平成31年03月08日中野区議会厚生委員会(第1回定例会)

中野区議会厚生委員会〔平成31日〕

 

厚生委員会会議記録

 

○開会日 平成313月8

 

○場所  中野区議会第3委員会室

 

○開会  午後1時00分

 

○閉会  午後3時53分

 

○出席委員(8名)

 長沢 和彦委員長

 日野 たかし副委員長

 加藤 たくま委員

 ひやま 隆委員

 甲田 ゆり子委員

 いさ 哲郎委員

 篠 国昭委員

 むとう 有子委員

 

○欠席委員(0名)

 

○出席説明員

 地域支えあい推進室長 野村 建樹

 地域包括ケア推進担当部長 藤井 多希子

 地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当) 伊藤 政子

 地域支えあい推進室副参事(区民活動センター調整担当、地域包括ケア推進担当) 滝瀬 裕之

 中部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 高橋 均

 中部すこやか福祉センター副参事(地域ケア担当) 伊東 知秀

 北部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 鈴木 宣広

 北部すこやか福祉センター副参事(地域ケア担当) 滝浪 亜未

 南部すこやか福祉センター所長 石濱 照子

 南部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 荒井 弘巳

 南部すこやか福祉センター副参事(地域ケア担当) 伊藤 廣昭

 鷺宮すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 葉山 義彦

 鷺宮すこやか福祉センター副参事(地域ケア担当) 大場 大輔

 健康福祉部長 小田 史子

 保健所長 向山 晴子

 健康福祉部副参事(福祉推進担当) 長﨑 武史

 健康福祉部副参事(健康推進担当) 只野 孝子

 健康福祉部副参事(保健予防担当) 水口 都季

 健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当) 平田 祐子

 健康福祉部副参事(障害福祉担当) 菅野 多身子

 健康福祉部副参事(生活援護担当) 小堺 充

 健康福祉部副参事(生活保護担当) 林 健

 

○事務局職員

 書記 遠藤 良太

 書記 冨士縄 篤

 

○委員長署名


審査日程

○請願

〔新規付託分〕

 第1号請願 中野区手話言語条例制定に関する請願

○所管事項の報告

 1 (仮称)中野区自殺対策計画(素案)について(保健予防担当)

 2 平和の森公園再整備(第二工区)の変更(案)について(文化・スポーツ担当)

 3 (仮称)中野区立総合体育館の名称及び体育館の管理運営等に係る意見聴取の実施結果につい<て(文化・スポーツ担当)

 4 (仮称)中野区立総合体育館整備に伴う地中障害物撤去等に係る費用の負担について(文化・スポーツ担当)

 5 その他

 (1)職員の名刺の点字表記について(障害福祉担当)

○所管事務継続調査について

○その他

 

委員長

 定足数に達しましたので、本日の厚生委員会を開会します。

 

(午後1時00分)

 

 初めに、請願者及び傍聴者からの申し出により、手話通訳を行いますので、御承知おきください。

 本日の審査日程ですが、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように進めます。

 なお、審査に当たっては、午後5時を目途に進めたいと思います。

 また、3時ごろに休憩をとりたいと思いますので、御協力をお願いいたします。

 それでは、議事に入ります。

 請願の審査を行います。

 第1号請願、中野区手話言語条例制定に関する請願を議題に供します。

 請願者より補足説明の希望がありますので、委員会を休憩します。

 

(午後1時00分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後1時16分)

 

 これより本件に対する質疑を行います。質疑はありませんか。

加藤委員

 請願ということで、一応こちらの紹介議員は全会派の幹事長級の人たちの名が連なっているということで、もちろんそういった意向ではあるんですけれども、この願意に関して、区としてどうやったらいいのかなというところで私たちも非常に苦慮しているところで、皆さんがある程度、休憩中ではありますけれども、質問したのかなというふうに考えております。そういったところにおきまして、聴覚障害と言えども、先ほどから話がありますけれども、ユニバーサルデザインという概念、あと、それと並立する位置付けというようなことを請願者も言われているところではありますが、現在、そのユニバーサルデザイン――担当者いらっしゃらないですけれども、そういったところの連携というのは、何かあったりするのでしょうか。

菅野健康福祉部副参事(障害福祉担当)

 このユニバーサルデザイン推進条例なんですけれども、全ての人が利用しやすいように、あらかじめ考慮をして都市及び生活環境を設計することと定義をされておりまして、聴覚障害があって手話を使用する方も、当然、対象に含まれているというふうには考えているんですけれども、この条例の中で個別の障害状況に対して具体的に方針を定めているものではないんですが、決してユニバーサルデザインと切り離すものではございませんので、そういった意味では、関係所管とも連携しながら、推進計画ですとか、これからも策定されますので、そういった中で連携しながら進めていきたいとは考えております。

加藤委員

 ユニバーサルデザイン推進条例というのが、区のそういったユニバーサルデザインを推進していく中でのどういった条例なのか。すなわち、それが上位法になって、その下にぶら下がるようにほかの条例がくっつくのか、いろいろな条例があるけれども、それをある程度集約するようなイメージになっていくのか、ちょっと担当ではないから、わからないかもしれないですけれども、何かこのユニバーサルデザイン条例というのは、区の施策推進においてどういった位置付けのものなのか、ちょっと伺いたいんですけれども、わかる方はいらっしゃいますか。

小田健康福祉部長

 委員の御質問のところでございますけれども、ユニバーサルデザイン推進条例自体は、あらゆる区の施策を展開していく上で基本となるような考え方であるというふうに、まず考えております。目的の中でもそのように触れられておりますし、また、例えば、今後いろいろな条例が新たに制定される場合にも、このユニバーサルデザイン推進条例の考え方を踏まえてつくられていくべきものであるというふうに考えております。

加藤委員

 そうすると、ユニバーサルデザイン条例というのが上位法にあるというわけではなくて、あらゆる条例が、そのユニバーサルデザイン推進条例の趣旨に合うようにやっていきましょうという意図のものなんだろうなということは、今確認させていただきました。

 それも先ほどから話があったところですけれども、他区においては、手話言語条例を含む情報コミュニケーション条例が制定されていますというようなところもあるんですけれども、その辺の、どういったような内容か御存じだったら教えていただけますでしょうか。

菅野健康福祉部副参事(障害福祉担当)

 現在、手話言語条例としまして制定されている区が2区ございまして、そちらは江戸川区と荒川区になりますけれども、そちらにつきましては、手話の理解促進であるとか、普及啓発につきまして、その条例の中でうたっているというような内容になります。

 あと、情報コミュニケーション条例として制定している区も2区ございまして、そちらは手話言語の理解の促進、普及啓発というところは先ほどと同様なんですけれども、障害の特性に応じた多様な意思疎通手段の利用の促進ということも、そういった条例の中では条例の中に規定しているという区もございます。

加藤委員

 請願者の願意におきますところ、手話が言語であるというようなところを自治体として認めていただきたいというところもありますし、区としては、あらゆるそういった情報をとりたい人たちにとってわかりやすい情報を出していかないといけないというところで、さまざまな考え方があろうかと思いますけれども、この手話の言語条例というのはあって、また、情報コミュニケーションツールに関する条例を、これは別々のほうがいいのか、一緒のほうがいいのかとか、もしやっていくとしたら、その辺の骨格としてはどういうイメージを持たれているのでしょうか。

菅野健康福祉部副参事(障害福祉担当)

 手話は言語であるという、先ほどの他区の事例の中でも、一応手話は言語であるということをそこの中でうたいながら、障害の特性に応じたというところを規定しているものでございます。やはり、聴覚障害のある方のコミュニケーション手段である手話だけではなく、さまざまな障害がある方のコミュニケーション支援というところで、全体的なところで考えていきたい、検討していきたいと思っております。

いさ委員

 先ほどから出ているお話の中で、今回のような手話言語条例とコミュニケーション条例と二つ名前が挙がっているんですけれども、例えば、今回のように、今、願意、中身についてはお話を聞きましたが、手話言語条例制定をしてくださいという中身であったとしても、では、それをここで採択をして、区の事業でやっていくとなったらば、そのやり方については、手話言語コミュニケーション条例として展開する、そういうこともできますよね。

菅野健康福祉部副参事(障害福祉担当)

 検討していく中で、そういった手話だけに限らず、さまざまなコミュニケーション支援ということで、そういった条例につきましては、そういったことも可能であると考えておりますし、それに当たりましては検討段階の中で、関係団体の方ですとかそういった方の御意見も聞きながら、どういうような形がよろしいのかというのは、そういった形で検討を進めていきたいと考えております。

いさ委員

 そういう中でなんですけれども、なぜ手話を言語として認めてくださいというところにこだわりが、皆さん、持っていらっしゃるかといえば、本当に近年まで、手話を話すということについて差別的な扱いを受けてこられたという現実があるからだと思うんです。その中には、日常生活の中で、例えば行政の対応なんかもきっとあったんだろうと思うんです。そういう差別的な扱いが、つい近年まであったということについては、区はどのような認識ですか。

菅野健康福祉部副参事(障害福祉担当)

 手話の歴史のところを調べてみますと、やはり国際的なところで、なかなかそういった手話というものが認知されずに禁止されていた状態があったということは、認識しておりますけれども、区といたしましては、手話通訳派遣ですとかそういった事業を行っておりまして、手話通訳者派遣でいえば、昭和59年から実施しているところでございますので、区としては、そういった聴覚に障害のある方の支援というものを昭和59年の時代から実施してきているというところでございます。

いさ委員

 今月の4日なんですけれども、全日本ろうあ連盟の皆さんが国会の会派を回って、そこでも懇談をしているんです。私たち日本共産党のところにも来て、懇談をしています。国の中でも法整備をしてほしいと、こういう動きもあるわけなんですが、このことについてはどのような認識ですか。

菅野健康福祉部副参事(障害福祉担当)

 この手話言語法の制定に向けましては、中野区議会からも意見書を平成26年第3回定例会のときに議決されまして、意見書提出をしているというところでございます。全国的な動きといたしましても、意見書のほうが、各自治体のほうで提出されてきているということは承知しております。法律の制定に向けた動きというのは、こちらのほうでは現在把握していないところでございますが、各自治体のほうで意見書が提出されているということは認識してございます。

いさ委員

 これから中野区はユニバーサルデザイン、これで進めていこうということなんですけれども、この審議会においては、この間、委員会のやりとりでも、当事者の参加についてちょっと疑問があるなというやりとりは何回かさせていただいたと思うんです。このユニバーサルデザイン条例そのものが、当事者なしで進んでしまうことについては、少し懸念を表明させていただいていました。つまり、ふんわりとした理念的なもので終わってしまうのではないかという懸念も、やりとりしている中では、この先の具体的な要綱だとかそういうところで示していく、そういう答弁もあったかと思うんです。具体的な中身についてです。ユニバーサルデザイン条例の下にぶら下がるさまざまな施策については、それから、この要綱だとかそういうところで定めていくと、そんなお答えがあったかと思うんです。そういうことを強化するに当たっても、ユニバーサルデザイン条例があったとしても、やっぱりこの条例があったほうが、強めていく力になるものと私は思っています。

