平成31年02月20日中野区議会本会議(第1回定例会)の会議録 1.平成31年(2019年)2月20日、中野区議会議事堂において開会された。 1.出席議員(39名) 1番 加 藤 たくま 2番 若 林 しげお 3番 日 野 たかし 4番 杉 山 司 5番 ひやま 隆 6番 山 本 たかし 7番 渡 辺 たけし 8番 細 野 かよこ 9番 羽 鳥 だいすけ 10番 いでい 良 輔 11番 高 橋 かずちか 12番 内 川 和 久 13番 木 村 広 一 14番 甲 田 ゆり子 15番 小 林 ぜんいち 16番 中 村 延 子 17番 内 野 大三郎 18番 小宮山 たかし 19番 広 川 まさのり 20番 欠 員 22番 北 原 ともあき 23番 伊 東 しんじ 24番 平 山 英 明 25番 南 かつひこ 26番 白 井 ひでふみ 27番 森 たかゆき 28番 いながき じゅん子 29番 石 坂 わたる 30番 小 杉 一 男 31番 い さ 哲 郎 32番 大 内 しんご 33番 高 橋 ちあき 35番 篠 国 昭 36番 小 林 秀 明 37番 久 保 り か 38番 酒 井 たくや 39番 近 藤 さえ子 40番 むとう 有 子 41番 長 沢 和 彦 42番 来 住 和 行 1.欠席議員(2名) 21番 佐 野 れいじ 34番 伊 藤 正 信 1.出席説明員 中 野 区 長 酒 井 直 人 副 区 長 白 土 純 副 区 長 横 山 克 人 教 育 長 入 野 貴美子 政 策 室 長 朝 井 めぐみ 経営室長、新区役所整備担当部長 髙 橋 信 一 都市政策推進室長 奈 良 浩 二 地域支えあい推進室長 野 村 建 樹 区民サービス管理部長 上 村 晃 一 子ども教育部長、教育委員会事務局次長 戸 辺 眞 健康福祉部長 小 田 史 子 保 健 所 長 向 山 晴 子 環 境 部 長 岩 浅 英 樹 地域まちづくり推進部長 角 秀 行 都市基盤部長 豊 川 士 朗 政策室副参事(企画担当) 杉 本 兼太郎 経営室副参事(経営担当) 石 濱 良 行 選挙管理委員会委員長 佐 伯 利 昭 1.本会の書記は下記のとおりである。 事 務 局 長 吉 村 恒 治 事務局次長 古 本 正 士 議事調査担当係長 鳥 居 誠 書 記 立 川 衛 書 記 若 見 元 彦 書 記 井 田 裕 之 書 記 冨士縄 篤 書 記 野 村 理 志 書 記 鎌 形 聡 美 書 記 遠 藤 良 太 書 記 松 丸 晃 大 書 記 古 谷 友里香 書 記 吉 田 光 洋 書 記 有 明 健 人
議事日程(平成31年(2019年)2月20日午後1時開議) 日程第1 第1号議案 平成30年度中野区一般会計補正予算 第2号議案 平成30年度中野区国民健康保険事業特別会計補正予算 第3号議案 平成30年度中野区後期高齢者医療特別会計補正予算 第4号議案 平成30年度中野区介護保険特別会計補正予算 第15号議案 みなみの小学校校舎新築工事請負契約 第28号議案 美鳩小学校校舎新築工事請負契約 第29号議案 中野第一小学校校舎新築工事等請負契約 日程第2 第5号議案 平成31年度中野区一般会計予算 第6号議案 平成31年度中野区用地特別会計予算 第7号議案 平成31年度中野区国民健康保険事業特別会計予算 第8号議案 平成31年度中野区後期高齢者医療特別会計予算 第9号議案 平成31年度中野区介護保険特別会計予算
午後1時00分開議 ○副議長(南かつひこ) 定足数に達しましたので、本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元の議事日程表のとおりでありますので、さよう御了承願います。 この際申し上げます。伊藤正信議員から質問を取りやめたいとの申し出があり、これを承認いたしましたので、さよう御了承願います。 昨日の会議に引き続き、一般質問を続行いたします。
中野区議会議員 中 村 延 子 1 児童虐待防止対策について 2 子育て先進区について 3 多文化共生について 4 行政評価について 5 中野区議会議員選挙について 6 その他
○副議長(南かつひこ)初めに、中村延子議員。 〔中村延子議員登壇〕 ○16番(中村延子) 平成31年第1回定例会に当たり、立憲民主議員団の立場から一般質問を行います。 質問は通告のとおりです。その他はございません。 まず、児童虐待防止対策について伺います。 昨年3月に発生した目黒女児虐待死事件は、日本中に大きな衝撃を与えました。ところが、児童虐待防止に向け、国や東京都でも取り組んでいる最中に、またも悲しい事件が千葉県野田市で起きてしまいました。再来年の児童相談所設置に向けて、中野区も児童虐待防止施策に更に取り組んでいかなければと改めて強く感じています。 国では、これまでの専門職に加えて、2022年から全ての児童相談所に弁護士、医師、保健師を配置する方向で検討を進めています。自民党内には、常勤弁護士の配置を義務化すべきだとの声も根強くあるとの報道もありました。しかしながら、児童虐待に精通する弁護士は全国でも人数が限られており、国が常勤弁護士を義務化した場合、児童相談所設置の自治体で人材の奪い合いになることが考えられます。常勤の弁護士配置は、児童相談所職員との連携が密になるというメリットがありますが、弁護士がひとりで抱えるリスクや、案件が少ないときの効率、人材の確保など課題があります。 愛知県では、児童相談所の外にいる専門家として、弁護団への委託としているため、弁護士同士の連携につながり、個々の弁護士の負担軽減にもなっているそうです。非常勤でも交代の当番制などでいつでも電話で相談ができる体制を整えておくことが事案の早期解決につながると考えます。 まず、児童相談所への弁護士配置についてどのように考えているのか、区の見解を伺います。 今後の配置計画、確保策についても、あわせてお答えください。 野田市の事件では、親支援の在り方が問われたと感じています。栗原心愛さんの母親も、父親からDVを受けていたと報道されています。母子は、2009年9月に糸満市に転入し、2011年10月に父親と離婚したものの、父親は心愛さんとの面会交流を求め、そのうちに第二子を妊娠、2017年2月に再婚し同居、次女を出産したと伝えられています。 実際、2017年7月には、市の窓口に母親の親族からDV相談が寄せられています。この事件で浮き彫りになったのは、母親支援の重要性だと感じます。 現在、中野区では、ドメスティックバイオレンスについては、婦人相談で受け付けています。DVの被害者に子どもがいる際の児童相談所や子ども家庭支援センターとの連携はどのように対応しているのでしょうか、伺います。 目黒区の事件も野田市の事件も、他自治体との連携や関係各所との連携ができていなかったことにより、被害の深刻化に至りました。区が児童相談所を設置することにより、これまでよりもDV案件での連携はとりやすくなると感じます。しかし、引っ越しの多い東京都内での連携は、極めて重要にもなります。改めて、こういった事案を絶対に出してはいけないという、区の決意を伺います。 児童相談所防止対策を考える際に、忘れていけないのが性教育です。虐待予防の一番の上流、川上の部分は、予期せぬ妊娠を避けることです。虐待で死亡率が一番高いのはゼロ歳ゼロ日、つまり生まれたてです。どうやったら子どもができるのか、正しい知識をみんなが知る必要がありますが、自然に学ぶわけではありません。今はタブレットやインターネットの普及により、幼児の段階から不適切な動画などにさらされる機会がある現代は、昔と違って正確な知識を早い時期から教える必要があります。寝た子を起こすなという考え方もありますが、正確な知識を教えられた子どものほうが性行動の開始時期が遅くなるという調査結果もあります。 保護者が子どもに対して正確に教えられるように、保護者が学べる場をつくるべきだと考えますが、見解を伺います。 更に、どのようなライフプランをつくっていくか、子どもを持つのか持たないのか、いつ何人持つかなど自分自身で選択をする、「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ」、性と生殖に関する健康・権利を啓発していくことはとても重要です。そのため、保護者だけでなく、一般区民への一層の啓発事業に取り組むべきだと考えますが、見解を伺います。 学校での性教育に関しては、現在、東京都が手引きの改訂作業を行っています。先日、都立中高一貫学校の南多摩中等教育学校で、3年生に向けて外部講師による性教育のモデル事業が行われました。現在の中学校向けの学習指導要領では、中学校で妊娠や出産について触れるものの、性交については説明しないことになっています。 一方で、厚労省の2017年調査で、同年度に人工妊娠中絶をした15歳以下の女性は全国で736人いることがわかっており、現実と教育内容に乖離が如実にあらわれています。現状を見直すことは非常に重要だと考えており、東京都のモデル授業の内容や示された改訂方針は歓迎すべきものです。秋田県では、専門家による性教育を行った10年間で、人工妊娠中絶が大幅に減ったという成功例もあります。今後の性教育の意義について、区の見解を伺います。 正しい性教育は、児童虐待や予期せぬ妊娠を防ぐだけにとどまらず、人間の尊厳や相手の尊重についての理解、DV防止や貧困対策にもつながります。しっかりと取り組んでいただくことをお願いし、次の質問に移ります。 次に、子育て先進区について、主に子育てしやすい環境整備について伺います。 まず、災害対策としての母乳育児支援、授乳室の整備について伺います。 母乳育児のメリットは、いざというときに道具なしでも子どもに食料をあげられることです。災害時に、全ての母子にミルクと水とガスボンベと消毒用の道具を届けられなくても、子どもが生き延びることが可能となります。これは母乳育児を推奨するもので、ミルクでの育児を否定するものではありません。 母乳で育てている人に授乳についての悩みを複数回答で聞いたところ、約6人に1人が、「母乳を出すためには赤ちゃんが飲みたいときに飲める環境が大事なのにもかかわらず、外出の際に授乳できる場所がないこと」が悩みであると回答しています。母乳育児が軌道に乗るまでには様々なハードルがありますが、そうしたハードルを乗り越えても、さて外出をしようとすると、授乳できる場所は限られています。 中野区では、例えば15の区民活動センターでは、専用の授乳室があるのは南中野の1カ所のみです。また、専用の授乳室がある施設でも、授乳室の中は狭くて、荷物をかけたり置く場所がなかったり、椅子が一つとマットレスがないベビーベッドが一つしかないといったところもあります。母乳をあげる期間はそんなに長くないため、母親からの要望はなかなか区に伝わりづらいかもしれませんが、授乳室のニーズは決して低くはないはずです。無償でボックス型の授乳室を自治体に提供してくれるサービスもありますし、これから建て替えや改修をする施設にはもちろんのこと、ほかの施設についても、母乳育児サポートとして授乳室の整備を進めるべきと考えますが、区の見解をお聞かせください。 共働き家庭が増えている中では、男性が育児しやすい環境を整えることも公共の責務だと考えますが、区役所の男性トイレでおむつ替えシートが設置されているのは、子ども家庭支援センターがある3階のトイレのみで、1階のだれでもトイレと合わせると2カ所のみです。区の施設の中には、男性がおむつ替えをできる場所がないところも存在します。建て替えがない施設も含め、今後計画的に整備をしていく必要があると考えます。区の見解をお聞かせください。 現在、施設整備の際に、ユニバーサルデザインの視点でのチェックリストはあるそうですが、子育て先進区を目指す我が区だからこそ、子育てしやすい設備の観点も含めて施設整備や改修を進めるべきだと考えますが、いかがでしょうか。伺いまして、この項の質問を終わります。 次に、多文化共生施策について伺います。 中野区では、10年前の平成21年では、外国人人口が1万2,034人だったのに対し、平成30年では1万8,697人となるなど、55%も増加をしています。今後は、外国人来街者も、それ以上に増えていくことが予想されています。 昨年12月8日、参院本会議で出入国管理法の改正案が可決されました。現在、技能実習生制度により日本で働く外国人労働者は26万人程度と推定されていますが、今回新設される特定技能制度を通じて、2019年から5年間にわたり、外国人労働者を最大で累計35万人を追加で受け入れる計画です。 この法案は、業種どころか、受け入れの規模、人数についても何も決まっておらず、法案が通過してから省令で決めるという、事実上白紙委任であることや、技能実習生として入国した外国人労働者の低賃金と長時間労働問題を解決しないまま、追加で外国人労働者の流入を拡大するという問題点があります。 一方で、4月から改正入管法が施行されることを受け、自治体も対策をとらなければいけない状況に変わりはありません。また、その影響は、都市部に集中する可能性も大きいと感じています。 まず、中野区では、改正入管法により外国人の流入人口にどれくらいの影響が出ると見込んでいるのか、見解をお示しください。 区長は施政方針説明の中で、多文化共生についても触れられています。多文化共生を推進する意義をどう捉えているのか、お伺いをいたします。 中野区では、日本語が話せない児童・生徒が学校に入ってきた際に、現在は中野区国際交流協会から通訳者を派遣し、対応をしているところです。また、国際交流協会での日本語クラスも実施をしています。少ない人数であれば対応ができているかもしれませんが、今後、コミュニケーションに支障のある子どもが増えると、授業として成り立たなくなってしまう可能性があります。 名古屋市では、日本語指導が必要な児童・生徒が多数在籍する小・中学校へは、教員や非常勤講師を派遣し、子どもたちの早期学校への適用を図っています。外国人人口がふえれば、おのずと学校の中にも外国人児童・生徒が増えることが予想されます。実際に、一部の学校では外国人児童・生徒の数が増えていることも聞いています。早期に対策をとる必要があると考えますが、見解をお聞かせください。 外国籍の方々、日本語を母国語としない方々との共生で一番不安に感じられるところは、生活面や災害時や緊急時の対応です。地域防災計画では、中野区国際交流協会により、区及びボランティア本部と協力し、外国人被災者に対する情報提供、語学ボランティアの募集、派遣に係る調整を行うこととなっています。 一方で、総合防災訓練には、中野区国際交流協会の方々は参加をされているものの、外国人住民の参加はほとんどありません。地域によっては、外国人人口の伸び率がほかの地域よりも多いところがあります。こういった地域を中心に、モデル事業として、お住まいの外国人を対象とした防災訓練を実施するなど、今後増大する外国人人口に対する備えをしていくべきと考えますが、御見解をお聞かせください。 現在、中野区では、区内在住の外国人対応は中野区国際交流協会に委託をされて実施されているものが多いですが、外国人人口が増大する中で、その体制にも限界があると感じます。これまで、区は明治大学国際日本学部と多文化共生フォーラムを共催するなどしてきています。留学生からの提言を受け取り、施策への反映、検討は行っているかと思いますが、具体的な内容にまでは至っていません。 11月25日に明治大学国際日本学部10周年記念に行われたダイバーシティフォーラムに参加をしました。区長も講演をされていましたが、行政、企業、大学から、それぞれの立場での講演がありました。その中でも、具体的な産学公連携の提案もありました。多様な人々がお互いに理解し、認め、受け入れ、生かし合うダイバーシティーインクルージョンの考え方を取り入れた、多様な人材が活躍するための取り組みを具体的に産学公連携で進めていくべきと考えますが、区の見解をお聞かせください。 今後、文化や宗教が違う多様な住民が増えていく中で、住んでいる誰しもの不安を一つひとつ取り除いていくことが行政の役割だと感じます。また、そこが暮らしやすいまち、来てよかったと思っていただけることで、将来的なリピーターにもつながります。 逆に、中野に来て嫌な経験をした場合は、その方々は戻ってくることはありません。誰もが安心して暮らせるダイバーシティーインクルージョンのまち、中野を目指して取り組んでいっていただくことをお願いし、この項の質問を終わります。 次に、行政評価について伺います。 区長は、施政方針説明の中で、行政評価の結果を踏まえて事業のスクラップ・アンド・ビルドに取り組めるよう、行政評価制度を抜本的に見直してまいりますとおっしゃいました。 平成13年からスタートしている今の行政評価制度は、幾度と見直しを重ね、非常に複雑な制度になっています。私たち会派も抜本的な見直し時期に来ているのではないかと考えており、この方向性については歓迎するものです。これまでの行政評価は、実際に事業の見直しにはなかなかつながることはありませんでした。個別の事務事業の点検をし、区の施策の方向性に沿ったものになっているのか、なっていないのであれば、事業を見直し、もしくは廃止していくような方法で行政評価を行っていくべきと考えますが、区の見解をお示しください。 しかしながら、今の行政評価は目標と成果によるものになっており、転換が難しい部分もあると考えます。今後、新たな行政評価制度への移行をどのように進めていくのか、見解をお聞かせください。 行政評価制度の見直しで忘れていけないのは、職員の稼働の観点です。これまでの行政評価は、それぞれの職員に大きな負担となっていたと伺っています。その軽減を図り、その分の職員の皆さんの稼働を区民サービスに使うという考え方は不可欠だと考えますが、いかがでしょうか。 また、目標の設定時から外部の目を入れていくべきだと考えます。区の見解をお伺いいたします。 最後に、選挙について伺います。 ことしは12年に1回、統一地方選挙と参議院選挙が重なる選挙イヤーとなります。衆参同時選挙もささやかれるなど、選挙管理委員会の皆さんにとっては大変な1年になることと思いますが、公正公平な選挙執行のために御尽力をいただきたいと思います。 まず初めに、若年層の投票率向上について伺います。 中野区でも、平成28年度から3年間で全ての中学校において主権者教育、模擬選挙が実施をされています。まず、その効果をどのように評価しているのか、伺います。 また、3年間が終わるところですが、来年度からはどのように行っていくのか、お示しください。 成人のつどいでも、選挙に関するアンケートを行っていますが、選挙管理委員会としてどのように活用されているのか、伺います。 次に、期日前投票所について伺います。 中野区内では、区役所を含め6カ所で期日前投票が行えます。最近の選挙の傾向では、期日前投票の割合が3割を超えるなど、多くの方が利用をされており、その半数近くは区役所を利用されています。特に、平成29年10月執行の衆議院選挙最終日は、翌日の投票日に台風が上陸する予報だったこともあり、多くの方々が区役所で期日前投票されており、その列は途切れることがなかったことを記憶しています。また、その衆議院選挙から区割りが変更となり、中野区も7区と10区に分かれ、区役所での期日前投票所の設置もスペースの確保が難しい状況でした。 ことし行われる二つの選挙においても、期日前投票は多い傾向が続くことが予想されます。人員の配置や期日前投票所設置場所の工夫など、スムーズで公正公平な選挙執行のために検討すべきと考えますが、御見解をお伺いいたします。 以上で私の全ての質問を終わります。ありがとうございました。 〔区長酒井直人登壇〕 ○区長(酒井直人) 中村議員の御質問にお答えいたします。 1点目、児童虐待防止対策について。児童相談所への弁護士の配置についての御質問です。 児童相談所においては、措置等の法的権限を行使する中で、弁護士の知見を要する機会が多く発生することとなります。そのため、児童虐待に係る一定の専門性を有する方に日常的に相談ができる体制を継続的に確保する必要があると考えております。 子どもや家庭をめぐる課題が複雑化する中、法的な知見を踏まえたケース対応の必要性は高まっており、子ども家庭支援センターにおいても、次年度より非常勤弁護士を配置する予定でございます。 児童相談所における弁護士の具体的な配置の在り方や確保策については、次年度からの非常勤弁護士の活用実態や国の議論等を踏まえ、検討してまいります。 次に、DVの被害者に子どもがいる場合の対応でございます。 婦人相談において受け付けたDV被害者に子どもがいる場合には、婦人相談員と子ども家庭支援センターが合同でケース会議を開催するなど、連携して当事者が置かれている生活や心身の状況の把握に努めるとともに、当事者の意向も踏まえ、児童相談所、警察、医療機関、学校、すこやか福祉センター等の関係機関と調整を図り、状況に応じた総合的な支援を行っております。 次に、野田市のDV案件を受けた児相設置に向けた決意でございます。 