平成27年11月27日中野区議会本会議(第4回定例会)の会議録 1.平成27年(2015年)11月27日、中野区議会議事堂において開会された。 1.出席議員(42名) 1番 加 藤 たくま 2番 若 林 しげお 3番 日 野 たかし 4番 木 村 広 一 5番 ひやま 隆 6番 山 本 たかし 7番 渡 辺 たけし 8番 内 野 大三郎 9番 羽 鳥 だいすけ 10番 北 原 ともあき 11番 高 橋 かずちか 12番 内 川 和 久 13番 甲 田 ゆり子 14番 小 林 ぜんいち 15番 白 井 ひでふみ 16番 中 村 延 子 17番 細 野 かよこ 18番 小宮山 たかし 19番 広 川 まさのり 20番 い さ 哲 郎 21番 佐 野 れいじ 22番 いでい 良 輔 23番 伊 東 しんじ 24番 平 山 英 明 25番 南 かつひこ 26番 小 林 秀 明 27番 森 たかゆき 28番 石 坂 わたる 29番 いながき じゅん子 30番 小 杉 一 男 31番 浦 野 さとみ 32番 伊 藤 正 信 33番 高 橋 ちあき 34番 大 内 しんご 35番 市 川 みのる 36番 篠 国 昭 37番 久 保 り か 38番 酒 井 たくや 39番 近 藤 さえ子 40番 むとう 有 子 41番 長 沢 和 彦 42番 来 住 和 行 1.欠席議員 な し 1.出席説明員 中 野 区 長 田 中 大 輔 副 区 長 川 崎 亨 副 区 長 本 田 武 志 教 育 長 田 辺 裕 子 政 策 室 長 髙 橋 信 一 経 営 室 長 篠 原 文 彦 都市政策推進室長 長 田 久 雄 西武新宿線沿線まちづくり担当部長 角 秀 行 地域支えあい推進室長 野 村 建 樹 区民サービス管理部長 白 土 純 子ども教育部長、教育委員会事務局次長 奈 良 浩 二 健康福祉部長 瀬 田 敏 幸 保 健 所 長 寺 西 新 環 境 部 長 戸 辺 眞 都市基盤部長 尾 﨑 孝 政策室副参事(企画担当) 海老沢 憲 一 経営室副参事(経営担当) 朝 井 めぐみ 選挙管理委員会委員長 山 﨑 芳 夫 1.本会の書記は下記のとおりである。 事 務 局 長 小 田 史 子 事務局次長 堀 越 恵美子 議事調査担当係長 佐 藤 肇 書 記 関 村 英 希 書 記 東 利司雄 書 記 大 野 貴 子 書 記 細 川 道 明 書 記 江 口 誠 人 書 記 井 田 裕 之 書 記 田 中 寛 書 記 福 島 ル ミ 書 記 遠 藤 良 太 書 記 香 月 俊 介 書 記 亀 井 久 徳
議事日程(平成27年(2015年)11月27日午後1時開議) 日程第1 第78号議案 平成27年度中野区一般会計補正予算
午後1時00分開議 ○副議長(白井ひでふみ) 定足数に達しましたので、本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元に配付の議事日程表のとおりでありますので、さよう御了承願います。 昨日の会議に引き続き、一般質問を続行いたします。
中野区議会議員 小 林 ぜんいち 1 中野のまちづくりについて 2 健康で安心して暮らし続けられるまち なかのについて 3 地域支援について 4 建築・防災行政について 5 その他
○副議長(白井ひでふみ) 最初に、小林ぜんいち議員。 〔小林ぜんいち議員登壇〕 ○14番(小林ぜんいち) 平成27年第4回定例会に当たり、公明党議員団の立場から一般質問をさせていただきます。 質問項目は通告のとおりで、5番、その他はありません。 これから始まる中野のまちづくりは、10年、20年、そして50年先のまちづくりを思うと、今が大切な節目になると考えています。中野のまちづくりを平面的だけではなく立体的に行うには、建物を中心としたまちづくりだけではなく、これからも中野に暮らし続けていくための住まい方、暮らし方、生活の仕方などにも視点を当てることが重要と考えます。 そこで、中野駅周辺をはじめとするまちづくり、子育てのまちづくり、健康・福祉のまちづくり、地域を支えるまちづくりなどの視点から質問をしてまいります。 1、中野のまちづくりについて。初めに、国家戦略特区の規制緩和の中の中野区グローバル戦略のまちづくりについてお伺いいたします。 さきの決算特別委員会でも提案しましたが、東京における政治や経済の中心・重心は山手線を中心にした東部地域にあり、新宿より西側の地域は重心から大きく外れた位置にあるという印象を持ちます。しかし、中野は、西部地域に伸びる出発点であり、影響力、発信力を持つべき場所であり、大きなポテンシャルを秘めていると考えます。中央線沿線を軸とした経済や文化活動を繰り広げる「東京西部中央線都市圏」、「東京オレンジライン・プラン」として新たな顔を中野区がリードし形成していくような構想をつくり上げてはどうかとの質問に対し、区長からは、「中央線沿線から多摩にかけて一つの経済圏を発展させていくことが重要と思う。職住近接型のまちづくりを進めながら、さらに利便性の高い中央線で結ばれる地域間の連携を模索したい」との答弁をいただきました。中野から西へ、杉並、吉祥寺、三鷹、そして立川へと続くエリアの新たなにぎわいの核としていくまちづくりが重要と考えます。他自治体にないものを中野で、他自治体にあるものはその自治体にと、自治体間での共有と役割分担をし合うこともこれからの時代に特に重要と考えます。 そこで、閉会中の建設委員会で、中野区グローバル戦略推進会議においてグローバル都市戦略のたたき台が示されたと聞いています。そこで、中央線沿線を軸とした東京西部都市圏における自治体間の文化・産業連携を構築していくことが述べられていますが、どのようなお考えでしょうか。お伺いいたします。 次に、区役所・サンプラザ地区再整備に伴うまちづくりについてお伺いいたします。 広域連携を図ることで、ますます中野の拠点としての役割が重要になってきます。中野は、オタクの聖地ブロードウェイ、漫画のまち、ICTコンテンツなどの産業発信のまちとして知られ、交通の面でも中央環状品川線の開通により羽田から30分程度の場所となりました。これからのまちづくりは、中野を中心として、「ヒト、モノ、カネ、文化、芸術、情報、交通」とありとあらゆるものが東京の真ん中、中野で交わり、交差し、にぎわいと活力を生み出し、発信し合う、いわば「中野クロス」といったコンセプトのもとに進めてはどうかと考えます。その核となるものが区役所・サンプラザ地区再整備であります。東京西部都市圏の中心となる施設であるだけにどのような機能を盛り込むべきか、民間企業の提案だけでなく、区の意向を反映させるべく、しっかりと検討を進めていただきたいと考えます。 まず確認したいことは、区の関与です。民間活力を活用した整備や運営と聞いています。現時点ではまだ具体的な整備手法や運営方法が決まっているわけではないと思いますが、施設の運営に当たっては、収益が上がらないなどリスクはつきものです。そうしたリスクに対して区はどのようにお考えでしょうか。お伺いいたします。 首都圏各地をはじめ、都心からホール機能を有した施設の閉鎖や改修による休館が相次ぎ、コンサートや演劇を興行するプロモーターは「2016年問題」として頭を悩まされていると聞きます。区は、こうした時期に中野サンプラザを新たな施設へと整備することを計画していますが、そうした他の施設の状況を把握・分析しているのでしょうか、お伺いをいたします。 東京西部中央線都市圏、東京オレンジライン・プランとして新たな顔の中心として、集客力と発信力のあるホール、アリーナ施設を整備していただきたいと考えます。 次に、中野の文化・芸術・産業の拠点整備についてお伺いをいたします。 施設の整備にあわせて取り組むべきは、中野の魅力を増幅させ、中野ならではコンテンツの発信であると思います。中野区は、他の区に例のない「生の芸術 アール・ブリュット」があります。このアール・ブリュットは、中野において以前からサンモール商店街やブロードウェイ、野方商店街などで「まちなかアート」として展示を行い、まちを挙げてすばらしい芸術振興に取り組んできています。東京都知事もアール・ブリュット振興に取り組むことを表明しており、中野以外の自治体でもアール・ブリュット展を積極的に開催し、誘致などを始めています。 そこで、グローバル都市にふさわしい中野を代表する発信力のアール・ブリュット振興に中野はもっと取り組むべきと考えますが、いかがでしょうか。お伺いいたします。 地方創生の先駆け、ボーダレスな社会を築く象徴的な芸術であり、中野らしい集客施設による、「降りてみたくなるまち中野、降りたくなるまち中野」を築くことがこれからのまちづくりのキーワードの一つとなると考えます。 この項の2番目に、国家戦略特区の規制緩和策の中で滞在施設の旅館業法の適用除外、民泊についてお伺いいたします。 拠点の活性化に当たっては、来街者の滞在時間をいかに延ばすかが鍵になってくると思います。これまで国家戦略特区における滞在施設の旅館業法の適用除外、いわゆる民泊については何度か質疑をしてきました。都内ではここに来まして、大田区に続き品川区、また大阪や神奈川でも民泊を活用し、宿泊施設不足の解消をしようという動きが活発化してきました。中野では、一般的にあまり知られていませんが、海外から注目されるバックパッカー向けの宿泊施設があります。この事業をモデルとして、海外からの観光客を受け入れる民泊を誘導できないかと考えますが、いかがでしょうか。お伺いをいたします。 民泊については、受け皿確保の一方で、多くの地域で既に法律に抵触するような民泊が横行し始めています。また、インターネットを通じてさまざまな手法で宿泊客の争奪やそこに取り巻く事業展開も始まっています。地域における安全・安心の確保が課題となっています。これについては、区はどのような認識を持っているのでしょうか。また、それらの対処策としてはどのようなことを考えられるのでしょうか。お伺いいたします。 中野を、外国から来る方々が便利で気軽に訪れ、楽しむことのできるバックパッカーの聖地にしてはいかがでしょうか。しかし、住居系地域での展開は中野の閑静なまちを脅かし、中野らしいとは考えられません。警察、保健所などでの旅館業法による講習を受けるなど、関係団体からも理解が得られるような仕組みづくりとあわせて運営することを望みます。 この項3番目に、街並み誘導型地区計画の導入についてお伺いをいたします。 中野駅南口地区では、公社住宅の建てかえを皮切りに、いよいよ中野二丁目再開発が始まろうとしています。中野駅南口地区まちづくり方針に、B地区とされている駅前商店街を中心とした地区は「駅からの連続したにぎわいと魅力的な商店街の形成を図るため、協調建替え等により、商業・業務機能を誘導するとともに、安全で快適な歩行者空間の創出を図る」とあります。そこで、中野二丁目再開発地区に隣接するB地区でもまちづくりを面的に立体的に促進すべきと考えます。例えば、中央区では、歩行者空間を広げるとともに、斜線制限を緩和してまち並みを整備する新しいルールをつくっています。中野区でもB地区で地元の商店街や町会の意向を把握し調整した上でまち並み誘導型地区計画を策定し、新たなまちづくりを行うべきと考えます。B地区で具体的にどのようなまちづくりを区は考えているのでしょうか。その際に新たな制度、街並み誘導型地区計画なども検討に値するのではないでしょうか。お伺いをいたします。 区は、駅周辺や弥生町三丁目、大和町、そして西武線沿線でまちづくりを進めていますが、離れた地域同士でも容積率の移転を行える大胆な空中権の制度を導入するなど、新たな都市計画制度が役立つと考えますが、いかがお考えでしょうか。 この項4番目に、「子育てのしやすいまち 中野」についてお伺いいたします。 中野駅周辺のまちづくりが進むにつれて、区内はもとより区外からも通勤圏である中野駅に集まってくる方々がふえ、さらに利便性が高まる場所になると考えます。 そこで、私は昨年来より、中野駅南口の東京都住宅供給公社中野駅前住宅の建てかえ計画が進む中、多様な世帯の入居や駅前としての利便性から、子育て支援の施設併設を中野区が地元自治体として住宅供給公社及び事業者へ提案するとともに連携を行うよう要望をしてきました。先日、公社は入居者に対して事業計画予定の説明会を開催し、今後の予定は、基本設計・実施設計が行われた後、平成29年度からは建設工事が始まるとしています。視察で伺った愛知県一宮市では、尾張一宮駅に併設した子育て施設や図書館など交流・育成施設があり、多くの方々が駅や駅前に来た折に利用していると聞きました。中野駅前住宅の建てかえにおいて、例えば、保育園、病児・病後児保育室、一時保育など、すき間を埋め助け合う保育事業の展開、児童館等の施設や異世代交流や相談の機能を有する施設など、他区に例のない特色ある子育て支援施設を公社に併設できるよう、地元自治体として住宅供給公社に提案・誘導するよう改めて要望してはいかがでしょうか。お伺いいたします。 子育て支援については我が会派でたびたび取り上げてきましたが、「子育てのしやすいまち 中野」としていくために相談窓口の充実も欠かせません。子育て支援の充実とともに、相手のニーズに対応したきめ細かな支援で満足していただけるよう、区役所庁舎3階で行われている子ども総合相談窓口に子育てコンシェルジュを配置してはいかがでしょうか。お伺いいたします。 2、健康で安心して暮らし続けられるまち なかのについて。 この項初めに、区民の健康づくりと長寿社会のまちづくりについてお伺いいたします。 健康を大切な価値観として認める、いわば健康志向ニーズは、単に高齢者のみならず、子どもから青少年、高齢者、障害者など全世代にも浸透され始めています。例えば、地域の資源を活用した健康で安心して暮らし続けるまちづくりに、コミュニティ施設や地域、商店街などで空き店舗を活用することも一つのまちづくりと考えます。また、コミュニティプラザでも、全世代の多くの区民が足を運んで利用していただくきっかけや動機づけ、施設の魅力付加の一つとしてサロン交流機能の場づくりにあわせて、足湯、手湯の導入も組み入れてはいかがでしょうか。お伺いをいたします。 健康づくりとして、声に出す運動・発声カラオケ健康づくりと捉え直して、健康体操などの簡易エクササイズとともに、例えば、身近で気軽に利用のできる場所でもある区内16カ所の高齢者会館や社会福祉協議会で展開している約30カ所のまちなかサロンなどを整備・活用してはいかがでしょうか。お伺いをいたします。こうした取り組みが、普段は利用したことのない区民にも「行ってみようか」という動機づけ、インセンティブにもなり、利用者拡大の効果にもつながると期待もできると思います。 新たな10か年計画素案の中で健康寿命を10年で1歳延ばすという消極的な目標ではなく、2歳、3歳と延ばす取り組みを行うべきと考えます。そのためにもっと現状分析をしっかり行い、総合力で延ばす取り組みを行うべきと考えます。例えば、介護予防事業に参加する人はふえているものの、要支援の認定率は上がり、平均寿命が延びるほどには健康寿命は延びていません。つまり、不健康な人がふえていることになります。ここに着目し、窓口で肌で感じている職員と担当職員、有識者とが分析・検討し合って新たな事業展開を行うことも重要と考えます。新たな10か年計画素案で健康寿命を延ばすための目標値を高く掲げ、庁内の総合力を持って延ばす努力をすべきと考えますが、いかがでしょうか。お伺いをいたします。 次に、スマート・ウエルネス・コミュニティ(SWC)についてお伺いをいたします。 中野区は、23区の中で最初に、区民の健康増進を図るため、スマート・ウエルネス・コミュニティ協議会に参加しました。一般に健康づくりやスポーツ実践・関心層が30%、健康無関心層が70%と言われています。この70%の区民に、介護予防の観点も含め、日常での健康づくりやスポーツ活動にどのように働きかけ、実践に結びつけていくのかがスマート・ウエルネス・コミュニティ協議会での大きなテーマの一つです。例えば、日常的なウオーキングによる健康ポイントをスマートフォンや携帯電話のアプリといったICTを活用して実証実験を進めている自治体もあります。健康データとあわせてとりながらエビデンスとして、区民一人ひとりの運動評価、振り返り、さらに生かすといった健康価値を重視した好循環の健康づくりの仕組みが求められていると考えます。このことは、国民健康保険や協会けんぽなどに加入している区民の疾病予防や医療費の低減などにも大きく貢献すると考えます。 そこで、10か年計画素案に照らしても、健康づくり施策は関連する部や分野が協働して新たな事業展開のきっかけとしてさらに力強く推進していくべき大事な施策領域であり、SWCでの研究・検討の内容を区として新たな施策展開に生かしていくべきと考えますが、いかがでしょうか。お伺いをいたします。 3、地域支援について。この項初めに、地域支えあいネットワークについてお伺いをいたします。 新たなまちづくりで重要なことの一つに、町会・自治会を支えてくださっている皆さん方を支えることと考えます。町会・自治会の皆さんが区から名簿の提供を受け、民生児童委員や区と協力して取り組んできた地域支えあいネットワークの開始から4年が経過しました。各町会の取り組みをまとめたすばらしい事例集を通し、地域の皆さんの中に見守り・支えあいが根付いてきたと考えます。しかし、町会の皆さんの中には、なぜ見守り・支えあいを行わなくてはいけないのかと重く受けとめ、見守りの動きが鈍っている方もいます。また、自身の年齢や体調不良により負担を感じ始めている方もいます。地域支えあい活動とは、見守り活動と日常生活を支援する活動の二つからなり、できることから少しずつ行っていくことが本来の出発点でありました。見守り方は地域・町会によって仕方の違いがあってよいと考えます。しかし、地域による取り組みに差が出始めていることに対し、これまでの取り組みの総括と今後の取り組みについて検討すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。お伺いをいたします。 町会・自治会の皆さんが地域の民生児童委員や区と協力して取り組んできた地域支えあいネットワークを、今、原点に立ち戻り、中野らしくさらに発展させていくことが重要と考えます。民生児童委員の皆さんが行っている取り組みと重複しない形で警察署、消防署、ガス会社などと一緒に活動するなど、地域で工夫を凝らして気軽に行える事例をもっと多くの方に知っていただく努力も必要と考えますが、いかがでしょうか。お伺いをいたします。 今後は、包括的な地域ケア体制の構築が始まり、さらに持続可能な仕組みとしていくために、その担い手の増加について積極的に取り組むことが必要と考えます。これまであまり活動にかかわってこなかった方々にも参加できるような仕組みづくりについて、区は過剰な負担とならないようしっかりと支援策を行っていくべきと思いますが、いかがでしょうか。お伺いいたします。 次に、地域包括ケアシステムと地域の担い手についてお伺いいたします。 地域包括ケアシステムは、医療と介護・福祉との連携・推進が重要な柱の一つと考えます。医療や福祉などの専門的な担い手・機関ともう一方の地域の自主的な任意の取り組み、この両者の連携も欠かせない柱と考えます。地域包括ケアシステムの構築に向け設置するという地域ケア会議も、見守り・支えあいの連携の場として位置付けることも望ましいのではないかと考えますが、いかがでしょうか。お伺いいたします。 地域ケア会議では、多職種、多機関による連携・協力の重要性が示されています。とりわけメンバーの中には、専門職、専門機関同士の連携のかなめとして、すこやか福祉センターはもとより、認知症疾患医療センターやかかりつけ医を含めた医療機関、地域包括支援センター、介護支援事業者など、医療と介護との間にこれまで以上に垣根のない協働が求められています。この会議のイニシアチブは、当初区が主導し、すこやか福祉センターなどが行っていくと聞いています。一定の協議の経過と蓄積、目指すべき目標と情報共有の後には医療職としての医師などがリードしていく仕組みを構築し直していくことが望ましいと考えます。 そこで、今後の会議の進め方や地域包括ケア推進プランづくり、ケア会議の効果的な活用、活性化などを含めて、区はどのように考え展望しているのでしょうか。お伺いいたします。 