平成28年10月05日中野区議会厚生委員会(第3回定例会)
平成28年10月05日中野区議会厚生委員会(第3回定例会)の会議録

中野区議会厚生委員会〔平成28年10月5日〕

 

厚生委員会会議記録

 

○開会日 平成28年10月5日

 

○場所  中野区議会第3委員会室

 

○開会  午後1時00分

 

○閉会  午後4時51分

 

○出席委員(8名)

 浦野 さとみ委員長

 小林 秀明副委員長

 木村 広一委員

 山本 たかし委員

 佐野 れいじ委員

 伊東 しんじ委員

 石坂 わたる委員

 小杉 一男委員

 

○欠席委員(0名)

 

○出席説明員

 地域支えあい推進室長 野村 建樹

 地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当) 高橋 昭彦

 地域支えあい推進室参事(区民活動センター調整担当)、

 鷺宮すこやか福祉センター所長 上村 晃一

 地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当) 酒井 直人

 中部すこやか福祉センター所長 志賀 聡

 中部すこやか福祉センター副参事(地域ケア担当) 只野 孝子

 中部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 濵口 求

 北部すこやか福祉センター所長、

 北部すこやか福祉センター副参事(地域子ども施設調整担当) 石濱 良行

 北部すこやか福祉センター副参事(地域ケア担当) 吉沢 健一

 北部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 矢島 久美子

 南部すこやか福祉センター所長 相澤 明郎

 南部すこやか福祉センター副参事(地域ケア担当) 伊藤 廣昭

 南部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 森 克久

 鷺宮すこやか福祉センター副参事(地域ケア担当) 平林 義弘

 鷺宮すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 葉山 義彦

 健康福祉部長 瀬田 敏幸

 保健所長 寺西 新

 健康福祉部副参事(福祉推進担当) 石濱 照子

 健康福祉部副参事(保健予防担当) 水口 都季

 健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当) 宇田川 直子

 健康福祉部副参事(地域スポーツ推進担当) 永見 英光

 健康福祉部副参事(障害福祉担当) 岩浅 英樹

 健康福祉部副参事(生活援護担当) 鈴木 宣広

 健康福祉部副参事(生活保護担当) 小堺 充

 

○事務局職員

 書記 細川 道明

 書記 松丸 晃大

 

○委員長署名


審査日程

○陳情

〔新規付託分〕

 第12号陳情 住民の健康増進と2020東京オリンピック・パラリンピックにむけて受動喫煙

        防止条例の早期制定を求める陳情

 第13号陳情 中野区における、バランスのとれた受動喫煙防止対策を求める陳情

 第14号陳情 東京都中野区における、バランスのとれた受動喫煙防止対策を求める陳情

 第15号陳情 中野区における受動喫煙防止に関する陳情

 第21号陳情 中野区立歴史民俗資料館の竪穴式住居について

○所管事項の報告

 1 平成29年度国・都の施策及び予算に関する要望について(健康福祉部)

 2 (仮称)中野区地域包括ケアシステム推進プラン(案)について(地域包括ケア推進担当)

 3 平成29年度介護予防・日常生活支援総合事業の概要について(地域包括ケア推進担当)

 

委員長

 定足数に達しましたので、本日の厚生委員会を開会いたします。

 

(午後1時00分)

 

 本日は、禁煙ジャーナルからの撮影の申し出がありましたので、これを許可したいと思いますので、御承知おきをお願いいたします。

 本定例会における委員会審査の割り振りについて御協議したいので、委員会を休憩いたします。

 

(午後1時00分)

 

委員長

 それでは、委員会を再開いたします。

 

(午後1時01分)

 

 本定例会における委員会の審査日程についてお諮りいたします。お手元に配付の審査日程(案)(資料1)に沿い、1日目は陳情の審査と所管事項の報告の3番まで、2日目は残りの所管事項の報告以下を行い、3日目は審査の状況を見ながら改めてお諮りしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように進めます。

 また、陳情の審査において、第12号陳情から第15号陳情の4件の陳情は関連をしますので、一括して審査を行いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように進めます。

 また、審査は5時を目途に進め、3時ごろに休憩をとりたいと思いますので、御協力をお願いいたします。

 それでは、議事に入ります。

 まず初めに、陳情の審査を行います。

 第12号陳情、住民の健康増進と2020年東京オリンピック・パラリンピックにむけて受動喫煙防止条例の早期制定を求める陳情、第13号陳情、中野区における、バランスのとれた受動喫煙防止対策を求める陳情、第14号陳情、東京都中野区における、バランスのとれた受動喫煙防止対策を求める陳情及び第15号陳情、中野区における受動喫煙防止に関する陳情を一括して議題に供します。

 本日は、陳情者から補足説明及び補足資料の配付の希望がありますが、休憩して、順にこれを受けることに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、委員会を暫時休憩いたします。

 

(午後1時03分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後1時22分)

 

 これより本件に対する質疑を行います。質疑はありませんか。

小杉委員

 最近、たばこの喫煙者、減っているとは思うんですが、まず、たばこの喫煙者率というのはどのぐらいになってきているのかというのをちょっと――推移とか比率ですね、教えていただければと思います。

宇田川健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)

 厚生労働省の健康・栄養調査の平成26年版で集計しているものですと、現在、習慣的に喫煙している者の割合が19.6%というふうになっております。男女とも、10年間で減少傾向にあるということです。

小杉委員

 10人いれば2人が喫煙をして、8人が吸っていない状況だということです。最近ニュースにもなった受動喫煙による因果関係について、厚労省の検討会が報告書を出したそうですけども、その内容もちょっと御紹介いただけますでしょうか。

宇田川健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)

 ことしの8月31日に厚生労働省のほうが、たばこ白書という形で、たばこの状況について報告をしています。この中身は、いろいろな中身が含まれておりますけれども、この白書の中の特徴的なものとしては、たばこの健康影響をさまざまな疾患について評価をしたというまとめ方をしております。喫煙者本人の影響では、肺がん以外にも腹部の大動脈瘤ですとか、歯周病など、確実に関係するといった疾病について記述をしているところです。受動喫煙についても、肺がんのリスク評価を国立がんセンターが引き上げたというようなことに基づきながら、健康への悪影響について評価をしています。国の受動喫煙対策については、日本は健康増進法に基づき、受動喫煙対策の努力規定があるだけということで、屋内の100%禁煙化を目指すべきだということを提言の中では言っています。

小杉委員

 受動喫煙といろいろな疾病との因果関係が今までもある――ほぼ確実だということが、肺がんだと確実にアップしたということで、非常に因果関係が強まったということで、そういったのも明らかになってきているんだと思います。

 中野区では、例えば施策上のたばこに関しての、何というんでしょうね、指針等、方針等、位置付けというのは何かあるのかどうか、ちょっと確認させてください。

宇田川健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)

 中野区におきましては、健康づくりの行動プランの中に禁煙の取り組みについて明らかにしています。それから、その後策定されています中野区健康福祉総合推進計画の中でも、生活習慣病予防と健康増進という中で、禁煙支援と受動喫煙防止ということで施策を上げております。

小杉委員

 一応、位置付けてはいるということですね、その内容がどうかということだと思いますが。中野区も一応、吸い殻、空き缶等の散乱及び歩行喫煙の防止等に関する条例というのがあるということですが、その内容、概要についてちょっとどういった内容なのか、説明いただけますでしょうか。

宇田川健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)

 こちらの条例につきましては、受動喫煙の防止ですとか、そういったものを趣旨とすることを目的とした条例ではございません。吸い殻ですとか、空き缶等の散乱ですとか、歩行喫煙による危険を防止していく、安全を確保していくという趣旨の条例ということかと思います。

小杉委員

 中野区も条例があるのかと思ったら、そうですね、いわゆる歩道とか公園とか、そういったところでポイ捨てとか喫煙というものをできるだけしないようにということで努力義務を与えているものということで、屋外を条件にしているところですよね。ですから、屋内ではどうなのかという――受動喫煙について、屋外も含めてなんでしょうけどね。この受動喫煙というのは、そもそも健康増進法でいろいろ、何というんでしょうかね、どのように定義をされていて、今どのように健康増進法では、どういった場所で、どのように受動喫煙の防止がされているのかということをちょっと御報告いただけますでしょうか。

宇田川健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)

 健康増進法は、増進法の25条の中でこの受動喫煙のことを規定しております。それで、25条の中で、学校、体育館、病院、劇場、観覧場、それから集会場、展示場、百貨店、事務所、官公庁施設、飲食店その他多数の者が利用する施設を管理する者は、これを利用するものについて、受動喫煙を防止するため、必要な措置を講ずるように努めなくてはならないというような規定になっております。

小杉委員

 飲食店も含めて多数の者が利用する施設の受動喫煙を――ともに屋外ですよね。屋外で他人のたばこを吸うことを受動喫煙と言うそうですけども、飲食店を含めた公共空間での、できるだけそういった受動喫煙を防止する努力をしなくちゃいけないということになっていますけれども、いろいろ調べると、中野区の――これ、質問しますが、先ほどもちょっと陳情者にも聞きましたけども、飲食店などで分煙がどの程度進んでいるかとか、そういったものというのは区としては把握をされていますでしょうか。

宇田川健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)

 把握はしておりません。

小杉委員

 そうですね、私もいろいろ飲食店に行きますけれども、なかなか中野区自体が、店によってもそうなんでしょうけれども、狭い店だとなかなか分煙というのはできないのかなと思います。なので、多くは分煙ができないという状況なのかなと、想像ができると思います。

 あと、平成22年2月に厚労省が通知を示しています。受動喫煙防止対策という防止ですけれども、この中身について、基本的な方向を示すという形になっていますが、この辺もどういった方向なのかというのもちょっと加えて御説明いただけますでしょうか。

宇田川健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)

 こちらの通知につきましては、厚生労働省の健康局長から都道府県知事、保健所設置市、特別区長宛てに通知されたものでございます。先ほどの健康増進法の第25条の規定に基づきまして、対象となる施設についての、法では「その他」となっていた部分について、具体的に示すというようなことですとか、それから今後の受動喫煙防止対策の基本的な方向ということで、「多数の者が利用する公共的空間については、原則として全面禁煙であるべきである。一方、全面禁煙が極めて困難な場合等においては、当面、施設の対応や利用者のニーズに応じた適切な受動喫煙防止対策を進めていくこととする」というようなことで、方向性を明らかにしています。具体的な受動喫煙防止措置の方法についても、施設、区域における受動喫煙防止対策ですとか、極めて困難な場合である場合にどういうふうなことを対応していくだとか、それから職場における受動喫煙防止対策とどう連携していくかというふうなことが通知の中には盛り込まれています。

小杉委員

 これ、出たのがもう6年前の状況です。原則、全面禁煙すべきであるということで、それでも、だけど、全面禁煙できない、困難な場合は、当面の間は分煙をして受動喫煙防止対策を求めますと。ただ、将来は全面禁煙ですよというふうなことを言っていますね。非常に分煙をしたときに、喫煙場所から非喫煙場所に煙が流れ出ないことはもちろんのこと、適切な受動喫煙防止施策を講ずるなど――あと、喫煙区域を明示する、そして妊婦などたばこの煙の暴露があり得ることを注意喚起するポスターを掲示するなど、かなり厳しい姿勢というか――を示しているということでありますけれども、ただ、現状ではなかなかこれは、何でしょう、これを読むと非常に分煙をされているのかどうかというのは、なかなか――だからこういった通知があるにもかかわらず、実態ではなかなか分煙が進んでいないと思われますけれども、それについては担当者として、何でしょうね、どのように感じられますか、ちょっとお願いします。

宇田川健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)

 分煙については、公共的な空間についてはかなりこの通知が出て以降、もしくは健康増進法で明記されて以降、進んできているというふうには認識をしております。駅ですとか、公共のスペース、吸っている方にとっては吸いにくい状況というふうになっているという状況もあるかというふうに思っています。

小杉委員

 法令では、通知を示しているけども、強制的なものではありませんのでありますけれども、一応国としてこういうふうに分煙をする。だけども、将来的には全面禁煙ですよということを目指しましょうと示しています。なかなか、そういうのに中野区も一歩踏み出すのかどうなのかというところだと思います。他の市町村での陳情での採択状況というのを、ほかにこれ、採択されたところがあればちょっと報告いただけますでしょうか。

宇田川健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)

 陳情というのは、先ほどスモークフリーの方、4市ということでおっしゃっていましたけれども、13号陳情以降の陳情については、状況については把握はできておりません。

小杉委員

 そうですね。やはり健康増進法を推進するという立場に立ったならば、こういった通知も出ています。ただ、実情として、陳情者もそうなんですけれども、飲食店の方の経営云々というところを考えることもあるんですが、なかなか実態としては、だけど2割の喫煙者で、8割が吸っていない状況からすると、経営的にどうということを考えるというよりも、やはり受動喫煙防止をするために、より一層一歩進んでいく必要があるのかなと、私は考えました。

 以上です。

石坂委員

 現在、中野区で路上喫煙禁止地区という形で今指定されている地区がありますけども、こちらの地区の理解としては、路上喫煙禁止となっている、これは強制的な規制がかかっているという理解でいいんでしょうか、教えてください。

宇田川健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)

 この条例上に罰則等はございませんけれども、指導という形をとるということで条例化されているということで、効果としては、現状ごらんになっていただくと、かなりもう、守らないでたばこを吸いながら歩く方等は見られないというふうな状況になっていますので、効果としては上がっていると思います。

石坂委員

 罰金はとらないけども、罰則はないけども、指導はしているということなんですけども――すみません、私の不勉強であれなんですけども、指導しているということは、これは強制的な規定だからなのか、そうでないのかがわかりますでしょうか。

宇田川健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)

 ちょっと所管外ではあるんですけれども、所管のほうに確認したところ、具体的な強制的な指導というのをやった実績はないということ。この条例に基づく範囲を決め、そのことをPRするということが効果を生んでいるというところも大きいかと思います。

石坂委員

 それから、屋外での喫煙、あるいは禁煙ないし分煙、あるいは店舗等の禁煙、分煙等の店頭表示等々、さまざまな方法があり得ると思うんですけども、全て挙げなくても構わないので、23区他区の状況として、禁煙、あるいは分煙、あるいは店頭表示、それぞれについて、何かここの区がこういうことをやっています的なことが幾つか例があれば教えていただけますでしょうか。

宇田川健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)

 23区の取り組み事例としては、東京都が飲食店について店頭でステッカー等表示するという施策をとっていますので、それに類似した形での協力店をつくって、店頭の表示をしていくとか、そういった取り組みというのは行われている区が複数あります。それからあと、ガイドラインというようなものを設けて、区の施設、もしくは区域内で一定のルールを定めているという区もございます。

山本委員

 伺いたいのは、東京都が条例の策定に向けて動くかもしれないというような状況の中で、先に区条例を制定した場合に、区条例と都条例との兼ね合いってあると思うんです。競合する分野も当然、区と都にはたくさんあるわけで、そうしたときにどちらが優先されるのかとか、区が区条例で、例えば罰則、Aという罰則をした場合につけた場合に、都条例でより軽い罰則だったとした場合に、うちが優先されるのか、東京都の罰則の少し緩い基準のほうが優先されるのかとか、ちょっと条例の兼ね合いについて教えていただきたいんですけれども。

宇田川健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)

