平成30年10月11日中野区議会中野駅周辺・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会

中野区議会中野駅周辺・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会〔平成30年10月11日〕

 

中野駅周辺・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会会議記録

 

○開会日 平成30年10月11日

 

○場所  中野区議会第1委員会室

 

○開会  午後1時00分

 

○閉会  午後3時39分

 

○出席委員(13名)

 久保 りか委員長

 内川 和久副委員長

 山本 たかし委員

 高橋 かずちか委員

 木村 広一委員

 広川 まさのり委員

 北原 ともあき委員

 白井 ひでふみ委員

 森 たかゆき委員

 いながき じゅん子委員

 大内 しんご委員

 近藤 さえ子委員

 長沢 和彦委員

 

○欠席委員(0名)

 

○出席説明員

 経営室長、新区役所整備担当部長 高橋 信一

 経営室副参事(施設担当) 高田 班

 経営室副参事(用地担当) 吉沢 健一

 経営室副参事(用地調整担当) 小倉 洋

 経営室副参事(新区役所整備担当) 中村 洋

 経営室副参事(新区役所区民サービス担当) 永田 純一

 経営室副参事(新区役所情報システム担当) 中谷 博

 都市政策推進室長 奈良 浩二

 都市政策推進室副参事(産業振興担当) 浅川 靖

 都市政策推進室副参事(グローバル戦略推進担当、都市観光・地域活性化担当) 藤永 益次

 都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当) 松前 友香子

 都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) 石井 大輔

 都市政策推進室副参事(中野駅周辺地区整備担当) 石橋 一彦

 都市政策推進室副参事(中野駅地区都市施設調整担当) 小幡 一隆

 都市政策推進室副参事(中野駅地区都市施設整備担当) 江頭 勝

 地域まちづくり推進部長 角 秀行

 地域まちづくり推進部副参事(まちづくり企画担当、西武新宿線沿線まちづくり企画担当) 荒井 大介

 地域まちづくり推進部副参事(北東部まちづくり担当) 高村 和哉

 地域まちづくり推進部副参事(北西部まちづくり担当) 藤原 慶

 地域まちづくり推進部副参事(西部まちづくり担当)) 菊地 利幸

 地域まちづくり推進部副参事(東部・南部まちづくり担当) 森 眞一郎

 都市基盤部長 豊川 士朗

 都市基盤部副参事(都市計画担当) 安田 道孝

 都市基盤部副参事(道路担当) 井上 雄城

 

○事務局職員

 書記 野村 理志

 書記 立川 衛

 

○委員長署名


審査日程

議題

 中野駅及び駅周辺地区整備について

 区役所の整備について

 西武新宿線沿線まちづくりについて

 連続立体交差事業の区間の延伸について

 区内交通結節点周辺のまちづくりについて

 区内南北交通の利便性向上について

○所管事項の報告

 1 中野駅新北口駅前エリア再整備の検討状況及び事業手法について(中野駅周辺計画担当)

 2 中野駅新北口駅前エリアに係る都市計画変更(原案)について(中野駅周辺計画担当、中野駅地区都市施設調整担当)

 3 調停事件の終了について(西武新宿線沿線まちづくり企画担当)

 4 その他

○その他

 

委員長

 定足数に達しましたので、中野駅周辺・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会を開会いたします。

 

(午後1時00分)

 

 本日の審査の進め方について協議をいたしますので、委員会を休憩します。

 

(午後1時00分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後1時00分)

 

 本日の審査日程ですが、休憩中に御協議をいただいたとおり、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように進めます。

 また、理事者より所管事項の報告を受ける際に、プロジェクターの使用を許可したいと思いますが、これに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なお、審査に当たっては5時を目途に進め、3時ごろ休憩をとりたいと思いますので、御協力をお願いいたします。

 それでは、議事に入ります。

 中野駅及び駅周辺地区整備について、区役所の整備について、西武新宿線沿線まちづくりについて、連続立体交差事業の区間の延伸について、区内交通結節点周辺のまちづくりについて、区内南北交通の利便性向上についてを一括して議題に供します。

 所管事項の報告を受けます。

 1、中野駅新北口駅前エリア再整備の検討状況及び事業手法についての報告を求めます。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 それでは、中野駅新北口駅前エリア再整備の検討状況及び予定する事業手法の特徴等について報告を申し上げます。(資料2)

 まず、1、区民等との対話の実施状況でございます。こちらにつきましては、別紙1もあわせて御覧になりながら見ていただければと思います。区役所・サンプラザ地区再整備推進区民会議や区民と区長のタウンミーティングを通じ、再整備に関する対話を行ってきたところでございます。また、メール等でも再整備に関するさまざまな意見が寄せられているところでございます。別紙1でございますが、区民会議については、これまで8月21日、9月7日に行い、タウンミーティングについては8月28日に行ったものでございます。主な意見については、下のほうにそれぞれ載っておりますので御覧いただければと思います。

 次に、2、中野駅新北口駅前エリア再整備の推進についてでございます。こちらにつきましては、同じく別紙3を御覧ください。まず、再整備の必要性についてでございます。①、再整備は現在進行中の中野駅周辺の各地区整備と密接に関連しており、それぞれの進捗に影響すること。特に中野駅西口開設を進める上での前提条件となっていること。2つ目に、中野サンプラザは開業から45年経過し、施設更新の時期を迎えており、存続させた場合には負担が大きいこと。3つ目に、将来にわたって誰もが安全・安心に過ごせるユニバーサルデザインのまちづくりが求められていること。こうした3つのことを総合的に判断した結果、中野駅新北口駅前エリアにつきましては、中野区役所の移転や新北口駅前広場整備などとの一体的な計画により再整備を推進するものとし、あわせて中野駅西側南北通路・橋上駅舎の早期開設に向けた取り組みを進めていくこととしていきます。

 次に、(2)再整備の方向性でございます。中野駅新北口駅前エリアは、将来にわたって人々の交流とにぎわいに満ちた区民の誇りとなるシンボル空間の形成を目指し、新たな文化発信拠点などを整備するため、民間活力を活用した再整備プロジェクトを推進していくものでございます。再整備に当たりましては、中野サンプラザの「キオク(記憶)」、「カタチ(形)」、「ナマエ(名前)」の3つのDNAを引き継いでいくものとし、集客交流施設については、最大収容1万人のアリーナ計画を再検討し、規模や施設形状などについて多角的な検討を行ってまいります。

 次に、今後の検討についてでございます。今後の再整備の事業化に向けた検討を進めていくに当たって、現時点での方向性と主な課題及び予定する事業手法の特徴やイメージを整理いたしました。こちらにつきましては、別紙4、それから参考資料を御覧いただければと思います。別紙4でございますが、再整備の事業化に向けた検討の方向性ということで、項目として4つほど掲げてございます。1つが大規模集客交流施設でございます。大規模集客交流施設につきましては、人々の交流やにぎわいを創出する場として、ホールやコンベンション機能を設けるものとし、その規模や施設形状については再検討を行ってまいります。主な課題については、1万人規模の妥当性等々についての課題がございます。それから、多機能複合施設でございます。中野サンプラザの利用状況を踏まえ、ホテル・バンケット機能を設けることとし、その他の機能としてオフィス、商業、住宅等の誘導を検討してまいります。3つ目、事業手法でございますが、新北口駅前広場の整備や周辺道路等の再配置を行う街区再編の手法として、土地区画整理事業を予定し、独立行政法人都市再生機構の施行を想定しております。それから建物整備や公共空間を創出する手法として、市街地再開発事業を予定し、民間事業者の参画方法等を検討していきます。それから4つ目になります。区有地等資産の活用についてでございます。新区役所施設の整備費の財源につきましては、再整備事業を通じた区有地等資産の活用により、整備費相当額を確保していきたいと考えております。区が、中野駅新北口駅前エリアを中心としたまちづくりを主体的に関与していくため、区または株式会社まちづくり中野21が権利の一部を保有し続けることを検討してまいります。

 これらのうち、特に今回事業手法について、もうちょっと細かく御説明をしていきたいと思っております。事業手法につきましては、別紙の下の段のところで事業手法の比較、それから土地区画整理事業と市街地再開発事業による整備のイメージということで記載をしておりますが、これらをもうちょっと細かく御説明したいと思っておりますので、この後は参考資料に移って御説明をしていきたいと思っております。参考資料につきましては、プロジェクターによって前方で投影をしていきますので、そちらもあわせて御覧ください。

 プロジェクターで投影しているものと、お手元にございます資料、全く同じものでございます。文字が多くて、ちょっと細かくて読めない部分もあろうかと思いますので、そちらについてはお手元の資料を御覧いただければと思います。

 中野駅新北口駅前エリア再整備の事業手法についてでございます。事業手法の中で、まずは再整備事業の経緯等々前提となることについてざっと御紹介をしたいと思います。まず、中野駅新北口駅前エリア再整備の経緯ということでございますが、もともと中野サンプラザを取得するというところから始まったものでございます。平成15年9月ごろでございますが、区は、雇用・能力開発機構と中野サンプラザ取得の条件について大筋で合意をし、取得運営の目的ということで、中野区の活性化と中野駅周辺まちづくりの推進を図ることを目的とし、区と民間事業者が出資する株式会社を設立し、民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用した中野サンプラザの取得・運営等を行うものとするといったようなことでサンプラザを取得いたしました。こちらにつきましては、平成16年9月でございます。これ以降、平成20年10月には「サンプラザ地区に係るまちづくり整備の方針」、こちらにつきましては、区議会で議決をいただいたものでございます。その後、この再整備についての検討を進めてまいりまして、平成24年6月には、中野駅周辺全体のまちづくりの方針であります「中野駅周辺まちづくりグラウンドデザインVer.3」を策定いたしました。その後、区役所・サンプラザ地区再整備につきましては、平成28年には実施方針を策定し、平成30年3月にはまちづくり方針を策定したといった経緯でございます。

 次に、概要でございます。こちらについては、全体の流れを確認しておきたいと思います。中野駅新北口駅前エリア再整備事業の概要でございますが、面整備事業などによって街区再編を行い、安全で円滑な駅前広場を配置するとともに、地域経済の発展に資する集客力・発信力のある拠点の形成をするという事業でございます。この事業については、新区役所の整備ですとか駅の整備も関連をしているというものでございます。

 さらに、このエリアの事業につきましては、周辺各地区との事業と大きく影響しております。まず、中野駅との関係ということでございますが、中野駅西口の南北通路・橋上駅舎の整備につきましては、都市計画の変更の素案、これは昨年の12月にお示しをしておりますが、その素案の内容を与条件として現在JRが実施設計を実施しているものでございます。また、2019年には建築確認の申請をする予定でございます。さらに、駅前広場につきましては、中野駅新北口駅前エリア再整備と一体的な整備を行うということで、今、あわせて検討をしているところでございます。それから、関連する部分としては、そのほかのエリア、上からいきますと、中野四丁目新北口西エリアにつきましては、中野四丁目新北口地区まちづくり方針に従って西エリアの再開発の計画を今進めているところでございますし、新区役所整備は、財源を確保するということでの関連を持っております。また、駅前広場の整備に関連して、特に囲町地区の再開発とも関連をする。それから南側では中野駅西口地区とも関連をしているということで、非常に大きくこの駅前エリアの整備が他の事業とも関連しているということを示したものでございます。

