平成19年03月06日中野区議会予算特別委員会
平成19年03月06日中野区議会予算特別委員会の会議録
平成19年03月06日予算特別委員会(第5日) 1.平成19年(2007年)3月6日、中野区議会第一・第二委員会室において開会された。
1.出席委員(42名)
  1番  いでい   良  輔        2番  伊  東  しんじ
  3番  佐  野  れいじ         4番  北  原  奉  昭
  5番  久  保  り  か        6番  酒  井  たくや
  7番  奥  田  けんじ         8番  近  藤  さえ子
  9番  小  堤     勇       10番  大  内  しんご
 11番  伊  藤  正  信       12番  きたごう  秀  文
 13番  吉  原     宏       14番  高  橋  ちあき
 15番  やながわ  妙  子       16番  平  島  好  人
 17番  むとう   有  子       18番  はっとり  幸  子
 19番  長  沢  和  彦       20番  か  せ  次  郎
 21番  山  崎  芳  夫       22番  小  串  まさのり
 23番  若  林  ふくぞう       24番  市  川  みのる
 25番  岡  本  いさお        26番  こしみず  敏  明
 27番  飯  島  きんいち       28番  佐  伯  利  昭
 29番  佐  藤  ひろこ        30番  来  住  和  行
 31番  岩  永  しほ子        32番  篠     国  昭
 33番  柿  沼  秀  光       34番  伊  藤  岩  男
 35番  斉  藤  金  造       36番  大  泉  正  勝
 37番  斉  藤  高  輝       38番  江  口  済三郎
 39番  藤  本  やすたみ       40番  昆     まさ子
 41番  江  田  とおる        42番  池  田  一  雄
1.欠席委員(0名)
1.出席説明員
 中野区長    田中 大輔
 助役      石神 正義
 収入役     沼口 昌弘
 教育長     菅野 泰一
 区長室長    寺部 守芳
 経営改革担当課長奈良 浩二
 政策担当課長  川崎 亨
 調査研究担当課長政策担当課長兼務
 総務部長    助役事務取扱
 総務担当参事  橋本 美文
 広聴広報担当課長浅野 昭
 平和人権担当課長広聴広報担当課長兼務
 平和担当課長  広聴広報担当課長兼務
 人権担当課長  広聴広報担当課長兼務
 財務担当課長  篠原 文彦
 営繕担当課長  豊川 士朗
 人事担当課長  長田 久雄
 情報化推進担当課長           白土 純
 防災担当課長  中井 豊
 危機管理担当課長斎木 正雄
 税務担当課長  遠藤 由紀夫
 未収金対策担当参事           助役事務取扱
 区民生活部経営担当課長         登 弘毅
 地域活動担当課長区民生活部経営担当課長兼務
 南中野地域センター所長         角 秀行
 弥生地域センター所長          南中野地域センター所長兼務
 東部地域センター所長          柿内 良之
 鍋横地域センター所長          南中野地域センター所長兼務
 桃園地域センター所長          東部地域センター所長兼務
 昭和地域センター所長          横山 俊
 東中野地域センター所長         昭和地域センター所長兼務
 上高田地域センター所長         昭和地域センター所長兼務
 新井地域センター所長          東部地域センター所長兼務
 江古田地域センター所長         戸辺 眞
 沼袋地域センター所長          江古田地域センター所長兼務
 野方地域センター所長          江古田地域センター所長兼務
 大和地域センター所長          鳥井 文哉
 鷺宮地域センター所長          大和地域センター所長兼務
 上鷺宮地域センター所長         大和地域センター所長兼務
 戸籍住民担当参事榎本 良男
 産業振興担当参事鈴木 由美子
 環境と暮らし担当課長          納谷 光和
 ごみ減量・清掃事業担当参事       服部 敏信
 ごみ減量担当参事ごみ減量・清掃事業担当参事兼務
 子ども家庭部長 田辺 裕子
 子ども家庭部経営担当参事        子ども家庭部長兼務
 子育て支援担当課長           馬神 祥子
 子ども健康担当課長           大久保 仁恵
 中部保健福祉センター所長        鈴木 郁也
 北部保健福祉センター所長        中部保健福祉センター所長兼務
 南部保健福祉センター所長        深山 紀子
 鷺宮保健福祉センター所長        嶋﨑 江美
 保育園・幼稚園担当課長         合川 昭
 幼児教育担当課長藤井 康弘
 子ども育成担当課長           大橋 雄治
 子ども家庭支援センター所長       子ども育成担当課長兼務
 男女平等担当課長子育て支援担当課長兼務
 保健福祉部長  金野 晃
 保健所長    浦山 京子
 保健福祉部経営担当課長         寺嶋 誠一郎
 保健予防担当参事深澤 啓治
 結核予防担当参事保健予防担当参事兼務
 生活衛生担当課長飯塚 太郎
 健康・高齢担当課長           今 恵里
 地域ケア担当課長保健福祉部経営担当課長兼務
 中野包括地域支援センター担当課長    中部保健福祉センター所長兼務
 障害福祉担当課長田中 政之
 障害施設担当課長辻本 将紀
 生活援護担当課長瀬田 敏幸
 保険医療担当参事奥山 功
 介護保険担当課長冨永 清
 介護保険基盤整備担当課長        介護保険担当課長兼務
 都市整備部長  石井 正行
 都市整備部経営担当参事         尾﨑 孝
 都市計画担当参事都市整備部経営担当参事兼務
 土木担当課長  遠山 幸雄
 公園・道路担当課長           野村 建樹
 建築担当参事  佐藤 幸一
 住宅担当参事  岩井 克英
 地域まちづくり担当参事         住宅担当参事兼務
 拠点まちづくり推進室長         石橋 隆
 拠点まちづくり担当参事         秋元 順一
 警察大学校等跡地整備担当参事      拠点まちづくり担当参事兼務
 中野駅北口周辺整備担当課長       安部 秀康
 中野駅南口周辺整備担当課長       上村 晃一
 西武新宿線沿線まちづくり担当課長    中野駅南口周辺整備担当課長兼務
 副収入役    村田 宏
 教育委員会事務局次長          竹内 沖司
 教育経営担当課長小谷松 弘市
 教育改革担当課長相澤 明郎
 学校教育担当参事大沼 弘
 指導室長    入野 貴美子
 教育センター所長指導室長兼務
 生涯学習担当参事村木 誠
 生涯学習推進担当参事          生涯学習担当参事兼務
 中央図書館長  倉光 美穂子
 選挙管理委員会事務局長         柳澤 一平
 監査事務局長  石﨑 新一
1.本会の書記は下記のとおりである。
 事務局長     山下 清超
 事務局次長    高橋 信一
 議事調査担当係長 大谷 良二
 書  記     黒田 佳代子
 書  記     永田 純一
 書  記     荒井 勉
 書  記     岩浅 英樹
 書  記     菅野 多身子
 書  記     廣地 毅
 書  記     西田 健
 書  記     鳥居 誠
 書  記     杉本 兼太郎
 書  記     岡田 浩二
 書  記     松本 桂治

      午後1時10分開会
○伊藤(正)委員長 定足数に達しましたので、ただいまから予算特別委員会を開会いたします。
 第5号議案から第9号議案までの計5件を一括して議題に供します。
 初めに、午前中に開かれた理事会の報告をいたします。
 理事会では、本日の委員会運営について協議いたしました。
 まず、主査報告についてでありますが、1、総務、区民、厚生、建設、文教の各分科会の順に行うこと、2、主査報告に対する質疑は各分科会ごとに順次行うこと、3、主査報告に対する質疑は自席で行い、必要があるときは委員会にこれを諮り、理事者に答弁を求めること、以上について確認いたしました。
 次に、第5号議案、平成19年度中野区一般会計予算の組み替えを求める動議を提出したい旨の申し出がありました。
 この組み替えを求める動議については、内容をあらかじめ全体会の席上に配付しておくこと、提案委員より提案の説明を受けること、質疑がある場合には自席から行うことといたしました。なお、内容についてはお手元に配付のとおりですので、御確認いただきたいと思います。
