中野区議会区民委員会〔平成29年7月26日〕
区民委員会会議記録
○開会日 平成29年7月26日
○場所 中野区議会第2委員会室
○開会 午前10時00分
○閉会 午前11時56分
○出席委員(8名)
伊藤 正信委員長
森 たかゆき副委員長
細野 かよこ委員
いでい 良輔委員
内野 大三郎委員
北原 ともあき委員
小杉 一男委員
久保 りか委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
区民サービス管理部長 戸辺 眞
区民サービス管理部副参事(区民サービス担当) 古屋 勉
区民サービス管理部副参事(情報システム担当) 中谷 博
区民サービス管理部副参事(戸籍住民担当) 伊藤 正秀
区民サービス管理部副参事(税務担当) 杉本 兼太郎
区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 渡邊 健治
区民サービス管理部副参事(保健事業担当) 河村 陽子
区民サービス管理部副参事(介護保険担当) 古川 康司
環境部長 白土 純
環境部副参事(地球温暖化対策担当) 高橋 均
環境部副参事(ごみゼロ推進担当) 波多江 貴代美
清掃事務所長 滝瀬 裕之
環境部副参事(生活環境担当) 高橋 英昭
○事務局職員
書記 野村 理志
書記 冨士縄 篤
○委員長署名
審査日程
○議題
環境及び地球温暖化対策について
清掃事業及びリサイクルについて
生活環境について
○所管事項の報告
1 中野区みどりの基本計画の改定について(地球温暖化対策担当)
2 「資源持ち去り行為に対する罰則等の導入の考え方について(素案)」に係る意見交換会等の
結果及び「資源持ち去り行為に対する罰則等の導入の考え方について(案)」について(ごみゼロ推進担当)
3 食中毒の発生及び対応について(生活環境担当)
4 その他
(1)マイナンバーカードの交付状況について(戸籍住民担当)
(2)ごみ分別アプリ外国語版(英語・中国語・ハングル)の運用開始について(ごみゼロ推進担当)
(3)ごみゼロ推進担当執務室の移転及び清掃リサイクル展示室の工事等について(ごみゼロ推進担当)
○その他
委員長
定足数に達しましたので、区民委員会を開会します。
(午前10時00分)
本日の審査日程ですが、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
本日の審査に当たっては、正午を目途に進めたいと思いますので、御協力をお願いいたします。
それでは、議事に入ります。
環境及び地球温暖化対策について、清掃事業及びリサイクルについて、生活環境についてを議題に供します。
所管事項の報告を受けます。
1、中野区みどりの基本計画の改定についての報告を求めます。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
それでは、中野区みどりの基本計画の改定について御報告を申し上げます。(資料2)
まず、改定の目的ですが、現行の基本計画は平成21年度に策定した10年間の計画であり、目標年次が平成30年度となっておりますので、計画の見直しの時期を迎えております。
また、昨年4月策定の10か年計画においても、みどりのネットワークの構築や身近な緑化の推進等を実施し、平成37年度にみどり率を18.72%とする目標を掲げております。さらに、本年4月には都市緑地法等の一部を改正する法律が成立し、みどりの基本計画の中で公園の管理方針や生産緑地等の保全に関する事項を追記することが定められました。
これらの状況を踏まえ、みどり保全や緑化の推進に向けた新たな目標や計画を策定する必要があるため、基本計画の改定を行うものです。
次に、2、改定にあたっての基本的な視点を申し上げます。
見直しに当たっては、昨年度実施した緑の実態調査を踏まえ、国の法令や都の計画、区の関連計画との整合性を図りつつ、施策の実効性を高める各種制度の活用等も見据えながら、これから申し上げます視点から必要な改定を加えたいと存じます。
まず、(1)都市の基盤となるまとまりのあるみどりをつくるを改定の視点に掲げます。
昨年度の緑の実態調査では、緑被率は16.14%と、平成19年度の前回調査と比べ0.23%の減でございますが、みどり率は17.46%と、前回調査と比べ0.08%の減にとどまりました。これは、現行の基本計画の重点施策に位置付けております公園の整備や、地区計画によるみどりの創出に着実に取り組んできた結果というふうに考えております。また、今回の改定でも、大規模公園等の整備や既存公園の計画的な再整備等、永続的なみどりを確保するための施策を検討いたします。
なお、米印に記載の大規模公園の整備による効果として、区内の公園面積は、この10年間で4.96ヘクタール増加しております。
次に、(2)みどりのネットワークを構築するを改定の視点に掲げます。
まとまりのあるみどりを拠点に、遊歩道や街路樹、河川沿いのみどりなどに連携を持たせ、健康増進や延焼抑止効果、生物の移動空間の確保等が図られます。このため、西武線の連立事業の進展を踏まえ、新たなみどりの軸の創出を検討するとともに、主要なみどりの軸となる箇所において、各種事業の契機をとらえた環境整備や適正な維持管理等を推進し、みどりのネットワークの構築を図ります。
次に、資料の裏面をごらんください。
(3)屋敷林や社寺林など地域にゆかりのあるみどりの保全強化に取り組むを視点に掲げます。
現存する屋敷林や社寺林などは、昔からの貴重なみどりでございますが、民有地の樹木は相続や宅地開発等に伴い減少する傾向にあります。現行の助成制度を継続するとともに、既存のみどりを保全するための工夫や新たな施策についても検討いたします。
次に、(4)身近なみどりを増やすを視点に掲げます。
建築や開発時に義務付けております緑化計画書制度や、生け垣等の設置助成の効果により、屋上緑化や接道部の緑化の面積はともに増加しております。また、区立学校では緑のカーテン等による取り組みがございます。これら身近なみどりは、まちの景観形成、みどりとのふれあい、防災性の向上、ヒートアイランドの緩和等、面積以上の効果をもたらします。本改定では、こうした取り組みの充実とともに、今回の都市緑地法の改正に伴う新たな制度や手法の導入も含め、区民に身近なみどりを質量ともに豊かにしていく施策を検討いたします。
次に、(5)区民・事業者・区が協働してみどりの創出・保全に取り組むを視点に掲げます。
中野区のような都市環境でみどりを守り育てるためには、区民や事業者のみどりに対する理解や協力が不可欠でございます。花と緑の祭典やみどりの教室、みどりの貢献賞による表彰、新たな環境体験学習など緑化啓発事業を継続・発展させます。また、ボランティア団体や地域コミュニティによる公園の花壇づくりなど、多様な主体によるみどりの創出や保全をさらに推進するため、新たな取り組みについても検討いたします。
次に、3、目標年次ですが、改定時からおおむね10年を目標といたします。
次に、4、改定の進め方ですが、都市計画マスタープランの改定作業と連携しながら改定を進めてまいります。
なお、改定に当たっては、改定の支援業務を委託しまして、専門的知見に基づく助言や必要な支援を受けます。
また、中野区自治基本条例に基づきまして、意見交換会、パブリック・コメント手続を実施しまして、区民意見の反映を図ってまいります。
最後に、今後の改定スケジュールですが、今年度末には改定素案を作成し、来年度、意見交換会の後、改定案の作成、パブリック・コメント手続を行い、その後、東京都への協議を経まして、12月を目途に基本計画の改定を行いたいというふうに考えてございます。
御報告は以上でございます。よろしくお願いいたします。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
小杉委員
みどりの基本計画の改定ということなので、基本的なことをちょっと伺います。緑被率とみどり率というのはどういったもので、これは減ることがいいことなんですか、ふえることがいいのかとか、すみません、基本的なことで恐縮ですけれども、教えてください。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
まず緑被率につきましては、空から地上を眺めたときの緑に覆われている場所というところで、具体的には樹木ですとか草地、あるいは建物の屋上を緑化されている場合にはその屋上の緑化部分、こうした部分が緑被率という形で面積をカウントするということになります。
続きまして、みどり率でございますが、今申し上げました緑被率の場所に加えまして、河川等の水面の占める面積、もう一つは、公園の中でみどりに覆われていない部分、例えば土の部分ですね、こうした場所も公園の面積ということで面積を加えましてみどり率ということで、緑被率よりも面積的には広い形でみどり率が出てくるということになります。
ふえるのがいいか、減るのがいいかというところで申し上げますと、みどりが豊かになるということでは、率が上がるほうがいいというふうになります。
小杉委員
前回、10年前は幾つで、それで37年度には18.72%を掲げたわけですよね。前回の、もともと10年前のみどり率はどんだけであって、それが目標と比較してどういったことだったのか教えていただけますか。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
みどり率につきましては、平成19年度が17.54%で、今回、平成28年度の調査では17.
