中野区議会厚生委員会〔平成28年11月14日〕
厚生委員会会議記録
○開会日 平成28年11月14日
○場所 中野区議会第3委員会室
○開会 午後1時00分
○閉会 午後2時33分
○出席委員(8名)
浦野 さとみ委員長
小林 秀明副委員長
木村 広一委員
山本 たかし委員
佐野 れいじ委員
伊東 しんじ委員
石坂 わたる委員
小杉 一男委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
地域支えあい推進室長 野村 建樹
地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当) 高橋 昭彦
地域支えあい推進室参事(区民活動センター調整担当)、
鷺宮すこやか福祉センター所長 上村 晃一
地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当) 酒井 直人
中部すこやか福祉センター所長 志賀 聡
中部すこやか福祉センター副参事(地域ケア担当) 只野 孝子
中部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 濵口 求
北部すこやか福祉センター所長、
北部すこやか福祉センター副参事(地域子ども施設調整担当) 石濱 良行
北部すこやか福祉センター副参事(地域ケア担当) 吉沢 健一
北部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 矢島 久美子
南部すこやか福祉センター所長 相澤 明郎
南部すこやか福祉センター副参事(地域ケア担当) 伊藤 廣昭
南部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 森 克久
鷺宮すこやか福祉センター副参事(地域ケア担当) 平林 義弘
鷺宮すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 葉山 義彦
健康福祉部長 瀬田 敏幸
保健所長 寺西 新
健康福祉部副参事(福祉推進担当) 石濱 照子
健康福祉部副参事(保健予防担当) 水口 都季
健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当) 宇田川 直子
健康福祉部副参事(地域スポーツ推進担当) 永見 英光
健康福祉部副参事(障害福祉担当) 岩浅 英樹
健康福祉部副参事(生活援護担当) 鈴木 宣弘
○事務局職員
書記 細川 道明
書記 松丸 晃大
○委員長署名
審査日程
○議題
地域活動の推進及び地域ケア・地域支援について
スポーツ、文化及び生涯学習について
○所管事項の報告
1 東中野小学校跡地活用事業者の選定結果について(地域活動推進担当)
2 (仮称)中野区地域包括ケアシステム推進プランに盛り込むべき区の取り組みの考え方について(地域包括ケア推進担当)
3 平和の森公園再整備基本計画について(地域スポーツ推進担当)
4 その他
(1)生活保護費に関する会計検査院の検査結果の公表について
○その他
委員長
定足数に達しましたので、厚生委員会を開会いたします。
(午後1時00分)
本日の審査日程ですが、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
なお、審査に当たっては午後5時を目途に進めたいと思いますので、御協力のほどよろしくお願いいたします。
それでは、議事に入ります。
地域活動の推進及び地域ケア・地域支援について、スポーツ、文化及び生涯学習についてを議題に供します。
所管事項の報告を受けます。
初めに、1番、東中野小学校跡地活用事業者の選定結果についての報告を求めます。
高橋地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)
東中野小学校跡地活用事業者の選定結果について御報告させていただきます。(資料2)
現在区では、「東中野区民活動センター等整備基本計画」に基づきまして、東中野小学校跡地に東中野区民活動センターの整備を進めているところでございますが、残りの部分につきましては、活用事業者において、区立公園及び民間住宅等の整備を行うこととしてございます。
今般、事業者を公募し選定を行いました。その選定結果について報告をさせていただきます。
まず、東中野小学校跡地活用の概要でございますが、所在地は東中野五丁目27番となっております。
用途としては、三つ活用の用途を想定してございまして、一つが区民活動センターの用地として、二つ目が区立公園として、そして三つ目が住宅等ということでございます。このうち、区民活動センターにつきましては区が整備をいたします。区立公園につきましては、今回選定した事業者が、付帯工事として整備をしてまいります。また、住宅等につきましては、今回選定した業者に売却をいたしまして、事業者が整備をいたします。
次に、事業者の選定経過でございます。
選定方法につきましては、企画提案公募型事業者選定により選定をいたしました。
公募期間につきましては、5月末から8月の末ということで公募いたしました。結果として、4者から応募がございました。
選定事業者でございますが、代表者、東京建物株式会社といたします東京建物・三菱地所レジデンス・東急建設共同事業体が第1交渉順位として選定をされました。
その提案の概要でございます。
一つ目、ファミリー向け住宅の建築計画ということでございますが、建物の概要としましては、地上5階地下3階、戸数93戸、うち75平米以上の戸数は62戸となっております。
次に、コミュニティ形成のための提案内容でございますが、地元地域との交流機会を設けるための場の設置を提案してございます。具体的には、屋上テラス、地域交流施設、また公園に隣接したスタジアムデッキの設置、開放を提案してございます。また、乳幼児親子の屋外交流スペース、こちらは任意の企画提案項目に対応したものでございますが、その配置を提案してございます。また、町会への加入促進。イベントを通じた地域住民と居住者との交流機会の創出について提案がありました。
また、公園からの眺望、日当たりなど周辺環境との調和に配慮した配棟計画になってございます。
また、こちらも任意の企画提案に対応したものでございますが、認可保育所(60名定員)の設置を提案してございます。
続きまして、公園施設等の整備内容についての提案でございます。一つ目に、安全・安心の確保というところで、周辺住民、通行者の安全を確保するための古い擁壁の改修、また、エレベーターの設置を想定してございますが、防犯面に配慮した内外から目視できるシースルーエレベーターの採用の提案がありました。
また、公園と屋上テラス、スタジアムデッキとの一体活用についての提案がありました。
見積額、土地の買い受け希望価格でございますが、17億6,900万円となってございます。
今後の予定でございますが、現在、基本協定の締結の準備を進めてございます。11月18日になりますが、この提案の概要につきましての区民説明会を予定してございます。12月に契約締結ということで進めていく予定でございます。平成30年5月に東中野区民活動センター開設、6月に(仮称)東中野五丁目公園の開園、そして平成32年6月、民間住宅竣工ということでスケジュールを想定してございます。
報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
石坂委員
この提案の概要のところの(1)ファミリー向け住宅の建築計画の②のところですけども、コミュニティ形成のための提案内容のところで、屋上テラス、地域交流施設、公園に隣接したスタジアムデッキ、あと裏面のほうの屋外交流スペースとありますが、これらは、このイメージパースで見たところの全て屋上の部分に入るのか、あるいはどこかの途中階のフロアに入るものがこの中でもあったりするんでしょうか、教えてください。
高橋地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)
屋上テラスにつきましては、パース図の手前側、南側になりますが、南棟の屋上部分になります。また、その屋上の右側に少し出っ張った建物がありますけれども、そこが地域交流施設となります。
続いて記載している、公園に隣接したスタジアムデッキにつきましては、公園と、今申し上げた南棟の境目に若干の段差がございます。そこに設置を予定しているものでございます。
続きまして、裏面に書いてございます乳幼児親子の屋外交流スペースにつきましては、このパース図では少し陰になって見えないんですが、北のほうにあります住宅棟の右側に若干桜の木が見えているところがございますが、そちらのほうに屋外交流スペースとして配置が予定されているものでございます。
石坂委員
この交流スペースは、乳幼児親子と書かれていますけども、これは何か仕切られて、乳幼児親子のみが立ち入れるようなスペースになるという理解でいいんでしょうか。
高橋地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)
こちらにつきましては、今回の公募に当たって任意の企画提案項目ということで、その他の子育て支援施設ということに対応して提案のあったものでございます。今後、運用につきましては、管理組合立ち上げ後の相談になる部分がございますけれども、それ以外の地域開放につきましては、現在のところ特に具体的なものはございません。
石坂委員
区が条件として乳幼児親子の交流ということを入れ込むようにということだったという話ですけども、やはりそこはきちんと、運用する際に、そこの意識がないと交流スペースにならなくなってしまうと思いますので、そこはちゃんと意識をして、今後も気をつけていただければと思うところではあります。
あと、イベントを通じた地域住民と居住者との交流機会の創出とありますけども、このイベントを企画するのは、この事業者なのか、管理組合なのか、あるいは区なのか、あるいは複数なのか、教えてください。
高橋地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)