 また、質疑の内容が組み替えを求める動議の成立による執行上の影響について及ぶ場合は理事者に質疑をし、答弁を求めることができることを確認いたしました。
 次に、討論については、従前の例に従って、当委員会では省略することを確認いたしました。
 次に、採決の順序、方法についてでありますが、まず、第5号議案については、組み替えを求める動議が提出されることになりますので、初めに、第5号議案に対する組み替えを求める動議について起立により採決を行うこと、続いて、第5号議案の原案について起立により採決を行うこと、次に第6号議案を簡易で、次に第7号議案を起立で、次に第8号議案を簡易で、最後に第9号議案を起立で、順次採決を行うことを確認いたしました。
 次に、提出されました意見については、予算特別委員会の運営についての中で御確認いただいておりますとおり、予算の採決後、各会計ごとに付帯意見とするか否かをお諮りすること、また、提出されている意見につきましては、初めに第5号議案、一般会計予算に対する総務分科会の1の意見を起立で、次に総務分科会の2の意見を起立で順次採決を行うことを確認いたしました。
 次に、意見は主査報告の終了するときまで提出できることになっておりますので、提出のあった場合には、休憩して理事会を開き、付帯意見の諮り方について協議を行うことを確認いたしました。
 次に、既に配付してあります総務分科会関係74番の資料及び予算説明書補助資料に誤りがありましたので、訂正した資料及び正誤表をあらかじめ配付しておくことを確認いたしました。それぞれお手元に配付してありますので、御確認いただきたいと思います。
 以上が本日の理事会の報告でありますが、何か御質疑ありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○伊藤(正)委員長 それでは、ただいまの報告のとおり委員会を運営することに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○伊藤(正)委員長 御異議ありませんので、そのように運営させていただきます。
 それでは、これより主査報告を行います。
○小堤副委員長 初めに、総務分科会主査の報告を求めます。
○伊藤(正)主査 3月1日及び2日に行いました総務分科会における審査の経過について御報告いたします。
 当分科会では、第5号議案、平成19年度中野区一般会計予算の分担分、第6号議案、平成19年度中野区用地特別会計予算、第7号議案、平成19年度中野区国民健康保険事業特別会計予算の分担分及び第9号議案、平成19年度中野区介護保険特別会計予算の分担分の審査を行いました。
 それでは、当分科会における主な質疑応答及び要望の内容について御報告いたします。
 初めに、第5号議案、平成19年度中野区一般会計予算、歳出、分担分につきましては、経営費、計画財務費中、人材マネジメントの推進について、コンピテンシー・モデルを策定してどのように活用するのか、また、人材育成計画との関係はどうなるのかとの質疑があり、コンピテンシー・モデルは、職員の特性を見きわめ適正配置をするため使っていく。また、業績、能力に応じた昇給のための客観的な評価基準としても使うこととしている。モデルの策定は、人材育成計画で示した目指すべき職員像を達成するための一つの手段であるとの答弁がありました。
 次に、政策の総合調整について、副区長は新しい政治的任用職であるが、責任のとり方はどのような形になるのかとの質疑があり、副区長は区長が任命するため、責任についてはその都度区長が判断し決定することになるとの答弁がありました。
 これに対し、従来の特別職とは違う重さを持つ職である。責任のとり方の仕組みをきちんと検討してほしいとの要望が出されました。
 次に、区民自治推進費中、公益活動推進について、伝統芸能を青少年が継承していくために、統一基準による政策助成ではなく、柔軟性を持って区として認める姿勢を示すように工夫すべきだがどうかとの質疑があり、江古田の獅子舞などの伝統芸能については文化財保護条例に基づいて助成を行っており、今後もそのように位置付けていくとの答弁がありました。
 次に、調査研究費中、自治体シンクタンクの設立について、学術的水準と実践的側面とあるが、双方のギャップを埋める研究ということか、また、どのようなテーマを考えているのかとの質疑があり、両方の面をあわせ持つ高い水準を持った実現性ある研究をしていきたい。研究テーマはまだ確定していないが、2050年の区民生活の展望、障害者の自立、雇用促進などを考えているとの答弁がありました。
 また別の委員から、政策的課題については現場が一番わかっており、既に調査研究をしているのではないか。さらに時間とお金をかけて別に研究してもらうものなのかとの質疑があり、研究結果は提言として報告するが、実際に事業化するには政策的な判断や議会での議論を経る必要がある。現場の職員も努力しているが、そこに専門家を入れることで、視点を変え、政策のレベルを高めて、よりよい中野区の政策を打ち出したいとの答弁がありました。
 さらに別の委員から、研究をするよりも先進自治体の事例を取り入れた方が時間もかからず区民のためになる。費用を比べると、シンクタンク設立の必要性が感じられないがどうかとの質疑があり、他の自治体で取り組んでいない中野区独自の新たな取り組みを生み出す必要があると考えているとの答弁がありました。
 次に、財産管理費中、鷺宮地域センターの耐震改修について、窓口業務が鷺宮体育館に移転するが、この間のサービスに支障は出ないのかとの質疑があり、所管部と調整しながらなるべく区民に不便のないようにしていくとの答弁がありました。
 次に、防災費中、災害要援護者支援について、避難所にある発電機を電動車いすなど障害者用の器具の電源として使うことはできるのかとの質疑があり、現在は投光機用など用途が決まっているが、指摘の点も重要なことであり検討したいとの答弁がありました。
 次に、評価・改善推進費中、市場化テストについて、区が市場化テストを行うねらいはコストの削減かとの質疑があり、コストだけではなくサービスの質の向上が重要であるとの答弁がありました。
 さらに国が定めた特定公共サービスには、証明書等の交付業務など個人情報に直接触れる業務がある。プライバシーの保護について罰則はあるが、出てしまった後では取り返しがつかない。どのように対処するのかとの質疑があり、プライバシー保護に関しては、事業者を選定する際に十分見きわめ、実施に当たってはしっかりと監視していくとの答弁がありました。
 次に、行政評価について、行政評価を行う労力の割に反映の効果が出ていないのではないか、来年度さらに外部評価委員をふやすとのことだが、行政評価自体の見直しは行わないのかとの質疑があり、議会からの指摘の点は理解しており、わかりやすい見せ方、評価の仕方を検討する必要があると考えているとの答弁がありました。
 これに対して、どうやったら評価が生かせるのか十分検討してほしいとの要望がありました。
 次に、経営分析・公会計改革費中、公会計について、現金主義会計から発生主義会計に変えるとのことだが、総務省方式によりさらに一歩踏み出すことは、比較可能性だけではなく管理を行うことが目的かとの質疑があり、管理の側面もあるが、より実態に即した形を追求していきたいとの答弁がありました。
 次に、監査委員費中、常勤監査委員について、他区では常勤監査委員を置かないところもふえているようだが、常勤監査委員の設置は各区の判断でできるのかとの質疑があり、人口25万人以上の区は1人以上常勤監査委員を置くことになっているとの答弁がありました。
 そのほか、ICTの活用支援について、平和関連事業について、情報公開制度について、職員能力開発について、などに関する質疑がありました。
 続いて一般会計予算、歳入、分担分について、特別区民税20億円増収の理由を問われ、調定額で税制改正による影響額が16億円、うち定率減税の廃止によるものは10億円になる。また、納税義務者の増加により5億5,000万円の増を見込んでいるとの答弁がありました。
 次に、特別区交付金について、都区間の配分割合の変更があるが、変更前の割合と比較すると額はどう変わるのかとの質疑があり、交付金額は需要額と収入額の関係で決まる。景気変動によって収入額が変わり、需要額の算定基準も変わるため、現時点での算出はできないとの答弁がありました。
 これに対して他の委員から、特別区交付金は特別区税を超える歳入であり、区としてしっかりとした考えで見通しを持って財政運営を行ってほしいとの要望がありました。
 そのほか経営費負担金について質疑がありました。
 以上が第5号議案、平成19年度中野区一般会計予算、分担分に関する主な質疑応答及び要望の内容です。
 また、第6号議案、平成19年度中野区用地特別会計予算、第7号議案、平成19年度中野区国民健康保険事業特別会計予算、分担分及び第9号議案、平成19年度中野区介護保険特別会計予算、分担分については、いずれも質疑はありませんでした。
