平成25年10月04日子ども文教委員会
中野区議会子ども文教委員会〔平成25年10月4日〕
子ども文教委員会会議記録
○開会日 平成25年10月4日
○場所 中野区議会第5委員会室
○開会 午後2時02分
○閉会 午後3時31分
○出席委員(9名)
高橋 ちあき委員長
石川 直行副委員長
高橋 かずちか委員
甲田 ゆり子委員
南 かつひこ委員
森 たかゆき委員
小宮山 たかし委員
伊藤 正信委員
かせ 次郎委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
教育長 田辺 裕子
子ども教育部長、教育委員会事務局次長 髙橋 信一
子ども教育部副参事(子ども教育経営担当)、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当、知的資産担当) 辻本 将紀
子ども教育部副参事(学校・地域連携担当)、教育委員会事務局副参事(学校・地域連携担当)
濵口 求
子ども教育部副参事(子育て支援担当)、子ども家庭支援センター所長、教育委員会事務局副参事(特別支援教育等連携担当) 黒田 玲子
子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)、幼児研究センター所長、教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当) 古川 康司
子ども教育部副参事(子ども教育施設担当)、教育委員会事務局副参事(子ども教育施設担当)
伊藤 正秀
教育委員会事務局副参事(学校再編担当) 石濱 良行
教育委員会事務局副参事(学校教育担当) 伊東 知秀
教育委員会事務局指導室長 川島 隆宏
○事務局職員
書記 土屋 佳代子
書記 遠藤 良太
○委員長署名
審査日程
○議案
第66号議案 中野区保育所条例の一部を改正する条例
第67号議案 指定管理者の指定について
第68号議案 指定管理者の指定について
第70号議案 中野区保育所における保育に関する条例の一部を改正する条例
○所管事項の報告
4 保育利用者の負担の公平化について(保育園・幼稚園担当)
委員長
定足数に達しましたので、本日の子ども文教委員会を開会いたします。
(午後2時02分)
本定例会における審査日程及び3日間の割り振りについて御協議をしたいので、委員会を暫時休憩いたします。
(午後2時02分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後2時03分)
本定例会における委員会の審査日程についてお諮りをいたします。お手元に配付の審査日程案(資料1)に沿い、1日目は議案の審査を行いまして、2日目は所管事項の報告を行い、3日目は進行の状況に応じて改めて御相談をさせていただきたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
また、67号、68号議案は両議案とも指定管理者の指定に関する内容ですので、一括して審査を行いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
また、70号議案については、議案を議題に供した後一旦保留をして、関連する所管事項の報告、「保育利用者の負担の公平化について」を受け、その質疑を行いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
なお、審査に当たっては、3時ごろに休憩を入れまして、5時を目途に進めてまいりたいと思いますので、御協力のほどをよろしくお願いいたします。
それでは、議事に入ります。
第66号議案、中野区保育所条例の一部を改正する条例を議題に供します。本件について、理事者から補足説明をお願いいたします。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
それでは、第66号議案、中野区保育所条例の一部を改正する条例につきまして補足説明をさせていただきます。
中野区橋場保育園につきましては、平成27年4月に建て替え民営化による新園開設に向け準備を進めているところでございまして、今年の4月25日の当委員会で設置運営事業者の決定などを報告させていただいたところでございます。橋場保育園の建て替えに関しましては、現保育園地での建て替えでございますので、現施設の解体や新設のため、近隣にございます上町公園拡張予定地に仮園舎を設置いたしまして、現在の区立保育園としての運営を継続いたします。今回の条例改正は、そのために橋場保育園の位置の変更をお願いするものでございます。
それでは、お手元の新旧対照表(資料2)をごらんください。表の左側、改正案のとおり、現行の橋場保育園の位置を中野区中央四丁目18番19号から、仮園舎を設置いたします中野区中央四丁目36番7号に変更するものでございます。仮園舎での保育を開始いたします平成25年12月24日から施行といったことでございます。
補足説明は以上でございます。審議のほどよろしくお願いいたします。
委員長
これより本件に対する質疑を行います。質疑がございましたらお願いいたします。
かせ委員
橋場保育園ですけれども、これは2年後に建て替えて、その間はこちらのほうに防災公園のほうで仮の園舎をつくるということをお聞きしております。まず、幾つかお聞きしたいのは、住民との関係といいますか、それから、保護者との関係というのはどういうふうになっていますでしょうか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
住民とおっしゃるのは地域の方かと思いますが、上町公園周辺の御在住の方に関しましては、今年のたしか7月に、仮園舎をつくりますというところで御説明をさせていただいているところでございます。また、保護者の方に関しましては、今年は1月とやはり7月に、こういった形の仮園舎といったところで御説明のほうはさせていただいているところでございます。
かせ委員
その際に、住民あるいは保護者の方からの何か注文みたいなものはあったんでしょうか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
仮園舎に関しましては、7月の説明会をする際に、予定しております図面というところで、保護者の方、それから地域の方から事前に御意見をいただいておりまして、それを反映したところでこういった仮園舎を設置して保育を継続してまいります、と。地域の方に関しましては、保育園ですので自転車が道にとまっては困りますというところが心配の声ですとか、あるいは仮園舎が終わった2年後、平成27年に解体した後、この拡張予定地に関しまして公園を整備するということになってございますので、そういったところの御意見をいただいているところでございます。
かせ委員
防災公園については2年間そこを使って仮園舎とするが、その後については公園拡張用地としての本来の施行をしていくんだと、こういう了解でよろしいんですね。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
そのように予定をしてございます。
かせ委員
現在の橋場保育園については、これは区営でやっておりますけれども、その後については別の方法というふうには聞いております。それでは、今度の仮園舎の建設、それと運営ということについては、これは区でやるということなんでしょうか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
仮園舎での保育に関しましては区の直営で実施をしてまいります。
かせ委員
当然整備は区でやるということですね。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
仮園舎に関しましては今建設中でございますが、これは既に契約を行いまして、リースで仮園舎のほうは契約しております。
委員長
休憩します。
(午後2時10分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後2時10分)
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
委員のほうで防災公園という御指摘がございましたが、こちらのほうは上町公園拡張予定地ということになってございます。
かせ委員
