平成27年06月22日中野区議会本会議(第2回定例会)
平成27年06月22日中野区議会本会議(第2回定例会)の会議録

.平成27年(2015年)6月22日、中野区議会議事堂において開会された。

.出席議員(42名)

  1番  加  藤  たくま         2番  若  林  しげお

  3番  日  野  たかし         4番  木  村  広  一

  5番  ひやま      隆        6番  山  本  たかし

  7番  渡  辺  たけし         8番  内  野  大三郎

  9番  羽  鳥  だいすけ       10番  北  原  ともあき

 11番  高  橋  かずちか       12番  内  川  和  久

 13番  甲  田  ゆり子        14番  小  林  ぜんいち

 15番  白  井  ひでふみ       16番  中  村  延  子

 17番  細  野  かよこ        18番  小宮山   たかし

 19番  広  川  まさのり       20番  い  さ  哲  郎

 21番  佐  野  れいじ        22番  いでい   良  輔

 23番  伊  東  しんじ        24番  平  山  英  明

 25番  南     かつひこ       26番  小  林  秀  明

 27番  森     たかゆき       28番  石  坂  わたる

 29番  いながき  じゅん子       30番  小  杉  一  男

 31番  浦  野  さとみ        32番  伊  藤  正  信

 33番  高  橋  ちあき        34番  大  内  しんご

 35番  市  川  みのる        36番  篠     国  昭

 37番  久  保  り  か       38番  酒  井  たくや

 39番  近  藤  さえ子        40番  むとう   有  子

 41番  長  沢  和  彦       42番  来  住  和  行

.欠席議員

      な  し

.出席説明員

 中 野 区 長  田 中 大 輔      副  区  長  川 崎   亨

 副  区  長  英   直 彦      教  育  長  田 辺 裕 子

 政 策 室 長  髙 橋 信 一      経 営 室 長  竹 内 沖 司

 都市政策推進室長 長 田 久 雄      西武新宿線沿線まちづくり担当部長 角   秀 行

 地域支えあい推進室長 野 村 建 樹    区民サービス管理部長 白 土   純

 子ども教育部長、教育委員会事務局次長 奈 良 浩 二     健康福祉部長   瀬 田 敏 幸

 保 健 所 長  寺 西   新      環 境 部 長  戸 辺   眞

 都市基盤部長   尾 﨑   孝      政策室副参事(企画担当) 海老沢 憲 一

 経営室副参事(経営担当) 朝 井 めぐみ

.本会の書記は下記のとおりである。

 事 務 局 長  篠 原 文 彦      事務局次長    堀 越 恵美子

 議事調査担当係長 佐 藤   肇      書     記  関 村 英 希

 書     記  東   利司雄      書     記  大 野 貴 子

 書     記  細 川 道 明      書     記  江 口 誠 人

 書     記  井 田 裕 之      書     記  田 中   寛

 書     記  福 島 ル ミ      書     記  遠 藤 良 太

 書     記  香 月 俊 介      書     記  亀 井 久 徳

 

 議事日程(平成2年(2015年)6月2日午後1時開議)

日程第1 第46号議案 平成27年度中野区一般会計補正予算

日程第2 第47号議案 中野区基本構想審議会条例を廃止する条例

 

午後1時00分開会

○議長(北原ともあき) ただいまから平成27年第2回中野区議会定例会を開会いたします。

 本日の会議を開きます。

 会議録署名員は会議規則第128条の規定に基づき、議長から御指名申し上げます。

 2番若林しげお議員、41番長沢和彦議員にお願いいたします。

 次に、会期についてお諮りします。本定例会の会期は、本日から7月7日までの16日間といたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(北原ともあき) 御異議ありませんので、さよう決定します。

 この際、申し上げます。本定例会の会期中、略装を許します。

 本日の議事日程は、お手元に配付の議事日程表のとおりでありますので、さよう御了承願います。

 この際、御紹介申し上げます。平成27年4月1日付で、本区教育委員会教育長に就任されました田辺裕子さんを御紹介申し上げます。

〔教育長田辺裕子登壇〕

○教育長(田辺裕子) ただいま御紹介をいただきました教育長の田辺でございます。本年4月1日施行されました改正地教行法に基づく新しい教育長として、当区議会第1回定例会で御同意をいただき、本年4月1日、区長より教育長として任命をされました。

 法改正の趣旨にのっとり、区長と教育委員会の連携の強化、教育委員会の活性化に努め、教育行政のさらなる充実に尽力してまいります。御指導、御鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

