中野区議会区民委員会〔平成30年10月9日〕
区民委員会会議記録
○開会日 平成30年10月9日
○場所 中野区議会第2委員会室
○開会 午後1時00分
○閉会 午後2時48分
○出席委員(8名)
伊藤 正信委員長
森 たかゆき副委員長
細野 かよこ委員
いでい 良輔委員
内野 大三郎委員
北原 ともあき委員
小杉 一男委員
久保 りか委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
区民サービス管理部長 上村 晃一
区民サービス管理部副参事(区民サービス担当) 古屋 勉
区民サービス管理部副参事(情報システム担当) 中谷 博
区民サービス管理部副参事(戸籍住民担当) 伊藤 正秀
区民サービス管理部副参事(税務担当) 矢島 久美子
区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 渡邊 健治
区民サービス管理部副参事(保健事業担当) 河村 陽子
区民サービス管理部副参事(介護保険担当) 辻本 将紀
環境部長 白土 純
環境部副参事(地球温暖化対策担当) 高橋 均
環境部副参事(ごみゼロ推進担当) 千田 真史
清掃事務所長 川本 将史
環境部副参事(生活環境担当) 高橋 英昭
○事務局職員
書記 若見 元彦
書記 松丸 晃大
○委員長署名
審査日程
○所管事項の報告
1 平成30年度「中野区国民健康保険データヘルス計画」に基づく保健事業の実施について(保健事業担当)
2 中野区介護保険の運営状況(平成29年度)について(介護保険担当)
3 中野区みどりの計画(改定案)について(地球温暖化対策担当)
4 区を被告とする訴訟の提起について(地球温暖化対策担当)
5 その他
(1)中野区花と緑の祭典2018秋の実施について(地球温暖化対策担当)
(2)なかのエコフェアの実施について(地球温暖化対策担当)
○所管事務継続調査について
○その他
委員長
定足数に達しましたので、本日の区民委員会を開会します。
(午後1時00分)
本日の審査日程ですが、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
なお、審査に当たっては、午後5時を目途に進めたいと思います。また、3時ごろに休憩をとりたいと思いますので、御協力をお願いいたします。
議事に入ります。
先日に引き続き所管事項の報告を受けます。
1番、平成30年度「中野区国民健康保険データヘルス計画」に基づく保健事業の実施についての報告を求めます。
河村区民サービス管理部副参事(保健事業担当)
平成30年度「中野区国民健康保険データヘルス計画」に基づく保健事業の実施について、御報告をさせていただきます。(資料2)
委員会資料をごらんください。
特定健康診査の受診率は国の定める70%とは大きく乖離しており、特に40歳代男性の受診率が低くなっております。また、特定保健指導の実施率も極めて低く、ほとんどの方がメタボリックシンドロームを放置している状態といえます。適切な特定健診の受診勧奨と特定保健指導の利用勧奨が必要であり、また治療が必要にもかかわらず医療機関で治療をしていない方が多いため、生活習慣病のハイリスク者に対する重症化予防指導や医療機関への受診勧奨を行う必要がございます。
今年度取り組む保健事業につきまして、3点御報告をさせていただきます。
まず、1、特定健康診査受診率向上事業でございます。
区医師会と連携した特定健診受診勧奨のほか、企画提案公募型事業者選定方式により、平成30年度特定健康診査受診率向上事業業務委託事業者の選定を行いました。下記のとおり、受診勧奨を行います。
(2)委託内容としましては、専門事業者の知見を活用し、過去の健診結果から勧奨効果の高い対象者を選定、対象者を階層別にグループ分けし、それに応じた効果的な勧奨を行います。
(3)予定委託事業者は、株式会社キャンサースキャンというがん検診等の受診勧奨で他自治体でも実績のある事業者です。
予定契約期間は、平成30年10月上旬から平成31年3月31日までの予定となってございましたが、先日10月4日、契約締結に至りました。
勧奨対象予定者数は、返信未受診者3万4,000人程度を想定してございます。
(6)スケジュールの予定は資料に記載のとおりとなっておりますので、お読み取りいただければと思います。
続きまして、2、特定保健指導実績率向上事業について御報告をさせていただきます。
まず、(1)実施方法としまして新たに3点御説明をさせていただきます。
①、健診結果説明日の初回保健指導実施につきましては、区医師会と調整し、特定健康診査の結果説明日に特定保健指導の初回面接を実施し、健康課題に対して問題意識の高い時期に保健指導を行う仕組みを構築しているところでございます。
次に、②特定保健指導委託事業者の追加でございます。今年度からリレー型、区内施設利用型・訪問型、ICT型を新たに導入いたしました。
まず、ア、リレー形では、医療機関で実施した初回面接内容を引き継ぎ、初回面接で立てた目標をもとに生活習慣改善に向けた取り組みを継続的に支援し、最終評価を行います。
次に、イ、区内施設利用型・訪問型では、利用者の利便性を考慮し、初回面接の場所を区役所などの区施設及び対象者が希望する場所で行える体制とし、土・日等にも保健指導を行います。
なお、ア、イの事業者につきましては株式会社フィッツプラスという管理栄養士による保健指導を得意としている事業者でございます。
次に、ウ、ICT型では、スマートフォンを使っていつでもどこでも利用者の時間が空いたときに保健指導を実施可能といたします。ウの事業者名はメドケア株式会社という、ICTに特化した医療サービスを行っている事業者でございます。
ここで、別添資料をごらんください。
こちらが今年度特定保健指導の対象者に送付しているパンフレットでございます。表紙には、無料で特定保健指導が利用できる旨を記載してございます。次のページは、パンフレットの内側になります。左側には特定保健指導の受け方を記載してございます。
利用者は、まずステップ1で、御自分がお受けになる保健指導のレベルを「動機付け支援」なのか、より支援の厚い「積極的支援」なのかを確認いたします。
次に、ステップ2で特定保健指導を受ける場所を決め、お申し込みをいただきます。点線の矢印を右に進んでいただきまして、一番上の1が医療機関で受けていただく、従来から実施しておりました特定保健指導となります。次の2は先ほど御説明をさせていただいた区内施設利用型・訪問型となり、3がICT型の御説明となります。このパンフレットの後ろには特定保健指導を受けられる医療機関の一覧と株式会社フィッツプラス、メドケア株式会社のパンフレットをつけて、利用者が希望する特定保健指導を選択できるようにして利用券とともにお送りをしてございます。
委員会資料にお戻りください。
委員会資料の2の(1)、③でございます。特定保健指導の勧奨の御説明になりますが、今年度から特定保健指導の勧奨の変更も実施してございます。はがきによる一律の勧奨から通知と電話による個々人の健診結果等の状況に合わせた勧奨に変更をいたします。
なお、今年度の特定保健指導の対象人数は2,500人を想定してございます。
最後に、3、生活習慣病のハイリスク者に対する医療機関への受診勧奨について御説明をさせていただきます。
実施方法としましては、特定健康診査・レセプト等を分析した結果、健診結果が悪いにもかかわらず医療機関を受診していない方が多数いることがわかりました。そのため、そういった方に対して受診勧奨を行います。放置することにより重症化し、区民の生活の低下や将来の医療費増大が予測されるため、早期の受診を促す必要がございます。対象者に医療機関への受診勧奨通知を送付し、その後電話による保健指導を実施する予定でございます。
対象人数は、600人を想定しております。
4、これらの事業の周知方法としましては、各事業の対象者へ個別通知を送付するほか、区報、区ホームページにより周知を行います。
御報告は以上となります。よろしくお願いいたします。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
久保委員
ありがとうございます。データヘルス計画に基づいて、この保健事業を今回すごくきめ細やかに進めていただけるのかなと思っておりました。
最初の特定健康診査の受診率向上について伺いますけれども、予定対象人数が3万4,000人ということで、そもそものこの特定健康診査の対象人数というのはどれだけだったのですか。
河村区民サービス管理部副参事(保健事業担当)
平成29年度の対象者数は5万6,000人程度となってございます。
久保委員
5万6,000人で、今回は3万4,000人を想定してということで、2万2,000人程度は御自分で受診をされるということなんでしょうかね。それで、健診期間が6月から平成31年2月で、勧奨対象者の決定は11月上旬ということなので、6月から10月ぐらいまでの間に受診をしている方を除くということなのかなと思っているんですけれども、そういったことで考え方としていいのかということと。
それから、例年、6月から2月までの間で一番受診者が多い時期というのはいつなのか、教えてください。
河村区民サービス管理部副参事(保健事業担当)
6月から受診を開始いたしまして9月までの方につきまして除かせていただいて、勧奨物を送付するというふうな形になります。といいますのは、医療機関のほうから結果をいただくまでの間、タイムラグがございますので、9月までの方は抜かせていただくというふうに予定をしてございます。