 なお、当分科会では、第5号議案、平成19年度中野区一般会計予算、分担分について、2件の意見が出されました。その内容は、政策研究機構の設立に当たっては、研究課題や目標を明らかにし、その成果が真に区民生活の向上に資するものとなるよう取り組まれたい、そして、副区長制の運用については慎重に対処されたいというものです。2件とも全会一致にならなかったものとして、予算特別委員会に申し送ることとしましたので、その旨申し添えます。
 以上で当分科会における審査の報告を終わります。
○小堤副委員長 ただいまの総務分科会主査の報告に対しまして質疑はありますか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○小堤副委員長 御質疑なければ、以上で総務分科会主査の報告を終了いたします。
○伊藤(正)委員長 次に、区民分科会主査の報告を求めます。
○斉藤(高)主査 3月1日、2日に行いました区民分科会における審査の経過について報告をいたします。
 当分科会では、第5号議案、平成19年度中野区一般会計予算の分担分について質疑を行いました。
 初めに、歳出に関する主な質疑応答及び要望の内容につきまして報告いたします。
 まず、経営費、危機管理費中、地域の生活安全について質疑を求めましたが、質疑はありませんでした。
 次に、区民生活費、地域活動推進費中、地域活動推進について、ことし2月に開設した公益活動情報コーナーの活動実績はどうであったか。また、今後どのように事業を展開していくのかとの質疑があり、2月中のホームページの掲載登録団体数は32団体で、団体設立などの相談件数は161件であった。今後も普及、啓発に努め、各種団体や区民の公益活動への参加を促進していきたいとの答弁がありました。
 次に、地域活動支援費中、地域活動支援事務について、シェモア仙石は民営化後に中野区民の利用者数が大幅に減少している。その原因をどのように分析しているのかとの質疑があり、受託事業者はシェモア仙石のほかにも多くの施設を運営しており、それらの施設を利用する区民が多かったことや、区民の優先申込期間終了後に区民以外の申し込みがあり満室になってしまったことなどが原因と考えているとの答弁がありました。
 これに対して、施設の維持には費用がかさむことから保養施設を持たない自治体もふえている。また、区民の利用者が減少しているという実態もあり、今後区としてどのような方向で運営を考えていくのかとの質疑があり、受託事業者への貸付期間が平成22年3月までとなっているため、当面は現状の運営を続け、その後の事業展開については貸付期間が満了となる時点で判断したいとの答弁がありました。
 次に、地域センター費中、地域センター運営について、鷺宮地域センターは耐震補強工事を行う予定だが、工事期間中はどのような利用方法になるのかとの質疑があり、鷺宮体育館の2階に5カ月間仮事務所を設置する予定である。諸証明の発行などについては、一部を除き通常どおり行う。また、集会室の利用や災害時の対応については、近隣の地域センターなどを活用する予定であるとの答弁がありました。
 これに対して、鷺宮地域センターは非常に多くの方に利用されている。利用者が困らないよう事前の周知や案内方法などを工夫してほしいとの要望がありました。
 次に、窓口改善費中、窓口改善事務について、1階の窓口ではお客様を立たせた状態で接客している。お客様が座って相談できるよう窓口を整備してはどうかとの質疑があり、現在既に年金などゆったりと相談が必要な窓口についてはローカウンターを採用している。今後も地域センターの窓口集約化を進める中で、本庁窓口のカウンター全体について検討していきたいとの答弁がありました。
 次に、新産業創出費中、都市型産業の誘導について、企業誘致活動の経費が予算計上されているが、中野区のどこに企業を誘致するのかとの質疑があり、具体的なあっせんを行うものではないが、産業拠点として創出できる場所としては、警大等跡地のほか山手通りなどの幹線道路沿いを考えているとの答弁がありました。
 これに対して、警大等跡地については計画の詳細は決まっていない。このような状況で企業誘致を行うことには疑問を感じるため再検討を求めるとの要望がありました。
 これに関連して、他の委員から、企業を誘致するためには対象とする事業者の業種、業態、規模などを明確にする必要がある。地区計画が進み事業が具体化する中で、拠点まちづくり分野とのそごを来すことのないよう連携を図りながら事業に取り組んでほしいとの要望がありました。
 地域産業活性化費中、ひと・経済交流の推進について、新規事業である里・まち経済交流の事業はどのような計画で進めていくのかとの質疑があり、環境に優しいライフタイルを創出する取り組みの一つとして、産直品交流事業を開始する。中野まつりなどの産直品販売を拡充し、今後は区内商店街で日常的に区民が購入できるよう事業を展開していきたいとの答弁がありました。
 これに関連して、他の委員から、今後参加する自治体がふえると思うが、どのような自治体に参加を呼びかけるのかとの質疑があり、単に都市部で販売することを目的とするのではなく、環境に優しい取り組みを行っていることが一番の要件になるが、詳細については今後検討を進めていきたいとの答弁がありました。
 次に、環境公害費中、環境調査について、ことし12月に首都高速中央環状新宿線が開通する。これに伴う沿道の環境悪化が心配されているが、区はどのように環境の変化を調査するのかとの質疑があり、首都高の整備や道路構造の変化に対応するため、以前から山手通りの沿道等で環境現況調査を年2回行っており、今後も実施していく。この調査により環境の状況を的確にとらえ、区民に情報提供を行うなど適切に対応していきたいとの答弁がありました。
 さらに、中央環状新宿線の排気ガスは換気塔により吹き上げられるため、住宅地内へも飛散する。今後は沿道だけではなく測定箇所をふやすことも検討してほしいとの要望がありました。
 ごみ減量費中、資源回収について、プラスチック製容器包装の回収は地域を拡大して実施することになるが、既に実施している地域の分別が定着してから実行するべきである。区は分別回収による効果を検証しているのかとの質疑があり、不燃ごみに混入して排出されるプラスチック製容器包装の割合で見ると、分別回収を実施している地域が17.9%、未実施の地域は38.4%で、分別回収による効果が高いと判断しているとの答弁がありました。
 このほか外国人登録事務、国民年金事務、環境保全、環境行動、清掃事業などについての質疑がありました。
 次に、歳入についての質疑を行い、区民生活使用料中、区民施設について、区民生活手数料中、諸証明についての質疑がありました。
 以上が区民分科会における主な質疑応答及び要望の内容であります。
 なお、当分科会で取りまとめた意見はありませんでしたので、その旨申し添えます。
 以上で区民分科会における審査の報告を終了いたします。
○伊藤(正)委員長 ただいまの区民分科会主査の報告に対しまして質疑はありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○伊藤(正)委員長 御質疑なければ、以上で区民分科会主査の報告を終了いたします。
 次に、厚生分科会主査の報告を求めます。
○岩永主査 3月1日及び2日に行いました厚生分科会における審査の経過について報告いたします。
 当分科会では、第5号議案、平成19年度中野区一般会計予算の分担分、第7号議案、平成19年度中野区国民健康保険事業特別会計予算の分担分、第8号議案、平成19年度中野区老人保健医療特別会計予算及び第9号議案、平成19年度中野区介護保険特別会計予算の分担分について審査を行いました。
 それでは、当分科会における主な質疑応答及び要望の内容について報告いたします。
 初めに、第5号議案、平成19年度中野区一般会計予算の分担分では、子ども医療費助成中、子ども医療費助成について、この事業は子育て支援策として重要だが多額の経費を要する。みんなが子育てを応援していることや貴重な財源を大切に使うようメッセージを発信してはどうかとの質疑があり、必要な医療を早期に受けていただくことは、高額の医療費の抑制にもつながる。子育て家庭が安心して医療を受けることができる制度となるよう準備を進めたいとの答弁がありました。
 さらに他の委員から、23区中14区で入院時の食費を助成していると聞いている。入院中の食事は医療の一環であり、中野区でも行うべきではないかとの質疑があり、入院時の食費については、家庭で療養している方との公平性を考え、助成対象とすることは考えていないとの答弁がありました。
 次に、出産・育児支援費中、妊婦健康診査について、妊婦健診が2回から5回にふえたことは評価できるが、制度改正のPRや制度改正前に既に妊娠している方への対応はどうするのかとの質疑があり、区報やホームページのほか、母子保健バッグにチラシを入れてお知らせする。また、既に妊娠されている方には個別にお知らせするとの答弁がありました。
 次に、保育園・幼稚園費中、区立保育園の保育料について、税制改正に伴う保育料の負担増は特に所得の低い層に影響が出ている。区として軽減策をとるべきではないかとの質疑があり、区の保育料は国の徴収基準と比べ低く設定しているため、保護者の負担は既に軽減されている。今回の税制改正に伴うさらなる援助は考えていないとの答弁がありました。
