平成29年02月22日中野区議会本会議(第1回定例会)の会議録 1.平成29年(2017年)2月22日、中野区議会議事堂において開会された。 1.出席議員(42名) 1番 加 藤 たくま 2番 若 林 しげお 3番 日 野 たかし 4番 木 村 広 一 5番 ひやま 隆 6番 山 本 たかし 7番 渡 辺 たけし 8番 内 野 大三郎 9番 羽 鳥 だいすけ 10番 北 原 ともあき 11番 高 橋 かずちか 12番 内 川 和 久 13番 甲 田 ゆり子 14番 小 林 ぜんいち 15番 白 井 ひでふみ 16番 中 村 延 子 17番 細 野 かよこ 18番 小宮山 たかし 19番 広 川 まさのり 20番 い さ 哲 郎 21番 佐 野 れいじ 22番 いでい 良 輔 23番 伊 東 しんじ 24番 平 山 英 明 25番 南 かつひこ 26番 小 林 秀 明 27番 森 たかゆき 28番 石 坂 わたる 29番 いながき じゅん子 30番 小 杉 一 男 31番 浦 野 さとみ 32番 伊 藤 正 信 33番 高 橋 ちあき 34番 大 内 しんご 35番 市 川 みのる 36番 篠 国 昭 37番 久 保 り か 38番 酒 井 たくや 39番 近 藤 さえ子 40番 むとう 有 子 41番 長 沢 和 彦 42番 来 住 和 行 1.欠席議員 な し 1.出席説明員 中 野 区 長 田 中 大 輔 副 区 長 川 崎 亨 副 区 長 本 田 武 志 教 育 長 田 辺 裕 子 政 策 室 長 髙 橋 信 一 経 営 室 長 篠 原 文 彦 都市政策推進室長 奈 良 浩 二 西武新宿線沿線まちづくり担当部長 角 秀 行 地域支えあい推進室長 野 村 建 樹 区民サービス管理部長 白 土 純 子ども教育部長、教育委員会事務局次長 横 山 俊 健康福祉部長 瀬 田 敏 幸 保 健 所 長 寺 西 新 環 境 部 長 戸 辺 眞 都市基盤部長 尾 﨑 孝 政策室副参事(企画担当) 海老沢 憲 一 経営室副参事(経営担当) 朝 井 めぐみ 1.本会の書記は下記のとおりである。 事 務 局 長 小 田 史 子 事務局次長 古 本 正 士 議事調査担当係長 佐 藤 肇 書 記 関 村 英 希 書 記 大 野 貴 子 書 記 細 川 道 明 書 記 井 田 裕 之 書 記 冨士縄 篤 書 記 田 中 寛 書 記 遠 藤 良 太 書 記 鎌 形 聡 美 書 記 松 丸 晃 大 書 記 香 月 俊 介 書 記 亀 井 久 徳
議事日程(平成29年(2017年)2月22日午後1時開議) 日程第1 第15号議案 中野区職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例 第16号議案 中野区職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例及び中野区立幼稚園教 育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例 日程第2 第1号議案 平成28年度中野区一般会計補正予算 第2号議案 平成28年度中野区国民健康保険事業特別会計補正予算 第3号議案 平成28年度中野区後期高齢者医療特別会計補正予算 第4号議案 平成28年度中野区介護保険特別会計補正予算 日程第3 第11号議案 中野区議会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部を改正する 条例 第12号議案 中野区長等の給料等に関する条例の一部を改正する条例 日程第4 第5号議案 平成29年度中野区一般会計予算 第6号議案 平成29年度中野区用地特別会計予算 第7号議案 平成29年度中野区国民健康保険事業特別会計予算 第8号議案 平成29年度中野区後期高齢者医療特別会計予算 第9号議案 平成29年度中野区介護保険特別会計予算
午後1時00分開議 ○議長(北原ともあき) 定足数に達しましたので、本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元に配付の議事日程表のとおりでありますので、さよう御了承願います。 昨日の会議に引き続き、一般質問を続行いたします。
中野区議会議員 若 林 しげお 1 学校再編による子どもたち・地域の環境の変化について 2 地域の安心・安全な環境づくりについて (1)児童の見守りについて (2)安全運転啓発について (3)その他 3 その他
○議長(北原ともあき) 最初に、若林しげお議員。 〔[1]若林しげお議員登壇 〕 ○2番(若林しげお) 平成29年第1回定例会において、自由民主党議員団の立場から質問をさせていただきます。 質問は通告のとおり、1番、学校再編による子どもたち・地域の環境の変化について、2番、地域の安心・安全な環境づくりについてとして、児童の見守り、安全運転啓発についてお伺いします。その他はありませんのでよろしくお願いいたします。 まず初めに、学校再編による環境の変化についてお伺いします。 近年、私たちを取り巻く全国的な災害に対し、避難所の重要性は大きな役割を果たしています。熊本の大震災や新潟県糸魚川市の大火災など、一時避難場所となるオープンスペースは、命や財産を守る区民にとって大切なものであります。地域の環境の変化はいつ起こるかわからない災害に備えて、常に区民が知っていなければならない情報だと思います。特に、小学校、中学校は周辺地域にとって防災の拠点であり、災害時の避難場所として重要な役割を担っています。 そんな中、いよいよ第二次の学校再編計画が進み、来年度から5校の小学校が統合し、新学校がスタートします。29年度からスタートする新学校は3校になります。大和小学校と若宮小学校が統合してできる美鳩小学校、そして新山小学校、多田小学校、中野新明小学校が統合してできる南台小学校、みなみの小学校です。美鳩小学校は、大和小学校の位置に新校舎ができるまでの間、若宮小学校の校舎を児童数の規模に合わせた改修を行うことで環境が整うと聞いております。南台小学校においては、新校舎を改築するまでの間、多田小学校の校舎を使用しますが、同様に改修することで環境が整います。ただ、みなみの小学校においては、中野新明小学校の位置に新校舎ができるまで、新山小学校を仮校舎として使用することとしています。 大和小学校、中野新明小学校の位置に新校舎を建てるため、旧校舎を解体するわけですが、予定では29年度から基本設計・実施設計が始まり、校舎新築のための工事が29年度末ごろから始まる予定と聞いております。工事を始めるまでの期間は、そのままの状態で残っているわけです。 そこでお伺いします。大和小学校、中野新明小学校が校舎新築工事に入るまでの間、一時避難場所として引き続き活用するとし、いつまでその活用ができるのか、切り替え時期を地域の方々に広く周知すべきと考えますが、区の見解をお聞かせください。 この学校再編における新学校設置を迎えるに当たっては、統合委員会による会合を何回も重ね、でき上がったものであり、統合委員の皆様には感謝いたしております。地域の皆様方の御意見を少しでも多く取り入れ、地域に根づいていく学校をつくっていくことは、子どもたちのよりよい育成環境を整える意味で非常に重要なことであります。統合したら終わりではなく、まだまだ子供たちのよりよい環境づくりのために、さまざまな御意見・御要望を取り入れていく必要があります。 今回の統合では、新山小学校は全校生徒が183人、全ての学年が単学級の学校でしたが、中野新明小学校、多田小学校と統合することにより、単学級は解消されます。第2次再編計画で掲げている一定の集団規模や学級数が確保されることで、より充実した学校教育が展開されるのではないかと期待をしているところです。 しかし、みなみの小学校は新山小学校を仮校舎として使用するため、想定566人の児童が通うことになることから、校庭にプレハブを建て、教室数をふやすとしていますが、運動場が狭くなってしまいます。 そこで、体育の授業がしっかりできるのか、特に運動会ができるのだろうかということが気がかりになります。トラックは引けたとしても、保護者の方々が見学できるスペースが確保できるのかどうかということです。 みなみの小学校の運動会は春に行うと聞いておりますので、29年度の運動会を中野新明小学校で行ってはいかがでしょうか。しっかりと運動会のスペースも確保でき、保護者の方々も見学することが可能になると考えます。区の見解をお聞かせください。 小学校は、地域にとって重要な活動拠点ともなっております。今まで小学校の運動場や体育館、学校施設を使って、町会・自治会や地域の育成活動などを行ってきております。町会主催の運動会や地区委員会主催のデイキャンプなどです。子どもたちの育成に欠かせないのが周辺地域の力でもあります。統合という中での地域の活動は、大人だけでなく、子どもたちの親睦を図ることも目的の一つだと思います。 そこで、先ほどお話したことと同様に、大和小学校、中野新明小学校の新築校舎ができるまでの間、今までどおり地域の行事に活用すべきと考えますが、区の見解をお聞かせください。 学校再編で統合を行うことにより、学区域が変更となります。子どもたちの学区域の変更だけでなく、地域の環境が大きく変わってまいります。その一つが学区域内の町会の変更です。今までと違った町会活動やイベントをしていかなければならない町会が出てきます。 学校は教育活動の場でもありますが、地域の拠点でもあり、地域と学校が連携・協働することは、未来をつくり出す子どもたちの成長のためになくてはならないものです。 そこで、この統合を機に、自分はどこの町会に属しているのか、児童にしっかりと教えていくのはいかがでしょうか。この小学校の学区域には幾つの町会があり、そして自分の町会はどこだと、子どもたちがはっきりわかることが必要だと思います。 子どもたちが町会の行事に参加することにより、町会の活動の活性化も図れ、町会の将来の担い手育成にもつながります。統合によって生まれた環境の変化を機に、子どもたちが町会について理解を深めるための取り組みを取り入れてはいかがでしょうか。区の見解をお聞かせください。 以上でこの項の質問を終わります。 次に、地域の安全な環境づくりについてお伺いします。 最近、高齢運転者によるアクセルやブレーキの踏み間違いや、スマートフォン操作などのよそ見運転による交通事故が全国で多発しており、その都度、児童が巻き込まれるという痛ましい現状があります。 中野区の交通安全対策の一つとして、なかの区報12月20日号にも記載しているように、今年度、ゾーン30整備をしております。ゾーン30とは、区域内の自動車の最高速度を時速30キロに制限することで、住宅街など生活道路が密集する区域、ゾーンの交通を抑制し、歩行者などの安全を確保するための対策の一つです。 平成17年から21年の間に発生した、幅員5.5メートル未満の単路における対人車両事故の警視庁分析によると、歩行者の致死率は、時速30キロを超えると急激に上昇することが確認されており、時速35キロの場合の致死率は、時速25キロの場合の3倍に至ります。したがって、最高速度を30キロに制限することで、歩行者の安全性が著しく向上します。 また、ゾーン30による安全対策は、最高速度の制限のほか、自動車の減速効果が高い「車道幅員の縮小などの視覚的デバイス」や、「ハンプなどの物理的デバイス」の整備や、各種表示の強化も実施されますので、ゾ-ン30を運用した安全対策は、非常に効果の高いものであると言えます。 今年度、弥生町二丁目の一部、新井一丁目、二丁目、三丁目の全域をゾーン30区域に指定し、整備を行っております。特に狭隘道路の多い中野区にとって、区域指定によって有効な交通安全対策になると考えます。ゾーン30の交通規制は、交通量や交通事故の発生状況等をもとに、警察が道路管理者や地域住民と協議調整をしているとのことです。 そこでお伺いします。最近の全国的な交通事故の傾向を鑑み、今後、ゾーン30の区域を中野区内にどのように進めていくのか、お聞かせください。 小学校の通学路においては、国土交通省の通学路の交通安全確保に向けた継続的な取り組みの徹底についての通知や、東京都による通学路等における児童等の安全確保に関する指針等に基づき、通学路の設定や通学路交通安全プログラムを作成していると伺っております。 中野区においては、平成24年度に全小学校の通学路を対象に緊急合同点検を実施し、安全対策を行っております。また、平成25年度から平成28年度にかけては、延べ33校で通学路の点検を実施し、通学路の安全確保が図られています。今後も引き続き、1校当たり3年に1~2回のペースで実施するとともに、平成29年度においては統合新校を中心に、学校、PTA、道路管理者、交通管理者、教育委員会による点検を行うとのことです。 定期的な交通安全点検の実施は、通学路の安全確保のために大変重要であると認識をしているところですが、児童・生徒の通学路の安全確保および保護者の皆様の安心のために、このような点検に加え、防災行政無線を使った交通安全の普及・啓発を行ってはいかがでしょうか。 新宿区では、児童が下校する午後2時半ごろに、交通安全の啓発と防犯を目的とした防犯広報を平成20年から小学校の休校日以外の日に、防災行政無線を活用し、児童の声で放送しているとのことです。放送開始以来、子どもの安全が守られ、不審者情報が減ったとのことです。また、西東京市や埼玉県新座市、茨城県の龍ケ崎市でも、児童の声による放送で地域の方々に呼びかけをしています。 これらの取り組みは、児童の保護者の皆様の不安を少しでも少なくするために有効だと考えます。そして、大人の声よりもお子さんの声でお願いをすることで、地域の方々にも親しみが沸くのではないでしょうか。また、下校時間であることが分かれば、ドライバーの方々も運転に気を使うのではないでしょうか。 中野区では、防災行政無線の運用実験も兼ねた夕方のチャイム放送が夏季は5時、冬季は4時にあり、「家路」を流しております。また、10年ほど前には中野区においても、下校時に子どもたちの安全を守るため、地域での見守りに御協力いただけるよう、呼びかける放送を大人の声で行っていました。下校の時間に合わせる見守り放送は、散歩や買い物、掃除などの用事をしながら、地域ぐるみで子どもの安全を守る、よい取り組みだと思います。今ある施設を有効利用し、地域の皆様に交通安全の啓発をすることで、地域ぐるみで子どもの安全を守る機運を図ることができるよい取り組みだと考えます。 中野区においても、児童の声を使い、再度実践してみてはいかがでしょうか。区の見解をお聞かせください。 以上で私の全ての質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。 〔区長田中大輔登壇〕 ○区長(田中大輔) 若林議員の御質問にお答えをいたします。 まず、学校再編による子どもたち・地域の環境の変化についてであります。避難所指定変更に伴う切り替え時期の周知について、小中学校の閉校後も解体工事が開始されるまでの間は、校舎や体育館を避難所として引き続き使用することとしております。学校再編に伴う避難所指定変更につきましては、解体工事のスケジュールが判明した時点で、該当地域の地区町会連合会や避難所運営会議等において周知をしていく予定であります。 また、該当地域全体に対する周知につきましても、できる限り早い段階から行うよう検討してまいります。 それから、地域の安心・安全な環境づくりについて、ゾーン30指定の今後の進め方についてであります。ゾーン30の交通規制は、警察が道路管理者や地域住民と協議や調整をして決定しているものでありますが、地域からの要望によって警察が整備の必要性を検討して、決定しているケースもあるため、区といたしましても、地域から要望等がありました場合には警察との協議を行っていきたい、このように考えております。 私からは以上です。 〔教育長田辺裕子登壇〕 ○教育長(田辺裕子) 学校再編による子どもたち・地域の環境変化について、初めに改築工事前の小学校の使用についてお答えをいたします。 統合新校の運動会や町会等の地域団体の行事で、現在の大和小学校や中野新明小学校の校庭等を使用することにつきましては、統合新校校舎整備のためのボーリング調査や埋蔵文化財試掘調査等のスケジュールなどの予定がございますが、支障のない範囲で使用できるよう検討してまいりたい、このように考えてございます。 続きまして、学校における町会の理解を深める取り組みについてです。町会・自治会につきましては、学校での周年行事の機会や地域行事等の紹介の場面、また、小学校第3学年での社会科の地域学習の中で指導してございます。統合新校につきましては、特に町会の理解を図っていく、そのように考えてございます。 次に、地域の安全・安心な環境づくりについて、防災無線を活用した交通安全の普及啓発についての御質問です。 防災行政無線等を活用した見守りに係る呼びかけにつきましては、地域の方々の意識を下校する児童に向けることにつながると考えております。この取り組みを進めていくためには、町会・自治会を初め子ども110番の家など、PTAや商店街等の協力も重要になってくると考えてございます。 ただ、防災無線のスピーカーは、季節や天候によって聞こえづらい場合もありまして、他区の取り組みなども参考に、どのような取り組みができるか今後研究してまいりたい、このように考えてございます。 〔[2]若林しげお議員登壇 〕 ○2番(若林しげお) 再質問をさせていただきます。 子どもの、児童の教育において、町会の理解をできる限り深めていただくという中に、自分がどこに住んでいるのか、町会はどこなのか、どこの町会の行事に主に参加していくのかというのを、やはり今までの町会の理解、地域の理解以上に取り組んでいただければと思うのですが、もう一度御答弁いただければと思います。よろしくお願いします。 〔教育長田辺裕子登壇〕 ○教育長(田辺裕子) 町会・自治会につきましては、先ほども御答弁いたしました。本当に地域の方々に、町会・自治会の方々に学校が御協力いただいている、そういう関係だというふうに思っております。 統合新校の場合は、学校の中の町会の関係も変わってまいりますので、それぞれの子どもたちがどこの町会に属して、どのような方々と交流ができるかというようなことについて指導を図っていきたい、このように考えております。 ○議長(北原ともあき) 以上で若林しげお議員の質問は終わります。