現在、開発事業者につきましては、建ち上がり後の居住者と地域との結びつきが大切だろうということでとらえてございまして、開発事業者が企画をした形で、今ある地域行事とは別に企画をしたいということで考えているものでございます。
石坂委員
そうした事業を行うことは、特に何年間以上やらなければいけないとか、あるいは何年以上やれば、もう要件を満たすとかということはなく、継続的にやってもらえるというふうに思っていて大丈夫でしょうか。
高橋地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)
こちらのイベントを通じた地域住民と居住者との交流機会につきましては、その交流が深まるというところで、当初というところで考えているところでございます。その後、実際にこういう機会が生まれたときには、また別の形で継続というところもあるかと思いますが、ここで想定しているのは、当面の間というところでございます。
石坂委員
事業者のほうで当面はやっていただけるということですけども、やはり当面のそれが終わると事業者としてはもう知らないよとなってしまうと、やはり当初の目的を考えると、生かせなくなってしまう部分もあると思いますので、そこは区のほうからもいろんな形で働きかけを行ったり、意見を聴取するなどして、その後に関しても何かしら区のほうもかかわっていただければと思います。これは要望で結構です。
伊東委員
この売却益、約17億7,000万円の扱いなんですけれど、これは一財に組み入れちゃうのか、基金等に、特目基金なんかに組み入れるのか、それを確認したいと思います。
高橋地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)
基金に積み立てということを想定してございまして、具体的には、義務教育施設整備基金ということで想定をしているところでございます。
木村委員
ちょっと設備の確認なんですけども、地下3階というのは、このいわゆる東側の4階建てになっていますけども、下から三つが地下で、上が1階ということで、その上にこのテラスがあるということで、あとは、北側の大きい建物のところには地下がないというような説明でよろしいですか。
高橋地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)
実際に地下を掘ってということではございませんで、この公園のあるところを地表レベルとして、それ以下のところを地下、それ以上のところを地上ということで考えているところでございます。実際に、北の棟についても、地表面から5階というところで、南側にあるものについては、手前のところは4階建て、実際には奥のところは5階建てになっておりますが、地表面をベースにした階の数え方でございます。
木村委員
その建物の上の屋上テラスですけど、これはだれでも出入りができるといった場所でしょうか。
高橋地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)
こちらについては、時間的な開放の制限というところは設ける予定でございますけれども、公園との一体的な運用というところの提案でございます。
木村委員
あと、認可保育園が設置されるということで、60名定員というところなんですが、これはどこに設置するということは決まっているんでしょうか。
高橋地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)
保育所につきましては、北側の棟、公園のある、地表面のところに建っている部分がございますが、そちらの北側から入った2階に保育所ができるということでございます。
木村委員
通常、これから例えば区の土地の売却とか、また貸し出しの中で、こういったマンションを建てて、これからいろんなところも出てくるかと思うんですけども、その中で、認可保育園の扱いなんですが、例えば居住者に対して優先的に入れるとか、そういった条件をつけるのが、通常そうなのかどうかというのを。ほかの区がどういうふうにやっているかわからないんですけども、通常どういうものかわかれば教えていただけますか。
高橋地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)
今回は認可保育所ということで提案がございますが、特に居住者優先というところでは想定をしておりません。通常の認可保育園の入所の手続きによるものということで聞いてございます。
委員長
委員会を暫時休憩いたします。
(午後1時14分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後1時15分)
山本委員
ちょっとしたところで伺いたいんですが、防犯面に配慮した内外から目視できるシースルーエレベーターというのはどの辺にあるんでしょうか。
高橋地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)
パース図で申し上げますと、左側の下のところに階段状のところがございます。その脇に桜の木がありまして、その横に一棟細長い建物らしきものがあるかというふうに思います。そちらが屋外エレベーターということでございます。
山本委員
そのエレベーターを利用するのは、この当該マンションに住まわれる住民プラス地域の方も使われるということですか。
高橋地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)
こちらの屋外エレベーターにつきましては、公園施設として整備をするものでございまして、想定としては、公園利用者、区民活動センター利用者、また一般の住民の方が利用することを想定したものでございます。居住者用のエレベーターは、この民間住宅の中に別に設置がされてございます。
石坂委員
たびたびすみません。今のシースルーエレベーターのところで、エレベーターがあったところと、屋上テラス、結構高低差があるので、恐らく公園の側から上がって入っていく際に、そこも多分なだらかに傾斜になるかと思うんですけども、この辺の傾斜というのが、車椅子等々で利用したり、ベビーカーで利用等々する際には、それなりに傾斜を感じる角度なのか、あるいは比較的意識しなくても大丈夫な程度なのかもしわかればと思うんですけども。
高橋地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)
屋上テラスのほうにつきましては、高低差がありますので、その傾斜でございますけども、そこの部分の車椅子等のアプローチにつきましては、スロープがあります。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了をいたします。
次に、2番、(仮称)中野区地域包括ケアシステム推進プランに盛り込むべき区の取り組みの考え方についての報告を求めます。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
それでは、(仮称)中野区地域包括ケアシステム推進プランに盛り込むべき区の取り組みの考え方について報告をいたします。(資料3)
推進プランについては、前回の報告で、プラン全体ということで、目指す姿、区民・関係団体及び区の役割、取り組みの方向性、推進体制を御説明し、参考資料として各関係団体のアクションプランの案を添付いたしました。
今回の報告では、八つの柱ごとに、目標に対して事業実績等を踏まえ現状分析を行い、区としてどういったことを取り組むかを、検討中の具体策、3年後及び10年後の目標値または必要量とともに取りまとめました。
なお、少子高齢化対策調査特別委員会でも同様の報告をさせていただいております。
別紙をごらんください。推進プランに盛り込むべき区の取り組みの考え方として、八つの柱ごとにまとめております。本日の報告では、ポイントを絞って説明いたします。
1ページ目をごらんください。
本人の選択/権利擁護でございます。ここでは、認知症日常生活自立度Ⅱ以上の人が成年後見制度等権利擁護により守られている割合を、37年度に100%にすることを目標にしております。
(1)の①の事業実績をごらんください。平成27年度の実績では、成年後見に関する新規相談件数は391件、法定後見の区長申し立て件数は29件です。また、地域福祉権利擁護事業の契約数は、年度末現在で98人、身寄りのない方に定期的な見守りや金銭管理サービスを提供する安心サポート事業については、契約者は3人にとどまっています。
②の現状分析です。区内の成年後見制度の利用者数は464人ですが、日常生活自立度Ⅱ以上の認知症の人が6,700人、うち、ひとり暮らしは2,700人です。したがって、およそ2,200人は、同居していない親族、ケアマネージャー、施設職員等が何らかの支援をしていると考えられます。この2,200人のうち、貯蓄がない、または貯蓄が100万円未満の方は530人と想定されます。
③の取り組みの考え方をごらんください。現状を踏まえると、成年後見制度を含めた権利擁護に対する区の体制と成年後見センターの強化を図り、一方では、後見事務の担い手の養成を検討し、成年後見制度の利用拡大を進めることが必要です。そして、法人後見の活用の方向性を見据えて、権利擁護事業全体を体系的に取り組む必要があると考えております。
2ページから4ページまでに、取り組み、担当所管、検討中の具体策、目標値、必要量を記載しております。お読みとりください。
次に、5ページをごらんください。
2番目の柱、地域の見守り支えあいにおいては、町会加入率の向上を目標と掲げております。37年度に58%まで加入率を上げていくことを目指します。
(1)見守り支えあい活動の推進、③の取り組みの考え方をごらんください。地域の見守り支えあい活動を推進するためには、土台となる町会・自治会の基盤整備のための支援として、条例の整備、地域資源の開拓・充実を進める(仮称)地域力推進チームを配置いたします。この地域力推進チームは、地域の資源の開拓や引きこもりの高齢者、認知症の方の発見、サービスへの結びつけなどを行っていくもので、今回、他の柱でも取り組みの中での役割をそれぞれ書き込んでおります。
6ページ、7ページが検討中の具体策になります。
次に、8ページの住まい・住まい方をごらんください。