 区が条例を持って、さらに東京都も条例を持つということになりますと、両方重なってくるということになります。そうした形で、矛盾をするような形の条例制定というのは、区民の皆さんにも、それから施設を管理している皆さんにも混乱を生むというような状況になるのではないかというふうに認識しております。

山本委員

 皆さんもそういった動きがある中ですと混乱して、事務としても二度手間ということになる可能性もある、混乱してしまうこともある状況にはなるわけですよね。

宇田川健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)

 かなりの混乱を生じるということになると思います。

木村委員

 陳情を見ても、やはり受動喫煙に関して、当然この流れはとめられないという中で、屋内の喫煙をどうするかというのは、世界的に見ても、いずれはその話は当然出てくるということだと思うんですけども、今回2020年にオリンピックがあるので、じゃ、この時期にどうするかと、お尻の決まった議論が今されているという状況であると思います。各新聞社の社説でも、ほぼ12号陳情に近い論説はありますけども、ただ一方で、ここに13、14、15の陳情を見ても、早急にそういう対策が、やはり商売としても、また施設的にもなかなか難しいというのが現実としてあるかと思います。そういった中で、オリンピックがやはりあるからこそ、今こういう議論が出ていますので、本来はこれ、東京都か国がしっかりもちろん決めるべき話であると思うんですが、この陳情の中で、例えば2018年に東京都が何らかの方針を出すようなことが何かニュアンスで書いてあるんですけども、その辺の動き、具体的にわかれば教えていただきけますか。

宇田川健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)

 2018年の記述がされている根拠としては、平成27年5月29日に東京都が取りまとめています東京都受動喫煙防止対策検討会における論議のまとめというものに記載されていることによるというふうに認識しています。こちらの報告のまとめの中では、提言として4点挙げておりますけれども、その1点目として、東京都のほうはオリンピックに向けてどういうふうに受動喫煙防止を進めるか、工程を示すということと、2018年までに条例化について検討を行うことということが挙げられています。あわせて、2点目としては、受動喫煙問題は普遍的なものであるという、地域的な特徴を持つものとは言いがたいということで、受動喫煙防止対策は国家として進めるべき課題であり、規制についても全国統一にすることが望ましいことから――東京都に対してですけれども――国に対して全国統一的な法律で規制を働きかけることということもあわせて提言をしています。

木村委員

 今お話ありますように、こういった受動喫煙、特に屋内のことをどうするかというのは確かに地域的な取り決めですと大変に難しい、やはり広域、できれば国で決めるというのが本来のあり方であると思うんですが、先ほど言ったように、やはりこれはオリンピックがあるからこそ、今どうするかという話になっていて、じゃ、2年後の制定で2020年までに間に合うかどうかということもあるんですけども、やはりオリンピックは、建物もそうですけども、これも一つのレガシーになる、屋内禁煙が――可能になるんであれば、それもレガシーになるかと思うんですが、そういった意味では、非常に国も都も含めて高度な判断が必要になってくると思います。そういった意味では、一自治体の中野区がこの判断をするのは大変に難しい案件かなというふうには非常に思っていますので、できれば東京都の決定を待つのが本来あるべきというか、そういったふうにやっていったほうがいいかなというふうには思っております。そういった意味では、当然、中野区だけ決めたとしても、周りの区がやっている、やっていないによって、例えば降りる電車によって、駅によって全く、何というんですか、施設が違っていたり、ルールが違っていたり、条例が違っていたりとか、そういうことがあると、大変混乱するというふうに思いますので、そういった意味では、東京都の決定というのを本当にしっかり重要視していきたいなというふうには思っております。

 そういった意味では、一つだけ、さっき他区の動きを確認の話、質疑、ありましたけども、もうちょっと具体的に言うと、例えば屋内喫煙に関して、一応確認ですけども、何かルール化とか条例化されている例というのはあるでしょうか。

宇田川健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)

 他区について、条例でそのような規定をしているという区はございません。

伊東委員

 今の委員の質問に関連するかもしれませんけれど、今具体的に厚生労働省、国のほうとして、受動喫煙防止対策についての新しい動きというのはどうなっていますでしょうか。

宇田川健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)

 法の動きですとか、法案が案として出されているという状況はあるかと思いますけれども、最近の動きとしては、先ほど御答弁させていただきましたけれども、8月31日に国のほうで一定の受動喫煙の健康への影響についての報告をまとめたりですとか、あとちょっとさかのぼりますけれども、禁煙デーの際の国の企画したイベントの中でもそういった状況をパネラーの方が報告するというような企画をしているというようなところは、周辺の受動喫煙の影響について周知をしているというような状況はあるかというふうに思います。

伊東委員

 2020年オリ・パラに向けて、国のほうも受動喫煙防止対策ということで、受動喫煙防止対策強化検討チームというのを組織しているはずなんですけれど、そこでの検討状況は。

宇田川健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)

 そちらにつきましては、1月に開催されているかと思うんですけれども、そこでそれ以降の開催というのは把握をしておりません。

伊東委員

 それによりますと、まず平成27年11月27日、オリ・パラの競技大会推進本部におきまして、内閣総理大臣が、受動喫煙対策を強化していくという発言をされていらっしゃる。続いて、推進を図るための基本方針が、同じく11月27日の閣議決定、これは国のほうで決定されているということらしいんですけれど、それについては。

宇田川健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)

 こちらの受動喫煙防止対策強化検討チームの議論の記録として把握はしておりますけれども、それ以上具体的なことについては把握しておりません。

伊東委員

 それでは、既に幾つかの国内自治体において受動喫煙防止条例というものが制定されているかと思いますけど、その数は。

宇田川健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)

 神奈川県と兵庫県の、県としては2県。基礎的自治体としては、美唄市がございます。

伊東委員

 12号陳情の方の補助資料のほうで、2面の1番、なぜ必要かということで、アメリカは26州全面禁煙ということで、世界地図も掲載していただいていますけれど、この情報に関しても、この対策チームの第1回、1月25日の資料にも同じデータが活用されているかと思いますけど、これによってもやっぱり国単位、アメリカの場合は州単位で定められていると思うんですけど。また、先ほど御答弁いただいたように、日本の自治体において、県単位で行われているということから考えると、やはり一自治体、要するに先ほど委員の質問にもあったように、近接する区の境、区境を境に対応が違うというようなことがあると、利用者の方の混乱を来す要因になろうかと思うんで、あまり細かい範囲で条例というのは検討しにくいんじゃないかと思うんですけれど、どうですか。

宇田川健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)

 委員おっしゃるとおり、例えばJRで考えますと、各駅停車で自治体が違いますし、やはり行動する半径としても、一つの区にとどまって皆さん生活されているわけではございませんので、一定の広域の範囲で決まり事を決めていくということが効率的かというふうに思います。

伊東委員

 先ほどの検討チームの資料の中で、受動喫煙防止対策を講じている都道府県のうち神奈川県の条例制定後の分煙というか、公共の施設の中における受動喫煙対策の変化という情報、データが示されているんですけれど、そのデータによりますと、確かに学校、病院、官公庁施設、これはもともと条例制定前にもう90%程度だったんですけれど、制定後、若干数%ずつ伸びているというような情報が示されています。一方で、飲食店に関しては、条例制定前ですと20%、条例制定後が大体倍の42%ぐらいなんですかね、数字は示されていませんけれど、棒グラフですかね。あるいは宿泊施設、これも21%ぐらいだったものが、同じように42%ぐらい、倍ぐらいに伸びているということなんですけど、実情としてはまだ、これ条例制定後の平成23年の数値ですので、古いデータかもしれませんけれど、まだまだ現実との乖離が大きい。条例を制定しても、公共施設のうち、飲食店、宿泊施設等についての受動喫煙の防止対策というのが講じられにくいという実態もあろうかと思うんですけど、その辺は中野区として把握されていますか。

宇田川健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)

 神奈川県の条例とそれに基づく施設管理のガイドライン等については、承知をしております。特に、飲食店に対してのガイドライン等はかなりきめ細かく、具体的な改善の方法も示したりとか、そういったことも含めて、かなりきめ細かいルールを示しながら進めておりますけれども、委員おっしゃったように、なかなか進んでいっていないという現状はあるというのが現在の状況かというふうに認識しております。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、取り扱い協議のため、委員会を暫時休憩いたします。

 

(午後1時54分)

 

委員長

 それでは、委員会を再開いたします。

 

(午後1時57分)

 

 議題に供されている陳情につきまして、閉会中も継続審査をすべきものと決するに賛成の委員は挙手を願います。

 

〔賛成者挙手〕

 

委員長

 賛成少数。よって、本件については質疑を続行いたします。

 委員会を休憩いたします。

 

(午後1時57分)

 

委員長

 それでは、委員会を再開いたします。

 

(午後2時03分)

 

 現在、審査中の四つの陳情の採決については、きょうのところは保留し、あす改めて採決を行うということで御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 それでは、そのように決します。

 以上で本日の本陳情についての審査は終了をいたします。

 次に、第21号陳情、中野区立歴史民俗資料館の竪穴式住居についてを議題に供します。

 これより本件に対する質疑を行います。

 質疑はありませんか。

石坂委員

 今回の陳情文書表のところの、主旨としては、竪穴式住居の展示云々なんですけども、理由のところを見ますと、理由の2行目のところで、「もっと弥生時代の生活がわかるような、視覚に訴える展示をしてください」とあるんですけども、歴史民俗資料館の竪穴式住居及びその周りの展示は、これは弥生ではなくて縄文時代のものであったかと思うんですが、そのあたりはいかがでしょうか。

宇田川健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)

 この竪穴式住居の展示をしているコーナーは、「弥生時代のムラ」というコーナーとなっていますので、基本的には弥生時代、特に後期ということです。

石坂委員

 それじゃ、そこに置いてある竪穴式住居も、弥生時代の竪穴式住居という理解だということでよろしいでしょうか。

宇田川健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)

 おっしゃるとおりです。

小杉委員

 理由の一番下のほうにある、目黒区など、この三つの施設の展示方法と、中野区の展示方法の主な違いは何でしょうか。

宇田川健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)

 陳情者の方が例示している三つの公園につきましては、中で人の暮らしがわかるというような展示にいずれもなっているものでございます。

小杉委員

 中で人の暮らしがわかるようになっているということですね。ホームページなんかも拝見しましたけども、実寸大ということで非常に大きいし、そもそも今回、この歴民のほうは、2分の1の大きさですよね。見た感じ、そもそも違うものですよね。ちょっと私も気になったので行ってみたら、2分の1ですから、確かに小さいと。もうちょっと工夫の仕方があるんじゃないかなと思いました。例えば、行ってみたら、中が当然真っ暗なんで何が入っているのかも全然わからない。もうちょっと人が行ったらライトか何かがついて、中の人形とか土器がわかるようなとか、そういった工夫が必要なんじゃないかなと思ったり、主旨としては、展示が殺風景で工夫してくださいというのはわからなくもないなと思いましたけど、そういった――ただ、展示物の評価というのは非常に難しいなと思います。だから、その辺の、本人も思っている認識が全部議会の委員と一致できるのかどうなのか、ちょっと難しいななんて思いながら、そういった展示物の評価と、何というんでしょうね――というところで、私もそう感じはしたものの、「中野の恥です」と言うと、そこはちょっと、そこまでは私も感じなかったなと思ったんですけれども、その辺はちょっと担当者としてどのように考えられていますか。

宇田川健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)

 先ほど目黒区ですとか、杉並区、足立区の展示のこと、御質問いただきましたけれども、こちらの展示は、いずれも歴史考証というか、当時の生活までかなりわかった状態で展示ができるという時代のものということですけれども、歴史民俗資料館で現在展示している弥生後期の時代については、農耕をやっていたということ以外、なかなか生活ぶりまでは未解明な部分が多いということで、この歴史民俗資料館開設の準備に際して、専門委員会の中でも検討した結果、今回のような展示になったというような経緯がございます。その後について、弥生時代のこの後期の時代について、何か展示で具体的にできるほど解明が進んだという状況ではないという認識をしております。

 ただ、ライトですとか、ちょっと全体のことにつきましては、開館以来リニューアル等しておりませんので、いろんな工夫はしていかなくてはいけないかなというふうな認識はしております。

小杉委員

 これで、意見としてもし出た場合に、それは検討というか、そういった協議会みたいなのかな、

検討される形にはなるんですかね。

宇田川健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)

 もし大がかりにこちらの展示の方向を変えるということになると、専門家を交えて、どういう展示にしていくかということについては検討が必要ということになるかと思います。

石坂委員

 こちら、専門家が見ても納得するようなという形で記載がありますけども、現在の展示については、区の、あるいは今委託でいいんでしたっけ――業務委託のほうの先の学芸員の方がいたり、あるいは区のほうでも学識経験者等々さまざまな方が、そこを実際見たことがあるんじゃないかと思うんですけども、そうした際に専門家とされる方から、もっとこうしたほうがいいんじゃないか、これじゃ不十分じゃないかみたいな声というのは、これまで担当のほうとしては聞いていたりとか知っていたりとかありますでしょうか。

宇田川健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)

 特に専門家の方から改善等のお声というのは、いただいている状況ではありません。

木村委員

 ここに殺風景とか貧弱とか書いていて、これは主観によるんでいろいろあるんですけども、今お話があったように、専門家が見ても納得するとか、中野区の恥と言われて、じゃそれを変える――工夫するのはもちろん大事なんですけども、この陳情者が求めているレベルを実現するためには、相当なやはり大規模なというか、改善が必要かと思うんですけども、これまでこの竪穴式住居の展示ですか、そういうふうに大がかりな何か改善というか、取り組みをしたということはございますか。

宇田川健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)

 ございません。

伊東委員

 ちょっと参考までにお聞きしたいんですけど、歴史民俗資料館のほうで用意されている竪穴式住居というのは、区内で発掘調査された、実際の竪穴式住居跡から復元したものなのか。それとも一般的に竪穴式住居というのはこういうものですよということで展示してあるのか。

宇田川健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)

 「弥生時代のムラ」というコーナーにつきましては、今の松が丘二丁目の片山遺跡から平和の森あたりを見回すというようなつくりで設定をしております。ただ、具体的に、展示しているこの竪穴式住居については、厳格に片山遺跡から復元したというものではございません。

伊東委員

 そもそも区内に竪穴式住居跡の遺跡というのは何カ所、現在のところ発掘調査が進んでいるのか。

宇田川健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)

 竪穴式住居の跡ということになりますでしょうか。

 すみません、ちょっと答弁を一たん保留させていただいてよろしいでしょうか。

伊東委員

 ちょっと調べておいてくれればいいです、別に答弁いただかなくても。

 展示の仕方として、実際に、例えば先ほどお話のあったところにあった片山遺跡だとか、上高田五丁目にもあるよね。沼袋の上のほうにもあるよね。結構区内に点在していたはずだから、まずその辺、よく把握した上で、本当だったらば史実に基づいたものを、ここで発見されたものについては柱がこういうふうに建っていたから、それを復元しましたというのが一番理想なんだろうけれど、今回はスケールも違うしということもあるし、ですから、そういう部分は、せっかく歴史民俗資料館ということで展示されているんだから、その辺も工夫していただくことはあったほうがいいのかなと思います。これは要望にしておきます。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、取り扱い協議のため、委員会を暫時休憩いたします。

 

(午後2時13分休憩)

 

委員長

 それでは、委員会を再開いたします。

 

(午後2時15分)

 

