平成19年02月27日中野区議会予算特別委員会
平成19年02月27日中野区議会予算特別委員会の会議録
平成19年02月27日予算特別委員会(第3日) 1.平成19年(2007年)2月27日、中野区議会第一・第二委員会室において開会された。
1.出席委員(42名)
  1番  いでい   良  輔        2番  伊  東  しんじ
  3番  佐  野  れいじ         4番  北  原  奉  昭
  5番  久  保  り  か        6番  酒  井  たくや
  7番  奥  田  けんじ         8番  近  藤  さえ子
  9番  小  堤     勇       10番  大  内  しんご
 11番  伊  藤  正  信       12番  きたごう  秀  文
 13番  吉  原     宏       14番  高  橋  ちあき
 15番  やながわ  妙  子       16番  平  島  好  人
 17番  むとう   有  子       18番  はっとり  幸  子
 19番  長  沢  和  彦       20番  か  せ  次  郎
 21番  山  崎  芳  夫       22番  小  串  まさのり
 23番  若  林  ふくぞう       24番  市  川  みのる
 25番  岡  本  いさお        26番  こしみず  敏  明
 27番  飯  島  きんいち       28番  佐  伯  利  昭
 29番  佐  藤  ひろこ        30番  来  住  和  行
 31番  岩  永  しほ子        32番  篠     国  昭
 33番  柿  沼  秀  光       34番  伊  藤  岩  男
 35番  斉  藤  金  造       36番  大  泉  正  勝
 37番  斉  藤  高  輝       38番  江  口  済三郎
 39番  藤  本  やすたみ       40番  昆     まさ子
 41番  江  田  とおる        42番  池  田  一  雄
1.欠席委員  なし
1.出席説明員
 中野区長    田中 大輔
 助役      石神 正義
 収入役     沼口 昌弘
 教育長     菅野 泰一
 区長室長    寺部 守芳
 経営改革担当課長奈良 浩二
 政策担当課長  川崎  亨
 総務部長    助役事務取扱
 総務担当参事  橋本 美文
 広聴広報担当課長浅野 昭
 平和人権担当課長広聴広報担当課長兼務
 平和担当課長  広聴広報担当課長兼務
 人権担当課長  広聴広報担当課長兼務
 財務担当課長  篠原 文彦
 営繕担当課長  豊川 士朗
 人事担当課長  長田 久雄
 情報化推進担当課長           白土 純
 防災担当課長  中井 豊
 危機管理担当課長斎木 正雄
 税務担当課長  遠藤 由紀夫
 未収金対策担当課長           助役事務取扱
 区民生活部長  本橋 一夫
 区民生活部経営担当課長         登 弘毅
 地域活動担当課長区民生活部経営担当課長兼務
 南中野地域センター所長         角 秀行
 弥生地域センター所長          南中野地域センター所長兼務
 東部地域センター所長          柿内 良之
 鍋横地域センター所長          南中野地域センター所長兼務
 桃園地域センター所長          東部地域センター所長兼務
 昭和地域センター所長          横山 俊
 東中野地域センター所長         昭和地域センター所長兼務
 上高田地域センター所長         昭和地域センター所長兼務
 新井地域センター所長          東部地域センター所長兼務
 江古田地域センター所長         戸辺 眞
 沼袋地域センター所長          江古田地域センター所長兼務
 野方地域センター所長          江古田地域センター所長兼務
 大和地域センター所長          鳥井 文哉
 鷺宮地域センター所長          大和地域センター所長兼務
 上鷺宮地域センター所長         大和地域センター所長兼務
 戸籍住民担当参事榎本 良男
 産業振興担当参事鈴木 由美子
 環境と暮らし担当課長          納谷 光和
 ごみ減量・清掃事業担当参事       服部 敏信
 ごみ減量担当参事ごみ減量・清掃事業担当参事兼務
 清掃事務所長  市川 求
 子ども家庭部長 田辺 裕子
 子ども家庭部経営担当参事        子ども家庭部長兼務
 子育て支援担当課長           馬神 祥子
 子ども健康担当課長           大久保 仁恵
 中部保健福祉センター所長        鈴木 郁也
 北部保健福祉センター所長        中部保健福祉センター所長兼務
 南部保健福祉センター所長        深山 紀子
 鷺宮保健福祉センター所長        嶋﨑 江美
 保育園・幼稚園担当課長         合川 昭
 幼児教育担当課長藤井 康弘
 子ども育成担当課長           大橋 雄治
 子ども家庭支援センター所長       子ども育成担当課長兼務
 男女平等担当課長子育て支援担当課長兼務
 保健福祉部長  金野 晃
 保健所長    浦山 京子
 保健福祉部経営担当課長         寺嶋 誠一郎
 保健予防担当参事深澤 啓治
 結核予防担当参事保健予防担当参事兼務
 生活衛生担当課長飯塚 太郎
 健康・高齢担当課長           今 恵里
 地域ケア担当課長保健福祉部経営担当課長兼務
 中野包括地域支援センター担当課長    中部保健福祉センター所長兼務
 障害福祉担当課長田中 政之
 障害施設担当課長辻本 将紀
 生活援護担当課長瀬田 敏幸
 保険医療担当参事奥山 功
 介護保険担当課長冨永 清
 介護保険基盤整備担当課長        介護保険担当課長兼務
 都市整備部長  石井 正行
 都市整備部経営担当参事         尾﨑 孝
 都市計画担当参事都市整備部経営担当参事兼務
 土木担当課長  遠山 幸雄
 公園・道路担当課長           野村 建樹
 建築担当参事  佐藤 幸一
 住宅担当参事  岩井 克英
 地域まちづくり担当参事         住宅担当参事兼務
 拠点まちづくり推進室長         石橋 隆
 拠点まちづくり担当参事         秋元 順一
 警察大学校等跡地整備担当参事      拠点まちづくり担当参事兼務
 中野駅北口周辺整備担当課長       安部 秀康
 中野駅南口周辺整備担当課長       上村 晃一
 西武新宿線沿線まちづくり担当課長    中野駅南口周辺整備担当課長兼務
 副収入役    村田 宏
 教育委員会事務局次長          竹内 沖司
 教育経営担当課長小谷松 弘市
 教育改革担当課長相澤 明郎
 学校教育担当参事大沼 弘
 指導室長    入野 貴美子
 教育センター所長指導室長兼務
 生涯学習担当参事村木 誠
 生涯学習推進担当参事          生涯学習担当参事兼務
 中央図書館長  倉光 美穂子
 選挙管理委員会事務局長         柳澤 一平
 監査事務局長  石﨑 新一
1.本会の書記は下記のとおりである。
 事務局長     山下 清超
 事務局次長    高橋 信一
 議事調査担当係長 大谷 良二
 書  記     黒田 佳代子
 書  記     永田 純一
 書  記     荒井 勉
 書  記     岩浅 英樹
 書  記     菅野 多身子
 書  記     西田 健
 書  記     廣地 毅
 書  記     鳥居 誠
 書  記     杉本 兼太郎
 書  記     岡田 浩二
 書  記     松本 桂治

      午前10時00分開議
○伊藤(正)委員長 定足数に達しましたので、ただいまから予算特別委員会を開会いたします。
 第5号議案から第9号議案までの計5件を一括して議題に供します。
 それでは、本日の委員会運営を確認いたします。
 既に2月23日の理事会で協議し、全体会で確認いただいておりますが、念のため、改めて確認をさせていただきます。
 本日は総括質疑の1日目となります。1番目に伊東しんじ委員、2番目に大泉正勝委員、3番目に長沢和彦委員、4番目に藤本やすたみ委員、5番目にはっとり幸子委員の順序で、5名の質疑を行います。
 また、委員会の開会及び再開、休憩、終了目途等については、既に御確認いただいておりますとおりですので、よろしくお願いいたします。
 本日の運営は以上のとおりであります。
 なお、お手元に総括質疑一覧を配付してございますので、参考にしていただきたいと思います。


平成19年(2007年)2月27日
          予算特別委員会
 総 括 質 疑 一 覧
氏名・会派等 質     疑     項      目
伊東 しんじ
(自・民) 
1 地域の視点に立った防災施策について
2 防犯・交通安全のための区民活動支援について
3 都市基盤施設整備と交通対策について
4 環境に配慮した施設整備について
5 その他
大泉 正勝
(公 明)
1 施政方針説明について
2 財政運営について
3 中野駅周辺整備について
4 19年度予算中の個別事業について
5 その他

長沢 和彦
(共 産)
1 2007年度予算案について
2 学校施設の改善について
3 野方駅と沼袋駅の改善について
4 平和行政について
5 その他

藤本 やすたみ
(民主ク)
1 地域子ども教室・放課後子ども教室事業について
2 区民サービスの向上について
3 区報の内容と配付について
4 児童の体力向上プログラムについて
5 公約・政治姿勢について
6 その他

はっとり 幸子
(市 民)
1 区政運営について
2 介護予防について
3 認知症などを地域で支えることについて
4 選挙開票事務の効率化について
5 その他
吉原 宏
(自・民)
1 教科書採択について
2 自治体における国際交流事業のあり方について
3 その他
やながわ 妙子
(公 明)
1 南中野地域の防災まちづくりについて
2 その他

来住 和行
(共 産)
1 地域センターを廃止しないことについて
2 東中野まちづくりの問題について
3 東ノランド(東中野5-17)について
4 クレ・サラの多重債務者への対応について
5 山手通りの問題について
6 その他
篠 国昭
(自・民)
1 副区長制について
2 上鷺宮地区地区計画について
3 少子化対策について
4 改正教育基本法について
5 公立小中学校の信用度アップについて
6 その他
10 むとう 有子
(無所属)
1 本町2丁目用地(郵政公社跡地)について
2 プラスチック製容器包装の回収について
3 食品衛生監視指導の強化について
4 その他
11 奥田 けんじ
(無所属)
1 職員構成のバランスについて
2 「ケータイ特派員」制度について
3 コミュニティ・スクールについて
4 その他

○伊藤(正)委員長 次に、資料要求の配付について申し上げます。
 2月23日の委員会で要求した資料については、お手元に配付のとおり、要求した192件の資料がすべて提出されておりますので、御確認ください。資料作成に当たられた職員の皆さん、ありがとうございました。
○伊藤(正)委員長 それでは、ただいまから総括質疑を行いますが、理事者にお願いがあります。答弁される理事者におかれましては、委員長席から職名が判別できない場合がありますので、答弁前に大きな声で職名を述べていただくようお願いいたします。
 それでは、質疑に入ります。伊東しんじ委員、お願いいたします。
○伊東委員 おはようございます。平成19年第1回定例会予算特別委員会におきまして、自由民主党・民社クラブの立場より総括質疑をさせていただきます。
 質問につきましては、地域の視点に立った防災施策についてまず最初にお伺いしてまいりたいと思います。
 2006年中野区区政世論調査の結果が2月15日に発表されました。調査結果では地域生活上心配な点として、トップは地震や火災など災害時の対応が心配が54.7%、次いで空き巣ねらいや放火など地域の治安が心配ということが43.5%になっております。また、施策への要望につきましては防犯が39.5%で最も高く、次いで防災が33.4%で2位となり、続き健康、高齢者福祉となっております。こうした区民の関心事、防災については区のホームページにはこう記されております。「阪神・淡路大震災では、倒壊家屋などから自力で脱出できなかった被災者のうち、80%近くの方が近隣の人たちの協力により救出されています。いざというときには防災会の皆さんによる組織的な行動が地域社会を守ります。地域にお住まいの一人ひとりが地域社会を災害から守る担い手であり、防災会の構成員です」と記されております。また、中野区地域防災計画の震災予防計画では、地震発生時にはみずからの生命はみずからが守る、自分たちの町は自分たちで守るという自助、共助の精神を実践し、初期消火や救出救護を行うために日ごろから区民、事業所等の防災行動能力の向上を図る必要があるとし、中野区をはじめ各防災機関は、区民、事業所等の防災能力の向上及び防災意識の高揚を図るために広報、教育を行い、訓練の充実を図るとしております。
 こうした区民の防災への関心の高さ、地域防災計画策定の趣旨があるに反して、先日北原委員の防災備蓄資材庫ですか、備蓄倉庫に関する一般質問に対し、区長は60年ないし80年の間に発生するか否かの巨大地震に備えるよりも、平時の施設管理整備を優先するかのような答弁がございました。この発言は関東大震災から83年が経過し、いつ起きてもおかしくない大震災に対し、区民へ日ごろからの備えを求め、防災会を中心に防災訓練実施、参加を求める区の姿勢に相反するものではないでしょうか。改めて区長の防災に対する認識を御確認したいと思います。
○田中区長 あまりいい言い方でなかったということは確かだと思います。ただ、それは学校の使い方というお話の中でありましたので、子どもたちの教育環境を整えておくということと、その防災のための備えということは両立させる必要があるというような意味で申し上げたところでございますので、例えば上部階に備蓄倉庫があるんだとすれば、上部階への出し入れがもっと容易になるような設備を考えるとか、そういったような工夫をしながら、教育環境と防災の備えがしっかりと両立できるような設備をしていくべきだといったような趣旨で申し上げたものであります。
○伊東委員 確かに質問の趣旨が備蓄倉庫ということでの質問だったので、そのような答弁だったかと思いますけれど、私がお尋ねしたいのは防災全般に対する区長の御認識でございます。改めて強い認識をお示しいただきたいと思います。
○田中区長 お答えいたします。
 区民の意識調査も引用していただいたとおりでもありますし、私自身、とにかくいつ来るかわからない直下型の大地震、本当に大きな地震がいつ来ても不思議でない状況の中に私たちは暮らしているという認識を持っているわけでありまして、防災に対する備えは、区政としての最優先課題の一つであるというふうに強く認識しているところであります。
○伊東委員 改めまして区長の御見解をお聞きしました。ぜひともそのような方向で全庁挙げて取り組んでいただけたらと思っております。
 では、話を区民の防災意識、行動に戻したいと思います。
 地域防災計画では防災行動能力を高める訓練計画という記載がございまして、大地震等の災害発生を想定して、区、警察署、消防署等の防災関連機関及び各種団体並びに住民が協働して総合防災訓練、もしくは地域訓練等を実施するとされております。また、震災応急対策計画では大地震の発生直後には同時多発的に火災が発生すると予想され、これらの事態すべてに区を含め、防災機関だけで即座に対応することは事実上困難として、区民にみずからの生命はみずからが守る自助、自分たちの町は自分たちで守る共助の精神に立った区民や事業所、地域防災会等と防災機関との協力が必要としております。区民の役割、区民の防災活動の目標といたしまして自分たちの町は自分たちで守る。防災、災害対策活動の内容として、避難所の運営と地域防災会の一員として防災活動に積極的に協力、参加するとされております。
 以上のように、区は防災において平時からの訓練の重要性を認識し、災害時の区民一人ひとりの積極的協力を求めております。このことを踏まえ、防災訓練について17年度の実施状況と参加者の実態をお尋ねいたします。
○中井防災担当課長 お答えいたします。
 総合防災訓練の回数は2回でございまして、参加者数は1,347名、災害医療救護訓練、これは年1回でございますが414名の参加、避難所開設運営訓練は38回行ってございます。1,862名の参加でございます。地域自主防災訓練、これは313回行ってございまして、2万1,356名の参加でございます。それから、防災関係機関における訓練ということにつきましては127回、5,446名の方の参加でございます。合計は全体で481回の訓練で、3万425名の参加者でございます。
  以上でございます。
○伊東委員 ただいま御報告いただきましたけど、480回余、また参加者数は3万名余ということで、これは30万区民に対しましては約1割というような状況だと思うんですけれど、こうした実態、1割という数字がどういう意味を持つか、その辺について認識をお伺いしたいと思います。
○中井防災担当課長 実施回数や参加者数につきましては、一定程度の成果を上げているのではないかというふうに考えてございます。しかしながら、参加者が固定しているだとかがありまして、また比較的高齢の方が多く参加されているといったようなところでは、災害時の実践を考えますと、やはり若い世代が積極的に参加してほしいというように私どもは考えている次第でございます。
○伊東委員 確かに訓練の現場を見ておりましても、本当に防災会の役員の方を中心に、いつも同じような方々が御参加いただいているというのが実態だと思っております。その辺の工夫ですね、参加呼びかけの工夫というものをどう考えていらっしゃるのか。例えば商店におきましては目玉商品を用意して、チラシを配る際にお一人様1点限りというような形で、それこそ家族が連れ立ってお店に赴いてもらって、そしてそのついでにいろんな商品もお買い求めいただくというような工夫をされているわけです。ですから、中野区もその訓練会場におきましては非常食の原価販売ですとか、そういった工夫がなされて参加者をたくさんふやす方向、あるいはPRの方法を一考する余地があるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○中井防災担当課長 お答えいたします。
 特に総合防災訓練につきましては、地域主体の実行委員会を結成いたしまして準備を行っているところでございます。そういったところで人集めといったところでございます。その他の地域訓練につきましてもやはり同じような形なんですが、チラシ、それから区報やホームページ等々による広報のほかに小・中学校のPTAや、それから青少年育成団体に対しまして参加を呼びかけているところでございます。今、委員おっしゃいました、参加したらば何か配る物がないかというものにつきましては、また検討を加えたいというふうに思います。
○伊東委員 別にただで配れというわけではなく、防災グッズ、非常食等を原価販売すると。要するに割安にて販売すると。そういうことによりまして、家庭での災害に対する備えというのも同時に強化され、また中野区の備蓄倉庫に蓄えられている非常食等への補助効果というか、そういうものも期待できるんじゃないかと思っておりますので、ぜひそういう点は前向きに御検討いただきたいと、これは要望にしておきます。
 続きまして、防災会について触れたいと思っております。世論調査結果では町会、自治会の活動について知っているものはとの調査では、知っているものは回覧板や掲示板などの広報活動が67.3%もございます。古紙の集団回収やびん、缶回収などのリサイクル活動、これも65%、盆踊りや地域のお祭りなどの行事、これも62%と大変高い割合になっています。一方、期待するものは、安全・安心パトロールなどの防犯活動が43.1%、防災訓練や街頭消火器の点検など災害に対する活動は28.7%、高齢者、障害者へのボランティア活動が26.7%の順となっております。これは期待されております。期待されているという調査結果ですけれど、いずれも町会、自治会が一生懸命取り組んでいる活動でございますけれど、それはあまり認知されていない部分もあるのかなと思っております。
 子どもや青少年健全育成、高齢者、障害者へのボランティア活動、行政との連絡調整や陳情などはいずれも認知度は低いが、期待するものは知っているものを上回って、防犯活動、災害に対する活動についで期待度は高くなったという結果でございます。また、町会名ですね、それぞれのお住まいの地域の町会名の周知度についてお尋ねしましたところ、知っていると答えた方は5割半ばという結果が出ているというのも事実です。一方、コミュニティ、地域社会に関する調査の近所づき合いの程度はということで、顔が合えばあいさつをするくらいが47.6%で最も高く、留守をするとき声をかけ合うなど親しく話をするが6.6%、遠慮なしに日常行き来しているが2.2%というような結果が出ております。本当にこの結果というのはどんどん近所づき合いが薄れていくという、お隣の顔すらも知らないという実態が浮かび上がってくると思っております。こういうことは過去の世論調査から比べましても結果が歴然としておりまして、遠慮なしに日常行き来しているというのは24年前は10.6%だったのが、今回の調査では2.2%というような結果でございます。区長も中野区民でございますから、当然こうした町会活動、あるいは御近所づき合いを一生懸命されている思います。まさか隣の人の顔さえも知らないということは区長はないと思いますが、ぜひともこういう部分、コミュニティ、きずなをより強くしたいと私は考えておりまして、そういう視点からお尋ねしたいと思いますけれど、区民は防災に対して強い関心を持ってございます。町会、防災会にこれを期待する一方で地域コミュニティが希薄化しています。この実態に対する区の見解をお尋ねしたいと思いますが。
○中井防災担当課長 希薄化していることにつきましては、憂慮をしているというところで考えてございます。また、こういった場面で減災や復興に向けた例えば自助、共助であるといったようなところでは、地域の力が必要であるというふうに考えてございます。
○伊東委員 全くもってそのとおりで、ぜひともこういう部分は常日ごろから、19年度、中野区は町会、自治会活動を支援するという、また東京都も支援するという方向で施策強化がされているわけですけれど、ぜひこういった部分は特段の努力をお願いしたいと思っております。
 それで、世論調査の質問項目についてお尋ねしたいと思います。世論調査では各自自宅で地震や火災への備えにつき調査していらっしゃいますが、調査項目に町会等の防災訓練への参加といった項目が設けられていなかったわけですけれど、それにつきましてはどういう御見解でしょうか。
○浅野広聴広報担当課長 お答えいたします。
 世論調査につきましては三つの分類によって行っております。それは一つはテーマ別調査、経年調査、それから区政目標、行政評価で活用する調査の三つに分けて行ってございます。
 御指摘のありました自宅での地震や火災への備えという設問でございますが、これは区政目標、行政評価で活用する調査として行っておるものでございまして、これはあらかじめ一応調査項目を決めておりまして、それを2年あるいは3年に1回聞いているものでございます。したがいまして、自宅での地震や火災への備えということからの町会の防災活動への参加という項目を、ちょっとここの部分では設定してございません。そういう理由でございます。
○伊東委員 同様に参加してみたいと思う地域での公益的な活動の調査につきましても、選択肢に高齢者の福祉や生活にかかわること、障害者の福祉や生活にかかわること、育児や子育中の親への支援、児童・生徒や学校への支援という項目があるんですけれど、防犯・防災といった選択肢が含まれておりません。これも同じような理由でしょうか。
○浅野広聴広報担当課長 御指摘の部分ですが、一つに聞き方としてコミュニティ、地域社会というテーマで設問を設定させていただきました。したがいまして、そこの中では前半が先ほど委員御指摘のような近所とのおつき合い、それから町会、自治会活動の認知度と、最後の公益活動への参加意欲というものは、町会、自治会の活動に限らず、もう少し広い範囲での公益活動ということで質問を設定させていただきました。したがいまして、この中では防災に関する活動というものをちょっと省かせていただきました。御指摘のあった点については、来年以降調査を行う上での参考にさせていただきたいと思っております。
○伊東委員 確かに調査の目的というものが存在するのは承知しております。ただし、調査だけではなく、こうした調査の折にも区民への働きかけ、呼びかけというものが大変重要になってくるんじゃないのかな。調査だけではなく、同時に区からの情報発信、区民の意識付け、意識の高揚といった部分で有効に活用されることを望みます。ありがとうございます。
 こうした地域コミュニティの実情の中、区は地域防災計画で地域防災会等の充実・強化をうたい、地域防災会の役割として平常時、防災訓練や座談会等を実施し、役割の認識と協力体制の構築、各種資機材操作の習熟、地域防災会が防災マニュアルを作成・配布する場合、区は経費の一部を助成するとしています。また、災害発生時の具体的な組織的活動も示されているところです。区民、行政から防災について期待を寄せられています防災会ですが、町会の運営に困難を来す現状において防災会の実情について構成数、平均年齢等を把握していらっしゃいますか。
○中井防災担当課長 お答えさせていただきます。
 地域防災会の構成につきましては、その地域住民の方全員としているところでございます。その中でも、役員等々の個々の年齢情報については収集をしていないというのが事実でございますが、全般的に高齢化をしているという認識を持ってございます。
○伊東委員 ありがとうございます。今のような町会の構成あるいは平均年齢というのは、なかなか把握しづらい部分かもしれませんが、実態としてはやはり御年配の方々が一生懸命活動を支えてくださっているという事実があると思います。防災会が担うそうした役割の一つに、地震火災の拡大により地域に危険が及ぶようなときの、広域避難場所に至る前の一時的な集合場所である避難所の開設等がございます。避難所の開設は要収容、救護者が多数見込まれたとき、区長が必要と認めたときとされていますが、大地震が発生し、危険が切迫している場合、もしくは避難の勧告、または指示が発令されたとき等にあらかじめ指定された区の職員、施設管理者、地域防災会の要員が協力、またはそれぞれが独自に開設できるとされております。その避難所運営会議、この避難所を運営するに当たりましてあらかじめ設置されている会議ですけれど、この年度末におきまして各避難所において開設、開催はされていると思いますが、17年度の開催状況、開催時期についてお尋ねしたいと思います。
○登区民生活部経営担当課長 避難所運営会議の開催状況でございます。平成17年度は全体で33回開催をされています。そのうち2月に12回、1月に7回開催されております。したがいまして、1月と2月で全体の約6割、その時期に開催は集中しているということでございます。
○伊東委員 私ども先日、上高田小学校の避難所運営会議に出席してまいりましたけれど、それは立場としてはPTAの立場で参加させていただきました。そのときに疑問に思いましたのが、この団体と構成員が変わる直前ですね。年度末から年度初めに臨む時期、その年度末に避難所運営会議が開催される場合が多いと。今の結果でも明らかなんですけれど、どうして各団体の総会の終了時に近い時期に開催されるのか。実態としては、例えば各団体は新年度を迎え、新たな役員構成になったとき、その直後に開催されるべきではないかと。年度末に開いたのでは、次の役員等に申し送り等の煩雑さも生じますし、また事前にお知らせすることによりまして、各団体の組織構成なんかも改めてそうした立場、役割を認識して人選もされるのではないかと思いますが、いかがでしょう。
○登区民生活部経営担当課長 避難所運営会議につきましては学校の都合ですとか、あるいはメンバーの皆さんの都合等を勘案して日取りを設定していると思いますけども、御指摘の点も踏まえまして、各団体の活動にとってちょうどよい時期というのも踏まえて、開催日を設定していきたいと思います。
○伊東委員 都合がいいだけではなく、団体の総会等を控えて区ではこういう防災の組織を用意してございます、その中にはこういう部署を用意してございます、ぜひとも各団体の方からそうした担当者をお決めいただき、会議に臨んでいただきたいという気持ちがあってしかるべきだと思っておりますので、ぜひともこの件につきましては前向きに御検討いただきたいと思っております。
 それでは、避難所開設時についてお伺いしたいと思います。開設時、避難者を施設内に収容するに当たって、施設の安全確認を区の職員が行うとされております。その執行体制についてお伺いしたいと思います。
○中井防災担当課長 お答えいたします。この体制につきましては、営繕、建築担当課職員を施設点検班といたしまして、優先的に避難所の点検を行う体制を整えているところでございます。
○伊東委員 その人数、それから避難所が50カ所ですか、区内にございますけれど、人数、幾つのグループに分かれて、その一つのグループが何カ所ぐらい担当することになっておりますか。
○中井防災担当課長 約60名で構成されておりまして、一班2名の内容で動いているというようになってございます。
○伊東委員 60名で一班が2名ということですと、30班ということでよろしいわけですね。それで、避難所は50カ所ございますけれど、その30班の職員の方が施設点検をするのに要する時間というのはどれくらいと考えていらっしゃいますか。
○中井防災担当課長 その点につきましては、私どもの方ではちょっとお答えが、用意してございません。
○伊東委員 災害時は交通遮断、そして道路も通行不可能ということがございますでしょうから、なかなかあらかじめ時間を決めてということは難しいかもしれませんけれど、避難所におきましては、避難してこられた区民の方々と開設した防災会を中心とした現場の方々が施設内に入れろ、入れないで大変な混乱を来すおそれがあると思います。そうした場合に現場の防災会、要するに避難所を開設された方々は、そうした避難者との葛藤に挟まれて大変な思いをされるんじゃないか。せめてこれだけ経過した場合には震災後、ある一定の期間を経過した場合に、独自の判断で一部開設等をしても構わないというような基準があった方がいいかと思うんですが、いかがでしょう。
○中井防災担当課長 建物被害、それから余震等を考えますと、施設点検後に避難者を収容することが望ましいと思いますけれども、御指摘の状況も考慮されますものですから、そのような場合に可能な対応方法があるかどうか研究してみたいと思います。なかなか災害が起きたときにどのような状況の場合にその施設を使っていいのか、悪いのかという場面につきましては、やはり地域住民の方、それからそこを担当した職員がマニュアル等を見ながら、このぐらいだったらば大丈夫じゃないかという判断ができるようなものを今後整備できる、もしくは研究させていただければというふうに思います。
