令和元年07月08日中野区議会交通対策調査特別委員会(第2回定例会)

中野区議会交通対策調査特別委員会〔令和元年7月8日〕

 

交通対策調査特別委員会会議記録

 

○開会日 令和元年7月8日

 

○場所  中野区議会第4委員会室

 

○開会  午後1時00分

 

○閉会  午後3時05分

 

○出席委員(14名)

 南 かつひこ委員長

 杉山 司副委員長

 竹村 あきひろ委員

 斉藤 ゆり委員

 羽鳥 だいすけ委員

 高橋 かずちか委員

 甲田 ゆり子委員

 内野 大三郎委員

 小杉 一男委員

 若林 しげお委員

 いながき じゅん子委員

 山本 たかし委員

 伊藤 正信委員

 久保 りか委員

 

○欠席委員(0名)

 

○出席説明員

 都市基盤部長 豊川 士朗

 都市基盤部都市計画課長 安田 道孝

 都市基盤部道路課長 井上 雄城

 都市基盤部交通政策課長 三王 徹哉

 まちづくり推進部長 角 秀行

 まちづくり推進部まちづくり計画課長 千田 真史

 まちづくり推進部野方以西担当課長 狩野 純一

 まちづくり推進部まちづくり事業課長、大和町まちづくり担当課長 菊地 利幸

 まちづくり推進部新井薬師前・沼袋駅周辺まちづくり担当課長 荒井 弘巳

 

○事務局職員

 書記 有明 健人

 書記 若見 元彦

 

○委員長署名


審査日程

○委員会参与の紹介

○議題

 区内交通結節点周辺の交通対策について

 区内南北交通の利便性向上について

 西武新宿線沿線連続立体交差事業及び各駅周辺整備について

 連続立体交差事業の区間に延伸について

 鉄道上部空間の活用・整備について

○調査事項の経過並びに現状について

 1 区内交通結節点周辺の交通対策について(都市計画課、交通政策課、まちづくり計画課)

 2 区内南北交通の利便性向上について(交通政策課)

 3 西武新宿線沿線連続立体交差事業及び各駅周辺整備(連続立体交差事業の区間の延伸、鉄道上部空間の活用・整備)について(まちづくり計画課、まちづくり事業課)

○その他

 (1)西武鉄道新宿線(西武新宿駅~上石神井間)複々線化計画(廃止)の都市計画素案説明会の開催結果について(野方以西担当課長)

委員長

 それでは、定足数に達しましたので、交通対策調査特別委員会を開会します。

 

(午後1時00分)

 

 本日の審査日程ですが、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように進めます。

 なお、審査に当たっては5時を目途に進め、3時ごろ休憩をとりたいと思いますので、御協力お願いをいたします。

 それでは、委員会参与の紹介を各部部長からお願いいたします。

豊川都市基盤部長

 それでは、都市基盤部の参与につきまして御紹介を申し上げます。(資料2)

 私は、都市基盤部長の豊川士朗でございます。どうぞよろしくお願いをいたします。

 続きまして、都市計画課長、安田道孝でございます。

安田都市基盤部都市計画課長

 安田でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

豊川都市基盤部長

 続きまして、道路課長、井上雄城でございます。

井上都市基盤部道路課長

 井上です。よろしくお願いいたします。

豊川都市基盤部長

 それから、交通政策課長、三王徹哉でございます。

三王都市基盤部交通政策課長

 山王でございます。よろしくお願いします。

豊川都市基盤部長

 以上、よろしくお願い申し上げます。

角まちづくり推進部長

 それでは、まちづくり推進部を紹介させていただきます。

 私は、まちづくり推進部長の角秀行です。よろしくお願いいたします。

 続きまして、まちづくり計画課長の千田真史です。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 千田です。よろしくお願いします。

角まちづくり推進部長

 野方以西担当課長の狩野純一です。

狩野まちづくり推進部野方以西担当課長

 狩野です。よろしくお願いします。

角まちづくり推進部長

 まちづくり事業課長、大和町まちづくり担当課長の菊地利幸です。

菊地まちづくり推進部まちづくり事業課長、大和町まちづくり担当課長

 菊地でございます。よろしくお願いいたします。

角まちづくり推進部長

 新井薬師前・沼袋駅周辺まちづくり担当課長の荒井弘巳です。

荒井まちづくり推進部新井薬師前・沼袋駅周辺まちづくり担当課長

 荒井でございます。よろしくお願いいたします。

角まちづくり推進部長

 以上、まちづくり推進部でございます。よろしくお願いいたします。

委員長

 以上で委員会参与の紹介について終了します。

 それでは、議事に入ります。

 区内交通結節点周辺の交通対策について、区内南北交通の利便性向上について、西武新宿線沿線連続立体交差事業及び各駅周辺整備について、連続立体交差事業の区間の延伸について、鉄道上部空間の活用・整備についてを一括して議題に供します。

 初めに、調査事項の経過並びに現状についての説明を受けます。

 1番、区内交通結節点周辺の交通対策についての報告を求めます。

安田都市基盤部都市計画課長

 それでは、交通結節点周辺の交通政策について御報告申し上げます。(資料3)

 1点目、交通結節点でございます。

 交通結節点とは、さまざまな定義がされてございますが、公共交通機関(鉄道、バス、タクシー)や自動車など、交通機関相互の乗りかえや接続が行われる場所をいいます。区内では、主に鉄道相互やバス、タクシーとの乗りかえができる駅を想定しております。

 区の現行都市計画マスタープランの巻末の御説明では、交通結節点は、公共交通機関(鉄道、バス、タクシー)や自動車など、交通機関相互の円滑な乗りかえを確保することにより、交通体系全体の利便性を向上する機能が期待されてございます。

 そして、区内の交通結節点におきましては、交通機関相互の円滑な乗りかえだけではなく、乗りかえ拠点として、まちの魅力を高め活力をもたらすとともに、区民の暮らしと仕事を支える拠点強化が期待され、現行都市計画マスタープランでは、各駅ごとの特性を踏まえ、広域拠点、交流拠点、生活拠点として位置付け、それぞれの地区ごとのまちづくり方針を定めてございます。

 これらを地図にあらわしたものが、次のページの都市計画マスタープランで示されている基本的なまちの構造図でございます。あわせて御参照いただければと存じます。

 中野駅の広域中心拠点、そのほか、交流拠点、生活拠点等がございます。

 ページをお戻りいただきまして、2番目、現行都市計画マスタープランに示される交通結節点でございます。活力を生み出す都市づくりの基本方針の都市計画マスタープランの表を参考としてございます。

 本特別委員会の調査項目に関係するところは、主に表の2段目、交流拠点、各駅周辺の整備が対象になると考えてございます。例えば、西武新宿線の各駅、JRの東中野駅、地下鉄中野坂上駅などでございます。これら交通結節点の駅では、駅舎、駅前広場、周辺道路整備や、これに伴うバリアフリー、ユニバーサルデザイン化が求められ、また、まちの魅力を高め活力をもたらす商業、業務、交流施設や文化施設等の多様な都市機能の集積などが求められてございます。

 続きまして、3点目、区内の交通結節点周辺の主な交通対策の事業経過でございます。

 まず、西武新宿線沿線でございます。

 この後に詳しく説明の予定ですが、中井-野方駅間では連続立体交差化事業が進み、これに伴う新井薬師駅前周辺や沼袋駅周辺で駅前広場や街路整備に向けた取り組みが進んでございます。また、野方以西につきましても、事業化に向けた検討が進められております。

 東中野駅周辺では、環状六号線拡幅事業に伴い、西口駅舎等の整備、バリアフリー化、地下鉄大江戸線の開通に伴う乗りかえルートの整備が行われてございます。今後は東口のバリアフリー化が課題となっております。

 中野坂上付近では、周辺の再開発事業に伴う地下道の整備や地下鉄大江戸線との乗りかえ口、バリアフリー化、都市計画道路の拡幅整備等が行われてございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの説明について質疑はありませんか。

小杉委員

 裏面のところですけれども、大江戸線の新江古田駅には何か丸がついていないんですけれども、何で外れているのかなと思うんですけど。

安田都市基盤部都市計画課長

 この都市計画マスタープランの検討した時期はまだ具体的に駅がございませんでしたので、工事途中ではありましたけれども、具体的な例えば交流拠点、駅前に伴う乗りかえの設定や駅前広場とか、あと商店をどういうふうに進めていくかという議論は、都市計画マスタープランの検討ではございませんでした。今後、都市計画マスタープランの検討の中でこういったことも含めて検討していきたいと考えております。

高橋委員

 ありがとうございました。

 今、最初の説明のときに、上位構想のようなお話もあったんですけれども、交通結節点の定義があって、そこについての対策をこれからどうしていくかという大事なテーマだと思うんですよね。とかく中野駅周辺のプロジェクトがクローズアップされてはいるんですけれども、片や東中野の東西格差であったり、バリアフリーであったり、あるいは中野坂上のワンブロックの開発の今後、将来であったりとか、中野全体を見回したときに、中野駅周辺だけじゃなくて、交通結節点と言われているこういう地域に対しての区の考え方というんですか、まちづくりの理念、それは今、基本構想をつくっているということになると、その最上位計画でどういう区の姿勢ですよね、個別の交通結節点がどこで、それがどういうというその個別の話より、もっと最初に、区のまちづくりであったり、地域づくりのほうの最上位理念というのを最上位の基本構想にもきちっと位置付けて取り組む姿勢を盛り込まなきゃいけないと思うんですけど、その辺はどうなるんでしょうか。

安田都市基盤部都市計画課長

 委員おっしゃられるとおりでございます。バリアフリーやユニバーサルデザイン、交通政策という視点で交通結節点をどういうふうに見ていくか。乗りかえを円滑にしていくというのがまず一つあるんですけれども、全体の交通政策との関連、あるいは周辺のまちをどういうふうに見ていくか。ちょうど基本構想が見直されている時期ですので、これに合わせてこのことも考えていくと同時に、さらに都市計画マスタープランも今後新しく改定していく予定ですので、これに合わせてこの問題もしっかり捉えて考えていきたいと考えております。

高橋委員

 先ほども申し上げたとおり、中野全体を見回したときのまちの発展であったり、これからの高齢化社会に向けて、高齢の方がどんどんふえていくといったときのユニバーサルデザインであったり、駅を起点として東西南北の人の回遊性を考えるということ自体がまちの活性化にもつながるわけですし、その辺、単にその他の地区という位置付けでなくて、中野駅周辺と同等に戦略的な区のきちっとした取り組み姿勢というんですか、そういうのをぜひうたっていただきたいと思いますし、これから最上位計画の基本構想を受けての都市計画マスタープランであったり、そういうことが次の上位計画におりてくると思うんですけど、その辺をきちっと区の姿勢が見えるような形でしっかりとうたっていただきたいと思いますが、もう一度確認をします。