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、質疑を終結いたします。

 次に、意見の開陳を行います。意見はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、意見の開陳を終結いたします。

 次に、討論を行います。討論はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 ありませんので、討論を終結いたします。

 これより本件について挙手により採決を行います。

 お諮りいたします。第21号陳情、中野区歴史民俗資料館の竪穴式住居についてを採択すべきものと決することに賛成の委員は挙手を願います。

 

〔賛成者挙手〕

 

委員長

 挙手少数。よって、本件は不採択とすべきものと決しました。

 以上で第21号陳情の審査を終了いたします。

 それでは、所管事項の報告を受けたいと思います。

 初めに、1番、平成29年度国・都の施策及び予算に関する要望についての報告を求めます。

石濱健康福祉部副参事(福祉推進担当)

 特別区区長会からの平成29年度国・都の施策及び予算に関する要望につきまして、厚生委員会所管分について、健康福祉部の関係の施策について御報告いたします。

 なお、この報告につきましては、各委員会でそれぞれ所管分について同時に報告をしております。

 それでは初めに、お手元の「平成29年度国の施策及び予算に関する要望書」(資料2)を2枚おめくりください。要望事項の一覧となります。4から11、19が所管分となります。

 初めに7ページをお開きください。4、「子育て支援策の充実」ですが、1枚おめくりいただきまして、(4)「子育てを行う世帯の経済的負担の軽減」につきましては、新規の要望事項でございまして、子ども文教委員会の所管でもあります。

 次に、5、「ホームレス自立支援策の充実」でございます。おめくりいただきまして、6、「生活保護制度の充実・改善」でございます。ホームレス自立支援策の充実並びに生活保護制度の充実、改善につきましては、昨年同様の要望事項でございます。

 次に、おめくりいただきまして、12ページをお開きください。7、「障害者施策の充実」でございます。こちらにつきましては、新規の要望として、(3)「重度知的障害者の生活の場の確保」が加わってございます。「重度知的障害者が親亡き後にあっても住み慣れた地域で安心して暮らし続けられる生活の場の確保は、今後ますますニーズが高まる。そこで、重度知的障害者の生活の場として、グループホームを区内の限られた土地の中で整備するために、特別養護老人ホームと重度知的障害者向けのグループホームが同一の建物の中に合築が可能になるよう国の省令基準等の規制を緩和すること」というふうになってございます。

 次に、おめくりいただきまして、8の「介護保険制度の充実」でございます。こちら、おめくりいただきまして、14ページの9、「国有地の活用」でございます。こちらの部分が昨年同様の要望事項でございますが、(1)の「未利用国有地等の優先的使用の拡大」、(2)「活用に向けた制度の見直し」が所管となってございます。

 続きまして、10、「医療体制の充実と整備」でございます。こちらにつきましては、新規の要望事項で、「患者中心の医療の実現に向け、より効率的で質の高い医療体制を構築していくとともに、地域ごとに切れ目のない医療サービスを確保するため、次の事項について、実効性のある方策を講じること」といたしまして、(1)「基準病床数の算定方法の見直し」となってございます。

 続きまして、おめくりいただきまして16ページ、11、「予防接種の充実」でございます。昨年同様の要望事項となっております。

 最後に、29ページをお開きください。19、「オリンピック・パラリンピック支援策の充実」でございます。こちらの(2)「来街者受入れの取組み」の「また」の部分でございます。「また、ホストタウン登録をする特別区への財政措置を講じる」というところが所管となってございます。

 続きまして、「平成29年度都の施策及び予算に関する要望書」をごらんください。

 初めに2枚おめくりいただきまして、要望事項の一覧でございます。7から11、20が所管事項となってございます。

 初めに、8ページをお開きください。7、「ホームレス自立支援策の充実」でございます。要望事項は昨年同様でございます。

 おめくりいただきまして、8、「高齢者福祉の充実」でございます。(1)から(3)までは、昨年同様の要望事項でございますが、(4)、(5)は新規の要望事項となります。そのうち所管分の(5)「特別養護老人ホーム整備数の圏域間調整を可能とする仕組みの構築」でございますが、「東京都全体で急速な高齢社会への対応を図ることができるように、特別養護老人ホームが比較的整備しやすい老人福祉圏域と整備が難しい老人福祉圏域の間で、圏域をまたぐ形で整備数の調整を行うことを可能とし、特別養護老人ホーム入所待機者解消に向けた整備促進策を確立すること」となってございます。

 次に、めくっていただきまして、12ページをお開きください。9番、「都有地の活用」でございます。(1)「未利用都有地の積極的な提供等」が所管分でございまして、昨年同様の要望事項となっております。

 続きまして、10、「医療体制の充実と整備」でございます。先ほどの国への要望事項に準じまして、(4)「基準病床数の算定方法の見直し」が追加要望されております。

 続きまして、11、「配偶者暴力の防止と被害者保護の充実」でございます。新規の要望事項となっておりまして、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律が一部改正されたが、配偶者等からの暴力やストーカー行為等による被害は依然増加しており、被害が若年者にも及んでいることも深刻な社会問題となっている。これ以上、被害を拡大させないため、次の方策を講じること」となってございます。

 こちらの(1)の部分は、子ども文教の所管分でもございます。また、(2)につきましては、総務委員会の所管分でもございます。

 最後に、29ページをお開きください。20、「オリンピック・パラリンピック支援策の充実」でございます。こちらの(1)「スポーツ振興の基盤づくり」が所管分で、昨年同様の要望事項でございます。

 簡単ではございますが、報告は以上です。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

石坂委員

 まず最初に、国への要望のほうの12ページで、重度知的障害者の生活の場の確保のところで伺います。

 特別養護老人ホームと重度知的障害者向けのグループホームが同一の建物の中に合築が可能になるようということですが、これは単に建物を一緒にするだけということなのか、重度知的障害者が高齢期を迎えたときに、特別養護老人ホームのほうが利用できるという想定なのかというところがわかれば教えてください。

岩浅健康福祉部副参事(障害福祉担当)

 今回のこの要望に関しましては、同一建物の中に設置をしたいというものでございまして、サービスの連携までは触れているものではございません。現在のところ、グループホームにつきましては、家庭的な雰囲気でということがございまして、夜間もサービスを提供するような施設、もしくは病院と同一敷地内が認められていないということがございますので、今回の要望につきましては、中でも特別養護老人ホームとの合築を認めていただきたいという要望でございます。

石坂委員

 そうした場合に、今回ここで重度知的障害者、知的障害の中でも重度に限定していることも何か理由があってなんでしょうか。

岩浅健康福祉部副参事(障害福祉担当)

 グループホーム全体でもよかったというのは確かにあるんですけれども、特に重度の方、ニーズが今高いということで、特に数も少ないということがございまして、規制の緩和ですので、まずこの部分からということで、特に重度の知的障害者という名前を出しているものでございます。

石坂委員

 今回重度のところからということで、理解しました。

 あと、東京都の施策及び予算に関する要望書のほうの15ページのところで、(2)のところの下から3行目、「女性だけでなく、男性やSOGI」の部分がありますけども、この男性やSOGIのところでは、区の場合だと、女性の相談を受けていますけど、男性の相談を受けていなかったりですとかありますけども、区のほうとして、男性やSOGIの方における被害というもので、うちの区としてはこんなことがあったとか、あるいは他区でこんな事例があるのでとかという理由がもしわかれば教えてください。

鈴木健康福祉部副参事(生活援護担当)

 一般的な経済的な困窮ということに関する御相談を受けておりますけれども、男性とかSOGIの方に関する御相談というものは把握しておりません。

石坂委員

 ただ、他区の例としてこれが入ったということかと思うんですが、これが入った必要性というか、理由とかというのは何かありますでしょうか。

鈴木健康福祉部副参事(生活援護担当)

 頻度に関してはいろいろ状況があると思うんですけれども、被害というものが見られたケースがあったので、区の相談体制等の整備について要望があったものであると理解しております。

石坂委員

 他区の動きだとして、うちの区でも必要だと思いますけれども、その上のほうの(1)のほうの「性別や年齢に対応したシェルターや就業、就学支援のための施設を整備すること」とありますが、(2)のほうでは、女性、男性、SOGIと並んでいますけれども、この上のところの性別というところは、単純に男性、女性だけなのか、SOGIに対応した部分というのも想定されているのかがわかれば教えてください。

鈴木健康福祉部副参事(生活援護担当)

 従来、やはり主に女性というものを想定して、シェルター等の整備というものがされてきただろうと思いますけれども、昨今の状況をとりながら、もうちょっと幅広い対応が必要ということを踏まえて、この要望が出されたものと理解しております。

石坂委員

 確認ですが、今の(1)のところのほうには、男性やSOGIも含めたシェルター等の整備を求めているという理解で大丈夫でしょうか。

鈴木健康福祉部副参事(生活援護担当)

 性別、年齢ということに対応したということもありますので、男性とかSOGIの方を排除するという意味はないのだろうと思いますけれども、今後の方向性ということで、年齢、性別に対応したものが重要である、そういう認識で整備を求めているものであると理解をしております。

佐野委員

 これは国への要望の中で、29ページのところなんですけれども、「特にホストタウン登録をする特別区への財政措置を講じるとともに」と書いてあるんですが、具体的にどういうことなんでしょうかね。これ、よく意味がわからない。

永見健康福祉部副参事(地域スポーツ推進担当)

 ホストタウンでございますけれども、東京オリンピック・パラリンピックの開催に当たりまして、多くの選手でございますとか観客などが来訪することを契機といたしまして、全国の地方自治体と大会参加国、また地域とのさまざまな交流を図る。また、地域の活性化等を推進するということを目的といたしまして、国が事務局となって、そういった自治体から交流の計画等を募集いたしまして、審査を経て登録をしたものについてはホストタウンというような形で認定をされると、そういった手続を行っているものでございます。そういった実際にそのホストタウンの登録をされた自治体に対して、国のほうからさまざまな財政措置等の支援をもらいたいと、そういった要望の内容でございます。

佐野委員

 そうしますと、これ、この文章は後ろのほうにかかってくる、「民泊サービスの導入にあたっては、旅館業法の適切な措置・調整を行う」と次ページにも書いてあるわけですけれども、そういったことは中野区だけじゃなくてほかの区でもやるということなんですよね。中野区の場合には、これ関係しますというふうに一番最初にお話ございましたけれども、どういうことなんでしょうかね。

永見健康福祉部副参事(地域スポーツ推進担当)

 こちら、ホストタウンの登録につきましては、厚生委員会の所管分になるものでございますが、民泊サービスについては、ちょっと所管外ということでございまして、ホストタウン登録の部分ということでございます。

佐野委員

 そうしますと、一番最初に言っている「財政措置を講じる」というのは、金銭的には幾らぐらいを期待されているんでしょうか。

永見健康福祉部副参事(地域スポーツ推進担当)

 現在、中野区としてホストタウンの登録申請等を行っていない状況で、さまざま事前キャンプの誘致であるとか、交流の形というのは、いろいろなパターンが想定されるところでございますので、そのあたりの検討状況を踏まえた上で区としては考えていきたいというふうに思っておりますが、ほかの区の状況もあると思いますので、一定の区によっては、ある程度の財政の支援の金額等を想定しているところもあるかと思いますが、区としてはちょっと現在検討している状況というところでございます。

佐野委員

 そうしますと、今のところで、「財政措置を講じる」というのは、あくまでも期待値であって、現実的にはこれが入らないということもあり得るわけでしょうか。

永見健康福祉部副参事(地域スポーツ推進担当)

 こちらは特別区長会から、国の施策及び予算に対する要望書ということでございますので、この要望を受けた上で国のほうで検討した上で措置を行うかどうかということについて改めて検討、決定されるものであるというふうに認識をしてございます。

佐野委員

 そうしますと、具体的にどうなんですか。結局、これ期待値でこういった要望を出したいけれども、金額的には具体的に出すわけではないし、それはそれぞれの状況において変わってくるということですか。

永見健康福祉部副参事(地域スポーツ推進担当)

 このような「財政措置を講じる」という要望を受けまして、国のほうとして、可能な範囲で財政の措置につきまして検討するということであるというふうに理解してございます。

佐野委員

 これは要望になってしまうかもしれませんけども、結果として、やはり金額というのが大きく左右しますので、できる限りこれ、とっていかなきゃいけないと思うので、要望書を出すんであれば、そう思いますので、あくまでもこれ、要望になってしまいますけども、ぜひ頑張っていただきたいと思いますので、いかがでしょうか。

永見健康福祉部副参事(地域スポーツ推進担当)

 こちらは特別区長会という要望ということでございますが、区としても、ホストタウンの登録も含めまして、東京オリンピック・パラリンピックの開催に当たっての来街者等との交流について検討していきたいというふうに思っておりますので、こういったホストタウンの登録についても視野に入れながら、今後のオリンピック・パラリンピックに向けての対応についてさまざま検討していきたいというふうに考えてございます。

小杉委員

 国のほうの15ページと、東京都のほうにも同じ項目があります。医療体制の充実としてのところですけれども、全国一律の算定方法を見直すことということで、基準病床数を、何というんでしょう、区の判断で変えるということができるようにということでしょうけれども、それは減らそうと思っているのか、ふやそうと思っているのかとかというのは、何か考えとかあるんでしょうか。

石濱健康福祉部副参事(福祉推進担当)

 こちらにつきましては、やはり大都市などのように、特に東京の中のように、人口の流出入ですとか、それからいろんな区の中で完結しない、区民がほかの区の病院に入る、あるいは大学病院等もたくさんございますので、かなりそのエリアの中で、ブロックの中で完結し得ない。ですので、病床数の考え方とか基準が、全国一律になりますと、大都会の事例とそれからその都市部に一つか二つしかない病院というところとかなり算定の方法が同一になりますと変わってきてしまうということがありますので、今の基準のままでは、やはり東京都の中でも、また西部医療圏域の中でも、なかなか全国一律という考え方では難しいということが、東京都の今、医療構想の中でも話が出ているところでございまして、そういったことを踏まえて、特別区として国に要望をしていくというものでございます。ですので、一律にどこの病床を減らすとか、どこの病床をふやすとか、そういった具体的なところに踏み込んだものではございません。

小杉委員

 リハビリ病床の削減のとき、国は削減だと、東京都は目標達成、それを気にせずに上回る目標を立てたというのがあったと思うんですけど、必要に応じてふやすとかというのはわかるけれども、なかなか一律には言えないということですけど、エリアごとという実情もあるんだけども、必要であればふやすということが必要だななんて思いました。

 以上です。

山本委員

 ちょっと基礎的なところを教えてほしいんですが、こういった区長会から毎年要望を出されているということで、要望に対する回答というか、そういったものというのはあるんでしょうか。

石濱健康福祉部副参事(福祉推進担当)

 一応、こちらは特別区区長会として国に対して、翌年度の予算編成に当たって十分配慮を願いたいということで出しています。それに対して、特別区区長会に対して、当該前年度の要望に対しては対応できたとか、できないとかというのは、予算という形でも示されますし、そういったところから判断を特別区長会のほうでもしているところでございます。

山本委員

 わかりました。都に対するほうの11ページのところなんですが、圏域をまたぐ形で整備数、特養の「整備数の調整を行うことを可能とし」と書いてあるんですけれども、圏域というのは、「老人福祉圏域」と書いてありますが、東京都の中で圏域エリアの分け方なのか、それとも都民であれば、隣の近い近隣、県も含めて考えてほしいということでもあるのか、そういった、ちょっと詳細を教えてほしいんですが。