 それから、次に、街区再編・都市基盤変更の必要性ということで整理をしたものでございます。中野駅周辺まちづくりの背景や課題を踏まえまして、土地の有効利用や都市機能の高度化、居住環境の向上及び安全で円滑な交通結節点を整備するために、街区再編及び都市基盤変更を行う必要があると考えております。大街区化とともに、立体道路制度の活用によって土地利用の自由度を高めて、地域経済の発展に寄与する都市機能を整備・誘導するということがまず一つございます。大街区化と言っていますのは黄色の部分です。真ん中に青い線がありますが、これはもともと残っている道路の線が入っておりますが、黄色の部分を大街区化するというイメージを持っております。こうした大街区化をすることで自由度を高めるということもございますし、黄色の東西のところの矢印になりますが、ここの部分については立体道路を活用して宅地として活用していくという考えでございます。

 それから、中野駅新北口駅前に歩行者滞留空間を創出するということでございます。こちらについては、まさに駅前の滞留空間となっている場所でございます。街区再編によってこういった空間を設けていきたいと思っております。

 それから、さらに新北口駅前広場の滞留空間と中野税務署用地を整備する広場空間をつなぐことで、歩行者の回遊動線を強化してまいりたいと思います。中野四季の都市(まち)方面への動線でございますが、こちらは、今も非常に多くの方が利用されておりますが、さらに安全に円滑な動線を整備するということで、こちらの動線整備を考えております。

 さらにT字路交差点2カ所を集約し十字路交差点化、周辺道路ネットワークを考慮した道路幅員や道路線形の改善などによって交通環境を改善させていきます。税務署の前のあたりでございますが、T字路の部分を、十字路の交差点化をしていくという考えでございます。

 こうした前提がありまして、ここから先が事業手法の話になってまいります。上段がこれからのスケジュールになってまいります。上から、中野駅新北口駅前エリア、2段目が中野駅地区、それと新区役所整備ということでの、これからの目標スケジュールでございます。新北口駅前エリアにつきましては、再整備の事業計画を策定してまいりますが、あわせて公共基盤に係る都市計画の手続をしていくということでございます。こちらについては、今御説明したとおり大街区化をしていくということで、全体の街区再編を図るということで、下の段になりますが、現況のものから、真ん中になりますが、土地区画整理事業を行います。紫の部分ですが、それぞれの宅地を、真ん中のように集約化していくということ、あわせて公共基盤の整備を行うということ、こうしたことを土地区画整理事業で行うということで都市計画の手続を進めていきたいという考えでございます。さらに、それから2年くらいかかりますが、2021年ごろになろうかと思います。宅地の部分、敷地の部分については市街地再開発事業ということで、そこの地権者が共同化・高度利用を行って建物の整備を行うということで考えております。こちらの整備についての都市計画は2021年ごろに進めていくということで、これから、都市計画についても2段階で進めていくという考えでございます。

 この事業手法、それぞれ土地区画整理事業と市街地再開発事業の説明を加えております。土地区画整理事業につきましては、現在も中野三丁目、中野二丁目でも行われておりますが、同様に、こちらの地区においてもこの事業を活用していきたいというふうに思っております。さらに市街地再開発事業は、事例としては中野四丁目東地区、今のサンクオーレの部分ですが、サンクオーレですとか二丁目の部分についても市街地再開発事業で行っているものでございます。こちらの市街地再開発事業の中で、権利変換を行って事業を進めているというものでございます。

 この再整備事業の特徴ということで、下に書いてございますが、複数の地権者が共同化・高度利用を行うということでございまして、現在、このエリアで想定される地権者でございますが、区のほかに、まちづくり中野21や東京都、それから税務署を所有している財務省、そうした地権者がおりますので、複数の地権者が共同化・高度利用を行うというものになろうかと思っております。それから、市街地再開発事業については法定事業ということでございます。法定事業でございますので、法に基づく権利変換手続が行われていくということでございます。整備後の土地は、原則権利者間の共有というものになります。また、事業を行う上で資金調達が必要になりますが、その資金調達については、高度利用に伴う保留床を処分することで資金調達を行うというもの、それから事業の中で既存建築物の解体も行うということですので、そうしたものもこの資金調達の中で一緒に行うというものになります。さらに補助金の導入、税制優遇等の適用が可能になる、こういったものが市街地再開発事業の特徴であると言えると思います。

 再開発事業を活用しまして、区有地等資産活用のイメージでございますが、現在の再開発で、従前の資産を評価するとどのくらいかと申しますと、区役所の部分は、従前の評価が175億円、サンプラザのほうが275億円という試算をしてございます。全部で450億円分の資産がございますが、こちらを市街地再開発事業の中で権利変換を行って、転出をするか残留をするかということになります。この流れの中で、新区役所整備費に充当していくということになりますと、そこでお金が要る話になりますので、転出で、補償でお金を受け取るということが考えられます。また、残った権利分については、権利を持つか、あるいはそこで転出するか、そうした選択があろうかと思っております。このあたりについては、まだ検討をしている段階でございます。参考までに、豊島区の事例も載せておりますので御覧いただければと思います。事業手法の説明については以上でございます。

 報告のペーパーの最後に、今も御説明をいたしましたけれども、中野駅新北口駅前エリアの再整備の事業計画の素案につきましては、来年の3月の公表を目指して今後の検討も進めてまいりたいと考えております。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告について質疑はありませんか。

高橋委員

 報告ありがとうございました。最初に、区民等との対話の実施状況という、別紙1のところですけれども、区民会議を2回開催されたという中で区長の記者会見が行われて、基本的な方向性は既定路線どおり進めていくという話になったと思うんですけれども、その記者会見なり、区の方向性が示された後の区民会議というのは開かれたんでしたっけ。これからですか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 記者会見が行われましたのが9月18日でございまして、その後はまだ行っておりませんで、次の会は10月29日に予定をしております。そのときには、記者会見の内容も区民会議の中で御紹介をしたいと考えております。

高橋委員

 その区民会議は、合計何回開催される予定でしょうか。数は決まっていましたっけ。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 全体で4回ということで予定しておりましたが、その後も必要に応じて開催していくという考えでございます。

高橋委員

 区民会議、既にやった2回の開催とは別ではあるんですけれども、関連して、区民会議の構成メンバーから、区長の記者会見を受けての反応というか、その辺は部局のほうに伝わってきているんですか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 実際会議を開いてございませんので、直接そういった場で聞くわけではございませんが、いろいろと話は入ってきておりまして、委員の方から、2回行った中で決めたということについてどうなんだろうかということで疑問の声が投げかけられたことはございます。

高橋委員

 区長は、当初、立ちどまって考えるということと、区民の声を広く聞くということで、これが設定されたと思うんですけれども、まだこれから区民会議も開かれる。しかし、区として、方向性を区長が記者会見で発表したといったときに、今まで区民への説明の仕方もきちっとやるというふうに区長はおっしゃっていたと思うんですけれども、今後、区のこうしたマスタースケジュールの中で進めていく推進の話と、区民の代表の客体である区民会議との関係で区民会議の位置付けというのは変わってくるんですか。あと残り2回ある中で、本来は区民の意見を聞いて、いわゆる計画に反映させるというのが所期の目的だったと思うんですけれども、区の方向性が出されたとなると、区の推進する方向性と区民との間は、単なる区民説明会みたいになっちゃうような気がするんですけれども、今後は何を目的であと2回開かれて、区長が肝いりでつくった区民会議の目指すゴールはどこなのかというのはどういうことになるんでしょうか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 区民会議を8月から再スタートして、8月、それから9月の2回で行った中では、特にまちづくりの中での中野サンプラザのあり方ということをメインのテーマにして議論をしたということでございます。その中で、サンプラザをどうしていくのかということがありましたが、これについては、今回記者会見の中で一定の方向を示し、再整備を進めていくという考え方を示したところでございます。今後の区民会議につきましては、再整備を進めていくに当たって、どんなまちづくりをしていったらいいのかということをまた議論していただこうと思っておりまして、特に1万人のアリーナをどうするのかということで、集客交流施設のあり方を論点としても掲げてございますし、さらには集客交流施設だけではなくて、まちづくり全体について区民の方々と議論をしていきたいというふうに思っております。ただ、区民会議その場では何かものごとを決めるものではございませんで、その意見を参考にして、区として再整備事業計画をまとめていきたいというふうに思っているところでございます。

高橋委員

 最後のほうでちょっと触れられましたけれども、結局区として区民の声を聞いて、事業にかかわる区がその意見を参考にしつつ計画を進めていくということでよろしいんですか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 もともと区民会議の目的も意見交換と情報共有の場ということで設定をしておりまして、基本的にはそういった意見を幅広く伺いたいということでございます。そうした意見を踏まえて、区として計画をつくり、またその後は区民参加の手続に従って進めていきたいという考えでございます。

高橋委員

 多分今後サンプラザのあり方というか、集客交流施設のあり方についてということが大きなテーマになってくると思うんですけれども、そうはいっても、2定、3定でも、私、質問しましたけれども、マスタースケジュールを見ると、街区再編にかかわる都市計画の進め方も、それは決まって進めていく話ですし、再開発事業についても、2019年に民間の参画事業者が決定するということを踏まえた上で事業は進んでいくと思うんですよね。そうすると、サンプラザの跡施設というか、集客交流施設を、もっといいサンプラザをつくろうよという共有のベクトルで進めていくというのはいいと思うんですけれども、基本的には民間の整備事業であって、事業者がまだ決まっていない段階で、お金をどこがどう出すかとか、そういうことも何も決まっていないですし、どこが施設を整備するのか、整備した後も、集客交流施設が5,000人なのか、7,000人なのか、1万人なのかわかりませんし、どういう施設なのかというのも、民間の事業者が民間の知見であったり、事業リスクを負って進めていくという話だと思うんですけれども、その辺は間違いないですか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 これまでも事業協力者という形で民間の事業者には入っていただいて検討を進めてきたところでございます。特に民間事業者の意見を聞きながらということは、本当に事業として成り立つかどうかということが大きなところでございまして、そうした意見を聞きながらこれまでも進めてきたところでございます。そうはいっても、民間の事業者が、ビジネスということだけで進めていくということではなくて、我々区として、もともとの地権者として、まちをどうしていくのか、今後のまちのあり方に従ってこの開発を進めていく、再整備を進めていくということが必要かと思っておりますし、再整備の事業計画の中では、このエリアの再整備の中で目指していきたいもの、これを明確にして、どんな機能を誘導したらいいのか、それが区民のためになるということを考えながらこの事業計画をまとめ、それに従って民間の事業者の参画も得ながら事業を進めていきたいという考えでございます。

