中野区議会防災対策調査特別委員会〔平成31年1月18日〕
防災対策調査特別委員会会議記録
○開会日 平成31年1月18日
○場所 中野区議会第4委員会室
○開会 午前10時00分
○閉会 午前11時27分
○出席委員(13名)
高橋 ちあき委員長
いさ 哲郎副委員長
若林 しげお委員
日野 たかし委員
杉山 司委員
ひやま 隆委員
小林 ぜんいち委員
内野 大三郎委員
小宮山 たかし委員
南 かつひこ委員
伊藤 正信委員
むとう 有子委員
来住 和行委員
○欠席委員(1名)
佐野 れいじ委員
○出席説明員
経営室長 髙橋 信一
危機管理担当部長 志村 和彦
経営室副参事(経営担当) 石濱 良行
経営室副参事(行政監理担当) 森 克久
地域支えあい推進室長 野村 建樹
地域支えあい推進室副参事(区民活動センター調整担当、地域包括ケア担当) 滝瀬 裕之
地域まちづくり推進部長 角 秀行
地域まちづくり推進部副参事(まちづくり企画担当、西武新宿線沿線まちづくり企画担当) 荒井 大介
地域まちづくり推進部副参事(北東部まちづくり担当) 髙村 和哉
地域まちづくり推進部副参事(北西部まちづくり担当) 藤原 慶
地域まちづくり推進部副参事(西部まちづくり担当) 菊地 利幸
地域まちづくり推進部副参事(東部・南部まちづくり担当) 森 眞一郎
都市基盤部長 豊川 士朗
都市基盤部副参事(都市計画担当) 安田 通孝
都市基盤部副参事(道路担当) 井上 雄城
都市基盤部副参事(建築担当) 小山内 秀樹
都市基盤部副参事(住宅政策担当) 塚本 剛史
都市基盤部副参事(防災担当) 中川 秀夫
○事務局職員
書記 古谷 友里香
書記 井田 裕之
○委員長署名
審査日程
○議題
震災対策について
防災まちづくりについて
危機管理対策について
○所管事項の報告
1 大和町防災まちづくりに係る優先整備路線拡幅整備の考え方について(北西部まちづくり担当)
2 大和町地区における木密エリア不燃化促進事業に関する協定の締結について(北西部まちづくり担当)
3 災害時における協定の締結について(防災担当)
4 中野区災害情報システムの構築状況と今後の予定について(防災担当)
5 土砂災害防止法に基づく基礎調査結果の公表について(防災担当)
6 その他
○その他
委員長
それでは、定足数に達しましたので、防災対策調査特別委員会を開会いたします。
(午前10時00分)
本日の審査日程についてお諮りいたします。
本日は、お手元の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、そのように進めます。
それでは、議事に入ります。
震災対策について、防災まちづくりについて及び危機管理対策についてを一括して議題に供します。
それでは、所管事項の報告を受けます。
きょうの報告は、全て次回行われる建設委員会との重複となっておりますので、よろしくお願いいたします。
では、1番目、大和町防災まちづくりに係る優先整備路線拡幅整備の考え方についてをお願いいたします。
藤原地域まちづくり推進部副参事(北西部まちづくり担当)
それでは、私から大和町防災まちづくりに係る優先整備路線拡幅整備の考え方について御報告いたします。(資料2)
大和町防災まちづくり計画、2018年11月に策定いたしましたけれども、そちらにおきまして、八幡通りを中心とする路線について、大和町地区の東西の軸となり、生活基盤、防災上特に重要な避難道路であることから、優先整備路線として公共主体で先行整備に着手する路線に位置付けたところでございます。
1番目、これまでの経過です。大和町防災まちづくり計画素案におきまして、八幡通りを中心とする路線を優先整備路線として位置付けたことを踏まえまして、2018年7月中旬に当該路線の沿道権利者に対し説明会を実施、また、個別相談に対応するオープンハウス、個別訪問等を継続的に行いまして、避難道路整備に関する理解を進めてきたところでございます。その下に位置図が書いてございます。
次のページにまいりまして、2番目に、優先整備路線の拡幅整備についての考え方でございます。
まず、(1)大和町防災まちづくり計画における考え方ですけども、幅員6メートル以上の避難道路を整備するということ、あと、公共主体で先行整備に着手するということをうたっております。
また、道路幅員及び線形の考え方なんですけども、避難経路の確保、円滑な消防活動などの防災性の向上、住環境の改善を目的とします。現道の線形を踏襲しつつ、交差する道路の特性、地区住民の日常生活に利用されている状況等を考慮する、と。沿道権利者の生活再建等を踏まえまして、防災上に必要とされる幅員といたします。道路拡幅による建てかえにあわせて、沿道建築物の不燃化の促進を図ります。
3番目に、拡幅整備の概要でございます。表に道路延長及び道路幅員、整備手法、権利者数、事業期間の予定、概算事業費、あと、その他の留意事項として、無電柱化の検討を記載してございます。
4番目に、今後の進め方でございます。当該路線の沿道権利者に対しまして、拡幅整備に係る区の考え方や道路線形を説明するために、2019年2月中旬に沿道権利者説明会を実施するとともに、その後、オープンハウス、個別訪問等を行い、権利者への周知を図ってまいります。これらを通じて権利者の理解を十分に得た上で、優先整備路線の拡幅整備に着手いたします。
5番目、今後の予定でございます。2月中旬、沿道権利者への周知・理解を図ります。2019年度、理解を得られましたら、事業着手としての事業説明会、あと道路法による区域決定というのを行って、2020年度以降に用地買収、道路整備を図ってまいりたいと考えております。
私からの報告は以上でございます。
委員長
ありがとうございます。
ただいまの報告で御質疑ありましたら、お願いいたします。
むとう委員
この沿道の方が地権者260名ということで、この道の全容をしっかり把握しているわけではないんですが、拡幅に伴って、例えば建てかえのときにはセットバックということだと思うんですけれども、それ以外にも協力してもらうということなわけですよね。そうすると、ちょっと庭先を削られるということであれば、御理解は得やすいかと思うんですけれども、建物本体にかかってしまうような方々というのは何軒ぐらいあるのでしょうか。
藤原地域まちづくり推進部副参事(北西部まちづくり担当)
約90棟ほどございます。
むとう委員
その90棟が建物にかかっちゃうということで、建物の一部なのか、かなり建物が取られてしまって、もうこれではということで建てかえなきゃならないような状況になってしまうのか、その辺はどういう状況ですか。
藤原地域まちづくり推進部副参事(北西部まちづくり担当)
こちらの約90棟は基本的に公共主体で行いますので、そちらによって建てかえて、現地再建なり、またほかに住みかえをいただくというような、そういった形になろうかと思います。
むとう委員
建物にかかってしまった場合に、全部がかかってしまえば全部だと思うんだけれども、半分ぐらいかかってしまうといった場合に、全部建てかえるためのお金を出していただけるのか、代替地を用意していただけるのか、その辺はどうなるのでしょうか。
藤原地域まちづくり推進部副参事(北西部まちづくり担当)
これは公共主体の事業になりますので、当然、公共主体の事業としての補償といったものはしっかりとして、生活再建に支障がないように事業を行っていきたいと考えています。
むとう委員
ちょっと確認なんですけれども、私は、山手通りの拡幅のときに、たまたま自分が借りていたものがかかわってしまったので、経験をしているんですけれども、その際に、土地拡幅に必要な部分の土地しか区は買い取らなかったということで、山手通りのときには、奥行きのない変な形で残ってしまっての建てかえというおうちが何軒もあったんですけれども、今回はその辺が私はすごく気になっていて、どういう状況かということがわかれば教えてください。
藤原地域まちづくり推進部副参事(北西部まちづくり担当)