○議長(北原ともあき) 以上で紹介を終わります。

 さらに、御紹介申し上げます。平成27年3月18日付で、本区教育委員会委員に就任されました増田明美さんを御紹介申し上げます。

〔教育委員会委員増田明美登壇〕

○教育委員会委員(増田明美) 皆さん、こんにちは。このたび教育委員を拝命しました増田明美です。議員の先生方から任命の同意をいただきましてどうもありがとうございました。

 私は、今、新聞への執筆や、マラソンや駅伝の中継や、大阪芸術大学で教壇に立っています。選手のときの体験ですとか、今の活動を通して重要だなと思うことは、何といっても、子どものころの体力だと思います。木に例えるならば、体力があるということは、子ども時代から大きな木やそれから太い幹を育てて、そこから優しい心ですとか、あらゆることへの意欲が育まれて大きな枝葉となって成長していくと思います。

 私は、中野区で今、小学校などを訪問しているんですけれども、体育の授業とか、わくわくタイムなんかを通して、ああ、今こんなふうに楽しく子どもたちが体力を育んでいるんだということに気づいたり、また時には鷺宮小学校もこの前訪問しましたけれども、私からアドバイスをしたりということをしています。これからも中野区の子どもたちの健やかな体、健やかな心を一緒に育んでいけるように頑張っていきたいと思いますので、どうかこれからも御指導のほどよろしくお願いいたします。どうもありがとうございました。

○議長(北原ともあき) 以上で紹介を終わります。

 さらに、御紹介申し上げます。平成27年5月22日付で、本区監査委員に就任されました市川みのる議員、久保りか議員を御紹介申し上げます。

 初めに、市川みのる議員。

〔市川みのる議員登壇〕

○35番(市川みのる) ただいま御紹介を受けました、このたび監査委員に任命を受けました市川みのるでございます。私ども議会が議決をいたしました予算が適正に執行されているかどうか、しっかりと目を向けて監査業務に励んでまいりたいと思います。

今後とも同意をいただきました議会の皆様方の御理解、また御指導のほどよろしくお願いを申し上げまして、御挨拶にかえます。よろしくお願いいたします。

○議長(北原ともあき) 次に、久保りか議員。

〔久保りか議員登壇〕

○37番(久保りか) ただいま御紹介をいただきました久保りかでございます。議会選出の監査委員として職責を全うしてまいりますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。

○議長(北原ともあき) 以上で紹介を終わります。

 この際、申し上げます。平成27年4月1日付をもちまして、お手元に配付の文書のとおり、本会議参与に人事異動がありましたので、御報告いたします。

 

本会議参与の人事異動

 

平成27年(2015年)4月1日

発 令

氏 名

経営室長

竹内 沖司

〔再任用新規採用〕

都市政策推進室

西武新宿線沿線

まちづくり担当部長

角 秀行

 経営室副参事(人事担当)

地域支えあい推進室長

野村 建樹

〔再任用新規採用〕

健康福祉部長

瀬田 敏幸

地域支えあい推進室長

環境部長

戸辺 眞

経営室副参事(経営担当)

都市基盤部長

尾﨑 孝

〔再任用新規採用〕

経営室副参事(経営担当)

朝井 めぐみ

地域支えあい推進室副参事

(地域活動推進担当)

 

○議長(北原ともあき) それでは、新たに本会議参与に就任されました角秀行西武新宿線沿線まちづくり担当部長、朝井めぐみ経営室副参事を御紹介申し上げます。

〔西武新宿線沿線まちづくり担当部長角秀行登壇〕

○西武新宿線沿線まちづくり担当部長(角秀行) ただいま御紹介いただきました西武新宿線沿線まちづくり担当部長角でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

〔経営室副参事朝井めぐみ登壇〕

○経営室副参事(朝井めぐみ) ただいま御紹介いただきました経営室副参事の朝井でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○議長(北原ともあき) 以上で紹介を終わります。

 この際、区長から第22期中野区議会の冒頭に当たり、行政報告を行いたい旨の申し出がありますので、これを許します。

〔区長田中大輔登壇〕

○区長(田中大輔) 第22期中野区議会の最初の定例会の冒頭に発言の機会をいただき、感謝を申し上げます。また、区民の代表となられた議員の皆様に対し、御当選を心よりお祝いを申し上げます。