 次に、地域子ども施設運営費中、児童館運営について、児童館は多くの乳幼児親子に利用されているが、キッズ・プラザとして学校内に開設された場合、これまでの乳幼児親子事業はどうなるのかとの質疑があり、乳幼児と保護者が自由に活動できる場所を今後設置する(仮称)地域子ども家庭支援センターや、(仮称)U18プラザに確保することを考えている。このほか認定子ども園や民間保育園などにも活動場所を確保していく考えであり、拡充の方向で検討しているとの答弁がありました。
 次に、子ども家庭費全般について、財政が厳しい中、子育て支援にかかわる新たな事業が予算化され、着実に推進していると感じる。これらを前面に出して区民に積極的にPRしてほしいとの要望がありました。
 子ども家庭費では、このほか、児童手当、発達支援、幼児研究センター、認定子ども園などについての質疑がありました。
 次に、保健福祉費、区民健診費中、成人歯科健診について、対象年齢が35歳から65歳及び70歳とされているのはなぜか。健診の必要性を認識しているのであれば、対象年齢の上限をなくすことなどを検討すべきではないかとの質疑があり、国の基準を根拠として、それをさらに拡大して実施している。平成20年度には医療制度改革により保険者としての健診が開始されるとともに、区民健診そのものが大きく変わることになる。国の動向を踏まえ、19年度に健診について区としての方向を出していきたいとの答弁がありました。
 これに対し、国の基準にとらわれることなく、必要な健診については区で独自の基準を設け速やかに実施してほしいとの要望がありました。
 次に、障害者社会参画費中、障害者社会参加推進について、福祉タクシー関係の予算が400万円ほど減額されているが、利用者にとって支障はないのかとの質疑があり、車いすの利用者などに対して特定の事業者に委託してリフトつき福祉タクシーを供給していたものをより多くの方が利用しやすいように車いす券、ストレッチャー券などを交付する方式に改善するものであるとの答弁がありました。
 次に、生活保護費中、生活保護について、一般会計の3割強を占める保健福祉費の中で生活保護費は重要な位置付けになるが、今後具体的にどう取り組むつもりかとの質疑があり、生活保護を適正に実施するため、ボーダーライン層の方々についてはきめ細かな相談で他の施策や支援につなげていくこと、稼働年齢層については就労支援プログラムにより自立に向けた取り組みを充実すること、高齢者層については地域の支え合いと連携して個別支援プログラムを充実することなどが重要と考えている。また、経費の適正な執行に努めていくとの答弁がありました。
 次に、介護保険運営支援費中、事業者運営助成について、平成18年4月の介護保険制度改正で、要介護認定が軽くなった方などから、生活援助や通院介助などの利用時間が制限され不便になったとの苦情があった。必要なサービスが引き続け受けられるよう事業者に対する助成を検討してはどうかとの質疑があり、制度の見直しにより介護予防、自立支援が強化され、要支援などの軽度者については予防重視型のサービスに変更された。新予防給付においてはケアプランの作成の段階で工夫していただくほか、他の家事援助サービスを活用していただくことなどが考えられるとの答弁がありました。
 保健福祉費では、このほか、エイズ等性感染症予防普及、飼い主のいないネコ対策、社会福祉協議会援助などについての質疑がありました。
 次に、第7号議案、平成19年度中野区国民健康保険事業特別会計予算、分担分については質疑がありませんでした。
 次に、第8号議案、平成19年度中野区老人保健医療特別会計予算については質疑はありませんでした。
 次に、第9号議案、平成19年度中野区介護保険特別会計予算の分担分では、地域包括支援センターについて、設置箇所が区内8カ所で数が少ない上に場所が不便なところもある。対象者数に見合った職員配置など運営体制は十分にできているのかとの質疑があり、15平方キロメートルに8カ所設置しており、23区平均と比べても1所当たりの管轄面積は小さい。包括的支援事業にかかわる職員は1センター3人の体制で、今後も相談件数の増が見込まれることから、必要な予算措置を講じるなど体制の充実に努めているとの答弁がありました。
 以上が厚生分科会における主な質疑応答及び要望です。
 なお、当分科会で取りまとめた意見はありませんでしたので、その旨申し添えます。
 以上で当分科会における審査の報告を終わります。
○伊藤(正)委員長 ただいまの厚生分科会主査の報告に対しまして質疑はありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○伊藤(正)委員長 質疑がなければ、以上で厚生分科会主査の報告を終了いたします。
 次に、建設分科会主査の報告を求めます。
○きたごう主査 3月1日、2日に行いました建設分科会における審査の経過について御報告いたします。
 当分科会では、第5号議案、平成19年度中野区一般会計予算の分担分について審査を行いました。
 初めに、歳出の主な質疑応答及び要望について御報告いたします。
 まず、都市整備費、都市計画費中、都市計画マスタープランの見直しについて、現行のプランは、区民参加に時間をかけ策定された。今回の見直しはどのような手順で進めるのかとの質疑があり、19年度は、庁内に検討組織を設け、専門家を交え、改定の方針について検討を行い、その後区民との意見交換の場を設ける予定である。20年度は経過を議会及び都市計画審議会へ報告をするとともに、パブリックコメント等を行い、その後都市計画審議会へ諮問し、答申を得る予定であるとの答弁がありました。
 次に、まちづくり費中、上鷺宮地域のまちづくり推進について、18年秋に区が示した地区整備計画素案に対し、道路拡幅整備手法などをめぐり地域住民から大きな反発が起きている。今後区は地域住民の声を聞きながら柔軟に対応していく考えはあるのかとの質疑があり、当地域は、昭和44年に土地区画整理事業により道路、公園等の基盤整備を行う地域として都市計画決定されており、厳しい建築規制が適用されている。その後、平成14年に都がガイドラインを公表し、基盤整備が一定程度進んでいる地区においては区画整理区域の解除が可能となった。このため、地域住民の参加も得て、また情報提供もしながら検討を進めてきたところである。しかし、計画素案のたたき台を提示した段階で初めて内容を耳にしたとの声も多く、まちづくりの議論が十分に地域に浸透していなかったと反省しているとの答弁がありました。
 さらに、このような混乱した状況の中で、区民の信頼を取り戻すには一度計画を撤回するなど思い切った決断が必要ではないかとの質疑があり、本素案はあくまでも変更可能なたたき台であり、一定の期間で強引にまとめる考えはない。上鷺宮地域にとってまちづくりのための素材となればと考えているとの答弁がありました。
 これに関連して、たとえ素案であっても、図面等は議論を十分に尽くした上で示すべきものである。一度今回のような事態が生じれば、他のまちづくりや地区計画にも影響を及ぼしかねない。今後は十分に注意してほしいとの要望がありました。
 次に、交通安全対策費中、コミュニティバスの運行支援について、区民から「なかのん」の運行に関し、始発を早めることや終バスを遅くすることについて強く要望が出されている。検討状況はどうかとの質疑があり、バス事業者に対し区民の希望を伝え検討を申し入れている。始発については見直しが難しいとのことだが、終バスについては現在検討しているとの連絡を受けているとの答弁がありました。
 また、「なかのん」は現在幹線道路沿いを運行しているが、小型のバスでもあることから、利便性を高めるため住宅地内も運行することを検討できないかとの質疑があり、地元の意向もあり、幹線道路を運行経路とすることで調整した。現在も地元の状況に変化はないと認識しているとの答弁がありました。
 同じく交通安全対策費中、オートバイの駐車対策について、増加している放置オートバイの対策が急がれるが、駐車場確保に向け関係機関へ働きかけていく必要があるのではないか。中野駅の北口にはバイクの駐車場が設置されているが、利用状況はどうか。今後中野駅周辺の整備が進めば、さらに利用者がふえる。対策を講じるべきではないかとの質疑があり、放置バイクへの対応は区の所管外であるが、可能な場合には非常措置として駐車場を設置している。現在法改正の動きがあり、補助金の支出も見込まれることから、民間事業者に対し駐車場の整備を強く働きかけたい。中野駅北口駐車場の利用率は現在も高く、今後警大等跡地の整備に当たっても対応を十分に検討したいとの答弁がありました。
 次に、公園緑地費中、公園管理について、区は公園への犬の立ち入りを全面的に禁止している。立ち入りを禁止してから大分時間も経過している。時間を区切って公園を開放し、問題があれば解決していくなど対応を検討できないかとの質疑があり、来年度はペットと共生できるまちづくり推進のため懇談会を設置して検討を開始する予定である。一律的な犬の立入禁止などの制約がなくなるよう公園の管理に努めたい。時間を区切って公園を開放することについても検討したいとの答弁がありました。
