中野区議会少子高齢化対策調査特別委員会〔平成28年12月6日〕
少子高齢化対策調査特別委員会会議記録
○開会日 平成28年12月6日
○場所 中野区議会第1委員会室
○開会 午後1時00分
○閉会 午後2時27分
○出席委員(14名)
木村 広一委員長
いでい 良輔副委員長
若林 しげお委員
日野 たかし委員
山本 たかし委員
白井 ひでふみ委員
中村 延子委員
細野 かよこ委員
小宮山 たかし委員
広川 まさのり委員
伊東 しんじ委員
伊藤 正信委員
近藤 さえ子委員
来住 和行委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
政策室長 髙橋 信一
政策室副参事(企画担当) 海老沢 憲一
地域支えあい推進室長 野村 建樹
地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当) 高橋 昭彦
地域支えあい推進室参事(区民活動センター調整担当)、鷺宮すこやか福祉センター所長 上村 晃一
地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当) 酒井 直人
北部すこやか福祉センター所長、北部すこやか福祉センター副参事(地域子ども施設調整担当) 石濱 良行
南部すこやか福祉センター所長 相澤 明郎
区民サービス管理部長 白土 純
区民サービス管理部副参事(介護保険担当) 古川 康司
子ども教育部長 横山 俊
子ども教育部副参事(子ども教育経営担当) 辻本 将紀
子ども教育部副参事(子育て支援担当) 平田 祐子
子ども家庭支援センター所長 神谷 万美
子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当) 小山 真実
子ども教育部副参事(幼児施策整備担当) 荒井 弘巳
健康福祉部長 瀬田 敏幸
健康福祉部副参事(福祉推進担当) 石濱 照子
健康福祉部副参事(障害福祉担当) 岩浅 英樹
都市基盤部副参事(空家・住宅政策担当) 塚本 剛史
○事務局職員
書記 香月 俊介
書記 大野 貴子
○委員長署名
審査日程
○議題
地域における見守りや支えあい活動の推進及び地域包括ケア体制について
地域の子ども・子育て支援について
○所管事項の報告
1 介護予防・日常生活支援総合事業における介護予防への総合的な取組みの考え方について(地域包括ケア推進担当)
2 児童虐待対応等の機能強化について(子ども家庭支援センター)
○その他
委員長
定足数に達しましたので、少子高齢化対策調査特別委員会を開会します。
(午後1時00分)
本日の審査日程についてお諮りいたします。本日はお手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定します。
なお、審査に当たっては5時を目途に進め、3時ごろ休憩をとりたいと思いますので、御協力をお願いします。
それでは、議事に入ります。
地域における見守りや支えあい活動の推進及び地域包括ケア体制について、地域の子ども・子育て支援についてを一括して議題に供します。
所管事項の報告を受けます。
1番、介護予防・日常生活支援総合事業における介護予防への総合的な取組みの考え方についての報告を求めます。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
介護予防・日常生活支援総合事業における介護予防への総合的な取組みの考え方について、資料に基づき報告いたします。(資料2)後半部分で、住民主体サービスへの補助金の上限額等の29年度予算案の編成に当たって検討中のものが含まれておりますので、御承知おきください。
1番、総合事業の事業予算の上限額等についてをごらんください。
来年4月から開始します総合事業における事業の予算上限枠については、国が示す算定方式によりますと、事業初年度は特例的に事業開始の前年度の予防給付等実績額に110%を乗じた額とすることが認められております。また、翌年度以降については、初年度、つまり29年度の実績額に75歳以上高齢者数の直近3カ年の平均の伸び率を乗じた額の範囲内とされ、この場合、今後おおむね11億2,000万円程度で推移するものと想定されます。この上限枠が決まっている中で、現行・緩和サービスのほか、これ以外のいわゆる多様なサービスの創設、拡充を図っていくためには、高齢者の機能低下の初期段階を重視し複数のサービスを組み合わせた効果的な介護予防プランを提供するなど、介護予防ケアマネジメントの質的充実によって低下が見られた高齢者の心身機能の早期改善と維持を図り、現行・緩和サービスの利用総量の伸びを抑制しつつ、その他の多様なサービスの確保、充実をしていかなければならないと考えております。
2番、介護予防への総合的な取組みについてをごらんください。
要支援者1・2の新規認定者数について、その後の認定状況の変化動向を分析してみたところ、要支援1・2の方が1年目に全体の21.3%が改善しているのに対して、2年目には20.8%へと減少しておりました。また、要支援1・2のまま現状維持している者については1年目50%に対して2年目には35.8%へと減少しており、逆に重度化している者は1年目22.9%から2年目30.8%へと上昇しておりました。この結果からも、虚弱者への早期改善の取り組みが極めて重要であり、また改善率についても目標を段階的に30%まで引き上げる意識的な取り組みが必要と考えております。
具体的な取り組みについてです。(1)早期発見・気づきの機能を高める。要支援1・2の新規認定者数は毎年およそ1,500人で推移してきております。まずは、これらの方々から新規相談対応に重点を置いていきます。相談に来ない方については、事務職、医療職及び福祉職から成り地域情報の把握を行う(仮称)地域力推進チームによる実態把握訪問、それから地域包括支援センターによる高齢者会館、サロンなどの自主活動への出張相談、また民生委員からの情報提供など、地域情報を活用し早期発見と早期対応を進めていきます。
(2)介護予防ケアマネジメント体制の強化。適切に事前の調査、アセスメントや個人の変化状況の監視、モニタリングを行って、その人に合った目標設定と最適な介護予防プランを作成していきます。このため、機能低下への早期対応のための地域包括支援センター専門職員による相談体制を強化するとともに効果的な介護予防プランの基準づくりをし、それに基づくすこやか福祉センターの技術的助言などにより介護予防効果の向上を図っていきます。
また、総合事業の特徴としては、サービス事業対象者へ一般介護予防事業を含めた多様なメニューを可能とすることにあります。これまではデイサービスあるいはホームヘルプといった単品の予防給付を中心とするプランニングで機能低下への対応が不十分であったと評価しております。本人の状態に応じ、生活機能向上・維持のための現行・緩和サービスのほか、機能低下初期の段階における短期集中予防サービス、機能改善効果を定着させるための住民主体サービス及び一定の機能回復が見られた者に対する一般介護予防事業の継続利用の勧奨など、地域包括支援センターにおける介護予防ケアマネジメントの充実を図っていきます。これらの介護予防ケアマネジメントの考え方について流れを示したものが次の図になります。複数のメニューを適切に組み合わせていくとともに、ケアプラン作成や住民主体サービスにおいてリハビリテーション専門職の関与を行い、より介護予防に資するものとしていきます。
3番、総合事業の概要について御説明いたします。
(1)現行相当サービス。訪問型、通所型ともサービス内容等は現行と同様で、報酬は包括単価95%、状態改善加算を新たに設定いたします。
(2)緩和基準サービス。職員の資格要件等一部を緩和し、報酬は現行の約80%。
(1)、(2)については介護給付同様の自己負担となります。
(3)短期集中予防サービスでございます。骨折や入院などを契機とする機能低下等に対して、早期の改善を目指すプログラムを4種類提供いたします。参加意欲を高め予防効果を実感する機会となるよう、初回利用時の自己負担を求めないことを考えております。また、本サービス内容については改善効果の検証を継続的に行い、常により改善効果の高いプログラムを追求していきます。
(4)住民主体サービス。委託事業としての先行事例を積み重ねながら、並行して自主団体への補助事業を拡充していきます。①として、高齢者会館を介護予防の拠点と位置付け、委託事業として通所型サービスを計画的に拡充していきます。また、訪問型についてはシルバー人材センター等へ委託実施をいたします。②として、自主団体による介護予防に資する活動に対して経費助成等による育成支援を継続的に行うことで、事業実施規模の拡充と人材育成を図りながら、三、四年後には委託事業への移行を目指していきます。③として、社会福祉協議会によるまちなかサロンは高齢者が気軽に通える場として位置付け、さらに実施箇所数を拡充していけるよう補助を行っていきたいと考えております。
この取り組みは、介護予防のための自主活動の裾野を広げ、かつ高齢者自身の参加を促進していくと考えております。区が委託する住民主体サービスにおける通所型サービスについては、サービス事業対象者と一般高齢者との区別なく行われる事業です。住民主体活動の活性化を図る観点からも、食事などの実費負担は除きますけれども、自己負担は求めないということを考えております。また、訪問型サービスについては、個別のサービス提供のため自己負担を求めることを想定しています。