46%、0.08%の減というふうになってございます。
みどり率につきましては、10か年計画の中で、平成37年度に18.72%とするという目標を掲げてございます。
小杉委員
あまりふえてはいないということですけれども、10か年計画では、プラス、現状よりも1.26%引き上げようということですけども、これは10年間で、今まで減ってきているわけだからふやそうということだと思うんですけれども、それについては、こういった今度のみどりの基本計画を策定して、具体的に進めていくためにふさわしい数字ということで考えているということですよね。これは、今まで減ってきているわけだから、ふやすということだから、それは、こういったこれからの見通しについてはどういうふうに考えているのか教えていただけますか。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
こちらにつきましては、緑被率、それからみどり率、平成19年度と比較しますと減少しているというところがございます。今回の基本計画の中で、特に民有地が相続あるいは開発等の影響により減る傾向にあるという状況もございます。そうしたみどりが減っていくということをただ傍観するということではなく、我々として政策的にきちんと取り組んでいくということで、例えば壁面緑化ですとか、屋上緑化、あと接道部の緑化等、区のさまざまな施策による誘導あるいは働きかけ、そうしたことをきちんとやっていくと。区民あるいは事業者の方に対しても緑化に対する啓発、このあたりをきちんと取り組んでいくということの中で、区民の皆さんに、より豊かなみどりの空間が提供できるように、未来に残せるように取り組んでいきたいというふうに考えております。
小杉委員
やっぱりお話を聞いていて、私も中野に住んでいて、非常にみどりが少なくてちょっと寂しい思いもしながら、自分でプランターを買って植えて満足しているような形ですけども、もうちょっと区民が、普通の賃貸に住んでいる方も含めて一家庭一苗運動みたいなですね、普通の区民が取り組めるような、先ほど傍観するのではなく、壁面緑化とか、いろいろそのほかの道路のところの跡地の利用なんかもあると思うんですけど、普通の家庭レベルでもうちょっと取り組めるようなものが必要ではないかなと思っていますので、計画の具体化の中では、ぜひそういった面も含めて積極的に御検討いただきたいなと、傍観するのではなく、きちんとやっていくということですので、要望とさせていただきます。
久保委員
順を追って伺っていきたいんですけれども、改定の目的の中の、計画の進捗状況と成果を振り返る見直しの時期ということで、この進捗状況と成果については、何か取りまとめたものというのは委員会で報告されるんでしょうか。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
今回のこの現行の基本計画、これについての進捗状況、成果ということで申し上げますと、それがいかにみどりとして結果にあらわれているかというところを、28年度の実態調査、ここで調査をしたということで、緑の実態調査につきましては昨年度末、こちらの区民委員会に御報告をさせていただいたところでございます。これまでの基本計画、取り組んできた内容につきまして、さらに取り組みとして足らざる点が何か、そのあたりを今回の基本計画で反映していきたいというふうに考えてございますので、今回の、今後改定に取り組みますという御報告を本日させていただいておりますが、昨年度末の緑の実態調査の報告、それから、本日のこの御報告をもって御理解をいただければというふうに考えております。
久保委員
昨年の緑の実態調査の第5次の結果というところで、先ほどもこの緑被率ですとか、みどり率のことが言われておりました。これを見る限りですと、ここの文面の中にもありますけれども、「前回調査と比べて0.08%の減に留まった」という、この表現が、何というんでしょうかね、本来であったらばもっとみどりをふやすということが、そもそものみどりの基本計画の目的ではなかったのかなと思うんですが、そうではなくて、この10年間の間に「減に留まった」という表現をされているんですけれども、これはどういう意味なんでしょうか。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
これにつきましては、特にみどり率、緑被率と比較した場合のみどり率で、公園のみどりに覆われていない部分がみどり率に反映する。公園の面積が直にみどり率には反映してくるというところでございまして、特にこの10年間の一つの区としての成果としては、大規模公園の整備、これを、こちらの委員会資料にもございますとおり整備を行うことができた。こちらのほうで一定程度、他のみどりの減少した部分を、ある程度この大規模公園の整備によって食いとめる、緩和するというような、そこは一定成果があったものという意味を込めまして、「留まった」という表現をここで記載させていただいております。
久保委員
それで、この緑の実態調査の中では、今、副参事がおっしゃったように、いわゆるこの樹林ですね、平成19年度は59.47ヘクタール、306カ所が、今回の調査では47.83ヘクタールの238カ所と減少しているものの、今おっしゃられた公園のほうですね、これは、平成19年度が14.04ヘクタール、平成28年度が18.43ヘクタールということで非常に上昇している。しかし、集合住宅でございますとか、屋敷林、あとその他の樹林については減少しているというところで、今のお答えになりますと、こういったものは減少していってしまっているんだけれども、その部分を、大規模公園をふやすことによって、そこでカバーをしてきたというふうにもとられるのかなと思うんですが、それは全体に立てばそうなのかもしれませんけれども、根本的なところでは、公園は公園としての公園地率の問題もございますで、そこだけではなくて、やはり集合住宅ですとか屋敷林、こういったところもしっかりと目標値に向けて進めていかなければいけないのではないかなと思うんですが、そのあたりはいかがお考えですか。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
その点につきましては、単に区が設置する公園、この面積ということは申し上げましたが、今、委員御指摘のような、いわゆる民有地、屋敷林や社寺林、こうした多くの樹林、樹木、このあたりをしっかり保全できるような取り組みが、今後のみどりを減らさない、そうした意味では非常に重要だというふうに考えておりますので、そうした点についての取り組み、視点をしっかり持って計画の改定に当たりたいというふうに考えております。
久保委員
それで、ちょっと最初のほうに戻りますけれども、「都市緑地法の一部を改正する法律が成立し、みどりの基本計画の中で公園の管理の方針や生産緑地等の保全に関する事項を追記することが定められた」というふうになってございまして、これらのところも、その公園の部分は別として、生産緑地についてですね、これは、緑の実態調査の中では生産緑地は特にはなかったように思ったんですけれども――あるのかな、ちょっと数字的に私もここがよくわからなかったんですね。中野区のみどりの分布というところではあったかもしれません。今回、こういったところを追記することが定められたということで、これについてなんですけれども、どのように生産緑地等の保全に関する事項を追記するということが定められていて、そのことを、みどりの基本計画の中にはどういうふうに追記をして、表現していくということになっているんですか。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
生産緑地につきましては、市街化区域内の農地や樹林等というところになるわけなんですが、これが、今現在、条例で500平米以上という要件がございます。これを今回、法改正によりまして、条例で300平米以上に引き下げが可能になったということが、法改正ございました。
生産緑地につきましては、生活環境の確保に効果がある、かつ、みどりも含めて、区民にとってうるおいのある場所という位置付けで、今回のこの基本計画の中でどのように生産緑地の保全に関して記載を行うか、そのあたりにつきましては、担当が都市基盤部のほうになりますので、担当部署としっかり協議を行った上で、基本計画に書くべき事項、そのあたりをしっかり相談、協議していきたいというふうに考えております。
久保委員
ことしに入って生産緑地が中野区内で廃止をされていることも御承知かと思うんですけれども、やはりなかなか維持保全といっても難しいという現状があるかと思うんです。今までは、都市計画マスタープランの中にはこのことについての記述があったわけなんですけれども、そこともやはり整合性を図られながら、みどりの基本計画のところでもきっちりと定めていただきたいと思います。
それで今、副参事、300平米に引き下げになったということですけれども、現状、これからもしかして調査をされるのかもしれませんが、300平米に引き下げることによりまして、中野区内に生産緑地というのは、これは該当するところがふえるんでしょうか。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
これにつきましては、現状、生産緑地については25件該当があるというところは聞いておりますが、どの程度ふえるかというところまでは、データとしてまだ所管のほうからは確認しておりません。
久保委員
所管のほうというのは都市基盤のほうかと思いますが、しっかりその25件掌握をして、それが生産緑地という位置付けになるのかどうかというところも踏まえ、また生産緑地が今後、維持をきちっとできるような、そういったことを計画の中に盛り込んでいただきたいなというふうに思っています。
あと、みどりのネットワークを構築するということになっておりまして、ここの中に「西武新宿線連続立体交差事業の進展を踏まえた新たなみどりの軸の創出を検討する」となっています。これはどのようなことでしょうか。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