 また、道路保守整備費中、電線類地中化について、区内は幅員の狭い道路が多く電線類の地中化が難しいが、将来的には少なくとも災害時に避難する学校周辺などの道路については地中化を優先すべきではないかとの質疑があり、地中化は優先順位を見きわめながら整備を進めていきたい。学校周辺の地中化を急ぐことについては検討課題とさせていただきたいとの答弁がありました。
 次に、住宅施策費中、住まいづくり支援について、区内に高齢者世帯がふえているが、転居の際に身元保証人が見つからない場合が多い。高齢者が安心して住み続けられるよう区として身元保証的な制度を考えるべきではないかとの質疑があり、高齢者の転居に当たっては、民間の保証機関を活用し区が保証料の半分を負担する制度を設けるとともに、ケアマネジャーによる安否確認を実施するなど、民間賃貸住宅所有者の不安解消に努めている。さらに必要な場合は訪問回数をふやすなど、転居が円滑に進むよう引き続き取り組みを進める考えであるとの答弁がありました。
 また、中野駅周辺整備費中、警察大学校等跡地のまちづくりについて、中野四丁目地区地区計画案に関し東京都へ提出された公告縦覧に基づく意見は300通にも上り、その多くが開発に反対するものであったと聞いている。そのような開発に自治体は取り組むべきではなく、公共住宅の誘導などに重点を置いたまちづくりに努めるべきである。区は民間事業者の参加を得て事業企画勉強会を設置したが、勉強会の内容は地区計画やガイドラインにどう反映されたのかとの質疑があり、各事業者のノウハウは中野駅周辺の立地評価、施設需要の把握、施設動向やまちづくりの検討などの際に参考としたとの答弁がありました。
 その他、震災復興組織市民育成、東大西側道路整備、生活道路拡幅整備事業、耐震補強等支援などに関する質疑がありました。
 続いて歳入について審査を行い、都市整備手数料中、落合駅前の自転車駐車整理区画の1日利用手数料についての質疑がありました。
 以上が建設分科会における主な質疑応答及び要望の内容です。
 なお、当分科会で取りまとめた意見はありませんでしたので、その旨申し添えます。
 以上で建設分科会における審査の報告を終わります。
○伊藤(正)委員長 ただいまの建設分科会主査の報告に対しまして質疑はありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○伊藤(正)委員長 御質疑がなければ、以上で建設分科会主査の報告を終了いたします。
 次に、文教分科会主査の報告を求めます。
○飯島主査 それでは、3月1日、2日に行いました文教分科会における審査の経過について御報告いたします。
 当分科会では、第5号議案、平成19年度中野区一般会計予算の分担分について審査を行いました。
 まず歳出の主な質疑応答及び要望について御報告いたします。
 はじめに、教育費の学校教育費中、学校・地域連携費等では、学校地域連携について、成果指標の中に地域の人材を学校教育に年間30人以上活用している学校数とあるが、30人の根拠は何か。また、この中にPTAやクラブ活動の外部指導員は含まれるのかとの質疑があり、体験的な活動補助や運動会などで一定の連携が定着していると判断できる数字を示したものである。PTAや外部指導員は入っていないとの答弁がありました。
 続いてスクールサポーターについて、学校が地域に開かれ地域が学校をサポートする体制が定着していると思うが、スクールサポーターの下地ができている学校はどの程度あると認識しているのかとの問いに、学校は地域の人材を把握していると認識しているが、今後区全体として学校教育活動と地域の人材を結びつけることができるよう来年度早い時期にスクールサポーターの仕組みをつくっていきたいとの答弁がありました。
 それに対し、学校側にも十分に周知をして円滑に進められるようにしていただきたいとの要望がありました。
 次に、心の教育では、成果指標とする不登校児童・生徒の割合が昨年度と変わらないのはなぜかとの質疑に対し、各年度によって実態にばらつきがあり、それに合わせて指標が設定されているが、さまざまな取り組みをして最終的な目標は不登校児童・生徒数ゼロであると考えているとの答弁がありました。
 さらに、不登校の原因の一番は複合的な原因によるということだが、いじめによるものなどとは違い家庭の理由によるものも多いのではないかとの質疑があり、それに対し、学校だけでは解決できないケースも多くある。また、本人だけでなく、家庭にも登校させようという意識が薄く学校を向いていないケースもあると認識しているとの答弁がありました。
 次に、学校経営費中、学校経営では、外部評価制度の成果は上がっているのか、評価員と保護者で評価が異なっている部分もあり、学校がどのように変わったと考えているのかとの質疑があり、外部の方から評価していただき、それを学校の内部で行う評価にフィードバックし、さらに教員自身の評価を強化している例もある。評価結果を何らかの形で生かす姿勢が定着しているとの答弁がありました。
 さらに、今後外部評価制度を見直す取り組みは検討されているのかとの質疑があり、今年度、制度開始以来3年たったこともあり、外部評価の共通項目を見直した。来年度も引き続き外部評価等の内容の検討を続けていきたいとの答弁がありました。
 次に、教育機会費中、教育機会では、特別支援教育について来年度は都との関係はどうなるのかとの質疑があり、今年度は区としてのモデル事業を実施し、19年度は全区的に行う。都からは各区市町村の検証結果をもとにした手引書が配付されたとの答弁がありました。
 次に、体験学習費中、体験学習(小学校)では、19年度岩井の夏季学園の単独開催の見通しはとの質疑があり、19年度は新たに3校が単独実施することになった。
 それに対し、全校が単独で実施できるような見通しはあるのかとの質疑があり、学校側の体制整備が必要であるが、引き続き努力していきたいとの答弁がありました。
 それに対して、事故のないよう各校のフォローをしていただきたいとの要望がありました。
 次に、学校健康推進費中、学校給食について、都費の栄養職員がいない学校で栄養業務をNPO法人に委託していることについて、課題と対策をどう考えているかとの質疑があり、やめていく方がおり業務がやや安定しないことが課題であると認識している。そのために時間単価を上げるとともに、研修体制を強化しレベルアップを図りたいとの答弁がありました。
 次に、生涯学習費中、企画・調整費では、文化芸術について、なぜ880万円余前年度に比べて減額となっているのかと問われ、指定管理者との委託契約の落差が680万円、その他区との共催であった事業を指定管理者との共催に移し区から自立をしたことなどを予算に反映させたことによるものであるとの答弁がありました。
 さらに文化芸術振興プログラムの策定は今年度ではなかったのかと問われ、文化芸術振興プログラムの策定は18年度末を予定していたが、(仮称)コミュニティ・アートセンターに笑いの文化を中心としたシティーセールスという観点からの施設機能と他の施設機能をあわせ持たせることとしたため、全体のスケジュールが延びたとの答弁がありました。
 それに対し、ぜひすばらしい事業となるように頑張ってほしいとの要望がありました。
 次に、生涯学習支援費について、事業の委託が進んでいる中で、事業メニューとして挙がっている5事業について直営で行う理由はと問われ、五つの事業は、PTAの研修会支援、また社会教育的な部分があることや、障害者を対象とした事業であること、教員の協力が必要であることなどで、いずれも直営が妥当と考え、今後もそのようにしていきたいとの答弁がありました。
 続いて、指定管理者制度になってから苦情が言いにくくなったのではないかとの質疑があり、苦情は指定管理者において処理すべきこととなっている。そして、報告書の形で区に伝えられ、管理者において処理することが困難なものは区が直接処理しているとの答弁がありました。
 次に、歴史民俗資料館費中、文化財保護事業について、新規事業の大正・昭和前期建造物調査とはどのようなものかとの質疑に対して、文化財保護審議会からの提言があり、区内の大正期から昭和前期の建造物について記録保存すべきものをピックアップして、見取り図や写真で保存し、刊行物として刊行する作業を2年間かけて行う予定である。それは平成6年度の調査から平成17年度の調査までの間に5割以上がなくなっていたため、最低でも記録保存すべきであるとして調査するものであるとの答弁がありました。
 次に、知的資産費中、図書館運営費について、図書館施設管理が2,000万円ほど伸びているが、その内訳はと問われ、鷺宮図書館の耐震補強工事と仮設移転にかかる費用が主なものであるとの答弁がありました。
 また、業務委託全般に関し、あらゆる事業を委託することによって住民サービスが低下するだけでなく、自治体が力量を失ってしまう。将来のあり方を含めて検討してほしいとの要望がありました。