次に、地域の支えあいネットワークや地域包括ケアシステムにおいても重要な役割を担う町会・自治会活動への支援について、お伺いいたします。 新たなまちづくりが進む中で、人口がふえても住民自治・町会機能が薄らいでは人と人との結びつき、絆、支えあいがなくなってしまうまちになり、これまで築き上げてきた歴史ある中野のまちのよさが失われてしまうと考えます。区職員への期待が大きかった地域センター時代から運営委員会を中心とした区民活動センターへと転換が図られ、配置される区の職員が減ることになりました。地域センター時代、区職員は、日ごろから地域とかかわることでつくられた人間関係の中で地域の課題解決に向けた相談役やつなぎ役となり、町会・自治会と一緒になって支えてくださいました。しかし、現在は、町会・自治会の役員の皆さんが地域の課題を一手に背負い込むことで精神的負担感が大きいのではないかと思います。以前のように区職員が行政全般への橋渡し役として強みを発揮し、ともに動くことで負担軽減となり、地域の課題解決にも取り組めるのではないかと考えます。 そこで、区政の最前線である区民活動センターに配置されている職員が地域の人に頼りにされながら役割を発揮し、結果として町会・自治会の負担を軽減させてはいかがでしょうか。地域とのかかわりを増し、地域づくりに寄与していくための役割整理、体制充実について、区の見解をお伺いいたします。 また、地域センター時代は職員が地域の方々と触れ合うことにより人材育成の場にもなっていたと考えます。次世代を担う職員の人材育成の観点からも見直しを行ってはいかがでしょうか。お伺いをいたします。 4、建築・防災行政について。この項初めに、くい打ちデータ流用を受けての対応についてお伺いをいたします。 10月に横浜市内で大型マンションが傾いた問題をきっかけに、くい打ちデータの改ざん・偽装問題は国民の建築への信頼を大きく揺るがす社会問題となっています。中野区内でも、旭化成建材が施工したくい打ち工事は、鷺宮高校の増築工事、母子生活支援施設、南中野区民活動センター新築工事があると公表されました。また、都営白鷺一丁目アパートでも電流計のデータ流用が見つかったと聞いています。くい打ちをめぐっては、他の大手のくい製造・施工会社でもデータの流用などが発覚したことから、問題が業界全体に波及する勢いです。こうした問題はまだまだ広がると思います。今後は、国の方針等もあると思いますが、区としてどのように対応していくお考えでしょうか。お伺いをいたします。 最後に、初期消火用資機材・スタンドパイプの拡充についてお伺いいたします。 初期消火用資機材として、4年前からスタンドパイプ設置の提案をしてきました。その結果、区はスタンドパイプの配備を進め、今年度で115防災会全てにスタンドパイプの配備を完了します。一方、区は、初期消火用として既に街頭消火器6,214本、大型消火器403台を区内各所に設置していることから、今後は消火器とスタンドパイプの効果的な配置を考慮しながら初期消火用資機材の充実を図っていくことが必要であると考えます。 そこで、街頭消火器及び大型消火器はそれぞれ年間何台くらい初期消火用に使用されているのでしょうか、お伺いをいたします。 大型消火器は、重いことから火災現場での運搬が大変であり、実際には使用される機会は少ないものと考えます。そこで、大型消火器にかわりスタンドパイプなどを配備していくべきと考えますが、いかがでしょうか。お伺いいたします。 また、全防災会にスタンドパイプを配備したことから、今後、スタンドパイプを使用した訓練を各防災会で気軽に実施できるよう案内するなど、訓練の促進を区でも図っていくべきと考えますが、いかがでしょうか。お伺いをして、私の全ての質問を終わります。 〔区長田中大輔登壇〕 ○区長(田中大輔) 小林ぜんいち議員の御質問にお答えをいたします。 中野のまちづくりに関連して、中央線沿線都市圏文化・産業連携についてであります。中央線沿線都市圏文化・産業連携は、中野区グローバル都市戦略の検討の中で打ち出した戦略の一つであり、中野駅周辺における拠点性の強化と一体的に推進することで相乗効果を狙うものと考えております。東京オリンピック・パラリンピックの開催やリニア新幹線の計画などを受け、都心部や湾岸部といった東京の東側は都市構造が大きく変わりつつあります。その一方で、東京区部の西側から多摩にかけて、これらの地域も大きな経済圏を形成しており、そのポテンシャルをさらに引き出すことが重要であると考えております。中野は、都心と多摩をつなぐ立地を生かし、中央線沿線を軸とした東京西部都市圏の広域連携においてリーダーシップを発揮し、文化振興や観光推進、新産業創出などによって圏域経済の活性化を牽引していくべきであると考えているところであります。 区役所・サンプラザ地区再整備における想定する施設の運営リスク等についてであります。区役所・サンプラザ地区再整備のコアとなる施設として大規模なアリーナの立地の可能性を検討しているところであります。アリーナは、地域社会への波及効果があり、広域性も高いと考えられますが、一般的にその収益性を確保していくことが課題と言われております。収益性を上げていくには、使われる施設、選ばれる施設として設計することに加え、運営事業者のノウハウ、施設所有やファイナンスの手法など、最適な事業スキームを構築していくことが必要であります。こうしたことは事業構築パートナーの持つ技術やノウハウに期待するところでもあり、民間活力の最大限の活用を図っていきたいと考えております。 首都圏各地のホールの状況把握についてであります。23区内の事例では、渋谷公会堂、日本青年館などが改築のために閉鎖し、また横浜アリーナやさいたまスーパーアリーナでは大規模改修が行われるとの情報を得ており、コンサートや演劇の興行を行う場所が減ることが問題とされています。そうした状況を受け、中野サンプラザホールの稼働率が高まっていることも把握しているところであります。近年、音楽市場の中でもコンサートなど公演のニーズが拡大しつつあり、各地のホールの閉鎖問題だけでなく、市場の変化もサンプラザホールの稼働に影響していると見ているところであります。区役所・サンプラザ地区再整備におけるホール施設等の検討に当たりましては、今後もこうした市場動向を十分に把握し、分析をしていきたいと考えております。中・長期の分析、そうしたことにもしっかりと意を用いてまいりたいと思います。 アール・ブリュット振興についてであります。区内では、障害者の芸術活動について、国の助成事業を活用するなど活発に行われているところであります。そうした中から生まれてくる芸術、アール・ブリュットについて、福祉団体、商店街、企業など裾野の広い支援、取り組みが行われているところであります。表現・文化活動の推進は中野の都市活動にとって重要なものであり、アール・ブリュットは貴重な芸術コンテンツだと考えております。都市観光サイト「まるっと中野」における情報発信や各種団体に対する情報提供などを通じ、アール・ブリュットの振興を支援していきたいと考えております。 国家戦略特区を活用した民泊の誘導についてであります。近年、訪日外国人観光旅行客が増加し、受け皿となる滞在施設の不足が見込まれる中、住宅等の空き部屋を活用して滞在施設を確保しようとする動きが見られます。国家戦略特区の外国人滞在施設経営事業、いわゆる民泊の制度活用によって良好な滞在施設を誘導することは、外国人受け入れ環境の整備とともに、海外からの誘客や滞在期間の延伸、それに伴う地域での消費拡大が期待されるところから、その活用について区としても検討をしているところであります。一方で、不特定多数の旅行客が利用することによる近隣住民の不安解消やごみ出し、騒音等に係る環境の確保など、各種の課題があるということも認識をしているところであります。導入の検討に当たっては、条例によって滞在日数や立ち入り権限を規定することに加え、運営事業者の責務の明確化や警察、消防等、関係機関との連絡を密にするなど、治安面、衛生面の確保を図る対応策、これを考えていくことが重要であると考えております。 地区整備計画の検討に関連してであります。御指摘がありましたとおり、中野駅南口地区まちづくり方針では、ファミリーロードなど駅前商店街を中心としたB地区は、駅からの連続したにぎわいと魅力的な商店街の形成を図るため、協調建替え等により、商業、業務機能を誘導するとともに、安全で快適な歩行者空間を図るとしているところであります。また、中野駅南口地区地区計画においてもB地区は同様の土地利用の方針を掲げ、今後具体的に地区整備計画を定めることとしております。これまでも中野南口駅前商店街とはまちづくりに関する勉強会や意見交換会を開催してまいりました。今後、権利者の意向を踏まえつつ、御提案のような街並み誘導型地区計画なども含め、地区整備計画を検討していきたいと考えております。 新たな都市計画制度の活用について。隣接していない敷地同士の容積率の移転を行うことができる特例容積率適用区域制度については、東京都が指定する都心部のごく限られた地域のみでの適用となっており、新たな指定の見込みも現在ないところから、中野区内での適用は困難であるという現状となっております。まちづくりに資する総合設計制度や高度利用地区の指定などの都市開発諸制度については、まちづくりの進捗や制度の適用条件などを考慮しながら活用を図っていきたいと考えております。 中野駅前公社住宅の建てかえに関連してであります。中野二丁目地区市街地再開発事業による中野駅前公社住宅の建てかえに当たり、区としてどのような施設を誘導していくべきなのか、子育て支援施設を含め検討を行っているところであります。そうした中、この地域にふさわしい需要といったようなものを見極め、要望をしていきたいと考えております。 子ども総合相談窓口へのコンシェルジュの配置についてであります。子育て支援を一層推進していくためには子ども総合相談窓口の充実が必要であるため、保育や子育てサービスなどに精通した職員を子育てコンシェルジュとして配置し、これまで以上にきめ細やかな相談や情報提供などの対応を行っていきたいと考えているところであります。 サロン交流機能としての足湯、手湯の導入についてであります。スポーツ・コミュニティプラザは、健康づくり、スポーツを通じた地域住民の交流拠点として開設したものであり、全世代の多くの区民が来館して交流し合う機能が必要であります。足湯、手湯の導入については、サロン交流機能の一つとして、経費の面あるいは衛生管理面なども含め、今後研究をしてまいります。 身近な場所でのカラオケ健康づくりについてであります。高齢者会館事業としてカラオケを活用した事業を取り入れている館もあり、健康・生きがいづくりの場、機会として多くの参加者が見られます。誰もがなじみやすいカラオケをツールとした健康づくり、介護予防の取り組みについて、今後積極的な展開を検討していきたいと考えております。 10か年計画の健康寿命の目標値と取り組みについてであります。10か年計画素案における健康寿命の指標については、今後10年間で日本人の平均寿命がおおむね1歳延びるとの国の推計を踏まえて、健康寿命も1歳延ばそうということであります。この指標についてはさらに検討を深め、健康長寿の取り組みを推進してまいります。 スマート・ウエルネス・コミュニティについて。健康無関心層への取り組みが健康長寿の達成や社会保障費の抑制において極めて重要な要素であることは認識をしているところであります。区も加入をしておりますスマート・ウエルネス・コミュニティ協議会での研究・検討内容も活用しつつ、区の中で関連する部間で検討をし、健康長寿に資する健康づくり施策を総合的に検討してまいります。 私からは以上です。 〔地域支えあい推進室長野村建樹登壇〕 ○地域支えあい推進室長(野村建樹) 私からは、地域支援についてのお尋ねにお答えをさせていただきます。 まず、地域支えあい活動の総括ということでございますが、地域の見守り・支えあい活動の推進に当たり、区ではこれまで見守り対象者名簿の利用拡大に取り組み、約8割の町会・自治会へ名簿を提供するに至ってございます。今後は、名簿の普及とともに、地域の活動への参加者の拡大など、活動内容の充実のための取り組みや支援策、これを強化してまいりたいというふうに考えてございます。 地域ごとの工夫ある活動事例の紹介という御質問でございました。区では、地域の支えあい活動の取り組みを事例集にまとめまして各地域へ紹介してきたところでございます。今後も、事例集のほか、地域の支えあいネットワークの会議や取り組み事例の発表会など、さまざまな機会を捉えまして、紹介や経験交流など情報の発信に努めてまいりたいというふうに思ってございます。 支えあいの活動の担い手の発掘という御質問でございました。この活動の主体であります町会・自治会が抱える担い手不足等の課題の解決を図るため、区としましては、町会・自治会への加入促進の取り組みに力を入れているところでございます。また、見守り・支えあい活動などに取り組む町会・自治会の役割や意義を地域の方々に御紹介するとともに、例えば、誰でもできる見守りガイドなどを作成いたしまして、新たな活動参加者の獲得を図ってまいりたいというふうに考えてございます。 次に、地域ケア会議について、2点御質問がございました。 まず、地域ケア会議を通じた見守り・支えあい活動の推進というところの御質問でございます。すこやか福祉センターごとの地域ケア会議では、地域の見守り・支えあい活動と医療・介護との連携の強化を目指しております。中野区医師会からも地域包括支援センター協力医などの参加を得るなど、地域での具体的な連携のあり方について協議を進めているところでございます。 次に、医療介護の連携というところでございます。 地域ケア会議に期待する機能・役割といたしましては、事例ごとの個別課題の解決を通じた地域のネットワーク構築、さらには資源開発などの地域づくり、地域力の向上、これと新たな施策形成に寄与することというふうに考えてございます。すこやか地域ケア会議と中野区地域包括ケア推進会議の2層の会議を通じまして、行政や医療・介護、それから地域の役割、これらを踏まえました連携体制の強化を図っていきたいというふうに考えてございます。 次に、町会・自治会の支援のための区民活動センターの職員についての御質問でございました。地域の支えあいを推進するため区民活動センターに配置をしております職員につきましては、要支援者への訪問活動など地域の実態や実情の把握に努めているところでございます。このほか、区民活動センターの職員につきましては、地域への働きかけや調整、区との連絡調整などの役割を担っております。今後、町会・自治会など区と地域との橋渡し、団体間の橋渡しなど、地域づくりのためのコーディネートの役割を強化してまいりたいというふうに考えてございます。 最後に、この区民活動センターの配置職員、これを人材育成の観点で見てはどうかという御質問でございました。地域と直接かかわりを持つ区民活動センター等での勤務経験は基礎的自治体の職員にとって大切なものであるというふうに認識してございます。今後は、一定の経験年数に達した職員のローテーション職場に位置付けるなど、人材育成を考慮した人事配置を検討してまいりたいというふうに考えてございます。 〔都市基盤部長尾﨑孝登壇〕 ○都市基盤部長(尾﨑孝) 建築防災行政についての御質問にお答えをいたします。 まず、くい打ちデータ流用への今後の対応についてでございます。データの流用があった区の施設につきましては、ボーリング調査や施工事業者からの施工報告書の再点検を行い、安全性能を有していることを確認しております。安全性能の確認結果は、区の建築水準の確認の後、その内容を国土交通省に報告しているところでございます。今後、民間等の建築物から相談があった場合は、国や都と連携して技術的な指導を行い、解決を図っていく考えでございます。 次に、街頭消火器等の使用状況についての御質問がございました。過去4年間を確認した結果、街頭消火器につきましては年間平均8本使用されております。大型消火器につきましては、初期消火に使用された実績はございません。 次に、大型消火器を他の初期消火用機材に変更することについての御質問でございます。大型消火器は、重量が40キロ以上と重く迅速な運搬が難しいことから、今後も使用される可能性は少ないと考えております。大型消火器は原則として廃止することとし、補完手段としてスタンドパイプや街頭消火器を拡充していく考えでおります。 区によるスタンドパイプ訓練の促進についての御質問でございます。区では、消防署と連携し、区民にスタンドパイプの訓練を実施してまいりました。今後も消防署と連携した訓練実施を図るとともに、防災会連絡会や避難所運営会議などの機会を捉え、スタンドパイプのさらなる周知と訓練の促進を図ってまいる考えでございます。 ○副議長(白井ひでふみ) 以上で小林ぜんいち議員の質問は終わります。
中野区議会議員 羽 鳥 だいすけ 1 国民健康保険・後期高齢者医療保険について 2 要医療的ケア児施策の実施について 3 環境基本計画の改定について 4 18歳選挙権の実現に伴う主権者教育について 5 公共施設の再編について 6 鷺ノ宮駅南口におけるエレベーター設置について 7 その他
○副議長(白井ひでふみ) 次に、羽鳥だいすけ議員。 〔羽鳥だいすけ議員登壇〕 ○9番(羽鳥だいすけ) 2015年第4回定例会に当たり、日本共産党議員団の立場から一般質問を行います。 なお、5番、公共施設再編については別の機会で質問させていただきます。 最初に、国民健康保険・後期高齢者医療保険についてお尋ねいたします。 まず、国民健康保険についてです。国保は、憲法第25条の生存権を保障する国民皆保険制度を下支えする社会保障制度として運営されてきました。だからこそ、誰もが保険料を支払える水準にするために一般財源からの繰り入れによる対応が行われてきたと認識しています。自治体や住民の声に押され、国も2015年度からは低所得者対策の強化のためとして1,700億円の財政支援を行い、その結果、中野区でも軽減措置の拡充が行われてきました。しかし、いまだにほかの社会保険制度に比べて収入に占める保険料の割合が高く、保険料を支払えないという声が寄せられています。国保の滞納は加入世帯の3分の1にまで及び、払いたくても払えないという状況にあることは明らかです。三つのアルバイトを掛け持ちしていた70歳の女性は、月々の収入が9万円、家賃を払って生活するのに手いっぱいで、リューマチを患い、手は膨れ上がっていましたが、国保料が払えず、医者にもかかれない状態でした。パートでタクシーの運転手をしていた男性は、月8回、1回20時間にもなる勤務ですが、手取りは多くても月に10万円しかなく、保険料が払える見込みがないと、国保に加入する手続そのものをできなかったと言っています。その中で、さらなる保険料値上げが行われようとしています。 現在、23区独自の保険料負担軽減策であった高額療養費の賦課額の一般財源での対応は、2018年度からの広域化に向けて見直していき、来年度は賦課額の4分の3までを保険算入することにより値上げは必至となっています。この方針は、国保加入者の生活実態を無視した、あまりに制度運営ありきの方針であると思います。高額療養費賦課額の保険算入の方針はやめて、これまで行われてきた一般財源からの対応を行うべきと考えますが、いかがでしょうか。 このまま何もしなければ値上げになることは確実の国保料ですが、国民健康保険条例を改正するため議案として提出されるまで区による検討過程もわからないままです。そうではなく、区としては、保険給付の現状をどう分析し、どういう提案を行っていこうと考えているのか。情報提供をこまめに行い、区民や区議会がともに考える機会をふやしていくべきではないでしょうか。答弁を求めます。 安心して医療にかかる上で、全国の自治体が実施している医療費助成制度は非常に大きな役割を果たしています。住民の願いを受けて実施されているこの制度は、まさに住民の福祉の増進を図るという地方自治体本来の役割からも大事なものです。しかし、国は、自治体が独自に行っている医療費助成制度について敵視し、国保への国庫支出金を減額するという自治体独自施策への罰金制度まで行っています。