平成30年12月12日中野区議会防災対策調査特別委員会(第4回定例会)

中野区議会防災対策調査特別委員会〔平成30年12月12日〕

 

防災対策調査特別委員会会議記録

 

○開会日 平成30年12月12日

 

○場所  中野区議会第4委員会室

 

○開会  午後1時00分

 

○閉会  午後2時09分

 

○出席委員(14名)

 高橋 ちあき委員長

 いさ 哲郎副委員長

 若林 しげお委員

 日野 たかし委員

 杉山 司委員

 ひやま 隆委員

 小林 ぜんいち委員

 内野 大三郎委員

 小宮山 たかし委員

 佐野 れいじ委員

 南 かつひこ委員

 伊藤 正信委員

 むとう 有子委員

 来住 和行委員

 

○欠席委員(0名)

 

○出席説明員

 経営室長 髙橋 信一

 危機管理担当部長 志村 和彦

 経営室副参事(経営担当) 石濱 良行

 経営室副参事(行政監理担当) 森 克久

 地域支えあい推進室長 野村 建樹

 地域支えあい推進室副参事(区民活動センター調整担当、地域包括ケア担当) 滝瀬 裕之

 地域まちづくり推進部長 角 秀行

 地域まちづくり推進部副参事(まちづくり企画担当、西武新宿線沿線まちづくり企画担当) 荒井 大介

 地域まちづくり推進部副参事(北東部まちづくり担当) 髙村 和哉

 地域まちづくり推進部副参事(北西部まちづくり担当) 藤原 慶

 地域まちづくり推進部副参事(西部まちづくり担当) 菊地 利幸

 地域まちづくり推進部副参事(東部・南部まちづくり担当) 森 眞一郎

 都市基盤部長 豊川 士朗

 都市基盤部副参事(都市計画担当) 安田 道孝

 都市基盤部副参事(道路担当) 井上 雄城

 都市基盤部副参事(公園担当) 細野 修一

 都市基盤部副参事(建築担当) 小山内 秀樹

 都市基盤部副参事(住宅政策担当) 塚本 剛史

 都市基盤部副参事(防災担当) 中川 秀夫

 

○事務局職員

 書記 古谷 友里香

 書記 井田 裕之

 

○委員長署名


審査日程

議題

 震災対策について

 防災まちづくりについて

 危機管理対策について

○所管事項の報告

 1 大和町防災まちづくり計画の策定について(北西部まちづくり担当)

 2 弥生町三丁目周辺地区防災まちづくりの進捗状況について(東部・南部まちづくり担当)

 3 中野区空家等対策基本計画の策定について(住宅政策担当)

 4 中野区総合防災訓練の実施結果について(防災担当)

 5 中野区帰宅困難者対策訓練の実施結果について(防災担当)

 6 その他

○その他

 

委員長

 それでは、定足数に達しましたので、防災対策調査特別委員会を開会いたします。

 

(午後1時00分)

 

 本日の審査日程についてお諮りをいたします。

 本日は、お手元の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 では、そのように決定をいたします。

 それでは議事に入ります。

 震災対策について、防災まちづくりについて及び危機管理対策についてを一括して議題に供します。

 所管事項の報告を受けますが、きょうの所管事項の報告は全て建設委員会に報告をされておりますので、御承知おきください。

 それでは1番目、大和町防災まちづくり計画の策定についての報告をお願いいたします。

藤原地域まちづくり推進部副参事(北西部まちづくり担当)

 それでは、私から、大和町防災まちづくり計画の策定について御報告いたします。(資料2)

 まず1番目、パブリック・コメント手続の実施結果でございます。平成30年10月5日から10月25日まで行いました。意見のほうは2名ございまして、別紙の1にそちらのほうの意見をまとめております。2名の方から合計4件の意見がございました。

 まず1番目が、八幡通り拡幅について、区境までを第一に行うべきであるということに関しましては、幹線道路、避難場所、それらのネットワークの形成という観点、あと、大和鹿鳴公園より西側の道路については、地区計画について建てかえに合わせて拡幅したいというふうに考えております。

 二つ目の八幡通りに交差する大和町一、二丁目、大和町三、四丁目の基本計画ということなんですけども、こちらのほうは緑の整備路線ということになりますけれども、地区計画を検討していく段階で区の考え方をまた今後しっかりとお示ししていきます。

 3番、4番、こちらのほうはセットなんですけども、基本的に二項道路の後退部分のお話でございます。基本的にセットバックして家を建てていると。後退部分が道路に供されているけれども、もっと区からの働きかけが必要ではないかということで、現状、生活道路拡幅整備事業というのを行っているわけですけども、個別訪問等をやってございますので、地域等への啓発を今後もまた引き続き十分に図っていくという考えです。

 お戻りいただきまして、この意見を受けまして、特に計画の変更ということはございませんでした。今後はこれに基づきまして、個別の事業にまたしっかりと入っていきたいと考えております。

 私の報告は以上でございます。

委員長

 ありがとうございます。ただいまの報告に対して御質疑があればお願いいたします。

小宮山委員

 ありがとうございます。先日報告があった弥生町の電柱地中化などは、説明会を2回やって、初回が2人参加、2回目は1人も参加しなかったということがありました。そして今回、パブリック・コメントを行ったわけですけども、計2件の応募しかなかったということです。応募期間が20日間ありますから、最初の10日過ぎたあたりで、どうもこれは応募が少なそうだぞということはわかると思うんですよね。そうなったら、例えば区のツイッターで告知してもらうとか、フェイスブックで告知してもらうとか、二の矢、三の矢を放つような手があってもいいんではないかと思いますけれども、今回のこのパブリック・コメントはどんな時期にどのように告知をしたのか教えてください。

藤原地域まちづくり推進部副参事(北西部まちづくり担当)

 こちらのほうは、区の区報で周知いたしました。やはりこういったパブリック・コメント、委員が御指摘のようになかなか見ていただけないという方がいらっしゃるというのも非常に私ども危惧しておりましたので、実はこれに先立ちまして、特に沿道の権利者、権利にかかわる方ですね。この方には重点的に事前に説明会というものを行っていまして、これは7月17日から21日まで、その後はオープンハウス、それであとまた8月31日、9月2日、その後またさらに郵送しまして、個別対応という形で行っていまして、大体沿道の権利者は260名ぐらいいらっしゃるんですけども、今その7割弱は周知できているという状況でございます。