(1)適切な住まいの確保では、①事業実績を記載しております。区営住宅、高齢者福祉住宅など、低所得者向けの住まいは、およそ600戸あります。
②の現状分析です。マンションやアパートなど集合住宅の空き家は増加していますが、高齢者の入居については、孤独死や出火、家賃滞納などを危惧して、家主が貸すことをちゅうちょするという状況があります。一方、賃借人が認知症になった場合の相談窓口を家主が知らないなどの問題があり、啓発・理解を促進することが今後必要であると考えられます。
また、65歳以上の単身世帯と夫65歳以上・妻60歳以上の高齢者のみ夫婦世帯の合計は2万8,652世帯、これから推計される平成27年の高齢者住宅居所数は約3万6,000戸、このうち持ち家43.6%を除き、所得200万円以下78%、及び貯蓄ゼロ~50万円未満20.7%の高齢者の住宅数は3,286戸と推計されます。
③の取り組みの考え方です。国は、要介護状態になっても、住みなれた地域で最後まで過ごす地域包括ケアの中心として、自宅にかわる新たな住まいとして、サービス付き高齢者向け住宅の整備を推進しており、区も区有地の活用を検討するなど民間事業者の誘導を進めていきます。また、要介護や生活困窮など、さまざまな条件や状態に合わせた住まいを確保するため、東京都の制度を活用し、高齢者の入居を拒まない賃貸住宅や不動産店をふやしていくとともに、住みかえ支援情報を提供していきます。持ち家の方には、バリアフリー化など、住み続けられる住宅への早期対策を行うための相談や助成を実施する。また、空き家活用による居住支援を推進するため、NPOや事業者との連携を強化していきます。
次に、12ページをごらんください。
(2)社会に参加し活躍できる場の充実をごらんください。事業実績のところに記載していますように、高齢者の利用する場としては、高齢者会館、区民活動センターがあります。また、区の調査では、区内にはおよそ520団体の活動団体があります。
②現状分析のところにあるように、中野区の前期高齢者の就業率は33.7%、完全失業率は7.9%であり、23区の中でも数値はよくありません。今後、高齢者の就業率を高めるために、身近な地域での就業の機会を得られるよう取り組みを進めていく必要があります。
また、取り組みの考え方にあるように、高齢者が地域で活躍できる場を充実させる中で、住民主体サービスの立ち上げや担い手の養成を図っていきます。
次に、16ページ、介護・生活支援サービスをごらんください。
(1)在宅生活を継続するための介護サービス等の充実です。現状分析で、定期巡回、随時対応型訪問看護介護は近年増加傾向にあり、今後も増加していくと見込まれます。そんな中、介護職員の不足や高齢化が進んできており、介護人材の確保策が求められています。
取り組みの考え方で、区として、介護サービス従事者の育成研修による人材確保などを図っていく必要があることを示しております。また、適切な介護予防ケアマネジメントにより、在宅介護サービスの充実を図っていく必要があります。
次に、19ページの医療をごらんください。
(1)在宅で必要な医療を受けられる体制の整備の現状分析です。地域包括ケア体制の中で在宅療養は重要な課題と認識しています。東京都の調査によると、中野区で訪問診療を受けている患者数はおよそ1,300人、平成37年には人口の伸びで想定しますと1,500人となります。在宅での看取りについては、平成26年240人が実績ですが、平成37年には574人と推計されます。
今後の取り組みとしては、これからの在宅療養者や在宅での看取りに対応するために、核となる病院と診療所間の協力関係を推進し、その他の職種も含めた体制の構築を進めます。
次に、22ページの認知症対策をごらんください。
認知症対策においては、認知症を地域で支える活動をする認知症サポートリーダーを計画的に養成するという目標を掲げております。
(2)早期の気づきと認知症にやさしい地域づくり、②の現状分析をごらんください。認知症をよく理解している区民の割合は、28年度で15.2%と、まだまだ十分とは言えません。また、家族がいる認知症の人の推計は約3,500人で、介護者の休養、家族介護教室等、支援の量は十分ではありません。
③取り組みの考え方ですが、認知症サポーターを大幅に拡大していくとともに、認知症サポートリーダーを育成し、地域の活動を活性化していきます。また、(仮称)地域力推進チームを活用して、引きこもりの認知症の人の早期発見に努めるとともに、進行防止のための通いの場につなぐ取り組みも強化していきます。家族介護支援についても、より効果的な方法を検証し、充実していきます。
最後に、26ページの相談、コーディネート機能及びケアマネジメントの質の向上についてをごらんください。
(1)相談・コーディネート機能の充実、②現状分析で、すこやか福祉センターは、主訴が明確化されていないケースや重層的な課題のあるケース等、いわゆる困難事例について相談を受け、課題を整理し、地域包括支援センターや障害者相談支援事業所、その他の関係機関につなぐ役割を果たしています。したがって、地域の中で団体と支援を必要とする方をつなぐコーディネート力の向上が求められております。また、適切なサービスや支援を届けるためには、一人ひとりの情報を適切に把握し、相談を受け、各種サービス支援をコーディネートする必要があります。この点、区には要支援者台帳システム、福祉システム、介護保険システム、健診システム等の各種システムがあり、相談窓口では出生から死亡まで、個々の健康福祉に関する情報を一体的に把握できていないのが現状です。
取り組みの考え方にあるように、すこやか福祉センターが相談・支援を行う際に、個々の健康福祉に関する情報を一体的に把握でき、アウトリーチの際には携帯端末も活用し、迅速に支援やサービスにつなげることができる体制を構築していきます。
以上、駆け足になりましたけども、別紙の説明になります。
表紙のほうにお戻りください。
2、今後の進め方です。この区の取り組みの考え方等を、各関係機関・団体に示し、目標とするまちの姿を実現するために必要な取り組みについて協議し、必要に応じて、区及び各関係機関・団体の取り組みについて再度検討し、推進プランの策定へと進めていきたいと考えております。
3番、今後のスケジュールです。28年12月下旬に地域包括ケア推進会議、それから、来年の1月、2月に各関係機関・団体と推進プランの最終案について協議、それから3月下旬に、中野区地域包括ケア推進会議で最終案を確定した上で推進プランを策定したいと考えております。議会にも適宜報告をさせていただく予定でございます。
報告は以上です。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
山本委員
ちょっとお伺いしたいんですが、家族を在宅医療等々で看取った後の心のケア、いわゆるグリーフケアと言われるところがあるんですが、その点に関しては、今どのように体制を考えていらっしゃるか、もしくはなられているか教えてください。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
死後のケアについては、やはりケアマネージャーだとか、あとはすこやか福祉センターの保健師だとか、継続的に支援に入っている職員とかが、実質的にそこら辺のケアを行っているという現状があるかと思いますけれども、具体的にグリーフケアとしてしっかりとした体制が構築されているという現状ではございません。
山本委員
そうですね。長年連れ添った同伴の方、伴侶が亡くなれた後、大変おつらい状況にある方々に対して、少しでも――グリーフ専門士というのがおられるようなんですが、4日間ぐらいの講習で初級コースがとれるという状況ではあるので、区としても、一応そういう体系的なことを学んだ方が一人でも多くふえれば、割と心の回復が早くなって、地域にまた戻っていける、こうしたいい循環も生まれるかと思いますので、検討いただければありがたいと思います。要望です。
石坂委員
1枚紙のほうの、考え方のプリントのほうの3番の今後のスケジュールの中の、平成29年1月から2月、関係機関・団体と推進プランの最終案について協議とありますけども、この関係機関・団体といったものは、どういったものが現段階で想定されているかがわかれば教えてください。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
推進プランの策定に当たって地域包括ケア会議というのを開いておりまして、そちらに参加していただいている団体が中心になるかと思います。
前回の報告のときに出しましたけれども、例えば、医療のセクターですと医師会、歯科医師会、薬剤師会、それから介護サービス事業者、それから地域団体ですと、町会連合会、民生児童委員協議会等、あと事業者団体としては不動産協会などを想定しております。
石坂委員
そうしますと、分厚い方の冊子、ホチキスどめのほうの資料の5ページのところにあります、支えあいの取り組みの考え方にあります、商店街、コンビニエンスストア、事業者等による見守り活動の充実とありますけども、ここにあるような商店街、コンビニエンスストア、事業者等のかかわりのところに関しても、そこにかかわる団体が、ここの推進プランのところに、協議する場には入ってくるという理解でよろしいでしょうか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
商店街連合会に関して言えば今回入っていただいておりますけれども、コンビニエンスストアなど、その他の事業者等についても、必要に応じてヒアリング等を行いながらプランの中に反映していきたいと考えております。
石坂委員
町会の見守りに期待するところもありますが、商店街、コンビニエンスストア、事業者等々、さまざまな地域の力を生かしていく上で、その声をしっかりと聞いて、有効性の高いものにしていただければと思います。
また、分厚い冊子のほうの1ページ目にあります、本人の選択/権利擁護の現状分析のところで、高齢者の経済能力を見るところで、現状分析の4行目ですかね。高齢者のうち、貯蓄なし、貯蓄額100万円未満が530人とありますけども、高齢者の場合、貯蓄だけでなく、年金収入、国民年金だけだと生活保護水準以下になってしまったりはしますけども、年金受給の状況とかもある程度想定することも必要かなとは思いますが、そのあたりいかがお考えでしょうか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
