平成30年02月21日中野区議会本会議(第1回定例会)の会議録 1.平成30年(2018年)2月21日、中野区議会議事堂において開会された。 1.出席議員(41名) 1番 加 藤 たくま 2番 若 林 しげお 3番 日 野 たかし 4番 木 村 広 一 5番 ひやま 隆 6番 山 本 たかし 7番 渡 辺 たけし 8番 細 野 かよこ 9番 羽 鳥 だいすけ 10番 いでい 良 輔 11番 高 橋 かずちか 12番 内 川 和 久 13番 甲 田 ゆり子 14番 小 林 ぜんいち 15番 白 井 ひでふみ 16番 中 村 延 子 17番 内 野 大三郎 18番 小宮山 たかし 19番 広 川 まさのり 20番 欠 員 21番 佐 野 れいじ 22番 北 原 ともあき 23番 伊 東 しんじ 24番 平 山 英 明 25番 南 かつひこ 26番 小 林 秀 明 27番 森 たかゆき 28番 いながき じゅん子 29番 石 坂 わたる 30番 小 杉 一 男 31番 い さ 哲 郎 32番 大 内 しんご 33番 高 橋 ちあき 34番 伊 藤 正 信 35番 市 川 みのる 36番 篠 国 昭 37番 久 保 り か 38番 酒 井 たくや 39番 近 藤 さえ子 40番 むとう 有 子 41番 長 沢 和 彦 42番 来 住 和 行 1.欠席議員 な し 1.出席説明員 中 野 区 長 田 中 大 輔 副 区 長 川 崎 亨 副 区 長 本 田 武 志 教 育 長 田 辺 裕 子 政 策 室 長 髙 橋 信 一 経 営 室 長 篠 原 文 彦 新区役所整備担当部長 相 澤 明 郎 都市政策推進室長 奈 良 浩 二 西武新宿線沿線まちづくり担当部長 角 秀 行 地域支えあい推進室長 野 村 建 樹 区民サービス管理部長 戸 辺 眞 子ども教育部長、教育委員会事務局次長 横 山 俊 健康福祉部長 小 田 史 子 保 健 所 長 木 村 博 子 環 境 部 長 白 土 純 都市基盤部長 豊 川 士 朗 政策室参事(企画担当) 青 山 敬一郎 経営室参事(経営担当) 朝 井 めぐみ 1.本会の書記は下記のとおりである。 事 務 局 長 吉 村 恒 治 事務局次長 古 本 正 士 議事調査担当係長 鳥 居 誠 書 記 関 村 英 希 書 記 立 川 衛 書 記 若 見 元 彦 書 記 井 田 裕 之 書 記 冨 士 縄 篤 書 記 野 村 理 志 書 記 鎌 形 聡 美 書 記 香 月 俊 介 書 記 古 谷 友里香
議事日程(平成30年(2018年)2月21日午後1時開議) 日程第1 第6号議案 平成30年度中野区一般会計予算
午後1時00分開議 ○副議長(南かつひこ) 定足数に達しましたので、本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元に配付の議事日程表のとおりでありますので、さよう御了承願います。 昨日の会議に引き続き、一般質問を続行いたします。
中野区議会議員 内 川 和 久 1 保育行政について 2 避難所備蓄物資の保管について 3 町会、自治会の負担軽減について 4 その他
○副議長(南かつひこ) 最初に、内川和久議員。 〔[1]内川和久議員登壇 〕 ○12番(内川和久) 平成30年第1回定例会に当たり、自民党の立場で一般質問をさせていただきます。 質問は通告どおりですけれども、4番、その他のところで、(1)として中野消防団第5分団防災資器材格納庫について、その他の(2)としてマイナンバーカードの普及について、お聞きしたいと思います。 それでは、質問に移ります。 1番、保育行政についてお伺いいたします。ここでは、施設への立ち入り検査について、主にお聞きをいたします。 保育園待機児童ゼロの取り組みは、自治体にとって喫緊の課題であります。中野区においても、本年4月の保育園待機児童ゼロに向け、緊急対策本部を立ち上げ、取り組みを強化しているところです。こうした取り組みにより、今後、保育施設の数はますます増加していくことになるわけですが、その一方で、保育の質に関する問題が今後ますます顕在化してくると想定をされます。 新聞報道によれば、2016年度に自治体による立ち入り検査を受けた保育施設は対象施設の65%にとどまるという結果でありました。その中で最も実施割合が低かったのは東京都の15%とのことです。また、立ち入り検査の結果、4割もの施設で問題が発覚し、改善が求められる結果となっています。その主な内容としては、「避難訓練を適切に実施していない」が最も多く、次いで「健康診断を適切に実施していない」や「保育士の割合が低い」などが上位を占めています。また、2017年、兵庫県姫路市で起きた事例では、実体のない保育士を給付費に計上していたほか、定員を超える子どもを預かって独自に保育料を徴収していた不正経理、さらには外注した給食が子どもの人数より少なく子ども1人当たりの給食の量が減らされていたという事実など、衝撃を与えました。こうした子どもたちの命にもかかわる問題については決して手抜かりがあってはいけません。安心して子どもを預けられる環境を確保するとともに、保育の質をさらに高めていくためにも、これまで以上に保育所への立ち入り検査を充実させることが求められています。 そこで、幾つかお聞きします。 調査結果によれば、自治体による立ち入りの体制が「充実している」と答えたのは全体の64%にとどまりました。「やや不安」や「不安」と回答した者は全体の35%で、その理由としては90%が人手不足を挙げています。現在、中野区においては幾つの保育施設が現存し、その立ち入り検査はどのように行われているのか、お答えをください。 また、立ち入り検査の結果、どのような問題点が浮上し、それに対し、どう区として対処しているのかをあわせてお答えください。 次に、自治体職員の定数削減など行政のスリム化が進められる一方で、今後増加する保育施設に加え、企業主導型保育施設など新たな保育施設もふえていくことが想定をされます。こうした状況のもと、立ち入り検査にかかわる職員体制に不安はないのか、お答えをください。 この項の最後に、保育の質を向上させるため、こうした保育施設に対する適切な立ち入り検査や指導を強化していくことは子どもたちの安全を守るためもちろん大切ですが、そうした指導の結果を受けて、各保育施設の運営に対する支援体制をより充実させ、問題の改善を図っていくことも区として重要な責務ではないかと思います。こうした保育施設に対する支援体制に対し、区は今後どのように取り組んでいくつもりなのか、お考えをお聞かせください。 待機児童の解消とあわせ、子どもたちの安全を確保するための取り組みを強化することを求めます。 2番、避難所備蓄物資の保管についてお伺いをいたします。 中野中学校跡施設、旧九中跡施設については、現在、校舎の部分は避難所として、校庭の部分については近隣保育園の園舎建てかえによる暫定的な保育園として園舎の工事が進められております。区内の小・中学校施設は、災害時の避難所として重要な役割を果たすのは言うまでもありません。地域住民の避難先として、また備蓄物資の保管場所として利用されています。 先日、地域の避難所運営会議の方たちと中野中学校跡施設を拝見させていただきました。現在空き家状態ということで、印刷物等、実にさまざまなものが校舎内に保管をされておりました。その中でも、他の避難所の備蓄物資が多く保管されていることには地域の方々も驚いています。保管されている避難所備蓄物資は、避難所に指定されている小学校では中野本郷、向台、旧桃丘、中野神明、同じく中学校では南中野、第十中、第十中集中備蓄倉庫の分です。そのほかに、私立宝仙学園、平和の森公園集中備蓄倉庫分なども保管をされていました。このことは、中野中学校跡施設を避難所として利用する地域の町会・自治会長にも知らされていなかったとのことです。これら、他の避難所の備蓄物資の保管期間としては小・中学校の再編による建てかえ完了までとしていますが、中には「中野中学校跡施設存続の間」と期間が定まっていないものもあり、災害時緊急を要する場合の対応に不安を覚えます。 そこで、幾つかお聞きします。 中野中学校跡施設のように、他の避難所の備蓄物資を保管しているところは他にもあるのでしょうか。 また、大規模災害時には、このような避難所備蓄物資はどのようにして当該避難所まで運ぶのか、輸送運搬の手段について、区のお考えをお聞かせください。 さらに、「中野中学校跡施設存続の間」とあるものはどの時期に当該避難所へ移動させるつもりなのか、あわせてお答えをください。 次に、避難所備蓄物資の充実や拡充が言われている昨今、避難所における備蓄物資の保管スペースは十分に当該避難所に確保できているのか、お答えをください。 関連して、中野中学校跡施設の現在の管理状況をお聞きします。当施設は、堀越学園への貸し付けが終了した平成29年10月以降、さきにも述べた避難所備蓄物資等の倉庫機能以外としては利用がされていません。昨年の第3回定例会の総括質疑でもお聞きしましたが、施設の一部では雨漏りが発生している箇所もある状態とのことであり、施設の維持管理のあり方が懸念されているところであります。建物は人が使っていないと劣化が進みます。定期的な空気の入れかえや水道、電気などのライフラインの点検、災害時の無線設備など、どのように管理・点検が行われているのか、お答えください。 3番、町会、自治会への負担軽減について、お聞きいたします。 区民の町会・自治会活動への参加の促進に関する検討会が昨年11月と12月に開催をされました。この検討会は、区と町会連合会が共催で行っているもので、今年度4回行い、年度末には検討結果がまとまるとのことですが、先月の厚生委員会で、この検討会において実施された区内の町会・自治会長へのアンケートと区が各分野や関係機関に行った調査の結果が報告されました。町会・自治会長へのアンケート結果によりますと、町会・自治会への加入率については全体の約6割の町会・自治会が50%以上との回答でしたが、世帯数が多いほど加入率が低い傾向が見られるとのことでした。区内には町会・自治会が109あり、その3割は900世帯以上ですが、その約半数が加入率は50%以下と回答しており、加入率向上の取り組みが急務であることを改めて実感する結果でした。 また、町会・自治会長の皆さんが組織運営上の課題として三つ挙げたうち、最も多かったものは役員の高齢化や役員のなり手不足、第2位は町会・自治会の仕事がふえ役員の負担が多い、第3位は住民の町会・自治会への関心が低いでした。その他、マンション居住者の加入率が低いや活動参加者の高齢化が進んでいるなどが上位を占めています。 そして、町会・自治会への行政機関などからの依頼事項のうち、負担を少なくしたいと感じているものを聞いたところ、最も多かったものは掲示板、回覧板の依頼というものでした。今回、区が各分野や警察、消防など関係機関に行った調査では、28年度に依頼した掲示板と回覧板の依頼件数は60件とのことですが、各町会・自治会ともこの調査に含まれないさまざまなところから依頼があるため、総数はもっと多いと推測されます。また、区や関係機関などが主催する会議体では、町会・自治会の代表者を委員として依頼している件数は29年度には52件とのことです。このうち、町会連合会が22件、地区長会連合会が9件、単位町会への依頼が21件とのことで、単位町会においても、地域の代表としてさまざまな地域施設の運営委員会や地域課題の検討会等に参加しているため、役員の負担は相当大きいことが明らかです。 そこでお聞きをいたします。 検討会は進行中で、今後まとめが報告されるとのことですが、まずはこれらのアンケート調査の結果を受けて、区が依頼している掲示板や回覧板、またさまざまな会議体への出席依頼について、区みずからが町会・自治会への負担を軽減する方策を打ち出すべきと考えますが、いかがでしょうか。お答えください。 例えば、負担が大きいものの上位であった掲示板、回覧板の依頼については、その一部をシルバー人材センターなどに委託できないものでしょうか。また、不要不急の会議体の精査や集約など、区として町会・自治会の負担軽減の具体策を打ち出すべきと思いますが、区のお考えをお聞かせください。 4番、その他の(1)に入ります。中野消防団第5分団防災資器材格納庫、いわゆる分団庫における訴訟について、お聞きいたします。 本件は、中野区の行政財産である土地の一部を中野消防団第5分団の分団本部兼防災資器材格納庫を建設して使用するための敷地として使用許可をしたところ、必要な手続が履践されておらず違法として控訴されたものです。昨年11月30日には東京高等裁判所において控訴棄却判決が言い渡され、同年12月12日には最高裁判所に上告の提起及び上告受理の申し立てが行われています。言うまでもなく、消防団の分団本部兼防災資器材格納庫は、災害時のいざというときに消防団が迅速に活動するための必要な設備であります。震災等の大規模災害時には消防署が全ての火災や救助の現場に対応することは不可能であり、活動が限定的に制約される可能性が高いことから、消防と連携して地域における災害対応を担うのが地元地域を熟知している消防団であります。そのために、中野・野方消防団の各分団にはそれぞれ分団本部兼防災資器材格納庫が配置をされていますが、現段階でそれがないのが中野消防団第5分団だけとなっています。 そこで幾つかお聞きします。 さきに述べた訴訟は、現在最高裁判所に上告中であり、その結果が待たれておりますが、仮に上告棄却と結審しても、その後また新たな訴訟が提起された場合にはこの分団本部兼防災資器材格納庫の整備はどのようになるのでしょうか。お聞きします。 次に、第5分団本部兼防災資器材格納庫が設置される予定の産業振興センターが所在する中野二丁目では土地区画整理事業が現在進行中であり、この訴訟が長引くような場合には、消防団や中野二丁目土地区画整理事業組合などと十分なヒアリングをした上で、当該土地区画整理事業の中でより実現可能な適正な場所へ設置することも含め再考すべきと考えますが、区のお考えをお聞かせください。 次に、その他の(2)マイナンバーカードの普及についてお聞きいたします。 平成27年度から交付が始まったマイナンバーカードですが、その交付率は、平成30年1月末現在、全国平均で約10.8%とのことです。中野区においては、現在約13.3%、約4万3,000枚の交付実績とのことです。 マイナンバー制度については、平成28年1月から、社会保障、税、災害対策の分野でマイナンバーの利用が開始されました。平成29年11月には国や地方公共団体間での情報連携の本格運用が始まり、情報提供ネットワークシステムを利用して確認が必要な方の情報を他の自治体等に照会できるようになりました。これにより、対象となる行政手続では、申請に当たってマイナンバーを記載すれば書類の添付が省略できることとなりました。区のホームページを見てみますと、情報連携に伴って省略できる書類の一覧が手続ごとに記載されており、確認できるようになっています。今後もこうした情報連携により添付書類が省略できる事務手続が順次拡大されていくとのことです。 マイナンバーの利用に当たっては、他人の成り済まし等を防止するため、マイナンバーを確認する書類とともに運転免許証などの身元を確認する書類が必要となりますが、マイナンバーカードがあればこれ1枚で両方が確認できる身分証となり、申請が効率的にできるようになります。マイナンバーカードは身分証としての利用のほか、公的個人認証の機能もあり、コンビニエンスストアで住民票の写しなど、証明書の交付を受けることもできます。 また、国は、マイナンバーに関連する自分自身の個人情報や行政機関同士の情報連携による個人情報のやりとりの履歴を確認できるマイナポータルの本格運用を昨年11月から開始しました。さらに、国は、利用者が作成する番号と各種事業の利用者番号をひもづけるマイキープラットフォームを構築しています。このマイキープラットフォームでは、各種利用証のマイナンバーカードへの一元化や自治体ポイント制度における活用などの実証実験も始められているところです。マイナンバー制度による情報連携や公的個人認証機能の活用によるマイナポータルやマイキープラットフォームといった仕組みが構築されることで、区民の利便性がさらに向上し、行政事務の効率化も進んでいくものと考えられます。区長の施政方針説明の中でも、マイナポータルなどの仕組みが発展することにより、将来は生活全般にわたって必要な人に必要なサービスの提供が可能になると述べています。そのためにはマイナンバーカードの普及が大変重要になります。 そこでお聞きをします。 今後、区では、マイナンバーカードの機能を活用して、どのような区民サービスの向上や利便性の向上、さらには地域活性化対策に取り組んでいくのか、お考えをお聞かせください。 また、マイナンバーカードの利便性が広く区民へ周知されていないように思われますが、今後の普及についてどのように進めていくのか、お考えをお聞かせください。 以上で全ての質問を終了いたします。御清聴ありがとうございました。 〔区長田中大輔登壇〕 ○区長(田中大輔) 内川議員の御質問にお答えをいたします。 保育行政に関連して、区が行う立ち入り検査、この実情についての御質問がありました。区における指導検査は、子ども・子育て支援法に基づき、平成28年度から実施をしているところであります。私立認可保育所等の検査対象園は63施設となっております。立ち入り検査につきましては、担当がチームを組みながら3カ年で行うこととしております。このうち、平成28年度は23施設で実施、平成29年度は29施設の検査を行ったところであります。残りの11施設につきましては平成30年度に検査完了予定であり、さらに新規開設園につきましても順次対応していく見通しであります。 立ち入り検査を行った際の問題点、また立ち入り検査にかかわる職員体制についての御質問もありました。検査における主な指摘事項としては、保育士の配置のあり方、避難・消火訓練の実施回数の不足、職員健康診断の一部未実施などであります。これらの事項につきましては、事業者に改善状況報告書の提出を求め、後日報告内容が履行されているか、実地確認を行っております。現在改善に取り組んでいる施設も数園ありますが、その他は改善が完了しております。職員の体制についてですが、現在の職員体制によって対応できているところですが、検査対象施設の増加にも対処できるよう、適切な職員体制を整えてまいります。 検査だけではなくて、その後の支援も大切ではないかという御質問がありました。これまでも日常的に保育士等が巡回するなどの方法で保育内容の改善についての助言なども行ってきているところであります。指導検査の結果、保育のあり方についての指摘事項があった場合にも、保育士等の専門職による支援を実施し、保育内容の改善に関するアドバイス等を行い、保育の質の向上に努めているところであります。 私からは以上です。 〔都市基盤部長豊川士朗登壇〕 ○都市基盤部長(豊川士朗) 私からは、まず、避難所備蓄物資の保管についてお答えをいたします。他の避難所の備蓄物資を保管している避難所施設の有無についてでございます。現在、中野中学校跡施設以外に、備蓄物資の保管スペースが足りない他の避難所に物資を保管している避難所は5カ所ございます。 それから、発災時の他避難所の備蓄物資の輸送手段でございます。大規模災害時に避難所を開設した施設には、区が緊急輸送業務の協力に関する協定を締結する団体のトラック等を使いまして必要な備蓄物資を搬送することとなってございます。なお、道路が寸断された場合を考慮いたしまして、水や食料など緊急性の高いものについては避難所に保管し、中野中学校跡施設等に保管している物資も必要に応じて区の直営班を使うなどいたしまして迅速に避難所へ運ぶものとしてございます。 それから、施設存続の間保管となる備蓄物資の移動時期についてでございます。現在23カ所の避難所においてその備蓄物資の全部または一部を他の施設に保管してございますが、本来の配備先が確保できた際には順次移動することになってございます。 それから、避難所における備蓄物資保管スペースの確保状況についてでございます。災害用の備蓄物資の十分な保管スペースを確保できていない避難所が存在いたしますが、小・中学校の改築や区有施設の新築に当たりましては施設内に専用の備蓄倉庫を確保したり、東大附属中等教育学校避難所のように隣接の南台いちょう公園内に備蓄倉庫をつくるなど、備蓄物資の保管スペース確保に努めてございます。 