○伊東委員 震災時、職員の方だけの対応に期待するわけではございません。区内には建築に従事する方、あるいは建築の設計に従事される方、専門家がいらっしゃいます。そうした方の御協力もいただいて、職員だけの点検だけではなく、ふだんからそうした方々への診断、施設の安全性を確認する御協力を求めるというような工夫があってもよろしいのではないかと思っております。ぜひともその辺は御一考いただけたらと思っております。
 さきの避難所運営会議について戻らせてもらいますけれど、先日その避難所運営会議におきまして、避難所の設備についても一部見させていただきました。防災行政無線が避難所に設けられております。それも見させていただきました。お尋ねいたします。その場所はどこに設けられておりますか。
○中井防災担当課長 避難所におけます防災行政無線につきましては、おおむね主事室に設置してございます。
○伊東委員 主事室に設けられておりました。そして、避難所運営会議のマニュアルをよく読みますと、避難所の防災本部は各避難所の会議室等に設置されるような記載がございました。そうしますと防災無線は主事室、そして本部は会議室と別の場所に開設される。その点の矛盾点につきましてどうお考えでしょうか。
○中井防災担当課長 運営本部の設置位置につきましては各避難所運営会議で決めているところでございますけれども、この防災行政無線につきましては移動が可能ということになってございます。ですので、そういった場面では支障はないというふうに考えてございます。
○伊東委員 確かに着脱式の無線でございまして、バッテリーのホルダーですかね、携帯の充電器のような形のものなんですけれど、実際無線の本体は別の場所で通信ができるという構造になっておりましたけれど、その本体を別の場所に持っていきますと電源が供給されない。主事室にある装置につけておいて初めて電源が供給されるというような実態でございました。あのバッテリーがどれくらいもつのか、一日じゅう無線通信が行われていて果たして機能するのか、その点が心配だったんですけれど、いかがでしょう。
○中井防災担当課長 委員おっしゃるとおり、電源につきましては災害用のバッテリーが登載をされてございます。そのバッテリーの所要時間でございますが、今ここでは一定の時間というぐらいしか申し上げることができません。というのは、やはり使い勝手によって一日じゅうスイッチを入れっ放し、もしくは、ある一定の交信時間が終わればそこでスイッチを切るとか、いろんなことがございます。そういった場面では一定の時間というふうに申し上げさせていただければと思います。ただ今後、防災行政無線のデジタル化の中で電源対策についても検討を重ねていきたいというふうに考えてございます。
○伊東委員 確かに無線のデジタル化という方向で動いております。ただ、地震はいつ起きるかわからないということでございますので、ぜひどれくらいの時間、その無線が稼働するのかチェックいただくと同時に、予備のバッテリー等、そんなに高価なものでなく、手配できるものでありましたらば、その方向で御検討いただきたいと思っております。
 先ほど北原委員の一般質問につきまして触れましたが、防災備蓄倉庫について伺いたいと思っております。さきの一般質問では設備等を充実させたい、できる限りの対応を考えていきたいというような御答弁だったと思いますが、備蓄倉庫内の物資というものは災害時のみに搬出されるわけではございませんで、避難所開設訓練等におきまして、御年配の防災会の方々が重いパネル、あるいは仮設トイレを高いところから一生懸命危ない階段をおろしていくという実態もございます。本当に防災会の役員の方は御年配で、別に北原委員が年配というわけじゃないんですけれど、そういう人の御苦労を思ったらば、例えば校庭、1階にある体育館で使用する重量物資につきましては、ぜひその直近に配備する。食料品ですとか紙おむつですとかそうした軽い物、小分けができる物につきましては、従前の備蓄倉庫の方に置いても可能なのではないかなと。また、2階に体育館がある学校もございます。そういう場合には別に1階にわざわざ置く必要もございませんので、その備蓄物資によりまして置く場所をぜひ御検討いただきたいと思いますが、いかがでしょう。
○中井防災担当課長 その件につきましては、学校それぞれの事情もあると思います。ですから、一概には言えないと思いますけれども、そういった関係者の方たちの話し合いを行いまして、より使いやすい保管形態を考えさせていただければというふうに考えております。
○伊東委員 ぜひとも前向きな御検討をよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
 続いて、災害時の応急教育を含めた学校における防災対策について伺ってまいりたいと思っております。地域防災計画では、中野区における区立小・中学校及び幼稚園の災害対策として災害の予防、応急対策及び復旧を通じて幼児、児童・生徒の安全並びに教育活動の確保について万全を期すとしておりまして、学校長は学校の立地条件等を考慮し、常に災害時の応急教育計画を充実するとともに、指導の方法などにつき明確な計画を立て、災害時に教職員と協力し、児童の避難、引き渡し、被災状況の把握、学校の運営体制、授業再開に向けての体制整備に努めるとされてございます。ここでお尋ねしたいんですけれど、学校長が立てるとされております災害時の応急教育計画、応急教育実施計画というものはどういうものでしょうか。その内容は現在の学校の実情に即したものでしょうか。定期的な見直しが行われているのでしょうか。お尋ねしたいと思います。
○入野指導室長 各学校、幼稚園の応急教育計画につきましては大地震火災発生を想定したもの、警戒宣言を伴うもの、風水害による被害を想定したもの、それぞれに指揮命令系統、避難誘導方法訓練、そして保護者への連絡、引き渡し等の項目についてそれぞれ計画されたものでございます。これにつきましては昨年3月には統一的に全小学校、中学校、幼稚園におきまして見直しを図ったところでございます。また、応急教育実施計画につきましては、指導方法など具体的な計画を立てていくものでございまして、毎年安全指導、避難訓練年間計画、防災訓練計画として各学校で見直しを図ってもらっているものでございます。
○伊東委員 昨年見直しがされたということで一つは安心したわけですけれど、この計画を立てたからといってそれで安心してしまってはしようがないかと思うんです。現場の校長先生をはじめ、教職員の方々が本当にその内容について認識をされているのか、ぜひその辺の点についても教育委員会としてちゃんとした指導がなされているかどうかお伺いしたいんですが。
○入野指導室長 教育委員会といたしましては、各学校の安全指導計画等につきましては毎年提出をいただきまして、年度の初めに指導、助言をしているところでございます。
○伊東委員 確かに学校現場は大変いろんな職務を抱えておりまして、先生方もお忙しい、負担が大きいものがあるということは承知しているんですけれど、作成だけで終わらないように、今後とも徹底した指導をよろしくお願いいたします。現場は動かなければならない第一線ですので、ぜひとも前向きに御検討いただきますようお願いいたします。
 その学校現場におきましてなんですけれど、前にも18年第4定におきまして一般質問させていただきましたけれど、いろいろな取り組みを生徒さんにしていただいております。救護訓練あるいはAEDですか、自動徐細動器を使った訓練等も取り組んでいる。あるいは、軽可搬ポンプの訓練も行っていただいている学校もあります。そうした取り組みに対する区の支援について4定でお尋ねしましたところ、予算的な措置というのはなかなかつけづらいものがあるが、今後検討してまいりたいというようなお話だったんですけれど、そうしたマニュアル、テキスト代等を自己負担願っているという実情に対して、その後中野区は検討いただいていますでしょうか。
○入野指導室長 中学生等におけます救命救急やAED操作等の体験学習の費用ということでございますが、お話のように既に導入している学校もありまして、区といたしましては引き続き、実施の場合にそういうような予算等の支障がないような方法等もあわせまして、検討してまいりたいと思っているところでございます。
○伊東委員 ぜひとも前向きに御検討いただきたいと思います。ありがとうございます。
 続いて、災害時の広域的避難、救助、救援のためのまちづくりについてお伺いしてまいりたいと思っております。災害時には全国の自治体をはじめ、各団体から救援物資や義援金、義援の品が送られてくることから、中野区内に緊急物資等の受け入れ、配分、被災地への輸送等の拠点として中野区役所をはじめとする3カ所が指定されてございます。ちなみにその3カ所は、中野区役所、都立四谷商業高等学校、都立富士高等学校でございます。また、災害時には道路障害物や交通混雑のために陸上輸送が困難になることも予想され、ヘリコプターによる救援物資や人員の緊急空輸を考慮し、あらかじめ次の、次というか、4カ所の臨時離着陸場候補地が選定されてございます。その4カ所が中野区立上高田野球場、それから中野区立第十一中学校、東京大学附属中等教育学校グラウンド、都立武蔵丘高等学校の4カ所でございます。
 現在、中野区は東京都の広域避難場所に指定されております中野駅周辺まちづくりを進めてございますが、警察大学校等の跡地の開発は広域避難、輸送拠点、それからヘリコプターの臨時離着陸の候補地等の重要な関連があると思います。そうした視点に立ちますと、今後新たに設けられる防災公園においてはヘリコプターの着陸場として位置付けられるなどして、輸送拠点との連携のとりやすい選定が望まれるべきではないかと思っております。輸送拠点とされている中野区役所と中野四丁目地区に新たに設けられる防災公園、あるいは近い場所でいきましたらば平和の森の芝生広場ですか--を新たにヘリコプターの臨時着陸場候補地とするお考えはございませんでしょうか。
○中井防災担当課長 ヘリコプターの臨時着陸候補地としましての適否につきましては、警察大学校跡地につきましては広域避難場所の一部でもあります。そういったことを考えますと、今後東京都とも協議しながら、地域防災計画の修正の中でヘリコプターの候補地ということを検討してまいりたいというふうに思います。
○伊東委員 実際に中越地震の際に学校のグラウンドにツインローターヘリが離着陸することができ、非常に救援物資等の機動的な運搬が可能だったということを聞いております。ぜひそうした施設整備に向けて十分に検討していただきまして、広域避難場所が新たにでき上がっていく中野四丁目地区、これを実のある、本当に区民の安全のための地域にされることを期待してお願いしておきます。
 それでは、次の質問に移らせていただきます。防犯につきましてお尋ねしたいと思います。ありがとうございました。
 続いて防犯、交通安全のための区民活動の支援について伺ってまいりたいと思います。
 平成16年度より中野区は区民による防犯パトロール団体に対し防犯資機材を支給し、防犯パトロールを奨励してまいりました。現在、それらのパトロール団体数、活動の内容についてお伺いいたしたいと思います。
○登区民生活部経営担当課長 防犯パトロール団体数でございますけども、区で把握しているものにつきましては157団体でございます。約7,300人の方が参加しております。いずれの団体も月2回から4回程度パトロールをされているということでございます。
○伊東委員 東京都が防犯パトロール、これを奨励しているわけですけれど、PTAにおきまして、その防犯のパトロール、安全パトロールにつきましてのお話を聞く機会がございまして、東京都の職員の方にいらしていただいた。その職員の方の感想をお聞きしましたところ、他区に比べ、中野区は非常にそうした区民活動が広く展開されて、充実されていると感心されている、そういう感想をいただいたわけです。私も見ていまして、非常に多くの方がそうした活動に取り組んで、結果が治安維持につながっているかどうか、若干そうした犯罪が減少傾向にあると思うんですけれど、そうした活動に対する支援ですが、パトロール団体が保険に入っていらっしゃると思いますが、中野区としてそうした保険加入に対する助成を行っていると思いますが、その助成内容についてお伺いしたいと思います。
○登区民生活部経営担当課長 防犯パトロール団体への保険料の助成でございます。これは平成18年度、今年度から開始した事業でございますけども、防犯パトロール団体のほとんどが実は保険に加入しております。区としましては1人当たり360円を限度として支払うということでございますけど、大体300円程度の保険に加入している団体がほとんどだということでございます。18年度、今年度につきましては71団体に合計で120万円を支給しております。
○伊東委員 区の方として71団体、120万円ですか、補助いただいている。また、そうした取り組みは東京都も奨励しているわけで、東京都が独自にそうした保険助成というような仕組みがあると聞いておりますけれど、いかがでしょうか。
○登区民生活部経営担当課長 東京都も行っています。また、防犯協会の方でもやっているのはございます。それぞれございますけども、東京都のものにつきましては、詳しいことはまだこちらで把握はしておりません。
○伊東委員 そうしたさまざまな助成があるということで、何も一生懸命中野区だけが頑張ればいいというものじゃなく、利用できる制度、仕組みがございましたらば、それはぜひまとめてそうした団体の方々に御案内いただいて、選択できるような制度を構築していただきたいなと思っております。
 今、防犯パトロールというようなことについてお伺いしていましたけれど、そうした活動とは別に、区内ではほかに町会、青少年育成地区委員会、PTAなどによる、子どもをねらった犯罪から身を守るために緊急避難所協力者の事業所や住まいにステッカーによる表示を行い、子どもの安全に貢献されているわけですけれど、こうした活動内容を御承知でしょうか。
○登区民生活部経営担当課長 PTAなどの、そういう緊急避難所のステッカーの表示に取り組んでいるということについては承知しております。
○伊東委員 こうした活動に協力を求めた場合、要するに子どもたちが逃げ込む先を協力していただけないかというお願いをした場合に、子どもが加害者に追われて逃げ込んだ。そういう状況において、加害者が同時にそのお宅、あるいは事業所に飛び込んできてしまって、その建物等に危害を加えるということが懸念されまして、一つの取り組みを行っているPTA連合会では保険加入をして、毎年17万円の保険料を支出しているということがございますが、この事実は認識されておりますでしょうか。
○登区民生活部経営担当課長 PTA連合会の方でそうした協力されている家に対して保険を掛けているということにつきましては、今回委員の御指摘で初めて知ったというところでございます。
○伊東委員 今申し上げましたPTA連合会で行っています活動ですけれど、名称は子ども110番、これは同じような名称で地区委員会等も御協力いただいたり、あるいは町会等も御協力いただいているわけですけれど、そのPTAが行っています活動、ステッカーはこういうステッカーなんですけれど、このステッカーの中には、もうこの活動は6年ぐらい続いているはずなんですけれど、協力団体として小・中PTA連合会、青少年育成地区委員会、町会連合会、中野・野方警察署、そして中野区、中野区教育委員会後援という形でございます。ちょうどこの活動を立ち上げた時期は、平成13年、行財政5か年計画最初の年でした。ということで、それまであったPTAに対するさまざまな助成等が中止されたという時期でもございました。その中でもPTAの皆さんは、皆さんからいただいている会費の中から17万円を拠出して1,700事業所、医師会、歯科医師会、薬剤師会、そして信金協会、そして地域にお住まい、あるいは個店の皆さんに協力いただいて、1,700を超える御協力をいただいているという実態がございます。その皆さんに対する保険ということで、小学校PTA連合会が単独で17万円を拠出しているわけでございます。ぜひとも先ほどの防犯活動のほかに、パトロールの活動のほかにこうした団体への御理解もいただきまして、何らかの支援策を講じていただけないかと思いますが、いかがでしょうか。
○登区民生活部経営担当課長 子どもの安全・安心対策の取り組みにつきましては、防犯パトロール以外にもさまざまございます。そういった活動に対する支援策につきましては、関係者などに意見を聞きながら今後検討してまいりたいと思います。
○伊東委員 いろんな方策があるかと思います。ぜひとも前向きに御検討いただけますよう、お願い申し上げます。
 防犯パトロール、防犯活動に関連して聞いてきたわけですけど、続いては交通対策についてお伺いしたいと思います。
 区内の小学校は通学路を定めまして、児童の登下校の安全策を講じていらっしゃいます。また、PTA、地域の方もその通学路の見守りを行ってくださっているという学校もあるわけです。そうした通学路についてお伺いしたいと思いますが、警察は朝の7時半から9時の時間帯に関しまして車両の進入禁止の規制をかけている道路があると思いますが、こうした規制は区内の小学校の通学路に何カ所ぐらい存在するか御存じでしょうか。
○大沼学校教育担当参事 学校からの情報と、それから野方・中野両警察署から得た情報によりますと、208カ所を把握しているところです。
○伊東委員 208カ所、小学校は29校ということですので、1校当たりの換算でいくと7カ所平均ぐらいになるのかと思いますけれど、実際にそうした規制がかけられているにもかかわらず、その時間帯に構わず通過車両は通過するという実態を目の当たりにしているわけですけれど、そうした実態につきまして認識されていらっしゃいますでしょうか。
○遠山土木担当課長 お答えいたします。
 今、委員のお話にもありました通学路の実態につきましては、教育委員会から情報を得ている、あるいは地域の皆様からのいろいろな情報を得ているというところが実態でございます。
○伊東委員 また、私の地元の上高田についてお話しさせていただきたいと思いますけれど、上高田小学校の通学路、そして先ほど申し上げました7時半から9時の時間帯の規制がかかっている道路でございます。それにおきましては、13年前に同じ日に2度交通事故が発生したという実態がございまして、それを目の当たりにしたその通学路に面したお米屋さんの御主人が、こんなことであってはいけないということで、それ以来毎朝通学の時間帯にその通学路の端に立っていただきまして、ウマを出していただいている。バリケードですね。出していただいて、車の規制に頑張っていただいていると。それに触発されまして、PTAの方でも毎朝立ち当番を日がわりでするようになったわけですけれど、それにつきましてもまだ違反車両というのが入ってくる。そして、先ほど御紹介いたしましたお米屋さんの御主人も高齢で80歳を超えてございます。その方がそろそろかわってもらえないかなというようなお話をした際に、女性、PTAの保護者の方、お母様方は、そうした違反車両は目に余る。こちらでだめですよと言っても恫喝されて、わきをすり抜けられるというようなことを非常に懸念されているわけです。ぜひともそうした実態を厳しく取り締まる、あるいは規制をもうちょっと明確に表示できる取り組みを区の方で検討していただけないかと思っておりますが、いかがでしょうか。
○遠山土木担当課長 今、委員から御紹介を受けましたが、地域、学校やPTAなどからの要請によりまして、現在通行禁止のためのバリケードを貸し出ししているという実態がございます。それでもなおかつなかなか守られていないというお話でございました。そのほかに私どもでは通行禁止等の表示をした立て看板の設置等も行ってございますし、これにつきましても地域の要望、その他を受けて、御相談を受けているところでございますが、お話の点につきましては、もちろん学校や学校関係者や地域の皆様、それから警察ともよく連絡を取り合いながら実際の対応を図っていきたいと、そのようなことで私どもも役割を果たしていきたいと、このように考えてございます。
○伊東委員 ありがとうございます。ぜひそうした取り組み、連携を強めていただきまして、もちろんその中には地域の住民の方々、当事者である保護者、子どもたちも十分に安全教育というのがなされなければならないという認識を持ってございますので、そうした働きかけをより一層強くお願い申し上げたいと思います。
 続いて、都市基盤施設整備と交通対策について伺ってまいりたいと思います。
 西武新宿線連続立体交差化に向け、各駅周辺まちづくりの勉強会が設置されまして、その成果をもとに区がまちづくりの案を作成し、東京都に示すことが連続立体交差化事業採択の大きな要因とされておりまして、18年7月には西武新宿線新井薬師前・沼袋駅周辺まちづくり構想(たたき台)が区によって示され、今後残る区内各駅周辺まちづくりの構想も示される予定になってございます。さらに連続立体化に向けてのまちづくり構想のより具体的な検討も19年度はするとされて、また19年度予算案にも調査費等の計上がなされてございます。
 さて、そのまちづくりの具体的な検討についてですが、私もまちづくり勉強会に何度か出席させていただきましたが、前半はまだしも、後半になりますと勉強会の内容に進展が乏しく感じられまして、勉強会を進めているコンサルの力量不足が否めない感を抱きました。19年度、さらなる検討を進めるに際しては、専門的でかつ具体的献策能力を有する機関にコンサルティングを依頼し、町の将来像をより具体的に示すべきかと考えます。区のお考えをお尋ねしたいと思います。
○上村中野駅南口周辺整備担当課長 お答えいたします。
 現在、西武新宿線沿線5駅を中心としたまちづくり勉強会は4勉強会が発足し、早いところでは3年が経過したところでございます。まちづくりの、また連続立体交差事業の実現に向けたさまざまな情報交換、意見交換をしてまいりました。
 勉強会の運営につきましては、早稲田大学都市・地域研究所がサポートして当たってございますけども、その運営につきましてはまた検討して、19年度はさまざま工夫していきたいというふうに思っております。また、あわせて18年度、19年度と整備計画を具体化するためのコンサルティングもしているところでございますので、そういうような同時検討もあわせてしていきたいと考えております。
○伊東委員 早稲田大学の皆さんに一生懸命やっていただいたのは十分認識しているところです。そして、そこに参加する区民の皆さん、商店街の皆さん等の意見を取りまとめているという意味では、それをうまく表現して、図案あるいは模型等で一生懸命取り組んでいただいたのは認識しているんですけれど、これから先ですね、もうちょっとまちづくりの具体的な制度を活用するですとか、そういった部分に関しましては、もっと専門的な献策能力のある方をコンサルティングで活用いただけますよう、ぜひお願い申し上げます。
 また、連続立体交差化に際しましては、こうした町の将来像とともに、この抱える都市計画の具体的な具体化も重要と考えております。この西武新宿線連続立体交差事業に関連する区内の都市計画道路は補助133号線、中杉通りです。それから補助227号線、大和町中央通り、そして補助26号線、中野通り、そして最後は補助220号線、もみじ山通りの4路線がございます。このうち東京都の第3次事業化計画優先整備路線で、27年度までに優先的に整備するべき路線とされているのは中杉通りと中野通りで、大和町中央通り、もみじ山通りは入ってございません。このうち中野区所管道路はもみじ山通りだけです。こうした区所管道路に対する検討のあり方も、連続立体交差化への貴重な要因になると考えております。西武新宿線の連続立体化スケジュールを考えると、こうした点も検討の対象に盛り込まなければならないのではないでしょうか。しかし、このもみじ山通りは現道のない部分もありまして、慎重かつ段階的な事業を進めることも必要とも言えます。
 それではお尋ねしたいんですけれど、中野区はこの区所管道路のもみじ山通りの整備の方針をどう考えていらっしゃるのか。また、その都市計画手続はいかがなっていますでしょうか。
○尾﨑都市整備部経営担当参事 都市計画道路の件でございます。平成16年3月に東京都と23区が策定した区部における都市計画道路整備方針、いわゆる第3次事業化計画優先整備路線というのがございます。その検討の中で連続立体交差化事業に関連する都市計画道路につきましては、連続立体交差化事業など、まちづくりが具体化した機会をとらえて順次事業化を図るということにしております。区といたしましては、この方針に基づきまして連続立体化事業の採択に向け、もみじ山通りの早稲田通り以北になりますが、補助225号線の事業化も視野に入れながら、まちづくりの具体化に向けて現在地域の皆さんと勉強会を進めていると、そういう認識でございます。
 都市計画道路の事業化の詳細につきましては今後検討することになりますが、連続立体交差化整備事業が明確になった時点に合わせまして、都知事に対する事業認可の手続に入ることになると思っております。
○伊東委員 とにもかくにも19年度、東京都によりまして、ぜひこの西武新宿線の連続立体交差化のための調査に採択していただけるように、中野区としても、また区民としても一生懸命この時期、PRしていかなければならないと思っています。その調査、対象路線になりました暁には、先ほど言いましたもみじ山通り等の整備も含めて前向きにかつ区民の意見をうまく吸収し、また区の考えもうまく提案できるような仕組みの構築を考えていただけたらと思っております。ありがとうございました。
 次に、交通対策の視点でお尋ねいたします。
 首都高速中央環状新宿線並びに山手通りの工事が進められてございます。工事は予定よりおくれているようですが、工事完了時には区内の交通量は大きく変化するのではないでしょうか。こうした幹線道路の整備によって、地域内の生活道路から通過車両を締め出すよい機会が迫っていると言えます。同時に、いま一度地域内の公共交通網であるバス路線を再考するよい機会でもあると私は考えます。まだ先のことではあるかもしれませんが、首都高速中央環状新宿線並びに山手通りの工事完了の際には区内の交通量の変化をちゃんと区の方で調査していただいて、その結果を生かして新たな交通規制やバス路線を再考するべきと思いますが、区のお考えをお聞きいたしたいと思います。
○尾﨑都市整備部経営担当参事 幾つか御質問をいただきましたけども、まず首都高速環状新宿線の整備事業、これが現在進んでおります。そして、それを追うような形で山手通り拡幅整備事業が進められているというようなことでございまして、これらの完成に伴いまして、今まで山手通りを通過していた交通の一部が高速道路の方を利用するということが考えられます。その結果でございますけども、山手通りの渋滞を避けて、生活道路に現在入り込んでいる車が山手通りを通行することになり、生活道路の交通量が減少すると予想しているところでございます。
 それと、もう一つは交通量調査でございますけども、新宿線の開通後には、首都高速道路株式会社が都の環境影響評価条例に基づく事後評価として交通量調査等を実施することになっております。そのほかに、国土交通省ではおおむね3年ごとに定期的に都道府県道以上の全道路でございますけども、それらの道路を対象にした交通量の調査を実施しております。東京都においても、都内の主要交差点について毎年交通量調査を実施しております。当面はこれらの交通量調査を参考にしながら、交通量の変化について見きわめていきたいと、そのように考えております。
 また、バス路線についての見直しがというお話でございます。都市計画道路の整備により道路ネットワークが整備され、交通環境も大幅に改善されることが期待できるものでございます。そういったことから、高齢社会などを見据えながら、さまざまな角度から公共交通不便地区を解消する方向で、バス交通のあり方についても将来検討していく必要があると、そのように考えております。
○伊東委員 関係機関による調査等を参考にということで御答弁いただきましたけれど、私が申し上げたいのは、より区民の生活に密着した生活道路等への影響でございまして、現状でも抜け道として活用されている生活道路、そうした点を事前に把握しておきまして、それらに対する影響調査ですね。そうしたちょっときめの細かい調査もぜひ検討していただけたらと思っております。これは要望とさせていただきます。ありがとうございました。
 最後の質問にさせていただきたいと思います。環境に配慮した施設整備についてお伺いいたしたいと思います。最初に、蛍の生息する環境整備についてお伺いいたしたいと思います。
 この春、開園を迎える区の北部防災公園内にはビオトープが設けられまして、将来、蛍の生息を目指していると聞いております。都内でも自治体の積極的な取り組み、あるいは試験的な取り組みとして蛍の飼育が行われておりますし、民間の団体、個人による取り組みの事例も数多くございます。なぜ今蛍が脚光を浴び、復活が叫ばれているのでしょうか。
 蛍はきれいな水のある環境でないと育たないと言われています。また、農薬などは論外でございます。こうしたことから、良質環境のシンボルとされていることもあるのではないか。また、蛍の光は幻想的で美しく、その生息環境と相まって人の心を癒やすと言われております。一説には蛍の発光パターンは人に快適さをもたらすと言われるf分の1揺らぎを含むという調査・研究もなされています。こうしたことが蛍の復活を願う活動につながっているようだと私は思っております。
 しかし、こうした取り組みの中で、都市部における蛍の復活はそう進んでいないのも実態です。中野区はこうした実態を御承知でしょうか。蛍の生息環境や先進事例の調査は既に行われているのでしょうか。お伺いいたしたいと思います。
○野村公園・道路担当課長 幾つか御質問をいただきました。まず、第1点目でございますが、(仮称)北部防災公園、今後江古田の森公園というふうに命名する予定でございますが、こちらにおきますその生息環境調査、こういったものは現在のところ正式には行っておりません。ただ、私どもで知っておりますこういった施設の専門家でございますけど、ビオトープ管理士といった民間の資格ではございますが、こういった方に手弁当でちょっと現地を見ていただいたというところでは、蛍の飼育について特に問題はないだろうというような御助言をいただいております。一定のしばらくの期間、どういった植生が定着するのか、そういったことを見ながら取り組んでいくべきだろうというようなこともおっしゃられておりました。また、このビオトープの水源でございますが、これは地下70メートルのところから井戸水をくみ上げてございます。この水質検査でも若干マンガンという成分が多いということがございましたが、これについてはこの地域一帯の一般的な特徴で、特に生育環境に影響を及ぼすというものではないというようなことも確認しております。
 それから、2点目としましては、いろいろな取り組みが各自治体で行われていると、こういったことの調査が行われているのかということの御質問でございました。これにつきましては、この近辺でも大規模なものとしましては板橋区の事例のようなものもございます。また、企業名で言いますと、熊谷組のようなところがプラント的なもので整備をするといったことをやっているということも承知しております。私ども担当でも幾つかそういったところの視察をし、あるいは資料の収集をさせていただいております。
 ただ、私ども今のところ考えておりますのは、こういった専門の施設にかなりの設備投資をしてといったようなことではなく、できれば手づくりで、区民の方々の言ってみれば人海戦術のようなところで、この中野の地に蛍が飛ばせればなというところを願っているところでございまして、そういった点で申し上げますと武蔵野市のビオトープ、これの管理運営を請け負っているといいますか、担っているNPO団体などもございまして、こういったところも大変参考になるのかと。今後も中野区内でも民間の方々のこの蛍の取り組みもあるということも承知しておりますので、そういったものも参考にさせていただければなというふうに思っております。