中野区議会議員 むとう 有 子 1 区立公園の不良な環境改善について 2 携帯電話等中継基地局等の電磁波問題について 3 東京電力福島原発事故による自主避難者の住宅無償提供打ち切りについて 4 その他
○議長(北原ともあき) 次に、むとう有子議員。 〔むとう有子議員登壇〕 ○40番(むとう有子) 区民の方々からお寄せいただきました御意見をもとに質疑をいたします。 区立公園の不良な環境改善についてお尋ねいたします。本町四丁目の住宅街に、西町花の公園があります。樹木と花を植えて、地域の人々が憩える公園となるようにと、区民の方から寄贈されてつくられた公園です。日常的には子どもたちの遊び場として、また、夏はお祭り、秋は芋煮会、冬は餅つき会、春はお花見会など、地域住民の交流の場として公共の福祉に貢献していました。 しかし、数年前からハトに餌やりをする人が出てきました。昨年11月ごろから、杉山公園で餌やりをしていた人が、区職員の注意を聞き入れ餌やりをやめたため、杉山公園に集まっていたハトが西町花の公園に大集合しています。そのため、西町花の公園および接する区道は、大量のハトのふんと羽毛で人が立ち入れない不良な環境になってしまいました。その結果、1月の餅つき会はやむなく中止となりました。 ハト公害は単に美観を損なうだけではなく、ふんや羽毛は感染症の原因となるウイルスや病原菌を運びます。中でも、人間に深刻な健康被害を及ぼすものはクリプトコッカス症、トキソプラズマ症、鳥インフルエンザです。子どもや免疫力が低下している人は感染リスクが高く、発症すると重症化します。特に、トキソプラズマ症は、妊娠中の女性が感染すると胎盤を通じて胎児に感染し、流産に至ることもあります。 西町花の公園に餌やりをしている人に区職員が注意をし、餌やり禁止の看板を設置しても聞き入れられず、地域住民は困っています。放置したままの大量のふんと羽毛、健康被害のおそれを考慮すると、もはや立入禁止にしなければならないのではと思います。ふん、羽毛の清掃とハトがとまりにくい電線への改良についてはやっと取り組んでいただけるようですが、1、ハト公害が人体に及ぼす健康被害についての認識、2、西町花の公園の環境改善策、3、餌やり禁止の徹底対策についてのお考えをお答えください。 次に、携帯電話中継基地局の電磁波問題についてお尋ねいたします。今や携帯電話、スマホが普及し、至るところに基地局が建っています。その総数は、全国で約60万基に上り、ほとんどの人が基地局からの電波と放送電波との両方を常時曝露しています。加えて、無線インターネットや無線LANなどから放出される高周波、送電線や一般家電製品などから放出される低周波など、様々な周波数と強度の電磁波が飛び交い、私たちは無自覚なまま大量の電磁波にさらされています。このような状況下で、近年、電磁波過敏症と診断される人たちが増え、電磁波による健康被害が懸念されるようになり、基地局反対の訴訟も提起されています。 基地局の設置に際し、携帯電話会社は、「国の電波防護指針値以下だから御安心を」と説明し、ビルやマンションの屋上設置使用料、月額およそ15万円が自治会の収入になると勧誘します。これに二つ返事で承諾し、設置後に耳鳴り、頭痛、鼻血、視力低下、吐き気など、体調に異変を感じ、撤去させた事例が幾つもあります。2008年には東京都教育委員会が、都立豊多摩高校の屋上にドコモの基地局の建設許可を出し、生徒への健康リスクへの配慮のなさに大きな反対の声が上がり、中止となった事例もあります。 日本の基地局電波の法的規制値は、総務省の電波防護指針値で定めている1000マイクロワット・パー平方センチメートルですが、これは電磁波の生体影響である熱作用を基に定められています。しかし近年は、生物学的影響を与える非熱作用を重視し、欧州の多くの国は日本よりはるかに厳しい基準値を採用しています。リヒテンシュタインは日本の1万倍も厳しい基準値です。オランダやフランスでは、基地局電波の人体への調査を行い影響が確認され、国際がん研究機関では、発がんリスクも確認されています。日本と異なり、欧州では電磁波問題が大きく報道されており、4人に3人が、携帯電話や基地局から発射される電磁波は健康に悪いとの認識を持っているそうです。 日本では、電波を利用する企業を所管するのも規制を所管するのも同じ総務省であるため、健康被害の防止が軽視され、報道も少なく、国民の認識も遅れていると言えます。 2008年、宮崎県小林市で、保育園から約56メートルという近距離にKDDIの基地局が設置され、園児たちに鼻血が多発したのをきっかけに、事業者への計画事前届と住民説明会、学校や児童福祉施設への配慮などを義務づけた「小林市携帯電話等中継基地局の設置又は改造に係る紛争の予防と調整に関する条例」や、「鎌倉市携帯電話等中継基地局の設置等に関する条例」などが制定されています。 さて、1年ほど前から中野二丁目にあるマンションの屋上へのKDDIの基地局設置をめぐり、健康被害を懸念し、設置反対の声が上がっています。既にマンションの自治会はKDDIと契約を結んでいますが、電磁波の影響はマンションの住民だけにとどまらず、近隣の住民にも影響が及ぶ問題です。なお、中野二丁目には既に4基のKDDI基地局が稼働しており、5基目の設置となります。その上、設置数不明の他社の基地局を加えると、健康被害が増幅されます。 中野区には基地局設置に関する条例がなく、区内に何基の基地局が設置されているのか不明です。放置すれば電磁波環境がさらに悪化し、区民の健康被害が進んでしまいます。区としても、電磁波問題に関心を持ち、安全なまちづくりに取り組むべきです。 1、基地局等の電磁波問題についての認識、2、基地局の設置状況の把握、3、鎌倉市や小林市のような条例制定の検討を求めます。見解をお答えください。 次に、東京電力福島原発事故による自主避難者への住宅無償提供打ち切りについてお尋ねいたします。 福島原発の大事故から間もなく6年となります。避難生活の中でいじめの問題が明らかとなり、避難生活者のご苦労に心を寄せるべきだと思います。 今、国と福島県が決定した自主避難者への無償住宅提供の3月打ち切りを目前に、自主避難者の多くの方が4月からの住宅確保に悩んでいます。自主避難者とは、強制的に避難させられる年間被曝線量が20ミリシーベルト以上の避難区域外の人たちで、自主的に避難した人たちのことです。そもそも原子炉等規制法では、一般人の年間被曝量は1ミリシーベルト以下にすべきとされているにもかかわらず、事故後の避難基準は20ミリシーベルトと、住民に原発作業員並みの被曝を許容しています。よって、避難区域外でも健康が守られる保証は全くなく、放射能被害から子どもを守るために母子での自主避難者が多く、経済的に余裕がない上、自主避難者への東電からの賠償は最高でも大人12万円、子ども、妊婦72万円という金額が、たった一度支払われただけです。 国が自主避難者への支援義務を果たさない中で、4月以降に有償で用意された300戸の都営住宅や100戸の公社住宅は、応募条件が避難者の実情に合わず、応募すらできない世帯が多くいます。社会福祉協議会が行っているサロンにいらっしゃる避難者の中にも、転居先のめどが立たず、途方に暮れている方々がいらっしゃいます。意向調査は東京都が行っているため、打ち切りの対象者数や意向を中野区は全く把握していません。大田区では、区独自の聞き取り調査を行い、意向に沿う形で支援を行い、引き続き就労と住まいの確保が実現できます。 中野区においても、都や社会福祉協議会に情報提供を求め、転居先のめどが立たない自主避難者へのニーズ調査を行い、引き続き中野区内での居住希望者への家賃補助など、何らかの救いの手を差し伸べることを求めます。区の見解をお答えください。 簡潔明瞭で、なおかつ誠意ある答弁を求め、質問を終わります。 〔区長田中大輔登壇〕 ○区長(田中大輔) むとう議員の御質問にお答えをいたします。 区立公園の不良な環境改善について、西町花の公園におけるハトへの餌やり行為についてであります。 西町花の公園におけるハトへの餌やり行為につきましては、餌やりを行う御本人への自粛の要請、公園内への禁止看板の掲示等、これまでも対応をしてまいりましたが、引き続き御本人には餌やり禁止の要請をするとともに、ハトが集まる公園や、道路上空の電線や、通信ケーブルにハトがとまれないような防止措置を講じるよう、電力会社等に依頼を行っているところであります。 私からは以上です。 〔保健所長寺西新登壇〕 ○保健所長(寺西新) 私からは、健康被害や健康影響のお尋ねについてお答えいたします。 まず、区立公園の不良な環境改善についてで、ハトからの健康被害についての御質問がございました。約20%のハトが保菌しているクラミジアを原因とするオウム病が届出感染症に指定されており、保健所に全数報告されることになっております。報告数は全国的に見て年間数十例程度で、中野区内での報告はございませんが、重症な肺炎を合併することもあるので、弱ったり、死んだりしている鳥には触れないように区では啓発を行っているところです。 次に、携帯電話等、中継基地局等の電磁波問題についてで、電磁波の健康影響についての質問がございました。世界保健機関(WHO)は、国際的に定められた基準値以下では電磁波の健康影響について、説得力のある科学的証拠はないという見解であり、国もWHOの考え方を支持しております。国は、国内外での調査・研究の進展を踏まえて、さらに予防対策が必要か研究したいとしているところです。 私からは以上です。 〔環境部長戸辺眞登壇〕 ○環境部長(戸辺眞) 私からは、携帯電話等中経基地局の電波問題に係る基地局設置の状況把握と条例整備についてお答えいたします。 携帯電話等の中継基地局の設置につきましては、国の電波防護指針の基準値に適合させる必要がございますが、この基準値は、健康に影響を与える可能性があるとされる電磁波強度の50分の1となっており、人体に対して十分に安全な基準であると考えてございます。 また、国は、安全性や防犯等の理由から、中継基地局の設置場所は非公開としております。国の安全基準のもとに設置された中継基地局ということも考えれば、区独自の調査については必要ないと考えております。 これらのことから、条例等により中継基地局に対して新たな負担を課すことは、現在考えてございません。 〔都市基盤部長尾﨑孝登壇〕 ○都市基盤部長(尾﨑孝) 東京電力福島原発事故による自主避難者の住宅無償提供打ち切りについての御質問にお答えいたします。 東京都では、東日本大震災による福島県からの避難者のうち、避難指示区域および旧避難指示区域以外からの避難者を自主避難者として、これらの方々に対する応急仮設住宅の供与は本年3月31日をもって打ち切りとすることとしております。同県が県内での供与を打ち切ったことを受けてのことでございます。引き続き、都内での居住を希望する自主避難者に対しましては、東京とは都営住宅の専用枠を設け、入居募集を行ったところでございます。岩手県、宮城県からの避難者に対する応急仮設住宅の供与につきましても、対象となる地域を縮小することとしております。いずれも各県の供与の縮小を受けての決定でございます。 中野区といたしましては、自主避難者に対する家賃補助を行う考えはありませんが、東京都や関係団体等とも連携を図りながら、引き続き住み替え相談等の支援を行ってまいりたいと考えております。 ○議長(北原ともあき) 以上で、むとう有子議員の質問は終わります。
中野区議会議員 近 藤 さえ子 1 元臨時職員による事件への対応について 2 その他
○議長(北原ともあき) 次に、近藤さえ子議員。 〔近藤さえ子議員登壇〕 ○39番(近藤さえ子) 無所属の近藤さえ子です。よろしくお願いいたします。 元臨時職員による事件への対応について伺います。平成29年1月11日、読売新聞夕刊の記事を見て私は目を疑いました。「住民情報盗み見、女性を狙う。元中野区臨時職員再逮捕へ」。中野区の臨時職員が勤務中に区の住民情報システムに接続し、20代のひとり暮らしの女性の個人情報を繰り返し盗み見し、女性の部屋に繰り返し侵入したとして逮捕され、かつ、個人情報の盗用を禁じた同区個人情報保護条例違反で再逮捕されたという内容でした。性的犯罪を繰り返していた可能性もあると言います。 区の臨時職員が、性犯罪目的で女性の部屋に何度も侵入するという最も卑劣な犯罪を、役所内のコンピュータから得た個人情報をもとに計画、実行していたというショッキングな事件に、多くの区民が驚き、中野区の非常勤職員の管理体制はどうなっているのか、個人情報の扱いはどうなっているのかと不安を抱きました。犯罪の被害者団体の方からは、「被害者支援に熱心に取り組んでいる中野区にこんな事件が起きて驚きました」と言われました。他の自治体職員からは、「中野区の管理職は被害者支援の職員研修に出ていないのですか」と聞かれました。 この元臨時職員は、中野区の臨時職員として3度雇用され、2014年10月から2015年3月まで、住居表示申請業務補助等、さらに1年後の2016年3月の1カ月間はマイナンバーを扱う業務、同年4月から7月、強制わいせつ容疑などで逮捕されるまでは、転出証明書発行業務補助等に従事していました。 区は、臨時職員採用の契約時に、不正行為を禁じる契約は取り交わさなかったのでしょうか。 元臨時職員は3度にわたって採用されていますが、不正行為を禁じることを研修などで指導したのでしょうか。 私は、中野区役所内でアルバイトを経験された方に聞いてみましたが、毎日個人情報を扱っていたが、個人情報に対して特に厳しく指導された記憶はない。以前勤めていた他の公共機関や保険会社では、月に1度、個人情報遵守のためのテストを受け、徹底的に厳しい研修があったが、中野区では特に印象になる研修はなかったと話していました。 1月25日には総務委員会、2月1日には区民委員会で元臨時職員による個人情報漏えい事案への対応について報告がありました。私は区民員会を傍聴しましたが、理事者の答弁では、区民からは70件の苦情が寄せられ、管理監督の徹底、個人情報を取り扱う部署に臨時職員を配置してよいのか、防止策の構築を求める、そのような声が大多数であったと言います。 区は、情報安全に係る実態把握総点検を実施し、再発防止策を挙げ、管理監督の徹底、職員教育の再徹底等を示しました。具体的には、携帯、スマートフォン等を持たせない、閲覧回数のチェック、臨時職員の研修、防犯カメラ設置等、さまざまな方法を検討し、最善の方法をとっていくとの報告でした。 しかし、いろいろな情報外部持ち出し禁止策をとってみても、一目で記憶できてしまう人もいるでしょうし、悪意を持った人間がその気になれば犯罪は繰り返されます。個人情報漏えいを防ぐための研修といっても、忙しい時期の短期の臨時職員に対して意識づけの研修やテストを行うことは難しいと感じます。 区民委員会の中で、区民の大事な個人情報を扱う部署に非常勤職員を配置していることが問題であるとの質問に、理事者は、非常勤職員ではなく、正規職員でも個人情報を悪用した例はほかにあり、本人の意識の問題でなかなか難しいと答弁されていましたが、わずかな面接時間で人間の意識を見極めることは困難であり、また、そもそも悪意はなかったが、毎日個人情報を見ているうちに魔が差すということもあり得ます。 私は、まず、中野区の管理職の意識改革を行うことが必要だと考えます。 区は2000人体制を築き、以前は正規職員が担っていた仕事を、正規職員とは比較にならない安価で民間に委託してきました。保育士等の専門職は、職種に対してプロ意識があり、低賃金でも頑張ってくださっているのでしょう。また、町会の方たちが無償で地域のために働くのは、自分たちの住まう地域をよくしたいと考えるからでしょう。 しかし、事務職の単純作業労働では、中野区のために働く意識、中野区をよくしたい思い等は生じないと思います。そこが正規職員や専門職、地域区民との違いです。それでも、ありがたいことに、民間委託、非常勤職員、アルバイトの皆様が真摯に働いてくださり、2000人体制が成り立っているのです。中野区に対して、特に思いのない人間を採用し、働いてもらうためには、中野区のチームのメンバーとして、正規職員と区民の総意をきちんと伝える必要があると思います。 では、中野区のために働く正規職員と区民の総意とは何なのでしょうか。それは第一に、中野区が安全で、安心して暮らせる自治体であってほしいということではないでしょうか。 中野区は、犯罪被害者支援に全国に先駆けて取り組んでいる自治体であり、犯罪を許さない自治体であることは、現在、全国的にも有名になっています。犯罪被害者支援の取り組みの一環として、実際の犯罪を例に挙げて職員研修をし、また、犯罪被害者が区民に向けた講演もしています。性被害の被害者で、その経験の著書もある方のお話なども伺ってきました。 中野区のチームの一員となる非常勤職員、アルバイトに対して、採用時に区民の総意として、中野区は犯罪は絶対に許さないとして、被害者支援に取り組んでいる全国的にも先進的な自治体であることを伝えるべきではないでしょうか。臨時職員の採用時に、区の事業の一つとして被害者支援を紹介していただきたいと思います。これは防犯カメラよりも犯罪への抑止効果を持ちます。いかがでしょうか。 法務省では、加害者が仮釈放となり社会復帰する前に、被害者の声を聞く心情等伝達制度という制度があります。刑期を終えて戻る社会は、再び犯罪を行うことを許さないというメッセージを被害者の存在を通して加害者に伝えていきます。これは、社会復帰する犯罪者の身を引き締める効果があるという保護観察官の声を伺っています。