了解しました。失言をしました。そのとおりだと思います。
それで、本園のほうの建設ですけれども、これについては住民の皆さんとの協議ないしお話し合いというのは、工事のことであるとか、そういったことについてはどうなっているでしょう。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
本園に関しましては、まだ解体工事も行ってございません。まだ園児さんをそこで保育してございますので、実際そういった計画がきちんとスケジュールにのった段階で、現地での近隣の方には御説明のほうはさせていただく予定でございます。ただ、保育園を移すといったようなことは公園近隣の方にはチラシ等でお知らせはしているところでございます。
かせ委員
実は、あの解体工事、それから本園のほうの建設ですけれども、あそこの接している道路が私道ということもありますし、どういうふうになるのかという十分な説明がないという声も聞いております。この辺については今後の円滑な建設も含めて、入念な住民に対する説明というのが必要だと思いますが、そのような予定はどうなんでしょうか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
今後解体のほうから始まってまいりますので、道路が私道であるということは当然私どもも承知してございますので、その辺は丁寧に御説明のほうはさせていただきたいと考えているところでございます。
小宮山委員
私の記憶違いだったら指摘していただきたいんですが、橋場保育園の仮園舎としては、当初仲町児童館が使用される予定だったように記憶しておるんですが、いかがでしょうか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
答弁を保留させていただきます。
委員長
答弁保留です。わかり次第答弁してください。
南委員
今回、仮設の園舎を上町公園のほうで建てるということなんですけれども、この公園自体に遊具とかはあるんですか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
上町公園の拡張予定地には遊具はなくて、従前ですと、近隣の方がいろいろ使われていた。上町公園に関しましては遊具等がございましたけれども、今後保育園の園庭として一部使わせていただくことになってございますので、現在は仮囲いをして、公園のトイレの部分とかは共有できるようになってございますが、そのほかの遊具の置いてある場所に関しては一部園庭として使わせていただくといったような予定を立てているところでございます。
南委員
仮園舎をそこにつくられて仮の囲いがあるということは、仮園舎として使うということで園児たちの安全の担保はとれておるんでしょうか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
上町公園そのものの園庭として使わせていただく部分に関しましてはフェンスを設置するといったところで、園児さんの安全の確保といったところは図っていく予定でございます。
南委員
それと、万が一また震災とか、そういったときに保育園ということで2次避難所的な、そういう機能とか、いわゆる住民の方々が、広い公園ではないにしろ、一時的な避難場所として来られた場合の対応というのはできるんでしょうか。その辺を確認させていただければと思います。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
仮園舎と申しましても、通常の保育園ということで運営をいたしますので、そういった大災害といったときには危機対応を図るということになるかと思います。
委員長
先ほどの保留分は答弁できますか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
確かに委員御指摘のとおり、10か年計画の中では当初そのような予定になってございましたが、途中で変更させていただいているものでございます。
小宮山委員
その変更の理由はどんな理由だったんでしょうか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
全体の子ども施設の対策を考える中で変更させていただいたといったところでございます。
委員長
他にございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、休憩をして取り扱いを御協議したいと思います。委員会を暫時休憩いたします。
(午後2時16分)
委員長
それでは、委員会を再開いたします。
(午後2時17分)
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、質疑を終結いたします。
次に、意見の開陳を行います。意見はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、意見の開陳を終結いたします。
次に、討論を行います。討論はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、討論を終結いたします。
これより本件について採決をいたします。
お諮りいたします。第66号議案、中野区保育所条例の一部を改正する条例を原案どおり可決すべきものと決することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決します。
以上で第66号議案の審査を終了いたします。
続けて議案の審査を行います。
第67号議案、指定管理者の指定について及び第68号議案、指定管理者の指定についてを一括して議題に供します。
本件について理事者の補足説明を求めます。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
それでは、第67号議案及び第68号議案につきまして、一括して補足説明をさせていただきます。
本件につきましては補足資料はございません。議案書をごらんください。
本件は、現在の宮園保育園及び宮の台保育園の指定管理の指定期間が平成26年3月末で終了するため新たに指定を行うものでございます。指定管理者候補者の選定に関しましては、先月8月22日に当委員会で御報告をさせていただきましたが、利用者への処遇の安定性や継続性が重要な施設であることから、宮園保育園、宮の台保育園、両園ともに公募によらず現指定管理事業者につきまして指定管理候補者としての審査を行い、現事業者を選定したものでございます。
第67号議案は、宮園保育園に関しまして社会福祉法人高峰福祉会を、第68号議案は、宮の台保育園に関しましてコンビウィズ株式会社を、それぞれ指定期間を平成26年4月1日から平成31年3月31日まで指定管理者として指定の議決をお願いするものでございます。
補足説明は以上でございます。よろしく御審議いただきますようお願い申し上げます。
委員長
それでは、本件に対する質疑を行います。質疑がありましたらお願いいたします。
かせ委員
この2園については、これまで実施してきた事業者に継続させるということですけれども、もともとは区立の保育園であって直営でやっていたわけですけれども、この段になって区営でやるというような検討はされたんでしょうか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
区立で行うという検討は行ってございません。
かせ委員
本来であるならば、民営化して何年かたっているわけですけれども、それについてきちっとした検証なり、そういったものがなされるべきだと思うんですが、それについての検証というものはなかったんでしょうか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
先ほどの答弁内容で、「区立としての検討を行っていない」ということではなく、「区立直営としての検討を行っていない」ということでございました。申し訳ございません。
今の委員の御質問ですが、検証といったところでございますれば、日々指定管理者といったところでございますけれども、私どもは保育園・幼稚園担当のほうで運営を確認させていただいておりますので、そこの中で適切な運営が確保されていると判断してございます。
かせ委員
