平成26年12月05日中野区議会本会議(第4回定例会)の会議録 1.平成26年(2014年)12月5日、中野区議会議事堂において開会された。 1.出席議員(41名) 1番 若 林 しげお 2番 高 橋 かずちか 3番 木 村 広 一 4番 甲 田 ゆり子 5番 小 林 ぜんいち 6番 中 村 延 子 7番 石 坂 わたる 8番 後 藤 英 之 9番 石 川 直 行 10番 伊 東 しんじ 11番 内 川 和 久 12番 ひぐち 和 正 13番 白 井 ひでふみ 14番 平 山 英 明 15番 南 かつひこ 16番 森 たかゆき 17番 いながき じゅん子 18番 林 まさみ 19番 小宮山 たかし 20番 浦 野 さとみ 21番 佐 野 れいじ 22番 北 原 ともあき 23番 吉 原 宏 24番 いでい 良 輔 25番 小 林 秀 明 26番 久 保 り か 27番 酒 井 たくや 28番 奥 田 けんじ 29番 近 藤 さえ子 30番 欠 員 31番 長 沢 和 彦 32番 大 内 しんご 33番 伊 藤 正 信 34番 高 橋 ちあき 35番 市 川 みのる 36番 篠 国 昭 37番 やながわ 妙 子 38番 佐 伯 利 昭 39番 むとう 有 子 40番 か せ 次 郎 41番 来 住 和 行 42番 岩 永 しほ子 1.欠席議員 な し 1.出席説明員 中 野 区 長 田 中 大 輔 副 区 長 川 崎 亨 副 区 長 英 直 彦 教 育 長 田 辺 裕 子 政 策 室 長 髙 橋 信 一 経 営 室 長 竹 内 沖 司 都市政策推進室長 長 田 久 雄 地域支えあい推進室長 瀬 田 敏 幸 区民サービス管理部長 白 土 純 子ども教育部長、教育委員会事務局次長 奈 良 浩 二 健康福祉部長 野 村 建 樹 保 健 所 長 寺 西 新 環 境 部 長 小谷松 弘 市 都市基盤部長 尾 﨑 孝 政策室副参事(企画担当) 海老沢 憲 一 経営室副参事(経営担当) 戸 辺 眞 1.本会の書記は下記のとおりである。 事 務 局 長 篠 原 文 彦 事務局次長 堀 越 恵美子 議事調査担当係長 佐 藤 肇 書 記 関 村 英 希 書 記 東 利司雄 書 記 土 屋 佳代子 書 記 細 川 道 明 書 記 江 口 誠 人 書 記 大 野 貴 子 書 記 鈴 木 均 書 記 井 田 裕 之 書 記 田 中 寛 書 記 遠 藤 良 太 書 記 香 月 俊 介
議事日程(平成26年(2014年)12月5日午後1時開議) 日程第1 第62号議案 中野区区政情報の公開に関する条例の一部を改正する条例 第63号議案 中野区行政財産使用料条例の一部を改正する条例 第64号議案 仮称本町二丁目公園用地の買入れについて 第65号議案 南部すこやか福祉センター等新築に伴う機械設備工事請負契約 第66号議案 南部すこやか福祉センター等新築に伴う電気設備工事請負契約 第67号議案 中野区すこやか福祉センター条例の一部を改正する条例 第68号議案 指定管理者の指定について 第69号議案 中野区民住宅条例の一部を改正する条例 第70号議案 中野区立公園条例の一部を改正する条例 第71号議案 指定管理者の指定について 第72号議案 中野区保育所における保育等に関する条例の一部を改正する条例 第73号議案 指定管理者の指定について 日程第2 第13号陳情 2020年東京五輪のチケットを避難者に優先配布を求めるための意見書提出を求める陳情 日程第3 第14号陳情 「川内原発をはじめとする原発再稼働に反対し廃炉とし、原発ゼロ政策への転換に向けた意見書の提出」について