全国知事会からは、ことしの7月、国への緊急要請として、少子化対策の抜本強化という項目の中で、全ての子どもを対象にした子どもの医療費助成制度を創設するとともに、創設されるまでの間の子どもの医療費助成にかかわる国民健康保険の国庫負担金の減額制度の廃止を行うべきと述べています。中野区が実施している医療費助成制度に対して、国からはどの程度の国庫支出金の減額があるのでしょうか。お答えください。 こうした国の行いは、地方自治の侵害であり、許されるものではありません。特別区長会などを通じて、国に対して減額制度を廃止するよう求めるべきだと考えますが、いかがでしょうか。 また、そもそも高過ぎる国保料の負担軽減のためには、これまでも指摘してきたように、国による抜本的な財政支援が不可欠です。特別区長会は、都に対しては広域化に向けて財政支援策を講じることを求めていますが、国に対しては求めていません。特別区長会を通じて国に対して財政支援を行うよう求めるべきだと考えますが、いかがですか。お答えください。 後期高齢者医療保険についてお尋ねします。 8月に、東京都後期高齢者医療広域連合が2016、2017年度の2年間の保険料値上げの検討案を発表しました。この値上げ案は、1人当たりの平均保険料を現行の97,098円から、所得割額の独自軽減を行う特別対策を実施した場合でも5,000円以上、特別対策を行わない場合では1万円以上の値上げとなり、いずれも10万円を超えてしまいます。国は、これまで行ってきた低所得者に対する均等割の9割・8.5割軽減、所得割の5割軽減をする保険料軽減特例を2017年度に廃止するとしています。低所得者ほど重い負担増になり、容認することはできません。この国による保険料軽減特例が廃止されたら区内の高齢者にも大きな影響を及ぼします。現在、軽減特例の対象になっている方々は中野ではどの程度いるのでしょうか。人数と割合をお答えください。 そして、国に対して軽減特例の廃止を行わないように求める必要があるのではないでしょうか。 また、これまで財政安定化基金は保険料額抑制に大きな役割を果たしてきました。しかし、今出されている検討案には財政安定化基金を活用した保険料額抑制が盛り込まれていません。中野区は、国と東京都、そして広域連合に対して財政安定化基金を活用して保険料の値上げをしないよう求めるべきではないでしょうか。答弁を求め、この項の質問を終わりにします。 続いて、要医療的ケア児施策の実施に関してお尋ねいたします。 医療の進歩によって、産まれてきてもこれまで助からなかった子どもの命が助かるようになってきました。同時に、経管栄養や人工呼吸器、酸素吸入等の医療的ケアが必要なまま退院し、地域で暮らす子どもがふえています。重症心身障害児は都内では現在1,600人ほどになると推計されています。この中には医療的ケアが必要な子どもは入っておらず、大変な思いを抱えられている保護者はいるものの、実態は把握されていません。 世田谷区では、ことし、区内の医師会や障害者団体などと協力して、区内の社会福祉法人と共同で障害児・者の在宅療養者の状況やニーズ、介護者・看護者の状況などを聞く「医療的ケアを要する障害児・者等に関する実態調査」を訪問面談やアンケートによって行っています。そのことによって、障害児・者の医療的ケア等の実態や介護サービスの利用実態、困窮や介護者・看護者の健康状況など、さまざまなことが明らかになっています。中野区においてもこのような実態調査が必要かと思いますが、いかがでしょうか。お答えください。 先日、医療的ケアが必要な子どもを持つ親の会の方々が要請に来られました。そこでお聞きしたのは、現行の保育と障害者行政の制度のはざまに落ちてしまい、十分な支援が受けられず、親子が社会から孤立し、育児疲れなどから児童虐待にもつながりかねない実態でした。鼻から栄養を受ける経鼻栄養が必要なお子さんのお母さんは、育児によって心身とも疲れ果ててしまったつらい思いを語ってくださいました。世田谷区による調査でも、18歳未満障害児の介護者・看護者で1日の睡眠時間が6時間未満である方が7割近くに達することが明らかにされています。また、2006年、東京地方裁判所は、医療的ケアがあるからといって一律に保育所での保育を認めないとすることは違法であるとの判決を下しました。23区内にも医療的ケアを行いながら保育を実施しているところや、杉並区のようにそうした子どもを預かることのできる保育園を誘致している区もあります。中野区でも他区の事例を学びながら要医療的ケア児を受け入れられる体制を整えていくべきではないでしょうか。 また、先ほど紹介した実態にあるように、要医療的ケア児を持つ保護者の負担は大変なものがあります。そこで、そのような家庭の負担の軽減のため、要医療的ケア児が利用可能なショートステイや一時保育、居宅訪問を整備する必要があると考えますが、いかがでしょうか。 移動の負担も大変なものがあります。先ほど紹介した世田谷区によるアンケートでも、「通院に時間がかかる」、「交通費の負担が大きい」という声が寄せられています。さまざまな医療機器や物品を携えての移動は困難で、タクシーを利用せざるを得ない場合も多くあります。 そこで、要医療的ケア児を持つ家庭にタクシー券を配ることも検討してみてはいかがでしょうか。中野区の積極的な施策実現を求めまして、この項の質問といたします。 続いて、環境基本計画の改定にかかわってお尋ねいたします。 中野区は、10か年計画の改定にあわせて環境基本計画も改定をします。第2回定例会には、環境審議会から計画の改定に当たって基本的な考え方となる答申も出されました。第3回定例会において、私は、地球温暖化による気温上昇を産業革命以後2度未満に抑えるべきと指摘したIPCC第5次評価報告書についてどのような認識を持っているか、お尋ねをしました。地球温暖化対策のためのさまざまな議論に科学的根拠を与える重要な資料であるとのお答えでした。まさにこの水準に達する目標を掲げることが求められています。しかし、報道されているところによると、COP21に向けて各国が提出した排出削減目標を合計しても気温上昇を2度未満に抑えることは不可能であり、さらなる目標の上積みが求められていることが明らかになっています。この科学の要請に基づく2度未満に抑えるべきというIPCCの報告書と積み上げた目標の間に大きく開きがあるという現実の差についてどのように認識していますか。お答えください。 気温上昇を2度未満に抑えるための温室効果ガスの排出削減枠は総量が決まっており、今から2050年に90年比で80%削減といった長期目標に見合う削減を行っていかなければ、将来世代に過大な負担を押しつけることになることはさきの第3回定例会でも指摘したとおりです。その点で、日本政府が提出している2013年比26%削減などという目標は無責任な目標です。 東京都は、先週、東京都環境基本計画のあり方について(中間のまとめ)を発表しました。その中では、温室効果ガスの削減目標を2030年に2000年比で30%削減、政府の基準年と同じ2013年比ですと38%となる削減目標を発表しました。国などの動きも踏まえまして区の削減目標を確定していくとおっしゃっていますが、私は、中野区の目標は最低でも東京都と同程度、もしくは1990年比で2030年に40%削減という程度の目標を持つべきと考えます。答弁を求めます。 具体的なCO2排出削減策について提案したいと思います。現状分析のところに、電力構成における火力発電の割合が高くなり、電力係数が悪化していることが述べられています。このもとで、自治体みずから再生可能エネルギー普及の方策が必要とされています。来年4月からは家庭向けの電力自由化があります。新しい環境基本計画には一般家庭に対する再生可能エネルギー利用比率などの目標を示すことが必要ではないでしょうか。 また、各家庭がCO2の排出するしないに関係なく、ただ金額が安いだけの電気でなく、CO2を排出しないといった環境配慮の電気を選ぶ必要があると普及啓発していくことが求められると思いますが、いかがでしょうか。 そして、区として、再生可能エネルギーの導入促進のために導入家庭に価格の一部助成などを検討すべきではないでしょうか。 地球温暖化適応策についてお尋ねをいたします。 地球温暖化対策では、CO2を減らす緩和策とともに、進行する地球温暖化に社会と人がどう対応していくかという適応策の実施が求められています。環境審議会の答申には、テーマ別の取り組みの方向の「低炭素まちづくり」の項目に適応策の検討が必要と述べられていますが、それは局地的豪雨の対応との関連でのみ述べられています。しかし、政府が10月に発表した適応計画案では7分野にわたって対策が挙げられています。 中野区においては、局地的豪雨とともに、暑熱による熱中症リスク、死亡リスクの増加やデング熱など、新たな感染症のリスク増加が検討されるべきだと考えます。改定する環境基本計画にこの観点についても載せ、区民へのリスクがどう高まっていくのか検討していく必要があると考えますが、いかがでしょうか。中野区の見解をお尋ねいたしまして、この項の質問を終わらせていただきます。 続いて、18歳選挙権の実現に伴う主権者教育についてお尋ねをいたします。 ことし6月に公職選挙法が改正され、18歳、19歳の青年に選挙権が与えられることになりました。日本共産党は、1922年の結党以来、18歳選挙権の実現を強く要求していた歴史からも、今回の改正を歓迎したいと思います。 そして、これから大事になってくるのが、青年が投票所に足を運び、政治に参加していくことです。1人でも多くの青年が政治参加をしていくために、中野区にはさまざまな点から施策展開が求められています。 そこでまず、18歳選挙権の成立に伴い、青年への政治参加をふやしていくために施策展開をしていく重要性について中野区選挙管理委員会の認識をお尋ねいたします。 青年の政治参加への関心を高めていくためには主権者教育が重要です。青年が社会の問題をみずからの問題として捉えられてこそ、投票にも「行ってみよう」と思えます。主権者教育は、直接に選挙権とかかわってくる高校生だけでなく、中学生の段階からも行っていくことが求められています。選挙管理委員会では、主権者教育として、区内小・中学校への投票箱や記載台の貸し出しを行っているとお聞きしました。また、ことしからは模擬投票の新たな取り組みを始めたとお聞きをしました。 そこで、選挙用具の貸し出しを、昨年度、今年度はどのくらいの区内小・中学校に行ったのでしょうか。また、模擬投票の取り組み校数について及び実施した中身についてお答えください。 この取り組みは、区内にある高校ではどの程度取り組まれたでしょうか。また、より多くの高校に模擬投票などを広げていくために、申し入れやプレゼンなどを行っていくべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。 1972年に18歳選挙権を実現したドイツでは、政治的中立を保った政治教育はどう実現できるかと真剣な検討を行い、政治教育の目的は民主主義を育てることだとして三つの原則が確立されました。第1は、教師の意見が生徒の判断を圧倒してはならない。すなわち、意見を押しつけてはならないということです。ここで注目すべきは、教師が自分の考えを述べること自体は禁止していない点です。政治的中立性は大切だが、中立の客観的な基準は定められないからです。第2は、政治的論争のある問題は論争があるものとして扱うということです。第3は、政治教育を通じて自分の関心・利害に基づいた政治参加能力を獲得させる。つまり、自分の頭で考え、自分の言葉で意見を言えるようにするという原則です。この原則に立った教育を行うことが政治的問題を自分事として判断する主体を育て、青年の政治への意識を観客から当事者に変え、民主主義の担い手を育てる、その信念が貫かれています。中野区、ひいては日本でもこのような教育が求められているのではないでしょうか。 模擬投票の取り組みにおいては、文部科学省が高校生向けに出した主権者教育についての副教材「私たちが拓く日本の未来」では、「実際の選挙に合わせて模擬選挙をやってみよう」という項目があり、政党や政策を比べてみようと呼びかけられています。実際の政治テーマを扱うことは、自分の選択がどう社会を形づくっていくのかを学んでいくために非常に重要だと思います。中学校でもこうした取り組みが必要ではないでしょうか。 そこで、実際の選挙公報などを使って選挙の争点や訴えを学ぶ取り組みを推進してはいかがでしょうか。 また、例えば、区長選挙の候補者や区議会議員などが学校に出向き、自分たちが選挙で訴えた公約や争点について話してもらう、生徒から質問を受けるなどの取り組みを主権者教育の取り組みの中で検討してはいかがでしょうか。 または、青年の政治参加への意識を高めるという点では、主権者教育という枠で授業の一環として取り組むことだけでなく、日常の学校生活全般において子どもたちを意思決定に携わらせていくことが必要だと考えます。日本も批准している子どもの権利条約第12条では、子どもは自分に関係のあることについて自由に自分の意見を表す権利を持っているという、いわゆる意見表明権がうたわれています。この意見表明権においては、単に子どもたちの意見の言いっぱなしにするのではなく、子どもたちが学校を形づくる主体として扱うことが求められています。例えば、学校のトイレが和式になっていて使いにくいだとか、電気が切れているのに交換されていないといった学校の施設改善の要求でもよいですし、自分の学校の校則を改善する必要があるのではないかなど、自分たちを取り巻く学校生活のさまざまな場面で子どもたちの意見を学校生活に反映していく仕組みが必要であると考えます。そのように自分の身の回りのことを自分たちで考え、決めていくという取り組みを少しずつ積み重ねていってこそ、いざ選挙権を持ったときに、自分たちの町や国のことを真剣に考えなければいけないとなっていくのではないでしょうか。 そこで、校則のあり方についてお尋ねします。 現在の区立中学校において校則はどのようにして決められるのでしょうか。そして、校則の決定に生徒をかかわらせることを検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。 これまでお尋ねしてきたことは、日本国憲法や子どもの権利条約の理念、条文から必然的に導き出されるものです。中野区が単なる投票率向上策というだけでなく、主権者教育や子どもの意見表明権を大事にする学校を実現させていき、身の回りの問題を我が事として捉えられる主体的な人間を育てる施策を展開することを期待しまして、この項の質問とさせていただきます。 最後に、鷺ノ宮駅南口におけるエレベーターの設置についてお尋ねをいたします。 現在、鷺ノ宮駅には、北口にはエレベーターが設置されバリアフリー対応がされていますが、南口には設置されていません。南口側からエレベーターを利用したいときには、そこから中杉通りの踏切を渡り、北口に回り込むしかありません。ラッシュ時には長い時間踏切は閉ざされ、その間に車とともに自転車と歩行者が大量に滞留し、踏切があいたわずかな時間には車道にまではみ出して自転車や歩行者が渡る非常に危険な状態になっています。このようなところでは、車椅子やベビーカー、手押し車、つえをついている方々などにとってはますます危険で渡りにくい状態になっています。中野区は、このような危険な状態になっている中杉通りの踏切についてどのように認識していらっしゃるのでしょうか。このような状態の中にあっては、南口側からも安全に駅が利用できるようにエレベーターを設置することが求められていると思います。 構内図を見てみますと、西武新宿線では橋上駅舎になっている駅舎では鷺ノ宮駅以外ほとんど全てで2ルート以上のバリアフリー化が図られています。特別区議長会では、8月に、国に対して、駅構内の2ルート目以降のエレベーター設置のための補助制度の運用に関する要望を提出しています。同じように特別区長会も、国と都に対してそれぞれ同じ要請を提出しています。高齢化が進展する中でさらなるバリアフリー化が求められています。 昨日の来住議員の質問でも触れられたように、区とJRの要請があれば、国が費用の3分の1を見ることを言っています。このような要請も行い、国もこのように明言しているわけですから、区においては、西武鉄道に対して鷺ノ宮駅南口にエレベーターが設置できないか申し入れをして、南口へのエレベーター設置によるバリアフリー化を推進すべきではないでしょうか。誰もが利用しやすい駅にするため、中野区の施策展開を求めまして、この項の質問を終わるとともに、私の全ての質問を終わりとさせていただきます。ありがとうございました。 〔区長田中大輔登壇〕 ○区長(田中大輔) 羽鳥議員の御質問にお答えいたします。 国民健康保険・後期高齢者医療保険についてであります。高額療養費の保険料への算入をやめることについて。特別区長会では、国民健康保険運営の都道府県化に向け、政令どおりの保険料算定方法に近づけるため、高額療養費を保険料の賦課総額へ段階的に算入する方針であります。そのため、高額療養費の算入をやめて一般財源による対応を行うことは考えておりません。 保険料の算定過程の公表についてであります。特別区では、23区全体の給付費や加入者数の見込み等により保険料率を算定する統一保険料方式を採用しております。特別区長会での協議の内容は非公開としているところであります。したがいまして、保険料の検討過程を公表することはできないと考えております。 医療費助成に対して国庫負担金が減額されている額について。子どもの医療費助成制度など、地方単独事業を実施した区市町村国保の国庫負担を減額する、いわゆる波及増カットの総額は平成26年度でおよそ7,000万円でありました。そのうち、子どもや乳幼児の医療費助成にかかわるものはおよそ3,000万円であります。 国庫負担金の減額の廃止を国に求めることについて。既に全国市長会として、国に対して、子どもの医療費助成にかかわる国民健康保険の国庫負担減額調整措置の廃止を求める要望を行っております。国保への財政負担、財政支援を国に求めることについて、国保の財政基盤の強化についても、全国市長会から、国による財政支援を拡充し、さらなる国保財政基盤の強化を図ることを要望しております。 後期高齢者医療保険料の軽減対象者数等について。中野区における後期高齢者医療の被保険者のうち、国の保険料軽減措置の対象となっているのは平成26年度でおよそ1万6,000人、割合としては50%弱であります。 後期高齢者医療保険料の軽減措置の継続を国に求めることについて。国が予算措置によって継続している後期高齢者医療保険料の軽減については、全国組織である全国後期高齢者医療広域連合協議会が軽減措置の継続を国に求めているところであります。 後期高齢者医療保険料の値上げをしないことについて。平成28年度、29年度の後期高齢者医療保険料の算定に当たっては、東京都の広域連合において財政安定化基金の活用を国、都と協議をしているところであります。 私からは以上です。 〔選挙管理委員会委員長山崎芳夫登壇〕 ○選挙管理委員会委員長(山崎芳夫) まず初めに、選挙管理委員会の職務に対しまして日ごろから議員各位の皆様方に御理解と御協力を賜り、心から御礼を申し上げます。この場をおかりいたしまして、委員長の私から改めて御礼を申し上げます。 それでは、羽鳥議員の18歳選挙権の実現に伴う主権者教育についての御質問にお答えをします。 まず最初に、若年層の政治参加をふやすための施策展開についてでございます。全ての有権者にとって投票しやすい環境を整備していくことが選挙管理委員会の責務でございますが、その中でも投票率が低迷傾向にある若年層をターゲットとした選挙啓発の取り組みは非常に大切であると認識をしてございます。選挙管理委員会といたしましては、これまでも成人のつどいで模擬選挙を実施するなど、さまざまな機会を通じて積極的に啓発活動を展開してまいったところでございます。今後とも、18歳への選挙権付与に対応した、一人ひとりがみずから考え投票することの意義や、1票の大切さを考えてもらうための機会となるような、参加実践型の取り組みを実現していく所存でございます。 次に、学校に対する取り組みについての御質問にお答えをします。選挙管理委員会では、次代の担い手となる児童・生徒が政治や選挙を身近に感じ関心を持ってもらえるような、生徒会活動への投票箱等の選挙機材の貸し出しや模擬選挙などの取り組みを行っているところであります。