 これ、他区のお話が出てまいりました、条例制定しているところ、それから、コミュニケーション条例があるところのお話がありました。他区で、制定の動きがあるところみたいなところはつかんでいますか。

菅野健康福祉部副参事(障害福祉担当)

 現在、条例制定に向けて準備をしているという区は、こちらで調べましたところ9区ございます。これは、一応、2020年度までに条例制定を目指しているという区が9区でございます。

いさ委員

 中野区としても、このユニバーサルデザイン条例のもとに、誰もが分け隔てなく生きていけるという中野区を目指しているわけですから、ぜひ、おくれをとるじゃないですけれども、そういうことがないように、この条例制定に向けての検討をしていただきたいなという要望としておきます。

むとう委員

 この条例についても、新区長が誕生される際に、選挙公約の中にこの手話言語条例を制定するという文言が入っているんですけれども、新区長誕生後、内部でそのような検討は進められてきたのでしょうか。どういう状況なのでしょうか。

菅野健康福祉部副参事(障害福祉担当)

 その公約を受けて、この手話言語条例制定に向けて具体的な検討を進めてきたというところではございませんけれども、実際に、区では、一応、聴覚に障害のある方の支援として、手話通訳ですとか、要約筆記者の派遣ですとか、そういった地域の方で、地域で自立していけるようなコミュニケーション支援というものの充実を図ってきたところでございますので、今後に向けてというところでは、聴覚障害のある方を含めてコミュニケーション障害の方がどのような支援を必要としてるのかというのを検討していきたいというようなことも、本会議の中では、一般質問でお答えさせていただいているところでございます。

小田健康福祉部長

 ただいまの答弁、一部訂正させていただきます。

 区長の公約ということは、先ほどの委員の御指摘のとおりでございますけれども、区の中では、先ほど各委員から御質疑の中でもございましたけれども、聴覚障害のある方だけではなく、あらゆる障害をお持ちの方がコミュニケーションにおいて不便があるとすれば、その障壁を取り払うべきであろうということで、方向性としては、当然、手話も含みますけれども、コミュニケーションのほうの条例で内部的には検討を進めているところでございます。

 先ほどお話が出ましたユニバーサルデザイン推進条例もございますが、区といたしましては、あらゆる障害をお持ちの方が、その障壁をなくして、御自分の自由なコミュニケーションがとれる、そういう社会づくりを目指していきたいということで、内部的には、他区の状況を調べたりですとか、また、条例の、どういう内容を盛り込んでいこうかというような検討は進めていたところでございます。

むとう委員

 先ほど休憩中ではありましたけれども、陳情者の方の、この手話言語条例を制定してほしいという思いを伺っている範囲においては、そういうあらゆる障害を乗り越えてという部分ももちろんあるんだけれども、やはり今回は手話言語条例に特化した形で、これを一つの言語として認めてほしいという御意向が強いように私は受けとめたんですけれども、区としては、そういう視点ではなくて、幅広く検討をしてきたということですか。でも、先ほどのこの請願者の思いを受けとめられた上で、今もそういうお考えなのでしょうか。ちょっと思いが変わられた部分というのは、ないのでしょうか。

小田健康福祉部長

 先ほど請願者の方のお話、きょう御説明も伺いましたし、以前にも、区長とともにお話を伺っているところでもございます。その中で、今回はこういう形で、手話について強い思いがあるということは、当然、認識はしてございますが、今、声を上げられていない方々、いろいろな障害をお持ちの方々、そういう方々が不便なく暮らしていけるような社会づくりというものを、当然、ユニバーサルデザイン推進条例の中でもうたっておりますが、区としても進めていくべきだというふうに考えておりますので、やはり広く、方向性としては情報コミュニケーション条例のような流れで制定をしていければいいのかなというふうに考えております。

むとう委員

 そうすると、区長が選挙公約として言っていた思いとは、ちょっと今、区が、区長自身もお考えが変わった部分もあるのかもしれないんですけれども、ちょっと変わってきたという受けとめ方でよろしいんですか。

小田健康福祉部長

 手話を言語としてというお気持ちであるとか、お考えであるというところも十分承知してございますし、他自治体で、既に情報コミュニケーション条例をつくったところでは、その規定の仕方ですとか何かでいろいろございます。まず、その手話を言語として認めるとか、そういうことが、いわゆる用語の中ですとかで含まれているところもございますし、そういう中で、広く、ほかの障害をお持ちの方についても、いわゆるさまざまな配慮ができるような条例制定を目指していければというふうに思っております。

ひやま委員

 現状、中野区では、コミュニケーションに何らかの困難というか、そういった障壁がある方に対しては、例えば学校であったりですとか、あるいは、区役所の中であったりですとか、どういった対応をされていますか。

菅野健康福祉部副参事(障害福祉担当)

 まず、学校のほう、区立小学校につきまして、ちょっと現状を確認しましたところ、補聴器を使いながら通学している方はいらっしゃるようなんですけれども、手話による指導が必要なお子さんはいらっしゃらないというふうに伺っております。

 区の中における、行っていることといたしまして、障害福祉分野のほうに常時、手話通訳者のほうが1名おりまして、障害福祉の窓口だけではなく他の分野におきましても、そういう手話が必要な方につきましては、窓口のほうに手話通訳者のほうが参りまして、対応するというようなことも行っております。

 あと、耳マークというものを全庁の各窓口に設置しておりまして、何か支援が必要な場合には支援をさせていただくというようなことも行っております。

ひやま委員

 すみません、確認なんですけれども、先ほど小学校ではないというふうなお話です。中学校はどういった状況になっていますか。

菅野健康福祉部副参事(障害福祉担当)

 中学校につきましては、ちょっと把握しておりませんで、申しわけありません。ちょっと小学校につきましては確認をさせていただいたところなんですが、中学校につきましてはちょっと確認をしてございません。申しわけございません。

ひやま委員

 そういったところも、やっぱり確認する必要はあると思うんです。先ほど、1名の方が区役所内で手話の通訳者がいらっしゃるということでありましたけれども、実際に年間を通して大体どれくらい、頻度としては、実績としてその方が実際に手話でやられるというのは大体どれくらいあるんですか。

菅野健康福祉部副参事(障害福祉担当)

 ちょっと年間というよりは、1日平均どのくらいいらしているかというところなんですけれども、今年度の8月末現在になりますが、4.4件で、平成29年度にしますと、年間になりますので、5件ほど、平成28年度につきましては、1日6件程度の窓口での対応となっております。

ひやま委員

 ありがとうございます。

 今回、請願がこうした形で、今、議論していますけれども、仮にこれが通ったとして、実際に手話言語条例を制定していきましょうというふうな流れになったときに、仮にこの条例を制定した場合、一体、区の何がどのように変わっていくというふうに区としては考えているのでしょうか。

菅野健康福祉部副参事(障害福祉担当)

 現在、手話通訳者派遣ですとか手話講習会など、実施している事業がございますけれども、さらに、手話につきましての普及啓発ですとか、理解促進というものを進めていくような事業を実施していくというようなことも検討していく必要があると考えております。

ひやま委員

 ぜひ、今回のこの、まだどうなるかというのはわかりませんけれども、ぜひこれを機会に、さらなる理解の促進というか、それを深めていただいて、さらに、中野区でもユニバーサルデザイン条例をはじめいろいろな議論が活発化していくことを、最後、要望にいたします。

日野委員

 私も、昨年の第4回定例会で、この手話を含めた情報コミュニケーション条例の検討をということで質問させていただいたところですが、その際の答弁では、当事者の方の意見を踏まえて今後検討していきたいというような答弁があったと思いますけれども、そうした当事者の方からの御意見だったりとかそういう場だったりというのは、お持ちになっているのでしょうか。

菅野健康福祉部副参事(障害福祉担当)

 それは、日ごろの中のそういうということでしょうか。(「この取り組みに対してということです」と呼ぶ者あり)この取り組みに対して……。この手話言語条例の制定に向けたというところでございますか。(「調査だったり、検討だったり、中でということです」と呼ぶ者にあり)すみません。そちらにつきましては、先ほどもちょっと御答弁の中で申し上げました、他区の状況ですとかも調べておりますけれども、障害当事者の方の御意見も、今後検討していく中でそういったことを、御意見などもお聞きしていきたいと考えております。

小田健康福祉部長

 具体的に、情報コミュニケーション条例なりの制定に当たりましては、当然、いろいろな区の考え方をお示しする、議会のほうにもお示しするわけですけれども、その過程の中におきまして、当事者団体の方々との意見交換会ですとかヒアリング、また、どういう御要望があるかというようなことも含めまして、その段階的に、いわゆるつくり上げていくものだというふうに理解しております。日野委員のほうの御質問のときにも、そういうことを踏まえまして、当然、当事者の方々との話し合いの場を持ちながら、内容についても検討させていただきたいということで、お答えをさせていただいたところでございます。

日野委員

 この件だけでなく、また、障害福祉に関係なく全てにおいてなんですけれども、特に障害福祉に関しては、当事者の方の御意見だったり、また、現場の方の声というのが、やはり何より一番大事だと思っていますので、ぜひしっかりとその辺の御意見、御意向を伺うように、今後も進めていただきたいと思います。要望です。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、取り扱い協議のため、委員会を暫時休憩いたします。

 

(午後1時41分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後1時42分)

 

 質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、質疑を終結します。

 次に、意見の開陳を行います。意見はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、意見の開陳を終結します。

 次に、討論を行います。討論はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、討論を終結します。

 これより本件について採決を行います。

 お諮りします。第1号請願、中野区手話言語条例制定に関する請願を採択すべきものと決することに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定します。

 以上で第1号請願の審査を終了します。

 ちょっと休憩します。

 

(午後1時42分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後1時45分)

 

 次に、所管事項の報告を受けたいと思います。

 1番、(仮称)中野区自殺対策計画(素案)についての報告を求めます。

水口健康福祉部副参事(保健予防担当)

 (仮称)中野区自殺対策計画の策定に当たり、中野区自殺対策審議会において審議を進め、このたび素案としてまとめましたので、御報告いたします。(資料2)