最後に、(5)一般介護予防事業についてです。高齢者会館に加え、新たにスポーツ・コミュニティプラザでの一般介護予防事業を開始し、順次拡充を図っていきます。高齢者会館では、閉じこもり予防、それから口腔機能改善に向けた音響機器活用プログラムを実施していきます。主に高齢者会館を介護予防の拠点と位置付け事業拡充を図っていくことから、自己負担を求めず、他の施設での事業に関しても同様といたします。
4、各サービス主体への支援についてです。
住民主体サービスに係る補助制度の概要ということです。①厚生労働省令で定める基準に従って実施をいたします。②補助対象経費及び想定補助金額ですけれども、サービス提供者の人権費及び施設整備の費用は補助対象外といたします。
ア、立上げ支援、訪問型10万円、通所型20万円。住民主体サービスとして事業開始する上で必要な整備経費ということで下記に記すものを想定しております。
それから、イ、運営費補助でございますが、訪問型が10万円、通所型が1回当たり利用者5人で7,000円を基本に、週当たりの実施回数及び要支援者等の受け入れ人数によって単価を加算するという方向で検討をしております。通所型については、社会福祉協議会を通して月2回以上の実施団体へ年当たり2万円の補助を行うことを想定しております。経常的なサービス提供に必要な経費としては下記に記すとおりでございます。
(2)人材育成、サービス立上げに向けた支援ですけれども、①緩和基準サービスに係る従事者研修ということで、緩和基準サービスの担い手を育成する研修を実施するとともに、その後の就労や資格取得へのキャリアアップを支援するということを考えております。それから、②住民主体サービスに係る担い手養成、研修等も実施していきます。また③で、住民主体サービスや自主活動団体への(仮称)地域力推進チーム及びリハビリテーション専門職による支援をしていきたいと考えております。(仮称)地域力推進チームはサービス立ち上げをさまざまな形で支援し、また自主団体等、リハビリテーション専門職による指導及びアドバイスを入れて、より介護予防の効果がある活動にしていきたいと考えております。
報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告は厚生委員会との重複報告ですね。
ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
広川委員
3ページの総合事業の概要の(2)緩和基準サービスについてなんですけれども、他区の状況なんかを見てみると、緩和基準サービスを導入せずに現行相当サービスのみを導入しているというところもあって、訪問型に緩和基準を設けても、通所型は現行相当のみにしているというところもあったりするんですけれども、中野区は来年4月からこの緩和基準サービスの訪問、通所ともにスタートするということでよろしいのでしょうか。
古川区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
中野区のほうでは、現在、現行相当、それから緩和基準、両方、来年4月から事業をスタートするということで準備を進めておりまして、先月、介護事業者に対してもおおむねこういった内容で行うといったような説明を行っているところでございます。
広川委員
これを見ますと、中野区では報酬は現行の80%で行うということですが、他区と比較してこの80%というのはどうなのでしょうか。
古川区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
80%程度報酬を低減するということでございますが、各自治体によりまして緩和の内容等が異なっているところがありまして単純に比較することは困難というふうに考えてございますが、各自治体で公表されているホームページ等で確認した段階では、近隣区等におきましては同じサービスの水準であればそう差異はないものというふうに把握しているところでございます。
広川委員
2015年の報酬改定があって、またこの新総合事業のもとで、全国的にも今、小さい介護事業所などの休業や廃業がふえているということを聞いているんですけれども、介護の人材の不足や高齢化も問題になっていて、やはり介護人材をどうやって確保していくのかふやしていくのかということを考えたときに、職員の賃金を上げていくということが一番の課題だと思うんですけれども、この報酬が下がるということで事業者が賃金を上げるということがさらに困難になってくるのではないかなと思うんですが、その点いかがでしょうか。
古川区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
今回、80%の緩和、報酬のほうをさせていただくというところでございますけれども、その分、事業の基準の内容を緩和させていただいているというところがございます。例えば、訪問事業でありますれば、今、130時間以上の研修を受けないといわゆるヘルパーさんとして従事できないところでございますが、これを区長の認めた研修といったところを受けていただければ、またその要件を満たす研修を受けていただいていれば生活支援のヘルパーには従事できるというふうに、そういった緩和を行うといったところがありますので、この緩和事業に従事するといったところをもって、また介護人材の裾野を広げるといったところにもつながるのかなというふうに考えてございます。
広川委員
この報酬については、単価制、いわゆる出来高払い制を導入するということで、事業者の運営が今よりも不安定になってしまうのではないかとちょっと心配なんですけれども、その点はいかがでしょうか。
古川区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
逆に、介護保険のほうでいいますと、現行相当でいう月の包括単価というものがどちらかというとイレギュラーな話でございまして、介護給付、介護の要介護1・2・3・4・5のほうは単価設定というところはもともとございますので、そういった意味でいえば出来高払いといったところのほうで介護事業者のほうも御理解いただいているというふうに考えてございます。
広川委員
この報酬に当たっては、中野区の介護予防や日常生活支援がより拡充されるような形で検討していただきたいと思います。要望です。
近藤委員
今の質問のところで、現行の約80%という報酬ということで、そのお答えで、130時間の研修を受けなくてはいけないところが区長が決めた時間内で大丈夫だというお答えがあったんですけれど、この130時間の研修を受けているからこそ介護の専門的にわかる部分というものを、余計に削ってしまっている部分というものがあります。そして今、ヘルパーさんなどはそこをかなり心配されていて、素人の方が急に入ってきて、研修時間も足りなく、そこでただお掃除をすればいい、ただお食事の支度をすればいいというのとは違って、やはり利用者の方が介護度が高くならないように導くことがかなり大事なことなんですけれど、その短い研修の中でそういったことはきちんとなされているんですか。その辺はいかがですか。
古川区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
区長の定める研修に関しましては、今カリキュラムを定めているところでございますけれども、基本的には提供するサービスがこれまでですと身体介護、それから生活の支援といったようなところで、要支援の方にサービスの提供を行っていたところでございますが、この緩和基準になりますと、訪問でいえば生活支援だけに特化するところでございます。そういった中で必要な研修といたしまして、それこそ食事や掃除とそういったところだけに着目するのではなく、基本的な介護保険制度の理解、それから高齢者の特徴と対応といったようなところもカリキュラムの中に用意してございますので、そういったところで基礎的な知識を得た上でこの介護の仕事に従事していただくといった内容のものでございますので、そういった意味では高齢者の方の自立に資する研修ができるというふうに考えてございます。
近藤委員
プロを目指した方が130時間受けているにもかかわらず、研修時間も少ないということは、どちらかといえば、それ以上の研修をやられて参加していただくぐらいの気持ちがないとなかなか、入ってみたけれどこんなに大変だとは思わなかったと、普通のお掃除に伺うのとは違うということが多々あると思うんですよね。その辺は区はどのように認識していらっしゃいますか。
古川区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
介護保険に従事される方に関しましては、全体的な流れの中でより専門化といったものが進んでいるところでございます。区といたしましては、この緩和サービスに従事する方といったようなところ、研修等を実施することによりまして裾野を広げるといったところでは短い時間で介護のありようを御理解いただけるといったようなところがありますので、そこの裾野を広げて、今後より専門的な仕事に従事していく方といったところにステップアップにつながっていければいいのかなというふうに考えてございますので、そういった意味ではこの緩和サービスに従事していただく方の研修は基本的な入門研修といったようなところで意味を果たしていくのではないかというふうに考えております。
近藤委員
裾野を広げることは大事ですけど、やっぱりここの質というところも担保していかないと、やはりここは問題が出てくると思うんですね。そこら辺はやっぱりしっかりとやっていただかないと、これから裾野も広げることは本当に大事ですけれど、裾野が広がったことはいいけれども重度化してしまうというようなことが決してないようにしていかなければならないと思います。