これにつきましては、西武新宿線、これが地下化されることに伴いまして、鉄道の上部空間の利用ということで、大きな緑の軸となる場所の創出が可能であるというふうに考えますので、そのあたりは、所管のほうの今後の計画の策定の中で、しっかりこのみどりの創出についても念頭に置いて、きちんとそのあたりを踏まえた形での計画化というのを働きかけていきたいというふうに考えております。
久保委員
今後の線路敷の活用についてということなのかもしれませんが、これは今、西武新宿線の連続立体交差事業を進めている、その所管から出てきた案ですか。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
この内容については、基本的に、この記載について所管のほうも確認の上、私どももこの内容でというところで確認した上での記載となっております。
久保委員
実際のところは、この地下化によって、その後、線路敷の跡地をどのように活用するかというところは具体的にはまだ決まっていないのではないかなと思いますので、こういった方向性を一つ示すというようなところなのかなと思いますが、この辺のこと、ちょっと余り具体的なことを今まで伺ったことがありませんでしたのでちょっと確認のために、そういう思いを持っているというふうに受けとめさせていただきました。
いずれにいたしましても、かつてこのみどりの基本計画を策定をしたのは、これは環境部ではなかったですよね。やはり政策的なところで、今お伺いをしたところ、公園でございますとか、また生産緑地、それから西武線のみどりの軸ということが出てきておりますけれども、なかなかこの所管外のところのほうが大規模なみどりの創出というところでは多いように感じてございます。果たして地球温暖化対策担当が、今回のみどりの基本計画の改定ということで、こういったことに当たられるというところが、これが適切なのかどうかというようなところもちょっと考えるわけですが、その辺はいかがお考えですか。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
委員、御指摘のとおり、いわゆる公園ですとか道路、街路樹等も含めまして、ハード面では都市基盤部所管の事項が多いというところは御指摘のとおりでございますが、この今回の基本計画の策定、あるいは計画の推進も含めまして、私どもハード・ソフトの両面で、今、申し上げたような都市基盤部も含めて、関係する各所管が十分に連携できるよう、環境部として庁内調整を含めしっかり取り組んでいきたいというふうに考えております。
久保委員
やはり庁内調整をするところがどこなのかというところが重要になってくるのかもしれません。やはりもちろん公園をつくっていくことですとか、都市を形成していくという中で、みどりというのは非常に重要な観点でありまして、そこの部署だけがやっていればいいというわけではないと思いますので、しっかり連携を図っていただきたいなと思います。
改定の進め方についてなんですが、都市計画マスタープランも今、改定をするということで、これは私も総括質疑等で取り上げさせていただいているんですが、ここでも、やはりしっかりと連携をしながら改定作業を進めていくことになるかと思うんですが、改定スケジュールについては、都市計画マスタープランの改定作業とは、この辺はどういうふうになっていくんでしょうか。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
都市計画マスタープランにつきましても、30年度を目途に改定作業を進めていくというふうには聞いております。具体的な連携としましては、お互いにその計画改定の作業部会、両部たすきがけのような形で人員をお互いに出しまして、両者の改定の作業、そのあたりの整合性、スケジュール、内容両面での整合性もしっかり考えながら取り組んでいきたいというふうに考えております。
久保委員
しっかりと、やはり都市計画マスタープランを改定する段でも、みどりというところを特段この計画は改めて持つわけですので、その辺のところはお願いをしたいなと思います。
「改定支援業務を委託し、専門的知見に基づく助言及び必要な支援を受ける」というふうになっています。すみません、もしかしたら改定支援業務の委託というのは今年度の予算の中に盛り込まれているのかもしれないんですけれども、その辺のところ私、確認をしておりませんでしたので、改定支援業務の委託について具体的にどのように予算組みをされて、どういうスケジュールで、どういったところに委託を行うことになっているのか教えてください。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
今年度、改定支援業務ということで委託をさせていただいておるところなんですが、こちらの内容につきましては、基本計画改定作業の支援ということで、具体的には、先ほど申し上げました緑の実態調査、この調査内容の分析、課題の洗い出しですとか、基本計画改定についてどういう内容で改定を行っていくか、そのあたりを、しっかり内容的なことを考えていくということで、最終的には改定の素案を、我々が、区としてまずはつくり出すということになりますので、そのもとになる、参考になる資料、そのあたりを、たたき台になるものを用意していただくということ。プラス、この改定の作業に当たってのさまざまな助言、このあたりも適宜助言を求めていくという形での委託内容というふうになってございます。
委員長
予算はどのぐらいあるのか、予算関係を答弁してください。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
予算額としまして、みどりの基本計画改定業務補助委託という名称で、538万5,000円の予算計上という形で対応させていただくというふうにしてございます。
久保委員
ありがとうございます。
委託事業者の選定はこれからということですか。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
委託事業者は既に選定し、契約しております。
委員長
業者の名前を答弁してください。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
こちらにつきましては、千代田区にあります国際航業株式会社という事業者との契約というところでございます。
久保委員
わかりました。ありがとうございます。
先ほど改定の進捗状況と成果のことでもお伺いをしたのですが、実態調査の結果を踏まえてということで、実態調査の報告については既に当委員会では御報告いただいているところですよね。今後なんですが、改定素案の作成が平成30年3月ということになっておりまして、この委員会に、この間の報告というのはどのようなことになっていきますでしょうか。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
委員会への御報告につきましては、改定素案がまずでき上がった時点での御報告というのを、今年度末には改定素案の作成ということで考えてございますので、その時点で、素案ができた時点で御報告というのをやらせていただきたいというふうに考えてございます。それ以降、素案を案にする改定案の作成、この時点でも御報告をさせていただくというところでございます。
久保委員
ということは、この素案ができるまでの間は委員会では報告がないんでしょうか。先ほど実態調査のことはお伺いをいたしましたけれども、この実態調査というのが、一つの今までの計画の振り返りなんだとは思いますが、そのほかに、例えば政策的なところでの取り組みですとか、今るるお伺いをいたしましたけれども、そういったこの間の報告というのは特にないんでしょうか。
白土環境部長
先ほど庁内の連絡体制ということで、調整会議的なものを設けております。その中では、みどりの基本計画の各所管の進捗状況、これも報告を受けているところでございますので、素案の前に、そういった進捗状況についてのまとまった御報告、これもしていきたいというふうに考えてございます。
内野委員
御報告ありがとうございました。今回のこの基本計画改定に当たっての基本的な視点の裏面にあります3番のところなんですけれども、屋敷林や社寺林など地域にゆかりのあるみどりの保全強化に取り組むと、上から3行目に「現行の助成制度を継続するとともに」とありますが、現行の助成制度というのはどんなものがあるんでしょうか。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
現在、保護樹木あるいは保護樹林、あるいは生け垣の設置に対する助成ということで、それぞれ5樹木ですとか、1本当たり幾らという形での補助・助成、樹林についても面積に応じた助成、生け垣については、その生け垣の長さに対する助成という形で助成を行っております。
内野委員
これは、保護樹木とかに1本幾らとかという助成だと、例えば、これは具体的にお屋敷の中とかにある木を、その助成の額の中で所有者に管理をしてもらうと、そんな中身だと思うんですけれども、実際は、その所有者の方が、それよりも多く管理に手間やお金をかけてしまっているような状態であればあるほど、恐らく自分の敷地の中で、そういうものの管理をどんどん減らしていってしまう傾向にはならないんだろうかと、その辺を、現行の助成制度を継続するだけではなく、これを拡充させていくというような視点はお持ちでしょうか。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
こちらの助成制度のあり方につきましては、私ども所管として、今の助成で足りない点がないか、助成を拡充する必要があるかどうか、そのあたりについて今、検討を行っているところであります。
細野委員
恐れ入ります。ちょっと前後するかもしれないんですが、改定の進め方のところの都市計画マスタープランの改定作業と連携しつつというところで、都市計画マスタープランとみどりの基本計画の、計画の位置付けというんでしょうか、関係性をちょっと教えていただけますか。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