午後1時00分開議 ○議長(伊東しんじ) 定足数に達しましたので、本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元に配付の議事日程表のとおりでありますので、さよう御了承願います。 これより日程に入ります。 ────────────────────────────── 第62号議案 中野区区政情報の公開に関する条例の一部を改正する条例 第63号議案 中野区行政財産使用料条例の一部を改正する条例 第64号議案 仮称本町二丁目公園用地の買入れについて 第65号議案 南部すこやか福祉センター等新築に伴う機械設備工事請負契約 第66号議案 南部すこやか福祉センター等新築に伴う電気設備工事請負契約 第67号議案 中野区すこやか福祉センター条例の一部を改正する条例 第68号議案 指定管理者の指定について 第69号議案 中野区民住宅条例の一部を改正する条例 第70号議案 中野区立公園条例の一部を改正する条例 第71号議案 指定管理者の指定について 第72号議案 中野区保育所における保育等に関する条例の一部を改正する条例 第73号議案 指定管理者の指定について (委員会報告)
○議長(伊東しんじ) 日程第1、第62号議案から第73号議案までの計12件を一括議題に供します。
平成26年(2014年)12月1日
中野区議会議長 殿
総務委員長 内川 和久 (公印省略) 議案の審査結果について
本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。
記
中野区議会議長 殿
厚生委員長 長沢 和彦 (公印省略)
議案の審査結果について
本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。
記
平成26年(2014年)12月1日
中野区議会議長 殿
建設委員長 小林 秀明 (公印省略) 議案の審査結果について
本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。
記
平成26年(2014年)12月1日
中野区議会議長 殿
子ども文教委員長 高橋 ちあき (公印省略)
議案の審査結果について
本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。
記
○議長(伊東しんじ) お諮りいたします。上程中の議案に関する委員長報告は、会議規則第40条第3項の規定により省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、委員長報告は省略いたします。 これより討論に入ります。 [1]石坂 わたる議員から討論の通告書が提出されていますので、通告議員の討論を許します。[2]石坂 わたる議員。 〔[3]石坂 わたる議員登壇〕 ○7番([4]石坂 わたる) 第69号議案、中野区民住宅条例の一部を改正する条例について賛成の立場から討論いたします。 今回の条例改正は、3つの区民住宅について、区民住宅の役割が終わり、通常の民間賃貸住宅として所有者が改めて賃借人に住居を貸し出すというものです。 都心部の家賃が高騰し続けていた時代もあり、区民住宅の歴史的使命がなくなってきている中でのこうした条例改正は理解ができるところです。 また、中堅所得層のファミリー世帯に対して、比較的安価に良質な住宅を供給することを目的とした区民住宅は、最初は安い家賃で、段階的に家賃が上がり、最終的に通常の賃貸物件となることが当初から予定されていた住宅ではありますので、今回の措置はもっともなことではあります。 しかし、区が関与する区民住宅から、民間の手による通常の賃貸物件になるに当たり、居住者が拠出し積み立てられてきた共益費のあり方についての疑問や、民間事業者が貸し主になるに当たっての入居資格をめぐる再審査について、「終の住みかと思って住んできたのに、既に定年退職をした自分は審査が通過できずに、追い出されてしまうのではないか」という声など、居住されている方から不安の声が出ているようです。 こうした状態に対して、区からではなく、民間の事業者側からの説明しかないことで、今後についての不安があるように感じられます。 万が一、従来の区民住宅から民間の住宅にかわる場合に住み続けることができなくなってしまった方が出た場合には、次に住む場所を探すことについて区が支援を行うべきであると考えます。 住む場所に困った際の支援を行う住みかえ支援事業を、区民住宅の担当と同じ都市計画分野が担っているわけですから、現在の入居者が住む場所に困ったり、住む場所がなくなるのではないかという不安がなくなるように、担当のほうで責任を持って対応や必要な周知、説明等をいただけるよう希求しつつ、賛成討論といたします。 ○議長(伊東しんじ) 他に討論がなければ、討論を終結いたします。 これより採決いたします。 上程中の議案を委員会報告どおり可決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。 ────────────────────────────── 第13号陳情 2020年東京五輪のチケットを避難者に優先配布を求めるための意見書提出を求 める陳情 (委員長報告)