DV被害の事案については、緊急性の高いものや事情が複雑で様々な観点から支援方針の検討が必要なものが少なくないと認識しております。野田市の事例も、父親から母親へのDVに加えて、子どもへの虐待が行われたと報道されているところでございます。DVの被害者とその子どもの安全・安心を確保することを第一に、当事者の状況に応じて、他の自治体を含め、関係機関がすき間のない連携を迅速、的確に行っていくことが重要であると考えております。 区が児童相談所を設置する意義の一つは、身近な地域で関係機関連携が密に図れる点であり、こうした強みを最大限生かして、DVや児童虐待に苦しむ家庭の根絶に努めてまいりたいと思います。 次に、保護者が性知識を学ぶことについての御質問です。 子どもに一番身近な保護者が正しい性知識を身につけていることは、適切な養育や性的虐待の未然防止において重要なことであると考えております。子ども家庭支援センターでは、要保護児童対策地域協議会において、保護者と接する機会が多い学校や幼稚園、保育所等の職員に対して、性的虐待の防止に向けて、虐待事例を通じて具体的な対応を指導しているところでございます。こうした取り組みに加えて、保育所等の関係機関が保護者に性に関する正しい知識、認識を持たせ、適切な養育ができるよう、関係機関への支援を充実強化してまいります。 次に、性と生殖に関する健康・権利の啓発についてでございます。 区は、若年層への妊娠、出産を通じてのライフプラン講座を実施し、若年層を中心に妊娠の仕組みや年齢の関係をはじめとして、性感染症や危ない性情報への対応など、性に関する啓発事業を行っております。これまでも保護者やスポーツコミュニティプラザ利用者の参加も得て実施しているところではございますが、地域で開催している講座とのタイアップ等、保護者や一般区民の方が参加しやすくなるような工夫を検討してまいります。 次に、子育て先進区についての項で、区の施設における授乳室の整備についてでございます。 授乳室については、これまで子ども施設を中心に整備を行いつつ、区民活動センターや文化・スポーツ施設などについても、改修などの機会を捉えて整備を進めてまいりました。今後は更に整備を進めてまいります。 次に、男性がおむつ替えできる環境の整備についてでございます。 男性がおむつ替えできる環境については、子ども施設を中心に整備を進めるとともに、だれでもトイレの整備や改修等を行う際に、おむつ替えシートの設置を行ってきました。今後、利用状況やニーズなどを把握しながら、男性もおむつ替えしやすい設備の拡充を図ってまいります。 次に、子育てしやすい環境の観点を持った施設整備改修についてでございます。 昨年12月に公表した中野区ユニバーサルデザイン推進計画素案では、利用しやすく配慮された区有施設づくりの取り組みとして、トイレなど、建物の用途や利用者の状況等により、特に配慮が必要な設備等については、区として基本的な考え方などを定め、整備や改修を進めるとしております。この取り組みには、授乳室の整備やおむつ替えの環境など、子育てしやすい環境の整備についても想定しており、区として取り組みを進めてまいります。 次に、多文化共生についての質問で、外国人の流入人口でございます。 国は、出入国管理法の改正によって5年間で最大35万人の外国人労働者の受け入れ拡大を図るとしておりますが、区の外国人住民の増加は見込んではおりますが、中野区への具体的な転入人数は、推計は現在しておりません。 次に、多文化共生を推進する意義と産学公連携の推進でございます。 多文化共生を推進する意義は、グローバル化が急速に進展する中にあって、国籍を超えてお互いの文化的違いを認め合い、多様な人々がお互いに尊重し合い、地域社会の構成員としてともに生きていくことであると考えております。 これまで区や中野区国際交流協会が行ってきた日本語教育などの外国人支援や、国際交流事業、多言語化への取り組みに加えて、大学や企業などと連携して、多様な人材が区で活躍するための新たな取り組みについても推進してまいります。 次に、在住外国人を対象とした防災訓練の実施についてでございます。 今後も、区が将来にわたって魅力ある自治体であり続けるため、関係機関と連携、協力し、在住外国人を対象とした防災訓練を実施するなど、防災力の向上に努めていきたいと考えております。 次に、行政評価についての項目で、まず行政評価制度の見直しについてでございます。 現在の行政評価は、区政目標体系の部、分野、施策を評価の単位としており、個々の事業の課題を浮き彫りにするという面では課題があったと考えております。今後は、個別事業について、その意義をわかりやすくするなど、評価を明確にしていくことが必要であると考えております。事業の効果をきめ細かく分析、評価し、課題を浮き彫りにして、スクラップ・アンド・ビルドにつなげられる手順と手法を検討し、新たな行政評価制度に早期に移行したいと考えているところであります。 また、行政評価に多くの時間を費やしているという指摘についても、外部評価委員等からも寄せられているところでありまして、事業の改善につながるよう、評価の精度を上げるだけでなく、効率的な仕組みに改め、労力と時間を別のサービスに注力するという考え方も必要だと考えております。 次に、目標設定時の外部チェックについてでございます。 区政目標については、区が進める方向性に沿って、各担当が責任を持って適切に設定することが必要であり、これまでも行政評価において、外部評価の指摘を踏まえて設定してきたところでございます。行政評価手法の見直しに合わせて、より効果的、効率的なマネジメントサイクルの在り方について検討しているところでございまして、外部の専門家などの視点をどのように取り入れるか、総合的に検討してまいります。 〔教育長入野貴美子登壇〕 ○教育長(入野貴美子) 私からは、今後の性教育の意義についてお答えいたします。 学校教育における性教育は、人間尊重の精神に基づき、児童・生徒の発達段階に即して、性に関する基礎的、基本的な内容を正しく理解させるとともに、同性や異性との人間関係や、今後の生活において直面する性に関する諸課題に対し、適切な意思決定や行動選択ができるよう充実していく必要があります。こうした意義は今後も変わらないと考えます。 本区においても、生命尊重の観点などから、助産師などの外部講師を招き、妊娠や出産に関わる指導をしている学校もございます。学校での性教育については、児童・生徒の発達段階や児童・生徒を取り巻く地域の実態等を踏まえながら、健全な人格の形成を目指して推進してまいります。 次に、多文化共生における日本語が話せない生徒への早急な対策についてお答えいたします。 出入国管理法の改正により、今後、日本語指導が必要な外国籍の児童・生徒が増加することは十分に想定されるところでございます。区は、これまでも外国籍児童・生徒の急な増加にも対応できるよう、日本語指導について予算化し、対応してきたところです。今後は、外国籍児童・生徒の数に注視し、外国籍児童・生徒が早期に日本語を習得し、円滑に日本の学校生活に移行できるよう、日本語指導の在り方についても検討してまいります。 〔選挙管理委員会委員長佐伯利昭登壇〕 ○選挙管理委員会委員長(佐伯利昭) 初めに、選挙管理委員会の職務に対しまして、日ごろから議員各位の御理解と御協力を賜り、改めてこの場をお借りしましてお礼を申し上げます。 それでは、中村議員の御質問にお答えします。 まず最初に、若年層に対する啓発についてでございます。 選挙権を得る18歳以前から、選挙、広くは政治について考えてもらうための模擬選挙を今年度までの3年間で全区立中学校並びに希望のあった高等学校や専門学校において、明るい選挙推進委員の協力を得て実施したところでございます。 模擬選挙を受けた生徒からは、「政治が身近になった」、「18歳になったら選挙に行きたい」という感想が多数あり、一定の効果があったものと考えております。また、明るい選挙推進委員からは、「授業を受けた生徒の保護者が、自宅でも授業について話題になったと話していた」との報告もあり、模擬選挙の効果は家庭にも広がりを見せているものと思われます。 来年度以降は、各学校の意見や要望を踏まえ、連携を深め、より効果的な方法を検討し、実施してまいります。 成人の集いでのアンケートは、政治、選挙に関する意識を聞き取り、明るい選挙推進委員とも情報共有しながら啓発活動に生かしているものでございます。 次に、期日前投票についての御質問にお答えします。 近年の選挙では、全体の投票者数に占める期日前投票者数の割合が増加しております。期日前投票所においては、選挙ごとの状況を踏まえ、人員を柔軟に配置するほか、案内表示や受付方法など、様々な点において運用の改善を図ってきたところでございます。今後も、有権者にとって投票しやすい環境整備に努めてまいります。 最後に、私たち、現在の選挙管理委員会の任期は、残すところあと1年余りとなりましたが、引き続き適正な選挙執行、明るい選挙の推進を目指してまいります。 以上で私の答弁を終わります。 ○副議長(南かつひこ) 以上で中村延子議員の質問は終わります。
中野区議会議員 いながき じゅん子 1 平和の森公園周辺地区の防災まちづくりについて 2 外国人住民との共生について 3 その他
○副議長(南かつひこ) 次に、いながきじゅん子議員。 〔いながきじゅん子議員登壇〕 ○28番(いながきじゅん子) 通告どおり一般質問をいたします。その他はございません。 最初に、平和の森公園周辺地区の防災まちづくりについて伺います。 平和の森公園は、災害時の広域避難場所となっていますが、周辺地区からの避難道路が狭く少ないため、計画的な整備が必要となっており、区は住民の方々との話し合いを重ねながら、平成5年に平和の森周辺地区計画を決定いたしました。この地区計画に基づき、道路ネットワークを整備するため、区は今日まで20年以上かけて用地買収を進めてきており、6割程度が既に取得済みとなっています。 その一環として、旧法務省矯正管区敷地の一部に区画道路第2号を通し、早稲田通りから平和の森公園につながる避難道路を整備することが既に都市計画決定されています。そして、区は、この土地を法務省から取得した後、速やかに道路整備に着手できるよう、敷地南側の民有地の取得を今日まで時間をかけて進めてきました。しかし、区は、旧中野刑務所正門を現地保存するとの決定と同時に、この区画道路第2号と防災まちづくりのために取得予定だった土地を学校用地として暫定的に活用することを突然発表しました。一度決定した都市計画を変更しない限り、この道路用地上に建物は建てられず、将来的に学校の敷地内に南北に道路を通さなければならないという状況も変わりません。この道路整備計画を変更するとなれば、既に決定している都市計画を変更するとともに、地区計画自体も見直しをしなければならず、そのことを周辺住民の方々に改めて説明し、御理解を得ることが必要となります。 広域避難場所である平和の森公園自体の防災力を高めても、そこに逃げ込める避難用の道路を確保しておかなければ、地域全体の防災対策としては不十分です。また、この旧法務省矯正管区敷地に平和の森小学校が移転し、避難所として指定されるのであれば、避難所周辺の安全性を高めるために、この土地の南側にある古い木造住宅密集地域の不燃化なども速やかに進めていく必要があります。また、現在、通学路などの利用許可されている東京都下水道局所有の東西に延びる北側通路の取り扱いも、今後どのようにするのかなど、様々な課題が残されたままです。 そもそもこの地域は、国と東京都から、非常に危険な木密地域として指定され、補助率の割合も高いことから、区の負担がほとんどなく、まちの防災力を一気に高められる地区であります。区長は、施政方針説明の中で、木造住宅密集地域において避難道路の整備や建物の不燃化、耐震化等を促進する、災害から区民の生命、財産を守る防災まちづくりを推進する、平和の森公園周辺地区の防災性を高める取り組みを継続的に進めるとおっしゃいました。ぜひそのお言葉どおり進めていただきたいと強く申し上げます。 いつ大地震が起きてもおかしくない中、防災まちづくりはスピード感を持って着実に進めていかなければなりません。そのためにも、まずはこの区画道路第2号の整備を土地の取得後、当初の計画どおり速やかに実施するべきではないでしょうか。速やかに行わないのであれば、既に決定した都市計画をまた手続を踏んで変更されるのか、変更するとすればどのように変えるのか、また北側の通路の取り扱いを含め周辺の防災まちづくりは今後どのように進めていくのか、区の考えを伺います。 そもそも今回の旧中野刑務所正門を残すことに端を発した学校用地の拡張計画は、どのようなプロセスでどのように決まったのでしょうか。関連部署間で良好な教育環境の整備と周辺地区の防災まちづくり計画との整合性を考慮の上、今後の対応策もきちんと協議した上での決定だったのでしょうか。庁内で十分な議論や調整がなされたようには到底感じられず、その場しのぎで道路整備を先送りし、暫定利用という言葉でお茶を濁したようにしか見えません。 また、平和の森小学校の整備を急がなければならない事情があるとはいえ、本来は旧中野刑務所正門の現地保存が周辺の防災まちづくりに与える影響についても、周辺住民の方々に事前にきちんと説明をし、その声も聞いた上で現地保存するか否かについて総合的に判断すべきだったのではないでしょうか。これだけ時間と労力をかけて避難道路整備の実現に向けて積み上げてきたことをいとも簡単に中断しようとしている区の姿勢を見る限り、今後良好な学校環境の整備や地域防災力の向上が本当に担保されるのか、疑問を感じております。 繰り返しになりますが、既にこの区画道路第2号を整備するための用地取得が進んでおります。整備予定地にかかる自宅敷地の一部を区に提供した後、引き続き現地に住み続けている方もいらっしゃいます。この地区は危険であり、避難道路の整備が急務である、法務省から土地を取得したらすぐに整備工事に着手するので、ぜひ御理解、御協力をと長い時間をかけて説得をし、買収に応じてもらった方々に、今度はどのように説明をなさるのでしょうか。 平和の森小学校校舎等整備基本構想、基本計画案についての住民説明会は既に終了しておりますが、この道路用地を学校用地として本当に暫定利用するのであれば、この方針転換に伴う今後の防災まちづくりについての住民説明会も同時に行うべきではなかったのでしょうか。本当に方針転換をするのであれば、今後、周辺住民の方々に対し、丁寧に説明する場を速やかに設けるべきです。区の考えをお聞きし、この項の質問を終了します。 続きまして、外国人との共生について伺います。 中野区に住む外国人の数はふえ続けており、住民基本台帳上では5年前と比較して76.5%増加しています。同じ5年間で日本人の増加率が3%であることを考えますと、非常に大きな伸び率であります。 また、ことしの区内の新成人のうち27%が外国人でした。4月の改正入管法施行に伴い、今後も、更に外国人住民の増加が予想されます。外国人の受け入れ体制の整備が地方自治体に委ねられている中、文化や習慣、考え方の違いを超えて、日本人と外国人がお互い気持ちよく暮らせる共生社会の実現に向け、区が今後一層力を入れていくことが求められます。 文化や習慣の違いから、日本人にとっての当たり前が外国人にとっては当たり前ではなく、それが原因で両者の間に軋轢を生じさせてしまうことがあります。例えば、外国人はごみ出しのルールを守ってくれないという声がありますが、悪意を持ってそのようにしている人ばかりではなく、そもそも母国でごみを分別する、あるいは粗大ごみを出すときにお金を支払わなければならないといった習慣がなく、そのようなルールを知らなかっただけというケースも少なくありません。本来は日本語で書かれた分別表を単に多言語に翻訳するだけではなく、ルールを守ることの必要性やメリットを丁寧に説明する必要があります。 お隣の新宿区では、「新宿生活スタートブック」というガイドブックを6カ国語で作成し、配布しています。その中の「先輩が教える日本生活の基本ルール」という項目では、ごみの出し方のほか、自転車運転や駐輪のルールやマナー、路上喫煙・ポイ捨て禁止条例等について説明をしています。 中野区も、このような日本での生活文化やマナーの基本や区のルールについて、イラストを用いながらわかりやすくまとめた多言語ガイドブックをつくり、ごみ分別アプリのQRコードや、税や保険医療、子育て関係など各所管の問い合わせ先や、町会、国際交流協会など関係機関の説明やその案内を1冊にまとめてみてはいかがでしょうか。 現在は、転入されてきた外国人に日本語版の「わたしの便利帳」を渡していますが、日本語を聞いて話すことはできても、読み書きまではできない方も多く、これをただ渡すだけではあまり意味がないのではと思います。 また、外国人はスマートフォンで情報を収集している方が多いことから、今後は区のホームページで、外国語版の生活情報ページを充実させていくことも必要になってくると思います。これについて区の見解を伺います。 なお、庁内では通訳タブレットを使って区が外国人と意思疎通ができるようになっていますが、庁外でもごみの排出指導など、日本語がわからない方々に対し、現場で生活ルールやマナーの説明をしなければならない場面があります。今後、すこやか福祉センターなどの出先機関においても、外国人からの相談の機会も増えてくると思われます。現在、庁内で使用しているタブレットは屋外でも問題なく使える仕様となっていますので、必要に応じて今後庁外での活用も検討されてはいかがでしょうか。 以上をお聞きして、私の全ての質問を終了いたします。ありがとうございました。 〔区長酒井直人登壇〕 ○区長(酒井直人) いながき議員の質問にお答えいたします。 外国人住民との共生について。まず最初に、外国人住民への広報の充実についてでございます。 区としては、本年4月の出入国管理法の改正による外国人労働者の受け入れ拡大に伴い、外国人住民の更なる増加を見込んでおります。外国人に対する多言語表記や日本語支援などの取り組みは、一層推進するべきであると認識しております。外国人向けのガイドブックについては、転入時などに中野区での生活ガイドとなるものを検討してまいります。外国人にとって生活に密接に関わる事柄の御案内については、更なる多言語化などを検討してまいります。 次に、庁外職場への通訳システムの導入についてでございます。 庁外職場におけるタブレット端末を利用した通訳システムの導入については、各職場の実態を踏まえて今後検討してまいります。 〔地域まちづくり推進部長角秀行登壇〕 ○地域まちづくり推進部長(角秀行) 私からは、平和の森公園周辺地区の防災まちづくりについてお答えさせていただきます。 初めに、防災まちづくりの全体スケジュールについてでございます。 平和の森公園周辺地区では、地区計画の目標として、平和の森公園周辺の不燃化の促進、道路整備等により、安全で快適なまちづくりを進めることとしてございます。区画道路を含む地区施設道路については、原則として区画道路の整備を建て替えにあわせて行うこととしております。 また、建物については、東京都建築安全条例に基づく規制により、原則準耐火建築物以上への建て替えが義務付けられる規定となっており、道路の整備及び不燃化建て替えにより、防災まちづくりを進めているところでございます。 次に、防災まちづくりにおける区画道路第2号及び北側通路の位置付けと、説明会開催の必要についてでございます。 区画道路第2号は、広域避難場所であります平和の森公園への避難道路として地区計画に位置付けられておりますが、当分の間、学校用地として暫定利用する予定でございます。また、下水道敷地内の通路に関しましては、現在東京都と使用について、通学路用地として協定を取り交わしている状況でございます。 区画道路第2号の今回の暫定利用によって、地区計画の位置付けが変更されたわけではないので、防災まちづくりの観点から説明会は必要ないものと考えております。 ○副議長(南かつひこ) 以上でいながきじゅん子議員の質問は終わります。
中野区議会議員 高 橋 かずちか 1 施政方針説明について 2 平面交通の充実、地域に密着したフィーダーバス交通について 3 江古田地区のエリアマネジメントについて 4 みずのとう公園再整備とまちづくりについて 5 その他