安田都市基盤部都市計画課長

 全体をしっかり見据えて、交通のあり方、バリアフリーとユニバーサルデザインのあり方、区全体の中でのまちづくりの方向性もしっかり見て進めていきたいと思います。

久保委員

 新たなこの交通対策特別委員会ということで、議会からもさまざま求めがあって、今回この交通対策についても、しっかり課という形で課長を設けていただいたということは大変歓迎すべきところだなと思っているんですが、第1回定例会の一般質問で、私が総合交通戦略についてお尋ねをいたしました。その際の部長の御答弁というのが、基本構想ですとか、また都市計画マスタープランを改定、あわせて考えていくというふうなことだったかと思いますけれども、この確認ですけれども、総合交通戦略、今、中野区には、地区交通総合戦略として中野駅周辺のものしかございません。駅周辺、中野駅だけではなくて、中野区内全域をやはり網羅した形での戦略というものをしっかり立てていくべきだという趣旨で質問をさせていただいておりまして、この辺については、都市計画マスタープランとあわせてなのか。都市計画マスタープランの改定というところだけではなく、やはり中野区内としてのしっかり交通戦略を改めてきちっと練り直していくというか、そういうお考えがあるのか伺います。

安田都市基盤部都市計画課長

 交通政策ということでは、これまで中野区は遅れているところがございました。全体の交通総合戦略ということも踏まえて勉強していきたいと思いますけれども、まずは、先ほど高橋かずちか委員からもございましたとおり、中野区として交通のあり方、どういうまちづくりを進めていくのか、そういったベースを築いた上でそちらのほうにしっかり考えていきたいと思います。

久保委員

 今、駅周辺もですし、西武線もですし、まちづくりが進んでいるという状況の中で、そこら辺のところがやはり今後の課題も含めてのことになってくるのかなと思うんですね。今、御答弁をいただいたように、単純に南北交通であったりとか、西武線であったりとか、中央線であったりとか、また今の既設の路線バスであったりとかというものを束ねて練り直していくというようなことではなくて、やはり今後の中野区の道路網も含めてまちづくりとしてしっかり進めていくという、そういう趣旨のお答えなのかなと思うんですけれど、その辺いかがですか。

安田都市基盤部都市計画課長

 委員おっしゃるとおりです。

久保委員

 道路網も含めてということになってまいりますと、かなりこれは長い年月をかけていかなければいけない部分であるのかなと思います。この後の課題にもつながっていくところでございますけれども、やはり交通不便の解消というようなところ、なかなか今まで中野区内全域をどういうふうに交通網を持っていくかということが検討されては途絶えというようなことがありましたので、その辺のところがなかなか難しいところで、今回チャンスだなというふうに私は思っておりますので、その辺のところをしっかりお願いをしたいなと思っております。

 この裏面の都市計画マスタープランの図を今使われておりますけれども、こちらにあるのは交通結節点をあらわしているものです。例えば鉄道といわゆる交通結節点からのバス路線であったりとかロータリーであったりとかということで、そこら辺を網羅したものというのがなかなか都市計画マスタープランの中にもしっかりないんですよね、今まで。その辺については、今後もう少し議会でわかりやすく、御説明をいただく際に、しっかりと中野区内の今ある交通網、これをきちっと示したものというのが必要なんじゃないかなと思うんですが、その辺はいかがお考えですか。

安田都市基盤部都市計画課長

 おっしゃられるとおり、現行の都市計画マスタープランでは、駅周辺を拠点としまして、そこのまちをどうしていくか。生活密着、商店街密着、中心拠点という形で、まちづくりの視点、確かにありました。全体としての交通をどういうふうに考えていくか。交通ネットワークをどういうふうに考えていくか。さらに、道路ですね、幹線道路とか道路ネットワークどうしていくか。まだ中野区は遅れている部分がございます。都市計画道路も進捗、非常に全体では遅れているところでございますので、そういう都市計画道路をしっかり進めていくことの幹線道路ネットワークも含めて考えていきたいと思っています。

いながき委員

 今までの御質疑と関連してになると思うんですが、この3番目の区内の交通結節点周辺の交通対策というふうにあるんですけど、これはこれまでやってこられたことを羅列されているだけで、これから区としてどのような交通対策をやっていくかという具体的なことが全くないんですが、それというのは、先ほどこれからベースをつくって都市計画マスタープランを改定してというお話がありましたけれども、その都市計画マスタープランというのは基本構想に即してということなので、やはりその基本構想が固まらないことには、そういったこれから具体的にどういった交通対策を目指していくのかという、先ほどおっしゃったベースなんかも、もう提案、提示できないということになるんですか。

安田都市基盤部都市計画課長

 基本構想との関係でございますけれども、基本構想は行政の方向性、施策の方向性を定める大枠的なところでございます。都市計画マスタープランは、それをより具体化させて、まちづくりの方針として都市計画をどういうふうに進めていくかということを定めるものなので、必ずしも全部できてから進めるわけではなくて、双方矛盾なきよう、両方で並行的に検討していくところではございます。

 都市計画マスタープランの中では、先ほどの繰り返しになりますけれども、まちづくりという視点で前へ進めていきますと。ですから、商店街活性化とか、そういうところですね。今回、交通政策という調査事項を議会からいただいておりますので、そういう交通政策、あるいは交通需要管理とか、そういったことも出てくると思うんですけれども、そういった総合的な交通視点とまちづくり、都市計画をどういうふうに関連していくかという両方の視点で実際に進めていきたいというふうに思っております。

羽鳥委員

 1点。今後、都市計画マスタープラン、改定をされていくということを今答弁があったんですけれども、大体スケジュールというのはどういったものを想定されているんでしょうか。

安田都市基盤部都市計画課長

 都市計画マスタープランは、建設委員会でも御説明しましたけれども、今年度は素案の検討、来年度は案の検討、再来年の初めのころに改定というスケジュールで、基本構想の改定状況を踏まえながら今後進めていきたいと考えております。

羽鳥委員

 その都市計画マスタープランの改定とあわせて、今回は区内交通結節点周辺の交通対策ということで御報告いただいたわけなんですけれども、その改定の作業とあわせて、交通結節点周辺の交通対策についてという、例えば抜き出したようなそういう案、考えなどの報告などがされるんでしょうか。

安田都市基盤部都市計画課長

 都市計画マスタープランでは、全体的な土地利用構想のほかに、各部門別のまちづくり方針、あるいは都市づくり方針というものを定めていきますので、そういう中で、道路幹線の進め方、あるいは交通の進め方も盛り込んでいく予定です。もちろん、今回の各拠点のまちづくりとの関係も、どういうふうに連携したらいいかということもあわせて考えていきたいと思っています。

委員長

 他に質疑はありませんか。よろしいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、2番、区内南北交通の利便性向上についての報告を求めます。

三王都市基盤部交通政策課長

 それでは、区内南北交通の利便性向上について御報告申し上げます。(資料4)

 本報告は、区内南北交通の利便性向上に係るこれまでの経過についての御報告でございます。

 まず、1番目、区内北部地域へのバス(なかのん)についてでございます。

 区は、公共交通の空白・不便地域の解消と高齢者等の交通手段を確保するため、関東バス株式会社からの提案に基づきまして、中野駅から上鷺宮、鷺宮地域へのバス路線を新設し、コミュニティバスの愛称を募集しました。その結果、「なかのん」と決定し、平成17年11月に運行を開始してございます。その後、路線として収益が出ない状況が継続したことから、事業者のやむを得ない判断により、平成25年3月に「なかのん」の愛称を終了しまして、現在はK01系統として運行しているところでございます。

 続きまして、2番目、区内南部地域へのバスについてでございます。

 京王バス東株式会社において、中野駅から南部地域で新しいバス路線が検討され、平成17年9月に運行を開始してございます。平成26年4月より昼間の時間帯は南台交差点までの折り返し便が増設されましたが、平成31年2月より中野駅から南部高齢者会館区間の運行回数が24回から12回に変更され、運行しているところでございます。

 次に、3番目、区民移動実態把握に関するアンケート調査結果についてでございます。

 こちらは、別紙のA3のカラーの資料をごらんいただければと思います。

 まず、1番目でございますが、調査概要でございます。

 本調査は、平成30年度に、区の公共交通サービスのあり方を検討するため、区民移動実態の把握に関するアンケート調査を実施したものでございます。区内全域に対して、住民基本台帳から無作為に抽出した18歳以上の区民3,000人に対して行ってございます。アンケートの回収率は40.1%、1,202人の回答を得てございます。

 続きまして、2番目、回答者の属性でございます。

 年齢は、18歳から64歳が67%、65歳以上が33%で、会社員、公務員の職業が最も多く、48%でございました。

 続きまして、3番目、区民の日常の移動実態でございます。

 図3-1をごらんください。

 外出目的は、通勤・通学が最も多く53%、次に買い物が28%の順でございます。目的地は、新宿区が16.1%、次いで中野駅周辺が11.7%でございます。区内外の移動割合では、18歳から64歳の72%が区外への移動が多く、65歳以上の方は区内のみの移動が50%で多い傾向にございます。

 続きまして、裏面をごらんください。

 4番目、交通手段の満足度と交通不便地域でございます。

 図の4-1をごらんください。

 現在の交通手段の満足度は、回答者の約66%、約7割近くの方が現在の区内の交通に満足しております。その一方で、不満と答えた区民が14%となっており、その中で大和町、若宮は不満と答えた区民が20%を超えてございます。

 続きまして、図の4-2の中野区の地図をごらんください。

 図のオレンジ色の部分が、250メートル以内に鉄道駅やバス停がない公共交通不便地域をあらわしてございます。大和町、若宮の鷺宮圏域においては、鉄道駅やバス停がない、いわゆる公共交通不便地域と重なる地区となってございます。

 続きまして、5番目、(1)をごらんください。公共交通への不満が多い鷺宮圏域に絞って、さらに日常の移動実態と移動ニーズの分析を行ってございます。

 これらの地区の移動ニーズは、48.3%は通勤・通学で、次いで買い物が30.1%でございます。交通手段は、徒歩のみが31.3%、自転車が36.8%、次いで路線バス利用が27.7%でございます。