 1、本計画の目的です。平成18年の自殺対策基本法の制定後、自殺対策は一定の成果を上げてきましたが、我が国の自殺死亡率は主要7カ国の中で最も高く、自殺者数の累計は毎年2万人を超えております。こうした中、平成28年4月に改正された自殺対策基本法第13条の規定により、全ての都道府県及び市町村は自殺対策計画を定めることが義務付けられました。区は、自殺対策を包括的、効果的な取り組みとするため、中野区自殺対策審議会を設置いたしました。平成31年度に(仮称)中野区自殺対策計画を策定し、施策を総合的に推進してまいります。

 2、本計画の位置付けです。本計画は、自殺対策基本法第13条第2項に定める「市町村自殺対策計画」として策定するものです。

 3、計画期間です。計画期間は、平成31年度から5年間です。

 本計画の主な内容を4番のところに示してあります。

 まず、1点目としまして、プロファイルから示された中野区の特徴。このプロファイルというのは、国から自殺対策計画を策定するための基礎資料として示されたもので、現在、平成24年から28年の5年間の中野区の方の自殺の傾向を示したもの、特徴を示したもののデータが来ているものです。

 1点目としては、自殺死亡率は全国と同様に減少傾向にあり、男性が女性の2倍以上であるというのも全国と同様の傾向となっております。男性については、20歳未満、30歳代、50歳代で全国よりも自殺死亡率が高くなっております。女性では、20歳代、30歳代、50歳代、60歳代で全国よりも自殺死亡率が高くなっています。自殺者数を性別、年齢層別、有職か無職か、独居か同居の方がいらっしゃるかといったカテゴリーで分けた中では、自殺者数が最も多いのは、20歳代から30歳代の男性の有職の独居の方が最も多く、次に、20歳代から30歳代の男性、無職で独居の方、続いて、40歳代から50歳代の男性の無職、独居の方の人数が多くなっております。

 2点目で、審議会から示された中野区の重点課題です。まず、自殺対策に対する認知度を高めること、次に、身近な人の死を経験した人への支援、3点目として、生きづらさを抱えた人、LGBTやひきこもりなどの支援が必要というところ、そして、プロファイルからもわかりますように、子ども・若者・勤労者への支援が重点ということ、また、地域のつながりを強化していくといったことが審議会で示された中野区の重点課題となっております。

 課題に対して検討していく中で、このような事業を、今後、着手していきたいということで、現在もゲートキーパー研修を実施しているのですが、広く行っていくようなタイプのものと対象を絞り込んだ、ターゲットを絞り込んだ形での研修が必要だろうということで出ております。また、身近な人の死を経験したような方やその方を支援してきた方との事例検討会、3点目として、ひきこもりへの支援、居場所情報の発信や訪問チームでの支援体制といったもの、そして、広く啓発といった中では、若者などに興味を持っていただけるように、ミュージカル等、楽しいものを活用した形での啓発、また、義務教育修了時のリーフレット配布、これは教育のところから、やはり学校卒業後、いろいろな支援から切れてしまう方たちへのここでの啓発が必要というところで出てきた御意見です。また、勤労者への飲食店を通じての啓発、最後に、地域における精神科医療連携の強化、これは、現在、相談などをされているところからいろいろ御要望を伺った中で出てきた事業となります。

 計画(素案)と計画(素案)の概要版を別紙1、別紙2としてつけさせていただいております。別紙2の概要版のほうをごらんください。計画としては、現在、4章立てにすることを考えております。

 1章目に、計画の策定に当たって本計画の位置付け、理念、計画期間、成果指標といったところを考えております。成果指標としては、国や都と同様に、自殺による死亡率の10年間での30%減少ということを考えております。

 2章のところに中野区の現状、統計の数字から見た現状と意識調査や審議会関係機関のヒアリングから出てきた課題等を分析しております。

 概要版の3章の部分をごらんください。前回、骨子でお示ししたように、広くアプローチするもの、ターゲットを絞ったもの、また、関係機関の地域での連携といったところを大きな方向性として打ち出しております。

 4章の施策のところをごらんください。それぞれの目標別のところに事業を入れ込んであります。委員会資料のところには、これらの施策の中でちょっと特徴的なものを拾ったものを集めさせていただいております。

 6、区民意見交換会の実施予定についてでございます。計画(素案)に関しての区民意見交換会を4月に実施いたします。4月24日(水曜日)の19時から中野区役所で、4月26日(金曜日)の14時半から沼袋区民活動センターで実施する予定です。

 7、今後のスケジュールです。区民意見交換会を4月に実施した後、5月に自殺対策審議会を開催し、計画(案)として策定したいと考えております。第2回定例会での厚生委員会報告を経て、パブリック・コメントを実施し、10月までには計画を決定したいと考えております。

 報告は以上です。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

いさ委員

 この自殺対策のことは、これまでも、この委員会の質疑でも何度もやらせてもらいましたけれども、改めて、これが前に進んだということで、その計画の素案が出てきたということは評価をしたいなというふうに思っています。

 ただ、ちょっと前々から思っていた懸念がここにはっきり出てきたなという気持ちがあって、そこだけ確認していきたいんですけれども、この素案と出ている中で、2ページに、自殺対策の基本的な考え方というところが出てきます。この中、(1)には、「生きることの阻害要因を減らし」と出ているんです。「『生きることの阻害要因』とは、自殺のリスク要因のこと」と出ています。ここに例えばと、つらつら出ています。「『過労』、『生活困窮』、『育児疲れ』、『介護疲れ』、『いじめ』、『孤立』、『失業』、『多重債務』等」と、「等」はともかく、それぞれ今言ったような言葉って大体が、今の区の事業で、十分、不十分は置いておくとしても、何らかさらえるような仕組みがあるのではないかと思っているんですが、一つだけないものがあるんです。「過労」と書いてあるところです。私、この何年か、ブラック労働の問題、ブラック企業の問題も取り上げてきて、区としても、何か打てる手は打つべきではないかと求めてきたんですけれども、ここが穴になるのではないかと思って、ちょっと怖いなと思っているんです。

 一番最初の報告要旨のところの4番、本計画の主な内容と書いてあるところです。プロファイルから示された中野区の特徴の中に、今、御報告ありました、自殺者数は、20代から30代男性有職者独身が最も多い。独居が最も多いと書いてある。これ、何でこの年代の働く人なんですか。この要因は、明らかに働く問題ではありませんか、と思うわけなんです。

 この概要版のほうには、勤労者対策の推進というところに、大体その広報みたいなことが書いてあります。区内中小企業等への広報、区内企業との連携事業、労働関係機関と連携した広報、勤労者が利用しやすい場での広報――3ページです。結局、こんな事業をやっていますよとか、こんな計画ありますよと、お知らせしていくということで足りるのかということが私の言いたいことなんです。

 端的に言うなら、このブラックな働き方を、中野区で何か相談窓口みたいなものをつくらないことには、これ、解決しないのではないですか。少なくとも、今相談しているようなところにちゃんと結びつけるような案内、アナウンスぐらいは要るのではないかと思っているわけなんです。この点についてはどうお考えでしょうか。

水口健康福祉部副参事(保健予防担当)

 委員会資料の着手する事業というところでお示ししておりますが、勤労者への飲食店を通じての啓発というところを考えております。現在、働いていらっしゃる方でも独居の方が多いので、比較的区内飲食店を利用される可能性が高いということで、飲食店の方は、保健上いろいろお話しする機会ありますので、そういった方たちに、単にパンフレット的なことではなく、その研修的なことでお店に来る方のそういうところを受けとめていただくといったようなことをしていきたいと考えております。

いさ委員

 一つのチャンネルにはなるかもしれないとは思います。確かに、夜の飲み屋さんの食事、食べるところなんかは、やっぱりひとり身はいると思います。だから、実際にそこで何らか示すことに意味はあると思うんですが、例えば、それであれば、お店の人たちにもちょっと協力してもらって、区内の飲食店だとか商店のところにもゲートキーパー研修を広げていく、こういうことも考えられると思うんですが、この点はいかがでしょうか。

水口健康福祉部副参事(保健予防担当)

 ターゲットを絞ったゲートキーパー研修というのは、そのようなことも考えておりまして、より仕事や、ふだんの生活の中で生かしていけるような方向性で、それぞれ対象を絞り込んだ形でのものを実施していきたいと考えております。

いさ委員

 ぜひそれはやっていただきたいと思います。そのターゲットを絞ったって本当に大事で、この間の議論の中でもそうだし、1回しか言っていませんけれども、審議会のところでも、それぞれのところで違うという話は出ていたと思うんです。小学生であればいじめのことだったり、それが中高生になって進学になって、大学生になって進路になって、それで、ここに出てくるような若い世代の働く問題での行き詰まりというか、そこでの、いわゆる過労による自死、こういう問題、それぞれ抱えているものが違うわけですから、それをやっていただきたいということなんですけれども、例えば、今、ぽろっと言ってしまったようなブラック企業対策みたいなことだって要るじゃないかということにしても、結局、これは保健予防担当のところで抱えられる問題でもないというふうに思っているわけなんです。結局、これは、あらゆる生きていく上での何かのつまずきみたいな話ですから。もう本当に、あらゆる、生きる上でのかかわる事業でかかわってくることですから、縦割りを乗り越えて、全庁的な取り組みにしないといけないのではないかと改めて思っているんですが、この点はいかがでしょうか。

向山保健所長

 今のお話は、実は東京都の自殺対策東京会議の中の重点部分が二つございますが、まさに、1点が、今の委員のお話でございます。中野区もそうなんですが、やはり企業で、中小企業にお勤めの方が多いということと、やはり区外で働いていらっしゃる方が都市部は非常に多いということで、今、その従業員向けのデータブックですとか、少し好取り組みを表に出していくとか、それから労基署、産業保健センターの広域連携のもとに、働き方と合わせた形で少し広域的に踏み込んでいくというような仕組みを検討中です。こういったものと合わせて、そういった仕組みが区民の方に十分に使っていただけるように連動しながら、取り組んでいきたいというふうに思ってございます。

いさ委員

 そういうことなので、このことは健康福祉部だけではなくて、ここにいる皆さんが全員かかわっていることだと思うので、改めてそのことを知っておいていただきたいなというふうに思います。

 それで、結局、ゲートキーパー講習もやらなければいけないし、やらなければいけないことはあるんですけれども、本当に区としてどういう姿勢でいくのかという取り組みそのものが問われていると思うんです。例えば、この間も、じゃ、その働く問題に特化しているということであれば、議会のやりとりの中でも、「いやいや、ホームページのここに案内がありますよ」なんていうふうに答弁が来たこともあるんですけれども、そこが、階層が深すぎて見づらいから何とかしてくれということにも、そこに情報があるということしか返ってこなかったり、これでは困るわけなんです。本当に、悩んでいる人がぱっと見てわかるような仕組みだとか、少なくとも、それを見かけた人が何か相談する先がないかなって、ぱっと見つけられるような仕組みを考えなければいけないわけですから、本当に区の事業のあらゆるところにかかわってくることだということを改めて強調して、全庁の取り組みにしていただきたいというふうに、要望します。