年金の受給の条件等についてもやっぱり考慮することは必要だとは考えます。ただ、こちらのデータでは、貯蓄がほとんどない方、それから貯蓄が100万円未満ですと、少し病気にかかっただけでも結構生活困窮に陥ってしまう、例えば引っ越しをするというときにも引っ越しの代金もなかなか出ないというところなので、そこら辺の方がまず中心になって支援をする必要があるだろうと考えております。
石坂委員
貯蓄のところはしっかり見ていくことは必要だと思いますけども、その人のストックだけじゃなくて、どのぐらいの歳入歳出があるのか、収支がどうなのかというところなんかも想定に入れながら、書く必要はないと思いますけども、想定には入れて進めていただければと思います。
それから、23ページのところの、認知症対策のところの早期の気づきと認知症にやさしい環境づくりの③取り組みの考え方のところの、サポーターの中から認知症サポートリーダーを育成し、サポーター養成講座の講師役や区内の家族会、オレンジカフェ等で活躍できるための支援とありますけども、特にサポーター養成講座の講師役等々となると、相当の知識や経験が必要になってくると思いますけども、こうした育成のところについて、どういったカリキュラムとか、どういった実績等を持ってもらうのか等々、今の段階でもしわかることがあれば教えてください。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
サポートリーダーについて言いますと、サポーター養成講座を受けた方の中で、地域の中で活動に意欲を持たれている方で、さらに専門的な、例えば認知症の方への対応方法だとか、日常のケアの仕方だとか、そういうものについて学んでいただくということで想定をしています。カリキュラムについては、現在サポートリーダー養成講座をやっておりまして、そちらで今言ったようなカリキュラムを一応組んでおります。
石坂委員
もちろん意欲はあるということでありますけども、リーダー講習だけを受講すれば全員がサポートリーダーになれるという想定ではあるというところでしょうか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
具体的には、そのリーダー養成講座を受けていただいて、例えば、区から情報提供があったときに、そこに支援として、ボランティアとして参加してもらったりとか、あとはサポーターの養成講座の、実際にそこに派遣で受けてくれるかどうかというところの意思確認をして、名簿を作成して、そこで具体的にオファーをしていくという形になりますので、全員が登録をいただけるかというと、そうではないと考えております。
石坂委員
全員が登録するわけじゃないと思うんですけども、ただ意欲があって登録したいといっても、個々のスキル、経験、技術、知識等はさまざまだと思います。もちろんこのサポート養成講座をどういうふうにやっていくのかにもよると思うんですけども、既に活動実績のある先輩のリーダー資格を持っている認知症サポートリーダーの方に話をしてもらいましょうということで、一定の枠を持ってもらうのはありだと思うんですけども、やはりスーパーバイズ的な機能、コンサルテーション的な機能と考えると、やはり専門職であるとか、あるいは区の福祉系の職員等々がバックアップをしていかないと、より正確な知識であるとか、そうしたところ等にちょっと不安もあるのかなと思いますが、そのあたり、区のほうとしてもバックアップができるのか、あるいはサポートリーダーの方がしっかりと、裏付け的な部分をしっかりと区のほうで保障していけるのかどうか、もしあれば教えてください。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
地域包括ケア推進担当に保健師で認知症のコーディネーターを置いておりまして、そちらの者がスーパーバイズということで、こういうリーダー養成のところでもカリキュラム等に監修をして、一定程度の資質をちゃんと確保していると考えております。
石坂委員
やはりそうした形で、養成するのもそうですし、プログラムを組むのもそうですけども、実際に認知症サポートリーダーの方が講師をする際にもしっかりと、その教え方でいいのかですとか、そうしたところなんかもちゃんと区のほうで見ていくということで大丈夫でしょうか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
はい、認知症サポーター養成講座も含めて、養成のカリキュラムの中で、適切な助言、それから内容等についても指導といいますか監修をしていきたいと考えております。
木村委員
今回、区の取り組みということでこれだけ詳細に出していただきまして、大変だったと思いますが、今回の推進プランというのは、本来は10月31日で策定されるという予定だったと思うんですが、まず、そもそもこの10月31日に策定するということは、何らかの目標というか、意図があって、この期間に推進プランを策定するという予定だったと思うんですが、これが3月まで一応延期されるということだったので、その延期されることによって何か問題というか、何かがおくれるとか、そういったことがあるのかないのか教えていただけますか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
当初、10月31日での策定を目指したのは、29年度予算に対して、具体的にプランの中身を落とし込んできたときに、29年度予算にどれぐらい反映できるかということの十分な期間をとるためには10月31日であろうというふうに想定しておりました。3月にずれ込むわけですけども、ポイントポイントで、その29年度のところに、予算の中で議論できるものについては区の中でも早急に議論をして、そのプランの策定の前であっても議会に報告しながら進めていきたいと考えております。
木村委員
じゃあ、ここから、議会の意見も踏まえ、また各団体の意見も踏まえてプランをつくっていく中で、できてくる施策はしっかりと来年度予算にも反映できるということで計画付けられているということだと思いますが。あと、これだけ区のほうの担当の部署もはっきりさせながら、計画としてしっかりつくっていく中で、これまでの区がつくってきた、例えば10か年計画とか、それに基づいた基本計画がいろいろあって、厚生委員会で最近出た健康・スポーツ計画等ありますけども、そういった場合は、例えば計画策定手続、パブリックコメントとか、区民の意見聴取とかありますけども、そういった計画とはちょっと今回は、区民と一緒につくるということで異なった計画ではあるんですが、区の中で、この推進プランの計画の位置づけというのがちょっとまだはっきりしないところもあったりとか、また、別の計画と同じような進め方をしていくのかどうかということとか、どういうふうに区がこのプランを取り扱っていくのか。ほかの計画と違うのかどうか。その辺の計画の位置づけというのがしっかり決まっているのかどうか教えていただけますか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
御指摘のとおり、この今回の区のシステムプランについては、区と区民のアクションプランということで、区の取り組むべきところに関して言いましては、10か年計画だとか、もしくは他の、先ほど例に挙がりました計画等の一部も中に加えながら、地域包括ケアの体系ということで取りまとめているというふうな認識でおります。その中で具体的に取り組むべきことで議論が定まったものについては、来年度の予算、それから、計画的に3年後、10年度ということで進めていくという考えでおります。
木村委員
そういった意味では、区民と団体と協働してつくったプランとはいえ、区もしっかりと責任を持ってこれを進めていくということは、ほかの計画とは変わらないということで、しっかりと進めていただければと思っております。
あとは、1月ぐらいですかね、地域包括ケア推進のスケジュールという中で、たしかステップ1、2、3、4というのがあったと思います。それが今回は、3年後、10年後という形の表記になっておりますけども、そのステップ1、2、3、4の考え方というのは、最終的にできる推進プランの中でどういうふうに反映されていくのか、お考え、教えていただけますか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
ステップ1、2、3、4については、10か年同様、2年、2年、3年、3年というスパンということで、同様に考えております。
木村委員
それが新しい最終的な推進プランの中で反映されたものとして出てくるのかどうか、確認です。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
推進プランの中で、年次、この今の区の取り組むべき中身、検討中の具体策についてステップ4まで示すかどうかというのは、ちょっとまだ具体的には検討中でございますけれども、区の計画として10年間の行程がどのように進めていくかということは示す予定でございます。
木村委員
ちょっとそのステップで、横にずれますけど、その前のステップの中で、この推進プランの最初のほうでは少し触れていましたけど、今回は高齢者を中心にやっていますけども、最終的にはもちろん子どもも障害者も入れていくと。それはステップ2の中で反映させていくというふうに1月の報告ではございました。そういった意味では、この区の取り組みとか、各団体の取り組みの中だけ見ると、当然まだ子どもとか障害者は入っていないんですけども、最終的な推進プランが策定される中で、その見通しというのはやはり、文章に入れるだけじゃなくて、ある程度時期的な見通しも、そこは入れていったほうがいいんじゃないかなというふうには、その子どもとか障害者はステップ2でやるということは1月の報告で入っていますので、そこは何らかの内容を入れていったほうがいいと思うんですが、いかがですか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