 次に、教育財政費中、小・中学校の予算・経理について、統合新校の机いすの購入は幾らかとの質疑に対して、両校合わせて処分費も含め1,200万円ほどであるとの答弁があり、新JIS規格のもののようだが、新JIS規格にする理由はと問われ、教科書の大型化と体格の向上によるとの答弁がありました。
 歳出では、そのほか学校保健、学校の施設整備などについて質疑がありました。
 次に歳入においては、使用料及び手数料中の教育使用料について、社会教育施設の収入に31.8%もの大幅な伸びが見られるのはなぜかとの質疑があり、18年度予算で未計上だった弥生町五丁目用地の使用料を計上したのが大きな原因であるとの答弁があり、続いてなぜ18年度予算で未計上だったのかと問われ、18年度予算編成後に歳入が決定したもので、当初予算に計上できなかったためであるとの答弁がありました。
 以上が文教分科会における主な質疑応答及び要望の内容です。
 なお、当分科会で取りまとめた意見はありませんでしたので、その旨申し添えます。
 以上で、文教分科会における審査の報告を終わります。
○伊藤(正)委員長 ただいまの文教分科会主査の報告に対しまして質疑はありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○伊藤(正)委員長 御質疑がなければ、以上で文教分科会主査の報告を終了いたします。
 以上をもちまして、分科会の主査報告はすべて終了いたしました。
 この際、意見について申し上げます。お手元に配付の文書のとおり、第5号議案に対し、総務分科会から2件の意見が提出されております。提出された意見は2件とも全会一致にならなかった意見が申し送られております。








 平成19年(2007年)3月6日
予算特別委員会

   第5号議案(一般会計予算)に対する意見

◆総務分科会
1 政策研究機構の設立にあたっては、研究課題や目標を明らかにし、その成果が真に区民生活の向上に資するものとなるよう、取り組まれたい。
 (全会一致にならなかったもの)

2 副区長制の運用については、慎重に対処されたい。
 (全会一致にならなかったもの)















それでは、意見を事務局に朗読させます。

    〔事務局次長 意見書朗読〕

○伊藤(正)委員長 以上でありますが、ただいまの意見については冒頭確認されているとおり、予算の採決の後、付帯意見とするかどうかをお諮りいたします。
 この際申し上げます。お手元に配付のとおり第5号議案、平成19年度中野区一般会計予算に対し、長沢和彦委員外7名から組み替えを求める動議が提出されております。
 提案者の説明を求めます。
○長沢委員 ただいま提出しました第5号議案、平成19年度中野区一般会計予算の組み替えを求める動議について、日本共産党議員団提出者の8名を代表し提案理由の説明を行います。
 国の構造改革、成長戦略のもとで、一層の貧困と格差の拡大が進んでいます。区民1人当たりの所得の推移を見ても、5年連続で減少する一方、今年度の年金課税と定率減税の半減、障害者や介護保険の法律の制定及び改定による負担増に加え、新年度は定率減税の廃止によるさらなる増税負担増が区民生活を襲うことになります。
 区財政から見れば、新年度予算は昨年に引き続き区民税の増税による増収です。そして、特別区交付金の増額は財源配分の変更はありますが、やはり専ら大企業の利益による、それもリストラやワーキングプアなど労働者の犠牲の上になし得た収益によるものです。こうした関係からも、区が住民福祉を守る機関としての役割を発揮し、増税と負担増から区民の暮らしを守るため、憲法25条の生存権を生かすことを予算の第一に据えることが求められていると考えます。
 この点を踏まえ、我が党議員団は、区の新年度予算案が一歩でも二歩でも区民生活に寄り添って苦難を取り除き暮らしを応援するものとなるよう予算の組み替えを求める動議を提出するものです。
 地方自治の本旨に立てば、改善と充実を求めたいことは多々ありますが、まずこれだけは踏み出すべきという最小限の項目に絞り込み、本委員会で可決されるならば、実現可能であると同時に、区民要求に正面からこたえる予算の組み替えとなっています。
 その特徴の第1は、国の制度見直しなどによる影響から、負担増を軽減することです。今も述べたように、制度の改定による増税と負担増の影響は大変大きいものです。根源的には国の責任ですが、身近な政府として区が少しでもその痛みを和らげることが必要と考えます。高齢者や障害者、そして、子育て世代を襲う負担増、とりわけ低所得者への負担の軽減策を実施することを求めます。
 第2に、区民の暮らしと営業を支え、命と安全を守ることです。医療制度の改定などにより、自営業者をはじめ区民の命と健康が心配されています。早期発見、早期治療によって健康を維持することが大切です。成人健診の自己負担を改め、がん検診等の内容を充実させて区民の命と健康を守ります。
 大震災から区民の命と安全を守ることは今や自治体行政の仕事で欠かすことのできない課題です。とりわけ木造密集地域を多く抱える中野区において、その必要性と緊急性は言うに及びません。今日では、国も都も補助金を出しています。そうした制度を活用して、個人住宅への耐震診断や設計にとどまらず、補強改修工事の助成など、積極的に区民要望にこたえることが肝要です。
 第3に、福祉、教育を拡充し、子育て世代と青年の暮らしを支援することです。子育て世代は今増税と負担増による家計への直撃に加え、子育てや教育にかかわる出費の増大によって悲鳴を上げています。しかも、20代、30代のこの世代の賃金所得の落ち込みは目を覆うような状況です。そうしたときだからこそ、家計を直接温める経済的給付と、安心して子育てと教育ができる環境を整備することが欠かせません。医師確保を含めた小児救急の医療体制の整備をはじめ、出産前からの子育て支援と教育環境の充実により、子育て世代の暮らし応援と子どもたちの豊かな成長をはぐくむ一助になると考えます。
 青年をめぐる実態は青年層の多い中野区においてはより深刻です。ワーキングプアに代表されるように、企業から使い捨てにされている青年たちに心を寄せ、就労支援や家賃補助をすることで、貧困と格差の真っただ中にいる青年の暮らしを応援します。
 第4に、不要不急、大規模開発優先の歳出を見直すことです。設立目的があいまいな(仮称)中野区政策研究機構や新手のビジネスチャンスになりかねない市場化テストなど、区民参加、職員参加を形骸化し、一層の市場競争原理の推進を図ることは区政運営にとって全く必要がありません。したがって、削減をします。
 警察大学校跡地をはじめとした中野駅周辺整備に計上した予算については、その目的が大企業呼び込みであることからして、区民合意のない、いや、区民の願いに背いた計画である以上行うべきではありません。財政的にも金食い虫になりかねず、環境面からも問題が多いものです。何より区民の命と安全を守る計画からはほど遠く、見直しが必要と考えます。そのため削減をします。
 不足する財源については、基金の積み立ての減額によって補います。むだと浪費をやめ、不要不急、開発優先の予算を改めて、その分を区民の福祉、教育を優先とした予算に組み替えるべきと考えます。
 以上、組み替えの規模は一般会計予算の2%程度ですが、区がこの方向に踏み出すならば、必ずや区民の願いにこたえるものになると確信しています。委員の皆さんの御賛同をお願い申し上げまして、提案理由の説明といたします。
○伊藤(正)委員長 以上で提案説明を終わります。
 続いて、組み替えを求める動議に対する質疑に入りますが、なお、質疑につきましては、最初に御確認いただいたとおりですのでよろしくお願いをいたします。
 質疑をされる方はマイクの使用をお願いいたします。マイクは4本用意してありますので、委員の方々にはマイクの受け渡しに御協力をお願いいたします。
 それでは、第5号議案、平成19年度中野区一般会計予算に対する組み替えを求める動議について質疑をお受けいたします。質疑はありませんか。
○大内委員 質疑をお許しいただきましてありがとうございます。
 まず、共産党議員団の全員の方から今回出たということですけれども、ということは、皆さん予算には反対という立場でこれは出されているということですか。
○長沢委員 予算原案そのものは、またその採決、判断する時期があると思いますので、そのときに表明をしたい、このように思います。
○大内委員 採決する時期というのは、多分すぐ採決をやると思います。ただ、分科会では、すべての分科会で反対の立場でしたっけ。
○長沢委員 今回こうした組み替えを行って再提出を求めるということですので、原案については私どもは極めて問題があるというふうな認識には立っております。
○大内委員 では、予算原案の賛成、反対ということは改めてとしたいと思いますけれども、この組み替え動議、一つずつ区切ってやると時間がかかりますので、皆さんに御迷惑がかかりますのでやりませんけれども、本来、予算原案の方にも非常にいい政策というものがたくさん入っているんですけれども、例えば共産党のいろいろな政党の新聞等にも、中学生までの医療費を無料にしましたよね。あれは原案に入っているのは御存じですか。