選挙機材の貸し出しにつきましては、区立中学校に対しては、平成26年度は7校、今年度は8校、実施したところでございます。一方、模擬選挙につきましては、平成26年度、都立高校の文化祭において初めて行い、今年度も10月に区立中野中学校でNPO等と連携をしながら実施したところでございます。今後ともより多くの生徒が高い意識を持って投票に臨めるよう、各校とも連携をしながら積極的に選挙啓発を推進していく所存でございます。 以上で私の答弁を終わります。 〔教育長田辺裕子登壇〕 ○教育長(田辺裕子) 学校における主権者教育についての御質問です。小・中学校における主権者教育は、平和で民主的な国家社会の形成者として必要な公民的資質の基礎を養うことを目的として、小学校では、社会科の第6学年で、政治の働きや国民主権、選挙制度等について学習をしております。また、中学校では、第3学年の公民的分野で、国民の権利としての参政権や選挙権、民主主義の仕組みについて学習をしております。現在も、選挙管理委員長が答弁をしておりましたように、選挙管理委員会の協力を得て、生徒会選挙の際に実際の選挙で使用する記載台や投票箱を使って投票を行ったり、選挙の大切さや1票の重みなどについての講義も行ったりしてございます。今後も関係部署と連携して、こうした取り組みをさらに拡充しながら公民的資質の向上を図っていく考えでございます。御提案のような取り組みは考えてございません。 学校の校則についての御質問がございました。いわゆる校則は、中野区では生徒心得や生活のきまりと称されているように、校長が学校の教育目標の達成と生徒の安定した学校生活の保障のため、教科指導上あるいは生徒指導上のあるべき指針を示したものであり、その決定は校長の責任と裁量に委ねるべき問題であると考えてございます。 〔地域支えあい推進室長野村建樹登壇〕 ○地域支えあい推進室長(野村建樹) 私からは、要医療的ケア児童施策のうち、障害児・者の実態調査をすべきと思うがいかがかというお尋ねにお答えをいたします。 医療的ケアを必要とする児童などへの対応につきましては、すこやか福祉センターを中心として、医療機関との連携などを図りながら個別に相談対応を行い、必要なサービス利用につなげているところでございます。こうした取り組みを通しまして一定の把握はできているというふうに考えてございまして、実態調査を行うという考えはございません。 〔子ども教育部長奈良浩二登壇〕 ○子ども教育部長(奈良浩二) 私からは、医療的ケアが必要な児童の保育についての御質問にお答えをいたします。 現在、保育施設では医療的ケアの必要な児童はおりませんが、医療的ケアが必要な児童が保育を必要とする場合には保育サービスを提供することとしてございます。保育施設における医療的ケアの実施は集団保育が可能な場合であり、個々の児童に応じた専任スタッフの配置や育成など、適切な保育体制や設備を十分に整えてから実施することになります。また、障害や疾病等の理由で集団保育が困難な乳幼児に対しましては居宅訪問型保育事業によりまして保育サービスを提供することとなり、現在準備を進めているところでございます。なお、療育センターアポロ園や子ども発達センターたんぽぽでは、医療的ケアが必要な児童も対象として日中の一時保護事業を行っているところでございます。 〔健康福祉部長瀬田敏幸登壇〕 ○健康福祉部長(瀬田敏幸) 私からは、要医療的ケア児施策に関連いたしまして、福祉タクシー券の配付についての御質問にお答えをいたします。 中野区福祉タクシー事業は、外出が困難な障害者の社会生活の利便を図るために実施しております。現在、医療的ケアの必要な方も含めまして、障害者手帳の区分とその程度で対象者を定めております。このことから、現時点で対象者を見直す考えはございません。 〔環境部長戸辺眞登壇〕 ○環境部長(戸辺眞) 私からは、環境基本計画の改定についていただきました幾つかの御質問にお答えいたします。 まず、IPCC報告書と各国の積み上げた目標の差についてでございます。IPCC第5次評価報告書を踏まえ、国連気候変動枠組条約第21回締約国会議、いわゆるCOP21でございますが、そちらに向けて、温室効果ガスの排出量削減目標やその拘束力、途上国への技術、資金援助などについて合意を目指して精力的に協議を行っていると聞いてございます。そのCOP21の動向を注視していきたいと考えてございます。 次に、削減目標についての御質問でございます。第3次中野区環境基本計画(素案)を現在取りまとめているところでございまして、区の削減目標につきましては、これまで公表されました国や東京都の目標以上の削減目標を盛り込むことを予定してございます。先週、東京都は、東京都環境基本計画のあり方について(中間まとめ)の中で東京都としての削減目標を公表したところでございます。区としては、今後示されるであろう削減の取り組みの内容を十分に検証し、必要があれば削減目標を変更することを考えていきたいと考えてございます。 次に、家庭向け電力小売り自由化に伴う目標設定などについての御質問でございます。平成28年4月から予定されている家庭における電力小売り自由化により、これまでと異なり、各家庭において電気料金、ユーザーサポート、環境への配慮など、さまざまな条件を考慮して電力会社を選択することができるようになります。こうした家庭における電力小売り自由化につきましては、家庭の選択肢の幅が広がり、再生可能エネルギーの利用が進むということも期待されることから、区としても周知していく考えでございます。 再生可能エネルギーを電力源とする電力会社への契約件数も今後ふえていくと予想されるところでございますが、区内の家庭や事業者がどの程度再生可能エネルギーを電源とする電力供給を受けているか、そうしたことが検証できるデータが取得できるかというのが現在不明でございまして、電力の再生可能エネルギー利用比率を目標として設定するということは、今後のデータの公表の状況、そうしたものを見ながら判断していきたいと思っております。 助成についての御質問もございました。区では、なかのエコポイント制度を通じまして家庭の省エネの推進、そちらに取り組んでいるところであり、電気料金の助成等は考えてございません。 最後に、環境基本計画への適応策の掲載ということでございます。第3次中野区環境基本計画(素案)におきましては、適応策として、水害対策、熱中症対策、感染症対策を盛り込むこととしてございます。 〔都市基盤部長尾﨑孝登壇〕 ○都市基盤部長(尾﨑孝) 鷺ノ宮駅南口におけるエレベーター設置についての御質問にお答えをいたします。 まず、鷺ノ宮駅の中杉通り踏切につきましては、踏切路面の安全確保について西武鉄道及び道路管理者である東京都と協議してまいりたいと考えております。 次に、鷺ノ宮駅南口のエレベーター設置につきましては、西武鉄道に何度か打診いたしましたが、土地がないなどの理由で実現に至っていない経緯がございます。野方以西の西武新宿線の連続立体交差化が実現すれば鷺ノ宮駅南口もバリアフリー化がされることから、現時点での南口のエレベーター設置は考えていないところでございます。 ○副議長(白井ひでふみ) 以上で羽鳥だいすけ議員の質問は終わります。
中野区議会議員 山 本 たかし 1 学校を取り巻く課題について (1)学校給食について (2)不登校について (3)その他 2 区のICT活用について 3 大和町まちづくりについて 4 その他
○副議長(白井ひでふみ) 次に、山本たかし議員。 〔山本たかし議員登壇〕 ○6番(山本たかし) 平成27年第4回定例会に当たり、民主党議員団の立場から一般質問を行います。 質問は通告のとおりです。4番、その他はございません。 1、学校を取り巻く課題について。(1)学校給食費についてお尋ねいたします。 栄養価の高くバランスのよい食事を提供する学校給食が、子どもたちの健やかな成長や体力の向上、学力の向上にも大きく寄与していることは論を待たないところでもあります。現在、中野区内の区立小学校25校、区立中学校11校、合わせて計36校では学校給食が提供されており、我が中野区では、各校の栄養士が献立メニューを考え、適切な栄養バランスのもと、アレルギーにも対応したきめ細かな学校給食が提供されております。この保護者が支払っている給食食材費は、小学校で1人年間5万円以上、中学校で1人年間6万円以上、区全体では約6億3,000万円以上という莫大な額です。しかし、その莫大な額を扱う会計処理の仕方について確認をさせていただきます。 まず、会計処理の方法には2種類あります。自治体の歳入、歳出の一部として管理する公会計と、その拘束や担保を受けない、いわば学校現場の校長が管理する便宜的なシステムとしての私会計の2種類があります。現在、中野区の学校給食の会計処理方法は私会計だと認識しておりますが、学校給食費を各学校長の口座で集金して、区の歳入にしない方式とする現状となっている背景には、戦後の食糧危機の時代に学校給食が法律もなく実施され、必要な経費も実態先行で行われてきたことに遠い原因があります。昭和29年に学校給食法が施行された後も、昭和32年当時の文部省が行政実例で、「歳入処理しなくてもよい」、「出納員でない校長が取り集め、これを管理するのは差し支えない」との判断を示したことにより私会計が続いております。そもそもこの表現は、「本当は歳入処理すべきだが、できない場合はしなくてもよい」、「本当は出納員が取り集めるべきだが、できない場合は差し支えない」と読み取れます。つまり、給食提供者である区がやるべき仕事を学校長に肩代わりさせているということが本当のところだと思います。莫大な金額を扱う学校給食費において、既に半世紀も前の法律でもない行政実例を根拠とするのではなく、法的な位置付けを明確にすべきではないでしょうか。また、他自治体の包括外部監査等でもコンプライアンスに基づく見直しを求める指摘が続いております。この私会計が続くことによって透明性、公平性が確保されないのではないかと危惧しており、我が中野区も公会計化を目指すべきだと考えます。また、この件に関しては、我が会派の酒井議員も平成23年第1回定例会予算特別委員会総括質疑において提案をしております。 そこで、現在の中野区における学校給食の会計処理の現状について説明を求めます。 ここ近年の未納率はどのような状況になっており、未納者にはどういう手順で対策しているのでしょうか。また、そのためのガイドラインはあるのでしょうか。 公会計を導入すると、債権者、債務者が明確になり、議会において未納、不納欠損者の人数、額の実態が決算で明らかになり、透明性が確保されます。仮に、児童・生徒を思わんばかり、自前の財布から立て替えている教職員がいたとしても、それを把握するすべがありません。こうした疑念を抱かれないためにも透明性の確保が重要です。 法的安定性・合理性についてもどう考えているのかについてお伺いいたします。 現在の区の集金実態で仮に会計上の不正があった場合、公的な補償は受けられるのでしょうか。また、その不正が起きた場合、不正についての原因者に対しみずから補償させるための強制力のある措置や処分は法令上可能なのでしょうか。 裁判になれば、誰が訴える主体となり、裁判費用の支払いにおいて法的な合理的判断とその根拠はどうなるのでしょうか。学校給食法に基づき、学校給食の健全な運営を図るためにも自治体の責務を明らかにすべきと考えますが、いかがでしょうか。 文部科学省委嘱全国公立小中学校事務職員研究会による平成24年の実施調査によれば、「公会計化を実施済み」と「検討中」を合わせると44.8%となっており、全国的に公会計化の流れが広がっております。ことし9月には、近隣区である世田谷区において、コンプライアンスの問題、教職員の事務負担の軽減を目的として、学校給食の公会計化を平成29年から実施をするとの発表がありました。同区では、学校給食事務に関する現況調査を実施し、学校現場では、給食費の毎月の徴収管理や滞納整理業務、年度末及び年度初めの繁忙期の学年繰上げ処理や口座振替データ等の入力事務などについて負担が大きいという意見があったと公開された資料で説明しております。調査結果を見ると、徴収管理業務のボリュームゾーンは月平均1から3時間、4から6時間、7から9時間程度であり、年間12時間から108時間を割いているとのことです。また、滞納整理業務のボリュームゾーンは月平均1時間未満、1から3時間、4から6時間程度の項に多くあり、年間12時間から72時間程度割いているとのことでした。どれも無視できない負担に感じます。学校の教職員がやらなければならない事務量は膨大です。給食費に伴う事務は必ずしも学校の教職員がやらなくてもできる事務であり、その部分だけでも学校から切り離し、生徒・児童に向き合う時間を少しでも多くとってもらうことで教育の質向上へとつながると考えますが、区の見解をお伺いします。 公会計化を検討する上で、よく心配される意見として挙げられるものがシステムの導入費用でございます。システム開発には多大な費用を要するという意見がありますが、既に先行して公会計にしている自治体もあるため、全く初めてのシステム開発というほどの費用はかからないと考えます。 また、公会計化によって、未納者の分が税金で補てんされるとなれば未納者が増加するとの意見があります。確かに公会計化をしている愛知県春日井市では、未納者が一時的にふえてしまったとのことですが、翌年からは対策を練り、大幅に改善されております。逆にその数字には、今まで私会計によって真の未納者数も含まれて見えたということであり、実態把握ができると考えております。未納金を回収するのであれば、学校現場より行政のほうが未納金回収のノウハウは蓄積されているため、よりふさわしいと考えますが、いかがでしょうか。 中野区においても、会計の透明性、法的安定性、保護者負担の公平性、教職員の事務負担の軽減などが期待される公会計を検討すべきではないでしょうか。 また、すぐに難しいのであるならば、まずは学校給食事務に関して現場ではどの程度負担が発生しているのか、現況調査をすべきと考えますが、区の見解をお伺いいたします。 次に、(2)中野区の不登校児童・生徒への対策についてお伺いいたします。 私事で恐縮でございますが、私自身、高校時代に不登校になり、高校を中退し、現在は高卒認定試験という名前ですが、大学入学資格検定試験を取得し、大学に入り、卒業したという経験があります。その当事者経験から、誰でも不登校になる可能性があると思っております。ちょっとしたつまずきから自信をなくし、なかなか学校に戻ることができなくなる。一度中退というドロップアウトをしてしまうと、そこからやり直すためには、本人・保護者ともに、普通ならせずに済む苦労を相当遠回りしながらせねばならなくなります。これは今の日本社会に広げてみても、失敗してもやり直しやすい社会では決してないと感じております。さまざまな事情で一旦ドロップアウトをしてしまったことにより、貧困への滑り台社会とならないよう重層的なセーフティーネットを張り、貧困の連鎖を断ち切る政策など、SOSを出せる社会、SOSを受けとめられる社会、失敗してもやり直せる社会、地域の実現に向けて政治や行政が果たせる役割は非常に大きいと考えております。そうした観点から、何点か質問、提言をさせていただきます。 平成26年度の都立高校中途退学者数は2,754人に上ります。高校中退・ドロップアウトをなくすために区が取り組むべき施策について提言をさせていただきます。 都立高校受験は1回勝負だと思われていることが多く、都立受験に失敗した結果、不本意な学校に行かざるを得なくなり、続かず退学してしまったり、中学校時の不登校で受験勉強が間に合わなかったりする事例があります。ちょっとしたつまずきで子どもの人生に大きなダメージを与えることを避けるべく、区教育委員会としても打てる手は打つべきだと考えるところです。私としては、都立高校の2学期補欠募集、いわゆる9月転入制度をもっと活用すべきだと考えます。東京都は親の転勤を伴わない転校を認めている先進地域ですが、この制度が十分に周知されていません。例えば、小・中学校での不登校や高校で中途退学を経験した生徒など、これまで能力や適性を十分に生かし切れなかった生徒のために東京都が新設したチャレンジスクールという高校があります。23区内のチャレンジスクール5校の2学期補欠募集枠はそれぞれ10人、計50人の枠があります。これらの学校では2学期補欠募集が行われていますが、不登校や高校中退者の数からすれば本来もっと応募があり、倍率が高いはずなのではないかと思いますが、現在はほぼ応募すれば入れる状況です。ただし、この制度を使うためには空白期間をつくってはいけません。通信制でもいいので4月1日時点で何らかの高校に入り、転校という形をとらなくてはなりません。にもかかわらず、この制度を知らないためにいわゆる5月病などで高校を中退してしまうのではあまりにももったいないです。このようなドロップアウトをなくすために必要なのは、区立中学校全体でこの制度の情報を共有し、制度を必要とする生徒に対して確実に情報伝達を行うことが必要です。 まず、全区立中学校の教職員や適応指導教室職員、教育センター職員に対して都の9月転入制度の周知を図り、3月の受験後など、適切なタイミングで情報を必要とする子どもにこの転入制度を確実に伝えるよう求めます。お答えをお願いいたします。 次に、生活相談環境についてお伺いいたします。 不登校とは、文部科学省の定義では、経済的、病気などの理由によるものを除き、何らかの心理的、情緒的、身体的、あるいは社会的要因・背景により児童・生徒が登校しない、あるいはしたくともできない状況にあることを言い、これらの者のうち、1年間に連続または断続して30日以上欠席した者の数を不登校児童・生徒数としております。中野区でもこの定義で採用されていると思いますが、平成26年度では小学校41名、中学校109名、合わせて150名の不登校児童・生徒がおり、ここ10年間はおおむねこの数値前後で推移しております。 こうした不登校児童・生徒の未然防止策として、教育センターにおける教育相談事業や区の独自事業である心の教室相談員を小学校では週に2回、中学校では週に3回配置、また東京都の事業として平成25年度から全小・中学校スクールカウンセラーを配置、都の補助事業としてスクールソーシャルワーカーを2名配置しております。来年度、スクールソーシャルワーカーの拡充を中野区は図っていくとのことですが、スクールソーシャルワーカーは社会福祉などの専門的な立場から家庭にも入り、児童相談所、子ども家庭支援センター、警察などとの連絡調整を図るなどフットワークが求められる大変な職でもあります。ニーズの高さから拡充の方向に動かれたことについて大変評価するところであります。 一方、スクールカウンセラーについてはいかがでしょうか。心の教室相談員は教員OBもおられますが、臨床心理士を目指す学生などが多いと認識しております。専門家である臨床心理士のスクールカウンセラーは現在年35回、1回7時間45分で運用されておりますが、年35回というと週に1回程度だと思います。一般的に気にかけなくてはならない児童・生徒から相談を受け、改善の兆しが見られ、うまくいきそうになったが、次に勤務する1週間後には前々回よりも悪化してしまっていることも想定されます。発達段階において多感な時期である小・中学生を思えば、カウンセラーとのやりとりで悩んでいる心に一抹の光明が差し、頑張ろうと勇気を出して踏み出してはみるものの、まだ自信にはつながっていないためにちょっとしたコミュニケーションなどの影響で大きな失望感を受けてしまうこともあるのではないでしょうか。一時的に心が弱ってしまっている小・中学生にとってスクールカウンセラーは大変心強いものであり、ともに悩みを伴走して解決していくためには、常勤とは申しませんが、現在の週1回の勤務による接触ではなく、週に2回ほどの児童・生徒との接触があることが最低限必要ではないでしょうか。また、都のスクールカウンセラーは数年で配置換えとなり、カウンセラーが変わってしまうことになります。子どもたちの気持ちを考えると、改めて相談を行うことに対し不安感が生まれてしまいます。