むとう委員

 要するに、このパブコメに至るまでに丁寧にかかわるところの方々、地権者の皆様には十分周知、説明をしてきたということなんですね。つまり、そういう説明とかをしていく中でさまざま御意見は出てきたかと思うんですけれども、そういった場面で出された御意見というのが既にこの案の中に盛り込まれている計画になっているということで、案の段階になった段階ではパブコメが少なかったというふうに理解してよろしいんでしょうか。

藤原地域まちづくり推進部副参事(北西部まちづくり担当)

 周知という、特に人の権利に絡むものというのはできる限り十分やったと、そういう自負はあるんですけども、またこれは今後、これで周知は終わりというわけではなくて、来年2月を予定していますけども、特に整備路線の方は再度説明会を開きまして、また地区計画をかける際もさらに地元に入って、これはやはり人様の権利にかかわることですので、徹底的に十分周知して区の理解を得て、そして防災に強いまちづくり、これをしっかりとなし遂げたいと思っております。

むとう委員

 260人の地権者のうち、約7割の方には周知を図られたというふうに受けとめているということで、残りの3割の方というのは、そこに住んでいらっしゃらないとか、何か複雑な事情で3割の方に周知はできていないのかどうか。その3割に周知が至っていないのはどうしてなのかということと、今後その3割の方々にどういうアプローチをしていく予定なのか、あわせてお伺いいたします。

藤原地域まちづくり推進部副参事(北西部まちづくり担当)

 そこら辺の事情は、地元のことなのでよくわからなかったので、町会長さんとかにもちょっと聞いてみたら、結構この事業、不燃化特区という形で大和町、中央特定整備路線ということで整備が始まって、比較的皆さん知っているので、逆に興味がないんじゃないかという方もいらっしゃったんですけど、ただ、そうは言ってもやはり一番私が恐れているのは、知らなかったということで不信感を持たれて、事業が進まないというのが一番危惧されますので、これは個別にまた再度郵送して、個別にお伺いするようなことを今考えていますし、実際に行っています。

むとう委員

 何かすごく熱意を持って御答弁されているというふうに、熱意を感じましたので、本当にこういうまちづくりはなかなか進めるのが難しいし、必ず後になって、聞いていなかったという方がどんな計画でもどうしても出てきてしまうので、漏れのないような周知徹底、これからも情熱を持って取り組んでいただくよう要望しておきます。お願いいたします。

委員長

 要望ですね。ほかにございますか。よろしいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告については終了いたします。

 次に、弥生町三丁目周辺地区防災まちづくりの進捗状況についての報告をお願いいたします。

森地域まちづくり推進部副参事(東部・南部まちづくり担当)

 それでは、弥生町三丁目周辺地区防災まちづくりの進捗状況につきまして御報告します。(資料3)

 弥生町三丁目周辺地区につきましては、平成25年度に決定した防災まちづくり事業計画に沿って各種事業を進めているところでございます。事業の箇所については、資料の2枚目に事業計画の概要図を添付しておりますので、そちらもごらん願います。

 まず1番目、避難道路の整備について御報告します。避難道路1号の用地交渉を継続するとともに、避難道路2号の無電柱化に係る試掘調査を実施しております。

 次に、地区中央の2番、都営川島町アパート跡地の活用事業について御報告します。①URが区画整理により整備した幅員5メートルの区画道路2本につきましては、先月、区道としての供用を開始したところでございます。②従前居住者用賃貸住宅につきましては、来年11月の竣工を目指してURが建築中です。③跡地南側の新設公園につきましては、来年2月の開園を目指して工事中です。園名につきましては、公募により提案された候補から地元町会に選考していただきまして、川島公園と決定しました。

 次に、都営川島町アパート跡地にて予定する3番、地区計画の先行導入について御報告します。アパート跡地への先行導入を予定する地区計画の都市計画案を別紙のとおり決定しました。主な規制の内容は、別紙2枚目の地区整備計画をごらんください。隣地境界線から0.5メートルの壁面後退、建築物の色彩の制限、道路に面する垣または柵の制限等を予定しております。

 そして、都市計画案の内容に関する説明会を11月1日に南部すこやか福祉センターにて開催いたしました。参加者は8名。防災まちづくりの経緯と進捗状況、避難道路の計画や無電柱化などについての質疑がございました。また、翌11月2日より、都市計画法17条に基づく案の縦覧及び意見書の受け付けを行っております。意見書の提出はございませんでした。

 最後に4番、今後の予定について御報告申し上げます。都営川島町アパート跡地の地区計画につきましては、来年1月の都市計画審議会に諮問の上、2月の都市計画決定を予定します。来年度以降、地区計画の条例化と弥生町三丁目周辺地区全体への地区計画の導入を予定しております。

 報告は以上です。

委員長

 ありがとうございます。では、御質疑がありましたらお願いいたします。よろしいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 では、ないようですので、以上で本報告については終了をいたします。

 次に3番目、中野区空家等対策基本計画の策定についての報告をお願いいたします。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)

 では、御報告いたします。資料をごらんください。(資料4)

 区ではこれまで、いわゆる空家法の規定を踏まえました空家等対策につきまして、中野区空家等対策審議会へ諮問を行い、また議論を行ってまいりました。その後、審議会からの答申をもとにしまして、区民との意見交換会やパブリック・コメントを実施してきたところでございます。その間、本年第3回定例会におきましては、「中野区空家等の適切な管理、利用及び活用の推進に関する条例」の制定にも至ったところでございます。

 これらを踏まえまして、このたび中野区空家等対策基本計画を策定いたしました。計画の主な内容につきましては、こちらの資料記載のとおりでございます。その中の1番(3)の基本的な方針の中の基本理念でございますが、「適切な空家等対策の推進により、快適・安全な魅力ある都市を実現する」としてございます。

 また、資料の裏面でございますが、③の空家等対策における基本姿勢である「空家は資源」、そして「空家は起点」という2点につきましては、中野区の空家等対策における極めて特徴的な点であり、中野区の実情に応じた効果的な空家等対策の推進にもつながるものといったふうに考えているところでございます。今後は、本基本計画に基づきながら、具体的に空家等対策を実施してまいります。