次に、中野消防団第5分団本部の整備についてでございます。中野消防団第5分団本部建設に関する訴訟については係争中でございますが、結審した場合には判決に従い適切な対応をしてまいります。新たな訴訟が提起された場合には、その内容を精査した上で応訴すべきは応訴していくことになります。訴訟があることが実現不可能な条件となるとは考えてはございません。 〔経営室長篠原文彦登壇〕 ○経営室長(篠原文彦) 中野中学校跡施設の維持管理のあり方についての御質問にお答えをいたします。 中野中学校跡施設の建物につきましては、機械警備や電気工作物の保守点検等を委託により管理をしております。保守点検等に伴う立ち合いにあわせまして、月に一、二回、職員による建物内の巡回、目視点検等を実施し、必要に応じまして修繕を行っているところでございます。当該施設は、現状におきましても災害時や臨時的使用を含めて区民が利用する可能性がある施設でございまして、今後も一定の安全性を確保した適切な維持管理に努めてまいります。 〔地域支えあい推進室長野村建樹登壇〕 ○地域支えあい推進室長(野村建樹) 町会・自治会の負担軽減という御質問でございました。掲示板や回覧板は、区民が情報を得る貴重な機会の一つであるとともに地域内のコミュニケーションを図る機会となっているとの声もあり、重要な役割を果たしていると考えてございます。また、町会・自治会の代表者を委員とする会議は区政参加の重要な機会と捉えてございます。しかしながら、今回実施いたしましたアンケート調査などでは町会・自治会役員の負担軽減についての御意見も多く寄せられてございます。これらを踏まえまして、区としましては、回覧や掲示物の依頼、会議体への参加要請など、町会への依頼事項につきまして窓口を一本化するほか、町会の掲示板への掲示作業等につきましてはシルバー人材センターの活用についても検討してまいりたいというふうに思ってございます。 〔政策室長髙橋信一登壇〕 ○政策室長(髙橋信一) 私からは、マイナンバーカードの利活用推進についてお答えいたします。 国では、マイナポータルと民間のさまざまなサービス基盤との連携によります、相続、介護、引っ越し等のライフイベントに係る手続のワンストップ化や、マイナンバーカードの健康保険証としての利用のほか、公的個人認証のスマートフォンへの格納などを検討しており、今後さらに利便性の向上が見込まれるところでございます。区においても、マイナポータルを活用した子育てに関する手続のワンストップ化についてできるだけ早期に開始できるよう準備を進めているところでございます。こうしたマイナンバーカードの利活用について積極的に検討を進め、地域活性化も含め、さらなる区民サービスの向上と行政事務の効率化を図っていきたいと考えてございます。 〔区民サービス管理部長戸辺眞登壇〕 ○区民サービス管理部長(戸辺眞) 私からは、マイナンバーカードの周知や普及についてお答えいたします。 マイナンバーカードの普及促進に向けまして、区報やホームページ、ポスター、チラシなどで積極的に周知しているところでございます。また、マイナンバーカードを申請したにもかかわらず、マイナンバーカードを受け取りに来られていない方が相当数いらっしゃるということから、受け取りの勧奨通知や電話案内を行っているところでございます。来年度は、こうした取り組みに加え、住民基本台帳カードからマイナンバーカードへの切りかえ勧奨通知を一斉に送付することを計画しており、より一層マイナンバーカードの普及促進に努めていく考えでございます。 〔[2]内川和久議員登壇 〕 ○12番(内川和久) 再質問をさせていただきます。 2点ほどお聞きをいたします。 一つは、避難所の備蓄物資の件でございますけれども、先ほどの答弁の中で、災害時に道路等が通行できなくなった場合でも区の直営班を使って運ぶとおっしゃっていましたけれども、具体的にどのように運ぶのか、お聞きをしたいと思います。 それともう1点、第5分団の分団庫の件に関してですが、これは最高裁で結審して、その後新たな訴訟がされた場合にどんどんとまた年数が過ぎていくことが想定されるわけですけれども、その間に中野二丁目の土地区画整理事業はどんどんと進んでいってしまいます。下手をすると、今予定されている産業振興センターから移すことが不可能となるようなタイミングが出てきてしまうのかなと。そこら辺のタイミングと、この訴訟の期間、どこまで我慢していくのか、そこら辺をもう1回お聞きしたいと思います。 〔都市基盤部長豊川士朗登壇〕 ○都市基盤部長(豊川士朗) 内川議員の再質問にお答えいたします。 まず、備蓄物資の輸送手段、区の直営班についてでございますが、これは必要に応じて人力等を使用して運ぶというふうなことを想定してございます。 それから、第5分団の分団本部の整備についてでございますが、これはあくまでも現在想定しております産業振興センター敷地内で整備をしていくと、そんなことで考えているところでございます。 ○副議長(南かつひこ) 以上で内川和久議員の質問は終わります。
中野区議会議員 白 井 ひでふみ 1 防犯・災害対策について 2 就学援助費について 3 高齢者の住宅施策について 4 がん検診等について 5 障がい者施策について 6 中野東中学校複合施設について 7 中野駅周辺まちづくりについて 8 その他
○副議長(南かつひこ) 次に、白井ひでふみ議員。 〔白井ひでふみ議員登壇〕 ○15番(白井ひでふみ) 平成30年第1回定例会に当たり、公明党の立場から一般質問を行います。 初めに、1、防犯・災害対策について、防犯カメラの設置について伺います。 区内の町会や自治会、商店会などが設置主体者となる防犯カメラの設置について、防犯力強化のため、区は設置費用の一部助成を行ってまいりました。この間設置費用の助成額の増額も行ってきたところです。先行して防犯カメラを設置した町会や自治会、商店会などの設置主体者と直近に設置をした主体者には費用負担において差が生じてきています。また、防犯カメラの設置がなされていない、防犯カメラ空白地域においては、子どもたちの安全・安心の防犯の観点から、中野区教育委員会が設置主体者となり、小学校通学路への防犯カメラの設置を平成27年、28年と行ってきたところです。安全・安心のため防犯カメラの設置を推進してきた地域においては費用の負担がのしかかり、防犯カメラの設置を進めてこなかった地域では区が防犯カメラの設置をしてくれるので費用負担がないとなれば、設置助成制度は成り立たなくなります。現在、設置をしている防犯カメラを取り外したほうが得であるとの判断に傾けば、これまでの取り組みを覆しかねないことにさえなります。先行して設置を進めてきた地域における費用負担の軽減、なかんずく電気代やメモリ交換費用など、メンテナンス費用等の維持管理費の助成が必要であると考えるゆえんです。この不公平の是正のためにも、防犯カメラの設置助成とともに維持管理費等の助成制度を創設すべきと求めてきたところですが、平成30年度の新たな事業として、防犯カメラの維持管理費等の助成制度が盛り込まれたことは大いに評価するところです。 改めて、防犯カメラの設置助成制度と新しく実施をする維持管理費等の助成制度はどのようなものとなるのか、概要をお尋ねします。 さらに、防犯力強化のため、区が設置主体者となり、区内幹線道路の主要交差点の58カ所、一つの交差点に2台の防犯カメラを設置予定で、合計116台の設置を行うこととする新規の事業が予定されています。 一方、中野区の防災センターに災害対策情報システムの導入も来年度の予算案に盛り込まれています。現在設置されている防犯カメラの記録画像の大半は、防犯カメラの本体や防犯カメラの近くの記録媒体に一定期間保存され、一定期間後は自動で消去される仕組みとなっており、警察等の要請を受けて記録画像を開示する仕様としています。 そこで、区が設置主体者となる主要交差点の防犯カメラについては区の防災センターへ記録画像を送信できる仕組みとし、区の防災センターに導入予定の災害対策情報システムは点在する防犯カメラの記録画像を一元管理できる仕組みとすれば、防犯対策だけでなく、災害時に区内の状況を迅速に把握するツールとなり、災害対策の大きな力となるとともに首都圏の安全・安心のモデルケースともなると考えます。防犯カメラの記録画像を活用するに当たっては、プライバシーに考慮をし、災害時等の限定活用とした上で災害対策カメラとしても活用する、防犯カメラに災害対策の役割を付加すべきと考えますが、お伺いいたします。 また、防犯カメラの記録画像を送信するシステムの選別においては、セキュリティー面を最も重視しながらも導入コストが安価であると言われる、中野区において新たに導入予定である地域BWAの活用も含め検討すべきと考えますが、お伺いをいたします。 次に、防災行政無線を個々に受信できる個別受信機等について、伺います。 防災行政無線のデジタル化が平成30年度で完了する予定となっており、完了後はアナログ方式の戸別受信機が使用できなくなります。アナログ方式の戸別受信機をデジタル方式へと徐々に更新を進めてきたところですが、費用面などを考慮して、来年度からは固定電話や携帯電話に直接音声で防災行政無線の放送内容を伝えるシステムに変更することとしています。電話を活用したこの新しいシステムは、屋内では聞こえにくい防災行政無線の短所を補うこととなり、特に高齢者や障害者など支援を必要とする方々への情報提供に大いに役立つものとなります。電話を活用した新しい情報伝達システムを使用できる対象者に支援を必要とする方々を加えるべきことを望みますが、区の考えを伺います。 次に、防災協定について伺います。 過日の2月6日、里まち連携都市であるみなかみ町と中野区との間に防災協定が締結されました。災害救助法の適用がなされるような大規模災害時において、区内での復旧・復興期に避難所生活が長期に及ぶことが想定されることから、災害時の相互協力はもちろんとして、大規模災害時に中野区民の受け入れが可能となる遠隔避難所先として連携都市との交渉を推進すべきと述べてきたところです。大規模災害時に中野区民の受け入れを可能とする遠隔避難所の設置を想定した施策はこの防災協定に盛り込まれているのかを伺い、この項の質問を終わります。 次に、就学援助費について、新入学学用品費等について伺います。 就学援助制度とは、小学校や中学校に通う子どもたちが学校で楽しく勉強できるように文具や教材、給食などの費用を援助する制度を指します。学校教育法第19条において、経済的理由によって就学困難と認められる学齢児童・生徒の保護者に対しては、市町村は必要な援助を与えなければならないと規定されています。就学援助の対象は、生活保護を受給している世帯の要保護児童・生徒と、それに準じた世帯の準要保護児童・生徒に分かれており、準要保護児童・生徒への援助の基準や内容はそれぞれの自治体で異なっています。就学援助の支給内容は、学用品費、新入学学用品費、給食費、クラブ活動費、修学旅行費、移動教室費、校外活動費、校内鑑賞教室費、卒業アルバム代、通学費、医療費など多岐にわたります。この支給内容のうち、新入学学用品費については、小学1年生、中学1年生の新1年生を対象としますが、支給される時期が4月の入学式を過ぎた6月に支給されており、入学前の支給とともに支給金額の増額を、公明党として推進してきたところです。 昨年3月、衆議院文科委員会で、我が党の富田茂之議員が質疑で取り上げたことが節目となり、「児童・生徒の保護者」とこれまでの限定された対象者の記載に、「就学予定者の保護者」との対象を加えた要綱の改正がなされ、また支給される助成金額自体もおおむね2倍近くまで増額されました。これを受け、中野区においても新入学学用品費の前倒しでの支給と支給金額の増額をすべきと要望してきたところです。来月の3月には、中野区においても初めての前倒しでの支給が始まります。また、来年度予算には支給金額の増額も盛り込まれており、評価するところです。 改めて伺いますが、準要保護児童・生徒を対象とした来年度の新入学学用品費の支給額は幾らから幾らとなったのか、お尋ねします。 また、来月の3月に支給される新入学学用品費は増額前の支給金額となってしまいます。6月に支給される対象者と支給金額に差が生じるようでは前倒しの支給に意味がなくなってしまいます。前倒しの支給対象者にも差額の支給を行うべきと考えますが、伺います。 小学校や中学校の特別支援学級に在籍または通級している児童・生徒の保護者の方を対象とした、通学や学用品など必要な費用を援助する特別支援教室就学奨励費の支給内容にも新1年生を対象とした新入学児童生徒学用品費があります。この新入学児童生徒学用品費の支給額についても同様に増額の適用がなされることとなるのかを伺い、この項の質問を終わります。 次に、3、高齢者の住宅施策について伺います。 高齢であるとの理由から、賃貸物件の入居を断られ、なかなか転居先が決まらないとの御相談をお受けします。住みなれた地域で暮らし続けるための支援策、言いかえれば、不動産所有者が高齢者へ物件を貸すに当たっての不安を解消するための施策が必要に迫られています。 中野区は、24時間365日の見守りとして、慢性疾患などを要件としない全ての高齢者や障害者を対象とした中野区独自の緊急通報システムを平成25年度からスタートさせています。体調を崩されたときなどに対応できるこの制度は、高齢者などの住みかえ支援にも寄与できる制度です。しかし、身寄りのない入居者の方がお亡くなりになった際の課題がまだ残っています。身寄りのない高齢者がお亡くなりになった際の葬祭費や残された家財道具の整理については、現行法では、不動産所有者の責務、負担となるため、この点を支援する施策の必要性を説いてきたところです。 来年度から、この緊急通報システムと葬祭費、残存家財の整理をパッケージとした、(仮称)中野区あんしんパック住宅制度のモデル事業を始めると聞きます。この(仮称)中野区あんしんパック住宅制度は、東京都の公益財団法人東京都防災・建築まちづくりセンターが実施する、あんしん居住制度を利用した際に区が費用の一部を助成する仕組みとなっています。初回契約時に70歳以上80歳未満までの方は、契約時や更新時の費用を区が全額負担し、月額費用4,280円から5,280円を本人が負担することとしています。また、初回契約時80歳以上の方は、更新費用は区が全額負担、本人負担の月額費用は300円から1,300円と、70歳以上のプランに比べ利用料金が低く設定されていますが、初回契約時の費用の一部を区が負担するものの、本人負担は一括して46万円余もまとまった費用が必要となっています。モデル事業を始めることは大いに歓迎するところですが、改善を要望しておきたい点があります。 まず、この(仮称)中野区あんしんパック住宅制度を始めるに当たって、区はどのような効果を期待されているのか、お伺いいたします。 この制度が利用できる対象者を区は単身の高齢者世帯としていますが、高齢者のみの世帯や障害者世帯も新たに対象に加えるべきと考えますが、伺います。 やはり区の助成額については、経済的に苦しい高齢者世帯への支援策に欠けるところです。さらなる助成額の増額や分割払いや貸付制度など、もう一重な検討を要望いたしますが、伺います。 この項の次に、債務保証サービスについて伺います。 区内の民間賃貸住宅から区内の他の民間賃貸住宅へ住みかえをするに当たって、保証人がいない等の理由で住みかえが困難な高齢者世帯や障害者世帯に対し、区と協定を締結した民間債務保証会社の債務保証制度を利用した場合、その費用の一部を区が助成することで高齢者の住みかえを支援する債務保証サービス利用助成制度があります。区が現在協定を締結している債務保証会社は3社と少なく、また債務保証サービスを利用する際の手続が煩雑との理由から、近年の利用実績がない制度となっています。住宅セーフティネット法の改正がなされ、債務保証会社が国によって登録されることとなりました。この住宅セーフティネット法により登録された債務保証会社についても、区の費用の一部を助成する債務保証サービスの対象に加えるべきと考えますが、伺います。 また、現在登録されている債務保証会社は何社となっているのか、あわせて伺います。 さらに、煩雑と言われる債務保証サービスの利用手続の簡素化も検討すべきと伺って、この項の質問を終わります。 次に、がん検診等について、胃がん検診等について伺います。 区は、40歳から75歳までの5歳刻みで実施している胃がんハイリスク検査について、導入から5年を経過することから、平成30年度から対象年齢を拡大し、40歳以上全年齢の未受診者を対象とすることとしています。また、ピロリ菌除菌や内視鏡の検査が保険適用になっていることから、胃がんハイリスク検査がA判定になった方を胃がん検診の対象者とし、B・C・D判定で精密検査となった方には胃がん検診を行わず医療機関への受診勧奨を徹底するとしています。国の指針とは異なる胃がん検診のあり方を中野区として本格的に実施するに当たって、3点伺います。 まず、ハイリスク検査の対象年齢について、これまでの75歳までの上限年齢を撤廃する点は賛同いたしますが、下限の40歳からの対象年齢が変わっていない点です。これまでの5歳刻みで実施していた年齢を対象者の40歳以上全年齢を対象とすることを鑑み、混雑を回避するとの考えであると思いますが、40歳以上との根拠は、胃部X線検査など直接胃がんを発見するための年齢から導かれた年齢であり、ハイリスク検査の胃がん予防の観点からは低年齢での実施が望ましいと考えます。 佐賀県では、胃がんの原因の8割と言われるピロリ菌の撲滅のため、平成28年度から全国の自治体に先駆けて、県内の中学3年生を対象に任意のピロリ菌検査の実施をしています。ハイリスク検査の胃がんになりやすい傾向を把握する予防の観点、またピロリ菌除菌や内視鏡検査が15歳から保険適用となっていることを踏まえ、対象年齢の引き下げを検討すべきと考えますが、伺います。 また、国のがん検診のための指針においては胃がん内視鏡検査が導入され、他区においても胃がん検診の内視鏡検査の導入が進んできています。中野区においても胃がん検診の内視鏡検査の導入をすべきと考えますが、伺います。 胃がんハイリスク検査によるB・C・D判定の方への胃がん検診を今後は行わないこととしていますが、受診勧奨の取り組みは最も重要となります。この受診勧奨の取り組みの徹底がなされなければ、ハイリスク検査以後、胃がんになりやすい傾向の方が精密検査未受診のまま放置状態となってしまいます。精密検査の未受診者への受診勧奨を徹底するとの取り組みを示されていますが、勧奨通知を送付する以外の取り組みの強化策はどのような対策を検討されているのか、伺って、この項の質問を終わります。 次に、障がい者施策について伺います。 東京都は、来年度の新規事業として、民間の障害福祉サービスと職員宿舎借り上げ支援事業を始める予定としています。職員住宅の借り上げを支援することで、福祉・介護人材の確保、定着を図るとともに、施設による防災の取り組みを計画的に進め、地域の災害福祉拠点として災害時の迅速な対応を推進するとの目的を示しています。 東京都によると、災害時に備え、福祉避難所の指定を受けている、または福祉避難所として災害時応援協定を締結している、かつ職員の宿舎を確保し災害対応要員を配置する事業所などを対象に、宿舎の借り上げ費用の助成を行う予定というものです。保育施設、介護施設、そして来年度からの障害者施設の宿舎借り上げ助成を実施することで、二次避難所の指定を受けた民間の福祉施設などにおいて職員宿舎の借り上げ助成制度が整うこととなります。 現在、中野区が指定している二次避難所のうち、障害者対象施設は7カ所となっており、そのうち民間の障害者福祉施設は1カ所となっています。障害者施策の充実と防災対策拡充の観点から、都の助成制度の活用を促し、区としての取り組みを進めるべきと思いますが、障害者施設といっても施設によって設備や機能などさまざまな形態があります。そこで、二次避難所として区が指定する障害者福祉避難所の基準について、宿泊できる人数や災害時に必要な機能や設備などについて、区としての判断基準を改めて検討し、職員宿舎借り上げ支援事業制度を活用しての障害者福祉避難所を拡充する取り組みを進めるべきではないかと考えますが、伺い、この項の質問を終わります。 