平成30年03月19日中野区議会建設委員会(第1回定例会)
平成30年03月19日中野区議会建設委員会(第1回定例会)の会議録

中野区議会建設委員会〔平成30月1日〕

 

建設委員会会議記録

 

○開会日 平成30月1

 

○場所  中野区議会第4委員会室

 

○開会  午後時0

 

○閉会  午後53

 

○出席委員(7名)

 佐野 れいじ委員長

 小林 秀明副委員長

 加藤 たくま委員

 小林 ぜんいち委員

 石坂 わたる委員

 酒井 たくや委員

 来住 和行委員

 

○欠席委員(名)

 市川 みのる委員

 

○出席説明員

 都市政策推進室長 奈良 浩二

 西武新宿線沿線まちづくり担当部長 角 秀行

 都市政策推進室副参事(産業振興担当) 浅川 靖

 都市政策推進室副参事(グローバル戦略推進担当) 平田 祐子

 都市政策推進室副参事(都市観光・地域活性化担当) 藤永 益次

 都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当) 松前 友香子

 都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) 石井 大輔

 都市政策推進室副参事(中野駅周辺地区整備担当) 吉田 陽市

 都市政策推進室副参事(中野駅地区都市施設調整担当) 小幡 一隆

 都市政策推進室副参事(中野駅地区都市施設整備担当) 江頭 勝

 都市政策推進室副参事(西武新宿線沿線まちづくり担当、沼袋駅周辺まちづくり担当) 荒井 大介

 都市政策推進室副参事(新井薬師前駅周辺まちづくり担当) 高村 和哉

 都市政策推進室副参事(野方以西調整担当、野方駅周辺まちづくり担当) 藤原 慶

 都市政策推進室副参事(都立家政駅周辺まちづくり担当、鷺ノ宮駅周辺まちづくり担当) 菊地 利幸

 都市基盤部長 豊川 士朗

 都市基盤部副参事(都市計画担当) 辻本 将紀

 都市基盤部副参事(都市基盤用地担当) 吉沢 健一

 都市基盤部副参事(地域まちづくり担当、弥生町まちづくり担当) 安田 道孝

 都市基盤部副参事(大和町まちづくり担当) 細野 修一

 都市基盤部副参事(道路担当) 鈴木 宣広

 都市基盤部副参事(自転車対策・地域美化担当) 伊東 知秀

 都市基盤部副参事(公園担当) 千田 真史

 都市基盤部副参事(建築担当) 小山内 秀樹

 都市基盤部副参事(住宅政策担当) 塚本 剛史

 都市基盤部副参事(防災担当) 中川 秀夫

 

○事務局職員

 書記 立川 衛

 書記 香月 俊介

 

○委員長署名


審査日程

○議案

 第33号議案 特別区道路線の認定について

 第34号議案 特別区道路線の認定について

 第35号議案 特別区道路線の認定について

○所管事項の報告

 1 弥生町三丁目周辺地区防災まちづくりの進捗状況について(弥生町まちづくり担当)

 2 私道排水設備助成制度の改正について(道路担当)

 3 区長を被告とする訴訟の提起について(公園担当)

 4 東中野駅西口の桜の伐採と今後の修景整備について(公園担当)

 5 特定緊急輸送道路沿道建築物の耐震化助成の拡充について(建築担当)

 6 住宅等の耐震化促進事業の実施状況について(建築担当)

 7 空家等対策推進に向けた取組について(住宅政策担当)

 8 債権の放棄について(住宅政策担当)

 9 その他

○所管事務継続調査について

○その他

 

委員長

 定足数に達しましたので、これより建設委員会を開会いたします。

 

(午後1時03分)

 

 本日の審査日程についてお諮りいたします。本日は、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ございませんでしょうか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように進めさせていただきます。

 なお、審査に当たっては3時ごろに休憩を入れて、5時を目途に進めてまいりたいと思いますので、よろしく御協力のほど、お願い申し上げます。

 議案の審査をまず行いたいと思います。

 第33号議案、第34号議案及び第35号議案を一括して議題に供します。

 委員会を暫時休憩いたします。

 

(午後1時04分)

 

委員長

 再開いたします。

 

(午後1時09分)

 

 本件に関する質疑を行いたいと思います。質疑はございますでしょうか。

 

来住委員

 休憩中に幾つかありましたけども、いわゆる補助金の関係でこれが継続という形になった場合に、区としてはやや困難になってくるというようなやりとりがあったと思うんですが、そのことによって、第1回定例会で議決されないということになった場合には、今後についてですけれども、具体的には、区としてはどういうことが及んでくるということが想定されるのでしょうか。

豊川都市基盤部長

 休憩中にも申し上げましたが、まず今回、公園本体と道路を路線認定する、この部分の用地についても、都市計画交付金を充当する予定になっています。ただ、開園時期が公園本体部分と今回の道路部分で分かれる形になって、公園本体ができた後に道路状部分ができると、そういった場合に、一旦、公園部分の事業が終了したという扱いになりますと、道路状部分について都市計画交付金の対象とならない可能性があります。そうすると、この部分が一般財源で区が充当する必要があると、そういった影響がある可能性が強いということでございます。

 それから、税の控除の件についても、税の控除が厳しくなる可能性が強いということでございます。

来住委員

 都市計画交付金で言うと、想定になるんでしょうけど、どのくらいが見込めているわけでしょうか。

千田都市基盤部副参事(公園担当)

 今回、都市計画公園事業として5,700万円ほど見込んでおります。また、税の控除につきましては、土地収用法の準用という形で5,000万円控除が今回適用できるだろうということで協議してきたところですけど、一般の土地取引と同じ税がかかるということが見込まれるところです。

来住委員

 そうしますと、都市計画交付金5,700万円が見込めないとなると、一財で負担せざるを得ないということで、区の持ち出しになるということでよろしいですか。

千田都市基盤部副参事(公園担当)

 今後、各所管の協議になりますが、その可能性が生まれるということでございます。

石坂委員

 今の来住委員の質問の中でわからなかったところがあったので、教えていただきたいんですけども、税のところがよくわからなかったので、税のところの説明をもうちょっと詳しくいただきたいのと、税の部分というのは、お金はどのぐらい影響するのか教えていただけますでしょうか。

千田都市基盤部副参事(公園担当)

 都市計画事業におきましては、必要な都市施設の整備への協力ということと、あと生活再建という視点から、土地取引に関して、通常の土地売買とは違って税の控除がされるというのが一般的でございます。

 今回のケースにつきましては、5,000万円がそもそも課税対象外として控除されるというのを見込んでいたところでございます。それが、今回、都市計画事業区域外ということになりますと、その控除が受けられなくなるというところです。

石坂委員

 その部分は、例えば今回、都市計画のほうで公園をやりまして、その後、もし今後、改めて一財で区道をやるとなった場合も、この5,000万円の税控除は適用されなくなるという理解でいいでしょうか。

千田都市基盤部副参事(公園担当)

 土地評価につきましては、区として財産価格審議会の中で取引価格を決めますので、区の負担が税控除のせいでふえるのではなくて、地権者の税負担が生まれるということでございます。

石坂委員

 それは今年度か、来年度か、さらにその先になるかによって税控除の部分も変わってくるという理解でいいんでしょうか。

千田都市基盤部副参事(公園担当)

 今回の認可を受けている都市計画公園事業の中で行われるかどうかで区別されるということでございます。

委員長

 他に質疑ございませんでしょうか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 それでは、一旦休憩させていただきます。

 

(午後1時14分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後1時16分)

 

 第33号議案につきまして、閉会中も継続審査とすべきものとするか、挙手により採決を行います。

 お諮りします。第33号議案、特別区道路線の認定についてを閉会中も継続審査とするものと決するに賛成の委員は挙手をお願いいたします。

 

〔賛成者挙手〕

 

委員長

 可否同数。したがって、委員会条例第14条第1項により委員長裁決となります。

 委員長の裁決は継続審査でございますので、本件は継続審査とすべきものと決しました。

 以上で第33号議案についての本日の審査を終了しますが、第34号、第35号議案の取り扱いを協議するため、委員会を暫時休憩いたします。

 

(午後1時17分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後1時18分)

 

 第34号議案、第35号議案について、質疑ございますでしょうか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、質疑を終結いたします。

 次に、第34号議案、第35号議案についての意見の開陳を行いたいと思います。意見はございますでしょうか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、意見の開陳を終結いたします。

 次に、第34号議案及び第35号議案についての討論を行いたいと思います。討論はございますでしょうか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、討論を終結いたします。

 次に、採決を行いたいと思います。

はじめに、第34号議案の採決を行います。

 お諮りいたします。第34号議案、特別区道路線の認定についてにつきまして、原案どおり可決すべきものと決することに御異議ございませんでしょうか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 ご異議ありませんので、そのように決します。