加藤委員

 まず、5ページに自殺死亡率(人口10万人対)の減少とあって、基準値が20.5%と書いてあるんですけれども、ちょっと見方がよくわからなくて、100%だと10万人に1人の人が亡くなっているという意味なんですか。ということは、20%というのは50万人に1人という意味ですか。ちょっとこの数字の見方がよくわからなかったもので。

水口健康福祉部副参事(保健予防担当)

 10万人に対して20.5人という計算です。――ごめんなさい。10万人単位でのパーセンテージになっております。

加藤委員

 そうすると、100%という、10万人対だから、10万人に1人が亡くなっている状態が100%という意味なんですか。

委員長

 休憩します。

 

(午後2時02分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後2時03分)

 

水口健康福祉部副参事(保健予防担当)

 10万人対20.5ということで、すみません、パーセントではありません。(「人」と呼ぶ者あり)

加藤委員

 では、これは、単位が間違っていたということで、後ろのほうも、何か同じような表記がどこかにあったと思うので――27ページも同じ表記になっているので、全体的に見て、修正していただければと思います。(「すみませんでした」と呼ぶ者あり)ちょっと、あまりに少ないなと思っていたから。50万人に1人しか亡くならない計算になってしまうので、そうすると、中野区民で1人いるかいないかみたいな数字ではないだろうなと思ったので、確認させていただきました。

 そういった中で、ちょっと中野区の状態として整理されているページが16ページにあったので、そこからちょっと見ていきたいなと思うわけですけれども、東京都と全国と比較して中野区がちょっと飛び出ているなと思ったのが、この経済・生活問題というところで、東京都と全国よりも比較的高い数字なのかなというふうに感じるわけです。いさ委員が言うように、ブラック企業なのか、何だかわかりませんけれども、経済というところにおきましては、隣に勤務問題というのもあるので、そちらも会社に絡むところかもしれませんけれども、いずれにせよ、就労の面においてあまりよくないことが、この数値にあらわれているのかなと思うんですが、その辺をちょっともう少し詳しくお聞かせ願えますでしょうか。

水口健康福祉部副参事(保健予防担当)

 一つには、中野区は年齢構成が若いため、全国に比べて健康問題というところの比率が低くなりやすいということで、割合なので、必然的にほかのものの割合が高くなってくるかなというところはございます。

加藤委員

 そういう意味では、パーセンテージなので、全体の人数としての絶対数が多いか、少ないかというところでは、ちょっとわからない。対人口比率みたいなところというのはわかるんですか、自殺の総数として。

水口健康福祉部副参事(保健予防担当)

 率としては、年齢層別で5年合計とかだと出るのですけれども、この原因・動機別というのが、人数を見ていただくとわかるように、パーセントとして出すにはかなり厳しい人数に、どうしても中野区の人口だとなってしまうところがありまして、年度によってかなり上下が出てしまうかと思います。

加藤委員

 いずれにしましても、ほかの自治体よりもそういった就労的なところでの自殺の原因・動機があるのかなというふうに考えたときに、そこら辺で、処方箋として打つべきところというのが、他区よりも見えてくるのかなと思うところです。

 昔、産業医の方と会話していたら、バブルで、高度成長期時代、うなぎ登りのときには、そういったことで自殺する人なんてほとんど聞いたことがなかったみたいなことを聞くわけです。つまり、忙しかったは忙しかったんでしょうけれども、例えば、そこが人間関係だったり、金銭面のところで恵まれないと、多分どんどん精神的に疲弊して、それが自殺へとつながっていってしまうのかなみたいなこともありますし、実際問題、自殺のこういった対策計画をつくるに当たっては、やっぱりバブル経済が崩壊して、1998年ぐらいから自殺者がすごいふえてきたということを契機にやっているので、今回改定を受けて、また、自治体でという話なわけですから、やはり経済の動向とその辺の自殺というのは切っても切り離せないのかなというところを感じているところでありますけれども、中野区においては、若い人が多いにせよ、そういったとこがあるというふうに感じるわけです。ちょっとそういったところで、産業医の人としゃべったりもしていたんですけれども、そういう中で、何か区としてそういう人たち、中小企業とかだとなかなか産業医も置けないわけですし、カウンセラーと会う機会というのも、会社でなかなかつくれないかとは思うんですけれども、そういったところの対策というのは、何かこの中で示されているのでしょうか。

向山保健所長

 今お話がございましたけれども、中小企業は専任の産業医を置く義務はないんですけれども、東京都のほう、あるいは、日本医師会のほうで認定をしてございます。圏域になるのか、新宿区にございますけれども、区のブロックは、50人未満の中小企業に対しても、健康相談ですとかこういった介入ができる産業医の仕組みはございます。

 今回の計画を契機に、今月、また圏域会議がございますけれども、区のこういった計画をお知らせして、産業保健センターですとか労働関係のほうともネットワークをつくって、具体的な相談につなげていきたい。

 もう1点は、いろいろ要因がわからない部分がどうしてもございまして、その点につきましては、非常に残念な事例ですけれども、実際に自殺が起きてしまった、あるいは、深刻な未遂があった事例をきちんと振り返る中で、何が予防できたのかという要因を明らかにして、そこに効果的な対策を打っていきたいと、こういうように考えてございます。

加藤委員

 前もこの計画に関する報告があったときに、私の実体験としても、何かそういった会社で、ブラックという、黒過ぎてあり得ないんですけれども、本当に、毎日、朝8時ぐらいから夜2時まで働いて、土日もなくてみたいなのが半年ぐらい続いていたら、もう何のために生きているのかわからないみたいな状況になったときがありました。でも、そのときに、やっぱりもうその仕事に固執しないといけないみたいに思っていたところ、ちょっと話したことで、「何だ、しがみつく必要ないな」なんて思ったら、全然楽になったなみたいなこともあったり、何か誰か相談できる相手、地域でそういった人たちとしゃべれれば、本当に、何か会社の人としゃべってもどんどん悪い方向に行ってしまって、「おまえはそこが踏ん張るところだよ」みたいな話になってしまうけれども、地域の方に、「ばかじゃない、おまえ」みたいな、「そんな会社やめちまえよ」みたいなことを、一言背中を押してもらえるだけで全然変わってくるのかなみたいなところで、できるだけそういう接点をつくるというようなイメージを持たれると、私の実体験からは、何かそういったつらい人たちを解放するきっかけになるかと思いますので、どんどんこういったところを進めていただければと思います。せっかくなので、何かコメントをいただきたいなと思います。

水口健康福祉部副参事(保健予防担当)

 義務教育修了時のというのも、そういったところも考えておりまして、学校から出てしまっても、その地域で相談できるところがあることをその時点で知っていると、その後の人生で使えるようになるのではないかとか、そういったところも含めてアプローチしていきたいと考えております。

甲田委員

 今、学校の義務教育修了時のということが出ましたので、これ、ちょっと全部見切れていないので、何とも言えないんですけれども、やっぱり若い方の自殺が多いという中では、中野区に引っ越してこられた方も多いとは思いますけれども、この中野で育って、それでそういったことになるということは、もし防げるのであれば、学校教育の中で防げたらいいなというところで、やっぱり教育委員会との連携というのもすごく大事だなと思っているんですけれども、まず、この45ページ以降、庁内各部課というところを見ますと、教育委員会の名前は、学校教育というところで出てきていますが、この義務教育修了時のリーフレット配布なんかも考えているということですから、どんなふうに教育委員会と連携をしていくというふうに話し合われたのか。もしそこのところの詳細がわかれば、教えてください。

水口健康福祉部副参事(保健予防担当)

 現在、中野区自殺対策審議会のほうに教育のほうからも委員として出ていただいて、いろいろ御意見をいただいているところです。今後、まだリーフレット配布は次年度以降のことになりますので、その他、やり方だとか、どういう時期にどういう形でといったところをちょっと御相談しながら、進めていきたいと思っております。

向山保健所長

 副委員長を教育関係の方にお願いをしていて、校長会のほうからも御出席いただいております。ことしから全都で、SOSを出す教育というものを実際にされていて、その中で、やはり一番迷われるのが、困られるのが、卒業してしまうと、心配な子はいっぱいいるんだけれども、学校としては、やっぱりそこはアプローチが難しいということで、今回こういう形で出しておりますが、中3の終わりごろとかそういったときに、地域の支援者が、できたら顔が見える形で、こういう相談機関があると。あるいは、薬局とか、そういった少し委員の中のネットワークを広げていって、そういう拠点がたくさんあるんだということを子どもにメッセージとして出していく。

 もう一つは、保護者の方の対応も含めて、学校の先生自体も非常に対応に悩まれている事例がありますので、そのあたりにつきましては、例えば大人の発達障害などのスポット的な研修に関しても乗り入れをしていければというふうな話をしてございます。

甲田委員

 ありがとうございます。学校の教育だけ、学校だけでそれをやるというのではなくて、乗り入れなんかも含めて、やっぱりその地域にこれだけ見守ってくれる人がいるんだよというメッセージを、学校にいる間に発信していただきたいなというのがすごく思うところでありますので、ぜひそこのところを、リーフレットの配布だけではなくて、そのときにどういうふうに、どんな事業をやったらいいのかというところまで話をしていただきたいなというふうに思っています。

 この事業例というのは、新規でやるものということで、まだ決まっていないんだと思うんですけれども、何ていうか、専門機関に委託をしてやるようなものというのも含まれているんですか。そうすると、かなり予算が必要なのかなというのもあるんですけれども。

水口健康福祉部副参事(保健予防担当)

 当然、ミュージカルを私たちではできませんので、これは、そういったものを、ほかのところの、都の補助金等もらって実施しているところがありまして、そういったところが、こちらで若者への周知というか、学校へのお誘いをかけるところは行政でやってほしいというようなことで、役割分担して一緒にやりましょうという形でのお声かけになっております。

ひやま委員

 こちらの自殺者数なんですけれども、20代、30代男性は有職者独居が最も多く、次いで、20代、30代の無職独居というふうにこちらに書いてありますが、13ページを開くと、職業別の自殺者の状況の男性のところを見ると、勤め人が28%でその他無職の方が38.9%と、その他無職のほうが大きいんですけれども、これはどういうふうに考えればよろしいんですか。

水口健康福祉部副参事(保健予防担当)

 20から39歳の有職独居という数が一番多くはなっているんですが、その後、40から59歳の無職独居、20から39歳の無職独居が多くなっておりまして、その後、60歳以上ですと、やっぱり無職の方が圧倒的に多いということもあるので、自殺者総数の中での就業状況を見ると、こういう形になるということです。