東京都の事業として派遣される週1回だけではなく、区独自の予算でスクールカウンセラーをふやすことで、2人のカウンセラーのうち、たとえ一方が変わっても、もう一方は以前から顔なじみであり、子どもにとって安心感を持つことができ、切れ目のない相談活動が実現できると考えます。スクールソーシャルワーカーの拡充とあわせて検討すべきと考えますが、区の見解を伺います。 次に、(3)その他として、小中連携教育の取り組みについてお伺いいたします。 先日、我が会派で渋谷区立の小中一貫教育校である渋谷本町学園を視察してまいりました。小・中9年間を6年・3年制ではなく、1年生から4年生を初等部、5年生から7年生を中等部、8年生から9年生を高等部とし、4・3・2年制を通して、学力の向上、豊かな心を育むといった特色ある学校づくりをされておりました。小学生にとっては、中学生が同じ学び舎のため、身近な将来を描けるモデリングの効果が生まれ、中学生にとっては、幼い小学生と同じ学び舎のため、思いやりやいたわりが生まれたと評価されているとのことでした。また、小学校から中学校に進学するときの急激な環境の変化に心身のバランスを崩してしまう、いわゆる中1ギャップの課題解消に大きな効果があらわれているとのことでした。また教員にとっては、互いの指導要領を学ぶため、子どもたちがどこまで学ぶべきかなどの定着度を知り、どう教えていくべきかを推しはかれるようになるメリットもあったと伺っております。 中野区教育委員会では、区内教育課題について、課題解決に向けた各学校の積極的な実践・研究活動を重点的に支援し、その取り組みの成果を区内学校全体に発信させることで学校教育の充実・向上を図る目的として、区立学校の15校について研究校に指定しております。その中でも小中連携教育の推進を実践・研究するとして6校指定しております。中1ギャップの課題や学力向上の研究の必要性を捉え進めている取り組みでもあると認識しておりますが、そこで伺います。 特色ある学校づくりとして、この小中連携教育研究ではどのような成果が得られておりますでしょうか。 また、学校再編計画が既に示されておりますが、今後の計画を進めていく中で、中野の教育の目玉として小中一貫教育校を1校設置し、そこでの研究結果を他区内小・中学校と共有していくことも考えるべきだと思いますが、御見解をお伺いし、この項の質問を終わります。 次に、区のICT活用についてお尋ねいたします。 区は、新しい中野をつくる10か年計画(第3次)素案で、さまざまな行政データについて一般に利用・加工が可能な形でのオープンな情報提供を進めますと、いわゆるオープンデータの活用の推進を図っていくと記載がありますが、オープンデータの背景にはオープンガバメントという哲学があります。「透明性」、「市民参加」、「官民の連携」の三つの基本原則を柱として、透明で開かれた行政を実現するための政策とその背景となる概念のことですが、さまざまな地域課題を解決していく必要のある中野区にとって、行政が事業者と契約を交わして解決する方向だけでなく、市民の能力を活用していく方向性も必要です。そのためにはデータを公開するだけではなく、データを多くの方々と共有し活用の方法をともに探っていく、「協創」を目指していくべきだと考えます。 先日、大阪市に視察に行ってまいりました。大阪市では、多様な市民の参加を得ながらオープンデータを活用し、市民ニーズや地域課題の解決に役立つアプリケーションソフトウェアやウエブサービスの開発を進める取り組みであるアイデアソンやハッカソンといったイベントを展開しておりました。こうしたイベントでは、課題に直面する市民の方やICTエンジニア、デザイナーに加えて行政職員も入り、それぞれが課題を共有し、その解決に向けたアプリやウエブサービスのアイデアを出し合い、その内容をチームごとにまとめて競うというやり方をしております。こうしたオープンデータを活用したアイデアソンやハッカソンといった協創型のイベントが既にITコミュニティの主催だけではなく、最近では大企業や経産省、自治体などの公的機関による主催もふえ、IT領域のみならず、地域活性化、まちづくりなど多彩な領域で開催が相次いでおります。アイデアソンやハッカソン、そしてオープンデータとはどういったものなのかを周知するためのオープンデータカフェなどを通して、以前から地域課題に直面しその解決策を模索しておられる方々や、スキルを生かして社会貢献したいと考えておられる方々、そして行政職員など、これまでつながりのなかったさまざまな立場の人々がICTを活用した新たなイベントなどの場で協創することにより、これまで考えもつかなかったようなアイデアや地域課題解決の役に立つアプリやサービス等を生み、開かれた行政へとつながっていくのではないでしょうか。例えば、行政が発信する情報がなかなか市民に届かないという課題をユーザーが関心のある情報のみを簡単に取得できるアプリや、小学校区ごとにエリア分けし、必要人材や応募状況のデータが集まり、今、地域がどんな人材を求めているかを知ることを可能にし、スマホから簡単に人材募集がかけられるアプリなど、ほかにも多様なアプリが開発されておりました。 そこで、質問です。まず、オープンデータの活用について、区としても取り組みを推進していく必要があると思いますが、区の現状をお伺いいたします。 また、中野区でも、こうした取り組みやその成果を参考にしてアイデアソンやハッカソンの開催など、オープンデータの活用に向けた取り組みを進めていくべきと考えますが、いかがでしょうか。区の見解をお伺いし、この項の質問を終わります。 最後に、大和町まちづくりについてお尋ねいたします。 大和町においては、正確には記録がありませんでしたが、防災上危険な地域ということから、昭和の時代から何度かまちづくりの話が持ち上がったものの、立ち消えになった経緯があると聞いております。しかしながら、首都直下地震の発生が懸念される中、今回の大和町中央通りの拡幅整備を契機とした、大和町全体の災害に強いまちづくりは着実に進めていかなければなりません。私自身も地域住民の立場として、平成25年8月に区と地域住民が協働で災害に強いまちづくりの検討を進めるために立ち上げられ、精力的に議論を重ねている大和町まちづくりの会の開催のたびに傍聴をさせていただいております。まちづくりの会は、発足以来、既に16回開かれており、熱心なグループ討議に加え、積極的に区内外の先進地区を視察しており、その熱心さには頭が下がる思いでございます。この会での精力的な検討をベースに、ことし5月に、区は災害に強いまちづくりを進めるための「大和町まちづくり方針」を策定し、現在、まちづくりの緊急度が高く、大和町全体のまちづくりの起点ともなる大和町中央通り沿道の地区計画の策定や都市計画変更の手続きを進めており、今までの災害に強いまちづくりに比べ、スピード感を持ってまちづくりの取り組みが進められている現状は大いに評価しているところです。今後はこういった流れがスムーズに進むよう、基本的な姿勢を含めお尋ねいたします。 まず、冒頭に申し上げたとおり、大和町に関してはまちづくりの話が持ち上がったものの、立ち消えになったことがあったようです。今後まちづくりが進むにつれ、地域にお住まいの方の権利にかかわる、いわゆる総論から各論の段階に入っていくと思われます。これからはスピードも大切ですが、地域住民の合意を得るための丁寧な説明とともに、10年単位の粘り強い取り組みが必要になってきます。 そこで、まず、この大和町のまちづくりの取り組みに対する区の決意をお伺いいたします。 次に、先日、まちづくりの会で東池袋を視察した際に、まちづくりの検討を始めてから既に30年以上の年月を経てもなお、この先もまだまだかかると、対応していただいた協議会の会長さんがおっしゃっておりました。改めてまちづくりには多くの住民との調整や関係機関との協議が必要であり、長い年月がかかるとの認識が会のメンバーに共有されたように感じます。と同時に、まちづくりの事業計画や思いを次の世代にも引き継いでいくことが必要であると痛切に感じました。 私自身、小学生のときに、新しくできる道路の歩道に学年全員で書いた絵を焼き物として沿道の壁に区に飾ってもらったことから、今でも近くに寄ると自分の書いた絵を思い出して見に行くことがあります。このようなことから、例えば、新しく整備される大和町中央通りに地元の小・中学生が作成したものを設置するなどし、地域のまちづくりへの関心を高めるとともに、子どもたちが大人になっても地元に愛着が持て、未来の世代へのまちづくりのバトンが渡せるようなきっかけづくりを考えてはいかがでしょうか。お伺いをいたします。 ここからは大和町に限ったことではありませんが、大和町まちづくりを切り口として質問をさせていただきます。 今申し上げました視察の中で、東池袋地区では防災まちづくりを進める一方、地域として取り組める防災力の向上や防犯上も安全なまちにしていくといった取り組みに積極的に取り組んでいるとの説明をいただきました。具体的には、火災が起こった際、初期の消火活動が行えるよう、背負って移動できる消火用ホースを配備したり、昼間の太陽光を蓄積し、夜の歩道等を明るくする畜光石を歩道等に埋め込んだりするなど、防災・防犯に役立つ工夫をされておりました。 そこで、お伺いしますが、地域みずからがまちづくりを考え、防災力などを高めるきっかけとするため、こうした防災や防犯上有効な最新装備やその展示会などの情報を、全ての防災会をはじめ各地区で活動しているまちづくりの会などに積極的に情報提供していくべきと考えますが、いかがでしょうか。 最後に、大和町は、住居の密集度の高さや狭隘道路が区内でも特に多いまちであり、土地勘のないひとり暮らしの若者やシルバー世代も大変多く住んでおります。避難所として活用される地元の学校では防災訓練がありますが、高齢者の方々からは、「久しぶりに行くと道を間違えてしまい、震災発災時にスムーズにたどり着けるか、大変不安だ」との声を聞いております。このことは他の地区でも同様のことと思います。 そこでお伺いいたしますが、現在地と避難所までの主要道路沿いのフェンスや塀に、地域の方々の協力を得ながら、避難所の名称や方向などを示した誘導のためのサインを設置してはいかがでしょうか。区の見解をお尋ねいたします。 以上で全ての質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。 〔区長田中大輔登壇〕 ○区長(田中大輔) 山本議員の御質問にお答えをいたします。 大和町のまちづくりに関連する御質問であります。まちづくりに対する区の決意について。区は、平成25年8月以降、大和町まちづくりの会での精力的な検討を踏まえ、大和町まちづくり方針を策定したほか、不燃化特区の指定を受けるとともに、まちづくりの起点となる大和町中央通り沿道の不燃化促進やにぎわいの創出に向けた地区計画の策定の準備など、着実にまちづくりを進めているところであります。今後は、大和町全体の地区計画の策定や避難経路の整備など、災害に強いまちづくりを地域全体に広げていく考えであり、一層地域住民の理解を得るために丁寧な説明を行い、災害に強く、誰もが安心して住み続けられるまちを目指して取り組んでいく考えであります。 次の世代に引き継ぐためのきっかけづくりについて。まちづくりには、地域住民のまちづくりに対する認知度の向上、また気運の醸成が欠かせないと考えております。そういった観点から、子育て世代や子どもたちを含めて地域住民に身近に関心を持っていただけるイベント等の開催など、地域全体のまちづくりに対する気運醸成に向けたきっかけとなる取り組みを検討してまいります。 それから、区民に防災資機材等に関する情報を提供するべきといった御質問であります。各地域における防災まちづくりにおいて、地域の防災力向上、これは重要な課題であります。各防災会が行う防災活動が向上するために有効となるさまざまな情報提供、これらについて、まちづくりの会など地域の皆様に積極的に情報提供をするよう心がけてまいります。 それから、避難所へ誘導する看板の設置についてであります。区は、地域ごと、防災資材倉庫、防火水槽などの場所について取りまとめた中野区地域防災地図を作成し、平成25年度に全戸配付するとともに、区役所や区民活動センターの窓口で配布するなど、区民に地域の防災情報の周知を図っているところであります。 また、避難所までの避難訓練や防災マップづくりなど、防災会の防災活動に要した費用については地域防災住民組織活動助成制度で助成を行っているところであります。 経路の表示ということでありますが、表示で誘導している経路であっても、その途中で火災等が発生するなど危険な状態になる可能性もあるということがあります。そうしたことから、避難行動にあっては現場での臨機応変な判断が必要ということにもなるところであり、一律に経路を示すような誘導看板の設置のあり方ということについては考えていないところであります。 私からは以上です。 〔教育長田辺裕子登壇〕 ○教育長(田辺裕子) 学校を取り巻く課題につきまして、初めに、学校給食費の未納の対応でございます。学校給食費の収納率は、平成26年度までの過去5年間ではほぼ100%の収納率でございました。未納金に対しましては、教育委員会で策定をしております学校徴収金未納対応マニュアル、これに基づきまして早期の徴収を行っているところでございます。 また、不正が行われた場合はどのようにするのかということですが、不正が行われた場合に公的な補償というものはございませんが、不正を行った者に対して損害賠償請求や告発などの法的措置を講ずることとなります。この場合、損害賠償請求の訴えは区長名で行うことになります。 それから、現場の教員の負担を減らしてというような御質問でしたが、給食費の未納の対応につきましては、校長、副校長の指示のもとに事務職員などが行ってございます。 学校現場より行政が行うほうが回収のノウハウが蓄積されているのではないかという御質問です。未納金に対しましては、学校で督促、催告を行ってもなお徴収が困難な案件につきましては教育委員会事務局において行うなど、学校と連携して徴収に努めているところでございます。 それから、学校給食費の事務について現況調査をすべきではないかということですが、給食費の事務につきましては、毎年度、給食事務説明会を行い、事務職員等に学校徴収金未納マニュアルに基づいた事務処理を行うよう徹底しております。その際、給食費の事務の現況についても把握をしてございまして、改めて調査を行う必要はないというふうに考えてございます。 続きまして、不登校について。都立高校の2学期補欠募集の生徒への周知等についての御質問です。これまでも、中学校では第3学年の全生徒に都立高校への入学案内を配付し、この案内の記載内容をもとに高校進学後の転学や編入学等も含めて進路指導を行っているところでございます。高校入学後、生徒がみずからの進路について改めて考え直す場合に、より確かな情報をもとに進路選択ができるよう、今後も転学や編入学についての情報を必要とする生徒に確実に伝えることができるよう、各中学校の教職員及び適応指導教室、教育センターの職員に周知徹底をしていきたいというふうに考えてございます。 続きまして、スクールカウンセラー事業の拡充についてです。これまでも児童・生徒の相談に継続して応じてきた心の教室相談員とスクールカウンセラーとが相互に情報を共有し連携を強化することで相談体制の充実が図られてきているというふうに認識をしてございます。今後も、心の教室相談員とスクールカウンセラーを対象とした連絡会の内容や学校内での連絡体制を工夫し、組織的に対応していきたいというふうに考えてございます。 最後に、小中連携教育研究校の成果と小中一貫校設置についての御質問です。平成25、26年度に指定した中野区最初の小中連携教育研究校におきましては、生活規律や学習習慣など、9年間を見通した系統性のある指導計画を作成し、児童・生徒に確実に身につけるべき力の定着が図られたことや、中学校教員による小学校への乗り入れ指導により、中学校の授業の雰囲気を小学生が体験し、中学校進学への見通しを持つことができたことなどがその成果として挙げられてございます。なお、今後も、9年間を見通した系統的・継続的な教育課程や各教科等の年間指導計画を作成し、実際に展開をしていくことで小中連携教育の質を一層高めていく考えでございます。 〔政策室長髙橋信一登壇〕 ○政策室長(髙橋信一) 私からは、オープンデータの活用についてお答えいたします。 初めに、オープンデータの活用推進の区の現状についてお答えいたします。9年前から、住民基本台帳によります人口と世帯などの統計情報につきましては、区公式ホームページにおきましてPDF形式のほかにエクセル形式で公開を行っているところでございます。また、昨年12月の区の公式ホームページのリニューアルに際しまして施設情報及びイベント情報の最新データを、オープンデータで推奨されますデータ形式でありますXML形式で提供するなど、区民の利便性の向上に努めているところでございます。 次に、オープンデータの活用に向けた取り組みについてでございます。参加者によるオープンデータの活用にアイデアを出しますアイデアソン、技術者が具体的な問題解決を行うために集まりますハッカソン等のイベントが行われていることは承知してございます。区も、一昨年度、昨年度と東京オープンデータデイにおけるアイデアソンに参加したほか、ことし6月の自治体オープンデータサミットにも参加するなど、情報収集に努めているところでございます。今後、区民がオープンデータをより利活用できるように公開しますデータを整理するとともに、一定の考え方を示すなど取り組みを進めてまいりたいと考えております。 ○副議長(白井ひでふみ) 以上で山本たかし議員の質問は終わります。 議事の都合により、暫時休憩いたします。 午後3時01分休憩
午後3時25分開議 ○議長(北原ともあき) 会議を再開いたします。 この際、申し上げます。 議事の都合上、会議時間を延長いたします。 一般質問を続行いたします。
中野区議会議員 高 橋 ちあき 1 区の施設の安全点検と補修工事について 2 区立小・中学校のICT環境の整備について 3 中野区総合防災訓練について 4 その他