 区民の代表によって構成され、区の最高意思決定機関である議会と、2,000人に及ぶ職員を率いて成り立つ執行機関が、適切な緊張感を保ちながら良好な意思疎通のもと、最大限の協力関係を築き上げていくことが中野区の発展と区民の幸福につながると考えます。

 執行機関としては、適時適切な情報提供と説明に努めるとともに、議会からいただいた御意見については真摯に受けとめ、十分に配慮してまいります。議会におかれましては、公正な御審議と厳正なチェックに加え、建設的な議論と提案を賜りますようお願い申し上げる次第です。

 本日は、現下の区政を取り巻く課題とその対応について、私の考えの一端を御報告申し上げ、新たな任期を迎えた議員の皆様並びに区民の皆様の御理解と御協力を賜りたいと存じます。

 現在、我が国が直面しているのは、世界に類を見ない急速な高齢化の進行と人口の減少です。高齢化の実態を見ると、人口に占める高齢者の割合の増加だけでなく、長寿化、世帯人員の減少傾向が同時に進行しています。人口減少では、特に生産年齢人口の減少が大きな問題となっています。どうしても避けられない医療・介護等社会保障や、子育て支援の経費の増加に対応していくことが必要ですが、生産年齢人口が減少し続ける中では、こうした負担増への対応は極めて難しい課題です。

 出産適齢期の人口が大きく減少した現在の人口構成では、仮に出生率が回復しても人口減少から脱却するためには、なおかなりの期間が必要です。それだからこそ、対策に直ちに取り組み、出生率の回復を進め、一定の時点で人口の均衡を実現することを目指していくことが求められています。国は、2030年から2040年の間に、出生率を2.07まで回復させ、2060年には総人口1億人程度を確保することを目指すとしています。

 一方、経済は、かつて成長のエンジンとなってきた分野で新興工業国にキャッチアップされ、長期間の低迷を余儀なくされています。最近は、国の経済政策の効果もあり、緩やかな回復基調にあるとされる状況とはなっていますが、全体として、新たな経済成長の軌道を描き出すことはできていません。

 このような超高齢化や人口減少、資源の枯渇、経済の成熟化などは、日本以外の国々の多くでも、やがて同じように突き当たる課題です。世界の国々に先駆けて新たな課題に直面している日本は、いわば課題先進国と言えます。これまで培ってきたさまざまな技術や文化、蓄積された資本やコミュニティの力などを生かして、課題に対応する新たな社会をつくり出していくことで、次の時代の世界をリードしていける大きな可能性を持っているとも言われています。

 私たちは今、これまでの常識や固定観念にとらわれることなく、社会のあり方や個人の生き方をも大きく変えていかなければならない、時代の大きな転機を迎えていると思います。そうした状況を踏まえ、政府は国を挙げて、まち・ひと・しごと創生総合戦略に取り組もうとしています。日本社会の新たな活性化を実現するためには、全国共通の取り組みではなく、地方がそれぞれに工夫して、地域の再生から新たな発展に向けた取り組みを行うこと、地方自治体が互いに切磋琢磨する一方で、多様な相互連携を構築することで、全体として持続可能な国の形をつくり出していくことが求められています。

 また、東京都は現在、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催を契機に、世界一の都市・東京を目指すとして、さまざまな取り組みを進めています。中野区も、その東京の国際競争力強化の一翼を担い、地域の経済活力とともに、住民の暮らしの安心・安全性や利便性・快適性を高めるまちづくりを進めていかなければなりません。

 国や都のつくる政策や制度を言われるままに運営していけば事足りるという時代から、本格的に基礎自治体がみずからの政策で地域を変えていく時代、自治体でなければ、新たな社会像をつくり出すことはできないという時代になっています。

 かつて言われていた「地方の時代」、「地域主権」といった言葉は、ともすればスローガンにとどまり、十分な実態を伴うところまでは到達できませんでした。しかし、今後は、否応なく自治体が主役となり、社会をデザインし、それを実現していく本格的な自治体行政の時代がやってくると思っています。住民に身近な最初の政府として、適切なビジョンのもと、独自の政策を打ち出し、その実行をしていくことが求められています。

 政府は、まち・ひと・しごと創生総合戦略の実施に当たって、PDCAサイクルによる不断の改善を行うことについて明確に強調しています。国が基本政策の中で、PDCAサイクルについて明示的に取り上げたのは、初めてのことではないかと思います。中野区がこの10年余り、経営改革の根幹に据えてきた区政のPDCAサイクルの確立に向けた取り組みの方向性の正しさが改めて実証されたものと考えています。