高橋委員

 そうすると、先ほどの説明にもあったように、要は中野区の新区庁舎の整備のお金も、この再開発事業で捻出するとか、全て事業スキームがパッケージになっていますよね。だけれども、区役所・サンプラザの当該エリアについての再開発については、区は権利を単純に売却して、その資金で新庁舎を建てて、そこで終わるということじゃなくて、土地なのか、建物なのか、何らかの権利を必ず保有して、いわゆる事業者の一員としてずっと参画していくというスタンスは間違いなく変わらないということでよろしいですか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 どういう立場でかかわっていくのがよいかということはございますが、別紙4でお示ししたとおり、区がまちづくりを主体的に関与していくために、区またはまちづくり中野21が権利の一部を保有し続けるということ、これも議決されている内容もございますので、そうしたことをベースに検討を進めていきたいという考えでございます。

高橋委員

 今後の事業展開の話なんですけれども、民間の事業者が決まって、いよいよ再開発事業を進めていくとなったときの、まだ先のことだと思うんですけれども、今のお考えがあればでいいんですけれども、例えば大規模な再開発事業があって、行政も絡んで、それからデベロッパーさんも、当然床の処分の話でかかわってくるでしょうし、大きなメンバーが決まっていきますよね。そうしたときに事務局機能はどの辺が持つような形をイメージしているんですか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 市街地再開発事業ということになりますと、それを、責任を持って行うのは施行者になってきます。施行者が、誰がいいのか。区が入ったほうがいいのか、民間も入ったほうがいいのか、一緒にやったほうがいいのか、そうしたことの検討を今進めているところでございます。その施行者が事業のマネジメントを行っていくということになろうかと思っております。

高橋委員

 施行者という話がありますけれども、区としてそこで影響力を出してきたりとなったときに、例えば区が、先ほど何らかの権利を持つという話をされましたので、ということは、区が何らかの発言権なり影響力を保持するために、例えば権利者間での協議体というか、いわゆる地権者協議会みたいなものを組織して、その中で区のにぎわいであったり、区の大きな施策を具現化するための発言力を持つような協議体をつくる予定はあるんですか。つくるべきだと思うんですけれども、どうでしょうか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 市街地再開発事業のスキームで行っていくということになりますと、特にそういった協議会というものになるかわかりませんが、やはり合意がベースで進んでいくものになります。それぞれの地権者の合意の中で進めていくものになりますので、そうした協議の場を設けていくということにはなろうかと思っております。

高橋委員

 もう一つだけ。事業手法の中で区の敷地を権利変換する。それはいいんですけれども、サンプラザのまちづくり中野21とか、そういうものを権利変換して、要は売却をするなり、床を変えて資金を捻出する、そして床を確保していくとなったときに、税法上の検討というんですか、区の権利部分についての税法上の検討は、区が税務当局で、区がやりとりするんですか。それとも再開発の協議体なのか、事務局機能を持つ整備の事業者が、区の意向を受けて代理人のような形で税務調整、国税とのネゴシエーションはどこがやるんですか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 市街地再開発の中で、税務の関係の調整というのはさまざまあろうかと思います。市街地再開発事業の中での税制の関係でいいますと、施行者がやることにはなると思いますが、それぞれの地権者がみずからの資産の処分にかかわって税金がどうなるのか、そうしたことについてはそれぞれの地権者が行うということにはなります。ですから、区ですと非課税の部分が多いわけですが、例えばまちづくり中野21ですと、普通の株式会社でございますので、資産の処分に伴って発生する税金といったものはあろうかと思いますので、それは、その当事者同士で行うということになろうかと思います。

高橋委員

 大事な税金を投入しながらの今までの流れもあるので、ぜひきちっと、税務的に払うものは当然払うのは当たり前ですけれども、次の開発に生かす形であったり、区としてきちっといろいろな方向性を考えて、戦略的に取り組んでいただきたいと思うんですけれども、どう考えますか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 この事業そのものが、区にとっても、区以外の地権者にとっても、それから事業者にとっても、また利用される区民多くの方々にとっても、プラスになる事業でなくては成り立たないというふうに思っております。それを、最適解を見つけていくということが、まだもうちょっと時間がかかるというふうに思っておりまして、そうした検討をこれからも進めていきたいというふうに思っております。

長沢委員

 初めにA4の事業手法についての裏面のところで、細かいお話なんですけれども、再整備に当たっては、中野サンプラザの「キオク」、「カタチ」、「ナマエ」の3つのDNAを引き継いでいく。「カタチ」というふうになっちゃっているんだけれども、形自身を何か引き継ぐようなことはあるんですか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 この「カタチ」については、別紙3の、スライドでいうと3枚目になっています。中野サンプラザのDNA継承という中で「キオク」、「カタチ」、「ナマエ」というものをお示ししております。この中での「カタチ」と言っている部分については、単なる建物の形ということではなくて、機能も含めて言っております。形状というところでは、例えばサンプラザは三角形が非常にシンボリックであるということもよく御意見でございますが、例えばそういったものをモチーフにしながら何らかを継承していくようなものを、このDNA継承の中では考えていきたいというふうに思っております。

長沢委員

 その後の集客交流施設については、最大収容1万人のアリーナ計画を再検討し、規模や施設形状などについて多角的な検討を行っていくということで、まだ検討段階ということなんだけれども、ただ、要するに区としては、区が直接か間接かというのはあるんだけれども、要するに一定の再開発の事業を行う中でこういったものが必要なんだということでもともと出されて、ただ、収容の規模について、あるいは施設形状については、検討は行うんだけれども、いずれにしてもそういうアリーナと言ったほうがいいのか、ホールと言ったほうがいいのか、いわゆる集客交流施設については必要なんだと、これはあるということでいいんですか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 別紙4でもお示ししましたけれども、ホールとかコンベンション、もともとアリーナと言っていた部分でございますが、そうした集客交流施設というものは、これからの、特にまちづくりの中でまちが活性化していくためにも必要であろうというふうに考えております。

長沢委員

 手法で御説明いただいた、これはこれまでもそうなんだけれども、この後にも報告があるんでしょうけれども、都市計画のあれを決めていく中で、そこにどういう手法で整備をしていくかというので、区画整理事業を行って、市街地再開発を行っていくということなんだけれども、これそのものの考え方自身は、以前と変えていないということなんですか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 平成28年4月にこの地区の再整備の実施方針というものをお示しいたしました。方針の中で、区画整理と再開発の活用を検討していくということでお示しをして、その事業が妥当であるかどうかということをこれまでも検討してまいりまして、現在のところもそれと同じような考えで進めていくということでございます。

長沢委員

 区役所の整備費の財源自身をここで生み出していくような話でもあるから、そういう意味ではお金もどういうふうに捻出するかということがあるから、その考え方自身が、一定の根拠があるなとは思っているんだけれども、ただ、じゃあ全部をそういうのが必要なのか。ここで従前の評価額、あまりこの金額自身がひとり歩きしてもいけないのかもしれないけれども、でも450億円と出ている。整備のほうも、資材なり、高騰もしているからいろいろあるのかもしれないけれども、今のところ、公には221億円となっている。要するに必要なんだと。かといって市街地再開発ということで、権利者云々といろいろ言うけれども、言ってみれば国、国は税務署だよね。東京都というのは、この中に入っている第三建設事務所なわけでしょう。これは、予定では区役所のほうにいくわけだ。それで、あとはまちづくり中野21という、言ってみれば中野区が趣旨としては全部やっているわけで、もちろん融資という形にもなっているし、借金もまだまだあるということはあるんだけれども、しかし、まちづくりのそういう計画、いわゆる市街地再開発をとっていきますよと。じゃあ権利変換します、あるいは高度化することによって保留床を売っていきます、直接、間接的にも一番中野区が持っているわけだよね。再三言っているように間接的には中野区が持っていると。いわゆる第三セクターというか、まちづくり中野21が持っているわけで。一定の費用を捻出しなくちゃいけないということはありながらも、全てを市街地再開発にしていくことで果たしていいのかというふうにも思うわけですよ。豊島区の例も出たけれども、よそのことをあまり言っちゃあれなんだけれども、豊島区は跡地を、前もほかの委員さんもやられたけれども、要するに一定の定期借地をして、そこで事業者に貸して、70年とか75年とか、そういうやつだよね。そして捻出をしたと。その理由としては、やはり区役所の跡地は、市街地再開発と言ったって処分だから、結局戻すこと自身はできない。そうじゃなくて、何十年ということではあるけれども、そこの中で定期借地をやったのは一定の根拠があったと思うんですよ。別に中野区が、根拠がないと言いたいんじゃなくて。そういうことを考えれば、中野区自身が持っている、いわゆる区有財産自身を、先ほど言った平成28年の、あれの中だって別に中野区として何かそこに残すものはない。誘導して、そういうものをつくってもらおうというお話だと思うんだよね、そのことについては後で聞きますけれども。そうすると、全部を市街地再開発にして、いわゆる権利変換という形というか、保留床で処分をしてしまうような、それで果たして区民の皆さんいいのかなと。中野の駅前の一等地だし、区有財産自身を、それはどうなのかなと。行く行く、何十年か先の話で、区役所は移りました。しかし、いずれ区役所だってまた建てかえていくと、それは50年なのか、70年なのか、100年なのかわからないけれども、そのときにまたとなったときに、やはり土地としてちゃんとあるというのと違うと思うんだけれども、いわゆる市街地再開発だけしか検討はされていないのか、されてこなかったのか、そこをちょっと伺いたいんですけれども、いかがですか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 この間、さまざまな手法は検討してまいりまして、例えば定借も検討はしたところでございます。ただ、今回、まず前提となるのが、豊島区との違いもございますが、やはり今、御質問の中にもあったとおり、東京都とか国とか他の地権者もあるということ、その中での権利関係の整理をするということが必要になってくるということがございます。そうした中で、特に法定事業の中で公平公正な形で権利変換の手続を行っていくということが必要になるかなというふうに思っております。その上で、区として、区や、あるいはまちづくり中野21がみずからの権利分をどうするか、これは今後もまだ詰めていく必要があろうかと思いますけれども、一方で区役所の整備をしていく中で財源を確保していくということで、まとめて相当な額を確保したいということでございますと、転出というのも一つの選択肢だろうというふうには思っております。また一方の考えで、権利はそのまま持ち続けて、そこでお金を生み出していくということも考え方としてはあろうかというふうには思っております。そうしたことの中で、どちらが最も今の状況でいいのかといったことを比較して検討をさらに進めていきたいというふうに思っております。

長沢委員

 市街地再開発の手法というところで言うと、区を入れて四団体、ここの関係する権利者だね。市街地再開発で権利を変換するという、これがオーソドックスなことなんだけれども、片方で転出というのがありますよね。これは、どこか想定をされていることがあるんですか。さっきちょっと税の話が出たけれども、税法上でちょっとハードルが高いのかな、そういうのがあるんだけれども、いわゆる転出みたいなことで考えているところもあるんですか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 転出となりますと、転出補償ということで補償金を得るということになります。仮に区役所の整備の財源を補償金で充当していくということになりますと、転出というのも一つの考え方だろうというふうに思っております。