○副議長(南かつひこ) 次に、高橋かずちか議員。 〔高橋かずちか議員登壇〕 ○11番(高橋かずちか) 平成31年第1回定例会に当たりまして、自由民主党の立場から一般質問をさせていただきます。 質問内容は通告のとおりでございます。 初めに、最初の項目として、施政方針説明についてお聞きします。 まず、教育の重要性と幼児教育の考え方についてお聞きします。 区の将来を展望した取り組みには、驚くべきことに、教育という文言が一切、一言も加えられておりません。未来を担う子どもたちが中野というふるさとに思いを置き、将来、東京、日本どころか、世界で活躍する社会人として成長する、その基礎となるもの、人として成長するために、我々大人が提供すべき必須の取り組み、一丁目一番地は教育ではないでしょうか。また、我々自由民主党は、幼児教育の重要性について、常に強く申し上げてきたところであります。 施政方針説明では、平成31年度の区政の方向性について述べられておりますけれども、幼児教育に関する記述は、保育需要に対応するための諸政策の中で、質と量を確保するための人材確保の部分で述べられているにすぎません。 お聞きします。次世代を担い、世界で活躍する子どもたちにとって最も大切な教育、また多感な幼児期にこそしっかり取り組むべき幼児教育についてどのように捉えているのでしょうか。どのように取り組んでいくおつもりがあるのか、区長のお考えをお聞きします。 また、さきの本会議初日に就任の御挨拶をされ、その中で教育、幼児教育のことについて所見を述べられました教育長の御見解もお聞きします。 次に、中野駅周辺まちづくりについてお聞きします。 多様な人々の交流とにぎわいに満ちたシンボル空間の結成を目指していきたいということでしたけれども、そうした方向性はこれまでもずっと語られてきたものであり、それ自体否定するものではないと思います。酒井区長が区長に就任されて、中野サンプラザの問題をはじめ、中野駅周辺のまちづくりについては様々な課題が取り上げられましたが、この先どのように進めていこうとしているのかが見えてきません。そのまちづくりの理念が見受けられず、基本方針も定まらず、先が見えない状態と言えます。 中野駅周辺まちづくりは、中野が持続可能な都市として生き残れる、区民と来街者が喜んで利用するまちを目指すことが重要であります。交通至便でアクセスのよい中野駅の優位性や独自の文化を生かしてポテンシャルを最大限に引き出し、東京の西部を視野に入れた都心との結節点としてのまちづくりが必要であると考えます。これからの将来にわたって都市としての魅力を生み出し続け、ブランドイメージを向上させるよう、まちづくりを進めるべきと考えます。 そこでお聞きします。まちづくりを大きく、視野を広く捉え、中野区の発展の起爆剤として区民の新たな誇りの持てるプロジェクトとするのか。あるいは、規模縮小による中途半端な発信力のないプロジェクトとするのか。区長はどのような方向性でまちづくりを進めていくお考えなのでしょうか、お示しください。 次に、新しい基本構想と基本計画についての検討過程についてお聞きします。 昨年の12月6日の総務委員会資料によりますと、基本構想改定に当たり、中野区基本構想審議会を設置し、審議会にテーマごとに分類した五つ程度の部会を設置するという想定がされております。平成30年決算特別委員会の総務資料5を見てみますと、附属機関31、規則、要綱設置の36もの会議体があり、区民の方々や関係諸団体や学識経験者が参画し、中野区の施策策定のために御尽力されていることがわかります。 施政方針説明の中で区長は、前区長が進めてきた施策を継続推進、充実させるとおっしゃり、一方で、改革すべきところは必要に応じて見直すとおっしゃっています。何を変えて、何を変えないのか。審議会に設置された部会と、これまで長い歳月をかけて議論、審議してきた既存の会議体との間で重複するテーマ、相反するテーマは当然出てくることになると考えますが、この扱いをどうするのでしょうか。 区長が議長、座長役を務め、仕切るとか、常に会議に参加して、案件ごとに発言をしていくならばともかく、そうでなく、委嘱した場で議論していくのであれば、長の理念、方針を明確に示さなければ、現場は混乱するのではないかと考えます。丸投げと受け取られてはいけないと、心配をしております。 そこで、お聞きします。今後、基本構想審議会で審議いただく際には、審議会に対してあらかじめ区長の理念、方針を示すべきと考えますが、示すお考えはあるのでしょうか。 また、審議会における審議は、既存の会議体において、これまで熱心に進められた議論を踏まえた内容になるのでしょうか。その整合性をどうするのか、お聞かせください。 二つ目の項目としまして、区民の移動手段の一つとして極めて有効な平面交通の充実、地域に密着したフィーダーバス交通について質問いたします。 私は、平成27年9月の決算特別委員会でも質問をいたしました。今後確実に到来するであろう少子超高齢化社会に備えて、またユニバーサルデザインの理念が行き届いた地域社会への転換という視点からも、老若男女、健常者やハンディキャップをお持ちの方も、ベビーカーを利用する子育て世代やビジネスマンも含めて、そうした方々が移動する際に、平面的に円滑に乗り換えをし、移動しやすい平面交通という考え方が非常に重要なテーマになってくると考えます。 まず、仮称中野区総合体育館に関してお聞きします。 現在の体育館の年間利用者数、ピーク時はいつで、その際の1日の利用者数はどのくらいなのでしょうか。また、2020年3月に竣工する仮称中野区総合体育館では、どのように見込んでいるのでしょうか。 現在よりも中野駅から北へ700メートル離れた場所となった新体育館を、今お聞きしたような多くの区民が利用するであろうその際のアクセス方法は、区はどのように考えているのか、幾つか確認をいたします。 既存のバス路線をうまく融通して、中野駅と体育館とがつながるルート確保についてどのように考えているのでしょうか。 また、シャトルバスなど、体育館から中野駅、中野区役所にダイレクトに行けるバス路線の検討はしているのでしょうか。 新バス停などの検討はしているのでしょうか。新体育館向かい側の、駐車場として中野区が確保した敷地約3,000平米の敷地、バス転回所など、バスの運行とバス利用者に資する活用について、また、沼袋駅南口の駅前広場を活用する方策は検討されているのかでしょうか、お示しください。 次に、超高齢社会の到来に対して、中野区は、在宅医療や在宅介護の施策を進め、住み続けられる地域社会を目指しているものと認識しています。ユニバーサルデザインの視点も、駅などの都市施設はもちろんですが、今後は都市計画的視点でも、地域、今住んでいる住宅地にフォーカスをしていくことになると考えております。ますます今住んでいる地域が安全で便利でなくてはなりません。高齢者が自宅に引きこもってしまえば、医療、介護費の増加につながるわけで、元気に出かけて活動し、経済活動していただくことが、健康面、メンタル、経済面でも重要だと考えます。お年寄りや障害のある方々、小さなお子さんをお連れの人たちにとっては、地上部で負荷なく平面的に円滑に乗降できるバスやミニバスなどの公共交通手段の構築がユニバーサルデザインの視点、交通の利便性からも大変重要な施策の一つとなると考えます。 そこで、お聞きをします。本年度、都市計画分野に交通政策担当という部署が設けられておりますけれども、現在どのような仕事を行っているのでしょうか。 また、いわゆる交通空白地域にお住まいの方々への移動手段についてはどのように把握し対応していくおつもりなのか、お示しください。 また、交通空白地域や区有施設、医療施設など公共施設などをネットワークする、平面交通手段としての公共交通手段が望まれます。区として、真剣に具体的に時間軸を持って検討すべきと考えますが、いかがお考えでしょうか。 こうした交通空白地域を解消するには、バス路線の新設が有効であります。しかし、バス事業者は民間企業ですし、採算性が問われます。中野区が補助をするにしても、現在、中野区内で展開しているバス路線に加えて新規に路線を設けても、結果的に1時間に1本の運行というのでは、利便性が感じられませんし、採算上の問題も出てくると考えます。 こうした課題に対応する新しい交通システム、新潟市など地方都市や東京都でも多摩地区などで展開が進んでいるフィーダー交通についてお聞きします。 乗り換えるという不便さを享受してもらうかわりに、運行回数を増やして利便性を高めるシステムです。交通空白地域には、バスの車両サイズで言えば、基幹路線の大型バスに対して、コミュニティバスで使用している小型バス、更には道路の狭い住宅地であればワゴンバスを15分から10分ピッチで運行させ、中野駅に向かうかわりに、大型バスの停留所をハブとして接続し、乗り換えていただくシステムです。 こうしたシステムを具体的に進めていくにも、当然課題もあります。基幹バス路線と接続するハブとなる地点については、現在の交通管理者協議を考えますと、起点、終点を除いて、一般の公道上でのバスの停留所で行うことは許されていないので、接続する場所が必要となります。区内の既存の接続する場所となる折り返し場としては、白鷺一丁目で約640平米、江古田の森で約450平米がありますけれども、大体この450平米前後の敷地を区が提供、あるいは設置することができるかという点があります。こうした平面交通であるバス交通の課題を解決するには、区の重要な施策の一つとして扱うべきであり、このことを強く要望するものであります。 お聞きいたします。中野区が交通対策として、また高齢化施策や福祉施策、また活性化策として、交通管理者やバス事業者と精力的に協議をし、公道のバス停で接続できるような政策的組み立てが必要です。区の姿勢、取り組み方針をお聞きします。 今後、中野駅周辺のまちづくりや西武新宿線の連続立体交差事業などで、駅前広場の設置や幹線道路の整備などで駅の乗降や路線バスやタクシー等の乗り換えが複雑になることが想定されます。ユニバーサルデザインの社会の実現に向けては、誰もが安心して、負荷なく地上部で平面的に移動できる交通施策の実現は大変重要な課題と考えます。このようなバスの新しい考え方について、区の見解をお示しください。 また、民間のバス事業者に委託する場合の料金設定と区の補助の考え方については、今までの交通対策という視点から一歩踏み込んだ高齢者対策、医療費削減策、地域活性化の視点から予算措置を検討すべきと考えますが、いかがお考えでしょうか。 3番目の江古田地区のエリアマネジメントについてお聞きします。 江古田三丁目では、江古田の杜プロジェクトがグランドオープンし、昨年9月にまち開きのイベントが盛大に行われました。当該開発につきましては、民間の開発とはいえ、地域の防災上、重要な面的拠点であることから、開発当初より、私は行政、議会が常に関わり、区のまちづくりや医療体制の充実、多世代が住まう、にぎわい、地域活性化施策を推進し、竣工後も引き続き関与するために、これまで幾度となく質疑してきたところであります。 本開発は、御存じのとおり、UR都市機構が国家公務員宿舎跡地を取得し、基盤整備を行い、積水ハウスによる分譲マンションの建設や、学生や医療従事者、サービス付き高齢者向け住宅など、多世代が住まえる賃貸マンションの建設、また保育所や学童保育、地区のコミュニティ拠点や区民のための防災倉庫の設置など整備が進められました。更には、自民党が強く要望してきた病児・病後児保育や小児初期救急診療の機能を備えた総合東京病院の誘致が実現し、医療や地域の防災機能の充実を含む地域への安全・安心のまちづくりに資する開発を実現しております。 周辺地域とも連携をし、子どもたちも巻き込んでの防災イベントを行うなど、地域と良好な関係を築いたエリアマネジメントを実施しており、中野区にとって新たなセールスポイントになったとうれしく思っているところでございます。 更に、このプロジェクトの特出すべき点は、民間事業者に土地を引き渡した後もUR都市機構が関与し続け、住宅事業を統括する積水ハウスと総合東京病院の三者で、江古田三丁目地区まちづくり協議会を結成し、地元町会、防災会と連携して、まちの防災力向上を図るなど、多世代により生まれる持続可能な地域をつくるというコンセプトのもとに、実効性のあるエリアマネジメント活動が行われていることであります。 この活動は、緒についたばかりではありますけれども、官民一体となったエリアマネジメントは珍しくて、それぞれの得意分野でノウハウやアイデアを出し合いながら、一体感あるコミュニティづくりをしていることは高く評価できるものであります。 そこで、お聞きします。区は、今後も同地域におけるエリアマネジメント活動を注視すべきと考えます。現状をどのように把握されているのでしょうか。 また、そのノウハウを吸収するとともに、必要に応じて当該活動を支援すべきと考えますが、いかがでしょうか。 中野区では、各地域において様々なまちづくりや事業が進められております。そういった中で、江古田三丁目のエリアマネジメントのノウハウや取り組み例をできるだけ生かし、各地域におけるまちづくりにおいて、持続可能で一体感のあるコミュニティづくりが進むよう工夫していくべきと考えますが、いかがでしょうか。 また、現在、中野駅南口では二つの再開発が進み、今後北口の区役所・サンプラザ地区においても大規模な再開発が予定されております。こうした大規模再開発に伴って、防災や環境面で、災害時に地域貢献できるような設備や施設を附置したり、江古田の杜プロジェクトに行われているような災害時や日常時に区や地域に貢献できる防災やコミュニティの構築やイベントの実施など、エリアマネジメントが必要と考えますが、いかがでしょうか。お伺いします。 次に4番目、みずのとう公園再整備についてお聞きします。 既に、過去に何度かお聞きしておりますが、都市計画道路補助26号線の整備に伴うみずのとう公園についてお伺いします。 まず、みずのとう公園を通り抜ける都市計画道路補助26号線の事業はどの程度進んでいるのでしょうか。現状をお示しください。 みずのとう公園内には旧野方配水塔があり、国の登録有形文化財として保護の対象であり、ランドマーク、シンボルとして地域に親しまれております。歴史民俗資料館所蔵の土器などを除くと、区内唯一の有形文化財であります。区は、みずのとう公園内にある旧野方配水塔の今後の保存、活用についてはどのように考えているのでしょうか。お示しください。 補助26号線の道路整備によって、地域の防災拠点であり、多くの近隣住民が参加する重要行事や世代を超えて住民がにぎわうイベント会場として、なくてはならないみずのとう公園の一部が、その敷地の一部が削られ、機能しなくなることについては、これまで議会でたびたび申し上げているところであります。 私は、この案件をみずのとう公園再整備と位置付け、東京都が行う都市計画道路の整備に合わせ、関係機関に働きかけ、区としても南側に公園の拡張用地を取得し、中野区の歴史的、文化的遺産も生かした特色ある公園として整備すべきと主張してきました。しかし、当該公園を拡張するといっても、東京都など関係機関、利害関係先と折衝するには、区として敷地の拡張する正当な理由が必要であると再三申し上げてきました。単に敷地拡張だけで折衝してもなかなか難しく、中野区の面的整備、まちづくりの一環として重要施策として捉えて臨むべきだとも申し上げてまいりました。 そのストーリーの核、大前提に位置付けられているのが哲学堂公園・旧野方配水塔周辺地区整備基本方針だったわけであります。これまで中野駅周辺のまちづくりから、周辺商店街を含めた中野通りをメインとした哲学堂から旧野方配水塔のあるみずのとう公園に通じるまちなみこそ、中野区歌に語られている風景であったと考えます。 酒井区長は、これまでの審議経過をいきなり方針転換し、ストーリーの原点であった哲学堂公園・旧野方配水塔周辺地区整備基本方針、これをリセットしてしまいました。今後の展開としましては、地域住民や町会等など、周辺地域の住民の意見も十分に聞き、みずのとう公園の再整備をこの都市計画道路の整備の機会に合わせて早期に進めるべきと考えますが、いかがでしょうか。 区長は、施政方針説明で、地域資源や文化の重要性を述べられていましたが、旧野方配水塔や哲学堂は中野区にとって重要な歴史的資源や文化的資源となります。区長のお考えをお伺いします。 この地区の面的整備、まちづくりはどのように進めていくのか。区長のまちづくりの理念と整備方針や計画を策定するのかどうか、そうしたこともあわせてお伺いします。 以上で私の全ての質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 〔区長酒井直人登壇〕 ○区長(酒井直人) 高橋議員の質問にお答えいたします。 まず、施政方針説明の中で、幼児教育の重要性に対する私の見解ということでございます。 区では、子ども・子育て支援新制度のもと、切れ目のない子育て支援を行っているところでございますが、制度が変わっても幼児教育の目指すものや人格形成の基礎を培うという幼児教育の重要性は変わらないと考えております。幼少期から小・中学校15年間の発達、成長を見据えた教育の必要性とその充実が重要と考えており、この幼児教育と学齢期の教育の接続を図ることは、子どもの側に立って、育ちを支えていくことであり、その根幹となる幼児教育はますます重要であると認識をしております。今後とも保・幼・小・中連携の中で、幼児教育の質を向上させるとともに、教員等確保のための補助制度の見直しを図ることで支援を継続してまいります。 また、子育て家庭が必要なサービスを利用できるよう、一時預かり事業、利用者支援事業などの地域子育て支援を充実してまいります。 次に、中野駅周辺まちづくりについての御質問です。 中野駅周辺まちづくりは、区全体を持続可能な活力あるまちへと牽引する役割を担っており、平成24年6月に策定した中野駅周辺まちづくりグランドデザインVer.3に基づき、各地区のまちづくりを推進しております。 中野駅周辺は、個性豊かな文化発信や業務、商業、住宅など多様な都市機能の集積による魅力あるまちづくりによって、多様な人々の交流とにぎわいに満ちたシンボル空間の形成を図ってまいります。特に区民に親しまれてきた中野サンプラザについては、そのDNAを継承しつつ、新たな文化芸術発信拠点を目指してまいりたいと考えております。 次に、基本構想審議会と他の会議体との整合性についての御質問です。 基本構想審議会においては、今後の重点テーマや、区が目指す一定の方向性を審議会に示した上で、10年後に目指すべきまちの姿について活発に御審議いただきたいと考えております。重点テーマの設定に当たっては、既存の会議体でのこれまでの議論等も踏まえて考えていく認識でございます。 次に、平面交通の充実、地域に密着したフィーダーバス交通についての項目で、まずは現在の体育館利用状況と新体育館の利用見込みについての御質問です。 現在の中野体育館の年間利用者数は延べ約30万人でございます。ピークは各種大会のある5月、6月で、ピーク時の1日当たりの利用者数は平均約930人でございます。 現在建設中の仮称中野区立総合体育館は、現中野体育館に比べて、JR中野駅からは遠くはなりますが、サブアリーナの新設など、利用できる施設が増えることと、延べ床面積も広がることなどから、年間二、三割程度の利用者増加を見込んでおります。 次に、新体育館へのアクセスについてでございます。 新体育館へのアクセス等については、区民の利便性向上の観点から、バスルートの設定についてバス事業者等とも連携し、検討を進めてまいります。 次に、交通政策担当の業務についてでございます。 交通政策担当の業務は、都市計画道路など都市施設の都市計画決定手続や調整を行うとともに、バリアフリー基本構想の推進や自転車を含む公共交通に関する検討を行っているところでございます。 次に、公共交通空白地域へのフィーダー交通の活用についての御質問です。 区民が公共交通に不便を感じる地区内の公共施設等を巡回するサービスと既存の路線バス等を円滑に交通結節させるサービスは、区民の移動の円滑化やユニバーサルデザインの視点からも参考になる取り組みであり、調査研究を進めてまいります。 次に、フィーダーバスのバス事業者等との連携についてでございます。 公共交通サービスの在り方を考える場合、交通政策としての観点はもとより、福祉政策や地域活性化政策など総合的な観点から、区としてどのようなサービス、公的負担が必要か検討をしてまいります。 次に、江古田地区のエリアマネジメントについてでございます。 まずはエリアマネジメント活動のノウハウ吸収と支援についてでございます。 江古田の杜では、昨年10月にオープンされたリブインラボにおいて、区も参加した防災イベントなどが開催されました。今後、子育て支援や世代交流イベントの開催をはじめ、エリアマネジメント活動が本格化していくと聞いております。 区は、江古田の杜プロジェクトを統括しているUR都市機構と適宜情報交換を行っており、エリアマネジメント活動の把握に努めているところであります。江古田の杜におけるエリアマネジメントは、実効性の高い活動であると評価しており、今後も区として必要な支援を行っていきたいと考えております。 次に、江古田三丁目の取り組みの活用についてでございます。 区では、基盤整備やにぎわい創出のための再整備、防災性の向上などの取り組みを地域やステークホルダーとの丁寧な対話を重ねながら進め、各エリアの特色を生かしたコミュニティづくりに努めているところであります。江古田三丁目の例をよきモデルとして、各地域においてコミュニティづくりの取り組みを工夫して行ってまいります。 