 中野区では今、そのPDCAサイクルの根幹となる中野区基本構想と新しい中野をつくる10か年計画の全面改定作業を行っています。基本構想は、中野区の将来を展望して区が目指す将来の姿を明確に描き、10か年計画では、それに向けての区の戦略的な取り組みを計画化していきます。

 既に基本構想審議会からは、基本構想に盛り込むべき考え方についての答申をいただいています。現在は、区の内部での論点整理を進めているところですが、今後、議会や区民の皆さんの御意見も踏まえて、さらに議論を深め、今年度中には新たな基本構想を議会に提案し、新しい中野をつくる10か年計画の策定へと進めていきたいと考えています。

 国民負担の増加と社会保障支出の削減、負担を可能とする経済成長、これらの3点を実現する社会をつくり出していくことが、私たちの未来を開くためにはどうしても必要となっています。こうした未来を見据えて、中野区が着目してきたのは、「全員参加型社会」の実現です。女性や高齢者、これまで就労の機会に恵まれなかった若者など、幅広い人々が持てる能力を十分に発揮できる環境をつくることによって、社会を活性化し、労働力の減少にストップをかけること、また、就労に伴う収入の増加で、社会保障の負担を支える層の厚みを増していくことなどが求められます。

 高齢者には、一定の年齢を越えたら「現役」から「余生」に移行するというこれまでの常識を覆す社会の仕組みが必要です。年齢にとらわれない雇用に変えていくことが重要です。従来の雇用の場からは退いた高齢者が、特技や専門性を生かして一定の収入を得ながら働くことができる。あるいは収入にはこだわらない形で社会貢献と自己実現を達成する幅広い働き方が充実されていくことも必要です。収入重視か、社会貢献重視かをみずからの意欲や能力に応じて選択しながら、生きがいと自己実現の機会に恵まれる高齢期を私たちの社会はつくり出していく必要があります。それが健康づくりや介護予防につながることも大きな意味を持ってきます。

 女性の就労という点では、出産・育児と就労が両立できる環境の整備が欠かせません。保育所の定員の拡大によって待機を解消していくこととあわせ、企業においては、育児休業制度の普及や再就職の機会拡大などの雇用環境の整備も重要です。

 障害のある人の就労や社会参加も、これまで以上に取り組みを強めていかなければなりません。これまで就労の機会に恵まれなかった若い人に対しても、求人情報の紹介と相談や支援とを一体的に進める取り組みなどが求められてきます。就労や幅広い社会貢献の機会をふやすこととあわせ、若い年代からの健康づくりを進めて医療や介護の社会的負担を軽減するなど、支える側、支えられる側という垣根がない「全員参加型の社会」をつくり出すことが必須の社会の姿になると思います。

 また、就労のすそ野を広げることとあわせて、ICTの活用やコンテンツ産業、ライフサポート産業など新しい分野の発展拡大によって、労働の付加価値生産性を高めることも必要になります。

 全員参加型社会の構築に向けて、区がこれまで取り組んできた雇用や幅広い社会参加の機会充実、健康寿命を延ばすための健康づくりやスポーツ振興施策などについて、大きなつながりの中で再認識し、再構成していくことが必要であると思います。

 中野区は、先進的に地域支えあいの仕組みの構築を進めてきました。地域支えあいは、健康や介護、生活上の安全性や利便性の支えだけでなく、消費者問題や認知症問題など、多様な問題に対処する重要な取り組みであると認識しています。超高齢社会に直面する中で、地域で誰もが安心して暮らし続けるために、地域の支えあいの仕組みを強化していくことが大きな課題だと思います。紛れもなく、その重要な単位となるのが町会・自治会であります。これまで町会・自治会の皆さんが、地域の民生児童委員や区と協力して取り組んできた「地域支えあいネットワーク」をさらに発展させていくことが重要です。持続可能な仕組みとしていくためにも、その担い手の増加について積極的に取り組むことが必要です。これまであまり活動にかかわってこなかった人たちも参加できるような仕組みづくりについて、区もしっかりとしたバックアップを行い、連携して政策づくりを進めていかなければならないと考えています。

 さらに、地域で誰もが安心して暮らし続けられる支えあいの地域社会づくりを進めることも極めて重要な課題です。医療・介護・福祉の専門的な機能と、町会・自治会を中心とする幅広い区民の公益的な活動との連携をつくっていくことが求められています。健康づくりや地域活動への参加など、地域ごとの仕組みを強化し、中野区ならではの地域包括ケアシステムを構築していかなければなりません。