そちらのほうもこれまでの説明会でも質問等を受けていまして、基本的に幅員を決める際に、なるべく現地で生活再建がしやすいような幅員を考慮してほしいということで御要望もいただいていまして、当然、区としては、6メートルよりも9メートル、9メートルより12メートルのほうが防災上いいことは間違いないんですけども、9メートル、12メートルになってしまいますと、ほとんど土地を半分以上取られるとか3分の1取られるとかということもございましたので、6メートルであれば、土地を3分の1取られるとか、そういったようなことは1、2軒はどうしても出てくるんですけども、ほとんどございませんで、そういった生活再建なんかも考慮しながら幅員等を決めています。
ですので、これも今後の展開になるんですけども、生活再建なんかも十分考慮しながら、地権者とまず線形で理解いただいて、生活再建でどのようなことができるのかというのも十分話し合っていきたいなと考えています。
むとう委員
くどいようですみませんけれども、山手通りの拡幅の場合は、生活再建に対して十二分な補償はなかったんですよ。だから、今のお話だと、3分の1以上取られるところはごくごく少ないということですけれども、そんなに大きなおうちでなければ、3分の1取られちゃうと生活に支障は出てくるというふうに思いますけれども、その際に生活再建を十分に考慮してという言葉の含みを具体的に教えていただきたいんですよね。一番気になるところで、つまり3分の1しか区は土地を買わない、あとの部分は生活に支障のないように考慮するという部分が、どういう補償を考えているのかというところを具体的にわかるように教えていただけますか。考慮すると言われて、考慮ね、というだけでちょっと分からないので、もうちょっとわかる説明をしてください。
藤原地域まちづくり推進部副参事(北西部まちづくり担当)
具体的には、当然今後の検討にもなりますけれども、例えば土地の高度利用を図れるような地区計画も考えていくだとか、あと、住みかえ先の代替地の確保だとか、また、これを機に賃貸のほうに引っ越したいということであれば、住みかえの情報提供支援とか、いろいろなパターンが今まで説明会をやっていてもありますので、通り一遍のことでは委員おっしゃられるようになかなか難しいと思いますので、説明会をして終わりではなくて、今後また個別訪問する際にそういった御要望をいただくときに、今言ったような手法を単独でやるのか、それらを組み合わせるのかということも、個別の事情に合わせてしっかりと考慮して、理解を得て事業を進めていきたいと考えています。
むとう委員
個別でいろいろケースがあるので、ケース・バイ・ケースでわかりやすい説明というのは難しいのかもしれませんが、納得できるような、個別個別のしっかりした対応、必要な土地しか買いません、あとは知りませんみたいな態度ではなくて、きちんとやっていただきたいというふうに強く要望しておきたいと思いますが、やっていただけるということで受けとめていてよろしいわけですね。念を押して聞きます。
藤原地域まちづくり推進部副参事(北西部まちづくり担当)
ありがとうございます。これは、区施工になりますので、地元の地権者の理解が得られないと進むものではありませんので、当然のことながら、十分理解を得てしっかりと進めていきます。
小林委員
優先整備路線のことについて、裏面の拡幅整備についての(2)の④のところで、道路幅員による建てかえにあわせ、沿道建築物の不燃化の促進を図るというふうにあります。新たにまちづくりをしていくということになってくると、道路の幅員が狭小な道路から6メートルに拡幅していくということですけども、ここは現状、何メートルで、用途地域というのはわかりますか。それから、今後、6メートルになったときの用途地域の変更はあるのかないのかも確認で教えてください。
藤原地域まちづくり推進部副参事(北西部まちづくり担当)
まず現状の幅員ですけども、こちらのほうは2項道路になっていまして、4メートル未満ですので、大体2間程度の幅員ということになります。
あと、用途地域になりますけれども、大和町一から四までさまざまありますけども、基本的には第一種低層住居地域、大和町中央通りですと近隣商業地域、あと一丁目に第一種中高層住居専用地域、こちらのほうが組み合わさった地域です。
用途地域の変更については、今後、地区計画ということで考えていかなければいけませんけども、先ほどむとう委員の御指摘もございましたように、土地をなるべく使えるようにとか、そういったことなどの検討も必要かと思いますので、地区計画とあわせて用途地域の変更もあり得ると、検討しなければいけないと考えています。
小林委員
わかりました。狭小だと、法的には別として、住居系地域だと2階建てがやっと建っているという、6メートルに拡幅したとしても、住居系の地域のままだと2階建てがやっと建つ程度。1.25倍にしても、やっと2階建てがぎりぎり建つかどうかということで、商業系になれば1.5倍で9メートル、3階建ては場合によって建てられる、そんなことがあるので、沿道建築物の不燃化の促進を図るという意味で、ただ単に平屋か2階建てかはわかりませんけども、用途地域の変更なくして建てかえをしていくと、せっかくつくった道路、それは確かに避難道路としての有効性はあるかもしれないですけども、実質的に道路に火が来ない、そして、隣の街区まで火が移っていかない不燃化、もしくはその地域の中で火がとどまるという不燃化ということも考えると、先ほど地区計画ということがありましたけれども、そういったことを具体的に行っていかなければならないと考えるんですけども、その辺というのは、近隣の方々への周知、理解を今後行っていく予定の中では、説明なり方向性を示す指針なりはお持ちですか。
藤原地域まちづくり推進部副参事(北西部まちづくり担当)
大和町防災まちづくり計画にも示しましたように、今後、地区計画というのも策定していきますので、そのときに地区計画で今度もっと広域的に周辺の地域の方の御理解も要りますので、そこら辺は沿道権利者だけではなくて、周辺地域の方との話し合い、理解も得て、地区計画等を定めていければなというふうに考えています。
小林委員
建てかえにあわせてということなので、メリットがないとなかなか建てかえが進まないということ、それから、不燃化の促進を図るということであれば、不燃化にかかわって、例えば両方合わせると集合化していくとか、広場を設けていくとか、それから、メリットのある建てかえ、つまり平屋だったものが2階になり、2階だったものが3階、4階になっていく、収益性、採算性も含めてですけども、そういったことを優先整備路線の中で具体的に進めていかないと、大和町全体の中での促進というものが、逆に後々ここだけ残ってしまうようなことがないように、ここはもう既に済んだ地域なので手を加えませんということのないような、将来性のある地区計画に結びつけていってほしいというふうに思います。ここは要望で終わります。
委員長
ほかにありますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、ないようですので、以上で本報告については終了いたします。
次に、大和町地区におけるも木密エリア不燃化促進事業に関する協定の締結についての報告をお願いします。
藤原地域まちづくり推進部副参事(北西部まちづくり担当)
それでは、大和町地区における木密エリア不燃化促進事業に関する協定の締結について御報告いたします。(資料3)
中野区と独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)は、平成30年3月に大和町地区の防災性の向上、住環境の改善及び大和町中央通り沿道まちづくりの推進を目的とした基本協定を取り交わしました。
なお、基本協定に基づき実施する個別の事業につきましては、別途事業協定を締結し、行うこととなっております。つきましては、UR都市機構と木密エリア不燃化促進事業に関する協定を締結しましたので、御報告いたします。
まず、協定の目的でございます。