区が直営で保育所の事業をするということは、もともと保育の事業というのは児童福祉法に基づいて、それで区が責任を負うという立場になっていますから、どんどん民営化するということになりますと現場から離れてしまう。そうした場合に、区の施策として検討する場合に、情報がどんどん薄くなっていくと、その辺を非常に憂慮しているわけです。これは特に政策面、それから人事政策面でも影響してくると思いますけれども、そういったことはどうお考えでしょうか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
現状で申しますれば、まだ区立の直営で運営しているところが18園ございますので、人事面ですとかそういったところを全く心配してございません。将来的なところといったところでございますけれども、保育園というものはいろいろなところで制度運営というところでしっかりした制度でございますので、そういった制度に則って運営がされていくといったところは、今、私立保育園でもきちんと運営していただいているところでございますので、そういったところは心配はしてございません。
かせ委員
区の方針としては、かつて、記憶違いだったらあれですけれども、保育園については民営化するものは全部民営化するんだということで、区がこの事業から撤退するかのような考え方が示されていると思うんですが、そういう認識でよろしいですか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
現状ですと、まだそこまではっきりした長期計画は持っているところではございませんが、今ある計画の中では、10か年の中では、残る3園に関しまして順次民営化をしていくといったところははっきりしているところでございます。
伊藤委員
この2園とも今回指定の期間というのは5年となっておりますけれども、以前は10年でしたよね。平成15年からでしたか。たしか、初めて指定管理を導入したというこの2園と記憶しておりますけれども、今回5年になったという理由はどういうことでしょうか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
現在、昨年度成立いたしました子ども・子育て3法の影響がございまして、保育制度がさまざま今変更が行われているところでございます。そんな中で認可保育園のあり方といったところも若干俎上に上っているところもございまして、今後そういったところの見きわめをするために、従来の10年から5年に縮めさせていただいて行っているところでございます。保育の安定した継続した運営といった観点もございますので、そういった中では5年といった期間を今回は定めさせていただいているところでございます。
伊藤委員
法律が変わったからこういう期間になったんだろうと思いますけれども、今後保育園、区営から民間導入ということで進めていくんだと思いますけれども、指定管理者の制度を今後区内の保育園は取り組んでいくんでしょうか。どうなんでしょうか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
現在私で考えているところでは、指定管理者を現在のところは拡充していくという考えは持ってございませんで、10か年計画の中で民営化といったところを進めていくということにしてございますので、そういった線で今後も進めてまいりたいと考えているところでございます。
伊藤委員
指定管理者というのは、たしか大きな修繕は区が負担するということになっていましたよね。幾らぐらいから改修の修理だとかそういうものは今現在わかりますでしょうか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
50万円以上でございます。
伊藤委員
それでは、この10年間でそういったことは何度かありましたでしょうか。どちらかとか、そういうのはわかりますか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
答弁保留させてください。
委員長
ただいま調べるそうですので、答弁保留といたします。
森委員
御報告ありがとうございました。この議案は、8月22日に候補者の選定結果についてということで事前に御報告をいただいていて、そのときも、公募によらずということをやるにしては判断の根拠に乏しいのではないか、もうちょっと情報を出していただきたいという話をしたんです。今回も補足資料等はなく議案のみということで、細かい部分をお聞きしたいんですが、まず、今回公募によらないというのは、指定管理者というのは基本的に公募で選ぶことになっています。ただし、保育所に関しては、公募によらないで指定することができるというのが保育所条例のほうにある。さらにその施行規則の中の第4条の(2)「指定管理者の指定の期間の満了に伴い新たな指定管理者を指定する場合において、現に指定管理者に指定されているものを指定管理者の候補者として選定することが適当と認めるとき」、これに該当するから公募をしないというふうに理解をしているんですが、まず、そういう理解でよろしいでしょうか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
今委員に御指摘いただいたとおり、条例と、あと条例の規則に基づきまして、「現に指定管理者に指定されているものを指定管理者の候補者として選定することが適当と認めるとき」といったところで今回公募をせずに行ったものでございます。
森委員
これまでこれに該当して公募せずに候補者を決めたということはあったんでしょうか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
保育園の指定管理者に関しましてはこの2園が一番最初でございましたので、これまでこの条文を使って指定管理を更新したことは今回が初めてでございます。
森委員
今回初めてのケースということで、このぐらいの情報だけ出しておけばいいだろうと思われたら、これが前例になっちゃうのはちょっと困るので、細かい話を聞かせていただきます。8月22日の御報告のときに、福祉サービス第三者評価結果において良好であることというのが一つ公募しないということの理由として挙げられていたかと思うんですが、この福祉サービス第三者評価というものは、まずどういう制度なんでしょうか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
福祉サービス第三者評価と申しますのは、文字どおり第三者の評価機関がございまして、そこの評価機関が保育園の評価に入りまして、実際、書面審査、それから利用者の方への調査、あと施設に対する聞き取り調査といったものを行いまして、それぞれ細かい項目がございまして、例えば組織、リーダーシップと意思決定はどのようにされているかですとか、あと利用者の意向や地域環境等の把握とかはどうなっているのかといったところ、それぞれ細かい評価項目がございまして、それを第三者評価機関がチェックをして、そういったものがきちんと果たされているかどうかといったところを評価していくものでございます。
森委員
私の理解では、この制度というのは評価を受ける側、今回で言えば保育園の事業者さんが評価する側を選べる、こういう制度だと思ったんですが、そういう理解でよろしいですか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
委員御指摘のとおり、そういった第三者評価機関が事業所を評価する、その結果をもちまして利用者の方が例えばこの保育園は安心して利用できるといったところを御判断いただくシステムでもございますし、あともう1点は、施設の中、事業者さんも評価を受けることで、指摘事項があればそれを改善していけるといったところの自浄作用も働くといったような制度だと理解してございます。
森委員
今の自浄作用という部分は大事な話で、ただ、評価される側が評価する側を選ぶというのは、例えば民間の会社が自分たちの業務を改善したいからコンサルティング会社に依頼して自分たちの業務分析をしてもらう、それで業務の改善をする、こういうことは理解できるんですけれども、第三者に対して評価を受けて、これで大丈夫なんですと示す。そういう場合においては、評価される側が評価する側を選ぶ、この仕組みは説得力に欠けるんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