○議長(伊東しんじ) 日程第2、第13号陳情、2020年東京五輪のチケットを避難者に優先配布を求めるための意見書提出を求める陳情を議題に供します。
平成26年(2014年)12月1日
中野区議会議長 殿
総務委員長 内川 和久 (公印省略) 陳情の審査結果について
本委員会に付託された陳情を審査の結果、下記のとおり決定したので、中野区議会会議規則第94条の規定により報告します。
記
○議長(伊東しんじ) 総務委員会の審査の報告を求めます。内川和久総務委員長。 〔内川和久議員登壇〕 ○11番(内川和久) ただいま議題に供されました第13号陳情、2020年東京五輪のチケットを避難者に優先配布を求めるための意見書提出を求める陳情に関しまして、総務委員会における審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。 本陳情は、福島第一原子力発電所事故により東京都に避難・自主避難している人に、2020年東京五輪のチケットの優先配布を求めるための意見書の提出を求めるものです。 本陳情は、平成26年11月10日に受理され、11月28日の本会議において当委員会に付託された後、12月1日の委員会にて審査を行いました。 審査の進め方として、本陳情を議題に供した後、質疑を行いました。その主な質疑応答の内容を紹介します。 初めに、主旨の中に「避難・自主避難している人」とあるが、何人ぐらいかとの質疑があり、中野区においては、10月1日現在で195世帯、388人と把握している。東京都全体では、10月16日現在で、総数7,638人と公表されているとの答弁がありました。 さらに、「避難」と「自主避難」の定義の違いは何かとの質疑があり、基本的に「避難」は災害救助法の適用を受けた地域からの避難者で、「自主避難」は該当地域以外でも放射能等が心配で自主的に避難した場合と認識しているとの答弁がありました。 重ねて、自主避難されている方の数字はつかみにくいということかとの質疑があり、届け出をされない場合が多く、全体数を把握しにくいと認識しているとの答弁がありました。 以上が主な質疑応答の内容です。 その後、委員会を休憩して、本陳情の取り扱いを協議した後、委員会を再開し、さらに質疑を求めましたが、質疑はなく、質疑を終結しました。 次に、意見の開陳を求めたところ、意見はなく、意見の開陳を終結しました。 次に、討論を求めたところ、討論はなく、討論を終結しました。 そして、挙手による採決を行ったところ、賛成少数で本陳情を不採択とすべきものと決した次第です。 以上で第13号陳情に関する総務委員会における審査の経過並びに結果の報告を終了します。 ○議長(伊東しんじ) ただいまの報告について御質疑ありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(伊東しんじ) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。 本件については討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、これより起立により採決いたします。 上程中の陳情を採択するに賛成の方は御起立願います。 〔賛成者起立〕 ○議長(伊東しんじ) 起立少数。よって、上程中の陳情は不採択とするに決しました。 ────────────────────────────── 第14号陳情 「川内原発をはじめとする原発再稼働に反対し廃炉とし、原発ゼロ政策への転換に 向けた意見書の提出」について (委員長報告)
○議長(伊東しんじ) 日程第3、第14号陳情、「川内原発をはじめとする原発再稼働に反対し廃炉とし、原発ゼロ政策への転換に向けた意見書の提出」についてを議題に供します。