本地区における老朽建築物の除却または建てかえ、防災上必要な公共施設の整備など及び地区の不燃化を促進するための事業用地の取得等を行うに当たり、区及びUR都市機構それぞれの役割を定めることを目的といたします。
2番目に協定の主な内容です。①で、区はUR都市機構に対し不燃化促進用地の候補地に関する情報提供及び不燃化促進用地の候補地の活用方法に関する情報提供の役割を担います。
②で、UR都市機構は、区の要請に基づきまして不燃化促進用地の候補地に関する情報収集、不燃化促進の候補地の活用方法の検討、不燃化促進用地の取得にかかわる交渉及び不燃化促進用地の取得等の役割を担います。
活用イメージですけども、公園用地の取得ですとか避難道路に係る代替地の取得、あと、無電柱化に伴う地上機器用地の取得、接続不良敷地の解消などが考えられます。
協定の締結日ですけども、平成30年12月19日です。
協定の予告期間ですけども、締結日から平成39年(2027年)3月31日までです。
あと、今後の予定ですけれども、本協定に基づく事業を効果的に活用しまして、大和町防災まちづくり計画に掲げるまちの不燃化促進、避難道路の事業化推進等の取り組みを進めていまいります。
私からの報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告について御質疑はありますか。
むとう委員
協定を結ばれたという報告なんですけれども、協定の主な内容が書かれておりますけれども、役割を担うということなんですが、どこまでを達成率みたいな、仕事をしていただく上で、やったけどだめでした、みたいなことではだめなわけで、協定の中で目標達成率みたいなものは相手方とは取り交わしてはいないのでしょうか。
藤原地域まちづくり推進部副参事(北西部まちづくり担当)
具体的な数字としてはないですけども、基本的に不燃化特区で、区の要請に基づいて公共性が高いということで締結しますので、不燃化特区の目標というのは、平成32年度の不燃領域率70%達成というのが目標になるので、そういった区の事業の目標に協力するといった意味では、それが目標になるのかもしれないです。
むとう委員
例えばなかなか難しそうだなというふうに感じるのは、「用地の取得」とか言葉が入ってきていますよね。公園用地であるとか代替地であるとか、用地を取得し、さらには接道の不良敷地の解消とあるわけだけれども、そういうことを担っていただく上で努力していただいても、なかなか難しい課題がいっぱい入っていて、70%を目指すと基本にはあったにせよ、協定を結ぶ際に、目標の達成率みたいなものは数値ではないということだと、URを信頼していないわけではないですけれども、しっかり仕事をしていただく上で、ある程度、目に見える形での成果が確認できないと、締結期間も長いわけですけれども、困るかなと思うんですが、目に見える形での目標達成率ぐらいなことは何か決めておいたほうがいいんじゃないかなという気がするんですが、そういうお考えはないのでしょうか。
藤原地域まちづくり推進部副参事(北西部まちづくり担当)
なかなか相手もあることなので、具体的に一緒に数字を決めましょうというのも難しいとは思うんですけども、委員おっしゃられたように、確かに区の事業をよりバックアップしてもらう意味でも、区として、例えばですけども、公園用地をこれから確保したいとか、行きどまり道路をこれぐらい解消したいというのを話し合って、年度でURと目標を立てて一緒に頑張っていくというようなことは確かに有意義なことだと思いますので、これも積極的に視野に入れて、URとどのようにしたらお互い目標を持って、また係員も意識高くやっていけるのかとか、そういったことも話してやっていきたいなと思っています。
委員長
ほかにありますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、ないようですので、以上で本報告については終了いたします。
次に、災害時における協定の締結についての報告をお願いいたします。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
おはようございます。
私のほうから、災害時における協定の締結について、二つ御報告をさせていただきます。(資料4)
一つ目としまして、「災害時における理容活動及び資器材等の影響に関する協定」の締結についてございます。
(1)主旨としまして、災害時における理容活動及び資器材等の提供に関する協定体制を確立し、区民の安定した生活の確保を図るため、東京都理容生活衛生同業組合中野支部さんと災害時における理容活動及び資器材等に関する協定を締結するものであります。
(2)協定の締結先です。中野区中央一丁目4番8号にございます東京都理容生活衛生同業組合の中野支部さんとの締結でございます。
(3)で主な協定内容です。①理容、床屋さんの業務になります。②としまして、理容に必要な資器材及び消耗品の提供をいただくとなります。
(4)の締結の予定日でございますが、本委員会に御報告後、相手様と日程調整をしまして、本年の1月の下旬に締結の予定となっております。
二つ目の協定締結ですが、中野区防災備蓄倉庫の施設利用に関する協定の締結でございます。
(1)主旨としまして、区は、災害発生に備えまして、避難所となっている学校等の敷地内の防災拠点となる施設に必要な物資を備蓄しているところですが、収納するスペースの確保が課題となっております。そこで、江古田三丁目の国家公務員宿舎跡地利用の開発計画にあわせまして、防災備蓄倉庫の提供を求めてきたところでございます。
本協定により、区は備蓄スペースの確保が図られまして、当該施設側の住民等においては、災害発生直後の区による対応を待たず、当該施設から物資の提供を受けることができる等の地域防災への寄与が図られるものとなっております。
(2)協定締結先です。大阪にございます大阪市北区大淀中一丁目一番88号にございます積水ハウス株式会社さんとの協定になります。
(3)主な協定内容です。防災備蓄倉庫としての利用、②としまして、防災備蓄倉庫の利用料は無償という協定になっております。
最後に、(4)協定の締結日の予定でございます。こちらは平成31年の2月上旬に締結を予定させていただいております。
委員長
ただいまの報告で御質疑ありましたら、お願いいたします。
むとう委員
ちょっと私、わからないので教えてほしいんですけれども、江古田三丁目の国家公務員宿舎跡地の利用開発を行っているのが積水ハウスということなのでしょうか。そこで、どんな開発計画なのか、開発計画の中にこのスペースを貸してくださって、提供もしてくださり、備蓄ができるものもつくってくれると、そういう理解でよろしいですか。どういう開発かおわかりですか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
開発計画ですので、私がわかる範囲での御説明をさせていただきます。
あそこの地域をまずイメージしていただきますと、大きな地域なんですが、総合東京病院がもう現在できてスタートしていると思います。あそこが地域の中で一番南側になりまして、妙正寺川に向かって南北に大きな道路が真ん中に走っているというイメージをお持ちいただきたいと思います。左側には、分譲マンション棟がもう既に平成30年4月から入居開始されていると聞いております。
この備蓄倉庫なんですが、中央道路の右側にあります賃貸棟の部分の1階に約78平米なんですが、マンションの細長い1部屋というのをイメージいただければそのものになります。1階にそういったスペースを今回提供いただくという協定になっております。
伊藤委員
1番の理容生活衛生同業組合さん、床屋さんだと思うんですけども、協定を結ばれるということで、理容活動及び資器材等の提供ということで、活動の内容ですよね。私が想定するには、例えば震災があって、避難所ができて、そこに避難される方に整髪をしていただくということでの活動なのか、具体的に教えていただければありがたいんですが、お願いします。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