 健康で安心して暮らし続けられるまちづくりにおいては、特定のスポーツを行わずとも、例えば買い物など日常生活の中で体を動かす要素が盛り込まれた、歩いて暮らせる、意識せずに歩行量がふえる、スマート・ウェルネスシティの考え方を取り込むことも検討の一つとして考えていきたいと思っています。

 また、支援が必要となった高齢者が、みずからの力で住み続けられる仕組みづくりも課題の一つです。5月26日にいわゆる空き家対策特別措置法が全面的に施行されました。近年、地域における人口減少や既存の住宅・建築物の老朽化によって、居住その他の使用がなされていない住宅等が年々増加し、管理上の問題が拡大していることに鑑みて、その適切な管理を促すことが第一の目的ですが、あわせて空き家等を地域の資源として活用することについても、総合的に推進するために定められたものです。

 高齢者が適切なサービスを受けながら暮らし続けられるまちを構築するに当たっては、みずからの資産を有効に活用して、サービス受給の対価を生み出していくことも検討する必要があると考えており、リバースモーゲージの仕組みの検討や、新しい不動産活用の仕組みの創造が必要であると考えております。

 さらに、安心・安全なまちづくりに向けた取り組みも欠かせません。建築物の耐火、耐震性の向上や避難路の整備や安全確保、大規模公園の整備を中心とする広域避難場所の安全性の向上など、ハード面の施策を着実に進めるとともに、避難時に支援が必要な方々の増加が見込まれる中で、いつ起きても不思議でない災害に対して、地域の支えあいによって適切な避難行動が行える、災害時避難行動要支援者の避難の仕組みを急ぎ構築してまいりたいと考えております。

 人口の流動性が高く、合計特殊出生率も全国で最も低いグループに属する中野区として、出生率向上のための具体的な取り組みも実行していかなければなりません。

 区は、子育てしやすい環境づくりということについて、これまで極めて優先順位の高い施策として取り組んできましたが、出生率の向上ということを具体的な目標として明確に示すことは行ってきませんでした。子育て支援の追求からさらに踏み込んで、出生率の向上へと目標を明確化して取り組みを進めるためには、これまでにない創意工夫が必要です。

 今年度から、子ども・子育て支援新制度が始まりました。中野区としては、保育所や学童クラブの待機児対策を強力に進めていくことはもちろんですが、幼稚園など、そのほかの施設を利用する方との負担の公平化を図り、適切な保護者支援によって安心して子育てができる環境をつくっていくことや、新たな母子保健相談事業を実施いたします。妊娠出産から子育て期の支援について、ライフスタイルにかかわらず、子育て家庭が孤立することのないように、ワンストップで切れ目のない支援の仕組みをこの中野から発信していきたいと考えています。

 今回、まち・ひと・しごと創生総合戦略の一環として取り組んでいる2割のプレミアム付き商品券の発行に当たっても、子育て世帯への優先頒布を実施するなど、機会をとらえた多様な子育て支援への取り組みを始めているところです。

 また、女性が働き続けられる環境づくりも必要です。子育て支援の充実とともに、職場では長過ぎる労働時間を改善し、家庭では家事・育児の負担を共有する。育児休業の普及、充実や育児などのために仕事を一たんやめた人でも、雇用や待遇などに不利にならない雇用環境の整備を行う。また、区としては、仕事と個人生活の両立が行いやすくするため、職住近接のまちづくりを進めていくことが必要であると考えております。

 区としては、区内の事業所に対する働きかけの前提として、先ごろ、事業所である区役所として、職員の超過勤務の縮減のさらなる徹底、目標を明示した年次有給休暇の取得の促進、対象となる男性職員の出産支援休暇の全員取得などを盛り込んだ中野区特定事業主行動計画を策定したところです。

 私は、全国市長会の少子化対策検討チームに所属し、全国の市長とともにこの問題を検討してきましたが、財政力や地域性など多様な自治体の取り組みが総合的に効果を上げるためには、自治体個々の役割も重要ですが、国や都道府県の果たすべき役割も極めて大きく重要だと考えています。国や都道府県、区市町村の3層の政府が、それぞれの役割をしっかりと位置付け、国や都道府県に求めることは一致団結して求めながら、個々の取り組みでは基礎自治体が効果的な連携とよい意味での競争をしていくことが求められていると思います。