中野区も、被害者を出さないという区民の総意を伝えることは、採用時での歯止めになると思います。 また、新潟県庁には、「拉致被害者を取り戻そう」と書かれた3メートルぐらいの大きな垂れ幕があり、誰の目にもとまります。これは、拉致事件の風化防止のための取り組みの一つです。 犯罪を起こす人が最も嫌がるのは人の目です。個人情報を取り扱う全ての箇所にカメラを設置することはできません。例えば、警察の防犯ポスターや子どもたちの書いた「犯罪を許さない」、「みんな見ている」などの絵を、個人情報を扱っている部署に張る試みもあるのではないでしょうか。非常勤職員、正規職員、意識するしないにかかわらず、誰もの目にとまり、犯罪抑止効果になると思います。被害者支援の取り組みのポスターを作成して掲げてもよいと思いますが、いかがでしょうか。 さまざまな再犯防止策を検討されているとは思いますが、私は別の角度で提案させていただきました。御検討をお願いして質問を終わります。 その他はございません。ご清聴ありがとうございました。 〔区長田中大輔登壇〕 ○区長(田中大輔) 近藤議員の御質問にお答えいたします。 元臨時職員による事件への対応についてという御質問です。不正行為を禁じる趣旨の契約については取り交わさなかったのかという御質問でした。 区はこれまで、職員の臨時的任用に当たりまして、個人情報の保護や服務上の注意事項等の誓約書に署名をさせた後、各職場で業務内容や手順遵守事項の説明を業務内の指導の中で実施をしてきたところであります。 職場での不正行為を禁じること、これを採用に当たって指導しているか、したのかと、こういうことであります。業務を開始する前に、担当する業務内容の説明及び個人情報取り扱いの留意点について指導し、さらに、担当業務に携わる際に作業方法、手順及び個人情報の取り扱いについて、任用の都度、指導をしたところです。 具体的には、業務で取り扱う個人情報の重要性、不正利用の禁止、情報漏えい等の徹底を指導するとともに、パスワードを付与する際には操作ログが残ること、業務エリアに私物の持ち込みを禁止していること等の留意点について指導をしたところであります。 臨時職員への区の取り組みの説明についてということであります。全国に先駆けて被害者支援に取り組んでいる、そうしたことを念頭に置いての御質問であります。そういったことも含めてかもわかりませんが、これまでどおり法令や条例に基づいて、全体の奉仕者として公共の利益のために勤務すべきこと、これをしっかりと説明をしてまいります。 それから、不正行為抑止のためのポスター掲示等についてであります。服務規律遵守の徹底や職員の業務遂行にかかわる個人情報の保護の徹底などについては、その都度、全庁的に通知するとともに、庁内グループウェアの新着情報に掲載し、個人情報保護も含めたリスク管理の実効性向上に努めているところであります。今後も適時、各部宛ての通知や庁内グループウェアの新着情報への掲載等によって、全庁的な注意喚起を行っていきたい、こう考えております。 〔近藤さえ子議員登壇〕 ○39番(近藤さえ子) 再質問させていただきます。 今、区長から犯罪被害者支援のことも含めてというお言葉をいただいて、とてもうれしいんですけれども、そういったことをきちっと伝えて、中野区では犯罪は許さないんだという、そういうことを特に取り組んでいるんだということを言っていただきたいと思いますけれど、もう一度お願いいたします。 〔区長田中大輔登壇〕 ○区長(田中大輔) 中野区全体としてさまざまな取り組みを行っているところでありまして、そういう中で安全・安心を守っていく、そのような取り組みをしているところであります。特定の個別の取り組みについて、必ず説明をするといったようなことについては、お約束はしかねるところだと思っておりますけれども、全体の取り組みをしっかりと念頭に置いて、説明に当たっていきたいというようなことでお話をさせていただきました。 それから、先ほど、職場での不正行為を禁じることの指導の中で、業務で取り扱う個人情報の重要性、不正利用の禁止、それから情報漏えい防止等の徹底をと申すべきところを、情報漏えい等の徹底をと言ってしまいました。訂正をさせていただきます。 ○議長(北原ともあき) 以上で、近藤さえ子議員の質問は終わります。
中野区議会議員 いながき じゅん子 1 懲戒処分を受けた職員の処遇について 2 臨時職員について 3 その他
○議長(北原ともあき) 次に、いながきじゅん子議員。 〔いながきじゅん子議員登壇〕 ○29番(いながきじゅん子) 無所属のいながきじゅん子でございます。 今年は年明けから、立て続けに区の職員関連の不祥事が明らかになりました。元臨時職員が、住居侵入及び中野区個人情報の保護に関する条例違反の疑いで逮捕されたほか、12年間以上にわたって地方公務員法に違反して民間事業所で働き、報酬を得ていた正規職員が、停職80日の懲戒処分を受けました。停職は一番重い免職処分の次に重い処分となります。過去3年間で、この職員を含め、中野区で停職処分を受けた人は5名います。ここまでの処分が下る事案はメディアでも報道されることがほとんどであり、対外的な中野区のイメージを毀損し、区民の区政への信頼を損なわせるような事件を起こした職員の責任は、決して軽いものではありません。 区の職員は税金で雇われており、処分内容も区民の納得が得られるようなものでなければならないと考えます。特別区共通のルールに基づき、退職金については停職期間の半分の日数のみ控除対象になるとのことですが、昇任・昇給などの処遇はどのようになっているのでしょうか。 また、当該職員が定年退職した後、再任用はされるのでしょうか。 総務省より、公的年金の支給開始年齢まで、分限免職以外の職員は、原則、全員フルタイム勤務で再任用するようにとの旨の通知があるようですが、国の年金行政の失敗のツケを地方自治体に押しつけて、無責任なことを言っているとしか思えません。再任用制度は長年公務に従事してきた職員に対する信頼と、退職前の良好な勤務実態を基礎とするものです。そのような前提に基づけば、停職処分を受けた職員を全員そのまま再任用するというのは、問題ではないでしょうか。 また、停職に次いで重い減給、戒告といった懲戒処分を受けた職員の昇任や昇給、再任用などの処遇について、区は現在どのように対応しているのかについてもお聞きいたします。 区民のみならず、現場で法令を遵守し、日々、真面目に頑張っている他の職員の士気を低下させないためにも、懲戒処分を受けた職員には、公明正大かつ厳正な対応をすべきと考えます。区の見解を求めます。 続いて、メディアでも大きく報じられ、区政への信頼性を大きく揺るがしたといっても過言ではない元臨時職員の逮捕の事件に関連し、今後の臨時職員の在り方について区のお考えを伺います。 今回の事件により、臨時職員がIDとパスワードを持ち、区民の個人情報に正規職員同様にアクセスしたことが広く知られることとなったわけですが、まず臨時職員、つまり、アルバイトがそのような業務を行っていること自体に疑問を抱く区民の方が少なくありません。 区は今回の事件を受けて、監視カメラの設置などの対応策を打ち出していますが、そもそも正規職員と比較して採用基準も甘く、時給900円台前半の臨時職員に、補助業務とはいえ、区民の個人情報を繰り返し見るような業務を任せている体制自体問題はないのか、検証が必要なのではないでしょうか。 臨時職員は、役所の繁忙期などに、必要に応じて各分野で採用するわけですが、雇用期間は最長でも6カ月間、短い人で2カ月間の人もおり、その都度採用面接、基本研修、業務指導を繰り返すことによる時間的、人的コストがかかります。それであれば、年金支給開始年齢の段階的引き上げにより、今後、一定数増えることが予想される再任用職員を、個人情報を頻繁に取り扱う部署を中心に臨時職員の代わりに配置して、繁忙期を乗り切るなどの工夫はできないのでしょうか。再任用職員であれば、研修と業務指導は最低限で済みますし、臨時職員では対応できない補助業務を超えた実務にも対応できることから、全体の業務効率は高まるのではないかと考えます。 また、定年退職後に再任用を希望しない、あるいは再任用期間を更新しない職員に、区の臨時職員の登録を促し、希望があれば募集情報を随時提供するなど、臨時職員として職場に復帰しやすい仕組みをつくることも考えてみてはいかがでしょうか。臨時職員をゼロにするのではなく、再任用職員の活用等で臨時職員に任せる業務や配置を見直すことで、区民の安心感も高まると考えます。区の見解を伺います。 その他として、区役所の位置変更条例と中野駅西側南北通路・橋上駅舎について伺います。御存じのとおり、現在の中野駅はあれだけ多くの乗降客数がありながら、いまだエレベーターもなく、通勤・通学時間帯はかなり混雑している状況です。また、北口の囲町地区の再開発や南口の中野二丁目の再開発、1万人規模のアリーナと高層複合ビルの建設が計画どおりに進めば、駅利用者は更に増加します。その前にはもちろん、今、目の前の中野駅利用者の安全や利便性向上のためにも、一刻も早く新しい駅舎を完成させなければなりません。ここの計画が進まなければ、区役所だけ先に移転したとしても、その跡地とサンプラザの一体開発がままならず、区が思い描くような、区役所跡地を最大限活用して財源を生み出すというスキームもすぐには実行できないのは明らかです。 庁舎の移転建て替え計画自体は大分周知されてきたようですが、実は、この建設費用が区役所とサンプラザの一体開発によって生み出されるものであり、この二つがセットであるということを御存じの区民はまだまだ少ないと感じます。跡地活用が速やかにできないなら、その間は区債や基金の取り崩しに頼ればいいという安易な姿勢は問題です。 豊島区は庁舎跡地の再開発と絡めて、自主財源を使わずに新庁舎の移転建て替え費用を捻出するスキームをつくり、実行しましたが、位置変更条例が区議会で可決されたのは、実施設計もほぼ終わり、施設の詳細、資金計画、維持管理費用の概算まで明記された新庁舎整備推進計画が策定された後でした。順序として、西側南北通路、橋上駅舎完成と、区役所・サンプラザ地区の再開発のロードマップを提示し、新庁舎建設費用の資金計画まで区民の皆様に明らかにし、納得していただいた上で、位置の変更条例を提案すべきではないでしょうか。区の見解を求めます。 西側南北通路、橋上駅舎に関しては、区がおよそ3,350万円を負担し、平成21年に最初の調査設計がJRによって行われました。このときの調査設計は、駅ビルはつくらないという前提で行われたものです。その結果に基づき、区が平成22年3月に策定した最初の中野駅地区整備基本計画では、平成27年ごろに西側南北通路、橋上駅舎が開設、それに合わせて新北口駅前広場の暫定供用開始と明記されておりました。 しかし、その内容は計画どおり実行されることなく、整備基本計画を策定した翌年に、やっぱり駅ビルをつくると方針転換されました。その後、区は、平成26年3月に基本整備計画を改定し、橋上駅舎と南北通路、そして駅ビルの完成を、今度は平成32年頃と発表しました。しかし、そのスケジュールは駅ビル建設を想定しておらず、ボーリング調査もしていない平成21年の基礎的調査設計のデータに基づいて設定されたものでした。 結局、区が駅ビルをつくると方針転換し、基本整備計画を改定してから丸二年以上もかかってJRと基本協定を結び、基本設計を行った結果、出てきたのは、着工時期が未定の上、工期が最低でも10年半以上かかるという、これまでの予想工期を大幅に超えた数字でした。区は慌てて専門コンサルを交えて、期間短縮に向けて検証を始めたわけですが、これも目標だった今年度中に終えるのは難しいということです。この半年以上にわたる検証期間も本来は必要なかったものですし、基本協定、基本設計も含め、あらゆる工程において目標期間より長い時間がかかってしまっています。 区内で前例のない大規模な鉄道工事を実施するに当たり、最初から鉄道土木や鉄道建築のプロフェッショナルを担当分野に迎え入れ、何でもJR任せにするのではなく、共同でやっていくのだという姿勢で交渉に臨んでいれば、区の負担額も工期も交渉期間ももっと削減できていたのではないでしょうか。これから先も工事完了まで様々な工程を経ていくことを考えますと、少しでも工期を短くするためには、今からでもそのような方に来ていただいたほうがよいのではないでしょうか。 中野セントラルパークのホームページには、いまだに区の平成22年策定の最初の基本整備計画が掲載されており、ディベロッパーも平成27年頃に工事が完了するという計画をもとにテナント、企業誘致をしています。区のこれまでの対応を見る限り、これだけの工期の遅れに対する危機感が全く感じられず、このままではせっかく中野に移転してきた企業も出ていってしまうのではないかと危惧しております。 よその自治体に目を向けてみますと、例えば千葉駅では、中野の3倍以上の延べ床面積の橋上駅舎と駅ビル、コンコースが、工事着手から7年間で完成し、オリンピックにも間に合う予定です。JRのプレスリリースによれば、施工会社と共同で新しい工法を開発することで、様々な課題を克服し、工期の短縮化につなげたそうです。このような他の自治体の事例も研究し、区はこれ以上余計な時間をかけることがないように、総力を挙げてこの問題の解決に取り組むべきだと考えます。以上について区の答弁を求め、私の全ての質問を終了いたします。 ありがとうございました。 〔区長田中大輔登壇〕 〇区長(田中大輔) いながき議員の御質問にお答えをいたします。 区役所の位置条例についての御質問がありました。新区役所整備の財源につきましては、現区役所や中野サンプラザの敷地等、現在の資産を活用することで十分確保が可能であると考えているところであります。西側南北通路、橋上駅舎の開業の遅れ、こういったようなものとの調整といったようなことにも十分配慮をしながら、必要な財源の確保ということに努めていきたいと考えております。 位置条例につきましては、大変重い議決でありまして、設計等具体的な動きになってしまってからでの提案では、議会の関与が十分ではないと考えたものでありますところをご理解をいただきたいと考えております。来年度は当該計画を踏まえた基本設計に着手する予定でありまして、基本設計の着手前に議会の御判断をいただくべきといった考えから、本定例会での提案を予定しているというようなことであります。 西側南北通路、橋上駅舎の早期開業についてであります。鉄道敷地内の工事は鉄道の安全運行に配慮しながらの特殊な工事となるものであります。区といたしましては、これまでも基本設計の成果について第三者による検証を実施し、JRに対して提案をしてきているところであります。引き続き工期短縮に向けた協議を継続してまいります。西側南北通路、橋上駅舎については、るるご指摘がありましたように、中野駅周辺の全体のまちづくり、これの中で大変重要なポイントになるところであります。そうした全体のまちづくりの進捗と整合を図りつつ、できる限り早期に開業できるよう努めてまいりたいと考えております。 私からは以上です。 〔経営室長篠原文彦登壇〕 〇経営室長(篠原文彦) 初めに、停職、それから減給、戒告などの懲戒処分を受けた職員の処遇について質問にお答えをいたします。 まず、昇任面の処遇でございます。停職の場合につきましては、停職期間が昇任選考受験資格の在職期間から除算されます。減給、戒告の場合については、影響はございません。それぞれ各昇任選考方法に従い、総合的に合否を判断しているところでございます。 次に、給与面についての処遇でございます。免職の場合につきましては、停職期間中の給与の減額、それから、期末勤勉手当の支給期間から停職の全期間を除算するほか、定期昇給の際に昇給を4号抑制、勤勉手当については一般の職員は20%の減額、退職手当につきましては、停職期間については2分の1の勤続期間から除算されることになります。また、減給の場合は処分に応じた減給を行うことほか、定期昇給の際に減給、戒告ともに昇給を3号抑制、勤勉手当につきましては、減給の場合につきましては一般職員は15%の減給、戒告の場合は一般職員は10%の減給ということになります。 また、再任用の採用の可否でございますが、その都度選考を行ってございまして、選考に当たりまして、在職期間中の勤務成績などに基づき、総合的に判断をしているところでございます。 次に、臨時職員についてでございます。臨時職員が行う業務の検証の御質問でございました。臨時職員は、常勤職員と同様に、原則としまして地方公務員法の適用を受ける一般職の職員でございます。従事する業務につきましては、一般職と異なる法的な制限があるわけではございません。この度の事案を踏まえまして、各職場において管理職によります職員への指導、監督を改めて徹底することとしたほか、区民の個人情報を取り扱う住民情報端末のあるエリアにおいては、不正な情報の持ち出しが行われないよう、メモ用紙の管理であるとか、スマートフォン等の情報機器の使用に関するルールを徹底させたところでございます。また、あわせまして、情報安全対策がより明確で実効性があるものになるよう。 〇議長(北原ともあき) 質問時間は終了しております。答弁は結構です。 以上でいながきじゅん子議員の質問は終わります。
中野区議会議員 石 坂 わたる 1 情報・データの公開・提供と多様な住民参加について (1)公開の推進とオープンデータなどに関するルールづくりについて (2)アイデアソンやさまざまなワークショップの手法を生かした住民参加について (3)区報や区のホームページなどにおけるユニバーサルデザインについて (4)地域包括ケアにおける住民参加について (5)その他 2 障がい者や特定疾病の方を含めた地域福祉・地域包括ケアについて 3 その他