ひやま委員

 そうすると、やっぱり無職の方がパイとしては大きいというふうなことだとは思うんですけれども、それで、その人たちが自殺をされてしまう原因というのは、やはり経済的あるいは生活に困難を何かしら抱えている、そういうふうに考えてよろしいんですか。

水口健康福祉部副参事(保健予防担当)

 経済的な要素ももちろんあるのですが、職業がないという状況ですと、本当に人とのつながりがなくなってしまうということも大きなこととなっていると考えております。相談機関等をヒアリングしている中でも、やはり社会とのつながりということがとても重要だと言われております。

ひやま委員

 それで、生活保護を受けられている方は、実は、自殺率が非常に高いというふうな統計も言われておりますけれども、中野区でも、このデータで見ると、やっぱりそうした傾向というのはあるんですか。

林健康福祉部副参事(生活保護担当)

 平成29年の自殺者数としましては、6名でございます。

ひやま委員

 そうすると、つまり、率で見るとどれくらいなんですか。

林健康福祉部副参事(生活保護担当)

 生活保護受給者数を分母としまして、この6名を分子としますと、0.08%というところでございます。

ひやま委員

 現状、そうした生活保護ですとか、経済的に何らかの困難を抱えていらっしゃる方に対しては、こういったゲートキーパーというか、心のケアというか、そういったものは何かされていますか。

林健康福祉部副参事(生活保護担当)

 一応、この6名の方で原因がわかっている方で、例えば、健康問題で自殺された方が2件と、それから、あとは経済・生活問題が1件、それから、その他ということで1件、あとはちょっと原因がわからないというのもあるんですけれども、一応、例えば健康問題を抱えている人につきましては、病院、医療機関への受診につなげたりですとか、あとは、経済・生活問題については、そういったワーカー等がいろいろ相談に乗って対応しているというようなところでございます。

ひやま委員

 それで、この12ページなんですけれども、自殺の未遂者の状況がこちらに書いてあります。中野では、東京都と全国とほぼ同等の傾向であるというふうに書かれていますが、未遂ということは、自殺まで行かなかった、その手前で何とか食いとめたというか、そこまで行かなかったということなんですけれども、自殺まで行かなかった一歩手前で、そこまで行かなかったのは何が要因なんですか。

水口健康福祉部副参事(保健予防担当)

 こちら12ページの統計なんですけれども、自殺した方の以前のその未遂歴という形がわかる方の人数という形になっておりまして、自殺する方は過去に何度か試みて、今回自殺されてしまったという方の数ということになります。なので、過去に自殺したけれども、完遂に至らなかったときの対応ができれば、この方たちが何らか手が打てたかもしれない人数という形での統計になっております。

ひやま委員

 そうすると、ここからは、どういったアプローチが自殺を予防するのに効果的なのかというふうなものというのは、見えてくるんですか、こないんですか。

向山保健所長

 この対策の柱の中にも掲げてございますが、自殺未遂がございますと、基本的には身体科の救急のほうの医療につながります。この結果、精神科ですとか相談機関にフィードバックしていただければいいんですが、まだ身体科と精神科あるいは相談機関の連携は必ずしも十分ではございません。また、医療機関が、やはり区内でおさまらなくて、新宿ですとか杉並の医療機関に運ばれてしまうということもございます。

 これも近々ございますが、精神科と身体科の医療連携の会議がございます。さまざまな取り組みができることになっておりますので、こういった中で、区民が身体科救急につながった場合は戻していただけるような仕組みを働きかけていきたいと思っております。

委員長

 他に質疑はございませんか。よろしいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 次に、2番、平和の森公園再整備(第二工区)の変更(案)についての報告を求めます。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 それでは、私のほうから平和の森公園再整備(第二工区)の変更(案)についての御報告をいたします。(資料3)

 本報告につきましては、これまで建設委員会におきまして、現計画及び現計画が変更(案)に至った経緯、また、理由などについて御報告し、御意見などをいただいてきたところでございます。

 平成30年11月8日の建設委員会におきまして、現在の計画を変更するに当たりましては、300メートルトラック等の整備を中止する想定となっている草地広場の利活用につきまして、地域の健康づくりやスポーツ活動等の利用も視野にさらに検討を進める考え方を御報告いたしました。これに関する質疑を通しまして、学校や体育関係団体等への意見聴取を行うことになりました。

 これを受けまして、現計画を変更した場合の影響などにつきまして、中野区体育協会等及び区立小中学校等へ尋ねたところでございます。その結果を2月6日の建設委員会にて御報告をいたしました。その際に、各小・中学校等及び体育協会等を所管する各委員会においても、その結果を報告するべきであるとの御意見をいただいたところから、本日は、当委員会関係分につきまして御報告するものでございます。

 なお、本報告につきましては、2月の閉会中の建設委員会の資料を用いておりまして、同一の資料で子ども文教委員会でも御報告を行っているところでございます。

 本委員会の所管につきましては、恐れ入ります、ちょっと別紙1をごらんください。

 別紙1の中野区体育協会、新日本スポーツ連盟、少年スポーツ団体、中野区スポーツ推進委員に係る部分でございまして、区立小・中学校、また、別紙の4ページにございます保育園・幼稚園及び公園につきましては所管外でございます。

 それでは、恐れ入ります、頭紙をごらんください。

 1番、草地広場等の利活用に関する関係団体等への意見聴取結果でございます。

 草地広場内に300メートルトラック、100メートルコースの必要性やそのほか活用方法等につきまして、関係団体等に対しまして、郵送、また小・中学校はメールによりアンケートを行いました。

 恐れ入ります、別紙1をごらんください。

 対象につきましては、先ほども申し上げましたとおり、中野区体育協会、新日本スポーツ連盟、少年スポーツ団体、中野区スポーツ推進委員、区立小学校、区立中学校でございます。また、小学校につきましては、平和の森公園の周辺校と限定して聞いてございます。

 2番の意見聴取結果でございます。

 意見聴取結果につきましては、300メートルトラック及び100メートルコースを整備しない案につきまして、日常の活動に支障がないが26件、それから、活動に支障があるが12件、どちらとも言えないが8件でございました。

 なお、こちらの合計数と回答数に差異がございますのは、無回答だったアンケートがあったためでございます。

 続きまして、3番、主な意見と区の見解・回答でございます。

 まず、1点目、支障がないでございます。同趣旨の意見は一括してございます。支障がないの御意見に対しましては、区民の体力向上や憩いの場として自由に利用できるようにしてほしい。また、高齢者や子ども連れには現状を継承したほうが望ましい。また、8番目にございますように、トラック、コースを整備することで利用方法に規制が出てくる。

 恐れ入ります、2ページをごらんください。

 また、16番目のように、幅広い年齢層、障害者が利用している現状を見ると、300メートルトラック等の設置による共存は危険で無理がある。また、19番目のように、連合陸上大会のような本格的な大会を開催するには、300メートルトラックや100メートルコースだけでは無理なので、簡単なスポーツができる程度のスポーツ公園がよい。また、その他の御意見についてはお読み取りいただきたいと思います。

 区の見解でございます。草地広場は、多様な使い方のできる広場を目指しておりまして、誰もが利用できる憩いの場として活用していただきたい。また、植生環境につきましては、緑の総量が減少しないよう努めてまいります。健康づくりにつきましては、現在もございますが、園路の内側のゴムチップ舗装コースや、公園周回延長約1キロありますウオーキング・ジョギングコースを活用していただきたいという見解でございます。

 また、2番目、支障があるという回答でございまして、中野区体育協会等からの意見でございます。主なものを御紹介いたしますと、1番目、区内にグラウンドを整備する土地が少ないので、整備するいい機会である。5番目、中高生が授業やクラブ活動で陸上種目の公式レースができる施設がないとスポーツ振興が進まない。

 3ページをごらんください。

 6番目、学校の競技会や区民大会ができる場所が必要である。

 こちらに対します区の見解としましては、陸上競技等の練習場所となる運動施設の整備については、今後の中野区基本計画の策定等において検討していく。また、こちらについて補足いたしますと、いただいた御意見の中で、やはり300メートルトラックでは不足なので、400メートルの整備をしてもらいたいという御意見が多数ございました。

 また、小・中学校からの御意見でございます。こちらは所管外でございますが、御紹介をさせていただきます。300メートルトラックを整備しない場合、体育的な活動が制約され、小学校陸上大会のような行事を構築することも不可能となる。

 こちらに対しまして、区の見解でございますが、小・中学校の部活動等の練習場所となる運動施設の整備については、今後の中野区基本計画の策定等において検討していく。

 また、どちらとも言えないという御意見がございました。

 区立小・中学校からの意見でございますが、つくるなら400メートルのトラックを希望する。300メートルでは中途半端である。陸上大会の練習にならない。

 こちらにつきましては、現状の公園の面積等を勘案すると、400メートルを整備することは困難であるという回答でございます。

 恐れ入ります、4ページ目をごらんください。

 こちらも保育園・幼稚園へのヒアリングですので、所管外となりますが、御紹介をさせていただきます。草地広場内の築山の利用等についてでございます。区内の区立保育園・幼稚園16園にアンケートをしておりまして、回答数は8園、公園近隣の保育園・幼稚園にアンケートを行っておりまして、対象数が17園、回答数は15園でございました。内容でございますが、築山を活用したコンクリート製の滑り台を設置せずに、既存築山を存置する案についてでございます。

 6番目、主な意見と区の見解でございます。

 コンクリート製の滑り台はほかの公園でも経験できるので不要である。コンクリート製だと乳幼児がバランスを崩した際のけがが気になるのでやめてほしい。その他の御意見についてはお読み取りください。

 区の見解でございます。コンクリート製でも安全に問題はないと考えておりますが、既存の築山を存置することが当公園にふさわしい再整備であると考えているというものでございます。

 それでは、恐れ入ります、頭紙のほうにお戻りください。

 2番目、再整備(第二工区)の考え方についてでございます。

 まず、平和の森公園の再整備につきましては、新体育館と一体となったスポーツ健康づくりの場としての機能を高めます。そして、公園につきましては、「スポーツによる健康づくりを行える公園」「既存の緑を継承し、四季を彩るみどり豊かな公園」「区民の憩い、休息、交流の場となる、多様な広場にあふれた公園」「防災の拠点となる公園」を基本コンセプトとしまして、「誰もが憩い楽しむことができる、中野の中心にふさわしい公園づくり」を目指してまいります。