次に、中野東中学校複合施設について伺います。 先日、子ども文教委員会の地方行政視察において、富山市にある「とやまこどもプラザ」を訪問いたしました。とやまこどもプラザは、こども図書館と子育て支援センターをあわせた施設が主な構成となっています。一般向けの図書が置かれた図書館スペースとは別に、就学前、小学校の低・中学年向けの書籍を中心に選定、蔵書され、さらに保護者が手にとれるようにと子育て関連書籍もおさめられたこども図書館スペースと、遊具が配置されたこどもひろばが施設の大半を占めています。子育て支援センターにおける子育て相談ブースのほか、図書館内で遊ぶ子どもたちや保護者の方に職員が巡回しての声かけは敷居の低い子育て相談ともなっていると伺いました。 こども図書館は、隣接する一般向けの図書館の落ちついたデザインや色合いとは対照的にポップな色調と斬新なデザインからなり、探検したくなる空間をコンセプトに設計されたとのことでした。子どもが心豊かに成長していくための読書を通じた学びや遊び等による交流体験機会の提供や、子育て家庭の育児不安を解消するための施設との考えに羨望さえ覚えました。また、日に20分ほどのスタッフによる手遊びや季節の歌を紹介するコーナーが設けられており、子どもたちや保護者の方はこのコーナーをショータイムと呼び、大変に人気があるとのことでしたが、実際に拝見させていただいた折に、食い入るように見つめる子どもたちに得心がいったところです。 さて、中野東中学校複合施設に配置される区の新図書館については、三つのフロアからなる図書館の設計となっています。フロアごとに、一般の図書館、ビジネス図書館、そして子育て支援関連の図書館との特色ある図書館として整備されることとなっています。また、複合施設には、将来的に児童相談所の移管を見据え、(仮称)総合子どもセンターが併設されることとなっています。そこで、新図書館の特徴の一つである子育て支援関連の図書館を、その特徴を最大限に生かし、子どもたちや保護者たちの方がまた行きたいと思ってもらえるように、大いに工夫を凝らした子ども図書館として整備していただきたいと思いますが、この新設される子育て関連図書館はどのような創意工夫を凝らした図書館となるのか、伺います。 また、とやまこどもプラザのこども図書館内を巡回しての子育て相談の例を挙げさせていただきましたが、(仮称)総合子どもセンターと新図書館が併設される複合施設であることから、連携した相談しやすい環境づくりを進めるべきと考えますが、伺って、この項の質問を終わります。 次に、中野駅周辺まちづくりについて、中野駅新北口駅前エリアについて伺います。 中野駅新北口駅前エリアのまちづくりは、中野区役所の移転、中野駅西側南北通路及び橋上駅舎、さらにシンボルとなる大規模集客施設の整備など、区が掲げるグローバル都市づくりの中心となる拠点形成とともに、より安全で円滑な交通結節点の実現が不可欠です。当該エリアにおいては、特に中野駅西側南北通路等からつながる大規模集客施設へ向けて、誰もが安全で円滑に移動しやすいユニバーサルデザインを取り入れた歩行者動線の最適な配置により中野駅周辺における回遊性の向上を図るとともに、交通広場や自動車・自転車駐車場、滞留空間の機能的かつ効率的な配置が求められています。中野の交通結節点としての安全性と利便性の向上を図るため、公共基盤の整備において都市施設や地区計画に基づく地区施設、面整備事業など、さらに新しい都市計画素案が示されている段階です。駅前広場計画指針に基づき交通空間と環境空間の考えから算出された公共基盤の整備は、中野駅西側南北通路及び中野駅北口駅前広場からつながる歩行者デッキや地上の歩行者動線により、中野四季の都市(まち)や中野五丁目地区、新しい区役所など、地区内外の円滑な歩行者ネットワークを形成する動線の幅員、面積の概略が示されています。この中野駅西側南北通路から大規模集客施設や中野四季の都市(まち)に向けての歩行者動線の幅員、滞留空間を、交通広場上部を活用することにより、より広い安全な歩行者動線や滞留空間を確保するとともに、にぎわいの空間やシティーマネジメントにおける財源を捻出できる空間として活用できるように検討すべきと考えます。公共基盤整備からの空間確保とともに、区役所・サンプラザの整備における開発者の協力に基づく整備も視野に検討すべきと考えますが、伺って、私の全ての質問を終わります。 〔区長田中大輔登壇〕 ○区長(田中大輔) 白井議員の御質問にお答えいたします。 防犯・災害対策についてのうち、防犯カメラに係る事業についての御質問です。町会や自治会、商店街などの地域団体が防犯カメラを設置する場合、地域団体が負担する割合は設置に要した費用の12分の1を支払うこととなり、残りの12分の11、これを区と都が負担することになる、こうした事業を予定しているところであります。 また、防犯カメラの維持管理費の助成につきましては、これまで区の助成制度を活用して設置した防犯カメラに対して、電気代やメンテナンス代などの維持費について1台につき年間上限1万2,000円を補助するというものを考えているところでございます。 次に、防犯カメラの災害時の活用や地域BWAの活用についてであります。主要交差点に設置する防犯カメラを災害時に活用することは、現在計画している設置場所、また防犯カメラの性能、システムなどを確認しながらできるものは活用するという考え方で検討をしていきたいと考えております。また、地域BWAの活用につきましては今後研究に努めてまいります。 それから、緊急情報電話システムの利用対象者についてであります。現在、地域防災会に配備をしておりますアナログ式の戸別受信機が平成30年度末に使用できなくなりますことから、その代替伝達手段として、固定電話や携帯電話に直接音声で連絡する緊急情報電話システムを来年度導入する予定であります。このシステムでは新たな機器の設置や配線工事が不要でありますから、システム利用者の使い勝手や伝達手段としての特性等を検証し、障害者や高齢者などの支援を必要とする方々への拡大運用、これについても検討していきたいと考えております。 みなかみ町との防災協定の内容についてであります。2月6日に群馬県みなかみ町と締結をした災害時における相互応援に関する協定では、他の協定締結自治体と同様に、協定書第3条の4項に被災者の受け入れ及び一時収容のための施設の提供の項目が含まれております。みなかみ町の温泉旅館等が東日本大震災の際に東北の避難者の受け入れを行った、そうした実績もありますことから、遠隔避難場所の候補地として期待できるものと考えております。 次に、高齢者の住宅施策についての御質問の中で、(仮称)中野区あんしんパック住宅制度に期待する効果についての御質問がありました。この制度の活用によりまして、入居者は日常生活を送る上で安心感を得ることができ、貸し主のほうは入居者の事故に対する不安を軽減できるものと考えております。また、この制度を区不動産事業者及び福祉団体等が連携して推進することにより、単身高齢者による住まい探しのニーズと空き室を安心して貸したいという貸し主のニーズのマッチングが進み、区内における住宅ストックの効果的な流通にもつながるものと期待をしております。 このあんしんパック住宅制度の対象者についての御質問もありました。この制度は、身寄りのない高齢の単身者や障害者の孤独死などに対する貸し主の不安を軽減させることを目的としております。高齢者のみの世帯や障害者を含む世帯を対象とする、このことは難しいものと考えております。一方で、高齢者のみの世帯や障害者を含む世帯の住まいに関する支援のあり方についても検討を進めてまいります。 また、あんしんパック住宅制度助成の充実についての御質問もありました。この制度は、不動産事業者との意見交換や他区の事例等を参考に検討を進め、要支援者に必要と考えられる助成内容を設定したものであります。新たに開始する制度でもありますことから、運用状況については十分注視をしていきながら、必要に応じて改善を加えるなど、より使いやすい制度としてまいりたいと考えております。 それから、債務保証サービスの対象を拡大すべきではないかという御質問であります。現在、国に登録されている債務保証会社は36社となっております。今後は、これらの登録会社についても区の債務保証サービス制度の対象とすることで債務保証会社の選択肢をふやし、利用者の利便性を高めてまいりたいと考えております。 また、サービスの利用手続の簡素化も検討すべきだという御指摘がありました。現在、債務保証サービスを御利用いただくためには一定の必要な手続を利用者にお願いしているところであります。今後、利用者や関係者の意見を伺いながら手続きの流れについて見直しを進め、利用者にとって使いやすい制度となるよう取り組んでまいりたいと考えております。 私からは以上です。 〔教育長田辺裕子登壇〕 ○教育長(田辺裕子) 就学援助費についての御質問です。初めに、新入学学用品費の支給額と差額支給についての御質問でした。来年度新入学学用品費の金額につきましては、小学校については現在の2万3,890円を4万600円に、中学校につきましては現在の2万6,860円を4万7,400円に改定する予定でございます。また、今回の改定により生じる差額分の支給につきましては、年度の当初認定で支給する学用品費などと同様に6月に支給する予定でございます。 また、就学奨励費についての御質問もございました。特別支援学級に在籍している児童・生徒の保護者を対象とする就学奨励費の新入学学用品費の支給額は、法令等に基づき、就学援助の新入学学用品費の2分の1とされておりますことから、今回の就学援助の新入学学用品費の見直しに伴い、就学奨励費の新入学学用品費も改定する予定でございます。 続きまして、中野東中学校複合施設にできます、新図書館におけます子育て支援に係る整備について御質問がございました。中野東中学校と併設する新図書館の7階は、課題解決型図書館の一つのテーマである子育て支援を中心としたフロアとして整備し、蔵書構成なども特色づけすることとしてございます。また、小さな子どもたちが楽しく本に親しめるようデザインや配色を工夫するとともに、乳幼児親子が交流できるような遊具やスペースの配置や読み聞かせや離乳食などの飲食を前提としたレイアウトや運営とすることを考えてございます。こうした考えをもとに、今後、事業者からの企画提案を受けて、民間のノウハウも活用しながら具体化を図る予定でございます。 また、新図書館と(仮称)総合子どもセンターとの連携です。(仮称)総合子どもセンターは、児童心理士や児童福祉士などを配置し、虐待などの専門対応やすこやか福祉センターなど、他の関連機関との連携等の中核的役割を主に担うものです。図書館を利用する保護者などが子育ての悩みの相談などもできるよう、親子向け事業の工夫や他の機関、団体等との連携なども行っていく考えでございます。 〔健康福祉部長小田史子登壇〕 ○健康福祉部長(小田史子) 私からは、がん検診等についての御質問にお答えをさせていただきます。 初めに、胃がんハイリスク検査の対象年齢引き下げについてでございます。一般的にがん検診のような集団検診には、患者1人を発見するのに要する費用と対象者全体の死亡率を下げる効果という二つの要素を考慮いたしました費用対効果が求められているところでございます。胃がんハイリスク検査の対象年齢を下げることにつきましては、その効果の実証なども踏まえまして今後研究してまいりたいと考えております。 次に、胃がん検診における内視鏡検査の導入についてでございます。胃がん検診の見直しに当たりましては、国の指針を参考としながら、昨年から中野区医師会と意見交換を行い検討してきたところでございます。内視鏡検査の導入につきましては、実施に向けての体制づくりなど今後も検討を進めてまいります。 最後に、精密検査が必要となった者へ受診勧奨についてでございます。胃がんハイリスク検査を受診しまして精密検査が必要となった方には、受診の医療機関から精密検査の受診を勧奨しております。その後、未受診である方に関しましては翌年度区と医療機関との連名で受診勧奨の通知を送付いたしまして、できるだけ早期の受診を促してきたところでございます。平成30年度からは未受診である方に対しまして再通知を受診の翌々年度に発送いたしますとともに、区報、ホームページやがん対策に関するイベントなどで精密検査の必要性につきまして幅広く啓発を行ってまいります。 〔都市基盤部長豊川士朗登壇〕 ○都市基盤部長(豊川士朗) 私からは、都の助成制度を活用した福祉避難所の拡充についてお答えをいたします。 東京都が来年度から開始を予定しております、東京都障害福祉サービス等職員宿舎借り上げ支援事業につきましては対象となる事業所の要件などの詳細がまだ明らかになってございません。その要件などを確認した上で、区内に該当する事業所があるのか、また法人として二次避難所の受け入れが可能なのか、区の体制も含め検討してまいりたいと思います。 〔都市政策推進室長奈良浩二登壇〕 ○都市政策推進室長(奈良浩二) 私からは、中野駅周辺まちづくりの御質問にお答えをいたします。 新北口駅前広場の上部活用についてでございます。中野駅新北口駅前エリア、区役所・サンプラザ地区におきましては、駅前の歩行者滞留空間含む新北口駅前広場や中野四季の都市(まち)方面、囲町方面につながる歩行者デッキなどを都市計画として定めていくこととしており、先般都市計画の素案を公表したところでございます。駅前広場や歩行者デッキは、中野駅新北口駅前エリアの将来像を踏まえ、中野駅周辺各地区の開発に伴い発生する交通量を考慮し、安全で円滑な歩行者空間となるよう配置、幅員を検討し、都市施設として適正な規模としているところでございます。都市計画で定める歩行者デッキ以外の新北口駅前広場の上部活用につきましては、下部の交通広場との構造上の課題や利用上の制約がございますが、再整備事業の開発計画における動線や空間の検討の過程で上部活用のあり方についても研究していきたいと考えてございます。 ○副議長(南かつひこ) 以上で白井ひでふみ議員の質問は終わります。
中野区議会議員 小 杉 一 男 1 高齢者の暮らしの安全について (1)生活困窮者の住まいと防災設備の設置について (2)住宅確保要配慮者への支援について (3)その他 2 介護保険の充実について 3 哲学堂公園再生整備について 4 「中野区男女共同参画基本計画(第4次)」(案)について 5 その他
○副議長(南かつひこ) 次に、小杉一男議員。 〔小杉一男議員登壇〕 ○30番(小杉一男) 2018年第1回定例会本会議におきまして、日本共産党議員団の立場から一般質問をさせていただきます。 質問項目は通告のとおりで、その他の項はございません。 まず一つに、高齢者の暮らしの安全についてを取り上げます。生活困窮者の住まいと防火設備の設置についてです。 1月31日に札幌市東区で共同住宅「そしあるハイム」で火災があり、11人がお亡くなりになりました。生活援護や単身高齢者が多く住む施設をめぐっては、これまでも火災で犠牲者が出るたびに防火設備の不備や行政対応のおくれが指摘されてきました。2009年には10人が死亡した群馬県渋川市の施設や、10年には7人が死亡した札幌市北区の認知症グループホームなど、後を絶ちません。今回の施設は、NPO法人が生活困窮者向けに一時的な住まいを提供していたものです。消防法上は下宿とされてきましたが、当該ホームが食事を提供しているため、札幌市は老人福祉法に規定されている有料老人ホームの疑いがあると照会をしてきました。厚生労働省によると、2016年6月の時点でこのような未届けの有料老人ホームは全国に1,207施設あり、これらの施設のスプリンクラーの設置割合が低いといった報道もされています。 そこで伺います。 区民の安全を守る観点から、このような未届けの有料老人ホームには適切な指導を行い、スプリンクラーなど入居者の安全を確保するための整備をする必要があると考えます。現在中野区には未届け有料老人ホームが1カ所あると聞いていますが、これまでどのような指導や対応を行ってきたのか、伺います。 次いで、2015年4月施行の改正消防法令では、重度障害者グループホーム、有料老人ホームなど自主避難の難しい人が多く入居する施設については延べ面積の基準が撤廃され、スプリンクラーの設置が義務付けられました。ことし3月末まで経過措置期間となっており、設置ができなければ施設名の公表をするとされています。 そこで伺います。 このような自主避難の難しい人が多く入居する施設の状況はどうなっているでしょうか。 また、改正消防法の経過措置期間の終了に向け、区はどのような対策を行ってきたのか、伺います。 二つ目に、住宅確保要配慮者への支援について伺います。 賃貸住宅に住む高齢者の多くはいつまで住み続けられるのか不安を抱えながら生活しています。最近では、住宅の老朽化で退去を迫られ、転居先が見つからない人もふえています。その原因は、賃貸人、いわゆる家主が入居者の孤立死を恐れたり、入居申し込み者に連帯保証人がいなかったりと、低額所得者、高齢者、障害者などの住宅確保要配慮者への賃貸を敬遠するためです。今こそ人口減少時代にふさわしい公的な住宅政策に力を入れるときではないでしょうか。 昨年10月に新しい住宅セーフティネット法が改定され、住宅確保要配慮者が民間賃貸住宅へ円滑に入居を促進させるために制度が始まっています。新制度で、賃貸人がセーフティネット住宅を登録し、住宅確保要配慮者に情報提供するという仕組みです。これに登録することで、賃貸人は登録住宅の改修費の補助や要配慮者が家賃と家賃債務保証料の低廉化の補助を受けることができます。国は、次年度に6億円を予算化しており、平均1人当たり2万円、内訳は国1万円、地方自治体1万円を補助する仕組みになっていますが、区が予算化しなければ賃貸人はこれらを利用することができず、棚ざらしを状態になっています。現在、いまだ登録住宅は都内にはなく、全国でも200件にとどまっています。 そこで伺います。 高齢者や低額所得者、障害者など、住まいに困窮する住宅確保要配慮者のために、区は住宅確保要配慮者賃貸住宅供給促進計画を速やかに策定し、国や都が示す住宅セーフティネット法に基づく登録住宅に対する改修費補助や家賃低廉化の補助、家賃債務保証料補助制度について予算化をし、事業を実施していくことを強く求めるものです。伺います。 区が実施してきた居住安定支援事業はこの7年間の間に実績が1件もないことを、区議団は議会で取り上げてきました。その原因は、家賃債務保証会社が3社と少ないことや事前申請の手続が必要なため、成約までつながらないことがあります。制度改定で家賃債務保証会社の国の登録制度ができて、契約会社をふやす環境も整いました。手続の簡素化や不動産会社への周知の徹底など、必要な改善が求められています。 そこで伺います。 区の居住安定支援事業は、近年では利用実績がほとんどない状況です。住宅確保要配慮者がより一層利用しやすい制度となるように、制度対象となる家賃債務保証会社をふやすほか、申請手続の簡素化や不動産会社に対する制度の周知徹底を行うべきであると考えます。伺います。 新年度から、区はあんしん居住制度への補助を開始します。これは、見守りサービス、葬儀の実施、残存家財の片付けを保障するもので、区が登録時の手数料1万800円を補助するもので、賃貸人への安心感につながるものですが、そもそも月々3,980円からの費用を支払える方でないと利用できない点があります。 そこで伺います。 あんしん居住制度、居住安定支援事業、セーフティネット登録住宅への支援について、賃貸人や不動産会社、住宅確保要配慮者に向けたリーフレットを作成し、制度の理解促進のための周知をしっかりと行うべきと考えますが、いかがでしょうか。伺います。 区は、新年度にようやく居住支援協議会の設立のための準備会を発足させます。既に全国にある同協議会や居住支援法人は、要配慮者の入居者の安否確認や見守り、生活相談を行うなど活動が広がっています。高齢者、障害者、子育て世代、外国人など社会から排除されやすい人たちをきちんと住まいに結びつけていく。住まいは、民法上の契約であるとともに人としての基本的な人権と言えます。 そこで伺います。 