評価される側が評価する側を選ぶというよりも、第三者として客観的に事業者様を評価するという制度でございますので、そこはちょっと違うのかなと考えているところでございます。
森委員
評価機関というのは民間でいっぱいあります。その中のどこの評価機関から評価を受けるかというのは事業者が選ぶのではないんですか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
今回の場合は、私ども区のほうで評価機関を選んで保育園のほうに入っていただいております。
森委員
そうすると、保育園の運営しているところ自体が選んだのではなくて、区が選んだということでお伺いをしたいんですが、そうすると、たくさんある評価機関の中でどういったところが今回この評価をされているんでしょうか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
入札で選んでおります。
森委員
選び方ではなくて、会社なのかNPOなのかわからないですけれども、どういったところが評価しているんですか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
評価機関に関しましては、東京都のほうでそういった福祉サービス第三者評価機関を選ぶ機構がございまして……。
森委員
評価機関はたくさんありますよね。その中から入札で選ばれたわけですよね。選んだ結果、どういったところがこの保育園の評価をされたんですか。どういったというのは、評価のポイントというか、主体の性格、株式会社なのかNPOなのかというところもあると思うんですけれども、その辺はいかがですか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
評価機関といたしましては、株式会社が評価に入っております。
森委員
入札ということですと、金額で評価機関は選ばれたんでしょうか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
金額で選んだものでございます。
森委員
そうすると、福祉サービス第三者評価結果は全部ネットで公開されているんです。見させていただいたら、確かに株式会社なんですが、登録としては一般建築士事務所なんです。建築士の事務所が保育園を評価するというのはよくわからないんですけれども、そういったことは可能なんでしょうか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
福祉サービス第三者評価という制度のもとで、東京都福祉サービス評価推進機構がそういった評価機関を認定してございますので、そういう認定された評価機関であれば、出身母体というんですか、そういうものを問わず評価していただいて適正だと考えてございます。
森委員
実際、今回この評価をしていただいた株式会社の実績みたいなものを見てみると、保育園の評価等をたくさんされてきているところなんです。だから、建築士事務所が保育園の評価というのは、制度としてはあまり理解できないんですが、ただ、実績としてはあるということで、そんなにおかしな話でもないのかなとは思うんですが、一方で、評価機関を選ぶというのは結構大事な話だと思うんです。この第三者評価のホームページにも、評価機関の選び方みたいなページがあって、チェックリストがPDFでばっと出て、自分のところにふさわしい評価機関を選ぶにはどうすればいいかみたいな案内がちゃんと書いてあるんです。そういうところを踏まえないで入札だけで決めちゃうというのはちょっと乱暴なのではないかと思いますが、いかがですか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
私どもといたしましては、東京都の福祉サービス評価推進機構のほうが適切な評価機関として認定しておりますので、それで問題ないと考えてございます。
森委員
その選んでいる東京都のほうが評価機関をどう選ぶのかは大事ですと言ってホームページに公開しているんです。なので、評価機関の中もいろいろあって、多分それぞれ得意分野、専門分野があると思うんです。そういったところも踏まえた上で評価を受けるのが本来ではないかと思います。
それから、保護者の保育サービスに対する満足度が高いというところがあるんです。これは具体的にどういったところがどのぐらい高いんでしょう。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
保護者の満足度調査に関しましては毎年1回行っているところでございまして、今回は平成24年度、23年度というところで、現在利用している保育施設における保育サービスについて、総合的に見て満足していますかという設問に関しまして、満足、大体満足しているといった回答がそれぞれ高かったというところはございます。
森委員
今御説明いただいた部分、それプラスもうちょっと細かいアンケートの内容というのもこの第三者評価結果のところのホームページには出ていまして、それを見ますと、確かに満足度は高いというのは読み取れるんです。ただ、課題がないわけではなくて、これは宮園と宮の台でも違うんですけれども、例えば行事日程は保護者の状況に配慮しているかというところは若干イエスが少なかったりとか、個別で見ると課題はいろいろあると思うんです。そういった中で、公募をすれば、よりいいところがあらわれるのではないか、こういう判断もできたかと思うんですが、そういったお考えはなかったんですか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
先ほどの私の答弁の満足度調査というのは区で独自でやっております満足度調査のことをお答えしてしまいました。申しわけございません。
今の、公募してよりいい事業者を、というようなお話かなとございましたが、私どもといたしましては、保育の継続性、安定性といったところで、現事業者の方の選定をするといったところを選んでおります。万が一選定したときに評価が芳しくないということであれば公募に切りかえるといったような予定でございましたので、そういったところでは現事業者が適切に運営されていただけているんだなというところではございます。
森委員
今の、継続性、安定性というところが一番気になるんです。それを言うのであれば、よほど大きな瑕疵がない限り、保育園というのは基本的に1回指定管理者を選んじゃったら変えられない。そういったことにはならないんでしょうか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
今回私どもは公募によらず指定管理者のほうを選定させていただいたわけでございますが、委員のほうからは説明が不足しているという御指摘をいただいておりますが、選定の内容に関しましては、公募で行うときと同様の項目で審査のほうをさせていただいてございます。そういった意味では、客観性が担保された中で選定のほうをさせていただけたと考えているところでございます。
森委員
公募の場合は必ず選定委員会というのをつくられると思うんですが、今回そういった組織はつくられたんですか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
その辺が私の説明不足だったかもしれませんけれども、先ほど言いました例えば満足度ですとか、第三者評価の結果ですとか、それから都の指導検査の項目に基づく区の検査ですとか、そういったところを子ども教育部内に設置いたしました選考委員会の中でそういった結果をお諮りして、子ども教育部の選考委員会の中で評価を最終的にしていただいて選定をしたといったような経過でございます。
森委員
指定管理者の選定は、ただでさえ公募だったとしても、私たちからするとなぜそこが選ばれたかというのはなかなかわからないわけです。応募してきた書類というのは民間の経営の秘密に該当するというところもあって、議会にはなかなか出していただけない。情報公開請求すれば割と出るんですが、少なくとも議会にはあまり出てこないという中で、そもそも指定管理者というのは、私たちから見ると、公募をしてもちょっと不透明な部分がある。