次に、中野駅周辺のエリアマネジメントについての御質問です。 中野駅周辺においては、個性豊かな文化発信や業務、商業、住宅など多様な都市機能の集積による魅力あるまちづくりの推進に当たり、にぎわい空間の創出や安全・安心な環境づくりにつながるよう、地域の価値の維持、向上を図る取り組みが必要だと考えておりまして、各地区で行われている都市開発においても、エリアマネジメントを誘導してまいります。 次に、みずのとう公園再整備とまちづくりについての質問の中で、補助第26号線事業の進捗についてでございます。 東京都が施行する補助第26号線については、事業認可を受けた平成26年8月から平成33年3月末までが事業期間となっております。現在、東京都第三建設事務所が用地交渉等を行っており、用地取得率は27%程度であると聞いております。 次に、旧野方配水塔の保存活用についてでございます。 旧配水塔の文化財としての価値を維持、向上させていくために、なるべく早い時期に保護の方針を定め、必要な修理を行うとともに、将来的な公開に向けた活用方針を取りまとめていきたいと考えております。 次に、みずのとう公園の再整備についてでございます。 補助26号線整備の進捗状況に合わせて、旧野方配水塔の利活用も視野に入れた再整備の方針を今後策定する中野区基本計画や都市計画マスタープラン等の中で検討していきたいと考えております。 旧野方配水塔や哲学堂公園の位置付けについてでございます。 旧野方配水塔は国の登録有形文化財であり、哲学堂公園は来年度末に国の名勝指定を受ける見込みでございます。どちらも中野区の重要な歴史的、文化的資源であることから、計画的な保存、活用を図っていくことが必要であると考えております。 次に、旧野方配水塔・哲学堂公園周辺のまちづくりについてでございます。 旧野方配水塔や哲学堂公園は、区の貴重な地域資源であり、当該地区のまちづくりは、基本的にはそれらを生かしたものにしたいと考えており、今後策定する基本計画や都市計画マスタープランの中で検討してまいります。 〔教育長入野貴美子登壇〕 ○教育長(入野貴美子) 教育、幼児教育についての教育長としてのお話をいたします。 子どもたちを取り巻く昨今の社会は、情報化、グローバル化などの変化が人間の予測を超えて推進、進展し、人工知能の進化がこれに拍車をかけております。新しい学習指導要領は、この時代を主体的に生き抜く、みずから課題を解決していくために必要な資質、能力を子どもたちに育成していくなどを目指しております。 こうした資質、能力の育成は、各学校段階でなし得ることではないため、幼稚園や保育園など就学前からの発達段階に応じた学びの連続性が重視されると思います。その中で、生涯にわたる人格形成の基礎を培う幼児教育は重要なものと考えております。その教育は、幼児期の特性を踏まえ、環境を通して行われ、人と関わる力や思考力、感性や表現する力などを育み、社会と関わる、人として生きるための基礎を培っていくものであります。 今後、公立、私立、保育園、幼稚園を問わず、幼児教育に関わる全ての施設には、今年度作成した中野区就学前教育プログラム改訂版や、行動研究実践事例集等を活用した研修、啓発を行い、幼児教育の質を向上させてまいります。 〔高橋かずちか議員登壇〕 ○11番(高橋かずちか) 二つほど再質問させていただきます。 まず、中野駅周辺まちづくり、区長がおっしゃられた言葉は、グランドデザインVer.3とか、その後の計画の中に答えている言葉なんですけども、要は、最初で最後のビッグプロジェクトの中で、大きなまちの展開、あるいは将来の中野の、何て言うんですかね、ブランドイメージを高めたりするという、いわゆるすごいチャンスなまちづくりなわけですよね。 それで、就任当初の御挨拶の中で、にぎわいを一回立ちどまって、住宅まちづくりにするとかいう話をされたところもあって、私は非常に心配しているんですけども。駅直近で、しかもその駅が最高にアクセスのよい中野駅の直近のところにある集客交流施設をつくる、これは最高にアドバンテージのある地の利があるわけで、それをいかに、どういいものをつくっていくかというそのビジョンというか、事業性はもちろんきちっとやらなきゃいけないし、民間がやるんですけども、その強い思いというか、JRに伝わっていくような、そういう強い思いが感じられないので、区長の思いを聞いたわけです。 JRを引き込むことによって、東中野の整備も大きく進展することも望めると思うので、その辺の区長の前向きな御答弁なのか、そこそこのまちづくりでお茶を濁すのか、その辺をまずお聞きしたいと思います。 それから、みずのとう公園整備については、面的な整備については、都市計画の中で、都市マスの中で上位計画で見ていくという話なんですけども、それって、いわゆる一般論的なまちづくりの面的整備の話の中に位置付けられちゃうと思うんですよね。そうじゃなくて、特別な文化であったり、今までの歴史的な経緯があったりする、その特異性を生かした個別の面整備として、少し別扱いをした形で早く取り組んで、東京都だったり関係諸団体とも交渉できるそのベースをつくっていただくということで質問したんですけども、その2点についてお願いいたします。 〔区長酒井直人登壇〕 ○区長(酒井直人) 高橋議員の再質問にお答えします。 1点目が中野駅の駅前のまちづくりについての御質問です。 中野駅前のこのサンプラザと区役所の跡の敷地については、御指摘のとおり、非常に立地がよいということで、こちらを生かした開発が必要だということで、私も同様に考えております。また、後継施設となるものについては、当然、集客、交流を目指して、区民並びに来街者の方に喜んでもらえるような施設にする必要があると考えております。 また、サンプラザという愛着のある施設を更新するということでございますので、サンプラザのDNAを生かした形でここの開発を進めていくと、こういうふうに考えております。 それから次に、みずのとう、旧野方配水塔と哲学堂のまちづくりについての御質問についてでございます。 ここについては、文化財として二つの貴重な文化財が並び立つ地域ということで、特徴あるということは認識しております。これについては、この文化財を生かしたまちづくりということでどのように進めていくかを検討してまいります。 ○副議長(南かつひこ) 以上で高橋かずちか議員の質問は終わります。
中野区議会議員 木 村 広 一 1 外国人との共生について 2 地域振興施策について 3 文化芸術施策について 4 認知症施策について 5 南部地域の交通課題について 6 その他
○副議長(南かつひこ) 次に、木村広一議員。 〔木村広一議員登壇〕 ○13番(木村広一) 平成31年第1回定例会におきまして、公明党議員団の立場で一般質問を行います。 質問は通告のとおりで、その他はありません。 初めに、外国人との共生について伺います。 昨年の12月8日、単純労働を含む外国人労働者の受け入れの拡大を目的とする「出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律」が成立し、同月14日に公布されました。これにより、生産年齢人口の減少、都市部への労働人口一極集中などによる人材不足の解消を目指す一方、自治体にとっては急増する住民としての外国人への対応が急務となります。 中野区では、ことし2月の時点で、総人口33万1,738人、そのうち外国人は1万9,344人で、外国人住民比率は5.8%、昨年2月の時点では外国人住民比率は5.5%、5年前の外国人住民比率は3.5%であり、区内の外国人の増加傾向は明らかであります。 23区で比較しても、昨年の外国人住民比率は23区内で7位、隣接区では12.1%の新宿区、10%の豊島区は別格としても、中野区の5.4%は、杉並区の2.8%、練馬区の2.4%の倍となっており、中野区は外国人住民比率の高い区と言えます。 外国人の急増に伴い、多言語での対応に加え、ごみ出し、住居支援、防災対策など懸念される課題が多く、今後積極的に施策を講じる必要があります。地域住民との摩擦を避け、相互理解を深めてもらうため、広報・啓発活動などを通し、外国人居住者に日本の文化、マナーを理解していただくことも重要です。しかし、それぞれの自治体の外国人居住者は様々な事情で居住しており、出身国の違いもあり、居住する自治体によって必要とされる対策、サービスの内容、必要量はそれぞれ異なります。もともと外国人居住者は、言語の問題もあり、日本人よりも行政との接点が少ないと考えられ、本来必要なニーズ、課題が正確に把握されていないと考えられます。 今後、積極的に外国人居住者に対する施策を講じるため、まず外国人居住者の意向、ニーズ調査を実施する必要があると考えますが、いかがでしょうか、お伺いいたします。 また、外国人居住者の課題を所管する分野が多岐にわたり、総合的な対策がとられる体制であるか、懸念があります。今後急増が予想される外国人居住者に対する対策を総合的に担当する部署をどのように考えているのでしょうか。 また、外国人との共生を図るため、総合的な対策を講じる必要があると考えますが、いかがでしょうか、お伺いいたします。 一方、外国人観光客への対応も重要です。区では外国人観光客へのPR、観光資源の整備などを進めてまいりました。しかし、昨年9月には台風21号の上陸や北海道胆振東部地震で大きな被害が発生し、関西空港や新千歳空港が一時閉鎖され、札幌市内のホテルではブラックアウトによる停電等で観光客に大きな影響が出ました。とりわけ外国人観光客にとっては、多言語での災害・交通・避難情報が十分でないなど、災害時の対応に大きな課題を残しました。 災害の多い我が国においては、観光の危機管理は重要で、外国人観光客に対する防災や災害時の支援体制の整備が望まれます。中野区地域防災計画では、外国人観光客に対する避難場所、避難経路などの計画が定められていません。今後盛り込むべき課題と考えますが、いかがでしょうか、お伺いいたします。 発災時、外国人観光客へ区からの情報伝達が必要です。多言語での迅速な情報提供を様々な手法で整備するべきと考えますが、いかがでしょうか、お伺いし、この項の質問を終わります。 次に、地域振興施策について伺います。 ことし10月からの消費増税に伴う景気の影響緩和策として、公明党は低所得者などを対象にしたプレミアム付き商品券の発行を提案し、実施されることになりました。 今回のプレミアム商品券は、支援が必要な方に恩恵が行き届く仕組みにするため、発行対象を住民税非課税世帯と、0歳から2歳の子どもがいる世帯が対象となっています。国は制度の詳細を固め、2月15日に自治体に示しました。利用者は1枚当たり400円を支払うと、25%分を上乗せされた額面500円の商品券を購入できます。10枚セットの4,000円、額面は5,000円から購入可能で、上限は1人当たり2万円、額面2万5,000円となります。商品券を使えるのは、発行自治体にある小売店で、利用できるのは2020年3月までの半年間が原則です。 今回のプレミアム商品券は、2015年に実施された前回と比較し、中野区での地域経済への効果をどのように試算しているのか、お伺いします。 地域経済に大きな効果が期待される一方、一時的な効果に限定されず、継続的に地域の活性化につながるよう、この機会をしっかり活用していくべきと考えます。例えば新規顧客へのアプローチやどれだけリピーター化ができるなどが考えられます。区商連との連携で、より継続的に効果が発揮されるよう検討してはいかがでしょうか、お伺いいたします。 また、具体的な継続策としては、区独自のプレミアム商品券の発行が挙げられます。23区内でも9区が様々な形態でプレミアム商品券の発行を実施しています。区としても、今後独自のプレミアム商品券の発行を検討してはいかがでしょうか、お伺いいたします。 区では、消費税率引き上げに伴う反動減対策として、三つの消費活性化策を実施することとしています。プレミアム商品券の発行に加え、クレジットカードなどのキャッシュレス手段による買い物に対するポイント還元が実施されます。更に、2020年度にはマイナンバーカードを活用した消費活性化策が実施される予定となっています。特に、2020年度の実施するマイナンバーカードを活用した消費活性化策は、既に2017年度から事業がスタートしているマイキープラットフォーム等を活用した自治体ポイント事業のシステム活用を基本として実施される見込みと伺っています。 中野区はマイキープラットフォーム運営協議会に既に参加していますが、マイキープラットフォームは、各自治体の工夫でいろいろな使い方が可能となる事業です。中野区においても今後の政策展開に当たり、活用を検討してはどうかと考えますが、いかがでしょうか、お伺いいたします。 2020年度に実施されるマイナンバーカードを活用した消費活性化策は、国民が好きな自治体のポイントを選んで購入し、その一定割合について、プレミアムポイントを国費で上乗せをするというものと伺っています。中野区の経済活性化のために、地元の住民の方々に加えて、他地域からも資金を呼び込んでくる機会と考えますが、どのように検討しているのか、お伺いし、この項の質問を終わります。 次に、文化芸術施策について伺います。 施政方針説明では、文化芸術施策の推進が示されました。区長が「文化芸術の振興は地域経済の活性化や国際交流の活性化が期待できることから、活力ある地域社会を築いていく上で重要な地域資源となります」と述べたように、文化芸術振興は今後の中野区の活性化に大きく寄与するものと考えます。 国では、平成29年6月に文化芸術基本法が改正され、文化芸術を文化領域だけのものとせず、周辺領域との関連性及び周辺領域への社会、経済的波及効果を踏まえ、総合的、計画的に推進する方向性が示されました。改正された文化芸術基本法の第7条の2には、地方公共団体にあっては、地方文化芸術推進基本計画を定めるよう努めるものとするとあります。特別区内でも、既に文化芸術ビジョンや計画を制定している区も多数あり、港区、世田谷区では、文化芸術基本法改正を受け、その方向性を反映した内容で改正や新たな策定を行っています。 中野区では、来年度から文化国際交流課として組織が再編されますが、区でも文化芸術ビジョンの策定を検討してはいかがでしょうか、お伺いいたします。 文化芸術基本法改正時の通知文には、地方文化芸術推進基本計画の推進に当たり、総合的な取り組み、文化財を活かす福祉教育との連携、年齢や障害の有無によらない社会包括的な取り組みの実施を求めています。文化芸術施策の推進は、文化芸術の振興と同時に、観光や福祉、産業振興、まちづくりなどと総合的に振興し、それが文化振興につながると考えます。文化芸術施策の推進を総合政策として検討してはいかがでしょうか、お伺いいたします。 平成31年4月に文化保護法施策改正が施行されます。この改正により、文化財をまちづくりなどに生かしつつ保護や継承に取り組むことができるよう、自治体が条例を改正することにより、文化財の所管を教育委員会から区長部局に移管することが可能となります。地方自治体においては、総合行政として文化芸術に関わることになり、文化財が多様な社会的、経済的価値を生み出す拠点としていくことが容易になると考えられます。この条例改正をどのように考えているのか、お伺いし、この項の質問を終わります。 次に、認知症対策について伺います。 区は、来年度より認知症の賠償責任保険事業を開始することを公表しました。これは区が保険契約者となり、認知症等により高齢者が日常生活における偶発的な事故により法律上の賠償責任を負った場合に補償する事業で、認知症と診断を受けた区民100名を対象とするというものです。事業の実施は評価いたしますが、認知症の徘回対策としては、事故後の対策であり、事故に至る前の徘回対策とのバランスに懸念を感じます。 まず、実態として、中野区内の徘回認知件数はどのように把握しているのか、お伺いいたします。 区の徘回対策として、徘回高齢者検索サービスが挙げられますが、実施件数が約30件で、対策としては不十分と考えます。認知症の賠償責任保険事業の先行事例である神奈川県大和市、愛知県大府市などでは、保険事業にあわせて地域でのサポーター制度など、徘回対策をあわせて実施しています。 これまでも何度か提案してきましたが、対象者にプレートやシールを携帯していただき、行方不明のときに個人を特定できる施策、行政や地域が見守っていく環境整備を保険事業とあわせて検討すべきではないでしょうか、お伺いいたします。 認知症対策の最大のポイントは早期発見・早期診断であり、このための施策に対しては何度か取り上げてまいりました。これまではチェックリストの活用などセルフチェックに重点を置いてきましたが、医療的見地からの診断は大変に重要です。近年は採血によって簡単に認知症の検査が行われるようになってきており、将来的にその普及が望まれます。 ことし1月、認知症の早期発見の施策として、東京都が来年度に新認知症検診推進事業を実施する予定と報道されました。この事業を活用し、パンフレットなどによる普及啓発、医療機関での無料検診事業の実施を検討してはいかがでしょうか、お伺いし、この項の質問を終わります。 最後に、南部地域の交通課題について伺います。 2月18日から南部高齢者会館から中野駅に至る路線バスが30分おきの運行の時間帯が縮小され、ほぼ1時間1本となり、終車も2時間繰り上がりました。平成26年4月から、日中の時間帯で南台交差点までの折り返し便が増便され、日中の時間帯は1時間2本の運行となっていました。この増便には、中野駅南口発南部高齢者会館行きの増便についての区議会への請願があり、平成22年12月7日に中野区議会で採択され、平成23年1月27日に事業者に1時間に2本に増便するよう要望書を提出した経緯があります。 中野区は、南北の移動手段に乏しく、今回の減便により、南部地域の交通弱者が増えることになります。この大幅な減便はどのような理由により減便されることになったのでしょうか、お伺いいたします。 あわせて、中野駅北口近くの中野体育館が平和の森公園に移ることになりますが、南部地域の人たちにとっては、中野体育館への利用は非常に不便になります。このことに関して、区は代替になる交通手段について検討を行っているのでしょうか。 例えば、区民が普段必要とする公共施設、南部高齢者会館等の福祉施設、保健施設、新区役所、新体育館の区内公共施設を回り、利用者も増大する交通サービスの在り方について、路線バス会社やタクシー会社等の運輸会社と連携し、南部地域の交通課題解消を真剣に検討すべきと考えますが、いかがでしょうか、お伺いし、私の全ての質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 〔区長酒井直人登壇〕 ○区長(酒井直人) 木村議員の御質問にお答えいたします。 1点目に、外国人との共生についてでございます。 外国人の住民実態調査の必要性についてです。外国人の生活実態や行政ニーズを把握し、施策に反映させることは重要であると考えておりまして、他区の事例を参考にしながら、外国人区民に対する実態調査の実施に向けて検討してまいります。 次に、外国人住民への対応と担当部署についてでございます。 区としては、グローバル化の進展や、本年4月の出入国管理法の改正による外国人労働者の受け入れ拡大に伴い、外国人の住民が更に増えていくと考えており、グローバル化に対応するための取り組みは一層推進するべきであると認識しております。来年度、新たに設置を予定している文化・国際交流課を中心として、総合的な対策を推進し、多文化が共生する地域社会をつくってまいりたいと思います。 外国人観光者に関する地域防災計画の内容と多言語での情報提供についてでございます。 震災発生時の観光旅行者は、帰宅困難者との位置付けとなり、公共交通機関の運行が停止し、復旧の見込みがない場合には、中野区帰宅困難者対策協議会との協定に基づいて、必要により一時滞在施設に滞在していただくことになっております。 また、多言語での情報提供についても、国際交流協会との協定に基づいて、語学ボランティアによる区ホームページやエリアメールでの多言語による情報発信、提供を行うこととなっております。地域防災計画での記述については、次回の修正時に計画や体制が端的に伝わるよう工夫を重ねていきたいと考えております。 次に、地域振興政策について、プレミアム商品券事業の地域経済への効果についての御質問です。 今回のプレミアム商品券については、対象者が住民税課税者と生計同一の配偶者、扶養親族、生活保護被保護者を除く2019年度住民税非課税者と0歳から3歳未満の子に対して、1人当たり額面2万5,000円を発売する制度でございます。対象者数から推定される商品券全体のボリュームは約18億円でございます。対象者の違いから未確定な部分もありますけれども、前回の商品券事業の総額が7億2,000万円であることから、前回を上回る経済効果が期待できると考えております。 