長沢委員

 それで、これはまだこれからの話ではあるけれども、そうはいっても、今の事業協力者との関係で、一定のイメージみたいな絵も出ているわけです。1万人のアリーナなところはさっきのような説明なんだけれども、片方で、もう一方のいろいろな機能を入れますね、商業なり業務、ホテルとか住宅みたいなことが言われていた。これ自体を、中野区自身がそういう床を売って、保留床という形で高度化を売るわけだ。それは、売る側としては高く売りたいし、買う側としては、高く買ったのであればなるべく利益を生みたい、当然ながらそういうことになる。そうなると、高度化ということになってくるんだけれども、意見としては、本当にあれだけの規模のものが要るのか。要するに、中野区のまち並みとしてもそういう規模のものはないわけで、その辺は低くすることだってできるんじゃないのと。デベロッパー自身が開発をやっていくような話だと思うんですよ。そのときに、高さをもっとこういうふうにしましょう、してくださいよと、こういうのは、実際に権利変換をしていく市街地再開発の中なのかどうなのかわからないけれども、行政として一定規制をするようなことは可能なんですか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 都市計画上の規制ということでやっていくということにはなりますので、例えば容積率が、今の指定の容積率がございますし、さらに再開発をするとなれば、さまざまな開発の諸制度の活用も認められているものでございます。そうしますと、容積の上乗せという工程がございますし、それに伴って公共空地を生み出していくということもプラスの作用として生まれるわけでございまして、事業をする側にとっても、あるいは公共側にとってもメリットになるような開発が進められるような制度を活用していくということになろうかと思っております。

長沢委員

 高さのことを聞いたけれども、さっき言ったこんなことを期待しているというか、こういうのを誘導していきたいというか、まちづくりの方針で出ていましたよね。ああいうもの自身は、それこそ今の、あっ今のじゃないんだね、この後ちゃんとデベロッパーを決めるわけだから。そういうところとの協定なり契約は結んで、こういったものは入れてくださいよというのは、その後はあるんですか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 これから策定をしていく再整備の事業計画、そのものが区としてのまちづくりの考え方を示したものになりますし、それがある意味では条件になろうかというふうに思っています。あわせて、事業者を公募していくとなりますと公募要領のようなものもつくるかと思いますので、そうした中で、さまざまな条件をつけた上でこの事業に移っていくということになろうかと思います。

白井委員

 6月の前定例会で新区長が誕生されて、サンプラザ・区役所をどうするかと。全体として再検討するという話が一般質問でありました。1万人ではなくて、サンプラザ・区役所自体、全体の計画を見直すと、こういう話。本定例会で、3カ月後、サンプラザ・区役所に関しては、現状サンプラザを残すのは難しいと。再整備を行うという発表が一般質問に答える形でありました。マスコミ等も入って、既に準備はされていたのかななんていうふうに私は感じたところです。当初、見直すって、どのように見直すんですかといったときに、その手法も含めて見直す、検討するという話だったんですけれども、今回示された、そもそもの、いわゆるサンプラザを現状維持して残していく場合の試算というのが出ました。数字だけで、今後15年間維持していくと32億円余かかって、維持していくのに費用がかかるので難しいと、こういうお話の趣旨だったんですけれども、私は、すごく違和感がありまして、そんなことは今までもわかり切った話じゃないかと。一般質問の中では、区長は、これまで示されることがなかった資料を示したんだと、こういうお話をされたんですけれども、総括質疑の中で、副参事は算定の一つに過ぎないと、こういうお話をされていたと思います。まず、今、私が説明したところ、間違いないか確認をさせてください。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 サンプラザを維持していくときに、どのくらいの経費がかかるかということは、今まで何か数字で示したことはなかったということはございます。この間の検討の中で、特に区長が、この検討に当たってこうしたデータなども示しながら進めていくということもございまして、こういった数字を示したものでございます。私が総括質疑の中で述べたのは、こういったものを試算するということはございましたが、一つ、簡単に、非常に簡易な形での試算でございますし、サンプラザの今後の経営ということも考えますと、この維持費ということだけではなくて、長寿命化ということだけではなくて、その他の要素も含めて、サンプラザを維持していくのは負担が大きいと考えているということを述べたということでございます。

白井委員

 当初区長は、比較検討という言葉を用いられたと思うんですね。残す場合に幾らなのか、この数値を出すと。確かに今回出されたんでしょう。てっきり新しく建て直す再整備の費用とあわせてどっちが、費用対効果が高いのかと示されての比較検討をするのかと思ったら、そうではなくて、維持したときの費用を出すことによって結論を導かれたんですね、3カ月で。比較検討なのかなと。今まで算定していないから出したんですというところを指して比較検討とおっしゃったのか、ここの確認をさせてください。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 確かに長寿命化したときに幾らということはお出ししましたが、新たな施設をつくるとどのくらいかかるかということはお示ししてございません。

白井委員

 それで、先ほど副参事からも説明がありましたけれども、いわゆる今回の延命措置といいますか、長寿命化計画での算定のやつです。私も、昔、一体費用は幾らかかるんだろうと、専門家でもないので単純に計算をする方法はないのかなと思ったときに、これ見つけました。昔からあるんですよね、この数字のやつって。平成23年の財団法人自治総合センターというところが、ざっくりとした計算ですけれどもというので示されています。ほかにも算定式はいっぱいあるんでしょうけれども、非常に簡単です。要は床面積掛ける平米単価、あと年数を掛けただけです。これ、算数と同じです。公示段階のやつも表が載っているので、要はサンプラザの床面積を掛けて、何年維持するんだろうと出しただけなんですよ。これだけの根拠で、逆に言うと維持するのは難しいと結論を導かれた。本来であれば、6月で見直すと言ったのであれば、どういう方向で見直すのか、それを先におっしゃった上で、今定例会でかくかくしかじかですよとお話をしていただきたかったなと思いますし、出された数字が、算定がこれですかと私は感じたんですけれども、十分なものであったと思われますか。いかがでしょうか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 今御案内あったとおり、非常に簡易な計算方式、試算の方式で出したものですので、実際、この金額がかかるか、さらにもっと多くかかるかどうか、これは本当に精緻にやらないとわからない部分ではございます。ただ、今後、サンプラザの存続をしていくというときの一つの判断の材料というか、一つの検討するときの材料にはなったことだとは考えております。

白井委員

 多分専門家である副参事のほうは、逆に言うと、なかなかこの簡易な説明の算定式だけでは大上段にお話をしづらいんだろうなというところで算定の一つと、こんな話をされたんでしょうね。区長は、一般質問の中では、これまで示されることなどなかった費用を積算したんだと声高に語っておられましたけれども、この辺の温度差があるのかなというふうに私は聞いておりました。

 ここは聞かずに、次の質問に移りたいと思います。先ほど長沢委員からもありましたけれども、サンプラザのDNAの継承というやつです。「キオク」、「カタチ」、「ナマエ」と一般質問の中でも区長は語っておられましたけれども、ざっくり言うと形と名前は誰でもわかるんですね。記憶って、どうやって継承するんだろうと思ったんですけれども、この中には歴史や実績と書いてあります。歴史や実績、どのような形で新しいものに引き継いだら継承されたというふうに考えておられるんでしょうか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 実際、なかなか歴史と実績をどう引き継いでいくのかというのは非常に難しいもので、単にアーカイブをどこかしらに保存しておけばいいかというと、多分そうではないだろう。サンプラザで行われてきたことが、今後も引き継がれていくんだということ、例えばホールで行われてきたのはさまざまなコンサートであったり、あるいはテレビの中継であったり、そうしたことがこれまで行われてきたわけですけれども、そうしたものが根底にあって、ここの再整備が行われていくんだということがうまい形で引き継がれていけばいいかなというふうには思っております。

白井委員

 そうすると、「カタチ」の中に機能や形状と入ってくるんですよね。だから、語呂合わせで3つというふうに言われたんだろうなと。その中で「カタチ」と「ナマエ」はいいけれども、あともう一個何くっつけようかなと、「キオク」って、とってつけた感が正直言って否めなくてピンと来ない。しっくりこない。「カタチ」と「ナマエ」は引き継いだら、継承したんだと言えるんでしょうけれども、もう一個のやつを、これを引き継いだらこれに該当したんですよと言えるくらいにしておいていただくほうがいいんじゃないかなと思います。

 次の下のところ。具体的に今後1万人アリーナをどうするか検討すると言われているんですけれども、また同じなんですよ。どのような手法で検討するのかというところが再検討の下にないんですよ。どのようなコンテンツを発信していくのがよいのか、施設形状はアリーナ型(平土間型)がよいのか、1万人という規模は妥当なのかなどと書いてあるんですけれども、このようなことをどういう形で検討していくおつもりですか。今後の検討のあり方を示していただかないと、サンプラザを残すかどうかじゃなくて、これを検討したから結論これですじゃなくて、初めにこういう検討の仕方をしますよというのを示してもらえるとありがたいかなと思っているんですけれども、いかがでしょうか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 アリーナそのものの検討については、昨年、スポーツ庁の事業でアリーナ整備の官民連携協議会を行いまして、その中でもさまざまな調査、データを収集したり、あるいは事業者の方々にお話を伺ったりするということで、報告書をまとめたところでございます。その時点では1万人という規模をベースにした検討ということで行っておりましたが、実際、その中で得た情報ですとか、ノウハウのようなものですね、そうしたものは今後の検討にも生かせるだろうというふうに思っておりまして、特にコンサートのニーズ、需要ですとか、スポーツについても今後どうなっていくのかといったことも含めてさまざま情報を得たところでございまして、そうしたものをもう一度活用して、今後のアリーナ計画の再検討といった中で検討していきたいということでございます。

白井委員

 今、図らずも副参事のほうからお話がありました。実は私もそこは気になっていて、もともと以前行ったアンケートのやつは、スポーツ庁のやつなんですよね。いわゆるコンサートホールとしての活用ということではなくて、多目的な、いわゆるアリーナ型の施設を維持管理していく。つまり大規模集客施設になればなるほど、その集客施設を埋め尽くすことができる歌手の方だとか、芸能の方々の割合が減っていく。そうすると、稼働率が低くなっていく。だから、コンサートをやったり、スポーツをやったりと多目的でと。一方、スポーツ施設だけではなかなか維持していくのが難しいというところから、どうやって健全なスポーツ施設を維持していくのかというところからのアンケートの一つなんです。区側はそれに応じて手を挙げたんですけれども、見直すに当たって、その考え方を今活用していくとおっしゃいました。活用も一つの方法なんでしょうけれども、いや、絞り込むという方法もあるのかなと思っているんです。現在の小規模、2,000人規模と言われるやつです。都市部ではこの規模がすごく減っていて、実際アーティストの方々が使える施設がなくなっていくと言われているところもあります。現在のサンプラザの稼働率も非常に高いです。それをわざわざ大規模集客施設に変えていってしまうとなると、狭いところから競合が多いところへ乗り出していく形になるんですね。スポーツ庁のアンケートのやつを受けて、区で取りまとめをしたがゆえに、スポーツというところをどうしても入れなきゃならないと、こういうふうな形になるということはないですかねというふうに危惧していたんですけれども、あくまでも今活用というお話がありました。再検討と言っても、そこは二本立ての考え方になるんでしょうか。いかがでしょうか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 スポーツ庁の事業でやった協議会では、スポーツの市場だけでなくて、コンサート、音楽のマーケットの情報も収集をしたということですので、これからスポーツの可能性ももちろん検討はしていきますが、コンサートのところでどのくらいのマーケットがあって、さらに一番効率のよい、中野区の規模に合ったものがどのくらいであるのか、そうしたことを、これまで調査したものを活用して検討していきたいというものでございます。

