平成26年02月21日中野区議会本会議(第1回定例会)の会議録 1.平成26年(2014年)2月21日、中野区議会議事堂において開会された。 1.出席議員(42名) 1番 若 林 しげお 2番 高 橋 かずちか 3番 木 村 広 一 4番 甲 田 ゆり子 5番 小 林 ぜんいち 6番 中 村 延 子 7番 石 坂 わたる 8番 後 藤 英 之 9番 石 川 直 行 10番 伊 東 しんじ 11番 内 川 和 久 12番 ひぐち 和 正 13番 白 井 ひでふみ 14番 平 山 英 明 15番 南 かつひこ 16番 森 たかゆき 17番 いながき じゅん子 18番 林 まさみ 19番 小宮山 たかし 20番 浦 野 さとみ 21番 佐 野 れいじ 22番 北 原 ともあき 23番 吉 原 宏 24番 いでい 良 輔 25番 小 林 秀 明 26番 久 保 り か 27番 酒 井 たくや 28番 奥 田 けんじ 29番 近 藤 さえ子 30番 金 子 洋 31番 長 沢 和 彦 32番 大 内 しんご 33番 伊 藤 正 信 34番 高 橋 ちあき 35番 市 川 みのる 36番 篠 国 昭 37番 やながわ 妙 子 38番 佐 伯 利 昭 39番 むとう 有 子 40番 か せ 次 郎 41番 来 住 和 行 42番 岩 永 しほ子 1.欠席議員 な し 1.出席説明員 中 野 区 長 田 中 大 輔 副 区 長 金 野 晃 副 区 長 英 直 彦 教 育 長 田 辺 裕 子 政 策 室 長 竹 内 沖 司 経 営 室 長 川 崎 亨 都市政策推進室長 長 田 久 雄 地域支えあい推進室長 瀬 田 敏 幸 区民サービス管理部長 白 土 純 子ども教育部長、教育委員会事務局次長 髙 橋 信 一 健康福祉部長 野 村 建 樹 保 健 所 長 寺 西 新 環 境 部 長 小谷松 弘 市 都市基盤部長 尾 﨑 孝 政策室副参事(企画担当) 海老沢 憲 一 経営室副参事(経営担当) 戸 辺 眞 1.本会の書記は下記のとおりである。 事 務 局 長 篠 原 文 彦 事務局次長 青 山 敬一郎 議事調査担当係長 佐 藤 肇 書 記 関 村 英 希 書 記 東 利司雄 書 記 土 屋 佳代子 書 記 細 川 道 明 書 記 江 口 誠 人 書 記 永 見 英 光 書 記 鈴 木 均 書 記 井 田 裕 之 書 記 竹 内 賢 三 書 記 遠 藤 良 太 書 記 香 月 俊 介
議事日程(平成26年(2014年)2月21日午後1時開議) 日程第1 第1号議案 平成25年度中野区一般会計補正予算 第2号議案 平成25年度中野区用地特別会計補正予算 第3号議案 平成25年度中野区国民健康保険事業特別会計補正予算 第4号議案 平成25年度中野区後期高齢者医療特別会計補正予算 第5号議案 平成25年度中野区介護保険特別会計補正予算 第11号議案 中野区長等の給料等に関する条例の一部を改正する条例 第12号議案 中野区教育委員会教育長の給与等に関する条例の一部を改正する条例 第17号議案 仮称鷺の宮調節池上部多目的広場整備工事請負契約 日程第2 第6号議案 平成26年度中野区一般会計予算 第7号議案 平成26年度中野区用地特別会計予算 第8号議案 平成26年度中野区国民健康保険事業特別会計予算 第9号議案 平成26年度中野区後期高齢者医療特別会計予算 第10号議案 平成26年度中野区介護保険特別会計予算
午後1時00分開議 ○議長(伊東しんじ) 定足数に達しましたので、本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元に配付の議事日程表のとおりでありますので、さよう御了承願います。 昨日の会議に引き続き、一般質問を続行いたします。
中野区議会議員 佐 野 れいじ 1 中野区の空き家対策について 2 中野区の人口統計活用について 3 東京メトロ中野新橋駅の改装・バリアフリー化について 4 障害者権利条約に基づく取り組みについて 5 その他
○議長(伊東しんじ) 最初に、佐野れいじ議員。 〔佐野れいじ議員登壇〕 ○21番(佐野れいじ) 平成26年第1回定例会におきまして、自由民主党の立場から一般質問をさせていただきます。質問は四つございます。1番目に中野区の空き家対策について、2番目に中野区の人口統計活用について、3番目に東京メトロ中野新橋駅の改装・バリアフリー化について、4番目に障害者権利条約に基づく取り組みについて、以上4点についてのお伺いをさせていただきます。 まず1番目の中野区の空き家対策についてお伺いをさせていただきます。 増え続ける空き家及び特定空き家は全国に現在757万戸、平成20年調べでありますが、全国272自治体が空き家条例を制定いたしております。放置された空き家、特定空き家の存在は、防災、衛生、景観、倒壊、犯罪などの誘発を招く危険性を抱え、地域住民の日常生活に不安を与えております。中野区内においても現在83戸が存在すると聞いております。地域の問題として、多くの区民からも相談が寄せられております。そこで、以下五つの観点から御質問をいたします。 1番目、昨年の第3回定例会総括質疑において、空き家で生じる問題点として行政として対応する場合の難しさなどにつき、お聞きをいたしましたが、その後の行政の取り組み状況について教えていただきたいと思います。特に前回、パネル写真にてお示ししました近隣住民が大変困り果てている本町五丁目の樹木に覆われた放置空き家、住宅について、区としてその後どのような対応と取り組みを行ったか、お聞かせいただきたいと思います。 2番目、昨年、臨時国会に議員立法にて提出を予定されておりました空き家などの対策の推進に関する特別措置法案に私も当時の中野区も一縷の望みを託しておりましたが、時間的に間に合わず提出が断念されました。法案作成に幾つかの修正や変更が行われ、また関係する多くの省庁との打ち合わせに時間がかかっていると聞いております。何としても現在開会中の通常国会に提出されることを希望しておりますが、法案の中身がどのように修正、変更されたのか。また、今国会に法案提出される可能性はどうなのかについて、情報として教えていただきたいと思います。 3番目、自分としては基本的には法的裏付けなしで、個人の所有財産に立ち入ることは大変難しいことであると思っております。そこでお聞きいたしますが、国会での立法化を踏まえ、今後それぞれの自治体で作成、制定されるであろう条例には、厳しい罰則等や実効性のある施策を織り込んだものを期待したいと思いますが、いかがでしょうか。 4番目、前回の質問で、現在多くの自治体が条例制定に向け取り組んでいるとお聞きしましたが、東京23区の中において特に特色のある条例を制定している区はどこなのか、お聞きをいたします。 5番目、国会での法令化に時間がかかり、法律が制定されても実施までの期間に時間がかかれば、空き家や特定空き家の周辺で生活する住民の不安は解消しないと思われます。法令施行までの間にさまざまな問題が生じた場合、中野区として、その問題解決に対してどのように対応できるとお考えでしょうか、お伺いをさせていただきます。 また、ことし2月7日の都政新報によれば、23区の中で既に足立、大田、新宿、墨田で条例が施行されており、ことしの1定でさらに台東、そして豊島区が空き家対策条例を出すとの報道がありました。特に台東区の条例は、助言、指導、勧告、命令が区としてできる。これらに応じない場合には行政執行までができる規定も盛り込んだとも書かれておりました。国の法令化がおくれる場合、中野区として行政がこの問題に取り組みやすくするため、他の自治体のように区独自の罰則を含んだ条例制定も視野に入れて取り組むべきだと思いますが、区としての条例への取り組みについてどう考えるのかをお聞きしたいと思います。 以上でこの項の質問を終わりますが、今後も区、都、国と連携を密にして、中野区独自の解決策を早期に検討すべきであると思っております。安全・安心のまちづくりの面からも、一日も早い解決方法を中野区として行っていただきたいと思っております。 2番目として、中野区の人口統計の活用についてお尋ねをさせていただきます。ここ10年、中野区の人口は約30万から31万と推移し、大きな動きがありません。しかし、ここに来て、警察病院をはじめ、四季の都市(まち)への3大学誘致や大手会社の参入などにより、昼の人口は増加しているのも事実であります。私は常々、人口から来る諸問題の分析は非常に重要であり、かつ大切であると思っております。例えば人口密度の問題、1平方キロメートル当たりの高さでは、これまで23区中、中野区は一番後ろであったものが、最近は23区、後ろから第2位、全国でも第2位。また、合計特殊出生率も平成24年0.90です。これも後ろから全国第2位、23区中、第2位の低さと言われております。さらに、平成26年1月1日現在、1世帯当たりの人員は1.67、これも後ろから全国第4位、23区中、第4位の低さなど、いろいろな数字が統計上示されております。しかし、大切なのは、こうした統計上の数字をどう中野区として使い、各分野の政策に生かしていくのかではないでしょうか。特に国全体として少子高齢化が進もうとしている環境の中で、中野区は教育分野、まちづくりや健康福祉分野、都市基盤分野などにどのようにこの人口統計上からの数字の変化や推移を情報分析し、提供することが大切なことであると思っておりますが、どのようにお使いになっているかをお聞きしたいと思います。 そこで、以下の4つの点について区長にお尋ねをいたします。1番目、まず、せっかくある現在の中野区の人口統計の数値をどのように区政に生かしているのかをお尋ねします。具体的な実例を挙げてお示しをいただきたいと思います。 2番目、中野区の現在の年齢別人口、生産年齢人口についてお尋ねいたします。20歳から30歳代の区内の年齢別人口割合が突出して多い一方で、20代、30代人口の入れかえが激しいと聞いておりますが、それは事実でしょうか。また、事実とすれば、若い層の働き手人口の流動化がどうして起きている。それをまた食いとめる方策は何と考えますでしょうか。さらに、年々全国的にも生産年齢人口(15歳から64歳)が減り、高齢者層(65歳以上)が増加傾向にある中で、それらの対策はどのようにしていくつもりでしょうか、お尋ねをいたします。 3番目として、合計特殊出生率がここ数年、東京都、区部、全国平均と比べて大変低い。中野区は大変低い理由をどのように考え、また、どのようにして向上させていくおつもりなんでしょうか。例えば2008年、東京都は1.09に対して中野区は0.83、2011年は、東京都が1.06に対して中野区は0.86、そして2012年は、東京都が1.09に対して中野区はようやく0.90にまで持っていきました。 こうしたことから、関連して4番目として、人口減少社会が進む中、2010年の国勢調査によると、中野区の人口は31万4,750人ですが、中野区の将来の人口推計は今後どのようになっていくのか、お示しいただきたいと思います。中野区においては、ぜひこうした人口統計数値を分析、整理し、今後の区の政策にさらに反映していくことを願い、この項の質問を終わらせていただきます。 3番目、東京メトロ中野新橋の改装・バリアフリー化についてお尋ねをさせていただきます。 現在、地下鉄中野新橋駅は、駅舎の改装工事とあわせて、エレベーター化、バリアフリー化の工事を行っております。そのため、改札口の移設を従来の中新通りから脇の道に仮の改札口を現在設けております。駅地下鉄構内の掲示板によれば、ことし、26年の秋口ごろには改札口も新橋通りに戻し、3階建ての新駅舎とあわせて、エレベーター、バリアフリー化を設置し、さらにこれまでの汚い男女共通トイレから、既に利用している清潔な男女別多目的トイレへと、3階建ての新駅舎の図が描かれておりますが、26年秋完成には本当に間違いがないんでしょうか。これは当初、エスカレーター化から出発し、エレベーター化実現への変更の経緯もあり、地元住民並びに駅利用者にとって長年の夢が実現することでもあります。再度間違いのない明確な完成時期を示していただきたいと思います。また、駅内の告知板への訂正があれば、訂正すべきだと思いますが、いかがでしょうか。以上でこの項の質問を終わらせていただきます。 4番目、障害者権利条約に基づく取り組みについてお尋ねをさせていただきます。 昨年の12月4日に参議院本会議において、障害者権利条約の締結が全会一致で承認され、ことしの1月20日に批准書が国連に提出されました。これにより、この条約は2月19日に我が国において効力を生じることとなりました。国としては140番目となるそうですが、締結国として新たなステージに立ち、共生社会の実現に向けた取り組みを進めていくこととなりました。また、この条約は、障害に基づくあらゆる差別の禁止、障害者の尊厳や権利の尊重などをうたっており、障害者の権利を包括的に規定するものとしては初めての人権条約とも言われております。 そこでお尋ねいたしますが、まず、障害者の人権についてお尋ねいたします。区においては、これまでも基本的人権の尊重ということについて、さまざまな理解促進のための事業を実施してきておられますが、今般、障害者権利条約が批准されたことを受けて、今後、障害者の人権についてどのように取り組みをしていこうとお考えでしょうか。また、2020年の東京オリンピック、パラリンピックの開催に向けて、ソフト面、ハード面にわたってユニバーサルデザインのまちづくりを進めていく必要があると思いますが、区としてはどのようにしていくか、御所見を伺いたいと思います。 2番目、次に障害者雇用についてお尋ねをいたします。障害者の雇用については、障害者差別解消法のほかに、障害者雇用促進法が改正され、差別の禁止と合理的配慮、提供義務が盛り込まれることになりました。障害者の雇用を促進し、さらに職場の環境整備などの合理的配慮や差別の解消といった新たな課題に対して、より現実的に効果をもたらすためには、企業の経営者や事業者などに対して、これまで以上にこうしたことを丁寧に説明するなどの理解促進の取り組みが必要かと思われます。そこでお尋ねしますが、区内の経済産業界、事業者などへの働きかけについて、今後中野区としてどのように進めていくのかをお伝えいただきたいと思います。 3番目、さらに教育についてお尋ねをいたします。教育については、インクルーシブ教育ということが言われております。インクルーシブ教育とは、人間の多様性の尊重の強化、障害者が精神的及び身体的能力などを可能な最大限まで発達させて、自由な社会に効果的に参加することを可能とするとの目的のもと、障害のある者と障害のない者がともに学ぶ仕組みとされております。今回の条約の批准によって、従来の特別支援学級のあり方などについても見直しがされていくのでしょうか。障害のある児童生徒の教育支援について、今後中野区としてはどのような考え方で進めていくのかという考え方をお伺いさせていただきたいと思います。 4番目、さらに区では、平成26年度に障害者基本法に基づく中野区障害者基本計画及び障害者総合支援法に基づく第4期中野区障害福祉計画の策定を予定されていると聞いておりますが、こうした新たな計画にも障害者権利条約の考え方が反映されるものと思われます。区としてはどのようにして反映をしていくおつもりなんでしょうか。具体的にお答えをいただきたいと思います。 以上で私の全ての質問を終わらせていただきます。 〔区長田中大輔登壇〕 ○区長(田中大輔) 佐野議員の御質問にお答えをいたします。 空き家対策の問題であります。空き家対策、大変頭の痛い問題ということでの御質疑でありました。これまでの取り組み状況についてということですが、御指摘の写真パネルのケースでは、相続人を追跡した結果、最終相続人にたどりつき、その方に詳細に状況説明をいたしまして、その後は適正な維持管理が行われるようになったと、こんなふうに承知をしております。本町五丁目の事例では、所有者への手紙を投函、また不在でも自宅訪問をするなどして積極的な働きかけに努めたところ、連絡をいただけるようになりまして、今年1月下旬に樹木の剪定等が実施をされて、周辺への影響を抑えることができたと、こんなような状況になっております。 それから、空き家関連の法案についてであります。議員立法の法案の内容ということでありまして、法案の準備をされているというところは聞いておりますし、報道などではある程度私どもも情報は入っておりますけれども、何分公式な情報といったようなものを得られる立場にないというようなことがありまして、この場では憶測に基づくような答弁になってしまっても困りますので、答弁は控えさせていただきたい、こんなふうに思っています。この法律についてですが、やはり個人の所有権、所有財産に対して何らかの働きかけを行わなければならないという、こういった案件でありますので、法律の裏付けというのが本当に必要なことだと、こんなふうに思っております。