そして、身体介護はないとおっしゃいましたけど、外出支援みたいなこともここはあるんですか。サービスとして提供できるんですか。
古川区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
外出支援は身体介護に当たりますので、それはサービスの対象外になります。
近藤委員
外出支援もないという、そうしますと、いろいろなところでまちなかサロンやなんかがあってもなかなか行きにくいということも発生しますよね。その辺はどのようにお考えですか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
外出支援というものは身体介護に当たるということなんですけど、実際のニーズとしては、買い物に付き添って一緒に買う物を選んだりとかという、そういうところを含め、日常生活の支援におきましては今回住民主体サービスの中でもある一定程度ニーズを満たしていきたいなと考えております。現実、今説明を申し上げましたけれども、シルバー人材センターさんとか、既存のほほえみサービスというものもございますけども、そういう生活支援サービスを活用していただいて、外出のときに身体介護を伴わない外出支援ということでサービスを提供していけることを考えております。
近藤委員
そうしますと、外出サービスは身体介護になるけれども、お買い物などの外出は大丈夫だということなんですか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
身体を介護しない外出支援というものは可能だと考えております。
近藤委員
病院付き添いとかはないということですよね、そうすると。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
病院の付き添いについても、身体介護を伴わなければ同じように生活支援の一部だと考えております。
近藤委員
そうしますと、先ほどの古川副参事がお答えになった、身体介護だから外出はないというのはちょっとまた違うのかなと思うんですけど、いかがですか。
白土区民サービス管理部長
来年4月から始めます緩和基準によるサービスでございますけれども、外出支援に関しては当初から想定していないというところでございます。
近藤委員
わかりました。外出支援は想定していないということでよろしいんですね。
それから、訪問型サービスについてはシルバー人材センター等への委託を実施しますということなんですけれど、これ、シルバー人材センター以外にはどういうところがありますか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
具体的には、シルバー人材センターとは今、モデル事業ということでやっておりますけれども、そのほかにも、今、ほほえみサービスを提供している社会福祉協議会だとか、あとはその他NPOだとか住民主体の団体で訪問型をやりたいというところが出てきた場合はそういう団体に支援をするということを想定しております。
近藤委員
やはりこの訪問型サービスが一番需要として多いと思うんですよね。ここのところをやっぱりどう広げていくかというところが問題になってくると思いますし、そしてシルバー人材センターというのは、うちもシルバー人材センター、家事でお願いしたりしていますけれども、やはりシルバーさんなんですよ。ですから、若いヘルパーさんが来てくださるのとはやっぱり働き度合いとかも、まあ高齢者であるということもあるので、その辺はどのぐらい短時間で働けるかということも想定されないと、大分今まで普通の事業者にお願いしていたのとはちょっと違うのではないかというところが心配なんですけど、その辺は大丈夫ですか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
今回、住民主体サービスの提供も含めて介護予防ケアマネジメントの中で実施していきます。具体的には、利用者の状態を見て、例えば1時間の家事支援とか生活支援のサービスがどれぐらい必要かとか、必要量だとかも勘案しながらケアプランを組み上げるということを考えておりますので、例えば、住民主体サービスのシルバー人材センターを使うのか、それとも緩和型のサービスを使うのか、そこら辺は介護予防ケアマネジメントの中で考慮していくというふうに考えております。
近藤委員
本当にこのサービスが始まるとケアマネジメント力というものがかなり重要になってきて、それによって受けられるサービスがかなり違ってきてしまうと思うので、そこら辺はその方の状況に、本当にこれ、始まり出したら混乱すると思うんですよ。そこら辺のケアマネジメントについてはどんなようなお考えですか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
区のほうで介護予防ケアマネジメントのケアプランについての考え方をしっかりと示して、それに基づいてケアプランがつくられているかどうかをやはりチェックしていく体制を構築していく必要があると考えております。
細野委員
その新総合事業への移行の3年間の猶予期間、もともとは多分今年度からスタートという予定で準備をされてきたと思うんですが、より充実したものにするということで来年度にスタートの年度をおくらせて準備を進められているわけなんですけれども、大前提としましてこの新総合事業が、ここにも書いてありますように、サービスの抑制ということで、そもそもこの制度がサービスの抑制も目指してきている。もちろん高齢者の方の参加によってなるべく元気な高齢者の方をふやしていこうという考え方もあるとは思うんですけれども、そうしたときに先行自治体というか、全国で幾つかある中で、やはり厚生労働省から示されている緩和サービスですとか住民主体サービスですとかといったA型、B型というところはなかなかやっぱりサービスが進められないような状況というのも聞いているんですけれども、中野区は割とそういうガイドラインで示されたいろんなサービスを同時に進めようとなさっているようにこれからは見えるんですけれども、枠組みとしてはあるとしても、その中身が果たして本当に伴っていくのかというところがちょっとやっぱり心配なところはあるんですね。そうしたときに、サービスは始まったけれども、やはり今受けているサービスがなかなか、新しい緩和型とかそちらのほうに引っ張られるのではないかなという心配がちょっとあるんですけれども、そういった点について、実際にこれから始めようとしている中身がしっかり整うまでというのはある程度やっぱり時間がかかるのかなと思うんですけれども、その間の、今受けている方とかこれから受けようとしている方に対するサービスの提供の仕方というものをどういうふうに考えていらっしゃるかをお聞きしたいのですが。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
新総合事業が始まりまして、これまでのサービスに加えて多様なサービスを組み合わせて利用者の方の状態を改善していくということを目指すというものでございます。それで実際に、ただいま説明しましたとおりに多様なサービスということで、現行・緩和に加えて短期集中予防、それから住民主体サービス、かつ住民主体サービスに関していいましたら高齢者会館を新たに介護予防の拠点と位置付けましてメニューを拡大いたしました。それから、一般介護予防事業についてもスポーツ・コミュニティプラザでの事業もふやしまして、より多彩なメニューを加えられるということで1年延期した価値があったかなと考えております。それらの全てのメニューを介護予防ケアマネジメントでうまく組み合わせて必要なサービスが届くようにするということが今回の総合事業の趣旨でございますので、それに向けて十分準備をしていきたいと考えております。
細野委員
今御説明にもありましたけれども、例えば、高齢者会館を拠点とするというようなことが書かれているんですけれども、この高齢者会館との説明なり打ち合わせなりというものはもうどの程度進んでいるのでしょうか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
高齢者会館とは、先月一度、介護予防の中身については説明会をいたしまして、意見交換等をさせていただきました。また今後、もう一部をやっておりますけれども、すこやか単位での高齢者会館の集まりに私たちが出向いていきまして、介護予防事業の趣旨、中身についてしっかり説明をして、協力を求めていくという考えでおります。
細野委員
この住民主体サービスに関しましては、人員とか設備については厚労省のガイドラインでもたしか基準がなかったんじゃないかなと思うんですけれども、そのあたり区としてはどういうふうに考えていらっしゃいますか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
区として補助金等を出す事業の中身については補助要項というものを定めまして、その中で例えば必要面積だとか必要人員というものの基準を示して、そこを満たす団体に対して補助を行うということを想定しております。
細野委員