 基本計画の概要版及び全編につきましては、別途お読み取りいただければと存じます。

 報告は以上でございます。

委員長

 ありがとうございます。ただいまの報告について御質疑があればお願いいたします。

ひやま委員

 御報告ありがとうございました。基本的なところから聞きたいんですけれども、現在、中野区では、この調査の結果、空家というのが852棟存在しているというふうに書いてありますけれども、この空家は、例えば防災性の低下であったりとか、例えばごみ問題とか、衛生の悪化とか、いろいろな問題点が指摘されておりますけれども、そういった現状被害というのは今どういう状況なんでしょうか。発生しているんでしょうか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)

 日々区民の皆様からそういった空家の管理状態が悪いということで、区内各地から空家、何とか管理をしっかりしてもらえるように所有者の方にお願いできないだろうか、そういった声は伺っているところでございます。その都度建築分野ですとか保健所とも連携をとりながら、所有者さんに対して投げかけを行う等、対応を行っているところでございます。

ひやま委員

 それで、管理不全な状態にある、いわゆるランクCとランクDですよね。これが390棟というふうにありますけれども、基本的なところなんですけども、これは一部、例えば修繕をしたとしても、基本的にはもう活用できないというふうな理解でよろしいんですか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)

 ランクC、ランクD、こちらの概要版にもございますが、建物それぞれによって状況は違うとは思いますけれども、基本的な考え方としてはランクC、ランクDに関しましては、簡単な修繕ぐらいではなかなか再活用、利活用には至りにくいのかなといったふうに判断しているところでございます。

ひやま委員

 それで今回、この基本計画の中で、所有者の皆さんの意識についても調査をされていると思いますけれども、要は管理不全な状態にある空家をお持ちの所有者の方ですね。この人たちというのは、管理者としての意識はどのようにお持ちなんですか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)

 それも物件ごとによってそれぞれの所有者さん、さまざまお考えはあるようですが、中にはとても申しわけないと思っているというふうにおっしゃる方もいらっしゃれば、自分は親から相続を受けただけなので、責任感はあまり感じていないなと。さまざまいらっしゃるといった状況でございます。

ひやま委員

 それで、この所有者の年齢なんかも拝見しますと、やはり高齢者の方が非常に多いというふうに見て取れるんですけれども、例えば高齢によって管理に関して適切な判断というか、それができないという場合も当然あると思うんですけれども、それに関してのケアといいますか、区の支援というのは今どのように考えているんでしょうか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)

 所有者の方が御高齢ですとか、成年後見人のような方が必要となるような状況の方、そういった場合もあろうかと思います。そういった際には我々としましても、福祉部局ですとか、そういったところと連携をとりながら、どういった対応ができるのか。そういったところを考えていきながら進めていくというところでございます。

ひやま委員

 しっかりとそこは連携をとってお願いしたいところであります。お願いします。

 これで最後にします。例えばこの空家の敷地が接道要件を満たさなくて、建てかえるのが困難であるというふうな場合ですね。この場合ってどういうふうになるんですか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)

 当然建築基準法上、解体してしまうと接道要件を満たさないということで建てかえができないというところは、この空家の基本計画の中でなかなか救済措置というものを見出すことは難しいかと考えておりますが、今後、建築所管とも協議をしながら、何かしらいい策がないかということは引き続き検討してまいりたいというふうに考えてございます。

小宮山委員

 「空家は起点」ということで、まちづくりのきっかけとしていくということなんですけども、ここで言うまちづくりというのは一体何なのかなというのが、定義をちょっと聞かせていただきたいと思います。例えば防災まちづくりと言えば道路拡張であったりとか、建物の立ち退きであったりとか、そういったまちづくりになると思うんです。しかし、もう一方でまちづくりということでは、空家を例えばコミュニティスペースとして活用したり、子育て支援の拠点としたりとか、そういった意味でのまちづくりもあると思うんです。どういう意味でまちづくりという言葉を使っているのか定義を教えてください。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)

 まさしく今、委員御指摘いただいたように防災まちづくりの起点にもなり得ますし、地域のコミュニティづくりのきっかけにもなり得ると。いろんな可能性を秘めている。そういった意味合いでまちづくりの起点であるというふうに捉えているところでございます。

内野委員

 御報告ありがとうございます。かなり詳細に調査をされた跡があって、非常に大変だったかと思うんですけれども、この空家の老朽・管理不全度別でランクC、Dという少し老朽化して使えないような状態のものの中で、周辺環境に危険を及ぼすような、一歩踏み込んで言えば強制代執行が必要な、そういう本当に危ないような建物というのはどのぐらいあるんでしょうか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)

 こちらで言うところのランクD、78棟というところなんですが、こちらは定義にも書いてございますように、建物自体に明らかな損傷が見受けられるものと。この中でやはり近隣に何らかの危害、危険が及ぶのではないかといったものが複数棟あったかと思いますけれども、実際には78棟の中の内訳というものは今のところ取りまとめていないところでございますので、詳細な数字というものはちょっと申し上げられないといったところでございます。

内野委員

 恐らく近隣の人からしてみると、そういうところが一番関心の高いところだと思いますので、何らかの形でまた調査の御報告をいただけたらと思います。これは要望にします。

 それからあと、ちょっとめくっていって10ページのところですかね、別紙2の基本計画の本紙のほうの。登記簿なし、不明が半数以上あるというふうにあるんですけども、これは固定資産税上は課税対象にはなっていないということなんでしょうか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)

 固定資産税上の課税がされているか、されていないかというのは、この登記簿なしの298棟に対してどのような状況になっているかというのは、はっきりしないところでございます。ただ、都税事務所のほうにも問い合わせをしたところ、登記簿がないような建物に関してもしっかりと課税しているし、あるいは登記簿がない中で明らかにもう朽ち果てているような、そういった建物に関しては課税をしていないものもあると。いろいろと状況によってケース・バイ・ケースであるといったふうなことで聞いているところでございます。

むとう委員

 今いただいた基本計画の本紙については、ざっとしか見られないので、そこの中に詳しく書いてあったら申しわけないんですけれども、こちらの概要版のところで、先ほど小宮山委員も触れておりましたけれども、一番下のところで「空家は資源」とか「空家は起点」という言葉があって、この空家を生かしてと言ったって個人の私有財産なわけですから、それを区がどういうふうに具体的に生かす手だてを講じていこうというふうに考えているんでしょうか。民々との間に立ってつなげていくとか、いろんな方法はあるかと思うんですが、資源とか起点とかというふうにしようと思ってもすごく難しいと思うんですけれども、その辺はどういうふうに進めていこうと考えていらっしゃるのでしょうか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)