○伊東委員 幾つかの先進事例、あるいは北部防災公園の環境調査についても、専門的ではないにしても、概要調査というものも既にしていただいているという御答弁をいただきました。また、これから蛍復活を目指して、生息を目指しての区の考え方も一部御披露いただきまして、確かに自治体による取り組みによりましては、その施設整備等に年間数年万円の予算を割いている自治体もあります。また、一方ではそうした取り組みをしてきたんですけれど、予算的な負荷が大きいということで、自治体の取り組みが撤退した。撤退した後に、その地域の区民の方がそれにかわりまして取り組んでいるというような事例も数多くございます。また、個人としても取り組んでいる事例、あるいは団体と、それから自治体が協力して協調体制をとって復活を目指している自治体も23区内でも数多くございますし、都内でも数多くございます。そうした事例をよく調査していただきまして、私も6年前から蛍復活に向けて取り組んでいるわけですけれど、まず調査と、それとやはり相手は生き物でございます。そして、都市部の環境によってこうした夜間、照明の多い都市部において蛍というのはなかなか自然繁殖というのは困難さもつきまとってまいりますので、そうした協力者を求めて、それでもなおかつ区民の皆さんの心のよりどころになるようなすばらしい環境整備を目指していただけたらと願ってやまないわけです。ぜひともそうした努力を前向きに、そして早く立ち上げていただけたらと思いますが、お考えをもう一度お願いいたします。
○野村公園・道路担当課長 先ほども申し上げましたが、区内でもかなりの方々がこういったことに取り組んでいらっしゃる。あるいは区内の小・中学校でビオトープをつくって、そこで蛍へ取り組んでいらっしゃるという事例もございます。今後はそういったことを担っていらっしゃる方々とのネットワーク、人的なネットワークも広げながら、こういった取り組みに組織的に携わっていただけるような方々を集めて、私どもとしてはその成功事例、失敗事例などの講演会ですとか学習会、そういったものも交えながら大きな取り組みにしていきたいというふうに思っております。
○伊東委員 課長あるいは区長、関係者の皆さん、蛍を実際に見られたことがある方がどれだけいらっしゃるかわかりません。私どもがやっております上高田ホタルの会というものは、毎年小学校の校庭をお借りして、1日だけではございますけれど、育てた蛍を観賞していただく機会も設けてございますので、ぜひそういうのもごらんになっていただいて、さらなる展開を進めていただけたらと思っております。ありがとうございました。
 続いて、園庭の芝生化についてお尋ねしてまいりたいと思います。今定例会では数名の議員の方から校庭の芝生化について質問がございました。我が会派でも、いでい議員が早くから校庭の芝生化に対する訴えをしてございます。区内でも若宮小学校の校庭が芝生化され、19年度はもう1校芝生化が予算計上されているところでございます。
 今回私から質問させていただくのは、そうした小学校の校庭の芝生化ではなく、幼稚園、保育園の芝生化についてであります。また、こうした園庭の芝生化なんですけれど、その芝生化をすることによって子どもたちがはだしでその上を歩けるんじゃないかな。そうすることによって足の指を自由に使ったり土踏まずの成長、形成ですね--によかったり風邪を引きにくくなったり、足の裏を刺激することで脳の活性化が図られる。また、自然をじかに踏むことによる解放感だとかといった効果が期待できるという、はだし教育というのがありますけれど、そうしたものにもつながっていくのではないかなと考えております。区の幼稚園、保育園の園庭の芝生化について、区のお考えをお尋ねしたいと思います。
○合川保育園・幼稚園担当課長 私どもの区立保育園等の園庭の芝生化につきましては、管理ですとか、あるいは経費の問題等がございまして、直ちに実現するということはなかなか難しいかなというふうに思ってございますが、今後研究してまいりたいというふうに考えてございます。
○伊東委員 なかなか研究、小学校の校庭におきましてもなかなか進めるのが、その維持管理も含めて大変な部分は承知しております。しかし、兵庫県明石市の教育委員会では芝生化によりけがや砂ぼこりの防止に効果があるとして、子どもたちが思う存分体を動かして、なおかつ情緒安定や体力向上につながることを期待しまして、平成16年度から市立のすべての幼稚園で園庭の芝生化を実施し、既に28園中24園が芝生化を行われているという事例もございます。
 先ほど申し上げましたようにいろんな効果、そして土踏まずということも言わせていただきましたけれど、この土踏まずの効果という意味でちょっとお話しさせていただけたらと思いますが、足にかかる負荷の軽減、土踏まずは、また二足歩行は人だけなんだそうです、土踏まずが存在するのは。ほかの霊長類等にも土踏まずがないというような中で、その形成は歩き始めると同時に始まりまして、小学校に入るころには大まかにもう形成が終わっていると。それで、小学校高学年になるとその形成が終わってしまうというような調査・研究もあるとされています。ぜひ、芝生化も私は環境の点でも求めてまいりたいとは思うんですけれど、そうしたはだし教育にもつながるようなよい効果、試験的な試みというのも教育委員会として、あるいは子ども家庭部として取り組んでいただけたらと思っております。
 最近の子どもは情緒が不安定であったり運動能力が低かったりということで、学校の現場におきましても体力向上、そして情緒の安定、学力向上を目指すというような施策が展開されているわけですけれど、こうしたもっと早い段階からの試験的な取り組みも御検討いただけないかと思っての質問でございます。もう一度お考えをお願いいたします。
○合川保育園・幼稚園担当課長 区内でも、私立のみやしろ幼稚園の屋上がこういった天然芝のことで実施をしているというようなことも聞いてございます。そういった御指摘の部分も踏まえまして、今後十分に研究してまいりたいというふうに考えてございます。
○伊東委員 ぜひとも子どもたちは小さいうちからの育てによりまして、よりその先に行くにしたがってどんどん大きな効果が期待できると思いますので、早い段階からの取り組みをお願いしまして、すべての私の質問を終わりたいと思います。
 本定例会、これは第19期中野区議会の締めくくりの定例会でもございます。中野区議会の皆様方には本当にお世話になりましてありがとうございます。また、理事者の皆様におきましても大変お世話になりました。ありがとうございます。ぜひまた次の機会に新たな気持ち、そして新たな区民の声、そして新たな献策を持ってこの場に戻ってまいることができるように努力してまいりたいと思います。本当にありがとうございました。
○伊藤(正)委員長 以上で伊東しんじ委員の質疑を終了いたします。
 次に、大泉正勝委員、お願いいたします。
○大泉委員 おはようございます。よろしくお願いをいたします。公明党の大泉でございます。お知り合いの方は引き続きよろしくお願いいたします。初めての方はどうぞ御ひいきによろしくお願いいたします。12時まで30分でございますので、どうしようかと思っておりましたが、淡々とやりたいと思っております。公明党を代表いたしまして総括質疑を行わせていただきたいと思います。議員団からもう1人やながわ委員が私の後にやることになっておりますので、こちらの方もよろしくお願いをいたします。
 今回の質疑に当たりましては、いつもとちょっと私のパターンと変わりまして、すべての質問について通告してございます。56問にわたってすべて細かいところまで通告してあります。時間調整のためにちょっと皆さん、その方がいいかなと思いまして、今回はちょっと丁寧にさせていただきました。御安心してお答えをいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
 一言申し上げまして質問に入ります。最初に、施政方針説明についてお伺いをしておきます。
 区長は19年度の方向で力を注がなければならない重要なテーマとして、人づくりとまちづくりを挙げていらっしゃいます。ここでは人づくりについてお伺いをいたしたいと思います。私どもは全く区長と同じ認識を持っているということを前提で申し上げた上での質問でございます。
 施政方針説明では、すべての人が自分に合った雇用や社会参加と、そのための自己開発や再チャレンジの機会が与えられることが必要とお述べになりました。これはまさに公明党議員団が要望している施策としての(仮称)総合奨学金制度の趣旨そのものであると考えておりますが、いかがでしょうか。
○川崎政策担当課長 お答えをいたします。
 御提案をいただいております(仮称)総合奨学金制度につきましては、社会人も含めた幅広い人材育成を図るという趣旨で理解をしておりますが、そういった意味で、区長がこのたび施政方針の中で述べました、人づくりが重要なテーマであるといったことと趣旨を同じくするものであるというふうに考えております。
○大泉委員 これまでの区長の本会議の答弁等々では、研究という用語をお使いになっている段階でございました。こうした申し上げました認識をお示しになる以上、検討の段階を第2ステップに進めるべきだと、このように思っておりますが、いかがでしょうか。
○川崎政策担当課長 御提案のありました、基金を設けて社会人も対象とする奨学金ということについては全国的にも例がないというようなことで、これまで研究をしてみたいとお答えしてまいりました。この間、先行自治体の例などを見ますと寄附が集まりにくいでありますとか、成果をいかに見える形で示すかと、そういったような課題を抱えているというようなことがわかりました。また、自治体によりましては企業と連携をとった新しい形の基金を設ける、そんな取り組みもありますので、それらを参考にして今後検討を進めていきたいというふうに考えております。
○大泉委員 区長は定期的に中野区の、いわゆる経済人というふうに申し上げればいいんでしょうか--と懇談をされているというふうに伺っております。その際、(仮称)人づくり基金の設立などを働きかけてみてはいかがでしょうか。そして、官民挙げて取り組んではと考えますが、区長の御答弁を求めます。
○田中区長 おっしゃるように、こうした人づくりということが、区内の雇用の拡大でありますとか、区内の企業の活性化といったようなことにも直接結びついていくような形で進んでいくことが大変望ましいのではないかという認識を持っているところであります。そうした観点から、経済界の皆様とも意見交換をしていきたいというふうに思っております。
○大泉委員 ちょっとわからなかった。やってくれる方向、要するにやろうとしている方向で意見交換なのか、それともこんなものかなということで、もうちょっとすみません。
○田中区長 直接基金かどうかは、今のところ何とも申し上げられないとは思いますけれども、こうした方向について、積極的に進めていきたいという私自身の考えを持ってお話をしていきたいということであります。
○大泉委員 よろしくお願いいたします。
 それでは、次に財政運営についてお伺いをいたします。
 区は現在10か年計画を着実に進めていると、このように思っております。19年度予算では、区の資料によりますと10か年絡みでは183億円を反映したと、このようにしているわけであります。中野区の再生にとって、10か年計画の達成が最良の結果になるものと思っております。昔の偉い人が言いましたけれども、「他策無かりしを信ず」と、このような心境で進めてもらいたいし、私もそう思っているわけであります。
 そこで、重要なのが10か年計画の裏付けとなる財政計画であります。私どもはかねてからこの財政計画の提示を求めてまいりました。やっと財政運営の考え方として、今回の1月に提案を御提示いただきました。本来10か年計画とセットで出していただくのがよかったと私は今でも思っておりますが、当時は三位一体改革の行方、または財調の結論の不明確さ等々、その他確定できない事情があってやむを得なかったのかなと、こんなふうにも理解はいたしております。区長が施政方針説明で言われたように、計画を着実に推進する基盤でもありますので、内容について若干お伺いいたしておきたいと思います。
 初めに、歳出の考え方に民間活力の活用を挙げています。その中で市場化テストによる事業執行を目指すとされていますが、19年度予算では対前年度比120万円減額の180万円となっていますが、この減額の理由についてお答えください。
○奈良経営改革担当課長 19年度予算案につきましては、市場化テストの実施に伴います第三者機関の委員報酬など、市場化テストの運営経費につきまして180万円ほど計上してございます。18年度につきましては、市場化テストの準備段階としまして業務プロセスの分析、そうした委託経費を中心に計上してございました。なお、この18年度の経費につきましては、市場化テストの具体的な実施に向けまして検討を進める中で見直しを行いまして、実施に当たっての要綱づくりですとかコスト分析といった手法について、コンサルタントへの委託といったような内容になってございます。こうした18年度の委託内容につきましては、19年度は内部で対応するといったことの体制を整える予定でございます。そのため、19年度予算案では第三者機関の運営経費といったことのみになりまして、結果としまして120万円ほど減額といったことになってございます。
○大泉委員 多分、次の質問も一緒にお答えいただいたのかどうかちょっとわかりませんが、そうすると何かあまり芳しくないのかなということを言っているのかなというふうな気がするんですが、そうするともうすぐ市場化テストに関する、何かそれに近い、ちょっと題名を忘れましたけど、条例か何かをお出しになるということですよね。どういう意味なのかなという気がちょっとしているので、条例が出てこないからこんなところで議論しちゃいけないのであれなんですが、そう思うんですが、それでも条例を出したいという決意は、それはそれであるということなんですか。市場化テストをやろうという、区長はマニフェストでもおっしゃっていたから、僕はちょっとにわかにはどうかなと個人的には思いますけども、でもマニフェストでおっしゃっていたことでもあるし、我々も選挙を区長と一緒に戦ったし、マニフェストに書いてあるものを、区長が選挙に出る、マニフェストを出す、マニフェストを我々は読んで、ああ、これなら応援しようというので応援をしたということがあって、まだ1年もたたないのに区長が出してくる議案について何だと、こう言うのもちょっと政治的にどうかなと、こういう思いがあるわけです。最近たまに見受けられるんですが、応援したけども時間がたつととんでもないやと、こういうふうになって、政治的に、個人的にはどうかなというふうにちょっと思ったりもするので伺っているんですが、出していただくなら出していただくで、もうちょっとちゃんとして、そういう、よくわからないんですけども、という意味がちょっと感じられないもので伺ったんですが、もう一度お答えいただけますか。今年度の事業実績とあわせて、もう一度整理してお答えできますか。
○奈良経営改革担当課長 今年度、18年度につきましては先ほどとダブってしまいますが、市場化テストの具体的な実施に向けまして検討を進めている段階でございます。そうした中で、具体的な要綱づくりですとかコストの分析の手法といったものをコンサルタントに委託をして、その経費としまして約50万円ほどということになってございます。
○大泉委員 時間もないので、そうすると次に行きますか。それはそれでまた委員会でやります。
 次に、基金計画についてお伺いをいたします。区有施設の減価償却費はおおむね幾らでしょうか。
○篠原財務担当課長 お答えいたします。
 区有施設の減価償却費でございますが、17年度のバランスシート上の数字では有形固定資産の減価償却費の総額でございますが、累計で893億5,600万円余でございます。
○大泉委員 財政運営の基本的な考え方では、減価償却費分について基金に積み立てるとしていますが、どの基金に積み立てるのかお答えください。
○篠原財務担当課長 この部分につきましては財政調整基金、主に施設改修分として積み立てることにしております。
○大泉委員 積み立ての財源についてもお答えください。
○篠原財務担当課長 毎年度の繰越金を原資としてございます。
○大泉委員 設問にないんだけど、それは基金計画に入っているんでしたっけ。
○篠原財務担当課長 基金計画に入ってございます。
○大泉委員 次に、起債計画についてお伺いいたします。考え方では起債は20年償還を基本とするとありますが、かえって負担の先送りではないか、こんな意見もあるわけですが、どうお考えでしょう。
○篠原財務担当課長 施設の耐用年数、公債費の負担の平準化、それから地方債残高の将来的な推移を留意いたしまして適切な償還年限、こういったことを設定することは必要であるというふうに考えております。なお、財政運営の考え方では触れてございませんが、現世代が負担をすべき部分につきましては、今後償還期間を短縮する場合もあるというふうに考えてございます。
○大泉委員 銀行等引受債の場合は10年償還で、20年償還はなかったと思っておりますが、この場合どのような仕組みになりますか。
○篠原財務担当課長 基本的には10年後に一括償還をいたします。その場合、再度当初借入額の50%分、これを借りかえるというような手法をとる予定でございます。
○大泉委員 この場合、金利はおおむね何%でしょう。
○篠原財務担当課長 その10年後の借りかえをするときのレートによりますが、今のところは不明ということでございます。なお、18年2月発行では10年物で2%、5年物であれば1.5%という数値でございます。
○大泉委員 最近の金利動向などを考えますと、資金調達コストはかえってコストアップではないかというふうに言われるんですが、いかがでしょう。
○篠原財務担当課長 利子、それから起債発行時の手数料を考えますと、借りかえを行うコストは確かにアップいたします。しかし、施設の耐用年数、それから公債費の負担の平準化、地方債残高の将来的な推移を留意した上で、適切な償還年限を設定することは必要であるというふうに考えてございます。
 以上です。
○大泉委員 政府債の場合は20年償還ですが、金利は固定で何%か、変動では何%かお答えください。
○篠原財務担当課長 本年の2月における金利でございますが、固定で1.9%、変動は当初10年間の金利は1.7%でございます。なおこの場合、10年後に金利の見直しがあるというふうなことでございます。
○大泉委員 平成17年度の決算では、公債費のうち金利分が12億円余であったと思いますが、そのとおりでしょうか。
○篠原財務担当課長 そのとおりでございます。
○大泉委員 中野区の定める公債費負担率は考え方の9ページに記載されておりますけれども、その数式がずっと細かく書いてありますが、それを読み解けば、結局は一般財源に占める公債費関係、一般財源の割合であります。この指標を使うことにした理由をお答えください。
○篠原財務担当課長 公債費によります財政負担の度合いといいますか、つまり公債費の負担が財政に与える影響をより的確に判断することができるといったことから、こういった指標を使うこととしたものでございます。
○大泉委員 ちょっと話が変わるかと思います。住民参加型市場公募債について、これまで提案を私どもは盛んにしてまいりました。積極的に活用するという御答弁まではいただいてはおりません。しかし、最近では23区の半数近くがこの活用を行っております。償還期間は5年で、償還年限が短いことはかえってトータルの金利負担を軽くし、資金調達コストの軽減につながっていくと思います。金利も20年の償還物に比べれば安いし、購入した区民にすれば銀行預金よりはるかに有利として株式より安全性が高い、その他メリットは多いかと思います。そこで適債事業、例えば統合にかかわる学校整備などの財源に活用を考える段階に来ているのではないかと思いますが、発行について区長のお考えをお伺いいたします。
○田中区長 基本的にはこれは資金調達でありますので、最も有利な方法をとっていくということを原則にするべきというふうに思っております。その起債の金利が貯蓄よりも有利だとすれば、その有利な分は要するに税金から負担をするというようなことにもなりますので、そういったようなことも考えたり、あるいはその住民参加型ということで、起債を引き受けていただく区民の意識というのでしょうか、そういったようなことをどのようにメリットととらえていくかといったようなことも検討していく必要があるということで、全体的にメリット・デメリットをきちんと検討した上で考えていきたいというふうに思っております。
○大泉委員 そういうお答えかと思いますが、最近いろんな区ではやっているというんでしょうかね、活用を皆さんしだしているんですが、例えば、中央区さんなんかは子育て応援債とか、文京区さんは文京区民債とか、大田ドリーム債とか板橋けやき債とか、わがまち練馬みらい債とか、走れ!あだち債とか、子ども家庭支援センターをつくるのに活用したり小・中学校の改修等々のときに募集したりと、こういうふうにさまざまな工夫を凝らして区民と一緒になって事業をやろうよ、こういうことが多分趣旨なんだろうと思うんですけど、それで一定の何かの還元が区民にもできればというような、それとあわせての考え方なんだと思うんですが、いずれにしても多少のこの一つの流行とまでは言いませんが、流れとしてはそういう方向もあるのかなと、こんなふうに思っておりますので、なお深い御検討をいただいて、できれば実施していただきたいなと、こんなふうに思っておりますのでよろしくお願いいたします。
 次の質問ですが、また基金に戻りまして、減債基金には元金の5%を積み立てるとしていますが、金利は計画的対応はないのでしょうか。お答えください。
○篠原財務担当課長 利子につきましては毎年支払いを行っておりますので、減債基金には積み立てをしてございません。
○大泉委員 まちづくり基金を財政フレームの積み立てに計上しないのはなぜか、その理由をお答えいただきたいと思います。
○篠原財務担当課長 毎年度の繰越金を原資としているということで、フレームに計上してございません。
○大泉委員 その毎年度の繰越基金を原資とするということで、積み立てに計上しないということの理由をお答えください。
○篠原財務担当課長 まちづくり基金の積立金のうちの3億円でございますが、これは繰越金を財源といたしまして最終補正で対応することとしてございます。こういったことから当初予算に計上する予定がないということで、財政フレームから除いてございます。
○大泉委員 中野駅周辺整備についてお伺いするんですが、通告してあるんですが、内容はいろいろさまざま事情等々ございまして、警察大学跡地の開発についての考えをすることにしております。と同時に、財政運営の考え方と全体として一つの質問にしてあります。通告はちょっと分けてわかりやすくしてありますので、できれば委員長さん、ここからまたばっと行きますが、委員長にここでおとめいただければ助かるかなと、このように思います。
○伊藤(正)委員長 わかりました。大泉委員の質疑の途中ですが、ここで休憩したいと思います。午後1時まで休憩いたします。委員会を休憩いたします。
      午前11時52分休憩

      午後1時01分開議
○伊藤(正)委員長 委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、総括質疑を行います。
○大泉委員 あと1時間ほどおつき合いをお願いいたします。大分順調に進んでおりますので、少しゆっくりやりたいと思います。質問は変えませんから大丈夫です。
 申し上げたいのに中野駅周辺整備、特に警大絡みでございますが、これについて何点かお伺いをいたしておきたいと思います。警察大学校等跡地の道路、公園などの都市整備について、予算内示と上程された予算とでは一般財源と特定財源の内訳が違っております。なぜそうなったのか、財源見通しに踏み込んでお答えをいただきたいと思います。
○篠原財務担当課長 お答えいたします。
 まず、最初に予算内示資料でございますが、こちらにつきましては特定財源、これにつきましては国と都の支出金を計上してございます。こうしたことで区の負担額を明らかにしたというようなことでございます。また、予算案では特定財源につきましては国、それから都の支出金のほか、起債、それから基金、これの繰り入れも計上しておりますので、予算内示資料とは若干異なった記載となっているということでございます。
○大泉委員 区債償還の裏担保というんでしょうか--を計算に入れると、区の一般財源からの持ち出しはどの程度でしょうか。
○篠原財務担当課長 まず、道路用地取得でございますけど、これにつきましては基本的には国と都支出金と起債によって賄うことにしてございます。起債償還額につきましても、ただいま裏担保といったような御指摘がありましたが、翌年度以降4年間にわたりまして財政調整交付金、これで財産費ということで需要額算定をされることになります。その分を差し引けば、道路用地につきましては一般財源の持ち出しはほとんどないというふうに考えております。
 それから、公園用地取得でございますが、これにつきましては都市計画交付金の対象とならない平米ということで当初は考えておりました。この結果、国からの補助金と起債、それから基金の繰り入れによって賄うというように考えておりました。このため、4億8,500万円のまちづくり基金を崩したところでございます。こういったような状況でございましたが、その後、情報といたしまして、東京都から平成19年度から1ヘクタール以上の都市計画公園についても都市計画交付金の対象とするというような方針を打ち出したというふうに聞いております。この場合、警察大学校跡地の整備する公園につきましてもそうした都市計画交付金の対象となるといったことから、先ほどの道路と同じように一般財源の持ち出しはかなり抑えられるというふうに考えております。
○大泉委員 かなりじゃなくて、大体わかるんでしょう、額は。大体こんなものだろうなという、買う値段の問題もあるんでしょうけど、大体言えないのか。
○篠原財務担当課長 まだ正式に、東京都からこの都市計画交付金を対象とすると情報を得ておりますけど、具体的に例えば財調算定がどのぐらいあるのか、そういったような具体的な部分がまだ示されていませんのではっきりとしたことは申し上げられませんが、道路と同じということであれば、区の持ち出しはほとんどないというふうに考えております。
○大泉委員 大変な、ある面では東京都も頑張ってくれたというか、方針を変えてくれたというんでしょうかね。大変なことだと思います。区長さんも一生懸命東京都に行って頑張っていただいたという、某都議会議員から伺っておりますが、これからもさまざま、こういうたぐいの話というのは結構過去に中野区もあったんだと思うんですが、なかなかおやりにならなかったということもあったという話も聞くわけですが、これからは少しいただけるものはいただく、努力していただく部分は努力をしていただくということをぜひともお願いしたいなと、こういうふうに思います。
 次の質問ですが、次の質問は協力金絡みの質問を1問用意してあったんですが、ちょっとこれは事情により割愛させていただきたいと思います。
 次に、財政運営の考え方では繰り入れは4億8,000万円余となっておりますが、これの当て込み事業は何でしょうか。
○篠原財務担当課長 先ほどもちょっと触れましたが、公園の用地取得に関しまして、当初そういった1ヘクタール以上の公園取得に関しまして、都計交付金が当たらないといったことから考慮いたしましてまちづくり基金、これを4億8,500万円繰り入れをしたものでございます。
○大泉委員 次の質問です。基盤整備のための開発者負担は必要なくなったとしても、開発する利益を事業者が独占するのではなく、地域に還元するという開発理念に立てば、開発者協力金の枠組みを堅持する必要があるかと思います。そこで都市基盤整備の中でも、例えば中水利用とか環境負荷を軽減するための基盤整備に当て込むことを検討すべきではないかと考えておりますが、いかがでしょうか。
○岩井拠点まちづくり担当参事 中野駅周辺まちづくりに当たりましては、開発者負担の原則に基づきまして開発者等から開発協力金を負担していただき、この協力金は区のまちづくり基金に積み立て、中野駅周辺の都市基盤施設等の整備に充当することとしてございます。一方、中野駅周辺まちづくり計画では地球に優しいエコシティの形成を図ることとしておりまして、地球温暖化防止やヒートアイランド対策、水資源の循環等といった視点からの取り組みを行い、環境と共生した環境保全型のまちづくりを実現したいというふうに考えてございます。このため、来年度におきましては地域エネルギーの供給、あるいは中水の利用等の導入につきまして、具体的な対策や実現可能性等の検討を行っていきたいというふうに考えてございます。
○大泉委員 ありがとうございました。
 決算剰余金を財源としての基金積み立てと繰越金を原資とする基金積み立ては、どこがどう違うのでしょうか。
○篠原財務担当課長 お答えします。
 基金を積むことにつきましては同じでございますが、当初予算に計上するか否かで表現を変えております。例えばこれまでの決算状況をもとに歳入の収入率、それから歳出の執行率を総合的に判断いたしますと、10億円程度につきましてはほぼ確実に生じるというふうに考えております。これにつきましては当初予算に計上してございます。これは決算剰余金を原資とするものでございます。このほか安定的に剰余金が見込まれるといったことから、まちづくり基金への3億円程度につきましては補正対応で積み立てるということにしてございます。原資としましては繰越金を財源とするものでございます。
○大泉委員 警察大学校等跡地の再開発関連交付金、補助金は当該年度の資金需要に対応するだけではなく、将来の資金需要に対応するものもあります。財源担保の方法は基金への積み立てでしょうか。
○篠原財務担当課長 警察大学校跡地の整備に関する国、それから東京都からの補助金、国の場合でありますとまちづくり交付金がこれに該当するわけでございますが、これにつきましては3年から5年間の契約に基づきまして交付されるものでございます。基本的には当該年度の資金需要に対しまして交付されるということになってございます。
 一方、起債分の財政調整基金の需要額算定でございますが、これにつきましては4年間に毎年度分の4分の1ずつ、したがいまして、例えば24億円の起債があれば4年間で6億円ずつ需要額算定をすることになります。そういったものにつきましては将来の需要に備えまして減債基金、こういったものに積み立てることを考えてございます。
○大泉委員 以前、そういうことでもって財調で来たのをどんどこどんどこ使っちゃって、後で大変な目に遭ったということが今の中野区にもあったような気がしますので、しっかりとこの辺はお願いしたいなと、こういうふうに思います。
 次の質問です。結局、警察大学校跡地の再開発に繰り入れられる基金からの繰入金は、形式的には一般会計を通過して基金に積み立てられるものの、必要な事業をネグってため込んだなどという性格のものではないということになるかと思いますが、いかがでしょう。
○篠原財務担当課長 警察大学校跡地整備に対する繰入金の基金の原資でございますが、これはまず先ほど拠点整備の方からも答弁がありましたが、開発者からの協力金のほか、区として積み立てるものを想定しております。区の積立金につきましては財政運営の考え方に基づきまして計画的に行うことにしておりまして、必要な事業を削ってまでそこに当て込むというものではないというふうに考えております。