今、委員がおっしゃったとおりでございまして、長期間の避難所生活になりますと、ストレスをもろもろ感じるところがございます。もちろん髪の毛が伸びた場合の整髪というのも必要なんですが、リフレッシュという意味でも寄与していただけると。整髪することによってリフレッシュにもなりますので、避難所生活に寄与していただけるものと考えております。
また、男性であればひげそり、女性であっても顔そりというのでしょうか、そういったものも想定内でお願いしているところでございます。
伊藤委員
そうは思ったんですけども、中野区内に理容屋さんというのは何軒ぐらいあるんでしょうかね。その辺は把握されておりますか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
残念ながら、把握しておりません。主に向こうの代表者であります支部長さんという方がいらっしゃるんですが、支部長さんに聞いたところですと、組合に入っているところと入っていないところがございますので、支部長さんでも床屋は何軒あるかというのは、把握できないということを聞いております。
伊藤委員
そうですよね。これはあくまでも組合に参加している人。今、1,000円でやれるところとか組合に入っていないのがいっぱいありますから、その辺も1月の締結のときに懇談もしていただいて、できる限り御協力いただきたいなと思っておりますので、よろしくお願いします。これは要望にさせていただきます。
南委員
2番目の江古田三丁目の国家公務員宿舎跡地を防災倉庫として賃貸型の1階にある1室を確保させていただいたという協定を結ばれたということなんですが、備蓄品とかはどういうふうになるのでしょうか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
区の備蓄の基本としましては、まずは飲料水、非常食、生活雑貨用品になります。そして、備蓄品がここの地域だけで使うという概念は当然ありませんで、33万人の区民の方全員で使うと。たまたまここにこのスペースがありますので、何人分かはここに置きますがと。そうなりますと、区内全域の備蓄スペースをおしなべて、それぞれの品目の必要数を試算いたしまして、足りない部分をここに置かせていただいているという発想になっております。
南委員
ということは、こちらを備蓄倉庫としてお借りして、区のほうで飲料水であるとか、食料もあるんですかね、備蓄するということで、いざ発災があったときに、そこから要請のあった避難所のほうへ必要量に応じて運搬する、配送するというような機能を持たせるということでしょうか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
今おっしゃられたとおりでございまして、区のほうでは集中備蓄倉庫と呼んでおります。
南委員
ということは、大体人数にして何人ぐらい、備蓄品をおさめる規模というのはどれぐらいのものなのでしょうか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
概算になってしまいますが、学校を避難所にしている同じぐらいのスペースのところを考えますと、約1,000人分でございます。
南委員
そうしますと、これは江古田の森のほうになるわけですけども、中野区全体ということで先ほど副参事のほうからお話がありましたけども、特に北側中心とか、南側のほうまで中野区全体をカバーするのか、北部地域に限定されているのか、その辺はどういう考えなのでしょうか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
一言で申しますと全体でございます。
若林委員
これは理容組合であって、飲料水とかそういうのは区が、理容組合のほうは理容に関する資器材ということでよろしいですか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
そのとおりでございます。
若林委員
恐らく積水ハウスということで、C街区ということで、ここには介護つき有料老人ホームとか、医療従事者向けマンションとか、高齢者向け住宅とか、認可保育所、学童クラブなどをつくられる場所になりますけれども、私もちょっとわからないんですけど、理容に必要な資器材、消耗品に関しては、期限とかそういうのはずっと置いておけるものなのか、それともある程度ローテーションしなきゃいけないものかなのか、そういうのはわかりますか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
1番と2番が混在されていると思うんですが、理容の資器材のほうは、床屋さん方がふだん使っているものをそのまま持ってきていただいて、提供していただけるということでございます。
2番のほうの江古田の倉庫は、先ほど申しましたように、水とか、区民全てをおしなべての対象の倉庫になっておりますので。
若林委員
ごめんなさい。私の理解がごちゃごちゃになっていました。理容組合の方々は、災害が起きたときにみんな持ち合いで持ってきてくれてやっていただけるということで、ここに入れるわけじゃないということですね、間違えました。組合の方々とこれからどんどん締結を結んでいただいて、区内の事業者の方々が一番我々にとって重要な方々だと思いますので、引き続きこういう組合の方々と締結を結んでいただければと思います。要望にしておきます。
小林委員
手短に、2番の中野区防災備蓄倉庫の施設利用という協定ですけれども、3.11の後の平成23年10月の定例会のときに、一定規模以上の集合住宅などについては、防災設備を設けたり、避難所機能を設けたりすべきではないかということを提案させていただいていたんですけれども、今回1,000戸マンションがあるようなところで締結されたんですけれども、今後大規模な集合住宅などについて、積極的に区のほうから、完成してからではなくて、計画の段階から方向性というのは、つまり備蓄倉庫を必ず設けてほしい、これはどっちかというと、建築や防災全体にかかわるんですかね。そういう方向性を示していくようなことというのは、これを機にあるものでしょうか。それとも単発的にたまたまこういう協定ができたということなのでしょうか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
現在のところ、今お話ありましたように方向性を示すような指針はございませんが、脈々と、建築担当やその他の分野でこういった再開発なり大規模の建築計画が入ったときには、防災のほうに情報提供いただきまして、本事案もそうなんですが、今おっしゃられたように、基礎的な計画の段階で情報をいただいて、こういった開発会社さんと防災でお願いをしたり、相談をしたりして、今回実現をしたものですので、今後も引き続きこういったものがあればどんどんお願いをしていくということはやっていこうと考えております。
小林委員
わかりました。建築というか、住宅担当の政策としては、今後、具体的に何か考えられているのでしょうか。
小山内都市基盤部副参事(建築担当)
今現在のところ、特に規制ということはありませんけども、ただ、備蓄倉庫等を設置した場合に容積率の緩和等がございますので、そういった制度も使えるということはきちっと周知していきたいというふうに考えております。
小林委員
わかりました。確か、前の基準法では10平米でしたよね。なので、中野区の緩和として何かできないだろうかというような、要綱、条例というものでもう少し積極的に、区有施設もだんだんと再編などが行われて、避難所も含めて数的には少なくなっている中で、民間の施設を活用させていただいて、身近に防災倉庫、避難所も含めて施設があるということは、非常に利便性も高まりますし、汎用性も高まっていくという視点では、一歩進めるような指針も必要なのではないか。この報告自体とは変わってきますけれども、そういったことも今後の検討としてあるのではないかというふうに思いますけど、そこだけ少しお願いします。