私どもは、緑化の推進、みどりの確保・充実、こうしたことが区全体として図られるような施策の推進という意味での基本計画づくりというところになるわけなんですが、都市計画マスタープランにつきましては、まさに都市計画に基づくマスタープラン、これをやるわけですので、先ほど地区計画とか、都市計画上の規制も含めて、都市計画マスタープランのほうで進めるべき施策があれば進めるというところで、お互いに関連する部分があれば、内容の調整を行った上で進めるということで、お互いに計画としては関連し合う部分、若干内容的に連携が必要だというふうに考えております。
細野委員
関連し合うというところで、計画自体の、何というんでしょうか、例えば、計画としてはそれぞれが同じなのか、あるいは、例えばどちらかが上位計画のような形で位置付けられているのか、その関係性についてちょっとお尋ねしたいんですが。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
資料の中で上位計画と申し上げていますのは、基本的には、基本構想、あるいはこれに基づく10か年計画ということになります。都市計画マスタープランあるいはというところで申し上げますと、これは、私どものみどりの基本計画に関連する、基本的には、同じレベルでの関連計画という形で受けとめていただければというふうに考えます。
細野委員
はい、ありがとうございます。
次に、裏面の、身近なみどりを増やすのところで、最後の段落のところに、「区民に身近な緑を質量ともに豊かにしていくための施策を検討する」というふうにあるんですけれども、この場合のみどりといった場合には、量をふやすという意味ではわかるんですけれども、このみどりの中には、例えば最初の説明でお伺いしたような、いわゆるみどり率のことなのか、それとも樹木の本数のようなもののことを指していらっしゃるのか、その辺についてはいかがでしょうか。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
こちらにつきましては、みどりという定義を、樹木に限るとか限定しているわけではございませんが、樹木だけではなく、壁面緑化、屋上緑化、さまざまな区民の皆さんの目に触れる、生活の中で感じていただけるみどり、これをふやしていくということで、緑被率あるいはみどり率、双方関連する部分が当然ありますので、幅広い意味でのみどり、これを質量ともにふやしていく、生活に豊かな空間となるようにというふうに考えております。
細野委員
屋上緑化も一つのみどりをふやす方法だとは思うんですけれども、基本的には、植木鉢状態のみどりをふやすだけでなくて、やはり地面とつながったみどりというんでしょうか、地面の部分をふやすことで、例えば雨水の浸透を促進したりということもあるかと思うんですね。そういったことが環境全体をよくしていくことにもつながっていくと思います。ですので、このみどりの質といったときには、そういった地面の部分とか、そういったところもぜひ視野に入れてというか、そういう形でぜひふやしていっていただきたいなというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
この項の中にも説明ございますが、緑のもたらす防災性の向上というところで、そうした単にみどりを植えて終わりということではなくて、今、御指摘のような防災性の向上、そうしたことも必要な視点だというふうに考えますので、そうした視点も欠落することなく取り組んでいきたいというふうに思います。
細野委員
中野区は都立公園がないということもありますし、公園面積が狭い狭いと言われながら、南のほうに幾つか整備されて、公園面積自体がふえているということはいいなと思います。ここにもあるんですが、みどりのネットワークを構築するという意味では、やはりそういったネットワークとしてみどりをふやしていくというのが中野区ではやはり大事なことかなというふうに思いますので、ぜひその辺は進めていっていただきたいと思います。要望です。
北原委員
聞きたいことは久保委員のほうがかなり聞いていただきまして、ありがとうございました。
今回のこの現行の中野区みどりの基本計画というのがあるわけですけれども、改定するに当たっては今回、先ほど久保委員からも質問がありましたが、支援業務を委託するということであります。委託するに当たっては、28年度緑の実態調査の実施を踏まえて新しい計画を出すということだったと思うんですけれども、前回の、現行のみどりの基本計画はどんな手続で示されたのか御質問をいたします。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
基本計画をどういう形で改定したかということでよろしいでしょうか。(「はい、そうです」と呼ぶ者あり)基本的には、今回の改定の流れとほぼ同じ流れで前回も改定作業をやらせていただいております。
北原委員
わかりました。
実は今、中野区はどっちかというと都市化が進んでおります。また、その宅地の細分化も同時に進んでおりまして、緑被率を維持するだけでも大変、みどり率を維持するだけでも大変という、そういう状況にあって、先ほど副参事の説明にありましたけれども、よく踏みとどまっているのかなという気はいたします。
しかし、今回の国の方針に伴ってみどりの基本計画を新しくつくるということは、これからの中野にとって大変重要なことでありますので、改定素案の作成に向けては期待をしておりますので、ぜひ議会に対しても早目に説明をいただけたら大変ありがたいと思っております。
そこで、西武線の連続立体化事業に伴うこのみどりというのは、非常に中野区にとって大きな、みどりをふやす意味では大きな施策になるんだろうというふうに思っております。2.4キロ区間、駅があったにしてもかなりの面積があるというふうに思いますが、この事業主体は東京都であります。東京都が主体であって、中野区でいろんな分野のところで連携して、このみどりについて検討を進めていくということになると思うんですけれども、そこには重要な要素として東京都が加わってきます。また西武鉄道も、駅周辺については西武の力が大きく影響を及ぼすので、特に駅周辺のところの憩いの空間としてみどりということになりますと、西武鉄道も相当影響力を持つということになりますので、これは今、地下化がどんどん進んでいっちゃいますから、そうしますと、後手に回るということになりますと、なかなか進むことが可能であったことも進まなくなってしまいますので、ぜひそのあたりは、区のいろんな分野と連携を深めながら、さらに東京都とか、あるいは西武鉄道などともしっかり話し合いを持ちながら、ぜひこの基本計画の中に示していただけたら大変ありがたいと思っております。これは要望で結構です。
さらに、神社にある、先ほど内野委員も質問いたしましたけれども、これについては、どちらかというと後退しない唯一のまとまった林であります、森であります。これについては、現行の支援制度はありますけれども、いろんな要望を聞きますと、今の区の行っている助成では、なかなか神社にとって負担が大きくて大変だよと、これなら切っちゃった方がいいよというようことも時々聞きますので、それについては区としてしっかりサポートして、保全に向かって何らかの、これも、「新たな施策についても検討する」というふうに書かれておりますので、ぜひ前向きに検討していただけたらと思います。
私から、質問にはならなかったと思うんですけれども、部長のほうからもし見解がありましたら。
白土環境部長
委員、御指摘のように、宅地開発、貴重なみどりが失われているというような中で、やはり社寺林とか、あるいは屋敷林のみどりは非常に貴重でございまして、これを何とか維持したいということで、この助成制度の拡充について、今、事業改善の時期でございますので、検討をさせていただいております。これについては、各区の助成制度なども参考にしながら、できるだけ維持に役立つような施策をとっていきたいということで、現在鋭意検討しているところでございますので、今後、予算化に向けて取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
北原委員
ありがとうございました。改定にあたってのこの中を見ますと、新たな施策を検討するとか、そういう文言で締めくくられておりますので、大いに期待をしておりますので何とぞよろしくお願いいたします。以上です。
森委員
簡単にさせていただきます。みどり率が目標として立てられているわけですけど、現行の計画は。お話を聞いていると、区の施策で直接的にできる部分、ないし、西武線みたいに、ある程度区がかかわって事業を進められる部分と、今お話のあった神社のようなところ、民有地の部分をどうしていくかというのは、方向性が違うというか、やるべきことが違うんだろうなと思うんです。そうすると、単純にみどり率というこの目標をどんと立てるんじゃなくて、区がかかわる部分はこういう目標、民有地の保全の部分はこういう目標というような形で、何がしか別の形で目標を立てたほうがいいんじゃないかなという気もするんですが、そのあたりはいかがでしょうか。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
今現在、10か年計画でみどり率、区内全体のみどり、定義されているみどりの場所が占める比率ということで目標を設定してございます。区内全域でどのようにみどりが保全、確保されているか、あるいは緑化が進んでいるかも含めて、全区的な指標というところでは、先ほどの緑被率あるいはみどり率というところが全区的な測定バロメーター、これは各区も同様に、他の22区でも同様な測定をやっております。
それ以外の何らかの区の施策の進みぐあい、それをはかる指標がないかというところでは、そうした補助指標のような形で何らか考えられないかどうか、それについては、今後検討させていただきたいというふうに考えております。
森委員
ありがとうございます。
もう1点なんですけど、みどり率って、要するに上から航空写真で撮っているわけですよね。そうすると、壁面緑化とかってほとんど写らないじゃないですか、当たり前ですけど。実態調査を見ると、壁面緑化とかふえているわけですよね。せっかくふえているんだけれども、目標としてはあまり意味のないものになってしまっているので、その辺の位置付けというのも何がしがちょっと考えていただきたいなというふうに、これは要望しておきます。