森委員

 御報告ありがとうございました。再整備の必要性についてとまず書いていただいていて、これをそのまま、私もそうですねと全部思うわけでもないんですが、ただ、今の中野駅の状況、北口の混雑ぐあいもそうですし、あの規模の駅でバリアフリー化されていないということを考えると、このタイミングで再整備の推進を出していただいたことは、歓迎すべきことなのかなというふうに思っています。問題は、今後どういう施設をつくっていくのか、どういう手法でつくっていくのかというところなんだと思います。一般質問の答弁があって、報道がされて、私もいろいろな御意見をいただくんですが、基本的なところがまず伝わっていないなと思うことが多いんです。つまり、サンプラザは解体へというような形で報道がされたので、そうすると、中野区はサンプラザを壊して新しい建物をつくるお金があるのと言われるんです。つまり、区が建てると思っている方がまだ結構いらっしゃるんですね。このあたりをちゃんと説明しないといけないなというのが一つ思っているところです。民間を活用しての整備だというところは、これは前の区長のときから変わったところではないと思うんですが、それでもまだ伝わっていないんですね。このあたりをもうちょっとちゃんと説明していかないといけないかなと思っているんですが、そのあたりはいかがでしょうか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 確かにさまざまな声を聞きますと、この再整備のことが伝わっていないなというのは感じるところでございまして、今回、10月5日号の区報でも再整備についての御案内をしたところでございます。その中でもさまざまな反応がありまして、こういっては何ですが、やはり誤解されているような方もまだいらっしゃるということはございます。これも、我々も十分にまだ情報を発信していなかったということもございますが、事業としてまだきちんと決まっていないということもございます。これから再整備の事業計画をつくった段階できちんと御説明をして理解を得ていくということが、これまでもそう考えておりましたので、このまま今後さらに検討を進め、事業計画の素案を来年の3月には公表し、そこからさらに御理解いただくために説明の機会を設けるとか、意見交換の場を設けるとか、そうしたことは行っていきたいと思っております。

森委員

 ありがとうございます。参考資料をつけていただいた一番後ろの資産活用のイメージだけとっても、ぱっとこれを見て意味がわかる人はなかなか少ないのかなと思うので、そこは丁寧に伝わるようにやっていっていただきたいと思います。

 それで、どういうものをつくるかという話で言うと、アリーナ計画の再検討というふうにあるわけです。今後、区民会議等で議論をまたしていくということなんだろうと思うんですが、確認ですけれども、形としては、1万人アリーナの可能性もまだある、理屈の上ではですね、ということで認識していていいですか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 私どもは、再整備の実施方針で1万人を目標とするということで述べて、それについて検証をしていくということで進めてきたということです。現在もまだその検証の段階にありますので、1万人という規模も決まったものではないということです。検証している今のフェーズの中で区民会議があり、さまざま区民の声を聞く機会があり、そうしたものが実際事業としてどうなるかということの検討はこれまでも進めてまいりましたが、区民の方に受け入れられるものかどうか、これもある意味では検証の段階だろうというふうに思っております。

森委員

 別紙3の2枚目という言い方でいいんですかね、アリーナ計画の再検討というところに1万人アリーナ計画を再検討とあり、上には中野サンプラザのDNAの継承とあって、これは、なかなか両立し得ないのかなというのが私の感覚なんです。なので、ちょっとそこを伺いました。他の委員も触れられていた3つのDNAです。何でこれを出したのか、私はよくわからなくて、これから再整備を進めていくに当たって、後継施設、サンプラザ的なものと私は一般質問で言いましたけれども、そういうものって何なんだろうというのを、これから議論を深めていって、区民の間で共有をしていって、区民だけじゃなくて、場合によっては施設を使っているアーティストの方だとか、全国からサンプラザに来られるような方だとか、そういう方とも共有をした上で、それを再整備に今後どうやって生かしていきましょうかという議論をこれからするところなんじゃないかなと思っていたんですが、急に3つのDNAという項目立てを行政のほうでし始めて、しかも「カタチ」については、先ほどの長沢委員とのやりとりを聞いていると、別に今の形をそのまま残すということを考えているわけではないですよね。にもかかわらず、こんな「キオク」、「カタチ」、「ナマエ」と出したことの意味がよくわからないんです。まず確認しますけれども、「ナマエ」という項もありますけれども、名前は中野サンプラザにするんですか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 DNAの継承と言っていますので、「キオク」、「カタチ」、「ナマエ」というのもそのままなのかどうかというのはございます。ただ、実際、中野サンプラザという名前そのものがブランドで付加価値を持っているものだという認識は持っているということでございます。

森委員

 3つのDNAといって、「キオク」、「カタチ」、「ナマエ」と書いたら、先ほど白井委員もおっしゃっていたように「キオク」というのは曖昧ですけれども、「カタチ」と「ナマエ」は具体的なんですよ。それが残ると思っちゃう人が多いんじゃないかなと思うんです。何で中野サンプラザのDNAじゃなくて、3つのDNAとカテゴライズしちゃったのかなというのが私は腑に落ちていないんですけれども、そのあたりのお考えがあれば聞かせてください。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 サンプラザを再整備していくという中で、区民の声でも多くありましたけれども、やはり残してほしいという声もいただいているのは確かでございます。ただ、やはりこの再整備そのものは、先ほどありましたけれども、サンプラザの負担ということだけではなくて、やはりまちづくりを進めていかなくてはいけない、それから駅の整備も進めていかなくてはいけない、全てが関連しているんだということがございまして、この再整備を進めるということで、この考え方を示したということでございます。しかしながら、サンプラザについての皆様の思いを受けとめていくという中では、何らかの形でDNAを継承していくということが必要であろうという判断でございまして、それをわかりやすく説明したというもので、「キオク」、「カタチ」、「ナマエ」というものを考えたものでございます。

森委員

 ありがとうございます。あまり3つを使い続けないほうがいいかなとちょっと思っています。

 それでもう一点伺いますが、先ほども長沢委員からあった、集客施設じゃなくて、ビルのほうの話なんですが、今の計画だと200メートルとか、そのくらいになるんだと思うんですが、この高さは、どういうふうにそもそも決まるのかなと思って、例えば1万人アリーナの話で言えば、1万人アリーナ建設を目指すと言ったわけですね、行政が。それに向けてこれまで作業をしてきた。他方、ビルの高さについては別に200メートルをつくりたいとか、そういう話ではないわけですよね。具体的にそこの数字が目標としてあるわけではなくて、要は高さというのをどういうふうに今後決めていく、考えていく、検討していって決めていくのか、その辺ちょっと教えていただけますか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 この地区につきましては、何か高さの制限があるというものではございませんので、例えば航空法に基づいて幾らまでという制限はありますけれども、そうでなければ、特段制限なく建てられるものだろうというところです。こうした建物を建てるに当たって、用途とか容積によって建物のボリューム感が変わってまいりますし、例えば階高の高い用途を多く入れればそのものが高くなっていくでしょうし、入れる用途によっても高さが変わっていくものというふうに思っています。一旦事業協力者の御提案があったもので言いますと、確かに200メートルは超えていたかなというところです。

森委員

 そうすると、高さが決まっているものではなくて、どういったものがあの場所に必要なのか、あったほうがいいのかというところから積み上げていって、結果、何メートルになるということなんですか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 これから建物の計画をつくっていくことにはなりますけれども、アリーナというか、ホールというか、集客交流施設のほかに、今のものですとホテルとかバンケット、それから商業、住宅、オフィスなどを設ける考えはあるということでございまして、その構成をどうするかということがこれから大きく事業性とも絡んで決まっていくものであろうというふうに思っています。それに従って、できるものの高さが決まっていくだろうというふうに思っております。

森委員

 さっきも言いましたけれども、結局は民間が整備をするものなので、民間からの御提案ベースでということになっていくのかなと思うんですが、例えば200メートルのビルがあそこに必要かと言われれば、私は別に必要じゃないと思っているんです。ただ、民間で整備ができて、純粋に民間の事業で採算がとれるというなら別にあってもいいかなくらいの感覚なんですよ。そういう意味で言うと、提案を受けて事業者を選ぶわけですけれども、それをするに当たって、区としてこういう観点を大切にしていきたい、考えていきたいというものがあれば教えてください。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 ことしの3月に策定をいたしました中野四丁目新北口地区のまちづくり方針、この中でも景観形成の考え方は載せておりまして、今のお話は、恐らくどういう景観をつくっていくかということだろうというふうに思っています。景観と言っても、近いところでの景観も、どちらかというと人が活動していくところでの、目の高さの景観ということもありますし、あるいは遠くから見たときの景観ということもあろうかと思います。特にこの地区で目指すところとしては、シンボル空間の形成を目指しているということもございますし、これまでもサンプラザについてはランドマークということでとらえられていたということもございます。これからの開発の中で、一つはシンボル空間となる景観を目指していくということにはなろうかというふうに思っていますし、それが、単に高さだけではないとは思っています。全体の建物のデザインとか形そのものもあると思いますし、そうしたことがここのシンボル性というものを担保し、ランドマークとなっていくだろうというふうには思っております。

森委員

 ありがとうございます。もう一点だけ聞かせてください。参考資料の一番後ろのところなんですが、多機能複合施設のところに、土地及び建物の一部を権利変換により取得とあって、前の区長のときには、そこの新しいビルのところに床を持つ考えはないというようなお話だったと思うんですが、ここは、考え方は変わっているんですか。どうなんですか。これは確定したものなのかどうか、この土地建物の一部を権利変換による取得という。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 権利として残っているもの、この矢印の位置が何かもしれませんけれども、権利変換をして、転出をせずに残留した場合には、再開発の中での土地や建物の権利を持つということをここで示したものでございまして、もしこのまま権利を持つとなれば、原則的には土地は共有になり、建物の床は区分所有ということになろうかというふうに思っています。

森委員

 区分所有になるんだけれども、それをそのまま所有するのかどうかというのはまだこれからということですか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 これまでの考え方ですと、まちづくり中野21ではなくて、区として何か床を持つという考えは今のところございません。

いながき委員

 区長の就任後のサンプラザ解体見直し発言を受けての新北口駅前エリア再整備の推進の検証を行っての今回の御報告だと思うんですけれども、その理由がこの三つだということで挙げられると思うんですけれども、まず、再整備の推進を検証したのはどなたですか。第三者機関は入っていないですよね。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 区長が変わって、この間区民会議ですとかタウンミーティングなどでさまざまな声を伺いました。あわせて区の中でも再整備をこのまま進めてよいものかどうかといったものの検討は行ったということでございまして、特に外部の方に検討、区民会議とは別に何かそういったものを設けたことはございません。