石濱健康福祉部副参事(福祉推進担当)

 こちらの要望につきましては、あくまでも東京都全体の中でという、特別区長会の要望でございますので、その中での話ということで、例えば三多摩と23区の圏域とかというような、そういったところでございます。

山本委員

 つまり特別区だとなかなか土地がなくて厳しいところではあるけれども、三多摩さんの土地をお借りしてつくらせていただき、そして東京特別区の中でなかなか待機になっていらっしゃる方をそちらのほうで面倒見ていただけないか、そういったことでしょうか。

石濱健康福祉部副参事(福祉推進担当)

 今、委員のおっしゃったようなことも含まれるとは思いますけれども、あとは、やはり考え方として、今ベッド数の考え方としてユニット型とか、あるいは昔で言う大部屋みたいな形のものとか、そういったものの制約とか要件によって補助金額が変わったりとか、そういったこともございます。かなり補助金の仕組み等についても細かい制約がございますので、そういったこと、全体のことを含めて、特別区が誘致をして、誘導して、待機者を減らすための施策を講じていただきたいというような、全体のことを含めて要望しているところでございます。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了をいたします。

 次に、2番、(仮称)中野区地域包括ケアシステム推進プラン(案)についての報告を求めます。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 それでは、(仮称)中野区地域包括ケアシステム推進プラン(案)について報告をいたします。(資料3)

 なお、この報告については、少子高齢特のほうでも重複で報告をいたすものでございます。

 地域包括ケアシステムの充実に向けて、中野区が目指す姿・目標、実現するための関係機関・団体等の取り組みを明らかにして、共通認識のもとに連携して、地域包括ケアシステム推進体制というものをつくっていくということで、今回、案を作成したということでございます。

 まず最初に、1枚目の紙の1番、「推進プラン(案)の内容」でございます。

 「目標とするまちの姿」ということで記載してございます。①から④まで。①身近な地域の中で見守り・支えあい活動によって支援が必要な人が把握され、適切な相談・支援を受けている状態。それから②として、認知症などへの理解についての規定。それから③で、町会などの団体や医療機関などが連携して見守り、それからさまざまなサービス、総合的なサポートする体制が整って、活発に活動が展開されている。それから④として、保健福祉・医療などの多様なサービス、必要量が確保され、かつ包括ケア活動の担い手の確保、それから多様な質の高いサービスが確保されているということで、以上の四つの姿を規定してございます。

 それから、(2)として、後ほどまた御説明いたしますけれども、区民、関係機関・団体、それから区の役割というものを定めてございます。

 それから(3)、これは前回の報告でも報告いたしましたけれども、取り組みの柱というものを八つ掲げまして、これらの八つの柱ごとに評価指標というのを今回掲げて、その達成をするための取り組みとして定めてございます。

 それでは、別紙、「(仮称)中野区地域包括ケアシステム推進プラン(案)」というものをごらんください。

 1枚開きますと、目次がございます。要点のみを説明させていただきます。

 まず、4ページです。4ページのところで、今回、総合事業ということで、来年の4月から総合事業を開始するわけでございますけれども、その必要量の想定ということで記載してございます。表のほうで数字が書いてございますが、介護予防サービスの必要量の基礎となる「介護予防対象者の想定人数」というのを今回、区では2万人と想定しています。そのうち虚弱層、高齢者の虚弱と言われる方々の人数というのが、およそ8,900人と想定してございます。これからの介護予防では、この高齢者、これ、フレイルと一般的に言われていますけれども、フレイルという状態にさせない、それから、ここからの改善、それから、進行させないという取り組みを今後進めていくということで考えてございます。

 5ページ、次をめくっていただきますと、フレイルの定義というものが書いてございます。それから、「プランの位置づけ」ということで、今回、区と区民のアクションプランとして策定するということを記載してございます。

 6ページをごらんください。6ページからは、「中野区の地域包括ケアの2025年に目指す姿」ということで記載してございます。「まちの姿」というのは、先ほど説明したとおりでございます。

 それから2番、この「プラン全体の達成指標」ということで、2025年の目指す姿が達成されているかを計測するための指標として、以下の達成目標を設定することといたしました。

 65歳の健康寿命ということで、これについては、要介護2以上の認定を受けるまでの平均自立期間ということで、25年度の実績値、それから30年度、37年度の目標値ということで設定をいたしました。

 それから、3番で、活動を推進していく上での圏域の捉え方ということで、新しく記述を設けました。

 まず一つ目が「日常生活圏域」ということで、これはすこやか福祉センター圏域ということで、この四つの圏域を設定しまして、高齢者等の日常生活を支えるための拠点としてすこやか福祉センター、それから地域包括支援センターを設置しております。

 それから2番目の圏域の考え方として、「日常区民活動圏域」というものを設定いたしました。これについては、地域包括ケアシステムに係る活動を推進する単位とする圏域については、区民が活動しやすく、地域の実情を踏まえた設定をすることが必要となるということで、これを区民活動センター、区内15カ所に設置した区民活動センターを拠点として、住民主体の活動を推進していく上での圏域として今回設定をいたしました。7ページをごらんいただきますと、その拠点の名称等が記載してございます。

 また、おめくりいただいて、9ページをごらんください。9ページ、第3章では、「目指す姿の実現に向けた区民、関係団体及び区の役割」ということで記載してございます。

 1番目が「区民の役割」ということで、一般的な役割ということですが、健康づくり、介護予防に取り組む。それから健康診断の受診など、セルフケアマネジメント――自分での健康管理ですね――に取り組む。それから、町会・自治会、民生児童委員、ボランティア団体等の社会活動への参加。それから、要介護や認知症になった場合の生活について意思表示、事前の意思表示と準備をするということで区民の役割を定めました。

 それから、「関係団体の役割」ということで、今回、地域包括ケア会議のほうに20団体ほどの団体が参加していただいていますけれども、それらの団体の分野というか、カテゴリーごとに役割というものをこのように定めました。

 1番目が例えば医療、それから2番が介護サービス事業者というように、団体の特性に応じた役割ということで、今回ここに記載しております。こちらについてはお読み取りください。

 それから3番目、「区の役割」として四つ掲げてございます。中野区における地域包括ケア体制の構築に向けた総合調整と施策の実施。それから、制度のすき間に落ちる人がいないような地域のセーフティネットの役割。それから、必要なサービスの確保とその質の向上。それから、権利擁護の推進ということで、区の主な役割ということで、こちらに掲げてございます。

 続きまして、10ページからが第4章ということで、取り組みの柱とそれからそれに向けた取り組みの方向性ということで掲げてございます。

 今回、新たに追加した部分を主に説明していきます。

 1番目、柱、本人の選択と権利擁護のところでは、「柱ごとの評価指標」ということで、ここに書いてございますように、「認知症日常生活自立度Ⅱ以上の人に成年後見人がついている割合」ということで目標値を掲げております。これを37年度までに、認知症、自立度Ⅱ以上ということは、基本的に財産の管理だとか、死後の手続だとか、そういうものの事前の準備ができない状態ということなので、成年後見人をつけて、これを37年度までに目標として100%いる状態を目指すということで、今回掲げております。

 それから、もう一つの指標としては、「成年後見制度について、言葉、しくみを知っているとこたえた区民の割合」ということで、この目標を掲げてございます。

 ページをめくっていただいて、11ページ、取り組みの柱2、「地域の見守り支えあい」、こちらでも前回目標ということでは報告いたしましたけれども、ここの柱としての評価指標として、町会加入率の向上ということを掲げてございます。28年度の実績値で52.9%ですけれども、37年度の目標値として58%ということで、これを加入率を向上していくということを区の目標として掲げてございます。

 それから3番目、「住まい・住まい方」になります。こちらについては、柱ごとの評価指標として、住みやすさの満足度ということで、27年度から37年度まで、このような数字ということで掲げてございます。

 この項におきましては、取り組みの方向性の最後の部分で、12ページの「さらに」になりますけれども、東京オリンピック・パラリンピックの開催の記載、それからグローバル化の進展を踏まえて、今後、誰もが生活しやすい「ユニバーサルデザインのまちづくり」を目指していくということで、こちらに記載を追加してございます。

 それから(4)番、四つ目の柱は、「健康・生きがいづくり・就労」です。こちらの柱の評価指標としては、「前期高齢者の就業率」ということで掲げてございます。22年実績値では33.7%ということで、これは23区でも低い数字でございます。それを37年度の目標として40%ということで、今回目標を掲げてございます。

 それから、13ページ、5番目、「介護・生活支援サービス」、こちらについては、住民主体の気軽に参加できる場ということで、こちらの場の箇所数についてを目標値として掲げました。これを37年度の目標値として、区内に170カ所、区がいろんな住民主体の活動を支援するなりつくるなりして、170カ所を創出していくということを目標に掲げております。

 それから6番目、「医療」、こちらについては、柱ごとの評価指標としては、地域包括ケア体制ということで、在宅で医療を受けられる体制をつくるということなので、在宅での看取りの人数ということで、この目標値を掲げました。26年度実績値が240人で、37年度の目標で570人というのを今回は目標として掲げてございます。これについては、240人というのが実績値で、今後、病院等の病床、看取りの施設がそんなにふえないということを勘案しまして、これぐらい死亡数がふえる分について、その分、増分を在宅での看取りということで勘案したときの570人という数字を設けました。

 それから、14ページ、「認知症対策」でございます。「認知症対策」に関しましては、認知症のサポートリーダーといいまして、認知症のサポーター養成講座という区民が広く受けている講座がございますけれども、こちらの講師役を行ったり、もしくは地域で認知症の人を支える活動をする方たちというのをサポートリーダーとして区が認定をしまして、それらのサポートリーダーの数をふやしていくということで、28年度の実績値は123人でございますが、37年度にこれを500人にふやしていきたいと考えております。

 それから、めくっていただきまして、15ページ、8番目の柱、最後の柱になりますけれども、こちらについては、30年度の目標値としてここに掲げてございますが、ICTを活用した関係機関同士の情報共有の仕組みづくりを30年度までに行うということで、具体的に定めてございます。

 解説については、後半のほう、16ページのほうに記載してございますけれども、支援を要する方に関する関係機関同士の情報共有、それから連携の仕組みとして、今後ICTを活用した仕組みを構築していかなければならないということで、さらに区では、ICT、IOT等の活用を含めて高齢者の情報を集約し、支援が必要となる方を把握して、支援を迅速かつ確実に行う体制を整備していくということを37年度の目標として掲げてございます。

 それで、その次のページからは柱別の取り組みということで、数ページ記載してございます。

 20ページをごらんください。20ページ、6章では、「取り組みの持続的な展開に向けて」、推進体制をどうつくっていくかということで、これは前回の報告でも報告いたしましたけれども、地域ケア会議、それからすこやかの地域ケア会議ということで設定をする。

 それから、21ページ、「会議の主な委員構成」としては、ここの記載のとおり、すこやかと地域包括ケア会議のメンバーを決めていくと。

 それから(2)として、(仮称)地域力推進コーディネーターというものを区として配置していこうと考えております。この目的でございますけれども、先ほど説明いたしました日常区民活動圏域、区民活動センター圏域を区域として、医療や福祉の専門職、区民活動センターの職員をチームとして配置して、地域実態を把握しながら健康づくりからケアまで一貫した対応体制を捉える、それから地域を総合的に捉えた地域資源の確保充実を進めていくということで、仮称ではございますが、「地域力推進コーディネーター」というものを設置していこうと考えております。役割については、以下のとおりでございます。

 それから(3)で、「中野区地域包括ケア推進会議の部会の設置」ということで、地域包括ケア推進会議の下に専門的な検討をする、もしくはカテゴリー、柱ごとの検討をするということで、ア、在宅介護医療連携専門家部会、それからイとして、生活支援・介護予防・就労・健康づくり部会、ウとして、認知症対策部会、エとして、住まい・住まい方部会ということで、関係団体、庁内の関係部署を含めた、こういう検討部会を設けるということが記載してございます。

 それから(4)として、「中野区の地域包括ケア庁内会議」ということで、今後、地域包括ケアに関する施策、それから事業等検討する上での意思決定を行う会議体として、庁内に地域包括ケア庁内会議というのを設置するということで記載してございます。

 最後の24ページと、その前の23ページですね、ごらんください。23ページについては、これまでの会議体の役割を整理したものでございます。それから24ページがプランの進行ということで、今後地域包括ケアシステム推進プランの中身については、PDCAサイクルを回して各種の会議等で実行し、それからチェックし、それから改善していくという取り組みを継続的に進めていって、平成37年を迎えるということで考えてございます。

 それから、この本体、別紙に加えて、参考資料というものをつけてございます。この参考資料につきましては、めくっていただきますと、ちょっと横長になっておりますけれども、こちらが関係団体、それから関係機関団体からの取り組みについてのアクションプラン、団体からいただいたものを表にしたものでございます。こちらも八つの柱ごとに取り組みを記載しております。

 中身を見ていただきますと、それぞれの団体が今後、どういう取り組みをしていくのか。それから、3年後と10年後にどういう状態を目指すのか、もしくはどういうサービス量を目指すのかということで、目標を掲げていただいております。

 各団体の右側の取り組みの中身では、この取り組みにおいて、どこの機関と連携をすればこれがもっと進むのか、そういう視点からも、どこどこと連携するという形で関係性を書いていただいております。

 この表の中で、青色の網かけになっている、入っていない部分等がございます。ここについては、今後の取り組みを区の取り組みということで、サービス必要量と目標値というものを改めてしっかりと構築しまして、この表のアクションのプランの中に区のアクションプラン、区の行うべきこととして、今後ここに記載をしていく予定でございます。

 参考資料の最後のページ、22ページからは、この委員会でも御指摘をいただきました、横文字が多いということなので、用語の意味ということで、こちら用語の解説を加えてございます。こちらについては、アクションプラン、参考資料につきましては、地域包括ケアシステム推進プランの成案になったときには、区のアクションプランと一緒に合体というか、加えた形で本案となるというふうに考えております。

 1枚目の紙にお戻りください。

 推進プランの期間としては、これまでも報告したとおり、平成28年から37年までの10年間ということで期間を設定してございます。

 今後の予定でございますけども、10月31日に地域包括ケア推進会議を予定してございますので、そちらで成案についての決定を得たいと考えております。

 報告は以上でございます。

委員長

 ありがとうございます。委員会を休憩いたします。

 

(午後2時56分)

 

委員長

 それでは、委員会を再開いたします。

 

(午後3時20分)

 

 休憩前に行われました報告に対し、質疑はありませんか。

石坂委員

 まず最初に、推進プランの案のほうの15ページのところで、「取り組みの方向性」の下から7行目のところで、すこやか福祉センターがアウトリーチ等の取り組みに、一貫して取り組んでいくということで、そのために「社会福祉士・リハビリテーション専門職等を配置した担当を設置し」とありますけど、これは現状の区の職員の中でこうした専門職を充てていくのか、あるいは新たに非常勤で採用したり、あるいは委託等と、どのような形で配置をするのかが、もし方向性があれば教えてください。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 こちらにつきましては、地域包括ケア推進分野を今置いておりますけれども、こちらのほうに社会福祉士・リハビリテーション専門職というのを現在も配置してございます。こちらがスーパーバイザーの機能を持って各すこやか福祉センターを支援するということを考えております。