子ども、障害者についてはステップ2ということで既に報告をさせていただいております。例えば、今回八つの柱ごとに取りまとめておりますけれども、子ども、障害者に関して、当然機能的にかぶる部分とかも当然ございますし、その計画を達成する中で、子ども、障害者を当然そこに入れて検討していかなければいけない課題というのもたくさんございますので、そちらについては、それを視野に入れた形で記述をしていきたいと考えております。
木村委員
あと、前もちょっと要望というか、提案みたいな形で言ったんですが、この推進プランの各項目の順番ですね。やっぱりそれなりの意図があっての順番を目指すべきだと思うんですが、しばらくこの順番というのは変わっていないんですけども。これはもう明確に、この順番でというか、プライオリティという言い方になるかわからないんですが、この順番を――最初に権利擁護が入っているというのが、ちょっと私もこれ、順番を見ると、何をやっていくのかというのがちょっと見えないような部分がございまして、別に権利擁護がプライオリティが低いというわけでないんですが、この計画全体、推進プラン全体が何をしようとしているのかというのが、やはりわかりやすいような順番にしていくべきだと思うんですけども、現段階の順番というのは、どういう意図を持ってこの順番にしているのか、あれば教えていただきたい。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
今回の八つの柱については、1から6までが、子どもも障害者も含めた中で、共通の基盤になるようなものということで、最初に1から6まで並べております。7番に関して言えば、高齢者の特有の課題ということで最後。それから、8番の相談コーディネートについて言えば、全ての基盤になるというんですかね、子どもと障害者も含めた全ての基盤になるということで、最後に総則として一応設けたという意図は持っています。ただ、1から6までの優先順位については、今回はそこを明確に分けて順番をつけたわけではございません。
木村委員
これはちょっと提案になるかもしれないんですが、今回の推進プランというのは、一つの大きな目的は、やはり区民と、区の団体と協働してつくっていくということで、区民のサポートが必要だというところで、区がそういう姿勢で臨んでいるわけですから、例えば区民のかかわりが深いところから、例えば地域支えあいとか、認知症も――認知症はちょっと高齢者に限られますけど、本来はサポーターがかなり求められているところとかありますし、例えばあとは、別な視点でいけば、健康寿命をやはり一番大きな、数値目標として重要としていくんであれば健康施策を先に持ってくるとか。要は、この推進プランで何を進めていこうとしているのか、区の特徴というか、そういうのがわかりやすいような順番を――順番というか、メッセージが伝わるような内容にぜひしていってほしいんですけども。そうじゃないと何か、単に必要な、検討しなきゃいけない課題をただ並べただけというようにしか見えなくて、何をしたいのかというのが何となく見えてこない内容になると思うんですけども、その辺しっかりと検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
何らかの区の意図が明確になるような形で、この八つの柱の並べかえについては検討したいと思います。
木村委員
あともう一つ、区民の役割というのがございまして、それは前回の報告で4点ぐらい掲げていたんですが、ただ、健康づくりとか、セルフケアマネジメントとか、町会に入るとかということを書いてあるんですけども、たしか地域の支えの中で、条例をつくるということも視野には入れているというところなんですが、条例のことは別にしても、この推進プランの中で、区民の役割というのをどこまで推進プランの中で入れていくというか、項目は今、四つ掲げていますけども、今後いろいろ策定していく中で、区民の方にどういうことをしてもらうかというのを、どういうふうな内容にして、何というか、ボリュームも含めて入れていくつもりなのか、検討していれば教えていただけますか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
御指摘のとおり、区民の役割については今現在、四つ掲げておりますけども、今後の民間団体とか議会からの御意見も踏まえて、こちらについては加筆等していきたいと考えております。
木村委員
それに絡みまして、今回は、区の役割とか団体の役割とか、取り組みを推進プランに書いていますけども、その一般の区民の方がどういうふうに今回、地域の支えとか、地域包括ケアにかかわっていくかというのがちょっとまだ見えていないというか、区の取り組みとして具体化されていないような気がします。NPOとかボランティア団体をどうするかという視点は入っていますけども、例えば認知症サポーターみたいに、一般の区民の方が、どういう支えというか、ボランティア活動をしやすいような環境をつくるのかというのが、本来は、今回の地域包括ケアの中で一番の肝になってくるところになるはずなんですけども、この推進プランの中では、そこの区民の参加というところがまだちょっと見えていない、具体的な施策として。前から私たちも、サポーターとか、例えば介護ボランティアポイントとか、そういった形で、区民の参画というのはしっかり取り組むべきだというふうには提案はしていたんですが、今回の推進プランの中でそこがちょっと見えていないような気がするんですが、いかかですか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
今回の区の取り組みの中では、住民主体の団体だとか、NPOだとか、区内団体についての支援について、それから、これからは高齢者が参加して、支えて、かつ支えられる、お互いさまの関係をつくるということなので、当然区民が、これから介護予防の事業などに、参加者として参加し、それから担い手として参加するということも当然必要になってきますので、そこの動きを強めていくということは当然プラン全体の中でも大きな課題と認識しておりますので、しっかり書き込んでいきたいと思います。
伊東委員
まず、資料のつくり方についてちょっと苦言を呈したいんですけど。前回御報告いただいて、区の取り組みについて、最後の別添資料の中で、関係機関・団体による取り組み及び評価指標の表をいただいて、その中で区の取り組みの部分がすっぽりと抜け落ちてしまっていると。今回、御報告の資料としては、それに特化して資料をつくっていただいている。ただ、この事業の、地域包括の内容としては、やっぱりそれぞれの機関だとか、団体、そして区がどのように絡み合って事業構築していくかということがわかりやすい形でないと。ですから、例えば順番で言えば、この本人の選択/権利擁護という部分を例にして挙げれば、前回の資料と今回の報告資料を見比べないと全体像というのが見えにくくなる。要はその辺が、やっぱりわかりやすい形が見えてきて、なおかつその先に、今、木村委員のほうがおっしゃったように、区民の方たちにいかに理解していただいて、どういうサービスが提供さているのか、どういう機関がどういうふうにかかわってきてくれるのかが、仕組みがうまく起動してから、そういう資料を区のほうで用意して、啓発活動につながるのかと思うんですけど。まずとっかかりの部分で、こうした資料のつくり方というのは、せめて評価指標の部分は、前回報告の部分に今回の報告をはめこんだ資料づくりというものを望みたかったと思っております。これは、要望というかね、指摘とさせていただきます。
細かい話になっちゃうんで、これは一つひとつやっていくと。住まい・住まい方で、いろいろ数字を挙げていただいています実情、現状分析ですか、適切な住まいの確保ということで現状分析を②でしていただいていて、低所得あるいは貯蓄のない高齢者住宅数が3,286戸。これが、3,286戸必要ということなの。まずそれ。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
こちらは、3,286戸が、現在高齢者の方が低所得で住まなければいけない、必要量ということで考えております。それを、どういう施策でこの3,286戸を用意していくかということを、手前で現状分析をさせていいただいております。
伊東委員
そういうふうな形で、必要量からすると、例えば、戻りまして、事業実績、27年度の実績のほうを見ますと、区内住宅等の設置状況の中で、区営住宅等々で612人、一つ行を置いて、高齢者向け民間賃貸住宅登録戸数1,785、合わせても2,400ぐらいと。3,286戸からすると、1,300ぐらい開きがあるということになるんだよね、多分、この数字を見ていると。
それで、評価の取り組みの表のほうで見ると、区内のサービス付き高齢者住宅の登録数を600戸を目指すだとか、何か目標、必要数、現状から、区はどこまで取り組んでいて、民間にどれだけの協力をしていただかなきゃならないかというのがちょっとわかりづらいなと思うんだけど、どうなの。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
こちらの別表のところで600戸と入っておりますけど、こちらは、東京都の整備目標を人口割で出した、要は都の目標ということで、ここに参考で載せてありますけども、中野区の中で本当にその戸数が、必要量に対して満たしているかどうかというのは、まだちょっと検証が終わっておりません。基本的に区が、低所得者向けの住宅をどのような形で整備していって、その中にサービス付き高齢者住宅もございますし、あとは家賃の安い高齢者向けの賃貸住宅というのも、やはり家主の協力を得てそういうものを十分確保していくというところで、全体のサービス量に対しての内訳というか、区としてどこまで用意していくかというところまでがまだ積算ができておりませんので、今回こういう形になっていると。検討中の具体策ということで記載させていただきました。
伊東委員
大変重い、大きい課題なのはわかりますし、これからもどんどん改善を進めて、関係機関・団体と協議を進める中で、一つひとつ課題をつぶすための方策、目標あるいは予算措置まで考えていかなきゃならないと思うので、ぜひこれから先も継続的に取り組んでいただきたいなと思います。