また、法律があったとしても、代執行等々の強硬手段ということまで視野に入れるとすると、なかなかその実効性を保つということが難しいという面もあろうかと、こんなふうに心配もしているところであります。実効性のある法律にしてほしいと期待をしているところであります。この法案の中身とか提出時期については、先ほど言いましたように明らかにはなっていませんが、国会に提出をされた際には、その審議内容に注目をしていきたいというふうに思っております。その上で、法律ができたらば、その法律を踏まえて、それぞれの自治体が空き家対策の充実について対応していくことになると考えております。 23区で特色のある取り組みはどんな事例があるかといった御質問がありました。豊島区では、ことしの第1回定例会におきまして、建物等の適正な維持管理を推進する条例、これを提出するように聞いております。条例案の内容としては、空き家に限らず管理が不十分な建物への指導、改善への指導、勧告、命令に従う場合の必要な支援ですね。それから、適正な維持管理に役立てるため、検査済証のない建物への調査を所有者の申請に基づいて区が実施をして、適合結果をきっかけとして改修、補修を促進し、除却、売却、建てかえ等の建物更新につなげていくといったような内容が含まれているということであります。こうした手続を経ても改善されない場合には、各種法律が委任する行政代執行の手続を想定しているということのようであります。 今後の区の取り組みについてということであります。法律や条例の有無にかかわらず、区民からの問い合わせや相談に対しては誠意を持って対応し、敷地・建物所有者に対しても自主的に処理していただけるよう指導及び助言を継続して行う考えであります。今後、法律案の進捗状況をにらみ、また、他区の条例等の運用状況を把握しながら、中野区としても独自の踏み込んだ取り組みが必要となるかどうか、これについてよく検討してまいりたい、このように思っております。 それから、人口統計の活用についての御質問でありました。人口統計は区政の最も基本的かつ重要な指標の一つである。こう考えております。10か年計画の策定などでさまざまな施策を総合的に考えていくような場合には、当然人口統計が必要となってまいりますし、区立小学校の再編計画、あるいは産業振興ビジョン、あるいは保育需要への対応方針など、各種計画や方針において状況の現状と、それから将来人口の推計などを踏まえて策定を行っているところであります。そのほか、さまざまな施策や事業の立案や実施においても人口統計を参考としているということでございます。 区の年齢別人口と転出入の関連についての御質問がありました。中野区の年齢別人口構成は、20代、30代が約35%に占めております。他の自治体と比べて高い割合となっております。また、居住年数5年未満の方が人口の3割を超え、その多くが20代、30代の方ということであります。これが中野区の特徴の一つとなっているところです。その主たる要因ということですけれども、中野区は都心への交通利便性が高いとともに、若年単身者向けの賃貸住宅が多くある。このことによると考えているところであります。一方、そういう状況の中で、若年層の転出入を一定程度抑制するということは、なかなか難しいことであるかな、そういった住宅ストックの入れかえが進まなければ根本的な構造改革になっていかないということでありますので、なかなか難しいのかなというふうには考えております。 それから、生産年齢人口が減少し、高齢者が増加をしていく。このことへの対応策はどのように考えているかということであります。生産年齢人口が減り、高齢者が増加していく社会においては、多様な働き方が可能で、誰もが能力や意欲に応じて働き、社会貢献できる社会の仕組みをつくることによって、支えられる側の人を減らし、支える側の人をふやす、持続可能な社会保障を構築するといったようなことが大切だと、このように考えております。 それから、全国的に見ても低い位置にあります中野区の合計特殊出生率についてであります。合計特殊出生率は、15歳から49歳までの女性の年齢別出生率を合計して、一人の女性が生涯何人の子どもを産むのかを推計したものであります。晩婚化の背景のもと、中野区の人口では、20代、30代の単身女性の割合が高いため、全国的に比べてみまして、合計特殊出生率が低くなっている。こんなふうに捉えているところであります。合計特殊出生率はさまざまな要因によって定まるというようなものでありまして、出生率そのものを押し上げるという対策はなかなか難しい。こんなふうには思っておりますが、区といたしましては、子どもを産みやすく、また育てやすい環境を整備していくこと。このことが最も重要なことだと、こう考えております。 それから、中野区の将来推計人口についてであります。中野区では各種計画策定等のための基礎資料として、住民基本台帳の人口に基づいた10年先までの中期将来人口推計と、それから国勢調査人口に基づいた2050年までの長期将来人口推計を行っているところであります。中期将来推計によると、10年後には人口は31万人、高齢化率で見ますと約21%。現在とほぼ変わらないという見込みとなっています。長期将来推計によりますと、2050年には人口は26万人弱まで減少をいたします。また、高齢化率については35%を上回るまで上昇する。そうした見込みとなっているところであります。 私からは以上です。 〔教育長田辺裕子登壇〕 ○教育長(田辺裕子) 障害者権利条約に基づく取り組みにつきまして、私からはインクルーシブ教育、障害のある児童生徒への教育支援についての御質問にお答えいたします。 現在、中野区の特別支援教育では、交流及び共同学習などを進めるとともに、現在増加傾向にある発達障害によりきめ細かく対応するため、特別支援教室を全ての小学校に整備する計画を進めているところでございます。今後、条約の趣旨を踏まえながら個に応じた支援の充実に努めてまいります。 〔都市基盤部長尾﨑孝登壇〕 ○都市基盤部長(尾﨑孝) 私からは、東京メトロ中野新橋駅の改装・バリアフリー化についての御質問にお答えをいたします。 東京メトロ中野新橋駅では現在、駅舎の改装・バリアフリー化工事を行っておりますが、男女別トイレと多機能トイレは昨年12月より使用開始となっております。平成26年8月には、バリアフリー化に向けたエレベーターの使用開始、改札口の中野新橋通り側への再移設は平成26年12月、駅舎全体の工事完了は平成27年2月となる見込みであると聞いているところでございます。このようなことから、東京メトロに対しては駅内の掲示の修正などを行う必要があると思いますので、工事の完成時期等を地域に対して正確に示すように申し入れをしたいと考えております。 〔健康福祉部長野村建樹登壇〕 ○健康福祉部長(野村建樹) 私からは、障害者権利条約に基づく取り組みのうち、障害者の人権に対する区の取り組み、それから、東京オリンピック、パラリンピックの開催に向けたユニバーサルデザインのまちづくりの点についてお答えをいたします。 国では、障害者権利条約の批准に向け、この間、国内法の整備を進めてまいりました。その目指すところは障害者自身の自立した決定が尊重され、必要とする支援を受けながら、あらゆる社会活動に差別なく参加し、他者と共生できる社会の実現でございます。区は、こうした障害者権利条約の趣旨を踏まえ、障害者の人権や基本的自由の実現を促進するために、社会的な障壁の一つひとつを取り除いていくという所存でございます。また、区では現在、中野区交通バリアフリー整備構想の改定作業に着手してございます。平成27年度から32年度までの計画期間におきまして、オリンピック開催に向けたユニバーサルデザインのまちづくりに資する交通バリアフリー施策について重点整備地区を中心に取りまとめる予定でございます。 もう1点、この権利条約の関係で、区の障害者基本計画等に関しての御質問がございました。障害者基本計画並びに障害福祉計画に当たります中野区の保健福祉総合推進計画の策定をこれから進めてまいりますが、保健福祉審議会に障害者部会を設置いたしまして、御検討いただくことを考えております。その中では当然に、障害者権利条約に関連したさまざまな制度改正、こうしたことを踏まえた議論が行われるものと想定しております。 〔都市政策推進室長長田久雄登壇〕 ○都市政策推進室長(長田久雄) 障害者権利条約に基づく取り組みについてのうち、障害者雇用の促進についての御質問にお答えをいたします。 平成28年4月に施行予定の改正障害者雇用促進法では、障害者が職場で働くに当たっての支障を改善するための措置、いわゆる合理的配慮の提供義務が新たに規定されたことから、こうした内容について理解促進を図る必要があるというふうに考えているところでございます。障害者雇用については、これまでも区は、区ホームページと国や東京都のサイトとのリンクや案内パンフレットの庁舎窓口での配布などによって適宜情報提供を行ってきたところであり、関係法令の改正等についても、これらの方法で周知していくこととしております。また、平成26年度にオープンする中野区産業振興センターにおいても、経営や就労等に関する情報の収集、提供を行うものとしておりまして、こうした機会を通じて周知に努めてまいりたいと考えているところでございます。 ○議長(伊東しんじ) 以上で佐野れいじ議員の質問は終わります。
中野区議会議員 内 川 和 久 1 中野四季の森公園拡張用地の整備について 2 個人情報の不正取得対策について 3 避難所機能の充実について 4 その他 (1)民間学童クラブの地域行事参加について
○議長(伊東しんじ) 次に、内川和久議員。 〔[1]内川和久議員登壇 〕 ○11番(内川和久) 平成26年第1回定例会において、自由民主党議員団の立場で一般質問をさせていただきます。質問は通告どおりでございます。 それでは、早速質問に入らせていただきます。 1番、中野四季の森公園拡張用地の整備について。 中野四季の森公園拡張用地0.6ヘクタールは、平成24年度に公園用地として区は取得しました。本年4月には北側に隣接する中野中学校も開校し、当初は中学校の校庭と一体化した利用ができる構想もあったと聞いています。しかしながら、その整備計画は一向に進んでおらず、中野四季の都市(まち)エリアで唯一手つかずの状態となっています。 そこで幾つかお聞きします。中野四季の森公園拡張用地の整備が進まないのは、新区役所、新体育館の配置に影響されるためとのことですが、新区役所、新体育館は区長の過去の答弁でも、既に区有地区域3を最優先候補地として検討中とのことであり、公園拡張用地に建築物でもつくる計画がない限り、公園整備を妨げるものはないと考えます。新区役所、新体育館の配置の影響とはどのようなものなのか、お聞かせください。 次に、この4月には、中野中学校新校舎が開校予定であり、南側から登校する生徒たちのために校舎南側公園拡張用地を通る通学路を整備するとのことですが、開校に間に合うのか、整備の進捗状況をお聞かせください。あわせて、開校に間に合わないとされていた校庭部分についても、整備の進捗状況をお聞かせください。 次に、中野中学校と中野四季の森公園拡張部分については、災害時には公園側から避難所である中野中学校への出入りができ、平常時にはグラウンドと公園部分とが一体利用できるとした構想に変更はないのか、お聞かせください。 次に、中野四季の森公園の拡張部分を取得した際に、たしか事業認可期間は平成24年度から平成26年度までと記憶しておりますが、用地取得からこの間どのような事業をしてきたのでしょうか。また、事業認可が切れた場合にはどのようになるのでしょうか、お聞かせください。 次に、このまま公園として整備もせず、中野四季の都市(まち)エリアで唯一手つかずの状態で放置しておくと、草刈りなど維持管理などの経費もかかると思いますが、その経費はどの程度なのでしょうか。新区役所、新体育館配置の影響を受け、完成の時期が見込めないのであれば、当面は周辺環境との調和を図るために芝生等を敷いて、暫定的にでも公園として利用できるよう整備すべきと考えますが、区のお考えをお聞かせください。 次に、2番、個人情報の不正取得対策についてお伺いいたします。 2012年に神奈川県で起きた逗子ストーカー殺人事件はまだ記憶に新しいところです。この事件では、被害者の住所を逗子市納税課から不正に引き出そうとして、都内の探偵業者が偽計業務妨害容疑で逮捕されています。手口としては、納税者や国保加入者を装い、自治体の担当者から電話で個人情報を聞き出そうとしていたことが愛知県警の調べで判明をしています。逗子の事件では被害者の夫を装ったそうです。このような事件が起きた背景には、役所内での情報共有に不備があったためであり、共有を促す国の通知が徹底されていなかったのが原因であります。個人情報の閲覧制限制度は、2004年、総務省の通知で既に始まっております。市区町村の戸籍及び住民基本台帳担当が被害者から申請を受け、住民基本台帳システムに記録し、住民票の交付などを制限し、被害者の情報を検索するとDVなどと警告表示が出る仕組みとなっています。総務省からは、税や国保の担当など個人情報を取り扱う部署にも閲覧制限の情報を伝えて連携するように促されています。ところが、新聞社の調査によりますと、政令指定都市と東京23区の中で25市区の戸籍担当課のシステムが税や国保の担当課の一部のシステムと連動しておらず、警告が表示されない状態となっていたそうです。そこで幾つかお聞きします。中野区としては、この総務省の通知どおりに各分野での情報共有は徹底されているのか。この警告システムが各分野できちんと連動されているのか、お聞かせください。 次に、情報を引き出そうとする手口は年々巧妙になっており、逗子の事件では容疑者が電話をした際、応対した市の税担当の職員は情報をパソコンで確認したところ、被害者の情報は閲覧制限がかかっており、警告が出たにもかかわらず、職員は会話の中で住所を容疑者へ伝えてしまったとのことです。その後、被害者の住所はその日のうちに依頼者のもとに伝えられ、翌日、被害者は殺害され、加害者は自殺をしました。中野区では、個人情報の利用、提供に関しては、保護条例に定める場合を除き、いかなる個人情報も外部には提供しませんとのことですが、本当にそう言い切れるのか。逗子の事件のように税の通知に関し、家族を名乗って個人情報を引き出そうとする電話に対して、区としてどのように対応しているのか。また、職員への周知徹底はどのように行われているのか、お聞かせください。 次に、共通番号制度(マイナンバー)が2016年1月から運用が開始されます。共通番号制度(マイナンバー)が導入されれば、一つの個人番号によってさまざまな分野で管理されている個人情報を収集、利用することができるようになるため、行政コストの削減や業務の効率化が見込まれるほか、納税や年金、国民健康保険などに関する手続が簡素化され、行政サービスの向上が期待できることや、所得の過少申告や扶養控除をチェックし、不正還付を防止しやすいなどの利点があるとされています。しかし一方で、一旦個人番号を含む個人情報、特定個人情報が漏洩すると、いわゆる成り済ましによる被害が広範囲に及ぶことになるため、個人が大きな損害をこうむるリスクがあると考えます。この制度利用開始に向けて、区はどのような体制、仕組みで個人情報の保護を徹底していく考えなのか、お聞きします。あわせて、中野区情報政策官のかかわりについてもお答えください。 3番、避難所機能の充実についてお伺いいたします。 平成23年に発生した東日本大震災から間もなく3年になり、災害対策の強化、充実が図られているところであります。区長の施政方針演説においても、災害に強く安全なまちをめざしての中に、避難所機能の充実や帰宅困難者対策など災害への備えを強化するとうたわれております。昨年12月に首都直下地震対策特別措置法が施行され、区民の生命、身体、財産の保護、首都中枢機能の維持など、防災面の対策をさらに強化していくことが求められており、何どき地震に見舞われてもよいように、ふだんから備えることが行政の責任であると考えます。また、南関東で今後30年の間にマグニチュード7程度の地震が発生する確率は70%程度と予測されています。このような状況の中、災害医療の充実も非常に重要な事項であり、中野区では災害医療コーディネーターを設置し、医療救護体制の整備が図られ、医療救護所を設置する各避難所では備蓄品について充実強化を図っているとの認識を持っておりますが、ここでは災害用医薬品、資器材の備蓄についてお聞きします。 まず初めに、東京都からも医療救護所で使用する災害用の医薬品の備蓄リストの案が示されていると聞いておりますが、災害用医薬品について現状での備蓄状況はどのようになっているのでしょうか。次に、災害用の医薬品などは中野区地域防災計画では医・薬剤師会と連携し、流通備蓄等を導入しながら調達していくとのことでありますが、医薬品や調剤用資材のスムーズな調達のためには、薬剤師会等、他の関係機関との連携が必要であると考えます。関係機関との連携はどのように図られているのでしょうか、お聞きします。