区は、居住支援協議会の設立に向けた検討を進めていくとのことですが、協議会の運営に当たっては、不動産関連団体のほかに福祉団体や教育・子育て団体、障害者支援団体、外国人支援団体なども構成団体に含め、区民の声が十分に反映させることができるようにすべきと考えますが、どうでしょうか。見解を伺い、この項の質問を終わります。 次に、介護保険の充実について取り上げます。 一つ目に、施設の整備目標とその達成についてです。 第6期介護保険事業計画における介護保険施設と地域密着型施設などの整備目標に対し、2015年から2017年度の3年間でどれだけ達成されたのか、同計画では曖昧なものとなっています。事業者の誘導や建設の着工も取り組みとして紹介されていますが、整備目標に対し整備がどれだけ達成されたのか、その達成度を明確にすべきではないでしょうか。 そこで伺います。 策定中の第7期介護保険事業計画では、第6期の入所型施設や地域密着型サービスの整備実績について、誘導、着工、整備といった内容となっており、整備結果がわかりにくいと思われます。整備目標に対する達成度を明確にして整備を進めるべきではないでしょうか。伺います。 次に、整備目標に対しどれくらい達成されたのかについてです。 小規模多機能型居宅介護、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、介護老人保健施設は0%でした。認知症高齢者グループは33%、都市型軽費老人ホームや特別養護老人ホームは50%でありました。とてもいい結果とは思いません。伺います。 第6期介護保険事業計画期間において、当初見込んでいた介護給付費よりも実際の保険給付は伸びが少ないと思われます。その要因として、介護報酬の見込み差や地域密着型サービスの整備の未達成、利用者負担の割合の増加などが考えられますが、区としてはこの要因をどのように考えているのでしょうか。伺います。 第7期計画における整備目標は、都市型軽費老人ホームと介護老人保健施設が第6期計画と同じ目標を掲げましたが、その他は目標自体を44%から67%に下げているのはこれからの整備に対する区の姿勢を懸念してしまうものです。この整備目標を100%達成させ、施設を整備する責任は当然ながら保険者である中野区にあります。そのために行えることは全て実施していくべきです。整備目標に対して整備達成件数が低いのは整備用地が不足していると言われています。公有地を十分に活用すること、都と区の補助事業を活用しながら土地・建物所有者に対し働きかけていくことなど、粘り強く働きかけていくべきです。伺います。 介護サービスの整備目標の達成に向けて、今後3年間の施設整備の見通しについて、区の考え、決意について伺います。 次に、介護保険料の引き下げについてです。 第7期計画によると、次期介護保険料基準額を第6期では年額6万7,900円、月額5,658円だったものを、介護給付費準備積立金を投入することで年額6万8,709円、月額5,726円にし、現在よりも年額809円、月額で68円引き上げるということにしています。そのために同積立金を今年度末残高で26億円余あるうち、第7期計画期間3年間で12億円取り崩すとしています。整備目標を達成することを前提に2015年度当初に保険料を設定し保険料を徴収しておいて、結果として、保険給付費がふえず積立金がふえたのです。今、苦しい暮らしの中で何とか保険料を支払っている被保険者の方に還元させていくのが筋と思われます。千代田区など、現在よりも1人当たり保険料を引き下げる自治体も出ています。 そこで伺います。 策定中の第7期介護保険事業計画によれば、介護給付費準備積立金を1億円取り崩すと介護保険料基準額が1人当たり月額38円引き下げることができます。同積立金を12億円取り崩す予定ですが、あと2億円余りを取り崩して保険料を引き下げ、区民に安心して介護生活を送ってもらうようにすべきではないでしょうか。伺います。 次に、介護予防・日常生活支援総合事業についてです。 昨年4月から、要介護1・2の方に対し始まった介護予防・日常生活支援総合事業についてです。介護予防訪問型・通所型のサービスである現行相当サービスについては、次年度以降も介護報酬は100%に継続させることを求めましたが、平成30年度に改定される介護報酬全体の動向を見ながら今後検討していくとの回答でした。一昨年区に同様の要望をしていた中野区介護サービス事業所連絡会も、昨年区に総合事業の報酬は前年度比100%の継続を求めたと伺いました。次期介護報酬の改定率は0.54%の微増に過ぎません。総合事業の現行相当サービスの介護報酬について、今年度に引き続き2018年度介護予防給付費と同じ報酬を継続すべきと考えますが、伺います。 総合事業が始まって1年がたとうとしています。区内では総合事業の事業者登録やサービス提供はあまり進んでいません。総合事業は、それまでの介護予防サービスを安価で自助、互助のサービスに置きかえるもので、国は最終的に介護給付費の抑制につなげたいと考えています。総合事業は自治体の裁量が大きい仕組みとなっています。そうした抑制の仕組みに加担する総合事業にさせるのか、自治体の努力で現行相当サービスを維持・保障することを基本とした総合事業にさせるのか、今後の中野区の姿勢にかかっていると考えます。 次に、介護人材の育成確保について触れます。 日本医労連の介護施設で働く介護職員らの夜勤実態調査によると、昼夜2交代で勤務する施設が92.5%、そのうち8割で勤務時間が16時間以上となるなど、依然として過酷な実態が明らかとなっています。3交代夜勤で月8日を超えた職員は53.6%で、最多の夜勤日数は介護老人保健施設で月12日、2交代勤務では月4日を超えた職員は43%でした。グループホームや小規模施設では全ての職場で仮眠や休憩をとることが難しい1人体制の夜勤となっています。 区は、高齢者、利用者、ケアマネジャーを対象に中野区高齢者福祉介護サービス意向調査を実施していますが、介護施設の職員を対象にした実態調査を実施して、区として介護職員の実態をつかむ努力をすべきではないでしょうか。帯広市や川崎市などの基礎自治体が介護職員の雇用と労働の実態を調査しています。区内の介護職員の養成と確保をするために、介護職員の労働時間や夜勤日数など、勤務実態を把握するために調査をすべきではないでしょうか。伺います。 国の第7期基本指針では、市町村介護保険事業計画の任意記載事項に、地域ケア会議の推進とともに介護人材の確保、資質の向上も加わりました。市町村において必要な介護人材の確保に向け、総合的な取り組みを推進することが重要とされました。中野区においても、介護人材の確保と専門職のスキルアップや研修の体系化を取り組むことが計画案で示されました。しかし、介護人材をどのぐらい区内に確保する必要があり、どれくらいの量を目指すのか、明示されていません。 そこで伺います。 第7期介護保険事業計画の中に介護人材の養成と確保について明確に位置付け、目標値を掲げて取り組むべきではないでしょうか。伺います。 品川区の第7期介護保険事業計画では、福祉人材の確保、育成として、現任者の就業継続を重視し離職率を改善させる施設の独自の取り組みを支援する事業を始めています。区内の社会福祉法人の介護等職員の離職防止に向けた取り組みを促して、離職の原因とその改善策を協議して、具体的な実行により離職率の改善を評価して、1法人上限200万円まで補助金を支給するとしています。 中野区の健康福祉審議会第一次報告でも、介護人材の確保・育成・定着について、介護の魅力、やりがいをPRし、若い人材の確保、数十年先の将来を見据えた区独自の人材育成システムの確立なども積極的に提案がされています。区内においても、介護人材が確保できても短期間で離職してしまう現状があるとも聞いています。 そこで伺います。 介護人材について、介護職員の離職防止が大切です。介護職員の離職防止に向けて前向きに取り組んではいかがでしょうか。見解を伺い、この項の質問を終わります。 続いて、哲学堂公園再生整備について取り上げます。 哲学堂公園の広場と緑を守る会より、哲学堂公園の再生整備計画案の変更を求める陳情が出されています。これは、公園の児童遊園の現況を確保すること、周辺樹木など自然環境を維持することを求める内容となっています。地域住民の集めた陳情署名は既に3,200筆を超えています。そもそも2012年3月に策定された保存管理計画では、将来的に景観上好ましくない管理事務所の改築をする場合は、哲学堂77場の入り口にふさわしい景観の管理事務所とすると書かれ、建てかえる場合にふさわしい景観とすることを想定していました。 さきの第4回定例会本会議で、区民と利用者の立場から、党議員団から現在の管理棟の位置での建てかえの要求に対し、区は、現在の管理棟の位置では文化財の重要区域に含まれるため、東京都では文化財保存の観点から望ましくないと考えていると答弁をいたしました。ところが、東京都教育庁地域教育支援部は、現在地での建てかえを中野区からの申請があれば協議をし対応すると言われています。 そこで伺います。 学習展示室は、児童遊園に建てるのではなく、現在ある管理棟の場所にその場にふさわしい景観の施設を建てるべきではないでしょうか。そのために東京都と速やかに協議を進めるべきです。伺います。 1月24日に建設委員会で、哲学堂公園再生整備基本設計(案)及び学習展示施設基本設計(案)が報告されました。10月に示された基本計画(案)と異なる点は、児童遊園にあった駐車場を運動施設(野球場)に移動させただけでした。そして、学習展示施設の建設によって樹齢100年以上のヒマラヤ杉7本全てが伐採されることも示されました。 そこで伺います。 哲学堂公園の駐車場を野球場の新青梅街道側もしくは哲学堂通り沿いに新設するとしています。この通りは歩道が狭く、車両の横断による歩行者の安全確保には危険が伴います。警察との協議は行われているのでしょうか、また野球を楽しむ人たち、特に中野区体育協会や軟式野球連盟からの合意は得られたのでしょうか。伺います。 2月16日に基本設計(案)についての説明会、意見交換会が開かれました。そこでの現状の公園への整備の要望もありましたが、大半の方が児童遊園は今のまま残してほしいという御意見でした。紹介すると、現在の哲学堂公園では、野鳥やキノコ類などの貴重な自然が育まれており、児童遊園に学習展示施設を建設することでそうした自然環境が破壊されてしまう。このような宝を守ることこそが哲学を学ぶことになるのではと訴えられました。また、子どもたちの、のびのび遊ぶ児童遊園は公園の価値を高めるものだ。そして、保育園の子どもたちの日常的な遊び場となっている。中高年のラジオ体操や相互の情報交換の場にもなっているなど、真っ当な御意見が出されていました。中野区は、意見交換であるにもかかわらず一方的な説明に終始し、こうした区民の意見に対し全く答えようとしませんでした。これは、区政への区民の参画を権利と定める区自治基本条例の趣旨にも大きく反していると言わざるを得ません。 そこで伺います。 哲学堂公園再生整備においては、こうした区民の声を十分に踏まえて基本設計(案)を見直すべきではないでしょうか。見解を伺い、この項の質問を終わります。 最後に、「男女共同参画基本計画(第4次)」(案)について取り上げます。 この案は、2018年から10年間の基本計画として策定されます。男女共同参画センターは、2013年に一層の機能充実を図るために区役所庁舎内に移動しました。計画案を見ても、同センターがどのような活動を行っているのか、どのような役割や機能をになっているのか、明示がされていません。現在DVなどに係る女性相談は2階の生活援護で受けていますが、区民にどれだけ周知されているのでしょうか。センターが現在取り組んでいる情報収集、発信、各種講座の開催をそうした相談からの区民の声を生かしながら活動をすべきです。相談するきっかけとして情報の提供と広報活動も欠かせません。現在、施設が区庁舎内であることから十分に事業を行う条件がないのではないでしょうか。同センターの場所を区庁舎外の施設に移動させることや各地域での拠点でも相談対応できる体制をとるなど、体制を見直すことを検討すべきではないでしょうか。伺います。 男女共同参画社会を実現させるために、男女共同参画センターの役割や機能の強化・充実をさせて組織体制を見直すことを計画上に明確にあらわすべきではないでしょうか。伺います。 他の自治体での同センターの活動を見ると、学習の場の提供、情報資料の収集と提供、活動交流支援、相談事業などが行われています。近隣市区では、男女共同参画や人権啓発講座など多彩なテーマで市民向け講習会や講座が盛んに開催されています。しかし、中野区では年数回程度しか行われていません。男女共同参画や人権啓発の講座を開催することで区民の男女共同参画への意識啓発になります。特にDV、ハラスメントについては、被害当事者に暴力との気づきを与え、早期に解決に結びつける役割があります。その周知のために、より一層講座開催の拡充を強く求めるものです。 同計画案では、区の人権啓発事業に参加して人権の意識が深まった人の割合を掲げていますが、事業の評価を参加者に求める指標も大切ですが、千代田区のように男女共同参画関連事業講習会の募集人員に対する講習率が現状70%あるものを90%にすることを目指すと具体的に開催自体が促せるものとなっています。市民向け講座・講習会の回数をふやすとともに、募集人員に対する受講率など、成果指標と目標値として掲げるべきではないでしょうか。伺います。 将来像「仕事と生活」に、性別にかかわりなく、誰もが家族や職場等においてみずからの意思で個性や能力を発揮するなどと表現されていますが、「性別や性的指向、性自認にかかわらず」と記載すべきではないでしょうか。性的少数者については、性的指向や性自認の多様性にもかかわらず、十分理解できるように取り組みを進める必要があるとし、職員向け研修会を位置付けています。しかしながら、中野区では区民や当事者を対象とした講座や講習会の開催が十分には行われていません。区民には、多様な性を尊重する人権意識の形成や当事者への理解の浸透のために性的マイノリティーに対する講座・講習会などを開催するべきです。また、当事者に向けての無料相談などの支援の実施もきちんと位置付けるべきです。中野区を拠点として活動している当事者団体と連携しながら、区としての事業を拡充させるべきではないでしょうか。伺います。 性別や性的志向、性自認にかかわらず、誰もが尊重される多様なライフスタイルが実現できる社会を目指す計画とすべきではないでしょうか。性的少数者を理解する講座の開催や精神保健相談、教育相談の実施などにも取り組むことを求めまして、全ての私の質問を終わります。 〔区長田中大輔登壇〕 ○区長(田中大輔) 小杉議員の御質問にお答えをいたします。 高齢者の暮らしの安全についての未届け有料老人ホームについての御質問です。現在区内に1カ所ある未届け有料老人ホームは12月に開設されたものでありますが、これまでも東京都と区が施設を訪問するなど実情の把握を行ってきたところです。引き続き、届け出と消防設備等の整備について働きかけを行ってまいります。 消防法改正への対応についてということです。消防法令の改正により、消防設備の整備が必要となった施設に対し新たに整備費補助を行うなど、経過期間終了となる本年3月までに必要な設備を設置するよう各施設に勧奨を行ってきたところです。重度障害者グループホームなどの障害福祉サービス事業所では、スプリンクラーや自動火災報知設備など法で求められている防火設備の設置が完了しております。有料老人ホームでは、1施設でスプリンクラーが未設置となっていますが、現在区の補助を活用した整備を進めており、3月末までに工事が完了する予定となっております。 次に、住宅確保要配慮者への支援についてという項目になります。セーフティネット登録住宅に対する補助制度について。現在、東京都が策定作業中の住宅確保要配慮者賃貸住宅供給計画では、セーフティネット住宅の東京都における登録基準が示される予定となっております。東京都に登録されたセーフティネット住宅に対しては、区が現在実施している家賃債務保証料補助事業のほか、改修費補助や家賃低廉化補助について国及び都の補助金が受けられる仕組みとなっているところです。引き続き国や都の動向やセーフティネット住宅の登録状況を注視してまいりたいと考えております。 居住安定支援事業の利用促進についてであります。居住安定支援事業は、区が協定を結んでいる3社の債務保証業者を利用した際に家賃債務保証料の一部が助成される制度であります。昨年示された新たな住宅セーフティネット制度において国による家賃債務保証業者の登録制度が創設されたため、今後はこれらの登録業者も区の事業の対象とすることで債務保証業者の選択肢をふやし、利用者の利便性を高めていきたいと考えております。また、申請手続方法の見直しや不動産事業者への周知についても引き続き取り組みを進めてまいりたいと考えております。 支援制度の周知促進について。住まいに関する支援制度については、これまでも国や都が発行するリーフレット等を活用しながら周知を進めてきたところであります。今後も必要に応じて周知方法の見直しを行いながら、支援制度に対する区民や不動産事業者の方々の一層の理解促進を図っていきたいと考えております。 居住支援協議会の運営について。区は、今後検討を進める居住支援協議会の設置をきっかけとして、より総合的な居住支援対策の推進を図ることとしております。居住支援協議会の構成及び所掌事務等につきましては今後検討してまいります。 私からは以上です。 〔健康福祉部長小田史子登壇〕 ○健康福祉部長(小田史子) 私からは、介護保険の充実についての御質問のうち、整備結果の記載についての御質問と今後3年間の施設整備の見通しの質問についてお答えをいたします。 初めに、整備結果の記載についてでございます。入所型施設や地域密着型施設の整備は、介護保険事業計画におきまして施設数と定員の目標値を定め、整備誘導に取り組むこととしております。達成状況の記載につきましては、可能な限りわかりやすい記載となるように工夫しているところでございます。 今後3年間の施設の整備についてでございます。現在策定中の第7期介護保険事業計画では、特別養護老人ホームを1施設、認知症高齢者グループホームを4施設、小規模多機能型居宅介護を2施設などの整備を目標として定めているところでございます。特に認知症高齢者グループホームと小規模多機能型居宅介護等につきましては、平成30年度からの3年間を重点整備期間と位置付けまして、区独自の新たな補助制度を設けるなどの取り組みを強化していくところでございます。 〔区民サービス管理部長戸辺眞登壇〕 ○区民サービス管理部長(戸辺眞) 私からは、介護保険の充実についてお答えいたします。 まず、介護給付費の見込み差の要因についてでございます。第6期の介護保険事業計画におけます介護給付費の見込みは、平成27年度の介護報酬全体の改定率や平成27年8月の一定以上の所得層の利用者負担割合が2割になることなど、そうした要因を見込んだところでございます。しかしながら、介護報酬に関しましては、中心的なサービスである訪問介護や通所介護、特別養護老人ホームといったサービスが全体の改定率を上回る減額率であったことや、介護サービスの種別ごとの給付実績がさまざまであるなど、複合的な要因により介護給付費の伸びが鈍化したものと考えてございます。 次に、介護保険料の引き下げでございます。第7期の介護保険料の検討に当たりましては、一定以上の所得の方に料率を引き上げた負担を求めるとともに、介護給付費準備基金を活用することにより、前期からの大幅な上昇を抑えつつ、所得の低い方の負担を抑える計画としたところでございます。今後、高齢化がますます進展し、介護予防を含めた介護給付の需要は高まることが予想されます。介護給付費準備基金の取り崩し後の残金は、給付費の予定外の増大に備えるため留保するとともに、第8期以降の保険料の抑制に充てることも想定しており、第7期介護保険事業計画策定時においてこれ以上の取り崩しをする考えはございません。 次に、現行相当サービスの介護報酬についてでございます。総合事業のサービスのうち、現行相当サービス及び基準を緩和したサービスの単価につきましては国が定める額を上限として区が定めることとなってございます。