○議長(北原ともあき) 高橋ちあき議員。 〔[1]高橋ちあき議員登壇 〕 ○33番(高橋ちあき) 平成27年第4回定例会におきまして、自由民主党の立場から質問をさせていただきます。私の質問は簡単明瞭でありますが、御答弁は親切、御丁寧にお願いしたいと思います。 質問は通告どおりで、その他で1点ございます。 では、初めに、区の施設の安全点検と補修工事についてお伺いをいたします。 10月27日の日本経済新聞によると、会計検査院が全国小・中学校の校舎や設備の点検状況を調べたところ、法律で定められた点検を行っていなかったり、問題が見つかっても放置している学校が相当数に上ることがわかったと報じられておりました。 そこでお伺いいたしますが、中野区では、こうした法定点検についてはどのような体制で実施されているのでしょうか。 現在、230を超える区有施設があり、その施設も建設後40年以上も経過しているものが半数を占めているとお聞きしております。学校に限らず、保育園や児童館などの子ども施設、区民活動センターなどの地域施設、特養ホームや障害者会館などの福祉施設、体育館などのスポーツ施設、ホールや図書館などの文化施設などでどのような点検が通常行われておりますか。 また、点検の結果、不具合が見つかった場合にはどのような対応をされているのでしょうか。中でも、スプリンクラーや消火栓、火災警報装置、防火扉など、利用者の安全や生命にかかわりを持つ施設・設備、また万一故障すると近隣の民家にまで停電被害を広げる恐れの高い変電装置などに不具合が見つかった場合は一刻の猶予もなく改修等の手当てが必要だと思いますが、どのように対応をされていらっしゃるのでしょうか。 不具合が見つかっても、必要な予算措置がされていないのですぐには対応できないという回答を耳にしたことがあります。そして、これまで、監査委員の監査でこうした不適切な対応が指摘されたことが何度かあったように記憶をしておりますが、改善が図られていないと感じております。こうした事例が起こった場合に予備費を使って手当てをするということを考えていただきたいと思います。例えば、台風などの水災害対応で職員が超過勤務をした場合などに予備費を使って手当の支払いに充てている例はあるようですが、職員には対応するのに施設の補修費として予備費を充てることはできないのでしょうか。 指定管理者制度によって民間事業者などに管理を委ねている施設の場合、こうした不具合への対応は事業者と区とでどちらかが一義的に責任を負っているのでしょうか。また、両者の間で連絡や対応にそごを来すようなことはないのでしょうか。 ところで、学校は、未来を担う子どもたちの勉強の場でもあり、災害時には避難所など、区民の生活を守る場所でもあります。区の施設のうち、数も多く、面積規模等では最大を誇るのが学校であります。そうした区立学校の管理責任は教育委員会になっていると思いますが、具体的な管理の体制はどうなっているのでしょうか。かつては教育委員会事務局に施設課が置かれ、技術の専門職が配置されていたように記憶していますが、現在は子ども教育施設担当という名称で配置はされていますが、きちんとした営繕担当が必要ではないかと感じております。技術専門職の配置を含め、学校施設の管理のあり方について再検討をする必要があると思いますが、どのようにお考えでしょうか。 同僚のいでい議員が学校再編の中でも触れていたと思いますが、再編を進めていく中でも重要なことだと思います。 次に、区立小中学校におけるICT環境についてお伺いをいたします。 現在、中野区では、急速に高度情報化が進展する中で、未来を担う子どもたちがインターネット等の高度情報通信ネットワークやさまざまなICT機器を利用し、また必要な情報を主体的にかつ適切に活用できる能力を身につけることを目的とし、ICT環境の整備を進めているところだと思います。平成16年度までに小・中学校全校においてホームページが開設され、学校内でのICT機器の環境整備も平成25年までにはコンピュータ教室、職員室LAN、教育用LAN、校内LAN、デジタルテレビ、校務支援システム及び学校間ネットワークが整備され、常勤教職員1人当たり1台のパソコンも配備されました。環境的には少しずつですが整備されてきていることと認識はしています。しかし、情報通信の流れは速く、現在ではさらに進めている自治体もあります。 お隣の杉並区では、教育におけるICT活用の最先端を走り続けているという自負があるようで、平成27年度から区内全ての小・中学校にタブレット型端末の導入を進めるということで、既存のパソコン教室をなくし、パーソナルユースへの移行を目指すそうです。杉並区の今後の基本戦略は「PC教室からの脱却」という新たなステージに突入をするそうです。 杉並区教育委員会では、PC単体のスタンドアローンで学習していたのが第1期、校内LANで教える側と学ぶ側が結ばれるネットワーク型の学習ができるようになったのが第2期で、第1期と第2期で共通しているのはPC教室で学習しているということ。第3期は、ICT環境整備をさらに進め、PC教室からの解放によるパーソナルユースの実現を目指すとしているそうです。囲われた空間で一斉に学習するのでなく、ICTの特性を生かして、パソコン教室から解放され、高速無線LANが整った環境で一人ひとりがタブレット型端末を持ち、さまざまな学習を展開できる学習環境の構築が求められ、それに対応することが必須であるとのことです。 杉並区の今後の方向性としては、PCを使うためだけの空間をなくし、今年度から第3期に向かうために、電子黒板の導入を今年度中に850教室、100%の導入を目指し、タブレット型端末については約600台を区立小学校3校に先行導入していくそうです。そのうちの1校はパソコン教室を解消するモデル校、2校はサポート校として実践結果を反映させ、パソコン教室からパーソナルユースへ切りかえるプロセスを検証し、ガイドラインをつくり上げ、先行導入校での検証結果をもとに向こう5年間を目安に全児童・生徒にタブレット型端末を整備していく方向だそうです。来年4月に開校する小中一貫教育校・杉並和泉学園には、初年度から6年生以上の全員にタブレット型端末を配備し、次年度以降、順次ほかの学年にも配備計画をするそうです。他にも特別支援学級へも1人1台への環境整備、なおかつ反転授業に関する勉強会も立ち上げたそうです。 そこでお伺いをいたしますが、我が区では学校におけるICTの環境整備をどのように進めていこうと考えているのか、お示しください。 中野区教育委員会も「○○戦略」などと銘打った取り組みを考えてくださることを期待いたします。今後、再編が進んでいく中、手始めにモデル校として統合される中学校での実施などは考えられないでしょうか。お伺いいたします。 ICT教育のトップランナーとまではいかなくとも、よい施策を行っている自治体から優れた点を学び取り組んでいけば学習意欲も向上することと考えますが、いかがお考えでしょうか。 次に、総合防災訓練についてお伺いをいたします。 本年度の区の総合防災訓練は今月15日の日曜日、野方地域においては平和の森小学校、弥生地域においては桃園小学校で、天候に左右されながらも無事終わりました。この訓練の考え方は、「自助」、「共助」の向上を目指した複合的・実践的な訓練を行うことが目的とされております。その内容を見ると、一つ目は初期対応訓練、これは自宅での護身訓練や地域に住む救援希望者の安否確認訓練を行うとともに、地域での初期消火訓練、災害時要支援者の搬送訓練等を行う。二つ目は避難誘導訓練、これは避難勧告を受けた場合を想定して、各活動拠点より避難所へ避難誘導の訓練、避難途中での状況変化に即応する訓練などを行う。三つ目は避難所開設・運営訓練、これは地域内会場に避難所を開設し、情報伝達等さまざまな避難所運営活動を行う。四つ目は参加者体験訓練、これは初期消火や救出救助など、地震発生時に被害を食い止めるための訓練を行うとともに、我が家や自分たちのまちの被害を小さくするための知識や技術を学ぶこととなっています。 今回の訓練は、前日からの雨模様のため、外での訓練ではなく体育館の訓練となり、内容も縮小され、救出救助、応急救護などの内容となりましたが、参加された方々に話を聞くと、時間的にゆっくり行えたのでよかったという声もありました。毎年行う総合防災訓練であっても開催する場所は異なるため、そのとき身についても常に実践していかないと忘れてしまうという声もありました。 私もこの訓練に参加しておりましたが、幾つか気になったことがあるので質問させていただきます。 訓練は、天候に左右されることが往々にありますが、決定するタイミングが悪かったりすると訓練に支障が出てくるのではと思います。せっかくの機会を無駄にしないためにも、今後どのような対応策を考えているのか、お示しください。 また、この総合防災訓練のときに、職員安否確認の訓練も同時に行われているのでしょうか。企業等では、首都直下地震などの大災害発生時を想定し、公用携帯及び私用携帯に対して安否確認のメールを配信し、安否確認と参集可否等を返信するという訓練を実施しています。区としてもこのような訓練は当然されていると考えますが、現状はどのようになっているのでしょうか。 また、日程についてですが、以前は防災の日に合わせて9月初旬に行っておりましたが、暑さを避け、11月に変更されたように思います。しかし、なぜこの時期になったのでしょうか。開催時期が適切か否かの検証などはされないのでしょうか。 さらに、区役所周辺も様変わりし、大手企業、大学など、区にとって大事なパートナーが多くなってきている今、北と南だけでなく、区の中心で総合防災訓練を行うということも必要ではないかと考えます。現時点でどのようなお考えなのかをお示しください。各地域での訓練はもちろん大切なことですが、帰宅困難者なども踏まえ、中心部での訓練を今後行うことが必要だと考えます。 最後に、その他で1点、お伺いいたします。寡婦(夫)控除のみなし適用について伺います。 ひとり親家庭のうち、死別や離婚などの場合には税法上の寡婦(夫)控除が適用されていますが、婚姻歴のない場合には適用されないことから、同じサービスを利用したとき利用料などの負担が大きくなる場合があります。こうした実態を踏まえ、婚姻歴のないひとり親家庭の経済的負担を軽減するため、中野区として寡婦(夫)控除のみなし適用を実施すべきではないかとの質問を第1回定例会でさせていただきました。この質問に対し、できるだけ早期に実施していきたい、との答弁をいただきましたが、その後の検討状況並びに実施の見通しについてお伺いをいたします。 以上で私の全ての質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 〔区長田中大輔登壇〕 ○区長(田中大輔) 高橋ちあき議員の御質問にお答えをいたします。 区の施設の安全点検と補修工事について、法定点検の体制でございます。学校施設の法定点検については、建築基準法による点検と消防法による点検があります。建築基準法による点検は、施設分野にて計画的に、法第12条に基づき、原則3年に1回、1級建築士の有資格者などによって、その損傷、腐食、その他、劣化状況等の調査を実施しております。また、消防法による消防点検は、子ども教育施設分野において計画的に、法第17条に基づき、消防設備等を作動させるなどして確認をする点検を実施しております。 区有施設の点検とそこで見つかる不具合への対応ということであります。法定点検のほかに、施設管理者による日常点検の実施及び施設分野による施設の性能点検、安全点検を年に一度実施をしております。施設管理者による日常点検で不備のあった場合、施設分野が建物の設備の緊急点検を実施し、各所管へ報告を行い、緊急性の高いものなど優先順位をつけ、予算化し、整備を実施しているところであります。 迅速な対応が必要な場合もあるのではないかということであります。故障の程度あるいは被害の状況によっても対応は異なってまいりますが、緊急の場合には規定予算の流用などでの対応も行っているところであります。 予備費の充用についての御質問もありました。予備費は、予算金額が不足する場合、原則的には追加予算を議会に提出し、その議決を経るものでありますが、比較的な軽易な事件や金額が僅少である場合、また緊急を要する場合に対処する手段などとして予備費の制度が認められているものであります。こうしたことから、水災害などによって緊急性を要し、直ちに対応を要する施設の維持補修については、予備費も含めて、予算の執行対応、すなわち流用といったようなことでありますが、それで行う考え方としております。例えば、水害を防ぐために、江古田の森公園調節池の河川水が流入した後などの清掃委託費などについてはこれまでも予備費の充用などによって対応を行ってきているところであります。こうしたことを踏まえ、今後におきましても、緊急、やむを得ない事案につきましては適切に対応を行ってまいります。そうした考え方であります。 それから、指定管理者制度における施設や設備の不具合への対応についてであります。指定管理者制度を導入した施設において、施設や設備の不具合が生じた場合に区と指定管理者のどちらが対応するかということは修繕などの規模や内容によって異なっております。経年劣化や第三者による破損に対する小破修繕の場合には指定管理者が行うところでありますが、施設の躯体そのものにかかわる修繕、あるいは小破修繕として定めております額、この金額を超えるような大規模な修繕、こうした場合には区が行うこととしております。 法定点検の実施やその結果の確認、不具合が見つかった場合の対応などについては、区と指定管理者の間で随時連絡をとり合い、必要に応じて適切な対応を行うこととしているところであります。 寡婦(夫)控除のみなし適用についてお答えをいたします。区では、婚姻歴のないひとり親家庭の経済的負担の軽減を図るため、寡婦(夫)控除のみなし適用を実施することが必要と考え、検討を行い、このたびその取り組みについて取りまとめたところであります。婚姻歴のないひとり親で児童扶養手当を受給している方を対象として、所得を基準として算定している保育園の保育料や学童クラブ保育料、区営住宅使用料など、27事業について適用を行うことといたします。今後、区民への周知を行って、2月から受け付けを開始し、4月から適用を開始する、そうした予定となっております。 私からは以上です。 〔教育長田辺裕子登壇〕 ○教育長(田辺裕子) 区の施設の安全点検と補修工事についての御質問のうち、区立学校の管理体制についてです。教育委員会は、学校施設の維持補修、保守点検、営繕などを担当する子ども教育施設分野を置いてございます。そこには技術職員について兼務配置としております。工事を伴う事案につきましては、経営室施設分野と緊密に連携して工事を実施し、学校施設の維持・向上に適切に対応しているところでございます。 次に、区立小中学校のICT環境の整備についてです。現在の急速な情報通信技術の進展やグローバル化など、変化の激しい社会に生きる子どもたちに必要な生きる力を身につけさせる上で、ICT機器を効果的に活用して子どもたちの主体的な学びを推進していくことが重要であると考えてございます。そのための環境整備とともに、教員のICT機器活用能力を高めるための研修を進めているところでございます。 今後、国や他の自治体での取り組みの成果なども参考にしながら、中野区においても、児童・生徒の学習意欲や学力の向上につながる整備・活用について、学校におけるICT環境や活用状況の検証等も踏まえ、モデル校などによる取り組みについてもその可能性を含めて研究をしてまいる考えでございます。 〔都市基盤部長尾﨑孝登壇〕 ○都市基盤部長(尾﨑孝) 中野区総合防災訓練についての御質問にお答えをいたします。 まず、雨天時の判断についてでございます。中野区総合防災訓練は、平成22年度から雨天でも内容を変更して実施しておりますが、関係機関への連絡する都合上、訓練当日の午前6時半に内容変更の有無を決定しております。 今年度の訓練につきましては、関係機関に混乱を来した状況があったことから、今後は、内容変更の決定時期、方法などについて改めて検討し、スムーズな運営に努めてまいる考えでございます。 次に、安否確認メールの通信訓練についての御質問でございます。区は、災害時の初動体制の確保のため、毎年、風水害訓練とあわせて参集メール訓練を実施し、職員への習熟を図っているところでございます。この訓練の結果を検証し、訓練の実施時期や回数についてさらに検討をしてまいりたいと考えております。 次に、総合防災訓練の開催時期の検討についてでございます。中野区総合防災訓練は、防災週間を踏まえ、9月初旬に実施しておりましたが、近年の猛暑により、平成26年度から11月に変更しております。訓練の実施時期につきましては、暑さを避けることと各種行事との競合を防ぐことから検討し、11月中旬に設定しているところでございます。 最後に、区の中心部で事業所対象の総合防災訓練を実施すべきとの御質問がございました。区は、警察、消防、社会福祉協議会などと共催し、一昨年から四季の森公園周辺の大学及び事業所を対象とした防災ボランティア体験デーを実施して、防災行動力の向上とボランティア意識の高揚に努めております。また、区は、昨年度から四季の森公園で帰宅困難者対策訓練を実施するなど、中野駅周辺事業所を主な対象とした防災訓練に取り組んでいるところでございます。災害被害を軽減していくためには区内事業所の防災行動力の向上を推進していく必要があることから、御提案も含め、事業所の防災訓練について検討してみたいと考えております。 〔[2]高橋ちあき議員登壇 〕 ○33番(高橋ちあき) 再質問をさせていただきます。 子ども文教委員会に所属しておりますから、あまりここで聞くのも何だかなとか思いましたけれども、やっぱり教育委員会に営繕の職員さんは大事だなというふうに感じております。今後いろいろと再編も兼ねて建てかえまたは大きな改修等々がある中において、教育委員会の中でやっぱりきちんと話ができる人たちが必要ではないかというふうに思うんです。ですので、分野はちゃんとありますといっても、そこだけでは済まないのではないかなというふうにいつも感じているところです。ですので、再編だけではなくて、いろんなところからこの学校の施設の改修要望が出てきているということ自体が、やっぱり営繕を専門とした人たちがいてくれないから多くなっているかなというような、そういう感じもやむを得ないというところがあるので、今後、分野があるから大丈夫というのではなくて、さらにしっかりと検討課題として考えていただきたいというふうに思います。いかがでしょうか。 〔区長田中大輔登壇〕 ○区長(田中大輔) これから後、学校再編、あるいは学校の建てかえ、大規模改修といったような、大規模な工事が教育分野において予定をされているところであります。工事の量とか、それから期間などもかなり長期間にわたるというようなことであります。そういう中では、専門職員の配置のあり方ということについても、当然そうした状況に合わせた検討ということが必要となってくると、こんなふうに考えているところであります。これまでは工事の量とかあるいは限られた職員の効率的な活用とか、そういう観点からの配置を行っておりましたが、工事の量がふえていく、そうしたことに伴った対応というのは当然組織的にも行っていくべきだと考えているところであります。 ○議長(北原ともあき) 以上で高橋ちあき議員の質問は終わります。
中野区議会議員 小 林 秀 明 1 子育て支援策について 2 児童養護施設退所者への支援について 3 中野区シルバー人材センターへの支援について 4 図書館について 5 認知症施策について 6 その他