ありがとうございます。あと、もしちょっとこれ所管が違っていたら、所管というか、違っていたらごめんなさい。介護認定なんかを受ける、これから基本チェックリストで、結局その事業対象者を、要介護認定なしで事業対象者も選んでいくということになりますよね。それについてもお伺いしても大丈夫ですか。その窓口になる担当の方なんですけれども、たしか特別な資格なりなんなりは要らないというふうだったかなと思うんですけれども、ただ、この窓口になる方の振り分けがやっぱりこれからのどういうサービスを受けられるかという非常に大事な入り口になると思いますので、この窓口担当者の方の一定の研修なりなんなりというものはやっぱり大事かなと思うんですけれども、そのあたりどうなるか、教えていただけますか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
地域包括支援センターの職員がチェックリストを実施しまして、そこでケアプランをつくっていくというものを原則想定しております。地域包括支援センターの職員につきましては、もう事業内容については既に連絡会等で説明しておりますけれども、今後1月から3月にかけて更新の時期も来ますので、その中で利用者の方にしっかりと総合事業の中身とケアプランの趣旨を伝えられるように、区としても研修等で支援をしていく考えです。
細野委員
ありがとうございます。たしか23区では中野区だけですか、来年度から始まるのは、最後でしたっけ。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
23区のうち現在実施していないのは中野区のみで、4月に実施する予定です。
細野委員
総合事業は別に早ければいいというものでも確かにないと思うんですけれども、ただ、後からやるというところのメリットとしては、先行自治体がどんなふうにスタートしてみてどんなふうな壁にぶち当たっているかとか、そういうことをやっぱり検討した上でスタートできるというところはあるかなとは思うんですけれども、そのあたり何か研究されていることがありましたら教えてください。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
やはり今回新しく導入されます住民主体サービスについての立ち上げ、生活支援コーディネ―ターの立ち上げだとかそのサービスの組み立て、立ち上げですね、というものがやはりどこの自治体もなかなか難しいという状況がありまして、23区でいいますともう本当に一部の自治体、ほんの一部の区で住民主体サービスが今提供できているという状態にあります。そういう先行の事例もよく見ながら、区としてはどういう団体が立ち上がりやすいか、それからどういう支援が必要かということを勘案しながら今進めているところでございます。
細野委員
ほかの委員の方からももう出ていて、御担当者の方ももちろん重々御承知だとは思うんですけれども、やはり本当に介護保険はたび重なる改正ですごくわかりにくいということが利用者の方にとってはあるかなと思いますし、その辺の説明をやっぱり丁寧にしていっていただきたいということはもう繰り返しお願いしたいのと、あとはやはり今利用されている方、これから利用しようとされている方がなるべく不安を感じないような形で、やっぱりしっかりと最初の窓口なり現場のところでも、介護保険が本当にわかりにくいということをもういろんな方から聞くものですから、その辺はよろしくお願いいたします。
委員長
要望ですね。
細野委員
はい。
山本委員
介護保険がなかなかわかりにくいというところで細野委員からも話がありましたけれども、私も30代半ばでございまして、父、母、ともに70歳は超えるところではありますけれども、そろそろ親の介護というものに関して学んでいかなきゃいけないな、こうした思いを持たれている方は多いのかな、潜在的には大分おられるのかなと思うんです。そうすると、今、30代半ばといえば社会で働き盛りの年でもありまして、なかなか時間をつくることもできないだろうと。緩和基準のサービスで裾野を広げていくというところがあるかと思うんです。それで、その裾野を広げることに対してちょっと伺いたいんですが、4ページ目の(2)で緩和基準サービスの担い手を育成する研修を実施するとともに、その後の就労や資格取得へのキャリアアップを支援すると書いておられるんですが、まず、区長が認めた研修の内容、ちょっと具体的に教えていただけますか。何時間とか何日を要するとか、ある程度決まっていれば教えてください。
古川区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
現在検討していますところでいいますれば、先ほどもほかの委員からも御質問ありましたとおり、介護保険制度の理解ですとか高齢者の特徴と対応、それから自立支援に向けた着目点といったようなところですとか、あと事故・緊急対応も含めまして、区長の認める研修としては13時間程度を予定しているところでございます。
山本委員
13時間ということは2日間程度という理解でよろしいですか。
古川区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
時間のほうをやっぱり昼間空いている方を対象にというふうに考えてございますので、1日4時間程度でそれを分けてといったところで、今、4日程度でできないかということで検討を進めているところでございます。
山本委員
その後の、130時間の介護研修、ヘルパーの要件がありますけれども、そこに向けて、よりステップアップしたい、キャリアアップしたいという方が多くおられるんだと思うんですが、まず、その入り口でその希望があるかどうかというのは事業者がとられるのでしょうか。
古川区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
今回私どもで検討しております緩和基準に従事する方の研修に関しましては、初めて介護保険のお仕事に従事するといったようなところの方を対象としておりますので、その次のステップに関しましては、研修名でいうと初任者研修、実務者研修、それから介護福祉士の国家試験といろいろあるわけでございますが、そこは折々従事していっていただいている中で御理解いただきながら検討していただければなというふうに考えているところでございます。
山本委員
わかりました。緩和基準サービスのその研修を受けられて、現場でお手伝いいただきながらやっていただく中で、住民主体サービスにも絡んでいただくということは考えておられるのでしょうか。
古川区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
緩和基準サービスに従事する方に対する、今検討中の研修に関しましては、あくまでも事業所に勤めていただく方をメーンに考えてございます。ただ、その研修を受けることで、住民主体サービスのほうに従事していただくときには十分有効な研修内容となってございますので、そういった方も出てくることはあるかなというふうに考えてございます。
山本委員
緩和基準サービスの研修でどのくらいの人数を見込んでおられるのでしょうか。
古川区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
具体的には来年度への予算で今検討中というところでございますので、その中で適切な人数が確保できるように今検討を進めているところでございます。
山本委員
そうすると、緩和基準サービスが平日昼間予定されているということでしたけども、週末に関しても我々の働き世代が通えるような仕組みというものは考えていただけないのでしょうか。
古川区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
今、私どもが想定としておりますのは、昼間若干時間があって働きはじめようかなといったような方に介護の現場に参加いただけないかというところで考えておりますので、ちょっと今のところ土日の開催というところは検討の中には入っていない現状でございます。
山本委員
最初に申し上げましたけれども、そういった裾野を広げていくことは必要だと思います。我々の世代もそうした思いのある方に、特に本当に介護保険でわかりづらいということもあります。導入だけでも、まずやれるきっかけづくりが必要だと思いますので、ぜひその点も今後に向けて検討いただければありがたいと思います。要望で結構です。
若林委員
ありがとうございます。いろんな認定状況の変動というものを今回いろいろ報告がありましたけど、前回10月12日に報告をいただいている対象者、想定利用者で8,900人いる中の3割と踏んでいるという話を伺いましたけど、それは変更はない状態で考えていると。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
御指摘のとおり、介護予防の対象者数は8,900人で、大体その中で総合事業の利用者数を3割と想定しております。
若林委員
それで、これにかかわっていく職員の数というのはどういう、今、地域力推進チームをつくるという話も伺っていますけど、大体、まずその地域力推進チームは何人ぐらいで構成すると。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
29年度におきましては、各区民活動センター圏域で2名ずつ職員を配置しまして、それに医療職と福祉職を1名ずつ兼務でつけるということで、4名体制で地域力推進チームを編成したいと考えております。
若林委員
各4名体制で、対象者は8,900人、利用者が約3,000人ですか、2,670人の、担当者に対する割合ってどれぐらいになりますか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