○長沢委員 存じております。
○大内委員 あともう一つ、野方駅のたしか基本設計にも入っていることは御存じですか。
○長沢委員 よく存じております。
○大内委員 そのほかに1件1件やりますと、とにかく原案の中でも載っていることなので、この組み替えについても特に聞きませんけれども、これが通らなかったとして、原案に反対されるということは、そういった先ほど共産党も進めている政策すべての予算に反対されるということになりますので、よく判断されたらよろしいかと思います。
 それでは、ビラを回収した方がいいといういろいろな意見もございますけれども、ぜひそういう時期に来たら、多分間もなく来ると思いますけれども、休憩中にするなどして、もう一度議員団で諮らなければいけないということなんでしょうか。それは、これ以上は、余計なお世話になるのでやめておきます。区長の方にお聞きしますけれども、この提案の内容からすると、非常に跳ね返りのあるランニングコストやセンター等の人件費がふえるように予想されます。我々区政を預かる責任政党、自民党としては、民社クラブ議員団としては、当然このような財政運営を無視した提案は難しい。受けるのはちょっと大変だろうと思います。区長はこの組み替え動議の御提案についてどのように考えをお持ちなのか、区長にも見解をお聞きしたいと思います。
○田中区長 この提案の歳出の増加分だけを見ましても、大体20億円あるわけであります。そのほとんど大部分が経常的な経費というか、これを始めると毎年毎年義務的に出していくという、そういった性質のお金になっているということであります。一方、削減するというふうに見直すというふうに提案されている歳出の方を見ますと、この年だけの経費というものが、これもほとんど大部分というふうになっております。したがいまして、毎年20億円からの、ここに書いてあるだけで歳出がふえる要素、毎年毎年どうしてもかかっていく歳出がふえる要素があるということです。
 委員がおっしゃられたように、こういうことを実現するとすれば、またやめるという市場化テストであるとか、公会計改革であるとか、さまざまな歳出削減に向けた努力をやめる。そういうことになるとすれば、そのことによって人件費が増加していったり、経費の削減ができなかったりといったようなことも当然あわせて出てくるわけです。少なくともここに書いてある約20億円の歳出増になった場合、来年度の予算では20億円その部分が丸々足りなくなるわけです。
 御提案の中では、足りなくなったら基金の積み立てをやめればそれで済むではないかと、こういうふうに言っているわけですけれども、財政調整基金のうち、一時的な不足に対応できる年度間調整に充てるというふうに予定している分は58億円程度、18年度末の予定で58億円程度です。つまり、20億円ずつ毎年歳出規模を今の歳出規模からふやしていくということは、3年間でこの財政調整基金の年度間調整分がなくなって、それがどんどん赤字になって、その先は積み重なっていくということになっていくわけであります。私は、当然そうした財政をいたずらに膨らませて区の財政を破綻させて区民の暮らしを危機に陥れるようなことを受け入れるわけには断じてまいりません。
○大内委員 区長のあれを聞くと、財政調整基金ですか、年度間調整に使わなければいけない。今まで共産党が、蓄えてはいけないといったお金を使わなければいけない、そういった基金は要らない、ほとんどの金を残してはいけないんだ、でも、そのお金がなければ、こういう組み替えの動議をやるためにはできないという非常に皮肉なものなんですけれども、もう一度聞きますけれども、この動議、採決が終わった後、間もなく予算、本会議場ではないですけれども、こちらの全体会で多分伺うんですけれども、その他もろもろ、共産党も進めてきた、再度言いますけれども、中学生の医療費無料、そういったものが凍結といいますか、否決にするとしばらくできなくなっちゃう。そういったことも考えられるんですけれども、また野方駅の基本設計、ここまで来てとめちゃうのかとか、今後は、共産党は私たちが提案したけれども、私たちはその予算を含めた全体に反対をしたという立場になりますので、ぜひ慎重に全体予算については臨んでいただきたいと思いますけれども、いかがでしょう。
○長沢委員 予算の中では、当然ながら私どもが提案もさせていただいたというか、質疑の中でも、また要望としてもさせていただいたものがさまざまあるというふうに思っております。ただ、予算の判断というか、議決の仕方としては、総体として見るわけでありまして、その点では全体としてどうなのか。つまり、平たく言えば、ごちそうがあって、その中で若干の毒があってぴりぴりする程度ならいいけれども、猛毒で死んでしまうような、そういう予算であれば、それは当然ごちそうはおいしそうだけれども、それには手を出せない、そういうことであります。
 また、区長からありました。区長に対する議会としての再提出を求めるというものでありますから、ただ考え方として、20億円の経常経費がかかるというお話でありますけれども、私たちはそういう極めて形而上学的な見方をしなくて、政治行政自身が国なり東京都の動きなりが当然あるわけでありまして、そういうところでは、当然ながら、私も先ほど触れました地方自治の本旨を発揮する。つまり、1自治体として国に対してさまざまな機会の中でそういったことを要望していくこと自身は、これはあるだろうというふうに思っています。
 現実に障害者の自立支援法が1年もたたずにしてああいう改善策を国がとったというのは、それだけの関係者の皆さんや住民の運動、私どもも当然その先頭に立って頑張ってきましたが、そうしたことが改善をされたことを一つ見ても、あるいは介護保険での軽度者へのベッドの取り上げとか、こうしたことも例外的な措置が盛り込まれるようになったということも、やはり現実的に国の政治そのもの自身にはるかな影響を与えた。
 大事なことは、今現実にこの区民の皆さんの増税や負担増自身によって本当に塗炭の苦しみを味わわされている。これに少しでも痛みを和らげる。そのこと自身を基金にため込むのではなくて、それを使って少しでもやわらげる施策をやられたらどうですかということをこの間主張させていただいた。その一定の提案ということで御理解いただければと思います。
○伊藤(正)委員長 他に質疑はありませんか。佐藤委員。
○佐藤委員 質問させていただきます。
 これは、まず、数がわからないんですけれども、正確な額を教えてください。
○長沢委員 歳出の増額につきましては、21億9,354万9,000円です。また、歳出減額につきましては、88億9,100万円ということで、差し引いて67億円というものであります。歳入自身がやはり87億円ありまして、差し引いて不足分としてはおよそ20億円ということになっております。
○佐藤委員 たくさん挙げられている中で、これから考えなければならない項目もあると思うんですが、全体的な考え方がよくわからないのでお伺いするんですけれども、最初の1ページ目に出ております低所得者の見舞金。この低所得者の見舞金ということの意味というのはどういう意味でしょうか。
○長沢委員 低所得者への一時金を支給するという意味でございます。
○佐藤委員 どうして見舞金という言い方なんですか。
○長沢委員 悪政によって大変被害を受けているということにおきましては、その方にお見舞いをする。対象としましては、未成年者を除く住民税の非課税者ということで計上をさせていただいたということです。
○佐藤委員 私はこの見舞金というのは、病気の方にあげたりしますけれども、非常に失礼です。前から気になっているんですけれども、人権を大事にという方たちがどうしてこの失礼な言葉遣いをたびたびされるのかなということが気になっておりまして、あえて全体的ないわゆる考え方について伺ったんです。そもそも所得格差を埋めていくということは、例えば所得が低い方に対して、ただお金を差し上げればいいとだけでは済まないと既に言われているところです。
 その生活そのものがなぜ所得格差があるのか。その所得格差を埋めていくためのいわゆる自立支援、仕事を提供したり開発したり、そういった自立支援策を受けていかないと、所得の低い方は所得の低いままに置かれてしまうという、低いままでいいのかという考え方が一番最初に出てきているというところが私は気になります。そういう意味での自立支援の方向性についてはどのように考えていらっしゃるのかがこの全体的な流れの中から見えてこないと思うんですけれども、そういうお見舞金という考え方に対していかがお考えなのか、再度お伺いをします。
○長沢委員 前段総論的に自立支援ということでそういうお話もありました。現実に今の政治のもとで、つまり、今の貧困や格差自身が自然現象として起きたのではないというふうに私たちは思っております。そういう意味では、構造改革の中で、まさにこういったものをつくり出してしまった。一つは、労働者の働く形態自身を変える。いわゆる正規から非正規に変える。また、例えば所得自身においても、労働者自身の賃金事情はずっと抑えられてきているというのがあります。さらに言えば、本来的には所得の再分配機能であります社会保障制度自身が、本当に言ってみれば貧困格差自身を是正する役割を持つものが、それを逆に広げているような役割を今果たしているというふうに思っております。さらにそういったときに、増税という、こういったことが現実にこの貧困と格差自身を大きく拡大をさせた要因だろうと思っています。