平成26年(2014年)12月1日
中野区議会議長 殿
総務委員長 内川 和久 (公印省略) 陳情の審査結果について
本委員会に付託された陳情を審査の結果、下記のとおり決定したので、中野区議会会議規則第94条の規定により報告します。
記
○議長(伊東しんじ) 総務委員会の審査の報告を求めます。内川和久総務委員長。 〔内川和久議員登壇〕 ○11番(内川和久) ただいま議題に供されました第14号陳情、「川内原発をはじめとする原発再稼働に反対し廃炉とし、原発ゼロ政策への転換に向けた意見書の提出」についてに関しまして、総務委員会における審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。 本陳情は、東京電力福島第一原発事故の原因究明もなされない中、川内原発をはじめとする現在停止中の原発再稼働に反対し廃炉とすること、また、原発をベース電源としたエネルギー政策を転換し、原発ゼロ施策を目標とした再生可能エネルギーの普及促進などに早急に取り組むことを求める意見書の提出を求めるものです。 本陳情は、平成26年11月11日に受理され、11月28日の本会議において当委員会に付託された後、12月1日の委員会にて審査を行いました。 審査の進め方として、本陳情を議題に供した後、委員会を休憩し、陳情者から補足の説明を受け、その後、委員会を再開して質疑を行いました。その主な質疑応答の内容を紹介します。 初めに、再生可能エネルギーの促進に関する国や都などの補助のうち、現に中野区が受けているものは何かとの質疑があり、例えば、安全・安心な学校づくりの交付金の中で、自然エネルギーの導入の補助金が出ているとの答弁がありました。 さらに、これらの補助金を活用している施設数はどのぐらいあるのかとの質疑があり、庁舎関係で3施設、学校関係で7施設など計17施設において、太陽光発電や太陽熱の温水設備を整備してきたとの答弁がありました。 続けて、今後の整備予定について問われ、南部すこやか福祉センターや南中野区民活動センターなどで太陽光による発電設備を整備する予定である。今後は、立地条件や施設の目的など総合的に勘案しながら整備を進めていきたいとの答弁がありました。 そのほか、川内原発の拙速な再稼働に反対する意見書を提出した原発30キロ圏内の自治体数や原発事故に対する中野区の避難計画の状況などについて質疑がありました。 以上が主な質疑応答の内容です。 その後、委員会を休憩して、取り扱いを協議した後、委員会を再開し、閉会中も継続審査すべきかどうかについて挙手により採決を行いましたが、賛成少数で継続は否決されました。 そこで質疑を続行し、さらに質疑を求めましたが、質疑はなく、質疑を終結しました。 次に、意見の開陳を求めたところ、意見はなく、意見の開陳を終結しました。 次に、討論を求めたところ、1名の委員が本陳情に賛成する立場から、福島第一原発事故の避難者は全国で13万人を超えていると報道されている。この福島第一原発事故の原因究明も、いまだになされていない中での新規制基準は、基準自体に問題があると言わざるを得ない。ましてや、この新基準に適合しているということによる再稼働への動きは大いに問題がある。さらに、先般の長野県北部地震の震源とされる活断層は、浜岡原発など多くの原発と関連しており、都民にとっても原発再稼働は無関係でいられない心配な状況にある。加えて、川内原発などの再稼働により出される核廃棄物の処理方法の問題も解決されていない。その一方で、鹿児島県では県内の自然エネルギー、再生可能エネルギーは、川内原発のエネルギー量を超えるとの試算を出している。このような状況から、陳情者の求めは十分理解できるものである。以上のことから本陳情に賛成するとの討論がありました。 その後、さらに討論を求めましたが、他に討論はなく、討論を終結しました。 そして、挙手による採決を行ったところ、賛成少数で本陳情を不採択とすべきものと決した次第です。 以上で第14号陳情に関する総務委員会における審査の経過並びに結果の報告を終了します。 ○議長(伊東しんじ) ただいまの報告について御質疑ありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(伊東しんじ) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。 これより討論に入ります。 岩永しほ子議員、むとう有子議員から討論の通告書が提出されていますので、順次、通告議員の討論を許します。 最初に、岩永しほ子議員。 〔岩永しほ子議員登壇〕 ○42番(岩永しほ子) 日本共産党議員団を代表し、第14号陳情、「川内原発をはじめとする原発再稼働に反対し廃炉とし、原発ゼロ政策への転換に向けた意見書の提出」について、賛成の討論を行います。 本陳情は、川内原発をはじめ停止中の原発の再稼働に反対し廃炉を求めること、原発をベース電源にしたエネルギー政策を転換し、早期の原発ゼロのために再生可能エネルギーの普及促進、電力事業の自由化などに取り組むことを求める意見書を国に提出するよう中野区議会に求めたものです。本陳情には、87筆の署名も提出されています。 原子力規制委員会は、川内原発をめぐる住民の避難計画や活断層・火砕流、使用済み核燃料の処理など、多くの課題についてのまともな対応もないまま、新規制基準に基づく再稼働の事実上の合格証明書を出したのは7月16日でした。しかし、新規制基準については、規制委員会委員長自身、「安全を確認したという言い方は必ずしも正しい表現だとは思っていない」「規制の基本的考え方として、リスクが常に残っている」と述べていました。新しい規制基準さえ満たせば事故は起きないというのは、新たな安全神話そのものです。 また、規制委員会は、原発から半径160キロ圏内に活火山がある場合は立地不適と判断する案を提示していました。川内原発160キロ圏内には、桜島、薩摩硫黄島、雲仙岳、阿蘇山、新燃岳が存在しています。政府の地震調査研究推進本部の調査委員会は、九州電力による活断層評価がとにかくひどいものであると強く批判し、大幅に見直しています。川内原発30キロ圏内には、約23万人もの住民が暮らしています。環境経済研究所の試算では、避難時間は21時間から43時間もかかるということです。昨年秋の原子力総合防災訓練の際、5キロ圏内にある高齢者福祉施設では、第一報の電話連絡が来ず、救急車もそろわず、第一陣が出発できたのは避難指示が出てから70分たっていました。原発過酷事故の場合、20分後にはメルトダウンが始まり、1時間半前後で格納庫からの放射能漏えいが始まると、九州電力自身が認めています。極めて限られた時間内の中でどう避難するのか、現在の避難計画は机上の空論にすぎません。 再生可能エネルギー普及促進・活用に関しては、2011年に鹿児島県が報告した再生可能エネルギーの潜在的な力の試算によると、太陽光発電と風力発電を合計した利用可能量は、川内原発のこの間の発電最大実績に相当しています。どの世論調査でも、原発の今後について、「今すぐ廃止」「将来は廃止」を合わせると7割から8割に上ります。 大飯原発の運転差しとめ裁判で出された福井地裁の判決は、原発事故から受ける影響は250キロ圏内に及び、その範囲の住民の命と生活を維持する権利が守られることが国富であるとしました。 また、安倍政権が世界一厳しい基準と繰り返している新規制基準は、福島第一原発事故の教訓を反映していません。しかも、核燃料溶融時の対応設備や格納容器の強度、電源系統の独立性などの重要事案について、欧州連合の基準で実施されているものすら盛り込まれておらず、世界最高水準とは言えません。よって、川内原発をはじめとする原発再稼働に反対し廃炉とし、原発事故に向けた再生可能エネルギー政策に転換することを求める意見書提出に賛成し、討論を終わります。 ○議長(伊東しんじ) 次に、むとう有子議員。 〔むとう有子議員登壇〕 ○39番(むとう有子) ただいま上程されました第14号陳情、「川内原発をはじめとする原発再稼働に反対し廃炉とし、原発ゼロ政策への転換に向けた意見書の提出」について、賛成の立場から討論いたします。 2011年3月11日に起こった東京電力福島第一原子力発電所の事故は、国際原子力事象評価尺度において最悪のレベル7に分類された深刻な事故でした。