今般、介護給付費等の介護報酬改定を踏まえ、平成30年度以降の総合事業の単価につきましては、平成30年10月施行予定として単価を改正する旨の事務連絡が国から出されたところでございます。そのため、それまでの間はこれまでの報酬単価を引き続き運用していく考えでございます。 次に、介護職員の勤務実態の把握についてでございます。介護職員の人材につきましては、第7期介護保険事業計画の策定に伴いまして、勤務年数や離職の状況、介護職員の定着を図る取り組みについて、区内の主な介護事業所を対象にアンケート調査を行うとともに、事業所の管理者にも人材確保の実施などについて聞き取り調査を行ったところでございます。その結果、職員募集の手段、職員の採用、定着、育成に向けた区への要望などが明らかになってございます。また、労働時間や夜勤の実態等につきましては事業所に対する指導検査時に確認し、必要に応じて指導を行っていることから、改めて勤務実態の把握をする考えはございません。 次に、目標数値による介護人材の確保ということでございます。介護人材の確保につきましては、第7期介護保険事業計画案におきまして、介護職員初任者研修や実務者研修の受講費用助成、介護福祉士の受験費用助成といったキャリアアップを支援する取り組みや職員のスキルアップのための研修を実施し、サービスの質の向上を目指すとともに、国や都の施策と整合性を図りながら、介護人材の確保、定着のために必要な支援を行うこと等を明確にしているところでございます。介護人材の確保の目標につきましては、介護基盤の整備状況や介護サービスの提供状況によりその必要量が大きく変化することから、実情に応じて各年度単位で支援の規模を定める必要があるため、介護保険事業計画に反映することは難しいと考えてございます。 次に、介護職員の離職防止の取り組みについてでございます。昨年、区内の介護事業所を対象に行った調査では、介護職員の離職の理由として一番多かったものが家庭の事情であり、以下、仕事上のストレス、健康の問題、職場の人間関係の順であり、職場環境の要因も上位に挙げられているところでございます。区は、これまで管理者やリーダーを対象として組織の活性化やチームワークを高める方法について職層研修を行ってきたほか、介護事業所全体を対象としてメンタルヘルスをテーマにした研修を行い、離職防止に貢献する取り組みを行ってきたところでございます。今後とも介護事業所からの要望を踏まえつつ、効果的な取り組みを行っていきたいと考えてございます。 〔都市基盤部長豊川士朗登壇〕 ○都市基盤部長(豊川士朗) 私からは、哲学堂公園再生整備についてお答えを申し上げます。 まず、学習展示施設の建設場所についてでございます。東京都教育庁や文化財に関する学識経験者の意見から、現在の管理棟がある位置は旧来からの哲学堂区域内であり、東京都の名勝指定区域内でもあることから学習展示施設の建設場所として望ましくないと文化財保護の視点から判断しているところでございます。 続きまして、基本設計(案)における駐車場の位置についてでございます。駐車場整備に関する交通管理者との協議は来年度予定してございます運動施設設計時に行うこととなりますが、その段階で利用団体等にも必要な調整を図っていく予定でございます。 それから、意見交換会で寄せられる区民意見についてでございます。基本設計(案)の説明会及び意見交換会に寄せられました意見につきましては、区の考え方をお示しした上で、基本設計に反映が必要なものについて反映していくものでございます。 〔政策室長髙橋信一登壇〕 ○政策室長(髙橋信一) 私からは、中野区男女共同参画基本計画(第4次)の案についてお答えいたします。 初めに、男女共同参画センター組織体制の見直しについてでございます。男女共同参画センターは平成25年4月に庁内移転し、これまで関係分野との総合的な連携により一層の機能充実を図ってきました。庁内で実施しています法律相談や女性相談との連携により一貫した支援を行うことができ、相談内容などの状況を共有することで施策に有効に生かすことができると考えており、男女共同参画センターの組織体制の見直しは考えてございません。 次に、人権意識に係る指標についてでございます。講座・講演会の募集人数に対する受講率、これは事業に参加した人数の割合を示すものでございまして、実際に行った事業内容の効果を反映するものではないと考えています。改定計画案で示す指標、区の人権啓発事業に参加して人権意識が深まった人の割合、これは多様化が進む人権課題につきましてわかりやすく充実した啓発事業を行うという、取り組みの成果をはかる指標として適切であると考えており、今後も当該指標の成果を踏まえ、啓発事業を充実させたいと考えています。 最後に、人権と多様性の尊重に向けた取り組みについてでございます。性的指向や性自認を含めました多様性を認め互いに尊重し合うことは、人権尊重と並んで男女共同参画社会を実現する上で必要な視点であり、改定計画においても将来像の一つに位置付けているところでございます。これまでシンポジウムの共催や人権パネル展における啓発等の事業を行ってきたところでございますが、今後もさらに充実させて実施していきたいと考えてございます。また、相談については、区の人権擁護相談や必要に応じて他の機関の相談事業を紹介するなどして対応していきたいと思います。 〔小杉一男議員登壇〕 ○30番(小杉一男) 再質問させていただきます。 住宅確保要配慮者の支援について、国が予算化を促して6億円を予算化しているものですけども、区が予算化をしなければ国や東京都、こういった家賃補助の助成というものは受けられないと思いますが、そこの区としてどうなのかというところがちょっと何か言われてなかったので、再質問をさせていただきます。 〔区長田中大輔登壇〕 ○区長(田中大輔) 再質問にお答えをいたします。 現在、東京都が策定作業中の住宅確保要配慮者賃貸住宅供給計画では、セーフティネット住宅の東京都における登録基準が示される予定というふうなお話をいたしました。次に、御答弁いたしましたのが、東京都に登録されたセーフティネット住宅に対しては、区が現在実施している家賃債務保証料補助事業のほか、改修費補助や家賃低廉化補助について国及び都の補助金が受けられる仕組みとなっているということを申し上げました。その上で、引き続き都や国の動向、そしてセーフティネット住宅の登録状況を見守っていきたいというふうにお答えをしたところです。 ○副議長(南かつひこ) 以上で小杉一男議員の質問は終わります。 議事の都合により、暫時休憩いたします。 午後3時00分休憩
午後3時20分開議 ○議長(いでい良輔) 会議を再開いたします。 この際、申し上げます。議事の都合上、会議時間を延長いたします。 一般質問を続行いたします。
中野区議会議員 酒 井 たくや 1 震災対策について (1)震災時の実効性ある体制づくりについて (2)受援計画について (3)指定管理者等との防災協定について (4)被災地派遣職員の防災分野への配置について (5)その他 2 中野区立小中学校施設整備計画について (1)中野本郷小学校と桃園第二小学校の仮校舎について (2)今後の考え方について 3 (仮称)中野区人事構想(案)について 4 公園の再生について 5 認知症の事故による損害賠償への救済制度について 6 その他
○議長(いでい良輔) 酒井たくや議員。 〔酒井たくや議員登壇〕 ○38番(酒井たくや) 平成30年第1回定例会におきまして、立憲民主議員団の立場から一般質問いたします。 質問は通告のとおりでございますが、一般質問2日目でございます。重なる部分もございますが、立場も違います。また、私なりの観点から質疑をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。 それでは質疑に入ります。 1点目、震災対策について。1番、震災時の実効性ある体制づくりについて、お尋ねします。 先日、熊本地震時に現場での陣頭指揮をとられた熊本市職員の井上学危機管理監のお話を聞いてまいりました。突如大地震に襲われ、市民はパニック状態になり、市役所は大混乱し、全職員が初めての事態に動揺し、職員の安否、参集状況もわからず、殺到する電話対応でパンク状態になり、防災計画、防災マニュアルおよびBCPは全く機能しなかったそうです。井上危機管理監は、災害時においてマニュアルを生かすも殺すも訓練あるのみと、訓練の反復の必要性を口酸っぱくおっしゃっていました。 区の震災時を想定した訓練は、中野区職員震災図上訓練が年に一度行われております。ちょうど先月の1月27日に行われ、職員約125名が参加されたそうです。災害時全ての職員にそれぞれの役割分担がされておりますが、現状の震災図上訓練は年に1度、約100名の参加です。日常業務が多忙で訓練になかなか時間が割けないのは理解しますが、これでは十分と言えるのでしょうか。消防では、総合訓練と部分訓練を行うと聞きます。区でも、震災図上訓練を全体訓練と位置付け、各災害対策部、各災害対策班ごとに課題を決めた部分訓練を行うべきです。いかがでしょうか。お尋ねします。 今回の震災図上訓練の想定は、平日金曜日の午前9時に震度6強の地震が起こり、発災から24時間後の土曜の午前9時の状況を想定したものだったそうです。24時間365日いつ大震災が起こるかわからず、休日、夜間、早朝と、実は職員が庁舎にいない確率は非常に高く、その際はそれぞれ自宅から参集しなければなりません。職員の区内在住率は20%で、近隣区在住は26.9%、合わせて約48%で約半分程度です。管理職の区内在住率は16.5%と低い状況でもあります。全職員に災害時の役割が当てられておりますが、職員自身が被災することもあるでしょうし、子どもの面倒や家族の介護などにより、全員が参集できるかどうかもわかりません。ここ5年間で職員が庁内にいない土日や夜間、早朝を想定した訓練は一度だけであります。大震災時の初動対応は極めて重要であり、それ次第で被害を最小限に抑えることもできますし、拡大させてしまうおそれもあります。管理職、職員の区内在住率を見ても、休日、夜間、早朝などは発災当初は限られた人員で災害対応しなければならず、むしろ人員が不足している状況での訓練が必要です。参集時間や家庭状況の把握はどのようになっているのでしょうか。お尋ねします。 また、実際の参集訓練を一度も経験していない職員も多いと聞きます。各部や各分野で業務を調整しながら職員一人ひとりが一度は参集訓練を経験するべきではないでしょうか。お尋ねします。 区職員の防災体制に関する基本的事項を整理した職員防災マニュアルがあります。こちらは平成25年度に更新されておりますが、その前段に災害対策各部・各班においては、このマニュアルを参考に災害時担当業務の検討を行い、詳細なマニュアルを必ず策定してくださいとありますが、果たしてこのような取り組みが各部・各班で行われているのでしょうか。お聞きします。 中央防災会議「地方都市等における地震防災のあり方に関する専門調査会」の報告における、地方都市等における地震対応のチェックリストには東日本大震災の教訓も多く含まれております。事前の準備段階から初動、応急、復旧、復興へと進むにつれて約230項目の対応事項が発生するとし、実際の災害対応では、これの抜け、漏れ、落ちが発生しないようにチェックリストで確認するものです。これを用いて自治体の災害対応の図上演習をすれば、間違いなく体制強化につながると言われております。このようなチェックリストを活用し、災害対策各部・各班において詳細な防災マニュアルを作成すべきです。お聞きします。 熊本市の井上危機管理監は、総合計画を職員が理解をしていなくとも人命は失われないが、地域防災計画や防災マニュアル及びBCPを職員が理解していなければ人命が失われてしまう場合もあるとおっしゃっていました。地域防災計画、防災マニュアル及びBCPを職員が熟知するためにも、例えば、主任昇任試験の中で出題項目に必ず位置付けることもより効果的と考えます。また、行政監理分野で行っている職員のリスク管理調査のような形式を防災分野で取り入れ、防災理解度調査を行うなど、地域防災計画、防災マニュアル及びBCPの職員への浸透を図るための取り組みを行うべきです。お考えをお聞きします。 2点目、次に、受援計画についてお尋ねします。 内閣府中央防災会議は、熊本地震で明らかとなった課題等を踏まえ、受援を想定した体制整備についての検討を進めるべきと提言し、「地方公共団体のための災害時受援体制に関するガイドライン」を平成29年3月に策定しました。支援の形は、国・都、また災害協定締結自治体、隣接区、ボランティア等、人的・物的応援においてさまざまな枠組みがあります。多種多様の支援の形は全体像の把握が難しく、受け入れ体制が十分に整っていないのが現状です。受援の窓口をはじめとする調整組織、受援対象業務の特定や応援団体の活動場所など、受援体制の整備が必要です。例えば、区は6自治体と災害時における相互応援に関する協定を結んでおりますが、窓口が災害対策総務部の人事班となっているだけで詳細は詰められておりません。現状の地域防災計画、職員防災マニュアル、BCPも受援の観点が乏しいと感じます。国としては受援計画の策定を努力義務で求めていますが、区としても受援計画の策定を進めるべきです。現状をお尋ねします。 3点目、災害時を想定した指定管理者等との防災協定について、お尋ねします。 中央防災会議は、熊本地震における課題として、応急対策、生活支援策のあり方についての報告も取りまとめております。報告において、連携不足に伴う課題の一つとして、自治体と施設管理者の間で避難所運営を想定した役割分担等が共有されていなかったため、避難所運営を想定していなかった指定管理者に多大な負担が生じる場合もあったと指摘され、災害発生時における避難所運営を想定した指定管理者制度の運用が課題とされております。 現状、区の指定管理者制度ガイドラインには災害時の対応の観点がありませんが、指定管理者が管理する施設は二次避難所に指定されてもおります。熊本地震では、避難所に指定されていない施設も避難所になり、後に避難所に追加指定される事例もありました。二次避難所に指定されている施設を管理する指定管理者や民間事業者、また避難所に指定されていなくとも有事の際に避難所になる可能性のある施設などを改めて精査し、協定に災害時の観点を盛り込むなど、区の指定管理者制度ガイドラインを見直すとともに総点検すべきです。いかがでしょうか、お尋ねします。 4点目、被災地派遣職員の防災分野への配置についてのお尋ねをします。 中野区は、東日本大震災、熊本地震の被災自治体へ復興支援のため多くの職員を派遣しております。1年以上の長期の職員派遣は平成24年度から延べ63名派遣されております。被災地の復興なくして東京や中野、ひいては日本の明るい未来は訪れないという区長の姿勢は高く評価するところです。被災地においての災害対応や復旧・復興支援業務の経験は、職員自身、また区として大きな財産となります。これまでも被災地派遣職員と区長の意見交換会など、被災地の復旧・復興情報のフィードバックや情報共有のための報告会や地域での講演なども行ってきたところです。被災地派遣職員の知見や経験は、防災分野だけではなく区政全般に生かせるものであるのは重々承知しておりますが、首都直下型地震の逼迫性が高まる中、被災地派遣職員の経験と知見を防災分野で活用するべきではないでしょうか。被災地を肌身で感じた職員の経験が地域防災計画の修正や職員防災マニュアルの実効性の向上にも必ずやつながるはずです。これまで被災地派遣を経験した職員の防災分野においての災害対策、地域防災及び防災計画を担当する配置はあったのでしょうか。また、今後の人事に生かすべきです。お考えをお聞きし、震災対策の質疑を終わります。 次に、2点目、中野区立小中学校施設整備計画についてお尋ねします。 1番、中野本郷小学校と桃園第二小学校の仮校舎についてお尋ねします。 中野区立小・中学校の施設は、その主要部分が昭和30年代後半から40年代に建設されたものが大部分を占め、既に建築後50年を迎える学校がほとんどです。中野区教育委員会は、平成26年10月に中野区立小中学校施設整備計画を策定されました。計画の「これからの学校施設整備の改築の手法・手順等」においてでは、中野区立小中学校再編計画(第2次)に基づく統合新校及び校舎の主要部分が建築後50年を経過する学校については改築を進めるとしています。改築に当たって学校運営にできる限り支障を来さないよう、改築する学校の校地以外の場所に仮校舎を確保し、工事終了後に移転すること、また、統合校以外の学校を改築する場合、統合に伴い使用しなくなった学校を改修して仮校舎とすることを原則とします、とあります。 計画では、中野本郷小学校は2022年、2023年度に校舎の解体・改築を行うため、2年間は現在の向台小学校を仮校舎とし、桃園第二小学校は2023年、2024年度に校舎の解体・建築を行い、2年間は現在の上高田小学校を仮校舎とする計画になっております。これら小学校2校の児童は、校舎の改築時に生活圏域を越えた通学をしなければならず、近い将来保護者から心配の声も上がるのではないでしょうか。例えば、中野本郷小学校は、現向台小学校の位置に通学する2022年度の1年前には、桃園小学校のうちに桃園小学校と向台小学校の統合新校の新校舎が改築され、中野本郷小学校区の児童が多数指定校変更する可能性も否めません。今後、児童の指定校変更が増加し、学区が学区としてままならないことも懸念され、教育委員会が進める小・中学校連携、学校と地域と家庭との連携にも大きく影響を及ぼしかねないと考えます。まだまだ先の問題とたかをくくるのではなく、現地建てかえや、難しいのかもしれませんが低学年においてはスクールバスの検討など、児童の通学の安全対策や負担軽減の方策を示すべきです。どのような対策や方策を考えているのか、お聞きします。 また、それに関しては、早期に考えを示し、保護者の不安を解消すべきです。教育委員会としてはいつごろにお示しされるのかもあわせてお聞きします。 この項の2点目、今後の考え方についてお尋ねします。 今後は、北原小が2019年、塔山小、啓明小は2020年、白桜小は2021年、桃花小は2022年と、建築後50年を迎えます。今後の計画はどのように示されるのか。また、前述の2校にも言えることですが、現状の仮校舎を利用する考え方の建てかえる有無をあわせて総合的に再検討すべきです。お考えをお聞きし、この項の質問を終わります。 3点目、(仮称)中野区人事構想(案)について、お尋ねします。 基礎自治体である中野区は、住民に一番身近な自治体であり、職員の能力や士気の向上が直ちに区民サービスの向上につながると考えます。区は現在、今後10年間の職員の人材育成や定数計画等の人事政策の基本となる(仮称)中野区人事構想を策定中です。10年後は、バーチャル区役所やアウトリーチサービスの確立など、区役所、行政サービスのあり方は大きく変わります。また、超少子・高齢社会において複雑多岐にわたる住民ニーズに職員は応えなければなりません。区の目指す変化に対応し、区民の視点で考え、目標を明確にして課題解決に取り組む、自立した職員となるよう、組織全体で職員育成に取り組んでいく必要があります。現在の職員2000人体制を維持した場合の新規採用職員数は毎年70名から100名程度を見込んでおり、2025年度の職員構成は30代以下の職員が全体の半数以上になる見込みであります。未来の中野区役所を担う若手職員の人材育成の取り組みが最重要課題であると考え、その観点から質疑をいたします。 人事構想では、人が育つ3つの要素を挙げております。1つ目の要素、人事評価と処遇への反映について、お尋ねします。 職員の職務意欲を向上させるためには、適切な人事評価は不可欠であり、それができなければモチベーションの低下にもつながります。また、能力や仕事ぶりを適正に評価し、職員にフィードバックすることが評定者、被評定者の育成にもつながります。平成26年4月に地方公務員法の一部が改正され、能力及び実績に基づく人事管理の徹底を図る人事評価制度の導入がされました。任命権者は人事評価の結果に応じた措置を講じなければなりません。 現在、中野区の一般職員の人事評価は、所属長の統括管理者または副参事級が一次評価を絶対評価で行い、その後部長、室長により相対評価がなされます。それにより勤務評定は5段階に分けられます。