それからもう1点、ちょっと全然違うお話なんですが、改定スケジュールの中で、東京都への協議、同意というのが入っていますが、これは法定上必要なものなんでしょうか。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
これは、計画策定の根拠も都市緑地法の規定にございますが、同様に、東京都に協議を行う旨も、この都市緑地法の中で規定されてございます。
森委員
これだけ地方分権、地方分権と言われていて、みどりの基本計画をつくるのに東京都との協議が必要だというのはちょっと違和感があるんですけど、実務的には何をされるんですか。こういうのをつくりましたよといって出して、そうですかといって同意いただけるというようなぐらいのものなんですか、それとも、もうちょっと細かい協議等をされるんですか。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
これにつきましては、こちらのスケジュールの中にはちょっと省略してございますが、素案をつくる前の段階で一旦、本年度の末になりますが、東京都からの意見照会という形で、何か素案の内容について意見がないかどうか都の意見を聞く機会もございます。その意見を踏まえた上での、何か意見があれば、その素案に反映するかどうかというところもございますが、そうした中間で意見を聞く機会もございます。その上で、最終的には基本計画の策定の前に都に正式な意見照会をかけるというところで、そのあたり、基本的には我々のほうで策定した内容、これについて必要な手続を得るというところで考えてございます。
委員長
他に質疑はありませんか。よろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
2番、「資源持ち去り行為に対する罰則等の導入の考え方について(素案)」に係る意見交換会等の結果及び「資源持ち去り行為に対する罰則等の導入の考え方について(案)」についての報告を求めます。
波多江環境部副参事(ごみゼロ推進担当)
それでは私のほうから、「資源持ち去り行為に対する罰則等の導入の考え方について(素案)」に係る意見交換会等の結果及び「資源持ち去り行為に対する罰則等の導入の考え方について(案)」について報告をいたします。(資料3)
まず、資料のほうをごらんいただきたいんですが、1の(1)の意見交換会の実施結果でございます。第1回が、6月23日(金曜日)19時から、区役所7階会議室にて実施し、3名の参加者がありました。第2回目は、6月29日(木曜日)14時から、産業振興センター大会議室で実施をし、8名の参加がありました。
(2)として、町会への情報提供でございますが、5月11日(木曜日)の町会連合会役員会、それから5月16日(火曜日)の町会連合会常任理事会、及び5月から6月にかけて、各地区町連の町会長会議におきまして素案の内容について情報提供を行いました。
(3)意見交換会及び町会への情報提供の際に寄せられた主な意見と区の回答についてですけれども、恐れ入ります、別紙1のほうをごらんいただきたいと思います。
1、意見交換会のほうの意見、回答について申し上げます。
1番目に、罰則導入により資源回収へ区民の目が向いてくれることはよいことであるという意見がございました。
また、2番目に記載してありますが、警察のGPS捜査が問題とされたことに関連して、古紙の持ち去りについて、区の行うGPS調査は問題ないのかという御質問がありました。これに対して、個人のプライバシーには十分配慮する必要はあるものの、区の調査の目的は、持ち去られた古紙を運んだ車を特定をし、その後、その車から古紙を受け入れないように古紙問屋に要請するために実施しているものですので、個人の行動を継続的、網羅的に把握するものでもなく、刑事手続上の捜査等でもないため基本的には問題がないと考えておりまして、その旨、お答えをしてございます。
次のページをごらんいただきたいと思います。
(2)平成29年6月29日の意見交換会分でございますが、1番目、持ち去りの現場を見たときに区民はどうしたらいいのかという質問でございます。これに対して、まずは110番通報をしていただき、持ち去りの場所や時間、持ち去られたもの、車のナンバー等を伝えていただき、区や契約している回収事業者にも同時に連絡していただきたい旨、お答えをしてございます。
次に、3ページのほうをごらんいただきますが、こちらからは、町会への情報提供のところでの御意見等を掲載させていただいております。
(1)罰則に関することについてでございますが、1番から3番目までは罰則の内容とか、それから氏名公表の方法、行政回収へも罰則適用するのかという質問がございまして、これに対しては、罰金刑を導入し、氏名公表は区役所の掲示場や区のホームページに公表すること、それから行政回収も罰則の対象となるという旨をお答えをしています。
次に、(2)の町会として協力する内容に関することについては、4ページのほうをお開きいただきたいと思います。2番目の項目です。ナンバー2のところでございますが、集団回収の場所への表示項目についての質問がありました。これに対しては、区が町会等にお渡しをしているオレンジ色の標識旗に記載枠がありますが、そこに実践団体名、回収曜日、資源の名称などの必要事項を記載いただき、集積場所へ掲示をしていただきたいというふうに解答をしました。
(3)の持ち去りを行う者等への対応に関することについてですが、2番目の質問ですが、持ち去りを行う者はすぐ逃げてしまうので、区に情報提供をしても間に合わないのではないかという意見がありました。これに対して、まさに持ち去りが行われている現場を押さえるというのは難しいかもしれませんが、110番通報していただいて、区やあるいは契約している回収業者に情報提供があれば、そうした持ち去りがされている場所への重点的なパトロール等を行うことで、持ち去り行為の抑止につながる旨をお答えしてございます。
その他についてのページ、5ページになります。その他は、4番目の項目をごらんいただきたいんですが、資源持ち去り行為を刑法で罰することについての質問です。これに対して、資源持ち去り行為を刑法の窃盗罪等で処罰することは難しいため、条例で罰則を導入して、持ち去り禁止命令の違反行為に刑罰を科すということにしたものであるとお答えをしてございます。
それでは、最初の報告の資料のほうにお戻りいただきますが、2番目の意見交換会での要望、意見等により修正した箇所とその理由についてなんですが、修正箇所はございませんでした。
次に、3番目に、資源持ち去り行為に対する罰則等の導入の考え方についての案です。これは、恐れ入りますが、別紙2のほうをごらんいただきたいと思います。
資源持ち去り行為に対する罰則等の導入の考え方についての案になりますが、目的でございます。資源回収及び集団回収をしている資源物について、依然として持ち去り行為が発生しているということで、持ち去り行為を禁止した命令に違反した行為に対して罰則規定や氏名公表を新たに設けることによって持ち去り行為の根絶を図ることが目的でございます。
次に、3ページのほうをごらんいただきたいんですけれども、3ページ目の3に図を記載してございますが、資源物持ち去り禁止条例の構造ということで流れ図を示してございます。まず、持ち去り行為の禁止規定に違反をして持ち去りをした場合、家庭から出された行政回収の資源物や集団回収の資源物を持ち去ったという場合に、その現場を押さえて、違反者に対して禁止命令を発します。禁止命令を受けても、なお持ち去り行為を行う場合には、命令違反者に対して氏名を公表あるいは罰金、またはその両方を科すことができるようにするというものでございます。
それでは、もとの報告資料の1枚目のほうに戻っていただきたいと思います。
パブリック・コメント手続でございます。今、説明を申し上げた案について、パブリック・コメントの手続を実施いたします。
裏面をごらんください。実施時期でございます。29年8月7日から29年8月28日までを予定してございます。案(資料)の公表場所ですが、区のホームページや区政資料センター、ごみゼロ推進担当、それから各区民活動センターにいたします。
5番目に、今後の予定でございますが、8月のパブリック・コメントを終えましたら、9月から10月にかけて、区議会第3回定例会へ、パブリック・コメントの実施結果の報告と条例改正案の提案をさせていただく予定でございます。一部改正条例の施行予定につきましては、平成30年1月を予定させていただきたいと考えてございます。
報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
久保委員
この委員会の前期の委員会で、この案の詳細の御報告をされたんだと思うんですね。この案については、そのときと内容は変わらずということで、今、御報告あったとおりだと思います。
お伺いをしたいのは、GPS調査のことで1点伺いたいんですが、ほかにもあるんですけれども。2ページ目に、これまで6回GPS調査を実施したが、実際に持ち去りが行われたのは1回だけだった。その1件については、古紙を受け入れた問屋に対して、今後、持ち去られた古紙は受け入れないように申し入れをしたということがございます。このGPS調査と今後の条例改正をした後の関係性なんですけれども、5ページには、GPSによる追跡調査は、町会と連携・協力して今後とも継続して実施したいというふうにございまして、このGPSでというのは、あくまでもこれは現行犯というかね、持ち去りの場合は、今回、職員の方が現場を押さえた場合に関して、本人から氏名や住所などを聞いて警告書や禁止命令書となっていますよね。そのGPSで、今度きちっとこの後を追って押さえた場合、そこはどういうふうに今までとは変わってくるんでしょうか。
波多江環境部副参事(ごみゼロ推進担当)
GPSの調査の流れとしては特に変わらないということでございます。集団回収等の集積場所に置かれたものにGPSの機器を仕込んで、それを持ち去って、それの後を追いかけて、古紙問屋に納入をされたところ、受け入れをしたそういう業者のところへ、区と組合で、持ち去られたものであったので、これ以降、その同じ車からは受け入れないようにという申し入れをするものでございますので、この条例の罰則導入とは別個のもので、以前から続けてやってございますので、町会、自治会等からの御要望があれば、協力をして継続して行うという方向性でございます。
久保委員