さらに、ここで公募によらないで事業者を決めるというのは、相当な根拠をお示しいただかないと、これが妥当ですという判断はなかなかできないのかなと思っております。今回は8月に御報告いただいたときの情報をもとにいろいろ私のほうでも情報をいただいて調べて、確かに言っていることにそんなに間違いがない、皆さんが言っているとおりなんだろうなというふうに思いましたが、今後、保育園の指定管理、そもそも指定管理者制度のガイドラインというのも全庁的につくっているところというふうにもお聞きしていますし、そういった意味で、今後議案を出すに当たっては、もう一度説明責任という部分を考え直していただきたい。これは最後、要望にしておきます。
委員長
先ほどの保留答弁はよろしいですか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
50万円以上の修復に関しましては、これまで5件ほど修復をしているところでございます。
伊藤委員
2園足して5件ということですね。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
指定管理者、今現在行っている4園の中で5件でございます。
伊藤委員
個別には出てこないんですか。宮園は何件とか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
今回の指定管理のところは該当してございません。
伊藤委員
わかりました。ありがとうございます。これからどんどん老朽化していくので、恐らく2園どちらかがこういった大きな修繕改修なんかがあろうかと思うんですけれども、その辺を区としてどのように考えているのかと思って伺います。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
施設の修繕に関しましては、現在の指定管理者と協議しながら必要な修繕は行っていかなければまいりませんので、その辺は情報交換を密にして備えてまいりたいと考えております。
伊藤委員
もちろん、保育園に行かれて現場を見ていると思うんです。この両園、築何年たっているかわかりませんけれども、とにかく子どもの安全というのは大切です。そのためにただ言いなりに、ここが壊れたからこれだけ欲しいんですと言っても、区の税金ですから、きちっと精査をして修繕改修なんかもしていただきたいと思っております。その辺をどのようにお考えなのか伺います。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
こちらのほうも技術的なところですとかは、私ども所管だけではなく、施設の所管とも協議いたしまして、そういった中で適切な対応をとってまいりたいと考えております。
委員長
他に御質疑ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、休憩をして取り扱いを御協議したいと思います。委員会を暫時休憩させていただきます。
(午後2時46分)
委員長
それでは、委員会を再開いたします。
(午後2時48分)
ほかに質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、質疑を終結いたします。
次に、意見の開陳を行います。意見はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、意見の開陳を終結いたします。
次に、討論を行います。討論はありますか。
かせ委員
第67号議案と第68号議案に反対する立場から討論したいと思います。
そもそも区の保育行政の責任を負うのは中野区でありまして、中野区が責任を負って保育行政を進めるということになれば、先ほどの議論の中にもありましたけれども、10年計画では全ての園を民営化するという方向も出していますし、そうしますと、区の責任が曖昧にされる、あるいは放棄されると、そのことが心配されるところであります。そういった意味から、この保育園の指定管理者制度については当初から私どもは反対しておりましたけれども、今回につきましても認められないということで反対したいと思います。
委員長
他にございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、討論を終結いたします。(「休憩してください」と呼ぶ者あり)
休憩いたします。
(午後2時49分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後2時51分)
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
先ほど伊藤委員の御質問の中で、50万円以上の工事件数というところで5件というふうにお答えさせていただきましたが、5件以上あるということがわかりましたので、答弁訂正のほうをさせていただきたいと思います。失礼いたしました。
委員長
それでは、これより第67号議案、第68号議案の採決を順番に行います。
これより第67号議案について挙手により採決を行います。
お諮りいたします。第67号議案、指定管理者の指定についてを原案どおり可決すべきものと決することに賛成の委員は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
委員長
挙手多数。よって、本件は可決すべきものと決しました。
以上で第67号議案の審査を終結いたします。
次に、第68号議案を挙手により採決を行います。
お諮りいたします。第68号議案、指定管理者の指定について、を原案どおり可決すべきものと決することに賛成の委員は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
委員長
挙手多数。よって、本件は可決すべきものと決しました。
以上で第68号議案の審査を終了いたします。
それでは、第70号議案、中野区保育所における保育に関する条例の一部を改正する条例を議題に供します。
第70号議案を一旦保留とさせていただきまして、関連する所管事項の報告を受けたいと思います。
理事者の報告をお願いいたします。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
それでは、保育利用者の負担の公平化につきまして御報告させていただきます(資料3)。
8月22日に当委員会で御報告をいたしました保育利用者の負担の公平化(案)につきまして、パブリック・コメント手続を実施し、このたび保育利用者の負担の公平化について、下記のとおり決定いたしましたので御報告いたします。
まず1番、保育利用者の負担の公平化に関するパブリック・コメント手続の結果でございます。1枚おめくりいただきます。別添1、パブリック・コメント手続の実施結果についてというところでございます。
1番、意見の募集期間でございますが、平成25年9月5日から平成25年9月25日まで募集を行ったところでございます。
2番、提出方法別の意見の提出者数でございますが、電子メール10件、郵送で1件、合計11件でございました。
3番、提出された意見の概要及びそれに対する区の考え方でございます。主なものといたしましてまとめさせていただいてございます。
まず(1)認可保育所保育料については4件ほどにまとめさせていただいております。まず、1番と2番でございますが、保育料は税額が高額になるほど引き上げ額を大きくすべきではないかといったことですとか、あと改定率、改定額に差があり過ぎるということで不公平ではないのかといったような改定内容に関する御意見をいただいておるところでございます。
また、おめくりいただきまして、3番のほうでは、高額所得者はそれなりに多額の税金や保育料を負担している現状があるというところがございまして、同じサービスを受けるのに負担に差があることは公平とは言えないのではないかといったような負担のあり方といったところの御意見もいただいたところでございます。
また、(2)といたしまして、認証保育所保護者補助についてでございますが、こちらのほうは2点にまとめさせていただいております。内容といたしましては、認可保育所と認証保育所のサービスの違いがある、差があるというところで、御意見をいただいた方の中では、認証保育所のサービスが委員会でもすぐれているというような御指摘でございましたけれども、そういった中で負担額を同一にすることは疑問ですというような御意見、それから、高額所得者への一層の負担の増で新たな税の投入は避けるべきといったような御意見をこちらのほうではいただいているところでございます。