さらに、この件については、昨年第3回定例会の一般質問でも取り上げましたが、災害用医薬品の備蓄と拠点医療救護所の災害用調剤用資材の備蓄に関しては、早急にその中身の充実が求められます。区長の答弁によりますと、関係機関と連携しながら備蓄の確認、必要な医薬品及び資器材、流通備蓄も含めた医薬品などの確保策、保管場所、保管体制についても整理し、検討していくとのことでした。その後どのような検討がされたのでしょうか、お聞きします。あわせて、平成26年度予算への反映についてもお答えください。 4、その他、民間学童クラブの地域行事参加についてお伺いいたします。 1月は、町会や各所で餅つき大会など、さまざまな地域行事が開催されました。そんな中、U18プラザで行われた地域行事に民間委託された学童クラブが会社の判断で参加できないとのことがありました。理由としては危険だということです。非常に残念なことだと思います。本来、餅つき大会や、その他地域行事というのは、子どもたちのために行うようなもので、地域住民の貴重な交流の場ともなっています。学童クラブやキッズ・プラザの運営委託は、利用時間の延長などサービスの向上が図られる一方、その運営については会社の判断が優先し、リスク回避が第一となってしまうのではないでしょうか。そこでお聞きします。区としては学童クラブの運営を民間へ委託する際に、地域行事への参加についてどのように伝え、要望しているのか、お聞かせください。 次に、区は学童クラブを複数の民間業者へ委託しておりますが、運営に関して各学童クラブの運営担当レベルで違いが出ないよう、共通な運営委託要綱等をきちんと整理して持っているのか、お聞かせください。 これで全ての質問を終了します。御清聴まことにありがとうございました。 〔区長田中大輔登壇〕 ○区長(田中大輔) 内川議員の御質問にお答えいたします。 中野四季の森公園拡張用地の整備についてであります。 新区役所、新体育館の配置による影響はどのようなことかということであります。新区役所及び新体育館は、公園拡張用地を含めた中野四季の都市(まち)の区有地を中心に配置の検討を行っているところであります。体育館につきましては、さまざまな制約はあるものの、公園の運動施設として公園拡張用地での建設の可能性についても検討をしているところであります。このため、公園や新区庁舎及び新体育館は地区全体での検討を踏まえて整備を行いたい、このように考えているところであります。 それから、中野中への通学路の整備であります。公園が開園するまでの間の暫定通学路の整備工事につきましては、本年3月17日までの工期で整備を行う予定、こうなっております。それから、公園と学校との一体的な利用についてであります。当初は、公園は学校との一体的な利用を検討いたしましたが、中野中学校の教育環境を配慮した結果、現在では災害時に出入りできる門扉を2カ所設置することを考えているところであります。 公園の事業認可の期間等についてであります。事業認可期間は平成24年6月27日から平成27年3月31日までであります。平成24年度に一般会計と用地特別会計により用地を分割取得した後、平成25年度に一般会計による用地の買い戻しと土壌汚染及び地下埋設物調査を行いました。事業期間内に完成できない場合には、完成時期の目途を立てた上で事業認可の変更手続が必要となってまいります。 草刈りなどの維持管理経費の金額はどのようなものかということです。今年度は草刈りと枯れ木の伐採経費として約64万円ほどかかっております。 暫定整備も考えてはどうかと。こういうことであります。事業認可期間の変更手続の関係から、暫定整備をして一時開放するといったようなことも今後検討していきたいと考えております。 それから、個人情報の不正取得についてという質問であります。 個人情報閲覧制限の情報の庁内共有について。中野区では総務省の通知に基づいて住基、税、国保などを扱う住民情報システムで、DV等の情報を画面に表示する仕組みを導入し、関係分野間での情報共有を図るとともに、選挙管理委員会へ情報提供をしております。また、福祉総合システム、子育て支援システムへもデータを提供し、情報を共有している。そういうところであります。 それから、税務の担当における情報漏洩への対応についてであります。税務分野における情報漏洩への対応については、個人情報保護マニュアルを定めるとともに、分野内で危機管理対応研修を毎年度実施し、対応方法の周知徹底と職員のスキル向上を図りながら情報漏洩防止の徹底に努めているところであります。また、今回の事件後は部全体でマニュアルの見直しを進め、さらに考えられるさまざまな事象への対応策を盛り込みながら、個人情報漏洩防止の徹底について職員全員で確認をしたところであります。 共通番号制度の導入に向けた個人情報保護の体制、仕組みについてであります。 番号法では、個人番号を含む個人情報、いわゆる特定個人情報、これはその利用や提供の範囲等が厳しく制限をされております。特定個人情報を情報システムで保有する場合には、特定個人情報の利用などに伴うリスクを事前に評価し、適切な対応策を講ずるため、特定個人情報保護評価、これを行うこととなっております。また、評価の実施についても、知見を有する外部の有識者による第三者点検を行う、そういう必要があります。区では、個人情報保護審議会にこの第三者点検の役割を担ってもらうことを検討しておりまして、個人情報保護審議会の所掌事項の追加に加え、番号法で求められる特定個人情報の利用、提供の制限など、個人情報を適切に保護するため、個人情報保護条例等の規定整備を進めることとしております。 また、共通番号制度における情報政策官のかかわりについてであります。情報政策官の職務は、情報通信技術の専門知識を活用して、情報システム調達の全過程における適正な統制や情報システムの企画立案、情報安全保護等について、CIOを補佐することであります。共通番号を取り扱うシステムについて、その開発前に技術評価と特定個人情報保護評価を行う際に、専門技術的な観点からかかわるものであります。 私からは以上です。 〔教育長田辺裕子登壇〕 ○教育長(田辺裕子) 中野中学校の校庭整備の状況についてお答えをいたします。 中野中学校の校庭につきましては鋭意整備を行いまして、入学式までにはある程度使用できることになることを見込んでおります。 〔都市基盤部長尾﨑孝登壇〕 ○都市基盤部長(尾﨑孝) 私からは、避難所機能の充実についての御質問にお答えをいたします。 まず、災害用医療品の備蓄状況でございます。現在、医療救護所には主に急性期に使用する救急医薬品や医療器具を配備しております。今後、都で示した区市町村における災害用の医療用医薬品備蓄リスト案を参考に、流通などを含めた備蓄の方法、内容、量について医師会、薬剤師会と協議をしながら検討していきたいと考えております。 次に、医薬品調達等の薬剤師会等機関との連携についてでございます。区では医師会、薬剤師会等4師会、救急医療機関等で構成する災害医療連携会議を設置し、連携を図る体制を整備したところでございます。今後この会議体を通じて、災害医療体制について検討を行い、必要なことから整備を図ってまいる所存でございます。 次に、災害用医薬品備蓄等の検討状況でございます。区では、区内の災害医療に係る中心的な役割を担い、医療救護に関する医学的助言を行う中野区災害医療コーディネーターを設置するとともに、中野区災害医療連携会議を開催し、医薬品の調達方法について検討することが確認されております。今後、具体策について協議を進めていくことになります。 最後に、災害用医薬品備蓄の予算化についての御質問でございます。備蓄品につきましては、帰宅困難者対策、避難所機能の充実等の措置をとったところでございますが、薬剤等の備蓄は現在の備蓄品について検討中の事項であり、今後、検討の状況により予算化を図ってまいりたいと考えております。 〔子ども教育部長髙橋信一登壇〕 ○子ども教育部長(髙橋信一) 私からは、民間学童クラブの地域行事への参加についてお答えいたします。 学童クラブの運営に当たっては、地域とのかかわりを積極的に持つようにしているところでございます。また、学童クラブの委託につきましては、委託仕様書の中で地域とのかかわり合いについても基本事項として共通の運営内容を定めているところでございます。 〔[2]内川和久議員登壇 〕 ○11番(内川和久) 1点、再質問をさせていただきます。 中野中学校の校庭と公園拡張用地の一体的に利用ができる構想が以前あったということなんですが、先ほどの区長答弁で教育環境に配慮し、一部開けるような感じにしましたという御答弁があったんですが、その教育環境の配慮とは具体的にどのようなことだったのか、お聞きしたいと思います。 〔区長田中大輔登壇〕 ○区長(田中大輔) 一部というか、いざという災害時に2カ所出入りができるようにという出入り口を設けたということであります。教育環境への配慮ということですけれども、やはり日常的に学校で使っている場合と、それから、そうでない場合に他の方が利用できるようにするといった場合の利用勝手ですとか、学校のほうの管理の問題ですとか、さまざまに検討を行った結果として、やはり学校としての学校教育活動としての使い勝手のよさというものは尊重しなければならないかなというようなことで、あまり難しいことは考えないことにといったような経過だと御理解いただければと思っています。 ○議長(伊東しんじ) 以上で内川和久議員の質問は終わります。
中野区議会議員 吉 原 宏 1 (仮称)本町五丁目公園について 2 大規模防災訓練について 3 中野駅前再開発について 4 その他
○議長(伊東しんじ) 次に、吉原宏議員。 〔吉原宏議員登壇〕 ○23番(吉原宏) 平成26年第1回定例会に際しまして、自由民主党の立場から一般質問をさせていただきます。質問は通告順に3問。まず1番目、(仮称)本町五丁目公園について、2番目、大規模防災訓練について、3番目、中野駅前再開発について、4番、その他はございません。 それでは、まず1問目、(仮称)本町五丁目公園についてお伺いいたします。 意見交換会を経て基本設計がまとまりましたと平成25年11月に議会に報告があり、現在、工事に向けて実施設計の最中だと思います。意見交換の後に周辺住民から落ち葉の問題が寄せられたと聞いております。どのような御意見、御要望でしたでしょうか、お教えください。確かに中野通り側にはケヤキの大木が多く残っているので、落ち葉の時期は風向きによってはかなりの量の落ち葉が周辺の道路や住宅に飛んできて、掃除などが大変だと思います。区としては、落ち葉についてどのように対応したのか。また、今後はどのような対応をしていくのか、お答えください。 これらの御意見等も踏まえて基本設計をまとめたと思いますが、確認の意味で基本設計案から変更した点はどのようなことがありますか、お答えください。 また、(仮称)本町五丁目公園付近は、昨年5月に東京都から広域避難場所に指定されましたが、このことについて区として区民にどのように広く周知していったのか。また、この公園ができた際には何か広域避難場所であるというような標識等を立てるのか、お教えください。 また、避難所と広域避難場所の違いと定義について区民にわかりやすく答えてください。現在、暫定利用中ですが、この公園は桜もたくさんあるため、春の花見が近隣住民の楽しみの一つになっています。工事は平成26、27年度の2カ年と聞いていますが、ことしの花見どきは利用できるのでしょうか。また、工事で全面閉鎖されていると災害時に避難できなくなるおそれもあると思いますが、実際の工事はいつごろから着手に入り、どのように分割して工事をしていくのか、現在のご予定を教えてください。最後に、開園は予定どおり平成27年度でよいのか、お答えください。以上でこの項の質問を終わります。 次に、2011年に発生した未曾有の大災害、東日本大震災から間もなく3年がたとうとしておりますが、災害対策基本法の改正がされ、応急対策についてさらなる検討と実行が求められているところであります。中野区では、地域防災計画に基づき、みずからの命はみずからが守る。例えばみずから備蓄を整える。家具等の転倒、落下、移動防止を図る等の自助の活動、地域防災会、町会、自治会、事業所、商店街の相互協力を基本とした、例えば発災直後の相互協力による初期消火活動、救出、救助などの共助の活動、不燃化促進、防災訓練の推進等、ハード、ソフトにわたる公助の活動、それぞれが機能することこそ、震災をはじめとする災害に対して被害を最小限にとどめる唯一の方法であると言えると思います。 このような中、即効性のある対策として地域防災力の向上を図る取り組みは特に重要であり、やはり訓練の反復、継続というものが必要であると考えます。中野区でも自主的な活動による地域における防災訓練は数多く実施されているところでありますが、個別の訓練の積み重ねと総合的な訓練による各機関の連携を確認することが重要であると思います。そこでお伺いいたします。防災公園等のオープンスペースを活用した大規模な防災訓練について、他区の実施状況はどのようになっているのか、事例を挙げて説明をしてください。 今まで中野区では防災訓練といえば、地域に在住している方々を対象として行っていることが多いこともあり、土曜日、日祭日に開催されることが多い状況であると思います。現在までの防災訓練の実施状況、成果について説明をしてください。週休5日制が定着したこともあり、休日や夜間を想定して地域に居住している方々を対象にした防災訓練が多いため、土曜日、日祭日に実施されることが多いと思います。地域に居住している方々に対する訓練の必要性は十分に理解できますが、一方で、勤務時間中、いわゆる平日の日中に災害が発生することも想定する必要があり、対応についても考えておく必要があると言えます。今後、平日に周辺企業と連携した総合的な防災訓練の実施について早急に検討する必要があると考えますが、いかがでしょうか、お伺いをいたします。 中野区帰宅困難者対策協議会では、今後、部会により各地域の個別計画を策定し、訓練を実施していくとのことでありますが、就業者、通学者により昼間人口の多い地域においては、平日昼間と土曜、日祭日では帰宅困難者の対象が異なり、対策も異なるものとなります。このように帰宅困難者対策に関する訓練の実施についても、平日昼間を想定した訓練の実施を考慮すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。お伺いをいたしまして、この項の質問を終わります。 3番目に、中野駅前再開発についてお伺いいたします。 中野四季の都市(まち)では、今春、留学生の学生寮や生涯学習施設などの機能を持った早稲田大学国際コミュニティプラザの開設が予定されています。平成25年第3回定例会の一般質問におきまして、外国人観光客や留学生などに向けた区の魅力のPRが重要である旨は述べたところでありますが、こうした新たな機能を取り入れた開発は世界から注目を集めることにつながると思います。これから計画されている中野駅地区第2期整備をはじめ、各地区のまちづくりにおいても中野の魅力を際立たせる開発を推進し、発信し続けていくことが重要であると考えます。 こうしたまちづくりの流れの中で私が最も注目し、影響力と発信力のある開発と考えているのが区役所・サンプラザ地区の再整備であります。まず、このことについて伺います。区役所・サンプラザ地区は、40年余にわたって中野の顔としての役割を果たし、新たな文化や人々の交流を生み出す拠点として機能してきました。これまで培ってきたものを継承しながらも、さらに発展させた再整備を実現し、世界に発信していくことが求められています。平成22年第3回定例会の一般質問では、我が会派の市川みのる議員から、現在のサンプラザはコンサートホールとして全国的な知名度はあるが、アニメやファッションの発信源であることを生かした大規模なイベントやスポーツの全国大会、国際大会などを開催して、国内外から人を呼び込む機能がないことを指摘し、大規模なコンベンション機能やアリーナ機能を持たせることによって、中野のまちを国際的な観光の目玉として発展させることが可能ではないか。さらに、集客機能がふえることによって宿泊需要の増加も見込まれ、利便性の高いホテルとして拡充することも可能ではないかといったことを投げかけています。これに対し区長から、区役所・サンプラザ地区が東京の新たなランドマークとして、国内外からの広域的な集客力を備えたまちの顔となり得るためには、国際的な集客の核となるにぎわいの機能を持たせることが重要であり、具体的に示された提案も参考にしながら、事業採算性などとあわせ、多面的に検討をしたいとの答弁を得ております。 先般、閉会中に行われた中野駅周辺地区等整備特別委員会において、区役所・サンプラザ地区再整備基本構想(素案)が示されました。また、新年度の予算案には、再整備の事業化検討が盛り込まれています。