それから19ページ、6番の医療についてなんだけれど、在宅療養をこれから国も推奨し、取り組む中で、いきなり在宅療養になるわけじゃなく、医療機関にやっぱり一定期間入院して、それで一定の機能回復が望めたらば在宅療養に切りかえましょうねという流れになろうと思うんですけれど、そのときに、③の取り組みの考え方の2番目、退院後に円滑に在宅医療につなげる相談支援窓口の強化ということで、地域包括支援センターが多分窓口になろうと思うんですけれど、これ、もうちょっと踏み込んで、アウトリーチじゃないけれど、医療機関、端的に言えば病院ですよね、そちらのメディカルソーシャルワーカーとの連携というのが、より在宅医療・療養につなげる上で重要になろうかと思うんですよ。退院してから相談というんじゃなくて、入院中から、あらゆる情報を提供して、選択肢を広げた上で、安心して退院ができるということを目指さないと。また、入院中であれば、伴侶がいる席で患者の意思を確認しながら、本人の意思を確認しながら、どういう在宅療養につなげるのかということが可能かと思うんで、その辺を、もうちょっと踏み込んだ検討をしていただいたほうがいいのかなと。これは一つの例になるかと思うんですけども。そうしたものを少しずつこれから先もつぶしていっていただけたらと思うんですけど、いかがですか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
御指摘のとおりでして、MSWがしっかりと、大きい病院で機能しているところについては、今でも結構、在宅療養に移行するときの支援が行き届いている部分があるのかなと考えております。ただ、そこだけではなく、例えば包括支援センターのほうに相談が来る場合もございますし。今後は、在宅療養に関する総合窓口ですかね、一括で相談を受けて、地域の資源をちゃんと結びつけるような役割を持った窓口が専用で必要になってくるんじゃないかという議論も今回しているところでございます。そういったトータルで、病院にもいろんなものがございますし、いろんなところからつないだものをスムーズに在宅医療につなげていくためのトータルの仕組みを考えていきたいと考えております。
伊東委員
今おっしゃられたように、MSWがしっかりと機能している病院では在宅療養につながりやすいということなんですけど、さらにそれを一歩進めるというのは、やっぱりかかりつけ医、普段お世話になっていたあの先生がどういう形で携わってくれるのかだとか、それにプラス、在宅看護あるいは介護という仕組みがどうかかわるかというのは、やっぱりMSWだけではちょっと心もとないのかな。そのために区がかかわって、やっぱりそうしたものをより強固に提案できる仕組みが本来の地域包括が目指すところじゃないかと思いますので、それは、あらゆる分野でそうした方向を模索していただきたいと思っております。
以上です。
木村委員
追加で、細かいところを2点お伺いします。
この考え方の中で何点か、国勢調査等をデータにしていると思うんですが、基本的には22年の国勢調査ですけども、27年度がもう多分出ていると思うので、最終的にはそれを生かした形で策定されるということでよろしいですか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
数値が出ているものについては、逐次反映させていきたいと考えております。
木村委員
あと、11ページなんですが、(3)の誰もが安全で利用しやすい都市基盤の整備というところで、ここで西武新宿線沿線まちづくり分野との関連が書かれております。まちづくりの検討の項目がこの中に入っているということなんですが、この西武線のまちづくりに関して、地域包括ケア推進分野としても、当然まちづくりですから、これからできる中で、どういうふうに介護とか医療とか連携していくようなまちづくりができるかというところのかかわりかと思うんですが、これは3年後のところに書いていますけども、具体的にはどういう形でかかわっていく、また、どういうふうな、変な話、効果というか、力があるのかわからないんですけども、どういうふうに考えているのか教えていただけますか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
こちらは、西武新宿線沿線だけではなく、区のまちづくりにおいて、地域包括ケアの視点を入れた施設配置だとか、ソフトのまちづくりも含めて、区としてはこれからまちづくりに視点を入れていかなきゃいけないということで考えております。
具体的に、ここには西武新宿線の数字が入っておりますけれども、例えば、地域ケア会議等でそのまちづくりについての視点について話し合ってもらって、それを何らかの形で、例えば西武新宿線の駅のまちづくりについて意見を提出していくというんですかね、そういうところで。
具体的に、どこで具体的に反映してとか、そこまでの検討はまだできておりませんけども、いずれにしろ、地域包括ケアの視点を必ずまちづくりに対して生かしていくということで書かせていただいております。
木村委員
ここであえて西武線のことが書いてあったので、その確認で。当然これから西武新宿線沿線のほうのまちづくりがかなり進む中で、意見が言いやすいという意味では触れたと思うんですが、おっしゃるとおり、西武新宿線だけではなくて、中野区全体の話にしなくちゃいけないと思うんですけども、そういった意味では、住宅マスタープランが30年か、31年か、その辺で改定というか、見直しというのがあると思うんですが、本来はその中で、この地域包括の、また住まいのあり方というのは当然いろいろ入れていかなくてはいけないと、スマートシティも含めてですけども。そういった意味では、分野として、そのために設置されたところもあるんですけど、例えば、空き家住宅政策担当とか、新しく設置されたところのかかわりも当然大きくなってくると思うんですが。そういった意味では、西武新宿線のところも入れるのであれば、同じように住宅マスタープランに基づいて、この地域包括ケアの考え方というか、そういうのも入れていくということの記載もあってもいいではないかなと思ったんですが、いかがですか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
都市計画マスタープラン等の、そういう都市計画の関係の計画についても、当然地域包括ケアの視点を入れていく必要があると考えております。それについては、こちらから要望していきたいと思います。
佐野委員
今、お話しを聞いているとね、どうも、例えば7ページの目標値の一番下のところに書いてある、37年度目標値80%と書いてありますよね。これは出典の根拠が書いてあります、10か年計画と。これ何か、担当課として検討した結果、要するに37年度、今から10年後ぐらいにはこのぐらいの数字になりますよということを、根拠があって出したわけでしょう、これ。根拠。その根拠を聞きたいんですけど。
例えば11ページ、先ほど質問がありましたけども、11ページのほうにも同じようなことが書いてありますけども、一番下のほうですね、37年度2,700戸、目標値と書いてありますよね。全部目標値ですよね。ですから、これら目標値を出すということは、何らかの根拠に基づいて目標値を出したというふうに我々は理解するわけですけども。これ、中野区総合推進計画がこうなっていたから、イコールとして出したと、単純にそうじゃないですよね。それをちょっと確認したいと思いまして。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
こちらの表の下に出ている参考目標というのは、他の計画に書かれているものをそのままここに記載しております。我々が今回、柱ごとに目標と立てている、例えば権利擁護でしたら、自立度Ⅱ以上の人の権利擁護によって守られている割合、これらの推進プランにかかわるその柱については、必要量だとか、達成しなければいけない指標として、我々がとらえて設置しているものです。
佐野委員
そうしますと、ここに書かれている目標値というのは、あくまでもこの計画書に書かれていることが、例えば10か年計画だとか、福祉プランに書かれていることがイコールとしてそのまま載ってきていると。課として検討した結果ではないと、そういうことですか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
10か年等、このプランに当然出ている数値については、その所管が達成する目標としてしっかり外に打ち出しているものですから、それについては、我々は、参考値として下のほうに載せています。
佐野委員
としますとね、やはりこういうところに載せるのであれば、私は、個人的な考え方ですけど、課としてやはり検討すべきことではないかなと思いますけど、いかがでしょうか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
そういう点では、今回の区の取り組み、それから各団体の取り組みについても、3年後、10年後の目標値をしっかりと必要量としてとらえて、そこに対して達成をしていくということで、考え方でつくっておりますので、所管として、しっかりとこの目標値については、本当にそれで必要量として足りているのかどうかということを検証した上で掲載していきたいと考えております。
佐野委員
目標値につきましてそういう考え方であれば、所管としてそういう考え方だから載せたんでしょうけども、少なくともここに載せるということは、それだけの――要するにこれ、厚生委員会の資料として、地域包括ケア推進担当として載せているわけですよね。担当として載せている以上は、やはり担当の中で検討した結果を載せないとおかしいんじゃないでしょうか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
繰り返しになりますけど、この表の下に入っている参考目標については、10か年とか、健康福祉総合計画の中でしっかりと外に打ち出して、この数字を達成しますということで出している数字ですので、それについては――それでも参考目標ということで下に入れさせていただいておりますので、それ以外の――以外と言うと変ですね。この推進プランの中で掲げる目標については、所管としてしっかりと責任を持って打ち出して、そこに対しての目標達成のための施策というものを書いていきたいと思います。