3ページに移っていただきまして、(3)その他で5件ほどまとめさせていただきました。1番のほうでは、ベビーホテル等の認可外保育施設といったようなところに関しましても、きちんと適正な水準を満たしている施設に関しては負担の公平化の措置を行うべきであるといったような御意見ですとか、あと3、4、5番に関しましては、保育の質といったようなところに関して御意見があったものでございます。
続きまして、おめくりいただきまして4ページでございます。(4)でその他の御要望や意見ということで11件にまとめさせていただいております。2番、3番、4番、5番といったところでいきますと、待機児童の解消ですとか、あと認可保育所の増設をこういったところで充てていくべきだというような御要望がございました。また、下のほうに行きますと、最後の11番のあたりですと、先ほど出ておりましたベビーホテル等の認可外施設に関しましてももっとサービスのいいところもあるというところで、そういったところを活用してはどうかというような施設の活用に関する御意見といったようなところがございまして、そういった御意見ということでこちらのほうにまとめさせていただいているところでございます。
4番ですけれども、これらいただいた意見を踏まえまして再度検討のほうを行ったところでございますけれども、前回の案から修正する場所はなく、右ページの別添2のとおりにまとめさせていただきましたとおり、保育利用者の負担の公平化について取りまとめをさせていただいたところでございます。
それでは、別添2に関しまして、また改めて御説明をさせていただきます。前回の案というものでございましたけれども、今回は保育利用者の負担の公平化でございます。8月22日の御報告からの変更点は、繰り返しになりますが、ございませんが、簡潔に説明をさせていただきます。
まず、認可保育所の保育料に関しましてですけれども、中段の(2)改正案でございますが、①といたしまして、保育料の徴収基準の変更といったところで、各階層の所得税額を平成19年度の税制改正を反映した額に改めるといったこと、それから、高額所得者層に応分の負担を求めるために現行の最高階層以降に新たな階層を増設するといったこと。
それから②といたしまして、保育料の細分化といったところでございまして、現行の保育料徴収基準で所得の階層が異なるにもかかわらず保育料が増額になっている部分の保育料を細分化する。また、階層区分の所得税の幅が大きい階層を細分化するといったことでございます。
それから③といたしまして、延長保育料に関しましては、現行では保育料の基本額のおおむね10分の1としているものでございまして、この基本保育料の金額が変わる層に関しましては基本保育料と連動した改正を行うという考え方でございます。
(3)といたしまして、急激な負担増の緩和といったようなところでございますが、このことに関しましては、裏面にお移りいただきまして、経過措置として引き上げ額の上限を6,000円とするといったものでございます。
2番の認証保育所保護者補助金に関しましては、2番の(2)をごらんいただきたいと思うんですが、補助上限額の2万円を6万2,000円に引き上げます。ただし、補助額は6万2,000円と認証保育所の基本料との低いほうの額から認可保育所を利用した場合の基本保育料を引いた額とするといったようなところの内容でございまして、以下は長くなるので省略させていただきますけれども、認可保育料の改定内容につきましては、隣にありますA3横の別紙1の表のほうに前回同様まとめさせていただいているところでございます。
また、経過措置に関しましては、別紙1の裏面に別紙2というところで、引き上げ額を6,000円までまとめた表を提示させていただいているところでございます。
また、認証保育所の保護者補助金に関しましては別紙3のとおりということで、前回お示しした案と同様の内容になっているものでございます。
以上、保育利用者の負担の公平化についての御報告でございます。
委員長
ただいまの報告について御質疑ございますか。
かせ委員
まず、前回はっきり出ていなかった分で重複になるかもしれませんけれども、お聞きします。まず、これは見直しの視点として、平成19年度に実施された税制改正に伴う保育料徴収基準の見直しということですけれども、この19年の税制改正というのはどういったものだったんでしょうか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
簡潔に申しますれば、所得税をそれまでの半分にし、その分を住民税のほうを引き上げ、住民税と所得税ではプラス・マイナス・ゼロといったような税制改正が行われたものでございます。
かせ委員
当時、そういった税制改正によって、住民税と所得税の合算したものについては同じだということだったんですけれども、実際にはそうなっていないのだろうと認識しているんですが、今でもそういう認識に立っているんでしょうか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
プラス・マイナスといったところは私の直接の担当ではございませんけれども、保育料に関しましては、所得税のほうが減額になったということは事実でございますので、そういう認識でございます。
かせ委員
確かに所得税を基準として保育料が決まりますから、このときには住民税のほうにシフトされて所得税のほうは低くなるということだったんですが、ですから、所得税が低くなったからランクが下がって保育料が下がったと、こういうことだろうと思うんですが、それでよろしいんですか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
そのとおりでございます。
かせ委員
ところが、そのときの税制改正では、定額減税の廃止等、ほかのところでも変わられていると思うんです。ですから、保育料というところで見るというよりも、一つの家庭、だから、子育て世帯の家庭から見ますと、この定額減税の廃止というのは生活としては大きく作用していると思うんです。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
保育料の算定に関しましては所得税をもとにしてございますので、今回の改定は所得税をもとにといったところで判断をさせていただいているところでございます。
かせ委員
答えにくいんだろうと思いますけれども、このときには定率減税が廃止をされたということで、例えば所得税については、それまでは最高で25万円の控除がありました。これがなくなったということ、それから、その後、税制改正後、子ども施策についてはそのほかにもいろいろ変化があったと思うんですが、手当等、これについてはどうなんでしょうか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
子ども手当、児童手当といろいろ変化があったのは承知してございますが、今回私どもがこの負担の公平化を考えた中では、所得税額の低下による保育料といったようなところがございますので、その観点で早急に是正することが必要といったところの答申を審議会のほうからいただいておりますので、それに伴いまして対応のほうを考えたというものでございます。
かせ委員
それで、私たちが考える場合に、子育て世帯のそのところに基準を当てる。それで考えていかないと、ただ保育料をそのときに税制改正で基準が安くなった、ランクが移行したと言ったけれども、その間、その次の人ではなくて、今の人たちにこの影響を与えるわけです。それから、現在どうなっているかというと、昨年の子ども手当が廃止をされて、それで所得制限がなくなるということで、大きく負担増になったところもある。そしてまた、私たちは賛成できませんけれども、消費税の増税ということもあるわけで、今子育ての世帯というのが大変厳しい状況にあると思うんですけれども、そういった世帯に対する認識というのはどうお考えでしょうか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
子育て世帯というところでございますが、子育て世帯に関しましては、今回も負担の公平化というところでお話をさせていただいているとおり、認可保育所だけではなく、認証保育所も中野区のほうとしてはいろいろな施設というところで進めて利用していただいている方もございまして、そういった方々との負担の公平化、それから、家庭で子育てをしていただいている方との公平化、そういったバランス等も考えまして、今回負担の公平化ということで考えさせていただいているところでございます。