あと、6月から2月までの受診で一番受診率が高い月というのは最終の2月となってございます。
久保委員
ということは、もしかしたら受診勧奨をしなくても2月は結構受診される方が多いということなのかなと思います。
それで、38.2%ということで、なかなかこの受診率が伸びないことから受診勧奨を進めていくのだと思いますけれども、今回、この受診勧奨によって目標とする受診率というものがどれだけになっているのでしょうか。
河村区民サービス管理部副参事(保健事業担当)
41%を予定してございます。
久保委員
41%ですか。41%って、2.8%増を目指すということなんですかね。ちょっとその辺のところは、受診をそもそもされる方も含めて勧奨されるということになってしまうのかと思うので、その辺はどうなんだろうかと思いますので、もう少しできれば目標値が高くてもよかったのかなという気もするんですけれども。以前にこのデータヘルスのときにいろいろお伺いをしていたときに、国保の被保険者の中で医療保険、要するに医療機関にかかっていらっしゃる方というのが既にいらっしゃって、その場合に健康診査を受けていなくても医療機関にかかっているのでというようなお話もあって、そことの、やはり医療機関にどれだけかかっている方がいらっしゃって、状況がどうなのかということもあわせて検討していかなければいけないのではないかというお話があったように思っているんですけれども、そのあたりはどういうふうに、今データとしては分析されているのでしょうか。
河村区民サービス管理部副参事(保健事業担当)
すみません、答弁の修正をお願いできればと思います。43%を目指してございます。
そのほか、今、委員から御指摘をいただきました、既に医療機関におかかりの方に対しての勧奨ということも同時に進めておりまして、147の医療機関にリストをお渡ししたところでございます。人数としては4,300人程度の方なんですけれども、医療機関には通院しておりますけれども健診を受けていないという方ですので、主治医の先生方から特定健診をお勧めしていただいたりですとか、足りない検査を追加して特定健診としてカウントするということで今お願いをしているところでございます。
久保委員
わかりました。受診勧奨のほうはそういう形で進めていただくのだと思うんですけれども、今回、保健指導の実施率向上事業ということでまた新たな取り組みがありました。この流れについて詳しくお伺いをしたいと思いますけれども、指導委託事業者の追加ということで、ア、イ、ウというものがあって、これは、アとイとウというのはそれぞれ受診をされる方が御自分で選択をされるということになっているのでしょうか。それで、それぞれの定員数というものはあるのでしょうか。
河村区民サービス管理部副参事(保健事業担当)
それぞれ医療機関で受けていただく施設、ないしはスマートフォンということで、御本人にお選びいただくというふうに予定をしてございます。
想定の人数としましては、医療機関でお受けいただく方が一番多いというような状況ではございますけれども、その次に訪問型等で保健指導を受ける方が150名程度ではないかと。それで、ICTについては、年齢が40歳以上の方が対象ということなので、数としては20人ぐらいいらっしゃるかというようなことで想定をして予算のほうは積算したという経過がございます。
久保委員
ということは、2,500人のうち2,330人は医療機関でリレー型ということで想定をされているということなのでしょうか。予定対象人数の2,500人って、そもそもこの前年は、こういう対象になられる方ってどれぐらいいらっしゃったのですか。
河村区民サービス管理部副参事(保健事業担当)
前年も対象となる方は2,500人程度ということではあったんですけれども、今年度は新たに区内施設型・訪問型で利用される方がふえたことと、今までになかったリレー型というもので、医療機関で初回面接を受けて、2回以降はリレー型という形で民間の事業者さんのほうで受けるというような仕組みをつくってございますので、医療機関で全て終わる方、プラス医療機関から民間事業者に継続する方という数をちょっと含めて積算はしているところです。
久保委員
ということは、この2,500人のうち、①で終わる方もいらっしゃるということなんですか。すみません、ちょっとわからないのですが、そこが。
河村区民サービス管理部副参事(保健事業担当)
そうです。①で終わられるという方もいらっしゃいます。ただ、現在特定保健指導の受診券の送付というものを、8月31日に1回目140人程度お送りしておりまして、2回目を9月末に170名程度ということでお送りしているところなんですけれども、リレー型に関しましては、医師会の先生方には御説明をしてお願いしているところなのですが、実績としてはまだリレー型に関しては1件という状況になっております。
久保委員
わかりました。そこら辺のところがうまく、やっぱり初回面接のところで来てくれたというか、受診からさらにというようなところの方を、しっかりそこからどういうふうに指導に向けていくかというところが非常に重要なところだなと思いますので、なかなかそのスケジュールを調整するのは難しいところかと思いますけれども、しっかりお願いしたいなと思います。
それから、生活習慣のハイリスク者のところですけれども、予定対象人数600人となっております。これも前年はどのような数字だったのでしょうか。
河村区民サービス管理部副参事(保健事業担当)
昨年度作成をいたしましたデータヘルス計画の分析によりますと、500人というようなデータが出ております。
久保委員
ということは、ハイリスク者が500人ということなんだけれども、予定対象人数は600人ということで、今までよりも少し多目に見ていると。これはその前の、例えば受診率の向上ですとか、そういったものが少し効果があって受診をされる方がふえて、そういう中からハイリスク者が生まれてきたときにしっかりそこもキャッチできるということで600人という数を想定しているということですか。
河村区民サービス管理部副参事(保健事業担当)
ただいま御指摘いただきましたように、特定健診の受診率なのですが、平成29年度に関しては法定報告が出るのがことしの11月というふうになってございます。ただ、昨年度も受診勧奨の工夫を職員のほうでしたところ、暫定数値で40%ぐらい行きそうな状態にもなってございますので、さらに把握できる人数は上乗せをさせていただいているところでございます。
久保委員
ありがとうございます。積極的にやはり健診を受診していただくということがまずは重要だと思いますので、こういった試みをしていただけたことというのはすごくよかったなと思っておりますし、この効果についても期待をしているところです。
一方で、なかなかやはりこういうふうにしていても漏れがあったりとか、あとは国保の被保険者であるんだけれども、ほかのところで健診を受けていたりしている方というのもあって、そこら辺のところの数字がなかなかつかめないところであるのかなと思いますが、そのあたりについてはどのようにお考えですか。
河村区民サービス管理部副参事(保健事業担当)
今年度は、本日御説明をした三つの保健事業を重点的に行うということで実施をしてまいりましたが、今後、ただいま御指摘いただきましたように、ほかの健診ですとか、あとは国保以外というふうになってくると健康推進分野とのまた調整という部分もございますが、協力をして受診率が上がっていくような取り組みを進めてまいりたいと考えてございます。
久保委員
受診率を上げていくということと、受診を実際しているのかどうか、またこちらのほうで把握をしていない健診を受けているのかどうかというところの掌握も重要なのかなと思っているんですけれども、例えば一番最初の受診率向上の中で、これから3万4,000人想定をされている方たちの中で、他の健診を受けましたというような方たちからはそういった返信があるような形にはなっているのでしょうか。
河村区民サービス管理部副参事(保健事業担当)
中野区のほうではまだ人間ドックの助成等を行っていないというところがございまして、そういう人間ドックを受けた方に関して助成することで健診結果をいただくというような取り組みをしている自治体もございますので、そういったことも含めて検討をしてまいりたいと思います。
久保委員
ぜひ人間ドックを受けた方に対して助成というものも大事だと思いますが、すみません、私の聞き方が悪かったのかもしれないんだけれども、この3万4,000人の方に送りますよね。送った中に、既に人間ドックを受けましたとか、ほかの健診で私は結果をこういうふうに持っていますというような方がそれをバックしていただけるような仕組み、そういったことにはなっているのかなということをちょっと伺ったんです。
河村区民サービス管理部副参事(保健事業担当)
ただいま御指摘をいただいたようなことが実際に先日ございまして、医療機関の先生方に通院をしているけれども未受診者の方のリストをお渡ししたところ、先生のほうからその患者様に特定健診を受けていないねというお話をしたら、人間ドックを実は受けているんですということでその結果をいただくというようなことがございました。ですので、人間ドックですとかほかの健診で御自分の健康状態を把握している方がやはりほかにもいらっしゃるということも想定できますので、そういった方から結果のほうをいただくような工夫というものも今後考えていきたいと思います。