これらはさきの区長答弁を一定の形として示されたものと理解しておりますが、さらに再整備事業完了後の施設運営や事業展開を具体的にイメージできるまで計画を深掘りすべきであり、そのためには民間事業者を巻き込みながら、さまざまなアイデアやノウハウを取り込んでいくことが必要であると考えます。区役所・サンプラザ地区再整備の事業化に当たって、今後どのような手順で民間活力を活用していく予定なのか、お聞かせください。また、これまで我が会派が提案してきたコンベンションやアリーナ、ホテルといった機能について、どのようにして導入の検討を進めていくのか、お伺いをいたします。 次に、他の地域の事例を紹介しながら、中野駅前再開発の進め方についてお伺いいたします。 現在、都内各地で大規模な再開発が進められていますが、その中でも最大級と言えるのが大手町・丸の内・有楽町地区、いわゆる大丸有地区の再開発であります。この地区は、終戦後には国の合同庁舎や金融機関、情報通信会社、新聞社の本社などが集まるオフィス街になりましたが、巨大ビルが立ち並ぶものの、買い物客や観光客を対象とした施設はあまりなく、まちの彩りは乏しいものでしたが、都や区、地区の地権者らでつくる大手町・丸の内・有楽町地区まちづくり懇談会が1998年から2012年にまとめた指針では、国際金融拠点の機能を生かし、国際ビジネスの中心を目指すとともに、飲食施設などを設けてにぎわいを持たせることを目標として、連鎖型の再開発が進められてきております。大手町地区では昨年、まとまった緑を森に見立てた空間を持つ商業施設や、上層部に高級ホテルを配置させた複合オフィスビルがオープンしました。この大手町タワーの地下には、女性層向けの飲食店も多い商業施設「オーテモリ」が入り、上層階には世界各地で高級ホテルを展開するアマンリゾーツがアマントーキョーを開業する予定で、近くには星野リゾートが高級宿泊施設「星のや東京」の2016年オープンを目指しており、丸の内や有楽町と比較して集客施設の少なかった大手町ですが、周辺の就業者だけでなく、来街者をふやしていくことも狙いとなっています。 大手町について次の目玉として注目されているのが温泉掘削であります。この温泉はフィットネスジムや宿泊施設に供給されるようですが、災害時にはこうした場所で帰宅困難者などを受け入れるといったことが想定されており、あわせて掘削する井戸とともに災害対策としても非常に有効なものであると思います。本年元旦の読売新聞によりますと、この温泉掘削は本年3月より、来月より本格実施の予定であり、この地区の再開発の目玉事業の一つではありますが、当初から予定されていたわけではなく、構想を一転させたのが東日本大震災でありました。2011年3月11日の震災で都心は震度5強の揺れを観測。大手町周辺のビルは無事だったが、激しい交通渋滞が起こり、帰宅をあきらめて会社に泊まる社員も多かった。もし首都直下のような大地震が東京で起きたら、そうならないようにビルの制震や自家発電の仕組みを取り入れるとともに考えたのが温泉だったとのことであります。私は以前から、阪神淡路大震災の教訓により、震災時の生活用水確保の必要性において質問した経緯があり、民間の開発において防災の観点から温泉や井戸の整備が取り入れられている事例を目にし、中野駅前再開発でもこうした発想をもっと取り込むべきであるという考えを確かなものにいたしました。区役所・サンプラザ地区再整備をはじめ、各地区の再開発においてさらなるにぎわいをもたらす集客施設の立地に加え、災害時に一時的に滞在可能な施設や防災設備を確保するなど、民間開発における公共貢献をいかに引き出していくかが課題と考えますが、御見解をお伺いいたします。 自民党議員団といたしましても、中野駅前再開発の着実な進捗とともに、地域のにぎわいが増していく経済再生を願っております。また、前の項では防災公園整備や防災訓練の質問もさせていただきましたが、大震災はいつか絶対に起きるわけであります。区の防災拠点となる中野駅周辺におきまして、万全の防災対策が備えられて、安心・安全が確保されますよう、官民挙げてインフラの強靱化に取り組まれますことを望み、私の全ての質問を終了いたします。 〔区長田中大輔登壇〕 ○区長(田中大輔) 吉原議員の御質問にお答えをいたします。私のほうからは、まず大規模防災訓練についてお答えをさせていただきます。 防災公園等のオープンスペースを活用した大規模な防災訓練についてであります。オープンスペースを活用した大規模な防災訓練の実施は、東京都の総合防災訓練にあわせて実施される場合が多いわけであります。区の取り組みといたしましては、各区とも総合防災訓練を実施しております。中野区のように学校を中心に行っている場合もありますが、例えば杉並区では、和田堀公園等の避難場所に指定されているオープンスペースを総合震災訓練の会場というふうにしておりまして、さまざまな方法で実施されているところであります。 現在までの防災訓練の実施状況、成果といったことについての御質問です。平成24年度の防災訓練の実施回数は511回、参加人数は3万8,836人であります。東日本大震災前の平成22年度に比べると、おおむね1.4倍に増加をいたしました。それから、土曜日、日曜、休日の訓練は357回で、平日の回数から見ると約2.3倍という状況になっています。参加者につきましても、中学生の防災隊や災害時要援護者がみずから参加するなど、幅広くなってきておりまして、意識も高まっているという認識でおります。訓練の方法も、スタンドパイプによる放水容量を取り入れるなどしておりまして、新たな知識、技術の習得も図っているところであります。 土日だけではなく、平日にも着目する必要があるのではないかという、平日に企業と連携した防災訓練の実施をするべきではないかということであります。学校、保育園、事業所等は平日にそれぞれ訓練をしておりますけれども、連携した総合的な訓練は実施していないわけであります。どのような訓練をどのような規模で実施すれば効果的なのか。これは検討してまいりたいと思っております。 平日昼間におきます帰宅困難者対策のための訓練、これについても考えるべきではないかということであります。中野区帰宅困難者対策協議会、これにおきましては、3地区で部会を設置して、地区ごとに対策を協議することになっております。平日、休日ともに帰宅困難者は発生すると予想されますが、通勤通学者が集まる地域では平日昼間を想定した必要と思われるので、今後、帰宅困難者対策協議会の進捗にあわせて提案をしていきたい。このように考えております。 それから、中野駅前の再開発について。 区役所・サンプラザ地区再整備の事業化についての御質問であります。民間を巻き込みながら、さまざまなアイデア、ノウハウを取り込んでいくことが必要だといったような御質問であります。区役所・サンプラザ地区再整備の事業化に当たっては、公共と民間のパートナーシップに基づいて、それぞれの得意分野に応じて役割を分担し、連携を図りながら総合的に取り組んでいくものと考えております。おおむね26年度から27年度となる事業構築の段階では、企画構想力や事業実現性を高めるため、民間事業者をパートナーとして選定し、事業化の検討を進め、再整備実施方針を策定いたします。また、平成28年度から35年度となる事業実施の段階では、実施事業者を選定し、実施事業者による事業計画の策定を進め、事業に着手をしていく予定であります。 それから、コンベンションやアリーナ等の機能の導入についてであります。コンベンションやアリーナ、ホテルなどの機能については、今後選定する事業構築にかかわる民間パートナーや、それぞれに専門的な知見を持つ事業者などからの情報収集または提案を受けながら、導入の検討を進めてまいります。 それから、民間開発における公共貢献についてであります。区役所・サンプラザ地区再整備基本構想(素案)は、まちづくりの誘導指針としての性格を持つものであり、充実した商業、交流、滞在空間や地域防災力強化を求める内容となっております。事業化に当たっては、他の地域の先行事例を参考にするとともに、民間事業者のアイデアやノウハウを引き出しながら検討を進めてまいります。また、中野駅周辺各地区における再開発についても、区の適切な関与に基づいて公共貢献の提案を受けとめながら推進をしてまいります。 私からは以上です。 〔都市基盤部長尾﨑孝登壇〕 ○都市基盤部長(尾﨑孝) 私からは、(仮称)本町五丁目公園についての御質問にお答えをいたします。 まず落ち葉に対する意見、要望についての御質問でございます。公園の中野通り側にはケヤキの大木が多くあるため、落ち葉の時期には中野通りを挟んだ民家側まで多量の落ち葉が飛んできて、清掃が大変なので、公園整備に当たって何か対策をしてほしいとの要望が出されております。 次に、落ち葉への対応策でございます。今年度は落葉前に一部のケヤキについて剪定を行い、落ち葉を減らす対応をいたしました。今後もケヤキにつきましては適宜剪定を行い、適切に管理をしてまいります。また、中野通りの歩道につきましては、第三建設事務所と連携して落ち葉の清掃を行ってまいります。 次に、基本設計をまとめるに当たっての基本設計案からの変更点についての御質問でございます。基本設計案についての意見交換会などで出された意見、要望を踏まえまして、変更した主な点は5点ございます。1点目は、運動広場周辺にベンチを6基追加する。2点目は、自転車の駐輪スペースを二中側に追加するとともに、中野通り側にも確保する。3点目は、園路の一部をジョギング、ウオーキングに適した舗装材にする。4点目は、中野通り側敷地境に子どもの飛び出し防止や落ち葉対策用のフェンスを設置する。5点目は、防犯カメラを設置するという変更でございます。 次に、公園一帯の広域広場指定の周知についての御質問がございました。まず、広域避難場所についてでございますけども、広域避難場所は、地震、火災から身を守るため、火災が鎮火するまで一時的に退避する場所でございます。また、避難所は広域避難場所に避難する前の一時的な集合場所であるとともに、震災により自宅で生活が困難になった区民の生活の場、地域での救援救護の活動の場でございます。 そこで、新たな広域避難場所の区民への周知についてではございますけども、町会連合会に報告するとともに、関係する町会自治会には個別に周知を図ったところでございます。さらに広く周知するため、区報、ホームページ、防災訓練でのアナウンス等を行っております。広域避難場所の標識につきましては東京都が設置するものでございますが、設置場所の予定地を区が提案し、既に都も現地確認を実施したところでございます。実際に設置されるのは来年度の予定になると聞いているところでございます。 次に、整備工事の進め方及び開園の時期についてでございます。広域避難場所の一部にも指定されているため、工事による全面閉鎖期間ができるだけ少なくて済むように、平成26年度と27年度の2カ年に分割して工事を行う予定でございます。具体的には、平成26年度は運動広場部分、平成27年度は草地広場部分の工事を行う予定でございます。工事は契約に議決が必要なため、各年度とも実際の工事着手は6月以降となるため、御質問の中でもありましたようにお花見はできる予定でございます。公園の開園時期につきましては、当初どおり平成27年度を予定しております。 ○議長(伊東しんじ) 以上で吉原宏議員の質問は終わります。 議事の都合により暫時休憩いたします。 午後2時29分休憩
午後2時50分開議 ○議長(伊東しんじ) 会議を再開いたします。 この際申し上げます。議事の都合上、会議時間を延長いたします。 一般質問を続行いたします。
中野区議会議員 むとう 有 子 1 公共事業の品質確保について 2 施政方針説明について 3 その他
○議長(伊東しんじ) むとう有子議員。 〔むとう有子議員登壇〕 ○39番(むとう有子) 区民の方からお寄せいただきました御意見をもとに質疑いたします。 1番目、公共事業の品質確保についてお尋ねいたします。 完成間近な高級マンションで空調や水道などの配管を床や壁、はりに通すスリーブという穴がなかったり、位置がずれていたり、コンクリート内部の鉄筋を貫通していたという重大な施工ミスが告発により発覚しました。スリーブを施工した会社が設計図をもとに施工図を作成した際に、スリーブの位置を書き漏らしていたことが原因だったようです。売り主も施工も技術力を誇る日本有数の一流企業であっただけに、衝撃的な出来事でした。中野区はこの事件を民間でのあり得ないミスと一笑することなく、反面教師として公共工事における品質確保に一層努力していただきたいと考えます。そこで、公共工事の品質確保の促進に関する法律を読んでみました。この法律の第3条基本理念では、公共工事の品質は、国、地方公共団体並びに公共工事に発注者、受注者がそれぞれの役割を果たすことにより、現在及び将来の国民のために確保されなければならないと、公共事業が果たす責任の重さを定めています。さらに第6条発注者の責務では、公共工事の発注者は、その発注にかかわる公共工事の品質が確保されるよう、発注関係事務を適切に実施するために必要な職員の配置、その他体制の整備に努めなければならないと規定しています。しかし、現状では技術者が不足している市区町村においては、工事内容に応じた施工業者の技術力評価や工事監督や検査が適切に行われていないため、公共工事の品質に悪影響が出るおそれがあり、この法律を強化するための改正が政府与党内で検討されているようです。現在、中野区でも根拠のない2,000人体制が優先され、法律に定められている必要な職員の配置を怠り、その結果、基本設計から工事監督に至るまで、その大部分が民間への外注となっています。今後、南部すこやか福祉センター、南中野区民活動センター、東中野区民活動センター、清掃事務所車庫、新区役所など、公共工事が目白押しです。そこでお尋ねいたします。公共工事の品質確保に向けての公的責任についての区の認識と具体的な取り組みについてお答えください。 区には設計できる一級建築士の資格のある職員が12人おり、そのうち、施設分野には9人います。しかし、基本設計図を作成するに当たり、職員の能力を活用せずに外注し、ここ12年間で設計図面を描く経験をした職員はいないそうです。さらに、工事監督を外注することで職員が現場に行く頻度が低くなり、管理能力が身につきません。技術職として採用したにもかかわらず、職員ができることをさせないで外注することは税金の無駄遣いです。このままでは民民によるなれ合い工事に陥る危険性が高まります。かつては技術職の能力を仕事に発揮し、図面を描き、工事監督を行い、施工会社から一目置かれていた技術職員が存在していたそうです。それが今では基本設計図面すら描かせないでは、設計図面を正確に読み取る力も育たず、工事の監督及び検査する能力も育たず、工事中及び完成時の施工状況の確認や評価も適切にできなくなるのではないでしょうか。これでは公共工事の品質確保の責任が果たせず、区役所に技術職を採用する意義すら薄れてしまいます。目先の人件費削減に目を奪われ、全てを外注に頼ることよりも、技術力のある技術職員を育て、内包することのほうが公共工事の品質確保につながるのではないかと考えます。ライフサイクルコストも含め、未来に責任を果たす公共工事の品質確保となるよう、公共工事の基本となる基本設計図面は職員がみずから描き、工事監督もみずから行うという方針転換と、そのための体制確保を求めます。区の見解をお答えください。 次に、施政方針説明についてお尋ねいたします。 区長は6月14日で任期満了となり、3期12年間の職務を終了いたします。田中区長は、最初に立候補された際の区長の任期は2期8年とする公約を破り、3選されました。さらに、御自身で策定された自治基本条例第7条の2、活力ある区政運営を実現するため、区長の職にある者は、連続して3期を超えて在任しないよう努めるものとするとあるにもかかわらず、「3、前項の規定は立候補の自由を妨げるものと解釈してはならない」との3項があるとはいえ、4期目の立候補の意向を表明されました。そこで、改めてお尋ねいたします。自治基本条例を制定する際に、活力ある区政運営を実現するためには3期が望ましいと考えていた根拠は何だったのでしょうか。あわせて、4期目の立候補をとお考えになる上で、活力ある区政運営を実現できるとお考えなのでしょうか。区長の見解をお答えください。 3期目の当選を果たされた2010年6月、第2回定例会の施政方針説明では、これからの4年間は、これまで進めてきた仕事のいわば総仕上げをすると発言されました。しかし、先日の施政方針説明では、区民の皆様から道半ばの仕事は全うすべきとの要請を受け、引き続き区政に責任を果たすべきであるとの思いに立ち至りましたと発言されました。つまり、3期目の4年間では結局総仕上げはできず、道半ばであると認めた上で、引き続きやるべきと思ったと解釈することができます。しかし、区政は、中野区が自治体として存続する限り続く道ですので、いつの時点でも道半ばと言えるのではないかと私は思います。