かせ委員
負担の公平化ということで、一方では、保育園の保護者に対してはかなりの負担を強いることになります。前回保育料の改定で1億円強の増収が見込まれるということを言っていましたけれども、こういったものを先ほど認証保育所であるとかその他の保育施設、その補助金に回すんだというふうなおっしゃり方をしております。そういった方たちに対して補助を多くして負担を軽減するということはもともと私たちも言ってきたことで、それ自体については反対するものではないんですが、ただ問題なのは、その財源として、一方で1億円も負担増を強いながら、その財源を使って負担の公平化の名のもとにこういった施策が行われる、そこが問題なんです。
せんだっても、特に表を見てみますと、低所得者の方に対する負担が非常に多いわけです。例えば3歳児未満のところの前の区分で言うとD2ですけれども、前年分所得税が1万5,000円から1万6,801円未満のところ、これが新規のところではD4なんです。そうしますと、改定料金が8,300円から1万5,400円、85.54%の増ということになります。また、この表を見てみますと、現行階層Aというのは生活保護世帯、Bというのは住民税非課税であるとか、Cのところについては均等割のみとか、こういうことで、これについては増はないんですが、D1、D2あたりになりますと、これは例えば前の区分でD1で1,500円から3,000円未満のところでは、これは6,700円が8,300円で1,600円、23.8%です。
それから、低所得層に入ると思うんですけれども、これからD3、D4、D5、D6、D7、つまり、D4からD9あたりというのは非常に高い改定率になっているわけです。これは、まさに低所得者層に大きな負担増を強いるということになります。この辺について、前回お聞きしましたけれども、明確ではなかったんですけれども、どうしてこういう低所得者層により高い改定率を強いる、こういうことにしたのかということをお聞きします。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
ここの改定額に関しましては、平成19年度の税制改正で、当時ここの階層の保育料がそれだけこの逆のように減額になっていたといったようなところで、今回は税制改正に伴った対応ということでございますので、特に低所得者だけの御負担を強く求めているといったところではございません。あと繰り返しになりますが、高額所得層にも今回増設をお願いしておりましたり、あと所得が違っても保育料が同じところにも細分化をさせていただいて、適切な保育料の御負担をお願いしているということで考えてございますので、そういったところを御理解いただければというところでございます。
かせ委員
保育料について、応能負担をより応能性の強いものにしていく。だから、収入の多い方には多い保育料というのは、これは理解できるんです。また、細分化するということについても、これは否定するものではないんですが、しかし、今回の改定について、低所得層のところにより多くの負担増、そういう率になっている。これについてはあまりにも配慮がないのではないかと思うんです。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
低所得層というところでございますが、若干繰り返しになりますが、平均19年の前までは同じような収入で今回の改定をお願いする額といったところの御負担をいただいていたというところでございますので、そういったところでは適切な金額ではないかと考えておるところでございます。また、そういった急激なところといったところで一定の経過措置といったところを考えさせていただいているところでもございます。
かせ委員
19年度のいわゆる税制改正ですけれども、このときについては急激な変化を緩和させるための措置、2年間ですか、そういったこともされました。それで、先ほども言いましたけれども、今の子育て世帯、特に若い人たちというのは、大方所得の低い層に入るわけです。今までの保育料が一気に1.8倍も上がるということはやはり耐えがたい負担だろうと思うんです。これはもとに戻すというのは皆さんの考え方ですけれども、今子育てしている人たちは今のこの段階の金額で保育料を払っているわけです。そこを基準にしなければ、それでなくても、今若い人たちの半数は不正規労働であったりという状況があるわけですから、厳しい生活を強いられている。そういう中でこれだけの値上げというのはあまりにも酷ではないかと私は思っております。それは、同じ答弁になりますけれども、私はそういうことで指摘しておきます。
委員長
答えは要らないということで、思いを述べたということでよろしいですか。要望ということでいいですか。
かせ委員
答えがあれば。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
パブ・コメの御意見の中にもございましたが、現在の保護者の方にとってみれば、確かに引き上げといったところは変わりがない事実でございます。ただ、先ほどの繰り返しになりますが、同じ収入の方で平成19年度以前の方がお納めいただいていた金額といったようなこともございますので、そういったところから御理解いただきたいと考えているところでございます。
南委員
今回平成19年度からずっと据置きされていたのを今回改定されるということなんですけれども、前回も案として委員会のほうで報告をされたんですが、意見交換会とか、参加人数が非常に少なかったというのがありまして、今回パブ・コメはされたんですけれども、それぞれたしか各保育園には説明をされたというふうには聞いていたんです。その辺はどうでしょうか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
パブリック・コメントに関しましては、区報、それからホームページを基本にいたしまして周知を図りまして、そのほか各保育園、認可、認証、そういったところも含めまして、保護者の方にパブ・コメを実施していますという御案内のほうはさせていただいているところでございます。
南委員
それにしても、まだまだ保護者の方々からすればなかなか周知されていないという部分があったかと思いますので、その辺、要望ですけれども、意見交換会をはじめ保護者の方々にしっかり伝わるようにまた最善の努力をしていただきたいと思います。各園のほうに、直接保護者の方々が今回値上げの改定があるんだと聞かれた場合に、これだけ細かいと園の対応としてはなかなか難しいかなと思いますので、その辺の工夫をさらにしていただければと思いますので、これは要望にしておきます。
小宮山委員
今回パブ・コメとか意見交換会を行うに当たって、区がどれだけの保育コストをかけているか。つまり、区がどれだけ痛みを分かち合っているというか、持っているかという説明をあまりしていないのではないかと思うんです。例えばゼロ歳児の保育に41万5,000円かかります。41万5,000円の保育コストがかかっているものが例えば1,900円とか7万4,000円とかの保育料で40万円分のサービスが受けられるのであれば、そんなに高くないのではないかと僕は思うんです。そのように区がかけているコストも区民に対してわかりやすく出してあげたほうが区民の同意を得やすかったのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
そういった件に関しましては、そういった観点での御説明は今回私のほうでしてはいないところではございます。ただ、これまでの説明の中で、例えば国の徴収する基準といったところで、これまで中野区のほうでは徴収基準の43%程度しか保育料のほうをお納めいただいていないということも答申の中で御指摘を受けてございましたので、そういったところは今後も検討の余地があるのかなといったところでございます。
委員長
他に御質疑はありますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、質疑がなければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。
先ほど保留をさせていただきました第70号議案を改めて議題に供します。