今、委員に質問いただいた地域力推進チームにつきましては、例えば、家の中に閉じこもっているだとか潜在的に隠れている人たちに対してアプローチをするというところがまず最初の役割になります。それで、最初の御質問にありました職員につきましては、今回の総合事業の実施におきましては、先ほど申しました、介護予防ケアマネジメントという一番入り口の部分、こちらは地域包括支援センターが担う部分でございまして、そこで介護ケアプランをつくった中で、住民主体サービス、短期集中予防サービス、それから一般介護予防などさまざまな事業につないでいきます。そのさまざまな事業の担い手につきましては委託ですとか、例えば住民主体の団体にお願いするだとかいろんな形がありますけども、いずれにしても、区民、市民、もしくは事業者の力をおかりして実施するものでございます。
若林委員
ごめんなさい、そういう担当の数のことを伺ったんですけど、すごい立派な計画で、これができればもう本当にありがたいなと思うんですけど、ただ単純に人数に対しこのサービスが均等にできるのかなというところが不安であったので伺ったんですけど、例えばシルバー人材センターにしろ業務委託にしろ、これだけのものがちゃんとしっかり計画どおりできるのかなというところが不安だったのですが、いかがですか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
今回の新しい総合事業開始に当たっては、チェックリストというものをやって、それでサービス利用対象者を決定して、そこでケアプランをつくっていくことになるんですけれども、やはり当初、4月以降ですね、サービス利用対象者が急激にいきなり3割ぐらいあらわれるかというとそうではなくて、やはり潜在的に地域にいらっしゃるということなので、地域包括支援センターの職員が、例えば高齢者会館だとかいろんな事業にも出かけていって、そこでチェックリストを実施してこの対象者を掘り起こすということをやっていかないと、なかなか我々が想定しているこの3割にもサービス利用対象者は届かないんじゃないかというふうに予測しております。ですから、今後掘り起こしというところにかなり力を入れて、それから先ほど御質問をいただきました地域力推進チームが新たに隠れている方の潜在的なニーズを掘り起こしてサービス利用対象者につなげていくということを考えております。
白井委員
先ほどの中で、事業者に説明会を行いましたという話があったんですけども、いつ行われたのか。それと、内容については、今、当委員会で示していただいているこの資料を出されての説明だったのか、その中身について教えていただきたいと思います。
古川区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
事業者の方へ総合事業の説明会に関しましては、基本的には11月の夜間に4日間に分けて、訪問、通所、ケアマネさん、それから区外の事業者さんと、大体そんな感じのカテゴリーに分けまして説明をさせていただいております。それで、説明の内容に関しましては、現行相当の基準のあり方、緩和サービスの基準のあり方、あとそれに伴う介護報酬といったところを資料に基づいて説明をさせていただいております。もう一つ、総合事業の全体像といったところでまた説明をさせていただいているところでございますが、きょう委員会の資料として地域支えあい推進室のほうからお示ししている資料とまた別の資料で説明のほうをさせていただいているものでございます。
白井委員
ホームページを見ると、12月2日、先週行われたというものが出ているんですが、これは違いますか。どういった名目の。
古川区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
説明会は11月に行っているんですけれども、その資料を今月に入りましてホームページのほうにアップをさせていただいております。それで、説明会後にお問い合わせのあった内容に関してQ&Aという形でホームページのほうでお示しをさせていただいているものを、今月になってから行っているものでございます。
白井委員
そうすると、11月に行ったものをこの12月2日付で説明会を行いましたというものがアップされているということですよね。それでいいんですか。
古川区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
11月には、説明会を行いますという内容だったホームページでございまして、それを12月に入りまして、行いました、こういう資料を示しましたということで資料のほうを載せて、あと先ほど申しましたとおりQ&Aのほうも随時更新していきますという形で載せさせていただいているものでございます。
白井委員
委員会に示していただいた資料とは違う、かなりたくさんの資料1から資料9までが並んで御説明があったように見えます。それで、事業者の質疑応答までも含めて回答もホームページ上ではアップされているんですけど、これ、どうして当該委員会に報告はないんですか。
古川区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
事業者の方に向けた説明の内容といたしましては、基本的には今まで委員会のほうで御報告させていただいている内容でございまして、そこからまた事業者さんにとっては介護報酬の95%が実際どういう、例えば国保連に請求する際にどういう行動になるとか、そういった資料がございますので、そういったより事業者にとって必要な部分をチョイスした情報提供をさせていただきながら説明のほうをさせていただいているということでございまして、事業者に説明する基本方針のところはこの委員会に報告させていただいているといったところでございます。
白井委員
くどいけど、もう1回確認しますね。今の話は、事業者さんに説明したのは11月の末でいいんですよね。それがホームページでアップしたのが12月ですというので、それで事業者さん用に資料を説明したという話なんですけど、今定例会の一般質問で私もこれまで言ってきましたけれども、いわゆる事業者さんへのインセンティブの付与、状態改善、ケアをしている高齢者の方があった場合に何らかのインセンティブを付与して、その事業者さんのやる気を喚起だとか本人にもやる気を喚起と、こんな話をしました。それで、一般質問の中で、答弁では区長は、状態改善加算を検討と、こんな話があったところです。その際に質問内容では、サービスを利用している高齢者本人、それからケアプランを作成している事業者、これらも含めてという話をさせていただいて、検討と言っているんですけど、今、私拝見したんですけど、これ、11月末付の事業者用のほうには状態改善加算案というものが既に出ていますよね。これ、計算式までも出ているんですけど、こんな報告、どこでありましたか、委員会の中で。
古川区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
第3回定例会の区民・厚生、それからこの少子高齢特の委員会報告の中で、現行相当に関しましてインセンティブ加算を設けさせていただくという形で御報告のほうをさせていただいているところでございます。
白井委員
それはよくわかっています。これまでもインセンティブについては検討すると言っていましたし、導入の方向と言っています。具体的にいうと、3ページ、総合事業の概要のところで、ここにも同じように、「状態改善加算を新たに設定(事業者インセンティブ付与)」、これしか載っていないんですけど、事業者さん用に示された、その11月末付の資料はかなり詳細に書かれていますよね。これをどこで説明されたんですかって聞いているんです。
古川区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
事業者に対して説明した中身に関しましては、先ほど申しましたとおり、かなり請求の仕方といったところに説明の内容も及んでおりますので、そういった意味では、委員会に報告させていただいた内容よりは詳しく事業者説明の中ではさせていただいているところでございます。
白井委員
委員会に報告させていただいた内容よりはじゃなくて、全然違いますよ。何をどうするかわからないけどインセンティブ付与を検討しますと言ってきたのと、具体的に計算式、これを出しますと言っている話とは全然違うじゃないですか。内容が詳しいじゃなくて、全く報告がなかったんじゃないのかって私は言っているんですけど。
古川区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
私といたしましては、3定での報告をさせていただいている中では、現行相当サービスに関しまして、こちらの区の狙いとするインセンティブはこういったところですというふうに御説明をさせていただいたというふうに考えてございまして、それに基づきまして事業者のほうにも説明させていただいたというところでございます。
白井委員
それじゃ納得できない。いい、計算式まで出ているんだよ、具体的に金額まではじける数式まで出してあるの。方向性とか検討するとかの話じゃないじゃないですか。案にはなっているけども、明らかに委員会というか議会に示された資料と、既に事業者さんに説明されたもの、それでその質疑応答まで受けているって、この経過の報告すらないわけでしょう。違いますか。3定で説明したことにならないじゃないですか。
白土区民サービス管理部長
担当の副参事から答弁させていただいたのは事務的な面を含んで説明をしたということでございますけれども、考え方に基づいて、現に介護保険法上の報酬のあり方といたしまして改善による加算といったところも制度的にあるものでございまして、それをベースに現行相当サービスのインセンティブというものを私どもとしては考えてまいったところでございます。