分布割合は、一番高い評価である5が10%、4が20%、3以下が70%であり、2以下は3年間平均で0.4%という状況です。一次評価は絶対評価ですが、最終的には部内で調整が入り、相対評価によりほとんどが評定3になるような状況であります。評定4に近い評定3の職員もいれば、評定2に近い評定3の職員もいるでしょう。これでは適切な人事評価と言えるのでしょうか。 中野区では、23区に先駆けて、管理職に限り勤務評定2の割合を20%と設定しておりますが、その導入の理由をまずはお尋ねします。 努力した、成果を上げた職員への処遇への反映という観点からであるならば、管理職だけではなく一般職の人事評価もメリハリあるものにすべきではないでしょうか。お尋ねします。 そこには、当然公正・公平な人事評価が求められますが、分野ごとの職員数の差が大きく、評価する環境の違いも気になります。平成29年4月現在、戸籍住民分野は102名の職員が在籍し、新区役所整備分野は4名の職員が在籍し、それぞれ副参事級が一次評価を行っております。職員424名が所属する保育園・幼稚園分野では、保育園勤務の職員を執行責任者である園長先生が評定補助者の役割を担っています。また、児童館や区民活動センターなどの出先機関の職員や、政策立案業務とは異なり、安定的に住民サービスを提供することが求められる窓口業務など、人事評価の規模感やレベルが違うように感じます。例えば、執行責任者である係長級の職員に評定補助を行ってもらうようなことも検討すべきではないのでしょうか。あわせて、適正な人事評価のための取り組みもお尋ねします。 また、現在の評価に活用する目標管理シートなどの職員の作成資料が多く、負担増となっているとも聞きます。コンピテンシーや目標管理シート、自己採点シートなどの統合などもあわせて検討し、評定者、被評定者の負担の軽減も図るべきではないですか。お尋ねします。 人が育つ要素の2番目の、成果を上げるための自立的な行動についてお尋ねします。 高度化、複雑化する業務に対して職員が自立的に行動し、知識、スキルを向上させることが求められ、それにはやりがいや達成感が必要です。目標をなし遂げ、仕事を遂行したときや提案したアイデアが受け入れられ施策に反映されるときなど、達成感ややりがいを感じることができるでしょう。多くの若手職員が採用されている中、職員が果敢にチャレンジできる環境づくりと、その行動が形になるような仕組みが必要ではないでしょうか。 中野区では、政策提案や事務改善、組織の活性化に対する職員の声を聞く制度として職員提案制度と区長へのアイデアボックスがありますが、平成22年度以降は提案さえもなく機能しておりません。東京都では、職員事業提案制度に約2億円の予算が計上され、空き家を活用した子育て親子の交流スペース創設事業や、SNSを活用した教育相談体制の検討など、15件が予算に反映されてもおります。那須烏山市は、定住促進と観光PRなどの実践活動を行う庁内横断チームを設置しております。入庁2年目から30歳前後までの若手職員を中心に任命し、人材育成の狙いもあるそうです。現状の職員提案制度は機能していないように感じます。毎年若い職員が多数入庁してくる中野区においても、若手職員の斬新かつ柔軟な発想を政策提案に生かす新たな仕組みづくりを検討すべきではないですか。お尋ねします。 次に、人が育つ要素の3番目、上司の指導・支援と組織体制について、お尋ねします。 個人のキャリア形成として、新規採用職員は、窓口サービス、内部管理、企画調整と幅広い部門を経験できるようジョブローテーションを行い、その後の職員自身のキャリア形成を支援するとあります。組織として職員が明確なキャリアビジョンを持てるよう支援することは必要でありますが、(仮称)中野区人事構想(案)では具体的なキャリア形成の支援の仕組みが見えづらいと感じました。区役所の業務は非常に幅広く、子育て、教育からまちづくり分野まで多岐にわたり、人事異動が転職並みのように感じます。これまでは、自治体の仕事は誰が何をやってもわかる必要があることから、ゼネラリストを育てる仕組みが肝要だったかもしれませんが、区民ニーズは高まり、複雑多岐にわたり、職員の役割は急速に高度化、専門化、深化し、誰がどこに異動しても対応できるものではないように思います。新規採用職員が入庁後ジョブローテーションを行い、一定のスキルを身につけた後は、意向を酌み、一つの事業部もしくは似通った2、3の事業部の中で異動をしながら専門性を高める。例えば、都市政策推進室と都市基盤部と新たに設けられる地域まちづくり推進部を一くくりにする。地域支えあい推進室と健康福祉部などで人事異動をし、職員が経験を積み、能力を養い、自身でキャリアを描ける仕組みづくりが求められます。現状は、明確な考え方、制度化がされていないと聞きます。検討すべきではないでしょうか。お尋ねします。 職員が新たなキャリアを描くことを希望したなら、現在区が導入している職員人事異動公募制度を活性化させることが重要だと考えます。職員人事異動公募制度は、区の組織において潜在化している人材を発掘するとともに、直面する緊急課題を解決するため、専門的な知識あるいはその職務に対して強い意欲を有する職員を公募するものです。今年度は14事業の公募が行われました。公募を行う際には、職務内容に関する必要な能力や資格、経験年数等の民間の職務記述書のような詳細が示されています。すなわち、職務内容が客観的に見える化されます。仕事の見える化がされなければ職員もキャリアを描けません。民間では、当然業務別に定義づけたデータベースを作成し、整理もしております。このデータベースは人事にとって主に評価・処遇に用いられますが、人材育成の観点からも活用できます。職員人事異動公募制度はまだまだ数少ない状況です。全庁で活性化されるよう取り組むべきです。お尋ねします。 それにより仕事の見える化が進み、職員もキャリアを描きやすいでしょうし、組織としてキャリアデザインの支援もできるとともに、エキスパート職員をふやす取り組みにもつながるはずです。 以上でこの項の質疑を終わります。 4点目、公園の再生についてお尋ねします。 先日、娘と一緒に近隣の区の公園に訪れた際、改めて禁止や注意を促す看板が非常に多いと感じました。区立公園には「基本的に園内では次のことを守ってください」と、迷惑行為や球技、バイクや自転車の乗り入れの禁止など、約10項目の遵守事項が記された一枚ものの大きな看板があります。しかし、例えば、ある公園では、その一枚ものの大きな看板以外に、餌やり禁止の看板が5枚、自転車・バイクの乗り入れ・放置禁止の看板が3枚、ごみの持ち帰りについての看板が5枚などなど、計20枚のほとんど同じ内容の禁止や注意書きの看板が掲示されております。それだけルールを守らない方が多いのか、一部の方なのかはわかりませんが、改めてこの禁止だらけの看板を見ていると悲しくなりました。区としても苦情などの対応として行わざるを得ないのは理解しますが、この禁止や注意を促す多数の看板は景観も損なっております。また、誰が持ち込んだのか、利用されていないプランターや植木鉢なども目につきました。それから、老朽化したトイレやベンチに遊具、防災倉庫や植栽など、配置を変えたり、少し手を加えれば公園が大きく生まれ変わるのではないかと感じました。 区は、国からの公共施設総合管理計画の策定に当たっての指針を受け、中野区公共施設総合管理計画において、建物、橋梁、道路、道路付属物に関しては計画を策定しましたが、公園編がいまだ策定されておらず、公園長寿命化計画を策定する予定と聞きます。長寿命化の視点はもちろん大切ですが、あわせて公園再生の視点が重要であると私は考えます。現在、区は哲学堂公園の再生に取り組まれておりますが、区民の財産である区の全ての公園が有効活用されるよう公園再生に取り組むべきです。禁止や注意だらけの看板を撤去し、利用者がルールを守りたくなるような環境づくりを進める。防災や空間利用の観点から、植栽や老朽化したトイレ、公園附属物の配置やあり方を抜本的に見直す。時代に合った遊具への更新など、公園の大小を問わず、区民が出かけたくなるような公園整備が必要ではないでしょうか。 昨年、都市公園法が改正されました。これまでの量の整備から、現代の社会の成熟化や価値観の多様化に応えられる質の整備がうたわれております。現在、区としては公園整備に関する方針、考え方を持っておりません。中野区でも、長寿命化の観点だけではなく、今ある公園を活性化させ、ストック効果を高める。民間との連携も加速させ、民間のビジネスチャンスと公園の魅力向上を両立させる。ボール遊びやペットとの同行禁止などの画一的な公園の整備や管理ではなく、地域住民と一緒になって公園の個性を引き出し、柔軟に運用されるような、区の公園整備における考え方、基本方針を策定すべきです。お考えをお尋ねします。 5点目、認知症の事故による損害賠償への救済制度について質問いたします。 高齢化の急速な進行に伴い、地域における認知症高齢者も増加しております。中野区地域包括ケア推進プランにおける高齢化の現状と将来推計では、2014年の認知症高齢者は約1万人という状況で、今後も増加すると推計されております。認知症高齢者の徘徊中に起こした事故による不測の事態に家族が高額の賠償金を求められるケースもあります。認知症の人による事故に関しては、2007年、愛知県大府市で認知症の当時91歳の男性が列車にはねられ死亡し、JR東海が遺族に損害賠償を求めて提訴しました。1審、2審は遺族の監督責任を認めて賠償を命じておりましたが、一昨年3月に最高裁が家族に賠償責任はないとの判断を示しました。列車事故だけではなく、交通事故や暴力行為等、事件などを起こしてしまう可能性もあり、日常的に認知症高齢者の介護を抱え御苦労なさっている御家族が、事故が起こった際に大きな負担や責任を負わされるのを少しでも軽減できないものでしょうか。 認知症高齢者の事故による損害賠償責任が生じた際の本人や家族への支援の仕組みが、先進的な自治体において取り組まれております。例えば神奈川県大和市は、徘徊の危険性が高いとして発見や保護を目的に市と関係団体がつくる「はいかい高齢者等SOSネットワーク」に登録している方237人を対象に、認知症高齢者による徘徊時の事故に最大3億円を支払われる保険を民間保険会社と契約しました。保険料を公費で負担し、年間保険費用は約250万円だそうです。保険方式による救済制度は全国初だそうです。また、神戸市では、認知症と診断された高齢者らが起こした事故などについて、上限付きの給付金を支給する、こちらも全国初の救済制度の創設を決定し、今定例会で条例案を提出される予定だそうです。認知症は誰しもなり得る可能性があり、高齢化の進展により今後とも認知症の方がふえていくことが予想される中、家族の経済的、心理的な負担を軽減するためにもこのような取り組みを検討すべきではないですか。お聞かせください。 保険制度や救済制度とあわせて認知症への理解を深め、地域の皆さんの連携を進める取り組みも必要です。家族の介護には限界があり、認知症の人が住みなれた地域で暮らし続けるには地域ぐるみでの見守りが重要で、徘徊模擬訓練が近年注目を集め、各地に広がっております。地域包括ケアシステム推進プラン認知症対策において、認知症をよく理解している区民の割合は平成28年度数値15.2%であり、地域での認知症に対する理解をさらに深める必要があるとされております。また、認知症サポーター養成講座を修了した人の中でも、さらに意欲のある人が、地域での活動につながっていない現状があります。認知症サポーターと区民と行政が協働し、認知症徘徊の模擬訓練を実施してみてはいかがでしょうか。理解が深まり、地域での見守りや早期発見につながるはずです。お考えをお聞きし、私の全ての質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 〔区長田中大輔登壇〕 ○区長(田中大輔) 酒井議員の御質問にお答えをいたします。 震災対策についての御質問です。災害対策各部・各班で課題を決めた部分訓練を行うことについてということであります。区の災害対応能力の向上に向け、年1回の区震災図上訓練を引き続き実施するとともに、災害対策各部が実情に応じた部分訓練を実施できるよう研究していきたいと考えます。 職員の参集時間や家庭の状況についての御質問です。災害発生時における職員の参集時間や自宅の被災状況などの把握については、職員への参集メールの発信とその返信によって適切に把握できる状況になっているところであります。 また、職員参集訓練、実際に参集訓練を経験していない職員が多いということで、これを実施するべきではないかということです。近年、区では実地の参集訓練を実施しておりませんが、災害発生時の区職員の参集経路等を確認するために、訓練の実施方法等を検討して実施に向けていきたいと思います。 防災マニュアルを参考としたマニュアルの作成についてであります。区職員の防災マニュアルを参考とした災害対策各部・各班のマニュアルは作成済みとなっております。 震災対応のチェックリストの作成についてであります。区は、平成30年1月27日に行いました職員震災図上訓練を震災発生時の対応訓練とするとともに、あわせて職員の防災マニュアルの見直しをするための訓練と位置付け、修正箇所を抽出し、見直し等を行っているところであります。その中で、災害対策各部における対応事項のチェックリスト、これを作成しているところであります。 職員防災マニュアルやBCPを熟知させるために、主任昇任選考への出題項目としたり、地域防災計画等の周知度の調査を行うべきではないかと、こういった御質問でありました。区の職員にとって、地域防災計画、職員防災マニュアルおよびBCPの熟知は必須のことであり、今後、主任昇任選考なども機会の一つと捉え周知徹底を図っていく、このように考えております。 受援計画について。区が事務局となっております中野区防災会議では、現在、地域防災計画の修正内容を審議中であり、受援計画の基本事項を盛り込む予定であります。なお、この修正版の発行は本年6月を予定しているところです。 また、指定管理者との防災協定、これが必要ではないかということであります。指定管理者施設のうち避難所として有効な施設については、災害時における避難所施設利用に関する協定を指定管理者と締結することとし、区と指定管理者との間の協定においては役割分担や費用負担について明記するよう、指定管理者制度ガイドラインを見直しているところであります。 被災地派遣職員の防災分野への配置など活用についてであります。被災地派遣の経験職員が防災分野における災害対策担当等に実際に配置されたことはこれまでありませんでした。しかし、復興広域協働推進担当でありますとか地域まちづくり担当など、被災地経験が生かせる職場への配置を一部は行っているところであります。どの職場に配置をされたとしても、災害時等には災害対策本部内において一定の役割を果たしていくということになりますので、その本部の活動においては経験を生かした配置となるよう検討をしていきたいと考えております。いずれにしても、せっかくしてきた経験でありますので、組織の中で生かしていくということに努めたいと思っております。 私からは以上です。 〔教育長田辺裕子登壇〕 ○教育長(田辺裕子) 私からは、中野区立小中学校施設整備計画についての御質問にお答えいたします。 仮校舎への通学の安全対策及び今後の改築計画の見通しについてです。仮校舎を使用する整備手法にありましては、通学距離が長くなるケースが生じるなど、小学校の児童にとって課題があることは認識をしております。これまでの統合により通学距離が長くなる場合の安全対策としては、通学安全指導員の増配置やガードパイプの常設などの対応を行ってきたところでございますが、現地建てかえの手法も含めさまざまな方法について改めて検討し、現在の施設整備計画以降の計画の見通しも含め、今後明らかにしてまいりたいと考えております。保護者に対しましても、適切な時期を捉え丁寧な説明に努めてまいります。 〔経営室長篠原文彦登壇〕 ○経営室長(篠原文彦) (仮称)中野区人事構想(案)についての質問にお答えをいたします。 初めに、管理職勤務評定2の割合20%の設定理由と、一般職員の人事評価についての御質問でございます。管理職の勤務評定2の割合を20%と設定している導入の理由につきましては、一般職員よりもより努力をし成果を上げることが管理職員に求められております。その結果を明確に処遇に反映する、こういった理由から、そうしたものを導入したところでございます。また、一般職員につきましても、職員のモチベーションの向上に資する評価と処遇となるよう今後検討してまいりたいというふうに考えております。 次に、適正な人事評価のための取り組みについての御質問でございます。分野ごとの職員の数の差など、人事評価においての規模感の違いはありますが、統括管理者は必要に応じまして執行責任者の意見等も踏まえ人事評価を行っているところでございます。また、全管理職は、毎年度評価・育成研修を必須で受講しておりまして、評価スキルや目標管理の平準化に努めているところでございまして、適正に人事評価を行っているところでございます。 次に、評価シートの統合についての御質問でございます。職員が着実に成果を上げ、職務意欲を向上させるためには、上司が適切な評価を行い、評価結果を処遇に適切に反映することが必要だと考えてございます。コンピテンシーモデルの実施効果の分析結果等を踏まえ、評価の実効性向上の観点から、他の各種評価シートとの統合等、今後見直しをしていきたいというふうに考えてございます。 それから、専門性を高める、異動の制度化についてでございます。新規採用後のジョブローテーション終了後につきましては、職員の意向や適正等を踏まえ、一定の事業部内もしくは類似の事業部内の範囲での異動に努めている、そういったところでございます。専門性を高めるため、適材適所の職員配置に努めるとともに、来年度改定予定の人材育成ビジョンにおきまして、専門性を高める人材育成策とあわせまして職員がキャリアを描ける仕組みについて検討してまいりたいというふうに考えております。 最後に、職員人事異動公募制度の活性化についての御質問でございます。潜在化している人材の発掘、それから新たな行政課題に対する専門的な知識の活用、職務に対する強い意欲を有する職員について適材適所の職員配置を推進するため、職員人事異動公募制度を実施しております。一定の成果があったというふうに考えてございます。エキスパート職員の育成の視点も踏まえまして、職員人事異動公募制度がより活性化するような取り組みを今後推進してまいりたいというふうに考えております。 〔政策室長髙橋信一登壇〕 ○政策室長(髙橋信一) 私からは、中野区人事構想(案)の中の若手職員の斬新かつ柔軟な発想を政策提案に生かせる仕組みづくりについて、お答えいたします。 提案がありました東京都の職員による事業提案制度でございますが、若手からベテランまで職員の改革マインドを高め、全ての職員が垣根を越えて都政運営に参加する仕組みとして、提案内容について平成30年度予算にも反映されたと聞いてございます。このような職員の主体的な取り組みによって組織や職員を活性化する取り組みとして、区ではおもてなし運動を展開してきているところでございます。このおもてなし運動でございますが、職場ごとの実践プランの作成や全庁発表会などを通じまして、各部を代表する若手職員で構成された推進委員会が主体となって職場の活性化や職員の意欲、また能力の向上に努めているほか、個人の発案によります、ちょこっと改善メモの取り組み、こういったもので職場における事業改善につながっているところでございます。今後は、こうした取り組みを全庁的な視点で行えるよう工夫してまいりたいと思います。 〔都市基盤部長豊川士朗登壇〕 ○都市基盤部長(豊川士朗) 私からは、公園の再生につきまして御回答申し上げます。 既存公園を対象とした長寿命化計画の策定にあわせまして、現代社会のニーズに即した機能転換を可能とする公園再整備計画の策定が必要であると考えてございます。平成30年度に、一定以上の規模の公園におきまして長寿命化計画の取りまとめとあわせて再整備計画策定の考え方について、整理していきたいと考えてございます。 〔地域支えあい推進室長野村建樹登壇〕 ○地域支えあい推進室長(野村建樹) 私からは、認知症に関する二つの御質問についてお答えをいたします。 まず、認知症の事故による損害賠償への救済制度の御質問でございました。責任能力がない認知症高齢者の徘徊に伴う事件・事故について親族の監督義務が問われ、このことが介護に当たる親族の身体的負担や心理的負担に加えて経済的負担ともなっていることについては承知をしているところでございます。徘徊の予防や徘徊高齢者早期発見の取り組みにあわせまして損害賠償に関する助成や救済制度を導入することにつきましては、他自治体での事例を参考といたしまして十分に研究をしていきたいというふうに思ってございます。 最後に、認知症徘徊模擬訓練という御質問でございました。昨年度新たに養成をいたしました認知症サポートリーダーは22名が登録してございます。地域でのボランティア活動では、認知症カフェでの活動に既に踏み出しているところでございます。今後の効果的な啓発活動のあり方につきましては、模擬訓練も含めまして、認知症サポートリーダーや関係団体ともさらに検討してまいりたいというふうに考えてございます。 ○議長(いでい良輔) 以上で酒井たくや議員の質問は終わります。