いながき委員

 ということは、別紙3にもありますが、再整備の必要性とまとめたのは、副参事が所属していらっしゃる都市政策推進室ということでよろしいですか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 都市政策推進室として検討はいたしまして、区長も含めて、全体、区としてこういった考え方を示したものでございます。

いながき委員

 都市政策推進室の方々というのは、前区長のときからサンプラザ解体と1万人アリーナ建設を推進すると、そういうお立場で前区長の下でこの事業を進めてきたわけで、そういった皆さんが改めてこの再整備を見直すための検証を行うというのはあまり説得力がないような気はするんですが、その辺についてはいかがですか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 私ども、区長のもとで業務を進めておりますので、区長の方針に従って業務を進めているということでございます。

いながき委員

 先ほど副参事も、古い云々ではなく、ほかの中野駅周辺の再整備事業と関連していることが、特にサンプラザ・区役所再整備を進めていくのに向けての大きな要因だという感じでおっしゃっていたと思うんですけれども、それは、つまり新北口駅前エリア再整備を進めていかなければならない。区役所・サンプラザ解体、それを進めることが中野駅西口改札整備を進めていく前提条件となっているということだと思うんですけれども、それはそれでよろしいですか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 このあたりの考え方は一般質問の中で区長も答えておりますけれども、やはり周辺各地区との整備との関連もあり、再整備を進めていくことが必要であると。特に駅の整備とも大きく関連しているということでございますので、再整備については進めていくという考えでございます。

いながき委員

 再整備が、中野駅西口改札整備を進める上での前提条件となっているということが要因の一つとして挙げられているんですが、前提条件となったのはいつごろですか。つまり、区役所・サンプラザの再整備を進めていかないと西口改札整備が進まないと、そういうふうな前提条件となったのはいつごろですか。

小幡都市政策推進室副参事(中野駅地区都市施設調整担当)

 西側南北通路と橋上駅舎については、昨年の12月にJR東日本と道路一体建物の実施設計協定を締結して進めております。これに当たっては、同じ12月に、区として都市計画の素案を公表しておりまして、その素案の都市公共基盤の形を前提に南北通路と橋上駅舎をできるだけ早く開業させたいということで、それを前提に設計を進めようということで、区とJRで判断をして進めてきたということでございます。

いながき委員

 昨年の12月の決定をもとに進めていかなければならないとしたら、既にその時点で区役所・サンプラザの再整備、特にサンプラザの解体は進めていかなければいけないというふうに決まっていたということになりますか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 もともと再整備、先ほどの参考資料でも経緯について御説明いたしましたけれども、サンプラザを取得するという時点から再整備を行うことになっておりましたし、また、平成20年には区議会でも整備の方針ということで議決をいただいておりますので、そういったような進め方で考えております。

いながき委員

 それを言ったら、区長が変わっても何も変わらないと。区民会議ですとかタウンミーティングでサンプラザをどうするとか、区役所・サンプラザの再整備をどうするとか、見直すとかというのは全く意味がなかったことになってしまうんじゃないでしょうか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 先ほどもちょっと議論があったサンプラザのDNAの話がございますけれども、そうはいっても、区民の方々の思いというものもしっかりと受けとめていって再整備を進めていきたいという考えもございましたので、こうした区民の方の意見を聞く機会、これは非常に重要なものだったと考えております。

いながき委員

 2番のサンプラザは開業から45年経過し、存続させた場合には負担が大きいことというふうにありますけれども、これは、逆に新しく建てかえたら、当然もっと改築の費用はかかるわけで、例えばただ長寿命化工事をちょこちょこやっていくのではなくて、建築家の先生の話によると、躯体自体はすごくしっかりしていて、100年はもつと。じゃあ躯体は残して、中を、今の建築技術をもってきれいにリノベーションして、最新の設備を導入して、今風の建物にしたら十分使い続けられるのではないかと。経営状況も、今の古いサンプラザだから利益が2.5億円しかあがらないと。借り入れもこれだけあるから経営状況も苦しいということですけれども、中をきれいに改装して今の需要に合わせるようにすれば、経営状況だって変わる可能性はあると思うんですけれども、その辺はいかがでしょうか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 長寿命化で費用の負担がかかるということもありますし、借り入れもある。仮に長寿命化をしても、十分な利益があげられるかどうかということもございますし、やはりこのまま継続していくのは負担になるだろうという判断でございます。ただ、再整備そのものは、もともとサンプラザをどうするかということよりは、まちづくりを進めるために進めてきたということでございますので、サンプラザについては一つの要因ということでとらえているものでございます。

いながき委員

 事業手法の比較を載せていただいたんですけれども、中野区は再整備について、市街地再開発事業にこだわっていらっしゃいまして、参考として売却した場合、定借にした場合ということで特徴を上げられて表にしていらっしゃるんですけれども、こういった内容だと、どちらの手法で事業を進めれば、区民の資産、サンプラザはまちづくり中野21の所有ということですけれども、区民の大きな資産であるということは変わりないと思っています。なので、どの手法をとったら、区民の資産である駅前のサンプラザ・区役所の土地、新北口エリアの土地の再利用ができるかというのが全然わかりません。なので、もう少しその辺わかりやすく比較検討できるような、やはり数字などを落とし込んだ上でのわかりやすい資料を出していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 市街地再開発事業で、仮に権利を持ち続けるということになりますと、基本的には権利床ということで、新たな床に置きかえられるということでございまして、その点では負担なく新たな施設が設けられるということになります。実際、その権利をそのまま持ち続けるかどうかということは今後の判断にはなってまいりますが、再開発のメリットというものを最大に生かしながら進めていきたいというふうに思っています。一方で、定借等の検討もいたしましたけれども、やはり建物の解体ですとか、そういったもので経費がかかってくるということもありますし、そうした中では再開発がベターではないかというふうに考えているところでございます。

いながき委員

 いや、解体の経費がかかったとしても、トータルで見て、どちらがより資産の有効活用になるかというのを考える必要はあると思います。区としては、区役所を建設するための現金が欲しいと思うんですけれども、市街地再開発事業の権利変換のスキームだと、床を交換するだけでは現金が入ってこないと思うんですね。現金を得るためには、さっき転出補償金でというふうにおっしゃいましたけれども、そういうことでよろしいですか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 現金として確保するということになりますと、転出補償という考え方になるというふうに思っております。

いながき委員

 転出補償というと、土地を民間に明け渡して売却するのと変わらないことになりますか。その辺の御説明をお願いします。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 実際権利そのものをそこで持たなくなるということですので、土地を売却するのと同じような形になるかと思っております。

いながき委員

 区は、新区役所の建設資金が必要なんだと。この再開発によって現金が欲しいんだというふうにおっしゃっているということは、権利変換で、床の交換ではなくて転出補償金を、市街地再開発事業でやるとすれば転出補償金に頼るしかないということになりますか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 区役所の整備の整備費をどうやって確保するかということは、これは区役所の整備の担当になります。その整備費、財源をどのように調達するかというのは私どものところの範囲になってまいります。整備の財源については、こういった市街地再開発事業の中での転出ということが一つの手法として考えられるだろうというところでございます。

いながき委員

 資産活用のイメージのところで、区役所とサンプラザの土地の資産価値はざっくり450億円ということなんですが、土地区画整理事業と市街地再開発事業で、サンプラザと区役所の土地の形が変更されるわけで、この絵を見る限り区役所の土地が削られているんですけれども、それでも資産価値450億円は変わらないということになりますか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 450億円の資産を、そのまま権利を持ち続けるといった場合は、この建物と土地の中の権利を持つということにはなります。たた、市街地再開発事業の中では、保留床の処分ということも行いますので、保留床を処分するということは、新たな権利者が入ってくるということになってまいります。

近藤委員

 今までのお話を聞かせていただいたり、区長がサンプラザは残すという方向も含めて検討するという形で始まった検討なんですけれども、区民の思いというのは、もちろん全部の区民というわけではないですけれども、まちをどうしていくのか、サンプラザをいいものにしたいと思うんですよ。壊すとか壊さないということよりも、今のサンプラザよりもより自分たちが使いやすいもの、いいものができれば、それはそれで成果ですし、その検討を丁寧にされたんだと思いますし、そうすると1万人がいいのか、5,000人なのか、そういう意見はいろいろ出ていますし、今までとそんなに違わなく検討されていると思うんです。ただ、これから進む上で、事業手法というところが、本当にサンプラザの土地を手放しちゃうのか。先ほど長沢委員もおっしゃいましたけれども、そこには気づいていないと思うんですよ。区がサンプラザをどうするかと思っている次元で、この土地を手放してしまうとなると、本当に大きな、えっ、何なのという話になってしまうと思うんですよ。ですから、もちろん絶対壊したくない方もいるとは思いますけれども、壊してもいいものができるということは納得をいただけると思うけれども、この土地を手放すのか手放さないのかという議論が、こういう中ではまだこれからなんでしょうけれども、事業手法という形できちっと示していかないと、それが新区役所の土地のお金を捻出するためにと、その後で出てきたら、えっと。私たちのサンプラザの土地を区役所のと、これが、区民が集まるすごいところができるというんじゃなくて、区役所の土地を、区役所をつくるために捻出するお金という形になると、やはりサンプラザを壊したくないという方も、えっという思いに、もちろん知っている方もいっぱいいますし、それで進んでいるというのもあるんですけれども、事業手法をどうしていくのかというところを本当に丁寧にやっていただかないと、整備がどんどん、じゃあ何人規模のだ、どういうのがいいんだという話にどんどんなってから、そんなわけじゃない。あそこは中野の一等地で、私たちのものなんだという意見が出てくると思うんですよ。その辺についてはいかがですか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 区役所も区民の負担で整備をするものになるわけですから、それをこうしたことで財源を生み出すということは一つの考え方として成り立っているのではないかなというふうには思っております。実際、ここで事業を行っていく中で、できるだけ区民の方の負担のないような形で進めていきたいということの中で区役所の整備、あるいは跡地の整備を、民間を活用してやっていくということで進めてまいりましたので、今後、まだ詰めていくものはございますけれども、そうしたことを考えながら検討していきたいというふうに思っております。

近藤委員

 やはりそこはすごく大きな問題だと思いますので、区民の意見を聞くと言いながら、延ばしながらやってきていることなんですから、やはりここの事業手法のところも区民の声をきちっと、区民にわかるように説明をしていただいて、それこそ数字的なものを示すですとか、そういう丁寧なやり方が必要だと思いますけれども、いかがですか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 土地をどうするかということについては、先ほど別紙4でも申し上げましたとおり、まちづくりに主体的に関与していくために一部を保有し続けることを検討するということでございまして、完全に手放すかどうかということは、これまでの議決も踏まえて考えておりませんので、こうしたことをベースにこれから進めていきたいと思っております。具体的な事業手法ですとか検討の過程につきましては、今後も議会にお示しをし、特に資産の処分ということになりますと、議会の関与がどうしても必要になってまいりますので、特に議会の中での議論をお願いしたいというふうに思っております。その上で、この方針を再整備事業計画の中でお示しし、それを区民に御説明をしていくということになろうかというふうに思っております。

