非常にかわいそうだなと思うような場面もありましたけれども、ぜひ今後とも頑張っていただきたいなと思います。ありがとうございました。
それでは、自転車道についてお伺いをいたします。
昨今、自転車と歩行者のトラブルが非常にふえております。中野区でも毎年500件を超える事故が発生しているそうです。そんな中で、杉並区では、車道に自転車専用帯を設ける実験を行ったそうです。ただし、駐車車両が障害となったり、路線バスの乗降への影響、また、子どもや高齢者も自転車で車道を走るのは危険だと、そういったことが指摘をされているそうです。今後中野駅周辺の開発が進む中、よりふえるであろう自転車と歩行者の事故防止対策について、自転車走行レーン等の整備、自転車の歩道通行の検証見直しという観点から、お考えをお聞かせください。
○遠山土木・交通担当課長 今委員のお話にございました自転車利用のルール違反とかマナーの問題から、歩行者との交通事故が多発してございます。区といたしましても、これまで警察等の関係機関と連携しまして交通安全教室とか指導啓発活動など、事故防止対策には取り組んでいるところでございますが、今御紹介いただきました杉並区の例とか、あるいは世田谷でも実験を行ってございます。区といたしましては、これからそういった区が結果を公表されると思ってございます。そういった実験結果を踏まえまして検証を行っていくと。同時に、中野駅周辺まちづくりの計画を進めていく中で、街路整備にあわせまして、自転車走行レーンの設置の可能性も含めまして、自転車と歩行者の事故防止を視野に、具体的方策を検討してまいりたいと、このように考えてございます。
○内川委員 質問がもとに戻りまして、1番の「学」「官」連携について、1点だけお伺いをいたします。
本年4月に東京警察病院が開院します。先日、私ども議員団といたしましても、開院前の病院施設を見学させていただきました。ベッド数で400床以上、最新鋭の医療設備があります。いよいよ中野区にもそういった病院がオープンするんだと、改めて実感をしました。中野駅周辺まちづくりガイドラインによりますと、医療、福祉間の連携を進め、ヒューマンサービス機能を拡大していくことが掲げられております。その中で、安全安心の視点として、東京警察病院との連携との期待が述べられております。病院との今後の連携は進んでいるのでしょうか。
○岩井保健福祉部経営担当参事 これまで東京警察病院とは区医師会、歯科医師会、薬剤師会も構成員といたします調整連絡会を7回開催いたしまして、地域医療との連携の推進などにつきまして協議を進めてきたところでございます。その結果、高度医療機器について、地域の医療機関との共同利用、また、女性専用外来の開設など、警察病院に対応してもらったものがございます。開院後も引き続き東京警察病院との協議の場を設けまして、区民が身近な地域で安心して医療が受けられるよう、必要な調整を進めてまいりたいというふうに考えております。
○内川委員 ありがとうございました。それでは時間がないものですから、最後の質問とさせていただきます。5番目の環境と景観への配慮についての中の違法看板等対策についてお伺いをいたします。
中野駅周辺の歩道上には、実に多くの違法な看板やのぼり旗等が設置してあります。駅周辺開発に伴い、この際取り締まりの強化をしてはいかがかと考えます。現在も定時的なパトロールもしておりますけれども、この際、違法駐輪と同じように、撤去や反則金の制度を設けてもいいのかなと考えますけれども、いかがでしょうか。
○遠山土木・交通担当課長 現在、違反広告物につきましては、都道については東京都が、区道上につきましては中野区が道路管理者として除却指導を行っているところでございます。今委員から反則金等のお話がございましたが、違反広告物につきましては屋外広告物法、それからそれに基づきまして都条例に既に罰金、あるいは過料、それから除却費用の徴収等の規定がございますので、私どもはそれに基づいて対応してまいりたいと思ってございます。
ただ、違反広告物につきましては、特色として原因者といいますか、それが特定できているということなので、私どもこれからも東京都や警察の協力を得ながら指導を強化していきたいと、このように考えてございます。
○内川委員 ありがとうございました。本日は「学」「官」連携について、本当はいっぱいお聞きしたかったんですけれども、この質問に関しては、また機会を見て質問をさせていただきたいと思います。
長時間にわたり、ご清聴まことにありがとうございました。終わります。
○吉原委員長 以上で本日の総括質疑を終了いたします。
次回の委員会は、2月29日(金曜日)午前10時から当委員会室において開会することを口頭をもって通告します。
以上で本日の予算特別委員会を散会します。
午後4時26分散会
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