小山内都市基盤部副参事(建築担当)
今現在、集合住宅条例等の中でいろんな形で指導しておりますが、今後また見直しをする時期が来るかと思っておりますので、その際にそういったことが加えられるかどうかも検証しながら進めていきたいというふうに考えております。
安田都市基盤部副参事(都市計画担当)
小林委員からの御質問ですけれども、例えば大規模な再開発とか大規模な土地の開発のときには、許可条件がありますので、区のほうからいろいろ要望することができます。本件につきましては、国家公務員宿舎跡地の開発をUR都市機構が行いましたので、UR都市機構も半公共的な団体ですので、区に対してどういった機能をその地域に盛り込んだらいいかというのを聞いてまいりまして、このたび、防災上、環境上あるいは福祉、病院機能、そういったことを要望して実現されております。
そのほかにも、区内で大規模な再開発を行うときには、例えばそういった施設を入れることで補助金が優遇されたり、あるいは先ほど言いましたように容積率とかの緩和もあったりしますので、さまざまな機会を捉えて要望していきたいというふうに考えております。
内野委員
御報告ありがとうございます。
1番の理容組合との協定なんですけれども、たしかちょっと前は個人タクシーさんと協定を結んだりとか、各種団体と結んでいらっしゃる協定があると思うんですけれども、災害時の協定の数とかというのはおわかりですか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
今年度、平成30年4月に定めました第41次の中野区地域防災計画の本編の106ページ、107ページ、108ページ、109ページまで全部あるんですが、約100件でございます。
内野委員
結構、都市型の災害があちこちで起こっているので、その時々に恐らくニーズがあって、協定を結んでいると思うんですけれども、たしか昔もセブンイレブンさんとの協定なんかもあったと思いますけれども、ほかの自治体での災害状況と都市型の中野なりのというのを比べて、恐らくまだほかにも協定を結ばなきゃいけないような団体とかも出てくるとは思うんですけれども、散発的に協定を結んでとやるよりは、ほかの事例をある程度研究し尽くして、全体としてこれが漏れているとか、これは協定を結んでも実は災害のときにはあまり効果がなかったとか、そういうこともあると思うんですけれども、今回、地域防災計画を見直したときには、そういう視点での政策というのもあったのでしょうか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
各種災害が多発しているこのごろでございますので、災害が多発しますと、実際の避難所等でのニーズというのがあって、実際の状況、それから問題点が当然出てきまして、問題点を解決するためには、自助、共助、公助で、公助だけではできないところがございますので、共助の世界であります協定を結ばせていただくと。何かというと、ニーズがあるとあぶり出してくるといいますか、どういったところと結んでおいたほうがいいというのが精査されてくると思います。
そのように、今後はいろいろな事案を想定しまして、今、委員もおっしゃられましたように、どういったところと協定を結んでおいたほうがいいのかということを考えて進めていきたいと考えております。
来住委員
1点だけ伺います。1番のところですけども、理容生活衛生同業組合と協定を結ばれたということで、とても大事な一歩だと思います。ただ、協定をいろんな団体と結んだとしても、実効性をきちんと伴っていかなきゃいけませんので、東北の被災地に私も3回ほど美容師さんにボランティアで仮設住宅に行っていただきました。長期化する中で大変喜んでいただいたし、とても癒されるということで大事なボランティアだったなというふうに思います。
中野の場合も、もちろんおっしゃったように、避難所での対応ということになりますと、かなり長期化の中で生かされる協定かなというふうにも思います。
しかし、避難所が開設されるということは、お店そのものが被災されているという状況も想定されるわけですね。したがいまして、避難所そのものに資器材の提供をいただくと同時に、それは素人ではできませんので、当然、人的なものを伴う支援になると思うんですね。その辺の担保が、この協定そのものは組合との関係ではボランティアという形での提供が内容になっているということでしょうか。まずその1点。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
床屋の行為は有償です。それ相当の時価といいますか、そのときの一般的な価格を調べまして、何人やったということで、事後の調査結果で協議をしながらお支払いいたします。
来住委員
その点がとても大事なことかなと。商売ができないので、そういう状況の中で、東北の場合もお店がオープンしてくると、そういうボランティアもむしろ商売の妨害になりますので、自然になくなっていったというふうに聞いていますので、被災された事業者自身が直接仕事としてやっていただくには、その辺がちゃんと協定の中で盛り込まれていないと心配だなと思ったものですから、とてもいい形だというふうに思います。これは充実したものにしていただきたいというふうにお願いしておきます。
委員長
要望ですね。
来住委員
はい。
委員長
ほかにはありますか。よろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、ないようですので、以上で、本報告については終了いたします。
次に、中野区災害情報システムの構築状況と今後の予定についての報告をお願いいたします。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
続きまして、中野区災害情報システムの構築状況と今後の予定について報告をさせていただきます。(資料5)
まず、システム構築の目的でございます。
熊本地震や関東・東北豪雨等の大規模災害の教訓から、来るべき災害に備えまして、災害対応力の強化を図るため、災害対応を行う区職員による情報収集能力を高めるとともに初動対応の迅速化につながるようシステムを構築していくものでございます。
2としまして、構築事業者等です。(1)事業者は、株式会社日本アイ・ビー・エムと契約をさせていただきました。
(2)構築期間ですが、平成31年3月31日までとなっております。
(3)基本機能でございます。こちらのシステムは既に各種災害での運用実績がございますので、運用後改良を加えていることから、区市町村レベルで必要となる基本機能を有しているものとなっております。
(4)その他としまして、ただし、職員訓練等の試行結果を踏まえまして、さらに必要な改良を加えていくものとなっております。
3でシステムのコンセプトでございます。
(1)情報分析・意思決定を支援するシステムとなっております。これは災害時における意思決定権者の意思決定を支援、即時、組織横断的な情報を共有するというものでございます。
(2)ユビキタスなシステムです。災害時における中野区内の被害状況等をクラウド型のシステムを構築していることから、区職員はいつでどこでも確認でき、災害現場からスマートフォン等を通じ災害対策本部へ直接報告、アクセスが可能となっているシステムでございます。
(3)災害運用後に改良したシステム、先ほど申しましたように、日本国内で発生した地震、水害での運用後、その都度、システムの見直しを行い、改良しているものでございます。
(4)熊本地震等の教訓から得られた個別の機能を取り入れたシステムとなっております。これは避難所における避難者等の状況の管理、備蓄物資の管理、応援職員の管理等を可能としているものでございます。
4になりまして、災害情報システム化の範囲ということです。災害発生時に各種情報の発信、収集を今までは無線、電話、紙を用いて行っておりましたが、本システムを用いて対応するものであります。