委員会に対する報告のあり方ということに関しましては、今、委員の御指摘も踏まえまして、今後必要な情報について御報告ができるように注意してまいりたいというふうに考えております。
白井委員
これね、結構大事な話なんですよ。もう前から言っているんですけど、事業者さんが従来のサービスとは違うって、いわゆる現行相当サービスにしても単価が下がる、基準緩和サービスにしたらもっと単価が下がるって。一方で、いわゆる機能改善、初期の段階から集中的に取り組んで高齢者の機能を改善していくんだって、その際に一生懸命頑張った事業者さんは、嫌な言い方をすると、手当が減るって。頑張らなかったところだとか、もっと嫌な言い方をすると、悪くなったところの事業者さんの収入源がふえるってこれはおかしいでしょうって。だから、どうやってインセンティブを付与していくのか、どのくらいの金額を見積もっていくのかってすごく大事なんだって。制度にあるのはわかっているんですよ、それを活用すべきだという話もしてきたし。その加算の仕方というのは、それぞれの自治体でどのように見積もっていくかという自由度があるわけじゃないですか。区としてどこまで本気なんだという話をしてきていて、それで4定の答弁ですら、まだこれの検討だという話が出ているのに、何で事業者さんのほうには先に数字が出ているんですか、そこはおかしくないですかって聞いているんですよ。
白土区民サービス管理部長
来年4月からの実施に当たっては当然予算を今検討中でございますけれども、それに当たってどういった形で区が考えているのかというところはある程度具体的に示さないと、緩和基準サービスあるいは現行相当サービスの提供に当たって事業者がどのぐらいどのサービスに参入してくるのかというところについては見込めないところもございまして、ある程度具体的な情報提供も必要というような判断で、計算式というお話もございましたけれども、情報提供並びに意見交換をさせていただいたところでございます。
白井委員
なかなかかみ合わないのでこの辺でやめておきますけど、それはそうですよ、4月からスタートだって、4月というのは来年度からスタートだって言っているときに、来年度事業者さんとして、一体自分たちの事業としてどのくらい財源が確保できるのかって、経営が成り立つのかって、それは見通しが立たないですから、だから早く示す必要があると言ってきていて。だけど、それって事業者さんに示せばいいという話じゃないですよ。やっぱりね、ちゃんと委員会に報告していただきたい。ポイントですよという話をしてきたんだから。しゃあしゃあとここに、事業者インセンティブ付与、終了じゃないですか、括弧で。現行案はできているでしょうし、説明もやったんでしょう、これで。だからね、ちゃんと資料は示してもらいたいと、まず思います。この件についてはこれで置いておきますけど、ぜひ正確な資料の提示をお願いしたいと思います。
それから、この事業者改善の、いわゆる状態改善加算については、住民主体サービス、こちらのほうには対象となるのでしょうか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
住民主体サービスについては、今のところ検討中ということでございます。委員御指摘のとおり、改善のインセンティブについては、本人、あと事業者、それからサービス提供主体について総合的に考えていく必要があると思いますので、さまざまなサービスの中でインセンティブ付与についても考えていきたいと思います。
白井委員
大もとの話で、事業者説明会の方々に意見を聞いたとき、この住民主体サービス、名乗りを上げていただけるもの、実際に運営をしていただけるところ、どのくらいある想定なのでしょうか。今回、金額まで具体的に出ていますけども、これは事業者さんのほうには既に説明されているんですか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
住民主体サービスについては、3ページの(4)のところから記述してございますけれども、基本的には高齢者会館の受託事業者に対して住民主体サービスをまず一つお願いしたい。それから、訪問型についてはシルバー人材センターで、それから②のところにございますように、自主団体に対しての経費助成ということで補助金ということを考えておりまして、こちらについては事業者というよりも区民もしくは区民がつくる団体ということを想定しております。それで、現在のところ、そういう団体からのお声は上がっておりまして、来年の4月に向けてサービスを開始できるように、三、四団体というところでございますけれども、支援を行っているところでございます。
白井委員
4ページの真ん中、イ、運営費補助についてなんですけども、括弧の中、同一団体・事業3年間、3年間は支援しますよという意味なんでしょうね、立ち上げ支援で。「ただし、運営状況が良好な場合は、1年ごとに更新可能」と書いてあるんですけど、この運営状況が良好な場合、1年ごとに更新可能という意味は、採算性がとれるんだったらこの10万円は出さないと、こういう意味ですか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
採算性というよりも、今回は介護予防事業の介護予防の一環としての住民主体サービスと考えておりますので、介護予防に資する活動になっているか、それから要支援者等がちゃんと集客できているかだとか、そういうところを勘案して運営状況等を判断しようと考えています。
白井委員
事業を3年間で契約を結ぶんですよね。それで、良好な場合は1年ごとに更新可能ってどういうことですか。3年で結んでおいて1年ごとに更新可能というのは、延長もできるという意味に捉えるのか。この今ので「良好」というものがちょっと気になって、初めのお話と違ってちゃんと計画どおりできていないだとか集客が悪いだとかといった場合に、何となくこの1年ごとに更新可能というと打ち切るようなイメージに聞こえるんです。良好な場合は1年ごとに更新可能という意味をもう少し詳しく教えてください。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
今回の住民主体サービスに関していいますと、最初に週1回程度でやっていただくことを想定して補助金を出すんですけども、補助金ということなので毎年予算もございますけど、毎年補助金を出して3年間は基本的に継続をして出しますよ。それで区としては、そういう住民主体サービスで週1回入れるものに関していえば、委託事業として次の上のステップに上がっていただきたい。例えば、会食をつけるだとか、週1回必ず体操もちゃんとやって、それから予防の効果についてもちゃんと計測していただくと、いろんな基準を満たしていただくような委託のサービスにステップアップしていただきたいというふうに考えております。それが大体3年から4年というふうに考えておりまして、その中で3年たって、ぜひ次に区の委託として受けていただきたいということで、区としてはそこに向けてまた支援をしていくというイメージをしております。ですから、この事業3年間というのはサンセット事業といいますか、一度3年間やっていただいて、そこでステップアップするために支援をしていくというのが一応3年間ということで、その3年たった後に、実はステップ、委託の事業に上がれないかもしれないとかいろいろ事情があるとは思いますけれども、その中で運営状況が良好であれば引き続き1年間、また1年後までにステップアップに対しての我々は支援をしていくというような、そういう3年間を一応区切りとして考えているという意味でございます。
白井委員
そうすると、まずは住民主体で皆さんからこんなサービスを提供したいという団体があって、その運営の立ち上げから支援を3年ぐらいをめどに行うと。その状態が非常にこれは効果があるだとか、もう区としてこれは個別に皆さんが発案で独自にやっていただくというよりも、区として契約を結んで委託、その事業そのものをお願いしたい。だから、一旦は住民主体サービスのそのタイミングだとかで切って、新たに委託の事業へと移ってもらうと、こんな意味合いでの運営状況が良好な場合はというふうに捉えていいですかね。それで、1年ごとにというのは、その後委託になると毎年毎年契約をと、こんな形に移っていくという意味合いでいいのでしょうか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
この同一団体・事業3年間というのは、今もう1回、もう一度同じ説明になりますけれども、3年間で運営支援をしていって委託の委託受託者ということでなっていただきたいということでございます。それで、その委託受託者になっていただいたほうが有償ボランティア代とはいえ人件費が出せるだとか、運営の基盤もやっぱり受託のほうが安定するということで、区としてはそちらで区としての介護予防を考える、介護予防の仕様を満たしていただいて受託事業者としてやっていただく方向で、まずは住民主体のサービスのこの補助金のところから支援をしていくという組み立てで考えております。
来住委員
3ページのところで、住民主体サービス、それから一般介護予防事業ということで、高齢者会館を介護予防の拠点として位置付けていくということに展開していくということなんですが、16、今、15カ所……申しわけないです、その箇所数と、それから高齢者会館の利用の年齢、一定何か定めがあるんでしたか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
高齢者会館につきましては、今、区内に16館ございます。利用者については、高齢者ということで60歳以上ということになっております。