○大泉委員 次に、歳入確保について伺いをしておきます。財政運営の考え方では特別区民税、国民健康保険料の収納率向上でそれぞれ3億円と1億円の収入増を目指すと、このように書かれているわけですが、これは可能でしょうか。
○遠藤税務担当課長 目標としております収納率98%を平成20年度、21年度に達成することで、約3億円の収入増を見込んでおります。さまざまな対応策を図り、目標達成に努めてまいります。
○奥山保険医療担当参事 国民健康保険料につきましては、若年層の収納率がなかなか改善しないというような厳しい状況もございますが、計画的、また効果的に対策を講じまして、19年度の目標、現年度収納率が87.3%、また額にしまして18年度比で1億円増を達成したいというふうに考えてございます。
○大泉委員 その二つのそれぞれ努力を都区もされてきたんだと思うんですが、どうもあまりはかばかしくないなということもあります。それぞれ事情があるんだと思うんですが、今さまざまなとか何だとかとおっしゃいましたけど、具体的には例えばどんなことをお考えになっていらっしゃるんでしょうか。
○遠藤税務担当課長 これまで住民税の滞納整理によっては催告、財産調査、差し押さえ等の処分までを担当者1人で行っておりました。これを組織的対応ということで、滞納整理組織の機能分担を行いまして、催告、財産調査を行う担当と滞納処分を中心に行う担当とに分けることによりまして、組織的、集中的に滞納整理を行う体制といたしまして、滞納者への早期の納税勧奨と困難事例の対応強化を図っていきたいというふうに考えております。また、納得して納税していただけるようにということで、税の仕組みや使われ方につきまして納税者の御理解を深めていくとともに、今後住民税のコンビニ収納などの収納チャンネルを拡大することにより、自主納付を促進してまいりたいというふうに考えております。さらに、今後導入予定の税総合システムによりまして、事業計画に柔軟に対応したシステム運用を図ることで効果的、効率的な滞納整理による収入率の向上に努めてまいりたいというふうに考えております。
○奥山保険医療担当参事 国民健康保険料につきましては、まず納付しやすい環境づくり、また早期催告によります長期の未納者の解消に向けまして、19年度におきましては重点対策といたしまして、まず口座振替につきまして報奨品つきのキャンペーンの実施、また電話催告システムを導入しておりますが、このオペレーターについて民間委託によります催告業務の効率化、また保険証の一斉更新が19年度は控えておりますので、その際の資格証明書、また短期保険証の発行によります納付交渉、相談の徹底、またさらに支払い能力のある滞納者につきましては財産差し押さえなどによります滞納処分の強化、こういったことを対策を通じまして収納率の向上を図っていきたいというふうに考えてございます。
○大泉委員 しっかり頑張ってください。
 次に、コストの見合わないものへの対応を検討する,このように書かれているんです。公平性の原則に立ってそうしたことは可能かどうかお答えください。
○遠藤税務担当課長 納税者の方に納期までに税を納付していただければ、督促、催告といった書類を送付する必要がなく、また電話催告や財産調査などを行う必要もなくなるため、経費の削減が図れます。そういったことで、納得して納税していただけるよう納税者の方の理解を深め、納期内納税を促進してまいりたいというふうに考えております。そのためには口座振替される方をふやすとともに、先ほど申しましたように、収納チャンネルの拡大などを図っていきたいというふうに考えております。
○奥山保険医療担当参事 国民健康保険料の収納額につきましては、区の公平性の原則というのは当然確保しながら、費用対効果にすぐれた対策ということを検討してコストの削減をしつつ、収納対策を実施することで対応してまいりたいと考えてございます。先ほど申し上げたような電話催告の民間委託化とか、そういったこともこういったコストの費用対効果の検証をした上で実施するというようなことで考えたものでございます。
○大泉委員 次の質問に行きます。産業振興です。予算書の当初予算(案)の概要の18ページに書いてありますが、産業振興の歳入確保の視点が一つの柱ではないかと、このように考えますが、そのとおりでしょうか。
○鈴木産業振興担当参事 お答えいたします。
 地域の産業発展は、基礎的自治体の中長期の経営に大きく影響を及ぼすものというふうに考えてございます。法人住民税は都区財調により区に交付されますし、区内の商店数と工場数というものは財調算定の算定数値のもととなっているというふうに理解してございます。区内産業振興へ行政が投資するということは、結果として区内の企業の産業活動が活性化し、業務拡大、あるいはそれに伴う雇用の拡大、それと取引、受発注の増大というふうなことから地元経済の活性化につながると考えまして、それがめぐりめぐって区の歳入の増にも影響を及ぼすものというふうに理解してございます。
○大泉委員 19年度予算で計上した企業誘致プロジェクトについては、具体的にこれは何をおやりになるんでしょうか。
○鈴木産業振興担当参事 まず、企業活動における、中野区はこういうふうに有利ですよというふうな中野区の立地優位性を積極的にPRしてまいりたいというふうに考えています。いろいろビジネスフェアでありますとか事業者の事業交流会など、あらゆる機会を活用して行うとともに、企業間の口コミといったものも活用させていただけるよう、産業界に要請していこうかなというふうに考えてございます。並行して、一定の業種を定めて集中的に企業訪問を行うということ、この大きくは二つが企業プロジェクトの柱でございます。あわせて宅地取引業者の方々との情報交換を密にして御協力いただきながら、民有の不動産情報の収集というものについても努めていきたいというふうに考えてございます。
○大泉委員 予算額で1,379万円は、それぞれの事業に幾ら程度を当て込んでいるのかお答えいただきたいと思います。
○鈴木産業振興担当参事 19年度の予算で1,379万円は、主に誘致PRのための資料の作成が約800万円でございます。それから、もう一つの柱の企業訪問活動の業務支援をいただくものとして、業務支援の委託に約600万円を予定しているところでございます。
○大泉委員 産業環境基礎調査というのを行いましたけども、その結果についてはどのような評価、分析を行っていらっしゃいますか。
○鈴木産業振興担当参事 18年度、この産業環境基礎調査は対象を区内、それから区外の事業所に分けてアンケート調査を中心に行っているものでございます。現在まだ一部ヒアリングが残ってございますけれども、中野区に立地する場合の企業のニーズ、それから中野区に不足しているなと思われる点の把握、中野区に適している都市型産業はどういったものだろうか。それから、移転をする企業には一定の法則といいますか、特性があるので、そういった特性の把握、中野駅周辺の地域への企業の誘致だとか立地の可能性、そういったものの把握に努めて現在ヒアリングが残っているところでございます。全体どの企業活動にとっても、中野区はとにかく交通のアクセスがよいということと、事業活動のコストパフォーマンスが交通の立地に比較して非常によい、高いというふうな評価をいただいております。また、逆に弱みとしては、業務スペースがもう同じワンフロアでとれなくなっているとか、あるいはその業務スペースだけでなくて、設備がややもうこのままでは不十分だといったようなことを挙げている声が多うございました。それからまた、ビジネス環境として今後企業の方々が重視している点では、例えば中野区に行ったら人材の確保とか仕組みがきちっとあるといったこと、あるいはビジネスの交流会でありますとか産学の間の連携がある、それから大型の会議室だとかスペースが社独自じゃなくてもいいからとりやすい、使いやすい環境にある、そういったような声が寄せられているというふうに理解しています。もう一方では、資金調達についてはさまざまな融資額の拡大だとか新しいメニュー、そういったことも希望するというふうな状況が浮き彫りになっているところでございます。
○大泉委員 重点産業立地促進の支援とそれがどうつながるということをお答えいただきたいと思います。
○鈴木産業振興担当参事 今申し上げたような、企業全体のニーズとしてどういうところにニーズのポイントがあるのかというのは把握いたしました。19年度は個別の企業訪問をしながら、ニーズの枠組みを基本にしながらも、訪問によってその企業の対話を通じて具体的に中野区へ移転する場合にはどういう点、インセンティブを設けたら動いてもらえるのか、そういったところを構築して、それが重点産業立地促進の支援策というふうに私どもはしていきたいというふうに考えてございます。
○大泉委員 それが具体的内容ということか。じゃなければ具体的内容をお答えください。
○鈴木産業振興担当参事 具体的には支援の視点としては、中野区に立地した企業が末永く成長し続けられる事業環境を整えていくというのが行政が果たす支援の視点ではないかというふうに考えてございます。先ほど申し上げましたように、企業経営で今後重要視したいというふうな、共通して言われているのが人材の確保と育成でございました。そういった人材の育成、確保の仕組み、あるいは従業員のための環境整備、周辺環境、それからホールや大会議室の共有できる仕組み、そういったものをちょっと頭に入れながら支援策の構築の研究をしてまいりたいというふうに思っております。
○大泉委員 ちょっとせこい質問で恐縮ですが、PR費に800万円、資料をつくるというんですけど、これは高くないか。そんなことはないですか。どういうのをつくるのかちょっとわかりませんけども、我々は選挙絡みというか政治絡みで最近しょっちゅう印刷をしているものですから、800万円の印刷はすごいなという感じがちょっとするんですが、どんなことを考えていらっしゃるんですか。
○鈴木産業振興担当参事 パンフレットもあまり見劣りしないものにしたいなというのはございますが、もう一つはさまざま今PR媒体がありますので、映像等も含めたものを考えてそういった金額を見積もらせていただいているところでございます。
○大泉委員 ありがとうございました。しっかり頑張ってください。
 大分順調に行っております。
 それでは、最後の質問になるかと思いますが、19年度予算中の個別事業について一つずつ伺ってまいります。これは質問の脈絡が全体を通してでありません。一個一個個別の単発の質問になりますので、御理解をお願いしたいと思います。
 初めに、予算案の説明の際に使われる拡充事業とはいかなる定義か、これをお答えいただきたいと思います。
○篠原財務担当課長 拡充事業の定義でございますが、一般的には既存事業の規模の拡大、回数の増と、そういった事業規模の拡大をそういった形で表現してございます。このほか、事業の展開が次のステップに移るようなものについても、そういったような取り扱いにしているということでございます。
○大泉委員 環境基本計画改定、それから地球温暖化対策地域推進計画の策定は当初予算(案)の概要の20ページに載っかっておりますが、拡充事業というふうに書いてあります。対前年度比が816万円余の減額で、これが拡充なのかどうかちょっと疑わしいんですが、これも拡充なんでしょうか。
○納谷環境と暮らし担当課長 お答えいたします。
 環境規約の改定につきましては、昨年環境審議会に諮問を行いまして、本年度中、予定も含めてでございますが、審議会は7回、あるいは小議会が4回、また並びに審議会の議論の資料、あるいは今後の基本計画の改定の基礎資料とするために、地球温暖化にかかわる温室効果ガスの排出量の算定、あるいは区民、事業者の環境行動意識の調査、これらを行ったところでございます。平成19年度につきましては審議会の回数の減、あるいはこれらの調査は終了したということで、委員御指摘のように800万円余の減額となりました。平成19年度につきましては、環境基本計画をこの審議会の答申を踏まえ改定すること、また仮称ではございますが、新たに地球温暖化対策地域推進計画を策定する。このような事業内容でございますので、大きく前進する事業だということで拡充事業として位置付けているものでございます。
 以上でございます。
○大泉委員 お役所の言い方はよく、24年議員をやってもいまだにわからないなと。普通、世間では、ちょっと時間があるから、雑談じゃありません。質問ですけど、世間では去年よりも額が減ったとか何かというと、拡充という言い方はあまりしないんですよね。ところが皆さんの感覚だとそれも拡充だと。次へ進むのは全部拡充だなんて、普通、通常の私ですと、ここでちょっとびしっと落とすんですけど、ちょっと今日はやめまして、まじめにその次に行きたいと思います。結構です。質問じゃありませんから。
 次に、これは概要の22ページに載っていますが、(仮称)幼児研究センターについてお伺いをしておきます。研究の成果物は何を想定されているんでしょうか。
○藤井幼児教育担当課長 幼児研究センターにおける成果物といたしましては、調査・研究をいたしました結果及びそれに基づく提言について報告書を取りまとめます。それについてはホームページ等でも公表する予定でいます。
○大泉委員 だから何かということになるんですが、これは具体的に要するにこんな分厚い本を、大したお金じゃないからつくれないんでしょうけど、ということなんですか。我々が想定している報告書とか、要するに中野--これをまたやると、ちょっと次の質問に係ってくる。そういうことなんですか。何か冊子を出すというか、出していただくというか、そういうことなんですか。
○藤井幼児教育担当課長 調査・研究をいたしました結果については、何らかの報告書という形で取りまとめます。さらにそれを成果ということでどう生かすのかということでしたら、その報告書をもとにさらに施策担当者は中野区の子育て、幼児教育関係の施策に生かしていく。あるいは保育園、幼稚園等の現場で各園に対して生かしていただくように、いろいろと資料提供等をしていくというふうなことを想定しています。
○大泉委員 幼児教育の課題を調査・研究とおっしゃいましたけども、とありますけども、今まで当該分野、この分野での調査・研究は行ってきたんでしょうか。
○藤井幼児教育担当課長 今まで保育園、幼稚園については、それぞれ教職員が現場の実践研究活動という形でいろいろな研究活動はしておりますが、研究員を配置して組織的に研究するというふうなことは今までしておりませんでした。
○大泉委員 何でしてこないのか。ちょっと通告していないけど、何でしてこない。してこなかった、もしくはしてこないか。何を考えていたのかと、こういうことですね。
○藤井幼児教育担当課長 保育園や幼稚園で日々の実践を行う上で指針になるものについては、国の文科省、厚生労働省の方で幼稚園教育指針、あるいは保育所保育指針という形で幼児教育内容、保育内容について示されています。それぞれについて研修等を行う中で各園で実践活動をしていったと。施策の関係で言いますと、次世代育成支援行動計画のようなときには子育て支援についての調査はしてきています。これについてはどういうふうなニーズが保護者の方が持っていらっしゃるかということで、保護者の子育てニーズにある程度象徴した形での調査をしてきていますが、幼児教育というふうな形で、子どもの育ちに関して区が基本的な調査・研究をするということについては、直接すぐには施策にも結びつきにくいというふうなこともありまして、してこなかったということです。
○大泉委員 聞くところによると、中野区の幼児教育というのは極めてすぐれているという評価があるんだそうですね。そういう中野区でありながら、あまり役所としては別に何ということはなかったというか、そういう感じがどうもするんです。何年か前から感想を持っているんですが、どうも中野区の幼児教育はすぐれていると言われていながら、本当にじゃあ何をやっているんだということがあったりなんかして、突然廃止しましょうなんて言い出したりということになるのは、やはりその辺の感覚というのは若干のずれがあったのかなという気がするんですね。ここへ来て調査・研究をするなんて、何を言っているんだろうなというちょっと思いがあったものですから、今伺ったんです。別にとやかく言っているわけじゃありませんので、結構です。
 ちょっとまた通常に戻りまして、教育分野との連携で私立幼稚園とはどうされますか。
○藤井幼児教育担当課長 幼児研究センターは、そういう調査・研究をいたしました成果を私立の幼稚園に対しても提供して、生かしていただくようなことを想定しています。また、公立、私立を問わず、保育園、幼稚園合同での幼児教育内容等についての研究活動を支援していくということを予定しています。
○大泉委員 同じように、区立の小学校との連携はどうされるんでしょうか。
○入野指導室長 昨今、幼児教育と小学校教育のギャップ、それから問題行動の低年齢化と幼児期の教育の大切さが論議されておりまして、その解決には子どもの成長を幼児期から学齢期へと継続してとらえて、中野区の幼児の実態に即した幼児期における教育を充実して、教育としての接続、連携のあり方が重要となると考えております。その意味から言いましても、幼児研究センターの活動内容につきまして、区立小・中学生におきましては共同の研究の支援、そして成果の活用として義務教育の充実につなげていくことになろうと考えております。
○大泉委員 わかりました。幼児教育については、感想としてはしっかりやっていただきたいなというふうに思います。いろんな流れがあるんでしょうけども、福祉の教育化とか教育の福祉化とか、どっちだとかというこんな流れがあったり、背景にはそういう流れがあるんだと思います。どっちでも構わないんですが、個人的には教育としてしっかりやっていただきたいなという、こういう思いがあります。それをしっかり区として持たないと、子どもへのつくるとか何とかといってもちょっと偏ったものというか、考え方がしっかりしないままやるというのはいかがかなと、こんな気がしないでもないわけですので、こういう質問をさせていただきました。
 この分野でちょっと一つだけ。中野区の幼児教育というのは、総括的に今後どういうふうにされようとしているのか。今考えていらっしゃることがあれば。幼児教育が大事だというのは、それはそれでわかりますけども、じゃあそれをどうするのか。中野区の施策の中、もしくは中野区、教育委員会として幼児教育についてどう取り組んでいこうとされているのか、ちょっとお答えいただけますか。その分野は区長部局に取り上げられちゃいましたからという、そういうことじゃなくて、理念としてで結構ですのでお答えをいただければ幸いなんですけど。
○入野指導室長 先ほどもお話をいたしましたように、やはり子どもの成長と子どもの教育というものは、幼児期から継続して考えていくものであるというふうにとらえておりますので、教育委員会といたしましても幼児期からの教育に関しては、それからの私どもが担当しております学齢期の教育へ結びつけるという意味で、大切なものであろうというふうに考えております。
○大泉委員 お答えいただいていないのですが、結構です。ありがとうございました。
 もうちょっと、聞いている人はわかっていらっしゃると思うんです。教育委員会として幼児教育というのは何を考えているのかと。今後どうしたいのかというのが、そういうのがあるのかどうか。もしくはあるんだったらそれをお答えくださいと、こういうことを言っているんです。それはもう全然区長部局ですから、区長さんに聞いてくださいよということをおっしゃりたいのかもしれませんけども、違ったら、それだったらいいんですが、そういうことじゃなくて、教育なんだからと私は思うのでしっかりやっていただきたいと、こういうふうに思います。そうしないと、中野区の将来は本当に恐ろしいことになりかねませんという危機感を持っておりますので、ぜひともよろしくお願いします。また、区長部局がとったというか、区長部局で引き受けたわけですから、担当している人はもう少ししっかりとした理念のもと、考え方のもと、子どもの将来のために取り組んでいただきたいと、こんなことを申し上げておきたいと思います。
 次に全くがらっと変わった質問で恐縮ですが、ペットなどと共生する暮らしの推進、23ページに書いていますが--が予算化されております。318万円が計上されております。懇談会を設置・開催して何をどうするのか、こういう質問なんですが、お答えいただきたいと思います。
○飯塚生活衛生担当課長 お答えいたします。
 ペットにつきましてもさまざまな課題があるわけでございます。ペット動物を家族の一員として飼育するという人がふえておるわけですが、主にこの飼い主のマナー等を原因とするさまざまなトラブルも発生してございます。それは保健所にも多くの苦情が寄せられているという現状です。それから、ペットを運動させる場所が中野区は少ないわけですが、これにつきましては犬の公園への連れ込み、あるいは運動場所の確保みたいなことをめぐりまして、さまざまな議論がされているというところもございます。さらに新潟中越地震を契機にしまして、災害時のペットの同行避難という問題もあります。これは災害時にペットを連れて避難所に避難していいのかどうなのか、そういった問題なんですが、これは保健所だけではなくて、さまざまな公園・道路、防災地域活動あるいは広聴広報みたいなところがかかわるような課題でありますが、開設のためにはいずれもペットに対する周囲の理解、あるいは飼い主のマナーの徹底、これが必要だという点では共通しているわけです。この中野区のような住宅都市で人とペットが共生していくため、ペットを飼う人も飼わない人も、ともに納得できるような共通のルールづくりが必要であろうと考えております。
 そこで、区としましてはペット動物との共生につきまして、基本的な方針といいますかガイドライン、これを定めて、飼い主の責任や義務の明確化、あるいはペットとの共生についての地域あるいは区民の共通のルールづくり、そういったことも目指したいと考えています。そのため、区民をはじめとしまして学識経験者、ペットの関係団体、それから地域団体の関係者、あるいは動物の専門家、そうした方をメンバーにした懇談会をつくりまして、中野区にふさわしい基本ルールのあり方につきまして御意見をいただきたいと考えています。実現可能な意見を取り入れまして、問題解決のための行動計画もつくっていきたいと、そのように考えております。
 以上でございます。
○大泉委員 予算は318万円ですけど、これは主にアンケートにかかる費用ですか。
○飯塚生活衛生担当課長 大体180万円ほどは区民の意識調査のためのアンケート、調査にかかる費用でございます。
○大泉委員 ありがとうございました。
 ペットに関連するのか、しないのかよくわかりませんが、公営住宅では少なくとも金魚などのペットを飼えるようにするとかを視野に入れ、検討していただきたいなと、こんなふうに思うんですが、この公営住宅というのはこういうのはどうなっているんでしょうか。また、そういう検討をしようかなというふうに思っていらっしゃるかどうか、お答えいただきたいと思います。
○岩井住宅担当参事 お答えいたします。
 金魚の飼育でございますけれども、以前に区営住宅の居住者から水槽のモーターの音がうるさいという苦情が寄せられたことがございまして、居住者間の調整に苦慮したというようなことがございました。また、近隣等のトラブルであるとか、苦情の原因となります鳴き声とかふん尿の不始末というようなことはないわけでございますけれども、飼い主が急に入院した場合など、その後、だれがどのように世話をしていくかというようなことにつきましては、他の動物と同様の課題を抱えているところでございます。そうしたことから、現在のところ金魚の飼育につきましてもお断りをしているところでございます。
 ただ、区営住宅も都営住宅と同様に、ひとり暮らしの高齢者の方がふえてきているわけでございますけども、都営住宅ではペットの適正飼育の可能性について、現在モデル事業を実施しているところでございます。こうしたモデル事業の内容なども十分参考にしながら、このペット飼育の可能性について考えてみたいというふうに思っております。
○大泉委員 できればちょっと規定を細かくしてあげるなり何なりして、お願いをしたいなと思います。
 こんな事例があったんだそうです。うちの議員から聞いた話です。アパートに住んでいたおばあちゃんが区営住宅というか、福祉住宅なんでしょうか。当たってはいれることになって、移ることになったんですね。非常に喜ばれていたんだそうです。ところが小さな金魚だったんですね。金魚鉢に入っている金魚を飼っていたらしいんです。持っていこうとしたらそれはだめですと、こういうふうに言われたというふうに言うんですね。本当に文字どおり泣く泣く神田川に捨てて、それで住まいを移ったと。こういう事例があったと、こういうことなんだそうなんですよね。私はいいじゃないかと、こういうふうに思うんですけども、聞いてみるとやっぱりペットはだめなんですと、こういう規定ですね。にべもないかどうかちょっとわかりませんが、温かく断られちゃったと、こういうことなんですね。ですから、規定がもしすごいずばっと切る規定だったらば、規定を金魚、金魚鉢はいいですよとか、このぐらいはいいんじゃないかなという気がするんですね。それで、そのおばあちゃんも何日も何日も落ち込んでいたというのを見かけたという話がありました。ペットと、それから癒しとか何とかと、最近難しい、学問的にいろいろ出ているようですけども、それは申し上げませんけども、そのぐらいはいいんじゃないのかなと、こんなふうに思いますので、ということがあって質問したと、こういうことです。別に他意はありませんので、御理解いただきたいと思います。
 それから、次に学校統合の話です。学校統合の後の利用について、健康づくりの上からも地域総合スポーツクラブの設置は極めて大事であります。若者の要望が強いフットサルですね。最近はやっているんです。フットサルなどを取り入れることを検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○村木生涯学習担当参事 地域スポーツクラブにつきましては、今後の中野区におけますスポーツ振興にとって大変重要な役割を担う、そういう組織になると、このように考えております。その中で、子どもから高齢者まで健康体力づくり、あるいは生きがいづくりなどを目指します地域スポーツクラブの多様なスポーツ種目の中で、狭い空間で子どもも大人も楽しめるという、こういうスポーツでございます。また、人気のあるフットサルにつきましては対象種目の一つにしていきたい、このように考えております。
○大泉委員 力強い御答弁、ありがとうございます。よろしくお願いをいたします。
 それではまた話が変わりまして、都市計画マスタープランの改定の具体的なやり方と工程表を明らかにしてほしいと思いますが、いかがでしょうか。
○尾﨑都市整備部経営担当参事 都市計画マスタープランは、平成12年3月に作成しております。策定以降、これまでの間に基本構想の見直し、あるいは東京都の上位・都市計画の改定、あるいは環境配慮項目等を含めた社会経済情勢も変化してきておりますので、区は来年度から都市計画マスタープランの改定作業に入ることといたしました。
 平成19年度は改定に向けた見直し方針の策定を行い、庁内に専門家による委員会を設置し、まちづくりの課題整理を行いたいと思っております。また、住民意向の把握のため、意見交換会の実施など、改定に向けた具体的な作業を行っていきたいと考えております。20年度につきましては素案を策定し、議会並びに都市計画審議会にお示しするとともに、区民に公表し、素案に対する意見をいただき、改定案をまとめていきたいと考えております。その改定案につきましては議会に報告するとともに、パブリックコメントを実施し、都市計画審議会での諮問を経て20年度中に改定作業を完了できるように、そういった予定を立てているところでございます。
○大泉委員 我が会派の都市計画の職人というのか、わかりませんが、都市計画の職人、この方は議会の職人と言われたり公明党の語り部とかと、こういうふうに言われている、いろんな顔を持っていらっしゃる方、優秀な方ですが、その人が言っているんですが、みどりの基本計画改定と第3次住宅マスタープランの改定及び都市マスの改定をリンクさせるべきではないかと、このように意見を言っていらっしゃいましたが、これについてお考えを伺いたいと思います。
○尾﨑都市整備部経営担当参事 三つの計画案の改定でございますけども、まずみどりの基本計画の改定につきましては将来の緑の姿とその実現の方策を見直し、再構築するために行うものでございます。また、第3次住宅マスタープランの策定においても、住環境における緑の視点は重要なものと考えております。さらに先ほど申し上げましたけども、都市計画マスタープランについても環境配慮項目、そういったものの視点が必要になってくるだろうというふうに考えております。したがって、それぞれ別々に策定作業を行いますけども、それぞれの計画ができる限り整合がとれるようにしながら進めてまいりたいと、そのように考えております。
○大泉委員 どうぞよろしくお願いをいたします。
 次に、東中野駅周辺まちづくりで軌道上の空間確保は可能になったと伺っておりますが、そのとおりでしょうか。都とかJRとかいろいろ協議があるんでしょうが、その現状もあわせてお伺いをいたしたいと思います。
○尾﨑都市整備部経営担当参事 東中野の件でございますけども、駅舎と駅前広場の間にある線路上空部分につきましては、JRと区が共同で人工地盤の整備を行うこと、あわせて区の行う駅舎と駅前広場をつなぐ自由通路の整備にあわせ、JRは線路上空事業を行う方向で確認しているところでございます。全面的に人工地盤を整備する方向で検討しております。そのため今年度、区とJRが協働で事業を進めるに当たっての技術的な条件や事業規模を決めるための調査設計を行っているところです。来年度につきましてはJRと事業規模などを確認した上で、線路上空の基本設計に着手する予定でございます。
○大泉委員 これもよろしくお願いをいたします。
 次に、中野駅周辺整備の中で都市計画道路の優先整備道路と、こうなっているようですが、その中野通りの五差路の問題と、それから丸井の問題等々についてお伺いする予定でしたが、丸井の問題については自民党さんが一般質問でされましたので、これは割愛し、また五差路の問題も、これも一生懸命取り組むという話もありましたので、これは割愛をさせていただきたいと思います。
 次に、中野の資源として文化財調査、特に大正・昭和前期の建造物調査は極めて重要かと思われます。町歩きが若い人を中心に盛んでもあります。今後のまとめ方次第では有望な資源になり得るかとも思っております。今後の展開は検討されているのかどうかお伺いをいたします。
○村木生涯学習担当参事 お尋ねの大正・昭和前期の建造物調査につきましては区内全域を対象に、平成19、20年度の2カ年をかけて実施をいたします。区民の生活様式の変遷と区の発展過程を解明する上で貴重な資料となる建造物を抽出し、報告書として刊行する予定でございます。この対象となる重要建造物につきましては所有者の了解を得て調査をし、実測図ですとか写真等として記録、保存することになります。将来の登録文化財候補となるような建造物であれば、所有者の意向を踏まえる必要はございますけれども、文化財に対する区民の関心を高める契機となったり、あるいは文化資源ともなり得るのではないかと、このように考えているところでございます。