 これら鷺宮地域は、資料の右側、(2)でございますけれども、不満の理由は、目的地まで行くバス路線がないが38%を占めております。路線バスの行き先のニーズとしては、中野駅が最も多く、次いで高円寺駅、新宿方面の順で高い傾向が見られました。

 次に、(3)の鷺宮圏域の移動時間帯でございますが、65歳以上の高齢者で見ますと、午前は9時から10時台、午後は3時から4時台に移動のピークが見られ、65歳未満の生産年齢人口は、午前は7時から8時、午後は5時から7時がピークとなってございます。このグラフから、高齢者は通勤・通学のピークが終わったころに移動を始め、夕方は早目に帰宅するという傾向が見られます。

 続きまして、次のページをごらんください。

 6番目、主な自由意見でございます。

 主な自由意見では、(1)の中野区全体や(2)の圏域別の①から④の四つの圏域でエレベーターの設置などの駅の改良・鉄道・地下鉄に関する意見やバスに関する意見が多い傾向でございました。バスに関する意見を圏域別で見ますと、鷺宮圏域に住んでいる区民の意見が多くございました。鷺宮圏域は、他の圏域に比べ、バスの運行に関して課題が多い地域でございます。

 最後になりますけれども、7番目、今回の調査で見られた課題と今後の方向性でございます。

 (2)をごらんいただければと思いますけれども、(2)の今回の調査で見られた課題としましては、サービスの対象者によって、運行時間帯や運行間隔などのサービス水準や運行コスト、区の財政負担が異なるため、対象者を高齢者のみとするか、通勤・通学利用者を含む区民とするか、明確にする必要がございます。また、高齢者等の新たな公共交通サービスの利用を促進するためには、関連分野と連携し、高齢者等の外出や交流を促すなど、高齢者の生きがいや健康推進のイベント等の取り組みを行っていくことも必要でございます。

 (3)今後の方向性としましては、既存のバスルートとの競合を避けつつ、バス事業者や民間事業者との連携を図り、公共不便地域を解消するルートについての検討が必要でございます。そのためには、運行時間帯や道路幅員等の運行条件を整理し、運行車両や運行ルートについての検討を進め、事業としての実現可能性を検討していきたいと存じております。

 御報告は以上でございます。

委員長

 それでは、ただいまの説明について質疑はありませんか。

伊藤委員

 御報告ありがとうございます。今、この区内南北交通の利便性の向上ということでの報告なんですけれども、この1ページ目に、1番の区内北部地域へのバス、「なかのん」、以前は1日51回運行をされていた。ところが、見直しされて、今は1日、回数が20回。まして、「なかのん」という区のコミュニティバスじゃなくて、今度、関東バスさんがK01として運行しているということですよね。それから、南部地域におきましても、川島循環が廃止されて、またここから中野駅南口から鍋横、中野新橋を経由して南部の高齢者会館までの路線、これも1日24回から半分ですか、12回に変更されているということで、何か表題の利便性の向上と今報告の内容が向上していないように思うんですけど、縮小されたということで、乗車率の変化なんかもそうなんでしょうけれども、その辺はどのように捉えたらいいんでしょうか。お答えいただけますか。

三王都市基盤部交通政策課長

 委員がおっしゃられるとおり、バス事業者にとってもなかなか採算がとれない面、あと運転手がなかなかいないといったところで、運行回数が減っているのは現在そのとおりでございます。

 「なかのん」なんですが、こちら、平成25年3月には1日20回となっておりますけれども、平成25年8月に希望をお願いして、今は30便となっておるところでございます。なかなか「なかのん」の初回51回に比べればちょっと少ないところでもあり、区民の皆さんからも、「なかのん」の便数をふやしてくれといったところも言われているところでございますので、その辺も含めて今後検討してまいりたいと考えております。

伊藤委員

 今、答弁で、現在は30便。

三王都市基盤部交通政策課長

 はい、30便。

伊藤委員

 じゃ、それも含めてやっぱり記載されて報告をするべきだと思うんですが、なぜそうなったんでしょうか。

三王都市基盤部交通政策課長

 すみません、記載のほうは、現在はというふうに1日の回数は入れていなかったのはちょっと申しわけなかったと思います。現在は30回でございます。

伊藤委員

 これは、やっぱりしっかり現在の状況も入れて、以前はこうだったけど、また利便性、必要性があったということでのきちんとやっぱり記載されて報告するべきだと思います。これは指摘させていただきます。

 南部のほうなんかも、いろいろ交通の結節点というのは、なかなか南台、弥生町の人なんかは、中野駅に来るより新宿のほうに、アンケートなんか見ますと、行く方が多かったり、そっちのほうが利便性がいいという方もいらっしゃるんですけれども、やっぱりどうしてもこの中野駅、さっき言った広域中心の拠点ですので、いろんな利用者の声も聞きながら、この路線、恐らく減った分やっぱり利便性が悪くなったのではないかという区民の声もあろうかと思うんですよね。そういう人たちの声なんかもしっかりと聞いてもらいたいんですけれども、その辺はいかがでしょうか。

三王都市基盤部交通政策課長

 委員のおっしゃられるとおりで、やはり区民の声を聞いたときに、南部高齢者会館から中野駅までの間、ふやしてほしいというのは多く上がっているところでございます。

伊藤委員

 ぜひ、また機会を改めて検討する時期も来るんじゃないかなと思っていますので、いずれにしろ、この南、北、中野の地形から言って大変、南北の格差というのもありますし、どうしてもそういうふうになってくるのだろうと思いますけれども、いろんな面で、この交通の利便性、向上、いろいろ検討していただきたいなと思っています。要望で。

若林委員

 「なかのん」と、あと川島循環、これがなくなったというか数が減った原因としては、運転手さんがなかなか確保できない、採算が合わないというのがありましたけど、そのほか何か考えられることはありましたか。というのは、区の財産ベースも全然違うと思うんですけど、杉並は「すぎ丸」で、渋谷は「ハチ公バス」は今でも続いているわけです。「なかのん」においては、名前がどうかは別として、一応コミュニティバスとして中野区が出した。ただ、両区は続いているにもかかわらず、うちが続かない原因というのは何か考えられますか。

三王都市基盤部交通政策課長

 「なかのん」を発足したときに、3年間は協定で補助金を出して運用して、その後は民間ベースに乗せるという契約で運行していたところでございました。

若林委員

 わかりました。

 じゃ、その「すぎ丸」と「ハチ公バス」というのはどんな感じで今運行されていますか。

三王都市基盤部交通政策課長

 「すぎ丸」等は、区が補助金を出して運行しているところでございます。

若林委員

 渋谷は。

三王都市基盤部交通政策課長

 渋谷も同じでございます。

若林委員

 結局中野区の財政が緊迫していて、ちょっと補助金として出せない、3年間というのもあったんですが、この際に、例えばルートを少し考えてみるとか、どうやって利便性をよくする、また乗車率を上げるためのルート変更とかは考えていませんでしたか。

三王都市基盤部交通政策課長

 一応バス事業者ともそういった利便性を上げるといった協議とかはしてはいたんですけれども、なかなか収益を上げられなかったというところが現状でございます。

若林委員

 じゃ、特にここは交通対策特別委員会ということで、私もかなりこれから期待をしているところ、ここから上がることにおいてね。もう「なかのん」に関して、また川島循環に関しては、あれから年月もたっている。それで、これから高齢者の方々が特に利用する機会がふえる中で、ルート的に、例えば区有施設を回るとか、できる限り高齢者のひきこもりをなくすためにも、やはり交通手段というのが重要である。そんな中でも、もう一度このコミュニティバス等のあり方というものを中野区において考えていかなきゃいけないと思っていますけれども、そこら辺に関してはさらに検討を進められているとか、そういうことはありますか。

三王都市基盤部交通政策課長

 委員のおっしゃるとおりでございまして、これからは単なるコミュニティバスを導入という考えではなくて、さらに福祉だとか、高齢者が活動できる、外出するような、そういった取り組みも必要であると考えておりますので、その辺を含めて、うちの地域包括ケアだとか、あと福祉部局等とも協力しながら、これからの実現の可能性を検討してまいりたいと考えております。

若林委員

 こうやって調査されて、いろんなことがわかってきた中で、特に心配なのは、地図上のオレンジの地区に住んでいらっしゃる方々が、おみ足が悪い方とか、やはり交通手段として、本当に生活になくてはならないものを私たちが手を差し伸べなきゃいけないと思っています。ですから、これは本当に、交通の面だけでなく、それこそ福祉の方々ともしっかり連携をとっていただいてそれは進めていっていただきたいと。我々もそれに対していろんな知恵を出していこうと思っていますので、これからもよろしくお願いします。要望にしておきます。

斉藤委員

 大変、拝見いたしまして、勉強させていただいております。私は、鷺宮、上鷺宮のほうに住んでおりまして、地域の方からも大変また「なかのん」の交通につきまして要望をいただいているところです。でも、実際に私、乗ってみても、やはり全く利用者がいない時間帯や、朝などは、乗っていると大変な交通渋滞で、いつ着くかわからないという状況もありまして、なかなか使いにくい、だからこそまた定期券などで日々使われる方が少ない、そういうことも採算が合わないということの一つの理由になっているのではないかとも思っております。

 このバス便の平成25年以降、減ってからの検討をずっと区のほうは続けているということで、さまざま御発言を拝見しているところですが、実際に使っている方の人数や使われている時間帯の調査、また、先ほど若林委員からもありましたけれども、ルートの検討など、具体的な検討はどのようにされているのか、御参考まで伺いたいんですけれども。

三王都市基盤部交通政策課長

 まず、「なかのん」の人数ですけれども、中野区の統計調査によりましては、平成26年度、平成28年度、大体1日300人程度乗車しているところでございます。

 ルートの検討は、事業者とも協力しながらやっているところではございますけれども、道路幅が狭いだとか、そういった部分もございまして、利用者が乗れるようなルートを構築するというのはなかなかできていないところでございます。

斉藤委員

 検討するということで、人数も時間帯によって本当にいろいろだったりしますし、それから検討するということで、この上鷺宮地域、大変な地域事情もある場所ではございますが、ルートをどうするとか、具体的な検討を、これはちょっと要望ですけれども、した上で、やはり増便をしていく。絶対「なかのん」の増便がいいかというとまた別な話になるんですけれども、検討するのに時間が長いので、具体的なさまざまなことを一つずつ潰していって、新たなこの北部の交通について一歩でも進めていただきたいという、これは要望でございます。

久保委員

 まず、これは4圏域になっていますよね、圏域が。すみません、調査のほうですね。私、4圏域のこの調査の結果の中から鷺宮圏域を特化してさっき御報告があったんですけれども、ほかの圏域、中部だったり南部だったり北部だったり、そこは個別に課題ですとかいろいろ洗い出してこういった形になっているんですか。