 続きまして、2点目、草地広場内に計画している300メートルトラック及び100メートルトラックのコースでございますが、今回の工事におきましては設置を取りやめます。スポーツによる健康づくりを行える公園のコンセプトを生かした園路の内側のゴムチップ舗装を代替施設として整備することとしたいと考えております。

 また、現計画における300メートルトラック及び100メートルコースは、公認競技場としての利用は想定しておりません。小・中学校の部活動における練習等への活用を主な目的としておりました。こちらの陸上競技との練習場所となる代替施設の整備につきましては、今後の中野区基本計画の策定等において検討してまいりたいと考えております。

 恐れ入ります、(3)をごらんください。

 草地広場の築山を生かした滑り台は、本工事においては設置をいたしません。4点目、バーベキューサイト設置予定場所につきましては、災害時の炊き出しに対応するためのスペースを設置いたします。また、スペースの平常時のバーベキューサイトとしての活用につきましては、平成32年4月予定の全面開園時の運用開始を目指した煙の技術的検討を継続してまいります。5番目、中高木の間伐についてでございますが、防災樹林帯保全のための適正な数量や施工方法をさらに検証した上で実施するため、本工事におきましては実施しないことといたします。また、既存の低木につきましては、可能な限り存置した上で、緑の総量が減少しないような必要な補植を行ってまいります。なお、工事の支障となります樹木の伐採や既存樹木の必要な剪定等は行ってまいります。

 3点目、変更(案)についてでございます。

 ただいま申し上げました再整備の考え方に基づく変更(案)につきましては、別紙2のとおりでございます。こちらにつきましては、後ほどごらんいただければと思います。

 4点目、再整備の変更案に伴います主な減額要因と増額要因及び概算金額でございます。

 この中で減額要因でございますが、300メートルトラック及び100メートルコースの設置の取りやめによる減額でございますが、約8,600万円となっております。そのほかの減額要因及び増額要因については、お読み取りいただきたいと思います。

 今後の予定でございます。

 平成31年10月、第二工区が竣工予定でございます。

 御説明については、以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

加藤委員

 御説明ありがとうございました。この平和の森公園再整備(第二工区)の変更(案)については、建設委員の我が会派の内川委員なども、厚生委員会と子ども文教委員会にも報告してしかるべきものであろうということで、その御要望にお応えいただいたということで、非常に感謝するところでございます。ありがとうございます。

 せっかくこういったところで御報告していただいたので、しっかりとその辺、御報告に対して質問をしたいと思います。

 まず、この300メートル、100メートルトラックが、さまざまな関係団体に聞いたところ、非常にニーズが多かったというふうに感じているところであります。そもそも、このトラックをつくるか否かというのは、今の区議会の前期の区役所特のほうで議題に上がっていて、当時、議員側も、300メートルトラックというのは必要なのかという質疑があったと思いますけれども、そのとき、ニーズがあると言っておりました。でも、どういったニーズがあるかは、意外と具体的なところを聞けていなくて、今回こういった意見聴取したら、かなり具体的な声が出てきたというところであるんですけれども、このアンケート調査をする前はどういった声があったかというのは、御担当は把握されているんでしょうか。私たちも、報告がしっかりとなされていないんです、その辺に関しては。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 これより前にも、中学校に対しましては、部活に対してどういうニーズがあるかという調査をしているところでございますが、その際も、400メートルトラックは整備できないということもございまして、これといったニーズが、明確なニーズが出てきているという状況ではございませんでした。

加藤委員

 そういった中で、区民ニーズというものがあるということで議決をしたところではあるんですけれども、区長がかわったからといって区民ニーズがなくなったわけではないと思います。その出てくる情報によっての判断の差はあるとは思うんですけれども。実際に、こういうふうに意見を聞いたところで、思った以上に具体的に欲しいというような意見が出てきたなという感想を持つところですけれども、この意見を踏まえてか、1ページ目の一番下のほうにあります、「陸上競技等の練習場所となる代替え施設の整備については、今後の中野区基本計画の策定等において検討していく」というふうに書いてあるわけでありますけれども、この辺、もしトラックをここではないところにするとした場合に、その代替地が見つからないままでは、なかなか欲しいと言っている人たちのニーズに対しての答えにはならないと思いますけれども、その辺、代替地というのは御検討されているんですか。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 正式な400メートルトラックが整備できるような広い土地というのが、中野区内で出てくるというのは、なかなか難しい状況であるということは認識してございます。そういった今後の基本計画の中で、正式には検討していくところでございますけれども、それまでの正式な陸上競技等の施設の整備までの間につきましては、区外の既存の他の自治体の施設の活用なども検討の視野に入れていきたいと考えております。

加藤委員

 ちょっとお答えが――というか、その前に、「陸上競技等の練習場所となる」と書いてあったので、400メートルにこだわっていないと思っていたんですけれども、区としては、いずれは400メートルが欲しいという意向があるというふうに捉えていいということですか。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 今回の300メートルトラックにつきましても、広さの制限の問題上、やむを得ず300メートルとなっているところでございます。本来、正式な公式練習場としましては、400メートルが望ましいと考えているところでございます。

加藤委員

 400メートルもとれるんだったら、練習ではなくて公式会場にするようなものなのかなと思っていたので、400メートルを考えておられるというならば、それはいいなと思うところではありますけれども、でも、現状、全く400メートルとれるような場所はないのかなと思ったところ、何か、そんな土地を買い足せるような時代でもないと思うんですが、それは具体的ではないにしても、何かそういった方策はあるんですか。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 やはり、委員、御指摘のとおり、区内で400メートルトラックがとれる土地が出るというのは、なかなか難しい状況であろうということは認識があるところでございます。そういった場合に、区外の他の自治体が持っている400メートルトラックの活用等も視野に入れて検討していきたいと考えているところでございます。

加藤委員

 他区のトラックを活用するという表現が、ちょっといまいち違うような気もしますけれども、例えば、お隣の杉並区の和田堀公園とか、あと、台東区だとリバーサイドなんちゃらってありますけれども、行くと、カレンダーとかを見ると、大体、土日は貸し切りで埋まっているような状況です。それは両方とも300メートルですけれども、実際、現場へ行くと、こんなにいい大人からすると、300メートルってめちゃくちゃ広いなというところで、多分、現役選手たちもそう思うぐらいの大きさはあると思って、300メートルでもそれなりのというか、かなりのニーズはあるところなんだろうなというふうに思っているわけです。別に400メートル、実際、現場を幾つか見ていくと、400メートルに必ず固執する必要もないのかななんて思うところで、例えば代替地を探すときに、400ではなくて300メートルだとしても、その代替地というのは見つかるものなんですか。サイズを変えれば、ここならいいのかなみたいなものもあるわけですか。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 やはり400が難しいということで、もう少し小さいサイズで整備するということを考えていくことも必要かと思ってはおります。

 ただ、現在すぐに代替地があるというところではございませんので、そちらは基本計画の中で、区有地の活用等も含めて考えてまいりたいと思っているところでございます。

加藤委員

 なかなか場所がないけれども、つくりたいという、やっぱりそれなりに現実を見ていったら、ないものをやろうと、夢見るようなことを言うのがなかなかなというふうに思うところでありますけれども、根本的な話に戻るんですが、トラックがなくなると何がよくなるんですか。変更(案)にしたとしたら、何がよくなると区は考えているんですか。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 申しわけございません、公園の利用の話になってしまいますので、そちらは建設の所管になってしまうんですけれども。

加藤委員

 では、スポーツ担当としては、トラックがあったほうが好ましいという回答にはなるんですか。役人としては、縦割りの中で、その部署で、私が昔、国土交通省で働いていたときに、河川環境というグループはダム要らないというグループで、河川管理というのはダムつくるというグループですけれども、3月31日までダム要らないと言っていた人が、4月1日になったらダム必要なんだって言うような、私は、役人というのはそういう仕事だと思っていますから、そういった意味において、スポーツ担当としてはトラックがあったほうがいいなというのは、担当ベースでは思うわけですか。

委員長

 委員会を休憩します。

 

(午後2時44分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後2時47分)

 

加藤委員

 当初、この第二工区――第一工区も含めて、新体育館建設に伴って、このエリア全体が総合スポーツ施設になるんだなというようなイメージを持っていましたし、そうなったほうがいいのかなというふうに、スポーツ担当としては、南のほうからはちょっと、場所が遠いといったら、体育館はどうなっちゃうのという話にもなってしまうわけですけれども、そういった、場所はある程度限られた区有施設の中でいたし方ないところもあるのかなというところにおきまして、そういったものができたらいいなというような思いを個人的には持っているということをお伝えして、ここはいいです。

甲田委員

 今回の変更(案)というのは、トラックのことが一番多く書かれていますので、ここのスポーツ担当というところが、やっぱり報告すべきだったのかなとは思うんですけれども、私、個人的には、トラックが必要か必要でないかってあまり発言したことがないんです。我が会派も、特にこのトラックが必要だと言ったこともないですし、必要でないと言ったこともない。ですけれども、今回、この再整備に当たって、こういう声が出ているということで、区のほうが、いろいろな質疑の中で、必要だというふうに言ってきたというところで議決をしたわけなんです。それで、必要だと言った中に、平成28年5月9日の厚生委員会の、このときは地域スポーツ推進担当ですけれども、トラックは要らないのではないか、反対の声があるというふうに言ったことに対して、さまざまな御意見があるということは認識しているけれども、陸上の機能につきまして、もっと充実した施設が欲しいという声もいただいていますし、再整備について、説明会以外の場面でさまざまな意見も伺っているところだと。そういった整備について楽しみにしているというような御意見も伺っていると。今後、高齢社会も踏まえて、スポーツの推進、そういった必要があるという中で計画を進めていきたいというふうに答弁をされていました。このことを変更するという一番の理由は何ですか。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 状況としましては、確かに、必要だという御意見も、今現在もございます。こちらのアンケートでもございますように、必要だという御意見もございます。ただ、その後の、これは平成28年のことでございますが、その後の検討によりまして、やはりトラックと100メートルコースだけ整備するよりも、やはりほかの総合的な陸上競技について活用できるような設備の整備について検討するべきなのではないかというような状況も出てきておりました。今回のアンケートの中でも、こちらのまとめには書いていないんですけれども、やはりほかのスポーツ――例えば走り高跳びだとか、そういう施設も欲しいという声もございました。今回につきましては、そういった施設も含めて、陸上競技に使える場所を改めて検討し直すということで、今回、ご報告をさせていただいた次第でございます。

甲田委員

 一度計画決定したものを、やはりというふうに思ったその理由なんです。結局、何も理由がないのに、やっぱりこうします、やっぱりこうしますなんて言われたら、もう、とてつもなく収拾つかなくなってしまいますよね。議決したんですから、それを、やっぱりこうしますというには、それなりの理由がないといけないと思うんですけれども、その理由をお聞きしているんです。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 今回の計画の考え方の変更というところでございます。やはりこの公園のコンセプトがそもそも変わったというところで、そちらの公園のコンセプトに合わせて、陸上競技の施設につきましては、改めて検討していくということにしたものでございます。