それでは、本件について理事者から補足説明をお願いいたします。
古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
それでは、第70号議案、中野区保育所における保育に関する条例の一部を改正する条例について補足説明をさせていただきます。
本件は、保育料及び延長保育料の額を改定するとともに、保育サービスにかかる利用者の負担額の適正化のための措置について定める必要があるため御提案するものでございます。
補足資料の新旧対照表(資料4)をごらんください。右に現行、左に改定案をお示ししてございます。これまで保育所における保育を行うことを定めておりました条例に保育サービスにかかる利用者負担の適正化のための措置を定めさせていただいており、そのため題名及び第1条、そして内容について第10条で規定をさせていただいているものでございます。
主な改正点とございましては、まず題名でございますが、中野区保育所における保育に関する条例でございましたところを保育等に関する条例ということで改正をお願いするものでございます。
あと第1条に関しましては、後段、下線部を引いてございますところに「並びに保育サービスに係る利用者負担額の適正化のための措置に関し必要な事項を定める」というところを加えさせていただいてございます。
それから、第10条でございます。保育サービスに係る利用者負担額の適正化のための措置といったところで、第10条で「区長は、保育サービスに係る利用者負担額の適正化に資するため、認証保育所その他の区長が別に定める保育施設を利用する児童の保護者に対し、予算の範囲内で補助を行うものとする」ということを1項のほうで定めてございます。
2項では「前項の補助に係る児童1人当たりの月額は、次の各号に掲げる額のうちいずれか低い額から、当該児童について法第24条第1項に規定する保育所における保育を行ったならば徴収することとなる保育料の月額を控除して得た額とする。ただし、当該控除して得た額に1,000円未満の端数が生じたときは、これを切り捨てた額とする。」ということでございまして、裏面にお移りいただきまして、第1号といたしましては、「当該児童の保護者が保育施設の利用に当たり納入した利用料の月額」、2号といたしまして6万2,000円ということで規定をさせていただいているものでございます。
続きまして、次の改正案のほうの第11条の別表第1でございます。こちらの別表第1は、後ろのほうに保育料の徴収基準といったところで、ページの通し番号で言いますと6ページから7ページの現行から4ページから5ページの内容に変更するものでございます。こちらは、先に御報告させていただきました保育利用者負担の公平化についてのとおりでございますが、表の仕立てのほうがあちらの表とはちょっと違っておりますので、その点はお読み取りいただきたいと思います。
続きまして、8ページでございます。8ページの別表第2が書いてございます。こちらのほうは、2人以上のお子様が保育園に入園している場合の2人目のお子様の保育料を算出するものでございます。割合の変更は今回いたしませんけれども、先ほどお話しいたしました所得階層が増えたところの改正をさせていただく内容でございます。
それから続きまして、別表第3でございます。こちらのほうは、延長保育料の徴収基準につきまして、12ページから14ページの現行のものを9ページから11ページの内容に変更するものでございます。こちらのほうは、基本保育料が変更されたところを中心に改定をお願いするものでございまして、それぞれ基本的には基本保育料の10分の1に近い金額のところで改定をさせていただいているところでございます。
それと、また2ページのほうにお戻りいただきますと、附則といったところを改正案のほうに記入させていただいてございます。2ページの附則の1番では、平成26年4月1日から施行するというところを定めさせていただいてございます。
2番は、「従前の例による」という以前の話でございますが、3番にございますところは、先ほど基本保育料を定めさせていただく別表1の内容の経過措置に当たる部分をこういった表記の中で示させていただいているものでございまして経過措置でございますので、経過措置の該当する階層に関しましては6,000円までに抑えた金額といったところをこの附則の中で定めているものでございます。
補足説明は以上でございます。よろしく御審議いただきますようお願いいたします。
委員長
本件に対する御質疑がありましたらお願いします。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、質疑がなければ、取り扱いを協議したいと思いますので、委員会を暫時休憩いたします。
(午後3時25分)
委員長
それでは、委員会を再開いたします。
(午後3時26分)
質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、質疑を終結いたします。
次に、意見の開陳を行います。意見はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、意見の開陳を終結いたします。
次に、討論を行います。討論はありませんか。
かせ委員
第70号議案に反対する立場から討論したいと思います。
この中野区保育所における保育に関する条例の保育料の改定についてでありますけれども、これは平成19年度の税制改正が反映されていないので、それに反映させるものだというような考え方であります。しかし、平成19年度の税制改正で言われるように所得税から住民税への財源移譲ということがあって、そのときには下がったということもあり得るわけですけれども、それから今日においては状況がまた大きく変わっております。その間に定率減税の廃止でありますとか、それから、子ども手当が廃止をされ児童手当に変わり、所得制限が加わるというような変化があります。また、この間の物価の上昇でありますとか、それから私たちは何としても阻止したいと考えておりますけれども、消費税の増税というようなことも言われる昨今の中、とりわけ若い人たちの生活苦が非常に大きな問題になっている。特に子育て世帯というのは若い人たちが必死になって子育てをしているわけですけれども、そういった人たちが安心して子育てできる状況では、今極めて厳しい状況にあるだろうと思います。
特に今回の引き上げについては、低所得層について極めて大きな率で負担増が強いられるということになれば、その痛みといいますか、重さというものは非常に大きなものがあるだろうと思います。そして、こういったことをずっと継続すれば、少子化問題についても少なからず大きな影響があるだろうと思います。区の責任において安心して子育てができる、そういった区政とするためには、一般財源を使ってでもこの問題については引き上げをすべきではないということが理由であります。
また二つ目の理由といたしましては、私たちはこれまで認証保育園と他の保育施設についても利用者の負担が非常に大きいということで、そういったものに対する補助金というものは増額すべきだという考え方に立っています。今回について、そういった改良がされたということについては是とするものでありますけれども、その財源について、一方で保育料を引き上げる、それを充てるということについては、これは容認できないということであります。
そういった意味から、この議案については反対という考えに立っております。
委員長
ほかに討論はありますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、討論を終結いたします。
これより本件について挙手により採決を行います。
お諮りいたします。第70号議案、中野区保育所における保育に関する条例の一部を改正する条例を原案どおり可決すべきものと決することに賛成の委員は挙手をお願いいたします。
〔賛成者挙手〕
委員長
賛成多数。よって、本件は可決すべきものと決しました。
以上で第70号議案の審査を終了いたします。
それでは、次回の委員会は10月7日(月曜日)午後1時から当委員会室で行うことを口頭をもって通告をいたします。
以上で本日の日程は終了いたしますが、各委員、理事者から何か御発言はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本日の子ども文教委員会を散会いたします。
(午後3時31分)