佐野委員
今これを言っていても、すれ違いで終わってしまうんですけど、私自身はそう思うし、皆さんはどう考えるかわかりませんけども。目標は目標で、それはいいんですよ。役所としてそういう目標があるから持ってきているんですよというふうにおっしゃるんですが、少なくとも、私が言いたいのは、包括ケア推進――また繰り返しになりますけど、担当として、分野として検討した結果として目標数値を出しているわけでしょう。とすれば、やはり担当として、どういうふうに分析して、どういうふうに検討したかという結果を載せないとまずいのではなかろうかということを言っているわけです。ですから、言っている意味はわかりますけども。中野区としてこういうふうに考えているから、これはイコール目標数値として出したんですよとお考えでしょうけど。それはそれなりにわかるんですけども、そうじゃなくして、やはりこの担当として出しているんでしょう、これは、分野として。だから、あくまでも包括ケア推進担当の中で検討した結果こうですよというのを出すべきじゃないかというふうに言っているんですけど、いかがでしょうか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
この計画プランに掲載する、最終的に出していくときには、必要な数値というものを責任を持って出していくという姿勢で臨みたいと思います。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、3番、平和の森公園再整備基本設計についての報告を求めます。
永見健康福祉部副参事(地域スポーツ推進担当)
それでは、平和の森公園再整備基本設計について報告をいたします。(資料4)
本報告につきましては、11月4日の区役所及び体育館整備調査特別委員会で御報告をいたしまして、総務・建設両委員会でも御報告をするものでございます。
第3回定例会の当委員会におきまして、基本設計案を御報告いたしましたが、区民説明会等を経まして、このたび基本設計としてまとめましたので、御報告をするものでございます。
基本設計案から変更のあった点を中心に御報告をさせていただきます。
なお、当委員会の所管分については新体育館の部分になります。
まず1番、平和の森公園再整備基本設計(案)でございます。次の2番の、基本設計(案)からの主な変更点とあわせまして、主な変更点、こちらの公園部分のみということにはなりますけれども、御説明をさせていただきます。
A3の用紙のほうをごらんいただければと思います。
表紙の1ページ目、全体の四つのコンセプト、上に緑の囲みが四つございますけれども、右から2番目、区民の憩い、休息、交流の場となる、多様な広場にあふれた公園というところに、平和啓発機能としての記載を追加させていただきました。
1枚おめくりいただきまして、3ページ目でございますが、主な変更点について一つひとつ御説明をさせていただきたいと思います。
まず、多目的広場の中堅、こちらを85メートルから90メートルに変更いたしました。こちらは、説明会での御意見、また、区内の野球の団体からの要望等を受けて変更をしたものでございます。
続いて、草地広場の北側、図でいうと右側になりますけれども、こちらのバーベキューサイトでございますが、管理面等の要望を踏まえまして、西側にコンパクトに集約するように改善をいたしました。
続きまして、体育館の北側にありますステップ広場でございますけれども、こちらに夜間でも安心して活用できる施設を望む、そういった声を踏まえまして、アッパーライト照明、下から照らす照明ですけれども、こちらを8基設置することといたしました。
なお、4枚目以降の新体育館の部分につきましては、基本設計(案)からの変更はございません。
最初のA4の紙にお戻りいただきまして、3番、区民説明会の実施結果でございます。
別紙2をごらんいただければと思います。
10月に区役所において3回の説明会を実施いたしまして、延べ111人の参加がありました。
主な意見といたしまして、(1)計画全般・計画の進め方につきましては、基本条例やパブリックコメント手続に関するもの、またスポーツ機能のニーズ等について御意見をいただきました。
(2)体育館につきましては、障害者に対する対応でございますとか、使用料の設定、またアクセス等について御意見がありました。
(3)の多目的広場につきましては、照明設備の設置、また野球の2塁ベースと少年サッカー場が重なっていることなどについて御意見がありました。そのベースとサッカー場が重なっていることにつきましては、中堅を拡張することで解消しております。
(4)草地広場につきましては、トラックの部活動の活用、また配置・規模等について御意見をいただきました。
(5)防災機能につきましては、防災機能の低下の懸念、また広域避難場所としての対象地域、また有効面積等の御意見をいただきました。
(6)その他の公園機能でございますが、バーベキューサイトの設置に関する検討経過、また管理方法等について御意見をいただきました。
(7)その他といたしましては、維持管理に関すること、また、公園整備の経費の増額等について御意見をいただいたところでございます。
1枚目にお戻りいただきまして、4番の今後の予定、また裏面の工事区分図、こちらにつきましては、基本設計(案)と変更はございません。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
小杉委員
2点あります。この間の質疑がされてきていることですけども、たばこの受動喫煙の通知との関係なんですけれども、この間、今までたばこは禁煙にしていないと。これからどうするのかという話については、分煙にすることもしないし、今までどおりだという話だったんですが、厚生委員会の中でも紹介した、平成22年の厚生労働大臣の通知があって、中野区に通知をやっているのがありましたけれども。これは私、厚労省の通知というのは、必ず地方自治体として遵守しなくちゃいけない問題だとずっと思っていたんですが、何かこれと大きな矛盾をしているということが、何とも納得ができないというか、その点についてちょっとどう考えたのか教えていただけますか。
永見健康福祉部副参事(地域スポーツ推進担当)
現在、平和の森公園につきましては特に禁煙という形にはしておりませんが、利用者のマナーによって、周りに迷惑がかからないような形で喫煙をしていただくというような形で運用してございます。
体育館につきましては、公園機能の一部ということでございますので、受動喫煙対策のそういった国の動向等も踏まえながら、公園の担当と協議を行いながら、利用者にとって利便性の高いような形での運用を今後検討してまいりたいと思います。
小杉委員
繰り返しちゃいますけども、さっきの通知ですと、基本的には全面禁煙、困難な場合は当面の間、分煙という形で――分煙もしないということですから、そことの関係で、例えば中野区は国保をやっていて、厚労省の大臣告示や課長通知で、医療機関にルールを守ってくださいね、守らない場合は行政指導ですよといって最悪やめさせるわけですよね。中には、自殺してしまう方も中にはいた場合もいる。何かその辺の、医療機関とかにはぎゅうぎゅうぎゅうぎゅう、守れ守れと言っておいて、厚労省のさっきの通知は守らないというのが非常に納得できないというか、何というんでしょうか、そこについてぜひ御回答いただきたいなと思うんですけれども。
永見健康福祉部副参事(地域スポーツ推進担当)
委員のおっしゃる国からの通知、そういったものを踏まえながら公園担当と協議をして、今後の対策について鋭意検討してまいりたいと考えております。
小杉委員
できれば、宇田川さんにお答えいただければと思うんですが。
宇田川健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)
平成22年の通知につきましては、基本的に、あくまでも通知ということで、区内につきましては、基本的に施設内の禁煙・分煙というのを進めつつ、屋外につきましては、あの通知を踏まえながら、利便性も勘案しながら進めてきたところというふうに理解しております。
今後、東京都、それから国とも、受動喫煙防止の対策につきましては検討が進められておりますので、その中で、この新しい施設についてのルールについては再度検討をしながら、区民の皆さんの理解も得ながらルールづくりを進めていくということになるかと思っております。
小杉委員
実際、再整備されるのが、通知が出てから10年経っていますし、世界の国々を見ると、11カ国が受動喫煙防止法が、法律がもう制定されている。だからオリンピック、練習に来てくださいと言ってもなかなか、え、そんな状態なのかと驚いてしまうような状態もあるのかなと思っていますので、ぜひそういうことを踏まえていただきたいと考えております。
もう一つは、バーベキューサイトを、5区画の配置を見直して西側に集約することについてです。バーベキューサイト、区立でもバーベキューサイトはいろいろあると思います。これは立地条件というのがやはりバーベキューってあると思うんですよね。山の中でやる、草原でやる、いろんなところで、バーベキューといったらイメージがあると思いますが。その辺の、例えば区立公園もさまざまある、広さもあるし、バーベキュー自体のサイトの規模の問題もあるし、近隣の問題もあるし、その辺の比較検討というか、この辺はされているのかどうなのか。されているのであれば、その内容をちょっと教えていただきたいと思います。
永見健康福祉部副参事(地域スポーツ推進担当)
当委員会の所管分でございますが、新体育館の部分ということでございますので、バーベキューサイト、こちらは公園の部分ということになりますが、公園整備の担当のほうで、他の公園の調査でございますとか、安全面、そういったことを検討していると、そういった状況でございます。
小杉委員