 財政力任せの消耗戦のようなばらまきに陥らず、持続可能で、かつ効果のある、本当の意味での知恵を生かした取り組みを創造していくことで、結果として中野のまちに人が引きつけられ、さらに人口が増加していくような取り組みが必要であると考えています。

 一方で、政府のまち・ひと・しごと創生総合戦略では、東京への一極集中解消が強調されています。このことを東京の活力をそぐための考え方ととってはならないと、私は考えています。石破担当大臣も、全国の経済の活性化を牽引する東京の国際競争力強化の重要性にはたびたび言及しているところであります。東京と地方が連携と協調を進めることで、双方の活性化と適切な人口移動を生み出し、互いにウィン・ウィンの関係を構築していくことが重要であると考えます。

 需要が大きく、新たな付加価値に敏感な大都市が持つメリットと、地方の豊かな自然や広大な土地、文化、人的資源とが相互に連携し、日本全体の活性化を生み出していくことが必要です。中野区では、これまで「なかの里・まち連携」でのつながりや、青森市との交流、東日本大震災以降、職員を常駐派遣し、復興への協働を進めている四つの自治体との連携など、地方の自治体との連携・交流を他に先駆けて進めてきました。人、経済、文化、環境などの交流を重ねることで、交流から長期滞在、2地域居住や移住など、相互の経済活性化と発展につながるような交流の進化を目指していきたいと考えています。

 私は、5月30日、31日に秋田市で行われた東北六魂祭に参加して、東北6市の市長との交流を深めてまいりました。このイベントは、東北6県の県庁所在都市が連携して、東日本大震災からの復興と東北の地域振興を発信するものです。中野区と青森市の交流がきっかけとなって、特別区全体と東北6市との連携が実現しました。23区の区長会としてこのイベントに協賛するとともに、各区役所でイベントの広報を行い、イベント当日も23区の広報ブースを出展しました。現在、特別区では、各地域との新たな連携を模索し、東京を含めた各地域の経済の活性化、まちの元気につながるような取り組みとして、「特別区全国連携プロジェクト」を展開し、特別区と全国自治体との連携の強化を進めています。こうした中、今回の東北六魂祭のような、次への広がりの可能性を持つ取り組みを中野区発で実現したことは大きな成果であったと考えています。今後とも区と地方自治体との連携によって、日本が直面する課題解決につながる、新しい日本の発展モデルを中野から発信してまいりたいと考えています。

 昨年度終わりに発足した「中野区グローバル戦略推進協議会」では、現在名乗りを上げている国家戦略特区への追加指定を前提として、将来の地域活性化に向け、グローバルなビジネス集積や都市観光振興、文化発信に向けて、産学公の連携した組織を推進するプラットホームの形成を目指しています。区として、この新しい時代にふさわしい都市の成長モデルを具体化し、全国に発信していく役割を担っていかなければならないと考えています。

 中野駅周辺のまちづくりにおいては、世界規模で事業展開されるようなビジネス空間、交流空間、生活空間を実現し、躍動的な経済活動が行われるよう、必要な周辺機能を具体的に見定めた基盤整備を行い、都市機能が集約し、あわせて最高の住環境も提供している姿を目指して取り組みを進めてまいります。

 区役所・サンプラザ地区の再整備に当たっては、その実現を担保するために、事業構築段階から適切な民間事業者の参画を得るため、二つの企業グループを事業構築のパートナーとして選定し、着実に計画づくりを進めてまいります。

 一方で、西武新宿線沿線まちづくりも、次世代の骨格を形成する極めて重要な取り組みです。既に西武新宿線においては、連続立体交差化の工事が始まっており、沼袋、新井薬師前の両駅周辺のまちづくりについて、地域のまちづくり検討会からの提案を踏まえ、生活の拠点、集積を生かした魅力の向上を図れるよう、区としての整備方針を早急につくり上げたいと考えています。さらに、事業化が決定していない野方以西の区間についても、引き続き事業化に向けた関係各方面への働きかけを強力に進めたいと考えております。

 さらに、首都高速中央環状線の整備により、中野区は、国際ハブ空港への機能向上を目指す羽田空港から約20分と、交通利便性が大きく向上しました。今後、品川駅を始発とするリニア中央新幹線の開業が実現すると、中央環状線の役割がより大きくなっていくことが考えられます。中野坂上、東中野の今後のまちづくりも、これを踏まえたまちの発展を視野に、あり方を模索していく必要があると考えております。