 空家と一口に申しましても、一般的な認識としてはどうしても負の財産というふうに捉えていらっしゃる方が非常に多いのかなと、アンケート結果でも出てございます。中野区という土地柄、土地の持つ価値を考えますと、空家においても非常にポテンシャルの高い十分に価値を持っているものであるということをまずはしっかりと所有者の方に御認識いただく、そういったところがまず第一歩なのかなと。その上で、それだけ価値を持った建物であったり、土地をどのように生かしていくのか。そこについての情報提供も区としてはしっかり御支援をしていきたいと。その先は、確かに委員おっしゃるように個人の財産でございますので、それぞれの所有者の方が適切に判断をできるように、その判断をするためのお手伝いをしていく。そういったところが区の役割かなというふうに考えているところでございます。

むとう委員

 基本的には手のつけようがないから、経済的にも時間的にも手がつけられないから、現状空家になっているわけですから、そういう人たちに価値があるんだよと言って活用を促すと言っても、活用するためには手を入れなきゃいけなかったりとか、お金もかかってくるわけですから、そういった支援ということ、金銭的支援なんかも何かつくっていかないと、だって、どうにもならないから空家になっているわけですから、それを価値があるから活用せよと言ったところで、手持ちのお金がなければなかなかできないとか、お金の問題にも大きくかかわってくるかと思うんですけれども、そういったことも含めて本気で活用を促すというおつもりなんでしょうか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)

 手のつけようがない状況であるというところが果たして本当にそうなのかというところから、まずは区としてはお手伝いをして確認していきたいと。どのようにしたらいいか全くわからないという状況の方が恐らく多い状況であろうかと思いますので、入り口の部分からしっかりとお手伝いをしていくと。その中で、例えば金銭的な御支援というところも含めて、今、区内の信用金庫さんですとか、そういった金融機関とも連携をしながら空家等対策を進めていこうということで話を進めてございますので、いろいろなアプローチの仕方で御支援ができるんではないかというふうに考えているところでございます。

むとう委員

 いろいろ調査する中でそういう可能性があるかなという印象というのは、この空家全体の中でどれぐらいの感覚としてお持ちなんでしょうか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)

 どれぐらいの割合でというのはなかなか今申し上げにくいところではあるんですけれども、区内の不動産事業者さんですとか建設業者さん、開発事業者さんなんかのお話を聞くと、やっぱり中野という土地柄、非常に有効活用しやすい物件というのはたくさんあるといったふうな声を聞いてございますので、具体的に今後はそういった所有者の方々にどのようにアプローチできるのか。個人情報の絡みもございますので、そういったところを整理しながらしっかり進めていきたいというふうに考えてございます。

委員長

 よろしいですか。ほかにありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 では、ないようですので、以上で本報告については終了をいたします。

 次に、4番と5番は関連している報告になりますので、一括して報告をしていただければと思います。中野区総合防災訓練の実施結果について、また、中野区帰宅困難者対策訓練の実施結果についての報告をお願いいたします。

中川都市基盤部副参事(防災担当)

 では、今いただきました4番と5番を一括して報告させていただきます。

 まず、4番の中野区総合防災訓練の実施結果でございます。(資料5)

 1としまして、日時であります。本年は、北側が新井地域、南側が東部地域で行いました。新井地域が11月18日の日曜日、午前9時から12時、東部地域が同じく11月25日9時から12時でございます。

 2の実施地域及び主会場です。新井地域においての会場は、まずは各防災会の会場としまして、新井東公園をはじめこの4会場、そして主会場が区立中野中学校及び四季の森公園のイベントエリアとなっております。南の東部地域におきましては、まず各防災会の会場が本町通り公園をはじめこの8会場でございます。主会場は区立塔山小学校となっておりました。

 3としまして、訓練の参加者数でございます。新井地域が延べ763名、内訳でございますが、この下の表のとおり防災会や一般の方が412名、そして防災関係機関が、裏面までいきますが、351名、トータル先ほど申しました763名となります。一方、南の東部地域ですが、トータル871名、防災関係機関、一般住民が543名、そして防災の関係機関が328名で、同じくトータル871名となっております。

 次に、訓練の内容でございます。新井地域、中野区の総合防災訓練、3年前から、4年前からと状況、内容を変えまして、公助連携訓練ということを主にやるものと、災害連携訓練を主にやるものとなっております。本年は、新井地域が公助連携の訓練を主にするものとなっておりました。

 それでは、(1)の初期対応訓練ということで、先ほど申しました4会場で、この①、②、③の訓練をやっております。スタンドパイプが最近主としてやっていただいているところでございます。

 そして、先ほど申しました(2)が公助連携訓練ということで4種目行いました。施設点検・応急危険度判定訓練ということで、学校そのものが避難所として使えるかどうかという訓練でございます。そして、②は応急給水訓練と緊急通行車両の手続の訓練、水の塔から水を運んでまいりました。三つ目としましては道路啓開訓練、こちらは中野区の造園緑化業協会さんに御協力をいただきまして、中野中学校は校庭が人工芝でありますので、車が入れないという条件もございましたので、校庭に道路という部分を見立てて防水シートを敷きまして、その上に倒木を置きました。その倒木をチェーンソーで切り刻んで、道路を啓開する、車両が通行できるようにするという訓練を区民の皆さんの前でやっていただいたという訓練でございます。四つ目としまして備蓄物資の輸送訓練ということで、区職員とトラック協会さんが協力しまして、他の備蓄倉庫から中野中学校のほうへこの備蓄物資を運んだという訓練になっております。

 そして、三つ目としまして参加者体験訓練ということで、先ほど参加者のところで関係機関が多く来ていただいていたんですが、今申し上げました関係機関の皆様が多くブースを出していただいておりました。それがこの下になりまして、初期消火の消火器の体験訓練からずっと13番のレスキュー体験訓練まで全部で13の種目をやっております。これは多くの防災関係機関の方に御協力をいただいております。

 東部のほうは、災害医療の連携訓練が主であったんですが、同じく初期対応訓練としまして、スタンドパイプをはじめ、この三つの訓練をやっております。

 二つ目が、メインであります医療救護所の開設と運営訓練でございます。まずトリアージ訓練を一つ目としました。二つ目としましては、医療救護所の開設・運営訓練、三つ目としまして災害拠点病院の開設訓練、今回は新渡戸記念中野総合病院さんが本会場、塔山小学校まで来てくれまして、本来ですと当然別な場所にあるんですけど、訓練の都合上、校庭の中に中野総合病院があるというシチュエーションでやっていただきました。四つ目としまして医療救護所・災害拠点病院・災害医療コーディネーターの通信訓練ということで、それぞれの救護所や病院の状況をコーディネーターに入れまして、コーディネーターが中野区内の災害医療の状況を把握するという訓練もやっていただきました。