久保委員
ありがとうございます。ぜひそういった形で、せっかく送るわけですし、調査をするわけですから、その辺のところまでしっかり掌握をしていただいたほうがいいのではないかなと思いますし、それから人間ドックの受診助成につきましても他の自治体で行っているということで、効果があるようであれば積極的に取り組んでいただきたいと思いますが、その辺はいかがですか。
河村区民サービス管理部副参事(保健事業担当)
データヘルス計画の中にも受診しやすい環境整備ということで、施策を展開するように記載をしてございますので、そういった部分に関しても今後取り組んでまいりたいと思います。
細野委員
ちょっとわからないところがありまして、資料の表の委託内容のところで、「過去の健診結果から勧奨効果の高い対象者を選定」というふうにありまして、その対象者を階層別にグループ分けして効果的な勧奨を行うということなんですが、そうすると、この想定されている3万4,000人の中から勧奨効果の高い対象者を選定するということで、これは3万4,000人全ての方を何か階層分けしてとにかく全員に勧奨を行うことなのか、この選定というところで中身がちょっとよくわからないんですけれども。
河村区民サービス管理部副参事(保健事業担当)
御説明が不十分で大変申しわけありません。想定としましては、3万4,000人の方全てにお送りをしたいと考えてございます。特定健診を過去に受けた方については、問診表等の項目も利用してグループ分けをしたいというふうに考えてございます。そのほか、全く受けたことのない方、不定期受診の方、初めて国保に入られる方というようなことで、今ちょっと想定をしてございますのは、7種類ぐらいに分別をして送付のほうをしたいというふうに考えてございます。
細野委員
ありがとうございます。それで、全員に送って、その七つの階層に応じた何か勧奨方法なりも変えるというような内容ということですよね。
河村区民サービス管理部副参事(保健事業担当)
御指摘いただきましたように、文面とか工夫をいたしまして、お受けいただくような形で通知のほうを発送いたします。
細野委員
すみません、具体的にはそれはどんなふうな形で、内容が変わるというのは今はまだこれからというところでしょうか。
河村区民サービス管理部副参事(保健事業担当)
契約締結を今したばかりですので、そのあたりを詰めているところでございます。
細野委員
あと、このA3のカラー版のパンフレットにある、ステップ1の保健指導レベルによって利用できる場所が異なりますというところなんですけども、ここが、申しわけありません、私ちょっと今、その中身の理解ができていなくて。医療機関で受けると、例えば指導する人は医師もいて管理栄養士もいて保健師もいる。ただ、委託事業者で行う場合は、管理栄養士の方が指導する方のみというところで、このあたりのことをおっしゃっているのか。すみません、そこがちょっと理解できないので。
河村区民サービス管理部副参事(保健事業担当)
特定保健指導を実施できるものというのは、医師ですとか管理栄養士とか保健師というふうになってございまして、各機関でそういった職員が対応しているというところでございます。積極的支援と動機付け支援という、特定保健指導には2種類の支援の仕方がございまして、腹囲ですとか血糖・脂質、血圧等を踏まえまして、よりリスクの高い方が積極的支援、リスクの低目の方が動機付け支援ということで、どちらの方も三つのやり方で、医療機関でもフィッツプラスでもスマートフォンでもということで保健指導を受けていただくことは可能となってございます。
細野委員
そうすると、どちらの動機付け支援の人も積極的支援の人も、この3種類のどこでも指導が受けられるということですね。ごめんなさい、この「レベルによって利用できる場所が異なります」という意味が、ここがわからないんですけど。
河村区民サービス管理部副参事(保健事業担当)
場所というものがこの1番、2番、3番のことになってございまして、医療機関、区施設または自宅等での利用、3番のスマートフォンというふうになります。医療機関のほうでは、動機付け支援と積極的支援の両方をやっているというところと、どちらかというようなことで受けられない場合もございます。ごめんなさい、私の説明がちょっとわかりにくくて。医療機関の場合には、医療機関の名簿というものが別途ございまして、動機付け支援のみ行うところと積極的支援のみ行うところというふうなことで名簿のほうを利用者の方にお渡ししているという状況でございます。
細野委員
ここの「医療機関により実施できる支援が違いますので」というところのことをここではおっしゃっているという意味なんですね。そういうことですね、わかりました。ありがとうございました。
北原委員。
今の事業内容については質疑の中で理解できてきたところでありますけれども、今回、この事業、委託をする業者の株式会社キャンサースキャンというんですよね。この1のほうですよね、実績があるということを先ほど御報告の中で述べられましたけれども、もう少し詳しくその実績についてお尋ねしたいと思います。
河村区民サービス管理部副参事(保健事業担当)
実績につきましては、こちらの株式会社キャンサースキャンという事業所は10年以上前から、まずはがん検診の受診勧奨を行ってきた、こういうようなことがございます。その中でいろいろなスキルを身につけられて、23区の中でもこの事業所にお願いをして特定健診の受診率を向上させているという区が多数あるというようなことになってございます。
北原委員
今、がん検診についての実績もあるようですし、他区にもかかわっているということでありますけれども、今回、この特定健康診査の受診率向上事業、こういった事業に特化しての実績というものはあるのでしょうか。
河村区民サービス管理部副参事(保健事業担当)
特定健診の受診率向上事業も他の自治体でも実施しております。
北原委員
わかりました。それで、こういった事業者は、今回株式会社キャンサースキャンというものはあるわけですけれども、他にも何社があるものでしょうか。
河村区民サービス管理部副参事(保健事業担当)
今回、公募式事業者選定でプロポーザルということで実施をしておりますので、申し込みいただいた事業者5者でヒアリング審査等を行っております。その中で、第1契約順位の事業者が株式会社キャンサースキャンというふうになってございます。
北原委員
わかりました。受診率の向上というものは、口で言うのは簡単だけど、特に40代なんかを上げていくというのは、やっぱり仕事があってなかなか時間がとれないということで、日曜日とかそういうところ、土・日に使うとか、そんなときにということが書いてありますけれど、それでもなかなか受診率の向上というものはできない中で今まで来たと思います。今回、新たに委託した事業者が本気にやってくれるかどうかというのはまさに本当に大事なことだと思っております。私自身の経験といたしましては、やっぱりかかりつけ医に「危険ですから、ぼつぼつ考えたほうがいいですよ」とか言われますよね。それ、やっぱりずしんと来ますね。やっぱりいつも信頼して見てもらっている先生に言われるのはすごくやっぱりあります。そういったことで、かかりつけ医の人たちとこの委託業者の皆さんがしっかりと連携することも必要であろうかと思いますが、その点いかがでしょうか。
河村区民サービス管理部副参事(保健事業担当)
ただいま委員より御指摘いただきました医療機関と民間事業者の連携というものは私どもも非常に重要な要素であるというふうに考えてございます。また、今回、受診券のほうを8月末と9月にお送りして、即区役所で保健指導を受けたいという方がたくさんいらっしゃるのかなというふうにも期待をしていたんですけれども、やはり医療機関の先生のほうでお受けになりたいという方がどうも多いようなんですね。9月分の実績報告というものが来週上がってくるので、それを見ないと9月に医療機関で受けたいという方がどのぐらいいるかというところは把握ができないところなんですけれども、それだけやっぱり住民の皆様にとって主治医の先生というものは大きな存在であるということを再認識したところでございます。先生方のほうでも今回私たちの取り組みに非常に協力をしてくださっておりまして、初回面接は御自分のところでやるけれども、継続支援として民間の事業者が行うというふうな形でやってもいいよというふうに手を挙げてくださったところも非常に多くなってございますので、そういったところから医療機関と民間事業者の連携というところもうまく流れるように私どものほうでも配慮してまいりたいと考えているところでございます。
小杉委員
私も長年健診を受けていますけど、特定保健指導を受けたことがちょっとないですね。ちょっと面倒だなと思って、いつも逃げていました。
この横の表を見ると、先ほど細野委員が言われていた、1は動機付け支援と積極的支援のみがあるということで、2、3についてはそれぞれ受けることができるという形になっているところですかね。
河村区民サービス管理部副参事(保健事業担当)
両方受けていただくことが可能でございます。
小杉委員
あと、情報提供と動機付け支援と積極的支援というものがありますけど、情報提供というのはこっちの名簿のほうにある①だけのものというふうなことなんですか。報告の2ページ目の実施方法の①ということですかね。2の特定保健指導実施率向上事業の、こちらのメモですね。
河村区民サービス管理部副参事(保健事業担当)