また、施政方針説明の中で、実現可能性を顧みない思いつきの政策で徒過する時間は既にないと発言されています。しかし、自治基本条例の多選自粛規定は、2期8年とする公約を変え、3期目に立候補するための理由づけに使うためだけの、まさに実現可能性を顧みない思いつきの政策だったと言わざるを得ません。4期目の立候補に当たっては、多くの区民の要請だとし、みずから制定した条例を遵守しない理由を今度は区民に転嫁しているようにしか見えません。まさにその時々の思いつきの政策です。 思い返せば、3期目の選挙公報に書かれている区窓口を毎日8時まで開庁も、スリーポイント制度も、地域通貨も、区民風車も、地域スポーツクラブも、南口での区役所用地検討も、実現可能性を顧みない思いつきの政策だったと私は思います。3期12年間は、その時々で実現可能性を顧みない区長の思いつきに区政が振り回され、風車が空回りしていた感が否めません。区長は区政運営の基本的な仕組みとして、計画、実施、評価、改善のいわゆるPDCAサイクルを提唱し、施政方針説明でも目標と成果による管理を徹底してきたと発言されていますが、他人に厳しく、自分には甘かったということなのでしょうか。 以上、私からの指摘を踏まえ、総仕上げをするはずだったにもかかわらず、道半ばとなってしまった3期目についての自己評価をPDCAサイクルに基づき、明快な答弁を区長御自身に求めます。お答えください。 2月10日に開催された東中野区民センター整備基本方針案の説明会に参加しました。その際、参加された区民の皆様の意見の総意は、東中野小跡地の売却に反対でした。昨年12月5日と8日に実施された説明会でも、参加された区民の皆さんの意見の総意は売却に反対であったと伺っています。自治基本条例の第14条の2項、執行機関は、区民の参加により示された意見を踏まえ、区民の総意または合意点を見きわめるものとするとの規定を遵守した見きわめを求めます。さらに言えば、区長は施政方針説明の結びで、区政は区民みんなのものであることを改めて確認しと述べられたことも踏まえ、東中野小跡地の売却の見直しを含めた東中野区民活動センター整備基本方針案の再検討を求めます。区の見解をお答えください。 自治基本条例第7条の1項、区長は、公正かつ誠実な行政運営を行わなければならないとの規定に基づく誠実な答弁を区長に求めます。 〔区長田中大輔登壇〕 ○区長(田中大輔) むとう議員の御質問にお答えをいたします。 活力ある区政の実現について、自治基本条例の多選自粛規定につきましては、多選によって自治体の行政が停滞、あるいは偏ったものになるという弊害を回避するために、一定の有効性があるものという考えから規定をしたというものであります。また、活力ある区政運営は実現できるのかといったような御質問がありました。区政課題が現実に動いている中で、区政の継続か、一新かという選択するものを排除することは、逆に活力ある区政運営の妨げになる場合もあるというのが現時点での認識ということであります。 それから、3期目を自己評価するようにと、そういった御趣旨でありました。取り組みの成果につきましては、施政方針説明の中で具体的に述べたとおりであり、さまざまな取り組みによって、この11年間、持続可能な地域社会、自治体づくりという意味で一定の成果を上げることができたと、このように考えております。3期目につきましては、中野四季の都市(まち)の完成など、成果としてでき上がってきたものもありますけれども、西武新宿線のまちづくり、また、中野駅周辺のまちづくり、また、弥生町三丁目や大和町での防災まちづくりなど、新しい課題、引き続き道をしっかりとつけていかなければならない、そういった課題が動いているということでございます。また、区民の地域での支え合いをしっかりとつくり上げながら、地域支えあいネットワークをつくっていく。こうした取り組みも区民の皆様とともに歩み始めたところであります。しっかりとした方向づけをしてまいりたい。このように考えております。 私からは以上です。 〔経営室長川崎亨登壇〕 ○経営室長(川崎亨) 私からは、公共事業の品質確保についての項にお答えをいたします。 初めに、公共工事の品質確保についての区の責任の認識と具体的な対応はどうなっているのかということでございますが、まず認識につきましては、先ほど挙げられました公共工事の品質確保の促進に関する法律に定められているとおりの認識でございます。この法律に基づきまして、区が行う施設建設等の公共工事につきましては、入札における総合評価方式をはじめ、さまざま取り組んで品質確保に努めているところでございます。具体的には仕様書及び設計書は職員が確認、作成をしており、工事の監督や検査につきましても、区の現場担当者が区や都の基準に基づいて、必要な材料や工事の状況を検査、監督しております。また、工事中の状況につきましては写真で記録を残しております。さらに工事完了後は経理分野の検査員による完了検査を実施した後、この検査の評定と工事所管分野の評定をあわせ、工事の成績評定をしているところでございます。 次に、職員の役割についてでございます。現在、区庁舎をはじめ、231の区有施設を対象に改修や維持補修を行っておりますが、調査や設計、積算に時間を要する保全工事が年々多くなっております。施設整備に当たりましては、基本的に計画段階における与条件策定までを職員が担い、設計以降は外注をし、職員が適切に進行管理しながら建設していくという現在の進め方が費用対効果も高く、公共施設の品質が確保できる最善の方法であると考えております。区の施設整備に当たりましては、これまでも公共建築物という観点から、特に安全性、機能性、経済性はもちろん、ライフサイクルコストも当然念頭に入れて、品質に確保に努めてきており、今後もそのために必要な人員を確保していく考えでございます。 ○議長(伊東しんじ) 質問時間は終了しております。答弁は結構です。 以上でむとう有子議員の質問は終わります。
中野区議会議員 近 藤 さえ子 1 犯罪被害者等基本条例の制定について 2 その他
○議長(伊東しんじ) 次に、近藤さえ子議員。 〔近藤さえ子議員登壇〕 ○29番(近藤さえ子) 無所属の近藤さえ子です。安全で安心して暮らせること、これは私たち国民の願いです。しかし、もし不幸にも事件、事故に遭ってしまったら、被害者や遺族を皆で支え合える地域であってほしいと私は思います。犯罪被害者等基本条例の制定について。 私たちの身の回りには、不幸にも犯罪に巻き込まれ、被害を受けた方が多くいらっしゃいます。先日、私は家に押し入ってきた強盗に父親を殺された被害者遺族のAさんにお会いして、お話を伺う機会を持ちました。Aさんの父親を殺害した犯人は、過去に自分の家族2人を殺して20年服役し、出所後半年でこの事件を起こしました。裁判員裁判の東京地裁判決では死刑が求刑されました。裁判員裁判の東京地裁判決で死刑が求刑されたのにもかかわらず、高裁がこれを破棄し、無期懲役が言い渡されました。裁判員裁判の死刑判決が破棄された初めてのケースとして注目された事件です。現在、検察、被告側は上告中です。普通に暮らしていた人が、ある日突然、犯罪の被害者の遺族になる。その悲しみは言葉では言い尽くせません。家族を失った悲しみだけではなく、このように続く裁判を乗り切ることも、とても一人では対応できません。誰かの支援が必要です。国では平成16年12月、さまざまな犯罪が後を絶たず、国民の誰もが犯罪被害者等となる可能性が高まっている今こそ、犯罪被害者等の視点に立った施策を講じ、その権利、利益の保護が図られる社会の実現に向けた新たな一歩を踏み出さなければならないとの前文で始まる犯罪被害者等基本法を制定し、翌17年には個別具体的な施策の着実な実施を図るため、犯罪被害者等基本計画が策定されました。中野区では、基本法が示す自治体としての責務を果たすために、全国の自治体に先駆け、平成20年度、犯罪被害者等支援窓口を設置し、相談支援事業、警察署や裁判所、病院などへの付き添い事業、犯罪被害者等の支援に精通している機関への紹介、他自治体との連携、職員向け研修、区民向け啓発講座、学校での加害者をつくらないための教育等を行ってきました。犯罪被害者等基本計画を確実に進めるべく取り組んでいる内閣府は、これらの中野区の取り組みを高く評価し、全国の内閣府犯罪被害者等施策研修会において中野区の職員を講師に招き、多くの自治体向けに中野区の取り組みを積極的に紹介しています。特に平成23年度6月から始めた犯罪被害者等緊急サポート事業は、区内にお住まいの事件発生日から3カ月以内の被害者等に家事援助、外出援助、育児援助等の援助を社会福祉法人中野区社会福祉協議会へ委託し、わずか30万円ほどの予算措置で事業を組み立てています。多くの自治体が被害者等の支援は行わなければならないと認識はしているが、予算をどのように確保するのかと思案している中、中野区のこの取り組みに対する多くの問い合わせが来ています。 また、昨年11月に開かれた区民向け講座は、桶川ストーカー事件、お嬢さんをストーカーに殺され、その後、ストーカー規制法が制定される原動力となった猪野憲一氏と、現在、国のストーカー行為等の規制等のあり方に関する有識者検討会のメンバーであり、第二東京弁護士会犯罪支援センター運営委員会委員長の番敦子先生がストーカー問題について講演をされました。若い女性がストーカーによって尊い命をなくされる悲しい殺人事件が連続で起こっている昨今、この問題に国民の関心は高まっています。その中で、国や都の中枢機関で委員を務めるお忙しいお二人の講演を実現した中野区に対して、被害者支援にかかわる人々から、中野区の被害者等支援施策のレベルの高さにお褒めの言葉をいただきました。当日の会場である勤労福祉会館は立ち見が出るほどの盛況ぶりでした。このように中野区の犯罪被害者等支援の取り組みは全国的にも注目を浴び、先進的な取り組みと各所でお褒めの言葉をいただきます。 しかし、被害者等支援団体、他の自治体職員、国の職員、これら犯罪被害者等施策のより一層の向上を図ろうと努力されている関係機関の方々から質問を受けることがよくあります。それは、中野区はこれほど先進的な取り組みをして、他の被害者支援自治体の牽引役でもあるのに、なぜ犯罪被害者等支援または基本条例がないのですかとのお尋ねです。内閣府の調査によると、平成25年4月現在、全国で31都道府県・政令都市、332市区町村において、犯罪被害者等支援に特化した、あるいは項目が盛り込まれた条例が制定されています。東京都では杉並区と多摩市、日野市、国分寺市の4市区だけですが、犯罪被害者等のための条例を制定した市の担当職員は、犯罪被害者等の支援がなされている市区町村は犯罪も少ないと自信を持って話されました。世界中が防犯や犯罪加害者の処遇に力を入れてきましたが、最近になって、一見遠回りのように見えるが、犯罪被害者支援、被害者教育こそが確実な防犯対策であるという認識が広まってきていると聞いております。そのような状況を認識していただいて、質問させていただきます。 2009年第2回定例会で、私は犯罪被害者等基本条例の制定を求めましたが、区の答弁は、条例ではなくてもしっかり取り組んでいくので、現在のところ条例で政策を根拠づける必要はないというお答えでした。そのときから4年以上がたち、中野区の施策が全国的にも評価されている現在にあっては、どのようなお考えなのでしょうか。現在は担当者が奮闘して、現在の支援体制を築いていますが、未来永劫その担当者が窓口にい続けるわけにはいきません。また、要綱だけでは区民の知らないところで改正されてしまう可能性もあります。首長が変わればなおさらです。区の取り組むべき施策と明確な位置付けをするためにも条例は必要であると考えます。もし現在でも条例を必要としないお考えであれば、中野区を被害者支援施策の牽引者として評価してくださっている多くの被害者と支援者、条例制定をした他の自治体の担当者、基本計画を着実に推進する国の機関の担当者に説明できるように、理解できるように、なぜ条例が必要ないのかを御説明ください。 先日、茨城県潮来市で、グアムで殺害された被害者等の友人たちが主体になり、潮来市国外犯罪被害者等見舞金支給に関する条例が制定されました。潮来市の住民たちは隣人の保護のためには国の制度設立を待ってはいられないと、一番身近な自治体に隣人の保護、市民の福祉の向上を求めました。緊急に設定された条例です。この条例は、本当に困っている住民を決して見捨てない自治体であるという信頼を得ました。被害者等が犯罪に巻き込まれてから1年近くがたって、やっと見舞金が払われたのですが、いざ、自分たちの隣人が事件に遭ったことで、慌てて被害者支援をしていかなければならないのでは遅いと思います。どこで誰が被害に遭っても、住民の最低限の生活を守る支援の施策について自治体は用意しておく必要があるのです。現在、政府では犯罪被害者等基本計画の二次計画を進めています。計画では、施策の実施者は制度や担当機関が変わっても、連続性を持って当該等被害者等に対して支援等が行われるよう、途切れることのない支援を実施していかなければならないことが重点目標に示されています。犯罪被害者等を支援している自治体であり、全国的にも先進的な取り組みをしていると評価されている中野区は、区民の誰もが安全で安心して暮らせる地域社会の実現を目指すという区の基本方針を明確に打ち出す必要があります。犯罪被害者等基本条例の制定をお願いいたします。いかがでしょうか。少なくとも制定の検討段階に入る必要があると思いますが、いかがでしょうか。前向きなお答えに期待いたしまして、私の質問は終わります。 御清聴ありがとうございました。 〔健康福祉部長野村建樹登壇〕 ○健康福祉部長(野村建樹) 犯罪被害者等に関する条例の制定についての御質問でございました。中野区では、犯罪被害者に対する相談や助言、各種手続の援助、安全で安定した生活を確保するための福祉サービスの提供などを現在行っております。これらはいずれも犯罪被害者等基本法において国及び地方公共団体が講ずる基本的施策として位置付けられているものでございます。例えば自治体が行うサービスについては、法律においてそれぞれの自治体でその対象や基準、程度を独自に定めるべきとの条例への委任条項がある場合などに条例を定めることとなっております。また、自治体の行う施策には、法令を直接の根拠としない独自の事業がございます。この場合、みずから根拠となる条例を定めるという判断が必要となることがございます。この必要性の判断、これにつきましては、広く区民の権利を定めたり、義務を課したりするか否かにございます。しかし、犯罪被害者支援につきましては、この国の基本法がございまして、これを根拠として、区として十分な施策展開を行っているということでございます。区としての独自条例は現在のところ考えておりません。 〔近藤さえ子議員登壇〕 ○29番(近藤さえ子) このお答えをもって、私は被害者団体、被害者支援、そして被害者施策を取り組んでいる内閣府、その職員の方たちのところに中野区の考え方をお伝えしようと思いますけれども、やはりもう一度基本法を読んでいただいて、犯罪被害者等基本計画を読んでいただいて、途切れることのない支援をどう実現していくかということを皆さん真剣に考えている中、中野区はやはり区民の誰もが安全で安心して暮らせる地域社会の実現を目指すという区の方針を示すということがとても大事なことであるということを先ほどから申し上げておりますけれど、ぜひ皆様に納得するお答えをいただきたいと思います。ぜひ犯罪被害者等基本条例の制定をお願いいたします。もう一度答弁をお願いいたします。 〔健康福祉部長野村建樹登壇〕 ○健康福祉部長(野村建樹) お答えをいたします。 区民が安全で安心して暮らせる地域社会の実現、これは中野区の目指しているところでございます。ただ、そのことと、今回御質問をいただいておりますように、中野区が行っております犯罪被害者に対する諸サービス、これのための根拠づけの条例というものは現在のところ考えていないということでの御回答でございます。 ○議長(伊東しんじ) 以上で近藤さえ子議員の質問は終わります。
中野区議会議員 林 まさみ 1 区長の政治姿勢について 2 その他