○議長(北原ともあき) 次に、石坂わたる議員。 〔石坂わたる議員登壇〕 〇28番(石坂わたる) 質問いたします。 1.情報データの公開・提供と多様な住民参加について伺います。中野区の基本構想では「一人ひとりが、みずから決定し、行動し、参加して自治を担うことで、心豊かな、いきいきとしたまちをつくります。」とされています。そして「10年後に実現するまちの姿」として、「区民がみずからの意思と合意に基づき、共通する幸福と豊かさを追求するため、よりよい中野のまちの実現をめざし、質の高い情報を得て、区政の政策決定過程へ参加しています。」ということを掲げています。 この理念を実現するためには、区に関係する様々なデータの公開や提供と、それを生かした多様な住民参加が必要となります。また、国の電子行政オープンデータ戦略では、公共データが二次利用可能な形で提供されることにより、国民がみずから、または民間のサービスを通じて、政府の政策等に関して十分な分析、判断を行うことが可能となる。それにより、行政の透明性が高まり、行政への国民からの信頼を高めることができる、としています。 そこで、(1)として公開の推進とオープンデータについて伺います。 総務省は、オープンデータを機械判読に適したデータ形式で、二次利用が可能な利用ルールで公開されたデータとしています。区のホームページでは様々なデータが公開されています。しかし、部署を超えた全庁的な統一がされておらず、統一ルールが必要です。例えば、数値が入った表などのデータについては、画像ファイルやPDFファイルは情報を正確に取り出すことができません。また、セル結合などを行わないエクセル形式やCSV形式を用いて、汎用性が高いものにしていくことが必要です。さらに、文字情報もテキスト形式で提供するなどの工夫も必要です。また、どういった情報、どういったデータをどの程度速やかに公表するのかなどもルール化が必要となります。こうしたルール化についてはいかがお考えでしょうか。 次に順番を入れ替え、(3)区報や区のホームページなどにおけるユニバーサルデザインについて伺います。 より詳細な情報を全て公表することはもちろん重要です。しかし、それだけでは膨大な情報に埋もれて必要な情報に気づきがたい場合や、そのままの情報では理解がしづらい場合があります。ユニバーサルデザインの考え方にのっとり、その人にとってわかりやすい形で区の行政サービスを利用したり、住民として政策形成に参加をしたり、改善を求めるために必要な情報を手に入れることができるようにすること。さらには、インターネットに不慣れな人でも操作をしやすいホームページの工夫が必要であると思われます。 企業や自治体のホームページには、キッズページが設けられている場合があります。しかし、平易でわかりやすい情報を欲している人は子供だけではありません。文字の読みや文章の理解に困難を抱えている知的障害者や発達障害者、外国人等にもわかりやすい日本語で情報を提供したり、インターネット上の操作に不慣れな高齢者にとっても、視覚的に操作がわかりやすく、アクセスしやすいようにしておくことが必要です。また、こうした対象の方々にとって必要であったり、有益であったりする行政サービスの情報や、こうした方々の社会生活に関係するデータを整理して掲載するなどの、内容の工夫が求められます。 なお、ユニバーサルデザインは、社会の中の弱者、少数者だけではなく、誰もがということがポイントです。こうした配慮や工夫が、日頃行政の発信する情報について、とっつきにくく難しいと感じている人にとっても有益なものとなります。また、これに関連して区報でもユニバーサルデザインに配慮をしたり、デザインやわかりやすい文章の工夫をしたり、場合によってはわかりやすい記載について、ホームページに誘導したりといった工夫もできるのではないかと思われます。区報や区ホームページにおけるユニバーサルデザインに配慮をした工夫について、いかがお考えでしょうか。 (2)として、アイデアソンや様々なワークショップの手法を生かした住民参加について伺います。 現在、区長との対話集会や、様々な施策を進める上での意見交換会などによる住民参加が図られています。しかし、従来の形だけではなく、新たな形も模索をすべきです。情報、データに基づき、様々な限度や制約について知った上で、区職員と区民が参加をする形でのアイデアソンやワールドカフェ、KJ法などのワークショップの手法を生かした形も考えられると思います。1回完結のスタイルで小グループで話し合いを行い、グループ単位で区政において留意すべきだと思われる点や建設的な提案などを発表し、それに対して区長や担当者が回答したり、コメントをしたりというような形も考えられると思います。 自治体の行政ではなく、議会の取り組みではありますけれども、以前他自治体議員と一緒に視察に行きました岩手県久慈市では、通称「久慈市じぇじぇじぇ基本条例」に基づく、ワールドカフェスタイルの「かだって会議」を行い、市政課題についての話し合いの場を設けています。このような方法をとることで、特定の人だけでなく、全ての参加者からの積極的な発言を引き出すことができます。 また、参加者にとっては、客観的な情報がない中で主観的な印象だけでの発言をしたり、感情先行で、冷静なやりとりができなくなったりする状況を避けることができます。また、行政にとっては、構えた状態で防戦をする一方で臨むことや、不満の声の矢面に立つだけになってしまうことを避け、住民とともに考える機会とすることができます。そして何よりも、現実的で妥当な合意形成に至ることができる可能性が高まることとなります。こうした工夫を行うことで、基本構想の理念に沿った、より実効的な住民参加につながると思われますが、こうした取り組みを行うことについては、いかがお考えでしょうか。 その上で具体的な例として、(4)としまして、地域包括ケアにおける住民参加について伺います。基本構想の「10年後に実現するまちの姿」における「見守り・支えあいが広がるまち」の記載では、「専門的な領域での活動が成熟し、多くの区民が参加し、様々な取組が活性化しています。」との記載があります。地域包括ケアにおいては、高齢世代も含めた住民や住民団体の参加が不可欠であり、それは、サービス等の担い手になるだけではなく、仕組みの整備や改善に参加をしてもらうことが不可欠です。 区の現状、区のこれまでの取り組みと都の成果などに関する情報、データに基づいてアイデアを出し合っていくことを積極的に進めることが必要ではないでしょうか。そうすることで、これまでの行政職員だけの会議や、従来の審議会では出てこなかったようなアイデアが出てくることにもなり、そして、住民の主体的な参加や、地域に対する区民の所属意識にもいい影響をもたらします。地域包括ケアにおいて、オープンデータを用いたアイデアソンなどの実施をしてはどうでしょうか。お考えを伺います。 2点目としまして、障害者や特定疾病を含めた地域福祉、地域包括ケアについて伺います。 65歳以上の障害者については、介護保険と障害福祉では介護保険が優先であり、また40歳以上65歳未満でも、特定の疾病の場合は介護保険の対象となります。しかし、障害福祉と介護保険の両方に精通した支援者がいないと、当事者が必要な支援が得られない場合があります。 高齢者会館で行われる事業を含めた介護予防、日常生活支援総合事業の中で、高齢の障害者や特定疾病の方などをどのように受け入れるのか。または障害や特定疾病の特徴を踏まえた別建ての方策を考えるのか。あるいは、65歳以上の通常の高齢者と一緒に介護予防、日常生活支援総合事業を行うのであれば、障害や特定疾病による施設やプログラムにおける参加のためのハードルを解消していくことや、参加に関する心理的な壁をなくすための工夫も必要であると考えます。 昨年の第1回定例会にて、若年性認知症や軽度認知症、また、高次脳機能障害について、地域包括ケア体制の構築の中で具体策を検討していきたいと考えておりますとの答弁もいただきましたが、介護保険、日常生活支援総合事業の開始が目前に迫っています。65歳以上の障害者や45歳から65歳未満の特定疾病の方について、どのように対応する方針であるかをお教えください。 私の質問は以上です。ご答弁のほどよろしくお願いいたします。 〔区長田中大輔登壇〕 〇区長(田中大輔) 石坂議員の御質問にお答えをいたします。 オープンデータなどに関するルールづくりについて、区は、区民が様々な情報に触れ、参加の機会の拡大や、区が持っている情報を民間が利用することによって、区民サービス等が向上するといったことを目指して、二次利用可能なデータ形式で区の情報を提供する、オープンデータによる情報提供を進めていくこととしております。 現在、統計調査等のデータについて、加工可能なエクセル形式でホームページに掲載をしているところですが、各所管で公開しているデータの中には、PDF形式等、加工に適さない形式のものもあり、オープンな利用を促進していくためには、全庁で統一的なデータ公開の方針を定める必要があると考えております。こうしたオープンデータとして公開するデータの形式、範囲等について、今後、取扱い指針の策定を行うとともに、区民の皆さんなどが積極的にデータを利用し、様々な取り組みが進むよう、活用機運が醸成されるような取り組みもあわせて行ってまいります。 区報、ホームページ等へのユニバーサルデザインの配慮についてであります。区では既にホームページにつきまして、障害者差別解消法等を踏まえた総務省の運用ガイドライン等に基づいた対応を進めているところです。区報においても、文字の大きさやコントラスト等、ユニバーサルデザインに配慮した内容で編集を行うこととしているところです。今後はユニバーサルデザインの推進にかかわる条例制定等の動きも踏まえつつ、例えば、ホームページ上のPDFファイル読み取り機能を追加するなど、より効果的で、伝わりやすい情報をお届けできるよう、検討を進めてまいります。 ワークショップ型の手法を生かした住民参加についてであります。区は、毎月2回を原則として、区民と区長の対話集会を実施しているほか、各施策を進めるに当たって区民との意見交換の場を設け、区民参加による区政運営を進めているところであります。 現在行っております区民と区長の対話集会は、区民が自由に参加でき、直接対話して意見を述べていただく機会を保障するという上では必要な取り組みと考えておりまして、各会でテーマを設定し、区政課題の背景やデータ等お示しをして、参加者の意見を引き出すような工夫をしながら実施をしているところであります。 御提案の中にあったワールドカフェスタイルの話し合いにつきましては、テーマを設定し、参加者が様々なアイデアを出していく手法として、区歌を検討した際などに取り入れたところであります。目的に応じた対話手法の研究をして、区民参加の活性化につなげてまいりたいと考えております。 オープンデータを活用したアイデアソンの実施について。地域包括ケアを推進していくに当たって、様々な分野の人々のアイデアを結集していく必要があると考えております。その検討手法の一つとして、アイデアソンなどの先駆的な事例も参考に、工夫をしてまいりたいと考えております。 総合事業における障害者や特定疾病の方への対応であります。総合事業の利用対象者となる障害者や第二号被保険者につきましては、地域包括支援センターが障害者相談支援事業所等と連絡をとり、介護予防プランを策定するものであります。その上で、対象者が利用することとなるサービスの提供者へは、地域包括支援センターが対応上の留意点や受け入れの工夫を助言するものであります。今後、障害や特定疾病に基づく固有のニーズ等について、区としても把握に努め、サービスやプログラム内容について検討をしていくこととしております。 〇議長(北原ともあき) 以上で、石坂わたる議員の質問は終わります。
中野区議会議員 小宮山 たかし 1 待機児童対策と「保活」について 2 区民等専用掲示板について 3 その他
○議長(北原ともあき) 次に、小宮山たかし議員。 〔小宮山たかし議員登壇〕 〇18番(小宮山たかし) 小宮山たかしの一般質問をさせていただきます。 質問に先立ちまして、ちょうど1年前、この一般質問におきまして、私はタイケン学園のマンガアートコートの運営について質問をいたしました。証拠がなかったので、はっきり転貸とは指摘しませんでしたけれども、どうも様子がおかしいよと、そういうことは指摘したつもりです。結果論ではありますけれども、あのときもうちょっときちんと対応していただいていれば、こんなことにはならなかったのになと、私自身の力不足も含めて後悔をしております。私もたまにはいいことを言いますので、ぜひ前向きな御答弁をお願いしたいと思います。 さて、間もなく3月となります。3月といえば、私の誕生日です。私は桜の花咲く3月30日に生まれました。早生まれであったため、幼少期は同級生より劣ることも多く、劣等感やコンプレックスを感じることの多い幼少期を過ごしました。 早生まれの不利は人生においていろいろとあるのですが、いわゆる保活、保育園への入園活動においても早生まれは不利とされております。例えば、平成25年度の資料ですが、中野区の認可保育園の在園児童生まれ月別構成比データを見てみますと、2月、3月生まれの子の割合は、他の月に比べて約2.6%も少なく、認可保育園に入るハードルが、ほかの生まれ月に比べて明らかに不利な状況に置かれていることがうかがえます。 保育園に入園できるのは生後57日以降からです。妊娠中であっても12月初旬の入園申し込みはできますが、出産後、4月1日の時点で生後57日たっていなければ、入園資格はキャンセルされてしまいます。つまり、最終出産期限は2月3日となっており、それ以降に生まれる子には応募資格さえありません。中には生後57日の壁を考えて、予定日より2週間以上早く帝王切開で出産したという区民もいます。 早生まれの子の不利は、そうした出産日の不利だけにとどまりません。入園審査の点数が同点の場合、納税額の多寡が大きな決め手となります。早生まれの子の保護者は、前年度フルに働いている場合がほとんどです。前年度に既に産休や育休を取っており、通常より収入を減らしている遅生まれの保護者と比較した場合、どうしても不利になってしまいます。また、中野区では認証や認可外に入園し、6月に仕事復帰していれば2点、9月に復帰していれば1点の加点がありますが、保活が激化する中で認証や認可外も早い者勝ちで埋まってしまい、年度途中に空きのある認証や認可外は決して多くありません。さらに、受け入れ先となる認証や認可外の保育園側でも、手間のかかる低月齢児の保育を避けたがる傾向があるようです。 こうして、認可園のみならず、認証や認可外での保活においても早生まれは不利になっており、ポイントが稼げないことから、認可への入園が翌年もまた不利になってしまう。そういうアリ地獄のような状態に早生まれの子と保護者は置かれているのです。 行政サービスに不公平があってはなりません。早生まれの子が置かれている状況が不利であることを、区としてどう認識していらっしゃるのでしょうか。例えば、4月1日の時点で生後57日たっていない場合は入園をキャンセルさせるのではなく、生後57日たってから年度途中の入園を認めるとか、例えば川崎市のように、生まれ月が1カ月おくれるごとに認可外保育施設に預けている期間とみなして、1カ月を加えるとするとか、あるいは、2月4日以降生まれのゼロ歳児専用の入園枠を年度途中に設けるとか、保活において明らかに不利な状況に置かれている早生まれの子と保護者に対する優遇、救済措置を検討し、早生まれの不利を解消してはいかがでしょうか。 次に、遠距離通園の解消について伺います。近年の待機児童数の増加、保活の激化に伴い、とにかくたくさんの園を希望するのが、いわゆる保活必勝法の一つとなっております。その結果、2駅離れた保育園に決定したとか、徒歩25分の園に決定したというケースが、今は春もまた区内で生まれているそうです。また、遠くの園に決まったので、その近くにわざわざ引っ越したというケースもあるそうです。朝の慌ただしい時間帯に、雨の日も風の日も雪の日も、時としてぐずることもある幼い子を、遠くの保育園に毎日毎日、何年も何年も、上の子も下の子も連れて通園することは、保護者にとっても大きな負担となりますし、仕事の効率も落ちますし、交通事故リスクは高くなりますし、震災時のお迎えなどにも支障を来します。 また、中には、AさんはB保育園を、BさんはA保育園を利用しているが、それぞれ自宅から遠いので、AさんはA保育園に、BさんはB保育園に転園の希望を持っているというケースもあると思われます。豊島区では、自宅から園まで直線距離で1.2キロ以上の場合の転園希望に当たっては、プラス1点の加点を行っていますし、練馬区でも同様に2キロ以上の場合加点を行っています。公共交通機関による南北の移動がしにくい中野区、マイカーの所有率が低い中野区、エリアによっては案外坂道の多い中野区、こうした中野区ならではの特性も踏まえ、豊島区や練馬区などのケースを参考に、遠距離通園の解消に取り組むべきではないでしょうか。 次に、掲示板について質問します。昨年の11月に私の地元の川島商店街で、東京行灯祭という大きなお祭りがありまして、私は区内各地の掲示板にお祭り開催のチラシを貼って回りました。すると、中野駅周辺などのごく一部ではありますが、掲示板にチラシを貼るスペースが全く空いておらず、難渋したということがありました。例えば、昨年11月下旬、中野駅北口のガード下の区民のひろば掲示板には、約30枚前後のチラシが貼ってありまして、新たなチラシを貼るようなスペースはやはり全くありませんでした。 そこにはどんなチラシが貼ってあったのかといいますと、オスプレイの配置や、辺野古新基地の建設や、原発の再稼働に反対する千代田区での集会の告知が複数枚、選挙制度やスウェーデンの消費者動向や日米外交に関して、千代田区や新宿区での勉強会や講演会を告知するチラシが複数枚、参加費3万6,000円を支払って、練馬区で農業をやりましょうという営利活動の可能性も疑われるチラシ、実に3分の1近くが、中野区の市民生活とは、間接的にはかかわる場合もあるのかもしれませんが、直接的な関係の薄いチラシで埋められていたのです。 しばらく時間を置いて、2月上旬にも掲示板を確認してみました。