 以上で第34号議案の審査を終了いたします。

 続いて、第35号議案に移らせていただきます。

 第35号議案の採決を行いたいと思います。

 お諮りいたします。第35号議案、特別区道路線の認定についてにつきまして、原案どおり可決すべきものと決することに御異議ございませんでしょうか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決します。

 以上で第35号議案の審査を終了いたします。

 休憩いたします。

 

(午後1時19分)

 

委員長

 再開します。

 

(午後1時19分)

 

 次に、所管事項の報告を受けたいと思います。

 まず1番目、弥生町三丁目周辺地区防災まちづくりの進捗状況につきまして、報告を求めたいと思います。

安田都市基盤部副参事(弥生町まちづくり担当)

 それでは、弥生町三丁目周辺地区防災まちづくりの進捗状況について、御報告申し上げます(資料2)。本報告は、防災対策調査特別委員会と重複報告でございます。

 1番目、都営川島町アパート跡地の活用等でございます。なお、次のページに事業計画概要図等を掲載しておりますので、あわせてごらんいただければと思います。

 区は、弥生町三丁目周辺地区の不燃化特区事業におきまして、都営川島町アパート跡地をUR都市機構と共同して東京都から取得し、跡地内に、平成28年度は避難道路5号及び6号の整備及び道路の供用開始を行ってございます。

 本年度は、これに接続する避難道路5号につきまして、南側については川島商店街の接続部まで、避難道路6号につきましては、西側ぱんだ公園から柳通りまでの間の整備完了を目指して事業を進めているところでございます。

 また、UR都市機構は、本年度、土地区画整理事業に着手しまして、幅員5メートルの区画道路、今、議案で認めていただいた2本の道路ですけれども、この2本の道路の整備と代替地の整備を進めてございます。

 続きまして、2番目、避難道路1号の整備についてでございます。

 川島商店街から方南通りに向けて計画する幅員6メートルの避難道路1号につきましては、用地測量及び物件調査等をほぼ終えまして、現在用地の取得を鋭意進めているところでございます。本年度は、川島商店街との接続部のところ及び方南通りとの出口の接続部のところ、それぞれ用地を取得いたしまして、仮整備ですけれども整備を完了しております。平成23年度までの整備完了を目指して事業をさらに進めていく予定でございます。

 続きまして、3番目、避難道路の無電柱化検討でございます。

 区は本年度、東京都の無電柱化支援事業、いわゆる無電柱化チャレンジ支援事業の支援を受けまして、東京都の技術的・財政的支援を受けまして、避難道路のうち防災性の観点から、整備効果の高い避難道路2号の先行実施に向け、東京電力やNTTなど関係事業者との技術検討や埋設調整を進めてきました。この中で、浅層埋設などの新技術、新たな工法も検討いたしてございます。また、町会・沿道住民との意見交換会も実施し、来年度は、具体的な設計や工事着手に向けた取り組みを進めてまいります。また、あわせて、避難道路5号及び6号につきましても、来年度は無電柱化の検討を進めていくところでございます。

 続きまして、4番目、UR都市機構が跡地に計画する従前居住者用賃貸住宅についてでございます。

 本年度、URは跡地の一部、北西部のところですけども、本住宅の計画及び実施設計を行いまして、平成30年度の工事着手、平成31年度内の竣工を目指して、現在建設に向けた手続を進めてございます。

 敷地面積は約770平米、延べ面積1,500平米、地上4階建て、一部3階建てですけれども、計画してございます。用途は賃貸住宅で、計画戸数は27戸でございます。

 今後の予定につきまして、平成30年度は避難道路1号の用地取得の推進、跡地への公園整備の着手、避難道路2号の無電柱化の詳細設計、避難道路5号及び6号につきましては無電柱化検討、UR都市機構によります区画整理の完了・代替地の運用を開始させる予定でございます。また、従前居住者用賃貸住宅の建設も着手していく予定でございます。

 平成31年度以降は、避難道路2号の無電柱化工事の準備、地区計画等の手続、UR都市機構によります従前居住者用賃貸住宅の完成及び運用開始等を目指していく予定でございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ありがとうございました。

 ただいまの報告に対して質疑ございますでしょうか。よろしいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、2番目、私道排水設備助成制度の改正につきまして、御報告を求めます。

鈴木都市基盤部副参事(道路担当)

 それでは、私道排水設備助成制度の改正につきまして、御報告をさせていただきます(資料3)。

 1、概要でございます。

 区は、昭和43年から区民の生活環境の向上に寄与すべく、私道の所有者が排水設備の設置を行った場合に、当初の工事に限りまして費用の一部を助成する私道排水設備助成制度を実施してきたものでございます。

 助成制度の開始から50年が経過することから、過去に助成制度を利用して設置した排水設備の改修が必要な時期を迎えております。今般、助成制度を改正しまして、再助成を行うこととしましたので、御報告をさせていただきます。

 2、改正の理由でございます。

 排水設備の一般的な耐用年数は50年でございまして、助成制度開始時に設置しました排水設備が経年劣化によりまして排水に支障を来すおそれがございます。また、排水設備の劣化によりまして、私道の所有者が排水設備の再設置等を行う必要がございますが、工事費用の捻出が困難な状況となっております。

 3、改正内容でございます。

 まず、助成内容ですが、当初の助成に加えまして再助成を行うものでございます。助成率ですが、当初の助成は工事費の90%、再助成につきましては、前回の助成から15年以上30年未満の場合は72%、前回の助成から30年以上の場合は90%でございます。

 4、今後の予定でございます。

 平成30年4月1日、改正私道排水設備助成制度の施行となっております。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑ございますでしょうか。挙手でお願いします。

安田都市基盤部副参事(弥生町まちづくり担当)

 先ほどの1番の所管事項の報告につきまして、2番目の、避難道路1号の整備の完了について訂正したいと思います。

 平成32年度までの整備完了を目指して避難道路1号を進めているというところで説明していたと思うんですけども、もしかしたら「23年度」と言ってしまったかもしれないので、訂正いたしたいと思います。失礼いたしました。

委員長

 ちょっと休憩してください。

 

(午後1時27分)

 

委員長

 再開いたします。

 

(午後1時28分)

 

 2番の所管事項の報告について、質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。

 次にまいります。

 区長を被告とする訴訟の提起につきまして、報告をお願いしたいと思います。

千田都市基盤部副参事(公園担当)

 それでは、区長を被告とする訴訟の提起について、御報告いたします(資料4)。

 事件名、怠る事実の違法確認請求事件(東京地方裁判所 平成30年(行ウ)第62号)でございます。

 当事者は、原告、中野区民5名、被告、中野区長。

 訴訟の経過でございますが、平成30年2月16日に東京地方裁判所に訴えの提起がございまして、同月26日、訴状の送達がございました。

 事案の概要でございます。

 本件は、中野区の住民である原告らが、平和の森公園について、多目的広場の拡充を主な目的とした樹木伐採、水場施設の変更、陸上トラック及び築山における滑り台、バーベキューサイトの新規設置等の工事が本公園の価値を減少させるものであり、被告が適正な方法による管理を行うという作為義務を違法に怠っているとして、本件公園を適正に管理しないことが違法であることの確認を求める住民訴訟でございます。

 請求の趣旨及び原因でございます。

 (1)請求の趣旨でございますが、ア、被告が、公園再整備実施工事により同公園の価値を減少させ、同公園の適正な管理をしないことが違法であることを確認すること。イ、訴訟費用は、被告の負担とすることの2点の判決でございます。

 (2)原告らが主張する請求の原因の要旨でございます。

 ア、本件公園の価値は、樹木が生い茂り、森を形成して、緑地の少ない中野区において相当規模の森林景観を提供する点にあるにもかかわらず、1万7,787本の樹木を伐採することになれば、本件公園の価値を減少させる行為である。イ、本件工事による樹木伐採は、中野区みどりの基本計画に沿うものとはいえず、違法な伐採である。ウ、本件公園にトラックを設置することになれば、高齢者又は幼児がトラック利用者と接触事故を起こすことが十分予想されるが、中野区による対策はされておらず、違法である。エ、また、現在最も利用している周辺の保育園児が利用を控えることが予想されるとともに、周辺の学校等における陸上競技のニーズについても具体的な予測もなく、実際の利用者を想定しているとはいえず、現在の利用状況に重大な支障を生じさせるおそれが高く、公園の価値を減少させる。オ、築山をコンクリート滑り台とし、危険な遊具に変更することは、保育園児等の乳幼児の遊び場及び小学生の活動の場としての本件公園の安全性が損なわれ、違法である。カ、現在の築山は幼児が危険を察知する能力を身につけるだけでなく、体感とバランス感覚を育てる上で大変重要な役割を果たしているところ、築山をコンクリート滑り台とすることは、そのような貴重な場所が消失することになり、本件公園の価値の減少をもたらす。キ、バーベキューサイトを設置することで、アルコール飲酒行為等により公園全体の雰囲気が幼児教育にとって相応しくないものになると考えられ、本件公園の価値の減少となる。ク、公園周辺における静かで清潔な環境が侵害され、周辺の住宅の資産価値が下がる可能性があり、その価値の減少をもたらす。ケ、少年野球広場が拡張される過程で、滝つぼ及び池の環境に大きな影響を与える可能性があり、当該滝つぼ及び池に生息している絶滅危惧Ⅱ類の生物が喪失すれば本件公園の価値が減少する。コ、住民監査請求に対する却下の判断は、意見陳述なしに行われたことなど、手続的に違法がある。住民監査請求手続は財政民主主義の実現の一環として認められた手続であり、行政財産の管理は財政民主主義に沿って行わなければならないことに鑑みれば、「怠る事実」があると認められるというものです。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑ございますでしょうか。

石坂委員

 今回、訴えが起こされたということでありますけれども、確認を求めるということなので、これは差しとめとかではない請求だという理解でいいんでしょうか。

千田都市基盤部副参事(公園担当)

 そのように理解しているところでございます。

石坂委員

 そうしますと、裁判のほうは粛々とやられて、工事のほうも粛々と進む形で、特に進捗等には影響ないという理解でいいんでしょうか。

千田都市基盤部副参事(公園担当)

 口頭弁論前でございますが、我々のほうとしてはそのように考えているところでございます。

委員長

 他に質疑ございますでしょうか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告については終了いたしたいと思います。

 次にまいります。

 次に、所管事項の報告でございます。

 東中野駅西口の桜の伐採と今後の修景整備につきまして、御報告を求めたいと思います。

千田都市基盤部副参事(公園担当)

 それでは、東中野駅西口の桜の伐採と今後の修景整備について御報告いたします(資料5)。

 東中野駅西口における桜の不健全樹木の伐採が完了し、今後の修景整備に向けて意見交換会を実施するので、報告するものでございます。

 1、不健全樹木の伐採についてでございますが、伐採本数は16本、実施日は、平成29年12月29日0時から行いましたが、当日は妨害行為により中止となりました。その後、平成30年2月13日に再開し、3月3日に完了いたしました。

 2、修景整備に関する意見交換会についてでございます。日時は、平成30年3月27日(火曜日)19時からを予定しております。場所は、昭和区民活動センター、周知につきましては、区報、また、区ホームページ、区のお知らせ板等で周知してまいります。内容についてですが、現状と管理上の課題、区民等からの要望についてを議題に供したいと考えております。(5)その他でございます。JRも参加予定としております。

 報告は以上です。

委員長

 ただいまの報告に対して何か質疑ございますでしょうか。

来住委員

 たびたびこの桜については質疑をさせていただいているんですが、前回でしたか、口頭での妨害行為という表現もあったんですが、こういう形で委員会の資料として残る形で出されてくると、後世のところで、この妨害行為とは一体何かということが残されていくわけです。

 まず伺いますけれども、12月20日の妨害行為というふうにおっしゃっている妨害を、私は妨害とは思いませんけども、作業を中止をしたということなんですけども、あなた方が言っていらっしゃる妨害行為をされたという方々が求めていらっしゃったことは何なんですか。何によって、この方々がそこでそういうことを主張されたということですか。

千田都市基盤部副参事(公園担当)

 私のほうで認識しておりますのは、古い危険な樹木を伐採する前に、将来桜を再度植えることを約束してほしいという要求だったと考えております。それにつきましては、危険樹木の伐採と将来計画については別ということを、この委員会も含めて再三御説明させていただいたところでございます。当日も、現地で私からその旨を同様に御説明しましたが、御理解いただけず、着手できなかったというところでございます。

来住委員

 行政としては、こういうことが起きることについてはとても不幸なこと、悲しいことだと思うんですね。当然、行政としての自治能力が問われているわけです。私はそう思います。住民や地域の中から出てくるものに対して、きちんとした説明の責任、そして、植えかえのことを強調されますけども、少なくとも12月20日から行う工事についての説明が行われていないということも、この時点での住民の皆さんの大きな要求だったと私は思います。

 私も、そのことを議会でも現場でも、千田さんには、JRに対してもそのことを強く求めました。それもなしに深夜の作業にいきなりこういう形で入るのは、大変な事態が起きるのではないかということを申し上げて、言い続けてきたと思います。

 工事を行う際の説明については、これはJRの判断ですと議会でも千田さんがおっしゃっているんですけれども、それはJRが危険だという判断をしたから16本については伐採をするということとの関係でJRの判断ということで、改めて経過になりますけれども、そういう判断でよろしいんでしょうか。

千田都市基盤部副参事(公園担当)

 まず、JRのほうの判断という理由につきましては、JRが工事発注者であるということでございます。

来住委員

 工事発注者であるということは、JRが16本については危険だと判断したから伐採をしようとしたと、したがって、JRの判断ということでよろしいですか。

千田都市基盤部副参事(公園担当)

 危険樹木の判断につきましては、区及びJRで判断したというところでございます。また、その判断の根拠となった樹木診断については、区の発注により、判断根拠が確定したというところでございます。

来住委員

 桜の所有やその所有権については、情報公開、情報開示が求められている中に、JRと中野区の関係が明記されていると思うんですけども、危険だという判断をしたときには、JRが独自に伐採できるということになっているわけですね。

 したがって、予算措置も当然JRが判断するわけですから、JRが負担するということになると思うんですけども、今回は双方で判断したと、JRと中野区で判断して16本伐採したということで、工事はJRが行うけども、両方で判断したというふうにおっしゃったと思うんです。そういうことなんですか。

千田都市基盤部副参事(公園担当)

 若干委員の趣旨とずれた答弁でしたら申しわけないんですけど、今回のJRのほうが所有者の承諾なしに伐採できるという規定については、先般の例えば雪の日の枝折れ、ああいうものについて、あれも危険だから区のほうの判断を求める、また、費用については区と負担契約をしてからというようなものではなく、JRの運行上必要であれば、緊急性があれば直ちにやるというのを条文化したというものと理解しております。今回みたいな樹木診断をして、それに基づいて緊急の対処が必要というものについては、原則所有者である区が負担するべきものという協定になっているところでございます。

来住委員

 情報開示を求めている文書がないわけで、判断のしようがないんですけど、今後の問題でもあるんですが、やはり運行上危険だという判断をした場合には、JRがみずから判断して伐採もあるということになっているのではないかと思うんです。

 したがって、費用負担を今回区が100%負担したわけですね。もともとJRが危険だと言っていた9本ですか、6本ですか、それも含めて中野区が負担をして伐採したということになりますので、そこは今後のことでもあるんですが、植栽、今後ののり面をどうするかというときに、負担をどうしていくかという問題にも絡んでくると思うので、そこは、区だけの負担でという点でいいのかどうか。議会にも示されていないわけですし、唯一文章があるのはその協定だけですので、公開をして開示していただきたいと思うんですけども、もうかなりの期間がたっていますけども、開示の文書はどうなっているんでしょうか。

千田都市基盤部副参事(公園担当)

 まず、最後の1点目からお答えさせていただければ、情報公開については、申請者については申しわけないというところで考えておりますが、まだ現在、情報公開ができていないという段階でございます。

 また、委員のほうから、協定等についても、議会にも報告されていないというお話もございましたが、まず樹木に関しましては、今回、中野区の所有する樹木という大原則がございますので、そういったところから大きく逸脱するようなものであれば、当然議会にも御報告の上で行うところですけど、種々一般的に行われるものである場合は、実務を考えれば、その中で整理させていただいて、後に御報告というところが妥当ではないかということで考えている次第です。

来住委員

 伐採までの期間はかなりあったわけで、十分な情報開示、議会に対しても、期間的にはあったと思うんですね。

 ちょっともう1点、2月13日に再開して作業が終了しているんですが、ここで再開できた理由は何ですか。

千田都市基盤部副参事(公園担当)

 各種関係機関、それから、一時は妨害等をされた方についても、一定御理解をいただけるお言葉も頂戴できるようになったと、種々の状況が全てそろったというところで再開できたものでございます。

来住委員

 12月20日から私も関係していますけども、きょう報告があった3月27日に意見交換会をやるということが示されて、2月13日からの再開が、そういう意味では地域の皆さんも、区側の今後の意見交換会が示されて、そこで、会やその地域の人たちもそれならばという判断が双方で行われたというふうに思うんです。

 したがって、当初から言っていますように、区がやるべき住民に対する説明会や、それから、のり面の今後の方向を示すと言ってきた12月中のものが出されなかった、それに対する地域の皆さんの思いが12月20日にはぶつかる形でなったと。しかし、再開できたのは、区のほうが意見交換会ということの提案もあって、再開ができたというふうに私は認識しています。