次に、区商連との連携を通じた継続的効果についてでございます。 区内の商品券取扱店舗の募集の際に、区の商店街連合会の加盟を義務付けることにより、区商連加盟店舗の増加を促し、区商連の組織強化を行う予定でございます。区商連の組織強化を行うことにより、商店街の活性化支援事業など、今後も継続的に区商連と連携した商店街振興を実施していく予定でございます。 次に、区独自のプレミアム商品券事業についての御指摘です。 2015年の商品券事業、そして今回の商品券事業、いずれも消費増税に伴う消費の落ち込みやマイナス成長といった経済状況のもと、国の施策と呼応するものとして実施することで、政策効果が発揮されると考えております。 区としては、こうした政策効果が発揮できるような機会を捉えてプレミアム商品券事業を実施することがふさわしいと考えておりまして、区独自のプレミアム商品券事業実施については考えておりません。 次に、マイキープラットフォームの活用についてでございます。 国は、マイキープラットフォームにより、マイナンバーカードを活用し、公共施設などの様々な利用者カードを1枚にするとともに、各自治体のポイントにクレジットカードなどのポイントを導入、合算し、地域の消費拡大につなげることとなることを想定しております。 区では、マイナンバーカードの活用に向けて、マイキープラットフォーム運用協議会に参加し、システムの内容を把握するとともに、様々な利用者カードのワンカード化の可能性などについて検討してきたところでございますが、現時点では費用対効果や実用性などの面で課題があると考えております。 次に、マイナンバーカードを活用した消費活性化策についてでございます。 2020年度に予定されているマイナンバーカードを活用した消費活性化策について、国は一定期間の措置として、マイキープラットフォームを活用して発行される自治体ポイントへのプレミアムポイントの付与に対する支援を検討しているところであります。昨年12月の国からの通知では、事業の具体的な内容は今後検討するとされており、各自治体においてどのような準備や費用負担が必要となるかといった詳細が明らかになっていないことから、今後、国の動向を注視し、情報収集に努めてまいります。 次に、文化芸術施策についての御質問です。 まず、文化芸術ビジョンの策定についての御提案です。文化芸術施策については、来年度文化芸術に関する区民のニーズ把握、そして区内で活動する団体へのヒアリングなど、基礎データとなる調査の実施を予定しておりまして、このデータをもとに、区民等と協働した支援策の展開を図っていくことを考えております。 文化芸術基本法の第7条の2にある、地方の実情に即した文化芸術の推進に関する計画である地方文化芸術推進計画等の策定については、今後の検討課題としてまいります。 次に、文化芸術施策の総合政策化についてでございます。 音楽、舞踊、演劇、絵画、漫画、アニメーションなどの文化芸術及び地域の伝統芸能など、地域には様々な文化芸術資源があります。これらの文化芸術の振興や地域資源の活用に当たっては、相互に関連する他の施策との連携も重要だと考えており、今後、文化芸術振興施策を推進していく中でどのような連携が有効か、検討してまいります。 最後に、文化財所管移管の条例改正についての御提案でございます。 現在も中野区では教育委員会への諮問、議決事項を除き、文化財保護行政の全部を補助執行により区長部局で所管をしておるところでございます。文化財保護条例の改正については、今後、教育委員会の意見を聞きながら、他自治体の状況なども参考として検討してまいります。 〔地域支えあい推進室長野村建樹登壇〕 ○地域支えあい推進室長(野村建樹) 私からは認知症施策についての御質問にお答えをいたします。 まず、徘回認知症者の数という御質問でございました。 正確な統計データではございませんが、区内で警察が高齢者を保護する事案、これにつきましては、ほぼ毎日発生しているというふうに聞いているところでございます。 続きまして、東京都の認知症検診事業の活用についての検討という御質問でございます。 認知症対策につきましては、今般の賠償責任保険事業も含め、早期の発見、治療対策も含めまして、総合的な事業の展開が欠かせないというふうに考えてございます。御案内の東京都の検診事業の活用もあわせまして、今後検討をしてまいります。 〔健康福祉部長小田史子登壇〕 ○健康福祉部長(小田史子) 私からは認知症施策についての御質問のうち、徘回高齢者への新たなサービスについての御質問にお答えさせていただきます。 現在、GPSを活用した徘回高齢者探索サービス事業を行っておりますが、高齢者が探索機を常に携帯することに負担に感じる難しさというものもございまして、利用件数は30件程度となっております。 徘回高齢者の方の早期発見や生活支援に資するような新たなシステムにつきましては、民間の事業者からも様々な御提案がされているところでございます。このため、今後は他の自治体での取り組みの状況も踏まえまして、その有効性なども検証しながら、中野区の実態に即した新たなサービスの導入に向けて検討してまいりたいというふうに考えております。 〔都市基盤部長豊川士朗登壇〕 ○都市基盤部長(豊川士朗) 私からは南部地域の交通課題についてお答えいたします。 まず、南部高齢者会館から中野駅への路線バスの今回の減便についてでございます。 バス事業者からの説明によりますと、主な理由としては深刻な乗務員不足でありまして、加えて、日中の乗降客が少ないことも要因であると聞いてございます。 それから、南部地域から新体育館までの交通サービスについてでございます。 南部地域から新体育館等へのバスルートの設定などの公共交通サービスの在り方につきましては、区民ニーズ等を踏まえ、バス事業者等とも連携し、検討を進めてまいります。 ○副議長(南かつひこ) 以上で木村広一議員の質問は終わります。 議事の都合により暫時休憩いたします。 午後2時43分休憩
午後3時05分開議 ○議長(いでい良輔) 会議を再開いたします。 この際申し上げます。議事の都合上、会議時間を延長いたします。 一般質問を続行いたします。
中野区議会議員 若 林 しげお 1 区長の政治姿勢について 2 旧新山小学校の跡地活用について 3 災害時における自衛隊との連携について 4 その他
○議長(いでい良輔) 若林しげお議員。 〔[1]若林しげお議員登壇 〕 ○2番(若林しげお) 平成31年第1回定例会において、自由民主党議員団の立場から質問をさせていただきます。 質問は通告のとおり、1番、区長の政治姿勢について、2番、旧新山小学校跡地の活用について、3番、災害時における自衛隊との連携について、4番、その他で、中野区立小中学校施設整備計画についてお伺いをいたします。 初めに、区長の政治姿勢についてお伺いいたします。 今定例会の一般質問において、我が会派の内川議員が同一の質問をしましたが、また違った視点からお聞きいたします。 施政方針説明の中で、区長が区政運営の基本として掲げている区民と向き合う区役所への転換に焦点を絞って質問をいたします。 区長が選挙に出られた際、掲げた公約の一つが、政策決定過程における区民参加の推進でした。この公約のもとに、以来、たびたび「区民の声を聞き」という言葉をおっしゃっておりますが、どのように区民の声を聞き、どのように判断されたのか、この7カ月間で起きたことを挙げて、お伺いをいたします。 初めに、内川議員も取り上げた中野駅新北口駅前エリア再整備事業のうちの一つである中野サンプラザについてお伺いをいたします。 「中野区長・酒井直人の公式Web」という個人サイトには、区長の選挙時の政策が現在も掲載されています。「大規模開発などは区民との対話をふまえて進めていく必要があります。1万人アリーナありきの中野駅前再開発については、一旦立ちどまり、区長がやりたい開発から区民が必要とする開発への転換を進めます」となっております。 これを西口整備から駅ビル、広場、区役所・サンプラザ一帯再整備、サンプラザの解体まで認めていて、1万人アリーナだけの見直しを指しているというのは、あまりにも無理ではないかと思います。誤解した人もいるかもしれないなどと言われているようですが、書いてあることをそのまま理解することは誤解とは言いません。これまでの答弁と比べ、明らかに自己の認識や信念とは違う内容を酒井区長は公約として発表し、選挙に臨んだと思われます。 現在もこの内容は公式ウェブに表明し続けてあります。当選後に開催したタウンミーティングでは、サンプラザ存続に感謝する区民の意見に応えて、「サンプラザについては、残すかどうかも含めて検討中」と答えました。しかし、その後、検討内容は一切公表されることもなく、直後の9月議会での答弁、記者会見で、サンプラザは解体と発表してしまったのです。計画は、これまでどおり進めることになっております。 中野サンプラザの解体に反対する声も上がっていたはずです。中野サンプラザのDNAを残して整備していくことが、この声を聞いたことにしているのでしょうか。一旦立ちどまったのはいつからいつまでだったのか。区長はどのように区民の声を聞き、再開すると判断されたのですか、お聞かせください。 次に、旧中野刑務所正門の取り扱いについて伺います。 法務省矯正研修所跡地は、平成17年10月に策定した中野区立小中学校再編計画に基づき、2023年度の平和の森小学校移転に向けた新校舎整備計画を進めています。この計画についても、よりよい教育環境をつくるために、区議会などで議論を重ね、策定してきたものです。これまで区は、法務省矯正研修所跡地内にある旧中野刑務所正門の取り扱いについて、建築基準法上、新校舎施設整備計画などへの制約が大きくなることから、学校移転予定地内に残すことは考えていないとの考えを示していました。 しかし、酒井区長が当選された後、これまでの答弁を覆し、現地保存する方針を発表しました。確かに、刑務所の門を残してほしいという意見もあったかと思います。しかし、様々な理由から、小学校敷地内に刑務所の門を残すなどあり得ないという区民の声もありました。その声は直接聞いていないという区長の話も聞いているところでございます。 2018年10月2日から10月15日までに行われた平和の森小学校保護者、教職員宛てアンケートでは、旧中野刑務所正門に対して、平和の森小学校校内に旧刑務所の門は要らないとの回答は実に3分の2以上、現地保存をしてほしくないという声が圧倒的でありました。この声は一体どこに行ったのでしょうか。それらの声を区長はどのように吸い上げ、どのように判断されたのか、お聞かせください。 次に、平和の森公園再整備についてもお伺いいたします。 平和の森公園は、第1工区再整備が終了し、これから第2工区の再整備へと進もうとしております。この第1工区再整備の際、反対運動を展開されてきた方々がいらっしゃるのは存じておりますが、こうした皆さんは、第1工区の再整備による結果を御存じなのでしょうか。 再整備によって暗がりが少なくなり、きれいに整備された多目的広場は、多くの区民が活用し、大変喜ばれております。反対意見はあったものの、区議会で議論し、多くの議員が賛成して進めた結果であります。 しかし、このたび、第2工区の再整備がストップしております。多くの議員の賛成で議決したこの整備に対し、区民の声を聞き、再整備をとめていることに疑問を感じておりますが、どのように判断したのか、お聞かせください。 中野区自治基本条例では、区の重要な計画や決定事項、例えば、「広く公共の用に供される大規模施設の建設に係る基本的な計画策定又は変更」には、「原則として意見交換会及びパブリック・コメントの手続を経るものとする」と定めています。しかし、今回定めたという変更案については、区民説明会、すなわち条例で言う意見交換会もパブリック・コメントも行われていません。 急を要する案件に当たるとしておりますが、区がみずからとめて、何カ月も過ぎているもので、それは理由にならないものと考えます。自治基本条例で言うパブリック・コメントや意見交換会は、政策決定に関し、案の段階で全ての区民に意見を表明する機会を保証するものであり、政策決定による不利益の事前救済的手段でもあります。少なくとも、前区長の時代には、こうした自治基本条例のルールが着実に実行されてきました。区長のおっしゃっている区民の声とは、アンケートやホームページでの意見、対話集会の意見のことを指しているのでしょうか。前区長のパブリック・コメントや意見交換会との違いをお聞かせください。 自治基本条例を再生するというのも、区長の重要な公約の一つでした。それはこんな手続を無視し、当たり前とすることなのでしょうか、お聞かせください。 区議会は、住民全員が集まって話し合ったりすることは困難なため、代表として選ばれた区議会議員が区民にかわり、区民の生活のいろいろな問題について慎重に審議し、決めていく役割を担っています。区議会と区長においては、区議会は区の仕事の大枠を決める議決機関であり、区長は執行機関として議会の決定に基づいて区の仕事を行うとあります。また、区議会と区長は、区政を進めていく上で、車の両輪であり、対等であり、上下関係はありません。お互いの立場を十分尊重し、区民の生活の向上に努めるものです。 日本国憲法にあるように、日本は間接民主主義の仕組みですから、選挙で選ばれた正当な代表である区議会に各段階で事前に報告をするということも必要です。区議会は、我々区議会議員一人ひとりが区民の声を聞き、多くの区民の声を区政に反映させていく、いわば中野区最大の区民会議であり、最高意思決定機関であります。その決定事項を変えていく区民の声とはどのようなものなのでしょうか。一部の区民の声のことを言っているのでしょうか。 新区長にかわり、区民の声が反映されるようなになったという同僚議員に対して、今まで区民の声を聞いていなかったのかと、いささか疑問を感じます。トップダウンからボトムアップの区政に転換するという趣旨の発言を繰り返してこられましたが、みずからをトップに、区民をボトムという言葉で下に見る発想に懸念を感じながら見ていたところです。 議決機関である我々に対し、説明不足で説得し切れないこと、また、執行機関の行政として進めてきたことを区長の権限で決めていくことは、ボトムアップではなく、トップダウンなのではないでしょうか。区長に就任されてから数々の判断がトップダウンとどのように違うと考えているのか、お聞かせください。 今まで伺ったことを踏まえて、改めて今後の区政運営について、中野区の未来を進めていくために、区民、そして区議会との関わり方について、区長のお考えの政治姿勢を伺い、この項の質問を終わります。 次に、旧新山小学校跡地の活用についてお伺いします。 南中野中学校区において、小学校3校が統合し、みなみの小学校と南台小学校の2校が誕生しました。現在、旧中野神明小学校用地にみなみの小学校の新校舎整備が進められており、2020年9月の新校舎供用開始までの間、旧新山小学校を仮校舎とし、みなみの小学校の子どもたちが元気よく通学しています。 その後、南台小学校を仮校舎とし、旧新山小学校に子どもたちが通学し始め、旧多田小学校跡地に南台小学校新校舎が整備されます。南台小学校新校舎供用開始が2023年に予定されております。つまり、あと4年後には、旧新山小学校跡地の活用方法が決まっていなければなりません。 旧新山小学校は、国から借用部分が7,610平方メートル、中野区の土地は764平方メートルで、9割が国有地となっております。第41次、平成30年修正の中野区地域防災計画の別冊資料、第8回地震に関する地域危険度調査結果の町丁目別ランクによれば、旧新山小学校のある南台四丁目地区は、建物倒壊危険度がランク3、火災危険度がランク4、災害時活動困難度がランク4、総合危険度がランク4となる、中野区でも危険度の高い地区となります。 この地域の方々にとって旧新山小学校用地は、災害時の救援救護の活動の拠点として、安心・安全で過ごすためのとりでとして役割を担っています。新しい中野をつくる10か年計画第3次では、旧新山小学校について、防災まちづくりの推進を視野に入れた活用を図るとしています。活用方法の決定に際しては、地域の方々へのニーズ調査を行った上で、具体的な活用方針等を説明し、十分な地域合意を得た上で進める必要があります。 そこで、お伺いします。南台小学校の新校舎供用開始までに活用方法を決定するためには、新しい基本計画策定の過程で具体的な検討を進めるべきと考えますが、今後のスケジュールなどお聞かせください。 この旧新山小学校跡地の活用についての質問は何度かさせていただいており、その御答弁は、地域における区民のサービスの必要性、全区的な施設展開における必要性を考え、検討するということでした。中野区の最南端でもあるものの、南台にとって重要な財産であります。私は、中野区の財産としても手放すべきではないと考えております。旧新山小学校跡地活用について、国有地の取得も含め、地域の方々のニーズを踏まえ、活用策をしっかりと審議していく必要があると考えますが、区の見解をお聞かせください。 以上でこの項の質問を終わります。 次に、災害時における自衛隊との連携について伺います。 2018年は、漢字一位が「災」とあらわされる1年であり、北海道胆振東部地震、大阪府北部地震、島根県西部地震、西日本豪雨、台風21号、24号の直撃、記録的猛暑など、自然災害が多発しました。また、北海道全域で電力がとまるブラックアウトや、例年より多い29個の台風発生、過去最も早い梅雨明けで始まった猛暑など、例年にない規模の災害が日本各地の人々の生活を脅かしました。 また、1995年1月17日の阪神・淡路大震災、2011年3月11日の東日本大震災などの大規模災害も含め、最終的に頼りになる方々が自衛隊の方々でした。この国において、自衛隊の存在というのはなくてはならない機関だと感じております。 そこで、中野区において災害時、自衛隊とどのような連携をとっていくのかをしっかりと示していく必要があると考えます。 そこで、平成30年修正、第41次修正、中野区地域防災計画を通して伺います。 地域防災計画の別冊資料の記載のとおり、中野区防災会議条例第3条の防災会議の委員の任命において、陸上自衛隊隊員のうちから防災会議委員を区長が任命するとし、練馬区に駐屯する陸上自衛隊第1師団第1普通科連隊第4中隊の中隊長が参画していたと思います。 この会議において、委員の審議のもとで、中野区地域防災計画が修正されたと思いますが、せっかく自衛隊の方に参画していただいているのであれば、陸上自衛隊との協力体制、連携をもう一歩進んだ内容にしていただきたいと感じております。 陸上自衛隊への災害派遣の要請は、区長から都知事への災害派遣要請の要求を経なければなりませんが、直接自衛隊に要請することはできないのでしょうか。 神戸市の防災センターのような体制をつくるのは難しいとしても、まず防災センターの災害対策本部内に警察、消防のほかに自衛隊の席を用意すべきと考えますが、区の見解をお聞かせください。 地域防災計画の本冊の総則に記載されている各機関の基本的な活動指針である業務大綱によると、自衛隊の災害派遣の計画と訓練に関する準備と応急救護、応急復旧及び物品の無償貸与、譲渡に関することだけであり、他の防災機関には記載のある具体的な活動態勢、対応方針や情報収集、伝達及び連絡体制に関することなど、自衛隊の記載がありません。杉並区や他の自治体も、災害時に直接連携をとることが整っていると伺っております。 また、中野区においては、災害時以外の自衛隊との連携として、既に東北復興大祭典への参加や自衛隊への入隊激励会の開催が予定されるなど、連携、協力が進んでいる部分もあります。しかしながら、人口密度が多く、木密地域、狭隘道路が混在するこの中野区にとって、災害時に区民の命と財産を守るために自衛隊の力をかりるのは必須だと考えております。中野区として、しっかりと自衛隊との連携をとるべきと考えますが、いかがでしょうか。区の見解を伺い、この項の質問を終了いたします。 次に、その他で中野区立小中学校施設整備計画について伺います。 先ほど旧新山小学校のことについて質問しておりますが、PTA会長経験者の伊藤正信議員も常々心配していたことなので、改めて質問をさせていただきます。 区立小中学校の学校施設は、児童・生徒の学習や活動の場、生活の場として、常に安全・安心で快適な教育環境とするとともに、少人数指導、ICTを活用した教育など、多様な教育活動や少人数学級、環境教育など社会状況の変化に対応した教育環境を提供していくことが重要です。また、学校施設は、地域活動の拠点であり、地域の防災活動の拠点でもあります。 しかし、区立小中学校の施設は、その主要部分が昭和30年代後半から40年代に建設されたものが大部分を占め、既に建築後50年を経過している学校があるほか、今後、2029年度までに建築後50年を迎える学校がほとんどです。このことから、これからの学校施設は多様な教育活動への対応や環境への配慮、ユニバーサルデザインの視野に立ったバリアフリー化など、施設設備等の整備を計画的に進めていく必要があります。