主なシステム化の内容としまして、裏面をごらんいただきますと、(1)から(10)のような内容になっております。先ほど申しました災害時の情報収集・発信という業務、プラスしまして、人員の資源管理とか被害状況の管理とか、あとは救援物資と備蓄物資の受け払いによる在庫管理というのができるようになっています。もちろん避難所の避難者数等の人員の把握と状況の把握ということもできるようになっております。
そして、最後に、5としまして、今後の予定でございます。1月26日に中野区の職員震災図上訓練が行われますので、そこで試行いたします。次に2月6日には建設委員会へ報告させていただきます。
先ほどの試行を受けまして、2月と3月でシステムの修正をさらに重ねてまいります。そして平成31年4月1日、年度が変わりまして本格運用を目指しているところでございます。
委員長
ありがとうございます。
ただいまの報告で御質疑ありましたら、お願いいたします。
杉山委員
御説明ありがとうございます。
まず、アイ・ビー・エムの運用実績があるということなので、システムとしては、多分ちゃんとデュアル化されたりしていて、テストも1月から施行されるということで、もうテストフェーズだと思うんですが、無線って、結構強いじゃないですか。それ以外は物理的に電話、紙という感じなんですけど、このシステムはインターネットと電話回線、あと、モバイル通信、回線はいっぱいあるようで、実は1ルートしかなくて、インターネットから、モバイルから、スマートフォン、それ以外のデータ更新とかのルートというのは、ほかに用意されているものですか。確認させてください。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
基本的には、今、御説明いただいたとおりでございます。
杉山委員
そういうところは心配でございますが、アイ・ビー・エムを信じるとして、次の質問に行きますが、本格運用が4月1日ということで、もしかしたらランニングコストが4月1日から発生するという意味で4月1日ということになっているのかどうかというのを確認させてください。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
おっしゃるとおりでございまして、ランニングコスト、保守点検費用を要するようになっております。
杉山委員
ありがとうございます。
起こってほしくないですけど、災害はいつ起こるかわからないので、4月1日本格運用開始と書いてありますが、アイ・ビー・エムさんとの契約の内容で、その前、もし1月から4月1日までの間に何か起こった場合に、このシステムがプロトタイプであろうが使えるかどうかという契約というのは盛り込まれていらっしゃるのでしょうか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
期日というのは当然書いてありませんが、システムを構築していく中で稼働が可能になった時点で、震災等があった場合は稼動していいということで契約しております。
杉山委員
要望でございますが、多分もうほぼ使える状態であると思います。2カ月間かけてシステム修正と書いてありますが、何か起こった場合に、いまいちでも使えるような状況になっていただければなと思います。これは要望で失礼します。
小宮山委員
今の杉山委員の質問にもありましたけれども、このシステムというのは、電気なりインターネットなりが使えるという前提で動いていくものだと思います。こういったすぐれたものを使っていくのはいいんですけども、いざ電気やインターネットが使えなくなったときに、どういうバックアップ体制がとれるか、今までのアナログなやり方もある程度は残していく必要があるのではないかと思いますが、その辺の調整などはいかがでしょうか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
当然、今おっしゃられたとおりで、このシステムを入れたからといって、これに100%頼るということはもちろん考えておりません。紙ベースでの情報収集や災害時の対応も十分にできる体制は残していこうと考えております。
ひやま委員
このシステムはほかの自治体で導入している事例というのはあるんですか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
本システムは、既に東京23区でも、何区かの区で導入実績がございます。
ひやま委員
具体的にこのシステムは、例えばどこかの災害でこのような成果を上げたとか、実際どういうふうに役に立ったとか、そういった事例というか、実績というのはあるんですか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
大きな災害というと、何という定義がなかなかなんですが、具体的ですと、熊本地震とか東日本大震災等でいろいろな自治体が使用しております。そして、実績としましては、ここにありますとおり、まず避難所における避難者等の状況の把握、これが今までは紙ベースでやっていたものが、ある程度入力して、手で集計していた部分が自動集計できると、また、タイムリーな、逐次なものが見られると、また、一番は備蓄物資でございまして、先ほども御報告しましたように、受け払いが逐次わかっていますので、在庫管理というものがわかると。また、在庫管理だけではなく、品物の新しい、古いというのもデータ的にとれますので、それもできると思っております。
ひやま委員
メニューを見ると、西宮の被災者支援システムとちょっと重なっている部分もあるのかなというふうにお見受けするんですけれども、その辺は比較対象というか、それぞれの機能とか、性能とかというのを比較して、これを導入しようというふうなことになったんですか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
西宮のシステムのお話をいただきましたが、災害時の対応は、今回御報告させていただいております災害情報システムでと。その後、復興期になりまして、被災者再建になった段階で、被災者再建支援システム、そちらは西宮型を自治体がつくりましたので有名になっているんですが、阪神・淡路大震災からこれだけ時間がたっておりますので、それ以外のいろいろな会社さんが構築して製品となって、いろいろな災害でもう既に使われているという時代になっております。
実は、この後の報告とあわせまして、まだ報告できないんですが、今、申し上げました被災者再建支援システムも構築、導入をやっているところでございます。そのときは、今、委員がおっしゃられましたように、きちんと精査して、すみ分けして、西宮型一本でいけるように見えるんですが、西宮型は足りない部分もございますので、この二つをもって相互に互換して、十分に対応できると考えております。
ひやま委員
西宮のほうは、たしか導入コストというのがほとんどかからないというふうに記憶しているんですけれども、こちらのアイ・ビー・エムさんのシステムは、コストというのはどれくらいかかるんですか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
もちろん契約金額はあるんですが、まだ構築期間でありますので、最終的な金額となりますと、ランニングコストも何百万円単位でかかるというのだけは御報告させていただきます。
ひやま委員
例えば熊本地震で対応に当たった職員さんの話とかを聞いても、訓練がとにかく大事だというふうなことをおっしゃっていました。このシステムをせっかく入れても、実際に訓練で運用するようなトレーニングをしていかないと、せっかく導入してももったいないと思いますので、ぜひその辺は職員さんの中でしっかりと訓練をやっていただきたいというふうに要望しておきます。
日野委員