情報提供につきましては、健診の結果説明時に医師が行います。
小杉委員
先ほどの中のこの特定健診のイメージは医療機関で受けるイメージが強いということでした。特に、スマートフォンとかあと自宅利用というイメージがなかなか定着をするまで相当な期間かかるんじゃないかなとちょっと心配はあります。特にスマートフォンって、ライン電話とかですかね、スカイプとかでやるということだと思うんですけども、非常にこの相手の状況が、対面しないでこれをやるという、その効果というのは、何かそういう効果があるというところというのは、何かその実証というか、そういうものって今まであるということなのでしょうか。
河村区民サービス管理部副参事(保健事業担当)
ICTにつきましても、ほかの自治体でも保険者でも取り入れているところでございますし、電話での面接というものも設けておりまして、動機付け、モチベーションを上げるというような工夫をされているようです。
小杉委員
そうですね、電話もあるわけで、電話よりは画像があったほうがより効果があるのかなとは思います。この動機付け支援とか積極的支援ってそれぞれ行われていますが、やって、成功したかどうかというのは、恐らく生活習慣が改善をしたかどうかという指標化で多分カウントされると思うんですが、例えば、そこの提案された3パターンについても、結果、成果というか、やはり生活習慣が改善されたかどうかということも評価されるのか、それともほかに何か違う指標があるのかどうなのかとか、その辺ちょっと教えていただけませんか。
河村区民サービス管理部副参事(保健事業担当)
ただいま御指摘をいただきましたように、評価のほうもすることになってございます。昨年までは評価の期間も6カ月というふうな期間だったものが、国のほうで改定をしまして3カ月で評価をするということもできるようになってございますので、3カ月ないしは6カ月で評価のほうを行っていくようになります。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告については終了いたします。
次に、2番、中野区介護保険の運営状況(平成29年度)についての報告を求めます。
辻本区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
それでは、中野区介護保険の運営状況(平成29年度)につきまして資料に基づき御報告申し上げます。(資料3)
まず、1、趣旨でございますが、本件につきましては、例年この時期に取りまとめ、御報告をさせていただいているものでございます。
次に、2の概要でございます。初めに、(1)中野区の高齢者人口は6万7,847人ということで、前年度比0.4%の増となってございます。
次に、(2)は第1号被保険者数でございます。6万8,581人ということで、こちらも微増ということでございました。
次に、(3)要介護認定・要支援認定者数でございますが、1万3,162人、0.7%の減ということでございます。
次に、(4)介護サービスの利用でございます。利用人数は1万1,199人ということで、前年度比0.2ポイントの増でございます。また、保険給付費でございますけども、約187億1,700万円ということでございまして、前年度比2.2%減となってございます。この大きな要因といたしましては、介護予防訪問介護及び介護予防通所介護が地域支援事業に移行したことが主なものであるというふうに考えてございます。
次に、(5)、その地域支援事業でございます。記載のとおり、さまざまな事業メニューということで取り組んだものでございます。後ほどお読み取りをいただければと存じます。
次に、(6)は介護保険料でございます。第6期計画期間基準額につきましては、年額で6万7,973円ということでございます。納入額でございますけども約48億7,600万円、収納率95.5%ということで、昨年と収納率については同数となってございます。
続きまして、裏面をごらんいただきたいと存じます。
(7)は介護サービス事業所でございます。年度末現在の事業所数、まず居宅でございますが320、地域密着型サービスが93、また施設サービスが12となってございます。
次に、主な基盤整備の状況でございますが、①弥生町六丁目の公社住宅建てかえに伴う創出用地を活用した特別養護老人ホームをはじめ、記載のとおりの取り組みとなってございます。後ほどお読み取りをいただければと思います。
次に、(8)でございますが、介護保険の円滑な利用のための各種施策ということで、利用者負担軽減の一つとして高額医療・高額介護合算療養費でございます。こちらにつきましては、昨年より若干ふえまして2,479件、9,500万円余の実績でございました。また、介護サービスの質の向上を図るため、初任者研修費用助成等、介護従事者の定着支援、さらには中野区認定ヘルパー養成研修、さらに実地指導などを行ったところでございます。
次に、(9)は介護保険制度の広報活動でございます。区報、ホームページ、個別広報などによりまして周知に努めたほか、「介護の日」啓発事業といたしまして福祉用具の展示、制度説明会の開催、区内事業所が主催するイベント等を掲載したパンフレットの配布などを行ったところでございます。
最後に、今後の予定でございますが、今月、ホームページに掲載するとともに、区報11月20日号では内容につきまして周知を図る予定でございます。
なお、詳細につきましては、別添の冊子をごらんいただければと存じます。
報告につきましては以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
細野委員
昨年も実はちょっとお尋ねしたんですけれども、中野区は要支援1の認定率が全国的にも東京都等の認定率に比べても高いという傾向がたしかあるということで、昨年度というか、2016年度が4.2で、ことしのこの運営状況報告を見ますと3.7ということで下がってはいるんですけれども、その辺の下がった要因というのでしょうか、そのあたりはどんなふうに捉えていらっしゃいますでしょうか。
辻本区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
平成29年度は、総合事業が始まったということで要支援者の方におかれましては事業該当という道が一つふえたということがあるのかなというふうに思っております。
また、中野区が多いということなんですけれども、やはり区民の方、介護保険に非常に関心を持っておられる方も多いというふうに思っておりまして、そういった意味からも申請の方が多いのかなというふうには思っております。
細野委員
今、御説明があったように、総合事業が始まって、基本チェックリストでの事業対象者というものも始まったかと思うんですけれども、この運営状況を見ますと、ごめんなさい、もしかして所管が違ったら申しわけないんですが、基本チェックリストの例えば対象者が何名いたとか、そういったものがちょっと私ざっと見たところわからなかったんですけれども、そのあたりというのは、報告、この中にありますか。
委員長
答えられますか。答弁保留……(「所管外」と呼ぶ者あり)所管外ですって。
細野委員
この運営状況の冊子のほうの15ページなんですけれども、表28の給付実績と事業計画数値との比較のところで、一番上にあります定期巡回・随時対応型訪問介護看護の実績割合が33.1%ということで計画に比べたらかなり低いかなというふうには思うんですけれども、このあたりというのは、48ページの介護サービス事業所数で見ますと、この定期巡回の事業所が2事業所というところですよね。なので、この実績が低いのは、例えば、ニーズはあっても事業所が少なくてできていないのか、そもそもニーズ自体が計画値との乖離があったのか、その辺ちょっと御説明いただけますでしょうか。
辻本区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
委員御指摘のところでは、後者であるというふうに我々も認識しております。計画値とはやはりかなり開きがあるということで、その部分については今後検証しなくてはいけないと考えているんですけれども、実績値で比較いたしますとほぼ横ばいというような結果が出ておりますので、計画が残念ながら達成できなかった部分があったということでございます。
細野委員
そうしますと、一応サービスを希望されている方に対しては提供はできていたというふうに捉えていいということですか。
辻本区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
利用がほぼ横ばいあるいは微増ということなので、委員御指摘のとおりだというふうに考えてございます。
細野委員
これから地域包括ケアとか、在宅で生活を送る方にとってはやっぱりこうしたサービスの分野というのはすごく多分重要になってくるのではないかなというふうには思ってはいるんですけれども、なかなか事業所数が延びていないなというところはこの間の傾向としてはあったのですが、今のところは、一応需要は満たしているということですよね。
それで、その下の夜間対応型訪問介護なんですけれども、こちらも区内の事業所数は1事業所なんですが、こちらのほうは逆に計画値よりも実績が上回っているということで、これは1事業所で全てこれだけの実績に対応しているということなんですか。地域密着だから、そうですよね。
辻本区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