三王都市基盤部交通政策課長

 上鷺宮圏域を着目したのは、一番不便と思っておられる方が多いので、こちらに絞っております。自由意見に関して言えば、各圏域で、自由意見になるのでいろんな意見がございましたけれども、そういった意見は各地域というんですか、そちらから聴取しております。

久保委員

 これは調査結果の概要版なので、詳細なものを拝見すると、先ほど自由意見のことであったりとか、各圏域ごとにいろんな御意見があったりするところも見えてくるのかなと思うんですけれども、課題が一番多かったといいますか、4番のところの、公共交通不便地域というふうに地図上に記されているエリアが鷺宮圏域が一番大きかったというところもあって、ここに絞り込んでいただいたのだと思うんですけれども、でも上高田とかもずっと交通不便ということを言われているエリアですよね。なので、何も鷺宮圏域に限ったことではないので、その地域その地域の、せっかくこの調査をされたわけだから、その圏域ごとのきちっと調査結果を取りまとめて、そこの課題というのも洗い出ししていく必要があるんじゃないかなと思うんですけど、その辺はどうですか。

三王都市基盤部交通政策課長

 委員のおっしゃられるとおりでございまして、今年度もこれから実現可能性の検討をしていく中でモデルとなるエリアをちょっと探していきたいと思っておりますので、そういったポイントとなるエリアを探す中で、各エリアの検討も踏まえながら、実現可能性の検討をしてまいりたいと考えております。

久保委員

 ぜひお願いいたします。

 それで、先ほど「なかのん」の話がありました。私も御説明を伺いながら、また質疑を伺いながら、平成25年11月に30便にまた戻したというのは、これは議会の大変な努力があり、その当時の区長と一緒に、今思っていると、私が副議長で、委員長が建設委員長で、議長が建設委員会の副委員長という、ここのメンバーがそろっているなと思ったんですけれども、そのメンバーで関東バスにも議会の要望としても届けてまいりまして、そういった中で、この減ったものがまた30便にというようなことで調整が図られたというふうに思っておりますので、そういう点では、今回またこういった委員会が発足したことによりまして、議会と行政側とがしっかり連携を図りながら、この地域の課題でありますとか、またこれからの超高齢社会の中での公共交通の不便ということに対して対応していかなければいけないなというふうにまた改めて思ったところでございます。

 この「なかのん」についてなんですけれども、増便の声は相変わらず高いです。でも、私も2日間「なかのん」に乗り続けまして、全部の便に乗りまして、一番どの時間帯が少ないかとか、そういったことというのはみずからいろいろ経験をしてきたところなんですけれども、やはり少ない時間は少ないので。ただ、やはり運転手さんの乗りかえの時間もあるので、もうこれしかできなかったというのが現状だったと思うんですね。そこの中で、本当にこの増便という形で、これは一般質問でもさせていただいて、増便についても、要はバス事業者と連携を図りながらどうするか検討していくという御答弁もいただいているんですが、それもですし、やっぱりこれだけが、既設の路線というのが本当に皆さんが思われているところをカバーできるかどうかというのは、これはもう難しい話であるなというふうに今思っています。

 単なるコミュニティバスの導入ではなくてというようなことを先ほど他の委員の答弁でおっしゃっていましたけれども、じゃ、単なるコミュニティバスの導入ではない場合に、既設の路線とかぶらないといいますか、そういうところでどのようなことが可能なのかというふうに今、区は思っていらっしゃるんですか。

三王都市基盤部交通政策課長

 コミュニティバスを増便という案もございますけれども、新たな公共交通サービスとして、ワゴンとかタクシー等を利用した、タクシーを活用した新たな交通公共サービスも必要でないかといった検討も行う予定でございます。

久保委員

 そのワゴンとかタクシーというものになってきますと、今まで区としてはそういったものを事業者と連携を図ってやってきていないことだと思うんですけれども、これを進めて、じゃ、今後進めていこう、例えば実証実験をしてみようとか、そういうふうになった場合に、どうやって手がかりというか足がかりというか、事業者を選択して、どういうところと連携を図っていくことによって可能になるものだと思いますか。

三王都市基盤部交通政策課長

 事業者としては、まだいろんな民間事業者がございますけれども、タクシー事業者をはじめ、さまざまな民間事業者を活用しながら、実現可能な部分がどの事業者であるか、検討してまいりたいと考えております。

久保委員

 タクシー事業者であるとか、そういったところと連携を図ることが一つです。

 先ほど一番最初に4圏域について伺いましたけれども、この4圏域というふうに、中野区は昔から学校なんかも4ブロックとか四つに割るというようなところがあって、今ですと4圏域というと、すこやか福祉センターの圏域がすぐ浮かぶわけですけれども、そういった高齢者の方、障害者の方とか子育て中の方ですとか、そういう方を視野に入れて、この圏域というのは、今あるすこやかの圏域と連携を図りながら進めるというような意図もあってこういう圏域にされているんですか。

三王都市基盤部交通政策課長

 委員のおっしゃるとおり、地域包括ケア、高齢者の福祉も考慮してこういった圏域にしております。

久保委員

 ということは、今、高齢者の福祉ということを言われていて、中野区にとっての今後の公共交通の利便性の向上というのは、一番の目的として、高齢社会に対応をしてどうしていくのかと、そこにまずはスポットを当てて考えていかなければいけないという、そういう考えをお持ちなんですか。

三王都市基盤部交通政策課長

 委員のおっしゃるとおり、高齢者等を中心に考えてまいりたいと考えております。

久保委員

 今、この委員会では、まだ部としては、いわゆる地域包括ケアを担っているところ、また福祉を担っているところの方たちがおいでにならないわけですけれども、そことも十分に連携を図らなければいけないと思うんですね。さっき、高齢者の方と障害者の方、あと私、子育て中の方ということも、やっぱりこれも、例えば産後ケアの利用などでも、子育て中の方たちが産後ケアを利用する、そのときに、白鷺の施設を利用する、松が丘の施設を利用するときに、南の地域からもいらっしゃる方がやはりもう足の確保がすごく大変で、タクシーを使ったりとか、いろいろ御苦労されて来ているというようなお話も伺っているので、そういったところもしっかり、各部署といいますか、福祉目的ということでおっしゃるのであれば、その辺のところともしっかり連携を図りながら、やっぱり庁内横断的にやっていかなければいけないのではないかなと思うんですが、その辺はいかがですか。

三王都市基盤部交通政策課長

 委員のおっしゃるとおりでございまして、そういった地域包括ケアだとか福祉部局等も連携を図りながら、そういったトータル的な面を考えながら今後検討してまいりたいと考えております。

小杉委員

 アンケート概要の4番のところですけれども、左側の交通手段の満足度では、江原町、江古田が3位、4位となっています。不満度の高いのが3位、4位となっていますけれども、この右の表で見ると、例えば江古田、江原町というのは青なんですよね。いわゆる鉄道駅、バス停からの半径が250メートル以内。駅やバス停からは近いんだけれどもとても不満を持っているということは、具体的にはどういうふうに分析されていますでしょうか。

安田都市基盤部都市計画課長

 全体の中での統計の話ですので、都市計画でお答えします。

 一つは、南北交通の中で、西武線の踏切の問題があるということ。

小杉委員

 踏切があるということは、どういうことですか。

安田都市基盤部都市計画課長

 中野方面に行くのに。

小杉委員

 南北が行きづらいと、とんでもないというところですね。なるほど。そうですよね。踏切もあるし、バスに乗っても時間がかかるのでなかなか乗っていられないよと。バスに乗らないで自転車に乗っちゃったりとか、いろいろそういうのが、もう諦めというか、あるのかななんてちょっと想像しました。となると、若い人は自転車に乗ればいいよと、それで中野駅へ行くよとかということでしょうけど、それで高齢者はじゃどうなのかとなると、それはもう本当に孤立してしまう可能性があるのかななんて考えたんですけれども、そういった自転車も乗れない高齢者が孤立化してしまうという可能性がちょっとあるんじゃないかなと思ったんですが、その辺はちょっとそういうのを踏まえてやっていく必要があるんじゃないかなと思ったんですが、その辺はいかがなんでしょうか。

三王都市基盤部交通政策課長

 委員のおっしゃるとおりで、高齢者の一部、自転車とか乗れる方は不便な地域でないというふうに見ておりますけれども、一部の高齢者に関しては、バスの本数が少ないだとか、そういった声はございました。

小杉委員

 あと、2年前に中野区の自転車総合計画ですか、出ていますけれども、ちょっと見ると、駐車場対策とか駐輪場対策というのはあるんですけれども、全体としてどのように、どの地域からどの程度利用されて移動されているのかという現状はなかなか書かれていないんですが、そういったのも把握をしていく必要があるんじゃないかなと思っているんですけれども、バスや鉄道のみならず、車も含めてなんでしょうけれども、それ以外のものもちょっと想定して流れを考えていくべきじゃないかなと思うんですが、その辺はいかがなんでしょうか。

三王都市基盤部交通政策課長

 委員のおっしゃるとおりで、自転車の駐輪場における利用率等々も考えながら検討してまいりたいと。ただ、利用率があふれているというところは、この圏内では今のところはないような状態でございます。

小杉委員

 そういう全体の区の中で自転車がどういうふうに利用されているのか、そういう移動の実態も把握をしていただくように、これは要望をさせていただきたいと思います。

甲田委員

 先ほどワゴン、タクシー等も活用したことを検討していきたいというお話があったんですけど、実際に事業者との意見交換とか懇談というか、そういうところは何かされた、接触とかされたようなことはあったでしょうか。

三王都市基盤部交通政策課長

 実際に具体的な方向性というのは今年度ちょっと決めるところでございまして、そういった中で、どういった場所にどういったものを通すかという中で事業者と接触してまいりたいと考えております。

甲田委員

 これからということなので、ぜひまずは接触するところから始めていただきたいと思うんですが、ちょっと聞くところによると、今、タクシーはネットでというんですか、もう迎車、呼ぶことができるようになっていまして、割と高齢者の方よりも若い人がそれを利用してどんどん使っていて、タクシーの運転手さんが言っていたんですけれども、高齢者の人が本当につかまえたいときに空車がなくなってしまうという状況があって、もっと高齢者の人に活用していただきたいのに、若い人がどんどん乗っているというふうな状況も現在はかなりあるということもお聞きしたことがありまして、やはり高齢者の方がどうやったら乗りやすくなるかというところからも検討していただくといいのかなというふうにも思いましたし、まずはその事業者の方とぜひ意見交換を始めていただきたいと思いますので、これを要望にしておきます。