 そして、中野中学校と同じように参加者体験訓練をこちらの①から⑩までですが、10種目の訓練を防災関係機関の御協力のもと、やっていただきました。

 次に、今後の予定と反省会ということなんですが、本日の12月12日に新井の区活で新井地域の反省会を19時から開催予定となっております。そして東部のほうは先に終わりまして、先週の12月6日、東部区民活動センターにおいて終了したところでございます。

 最後に、写真を添付しておりますので、ごらんをいただければと。やはり特筆的なのは、どこの防災会さんもスタンドパイプの訓練を多く入れていただいておりますので、その取り扱いが浸透しておりまして、災害が起きたときに区民の力により初期消火が行えるレベルまで来ているんではないかなという感想を各防災会の幹部の方々はおっしゃっておられました。

 4番のほうの総合防災訓練は以上でございます。

 引き続き、5番の帰宅困難者対策訓練の実施結果について御報告させていただきます。(資料6)

 1の日時でございます。10月18日の木曜日、午前10時から11時の1時間。実際、訓練は1時間なんですが、前後多くの時間を費やしております。

 2としまして実施場所、参加団体も込みになりますが、中野区役所、それから西武鉄道さん、今回は野方駅から都立家政駅、鷺ノ宮駅というところが入っていただいております。そして、帰宅困難者の一時滞在施設としまして、北側、西武線の上にあります都立稔ヶ丘高校、都立鷺宮高校、都立武蔵丘高校が参加していただいております。

 3の参加者数です。総計は37名となっております。こちらもカウントしておりませんが、西武鉄道の前日から勤務されている方、非番となった方々が約30名、西武線の野方駅前で情報提供ステーションとかをやっていただいたんですが、そこを見取り訓練という形で参加していただいたと聞いております。

 4番、当日の流れでございます。ポイントとなるところだけを御案内させていただきます。今、時系で申しました10時に地震発生ということで始めさせていただいております。10時5分には、西武鉄道各駅間の通信訓練、これは西武鉄道が専用回線を持っていまして、線路の横に有線で電話回線を持っているそうです。実は、中野の区内にあります西武線の駅の中心になるのは鷺ノ宮駅でございます。鷺ノ宮駅の駅員さんから各駅に状況を聴取といいますか、報告を受けているというのがこの訓練であります。そして10分になりますと、今申し上げました鷺ノ宮駅のほうから中野区の災害対策本部のほうに西武線の総括した情報を御連絡いただく。次に、10時20分になりますと、中野区職員が武蔵丘高校に到着しまして、学校の教職員の方とコンタクトをとり、情報の収集訓練、そして帰宅困難者一時滞在施設としての開設の準備を行う訓練を行ったという報告を入れる訓練になっております。そして、同じように10時25分には鷺宮高校、10時30分には稔ヶ丘高校が行われております。そしてまた、10時45分、最後に西武線の取りまとめ駅であります鷺ノ宮駅から中野区の災害対策本部のほうに現在の状況、駅前に仮設といいますか、想定でやっておりますけど、何百人の人が列車からおりて、駅前で情報提供ステーションを開設しまして、こちらのほうに行くと新宿ですよ、こちらのほうに向かっていきますと石神井公園のほうに行くよと。そういった方向の御案内をしたり、帰宅困難にならないような情報を提供するという訓練を終了したという報告が入っております。そして、11時には全ての訓練を終了したとなっております。

 今後ですが、年が変わりまして2月5日に、こちらをやっていただいております中野区帰宅困難者対策協議会が開催されまして、そこで今回の訓練結果を報告するとともに、参加団体さんからも推奨事例、反省事項等々を報告し合って、改善、来年に向けていきたいなという会を開催いたします。

 最後に、写真をまた添付しております。災害対策本部長室ということで、2階の防災センターの中でございます。こちらの防災服を着ていらっしゃらないスーツを着ていらっしゃる方が、帰宅困難者対策協議会の会長さん、副会長さんです。会長さんはサンプラザの佐藤社長さんになっております。その下が、各学校に帰宅困難者対策班の職員が派遣されているわけなんですが、車ではなくて、震災、地震を想定しておりますので、このように自転車で向かったということになっております。写真のほうは、ずっと見ていただきますと、今申し上げていた、御説明させていただきました内容が、これがそうなのかという感じでお読み取りいただけると思います。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ありがとうございます。ただいまの報告について御質疑ありますか。

伊藤委員

 御報告ありがとうございます。まず総合防災訓練のほうなんですけども、2地域でやられて、多くの地域の方々が参加されて、非常によかったのかなと思っていますし、参加された方は大変防災に対しての区民の意識が高いのかなと思っております。それで、反省会が新井地域はきょうおやりになるということで、後でやった東部地域のほうは反省会が終わっていますよね。どんな意見というか、反省点なんかが出たのか、ざっとでいいですから教えていただけますか。

中川都市基盤部副参事(防災担当)

 反省会では、当然ながら反省だけではなくて、よかったというお言葉をいただいております。例えばなんですが、昨年の反省点を当然今回は改善いたしましたので、開会式に使います本部テントと言われる区の幹部の方が座る席だとか、来賓の方が座る席なんかをことしは開会式が終わってそのままにしておきませんで、休憩スペースにしたり、あと、防災資機材の展示ブースにしたり、有効活用したと。やはり休憩スペースが明確にできましたので、休むところができて、また脱水症対策で、暑くはなかったんですけど、水も用意していましたので、そういったものが非常によかったという御意見もいただきました。