○大泉委員 次に、学力向上について2点お伺いしておきます。学力向上の取り組みでありますが、基礎学力をつけずして生きる力をはぐくむといっても観念に終わってしまいます。学力向上に向けて取り組みを強化すべきではないでしょうか。具体的な方策をお伺いいたします。学力向上アシスタントとはどのようなものかもあわせてお伺いをいたします。
○入野指導室長 中野区の教育ビジョンに子どもたちの学ぶ意欲と確かな学力の向上を掲げておりまして、区独自に学力にかかわる調査の実施や学力向上アシスタントの配置、教育マイスター制度の導入など、学力向上に向けた取り組みを強化しているところでございます。
 あわせて、学力向上アシスタントでございますが、教員免許を有する教育に意欲のある者を採用いたしまして、各学校に配置いたしまして、一人ひとりの子どもに応じた指導の体制をさらに整え、19年度は主に算数、数学における児童・生徒の学ぶ意欲と確かな学力の確実な定着と向上を目指して、学力向上アシスタントを配置するものでございます。
○大泉委員 次に、マイスター制度は学力向上という点では機能しているのかどうか。今年度は何人がマイスターになったのか、あわせてお答えください。
○入野指導室長 この事業、制度につきましては今年度から始めたものでございまして、今年度、小・中5教科8名のマイスター候補を登録いたしまして、マイスターの認定を今年度末にされる予定でございます。既にこの8名につきましては若手教員の研修等で授業公開をしてもらったり、講師をしてもらったりということで活用してございます。来年度は教科の拡大、認定者の増員を予定しております。
 中野区におきましては経験者の大量退職期に来ておりまして、新採の採用がここのところ増加しております。授業力の継承が難しいという状況になっていることから、高い指導力と専門知識と技能を有する者を教育マイスターとして認定しまして、すぐれた教材、指導法などを授業公開することなどで指導法を継承すること、それから校内研修会の講師として広めてもらうということを考えましてマイスターを認定して、他の教員の授業力を向上させて、児童・生徒の学力を高めていくという制度でございます。
○大泉委員 ありがとうございましたと言いたいところなんですが、ちょっとこれは短くお答えいただければいいんですが、今お答えをさまざまいただきました。中野区の19年度以降というか、19年度、20年度ぐらいまでで結構ですが、中野区の学力は向上するんですか。今お答えいただいたことをやっていただくとしても、必ず向上するんだという自信がおありかどうか、必ずさせてみせるという決意がおありかどうか、させない場合はどうこうしますということまで含めてお答えいただきたいと思います。短くて結構です。
○入野指導室長 中野区の子どもたちの学力向上につきましては、教育委員会は学校とともに向上を目指して頑張ってまいりたいと思いますし、向上するように努力してまいります。向上させていきたいというふうに考えております。
○大泉委員 しないときはどうするの。
○入野指導室長 結果を見ていただきたいというふうに考えております。
○大泉委員 これも中野区の未来、またお子さんたちの未来がかかっておりますので、しっかりお願いをいたしたいと思います。
 ちょっと図書館は長そうですので、順番を変えて、学童クラブだけ伺っておきます。二つだけです。民間学童クラブ運営について、クラブ運営補助が新規事業として予算化されております。民間の場合の利用者に対するメリットとして時間延長というのはされるのかどうか、お答えいただきたいと思います。
○大橋子ども育成担当課長 お答えします。
 来年度開設の民間学童クラブにつきましては、中野区の学童クラブの開設時間の終了後についても希望者に対して延長保育を実施するとしております。ただし、延長保育に関しましては希望者のみの利用となるために、別途料金を設定しております。
○大泉委員 もう1点、現在の学童クラブの開設時間について長期休業中、長い休みですね、夏休みとか、そういう期間も午後6時まで延長できないかどうかと、こういうことなんですが、お答えください。
○大橋子ども育成担当課長 土曜日や学校休業中の保育時間を午後6時まで延長することにつきましては、職員体制を整備いたしまして、拡充に向けて検討することを考えております。
○大泉委員 結構です。ありがとうございます。
 最後の質問に入ります。奇跡的に時間がうまくいきました。図書館サービスについて3点だけ伺っておきます。図書館サービスについて、これについては岡本委員が本会議で質問させていただきまして、かなり御丁寧な答弁をいただきましてありがとうございました。図書館の資料費の増額については、我が会派としてはずっと要求をいたしてまいりました。1億円を回復されて達成、とりあえずの目標を達成していただきました。このことについては大変に評価をいたしております。現在の蔵書は何冊で、区民1人当たりの目標についてはおありかどうか伺います。
○倉光中央図書館長 お答えいたします。
 区立図書館の蔵書の数でございますけれども、平成18年3月末現在で全8館合計で約98万冊となっております。なお、区民1人当たりの冊数ということでございますが、これについては特段に目標というものは定めてはございません。
○大泉委員 これは目標を定めていないんですか。あちこちの図書館は結構目標を定めたりするんですが、何で目標を定めないんですか。これはあまり意味がないんですかね、これを定めても。ちょっとそこをお答えいただけますか。
○倉光中央図書館長 目標の定め方については、さまざまな考え方が各区であろうかと思います。中野区の場合でございますけれども、区民の方の登録率ですとか、あるいは入館者の数ですとか、さまざまに指標を設定して努力を続けているところでございます。
○大泉委員 中野区の図書館の98万冊という話ですが、我々昔からあまり言っていないんですが、100万冊ぐらいは区の図書館としてあった方がいいんじゃないかなとひそかに思っておりました。どうでしょうか、100万冊ぐらいを目標にされる。あと2万冊だから何てことはないなという気がしますが、98万冊と100万冊はちょっとイメージが違うじゃないですか。9,999円というのと1万円と違うのと同じで、どうでしょうか。
○倉光中央図書館長 現在、約98万冊超という形でございます。中野区の図書館の現状を考え合わせますと、図書館の蔵書の収納スペースに現在ゆとりがない状況にございますので、今以上に冊数をふやして収蔵していくということは、ちょっと限度があることかなというふうに考えております。
○大泉委員 頑張ってやってくださいよ。地域図書館も減らそうとかという発想というか、何となくそういうふうに言う人もいるし、考えている人もいるという話も聞くし、あるんですが、それはまた別の議論ですからここではやりませんが、申し上げたように98万冊と100万冊は大分イメージが違うから、今はイメージの時代ですから、とりあえず中野区はすごいんだと、こういうことで
ありませんが、よろしくお願いいたします。あなたの在籍中に頑張ってください。さらなる方向を考えて頑張ってください。
 次に移ります。
 文化の香り高い重厚な図書空間としての図書館は、中野区の文化の水準の一端を示すものと考えています。日常の自宅などにおける読書空間では味わえない質の高さをそろそろ目指すべきではないかと思っています。そうした建造物がさきの建造物調査などで浮かび上がってきたときは、文書館や読書のやかたとして利用することなども民間活力を利用して検討されてはいかがかと思いますが、いかがでしょうか。
○倉光中央図書館長 これからの図書館はやはり区民の方の学ぶ権利、学習する権利を保障する場として、やはり施設の中でそういったスペースも含めて保障していくということは重要なことかと思っております。しかしながら、現在特に地域図書館の一部において閲覧席等が十分に用意できていない、こういう現状もございます。今後図書館といたしましては、改修等の際にはそういった学習するスペース、あるいは情報を発信するスペースの充実も工夫してまいりたいと思いますし、また、仮に区民の方からそのような建造物について御意向が示された場合には、区全体の施設配置の中で考えていくことになるのかなというふうに思っております。
○大泉委員 どうぞよろしくお願いいたします。
 図書館というのは私は文化の中心だというふうに思っているわけですね。役所で言えば文化行政の中心にあるべきだと、こういうふうに思います。文化行政はさまざまな自治体でやろうとしておりますし、挫折したところもあるんでしょうけども、苦戦しているところもあるように聞いてはいますけども、中野区の文化行政はなかなか進んでいるのか、進んでいないのかよくわからないんですが、それはやっぱり要するに核となる考え方がしっかりしていないんだろうというふうに思うんですね。それはやはりその核には図書館を中心に進めて、中野の文化というのはまず図書館だというふうにしていただきたいなと思います。そのためにもちょっと図書館の側も頑張っていただきたいと思うし、行政の側も図書館はただ本を貸せばいいんだと、こういう中野区が昔、古典的に思っていたそういう考えをやめて、もうちょっと位置付けをしっかり考えていただきたいと、こんなふうに思っておりますので、申し上げておきます。
 ちょうど時間が参りました。私の質問はこれですべて終わることになるかと思います。
 最後に一言申し上げさせていただきたいと思います。あと2分あります。
 私自身がこういう立場で、こういう形でというんでしょうかね、お会いすることはもうないかと思ってございますけれども、有名な三国時代の諸葛孔明が言っていましたけども、言っていましたというか、知っているわけではありませんけど、書いてありましたけども、府中宮中一体たりというのが書いていましたね。好きだった言葉なようですということが書いてありました。区民のための行政というのは、我々も一生懸命遂行はしているわけでありますけども、議会も役所もそれぞれが最大限の力を発揮して、そして区民と一体となって進めていく。それはやっぱり区民の目線で進めていくということが大事なんだろうなと思います。それには不断の我々の側も改革が必要なんだなと、このように思っておりますけど、さらに進めていただきたいなと思いますが、区長、施政方針でもおっしゃっていらっしゃいましたけども、中野区から日本を変えるでしたっけ、世界を変えるというのはオーバーですね。中野区から日本を変えるという趣旨のことをおっしゃったように思うんですが、私もそういう決意でこれからもやっていただきたいなと思います。
 議会は特に4月に選挙になりまして、皆さん何人の方がお戻りになるかちょっとわかりませんけども、できれば全員の方がお戻りいただいて、また新しい中野の議会を引き継いでいただきたいというふうに思います。そして、区民のためにしっかり頑張っていただきたい、こんなことを思っております。どうぞ頑張ってください。長時間にわたり大変ありがとうございました。
 以上で私の総括質疑をすべて終わります。ありがとうございました。
○伊藤(正)委員長 以上で大泉正勝委員の質疑を終了いたします。
 次に、長沢和彦委員、お願いいたします。
○長沢委員 2007年予算特別委員会におきまして、日本共産党議員団を代表しまして総括質疑を行わせていただきます。
 初めに1番、07年度予算案についてお尋ねいたします。第1に増税、負担増を抑えることについて伺います。
 区民の苦難を取り除くため、とりわけ昨年とことしに襲った増税と負担増から区民を守ることが大切である、このように思っております。そこで、初めに障害者の控除の周知による活用についてお尋ねをいたします。
 先の本会議質問でこの件についてお聞きをいたしました。区長からは銀のしおりと税の申告時の区報などによって、控除の適用範囲のわかりやすい周知に努めているところだと、こういう御答弁がされました。しかし、今のままではわかりづらいし、また気づかないというのが現状だというふうに思っております。周知の工夫と手続の簡素化を求めたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○冨永介護保険担当課長 周知の徹底につきましては中野区報、それから銀のしおり等で一般広報をしているところでございまして、その記事の内容につきましてはわかりやすく工夫して、わかりやすい記事になるよう努力してまいります。
 それから、手続の簡素化の問題でございますけども、簡素化は重要であるというふうに認識しておりますし、これまでの認定、その障害者控除の手続でございましたけども、介護保険分野に利用者が参りまして、認定調査票の写しの請求を受けて、その利用者はその認定調査の写しを持って障害福祉分野、あるいはさまざまな窓口がございますけども、福祉事務所の窓口にそれを持参してまいりまして、障害者控除対象者認定書交付書を受け取るというふうな手続をやってまいりました。簡素化ということでございまして、今月から改善してきたわけでございますけども、認定調査票の写しは省略をいたしまして、障害者控除対象者の認定申請書そのものに介護保険の窓口で確認欄がございまして、そこの確認欄に障害の自立度などを記入させていただいております。その書類を福祉事務所に持っていきますと、控除対象認定書の交付が受けられるように、そういった情報公開、個人情報の開示と請求というのを省きまして、手続の簡素化を図っているというところでございまして、今後とも手続の簡素化については日常的な中で工夫してまいりたいというふうに考えてございます。
○長沢委員 私ちょうど1年前もこの問題を、ちょうどそういう時期でもありましたので取り上げさせてもらいました。そういう中で、今、課長がおっしゃったように、簡素化ということでは一定の前進が図られてきたというふうに思っております。やはり申請主義ですから、それをとっているもとではいかにその情報提供をわかりやすく、確実に行っていくかということはやっぱり欠かせないんだというふうに思っております。ましてや相手、対象者の方は高齢者ですから、やはりそういう意味では個別の通知をするなどの積極的な対応自身をこれからもぜひとも検討していただきたいと思っております。御答弁は結構です。ありがとうございます。
 次に、増税、負担増から高齢者、区民を救済する、このことについてお尋ねをしたいと思います。同じく本会議質問で、いわゆる年金課税から高齢者の暮らしを守るため、国によって廃止をされた高齢者の非課税措置を区独自に行うことを求めました。それに対して区長からは地方税法に基づいて行うものであり、区独自に規定できるかの議論には同意できないと退けられたわけであります。そこで伺いますが、地方税法上に禁止の規定というのがあるんでしょうか。伺います。
○遠藤税務担当課長 お尋ねでございますけども、地方税の賦課徴収は地方税法で一定の枠が設けられておりまして、その制限内で条例が制定できるというものでございます。非課税措置については明文で、条例で別の措置ができるというふうには規定はされておりませんけれども、地方税法にその範囲が定められておりますので、その範囲を超えて区が独自に規定できるものではないというふうに考えております。
○長沢委員 確かに課税権そのものは国にあるものであります。しかし、東京都の総務局行政部への問い合わせに対して当局者の方では、立法上、違法、無効とは言えないんだと、こういう回答も寄せているところです。そもそも我が党がこの質問をした趣旨というのは、直接的に増税、負担増から高齢者を守ること、このことを意図して提案したものであります。そのことを強調しておきたいと思います。
 そこで伺いますが、当区において今年度1月末現在で区民税が免除になっているケースとその人数をお聞きします。
○遠藤税務担当課長 今年度でございますけども、生活保護受給によるケースが57件、水害の被害に遭われたということでの3件の免除の実績がございます。
○長沢委員 これは、条例上はどこに基づくものになりますか。
○遠藤税務担当課長 これは区税条例の36条に規定がございます。
○長沢委員 この中では生活困難なケースというのは適用をされていないわけです。特別な理由ということで、そういったもの自身にも含めることができるのかもしれませんが、いずれにしてもそういうケースはなかったということであります。年金収入が減って、増税と医療や介護などの負担が大きくなっているにもかかわらず、こういうケースに該当できないと。自治体によっては減免措置を独自に行っているところがあります。
 一つ紹介させていただきますが、川崎市においては前年度の合計所得金額が生活保護法の規定を基準とし、計算式に基づいて得た金額以下であって、かつ生活が困難と認められる者に減免を適用させています。これは前年度の所得を一つの基準とし、なおかつ当該年度、申請時の生活状況を調査して適用するものです。つまり個別具体的な事情に即して税負担の軽減、免除を行うもので、所得金額の基準で一律に減免をするものではありません。このことによって生活保護にも適用されず、生活に苦しむ区民に住民税の免除の道が開かれ、同時に国民健康保険料なども軽減されることになります。制度のやはりはざまで苦しむ、生活が困難な区民に手を差し伸べることができると考えております。
 総務の方で資料を出していただきました。その前に所得のも出ておりました。また、総務の65でありますとかあるいは70、高齢者のところで言いますと70ですね。65歳以上の方への影響ということで、昨年度からの、そして来年度にかかる比較ということで出させていただきましたが、やはりこうやって増税、そしてまたこれにかかわって負担ということもふえていくんだというふうに思います。これ自身は課税権を犯すものでは当然ありませんし、区独自にその規定をできるものであります。やはりこの区においてもこうした例に倣って検討すべきではないかと思いますが、見解を伺います。いかがでしょうか。
○遠藤税務担当課長 減免措置の趣旨でございますけども、これは所得の減少等によりまして生活が著しく困難となった場合、徴収猶予、納期限の延長などによっても納税困難であると認められる、担税力の薄弱な方を救済しようという趣旨のものでございます。したがいまして、所得がないということだけで直ちに一律に減免するのではなく、納税者の個々の実情に応じてその担税力を判断し、減免規定の適用の有無を考えるべきというふうに考えておりますので、区としましては川崎市と同様の制度を導入する考えはございません。
○長沢委員 川崎市の一つの例として言ったのは、画一的にその所得金額の基準で一律に減免するものではないと。個別のそういう事情に即して行うということで紹介をさせていただきました。ちょっと認識が違うのかなと思います。
 最後にします。もう一回見解をお聞きしたいんですが、地方税法の中の第6条に、要するにそういう規定があるかと思うんですが、こうした規定なんかは当然ながら区としての判断で行えるんだと思うんですが、それはいかがですか。
○遠藤税務担当課長 地方税法第6条に関する御質問でございますけども、これはいわゆる課税免除と言われるものでして、これは個々の地方団体が公益上、その他の事由のあるときはその独自の判断により、一定の範囲の者に対し課税しないことができる制度ということになっております。これはあくまでも自治体としての制度ということで、条例で規定をするという内容になってございます。
○長沢委員 何かその制度の説明をいただいただけなんだけど、だからそういうものを検討されたらどうかということをお聞きしました。
 それでもう一つ、子育て世代のこの増税、負担増というのもやはり深刻でありまして、新年度は昨年度の定率減税の半減により所得が変わらないのに、保育料が値上げとなる保護者が出ることになります。本会議でもお聞きしましたが、概算で在園児童3,000人のうち1,000人がその対象となるとの御答弁でありました。しかし、保育料の改定の考えはないとおっしゃられております。大変影響が大きいと思うんですが、そのような認識はないんでしょうか、お聞きします。
○合川保育園・幼稚園担当課長 本会議答弁でも御答弁をさせていただきましたけれども、中野区の保育料につきましては、国の徴収基準と比べましても低く設定をしてございまして、保護者の負担を軽減しているというふうに認識してございます。このたびの所得税の定率減税の半減をするということによりまして、保育料の階層が上位の階層になったといたしましても、国の徴収基準を超える状態にはならないというふうに予測してございます。したがいまして、定率減税の半減に伴いまして保育料改定をするということは考えてございません。
○長沢委員 国の基準よりも保育料の階層別を細かくしていること、それそのものは私どもは評価しています。それがあるがゆえに、そうやって細かく出しているがゆえにこの定率減税のまさに影響が出ていると。これは御答弁でおっしゃったように、その半減によって在園児童の3人に1人が要するに値上げの影響を受けるということですよ。ほうっておくわけにはいかないと思うんですけども、そこでちょっとどれくらいの値上げとなるのか、モデル形式として示していただきたいんですが、これは乳児のところでモデルケースとして示していただけますか。
○合川保育園・幼稚園担当課長 私ども、今回の予算を積算いたしますときに、幾つかのモデルケースで積算いたしてございます。それらのどのケースをどういった形でモデルケースとするかということはございますけれども、そういった10何例かのそれぞれの影響を受ける階層別の世帯、こういったものを積算の基礎として積算した結果、3人に1人の方、今年度の実績見込みから比べますと3,000万円程度の影響が出るというふうに認識してございます。
○長沢委員 その一つひとつのところはお示しができないというお話だけども、総額としてはいずれにしたって3,000万円を負担金として、負担金でいいんですかね--として増収になるわけですね。これは説明のところでも言われましたね。当初予算の概要のところでも、5ページですかね、分担金及び負担金の中で区立保育園の入園者ということで、前年度と比較して4,000万幾らと。これは全部その影響ではないと思いますけど、3,000万円ほどの影響があるという、これはすごい額ですよ。要するにその税制が変わったから、それがそのまま区として増収になるわけですよ。それを何にもしないということをおっしゃっているのか。
 例えば隣の新宿区においては、今年度に引き続いて、来年度についても税制改正等の影響緩和策として暮らしを支えるために数々の事業を予算に計上しています。その一つにこの保育料の負担軽減、定率減税の影響があるので、これについては定率減税がこのまま行われているとみなしてそういう軽減策を行うとしているんですよね。中野区においても保険料が値上げになる、そういう区民の方がいらっしゃるわけだからそういった値上げを抑えるべき、このことをやるべきだというふうに思っていますけども、再度お答えいただけますか。
○合川保育園・幼稚園担当課長 この定率減税が行われた時点での保育料の改定も行ってございません。そういった意味では、私ども現在の保育料につきましては保護者の負担を軽減しているというふうに認識してございますので、再度のお答えになるかと思いますけれども、保育料を現在の時点で改定するという考えは持ってございません。
○長沢委員 ちなみに新宿区も、99年度のこれが、定率減税を行われたときも保育料を改定していないんですよ。その形式論をおっしゃっているだけなんですよ。つまり定率減税が99年度に導入された際は、要するに景気が悪いと入れられたわけですよ。今回これが廃止になったのは景気がよくなったからだということなんだけども、区民の生活は決してよくなんかなっていないですよ。そういうもとで、これをどうするんですかという立場で私は伺っているんですよ。さらに言えば、その所得税の定率減税はことしで廃止になります。だから、再来年度はもっと一層深刻な事態になるわけですよ。この点でも今から対策を講じておくべきではないかというふうに思うんですけど、いかがでしょうか。
○合川保育園・幼稚園担当課長 平成19年度分につきましては、先ほど委員御指摘のとおり定率減税の全廃、こういったことのほか、税率の変更等も予定をされてございます。平成20年度の保育料は、より大きな影響を受けるのかなというふうに予想してございます。平成20年度以降の保育料につきましては、その影響の度合いですとかその内容等を十分精査した上で、必要に応じて対策を検討してみたいというふうに考えてございます。
○長沢委員 やはり大切なことは、区民の負担をいかに取り除いていくかと、そこを和らげていくかと、そのことに区が積極的に取り組んでいただきたい。これは最後要望にしておきます。ありがとうございます。
 第2に、区民の命と安全を守るということで、耐震補強等の支援の拡充についてお聞きしたいと思います。新年度予算案では耐震補強等の支援として9,341万2,000円が計上されています。拡充されたこと自身は評価をするものでありますが、安全性をより確保する上でも、区民の高い防災への要望からも次のことをお尋ねしていきたいと思います。一つは、倒壊の危険のあるブロック塀の撤去と改修の助成を求めるものであります。宮城県沖地震では、倒壊したブロック塀の下敷きとなって亡くなった方が大勢いらっしゃいました。そうしたことからも、倒れる危険のあるブロック塀の撤去・改修、これは欠かせないというふうに思っております。以前、区においても、これが目的というわけではないと思うんですが、ブロック塀などの現況の調査を何らかの調査とあわせて行っていると伺っております。それはいつのことで、またその結果はどうであったのかお聞きしたいと思います。
○佐藤建築担当参事 ブロック塀の安全点検につきましては、平成2年度に通学路の調査、平成8年度に避難路についての実態調査を実施しておりまして、それに基づきまして改善指導を行っているところでございます。
○長沢委員 既にもう15年以上たつんでしょうか、通学路の方で言いますとかなり時期がたっていますが、現況の調査を行っていること、このこと自身が今非常に大事かというふうに思っていますが、その点はいかがでしょうか。
○佐藤建築担当参事 所有者に対しましては、区報等を通じまして安全点検等、意識啓発のための積極的なPRを毎年しております。さらに予算化はしておりませんけども、来年度は職員による通学路の調査、これを考えているところでございます。
○長沢委員 ぜひ行っていただきたいと思います。それと同時に、区民からの求めがあって、やはり倒壊度が高いと判断したなら、ブロック塀の撤去と改修、これの助成をぜひ考えていただきたいと思っていますが、いかがですか。
○佐藤建築担当参事 ブロック塀の建てかえに当たりましては、現在生け垣化への誘導を進めております。生け垣化につきましては費用の一部の助成がございます。そういうこともございまして、その活用につきまして積極的に働きかけているところでございます。
 ブロック塀等の改修助成につきましては、個人の財産形成にかかわるということでございますので、助成については考えておりません。
○長沢委員 生け垣のできるところ、できないところはあると思っていまして、そういう意味では柔軟な対応が必要なのかなと思います。
 二つ目にお聞きしたいのは家具転倒防止の器具の取りつけ助成、これの金具代への補助をぜひ行っていただきたいと思っています。先にお聞きしますが、区では高齢者及び障害者等の災害要援護者の方の安全確保を図るために、家具転倒防止器具の取りつけ工事を金具代を除いて無料で行っております。現在これは何件ございますか。
○佐藤建築担当参事 取りつけ工事の助成につきましては平成16年4月1日から開始しておりまして、ことしの1月31日までに156件の実績がございます。
○長沢委員 来年度はこの事業に幾ら予算をつけられる予定になっていますか。
○佐藤建築担当参事 平成19年度につきましては取りつけ件数が180件、助成費用が270万円の予算提案をしております。
○長沢委員 金具代も無料にすべきだというふうに思うんですが、この事業については東京都の福祉改革推進事業で2分の1の補助金が充てられていると、このように認識しております。金具代に助成をした場合は補助金はその金具代には充てられないんですか。
○佐藤建築担当参事 東京都の福祉改革推進事業補助金の中には、金具代についても2分の1の補助金がございます。
○長沢委員 都の補助金が活用できるのにもかかわらず、わざわざ金具代の補助をやらない理由は何ですか。
○佐藤建築担当参事 限られた財源の中で、公平かつ効果的なことは何かということを考えておりまして、金具代につきましては個人負担の範囲内であると考えておりますので、区民の負担を求めているものでございます。
○長沢委員 これは私ども何度か修正なり組みかえで出させていただきましたので、平均的に7,000いくら、7,000をちょっと超えるぐらいなんでしょうか。そのうちの半分ということですよね。それでやってわずかな金額だと思うんです。それでもやられないというのは、やはり本当に納得できない話だというふうに思っています。
  三つ目に、耐震モデルハウスの常設を求めてお聞きをします。これも本会議一般質問で我が党の岩永委員が伺いましたが、常設については考えていない旨の御答弁でもありました。空き店舗などを活用した常設の耐震モデルハウスを、これをやはり行うことが必要ではないでしょうか。再度お聞きしたいと思います。
○佐藤建築担当参事 墨田区の事例でございますが、築70年の古いお店を使いまして、3カ月間これをお借りして実施している事業でございまして、その室内の中に壁の部分の補強、それから土台、柱の補強金物、それから部分的な改修の工法、そういったものの装置を置いておりまして紹介しているという事例でございます。中野区では耐震窓口で安価で信頼できる耐震工法、装置、それから耐震リフォーム事例集、こういうものによりまして区民の方に補強工事について説明しているところでございます。そういった耐震補強工法、装置の展示会の開催につきましてはこれまでも実施してきております。今後とも定期的に続けていくことを考えておりまして、モデル展示の常設ということは考えておりません。
○長沢委員 やはり目で見て、あるいは体で感じてということが、この耐震のいわゆる防災のこれを進めていく上でも大切なことなんだろうと思っています。そういう意味では一定の定期的というお話ではありますけども、これは実際にそういったものをつくって、いわゆるこのミニチュアみたいなものではなくて、実際に体感ができると。そういったものとして行うということで理解してよろしいんですか。
○佐藤建築担当参事 今まで実施しました展示会は、業者の方に協力いただきまして実際の製品等を持ってきていただいた展示もありますし、主に展示事例のパネル、こういったものを掲げまして、その事例を見ていただくというようなことはありましたので、同様なことを展示会では考えております。
○長沢委員 やはりより多くの方々に、そしてまた頻繁にそういったものに触れる機会ということをつくっていただきたいというふうに思っています。
 それで、ここの最後の四つ目なんですが、診断によって倒壊度が高いと判定された個人住宅への耐震改修工事助成ですね。これについてこの項で最後に触れたいと思います。区内で補強工事に結びついている件数は58件だというふうな御答弁もありました。他区と比較して多いという認識のようでもありますが、しかし木造住宅がこの区内は大変多く、耐震強度に問題のある住宅が依然として残されている中では、耐震補強工事へのこの改修そのものを助成することは今や緊急の事業ではないのかなと思っていますが、どのように受けとめられていますか。