今後も中野東中学校、みなみの小学校、美鳩小学校、中野第一小学校など、新校舎が相次いで建設されます。 中野区立小中学校再編計画(第2次)に基づく統合新校及び統合対象以外の学校で、校舎の主要部分が建築後50年を経過する学校については、改築を進めるために学校運営にできる限り支障を来さないように、統合新校については改築する学校の校地以外の場所に仮校舎を確保し、工事終了後、移転すること、また、統合以外の学校を改築する場合は、統合に伴い、使用しなくなった学校を改修して仮校舎とすることを原則としています。 これからの計画では、中野本郷小学校は向台小学校を仮校舎として、桃園第二小学校は上高田小学校を仮校舎としております。中学校でも北中野中学校は西中野小を仮校舎に、第二中学校は向台小を仮校舎に、第七中学校は上高田小学校を仮校舎としています。このように仮校舎の確保が児童・生徒の徒歩圏外になる場合もあると想定されることや、通学の安全対策など、小学校1年生、2年生の児童の保護者の方々には心配なことも多いかと思います。現地建て替えという方法も考えられると思いますが、このような負担軽減の方策はどのようにお考えですか、お伺いいたします。 区立小中学校施設整備計画に基づく学校の建て替え等の施設整備を円滑に進めていくためには、学校、保護者、対象地域の関係者等との緊密な調整が必要になると思います。新校舎整備移転に係る意見集約、情報共有のための仕組みをつくる必要があると考えますが、教育委員会としてどのように考えているのか、お伺いをいたします。 また、学校施設の改築には多額な経費がかかるとともに、長期にわたり継続する事業であることから、計画的に財源を確保する必要があります。義務教育施設整備基金の活用や国庫支出金の確保など効率的、効果的に進めていかなければならないと思いますが、いかがお考えなのですか、お伺いし、私の全ての項の質問を終了いたします。 〔区長酒井直人登壇〕 ○区長(酒井直人) 若林議員の御質問にお答えいたします。 まず最初に、区長の政治姿勢についての項で、一つ目が中野サンプラザの在り方についての御質問でございます。 中野サンプラザの在り方については、区民の中でも様々な意見があったことから、区長就任後から約3カ月の間に区民会議やタウンミーティングにおいて、ワークショップ形式を採り入れながら、できるだけ多くの意見を集める工夫を行ってきたところでございます。 中野サンプラザを残してほしいという声もありましたが、まちづくりを着実に進めることを望む声も少なくなかったこと、密接に関連する中野駅西口改札の早期開設が必須であること、こうした状況を踏まえ、中野駅新北口駅前エリア再整備の推進を判断し、昨年9月の定例記者会見において表明したものでございます。 次に、門の保存に関する区民意見の吸い上げと判断についてでございます。 旧中野刑務所正門の取り扱いについては、区民や保護者との意見交換会、そしてタウンミーティング、メール等での意見募集、議会での御議論など、様々な意見交換の過程を経てきたと認識しております。 現地保存に反対の御意見についても、子どもの安全・安心の確保や学校敷地の広さについて懸念の声が多かったことから、耐震補強などの安全確保、それから校地の拡大を図るなどの工夫を行うことといたしました。これまでの様々な御意見と、文化財としての価値、費用等を総合的に勘案して、現地保存することを判断したものでございます。 次に、平和の森公園再整備の見直しについてでございます。 区より変更複数案を示し、区民参加のワークショップ形式にて検討した平和の森公園再整備を語る会における意見、郵送等による意見募集の結果を踏まえ、区の考え方を取りまとめたものでございます。300メートルトラック及び100メートルコースの整備や、築山の滑り台については、関係団体の意見聴取も行ったところでございます。 更に、これまでの議会における意見等も踏まえ、再整備の内容を総合的に判断し、区としての最終的な整備案を取りまとめたところでございます。 区民の声についての御指摘でございます。 区政に関する基本的な方針や重要な施策等の決定に当たっては、意見交換会の実施やパブリック・コメント手続のほか、アンケートの実施、区報やホームページでの意見募集、タウンミーティングでの対話などにより、多様で広範な区民の意見を募りたいと考えております。区が意思決定を行うに当たって、区民の声を反映することについては変わりませんが、自治基本条例の趣旨が更に生かされるよう、より多様な方法で区民の声を伺い、それを政策に反映してまいります。 政策決定に当たってのトップダウン型との相違についての御質問です。 区長としての判断は、可能な限り広く情報やデータを公開し、様々な選択肢を示しながら、区民の皆さんに十分な説明を行った上で、区民合意点を見極めたものでございます。区としての案の検討や政策決定など、それぞれの段階において職員の意見等を反映させるべく、十分庁内議論を行っております。今後も様々な場面で職員の意見を吸い上げて、ボトムアップ型の区政を進めてまいります。 次に、区民及び区議会との関わり方についての御質問です。 幅広い区民の方の声を聞くことによって、新たな気付きを得て、皆で課題解決に取り組む対話の文化が根付くことで、中野のまちの地域力が向上するものと考えております。今後も対話の区政を続けていきます。 他方、区政を進めていく上では、二元代表制である議会の理解を得ることが必要であるとの認識は変わっておらず、丁寧な情報提供と議論を行っていくことが必要であると認識しております。 次に、旧新山小学校の跡地活用についてでございます。 旧新山小学校の跡地については、将来の財政状況や行政需要の変化を見据えて、区全体として必要とされる機能や地域の価値向上につながる機能などについて、区議会や区民の声を聞きながら、2020年度に策定を予定している基本計画において活用の方向性を示していきたいと考えております。 〔教育長入野貴美子登壇〕 ○教育長(入野貴美子) 私からは中野区立小中学校施設整備計画についてお答えいたします。 仮校舎を使用する整備手法については、学校によっては通学時に課題があることは認識しております。こうした課題への対策として、現地建て替えや通学路の設定、変更など、他区の事例も踏まえながら、様々な角度から検討していきたいと考えております。 続きまして、整備、移転に係る意見集約、情報共有の仕組みづくりについてでございます。 校舎の建て替え整備に関しては、学校や保護者、地域の関係者と共有し、理解と協力を得ながら進めていくことが必要であると考えております。そのため、校舎整備を円滑に進めるための情報共有、意見集約を図るための新たな仕組みとして、学校再編後に校舎整備を予定する学校や学校再編を行わず校舎建て替えを予定する学校に検討、調整のための組織を順次設置する考えでございます。 〔都市基盤部長豊川士朗登壇〕 ○都市基盤部長(豊川士朗) 私からは災害時における自衛隊との連携についてお答えをいたします。 まず、区長が直接自衛隊の派遣要請を行うことについてでございます。 自衛隊の災害派遣は、自衛隊法に基づきまして、都道府県知事が防衛大臣に対して要請できることになっておりますが、例外といたしまして、通信手段の途絶など、区長が都知事に対して要請ができない場合などは直接、練馬区に駐屯する陸上自衛隊第1師団に災害派遣を要請できることになってございます。 それから、総合対策本部内における自衛隊員の席の確保についてでございます。 現時点では、防災センターに設置する災害対策本部内に警察、消防、自衛隊などの防災関係機関の席は特定をしておりませんが、災害状況を勘案して、必要により入室することとなっております。 なお、新区役所に設置する災害対策本部内には、活動スペースを確保できるよう検討しているところでございます。 それから、災害時における自衛隊との連携についてでございます。 自衛隊は、毎年度、区防災会議へ参画するとともに、総合防災訓練へも参加し、区との連携は常にとれているところでございます。 また、昨年8月には、自衛隊の通信状況調査に協力をしたところでございます。 地域防災計画の記載内容につきましては、区防災会議に参画している陸上自衛隊第1師団の確認を受けておりますが、区としても更に具体的な内容となるように調整をしていきたいと考えてございます。 〔政策室長朝井めぐみ登壇〕 ○政策室長(朝井めぐみ) 私からは学校施設改築に係る財源対策についてお答えいたします。 学校再編計画(第2次)などに基づきます学校施設の改築計画は、平成39年度までに14校を集中的に建て替える計画であり、今後更に財政負担が大きくなると考えております。これに対応するため、義務教育施設整備基金に計画的に積み立て、活用するとともに、改築する施設の構造耐力度等により、国の負担金を獲得できることから、学校の建て替え前に施設の耐力度調査を実施し、確実に確保できるようにしているほか、該当する補助金についても確実に確保できるよう取り組んでいるところでございます。 更に、区民サービスやまちづくりに影響を及ぼさず、将来に向けて一定の基金を残しつつ、円滑に建て替えを進めるため、中野区版の公債費負担比率がおおむね10%程度の範囲内で起債を活用し、建て替えを進めたいと考えているところでございます。 ○議長(いでい良輔) 以上で若林しげお議員の質問は終わります。
中野区議会議員 むとう 有 子 1 子どもの栄養格差是正について 2 区立公園の良好な環境整備について 3 その他
○議長(いでい良輔) 次に、むとう有子議員。 〔むとう有子議員登壇〕 ○40番(むとう有子) 任期中、最後の一般質問となりました。これまでに質疑いたしました課題の再考を求めて、再度質問をいたします。 子どもの栄養格差是正についてお尋ねいたします。 豊かな日本社会と言われている中で、国の調査では、日本の子どもの7人に1人が、ひとり親家庭では2人に1人が貧困状況であるとの深刻な実態です。昨今、親の経済格差が子どもの学力格差や栄養格差につながっていることも明らかとなっています。 新潟県立大学の調査では、低所得層の子どもはそうでない子に比べ、筋肉や内臓、骨の成長に欠かせないたんぱく質や鉄の栄養摂取量が少なく、栄養面の格差があることが判明をしています。成長に必要な栄養が十分にとれる食事ができるよう支援策を講じることが自治体に求められています。 2016年第1回定例会で、私は子ども食堂支援制度の創設を求めました。新区長となり、次年度予算で民間団体が実施する子ども食堂に補助金を支給することは、一歩前進と評価いたします。しかし、行政がかかわっていないため、なかなか貧困家庭の子どもに届かず、子ども食堂をやめてしまった団体も既にあります。 そこで、2017年に文京区が始めた経済的困窮世帯を対象とし、ふるさと納税を財源に食材を宅配する子ども宅食が全国的に注目を集めています。2017年第4回定例会で、文京区の子ども宅食を参考にし、同様の事業の実施を求めました。 再度提案をいたします。区の見解をお答えください。 中野区では、2015年度より生活困窮世帯の小学6年生から中学3年生に無料の学習支援事業を行っています。勉学に励むためにも、栄養豊富な食事が必要だと考え、無料の学習支援事業の際に、東京都の補助金を活用して無料の食事提供の実施を2016年第1回定例会で提案をいたしました。その後、食事提供に関しては、更に東京都の制度が整い、十分可能となりました。 そこで、再度提案をいたします。区の見解をお答えください。 区長は、施政方針説明の中で、子どもの貧困対策に取り組むと述べられました。2017年には江戸川区が、子育て家庭に対するアウトリーチ型食事支援、おうち食堂を実施、2019年度には世田谷区でも食の支援サポーター派遣や、お弁当を届ける子ども配食を実施するそうです。中野区においても、生活困窮世帯の子どもの栄養格差是正に向けた事業の実施の検討を求めます。お答えください。 次に、区立公園の良好な環境整備についてお尋ねをいたします。 まずは2年越しで、再三再四質疑をしている、特定1人によるハトへの餌やりが原因で、大量のふん尿と羽毛で人が立ち入れない西町花の公園と接続する区道、近隣住宅の問題です。 2018年第1回及び第4回定例会では、法による過料や損害賠償請求、条例による指導勧告や中止命令、過料等の措置をとるとの答弁でした。しかし、職員倫理条例に定める、誠実、迅速、正確なる職務精励との行動原則が守られていません。先日、住民からの要請を受けて区長が現地を確認されたことは評価しますが、職員は私の今回の質問通告後にやっと行動をされました。毎日そこに暮らす人たちへの想像力の欠如と、区有財産が侵害されていることへの無頓着ぶりに呆れ果てています。他自治体のような、すぐやる課が欲しいものです。 公園が公園として利用できるよう、法と条例に基づく措置を迅速に実行することを要求いたします。区の見解をお答えください。 新しく建設した公園を除き、既存の公園は使えなくなった遊具は撤去するだけで、ここ数十年新しい遊具の設置は全くなされていません。隣接する他区と比較して、劣っていることは一目瞭然です。166ある公園のうち51の公園に遊具がありません。遊具がない公園には、子どもたちの姿がありません。また、保育園には園庭があるべきと考えますが、実際には園庭のない保育園の園庭がわりに公園が利用されており、遊具の充実が急務です。 次年度、公園再整備計画策定が予算化されていますが、策定を待つまでもなく、かつて老朽化で遊具を撤去した公園には、滑り台などの基本的な遊具の設置を求めます。区の見解をお答えください。 また、2011年第3回定例会から再三再四、公園等の公衆トイレにトイレットペーパーの設置を求め、「可能な場所には設置していきたい」との答弁でした。しかし、いまだに102カ所ある公衆トイレのうち13カ所にしか設置されておりません。トイレットペーパーの設置がないのは、23区で中野区だけです。トイレは、その国の文明度をあらわすとも言われています。来街者数の増加を期待するのならば、公園トイレの洋式化だけではなく、すぐにできる清掃の徹底とトイレットペーパーの設置を求めます。お答えください。 5期20年間、区民の方々からお寄せいただきました御意見をもとに質疑をしてまいりました。御意見をお寄せ下さいました皆様に感謝をしつつ、誠意ある答弁を求め、質問を終わります。 ありがとうございました。 〔区長酒井直人登壇〕 ○区長(酒井直人) むとう議員の御質問にお答えいたします。 まず最初に、子ども宅食についてでございます。 文京区で行っているような食材を届ける支援について、これについては、子どもの生活実態調査の結果を踏まえて今後検討していくこととしております。 次に、学習支援事業における食事の提供についての御質問でございます。 現在、区で行っている学習支援については、学力向上を目的とする教育支援であり、中学生は高校受験のための進学支援、小学生は学習習慣の定着を主な狙いとして実施しております。ここに当たって、食事の提供に当たっては、調理員の確保、それから調理場の設置及び食品の安全管理体制の確立など、事業の構築や実施会場の選定に当たり、一定の条件を満たす必要があると認識しております。これらの条件をどうしていくか、今後検討してまいります。 次に、生活困窮世帯の子どもの栄養格差是正に向けた新たな事業についてでございます。 子どもの食事に関する支援については、新年度に実施を予定している子ども食堂への支援実績や子どもの生活実態調査の結果を踏まえて、各自治体で行っている支援も参考にしながら研究してまいります。 次に、区立公園の環境改善に向けた取り組みについてでございます。 本年2月12日、餌やりをしている本人宅を訪問して、口頭による指導及び注意を行うとともに、中野区物品の蓄積等による不良な生活環境の解消に関する条例、これの趣旨を記載した文書を手渡してきたところでございます。今後は、本条例に基づき必要な調査手続を行った上で、文書による指導、勧告、命令など、適切に対応してまいります。 次に、区立公園の遊具の設置についての御質問でございます。 公園再整備計画を作成していく中で、今後、公園遊具の設置等についても具体的に検討していく予定でございます。そのため、当面は必要な修繕や老朽化した遊具の更新で対応していきたいと考えております。 最後に、公園トイレのトイレットペーパーの設置についてでございます。 現在、最近整備した大規模公園のトイレなどについては、トイレットペーパーを設置しているところでございます。今後、区内の公園、トイレットペーパーの設置については進めていきたいと考えております。 ○議長(いでい良輔) 以上でむとう有子議員の質問は終わります。
中野区議会議員 近 藤 さえ子 1 地域包括ケアシステムの構築について 2 その他
○議長(いでい良輔) 次に、近藤さえ子議員。 〔近藤さえ子議員登壇〕 ○39番(近藤さえ子) 無所属の近藤さえ子です。よろしくお願いいたします。 地域包括ケアシステムの構築について伺います。 区長は、施政方針説明の「はじめに」の部分で、「中野区には、魅力のある地域資源や文化があり、中野区を愛し、地域のために活動したいという熱意を持った人々がたくさんいます。しかし、こうした区民の皆さんと区の協働は十分に進んでおらず、皆さんの力が十分に生かし切れていません」と発言されていましたが、高齢者を支える活動もその一つであると思います。 区は、団塊の世代が75歳以上になる2025年をめどとし、区、町会、民生児童委員、医療関係者、介護事業者、地域の団体等がみずから実施し、協働していくためのプラン、中野区地域包括ケアシステム推進プランを策定しました。平成28年度から平成30年度をステップ1とし、高齢者が可能な限り住み続けられる地域づくりに向けた基盤整備をするとなっています。このステップ1の期間も、あと1カ月ほどで終わろうとしています。 このステップ1にある、不足する資源等の抽出と積極的な地域資源の開発はどのように進み、どのような成果を得たのでしょうか。成果が出ているとすれば、今後はどのように進むのでしょうか。また、同じくステップ1に、理念の共有、機運醸成は区民に届いているのでしょうか。 私は、自身の両親を長年自宅で介護してきた経験から、議会でたびたび介護問題を取り上げ、様々な問題を指摘してきました。最期まで住みなれた自宅、地域で暮らしたいという高齢者たちにとっても、介護する側にとっても、区が進める在宅介護は厳しいものです。介護保険を利用し、在宅家事援助、デイサービス、ショートステイ、介護保険では賄い切れない部分は民間の家事サービスやシルバー人材センターの利用、転倒によるけが、骨折、病気の発症のたびの通院や老人保健施設への入所、リハビリ等、利用できる制度は全て駆使し、ケアマネジャーに助けられながら、地域包括ケアシステムのマネジメントの業務を担ってきましたが、介護する側の精神的、肉体的負担は底がなく、また介護保険も改正ごとに支出条件が厳しくなり、高齢者が自宅で生活するにも多くの出費を要します。 働き方改革等により、今後ますます女性の社会進出が進み、かつ超高齢社会を迎えつつあることを鑑みると、介護保険の範囲だけでは補えない部分のサービスをどのように支えていくかという真剣な議論なしには、住みなれた地域で高齢者が尊厳を持って暮らしていく理想は成り行かず、各自治体による細かいサポート体制が必要です。 今年度の中野区地域包括ケアシステム推進プランでは、交通弱者が区内を円滑に移動できるようにするための対策について、総合的な検討、実証が行われることになっています。しかし、実際に高齢者が便利に使える移動手段等の具体的な施策は見えてきません。高齢者の移動は、交通網の整備だけにはとどまりません。安全に移動するためには、人的な配慮も必要となります。区が行う健康づくりや介護予防事業などに通いたいと思っても、その場所まで自力では行けないために参加は厳しい高齢者もたくさんいます。 また、通院時、老老介護する奥様が体重の重い御主人をタクシーに乗せるのは、タクシー運転手の手をかりても難しく大変であるなどの話もよく聞きます。タクシーに乗せるときだけちょっと手伝ってほしい、そんなちょっとした手があるだけでも介護者は救われます。御近所で助け合うといっても、日中家にいる隣近所は高齢者ばかりで、助け合うこともできません。「あなたのちょっとしたお手伝いで助かる方が大勢います」など、具体的な困りごとを区報などに示し、まずは地域包括ケアシステムの機運醸成をもっと高める必要があるのではないでしょうか、伺います。 また、高齢者問題とは離れますが、中野区地域包括ケアシステム推進プランでは、来年度から子育て世帯、障害者等、全ての人への対応を拡大する予定となっています。地域に異世代の人たちが集える児童館機能が残されることになったことは喜ばしい限りです。 現在、子ども部門での学校、民間、地域との連携のマネジメント役である児童館職員は、日々の子どもたちとの関わりの中で、子どもの虐待、いじめ、不登校、特別な支援が必要な学童等、多くの状況の子どもたちを見て、個々の事例にかかわってきました。区がアウトリーチチームの一員にも児童館館長を配置しているように、その重要性は認識されているのですから、新しい児童館機能を持つ子どもたちの居場所には、区の子ども機関との調整能力を持ち、長年子どもたちとかかわってきた区の職員を配置する方向で検討すべきであると思いますが、いかがでしょうか。検討は進んでいるのでしょうか。 その他はございません。御清聴ありがとうございました。 〔区長酒井直人登壇〕 ○区長(酒井直人) 近藤議員の御質問にお答えいたします。 地域包括ケアシステムの構築についてで、まず不足する資源と積極的な地域資源の開発について、成果についての御質問でした。 高齢者が住み続けられる地域づくりのための地域資源については、アウトリーチチームによる情報収集などに基づいて、国の介護サービス情報システムを活用したデータベース化を図ってきております。また、すこやか圏域での地域ケア会議では、事例検討として、不足する資源等の抽出を行ってきたところでございます。また、地域ケア会議の部会検討を踏まえて、中野区安心住まいパック事業を創設したほか、社会福祉協議会とも連携しながら、認知症カフェや高齢者サロンなどの新たな地域資源の開発にも取り組んできたところでございます。 高齢者の暮らしを支える地域資源は多種多様に用意されているべきであり、こうした資源の把握と開発を更に加速させていく考えでございます。 次に、地域包括ケアシステムの理念の共有、機運醸成についての御質問でございます。 地域包括ケアの理念の共有と機運醸成については、町会・自治会による見守り活動や医療介護の関係機関連携として具体の動きとなっているほか、学校や区内事業所等の協力を得て、認知症サポーター養成講座の受講者が約1万8,000人となるなど、区民の協働が進んできているものと考えております。こうした取り組みを推進するとともに、区民の誰もが見守りや支え合いの担い手となるよう、啓発活動にも力を入れてまいります。 次に、地域の調整機能を担う区職員の配置についてでございます。 子育て支援の地域づくりには、児童館職員として培ってきた福祉職の知識や経験が欠かせないものと考えております。今後もこうしたノウハウを継承しつつ、適切に職員の能力を活用してまいりたいと考えております。 〔近藤さえ子議員登壇〕 ○39番(近藤さえ子) すみません。区報などで具体的な困りごとなどを掲載し、区民の機運を高めていったらどうだということをお伺いしたんですけれど、お答えがなかったようなのでお願いします。 〔区長酒井直人登壇〕 ○区長(酒井直人) 近藤議員の再質問にお答えします。 機運醸成、理念の共有について、広報媒体として区報などを活用すればどうかということでございますでしょうか。 その点につきましては、様々な媒体がございます。地域の方々に対しての地域ケア会議での働きかけも含めて、また担い手を増やすためにも、あらゆる媒体を使って考えていきたいと思います。 ○議長(いでい良輔) 以上で近藤さえ子議員の質問は終わります。