バーベキューサイトを西側に寄せることによって、近隣の住民の方から、その方は平和の森公園を守る会に出ている方ですけどもね、西側に移動したのは、私に対する嫌がらせかみたいな話も言われている方もいました。やっぱり近隣住民は、風って吹けばすぐに変わるわけではないので、一定方向ずっと続くわけですので、そこの風下になった住民からすると、中野区の再整備によって煙がずっと来続けるということが非常に健康づくりとの大きな矛盾も出てきちゃうのかなと思うんですけども。お笑いになっているけども、例えばたばこ、隣のベランダでたばこを吸う副流煙の問題だって、問題になっているんだよね、社会でね。だからそういう意味では、ちょっとその辺の想定とか、検討とかというのはされていますかということなんですけど。
永見健康福祉部副参事(地域スポーツ推進担当)
繰り返しになりますが、御質問の内容は所管外になりますので、公園整備の担当にこちらから伝えたいと思います。
小杉委員
1カ月間でね、こういった案に急に盛り込んで、計画に策定したということでですね、ちょっとあまりにも拙速過ぎるなと思います。十分な検討をして、住民の意見、本当にふさわしい立地条件なのか検討していただきたいと思います。意見として申し添えます。
石坂委員
A3のほうの3ページ目のところに、公園のほうの右下のところになりますけど、災害用トイレ(増設)32穴とありますけども、こちら、災害時に体育館も活用する形になっているかと思いますけども、体育館内のトイレというのは災害対応とかがどうなっているのか、もし現段階でわかれば教えてください。
永見健康福祉部副参事(地域スポーツ推進担当)
現時点で、災害時のトイレの活用について、具体的な検討は防災担当で協議をしていくということでございまして、今後、実施設計等を行っていく段階で、そういった内容についても検討を進めていきたいというふうに考えてございます。
石坂委員
特に体育館の下、まだこれからですけど、下水施設が想定されていますし、また、下水施設に、今、下が開設されていなくても、近い場所ですので、やはりこの体育館のトイレのほうで何かしら工夫はしていただければと思います。特に移動距離なんかの問題もありますので。
あと、区民の方からの意見説明会の結果のほうで何カ所か伺いますが、まず1ページ目のところの、基本設計について傍聴ができるのか云々ということがありまして、区の見解・回答で傍聴できない等々がありますが、きょうのこの委員会もそうですけども、この基本設計、もちろん報告という形ではありますけども、議会のほうで関与していく部分もありますし、議会自体は公開な場ですので、全て傍聴できないかのような形で、その後ぱっと出てくるような形ではなく、当然議会のほうの委員会等でも話し合っていく、そこは公開されているということ等も、インフォメーションとして伝えてもよかったのかなと思いますが、そのあたりもし御意見があれば教えてください。
永見健康福祉部副参事(地域スポーツ推進担当)
基本設計の決定ということで、こちらの内部処理についてということでございますのでこのような形になってはございますが、委員のおっしゃるとおり、委員会の報告等もございますので、そういった場については傍聴、区民の方がお聞きできるというふうに考えてございます。
石坂委員
その辺のインフォメーションはしっかりしていただければと思います。
2ページ目のところで、体育館についてで、体育館は障害者対応の床にしてほしい、体育館の床ということでここは書いていますけども、もちろん床が障害者対応であれば、そこを利用する更衣室、トイレ等についてもやはり障害者対応になると思います。既にこれまでの委員会のほうでも、障害者の方が更衣室やトイレを使う前提であることは聞いておりますけども、やはりさまざまな方から、もちろん障害者用の更衣室、トイレじゃなくて、一般のトイレ、更衣室を使う方も障害者の中でいますけども、十分な広さですとか、設備等もしっかりと進めていっていただければと思います。そのあたりいかがお考えでしょうか。
永見健康福祉部副参事(地域スポーツ推進担当)
トイレにつきましては、だれでもトイレを設置する予定ということで、障害者に限らず、さまざまな方がお使いいただけるようなトイレ、また面積等も確保していきたいと。更衣室等につきましても、ロッカーの配置を初めとして、障害者の方、いろんな方が不便なく使えるような形で整備をしていきたいというふうに考えてございます。
石坂委員
特に床が障害者の方が利用できるということですので、障害者のグループで同時に何人かの方が着がえたり、トイレを使う等々もあると思いますので、その辺、整備をする際にしっかりと考えていただければと思います。
また、3ページとなりますけれども、4番の体育館の使用料のところで意見が出ていて、区の見解としても、今後検討していくような形で書かれていますけども、やはりこちらのほうでも、高齢者やお子さんや障害者が利用する際には、一般の方よりも減額するとか、あるいは免除する等々も検討すべきと思いますが、そのあたりいかがお考えか教えてください。
永見健康福祉部副参事(地域スポーツ推進担当)
使用料全体につきましては、今後、区全体の考え方というものを庁内で検討をしていきたいというふうに考えてございます。
また、現在、障害者等について免除というふうな形で規定をしてございますが、今後ですね、新体育館ができた際に、どのような形で運用していくか、そういった部分も今後、議論をしてまいりたいというふうに考えております。
伊東委員
ちょっと所管外なのかもしれないけれど、知っておきたいのが、災害時の機能、現状の体育館はたしか大災害時の遺体安置所の機能があったと思ったんだけど、違った。
永見健康福祉部副参事(地域スポーツ推進担当)
現在の体育館については、そういった形で活用することになっているものでございます。
伊東委員
今回は、災害時の機能の中でそうした部分の特記がないんだけれど、別の代替施設を用意しているのか、相変わらずその機能もやっぱり一定程度負わなきゃならないのか、その辺がちょっとわかりづらいんだけど、どうなんでしょうか。
永見健康福祉部副参事(地域スポーツ推進担当)
現在、新体育館につきましては、遺体安置所としての活用は今はちょっと考えていないというところでございまして、どこに安置所を設置するとかということにつきましては、現在検討を行っているという状況でございます。
伊東委員
どこになるかわからないですけど、仮にここに一定程度必要ということになると、それなりの動線も検討しておかなければならないでしょうから、今の平面図を見る限り、メーンアリーナの部分に直接車両が横付けして搬入できるような開口部というのが特段見られないような気がするので、その辺も庁内で調整した上で、もし必要とあらば、やっぱり今のうちから盛り込むべきものも盛り込まないとしようがないんじゃないかと思います。要望というか、意見として。
山本委員
平和の事業についてお伺いしたいんですが、区民が身近にこれらの歴史について、平和の大切さについて考えることができる施設ということで、前回とかは、資料のパネル展示とかを検討されているということではありましたけれども、そこから何かまた発展的なところは考えられたりされているのか、まずお伺いいたします。
永見健康福祉部副参事(地域スポーツ推進担当)
新体育館の中に、平和啓発のスペースについて設けているところでございますが、具体的な中身につきましては、平和について検討する担当が、今現在、企画担当ということで、そちらのほうで、中心となって検討することになるかなというふうに思ってございます。
山本委員
担当が企画ということで、なかなか――申し上げるだけになってしまうかもしれないんですが、この体育館とか公園、そして平和の森公園の歴史的経緯からいっても、これからまたオリンピックに向けて、区民の健康増進を図っていくという、この大きな計画の中に、この公園、新体育館は位置付けられているわけです。オリンピックも平和の祭典ということもあります。なので、この新体育館の前の広場でもイベントをやられるということを書いておられますけれども、そのイベントの中でも、平和について考えられるイベントとか打ち出していく必要性が私はあるのかなというところが、ただパネル展示して――パネルがあって、ぜひ皆さん、展示を見てくださいね、それだけだとなかなか啓発の意味が、もったいないのかなという感じもしますので、そういったあたりも検討をいただきながら、企画とも連携をとりながら検討をいただければと思います。要望でございます。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、4番、その他で、理事者から何か報告はありませんか。
鈴木健康福祉部副参事(生活援護担当)
生活保護費に関する会計検査院の検査結果の公表につきまして、口頭で御報告させていただきます。
なお、平成25年度の債権管理に関する会計検査院の結果につきましては、平成28年1月29日の当委員会において御報告をさせていただいておるところでございます。
今般、会計検査院は、生活保護業務に関する6都県、29事業主体に関する、平成22年度から平成25年度の債権管理が不十分であると判断をしまして、生活保護費の国庫負担金の交付が課題であると指摘をしました。
区の指摘対象となりましたのは、平成22年度から平成25年度までに交付されました国庫負担金、合計7,135万3,000円でございます。
なお、厚生労働省からは、今回の会計検査院の指摘に関連する通知等は届いておりませんが、到着次第、通知等に基づき適切に対応していきたいと考えております。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
他に報告はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。
審査日程のその他に入ります。
委員会を暫時休憩いたします。
(午後2時32分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後2時32分)
休憩中に御確認いただきましたとおり、次回の委員会は第4回定例会中とし、急を要する案件が生じた場合は正副委員長から招集させていただきたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
以上で本日予定しました日程は全て終了いたしますが、委員、理事者から特に御発言はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本日の厚生委員会を散会いたします。
(午後2時33分)