GPSの場合というのは、その問屋のところに行って、そこからはもう買い取りしないようにということで、例えば持ち込んだ、持ち去った業者ですよね、そちらに対してのペナルティーというか、今回は、直接的に条例違反をした場合は20万円以下の罰則というようなことになっておりますけれども、そこのところにまでは、どうしてもやはり現行犯ではないのでそこまでは立ち入れないと、そういうことなんですか。
波多江環境部副参事(ごみゼロ推進担当)
持ち去りの罰則というのは、現行犯で確保ができた場合に、その者に、あなたは持ち去りをしましたねということで住所や氏名を聞いて、今後しないようにということでやるものです。
GPS調査というのは、車で持ち去るということが大変多うございますから、そこの部分での、要するに搬入ルートを断ち切るという意味合いでの調査でございますから、少し性格が違う、現行犯ではなかなか確保ができないものについてやっていくようなことにはなるかと思います。できる限り現行犯での確保をしていきたいというふうには取り組みを進めてまいりますけれども、GPSの調査というものは、それはそれで要望があればやるということでございます。
白土環境部長
今ちょっと現行犯という言葉が出てきておりますけれども、いわゆる現場を押さえるという意味で現行犯というふうに言っておりますけれども、この仕組みは、まず、古紙の持ち去りを行う者に対して禁止命令を出す。その禁止命令に違反した場合に犯罪になるということでございますので、最初、例えば、業者がトラックで集団回収に出されている古紙を持ち去るといった場合には、そこで業者に対して氏名等を聞いて禁止命令を発するという形になります。
GPS調査のほうは、要するに買い取り、受け入れをしないようにということで、古紙問屋のほうに要請をするという区分けになっております。
久保委員
それで、買い取りをしないようにということで、要は、持ち去った事業者を買い取り問屋では特定ができないということなんでしょうか。例えばGPSで当たっていって、追跡を行った。その段階で持ち去った事業者が特定できれば、警告書や禁止命令書というのを発行することができないのかなと思うんですが、そのあたりはどうなんですか。
波多江環境部副参事(ごみゼロ推進担当)
持ち去りを行う事業者の特定というのは、ちょっと現実的には難しいという状況です。車のナンバー等で特定はしてございますが、そこの車のナンバーについては、組合のほうでリストをつくってございまして、そういう車からは受け入れないようにということで、組合に加入している業者のほうに通達を出して取り組んでいるというのが実態でございます。
久保委員
要するに、組合からのリストがあって、通達が出ているわけですよね、問屋さんのほうには。その今回、例えば、1件追跡調査ができて問屋まで行けたという、その車というのは組合からのリストには載っていなかったということですか。
波多江環境部副参事(ごみゼロ推進担当)
28年度に行った1件で持ち去られたものについては載っていない、今までにそういう搬入をしたという経歴のなかった車でございました。
久保委員
ということは、やはり次から次へと車を変えてしまったり、行き先の問屋さん、組合に入っていないところに持ち込みをしたりとかということになると、どうしてもなかなか、この追跡をしても相手に対してのペナルティーというのが、もう既に買い取りを行ってしまった後にこちらが行ったりした場合というのは、なかなかこのペナルティーが科せられないのかなという気もするんですね。ただ、その問屋は買い取っているわけだから、その買い取った先の、持ち込んだところは特定ができるんじゃないかなと思うんですが、その辺はいかがですか。
波多江環境部副参事(ごみゼロ推進担当)
買い取ったというか、搬入されて買い取った問屋さんに対しては特定がもちろんできますので、そこに対しての申し入れというのをしてございます。区のほうの担当と、それから組合のほうとで、その買い取ってしまった業者に対して、もう二度とこの車からは買い入れをしないようにという申し入れをして、相手方もそれがわからなかったために買い取ったので、二度とその車からは買い取りませんという返事を受けてございます。
久保委員
そうではなくて、問屋が買い取ったということは、そこで、要はこの持ち込んだ側という車が特定できているわけですよね。振り込みをするのか、現金でそこで手渡しをするのかわからないんですけれども、契約がそこで一つ成り立っているわけじゃないですか。だから、契約先というのがそこで特定できるんじゃないかなと思うんですが、そこはどうなんですか、できないんですか。
波多江環境部副参事(ごみゼロ推進担当)
これは、通常の業務でありますと、きちんと契約をして、いついつ毎日何時ごろに搬入をしますというようなことだったり、単価が幾らというようなことを契約をしているはずですが、こういった場合は、契約をしておらずにその業者に搬入をして、その場で現金をもらうという通例というか、そういうやり方での営業になっているということでございます。
久保委員
ということは、相手がどこの誰かはわからなくても、車で持ち込んだら現金支払っちゃうんですか。そういうことですか。
波多江環境部副参事(ごみゼロ推進担当)
はい、そういうことでございます。
久保委員
まず、そういうところを、例えばリストがあるなしは別として、問屋さんのほうに、やはり持ち込んできた業者がどこの誰なのかということは特定しなければいけないというようなことを、組合側からきちっと通達するということが重要なのではないかなと思うんですが。それをすることによって、GPSで突きとめた先というのがきちっと明らかになって、そこできちんと禁止命令などが発効ができるのではないかなと思うんですが、その辺はだめなんですか。
白土環境部長
私も、その古紙の買い取りの現場の視察をしたことがございますけれども、次から次へとやってくるということで、持ち込んで買い取りをしてもらうということなので、相手先を特定し、例えば契約書をつくるとか、書類を残すとか、なかなかそういうことは難しいような実態になっているということでございますので、先ほど副参事のほうから御答弁しましたように、その組合のほうでもリストを作成しているということでございますので、できるだけ違法行為の可能性のあるような持ち込みについては買い取らないでほしいというような要請にとどめるしかないのかなというふうに考えてございます。
久保委員
そういう仕組みの業種の方たちなのかもしれないですが、普通に考えると、現金を支払ったら領収書とか発行されるんじゃないかなって思うわけですけれども、なかなかそういう形態に業種がなっていないということだと思うんですね。そこら辺のところは、でも、やはり要望していく必要性があるのではないかなと思いますので、それはきっと今も行っていただいているんだと思いますが、やはりこういう業者というのは、車を変えたりとかですね、名前を変えて次から次へと行っていって、場所を変えたりということでなかなか特定できない、取り締まれないという現状があると思うんですね。やっぱりそこらを一つ縛りをかけるというところをきちっと行っていただきたいなと思います。
もう1点なんですけれども、現場を押さえる押さえ方なんですが、ここのいろんな中にもですね、通報してもすぐに区の職員が来るわけじゃないから警察を呼ぶとかということがあるんですが、区の職員が持ち去り行為をしている現場を押さえるということですが、これはどんなふうにされるんですか。
波多江環境部副参事(ごみゼロ推進担当)
なかなか通報があってから行くということでは難しい面がありますので、資源の回収というのが、週1回ということで決まっているわけです。ですので、通報があった事例を重ねていきますと、このあたりで持ち去りが現実に起きているということを特定すれば、その集積される日、排出日ですね、回収日というんですかね、その日の朝早くに職員が行って見ているとか、警察も一緒に行って見張るというようなことで、今現在もそういうやり方で対応はさせていただいておりますので、そのやり方で確保するように、現場を押さえるというところでは努力をしていきたいというふうに思います。
久保委員
今現在もそういった張り込みなんですかね、そんなことをされているということで、その実績というのはあるんですか。
波多江環境部副参事(ごみゼロ推進担当)
通報があって対応したことについては実績を一応きちんと蓄積をしております。直近で申し上げますと、缶の持ち去りをしている、常習的にやっているところに対して、警察と一緒に朝待ち構えておいて、実際に、あなたは持ち去りをしていますよねということで注意をしたということがございます。
久保委員
大変なご苦労をされているんだなと思います。要は、罰則規定を条例に設けても、結局それが実行可能でないような話だとどうなのかなと思って、実際に今そういったことで、きちっと実績といいますか、そういったことを区のほうも努力をされている中で特定をすることができているということなんだと思います。
それと5ページに、警察との連携・協力はどのような形で行うのかというのがあって、現状も、職員の方と警察とが一緒に通報があった先に出向いていっているわけですよね、今の御説明によりますとね。連携を行っているんだけれども、今後、罰則導入後の手続等について警察と協議していくとなっています。この罰則導入後の手続等について、これは警察と一緒に協議をしていく必要性、また、この警察と一緒に協議をしていくということはどのような効果というか、手続の上できちっと踏んでいかなければいけないというようなことなのか、ちょっと教えていただけますか。
波多江環境部副参事(ごみゼロ推進担当)
現場でその持ち去り行為を押さえるということについて、中野管内には中野署と野方署がございますので、両警察と話し合いを持ちまして、禁止命令書を発するというところに至るまでに警告をしたりということが必要になりますので、その警告書なりをきちっと区の行政のほうでつくりつつですね、区が警告書も禁止命令書も渡すことにはなるんですけれども、その段取りを、きちんと警察署と意思疎通を図り、情報共有をして取り組んでいきませんと齟齬が起こりますので、その事務手続の協議をしっかりと進めていくということでございます。
久保委員
しっかり警察とのそういった協議は重要かと思います。