委員御指摘のとおりでございます。
細野委員
そうすると、これも、例えば、今後、事業所のこうした夜間対応型訪問介護ができるような事業所をさらにふやしていくとか、そういったところももしかしたら必要になってくるのかなというふうにも感じたりするんですが、そのあたり区としてはどういうふうな認識を持っていらっしゃいますでしょうか。
辻本区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
地域密着型サービスについては、地域の実情に応じた介護サービスを展開できるということで、そういった目的に沿って運営を図るべき施設でございます。計画では、我々としては多くの方に利用いただけるようなことが理想だと思っておりますので、今後、そういった意味からは、区民の方にこういった使い勝手のいい施設があるということを周知するとともに、相談窓口におきまして適切に御案内していくような、そういったことも必要であると考えております。区役所1階で周知の活動を行ったり、さまざま取り組んでいるところでございまして、区としては拡充をしていきたいと考えているところでございます。
細野委員
なかなか介護の分野は人材不足、人手の確保が難しいと言われておりますけれども、やっぱり需要が伸びている部分というものをしっかり対応できるような形でやっていただきたいと思います。よろしくお願いします。
委員長
要望でいいですね。
細野委員
はい、そうです。
小杉委員
8ページです。ちょっと今の細野委員と重なりますが、このグラフ13、要支援1、2は中野区は高いと、去年よりも落ちてきているけれども多いんだと。ただ、要介護1から4までが比較的少ないということについて、高齢化はどこも同じなのに、中野区だけ、中野区の高齢者は元気だという、そういう単純な話なのかどうなのかというのがなかなか納得できなくて、私の知り合いの方だと、住居がやっぱり狭くて、物がいっぱい置いてあるとヘルパーさんが来てもなかなか掃除もできないと。コロコロでこうやって掃除する程度で、介護サービスを断っちゃったりとかしてという事例なんかもちょっと話に聞きますが、特別なそういう地域特性みたいなものってこれはあるということなのかどうなのか。どういうふうに、先ほどもちょっと言われていましたが、これは要介護度が低くて要支援が高いという、この辺の特性ということについて、高齢化は同じなのにこういった状況というのは、何か都市、特に家屋が密集している、この中野区の特性というものはどのように考えているのかなと思いまして、ちょっと伺いたいのですが。
辻本区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
ちょうど全国がありまして東京都も並列で表示しているということで、いわゆる核家族化が進んで、家族の中で見る、介護する方が不足しているような、都市部においては実態や傾向はあるのかなというふうには考えてございます。ただ、中野区が高いということで、何か本来の基準どおりにやっていない結果ではないかというような、仮にそういう見方があるとすると、我々としましては、総括のときも御答弁申し上げたんですけれども、国において要介護認定適正化事業というものを実施しております。ここでは、各自治体からデータの提出がありまして、それを分析データということでフィードバックされているものでございます。都や国の傾向と題した分析を行うことができるということで、またその結果を研修等にも生かしているところでございます。調査員等の研修あるいは認定審査員の研修にも生かしているところでございます。
また、国におきましては、介護認定審査会訪問事業というものもあわせて実施をしておりまして、国の担当者が実際に審査の場に来ていただいて、その状況について評価を受けるというようなこともやっております。区といたしましては、区民のプライバシーに配慮をいたしまして介護認定調査・審査の見える化、さらに適正化・平準化に努めているところでございます。
小杉委員
認定審査とか、そういったことは法令に基づいてしっかりやられているということで十分理解をしています。
加えて、27ページのグラフ44の介護度別支給限度額に対する利用割合、これ、要支援1、2がどんと下がっているというのは、これは総合事業の創設との関係ということなのでしょうかね。どういった事情で下がっているのでしょうか。
辻本区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
平成30年3月に下がっているというのは、委員御指摘の、総合事業に移行したことが大きな要因であるというふうに認識しております。
小杉委員
あと、本来は決算のときに言うべきだったのですが、総合事業の上限についてなんですけれども、ちょっと前から取り上げてきましたけれども、いわゆるキャップ制をやっていく、介護費用を抑えるためにキャップ制をやるということで、5月にガイドラインが改定をされて、それに基づくと、いわゆる前年度の予防給付と介護予防事業の総額を75歳以上の高齢者の伸び率の範囲内におさめるみたいな話ですけれども、これについては、区がガイドラインを決めているわけですから、中野区として平成29年度の状態でその上限額が幾らでどのぐらいにおさまったのかとかというのは試算をしていて公表ができる状態になっているのかどうなのかというところをちょっとお尋ねしたいのですが。
辻本区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
決算につきましては、この間認定をいただいたということでございます。そういう意味では、決算状況については当然というふうに申しますか、区民の方に議会の審議をいただいたということで、これは確たるものであるということでございます。公表されているものでございます。
それで、今、委員から御指摘をいただきました地域支援事業の財政フレームにつきましては、国から技術的助言が出ましていろいろ計算式等が示されたところでございます。それにのっとって、それを踏まえて、我々としては財政というのでしょうか、予算執行等を行ったということでございまして、これにつきましては、当然国に申請をして、国から支出分をいただいているということでございまして、そういう意味では財政フレーム、国の財政フレームの考え方の中で実施をしたというふうに認識してございます。細かな何か数値を当てはめた資料というものは特段つくっておりません。
小杉委員
平成29年の決算じゃなくて、来年以降もこの数字でずっとあてがわれていくものなんでしょうね。私が計算したら、上限額よりも13%伸びているという状況だったんですけれども、それが本当なのかどうなのか。もし本当であれば、もっともっと要支援の対象者と額とかどんどん下げていかないと間に合わないんだというふうな話に金額的にはなっていく形になると思うんですが、その辺で数値的に私の試算が正しいのかどうなのかというところもありますし、今後、平成30年度のことを考えていく上でもその辺の数値を明らかというか、教えていただきたいし、その上で今後も考えていきたいなと思うんですが、いかがなのでしょうかね。
辻本区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
平成29年度決算につきましては、適正に執行したというふうに認識してございます。今後、何か国のほうで制限が加えられるとか、そういったことは我々としてはないとは思っているんですけれども、その点については十分精査して今後進めていきたいと考えてございます。
小杉委員
そういった試算はしていないということなんですかね。国がガイドラインを決めてやっていることについては試算をそもそもしないと。あくまでも技術的な助言だから試算は気にしないで、特段やっていますよということなんですか。こだわって、すみません。
辻本区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
補助金申請とか、そういった場面では国とやりとりしながら財政運営をしているものでございます。区独自の判断でやっているものではないということでございます。
小杉委員
独自の判断でやっているものではないけども、よくわからないなというか、国がガイドラインを決めてやっているけれども、それに基づいて試算をしていくというのは、区としてはやっているけれども公表ができないということなんですか。
辻本区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
国とやりとりをしながら、協議をしながら進めているということでございまして、その過程では当然計算しつつ、そういったやりとりをしながら申請行為を行っているということでございます。
小杉委員
そういうことで、そのことはわかりました。ちょっとよくわからないんですが、後でまた伺いたいなとも考えております。
今、要支援者が多いということなので、金額だけで考えるとやはりそういういかに抑制させていくのかという話にもなるので、その辺、そうならないように十分介護の充実に努力していただきたいなと考えています。
そして、21ページの福祉用具の件なんですが、これ、購入費というものは書いてあるんですが、何か福祉用具って貸与が原則ですよね。ごめんなさいね、何で貸与のほうは掲載がされていないのかなと単純に思ったのですが、いかがなのでしょうか。