○佐藤建築担当参事 耐震化の促進につきまして区の重要な課題であるという認識でございます。当区の耐震補強工事の実績ですけども、今御紹介ございましたように、平成18年度は11月末現在で58件ございます。これを第4ブロックの中で見てみましても、杉並区の34件、板橋区の3件、豊島区の1件、こういうものと比較しても大きな当区としては実績を上げていると思っております。当区のこの一般耐震診断では耐震診断士が補強計画を作成しまして、具体的にそれを説明するというところまで無料で実施しております。これが補強の件数、実績増に関係しているんではないかと考えております。19年度からはさらに耐震補強の設計費の一部助成、これも考えておりまして、これによって耐震改修をさらに促進していきたいと思っております。
○長沢委員 実際に他区と比べて進んでいるんだということ、その進んでいること自身は評価をしているんです。私たちもその増額自身も求めてきたところであります。ただ、やはり区内そのものの状況、例えば耐震助成を活用した結果、法で定めるところの一応安全レベルの1.0、これ以上の耐震強度に9割も達していないと。大震災があったら倒壊して命を失う危険さえあると。やはり区がこうした改修のその工事助成を行うことで一層改修工事か進むんではないかと、こういう立場で伺っております。さらに今お話がありましたが、耐震設計の一部を助成するということですが、これは本会議の区長の答弁であったいわゆる減税の対象とすると。そのことを設計を行うことによって対象にするというものだと思いますが、そういうことをおっしゃっているのか。そういう理解でよろしいですか。その減免の話ですが、よろしいですか。
○佐藤建築担当参事 耐震補強助成でございますが、先ほどの繰り返しになりますけども、やはりその診断の中で無料でやっているというのは本当に中野区だけではないかと思います。ほかの区を見ますと、大体3分の1負担とか2分の1負担ということを区民の方に求めていますので、なかなかその診断自体が行えないということはその先に進めないわけですね。補強の方に進んでいけない。そういう中では、中野区は耐震計画まで作成して説明して補強の方に進めていますので、これが補強の実際の実績で大きく伸びているんではないかと思います。
 それで、税制の話がございました。国の住宅の建築物耐震改修等事業補助金交付要綱を読みますと、その耐震改修助成に補強設計費の助成も含まれるということが記されております。区では既に平成17年4月に作成しております住宅・建築物耐震化促進計画がございます。この計画の中に耐震補強設計費の助成を追加するということによりまして、所得税の減免が受けられるということになります。
○長沢委員 私、中野区がその耐震の診断の無料ということ自身でやられていると。大いにそれのPRもされて、そのことは評価をしています。一層踏み出してやるべきじゃないかという立場でお聞きしているんです。それで今の減額、減免の話ですけども、これも結局今のままであったらそういう耐震の要するに工事、改修をやられた方、自費でやられた方自身もこういう制度のもとで、税制のもとで減免にならない。だから、区としては設計を新たにそっちをやることによって、この対象にするというお話ですよね。そこまで助成の対象を広げるのであるなら、やはり耐震改修工事をやるべきだというふうに思うんですね。その個人財産への保障はやらないんだという理屈自身は、既に他の自治体の例を見て、実践的にもうこれ自身は打ち破られているんですよ。しかも、今設計まで行う、既に区自身も一歩踏み出したわけですよ。まして、そもそもこの税制での減税の仕組みそのものが改修工事などをやったらこれで減税できますよと、そのことを証明しているわけですよ。本当に区民の命と安全をしっかり支えていこうと、これを守ろうというのであれば、やはり最優先にこういったところまで拡充を図っていく。このことを最後に求めたいんですが、いかがでしょうか。
○佐藤建築担当参事 耐震改修の促進税制のお話がございました。これは平成18年度に国としてはやはり耐震化を促進していきたいという中で、こういった税制の改正をしたものでございます。今お話ありましたその所得税の減税はございませんけども、固定資産税、この減免につきましては耐震改修をされた、補強された区民の方は既に利用されております。したがいまして、所得税の減税だけが今ないわけでございます。これは再三国、それから東京都の方に減免にならないかということでお話ししていく中で、設計費の助成をすれば減免になりますよという回答をいただきましたので、来年度から実施したいというふうに考えているものでございます。
○長沢委員 どうもありがとうございました。
 次に、むだをなくすという視点から1点伺いたいと思っています。システム用開発経費についてです。新年度予算案の中に税総合システムの導入として1億6,170万円を計上しております。新たに税務システムを構築し、税務事務の効率化を図ることや多様な区民サービスを向上させることを目的に導入するとしております。今年度の補正予算で減額した税総合システム開発とどこが違うのか、簡潔に説明を求めたいと思いますが、いかがでしょうか。
○遠藤税務担当課長 当初の計画では税総合システムの導入を18年度と19年度の2年間で行う予定でございましたけども、第三者評価を行うこととしたため、18年度からの作業開始は時期的に困難であると判断いたしまして、税総合システムの導入作業の開始年度を平成19年度からとし、18年度予算の補正を行い、新たに導入経費を19年度予算に計上したものでございます。
○長沢委員 さきの06年度の第4次補正予算で税総合システム経費が第三者評価を受けるために4,129万9,000円ですね、減額補正がされたところです。当初予算では第三者評価を受けることになっていなかったと思っておりますが、これはなぜ受けることになったのか御説明いただけますか。
○遠藤税務担当課長 税総合システム導入につきましては、プロポーザル方式によって進めてきたところでありますが、この評価手続については区職員のみで行ってまいりました。この税総合システムは大規模システムということで、客観的で公平性の高いシステム調達を実現するということから、第三者評価を実施することにいたしました。
○長沢委員 出していただいた総務の76という資料でシステム導入、第三者評価の結果の概要というのを出していただきました。その評価結果を見ると、機能や性能面での評価には問題がありませんが、費用対効果の面では3社とも投資的な効果がないという評価結果が出ております。この背景として考えられるものは何ですか。
○白土情報化推進担当課長 お答えいたします。
 背景として考えられるのは、主に2点あるというふうに考えてございます。まず、これまでの中野区の情報システムの調達、これを振り返りますと、システム開発導入が中心であったため、手作業で処理する経費と比較すれば費用対効果が認められやすいということで、計画・検討の段階でライフサイクルコストによる費用対効果、これを厳しく問うことなく導入を進めてきたという傾向があったと考えております。また、情報システムの調達ガイドライン、これは昨今、先進的な自治体で進められておりますけれども、ライフサイクル管理の考え方に基づきまして、情報システムの導入の企画の段階から開発、廃棄の段階まで調達プロセス全体を管理するために標準的な手続や手順を定めるものでございますけれども、現在中野区ではこのガイドラインが定められていない。このために企画・計画の段階におけるライフサイクルコストによる費用対効果分析が厳格に要求されていない。このため費用対効果分析が行われていないか、たとえ行われたとしても分析自体が甘くなるという問題点がございます。これが第1の背景であると考えてございます。
 次に、これは今回のシステム評価でも、住民情報系システムの全体の最適性評価で指摘されているところでございますけれども、住民情報系システム全体を見たときに、小さな住民記録のDBの乱立が目立ち、全体最適性が実現していないといったことから、システムが複雑化しやすい状況、あるいは重複投資が発生しやすい状況にあると。このような問題を解決するためには、中長期的に住民情報系システム全体を最適化するための再構築計画が必要となりますけれども、そのような計画は現在のところ中野区にございません。これが第2の背景であると考えております。
○長沢委員 結果的に、やはりこのシステム構築の経費が高額であると。その投資を取り戻すには、最良の評価を受けた業者のシステムにおいても、この中に触れておりますね。8年から10年もかかることになると。通常5年程度でリプレースしているというふうになれば、さらに経費もかかることになる。こうなると永久的にその初期投資を、初期投資というか投資をしたものを取り戻すことは不可能だということになるんですが、どうなりますか。
○白土情報化推進担当課長 システム評価の結果のとおり、現在の計画のままでは投資の回収を期待することは難しい。今後見直しが必要であるというふうに考えてございます。
○長沢委員 もう一つ、今年度その福祉情報サービスシステムが、これ自身によってやはりその補正の中で減額というふうになったわけです。別な資料を見ますと、やはり第三者評価そのもの自身は受けていないということなんですが、この福祉情報サービスシステムの見積もりについては区が行ったんですか、それとも業者の方で行ったのか伺いたいと思いますが、いかがですか。
○寺嶋保健福祉部経営担当課長 お答えいたします。
 3社から見積もりを徴取しまして、その上で私どもが予算を計上したものでございます。
○長沢委員 ちょっともう一つ、総務の74の中でも、初期投資の5,000万円以上の個別システムのこれを出していただきました。かなり高額に思えております。やはりこうしたこと自身がそもそもその中身としても初期投資の効果自身がどう評価をされているのか。こういったこと自身はやはりあらわれていないわけですよね。しかも今の第三者評価を入れて、そこでさまざまな指摘をされているように、あるいはこの間の補正の中で減額されてきているように、やはりどうしてこんなにも違う契約落差なり当初の見積もりとの違いなりが出てくるのか。だから、そのことをやっぱり真剣に検討していかなければならないというふうに思っています。
 今後も制度改定によるさまざまなシステム開発やリプレースなどが予測できるわけですね。例えば08年度から後期高齢者の医療保険制度の施行に伴って、来年度はシステム開発をやはり委託料とか、これは1億円を超えていますね。こういうのを行っていくということですね。あるいは介護保険や自立支援法だってこのままで済まなくなる。見直しということ自身だっていろいろな形で見直され、そのときにやはりじゃあ、このシステムをどうするのかということも出てくると。そうしたときにどう対処するのかと。こうしたことが求められているというふうに思うんですが、何よりもやっぱり業者任せのあり方自身は改めなければならない。こういうふうに思うんですけども、これはどなたかお答えいただけますか。
○白土情報化推進担当課長 今回初めて第三者評価という外部の専門家による評価、これを行ったわけでございますが、むだなシステム投資、これを抑えるためにはやはり事前・事後に、一定規模以上の大規模システムになりますけれども、これについてはシステム評価を行って、PDCAのサイクルを回してその教訓といいますか、そういったものを組織内に蓄積していく。これによってむだな投資を抑えていくという方向を考えてございます。
○長沢委員 これはこの項の最後にしますが、やはり本当に中野区自身が判断をするという間は多々あるわけですから、本当にこういうシステムに詳しい職員を採用するなど、業者側の提案がそのまま見積もりとなるような、そうした事態はすぐに改善しなければならないと思っています。この項の最後にこのことをお聞きしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○白土情報化推進担当課長 これまでの構築がすべて業者任せといいますか、業者の言いなりであったというには思っておりませんけれども、先ほど申し上げましたように、外部の専門家の力をかりながらシステムを構築していくことは必要だというふうに考えてございます。
 今後、先ほど申し上げました情報システムの調達ガイドライン、これを定めまして、これを指針として外部の専門家の力を活用して、システム構築をしていきたいというふうに考えてございます。
○長沢委員 どうもありがとうございます。
 続いて、2番目の学校施設の改善についてお伺いします。その1番目としては、小・中学校の特別教室に対する冷房化の設置を求め、お聞きいたします。現在、小・中学校の特別教室で冷房の設置してある教室はどこなのか、またその理由は何なのか教えてください。
○小谷松教育経営担当課長 区立小・中学校で冷房化しております特別教室でございますが、これはまず音楽室、それから図書室、コンピュータ室、これらにつきましてはいずれも冷房化を図ってございます。こういった教室につきましては音が外部に漏れる、あるいは図書室の場合ですと外の騒音が遮断する、またコンピュータ室ですとほこりとか一定の室温、湿度が必要になってまいりますので、そういった事情のある特別教室についてはすべての小・中学校で冷房化を行ってございます。
 それとまた、それ以外の特別教室につきましても騒音対策であるとか、あるいは通風が悪いといったような特別な事情のある特別教室につきましては、その部分につきましても冷房化を行ってございます。
○長沢委員 そうすると、逆についていないところは小学校で何室、中学校で何室あるということになりますか。
○小谷松教育経営担当課長 冷房を設置していない特別教室というのは理科室とか、あるいは技術・家庭科室、図工室などでございますけれども、数でございますが、小学校で126教室、中学校で88教室ございます。
○長沢委員 予算はどのくらいかかることになりますか、すべてのところを冷房化した場合は。
○小谷松教育経営担当課長 すべての教室、特別教室を冷房化すると、現在リースで行ってございますので、そのまま同じ形で導入を図るということで仮定してみた場合ですが、大体特別教室の場合ですと1教室当たり、平均的なところで約35万円ほどでございますけれども、年間のリース代がかかるということになります。したがって、これをまだ未設置の教室数に掛けますと、大体年間約7,500万円ほどが、仮にすべて設置した場合は、毎年その金額が必要になってくるということになります。
○長沢委員 総務の22にその財調の新規算定なり算定引き上げ、引き下げの項目が出ました。この中で新たに来年度は普通教室の冷房化のが算定に入っています。当然ながら財調ですから、一般財源としてそれは区の判断で使うことになりますが、東京都自身も、東京都自身というか、その協議の中でこうしたことも入ったと。普通教室のところでは、そういう意味では財源的に充てられていると。一定充てられているということで理解できるんですが、そうしていく中で、やはり特別教室の、すべての教室に対しても、やはりこの冷房化自身を普通教室と同様に図っていくべきだというふうに思っておりますが、いかがでしょうか。
○小谷松教育経営担当課長 中野区の場合ですと、特別教室全体で小・中合わせて約400教室ほどございます。そのうち約半分につきましては既に冷房がついてございますけれども、残りの部分につきましては今後いろいろさまざま教育施策を行っていく中での全体としての優先順位、そういったものを考慮した中で対応を図っていきたい、勘案していきたいというふうに思います。
○長沢委員 ありがとうございました。
 二つ目に、学校給食の食器改善についてお伺いします。給食の食器の切りかえは、行っている学校とそうでない学校があるというふうに認識しています。それがなぜなのか説明を求めたいと思いますけど、いかがですか。
○大沼学校教育担当参事 食器を切りかえるためには食器消毒保管庫の増設、さらに配ぜん車、配ぜん台の大型化、附帯設備などの整備もあわせて必要です。また、保管庫の増設が難しい学校や大型化した配ぜん車の収納、保管に問題もありまして、給食室の改修も必要となります。このような状況の中で、条件の整ったところから順次数校ずつ切りかえを行ってきたところであります。
○長沢委員 そのシステム的というか、大きなハード的なところというのは私自身も承知できないところはありますけれども、しかし例えば保育園なんかでも今年度からでしょうか、切りかえというのを計画的に行われていますね。やはり給食の食器自身で、現実にある学校ではそれらは改善されていないと。非常にこの公平性に欠けるというふうにも思っています。例えば対象となるこのすべての学校をこの強化磁器に切りかえると。それの場合、どれぐらいの予算としてかかることになりますか。
○大沼学校教育担当参事 強化磁器食器の切りかえについては約1,800万円、食器かご、配ぜん車、配ぜん台で2,099万円、消毒保管庫が1,039万5,000円、合わせて4,938万5,000円ほどが必要となります。そのほかに配ぜん車収納場所の確保等にかかわる給食室の改修が必要となります。
○伊藤(正)委員長 3時を過ぎておりますけども、長沢委員の質疑を続行いたします。
○長沢委員 その改修というお話でもありますけど、しかし実際にそれこそ改修も含めてということになると思うんですね。子どもたちの教育環境を整えて学校施設の改善をしていくというのは、やっぱり教育委員会の役割であり、責務だというふうに思っています。
 じゃあ、例えばこれをいつまでにどういう形でやっていくのかということで、そこの部分をやっぱり示さないと一方ではおかしい話だと思っていますけど、そういうことも示されていないんですけど、これはどうですか。
○大沼学校教育担当参事 食器の切りかえとか、それから給食室の改修は多額な経費がかかります。そのため、今後財政事情等を勘案して検討してまいりたいと思います。
○長沢委員 やはりぜひとも優先的にこうしたところには予算もつけて行っていただきたいというふうに思っております。どうもありがとうございます。
 続いて、野方駅と沼袋駅の改善について伺います。野方駅の北口整備に伴う自由通路のバリアフリーについてです。端的に言いまして、ここが今、事業者がやる、西武鉄道が整備するのは駅舎からホームにかけてと。中野区としては、その自由通路についてのバリアフリー化を図るということになると思いますが、先日西武鉄道への要望を言った際に、この橋上駅舎からそのプラットホームまで、これについても下りのエスカレーターをつけてほしいと、そういう要望をいたしました。西武としては安全面が確保できるならばそのことを行っていきたいと、そういう前向きなお答えでありました。
 一方、去年の7月に中野区が主催で開かれた地元の区民向けの説明会におきましては、これは区が整備、自由通路についても下りのエスカレーターをと、そういう区民の方がお求めの声に対して難しいと即答しているわけであります。やはり事業者である西武自身もそれを前向きに行おうとしているわけでありますので、これは自由通路そのものも、やはり上りだけではなく下りのエスカレーターに向けて、来年度がそういう設計なんかもしていくというお話でもありますので、それに向けてやっぱり検討されるべきだというふうに思っておりますが、いかがでしょうか。
○尾﨑都市整備部経営担当参事 野方駅のバリアフリー化でございますけども、駅・町一体改善事業で進めてまいります。駅のホームに設置するエスカレーターにつきましては、階段と並列的に設置した場合、ホームの幅との関係、そういったものがございますので難しい面が出てまいります。現在、西武鉄道では階段と離してホームの別な場所に上り・下りのエスカレーターを設置する方向で検討しているというふうに聞いているところでございます。
 一方、私どもが整備します自由通路につきましては、エスカレーターを南北にそれぞれ1基ずつ設置する考えでございます。そのほかにも同様に、エレベーターを南北に1基ずつ設置することを考えております。下りの御利用が必要な方につきましてはエレベーターを御利用いただきたいと、そういうふうに考えております。したがいまして、自由通路のエスカレーターは片側方向での御利用というふうに考えているところでございます。具体的なレイアウトにつきましては、今後地域の皆さんと相談してまいりたい、そのように思います。
○長沢委員 エレベーターは、例えば鷺宮の駅へ行っても大変小さいんですね。やっぱりそういう意味では本当に利用者の、また住民の利便性を図っていくというところでは、区の方でもやはり再度検討を求めたいというふうに思っています。
 もう1点は沼袋駅なんですが、これもやはり南側には設置しておりますが、北側にはエスカレーターがありません。この点でもやはりこれを設置すること、これは西武鉄道が事業者になる、設置の責任があるというふうに思いますが、西武鉄道に対して、ぜひとも北側へのエスカレーターの設置を働きかけていただきたいと思っておりますが、いかがでしょうか。
○尾﨑都市整備部経営担当参事 沼袋駅のエスカレーターでございますけども、平成12年度、南口の開設に合わせまして南口に1基、整備されております。車いすの利用者の方が駅を利用する場合でございますけども、行き先によっては踏切横断が必要となります。駅自体は南口、北口ともスロープが整備されておりまして、垂直移動に関してはバリアフリーが図られていると、そういう状況でございます。このようなことから、エスカレーターの設置については要請するという考えは今のところはございません。踏切横断を抜本的に解消する上からの連続立体交差化事業の早期実現を進めていくことが必要であると、このように考えております。
○長沢委員 連続立体のお話も出ました。早期実現に向けて今頑張っていらっしゃるのは理解しております。しかし、それは何十年もかかる話で、それまで待っていられないというのが利用者の皆さんの声であるということをつけ加えておきたいと思います。どうもありがとうございます。
 最後になりますが、平和行政について伺います。それで、この新年度の予算案では平和関連事業で159万6,000円、平和資料展示室運営で10万3,000円しか計上されていません。ことしは区の憲法擁護・非核都市の宣言から25年になります。また、日本国憲法の実施から60年を迎えるわけであります。そうした節目の年でもあるにもかかわらず、あまりにも予算額が少な過ぎる。ふさわしい予算を組まれていないのはなぜなんでしょうか。あわせて、行財政5か年計画で休止をした憲法記念行事の再開など、やはり憲法を正面に据えた事業、これも行うべきだと思いますが、お答えいただけますか。
○浅野広聴広報担当課長 お答えいたします。
 平和関連事業の予算につきましては御指摘のような金額でございますが、これはここ数年ほとんど変わらない内容でやっております。17年度は戦後60年ということで、そのときは250万円ふやしておりますが、これはいわゆる平和資料館が開設以来全くリニューアルをしていなかったので、その経費を載せたものでございます。したがいまして、その経費の中で区民の方のいろんな協力ですとか協働を得て事業ができておりましたので、特別にそういうことであるからということで、予算をふやすという考えは持っておらない中で予算を編成したものでございます。
 それから、憲法記念行事でございますが、憲法に関する問題、これは平和に限らず、人権の分野でも憲法というものは非常に重要だと思っております。いろんな平和、人権、それぞれ啓発活動等を行っておりまして、その中でそれを通して憲法の大切さというものは伝えていっていると思っておりますので、現在のところはこういう憲法記念行事というのを再開する考えは持ってございません。
○長沢委員 厳密に言うと、昨年度よりマイナスになっているんですよ。だから、減っているというのが正しいあれなんですが、細かいことはまた分科会の場でやりたいと思っています。
 それで、やはり区民の力をかりてということでは、この間も被爆者や戦争体験者からの聞き取りを進めていらっしゃったと思います。これはやはり毎年度進めてほしいと思っておりますし、特にこの方々は高齢となっているので、きちんと記録としても残してほしいなと思っております。あわせて、戦争に関する戦災とか、そういったものの資料が、こうした発掘もぜひ区民の力もかりて行っていただきたい。埋もれている戦跡とか、そうした資料の収集にも努めていただきたいと思っております。特にというか、中野区にかかわるというところでは、やはり5月25日の中野空襲、いわゆる山の手空襲がかかわる記録資料ですね。これをやっぱり意識的に集める、そういうことをやはり区が音頭を取って行っていただきたいというふうに思っていますが、いかがですか。
○浅野広聴広報担当課長 今、委員御指摘のように、戦争体験者、被爆体験者の方の高齢化というものは戦争体験をどう語り継いでいくか、引き継いでいくかという点で非常に大きな課題だと考えています。平成17年度から語り部事業ということで、そういった戦争体験者の方たちを小・中学校に派遣で行っていただいていろいろお話をしていただくとか、そういう事業もやっておりますが、やはり先ほど申しましたような高齢化という問題がありますので、そういった記録の収集、また記録の保管というものについては前向きに取り組んでいきたいと思っております。
 それから、いろんな事業をやる上ではやはりいろんな教育関係、また子ども育成関係、そういった関連分野との連携をとっていくように進めていきたいと考えております。
○長沢委員 この項の最後に平和マップの活用ということで、これは区の方でつくられております。ここもまとめて伺いますが、区内の小・中学校や高校でとか、やはりそういうところでも普及をしていただきたいと思っております。あと同時に、この平和マップでそこの場所に行ってもこれ自身、今の説明も板もありませんから、こういったものは前にも要望しましたけども、そういったものをつけていただきたいと思っておりますし、同時にやっぱりこの機会にそういったしゃべれる方々から、区の職員もそうですし、区民もやはりそこに参加していただいてそういうガイドをできる、そういう養成をぜひ行っていただきたい。この点もやはり区が音頭を取ってこの推進をしていただきたいと思っていますが、いかがでしょうか。
○浅野広聴広報担当課長 平和マップ、御指摘のように作成したものがございます。これの普及につきましては区内の小・中学校、あるいは高校生などに普及していくように関係部署への働きかけをしていきたいと思っております。
 また、先ほどそういった史跡の紹介をするということでございますが、この平和マップの作成のときに携わってくださった方々もいらっしゃいますので、そういった方たちの協力を得ながら、何かそういうふうな事業ができないか検討してまいりたいと思っております。
○長沢委員 どうもありがとうございました。
 以上で私のすべての質疑を終わります。
○伊藤(正)委員長 以上で長沢和彦議員の質疑を終了いたします。
 ここで休憩したいと思います。3時半まで休憩いたします。委員会を休憩いたします。
      午後3時12分休憩

      午後3時31分開議
○伊藤(正)委員長 委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、総括質疑を行います。
 次に、藤本やすたみ委員、お願いいたします。
○藤本委員 民主クラブを代表して質問させていただきます。
 田中区政が2期目を迎えましてちょうど5年目に入るところでございますけれども、最大の課題でありました中野区の厳しい財政情勢、これを全力で取り組んで立て直しをされてきたこと、経済がようやく上向きになって中野区の財政も見通しがつくようになってきた。これは大きな成果だろうと思って評価をしております。それから、地域の課題でコミュニティバスとか、あるいは再三質問が出ておりますけども、野方地域の北口の改札口、これについても21年度に開設に向けて今具体的に取り組んでおられる。従来なかなかトップの人が、やっぱりこれはかなりの決断の要る問題だと思いますけども、そういった施策に本当に一生懸命取り組んでいただいているというようなことも評価をしております。また学校の再編、これもなかなか難しい課題でありまして、そういったことにも真っ正面から取り組んでこられた。こういった点も評価をしております。
 これも質問に出ておりますけども、芝生の校庭、これもちょうど私と川上議員が杉並区で芝生の校庭を和泉小学校で実現しているということで、ちょうど視察から戻ってきたときに住基ネットの切断ということで記者発表か何かがあって、役所の中はてんやわんやになっていて、一体どうしたことだというようなのでよく覚えているんですけども、その後議会で提案をさせていただいて、委員会でも和泉小学校を視察させていただくというような形で芝生の校庭化に中野区は取り組んできた。その点は評価できるんですけども、芝生の校庭について言うと2年目はお休みをしてことしということですけども、杉並区でも既に9校が校庭が芝生化されておりますし、さらに計画的に取り組んでいる。そういった点ではやっぱりもう少しスピードアップして取り組むべきではないか、そういうような考えで、感じを受け持っております。
 そういうことで、私たちは区政について評価すべきところは評価をしてきているつもりでございますけれども、しかし問題点もやっぱりさまざまありますし、そういうのは区民の立場に立って指摘をしてきたつもりでございます。それらのことで質問になりますとやはりどうしても厳しくなりますけれども、その辺を御理解していただいて答弁していただければと思います。
 従来より質問時間が、従来は2時間ぐらいでやっておりましたけども、今回は1時間ということでございますので、理事者の皆さん方には質問もできるだけ端的に行いますので、簡明にしてわかりやすい質問、御答弁をお願いしたいと思っております。
 質問項目どおりやるつもりでおりますけども、その前に一つやはり質問をどうしてもしておきたい問題があります。それは今定例会で酒井委員が副区長の定数条例、これが昨年の第4回定例会で議決をされました。しかし、この第1回の定例会で杉並区、練馬区、そういった隣接区において副区長は1名という条例定数が提案をされております。やはりそういった点を考えるならば、もう少し中野区も考えてみるべきではないかという質問をさせていただいたと思いますけれども、その質問に対して本会議で区長は一事不再議の原則があるので、答弁を差し控えるというような答えをしております。その点についてまずお聞きをしたいと思います。最初に、一事不再議とはどういうことかということを議会の事務局長にお伺いをしたいと思います。
○山下区議会事務局長 一事不再議の原則についてでございます。これは会議原則と呼ばれている幾つかの議会運営上のルールの一つでございまして、内容は一度議決した同一の案件については同一会期中審議をしないという、そういった扱いをするということでございます。会期が異なればこの原則は適用されないというふうに承知をしているところでございます。
 以上でございます。
○藤本委員 今、一事不再議について事務局長から御説明がありました。そこで正確を期すために区長の本会議での区長答弁、これを読ませていただきます。酒井たくや委員が副区長制度にお尋ねをした、それに対する区長答弁であります。
 「所信表明についてであります。副区長の定数条例についての御質問がありました。さきの第4回定例会で議決を既にいただいたものについて、考えを再考するべきかという御質問でありましたけれども、議会は一事不再議の原則があるというふうに私は認識しているものでございます。提案をして議決していただいたという立場で改めて提案の理由、その他についてこの議会で申し上げることは差し控えさせていただきます」。このような答弁をしているわけでございますけれども、今の区議会事務局長の見解、そういったものを踏まえて、区長は御自分のこの答弁をどのように現在お考えになっていらっしゃるか、お答えしていただきたいと思います。