山本委員

 前期の期首から、また今回も初めて交通特になりまして、調査結果の概要をまた出していただいているんですが、今後の方向性についてが新しく加わったのかなと思っております。それで、既存の路線バスとの競合を避けつつとあるわけなんですが、そこは意識はするものの、逆にそればかり意識されると、本当にルートの、私たちが目指すところの目的が達成できないことも多く障害としてあるのかなとも思いますので、特に、私は大和町に住んでおりますけれども、八幡通りの拡幅も考えていくようなことにも今なっておりますし、実際に動かれている中で、中央通りと、そして八幡通りと、そういったところも走っていけるのかな。ほかの「すぎ丸」とかを見ていますと、本当に生活道路に密着して入っていっているというのもありますし、逆に、このアンケート調査、御報告いただいた中だと、日常生活圏域を囲っていただいているわけですが、私たちの日常生活と言えば、大和町の人はやっぱり高円寺も当然入ってくるという視点もぜひ持っていただきたいなと思っていますが、いかがですか。

三王都市基盤部交通政策課長

 委員のおっしゃられるとおりでございまして、そういったいろんな住んでいる区民の方のニーズとかもいろいろと検討しながら、そういった区民の意見に極力応えられるような導入を検討してまいりたいと考えております。

山本委員

 それから、対象者というような設定のお話もありました。高齢者等のみとするか、通勤・通学を含む区民を対象とするか、サービス対象者を明確にする必要があると記載されております。一遍に全ての、今後検討していく中でさまざまな対象はあるかと思うんですが、一気にやられるとやはり進むものも進んでいかないのかなとも思いますし、まずは本当にここからやっていこう、ここから採算がとれるのだというところを見定めて、そこから進めていくというのも十分にありなんじゃないかなと思います。現に高齢者は大変困っておりますし、自転車も、奥さんからすれば、お父さん、自転車に乗るのもちょっとやめてほしいぐらい危なっかしいんだけれども、お父さんは、いや、私は自転車に乗れるんだというような方もよく見かけます。なので、そういった方々も安心して外に出たくなるような公共交通網をつくっていただきたいなと思っておりますが、いかがでしょうか。

三王都市基盤部交通政策課長

 委員のおっしゃるとおりで、高齢者が安心して使える公共交通サービスを検討してまいりたいと考えております。

山本委員

 すみません、最後にします。

 新体育館ができ上がろうとはしているんですが、そこに関する今までの議会でも、南北交通どうするんだというようなお声もあったかと思いますが、それについてはどういう、ここには載っていなかったんですが、検討状況があれば教えてください。

三王都市基盤部交通政策課長

 南部高齢者会館から中野駅へ行って、新体育館ですよね、そちら、京王バスのほうの管轄になって、その辺も今後、今は高齢者会館から中野駅までのルートでございますけれども、そこからさらに延ばして新体育館まで行くとか、そういった部分を踏まえても、この中でちょっと検討してまいりたいと考えております。

高橋委員

 報告ありがとうございました。

 いろいろ質疑を聞いていて、ちょっとお伺いしたいんですけど、今回この特別委員会での御担当の考え方としては、高齢者対策の交通対策を考え、しかも、たまたまきょう話題になったオレンジゾーンの鷺宮、上鷺宮地域であったりとか上高田地域のそういう交通過疎地域の交通不便さを解消するためにこの委員会でいろいろ進めていこうというお考えなんですか。

三王都市基盤部交通政策課長

 必ず高齢者だけだとかオレンジの地域だけとかではなくて、そういった部分を主眼に、ちょっと全体を見ながら検討してまいりたいと考えております。高齢者、不便地域も踏まえて検討してまいりたいと。

高橋委員

 今、御担当がおっしゃったのは、それは当然至極当たり前の話であって、せっかく議会の発議で特別委員会まで設けて交通対策はやろうという話があって、例えばこの調査アンケートは平成30年のもので、22期後期にもう報告しているアンケートですよね。

三王都市基盤部交通政策課長

 平成30年度の1定で報告しておりまして、そこから自由意見だとか今後の方向性について今回記載させていただいております。

高橋委員

 前回1定で、私もいわゆる既存のバス路線と乗り継ぐ形での、マイクロバスとか小さいバスを利用してのフィーダーバス交通という話をしたり、南北交通の必要性を質問する議員さんもいらしたりとか、また鷺宮であったり、交通過疎地域の交通新システムというんですか、新しい考え方をどうするのかという質疑をされた議員もいらっしゃるんですけれども、きょうのこの交通対策で、きょう、僕、楽しみにして出てきたんだけれども、冒頭の議員のお話にもあったけど、何か区の積極的な取り組み姿勢が、僕がちょっと解釈能力が悪いのかもしれないんだけれども、あまり感じないわけね。

 交通対策といった平面交通というのが非常に重要だと思っていて、それは決して高齢者の方とかということだけじゃなくて、ユニバーサルデザインの理念からすれば、老若男女がいつでも自分の好きなときにどこへでも動けるというところが高齢化社会の長寿社会にもつながるし、活性化にもつながるし、そういう利便性が、中野全体がそういうものを持っているという交通スタイルが中野の魅力にもつながっていくと思うんですよ。そういうのを考えたときに、ピンポイントでそこを解決するための答弁がちょっとそういう感じを聞いていたものだから、全体の交通戦略であったり、あるいはバス事業者さんにフォーカスした答弁があるんだけれども、じゃ区として、例えばワンコインの施策をほかの事例を進めてどう進めていくのかとか、区みずからが積極的に交通対策をつくり上げていくという雰囲気があまり感じ取られなかったんですけれども、その辺はどうお考えなんでしょうか。

安田都市基盤部都市計画課長

 今回の今の報告は、区内南北交通の利便性向上という点で、現状、経過ということで御報告しているところですけれども、先ほど1番目で、区内交通結節点周辺の交通政策ということで、私の報告したところに関連するんですが、中野区としての、やはり全体の交通のあり方。今後、今まで交通政策に特化して具体的に区でも調査検討というのを確認してこなかったところがありますので、そういったところを踏まえて、今言った乗り継ぎ、交通結節、フィーダーバス、あるいはさまざまな利便性向上に向けて、全体を見ながら進めていきたいと考えております。

高橋委員

 じゃ、この特別委員会はそういう方向で進んでいくということでよろしいんですね。

安田都市基盤部都市計画課長

 そうです。区内の全体の交通政策ということでありますので、当然そういったことが含まれると考えております。

高橋委員

 とにかく、中野が安全で、そして魅力のあるまちになるために、交通結節点、あるいは住宅地をつなげて、人が例えば平面的に自由に行き来できるような、そういう交通政策をぜひ積極的に取り組んでいただきたいですし、現役の人たちだって、キャスターを提げていれば、地下鉄に深く深く潜っていく交通機関よりも、平面バスというんですか、平面交通にすぐ乗れれば非常に便利だし、子育て世代、バギーを持って赤ちゃんを抱えている人たちとか、そういう人たちにも、子育て世代にも便利な交通施策というのが結局はユニバーサルデザインで、高齢者の方々やハンディキャップをお持ちの方々にもいい交通施策になるというところなので、そういう視点でぜひ、これは要望ですけれども、取り組みをお願いいたします。

羽鳥委員

 今、高橋委員がちょっとおっしゃっていたんですけれども、区の交通政策全般とのかかわりということで御答弁があったんですけれども、私も、アンケートを受けての今後の方向性というところで、今回は公共交通サービスのあり方を検討するためという目的があるから、こういう方向性のところは、いろんな事業としての実現可能性検証ということになっていくと思うんですけれども、例えば自転車の、公共交通だけではなくて、自転車に乗って頑張れる人はやっぱり自転車に乗って自分で移動されるというのも応援してあげたいなというふうな、そのほうがさまざまな手段が利用できるというので、選択肢が広まるというのはとてもいいことなんじゃないかなと思うんですけれども、今後の検討に当たって、このアンケートなんかもやっぱり活用されていくと考えてよろしいですか。

安田都市基盤部都市計画課長

 全体的な交通政策という点では、当然自転車も含まれると思います。さまざまな新しい国のほうの政策もありますので、そういったことを踏まえて、自転車、あるいはユニバーサルデザイン、当然高齢者だけじゃなくて、さまざまな人が利便性を感じるような中野のまちのあり方ということを考えて進めていきたい。

羽鳥委員

 あと、外出の目的、アンケートの目的のところのちょっと結果でお聞きしたいんですけれども、地域ごとのところでは、大和町や若宮のところで満足度がちょっと低いと、不満が高いという結果が出ている。例えば年代別とかで、65歳以上の高齢者とかになるとやっぱり不満度が高くなってくるとか、そういった傾向というのはやはり見てとれるんでしょうか。

三王都市基盤部交通政策課長

 65歳以上になってくると、やっぱり不便、バスの本数が少ないだとか、バス停が近くにあってほしいという意見は多くございました。

羽鳥委員

 わかりました。特に若宮の方なんかから聞くと、早稲田通りに出るのも中杉通りに出るのも本当に大変ということで、そういった人たちが、例えばあの地域とかだと杉並の河北病院とかに行かれる方もそこそこ聞いたりするんですけれども、そうすると、杉並区との連携とかも、杉並区のバス路線どうなっているんだろうかという連携、調整などもいろいろとかかわってくると思うんですけれども、今後、事業として実現可能性を検証していくというふうなときには、例えば杉並区との協議でありますとか連携というのはどういうふうにされていくお考えとかあるんでしょうか。

安田都市基盤部都市計画課長

 全体というところでは、他区との連携は当然あり得るんですけれども、今回コミュニティバスを実施している23区全区の中でやっている区に関しては、やっぱり単一区でやっているのが原則で、いろいろ課題等はあると思うんですけれども、やっぱり交通利便性というのは多分区を越えていくところもあると思いますので、どういった検討ができるか、それも含めて考えていきたいと思います。

委員長

 他に質疑はありませんか。よろしいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、3番、西武新宿線沿線連続立体交差事業及び各駅周辺整備(連続立体交差事業の区間の延伸、鉄道上部空間の活用・整備)についての報告を求めます。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 それでは、資料(資料5)に沿って御報告いたします。