石坂委員

 区の庁舎内にこうした方がいらっしゃる形になりますけど、各すこやか福祉センターのほうにいるというわけではなくて、あくまで区役所のほうから支援をするという理解ということでしょうか。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 そのとおりでございます。

石坂委員

 それからですけども、12ページのところで伺います。(4)のところのすぐ上のところ、(3)の部分の最後の部分という形になりますけども、そこまでの流れと違う流れで、オリンピック・パラリンピックを意識して、年齢、性別、身体能力、国籍等の、特性を持つ人云々で、「ユニバーサルデザインのまちづくり」とありますけども、基本的に今回、中野区では高齢者関係をメインに進めていく話ではありますけども、ここにパラリンピックですとか、その下に「身体能力」等と入っているところから見ると、障害者に関しての部分に関してもユニバーサルデザインのまちづくりに対して、地域包括ケアとして積極的に関与していくという方針だという理解でよろしいでしょうか。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 地域包括ケア推進プランにつきましては、次に障害児、それから障害者、それから子育て世帯、全ての人に対しての包括ケア体制を構築していくということで、当然どのような人にとっても住まい・住まい方の項の中では出歩きやすいまち、住みやすいまちということで計画を立てていかなければいけないということで、ユニバーサルデザインということを語っております。

石坂委員

 その上で伺いますけども、特に障害者の方の高齢化という問題も出てきているかと思いますけども、今これを見ると、基本的に多くの部分が健常者の方が高齢になったときの部分というのが基本の方向性になっているのかなと思いますけども、これに関しては、今後、障害者の方が高齢になっていくというところに関してもやはり何らかの視点を持っていることが必要と思いますが、その辺、いかがお考えでしょうか。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 障害者の高齢化によって、地域で住み続けられるかどうかというこれから課題があるということを認識しております。それについては、今後の障害者を含めた地域包括ケアの中で一緒に検討していきたいと考えております。

石坂委員

 障害者の方の差別解消法の中で、高齢者の福祉サービスもしっかりと受け入れるような形で進めていっていただければと思います。これは要望で結構です。

伊東委員

 この推進プランの案のほうについてお伺いしますけれど、最初に9ページ、第3章の「目指す姿の実現に向けた区民、関係団体及び区の役割」ということで示していただいていますけれど、その関係団体の役割の(1)「医療」という位置付けなんだけれど、この「医療」のところに在宅医療、介護連携の推進、医療介護のマネジメントの推進ということで書かれている割には、この括弧の中は医師会、歯科医師会、薬剤師会ということで、介護との連携に関する介護事業所連絡会が入っていない。団体ごとの役割なんだから、逆に介護サービス事業者のほうにもこうした文言が入ってしかるべきじゃないかと思うんだけれど、これだけ見ちゃうと、ここに書かれている在宅医療、介護連携の推進ということよりも、在宅療養について集中的に役割を果たしていくのかな、だから介護が抜けちゃうのかなというような気がしてならないんだけれど、それはどうなのか。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 こちら、団体ごとにカテゴリーを分けて記述をしてございます。今、委員の御指摘のように、医療・介護のマネジメントの推進といった場合に、介護サービス事業者のほうにもその役割としては当然期待するものがあると考えております。ちょっと記載方法については、工夫をしたいと考えます。

伊東委員

 記載方法という部分で、もうちょっとよく練った方がいいのかなという気がしてならないんだよね。全部目を通しているわけじゃないんだけれど、例えば21ページ、ごめんなさいね、飛んで。「取り組みの持続的な展開に向けて」の推進体制の(2)「(仮称)地域力推進コーディネーターの配置」ということで、ア、「目的」として、「日常区民活動圏域(区民活動センター圏域)を区域として、医療・福祉の専門職、区民活動センター職員をチームとして配置し、地域実態を把握しながら、健康づくりからケアまで一貫した対応体制を捉えるとともに、地域を総合的に捉えた地域資源の確保充実を進めていきます」ということで、じゃ、この表題の「地域力推進コーディネーターの配置」というのは、この日常区民活動圏域ごとに配置しますということは一言も触れていないんだよ。だから、どの範囲で、すこやかの圏域範囲で1名置くのか、その辺が読み取りにくい文章になっているのも事実だし、大体、この地域力推進コーディネーターの配置は誰がするのか。区のほうで指名して行うのかということが読み取れてこない。

 また、この役割については、国が推進する生活支援コーディネーターの役割を兼ねるものとする。国が進める、推進する生活支援コーディネーターというのは、1層から3層まであるんだっけ。一つには、中野の場合でいったら、中野区全域をにらんだ、それで2層はもうちょっと小さい圏域、それで3層になると、ケアマネみたいに個人に対応するというような位置付けがなされている中で、ここで言うところの地域力推進コーディネーターはどの役割を担ってもらうために、どこが指名して、どういうスキルを積んでもらわなきゃならないのかというものが、ここでは読み取れない。ましてや、この部分の地域力推進コーディネーターの配置について、10ページの「地域包括ケアシステムの目標とその実現に向けた取り組みの方向性」というところで、各分野の指標が掲げられているんだけれど、じゃ、この地域力推進コーディネーターというのはどこに属して、いつまでに配置していくのか。だから、そういうもの、ちょっと詰めが甘いんじゃないかなと思わざるを得ないような、一文見ただけでも感じるんだけど、どうですか。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 この「(仮称)地域力推進コーディネーター」については、日常区民活動圏域、区民活動センター圏域を区域として配置をしたいと考えております。配置については、すみません、記載してございませんけれども、区長が設置するということで考えております。

 それから、役割としては、今回、地域力推進コーディネーターの配置ということで、ここの役割の中で地域情報の把握、ケアの充実等、ここでは記載をしてございますけれども、前段の取り組みの中で位置付けをしっかり書かれていないという部分があるというのは認識しております。そこについては、記載を改め、加えたいと考えております。

伊東委員

 この地域力推進コーディネーター、これ地域情報の把握ということであれば、地域に精通した地域の方ということでいいのかもしれないけれど、ケアの充実ということになってくると、それ相応のスキルが求められるんじゃないのかなと。それをどういう人たちから、対象から選んでいくのか。だって、医療・介護の専門職など、関係者からの困難ケース等の情報収集って、これ個人情報も入ってきちゃうんじゃないのか。そうしたものについて、もうちょっとしっかりとした位置付け、資格、位置付けがないことには、この報告をいただいても想定しにくい部分があるから、それ、もうちょっと詳しく説明してください。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 この地域力推進コーディネーターについては、区の職員ということで配置を考えておりますけれども、医療・福祉の専門職としては、保健師、または福祉職を想定してございます。それらの職員と区民活動センターの地元のよく情報を把握している職員というがチームになって、健康づくりから医療、ケアというところまでチームとして動いて、地域の情報収集をしたり、それから専門機関とつなげたりということで、区民の活動の中での連携を図っていくというイメージを持っております。

伊東委員

 そうすると、この役割の部分の地域情報の把握という部分と、そのケアの充実という部分が分業化される、要するにこの地域情報の把握というのは、ふだん区民活動センターのほうにいらっしゃる区の職員のほうに情報が入りやすく、それがそっくりそのままうまく伝わるかどうかという問題もあると思う。だから、その辺ちょっと、まだ想像――区の職員を配置するといっても、その人はどこにいるかといったら、多分の今のシステムで言うとすこやかのほうにいることになっちゃうと思う。いまさら、また区の職員をここに配置するという、区民活動センターに。こういう体制は、なかなかとりにくいんだろうと思うんだけれど、とっていくのか。

高橋地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)

 配置については、今工夫をして、その中身を検討しているところでございますけれども、委員おっしゃるように、今まで地域に接する接し方がそれぞれの役割に基づいて、縦でやはり分断されているところがあったかというふうに思います。今回、ここで発想しておりますのは、チームとして配置ということで書いてございますけれども、その専門性を生かすために、同じ地域をチームとして、集団として一緒に向き合う、そんな形で想定しているものでございます。今回、この記述の中では読み取りにくい部分がございます。その点は、今指摘を受けたところでございます。今後、それを具体的に御理解いただき、地域の中で活躍できるように浸透を図っていく、そのことについては今後、取り組みを進めてまいりたいと思います。

伊東委員

 要は、じゃ、あくまでも、この地域力推進コーディネーターというのは、特定の人間1人を指しているんじゃなくて、この役割を担う人間をチームとして、そのチームのメンバーが総称として地域力推進コーディネーターという形になる。それで配置するということは、そこに常駐するということか。

高橋地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)

 今回、チームアプローチということで想定をしているところでございます。配置につきましては、職員数の限りもございます。資源をどのようにすれば最大限活用できるか、今検討しているところでございます。ただ、少なくとも地域に一番近いところに張りつく職員は確保するということは前提に考えてございます。

伊東委員

 何だか、配置するんだかしないんだか、よくわからないような答弁だけど。これは地域にとって、医療・福祉の専門職を担う職員と、それから地域事情に精通した職員が、要するに1名ずつでも配置されればこれは心強い限りで、見守り・支えあいを手伝っていただく地域の方々にとっても、すごく頼りになると思うんだけれど、今の答弁だと、ちょっとまだ曖昧模糊として区長とやり合っているんじゃないかな、そんなふうにとられるんだけれど、いいのか。

高橋地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)

 少なくとも15の地域、それぞれに福祉、医療、地域を見る担当の職員は対応する形で位置付けをしたいと思います。実際の職員の居場所につきましては、効率的に動けるように、また人員の限りがございますので、その組み合わせについて今検討しているところでございます。一地区ごとに、例えばここで申し上げている医療、福祉、区民活動センターの職員、3名ずつを置くという意味ではなく、役割としては1名ずつ、必ず対応する職員を組み合わせるということで捉えていただければというふうに思います。

伊東委員

 じゃ、担当としては頑張るんだけれど、もしかしたらば、幾つかの区民活動圏域を受け持つ人が存在することになるかもれしないということなのね。いや、さっきは配置すると言っておきながら、区全体の職員の――これからもよく検討しますって。

高橋地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)

 今後、先ほど申し上げましたとおり、検討しているところでございますけれども、その姿をよりわかりやすく御説明できるように、報告をしていきたいと思います。見える状態にしまして、区民の中に浸透していけるようなチームアプローチを実現していきたいと思います。

木村委員

 ちょっと細かいことは、また後で質問するかもしれませんが、まず全体的なお話、質問をさせていただきます。

 まず、これ、各団体と恐らくさまざまヒアリングをして、つくられたと思うんで、大変御努力が要ったと思います。そこは本当に感謝いたしますし、各団体においても、これだけ具体的な目標を出してくれたということは、ここにどうこう口を挟むものはないので、ぜひ一つの財産として大事にしていただければと思っております。

 その上で、今回は区と区民のアクションプランということで策定をされたと思いますけども、実際区独自で、区がこの地域包括ケアを推進するに当たってのプランというのが、今のところは今年度ですかね、1月ぐらいに取り組みとスケジュールというのがちょっと発表されて、10か年に合わせてステップⅠ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳというふうにやっていたと思うんですけども、じゃ、区としては地域包括ケアを推進するのに、具体的にどの時期にどういう数値目標を立ててやっていくという、そういったプランをつくるという予定はありますか。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 各庁内の部署については、1度、中で数字を出して一覧にしているものはございます。ただ、今後、地域包括ケアシステム体制をつくる上で、本当にそれが必要量として足りているのかとか、あと各団体のアクションプランは出てきているんですけど、各団体のアクションプランで取り組んだときに、我々の達成する目標をそれで達成できるのかどうかということをちゃんと検証して、その足りない部分については、各区が取り組みを進めるということで、もう1度各団体のアクションプランと区が目指すものというものを全体を見て、区の取り組みを改めてアクションプランとして定めたいと考えております。今回はちょっと報告に間に合いませんでした。すみません。

木村委員

 それはいつごろ策定というか、また報告される予定ですか。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 10月の末の地域包括ケア推進会議の中である程度出す、ちゃんと出すということで考えております。

木村委員

 ちょっと区がつくるのであれば、これはこれで各団体のいろんな組み合わせの目標があったと思うんですけども、2025年まで、やはり介護計画とか、さまざま長期計画も含めてしっかりした内容をつくっていただければというふうに思うので、早急にするしないは区の判断かと思うんですけども、これは一つの区民とのアクションプランですので、行政がつくるプランというのはまた明確に違うということはしっかり位置付けしていったほうがいいかと思います。

 その上で、一応、名称のほうなんですけども、「(仮称)中野区地域包括ケアシステム推進プラン」となっていますけども、そのまま通ると、まるで行政が自分たちの責任、主導で出したプランというようなイメージがつくというか、同じような名前で出していた自治体もありますけども、そういった意味では、区がつくっていくプランとはちょっと違うんだという、何か区民がしっかり自分たちの自発的にというか、そういう目標を出してつくったプランだというのを名称でわかるようなことをちょっと工夫が必要かなというふうに思うんですけども、いかがですか。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 名称につきましては、中野区らしさというか、「仮称」がとれるだけでなく、わかりやすく区民にも親しんでもらえて、今回、参加していただいている団体の方からも御意見をいただいて決めようと考えております。

木村委員

 それはぜひお願いしたいと思います。

 あとは、ちょっと細かいところ、先ほど区民活動センター圏域の話が出たので、そこから行きますけども、この区民活動圏域で地域包括ケアを何か取り組んでいくというのは、今回初めて出てきた、そういうふうに私は認識しております。そういった意味では、これまで中野区の場合は4圏域ということで、ちょっとほかの自治体と違うような圏域の分かれ方ということだったんですけども、地域包括支援センターを一つ飛び越えて、区民活動センター単位で何らかの取り組みをしていくということを今回打ち出してきておりますけども、例えばこの表の23ページですか、イメージ図があるんですけども、ここにピンクのところで、「地域支えあいネットワーク会議」と、日常区民活動センターのところが書かれておりますけれども、ここでは例えば「地域の見守り・支えあいに関係する団体の活動状況の共有や意見交換を行う」というふうに書かれておりますけども、じゃ、この区民活動センターの圏域の中で今後どのような活動をしようと思っていくのか、この地域包括、地域ケア会議のこの流れの中で。これが今回加わってきたイメージなんですけども、例えばケース会議とか、すこやか地域ケア会議が例えば年に3回とか、何かそういうふうに定期的には決まっていて、こういう内容を打ち合わせというか、会議するというのは決まっているんですけども、区民活動センター経由というか、どういうことを話ししていくというか、目的として掲げているのか、伺います。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 日常区民活動圏域につきましては、これまですこやか福祉センター圏域というのが日常、生活圏域ということで定めております。区内に4カ所ございました。日常区民活動圏域につきましては、もうちょっとさらに狭い範囲、つまり区民が町会だとかの活動、日常的な活動をしている単位でのやはり連携とか、取り組みがこの地域包括ケアの体制の構築の中では必要不可欠だろうということを勘案しまして、設定を改めてしたものでございます。地域資源だとか、地域で活動する団体、さまざまございますけれども、やはりその活動の単位というのは、日常区民活動圏域で結びつくものが多いということなので、そこを中心に、先ほど言いましたようにアウトリーチするチームアプローチを持ちまして、日常区民活動圏域の中の団体の連携だとか、区民活動センター圏域の中での課題についてそこで話し合ったりとか、支えあいネットワーク会議というのは既存でもうございますけれども、そちらも利用して意見交換等を行って、団体の活動状況等を把握して、さらにどう支援をしていくか、そういう施策の現場としての捉え方としては、この日常区民活動圏域というのが必要だというふうに考えております。