今後なんですけれども、これは第3回定例会にパブリック・コメントの実施結果報告及び条例改正ということで、3定には条例改正で出てくるわけですね。今後、条例が通った場合には、やはり町会、自治会ですとか、広く周知を図ること、また、こういった事業者を通して、しっかりと組合等とも連携を図りながらいくこと、集積所なども、しっかりこの持ち去りというのは罰則規定があるんだということがわかるようなことを周知をして、誰もがそういう認識を持っていくということが重要ではないかなと思うんですが、そのあたりについてはいかがお考えですか。
波多江環境部副参事(ごみゼロ推進担当)
この素案の御説明についても、地区町連全部、御説明に回りまして、いろいろ御意見もいただいているところでございますし、集積場所等に町会名であるとか、資源物の名称を書くであるとか、明らかに表示をするということについて、今、標識旗も、現実的には皆さんに活用してもらっていますけれども、それを徹底していただけるようにお願いをしたりする。それから、今年度も標識旗とか表示幕については新たに予算についておりまして、新たにつくる部分については、罰則が入るというようなことの記載をそこに入れるとか、そういった形で、具体的にきちんと目に見えるような形をとっていきたいと考えております。そうして、その形をもって、秋に町会、自治会との毎年行っている集団回収に対する意見交換会等がございますので、そこの部分でもしっかり周知をしていくということで予定をしてございます。
北原委員
まずお聞きしたいのは、持ち去りがなかなかなくならないということ、今でも禁止は禁止なんだけれども、なくならないので罰則規定を設けるということだと理解しておりますけれども、その中で、まず1点、集団回収と行政回収とあるわけですけれども、現在、持ち去りで、集団回収のほうは古紙なんかありますので、結構あちこちであるのかなというふうに理解しておりますけれども、行政回収のほうでも持ち去りがあるんでしょうか。
波多江環境部副参事(ごみゼロ推進担当)
はい。行政回収のほうも缶が、スチール缶、アルミ缶について、売却できるものでございますので、ございます。
北原委員
わかりました。
ところで、GPSの調査については1件あったということであります。それはわかりましたけれども、あと防犯カメラの設置というのが回収場所に多分あるところもあると思うんですけども、これについてはどうなっているんでしょうか。
波多江環境部副参事(ごみゼロ推進担当)
監視カメラにつきましては、目的が、ごみの集積場のほうに設置するものでございまして、目的がごみの不法投棄や、それから、不適正排出を抑止するために活用するものでございます。要綱で定めてございますが。ですので、この資源の持ち去りということについてのカメラではございません。ただ、確かにびん・缶の集積場や集団回収の集積場所やごみの集積所が一緒のところがあるということはございますけれど、監視カメラは区内で10個しかついておりませんので、全区的に言うとそれだけの個数ということでございます。
北原委員
わかりました。
早朝、普通回収する時刻の多分2時間ぐらい前に、この持ち去りの業者というんですか、来ると思うんですよね。その朝早い時点でその場所を、よっぽど旅行で早く行ったとき、旅行で早起きをして中野駅集合何時なんていうときに割と町会の人が見ているんですよ。いつもと違う車だったとか、ナンバーが違うよとか、旗は立てていなかったよという、そういうときに意外と多い。ほとんどそうだと思いますけどね。そのときに発見して、その後の処理がですね、先ほど言ったように110番してからという、この仕組みが非常に一般の区民にとっては複雑で、面倒くさくて、まあいいやというふうに思えちゃうんですよね。そのときの簡素さとかね、そういうのをちゃんとすれば区民からの通報というのはあると思うんですけれど、現状で、確かに財産権じゃないかは知らないけれど、そういう持ち去りに対して複雑な手続が必要になると、なかなか区民からの通報が思うように出てこないという結果、持ち去りはなくならない。罰則規定で抑止効果があればいいんですけどね、その辺はどういうふうに考えているんでしょうか。
波多江環境部副参事(ごみゼロ推進担当)
持ち去りを見たということであっても、なかなか110番に通報するというのは敷居が高いという部分がある方もいらっしゃるとは感じております。ですから、110番通報していただくのが望ましいとはいえ、区のほうであれば気軽に電話がしていただけるのかなというふうに感じますので、必ずしも110番通報というだけではなくて、とにかく情報をこちらのほうにいただいて、それを蓄積することによって先回り、区の職員が先回りをして、そこにいろんな掲示物を出したり、早朝にそこへ出向いていくという対策はできますので、罰金という罰則があるということを表示をしながら抑止力を高めていくというふうに努めて、継続してそういうことを区のほうでやっていく以外に、なかなか簡便な方法で通報していただくというのは現在のところちょっと思いつかない段階でございます。
北原委員
地域全体で、とにかく持ち去りは許さないんだという、そういうような風潮が出てくると、そうすると必然的に減ってくるのかなと思います。
ところで、最後の質問になりますけれども、罰則規定を既に導入している区があると思います。何個ぐらいあって、そしてそこでの成果について調べられていると思いますのでお尋ねをいたします。
波多江環境部副参事(ごみゼロ推進担当)
23区の中で申し上げますと、14区が、20万円以下の罰金ということで既に罰則を導入しております。取り組みの成果といたしましては、第4ブロックで申し上げますと、杉並区などでは裁判に持ち込んで、最高裁まで争って有罪にしたというようなことを聞いてございますし、それから豊島区においても、パトロールもあわせてやっておりますということで、27年度と28年度は罰金刑の告発自体がゼロ件まで落ちているということであったり、板橋区については、罰金刑の告発自体が、27年度がゼロ件、28年度1件というような成果が出ております。その以前にはもっと件数があって、通報自体が、板橋区の場合、年50件もあるというようなことでございまして、それから練馬区の場合には、27年度は警告書の発行件数というのが6件だったのが、28年度に3件になりましたというようなことで、やはり罰金刑を入れている区においては告発自体が減ってきておりますということで成果が出ております。
久保委員
今、北原委員のほうから、警察とかに届けるのはなかなかハードルが高かったりして、すぐに届けられないと。今、スマートフォン向けアプリケーションの導入って、ごみゼロ推進始めているかと思うんですけれども、私もちょっといろんなところで、これは怪しいなと思うとすぐスマートフォンで撮影してしまったりするのですが、持ち去り業者かななんて思うとですね。そのスマートフォンなどで撮影をして、それをすぐごみゼロ推進のほうに情報提供をするというような、誰もがそうしちゃうとごちゃごちゃになっちゃうかもしれないんですけれども、例えば特定の町会の担当の方であるとか、そういう方たちとはそういう連携をしてみるとかという、そんなことはしていないんですか。
波多江環境部副参事(ごみゼロ推進担当)
現状では、町会の役員の方に向けて、写真を送ってくださいという呼びかけはしてございませんけれども、違うケースでは写真を撮られたことがあったんですけど、持ち去りの現場を撮って送られたというケースはちょっと記憶にはないです。
久保委員
そういったこともね、110番をしたりとか、あと早朝であって、なかなか区のほうに、役所に電話してもつながるわけではないわけですから、やっぱり目撃して、このままにしておいたらいけないなという方もおいでになられるわけでしょうから、その辺のところも協議をされたらいかがかなと思いますし、あと、監視カメラのこともですけれども、もちろんその場所は映しているところは違いますけれども、両方で、監視カメラはいろんなカメラが今、防犯カメラも設置をされていて、そういう中で活用ができることもあるのではないかなと思うので、今回この条例導入、今回新設されるというようなところにあわせて少し御検討いただいたらいいのではないかなと思いますが、その辺いかがですか。
波多江環境部副参事(ごみゼロ推進担当)
今、要綱で定めてございます監視カメラについては目的が制限されているということがあって、それをすぐに活用はできないということはあると思いますけれども、一定材料としてこちらが使うということについて検討の余地がないか、そこの部分、どんなふうに活用ができるものなのかというところについては検討をしてみたいと考えております。
小杉委員
委員のお話を先ほどから聞いていてちょっと思ったのが、缶の回収についてですね。よくホームレスの皆さんが生活のためにアルミ缶を回収して、それを売って生活しているということを、例えば見たとしたら、まあいいんじゃないのというふうに今までは思っていたんですけど、今後は罰則がつくということで、だめだよという話をするということで、中野区よりも新宿のほうが多いとは思うんですけれども、そういった一定のところだと、中野にもいるんでしょうけれども、ホームレスの方がそういうのをやって生活をしているということですが、それについて、例えば他区、23区内で、こういったほかの14区で罰則をやるというところで、何か経験とか、そういった話というのは聞いているのはありますかね。結構厳しく、生活の資金が切れるわけですので、なかなかそういったところで、非常に諸刃の刃のところもあると思うんですが、その辺は何か聞いているところってありますか。
波多江環境部副参事(ごみゼロ推進担当)
ちょっとその缶を回収したお金で生活の資金にするというケースがあることを把握はしていますけれども、他区からそのことについての情報を得ているというわけではございません。また、生活に困窮しているということであれば、やはり生活保護法の中でのきちんとした保護を受けるべきではないかと考えます。
小杉委員
はい、わかりました。
あともう一つ、先ほど久保委員が質疑されていましたけれども、GPSの調査で、もし事業者が特定したら、それはきちんと警告なり指導をするということでよろしいんですよね。それはできないという話じゃないですよね。
波多江環境部副参事(ごみゼロ推進担当)
事業者がもし万が一特定ができるようであれば指導する、これ以上やらないようにということできちんと対応していくということでございます。