3年8カ月を経過した今も収束せず、進行中であり、破壊され、崩れ落ちた核燃料の姿すら見ることもできない状況です。現在も大量の汚染水が日々漏れ出し続け、それをとめる有効な手段さえ見つかっていません。オリンピックを東京に誘致した際に、安倍総理が「福島原発の状況はコントロールされています。汚染水は、港湾内に安全にブロックされています」と全世界に向けて発言された言葉の信憑性について、誰もが耳を疑いました。『放射性セシウム「不検出」実際は汚染』との記事が、今朝の東京新聞の一面で大きく取り上げられていました。 また、今後も20メートルを超える巨大津波に襲われる可能性を否定できず、その際には原発の地下にある何万トンもの放射能の固まりが海に流れ出し、これが第二の福島原発災害を引き起こす危険性が指摘されています。原発災害を繰り返さないための方法論さえ確立していません。原発の稼働どころか事故の原因究明も収束の見通しも立たない現実の前に、何をもって再稼働ができる根拠となるのか、国の方針にあきれるばかりです。 私は、去年の夏は高線量の浪江町に、ことしの夏は地震、津波、放射能の三重被害を受けて廃墟と化した帰宅困難地域である富岡町に行ってまいりました。そこは、物音一つせず、時間がとまっています。いまだに13万人が避難生活を強いられ、ここ中野区にも270人もの方が福島から避難されています。福島原発事故による放射能汚染が、そこに暮らす人々の生活基盤を根こそぎ奪ったことを忘れてはなりません。 原発を推進するための前提であった原発の安全神話も、原発は安上がりも、偽りであったことを事故の現実が証明しました。そして、原発がなければ電力不足になると国民を脅かしていましたが、この夏も原発ゼロで停電には至らず、その根拠も失っています。 原発の推進は、総括原価方式による電気料金と税金に依拠した原発マネーに群がる電力会社、原子炉メーカー、官僚、御用学者、政治家など、原子力ムラの住人が利益を得るためであったことに多くの国民が気づいています。また、原発推進政策は、核兵器の開発・保有能力の確保を見据えたものであることも忘れてはいけません。東京電力と国は、汚染被害を少なく見せることには熱心ですが、誰も事故の責任をとっていません。原子力規制委員会が、九州電力川内原発を新規制基準に適合したとした7月16日直後に、朝日新聞が実施した全国世論調査では、川内原発の運転再開について賛成は23%、反対は59%と、反対が大きく上回りました。原子力規制委員会が決定した川内原発再稼働に向けた審査書は、地震対策も火山噴火対策も複合災害対策もプラント評価も、実効性ある避難計画も不十分で、周辺住民の同意も得られていません。 10月28日に薩摩川内市議会及び岩切市長、11月7日に鹿児島県議会及び伊藤県知事が川内原発の再稼働に同意しましたが、少なくとも地域防災計画(原子力災害対策編)を策定する必要がある、原発から30キロメートル圏内に存在する全ての自治体の同意を求めるべきです。 川内原発の30キロ圏内には、23万人以上の住民が暮らしていますが、23万人を対象とする実効性ある避難計画は策定不可能です。わずかに指定されている避難所、避難路すら、地震や津波があれば寸断されることが明白です。実効性のない避難計画のもとで原発事故が起これば、住民の被曝は避けられません。要援護者に至っては、避難させないとし、要援護者と施設従業員や管理者を残したまま逃げるという原子力防災計画を認めるわけにはいきません。 また、九州電力は、巨大噴火の予測が可能であることを前提に、巨大噴火の発生を予測してから対応して問題ない旨を説明していますが、日本火山学会は11月3日、現在の科学の知見では巨大噴火の発生予知は困難であるとして、原子力規制委員会の火山影響評価ガイドの見直しを提言しました。しかし、日本における火山についての最高権威である日本火山学会のその提言を無視して、原子力規制委員会も鹿児島県もそれを容認してしまいました。 巨大噴火が起こる前には、何十年も前に前兆現象が起き、それを感知すれば原子炉を停止して核燃料を運び出すことができるとする前提で原発を再稼働することが、いかに自然災害を軽視する行為であるのか、さらに、火山灰が降り注げば、電気設備で安全を維持している原発がどれだけ危険にさらされるのかを、火山の麓に暮らす人たちは知っているはずです。