甲田委員

 コンセプトって、私、ここに書いてあるコンセプトは、基本的に変わっていないと思ったんですけれども、変わったんですか。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 総合的なスポーツの場としての整備ということではなくなったというところでございます。

甲田委員

 これは、基本構想、基本計画、そして基本設計(案)とずっとやってきましたよね。それで、コンセプトが変わったというのは、それは、変わるということは、私たち聞きましたか。

委員長

 建設委員会でやっていますよ。

 委員会を休憩します。

 

(午後2時53分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後2時53分)

 

甲田委員

 今回のコンセプトの中にも、スポーツによる健康づくりを行える公園を基本――ここ、ちょっと省略しますけれども、基本コンセプトとして、そして、誰もが憩い楽しむことができるというふうに書いてあります。誰もがというところで、いろいろな多くの方がということだと思うんですけれども、そういったことでやってきた。意見が少なくても、多くても、そこを基準にしているんじゃないんじゃないかなと、ずっと私は思ってきたので、意見が多いからこうします、意見が少ないからそれはなしにしますというものではないのかなと。判断基準が、意見が多い、少ないだけで決めるものというのは、区政の中にそれほどないのではないかなということで、本当に誰もが憩い楽しむことができるというところで、やっぱり共有をしていくということも大事なのかなというふうに思って、私は判断をさせていただいたものですから、今回そういうふうに、やっぱりこうしますと言ったことの基準は、何が一番その判断基準になったのかというところを知りたいんです。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 区政運営の基本として、区民の皆様の声を聞くというところがございます。そういった中で、公園の基本的なコンセプトが変わってきたという経緯がございます。

 また、スポーツ施設につきましては、その公園のもともとのコンセプトの中であわせて整備するというふうにしていたものでございます。現在、公園のコンセプトが変わった中で、こういった300メートルトラック等の整備につきましては、別の場所の可能性を探っていくというふうに変更したものでございます。

甲田委員

 区民の声を改めて聞いた、意見交換会をやりました、また、アンケートもやりましたということなんですけれども、区立小・中学校に出したアンケートの原文をちょっと入手しました。ここには、健康福祉部(文化・スポーツ担当)が一番上に書いてありまして、あと、都市基盤部(公園担当)ということで、文化・スポーツ担当が、所管外と言いながら、学校とかにもこのアンケートを聞いているのはどうしてなんですか。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 こちらの書式につきまして、体育協会ですとかスポーツ推進委員、同じ書式で学校にも聞いてございます。また、校長会等への依頼につきましても、公園と、それから文化・スポーツ両方で依頼をしているところでございます。

甲田委員

 それで、その依頼をするときに、なぜ中学校10校、それから小学校近隣、1キロ圏内ですか――1キロ圏内なのかな、5校――近隣5校に絞ったのかなというところも疑問でありまして、これも建設委員会でも随分言っていましたから、もういいんですけれども、やっぱり中途半端なアンケートだなというふうにしか思えないんです。聞くんだったら、どうして全部聞かなかったのかと。しかも、回答率が悪いわけです。全部回答させていない。学校ですから、区の職員でもあるわけで、やるのであれば、きちんと回答させなければいけないのではないかと思うんです。しかも、1月7日ごろに発信をして、16日までに回答くださいということは、結局、学校のほうも、そんなにPTAとか、保護者に聞く時間もないでしょうし、誰か、担当する副校長先生なのか、校長先生なのかが、自分で書くしかないぐらいの時間しかないという中で、なかなか、その本当の意向というのが聞けないような中途半端なアンケートになってしまっているなと。これ、回答しなかったところとか、または小学校5校以外のところにも、きちんと聴取すべきだったと思いますけれども、その辺はいかがお考えでしょうか。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 まず、区立小学校5校でございますが、先ほど委員もおっしゃいましたように、近隣の学校ということでアンケートを行っております。やはり、小学校につきましては、遠方から来るということが想定できなかったものですから、近隣校ということでアンケートを実施してございます。

 また、区立中学校につきましては、10校全校にアンケートをしているところでございます。

甲田委員

 でも、結局、アンケートしたけれども、9校しか回答は来なかったわけですよね、1校来ていないわけですから。やっぱり全部きちんとやっていないということもあります。最終的には、こういった計画の改廃には、パブリック・コメントが必要だというところも、緊急的だというふうな区の解釈で、今回は議案を提出しようとされているんだと思いますけれども、やっぱりちょっと、何かそこが本当に丁寧ではないなという、強引な進め方だなというふうにしか思えないところで、私たちはどうしたらいいかというところを今考えているわけです。幾ら説明をされても、やはり何を基準に決めたのかということがきちんと決まらない限り、教えていただけない限り、やっぱり私たちが判断する材料が整わないなというところが、今のところであります。意見を申し述べて、質問を終わります。

委員長

 委員会を休憩いたします。

 

(午後2時59分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後3時20分)

 

 休憩前に引き続きまして、2番、平和の森公園再整備(第二工区)の変更(案)についての質疑はございますでしょうか。

むとう委員

 今回、地上の上が、さまざま計画の変更があったということでの御説明があったかと思うんですけれども、その地上の計画を変えたことによって、地下の部分の計画はどうなったのかなというのがちょっと気がかりなんです。というのは、建設委員会で石坂委員も質問をされたようなんですけれども、地下の部分を、EPSということで、建設の素材なんですけれども、それを埋めるということなんですが、そもそもの計画は。そのEPSについては、発泡スチロールの圧縮したものであって、今、プラスチックの制限を世界中でしていこうという中で、そういう素材のものを使って埋め戻していくということが、健康上、ここは厚生委員会なので、保健所の方もいらっしゃるので、そのEPS素材を使っていくことによる健康被害というものは大丈夫なのかどうなのかというあたりが、私も気がかりなもので、建設委員会で石坂委員が御質問されたようですけれども、私は厚生委員会で厚生委員として、その辺を改めてお尋ねしたいんですが、区はどのように……。だから、そもそも地上の部分の使い勝手を少し変更したことによって地下の工事も、この第二工区工事の中での変更はあったのかということとあわせて、当初の予定だったそのEPSの素材を使うということだったんですけれども、そのまま使うのであるとすれば人体に対する影響など、それで世界中ではプラスチック素材は使っていかない方向にという大きな流れがある中で、その辺を区はどう考えているのかというあたりを答えていただけたらと思います。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 今のむとう委員の御質問でございますが、公園の工事に関することでございまして、所管外でございます。

むとう委員

 では、工事にかかわる部分でないとすると、健康被害という部分は保健所かと思うんですが、人体への影響等などは、区としてはどう考えているのか。その素材について、保健所としてはどういう把握をしているのかというところは、ここでお答えできるのではないかと思うんですが、だめですか。

小田健康福祉部長

 答弁の内容に関しましても、環境的な意味だということであるとすれば、環境部になりますので、当該委員会ではございませんで、所管外になります。

むとう委員

 環境も絡むけれども、ここは厚生委員会ですから、人体です。人体にかかわる部分もここではないんですか。

小田健康福祉部長

 この案件に関しましては、工事の素材等に関しまして、保健所等に相談をして何かするというような内容ではございませんので、それに関しましても所管外でございます。

委員長

 委員会を休憩します。

 

(午後3時24分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後3時29分)

 

いさ委員

 一つだけお聞きしておきます。聞きたいのは、この間、我が会派の来住議員が総括質疑で質問させていただいたのと同じことなんですが、昨年6月の区長選挙で、酒井直人新区長が生まれて、このときに一定の審判は下ったものと私たちは思っていますし、その後の第二工区の検討案は意見を聞いてもやっぱり300メートルトラック、100メートルの直線は必要ないという方の数が多かったということです。その前の平成28年5月から20日間実施された、この平和の森公園再整備基本計画(案)のパブリック・コメント、これについても、現状のままがいい、新しい形は必要ない、そういう声が多かった。つまり、その当時から、区民の声というのは一貫していて変わっていない、そういうものだという認識だったと思うんですが、この点はいかがでしょうか。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 区としましては、区民の声も判断材料の一つとして検討をしてきたところでございます。また、その5月の段階のパブリック・コメントにおきましても、確かに、必要ないという声もございました。また一方で、必要だという声もあったというところでございます。

 スポーツ担当としましては、やはりこういった区の中でチャンスを捉えて、陸上競技の施設を整備したいという思いにつきましては、変わっていないところでございます。

 今回、改めて意見聴取などをした結果、こちらの平和の森公園でのトラックの整備ということは、今回見送ったと、そういう経緯でございます。

委員長

 他に質疑はございませんか。よろしいですか

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 次に、3番、(仮称)中野区立総合体育館の名称及び体育館の管理運営等に係る意見聴取の実施結果についての報告を求めます。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 それでは、私のほうから、お手元の資料(資料4)に基づきまして、(仮称)中野区立総合体育館の名称及び体育館の管理運営等に係る意見聴取の実施結果について御報告いたします。

 まず、1点目、(仮称)中野区立総合体育館の名称でございます。

 こちらにつきましては、今日まで検討してきたところでございますが、条例等におけます正式名称につきましては、名称を「中野区立総合体育館」としたいと考えております。また、こちらは別途、愛称もしくはネーミングライツ等で通称名を決めたいと考えているところでございます。

 2点目、管理運営等に係る意見聴取の実施結果でございます。

 意見交換会につきましては、資料のとおり2回実施してございます。新井区民活動センターで2月2日、中野区役所で2月5日。また、こちらのほうとは別途、関係団体としまして、2月4日に新スポーツ連盟、2月6日に体育協会と意見交換をしているところでございます。

 恐れ入ります、別紙をごらんください。

 意見交換会での主な意見、質問等でございます。こちらの資料につきましては、同趣旨の意見は一括してございます。

 まず、利用料金に関すること、多数意見いただきました。こちらにつきましては、幾つか紹介いたしますと、5番目、利用料金の設定が高過ぎる。区民の使用しやすい料金設定を再考してほしい。6点目、2024年以降の利用料金はどのようになるのか。こちらにつきましては、現在、スポーツ施設は半額期間としまして、2024年まで設定してございます。それ以降の利用料金についての御質問でございます。

 また、体育館の開館時間に関することでも御意見いただきました。仕事をしている人は早朝や夜間の枠がなくなってしまうと実質平日は利用することが難しい。夜間の枠の延長については、再考してほしい。午後10時30分までは開館してほしい。