 1、現状・背景でございます。

 区内北部を東西約5キロにわたり横断する西武新宿線沿線では、踏切による朝夕の交通渋滞や地域分断など、多くの課題を抱えております。これらの課題を解消するために連続立体交差化等の検討を行い、平成23年8月には中井-野方駅間連続立体交差事業の都市計画決定、平成25年4月には都が事業認可を取得し、当該事業を進めているところでございます。また、野方駅以西につきましては、野方-井荻駅区間が平成28年3月に都の社会資本総合整備計画に位置付けられました。区では、連続立体化に合わせて、沿線の交通結節機能の強化や駅周辺の課題解消を図るために、駅前広場やアクセス道路等の都市計画を定め、各駅周辺のまちづくりを進めているところでございます。

 次に、2、主な経緯でございますが、幾つか抽出して御報告いたします。

 まず、(1)西武新宿線沿線連続立体交差事業の項でございますが、昭和60年代から踏切による慢性的な交通渋滞や地域分断が深刻化し、平成9年に表記の3者で中野通りを地下化する単独立体交差案の検討を開始し、平成15年に西武新宿線沿線まちづくり及び踏切対策検討会を設置いたしました。そして、同年8月に踏切解消を求める6万9,000人の署名を都へ提出し、平成16年には区民、区議会、区が一体となり、西武新宿線踏切渋滞解消促進期成同盟を結成して要請活動を行い、東京都の踏切対策基本方針において、区内全域が鉄道立体化の検討対象区間に位置付けられました。その後、平成20年4月に期成同盟による決起集会が開催され、同年5月に中井-野方駅間が連続立体交差事業新規着工準備箇所に採択、6月には都が野方-井荻駅間を事業候補区間に位置付け、平成23年8月に連続立体交差事業の都市計画が決定されました。そして、平成25年4月に中井-野方駅間の事業認可を都が取得し、平成28年3月には野方-井荻駅間が社会資本総合整備計画に位置付けられました。

 次に、(2)各駅周辺整備でございます。

 2ページ目をごらんください。

 平成16年に沿線各地区でまちづくり勉強会が発足し、その後、平成21年11月に西武新宿線沿線まちづくり計画、平成22年1月に沿線まちづくりにおける基盤施設の整備方針、同年8月に基盤施設の整備基本計画を策定いたしました。そして、平成23年8月に新井薬師前駅、沼袋駅の区画街路第3号、4号線の都市計画を決定し、平成27年9月には西武新宿線沿線まちづくり整備方針(新井薬師前駅及び沼袋駅周辺地区編)を策定いたしました。また、平成27年12月に補助第220号線の鉄道交差部、平成29年2月に区画街路第3号線交通広場、同年8月に区画街路第4号線の都市計画事業認可を取得し、平成30年3月に都市計画決定した沼袋区画街路第4号線沿道地区地区計画とあわせて、地区のまちづくりを進めているところでございます。

 なお、野方駅周辺地区、鷺ノ宮駅周辺地区、都立家政駅周辺地区につきましては、平成30年に各地区のまちづくり検討会から区へまちづくり構想が提出され、それを参考にしながら、当該地区のまちづくりの検討を進めているところでございます。

 最後に、3、今後の取り組みでございます。

 (1)各駅周辺整備等につきましては、(ア)新井薬師前駅周辺のまちづくり及び基盤整備といたしまして、①駅前拠点整備、②補助第220号線・区画街路第3号線(交通広場)の整備を進めてまいります。(イ)沼袋駅周辺のまちづくり及び基盤整備につきましては、①駅前拠点整備、②区画街路第4号の整備の促進、(ウ)野方駅、都立家政駅、鷺ノ宮駅周辺の沿線まちづくり及び基盤整備につきましては、各駅周辺のまちづくり及び基盤整備の検討を進めてまいります。

 そして、3ページ目をごらんください。

 3ページ目、(2)連続立体交差事業の区間の延伸につきましては、野方-井荻駅間連続立体交差事業の早期実現に関する調整等、(3)鉄道上部空間の活用・整備につきましては、①基本方針の作成、関係機関との調整、②防災まちづくりの推進、交通環境の整備、にぎわいの空間の創出、緑化の推進など、鉄道上部空間活用の検討項目の整理を進めてまいります。

 なお、西武新宿線沿線まちづくり整備方針(新井薬師駅前、沼袋駅周辺地区編)から西武新宿線の連続立体交差事業と沿線まちづくりの沿線概要図を添付いたしましたので、後にごらんください。

 報告は以上です。

委員長

 ただいまの説明について質疑はありませんか。よろしいですか。

羽鳥委員

 今後の取り組みのところで、(ウ)のところの野方駅、都立家政駅、鷺ノ宮駅周辺の沿線まちづくり及び基盤整備について、スケジュールなど、ちょっとお示しいただければと思います。

狩野まちづくり推進部野方以西担当課長

 今、野方以西の3駅のスケジュールの件なんですが、都立家政と鷺ノ宮駅につきましては、今、提出されているまちづくり構想をもとに整備方針を作成しておりますので、夏から秋ごろにかけて地域の皆様に御報告できるかと考えてございます。野方駅周辺につきましては、現在、駅直近の踏切について除却をするということを認識しておりまして、事業主体である東京都と意見交換を続けております。それを踏まえまして、区といたしましては、来年度をめどに野方駅のまちづくり整備方針の素案をお示しできるかと考えてございます。

羽鳥委員

 この都立家政駅と鷺ノ宮駅周辺の地域へお示しできると思うというのは、素案を決定、策定されたものを、これはこうなりましたというのじゃなくて、素案を報告できると、意見交換会をするというような、そういった理解でよろしいですか。

狩野まちづくり推進部野方以西担当課長

 委員おっしゃるとおり、まちづくり整備方針の素案を地域の方々に意見交換会という形で御説明することを考えてございます。

いながき委員

 今の御答弁で、まちづくり整備方針の今後のスケジュールはわかったんですが、肝心の連続立体交差事業の実現に向けてのスケジュールについて、すみません、基本的なところがわかっていなくて、はどうなっているのかというところで、平成28年3月に社会資本総合整備計画に位置付けられたと、野方-井荻間が。これはどういう意味があるのかと。ここまで来たということは、事業認可されるまであともう一歩のところなのか。その御説明とともに、今後の、悲願だと思いますので、やはり沿線の方にとってはこの立体交差事業の早期実現というのが。それに向けてのスケジュールについての御説明をお願いいたします。

狩野まちづくり推進部野方以西担当課長

 まず、平成28年3月に社会資本総合整備計画ということなんですが、これは国の計画ということで、事業化に向けて一歩前進したというものになっておりますので、あくまで連続立体交差事業の事業の位置付けに一歩入ったという認識を持っております。

 もう一つ、事業までのスケジュールなんですが、もともと連続立体交差事業自体が東京都が事業主体となっておりますので、我々はまちづくりを沿線でつくる立場ということでございますので、まずことしから来年にかけて整備方針をつくっていきまして、その後に駅前広場のような基盤施設の計画をつくっていきます。その計画と別で連続立体交差事業というのは東京都が事業主体となって行っていきますので、都と区、お互いに計画を進めて、お互いが合った時点で連続立体交差事業の都市計画素案の説明会ができるということを考えてございます。

いながき委員

 いや、素朴な疑問で、まちづくりも何も、やはりこの立体交差事業、これとセットでないとなかなかまちづくりの進めようがないのかなとは思うんですが、東京都のほうはどういうお考えなんでしょうか。東京都が動かないから、とりあえず区のほうでまちづくり整備方針を進める、そちらのほうだけとにかく前に進めてしまおうということなんだと思うんですけれど、東京都のほうはどういうふうにおっしゃっているんでしょうか。

狩野まちづくり推進部野方以西担当課長

 東京都からは、まちづくりの熟度を高めた段階で、準備が整ったら連続立体交差事業の事業化の素案の説明会を行うということを聞いてございます。

いながき委員

 今のお答えですと、全く、じゃ予定は未定というか、先は読めないということになるんでしょうか。

狩野まちづくり推進部野方以西担当課長

 委員おっしゃるとおりということになります。

いながき委員

 そこは東京都に、そんなのでいけないでしょうと……

角まちづくり推進部長

 ちょっとすみません、補足説明させていただきますと、先ほど区のまちづくりとそれから東京都の連続立体交差事業の都市計画事業というのをスケジュール感も一緒に合わせてやっていくというところで、それというのは、東京都としては、連続立体交差事業というのは広くまちづくりに波及効果を求めるというところも前提としてありますので、そういった連続立体交差事業を受ける都市側の連続立体交差事業にかかわる、例えば都市計画道路の整備だとか、あとは交通広場の整備だとか、さまざままちづくりの要素というのがありますので、そういった連続立体交差事業のスケジュールに合った区としてのまちづくりの計画の熟度というところで、それがお互いに整ったときにやるのが一番効果を上げるのではないかというところでまちづくりの熟度を求めているというところがございますので、先ほどまちづくりの件に関しましては、都立家政駅と鷺ノ宮駅を先行してまちづくり整備方針という、区のまちづくりの素案ですけれども、それを地域にお示しするということでスケジュールを申し上げましたので、あと、野方はあと1年、来年度になりますけれども、そういったまちづくり整備方針というまちづくりの方向性が固まった段階で具体的に、先ほど言いました都市基盤の整備であります都市計画道路をいつ事業認可を受けてやるだとか、あとは交通広場をどういうふうに都市計画決定していくかというところもあわせてお示ししますので、そのタイミングで、まちづくりの熟度が熟したというところで東京都の連続立体交差事業も呼び込めるものという想定で今まちづくりを進めているというところでございます。

いながき委員

 そうすると、まちづくり整備方針をつくることが最大の東京都への働きかけになるということで、今はそれ以外で東京都にこの早期実現、区としてその働きかけですとか、何かしら、そんなお互いの状況が整うまでというふうなことを言っている場合、そんな悠長なことを言っている場合ではないと思うんですけれども。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 まず一つは、これまでどおり地域の声を届けるということで、この期成同盟を充実させながら働きかけていくというのが一つの手段でございます。

 あと、今、野方以西担当課長のほうからもお話あったとおり、やはりまちづくりの熟度というのが連続立体交差事業の円滑な進捗というのにも大きく影響しますし、またまちづくりとして地域の課題を解消するために、この連続立体交差事業が大きなきっかけとなるというのもございます。例えば一つの事例で言えば、やはりまちづくりが進まないで連続立体交差事業が進めば、本来地域で解消するために必要な例えば広場とか、そういったのを整備する機会を失って個別で建てかえが進んでしまうというケースもございます。したがいまして、お互いの都市計画事業が円滑に進み、さらに必要な地域整備を進めるというために歩調を合わせて行うというところでございますので、その段階を見きわめながらやっていくというところでございます。