木村委員

 立ち位置というのはわかったんですけども、区が要望する、例えばネットワーク会議で、最初に質問したとおり、例えば定期的に会合を持つとか、どういうふうな要求というか、要望をしていくつもりなんでしょうか。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 支えあいネットワーク会議、現在も開催していただいています。およそ3カ月とか4カ月に一遍ぐらいは開催していただいていると認識しておりますけれども、そちらでは、日常区民活動圏域での課題等、要望等、いろいろ出てくるとは思いますけれども、それをすこやか地域ケア会議というのがいわゆる2層というものがございますので、そちらのほうに課題として挙げていただいて、さらにもっと区全体の課題ということでは、地域包括ケア推進会議のほうに挙げていただいて、全体で議論するというふうに連携をしていきたいと考えております。

木村委員

 じゃ、今開催されている会議に、その中に議案としてというか、乗せて、検討して、また意見交換をしてもらうというようなイメージということで。ちょっと関連して、あと、先ほど生活支援コーディネーターの話が出ていたんですけども、私が総括で聞いたときは、たしか保健師が各すこやかで1人ずつと、あとは職員が1人ずつ、計8人というふうに聞いていたんですけども、具体的に言うと、ここで言う地域力推進コーディネーターというのは、人数的に、ここを一応兼任すると書いていますけど、じゃ、8人よりさらにふえるのかどうか、決まっていれば教えてください。

高橋地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)

 15圏域、それぞれにチームアプローチするための役割を付与したいというふうに考えてございますので、単純に計算しますと、15人。ただ、兼務といいますか、重なる場合も想定がされることで、実人数としてはどうなるかというところで、まだ定まってございません。

木村委員

 15人とは言いつつ、全然、兼務するなら、もしかしたら8人におさまるかもしれないと、多分そういうイメージでここはとめておきますけども。いろいろ生活支援コーディネーター、各すこやかで非常に重要な地域の課題とか資源力を発掘する人たち、ここで決まるとさえ言われていますので、住民サービスというのは。だから、本当に、あまり負担かけずにという言い方は変ですけども、生活支援コーディネーターは生活支援コーディネーターのやっぱり役割がありますので、そこをしっかりと守りながら、これ進めていただければと思っております。

 あと、同じように22ページの中野区地域包括ケア推進会議の部会と書いてあるんですけども、これは全体の中で各部会にあるんですが、これは部会は、例えば定期的に何回開くとか、そういった何か今後の開き方、また取り組み方、目的というのは何か決まっているんでしょうか。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 この部会については、アの在宅介護医療連携専門家部会と、あとウの認知症対策部会については、今、在宅医療介護連携協議会というのを設置していまして、そこの部会ということで定期的に開催しています。現在は3カ月から4カ月に一遍ぐらい、年間三、四回ということで開催しております。今後の課題というか、話し合う中身にもよるとは思いますけれども、定期的に開催をして、課題についてここで一定の検討を進めるというふうに考えております。

木村委員

 じゃ、そこで部会で検討したのを年に3回開かれる全体会で反映していく。同じように、(4)番は、これ、庁内のほうで各部長とか室長が中心となって会議を設置するというふうに書いているんですけども、これは年何回とか、何かそういうふうに定期的な検討とか、どういうふうにここを運営していこうというふうに考えているか、教えてください。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 こちらにつきましては、地域包括ケア推進会議に当然、区としての考えを出すに当たっては、こちらの会議で内容的にも決定をしていくということですので、最低年3回、プラスアルファで課題によっては施策の検討においては別途設置をすることを考えております。

木村委員

 年3回ですね。で、ここが要は今回つくった――つくったか、これからの推進プランに関して、区がどういうふうにかかわるかというのが一番大きいかなというふうに思っております。一つ、ちょっと整理しなきゃいけないというか、前回の報告で、アウトカム指標というのがたしかありました。これは多分この中で、各団体の取り組みの評価指標にここが反映されていると思うんですけども、一方で、今回、本編のほうの各柱として評価指標が出ております。ですので、評価指標というのは、いわゆるアウトカム指標という意味で使っているんでしょうけども、この二つの指標が出てきていまして、こちらでは本編の、団体のほうでは、本編の評価指標というのが出てこなくて、こっちのほうでは、前回報告、本編のほうでは前回報告があったら、いわゆるアウトカム指標というのが出てきていない、この何というか、指標がそれぞれどういう意味で使われているのかというのをちょっと整理が全然されていないような感じなんだけども、ここはいかがですか。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 まず最初に、こちらの柱のほうの目標値につきましては、これは達成度合を見る指標というふうに考えてございまして、平成37年度までに目標値、確定的な数字をなるべく出して、それを年度ごとにどれぐらいの数値を達成していったら37年度に100%を達成するかということを見ていく指標として、改めて区として本当に必要なサービス量は何かということから視点で設定した柱ごとの目標になります。こちらの各団体のアクションプランのほうに記載しているものにつきましては、従来どおり取り組みごとのある程度の目標値ということで掲げてございまして、ちょっとこちらの、この柱ごとの達成目標と、このアクションプランのほうに入っている、もとアウトカム指標と呼んでいたものについては、若干ちょっと整理が必要かなとは考えておりますけれども、あくまで達成目標としては、こちらの柱ごとに掲げておりますものを年度ごとにどれぐらいの実績値を達成したかということを見ながら、平成37年を目標にPDCAサイクルを回していくというイメージでおります。

木村委員

 念のため確認ですけど、この各団体で書かれてある、いわゆる前回報告があったアウトカム指標というのは、これは関係団体がつくった指標なのか、区がつくった指標なのか、どちらですか。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 こちらのアクションプランのほうに、参考資料のほうに書かれている評価指標については、区が最初に設定をして、各団体の取り組みを書いていただくときに、一応こういうものを区は目安として取り組みの評価をしていきますよということで掲げたものでございます。

木村委員

 じゃ、一応、両方区がつくった指標ということであれば、なおさらちょっと整理が必要かなと。これ、関係団体がつくった指標であればわかるんですけども、区がつくったのであれば、ちょっと二つの指標のあり方というのが出てきているのは、ちょっと例えば、本編でやはりしっかり整理する。前回、囲みでアウトカム指標って、何か囲みでできているんですごいわかりやすかったんですけども、今回そういう囲みもないですし、同じような言葉が本編とまた資料でも出てきて、しかも意味が違うというかいうことであれば、少し整理しないと、これはわかりにくいというふうに思っております。

 あと、今回のこの本編のほうのプラン全体の達成指標というところで、一番大きい指標としては、65歳の健康寿命を第一として掲げているということで、前、少子高齢特で和光市の地域包括ケアシステムの講演がございました。和光市は、当然介護認定率をいかに下げていくかというところをやはりこだわって、そこから逆算して、さまざまな事業というのを取り組んでいるんですけども、いわゆる中野区にとっては、介護認定率の低下というのも、これ入っているんでしょうけども、やはり健康寿命をいかに延ばしていくかというところに大きなというか、区民の皆さんにもわかりやすいようにという意味での数値目標ということでこれを使っていくということで、今回出してきたということでよろしいですか。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 おっしゃるとおりで、介護認定率については、やはり目標としては掲げられないわけではないとは思いますけれども、やはり今後高齢者がふえていくのは、介護認定率を実際数字をここに目標にして、それをどう削っていくかということよりも、やはり区民の方と区内団体とのアクションプランということで、一緒の目標を掲げてわかりやすく目指すということで、やはり今後、健康な状態で長生きしていただくという、やっぱり65歳の健康寿命というのが最適の数字ではないかと考えているということでございます。

木村委員

 そうであれば、例えば健康寿命を延ばしていくということの数値目標からいかに逆算して、今これだけやらなきゃいけない、またそれを達成するためにはこういう事業が必要だ、こういう数値が必要だということをやっていったほうがわかりやすいんですけども、八つの柱と、このプランの健康寿命との関係というのが一つ、何かつながりがよくわからない。確かに1個1個達成すれば、何となく健康寿命の延伸にはつながるかもしれないんですけども、実際、この健康寿命を延ばすために何が必要かというところの逆算の計算というか、背景というのがちょっとわからない。本当にこの数字を大事にしていくんであれば、例えば過去10年間は中野区健康寿命というのはどういう傾向であって、10年後、平均寿命は当然延びますけども、それに伴い、さらに何もやらなければ延びないよりも、こういうふうにプランを組んで、これだけ延ばしていきたいというような具体的な数値が当然出てくるでしょうし、その数値目標を達成するためには、どういう状態をつくったら、この目標が達成されるんだということが出てくると思うんですね。それは当然、今回のアクションプランに限らず、先ほどお話しした区のプランというか、計画にしっかりと反映されるべきであると思うんですが、ここの取り組みの部分が少し、大事な目標にもかかわらず薄いんじゃないかというふうに思うですけども、いかがですか。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 健康寿命を延ばすためにどのように施策を組み合わせてその数字を達成するかというところの細かい組み立てについては、まだちょっと検討中でございます。今回、区としては、総合事業の必要量の想定ということで、2万人対象、それから虚弱層の想定人数というのを出しまして、これらについてどう介護予防の事業を構築して、そこでいかに介護予防の実績を出していくかというところで取り組みを具体的に定めていきたいと考えております。

 それから、介護予防ケアマネジメントというのが新たに始まりますけれども、介護予防ケアマネジメントの中でも、いかにケアマネの質を向上しながら区民の方の満足度を上げながら、かつ介護予防を成し遂げるかというところの、実際の担保できるような方法についても、もう少し具体的に書き込んでいければと考えております。

木村委員

 最後に、区のかかわり方として、先ほど庁内で包括ケア庁内会議を設置していくということなんですが、当然、どの部署がどこにどうかかわるんだというところがはっきりしていかないといけないし、当然、横串で考えなくてはいけない。ここで本当は介護のこととか聞くんであれば、区民のほうで聞かなきゃいけないとか、いろいろありますが、やはり部署を越えた取り組みというのは当然必要になってきますので、こういった関係団体のこういうのは非常にわかりやすいんですけども、ここに例えば各部署がどういうふうにかかわるかとか、そういう区の責任というか、区の所在というのをやはり今後区のほうで検討するんであれば、ちょっと明確にしていって、区全庁的にやはり取り組むということをしっかりとアピールというか、責任の所在をはっきりして進めていただければと思うんですが、いかがですか。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 別紙になっているアクションプランについては、区の取り組みについてもしっかり書き込んで、さらに区が関係団体と区の取り組みを見ながら、じゃ、どういうところに力を入れていくかというところも含めて、区の責任も明確にして定めていきたいと考えております。

小杉委員

 14ページから15ページの認知症対策についてです。サポートリーダー数を指標に挙げています。37年度に500人を目標値にするということですけれども、これだけ読むと、サポートリーダーはふえたけども、認知症の患者さん、もしくは疑いの患者さんが、例えばどこにどれだけいるのかというのがちょっとわからないというか、把握できないような形になるんじゃないかというのがちょっと心配されます。何でしょう、この後半に書いてある認知症への早期の気づきが云々ということで、認知症の初期集中支援チームを開始されるときも伺いましたけども、年に30件の認知症の疑いの患者さんの情報が寄せられるということで、非常に少ない状況でしたけれども、この委員会でも報告されたように、将来2万人の認知症の疑いの方がふえるということで、かなりの比率です。その方たちをきちんと把握を区としてしていくこともあわせて考えないと、リーダーの資格は持っているけれども、認知症患者がどこにいるのかわからないみたいな話になるのがちょっと危惧されるんですけれども、そういった、何でしょう、認知症患者が2万人、ふえていく、年度ごとの想定人数を例えば80%把握を区ができるようにするとか、そういう認知症患者さんの把握の指標を掲げることを必要じゃないかなと、これを読んで思ったんですね。自動車の免許をとったけれども、車を運転したことありませんみたいな人が出てもあまりしようがないわけなんで、何でしょう、その辺の検討は何かされていますか。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 今、委員がおっしゃった幅広い、地域の中で認知症に対する知識を持った人をふやして、町会だとか、民生児童委員だとか、いろんな地域の人たちが認知症に対する知識を持って、なるべく早期発見してつなげていくという取り組みとしては、認知症サポーター養成講座というのをやっておりまして、それについては、今回指標としては、37年までに4万人を一応養成するというふうに考えております。4万人と言いますと、認知症の患者が例えば1万から2万だとしたときに、4万人だから、2人で1人を見ればいい――単純な計算ですけれども、それぐらいの規模で認知症サポーターを養成することによって、地域の認知症に優しいまちづくりということで裾野が広がっていくかなと考えております。

 ただ、それだけではやはりちょっと足りないということで、認知症のサポーターをさらに広げて、地域の認知症の啓発とかにもリーダーになれるような人たちを実質的に確保していかないと、やはり区の職員だけでは対応できないということで、今回、認知症サポートリーダーという、ちゃんと役割をはっきりした人というのを養成していくことで具体的に人数を考えております。この37年度の目標値、500人というのは、例えば1万人の認知症の患者がいたら、20人に1人ぐらいの割合なんでございますけれども、それと認知症サポーターが4万人いるということによって、なるべく引きこもりの認知症の患者だとか、引きこもりの高齢者を地域とつなげていくということを図っていくための必要なサポートリーダーということで考えています。

小杉委員

 それはいいとは思うんですが、やっぱり認知症が2万人ふえるよ、だけども、区に把握されるのは数字が少ない。気づきが、早期に発見しなくちゃいけない状況の中で、やっぱり的確に把握していくことの視点がやっぱり必要じゃないのかなと思うんですね。サポーターがふえるのはいいことだし、地域環境を整えられると思うんですけどね。その辺の何か、いわゆる想定される2万人をきちんと把握をして、その人たちをどうして――サポートリーダーの力をかりながらどう支援していくのかという、そういった視点がぜひ必要なんじゃないかなというか、これだけ読むと、その辺のことを何か考えられているのかどうなのか、ちょっと不安が残ったんですけれども、何というんでしょう、そういう視点でもぜひ御検討いただきたいなと思いました。要望としておきます。

山本委員

 私からも、認知症サポーター養成講座に関して、ちょっとお伺いしたいんですが、小・中学校、児童のころから、それからまた成人で関係団体の方々、年配の方々、お父さん、お母さん、そういった方々に対してのアプローチというのは、もう積極的にやっていただいているかと思うんです。ちょっと国の状況というのも教えていただきたいなと思うんですが、要はサポーター養成講座ということで、ある場所、区民活動センター等々、集会場を活用してやるという、訪問をしてどこかでやります、皆さん集まってくださいという形で今やっていらっしゃるかと思うんですけれども、東京都の事情で言えば、地方から大分若い方も大学、住民票を移していない方、若い方もおられて、そのまま若者として就職されて、ひとり暮らしで住まわれる方もたくさんおられるという状況の中で、企業でやっているところもあれば、非正規で働いておられる方々もおられる。そういった方々は、区報でも周知しているところではありますが、なかなか集会室に、地域のアンテナを張っていくという部分、なかなか難しいのかなとも思うんです。そろそろそういったところにも、層にも目を向けていく必要性が僕はあるんじゃないかなと思っておりまして、厚生労働省がどういった今、サポーターキャラバンの次の段階を考えておられるのか。つまり皆さんもスキルアップのためにウェブ講座とかいろいろあるかと思うんです。そういったものがあれば、何だろうな、何かインセンティブが働くような形がとれるのかとかも含めて、若い方がもっと気軽に、大学を卒業した後の方でも構わないんです。そういった方も多いので、そういった方々が受講しやすい形にして、より裾野を広げて、これは東京都の問題だけではなくて、全国的な問題でもありますので、その方々が地方で、田舎に夏休み帰ったときに、実家に帰ったらおばあちゃん、祖母に、「あ、そうなのかもしれない」とか気づきとかも、日本全体で考えれば、そういったところも必要なのかなと思ってはいます。そういったところに関して状況、知っていれば教えていただきたいなと思うんですが、いかがでしょうか。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 国としては、認知症の養成講座、サポーター養成講座で、たしか平成30年までに全国で800万人の講座を受けることを推奨しているということなんですけども、やはりちょっとなかなか数字が伸びてきていないという状況もございまして、キャラバンメイトという、講師役を養成するということを国が制度としてつくっているんですけど、キャラバンメイトで全然講師として活躍できていない人がいるだろうみたいなことで、今どれぐらい実働で働いているのかというのを調査が来たりとかしていまして、実際にもっとキャラバンメイトを活躍させるということで、今国はてこを入れようとしているということは認識しております。