○議長(北原ともあき) 次に、小林秀明議員。 〔小林秀明議員登壇〕 ○26番(小林秀明) 平成27年第4回定例会に当たり、公明党の立場から一般質問を行います。 初めに、子育て支援策について伺います。この項では、以下5点にわたり伺ってまいります。 (仮称)中野区子育て応援券について伺います。 中野区では、子ども・子育て支援事業計画の取り組みの一つとして妊娠・出産・子育てトータルケア事業を本年度から実施しております。当初予算に関連予算を計上してきましたが、東京都の補助事業を活用することとしたため、過日補正予算が議会で成立したところでございます。この活用した事業が東京都の新規補助事業である東京都出産・子育て応援事業、通称ゆりかご・とうきょう事業です。妊産婦に対する保健師や助産師等による面接相談機会の拡大や出産、育児に関する個別支援プランの提供など、妊娠初期、中・後期、産後育児期といった各ステージにきめ細かく対応するものです。この補助事業で必須要件となっている育児パッケージを活用しつつ、妊娠期からすこやか福祉センターと全ての妊婦との密接な関係づくりを行い、安心して出産や育児に臨めるよう、切れ目のない支援を実施するものです。面談相談時に妊娠期プランを作成すると、1万円相当のギフト券、妊娠・子育て応援ギフト券が贈呈されます。この事業が先月の10月より始まっています。事業の実施自体は大いに賛同するところですが、東京都の事業概要の発表が遅かったことで急ぎの事業スキームの構築となりました。補助事業がまずは5年を継続するとしているため、明年度以降、中野区としてはさらに事業スキームをブラッシュアップしていく必要があると考えます。 さて、さまざまな子育て支援事業を並べてみたときに、保育園などの施設に通う子育て家庭の支援は手厚く、在宅で子育てをする家庭への支援が薄いことに気づきます。そして、ゼロ歳児から2歳児が保育園などを利用する割合を全体から見た場合、利用者は少なく、多くの家庭が在宅で子育てをしている状況でもあります。仕事と子育ての両立支援として保育所の整備や保育サービスを充実させることはもちろん重要ですが、在宅で子育てをしている家庭も含めた、全ての子育て家庭が対象となるよう子育て支援策を展開していく必要を感じます。 さらに、保育園などの施設に通う子どもたちは、第三者の目に触れる機会が多く、子育ての支援の輪が広がりますが、在宅で子育てに悩む家庭は第三者の目に触れる機会が著しく少なく、ともすれば孤独な子育てともなり得ます。在宅での子育て家庭に支援を拡充していく必要があるということです。 そこで、この補助事業が当面継続されるに当たり、在宅での子育て家庭への支援の拡充や、また集団保育になじみにくい障害等を持つ子どもたちへの支援にも資するような、中野区版(仮称)子育て応援券のスキームの検討をすべきと考えますが、お伺いいたします。 次に、就学援助について伺います。 経済的に苦しい家庭の給食費や学用品代などを補助する就学援助について、生活保護基準引き下げに伴い援助対象を厳しくした自治体が川崎市や大阪市など27あったことが、先月、文部科学省の調査でわかりました。これまで援助を受けていた子どもたちが対象外になる恐れがあり、同省は不利益が生じない対応を求める通知を出すとしています。 中野区では、これまで独自に平成26年度より3年間就学援助の経過措置を実施してきています。経過措置をすることで、就学援助が認定されず不利益を受けずに済むようにしてきていますが、その児童の対象人数は、昨年度はどのぐらいであったでしょうか。また、今年度の対象の人数はどのくらいか、さらに来年度の見込み人数はどのくらいであると推測されているのか、伺います。 中野区としては、就学援助の経過措置をとったことで、経済的な理由で就学が困難な児童への救済策を講じたことは大変にすばらしいことであると思います。しかしながら、就学援助の経過措置は来年度28年度で終わることになってしまいます。子どもたちの未来を考えれば経過措置の延長も視野に検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。伺います。 次に、学習支援について伺います。 補正予算で、中学3年生の抽選で漏れた生徒を対象に学習支援を行うことが提案されております。そもそも今年度は、小学5年生、6年生は全員が対象となったが、中学生、1年生、2年生は人数枠が少なく実施ができず、3年生が抽選による実施となった経緯があります。今年度実施した学習支援の実施状況を伺います。 来年度は、高校進学を視野に入れて、希望する中学3年生全員を対象として定員を拡充するべきと考えますが、いかがでしょうか。伺います。 また、実施人数がふえると、現在行っている中部すこやかの1カ所だけでは手狭になると考えます。実施会場をふやすなど、より一層の支援が必要と考えますが、お伺いいたします。 次に、未婚の母であるシングルマザーへの支援、シングルファザーへの支援について伺います。 最近では、ライフスタイルも多様化してシングルで子育てをしている女性もふえてきています。2010年度の総務省の調べでは、実際に日本のシングルマザーは108万人以上いるとされております。そのうち、離婚が原因となっているのが約80%、死別が原因となっているのが7%であり、未婚が原因であるのが12%となっています。中でも未婚のシングルマザーの数が急増しているのが現状であります。未婚のシングルマザーのように婚姻歴のないひとり親家庭については税法の定める寡婦(夫)控除が適用されないため、婚姻歴のあるひとり親家庭と比べて、同じひとり親家庭であるにもかかわらず、保育所保育料等の算定等において負担額の格差が生じる場合があります。このことについては、先ほど自民党の高橋ちあき議員が質問されていましたが、婚姻歴のないひとり親家庭に対して経済的な負担を軽減できるようにしていくことが重要であると考えます。具体的に寡婦(夫)控除のみなし適用の導入時期について、いつに実施していく考えなのか、お伺いいたします。 また、適用の範囲はどのように考えていく予定なのか。つまり、保育料や学童クラブ利用料、そしてまた区営住宅の家賃などにもみなし適用としていくのか、お伺いいたします。 この項の最後に、沼袋小学校跡地の活用について伺います。 区が保育園の待機児童ゼロを目指し、ここ数年区立保育園の民営化や認可保育園、認可小規模保育園、認証保育園の誘致・開設などを積極的に取り組んできたことは高く評価しています。賃貸物件を活用した保育所整備にもいち早く取り組み、利便性の高い地域にスピーディーに保育園を開設していますが、立地のよさがある反面、園庭を持たないことから子どもたちの遊び場の確保に苦慮しているという、そういう話も伺っております。保育の量の確保を一定進めてきましたが、保育の質の向上についても目指すべきとたびたび指摘をしてきたところでございます。 現在、沼袋小学校跡地は、沼袋保育園分園として活用していますが、比較的近い地域に新規の認可保育園が複数開設する予定であることから、その役割も3月末に終えることになっています。しかし、新規開設の保育園は代替園庭を活用する必要があると聞いています。沼袋小学校跡地は、平和の森小学校の児童のための学童クラブとしての活用をすると厚生委員会で報告がありましたが、学童クラブの児童の利用時間と保育園児とは利用する時間帯が重ならないため、うまくシェアができるのではないかと考えます。そこで、沼袋小学校の校庭を園児たちの遊び場として開放することや、運動会等の行事の場として活用することを検討すべきではないかと考えますが、お伺いいたします。 次に、児童養護施設退所者への支援について伺います。 児童養護施設などで育った子どもの社会的自立の困難さが指摘されるようになり、ようやく支援が動き出しました。施設退所後の生活状況や就労状況などの実態に関する調査を東京都は平成23年に実施しております。調査の結果は、正規雇用の割合は、男性が約56.5%、女性が33.9%。平成22年度労働力調査(15歳から24歳)では、正規の職員・従業員は、男性が75.3%、女性が64.1%に比べ低い数値です。また、最終学歴は、中学卒が約23%、大学卒等は約15%。平成22年度学校基本調査では、高等学校等への進学率は98.0%、大学等への進学率は65.4%と大きな開きがあります。施設を退所した直後にまず困ったことは、孤独感・孤立感、金銭管理、生活費が多くなっています。施設を出た青年が特に進学することがいかに難しいことかがうかがえます。頼るべき親やまた親戚がない中、家賃を含めた生活費を稼ぎながら学費を賄うということは簡単ではありません。この調査結果を受け、東京都は今年度から、施設退所者及び施設退所予定者に対するソーシャル・スキル・トレーニング、相談支援、就職活動支援、施設の退所者等が働きやすい職場の開拓及び就職後の職場訪問等を行い、退所後の自立支援を図ることを目的として児童に対する支援が始まりました。 養護施設退所後の難関が住宅でございます。敷金、礼金などの経済的な問題はもちろんですが、賃貸住宅の契約の際に本人が二十歳未満の未成年の場合、契約が著しく困難でございます。民法では、未成年者には法定代理、親などの同意がないと契約などの行為ができないとするなど、法律行為における行為能力に制限がかけられております。児童福祉法では18歳になれば自立を促し、社会に出ると18歳ではまだ成人とは見なされない矛盾があります。施設退所者はそのはざまで自立して生きていかなければなりません。この問題の支援のため、世田谷区では、平成28年度から、区内の児童養護施設及び里親に措置された児童で満18歳を迎えた年度末で措置解除となる者、またはなった者を対象として、原則として大学等への進学者は卒業まで、就職者は2年の間、区営住宅内の旧生活協力員居住室をオーナーの了承のもとで提供するなどの事業を行うとしています。 中野区においても、施設退所者の住宅支援のために区営住宅、都営住宅の申し込みにインセンティブ付与や申し込み条件に加味できないでしょうか。 また、民間住宅への申し込みの際に、区が現在行っている高齢者等の住みかえ支援の活用や債務保証サービスの利用料助成の活用ができるように検討すべきと考えますが、お伺いをいたします。 次に、シルバー人材センターへの支援について伺います。 全国に1,304のセンターがあり、約27万人が加入しています。各センターによって異なりますが、現役世代の雇用に配慮し、原則として労働時間は週20時間、労働日数は10日を上限としています。一方で、人口減少社会の中で労働力の確保が急務となっています。国は、働く意欲のある高齢者が働き続けられるようにシルバー人材センターの労働時間の規制を緩和する方針を示しています。こうした動きに先駆けて、国に特例を申請し、労働時間の上限を緩和している自治体もあります。例えば、農業の国家戦略特区に指定されている兵庫県養父市、規制緩和の一環として厚生労働省から派遣事業に限って労働時間は週40時間、労働日数は月20日まで緩和が認められました。 中野区のシルバー人材センターには働きたいと希望する高齢者と雇用を結ぶ役割があります。中野区のシルバー人材センターの現状は、これらの自治体の状況と同様に労働時間の上限緩和が必要なものであるのか。もしそうならば区として何らかの支援が必要ではないでしょうか。お伺いいたします。 また、団塊世代の大量退職に伴う高齢者の増加により、単に従来シルバー人材センターで行ってきた業務についての労働時間の延長を希望するのではなく、現役時代に身につけたスキルを生かした一般的な就労を希望する高齢者がふえてくることが想定されております。こうした高齢者のニーズを満たすことは現在のシルバー人材センターの枠組みの中では難しく、シルバー人材センターとは異なる就労支援の仕組みが必要だと考えます。 先日示された、新しい中野をつくる10か年計画(第3次)(素案)の就労の機会の拡充、実現へのステップにおいて、民間によるアクティブシニア就業支援センターの検討という項目が挙げられていますが、これがその役割を果たすものなのか、お伺いいたします。 次に、4、図書館について伺います。 近年は、公共図書館でもインターネットや電子書籍への対応を進めるところがふえてきております。ネットを通じた所蔵資料の検索や貸し出し予約サービスなどは当たり前になりつつあり、ネット上でデジタル化された各種の資料を閲覧したり、電子書籍のデータをダウンロードできる公共の電子図書館も登場しております。図書館が電子化されると、利用者はネット環境さえ整っていればいつでもどこでも手持ちの端末で閲覧ができます。図書館にとっても、紙の書籍のように膨大な保管所が要らず、破損など劣化の心配がない利点があります。また、紙の書籍の所蔵は同時に1人しか借りられませんが、デジタルデータである電子書籍は大勢の人が同時に閲覧できるなどの利点があります。日本の電子書籍市場は、今後も成長を続け、2018年度には2013年度の2.9倍の2,790億円程度になるとの予測があります。一方で、国内の図書館での電子書籍の普及率は1%程度です。公共図書館で82%、学校図書館で95%という水準に達しているアメリカとはまだまだ大きな開きがあります。 中野区では、図書館の運営を3年前より指定管理事業者に委任をしております。明年度は改めて協定の更新時となるため、事業者を指定することとなり、今定例会に議案が予定されているところです。電子図書館を推進する大きな団体として株式会社電子図書館サービス(JDSL)がありますが、KADOKAWA、講談社、紀伊國屋書店から成り立ち、紀伊國屋書店はこれまで中野区の図書館の指定管理事業者として、また更新の提案予定ともなっているところでございます。 中野区の図書館のこれまでの取り組みとして、指定管理事業者による自主企画事業の中で、「なかの いーぶっく すぽっと」と題し、絵本や名作文学、コミックなどの電子書籍をタブレットで閲覧できるサービスが提供されております。指定管理事業者の自主企画事業のみならず、区としても電子図書館、資料等のデジタル化をより一層推進していくべきと考えますが、お伺いいたします。 次に、認知症施策について伺います。 中野区は、平成21年度よりこの間に認知症サポーター養成講座を積極的に行い、7,000人を超える区民の方が受講され、認知症サポーターとなっていただきました。私は、昨年の平成26年の第3回定例会で、認知症サポーターの方に継続的な研修や取り組みを行うことによって、より専門的な研修を用意して手厚い支えあいの仕組みを充実すべきと提案をさせていただきました。理事者より、「これまで認知症サポーターにつきましては、認知症を理解し、地域でソフトに見守る役割とされてきました。このため、個人情報保護の観点からも受講者の登録を行うということはしてございません。意欲のある方につきましては、今後登録制度をつくり、追加的な研修を行って、地域で認知症高齢者を支える役割も担う活動をしていただけることについて検討していきたいと考えております」との御答弁をいただきました。区は、本年10月に、認知症サポーターの方々を対象にステップアップ講座として認知症認定看護師である柳生珠世氏を講師に迎え、「認知症の人の心とかかわり方」と題しての講演が行われました。このステップアップ講座の状況はどのようなものであったのか、お伺いいたします。 また、地域で認知症高齢者を支える役割を担う活動をしていただける仕組みづくりのため、積極的な取り組みを検討すべきと考えますが、区の見解を伺って、私の全ての質問を終わります。 〔区長田中大輔登壇〕 ○区長(田中大輔) 小林秀明議員の御質問にお答えをいたします。 子育て支援策についての御質問です。区では、安心して子育てができるまちを目指して、子ども子育て支援事業計画に基づき、子育て支援のためのさまざまな取り組みを進めていくこととしているところであります。在宅での子育てへの支援につきましては、一時保育やショートステイなどの利用促進を図っているところでありますが、さらに子育て支援を充実させていくため、今後どのような方策が考えられるか、他自治体の例も参考にしながら検討をしていきたいと考えております。 生活困窮者自立支援法に伴います学習支援事業の実施状況についてであります。学習支援事業に関する出席率は小学生、中学生ともに約8割となっております。継続して学習を行っている子どもが多く、実施状況は良好であると認識をしているところであります。 この学習支援事業の充実について、学習支援事業は、子どもに学習の機会を与え、学習習慣の定着を図るとともに、学力を向上させることによって高校進学を支援する、非常に意義のある事業だと考えております。来年度の事業に関しては、今年度の事業実績等を踏まえ、現在、支援対象者や実施会場など事業規模の拡充を含め、検討をしているところであります。 シングルマザーへの支援についてであります。区では、婚姻歴のないひとり親家庭の経済的負担の軽減を図るため、寡婦(夫)控除のみなし適用を実施することが必要と考え、検討を行い、このたびその取り組みについて取りまとめたところであります。婚姻歴のないひとり親で児童扶養手当を受給している方を対象として、所得を基準として定められている保育園の保育料や学童クラブ保育料、区営住宅使用料など、27の事業について適用を行います。今後、区民への周知を行い、2月から受け付けを開始し、4月から適用を開始していく、そのような予定としております。 旧沼袋小学校の跡地の活用についてであります。園庭のない保育施設については、多様な保育活動が展開できるよう、学校施設の活用に向けて近隣の学校と調整を図っているところであります。沼袋小学校跡地について、現在保育園の事業を行っておりますが、これが終了いたしまして、学童クラブの事業が行われていくことも検討しているわけであります。保育園の園庭相当部分として活用している部分については、学童クラブとなった場合に、御質問があったようにシェアの可能性もあるといったようなことから、事業者のニーズや実施の可能性について検討をしてまいります。 それから、児童養護施設退所者の方への支援についての御質問がありました。区営住宅や都営住宅の入居について、これらの住宅については、単身者の場合には60歳以上の高齢者または障害者が対象となっており、申し込み資格は60歳以上などとなっているわけであります。児童養護施設の退所者の方の住まいの支援策としての区営住宅や都営住宅の活用についてはなかなか難しいというのが実態だと思います。主に高齢者向けに行っている住みかえ住宅の情報提供、これについては必要に応じて活用できるものと考えております。また、債務保証サービスの活用なども含め、どのような支援策が可能か、検討をしてまいります。 シルバー人材センターの労働条件の規制緩和についてであります。中野区シルバー人材センターにおける現状は、会員1人当たりの平均としては週12時間から15時間程度となっているところであります。しかしながら、全員参加型社会というふうに言われているこれからの時代となってまいりますと、会員のニーズも多様化していくものと考えております。また、現在既に一定の潜在的なニーズもあるものと考えております。誰もが能力を生かし、生きがいと働きがいを持って地域で活躍できるよう、このシルバー人材センターという敷居の低い、働きやすい、この働く場についての上限の拡大など必要な支援を行ってまいりたいと考えております。 また、一般就労を希望する高齢者の支援についてであります。健康で意欲のある高齢者が一般業務に就労する、このことは少子高齢化に伴う労働力不足を解消し、全員参加型社会を構築するためにも必要なことであります。新しい中野をつくる10か年計画(素案)で述べておりますアクティブシニア就業支援センターは、このような高齢者のニーズに応えることのできる民間団体等との連携により、高齢者の一般就労や起業などを支援する仕組みを想定しているものであります。 私からは以上です。 〔教育長田辺裕子登壇〕 ○教育長(田辺裕子) 子育て支援策についてのうち、就学援助についての御質問です。就学援助の経過措置対象者は、昨年度が約150名、今年度は200名となってございます。来年度の見込み人数は本年度と同様になるというふうに考えてございます。 就学援助の経過措置は、昨年度から3カ年にわたって実施をしているものでございますが、来年度までの実施が決まってございます。その後につきましては、国の動向や経済状況を踏まえて経過措置のあり方を考えてまいりたい、このように考えてございます。 続いて、図書館について、電子図書館について推進すべきではないかという御質問でした。現在、中央図書館では、国立国会図書館デジタル化資料送信サービスを実施し、絶版等の理由で入手が困難なデジタル資料の閲覧や複写を可能としてございます。また、図書館ホームページでは、国立国会図書館や民間事業者がウエブ上で提供する電子書籍サービスとリンクを張り、検索や閲覧ができるようにしてございます。今後、新たに区の行政資料をデジタル化し、図書館ホームページ上でキーワード検索し、閲覧できるサービスの実施を検討しているところでございます。 〔健康福祉部長瀬田敏幸登壇〕 ○健康福祉部長(瀬田敏幸) 私からは、認知症施策に関連いたしまして、認知症サポーターを対象とした講座の開催状況、またその役割と仕組みづくりについての御質問にお答えをいたします。 平成27年10月に開催いたしました認知症サポーターステップアップ講座には58名の方の参加がございました。認知症の人の心とかかわり方についての講義と、区内の家族会や認知症カフェなど認知症にかかわる団体からの活動紹介も実施したところでございます。 講座後のアンケートによりますと、今後参加したい活動について伺ったところ、地域で行う見守り活動との回答が最も多く、ボランティア登録などの意向は少ない結果となりました。このことを踏まえまして、認知症サポーターの方々に対しましては、登録制度ではなく、認知症にかかわる活動団体のなどの紹介をステップアップ講座に加えまして、認知症サポーター養成講座の場などでも行っていきたいと考えております。 ○議長(北原ともあき) 以上で小林秀明議員の質問は終わります。
中野区議会議員 佐 野 れいじ 1 空き家対策とその活用について 2 子育て支援施策の推進について 3 鉄筋コンクリート造り等の建築物の建て替えについて 4 その他