小杉委員

 ちょっと関連していますけど、この3ページの(3)の②の鉄道上部空間の検討項目というのも、これも同じということですか。まちづくりの熟度が高まってから区民に知らせるということなんでしょうか。まちづくりの熟度が高まる前に、区民の意見を取り上げて、一定の期間を置いて、やっぱりそれは議論も必要ですし、早目早目に区民に知らせてまちづくりに反映させていくということが必要なのではないかと思うんですが、これはいかがなんでしょうか。

荒井まちづくり推進部新井薬師前・沼袋駅周辺まちづくり担当課長

 この鉄道上部の検討項目につきましては、地域の方々のさまざまな御提案、そういうのを踏まえた上で区としてこちらのほうは進んでおりまして、整備方針を固めてございます。その中で、将来像に合わせて進めるべき施策、ここら辺を踏まえた上でこういう検討項目を掲げさせていただいたということで、既に一定の御議論などをいただきながら、御意見もいただいております。さらに、今後の必要なタイミングを捉えて具体的なお話し合いを進めて、御意見もいただきながら固めていくというふうに考えてございます。

小杉委員

 具体的な、いつぐらいとか、そういった見通しもまだ示せないということですか。

荒井まちづくり推進部新井薬師前・沼袋駅周辺まちづくり担当課長

 まだ少し示せる段階にございません。

伊藤委員

 いろいろ報告があったんですけれども、この中井駅-野方駅間、今現在、工事されていると思うんですけれども、その辺の工事の内容とかの説明がなかったのでちょっと気になっているんですけれども、予定どおり工事はいくんですか。計画は何年に完成というのがあったと思ったんですけれども、その辺どうでしょうか。

荒井まちづくり推進部新井薬師前・沼袋駅周辺まちづくり担当課長

 第2回定例会の中での一般質問でもお答えさせていただいてございますけれども、現在のところ、用地取得等の進みぐあい等を勘案いたしまして、現在の事業認可期間の中で完了することは難しい状況であるというふうに考えてございます。そういったところで、東京都と鉄道事業者のほうで精査をしてございまして、事業認可期間の変更などについて必要な手続を今後行っていくというふうに聞いているところでございます。

伊藤委員

 最初の計画は何年ごろに完成とかというのはあったでしょうか。

荒井まちづくり推進部新井薬師前・沼袋駅周辺まちづくり担当課長

 平成32年度完了でございました。

伊藤委員

 そうすると、今後何年遅れるとかという見通しは立てられているんですか。

荒井まちづくり推進部新井薬師前・沼袋駅周辺まちづくり担当課長

 再三問い合わせをしてございますけれども、今のところ、まだ具体的な年限については示されてございません。

久保委員

 何点か伺いますけれども、先ほどのまちづくりの熟度というのが、まちづくりの熟度とは何かというのが非常にわかりにくいですよね。都立家政と鷺ノ宮のほうを先に素案を示すと。野方は第1号踏切の除却のことがあるので、今、東京都と連携を図っていると。この関係性がわかりにくいのだと思うんです、今、委員の皆さんに。そこら辺のところがやはり非常に今後地域の皆さんに説明するときにも重要なポイントだと思っていまして、駅前の広場の整備という言葉がさっきありました。駅前の広場を整備するには、地下か高架かどちらかを設定していかなければ、その広場の整備という絵は描けない。ということは、都立家政と鷺ノ宮を先に素案を示していくということは、こちらのほうについてはかねてから高架化が優位性が高いと言われているわけですけれども、その辺のところも視野に入れていくという考えがあってこちらがまずは早いのかどうかと、そこら辺の説明をお願いします。

狩野まちづくり推進部野方以西担当課長

 今、久保委員の御質問は、都立家政と鷺ノ宮のほうが野方に比べてなぜ早いのかという御質問なんですが、野方駅につきましては、駅直近の野方1号踏切、ここは既に環七の上部にある駅になっておりまして、そこの部分は既に立体化されてございます。ということもございまして、東京都のほうでは二重投資になるということで、野方駅につきましては、基本、立体化しないという計画をもともと持ってございます。

 ただ、野方1号踏切につきましては、やはり商店街を分断するということもございますので、区といたしましては、まずその踏切の除却が最優先と考えて、事業主体である東京都と検討を重ねてきている状況でございます。ただ、その検討も、まだ完全に野方1号踏切が除却できるという結論には至ってございませんので、そこら辺を今年度、西武鉄道、あと事業主体である東京都と検討の深度化を行っていって、それを踏まえて来年度、野方駅周辺のまちづくりの整備方針をつくるということになりますので、特に都立家政、鷺ノ宮につきましては、そういう踏切の除却という課題はございませんので、こちらについては先行して、先ほどまちづくりの熟度と申し上げたんですが、まず駅前広場なんかを取得していく場合には、やはり住民の方々にこういう場所というのを示して合意がとれてくるというのが熟度が高いということを認識しておりますので、そこら辺のところは、都立家政、鷺ノ宮については早目にできればやっていきたいと考えてございます。

久保委員

 そういった野方には大きな課題がありますね。かねてからこれは質問でも皆さんもされているし、私も伺ってきていて、じゃこの野方第1号踏切、中野区としては何としても除却をしなきゃいけない。けれども、かつて野方の駅につきましては、既に連立という形で、環七も含めてですね、また、野方駅自体も北側の改札をつくったりということで、既に投資をしてきているという、そういった状況もある中で、なかなか東京都と話し合いを深めていく中で、じゃこれはもう中野区がそういうふうに自分たちでおっしゃっているわけだから、財政負担も含めて計画も進めていかないとだめなんじゃないのというようなことも当然東京都から言われる場合もあるのではないかなと思うんですが、その辺いかがですか。

狩野まちづくり推進部野方以西担当課長

 先ほど事業主体である東京都と意見交換をしているというお話をさせてもらっていたんですが、具体的には、技術的に本当に施工ができるのかというものがございます。これは、今の中井-野方駅については地下からちょうど上がってくるような構造になっておりますので、それが野方駅の1号の踏切が除却できるかというのが一つの課題。

 もう一つは、事業スキーム。例えば、都がやるのか、区がやるのか、その事業スキームの整理というのができてございませんので、その辺を今年度、検討を深めていきたいと考えております。

久保委員

 野方駅については非常に難しい部分があるなと思っているのは、例えば井荻以西の連立というのが、今、都市計画決定に向けまして地域との合意形成図るためにさまざま取り組まれておりますが、井荻駅は環八の手前にありますよね。既にここも連続立体が済んでいる。なので、井荻駅はそのままの状況で、要するにあの駅のままでいくと。環八を越えて一つ目の踏切の除却はしないという方向に行っていますよね。なので、きっとやっぱりそれと同じような課題が野方駅にもあるんだろうなと思うわけですけれども、その辺の、要するに、野方駅の駅舎自体についても今後どうしていくのかというようなところも考えないと野方1号踏切のあり方というのは難しいのかなと思うんですが、その辺はいかがですか。

狩野まちづくり推進部野方以西担当課長

 野方駅の駅舎については、平成19年に一回北側の出口をつくったということで、改札が北と南にできていることは承知してございます。今回の踏切を除却ということになりますと、現段階ではちょっと決まっていないんですが、多分地下か高架かになってその除却の方向が変わってくるということなんですが、現時点ではどういう方向がいいかというのはまだ検討中になりますので、今の時点でこうだということは、ちょっとお答えできるものは持ってございません。

久保委員

 ということですよね。なので、野方駅の駅舎も含め、どういう形で今後連立、あかずの踏切の解消が可能になるのかというところになるかと思いますし、それも含めてこの整備方針というのを示していくことになるんだと思うんですね。ということは、整備方針についての素案を来年、野方についてはということで、今年度お話し合いは進んでいるということですから、この野方駅の1号踏切の除却も含めて、野方駅舎のあり方については今年度中に一定の方向性が示されると考えていていいですか。

狩野まちづくり推進部野方以西担当課長

 野方1号の踏切につきましては、今の時点では西武鉄道と東京都と協議しておりますので、その協議がうまく調えば、来年度早々にはお示しできると考えてございます。

久保委員

 それで、その前の段階の中井-野方が今遅れているわけですけれども、中井-野方、こちらの別紙のほうございますよね。いわゆる建屋と言われております地下に入っていくところというのがここには描かれていないんですけれども、これは、現状ではどこから入ってどこから出てくると、ここの、せっかく皆さん、別紙をお持ちですので、これでわかりやすくお示しいただけたらありがたいのですけれども。

荒井まちづくり推進部新井薬師前・沼袋駅周辺まちづくり担当課長

 野方駅の手前の一つ目の踏切と二つ目の踏切、二つ目が野方第3でございますが、その大体中間あたり、やや野方第3、2番目に近いほうのところから地上に出てくるというところでございます。

久保委員

 繰り返しますけれども、中井5号踏切の、この地図で言うところの左手、それから沼袋の3号と4号の中間、やや野方寄りあたりで出てくるということですよね。ということは、中井5号踏切は残り、野方4号踏切は掘り割りになるということなんでしょうか。そこを確認です。

荒井まちづくり推進部新井薬師前・沼袋駅周辺まちづくり担当課長

 おっしゃるとおりでございます。

久保委員

 要は、その掘り割りの深さというのか、都市計画が決定しているというのは、この線路のいわゆる置換部分の位置だけではなく、深さも含めての都市計画の決定で、今そういった工事に入っているのかなと思っているんですが、それと野方駅舎との関係性といいますか、そういったことは何かあるのでしょうか。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 まず、都市計画の決定でございますけど、具体的なこの線路敷きの高さ、そこの位置というので都市計画を定めているものというものではないです。あくまで平面的なこの区域に定まっているというところでございますので。事業認可を受けているこの鉄道の整備計画の中には具体的な計画が入っていますので、そこが今後どのようにずれるか、高さが変わってくるかというところと、あと、駅とのまちづくりとの調整ということになってまいります。

久保委員

 何でそんなことを伺っているかといいますと、野方駅の駅舎とその線路、地上に出てくる鉄道部分というのの、要は鉄道ですので、あまり勾配がきついわけにはいかないのであろうと思ったりしたわけですね。今、例えば中井-野方の地下化が大分遅れているというふうに伺っております。何年とは具体的には聞いておりませんけど、大分遅れていると。実際のところは、この地上部に出てくる部分の3から4のところというのはまだ掘られていないのかなと思ったものですから、野方の駅舎の位置ですとか構造によっては、これは変更がきくものなのかどうかと、その辺はいかがなんでしょうか。既にそこは契約が済んでいるので、もうこの工事自体は何も変えることができないのか、その辺はいかがですか。