近藤委員

 ぜひ、サンプラザというか新しい建物の内容もいいものにするということももちろんそうですけれども、土地ということは、かなり区民の中では理解はまだしていないので、そこのところはどういうふうにしていくのが本当に区民にとって必要なのか、その思いなのかというところが抜けてしまわないようにぜひお願いいたします。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 もう一方で、もともと区立の施設ではございませんし、区民利用を前提とした施設ではございませんで、今までサンプラザそのものも区立の施設ではございませんので、そうしたことがベースで今後も民間の活用で整備を進めていくというものでございます。ですので、その施設を利用されるのが区民ということではなくて、今のサンプラザもそうですが、多くの来街者の方々が来る場であり、その来街者によって地域の活性化が図られるということもございますので、その点では地域を活性化するための施設であるというとらえをしながら進めていきたいというところでございます。

近藤委員

 もちろん来街者のことも大事ですけれども、区民が納得できる形で、だって区民の声を聞く、区民の声を聞くとおっしゃっているんだから、やはりそこは丁寧にお願いします。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告については終了いたします。

 2、中野駅新北口駅前エリアに係る都市計画変更(原案)についての報告を求めます。

小幡都市政策推進室副参事(中野駅地区都市施設調整担当)

 それでは、中野駅新北口駅前エリアに係る都市計画変更(原案)について御報告をいたします。(資料3)

 中野駅新北口駅前エリアに係る都市計画変更(素案)につきましては、昨年の12月に御報告をしているところでございます。その後、国より「立体道路制度の適用対象拡充」の方向性が示されまして、関連法が本年7月に施行となっております。また、中野駅新北口駅前エリアの再整備につきましては、区として改めて再整備推進の方向性を示したところでございます。こうしたことを踏まえまして、都市計画の内容を再検討し今回原案を御報告させていただきます。

 1、中野駅地区整備基本計画の改定についてでございます。中野駅地区整備基本計画は、中野駅周辺において今後整備すべき各都市施設の基本的な計画を示したものでございます。別紙1改定案を御覧ください。前回12月に一度改定案をお示しさせていただいておりますが、その主な変更点でございます。最終ページの下部のほうになりますけれども、6、整備の進め方における今後の整備に対応した都市計画変更、中央の部分ですが、ここの下のところに赤斜め斜線のところで、立体道路制度を活用する方針ということを今回明記したところでございます。

 続きまして、2、中野駅新北口駅前エリアに係る都市計画変更(原案)についてでございます。こちらは別紙2で御説明をさせていただきます。こちらはスライド2枚を1ページにしておりますが、右上にページをふっておりますので、右上のページで御案内をさせていただきます。1、都市計画変更(原案)説明資料でございます。(素案)からの変更の概要でございます。

 まず2ページ目でございますが、変更の主な視点でございます。図中の赤丸部分、中野通りと新北口の駅前広場をつなぐ動線のところにつきまして、素案では地区計画の地区整備計画における地区施設(貫通通路)としておりましたが、今回立体道路制度を活用した都市計画道路として位置付けをしまして、同様に地区計画にも立体道路制度を活用する方針を記載してございます。

 続きまして、その下、3ページになりますが、左側の図が都市計画変更(素案)の段階の図、右側が今回の都市計画変更(原案)の都市施設の形状でございます。詳細については後ほどまた御説明をいたしますが、主な変更点としましては、青囲みの文字で示しております。まず中央部、地区計画の地区施設(貫通通路)としていた箇所について、今回の原案では都市計画道路としております。また、都市計画道路とした立体道路制度を活用した都市計画道路としたところの道路沿いに、上下の部分ですが、歩行者用通路としての機能を担保するため地区計画の地区施設を追加しております。

 続きまして3点目ですが、都市計画の補助幹線街路であった補助線街路222号線、224号線についてでございますが、関係機関との協議の結果、今回は区画街路に種別を変更しております。

 続きまして、嵩上げ部、歩行者デッキでございますが、囲町方向に延びる歩行者デッキにつきまして、こちらも関係機関との協議の結果、都市施設として都市計画で決める範囲というのを、交通広場の範囲に限定をしまして形状を変更しております。

 続きまして4ページでございますが、改めて今回四つの都市計画の変更の内容、都市計画道路、都市計画駐車場、地区計画、土地区画整理事業の区域の変更の内容と視点を示しておりまして、その下の5ページでは、左側に現在の都市計画、右側に今回の都市計画変更(原案)の内容を示しております。

 6ページ以降で各項目について説明をいたします。まず6ページでございますが、こちらは都市計画道路の位置・形状の変更の地上部でございます。素案からの変更としまして、中野通りと交通広場を結ぶ動線について、こちらは補助223号線に含む形で、片側2車線の幅員15.5メートルの都市計画道路としております。また、補助222号線、224号線につきましては、関係機関との協議の中で道路の種別について、この2路線につきましては延長が短く、街区を構成し街区レベルの交通を処理する道路ということで、今回補助線街路から区画街路に変更しております。224号線につきましては、中野四季の都市(まち)側からの区画街路1号線を延長するような形、また222号線につきましては中野区画街路6号線としております。

 続きまして7ページ、都市計画道路の立体的な範囲についてでございます。補助223号線の一部につきましては、立体道路として都市計画決定することを考えておりまして、立体的に道路を都市計画決定するため、道路の上下空間を定めまして、立体的な範囲として示しております。上の図のA-A断面が東西方向、道路の縦断方向の断面、下の図のB-B断面が道路の横断面でございます。中野通りと交通広場ではレベル差がありますので、少し斜めになった形でA-A断面のような形になってございます。

 続きまして8ページですが、都市計画道路の位置・形状の変更(嵩上げ部)歩行者デッキでございます。素案からの変更点としまして、囲町方向に伸びる歩行者デッキについて、関係機関との調整の結果、都市計画の都市施設としては交通広場の範囲ということで、その先、囲町方向に接続する動線としては、今回は地区計画の方針附図に記載をしております。

 続きまして9ページ、都市計画駐車場の位置・形状の変更でございます。こちらは、素案からの変更点はございません。従前駅前広場の地下に決定されていたものを区役所・サンプラザ地区再整備の施設内に民間付置義務駐車場と一体で整備する案としております。

 続きまして10ページ、11ページ、地区計画の新規決定でございます。こちらにつきましては、後ほど地区計画の原案を御説明しますので、その中で御説明をさせていただきます。

 最後12ページでございます。土地区画整理事業の区域の新規決定でございます。今回、事業の影響等考慮しまして、若干範囲の微修正等を行っております。街区の再編に当たり、用地の入れかえや権利の移動等を行う範囲として、区画整理事業を行う区域について示しております。

 続きまして、3、中野四丁目新北口地区地区計画(原案)についてでございます。こちらは別紙3を御覧ください。地区計画につきましては、地区計画の方針の考え方ということで、本年1月に御報告をさせていただいております。考え方のときからの主な変更点としましては、立体道路制度を活用していくというようなことを明記したというところと、今回の原案、裏面に地区施設の配置や規模、それから方針附図、こちらは新しく記載をしているところでございます。

 まず、1、地区計画の名称ですが、中野四丁目新北口地区地区計画。位置としましては中野区中野四丁目地内。面積は5.4ヘクタールでございます。

 4、地区計画の目標についてでございます。別紙3の左側ですが、前段から本地区の説明、それから上位計画である都市づくりのグラウンドデザイン、それから区の都市計画マスタープラン、中野駅周辺まちづくりグラウンドデザインVer.3、それから中央部上にいきまして中野四丁目新北口地区まちづくり方針、それぞれの位置付けの記載を記述しております。その下、中央部の中ほど、「一方」からの箇所でございますが、中野区役所や中野サンプラザが更新の時期を迎えて、また昼間人口の増加によって動線の交錯から交通環境の改善が求められていると、こういった背景を記載しまして、本地区においては公共基盤の整備、立体道路制度を活用した街区の再編を行いまして、大規模集客交流機能や業務、商業、宿泊、居住等の多様な都市機能の導入による高度利用を誘導し、グローバル都市・中野の中心核にふさわしい都市活動拠点の形成を目指すこととしております。

 5、区域の整備・開発及び保全に関する方針の1、土地利用の方針でございます。こちらは、考え方の段階から文言を少し加えた程度で基本的な考え方は変わってはございません。「・」の一つ目では、多様な都市機能の集積による複合的な土地利用を図っていくこと。二つ目では街区再編と公共基盤整備によって交通結節機能の強化を図っていくこと。三つ目では回遊性を高めるための面的歩行者動線ネットワークを形成していくこと。こういった記載をしているところでございます。

 続きまして、5-2、地区施設の整備の方針でございます。こちらは、歩行者用通路、歩道状空地について記載をしておりまして、安全、快適で利便性の高い歩行者空間を確保するために、歩行者用通路、歩道状空地の整備をしていくということで、具体的な箇所等については、裏面の地区施設の配置及び規模で御説明をさせていただきます。

 続きまして、5-3、建築物等の整備の方針ですが、1、建築物の附置義務駐車場とあわせた都市計画駐車場の整備。2、建築物の整備とあわせた地域荷捌きスペースの誘導。3、建築物の整備とあわせた公共自転車駐車場の整備。4では用途制限について記載しております。5では、今回の原案から新たに立体道路制度を活用した新北口駅前広場と中野通りを結ぶ車両動線を建築物と一体的に整備をしていくことについて追記をしております。

 裏面にまいります。6、地区整備計画でございます。こちらのページは新たな内容でございます。地区計画の具体的な整備計画としまして、地区計画の区域から、具体的にはNTTドコモビルを抜いた形で、その範囲で地区整備計画を定めることを考えております。面積は約4.8ヘクタールでございます。

 6-3、地区施設の配置及び規模ですが、こちらは下の計画図2とあわせて御覧ください。安全、快適で利便性の高い歩行者空間の確保のため、中野通り沿いの歩道状空地、また中野通りと交通広場を結ぶ車両動線沿いの歩行者用通路、こちらを幅員4メートルで位置付けることを考えております。

 6-4、建築物等の用途の制限としましては、風営法に掲げる営業等に供する建築物の制限について記載をしております。その右側が方針附図でございまして、こちらは、この地区における歩行者動線の方針を図で示したものでございまして、今後地区内の施設整備を考える際の動線の考え方のもととなるものでございます。これまで中野四丁目新北口地区まちづくり方針で示しておりました歩行者ネットワークのイメージにつきまして、今回、地区計画の方針として方針附図に位置付けていきたいというふうに考えております。凡例のところにございますけれども、歩行者の滞留空間、それから矢印で歩行者の動線、それから立体的な動線としてのエレベーターや階段等も示しております。図が四つございますけれども、左上が歩行者動線全体の考え方、本地区、かなり標高の違いがございますので、標高の高さごとに図面を示しておりまして、左下が南北通路とつながる、標高約48メートルの動線、右上が交通広場、東西連絡路を上がったレベルである標高約40メートルの動線、右下が現在の北口駅前広場のある標高約38メートルより低いレベルの動線を示しております。