 そして、反省点としましては、塔山小学校は小学校ですので、校庭が中学校に比べると若干狭いと。そして、中野区内は全地域が非常に防災には意識が高くて、こういった訓練をすると多くの方がお集まりいただけるんですが、特に東部はたくさんの方がお見えいただいたという状況でございまして、開会式は学校の校舎についているスピーカーを使って、要はよく聞こえるようなスピーカーを使ったんですが、日曜日のまだまだ朝の10時の段階ですので、あまり音が出ると寝ている方もいらっしゃるかな、お休みの方もいるかなということで、スタンドのスピーカーを開会式が終わった後の医療救護訓練の説明には使いました。そうしましたところ、やはり人が鈴なりにたくさんいて、訓練をやっているところを見ているときに、前のほうにいる方は聞こえたんですけど、二重三重ではないんですね。二重三重という表現ですと1列目、2列目なので、20列、30列ぐらい人が並んで、車座になってしまいましたので、後ろのほうの方は、ざわざわと前のほうの方がしていると、やはり相当大きな声ではないと聞こえないと。スピーカーの音をもうちょっと大きくしたほうがよかったんではないかねと。当然ながら朝も、前日の土曜日も、スピーカーはこれぐらいの音で大丈夫だよねという予行演習をやってはいるんですけど、やはり人が入ると大分違うんだなということが、今回も。あとは、今回は昨年の反省を特に医療救護のほうは力を入れてやりましたので、両方やったんですが、特にこれだというのは出ておりません。

伊藤委員

 ありがとうございます。先ほどお答えにあった去年の総合防災訓練の反省点を踏まえて改善されたというお答えをいただきました。私、去年、鍋横地域の実行委員長をやらせていただいて、やっぱり反省点の中で指摘がありましたよね。本部のブースが座っていないのに椅子が並べてあって、もったいないという御意見がありました。特に福祉団体連合会の方から、個別に名前を申し上げて申しわけないんですけども、多く参加しているのにブースが狭かったという意見もありました。そういう点では本部ブースの活用、非常によかったのかなと思っています。残念ながら、私は参加できなかったんですけども、いろんな改善点があったかと思いますので、大変評価しております。きょうも新井区民活動センターで反省会があると思いますけども、またいろんな意見を聞いて、来年に向けて取り組んでいただきたいなと思っております。

 それからもう一つ教えてほしいんですけども、新井地域で参加者体験訓練、3番のVR防災体験車訓練というのが記載されていますけども、これを詳しく教えていただけますか。どういう内容だったんでしょうかね。

中川都市基盤部副参事(防災担当)

 こちらは、東京消防庁が持っているバーチャルリアリティーの防災体験ということで、よくVR、VRと言っています眼鏡タイプのゴーグルをかけますと、三つのプログラムというか、パターンがありまして、地震編と水害編と火災編があります。例えば火災編の具体的な例を挙げさせていただきますと、一般家庭のキッチン、そこから火災が出たと。そして、火災が延焼を拡大していく中で、キッチンに人がいなくて、においでまずは火災を発見したとか、また、私も体験したんですが、天ぷら鍋だったと思うんですが、コップに水道の水を入れて、天ぷら鍋が沸騰しているところに水をばっとかけたと。そうしますと当然、反対に水が水蒸気となり、一瞬で大きく膨らみますので、そういったリアリティーに体験ができます。そのリアリティーさというのは、揺れる動きもありますし、水しぶきという、ミストぐらいなんですけど、しゅっと出たり、あと、ちょっと焦げ臭いにおいを座っている部分から感じることができると。表現が適切じゃないかもしれませんけど、いろいろな遊園地といいますか、そういったところにあるアトラクションのようなことをイメージしていただければ一番近いのではないかなと思うようなことであります。ちなみになんですが、これは東京消防庁でも1台しかありませんので、必然的に日本で1台しかないということであります。約2億円で買ったということだそうです。

伊藤委員

 そうかなと思って今聞いたんですけども、たしか中野区役所の前に来られましたよね。私も区長と一緒に乗らせてもらって、何人かの議員とも乗らせてもらって、全部体験しました。三つ、地震、火事、水害。あれ、三つやっちゃうと本当に気持ち悪くなっちゃいますよね、まともにやったら。と思って今聞いたんですけども、これって東京都の所有で、訓練する場所が限られていると聞いているんですけども、例えば小学校の校庭、中学校の校庭には入れないとか、そういう制限があると聞いていますけども、やはりそういうものなんでしょうかね。

中川都市基盤部副参事(防災担当)

 今回の事例でも、先ほど申しましたように中野中学校が人工芝なので、校庭のほうには入れませんでした。それですので、四季の森のイベントエリア部分に入って、起震車とこのVR車、NTTの車両を入れて展示して、区民の方に体験していただくのは全てイベントエリアでやりました。

 そして、戻りまして総論としまして、大きな車になります。20トントラックのベースの上にそういった揺れる部分をつけておりますので、中野区の例を挙げますと、南台いちょう公園にはスペース的には入れるんですけど、耐荷重的な床といいますか、地盤面をつくっていないということで、入れないということがわかっております。ですので、一般道路のように20トン荷重の施工がされている部分しか入れないと。また、柄が大きいので、なかなか入るところは厳しいと。学校さんですと当然校門があったりしまして、門柱というか、かなりな小さいスペースの、幅が狭いスペースと言ったらいいんでしょうか。そこを入るにはかなり大きなところではないと厳しいかなと思うところであります。

伊藤委員

 ありがとうございます。制限されているということがわかって、本当は各地域でいろいろと活用すればいいんでしょうけども、いろんなところから声をかけられて、結構頻繁に使われているということを聞いたので、ありがとうございました。

 それと、開会式をやって、最後というのはたしか流れ解散ですよね。あの辺、何とかならないかなとは思って、議会からもたしか誰かが質問されていたと思うんですけども、最後の締めくくりというのは、防災訓練が終わって最後というのはどういうふうな形になっていますかね。

中川都市基盤部副参事(防災担当)

 最後に、12時終了のプログラムになっておりますが、閉会式をしないというのは、やはり毎年の実行委員会の方々の決定といいますか、御要望と、方針を決めていただく中での例年のプログラムになっております。そして、流れ解散ではあるんですけど、もともと12時で終了しますよということを告知しておりますし、30分前から、12時に終了しますので、いろいろなブースを回ってくださいよという御案内をしたり、またその次に15分前、5分前ということで、30分前、15分前、5分前に終了することを場内にアナウンスをして、促しをしているところであります。もちろん12時ですぐぱっと営業終了という感じではありませんで、今回も両方の学校に区民の方がいらっしゃる限り、また協力団体の方々が許していただけるといいますか、やっていただける範疇になりますが、一生懸命引き続きやったと。実際は12時半ぐらいまでやっているという状況でございます。