中野区議会議員 石 坂 わたる 1 区民とのコミュニケーションにおけるユニバーサルデザイン(UD)について (1)広報について (2)区全体の取り組みについて (3)その他 2 人口減少・高齢化と移動弱者・買い物弱者について 3 その他
○議長(いでい良輔) 次に、石坂わたる議員。 〔石坂わたる議員登壇〕 ○29番(石坂わたる) 質問いたします。 1、区民とのコミュニケーションにおけるユニバーサルデザイン(UD)について伺います。 文字を読むことが難しい発達障害者や弱視者、難しい表現の理解が困難な聾者や知的障害者、高齢者、日本語力がまだ不十分な外国籍の方などに対し、見やすい文字、わかりやすい日本語、視覚的に伝わりやすい表現で伝える工夫が必要です。 (1)として、広報について伺います。 情報発信の多い広報において、ユニバーサルフォントをはじめとして、多数あるフォントの中から読みやすいフォントを選択していくこと、厚生労働省のわかりやすい情報提供に関するガイドラインなどを参考に、区報等、わかりやすくしていくことや、現在外国語版の広報がありますが、日本語版でユニバーサルデザインに配慮をした広報紙を定期的に、あるいは必要に応じて作成していくべきではないでしょうか。 (2)として、区全体の取り組みについて伺います。 様々な区政に関する説明会や意見交換会において、手話、点訳の提供はこれまでもありましたが、資料も見やすく、わかりやすく、やさしい日本語で書かれたものを用意すべきではないでしょうか。 また、窓口や現場での対応、広報、資料作成などに関し、区民とのコミュニケーションにおけるユニバーサルデザインに関する職員向けの研修を実施すべきではないでしょうか。 2、人口減少・高齢化と移動弱者・買い物弱者について伺います。 近年、西武新宿線や中央快速線の路線全体での減便、区内のバスの終バスの繰り上げ、減便が生じています。区内のスーパーやコンビニの閉店や、新規の出店がなかなかない状況も生じ、高齢者や障害者からお困りの声を耳にします。 バス運行本数の維持、運行ルートの見直しに関する支援や協力、障害者施設、高齢者施設、その他民間施設の送迎バスを施設と住居を結ぶだけではなく、買い物施設や医療機関、公共施設等への経由をするための支援、オンデマンド交通やタクシー券の交付等の事業の立ち上げ、拡充などに関して、交通弱者当事者との協働による検討が必要です。今後、公共交通対策をどのように進めていきますでしょうか。 そして、買い物については、手にとり、見比べ、納得のいく商品を購入する、文化的な消費生活の保障も必要です。他自治体では、高知県が移動販売について販売車購入の補助、札幌市や函館市が商店街による出張販売、宅配、送迎バスの事業に支援を行っています。商店街で複数の店舗で買い物したものを自宅まで配達してもらえる仕組みや、出張、移動販売の支援、共同購入のマッチング、買い物や医療機関や公共施設等に行く際の車の乗り合いのマッチングなどが考えられます。今後、関係者と連携をしながら考えていくべきと思いますが、いかがお考えでしょうか。 なお、取り組みには財源が必要です。人口減少、納税者減少によって公共施設の廃止、統合、複合化や、移転、一時閉館なども避けられません。施設数の減で生じたお金を交通弱者等の対策に振り分けることも考えられます。区として支援をする新たな公共交通サービス等を検討する場合においては、補助金を含む財源確保や創意工夫をして、持続可能な事業を展開すべきと考えますが、いかがでしょうか。 3、その他に関して、男女の服装等について伺います。 中野区職員の身だしなみについてのガイドラインがあります。これは男女別に服装の例が示されていますが、あくまでもガイドライン、職員が性別にとらわれない服装で勤務をすることは可能という理解でよいでしょうか。 また、服装の例示の際に、男性、女性と、場合分けをする必要がそもそもないと思いますが、いかがでしょうか。 次に、子どもの服装についてです。 1月26日の毎日新聞で、中野区立中学校で性別を問わない標準服が選べるようになるとの報道がありましたが、実際、当面戸籍上の男子は学校長に相談とのことのようです。 一方、現在、日本精神神経学会は、トランスジェンダーのホルモン療法の開始年齢を15歳――中学3年生ですね――としており、2017年7月31日の神戸新聞の報道では、小学校から通学、トイレ、身体測定が女児扱い、小6で二次性徴を防ぐ抗ホルモン剤を服薬、中・高は女子の制服で通学、中3から女性ホルモン投与という、とある戸籍上の男児の例があります。中にはいじめを心配する声もあるようですが、発達障害など様々な障害を持つお子さん、外国籍の児童、トランスジェンダー等のLGBTの児童など、見た目でわかりにくいマイノリティーがカミングアウトの有無にかかわらずいじめに合わない、ひいては、戸籍上の男子生徒が最初から自分の意思で標準服を選べる環境が望まれ、スカートを選んでもいじめられない学校づくりが必要です。どう取り組みを進めますか。 なお、確認として伺いますが、小学生についていじめ予防のため、韓国・朝鮮籍のお子さんがチマチョゴリを着て通学をすることや、トランスジェンダーの戸籍上の男子児童がスカートを履いて登校することについて、禁止や校長への相談等を必要とするようにしていますでしょうか。 また、最終的に中学校でも、男女平等やUDの観点から、戸籍上の男子生徒も最初から女子の標準服を選べるようにすべきと考えますが、いかがでしょうか。 私の質問は以上です。答弁をお願いいたします。 〔区長酒井直人登壇〕 ○区長(酒井直人) 石坂議員の御質問にお答えいたします。 区民とのコミュニケーションにおけるユニバーサルデザインについて、広報活動におけるユニバーサルデザインについての御質問です。 区では、現在、区の職員向けに情報発信のユニバーサルデザインガイドラインを作成しているところでございます。これによって、誰にでもわかりやすく、伝わりやすい印刷物やホームページ等を作成してまいります。 このガイドラインの中では、読みやすい書体や作成のポイント、やさしくわかりやすい日本語の必要性と、使用実例等も示す予定であり、区報やホームページについても文章表現等を工夫してまいります。 やさしい日本語で作成した広報紙等の発行についても検討を行っていきたいと考えております。 次に、説明会や窓口等でのユニバーサルデザイン推進についてでございます。 区が説明会や意見交換会などのために作成する資料等について、図解の対応、文章表現、文字の大きさや書体、色彩の工夫などにより、誰にとっても見やすくわかりやすいものとしていくよう、研修など、様々な機会を捉えて徹底を図ってまいります。 職員向け研修については、今年度、管理職を対象として、ユニバーサルデザインの知識と実践の基礎を学ぶ研修を実施したところでございます。この研修は、コミュニケーションにおけるユニバーサルデザインについてのプログラムを含んでおり、来年度以降、係長級職員に対象を拡大して実施してまいります。 次に、職員の身だしなみガイドラインについてでございます。 身だしなみガイドラインについては、公務員としてふさわしい身だしなみを整えることができるよう、具体的なルールを定めたものであり、健康状態や体質など、個人的な事情のある職員については、基本の服装に沿って適宜対応することとしており、職員が性別にとらわれない服装で勤務することは可能となっていると認識しております。 男女別の服装例に限らず、広報物の性別に関する記述については、見直しを進めてまいります。 〔教育長入野貴美子登壇〕 ○教育長(入野貴美子) 子どもと服装に関わる誰もが認められる学校を目指した取り組みについてお話をいたします。 様々な違いを乗り越え、一人ひとりが個として大切にされる共生社会の実現は、学校教育の目指す目標の一つでございます。各学校では、人権教育や道徳教育など、全教育活動を通して、一人ひとりの違いを認め、異なる価値観や文化や習慣を尊重していく指導を積み重ねているところでございます。特に、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会は、こうした教育を推進する絶好の機会と捉えてございます。 次に、小学校における服装についてでございます。 小学校においては、学校での生活を踏まえ、まずは様々な教育活動に支障を来さない機能性、安全性に配慮した服装を着用するよう指導しており、特定な服装の禁止や校長への相談は必要としておりません。 最後に、中学校における標準服の選択と配慮についてお話しいたします。 女子のスラックス着用については、通常の生活でも女子がスラックスを着用することから違和感を持たれてはおりません。また、中野区立中学校では特別な許可も必要としないことから、何らかのカミングアウトも伴いません。一方、現時点において、男子がスカートを着用した場合、何らかの違和感を持たれてしまう可能性が大きいと考えております。中学校には、今後このような希望があった場合に備え、学校や地域の状況に応じた適切な対応を検討していただけるよう要望してまいります。 また、各校においては、見かけや嗜好によって偏見を持たれたり差別されたりしない共生社会の実現を目指して、人権教育、道徳教育を強力に推進してまいります。 〔都市基盤部長豊川士朗登壇〕 ○都市基盤部長(豊川士朗) 高齢者、障害者等に対する公共交通サービスなどの検討についてでございます。 高齢者、障害者等の移動が困難な区民に対する公共交通サービスなどを考える際には、区民ニーズや関係事業者との連携の在り方、補助金等の財源確保にも十分配慮し、どのようなサービスが可能か、検討してまいります。 ○議長(いでい良輔) 以上で石坂わたる議員の質問は終わります。
中野区議会議員 小宮山 たかし 1 公園について 2 文化芸術について 3 その他
○議長(いでい良輔) 次に、小宮山たかし議員。 〔小宮山たかし議員登壇〕 ○18番(小宮山たかし) 小宮山たかしの一般質問をさせていただきます。 2番の文化芸術に関しましては、都合により、またもし別の機会があれば取り上げさせていただきます。 このたびの区長の施政方針演説では、公園に関して複数の項目で触れられていました。親子で楽しめる公園や公園再整備計画を策定し、公園の配置や利用ルールを検討する仕組みづくりを行うことなど。 一方で、2カ月前の建設委員会では、今後の中野区の公園の維持管理等への基本的な考え方が示され、その中において、公園の維持管理コストの縮減に努めること、遊具については、国費を活用して年に三、四カ所を計画的に更新していくことなど、原則としてこれまでどおりの方針を踏襲していくという報告があったばかりであります。 今回、区長が示した新たな公園再整備計画がどのようになるのか、まだわかりませんが、私の任期中最後の一般質問といたしまして、中野区の公園について取り上げたいと思います。 東中野に新しくできたおかのうえ公園には、小さな複合遊具が一つ置かれました。小学校をつぶして、その跡地の大半を民間のマンションに売り渡す。その民間事業者はいわゆる億ションを建てている、その敷地にできた新設公園に置かれたのは、小さな複合遊具一つだけです。 そして、そこから直線距離で約200メートル離れたおたき公園には、おかのうえ公園に置かれている遊具と非常によく似た機能を持つ、同じメーカーの、これまた小さな複合遊具が置いてあるんです。200mしか離れていないんですから、もっと頭を使って、もっと別の遊具を置いたらどうですか。 昨年行われたぱんだ公園のリニューアルに当たっては、2,800万円の費用がかかりましたが、目に見えて変化したのは「ぱんだ公園」と書かれた墓石のように立派な御影石の園名板が設置されたことでした。 平和の森公園の再整備には15億円をかけ、新たに設置された遊具は、登って降りる三角形の木製遊具が一つだけ。既存遊具を撤去したこととプラス・マイナスしたら、マイナスですよ、これは。 更に、平和の森公園では、池の底をコンクリートで固めておきながら、岸辺には、「水辺の生き物」という看板を設置して、「水辺は生き物にとって大事な環境」と書いて、そこにはいない生き物をあたかもいるかのようにイラストつきで紹介をしている。どうしてそんなことをするんですか。 高いところまでジャンプする健康遊具が新たに設置されましたけれども、類似の遊具が園内に既にあるのに、どうしてそれを移設せず、新たなものを設置したのか。更に、それを本気でたたくと手が痛くなる、二度とするもんかと私は思いました。 中野郵便局の東側に桃園公園という公園がかつてありました。新たに近隣に整備される公園には遊具が置かれず、また、かつてあったじゃぶじゃぶ池もなくなってしまうと私は聞いております。その付近には園庭のない保育園が幾つもあるというのに、公園の整備に当たってはそうした事情が全く考慮されていないのも大きな問題であります。 公園の整備、再整備に当たっては、地域事情を踏まえ、園庭のない保育園付近の公園は重点的に整備していくべきですが、いかがでしょうか。 また、桃園公園のじゃぶじゃぶ池も復活すべきと思いますが、いかがでしょうか。 新宿区の新宿中央公園には巨大な複合遊具がある。落合公園にはターザンロープが2本もある。西落合公園は遊具の数が多種多様で、とにかく密度が濃い。上落合西公園には海賊船を模した滑り台があり、鉄棒、ブランコ、砂場、シーソー、流水施設、キャッチボール場など、1,550平米の決して広くない公園なのにいろんなものがある。東中野のおかのうえ公園は1,680平米、1,550平米の上落合西公園より広い公園がせっかく新しくできたのに、置かれた遊具は小さな複合遊具ただ一つだけ。どうしてこんなに違うんでしょう。 練馬区や渋谷区には、常設のプレーパークがある。杉並区もプレーパーク活動を積極的に支援している。豊島区は公園のトイレにアーティストが絵をかいたり、漫画の聖地トキワ荘を公園敷地に復元しようとしている。近隣区には魅力的な公園が多数あるのに、中野区には個性的な公園、魅力的な公園がほとんどないんです。 酒井区政がシビックプライドの醸成を目指し、子育て先進区を目指していくならば、老若男女、誰でもただで使える公園の整備に力を入れていくことこそが重要ではありませんか。 これまで中野区の公園は長いこと、区民のためのものではなく、行政のためのものでありました。そして、その結果が今の中野区の残念な公園ばかりの数々です。中野区の公園を区民の手に取り戻す、そのためには、やはり公園づくりにおける住民参加が必要です。 新宿区では、公園の大規模改修に当たっては、地域住民との話し合いを重ね、区が主体的に関わるのは設計と施工のみ、花壇づくりや開園式まで地域住民が行うという、みんなで考える身近な公園づくりを行っております。 これまでのようなアリバイづくりのための住民参加や意見交換会などではなく、住民が主体となって公園をつくっていく、行政はそれをサポートしていく、そういった仕組みができれば、ぱんだ公園のぱんだの墓のような園名板なんてつくるわけがないんです。 ほんの1週間前、杉並区の和田東公園に行って驚きました。こんな真冬なのに花が咲いているんですよ。しかも、1種類じゃない。5種類以上も咲いている。杉並区が公園の維持管理の一部を区民に委ねていることの成果です。 アメリカにはカブームというNPO活動があります。地域コミュニティが自分たちの公園をつくるために知恵を出し、寄附金を集め、そこにカブームが協力をして、たった1日でみんなで公園をつくり上げてしまう、そんな活動です。自分たちで考えて自分たちの公園をつくっていくこと、こんなにわくわくすることはありません。自分たちでつくった公園には愛着も生まれますし、大事にしていきます。公園づくりを通じて地域コミュニティの再生にもきっと役立つことでしょう。 そう、公園づくりは手段であり、本当の目的は地域コミュニティの再生なんです。自分たちで自分たちの住みやすいまちをつくっていくこと、それこそがシビックプライドです。それに、そこに子どもたちや子育て世代の声を積極的に取り入れていくことで、子育て先進区ができ上がっていくんじゃないですか。 ですから、アメリカや新宿区の事例をよく勉強していただいて、区民による区民のための公園づくりという視点を公園再整備計画には盛り込んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 また、まずは公園を住民の手に取り戻すための第一歩として、冒険遊び場、プレーパークをしやすい環境整備をしてはいかがでしょうか。 以上で私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 〔区長酒井直人登壇〕 ○区長(酒井直人) 小宮山議員の御質問、公園についての、まず公園の再整備についてでございます。 今後策定する公園再整備計画の検討に当たっては、園庭のない保育園の存在などの地域事情も考慮していくとともに、じゃぶじゃぶ池の設置についても検討してまいりたいと考えております。 次に、公園づくりへの区民の参加視点についてです。 公園再整備計画の策定に当たっては、区民による区民のための公園づくりという視点を忘れずに取り入れていきたいと考えております。 プレーパークの整備においても、区民の視点を取り入れながら、どういったものが必要か、他区の事例も参考にして検討してまいります。 ○議長(いでい良輔) 以上で小宮山たかし議員の質問は終わります。
中野区議会議員 細 野 かよこ 1 子どもたちがのびのびと育つ環境について 2 その他