辻本区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
貸与につきまして個別の表はないんですけれども、18ページに福祉用具貸与というようなことで利用者の人数については記載をさせていただいているというところでございます。貸与になじまないようなものは購入ということで取り扱いをさせていただいているものでございます。
小杉委員
貸与の人数は書いてあるということですね。わかりました。この10月から貸与価格の上限が設定されたけれども、購入費は10万円以内だから設定はないということなんだけど、貸与の場合、上限設定されたということは利用者が利用しやすいような状況になったということと理解してよろしいのでしょうかね。
辻本区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
福祉用具につきましては、個別の事情をお伺いし、その方に合った用具を貸与あるいは購入ということで御相談に乗っているということでございます。特に何か支障があるというふうに聞いておりません。
久保委員
認知症対応型共同生活介護のグループホームのことを伺いたいんですけれども、52ページのほうにこの整備状況がございます。22ページに利用状況のほうもあるんですけれども、認知症のグループホームの需要というものが高まってきているのかなとは思うんですが、先ほどのこちらのほうでも、今後の介護サービス事業所としても認知症グループホームが今後3施設計画をされているということがあります。イメージとして、認知症のグループホームは介護度が進んでいくと何となく向いていないように思っていたのですが、この22ページの表を見るとそうでもないようで、要介護5の方も利用が大変多いようです。実際に認知症のグループホームでずっと暮らすというか、そういったことが困難だというふうになっていった場合に、その後の施設についての連携といいますか、そういったものがどうなっているのか、何か中野区としての推進方法などがあるようでしたら教えていただければと思います。
辻本区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
実態といたしましてということなんですけれども、なるべくグループホームでターミナルケアというのでしょうか、そういったみとりまでということでお願いはしつつ、それが無理であれば、やはり特別養護老人ホームということで相談させていただいている実態があるということでございます。
久保委員
実際ターミナルケアまでお願いをしていても、なかなかそれが無理であった場合の特養にというような、その接続といいますか連携というものはどういうふうに進められていくのか、おわかりでしょうか。また、そういう特養に行かれる方というのがどの程度いらっしゃるかということを、もし数字としてつかんでいるようだったら教えてください。
辻本区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
相談につきましては、ケアマネジャーがいろいろ当たるということになります。サービスを調整するということになります。認知症がかなり重く、グループホームがなじまないというようなことになりますと、特養ホームの入居の優先度も高くなるということもございますので、そういったところも踏まえて対応しているということでございます。
久保委員
特養に何人というような明確な数字はないのかもしれませんけれども、実際にこのターミナルケアまでお願いできているという、そういう施設が幾つあるかとか、そういったことって掌握されているのでしょうか。それとも、ケースバイケースで、基本的にはターミナルケアまでどこのグループホームもお願いをしているんだけれども、事情によって特養に移るというようなことになっているのか、もしおわかりでしたら。
辻本区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
どのグループホームかという資料は今持ち合わせていないんですけれども、いずれにしましても、そういったニーズがあるということでありましたら、今後、事業者さんともいろいろ御意見などを賜りながら、できることがないか相談していきたいと考えてございます。
久保委員
要は、認知症グループホームのことでよく聞かれるんです。利用されたいとか、御家族で相談をしている中で、何となくイメージとして認知症のグループホームって、本当にその終末期までは見ていただけないようなイメージがあるらしく、先ほどターミナルケアまでお願いしているということだったのでそれで安心をしていただけるなと思ったのですが、利用者の方たちに対してのそういったグループホームのイメージがあるのではないかということでちょっと今お伺いをしたところです。実際にそれが無理な場合に、特養までの接続ということでうまくいけるのであれば、皆さん安心して選んでいただけるのかなと思いました。これからも介護サービス事業所のこちらのほうを見ますと、認知症のグループホームもふえていくというようなことになるのかと思いますけれども、実際にそのニーズというものが高くなっているのかどうか、その辺はどういうふうにお考えですか。
辻本区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
今後、認知症の方につきましてはふえていくような予想はしてございます。それを踏まえて、介護保険事業計画も計画を立てているということでございます。
久保委員
わかりました。
次に、59ページの事業者支援等についてお伺いをいたします。
初任者研修の受講費用助成というものがありまして、助成人数14人となっておりますけれども、これはこの数字が多いのか少ないのかちょっとよくわからないなと思っておりまして、本来であったらもっとこれは助成をしてふやしていく必要性があるようにも思うんですが、その辺はいかがなのでしょうか。
辻本区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
初任者研修の受講につきましては、なるべく多くの方が受講していただくように、平成29年度はいろいろ要件を緩和して受けられるようにしております。また、ちょっとこれにはかかわらないかもしれないんですけど、平成30年度は費用をふやしたりということでさまざま工夫して取り組んでいるところでございます。我々としましては、この事業をなるべく今後もふやしていきたいということで考えてございまして、充実の方向で考えているということでございます。また、周知につきましても力を入れていきたいと考えてございます。
久保委員
ということは、14人という、この実施状況は少ないというふうにお考えなのでしょうかね。なので、もっとふやしていかなければいけないという、そういうふうに担当として思われているという、今そういう御説明ですか。
辻本区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
初任者研修を受講すると、非常に介護の職員として活躍できるということでございます。介護人材不足というものはもう事業者さんからも言われておりまして、我々としてもそのように意識してございまして、なるべくふやしていきたいというふうに考えてございます。
久保委員
以前にも伺っておりますけれども、こちらのほうには中野区認定ヘルパー養成研修というものがあるんですけれども、すみません、この介護保険の運営状況のほうには、この認定ヘルパーについてはどこに記述があるのでしょうか。
辻本区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
39ページでございます。
久保委員
それで、この受講者数が、まだ始まったばかりですので、平成28年度末にスタートして、平成29年度2回ということで、これがなかなかしっかり、修了者の方たちが雇用者ということでの数字が下に出ていますけれども、結びついているのかどうかというところを、実際どのようにこれについては思われていますでしょうか。
辻本区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
この研修につきましては、最終日に事業者さんとマッチングというのでしょうか、事業内容を紹介して、勧誘というか、勧奨というのでしょうか、御案内する場も設けているところでございます。必ずしも雇用に全てが結びつくということではないんですけれども、できる限りの努力をしているということでございます。
久保委員
それで、やっぱりこの認定ヘルパー自体がなかなか需要が少ないのかなというふうに思っているんですけれども、実際にこの生活援助サービスの担い手として中野区で認定ヘルパーを養成していても、雇用されている中では中野区認定ヘルパーのできる仕事だけではなかなかこの雇用先でも難しいというようなところがあるのではないかなと思っているんですけれども、この訪問型緩和基準サービス自体が、区が今まで調査をして当然この認定ヘルパーの養成というものを進めたとは思いますが、実際には思われていたような形で仕事が進んでいないように思うんですけど、その辺はどのようにお考えですか。
辻本区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