今後の予定のところで、まず1月26日に図上訓練で試行とありまして、その後、2月から3月でシステム修正とあるんですけど、まず1月26日の図上訓練で試行するというのは、この時点では、基本的な機能というか、中野区としてカスタマイズされたものでやるのではなくて、システム的にパッケージでできてきたものを図上訓練で試行する、そこで出た区として独自でやらなきゃいけないものを2月、3月で修正するというようなイメージなのでしょうか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
既に今の段階で中野区の地域特性に合わせたり、事情に即したものにカスタマイズしたものでございます。さらにということであります。
日野委員
そうすると、2月から3月のシステム修正はどういった修正がされるんですか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
今のところ、まだ試行して皆さんからの要望をもらっていないので、我々としましては、開発主管の分野としまして、最高のものができていると思っております。
ただ、いろいろな方のお立場で使っていただくと、多角的な御意見をいただけると思いますので、今後、いただいたものに関してカスタマイズ、新しく更新していこうと考えております。
日野委員
どういった修正が入るかわからないけど、システム修正の期間というのは、2月から3月の2カ月でできるということで見ているわけですよね。本格運用開始は4月1日というのは変わらないんですよね。特にこの期間で十分にできるものなのでしょう。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
おっしゃられたとおり、十分できると考えております。
内野委員
これは区のシステムになるわけですよね。そうすると、災害のときに警察や消防や自衛隊といった人たちとの共有を図るものではなく、区内の情報を把握するためだけのものという理解でいいですか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
システム的なデータの配線のつながりというのは、警察や消防とはございません。ただ、災害時には災害対策本部に、それぞれ警察からは2署、中野警察、野方警察から、消防も中野消防、野方消防から計4名の方が連絡要員という形で中野区の災害対策本部に参画いたしますので、人員を介して、先ほど申しました無線だとか、電話だとか、ファクスの紙ベースでの情報交換、やりとりというのは引き続きやってまいります。
委員長
他にはよろしいですね。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で御報告については終了いたします。
次に、土砂災害防止法に基づく基礎調査結果の公表についての報告をお願いいたします。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
土砂災害防止法に基づく基礎調査結果の公表についてを報告させていただきます。(資料6)
東京都では、がけ崩れなどの土砂災害から都民の生命を守るため、土砂災害防止法に基づきまして、土砂災害の警戒区域等の指定の前段といたしまして、基礎調査を実施しているところです。
今回、同法律に基づきまして、2区、文京区と渋谷区、あと、6市において基礎調査の結果が公表されたところでございます。
この中で、渋谷区本町三丁目の一部が土砂災害警戒区域及び土砂災害特別警戒区域に指定予定となりまして、これに伴いまして、中野区の弥生町一丁目の一部が当該区域に含まれることから、次のとおり報告をさせていただきます。
1としまして、基礎調査結果です。
(1)公表日等でございます。平成30年12月26日、東京都がプレス発表いたしました。同時に東京都の建設局のホームページでの公開もしております。そして、中野区のほうにも紙ベースでこのデータが今のところ来ている状況でございまして、8階の災害対策担当、防災分野の窓口で基礎調査結果の資料の閲覧をさせていただいているところでございます。
(2)としまして、今回の調査結果、こちらは先ほど申しましたように、2区、6市あったんですが、渋谷区のみの掲載をさせていただいております。渋谷区内の各々の所在地の部分がございます。全体的には土砂災害警戒区域が11、内数としまして、9つがもう一つ上の土砂災害特別警戒区域に指定されたところでございます。
下の航空地図と街区の地図をごらんいただきたいと思います。具体的に中野区にかかわるところはどこかということなんですが、左側の航空地図で山手通りがあると思います。そして、川は神田川でございます。中野区と渋谷区と、航空地図の右側が新宿になるんですが、3区が合わさるような部分でございます。中野区としましては、一番南側の地域であります。そして、渋谷区から神田川に向かってだんだん土地が低くなる部分でございます。がけ上が渋谷区側、がけ下が中野区側になるということで御理解をいただきたいと思います。
右側の実際の街区の地図をごらんいただきたいと思います。こちらは今回、東京都が発表しました、紙ベースで提供いただいた資料をデータ化したものでございます。
数字で1、2、3とございますが、赤い線のエリアが土砂災害特別警戒区域で若干かかっている部分でございます。現在の実際の住宅の状況を確認しますと、実は数字の2と3のおうちはあるんですが、真ん中の挟まれている部分は駐車場になっています。また、道路から見て奥になる家の形も見えるんですが、ここも駐車場になっています。東京都さんが調査を契約した段階での地図を使っておりますので、実際の今の住宅事情とは若干変わっている状況でございます。
では、裏面をごらんいただきたいと思います。
2の中野区の区域指定箇所ということで、中野区は平成29年7月に基礎調査発表を受けまして、平成30年1月に実際、知事のほうから土砂災害警戒区域等に指定されたところでございます。そのときは、総数で土砂災害が20、また、内数で特別警戒区域が10個であったんですが、今回の弥生町三丁目の部分を、一丁目を含めまして、それぞれ一つずつプラスになりまして、21と11になっているところでございます。
3としまして、今後の予定です。平成31年6月に住民説明会を開催するそうです。こちらは東京都が主催で、該当する地権者の方等々には1件ずつ開催の連絡がいくと。中野区でもやった場合は同じでした。7月までに東京都から区長あてに照会が来まして、区長からこの指定に関する意見の回答をする予定になっています。最終的に9月以降に東京都が指定の手続・公示ということで決定となります。そうなりますと、今もやっておりますが、東京都の建設局、今度は中野区のほうにもデータでまいりまして、区のホームページにも公開をさせていただくと、そして、引き続き窓口のほうでは紙ベースの閲覧をやるという予定になっております。
委員長
ただいまの報告で御質疑ありましたら、お願いします。
むとう委員
危険なエリアということがこういうふうに調査の結果わかったわけですけれども、これは個人のお宅の場合がほとんどだと思うんですが、わかった段階で具体的に改善策というのはどういうふうにとられるのでしょうか。全く個人の所有者に委ねちゃうものなのでしょうか。その辺を詳しく教えてください。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
まずは結論から申しますと、個人に委ねるということでございます。今、委員が危惧されたところは、昨年、我が中野区での説明会のときにも各個人の皆様から東京都に対して同じ質問が出ておりました。東京都のお答えを伝えさせていただきますと、土砂災害防止法の改正により、知事の責務として、危険な地域であるということをお知らせしろよ、というところまでが法律の範囲であると。そしてがけ上、がけ下の方々に何をやれというものは法律には含まれていないという回答を東京都はしておりました。そのとおりでございます。
むとう委員