 ですから、やはり最初に言いましたように、行政の住民との関係をどうやってきちんととり合っていくかという、その能力が問われている今回の例だったと思います。今後、ぜひこういうことが二度とないように、大変不幸な事態です。やはり自治体としての責任や能力が今後も問われてくる場面が多くあると思いますが、そういう点では教訓にしていただいて、ましてや今回の意見交換会も十分な時間もとっていただいて、意見を十分交換していただいて、住民の皆さんの願いに応えられる形での今後ののり面の計画をつくっていただきたいということを思っていますけども、最後に御答弁ください。

千田都市基盤部副参事(公園担当)

 まず、最後の点だけお答えさせていただければ、今度、3月27日実施いたします。当然、我々区としても有効な会となるように努めてまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

酒井委員

 僕も端的にお尋ねします。

 いろいろ来住委員のほうからありました。やっぱり地元の皆さんにとっては、この桜の風景というのは愛する風景で、中野の文化にもなっているわけなんですよね。この景観がどのように変わっていくのかが非常に気になって、今後の姿が見えないので、そういう中で老木を伐採することを反対する方も多かったのかなというふうに思っています。

 それで、まさに今後だと思うんですよね。意見交換会が3月27日に行われますが、意見交換会をやりましたよというふうなガス抜きになっちゃならないと思うんですよ。そういう意味では、区の考え方をどう持っていって、住民の皆さんと話し合うかというところだと思うんです。

 例えば、また桜を植えてほしいという思いの方はいらっしゃると思うんです。ただ、ソメイヨシノというものが街路樹として向くのか向かないのか、そしてまた、電車が通る真横の斜めの部分にそういった植樹が可能なのかというのがあるかもわかりませんが、ただ、ほかにもいろんな桜があったり、それとまた、菜の花とのコントラストなんかも、僕は一定程度、提案といいますか、区の考えは持っていくべきだとは思っているんですね。そのあたりは今、どのようにお考えですか。

千田都市基盤部副参事(公園担当)

 まず、会に当たってでございますけど、今、委員からもお話あったとおり、こののり面につきましては、かなり特異な環境がございます。特異な環境というのは、例えば、今回、この会に当たって、我々、パワーポイントを使うために写真撮影をしたいということも考えたときに、そのためには何とか技術士が必要で、何時から何時までしかだめですというような、かなりきつい規制があると、そういったものもぜひご紹介させていただいたり、あと、のり面形状、そういったところも御案内して、まず、現状の課題をお伝えしながら、どのような修景計画ができるのかというのを区民のほうにもお知らせしながら、あそこの現状についても、いろいろ御認識いただけるような機会にしていきたいということで、我々としても考えているところでございます。

 一方で、現段階で、我々そういった情報の中で区としての考えを一定持っているところはございます。しかし、今回、多くの区民から寄せられているのは、区のほうでこうしたいという案を示す前に、まず区民としていろいろ意見を発したいというお声もございますし、我々もその意見に当たっては、まず現状を踏まえた御意見というところは我々も欲しいんですというお話もさせていただいておりまして、そういった中でいい会になるように進められればということで考えております。

酒井委員

 わかりました。ありがとうございます。

 地形の難しさなんかも改めて御説明して理解をいただくというお話だったと思います。

 僕も中野駅から電車に乗って東中野まで向かうときに改めて見ると、かなりの勾配なんですよね。そういう中ではいろいろ担当さんも苦慮されているのかなと思います。ただ、先ほど御答弁あったとおり、しっかりと住民の皆さんの声を聞いて、どう形にしていくかが大切だと思います。

 今後というのは、どういうふうなスケジュール感はまだないのかもわかりませんが、区としてはどうお考えなのでしょうか。

千田都市基盤部副参事(公園担当)

 まず、区としてというところにつきましては、来年度の主な取り組みというところで修景計画の策定というのを挙げさせていただいていますので、来年度、一定の方向性についてはまとめ上げたいというところでございます。

 修景計画については、JRののり面だけが全て西口の対象地なのか、それとももっと広範囲で考えていくべきなのか、そういったところもあわせて議論して、将来的にまちの景観として発展できればいいなということで考えているのは、私の担当としての所見でございます。

酒井委員

 JRののり面だけじゃない形で全体の修景をどうするのかというようなお話もありましたが、恐らくいらっしゃる方というのは、JRののり面のところがどうなるんだろうかというのが気になると思います。それとあわせて、東中野地域全体で桜を大切にする、もしくは桜のこういった景観を残していくんだという考えは僕、大切だと思いますが、のり面のところがどう生まれ変わるのかというのは、地域の方の一番気になるところであると思いますので、先ほど来、しっかりとコミュニケーションをとりたいというふうな御答弁もあったかと思いますので、話し合っていただいて、要望や声、思いを何とか形にしていただきたいと思います。

委員長

 他に質疑ございますでしょうか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告については終了いたしたいと思います。

 次に、特定緊急輸送道路沿道建築物の耐震化助成の拡充につきましての御報告を求めます。

小山内都市基盤部副参事(建築担当)

 耐震化助成の拡充について御報告させていただく前に、関連事項がございますので、申しわけございませんが、口頭で御報告させていただきます。

 平成25年11月25日に施行された耐震改修促進法の改正により、耐震改修促進法に基づく耐震診断の結果を公表しなさいというのがございまして、これについて、これまで東京都と他の市区町村と今月末をめどに調整をしてきたところでございますが、東京都所管の建物につきましては、今月末、29日に公表するということにはなっておりますが、他の市区町村においては、いわゆる不利益処分につながる内容が含まれておりますので、現段階ではまず建物所有者の方の承諾、診断結果の公表というものがございますので、例えばNGでもOKでもどちらでも公表しなければならないという形になっておりますので、NGの場合または未診断建物については、建物の名前を公表されることになりますので、不利益に当たるというところで、我々としては1件でも承諾を得られるよう、職員が1件1件、管理組合、会社等を回って、今月いっぱいまで説得に当たるということで考えております。

 その結果を踏まえまして、4月になってから集計をして、同意をいただけなかった建物につきましては、建物名を公表するということになりますので、それについて今度は意見を聞かなければいけないというようなこともございます。そういった手続も入ってきますので、それについての手続は一、二カ月かかるというところから、今後の予定でございますが、第2回定例会までに資料をまとめて建設委員会のほうに御報告したいと思っております。その結果を踏まえて、7月ごろをめどに公表したいというふうに考えているところでございます。

 それに合わせまして、では、引き続き特定緊急輸送道路沿道建築物の耐震化助成の拡充について御説明をさせていただきます(資料6)。

 これまで特定緊急輸送道路につきましては、道路閉塞を防ぎ、広域的な避難道路、輸送道路を確保するため、広域的な観点から耐震助成化事業が必要であるということで実施してまいりました。しかしながら、先ほど申し上げたように、特定緊急輸送道路沿道建築物の対象建物170棟のうち、104棟が耐震診断NGと、未診断が10棟、現在補強設計をやっているのが8棟というところでございます。診断NGから先、補強設計、耐震改修のほうにはなかなか進む傾向にありません。今回、各管理組合、建物所有者様に意見をいただいたところ、資金的な面でなかなか難しいというような意見を4割近くいただいているというのが実態でございました。そういったことを加味して、私どもの特定緊急輸送道路の助成要綱を見直したところ、一番大きな原因となっているのが、拡充の内容というところの(1)でございますが、現行では、中小企業基本法第2条第1項で規定する中小企業者または一般社団法人、一般財団法人に関する法律第2条に規定する一般社団法人等以外の法人が所有している建物については、耐震改修助成金額には制限を設けるということで、これまで助成要綱の別表の中で記載してきておりました。これにつきましては、他の22区につきまして記載している区はございません。中野区だけが助成金の規制を厳しくしてきたというところでございます。

 今回、その制限を廃止して、一律に6分の5の補助とするということで、思い切った打開策を立てたいというところで、要綱の改正に踏み切ることにしました。

 現行の補助率ですが、所有形態でいきますと、例えば個人と分譲マンションでは、補強設計費、耐震改修費では表に記載のとおりで、設計費につきましては750万円を基準、耐震改修費については6,000万円を基準として、分譲マンション等につきましては約6分の5ということでこれまでもやってきておりますが、法人等については3分の1という制約がございます。ですので、これまで事業者さんからは何でこのような差別を受けるのかというような御指摘、また、区民の声等もいただいてきておりました。しかしながら、諸般の事情により、区はこれまでどおりの助成を決めてきたところでございます。

 裏面をごらんください。今回の改定によって変わるイメージでございますが、補強設計及び耐震改修費の場合、点線部分が現行のラインということになっております。実線の部分が全て同じ6分の5のラインということになります。それによって区が負担する金額がふえるのが、補強設計については消費税を入れますと約1億8,000万円ぐらいが事業の負担分になります。そのうち約3分の1の約6,000万円が区の負担、全体の負担が6,000万円と、これを例えば10年間でやるとするとなれば、114棟に対する負担としては、年間860万円程度ということになります。