○田中区長 その質疑でありますけれども、酒井委員の方から再質問をということがございまして、一事不再議というのは同一定例会中の同一議案についてであり、定例会が変わっての答弁としては不適切なので、再度答弁してほしいという再質問がありました。それに対して私の方でお答え申し上げましたのが、一事不再議の原則の解釈の仕方について御答弁を申し上げたのではなくて、まず提案をして議決していただいた立場として、直近のこの議会でその提案を再考する気持ちはないかというふうに聞かれたので、その気持ちは全くございませんということを申し上げる趣旨で申し上げたものでありますというふうに御説明させていただいたところであります。なお、追加して申し上げるとすれば、議案を提出させていただいた私の立場でありますし、それ以外のどなたから見ても、4定の最終日から1定の初日に至るまで事情変更があったというふうには思えないのでありまして、議案を責任を持って提出させていただいた立場の私が、事情変更もないのに同じ議案について蒸し返すというようなことを申し上げることは差し控えるべきだというふうに考えているということを御理解いただきたいと思います。
○藤本委員 私はあまりここでこれを議論してはほかの質問ができないんですけれども、これは酒井委員が再質問したから区長は答弁しているので、再質問をしなかったらこのままになるわけですよね。ですから、私が言っているのは一事不再議だから答弁を差し控えさせていただきますというのは、これは明らかに誤った判断というか、不適切な私は発言だと思うんですよ。定例会を超えているわけですから、ですから今、区長が述べられたような答弁をするなら、最初からそういう答弁をしていれば再質問も何もなかったと思いますよ。どういう答弁をされようとそれはいいんだけども、一事不再議だからということを理由に挙げられて答弁をしないということはあり得ない答弁なんですよ。私も長く区議会議員をやっています。しかし、そういう答弁をされた区長は、理事者はいません。恐らく区議会でも、どこの地方自治体でも、今2,800ぐらいですかね。その地方自治体でも、その首長が一事不再議だから答弁をしないというような発言をされたということは恐らくないと思います。ですから、私が質問しているのは、それは議会に対して、やはり議会を軽視する考え方、本当にここは討議をする場ですから、どういう答えをしてもいいけども、一事不再議だから答弁をしない。これは明らかに誤った考え方。ですからそういう考え方を、別にミスをしたと言えばいいんですよ。答弁が2回目の答弁で言われたような理由、今言われたような理由を最初から述べていれば、それはそれでいいんですよ。でも一事不再議という、議会運営をしていく中での最大の原則なんですよ。私たち議会に出てすぐそのことを学びました。ですから、請願とか陳情とかそういった問題が出てきてもそういう扱いをしています。それが理事者、あるいは区長、そういう行政マンがそういう発言をするというのは考えられない。だから、それは素直に自分のいわゆる不適切な発言は発言として、しかし私はこういうことですと言うなら理解できるんですけども、これが議事録にずっと残っていくんですよ。ずっと永久に。だから、やっぱりその点をきちっとされておいた方がいいんではないか。そのように思うんですけども、もう一度答弁いただきます。
○田中区長 私の真意は再質問でのお答えを申し上げたとおりでありますし、真意に基づいた答弁を最初からいたしておりますので、その受けとめ方について皆さんのお考えはあるだろうということは思うわけでございますが、私の真意は再質問などを通じて尽くしているところだと思っておりますし、初回の答弁におきましても、特段真意が曲がって伝わるような答弁をしたつもりはございません。
○藤本委員 非常にいつもいろんな質問で感情的に発言をされているような、そういう感じが時々するんですけども、議会のこういうところは討議をする場ですから、それは激しくなることもある。それは自分に沿わない質問もあるかもしれない。だけど、やはり答弁は答弁としてきちっとしなければいけない。そういう点をやはり考えてもらわなければ私はいけないと思います。これをやっていたら1時間かかりますからしませんけれども、やっぱり人間というのはミスを犯すことはあるんですよ。私たちもそうです。それは行政マンとしてもそうだと思うんですよ。それは区長だっていろんなミスを犯すと思うんですよ。やっぱりそれを自分はミスを犯さないんだという考え方で答弁に臨まれるべきではないか、私はそう思います。
 これをやっていたら本当に切りがないので移りますけれども、この問題は区議会の議会運営協議会、あるいは議運の方でも議論をされると思いますので、議会としてもやっぱり議会の権威、そういったことで十分に考えていただけると思って、質問を移ります。
 第1点は、地域子ども教室、それを受け継ぐ放課後推進の子ども教室についてお伺いをしたいと思っております。この地域子ども教室の事業というのは、緊急事業として文科省が3カ年の事業として実施をしてきたわけであります。全国で今8,300カ所ぐらい、この事業に3カ年取り組んできております。中野区もこれに3カ年取り組んでまいりました。これがどのような事業数、どのような回数、そして行われてきたか。また、その評価についてどのように考えておられるかお聞きをしたいと思います。
○大橋子ども育成担当課長 お答えいたします。
 地域子ども教室につきましては、まず16年度の事業数でございますが、15でございます。そして、実施回数につきまして約500回でございます。そして、17年度につきましては事業数は21、実施回数につきましては約800回でございます。そして、18年度につきましては事業数は22、そして、これはまだ実施している途中でございますので最初の4月時点での計画になりますけれども、約1,200回の実施回数が予定されております。
 続きまして、評価につきましてでございますが、まず事業協力団体などの御尽力によりまして、幼児から中学生まで多くの子どもたちの活動の機会が設けられたということ、そしてほかに地域の方々の多くの協力も得られた事業だと評価しております。また、子どもたちにとっては家庭や学校では体験しない経験や学習、技能の習得ができたと、そのように評価しております。また、地域の中では本当にさまざまな人たちとの交流の場となったと、そのように評価をしております。また、学校、家庭、地域が連携して子どもたちを育成していく取り組みを進めるためには、今後学校、家庭の参加、そして協力をさらに進めていくこと。そしてまた、区内全部の地域でこうした取り組みを展開していくことが課題だと考えております。
○藤本委員 ありがとうございます。課長は実行委員会の委員長でもありますよね、たしか。そういう点でもいろいろと御努力をしていただいて、またそういう評価をしていただいているということは大変うれしく思います。多くの事業団体が本当に地域で汗をかいて、子どもの居場所づくりに取り組んできたと思います。
 そこで今の評価ですけれども、さらに分野の責任者であります田辺部長にその評価についてお伺いをしたいと思います。
○田辺子ども家庭部長 地域子ども教室でございますが、3年間実施をしていただきまして、今、課長が申し上げましたように、多くの子どもと、それから地域の方々が御協力いただいて、さまざまな子どもたちの居場所というのが地域の中に展開できたというふうに考えております。また、私ども児童館の職員が地域におりますけれども、そうした職員とも連携していただいて、放課後あるいは土曜日等、有意義な機会をつくっていただけたということで、私どもが考えております今後の展開も含めましてこれから地域の中でさまざまな活動を支援していく、そういう展望が持てているというふうに考えております。
○藤本委員 それなりに評価はしていただいているのかなというふうに思いますけれども、部長は実施をしている事業をどのぐらいこの3年間見学になられたでしょうか。
○田辺子ども家庭部長 私、子ども家庭部長になりまして2年間でございますので、この2年間で数カ所を、1年ごとに二、三カ所でございますけども、見学させていただいております。
○藤本委員 どことどこですか。
○田辺子ども家庭部長 すみません、今思い出しておりますが、塔山小学校、それから鷺宮地域のあいあいサポートでございます。すみません。
○藤本委員 2年間ですけども、2年間で二、三カ所ということでございますね。少しは見ていただいているのかなというふうに思いますけれども、この3年間のまとめで子ども教室実行委員会をつくっていまして、昨年の暮れにシンポジウムを開きました。3年間のまとめ。ただ、緊急に3カ年事業なのでその見通しが立たないけども、どうして継続していこうかというようなことも課題にしながらシンポジウムを開催させていただいて、区長のところにぜひ来ていただいて、ごあいさつをいただきたいということをこの事業の責任者と一緒にお伺いしました。それで、そのときなんですけども、区長に地域教育力再生プラン、平成17年度事業報告書、こういうものを区長さんに、つくってあるんですけどもごらんになったことはありますかというお尋ねをしたんです。区長さんは見ていないという御答弁をされました。それで、そのまま部長さんの部屋に行きまして、部長さんにこういう報告書をつくられているのを御存じですねということでお尋ねしました。部長さんは一生懸命机の中を探しておられまして、ようやく見つけ出してこれですねということですけども、1年間、この事業が皆さん方は各事業をこういう形でまとめられて、それで部長のところに恐らく報告書としては行っているんですよね。でも部長は区長のところにこの報告書を報告されていないんですよね。ですから、どうやって評価をしているのか。部長自身が本当に読まれたのか、見られたのかもわからない。1年間、部長の机の中に眠っていたわけですよ、これが。そうですよね。こういうものはやっぱり分野の責任者として、きちっとどういう事業をやっているかというのは区長に報告をする、あるいはその評価をしていかなければそれはいいですよ、机の中にしまっても。でも、評価を今しているというんですから、1年間机の中に眠っているということはないじゃないですか。そう思いませんか。なぜ区長には報告されなかったんですか。
○田辺子ども家庭部長 報告書を見せる、見せないことが区長の報告だけではないというふうに私は思っておりますが、皆さん方が力を合わせてつくっていただいた報告書を、私の立場で区長に報告しなかったのは大変遺憾だというふうには思っておりますが、ただし先ほど申し上げておりますように、今後児童館の事業でありますとか子どもの育成環境を考えて施策展開をしております中では、節目節目で区長に今後の私どもの考え方を調整したり御報告したりをする中では皆さん方の活動について実情をお話しし、今後の展開についての相談といいますか、協議をしてまいりましたので、区長は十分承知しているというふうに認識しておりました。
○藤本委員 なかなかそのとおりには、やっぱりこれだけいい報告書ができているのに、それを報告しないというのは私は考えられない。それは口頭でこんなことをやっていますと言うよりは、報告書をお見せすればわかるわけですよね。だから、そこは今評価されていることとそれがどう結びつくのかなというものが私は結びつかないんですよ。
 それで再度お尋ねしますけれども、その評価をされていることと、今年度はその緊急事業から放課後対策推進事業に切りかわっていくわけですね。そういう中でなかなか部長さんにも御理解は得られなくて、むしろシンポジウムのときに来られたこの担当の責任者の室長補佐の吉岡さんという方なんですけども、この方が発言をされて、文科省としては放課後推進事業だけでも非常に弾力的に考えていると。皆さん方、一生懸命頑張ってください、そういうあいさつもいただいてそのこともお伝えをしたんですけれども、当初は予算の中に、そういう今まで3カ年やってきたことの事業に対する予算というのはゼロだったんですよね、残念ながら。ですから、その評価とそこの部分が評価していれば予算を当然考えるじゃないですか。それがどうしてそこに結びつかないのか非常に不思議だったんですけども、その点はどうですか。
○田辺子ども家庭部長 この放課後子ども教室については今年度で終了ということで、新しく放課後子どもプランという形で、文部科学省と厚生労働省の協議のもとで事業の展開が示されたのが昨年秋でございまして、私どもがこれからどういうふうな形で子ども施策を進めていくかということでは、今回は国のこの事業が区の事業として実施をしろという組み立てになってきましたので、国の方向といいますか、国を含めて東京都の方針が十分示されない中で区としての対応を検討することに、かなりの時間を費やしたということはございますが、基本的に結果として今回の当初予算で御提案申し上げておりましたように、区としても放課後子どもプランを活用した事業を進めていくということで、御提案を申し上げさせていただいたところでございます。
○藤本委員 これは経緯がありますから、私が少し説明をさせていただきます。私たちが部長に御説明してもなかなか信用してもらえない。そんなことがありまして、たまたまその地域子ども教室に参加をしている子どもの保護者の方が、この事業は本当にどうなってしまうんだろう、ぜひ継続していただきたい、そういう気持ちを持った保護者の方が、自民党の松本文明代議士の秘書の野沢さんと同じマンションに住んでいらっしゃったんですね。それで、野沢さんにそのことを尋ねられて、私のところに野沢さんからどういうことかというお話があったので、私はこういう形で中野区は一生懸命頑張っていますということを、この本もお示しをしてお話をさせていただきました。野沢さんは早速、恐らく松本代議士とも御相談をされたと思うんですけども、文科省のこの担当の責任者の課長さんを呼んで、文科省としてはどうなんだというお話をしていただきました。それで、文部科学省としても、自分たちは財源を確保するためにそういう形でとったけども、今やっているちょうどいじめとかいろんな問題がありましたね。自殺とかそういった問題もあって、自分たちは自分たちがやっている事業そのものを再評価して、その放課後ということの概念の中には、授業以外の土曜日や日曜日も全部含めて考えていますと。そういうお話をされて、直接部長のところに電話をされましたよね、こうなんですと。文部科学省は柔軟に考えています。それで、ようやく270万円という予算がついたんですよ。つけていただいたんですよ。そういうように私は受け取っているんです。ですから、やっぱりその点が区の、結局地方自治体の単独事業になるわけです。自治体で一生懸命やれば、文部科学省は3分の2の補助を出しますよというのが文部科学省の基本的な姿勢だったわけですよ。その辺がなかなか、評価をしているのにどうして予算をつけないのか。そこは確かに最初に来ている文書を見せていただきましたよ。放課後だ、240日だと。そうだけども、実際にそういう形でお話をして、そしたらもっともっと本当に中野区はやっていきたい。子どもの安全な居場所、あるいは楽しいそういう居場所をつくっていきたいという気持ちがあれば、こういう予算のつけ方はないんじゃなかったのかというふうに私は思うんですけども、もう一度ちょっと御答弁をお願いします。
○田辺子ども家庭部長 予算をどのようにつけていくかというのは区としての判断、それぞれの自治体の今度は事業になりましたので、自治体の判断ということになるかと思います。積算の細かい根拠は省きますけれども、今皆さん方が地域で展開していただいている事業をあらあら想定いたしますと、私どもとしては今、委員がお話しになった金額で、それに補助が足して十分対応できるものというふうに考えまして、今回予算化させていただいたものでございます。
○藤本委員 この委託事業として受けて、16年度は文部科学省から930万円ですね。17年度が1,500万円、18年度、今年度は約2,000万円ですよ。委託事業でそれを受けていたんですよ。そうですよね。それで新年度、中野区は270万円しか組まなかったら総額で800万円ですよ。3分の1の事業になってしまうわけですよね、実際に。その財政的なものを全部やってくれというんじゃなくて、本当に皆さん方は汗を流して地域で土曜日、日曜を返上してやっているわけですよ。そこのところがどうも理解できていないのかな。事業を1回でもごらんになったら、その辺は感じ取られるんじゃないかということで私は質問しているんですけども、何でこんな少ない額しかつけないのかわからない、本当に。
 かつてやっぱり今回と同じような形で児童館がありますよね。各校1校ずつ児童館をつくっていこう。北原小と東中野小学校が最後まで残されました。それで北原小は、本当に地域のお母さん方というか、PTAの方々は10年近く土地を探してようやく児童館をつくっていただきました。東中野も酒井委員が質問したような形で、できる寸前に結局できなくなったわけですね。そんな時期を経て、区がちょうど巡回児童なんていうのをやっていましたよね。児童館がない、あるいは昔の保育園が足りないところを公園をずっと回って、そういう事業をずっと行っていた。そのちょうど転換のときですよね。恐らく新しい委員の人はわからないでしょうけども、そういう事業を区の方が突然やめると、巡回児童館をやめるというようなお話があって、巡回児童館のそこの公園に参加していたお母さん方というかそういう人が、ぜひ継続をしていただきたいというような、かなり陳情ですかね、非常にありました。そのときに部長さんから私たちに会派としてお考えをお聞きしました。本当に取り組むんですかと。このやりとりは私ちょっと記憶していないんですけども、私たちの方から言ったのか、不退転の決意で取り組まれるのか、あるいは部長さんの方が不退転の決意で取り組むと言われたか、それはちょっと記憶が定かではないんですけども、とにかく不退転の決意で取り組みますということを言われました。ああ、そうなんだなと思いましたけれども、最終的にはトップの人の判断でそういう形にはならなかったということがありますけども、今回どうも部長さんが不退転の決意を持って予算は増額しない、絶対増額しない。何かそこに非常に強い意思が働いているような気がして、何でなんだろうな、私はそう思いました。もっともっと本当に子どものために地域で、今、学校の中ですべてが解決できるわけじゃないですね。学校、地域、家庭、すべてが連携して初めていろんな問題が起きているのを解決できるわけですよ。それにはやっぱりやっている事業をきちっと評価すれば、これは本当に大切な事業なんだという認識があれば、もっと違う選択というのは私はあったと思うんですよ。だから、そこは非常に残念でならない。これからどういうふうに、だから中野区の実行委員長さん、あるいは職員の人は本当に大変だったと思います。地域の人の面倒を見ていただいて、だけどそのおかげで地域ではようやくそういう居場所づくりの芽が出て、花が開いてということきに、もういいですよという感じなんですよね。だから、伊藤正信委員も自分の地域でないという、そういう新しい地域でどんどんつくっていかなければいけない。それは地域が自発的に、でもそれはやっぱりバックアップしてあげないとなかなか立ち上がらないんですよ。だから、枠は広くとっておいて、使えなくたっていいじゃないですか、とっておけば。国の方はそういった補助金を出しますよと言っている。そういったこともきちっとお話を伺っているのになぜつけないのか。なぜ予算の、やっぱり事業を展開していくなら予算は必要じゃないですか。どうしてそこが理解できないのか。それがわからないんですよね。
○田辺子ども家庭部長 今回の放課後子どもプランにつきましては、地域子ども教室を継承する事業ではございますが、予算の積算の根拠でありますとか、それから事業の組み立てが今までの事業とは違っております。対象になる経費も違いますし、そういう意味では今までの事業の経費とは大分削減をされてきております。また、事業を遂行するに当たりましては予算だけではなくて、私ども職員レベルで皆さん方の活動を支援するでありますとか場所の提供をしていくだとか、いろいろ条件整備をしていく必要があるというふうに思っています。そういう意味では、新しい事業を皆さんと再構築をさせていただくために、そうした用意もしていきたいというふうに思っておりまして、総合的に見まして、私ども今回御提案をさせていただいた予算額で対応できるものというふうに考えました
○藤本委員 できるだけ簡潔で結構ですから。
 こういった事業をやるときに、やっぱりいろんな調査をされると思うんですよ。ほかの区はどういうふうに取り組まれているかな。杉並区はどんなふうな取り組みをして、どのぐらいの予算額かというのはわかりますか。
○田辺子ども家庭部長 承知しておりません。
○藤本委員 そこは普通は、自分の区で、いいですよ、一生懸命。杉並区がどのぐらいかわからないわけですよね。杉並区は1,200万円組んでいます。中野区の約5倍です。確かに人口もありますけども、広さもあるけれども、5倍の予算を組んでいる。そして、その収入のところはある意味国の補助金は歳入に入れていない。ただ、それはどうなるかわからない。でも、杉並区はやろう、自分たちでもやろうと、そういう形で取り組んでいる。中野区は270万円ですよ。5分の1ですよ。だから、そういう予算は減らす。副区長はふやす。どうも違うんじゃないのというふうに思うんですけども、いずれにしても隣接区ぐらいは調べれば、杉並区はこんなふうに取り組んでいる。私たちもできるんじゃないかという、本当にだから現場をきちっと見ていれば、どんなに地域の人が汗をかいて、その居場所づくりに本当に土曜日、日曜日に返上して取り組んでいるかわかると思うんですけども、そこがただ言葉で評価するんじゃなくて、それは自分の実感として評価すると、私は違った考え方ができるんではないかというふうに思っています。
 東京都も最終的には1学校区が128万円という予算ですよね。では、中野区は組んだらどうですか。もっともっと広がるじゃないですか。国は1学校区が手を挙げれば、400万円という予算を組んでも、本当に今の子どもの問題をきちっと解決していくのにそれぐらいの意気込みで取り組んでいるんですよ。それをきちっとやっぱり受けとめていく。本当に区民の子どものそういった場所をつくってあげる。やっぱりそういうことで、もう予算は組んでいますから、だけども、それはそういう熱意を持ってぜひ取り組んでいただきたい。そのことを要望してこの質問を終わります。
 大分時間が経過して、できるだけ簡単にしたいと思うんですけども、2番目は区民サービスの向上についてお尋ねをしたいと思います。これは中野区ではかなりPRをしています。「おもてなし」ということで、私はあまり好きな言葉じゃないんですけども、そういったことで取り組んでおられます。このおもてなしはどなたが担当ですかね--の意味というか、これをちょっと説明してください。
○奈良経営改革担当課長 おもてなし運動につきましては、区民満足度の高い区役所を目指すということで、区民の視点というものから、職員が日々気づくことについて改善をしていくといったような取り組みになってございます。
○藤本委員 ですから、お・も・て・な・しと、何かあるんじゃないですか。その意味を見ないで。
○奈良経営改革担当課長 すみません、ちょっと見ないと言えないものですから。おもてなしはそれぞれに意味がございます。「お」はお客様一人ひとりの身になって一歩踏み込んで考えます。「も」は目標に向かって持てる力を最大限に発揮します。「て」は手際よく丁寧な対応に徹します。「な」は何事もわかりやすく責任を持って説明します。「し」は新鮮かつ柔軟な発想で取り組みます。以上がおもてなしの意味でございます。
○藤本委員 やっぱりこのおもてなしなら、それがすらすらっと出てくるようなキャッチフレーズじゃないと、見ないと言えないようなのはどうかなというふうに思うんですよね。これは造語ですよね。でも、それなりに意味をつけてですよね。だから、つくられた方には大変悪いなと思いながら質問しているんですけども、私もおもてなしは何か旅館でサービスされるような感じであまり好きじゃないんですけども、そういうふうに「お」はと言うんだったら見ないで言えるように、私見ないで言えますという人が理事者でいたら、どなたか。じゃあ、区長。
○田中区長 長いんですよね。あれだけ長くしちゃったら言えないというのは、それはしようがないだろうなと思います。ただ、趣旨はみんな理解しているというふうに、理解がだんだん浸透してきているというふうに私自身は思っております。お客様の身になってもう一歩踏み込んで考えようよと。手際よく仕事しましょうと。何事もわかりやすく説明しましょう。新鮮な発想を大事にしましょうということで、趣旨はみんな理解していると思うんですけれども、長過ぎたのはちょっと失敗かなと思っております。
○藤本委員 いずれにしても、とにかく区民にきちっとしたサービスをしていこうということで、それなりの取り組みだと思うんですけども、ただ区民サービスにとって一番大切なことというのは何なんでしょうか。
○寺部区長室長 お答えします。
 やはり区民の視点に立って物事を考える、私たちの基本的な姿勢だというふうに思っております。
○藤本委員 そのとおりだと思うんですよね。いろんなサービスはその後についてくるというか、本当に非常によくなっていると思うんですよ。電話の応対とか、でも恐らくお客様とは皆さん呼んでいないと思うんですよね、区民を。でも、接客態度は第1にはお客様と呼ぼうと書いてありますよね。でもやっぱりそれはそこまでする必要があるのかな。それよりは本当にしっかりとした仕事をしていくということがやっぱり一番の区民サービスだというふうに私は思っています。
 それで、ちょっとお尋ねをしたいんですけども、そういったことでちょっと私、町の方でちょうど訪ねていったところでいろんな話をしている中で出てきた言葉が、「藤本さん、私は中野区に殺されちゃったんだよ」という人がいたんですよ。どういうことかさっぱりわからなくて、どういうことなのと聞いて、いや、自分は病院に入って、退院してきたんだけども、家族の人は自分は亡くなっていることになって、その還付金が出ますというお知らせが来たと。私は中野区によって殺されちゃったんだよということで、そんなことはあるのかなというふうに思ったんですけども、そのときその人は中野区まで来たそうです。大変穏やかな人で、中野区にその説明を求めたんですけども、中野区はやっぱり窓口での説明がわからない。どうしても理解できないということで、ただ一番最後に、何かそのときにもお話があったんですけども、区長さんの名前の紙をぽんと渡されて、これでお引き取りという感じなんですよね。そんなお話を受けて、それで私もどういうことなのかさっぱりわからず、しばらくたって殺されちゃったと言うんだから、よく戸籍に載らないとかというような話がありますよね。1階のところに行って、そういったことがあったのと言ったら、「いや、そんなことはありません」と。それで、いろいろ調べてもらったら医療費のミスで、大量にそれを送られたということがあったということなんですね。大変な重大なミスだと思うんですよね。区が、行政が生存している方を亡くなったという形で事務処理をした。それは重大なミスだと思うんですけども、先ほども言いましたように、重大なミスであろうとミスは人間につきものですから、行政マンであろうとそれはあっても、その後の対応ですよね。それをどう対応するかということが一番大切なわけですね。お聞きをしたら、職員の方が手分けをしておわびに行ったというようなことで、それなりの対応をされて、厚生委員会ではそういった御報告もあって、厚生委員会ではかなりのやりとりがあったらしいんですけども、議会全体には全然そういう報告はなかったかな。私たちは知らなかったわけすね。区民も恐らく知らなかったんではないかなというふうに思うんですけども、そこで区長にお尋ねをしたいんですけども、区長のこのぺらの紙で、ワープロかパソコンで打ったこの紙に、「日ごろより中野区政に御理解、御協力を賜り、厚く御礼申し上げます。このたび平成17年7月21日付で事業担当よりあなた様あてに老人保健高額医療費申請のおわび文を御送付いたしましたが、私より改めて不手際を深くおわび申し上げます。お元気なあなた様に対してその生活状況と異なる内容の文面で御案内を出してしまいましたこと、まことに申しわけありませんでした。今後はこのような事故が発生することのないよう、区政運営に最善を尽くしてまいりますので、どうぞ御容赦賜りますようお願い申し上げます。あなた様におかれましては、これからもお健やかに生活をなされますよう願っております。今後とも中野区への御協力をお願いします。中野区長 田中大輔」。区長も出されたんでしょうけども、そのときその人が言われたのは、こういう紙っぺらをぽんと渡されてどうぞこうですからという、その人はそう受け取られた。私がそうであってもえっと思いますよね。これはもっときちっとした対応というのはあってしかるべきではなかったかと思うんですけども、これで非常に親切な対応をしたというふうにお思いでしょうか。
○田中区長 事柄の性質等を考えまして、本当に申しわけないことだったというふうに、私自身大変に痛恨に思っているところであることはそのとおりでございます。そういう通知をしてしまって、そのことが、こういうことが起きたということがわかった時点で、やはり速やかに対応するべきだろうと。しかも、やっぱり直接お会いしておわびをするべきだろうということで、担当の方でそれぞれ手分けをいたしまして、訪問しておわびを申し上げるようにというところまでの対応をいたしました。それでいい対応だったか、親切な対応だったかというふうに自分で思っているわけではありませんけれども、その時点ではそこまでの対応をしようというふうに判断をして、そのように対応させたといことであります。
○藤本委員 ですから、職員の人は本当に大変だったと思いますし、ミスはミスでそういう対応というのは1件1件訪ねられて、でも本来は、これが700ですから、区長さんに全部回れというのは無理ですけども、本来的には区長さん自身が、これは1件か2件だったら区長さんはおわびに行っていると思うんですよ。でも、なかなか700。だけども、やっぱりこの紙切れ1枚のおわび状じゃないんじゃないかというふうに私は見せられて思いました。もっと丁寧な行政のミスを本当に心からおわびをしますということだと思うんですよ。
 私たちはよくいろんな名簿で送って、亡くなられた方のなかなか連絡がないと。送っておしかりを受けることがありますけども、生きていることを中野区が死んだ取り扱いをしてやっているわけですから、本当に行政の責任というのはすごく重いわけですよ。それをやっぱりきちっと対応されていく。不二家とかの今回ありましたよね、ミスを。だから、本当は区報にでもそういうことを中野区としてはしてしまったという情報をきちっと示して、本当に心からおわびをしますというようなことと同時に、1件1件訪ねて歩くと。そういう対応が私は区民サービスだと思っているんですよ。親切な対応というのはそういうことで、日常的に親切というのはこれはやるべきだと思いますけども、ぜひそういった区民サービスというのもそのような視点からぜひ取り組んでいただきたいと思います。
 もう時間が大分過ぎてまいりましたので、できるだけ簡潔にしたいと思います。