○議長(伊東しんじ) 次に、林まさみ議員。 〔林まさみ議員登壇〕 ○18番(林まさみ) 平成26年第1回定例会において、平成22年からの区政運営を検証しつつ、区長の政治姿勢について一般質問いたします。 区は、安定した財政運営を行うために財源規模を一定に保つとし、収支のバランスをとるとしました。そして、歳入に関しては一般財源の1款から10款の合計から特別区交付金のうち財産費相当分を除いた額を根拠に、基準となる一般財源規模を650億円としましたが、その方法で基準額を計算すると、今年度は景気動向を反映して、特別区税等の伸びを見込んだことから、5年ぶりに650億円に達しましたが、平成22年から25年の4年間は615億、640億、625億、634億と、常に650億を大きく割り込んでいます。また、平成26年10月以降からは、法人住民税の市町村分の割合が資本金1億円以下の法人は12.3%から9.7%、1億円以上の法人では14.7%から12.6%と2割以上引き下げられることが決まっています。この点について、東京都主税局に財政調整交付金への影響について問い合わせたところ、平年度化されることで影響が明らかになるのは平成28年度からと考えている。経済状況により収入は変わるので、現時点で影響について答えられないが、法人住民税の収入が東京都分減ることに間違いはなく、財政調整交付金にも何らかの影響が出ると考えられるとの回答であり、9.7%等の割合が今後も変わることも考えられ、また、経済状況が悪化した場合は今まで以上に特別区交付金への影響が大きく出ることが考えられるので、自治体として財政調整基金の積み立て等はしっかりと行っておくことが求められるとのことでした。 そこで伺います。平成22年から4年間、一般財源規模が650億円を大きく割り込んでいることや、法人住民税の一部国税化により財政調整交付金の収入額に影響が出ること等の現状を踏まえて、健全な財政運営を行うためにも一般財源規模の見直しを行うべきと考えます。区の見解を伺います。 区長は、民間活力を活用し、行財政改革を進め、PDCAサイクルを機能させることで持続可能な財政運営が可能であるとし、平成22年に10か年計画を改定し、事業を推進しましたが、翌23年の秋には財政調整基金が底をつく財政運営上の非常事態であると捉え、事業見直し方針を策定し、事業全体の抜本的見直しを行い、歳出抑制に努めるとしました。そこで伺います。財政運営上の非常事態が継続している中野区は、歳入が基準財政規模を上回っているにもかかわらず、今年度も財政調整基金を繰り入れなければ予算編成ができない状況です。一方で、歳出の抑制のために行われている全庁的な事業見直しの平成25年度分を見ると、乳がん、子宮がん検診の見直しや生活保護・、被保護者等に対する独自給付の見直しなどの5事業だけであり、その上、戸籍住民窓口の業務委託費などの事業費と合わせると、財政効果はマイナス約4,000万円、つまり、事業を見直すことで歳出が増加する結果となり、削減策として機能していません。以上のことから、平成23年から行われている事業見直しは3年を迎えて効果がなくなってきていますが、歳出の抑制に努めるとしている区としてどう考えているのか伺います。 次に、10か年計画(第2次)にある、小さな区役所で質の高い行政を実現するまちについて伺います。今回の施政方針説明では、常勤職員ベースで2,000人まで減少させたとありましたが、職員を減らすことだけが小さな区役所ではなく、中野区基本構想にもあるように民間活力の活用など財政構造の改革に努めなければなりません。しかし、小さな区役所と反する事業が見直しもされずに推進されています。将来、自立運営とするとしながら、その検証が適正に行われていない地域スポーツクラブは、地域スポーツ施設と名称を変えて拡充事業として開設されます。また、利用率10%の会議室や広い廊下などにかかる光熱水費等のランニングコスト、ライフサイクルコストに対しての認識に問題があった中部すこやか福祉センターのスーパーリフォーム、地域開放ありきで地下温水プールを併設したことで、ランニングコストと建築費が激増した中野中学校建てかえ工事、民間のスポーツクラブの施設を活用するなどの民間活力の考えがなく、積み上げ方式で行ったため、最小の費用で最大の効果を追求したものとは考えられず、また、施設規模がふえていることから、5年も策定がおくれている区有施設の保全計画との整合性も今後課題となると考えます。そのほか、中野駅前開発においても、人材が育成されていないため、外部から管理職を任期なく定年まで特例で採用するとしましたが、そのような採用は23区中、中野区以外なく、これも小さな区役所に反するものであり、駅前開発に精通した民間事業者にパッケージとして業務委託すること等、民間活力の活用として検討するべきです。 そこで伺います。すこやか福祉センターに併設する地域スポーツ事業や、区有施設の改修、改築時のコスト意識、中野駅前開発事業のあり方や、それに伴う人事採用などを見ると、10か年計画(第2次)に示されている小さな区役所の考えが徹底されておらず、歳出抑制になっていないものがあると考えます。それらの事業に対しても事業の基本的な意義やゼロベースの見直しが必要と考えます。その点について区の見解を伺います。 歳入の大きな伸びは見込めず、また、PDCAサイクルや事業見直しによる歳出抑制の効果が薄れているため、財政調整基金を取り崩さなければ予算が組めない状況が平成22年から平成26年のことしまで継続しています。また、歳出が一般財源規模となるのは平成30年と4年後であると、区長が昨日本会議場で答弁していることから、財政運営上の非常事態は続くと考えられますが、施政方針説明には財政運営上の非常事態について全く触れていません。そこで伺います。少子高齢化による扶助費の増、老朽化した区有施設の建てかえや、まちづくりなどの歳出拡大、税制改正や生産人口減による歳入の減などの厳しい社会状況が待ち受けており、また、歳出抑制のための事業見直しの財政効果が見込めない中で財政運営上の非常事態を終息させ、健全な財政運営にシフトしていくための有効な方策を考えているのか、区の見解を伺います。 最後に、自治基本条例について伺います。中野区自治基本条例の区長の役割及び在任期間を見ると、活力ある区政運営を実現するため、区長の職にある者は連続して3期を超えて在任しないよう努めるものとあります。そして、活力ある区政運営とは、区民にとって必要なサービスが平等に計画的に提供されることであり、活力ある区政運営が実現されるためには健全な財政運営が行われるべきと考えます。しかし、区長が長期政権となると、自身が策定した計画にとらわれ、策定されるべき計画はいつまでもつくられず、施策の取り組みが硬直的となり、PDCAサイクルや聖域なく事業を見直すことができなくなり、歳出抑制が適正に行われず、適切な区民サービスが平等に行われなくなると考えます。その一例が区有施設の長期保全計画や区立施設の適正な配置計画の策定を5年以上先延ばししていることであり、適正な配置とは考えられない防災公園のための土地の取得等を優先させ、他方で区の財源確保のためにとの理由で、将来的な避難所の配置のあり方などの説明のないまま、突然の売却を行うと予定した東中野小学校跡地活用の計画にあらわれています。 そこで伺います。活力ある区政運営を実現するために必要なものは、適切な区民サービスが平等に行われるための健全な財政運営であると考えますが、区長はどのように考えているのでしょうか。また、平成22年から30年も歳出の基準財政規模を超える事業を続けることこそ長期政権の弊害であり、区政運営を硬直化させるものと考えられることからも、田中区長がみずから策定し、区民の代表である議会が可決した中野区自治基本条例にある多選禁止の約束を守るべきと考えます。 区長の考えを伺って、全ての質問を終わります。 〔区長田中大輔登壇〕 ○区長(田中大輔) 林議員の御質問にお答えをいたします。 必要なものは健全な財政運営であり、活力ある区政運営を実現するということでの御質問でありました。この11年間で当初60億円に満たなかった基金が約400億円に増加をし、公債費負担比率は10%以下に保ちながら、インフラ資産が総額660億円増加するなど、健全な財政運営に向けて着実に歩みを進めてきたと考えております。扶助費の強い増加圧力など義務的経費が年々増高する中で、基準となる一般財源規模に近づける取り組みは平成26年度予算案でも前進をしております。硬直的だったり、膨れ上がったり、見直しができにくくなっているという批判はおよそ当たらないものと考えております。 私からは以上です。 〔政策室長竹内沖司登壇〕 ○政策室長(竹内沖司) まず、一般財源規模を見直すべきであるとの御質問がございました。基準となる一般財源規模は、主に過去10年間程度の移動平均を参照しながら、将来予測なども加味して算出をしており、適正な規模であると考えております。なお、平成26年度の予算案では、消費税率引き上げの影響により歳入歳出とも約7億円が増加することから、基準となる一般財源規模を657億円と設定したところでございます。 次に、事業見直しの効果についての御質問がございました。事業見直しによる財政効果は、平成24年度分が約7億3,000万円、平成25年度分が約15億4,000万円、平成26年度分が約4億7,000万円であり、大きな財政効果があったと考えております。また、今年度の事業見直しにおきましても、窓口業務等の委託化による人件費の削減分を勘案いたしますと、財政効果を生み出しているものでございます。財政支出の削減につきましては、事業の廃止縮小だけでなく、委託や業務の効率的執行、特定財源の確保など、さまざまな取り組みにより行っているところでございます。 次に、小さな区役所の徹底という御質問でございます。10か年計画でお示しをいたしました小さな区役所の考え方は、職員2,000人体制のもと、民間活用等を図りながら、区民に必要な行政サービスを適正に提供し、少数精鋭の職員体制により、最小の経費で最大の価値を地域社会にもたらすというものでございます。全ての事業について毎年度PDCAサイクルの中で評価を行い、費用対効果が低くなった事業や、意味の薄れた事業について廃止縮小したり、また、業務の改善などを行っているところであり、区民にとって必要不可欠な事業を最小の経費で行い、最大の効果を生み出すよう努めているところでございます。 最後に、健全な財政のシフトするための方策といった御質問がございました。予算編成に当たりましては、基準となる一般財源規模を定め、歳入歳出をその基準に近づけていくとともに、財政調整基金等の積み立てや取り崩しによる財源調整を通じて、歳入歳出規模を一定に保ち、安定した財政運営を行うこととしております。現在、歳出における一般財源充当事業費は、この基準となる一般財源規模を超えている状況でございます。今後、平成30年度までに歳出構造をこの基準に見合った形に近づけるために、事業見直しなどを継続的に行ってまいります。また、中長期的には、まちづくりや産業振興など、結果として区民の収入がふえるような施策を着実に行っていくことも歳入増加策として必要であるというふうに考えております。 ○議長(伊東しんじ) 以上で林まさみ議員の質問は終わります。
中野区議会議員 石 坂 わたる 1 福祉等の専門性の高い職員の養成について 2 すこやか福祉センターでの精神障害回復者社会生活適応訓練(デイケア)について 3 ユニバーサルデザインとしてのひらがな・ふりがな・平易な日本語表現について 4 その他
○議長(伊東しんじ) 次に、石坂わたる議員。 〔石坂わたる議員登壇〕 ○7番(石坂わたる) 質問いたします。 1、福祉に関する専門性の高い職員の養成について伺います。 弥生福祉作業所が平成26年度より指定管理になることにより、区直営の公設公営の障害者福祉施設はなくなり、全てが業務委託か指定管理、あるいは民間の福祉施設となります。他の福祉の分野に関しましても、子育て支援分野では既に全ての施設が業務委託か指定管理になっていますし、介護保険については地域包括支援センターなどが当初から業務委託で事業を行っています。区長の施政方針でも、数多く民間活力の活用について触れられていますし、アポロ園など、実際に民間が入ったことで以前よりも質が向上したという声も多く耳にします。しかし、民間に丸投げをしてみたら質が向上したという結果オーライではいけないと思われます。民間の活力を活用する上で、区の職員には民間の力を十分に活用し、引き出す、チェック、評価をする、適宜改善を求めることが求められます。そのためには、十分な見る目を養うことが必要であり、福祉に関する知識や経験や見識を持つ職員の確保や育成が欠かせません。また、民営化した施設とサービスを受ける人や近隣の住民等をつなぐ役割を果たすための現場感覚を培うということが必要です。現在は、区の直営の施設で働いていた経験のある職員が数多く残っており、各部署に配置がされています。しかし、こうした職員も年数がたてば定年を迎えます。福祉の学位や資格をとらせる。あるいは実習や研修の形で他の自治体や民間の施設で経験を積ませるなどの形で、民間の行っている事業が単に契約書や仕様書の要件を満たしているかだけでなく、十分な質のサービスが提供できているかをチェックしたり、区民からのクレームや要望があった際に現場に足を運び、必要な改善を求めたり、区民と施設をつなぐコーディネートができる職員を確保、育成したりする必要があるのではないでしょうか。また、福祉に関しては、こうした職員が部の枠組みだけでなく、福祉という枠組みで支えあい推進室、健康福祉部、子育て支援分野、介護保険分野など、部や室や分野の枠組みを超えたエキスパートとしての実力を発揮していくことが必要になると思われますが、いかがお考えでしょうか。また、職員が2,000人体制で減っている中、業務委託や指定管理を導入した施設の現場に足を運んだり、知識を得たり、現場を経験するための実習や研修等に行けない、あるいは行きづらい雰囲気が出ないか心配があります。こうした面に関しては、2,000人体制のもと大丈夫でしょうか。 また、現在は、エキスパート職員は総括係長までの仕組みとなっていて、副参事になる場合は、その専門性が必ずしも生かせない仕組みとなっています。せっかく専門性を高める道を選択しても、エキスパート制を生かしながらの昇進や昇給に壁があるようでは、人材育成の観点から問題があるようにも思えます。特別区制度の中での限界はありますが、例えば生活援護のように一つの分野に複数の副参事が配置されている場合があります。今後、ゼネラリストで人事や予算面を含めて分野をまとめていく副参事のほかに、専門性を生かし、エキスパートな面で分野のリーダーとして活躍をする、より専門性の高い副参事を他の分野の取りまとめをする副参事のほかに配置をするような人事制度での運用での工夫も考えていくべきと思いますが、いかがでしょうか。 2、すこやか福祉センターでのデイケアについて伺います。 精神障害者デイケアは、修了者の40%強が就労や就労訓練施設につながった成果が出ているようです。区は、このデイケアをどう評価していますか。ただ、修了生の30%強は家庭内復帰です。引きこもりの状態の方も含めて、この方々のその後の地域生活への復帰についてはどのような方向性で臨んでいますか。もちろん期限を区切った目標を持つことも意味があります。いたずらに長ければいいものでもありません。しかし、精神障害の特徴として、病状が安定せず、再発や悪化をする場合があります。区長も参加をされた昨年のデイケア受託事業者の事業報告会でも、デイケアの課題として再利用ができない話がありました。また、議員活動の中で耳にしましたが、デイケアは原則3年以内の利用ということで、デイケアは生涯に一度しか利用できないと考えて、利用を手控えている当事者の方がいます。施設の収入に影響するため、病状が思わしくなく、毎日通えない人の受け入れを嫌がる就労支援施設もある中、病気の再発、悪化による入退院後のデイケアが社会とつながる唯一の場となる方もいます。本人や家族はもとより、職員、関連事業者等、関係各所に対して、近隣区も含めたデイケアや、それに代わる資源の情報提供と、中野区精神障害回復者社会生活適応訓練事業実施要綱の、デイケアを中断したときは病状が回復した日から新たに3年を限度に延長することができるとの点の周知徹底が必要です。また、本人を区内外の資源にきちんとつなぐ役割が区にあると思われます。これらについてはいかがお考えでしょうか。また、鬱病や統合失調の方など、状態によって電車やバスを乗り継ぐ移動が難しい方もいます。彼らが引きこもらないよう、状況に応じてデイケアだけでなく支援の場を整え、体制強化をすることも必要と思われますが、どうお考えでしょうか。 3、ユニバーサルデザインとしてのひらがな・ふりがな・平易な日本語表現について伺います。 中野区障害児福祉手当及び特別障害者手当等事務取扱細則では、第2条に、通知や文章に関してなるべく平易な文体を用い、必要があるときは振り仮名をつけ、または注釈をつける等、適宜な方法を講じて記載内容を容易に了解させるよう努めるとするとされています。これは知的障害児(者)や発達障害児(者)の中には漢字や難解な表現について理解が難しいことがあり、文字を読み書きし、理解できる識字能力に困難を抱える人に対して、その能力に応じた配慮を求めるものであります。中野区の条例や規則について細則が定められている例は極めてまれではありますが、こうした細則が定められていない場合にも、知的障害児(者)等の識字能力に困難を抱える人には、行政サービス等の説明、通知、申請用紙等において同様の配慮が求められるとともに、窓口でのやりとりや各種説明会における口頭での説明や各種案内においても配慮が求められますが、いかがお考えでしょうか。