小林委員

 ありがとうございました。総合防災訓練についてお伺いをしたいんですけれども、さまざまな団体が新井地域も東部地域も参加をされていて、そういった中で介護サービス事業所の連絡会などは具体的にどのような訓練に参加されたんでしょうか。例えば両方とも目隠し誘導ですとか車椅子体験、これはどちらかというと障害をお持ちの方々的な訓練なのかなというふうに思うんですけども、介護サービス事業所の連絡会としては、介護にかかわるということでは何か一つのイベントはこの中にはあるんでしょうか。

中川都市基盤部副参事(防災担当)

 参加していただいていました関係団体さんはそれぞれテントの一張りか、二分の一張りというスペースを御希望になりまして、この介護の方たちは特に動きがあるものではございません。そのテントの中で中野区における介護サービスのあり方とか、あとは在宅の介護のやり方とかを広報するといいますか、告知、供用するというブースを出していただいておりました。

小林委員

 そうすると、災害が起こったとき、また、防災も含めてですけれども、そうしたときの、今、中野区には非常に多くの介護を要する方々、要支援の方々から要介護の方々までいらっしゃいますけれども、こういった方々への支援のあり方というのは具体的に地域防災計画などではどのような支援の仕方になっているんでしょうか。

中川都市基盤部副参事(防災担当)

 介護を必要とされる方々への地域防災計画の計画でありますが、まず昨年、一昨年からずっとやっていまして、一応完成をしているんですが、避難行動要支援者名簿というものをこの30年3月末に各防災会に配布といいますか、お預け、お受け取りいただいたという状況でございます。まず、その名簿に基づきまして、発災後は避難所に来ている人、来ていない人、来られた方、来られない方という精査をしまして、来ていない方はAさん、Bさんなんだと。そうしますと、避難行動の要支援部というのが避難所ごとに計画されていまして、その部員となっている方々、また区役所職員からなる避難行動支援班という職員の任務を持っている人が各避難所に派遣されますので、その避難支援部と避難支援班が連携しまして、先ほど申しました避難所にまだお見えになられていない方々の避難を支援するという形になっております。

小林委員

 わかりました。しっかりとそうした取り組みがなされているところでありまして、そういった訓練もぜひこの防災訓練の中で具体的な訓練を行ってほしいなというふうに感じるところです。例えば避難所運営会議などでもこういった支援を要する方々、どなたがどなたを担当されて、そしてどういった方法で避難所まで誘導されるという決まり事はあるんですけども、そういったことで支援をする訓練というのはなかなか地域の中でも行われていないというのがあるので、そういう要望をしたいと思います。

 もう一方、特に3.11を機にして、その後によく耳にしたお話の中で、いわゆる妊婦さん、産前産後の方々については、けが人、病人という、例えばそういうふうな人たちもそうではない。もちろん介護を要すると言ってもそうでもないという方々がいらっしゃる。しかしながら、特別な事情にはあると。そういった方々への支援というのは、この訓練の中に今回は入っていませんけれども、どんな中野区としての取り組みになるんでしょうか。

中川都市基盤部副参事(防災担当)

 妊娠をされている方、また出産間近といいますか前後の方、そして新生児さんも含めまして、当然ながら、まず避難所において二次避難所というところで、保育園等が二次避難所に指定されております。ただ、二次避難所は災害が発生して、中野区においてはすぐ開設するという形はとっておりません。一次避難所においてまず避難をしていただいて、今もお話が出ました妊婦さん等も含めまして、障害のある方、高齢者の方が一次避難所では避難がなかなか難しいという状況になったときに、二次避難所を開設いたしまして、移動していただくという形になっております。

 また重ねてなんですが、その妊産婦さんの状況でありますと、中野区の助産師会さんと今後なんですが、今、予定としまして、災害時の応援をいただく協定を結ぼうということで進めているところでございます。

小林委員

 医師会、歯科医師会、それから薬剤師会、柔道整復師会、そして介護サービス事業者ということがありましたので、ぜひその助産師会の皆さん方との連携というのを、やはり目に見えた形ではないんですけれども、さっき言いました介護を要する方々ですとか、けがや病気をされている、薬を常に処方されている方々と違って、ある意味では期間が短い方々であったり、それから、表に、なかなか自分のほうから御自身で申告のできる形でもなかったりということがあるので、ぜひそういった産前産後にかかわる方々の支援の場合によっては訓練もきちっと行ってほしいなというふうに思います。これは先ほども言いましたけど、3.11のときに聞いた話で、妊婦さんが、極端に言うと、物資をいただくことが非常に後になってしまった。お子さんでもない、高齢者でもない、けが人でもない、病人でもないとなると、そういうところがはじかれて、どちらかというと健常者に近いところで、最後のほうにいろんな支援がなってしまったということで、大分御苦労したというお話を聞いたことがありますので、ぜひお願いをしたいと思います。

 もう一点、この地域防災計画の中の女性の視点ということで、さまざまな女性にかかわる支援をされる部分が掲載をされたかと思います。ある意味ではこれも女性ということで限られてくる話になるんですけども、そうした視点の訓練というのは何か今後の防災訓練、今回は入っていませんけれども、予定はあるんでしょうか。

中川都市基盤部副参事(防災担当)

 実動の訓練は、今までは個別の各防災会、避難所での訓練はあるかと思われますが、中野区のこの総合防災訓練ではやっていないというのは事実です。区のほうの実績としましては、女性の視点だけじゃなく、障害をお持ちの方または高齢者の方、乳幼児という、やはり二次避難所に収容されるような方々の視点を一次避難所にまず持ち込まなければいけない。一次避難所でかなうなら、一次避難所で何とかおさめたいという目標がございますので、ことしの8月なんですが、名前は忘れてしまったんですが、すみません、大事な話だったんですが、要は大学の先生を講師にお招きしまして、防災会の幹部の方と、また中野区が養成しています防災リーダーの方々に講演会を聞いていただきまして、避難所を運営するサイド側に回る方々ですので、その供用をやったという実績はございます。