訪問件数につきましては、見込みをかなり下回っているということはございます。その要因として大きいところでは、これまでのヘルパーさんが、要は人が変わることによってなかなか利用者さんが受け入れは難しいという実態もあるのかなと思っております。ただ、この認定ヘルパーというものが定着してきますと、最初から認定ヘルパーさんを御利用いただく方も当然ふえてくるというようなこともございますので、我々としてはそういった部分も含めて、なるべく多くの方がこの認定ヘルパーの御利用をいただけるようなことで進めていきたい。そのためには相談のところでも十分周知をしていただくようなことで考えているものでございます。
久保委員
どうしてもやっぱり今まで受けていたヘルパーさんと変わってしまうというところでの抵抗はあるというようなことで、認定ヘルパーさんに最初から生活援助をしていただけるというようなことだとスムーズにいくのかなというふうに、今お話を伺っていると思いました。ただ、なかなかこれ、実際この平成30年度がどの程度になっていくのかわかりませんけれども、区として認定ヘルパーをどこまで養成していって、目標値みたいなことでしっかり持っているのかどうかというところがよくわからないなというふうに思っているんですけれども、この辺はどのようにお考えなのでしょうか。
辻本区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
介護保険事業計画でも一応基準緩和型サービスの需要については計画にうたっているところでございます。これに少しでも近づけるようなことで我々としては進めていきたいと考えているものでございます。
北原委員
きょうも議会に来るときに自転車で通うわけでありますけれども、朝の時間帯、介護事業者の車がいっぱい来ますよね。その中で、我々のなじみの事業者もいれば、あるいは隣接区からの車も入ってくるようですけれども、この辺についてはそういった隣接区の事業所を利用されている方、あるいは区内の介護事業所を利用されている方、これについては区としては何か把握することができるのでしょうか。
辻本区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
給付、請求元というのでしょうか、そこが区外であるか区内であるかということで、どこの事業所を使っているかということは把握ができるということになります。
北原委員
中野区にある施設ですよね、本当は近くが一番いいと思うんだけれども、あえて隣接区に行かれているにはそれなりの理由もあるのかなと。長い間そこの事業所を使っているとやっぱり何ともなじみがあるわけですからそういったところに行くのかなというふうなことが考えられますけれども、身近なところにある事業所を利用されるのがいいのかなと我々は思うんですけれども、そういうことについて、皆さん方で中野の事業所の満足度というのか、そういったことについては研究されたことはあるのでしょうか。
辻本区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
介護保険事業計画は3年の計画ということで、3年に一度は事業調査というのでしょうか、きめ細かくやっているところでございます。利用者さんに聞いたり、ケアマネジャーさんに実際どうなのかということも聞いております。そこでいろいろ事業所に対する要望というのでしょうか、考えですとか、そういったこともサービス全体につきましてお伺いするようにはしているところでございます。
北原委員
中野のこういった事業所が本当に満足度の高い、質の高い事業所になるということが区民にとって大変重要なことだと思いますので、ぜひ取り組んでいただきたいと思います。
それから、こういった介護施設に従事する人たちですよね、それがもう人材不足だとかよく言われているわけでありますけれども、少しずつ支援があるわけでありますが、それについて現状どのようになっているか、もしお答えできればお願いいたします。
辻本区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
区内事業者さんの質を高めるというのでしょうか、サービスの質を高めていただくようなことで、研修ということで中野区介護サービス事業所連絡会さんなどと共催のような形で開かせていただいたりもしております。また、先ほど別の御質疑をいただきましたけども、いろいろ定着支援ということでは資格取得に係る費用助成を行ったりしているということでございます。また、介護人材の確保のためということで平成29年度から実施した事業と申しますと、中野区介護サービス事業所連絡会さんが運営しております、介護の魅力発信事業、こういった事業にも助成をしているということでございます。さまざまそういった形で事業者さんの要望を承りながら、いろいろな援助をしているというところでございます。
北原委員
わかりました。支援とかいろいろあるとは思いますけれども、それでこの定着率が向上したかどうかということについては、今どんな感触をお持ちでしょうか。
辻本区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
研修助成につきましては、区内の事業所に勤めていただいていることを条件に助成しているものなので、その点は確かかなというふうに思っております。いろいろな研修でありますとか魅力発信事業などによりまして今後も定着が図られるよう、そういった部分についても事業者さんとコミュニケーションを図りながら確認などもしていきたいと考えてございます。
北原委員
ありがとうございました。というのは、事業者さんから聞きますと、やっぱりこれ、人材確保が大変だと。確かに支援だとかいろんな仕組みはできてきたけれども、そうはいえども、まだまだ大変さがあるんだということをよく聞きます。それと、先ほど言ったように、質の高いサービスというものはリンクするわけでありますので、ぜひ今後、中野区としてしっかりそのことについては取り組んでいただきたいということを要望しておきます。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、3番、中野区みどりの基本計画(改定案)についての報告を求めます。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
それでは、中野区みどりの基本計画(改定案)につきまして御報告を申し上げます。(資料4)
表紙の資料をごらんください。
みどりの基本計画は、本年4月に改定素案を作成した後、6月に実施しました区民との意見交換会の実施結果等を踏まえ、改定素案の修正案を作成し、8月の閉会中の本委員会にて御報告を申し上げたところです。このたび、改定案を作成しましたので、御報告いたします。
まず、1番ですが、改定素案の修正案から改定案において変更した点はございません。
別添に、基本計画の改定案の本冊と概要版をおつけしております。前回の区民委員会の資料と同じ内容になりますので、本日説明のほうは省かせていただきます。
最後に、3番の今後の予定ですが、本年11月にはパブリック・コメント手続を実施した後に、12月には東京都への協議を行った後、来年1月には本委員会へパブリック・コメント手続の実施結果の御報告及び基本計画策定の御報告を行いたいと存じます。
御報告は以上です。よろしくお願いいたします。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
小杉委員
東京都への協議というのは、この計画案、具体的にどんな感じなのでしょうか。何を協議するのでしょうか。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
計画の最終的な内容についての、策定する前の事前確認のための協議ということでございます。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。
次に、4番、区を被告とする訴訟の提起についての報告を求めます。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
それでは、区を被告とする訴訟の提起につきまして御報告申し上げます。(資料5)
まず、1番の事件名は、損害賠償請求事件でございます。当事者は、原告が株式会社千雅、被告が中野区でございます。
次に、訴訟の経過ですが、本年7月27日に東京地方裁判所に訴えの提起がございました。9月25日に訴状の送達がございました。
次に、4番の事案の概要ですが、本件は、被告が原告との間で締結した定期建物賃貸借契約に基づき、温暖化対策推進オフィスを原告に賃貸したところ、原告が、建物の給水設備に瑕疵があり、賃貸人である被告が瑕疵の修繕義務を有していたにもかかわらず義務が履行されなかったことにより損害をこうむったと主張し、被告に対し1億3,362万1,040円の損害賠償金の支払いを求めるものでございます。
次に、5番の請求の趣旨及び原因でございます。このうち、まず、(1)請求の趣旨ですが、ア、被告は原告に対し、金1億3,362万1,040円及びこれに対する訴状送達日の翌日から支払済みまで、年5分の割合による金員を支払えというものでございます。
次に、イ、訴訟費用は被告の負担とするとの判決及び仮執行の宣言を求めております。
次に、(2)原告が主張する請求の原因の要旨を申し上げます。
ア、介護支援事業等を営む株式会社である原告と被告とは、本件建物について本件契約を締結し、その後、原告と訴外株式会社Aは、本件建物について転貸借契約を締結した。