内野委員
二つあるんですけど、一つは、このGPSの問題なんですけれども、刑事手続上のGPS捜査というのは、プライバシーの侵害をし得るものだから、これは無令状で行ってはいけないというふうに判断されておりますけれども、今回のこのGPS調査って、GPSを古紙につけた瞬間にその軌跡がわかるものじゃないですか、GPSの調査も含めて。今回は目的が、その持ち込んだ先を特定するためであるから、つけた場所から目的地までの間の区間はブラインド、見えないような状態の調査ということになるんですね。一度、僕、捜査のあれ見たことがあるんですけども。その軌跡がずっと出てきちゃうわけですね。そのGPSのついているところから持ち込まれるまでの間のエリア、どこに行ったかという地図上の線ができちゃうわけですね。なので、その目的地を特定するためだけだから、その区間の間は見えないようなやり方になっているのかというような――ちょっと難しいですかね。
波多江環境部副参事(ごみゼロ推進担当)
要するに、車の軌跡としてはわかります。そうしないと、持ち込んだ先もわからないわけですから。目的はあくまでも、要するにその軌跡が途絶えたところですよね。持ち込まれるとそこで動かなくなりますから、そこがどこの会社、古紙問屋だったかということがわかるということで、軌跡がわからないということではないです。
内野委員
そうすると、捜査は令状がなきゃだめだけれども、調査は令状なしでもできるというところは、やっぱり目的が違うからというふうに理解しておいていいんですかね。
白土環境部長
警察の捜査で、GPSの捜査が問題になったということに関しては、本年の3月15日の最高裁の大法廷判決、このことを指しているわけでございますが、この事案については、被告人、捜査の段階では被疑者でございますけれども、複数の共犯者とともに犯したと疑われていた窃盗事件に関して、組織性の有無、程度、それから組織内における被告人の役割を含む犯行の全容を解明するための捜査の一環として、約6カ月半、被告人、共犯者のほか、被告人の知人女性の使用する蓋然性のあった自動車等、合計19台に、同人らの承諾なく、かつ令状を取得することなくGPS端末を取りつけたということで、相当長期間にわたって継続的に、網羅的に、その動きを把握して捜査に役立てていたということがございます。
今回については、その持ち去りの現場から古紙問屋まで、非常に限定された時間ということもございますし、私どもの調査の目的は犯罪捜査のためではもちろんございません。それから、実質上、刑事責任追及のための資料を取得するという目的でもございませんので、全く純粋に行政目的のための行政手続上の問題ということでございますので、問題ないというふうに考えてございます。
内野委員
ありがとうございます。
それともう1個は、先ほど持ち去っていった人が問屋に持っていくとお金にかわるとおっしゃっていましたけれども、これはリサイクル事業として回収したものを持っていってお金にかわった。そのお金はどこに帰属することになるんですか。回収をされたときに、要するに、リサイクルの回収場所に古紙はみんなが置くわけですよね。それで、区の事業者が持っていくわけですよね。その事業者は、それを問屋に持っていってお金にかえて、そのお金はもう事業者さんが全部いただくということですか。
波多江環境部副参事(ごみゼロ推進担当)
はい。古紙を回収する、集団回収の実践団体と契約をしている古紙の回収業者が集めたものは、その業者が売って、古紙問屋におさめれば対価をいただくということですから、その業者のものになるということです。
委員長
他に質疑はありませんか。よろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
3番、食中毒の発生及び対応についての報告を求めます。
高橋環境部副参事(生活環境担当)
それでは、区内の食品営業施設におきまして不利益処分に至る食中毒事例が発生いたしましたので、お手元の資料に基づき御報告させていただきます。(資料4)
まず、1、事件の概要でございます。中野区内の飲食店にて、平成29年6月27日、会食した1グループ3名中3名が、同月29日から下痢、発熱などの食中毒症状を呈しました。中野区保健所で調査及び患者を含む検査を実施しましたところ、患者3名のうち2名の便から細菌でありますカンピロバクター菌を検出いたしました。さらに、患者の症状及び発症までの潜伏期間がその菌によるものとほぼ一致したこと、また、発症の原因となり得る共通食品は、当該飲食店での食事以外にないことから、当該飲食店での食事が原因の食中毒と断定したものでございます。
なお、区では、被害拡大防止のために、店側に対しまして、同月13日の営業自粛を指導した上、同月14日から19日まで6日間、営業停止の不利益処分を行いました。また、同月14日から20日までの7日間、区ホームページにおいて当該事業者の名称等を公表いたしました。
2、原因施設でございます。所在地は中野区中野、業種は飲食店営業(居酒屋)でございます。
3、食品衛生法違反の内容といたしましては、食中毒の原因となった食事の提供ということでございまして、食品衛生法第6条違反となります。
4、不利益処分の内容でございます。食品衛生法第55条に基づく営業停止7日間のところ、1日は営業自粛をいたしましたので、その分減算いたしまして6日間となってございます。
委員長、ここで休憩をいただいてよろしいでしょうか。
委員長
委員会を暫時休憩いたします。
(午前11時48分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午前11時49分)
ただいまの報告に対して、質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
その他の4番で何か報告はありますか。
伊藤区民サービス管理部副参事(戸籍住民担当)
マイナンバーカードの交付状況について、口頭報告をさせていただきます。
6月末現在、地方公共団体情報システム機構から区に届きましたカード受領数は約4万8,300枚で、交付通知書発送数は約4万4,500通、カード交付数は約3万5,500枚でございます。カード交付率は約10.8%となっております。現時点では、申請から交付まで約1カ月程度という状況で順調に交付手続が進んでおります。区では、交付通知書を発送して、まだマイナンバーカードをお受け取りになられていない方に対して、「区の窓口でお受け取りください」という勧奨通知書を順次送付しているところでございます。また、マイナンバーカードの取得勧奨ののぼり旗を、本庁舎1階ロビー及び地域事務所に設置し、普及促進を図っているところでございます。
簡単でございますが、報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対して、質疑はありませんか。
久保委員
すみません、1点だけ。10.8%というのは、23区の中で、他区と比較をして状況はどうなんですか。
伊藤区民サービス管理部副参事(戸籍住民担当)
東京都23区の中ですと、平均が11.4%、23区になっておりますので、それより若干落ちるというところでございます。全国的には約9.2%ということになっておりますので、それよりは上回っていると。
委員長
他に質疑はありませんか。よろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
ほかにありますか。
波多江環境部副参事(ごみゼロ推進担当)
私のほうからは、まず、ごみ分別アプリの外国語版の英語・中国語・ハングルの運用開始について御報告させていただきます。もう1点ございまして、ごみゼロ推進担当執務室の移転及び清掃リサイクル展示室の工事等についても御報告させていただきます。
まず、アプリの外国語版ですが、区では、ごみ分別アプリを平成28年7月から導入して運用してきたところですが、区では在住外国人が年々増加しております。外国人に向けたごみの分別や適正排出の理解促進が課題となっていることから、ごみ分別アプリの外国語版、言語としては、今、申し上げた3カ国語でございます。これを7月から運用開始いたしましたので御報告いたします。区のホームページには7月20日、区報には8月5日号に掲載予定でありまして、区報外国語版には9月に掲載する予定としております。なお、こうした多言語化の一環といたしまして、本年4月から粗大ごみ受付サービスの多言語による電話受付やインターネット受付を開始しておりますので、あわせて御報告いたします。以上でございます。
続けて、ごみゼロ推進担当執務室の移転及び清掃リサイクル展示室の工事等についてですが、現在の清掃車庫内にあるごみゼロ推進分野の執務室については、平成30年2月を目途に清掃事務所内のリサイクル展示室へ移転する予定となっております。これに伴い、展示室2階部分を執務室として使用するための設備等改修工事を本年10月から11月にかけて行う予定としております。現在、展示室は1階と2階を家具や古着などのリサイクル品の展示やフリーマーケットなどを行っております。工事期間中は、1階に展示品などを集約の上、通常どおり事業を行う予定でございます。
報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対して、質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
他に報告はありませんか。よろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ以上で、所管事項の報告を終了いたします。
次に、審査日程のその他に入ります。
委員会を暫時休憩します。
(午前11時54分)
委員長
再開いたします。
(午前11時56分)
休憩中に御協議いただきましたとおり、次回の委員会は8月31日(木曜日)午後1時に行うということで、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
本日予定した日程は全て終了しますが、各委員、理事者から何か発言はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で区民委員会を散会します。
(午前11時56分)