これは障害者に対してはもちろんのこと、知力、学力、学習経験、外国人や海外からの帰国者などの日本における在住期間など、さまざまな理由により識字能力に限界がある、理解力に限界がある人にとっても、有益なユニバーサルデザインになるものと思われます。障害福祉の観点から、まずは知的障害児(者)への配慮として、ひらがな・ふりかな・平易な日本語表現について考え、改善の取り組みをしていくべきと考えますが、いかがでしょうか。 質問は以上です。御答弁をよろしくお願いいたします。 〔区長田中大輔登壇〕 ○区長(田中大輔) 石坂議員の御質問にお答えいたします。 福祉の専門性の向上についてであります。福祉サービス関連職場においては、地域支えあい推進室や健康福祉部がそれぞれ必要に応じて専門研修を実施しておりまして、職員のスキルアップを図っているところであります。エキスパート職員認定制度において、福祉・生活支援の領域では現在5名の認定者がおり、今後も増員していく予定であります。福祉関連施策で部や室をまたぐ横断的な課題についてエキスパート職員の専門性を活用し、組織の枠組みを超えた対応もできる、こう考えているところであります。 福祉等職員の配置、委託先の現場に足を運んだりできるような職員の配置ということであります。委託先の施設については、定例的な打ち合わせのほか、サービス内容の履行状況の確認など、必要に応じて職員が現場に出向いております。職員の能力向上については、職員と上司が共通認識を持ち、上司から研修事項の監修を行うこととしております。年度当初に具体的な研修予定を決めることにより、他の職員への協力を得ながら仕事をやりくりするなど、職場でも研修に参加しやすい状況づくりを工夫しているところであります。 専門的な面でリーダーとして活躍するエキスパート副参事のようなあり方についてであります。幅広い知識や経験を有するゼネラリストとして組織に貢献する職員と、特定の専門領域で継続して従事することにより、専門的な知識、経験を蓄積し、さらに高度な能力を伸ばしていくエキスパート職員を目指すという複線型の人事制度を実践するものとして、エキスパート職員認定制度を創設しております。管理職の中には高い専門性を生かして職務に当たっている管理職は現在もおります。将来、エキスパート職員の中から専門性を兼ね備えた管理職が配置されることも期待をしているところであります。特別区制度の枠組みという中ではありますが、こうしたことも十分区として取り組みをしていくことができるだろう、こう考えております。 私からは以上です。 〔地域支えあい推進室長瀬田敏幸登壇〕 ○地域支えあい推進室長(瀬田敏幸) 私からは、精神障害回復者社会適応訓練(デイケア)についての御質問にお答えをいたします。 まず、デイケア修了者への区への評価、これについてでございます。精神障害者の就労にはさまざまな困難がある中で、一定の成果が出てきているものと考えております。デイケアの目的は社会復帰訓練であるため、お一人でも多くの障害者の方が就労や作業所通所などにつながるように今後も引き続き、一層の個別支援を強化してまいります。 次に、引きこもり状態の方も含めた家庭内復帰者への区の支援でございます。デイケア修了後も引き続き障害者相談支援事業所のケースワーカー、あるいはすこやか福祉センターの保健師による個別支援などにより、個々の障害者の置かれた生活状況やニーズに即し、さまざまなサービス利用につなげられるように働きかけを行っているところでございます。 次に、病状などにより利用中断後の利用サービスの案内についての周知についてでございます。デイケアの利用中断後の再利用につきましては、これまでも周知に努めてきたところでございますが、今後も徹底してまいりたいと思っております。また、支援が必要な人へこれまでも個々の障害の状況などに適した区内外のさまざまな資源やサービスにつきまして、適時適切に情報提供してきたところでございますが、今後も引き続き行っていく考えでございます。 最後に、デイケア修了後の区の支援体制の強化についてでございます。鬱や統合失調症などの方を含めまして、デイケアの修了後の支援につきましては、精神障害者地域生活支援センターせせらぎをはじめといたしまして、さまざまな日中活動のサービスを提供してきたところでございます。今後も支援体制を強化してまいります。 〔健康福祉部長野村建樹登壇〕 ○健康福祉部長(野村建樹) 私からは、ユニバーサルデザインとしての知的障害者への配慮、平仮名・振り仮名・平易な日本語表現ということでの御質問にお答えをいたします。 障害者差別解消法におきましては、障害の状態に応じた合理的な配慮というものが定められております。区といたしましても、この法律の施行までの間に、この考え方に沿った全庁的な対応を行うという、こういう必要性があるというふうに認識しております。知的障害者を対象とした通知や案内等については、可能な限り振り仮名や平易な表現を用いるなど、わかりやすい情報伝達に努めてまいりたいというふうに思っております。 〔石坂わたる議員登壇〕 ○7番(石坂わたる) 御答弁について、今、文書での分については、平仮名等の対応についてお答えいただきましたけども、口頭での説明の際にも配慮していただきたいというふうに先ほど質問させていただきました。これに関してお答えいただければと思います。 〔健康福祉部長野村建樹登壇〕 ○健康福祉部長(野村建樹) 文書をわかりやすくするとともに、接遇の場での御説明についても配慮をしていくということについて、職員研修を含め全庁的な対応を図ってまいりたいというふうに思っております。 ○議長(伊東しんじ) 以上で石坂わたる議員の質問は終わります。
中野区議会議員 小宮山 たかし 1 待機児童対策について 2 区内公共スペースの遊具について 3 病後児保育について 4 その他
○議長(伊東しんじ) 次に、小宮山たかし議員。 〔小宮山たかし議員登壇〕 ○19番(小宮山たかし) 中野区立保育園の4月入園の一次審査結果が予定を前倒しして発送されたのは、ことし2月7日のことでありました。それからわずか4日後の2月11日には、中野区の待機児童をなくす会という区民有志によって、中野区の待機児童解消に向けた署名活動や異議申し立ての準備が始まっています。ことしの申し込み状況がいかがなものであったのかということは、先日の区長答弁までは公式には公開されず、疑心暗鬼になった区民の間ではさまざまな憶測が広まったり、公務員は優先的に入園できるというまことしやかなデマがツイッター上で飛び交ったこともありました。また、区役所3階の相談窓口では、なぜ保育園に入れないのかと職員に強く詰め寄る区民の姿も見られたということであります。中野区が審査に関する情報公開をせず、区民の間に不安や不満や疑心暗鬼を生み出しているのに対して、足立区ではどの園のどのクラスで何点の人が受かり、何点の人が落ちたのかという詳細なデータを入園審査結果の発表とほぼ同時に公開をしています。このような情報公開をすることで公正な審査が行われていることを区民に示し、不満や動揺をなだめることができます。そして、次年度以降の入園を考える区民に対しても、いわゆる保活の対策を立てやすくするとともに、将来の家族計画や人生設計を立てやすくするための材料となります。中野区が手元にあるはずの正しい情報をなかなか公開せず、むしろ隠そうとするのは一体なぜなのか。本当に公正な審査が行われていると胸を張って言えるのかどうか。だったら、情報公開をしてはどうですか。足立区のような微に入り細をうがった保育園審査情報の公開を求めますが、いかがでしょうか。 私が区議会議員になってから一貫して訴え続けてきた待機児童対策が今ようやく実を結び、中野区でもここ数年200人規模での保育園の定員増が行われています。今はどこの自治体でも保育園をふやせばふやすほど待機児童もふえていく状況であり、中野区でも今後ますますの待機児童対策が必要であります。しかし、その一方で、10年後の中野区では人口が微減し、30年後には人口が減るという推計があるそうです。今、小学校が少子化による統廃合や再編の問題を抱えているように、このペースで保育園をふやし続けていった場合、将来のどこかの時点でターニングポイントを迎え、保育園の統廃合や再編が必要となってくるはずです。小学校の例を引くまでもなく、一つの保育園を廃止するに当たっては、在園児や保護者の大きな犠牲が伴い、その説得には相当なエネルギーを必要とするはずです。将来の保育園の統廃合をいかにソフトランディングさせていくべきか。中野区は今のうちに考えておくべきでありますが、いかがお考えでしょうか。 かつて中野区の南端、弥生町六丁目にある丸太公園にはアスレチックの遊具があり、区の端っこであるにもかかわらず、遠くから遊びに行く子どもたちが絶えなかったそうです。しかし、今はアスレチック遊具のほとんどは撤去され、インターネット上ではやる気がないアスレチックという評価をされたり、区民からは見通しが悪くて危ない公園という評価がされています。また、中央二丁目にある宮前公園には、かつて小川のような水の流れる施設があり、小さな池ではたくさんの子どもたちが水遊びをしていたと聞いています。それぞれ他区でもあまり見られないような個性的で魅力的な公園であったのですが、今は公園そのものはあってもアスレチックは撤去され、小川の水もかれたままです。このように中野区内の公園や児童館などでは、経年劣化や安全性の問題などから遊具や設備の撤去が進んでいます。その一方で、新しい遊具が設置されるケースはほとんどありません。区内には9カ所の防災広場もあり、多くの区民には公園同然の認識をされていますが、ここにも遊具はありません。また、公園ではありませんが、中部すこやか福祉センターの敷地に新設された遊具の場合、決して狭くないスペースであるにもかかわらず、ブランコは1人分しかありませんし、滑り台の滑りしろは1メートル強しかなく、子どもだましにも、ほどがあります。せっかく設置するならもっとましなものを設置したほうがよかったのではないかと私は考えております。 中野区では、区民の待望であった大規模公園の整備が現在進行していますが、中野四季の森公園に子ども向けの遊具は一切なく、すぐお隣の杉並区の公園遊具で遊ぶ親子連れの姿をよく見かけます。(仮称)本町五丁目公園においても遊具の設置予定はありません。(仮称)南部防災公園の基本設計案を見ても、複合遊具らしきものが一つ描かれている程度です。区民が待ち望んでいた三つの大規模公園がせっかくできるのに、三つの大規模公園に設置される遊具は小さな複合遊具一つだけ。それぞれの公園のコンセプトそのものを否定するわけではありませんが、公園は一体誰のものでしょう。公園といえば、いざというときの避難場所ではありますが、いざといわない平常時に使われることのほうが圧倒的に多いものです。公園は、子どもたちや乳幼児親子や地域住民のための憩いの空間であるということをもっともっと意識して、公園をつくってほしいと私は考えています。 世の中では、公園遊具の更新や新設の際に、地域住民や近隣幼稚園、保育園に対して、どんな遊具がいいのかアンケート調査を行っている自治体もあるそうです。自分たちが選んだ遊具が地域の公園に設置されることによって公園の魅力を上げたり、愛着を醸成することにも役立ちます。中野区でも公園の整備や新設に当たっては意見交換会や説明会を行っていますが、出席者の平均年齢は比較的高く、遊具に関する詳細な説明や意見交換がされることは非常にまれであります。地域住民や公園を利用する乳幼児親子の声をより丁寧に聞き、その声を公園遊具の計画的な見直しや老朽化した遊具の更新計画に反映させていくべきではないでしょうか。また、小さな公園に申しわけ程度の遊具をアリバイ的に設置するのとは別に、私が冒頭に申し上げたようなアスレチック公園や水遊び場のある公園や、あるいはスケールの大きい複合遊具を設置する公園など、魅力的で個性的な公園づくりを検討してはいかがでしょうか。 最後に、区内の病後児保育について伺います。 病気にならない子どもはいないと言っても過言ではありません。しかし、家庭の事情、仕事の事情で病児及び病後の乳幼児に対して家庭では十分なケアをしてあげる時間がとれない家庭も多くあることは、私も核家族、共働き家庭の一員として深刻な問題として受けとめています。現在、区内で病後児保育を必要とする可能性の高い保育園利用者は3,630人ですが、病後児保育の利用登録を実際にしているのは約1割の330人にすぎません。区内の病後児保育施設は、中央二丁目にある仲町保育園と上鷺五丁目にある聖オディリアホーム乳児院の2施設です。しかし、いずれの施設ともに駅から離れた住宅街にあり、朝の忙しい時間に病み上がりの子を連れて、公共交通機関で簡単に行けるような場所にはありません。来年度予算で受け入れ人数の拡充が行われることは評価しますが、立地上、両施設を利用しにくい区民にとっては、絵に描いた餅を幾らふやされても食べることはできません。現在は区内の南北のそれぞれ不便な場所に施設がありますが、これまでの利用実績や登録率の低さなどを踏まえ、区内の中心部であり、交通至便な中野駅周辺での新たな病児・病後児施設の増設や、既存2施設の移転統合など、病児・病後児保育施設のあり方を総合的に見直してはいかがでしょうか。 以上で私の質問を終わります。 〔子ども教育部長髙橋信一登壇〕 ○子ども教育部長(髙橋信一) 私からは、待機児対策と病児・病後児保育についてお答えいたします。 初めに、保育園の入園選考の指数の公開についてでございます。保育園の入園選考に当たりましては、各家庭の状況を指数化して行っているところでございます。入園選考結果については、結果通知後、保護者からのお問い合わせに応じて、世帯の指数、希望園における順位などをお伝えしているところでございます。入園結果の指数の一斉公開についてでございますが、保育園ごとに、年齢ごとに毎年変動があり、十分検討が必要と考えております。 次に、将来の人口減に伴う保育施設の展望についてでございます。現在、多くの保育ニーズがある中で、行政の責任として待機の解消に努めていかなければならないところでございます。現在も長期的な保育需要を把握しながら、多様な保育サービスのあり方を検討しているところでございます。 最後に、病児・病後児保育についてでございます。病後児保育室につきましては、中野区の南北に適切に配置しているところでございます。来年度より病後児保育事業は定員、利用時間の拡大を予定しており、今後も利用率が伸びていくことを考えております。病児保育につきましては、隔離室を設けるなど、施設の条件や病児の受け入れ体制など、医療機関との連携や調整が必要であり、引き続き研究をしてまいりたいと考えております。 〔都市基盤部長尾﨑孝登壇〕 ○都市基盤部長(尾﨑孝) 区内公共スペースの遊具について、公園遊具の見直し、更新の御質問にお答えをいたします。 公園施設の老朽化に対応し、適切に維持管理を行うため、公園施設長寿命化計画を改定中でございます。公園の遊具につきましても、この長寿命化計画の対象の一つとしており、国の補助制度を活用し、必要となる遊具の更新を行っていく考えでございます。遊具の新設や更新をする場合には、公園利用者や地域住民との意見交換会を実施し、遊具の設置場所や安全性に配慮し、魅力的な遊具の選定に努めていきたいと考えております。また、公園の規模に応じた複合遊具の設置について検討してみたいと考えているところでございます。 ○議長(伊東しんじ) 以上で小宮山たかし議員の質問は終わります。 以上をもって一般質問は終了いたしました。 これより日程に入ります。 ───────────────────────────── 第1号議案 平成25年度中野区一般会計補正予算 第2号議案 平成25年度中野区用地特別会計補正予算 第3号議案 平成25年度中野区国民健康保険事業特別会計補正予算 第4号議案 平成25年度中野区後期高齢者医療特別会計補正予算 第5号議案 平成25年度中野区介護保険特別会計補正予算 第11号議案 中野区長等の給料等に関する条例の一部を改正する条例 第12号議案 中野区教育委員会教育長の給与等に関する条例の一部を改正する条例 第17号議案 仮称鷺の宮調節池上部多目的広場整備工事請負契約 (委員会報告)
○議長(伊東しんじ) 日程第1、第1号議案から第5号議案まで、第11号議案、第12号議案及び第17号議案の計8件を一括議題に供します。
平成26年(2014年)2月17日
中野区議会議長 殿
総務委員長 内川 和久 (公印省略) 議案の審査結果について
本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。
記