○議長(北原ともあき) 次に、佐野れいじ議員。 〔佐野れいじ議員登壇〕 ○21番(佐野れいじ) 平成27年第4回定例議会におきまして、自由民主党の立場から質問をさせていただきます。 まず、空き家対策とその活用についてでございます。そして、2番目として子育て支援施策の推進についてということでございましたが、2番目の子育て支援施策の推進につきましては、今回は見送らせていただきたいと思います。取材に来ていただいた理事者並びに皆様に対して心からおわびを申し上げます。そして、3番目、鉄筋コンクリート造り等の建築物の建て替えにつきましては、2番目に繰り上げて質問させていただくという順序にさせていただきたいと思います。以上でございます。 それでは、まず1番目の空き家対策とその活用についてお伺いをさせていただきます。 私は、以前から、今後さらに進んでいく高齢化、人口減少社会に対して、中野区が活力のあるまちとしてさらに発展していくためには、高齢化世帯やファミリー世帯に対してライフステージに応じた住みやすい住宅が供給されており、魅力のあるまちとして人々を引きつけるまちづくりを進めることが必要であり、空き家の活用にもこうした課題解決のための有効な資源になり得ると言ってまいりました。例えば、青森市や、昨今、東京・武蔵野市などでは移住・住みかえ支援機構の制度を活用した空き家賃貸、そして住みかえの仲介制度を進めていると聞いています。空き家が増加する一方で、区民の住宅ニーズに合った供給を進めなければならないミスマッチが生じていると思います。区は、空き家問題が顕在化してきたこの時期を区民のニーズに合った住宅供給を進めるための好機と捉え、取り組みを進めていくべきであると考えております。 そこで、基本的な考えとしまして、まず、質問の第1としてお伺いさせていただきたいと思います。今後、ますます進むであろう中野区にとっても高齢化、人口減少社会に対応した空き家対策、とりわけ空き家の活用などをどのように考え、どのような取り組みを今後進めていこうとしているのか、お伺いをさせていただきたいと思います。 区長は、この問題につきまして、平成26年に特措法が制定された中で、その法律も踏まえて、それぞれの自治体が空き家対策の充実に対応していくことになると考えていると述べております。 2番目としまして、空き家を有効に活用して新たなまちづくりにつなげていくためには、区や不動産関係者、地域住民が連携して知恵を出し合い、民間ベースによる中野の実情に合った新しい取り組みをつくり出していかなければならないと考えます。さまざまな専門家との連携が大切であると今後考えてまいりますが、いかがでしょうか。 3番目としまして、空き家対策を着実に進めるためには、まず具体的な状況把握が大切だと思います。とりわけ、地域で早急な解決が求められている特定空き家の状況を把握し、その解消を図ることが必要でもあります。区は、調査のあり方について検討中ということで今までの御回答でありましたが、27年第3回の定例議会で一般質問におきまして我が会派の伊藤正信議員の質問にもあったように、地域の情報は町会の方々が詳しく把握しており、まずは情報提供の協力を求め、その地域にどんな空き家があるのか、そういったことをしっかりと捉まえていかなければならないというふうに考えているわけでございます。そして、それが実態把握の近道であると考えているわけでございます。また、そのような特定空き家の相談が随時受けられるよう相談窓口を整備することによって、区民に安心を供給するとともに情報収集を行う上で必要と考えるものでございますが、いかがでございましょうか。 次に、協議会についてお尋ねをさせていただきます。 特措法第7条に明記されています、多くの専門家、知識人などからなる協議会の設置について、区としては、平成27年第2回の定例会の答弁の中で、今後検討してまいりたいとしているところであります。そういうふうにお答えになっております。区が、これら空き家を含めた住宅ストックを活用して新しいまちづくりを進めていくためには、弁護士、不動産関係者や金融機関、地域住民などと専門家などが協働して誘導策などをつくり出していくことがどうしても必要であり、私はこの協議会こそが今後のこの取り組みを進めるためのエンジンとなり得るものであるというふうに考えております。 4番目としまして、区は、この協議会の設置についてこれまでどのような検討をされてきたのでしょうか。また、協議会を設置される場合、どのような役割を持たせようとして考えているのでしょうか。お伺いをさせていただきたいと思います。 空き家を新しいまちづくりのために資源として有効に活用していくためには、空き家の管理者、所有者に対する指導や助言を充実させ、建てかえ、除去や新しい用途への転換が進むための誘導支援策を提供することが必要と考えます。建てかえなどによって、今までよりも良質なまち並みや快適な住宅環境がつくり出されるよう、場合によっては建築上の規制の緩和や、優遇措置などによって所有者にとって魅力のあるプランニングが創出される環境整備を行い、民間参入が促進されるよう進めることが必要であると思われます。 そこでお伺いしますが、今後の空き家の活用を進めていくに当たって、空き家の除去や建てかえが進むためにどのように取り組んでいくのか見解をお聞かせいただきたいと思います。 そして最後に、空き家対策をまちづくりの契機として活用していくためには、取り組み所管を明確にしたリーダーシップのもと、全庁横断的な協力体制を構築し、総合的な取り組みとして進める必要があると思います。区も、本年第2回の定例会の一般質問において、取り組みの所管を明確にして今後進めてまいりますと回答しているところでありますが、既に取り組みを具体化していく時期でもあります。どこが所管としてリーダーシップを今後とっていくのでしょうか、お考えを明らかにしていただきたいと思います。 以上、これまでの質問の経緯も踏まえてお尋ねしましたが、この質問については、治安、美化、相続、地震などによる倒壊の危険性の問題など、数多くの問題点があることは前から御承知のとおりだと思います。行政としてもこうした問題を一つひとつ粘り強く解決していく必要が今後あると思います。調査権など、特措法による行政の踏み込んだ対応が可能になっており、これを十分に活用して、区民の安心・安全な生活実現に向けて今後の取り組みを進めていただきたいということを要望して、この項の質問を終わらせていただきます。 次に、2番目としまして、鉄筋コンクリート造り等の建築物の建て替えについてお尋ねをさせていただきます。 建築物のうち、鉄筋コンクリート造りなどの非木造建築物の税法上の耐用年数は、マンションや事務所など用途によって異なりますが、おおむね40年から50年程度と現在定められています。実際にはこの年数を超過しても建物の使用が不可能になるわけではありませんが、一般的に建物の老朽化のおおむねの目安とされているところでもあります。また、建築基準法の改正により、建築物の新耐震基準が昭和56年より適用されていることから、これ以前に建築された建物につきましては、老朽化とは別に、大きな地震のときの安全性についても注意を払う必要があると思っております。したがって、おおむね建築後40年を経過した建物につきましては、利用勝手はもちろんのこと、大地震のときの安全性確保の観点からも建てかえなどを検討されることとなるのが一番一般的ではないでしょうか。 そして、現在、東京都では、震災時における避難、救急火災活動、緊急支援物資の輸送及び復旧復興活動を支える主な幹線道路のうち、特に沿道の建物の耐震化を促進する必要がある道路を特定緊急輸送道路として指定しており、条件を満たす建築物が耐震改修工事を行う場合には区から助成を受けることができる仕組みとなっていると聞いております。 そこで伺いますが、1番目、中野区の特定緊急輸送道路の沿道の建築物については、耐震改修の進捗はどのように現在なっているのでしょうか。また、耐震改修促進関連予算の執行状況はどのようになっているのかもあわせてお伺いをさせていただきたいと思います。 2番目、また、特定緊急輸送道路沿道のこれらの耐震改修の対象となる建築物の多くは建築から40年以上経過しているのが現状でございます。耐震改修でなくて建てかえによる耐震性の確保という選択肢のほうがむしろ理に合っていると思われます。建てかえの際の区の援助はどのようになっているのでしょうか。また、その利用実績はあるのでしょうか。お伺いをさせていただきます。 ところで、これら建築から40年以上経過している建物の敷地については、その後の建築基準法のたび重なる改正や用途地域等の都市計画の変更によって、新築時に比べて現在では容積率や高さ制限がかなり厳しくなっている場合が多くなっており、また、新築時には存在しなかった日影規制なども加わり、本来は土地の一層の高度利用を図りたいところではありますが、現在の建築物の規制では建てかえられない場合が多くなってきております。例えば、分譲マンションの場合は、建てかえをすると床面積が小さくなって住戸の数も減り、一部の所有者の財産が消滅することになります。いわゆる権利の目減りとなってしまいます。極めて不合理な状況になってしまい、まことにゆゆしき問題と言わざるを得ないと思います。 3番目として、そこで伺いたいと思いますが、用途地域などの都市計画を変更して、規制を緩和して、より有効利用ができるようにすることが必要であると思われますが、変更はなかなか難しいとの話も聞いております。用途地域などの都市計画の変更が難しい理由は何なのかをお尋ねさせていただきたいと思います。 4番目として、さらに、仮に都市計画の変更ができないとしても、それを理由として建てかえができない状況を放置してよいわけでは決してありません。特に早急に耐震化を進めるべき特定緊急輸送道路沿道においては建てかえの促進によって耐震化を一刻も早く進めるべきであり、そのために区としてどのような対応を考えているのかを伺いたいと思います。 区内では、この特定緊急輸送道路沿道以外でも、中野駅や東中野駅の周辺、地下鉄丸ノ内線や西武新宿線の各駅周辺などを中心として、建築して年月の経過した建てかえの必要な鉄筋コンクリート等の建物が数多く存在しております。これらの建てかえにつきましても、今後のまちづくりの大きな課題となってくるのも実情だと思います。 一方、都内では、例えば、都心部や渋谷、品川、池袋などのように、自由度の高い都市計画を定めることが可能な特定都市再生緊急整備地域の指定により、民間主導の大規模な建てかえが連鎖的に進み、まちの活力が大きく増進している地区もあります。この手法は、中野区内にまず中野駅周辺地区で活用して建てかえの促進を図るべきですが、一方、それ以外の地区においても建てかえ促進に向けた新たな対応が必要であると思われます。 5番目として、そこで伺いますが、建てかえ促進に向けた新たな手法については東京都で検討中とのことでありますが、この手法の活用について、区としても積極的に情報を収集し、活用可能なものは最大限活用することによって建てかえ促進を図るべきと思いますが、区の考え方を伺わせていただきたいと思います。建築物の建てかえの促進を現在の延長線上で考えるのではなくて、もっと戦略的に進め、今後のまちづくりの加速化に資するものとすることが重要であることを指摘して、この項の質問を終わらせていただきます。 また、3番目のその他につきましてはございません。 以上で私の質問を全て終わります。時間が相当残っておりますけれども、よろしくお願いします。 〔区長田中大輔登壇〕 ○区長(田中大輔) 佐野議員の御質問にお答えいたします。 空き家対策の進め方についてであります。少子高齢化の進展により将来的にも空き家の増加が見込まれる一方で、ファミリー世帯が住みやすい住宅の供給やサービスつき高齢者住宅など、さまざまな住宅施策の展開が求められております。現在、課題となっている空き家対策については、空き家自体への対応や空き家撤去後の跡地活用、今後、空き家化が想定される住宅の住みかえなど、既存の住宅ストックの適切な転換を進めることによって住環境の向上を図り、区民の住宅ニーズとのマッチングを図っていく必要があると考えているところであります。そのため、区としては、空き家の区内の状況把握と、所有者、管理者に対する指導・助言、住みかえや資産活用の仕組みの構築など、空き家の大綱に関する基本的な考え方を今定例会中にお示しをしたいと考えております。 さまざまな主体との連携についてであります。空き家の利活用を促進するためには、地域住民からの情報提供をはじめ、空き家等のリノベーションや住みかえ支援、貸し手と借り手のマッチング、空き家の適正管理などについて、民間事業者等が持ちます専門的な情報やノウハウが欠かせないと考えております。利活用にかかるさまざまな情報の一元的提供や助言、支援等を効果的に行うために、建設関連事業者や不動産関連事業者、金融など民間との連携を進めていきたいと考えております。 空き家調査と相談窓口の整備について。特定空き家について適切な指導等を早急に行うとともに、空き家の活用等が促進されるための基礎資料とし、空き家等対策計画の策定に資するため、実態把握のための全区的な空き家実態調査を行うことを考えております。一方で、特定空き家等への対応については、地域における空き家にかかわる情報の収集が欠かせないことから、町会・自治会の皆様のご協力のもと情報収集を行うことも考えているところであります。空き家に関する相談等、住宅の総合的な相談窓口を定期的に実施するなど、相談体制の充実を図り、広く空き家の情報収集を行ってまいりたいと考えております。 空き家等対策協議会について。空き家対策を進める上で、空き家の有効活用を促進するための仕組み等をつくり出していくためには地域住民や建築、不動産関係者等の協力が欠かせないことから、幅広い関係者の参画を得て、(仮称)空き家等対策協議会の設置を進める予定であります。(仮称)空き家等対策協議会の役割としては、特定空き家等の認定における基準づくり、空き家等の活用、住みかえ促進に関する仕組みづくり、空き家等対策計画の策定にかかわる助言等を想定しているところであります。 空き家活用の仕組みづくりについて。建てかえや住みかえ、リノベーションによる住宅の有効活用など、適切な住宅の転換が進むためには、所有者、管理者に魅力的な誘導策の提供が求められると考えております。情報提供等の支援策としては、住宅総合相談の充実を進めるとともに、民間を活用した空き家情報の充実などに取り組んでまいりたいと考えております。 接道不良で建てかえ困難な住宅に対して共同化するなど、適切な資産活用が図られる誘導策等については、(仮称)空き家等対策協議会での協議を踏まえてつくり出してまいりたいと考えております。 空き家対策の区における所管について。国の基本指針を踏まえた総合的な空き家対策を検討するため、これまで政策室が中心となり、関係所管と協議し、空き家等の対応や活用にかかわる基本的な考え方の取りまとめを行ってきたところであります。空き家等の対策を進めるに当たっては、住宅施策の企画立案、建築指導等を担う都市基盤部が中心となって推進することを考えております。特定空き家の情報収集及び指導対応、空き家等活用の相談・支援、協議会の立ち上げ、運営等を行い、地域支えあい推進室等の関係部との庁内連携により、住宅の活用、転換を進めるための有効な仕組みを構築し、空き家等対策計画の策定を進める予定であります。空き家対策を含む住宅施策を総合的に推進し、実効あるものとするため、中心となる都市基盤部の組織の充実を図り、関係部間の緊密な連携を図りつつ、組織的な対応を進めてまいりたいと考えております。 私からは以上です。 〔都市基盤部長尾﨑孝登壇〕 ○都市基盤部長(尾﨑孝) 鉄筋コンクリート造り等の建築物の建て替えについての御質問にお答えをいたします。 まず、特定緊急輸送道路沿道の建築物の耐震化状況についてでございます。中野区内の特定緊急輸送道路沿道における全ての建築物において、特定建築物に該当する建物は645棟であり、このうち、旧耐震基準で耐震改修の助成対象となるものは172棟、そのうち26棟の耐震性が確認されているところでございます。現時点で執行が予定されている耐震改修関連予算は、耐震診断で約34%、補強設計が約115%、そして耐震改修が約53%となっております。 次に、耐震改修にかわる建てかえに対する助成制度についての御質問でございます。特定緊急輸送道路沿道建築物で耐震診断を行った結果、耐震精度が不足する建築物が耐震改修ではなく建てかえを選択した場合、耐震改修に要する主要相当分を限度として建てかえ費用の一部を助成する制度がございます。この制度について耐震診断時に周知をしておりますが、今のところ利用実績はございません。 次に、用途地域等の都市計画の変更についての御質問でございます。用途地域は東京都が都市計画として定めているものであり、かつてはおおむね5年に一度程度のペースで一斉見直しが行われておりましたが、現在ではこの一斉見直しは行われず、東京都では地区計画を定める区域に限り、その地区計画に沿って用途地域の変更をするものとしております。地区計画は、一定の広さを持つ地区についてまちづくりの方針を定め、具体的に建築物等に関する地区限定のルール等を定めるものであり、特定の敷地や建物のためだけに地区計画を定めることはできないことから、建てかえを目的とした用途地域の変更は困難であるということになります。 建てかえが困難な場合の対応についての御質問もございました。都市計画の制限により建てかえ後の建築物の床面積が大幅に減少する等の理由から建てかえが事実上困難である場合であっても、総合設計などの容積率の緩和のメニューが幾つかありますので、それらについて情報提供や相談対応などを行っているところでございます。 最後に、東京都で検討中の建てかえ促進策の活用についての御質問でございます。東京都では、現在、防災や活力等の課題を抱える地域を対象に、まちづくりと連携してマンションの再生を支援する新たな制度の構築に向けて取り組んでいると聞いております。このような制度などの情報収集に努め、活用可能な制度を情報提供することで建てかえの促進を図ってまいりたい、そのように考えております。 〔佐野れいじ議員登壇〕 ○21番(佐野れいじ) 再質問をさせていただきます。時間があるからということではなくて、私自身ちょっと確認をしたいと思いまして、確認という意味での再質問でございます。 空き家対策につきましてお伺いをさせていただきます。 区長の答弁の中で、具体的に今後、定例会中に示すというふうに協議会についておっしゃっておりましたけれども、空き家対策の基準を、したがって開始時期を指しているのでしょうか。協議会を今定例会議会中に示すというのは具体的にどういうことで示して、そして開始時期を示すということなのでしょうか。まず、それが第1点。 それからもう1点目は、私はやはり所管をはっきりすべきだということを再三にわたってこの問題については言っておりますけれども、所管は都市基盤部というお話でございます。組織を充実させるとおっしゃっていましたけれども、都市基盤部の、具体的にまだそこの話は進んでいないのでしょうか。 その2点についてお伺いをさせていただきたいと思います。お願いいたします。 〔区長田中大輔登壇〕 ○区長(田中大輔) 再質問にお答えをいたします。 協議会の立ち上げ等々でございますが、予定スケジュールのほうについて少しお話をさせていただきます。特定空き家等の地域情報の収集と指導の実施、あるいは住宅相談の充実と広報といったようなことについては、今年度2月には、来年2月には着手をしていきたい。また、同じく5月ごろには空き家実態調査の実施を行っていきたい。また、協議会については8月ごろの設置、そして来年度末に向けて空き家等対策計画の策定を進めていきたいといったような日程を考えておりますが、こうしたことも含めて今回の委員会において御報告をさせていただきたい、このように考えております。 組織についてですが、基本的に住宅施策等について所管をしている都市基盤部が主となって取り組んでいくということで、都市基盤部の中に担当を充実させていくということであります。組織については、新しい年度の予算、目標体系の確定の中で組織についても明らかにしていき、お示しをしていきたい、このように考えております。 ○議長(北原ともあき) 以上で佐野れいじ議員の質問は終わります。 お諮りいたします。 議事の都合により、本日の会議はこれをもって延会したいと思いますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(北原ともあき) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。 次の会議は、11月30日午後1時より本会議場において開会することを口頭をもって通告いたします。 本日はこれをもって延会いたします。 午後4時55分延会
会議録署名員 議 長 北原 ともあき 副議長 白井 ひでふみ 議 員 木村 広一 議 員 近藤 さえ子
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