イベント事の少ない季節なので、掲示板の余白が足りないということはありませんでしたけれども、やはり中野区内で開催されるイベントや習い事のチラシは6割、千代田区等での政治的集会のチラシが4割と、状況は同じでした。 区民のひろば掲示板は、「中野区区民等専用掲示板」という正式名称で、中野区在住、在勤、在学者のみが使える掲示板であると位置づけられています。しかし、前述のチラシを貼った人たちが、本当に中野区在住、在勤、在学者なのか、それを確かめるすべはありません。前述のチラシは、反体制活動にかかわる集会のチラシが多くありますが、たとえその内容が反体制的であったとしても、それを言う権利は守られる。「私はあなたの意見には反対だが、あなたがそれを主張する権利は命をかけても守る」というヴォルテールの言葉が象徴するように、言論の自由や、集会・結社の自由を担保するのが民主主義の原則であると、私は理解をしております。 しかし、区民のひろば掲示板という、区民のために設けられた限られたスペースのかなりの部分を、前述のような区外で開催されるイベントのチラシが占めている現状はいかがなものか。この現状を放置しておいたのでは、私自身がそうであったように、本当にその掲示板を使いたい、私のような純粋な志を持つ、純粋な中野区民が、使いたいときに使えなくなってしまいます。現在、区民のひろば掲示板には、営利や選挙や宗教にかかわるもの、個人や団体を支持したり誹謗するものは貼ってはいけないとされていますが、現行の運用ルールでは、たとえ前述のようなチラシであっても、貼り手が中野区民でさえあれば何を貼ってもいいとなっています。 そこで、まずは中野駅周辺などの一部だけで結構ですので、掲示板の面積を広げたり、数をふやしてはいかがでしょうか。そうすれば、どんなチラシでも貼ることができるようになります。それが難しいのであれば、中野区やその隣接エリアを開催地や発着点とするものに限るなど、現行の掲示板運用ルールの見直しをしてはいかがでしょうか。千代田区で開催される政治的集会の宣伝のために、中野区民のための掲示板を中野区民が使えなくなっている、この異常事態の解消を望み、私の全ての質問を終了します。 御清聴ありがとうございました。 〔区長田中大輔登壇〕 〇区長(田中大輔) 小宮山議員の御質問にお答えいたします。 待機児童と保活についてという御質問でした。早生まれの子どもと保護者、また遠方の保育園に通園するお子さんに対する優遇措置の検討についてであります。 例えば、生後57日を経過した時点で実際に入園するといったような、予約という考え方もあると思います。しかしながら、他の申請者の利用状況にも影響が及ぶことは避けられないことになります。年々、保育利用希望者が増加をして、待機も多数発生している現在の状況の中では、影響が大きい条件変更というのはなかなか難しいというふうに思います。しかしながら、早生まれの子どもの問題というのはご指摘があったとおりでもあります。今後こうした対応について、課題として検討していきたいと思います。 それから、遠方のお子さんの話ですけれども、保育施設等の利用調整指数は保育を必要とする実態を踏まえ、総合的に決定をしているものであります。現在の利用調整では、通園が遠距離となっている場合については考慮されておりません。こうしたことも踏まえ、今後、平成30年度に実情を踏まえた適切なものとなるよう、検討をしていきたいというふうに考えております。ある条件に考慮すれば、また他の条件に影響が及ぶということでありますので、慎重な検討となりますが、検討していきたいと思っております。 私からは以上です。 〔政策室長髙橋信一登壇〕 〇政策室長(髙橋信一) 私からは、区民等専用掲示板についてお答えいたします。 区民等がお知らせに利用できる掲示板、区民のひろばでございますが、現在区内に170カ所程度あり、一定の運用ルールのもと、自主的に活用されているものでございます。設置場所により利用頻度が異なっているところもございますが、現在、利用者などから、貼れずに困るというような意見は直接寄せられていないところでございます。運用といたしましては、月に複数回、掲示内容の点検を実施しているほか、ルールに沿っていないものについては、随時撤去等を行っているところでございます。基本的には、おのおのの利用者がルールに沿って活用していただくものではございますが、区外で遠距離で行われるイベント等については、区民へのPR効果の点からも一定の判断が必要な場合もあると考えられるため、今後、活用状況を確認しながら判断していきたいと考えております。 〇議長(北原ともあき) 以上で小宮山たかし議員の質問は終わります。
中野区議会議員 渡 辺 たけし 1 マイナンバー等、個人情報の管理体制について (1)IT機器設置の目的について (2)臨時職員の雇用体制について (3)個人情報流出の防止策について (ア)資格試験の導入について (イ)適性試験の導入について (4)その他 2 その他
○議長(北原ともあき) 次に、渡辺たけし議員。 〔渡辺たけし議員登壇〕 〇7番(渡辺たけし) 日本維新の会の渡辺たけしです。質問は通告のとおりです。その他の項目はございません。 まず初めに、マイナンバー等、個人情報の管理体制の中で、IT機器設置の目的について伺います。ことしの1月に中野区で起きた、元臨時職員による個人情報保護条例違反の疑いで逮捕されたニュースは、中野区に対して、早急に、全国でも類を見ない強固な再犯防止策を構築しなくてはいけないという大きな課題を突きつけました。既に区役所内や区の関連施設への防犯カメラの増設と、職員研修の強化という対応策を出しておりますが、今後も引き続き防止策の検討が行われていると聞いております。その中で、IT機器を使用した防犯対策を考えているという話を、2月1日に開かれた区民委員会で伺いましたので、その部分を改めて確認したいと思います。 先日の区民委員会で今後の対応策について確認したところ、区民管理サービス部の理事者より、通常業務における個人情報へのアクセス数に対して異常値を示した職員に対して、作業内容についてのヒアリングを行うなどの予防策を考えている。そのための対応策を検討しているという回答をいただきました。私は、IT機器の防犯における役割とは、犯罪が発生した際の検証部分が主なところであると考えており、犯罪予防の抑止力には余り効果がないと考えております。 過去にも個人情報流出の事件が幾つかありましたが、三菱UFJ証券顧客情報売却事件やベネッセ個人情報流出事件など、内部の人間が外部へ持ち出して、個人情報を流出させた事件においては、誰が流出させたかということについて全て判明しております。これは、個人情報へのアクセス記録を、いつ、どこで、誰が、どのようにして行ったかということを全てチェックできる仕組みが構築されているからであり、今回も逮捕された職員のアクセスログについては、全て記録されていると聞いております。PCなどIT機器を使った作業内容は全て記録されているという現状の管理システムを、職員研修などで今まで以上に強く伝えていくことで、心理的な抑止効果になるのではないでしょうか。 そこで伺います。個人情報保護の観点から、IT機器の役割についてどのように考えているのか、区の見解を伺います。また、犯罪が発生した際のIT機器の役割について、職員研修やeラーニングなどを通して定期的に伝えていくべきと考えますが、その点についてどのように考えているのか、区の見解を伺います。 続きまして、臨時職員の雇用体制について質問いたします。今回の事件発生を受けて、区役所へ70件程度の区民からの電話が入ったと聞いております。先ほど、近藤区議からも同様の話がありましたが、主な内容としては、管理・監督を徹底すべき、臨時職員に個人情報を扱わせるべきでない、対応や再犯防止策をしっかりと講じてほしいというものが主な意見であったとのことです。 管理体制の強化や今後の再犯防止策については、これからの課題として真摯に取り組んでいかなくてはいけないことでありますが、臨時職員への個人情報の取り扱いについては、対応策としては難しいのではないでしょうか。役所の仕事のほとんどが個人情報を取り扱う仕事であり、臨時職員の雇用については、何十年も前から採用されている人事システムであることを考えると、今回の事件を機に、正規職員のみの人事システムへ方針転換することは困難なのではないかと思われます。しかし、今回起きた不祥事に対して、区民の信頼を回復するためには、他の自治体とは一線を画した再犯防止策を講じなくてはいけません。 そこで伺います。今後、区民の要望どおり、正規職員のみの人材で業務を行っていくことは可能なのか。もし今後も臨時職員の採用を続けていかざるを得ないという場合、臨時職員に個人情報を扱わせるなという区民からの要望に対しての代替案をどのように提示するのか、区の見解を伺います。 続きまして、今後の個人情報流出の防止策について2点提案いたしますので、区の見解を伺いたいと思います。 まず、資格試験の導入についてです。今回の事件のような内部犯行を防ぐためには、あらゆる手段を使い、職員のセキュリティマインドを上げていくことが求められます。防犯カメラの増設や職員研修の強化も、そのような意味では有効な対策であると思います。また、中野区は全国の自治体に先駆けて、情報セキュリティ強化の一環としてISMS認証を取得することを目指しておりますが、こちらも職員のセキュリティマインドを向上させるための有効な手段になるかと思います。さらに、この資格を取得するにはコストも手間もかかるため、対外的には、情報セキュリティに対する意識が高い組織だという評価を得ることもできます。 私は、さらにセキュリティマインドの高い組織と評価される手段として、個人情報保護士という資格を職員全員に取得させることを提案いたします。こちらの資格は民間の資格ではありますが、個人情報保護法やマイナンバー法の知識はもちろんのこと、情報システムセキュリティやオフィスセキュリティ、組織的、人的観点からのセキュリティ対策の知識を必要とする資格であります。検定内容は3級から1級まであり、合格率は順番に70%、50%、30%となっております。今回の事件を機に、職員研修の中身をさらに強化するということでしたが、このような資格試験を取得している、情報セキュリティのスペシャリストの人たちが業務を行っているという形で、信頼を高めることができるのではないでしょうか。 こちらの資格試験は団体での申し込みも受け付けており、主に通信業界からの申し込みが多いとのことでしたが、自治体が組織的に申し込んできた事例はまだありません。全国の自治体に先駆けて、中野区の職員全員が情報セキュリティに精通した、質の高い人材を配置しているということを対外的に伝えていくことで、区民の信用回復を図ることができるのではないでしょうか。 もし仮に、臨時職員を引き続き採用し続けるという方針であるならば、臨時職員へも取得を義務づけ、資格取得後は、資格手当という形で給与を上げることも、犯罪行為を防ぐ一つの防止策になるかと思います。臨時職員の時給は現在950円と、お世辞にも高い時給とは言えません。ここに資格取得者へ資格手当をつけるという制度を導入すれば、臨時職員の給料アップによる仕事に対するモチベーションの増加、知識とセキュリティマインドの向上、そして、臨時職員に対する区民からの信頼も上がるのではないでしょうか。 資格試験の取得期間は個人差もあるので一概には言えませんが、仕事をしながらでもおおむね1カ月程度で取れると聞いております。臨時職員の雇用期間は6カ月程度と聞いておりますので、採用条件に個人情報保護士を取得するための学習を義務づけたり、資格取得のため区独自の研修制度を設けるなど、新たな取り組み策を講じるべきではないでしょうか。 そこで伺います。臨時職員も含めた全職員へ、個人情報保護士の資格試験を取得することを義務づけさせる制度を取り入れてみてはいかがでしょうか。区の見解を伺います。 最後に、適性試験の導入について伺います。今回の事件が深刻である部分というのは、自治体が管理している個人情報が、不特定多数の犯行を目的としたことに利用されたというところです。また、今回犯行に及んだ人物像が、人当たりのよい、感じがいい若者だったということも、人は見かけだけでは判断できないということを証明してしまいました。臨時職員として採用される前から今回の犯罪を実行しようとしていたのか、住基情報に触れて犯行を思いついたのか定かではありませんが、法の枠を飛び越えて行動する人間には、一定の思考パターンや行動パターンがあるという仮説のもとで研究、調査をしてみることも、再犯防止策の一つの手段になるかと思います。 適性試験の導入で、例えばルールを遵守する人間であるかどうか、よこしまな考えを持ったとしても理性で制御できる人間かどうか、性格診断テストの応用などで一定のバイアスをかけることは可能なのではないでしょうか。今回は若い女性がターゲットにされたのですが、今回の事件が大々的に報道されたことによって、よからぬやからが、自治体の個人情報を盗み出すために動き出すことも考えられます。国民健康保険や税務関係の部署では、住所、名前、年齢、電話番号などの個人情報も管理していると聞いております。年配の方をターゲットにしたオレオレ詐欺、犯罪ではありませんが、高額な金融商品を販売する業者などが、個人情報取得のために動き出す可能性もあります。その前に、そのような人間を採用することがないような、何らかの対応策を講じるべきではないでしょうか。 そこで伺います。職員の採用時に、法の枠を飛び越えやすい傾向のある人を判別することを目的とした、適性試験を導入することを検討してみてはいかがでしょうか。区の見解を伺います。 今回の事件は、中野区に限らず、どの自治体でも起こり得る可能性のあった事件だったと考えます。事件発生後の対応として、どのような再発防止策を講じるのか。全国の自治体も注目しているのではないでしょうか。区長を初め、全職員がそのことを意識して、全国からセキュリティマインドを向上させることを目的とした行政視察の依頼が来るような、また、区民からの信頼を取り戻すことができるような再発防止策を講じることを強く期待いたしまして、私の全ての一般質問を終了いたします。 御清聴ありがとうございました。 〔区長田中大輔登壇〕 〇区長(田中大輔) 渡辺議員の御質問にお答えいたします。 個人情報保護の観点からIT機器の担う役割についてということであります。IT機器の中で役に立つところというのは、やはり御質問にもあったように、アクセスログが残されている、このことによって、事後的に犯罪の有無を検証できるということだと思っております。そのアクセスログも、今回の事案でも、物すごい膨大な量の中から一定の条件でセレクトできるということができたので、見つけることができました。さまざまな形で抽出したり、並べ替えたりするということをしながら、アクセスログをより有効に活用していくということが重要だと思っております。そのことによって早期発見ということにもつながると思いますし、早期発見できるシステムがあるということがより強い抑止力になると、こんなようなことも考えているところであります。そうしたことを実際に実効性を高めるために、定期的なアクセスログの確認、これらについて職場の責任者が職員に周知をし、職員研修の際にも周知をするというようなこととしていきたいと考えているところであります。 職員の雇用体制について、臨時職員は常勤職員と同様に、原則として地方公務員法の適用を受ける一般職の職員であり、従事する業務等には、一般の職員と異なる法的な制限があるわけではありません。臨時職員と言っていますけれども、臨時的な任用に係る職員と、こういうことになります。このたびの事案を踏まえて、各職場における管理職による職員への指導・監督を改めて徹底することとしたほか、区民の個人情報を取り扱う住民情報端末のあるエリアにおいて、不正な情報の持ち出しが行われないよう、メモ用紙の管理やスマートフォン等の情報機器の使用に関するルールを徹底させたというところであります。あわせて、情報安全対策がより明確で実効性のあるものとなるよう、情報安全対策基準のうち、入退域の管理、パスワードやログの管理などに関する規定について、改定を予定しているところであります。 今後は、情報システムの操作ログの確認や外部委託契約の遵守事項の管理の徹底などについて検討を行い、直ちに強化をしていきたいと、こう思っております。 資格試験の導入について、区では、御質問にあったとおりISMSの体制を構築し、認証取得に向けた取り組みを進めているところであります。ISMSでは、情報資産の適切な管理を初め、リスクアセスメントや内部監査、全職員への研修やPDCAサイクルによる継続的な改善を行ってまいります。これらを通して、全ての職員が個人情報等の取り扱いについて当事者としての理解を深めるとともに、主体的に情報セキュリティの適切な管理、運用、評価、改善を行い、常に情報セキュリティを向上させる役割を果たすことになります。こうした取り組みが、個人情報保護士の資格取得と同様の効果が期待できるというふうに考えております。 なお、個人としてこうした資格を取っているという意欲ある職員について、仕事の中で評価がされていくというようなことは、当然あり得ることだと思います。 適性試験の導入について。臨時職員の任用に当たって各職場で行う面接において、より評価の精度を高めるように工夫をしてまいります。適性検査等、客観的な評価方法についても、適切なものがないか今後検討していきたいと考えております。 ただ、一定の性向が決定的に、正確にあぶり出せるという検査があるわけではない以上、それを合否の材料とするようなことについては、なかなか難しいことだと思っておりますので、取り扱いの仕方についてもしっかりと検討していかなければならないことだと思っております。 〇議長(北原ともあき) 以上で、渡辺たけし議員の質問は終わります。 議事の都合により、暫時休憩いたします。 午後2時52分休憩