 また、改修費につきましては、総事業費としては14億円ふえますが、そのうち区の負担分として4億6,000万円ぐらい、年間にならしますと、大体税込みで6,600万円ぐらいというふうに考えているところでございます。

 今回の改定で特に分譲マンション等、約114棟のうち約3分の1を占めますが、東京都とも協議をした結果、消費税等も補助できるというような確約もいただいておりますので、例えば分譲マンションで現行6分の5、あと、緊急促進事業で国の補助金を加えますと6分の1が加算されますので6分の6、プラス消費税も事業として転嫁できるということで、特に来年の10月から予定されている消費税の値上げ等を考慮すると、2%の負担は、さきの分科会でも酒井委員が御指摘されましたように、中野区の分譲マンションの場合には約50戸前後という小さなマンションが多いため、そういったものでの費用経費が結構負担になっているのではないかというところから、今回の要綱の改定に踏み切りました。

 最後、今後の予定でございますが、4月1日から拡充を開始するということで考えております。

 本件報告については、以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対しまして質疑ございますでしょうか。ございましたら挙手をお願いいたしたいと思います。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で報告については終了いたします。

 続きまして、6番、住宅等の耐震化促進事業の実施状況につきましての報告を求めたいと思います。

小山内都市基盤部副参事(建築担当)

 毎年度末に御報告をさせていただいております住宅等の耐震化促進事業の実施状況について、御報告をさせていただきます(資料7)。

 平成29年度の実施状況は、右の列に記載したとおりでございます。木造住宅の簡易耐震診断につきましては50棟、一般耐震診断については42棟、非木造共同住宅の耐震診断については1棟、緊急輸送道路沿道建築物の耐震診断については1棟、緊急輸送道路沿道建築物の耐震改修工事については2棟、それと、木造住宅の耐震補強工事については3棟、木造住宅の耐震補強工事は、都税事務所のほうに報告された件数が3棟ということでございます。

 それと、今年度実施した木造住宅の建てかえ助成は6棟、あと、家具転倒防止器具取付け助成につきましては8件という状況になっております。

 真ん中の列は、これまでの平成16年からの累計となっております。

 参考までに、耐震性が不十分な木造住宅の除却戸数でございますが、今年度は403戸が除却されたというところで、累計では1万1,963戸ということになっています。

 最後に、耐震化率の推移でございますが、住宅に関しましては、平成29年度末では86.5%、木造で80.4%、非木造で89.9%ということで推計しております。また、中野区耐震改修促進計画での目標は、平成32年度末の95%を目指して頑張っているところでございます。

 あと、緊急輸送道路沿道建築物につきましては、平成29年度末で82.7%、平成32年度末の目標が90%と定められておりますが、これも今回の耐震化助成の拡充をうまく活用しながら、率の向上に努めていきたいというふうに思っているところでございます。

 報告は、以上です。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑ございますでしょうか。

石坂委員。

 耐震化率の推移のところで伺います。

 住宅などの木造と非木造に分かれていて数字が出ていまして、32年度末の目標が全体で出ていますけども、この数字を見ていますと、木造のほうは急速に進んでいますが、非木造のほうがこのペースだと進み方が遅いのかなと思いますが、その辺はいかがお考えでしょうか。

小山内都市基盤部副参事(建築担当)

 非木造については、もともと耐震性の高い建物が多いものですから、もともと対象となる建物が少なかったということがございます。木造については、やはりもともと数値が低かったものですから、そこから徐々に上がってきて、建てかえも結構進んできているというようなところもありますので、特に私どもとしては木造のほうに力を入れていきたいというふうに考えております。

石坂委員

 そうすると、32年度末の目標の95.0%、これは木造も非木造も95.0%を目指しているのでしょうか。

小山内都市基盤部副参事(建築担当)

 あくまでも用途が住宅ということに限定しておりますので、これは東京都も国も同じでございますので、両方合わせて95%ということで考えております。

石坂委員

 そうしたときに、非木造のほうがもともとの耐震的な要素がしっかりいるという話ではありましたけども、恐らく木造のほうだけ上げていっても、95にはならないような感じもするので、木造はもちろん急速にやらないといけないというのは、数字も低いですから、あるわけですけども、あわせて非木造のほうもしっかりと進めていくという理解で大丈夫でしょうか。

小山内都市基盤部副参事(建築担当)

 不燃化特区等の中で、建物の建てかえに当たりまして、木造から耐火建築物に切りかえていくというようなことで、非木造の耐震化率も上がっていくというふうに理解しております。

小林(ぜ)委員

 非木造共同住宅の耐震について確認でお聞きしたいんですけれども、先ほどの特定緊急輸送道路の耐震化についてもそうなんですけども、いわゆる鉄骨造の建物については、年数からして、アスベストが使われていた時代に建てられた建物が多くて、耐震診断を行うにしても、もちろん補強改修、建て替えにしても、そういったことがネックになっているということが数多くあるかと思うんですけども、その辺の掌握というのは、区のほうでは、要するにアスベストが多く使われることによって、その費用が多くかかってしまうことによってなかなか進まないというお話は掌握されていますか。

小山内都市基盤部副参事(建築担当)

 アスベストにつきましては、アスベストの建物リストというものをつくっております。それに伴う建物の建てかえ状況、改修状況、例えば耐震化につきましては、対象となる建物とそうでない建物とときちっと掌握しておりますので、それに合わせた形で、アスベスト担当のほうと連携をしながら、除去について問題がないような形で耐震改修を進めていくというような手順をとっているところでございます。

小林(ぜ)委員

 わかりました。

 もう一つ、アスベストが含まれている建物についてのプラスアルファの助成という、プラスアルファというのは、つまりアスベストが使用されている建物については、耐震診断を行うだけでも、物によりますけども、500万円の単位で変わってくるという現実的な対処方法があると思うんですけども、そういった意味で、補助の割り増しというのは区の制度の中では今まであったのか、なかったのか、そして今後についてはどのようにお考えなのでしょうか。

小山内都市基盤部副参事(建築担当)

 委員御指摘のとおり、アスベストについては、まだまだこれからも対応が続く難問題でございます。ですので、我々としても、毎年、国のほうにアスベストの回収状況だとか対応状況、そういったものを報告しているところでございますが、それに合わせた形で、現在のところは特定緊急輸送道路、優先順位からいって、まずそれを先と、次に一般緊急というような形で徐々に範囲を広げていきたいという思いもありますので、それに合わせる形でアスベストの改善状況なんかも見きわめながら進めていきたいというふうに考えています。

来住委員

 毎年こうやって報告いただいているわけですけども、この中で家具転倒防止の器具取付け助成なんですけども、いろいろ啓発をしていただいていると思うんですね。防災のニュースなどでも、本人ができることですし、東京都などもかなり力を入れて、器具についての啓発をしているように思います。

 8件ということで、市販で安価なものもありますので、そういうものを個人がおつけになることはあると思うんですけども、いろいろ啓発をかなりしていただいている割には、実際にどの範囲まで、どこまで個人の方々が助成制度以外のところで自主的にやっていただいているのかというのは、何らかの把握が必要なのかなというふうにも思うんですけども、じゃ、まず2点を伺います。

 家具転倒防止の器具を毎年こうやって項目に挙げて、数字も出していただいている割には、思ったよりも進みそうで進んでいないというふうに思うんですけども、その点が1点と、それから、それ以外に市販されているもので、それぞれ個人が判断してやっていらっしゃるのもあるのかなと思うんですけども、その辺の把握のしようはないのかなと一方で思うんですが、何らかやっぱり実態把握は必要なのではないかというふうには思うんですが、その2点。

小山内都市基盤部副参事(建築担当)

 まず家具転倒防止に関しましては、熊本地震があった直後というのは100件以上相談があったというようなこともございました。どうしても悪い言い方をすれば、喉元過ぎればというところで、落ちついてきてしまうというような傾向がございます。そういった意味で、私どもとしても、毎年5月をめどに耐震フォーラム、そういったもの等を啓発の機会として捉えて、耐震についてもPRしていく、また、新聞の折り込み広告に、家具転倒防止の必要性、こういう制度があるというようなことの広報も毎年8万3,000世帯の方にお配りするというようなことで努力しているところでございます。

 それと、私の家内なんかも耐震に物すごい興味があるので、毎回買い物に行くと、必ずそういうものを見せつけられて、これ、どう、いい、悪いとかと聞かれるんですけども、我々が知っている情報とは別に、いろんなところで耐震の補助具もいろんな形で出ているなというようなこともございます。