○議長(伊東しんじ) お諮りいたします。上程中の議案に関する委員長報告は、会議規則第40条第3項の規定により省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、委員長報告は省略いたします。 これより討論に入ります。 石川直行議員から討論の通告書が提出されていますので、通告議員の討論を許します。石川直行議員。 〔石川直行議員登壇〕 ○9番(石川直行) ただいま議題に供されました第11号議案及び第12号議案を一括して、みんなの党の立場から反対の討論を行います。 この両議案は、昨年、第4回定例会にて上程された公務員給与に関する条例の一部を改正する条例と同様に、区長等及び教育長に対するものであり、第4回定例会にて反対討論で申し上げたとおり、みずから身を切る改革とは到底言えるものではありません。区長が施政方針説明の中で、消費税率の改正というハードルが控えているほか、世界経済の動向も新興国の成長の鈍化や米国の金融緩和策の縮小など依然としてリスク要因があると指摘しているように、昨今、デフレ脱却に向けて物価が緩やかに上昇している中、春闘では基本給を一律に引き上げるベースアップについて、大手自動車、主要鉄鋼会社と産別労組との労使協議が始まりましたが、いずれもベースアップには慎重な姿勢を示しております。本年4月より消費税増税が行われる中、まずもってみずから身を切る改革を示し、実践をしなければ、国民、区民の理解は得られないとの観点から反対討論といたします。 ○議長(伊東しんじ) 他に討論がなければ、討論を終結いたします。 これより、第1号議案から第5号議案まで及び第17号議案の計6件と、第11号議案、第12号議案とに分けて採決いたします。 初めに、第1号議案から第5号議案まで、及び第17号議案の計6件について採決いたします。 ただいまの議案計6件を委員会報告どおり可決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。 次に、第11号議案について起立により採決いたします。 上程中の第11号議案を委員会報告どおり可決するに賛成の方は御起立願います。 〔賛成者起立〕 ○議長(伊東しんじ) 起立多数。よって、上程中の第11号議案は可決するに決しました。 次に、第12号議案について起立により採決いたします。 上程中の第12号議案を委員会報告どおり可決するに賛成の方は御起立願います。 〔賛成者起立〕 ○議長(伊東しんじ) 起立多数。よって、上程中の第12号議案は可決するに決しました。 ───────────────────────────── 第6号議案 平成26年度中野区一般会計予算 第7号議案 平成26年度中野区用地特別会計予算 第8号議案 平成26年度中野区国民健康保険事業特別会計予算 第9号議案 平成26年度中野区後期高齢者医療特別会計予算 第10号議案 平成26年度中野区介護保険特別会計予算
○議長(伊東しんじ) 日程第2、第6号議案から第10号議案までの計5件を一括上程いたします。 理事者の説明を求めます。 〔副区長金野晃登壇〕 ○副区長(金野晃) ただいま上程されました平成26年度各会計予算に係る第6号議案から第10号議案までの5議案につきまして、一括して提案理由の説明をいたします。 初めに、第6号議案、平成26年度中野区一般会計予算について説明いたします。 第1条は歳入歳出予算です。歳入歳出予算の総額は1,206億8,700万円で、前年度に比べ36億4,600万円、3.1%の増となりました。人件費や公債費は計画的な行財政運営の効果により、前年度に引き続き減少していますが、防災まちづくりの推進や子育て支援策の充実に取り組むほか、平成26年度の単年度事業である臨時福祉給付金及び子育て世帯臨時特例給付金の経費を計上したことなどから、4年連続で前年度を上回る予算となりました。歳入は、特別区税及び特別区交付金の増を見込んだほか、税制改正による増収の影響もあり、一般財源は大きく伸びています。しかし、今後、地方法人課税の見直しによる影響や、子ども・子育て支援新制度等の国の新たな制度の開始など、歳入歳出の両面にわたり、区財政を取り巻く環境が変化し、新たな対応が迫られることは必至です。このため、平成26年度の予算は限りある財源の有効かつ適切な配分に努め、新しい中野をつくる10か年計画(第2次)の着実な展開を図り、災害に強い、より安全なまちを実現し、区民の暮らしを守り、安心して住み続けられるコミュニティづくりを進めていくための予算とするとともに、将来へ向けた財政基盤の強化にも取り組みました。 それでは、まず歳入予算から説明いたします。 特別区税は、納税義務者数や課税対象所得の伸びを見込むとともに、徴収率の向上も加味し、前年度に比べ、金額で7億8,300万円余の増、率で2.6%増の305億200万円余を計上しました。 特別区交付金は、その財源である固定資産税、市町村民税法人分のいずれも伸びが見込まれることや都市計画事業の規模が拡大することから、前年度に比べ、金額で25億2,000万円、率で8.1%増の337億円を計上しました。 地方消費税交付金や利子割交付金、その他の交付金は、国や都の予算及び今年度の実績、税制改正などを勘案し、総額で56億2,000万円を計上しました。前年度と比べ、金額で10億7,000万円、率で23.5%増となっています。 このうち、地方消費税交付金は税率の引き上げに伴い、8億円の増を見込みました。この増収分は一般財源として、医療、介護、子ども・子育て等の社会保障施策に要する経費に充てています。 分担金及び負担金は、保育サービスの負担の公平化を図るため、保育料の見直しを行ったことなどから、19.2%増の10億3,000万円余を計上しました。 使用料及び手数料は、道路占用料や廃棄物処理手数料など、21億1,000万円余を計上し、0.5%の微増となりました。 国庫支出金は、生活保護費の増加による国庫負担金、臨時福祉給付金や(仮称)本町二丁目公園用地の取得、小中学校の耐震補強工事などに対する国庫補助金がふえるため、11.9%増の239億300万円余を計上しました。 都支出金は、都議会議員選挙や参議院議員選挙の委託金などが皆減したものの、都市計画事業の進捗による交付金の増や、待機児童対策に対する補助金が増加したことにより、20.7%増の83億7,500万円余を計上しました。 財産収入は、区有財産の有効活用を図り、増収に努めたことから、13.1%増の2億500万円余を計上しました。 寄付金は、中野駅周辺地区都市基盤施設等整備に係る開発協力金等の増を見込み、前年度比較で7億4,800万円余増の8億2,400万円余を計上しました。 繰入金は、社会福祉施設整備基金及び環境基金からの繰り入れは増加しましたが、義務教育施設整備基金などからの繰り入れは減少しました。また、中野刑務所跡地防災公園建設基金の廃止による繰入金などが皆減となったほか、財政調整基金の繰入額も減少したことから、総額で47.9%減の62億3,400万円余を計上しました。 繰越金は、前年度と同額の4億円を計上しました。 諸収入は、土地開発公社が保有する本町二丁目公園用地の引き取りに伴い、同公社からの貸付金返還金が皆増となるため、39.0%増の15億5,700万円余を計上しました。 特別区債は、公園用地の取得や西武新宿線連続立体交差事業等に充てる都市整備債、南部すこやか福祉センター等の整備に充てる民生債、小中学校の耐震補強工事に充てる教育債など、合計62億2,300万円余を計上しました。 続いて、歳出予算の説明をいたします。 まず、議会費ですが、地方議会議員共済会給付費負担金の負担割合が変更になったことなどから、2.5%減の8億8,600万円余となりました。 経営費は、土地開発公社に対する貸付金が大幅に減となったほか、本庁舎の耐震補強工事の完了や庁内情報ネットワーク経費を区民サービス管理費へ移管したことなどから、26.0%減の68億9,900万円余となりました。 都市政策推進費は、産業振興センターの開設、中野駅周辺まちづくり事業や西武新宿線連続立体交差事業などのまちの活力を高める取り組みの進展により、25.3%増の18億2,600万円余となりました。 地域支えあい推進費は、地域での支えあい活動の拠点となる南部すこやか福祉センターなどの建設費の増や、地域の子ども施設の運営を一体的に行うために、キッズ・プラザ及び学童クラブの運営に係る経費を子ども教育費から移管したことなどから、52.8%増の51億7,900万円余となりました。 区民サービス管理費は、社会保障・税番号制度、いわゆるマイナンバー制度への対応や、税務事務の効率化と徴収率の向上を目指した取り組みを行うほか、窓口業務等の新規委託や庁内情報ネットワーク関連経費を経営費から移管したことなどにより、3.2%増の150億8,100万円余となりました。 子ども教育費は、認証保育所等の保護者補助の拡充や待機児童対策などの子育て支援を充実させたほか、小中学校の耐震対策、子育て世帯臨時特例給付金などの経費が伸びたものの、中野中学校建設工事の完了やキッズ・プラザ及び学童クラブの運営に係る経費を地域支えあい推進費へ移管したことなどから、7.0%減の253億6,700万円余となりました。 健康福祉費は、臨時福祉給付金や生活保護費、生活保護自立支援対策などの経費が伸びたほか、定期予防接種関連経費もふえたことから、5.3%増の297億600万円余となりました。 環境費は、東京二十三区清掃一部事務組合への分担金の減少があったものの、カーボン・オフセット事業の開始や清掃事務所車庫の移転準備に着手するほか、ごみ減量、資源化推進への取り組みを強化することから、0.1%増の52億2,700万円余となりました。 都市基盤費は、区が管理する街路灯のLED化工事の完了などによる減があったものの、災害に強く、より安全な中野のまちを目指して、地域防災まちづくりや防災行政無線のデジタル化、大規模公園の整備などのほか、道路、橋梁などのインフラ更新への取り組みを推進するため、17.6%増の177億4,200万円余となりました。 公債費は、区債の満期一括償還分の減や区債残高の減少により、9.0%減の60億9,100万円余となりました。 諸支出金は、小中学校の改築需要への対応など、将来を見据え、財政基盤を強化するために財政調整基金や義務教育施設整備基金、まちづくり基金に計画的な積み立てを行ったほか、開発協力金の積立額もふえたことから、38.5%増の65億7,700万円余となりました。 予備費は、前年度と同額の1億円を計上しました。 以上の歳出予算を性質別に見ますと、義務的経費は606億5,700万円余となり、前年度より4億900万円余、0.7%の減となりました。これは、義務的経費のうち、扶助費は生活保護や待機児童対策の推進により保育経費が伸びたことから、3.3%の増となったものの、人件費が職員2,000人体制を目指した計画的な削減により、3.1%減、公債費が元金償還分の減少などにより、9.7%減となったためです。 投資的経費は、6.4%増の173億7,700万円余となりました。小中学校施設の耐震改修や公園用地の取得、弥生町、大和町の防災まちづくり、生活道路の拡幅整備など、安全・安心で快適なまちの実現を目指す事業や南部すこやか福祉センター等の区民施設の整備事業など、計画的に進めている投資的事業を計上しています。 その他の経費につきましては、臨時福祉給付金や子育て世帯臨時特例給付金に係る経費の増、業務委託の拡充など、民間活力の利用拡大や消費税率の引き上げによる経費の増などにより、7.6%増の426億5,200万円余となりました。 以上が、第1条、歳入歳出予算の説明となります。 次に、第2条は、債務負担行為について定めるものです。これは、中野区土地開発公社の借入金に対する債務保証や南部すこやか福祉センター等整備工事など、翌年度以降にわたる債務の負担について、その限度額及び期間を定めたものです。18件の事業について新規に債務負担を設定しました。 第3条の特別区債は、起債の目的、発行限度額などを定めるもので、総額62億2,300万円を計上しました。 第4条の一時借入金は、その最高額を100億円としました。 第5条の歳出予算の流用は、職員の人件費に過不足が生じた場合、同一款内の各項間で流用することを御承認いただくものです。 以上が第6号議案、平成26年度中野区一般会計予算の概要です。 続きまして、第7号議案、平成26年度中野区用地特別会計予算について説明いたします。 第1条の歳入歳出予算の総額は133億8,200万円で、前年度に比べ、金額で67億2,800万円増、率で101.1%と大幅な伸びとなりました。弥生町六丁目用地を先行取得するとともに、これまで先行取得してきた公園用地を計画に沿って順次一般会計へ引き渡しています。平成26年度は、分割取得中の(仮称)本町五丁目公園用地及び(仮称)南部防災公園用地を一般会計に引き渡します。歳出は、公共用地先行取得債の元利償還金として、公債費51億4,200万円を計上するとともに、弥生町六丁目用地の取得費として用地費82億4,000万円を計上しました。歳入につきましては、用地の一般会計での引き取りに伴う財産収入47億4,900万円余、一般会計からの繰入金3億9,200万円余、特別区債82億4,000万円を計上しました。 第2条の特別区債は、起債の目的、発行限度額などを定めるもので、限度額を82億4,000万円としました。 次に、第8号議案、平成26年度中野区国民健康保険事業特別会計予算について説明いたします。 第1条の歳入歳出予算の総額は337億100万円で、前年度に比べ、金額で2億3,100万円減、率で0.7%の減となりました。歳出のうち国保給付費は、国民健康保険加入者の減少を見込み、1.2%減の213億7,900万円余、後期高齢者医療制度の財源の一部として拠出する後期高齢者支援金は3.3%減の48億6,800万円余を計上しました。また、介護納付金は0.6%増の21億1,100万円余、共同事業拠出金は東京都全体の高額医療費等の増により、5.6%増の41億1,100万円余となりました。歳入のうち、国民健康保険料は保険料率の改定により、3.1%増の91億3,600万円余を見込みました。国庫支出金、前期高齢者交付金、都支出金は、いずれも前年度とほぼ同額を計上しています。共同事業交付金は8.6%増の43億2,700万円余を計上しました。一般会計からの繰入金は5億1,600万円余減り、55億5,900万円余となりました。 第2条の債務負担行為は、国民健康保険料納付書等の作成・発送委託について、その限度額及び期間を定めるものです。 第3条の一時借入金は、その最高額を10億円としました。 次に、第9号議案、平成26年度中野区後期高齢者医療特別会計予算について説明いたします。 第1条の歳入歳出予算の総額は64億5,100万円で、前年度に比べ、金額で2億5,200万円増、率で4.1%の増となりました。歳出のうち、広域連合納付金は4.0%増の63億4,800万円余、保険給付費は6.3%増、8,900万円を計上しました。いずれも東京都後期高齢者医療広域連合の推計に基づくものです。歳入のうち、後期高齢者医療保険料は5.7%増の35億1,200万円余、一般会計からの繰入金は2.1%増の28億3,600万円余を計上しました。 次に、第10号議案、平成26年度中野区介護保険特別会計予算について説明いたします。 第1条の歳入歳出予算の総額は、210億6,500万円で、前年度に比べ、金額で12億400万円増、率で6.1%の増となりました。歳出のうち、制度運営費は、業務効率化とサービス向上を図るため、窓口業務などを委託することから、7.5%増の6億6,200万円余、保険給付費は介護サービス利用者の伸びを見込み、前年度と比べ、11億6,800万円余増、率で6.2%増の200億円余、地域支援事業費は4.4%増の3億8,400万円余を計上しました。また、基金積立金は、介護保険料剰余金の積立金が皆減となることから、基金利子のみの科目存置としています。歳入のうち、介護保険料は1.5%増の40億9,100万円余、国庫支出金、支払基金交付金、都支出金は、それぞれ歳出見合いで増額を見込みました。また、繰入金は介護給付費準備基金からの繰入金1億9,000万円余が皆増となったほか、一般会計からの繰入金も6.4%の増となり、総額で12.6%増の34億3,400万円余を計上しました。 以上、5議案につきましてよろしく御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。 ○議長(伊東しんじ) 本件について御質疑ありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(伊東しんじ) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。 上程中の第6号議案から第10号議案までの計5件は、議員全員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに審査を付託いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、さよう決します。 本日は、これをもって散会いたします。 午後4時31分散会 |