川内原発の再稼働は、単に一つの原発を動かすことでは終わらず、今後、関西電力高浜原発などの再稼働に確実につながっていきます。福島第一原発事故の後、3年8カ月余り、実質原発なしでやってきた日本を再び原発大国に戻してよいのでしょうか。地震、津波、火山の活発期に入った日本で、原発を再稼働する道は第二の福島原発事故を招き、日本を滅亡へと導く道です。この道しかないと決めつける前に、再生可能なエネルギーへの道筋へ転換を図るべきです。 以上の理由から、第14号陳情、「川内原発をはじめとする原発再稼働に反対し廃炉とし、原発ゼロ政策への転換に向けた意見書の提出」について、に対する賛成討論といたします。 ○議長(伊東しんじ) 他に討論がなければ、討論を終結いたします。 これより起立により採決いたします。 上程中の陳情を採択するに賛成の方は御起立願います。 〔賛成者起立〕 ○議長(伊東しんじ) 起立少数。よって、上程中の陳情は不採択とするに決しました。 次に、陳情の継続審査についてお諮りいたします。 お手元に配付の陳情継続審査件名表に記載の陳情については、それぞれ付託委員会から継続審査の申し出がありますので、これを申し出どおり継続審査に付したいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
平成26年第4回定例会 陳情継続審査件名表 《総務委員会付託》 第7号陳情 日朝国交正常化実現について 《建設委員会付託》 (24)第16号陳情 警察大学校等跡地の中央部公園拡張について 《議会運営委員会付託》 (25)第7号陳情 中野区議会政務活動費に関する陳情書
○議長(伊東しんじ) 次に、常任委員会の所管事務継続調査についてお諮りいたします。 お手元に配付の常任委員会所管事務継続調査件名表に記載の調査事件については、それぞれ所管委員会から継続調査の申し出がありますので、これを申し出どおり継続調査に付したいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
常任委員会所管事務継続調査件名表 平成26年第4回定例会 総務委員会 1 政策、計画及び財政について 1 平和、国際化、人権及び男女平等について 1 広報及び広聴について 1 組織及び人事について 1 会計、決算及び事業の評価・改善について 1 危機管理について
区民委員会 1 区民相談及び消費生活について 1 住民情報システムについて 1 戸籍及び住民基本台帳等について 1 区税について 1 国民健康保険、後期高齢者医療及び介護保険等について 1 環境及び地球温暖化対策について 1 清掃事業及びリサイクルについて 1 生活環境について
厚生委員会 1 地域活動の推進及び地域ケア・地域支援について 1 保健衛生及び社会福祉について 1 保健所及び福祉事務所について 1 スポーツ、文化及び生涯学習について
建設委員会 1 安全で快適に住めるまちづくりについて 1 産業振興及び都市振興について 1 道路・公園等の整備について 1 防災及び都市安全について
子ども文教委員会 1 学校教育の充実について 1 学校と地域の連携について 1 知的資産について 1 子育て支援及び子どもの育成について
○議長(伊東しんじ) 次に、議会運営委員会の所管事項継続調査についてお諮りいたします。 お手元に配付の議会運営委員会所管事項継続調査件名表に記載の調査事件については、議会運営委員会から継続調査の申し出がありますので、これを申し出どおり継続調査に付したいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
議会運営委員会所管事項継続調査件名表 平成26年第4回定例会 1 議会の運営について 1 議会の会議規則、委員会に関する条例等について
○議長(伊東しんじ) 以上で本日の日程を全部終了いたしましたので、散会いたします。 平成26年第4回中野区議会定例会を閉じます。 午後1時30分閉会
会議録署名員 議 長 伊東 しんじ 副議長 やながわ 妙子 議 員 いながき じゅん子 議 員 久保 りか |