 最後に表紙に戻っていただきまして、4、今後の予定でございます。今回、10月に都市計画変更(原案)を御報告させていただきまして、10月下旬には中野駅地区整備基本計画の改定を予定しております。11月には地区計画(原案)につきまして、こちらは区のまちづくり条例に基づきまして公告・縦覧を行ってまいります。その後12月以降に都市計画変更(案)の報告、(案)の説明会、(案)の公告・縦覧、その後に都市計画審議会への諮問、都市計画決定と進めることを予定しております。

 御報告は以上でございます。

委員長

 委員会を休憩いたします。

 

(午後3時1分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後3時20分)

 

 2番の中野駅新北口駅前エリアに係る都市計画変更(原案)についての報告を受けました。

 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。

長沢委員

 別紙3のところで、細かいディテールみたいな話なんですが、先ほど副参事のほうで読み上げていただいたところの、真ん中かな、これらのことからというところです。この中で、都市機能の増進に資する大規模集客交流機能やというのがあります。これは施設という言い方はしていないんだけれども、先ほどその前に御報告いただいた北口駅前エリア再整備の検討の中では、あえて大規模集客施設という言い方ではなく、集客交流施設みたいな言い方をしていて、ここは1万人アリーナにかかわるところだと思うんですけれども、あえて大規模というのを残してあるというのはどういうことなのかということと、もう一つ、その下のところでも、業務、商業、宿泊、居住等の多様な都市機能の導入による高度利用を誘導し云々というのがある。一定の高度利用というのはしていくことにはなるんだろうけれども、この規模自身もまだ検討なのかなと思っています。この辺のところは、この地区計画の中の原案のところでは、そのまま特段見直しをされていないように思うんだけれども、その検討はどういうことだったのかなと思っているんですが、その点いかがでしょうか。

小幡都市政策推進室副参事(中野駅地区都市施設調整担当)

 この地区の目標の記載にかかわるところということになりますけれども、中野四丁目新北口地区地区計画につきましては、中野四丁目新北口地区まちづくり方針に掲げる方針に基づきまして地区計画を定めていきたいということで考えておりまして、大規模集客交流機能、業務、商業、宿泊、居住等の多様な都市機能というところはまちづくり方針に記載がございます。大規模集客交流施設の規模であったり、導入機能の用途であったりというようなところ、また高さについても、今後の検討ということになりますけれども、こうした方針には変わりがないということでまちづくり方針に基づいて記載しているというものでございます。

長沢委員

 具体的には、この後の新北口駅前エリアの再整備の計画というのがつくられていくんでしょうから、そういうところでどうなるのかなと思っています。

 もう一つ、別紙2の1、都市計画変更(素案)からの変更の概要、3ページのところです。素案のときには、いわゆる地区施設(貫通通路)というものが、都市計画の道路というか、位置付けになるということです。前の素案の場合は、貫通通路としてこういう図に落としてはあったんだけれども、これそのものは、貫通通路ということであったら都市計画決定の、いわゆる題材にはならないものなんですか。

小幡都市政策推進室副参事(中野駅地区都市施設調整担当)

 素案の段階の地区施設(貫通通路)といいますのは、こちらは地区計画の地区施設(貫通通路)ということでございまして、都市計画道路ではございませんが、地区計画の中での位置付けという意味では都市計画の位置付けということでございます。

長沢委員

 そうすると、貫通通路のときもそうだし、位置的には変えていないわけだから、多少変えているのかな、位置というか、幅が変わっているのかな、いずれにしても、そのところは同じように都市計画決定をしていく上では必要で、それも含めて都市計画決定はしていくんだということなんですね。都市計画道路になりますということでしているんだけれども、いずれにしても、都市計画道路の考え方としては、これも絵として出ている話ではありますけれども、いわゆる高度化したビルの、要するにそこを貫通させると。道路としては都市計画道路であるけれども、そういう予定としてなっているものですよね。つまり何が言いたいかというと、ここの上部に建物があろうがあるまいが、この道路は必要という考えなのかどうかというのを伺いたいんです。現時点で。

小幡都市政策推進室副参事(中野駅地区都市施設調整担当)

 こちら箇所の、中野通りから新北口の交通広場に入る動線につきましては、ここの公共基盤の形として、交通のバスや一般車の動線として必要な道路機能ということで、ここに車両の動線が必要というところは変わりないです。

いながき委員

 今、長沢委員が御質疑された都市計画道路なんですが、15.5メートルの2車線のところで、確認なんですが、この道路を通すということは、サンプラザの敷地内に入っていて、サンプラザは解体の上で道路を通すと、当然そういう前提での都市計画変更ですよね。

小幡都市政策推進室副参事(中野駅地区都市施設調整担当)

 図を重ねますと、ここの立体道路を想定している箇所というところは、確かにサンプラザの前面のところということになります。ここに都市計画道路を位置付けるということは、サンプラザの解体も含めて再整備を推進するという方針に基づきまして、今回都市計画の原案としてお示ししております。

いながき委員

 12月以降にその都市計画、今回の変更が決定される予定ということですが、その時点で、今おっしゃったようにサンプラザの解体も決定ということで考えてよろしいということですか。

小幡都市政策推進室副参事(中野駅地区都市施設調整担当)

 都市計画を決定するということと、それから都市計画は決定されるけれども、その後にすぐ事業を進めるかというようなところはございますが、本箇所につきましては、今後の再整備も含めまして、都市計画決定後に速やかに事業を進めていきたいということでございますので、決定した後には事業を進めていくということでございます。

いながき委員

 基本的なことですみません。都市計画決定、最終的に決定するのは中野区ということでよろしいですか。

小幡都市政策推進室副参事(中野駅地区都市施設調整担当)

 中野区決定でございます。

いながき委員

 12月以後にこの形での都市計画が決定される予定ということなんですが、既にこれまでの区民会議でこういった形に、道路は除いてですが、都市計画を変更するという前提での資料が提案されていまして、その資料の中では、大街区化した敷地を高度利用により最大限活用するため、一棟の建物として建築すると。拠点施設の中核となる最大収容1万人アリーナは北側に配置し、出入り口を北東側に設けることで駅からの離隔、周辺への回遊促進、滞留空間の確保を図る。その当時は拠点施設全体の地下に都市計画駐車場をつくるというふうに明文化されています。つまり、今回の都市計画変更が行われると、前区政でのプランがそのまま実行されてしまうような感じを受けてしまうんですけれども、それは違うんでしょうか。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 今、御案内があったものにつきましては、区民会議の資料としてお出ししましたし、またその前にありました都市計画審議会の中でも御説明した内容となっております。この地区の機能配置ということですね。建物の配置ですとか機能配置、そうしたものの考え方を示したものでございまして、基本的には、この形で街区の形は決めていくということになりますけれども、建物の配置というのは今後の検討になろうかと思っております。ただ、実際、都市計画を検討するに当たっても、ある程度の想定をしながら進めていく必要があるということで、そうした資料も示しながら今までの検討状況をお示ししてきたということでございます。今後、再整備を進めていくという中では、これまでの考え方に基づいて進めていきますので、都市計画についても、今回お示しするような内容、また再整備の方針については今後検討いたしますけれども、これまで積み重ねてきたものをベースにしながらさらに詰めていきたいというふうに思っております。

いながき委員

 その絵を見ますと、北側の四角のところに、きれいに1万人規模のアリーナが納まるように絵がかかれていて、駅側の正方形に近い南側の部分に多機能高層ビルがきちんとうまく配置されるような、本当にきれいに、1万人アリーナと高層の多機能複合施設をこういうふうに配置してつくるのが最適という形での都市計画変更に見えるんですが、現区長が1万人アリーナを見直すと言っている中で、仮に1万人規模のアリーナをもっと縮小するとか、そういった場合に、この街区に変更して、この土地の有効な活用ができるのかという疑問が沸いてくるんですが、その辺は。

石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当)

 今回、この街区の再編によって、その土地の土地利用の自由度が高まるというふうに思っております。これまで1万人のアリーナの規模で配置を検討してまいりましたが、仮に規模が変わったとしても、この土地の形状は変わることがなく、この中でのさらに有効な使い方、建物の配置、そうしたものを検討していきたいというところでございます。

高橋委員

 一つだけお聞きしたいんですけれども、この資料の中で、JRの駅ビルの地下の荷捌き施設との関係がわかるところはどこを見ればいいんですか。

小幡都市政策推進室副参事(中野駅地区都市施設調整担当)

 地区計画の施設ではございませんので、この図の中にJRの荷捌き駐車場は記載してございませんが、ただ一点、別紙3の裏面、地区計画の裏面の方針附図の右下の図、標高別歩行者動線③というところですけれども、中野通りから西側、駅前広場側に入りまして、エレベーターの動線と階段の動線の記載がございます。こちらは、JRの荷捌き駐車場とあわせて中野通りから南北自由通路に上がっていくエレベーターの動線と階段をつくっていく予定でございますので、こちらの記載が唯一荷捌き駐車場と共有しているものということでございます。

委員長

 他に質疑はございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了いたします。

 3、調停事件の終了についての報告を求めます。

荒井地域まちづくり推進部副参事(西武新宿線沿線まちづくり企画担当)

 それでは、調停事件の終了について御報告をさせていただきます。(資料4)なお、本件は、7月の本委員会において民事調停申立書が送達された時点でその旨御報告したものでございます。

 事件名は差止等請求調停事件です。

 当事者は、申立人が中野区民の方3名で、相手方としては中野区外2名としまして、東京都及び西武鉄道株式会社でございます。

 事件の経過でございますが、平成30年4月24日に東京簡易裁判所に民事調停の申立てがございまして、5月16日に民事調停申立書の送達がなされており、9月11日に調停不成立・終了というふうに至ったものでございます。

 事案の概要でございますが、本件は、申立人らが、西武新宿線中井・野方駅間の連続立体交差事業に係る工事により生活環境が悪化し、また、本件工事終了後の鉄道上部空間の跡地の活用により立ち退きを求められるおそれがあるとして、土留壁の長さの設計の変更、立ち退きの求めの禁止、それから立ち退きを求める場合の被害の実情に即した補償などを求めるものでございます。

 申立ての趣旨ですが、記載のとおりでございますが、相手方として中野区だけを指している内容としては(4)のところに記載があるものです。後ほどその他も含めてお読み取りいただければと存じます。

 裏面を御覧いただきまして、6、調停事件の終了というところでございますが、調停の不成立により本事件は終了したということになってございます。

 報告は以上になります。

委員長

 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、4、その他で何か報告はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 以上で所管事項の報告を終了いたします。

 審査日程のその他に入ります。

 委員会を暫時休憩いたします。

 

(午後3時36分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後3時38分)

 

 休憩中に確認をしましたとおり、次回の委員会は11月19日(月曜日)午後1時に行うということで御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定をいたします。

 また、次回の委員会におきましては、渋谷駅周辺の再整備事業について視察を行うことに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定をいたします。

 本日予定した日程は終了いたしますが、各委員、理事者から御発言はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 以上で、中野駅周辺・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会を散会いたします。

 

(午後3時39分)