 区としても、やはりなかなか届きにくい層というのは、若者も含めているかなということで考えておりまして、今、委員がおっしゃったように、いろいろな職場とか、若者とかがふだん所属しているところにアプローチをするというのが一つですし、あと今回、地域包括ケアプランの会議に入っていただいている不動産協会だとか、宅建協会というのがあるんですけども、そちらが例えば大家さんからアプローチして入っている、住んでいる方にアプローチするというやり方も今回提案を受けておりますので、さまざまな方法を検討して、若い人へのアプローチも進めていきたいと思います。区内のイベントとかで、若者が例えば参加しやすいものを考えたりだとか、さまざまな方策はあると思いますので、その辺を検討していきたいと思います。

山本委員

 そのサポーター養成講座で出席すると、テキストを見ながら、サポートリーダーの方が教えてくださる。実例とかも踏まえて、ちょっと寸劇なんかもあったりなんかするところもあるわけじゃないですか。そういうのも一連として、ウェブ上でやれる取り組みというのは、そういうお話というのは今全然ないような状況ではあるんですか。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 まだちょっとウェブでeラーニングみたいな形でやるというのは、ちょっとまだ区としても用意はしていません。若者も含めて、気軽に学べる場ということで、いろいろ工夫はしていきたいと考えています。その一つとして、ウェブというのもあるかなとは思います。

小杉委員

 手短に、すみません、さっきの話の続きですが、認知症患者は、例えば平成28年度でどれだけの人数を想定して、何人いると把握しているとかという、そういう数字上というのはつかんでいるんでしょうか。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 28年度現在で、国の推計値をもとにおよそ1万人と把握しております。

小杉委員

 1万人を推計して、中野区内にも――だから推計値として把握をしているよということにすぎないわけですね。実際にどこに誰が住んでいるよとかというのは、その辺は、何でしょう、現状では把握していないということですかね。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 介護保険の認定を受けている方というのは当然いらっしゃいます。その数、ちょっと今正確には言えませんけど、およそ6,000人から7,000人ぐらいということで把握しております。

伊東委員

 先ほどのちょっと木村委員の質疑に対する御答弁の中で、これに基づくアクションプランを決めていくとおっしゃったのか、ちょっとそれ確認。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 アクションプランということで、区と関係団体がどういうことを取り組んでいくかということで、今回、この案の中で区として取り組みの方向性としては示させていただいていますけれども、別紙がございますけども、参考資料の中の各関係団体のアクションププランとしては、ここにも掲載していますけども、この空白の欄については、区がここで何を取り組むかということを具体的に記入していくということで考えておりまして、それについては今回の報告ではちょっと間に合いませんでしたので、こちらのほうを記入して、区と関係団体が全体の柱ごとに何を取り組むかということを記載していきたいと考えてございます。

伊東委員

 そうだよね、別にアクションプランという形で、しっかりとした別のものをつくるというんじゃないよね。であれば、だって、ここに5ページに書かれているプランの位置付けということ自体がおかしなものになっちゃうものね。この最後の行に、この推進プランは、区と区民のアクションプランとして策定しますということなんで――ただ、それを先ほどケア会議で決めますよ、策定しますよと、区の役割について大分抜けている部分がある中できょうの委員会報告、それで31日の推進会議、10月31日とはっきり日にちまで明記して、中野区地域包括ケア推進会議で推進プランを策定しますよと。あと、一月切っている中で、委員会の報告はどうなっているのか。結局、定例会終わって間もない中で、31日というのは、当委員会の地方行政視察が入っている中で、本当に限られた時間の中で、もう1度この所管の委員会にちゃんと説明できるのか。だから、非常に慌てているのはわかるんだけれど、こういうようなものを示されて、報告しましたと言うんじゃ、全体がつかめないし、どう考えているのか。

委員長

 委員会を休憩いたします。

 

(午後4時12分)

 

委員長

 それでは、委員会を再開いたします。

 

(午後4時19分)

 

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 地域包括ケアシステム推進プランの、今回資料の中で「策定」と記述しておりましたけれども、策定に向けて、今回意見を10月31日に団体からもいただきまして、その後、議会での報告を経て、また御意見をいただきまして、最終的に策定ということで進めたいと考えております。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、本報告については終了をいたします。

 次に、3番、平成29年度介護予防・日常生活支援総合事業の概要についての報告を求めます。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 それでは、平成29年度介護予防・日常生活支援総合事業の概要について報告をさせていただきます。(資料4)

 この内容につきましては、区民委員会との同様の報告になりまして、少子高齢特にも重複で報告をする予定でございます。私からは、厚生委員会所管の部分について説明をさせていただきます。

 まず最初に、1番として、総合事業の趣旨でございます。総合事業、介護予防・日常生活支援総合事業という、これまで区が介護保険の改正によって移行を今までしてこなかったものでございますけども、これが平成29年4月にこの総合事業を実施するということで、今検討を進めているところでございます。

 この目的としましては、各自治体が地域の実情を踏まえた創意により住民等の多様なサービス提供主体の参画を可能とすることで効率的、効果的な事業の推進を目指すということで、趣旨が掲げてございます。

 2番目として、区がその総合事業においてどういうことを考えて実施をしていくかという基本方針を掲げております。

 1番目が、先ほどプランの中でも説明をいたしましたが、高齢者の虚弱化を防止するための運動機能等の改善、閉じこもり予防を図っていく。

 それから2番目として、身近な地域の施設を健康づくりや介護予防の拠点として位置付けて、効率的かつ効果的に支援をしていく。

 それから3番目、介護予防や生活支援に取り組む住民主体活動、NPO等の発掘、育成を進め、高齢者が担い手として参加し、活躍できる機会を充実させるというふうに考えております。

 3番が、事業移行のイメージでございます。ちょっと字が小さくて、見づらくて申しわけございません。この左側の大きい四角の中の右側の真ん中あたり、「地域支援事業」と書いてある部分が、見直し後の項目になります。介護予防・生活支援サービス事業ということで、訪問型、通所型、類型がございまして、一般介護予防事業というのがございます。

 それが詳しく記載したものが、一番右側の表になります。「新しい介護予防・日常生活支援総合事業の詳細」ということで、上から、「現行の訪問介護相当」、①と書かれているところ、それから「多様なサービス」として、訪問型の緩和だとか、住民主体、それから短期集中、移動支援ということで、メニューがあります。その下側が、「現行の通所介護相当」ということで、通所型のサービス、それから市町村が地域の実情に応じてサービス内容を検討するというものがその下。それから、新たに「介護予防ケアマネジメント」というものが、後ほど説明いたしますけれども、加わります。それから、引き続き「一般介護予防事業」というのが、今回の総合事業の中にも位置付けられてございます。

 ページをめくりまして、2ページ目、まずは「介護予防・生活支援サービス事業」の概要について御説明いたします。

 まず、アの「訪問型サービス」につきましては、一番上の表は介護保険分野の所管となっておりまして、区民委員会での報告になりますので、こちらの説明は省かせていただきます。こちらの委員会としては、その二つ目の表、「住民主体サービス」と書かれた表のところをごらんください。

 提供者としては、「シルバー人材センターほか」を一つ想定しておりまして、もう一つは「ボランティア等の自主団体」の提供者ということも想定してございます。サービス内容としては、ボランティア等による日常的な家事支援ですね、買い物とか、家事だとか、そういう家事支援等の生活援助をイメージしております。

 「シルバー人材センターほか」のほうの提供としては、利用時間は1回当たり60分程度、それから1カ月に4時間ぐらいまでをということでサービス量としては想定しております。一方、ボランティア等の自主団体については、これから募集をしたりしていくわけですけども、その団体の活動内容等に提供時間はよるのかなと考えております。

 それから、2番目の類型として「通所型サービス」というのがございます。これも一つ目の表については、介護保険のほうということで、3ページ目の上側の表をごらんください。「住民主体サービス」として、一つは、提供者として高齢者会館事業受託者を想定しております。そちらについては、高齢者会館におけるミニデイサービスということで、体操や運動、それからレクリエーションなど、それから会食ですね、会食を含めたサービス内容として、提供時間は3時間以上ということで想定しております。

 それから、提供者としてもう一方、ボランティア等の自主団体ということでも想定をしております。そちらについては、生活機能向上を図る体操、運動を取り入れることなど、一定の介護予防に資するような要件を備えた活動ということで、提供時間は2時間以上ということで想定をしております。

 それから、サービス類型としての短期集中予防サービスというものも想定しております。プログラムは、ここに書かれているように4種類を今想定しております。運動機能改善、それから口腔機能改善、それから音響機器活用、認知症予防ということで考えております。

 運動機能改善と口腔機能改善につきましては、これまでも2次予防サービスとしてやってきたものについては、短期集中予防サービスとしてもう1回構築し直すというところで考えております。運動機能改善については、運動機能の低下に対するしっかりとした改善プログラムを組んでいくと。それから、口腔機能改善については、歯科専門職による口腔機能改善及び軽体操のプログラムなどを通じて口腔機能を改善するということを想定しております。それから、音響機器活用につきましては、前回の委員会のときに報告をいたしましたけれども、カラオケ等を活用した体操、運動、歌を組み合わせたプログラムということで考えてございます。それから、認知症予防につきましては、現在、帝京平成大学等の連携によってコグニサイズという、認知機能を向上するためのプログラムを今中野区版ということで、モデル事業として今構築してございますけれども、それの検証を踏まえて、来年度、認知症予防ということでプログラムを組んでいきたいと考えております。

 提供時間及び回数については、下記のとおりでございます。

 ウとして、「その他の生活支援サービス」というものも国としてはメニューを考えておりますけれども、これについて区としては、まだ具体的サービスとしては想定はしてございませんけど、今後検討を進めていきたいと考えております。

 それから、エとして、「介護予防ケアマネジメント」を実施していきます。介護予防ケアマネジメントについては、高齢者に対して、介護予防及び生活支援を目的としてその心身の状況に応じて、本人の選択に基づいて適切な事業が提供されるような形で、専門的な視点から援助を行うということで、原則として、地域包括支援センターが実施するものでございます。

 類型としては三つございます。そこの次のところでございますけども、原則的な介護予防ケアマネジメントというのがございまして、こちらについてはアセスメント――後ほど用語解説がございます――アセスメントによって、ケアプランを策定して、サービス担当者会議を経て中身を決定していく。それで、モニタリングという、状況を見る作業については毎月行うことになってございます。

 次のページをごらんください。原則的なケアマネジメントについて、次に掲げる簡略した介護予防ケアマネジメントについては、名前のとおり、原則的なケアマネジメントからサービス担当者会議を必要に応じて開催して、ケアプランについても簡略した様式で作成するという、簡略化したものになります。モニタリングについても、毎月というんではなく、事業期間終了時、もしくは状況の変化に応じて適宜実施すればいいということで、簡易型と考えております。

 それから、初回のみの介護予防ケアマネジメントというのが三つ目の類型としてございます。初回のみ簡略化した介護予防ケアマネジメントを実施して、モニタリングは1年ごとに行っていくということを想定しております。

 今の、ただいま説明したものをまとめたものがその表になります。

 「利用するサービス」のところに書かれてございますけれども、原則的なケアマネジメントについては、指定事業者が行う現行相当の訪問、それから通所、それから緩和型の、緩和した基準による訪問・通所サービスについては、原則的なケアマネジメントを行う。それから、先ほど御説明いたしました住民主体サービス、それから短期集中予防サービス、それから一般介護予防事業については、簡略したケアマネジメント、もしくは初回のみのケアマネジメントということで、今後地域包括支援センターが対応していくというふうに考えております。

 イのところでは、「介護予防ケアマネジメントにおけるリハビリテーション専門職の関与」ということで、今後、ケアマネジメントを行っていく上で、リハビリテーションの専門職が関与して、より効率的、実効的なケアマネジメント、ケアプランを作成していく必要があるということで、今後、リハビリテーション専門職は、一定期間、ケアマネジメントの際に関与をして、技術的な助言を行う体制をつくって、早期の機能改善を図っていくということを考えております。

 続きまして、オ、「サービス利用に伴う利用者負担」ということでございます。現行サービス及び緩和基準サービス利用者の自己負担割合ということで、これは区民委員会の所管にはなりますけれども、現行の同様の考え方で、1割または2割の負担ということで考えております。

 それから、その他のサービスについては、事業ごとの定額ということで、ちょっと今後また金額については検討していきたいと考えております。

 それから、カのところ、「給付制限」についても、こちらも区民委員会の所管になりますけれども、給付制限を実施するということで考えてございます。

 5ページ、(3)番、「一般介護予防事業」ということで、高齢者会館を介護予防事業の拠点と位置付けて、元気な高齢者だけでなく、支援が必要な高齢者もともに高齢者会館を利用して介護予防の取り組みに参加できるように充実させていこうと考えております。

 事業名として三つ並んでおります。介護予防普及啓発事業ということで、介護予防活動の普及啓発を行うというのが事業内容となっておりますけれども、実施方法としては、高齢者会館等の介護予防事業、それから区に2カ所、今設置しておりますスポーツ・コミュニティプラザにおいても、高齢者を対象とした講座を新たに実施していきたいと考えております。

 それから、地域介護予防活動支援事業ということで、こちらについても、高齢者会館においての介護予防事業と、それから住民による介護予防事業のアシスタントを育成するということの事業も検討してございます。

 それから、地域リハビリテーション活動支援事業としては、住民主体の通いの場というのが今後、住民主体サービスとして立ち上がってくることは予想していますけれども、そちらのリハビリテーション専門職が派遣されて、そこで介護予防についての助言などを行うということで、介護予防の取り組みを強めていきたいと考えております。それから、リハビリテーション専門職の連携を図るために、新たに定期的にリハビリテーション専門職の連絡会を開催して、区内の活動団体の支援、それから取り組みの強化を図っていきたいと考えております。

 (4)で、「総合事業における対象者及び想定利用者」でございます。

 ア、対象者でございますけども、介護予防・生活支援サービスについては、要支援1、2の認定を受けた者、それから基本チェックリストにより選定された者ということで想定をしております。それから、一般介護予防事業に関しては、介護予防を必要とする高齢者、介護予防事業の担い手となる高齢者及び団体ということで、広く高齢者の対象にと考えております。