○議長(いでい良輔) 次に、細野かよこ議員。 〔細野かよこ議員登壇〕 ○8番(細野かよこ) 市民自治を広げる中野・生活者ネットワークの一員として、子どもたちがのびのびと育つ環境について質問します。その他はありません。 現在、中野区には、子どもの遊び場や居場所として、公園、児童館、キッズプラザ、子育てひろばなどがあります。これまでこうした遊び場や居場所について、様々な御意見をいただいてきたことから、子育ち・子育て支援に関心がある区民の方とともに、子どもたちの遊び場と居場所について調査をしました。 調査期間は、2018年10月から12月。調査項目は、年齢や居住地域、普段遊んでいる場所、その理由、どんな遊び場や居場所が欲しいかなど、10項目について聞きました。調査対象者は、18歳以下の子ども、保護者。調査方法は、アンケート用紙による聞き取り、本文による記入、ウェブアンケートなどで、保護者327人、子ども192人の計519人から回答を得ました。また、小・中学生、母親、父親の3グループによるグループインタビューも行いました。 今回は、この調査と、これまで区民の方からお聞きしてきた声をもとに、中野区の子どもたちがのびのびと育つことができる遊び場、居場所の整備が進むことを期待して質問します。 初めに、どんな遊び場、居場所が欲しいかという設問への回答で多かった公園について伺います。 公園に関する要望では遊具の充実が多くありましたが、禁止事項になっているボール遊び、自転車の初乗り練習ができる公園、自然の中で遊べる公園、清潔で安心して入れるトイレなど、これまで他の議員からも何度も指摘されているものがあります。 1点目は、この中から自由に遊べる公園について質問します。 私は、2016年第1回定例会の一般質問で、冒険遊び場、プレーパークの拡充を求めました。区内には、現在、放課後子ども教室事業として上高田台公園で実施されているプレーパーク1カ所しかありません。アンケートの回答には、子ども、保護者ともに、プレーパークを望むものがあり、プレーパークという言葉は使っていなくても、子どもたちを見守る大人がいる中で安心して自主的に自由に遊べる公園といったプレーパークに近いイメージのものがあります。 ことし1月に策定された中野区みどりの基本計画には、新規の公園整備や既存公園の大規模改修では、個性ある公園整備に取り組むとあり、個性ある公園の例として、子どもたちが自由に遊ぶことができるプレーパークの整備が挙げられています。プレーパーク拡充の実現が見えてきたようで、夢が膨らみます。 日本では、世田谷区の親たちによってつくられたのが始まりのプレーパークは、市民と行政との協働で実施しているところが多く、地域で子どもを育てる実践の場にもなっています。プレーパークの整備、運営には、地域の方との協力が欠かせません。狛江市では、住民、有識者、子育て支援課などの関係所管で構成するプレーパーク設置準備委員会による8回の話し合いなどを経て、プレーパークを設置しています。 上高田台公園のプレーパークでも、プレーパークを始めたいという保護者が活動を続けておられます。プレーパークの整備に向けて、担い手となるプレイリーダーなど、人材の育成、また、プレーパーク設置準備委員会を設置するなど、地域との協力関係づくりを進めていただきたいと考えます。区の見解を伺います。 次に、遊具について伺います。 遊具が少ない、年齢に応じた遊具や複合遊具が欲しいなど、遊具にも様々な意見が寄せられました。都市公園法で、遊具は年1回、専門業者による点検が義務付けられています。 そこで、伺います。遊具の点検にはどのような評価基準があって、どのような考え方で更新しているのか、伺います。 公園の項の最後に、2020年度に策定予定の公園再整備計画について伺います。 公園再整備計画の策定に当たっては、現在、地域や利用者の声を反映しながら施設の配置やユニバーサルデザインへの配慮、利用ルールの見直し、遊具などの施設更新などを総合的に検討すると考え方が示されています。 前述の遊具の更新についてもそうですが、私は子どもも意見を聞くべき対象としての利用者だと考えます。公園再整備計画の策定に当たっては、子どもも当事者として捉え、どんな公園が欲しいのか、どんな遊びがしたいのかなど、子どもにも意見も聞いて進めるべきと考えます。区の見解を伺います。 次に、中高生世代の居場所について伺います。 アンケートでは、ゆっくり勉強できる場所が欲しいなど、中高生世代、保護者から学習スペースを望む声が寄せられています。自宅で落ち着いて勉強できる環境にない子どもたちのための学習スペースの確保は必要です。学習スペースとして浮かぶのは図書館と児童館ですが、図書館については、新図書館をはじめとして学習スペースを整備する検討をされていると聞いています。児童館については、参考になる事例として、練馬区や杉並区などで設けている中高生タイムがあります。当区でも児童館に中高生タイムを設けるなど、中高生世代の学習スペースの確保が必要だと考えます。区のお考えを伺います。 最後に、児童館の開館日について伺います。 現在、当区の児童館は、城山ふれあいの家を除いて、日曜、月曜、祝日、年末年始が休館日となっています。今回の調査で、児童館の日曜開館を求める声がありました。小学2年生の子は、「日曜日は児童館が休みのため、雨の日は困っています」とアンケートに答えてくれました。また、児童館の日曜開館の要望については、これまでもお聞きしています。 近隣区の児童館は、新宿区では日曜も開館していますし、杉並区では日曜は団体や親子で登録すれば利用ができます。練馬区は4館に限って日曜、祝日も開館しています。当区においても、児童館の開館日を1日でも多くしていくべきと考えます。区のお考えを伺いまして、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。 〔区長酒井直人登壇〕 ○区長(酒井直人) 細野議員の御質問にお答えいたします。 子どもたちがのびのびと育つ環境について。1点目、プレーパークについての御質問でございました。 プレーパークの設置については、公園の魅力向上のために有効であると考えております。他区の先行事例を参考にしながら、人材育成、地域との連携の方法などを検討してまいります。 次に、遊具の点検と更新についてでございます。 現在、都市公園法の改正によって、公園の遊具の安全点検が義務付けられており、区では、国土交通省の指針に基づいて、一般社団法人日本公園施設業協会が定める基準に基づいて評価を行っております。 点検の結果、修繕を必要とするものは速やかに修理を行っておりますが、修理によっても安全確保ができない場合は、直ちに使用を中止し、利用状況等を考慮しながら更新に努めております。 公園再整備計画への子どもたちの意見についてでございます。 公園再整備計画の策定に当たっては、子どもたちだけでもなく、公園利用者、地域住民などの幅広い意見を取り入れながら策定していきたいと考えております。 〔地域支えあい推進室長野村建樹登壇〕 ○地域支えあい推進室長(野村建樹) 児童館の学習スペース、それから開館日の拡大という御質問にお答えをいたします。 学習スペースを含め、子どもの地域での居場所の在り方や児童館開館日の拡大につきましては、地域の子育て支援拠点の在り方検討の中で課題として取り上げてまいります。 ○議長(いでい良輔) 以上で細野かよこ議員の質問は終わります。 以上をもって質問は終了いたしました。 これより日程に入ります。 ────────────────────────────── 第1号議案 平成30年度中野区一般会計補正予算 第2号議案 平成30年度中野区国民健康保険事業特別会計補正予算 第3号議案 平成30年度中野区後期高齢者医療特別会計補正予算 第4号議案 平成30年度中野区介護保険特別会計補正予算 第15号議案 みなみの小学校校舎新築工事請負契約 第28号議案 美鳩小学校校舎新築工事請負契約 第29号議案 中野第一小学校校舎新築工事等請負契約 (委員長報告)
○議長(いでい良輔) 日程第1、第1号議案から第4号議案まで、第15号議案、第28号議案及び第29号議案の計7件を一括議題に供します。
平成31年(2019年)2月15日
中野区議会議長 殿
総務委員長 高橋 かずちか (公印省略)
議案の審査結果について
本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。
記
○議長(いでい良輔) お諮りいたします。上程中の議案に関する委員長報告は、会議規則第40条第3項の規定により省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(いでい良輔) 御異議ありませんので、委員長報告は省略いたします。 本件については討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(いでい良輔) 御異議ありませんので、これより採決いたします。 上程中の議案を委員会報告どおり可決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(いでい良輔) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。 ───────────────────────────── 第5号議案 平成31年度中野区一般会計予算 第6号議案 平成31年度中野区用地特別会計予算 第7号議案 平成31年度中野区国民健康保険事業特別会計予算 第8号議案 平成31年度中野区後期高齢者医療特別会計予算 第9号議案 平成31年度中野区介護保険特別会計予算
○議長(いでい良輔) 日程第2、第5号議案から第9号議案までの計5件を一括上程いたします。 理事者の説明を求めます。 〔副区長白土純登壇〕 ○副区長(白土純) ただいま上程されました平成31年度各会計予算に係る第5号議案から第9号議案までの5議案につきまして、一括して提案理由の説明をいたします。 初めに、第5号議案、平成31年度中野区一般会計予算について説明いたします。 平成31年度は、子育て先進区に向けた取り組み、安心して地域で暮らし続けられるための取り組み、区民とともに進めるまちづくりのための取り組み及び区民サービス向上の取り組みに重点を置き、予算編成しました。 第1条は、歳入歳出予算の予算です。歳入歳出予算の総額は、1,521億7,200万円で、前年度に比べて94億400万円、6.6%の増となりました。これは区立学校の再編整備、仮称中野区立総合体育館の整備、哲学堂公園野球場改修等の投資的経費が大きく増加したことによるものです。また、これまで進めてきたまちづくりに引き続き取り組むとともに、妊娠・出産・子育てトータルケア事業の推進、区立学校の体育館冷暖房化などの教育環境の改善や、ICT教育環境の充実、地域の防災・安全の推進など喫緊の課題に対応するほか、ユニバーサルデザインの推進や東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた気運醸成事業の推進などに幅広く取り組んでいくための予算としています。 それでは、まず歳入予算から説明いたします。 特別区税は、納税義務者数の増等を見込み、前年度に比べ、金額で14億3,000万円余の増、率で4.3%増の345億2,700万円余を計上しました。 特別区交付金は、財源である固定資産税や市町村民税法人分について、景気の影響等により増収となり、23区全体の特別区交付金の総額はおよそ592億円、5.8%の増と見込まれています。中野区においては、前年度に比べ、金額で2億円、率で0.5%増の367億円を計上しました。 地方消費税交付金などその他の交付金は、平成30年度の実績などを勘案し、総額で75億3,800万円を計上しました。前年度に比べ、金額で1億200万円の減、率で1.3%減となっています。 なお、森林環境譲与税及び環境性能割交付金が新設されています。 平成26年度からの地方消費税引き上げ分の増収は、一般財源として、医療、介護、子ども・子育て等の社会保障施策に要する経費に充てています。 分担金及び負担金は、仮称中野区立総合体育館整備に係る負担金が減となること等から、9.6%減の14億9,600万円余を計上しました。 使用料及び手数料は、道路占用料など、3.0%増の19億5,200万円余を計上しました。 国庫支出金は、区立学校再編整備、教育・保育施設給付の増加等から、5.6%増の266億1,000万円余を計上しました。 都支出金は、教育・保育施設給付や保育所賃借料補助の増加等から、7.5%増の131億7,100万円を計上しました。 財産収入は、前年度と比較し、19.5%増の1億9,100万円余を計上しました。 寄付金は、前年度と比較し、21.8%減の3,700万円余を計上しました。 繰入金は、道路・公園整備基金やまちづくり基金等からの繰り入れが減少したことから、7.0%減の178億200万円余を計上しました。 繰越金は、前年度と同額の4億円を計上しました。 諸収入は、4.1%増の15億2,300万円余を計上しました。 特別区債は、学校施設整備など合計13件、207.5%増の102億1,900万円を計上しました。 続いて、歳出予算の説明をいたします。 まず、議会費ですが、各種運営費が増になったことなどから、1.3%増の9億円余となりました。 企画費、総務費及び区民費ですが、区の組織改正にあわせ、予算科目を新設したことから、皆増となっています。 企画費は、ユニバーサルデザインの推進や住民情報システムに係る経費等22億9,300万円余を計上しています。 総務費は、新区役所整備や区議会議員選挙、参議院議員選挙等に係る経費等74億6,100万円余を計上しています。 区民費は、国民健康保険事業特別会計への繰出金、シティプロモーションの推進に係る経費等、120億5,800万円余を計上しています。 子ども教育費は、子ども・子育て支援への取り組みを進めるほか、区立学校再編に伴う普通教室等の改修や学校施設の計画的な改修など、教育環境の向上を図ったことにより、25.0%増の537億1,500万円余となりました。 地域支えあい推進費は、区民活動センター、高齢者会館等の改修や妊娠・出産・子育てトータルケア事業に係る経費等が増加したほか、予算科目の組み替えにより43.5%増の76億6,600万円余となりました。 健康福祉費は、仮称中野区立総合体育館の整備や哲学堂公園野球場の改修を行うほか、オリンピック・パラリンピックを推進するための事業を実施すること等から、7.6%増の363億5,900万円余となりました。 環境費は、森林環境譲与税を活用した事業や食品ロス削減への取り組みを進めますが、予算科目の組み替え等により、3.3%減の50億2,700万円余となりました。 都市基盤費は、平和の森公園再整備や仮称弥生町六丁目公園整備を進めますが、哲学堂公園再生整備について見直しを図ることから、6.1%減の91億3,400万円余となりました。 まちづくり推進費は、区の組織改正にあわせ、予算科目を新設したことから皆増となっており、西武新宿線連続立体交差事業や防災まちづくりを推進するための経費等、44億3,000万円余を計上しています。 公債費は、元金償還分が減少したため、10.2%減の34億7,400万円余となりました。 諸支出金は、減債基金や義務教育施設整備基金等への積み立てが減少したため、7.4%減の93億5,100万円余となりました。 予備費は、3億円を計上しています。 以上の歳出予算を性質別に見ますと、義務的経費は668億8,100万円余となり、前年度より16億2,700万円余、2.5%の増となりました。これは人件費及び扶助費が増加したためです。 投資的経費は、区立学校再編整備や仮称中野区立総合体育館の整備等を進めるため、35.2%増の310億1,900万円余となりました。 その他の経費につきましては、土地開発公社への貸付金や基金への積み立てが減少したこと等により、0.5%減の542億7,100万円余となりました。 以上が、第1条、歳入歳出予算の説明となります。 第2条は、債務負担行為について定めるものです。これは中野区土地開発公社の借入金に対する債務保証や新庁舎実施設計・施工一体整備など、翌年度以降にわたる債務の負担について、その期間及び限度額を定めたものです。45件の事業について、新規に債務負担行為を設定しました。 第3条の特別区債は、起債の目的、限度額等を定めるもので、総額102億1,900万円を計上しました。 第4条の一時借入金は、その最高額を100億円としました。 第5条の歳出予算の流用は、職員の人件費に過不足が生じた場合、同一款内の各項間で流用することを御承認いただくものです。 以上が、第5号議案、平成31年度中野区一般会計予算の概要です。 続きまして、第6号議案、平成31年度中野区用地特別会計予算について説明します。 第1条の歳入歳出予算の総額は112億7,700万円で、前年度に比べ、金額で104億1,500万円増、率で1,208.2%の著しい増となりました。矯正研修所等跡地を取得するため、前年度と比べて大幅な増となっています。 歳出は、公共用地先行取得債の元利償還金として、公債費11億4,700万円余を計上するとともに、矯正研修所等跡地の先行取得のため、用地費101億2,900万円余を計上しました。 歳入につきましては、財産収入10億3,700万円余、一般会計からの繰入金1億1,000万円余、特別区債101億2,900万円を計上しました。 第2条の特別区債は、起債の目的、限度額等を定めるもので、101億2,900万円を計上しました。 続きまして第7号議案、平成31年度中野区国民健康保険事業特別会計予算について説明いたします。 第1条の歳入歳出予算の総額は、333億9,100万円で、前年度に比べ、金額で10億6,200万円減、率で3.1%の減となりました。 歳出のうち、国保運営費は前年度とほぼ同額の7億9,700万円余、国保給付費は一般被保険者療養給付費等の減を見込み、2.8%減の198億7,100万円余、国保事業費納付金は、3.8%減の122億4,700万円余を計上しました。 歳入のうち、国民健康保険料は、被保険者数の減少等に伴い、3.3%減の87億6,000万円余を計上しました。 都支出金は、2.4%減の198億2,300万円余を計上しました。 繰入金は、5.5%減の47億4,000万円余を計上しました。 第2条は、債務負担行為について定めるものです。国民健康保険被保険者証等更新委託など6件について、その期間及び限度額を定めるものです。 第3条の一時借入金は、その最高額を10億円としました。 続きまして、第8号議案、平成31年度中野区後期高齢者医療特別会計予算について説明いたします。 第1条の歳入歳出予算の総額は71億100万円で、前年度に比べ、金額で1億6,600万円増、率にして2.4%の増となりました。 歳出のうち、広域連合納付金は2.4%増の69億9,000万円余、保険給付費は3.5%増の9,400万円余を計上しました。いずれも東京都後期高齢者医療広域連合の推計に基づくものです。 歳入のうち、後期高齢者医療保険料は2.2%増の38億5,400万円余、一般会計からの繰入金は2.6%増の31億3,500万円余を計上しました。 続きまして、第9号議案、平成31年度中野区介護保険特別会計予算について説明いたします。 第1条の歳入歳出予算の総額は230億1,400万円で、前年度に比べ、金額で4億3,800万円増、率で1.9%の増となりました。 歳出のうち、保険給付費は介護サービス費給付の増等を見込み、1.6%増の205億8,300万円余を計上しました。 地域支援事業費は、介護予防・日常生活支援総合事業費等の増を見込み、6.1%増の17億1,200万円余を計上しました。 歳入のうち、介護保険料は被保険者数の増等を見込み、0.7%増の49億4,500万円余を計上し、国庫支出金、支払基金交付金及び都支出金についても、それぞれ増額を見込みました。また、繰入金は、4.4%増の37億9,200万円余を計上しました。 第2条は、債務負担行為について定めるものです。 介護保険料督促状等作成等委託について、その期間及び限度額を定めるものです。 以上、5議案につきましてよろしく御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。 ○議長(いでい良輔) 本件について御質疑ありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(いでい良輔) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。 上程中の第5号議案から第9号議案までの計5件は、議員全員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに審査を付託いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(いでい良輔) 御異議ありませんので、さよう決します。 本日は、これをもって散会いたします。 午後4時43分散会
会議録署名員 議 長 いでい 良輔 副議長 南 かつひこ 議 員 北原 ともあき 議 員 伊東 しんじ
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