 区報の内容と配布についてということで御質問させていただきます。今回、区報の内容と配布の仕方が大幅に変化をしてまいりました。それで、私たちが説明を受けたのは予算の内示のときなんですよ。こういうふうに区報は変わります。こういう配布方法に変わります。それは違うんじゃないか。もう少し議会に、区としてはこう考えていますから議会としての御意見を伺いたい。そういったことが委員会でも何にもされずに、行政だけがどんどん進んでいく。改革はいいですよ。変えるのもいいですよ。それを否定しているわけじゃない。いいものをつくるのもいい。でも、そこにやっぱり住民の代表たる議会の報告を出して意見を聞いていただく。それがなくて進んでいく。予算の内示のときにいきなりタブロイド判からA4化ですかね。A4化と言われてもわからないんだけども、そういう24ページの冊子に変わります。3回から2回に変わります。戸別配布になります。そこでも大分議論させていただきましたよね、皆さん方にその場でも。やっぱりそういうことは議会に投げかけて、住民の代表たる議会の意見を聞くという姿勢が必要なんじゃないか。それで、いろんな施設建設ですと、皆さん方はこういう施設をつくります。議会の御意見、地域の御意見も伺うというようなことをやりますよね。でも、それ以上にこの区報で区民の情報を伝えていくということは非常に重要なわけですよ。ですから、当然議会あるいは住民に投げかけて住民からも声を聞く。こういう方法でやりたいと思うんだけどもどうですかという、それが全く欠落をしているということに、内容そのものよりもやっぱりその点で、一番最初からもっともっと議会の意見も聞いてほしい。議会と討議をしてほしいということをずっと言っているんですよ。そこがこの区報のその内容、配布、これについて私は何か問題が起きそうな感じもしているんですよ、正直に言って。あるいはこういうふうにしたらもっとよくなるんじゃないかという感じもしているんですけども、そういう場がないままどんどん行政だけが進めていく。これは違うんじゃないかなと思うんですけども、その点についてお答えをいただきたいと思います。
○浅野広聴広報担当課長 お答えいたします。
 区報につきましては少し簡単に経過を説明させていただきますが、平成16年度の夏に学識経験者の方と……
○藤本委員 短く。だから、なぜということだけ言ってもらえば。経過はいいです。
○浅野広聴広報担当課長 一つには、内部でいろいろ区政世論調査等の分なども資料にしまして、一つの変更のあり方というものを内部で検討してまいりました。その中で、やはりいろいろな広報品質評価委員会の提言なども踏まえて、やはりタブロイド判では十分にいろんな情報を伝えられない、また区民の方の参加もできないということで、タブロイド判からA4冊子版の方が望ましい形ではないかと。それから、配布方法につきましても、実際区民の方が手にしていない率がかなり高い。これは世論調査でそういった実績が出ましたので、やはり新聞折り込みから全戸配布という方法をとろうと、そういうことを内部の広聴広報戦略会議の方で決定した次第でございます。
○藤本委員 ですから、それはいいいんですよ。だから、行政がそう考えるのはいいんだけども、住民の代表たる議会にどうして、そういうふうに区は考えているんだけども、皆さん方の御意見はありませんかと。その場がなくて進んでいくから問題だ。内容とかそういうのはいいんですよ。行政内部でいろいろ研究をされて。だけど、そのまま進んでいくんだったら議会は必要ないじゃないですか。そうでしょう。だから担当課長、何と言うのかわからないけど、そうじゃなくて、きちっとそこのところを私は聞いているんですよ。議会のもっと意見を聞いて、そんなに急いで中野区だけが何か新しいことをやればいいという、23区みんな同じですよね、今ね。それで、中央の議会でそういうのをやっているのはあるけども、本当にやっぱりそういうのをきちっと検証して、議会にもこうですということは投げかけられて進むならいいんですよ。それがなくて進むから、その点をちょっと御質問、御答弁。
 だから、議会とのそういうことでお聞きしているんだから、その経過はいいんですよ。行政が一生懸命やっているというのはいいんですよ。議会になぜ報告がなくて、行政だけで進んでいくのという点について御答弁をお願いしているんだから。
○石神助役 施策であるとか情報であるとか、そういったことについての区民の方に伝える伝え方についてはいろいろとあろうと思います。また、そういったことを議論するに当たっては区民の意見を直接聞いてやる方法、議会の意見を聞いてやる方法、いろんな形でいい形を模索してやっていくことが必要だというふうに思います。
 今回のこの件につきましては、情報が伝わらないということはこれまでも議題の中でも質疑もありましたし、そういう中でいい方法があるかどうか、これは検証を2年にわたって続けてきた結果として出しているわけでございますが、できるだけ区民の皆さんの方に意見を聞いてやった方がよかったというふうには思います。また、今回の予算の議会の中で十分議論を尽くしていただければというふうに思っております。
○藤本委員 もう少し本当に丁寧に住民の代表である議会の意見を聞いて討議をしていただきたい。その中でいいものができると思うですよ。やっぱりそこが完全に欠落をしているところに、今の中野区政のいろんな問題点があると思うんです。ぜひその点を考えていただきたいと思います。
 最後に、体力向上プログラムですかね、これについてお尋ねをします。
 行政分野、教育委員会の方で、これもたまたま地域の学校を歩いていましたら、今度フラッグフットボールというのが全校でやらなくちゃいけないんだってという話になったんですよ。わかりますか、フラッグフットボールって。議員の皆さん、理事者でだれかわかる人はいますか。手を挙げて。教育委員会の皆さんは知っておられる。何かそれを全部体力が落ちてきている。だから、中野区で体力を向上、それを全部の学校にやりなさいという、教育委員会から来ると学校現場はもう受けざるを得ない。それで困惑、どうしていいのかという、本当に今そういう状況になっているんですよ。
 フラッグフットボール、もう時間がないから説明しますけども、説明を聞いてああそうなんだという、アメリカンフットボールなんです。いわゆる子どもバージョンなんですよね。さっきフットサルですかね、サッカーのありましたよね。バスケットだとスリーオンスリーですよね。野球ですと小串委員がここでティーボールを持ってきてやりましたよね。そのときも、恐らく答弁では区としても一生懸命取り組んでみるような答弁はされていたと思うんだ。ほったらかしでそのままになってしまいましたけども、本当にそうですよ。だけど、本当に私ティーボールをやっているんですよ。こんないい地域で非常に子どもたちは楽しんで、もう歴史としてはもっと20年以上やっているんですよ、いろんな大会も。これで何で突然フラッグフットボールなのという、それを全校にやりなさい。そうじゃなくて、こういうもの、楽しいのがあるから、手を挙げたら講師を派遣しますよという、それぞれの学校が体力向上ならマラソンでもいいしバスケットでもいいし、サッカーでも縄跳びでもいいし、それを一律でやっていこうという、しかも文教委員会に全然報告なしですよ、それも。教育委員会の中ですらあまり論議はされていない。それで学校におろされる。学校は困惑する。それでやるなら体力なんて向上しないですよ。一方では特色ある学校と言いながら、だから一つのこういうおもしろいゲームがあります、講師を派遣しますよ、そうやって自然に普及していくのはいいんだけども、何もわからないところにそういう形でおろすのはやっぱり違うんじゃないか。
 それで、私は高校時代、アメリカンフットボールの、40年前ですけども、当時、まだあまりそんなに普及していないタッチフットボールというのをやっていたんです。だから、そのゲームのおもしろさもわかるし危険度もわかるし、それですからなおさら言っているんですよ。普及してくれるのはありがたいけども、一律おろしてやるべき果たしてスポーツなのか。それだったらティーボールの方がよっぽどいいですよ--の方がはるかに女の子も男の子もできるのに、何で一方的に自分たちだけで決めておろすのかと。だから、その点を教育委員会としてもっと柔軟にやっぱり考えていただきたいと思うんですけども、どうですか。
○入野指導室長 教育委員会としましては、体力向上プログラムを作成しているところでございます。今、委員お話のフラッグフットボールにつきましては、これまで学校が取り組んできた運動に加えて、新しい試みとして各学校が作成する体力向上プログラムの中に学校の実態に合わせて位置付けていくように実施していく考えでおります。また今後文教委員会、それからPTA等についてもお話をしていく予定でございます。
○藤本委員 ぜひ手挙げ方式で、自分の学校でやりたいよというところから始めて普及していく。あるいはティーボールをやりたいという学校もある。そういうような選択肢を広げた形でぜひ取り組んでいただきたいと思います。
 時間がなくなりましたので、最後ちょっと区長の公約と政治姿勢、これはまたという機会があるかどうかわかりませんけれども、区長は既にハードルを越えていますけども、私たち4月のハードルをコエテそういう場があれば議論をさせていただきたいと思いますので、いろんな議論をさせていただいて、気に食わないなということがあるかと思いますけれども、やっぱり区民の立場に立って発言を、中野区をよりよくしていこうということで発言させていただいていると思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 どうもありがとうございます。
○伊藤(正)委員長 以上で藤本やすたみ委員の質疑を終了いたします。
 次に、はっとり幸子委員、お願いいたします。
○はっとり委員 選挙開票事務の効率化についてお伺いをいたします。
 ことしは選挙イヤーと言われておりまして、来年度予算にも都知事選が6,875万7,000円、そして区議選が1億5,876万4,000円、また参議院選が1億3,271万円と計上をされております。選管の職員の皆さん、また開票に従事される職員の皆さんにとっては、いろいろと御苦労をおかけすることになると思いますが、よろしくお願いいたします。
 選挙開票事務には正確さが求められることは言うまでもありませんが、選挙の開票は時間がかかるもの、即日開票の場合は結果は深夜、または未明にわかるもので、開票とはそんなものだという一般的な思い込みがあると思います。公職選挙法に基づいて選挙結果を速やかに選挙人に知らせることが行政サービスであるという考えから、府中市が開票時間日本一というビジョンを掲げて、独自の改善方法を行っていることはよく知られています。
 府中市は人口約24万人、有権者数が約19万人で、1992年には33分という記録を出しています。中野区の開票時間は昨年の区長選挙の記録では有権者数が25万3,204人で120分、5年前の区長選挙では有権者数は24万9,379人で2時間32分でした。4年前の区議会議員選挙では4時間10分、即日開票を実施していた8年前は6時間1分かかっています。また、参議院議員選挙では前回が5時間3分、その前は7時間52分です。都知事選は前回が1時間56分で、8年前が3時間1分でした。
 最近府中市からヒントを学んで、開票事務の改革に取り組む自治体がふえてきております。府中市の隣の多摩市は昨年4月の市長選で、即日開票で午後9時からの開票作業開始から46分後に確定票を出しています。昨年11月に福島県相馬市の市長さんのお話を伺う機会がありましたが、相馬市では県知事選で25分と、前回の開票時間と比較して半分の時間で終了しています。長野県小諸市では昨年の県知事選で34分の結果を生んでおりまして、開票作業の短縮は市民への迅速な広報だけでなく、職員の手当削減にもつながっています。選挙事務は休日勤務となるため、休日勤務手当や超過勤務手当が発生します。平日と休日を振りかえで各種手当を抑えている自治体も多くなっているようです。また、公職選挙法は開票について投票箱の送致を受けた日、または翌日に行うとも規定していることを受け、現在中野区は区長・区議会議員選挙については投票日の翌日の開票としています。翌日開票は横浜市などでも実施しているところです。中野区は区長選挙については1998年度から、区議会議員選挙は2003年度からそれぞれ翌日開票にして、超過勤務手当などの経費削減を図ってきています。行政委員会の一つである選挙管理委員会も2005年度から区の行政評価制度へ参加をされ、そしておもてなし運動への参加もされているということで、顧客満足度の向上に向けた取り組みをされていることを評価いたします。これまで開票時間短縮に向けて区として、区の選管としてどのような取り組みをされてきたのでしょうか。改善経過の主な取り組みで結構ですので、具体的にお答えください。
○柳澤選挙管理委員会事務局長 開票事務の迅速化についてのお尋ねで、今はどうなったかということでございますが、開票作業の迅速化ということは最近とみに言われていまして、大変重要なことだという認識を持っています。我々はある意味では昔からそういう認識があったわけでして、例えば投票用紙を折り畳んで投票箱に入れるときには、中で自動的に開いてすぐそれが数えられるようなものを導入いたしました。これは23区で初めて中野区が導入しています。それから分類から内容審査にわたる開票作業の流れ、これがある意味時間がかかるところなんですね。ここのシステムをどう改めていくかということが、今後も大きな課題になっているということでございまして、票の交換方式というのを導入もいたしてございます。このようにいろいろ考えながらやっているというところでございますが、今後も開票システムの改善に向けては一生懸命努めていきたいというふうに思っています。
○はっとり委員 職員の方が、早稲田大学マニフェスト研究所が主催した研修会などにも参加をされているようで、取り組みをいろいろとされていることは承知しております。区民満足度の向上ということでは、やはり正確性、公平性が重要だと思いますけれども、さらに選挙開票事務の効率化に取り組んでいくことが期待されているというふうに思います。
 成果を上げている自治体の取り組みを見ますと、目標時間を設定しています。例えば、長野県知事選挙での小諸市の取り組みでは、前回が71分だったのに対し、昨年8月の知事選では45分以内と目標を設定しています。中野区は毎年行政評価を実施していますから、目標があることによってなぜできたのか、なぜできなかったのかの事後検証を可能にしていますし、課題も発見しやすくなるということは皆さん御存じでありますけれども、そうした取り組みにかかわっていらっしゃるわけですが、2006年度の行政評価の資料、選管の事務局のページには成果指標の一つに各種選挙の開票時間の短縮とありまして、前回の執行時よりも短縮することが目標値ということで書かれています。しかし、既に各種の選挙ごとに前回よりも短縮できた結果が出ておりますので、目標値は明確に具体的な数値を掲げるべきではないかなと思うんですが、そのあたりのお考えはいかがでしょうか。
○柳澤選挙管理委員会事務局長 選挙の開票時間はいろんな要素の中で決まってくるんですね。つまりそのときの投票率が幾らであったとか、そのときの候補者が何人だったかということで、かなり時間に差が出てくる。そういう意味で私たちとしては前回よりは当然短くしていこうということを考えてまいりました。そういうような要件がある中で、何時間というのはなかなか難しいかなと思っていますが、今後に向けてはそういう時間も出せるような形にはしていきたいというふうに考えています。
○はっとり委員 ぜひ目標値をはっきりと定めてやっていただきたいというふうに思います。
 それから、2002年度、平成14年度の中野区長選挙で開票作業に従事した職員が210人、昨年度の区長選挙では225人だったということです。開票は月曜日の午前中ですので、通常の業務がありますが、それぞれの職場で支障を来すということはないんでしょうか。
○柳澤選挙管理委員会事務局長 2回ほど区長選についても翌日開票していますが、現在のところ特に支障を生じるということはございません。
○はっとり委員 職員の削減計画がありますね。毎年減っていくわけですけれども、それとの関係で、今後の選挙開票作業への影響ということについてはどうなんでしょうか。臨時職員の活用などがいろいろ自治体によっては図られていますし、中野区でもそうした活用されていると聞いていますけれども、今後についてはどのようにお考えでしょうか。
○柳澤選挙管理委員会事務局長 中野区も職員を減らしながら効率的な行政をしようということで、毎年減っているわけです。これが選挙、また翌日開票の朝から職員の多数が開票事務に従事しますと、ある意味では本来の業務に支障が出る可能性はあります。今後そういう意味では、この点については選管の方もどうするかということは十分検討しなきゃいけないと思っています。今、御指摘があったように、アルバイトの人たちを動員するとか人材派遣をするとか、さまざまこれから検討しながら、今後の対応をしていきたいというふうに思っています。
○はっとり委員 ちょっと質問が前後しちゃうんですが、来年度の行政評価における選挙管理委員会の目標というのは何なんでしょうか。
 それから、一緒に聞いてしまいますが、ことしの4月に都知事選と区議選、6月に参院選がありますけれども、その開票事務で改善したいとお考えのことは何かありますでしょうか。
○柳澤選挙管理委員会事務局長 来年度の行政評価の中身につきましては、今回の今年度のことを十分に踏まえながら、これから検討して決めていきたいというふうに思っています。
 それから、改善でございますが、先ほども申し上げましたように、特に開票作業につきましては世間の注目がかなり高いわけでして、この時間がどうかということになってございますので、これにつきましては開票作業の充実を図っていきたい。そのためには、先ほども少し申し上げましたが、開票作業の流れの中に発生するロスタイムというのが結構あるんですね。票を回していく。そういうロスタイムの排除を目指していきたい。このために来年といいますか、もう本当に間近に迫っているんですけども、今回の統一地方選、参議院につきましては事務従事者説明会においてシミュレーション実施などを行いましてロスタイムの削減をやっていきたいというふうに考えているところです。
○はっとり委員 来年度の行政評価の目標値はまだ決まっていないということですが、今これは予算委員会で来年度の予算として提出されているわけで、来年度の目標が決まっていないというのはちょっとおかしいんじゃないでしょうか。御答弁をお願いいたします。
○柳澤選挙管理委員会事務局長 大きな目標としては当然、公正で迅速なそういう選挙を行っていく。つまり迅速というのは開票に向け、公正というのは全体の選挙のことですね。そういう方法でのさまざまな作業、もしくはそういう仕事をするというのが大きな目標です。その中で具体的に何を掲げていくかということについて、もう少し中で詰めていきたいと、こんな意味です。
○はっとり委員 今おっしゃったことは法に基づいたところで当然のことだと思いますし、行政評価にきちんと目標を、今の段階でないということは私はないと思います。時間がないのでそこのところはもう割愛しますけれども、やはりきちんとした御答弁をお願いしたいと思います。
 改善を進めている自治体ではそれまでも、自分たちも結構早く一生懸命やっていると思っていたそうですけれども、府中市などにベンチマークに行って、前例踏襲の開票事務を行っていた自分たちとの違いに大きなショックを受けたそうです。これまで職員に事務をお願いする立場だから、あまり強く言えないという選管の遠慮がちな意識、これは中野区の選管にも多分あるんじゃないかと思いますけれども、区民のために早く開票事務を終わるという、区民本位の意識に変えることが必要ではないかというふうに思います。また、選挙管理委員会は首長の執行権から独立した機関ではありますけれども、一般的には地方自治法に規定されている首長の統括権の中に選管事務も含まれると解釈されていることから、小諸市や相馬市などでは市長が率先して取り組みを進めています。ぜひ中野区長にも関心を持っていただきたいというふうに思います。
 あとまだ質問を通告していましたけれども、時間がありませんので、電子投票導入についての国や東京都の動向ということについては、また別の機会に伺わせていただきたいと思います。
 これでこの質問を終わりにいたします。ありがとうございました。
 次に、介護予防について伺います。今定例会で先議として既に審査を終えておりますが、今年度最後の補正予算で介護予防のための地域支援事業の大幅な減額がありました。改正介護保険法がスタートしたばかりであり、多くの自治体が予算を使い切れなかった状況とは聞いておりますが、実態把握ができていたのかどうか大変残念です。法で規定されたことが現場や実態と合っていないことなど指摘されてはいますが、対象となる特定高齢者の実態把握が十分にできているのかどうかが、この事業を実効性のあるものにしていくために大変重要だというふうに思います。来年度の高齢者把握事業予算は134万円の減額となっていますが、来年度の特定高齢者実態把握はどのようにされていくお考えでしょうか。
○今健康・高齢担当課長 特定高齢者の把握事業につきましては、国の方向にのっとって全国一律に行われているものですので、来年度も同様な方向で行ってまいります。それは区民健診を通して生活機能評価を実施しながら把握するというものです。その基礎になる高齢者のさまざまな実態に関しましては、例えば本年度も保健福祉部の方で保健福祉に対する意識調査等々を行っておりますし、それから保健福祉サービス意向調査、これは高齢者調査ですとか健康意識調査を含んでおりますけれども、そういう調査をベースにしながら、基本的な調査等を通して幅広い要望にこたえていきたいというふうに思っております。
 それから、さらに地域包括支援センターでの相談の充実ですとか、それから高齢者会館で生の声をつかむ等々を通して、区民に直接働きかけながら実態を把握するとともに、やはり特定高齢者の把握につながっていくような取り組みを進めてまいりたいというふうに思っております。
○はっとり委員 ぜひ実効あるものにしていただきたいというふうに思います。
 それから、介護予防事業では、何のために介護予防をするのかということが理解されなければ積極的な取り組みは進まないと思います。一つでも目標を定めて一つの項目でも自立ができるよう、意欲を引き出すことが必要だと思います。高齢者自身の自己決定に基づいた目標をサービスを提供する人たちが共有して、本人が納得するサービスの提供をしていくことが大事だと思いますが、区のお考えをお聞きします。
○今健康・高齢担当課長 先ほどお答えいたしましたように、やはり高齢者の実態、その方のニーズに合わせて特定高齢者事業等にも参加していただく、それから、一般高齢者事業に対してもさまざまな参加を得るということを基本に考えております。そのためにはやはり介護予防事業そのものの重要性ですとか健康づくりの必要性、そういうことを一人でも多くの方の認識にしてもらうことが必要かなというふうに思っております。そのために今年度は銀のしおりを発行しております。その中で介護予防についてページを割いて、仕組みだけではなくて、考え方も含めて御紹介をしているところでございますし、案内チラシ等にも事業案内とともに考え方も含めるように努力してございます。それから、講演会ですとか認知症支援講座等々の呼びかけですとか、それから老人クラブでの会合でも話をさせていただいたりというようなことを通して、正しくと言うと変ですけれども、適切に介護予防の必要性とそのための取り組みの自分に合ったものをきちんと選べるような、そんな仕組みを整えながら声をかけていきたいというふうに思っているところです。
 また、現在策定を進めております健康づくりの行動プラン、それから健康づくりプログラムの中で、これは幅広く皆さんの意識になるような取り組みを進めてまいりたいというふうに思ってございます。
○はっとり委員 ありがとうございました。どうぞよろしくお願いいたします。
 それから、認知症を地域で支えることについてお伺いいたします。「もの忘れ散歩のできるまち」を掲げている北海道本別町をはじめ、全国で認知症になっても安心して暮らせるまちづくりを目指す具体的な取り組みを進める自治体がふえています。中野区においても今後75歳以上の後期高齢者人口の増加とともに、さらに認知症高齢者がふえることが見込まれています。区は健康都市中野を実現する戦略の一つとして、認知症高齢者の包括ケアを設定しているところです。包括的な地域ケアシステムとそのためのネットワーク形成が関係機関の連携の場として設定されている地域ケア会議の現状について伺います。
○寺嶋保健福祉部経営担当課長 お答えいたします。
 各地域ごとに個別のケース支援会議、あるいは主治医などを含めましたサービス担当者会議、あるいは地域の民生・児童委員さん、あるいは地域の方を含めました地域懇談会などを設置して行われているというところでございます。
○はっとり委員 どのぐらいの回数で行われているんでしょうか。
○寺嶋保健福祉部経営担当課長 さまざまでございますが、全体を平均いたしますと、支援会議なども含めますと、週に1回ぐらいは行われているということでございます。
○はっとり委員 地域ケア体制の構築に向けた取り組みということで、課題は何でしょうかというふうにお尋ねしたいと思ったんですが、これはまた別の機会にお願いをしていきたいと思います。
 それから、地域包括支援センターが新たに8カ所設置されて、目的は多岐にわたっていますが、その役割の一つに地域におけるネットワークの形成があります。厚生49の資料で今年度の地域包括センターの相談事業内容の内訳では、見守りプラン作成の件数が多くありません。相談は8カ所全体で163件ありますが、そのうち申請につながっているのは17件となっています。2004年度からスタートした元気でネットは来年度予算では皆減となっておりますけれども、来年度、区は地域の高齢者見守り事業についてどのようにお考えなんでしょうか。元気でネット3カ年については、事業の成果をどのようにとらえているのでしょうか。
○寺嶋保健福祉部経営担当課長 元気でネットにつきましては、利用希望者に対しまして協力員の確保が十分でないなどの問題がありまして、この仕組みの見直しを考えております。今後ですが、各地域のただいま申し上げましたようなさまざまな地域の協力会議を開いておりますと同時に、例えば認知症でありましたらそういったような講座も開いて取り組みを続けてまいりたいと。今後こうした取り組みを踏まえながら、(仮称)総合公共サービスセンターの整備とあわせまして、ネットワークを構築していきたいというふうに考えているところでございます。
○はっとり委員 ありがとうございました。
 最後の質問になります。区民の公共のサービスを行政がすべて受け持つという時代ではなくなりました。市民との協働が不可欠になっています。今、中野区の政策のほとんどすべてと言っていいと思いますが、区民との協働なくして進められないものばかりです。地域で多くの区民の皆さんが地域に必要なサービスの提供者として活動をしておられます。区の施策にも区民の公益活動を支える仕組みが整いつつあります。2月1日からは1階ロビーの奥に区民活動支援センターが設置されたところです。今後、協働で事業を進めることが多くなりますが、現在の区と区民団体、NPOなどとの関係についてどのようにお考えか伺いたいと思います。
○川崎政策担当課長 お答えをいたします。
 ただいまの御質問の件につきましては、基本構想、自治基本条例、公益活動推進条例、これらによりまして区の基本的な考え方は定まったものというふうに考えております。また、これらに基づきまして、今、委員から御紹介がありましたさまざまな施策を展開してきているところでございます。区は協働してさまざまな事業を展開するに当たりましては、単体としての団体、あるいは連合体との協働、さまざまな形があろうかというふうに思いますけれども、これらの団体は区内でさまざまに地域の輪をつくってきています。その輪が重なることによってネットワーク、いわゆる網の目はでき上がってきていると思いますけれども、そういった網の目と区はいろいろな分野、子育てであるとか、あるいは今、御質問がありました高齢者の支え合い、そういったさまざまな分野において有機的につながっていくことが必要であると、そのように考えております。
○はっとり委員 中野区の問題では、中野区の問題ということだけではないんですけれども、どこの自治体も同じだと思いますが、まだまだ行政も区民団体、NPOなどのお互いの理解が進んでいないというふうに思います。今後、事業を進めていくに当たって、お互いが理解を進めていけるような対話の場というものが必要だと思うんですけれども、そうしたことについて区としてはどのようにお考えでしょうか。
○川崎政策担当課長 先ほど御紹介ありました公益活動情報コーナーなどでは団体の登録、あるいは情報の発信というようなことを今後広げていくことになります。また、先ほど申し上げましたようなさまざまな分野の活動があります。これはやはり具体的な活動の場面でつながっていくということが大切だろうというふうに考えておりますので、さまざまな事業展開の中で団体相互の連携、これも視野に入れて事業展開を図っていきたいというふうに思います。
○伊藤(正)委員長 5時を過ぎますけれども、はっとり委員の質疑の残り時間はあと5分でございますが、このまま質疑を続行してよろしいでしょうか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○伊藤(正)委員長 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
○はっとり委員 時間がありますので、質問いたします。
 4月からトップマネジメント体制として新たに区長、副区長3人制ということで、新たな中野区の制度がつくられますけれども、トップマネジメント、あの取り組みがプレス発表された翌日の各新聞を見てみますと、まだまだ東京新聞でしたか、トップマネジメントがトップダウンという表現をされているような形で、なかなかまだ十分理解はされていないというふうに思います。これからトップマネジメント体制を、そのトップマネジメントサイクルを回していくときに、組織の中でミドルマネジメントサイクル、あるいはロワーマネジメントサイクルといったような事業部制の中での縦割り、それから横のその関係をきちんとつなげていく。全体のマネジメントサイクルと、そうした組織の中のサイクルをきちんと合わせていくということが大事になってくるんだろうと思いますけれども、そうしたことがきちんとされていかないと、やはりせっかくのトップマネジメント体制が本当に機能していくのかどうかということになってしまいますので、そのあたりについては区としてどのようにお考えかお伺いをいたします。
○田中区長 事業部制ということで、それぞれの部門がそれぞれの事業に責任を持って、成果目標を持って、それをしっかりと検証しながら進めていくということで仕事をやっているわけですけれども、それぞれの事業部が連携して、また大きい意味での成果を出していくということを実現していくためには、区政全体が事業部を連携させながらうまく動かしていくというマネジメント、これがトップマネジメントということになるわけですけれども、これを強化していくということが欠かせないというふうに考えているところであります。そういう意味で、私一人がトップマネジメントの仕事をするという形ではなく、トップマネジメントがチームという形で機能することによって、区政全体の経営サイクルがきちんと機能していくということを目指しているということで、御理解いただきたいと思っております。
○はっとり委員 ありがとうございました。ぜひしっかりと取り組みを進めていただきたいというふうに要望をして、質問のすべてを終わります。ありがとうございました。
○伊藤(正)委員長 以上ではっとり幸子委員の質疑を終了いたします。
 以上で本日の総括質疑を終了いたします。次回の委員会は、2月28日(水曜日)午前10時から当委員会室において開会することを口頭をもって通告いたします。開会時間につきましては、本日と同様厳守をお願いいたします。
 以上で本日の予算特別委員会を散会いたします。
      午後5時02分散会