ですから、我々としても、そういったものをきちっとPRできるような、ただ単に、こちら側がこれという押しつけじゃない形で、こういうものも出ていますよという形でPRできるような、例えばホームページを工夫するとか、区報紙面を一部お借りして、そういった工夫をするとか、そういったことも考えていきたいなとふうには思っているところです。

 それと、家具転倒防止ばかりではなくて、これは診断にも言えることだと思うんですが、機会を少しでも多く捉えてもらうために、特に来年度で考えているのは、いかにしてリアル感を出していくかというようなことで、なぜ家具転倒防止器具が必要なのかというようなことも、例えばモニターだとかそういったものを活用しながら、いろんな機会を通じて積極的にPRしていきたいなというようなことも考えているところでございます。

来住委員

 ぜひ普及について目標を持って進めていただければなというふうに思うのと、それから、私も賃貸でお借りして住んでいるものですから、簡単なものはいいんですけども、それなりに固定をきちんととなりますと、ある程度固定しなきゃいけないということもあって、家主さんの理解も一方でないと、進み切れないかなというのもありますので、そういう点でも、賃貸が中野の場合は結構ありますので、オーナーさんの御理解がどうしても必要なのではないかなと思うので、そういうところでの働きかけは今後になるのかなと思うんですが、何か今なさっているのがあれば、また、今後何かお考えがあればお聞きしておきたいと思います。

小山内都市基盤部副参事(建築担当)

 これはまだ具体化しておりませんけども、国のほうから来年度以降の耐震対策に対する方向性みたいなものを示されておりますので、その中で、国ではマンション等によりも特に戸建て住宅のほうに今後力を入れていくのではないかということが想定されるような発言がございました。そういったことを踏まえまして、その前提となるものについて、東京都も来年度に向けて制度の改正を図っているところでございますが、私どもとしても、それに追随するだけのアクションプログラムみたいなものをきちっと構築して、それを庁内で合意形成を図って、きちっと耐震事業が進められるよう考えていく必要性があるのかなというふうに今、思っているところでございます。ただその場だけの考え方でなくて、1年先、2年先を考えて何ができるのか、そういう細かなことをプログラムの中に組み込みながら進んでいければいいかなというふうに考えているところでございます。

加藤委員

 今のに関連しまして、私、3.11のときにつくばに住んでいて、東京よりも揺れが大きくて、家具とか食器棚が全部倒れまして、食器も50枚ぐらいあったんですけど、3枚ぐらいしか残らないような、そういった状況になりまして、それ以降、そのときは公務員をやっていましたけど、同僚の公務員たちは、自分の背より高い棚をできるだけ使わないとか、もしくは突っ張り棒と下に入れるストッパーみたいなものを入れるようにして、転倒防止というよりは転倒抑制であって、倒れないとは言い切れないという中で、職場におきましては、観音開きの本棚が倒れちゃって、観音開きなので本を取り出せないわけですね。だから、後ろから機械でばっとあけて、何とか本を出してというような、家具転倒というものには、大分いろいろと体験しているからこそ、突っ張り棒とか必要だななんて思っているんですけど、建築担当というよりは防災のほうにお伺いしたいんですけど、例えば「グラットさん」みたいな起震車において、簡易的に突っ張り棒のあるなしのものを視覚的に見せるとか、そういったことは可能なのでしょうか。

中川都市基盤部副参事(防災担当)

 防災担当のほうでは、家具転倒、移動落下防止対策のミニチュアモデルを持っておりまして、我々8階の防災担当のところでショーケースに入っております。その入っているものを総合防災訓練等では現地に持っていって、展示して、皆さんに見ていただいて周知するということをやっております。

加藤委員

 それは確かに見覚えがあるなと思いましたけど、等身大スケールのほうが実感が涌くのかなというので、職場においては観音開きのが両サイド倒れちゃったんですけど、いつもそこでみんなで10人ぐらいで昼食とっていたんですけど、時間が時間だったら全員死んでいたなぐらいの状態になったりとか、本当に家具転倒というのは危ないんだなというのを実感したところで、それというのは等身大のスケールじゃないと感覚としてわからないのかなというところもあるので、なかなか狭い箱の中でとか、いろいろ制限あるとは思いますが、方法は限らないですけども、もう少し実感がわかるようなことをやると、そちらを建築がやられている助成のほうにつながるのかなと思うので、ぜひ一考をお願いいたします。

委員長

 他に質疑はございますでしょうか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告については終了いたしたいと思います。

 次に、空家等対策推進に向けた取組についての報告を求めます。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当

 空家等対策推進に向けた取組についての御報告いたします。資料(資料8)をごらんください。

 平成28年度に設置いたしました中野区空家等対策審議会におきましては、中野区独自の空家等対策のあり方につきまして審議が重ねられてございます。本報告におきましては、審議会のこれまでの経過及び審議会を受けての今後の空家等対策推進における現時点での基本的な考え方について御報告いたします。

 1番、審議会の開催状況でございますが、これまでに7回の審議会を開催してございます。それぞれの会の内容につきましては、表に記載のとおりとなります。3月27日に開催予定の第8回の審議会におきまして、最終的な答申案について確認がされる予定となってございます。

 2番、これまでの審議を踏まえた空家等対策推進の基本的な考え方でございます。

 (1)基本目標でございますが、①、空家化の予防による、活力ある持続可能なまちの実現、②、空家等の利活用促進による、さまざまなライフステージやスタイルに応じた多様な住宅ストックの形成、③、管理不全な空家等の解消による、誰もが安心して安全に暮らすことのできる住環境の実現としてございます。

 裏面にまいりまして、(2)具体的な施策の方向性でございます。基本目標の達成に向けた基本姿勢としまして、空家が都市における「資源」であると捉えまして、空家やその土地をまちづくりや住まいに関する新たな取り組みの「起点」として活用することとしまして、以下に挙げております具体的な施策について、計画(素案)に盛り込むことを検討いたします。

 3番、施策推進に向けた今後の取り組みでございます。

 (1)「(仮称)中野区空家等の適切な管理推進に関する条例」の制定でございます。空家が管理不全な状態のままで放置されることを防止しまして、適切な管理を推進することを目的としまして、条例制定に向けた検討を進めてまいります。

 次に、(2)総合的な住まい対策推進体制の整備でございます。空家対策の効果的な推進を目的に、区と不動産・建設・法律・金融・福祉等の民間事業者等が連携しまして、相談に対応するだけではなくて、区民への提案や投げかけ等を行うことにより、まちづくりの担い手にもなれるような総合的な住まい対策推進体制の構築を検討してまいります。

 4番、今後のスケジュール(案)でございますが、3月中に審議会の答申がまとまりまして、それを受けて基本計画(素案)を区として策定いたします。5月以降には、素案に関する意見交換会を実施し、その後、パブリックコメントを実施した上で、基本計画の策定につなげてまいりたいと考えております。

 報告は、以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して、質疑ございますでしょうか。

加藤委員

 御報告ありがとうございました。

 これまでの審議を踏まえて、基本目標の考え方というのが取りまとまったということで、①の空家化の予防による活力ある持続可能なまちの実現とありますけども、予防という言葉が出るということは、ある程度、空家になってしまう理由というのが分析できているのだと思うんですけども、それに対して予防していくということだと思うんですけど、空家化してしまう主な理由をちょっと幾つか列挙できるなら、お願いします。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当

 空家化の予防という考え方でございますが、今、委員がおっしゃられましたように、現時点ではまだ空家になっていないもの、それに対して、将来的に空家にならないように何とか対応していきたい、そういった考え方でございまして、具体的に空家化してしまう主な要因として今、考えてございますのが、例えばお住まいだった方がお亡くなりになって、相続を受けた方が空家に引っ越すことなく、そのまま放置されている、そういった状況が考えられるのかなと。あるいは空家に至った時点で管理がそれまでされていなくて、次の方がなかなか住みづらいような状況のままになっているものがあるのかなと。不動産市場に流通しにくいような住宅もあるのかなと。そういったところが空家化に至る原因の一つではないかというふうに考えてございますので、そういう部分に着目して対策を練っていくことで予防につながるのではないかと、そういった考え方でございます。

加藤委員

 今のは、要するに理由は一つが主ということですね。亡くなって相続を受けたけど、その後住む人がいないからというフローでいいんですか。別々の原因だったんですか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当

 例えば、相続が絡む問題ですとか、あとは現時点において管理がそれほどされていない状況の中でお住まいの方がいなくなった時点で、要は古い状態、汚い状態で残されているので、なかなか次につながらない、それは相続とは切り離して考えるのかなといったところでございます。

加藤委員

 そうすると、お住まいだったけど、借家かなんかで引っ越して出ちゃった後、誰も借り手がいないというのが二つ目だということですね。そっちは対応しようがあるなと思うんですが、一つ目の相続とかになると、かなり個人の世帯に入り込んだところになってくると思うんですけど、その辺の予防というのはどういったイメージを持たれているのでしょうか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当