中野区議会議員 内 野 大三郎 1 区民提案型事業について 2 エネルギー政策について 3 区内の自殺対策について 4 その他
○議長(いでい良輔) 次に、内野大三郎議員。 〔内野大三郎議員登壇〕 ○17番(内野大三郎) 平成30年中野区議会第1回定例会において、都民ファーストの会中野区議団の立場から一般質問をいたします。 質問は通告のとおりですが、その他の項目で、区長の施政方針説明についてお聞きいたします。また、質問の順番ですが、4、その他を最初に質問した後に、1、2、3の順番でお尋ねをいたします。 初めに、区長の4期16年の実績についてお聞きします。この点については、多くの同僚議員から昨日さまざまな質問がありましたので、少し視点を変えてお尋ねしたいと思います。 区長の施政方針説明にある区の将来に向けた取り組みも、平成30年度の区政の方向についても、都市部の自治体であればおおむね盛り込む項目ばかりに思います。田中区長でしかなし得ない、または田中区長だからこその独自カラーのある施策には見えにくくなっているのが現状ではないでしょうか。こうした考え方は、区長の過去の選挙公約とどのように整合性をとっているのか、伺います。 過去の区長選挙における選挙公約で一貫して主張されている財政再建についても一定の結果を出したことは理解いたします。しかし、基金は右肩上がりであり、区役所は豊かになったかもしれませんが、区民生活が豊かになったと実感されている方はどれほどおられるかわかりません。区長は、施政方針説明において「前に進める」という表現をお使いですが、私はむしろ前に進めたい事業よりも停滞してしまった事業の方が多いように感じます。例えば、少子化は10年以上前から日本の危機としてさまざまな議論がありながらも、中野区の出生率は上昇傾向にありながらも1.06にとどまっていると説明をされました。赤ちゃんがふえれば待機児童対策に取り組まなければならないため、その現実を直視しないで前に進めるべき事業の優先順位を誤り、後回しにして開き直ったように聞こえてしまいます。 多選自粛を旨とした初当選後、条例まで制定をされ、それを破棄し、継続に執着し5期目にチャレンジしたいとのことですが、永遠に政治家であり続けることができない以上、必ずいつかは退く時期が来ます。政治家の進退は、自分で決める場合と民意を見誤る場合とがあります。後者の場合には晩節を汚してしまう例は枚挙にいとまがありません。後継を探す、もしくは出会う機会はこの4年間にあったはずです。今、区長に求められることは、残りの任期において過去4年間の仕掛かり事業をしっかり根付かせ、着実に次に引き渡すことが求められていると考えます。多選が批判の対象になりがちですが、民意をしっかり酌み取って政策を実行するかどうかが議論されるべきだと思っています。私がまち中で聞く区長の評価はかつてないほど非常に厳しいものがあります。そうした区民の厳しい声がどこまで区長に届いているのか、またその声に対しどのように対処していくのかお尋ねして、次の質問に移ります。 区民提案型事業についてです。 東京都で、昨年9月から11月までの40日間、都民が提案し、都民が選ぶとして、新しい予算編成書を取り入れ、試行的に都民一人ひとりからの声を直接政策に反映させることで、行政にはない新しい発想による255件にも上る事業提案が出されました。その提案をもとに構築した26件の事業候補案に対し、都民からインターネットなどを通じて投票を実施し、9件の事業を選定し、約8億5,000万円が平成30年度予算に反映されました。中野区は、都の制度と少し趣を異にする事業で区民の公益活動を後押しするものや区民提案の事業を区民に受託してもらう制度などとなっているようです。東京都の事業は、都民の提案を都みずからが率先して都民の事業提案を都が実施するものです。都民の知恵を都庁が実践するという意味では、単なる思いつきではなく、都民と都庁とが一体となってよりよい暮らしを目指していけるという意味で先進的な事例なのではないかと思われます。都とは予算規模が違うため、あまり大盤振る舞いできるような提案はなされないかもしれませんが、区民が必死になって事業提案をしてくるとしたら、区政への期待値が大きくアップするのではないかと考えます。地元回りをしていると必ず、ああしたらいいのに、こうしたらいいのにというアイデアとともに、だから中野はだめなのだと締めくくられることが多々あります。こうした方々のアイデアがもし事業化し実践されたとしたなら、今まで区政に否定的だったその方がその事業の広報役を担うであろうし、必死になって区を応援する側に回るのではないでしょうか。規模の大小を問わず、こうした取り組みを実践することで、区政への信頼と期待を取り戻すことができるものと考えますが、区民による事業提案型制度というものを立ち上げてはいかがでしょうか。お尋ねします。 次に、エネルギー政策についてです。 経済産業省では、ことしの春に水素ステーションの本格整備を目的とした新会社を設立し、燃料電池車の普及と水素ステーションの整備計画を一気に進めるとの発表をしました。これは、平成27年9月に国連で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にある、持続可能な開発目標の中にある、全ての人々の安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保するものに呼応しているものであると思われます。具体的に2030年までという期限を切りつつ、バックデートして、今、我々が化石燃料からクリーンエネルギーへとどのようなプロセスを経て転換していくのかが世界規模で問われている時代であります。その一つとして、電気自動車のほかに燃料電池車の普及を促進し、この目標達成に向けて動き出し始めました。ただし、燃料電池車普及のためには水素ステーションの整備が不可欠であります。 経済産業省は、水素・燃料電池戦略ロードマップを改訂し、全国で2020年までに燃料電池車を4万台、2025年までに20万台、2030年までに80万台程度の普及を目指しているとのことですが、水素ステーションの整備目標は2020年までに160カ所、2025年までに320カ所となっています。現在の燃料電池車の普及台数は全国で1,800台程度です。2020年までの間に車の普及台数を22倍ふやそうとしているのに、現在全国に92カ所ある水素ステーションは2倍弱にしかふやさない、同じくその5年後には車は5倍ふやす計画でありながら水素ステーションは2倍にしかならない。安心して車に乗るには、燃料をいつでもどこでも確保できるという安心感がなければなりません。そのためには水素ステーションの整備のスピードを上げなければ目標達成は絵に描いた餅になりかねません。 そこで、中野の近隣区の水素ステーションの位置を確認したところ、杉並区と練馬区にしかありませんでした。都内においても移動式のものを含め14カ所しかありません。1基当たり規模によっては数億円かかる水素ステーションの設置コストが普及に至らない要因です。エネルギー政策の転換の議論の始まりとして問題提起をしたいと思います。 国・都の補助を使えば、事業者は5分の1程度で設置することも可能とのこともあり、クリーンな中野、まずはエネルギーからということを掲げて、区内に設置を進め、燃料電池車の普及の後押しをしてはいかがでしょうか。お尋ねします。 さらに、具体的には、区役所に燃料電池車用の水素ステーションを設置し、庁有車はクリーンエネルギー利用の車へと切りかえていってはいかがでしょうか。 本日の日本経済新聞の1面トップ記事には、給油所の規制緩和で、電気自動車や燃料電池車に必要な電気や水素を供給できるよう基準を緩和するという方針が出ていました。これから国民的な関心を持って見守っていきたいと思います。 次に、区内の自殺対策です。 区内の自殺対策について、この点は過去既に昨年、一昨年と他の議員がさまざまな観点から指摘をされているところであります。政治の究極的な目的は人の命を守ることです。テロや犯罪などでお亡くなりになる方や交通事故でお亡くなりになる方同様に、自殺でお亡くなりになった方々が後を絶ちません。テロや犯罪、交通事故は他者とのかかわりにより不幸にして命を落とされてしまいますが、自殺は個人の問題とされてきたことが対策をおくらせてきたと言われています。 自殺と失業率の相関関係を示されることが多々あります。しかし、統計上、失業率と同様に自殺者数が右肩下がりになったとしても、失業者の復職はあっても自殺者は生き返ることがない以上、自殺者の統計は毎年の合計数を考えていくべきです。平成10年から23年までの14年間が年間自殺者数3万人超えの時代でした。その14年間に42万人以上がお亡くなりになったわけです。中野区の人口が現在32万人いることを考えると、事の重大さはおわかりになるかと思います。その後減少が始まるのは、国として、自殺対策は個人の問題だけでなく社会的な問題であるということをうたうなど、日本の自殺対策の基本理念をつくった自殺対策基本法が制定されてから後、国が本格的に対策に乗り出した成果ではあります。特に若年層の自殺対策はおくれること10年と言われておりますが、昨年起こった座間での凄惨な事件を思い返すと、若者が死にたいほどのつらい気持ちを抱え、思い悩んでいることに心を痛めます。 最新の統計では、先進7カ国中、15歳から34歳における自殺死亡率、つまり年間人口10万人のうち何人が自殺で亡くなるのかの率は、フランス8.3人、ドイツ7.7人、カナダ11.3人、アメリカ13.3人、イギリス6.6人、イタリア4.8人。そして、日本が最も深刻で、7カ国中最悪の17.8人となっております。ただでさえ少子化で、国家的に子どもの人口に配慮が必要な時代でありながら、これだけの若年層の自殺があることは非常事態と考えてもよいものと思います。国の自殺総合対策大綱でも若者の自殺対策の推進について、当面の重点政策として重きを置いています。 そこで、中野区での若者の自殺死亡率はどのくらいなのでしょうか。お尋ねします。 また、対策としてどのような取り組みをされていますでしょうか。 改正自殺対策基本法では、全ての市区町村に自殺対策の計画策定を義務付けています。若者の自殺対策をまず最重要課題として取り組まれることを強く希望いたしますが、いかがでしょうか。 さらに、国の示すガイドラインの策定がおくれたため来年度予算措置に至らなかったようではありますが、本予算が成立したとしても、その後に30年度の補正予算をつくり、外部意見を取り入れたり人員を補充したりしてでも年度内に新しい対策を策定する必要があると思われますが、いかがでしょうか。 以上で私の質問を全て終わります。 〔区長田中大輔登壇〕 ○区長(田中大輔) 内野議員の御質問にお答えをいたします。 最初にあった施政方針と選挙公約との整合性といったことについてであります。施政方針説明で述べた取り組みや方向性については、今後の中野区政を進めるに当たっての基本的な考え方を示したものであり、選挙の際に区民に約束したこと、例えば中野駅周辺のまちづくりや地域包括ケア体制の構築、保育・幼児教育の充実、木密地区での防災まちづくりの推進など、いずれも着実に前進しており、将来像の実現に向けた基本的な方向性に変更はありません。選挙公約に掲げてきた施策を含め、これまで進めてきた施策については常にその成果を把握し、社会経済状況の変化を見据えながら見直しを行っているため、取り組み内容や時期については状況に応じて変動する場合もありますが、多様化、複雑化する課題に対して臨機応変かつ柔軟に対応することで目標に向けて区政を着実に進めていると考えております。 多選が批判の対象になりがちだが、民意をしっかり酌み取って政策を実施するかどうかが大事だと、こういう御意見でありました。区民の意見をきちんと受けとめられているのかと、こういうことだと思います。区民の意見につきましては、自治基本条例における意見交換会やパブリックコメント手続のほか、区民の声や対話集会、各施策に係る区民説明会、区民の参加する外部評価など、PDCAサイクルの各段階においてさまざまな角度から聞き取っているところであります。こうして出された区民の多様な意見について、議会の御意見とあわせて十分に踏まえた上で、区として総合的に判断して施策の構築、検証、改善に努めているところであります。 私からは以上です。 〔政策室長髙橋信一登壇〕 ○政策室長(髙橋信一) 私からは、区民提案型事業についてお答えいたします。 東京都が導入した、都民による事業提案制度は、都民の声を事業構築に反映するため、平成30年度予算編成に当たって試行的に導入したものであると認識しているところでございます。 区においては、公益活動を行う区民団体が区からの業務委託を提案する制度のほか、区民の声や対話集会、各種施策に係る区民説明会や実際に事業を通じて区民に接している現場など、さまざまな場で区民の声を直接聞き、施策に反映しているところでございます。御指摘のありました、区民による事業提案制度でございますが、その制度内容、効果について研究してまいりたいと思います。 〔環境部長白土純登壇〕 ○環境部長(白土純) 私からは、区内の水素ステーション設置の働きかけについてお答えをいたします。 国は、昨年12月、関係閣僚会議において水素基本戦略を策定し、国を挙げて水素社会を実現するための戦略を策定いたしました。東京都におきましても、東京都環境基本計画において、水素社会の実現に向け、水素ステーションを2020年までに35カ所、2030年までに150カ所設置するという具体的な目標を定めた上で、都内の区市町村や関係事業者と連携し、水素エネルギーの利用促進に向け取り組んでいるところでございます。中野区といたしましても、燃料電池車の普及を図るため、都と連携して区内に水素ステーションを設置するよう事業者に働きかけを行っていきたいと考えております。 〔経営室長篠原文彦登壇〕 ○経営室長(篠原文彦) 区役所の敷地への水素ステーションの設置についての御質問にお答えをいたします。区役所の敷地内への水素ステーションの設置につきましては、有効スペースの不足、設置コスト、それから運営の安全管理上の問題などから困難な面が多いというふうに考えております。 また、燃料電池自動車につきましては、その価格が現状では補助金を利用してもいまだ高い状況にございます。庁有車の導入につきましては、今後低コスト化の実現を待って、電気自動車等を含めた次世代型自動車活用推進の方策の一つとして検討してまいりたいというふうに考えてございます。 〔健康福祉部長小田史子登壇〕 ○健康福祉部長(小田史子) 私からは、区内の自殺対策についての御質問についてお答えいたします。 初めに、若者の自殺についてでございます。中野区の15歳から34歳の自殺率は、平成28年は人口10万人に対しまして14.8人でございますが、ここ4年の平均では17.8人というような数値になってございます。平成26年の国の17.8人と同様な状況でございまして、現状を重く受けとめております。 若者の自殺対策といたしまして、平成27年度は帝京平成大学でゲートキーパー研修を実施いたしました。平成28年度は区民向けのゲートキーパー研修を、若者対策をテーマに実施したところでございます。また、成人のつどいのお知らせに心の相談窓口のチラシを同封しているところでございます。今年度は、教育委員会と連携いたしまして、生徒への対応の仕方などを視点といたしまして教職員向けの研修を実施いたしました。 次に、自殺対策計画についてでございます。自殺対策計画策定に当たりましては、中野区で自殺に関するデータの分析を行いまして、自殺に至った要因、特性などを把握して課題を明らかにした上で、中野区としての自殺対策計画の策定に取り組んでまいります。その中で、若者の自殺対策につきましても課題を明確にしていく考えでございます。 最後に、平成30年度内の取り組みについてでございます。平成30年度は、中野区の自殺に関するデータの分析を行うとともに、庁内で課題を共有いたしまして関連事業の調整を行うことなどを予定しております。また、5月に策定される予定の東京都自殺総合対策計画、仮称でございますが、こちらも参考にしていく予定でございます。また、警察、消防、医師会等、関連団体との調整を行いまして、平成31年度には関係者による協議会の設置を視野に入れまして課題の整理をしていきたいというふうに考えております。 ○議長(いでい良輔) 以上で内野大三郎議員の質問は終わります。
中野区議会議員 篠 国 昭 1 「避難行動要支援者名簿」、「非常災害時救援希望者登録名簿」及び「見守り対象者名簿」の 整理統合について 2 西武新宿線野方以西の連続立体交差化について (1)鷺宮のまちづくりについて (2)鷺宮西住宅一帯の整備について (3)その他 3 少子化問題について (1)「人づくり」に欠かせない家庭教育支援について (2)在宅育児制度の導入について (3)その他 4 教育問題について (1)いじめ問題について (2)中学の部活動について (3)その他 5 その他