来住委員
まず、現状の高齢者会館は、いろんな設置の年度によって老朽化の部分もあったり、バリアフリーがちょっとおくれているようなところも見かけますし、そういう意味ではばらつきがかなりありますけども、先月ですか、高齢者会館との協議もなさったということですので、今後、介護予防の拠点に位置付けていくという点では施設そのものをやはり一定改善すべきところはあわせていくと、新しいところは一定考えられていますので、古い老朽化の部分についてどうしていくのかというのは、当然区としてそれらも含めた、来年4月の段階でそこまで行けるかは別にしても、もう考え方の中にはきちっとないと統一したサービスが受けにくい、利用者としてはそういう意味ではふぐあいがあるというようなことになるじゃないかと思いますけども、そういうところについてはどのようにお考えですか。
高橋地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)
現在の16カ所ある高齢者会館につきましては、御指摘のとおり、バリアフリー化という面で条件が厳しいところもございます。また、地域偏在というところも完全には均等化が図られていない部分がございますので、今後拠点として活用するに当たり、長期的な視点に立って高齢者会館のあり方ということを検討していきたいというふうに考えてございます。
来住委員
16カ所が足りているかというとそうは言い切れないんですけども、身近に地域の中にあることが大事だと思いますので、そこは箇所数も含めて、バリアフリー化も含めてきちんと対応を一方でしていただきたいというふうに思います。
それから、60歳からということなんですけども、先般、この委員会でも若年層の認知症の予防ですか、そういうことも今後区としては、現状では区としての特別の若年層の認知症対策はないので、NPOなどはあるけども、区としての策がないということをたしか報告いただいたように思うんです。だとすれば、やはり介護予防ということでの位置付けで行くのであれば、認知症の問題は極めて高い施策として位置付けなきゃいけなくなってくると思うので、そういう高齢者会館等の施設、それから利用年齢なども含めて、今後幅を持った検討が必要ではないかと思いますが、施設とあわせて利用年齢などもどのようにお考えでしょうか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
若年性の認知症についてということでございます。以前の委員会でも説明したとおり、区としてまだ施策としては構築できていないということなんですけども、若年性ということで64歳以下に発症したもの、症状が出た方について若年性ということで捉えております。ほとんどの方が50代、60代ということでいずれ高齢者になっていく方々なんですけども、そういう方々に対しても高齢者会館だけではなく、区としてはなるべく早期に発見して居場所づくりだとか予防というか、現状改善をできるような取り組みということで総合的には考えていきたいと考えております。
来住委員
大事な予防、介護予防ということで今後踏み出していくわけですので、一方で単価が事業者のほうでは削られるという中で、しかし事業を進めなきゃいけないということになっていきますので、介護事業者の意見や、また今介護を利用されている方々の意見なども十分反映した形で、スタートするにしても十分検討の中で声を生かしてやっていただきたいということを申し上げておきます。これは要望です。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、2番、児童虐待対応等の機能強化についての報告を求めます。
神谷子ども家庭支援センター所長
それでは、児童虐待対応等の機能強化につきまして御報告申し上げます。(資料3)
1、児童虐待の現状等でございます。
全国におけます平成27年度の虐待対応件数は10万3,260件、その中で東京都は1万619件であり、いずれも増加傾向が継続している状況でございます。区におきましても同様の傾向が見られまして、子ども家庭支援センターで受け付けた件数は485件であり、前年度と比較しまして大幅に増となっているところでございます。件数の増加につきましては、窓口の周知や区民の意識の高まりなども背景にあると考えられますが、区としましては、こうした相談が児童虐待の早期発見、迅速な対応、適切な養育支援などにつながりますよう、より一層児童虐待対応等の機能強化を図っていく必要があると考えているところでございます。
2、児童虐待対応等の機能強化に向けた検討でございます。
こうした現状を踏まえまして、よりきめ細やかな対応が求められていることから、本年5月に児童福祉法の改正がございまして、身近な地域における児童相談所の設置につきまして特別区ができるように規定が盛り込まれたところでございます。区としましては、児童虐待対応等の機能強化を図るため、児童相談所機能の設置に向けまして検討を進めているところでございます。
(1)児童相談所設置の基本的な考え方、①設置方針でございます。こちらは、第三・第十中学校統合新校に併設いたします(仮称)総合子どもセンターに係る報告の中で基本コンセプトとしても触れさせていただいたところですが、一つ目といたしまして、関係機関・関係部署連携等、地域資源を最大限に生かし、迅速・的確に、発生予防、早期発見、相談・支援、指導・措置、家庭復帰等、切れ目なく展開してまいります。また、対応事例の分析・検証、ノウハウの蓄積を行いまして、関係機関・関係部署の対応力・実践力の強化につきましても図ってまいります。こうした2点を基本方針といたしまして設置準備を進めてまいるところです。
②設置場所等でございます。第三中学校・第十中学校の統合新校に併設いたします(仮称)総合子どもセンターに児童相談所機能を設置してまいります。児童相談所に設置することとされております一時保護所につきましては、子どもセンターとは別の場所に設置することといたしまして、これまで一時保護所につきまして共同設置を視野に入れて検討するといったところで御説明を申し上げたところですが、昨今の各区の検討状況等を鑑みまして、単独設置に向けまして区有施設跡の活用等も含め具体的な検討を進めてまいります。
③(仮称)総合子どもセンターの機能でございます。(仮称)総合子どもセンターは、児童相談所機能に加えまして、現行の子ども家庭支援センターで実施しております虐待等専門対応機能、教育センターで実施しております教育相談、また若者支援機能をあわせ持つとともに、適応指導や就学相談機能等も併設し有機的に連携を図ってまいります。こうしたことによりまして、子ども期から若者期におけます本人や家庭における課題についての専門相談、支援、措置、また社会復帰までを総合的に実施してまいります。なお、地域における虐待等の未然防止、早期発見、養育支援等につきましてはこれまでと同じようにすこやか福祉センターが担うものといたしまして、(仮称)総合子どもセンターはその対応力強化を支援してまいります。加えまして、こうしたセンターによる専門的対応の総合性と地域におけるすこやか福祉センターの対応、関係機関等を含めた子ども、家庭に係る課題の早期発見、見守り支援等につきましてトータルな地域包括ケアの取り組みもあわせて検討してまいります。
2、設置に向けた主な課題と検討の考え方でございます。
①職員確保・人材育成。児童相談所につきましては、専門職の確保、人材育成が大変重要でございます。計画的な人事配置、採用、児童相談所への派遣等を実施いたしまして体制整備を進めてまいります。
②社会的養護でございます。より家庭に近い環境で養育される方策を拡充していくといったことを基本といたしまして、児童養護施設等への措置のあり方や里親の開拓・支援などについて検討を進めてまいります。
③児童相談所設置市の事務でございます。児童相談所設置市の担う事務につきましては、関係部署と連携調整を図りながら区において実施してまいります。また、特別区として統一基準・マニュアルの策定や一部事務の共同処理につきましても検討してまいるところです。
(3)今後の検討スケジュールでございます。今年度、28年度、そして29年度、30年度につきまして、今御説明いたしましたような、人材育成、各課題の具体的な検討・整理を進めてまいります。3ページをごらんください。31、32年度につきましては各種手続や事務の引き継ぎなどを進めてまいります。33年度、第三・第十中学校の併設施設の工事の完了が見込まれておりますので、この時期に(仮称)総合子どもセンターを開所いたしまして、児童相談所機能につきましてもあわせて設置ができるように準備を進めてまいります。
(4)特別区における検討でございます。児童福祉法の改正を受けまして、本年7月に特別区児童相談所移管準備連絡調整会議が設置されたところです。連絡調整会議は、児童相談所の移管準備を進めるために児童福祉に限らずに財政、人事等の担当も含めました関係部課長会との連絡調整、また東京都との協議、課題整理等を進めているところでございます。こうした検討状況も踏まえまして、児童虐待等、対応の機能強化に向けて、区としての検討を進めてまいります。
報告は以上になります。
委員長
ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
近藤委員
平成27年度に子ども家庭支援センターで受けた児童虐待相談件数が485件で、前年度比として約1.3倍増となっているということですけれど、これはお子さんたちが自分で申告するとは考えにくいので、どなたからか虐待を受けているという通報ですとかお知らせがあったということが考えられますけれども、どのような状況でふえているのでしょうか。