午後3時16分開議 ○議長(北原ともあき) 会議を再開いたします。 この際、申し上げます。議事の都合上、会議時間を延長いたします。 一般質問を続行いたします。
中野区議会議員 内 野 大三郎 1 施政方針説明について (1) 新しいまちづくりについて (2) 持続可能な行政運営戦略について (3) その他 2 その他
○議長(北原ともあき) 内野大三郎議員。 〔内野大三郎議員登壇〕 ○8番(内野大三郎) 平成29年第1回定例会に当たり、日本の文化と伝統を守る無所属議員の立場で一般質問させていただきます。 質問通告にあるとおり、施政方針説明について、(1)新しいまちづくりを進めるについて、(2)持続可能な行政運営戦略についてで、その他の項目はございません。 まず、新しいまちづくりを進めるについてです。区長の施政方針説明において、グローバルな経済活動を軸として、日本における国際競争力の強化のリーダーシップを担っていくことは、東京に求められている大きな役割の一つとしております。そして、中野区においてもグローバルな都市活動拠点の形成を図り、持続可能な都市の成長モデルを描くことが求められているとの御認識でした。これを実現するために、平成27年には中野区グローバル戦略推進協議会を設置し、昨年5月には中野区グローバル都市戦略「グローバル都市Nakanoの創造」という、中野のグローバル戦略の指針を策定しました。 そこで、この指針が目指す方向性について、実施状況などをお尋ねいたします。 そもそも、この事業においてのグローバル都市の定義をお尋ねいたします。スタート地点の定義がしっかりしていなければ、方向性が時にはぶれてしまいかねません。 また、グローバル都市戦略の策定に当たって三つの視点を重視しているとしていますが、視点3の「中野を基点としながら、東京西部都市圏における自治体間の連携や事業分野に応じた広域の連携を推進し、東京や日本の中での役割を意識し、地方創生や国際競争力の強化に貢献していくことが求められています。」とありますが、東京西部都市圏との連携はどの自治体を想定しているのでしょうか。また、その想定されている自治体と地方創生をすることは歓迎しますが、国際競争力の強化に貢献していくとは、具体的にどのような事業を想定しているのでしょうか。 現在、中野駅南口地区で市街地再開発事業と土地区画整理事業との一体施工型の再開発が進んでいますが、新しくできるオフィスビルやタワーマンションには、約10万平方メートルの床が生まれます。オフィス棟ができあがってからの誘致ではなく、グローバル都市戦略に基づいた企業誘致を仕掛けていかなければならないと思っています。 さらに、指針となる都市戦略のレポートには触れてありませんが、2年前に開通した山手通り地下を通る中央環状線を使うことにより、空港へのアクセスが飛躍的に向上したことは、グローバル都市戦略にとっては最重要のPRポイントであると考えています。空港へのアクセスがよいことは、国際都市としての都市力ランキングでも指標として挙げられているところでもあります。このPRは、今後の戦略でどのようにやっていくおつもりなのでしょうか。 さらに、第4章では、パートナーシップ都市連携強化として、海外姉妹都市との観光・産業連携強化とあります。策定から2年近くが経過している中で、既存の姉妹都市への働きかけなどは行っているのでしょうか。また、身近な生活サービスの充実として、インターナショナルスクールの誘致ともあります。グローバル企業の誘致などで、外国人の市場が増大することなどを想定しているものと思われますが、どのくらいのスピード感で実現できるものとお考えでしょうか。もし実現するならば、中野の子どもたちと交流する機会なども設けてはいかがでしょうか。 この指針の目指す最終的な段階として、今からおおむね25年後の2040年以降のフェーズ3において、中野がどのようなまちになっているのか、戦略の展開を読む限りでは具体的なイメージが湧かない状態です。新しい中野をつくる10か年計画において、ある程度の数字は散見されますが、では、その数値目標を具体的にどのように実現するかの記載が足りないように感じています。フェーズ3の段階において、グローバル企業がどの程度中野に根づき、その企業が使いやすいハードとしての建物床面積がどの程度ふえ、どのような人材が中野から世界に輩出されている状態をイメージすればいいのか、今の段階でおわかりになる範囲でお答えください。 次に、持続可能な行政運営戦略についてです。 区長は、「平成29年度の区政の方向について」の中で、持続可能な行政運営戦略の中で、「新たなサービス展開の基盤となる新区役所の整備に向け、基本設計に着手するとともに、新しい区役所における総合窓口と区民サービスのあり方を検討するため、現行業務の調査・分析を行います」と述べられました。 新区役所を整備することで、行政サービスの効率化が図られ、結果として区民のためになるならば、その基本設計の推進については賛同するところであります。老朽化した施設の後進は、区内でも喫緊の課題であり、また、その財源をめぐっても限られた予算の効率的な配分をしなければなりません。 新区役所の基本設計にまさにこれから着手をしようとしているところであります。ただ、前回の区役所移転は約50年前になりますが、当時は新区役所、つまり現在のこの庁舎の建設中に位置条例を変更したようです。このたび計画している新区役所予定地については、今年度基本設計に着手をする段階なので、具体的な段階に入ってから仕上げの手続での位置条例変更をされるものと期待をしております。今後の手続きについてお尋ねいたします。 次に、危機管理の強化についてお尋ねします。 既に多くの先輩議員からも指摘があったとおり、本年、元臨時職員による不祥事が発覚をしました。再発防止について万全を期すよう重ねてお願いを申し上げます。一方で、総務委員会でも議論がありましたが、任用の際の手続について、現在の任用方法に加えて、さらにひと手間かけることで、危機管理体制の強化を図ることを提案いたします。 現在は、地方公務員法に基づき、臨時的任用として任用候補者名簿を作成し、その中から業務の必要に応じて各部局がその名簿から該当者を選び、業務に当たらせるとのことです。そして、任用時に個人情報の保護をうたった一文が入った誓約書を提出させ、業務に当たらせると聞いております。誓約書原本を見たわけではありませんが、署名・押印したものを提出するだけでは、業務内容の重要性を認識しない任用候補者もいるのではないでしょうか。アルバイト感覚での任用希望者は、誓約書さえ出せば仕事ができるので、重い責任を感じることなく提出する場合もあるかもしれません。本件については、まさに軽い気持ちで誓約書を提出し、任用され、扱う情報の重要性についての認識が余りに甘かったのではないでしょうか。 平成15年に個人情報保護法が施行され、個人情報を扱う事業者や採用現場では、必ずといっていいほど、雇用計画とは別の個人情報保護に関する守秘義務的な契約をすることが多いのが現実です。そこで、任用候補者名簿作成に当たり、あらかじめもしくは任用時に、区の情報セキュリティに関する方針をしっかりと理解させる書面の提出を、誓約書とは別途受領することにしてはいかがでしょうか。お尋ねして私の全ての質問を終わります。 〔区長田中大輔登壇〕 ○区長(田中大輔) 内野議員の御質問にお答えいたします。 新しいまちづくりについて、グローバル都市の定義についてというご質問がありました。昨年9月に策定をいたしました中野区グローバル都市戦略において、グローバル都市については、人、物、金、情報など、あらゆる資源が世界規模で動くグローバル化の進展を受けとめ、多様なニーズに応えながら、さらに新たな価値を発信していく都市としているところであります。このグローバル都市づくりの方向性としては、都市再生を軸としたグローバルビジネス拠点の形成や、集客力と発信力のあるグローバルな都市活動基盤の構築、また、外国人にも暮らしやすい生活環境の整備、これらを掲げて、持続可能な都市の成長モデルとして描いているところであります。 東京西部都市圏についてどう考えているかと、こういうことであります。東京西部都市圏、まずどこかというところですけれども、東京を大きく東と西に分けたときに、中野はその間、ほぼ中間に位置をするというところから、中野以西を圏域として示しているというふうに私どもは考えております。したがって、中野というまちの特性として、都心と多摩をつなぐハブ機能を担っていく、そうしたことになればよいのではないかといった考え方であります。 また、自治体間が連携して産業や都市観光の振興を行うことによって、国際競争力の強化に貢献するものと考えており、新年度予算に計上したアニメコンテンツを活用した地域ブランドづくり事業もそうした取り組みの一つであります。中央線を中心に、中野以西の圏域において、こうしたアニメコンテンツの関係のさまざまな集積があるということで、中野だけではなく、そうした都市が集合した形での力、こうしたものをさらに発展させていくという上で必要なことと考えております。 それから、グローバル都市としてのPRについてであります。羽田空港へのアクセスが大変よくなったということを私もしばしば実感をするところです。また、羽田空港の国際化が進み、羽田空港への発着便が大変ふえていくと、こういうような状況をしっかりと捉えるべきだと考えております。中央環状品川線の開通によって、地方都市や海外とのアクセス、これが高まった、さらに高まっていくという認識でいるところであります。こうした交通利便性もセールスポイントとしながら、まちの魅力やコンテンツを国内外に発信するとともに、都市観光における誘客、あるいは企業やMICEの誘致などにも取り組んでいきたいと考えております。 海外友好都市との連携についてであります。海外姉妹都市との連携においては、友好都市締結をしている北京市西城区及びソウル特別市陽川区とは、これまで行政間交流を積み上げているところであります。西城区とは、少年野球との民間交流も続けているところであります。今後は、文化、教育、経済など、さまざまな分野における区民レベルの交流の範囲を広げ、力を入れていきたいと考えております。 また、グローバルなまちづくりを進めていく上では、外国人住民との地域交流の推進や外国人にも暮らしやすい生活環境の整備も必要と考えており、インターナショナルスクールといった民間教育機関の誘致、これも区立学校再編後の跡地活用の検討先の一つとして考えているところであります。 新しい中野をつくる10か年計画に基づいて、ステップ3から4にかけての実現を目指しているところであります。これが実現した暁には、外国人の方が地域と交流をしていく、そういったことも大変重要な要素と考えているわけで、中野の子どもたちとの交流の機会といったようなことにも配慮する必要があるだろう、こう考えております。 2040年以降のまちの姿について。中野区グローバル都市戦略では、2040年以降を目標としたフェーズ3の姿を、人口減少、少子高齢化が進む中、さらに次世代への遺産、レガシーとなる都市活力を維持するための都市構造を確立させていく時期として描いております。現在、進められております中野駅周辺まちづくりを初め、各地区のまちづくりの進展によって、グローバル企業が集積するオフィスや多種多様なイベント、国際会議などが行われる大規模な交流空間が整備をされていくということを想定しております。あわせて、外国人にも暮らしやすい生活空間が実現し、中野を拠点としてグローバルに活動を展開する企業や人が絶えず存在することで、持続可能な都市構造となっていることをイメージをしているというものであります。 持続可能な行政運営戦略についてということで、新区役所整備の手続についての御質問がありました。 新区役所整備については、新しい区役所の位置や規模、機能などを定めた整備基本計画を、意見交換会やパブリックコメント手続を実施し、区民の意見も反映した上で、昨年12月に策定いたしました。来年度に実施基本設計に着手し、31年度に実施設計への着手、33年度には工事着工する予定でありまして、35年度の竣工を目指すこととしております。 区役所の位置の変更に関する条例の提案時期については、地方自治法上に明確な規定はなく、現区役所、これをつくったときにおいては、竣工前の庁舎工事中に条例提案を行ったと聞いております。新区役所においては、設計や工事等、具体的な整備に入る前に議会の御判断をいただくべきとの考えから、来年度予定している基本設計着手前の本定例会で、中野区役所の位置の変更に関する条例を提案することとしたところです。前回は無事議決されたわけですけれども、仮に工事まで進んだ段階で否決ということになれば、混乱と損失は多大なものとなってしまうということがあります。そうしたこと、また特別議決の重みというものを踏まえて、今回は早い段階で議決をいただき、着実に整備を進めたいと考えているということを御理解いただきたいと思います。 それから、臨時職員任用時のセキュリティの同意書について…… ○議長(北原ともあき) 質問時間は終了しております。答弁は結構です。 以上で、内野大三郎議員の質問は終わります。
中野区議会議員 細 野 かよこ 1 地域包括ケアについて 2 自治基本条例に則った区政運営について 3 その他
○議長(北原ともあき) 次に、細野かよこ議員。 〔細野かよこ議員登壇〕 ○17番(細野かよこ) 市民自治を広げる中野生活者ネットワークの一員として質問いたします。質問は通告どおりでその他はありません。 世界でも類を見ないスピードで高齢化が進む日本ですが、都市部ではとりわけ高齢者が増加しており、当区も例外ではありません。将来人口の推計では、当区の高齢者人口は、2025年ころまではほぼ横ばい、それ以降急激に増加し、ピークは2055年で、3人に1人が高齢者となり、5人に1人が75歳以上の後期高齢者となるとされています。また、ひとり暮らし高齢世帯も増加する見通しです。 国の政策は、医療と介護の連携で、認知症や中重度者も在宅でという流れにあり、在院日数の短期化や病院機能の再編が進んでおり、高齢者が最後まで住みなれた地域でその人らしく暮らせる体制、つまり、地域包括ケアシステムをどう組み立てていくかが課題となっています。 当区では、子どもから高齢者、障害者まで、全ての区民への支援体制の構築を目指す地域包括ケア体制を掲げ、現在、(仮称)中野区地域包括ケアシステム推進プランを策定中で、私は、全ての区民を対象にしている点が、当区の計画における肝だと考えます。医療・介護関係者などの間ではよく聞かれるようになった地域包括ケアシステムですが、一般にはまだ浸透していないのではないかと感じます。そこで、区が目指す地域包括ケアシステムが、使う側にとって、中野区に住んでいてよかったと思える体制になるよう、4点質問します。 まず1点目。当区では、まずは高齢者版地域包括ケア推進プランを策定し、子ども版、障害者版へと進めていくとうかがっていますが、別々で策定する狙いは何でしょうか。高齢者版、子ども版、障害者版の計画が三つできたとしても、それぞれが別々のものとして機能するのではなく、各計画が包括的な計画として機能しなければ、地域資源の有効な活用や連携につながりません。地域包括ケアシステムの構築には、あらゆる社会資源のネットワークが重要な要素だと考えるからですが、こうした地域包括ケア体制の姿を描いたときに、大切なキーワードの一つが世代間の交流ではないでしょうか。 例えば、立川市では、栄養士の勉強をしている学生を講師に男性の料理教室を開いたところ、とても活気づいた教室になったそうです。また、若いママたちを対象にした体操教室を開催したときには、地域の子育て経験のある女性たちが、体操の間、子どもたちを見ることで交流が生まれ、子育ての悩みを聞いてもらったりしています。こうした普段からの世代間の交流が地域の関係性の裾野を広げ、新たな担い手の発掘や、引きこもりの方の外出の喚起にもつながっていくのではないかと考えます。 ここで2点目の質問です。地域包括ケアシステムの構築に当たっては、多世代交流の考え方を反映させ、積極的に世代間の交流の場づくりを図っていくべきと考えますが、いかがでしょうか。区のお考えを伺います。 来年度から、区民活動センターの職員2名と地域包括支援センターの保健師、福祉職の4名から成る(仮称)地域力推進チームを15カ所の各区民活動センターに配置して、地域資源の開拓や引きこもりの高齢者、認知症の方の発見、サービスへの結びつけなどを行っていくとしています。このチームは、介護保険制度に位置づけられた生活支援コーディネーターの役割を兼ねるとされていますが、このチームに期待されるのは、地域をいかに熟知しているか。そして、その情報やネットワークをいかに地域で共有、活用できるかだと思います。 当区の地域包括ケアを全ての区民を対象とするのであれば、子ども版、そして障害者版の地域包括ケアシステム推進プランの策定を見越して、(仮称)地域力推進チームに世代を横断する、分野を横断する、地域福祉のコーディネーターとしての役割を持たせてはいかがでしょうか。3点目として伺います。 地域包括ケアシステムは、文字どおり地域全体での支援の体制をつくることですから、介護保険制度の枠内にとどまらない、例えば、子ども食堂など、住民の方々の自主的な活動も重要な社会資源だと考えます。厚生労働省の資料には、ボランティアなどの社会参加の割合が高い地域ほど、転倒や認知症や鬱のリスクが低い傾向が見られるという調査結果もあります。こうしたインフォーマルな居場所や社会参加の機会も、地域のセーフティネットとして位置づけ、必要な支援をしていくべきと考えます。 区のお考えを4点目の質問として伺いまして、次の自治基本条例にのっとった区政運営について伺います。 昨年4月1日、区民の方が、平和の森公園の再整備及び新体育館の建設整備構想、整備基本計画策定支援業務委託の関係文書を情報公開請求したところ、非公開とされました。請求された方は、この非公開の決定を不服として審査請求を行い、本年1月18日付で、中野区情報公開・個人情報保護審査会から答申が出されました。