 そういう中で、当然ながら私たちは、今委員がおっしゃられたような施策そのもの自身はさまざまあると思っています。しかし、冒頭にというか、説明の中でも申し上げましたが、少しでもその痛みを和らげる。少しでもそれを是正する。そうしたことでこういった提案をさせていただいたということが1点であります。
 見舞金ということでありますが、見舞金という言い方そのもの自身は行政としては一般的に使われてきた言葉かなというふうに思いまして、その点についてはそういうことで御理解いただければというふうに思っています。
○佐藤委員 従来のやり方の福祉行政の中で見舞金という言葉は使われてきたと思います。だけれども、所得の格差、あるいは低い方たち、困っている方たちをそのままにしておいて、いわゆるお金の手当てだけで支援すればいいかという考え方ではなくて、それがなぜ起きているのかということをそれによって政策全体をつくっていくことを補うという形ではなくて、つくっていくことが求められていると思いますので、そういった流れがもう少し見えるようにここは書きかえていただきたいと思いました。
○伊藤(正)委員長 他に質疑はありませんか。飯島委員。
○飯島委員 簡単に2点ほど。結局差し引きしてこの組み替え動議が実現されると予算規模は20億円減るという話がありましたが、20億円ふえるんですか、減るんですか。
 それから、財源を積立金の減額で賄う、こう言っておりますが、積立金の減額とはどういうことですか。積立金を幾らから幾らに減額するんですか。
○長沢委員 全体の予算規模としては、この歳出のところの86億7,000万円余が財政規模として減額になるということでありまして、積み立ては、今回27億円の積み立てを予定をしていますので、そこからの減額ということで出しているということです。
○飯島委員 ふえるようなことを言っていなかった……。86億円の減額は、要するに言っていることでどのくらいの財政規模になるんですかと言っているんです。
 積立金はそこからいかなる積立金から幾ら減額するんですか。内容によっては、積立金からの減額は可能じゃないものがあるかもしれませんし、共産党の方針に反するようなことになる。もう一度正確に、20億円をふやすと言っていませんでしたか。
○長沢委員 財政の規模全体とすれば、大きく減額になるものだと思っております。といいますのは、歳入のところで、当然ながら、例で言いますと中野駅の周辺整備のものが国からの補助金なり東京都からの交付金なりが大きく減ることにもなりますし、そういうことでは財政全体の規模としては大きく減るものということです。
 基金の方の積み立てに対する減額というのは、何からということではなくて、ここで言ったのは、減額実施によって20億円足りない歳出増額についての差し引きのものについてはそこから補てんをするということで提案をさせていただいたということです。
○飯島委員 つまり、要するに歳出増分、歳出減分、歳入減分、こうなっていますね。歳出増分の増の部分と歳入減分の減の部分では、歳出の部分が多いから、20億円余ふえるわけでしょう。その分を積立金を積み立てないことによって予算のバランスをとりたい。要するに組み替えだから、言いたいことは言いました。こっちで少し考えたら、そういうどこからどうしようといいんだけれども、積立金の積み立てを減額することによって埋めてくださいと、それはお任せします、こういういわばスタンスとしては極めて無責任としか言いようがないようなスタンスで言っているとしか思えないんですけれども、当然積立金の減額なら、どれからどのぐらい減額するべきなのか。どの積立金なら、あなた方がおっしゃるようなため込みではないのか。こういうことをはっきりさせるのが本来の筋でしょう。そうではないですか。だって、積立金はため込みなんでしょう。積立金の額は残るんでしょう。全部減額されるの。積立金はこの組み替え動議を実施した後も残るんですか、残らないんですか。
○長沢委員 積み立ての額として、19年度に入れるのが27億円ということで言えば、残るのかと思っています。
○飯島委員 そういうのは何がいくら残るんだとか、考えなければならないでしょ。それから、細かいことはやりませんけれども、いずれにしても極めて無責任としか言いようがない。こういう組み替え動議だということを最後に一言申し上げておきます。
○伊藤(正)委員長 他に質疑はありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○伊藤(正)委員長 なければ、以上で組み替えを求める動議に対する質疑を終結いたします。
 長沢委員、自席にお戻りください。
 次に、討論に入りますが、冒頭に申し上げましたとおり、討論は省略する旨の御確認をいただいておりますので、この際、省略いたします。
 これより採決を行います。
 なお、採決は、第5号議案、第6号議案、第7号議案、第8号議案及び第9号議案について順次行います。
 初めに、第5号議案、平成19年度中野区一般会計予算についての採決を行います。
 本議案については、まず、長沢委員外7名から提出された組み替えを求める動議について、起立により採決いたします。
 お諮りいたします。本動議を可決することに賛成の委員は御起立願います。
       〔賛成者起立〕
○伊藤(正)委員長 起立少数。よって、本動議は否決することに決しました。
 次に、第5号議案、平成19年度中野区一般会計予算原案についての採決を行います。
 お諮りいたします。本原案を可決すべきものと決するに賛成の委員は御起立願います。
       〔賛成者起立〕
○伊藤(正)委員長 起立多数。よって、本原案は可決すべきものと決しました。
 次に、第6号議案、平成19年度中野区用地特別会計予算についての採決を行います。
 お諮りいたします。上程中の第6号議案を可決すべきものと決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○伊藤(正)委員長 御異議ありませんので、さよう決しました。
 次に、第7号議案、平成19年度中野区国民健康保険事業特別会計予算についての採決を行います。
 お諮りいたします。上程中の第7号議案を可決すべきものと決するに賛成の委員は御起立願います。
       〔賛成者起立〕
○伊藤(正)委員長 起立多数。よって、第7号議案は可決すべきものと決しました。
 次に、第8号議案、平成19年度中野区老人保健医療特別会計予算についての採決を行います。
 お諮りいたします。上程中の第8号議案を可決すべきものと決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○伊藤(正)委員長 御異議ありませんので、さよう決しました。
 次に、第9号議案、平成19年度中野区介護保険特別会計予算についての採決を行います。
 お諮りいたします。上程中の第9号議案を可決すべきものと決するに賛成の委員は御起立願います。
       〔賛成者起立〕
○伊藤(正)委員長 起立多数。よって、第9号議案は可決すべきものと決しました。
 次に、意見についてお諮りいたします。
 なお、採決は、初めに第5号議案に対する総務分科会からの1の意見について行い、その後、総務分科会からの2の意見の順序で行います。
 初めに、総務分科会から提出された1の意見を第5号議案に対する付帯意見とするか否かについてお諮りいたします。本意見を第5号議案の付帯意見とするに賛成の委員は御起立願います。
       〔賛成者起立〕
○伊藤(正)委員長 起立多数。よって、本意見は付帯意見とすることと決しました。
 次に、総務分科会から提出された2の意見を第5号議案に対する付帯意見とするか否かについてお諮りいたします。本意見を第5号議案の付帯意見とするに賛成の委員は御起立願います。
       〔賛成者起立〕
○伊藤(正)委員長 起立少数。よって、本意見は付帯意見としないことと決しました。
 この際、区長から発言を求められておりますので、これを許可したいと思います。
○田中区長 一言ごあいさつを申し上げます。
 長時間にわたりまして、熱心な御審議をいただきありがとうございました。ただいま平成19年度予算案につきまして、可決すべきものとの御決定をいただきましたことに御礼を申し上げます。ただいまの付帯意見はもとより、御審議の中でいただきました御意見等につきましては、十分配慮をいたしまして、積極的な区政運営に努めてまいります。ありがとうございました。
○伊藤(正)委員長 以上をもちまして、予算の審査はすべて終了いたしました。
 なお、委員各位におかれましては、お手元に本委員会における資料要求一覧(最終版)を参考として配付いたしましたので、御確認いただきたいと思います。
 以上で予算特別委員会を散会します。
      午後2時30分閉会