小林委員

 一次避難所としての訓練というのは、今回のこの両方の中でほぼ行われているかというふうに思うんですけども、そこから二次避難所へ向かうというある意味のすみ分けというといけないのかもしれないんですけども、一次避難所で訓練ということはまず第一番だというふうに思うんですけれども、二次避難所へどのように誘導していくのか、また、そこでどのような支援をしていくのか、そしてそこでどのようなそれぞれ区の、場合によっては地域の方々の体制を組んでいくのかということについても少し深めていく場が必要なんではないのかなというふうに思います。あわせて、それぞれの地域での避難所においても、やはり避難をされてきた、前半の部分でもありました帰宅困難者を受け入れなければならないということもあるでしょうし、しかしながら、ここは避難所だよと言って拒否をしてしまうわけにもいかない。また、地域防災会に入っているとか、いないとかにかかわらず、避難所に見えた方を受け入れなければならないとしたときに、その次の手だてというところがなかなか示し切れていないのかな、また、防災訓練としてもされていないのかなというふうに感じるところです。よって、この総合防災訓練の中にも、もちろん全体、大枠の話がこれは主だとは思うんですけれども、その次の段階にはどういったステップを踏みながら進んでいくということもしっかりと見据えた、先ほどの女性の視点や助産師会の方々、そして高齢者や介護を要する方々、そういったことも含めた方向性を少し示せるようなものがあると、また地域にもそれが還元できるのかなと。地域防災、町会・自治会の防災にも役立っていくのかなというふうにも感じるところでありますので、ぜひその辺は次回以降の中の検討としていただきたいと思います。

委員長

 要望でよろしいですか。

小林委員

 はい。

むとう委員

 直接今回の訓練に関係してということではないんですけれども、改めて現状を教えていただきたいんですけれども、以前、随分前ですけれども、やはりどうなるのかなというところで一度質問させていただいたことがあるんですけれども、実際に学校が小学校だったり、中学校だったり、区立だけではなくて、区立以外の学校も避難所になっているところが何カ所もあるかと思うんですけれども、通常の職員さんがいらっしゃる時間帯に何か震災等が起きれば避難しやすいんですけれども、誰もいらっしゃらない夜間であるとか、お休みであるとか、機械警備になっている時間帯に何か起きた場合に、どうやってその避難所に逃げ込めるのか込めないのかということで、地域の町会長さん等が学校の門の鍵を預かっていて、入れるようにはなっていますということだったんですけれども、その際にいつ起こるかわからないそういった事態に備えて、ずっと町会長さんがそのエリアに、御自宅にいるとも限らない中で、一体どうなるのかということが前にちょっと課題になったこともあったんですけれども、今現状はどうなっているんでしょうか。その状態は変わらないんでしょうか。こういう訓練だと、きょうやりますよということで、学校もちゃんとあいていたところにみんなが逃げ込んでいきますからいいんですけれども、いざというときは実際どういう対応に、その中に逃げ込むところの段階から門が閉ざされていたら入れないわけですから、そこの対応はどうなっているんでしょうか。

中川都市基盤部副参事(防災担当)

 今、委員がおっしゃられた状況は、基本的には変わらないという状況であります。やはり一番いいのは昼間で、勤務されている方が全員いて、受け入れていただけるという体制があるのが一番いいところでありますが、仮にというお話も出たように夜間で勤務員が誰もいない。そして、電気的な管理をされていてというところではありますが、そのときも今、避難所運営会議には区民の方々だけではなく、施設管理者として当然区立の小中学校の校長先生、副校長先生も参画しておりますし、私立でありましても、そちらの建物の責任者ということで、避難所運営会議に参画していただいております。そして今、御心配といいますか、提起いただきました問題は、当然ながら各避難所の方々も同じ問題点を心配されておりまして、一番オーソドックスなのは、その鍵のありかだとか暗証番号、電子ロックのテンキーでの解錠ができるような設備がついている場合は、それを全員にはないんですが、避難所運営の幹部とか、また区の避難所支援班となる職員ですね。そういった方々または区民活動センターの職員が地域副本部長となっておりますので、駆けつけられるであろう、また駆けつけなければいけない方々が情報を共有化しているというのが実態でございます。

むとう委員

 学校というと、正門の位置は割と皆さん、近隣の方々はわかっていて、正門から入れるものかなというふうに思いますよね。これ、区民の方からの御意見だったんですけれども、具体的に言いますと、どうなっているか私もちょっと、私のエリアからは遠いので、実態はわかっていない中でのお尋ねなんですけれども、東大附属中学校、あそこは正門からは避難ができないということになっているんでしょうか。とある区民の方が、車椅子の方が何かあったときには東大附属中学校ということで、正門のところに行ったところ、そこにいらした方が、何かあったときの避難はここの正門からではありませんよということで、ぐるっと回ったあちらの門が逃げてくる場所になりますよみたいなことをおっしゃられて、行くのに車椅子の方で、学校の敷地は広いですから、相当に行ったということがあったというのをちょっと私は聞いて、私は実態を把握していないんですけれども、どんな状況か区は把握しているのでしょうか。

中川都市基盤部副参事(防災担当)

 南台いちょう公園をつくったときに道路がきれいになったと思います。その道路を広げた関係で、正門ではなくて、そちらの道路を広げたほうの門から入っていただくということを町会、防災会の方にお願いをしているところであります。また、あそこの場合ですと、避難所というのは全部そうなんですが、避難所に避難してきたから建物にすぐ入るという概念はまずございません。先ほど訓練のときにもありましたように、建物が使えるか使えないかということもやはり見なければいけませんので、まず避難所へ避難してきた方は校庭とか広いところで一時的に待機していただくというのが原則になっております。そして、東大附属中学校の場合は道路のほうから校庭のほうに入りやすく、今、拡幅した道路から入りやすくなっておりますので、その入り口の鍵も防災会、町会の方に預けて託しているというところでございます。

むとう委員

 ですから、何というか、防災会とか、かかわっていらっしゃる方は、その入り口の変更がわかっていらっしゃるんだと思うんです。今のお話だと。そういうことにかかわっていない一般区民であったりすると、やっぱり正門から避難するのかなと思ってしまいますので、その辺、変更されているということが今わかりましたので、私もその方にお伝えはしますけれども、区のほうとしてもその辺は周知徹底を図れるように、地元の防災会、町会と連携して周知を図るように心がけてください。お願いいたします。

委員長

 よろしいですか。ほかにございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 ないようでしたら、以上で本報告二つについては終了いたします。

 次に6番、その他で何か御報告はありますか。よろしいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 では、ないようですので、以上で所管事項の報告を終了いたします。

 では、審査日程のその他に入りますので、委員会を暫時休憩いたします。

 

(午後2時07分)

 

委員長

 再開です。

 

(午後2時09分)

 

 次の委員会は、1月18日(金曜日)午前10時から当委員会室において開会することに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定をいたします。

 以上で本日予定した日程は終了いたしますが、各委員、理事者から何か御発言ございますか。よろしいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本日の防災対策調査特別委員会を散会いたします。お疲れさまでした。

 

(午後2時09分)