神谷子ども家庭支援センター所長
児童虐待相談件数の増につきましては、関係機関からの連絡といったものが一番多くなっているところでございます。そうしたことにつきましてもこちらから連携について十分に周知を図っているところもございますし、関係機関においても小さな気づきから虐待といったところを捉えて子ども家庭支援センターのほうに連絡をしてくださっているケースが多くなっているというふうに考えてございます。
近藤委員
関係機関というのは、例えば、警察ですとか児童・民生委員さんですとか学校、児童館とか、そういった機関のことなのでしょうか。
神谷子ども家庭支援センター所長
関係機関で26年度と比較して一番多くなっているものは学校関係でございます。それから、すこやか福祉センター、そして保育園などが多くなってございます。
近藤委員
そうしますと、学校から虐待を受けているというようなお知らせというか通報というかがあるという事態というのは、やはりもう目に見えてわかるような事態が起こっているのかなってちょっと本当に心配になりますけれど、そういったときに虐待を受けているお子さんというのは、母親が80%ぐらいですとか、虐待をしているのは親族が多いと思うんですよね。そのときの対応としましては、御家族に何か、区としてフォローというかはされるんですか。
神谷子ども家庭支援センター所長
委員に指摘していただいたとおり、虐待する側は家庭の母親あるいは父親といったところが多くなってございます。子ども家庭支援センターとしましては。そういった通報を受けましたら、子どもの現認をまずしまして、その後に必要に応じて母親等に助言などをしてございます。
近藤委員
これ、子ども、児童の相談所の設置ですとか、本当に支援をこれからしていかなくては、里親制度ですとかいろんな問題があるんですけれど、逆に育てている側の支援もしていかないと、そこの虐待というものがなかなかなくならないと思うんですけれど、虐待をする前の時点でのお母様たちや御家族への支援というものは何かあるんですか。
神谷子ども家庭支援センター所長
先ほども助言等という形で申し上げましたけれども、その中にはやはり困り感が保護者にあって、そこが虐待に至るといったケースが多くございますので、例えば、ヘルパーを入れて差し上げたり、時にはショートステイとして預かるようなサービスを提案したり、それから相談をする身近な方がいないという場合には子育てひろばですとかそういった身近な機関を御紹介したりというようなきめ細かい助言などをしているところです。
近藤委員
直接この家庭支援センターに親御さんが見えるということもあるんですか。
神谷子ども家庭支援センター所長
直接来所といったこともございますが、基本的には何か通告ですとかそういったことがありまして、こちらから伺うといったことのほうが多くなってございます。
近藤委員
そして、今度、第三中と第十中の跡のところに(仮称)総合子どもセンターの児童相談所機能を設置するということなんですけれど、これ、学校の中というと、やはり学校の中で何かが行われていたり、かなり近い場所なんですよね。それで相談に行くというのはなかなか、ちょっと遠くのところに相談に行くということが、子どもたちの心としては人に見られたくなかったりそういったこともあるんですけれど、その辺の子どもたちへの配慮みたいなことはこの設置でどのようにお考えですか。
神谷子ども家庭支援センター所長
施設整備に関しましては、御説明の中でも、動線ですとかそういったものについて十分に配慮するといったことを申し上げておりますけれども、そのほかに、先ほど申し上げたように、子ども家庭支援センター等の業務につきましては基本的に学校に伺って子どもと会ったりというようなことが最初の初動としては基本になってまいりますので、そういった支援を組み合わせながら十分に配慮して対応をしてまいりたいと考えてございます。
白井委員
これまでの考え方で大きく変わったところはやはり一時保護所の設置についてだと思います。他区との連携だとか広域でこの一時保護所の設置を検討すると言ってきたところなんですけども、単独設置に今回改まりました。それで、先ほどの説明の中では他区の検討状況を勘案してというお話だったんですけども、具体的にどのようなものを勘案されたのか、お伺いします。
神谷子ども家庭支援センター所長
一時保護所の設置につきまして、2点考えてございます。まず1点が、先ほど申しましたように、一律の移管ということから各区が設置できるというように、ここが変わったことによりまして各区とも準備は進めているところですが、設置時期や検討の状況というものがそれぞれ異なっている状況の中でなかなか共同といったことを、そこのみにこだわって検討していくことの困難性が出てきているということが1点でございます。また、もう1点といたしましては、既存の一時保護所の視察等をこの間少ししてまいりましたけれども、やっぱり大規模な場所で一律な施設保護的な形での保護よりも、区で児童相談所を持つということであればもう少し家庭的な中で、一時的にでも児童が生活する場になりますので、そういった雰囲気を持った中で単独設置として児童の処遇をしてまいりたいといった、この2点につきまして検討した結果、単独設置といったことの検討に少し具体的に入っていきたいというふうに考えているところです。
白井委員
そうすると、1点目は、他区の検討、スタートを待っていると区はいつまでたってもスタートができない、これじゃ始まらないというところ。もう1点目が、子どもたちの環境を考えた場合、大規模施設じゃなくてより家庭に近いと、ここがあれなんですかね、発想はいわゆる養子縁組に伴うもの伴わないものを含めた里親、ここへ、家庭で受け入れてもらえるようにということも視野に入れながら、区内で小規模な一時保護所を整備するという考えでよろしいですか。
神谷子ども家庭支援センター所長
一時保護所の場合には恒久的に児童を預かる施設ではございませんので、保護所にいる間にさまざまな観察を行って、その子にとってどんな対応が一番いいのかといったことを判断していく場所でございますが、そういった場所であっても一定期間は子どもが生活する場所になりますので、何か大きな施設の一部ですとかそういったところでの収容的な形での観点よりは、区として児童相談所を設置していくに当たりましては、その子がこれまで育ってきた環境とあまり遠く離れない場所で子どもの状況を観察していきたいというふうに考えております。
白井委員
確かに一時保護所の場合は本来は短期間、ただその後行く先というのでしょうか、受け入れ先が定まらないだとか、場合によってはそのまま延長ということも可能になっています。一時保護所が必ず必要で、まず最低限必要であって、そこから先のいわゆる子どもたちの行き先を決めていくという取り組みは非常に大事でして、ここが定まらないがゆえに一時保護所に長く居ざるを得ないというような状況もあります。そういう意味では、この支援のところについて、里親の開拓・支援等について検討と書いてあるんですけど、今のお話をお伺いしていると、これ、しっかり取り組んでいかないとだめだなって私は思いました。
さらに、他区の状況を待っているとなかなかスタートが切れない、よくわかるんですけども、児童相談所に我が会派としても視察に行って直接お話をさせていただく機会もあって、実際に児相で働いている職員の方から伺うと、思い切って子どもたちの今までの環境をがらっと変える必要がある、こういう場合もあるんですと。その場合は正直に言うと、他区で受け入れていただく、これぐらいのほうがかえって子どもたちにいいという場合もあるんですと。全てとは言いません。と考えると、確かにスタート時はそうかもしれないんですけども、単独設置で全く連携をとらないというんじゃなくて、ある程度子どもたちの状況を勘案して、引き続き連携も模索していくと、こういうことも必要ではないかと思うんですけども、いかがでしょうか。
神谷子ども家庭支援センター所長
今、委員の御指摘にありましたとおり、中には区内というか、身近な場所で保護するのに適していないような対応が必要になってくることもございますので、そういった場合の他区あるいは東京都との広域連携についても検討を進めてまいりますし、また共同設置につきましても運営上あるいは管理上のメリットというものは確かにございますので、今、先ほどお話ししましたように、設置する時期ですとかあるいは施設に関する考え方のようなものが合致するようなところがあれば、共同についてもまた可能性としては考えていけるというふうには思ってございます。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、3番、その他で何か報告はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。
審査日程のその他に入ります。
委員会を休憩します。
(午後2時25分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後2時27分)
次回の委員会は、休憩中に確認しましたとおり、2月1日(水曜日)午前10時より当委員会室で開会することで御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定します。
本日予定した日程は終了しますが、各委員、理事者から御発言はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で少子高齢化対策調査特別委員会を散会いたします。
(午後2時27分)