じゃ、その法律を区としては区独自に何か補っていこうということはないんでしょうか。そのお宅だけの問題にとどまらないわけですから、困るわけですので、被害が広範になっていってしまうわけですから、その法律は法律、それは法律の不備ですよね、はっきり言って。だから、災害を防ぐために、区として、区独自の補う手だてというのは考えられているのでしょうか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
当然、区も放っておくわけでございませんで、既にやっておりますところが土砂災害の地域に指定されたものでハザードマップを作成しまして、黄色い土砂災害の警戒区域、赤より黄色が広くなりますので、黄色いエリアに指定されたおうちには全戸配布いたしました。また、窓口でも配布しておりますし、周知徹底も図っているところです。かつ、風水害、台風等のときに指定された箇所がわかっておりますので、もちろん事前に確認に回るという作業もやっております。そして少しでも危険な状況が察知できた場合は、該当するお宅に周知する計画といいますか、実際やっております。
むとう委員
それぐらいはやって当然かなと申しわけないけど、思うんですけれども、そうじゃなくて、具体的に災害を防ぐために、災害にならない前に、危険だよとわかっていても、直すのは個人で相当負担がかかって、なかなか経済的にできないという事情が多くあるかと思うんですよね。だから、例えば補助金を出すだとか、区が補強するにはどうしたらいいのかとか、相談に乗るとか、補強する際に幾らか補助金を出すだとか、そういう動きがないとなかなか進まないんじゃないかと思うんですけれども、今回1カ所ふえたんだけれども、箇所指定が行われてから、件数というのはふえる一方なんでしょうか。それとも直されて減っているのでしょうか。直して減っていかなきゃいけないわけじゃないですか。そのためにどうするかという具体的なことをお伺いしたいんですけど。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
防災担当のほうからお話できる範囲でということになってしまいますが、まず部分的にはお答えできるので、こういった指定の地域がふえているのか減っているのかというところでございますが、家を建て直したり地域の開発があったりしたときに、実は擁壁という壁の処理で、コンクリートのきちんとした擁壁で処理をしていますと、壁があったとしても指定から除外されております。そういったことがあるように、まちの生まれ変わりというんでしょうか、移り変わりというんでしょうか、先ほど申しましたように、建て直しをしたり、開発行為があったときに、がけに指定された方はもちろん自費になるんですが、やっていただくと指定地域は減っていくという傾向にございます。
むとう委員
そういう機会で改善されることはわかるんですが、実際にはそういう機会というのはそんなに多くはないと思うんですが、ここ近年、この数は減っているんですか。ふえているんですか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
土砂災害防止法が改正されまして、知事の責務で調査してこういった結果を発表しろというのが、平成29年6月19日の法令改正で生まれたといいますか、やらなければいけない責務になりましたので、前と比べてふえた等というのは、まだ時期が短いので、はっきりとはまだ傾向が見られる期間ではないとお答えさせていただきます。
むとう委員
一つ前に質問したことにお答えがないんですけれども、区がその部分はここで答えられないということなんでしょうかね。大きな開発や建てかえのときにはそういう手だて、御自身のおうちも安全じゃなきゃ困るから、コンクリートでどうのということをやっていくことだと思うんですけれども、そういうチャンスがないまま、どんどん悪化していく場合もあるわけで、災害が起きる前に防がなければいけないということで、区がハザードマップ程度のことではなくて、独自にそうならない具体的な手だてというのは担当では考えられていないということでしょうか。
安田都市基盤部副参事(都市計画担当)
一般的なお話になってしまうんですけれども、先ほど言いましたように、危険な場所を知っていただくというのがまず前提で、その場所において例えば宅地造成とか開発する場合には、例えば開発許可等に該当する場合には安全にするように、実際に幾つかの場所でそういった相談がありまして、いわゆるレッドゾーンで安全な地盤をつくっていくように指導はしております。
さらに、全体の話になると、防災ということであると、例えばブロック塀や擁壁が危ないところを全体的に見ていくのと同じように、こういったがけの場所で危険な場所かということも当然調査していくことになっておりますので、そういう中で、個人の資産をどこまで要求できるかというのはまた別問題ですけれども、例えばいろいろな開発事業で補助金とか入ってくる場合にそういったことができるのかどうかも含めて対応していきたいというふうに考えております。
委員長
ありがとうございます。よろしいですか、むとう委員。
むとう委員
はい。
委員長
なかなかそれ以上は難しいですので。
ほかにありますか。よろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、ただいまの報告は以上で終了いたします。
その他で報告は何かございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、その他でないので、以上で所管事項の報告を終了いたします。
審査日程のその他に入ります。
委員会を暫時休憩いたします。
(午前11時17分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午前11時19分)
では、次回の委員会は、2月4日(月)、午前9時30分から当委員会室において開会することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、そのように決定いたします。
以上で本日予定した日程は終了いたしますが、各委員、理事者から何か発言ございますか。
小林委員
1点、お願いというか、御提案なんですけども、当特別委員会は、次回は視察ですよね。その次も定例会中にこれをまとめていかなければならないと思うんですけれども、ここまでの中で議論してきたこと、神戸にも視察に行ってきましたし、来年度、新しい区の組織についても聞いていますし、今後、消防、警察、自衛隊等との連携もあるでしょうし、それから、地域防災計画についても新たな改定が行われていくと思うんですけども、今後のことについての、特別委員会の調査のまとめ方、方向というものについて議論をしていただきたいというか、確認をしていただきたいというか、行っていただきたいと思うんですけど、いかがでしょうか。
委員長
ありがとうございます。
では、ちょっと休憩させていただいてよろしいでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、休憩いたします。
(午前11時21分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午前11時26分)
私からのお返事になりますけど、小林委員から提案いただきました防災対策調査特別委員会の最終段階のまとめにおいては、御自分たちが経験してきたことを踏まえながら、意見、または希望、要望等々を2月4日の次の委員会までに、書記さんのほうに御自分たちのまとめを書いてきて提出をしていただきたい、それを最終段階のまとめに反映させていただきたいということで、皆さん、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、そのようにさせていただきます。
よろしいですか、小林委員。
小林委員
はい。
委員長
では、お願いいたします。
ほかにありますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、なければ、以上で本日の防災対策調査特別委員会を散会いたします。
(午前11時27分)