答申は、個人情報保護に該当する箇所を除き、全面開示すべきであると、請求人の主張をほぼ認める内容となっています。 請求人の主張は大きく2点で、一つは、中野区自治基本条例第3条の、区民は、区の政策の企画立案、検討、実施、評価及び見直しの全ての過程に参加する権利を有するのであるから、開示すべき。もう一つは、情報公開がされていれば、整備事業費について意見交換会などで有意義な議論ができたはずであるというものです。 区はこの答申どおり、個人情報に該当する箇所を除き、開示する対応をしたと伺っていますが、請求人が情報公開請求をした昨年4月初旬は、新しい中野をつくる10か年計画(第3次)の改定に当たってパブリック・コメント手続が行われており、平和の森公園再整備に当たっての事業費の概算も示されていました。また、5月から6月にかけて、平和の森公園再整備基本計画案のパブリック・コメント手続が予定されていました。 審査会の判断にもあるとおり、整備費にかかる情報は公共工事について適切な事業費設定がなされていることを区民が検証し、区が区民に説明を果たす上で重要な情報です。業務委託の成果品が公開されていたとすれば、請求人の主張にもあるように、整備費の検討において有意義な議論になった可能性は高いと思われますが、残念ながら時間は戻せません。 1点目の質問です。この答申の内容は、意見交換会、パブリック・コメント手続をやり直す検討をしたとしてもおかしくはない重要なものだと考えますが、区の見解を伺います。 平和の森公園の再整備に当たっては、現在の緑の広場と避難場所の公園からスポーツの拠点へと、その性格を変貌させる中野体育館の移転も含む計画でありながら、検討会などの設置もないままに進められ、今回の情報公開請求への対応からも、区民が判断するための情報提供、情報共有を十分に図ろうとする姿勢が見えません。 10か年計画では、平和の森公園の再整備のほかにも新庁舎建設、学校統廃合、公共施設の更新などが計画されています。これらの計画は、自治基本条例の基本原則である区民と区との十分な情報共有をもとに、区民に区政への参加の機会を保障して進められるべきと考えます。 最後に、改めて自治基本条例にのっとった区政運営の実現に向けた区の見解を伺いまして、私の質問を終わります。 〔区長田中大輔登壇〕 ○区長(田中大輔) 細野議員の御質問にお答えいたします。 地域包括ケアについて。推進プランを段階的に策定する狙いは、というご質問です。 (仮称)地域包括ケアシステム推進プランは、初めに喫緊の課題である高齢者を主とした取り組みを定め、区民、関係団体等と理念を共有した上で、第二ステップでは、子どもや障害者などを含めた全ての区民へと拡大させ、中野区が目指す、全ての区民を対象とした地域包括ケア体制を構築する考えであります。 地域包括ケアにおける多世代交流について。地域包括ケアが目指す見守り、支え合いが広がるまちは、互いが支え、支えられるコミュニティであります。高齢者や子ども、子育て中の世帯が地域で孤立することなく、安心して暮らすことのできるまちをつくるためには、世代間の交流も重要な視点であり、推進をしていきたいと考えております。 (仮称)地域力推進チームの役割についてという御質問もありました。区民活動センター単位に多職種による地区担当チームを設置する予定であります。これをかつて地域力推進チームという形の仮称で呼んでいました。地区担当チームは、高齢者のみならず障害者や子どもも含め、地域に暮らすあらゆる世代を対象としています。保健福祉の専門職など多職種によるチームアプローチにより、潜在的な要援護者の発見、ケアへのつなぎ、地域支援の開発、地域のネットワークづくりなど、課題の解決に向けたコーディネート機能を果たしていきたいと考えております。 それから、住民のインフォーマルな取り組みに対する支援について。中野区における地域包括ケアシステムは、全ての人が安心して暮らし続けることができるまちを目指して、区、医療関係者、介護事業者、町会・自治会や地域の関係団体等が主体的に取り組み、連携して推進する仕組みであります。区としては、各地域で立ち上げられる住民主体のサービスや居場所づくりについては、高齢者だけでなく、障害者や子育て世代を対象とするものについても期待をしているところであります。 私からは以上です。 〔政策室長髙橋信一登壇〕 ○政策室長(髙橋信一) 私からは、自治基本条例にのっとった区政運営についてお答えいたします。 初めに、答申内容の重要性についてでございます。情報公開請求時の状況といたしましては、体育館の構造上の協議を東京都との間で行っている途中段階であったため、区は開示による協議への影響が大きいと判断し、非公開にしたところでございます。意見交換会やパブリック・コメント手続におきましては、区民が判断する上で必要な情報は提供してきたと考えているところでございます。 次に、自治基本条例に沿った区政運営についてでございます。重要な計画、区全体にかかわる施設整備などの計画に当たっては、素案の段階で意見交換会を実施した上で計画案を作成し、パブリック・コメント手続を実施するなど、計画の進捗状況に合わせて適時適切に区民との情報共有を図りながら区政への区民参加を促進し、自治基本条例に沿った区政運営を進めてきたところであり、今後も同様に進めていきたいと考えているところでございます。 ○議長(北原ともあき) 以上で、細野かよこ議員の質問は終わります。 以上をもって一般質問は終了いたしました。 これより日程に入ります。 ───────────────────────────── 第15号議案 中野区職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例 第16号議案 中野区職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例及び中野区立幼稚園教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例
○議長(北原ともあき) 日程第1、第15号議案及び第16号議案の計2件を一括議題に供します。
平成29年(2017年)2月16日
中野区議会議長 殿 総務委員長 若林 しげお (公印省略) 議案の審査結果について
本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。
記
○議長(北原ともあき) お諮りいたします。上程中の議案に関する委員長報告は、会議規則第40条第3項の規定により省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(北原ともあき) 御異議ありませんので、委員長報告は省略いたします。 本件については討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(北原ともあき) 御異議ありませんので、これより採決いたします。 上程中の議案を委員会報告どおり可決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(北原ともあき) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。 ───────────────────────────── 第1号議案 平成28年度中野区一般会計補正予算 第2号議案 平成28年度中野区国民健康保険事業特別会計補正予算 第3号議案 平成28年度中野区後期高齢者医療特別会計補正予算 第4号議案 平成28年度中野区介護保険特別会計補正予算
○議長(北原ともあき) 日程第2、第1号議案から第4号議案までの計4件を一括議題に供します。
平成29年(2017年)2月16日
中野区議会議長 殿
総務委員長 若林 しげお (公印省略)
議案の審査結果について
本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。
記
○議長(北原ともあき) 総務委員会の審査の報告を求めます。 〔若林しげお総務委員長登壇〕 ○総務委員長(若林しげお) ただいま議題に供されました第1号議案、平成28年度中野区一般会計補正予算、第2号議案、平成28年度中野区国民健康保険事業特別会計補正予算、第3号議案、平成28年度中野区後期高齢者医療特別会計補正予算、第4号議案、平成28年度中野区介護保険特別会計補正予算に関しまして、総務委員会における審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。 第1号議案、平成28年度中野区一般会計補正予算は、歳入歳出の総額からそれぞれ2億6,286万9,000円を減額するものです。これにより、既定予算との合計額は、1,318億2,686万5,000円になります。 第2号議案、平成28年度中野区国民健康保険事業特別会計補正予算は、歳入歳出からそれぞれ6億3,231万9,000円を減額するものです。これにより、既定予算との合計額は、399億468万1,000円となります。 第3号議案、平成28年度中野区後期高齢者医療特別会計補正予算は、歳入歳出にそれぞれ8,625万3,000円を追加計上するものです。これにより、既定予算との合計額は、66億4,225万3,000円となります。 第4号議案、平成28年度中野区介護保険特別会計補正予算は、歳入歳出にそれぞれ3億9,923万円を追加計上するものです。これにより、既定予算との合計額は、221億1,223万円となります。 以上の4議案は、2月16日の本会議において当委員会に付託され、2月16日に審査を行いました。 審査の進め方としては、これらの議案を一括して議題に供した後、理事者からの補足説明を受け、その後質疑を行いました。その中での主な質疑応答の内容を紹介いたします。 初めに、民間保育施設新規開設支援が7億7,000万円余もの大変大きな減額となっているが、その理由はとの質疑があり、待機児童数の把握ができた段階で、当初予算で計上した認可保育所5園や認証認可化移行施設の2園に加え、補正予算で認可賃貸物件型8園、小規模保育施設5園を計上したところであるが、平成29年4月に開園できるのは、認可賃貸物件型2園、認証認可化移行施設1園、小規模保育施設1園という結果になったためであるとの答弁がありました。 次に、第6期中野区介護保険事業計画を策定している中で、区は認知症高齢者グループホームや小規模多機能型居宅介護施設などの整備を進めていく必要があるが、介護サービス基盤整備支援に係る予算が未執行となったことに対する区の認識はとの質疑があり、施設の整備を希望する事業者と、施設を提供していただく家主とのマッチングなどについて工夫しているところであるが、今回については新たな取り組みができなかった。平成28年度は都市型軽費老人ホームを1カ所、認知症高齢者グループホームを1カ所開設したが、引き続き物件等をマッチングしていくよう努めていきたいとの答弁がありました。 次に、スポーツ施設調整における社会資本整備総合交付金が減額となった理由を問われ、公園の長寿命化の大きな計画を立てている中で、上高田運動施設の庭球場の整備について交付金申請をしたところであるが、交渉を続けていく中で、最終的には基準となる規模に若干足りないとの理由で交付がなされなかったとの答弁がありました。 次に、歳入予算の補正で特別区税を14億2,600万円増額しているが、区は特別区税が増加している理由をよく分析し、今後の予算に反映させていくべきと考えるが、区の見解はとの質疑があり、特別区税については、納税義務者やその平均給与収入がふえていることで税収が増加している、今後のまちづくりが進む中で、区民の生活水準が上がり、担税能力が増加することも十分考えられるが、今後、さらに他の各部・室と連携をし、精度の高い予算編成をしたいとの答弁がありました。 このほか、中野三丁目地区都市再生区画整理事業補助の減額について、妊産婦保健指導について、国保給付費について、高額介護サービス費給付等についての質疑がありました。 以上が主な質疑応答の内容です。 なお、関係分の審査を行った区民・厚生・建設・子ども文教委員会から申し送られた意見はありませんでした。 その後、委員会を休憩して取り扱いを協議した後、委員会を再開し、さらに質疑を求めましたが、質疑はなく、質疑を終結しました。 次に意見の開陳を求めましたが、意見はなく、意見の開陳を終結しました。 次に討論を求めたところ、1名の委員が、第1号議案及び第4号議案に反対する立場から、反対の理由は歳出予算における執行残及び未執行に対する問題である。例えば、賃貸物件型認可保育所の整備費補助では、11園分の予算に対して2園分のみしか執行されておらず、区は、待機児童対策における公的責任をしっかり果たすべきである。 また、介護基盤整備においては、小規模多機能型介護施設、認知症高齢者グループホーム、都市型軽費老人ホーム、定期巡回随時対応型訪問介護をそれぞれ1カ所ずつ予算計上していたが、全て未執行となった。区として計画を持っているならばこれを積極的に進めていくべきであり、未執行で終わった責任は重いと考える。 さらに、中野駅周辺地区整備の中野三丁目地区都市再生区画整理事業補助の減額については、旧桃丘小学校の解体工事が未執行となったことによるものであるが、現在、当該施設を貸し出した事業者が不法占有しているということで裁判を起こしており、こうした事態を招き、区政に混乱をもたらしたという点においては、第1号議案については反対せざるを得ない。 また、現在、区は第6期介護保険事業計画を策定し、事業に取り組んでいるが、今回、介護給付費について当初の見込みよりも大幅に下回り、減額補正となった。このようなことには、そもそも第6期介護保険事業計画の制度設計の段階から、保険料を取り過ぎているという大きな問題が横たわっているものと考え、第4号議案についても賛成しかねるとの討論を行いました。 さらに討論を求めましたが、討論はなく、討論を終結しました。 そして、各議案について個別に採決を行いました。 第1号議案及び第4号議案については、挙手による採決を行ったところ、賛成多数で可決すべきものと決し、第2号議案及び第3号議案については、簡易により採決を行ったところ、異議なく可決すべきものと決した次第です。 以上で、第1号議案から第4号議案までの4議案に関する総務委員会における審査の経過並びに結果の報告を終了いたします。 ○議長(北原ともあき) ただいまの報告について御質疑ありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(北原ともあき) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。 本件については、討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(北原ともあき) 御異議ありませんので、これより議案ごとに分けて採決いたします。 初めに、第1号議案について起立により採決いたします。 上程中の第1号議案を委員長報告どおり可決するに賛成の方は御起立願います。 〔賛成者起立〕 ○議長(北原ともあき) 起立多数。よって、上程中の第1号議案は可決するに決しました。 次に、第2号議案について採決いたします。 上程中の第2号議案を委員長報告どおり可決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(北原ともあき) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。 次に、第3号議案について採決いたします。 上程中の第3号議案を委員長報告どおり可決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(北原ともあき) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。 次に、第4号議案について起立により採決いたします。 上程中の第4号議案を委員長報告どおり可決するに賛成の方は御起立願います。 〔賛成者起立〕 ○議長(北原ともあき) 起立多数。よって、上程中の第4号議案は可決するに決しました。 ───────────────────────────── 第11号議案 中野区議会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部を改正する条例 第12号議案 中野区長等の給料等に関する条例の一部を改正する条例
○議長(北原ともあき) 日程第3、第11号議案及び第12号議案の計2件を一括議題に供します。
平成29年(2017年)2月16日
中野区議会議長 殿
総務委員長 若林 しげお (公印省略) 議案の審査結果について
本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。
記