 東京都は、東京オリンピック・パラリンピックの成功を通じて、さまざまなレガシーを形成し、世界一の都市・東京をつくり上げるとしています。約50年前に行われたオリンピックがそうであったように、開催後、新たな都市へと脱皮し、成長を遂げるための契機としていくためには、2020年のオリンピック・パラリンピック開催以降の都市の姿を明確に描き、目標を設定して、これからの5年間を使った積み上げを行っていくことが必要です。

 その一つは、健康づくり・スポーツの意欲醸成があります。超高齢社会を迎えて、健康寿命を少しでも伸ばしていくことが社会的コストの軽減につながります。大会開催を契機として、スポーツ活動への参加機運を盛り上げていかなければなりません。また、障害者スポーツについても、パラリンピックの開催を契機に、障害に対する理解の促進や誰もが支障なく活動できる環境整備につなげ、ユニバーサルデザインに基づくまちづくりを中野の魅力の一つとして位置付けていきたいと思います。

 また、これにあわせて増加していくスポーツ需要にこたえる受け皿の整備も急ぐ必要があります。地域で気軽なスポーツ・健康づくりが楽しめる、4カ所のスポーツ・コミュニティプラザを整備し、地域スポーツクラブの本格的立ち上げを行うとともに、老朽化した中野体育館を平和の森公園内に建てかえることを検討し、インドア、アウトドアのスポーツに対応できる機能を持った公園として活発に活用されるよう進めてまいりたいと考えています。

 都市観光も本格化していくことが必要です。昨年の外国人観光客数は、全国で年間1,300万人を超え、ことしはこの数値も上回る勢いです。外国人の観光スポットとしての興味の対象となるものは、有名な寺社仏閣や古典的な観光地ばかりではなく、むしろ我々日本人が何気なく見過ごしているような風景や、日常的な生活の場面、日本人が気づかず接している日本独特の文化といったことに関心を持つ人も多いようです。

 中野区では、サブカルチャーや哲学堂公園のように、既に観光資源として着目されているもののほか、個性的なイベントが日常的に行われています。また、最近大きく話題になっている「米国人一家、おいしい東京を食べ尽くす」という本などを読むと、日常の生活に溶け込んでいる当たり前の区民生活であっても、見方を変えれば十分に観光資源となり得るものがあることを実感します。これらに着目して掘り起こし、中野らしい都市型観光の形をつくり出していく必要があると考えています。

 さらに、オリンピック・パラリンピックを契機として、区民の国際理解を促進していくことも重要です。グローバル化が進む中にあっては、多様な価値観を持った人々が地域のコミュニティの中で生き生きと暮らせるようなまちづくりを目指す必要があります。区民の国際理解や交流の機会を充実させていくとともに、子どもたちへの国際理解教育の充実も重要な視点であると考えています。

 今年度から開始されるマイナンバー制度は、既存の行政サービスのあり方に大きな変革をもたらします。ともすれば、待ちの姿勢だった行政サービスですが、マイナンバー制度が普及することで、将来は生活全般にわたって、必要な人に必要なサービスを区からお知らせし、お届けする、積極的なサービス提供が可能になります。これまで区役所に赴く必要があった行政手続の大部分が自宅にいながら完結できるように、あるいはコンビニエンスストアなどで簡単に手続できるように変えていくとともに、きめ細かい行政サービスについては、必要な区民に直接お届けするアウトリーチ型のサービスにシフトしていきます。

 ICTの活用によって、区のサービスの方向として、いつでもどこでもできる、定型的で大量のサービスについては、電子的な手続の充実を、きめ細かく総合的に相談や支援を必要とする直接サービスについては、対面・出前型の対応の充実へと、分化・発展させ、より一層利便性が向上することを目指してまいります。

 ICTの進展によってさまざまな公共的な機関が、機械判読に適した2次利用が可能な形で情報を公開し、民間活用を促進して、新たなサービスの創造による区民の利便性の向上を図るオープンデータの取り組みの推進が注目されています。区が持つさまざまな情報について、このオープンデータ化を進めることによって、区民生活の質の向上につながるさまざまなサービスが、民間の手によって創造されることにつなげていきたいと考えております。

 中野区は現在、区役所の移転建てかえの計画に着手をしています。ICTがもたらす新しい行政サービスの形を十分に取り込んだ、新しい時代の区役所づくりを進めてまいりたいと考えています。