 資料裏面2ページ目の3番、施策推進に向けた今後の取り組みの中で、(2)にもございますように、区と不動産、建設、法律、こういったところで、例えば法律の専門家等と連携をしながら、お住まいの方が生きていらっしゃる時点から相続に向けた相談対応なんかをこちらのほうから積極的にアプローチできないか、そういったところで、いわゆる相続の場面に遭遇して初めて対応するではなくて、事前的に予防につなげられる、そういったことを考えてございます。

加藤委員

 あと、二つ目も何となくあなたの物件は汚いから直したほうがいいよというのもなかなか、その辺の指導もどういうイメージなのか教えてください。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当

 例えば、中野区は、全国的に見ても地価の高い、土地のポテンシャルが高い状況でございますので、ただ、実際にお住まいの方がそこまで十分理解が及んでいないのかなと。あなたがお住まいの御自宅、所有している建物は非常に価値があるものですよというものをまずしっかりお知らせをして、利活用に向けた資源となり得るものですということを前もって啓発、情報提供していく中で、所有者の方が、それならばということで管理等も適切に行っていけるのではないかと、そういった考え方でございます。

加藤委員

 最後に、先ほど説明あったように、不動産、建設、法律等々、いろんなところと連携して、空家になりそうだったり、なった後に対して対策を行っていくということですけど、先般、私が総括質疑でも質問させていただきましたけれども、住むのはちょっと難しいかもしれないけど、日中使うぐらいみたいなところで、民泊とか体験型のものとして使うみたいなところに関しては、その可能性があるのか、あるのだとしたら、どういう方法でやっていくのかというのがあれば教えていただきたいです。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当

 住む以外の用途としては、今時点で区として想定している用途は特にございませんが、具体的には、行政の立場として申し上げられるのは、あくまでも利用される方の安全性ですとか、そういったところがしっかりと確保されている上であれば、区としては応援できるところは応援してまいりたいというふうに考えてございます。

酒井委員

 審議会が条例によって設置されて、これまで7回審議会が開かれ、議論されました。最後の8回目を今月末に予定されているということなんですけれども、それにおいて、いろいろ空家の課題が出てきて、今後の取り組み、方向性、これは今後、中野区空家等対策基本計画素案の中で示されるんだと思いますので、中身はお聞きしません。ただ、ちょっと1点、スケジュールのところでお尋ねしたいんですが、そもそも中野区空家等対策基本計画というのは、策定はいつを目標にしていましたか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当

 空家等対策基本計画の策定のめどというところは、一応29年度中にはということで考えてございました。ただ、当初予定していたよりも審議会の議論がかなり盛り上がりまして、当初の予定から、予定していたよりも回数がふえたといったところで、若干当初の想定よりはおくれが生じているのかなというふうに考えてございます。

酒井委員

 それに関しては、御報告というのはありましたっけ。予定が変わったという。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当

 審議会のこれまでの経過という形では、議会のほうに御報告するのは初めてでございます。

酒井委員

 要は、当初は29年度中に空家等対策基本計画を策定したいという区の考え方だったんです。ただ、審議会でさまざまな課題が出て、いろいろ議論をしたいので、より丁寧に進めているわけなんですね。それでおくれることになりました。そうしたら、議会としては、計画のスケジュールが変われば、きょうの説明でも言っていただきたいんですよ。すると、審議会の中でさまざまな議論があったので、少しおくれますよと聞くと、審議会で当初考えていた回数よりももっともっといろんな課題が、都市部においての空家の問題や課題が出てきて、より議論が重なったんだ、それで長くなっているんだな、それをお互いが共有することが大切だと思っておりますので、おくれることが悪いんじゃなく、スケジュールの変更があれば、これは各所管さんもそうなんですけれども、一言御説明いただけるとありがたいなと思っています。

 あと、適切な管理推進に関する条例が今、触れられていますが、これもスケジュール感を聞いちゃって申しわけないんですけど、今後どれくらいのお考えなのでしょうか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当

 条例の制定に向けたスケジュールでございますが、まず、条例そのものの区としての考え方というものをまずは議会及び区民の皆様にお示しする必要があると考えてございますので、現在、基本計画策定作業の中で条例の基本的な考え方の取りまとめを行っているところでございます。ですので、こちらのスケジュール案にもございますように、5月以降に区民の皆様と意見交換、パブリックコメント等を実施できる機会がございますので、この中で可能であれば条例の考え方を示していきたいと。意見交換会、パブリックコメントの手続の上で、条例制定に向けた手続を改めて進めてまいりたいといったふうに考えてございます。

石坂委員

 資料の裏面のほうの3の施策推進に向けた今後の取組の(2)で総合的な住まい対策推進の整備という中で、「区と不動産・建設・法律・金融・福祉等の民間事業者が相互に連携し」とあります。ここに福祉という言葉が入っていますけども、住宅セーフティネット法に基づく居住支援協議会を今後、区のほうでもやっていかれる中で、こことかぶる部分、また、空家に限ったことですから、これはもちろん違う部分があると思うんですけども、どこがかぶるのか。あと、どう連携していくのかですとか、あるいはどういうふうに役割分担していくのかというところがもうちょっと明らかな形で説明いただけないかと思うんですが、いかがでしょうか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当

 区として、来年度設立の検討を行うとしております居住支援協議会でございますが、こちらで紹介をしてございます住まい対策総合体制が区としての居住支援協議会であるということで、今、立てつけを考えてございます。ですので、いわゆる住宅セーフティネット法で定義されてございます居住支援協議会に、ここで言うところの不動産ですとか建設、法律、金融といったより総合的な専門家の目をしっかり入れて、セーフティネットもそうですし、空家対策も並行して進めてまいりたいといった考え方でございます。

石坂委員

 これは空家の切り口であって、居住支援協議会のほうは空家に限らず居住ということですので、異なる部分もあるかと思うんですけども、居住支援協議会のほうはもちろん空家以外のところもやっていくし、こちらのほうは空家を重点的にというかぶる部分はある。特にこれが移行していくということでありますけども、空家の部分とそうでない部分というのもバランスを考えながら進めていくという理解でいいんでしょうか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当

 今回、空家等対策基本計画ということで、空家とは申しておりますが、この計画の基本的な部分では、空家はいわゆる住宅ストックであるという前提のもとで考え方を持ってございますので、住宅ストックという考え方はまさしくそのまま住宅セーフティネットにも通じるものでございますので、今、委員おっしゃられたように、役割を切り分けるというよりは、一体のものであると捉えて進めてまいりたいというふうに考えてございます。

石坂委員

 ありがとうございます。

 また、担い手の中で福祉等が入っています。特に福祉等といったときに高齢者と障害者は全く違いますし、障害者も精神、知的、身体で違いますし、身体の中でも視覚なのか、聴覚なのか、病弱なのかで全くニーズが違っています。こうしたときに区のほうで進めていく際に、特定の事業者がかかわってくれているから大丈夫だとか、特定の団体がかかわってくださっているから大丈夫という形ではなく、そこは幅広い形で、さまざまな障害者がきちんとフォローされていくような形をつくっていくことが必要となります。そうした場合に、福祉系のところばかりふえてしまうということもありますが、特定のところに偏らない形で福祉等の枠も考えていただけるという理解で大丈夫でしょうか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当

 障害者の方、さまざまいらっしゃるというところは認識しているところでございます。実際に支援体制の構築を進めていく中で、走りながらといいますか、いきなり最初から全てを網羅するというのはなかなか難しいのかなというのは一方で考えているところでございますので、進めつつ、さまざまな御意見も頂戴しながら、組織をよりよいものにしていくと、そういった考え方でございます。

小林(ぜ)委員

 今回の空家等対策推進ということで、空家の活用という意味かと思うんですけども、中野区空家等対策審議会が開催されて、こういった開催状況であるというのがあるんですが、一方で、中野区においては住宅政策審議会などもありますよね。これは空家ですけど、空家になる以前の話と、住宅審議会だけではないんですけど、空家等対策審議会の関連というんですか、ちょっと大き過ぎる話なんですけども、要するに、空家対策だけではなくて、中野区全体の住宅政策のあり方、ほかとの連携、空家だけではなくて、これからどのように中野区で行っていくのか。施策なんかもあるでしょう。そういったものをどう関連づけて空家等対策推進をまとめていくのか、この辺について確認させていただきたい。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当

 住宅政策審議会でございますが、平成30年度に次期住宅マスタープランの改定の検討を行いますので、30年度に住宅政策審議会も立ち上げたいというふうに考えてございます。

 次期住宅マスタープランの策定におきましては、今回の空家等対策基本計画の考えをしっかりと反映させてまいりたいと考えておりますし、住宅政策審議会のメンバーにつきましても、今回、空家等対策審議会のほうから同じ立場の方にもお越しいただければなということで今、考えてございますので、ここで空家の審議をしていただいた議論の中身がそのまま住宅政策のほうにもしっかりとつなげられるように進めてまいりたいと考えてございます。