○議長(北原ともあき) 総務委員会の審査の報告を求めます。 〔若林しげお総務委員長登壇〕 ○総務委員長(若林しげお) ただいま議題に供されました第11号議案、中野区議会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部を改正する条例及び第12号議案、中野区長等の給料等に関する条例の一部を改正する条例に関しまして、総務委員会における審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。 第11号議案、中野区議会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部を改正する条例は、議員報酬月額及び期末手当の額の引き上げを行うとともに、平成29年3月に支給する期末手当について特例措置を定めるものです。この条例の施行時期は平成29年3月1日です。 第12号議案、中野区長等の給料等に関する条例の一部を改正する条例は、区長、副区長及び教育長の給料月額及び期末手当の額の引き上げを行うとともに、平成29年3月に支給する期末手当について特例措置を定めるものです。この条例の施行時期は平成29年3月1日です。 なお、区議会議員の議員報酬の額並びに区長、副区長、教育長及び常勤の監査委員の給料の額につきましては、平成28年10月12日に特別職報酬等審議会に諮問し、同年12月15日に答申を受け、答申どおりの措置を講ずることが適当であると判断し、提案されたものです。この答申の内容は、区議会議員の議員報酬並びに区長、副区長及び教育長の給与については、一般職員と同様に増額すべきであり、常勤の監査委員の給料については、据え置きとすることが適当であるというものです。 第11号議案及び第12号議案は、2月16日の本会議において当委員会に付託され、同日委員会を開会し、審査を行いました。 審査の進め方としては、2議案を一括して議題に供した後、理事者から補足説明を受け、その後質疑を行いました。その主な質疑応答の内容を紹介します。 初めに、答申の中には、給料の額などのほかに、社会経済や区政運営の状況に関する記述もあるが、その部分について区も答申と同じ認識を持っているのかとの質疑があり、基本的には同じ認識であるとの答弁がありました。 次に、常勤の監査委員の給料が据え置きになった理由が問われ、他区との比較でまだ上位に位置しているということで、据え置くとの答申を受けたものであるとの答弁がありました。 以上が主な質疑応答の内容です。 その後、委員会を休憩して2議案の取り扱いを協議した後、委員会を再開し、さらに質疑を求めましたが、質疑はなく、質疑を終結しました。 次に、意見の開陳を求めましたが、意見はなく、意見の開陳を終結しました。 次に、討論を求めたところ、1名の委員が、第11号議案及び第12号議案に反対する立場から、今回の給料並びに報酬の改定は、特別職報酬等審議会からの答申にのっとった形となっている。報酬審の答申は尊重すべきものであり、一定の評価はできるものである。また、改定内容も特別区人事委員会勧告にのっとった形で、一般職職員の給料表の平均改定率0.2%に合わせたというものも妥当である。その一方で、区民感情からすると、議員並びに区長をはじめとした特別職の給料並びに報酬の改定については、さまざまな意見があるところである。首長並びに議員のあり方、そしてそれに基づいた給料や報酬のあり方も議論になっているさなか、給料並びに報酬については、少なくとも据え置くということが妥当であるとの考えがあり、今回の改定については反対であるとの討論を行いました。 さらに討論を求めたところ、討論はなく、討論を終結しました。 そして、初めに第11号議案について挙手により採決を行ったところ、賛成多数で可決すべきものと決しました。 次に、第12号議案について挙手により採決を行ったところ、賛成多数で可決すべきものと決しました。 以上で、第11号議案及び第12号議案に関する総務委員会における審査の経過並びに結果の報告を終了します。 ○議長(北原ともあき) ただいまの報告について御質疑ありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(北原ともあき) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。 本件については、討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(北原ともあき) 御異議ありませんので、これより議案ごとに起立により採決いたします。 初めに、第11号議案について採決いたします。 上程中の第11号議案を委員長報告どおり可決するに賛成の方は御起立願います。 〔賛成者起立〕 ○議長(北原ともあき) 起立多数。よって、上程中の第11号議案は可決するに決しました。 次に、第12号議案について採決いたします。 上程中の第12号議案を委員長報告どおり可決するに賛成の方は御起立願います。 〔賛成者起立〕 ○議長(北原ともあき) 起立多数。よって、上程中の第12号議案は可決するに決しました。 ───────────────────────────── 第5号議案 平成29年度中野区一般会計予算 第6号議案 平成29年度中野区用地特別会計予算 第7号議案 平成29年度中野区国民健康保険事業特別会計予算 第8号議案 平成29年度中野区後期高齢者医療特別会計予算 第9号議案 平成29年度中野区介護保険特別会計予算
○議長(北原ともあき) 日程第4、第5号議案から第9号議案までの計5件を一括上程いたします。 理事者の説明を求めます。 〔川崎亨副区長登壇〕 ○副区長(川崎亨) ただいま上程されました平成29年度各会計予算に係る第5号議案から第9号議案までの5議案につきまして、一括して提案理由の説明をいたします。 初めに、第5号議案、平成29年度中野区一般会計予算について説明いたします。 平成29年度は、新しい中野をつくる10か年計画(第3次)の八つの戦略に基づき、中野駅周辺まちづくりや平和の森公園再整備等、各事業を着実に進めていくための予算としました。 第1条は歳入歳出予算です。歳入歳出予算の総額は1,293億4,600万円で、前年度に比べ10億3,400万円余、0.8%の増となりました。これは計画的な起債の償還等により公債費や基金への積み立てが減少しましたが、子ども・子育て支援や社会保障等への経費が増加したことによるものです。また、待機児童対策や小中学校改築等、未来を担う子どもを支えるためのさまざまな政策や、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた気運情勢に広く対応したものとしています。 それでは、まず歳入予算から説明いたします。 特別区税は、納税義務者数の増等を見込み、前年度に比べ金額で8億2,900万余の増、率で2.6%増の325億7,600万円余を計上しました。 特別区交付金は、その財源である固定資産税が伸びる一方、市町村民税法人分については景気の影響等から減収となり、23区全体の特別区交付金の総額は227億7,600万円余、2.3%の減と見込まれています。中野区においては、前年度に比べ金額で12億円、率で3.4%減の338億円を計上しました。 地方消費税交付金や利子割交付金その他の交付金は、今年度の実績などを勘案し、総額で79億8,000万円を計上しました。前年度に比べ金額で6億500万円、率で7.0%減となっています。このうち、地方消費税交付金は、景気の動向から2億円の減少を見込みました。 平成26年度からの地方消費税引き上げ分の増収は、一般財源として医療、介護、子ども・子育て等の社会保障施策に要する経費に充てています。 分担金及び負担金は、認可保育所の入園者数等が増加することなどから、3.7%増の14億2,800万円余を計上しました。 使用料及び手数料は、区民住宅使用料や放置自転車撤去手数料など、3.2%減の19億7,200万円余を計上しました。 国庫支出金は、大規模な公園等整備のための補助金や子ども・子育て支援給付の負担金などが増加することなどから、8.1%増の252億4,200万円余を計上しました。 都支出金は、子ども・子育て支援給付の負担金や公園整備のための補助金等が増加することから、32.7%増の104億9,100万円余を計上しました。 財産収入は、前年度と比較し16.9%減の2億500万円余を計上しました。 寄付金は、4,500万円余を計上しました。ふるさと納税に係る寄付金を見込んだことにより、前年度に比べ大きく増加をしています。 繰入金は、投資的事業に関連する義務教育施設整備基金、道路・公園整備基金、まちづくり基金からの繰り上げをふやしました。また、財政調整基金は、施設の大規模改修経費が減少したことなどから、繰入額が減少しています。繰り入れ総額では25.9%減の100億6,900万円余を計上しました。 繰越金は、前年度と同額の4億円を計上しました。 諸収入は、11.7%減の12億6,700万円余を計上しました。 特別区債は、東中野区民活動センター整備や新体育館整備など、合計13件、46.2%増の38億6,600万円を計上しました。 続いて歳出予算の説明をいたします。 まず議会費ですが、地方議会議員共済会給付費負担金の負担割合が変更になったことなどから、0.2%減の8億7,600万円余となりました。 経営費は、新区役所整備に係る経費や都議会議員選挙等に係る経費などが増加したものの、ESCO事業に係る施設改修の終了などにより、4.6%減の69億3,900万円余となりました。 都市政策推進費は、西武新宿線沿線のまちづくり事業や連続立体交差事業などの、まちの活力を高める取り組みを推進するための経費が増加した一方で、中野駅新北口駅前広場用地経費が皆減となったことなどから、9.3%減の46億500万円余となりました。 地域支えあい推進費は、自治活動、公益活動を推進するための区民活動センター、高齢者施設の施設改修等を計画的に行う一方、南中野区民活動センター等整備工事の終了等により、12.0%減の49億4,800万円余となりました。また、平成29年4月からは、介護保険制度の介護予防・日常生活支援総合事業を介護保険特別会計において開始します。 区民サービス管理費は、自治体情報セキュリティクラウドへの接続や(仮称)特別区税滞納整理専門員の設置等、収納率向上の取り組みを一層推進するための経費等の増加により、0.6%増の168億4,300万円余となりました。 また、社会保障経費等の対策として、糖尿病性腎症重症化予防事業を国民健康保険事業特別会計において実施します。 子ども教育費は、民間保育施設の新規開設支援や区立保育園の民設民営化等による待機児童対策に対応したほか、区立学校再編に伴う統合新校改修工事や学校施設の計画的な改修など教育環境の向上を図ったことにより、18.2%増の344億3,200万円余となりました。 健康福祉費は、新体育館整備、小児インフルエンザワクチン予防接種等の一部費用助成や、(仮称)都市観光・ウォーキングコースマップの作成などの経費が増加したものの、もみじ山文化センター大規模改修工事の終了などにより、1.0%減の318億3,800万円余となりました。 環境費は、陶器・ガラス・金属ごみの資源化、清掃事務所車庫の施設整備・移転、ごみ分別アプリや粗大ごみ受付の多言語対応を図ったことなどから、3.6%増の57億2,700万円余となりました。 都市基盤費は、災害に強く安全なまちの実現に向けた弥生町や大和町のまちづくり、哲学堂公園学習展示施設の基本設計・実施設計の着手や、(仮称)弥生町六丁目公園用地取得費等が増加したことから、48.1%増の118億1,300万円余となりました。 公債費は、特別区債の満期一括償還に伴う元金償還分が減少したため、48.9%減の42億2,600万円余となりました。 諸支出金は、財政調整基金やまちづくり基金等への積み立てが減額となったため、26.8%減の69億9,300万円余となりました。 予備費は、前年度と同額の1億円を計上しました。 以上の歳出予算を性質別に見ますと、義務的経費は656億3,000万円余となり、前年度より3億5,600万円余、0.5%の増となりました。これは、義務的経費のうち公債費が47.7%の減となったものの、保育や障害者への給付費など扶助費が12.3%の増となったためです。 投資的計費は、南中野区民活動センターの整備事業やもみじ山文化センターの大規模改修等が完了したほか、中野駅新北口駅前広場用地2期分の取得が終了した一方で、新体育館の整備や平和の森公園再整備を進めるため、20.5%増の171億5,800万円余となりました。 その他の経費につきましては、業務委託の拡充など民間活力の活用拡大などに取り組むものの積立金の減少があり、4.6%減の465億5,700万円余となりました。 以上が、第1条歳入歳出予算の説明となります。 次に、第2条は、債務負担行為について定めるものです。これは、中野区土地開発公社の借入金に対する債務保証や新区役所整備に係る基本設計など、翌年度以降にわたる債務の負担について、その期間及び限度額を定めたものです。40件の事業について、新規に債務負担行為を設定しました。 第3条の特別区債は、起債の目的、発行限度額などを定めるもので、総額38億6,600万円を計上しました。 第4条の一時借入金は、その最高額を100億円としました。 第5条の歳出予算の流用は、職員の人件費に過不足が生じた場合、同一款内の各項間で流用することを御承認いただくものです。 以上が、第5号議案、平成29年度中野区一般会計予算の概要です。 続きまして、第6号議案、平成29年度中野区用地特別会計予算について説明いたします。 第1条の、歳入歳出の予算の総額は41億8,100万円で、前年度に比べ金額で22億8,200万円増、率で120.2%の増となりました。これまで先行取得してきた公園用地などの一般会計への引き渡しがあるため、前年度と比べ大幅な増となっています。 歳出は、公共用地先行取得債の元利償還金として、公債費27億4,000万円余を計上するとともに、用地費は、上高田五丁目国有地及び(仮称)本町二丁目公園東側入り口用地の先行取得のため、14億4,000万円余を計上しました。 歳入につきましては、用地売払収入25億8,600万円余、一般会計からの繰入金1億5,400円余、公共用地取得先行取得債14億4,000万円を計上しました。 第2条の特別区債は、起債の目的、発行限度額などを定めるもので、限度額を14億4,000万円としました。 次に、第7号議案、平成29年度中野区国民健康保険事業特別会計予算について説明します。 第1条の歳入歳出予算の総額は、410億3,100万円で、前年度に比べ金額で4億9,400万円増、率で1.2%の増となりました。 歳出のうち、国保運営費は隔年で実施する被保険者証の一斉更新があるため、1.8%増の7億8,900万円余、国保給付費は一般被保険者療養給付費の増加を見込み、0.5%増の220億2,200万円余、後期高齢者医療制度の財源の一部として拠出する後期高齢者支援金は、被保険者数の減を見込み、2.3%減の48億1,100万円余、介護納付金は、1.8%減の19億1,200万円余を計上したほか、共同事業拠出金は4.9%増の109億7,600万余となりました。 歳入のうち、国民健康保険料は、保険料率の上昇から3.9%増の95億400万円余を見込みました。国庫支出金及び都支出金は、それぞれ77億7,400万円余、22億2,200万円余となりました。療養給付費等交付金は、退職被保険者の減少に伴い、41.8%減の2億8,000万円余を見込みました。前期高齢者交付金は、1.0%減の41億2,500万円余を計上しました。共同事業交付金は、3.5%増の108億2,800万円余を計上しました。一般会計からの繰入金は、3.3%減の62億3,200万円余となりました。 第2条は、債務負担行為について定めるものです。国民健康保険料督促状・催告書等の作成、発送委託など、3件についてその期間及び限度額を定めるものです。 第3条の一時借入金は、その最高額を10億円としました。 次に、第8号議案、平成29年度中野区後期高齢者医療特別会計予算について説明いたします。 第1条の歳入歳出予算の総額は、67億4,000万円で、前年度に比べ金額にして1億8,400万円余、率にして2.8%増となりました。 歳出のうち、広域連合納付金は2.8%増の66億2,700万円余、保険給付費は2.6%増の9,600万円余を計上しました。いずれも東京都後期高齢者医療広域連合の推計に基づくものです。 歳入のうち、後期高齢者医療保険料は2.4%増の36億300万円余、一般会計からの繰入金は3.2%増の30億2,300万円余を計上しました。 次に、第9号議案、平成29年度中野区介護保険特別会計予算について説明いたします。 第1条の歳入歳出予算の総額は、219億1,300万円で、前年度に比べ金額で2億円増、率で0.9%の増となりました。 歳出のうち、制度運営費は介護保険システム改修経費などの増により、8.9%増の7億5,800万円余、保険給付費及び地域支援事業費は、介護予防・日常生活支援総合事業導入に伴う影響により、それぞれ4.7%減の194億1,700万円余、270.9%増の14億7,200万円余を計上しました。また、基金積立金は、介護保険料剰余金などの積み立てを見込み、2億4,700万円余を計上しました。 歳入のうち、介護保険料は、被保険者数の伸びを見込み、2.0%増の48億3,900万円余、国庫支出金及び支払基金交付金は増額を、都支出金については減額を見込みました。また、一般会計からの繰入金は、2.4%増の34億5,600万円余を計上しました。 以上、5議案につきましてよろしく御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。 ○議長(北原ともあき) 本件について御質疑ありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(北原ともあき) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。 上程中の第5号議案から第9号議案までの計5件は、議員全員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに審査を付託いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(北原ともあき) 御異議ありませんので、さよう決します。 本日は、これをもって散会いたします。 午後4時24分散会
会議録署名員 議 長 北原 ともあき 議 員 羽鳥 だいすけ 議 員 大内 しんご
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