 また、駐車場・駐輪場に関する御意見、御質問等もございました。例えば、5番目の隔地駐車場の管理方法は有人なのか無人なのか。こちらは、現在、無人を想定しております。また、9番目、休日は近隣住民も休みの人が多い。休日の駐車場は、午前10時から午後8時までとしてほしい。こちらは近隣の方の御意見でございました。

 恐れ入ります、2ページ目をごらんください。

 交通・アクセスについての御意見もございました。体育館の建設によって交通量が増加することが見込まれる。交通量の増加、交通事故の交通対策について考えてほしいという御意見、また、区の南側から来る場合のアクセスが非常に悪くなるので、バス便の運行など、利便性の向上について検討してほしいという意見をいただきました。

 また、その他の意見としまして、区民に対する優遇措置の有無、それから、区民以外も借りることが可能なのか。新しく体育館内にランニングコースができますので、それの使用方法等の御意見、御質問等いただきました。

 また、2番、メール等による意見でございます。

 メール等による意見では、やはり同様としまして、1番目、中野駅からのアクセスについて、新体育館の近くにバス停を設置してほしい。2番目、閉館時間につきまして、平日・休日ともに午後10時30分としていただきたい。3点目、今回、2時間単位に時間区分を見直したこともございまして、夜間の区分、18時から20時、20時15分から22時15分の二枠が欲しい等の御意見をいただいております。

 また、3ページ、その他の御意見でございます。

 こちらは、体育館ではなく平和資料館についての御意見でございました。今回、体育館の管理運営に関する意見交換、それから、意見募集したことから、平和資料展示室についての記述がなかったことからいただいた御意見でございます。

 また、2点目のケヤキにつきましては、必ずどこかに移植されるべきという御意見をいただきました。こちらは、今の体育館の建設現場にケヤキがございまして、今回の体育館の建設によって移植を予定しているものでございます。

 恐れ入ります、頭紙のほうにお戻りください。

 3番、(仮称)中野区立総合体育館の管理運営等に関する変更(案)でございます。

 こちらの意見交換、それから、メール等による御意見をいただきまして、また、現在の中野体育館が午後11時30分まで開館していること等を鑑みまして、やはり新体育館につきましては、利用時間の延伸を図りたいと考えております。

 裏面をごらんください。

 こちらの体育館の開館時間でございます。当初お示しした案につきましては、平日・休日ともに午後9時30分までの開館を予定しておりました。変更案につきましては、午後10時30分までとしたいと考えております。

 また、駐車場の利用時間でございますが、当初案としましては、開館時間に合わせ午後10時までを想定しておりましたが、変更案としましては、平日・休日ともに午後10時30分までとしたいと考えております。また、駐車場につきましては、開館時間に合わせまして、午前中の利用開始時間を30分、後ろに倒してございます。

 こちらにつきましては、第2回定例会に条例を御提案させていただきたいと考えているところでございます。

 御説明は以上です。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

甲田委員

 1点ちょっとお聞きしたいんですけれども、ネーミングライツって、私ちょっと勉強不足であれなんですが、これは公募するという、そういう形で行うのでしょうか。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 命名権ですので、一定の条件を示しまして公募を行うものでございます。

甲田委員

 そうすると、愛称の一般公募はしないで、その場合にはネーミングライツで、命名権があるので、そちらのほうの名前に決まるということになるんですか。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 ネーミングライツを実施した場合は、愛称の公募は難しいと考えております。

甲田委員

 中野区で、これまでにネーミングライツで何か決まった名前、名称というのは、過去にありましたでしょうか。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 中野区では、過去にはネーミングライツの導入はございません。

日野委員

 この体育館の開館時間なんですけれども、これが8時半から10時半までとなった。意見の中にも、10時半までにしてほしいというふうにあったんですけれども、これ、今までの現体育館で11時半までだったのを、当初は9時まで、それを10時半までというふうにした理由は何でしょうか。11時半まではできなかった、だから、10時半までなら何とか延ばせた、そういうことですか。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 当初は、駐車場と、それから体育館の開館時間を合わせようと考えていたところもございまして、隔地駐車場側にはマンション、その他住宅がある環境ということもあって、開館時間を早めたということがございました。ただ、今回いろいろ意見交換をしていく中、それからまた、現在の中野体育館の利用状況を見てまいりますと、やはり夜間の御利用も一定程度いただいているところでございます。また、中野体育館につきまして、夏期のみでございますが、早朝の営業も行っているところでございます。今回、変更に当たりまして、再度意見交換を行ってまいりたいと考えております。その中では、やはり開館時間の延長を求める御意見もあろうかと思っておりまして、そういった御意見を勘案して、もう少し、開館時間については、今後も第2回定例会までの間に柔軟に検討してまいりたいと考えているところでございます。

日野委員

 今回、この意見を受けて、時間の変更をしたとありますけれども、今回、時間の変更はあるんですけれども、それ以外の意見がいろいろあって、この辺というのはどうなっているんでしょうか。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 特に利用料金に関する御意見をいろいろいただいているところでございますけれども、料金の考え方につきましては、中野区で統一の考え方をとっているところでございます。今回、体育館の開館に当たりまして、体育館単館で利用料金の積算方法を変えるということが難しいということもございまして、今後、利用料金の計算方法の、こちらにもございますように、基準の基準となる考え方、そちらの再検討の中であわせて体育館の利用料金等についても検討してまいりたいと考えているところでございます。

日野委員

 料金というか、料金だけではなくて、いろいろな意見があって、これはそれぞれで回答を出しているのか、それとも、これから検討しますなのか、ちょっとその辺がどうなっているのか。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 この場では、回答できるものは回答しております。例えば、交通・アクセスの件につきましては、所管が都市基盤部のほうになりますので、都市基盤部と協力しながら、バス停の設置の誘致ですとかそういったところも考えていきたいと思っているところでございます。

委員長

 他に質疑はございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 次に、4番、(仮称)中野区立総合体育館整備に伴う地中障害物撤去等に係る費用の負担についての報告を求めます。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 それでは、中野区立総合体育館整備に伴う地中障害物撤去等に係る費用の負担について御報告いたします。(資料5)

 こちらは、先日、閉会中の委員会におきまして、地中障害物に係る費用等、それから補正予算とをお願いしたところでございます。こちらにつきましては、費用負担について、東京都下水道局と協議を行ってきたところでございますが、このたび、下記のとおり協議が調いましたので、御報告させていただきます。

 まず、1点目、協議の対象とした費用の内容でございますが、以下の3点でございます。

 地中障害物の撤去・処分費用、汚染土壌の処分費用、湧水の止水費用でございます。金額については別紙のとおりとなっておりますので、後ほどお読み取りください。

 2番目、中野区と東京都下水道局の費用負担の割合でございます。

 ただいま申し上げました3点につきましては、全額東京都下水道局の負担とするというところでございます。費用負担の根拠でございますが、本件土地につきましては、東京都から中野区が借りている土地でございます。その中に障害物や汚染土壌が存在すること、また、湧水の発生は一定程度は見込んでいたところではございますが、それを上回る湧水が発生したということで、本件土地の瑕疵に当たるということで、土地の所有者である東京都下水道局に瑕疵担保責任があると認められるということでございます。

 費用の請求につきましては、「中野区水再生センター敷地内における体育館の整備等に関する実施協定」の変更により負担金額を確定した後、「中野区水再生センター敷地内における体育館の整備等に関する平成30年度協定書」の変更によって当該年度の請求額を確定いたしまして、また、協定に基づく請求を行ってまいります。

 今後の交渉でございます。

 湧水につきましては、現在もまだ出ている状況ではございます。また、そのほか地中障害が新たに発生するということも想定されますので、本件と同様に東京都と協議をしてまいりたいと考えているところでございます。

 御報告は以上です。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

甲田委員

 今回の都の対応に対しては大変よかったかと思いますけれども、この地中障害物が出たことによって、おくれが生じる期間というのが大体どのぐらいに、このことによってというのは今わかるんですか。期間のことは。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 先日の補正予算のときに御説明申し上げましたように、当初は2019年12月の竣工を予定しておりました。また、地中障害が発生したことによって、現在は2020年3月中旬を予定しているところでございます。

甲田委員

 このことによっておくれが生じたということであれば、都の瑕疵ということですから、この土地の賃借料とかももう発生しているわけですよね。それについては、見ていただけないのでしょうか。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 今回の交渉に賃借料については含めていないんですが、竣工する、しないにかかわらず、その土地につきましては、中野区が体育館として使用するということで支払いを行っているものですので、今回の交渉には含めませんでした。

甲田委員

 ごめんなさい、ちょっとよくわからないんですけれども。ですから、このことによっておくれが生じたということで、そのおくれた分の損害額というんですか、損害があったわけですよね。ということからいうと、賃借料でなくてもいいんですけれども、その期間に勘案した損害額というのは見ていただけないんですか。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 今回の費用負担の交渉につきましては、中野区の法規担当のほうに相談しながら行ってきたところでございますが、その中で請求ができるというふうになったのがこの3点でございます。

委員長

 他に質疑はございませんか。よろしいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 次に、5番、その他で、理事者から何か報告はありませんか。

菅野健康福祉部副参事(障害福祉担当)

 職員の名刺の点字の表記につきまして、口頭で御報告をさせていただきます。

 区では、ユニバーサルデザインの推進に区全体で取り組んでいくため、平成31年4月より、公費により作成いたします職員、管理職及び係長の名刺につきましては、氏名等を点字により表記することとなりました。つきましては、現在、名刺の作成、印刷、点字の刻印を受注しております中町就労支援事業所におきまして、新たに区が点字プリンターと名刺カッターを購入いたしまして、職員の名刺の作成に対応するとともに、その他の受注に影響が出ないようにしてまいります。

 なお、全管理職の納品は3月中を目途に行いまして、係長等は4月以降を予定しております。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 他に報告はありませんか。よろしいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 以上で所管事項の報告を終了します。

 次に、当委員会の所管事務継続調査について協議したいので、委員会を暫時休憩します。

 

(午後3時49分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後3時49分)

 

 お手元の資料(資料6)に記載された事項について、引き続き閉会中も調査を要するものと決することに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定いたします。

 次に、審査日程のその他に入ります。

 次回の日程について協議したいため、委員会を暫時休憩します。

 

(午後3時49分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後3時49分)

 

 休憩中に御協議いただきましたとおり、次回の委員会は特に日程を設けず、急な案件が発生した場合は、正副委員長から御連絡をしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定します。

 以上で本日予定した日程は全て終了しましたが、各委員、理事者から何か発言はございませんか。よろしいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 では、委員会を休憩します。

 

(午後3時50分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後3時53分)

 

 本日の厚生委員会を散会します。どうもありがとうございました。

 

(午後3時53分)