小林(ぜ)委員

 わかりました。空家は空家だけではないですし、住宅は住宅だけというか、マスタープランで未来の話だけではなくて、混在したのが中野区の現実だと思いますし、そういった中で、これからの中野のまちづくりという観点から見ると、全てがリンクしながら、お互いに連携をとりながら、先ほどの耐震もかかわってくるようなことも当然出てくるわけで、そういった中での中野の住宅のあり方、住宅というか、建物というのかな。事業所ということではなくて、戸建てを含めた空いている部屋、建物のあり方についても、しっかりと議論をしていただきたいというふうに思うんですね。そのために、今回報告していただいている今後の取り組みについて出たところを、空家に限らず、しっかりと連携をとりながら、場合によっては、通称ごみ屋敷等々の対策等にも絡んでくる空家の対策にもなっていくのかなというふうに思いますので、過去に行われてきた7回の項目だけで見ると、それはちょっと見えなかったので、今、確認をさせていただいたわけですけれども、答申が出てしまいましたけれども、そういった観点で今後進めていただきたいなと。今後進めていただきたいのは、空家だけではない、ほかの審議会等の関係も進めていただきたいなというふうに、これはもう出てしまいますので、要望で終わりにしますけども、お願いします。

委員長

 他に質疑はございますでしょうか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で報告については終了いたしたいと思います。

 次に、8番目、債権の放棄につきまして御報告を求めます。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当

 それでは、中野区の債権の管理に関する条例第5条の規定に基づきます債権の放棄について御報告いたします(資料9)。

 資料をごらんください。資料にございますように、今回、区として8件の債権放棄を行いまして、今定例会の総務委員会等におきまして、これらの御報告をしているところでございますが、このうち、資料裏面最後の区民住宅の使用料につきましては、当委員会も所管となりますことから、御報告するものでございます。

 まず、中野区の債権の管理に関する条例第5条でございますが、破産法第253条第1項その他の法令の規定によりまして、債務者が債権についての責任を免れたときにおきましては、100万円以下の債権については債権を放棄することができると定められているものでございます。本件につきましては、区民住宅の使用料の未払いにより発生いたしました債権につきまして、文書送付、電話訪問等により随時催告を行いまして、一部につきましては分納による納付も進めてまいったところでございますが、本人の自己破産による破産免責の決定を受け、債権60万1,290円の債務履行の見込みが立たなくなってしまったことから、平成30年1月17日に債権放棄を行ったものでございます。

 今後につきましても、債権管理を一層適切に努めてまいりたいと考えてございます。

 報告は、以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑ございますでしょうか。

酒井委員

 まず区民住宅の使用料、この債権の種類を教えてください。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当

 こちらは私債権でございます。

酒井委員

 私債権ですね。これは強制徴収公債権と違いますので、強制執行ができないと。裁判所による督促など、そういった手続をしなければならないわけなんですけれども、今回破産免責されたということで、60万円の債権放棄されたということなんですけれども、現状、区民住宅に関しましては、こういった未払いというのはどれくらいあるんでしょうか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当

 平成28年度の決算の数字でございますが、こちらは区民住宅におきます滞納でございますけれども、28年度決算におきまして、445万円余の滞納でございます。

酒井委員

 これはこれまで積み重ねてきたものですか。それともその年度だけですか。積み重なったものですよね。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当

 これまでの累積のものでございます。

酒井委員

 例えば平成14年、15年からの債権に関しては、これまでどういう取り組みをされてきましたか。それから、ほかの440万円の累積の未納にしても。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当

 債権回収につきましては、督促状から始まりまして、催告書の送付、こちらは毎月1回行っています。あるいは電話をいたしましたり、実際に訪問をする、そういったことも取り組みの中では行ってございます。当然中野区内にお住まいでない債務者の方もいらっしゃいますので、他県にまで足を延ばして実際に訪問しながら督促業務を行っている、そういったところでございます。

酒井委員

 さまざまそういった督促業務をされても、なかなか難しいというのが現状なんじゃないんですか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当

 当然、取れるものはというか、回収できるものはしっかり回収してまいりますが、現状の生活状況ですとか、そういったところを鑑みますと、なかなか実際に回収するのは難しいケースも多々ございます。

酒井委員

 もちろん相手さんの経済状況だとか生活状況、これはしっかり見極めてやらなきゃならないというのは重々承知しているんですけれども、他方、地方自治体というのは、こういった債権を適切に管理しなければならないというのがあるわけなんですよね。

 それでは、これまで私債権の住宅使用料において、裁判所による督促だとか、裁判所による手続というのはされた事例というのはありますでしょうか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当

 過去に裁判所に訴えを提起した上で私債権の徴収を行ってきたという事例はございます。

酒井委員

 どれくらいですか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当

 2件ございました。

酒井委員

 そういった取り組みもされているということだと思います。もちろん相手さんを見ていきながらしっかりやっていただきたいとは思うんですけど、他方、これは区の歳入でもありますし、こういったところをおろそかにしますと、歳入の部分が減少するのとあわせて、制度自体の信頼も揺らいじゃう可能性がありますので、そのあたりは今後、最後の説明のときに、債権管理は適切にやっていかなければならないというふうな報告がありましたので、引き続きの取り組み、よろしくお願いします。

小林(ぜ)委員

 今回の報告の中で平成14年、15年度分ということで、2カ年にわたる未払いということですけれども、先ほど440万円強の未払いがあるということでしたけども、その方々といいますか、案件は、一人当たり何カ月分に相当されているのでしょうか。例えば、1カ月だけの方もいらっしゃるのか、半年、1年の方もいらっしゃるのか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当

 先ほど申し上げました440万円余の債権のうち、実際に対象となっているのは8世帯分でございます。延べ月数で申し上げますと39カ月分でございます。それぞれの案件ごとに、1カ月のものもあれば、数カ月のものもあるということにはなりますので、単純にこれを割り算しますと、1世帯につき5カ月ぐらいの滞納があるという認識でございます。

小林(ぜ)委員

 ちょっと休憩にしてもらっていいですか。

委員長

 休憩します。

 

(午後2時46分)

 

委員長

 再開します。

 

(午後2時46分)

 

小林(ぜ)委員

 先ほど1戸当たり平均すると5カ月ということでしたけれども、民間ですと、滞納期間が入居契約の中で定められていて、それ以上住むことは可能ではなくなるというケースがあるんですけども、区民住宅の場合の契約の中には、滞納期間が何カ月に至った場合にはという条件は入っていたのでしょうか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当

 区民住宅におきまして使用料の滞納がございました場合は、3カ月滞納が進むと、退去の要件ということで取り扱ってございます。

小林(ぜ)委員

 わかりました。そうすると、3カ月のところが平均して5カ月になっていたということは、歳入をより緩やかに見ていたのかなというところがあるかと思うんですけれども、そういったことについて、先ほども他県に行ってまで債権を確保してくださっているケースについても御紹介いただきましたけれども、今後、これだけの過去残ってきている事例について、回収の見込みというのをどのように考えていますでしょうか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当

 回収の見込みといいますと、なかなか申し上げにくい部分ではあるんですが、例えば分割納付ですとか、現状の生活状況をしっかりと相談させていただきまして、債務者の方の生活あっての部分でございますので、当然セーフティーネットの役割も果たしてございますので、無理のない部分で、かつしっかりと回収をしてまいりたいと、そういった前提で業務を行ってございます。

小林(ぜ)委員

 最後に1点、契約者御本人が返済できなかった場合については、家族ですとか連帯保証人等々があるかと思うんですけども、御本人が返済能力が欠けてしまうような場合にそういったような方々への誘導はどのように行っているのでしょうか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当

 債務者御本人が難しいという場合には、速やかに連帯保証人の方に接触しまして、連帯保証人の方に債務をお示ししまして、回収を行ってございます。

委員長

 他に質疑はございますでしょうか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、9番目、その他の事項で何か報告事項はございますでしょうか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 以上で所管事項の報告を全て終了いたします。

 次に、所管事項継続調査についてお諮りしたいと思います。

 お手元に配付の文書(資料10)に記載された事項につきまして、引き続き閉会中も調査することと決することに御異議ございませんでしょうか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議がありませんので、そのように決定をさせていただきます。

 次に、審査日程のその他に入らさせていただきます。

 委員会を暫時休憩いたします。

 

(午後2時50分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後2時52分)

 

 休憩中に御協議しましたとおり、次回の建設委員会の日程は、5月7日(月曜日)の午後1時から開会することに御異議ございませんでしょうか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定いたします。

 本日予定した日程を全て終了いたします。各委員、理事者から何か発言ございますでしょうか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、本日の建設委員会を散会いたします。

 

(午後2時53分)