イ、本件建物においては、貯水槽内に異物(カビ)の付着とさびが常態化しており、水槽・配管中で水道水中の塩素が費消され残留塩素が確保されず、本件建物内に設置された蛇口からは、異臭のする水が供給され、水の色度異常及び異臭防止を担保する残留塩素がほとんどない水道水が供給されていた。
ウ、本件建物の使用において給水設備の利用は不可欠なものであるから、給水設備に瑕疵がある場合には、当該瑕疵について賃貸人である被告が修繕する義務を有していたことは明らかであるが、被告が当該瑕疵について一切修繕することなく本件契約は終了したのであり、被告が当該給水設備について何らの修繕もしなかったことは、明らかに本件契約の修繕義務に違反している。
エ、原告は、被告の上記債務不履行により、福祉事業(デイサービス)の準備費用、訴外株式会社Aから支払われる予定であった転貸料、訴外株式会社Aに対する損害賠償費、給水設備に瑕疵がある賃貸目的物しか利用できなかったことに対する損害及び飲料水の購入費用について損害が発生した。
オ、以上により、被告には、本件契約について債務不履行が存在することから、当該債務不履行によって生じた損害金1億3,362万1,040円について賠償する責任がある。
今申し上げた内容が、原告が主張する請求の原因の要旨でございます。
最後に、本件の御報告につきましては、総務委員会においても同じ内容で御報告を申し上げますことを申し添えさせていただきます。
御報告は以上です。よろしくお願いいたします。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
北原委員
ここで聞いていいのかどうかわからないんですけど、転貸借料というものがあるわけですけども、これ、株式会社千雅、こことの契約で幾らぐらいだったでしょうか。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
原告に対し、訴外株式会社Aから支払われる予定だった転貸料につきましては2,646万6,160円というふうに、先方のほうでは……。
北原委員
中野区がこの千雅に貸しましたよね、そのときの金額です。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
失礼しました。中野区が千雅に貸した賃借料ということで……(「転貸料」と呼ぶ者あり)転貸料。月額200万円というところでございます。
北原委員
それで、全体で幾らになりますか。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
原告が中野区に支払った賃料、5年間で1億2,600万円ということになります。
北原委員
1億2,600万円ということでありますから、今回のこの損害賠償請求というのは1億3,000万円余ということでありますから、随分だなというふうに思うわけでありますけれども。
そこで、1点だけ聞きますけれど、カビが発生したということが今回書かれているわけでありますが、本件の提起の中に入っているわけでありますけれども、「貯水槽内に異物(カビ)の付着とさびが常態化しており」ということでありますが、このことについては、この今の時点ではなくて、もっと早いこの数年の間にあってもおかしくないのかなと思いますけれど、そういったことは、温暖化対策推進オフィスについて、そういう話は環境部のほうにはなかったのでしょうか。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
これまでの、係争中の状態になる前の時点では特に聞いておりません。
細野委員
係争中ということなのでちょっと難しいんですけど、この資料を見ていてちょっと不思議だなと思ったのは、その賃貸契約をしていた間にこういうカビとかさびとかがあって、飲料水がこういう状態であるから区に改善してくださいと、例えば再三申し入れたにもかかわらず、区は対応しなかったとか、そういったような経過みたいなものが見えないんですけれども、その辺についてはどうだったのかとお聞きしてもいいのでしょうか。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
中野区としての反論ということで、係争中に係るということで、開会中での……
委員長
ちょっと委員会を休憩します。
(午後2時36分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後2時39分)
久保委員
せんだって決算の中でもこの件につきまして施設の維持管理のことをお伺いいたしまして、この賃貸契約を結んでいる間も温暖化対策推進オフィスについての維持管理ということで環境部のほうではずっと行われていたかと思うんですね。先ほど5年間で1億2,600万円ですかね、賃貸料があったということですけれども、5年間での区としての施設管理費、これはどのぐらいになっているのでしょうか。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
今手元に数字を持っておりませんので、ちょっとお時間をいただければと思うんですけど、よろしいですか。
(午後2時40分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後2時40分)
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
5年間の維持管理費の合計でございますが5,293万9,364円、約5,300万円でございます。
久保委員
適切に維持管理もこれだけの費用をかけて区としては行ってきたというふうに、今まで決算の中などでいろいろお伺いをしてきた中ではそういうふうに受けとめてきています。施設が確かに老朽化をしていたということもあって、そういった中での管理はいろいろメンテナンス上はあったと思いますけれども、実際に今、これちょっと、もしここはお答えできないようでしたらあれですけれども、今回のこの訴訟になっているようなことも含めて、維持管理として区としては適切であったのかどうかと、そこのところは御答弁いただけるのかなと思うのでお願いいたします。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
個別の認否に関する答弁は差し控えさせていただきますが、区としての5年間の維持管理、これは適正に行われたものというふうに判断しております。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。
次に、5番、その他で報告はありませんか。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
それでは、中野区花と緑の祭典2018秋の実施につきまして、口頭で御報告を申し上げます。
10月20日(土曜日)、21日(日曜日)の2日間にわたりまして、中野区花と緑の祭典2018秋を実施いたします。中野四季の森公園を会場に、緑に関する各種教室や相談のほか、苗木の無料配布等も行います。また、自治体では福島県田村市に御参加いただき、現地の物産の販売がございます。
御報告は以上でございます。よろしくお願いいたします。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
他に報告はありませんか。
高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当)
それでは、なかのエコフェア2018の実施につきまして、口頭で御報告を申し上げます。
11月17日(土曜日)になりますが、なかのエコフェア2018を実施いたします。昨年までは区役所正面玄関前で実施しておりましたが、ことしから会場を変更しまして、中野四季の森公園の北側の拡張部にて実施をいたします。
内容は、区民団体や企業等による環境活動や省エネ設備の紹介のほか、清掃車によるごみの積み込み実演、水素自動車の展示なども行います。
また、自治体では福島県喜多方市や群馬県みなかみ町にも御参加いただきまして、木工の製作体験なども行います。
御報告は以上です。よろしくお願いいたします。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。
他に報告はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。
次に、所管事務継続調査についてお諮りいたします。(資料6)
お手元に配付の事項を調査事項とし、これを閉会中も継続審査すべきものと決することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
審査日程のその他に入ります。
委員会を暫時休憩いたします。
(午後2時44分)
委員長
委員会を再開します。
(午後2時47分)
休憩中に御確認いただきましたとおり、次回の委員会は11月13日(火曜日)午前10時に行うということで御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
以上で予定した日程は全て終了いたしますが、委員、理事者から特に発言はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で区民委員会を散会いたします。
(午後2時48分)