○議長(いでい良輔) 次に、篠国昭議員。 〔篠国昭議員登壇〕 ○36番(篠国昭) 自由民主党の立場から質問させていただきます。 1番目に、「避難行動要支援者名簿」、「非常災害時救援希望者登録名簿」及び「見守り対象者名簿」の整理統合についてお聞きします。2番目に、西武新宿線野方以西の連続立体交差化についてお伺いします。3番目と4番目を逆にしまして、3番目として、教育問題についてお伺いします。4番目に、少子化問題についてお伺いします。5番目に、その他で1点入れさせていただきます。 「避難行動要支援者名簿」、「非常災害時救援希望者登録名簿」及び「見守り対象者名簿」の整理統合についてですが、最初に統合名簿の登録者数についてお伺いします。 中野区は、このたび見守り対象者名簿3万1,000人と避難行動要支援者名簿3万人、そして防災会に配付していた非常災害時救援希望者登録名簿500人を統合することとしました。このうち重複者が相当数いるので、統合名簿の総対象者数はおよそ3万5,000人ほど、さらにこの方たちのうち、情報提供に同意した方のみの名簿が町会・自治会や防災会に提供される名簿となるとのことです。情報提供に同意される方はおよそ何人ぐらいと想定されるのか、まずお伺いします。 2番目に、民生児童委員の訪問調査活動の対象者数についてお伺いします。 統合名簿は、警察や消防、民生児童委員にも提供するとのことです。民生児童委員は毎年高齢者に対し訪問調査活動を行い、その際に会えなかった方にはアウトリーチチームが戸別訪問しているとお聞きしております。防災会にとって、名簿の統合によってこれまでの名簿より相当人数がふえることになりますが、そのうちの相当数の方に対して民生児童委員や職員が年1回は必ず訪問し情報を持っており、さらに昨年度から民生児童委員が避難所の避難支援班に加わったことは災害時の体制として非常に心強いと考えております。統合する名簿対象者のうち、民生児童委員の訪問調査対象者となる方はどの程度いるのかをお伺いします。 3番目に、1避難所当たりの名簿の人数についてお伺いします。 発災時には、地域本部に配付してある避難行動要支援者名簿が各避難所に届けられるとのことです。その際には情報提供の同意の有無にかかわらず、全ての要支援者の名簿が届くとのことです。避難所は中野区に48カ所ありますが、1避難所当たりおよそ何人ぐらいの名簿となるのかをお伺いします。 この項の4番目に、名簿統合後の更新の方法やその内容についてお伺いします。 統合する名簿の一つである避難行動要支援者名簿には、対象者が作成した災害時個別避難支援計画書の情報が含まれていますが、統合名簿には、このうち、避難に必要なものと、二つ目の支援者の有無の、二つの情報が提供されるとのことです。地域見守り対象者名簿は、これまで年1回更新を行っていました。それでも入院や入所者の情報がおくれるということもありましたが、避難に必要な機材や支援者の情報などはどのように更新するのでしょうか。名簿統合後の更新の方法やその内容などについて、お伺いします。 次に、西武新宿線野方以西の連続立体交差化についてお伺いします。 鷺宮のまちづくりについてです。地域のまちづくりの検討組織、鷺宮地区ですと鷺ノ宮駅周辺まちづくり検討会がまちづくり構想の取りまとめとして3月以降に区に提案する予定でありますが、広域避難場所、避難路などを整備し、災害から安全・安心なまちづくりを進めていくには、中野区と東京都、具体的には総務局、建設局、東京都住宅供給公社との連携が必要であります。 平成28年3月に策定された神田川流域河川整備計画における神田川流域の調節池計画によると、妙正寺川の八幡橋から上流終点までの位置に6万8,000立米の容量の調節池が計画されています。今後、配置場所等の施設計画を検討、調整していくこととしておりますが、私の見た感じでは、八幡橋から上流終点までの間で調節池の配置場所として公社鷺宮西住宅以外には想定できません。公社鷺宮西住宅の建てかえと連動して進めるべきだと思いますが、東京都住宅供給公社JKKとの協議を進めているのかをお伺いしたいと思います。 二つ目に、鷺宮西住宅一帯の整備についてお伺いします。 哲学堂公園の南側に妙正寺川第一調節池があります。民間の工場跡地を東京都、区──新宿区、中野区ですが、当時の名前で住宅・都市整備公団が共同取得して、公園部分と住宅棟の高床部分に約3万立米を貯留できるような調節池を整備しました。東京都、区、公団の連携により完成を見た事例は公社鷺宮西住宅一帯にも適用できるように思います。検討会から提案されるまちづくり構想を踏まえてまちづくり方針を平成30年度以降に策定するということでございますが、調節池の整備については行政主導で行政の力を結集してほしいと思います。東京都住宅供給公社と連携して、中野区は主導的行動を起こすべきだと考えますが、区の見解をお伺いします。 この項のその他で、補助133号線の進捗状況について、西武新宿線の路線の南側から杉並区境までの区間については平成27年3月に着手しておりますが、事業の進展が見えません。このおくれは大和町の補助227号線と比べてあまりにも遅すぎます。補助133号線のうち、杉並区内において既に整備済みである青梅街道から早稲田通りまでの区間については約16年、また本年度中に完成が予定されている早稲田通りから中野・杉並区境までの区間については約23年の期間を事業完了までに要したと聞いております。これらの事業が一部既存の道路を拡幅したものであったことに比べ、今回の事業は新たに16メートルの道路を新設するものであり、整備には相当の困難が伴うものと予測しております。引き続き区から都に事業の進捗のスピードアップを図るよう要望すべきだと考えますが、区の見解をお伺いします。 次に、教育問題についてお伺いします。 最初に、いじめ問題について。いじめ問題については社会的にも取り上げられ、学校教育の中で大きな課題であると認識しています。いじめ防止対策推進法が平成25年に制定され、いじめ問題についてはしっかりとした対応が求められております。中野区においても、中野区いじめ防止基本方針を定め、対応を進めているとお聞きしております。具体的にはアンケート調査や研究会などを通して、いじめの早期発見・早期対応を図っているとのことです。いじめについては、軽微なものでも本人がいじめと認識したらいじめとして取り扱う対応をしていくものです。そこで問題となるのは教員の意識です。子どもたちが訴えているにもかかわらず、対応がおくれてしまえば大きな問題となります。これらに対応するためには、教員が1人で判断したり取り組んだりするのではなく、学校を挙げて取り組むことが必要です。 そこで伺います。 学校でのいじめ対策はどのように行われているのでしょうか。いじめの早期解決に向けて組織的にどのように対応しているのか、お伺いします。 いじめは、子どもたちの心に大きな傷を残します。解決に向けて学校と教育委員会が連携を図り、子どもたちの人間関係を良好なものに構築していくように望んでおります。 次に、中学校の部活動についてお伺いします。 部活動は、スポーツや文化、科学等に親しませ、学習意欲の向上や責任感、連帯感を味わう中で好ましい人間関係を形成していく意義ある活動であると認識しています。しかし、昨今、教員の働き方改革の中で部活動指導のあり方が取り上げられ、東京都においても、部活動の在り方に関する総合的なガイドライン、仮称でございますが、平成30年4月に周知されると聞いております。ガイドラインでは、適切な運営のための体制整備や効率的な取り組みなどが示されています。今後、部活動の趣旨を踏まえつつ、取り組みの改善が求められております。 その中の一つに、指導員の確保があります。既に中野区では外部指導員を活用し指導を行っているとのことですが、さらに人材の確保に努める必要があります。杉並区では、2013年から予算措置をして、中学校の部活動指導員として専門的な指導ができるコーチを民間から迎える事業を始めています。その効果について、顧問教員からは負担が減った、生徒からは部活動が楽しくなったなどの声が寄せられているそうです。 そこで、中野区では、部活動に対する教員の負担が大きいと報じられているこの時期に、区として部活動支援についてどのような取り組みをしてきたのか、お伺いします。 部活動は、中学生にとってとても有意義で貴重な経験の機会です。しかし、過度の負担が生徒や教員に行くことは望ましくありません。部活動支援を進めることの重要性を強く述べて、この項の質問を終わります。 教育問題のその他で二つほどお伺いしたいと思います。 まず、その他の1番で、幼児教育についてお伺いします。 いわゆる小1プロブレムと呼ばれる、低学年での学校の不適応から来る子どもの問題や、学級が落ちつかなくなり指導が行き届かなくなる問題があります。例えば、埼玉県教育委員会による調査では、同県内の5%の学級で「学級がうまく機能しない状況」が生まれていると示しています。各学年3クラス編成の学校であれば、学校に1学級は学級がうまく機能しない状況にある計算になります。同時に、小学校低学年の子どもたちの暴力行為も、平成17年度から27年度の10年間で小学校1年生の問題行動は8.9倍にふえましたとの報告があります。これらの問題は語彙力の低下も影響していると、白梅学園大学の増田修治教授が指摘しています。また、学級の状況については学校側の努力の必要性を指摘しつつも、愛情不足から甘えたい子がふえたと分析しています。こうした状況の中で言葉によるコミュニケーションを言葉が話せないときから、愛情を持って子どもと接する環境や家庭の教育力を高めるための取り組みが必要であると考えております。ゼロ歳、1歳時代の、いわゆる言葉が通じないコミュニケーションを要求している期間、この期間の重要性が含まれるということです。教育委員会は小学校や中学校の義務教育を中心に議論されていると思いますが、小学校の問題は低学年から始まっているのではないでしょうか。小学校に就学する前の幼児教育のあり方など、教育委員会が議論されているのか、お伺いします。 議論されているのであれば、幼児期における家庭教育への啓発は今後どのように進めていくのでしょうか。家庭教育への啓発は、就学前の多様な教育環境がある中で難しいと感じているところですが、家庭教育のあり方をしっかりと考えていくことが重要であると思っております。 その他の2番目で、特別の教科「道徳」の評価についてお伺いします。 道徳の教科化が4月に迫っております。来年度は小学校、再来年度は中学校です。道徳の教科化に向けて重要なのは指導と評価です。これまでの議会でも道徳の教科化については取り上げてきましたが、4月からの実施に向けて評価について改めて確認いたします。道徳の評価はどのように行うのでしょうか。また、保護者にはどのように知らせるのでしょうか。 子どもたちが健やかに育つ中野区の教育環境の充実を願って、この項の質問を終わります。 次に、少子化問題についてお伺いします。 最初に、「人づくり」について欠かせない家庭教育支援について、お伺いします。 最近の科学データでは、6歳までに脳の9割以上が発達し、特にゼロ歳から2歳児は親と一緒の安らぎの中で情緒や知性、好奇心、思いやり、忍耐力の基礎がつくられると言います。今回の幼児教育・保育の無償化議論においても、新聞各紙とも社説で、待機児童のうち、ゼロ歳から2歳児が約9割を占めている。そこを急げと連呼しています。ゼロ歳児はしゃべりません。それには意味があると言われています。言葉が通じないコミュニケーションを1年、2年きっちり要求して我々を育てるとも言われています。ゼロ歳児の子どもを預けるのを躊躇しない、この大きな流れは、福祉が充実すればするほど親子関係が崩れていく危険性もあるという点に大きく心を寄せるべきであると思います。 中野区の調査においても出ているように、家庭で育てたいと考える親が、特にゼロ歳児においては家庭で育てることができるように、家庭で子育てを促す方針を明確に掲げるべきと考えますが、いかがでしょうか。 二つ目に、在宅育児制度の導入についてお伺いします。 少子化がとまるシナリオの一つは、北欧諸国やフランス、オランダでやっているように経済格差拡大を若い人に対して反転させるやり方です。若い人全員が誰でも、結婚すれば家を持って、子どもを大学に行かせられるという安心感を持たせる方法がそのパターンです。日本では待機児童対策が積極的に図られています。ゼロ歳児保育には1人につき年間500万円以上が投入されています。在宅育児世帯に対する支援の観点が薄く、在宅で育てたいと考える女性の選択を不利なものとしている現状があります。鳥取県では、平成29年度より、ゼロ歳児を保育所等に預けていない在宅育児世帯を対象に、現金給付制度を始めたと聞いています。中野区でも、ゼロ歳児の在宅育児世帯を対象にする支援を創設するなど、親が在宅育児と保育所等の利用を公平に選択できる環境を整えるべきと考えますが、いかがでしょうか。 最後に、その他で防犯カメラについてお伺いします。 来年度予算案で、町会等が設置している防犯カメラの維持経費を区が助成する案が示されることについては一定の評価をしたいと思います。しかし、防犯カメラの維持管理については、町会が依頼している業者によって費用や内容に差があるというのが実情です。今後は、区がメンテナンス業者を選定して、一括して維持管理費用を助成していくほうが町会等に負担をかけないと考えますが、いかがでしょうか。 これで私の全ての質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 〔区長田中大輔登壇〕 ○区長(田中大輔) 篠議員の御質問にお答えをいたします。 まず、「避難行動要支援者名簿」、「非常災害時救援希望者登録名簿」及び「見守り対象者名簿」の整理統合について、名簿への情報提供同意者数についてのお尋ねがありました。これまでの見守り対象者名簿では43%程度の方が情報提供に同意をされていました。今回の統合による新たな対象者についてはほぼ同意されると推定をしていますので、全体としては6割の約2万人がこの名簿に登載される見込みと考えているところであります。 次に、民生児童委員の訪問対象者数についてであります。民生児童委員が訪問によって把握している方々は、70歳以上単身者は約7,000人、75歳以上のみの世帯の方々は約4,000人、合計約1万1,000人となり、統合名簿対象者の約3割に当たるというものであります。 1避難所当たり、この名簿登録者数がどのくらいの人数になるのかというお尋ねもありました。1避難所当たり平均をいたしますと約730人の要支援者が名簿に登載されるものになると考えているところであります。 名簿統合後の更新方法とその内容についてであります。70歳以上の年齢到達や介護認定など新たな登載対象者のほか、既に登載されている対象者についても要支援から要介護への心身の状態変化や転出、施設入所などの情報を逐次収集をして、必要に応じて避難支援計画書の見直しを行い、更新した名簿を毎年7月に提供していく考えであります。また、数年に一度、既に計画書を作成した方々に対し再調査を実施する、こうしたことを考えているところであります。 次に、西武新宿線野方以西の連続立体交差化について、東京都住宅供給公社への情報提供についてであります。東京都住宅供給公社の鷺宮西住宅につきましては、築55年以上を経過しており、かねてから建てかえが必要との声が聞こえているところであります。区といたしましては、鉄道連続立体交差化にあわせた鷺ノ宮駅周辺のまちづくりについては、東京都住宅供給公社に情報提供をしながらまちづくりについての情報の共有化を図っているところであります。 東京都住宅供給公社並びに東京都との連携についてであります。鷺宮西住宅一帯の整備に当たっては、鉄道の踏切渋滞解消をはじめ、都市計画道路補助133号線の整備、また妙正寺川の改修、公社鷺宮西住宅の建てかえなど、多くの地域まちづくりの課題があるところであります。調節池の整備につきましてもまちづくり全体の中で位置付けていく必要があり、これから複数の関係機関と整合性を持ちながらまちづくりを進めていくことが必要と考えております。区といたしましては、連絡調整会議を開催するなどをしながら、主導的な立場で東京都や東京都住宅供給公社との連携を進めていくこととしております。 補助133号線事業に係る都への要望についてであります。東京都によりますと、補助133号線の当該区間につきましては用地取得に向けた測量やあるいは交渉といったことに時間を要しているということであります。区としては、少しでも早く当該事業が進展するよう東京都に要望をしていきますとともに、事業の早期完成に向けて、今後も都との連携を図り協力をしていく考えであります。 次に、少子化問題に関連して、ゼロ歳児における家庭保育についての御質問がありました。ゼロ歳児においては家庭で育てることができるよう家庭での子育てを促す方針を明確にするべきではないか、またゼロ歳児の在宅育児世帯を対象とする支援を創設するなど、在宅と保育所の公平に選択できる環境を整えるべきではないかといった御質問でありました。区といたしましては、どのような環境に置かれた子どもも健やかに成長できる地域社会を目指していくことが重要と考えております。家庭の状況やニーズに応じたさまざまな子育てのスタイルを選択することができるよう、多様で質の高い教育・保育の提供やニーズに応じた子育て支援サービスを推進するとともに、子育て教室や親の学びの場の提供など、在宅育児家庭への支援についても十分に留意をしながら取り組みを進めていきたいと考えております。 私からは以上です。 〔教育長田辺裕子登壇〕 ○教育長(田辺裕子) 教育問題に関する御質問にお答えをいたします。 初めに、学校におけるいじめ対策と早期解決に向けた対応についての御質問でした。各学校におきましては、教育委員会が定めたいじめ防止基本方針を踏まえ、学校いじめ防止基本方針を策定し、校内いじめ対策委員会を中心に対応しているところでございます。特にいじめの早期解決に向けましては、日常的に学級担任が状況把握に努め、必要な状況については週1回程度行う職員全員による生活指導に関する会議で共有するほか、いじめに関するアンケートを年3回実施し、早期発見に努めております。いじめを発見したり訴えがあった場合は、校内のいじめ対策委員会に報告し、教職員全員による情報共有と組織的な対応を行ってございます。教育委員会におきましても、学校の未然防止、早期発見・早期対応に資するよう、今年度、教員用指導資料、中野区いじめ対応ガイドラインを作成し、校長会や生活指導主任会等において周知し、いじめ防止への対応の徹底を図っているところでございます。 続きまして、中学の部活動についての御質問です。部活動の支援についてです。部活動の顧問教員の負担の大きさについては、教育委員会としては十分に認識をしているところでございます。今年度は、部活動に対する教員の負担軽減に向け、部活動休務日を設けるよう、校長会において指示をしてまいりました。外部指導員につきましても、来年度に向けて配置時間の拡充を検討しているところでございます。また、地域スポーツクラブにおきましては、平成30年度から外部指導員の養成・育成、人材確保を目的とした新たな事業を実施する予定であり、部活動の充実と部活動顧問の負担軽減に資するよう連携を図っているところでございます。 続きまして、その他の項目で、幼児教育についての御質問がございました。幼児期における家庭での教育についてです。教育委員会で決定をいたしました中野区教育ビジョン(第3次)の中におきましては、就学前教育の充実を目標の柱の一つに掲げ、教育ビジョン改定の過程において適宜議論を行ってまいりました。就学前教育の充実に向けましては、家庭との共通理解や連携した取り組みが重要と考えておりまして、教育ビジョンの中におきましても家庭の教育力向上に向けた支援として盛り込んでございます。具体的には、新たな幼稚園教育要領や保育所保育指針の内容を具体化した取り組みをまとめた、「中野区就学前教育プログラム」を各幼稚園・保育園に配布し、それぞれの園での計画等に生かしているほか、保護者には概要版を配布してございます。また、区報やホームページでは、就学前教育の事例等を広報するほか、各園などの園だよりや保育参観等を通じながら保育者との共通理解を図っているところでございます。こうした事業を進めるほか、保育園や幼稚園における子育て相談なども通じて、子育て家庭への支援の充実を図ることとしてございます。 最後に、特別の教科「道徳」の評価方法及び保護者への周知についての御質問がございました。道徳の評価は、文部科学省が示した方針によりますと、児童・生徒一人ひとりの成長を受けとめ、認め、励ますものであることから、数値による評価は行わず、児童・生徒の変容がわかるよう記述式で行うこととしてございます。保護者に対しましては、既に学校だよりを通じて道徳の教科化の狙いや意義について周知をしているところでございます。さらに、評価のあり方につきましては年度当初に保護者会等で説明するとともに、実際の評価につきましては通知表や個人面談等できめ細かくお知らせをしていく予定でございます。 〔経営室長篠原文彦登壇〕 ○経営室長(篠原文彦) 防犯カメラの維持管理についての御質問にお答えをいたします。 来年度予定をしております防犯カメラの維持管理費の助成につきましては、町会等の関係団体に実態調査をした上で予算案を提出したものでございます。したがって、当面はこの計画案で助成を進めてまいりますが、町会等における事務的な負担等につきましては、今後実情の把握に努めまして、可能な対策があるかどうか研究をしてまいりたいというふうに考えてございます。 ○議長(いでい良輔) 以上で篠国昭議員の質問は終わります。 お諮りいたします。 議事の都合により、本日の会議はこれをもって延会したいと思いますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(いでい良輔) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。 次の会議は、明日午後1時より本会議場において開会することを口頭をもって通告いたします。 本日はこれをもって延会いたします。 午後5時06分延会
会議録署名員 議 長 いでい 良輔 副議長 南 かつひこ 議 員 中村 延子 議 員 いながき じゅん子
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