 想定利用者としてのサービス量でございます。基本チェックリストにより虚弱性が認められる高齢者は、先ほどのプランの中でも数字を出しましたけれども、約8,900人ということを想定しております。そのうち現行相当から緩和基準サービスを除くサービスの利用者を、およそ現行の利用者の想定で考えると3割と一応見込んでございます。そこで計算をしますと、想定利用者としては、およそ2,670人、それから介護予防・生活支援サービス、一般介護予防事業については、それぞれ1,470人、1,200人ぐらいが想定利用者と考えていますので、これらの想定利用者に充足するようなサービスを来年度提供していきたいと考えております。

 (5)で、住民主体サービス創出に係る支援でございます。こちら、単に住民主体サービスの制度ができたとしても、ボランティア団体とかが立ち上がってくるということはなかなか想定しづらいということで、アとして、「担い手養成及び立上げ支援講座」というのを実施していきたいと考えています。

 担い手となるボランティアが要支援者への適切な生活支援や介護予防を提供するとともに、必要なときに関係機関へ連絡・連携できるような、担い手の育成ということを区が責任を持って実施し、担い手に対してその受講を求めていきたいと考えております。

 それから、イとして、「補助制度の新設」というものを検討しております。介護予防に資する取り組みをしている実施団体等に対して、立ち上げ経費及び運営費に対する補助制度を新設し、地域での介護予防の取り組みを促進させようと考えております。

 一つ目としては、来年度からの実施に向けて、事前説明及び相談会を予定してございます。

 イとして、補助金額とか補助制度の仕組みについては、サービス類型ごと、先ほど申しましたように、訪問型、通所型とかサービス類型がございますので、それをもとに上限額を設定として詳細を今検討中とここに書かせていただいておりますけれども、例えば立ち上げの時点でのある程度の上限を設定した立ち上げの最初のときの経費、それからその後の運営の経費ということで、大まかな通所型なら通所型で必要とされる経費を積算したもので大体の上限額を設定しまして、その中で実績払いをするなりということで、後ほど精算するということで、補助金を出していくということも今検討しているところでございます。

 4番、「その他」でございます。「地域資源の把握及び多様なサービスの確保」ということで、今後、住民主体サービスを創出する上でいろんな団体とも連携していかなければいけないということで、ここにも「すこやか圏域に生活支援コーディネーターを配置し」とありますけれども、今後も生活支援コーディネーターという、そういう地域の資源を発掘してつなげていく役割というものを強化しまして、今後介護予防や閉じこもり予防のためにもどんどん自主的・継続的な活動を広げていくことを進めていきたいと考えております。そのためにも、社会福祉協議会とも連携して、地域資源の活用によるサービス確保・拡充を進めていくと考えております。

 「今後のスケジュール」でございます。先ほど補助金の説明会ということで申し上げましたけれども、10月18日に住民主体サービスの補助制度説明会ということで、ここでは補助金の制度について、まだ細かくは決まってございませんし、考え方というか、どれぐらいの規模か、そういうものを示して、その中で説明会に来ていただいた区民の方からもいろんな意見を聞いて、ニーズを探って、その後の補助金制度の構築に役立てていきたいと考えております。

 それから、別途、10月24日から住民主体サービスの立ち上げ支援講座というものを全5回で予定してございます。その後、11月には、介護サービスの事業所等の関係団体に説明会を実施しまして、来年の4月からの移行についての説明。それから12月には、新規委託事業ということで、高齢者会館等で実施する事業についての参入意向等の確認を開始したいと考えております。29年の1月からは区民周知ということで、総合事業の案内等を始めまして、4月に総合事業を円滑に開始できればと考えております。

 報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

伊東委員

 2ページになるのかな、介護予防・生活支援サービス事業についてですけれど、アの訪問型サービスということで、一番上の表については、介護保険の方ということで説明いただいて、その下の住民主体サービスということなんですけど、1ページの事業移行のイメージ図については、訪問型、従前の地域支援事業の中の介護予防・生活支援サービス事業の中の訪問型サービスが、新しい仕組みですと、1の訪問介護があって、多様なサービスとして2、3、4、5とあるんだけれど、この②は緩和基準ということで、先ほどの訪問型サービスの介護保険の部分の表の中に含まれるんだろうけれど、ここに書かれている4の訪問型サービス、短期集中、5の訪問型サービスの移動支援については、どこに行っちゃっているんですか。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 こちらの1ページの表でいきますと、訪問型サービスの現行の訪問介護相当と多様なサービスの②のところまでは介護保険、それから訪問型サービスの住民主体、それから訪問型サービスの短期集中について、それから移動支援につきましては、こちらの所管でございます。

 それで、具体的にどこにあるかと言いますと、まず訪問型サービスの短期集中については、現在のところは、まだ想定としていたプログラムというのは今回はございません。通所型については、先ほど短期集中予防サービスということで御説明をいたしましたけども、訪問型については、今、区として実施類型としてはなかなか検討はまだできていないという状況でございます。

 移動支援につきましても同様でございまして、移動支援というのは、短期集中だとか、住民主体サービスに附属した形で何か移動の支援ができないかということで想定をしているサービスなんですけど、ちょっと今区としての実施の具体的なプランというのは、まだこちらの中では検討ができてございません。ということで、こちらの説明の中には掲載していないのでございます。

木村委員

 今回の総合事業は、本来であれば28年度から開始するということを発表して、それを1度、1年間延期しております。28年度やるべきだったものが、やはりちょっと拙速な、準備が足りないので1年延ばすということだったと思うんですけども、まず確認なんですが、じゃ、28年度にできなかった理由というか、ここの部分が足りなかったからできなかった、そして今回、一応29年度、来年度にはスタートできますけど、1年かけて、ここがちゃんと充足というか、準備できたというところ、そこを整理して報告していただけますか。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 まず、足りなかった部分については、端的にいいますと、例えば今回の介護保険の制度の改正の趣旨である住民主体サービスのメニューの開発が間に合わなかったということが一つございます。それから、短期集中予防サービスにつきましても、改めて介護予防の効果を見据えて再構築をするというところで、やはりそこについては区としての介護予防に対する施策の体系だとか、サービス必要度とかを改めて考えて、今回のプランの中でも示してございますけれども、そういう施策の体系をちゃんとつくらないと、介護予防サービスについても構築ができなかったということで、そこも含めて延期をしたというふうに考えております。

木村委員

 あと、質問のもう一つとして、1年間延ばしたから、具体的には住民主体サービスがちゃんと1年間あったから準備できたのかどうかという、その何というか、実感というか、1年延ばしたからちゃんとできたのかという、所管の感想をお願いします。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 4月に生活支援コーディネーターを設置しまして、その中で地域資源の開発というか調査、それからアプローチというのも進めております。地域すこやか会議の中でも、地域資源がどういうものがあって、どういう団体がいてというのは調査が進められまして、区内にはそういう定期的に活動している団体がおよそ500団体ぐらいあるという調査も上がってきております。その中で今後、今回、住民説明会をやらせていただきますけれども、実際に区がどういう補助ができるかとか、どれぐらいの規模感で活動が支援できるかというところをニーズを探りながら、今回、具体的に活動している団体を中心に、4月に向けて立ち上げを支援していくということで考えております。

 加えて補足させていただきますと、短期集中予防サービスにつきましては、音響機器の活用ということで、今回モデル事業としてやらせていただいておりますけれども、その検証も踏まえて、来年度全区的には展開をしていきたい。それについては、詳しくはまた報告をさせていただきますけども、そちらのほうについても規模を大きく拡大していこうと考えております。

 また、認知症予防のプログラムにつきましても、今回モデル事業として今年度取り組みました成果を踏まえて、来年度拡大実施をしていこうと考えております。

木村委員

 短期集中は区が取り組むことなんで、しっかり取り組めたと思うんですけども、住民主体サービスというのは、やはりそう1年間で簡単にもちろんできるわけではないし、こういう総合事業が動き始めたから、何年かかけてだんだんふえてくるというようなイメージだと思います。そういった意味では、この1年かけて区の体制、それを取り組める区の体制ができたというようなところかなとは思うんですが、この28年度の取り組みとして、住民主体サービス、例えば訪問型ですけども、こちらは例えば当初の予定でいくと、シルバー人材センターとか、社会福祉協議会が定員100人で毎月実施するという予定を28年度の予定として組んでおりましたし、あと、通所型の住民主体であれば、例えば月4回以上の活動の団体を4団体、各圏域ごとにつくるとか、週2回の団体を区内に2カ所達成を目指すというような当初の予定があったと思うんですけども、これ今、ちょうど半分以上たっているんですが、この進捗状況というのはいかがですか。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 まず、訪問型の住民主体サービスについて、「シルバー人材センターほか」と書かれているところにつきましては、シルバー人材センターについては、モデル事業として10月後半ぐらいから、生活支援サービスのモデル事業として、シルバー人材センター単体ではモデル事業を始めていけると考えております。

 もう一つの社会福祉協議会については、今、交渉中というか、来年度に向けてどう準備をしていくかというところで今協議をしているところでございまして、ちょっとまだ正確に社会福祉協議会が加わるということはわかってはおりません。

 それから、住民主体のボランティアの自主団体につきましては、既存の団体についてはアプローチを幾つかもうしてございまして、今回補助金の関係の相談会というのが実施はできるんですけれども、年度内に立ち上げられるものについては早目に立ち上げるということも当然視野には入れておりますけれども、ちょっとまだ具体的に、いついつまでにこの団体がということではまだ定まってはございません。

木村委員

 一応確認ですけど、住民主体サービスでも、29年度スタートするときに、全くないですよと、そういうことはまずなくて、最低限、幾つかわからないですけども、数はそろえながらこのサービスを区民の方に――実際、いつでしたっけ、1月に区民の周知をするというんであれば、12月にはもう決定して準備をしていかなきゃいけないということであるのであれば、そこまでには、数は多い少ないはあるにしても、サービスとして、この住民主体の部分も一応そろえられるということで、理解でよろしいですか。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 メニューをなるべくたくさん用意するということで延期したものでございますので。

 それから、先ほど漏れましたけれども、高齢者会館の事業受託者に対しても、住民主体サービスで会食を含めたサービスということでメニューも考えておりまして、それらも含めて、4月にはメニューをそろえていきたいと考えております。

木村委員

 最後にします。今、高齢者会館というお話あって、前もちょっと指摘していますけども、やはり高齢者会館って、地域バランスが悪いところというか、この辺、例えば中野区駅周辺は多分高齢者会館ってないと思うんです。そういった地域で薄い場所、当然、高齢者というのは歩いて500メートルとか、歩く距離というのも大体決まっていて、そこ、距離があるからもう行かないという人も結構いますので、「高齢者会館等」と書いてあるので、どこにどう介護事業をやるのか、ちょっとまだ定かではないんですけども、そこはしっかりとちょっと時間をかけても、しっかり、どこに行ってもちゃんと通える場所があるということを目指して進めていただければと思うんですが、いかがですか。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 高齢者が歩ける距離に、身近な場所に介護予防拠点が必要だというふうに区も考えてございます。その点については、「高齢者会館等」だけではなく、介護予防拠点として適正なところに配置ができるように考えていきたいと思います。

石坂委員

 まず、2ページのところの住民主体サービスですけども、まだそもそも利用者からどれだけ徴収するかも決まっていないという話ではありましたけども、これ、すみません、シルバー人材センターも当然ですけと、ボランティア等の自主団体に関しても、活動することによる、要は提供者への報酬は発生するという理解で大丈夫でしょうか。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 今回のこのボランティア等の実施団体についての介護支援地域支援事業の中の枠組みとしては、人件費は直接は含まないというふうに考えておりますので、ボランティア、人件費としてはここには含まれていないと考えております。

石坂委員

 それから、こうしたボランティア団体等々が、もちろんさまざまなボランティア団体等が参加してくれると思いますけども、高齢者の中には、まだまだ元気で活動できる方がいらっしゃるので、そうしたシルバー人材センターがまずは典型例ですけども、ほかのボランティア団体等でも、やはりさまざまな団体、それぞれ特色あると思いますので、若い人が頑張れるグループも当然あるかとは思いますけれども、高齢者が自分自身で支えあっていくような団体等々も考えられるのかなと思いますが、その辺は想定としてはあれば教えてください。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 ボランティア団体、多くは高齢者の方が所属している団体というのが多いと認識しております。やはり地域包括ケアの中では、高齢者同士が助け合い、支えあうということを中心に進めていきたいと考えておりますので、ボランティア等の自主団体についても、高齢者の方が高齢者に対しての何か助け合いをするというところから、自主団体というのも見つけられたらと考えております。

石坂委員

 そうした形で進めていただくとともに、もちろん高齢者だけじゃなくていろんな団体があればいいなと思うところは指摘しておきます。

 それから、通所型のほうの住民主体サービスのほうで、高齢者会館事業受託者が入っています。これは全ての受託者が一斉に開始できるのかどうかというところが気になるんですけども、そのあたりはいかがでしょうか。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 高齢者会館受託事業者は、さまざまありますけれども、なるべく区としては整備をしていきたいというところで、できるところからなるべく早くということで考えておりますけれども、今、実際に高齢者会館のほうに具体的にこういう事業について対応できるかどうかというところの調査も進めているところでございます。

石坂委員

 調査を進めているということですけども、担い手のところで、うちのところでは担い切れないとかという声が出てきた場合には、ほかの受託者以外の事業者が高齢者会館に入ってということがあり得るのか、あるいは何かしら、今いる事業者でできるような形で区のほうで組み立てていくのかはどうなんでしょうか。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 それはもう高齢者会館の人員というか、配置にもよるんだと考えておりますけれども、例えば今回御説明いたしました担い手養成講座だとか、そういうところで、区としても担い手を養成して、実際にニーズのあるところにマッチングをかけていくということを考えておりますので、そういう基盤が弱い高齢者会館のところについてはそういうところ、担い手をマッチングを強める、強化していくということを考えております。

小杉委員

 4ページの上のほうにある原則的なケアマネジメントは、実施体制、「居宅介護支援事業所へ委託可」と書いてありますが、これ、ケアマネに委託することも可能だけども、そうじゃなくてもできるということですか。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 こちらにつきましては、原則は地域包括支援センターで行うんですけども、委託も可ということで記載してございます。

小杉委員

 簡略化ケアマネジメント、これ住民主体サービスとか、短期集中予防サービスということですが、こちらは誰がケアマネジメントをするんでしょうか。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 こちらにつきましては、実施体制として地域包括支援センターがこちらのケアマネジメントについては実施することを想定しております。

小杉委員

 あと、何か事業所に対してのアンケートをとっているということでしたが、その辺の中身については、まだ報告できるようなものはないんでしょうかね。

酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)

 介護事業者に対してのアンケートということでよろしいですね。

 そちらについては、ちょっと区民委員会のほうの所管になりますけれども、こちらとしても、まだその内容については把握してございません。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了をいたします。

 委員会を休憩いたします。

 

(午後4時50分)

 

委員長

 会議を再開いたします。

 

(午後4時51分)

 

 本日はここまでとしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定いたします。

 次回の委員会は、明日、10月6日(木曜日)午後1時から当委員会室で行うことを口頭をもって通告いたします。

 以上で本日の日程は終了しますが、各委員、理事者から何か発言はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本日の厚生委員会を散会いたします。

 

(午後4時51分)