狩野まちづくり推進部野方以西担当課長

 今、中井-野方、これは工事を進めている区間ということで、野方以西につきましては工事区間外ということになりますので、野方駅の駅舎自体というのは、工事の計画というのは位置付けられておりません。

久保委員

 野方から井荻の中で、そこの位置付けが別であるということは、実際にはこの中井-野方の2.4キロの中に含まれていない事業なので、全く別の事業としてここはみなされるので、事業の継続性といいますか、例えば野方-井荻が地下になる、高架になるというような方向性があるときに、その事業の継続性というところは、ここは考えられないというか、一つひとつの事業としてここはあくまでも完結しなければいけないと、そういう関係性にあるということですか。

狩野まちづくり推進部野方以西担当課長

 事業につきましては、中井-野方と野方-井荻というのは別事業になります。

羽鳥委員

 1点。今の久保委員の質疑の中で、野方駅のところにかかわって、事業スキームが決まっていないということをおっしゃっていたんですけれども、これは連続立体交差事業というのは都施行ですけれども、ほかに事業スキームというと区施行、足立の竹ノ塚がありますけれども、そういった可能性があるというふうな、こういったことなんですか。

狩野まちづくり推進部野方以西担当課長

 現時点では、区施行になるかどうかというのはもちろん決定しておりません。ただ、事業スキームとなりますと、やはり誰が施行するのか、あとは、事業費が仮にふえるのであれば誰がそれを持つのか、そういうのも踏まえて事業スキームということになりますので、単に区が施行するということではございません。

羽鳥委員

 わかりました。

 あと、これはちょっと参考までに聞いておきたいんですけれども、都施行の場合の都と区と国、西武鉄道の負担割合、一般的なものと、あと区施行の場合というのは、それぞれどういった割合になるのかというのは一般的なものでわかりますか。

狩野まちづくり推進部野方以西担当課長

 連続立体交差事業の事業の枠組み自体なんですが、全体を100とした場合に、鉄道側がまず15%持ちます。残りの85%、これにつきましては国庫補助金がその半分入ります。残りの半分については、都施行の場合は都が7で区が3、事業負担をいたします。これが都施行の場合です。

 区施行の場合は、先ほどの区が今度7になって都が3になるという形で、事業費はそういう形で構成されてございます。

角まちづくり推進部長

 すみません、今、最後の、地方の負担ということで、東京都が都施行の場合には7で区施行が3で、区施行の場合にはその逆で、区が7で都が3ということでお話ししたんですけれども、路線によっては、東京都の負担割合が5で区の負担が5という路線もございます。そこは今後の協議ということになるかと思います。

斉藤委員

 全体を見て、まちづくりというのは本当に長い時間がかかるものだなということを私、今、この議員の仕事をするようになって感じているところでございます。区民の皆さんが、こういう踏切対策の工事が必要だな、こんなふうに計画が進んでいくんだな、そのためにはある程度自分の土地を出さなければいけないのかもしれないな、そんなことを御自分それぞれの人生設計の中に含めていく、そんなことも必要なんだなということを感じているところです。区民一人ひとりがわかっていく、そういうことが熟度が増していくということ、上がっていくということだというふうに思っております。今、熟度を高めるためにどのようなことが必要なんでしょうか、ちょっとお伺いしたいと思います。

狩野まちづくり推進部野方以西担当課長

 まず、野方以西のエリアにつきましては、平成28年に地元の検討会を立ち上げまして、今、構想をいただいていて、区のほうで整備方針を検討している段階でございます。地元に入り込んでまだ数年しかたってございません。駅前広場なりの計画を今後進めていく中で、検討会の皆様だけでなく、地域全体の皆様に対して説明会なり意見交換会をすることによって、まず地域に理解してもらって、その後、合意形成していければなと考えておりますので、まずこのような地域への取り組みを引き続き続けていきたいと考えてございます。

斉藤委員

 おっしゃるとおりだと思います。この地域、ずっともう本当に長い間、このまちづくり検討会、名前はちょっと違ったりしましたけれども、が立ち上がり、もう報告も出され、そして期成同盟の活動もあり、関連団体に要望が出されている。しかしながら、それがある程度決まった方々の間ではそういうふうに進めているところでございますが、一般の区民目線からすると、この踏切事業自体、誰がするのか。これは、私、一般質問でもさせていただいた質問なんですけれども、事業主体は東京都、そして工事は西武鉄道、そしてまちづくりが区、もっとさらに言うと、この鷺宮地域には、さらに東京都のJKKの住宅、団地の建てかえの問題もあり、また川も流れている。その事業主体がそれぞれ違っているということがはっきり説明できるような区民がどのぐらいいるかということだと思うんです。

 区としての立場、また東京都、西武鉄道の立場としては、きちんと計画が立ってからでなければ公にできないということは大変理解できるところでありますが、それよりも前に、今、まだ計画ができないとか、こんなことが課題になっているとか、そういう事実を区民に知らせる普通の説明会をもっと定期的に行われてはどうかと思うんですけれども、いかがでしょうか。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 連続立体交差事業とまちづくりということでの全般のお話だと思いますので、あわせてお答えさせていただけますれば、やはり連続立体交差事業という、この踏切解消という具体的な事業に関する計画、それの実行とあわせて、地域の課題のまちづくり、これを解消していくというのが基本的なスキームというところです。それを進めるには、やはり今、委員からもお話ありましたように、まずは地域の人たちとまちの現状と課題をしっかり行政が共有すること、さらに、その課題に向けてどのように解消していくかを区民とともに目指すということ、それに当たって、それぞれだんだん深度が深まってくると、やはり自治体ですので、役割というものもございますので、それぞれがどのような役割で関与するのかというところ、そういったことを適切に時期時期で発信しながら、地区民と連携したまちづくりの取り組みを深めていきたいということで考えております。

 現在、既に連続立体交差事業の事業認可を受けたところ、さらには事業認可を目指すところ、それによって、また深度が全く違いますので、おっしゃるようなまず入り口論のスキームというのは、特に野方以西については必要という認識はありますので、必要な発信は重ねていきたいということは考えております。

斉藤委員

 この整備方針が夏から秋にかけて説明されるということでございますが、それとあわせて、定期的にぜひ今の実情をお知らせするような会合を持っていただきたいと思います。これは要望でございます。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、委員会を休憩いたします。

 

(午後2時57分)

 

委員長

 では、委員会を再開いたします。

 

(午後2時57分)

 

 それでは、以上で調査事項の経過並びに現状について終了します。

 審査日程のその他に入ります。

 各委員、理事者から何か発言はありますか。

狩野まちづくり推進部野方以西担当課長

 私のほうからは、東京都及び西武鉄道株式会社のほうで開催しました西武新宿線西武新宿駅から上石神井駅間の複々線化の計画廃止の都市計画素案説明会の結果について、口頭で報告させていただきます。

 本計画は、都市交通の利便性の向上及び円滑化を目的として、西武新宿駅から上石神井駅までの約12.8キロ、こちらの区間を輸送力増強のために複々線化するものであり、平成5年に東京都において都市計画決定されてございました。しかしながら、西武鉄道のほうで、平成7年に、輸送人員の減少及び事業費の高騰等を理由に、複々線化の計画を延期することを表明してございます。その後、輸送人員の減少、運行形態の改善、車両の長編成化等の施策の効果が出まして、計画当時190%を上回っておりました混雑率が160%まで減少したこと、また今回都市計画を変更する区間につきましては、引き続き連続立体交差事業などを行うことで当初の目的が一定程度図れるということから、都市計画を廃止する変更素案を東京都が作成した次第でございます。

 沿線地域を対象とした説明会は、去る5月29日から4日間にわたりまして、計画区間であります新宿区、杉並区、練馬区、中野区において開催されました。中野区におきましては、5月29日に新井区民活動センターにて、区もまちづくりの事業を行う立場として出席いたしました。当日は、来場者約230名。主な質疑内容といたしましては、複々線化の都市計画の廃止時期がなぜこの時期なのか、また、池袋線だけでなく新宿線への投資はどう考えているのかといったものがございました。なお、開催4日間の主な質疑内容につきましては、東京都のホームページに公表されております。

 報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

羽鳥委員

 私も当日、新井区民活動センターのところに参加をいたしました。本当に多くの区民が、区外の方もいらっしゃったと思うんですけど、たくさん参加されていて、多分東京都の予想をかなり上回ったんじゃないかなと思います。というのも、その素案の説明会、時間設定が1時間しかなくて、多くの区民がまだ説明会の時間は終わりましたと言ったときも手を挙げていらっしゃったんですね。私、その次の日、八成小学校で行われた、杉並で行われた説明会にも参加したんですけど、そこもやっぱり設定時間は1時間だったんですけれども、手を挙げていた方がやっぱりいらっしゃっていて、ちょっと1時間という時間設定では短かったのかなというふうに思いました。

 今後いろんな都市計画の素案の説明会をされると思うんですけれども、十分住民の意見、質問に答えられるような時間設定を東京都に要望しておいていただきたいというふうに思うのですが、いかがでしょうか。

狩野まちづくり推進部野方以西担当課長

 この説明会はあくまでも東京都と西武鉄道の主体の説明会というのがございますので、東京都に質問時間をもう少しとるようにという要望につきましては、まずは要望という形ではなく、都には話をさせていただきたいと考えてございます。

杉山委員

 全体にちょっと言えることかなと思うんですが、この委員会はやっぱり交通対策特別委員会ということで、交通に関しては、中野区という枠はユーザーには見えないわけで、先ほど山本委員や羽鳥委員も少しお話しされていましたけど、やっぱり杉並区、それから豊島区、練馬区あたりの付近の情報をしっかりとまず情報交換、なかなか難しいかと言われちゃうかもしれないけど、情報交換して、その情報をもとに中身を検討していくということは必要だと思います。まだ情報交換されていないと言っていましたよね。

委員長

 委員会を休憩します。

 

(午後3時02分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後3時03分)

 

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、終了いたします。

 他に何か発言はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、協議事項があるため、委員会を休憩します。

 

(午後3時03分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後3時04分)

 

 当委員会の委員派遣についてお諮りします。休憩中に御協議いただいたとおり、委員の派遣決定については委員長に御一任いただくことに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定いたします。

 また、次回の委員会は第3回定例会中とし、急を要する案件が生じた場合は正副委員長から連絡させていただきたいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定いたします。

 以上で本日予定した日程は終了しますが、各委員、理事者から発言はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で交通対策調査特別委員会を散会いたします。ありがとうございました。

 

(午後3時05分)