 地方が先頭に立って社会をデザインし、それを実現していく時代にあって、ただ国の制度改正をなぞるだけという発想では、何も生み出すことができません。区として目指す将来像を明確にし、それに向けて着実に政策を立て、実行していく必要があります。一方で、区民に価値の高いサービスを提供し続けるためには、持続可能な財政基盤を確保することが必要です。区有施設の多くは老朽化が進んでおり、今後建てかえに当たって膨大な財政負担が伴うことが予想されています。これまでどおりのサービスの提供方法を踏襲してサービスを拡大していくことは困難です。将来を展望し、現在行っているサービスを新しい時代に即したサービスのあり方に見直していくことが必要です。現在、区有施設で行われているサービスのあり方についても、見直していくことによって、将来にわたって価値の高いサービスの提供を目指していきたいと考えております。

 「目標と成果による管理」を一層強固に推進していくことによって、区民にとっての価値は何かをしっかり考え、目指すべき目標を描き、実現すべき成果を数値化して指標とする。そして実現に向けて効果のある事業を選択して実施し、その成果を数値に基づいて検証し、必要な改善を加えて、翌年の計画に生かしていく。このPDCAサイクルの不断の実行により、我が国の将来像を見据えた取り組みをこの中野から発信していきたいと考えます。

 以上、区議会議員各位におかれましては、区政運営に御理解をいただき、それぞれのお立場から区政の前進に御協力賜りますようお願い申し上げ、結びとさせていただきます。御清聴ありがとうございました。

○議長(北原ともあき) 以上で第22期中野区議会の冒頭における区長の行政報告を終わります。

 次に、一般質問の時期の変更についてお諮りいたします。一般質問は議事に先立って行うことになっておりますが、別な時期に変更し、質問を許可いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(北原ともあき) 御異議ありませんので、さよう進行します。

 これより日程に入ります。

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 第46号議案 平成27年度中野区一般会計補正予算

 

○議長(北原ともあき) 日程第1、第46号議案、平成27年度中野区一般会計補正予算を上程いたします。

 理事者の説明を求めます。

〔副区長川崎亨登壇〕

○副区長(川崎亨) ただいま上程されました第46号議案につきまして、提案理由の説明をいたします。

 第46号議案、平成27年度中野区一般会計補正予算は、歳入歳出にそれぞれ5億6,700万5,000円を追加計上するものです。これにより、既定予算との合計額は1,341億3,781万円となります。

 この補正の歳出予算の内容といたしましては、まず地域活動推進費ですが、賃金及び物価水準の上昇に伴い、南部すこやか福祉センター等整備費の増額に係る経費3,699万7,000円を追加計上するものです。

 次に、学校教育費ですが、中野区オリンピック・パラリンピック教育推進校として小学校6校を追加指定する経費240万円を追加計上するものです。

 次に、保育園・幼稚園費ですが、待機児童対策のため、賃貸物件型認可保育所2カ所を追加で開設誘致するために要する経費1億5,190万円を追加計上するものです。

 次に、子ども教育施設費ですが、賃金水準の上昇及び工事費の年度振り分けの変更に伴い、第四中学校耐震補強工事費の増額に係る経費3,954万9,000円を追加計上するものです。

 次に、健康・スポーツ費ですが、2020年東京オリンピック・パラリンピック大会の理解促進及びスポーツの普及啓発を図り、実施機運を高めていくため、講演会等を実施する経費150万2,000円を計上するものです。

 次に、地域まちづくり費ですが、弥生町三丁目の都営川島町アパート跡地の取得価格が当初予算額を上回ったため、当該跡地を取得する経費3億3,465万7,000円を追加計上するものです。

 あわせて財源の変更に伴い、国庫支出金の財源更正を行います。この補正の歳入予算といたしましては、国庫支出金1億5,661万円、都支出金1億7,456万2,000円及び繰入金2億3,583万3,000円を追加計上するものです。

 以上、よろしく御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。

○議長(北原ともあき) 本件について、御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(北原ともあき) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 上程中の議案は、会議規則に従い、総務委員会に付託いたします。

 お諮りします。議事の都合により、本日の会議はこれをもって延会したいと思いますが、これに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(北原ともあき) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。

 次の会議は、6月24日午後1時より本会議場において開会することを口頭をもって通告いたします。

 本日はこれをもって延会いたします。

午後1時49分延会